JP6790555B2 - 転がり軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、転がり軸受に関する。
各種産業機器には多くの転がり軸受が用いられている。転がり軸受は、内輪、外輪、これら内輪と外輪との間に介在している複数の転動体、及びこれら転動体を保持する保持器を備えている。例えば、図4に示すように、ハウジング97内の回転軸99を支持する転がり軸受90では、内輪91が回転軸99に外嵌して取り付けられており、外輪92がハウジング97の内周面98に取り付けられている。
このような転がり軸受90において、内輪91と回転軸99とは「締まり嵌め」の状態で組み立てられるのに対して、外輪92とハウジング97とは「すきま嵌め」の状態で組み立てられることがある。そして、転がり軸受90は、回転軸99を支持するために径方向の荷重を受ける他、回転軸99から軸方向の荷重を受けることもある。回転軸99及び転がり軸受90に軸方向の荷重が作用した場合に、これらがハウジング97に対して位置ずれしないように、図4に示す転がり軸受90では、外輪92に止め輪96が設けられている。前記のような止め輪96を備えている転がり軸受として、特許文献1に開示されている軸受がある。
特開平11−148513号公報
前記のとおり、外輪92とハウジング97とがすきま嵌めの状態で組み立てられていると、外輪92とハウジング97との間においてクリープ(ハウジング97に対する外輪92の周方向の滑り)が発生しやすい。ここで問題とするクリープは、径方向(ラジアル方向)の大きな荷重が作用している状態で回転軸99及び転がり軸受90が回転している場合に発生しやすいクリープであり、外輪92が軸受回転方向と同方向へゆっくり滑る。
このようなクリープが発生すると、ハウジング97に対して外輪92は径方向の大きな荷重で接触していることから、ハウジング97が摩耗するおそれがある。特に外輪92が軸受鋼等であるのに対して、ハウジング97がアルミ合金製等のように比較的摩耗しやすい材料である場合、何らかの対策が必要となる。
そこで、本発明は、軸方向の移動を規制するための止め輪が設けられる転がり軸受において、外輪と内輪との内の固定輪が相手部材に対して滑ることで例えば相手部材が摩耗するのを防ぐことを目的とする。
本発明は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在している複数の転動体と、前記複数の転動体を保持する保持器と、を備え、前記内輪と前記外輪との内の一方が回転輪であり他方が固定輪である転がり軸受であって、前記固定輪が取り付けられる相手部材との嵌め合い面に、軸方向の移動を規制するための止め輪が嵌まる凹溝と、前記固定輪における径方向の弾性変形が前記相手部材に伝わるのを抑えることでクリープを抑制するための環状溝と、が形成されている。
この転がり軸受によれば、径方向の大きな荷重が作用しても、固定輪の嵌め合い面に前記環状溝が形成されていることで、固定輪が径方向に弾性変形することに起因する相手部材との間の相対滑りの発生を抑えることができ、クリープを抑制することが可能となる。
また、前記のようなクリープを発生させる原因となる径方向の大きな荷重が固定輪に作用すると、固定輪は転動体から荷重を受けて部分的に弾性変形しようとするが、固定輪に止め輪用の凹溝が形成されていることから、この凹溝の形成部において比較的大きな応力が発生する場合がある。
そこで、前記嵌め合い面に、前記凹溝の軸方向隣りに位置し前記相手部材に接触可能となる凸部が形成されているのが好ましい。
この構成によれば、固定輪が径方向に弾性変形した際に、相手部材に接触可能となる凸部が凹溝の軸方向隣りに形成されていることで、前記形成部の変形が抑制されて大きな応力が発生するのを抑えることができる。
また、前記凹溝を挟む軸方向両側に前記凸部が形成され、更に、前記凹溝及び一対の前記凸部を挟む軸方向両側に前記環状溝が形成されているのが好ましい。
これにより、嵌め合い面の軸方向両側に環状溝が形成された構成となり、径方向の荷重の他に、軸方向について両方向の荷重が作用しても、これらの荷重に起因するクリープの発生を効果的に抑制することが可能となる。
