JP5055529B2 - 水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置 - Google Patents

水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置

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Description

本発明は、海洋,河川,湖沼,ダム等の水中や水底の撮像や探査、船底の調査等に用いられる潜水機,水中ロボット,スクーバ潜水機器等の各種水中機器の水中姿勢を安定化させる水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置に関するものである。
従来より、海洋,河川,湖沼,ダム等の調査、原子力発電所のシュラウド等の容器,水槽,タンク等の検査等のため、水中や水底の情報検出や対象部位の検査や補修等を行う無人や有人の潜水機や水中ロボット等の潜水装置が用いられている。また、人が装着する潜水装置として空気ボンベやレギュレータ等を備えたスクーバ潜水機器等が知られており、人が潜水装置を装着することにより潜水可能となり、水中や水底の撮像や探査等を行うために用いられている。
このような潜水装置において、低速移動中や停止中に、カメラやビデオ等で撮像する映像がブレたり揺れたりしないように、また環境センサを用いた定点観測ができるように、姿勢を安定に制御する種々の技術が開発されている。
従来の技術としては、(特許文献1)に「海中機器に設けられた傾斜計等のセンサの情報に基づき、複数の噴出孔から流体を噴出させ、海中機器の姿勢を操作する海中機器の姿勢安定方法」が開示されている。
(特許文献2)には、「水中航走体の位置及び姿勢を慣性センサで検出した位置及び姿勢と比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいてスラスタによる推力を調整するスラスタ回転量調整手段と、を備えた水中航走体の位置姿勢制御装置」が開示されている。
特開平9−24895号公報 特開2006−224863号公報
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)や(特許文献2)に開示の技術は、いずれも傾斜計や慣性センサの情報に基づき、流体を噴出させたりスラスタを回転させたりすることにより姿勢を制御するものなので、位置情報や姿勢情報を検出してからスラスタ等を稼動させ位置や姿勢を変化させるまでにタイムラグがあるため、複雑な潮流や脈流の存在下では姿勢制御が困難であった。そのため、水流が小さく穏やかな湖沼,ダム等でしか使用できず、汎用性に欠けるという課題を有していた。
(2)海中機器や水中航走体は目的等に応じて形状や重心位置が異なるため、個別に複雑な制御装置を設計しなければならなかった。このため、制御装置の設計が煩雑で工数を要するという課題を有していた。
(3)潜水機に搭載する電池の高性能化・小型化に伴い、小型の潜水機が設計・製造されている。潜水機が小型化すればするほど、潜水機に内蔵された浮力調整装置によって重心や浮心の位置を変化させ難いため、低速走行時や停止時における姿勢の安定性が低下するという課題を有していた。また、水中の状態を撮像するカメラやビデオ等の水中撮像器のハイビジョン化により、多くの情報が得られるようになったが、撮像時に揺れが生じると映像がぶれて解像度の高い鮮明な映像が得られないため、取得可能な情報量が低下するという問題があった。このため、撮像時において、姿勢を安定に保つことのできる技術の確立が要望されていた。
(4)一般に潜水機は、水中で舳先を上げ下げして、その角度を一定に保つための角度制御装置が搭載されている。角度制御装置としては、例えば、機体の内部の前後方向に亘って配設された長尺の親ネジと、親ネジが貫設され親ネジと螺合する雌ネジが形成された制御用錘と、親ネジを回転させるモータと、を備えたものが用いられる。モータを駆動し親ネジを回転させることで制御用錘を前後に移動させ、舳先の上げ下げを行い、その角度を一定に保つことができる。しかし、制御用錘を機体に搭載しなければならないため、潜水機を軽量化するための障害となっており、また潜水機を小型化するための障害にもなっていた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、目的等に応じて形状や重心位置が異なる海中機器や水中航走体等の各種水中機器に取り付けることにより、簡便かつ確実にその水中姿勢(基本姿勢)を設定することができ、汎用性に優れ、潮流や脈流の影響等により姿勢が傾いたときに、元に戻そうとするモーメントが自然に作用するため姿勢安定性に優れるだけでなく、必要に応じて容易に姿勢を変化させることができ、また複雑な潮流や脈流の存在下でも安定した姿勢制御を行うことができ、姿勢制御の信頼性、安定性、確実性に優れる水中姿勢安定化装置の提供、さらに水中姿勢安定化装置を備えることにより、水中機器単体での姿勢安定化の設計に係る工数を大幅に削減でき、水中機器本体の小型化、軽量化を図ることができ、水中姿勢の安定性、潜水作業の効率性に優れる潜水装置の提供を目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の水中姿勢安定化装置は、海洋,河川,湖沼,ダム等の水中や水底の撮像や探査、船底の調査等に用いられる潜水機,水中ロボット,スクーバ潜水機器等の各種水中機器に装着される水中姿勢安定化装置であって、前記水中機器の装置本体に装着されるフレームと、前記フレームの両側部に前後動自在に配設された一対のスライド部と、下端部が各々の前記スライド部に固定され上方若しくは斜め上方に向かって配設された上下動自在な支持部材と、各々の前記支持部材の先端又は長手方向の途中に配設された浮体と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)水中機器の装置本体に装着されるフレームを有するので、姿勢制御手段を備えていない既存の各種水中機器の装置本体に簡便に装着して、水中姿勢を安定化させることができ、汎用性に優れる。
(2)フレームの両側部に前後動自在に配設された一対のスライド部と、下端部が各々のスライド部に固定され上方若しくは斜め上方に向かって配設された上下動自在な支持部材と、各々の支持部材の先端又は長手方向の途中に配設された浮体を有するので、水中機器の装置本体の重心位置に応じて、スライド部を前後動させたり、支持部材を上下動させたりすることにより、浮体の前後方向及び上下方向の位置を簡便に調整することができ、水中への投入前に装置本体の基本姿勢を設定することができると共に、波の影響などで水中での姿勢が傾いた時の復元力を浮体の位置で調整することができ、汎用性、使用性に優れる。
