JP3701746B2 - ピッチング機能付水中監視カメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、海底撮影用のピッチング機能付水中監視カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のピッチング機能付水中監視カメラは、進行方向に対して平行に設けた水平プロペラ(以下水平スラスタとする)及び進行方向に対して直角に設けた垂直プロペラ(以下垂直スラスタとする)により推進力を得て目標物まで接近し、目標物を撮影していた。
【0003】
また、特開昭61−36095号公報のように、ピッチング機能付水中監視カメラ内で錘を往復移動させたり、特公平5−79560号公報のように、振子を使用してピッチング機能付水中監視カメラの重心の位置を変えることによりピッチング機能付水中監視カメラを進行方向に向けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、錘をピッチング機能付水中監視カメラ内で往復移動させることにより重心位置を移動させる方法では、ピッチング機能付水中監視カメラに計測機器や作業用機器を搭載した場合又は搭載しない場合などで重心の位置が変化するため、その都度錘の位置を適切に調整しなければならず、また、ピッチング機能付水中監視カメラの傾く動作(ピッチング)の応答性が悪く、また、特公平4−38634号公報のように球状の殻内にカメラを内蔵したピッチング機能付水中監視カメラでは、ピッチング機能付水中監視カメラをどのような向きに向けても進行方向に対する対向面積が変化せず、流体抵抗が変化しないため推進速度を向上させることはできない。また、特公平5−79560号公報では複数のスラスタを必要に応じて正回転または逆回転させることによりピッチング機能付水中監視カメラ本体にモーメントを発生させて向きを調整するため、進路を変える際には速度を落とし、ピッチング機能付水中監視カメラの向きを変更してから通常の速度に戻さなければならず、推進速度を保ったまま進路を変更することはできなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水平スラスタ及び垂直スラスタを、それぞれ進行方向に直角な方向の両側に備えた主要部と、該主要部の進行方向に直角な軸回りに回動及び停止し、一端に浮力体を、他端に錘を設けた回転浮力体と、該回転浮力体を回動させる回動手段と、を備えており、前記回転浮力体が、回動軸心方向における前記主要部の両側に備えられ、且つ、水中において外力が加わらない限り浮きも沈みもしない中性浮力体であることを特徴とするピッチング機能付き水中監視カメラである。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用したピッチング機能付水中監視カメラ100の正面図を示しており、図2は同じく側面図を示しており、図3は同じく平面図を示している。ピッチング機能付水中監視カメラ100は、図2に示すように大径耐圧容器1と透明なアクリルドーム2が水密を保ち、かつ取り外し可能に固着しており、TVカメラ10を内蔵している。
【0007】
図2に破線で示すように、水平スラスタ3、垂直スラスタ4をそれぞれ備えた小径耐圧容器5、6は溶着している。耐圧容器5、6には、水平スラスタ3及び垂直スラスタ4をそれぞれ回転させるモータやスイッチング電源(図示せず)が内蔵してある。図1、図3に示すように、大径耐圧容器1と小径耐圧容器5、6は複数の連結部材7を媒介として溶着して一体化している。また、小径耐圧容器5には、TVカメラ10で水中撮影がし易くなるように水中ランプ11が固着してある。
【0008】
図1、図3に示すように、大径耐圧容器2にはボルト孔(図示せず)を有するブラケット12が溶着してある。図1、図2で見て大径耐圧容器2の上部にはTVカメラ10等に電気を供給するためのコネクタブロック16が溶着してある。コネクタブロック16にはテザーケーブル15(図2、図3)が繋がっている。このテザーケーブル15は、電気配線及び画像データ送信用のケーブル等から構成している。また、図1に示すように、大径耐圧容器2の下部にはバランサ回転モータ17を固着したブラケット18が溶着してある。
【0009】
図1〜図3に示すように、1枚のアルミ鋼板を4箇所で直角に折り曲げた板13に2つの小径耐圧容器6を貫通させ、さらに板13の両端をボルト・ナット14でブラケット12に固着している。
【0010】
バランサ回転モータ17の回転軸(図示せず)と、図1で見て水平方向に延びる回転伝達シャフト19にはそれぞれかさ歯車(図示せず)が設けてあり、それぞれのかさ歯車は噛み合っており、バランサ回転モータ17の回転力は回転伝達シャフト19に伝達される。回転伝達シャフト19は、図1に示すように板13に設けた軸受20で支持されており、さらに回転伝達シャフト19の両端にはキー(図示せず)により回転伝達シャフト19と一体に回動する滑車21が設けてある。
【0011】
滑車21の上方には滑車22が配置してあり、滑車22は板13に設けた軸受け23により一端を支持される軸24で支持され、また、滑車21、22にはベルト25が掛けてあり、滑車22は滑車21と連動して回動する。軸24の他端は、図2に示す軸受26で支持されている。
【0012】
図1に示すように、錘32と浮力体31がシャフト33の両端にそれぞれ固着して回転浮力体30を形成している。回転浮力体30は、全体として中性浮力体(比重1)となっており、水中においては外力が加わらない限り浮きも沈みもしない。回転浮力体30の回転中心には軸24が貫通している。また、回転浮力体30と軸24の間にはキー(図示せず)が設けてあり、軸24と回転浮力体30は一体に回動する。回転浮力体30が軸24を中心に回動、停止することによりピッチング機能付水中監視カメラ100はピッチング機能を発揮する。
【0013】
ピッチ角は、図示していないが陸上又は船上の角度検出センサにテザーケーブル15を介して信号を伝送してディスプレイ等の出力装置に角度表示し、オペレータがコントローラを操作することにより回転浮力体30を回動、停止させて調整する。
【0014】