本発明によれば、軸方向の移動を規制するための止め輪が設けられる転がり軸受において、固定輪がクリープするのを抑制することができ、相手部材の摩耗を防止することができる。
本発明の転がり軸受の実施の一形態を示す断面図である。 転がり軸受の他の形態を示す断面図である。 転がり軸受の他の形態を示す断面図である。 従来の転がり軸受の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の転がり軸受の実施の一形態を示す断面図である。図1に示す転がり軸受7は、ハウジング2及び回転軸4を有している回転装置に設けられており、ハウジング2に対して回転軸4を回転自在として支持している。
転がり軸受7は、回転軸4に外嵌して取り付けられている内輪11と、ハウジング2の内周面3(以下、ハウジング内周面3ともいう。)に取り付けられている外輪12と、これら内輪11と外輪12との間に介在している複数の転動体と、これら転動体を保持する環状の保持器14とを備えている。本実施形態の転動体は玉13であり、図1に示す転がり軸受7は深溝玉軸受である。
転がり軸受7は回転軸4を支持することで、この転がり軸受7には径方向の荷重が作用する。また、例えば回転軸4に軸方向の荷重が作用することで、この回転軸4と一体回転する内輪11に軸方向の荷重が作用する。したがって、この転がり軸受7には、軸方向の荷重と径方向の荷重との合成荷重が作用する。
本実施形態では、内輪11と回転軸4とは「締まり嵌め」の状態で組み立てられており、内輪11は回転軸4に密着して嵌合しており回転軸4と一体回転可能である。これに対して、外輪12は、固定状態にあるハウジング2に取り付けられているが、この外輪12はハウジング内周面3に「すきま嵌め」の状態で組み立てられている。
このため、回転軸4が内輪11と共に回転している使用状態で、外輪12とハウジング2との間においてクリープ(ハウジング2に対する外輪12の周方向の滑り)が発生することがある。なお、クリープについては、後にも説明する。
また、軸方向の荷重によって回転軸4及び転がり軸受7は軸方向に移動しようとする。そこで、本実施形態の転がり軸受7は、軸方向の移動を規制するための止め輪18を備えている。止め輪18は環状の部材であり、その径方向外側部18bが、ハウジング2に形成されている環状の溝5に嵌っており、径方向内側部18aが、外輪12に形成されている凹溝31に嵌っている。
内輪11の外周面には、玉13が転動する内輪軌道溝(軌道面)11aが設けられており、外輪12の内周面には、玉13が転動する外輪軌道溝(軌道面)12aが設けられている。複数の玉13は、内輪11と外輪12との間の環状空間15に設けられており、転がり軸受7が回転すると(内輪11が回転すると)、これら玉13は保持器14によって保持された状態で内輪軌道溝11aと外輪軌道溝12aとを転動する。
保持器14は、複数の玉13を周方向に沿って所定間隔(等間隔)をあけて保持することができ、このために、保持器14には玉13を収容するためのポケット19が周方向に沿って複数形成されている。本実施形態の保持器14は、玉13の軸方向一方側に設けられている円環部14aと、この円環部14aから軸方向他方側に延在している複数の柱部14bとを有している。そして、円環部14aの軸方向他方側であって、周方向で隣り合う一対の柱部14b,14b間がポケット19となる。なお、保持器14は、他の形態であってもよく、例えば、軸方向他方側にも円環部を有する構成とすることができる。
本実施形態の転がり軸受7では、前記のとおり、固定輪である外輪12がハウジング2(相手部材)に取り付けられており、この外輪12の外周面が、ハウジング2(内周面3)に対する嵌め合い面22となっている。そして、この嵌め合い面22に、前記凹溝31と、環状溝32,33と、凸部34,35とが形成されている。
本実施形態では、凹溝31は、外輪12の軸方向中央部に設けられている。なお、凹溝31の位置は、軸方向一方側又は軸方向他方側に偏っていてもよい。凹溝31は周方向に連続する溝からなり、その断面形状は、周方向に沿って変化しておらず同じである。この凹溝31に止め輪18の径方向内側部18aが嵌まり、ハウジング2の環状の溝5に止め輪18の径方向外側部18bが嵌まることで、転がり軸受7及び回転軸4は、ハウジング2に対する軸方向の移動が規制される。