(3)浮体が配設される支持部材が、フレームの両側部のスライド部から上方若しくは斜め上方に向かって配設されているので、潜水装置などの装置本体に装着することにより、メタセンター高さを自由に調整し、浮心を重心より上に位置させ、装置本体両側の上方から浮力を作用させることができ、潮流や脈流の影響等により装置全体が傾いたときには傾きを元に戻そうとするモーメント(復元力)が大きく作用し、装置本体の姿勢を常に安定に保つことができ、姿勢の安定性に優れる。
(4)傾斜計や慣性センサの情報に基づき流体を噴出させたりスラスタを回転させたりすることにより姿勢を制御するものではないため、複雑な潮流や脈流の存在下でも姿勢を安定に保つことができ、このため、水流が小さく穏やかな湖沼,ダム等だけでなく、海洋,河川等においても使用することができ汎用性に優れる。
(5)水中機器の装置本体の形状や大きさ等に係わらず、装置本体の重心と浮心の位置関係を考慮して浮体の設計や位置設定を行えば良く、水中機器毎に個別に重心位置を考慮しながら装置本体や複雑な姿勢制御装置を設計する必要がないため、水中機器における姿勢安定化の設計に係る工数を大幅に削減して水中機器の設計自在性、量産性を向上させることができる。
(6)潜水機に装着する場合には、浮体の浮力や位置によって水中における装置本体の角度(姿勢)を一定に保つことができるので、装置本体が制御用錘を備えた角度制御装置等を搭載している必要がなく、装置本体の軽量化、小型化及び多機能化を図ることができる。
(7)フレームの両側部に浮体が配設されることにより、装置本体に装着した際に、左右2つの浮体と装置本体とが「やじろべえ」を逆さにしたような状態になり、装置本体が揺れて中心からずれると、メタセンター高さを高く設定できるので、浮体に掛かる浮力により装置本体が中心に引き戻され、姿勢を安定に保つことができる。特に、支持部材が斜め上方に向かって配設されている場合、浮体を装置本体の側方の両側に張り出させることができ、装置本体の揺れがゆっくり生じるため、姿勢安定性を高めることができる。
(8)通常の水中機器では、装置本体に付属のカメラ,センサ,スラスタ等の部品を交換した場合は、装置本体の重心や浮心を調整し直すことによりバランス調整を行う必要があるが、浮体が前後動自在なスライド部及び上下動自在な支持部材を介してフレームに配設されているので、スライド部を前後動させたり、支持部材を上下動させたりして浮体の前後方向や高さ方向の位置を調節してメタセンター高さを自由に調整でき、するだけで、重心や浮心を変化させて前後左右のバランス調整を容易に行うことができ、姿勢制御の汎用性、安定性に優れる。
ここで、装置本体としては、潜水機,水中ロボット,スクーバ潜水機器等が用いられる。
潜水機としては、母船と繋がれた有索の潜水機、独立して潜航可能な無索の潜水機のいずれも用いることができる。それぞれ有人のものと無人のものとがあるが、いずれも用いることができる。潜水機は、搭載された水中撮像器の映像を見ながら遠隔操作を行うことができるが、浮体を備えているので水平バランスを容易に維持でき操縦が容易になる。また、潮流等の外乱が作用したり操作を誤ったりしても、浮体を備えているので、前進方向を軸としてスピンし難く事故を未然に回避できる。
浮体としては、比重が1未満になるように形成されたものが用いられる。例えば、耐圧殻の内部に空気等のガスが封入された構造体、耐圧殻の内部を真空等に減圧した構造体、独立気泡を有する発泡スチロール,発泡ウレタン等の合成樹脂等が耐圧殻の内部に充填若しくは収容された構造体、耐圧殻の内部に中空のガラスビーズや合成樹脂製ビーズを合成樹脂等で硬化させ収容させた構造体等を用いることができる。
浮体は、鉄筋、棒鋼、H型鋼,I型鋼,L型鋼等の鋼材、ステンレス管等の管材等の支持部材に直接取り付けてもよいし、ワイヤ,ステンレス鋼線等の鋼線、チェーン、ロープ等の係留部材によって支持部材に繋ぐこともできる。また、係留部材を支持部材として、スライド部と浮体の間を連結するようにしてもよい。装置本体の周囲にフレームを取り付けることにより、装置本体と浮体を離間して配置することができる。浮体はフレームの両側部に少なくとも1つずつ配設されるが、その数は、潜水装置の形状や大きさ等に応じて、適宜、選択することができる。例えば、左右2つの浮体の中間の前方側や後方側に浮体を追加したり、左右2つの浮体の各々の前方側や後方側に浮体を追加したりできる。
支持部材を、フレームから斜め上方向に突出させて配設することにより、浮体を装置本体の側方に張り出して配設させることができる。浮体をワイヤ等の係留部材で係留する場合には、装置本体から張り出すように配設される支持部材に係留部材の末端を固定することにより、水中では浮体に浮力が作用し係留部材が上方に引っ張られるため、浮体を装置本体の上方で、且つ装置本体の側方に張り出して配設させることができる。
フレームは、支持部材と同様に、鉄筋、棒鋼、H型鋼,I型鋼,L型鋼等の鋼材やステンレス管等の管材等で形成することができる。スライド部はフレームの所定箇所に着脱自在に固定可能なボルト等の締結部材を用いて固定することができ、特に、フレームの長手方向に沿ってスライドできるものが好適に用いられる。フレームが円柱状や円筒状の鋼材や管材で形成されている場合、円筒状に形成したスライド部をフレームに外挿し、螺子止めやピン嵌合などで所望の位置に固定することができる。また、フレームの長手方向に沿って凸条や凹条等のガイド部を形成し、スライド部にフレームのガイド部に嵌合するように凹条や凸条等の嵌合部を形成してもよい。或いはスライド部として伸縮自在なピストンシリンダ等をフレームに配設し、その先端(移動端)側に支持部材を配設してもよい。スライド部自体が伸縮することにより、浮体を支持する支持部材を前後動させることができる。尚、フレームの長手方向と直交する前部及び後部フレームに水中機器や潜水機と脱着自在に係合固定される係合部が設けられる。
支持部材は、浮体を上下動させることができればよく、浮体の取り付け位置は支持部材の先端だけでなく、長手方向の途中の任意の位置を選択できる。また、支持部材は、一方の部材の所定箇所に他方の部材を着脱自在に固定可能なボルト等の締結部材を用いて固定して上下動自在に形成してもよいし、支持部材自身を長手方向に伸縮自在なピストンシリンダやリンク機構で形成してもよい。尚、浮体を支持部材の先端や途中に係留部材を用いて係留する場合や係留部材を支持部材としてスライド部に浮体を係留する場合は、巻き取り装置等の機構を用いることにより、係留部材を巻き取ったり繰り出したりして浮体を上下動させることができ、浮体の高さ方向の可動範囲を広げることができる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の水中姿勢安定化装置であって、各々の前記スライド部を前後動させる前後動駆動部及び/又は各々の前記支持部材を上下動させる上下動駆動部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)各々のスライド部を前後動させる前後動駆動部及び/又は各々の支持部材を上下動させる上下動駆動部を有することにより、外部からの操作で水中でも浮体の前後方向の位置や高さ方向の位置を自在に調整し、メタセンター高さを自由に調節することができ、必要に応じてフレームと共に装置本体を前後方向に傾動させたり、中心軸周りに回動させたりして水中姿勢を簡便に制御することができ、装置本体に搭載されるカメラやビデオ等による撮像位置や撮像方向などを可変にして細かな調査を行うことが可能で、姿勢制御の汎用性、操作性、調査の作業性、信頼性に優れる。
