JP5054854B2 - 放電加工用電極 - Google Patents

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Description

本発明は、主として型彫り放電加工に用いられる加工電極として好適な放電加工用電極に関する。
放電加工用電極として、カーボンなどの非金属物を主としてなる材料や、Cuをはじめとする金属を主としてなる材料が主に用いられている。
カーボンやCuの放電加工用電極を用いると、放電条件を上げることによって加工速度を上げやすいが、電極自体の消耗が激しく、電極の形状が被加工物に反映される。そのために、精密さを要求される、例えば金型用超硬合金部材の放電加工のような用途には望ましくない。このような精密さを求められる分野では、良導電材料であるCuやAgと、高融点金属であって耐弧成分として優れているW(タングステン)との複合材が従来から用いられてきた。
このような用途においても、放電加工では被加工物の加工速度が速いことや加工電極自体の消耗が少ないことが求められる。同時に、被加工物には加工電極の表面状態が転写されるため、加工電極の表面や内部に例えば一辺が20μmを越えるような大きな気孔がないことも求められる。
そこで、Cu−W材料を基材として、様々な物質を添加して得られる放電加工電極材料が現在までに示されている。
特許文献1には、Cu−W合金中に、アルカリ土類金属のホウ酸化物(アルカリ土類金属とホウ素とからなる複合酸化物)を含有させた放電加工用電極が記載されている。アルカリ土類金属のホウ酸化物をCu−W合金に0.05〜5質量%添加することで、電子放射性がよくなるため、放電を安定させる効果が期待できる。また、特許文献1には、加工効率を向上でき、吸湿性がなく化学的に安定であり、電極消耗を減少させるという効果が示されている。
特許文献2には、Cu−W、Ag−W、Cu−WCなどの合金中に0.05〜0.2質量%のNiおよび0.1〜1.0質量%の酸化Ceを添加する技術が示されている。Niはその量が少ないと焼結が進みにくいことや、酸化Ceの適量の添加は長寿命化に効果が高いことが述べられている。
特許文献3には、Ni、Cu、Wおよびそのホウ化物、酸化物以外を0.05質量%以上含まず、1μm超3μm未満の粒径を有するW粒子をW粒子全体の70%以上用いて作製された、Wスケルトンのビッカーズ硬度(HV)が22以上である放電加工用電極材料が示されている。アルカリ土類金属を含まないために焼結が促進しやすく、Niを少量添加、もしくは全く添加せずに焼結体を得られる。これにより、電極消耗の低下、加工速度の向上、電極自体の加工性の向上の効果が得られる旨が記載されている。
特許文献4には、アルカリ土類金属(およびアルカリ金属や希土類金属など)とWとの複合酸化物を含む、Cu−W系合金を材料とする放電加工用電極が示されている。また、この材料にFe、Co、Niのうちの少なくとも1種を5mol%以下含有させることで、焼結性を向上させることが記載されている。Wを含む複合酸化物を均一に分散することにより、異常放電が起りにくく、電極消耗率を低く、加工速度を向上できる旨が述べられている。
特開昭51−084497号公報 特開平03−146636号公報 特開2004−130487号公報 特開2006−315134号公報
以上に説明した従来の方法のいずれによっても、加工速度の向上や放電加工用電極の消耗の減少について、一定の効果を上げることができると考えられる。しかしながら、加工速度向上と電極消耗の減少の要求はなお続いており、より優れた放電加工用電極が求められている。
また、例えば、特許文献1に記載されているように、ホウ酸化物には放電特性を向上させる働きがある。しかし、その一方で、ホウ酸化物を添加すると、材料の焼結性に負の影響を与えるために、焼結が十分進行しにくく、内部に残留気孔が生じやすい。残留気孔を有している電極を用いて放電加工を行うと、被加工物の加工精度が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電極消耗率を抑止でき、かつ、高速加工および高精度加工を可能にする放電加工用電極を提供することをその目的とする。
本発明の放電加工用電極は、放電加工に用いる放電加工用電極であって、下記の(A)、(B)および(C)を含み、(A)、(B)および(C)の質量の和が総質量の95質量%以上100質量%以下を占める材料からなる放電加工用電極である。ここで、(A)は、5〜40質量部のM1であり、(B)は、前記(A)と合計して100質量部となるM2金属であって、M2を必ず含み、かつ、M2と鉄族金属の合金または鉄族金属の単体を含むM2金属であり、(C)は、前記(A)と前記(B)との合計質量100質量部に対して、0.05〜8外部質量部のM3のホウ酸化物である。また、M1はCuまたはAgのうちの少なくとも1つまたはそれらの合金であり、M2はWまたはMoのうちの少なくとも1つまたはそれらの合金であり、M3はMg、Ca、Sr、Ba、および希土類金属からなる群から選択された少なくとも1つである。