環状溝32,33は、それぞれ周方向に連続する環状の溝からなり、その断面形状は、周方向に沿って変化しておらず同じである。軸方向一方側に第一の環状溝32が形成されており、軸方向他方側に第二の環状溝33が形成されている。環状溝32,33それぞれは、凹溝31よりも軸方向に広い溝であり、また、凹溝31よりも浅い溝である。環状溝32,33は、ハウジング2(内周面3)に対して非接触となる。環状溝32,33を示す図1等では、その形状の説明を容易とするために深く記載しているが、実際の環状溝32,33の深さは外輪12の厚さに比べて極めて小さく、環状溝32,33の深さは、例えば1mm未満とすることができる。本実施形態では、第一の環状溝32と、第二の環状溝33とは、同じ形状である。
環状溝32,33は、後にも説明するが、転がり軸受7に比較的大きな径方向荷重が作用した場合に発生しやすいクリープを抑制するために形成されている。図1に示す転がり軸受7には、径方向の荷重と共に、回転軸4によって軸方向一方側から他方側に向かう軸方向荷重が作用する場合(これを第一の荷重条件という。)と、径方向の荷重と共に、回転軸4によって軸方向他方側から一方側に向かう軸方向荷重が作用する場合(これを第二の荷重条件という。)とがある。第一の荷重条件の場合、玉13は外輪軌道溝12aの軸方向他方側の点P1で接触する。第二の荷重条件の場合、玉13は外輪軌道溝12aの軸方向一方側の点P2で接触する。そこで、後にも説明するが、第一の荷重条件において発生しやすいクリープを第二の環状溝33によって抑制し、第二の荷重条件において発生しやすいクリープを第一の環状溝32によって抑制することができる。
外輪12は、環状溝32,33の軸方向両側に円筒部36,37を有している。これら円筒部36,37の外周面は、転がり軸受7の軸受中心線C0を中心とする円筒面からなり、これら円筒部36,37の外周面を、以下において、円筒面36a,37aと呼ぶ。図1に示すように、軸受中心線C0を含む断面において、円筒面36a,37aは、軸受中心線C0に平行な直線形状を有している。これら円筒面36a,37aは、ハウジング2(内周面3)に接触可能な面となる。
凸部34,35は、凹溝31の軸方向両隣りに位置している。凸部34,35の配置について更に説明すると、中央の凹溝31と軸方向一方側の環状溝32との間に、第一の凸部34が設けられており、中央の凹溝31と軸方向他方側の環状溝33との間に、第二の凸部35が設けられている。本実施形態では、凸部34,35の外周面34a,35aの直径と、円筒面36a,37aの直径とは同じである。そして、凸部34,35の外周面34a,35aは、ハウジング2(内周面3)に接触可能な面となる。軸受中心線C0を含む断面において、これら外周面34a,35aは、軸受中心線C0に平行な直線形状を有している。本実施形態では、軸方向一方側の第一の凸部34と、軸方向他方側の第二の凸部35とは、同じ形状である。軸方向一方側において、凸部34の軸方向寸法は、環状溝32の軸方向寸法よりも小さく、また、軸方向他方側において、凸部35の軸方向寸法は、環状溝33の軸方向寸法よりも小さい。
図2は、転がり軸受7の他の形態を示す断面図である。図2に示す転がり軸受7は、図1に示す転がり軸受7と比較すると、凸部34,35が形成されていない点で異なるが、その他は同じ構成である。つまり、図2に示す外輪12の嵌め合い面22には、止め輪18が嵌まる凹溝31と、クリープ抑制用の環状溝32,33とが形成されている。また、ハウジング2及び回転軸4に対する転がり軸受7の取付け態様(すきま嵌め及び締まり嵌め)も、図1に示す転がり軸受7と同様である。
図2に示す形態において、凹溝31は、外輪12の軸方向中央部に設けられている。なお、凹溝31の位置は、軸方向一方側又は軸方向他方側に偏っていてもよい。凹溝31は周方向に連続する溝からなり、その断面形状は、周方向に沿って変化しておらず同じである。この凹溝31に止め輪18の径方向内側部18aが嵌まり、ハウジング2の環状の溝5に止め輪18の径方向外側部18bが嵌まることで、転がり軸受7及び回転軸4は、ハウジング2に対する軸方向の移動が規制される。
