JP5056522B2 - 車両のスライドドアレールカバー構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体側面の乗降用開口部を開閉可能に覆う前後方向にスライド可能なスライドドアと、このスライドドアを摺動自在に支持するスライドドアレールと、このスライドドアレールを車外側から覆うカバー部材と、このカバー部材上方の車体側壁に取り付けられたウィンドウパネルとを備えた車両のスライドドアレールカバー構造に関する。
従来、下記特許文献1に示されるように、車体側面に沿って前後方向にスライド可能なスライドドアと、これを摺動自在に支持するスライドドアレール(センターレール)とを備えた自動車において、車体側面のウィンドウ開口下縁に沿って凹部を形成し、該凹部に上記スライドドアレールを設けるとともに、上記ウィンドウ開口を遮蔽するウィンドウガラスの下端部を下方に延長して不透明の延長部を形成し、この延長部によって上記スライドドアレールを車外側から覆うことが行われている。
この特許文献1に開示された構成によれば、スライドドアレールをウィンドウガラスの延長部によって車外側から覆うとともに、このウィンドウガラスの延長部を不透明とすることにより、スライドドアレールのような付属品が車外側に露出するのを防止して車体側部の外観を良好に維持できるという利点がある。
実公平6−12976号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、スライドドアレールがウィンドウガラスの一部(延長部)により車外側から覆われるようになっているため、例えばウィンドウガラスが接着によって車体側面に固定される場合(いわゆる嵌め殺しの場合)には、メンテナンス時にスライドドアレールを交換する必要が生じたとき等に、上記ウィンドウガラスの延長部が邪魔になってスライドドアレールの着脱を容易に行うことができなくなるという問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、メンテナンス時等におけるスライドドアレールの着脱性を損なうことなく車体側部の外観を良好に維持することが可能な車両のスライドドアレールカバー構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、車体の側部に前後スライド可能に支持されたスライドドアと、このスライドドアを摺動自在に支持するスライドドアレールと、このスライドドアレールを車外側から覆うカバー部材と、このカバー部材上方の車体側壁に取り付けられたウィンドウパネルとを備えた車両のスライドドアレールカバー構造であって、上記カバー部材が、上記スライドドアレールよりも上方側に位置する車体側壁の所定部位に対し着脱自在に固定される固定部を有し、このカバー部材の固定部よりも車外側に位置する上記ウィンドウパネルの下端部が不透明化されるとともに、上記カバー部材の固定部よりも下方でかつ上記スライドドアレールよりも上方に位置する高さまで上記ウィンドウパネルの下端部が下方に延設されたことを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、ウィンドウパネルの下端部をスライドドアレールよりも上方側に配置するとともに、車体側壁に対し着脱可能なカバー部材により上記スライドドアレールを車外側から覆うようにしたため、通常時においてスライドドアレールを外部から見えないように遮蔽できるとともに、メンテナンス時等においてスライドドアレールの着脱を行う際には、上記カバー部材を取り外した状態で、ウィンドウパネルの下端部に邪魔されることなく上記スライドドアレールの着脱を容易に行えるという利点がある。
しかも、上記のようにスライドドアレールをカバー部材によって車外側から覆うとともに、このカバー部材の固定部よりも下方側まで延設された不透明なウィンドウパネルの下端部によって上記固定部を車外側から覆うようにしたため、上記スライドドアレールや、上記固定部に取り付けられる固定手段(例えばボルト)等の車体付属品が車外側に露出するのを防止でき、車体側部の外観を良好に維持できるという利点がある。
