JP6958073B2 - 水中浮遊式装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水中浮遊式装置に関する。
特許文献1に記載されるように、水中姿勢安定化装置を備えた潜水装置が知られている。この装置は、装置本体に装着されるフレームと、フレームの両側部に前後動自在に配設された一対のスライド部と、下端部が各々のスライド部に固定された上下動自在な支持部材と、各々の支持部材の先端に配設された浮体と、を備えている。この装置では、装置本体の重心位置に応じて、スライド部を前後動させたり、支持部材を上下動させたりすることにより、浮体の前後方向および上下方向の位置が調整される。水中への投入前に、装置本体の基本姿勢が設定される。またこの装置は、バラストを搭載しており、水中を所定の深度まで下降したときに、搭載したバラストを少量ずつ投下することにより中性浮力を得る。装置本体には浮力調整装置が更に搭載されている。
国際公開第2009/154006号
従来、浮力調整のためのバラストタンクは装置本体(船体)に設けられるが、総浮力を担保するために、装置本体が大型化する傾向にあった。また、姿勢を制御するため、装置本体内でウェイトの移動を行う場合もあり、装置本体の内部構造が複雑化する傾向にあった。
本発明は、装置本体の大型化と装置本体の内部構造の複雑化とを抑えつつ、装置本体の姿勢を調整することができる水中浮遊式装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る水中浮遊式装置は、左右に離間して配置された右ポッドおよび左ポッドを有する装置本体と、装置本体の外部であって平面視における右ポッドおよび左ポッドの中間の位置に設けられた浮体と、装置本体および浮体を接続する複数の線状の接続部材と、接続部材を巻き取りおよび繰り出し可能に構成され、装置本体および浮体の間の接続部材のそれぞれの長さを調整する巻取装置と、を備え、接続部材は、右ポッドの前部と後部及び左ポッドの前部と後部からなる四角形の頂点に位置する4つの第1接続部位と、浮体上における四角形の頂点に位置する4つの第2接続部位とを接続する4本の接続部材からなり、4本の接続部材は、第1接続部位から第2接続部位に向けて、互いに近づくように斜めに延びている
この水中浮遊式装置によれば、複数の接続部材によって、装置本体および浮体が接続されている。線状の接続部材には所定の張力(テンション)が働き得るので、この張力を介して、浮体から装置本体に浮力または重力が伝達され得る。複数の接続部材の長さが巻取装置によって調整されることにより、浮力を働かせる位置(浮心)を装置本体に対して移動させることができる。よって、浮心と重心とが鉛直方向に並ぶ作用を利用して、装置本体の姿勢を調整することができる。浮体は装置本体の外部に設けられているので、装置本体の大型化と装置本体の内部構造の複雑化とを抑えることができる。また、巻取装置によって4本の接続部材の長さを調整することにより、浮力を働かせる位置(浮心)の移動が容易になっている。その結果として、装置本体の姿勢の調整が容易になる。
いくつかの態様において、浮体は、内部の水を注排水することにより浮体の重量を調整可能なバラストタンクである。この場合、浮体に対する水の注排水により、装置全体の重量を調整することができる。バラストタンクの機能を備えた浮体によれば、装置本体において浮力調整装置を省略することができ、装置本体の大型化をより好適に抑えることができる。
いくつかの態様において、巻取装置は浮体に設けられている。この場合、装置本体側には巻取装置を設ける必要がなく、装置本体の構造をできるだけ単純化することができる。
いくつかの態様において、装置本体は、ポッドと、ポッドに設けられた発電用タービンとを含み、水中で浮遊し水流を利用して発電を行う水中浮遊式発電装置である。この場合、水中浮遊式発電装置の姿勢を調整することができる。
本発明のいくつかの態様によれば、装置本体の大型化と装置本体の内部構造の複雑化とを抑えつつ、装置本体の姿勢を調整することができる。
