JP2005075009A - 簡易型自動湖底探査装置 - Google Patents

簡易型自動湖底探査装置 Download PDF

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Ryuichi Makino
竜一 牧野
Makoto Nagano
誠 長野
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Abstract

【課題】最小限の計測要員で高価な計測機器を必要としない経済的負担の少ない省力化された簡易型の自動湖底探査装置を提供すること。
【解決手段】湖底探査装置本体2の左右それぞれの側に、この湖底探査装置2を駆動する駆動装置3と、前記湖底探査装置本体2の上面に設けた電源4と、前記湖底探査装置本体2に内蔵されたコンピュータ5および深度検出を行う超音波測深部11Bと超音波の発信から検出までの時間を計測する探知部本体11Aとからなる魚群探知機6と、衛星通信手段7とを備え、さらに、支持部材9を介して前記探知部本体11Aと連結されている波動防止部8を有している。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダム湖、湖沼、河川、および港湾等の湖底、ならびに、海底などの堆積や浸食状況等の地形調査を行う湖底探査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ダム湖や沼地等は、上水や灌漑用水等に使用するための取水用、および大雨による下流域の増水等を防止するための治水、さらには、自然エネルギ−としての水力発電電力を得るための発電等、様々な目的に利用されているが、これら諸種の目的に利用するための維持管理が重要な意味を持っている。
特に、ダム湖や沼地の保有水量を調査し、保有水量の継年変化傾向を把握することは、砂防や取水制限を設ける等の措置を講ずるために必要不可欠であり、深度測量が重要な意味を持っている。
【0003】
そのために、堆積物による湖底の地形変化を把握する必要があり、毎年予め設定された計測点の深度を調査し、その調査結果を報告することが義務付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の深度測量は、多くが二人乗りのボ−トに1〜2名の測量員が乗船し、超音波探査装置を用いて、予め定めた計測点を結ぶロ−プを張る等して位置を確認しながら、深度を計測して記録する作業であり、数週間にわたって測量員が専任作業することになっていた。
【0005】
また,従来の湖底探査装置として使用されている、例えば、特開平10−10116「水質調査装置」に開示されているような超音波探査装置は、高精度化を追求するあまり,大人が2人係りで持ち運ぶ程の大掛かりなものであり、一部には特開平10−332416「自動移動体、自動運行船およびダム堆砂自動測量船」に開示されている無人の探査船も実用化されてはいるが、この無人の探査船にしてもバッテリ−やGPSアンテナおよびパソコン等の諸設備が必要で、二人乗りのボ−トを使用せざるを得ず、価格的にも高価であり、普及に至らない専用設備であった。
【0006】
このように、その予め設定された計測点の深度や緯度および経度等の計測を行うために、従来は、数名の測量員によって数週間を要する方法や、超音波技術を応用した大掛かりな湖底探査装置を用いる方法等により実施されていたが、その結果、どちらの計測方法を採用するにしても、可なりの人員数や高価な計測機器などを要し、その費用は相当の高価なものとなり、さらには、測量期間もかかって経済的負担の大きいものであった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、最小限の計測要員で高価な計測機器を必要としない経済的負担の少ない省力化された簡易型の自動湖底探査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、湖底探査装置本体の左右それぞれの側に、この湖底探査装置を駆動する駆動装置と、前記湖底探査装置本体の上面に設けた電源と、前記湖底探査装置本体に内蔵されたコンピュータおよび深度検出を行う超音波測深部と超音波の発信から検出までの時間を計測する探知部本体とからなる魚群探知機と、衛星通信手段とを備え、さらに、支持部材を介して前記探知部本体と連結されている波動防止部を有していることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、前記駆動装置は、駆動手段を駆動するモーターと、このモーターによって前記湖底探査装置が水中を推進航行する航行手段と、この航行手段の推進力を一定に保たせるインバーターとを備えていることを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、前記魚群探知機に前記超音波測深部を、専用ケーブルを介して連結し、さらに、この前記超音波測深部には垂直吊り下げ糸を介して垂直吊り下げ用重りが取り付けられていることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、前記電源は、太陽電池で、前記湖底探査装置本体の上面に広い範囲にわたって設置されていることを特徴とするものである。
