JP5057429B2 - ケミカルヒートポンプ並びにこれを用いたハイブリッド冷凍システム及びハイブリッド冷凍車 - Google Patents

ケミカルヒートポンプ並びにこれを用いたハイブリッド冷凍システム及びハイブリッド冷凍車 Download PDF

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Description

本発明は、圧縮式冷凍機と凝縮器と減圧器と蒸発器とを主要な構成とする圧縮式冷凍システムと、反応部と蒸発凝縮部とを主要な構成とするケミカルヒートポンプとを組み合わせたハイブリッド冷凍システムに関する。特に、このシステムを冷凍車に積載したハイブリッド冷凍車に関する。
近年、車内空調や冷凍、冷蔵トラック等の保冷において、圧縮式冷凍機をエンジンで駆動させる機械式冷凍システムによる冷却方式が多く使われているが、環境問題に伴う省燃費やアイドリングストップ時の冷却の課題から、例えば、潜熱蓄熱材を併用する冷却システムがハイブリッド冷凍車として商品化されている。この冷却システムにおける潜熱蓄熱材の一般的なものとしては水を主成分とする蓄熱材を内包した冷凍板を用いる例がある。しかしながら、水の融解熱は小さく、また冷熱の放熱効率も悪いため、冷凍板を大きくしなければならず、冷凍板の重量が増加して貨物の積載量が減少するといった問題がある。
一方で、上記の問題を解決することのできる技術の一つとしてケミカルヒートポンプが注目されつつある。ケミカルヒートポンプは可逆的な化学変化を利用するものであって、熱エネルギーを化学反応熱の形で蓄えることが可能であり、しかも用いられる化学蓄熱材の単位質量あたりのエネルギー量が高いといった利点を有する。
従来のケミカルヒートポンプの例としては、例えば下記特許文献1に、化学蓄熱装置を複数組並列に組み合わせて、エネルギーを有効利用しながら交互に円滑に運転する方法が開示されている。
特開平01−296091号公報
しかしながら、上記特許文献においては、独立した複数組の化学蓄熱装置を交互に運転し、運転中の化学蓄熱装置に加えた熱の残りを一方の化学蓄熱装置に供給する熱供給手段と、一方の化学蓄熱装置で発生した熱を回収する熱回収手段を備え、交互に円滑に運転を行っているが、必要な熱量に応じた蓄熱量を変えることが出来なかった。また凝縮熱で凝縮器が高温となり、連続的に冷熱を取り出すためには交互切り替えの運転時間を考慮する必要があった。
そこで本発明は、上記課題を解決し、よりエネルギー効率の高いケミカルヒートポンプを利用したハイブリッド冷凍システム及びそれを搭載したハイブリッド冷凍車を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行っていたところ、ケミカルヒートポンプにおいて反応部と蒸発凝縮部と、を用い、これらをパイプで接続し、独立して制御可能にすることで、蓄熱、温熱及び冷熱の提供を一つのケミカルヒートポンプで連続的に可能とできる点に想到し、本発明を完成させるに至った。
即ち、上記課題を解決するための一手段として、圧縮式冷凍機と凝縮器と減圧器と蒸発器とを有する圧縮式冷凍システムと、反応部と蒸発凝縮部とを有するケミカルヒートポンプと、を組み合わせたハイブリッド冷凍システムとする。また、ハイブリッド冷凍システムに用いるケミカルヒートポンプは、圧縮式冷凍システムで作られる温熱又は冷熱の少なくとも一つを利用するケミカルヒートポンプであって、ケミカルヒートポンプの系内は減圧されていることも好ましい。
また、本手段において、限定されるわけではないが、ケミカルヒートポンプの蒸発凝縮部は、圧縮式冷凍システムから冷熱を受け取る凝縮器側熱交換器を有することも好ましい。
また、本手段において、限定されるわけではないが、ケミカルヒートポンプの凝縮器側熱交換器は、圧縮式冷凍システムの圧縮式冷凍機の前段、即ち蒸発器の後段に配置されることも好ましい。
また、本手段において、限定されるわけではないが、反応部は複数の反応器を有して構成され、蒸発凝縮部は、バルブを備えた蒸発器−凝縮器接続パイプにより接続された蒸発器及び凝縮器を有して構成され、反応部−蒸発凝縮部接続パイプは、反応器のそれぞれと蒸発器を接続する反応器−蒸発器接続パイプと、反応器のそれぞれと前記凝縮器を接続する反応器−凝縮器接続パイプと、を有し、反応器−蒸発器接続パイプには、複数の反応器−蒸発器制御バルブが備えられ、反応器−凝縮器接続パイプには、複数の反応器−凝縮器制御バルブが備えられていることも好ましく、反応器に下記反応式で表現される化学反応を実現できる化学蓄熱材が充填されてなることがより好ましい。
なお、上記反応は、下記の反応を例示することができる。
また、上記課題を解決する他の手段として、圧縮式冷凍機と凝縮器と減圧器と蒸発器とを有する圧縮式冷凍システムと、反応部と蒸発凝縮部とを有するケミカルヒートポンプと、を用いてコンテナを冷却可能なハイブリッド冷凍車とする。また、ケミカルヒートポンプの系内は減圧されていることも好ましい。
また、本手段において、限定されるわけではないが、ケミカルヒートポンプは、反応部と、蒸発凝縮部と、前記反応部と前記蒸発凝縮部とを接続しかつ制御バルブを備える反応部−蒸発凝縮部接続パイプと、前記反応部に温熱を供給する高温側熱交換器と、前記蒸発凝縮部より冷熱をコンテナに供給する低温熱供給熱交換器と、を有することが好ましい。また、この場合、限定されるわけではないが、蒸発凝縮部は、圧縮式冷凍システムから冷熱を受け取る凝縮器側熱交換器を有することもより好ましい。また、この場合において、高温側熱交換器へ温熱を供給する高温熱供給熱交換器は、エンジン又はエンジンの排気管近傍に配置され、蒸発凝縮部に配置される低温熱供給熱交換器より冷熱を供給される低温側熱交換器は、コンテナの冷却手段近傍に配置されることもより好ましい。また、この場合において、凝縮器側熱交換器は、前記圧縮式冷凍器システムの圧縮式冷凍機の前段、即ち蒸発器の後段に配置されることも好ましい。