ある実施形態において、前記鉄族金属の単体の質量と、前記M2と鉄族金属の合金の質量との合計が、前記(A)の質量と前記(B)の質量との合計に対して、0.05〜2.5質量%である。
ある実施形態において、上記放電加工用電極は、下記の(D)および(E)をさらに含み、前記(A)、(B)、(C)および前記(D)、(E)の質量の和が、総質量の95質量%以上100質量%以下を占める材料からなる。ここで、(D)は、前記(A)の質量と前記(B)の質量との合計を100質量部としたときに、前記(A)の質量と(B)の質量との合計に対して0.1〜5外部質量部の複合酸化物であって、前記M2と、前記鉄族金属と、Ca、Sr、Baおよび希土類金属のうちの少なくとも1つとを含む複合酸化物であり、(E)は、前記(A)の質量と前記(B)の質量との合計を100質量部としたときに、前記(A)の質量と(B)の質量との合計に対して0.1〜3質量部の酸化ホウ素である。
ある実施形態において、前記(C)のホウ酸化物は、M3abcで表すことができ、a=2、b=2、c=5であるホウ酸化物の割合が、ホウ酸化物の全体積を1とした場合に0.1体積部以上0.99体積部以下である。
ある実施形態において、前記(C)のホウ酸化物は、M3abcで表すことができ、a=2、b=2、c=5で示され、x体積部を占める第1のホウ酸化物と、a=1、b=2、c=4で示され、y体積部を占める第2のホウ酸化物と、前記第1のホウ酸化物と前記第2のホウ酸化物とのいずれとも異なる第3のホウ酸化物であって、z体積部を占める第3のホウ酸化物とを含む。前記x、y、zは、次の関係式(1)〜(3)を満たす。(1)x≧0.1、y≧0.1、(2)x+y≧0.5、(3)x+y+z=1。さらに、z≦0.1を満たしていても良い。
ある実施形態において、前記(C)のホウ酸化物の総体積を1体積部とした場合に、M1、M2、鉄族金属の単体、M2と鉄族金属の合金の粒界に、前記ホウ酸化物の0.5体積部以上が分散している。
ある実施形態において、前記(C)のホウ酸化物の平均粒子径が0μm超20μm以下であり、かつ、最大粒子径が0μm超150μm以下である。
本発明による放電加工用電極は電子放出特性に優れており、これを用いれば加工速度を向上させることができる。また、放電加工用電極の消耗率も比較的低く、被加工物の面精度を良好にすることができる。
したがって、金型等の被加工物の加工時間の短縮が可能となり、また加工能率の向上に伴い、高価な加工機の導入数やメンテナンス等の付帯費用の削減が可能となるため、産業上極めて有用である。
本発明の実施形態にかかる放電加工用電極の組織を示す模式図である。
本発明の放電加工用電極では、Cu(またはAg)−W(またはMo)系合金において、電子放出特性に優れる周期表2a族に属するアルカリ土類金属元素Ca、Sr、Baおよび希土類金属のうちの少なくとも1種類を、複合ホウ酸化物(M3xyz、ただしM3はMg、Ca、Sr、Ba、希土類金属の少なくとも1種)の形態で合金組織中に分散させている。また、鉄族金属(Fe、Co、Ni)を添加することによって、焼結性を向上させている。
より具体的には、放電加工用電極は、下記(A)から(C)の材料を含んでいる。
(A):5〜40質量部のM1。
(B):(A)と合計して100質量部のM2金属であって、M2を必ず含み、さらに、M2と鉄族金属の合金および/または鉄族金属の単体を含むM2金属。
(C):(A)と(B)の合計質量100質量部に対して0.5〜8外部質量部のM3のホウ酸化物。
ここで、M1は、CuおよびAgのうちの少なくとも1つまたはそれらの合金であり、M2は、WおよびMoのうちの少なくとも1つまたはそれらの合金であり、M3は、Mg、Ca、Sr、Baおよび希土類金属からなる群から選択された少なくとも1つの金属である。なお、鉄族金属は、Fe、CoおよびNiのうちの少なくとも1つを意味し、希土類金属は、3a族金属であるSc、YとLa、Ce、Smなどのランタニド元素(ランタンを含むランタノイド)とからなる群から選択される少なくとも1つを意味する。
詳細については後述するが、典型的にはCu−WであるM1−M2の放電加工用電極の基本構成に加えて、鉄族金属(および/またはM2と鉄族金属の合金)と、M3のホウ酸化物とを所定の割合で含んでいることによって、加工速度の向上と電極消耗の抑制とを両立させるものである。