【0012】
さらに、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、衛星通信アンテナで受信した前記湖底探査装置の位置情報と、この位置情報に同期した深度を検出して、前記湖底探査装置本体に内蔵されているコンピューターに連続出力する出力手段と、予め設定した深度測定点の座標に一致した位置情報と深度とを保存する保存手段と、前記湖底探査装置の現在位置から目標点までの自動航行制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
さらに、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、前記制御手段は、自動航行の速度が第1速度か、或いは第2速度の範囲であるかを照合し、その照合結果に応じて前記駆動装置の速度を制御することを特徴とするものである。
【0014】
さらに、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、前記制御手段による自動航行は、前記湖底探査装置の現在位置が目標点に到達するごとに、次の目標点を選択し、その選択した目標点の自動計測を、次々に行いながら、実行されることを特徴とするものである。
【0015】
さらに、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、前記制御手段による自動航行は、予め設定した測定航路における前記湖底探査装置の現在位置ごとに、その現在位置と目標点との偏差を補正しながら、前記駆動装置を駆動制御させることを特徴とするものである。
【0016】
さらに、本発明の簡易型自動湖底探査装置においては、前記コンピュータを無線LANに接続したことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1乃至図8について説明する。
【0018】
図1は、本発明による湖底探査装置の現在位置から目標点までの自動航行方法するための線グラフである。
【0019】
現在では、対象物の現在位置は約数10mの位置検出能力を持つGPS(Global Positioning System)によって認識されるが、この場合、更に、基準点を設けることによって位置の補正を行い、位置検出精度を数cm程度に上げた市販のD−GPSがある。
【0020】
実際に、このD−GPSは魚群探知機などに用いられており、また、衛星通信も、米国のGPSの他、ロシアのGLONASS衛星やEUのガリレオ等、より広範囲で高性能且つ多機能へと向かいつつある。
【0021】
本発明は、この衛星通信技術によって位置検出が可能な魚群探知機を利用して、深度計測と位置検出とが一体となった簡易型の自動湖底探査装置である。
【0022】
図1について、この本発明による自動湖底探査装置における現在位置から目標点までの自動航行方法を具体的に説明する。
【0023】
同図において、まづ、目標点P1までの距離、および目標点P1への方向を検出する手法を説明すると、目標点P1と現在位置P2とは、衛星通信技術によって緯度および経度各情報として与えられる。
【0024】
そして、この緯度および経度の各情報から与えられる目標点P1の座標(x1,y1)と現在位置P2の座標(x2,y2)から、X方向距離x0=x1−x2、ならびに、Y方向距離y0=y1−y2が求められ、そして、目標点P1までの直線距離L={(y0)+(x0)1/2が得られる。
【0025】
現在位置P2から目標点P1の方向αは、sinα=x0/Lによって与えられ、方向αに向かって推進する方法もあるが、本実施形態では進路を12等分で近似する手法を用いる。
【0026】
この進路12等分近似手法は、目標点P1までの距離が充分長い場合は第1速度、すなわち、航行速度で、やや広い範囲の方向に向けて推進し、目標点P1に近づいた場合に第2度、すなわち、接近速度に切り替える手法である。
【0027】
したがって、この進路12等分近似手法では、屋外の水面を航行する場合,風や水の流れ、或いは、障害物の衝突等の外乱要素によって、一方向の角度のみを頼りに推進するのは困難であり、そのことが原因で、前記の外乱要素によって蛇行しながら推進せざるを得ないので、蛇行を修正する制御を行いながら推進するのは無駄が多くなってしまう。
【0028】