本発明において、好ましくは、上記カバー部材の固定部にウェルドボルトが固着され、このウェルドボルトを介して上記カバー部材が車体側壁に締結固定されるとともに、上記ウェルドボルトの軸線の向きが上記ウィンドウパネルの法線に対して傾斜するように設定される(請求項2)。
この構成によれば、カバー部材を車体側壁に対し着脱する際に、このカバー部材の固定部およびこれに固着されたウェルドボルトを、上記ウィンドウパネルの下端部と車体側壁との隙間を通じて比較的容易に抜き差しすることができ、上記カバー部材の着脱作業をより円滑に行えるという利点がある。
上記スライドドアレールとカバー部材との間には、両者を互いに係合させるための係合手段が設けられることが好ましい(請求項3)。
この構成によれば、スライドドアレールに近接した位置にカバー部材を取り付けて両者をコンパクトに配置しつつ、これらスライドドアレールおよびカバー部材を互いに係合させてそのガタツキを防止することにより、車両の走行時に上記ガタツキによる異音等が発生するのを効果的に防止できるという利点がある。
上記カバー部材の後端部近傍にテールランプが配置される場合、このテールランプの意匠上の水平ラインが上記カバー部材の下辺部と略連続するように形成されることが好ましい(請求項4)。
この構成によれば、カバー部材とテールランプとが近接配置されたコンパクトな部品配置を実現しつつ、車体の後部側面等に一体感のあるデザインを構築して車体側部の外観をより向上させることができるという利点がある。
上記カバー部材のうち車外側から視認可能な部位の外表面は、上記ウィンドウパネルの外表面を含む車体側面の外形ラインに沿うように形成されることが好ましい(請求項5)。
この構成によれば、スライドドアレールをカバー部材によって遮蔽しつつ、このカバー部材に周囲の部品との統一感を持たせることができ、車体側部の外観をさらに向上させることができるという利点がある。
以上説明したように、本発明の車両のスライドドアレールカバー構造によれば、メンテナンス時等におけるスライドドアレールの着脱性を損なうことなく車体側部の外観を良好に維持することができる。
図1は、本発明のスライドドアレールカバー構造が採用された車両の外観を示す側面図であり、図2は、その車体後部の構造を示す分解斜視図である。これらの図に示される車両の左右両側部には、フロントサイドドア1およびリヤサイドドア2が設けられており、このうちリヤサイドドア2は、いわゆる後ろ開きのスライドドアによって構成されている。すなわち、リヤサイドドア2は、車体の前後方向にスライド自在に支持されており、車両に乗降する乗員の手動操作等に応じて、車体側面に形成された乗降用開口部3を閉止する閉止位置と、そこから車体後方側に移動して上記乗降用開口部3を開放する開放位置との間で変位可能に構成されている。なお、図1において符号4,5,6は、車室内に設けられた前列シート、中列シート、および後列シートであり、上記リヤサイドドア2は、このうちの中列シート5および後列シート6に着座する乗員が上記乗降用開口部3を通じて乗降する際に使用される。
上記乗降用開口部3の後方側には、上記後列シート6に着座した乗員の居住空間およびその後方側の荷室空間(後部荷室)の左右の側壁を構成するクォータパネル7が設置されており、このクォータパネル7の上方部には、ガラス製パネル材等からなるクォータウィンドウ16(本発明にかかるウィンドウパネルに相当)が取り付けられている。
車体後部の左右両側には、ブレーキ警告灯や方向指示灯等が内蔵されたテールランプ11が設置されており、このテールランプ11は、その一部が車体の後面側に回り込むように湾曲形成されている。また、車体の後端部には、ルーフ部等に上端部がヒンジ接合されたリヤゲート10が設置されており、このリヤゲート10により、車体後面に形成された図外の荷室開口が開閉可能に閉止されている。
図2に示すように、上記クォータパネル7には、車体の前後方向に延びるスライドドアレール12が取り付けられるようになっており、このスライドドアレール12に沿って上記リヤサイドドア2が摺動自在に支持されている。このスライドドアレール12は、図1および図2に示すように、カバー部材14により車外側から覆われることで外部から見えないように遮蔽される。