(2)潜降時や高速走行時には、上下動駆動部により、浮体を抵抗になり難いようにフレーム(装置本体)に近づけて速やかに移動することができると共に、撮像などによる観察時には、装置本体の重心などに応じて、前後動駆動部や上下動駆動部により、浮体の位置を選択して所望の姿勢を保持することができ、水中での姿勢制御の汎用性、確実性に優れる。
ここで、前後動駆動部や上下動駆動部は、前述のスライド部や支持部材の構成に応じて、円筒カム,ベルト伝動,ロープ伝動,チェーン伝動,螺子,ピストンシリンダ,各種リンク機構,モータ等を組み合わせて用いることができる。スライド部や支持部材の位置を移動させるものでもよいし、スライド部や支持部材そのものを伸縮させるものでもよい。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の水中姿勢安定化装置であって、前記スライド部又は前記支持部材を前記フレームに対して回動させる回動駆動部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)スライド部又は支持部材をフレームに対して回動させる回動駆動部を有するので、外部からの操作で水中でも左右の浮体のなす角度を自在に調整することができ、装置本体と浮体との高さ方向の距離や浮体同士の間隔を変化させて、潮流や脈流の影響を低減させたり、潜降時や高速走行時の抵抗を減少させたりすることができ、姿勢制御及び移動制御の汎用性、操作性に優れる。
(2)支持部材によって浮体を上方に移動させても潮流や脈流の影響を受ける時に、回動駆動部によって浮体同士の間隔(なす角度)を広げて、浮体を左右に張り出させて揺れを抑えたり、潜降や高速走行を行う時に、回動駆動部によって浮体同士の間隔(なす角度)を狭めて、抵抗を低減し、移動速度を速めたりすることができ、スライド部による前後動や支持部材による上下動との組合せで、より細かな姿勢制御を行うことが可能で、姿勢制御の汎用性、安定性に優れる。
ここで、回動駆動部は、フレームに対してスライド部又は支持部材を回動させることができればよい。例えば、モータで歯車を回転させ、その回転量に応じてスライド部や支持部材を回動させるものや、ピストンシリンダの伸縮によって支持部材をフレーム周りに回動させるもの等が好適に用いられる。スライド部又は支持部材の可動範囲は、各々の浮体をフレームの外側水平方向からフレームの上方垂直方向の範囲で回動できるものが好ましい。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の水中姿勢安定化装置であって、前記浮体にジャイロスタビライザが内設された構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)浮体にジャイロスタビライザが内設されているので、揺れによるトルクが装置本体に発生すると同時に、浮体に内設されたジャイロスタビライザにも作用し、プリセッションが発生し角運動量をゆっくりと傾ける。このとき、ジャイロロータの重心が反対方向に移動し、重力によるトルクによってフレームの姿勢を水平方向の位置に復元させるため、安定性をより高めることができる。特に、水中姿勢安定化装置を取り付けた装置本体で低速走行中や停止中に撮像する際に、装置本体のわずかな揺れやブレを抑制でき、解像度の高い鮮明な映像を得ることができる。
ここで、ジャイロスタビライザとしては、浮体の耐圧殻に固定されたジャイロ支持軸に枠体が回動自在に固定され、ロータ軸を中心としてジャイロロータが回転可能に枠体に固定されたものが用いられる。
ジャイロスタビライザは、浮体1個当たり1乃至2個内設させることができる。1個の浮体にジャイロスタビライザを2個内設させる場合は、ジャイロ支持軸の各々を異なる方向に配設するのが好ましい。各々のジャイロ支持軸に直交する方向の揺動を抑制することができるからである。
本発明の請求項5に記載の潜水装置は、装置本体と、前記装置本体に装着された請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の水中姿勢安定化装置と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)水中姿勢安定化装置を備えることにより、装置本体の水中での姿勢を安定化させることができると共に、必要に応じて装置本体を所望の姿勢に制御して、高速潜行、低速走行、水底や船底等の観察、カメラやビデオによる撮像などを行うことができ、水中での姿勢制御の安定性、操作性、汎用性、調査の作業性、信頼性に優れる。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の潜水装置であって、前記装置本体の水中撮像器の撮像範囲に配設された流向検知部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項5で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)装置本体が走行する方向や潮流の方向等を流向検知部で検知し、それを水中撮像器の映像を見ながら確認できるため、水中撮像器の映像を見ながら潮流の流向に応じて操縦することにより、操縦性や姿勢安定性を高めることができる。
ここで、流向検知部としては、電磁気を利用したセンサを用いることもできるが、流向によって向きが変わるフラグ(旗)等が好適に用いられる。流向を簡易に視認でき耐久性にも優れるからである。
以上のように、本発明の水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)姿勢制御手段を備えていない既存の各種水中機器の装置本体に簡便に装着して、水中姿勢を安定化させることができる汎用性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
(2)水中機器の装置本体の重心位置に応じて、スライド部を前後動させたり、支持部材を上下動させたりするだけで、浮体の前後方向及び上下方向の位置を簡便に調整して、水中への投入前に装置本体の基本姿勢を設定することができる汎用性、使用性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
