JP5059109B2 - 揮発性有機化合物(voc)を低含有或いは不含有の接着促進組成物 - Google Patents

揮発性有機化合物(voc)を低含有或いは不含有の接着促進組成物 Download PDF

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Description

本発明は、VOCを含まない、若しくはVOCを低濃度しか含有しない接着促進組成物の分野に関する。
接着促進組成物、さらに詳しくは、下塗剤或いは接着促進下塗剤の形態で提供される接着促進組成物は、基材に対する接着剤、シーラント、コーティング剤、及び被覆剤の接着力を向上させるために長い間使用されてきた。シラン類、チタン酸エステル類、及び/またはジルコン酸エステル類は、このような組成において接着促進剤として一般的に使用される。
通常、このような接着促進組成物には大量の揮発性溶媒が含まれている。しかしながら、次第に、このような接着促進組成物は、適用する際に放出される大量の揮発性溶媒(VOC:揮発性有機化合物)に起因して圧力がかけられてきている。従って、業界内では、VOCを含まない、若しくは少なくともVOCを低濃度含有する接着促進組成物に対する高い需要が存在する。
従って、本発明の目的は、必須成分としての揮発性溶媒を含まず、且つさらに詳しくは下塗剤或いは接着促進下塗剤の形態で、接着剤、シーラント、コーティング剤、或いは被覆剤と短時間で密着可能な接着促進組成物を提供することにある。
本発明の目的は、請求項1に基づく接着促進組成物によって達成することができる。これらの接着促進組成物は、様々な基材、とりわけガラス及びセラミックに対して優れた接着力を発揮し、故に自動車製造におけるガラス板(glazing sheet)の接着に特に適している。さらに驚くことに、多くの場合、接着剤或いはシーラントは、接着促進組成物の膜がまだ湿っている間に直接塗布すること、すなわち「ウエット・オン・ウエット(wet on wet)」方式で塗布することも可能であり、これによって接着性或いは、硬化されたシーラントまたは接着剤の力学的特性において顕著な欠点を有しないことが見出された。
本発明は、少なくとも一種の接着促進剤と、さらに室温で液体である少なくとも一種の担体物質とを含有する接着促進組成物を提供する。室温で液体状態である担体物質(carrier material)は、標準気圧下で250℃以上の沸点、若しくは20℃で0.1mbar未満の蒸気圧を有する。
さらに担体物質の割合は、組成物の全質量に対して40〜99質量%である。
本明細書において「室温で液体である」とは、「25℃で自ら流れる」ことを意味する。
揮発性有機化合物、すなわちVOCの定義は、数多く存在する。例えば、欧州指令(EU Directive)2004/42/ECによれば、VOCは、101.3kPaの標準気圧下、250℃以下の沸点を有する有機化合物であると定義されている。揮発性有機化合物の運営税(steering tax)に関するスイス条例(Swiss ordinance)によれば、VOCは、20℃で少なくとも0.1mbarの蒸気圧を有するか、或いは1013.25mbarで240℃以下の沸点を有する有機化合物であると定義されている。本明細書では、標準気圧下(1013mbar)で250℃以下の沸点を有するか、或いは20℃で少なくとも0.1mbarの蒸気圧を有する有機化合物を、揮発性有機化合物、すなわちVOCとする。
接着促進組成物は、接着促進剤を含有する。好ましくは、接着促進剤は、有機ケイ素化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物、及びこれらの混合物を含む群から選択される。
ここで、有機ケイ素化合物は、ケイ素原子に結合する少なくとも一つの水酸基、アルコキシ基、又はアシルオキシ基を有し、且つ炭素−ケイ素結合を介してケイ素原子に結合する少なくとも一つの有機置換基もさらに包含する。ここで、有機チタン化合物は、酸素−チタン結合を介してチタン原子に結合する少なくとも一つの置換基を有する。ここで、有機ジルコニウム化合物は、酸素−ジルコニウム結合を介してジルコニウム原子に結合する少なくとも一つの置換基を有する。
とりわけ好ましい有機ケイ素化合物は、式(I)、(II)、または(III)の有機ケイ素化合物である。
Figure 0005059109
ここで、Rは、1から20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐した、任意選択で環状でもよい、アルキレン基であり、任意選択で一つ以上のヘテロ原子、とりわけ窒素原子を有してもよい。
は、水素原子または1から5個の炭素原子を有するアルキル基、とりわけメチル基若しくはエチル基であり、またはアシル基、とりわけアセチル基である。
は、1から8個の炭素原子を有するアルキル基であり、とりわけメチル基である。