また、本手段において、限定されるわけではないが、ケミカルヒートポンプは、反応部と、蒸発凝縮部と、前記反応部と前記蒸発凝縮部とを接続しかつ制御バルブを備える反応部−蒸発凝縮部接続パイプと、前記反応部に温熱を供給する高温側熱交換器と、前記蒸発凝縮部に冷熱をコンテナに供給する低温熱供給熱交換器と、を有し、前記反応部は複数の反応器を有して構成され、前記蒸発凝縮部は、バルブを備えた蒸発器−凝縮器接続パイプにより接続された蒸発器及び凝縮器を有して構成され、前記反応部−蒸発凝縮部接続パイプは、反応器のそれぞれと蒸発器を接続する反応器−蒸発器接続パイプと、反応器のそれぞれと凝縮器を接続する反応器−凝縮器接続パイプと、を有し、前記反応器−蒸発器接続パイプには、複数の反応器−蒸発器制御バルブが備えられ、前記反応器−凝縮器接続パイプには、複数の反応器−凝縮器制御バルブが備えられていることも好ましい。
また、この場合において、限定されるわけではないが、反応器には、化学蓄熱材が充填されてなることが好ましく、この化学蓄熱材は、下記いずれかの反応に用いられることがより好ましい。
また、限定されるわけではないが、上記反応は、具体的には、以下で示されるものであることがより好ましい。
また、上記課題を解決するための他の手段として、複数の反応器と、バルブを備えた蒸発器−凝縮器接続パイプにより接続された蒸発器及び凝縮器と、前記複数の反応器のそれぞれと前記蒸発器を接続し、かつ複数の反応器−蒸発器制御バルブが備えられた反応器−蒸発器接続パイプと、前記複数の反応器のそれぞれと前記凝縮器を接続し、かつ複数の反応器−凝縮器制御バルブが備えられた反応器−凝縮器接続パイプと、前記複数の反応器に温熱を供給可能な高温側熱交換器と、蒸発器より冷熱を低温側熱交換器に供給可能な低温熱供給熱交換器と、を有するケミカルヒートポンプとする。
また、本手段において、限定されるわけではないが、反応器には、化学蓄熱材が充填されてなることが好ましく、この化学蓄熱材は、下記いずれかの反応に用いられるものであることがより好ましい。
なお、限定されるわけではないが、上記の化学蓄熱材は、下記いずれかの反応に用いられるものであることがより好ましい。
以上により、冷凍板を用いた場合に比べ、化学反応を利用するので軽量化・小型化・高効率となり、また蓄熱状態でしかも常温保存ができるため、保存の為に冷却を必要とせず、必要なときに即冷却を開始することができる。また、圧縮式冷凍システムと併用して車両始動時のコンテナ冷却時間が短縮される。よりエネルギー効率の高いケミカルヒートポンプを利用したハイブリッド冷凍システム及びそれを搭載したハイブリッド冷凍車を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に関るケミカルヒートポンプを利用したハイブリッド冷凍システム及びこれを搭載したハイブリッド冷凍車について、図面を用いて説明する。なお、本明細書において同一又は同様の機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係るハイブリッド冷凍車の概略構造を示す図である。図1で示すとおり、本実施形態に係るハイブリッド冷凍車は、自動車として必須である周知な構成(エンジン等)のほか、ケミカルヒートポンプ1、圧縮式冷凍システムCFS、コンテナCN、を少なくとも有して構成されている。(以下、本実施形態に係るケミカルヒートポンプを「車両搭載型ケミカルヒートポンプ」ともいう。)
また本実施形態に係る車両搭載型ケミカルヒートポンプ1は、図1で示すように反応部2と、蒸発凝縮部3と、反応部2と蒸発凝縮部3とを制御バルブ4を介して接続する反応部−蒸発凝縮部接続パイプ5と、反応部2に配置される高温側熱交換器6、低温側熱交換器7と、を少なくとも有して構成される。
図2は、車両搭載型ケミカルヒートポンプ1及び圧縮式冷凍システムCFSにおける運転系統のブロック図である。車両搭載型ケミカルヒートポンプ1における反応部2は、図2で示すように、複数の反応器21、22、23を有して構成されている。反応器の数は限定されるわけではないが、反応器の数量及び大きさは要求される熱量により決定される。反応器の数は冷却効率の観点から2個以上であることが好ましく、より好ましくは3個以上である。なお、本車両搭載型ケミカルヒートポンプの説明のため、図2では3個の反応器21、22、23を有する例を示しておくが、これに限定されない。必要熱量が増加した場合には増設して対応することが可能である。
反応器21、22、23は、高温熱供給熱交換器63から温熱の供給を受ける高温側熱交換器6(各反応器内の高温側熱交換機をそれぞれ6a、6b、6cとする。)から熱の供給を受けて反応器内に充填された化学蓄熱材を用いて化学反応を起こし、蓄熱することが可能なものである。また反応器21、22、23は、この蓄えた熱を、化学反応で発生した蒸気を反応器外部に放出することで外部に供給することも、間接的にブラインを介して反応器外部に供給することもできる。
反応器21、22、23において用いられる化学反応としては、上記機能を実現できる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば、下記式で示される反応の少なくともいずれかを用いることが好ましい。なお、反応器外部に熱を供給する際に用いられる蒸気は、下記の例においてはHO(g)であるが、使用する化学蓄熱材により異なりこれに限定されるものではない。
上記式において、Mはカルシウム、マグネシウム、ナトリウム等の金属又はその化合物であり、mは整数である。化学反応は、限定されるわけではないが、具体的な例として例えば以下に示す式(1−1)、(1−2)を挙げることができる。