図3および図4は、図1のIII−III線およびIV−IV線にそれぞれ沿った断面図であり、図5は、上記カバー部材14およびスライドドアレール12の分解斜視図である。これら図3〜図5に示すように、上記カバー部材14は、立体的に折曲形成されたアウタパネル42およびインナパネル43を有し、これら2枚の金属製パネル材が車幅方向に重ね合わせられて構成されている。具体的に、上記カバー部材14は、その上方部が下方部に対し車内側にオフセットするように形成された立体的な断面形状を有しており、このうちカバー部材14の下方部によって上記スライドドアレール12が車外側から覆われる一方、上記カバー部材14の上方部が後述するボルト・ナット29,30を介してクォータパネル7に締結固定されるようになっている。
図3および図4に示すように、上記クォータパネル7は、クォータパネルアウタ8およびクォータパネルインナ9からなる2枚の金属製パネル材が車幅方向に重ね合わせられて構成され、このうちクォータパネルアウタ8は、先の図2にも示すように、上記スライドドアレール12およびカバー部材14の設置部に対応して車内側に凹入する凹入壁部20と、この凹入壁部20の下方側に位置する下壁部21と、上記凹入壁20の上方側に位置するとともに上記クォータウィンドウ16の周縁部が接合される窓枠部22とを有している。なお、図3において符号18は接着剤であり、上記クォータウィンドウ16の周縁部は、この接着剤18を介して窓枠部22に接着固定されている。
図3に示すように、上記凹入壁部20の上下方向中間部はレール取付部25として形成され、このレール取付部25に上記スライドドアレール12がボルト締結により固定されている。具体的には、スライドドアレール12の車内側の壁部にウェルドボルト27が溶接により固着されるとともに、上記凹入壁部20のレール取付部25にボルト挿通孔25aが設けられ、このボルト挿通孔25aに挿通された上記ウェルドボルト27にナット28が螺着されることにより、上記スライドドアレール12が凹入壁部20に対し着脱自在に固定されている。なお、図3において、クォータパネルインナ9に形成された符号21aで示される孔は、車体の組立時等に上記ボルト・ナット27,28に車内側からアクセスするためのサービスホールである。
また、上記凹入壁部20の上方部、つまり、上記凹入壁部20のうちスライドドアレール12の取付部25よりも上方側に位置する部位はカバー取付部26として形成され、このカバー取付部26に上記カバー部材14の上端部がボルト締結により固定されている。具体的には、上記カバー部材14の上端部(図例ではアウタパネル42およびインナパネル43の各上端部どうしの接合部)に、ウェルドボルト29が溶接により固着される固定部19が設けられ、この固定部19から車内側に突出する上記ウェルドボルト29を挿通するためのボルト挿通孔26aが、上記凹入壁部20のカバー取付部26に設けられている。そして、上記ウェルドボルト29がボルト挿通孔26aに挿通された状態で、このウェルドボルト29にナット30が螺着されることにより、上記カバー部材14が凹入壁部20に対し着脱自在に固定されている。なお、図3において、クォータパネルインナ9に形成された符号21bで示される孔は、車体の組立時等に上記ボルト・ナット29,30に車内側からアクセスするためのサービスホールである。
ここで、図3に示すように、上記ウェルドボルト29の軸線をL1とすると、この軸線L1は、車幅方向に沿って略水平向きに延びている。一方、上記クォータウィンドウ16のガラス面に対し垂直方向に延びる法線をL2とすると、この法線L2は、車内側の斜め下方を指向して延びている。すなわち、カバー部材14を凹入壁部20に対し締結固定するための上記ウェルドボルト29の軸線L1は、クォータウィンドウ16の法線L2に対し上向きの傾斜角度θをもって交差している。
図1および図3に示すように、上記クォータパネル7における下壁部21の上辺部と、上記カバー部材14の下辺部との間には、前後方向に延びるスリット40が形成されており、リヤサイドドア2の開閉時には、このリヤサイドドア2の車内側面に取り付けられたスライダ32(詳細は後述する)が上記スリット40に挿通された状態で前後方向に移動するように構成されている。