Xは、水素原子、またはオキシラン基、ヒドロキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、アミノ基、チオール基、アシルチオ基、及びビニル基を含む群から選択される官能基であり、好ましくはアミノ基である。完全を期すために、ここで本明細書におけるアシルチオ基は、
Figure 0005059109
と示される置換基であり、Rは、アルキル基、とりわけ1から20個の炭素原子を有するアルキル基であり、破線は置換基Rへの結合を示す。
は、NH、S、S、及びSを含む群から選択される官能基である。
は、N及びイソシアヌレートを含む群から選択される官能基である。
ここで、aの値は、0、1または2であり、好ましくは0である。
置換基Rは、とりわけメチレン基、プロピレン基、メチルプロピレン基、ブチレン基、若しくはジメチルブチレン基である。プロピレン基は、とりわけ好ましい置換基Rである。
アミノ基、メルカプト基、若しくはオキシラン基を含む有機ケイ素化合物は、アミノシラン、メルカプトシラン、若しくはエポキシシランとも称される。
式(I)の適切な有機ケイ素化合物の例として、オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、メチルオクチルジメトキシシラン;3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン;3−メタクリロイルオキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノ−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、4−アミノブチルジメトキシメチルシラン、4−アミノ−3−メチルブチルトリメトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルジメトキシメチルシラン、[3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン(即ち、4,7,10−トリアザデシルトリメトキシシラン)、2−アミノエチルトリメトキシシラン、2−アミノエチルジメトキシメチルシラン、アミノメチルトリメトキシシラン、アミノメチルジメトキシメチルシラン、アミノメチルメトキシジメチルシラン、7−アミノ−4−オキサヘプチルジメトキシメチルシラン、N−(メチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ノルマルブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン;3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン;3−アシルチオプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン、及びビニルトリエトキシシランを含む群から選択される有機ケイ素化合物が挙げられる。
さらに好ましくは、上記した有機ケイ素化合物のアルコキシ基がアセトキシ基に置換されたものであり、例えばオクチルトリアセトキシシラン(octyl-Si(O(O=C)CH3)3)が挙げられる。この種の有機ケイ素化合物は、加水分解して酢酸を生じる。
これらの有機ケイ素化合物のうち、ケイ素に結合する有機置換基を有し、官能基、すなわちアルキル基ではない官能基をさらに含み、Xが水素原子ではない式(I)に一致するものが好ましい。
式(II)の適切な有機ケイ素化合物の例として、ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミン、4,4,15,15−テトラエトキシ−3,16−ジオキサ−8,9,10,11−テトラチア−4,15−ジシラオクタデカン、(ビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドまたはビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン)、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを含む群から選択される有機ケイ素化合物が挙げられる。
式(III)の適切な有機ケイ素化合物の例として、トリス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、トリス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミン、1,3,5−トリス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン−ウレア(即ち、トリス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート)、及び1,3,5−トリス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン−ウレア(即ち、トリス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート)を含む群から選択される有機ケイ素化合物が挙げられる。