またここで図3に、反応部2、蒸発凝縮部3を構成する蒸発器31及び凝縮器32の接続関係及び反応器の構造の概略を示す。なお図3は、説明を簡略にするため反応部を構成する複数の反応器の一つ(例えば反応器21)についてのみ示している。図3で示すように、反応器21内には化学蓄熱材211が充填されており、熱や蒸気の供給に応じて化学反応を起こすことができる。
反応器21内に充填される化学蓄熱材211としては、限定されるわけではないが、略球形状の粒子を複数充填して構成されてなることが好ましく、更にはこれら粒子を細密充填状態で充填することがより好ましい。粒子の径(半径)としても、充填できる限りにおいて限定されないが、例えば0.1mm以上1cm以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1mm以上1cm以下の範囲である。なお、この化学蓄熱材211の材質としては、上記した反応を実現することができる限りにおいて限定されないが、例えば上記の式(1−1)、(1−2)を実現する場合、CaSO・1/2HO、Ca(OH)を用いることが好ましい。
蒸発凝縮部3は、図1で示すように反応部−蒸発凝縮部接続パイプ5を介して反応部2に接続され、蒸気を凝縮させることで放熱する一方、凝縮させた流体を蒸発させることで吸熱する(冷熱を与える)ことができるものである。なお、蒸発凝縮部3における蒸発、凝縮についての反応は、限定されるわけではないが以下に示す式をあげることができる。
また、蒸発凝縮部3の具体的な構成については上記機能を奏する限りにおいて限定されるものではないが、例えば図2の例で示すように、凝縮器31と、蒸発器32と、凝縮器31及び蒸発器32とをバルブ33を介して接続する蒸発器−凝縮器接続パイプ34と、を有する構成が好ましい。
凝縮器31は、反応器21、22、23のそれぞれと反応部−蒸発凝縮部接続パイプ5を介して接続され(凝縮器31と反応部の反応器とを接続する反応部−蒸発凝縮部接続パイプ5の一部分を反応器−凝縮器接続パイプ51という。)、反応器21、22、23が発生させた蒸気を内部で液体の状態に凝縮させることができるものである。凝縮器31の構成については、上記機能を有する限りにおいて限定されず、周知の構成を採用することが可能である。なお、蒸気が液体に凝縮される際には熱が発生するが、この熱は凝縮器31内または凝縮器外周に配置された凝縮器側熱交換器35を介して圧縮式冷凍システムCFSから供給される冷熱により冷却される。
また蒸発器32は、反応器21、22、23のそれぞれと反応部−蒸発凝縮部接続パイプ5を介して接続され(蒸発器32と反応部の反応器とを接続する反応部−蒸発凝縮部接続パイプ5の一部分を反応器−蒸発器接続パイプ52という。)、内部の液体を蒸発させ、反応器21、22、23に供給可能な状態にするものである。蒸発器32の構成については、上記機能を有する限りにおいて限定されず、周知の構成を採用することが可能である。なお、この蒸発の際、蒸発器外部へ冷熱を供給することができる。この冷熱は蒸発器32内または蒸発器外周に配置された低温熱供給熱交換器71を介してコンテナCN内に配置された低温側熱交換器7へ供給される。この結果、コンテナCNは冷却されることとなる。
また上記のとおり、凝縮器31と蒸発器32とはバルブ33を有する蒸発凝縮部用パイプ34を介して接続されている。蒸発凝縮部用パイプ34は、凝縮器31において凝縮された液体を蒸発器32に移動させ、蒸発器において蒸発させることができるように設けられるものである。バルブ33は、凝縮器31、蒸発器32の動作状況によって開閉を制御される。
反応部−蒸発凝縮部接続パイプ5は、上記の説明及び図2からも明らかなように、反応部2における各反応器21、22、23のそれぞれと凝縮器31とを接続する反応器−凝縮器接続パイプ51と、各反応器21、22,23のそれぞれと蒸発器32とを接続する反応器−蒸発器接続パイプ52と、を有して構成されている。
反応器−凝縮器接続パイプ51は、各反応器21、22、23と凝縮器31との接続を独立に制御可能な反応器−凝縮器制御バルブ41、42、43を有しており、各反応器21、22、23の状態に応じて制御される(制御動作については後述する)。また、反応器−蒸発器接続パイプ52も反応器−凝縮器接続パイプ51と同様、各反応器21、22、23と蒸発器32との接続を独立に制御可能な反応器−蒸発器制御バルブ44、45、46を有しており、各反応器21、22、23の状態に応じて制御される(制御動作については後述する)。
高温側熱交換器6は、反応部2内または反応器外周に配置され、高温側の熱を、高温熱供給熱交換器63を介して反応部2に供給することを可能にするものである。ここで、「高温」とは、低温側熱交換器7から供給される熱よりも高温であって、反応器において蓄熱が可能となる程度の温度をいう。圧縮式冷凍システムCFSの高温側の熱をケミカルヒートポンプ1の熱の供給源とするハイブリッド冷凍システム場合には、高温熱供給熱交換器63の設置場所を圧縮式冷凍機CFS1から凝縮器CFS2までの間とし、本実施形態である車両搭載型ケミカルヒートポンプの場合には、高温側の熱の供給源として高温熱供給熱交換器63の設置場所をエンジン排気管8としているが、高温の熱源として利用できる限り限定するものではなく、エンジン及びその周辺部位であることが好ましい。エンジン及びその周辺部位による熱は条件によって異なるが、150℃〜400℃程度の温熱を供給することが可能である。
高温熱供給熱交換器63及び各反応器内の高温側熱交換器6a、6b、6cの構成は、上記機能を奏する限りにおいて限定されるわけではないが、例えば図2で示すように、エンジン排気管8と反応部2における各反応器21、22、23の間をそれぞれ循環するよう配置され、内部にブラインが充填された熱交換器用パイプ61、熱交換器用パイプ61内のブラインを循環させる循環ポンプ62、各反応器21、22、23と高温側の熱源である高温熱供給熱交換器との接続を独立に制御する反応器−高温側熱源制御バルブ631、632、633と、を有している。なお、限定されるわけではないが、図2の例のように、エンジン排気管8、エンジン排気管8上に設置された高温熱供給熱交換器63又は熱交換用パイプ61の少なくともいずれかの内部又は周囲に、温度を検出し、ケミカルヒートポンプの動作制御の基礎データとして利用可能とするための温度検出器64を備えることも好ましい。