(3)潜水装置などの装置本体に取り付けるだけで、浮心を装置本体の重心より上に位置させ、装置本体両側の上方から浮力を作用させることができ、潮流や脈流の影響等により装置本体が傾いたときには傾きを元に戻そうとするモーメントを発生させ、装置本体の姿勢を常に安定に保つことができる姿勢安定性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
(4)傾斜計や慣性センサの情報に基づき流体を噴出させたりスラスタを回転させたりすることにより姿勢を制御するものではないため、複雑な潮流や脈流の存在下でも姿勢を安定に保つことができ、このため、水流が小さく穏やかな湖沼,ダム等だけでなく、海洋,河川等においても使用することができる汎用性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
(5)潜水装置などの水中機器毎に個別に複雑な制御装置を設計する必要がないため、装置本体の形状や大きさ等に係わらず、装置本体の重心と浮心の位置関係を考慮して浮体を設計すれば良く、姿勢安定化の設計に係る工数を大幅に削減できる量産性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
(6)潜水機に装着する場合には、浮体の浮力や位置によって水中における装置本体の角度(姿勢)を一定に保つことができるため、制御用錘を備えた角度制御装置を装置本体から取り除いて、装置本体の軽量化及び小型化を図ることができる水中姿勢安定化装置を提供できる。
(7)装置本体に装着した際に、左右2つの浮体と装置本体とが「やじろべえ」を逆さにしたような状態になり、装置本体が揺れて中心からずれると、浮体に掛かる浮力により装置本体が中心に引き戻され、姿勢を安定に保つことができ、特に、浮体を装置本体の側方の両側に張り出させることにより、装置本体の揺れがゆっくり生じるため、姿勢安定性を高めることのできる水中姿勢安定化装置を提供できる。
(8)装置本体に付属のカメラ,センサ,スラスタ等の部品を交換した場合でも、スライド部や支持部材を用いて浮体の位置を調節するだけで、重心や浮心を変化させて前後左右のバランス調整を容易に行うことができる姿勢制御の汎用性、安定性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)前後動駆動部や上下動駆動部を操作し、各々のスライド部を前後動させたり、支持部材を上下動させたりして、水中でも浮体の前後方向の位置や高さ方向の位置を自在に調整することができ、必要に応じてフレームと共に装置本体を前後方向に傾動させたり、中心軸周りに回動させたりして水中姿勢を簡便に制御することができ、装置本体に搭載されるカメラやビデオ等による撮像位置や撮像方向などを可変にして細かな調査を行うことが可能な姿勢制御の汎用性、操作性、調査の作業性、信頼性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
(2)潜降時や高速走行時には、上下動駆動部により、浮体を抵抗になり難いようにフレーム(装置本体)に近づけて速やかに移動することができると共に、撮像などによる観察時には、装置本体の重心などに応じて、前後動駆動部や上下動駆動部により、浮体の位置を選択して所望の姿勢を保持することができる水中での姿勢制御の汎用性、確実性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)回動駆動部を操作することにより、水中でも左右の浮体のなす角を自在に調整することができ、装置本体と浮体との高さ方向の距離や浮体同士の間隔を変化させて、潮流や脈流の影響を低減させたり、潜降時や高速走行時の抵抗を減少させたりすることができる姿勢制御及び移動制御の汎用性、操作性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
(2)スライド部による浮体の前後動や支持部材による浮体の上下動と、回動駆動部による浮体間の角度調整の組合せで、より細かな姿勢制御を行うことが可能な姿勢制御の汎用性、安定性に優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1の効果に加え、
(1)揺れによるトルクが装置本体に発生すると同時に浮体に内設されたジャイロスタビライザにも作用し、ジャイロロータの重心が移動することにより、装置本体の姿勢を水平方向の位置に復元させるため、安定性により優れた水中姿勢安定化装置を提供できる。
請求項5に記載の発明によれば、
(1)水中姿勢安定化装置により、装置本体の水中での基本姿勢を簡便に設定できると共に、潮流や脈流の影響を受け難く、姿勢を安定化させることができるだけでなく、必要に応じて装置本体を所望の姿勢に制御して、高速潜行、低速走行、水底や船底等の観察、カメラやビデオによる撮像などを行うことができる水中での姿勢制御の安定性、操作性、汎用性、調査の作業性、信頼性に優れた潜水装置を提供できる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5の効果に加え、
(1)装置本体が走行する方向や潮流の方向等を流向検知部で検知し、それを水中撮像器の映像を見ながら確認できるため、水中撮像器の映像を見ながら流向に応じて操縦することにより操縦性や姿勢安定性に優れた潜水装置を提供できる。
実施の形態1における水中姿勢安定化装置の平面図 実施の形態1における水中姿勢安定化装置の側面図 実施の形態1における水中姿勢安定化装置の正面図 実施の形態1における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の平面図 実施の形態1における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の側面図 実施の形態1における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の正面図 実施の形態1における水中姿勢安定化装置の浮体の断面側面図 実施の形態2における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の平面図 実施の形態3における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の側面図 (a)実施の形態4における水中姿勢安定化装置の側面図(b)A−A線矢視断面端面図 (a)実施の形態5における水中姿勢安定化装置の正面図(b)B−B線矢視断面側面図(c)C−C線矢視要部断面平面図(d)D−D線矢視断面端面図
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における水中姿勢安定化装置の平面図であり、図2は実施の形態1における水中姿勢安定化装置の側面図であり、図3は実施の形態1における水中姿勢安定化装置の正面図である。