好ましい有機ケイ素化合物は、アミノシラン類であって、とりわけX=NHまたはNH−CH−CH−NH、X=NH、及びX=Nを有するアミノシラン類である。とりわけ好ましくは、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、及びビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミン、及びこれらの互いの混合物である。
酸素−チタン結合を介してチタン原子に結合するとりわけ適している置換基は、アルコキシ基、スルホネート基、カルボキシレート基、ジアルキルリン酸基、ジアルキルピロリン酸基、及びアセチルアセトネート基を含む群から選択される置換基である。
とりわけ適している化合物は、チタン原子に結合するすべての置換基がアルコキシ基、スルホネート基、カルボキシレート基、ジアルキルリン酸基、ジアルキルピロリン酸基、及びアセチルアセトネート基を含む群から選択される化合物であり、すべての置換基が同一、若しくは互いに異なることが可能である。
特に適していることがわかっているアルコキシ基は、ネオアルコキシ置換基(neoalkoxy substituent)として知られている置換基であり、さらに具体的には以下の式(IV)に示す置換基である。
Figure 0005059109
特に適していることがわかっているスルホネート基は、とりわけ芳香基がアルキル基によって置換された芳香族スルホネートである。好ましいスルホネート基は、以下の式(V)に示す官能基である。
Figure 0005059109
脂肪酸のカルボキシレート類は、カルボキシレート基としてとりわけ適していることが実証された。好ましいカルボキシレート基は、デカノエート基である。
上記の式において、破線はチタン原子への酸素原子の結合を表す。
有機チタン化合物は、例えば、Kenrich Petrochemicals社及びDuPont社から市販されている。適した有機チタン化合物の例として、Kenrich Petrochemicals社から市販されているKen−React(登録商標)KR TTS、KR 7、KR 9S、KR 12、KR 26S、KR 33DS、KR 38S、KR 39DS、KR 44、KR 134S、KR 138S、KR158 FS、KR 212、KR 238S、KR 262ES、KR 138D、KR 158D、KR 238T、KR 238M、KR 238A、KR 238J、KR 262A、LICA 38J、KR 55、LICA 01、LICA 09、LICA 12、LICA 38、LICA 44、LICA 97、LICA 99、KR OPPR、KR OPP2、若しくはDuPont社から市販されているTyzor(登録商標)ET、TPT、NPT、BTM、AA、AA−75、AA−95、AA−105、TE、ETAM、OGTが挙げられる。
好ましくは、Ken−React(登録商標)KR 7、KR 9S、KR 12、KR 26S、KR 38S、KR 44、LICA 09、LICA 44、NZ 44、及びさらにはDuPont社から市販されているTyzor(登録商標)ET、TPT、NPT、BTM、AA、AA−75、AA−95、AA−105、TE、ETAMである。
特に好ましい有機チタン化合物は、酸素−チタン結合を介してチタン原子に結合する式(IV)及び/または式(V)の置換基を有する化合物である。
とりわけ適した有機ジルコニウム化合物は、アルコキシ基、スルホネート基、カルボキシレート基、リン酸エステル、又はこれらの組み合わせを含む群から選択され、且つ酸素−ジルコニウム結合を介してジルコニウム原子に直接結合する官能基を少なくとも一つ有する化合物である。
特に適していることがわかっているアルコキシ基は、イソプロポキシ置換基と、ネオアルコキシ置換基として知られている置換基、とりわけ以下の式(IV)に示す置換基とである。
Figure 0005059109
特に適しているとされるスルホン酸基は、とりわけ芳香族がアルキル基によって置換された芳香族スルホン酸である。好ましいスルホン酸基は、以下の式(V)に示す官能基である。
Figure 0005059109
脂肪酸のカルボキシレート基は、カルボキシレート基としてとりわけ適していることが判明している。ステアレート及びイソステアレートは、好ましいカルボキシレート類である。
上記の式において、破線はジルコニウム原子への酸素原子の結合を表す。