凝縮器側熱交換器35は、蒸発凝縮部3(より具体的には凝縮器31)に接続され、圧縮式冷凍システムCFSの低温側の熱を凝縮器31に供給し、凝縮器内部の蒸気を冷却して液体に凝縮することを可能にするものである。ここで、「低温」とは、高温側熱交換器6から供給される熱よりも低温であって、凝縮器31において蒸気から液体へ凝縮が可能となる程度の温度をいう。低温側の熱の供給源としては、限定されるわけではないが、圧縮式冷凍システムCFSの低温側の熱をケミカルヒートポンプの熱の供給源とするハイブリッド冷凍システム場合も、本実施形態である車両搭載型ケミカルヒートポンプ1においても、例えば図2で示すように、圧縮式冷凍システムCFSの蒸発器CFS4から圧縮式冷凍機CFS1の間であることが好ましい。また、圧縮式冷凍システムCFSの蒸発器CFS4から圧縮式冷凍機CFS1の間に、凝縮熱供給熱交換器を配置し、凝縮熱供給交換器と凝縮器側熱交換器35とをブラインを封入したパイプで接続し、ポンプでブラインを凝縮器側熱交換器35へ供給することにより凝縮器側熱交換器35に低温側の熱を供給してもよい。
低温熱供給熱交換器71は、蒸発凝縮部3(より具体的には蒸発器32)内または蒸発器外周に配置され、低温熱供給熱交換器71より低温側熱交換器7を介して外部に冷熱を供給することを可能にするものである。低温側熱交換器7は限定されるわけではないが、圧縮式冷凍システムCFSの低温側の熱をケミカルヒートポンプの凝縮器の熱の供給源とするハイブリッド冷凍システムにおいても、本実施形態である車両搭載型ケミカルヒートポンプ1においても、例えば図2で示すように、冷凍車において低温を維持する必要のあるコンテナCN内に配置されることが好ましい。
低温熱供給熱交換器71と低温側熱交換器7との構成は、上記機能を奏する限りにおいて限定されず、図2で示すように、低温側熱交換器7はコンテナCN内に配置された蒸発器CFS4の内部又は周囲に配置され、その内部にブラインが循環するよう設けられる熱交換用パイプ72と、低温側熱交換器7内のブラインを循環させる循環ポンプ73と、低温熱供給熱交換器71とを有して構成されている。また、低温側熱交換器7を設置せず、蒸発器32にフィンを取り付けて、蒸発器32自身を熱交換器とすることも好ましい。なお、限定されるわけではないが、図2の例のように、蒸発器32又は熱交換用パイプ72の少なくともいずれかの内部又は周囲には、温度を検出し、ケミカルヒートポンプの動作制御の基礎データとして利用可能とするための温度検出器36を備えることも好ましい。
ここで改めて、ハイブリッド冷凍システム及び本車両搭載型ケミカルヒートポンプの動作の原理について図4を用いて説明する。まず、図4(A)は、本実施形態に係るケミカルヒートポンプ1が高温側熱交換器6の熱を利用して蓄熱する状態を示す図である。ケミカルヒートポンプ1の反応部2では、まず、反応部2内または反応器外周に配置された高温側熱交換器6(図省略。)から取得される熱Qにより、化学反応(例えばM・HO+Q→M(s)+HO(g))が起こり蒸気(例えばHO(g))が発生する。この状態において制御バルブ4は開状態であり反応部−蒸発凝縮部パイプ5を介してこの蒸気(例えばHO(g))が蒸発凝縮部3に供給される。この結果、蓄積された蒸気(例えばHO(g))を蒸発凝縮部3で蒸発凝縮部3内または蒸発凝縮部外周に配置された凝縮器側熱交換器35(図省略。)により冷却され凝縮して液化する(例えばHO(l)にする)ことにより温熱を取り出すことができる。一方、図4(B)で示すように、蒸発凝縮部3において凝縮された液体(例えばHO(l))を再び蒸発させ(例えばHO(g)にすることで)、先ほどと同様制御バルブ4を開状態とし、反応部−蒸発凝縮部パイプ5を介して反応部2に供給し、図4(A)とは逆の反応を起こすことができ(例えばM(s)+HO(g)→M・HO(s)+Q)、冷熱を取り出すことができる。なおこの場合において液体を蒸発させて得られる熱量(冷熱)は、低温熱供給熱交換器71(図省略。)から低温側熱交換器7(図省略。)へ供給されることとなり、低温側熱交換器7が配置されるコンテナCNは、この蒸発させる熱量分だけ熱が奪われる(冷却される)こととなる。即ち、ケミカルヒートポンプ1は、高温側熱交換器6からの熱供給を受け、制御バルブを開くだけで、温熱及び冷熱を生成することが可能となる。尚、上記の装置は液体の蒸発を促進させるために、内部は減圧されている。
また図5は、実施形態1に係るケミカルヒートポンプ内を減圧する方法を説明するための図であり、真空ポンプ520及び減圧に必要なバルブ521、522、523をケミカルヒートポンプ1に取り付けた図である。ケミカルヒートポンプ1内を減圧する目的は、蒸発凝縮部3で凝縮された液体を希望する温度で蒸発させることと液体の蒸発を促進することにある。
次にケミカルヒートポンプ1内の減圧方法について、図5を用いてその一例を示す。反応部2の各反応器21、22、23には所定量の化学蓄熱材211が充填され、蒸発凝縮部3の蒸発器32内には所定量の液体が充填される。また液体には、蒸発して冷却される液体がその蒸発温度で凝固あるいは凍らないように、エチレングリコール等の凝固点下降剤が添加されている。なお、凝固点下降剤の種類や添加される量については、液体の種類や液体を蒸発させる温度により適宜選択可能である。