本発明者は、特に加工速度を向上させるのに有効な添加物として、アルカリ土類金属であるMg、Ca、Sr、Baのホウ酸化物および希土類金属のホウ酸化物を用いる場合について検討を行った。ホウ酸化物を添加したM1−M2複合材料(例えばCu−W)は、ホウ素やホウ化物を含むものと同様に、焼結性が悪く材料中にポアが残留しやすい。ポアが存在することにより、被加工物の一部(ポアに対応する部分)に対して他の部分と同様に放電できなくなり、その結果、被加工物の面精度が悪化する。よって、材料中におけるポアの発生を可能な限り避ける必要がある。
また、焼結性を高めるためには、Fe、Co、Niの鉄族金属を添加することが好適である。鉄族金属は、WやMoに比べて融点が低く、また低温でもWやMoとの合金を生成する。そのため、焼結を助ける働きがあり、製造を容易にするとともに、被加工物の面精度を高めることができる。
Mg、Ca、Sr、Ba、希土類金属のホウ酸化物および鉄族金属を適量添加して作製されたM1−M2系複合材料を放電加工用電極として用いたところ、その消耗も従来と比較して十分に低く抑えられた。
なお、M1−M2系複合材料は、CuとWを用いた場合を例に説明すると、両者が反応を起こして合金を生じるものではなく、Wスケルトン中に毛細管現象によってCuが溶浸した状態で得られる。本明細書では、このようにして得られるM1−M2複合材料およびそれに添加物を含む材料を、便宜的に「M1−M2系合金」と称することがある。
以下、本発明による放電加工用電極の実施形態を説明する。
本発明の実施形態によれば、上述のように(A):M1と、(B):M2金属と、(C):M3のホウ酸化物とを含み、これら(A)〜(C)の質量の和が総質量の95質量%以上100質量%以下を占める材料からなる放電加工用電極が提供される。
まず、放電加工用電極に用いるM1−M2系合金で重要な因子となるのがM1とM2の質量の比である。M1は導電性が高いが融点が低く、M2はその逆である。M1を多く含むM1−M2系合金は、放電時に発生するアークにより消耗する電極量が多くなる。消耗を実用的な程度に抑制するためには、M2との質量比が40:60以下になるようにM1量を抑えることが好ましい。この量はM1が40質量部に対してM2が60質量部であることを意味する。なお、上記のM2金属(M2、鉄族金属、および、M2と鉄族金属の合金)は、大半がM2から構成されているので、M2金属についても同じことが言える。すなわち、M2金属の60質量部に対して、M1が40質量部以下に設定されることが好ましい。
M2(あるいはM2金属)を多く含むM1−M2系合金では、M2が多すぎる場合に、M2の導電性がM1に比べて劣るため、被加工物の加工速度を十分に上げることができなくなる。また、M1が5質量部未満では、溶浸法による安価な製造が難しくなる。そのために、M1とM2(あるいはM2金属)の質量比は5:95以上にM1量を下げないことが工業的には好ましい。この量はM1が5質量部に対してM2が95質量部であることを意味する。
以上の条件により、M1とM2(あるいはM2金属)の質量は、5〜40質量部のM1に対して60〜95質量部のM2(あるいはM2金属)に設定することが好ましい。
次に、(B)のM2金属について説明する。
(B)のM2金属は、(A)のM1と合計して100質量部となる。M2金属には、M2、鉄族金属、および、M2と鉄族金属の合金が含まれる。M2金属の質量とは、M2の質量と、鉄族金属(単体)の質量と、M2と鉄族金属の合金の質量との和を意味する(以下、M2と鉄族金属の合金を「M2−鉄族合金」と呼ぶことがある)。なお、M2金属は、典型的には、約95質量%以上のM2から構成されている。
この組成より明らかなように、本発明の実施形態にかかる放電加工用電極は、鉄族金属を含有しているが、鉄族金属は低温でWやMoのM2との合金を作りやすい。そのために、後述する焼結を阻害する要因である(C)のホウ酸化物を添加した場合でも焼結が進行しやすくなり、緻密なM1−M2系合金が得られる。
鉄族金属は基本的にWやMoのM2と合金化するために、焼結後には単体では残らない場合が多いが、その量や温度、昇温速度、雰囲気などの条件によってはその一部が単体にて残留する場合もある。そのため、(B)の「鉄族金属」の質量としては、単体で存在しない場合には0質量部の値も取り得る。逆に、鉄族金属がM2とまったく反応しないことは起らないために、M2の質量およびM2と鉄族金属との合金(M2−鉄族合金)の質量は0質量部の値を取り得ない。合金化されたM2と鉄族金属はその放電加工時の挙動としてはM2と類似しているために、M2とあわせて(B)の質量に加算している。また、鉄族金属を含有させた場合、電極形成後に、鉄族金属の質量と、合金化された部分の質量とを別個に求めるのは困難である。また、鉄族金属の残留質量はM2の質量と比較してもわずかである。したがって、鉄族金属の質量も(B)のM2金属の質量に含めるようにしている。