有機ジルコニウム化合物は、例えばKenrich Petrochemicals社から市販されている。適した有機ジルコニウム化合物の例として、例えばKen−React(登録商標)NZ 38J、NZ TPPJ、KZ OPPR、KZ TPP、NZ 01、NZ 09、NZ 12、NZ 38、NZ 44、NZ 97が挙げられる。
これら有機ケイ素化合物、有機チタン化合物、及び有機ジルコニウム化合物が水分の作用によって加水分解され、且つケイ素、チタン、又はジルコニウム原子に結合する水酸基が生じることは、当業者にとって明らかである。加水分解された、若しくは部分的に加水分解された、この種の有機ケイ素化合物、有機チタン化合物、及び有機ジルコニウム化合物は、続いて次々に縮合し、Si−O−Si、Ti−O−Ti、Zr−O−Zr結合を含む縮合体を生成する。接着促進剤としてシラン及び/又はチタネート及び/又はジルコネートが混合されている場合、Si−O−Ti、Si−O−Zr、又はTi−O−Zr結合を含有する混合縮合生成物もさらに有り得る。とりわけこれら縮合生成物が溶解性、乳化性、若しくは分散性であるとき、この種の縮合生成物がわずかながら有り得る。
接着促進組成物は、好ましくは、少なくとも一種の有機ケイ素化合物と、少なくとも一種の有機チタン化合物とを含有する。
接着促進組成物における少なくとも一種の有機ケイ素化合物と少なくとも一種の有機チタン化合物との組み合わせは、具体的には、接着性の改善が得られる基質の領域が拡大される場合にとりわけ有利である。さらに、このような組み合わせは、水中貯蔵或いは高温多湿貯蔵された後の接着性に有利な影響を及ぼすことが見出された。
接着促進組成物は、さらには、少なくとも一種の担体物質を含有し、この担体物質は、室温において液体状態であり、且つ標準気圧下で250℃以上の沸点を有するか、或いは20℃で0.1mbar未満の蒸気圧を有する。従って、この担体物質は、本明細書において使用されている定義よりVOCではない。
一方で、適した担体物質は、標準気圧下で250℃以上の沸点を有するか、或いは20℃で0.1mbar未満の蒸気圧を有する可塑剤である。
さらに詳しくは、可塑剤は、フタル酸のエステル類、脂肪族ジカルボン酸のエステル類、脂肪酸エステル類、及び有機リン酸エステル類を含む群から選択される。とりわけ適切なフタル酸のエステル類は、フタル酸ジアルキルであり、好ましくはフタル酸及びC〜C16アルコールのジエステルであり、さらに好ましくは、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、及びフタル酸ジイソデシル(DIDP)である。
脂肪族ジカルボン酸のエステル類は、さらに詳しくは、アジピン酸ジオクチル(DOA)、アジピン酸ジイソデシル(DIDA)などの、アジピン酸またはセバシン酸のエステル類である。
例えば、ヘキサンジオール或いはブタンジオールなどのジオール類と、アジピン酸或いはセバシン酸とのポリエステル類などのポリエステル類を用いてもよいが、これらのポリエステルが室温において液体であるという条件が前提となる。
他方で、適した担体物質は、標準気圧下で250℃以上の沸点を有するか、或いは20℃で0.1mbar未満の蒸気圧を有する有機溶媒である。
さらに詳しくは、ここに示す担体物質は、エーテル類、エステル類、炭化水素類、ケトン類、アルデヒド類、及びアミド類を含む群から選択される溶媒である。
エーテル類は、特に、アルコキシ末端を有するポリオール類、とりわけアルコキシ末端を有するポリオキシアルキレンポリオール類であり、アルコキシ末端を有するポリエーテルポリオール類とも称される。このようなエーテル類の例として、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル類或いはポリエチレングリコールジアルキルエーテル類が挙げられる。それらの例として、テトラグリム(テトラエチレングリコールジメチルエーテル)と、ペンタグリム(ペンタエチレングリコールジメチルエーテル)と、ヘキサグリム(ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル)と、例えば、Clariant社からPolyglykol DME 200或いはPolyglykol DME 250の製品名で市販されているポリエチレングリコールジメチルエーテル類と、ジエチレングリコールジブチルエーテル類と、ポリプロピレングリコールジブチルエーテル類と、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルモノアセテートと、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテートとが挙げられる。ポリプロピレングリコールジエーテル類は、より優れた溶液挙動を有し、且つより高い分子量においても液体状態である点で、対応するポリエチレングリコールジエーテル類に優る有利な点を有する。
特に適したエステル類は、炭酸エステル或いはモノカルボン酸エステル若しくはポリカルボン酸エステルである。炭酸エステルは、特に炭酸ジアルキルを包含する。