図2および図3に示すように、上記クォータウィンドウ16の周縁部の車内側面には、例えばセラミック製の不透明シート材からなる遮蔽シート17が貼着されている。この遮蔽シート17が貼着されたクォータウィンドウ16の下端部は、図3に示すように、上記カバー部材14の固定部19よりも低い高さ位置まで延設されており、当該固定部19を車外側から覆うように設置されている。ただし、上記クォータウィンドウ16の下端部の高さは、上記スライドドアレール12の設置部よりは上方側に設定されている。
上記のように不透明なクォータウィンドウ16の下端部がカバー部材14の固定部19より低い高さ位置まで延設されることにより、カバー部材14は、上記クォータウィンドウ16よりも下方側に位置する部位のみが車外側から視認されることになる。このようなカバー部材14における視認可能部位(つまりカバー部材14のうちクォータウィンドウ16よりも下方側に位置する部位)は、図3に示すように、その外表面が車体側面の外形ラインL3に沿うように形成されている。なお、ここでいう外形ラインL3とは、上記クォータウィンドウ16の外表面と、上記カバー部材14の下側に位置するクォータパネル7の下壁部21の外表面とにそれぞれ沿うように引かれた滑らかな1本の曲線(または直線)のことを指す。
図4に示すように、上記リヤサイドドア2の後端部の車内側面にはスライダ32が取り付けられており、このスライダ32の先端部が上記スライドドアレール12に摺動自在に嵌合している。
図6は、上記スライダ32の詳細構造を示す斜視図である。この図6および先の図3、図4に示すように、上記スライダ32は、リヤサイドドア2の車内側の壁面に基端部が固定されたリンク式のアーム部34と、このアーム部34の先端部に設けられた垂直ローラ35および水平ローラ36とを有しており、上記アーム部34が上述したスリット40に挿通された状態で、その先端の垂直ローラ35および水平ローラ36が上記スライドドアレール12に摺接保持されるようになっている。なお、図例では、垂直ローラ35が1つ、水平ローラ36が2つ設けられている。
一方、上記スライドドアレール12は、図3および図5に示すように、上記垂直ローラ35が摺接保持される垂直ガイド部12aと、この垂直ガイド部12aの上側に設けられ、上記水平ローラ36が摺接保持される水平ガイド部12bとを有している。そして、これら各ガイド部12a,12bに保持された上記垂直ローラ35および水平ローラ36がそれぞれ軸回りに転動することにより、上記スライダ32が車幅方向および上下方向に位置規制されつつスライドドアレール12に沿って摺動し、これに応じてリヤサイドドア2が前後方向に開閉移動するように構成されている。
また、上記スライドドアレール12には、上向きに開口する係合凹部48が、上記水平ガイド部12bの車外側の壁部に沿って設けられている。一方、スライドドアレール12を車外側から覆う上記カバー部材14の車内側の壁部のうち、上記係合凹部48と略同一高さに位置する部位には、アウタパネル42を車内側に折り返してその先端部を下向きに折曲形成した部分に嵌着された樹脂製の係合凸部46が設けられている。そして、この係合凸部46が上記スライドドアレール12の係合凹部48と係合することにより、上記カバー部材14がスライドドアレール12に対し位置決めされた状態で取り付けられるようになっている。すなわち、当実施形態では、カバー部材14とスライドドアレール12とを互いに係合させるための係合手段が、上記係合凸部46および係合凹部48によって構成されている。
図1および図2に示すように、上記テールランプ11は、その前方部が上記カバー部材14の後端部の直下に位置する状態で車体後部に取り付けられている。具体的には、図2に示すように、上記クォータパネル7の後方部に、カバー部材14等が取り付けられる上記凹入壁部20の後端部と連続する下側凹入壁部50が形成され、この下側凹入壁部50内に前方部が収容される状態で上記テールランプ11が取り付けられている。そして、このようなテールランプ11は、図1に示すように、その上辺部が上記カバー部材14の下辺部と水平方向に略連続するような状態で配置されている。
ここで、以上のように構成された当実施形態のスライドドアレールカバー構造において、例えばメンテナンス時にスライドドアレール12を交換する必要が生じた場合等に行われるスライドドアレール12の着脱作業について説明する。