(C)は、放電特性を改善するためのホウ酸化物であり、(A)と(B)の合計質量100質量部に対して0.05〜8外部質量部のM3のホウ酸化物である。アルカリ土類金属であるCa、Sr、Baおよび希土類金属のホウ化物、酸化物はいずれも仕事関数が低いために放電特性を改善することが知られているが、ホウ酸化物はより一層の放電特性の改善をもたらす。また、ホウ酸化物はホウ化物や酸化物に対して、溶浸を阻害する働きは小さい。ホウ酸化物は、多いほどに放電特性は改善され、加工速度は速くなる。しかしながら、多くなるにつれてM1−M2系合金の焼結性は徐々に悪化し、8外部質量部を超える程度に添加すると、たとえ鉄族金属を添加しても(焼結体中ではM2との合金または単体金属で存在)十分に焼結性が上がらずに、形状が保持できないか、できたとしても加工ができない程度に崩れやすくなる。また、放電特性改善の効果が現れるには、少なくとも0.05外部質量部の添加が必要となる。
本発明の実施形態において、前述の(A)、(B)、(C)の総和が、放電加工用電極の総質量の95質量%以上100質量%以下を占める。5質量%未満であれば、焼結性や放電特性に影響のない範囲において、(A)、(B)、(C)以外の成分も許容することができる。例えばCr、Ti、V、Ta、Re、Auなどの金属、Na、Kなどのアルカリ金属、Ca、Ba、Srなどのアルカリ土類金属、カーボン、希土類金属、およびこれらの酸化物やホウ化物、あるいは、WCやTiN、Si34、SiCなどの炭化物や窒化物が5質量%未満であれば含まれていてもよい。
なお、文献によってはホウ素の酸化物(B2Oなど)をホウ酸化物として扱っている文献もあるが、本明細書において、ホウ素の酸化物は、ホウ酸化物としては扱わない。
また、上記の鉄族金属の単体の質量と、M2と鉄族金属の合金の質量との合計が、(A)、(B)の質量の合計に対して0.05〜2.5質量部を占めるように設定されることが好ましい。
鉄族金属は、前述のようにWやMoと合金化するためにその焼結性を上げることができ、ポアの数や大きさを、放電電極としての使用に害にならない程度まで下げることができる。一方で、鉄族金属を多量に加えると、鉄族金属がCuやAg中に固溶するために融点が下がり、その結果、放電加工用電極の消耗率が高くなるので望ましくない。放電加工用電極の消耗の著しい増加を招かないために望ましい上限量は、鉄族金属の質量と、M2(例えばW)と鉄族金属の合金の質量との合計量が、(A)、(B)の質量の合計に対して2.5質量部である。また、残留する鉄族金属の質量と、M2と鉄族金属の合金の質量との合計が(A)、(B)の質量の合計に対して0.05質量部未満であると、前述(C)で示したホウ酸化物の存在による焼結不良の問題が生じ、気孔が残留しやすくなる。そのために、鉄族金属単体の質量と、M2と鉄族金属の合金の質量との合計は、(A)、(B)の質量の合計に対して0.05〜2.5質量部に設定されることが望ましい。
また、放電加工用電極は、上記(A)、(B)、(C)の質量と、下記に示す(D)、(E)の質量との和が、総質量の95質量%以上100質量%以下を占める材料から形成されていてもよい。
ここで、(D)は、M2と、鉄族金属と、Ca、Sr、Baおよび希土類金属のうちの少なくとも1つの金属との複合酸化物であって、0.1〜5質量部を有する複合酸化物である。また、(E)は、0.1〜3質量部の酸化ホウ素である(ただし(A)と(B)の質量の合計を100質量部とする)。
(D)について説明すると、M2と鉄族金属とアルカリ土類金属とは、酸素の存在下において、複合酸化物を生成する場合がある。例えば、Sr(Ni・W)0.53やBa(Co・W)0.53などがこれに該当する。酸素源は、ホウ酸化物の一部から遊離したOや、M1やM2中に微量に含まれている酸素である。また、(E)について説明すると、遊離したBとOとが反応可能な雰囲気であれば、Bが酸化されてB2Oなどの酸化ホウ素を生成することがある。
これらの複合酸化物や酸化ホウ素は、ホウ酸化物ほどではないが放電特性を改良する効果を有する。酸素量は、前記のようにホウ酸化物の量などからその上限値はおのずと制限される。複合酸化物は、5質量部を超えて存在すると凝集体としてワークの面粗さに悪影響を与えるために望ましくない。また、同様の理由で、酸化ホウ素は、3質量部を超えて存在すると望ましくない。両者とも、0.1質量部以下であれば、全く含まれていない放電加工用電極と比較しても顕著な効果の差は見られない。