モノカルボン酸エステル類は、特に、脂肪アルコールと、低分子モノカルボン酸、とりわけC〜Cのカルボン酸とのエステル、及び脂肪酸と低分子アルコール、とりわけC〜Cのアルコールとのエステルも同様に包含する。これらの例として、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸メチル、及びラウリルアセテートが挙げられる。
さらなる適したエステル類は、ポリエチレングリコール或いはポリプロピレングリコールとカルボン酸類とのエステルである。
さらなる適したエステル類は、有機ホスホネート及び有機ホスフェートである。
さらなる適したエステル類は、環状エステル、すなわちラクトンである。
適したアミド類は、特に、脂肪酸アミド、或いは環状アミド、すなわちラクタムである。
これら溶媒の全ては、室温において液体状態であるという条件に準拠する。
担体物質が反応性の官能基を含有しない場合、とりわけ有利である。さらに詳しくは、いずれの官能基も接着促進剤と反応しない。最も好ましくは、担体物質がイソシアネート官能基を含有しないことである。
室温において液体である担体物質が、接着促進剤を溶解可能である溶媒である場合、有利である。
接着促進剤がとりわけ担体物質に不溶或いは難溶性である場合、極めて有利であり、何故なら、界面活性剤、さらに詳しくは乳化剤及び/または共乳化剤(co-emulsifier)の形態である界面活性剤が、接着促進組成物の構成要素であるという理由に基づく。
さらには、組成物が充填剤を含有している場合に有利であり得る。充填剤は、有機物質或いは無機物質であってよい。この充填剤が直径100マイクロメーター未満、さらに詳しくは1マイクロメーター未満の粒径を有する場合、特に有利である。とりわけ好ましくは、カーボンブラック、白亜(chalk)、特に被覆された白亜、及び粒度の細かい石英、コロイド状シリカ或いはヒュームドシリカ(fumed silica)などの様々な形状の二酸化ケイ素、好ましくはヒュームドシリカである。最も好ましい充填剤は、カーボンブラックである。充填剤の使用は、接着促進組成物の機械的補強のためにとりわけ適している。さらには、充填剤を用いることでより高い堆積の適用を実現することが可能になる。
接着促進組成物が下塗剤である場合、少なくとも一種の有機結合剤をさらに使用することが好都合である。この有機結合剤は、例えば、エポキシ樹脂、イソシアネート基を含有するプレポリマー、或いはポリ(メタ)アクリレートであってよい。
さらに組成物は、さらなる構成要素を含有してもよい。具体的には、顔料、染料、蛍光指示薬、流量制御添加剤、特に殺藻剤或いは防カビ剤などの殺生物剤、チキソトロープ剤、難燃剤、特に酸類などの触媒、及び有機金属塩或いは錯体、安定化剤を含有してもよい。
接着促進組成物は、組成物の全質量に対して、好ましくは1〜25質量%、さらに好ましくは1〜15質量%、最も好ましくは1〜10質量%の割合で全接着促進剤を含む。
充填剤の割合は、組成物の全質量に対して、好ましくは1〜25質量%、さらに好ましくは1〜15質量%、最も好ましくは1〜10質量%である。
当業者には明らかであるが、接着促進剤の使用、さらに詳しくは式(I)または(II)あるいは(III)の有機ケイ素化合物の使用に起因して、且つエタノール或いはメタノールなど、加水分解によって生成された加水分解生成物により、一般的に接着促進組成物はVOCを完全に含まないというわけではない。いずれによせ、VOCの含有量ができる限り低いことが望ましい。具体的には、接着促進組成物が、組成物の全質量に対して、VOC、すなわち標準圧力下で250℃未満の沸点を有するか、或いは20℃で0.1mbarより大きい蒸気圧を有する有機物質を5質量%未満、具体的には、0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%しか含まず、最も好ましくは0質量%であることが有利である。
担体物質の割合は、組成物の全質量に対して、好ましくは55〜99質量%、さらに好ましくは70〜99質量%である。
接着促進組成物は、様々な使用方法が存在する。とりわけ好適な一実施形態では、接着促進組成物は下塗剤或いは接着促進下塗剤である。
さらなる実施態様によれば、本発明は接着結合或いは密封するための方法を提供する。この方法は、
i)接着若しくは密封させる基材S1に、上述した接着促進組成物を適用するステップと、
ii)基材S1上の組成物に接着剤或いはシーラントを適用するステップと、
iii)その接着剤或いはシーラントを第2の基材S2と密着させるステップと、
を備えるか、若しくは、
i’)接着若しくは密封させる基材S1に、上述した接着促進組成物を適用するステップと、
ii’)第2の基材の表面に接着剤或いはシーラントを適用するステップと、
iii’)その接着剤或いはシーラントを基材S1上の組成物と密着させるステップと、
を備えるか、若しくは、