ここで、進路12等分近似手法の原理を図2について説明する。
【0029】
図2は、進路12等分近似手法の原理を示した原理説明図で、同図によると、目標点P1に接近するための進行方向は、座標軸上の傾きa0=y0/x0が、現在位置P2A〜P2Cを基点としたβ1からβ12の何れの位置にあるかによって求められ、航行速度である第1速度では、方向β1と方向β12の範囲内にある何れかの方向に推進する。
【0030】
なお、同図において、現在位置P2A〜P2Cは点線1で示した軌跡として示されており、現在位置P2A〜P2Cが外乱によって蛇行しながらも、目標点P1を目指して接近していく様子が示されている。
【0031】
図2に示す目標点P1までの直線距離Lが、あらかじめ、第1速度(航行速度)の慣性や図3で後記する駆動装置の推進力により定めた第2速度(接近速度)の領域に入ったときに、第2速度(接近速度)に切り替えられ、目標点P1に到達することができる。
【0032】
なお、この場合、進路12等分近似手法を24等分や36等分に精細に分割することによって応用することも可能であるが、精細に分割しても演算量が増えるだけであり、一方、外乱による影響を受けるものに対して、充分遠い位置から精細な制御を行う効果はそれ程大きくないため、方向を決める分割数量は外乱の影響度等によって決定する方が得策である。
【0033】
また、この進路12等分近似手法によれば、一定の水流に対しても目標点P1との直線距離Lを縮めるよう連続制御することが可能であり、さらに、恰も、空中で静止するヘリコプターのように水流に向かって静止する制御を行うことも可能である。
【0034】
図3は、本発明による実施形態である自動湖底探査装置の外観を示した斜視図で、自動湖底探査装置の本体(以下、装置本体と呼ぶ)2の左右(図面に対して)それぞれの両側に駆動装置3が配置されており、そして、この駆動装置3は水中で推力を発揮するモ−タ3aとスクリュ−3b等からなる駆動機構で、前記スクリュー3bの回転数やモ−タのON/OFFなどにより、矢印の方向へ進行し、水中での推力と回転力とが充分に発揮されるように構成されている。
【0035】
また、この駆動装置3は、電源として太陽光発電ユニット4に接続されており、さらに、装置本体2には、この太陽光発電ユニット4に接続されているパーソナルコンピューター(以下、コンピューターと呼ぶ)5および魚群探知機6が内蔵されている。
【0036】
また、コンピューター5および魚群探知機6が内蔵されている部分の本体装置2の上面には衛星通信アンテナ7が設置されていて、装置本体2の探査位置が衛星を介して検知されるようになっている。
【0037】
さらに、装置本体2の左右(図面に対して)それぞれの両側には、装置本体2が水中で波の影響を受けるのを防止する波動防止部8が支持部材9を介して取り付けられている。
【0038】
このような構成の装置本体2は、実際の湖底探査において、回転力を得るための舵は不要で、全て左右に設けられた駆動装置3により航行する。
【0039】
そして、この航行に際して、波動防止部8は装置本体2の左右両側に設けられていることによって、装置本体2の浮力を助けると共に、左右前後の揺れを最小限に留める働きをしており、したがって、装置本体2は波の影響を最小限に留めた状態で、超音波探査線10を発して、湖底の深度を計測しながら自動航行する。
【0040】
なお、コンピュ−タ5は汎用制御装置などでもよいが、このコンピュ−タ5自体で深度測定点等の初期設定や各種調整等が行えるようパネルコンピュ−タ等の対話装置一体型が汎用パソコンと同等に使用することができ、これは、大衆向けである他、防水性のものもあり、また、小型軽量のものもあって、これらの中から、自由に選定が可能である。
【0041】
また、本発明による自動湖底探査装置は無人であるため、自動航行中にはモニタ画面を見る必要がないことから、コンピュ−タ5を装置本体2に内蔵することによって防水性が確保される。
【0042】
また、魚群探知機6も汎用品を利用することができ、これは標準的に衛星通信による位置検出や連続監視が可能で、コンピュ−タ5用の出力信号も標準的に装備されている。
【0043】
この魚群探知機6も無人であるため、自動航行中はモニタ画面を見る必要がないことから、装置本体2に内蔵され、この内臓されることによって、標準的には防水仕様であるが、完全防水ではないので、完全な防水性が確保される。
【0044】
さらに、衛星通信アンテナ7は魚群探知機6と標準で使用できるものを選定し、基準点を設けることによって位置の補正を行い、数cm程に位置検出精度を上げたD−GPSを使用する。
【0045】
さらに、太陽光発電装置4は汎用品を用い太陽光をより多く受けられるように、装置本体2上面の広い範囲に設置する。
【0046】
さらに、発電された電源は直流電源なので、直流電源のまま使用し、交流変換等による損失を排除して有効にエネルギ−を使用する。