本発明の一実施形態に係る水中浮遊式装置が適用されたシステムの概略構成を示す図である。 装置本体および浮体の概略構成を示す図である。 水中浮遊式装置が平衡状態にあるときの様子を示す図である。 水中浮遊式装置が姿勢を変更するときの様子を示す図である。 水中浮遊式装置の姿勢が変更されたときの様子を示す図である。 図6(a)は一変形形態に係る水中浮遊式装置を示す図であり、図6(b)は他の変形形態に係る水中浮遊式装置を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の説明において、「上流」または「下流」との語は、水の流れを基準として用いられる。また、「前」との語は、水の流れの上流側を意味し、「後」との語は、水の流れの下流側を意味する。たとえば、ダウンウィンド型のタービンが用いられる場合には、ポッドの後部側にブレード(翼)が配置される。「左」または「右」との語は、水の流れに対して垂直で且つ水平な方向を意味し、後方すなわち下流側から見た場合を基準として用いられる。「ロール」との語は、ポッドの中心軸線に平行な軸線、すなわち前後方向の軸線を中心とする回転を意味する。「ピッチ」との語は、左右方向の軸線を中心とする回転を意味する。「ヨー」との語は、前後方向の軸線および左右方向の軸線の両方に直交する軸線を中心とする回転を意味する。
図1を参照して、本実施形態の水中浮遊式装置Mについて説明する。図1に示されるように、水中浮遊式装置Mは、たとえば海水中に設置されて浮遊し海流を利用して発電を行う水中浮遊式発電装置(装置本体)1を備える。水中浮遊式発電装置1は、左右に離間して配置された右ポッド2Aおよび左ポッド2Bと、右ポッド2Aおよび左ポッド2Bを連結するクロスビーム(連結部)3とを備える。右ポッド2Aの後部には、発電用タービン4Aが設けられている。左ポッド2Bの後部には、発電用タービン4Bが設けられている。以下の説明では、水中浮遊式発電装置1を海流発電装置1という。また、発電用タービン4A,4Bを、それぞれ、右タービン4Aおよび左タービン4Bという。
右ポッド2Aは、右タービン4Aを回転可能に支持しつつ、右タービン4Aに適正な浮力を付与する。左ポッド2Bは、左タービン4Bを回転可能に支持しつつ、左タービン4Bに適正な浮力を付与する。右ポッド2Aおよび左ポッド2Bは、円筒状をなしており、たとえば、同じ大きさおよび構造を有している。右タービン4Aの回転軸線は右ポッド2Aの軸線に一致している。左タービン4Bの回転軸線は左ポッド2Bの軸線に一致している。これらの2本の回転軸線は平行である。
右ポッド2Aおよび左ポッド2Bの間には、これらを連結する構造体であるクロスビーム3が延在している(すなわち横断するように延びている)。クロスビーム3は、前後方向に所定の長さを有し、所定の厚みを有する。クロスビーム3は、浮遊する海流発電装置1の姿勢を安定させるべく、たとえば翼形状をなしている。クロスビーム3の左右の両端は、たとえば、右ポッド2Aおよび左ポッド2Bの胴部の略中央にそれぞれ固定されている。なお、クロスビーム3が固定される位置は、上記の位置に限られない。クロスビーム3は、ポッドの上部または下部に固定されてもよいし、ポッドの前部または後部に固定されてもよい。クロスビーム3は、その延在方向(すなわち横断方向)において等しい断面形状を有してもよく、延在方向において変化する断面形状を有してもよい。クロスビーム3は、内部に空洞を有して浮力を発生する構造であってもよいし、内部に空洞を有さず(たとえばトラス構造など)浮力を発生しない構造であってもよい。
海流発電装置1は、海底に固定するためのシンカー14(またはアンカー)に対して、係留索10を介して接続されている。係留索10は、シンカー14に連結された下部係留索11eと、下部係留索11eの上端から2本に分岐し、右ポッド2Aおよび左ポッド2Bにそれぞれ連結された上部係留索11a,11bとを含む。上部係留索11a,11bは、Y字状に分岐している。なお、係留索10の形態はこれに限られず、1点でクロスビーム3に連結されていてもよいし、2本の上部係留索11a,11bがクロスビーム3に対して連結されていてもよい。
なお、図示は省略されているが、タービン部4において発電された電力を送電するための送電ケーブルが、係留索10に沿うように設けられている。送電ケーブルの一端は右ポッド2A内および左ポッド2B内の発電機(図示せず)に接続されており、送電ケーブルの他端は、たとえばシンカー14内に設けられた中継器(または変圧器等)に接続されている。さらに、海底に敷設されて地上まで延びる送電ケーブルが設けられている。これらの送電ケーブルを介して、右タービン4Aおよび左タービン4Bにおいて発電された電力が地上に送電される。海流発電装置1を備える水中浮遊式装置M、係留索10、シンカー14、および送電ケーブル等により、水中浮遊式発電システムSが構成されている。