スライドドアレール12を着脱するには、まず、このスライドドアレール12を車外側から覆う上記カバー部材14を車体から取り外す。具体的には、クォータパネルインナ9に設けられたサービスホール21bを通じ、カバー部材14固定用のボルト・ナット29,30にアクセスしてその締結を解除した後に、カバー部材14を若干上向きに持ち上げつつ車外側に引き出すようにする。これにより、カバー部材14が凹入壁部20に対し締結固定された状態が解除されるとともに、カバー部材14とスライドドアレール12との係合(より具体的には係合凸部46と係合凹部48との係合)が解除され、上記カバー部材14の取り外しが完了する(図7参照)。
次に、スライドドアレール12の取り外しを行う。この取り外しは、スライドドアレール12固定用のボルト・ナット27,28を緩めるだけで容易に行うことができる。すなわち、上記のようにカバー部材14が取り外された状態では、スライドドアレール12が車外側に完全に露出するため、上記ボルト・ナット27,28を緩めてその締結を解除するだけで、スライドドアレール12を車外側から容易に取り外すことができる。このとき、スライドドアレール12の設置部よりも上方側にクォータウィンドウ16の下端部が位置していることから、このクォータウィンドウ16の下端部が上記スライドドアレール12の取り外し時に邪魔になることもない。なお、上記ボルト・ナット27,28の締結を解除する作業は、クォータパネルインナ9に設けられたサービスホール21aを通じてボルト・ナット27,28にアクセスすることで容易に行うことができる。また、上記のようにしてスライドドアレール12を取り外した後、新品のスライドドアレール12等を再度取り付ける際には、上記と逆の手順を追えばよい。
上記のように車体側面の乗降用開口部3を開閉可能に覆う前後方向にスライド可能なスライドドアからなるリヤサイドドア2と、このリヤサイドドア2を摺動自在に支持するスライドドアレール12と、このスライドドアレール12を車外側から覆うカバー部材14と、このカバー部材14上方の車体側壁(窓枠部22)に取り付けられたクォータウィンドウ16とを備えた車両のスライドドアレールカバー構造において、上記カバー部材14の一部に、上記スライドドアレール12よりも上方側に位置する車体側壁の所定部位(凹入壁部20のカバー取付部26)に対し着脱自在に固定される固定部19を設け、このカバー部材14の固定部19よりも車外側に位置する上記クォータウィンドウ16の下端部を不透明化するとともに、上記カバー部材14の固定部19よりも下方でかつ上記スライドドアレール12よりも上方に位置する高さまで上記クォータウィンドウ16の下端部を下方に延設した上記実施形態の構成によれば、メンテナンス時等におけるスライドドアレール12の着脱性を損なうことなく車体側部の外観を良好に維持できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、クォータウィンドウ16の下端部をスライドドアレール12よりも上方側に配置するとともに、車体側壁としてのクォータパネル7に対し着脱可能なカバー部材14により上記スライドドアレール12を車外側から覆うようにしたため、通常時においてスライドドアレール12を外部から見えないように遮蔽できるとともに、メンテナンス時等においてスライドドアレール12の着脱を行う際には、上記カバー部材14を取り外した状態で、クォータウィンドウ16の下端部に邪魔されることなく上記スライドドアレール12の着脱を容易に行えるという利点がある。
しかも、上記のようにスライドドアレール12をカバー部材14によって車外側から覆うとともに、このカバー部材14の固定部19よりも下方側まで延設された不透明なクォータウィンドウ16の下端部によって上記固定部19を車外側から覆うようにしたため、上記スライドドアレール12や、上記固定部19に取り付けられる固定手段(つまりウェルドボルト29)等の車体付属品が車外側に露出するのを防止でき、車体側部の外観を良好に維持できるという利点がある。