また、(C)のM3のホウ酸化物をM3abcと表すことができ、a=2、b=2、c=5であるホウ酸化物の割合が、ホウ酸化物の全体積を1とした場合に0.5体積部以上0.99体積部以下となるように設定されることが好ましい。
また、(C)のM3のホウ酸化物は、a=2、b=2、c=5で示される第1のホウ酸化物をx体積部含み、a=1、b=2、c=4で示される第2のホウ酸化物をy体積部含み、第1のホウ酸化物と第2のホウ酸化物のいずれとも異なる第3のホウ酸化物をz体積部含んでいても良く、好適には、x、y、zは、次の(1)〜(3)の関係式を満たす。
(1)x≧0.1、y≧0.1
(2)x+y≧0.5、
(3)x+y+z=1
なお、z≦0.1をさらに満たしていても良い。
本発明者は、ホウ酸化物の中でも特に放電効果が高く、加工速度を向上させる形態が、ホウ酸化物をM3abcと表した際にa=2、b=2、c=5で表わされる化合物であることを見出した。
Ca、Sr、Ba、希土類金属のホウ酸化物は、複数の形態をとり得る。前記の式にて表現した場合、
a=1、b=2、c=4
a=1、b=1、c=3
a=1、b=4、c=7
a=1、b=6、c=10
a=1、b=8、c=13
a=2、b=3、c=11
a=2、b=2、c=5
a=3、b=2、c=6
a=3、b=4、c=9
a=3、b=10、c=18
a=9、b=2、c=6
などのホウ酸化物が代表的であるが、それ以外にも複数の形態を取り得る。
この中でも、焼結処理中や使用時に安定してM1−M2系合金中に存在でき、かつ放電効果が高いものとしては、前記a=2、b=2、c=5であることを発明者は見出し、次点としてはa=1、b=2、c=4であることも見出した。a=2、b=2、c=5で示されるホウ酸化物が、ホウ酸化物全体の10体積%以上を占めることが好ましく、50体積%以上を占めることがさらに好ましい。ただし、純粋な粉末を得にくいことと、主に焼結時に他のホウ酸化物へと変成する場合があるので、現実的な上限は99体積%である。
また、a=2、b=2、c=5およびa=1、b=2、c=4以外のホウ酸化物については、放電特性が2者と比較して低いために、その量はホウ酸化物全体の体積に対して0.1体積部以下であることが望ましい。同時に前2者に関しては合計で0.5体積%以上であることが好ましく、0.9体積部以上であることがさらに好ましい。
また、(C)のM3のホウ酸化物において、Mg、Ca、Sr、Ba、希土類金属のうちの1種類または2種類以上のホウ酸化物の総体積を1体積部とした場合に、M1、M2、鉄族金属、M2と鉄族金属の合金の粒界に、その0.5体積部以上が分散していてもよい。
ホウ酸化物はM1(Cu、Ag)、M2(W、Mo)などの粒内に存在する場合と、粒界に存在する場合では放電特性が異なり、粒界に存在するほうが放電特性が高くなる傾向が見られた。そのために、できるだけ粒界に存在するほうが放電加工用電極の特性上有利である。したがって、ホウ酸化物の体積の少なくとも半分が粒界に存在することが好ましい。
また、(C)M3のホウ酸化物において、Mg、Ca、Sr、Baの1種類または2種類以上のホウ酸化物の平均粒子径が20μm以下(ただし0μmをのぞく)であり、最大粒子径が150μm以下であってよい。
放電加工時において、粒子径が大きいホウ酸化物が少数表面に露出した状態と、粒子径が小さいホウ酸化物が多数表面に露出した状態とでは、後者のほうが加工速度を上げるために好適である。また、後者のほうが、均等な放電を面全体で行なえるために被加工物の面粗さを低くすることができる。同量のホウ酸化物を用いるのであれば、平均粒子径が小さいほうが、より表面に露出したホウ酸化物の数が増えることになる。したがって、平均粒子径は小さい方が良く、この際の平均粒子径の上限としては20μm以下がよく、より望ましくは10μm以下である。また、その最大値は150μm以下が好ましい。これらの大きさを超えると、被加工物の面粗さに悪影響を及ぼす可能性がある。なお、平均粒子径および最大粒子径は、例えば、顕微鏡写真において一定面積中に含まれる粒子の面積と個数とから推定することができる。
以上に説明した、本発明の実施形態の放電加工用電極は、例えば、以下に説明する工程によって得ることができる。
(1)M2スケルトン製造
M2スケルトンは、M2であるWまたはMoの粉末に鉄族金属粉末、ホウ酸化物粉末を混合した状態のものから作製される。すなわち、Cu、Ag(M1)以外の放電加工用電極の成分は、M2スケルトンを製造する段階で添加される。
W粉末、Mo粉末は0.1〜100μm程度で純度が99%以上のものを適宜選定することが好ましい。
鉄族金属は凝集が起らないように、できるだけ粒子径の細かいものを選定する。使用できるのは平均粒子径が200μm以下のものであるが、100μm以下がより望ましい。