図1、図2、図3において、1は本発明の実施の形態1における水中姿勢安定化装置、3は潜水装置などの装置本体の周囲に配設され所定部が装置本体に固定され図示しない環境センサ等が搭載される水中姿勢安定化装置1のフレーム、4は略矩形状に形成され装置本体の両側に配設されるフレーム3の側部フレーム、5は側部フレーム4,4を連結するフレーム3の横桟、6はフレーム3の両側部で側部フレーム4の上辺部に沿って前後動自在に配設されたスライド部、7は下端部が各々のスライド部6に固定され斜め上方に向かって配設された上下動自在な支持部材である。支持部材7はステンレス管等の複数の管材を連結して伸縮自在に形成し、図示しない上下動駆動部により駆動してもよいし、支持部材7自体を上下動駆動部を備えたピストンシリンダで形成してもよい。8は支持部材7の先端に側部フレーム4の長手方向に略平行して配設され側部フレーム4の側方の両側に張り出して配設された略円筒状の浮体である。左右の浮体8,8はスライド部6,6、支持部材7,7によって各々独立して、前後動、上下動、回動させ、任意の位置で固定することができる。尚、各々の浮体8は側部フレーム4の外側水平方向から側部フレーム4の上方垂直方向の範囲で回動できるようにした。
以上のように構成された実施の形態1の水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置について説明する。
図4は実施の形態1における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の平面図であり、図5は実施の形態1における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の側面図であり、図6は実施の形態1における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の正面図である。
図4、図5、図6において、10は円筒状の耐圧殻で形成された潜水装置20の装置本体、10aは装置本体10の長手方向の略中心の側方に配設され推力を上下方向(装置本体10の高さ方向)に発生させる垂直スラスタ、10bは装置本体10の側部後方に配設され推力を前後方向(装置本体10の長手方向)に発生させる水平スラスタ、11は装置本体10の前方先端に配設された透明又は半透明のカバー、12は装置本体10の内部に配設されカバー11で覆われたビデオやカメラ等の水中撮像器、13は装置本体10の前方左右両側に配設された水中ライト、20は実施の形態1における水中姿勢安定化装置1を備えた無人潜水機としての潜水装置である。尚、フレーム3の前部及び後部と装置本体10は脱着自在な係合固定部(図示せず)によって係合されている。
次に、実施の形態1の水中姿勢安定化装置の浮体の詳細について説明する。
図7は実施の形態1における中姿勢安定化装置の浮体の断面側面図である。
図7において、14は内部が減圧された浮体8の耐圧殻、15は浮体8に内設されたジャイロスタビライザ、16は端部が浮体8の耐圧殻14の前後の壁部に固定されたジャイロ支持軸、17は側部の上部側がジャイロ支持軸16に回動自在に固定された枠体、18は枠体17の上部及び下部に回動自在に軸支されたロータ軸、19は重心がジャイロ支持軸16よりも下側に位置しロータ軸18を中心として枠体17の内側を回転するジャイロロータである。ジャイロロータ19は装置本体10に格納された図示しない電池を電源として高速回転させることができる。
以上のように構成された本発明の実施の形態1における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置について、以下その使用方法を説明する。
潜水装置20はバラストを搭載して水中を下降(潜降)させ、所定の深度まで下降したときに、搭載したバラストを少量ずつ投下することにより中性浮力を得る。装置本体10に搭載された図示しない浮力調整装置を用いることにより、さらに浮力の調整を行うことができる。中性浮力が得られたら、水中撮像器12で撮像された映像を水上で見ながら、垂直スラスト10aや水平スラスト10bを作動させることにより、潜水装置20を遠隔操作し水中を走行させることができる。
水中の所定の場所を水中撮像器12の映像に基づいて詳細に観察したり環境センサで水質の調査等を行ったりする場合には、支持部材7を伸長させて浮体8を装置本体10の側方の両側に大きく張り出させる。波などの影響により、装置本体10を軸心周りに回転させる外力が働いた場合でも、浮体8と装置本体10との間隔を広げておくことにより、浮体8によって生じるモーメントが、装置本体10の傾きを元に戻そうとする大きな復元力となり、短時間で振動を減衰させて、装置本体10を静定させることができ、姿勢安定性に優れる。この結果、潜水装置20を静止させて所定の場所を短時間で確実に観察、調査することができる。
また、スライド部6をフレーム3の側部フレーム4の後方に移動させて舳先を下げ、装置本体10を前方に傾いた状態に保ち、撮像を行うことができる。必要に応じて、浮体8に内設されたジャイロロータ19を高速回転する。
観察や調査等を終えたら、支持部材7を縮めて浮体8を装置本体10に近づけ、ジャイロロータ19の回転も停止させる。搭載した残りのバラストを水底に投下することにより、潜水装置20を上昇させる。
以上のように、本発明の実施の形態1における水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)水中機器の装置本体10に装着されるフレーム3を有するので、姿勢制御手段を備えていない既存の各種水中機器の装置本体10に簡便に装着して、水中姿勢を安定化させることができ、汎用性に優れる。
(2)フレーム3の両側部の側部フレーム4に前後動自在に配設された一対のスライド部6と、下端部が各々のスライド部6に固定され斜め上方に向かって配設された上下動自在な支持部材7と、各々の支持部材7の先端に配設された浮体8を有するので、水中機器の装置本体10の重心位置に応じて、スライド部6を前後動させたり、支持部材7を上下動させたりすることにより、浮体8の前後方向及び上下方向の位置を簡便に調整することができ、水中への投入前に装置本体10の基本姿勢を設定することができ、汎用性、使用性に優れる。
(3)浮体8が配設される支持部材7が、フレーム3の両側部のスライド部6から斜め上方に向かって配設されているので、潜水装置などの装置本体10に装着することにより、浮心を重心より上に位置させ、装置本体10両側の上方から浮力を作用させることができ、潮流や脈流の影響等により装置全体が傾いたときには傾きを元に戻そうとするモーメントが作用し、装置本体10の姿勢を常に安定に保つことができ、姿勢の安定性に優れる。
(4)傾斜計や慣性センサの情報に基づき流体を噴出させたりスラスタを回転させたりすることにより姿勢を制御するものではないため、複雑な潮流や脈流の存在下でも姿勢を安定に保つことができ、このため、水流が小さく穏やかな湖沼,ダム等だけでなく、海洋,河川等においても使用することができ汎用性に優れる。