図2に示す形態において、環状溝32,33は、それぞれ周方向に連続する環状の溝からなり、その断面形状は、周方向に沿って変化しておらず同じである。軸方向一方側に第一の環状溝32が形成されており、軸方向他方側に第二の環状溝33が形成されている。環状溝32,33それぞれは、凹溝31よりも軸方向に広い溝であり、また(円筒面36a,37aを基準として)凹溝31よりも浅い溝である。環状溝32,33は、ハウジング2(内周面3)に対して非接触となる。本実施形態では、第一の環状溝32と、第二の環状溝33とは、同じ形状である。
環状溝32,33は、後にも説明するが、図1に示す形態と同様に、転がり軸受7に比較的大きな径方向荷重が作用した場合に発生しやすいクリープを抑制するために形成されている。この転がり軸受7には、径方向の荷重と共に、回転軸4によって軸方向一方側から他方側に向かう軸方向荷重が作用する場合(これを第一の荷重条件という。)と、径方向の荷重と共に、回転軸4によって軸方向他方側から一方側に向かう軸方向荷重が作用する場合(これを第二の荷重条件という。)とがある。第一の荷重条件の場合、玉13は外輪軌道溝12aの軸方向他方側の点P1で接触する。第二の荷重条件の場合、玉13は外輪軌道溝12aの軸方向一方側の点P2で接触する。そこで、後にも説明するが、第一の荷重条件において発生しやすいクリープを第二の環状溝33によって抑制し、第二の荷重条件において発生しやすいクリープを第一の環状溝32によって抑制することができる。
ここで、ハウジング2と外輪12との間で生じるクリープについて説明する。なお、クリープ及びその発生メカニズムについては、外輪12に環状溝32,33が形成されていない場合として、図1(図2)を参照しながら説明する。転がり軸受7において発生する可能性のあるクリープには、次の三つが考えられる。なお、下記の軸受回転方向とは、本実施形態の場合、回転輪である内輪11の回転方向である。
・第一のクリープ:軸受回転方向と同方向へゆっくりと外輪12が滑るクリープ
・第二のクリープ:軸受回転方向と同方向へ速く外輪12が滑るクリープ
・第三のクリープ:軸受回転方向と逆方向に外輪12が滑るクリープ
第一のクリープは、転がり軸受7に径方向(ラジアル方向)の大きな荷重が作用している場合に発生しやすく、下記のメカニズムによって発生すると考えられる。すなわち、転がり軸受7に径方向の大きな荷重が作用している場合、玉13が高負荷を受けて外輪軌道溝12aを通過し、その際、玉13の直下である外輪外周側が部分的に弾性変形する。なお、前記第一の荷重条件では、外輪12の軸方向他方側の部分において、ひずみが大きくなるように弾性変形し、前記第二の荷重条件では、外輪12の軸方向一方側の部分において、ひずみが大きくなるように弾性変形する。
そして、玉13は外輪軌道溝12aに沿って移動することから、外輪12は脈動変形(脈動変位)する。これにより、(環状溝32,33が形成されていない場合)外輪12のハウジング2との接触領域における弾性変形に起因して相対滑りが生じ、この相対滑りにより第一のクリープが発生すると考えられる。
第二のクリープは、第一のクリープと外輪12の移動方向(滑り方向)は同じであるが、転がり軸受7が無負荷である状態で発生しやすい。つまり、無負荷である場合、内輪11の回転によって外輪12を連れ回りさせ、これにより第二のクリープが発生すると考えられる。
第三のクリープは、外輪12の移動方向(滑り方向)が第一及び第二のクリープと反対であり、これは、例えば径方向の荷重が偏荷重となることで外輪12がハウジング内周面3に沿って振れ回りすることで発生すると考えられる。
なお、これら第一、第二及び第三のクリープは、止め輪18が外輪12とハウジング2との間に介在していても、発生する。