ホウ酸化物粉末については、この混合工程より前に、所望のホウ酸化物粉末を準備する必要がある。
本実施形態にかかるホウ酸化物粉末は、Mg、Ca、Sr、Baや希土類金属の酸化物あるいは炭酸化物と、炭化ホウ素や炭酸ホウ素などのホウ素を有する物質とを混合し、酸化雰囲気中で熱処理を行なうことによって得ることができる。この際の酸素濃度や熱処理温度によって、形態の違う(前記a、b、cの数が異なる)ホウ酸化物が得られる。また、得られたホウ酸化物を酸化雰囲気などの非還元雰囲気でアトライターなどで粉砕することにより、より粒子径の小さいホウ酸化物粉末を得ることもできる。
得られたホウ酸化物粉末と、M2粉末と、鉄族金属粉末とを混合する。混合にはアトライターやブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル、らいかい機などを用いることができる。この際に、WやMo粉末は酸化しやすいために、メタノール雰囲気などを用いることが望ましい。混合工程は、鉄族金属粉末とホウ酸化物粉末が均一に混合されるように十分行なう必要がある。
ここで、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)以外の成分を故意に含有させることもできる。この場合、たとえば酸化物やホウ化物を含有させる場合には、ホウ酸化物と同様の工程で行うことができる。また、AlやCrなどの低融点の金属を含有させる場合には、後述するCuと同様の工程で行うことができる。なお、本明細書において、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)以外の成分を故意に添加する場合の説明は以後省略する。
混合して得られた混合粉末を、必要に応じて成形用バインダーを加えた上で、5〜150MPa程度で金型プレスまたは冷間静水圧プレス成形し、H2雰囲気などの還元性の雰囲気にて900〜1600℃程度で、成形体の大きさにより所要時間は大幅に異なるが、5分〜6時間加熱する。加熱後に、接触したM2の粒子同士がネッキングを開始した状態に至っていれば十分である。この時点で、M2粒子間の気孔は連続状態にあり、またハンドリングに十分な強度を持っている。
添加された鉄族金属(NiやCoなど)は、WやMoとの合金を形成するので、M2粒子のネッキングを助け、スケルトンの緻密化を進めるために有用であり、また、スケルトンの強度を増すためにも有用である。一方、ホウ酸化物(SrB24など)はM2と濡れ性(wettability)が低く、M2粒子の軟化やネッキングを妨げる。このため、ホウ酸化物の添加により、崩れやすく、ハンドリング性に問題があるM2スケルトンとなりやすい。しかし、前述のように鉄族金属を添加しておけば、ホウ酸化物を添加している場合にも、ハンドリングやその後の製造処理に十分な強度を有するM2スケルトンを得ることができる。
(2)M1の溶浸
(1)で得られたM2スケルトンに、M1であるCu、Agを溶浸する。
M2スケルトン中に存在する連続気孔の径がある程度小さければ、CuやAgの融点以上の温度にすることで、毛細管現象によってこれらをM2スケルトンに溶浸させることができる。
溶浸は、セラミックスやカーボンなどの耐熱容器を用いて、M2スケルトンを溶浸に十分な量のM1中に埋設するか、M1が溶融した状態でM2スケルトンと接する状態に設置するようにして行われる。その状態でH2雰囲気などの還元雰囲気にてCuの融点である1084℃やAgの融点である962℃以上に加熱する。毛細管現象によりM2スケルトンにM1が十分溶浸されれば、材料は完成する。
得られた材料を所望の放電加工用電極形状に加工することにより、本発明の実施形態の放電加工用電極を得ることができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
Wスケルトンを形成するべき原料として、平均粒子径4μmで79質量部のW、平均粒子径が1μmで1質量部のNiおよび平均粒子径が7μmで0.4外部質量部のSrのホウ酸化物を準備した。
Srホウ酸化物として、平均粒子径が5μmのSrCO3とB23とを質量比で2:1の割合で混合し、大気雰囲気にて1050℃で30分間焼成して得られたものを使用した。
これらの粉末を、ヘンシェルミキサーにて30分間混合し、混合粉末を得た。
次に混合粉末を50MPaの圧力にて金型プレスを行い、棒状の成形体を得た。
耐熱容器に成形体が十分収まる凹状部の部位を設けてその中に成形体を設置し、H2雰囲気1150℃にて60分間焼結を行なうことによってスケルトンを得た。
このスケルトン上に、溶浸には十分量の板状のCuを設置し、この状態でH2雰囲気、1100℃にて20分間溶浸を行い、放電加工用電極の材料を得た。