(5)水中機器の装置本体10の形状や大きさ等に係わらず、装置本体10の重心と浮心の位置関係を考慮して浮体8の設計や位置設定を行えば良く、水中機器毎に個別に複雑な姿勢制御装置を設計する必要がないため、水中機器における姿勢安定化の設計に係る工数を大幅に削減できる。
(6)潜水機に装着する場合には、浮体8の浮力や位置によって水中における装置本体10の角度(姿勢)を一定に保つことができるので、装置本体10が制御用錘を備えた角度制御装置等を搭載している必要がなく、装置本体10の軽量化及び小型化を図ることができる。
(7)フレーム3の両側部に浮体8が配設されることにより、装置本体10に装着した際に、左右2つの浮体8と装置本体10とが「やじろべえ」を逆さにしたような状態になり、装置本体10が揺れて中心からずれると、浮体8に掛かる浮力により装置本体10が中心に引き戻され、姿勢を安定に保つことができる。特に、支持部材7が斜め上方に向かって配設されている場合、浮体8を装置本体10の側方の両側に大きく張り出させることができ、装置本体10の揺れがゆっくり生じるため、姿勢安定性を高めることができる。
(8)従来は装置本体10に付属のカメラ,センサ,スラスタ等の部品を交換した場合は、装置本体10の重心や浮心を調整し直すことによりバランス調整を行う必要があるが、水中姿勢安定化装置1の浮体8が前後動自在なスライド部6及び上下動自在な支持部材7を介してフレーム3に配設されているので、スライド部6を前後動させたり、支持部材7を上下動させたりして浮体8の前後方向や高さ方向の位置を調節するだけで、重心や浮心を変化させて前後左右のバランス調整を容易に行うことができ、姿勢制御の汎用性、安定性に優れる。
(9)浮体8にジャイロスタビライザ15が内設されているので、揺れによるトルクが装置本体10に発生すると同時に、浮体8に内設されたジャイロスタビライザ15にも作用し、ジャイロロータ19の重心の移動によるトルクによって装置本体10の姿勢を水平方向の位置に復元させるため、安定性をより高めることができる。特に、水中姿勢安定化装置1を取り付けた装置本体10で低速走行中や停止中に撮像する際に、装置本体10のわずかな揺れやブレを抑制でき、解像度の高い鮮明な映像を得ることができる。
(10)ジャイロスタビライザ15が内設された浮体8の耐圧殻14の内部が減圧されているので、ジャイロロータ19の回転に伴う抵抗を減らすことができるため、ジャイロロータ19を回転させる電池の消耗を減らすことができる。
(11)水中姿勢安定化装置1を備えることにより、装置本体10の水中での姿勢を安定化させることができると共に、必要に応じて装置本体10を所望の姿勢に制御して、高速潜行、低速走行、水底や船底等の観察、カメラやビデオによる撮像などを行うことができ、水中での姿勢制御の安定性、操作性、汎用性、調査の作業性、信頼性に優れる。
(12)従来の潜水機では必須であった角度制御装置の制御用錘を装置本体に搭載しなくても、浮体8の浮力によって水中における装置本体10の角度を一定に保つことができるので、制御用錘を備えた角度制御装置を装置本体に搭載する必要がなく、装置本体10の軽量化及び小型化を図ることができる。この結果、航空機の手荷物としても運搬可能な軽量小型の装置本体10を製造することができる。装置本体10を軽量小型化できれば、潜水装置20の重心と浮心のバランスを考慮して設計される浮体8も小型化することができる。これにより、潜水装置20を水中姿勢安定化装置1と装置本体10に分解できるだけでなく、水中姿勢安定化装置1をフレーム3や浮体8等に分解すると共に、装置本体10と垂直スラスタ10a,水平スラスタ10b,水中ライト13等の機能別モジュールを分解し、航空機の手荷物等として複数人で現地に運搬し、現地で組み立てて使用することが可能となるので、応用性に著しく優れる。
(13)装置本体10に水中姿勢安定化装置1を取り付け、浮体8の位置で浮力を調整することにより、潜水装置20全体のバランス調整を行うことができるので、装置本体10の設計時にバランス(重心位置)を考慮しながら設計を行う必要がなく、各部の部品の大きさ、質量、配置などに制約を受けず、設計時間を短縮することができ、装置本体10の設計自在性、量産性を大幅に向上させることができる。
ここで、本実施の形態においては、無人潜水機としての潜水装置20を用いて説明したが、これに限定するものではなく、水中ロボット,スクーバ潜水機器等の場合にも同様の作用が得られる。
また、本実施の形態においては、水中撮像器12が装置本体10に搭載され、垂直スラスタ10a,水平スラスタ10b,水中ライト13が装置本体10に配設された場合について説明したが、これらをフレーム3に取り付ける場合もある。この場合も同様の作用が得られる。
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の側面図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図中、1Aは潜水装置20Aの装置本体10に取り付けられた本発明の実施の形態2における水中姿勢安定化装置、3Aは潜水装置20Aの装置本体10の上面に配設された水中姿勢安定化装置1Aのフレーム、4Aはレール状(凸条)に形成され装置本体10の上面両側に装置本体10の長手方向と平行に配設されたフレーム3Aの側部ガイドフレーム、5Aは装置本体10の外周に沿う円弧状に形成され左右の側部ガイドフレーム4Aを前後で連結するフレーム連結部、22はフレーム3Aの側部ガイドフレーム4Aの長手方向に前後動自在に配設され後述する支持部材23の駆動装置等が内蔵されたスライド部、23は一端部がスライド部22に固定され伸縮自在に形成されて浮体25を上下動させるパンタグラフ式の支持部材、24は支持部材23の他端部が回動自在に固定された固定部、25は中空の耐圧殻で形成され下面に固定部24が形設された浮体である。スライド部22,支持部材23,固定部24,浮体25は、もう片方の側部ガイドフレーム4Aにも設けられている。装置本体10には高圧のジメチルプロパン,ノルマルブタン等が充填された図示しない液化ガスボンベが搭載されており、液化ガスボンベは図示しない配管によって浮体25と接続されている。26は浮体25の上面に配設された図示しない管路を開閉するバルブ、27は浮体25の底部に配設された図示しない管路を開閉するバルブ、28は鋼材や棒材等で形成され一端部が装置本体10の前部に固定され先端部がカバー11の前方に延設された検知部支持体、29は検知部支持体28の先端部に回動自在に固定された回動固定部、30は基部が回動固定部29に固定されたフラグ(旗)で形成され水中撮像器12の撮像範囲に配設された流向検知部である。
以上のように構成された本発明の実施の形態2における潜水装置について、以下その使用方法を説明する。