そして、図1及び図2それぞれに示す転がり軸受7では、前記第一のクリープを抑制するために、外輪12の嵌め合い面22に前記環状溝32,33が形成されている。このようにハウジング2に対する外輪12の嵌め合い面22に環状溝32,33が形成されていることで、前記の第一のクリープの発生メカニズムで説明したような弾性変形に起因する相対滑りの発生を抑えることができ、第一のクリープを抑制することが可能となる。つまり、転がり軸受7に径方向の大きな荷重を含む合成荷重が作用している場合(第一の荷重条件の場合で説明する)、外輪12のうちの外輪軌道溝12aの前記点P1の径方向外側の領域であって、線分Q−P1の延長方向の領域(Qは玉13の中心)は、径方向外側に弾性変形(拡径)するが、その領域に環状溝33が形成されていることにより、弾性変形(拡径)を主にこの環状溝33の範囲で生じさせることができる。このため、弾性変形部分とハウジング内周面3とが直接的に接触する範囲を減らすことができ、弾性変形がハウジング2に(ほとんど)伝わらず、外輪12とハウジング2との間における第一のクリープの発生が抑制される。以上より、軸方向他方側の環状溝33は、第一の荷重条件の場合において、外輪12における径方向外側への弾性変形がハウジング2に伝わるのを抑えることで第一のクリープを抑制するクリープ抑制用の溝(逃げ溝)となる。これと同様に、軸方向一方側の環状溝32は、第二の荷重条件の場合における第一のクリープ抑制用の溝(逃げ溝)となる。
このように、転がり軸受7に、第一のクリープの原因となる径方向の荷重が作用すると、外輪12は、拡径する方向に弾性変形しようとする。そして、図1に示す形態の場合、外輪12が拡径方向に弾性変形しようとすると、外輪12の凸部34,35の少なくとも一方がハウジング内周面3に接触し、これにより、外輪12の弾性変形が阻害される。
なお、図2の形態の場合、外輪12の嵌め合い面22には、止め輪18が嵌まる凹溝31と、クリープ抑制用の環状溝32,32とが形成されているが、図1に示すような凸部34,35は形成されていない。すると、図2において、(第一の荷重条件で)玉13が外輪軌道溝12aに接触することにより外輪12に径方向の大きな荷重成分が作用すると、外輪12は、主に環状溝33の範囲で拡径方向に弾性変形する。そして、この環状溝33の隣りに凹溝18が形成されているため、この凹溝18の形成部40も弾性変形する。図2の形態の場合、環状溝33に重ねて深い凹溝18が形成されているため、外輪12は弾性変形しやくすく、大きな荷重が作用すると、凹溝18の形成部40、特に、隅部には比較的大きな応力が発生する可能性がある。
これに対して、図1に示す形態の場合、外輪12の嵌め合い面22には、凹溝31の軸方向両隣りに凸部34,35が設けられており、これら凸部34,35は、ハウジング内周面3に接触可能となっている。このため、玉13が外輪軌道溝12aに接触することで外輪12に径方向の大きな荷重が作用し、拡径方向に弾性変形しようとしても、凸部34,35がハウジング内周面3に接触することで、凹溝31近傍における弾性変形が阻害される。
なお、この図1に示す形態では、転がり軸受7に対して径方向の荷重の他に軸方向の荷重も作用することから、外輪12は、軸方向一方側又は軸方向他方側の部分が大きく弾性変形しようとする。すると、その径方向外側には、第一の環状溝32又は第二の環状溝33が形成されており、前記のとおり、この環状溝32又は環状溝33の範囲で外輪12は弾性変形する。このため第一のクリープは抑制される。
以上のように、図1及び図2それぞれに示す転がり軸受7によれば、外輪12の嵌め合い面22に環状溝32,33が形成されていることで、外輪12が拡径方向に弾性変形することに起因するハウジング2との間の相対滑りの発生を抑えることができる。この結果、第一のクリープを抑制することが可能となり、ハウジング2の摩耗を防止することができる。
また、このような環状溝32,33が形成されている嵌め合い面22に、更に止め輪18用の凹溝31が形成されていることで、外輪12が拡径方向に弾性変形した際に、凹溝31の形成部40において比較的大きな応力(局部応力)が発生するおそれがあるが、図2に示す形態では、凹溝31の軸方向両隣りに、ハウジング2に接触可能となる凸部34,35が形成されていることで、形成部40の変形が抑制されて大きな応力の発生を抑えることができる。これにより、外輪12の疲労耐久性を低下させないで済む。