まず、反応部2及び蒸発凝縮部3に必要量の化学蓄熱材211や液体を充填し、バルブ521を開状態、バルブ523を閉状態、バルブ522を閉状態、反応器のバルブ44、45、46を開状態、反応器のバルブ41、42、43を閉状態とし、更に、真空ポンプ520を運転させ反応器21、22、23内を排気することで反応器21、22、23内の圧力を化学蓄熱材粒子の周囲温度の平衡圧Pとすることができる。次に、反応器のバルブ44、45、46を閉状態とし、バルブ522を開状態とすることで、蒸発器32内を液体の周囲温度の飽和水蒸気圧Pwとすることができる。そして、蒸発器32を排気し、バルブ521を閉状態、バルブ523を開状態とすることで、凝縮器31を排気する。更に、凝縮器31を排気し、バルブ523を閉状態とし、真空ポンプ520の運転を停止することで、ケミカルヒートポンプ1の運転準備を終了させることができる。なお、運転準備終了後、真空ポンプ520はケミカルヒートポンプ1内の圧力が所定の圧力より上昇した場合以外は使用することがないため真空ポンプ502を取り外してもよく、またケミカルヒートポンプ1の運転中はバルブ521と523は常時閉状態、バルブ522は常時開状態となるため、図6以下は真空ポンプ520及び各バルブ521、522、523の記載は省略している。図5に示す場合、反応器23と蒸発器32間のバルブ46を開状態とすると、圧力差ΔP(=P−P)で蒸発器32内の液体(例えばHO(l))が蒸気(例えばHO(g))となり反応器23へと移動し、蒸気と化学蓄熱材211とが化学反応を起こして蒸気が取り込まれることとなる。一方、この蒸発させる熱量分だけ蒸発器32は冷却される。蒸発温度は飽和水蒸気圧で定まっており、例えばHOで0℃の蒸発温度を得るためには飽和水蒸気圧は約611Paである。
本実施形態におけるケミカルヒートポンプの蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を、図6乃至図8を用いてより詳細に説明する。図6は反応部2の反応器を3つとした場合を示し、反応器21(以下「第一の反応器21」ともいう。)が蓄熱中であり、反応器22(以下「第二の反応器22」ともいう。)が蓄熱完了状態であり、反応器23(以下「第三の反応器23」ともいう。)が放熱中である状態をそれぞれ示しており、図7は第一の反応器21が蓄熱完了状態であり、第二の反応器22が放熱中であり、第三の反応器23が蓄熱中である状態をそれぞれ示しており、図8は第一の反応器21が放熱中であり、第二の反応器22が蓄熱中であり、第三の反応器23が蓄熱完了状態である状態をそれぞれ示している。
図6で示すように、第一の反応器21が蓄熱中の状態においては、上記の様に熱が与えられて化学反応が起こっており蒸気(例えばHO(g))が発生している。この場合において反応器−凝縮器制御バルブ41は開状態(図6において黒塗りで示す。)となっており、発生した蒸気は反応器−凝縮器接続パイプ51を介して凝縮器31に供給される(図6において黒塗りで示す。)。この場合において他の反応器−凝縮器制御バルブ42、43は閉状態となっている。なお凝縮器31に供給された蒸気(例えばHO(g))は、圧縮式冷凍システムCFSのコンテナ内冷却後の冷熱を凝縮側熱交換器35に導くことで、凝縮器31内で凝縮して液体に(例えばHO(l))される。凝縮側熱交換器35は、凝縮器31内に配置することに限定されるわけではなく、凝縮器外周に配置しても良い。なお、この場合において、熱交換器用パイプ61における反応器−高温側熱源制御バルブ631は開状態となっており、その他の高温側熱源−反応器制御バルブ632、633は閉状態となっている。
一方、この状態において、蒸発器32では化学蓄熱材の蒸気の吸収と減圧により液体が蒸発し(例えばHO(l)がHO(g)に変わり)、この蒸気が第三の反応器23に供給される。この状態において第三の反応器23は放熱中となっており、上記した化学反応、例えば上記式(1−1)、(1−2)における右辺側から左辺側への反応が起こる。なおこの場合において、反応器−蒸発器制御バルブ46は開状態となっており(その他の反応器−蒸発器制御バルブ44、45は閉状態となっており)、蒸気は反応器−蒸発器接続パイプ52を介して第三の反応器23に供給される。またこの場合において、液体を蒸発させるためのエネルギーは化学蓄熱材の蒸気の吸収と減圧から発生し、低温側熱交換器7が設置されているコンテナはその分の熱量を奪われる(冷却される)こととなる。なお、この場合において、反応器−高温側熱源制御バルブ631、632、633のうち、蓄熱中の反応器21との接続を制御する反応器−高温側熱源制御バルブ631のみが開状態となっており、それ以外は閉状態となっている。これにより、エンジン排気管排熱を効率よく反応器に供給することができる。
また、図7においても図6と同様の動作が行われる。この場合において、第一の反応器21は蓄熱完了状態、第二の反応器22は放熱中、第三の反応器23は蓄熱中であるため、凝縮器−反応器制御バルブ43は開状態であり、その他の凝縮器−反応器制御バルブ41、42は閉状態であり、蒸発器−反応器制御バルブ45は開状態であり、その他の蒸発器−反応器制御バルブ44、46は閉状態である。なお、この場合において、熱交換器用パイプ61における反応器−高温側熱源制御バルブ633は開状態となっており、その他の反応器−高温側熱源制御バルブ631、632は閉状態となっている。
また、図8においても図6と同様の動作が行われる。図8においては、第一の反応器21は放熱中、第二の反応器22は蓄熱中、第三の反応器23は蓄熱完了状態であるため、反応器−凝縮器制御バルブ42は開状態であり、その他の反応器−凝縮器制御バルブ41、43は閉状態であり、反応器−蒸発器制御バルブ44は開状態であり、その他の反応器−蒸発器制御バルブ45、46は閉状態である。なお、この場合において、熱交換器用パイプ61における反応器−高温側熱源制御バルブ632は開状態となっており、その他の反応器−高温側熱源制御バルブ631、633は閉状態となっている。