得られた材料から溶浸しきれなかった余分なCuを取り除き、フライス盤にて切削加工を行なって棒状の放電加工用電極形状に成形し、試験に用いる放電加工用電極を作製した。溶浸したCuの質量は、WとNiの合計質量(=80質量部)に対して20質量部であった。
この試料を試料1とする。
試料1の断面をXRD(X線回折)にて組成分析すると、Wの一部がNiと合金化しており、Niは単体としては観察できなかった。また、EPMA(電子線マイクロアナライザ)にて観察すると、ホウ酸化物はその大部分がCuとW(またはWとNiの合金)の粒界に存在していることが確認された。ホウ酸化物をXRDにて測定したところ、ピーク強度比で90%のSr225と、10%のSrB24がみられた。
この放電加工用電極を用いて放電加工試験を行った。
放電加工試験では、ワーク(被加工物)として、18質量%Coを含有し99.8%以上の相対密度を持ったWC基超硬合金を用い、また、試験機として三菱電機株式会社製「型彫放電加工 DIAX−M35K」を用いた。加工条件を加工機加工条件パック「9405番(超硬合金加工用条件)」とし、詳細条件は下の表1の条件にて加工し、その加工速度、放電加工用電極の消耗量、加工後の超硬合金の表面粗さについて評価した。
加工速度については、1分間にワークである超硬合金を何mg除去できるかを測定した。単位はmg/secである。測定はワークの質量減少量と加工時間により行なった。
放電加工用電極の消耗量については、ワークである超硬合金の加工体積を100%とし、それと比較して放電加工用電極の消耗率(体積%)を求めた。なお、測定は超硬合金のワークおよび放電加工用電極のそれぞれの質量を、加工の前後に測定し、その差異を元に計算により求めた。
加工後のワークの表面粗さは、放電加工用電極の凹凸を反映するものであるが、特にこの実験ではWとCu以外の成分による面粗度、たとえば気孔やホウ酸化物粒子の影響による凹凸を評価するために、Ry(最大高さ、JIS1994年版)を評価の対象とした。
Figure 0005054854
実験の結果、試料1については、加工速度85.0(mg/sec)、消耗率9.0(%)、面粗さ15.1Ry(μm)という評価結果が得られた。
次に、下記の表2、表3に示す比較材料を用いて、同様の実験を行なった。比較試料の組成を表2、3に、実験後の評価結果を表4、5に示す。
なお、*比較試料1はCuまたはAgとWのみの複合材料、*比較試料2はCu−W−ホウ酸化物の複合材料、*比較試料3はCu(Ag)−W−鉄族金属の複合材料、*比較試料4はCu−W−鉄族金属−酸化物の複合材料、*比較試料5はCu−W−鉄族金属−ホウ化物の複合材料、*比較試料6はCu(Ag)−W−鉄族金属−酸化物−ホウ化物の複合材料である。また、それぞれの比較試料について、枝番は組成違いを示している(以下同様)。
また、*比較試料3〜6の鉄族金属は、添加時は鉄族金属として添加されるが、溶浸後には一部または全部がWとの合金を形成した状態となっていた。表2の比較試料については、溶浸後の鉄族金属およびWと鉄族金属の合金についてはこれを区別せずに、混合量にて表した。混合した原材料であるM1(CuまたはAg)、M2(W、Mo)、鉄族金属の合計を100質量部とし、ホウ酸化物、酸化物、ホウ化物は「添加物」として、上記100質量部に対する質量部(外部質量部と称する場合がある)として表記した。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
試料1と*比較試料1〜6の実験結果の対比により、以下のことが分かった。
まず、*比較試料1のようにCu−Wのみの複合材では、加工速度、消耗率ともに試料1よりも明らかに劣る結果となった。これは、放電特性を向上させる添加物が加えられていないことによるものである。面粗さについては、試料1と比較して若干劣る程度であった。これは、CuとW以外の成分、特に絶縁性の成分が入っていないために、加工がワークの面を均一に加工でき、結果として良好な平面度が得られたと考えられる。
*比較試料2は、試料1と比較すると加工速度、消耗率、面粗さともに劣る結果となった。特に面粗さは大きく劣っていた。これは、ホウ酸化物という放電特性のよい添加物を加えているが、溶浸が添加物の影響により進行しにくく、内部に気孔がある程度の大きさで残っているためであると考えられる。
*比較試料3は、面粗さは試料1と比較して若干劣る程度であったが、加工速度と消耗率については試料1より大きく劣っていた。試料1に添加したような放電特性の高い添加物を含んでいないことにより、加工速度と消耗率は大きく劣ったものと考えられる。面粗さについては、試料1より若干劣る程度であり、*比較試料1よりも若干優れていた。