海流発電装置1に適用される右タービン4Aおよび左タービン4Bは、いわゆるダウンウィンド型のタービンである。右ポッド2Aおよび左ポッド2Bは、海流(図1に示される流れF)の向きに対向した姿勢で浮遊する。海流の向きが略水平である場合、右タービン4Aおよび左タービン4Bの回転軸線は、略水平に維持される。なお、右タービン4Aおよび左タービン4Bは、アップウィンド型のタービンであってもよい。
右タービン4Aは、2枚の第1ブレード6Aを含んでいる。左タービン4Bは、2枚の第2ブレード6Bを含んでいる。第1ブレード6Aは、右ポッド2Aの後端部に配置されている。第2ブレード6Bは、左ポッド2Bの後端部に配置されている。ダウンウィンド型のタービンを採用した海流発電装置1においては、海流の向きを基準として、右ポッド2Aの下流側に第1ブレード6Aが配置され、左ポッド2Bの下流側に第2ブレード6Bが配置される。
右タービン4Aと左タービン4Bとは、海流を受けて互いに逆向きに回転する。これにより、右タービン4Aおよび左タービン4Bで発生する回転トルクが相殺される。右ポッド2Aおよび左ポッド2Bの内部には、第1ブレード6Aおよび第2ブレード6Bと一緒に回転するハブに連結された回転軸と、回転軸に連結された発電機とがそれぞれ設けられている(いずれも図示せず)第1ブレード6Aおよび第2ブレード6Bの回転は、それぞれ、回転軸を介して発電機に伝達される。なお、1つのタービンに対して、3枚以上のブレードが設けられてもよい。
海流発電装置1には、海流発電装置1の姿勢を調整するための装置(姿勢安定装置;スタビライザ)が設けられている。以下、図1および図2を参照して、この装置について詳細に説明する。図1および図2に示されるように、水中浮遊式装置Mは、海流発電装置1の外部に設けられたバラストタンク(浮体)30と、海流発電装置1およびバラストタンク30を接続する複数のワイヤ(接続部材)31とを備える。
図2に示されるように、バラストタンク30は、海流発電装置1の上方に設けられる。バラストタンク30は、所定の形状を有する筐体30aを含んでおり、筐体30aの内部に海水を貯留可能である。筐体30aの形状は特に限定されないが、たとえば円筒形状、直方体形状、樽形状等であってもよい。筐体30aは、海流の抵抗を低減するため、流線形の外形を有してもよい。バラストタンク30は、筐体30aの内部の海水を注排水することにより、バラストタンク30の重量を調整可能である。バラストタンク30は、筐体30aの内部に設けられたポンプ36と、図示しない配管等を含む。ポンプ36等の機器類が設けられるスペースと、海水を貯留するスペースとは、たとえば仕切板によって仕切られている。配管は、海水を貯留するスペースと、筐体30aの外部のスペースとに接続されている。ポンプ36は、後述するコントローラ25によって駆動されて、筐体30a内から外部に海水を排出し、または、外部から筐体30a内に海水を取り込む。後述する姿勢の変更制御においてオーバーシュートを防止すべく、バラストタンク30内の海水を貯留するスペースに、海水の仕切板を設けてもよい。
バラストタンク30は、たとえば、平面視における右ポッド2Aおよび左ポッド2Bの中間の位置であって、クロスビーム3の上方に設けられる。たとえば、線状の接続部材である4本のワイヤ31が、海流発電装置1に対してバラストタンク30を接続している。ワイヤ31は、たとえば金属製である。4本のワイヤ31の第1端(下端)は、たとえば、右ポッド2Aの上面の前部と後部、および、左ポッド2Bの上面の前部と後部にそれぞれ接続されている。言い換えれば、海流発電装置1に対するワイヤ31の接続点は、四角形の頂点に位置するように配置されている。4本のワイヤ31の第2端(上端)は、たとえば、筐体30aの下面または側面における前後左右の4箇所に接続されている。一方、筐体30aに対するワイヤ31の接続点は、たとえば、筐体30aの下面または側面において、四角形の頂点に位置するように配置されている。すなわち、4本のワイヤ31は、海流発電装置1上の異なる4つの部位とバラストタンク30上の異なる4つの部位とを接続している。