このように、本実施形態に係るケミカルヒートポンプ1によると、反応部2において複数の反応器21、22、23を有し、そのそれぞれと蒸発凝縮部とを接続し、独立に制御しているため、蓄熱中、蓄熱完了状態、放熱中の段階毎に開閉を制御し、連続的な運転が可能となり、車両の排熱を熱源として常時温熱、冷熱を供給することができ、冷却効率を極めて高くすることができる。なお、ハイブリッド冷凍システムでは、高温又は低温の熱源、あるいは双方を圧縮式冷凍システムより求めることが異なるのみで、その他は本実施例である車両搭載型ケミカルヒートポンプ1と同じである。
また、本ケミカルヒ−トポンプ1は、車両に搭載してエンジン排熱や冷凍機排熱で駆動することによりエネルギー効率の高い車両搭載型ケミカルヒ−トポンプを提供することができる。さらに、本ケミカルヒ−トポンプ1は、顕熱蓄熱や潜熱蓄熱より大きな蓄熱密度を持ち、顕熱蓄熱や潜熱蓄熱では不可能な冷熱を発生できる。また、蒸発により冷熱を取り出しているので、顕熱蓄熱や潜熱蓄熱に比べ熱の取り出し効率や利用効率に優れ、顕熱蓄熱や潜熱蓄熱では不可能な400℃という高温の熱を蓄熱することもできる。さらに長期間車両を使用しない場合でも、顕熱・潜熱蓄熱では放熱により温度降下してエネルギーロスが大きいことに対して、化学蓄熱を使う本ケミカルヒートポンプ1の場合には化学エネルギーはロスせず、冷却に使用可能であり、上記課題を解決することができる。
なお、本実施形態に係るハイブリッド冷凍車は、上記のとおり圧縮式冷凍機システムCFSを有しており、圧縮式冷凍機システムCFSは、冷媒を用い、これを圧縮及び膨張させることで冷熱や温熱を生成することができる装置であり、本実施形態に係る圧縮式冷凍機システムCFSはこの限りにおいて限定されるものではないが、圧縮式冷凍機CFS1と、凝縮器CFS2と、減圧器(膨張弁)CFS3と、蒸発器CFS4と、これらの内部を冷媒が循環するよう配置される圧縮式冷凍機用パイプCFS5と、を有して構成されている。そして更に本実施形態に係る圧縮式冷凍システムCFSは、蒸発器CFS4と圧縮式冷凍機CFS1の間に、凝縮器側熱交換器35を有しており、コンテナCN内を冷却後の冷熱を利用して、蓄熱状態の反応器からの蒸気(HO(g))を冷却し凝縮させて液化(HO(l))させることができる。また、蒸発器CFS4と圧縮式冷凍機CFS1との間に凝縮熱供給熱交換器を配置し、凝縮熱供給熱交換器と凝縮器側熱交換器35とを接続パイプでつなぎ、圧縮式冷凍システムの冷熱を取り出して、内部に封入したブラインをポンプで凝縮器側熱交換器35に輸送しても良い。
(シミュレーション)
ここで図9に、本実施形態に係るケミカルヒートポンプ1の性能についてのシミュレーション結果を示す。もちろん、本実施形態、本発明が以下の基礎実験結果に限定されるものではないことはいうまでもない。
図9は、上記実施形態に係る車両搭載型ケミカルヒ−トポンプ1の化学蓄熱材211としてCa(OH)を使用した場合の放熱過程における反応器2内の化学蓄熱材および蒸発凝縮器3内の水の温度変化を示す図である。この結果、エンジン排熱等高温側熱源から供給された熱に基づき蓄熱されたエネルギーが、放熱過程では何の投入エネルギーも必要とせずに、制御バルブを開くことのみで、反応器内は200度程度の温熱を、蒸発凝縮器3内は5度程度の冷熱を、それぞれ生成できていることがわかる。
以上、本実施形態に係るケミカルヒートポンプ1を用いることで、必要に応じて反応器を増設したり反応器の大きさを変更することにより蓄熱量を簡単に変更することができ、複数の反応器を切り換えることで連続的に冷熱や温熱を取り出すことができ、よりエネルギー効率の高いケミカルヒートポンプ及びそれを搭載したハイブリッド冷凍システムやハイブリッド冷凍車を提供することができる。特に、本実施形態に係るケミカルヒートポンプ1においては、反応器内部に略球形状の化学蓄熱材を採用しているため、小型化が可能であり、車両に搭載する場合であってもより省スペースで設置可能であるといった利点も有する。
(実施形態2)
本実施形態におけるハイブリッド冷凍車は、実施形態1とほぼ同様であるが、高温側熱交換器6の構造及びその運転方法が異なる。以下高温側熱交換器6の構造、およびそれを用いた動作のみ記載し、その他同様の構成については説明を省略する。図10は、本実施形態に係るケミカルヒートポンプ1及び圧縮式冷凍システムCFSにおける運転系統のブロック図である。
本実施形態に係る高温側熱交換器6は、実施形態1に記載の高温側熱交換器6の構成に加え、熱交換器用パイプ61において、異なる反応器同士の入り口側と出口側のパイプ部分を接続し、バルブを介して反応器21、22、23を直列に接続可能な接続パイプを有して構成されている。具体的には、図10で示すように、反応器21の出口側の熱交換用パイプ部分611と反応器22の入り口側の熱交換用パイプ部分612とを反応器接続バルブ634を介して接続する反応器接続パイプ613、反応器22の出口側の熱交換用パイプ部分614と反応器23の入り口側の熱交換用パイプ部分615と反応器接続バルブ635を介して接続する反応器接続パイプ616、反応器23の出口側の熱交換用パイプ部分617と反応器21の入り口側の熱交換用パイプ部分618とを反応器接続バルブ636を介して接続する反応器接続パイプ619と、を有して構成されている。なお、反応器21、反応器22、反応器23の出口側の熱交換パイプ部分611、613、614と高温熱供給熱交換器63との間には、反応器−高温熱供給接続バルブ637、638、639がそれぞれ備えられている。
次に、本実施形態に係るハイブリッド冷凍車のケミカルヒートポンプ1の蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を、図11乃至図13を用いてより詳細に説明する。図11は反応器21(以下「第一の反応器21」ともいう。)が蓄熱中であり、反応器22(以下「第二の反応器22」ともいう。)が蓄熱完了状態であり、反応器23(以下「第三の反応器23」ともいう。)が放熱中である状態をそれぞれ示しており、図12は第一の反応器21が蓄熱完了状態であり、第二の反応器22が放熱中であり、第三の反応器23が蓄熱中である状態をそれぞれ示しており、図13は第一の反応器21が放熱中であり、第二の反応器22が蓄熱中であり、第三の反応器23が蓄熱完了状態である状態をそれぞれ示している。