i’’)接着若しくは密封される基材S1に、上述した接着促進組成物を適用するステップと、
ii’’)基材S1の表面と基材S2の表面との間に、接着剤或いはシーラントを適用するステップと、
を備える。
ここで、第2の基材S2は、基材S1と同一、或いは異なる材質から成るものでよい。
一般的に、ステップ(iii)、(iii’)、又は(ii’’)に、接着剤或いはシーラントを硬化させるステップ(iv)が続く。
使用される接着剤或いはシーラントは、基本的に如何なる接着剤或いはシーラントであってもよい。これらの選択は、オープンタイム及び形成されるアセンブリに与えられる機械的要件を含む要素によって導かれる。この方法は、特にポリウレタンから成る接着剤或いはシーラント、とりわけイソシアネート基を含有するポリウレタンプレポリマーを少なくとも一種包含するポリウレタンから成る接着剤に効果的である。このようなポリウレタンから成る接着剤は、大気中の水分によって、イソシアネート基の架橋反応を経て硬化する。この接着剤は、幅広く入手可能であり、さらに詳しくは、Sika Schweiz AG社からSikaflex(登録商標)の製品名で市販されている。
ステップ(ii)、(ii’)、又は(ii’’)の後に、必要ならば、乾いた生地を用いて拭き取るステップを実施してもよい。
接着剤或いはシーラントの適用は、接着促進組成物が蒸発するまで待機してよい。ところが、意外にも、大半の場合、接着促進組成物の膜がまだ湿っていても、接着剤或いはシーラントを接着促進組成物の膜に直接適用する、すなわち「ウエット・オン・ウエット」方式で実施することが可能であり、これによって付着力或いは、硬化されたシーラントまたは接着剤の機械的特性において顕著な欠点を有しないことが見出された。
基材S1は、基材S2と同一、若しくは異なってもよい。
適した基材S1或いはS2として、例えば、ガラス、ガラス・セラミック、コンクリート、モルタル、煉瓦、タイル、石膏、及び花崗岩や大理石などの天然石を含めた無機物質と;アルミニウム、鋼鉄、非鉄金属、亜鉛めっき金属などの金属或いは合金と;木材、PVC、ポリカーボネート、PMMA、ポリエステル、エポキシ樹脂などのプラスチック類を含めた有機物質と;粉末塗装した金属或いは合金などの被覆部材と;塗料及び漆剤とが挙げられる。特に好適な基材S1或いはS2は、ガラス、ガラス・セラミック、アルミニウム、仕上げ加工であり、とりわけ自動車の仕上げ加工処理の形状そのままである。
必要に応じて、接着剤或いはシーラントが適用される前に、基材に前処理を施してもより。この種の前処理は、具体的には物理的及び/または化学的クリーニング技術を包含し、例として、研磨、サンドブラスティング、ブラッシングまたは同様のもの、若しくは清浄剤或いは溶媒を用いた処理、若しくは接着促進剤、接着促進溶液或いは下塗剤の適用が挙げられる。
この種の接着結合若しくは密封するための方法は、結果的に物品に使用される。この方法は、例えば工業生産或いは建築若しくは土木など幅広い分野で採用することが可能であることから、これらの物品はその性質が非常に多様である。
ここで示される物品とは、具体的には、建築構造物、工業製品、或いは輸送手段である。さらに詳しくは、建造物或いは建造物の一部分を示す。また、物品は、具適的には輸送手段であり、さらに詳しくは、自動車、バス、トラック、鉄道車両、船、若しくは飛行機である。
[実施例]
以下に示す接着促進組成物は、表1に基づいて、担体物質に接着促進剤を添加し、且つ窒素ガス雰囲気下で組成物を良く混合することで調製した。
以下に示す物質を使用した。
Figure 0005059109
接着促進組成物は、密閉されたガラス瓶に入れ、室温で1日間貯蔵した後に接着試験に用いた。
Figure 0005059109
比較組成物Ref.1は、担体物質としてジプロピレングリコールジメチルエーテルを含有する。この担体物質は、標準気圧下で沸点175℃、及び20℃で0.77mbarの蒸気圧を有するので、この担体物質は本明細書で使用されている定義に従ってVOCである。一方で、テトラエチレングリコールジメチルエーテルは、標準気圧下で275℃の沸点、及び0.01mbar未満の蒸気圧を有することから、VOCではない。
続いて、これらの組成物を、この組成物を染み込ませたセルロース布(Tela(登録商標)、Tela−Kimberly Switzerland GmbH)を用いて、種々の基材に適用した。5秒経過後、組成物は乾いたセルロース布を用いて拭き取った。その後、SikaTack(登録商標)Move Goes Cool(STMGC)の円形ビードを、押出しカートリッジ及びノズルを使用して10分以内に適用した。SikaTack(登録商標)Move Goes Coolは、イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを含有する、一成分湿気硬化形ポリウレタン接着剤であり、Sika Schweiz AGから市販されている。