潜水装置20Aは、バラストを搭載することで水中を潜降(下降)させる。水中でバルブ26,27を開弁することで、浮体25内に水が収容される。これにより、浮体25の浮力が低下するため、潜降(下降)がスムーズに行われる。潜水装置21が所定の深度付近まで下降したときに、バルブ26を閉止しバルブ27を開弁した状態で、液化ガスボンベから気化ガスを浮体25内に導入すると、バルブ27から浮体25内の水が排出される。浮体25内の水が気化ガスと置換されたらバルブ27を閉止する。これにより、浮体25に浮力が生じる。さらに、バラストの投下や図示しない浮力調整装置を用いることにより浮力を調整して、中性浮力を得る。中性浮力が得られたら、水中撮像器12で撮像された映像を水上で見ながら、垂直スラスト10aや水平スラスト10bを作動させることにより、潜水装置20Aを遠隔操作し水中を走行させることができる。
水中の所定の場所を水中撮像器12の映像に基づいて詳細に観察したり環境センサで水質の調査等を行ったりする場合には、支持部材23を伸長させて浮体25を装置本体10の上方に高く位置させる。また、スライド部22をフレーム3Aの側部ガイドフレーム4Aに沿って装置本体10の後方に移動させて舳先を下げ、装置本体10を前方に傾いた状態に保ち、撮像を行うことができる。
観察や調査等を終えたら、支持部材23を縮めて浮体25を装置本体10に近づける。搭載したバラストを水底に投下することにより、潜水装置20Aを上昇させる。
以上のように、本発明の実施の形態2における水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置は構成されているので、実施の形態1に記載した作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)装置本体10に浮体25と接続された液化ガスボンベが搭載されており、浮体25の上面及び下面にバルブ26、27が配設されているので、液化ガスボンベから気化ガスを浮体25内に導入することで浮体25に浮力を生じさせ、浮力調整を行うことができる。
(2)水中撮像器12の撮像範囲に配設された流向検知部30を備えているので、装置本体10が走行する方向や潮流の方向等を流向検知部30で検知し、水中撮像器12の映像を見ながら流向に応じて操縦することができ操縦性や姿勢安定性に優れる。
本実施の形態においては、フラグ(旗)で形成された流向検知部30を用いた場合について説明したが、フラグ(旗)とフロートを組み合わせたものを用いる場合もある。この場合は、検知部支持体28の一端部を装置本体10の前部下側に固定し、フラグ(旗)が撮像範囲の下側に視認できるようにする。
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3における水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置の側面図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図中、1Bは潜水装置20Bの装置本体10に取り付けられた本発明の実施の形態3における水中姿勢安定化装置、32はフレーム3の両側部で側部フレーム4の上辺部に沿って前後動自在に配設され装置本体10の長手方向に沿って移動するスライド部、33はスライド部32に固定された巻取り装置、34は巻取り装置33に巻回されたワイヤ等を用いた支持部材としての係留部材、35は係留部材34の端部が固定された固定部、36は固定部35が長手方向の略中心に装着され装置本体10の側方の両側に張り出して配設された浮体である。スライド部32,巻取り装置33,係留部材34,固定部35,浮体36は、もう片方の側部フレーム4にも設けられている。浮体36は、耐圧殻の内部に空気等のガスが封入された構造体、耐圧殻の内部を減圧した構造体、独立気泡を有する発泡スチロール,発泡ウレタン等の合成樹脂等が耐圧殻の内部に充填若しくは収容された構造体、耐圧殻の内部に中空のガラスビーズや合成樹脂製ビーズを合成樹脂等で硬化させ収容させた構造体等で形成されている。
以上のように構成された本発明の実施の形態3における潜水装置は、水中撮像器12の映像に基づいて詳細に観察したり環境センサで水質の調査等を行ったりする場合には、巻取り装置33を作動させて係留部材34を繰り出し、浮体36を高い位置に掲げることにより安定性を高めることができる。観察や調査等を終えたら、巻取り装置33を作動させて係留部材34を巻取り、浮体36を装置本体10に近づけることができる。
以上のように、本発明の実施の形態3における潜水装置は構成されているので、実施の形態1に記載したものと同様の作用が得られる。
(実施の形態4)
図10(a)は本発明の実施の形態4における水中姿勢安定化装置の側面図であり、図10(b)はA−A線矢視断面端面図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図10において、1Cは実施の形態4における水中姿勢安定化装置、4aはフレーム3の各々の側部フレーム4の両端上部に配設された軸支部、4bは側部フレーム4の上辺と平行に配設され両端部が軸支部4a,4aで回動自在に支持されたスクリューネジ、4cは各々の側部フレーム4の上辺の一端に配設された基台部、4dは基台部4c上に固設されスクリューネジ4bを回動させるモータを用いた前後動駆動部、6Aは側部フレーム4の上辺に案内されながらスクリューネジ4bに沿って前後動するスライド部、6Aaは側部フレーム4の上辺部が挿通されるスライド部6Aの挿通孔、6Abはスクリューネジ4bが螺合されるスライド部6Aの雌螺子部である。
前後動駆動部4dを駆動することにより、スライド部6Aを前後動させることができ、浮体8の前後方向位置を自在に調整することができる。また、支持部材7は、実施の形態1と同様に、図示しない上下動駆動部で上下動させることができ、浮体8の上下方向位置を自在に調整することができる。
以上のように、本発明の実施の形態4における水中姿勢安定化装置は構成されているので、実施の形態1における水中姿勢安定化装置で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)各々のスライド部6Aを前後動させる前後動駆動部4dや各々の支持部材7を上下動させる上下動駆動部を有することにより、外部からの操作で水中でも浮体8の前後方向の位置や高さ方向の位置を自在に調整することができ、必要に応じてフレーム3と共に装置本体を前後方向に傾動させたり、中心軸周りに回動させたりして水中姿勢を簡便に制御することができ、装置本体に搭載されるカメラやビデオ等による撮像位置や撮像方向などを可変にして細かな調査を行うことが可能で、姿勢制御の汎用性、操作性、調査の作業性、信頼性に優れる。
(2)潜降時や高速走行時には、上下動駆動部により、浮体8を抵抗になり難いようにフレーム3(装置本体)に近づけて速やかに移動することができると共に、撮像などによる観察時には、装置本体の重心などに応じて、前後動駆動部4dや上下動駆動部により、浮体8の位置を選択して所望の姿勢を保持することができ、水中での姿勢制御の汎用性、確実性に優れる。
(実施の形態5)