さらに、上記構成によれば、例えばカバー部材14を省略してクォータウィンドウ16の下端部によってスライドドアレール12を車外側から覆うようにした場合と異なり、スライドドアレール12の配置の自由度を高められるとともに、クォータウィンドウ16の形状に制約が生じてそのデザイン性が損なわれること等を効果的に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態では、上記カバー部材14の固定部19にウェルドボルト29が固着され、このウェルドボルト29を介して上記カバー部材14がクォータパネル7の凹入壁部20に締結固定されるとともに、上記ウェルドボルト29の軸線L1の向きが上記クォータウィンドウ16の法線L2に対して傾斜するように設定されているため、上記カバー部材14を凹入壁部20に対し着脱する際に、上記カバー部材14の固定部19およびこれに固着されたウェルドボルト29を、上記クォータウィンドウ16の下端部と上記凹入壁部20との隙間S(図7参照)を通じて比較的容易に抜き差しすることができ、上記カバー部材14の着脱作業をより円滑に行えるという利点がある。
すなわち、上記クォータウィンドウ16と凹入壁部20との間の入口部(最下端部)の隙間をSとすると、この隙間Sは、クォータウィンドウ16の最下端部と凹入壁部20との間を、クォータウィンドウ16の法線L2と平行な直線によって結んだときの線分長さに一致する。一方、カバー部材14の着脱時に上記隙間Sを通じて抜き差しされる上記ウェルドボルト29について、そのボルト長Lbを隙間S(もしくは法線L2)と平行な面に投影させたときの寸法(投影長さ)をLb’とすると、上記カバー部材14の着脱性は、このウェルドボルト29の投影長さLb’の長短に左右される。具体的に、上記ウェルドボルト29の投影長さLb’は、上記法線L2に対するボルトの軸線L1の傾斜角度θを用いた式;Lb×cosθで表わされ、その値はLbよりも小さくなる。つまり、上記のようにウェルドボルト29の軸線L1がクォータウィンドウ16の法線L2に対し傾斜角度θの分だけ傾斜していることにより、ウェルドボルト29を上記隙間Sを通じて抜き差しする際の投影長さLb’が短くなり、これによってカバー部材14の着脱作業性が向上するという利点が得られる。
また、上記実施形態では、スライドドアレール12とカバー部材14との間に、両者を互いに係合させるための係合凸部46および係合凹部48からなる係合手段を設けたため、スライドドアレール12に近接した位置にカバー部材14を取り付けて両者をコンパクトに配置しつつ、これらスライドドアレール12およびカバー部材14を互いに係合させてそのガタツキを防止することにより、車両の走行時に上記ガタツキによる異音等が発生するのを効果的に防止できるという利点がある。また、カバー部材14をスライドドアレール12と係合させてカバー部材14の組付け精度を高めることにより、車体側部の外観をより向上させることができるという利点もある。
また、上記実施形態では、カバー部材14の後端部近傍に配置されたテールランプ11の上辺部が、上記カバー部材14の下辺部と略水平方向に連続するように車両の取付位置を設定したため、上記カバー部材14とテールランプ11とが近接配置されたコンパクトな部品配置を実現しつつ、車体の後部側面等に一体感のあるデザインを構築して車体側部の外観をより向上させることができるという利点がある。
また、上記実施形態では、カバー部材14のうち車外側から視認可能な部位の外表面を、上記クォータウィンドウ16の外表面を含む車体側面の外形ラインL3に沿うように形成したため、スライドドアレール12をカバー部材14によって遮蔽しつつ、このカバー部材14に周囲の部品との統一感を持たせることができ、車体側部の外観をさらに向上させることができるという利点がある。
なお、上記実施形態では、クォータウィンドウ16の車内側面から斜め下方を指向して延びるように法線L2の向きを設定する一方、ウェルドボルト29の軸線L1の向きを略水平向きに設定することにより、クォータウィンドウ16の法線L2に対してウェルドボルト29の軸線L1が上向きの傾斜角度で交差するように構成したが、ウェルドボルト29の軸線L1を上記法線L2よりも急な角度で斜め下向きに傾斜させる(つまり鉛直方向に近づける)ことにより、上記法線L2に対し軸線L1を下向きの傾斜角度で交差させるようにしてもよい。もしくは、上記クォータウィンドウ16の法線L2に対し上記ウェルドボルト29の軸線L1を前向きまたは後ろ向きの傾斜角度で交差させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、テールランプ11の上辺部とカバー部材14の下辺部とを略水平方向に連続させたが、上記カバー部材14の下辺部と連続するテールランプ11の部位は、その外観から目視できる何らかの水平ライン(意匠上の水平ライン)であればよく、その具体的な種類は特に問わない。