図11で示すように、第一の反応器21が蓄熱中の状態においては、上記の温熱の吸収により蒸気を放出する化学反応が起こっており蒸気(例えばHO(g))が発生している。この場合において反応器−凝縮器制御バルブ41は開状態(図11において黒塗りで示す。)となっており、発生した蒸気は反応器−凝縮器接続パイプ51を介して凝縮器31に供給される(図11において黒塗りで示す。)。この場合において他の反応器−凝縮器制御バルブ42、43は閉状態となっている。なお凝縮器31に供給された蒸気(例えばHO(g))は、圧縮式冷凍システムCFSのコンテナ内冷却後の冷熱を凝縮器31内に設置された凝縮側熱交換器35に導くことで、凝縮器31内で蒸気が凝縮(例えばHO(l))される。
またこの場合において、反応器−高温側熱源制御バルブ633、反応器接続バルブ636、反応器−高温熱供給接続バルブ637が開状態で、それ以外のバルブは全て閉状態となっている。このようにすることで、放熱中の反応器23において生じる温熱を、反応器接続パイプ619を介して蓄熱中の反応器21に供給することができる。この場合でも、特に、ハイブリッド冷凍車が停止し、エンジンが冷えた状態であっても、蒸発器32内の低温熱供給熱交換器71よりコンテナCN内に設置された低温側熱交換器7へ冷熱を供給することができ、コンテナCNの冷却状態を維持することが可能となる。
また、図12においても図11と同様の動作が行われる。この場合において、第一の反応器21は蓄熱完了状態、第二の反応器22は放熱中、第三の反応器23は蓄熱中であるため、反応器−凝縮器制御バルブ43は開状態であり、その他の反応器−凝縮器制御バルブ41、42は閉状態であり、反応器−蒸発器制御バルブ45は開状態であり、その他の反応器−蒸発器制御バルブ44、46は閉状態である。またこの場合において、反応器−高温側熱源制御バルブ632、反応器接続バルブ635、反応器−高温熱供給接続バルブ639が開状態で、それ以外のバルブは全て閉状態となっている。このようにすることで、放熱中の反応器22において生じる温熱を、反応器接続パイプ616を介して蓄熱中の反応器23に供給することができる。
また、図13においても図11と同様の動作が行われる。この場合において、第一の反応器21は放熱中、第二の反応器22は蓄熱中、第三の反応器23は蓄熱完了状態であるため、反応器−凝縮器制御バルブ42は開状態であり、その他の反応器−凝縮器制御バルブ41、43は閉状態であり、反応器−蒸発器制御バルブ44は開状態であり、その他の反応器−蒸発器制御バルブ45、46は閉状態である。またこの場合において、反応器−高温側熱源制御バルブ631、反応器接続バルブ634、反応器−高温熱供給接続バルブ638が開状態で、それ以外の高温熱供給バルブは全て閉状態となっている。このようにすることで、放熱中の反応器21において生じる温熱を、反応器接続パイプ613を介して蓄熱中の反応器22に供給することができる。
このように、本実施形態に係るケミカルヒートポンプによると、実施形態1における効果に加え、異なる反応器同士において、出口側と入り口側のパイプ部分を接続し、直接に接続することが可能となっているため、放熱中の反応器が発する熱を蓄熱中の反応器に供給することができるようになり、よりエネルギー効率の高いハイブリッド冷凍システムやハイブリッド冷凍車とすることができる。
本発明は、温熱及び冷熱の生成が可能なハイブリッド冷凍システムとして、更には、これを搭載してハイブリッド冷凍車とすることも可能であり、産業上利用可能である。
実施形態1に係るハイブリッド冷凍車の概略構造を示す図である。 実施形態1に係るハイブリッド冷凍車におけるケミカルヒートポンプ及び圧縮式冷凍機CFSにおける運転系統のブロック図である。 反応器、蒸発器及び凝縮器の接続関係及び反応器の構造の概略を示す図である。 実施形態1に係る車両搭載型ケミカルヒートポンプの動作の原理について説明するための図である。 実施形態1に係るケミカルヒートポンプ内を減圧する方法を説明するための図である。 実施形態1に係るケミカルヒートポンプの蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を詳細に説明するための図である。 実施形態1に係るケミカルヒートポンプの蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を詳細に説明するための図である。 実施形態1に係るケミカルヒートポンプの蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を詳細に説明するための図である。 実施形態1に係るケミカルヒートポンプの性能について、シミュレーションを行った結果を示す図である。 実施形態2に係るケミカルヒートポンプ及び圧縮式冷凍システムにおける運転系統のブロック図である。 実施形態2に係るハイブリッド冷凍車のケミカルヒートポンプの蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を詳細に説明するための図である。 実施形態2に係るハイブリッド冷凍車のケミカルヒートポンプの蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を詳細に説明するための図である。 実施形態2に係るハイブリッド冷凍車のケミカルヒートポンプの蓄熱過程及び蒸発凝縮過程を詳細に説明するための図である。
符号の説明