上記接着剤は、空調した(23℃、相対湿度50%)室での貯蔵(CS)において7日間硬化させ、その後に、23℃において水中でさらに7日間水中貯蔵(WS)した後、続いて70℃、相対湿度100%の条件で7日間高温多湿貯蔵(HS)した後に試験を行った。
接着剤の接着性は、ビード試験(bead test)を用いて試験した。この試験において、ビードは接着面の真上の端部に切り込みが形成される。切り込みが付けられたビードの端部は、先端部が丸みを帯びたピンセットで保持され、基材から引っ張られる。これは、ピンセットの先端部のビードを慎重に巻き上げ、ビードの引き抜き方向に垂直な切れ目を裸の基材まで入れることで実施される。ビードの除去速度は、約3秒毎に切り目を形成しなければならないように選択される。試験の長さは、少なくとも8cmでなければならない。評価されるパラメータは、ビードが除去された後に基材上に残存している接着剤である(凝集破壊(cohesive fracture))。接着性は、接着面の凝集破壊の目視測定によって評価される:凝集破壊の比率が高いほど、推定接着力が優れている。凝集破壊の試験結果が、50%未満、さらに詳しくは30%未満であるものは、とりわけ不適切であると考えられる。
基材として、以下の
フロートガラス(接着性試験にはスズ面を使用、Rocholl、ドイツ)と、
VSGセラミック、Ferro 14279(Rocholl、ドイツ)と、
ESGセラミック、Ferro 14251(Rocholl、ドイツ)と、
が使用された。
全ての基材は、接着促進組成物を適用する直前に、イソプロパノール及び水(2:1)の混合物を含浸させたセルロース布(Tela(登録商標))を用いて拭かれ、接着促進組成物を適用する少なくとも2分間、放置して揮発させた。
表2では、様々な形態で貯蔵された後の、異なる基材への組成物の接着性の結果を示す。
Figure 0005059109
表3では、方法は表2と同様であるが、接着促進組成物1は、その組成物を含浸させたセルロース布を用いて適用され、次いで、1分以内にSikaTack(登録商標) Move Goes Coolの円形ビードがウエット・オン・ウエットで直接適用された。従って、表2では、乾いたセルロース布を用いて拭き取ることはない。
Figure 0005059109
さらには、表2及び3に示す試験に従って、接着結合はガラス、ESGセラミック或いはVSGセラミックを用いて作製した。これらの場合、実施例1、2、及び3は強固な接着結合を達成し得る一方、水中貯蔵の後、且つとりわけ高温多湿貯蔵の後のRef.1の場合の接着結合は、容易に分離されることが見出された。

Claims (19)

  1. 少なくとも一種の接着促進剤と、
    室温で液体状態であり、且つ標準気圧下で250℃以上の沸点、若しくは20℃で0.1mbar未満の蒸気圧を有する少なくとも一種の担体物質と、
    を含む接着促進組成物であって、
    前記組成物の全質量に対して、標準圧力下で250℃未満の沸点を有するか、或いは20℃で0.1mbarより大きい蒸気圧を有する有機物質を5質量%未満含有することを特徴とし、
    前記接着促進剤は、有機ケイ素化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物、及びこれらの混合物を含む群から選択されることを特徴とし、
    前記担体物質の割合が、前記組成物の全質量に対して40〜99質量%である接着促進組成物。
  2. 前記担体物質の割合が、前記組成物の全質量に対して、55〜99質量%、さらに詳しくは70〜99質量%であることを特徴とする請求項1に記載の接着促進組成物。
  3. 前記全接着促進剤の割合が、前記組成物の全質量に対して、1〜25質量%、さらに詳しくは1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の接着促進組成物。
  4. 前記接着促進組成物が、少なくとも一種の充填剤、特にカーボンブラック、をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  5. 前記充填剤の割合が、前記組成物の全質量に対して、1〜25質量%、さらに詳しくは1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%であることを特徴とする請求項4に記載の接着促進組成物。