例えば、図8に示される車両のように、方向指示灯が内蔵されたウィンカーランプユニット112と、ブレーキ警告灯が内蔵されたブレーキランプユニット113とからなる上下2分割構造のテールランプ111が設けられている場合において、これら両ランプユニット112,113の間の分割ラインL4が、上記カバー部材14の下辺部と連続するように上記テールランプ111の取付位置を設定してもよい。このようにした場合でも、上記第1実施形態と同様に、カバー部材14とテールランプ111とをコンパクトに配置しつつ車体後部の外観を効果的に向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかるスライドドアレールカバー構造が採用された車両の外観を示す側面図である。 上記車両の車体後部の構造を示す分解斜視図である 図1のIII−III線に沿った断面図である。 図1のIV−IV線に沿った断面図である。 カバー部材およびスライドドアレールの分解斜視図である。 リヤサイドドアに設けられるスライダの詳細構造を示す斜視図である。 カバー部材の着脱作業を説明するための図である。 本発明のスライドドアレールカバー構造の変形例を説明するための図である。
符号の説明
2 リヤサイドドア(スライドドア)
3 乗降用開口部
7 クォータパネル(車体側壁)
11,111 テールランプ
12 スライドドアレール
14 カバー部材
16 クォータウィンドウ(ウィンドウパネル)
19 固定部
29 ウェルドボルト
46 係合凸部(係合手段)
48 係合凹部(係合手段)
L1 (ウェルドボルトの)軸線
L2 (クォータウィンドウの)法線
L3 外形ライン

Claims (5)

  1. 車体側面の乗降用開口部を開閉可能に覆う前後方向にスライド可能なスライドドアと、このスライドドアを摺動自在に支持するスライドドアレールと、このスライドドアレールを車外側から覆うカバー部材と、このカバー部材上方の車体側壁に取り付けられたウィンドウパネルとを備えた車両のスライドドアレールカバー構造であって、
    上記カバー部材が、上記スライドドアレールよりも上方側に位置する車体側壁の所定部位に対し着脱自在に固定される固定部を有し、このカバー部材の固定部よりも車外側に位置する上記ウィンドウパネルの下端部が不透明化されるとともに、上記カバー部材の固定部よりも下方でかつ上記スライドドアレールよりも上方に位置する高さまで上記ウィンドウパネルの下端部が下方に延設されたことを特徴とする車両のスライドドアレールカバー構造。
  2. 請求項1記載の車両のスライドドアレールカバー構造において、
    上記カバー部材の固定部にウェルドボルトが固着され、このウェルドボルトを介して上記カバー部材が車体側壁に締結固定されるとともに、上記ウェルドボルトの軸線の向きが上記ウィンドウパネルの法線に対して傾斜するように設定されたことを特徴とする車両のスライドドアレールカバー構造。
  3. 請求項1または2記載の車両のスライドドアレールカバー構造において、
    上記スライドドアレールとカバー部材との間に、両者を互いに係合させるための係合手段が設けられたことを特徴とする車両のスライドドアレールカバー構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のスライドドアレールカバー構造において、
    上記カバー部材の後端部近傍にテールランプが配置され、このテールランプの意匠上の水平ラインが上記カバー部材の下辺部と略連続するように形成されたことを特徴とする車両のスライドドアレールカバー構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両のスライドドアレールカバー構造において、
    上記カバー部材のうち車外側から視認可能な部位の外表面が、上記ウィンドウパネルの外表面を含む車体側面の外形ラインに沿うように形成されたことを特徴とする車両のスライドドアレールカバー構造。
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