ワイヤ31は、海流発電装置1に対してバラストタンク30を係留する。ワイヤ31には、常に張力(テンション)が働いている。ワイヤ31には、バラストタンク30に働く浮力Fb(図3参照)を海流発電装置1に伝達する。ワイヤ31は、概ね線状の部材であり、浮遊するバラストタンク30を海流発電装置1に対して係留可能な強度を有する部材であれば、他の部材に置き換えられてもよい。たとえば、線状の接続部材として、チェーンやロープが用いられてもよい。ワイヤ、チェーン、ロープ等の複数の部材が組み合わされてもよい。
水中浮遊式装置Mは、ワイヤ31を巻き取りおよび繰り出し可能に構成された4つの巻取装置35を更に備える。巻取装置35は、ワイヤ31を巻き取ることにより、海流発電装置1およびバラストタンク30の間のワイヤ31の長さを減少(短縮)させる。巻取装置35は、ワイヤ31を繰り出すことにより、海流発電装置1およびバラストタンク30の間のワイヤ31の長さを増大(伸長)させる。巻取装置35は、各ワイヤ31に対して個別に設けられており、各ワイヤ31の長さを個別に調整する。
より詳細には、本実施形態において、4つの巻取装置35は、バラストタンク30に設けられている。各巻取装置35は、筐体30aの内部に設けられたモータ32と、モータ32に連結された出力軸33と、出力軸33の先端に設けられた巻取部34とを含む。モータ32等の機器類が設けられるスペースと、海水を貯留するスペースとは、たとえば仕切板によって仕切られている。モータ32によって回転させられる出力軸33は、たとえば、筐体30aの壁部を貫通しており、その先端が海水中に突出している。筐体30aには、出力軸33を支持する軸シール部が設けられている。軸シール部は、出力軸33の回転を許容すると共に、貫通孔を介して外部の海水がバラストタンク30内に浸入するのを防止する。巻取部34は、バラストタンク30の外部であって海水中に露出している。巻取部34は、たとえば、ワイヤ31が巻回されるドラムまたはリールである。筐体30aに対するワイヤ31の接続点は、ワイヤ31の上端であり、たとえば、巻取部34からワイヤ31が延び出ている点である。巻取装置35は、後述するコントローラ25によって駆動されて、ワイヤ31を巻き取り、または、繰り出す。ワイヤ31は、ワイヤ31の巻取り量および繰出し量を算出し、コントローラ25に出力してもよい。
一方、右ポッド2Aおよび左ポッド2Bには、ワイヤ31の下端が接続されている。右ポッド2Aおよび左ポッド2Bには、前後の位置にそれぞれ接続金具21が設けられている。接続金具21は、たとえば、外壁面に設けられたシャックルまたはフック等であってもよい。
右ポッド2Aおよび/または左ポッド2Bの内部には、海流発電装置1の姿勢を検出するジャイロセンサ(検出部)23が設けられている。ジャイロセンサ23は、海流発電装置1のロール方向、ピッチ方向、およびヨー方向の傾斜角度を検出する。ジャイロセンサ23は、検出した各傾斜角度を、後述するコントローラ25に逐次出力する。なお、右ポッド2Aおよび/または左ポッド2Bの内部に、海流発電装置1の深度を計測する深度センサ(圧力センサ)が設けられてもよい。
海流発電装置1には、ジャイロセンサ23からの情報を得て巻取装置35を制御し、海流発電装置1全体を制御するコントローラ25が設けられている。コントローラ25は、ジャイロセンサ23によって検出された海流発電装置1のロール方向およびピッチ方向の傾斜角度(姿勢)に応じて、巻取装置35を制御する。また、コントローラ25は、ポンプ36を制御して、バラストタンク30と外部との注排水を行わせ、海流発電装置1全体の浮力を調整する。コントローラ25は、たとえば、右ポッド2A内に設けられている。コントローラ25は、たとえばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等のハードウェアと、ROMに記憶されたプログラム等のソフトウェアとから構成されたコンピュータである。コントローラ25は、バラストタンク30内のモータ32およびポンプ36と有線または無線で通信可能であり、これらから出力される信号を取得することができる。