  6. 前記担体物質がイソシアネート反応性基を含有していないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  7. 前記接着促進組成物が、前記組成物の全質量に対して、標準圧力下で250℃未満の沸点を有するか、或いは20℃で0.1mbarより大きい蒸気圧を有する有機物質を0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、最も好ましくは0質量%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  8. 室温で液体状態である前記担体物質が、前記接着促進剤を溶解可能な溶媒であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  9. 室温で液体状態である前記担体物質が可塑剤であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  10. 前記接着促進組成物が、少なくとも一種の有機ケイ素化合物と、少なくとも一種の有機チタン化合物とを含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  11. 前記接着促進組成物が少なくとも二種の有機ケイ素化合物を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  12. 前記有機ケイ素化合物が式(I)、(II)、或いは(III)の構造式を有し、
    Figure 0005059109
    式中、
    は、1から20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐した、任意選択で環状であってもよい、アルキレン基であって、任意選択に一つ以上のヘテロ原子、とりわけ窒素原子を有していてもよく、
    は、水素原子または1から5個の炭素原子を有するアルキル基であって、さらに詳しくはメチル基若しくはエチル基またはアシル基であり、
    は、1から8個の炭素原子を有するアルキル基であって、とりわけメチル基であり、
    Xは、水素原子、またはオキシラン基、ヒドロキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、アミノ基、チオール基、アシルチオ基、及びビニル基を含む群から選択される官能基であって、好ましくはアミノ基であり、
    は、NH、S、S、及びSを含む群から選択される官能基であり、
    は、N及びイソシアヌレートを含む群から選択される官能基であり、
    aの値は、0、1または2であり、好ましくは0であることを特徴とする請求項11のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  13. 前記接着促進組成物が界面活性剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の接着促進組成物。
  14. 接着結合或いは密封する方法であって、
    i)接着若しくは密封される基材S1に、請求項1〜13のいずれか一項に記載の接着促進組成物を適用するステップと、
    ii)前記基材S1上の前記組成物に接着剤或いはシーラントを適用するステップと、
    iii)前記接着剤或いは前記シーラントを第2の基材S2と密着させるステップと、
    を備えるか、或いは、
    i’)接着若しくは密封させる基材S1に、請求項1〜13のいずれか一項に記載の接着促進組成物を適用するステップと、
    ii’)第2の基材の表面に接着剤或いはシーラントを適用するステップと、
    iii’)前記接着剤或いは前記シーラントを前記基材S1上の前記組成物と密着させるステップと、
    を備えるか、或いは、
    i’’)接着若しくは密封される基材S1に、請求項1〜13のいずれか一項に記載の接着促進組成物を適用するステップと、
    ii’’)前記基材S1の表面と基材S2の表面との間に、接着剤或いはシーラントを適用するステップであって、前記第2の基材S2が、前記基材S1と同一、或いは異なる物質から成るステップと、
    を備えることを特徴とする接着結合或いは密封する方法。
  15. 前記ステップ(iii)、(iii’)、又は(ii’’)に、前記接着剤或いは前記シーラントを硬化するステップ(iv)が続くことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記接着剤或いは前記シーラントが、イソシアネート基を有する少なくとも一種のポリウレタンプレポリマーを含有するポリウレタン接着剤であることを特徴とする請求項14または15に記載の方法。
  17. 請求項1416のいずれか一項に記載の方法を実施することで製造される物品。
  18. 前記物品が、建築構造物、工業製品、或いは輸送手段であって、さらに詳しくは、建造物或いは建造物の一部分であることを特徴とする請求項17に記載の物品。
  19. 前記物品が、輸送手段であって、さらに詳しくは、自動車、バス、トラック、鉄道車両、船、若しくは飛行機であることを特徴とする請求項18に記載の物品。
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