図11(a)は実施の形態5における水中姿勢安定化装置の正面図であり、図11(b)はB−B線矢視断面側面図であり、図11(c)はC−C線矢視要部断面平面図であり、図11(d)はD−D線矢視断面端面図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図11において、1Dは実施の形態5における水中姿勢安定化装置、5aは左右の側部フレーム4の上端側を連結する前後それぞれの横桟5の左右上面に配設された軸支部、5bは側部フレーム4の上辺と平行に配設され両端部が軸支部5a,5aで回動自在に支持されたスクリューネジ、5cは各々の側部フレーム4の上辺の一端に配設された基台部、5dは基台部5c上に固設されスクリューネジ5bを回動させるモータを用いた前後動駆動部、6aは側部フレーム4の上辺に案内されながらスクリューネジ5bに沿ってスライド部6と共に前後動する摺動台部、6bは摺動台部6aに形設された開口部、6cは側部フレーム4の上辺に外挿されると共にスライド部6に内挿されてスライド部6を回動自在に保持する摺動台部6aの回動支持部、6dは摺動台部6aの底面に配設されスクリューネジ5bに螺合された摺動台部6aの雌螺子形設部、7aは一端が摺動台部6aの上面に回動自在に保持され他端が支持部材7の一側部に回動自在に保持されて支持部材7を回動させるピストンシリンダを用いた回動駆動部である。
前後動駆動部5dを駆動することにより、摺動台部6aと共にスライド部6を前後動させることができるだけでなく、回動駆動部7を駆動することにより、スライド部6と共に支持部材7をフレーム3の側部フレーム4の上辺の周りに回動させて、左右の浮体8,8のなす角を自在に調整することができる。なお、支持部材7は、実施の形態1,4と同様に、図示しない上下動駆動部で上下動させることができ、浮体8の上下方向位置を自在に調整することができる。
以上のように、本発明の実施の形態5における水中姿勢安定化装置は構成されているので、実施の形態1,4における水中姿勢安定化装置で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)スライド部6又は支持部材7をフレーム3に対して回動させる回動駆動部7aを有するので、外部からの操作で水中でも左右の浮体8のなす角を自在に調整することができ、装置本体と浮体8との高さ方向の距離や浮体8同士の間隔を変化させて、潮流や脈流の影響を低減させたり、潜降時や高速走行時の抵抗を減少させたりすることができ、姿勢制御及び移動制御の汎用性、操作性に優れる。
(2)支持部材7によって浮体8を上方に移動させても潮流や脈流の影響を受ける時に、回動駆動部7aによって浮体8同士の間隔(なす角)を広げて、浮体8を左右に張り出させて揺れを抑えたり、潜降や高速走行を行う時に、回動駆動部7aによって浮体8同士の間隔(なす角)を狭めて、抵抗を低減し、移動速度を速めたりすることができ、スライド部6による前後動や支持部材7による上下動との組合せで、より細かな姿勢制御を行うことが可能で、姿勢制御の汎用性、安定性に優れる。
本発明は、海洋,河川,湖沼,ダム等の水中や水底の撮像や探査、船底の調査等に用いられる潜水機,水中ロボット,スクーバ潜水機器等の各種水中機器の水中姿勢を安定化させる水中姿勢安定化装置及びそれを備えた潜水装置に関し、目的等に応じて形状や重心位置が異なる海中機器や水中航走体等の各種水中機器に取り付けることにより、簡便かつ確実にその水中姿勢(基本姿勢)を設定することができ、汎用性に優れ、潮流や脈流の影響等により姿勢が傾いたときに、元に戻そうとするモーメントが自然に作用するため姿勢安定性に優れるだけでなく、必要に応じて容易に姿勢を変化させることができ、また複雑な潮流や脈流の存在下でも安定した姿勢制御を行うことができ、姿勢制御の信頼性、安定性、確実性に優れる水中姿勢安定化装置の提供、さらに水中姿勢安定化装置を備えることにより、水中機器単体での姿勢安定化の設計に係る工数を大幅に削減でき、水中機器本体の小型化、軽量化を図ることができ、水中姿勢の安定性、潜水作業の効率性に優れる潜水装置を提供できる。
1,1A,1B,1C,1D 水中姿勢安定化装置
3,3A フレーム
4 側部フレーム
4A 側部ガイドフレーム
4a,5a 軸支部
4b,5b スクリューネジ
4c,5c 基台部
4d,5d 前後動駆動部
5 横桟
5A フレーム連結部
6,6A,22,32 スライド部
6Aa 挿通孔
6Ab 雌螺子部
6a 摺動台部
6b 開口部
6c 回動支持部
6d 雌螺子形設部
7,23 支持部材
7a 回動駆動部
8,25,36 浮体
10 装置本体
10a 垂直スラスタ
10b 水平スラスタ
11 カバー
12 水中撮像器
13 水中ライト
14 耐圧殻
15 ジャイロスタビライザ
16 ジャイロ支持軸
17 枠体
18 ロータ軸
19 ジャイロロータ
20,20A,20B 潜水装置
24,35 固定部
26,27 バルブ
28 検知部支持体
29 回動固定部
30 流向検知部
33 巻取り装置
34 係留部材

Claims (6)

  1. 海洋,河川,湖沼,ダム等の水中や水底の撮像や探査、船底の調査等に用いられる潜水機,水中ロボット,スクーバ潜水機器等の各種水中機器に装着される水中姿勢安定化装置であって、前記水中機器の装置本体に装着されるフレームと、前記フレームの両側部に前後動自在に配設された一対のスライド部と、下端部が各々の前記スライド部に固定され上方若しくは斜め上方に向かって配設された上下動自在な支持部材と、各々の前記支持部材の先端又は長手方向の途中に配設された浮体と、を備えていることを特徴とする水中姿勢安定化装置。
  2. 各々の前記スライド部を前後動させる前後動駆動部及び/又は各々の前記支持部材を上下動させる上下動駆動部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の水中姿勢安定化装置。
  3. 前記スライド部又は前記支持部材を前記フレームに対して回動させる回動駆動部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中姿勢安定化装置。
  4. 前記浮体にジャイロスタビライザが内設されていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の水中姿勢安定化装置。
  5. 装置本体と、前記装置本体に装着された請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の水中姿勢安定化装置と、を備えていることを特徴とする潜水装置。
  6. 前記装置本体の水中撮像器の撮像範囲に配設された流向検知部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の潜水装置。
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