1…ケミカルヒートポンプ、2…反応部、3…蒸発凝縮部、4…制御バルブ、5…反応部−蒸発凝縮部接続パイプ、6…高温側熱交換器、7…低温側熱交換器、8…エンジン排気管、21,22,23…反応器、31…凝縮器、32…蒸発器、33…バルブ、34…蒸発器−凝縮器接続パイプ、35…凝縮器側熱交換器、36…温度検出器、41,42,43…反応器−凝縮器制御バルブ、44,45,46…反応器−蒸発器制御バルブ、51…反応器−凝縮器接続パイプ、52…反応器−蒸発器接続パイプ、6a,6b,6c…各反応器内の高温側熱交換機、61…熱交換器用パイプ、62…循環ポンプ、63…高温熱供給熱交換器、64…温度検出器、71…低温熱供給熱交換器、72…熱交換器用パイプ、73…循環ポンプ、211…化学蓄熱材、611…反応器21の出口側の熱交換用パイプ部分、612…反応器22の入り口側の熱交換器用パイプ部分、613…反応器接続パイプ、614…反応器22の出口側の熱交換用パイプ部分、615…反応器23の入り口側の熱交換用パイプ部分、616…反応器接続パイプ、617…反応器23の出口側の熱交換用パイプ部分、618…反応器21の入り口側の反応器接続パイプ、619…反応器接続パイプ、631,632,633…反応器−高温側熱源制御バルブ、634,635,636…反応器接続バルブ、637,638,639…反応器−高温熱供給接続バルブ、CFS…圧縮式冷凍システム、CFS1…圧縮式冷凍機、CFS2…凝縮器、CFS3…減圧器、CFS4…蒸発器、CFS5…圧縮式冷凍機用パイプ、CN…コンテナ、520…真空ポンプ、521,522,523…バルブ、

Claims (11)

  1. コンテナと、
    圧縮式冷凍機と凝縮器と減圧器と蒸発器とを有する圧縮式冷凍システムと、
    反応器を有する反応部と、蒸発凝縮部とを有するケミカルヒートポンプと、を組み合わせたハイブリッド冷凍システムであって、
    前記反応器には、下記いずれかの反応に用いられる化学蓄熱材が充填され、
    前記蒸発凝縮部は、バルブを備えた蒸発器−凝縮器接続パイプにより接続された蒸発器及び凝縮器と、前記圧縮式冷凍システムの冷媒を循環させる圧縮式冷凍機用パイプに接続され冷熱を受け取る前記凝縮器に配置された凝縮器側熱交換器と、を有するハイブリッド冷凍システム。
  2. 前記ケミカルヒートポンプは、
    前記反応器を複数有して構成され、
    前記複数の反応器のそれぞれと前記蒸発器を接続し、かつ複数の反応器−蒸発器制御バルブが備えられた反応器−蒸発器接続パイプと、
    前記複数の反応器のそれぞれと前記凝縮器を接続し、かつ複数の反応器−凝縮器制御バルブが備えられた反応器−凝縮器接続パイプと、
    前記複数の反応器に温熱を供給する高温側熱交換器と、を有し、
    前記ケミカルヒートポンプの蒸発器は前記コンテナに冷熱を供給するものであり、かつ、
    前記圧縮式冷凍システムの前記蒸発器は、前記コンテナ及び前記ケミカルヒートポンプにおける前記凝縮器側熱交換器に冷熱を供給するものである請求項1記載のハイブリッド冷凍システム。
  3. 前記ケミカルヒートポンプの系内は、減圧されてなる請求項1又は2に記載のハイブリッド冷凍システム。
  4. 前記凝縮器側熱交換器は、前記圧縮式冷凍システムの圧縮式冷凍機の前段に配置される請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド冷凍システム。
  5. 前記化学蓄熱材は、下記いずれかの反応に用いられる請求項1乃至4のいずれかに記載のハイブリッド冷凍システム。
  6. コンテナと、
    圧縮式冷凍機と凝縮器と減圧器と蒸発器とを有する圧縮式冷凍システムと、
    反応器を有する反応部と、蒸発凝縮部とを有するケミカルヒートポンプと、を組み合わせたハイブリッド冷凍車であって、
    前記反応器には、下記いずれかの反応に用いられる化学蓄熱材が充填され、
    前記蒸発凝縮部は、バルブを備えた蒸発器−凝縮器接続パイプにより接続された蒸発器及び凝縮器と、前記圧縮式冷凍システムの冷媒を循環させる圧縮式冷凍機用パイプに接続され冷熱を受け取る前記凝縮器に配置された凝縮器側熱交換器と、を有するハイブリッド冷凍車。
  7. 前記ケミカルヒートポンプは、
    前記反応器を複数有して構成され、
    前記複数の反応器のそれぞれと前記蒸発器を接続し、かつ複数の反応器−蒸発器制御バルブが備えられた反応器−蒸発器接続パイプと、
    前記複数の反応器のそれぞれと前記凝縮器を接続し、かつ複数の反応器−凝縮器制御バルブが備えられた反応器−凝縮器接続パイプと、
    前記複数の反応器に温熱を供給する高温側熱交換器と、を有し、
    前記ケミカルヒートポンプの蒸発器は前記コンテナに冷熱を供給するものであり、かつ、
    前記圧縮式冷凍システムの前記蒸発器は、前記コンテナ及び前記ケミカルヒートポンプにおける前記凝縮器側熱交換器に冷熱を供給するものである請求項6記載のハイブリッド冷凍車。
  8. 前記ケミカルヒートポンプの系内は、減圧されてなる請求項6又は7に記載のハイブリッド冷凍車。
  9. 前記凝縮器側熱交換器は、前記圧縮式冷凍システムの圧縮式冷凍機の前段に配置される請求項6乃至8のいずれかに記載のハイブリッド冷凍車。
  10. 前記化学蓄熱材は、下記いずれかの反応に用いられる請求項6乃至9のいずれかに記載のハイブリッド冷凍車。
  11. 前記高温側熱交換器に温熱を供給する高温熱供給熱交換器を有し、前記高温熱供給熱交換器はエンジン又はエンジンの排気管近傍に配置され、
    前記コンテナに配置される前記低温側熱交換器を備え、前記低温側熱交換器に冷熱を供給する低温熱供給熱交換器が前記凝縮器に配置される請求項6乃至10のいずれかに記載のハイブリッド冷凍車。




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