水中浮遊式装置Mでは、上記したバラストタンク30および巻取装置35が、浮力調整および姿勢調整の機能を担っている。なお、海流発電装置1の右ポッド2Aおよび左ポッド2Bには、浮力調整のためのバラストタンクは設けられていない。また、右ポッド2Aおよび左ポッド2Bには、姿勢調整のためのウェイト(油を移動させることにより重心の位置を調整する装置)は設けられていない。これらの構成により、海流発電装置1(装置本体)の構造が必要最低限のシンプルな構造になっている。
続いて、図3〜図5を参照して、水中浮遊式装置Mにおける姿勢調整の一例について説明する。図3に示されるように、コントローラ25およびポンプ36によってバラストタンク30内に海水が注水され、水中浮遊式装置Mが潜航する。また、コントローラ25およびポンプ36によってバラストタンク30から海水が排水され、水中浮遊式装置Mが浮上する。水中浮遊式装置Mは、注水量の拮抗した点で浮遊し、平衡状態を維持する。この状態では、バラストタンク30の浮心Bと海流発電装置1の重心Gとは、鉛直方向線上に位置する。水中浮遊式装置Mは、浮力Fbと、重力Fgと、係留索10から受ける張力とがバランスした状態でほぼ静止する。
次に図4に示されるように、何らかの目的により所望の姿勢に変更する場合、コントローラ25および巻取装置35によって、たとえば後ろ側の2本のワイヤ31が巻き取られ、前側の2本のワイヤ31が繰り出される。その結果、後ろ側のワイヤ31の長さ(本体側接続点Pbと浮体側接続点Pnとの間の距離)は、前側のワイヤ31の長さ(本体側接続点Paと浮体側接続点Pmとの間の距離)よりも短くなり、浮心Bと重心Gがアンバランスになる。より詳細には、浮心Bは、重心Gよりも後ろ側に移動する。
次に図5に示されるように、浮心Bと重心Gとが鉛直方向線上に位置する(直線状に一致する)部位で、海流発電装置1の姿勢はバランスする。このような一連の制御により、海流発電装置1の姿勢が変更可能である。バラストタンク30を用いてワイヤ31の長さを制御することにより、たとえば、海流発電装置1のロール方向またはピッチ方向の姿勢を調整できる。
以上の一連の制御では、海流発電装置1のバランスが崩れた際には、4本のワイヤ31を巻き取りもしくは繰り出すことにより、バラストタンク30の位置が変更される。海流発電装置1に対する浮心Bと重心Gの距離が必要な場合は、ワイヤ31を伸長させて、見かけの浮心Bと重心Gの距離を稼いでもよい。海流発電装置1とバラストタンク30のバランス位置が決まれば、ワイヤ31を巻き取り、テンションをかけて位置を固定することができる。このような制御により、海流発電装置1の姿勢を安定させることができる。海流発電装置1の姿勢が安定するように、ジャイロセンサ23からの出力信号を取得したコントローラ25によるフィードバック制御を行ってもよい。
本実施形態の水中浮遊式装置Mによれば、複数のワイヤ31によって、海流発電装置1およびバラストタンク30が接続されている。線状のワイヤ31には所定の張力(テンション)が働き得るので、この張力を介して、バラストタンク30から海流発電装置1に浮力が伝達され得る。複数のワイヤ31の長さが巻取装置35によって調整されることにより、浮力Fbを働かせる位置(浮心B)を海流発電装置1に対して移動させることができる。よって、浮心Bと重心Gとが鉛直方向に並ぶ作用を利用して、海流発電装置1の姿勢を調整することができる。バラストタンク30は海流発電装置1の外部に設けられているので、海流発電装置1の大型化と海流発電装置1の内部構造の複雑化とが抑えられている。
バラストタンク30に対する水の注排水により、水中浮遊式装置M全体の重量を調整することができる。注排水機能を備えたバラストタンク30によれば、海流発電装置1において浮力調整装置を省略することができ、海流発電装置1の大型化をより好適に抑えることができる。
巻取装置35によって4本のワイヤ31の長さを調整することにより、浮力Fbを働かせる位置(浮心B)の移動が容易になっている。その結果として、海流発電装置1の姿勢の調整が容易になる。
巻取装置35はバラストタンク30に設けられており、海流発電装置1には設けられていない。よって、海流発電装置1の構造が単純化されている。海流発電装置1の内部構造物に合わせた全体形状の最適化を行うことができる。