【0047】
図4は、本発明による簡易型自動湖底探査装置のシステム構成を示した構成ブロック図である。
【0048】
同図において、魚群探知機11は、探知部本体11Aおよび超音波測深部11Bからなり、このうち、超音波測深部11Bは、装置本体12から水中に吊り下げられるもので、超音波を湖底方向に発信し、湖底からの反響を検出する。
【0049】
一方の探知部本体11Aでは、発信から検出までの時間を計測することによってリアルタイムに湖底までの深度を計測し、その計測結果を一定時間保存するものである。
【0050】
なお、深度検出原理は汎用的な魚群探知機の標準機能であり、既に実用化されている技術なので詳述しない。
【0051】
衛星通信アンテナ13は、固定された地上局として設置されている衛星通信地上基地アンテナ14と組み合わせることによって、現在位置の検出精度を上げている。
【0052】
すなわち、衛星通信アンテナ13は、通常移動局と呼んでおり、移動するための誤差が大きくなるが、衛星通信地上基地アンテナ14を固定局として地上に設置することにより、移動局に対して補正デ−タを送り、衛星通信アンテナ13の現在位置を精度よく検出している。
【0053】
なお、この検出原理及び補正原理は、既に汎用的なD−GPSや汎用的な魚群探知機の機能として実用化された技術なので詳述しない。
【0054】
太陽光発電装置15で発電された直流電源は、例えば、12V蓄電池を介して魚群探知機11、コンピュ−タ16、およびインバーター17Aおよびスクリュー17Bからなる駆動装置17に供給される。
【0055】
なお、コンピュータ16には汎用的なコンピュ−タが使用可能であるが、この場合、汎用コンピュータは通常商用交流100V電源を使用しているのに対して、本装置本体12では実際は専用の電源装置によって直流電源12〜15Vに変換しているため、電源部の若干の改造を行う必要がある。
【0056】
駆動装置17は、コンピュータ16の指令によって動作するが、それは、まづ、コンピュータ16からインバータ17Aに回転数指令が出力される、この出力を受けたインバ−タ17Aは、受けた回転数指令によってスクリュー17Bの回転数を一定に保ち、推進力や回転力を発揮する。
【0057】
次に、魚群探知機11とコンピュータ16の機能構成を図5について詳述する。
【0058】
図5は、本発明による簡易型自動湖底探査装置の機能構成を示した構成ブロック図で、図4と同一構成部分には同一符号を付して示し、その構成部分の詳細な説明は省略し、以下では図4と相違する構成部分について主として説明する。
【0059】
同図において、魚群探知機11では、衛星通信アンテナ13で受信した緯度および経度等の位置情報と、この位置情報に同期した深度を超音波測深部11Bより検出し、コンピュ−タ16に連続出力する。
【0060】
コンピュ−タ16では、予め、深度測定点の座標を設定しておき、深度測定点の座標に一致した緯度、経度、および深度などのデータを保存する。
【0061】
これは、深度測定点についての報告が義務付けられた場所を計測する場合であり、局部的な調査を行う場合や全域の深度調査を行いたい場合等は、連続して計測した緯度、経度、および深度を連続して保存することも可能であり、したがって、コンピュ−タ16では調査目的によって保存方法を設定することができる。
【0062】
また、コンピュ−タ16は現在位置から目標点までの自動航行制御を行い、図1および図2で説明した直線距離Lや進行方向αおよびβ1〜β2の計算機能、および進路12等分近似手法の計算機能等と駆動装置17の制御などを行う。
【0063】
図6は、本発明による簡易型自動湖底探査装置の制御手順を示したフロ−チャートで、同図において、まづ、実際の自動計測を行う前に、水位補正(ステップS1)と目標点設定(ステップS6)を行う。
【0064】
次いで、基準深度測定点(後記図8)の深度を計測することによって水深補正を行い(ステップS1)、超音波測深部17B(図5)により深度の検出を行う(ステップS2)。
【0065】
一方、衛星通信地上基地アンテナ14(図5)で受信した(ステップS3)地上局の位置から装置本体12(図5)上の衛星通信アンテナ13(図5)に補正デ−タが受信され(ステップS4)、魚群探知機11(図5)の探知部本体11A(図5)にて緯度、経度、および深度をコンピュ−タ16(図5)に連続出力する(ステップS5)。
【0066】
また、目標点P1(図2)の設定は、予めコンピュ−タ16(図5)に登録しておき(ステップS6)、そして、コンピュ−タ16(図5)で、緯度、経度、および深度を入力し目標点P1(図2)との照合を行う(ステップS7)。
【0067】
この照合の結果、緯度および経度の情報から、現在位置P2A〜P2C(図2)と目標点P1とに偏差がある場合、直線距離Lおよび進行方向a0(図2)を算出し,自動航行を開始する(ステップS8)。