軸24の他端を支持する軸受け26の図2で見て左右両側には、水平方向に2本のフレーム40の一端がそれぞれ固着してあり、フレーム40のそれぞれの他端にはフレーム41が溶着している。フレーム41の両端は1本のパイプ又は平鋼が閉じた形状をしたフレーム42の内側に溶着してある。図1で見て左右両側のフレーム42には4本のフレーム43(図1では上下2本を示し、図3では前後2本を示している)が溶着している。下の2本のフレーム43(図1には1本のみ図示)には、溝型鋼からなる梁44を溶着している。梁44はフレーム43と板13の間に隙間無く介在しており、また、ブラケット18、板13、梁44は4組のボルト・ナット47(図1には2組のみ図示している)で固着している。
【0015】
図1、図3に示すように、上の2本のフレーム43には溝型鋼からなる梁45が溶着してある。梁45は4本のボルト46(図1にはそのうちの2本のみ図示している)でコネクタブロック16に設けた図示しないねじ穴に螺着している。
【0016】
配線を図示していないが、水平スラスタ3、垂直スラスタ4、TVカメラ10、水中ランプ11及びバランサ回転モータ17はそれぞれテザーケーブル15から電気を供給されて動作する。また、TVカメラ10の撮影した映像もテザーケーブル15を介し、陸上又は船上のモニタに表示される。
【0017】
以上、大径耐圧容器1(アクリルドーム2を含む)、小径耐圧容器5、6(水平スラスタ3、垂直スラスタ4を含む)により主要部を構成しており、バランサ回転モータ17、回転伝達シャフト19、滑車21、22、ベルト25、軸24、回転浮力体30によりピッチング機構を構成しており、主要部とピッチング機構を板13及び各フレーム等で支持している。
【0018】
次に動作を説明する。ピッチング機能付水中監視カメラ100を陸上あるいは船の上から水中に入れ、図示しない電源からテザーケーブル15を経て電気が供給され、水平スラスタ3及び又は垂直スラスタ4を作動させ、水中を走らせる。
【0019】
図4に示すように撮影したい目標物50とピッチング機能付水中監視カメラ100の位置を結んだ矢印Fに対してピッチング機能付水中監視カメラ100の進行方向Gが角度Aを成していたとすると、図1のバランサ回転モータ17を作動させ、図4に二点鎖線で示すように回転浮力体30を鉛直線に対して角度Aだけ回転させ、その位置で停止させる。
【0020】
回転浮力体30が鉛直線に対して角度A傾くと、錘32に働く重力52と、浮力体31に発生する浮力51が偶力となり、ピッチング機能付水中監視カメラ100にモーメントが発生する。回転浮力体30は偶力を解消する向きに角度Aだけ回転しようとするが、この時回転浮力体30はピッチング機能付水中監視カメラ100に対して回動できないため、回転浮力体30だけでなくピッチング機能付水中監視カメラ100全体が角度A回転して図4の進行方向Gは矢印F(目標物50の方向)と一致し、図5の状態となる。
【0021】
以上のようにしてピッチング機能付水中監視カメラ100は目標物50の方向へ進路を変更する。この間、水平スラスタ3の回転速度を変化させなければ、ピッチング機能付水中監視カメラ100は等速で進路を変更して進む。
【0022】
発明の実施の形態のように外郭をフレームで構成すると水の抵抗が少なく、揺動しにくいので映像がぶれにくく、また、ピッチング機構と耐圧容器とをボルト・ナットで接続すれば保守を容易に行うことができる。
【0023】
【発明の効果】
ピッチング機能付水中監視カメラの推進速度を落とさず進路変更ができ、撮影目標物に速やかに接近することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のピッチング機能付水中監視カメラの正面図である。
【図2】 本発明のピッチング機能付水中監視カメラの側面図である。
【図3】 本発明のピッチング機能付水中監視カメラの平面図である。
【図4】 本発明のピッチング機能付水中監視カメラが進路変更する際の概略側面図である。
【図5】 本発明のピッチング機能付水中監視カメラが進路変更が完了した状態の概略側面図である。
【符号の説明】
17 バランサ回転モータ(回動手段)
19 回転伝達シャフト(回動手段)
21 滑車(回動手段)
22 滑車(回動手段)
24 軸
25 ベルト(回動手段)
30 回転浮力体
31 浮力体
32 錘
Claims (1)
- 水平スラスタ及び垂直スラスタを、それぞれ進行方向に直角な方向の両側に備えた主要部と、該主要部の進行方向に直角な軸回りに回動及び停止し、一端に浮力体を、他端に錘を設けた回転浮力体と、該回転浮力体を回動させる回動手段と、を備えており、
前記回転浮力体が、回動軸心方向における前記主要部の両側に備えられ、且つ、水中において外力が加わらない限り浮きも沈みもしない中性浮力体であることを特徴とするピッチング機能付き水中監視カメラ。
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JP16193596A JP3701746B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | ピッチング機能付水中監視カメラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16193596A JP3701746B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | ピッチング機能付水中監視カメラ |
Publications (2)
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Family
ID=15744840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP16193596A Expired - Lifetime JP3701746B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | ピッチング機能付水中監視カメラ |
Country Status (1)
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- 1996-06-21 JP JP16193596A patent/JP3701746B2/ja not_active Expired - Lifetime
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