水中浮遊式装置Mによれば、右タービン4Aおよび左タービン4Bを備えた海流発電装置1の姿勢を調整することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、図6(a)に示されるように、本発明の変形形態は、海流発電装置1を浮力が過多になるように設計し、バラストタンク(浮体)38をウェイト代わりに海流発電装置1の下方に設置した水中浮遊式装置MAであってもよい。ワイヤ31の巻取装置35は、水中浮遊式装置Mと同様、バラストタンク38側に設けられる。水中浮遊式装置MAの動作は上記した水中浮遊式装置Mと同様である。
また、図6(b)に示されるように、本発明の他の変形形態は、海流発電装置1を上方のバラストタンク(浮体)30Bとバラストタンク(浮体)38Bとで挟むように設置した水中浮遊式装置MBであってもよい。この場合、上のバラストタンク30Bは主に浮力を発生させるものとして扱われ、下のバラストタンク38Bは主にウェイトとして扱われる。ワイヤ31の巻取装置35は、水中浮遊式装置Mと同様、バラストタンク30B側およびバラストタンク38B側に設けられる。水中浮遊式装置MBの動作は上記した水中浮遊式装置Mと同様である。
コントローラ25は、右ポッド2A内に設けられる場合に限られず、クロスビーム3や左ポッド2Bに設けられてもよい。コントローラ25は、右ポッド2Aおよび左ポッド2Bの両方に設けられてもよい。コントローラ25は、バラストタンク30内に設けられてもよい。その場合、コントローラ25は、海流発電装置1内のジャイロセンサ23と通信可能である。
線状の接続部材の本数は適宜変更されてもよい。2本、3本、または5本以上の接続部材が設けられてもよい。接続部材が接続される接続点の配置や個数は適宜変更されてもよい。巻取装置は、海流発電装置(装置本体)に設けられてもよいし、浮体と装置本体との間(接続部材の途中の位置)に設けられてもよい。
接続部材によって接続される浮体は、バラストタンクに限られず、水の注排水機能を有さない重量一定のタンクであってもよい。装置本体は、海流発電装置に限られず、海以外の水域に設置される水流発電装置であってもよい。海流発電装置または水流発電装置は、2つのポッドおよび2つのタービンを備える(いわゆる双発の)発電装置に限られず、1つのポッドおよび1つのタービンを備える(いわゆる単発の)装置であってもよく、3つ以上のポッドおよび3つ以上のタービンを備える発電装置であってもよい。装置本体は、水中を航走する調査船等の航走体であってもよい。
1 海流発電装置(装置本体)
2A 右ポッド
2B 左ポッド
3 クロスビーム
4A 右タービン(発電用タービン)
4B 左タービン(発電用タービン)
23 ジャイロセンサ
25 コントローラ
30,30B バラストタンク(浮体)
38,38B バラストタンク(浮体)
31 ワイヤ(接続部材)
35 巻取装置
M 水中浮遊式装置
MA,MB 水中浮遊式装置
S 水中浮遊式発電システム

Claims (4)

  1. 左右に離間して配置された右ポッドおよび左ポッドを有する装置本体と、
    前記装置本体の外部であって平面視における前記右ポッドおよび前記左ポッドの中間の位置に設けられた浮体と、
    前記装置本体および前記浮体を接続する複数の線状の接続部材と、
    前記接続部材を巻き取りおよび繰り出し可能に構成され、前記装置本体および前記浮体の間の前記接続部材のそれぞれの長さを調整する巻取装置と、を備え
    前記接続部材は、前記右ポッドの前部と後部及び前記左ポッドの前部と後部からなる四角形の頂点に位置する4つの第1接続部位と、前記浮体上における四角形の頂点に位置する4つの第2接続部位とを接続する4本の前記接続部材からなり、
    4本の前記接続部材は、前記第1接続部位から前記第2接続部位に向けて、互いに近づくように斜めに延びている、水中浮遊式装置。
  2. 前記浮体は、内部の水を注排水することにより前記浮体の重量を調整可能なバラストタンクである、請求項1に記載の水中浮遊式装置。
  3. 前記巻取装置は前記浮体に設けられている、請求項1または2に記載の水中浮遊式装置。
  4. 前記装置本体は、前記右ポッドおよび前記左ポッドのそれぞれに設けられた発電用タービンおよび左発電用タービンを含み、水中で浮遊し水流を利用して発電を行う水中浮遊式発電装置である、請求項1〜のいずれか一項に記載の水中浮遊式装置。
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