【0068】
次いで、自動航行が第2速度(接近速度)の範囲内であるかを照合し(ステップS9)、その結果、第1速度(航行速度)の範囲であれば駆動装置17(図5)の操作を第1速度で行ない(ステップS10)、第2速度(接近速度)の範囲内に到達するまで、第1速度で駆動装置17(図5)の操作を行う(ステップS10)。
【0069】
その後、第2速度(接近速度)の範囲内に入ると、第2速度で駆動装置17(図5)の操作を行い(ステップS11)、目標点P1(図2)と現在位置P2A〜P2C(図2)とを照合し(ステップS12)、現在位置P2C(図2)が目標点P1(図2)に到達するまで駆動装置17(図5)の操作を行う。
【0070】
現在位置P2C(図2)が目標点P1(図2)に到達すると、その時点で、コンピューター16(図5)にデ−タが保存され(ステップS13)、このデ−タ保存が完了すると、次の目標点を選択し(ステップS14)、次々に目標点の自動計測を行いながら、自動航行を行う。
【0071】
以上は、毎年報告が義務付けられた規定点の深度を計測する場合の制御フロ−であるが、湖底全域の体積状況調査を行う場合等は、現在位置P2A〜P2C(図2)が目標点P1(図2)に到達するまでの深度を連続保存することも可能であり、目的によりデ−タ保存方式を変更することができる。
【0072】
また、規定点以外の領域等についても、コンピュ−タ16(図5)で目標点の設定(ステップS6)が容易に行えるため、部分的な詳細調査や規定点周辺の詳細調査なども可能である。
【0073】
図7は、本発明による超音波測深部を示した説明図で、装置本体18に内蔵されている魚群探知機11(図5)に連結している超音波測深部専用ケ−ブル19の先端に超音波測深部20が取り付けられており、さらに、この超音波測深部20には垂直吊り下げ糸21に吊下げられた垂直吊り下げ用重り22が取り付けられている。
【0074】
そして、この垂直吊り下げ用重り22を垂直吊り下げ糸21に吊下げることによって、超音波測深部専用ケ−ブル19に荷重をかけない構造になっており、そのため、超音波測深部専用ケ−ブル19が装置本体18に対する湖面のゆらぎや風等の影響を受けず、その結果、超音波測深部20は常に垂直方向、すなわち、湖底面を指向している。
【0075】
図8は、本発明の装置本体による水深補正の概要を示した説明図である。
【0076】
一般に、水深は季節や雨量等によって異なり、また、装置本体23は通年に渡って使用されるため、定期的に水深補正を行う必要がある。
【0077】
この水深補正は、同図に示すように、湖底24の数カ所に基準深度規定点25(図8においては1箇所)を設置して、実際の深度測定前に、水面26の装置本体23からの深度を計測することによって、基準となる深度を得る。
【0078】
基準深度規定点25の絶対位置は、予め測量デ−タ等によって得ることができるので、基準深度規定点25からの高さが水面高さとなり、計測で得られた見かけ上の深度と、相対的な深度の両方を、コンピュ−タ16(図5)に保存する。
【0079】
このうち、相対的な深度は、基準深度規定点25を元にした湖底24の堆積状況を得ることができる一方、見かけ上の深度は計測した時期や季節の保有水量を得ることができるので、両デ−タ共、経年的に記録することが有効となる。
【0080】
また、水位補正は、前述のとおり、定期的に実施するが、この水位補正の実施にあたっては、水位が雨量の変化や季節等によっても異なることから、数時間から数日の範囲で対象とする場所ごとの考慮が必要である、しかし、このこともコンピュ−タ16(図5)で設定を変更することが可能なので、湖底探査時の運用状況によって決定することができる。
【0081】
なお、本発明の応用例としては、無線LANにより、遠方からも目標点設定が可能であることから、リアルタイムに遠方から目標点を設定し、思い通りに湖底探査装置を航行させることもできる。
【0082】
【発明の効果】
上記した本発明によれば、市販されている魚群探知機を採用することによって、従来のような大掛かりな湖底探査装置にならず、また、D―GPSやガレリオなどの衛星通信手段を利用することによって、湖底探査装置の現在位置と湖底探査が自動的且つ同時に可能となり、したがって、最小限度の計測員数ですみ、さらに、湖底探査装置の本体が小型簡易化され、大幅なコスト削減となり、その経済的効果はもちろん、操作機能面から見た商品価値も大幅に向上させることができる。
【0083】
また、本発明によれば、無線LANにより遠方からも目標点設定が可能であることから、リアルタイムに遠方から目標点を設定し、思い通りに湖底探査装置を航行させることができるので、観光客等へのレジャ−施設として、例えば、観光客に遠隔操作で航行させることや、装置本体に無線カメラを取り付けて、観光客に湖沼の自然を視覚的に楽しませることができなど、レジャ−施設としての興味を一層増大させることが可能である。