そして、図1に示す形態では、凹溝31を挟む軸方向両側に凸部34,35が形成されており、更に、凹溝31及び一対の凸部34,35を挟む軸方向両側に環状溝32,33が形成されている。このため、嵌め合い面22の軸方向両側に環状溝32,33が形成された構成となり、径方向の荷重の他に、軸方向について両方向の荷重が作用しても、これらの荷重に起因する第一のクリープの発生を効果的に抑制することが可能となる。
以上のとおり説明した転がり軸受7(図1、図2参照)では、内輪11が、この内輪11が取り付けられている相手部材(回転軸4)と一体回転する回転輪であり、外輪12が、この外輪12が取り付けられている相手部材(ハウジング2)に(クリープするが)固定されている固定輪である。
しかし、本発明では、内輪11と外輪12との内の一方が回転輪であって他方が固定輪であればよく、図1に示す形態と反対に、図3に示すように、軸4に取り付けられている内輪11が固定輪であって、外輪12がハウジング2と共に一体回転する回転輪であってもよい。また、図2に示す形態と反対に、図示しないが、軸4に取り付けられている内輪11が固定輪であって、外輪12がハウジング2と共に一体回転する回転輪であってもよい。
この場合(図3参照)、内輪11と軸4との間がすきま嵌めの状態とされ、軸4に対して内輪11がクリープすることから、相手部材である軸4に対する内輪11の嵌め合い面(内周面)21に(図1の形態と同様に)環状溝32,33が形成される。更に、この嵌め合い面21に、軸方向の移動を規制するための止め輪18が嵌まる凹溝31と、この凹溝31の軸方向隣り(軸方向両側)に位置し軸4に接触可能となる凸部34,35とが形成される。
これにより、軸4に対して内輪11がクリープするのを抑制すると共に、図3に示す形態の場合、止め輪18用の凹溝31の形成部40において大きな応力が発生するのを抑えることができ、この結果、軸4の摩耗を防止すると共に、内輪11の疲労耐久性を低下させないで済む。
以上のとおり開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明の転がり軸受は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。
例えば、環状溝32,33の形状(断面形状)は、図示した形状以外であってもよく、矩形以外に、凹円弧形状等とすることができる。
また、前記実施形態では、軸方向について両方向の荷重が転がり軸受7に作用する場合について説明したが、軸方向の荷重が一方向にのみ作用する場合であってもよい。軸方向の荷重が一方向にのみである場合、クリープ抑制用の環状溝及び凸部が片方にのみ形成された構成とすることができる。
また、転がり軸受は深溝玉軸受以外にアンギュラ玉軸受であってもよく、また、転動体は玉以外であってもよく、円筒ころや円すいころであってもよい。
また、本発明の転がり軸受は、様々な回転機器に適用可能であり、特にクリープが課題となる回転機器に好適である。
2:ハウジング(相手部材) 4:軸(相手部材) 7:転がり軸受
11:内輪 12:外輪 13:玉(転動体)
14:保持器 18:止め輪 21:嵌め合い面
22:嵌め合い面 31:凹溝 32,33:環状溝
34,35:凸部

Claims (1)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在している複数の転動体と、前記複数の転動体を保持する保持器と、を備え、前記内輪と前記外輪との内の一方が回転輪であり他方が固定輪である転がり軸受であって、
    前記固定輪が取り付けられる相手部材との嵌め合い面に、軸方向の移動を規制するための止め輪が嵌まる凹溝と、前記固定輪における径方向の弾性変形が前記相手部材に伝わるのを抑えることでクリープを抑制するための環状溝と、が形成され
    前記嵌め合い面に、前記凹溝の軸方向隣りに位置し前記相手部材に接触可能となる凸部が形成され、
    前記凹溝を挟む軸方向両側に前記凸部が形成され、更に、前記凹溝及び一対の前記凸部を挟む軸方向両側に前記環状溝が形成されている、転がり軸受。
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