【0084】
さらに、レジャ−施設として、観光客が操作や観測を楽しむ他に、規定点以外の任意の位置での湖底探査デ−タを収集することができ、その結果、湖底状況のデ−タが豊富に蓄積されるという相乗効果も得ることができる。
【0085】
特に、既に建設されたダム湖の適正な維持管理を行うことは、水力発電を自然エネルギ−として有効に使うことや、自然環境を維持することにも繋がり,さらには、地域住民に対してダム湖の適正な維持管理が行われている状況を理解させる上で充分な効果を得ることも期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による湖底探査装置の現在位置から目標点までの自動航行方法するための線グラフである。
【図2】進路12等分近似手法の原理を示した原理説明図である。
【図3】本発明による実施形態の簡易型自動湖底探査装置の外観を示した斜視図である。
【図4】本発明による簡易型自動湖底探査装置のシステム構成を示した構成ブロック図である。
【図5】本発明による簡易型自動湖底探査装置の機能構成を示した構成ブロック図である。
【図6】本発明による簡易型自動湖底探査装置の制御手順を示したフロ−チャートである。
【図7】本発明による超音波測深部を示した説明図である。
【図8】本発明の装置本体による水深補正の概要を示した説明図である。
【符号の説明】
1 軌跡
2,23 簡易型自動湖底探査装置の本体
3,17 駆動装置
4,15 太陽光発電装置
5,16 コンピュータ
6,11 魚群探知機
7,13 衛星通信アンテナ
8 波動防止部
9 支持部材
10 超音波探査線
11A 探知部本体
11B,20 超音波測深部
12,18 簡易型湖底探査装置
14 衛星通信地上基地アンテナ
15A 蓄電池
17A インバーター
17B スクリュー
19 超音波測深部専用ケーブル
21 垂直吊り下げ糸
22 垂直吊り下げ用重り
24 湖底
25 基準深度規定点
26 水面

Claims (9)

  1. 湖底探査装置本体の左右それぞれの側に、この湖底探査装置を駆動する駆動装置と、前記湖底探査装置本体の上面に設けた電源と、前記湖底探査装置本体に内蔵されたコンピュータおよび深度検出を行う超音波測深部と超音波の発信から検出までの時間を計測する探知部本体とからなる魚群探知機と、衛星通信手段とを備え、さらに、支持部材を介して前記探知部本体と連結されている波動防止部を有していることを特徴とする簡易型自動湖底探査装置。
  2. 前記駆動装置は、駆動手段を駆動するモーターと、このモーターによって前記湖底探査装置が水中を推進航行する航行手段と、この航行手段の推進力を一定に保たせるインバーターとを備えていることを特徴とする請求項1記載の簡易型自動湖底探査装置。
  3. 前記魚群探知機に前記超音波測深部を、専用ケーブルを介して連結し、さらに、この前記超音波測深部には垂直吊り下げ糸を介して垂直吊り下げ用重りが取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の簡易型自動湖底探査装置。
  4. 前記電源は、太陽電池で、前記湖底探査装置本体の上面に広い範囲にわたって設置されていることを特徴とする請求項1記載の簡易型自動湖底探査装置。
  5. 衛星通信アンテナで受信した前記湖底探査装置の位置情報と、この位置情報に同期した深度を検出して、前記湖底探査装置本体に内蔵されているコンピューターに連続出力する出力手段と、予め設定した深度測定点の座標に一致した位置情報と深度とを保存する保存手段と、前記湖底探査装置の現在位置から目標点までの自動航行制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする簡易型自動湖底探査装置。
  6. 前記制御手段は、自動航行の速度が第1速度か、或いは第2速度の範囲であるかを照合し、その照合結果に応じて前記駆動装置の速度を制御することを特徴とする請求項5記載の簡易型自動湖底探査装置。
  7. 前記制御手段による自動航行は、前記湖底探査装置の現在位置が目標点に到達するごとに、次の目標点を選択し、その選択した目標点の自動計測を、次々に行いながら、実行されることを特徴とする請求項5記載の簡易型自動湖底探査装置。
  8. 前記制御手段による自動航行は、予め設定した測定航路における前記湖底探査装置の現在位置ごとに、その現在位置と目標点との偏差を補正しながら、前記駆動装置を駆動制御させることを特徴とする請求項5記載の簡易型自動湖底探査装置。
  9. 前記コンピュータを無線LANに接続したことを特徴とする請求項1記載の簡易型自動湖底探査装置。
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