*比較試料4および*比較試料5は、試料1と比較すると加工速度、消耗率、面粗さともに劣る結果となった。このうち、加工速度が大きく劣っていた。これは、本願に使用しているホウ酸化物と比較して、ホウ化物、酸化物がそれぞれ添加された放電加工用電極はホウ酸化物を添加するほどには放電特性が向上しないことが確認できた。面粗さについては試料1より若干劣る程度であった。
*比較試料6は、*比較試料4および*比較試料5と同様の傾向を示した。このことから、酸化物粒子とホウ化物粒子が別々に存在しているものよりも、ホウ酸化物の形で存在するほうが明らかに放電特性に優れていることが確認できた。面粗度についても焼結が鉄族金属により進行しやすいために、試料1よりも若干劣る程度であった。
(実施例2)
次に、M1とM2金属との質量比を変化させた試料や、また、鉄族金属、M2と鉄族金属の合金、Mg、Ca、Sr、Ba、希土類金属の1つ以上のホウ酸化物において、異なる種類が選択された試料を用いて、試料1と同様の試験を行った。
それぞれの試料の組成を表6、表7に、評価を表8、表9に示す。
なお、W、鉄族金属、鉄族金属の合金については、焼結後の材料についてX線回折を行い、そのピークの比によって量を同定した。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
表中の**のついた試料は、*CとしてCrを5外部質量%含む組成である。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
Figure 0005054854
表中の*のついた試料は、本発明の範囲外の比較試料である。
表8および表9の結果より、以下のことが考察できる。
まず、試料1および試料101〜110の結果から、(A)+(B)=100質量部としたときに、(A)の質量が5〜40質量部で、(B)が60〜95質量部である試料(実施例)は、いずれも加工速度が75(mg/sec)以上、消耗率が15(%)以下、面粗さが20Ry(μm)と、いずれの特性も優れていることが分かった。
一方、*比較試料101のように、(A)が5質量部よりも少ないと、消耗率は確保できるものの、加工速度においては大きく劣る結果となった。相対的にCuやAgの量が不足し、全体の導電性が劣るためであると考えられる。また、(A)が*比較試料107のように40質量部を超えると、今度は加工速度はある程度確保できるものの、消耗率においては大きく劣る結果となった。これは低融点であるCuやAgの絶対量が多すぎるために、放電加工用電極の消耗が激しくなるためであると考えられる。この結果より、(A)+(B)=100質量部に対して、(A)の質量が5〜40質量部で、(B)が60〜95質量部であることが好適であることが分かった。
また、試料104−1〜104−4の結果より、鉄族金属の単体の質量と、M2と鉄族金属の合金(M2−鉄族合金)の質量との合計が、(A)+(B)=100質量部に対する0.05〜2.5質量部の範囲内であれば、比較的良好な特性を得られることがわかった。0.05質量部未満の試料では、放電加工特性を向上させる効果に乏しい。また、2.5質量部を超える試料では、放電加工特性を向上させる効果は見られたが、0.05〜2.5質量部の試料に比べ特性は劣った。これらのことから、鉄族金属の質量とM2−鉄族合金の質量との合計が、(A)と(B)との合計を100質量部としたときに、0.05〜2.5質量部になるように設定されることが好適であった。
また、試料104−5〜104−9の結果より、Mg、Ca、Sr、Ba、希土類元素の1種類または2種類以上のホウ酸化物に関しては、0.05〜8質量部の範囲の試料が優れた特性を得られた。*比較試料104−5のように0.05質量部未満の試料では、*比較試料4や*比較試料5とほぼ同等の消耗率および加工速度しか得られなかった。これは、放電特性に優れるホウ酸化物の量が全体に不足し、消耗率が大きく、加工速度が遅くなるためであると考えられる。また、8質量部を超えるホウ酸化物を添加した場合には、焼結性が著しく悪化して、*比較試料104−20ではハンドリングに耐えられる焼結体が得られなかった。これらのことから、ホウ酸化物の適正量は(A)と(B)の100質量部に対して0.05〜8外部質量部であった。
鉄族金属は試料の殆どが単体では観察されずに、M2金属(W、Mo)と反応して合金を作っていた。添加鉄族金属の量を調整して、焼結体で鉄族金属が見られたのは試料104−9と試料104−21であったが、いずれも鉄族金属が単体で存在しない他の実施例と比較しても同等の性能であった。
鉄族金属単体の質量と、M2と鉄族金属の合金の質量との合計が、(A)+(B)の質量(100質量部)に対して0.05〜2.5質量部となる試料では、いずれも十分な性能が示された。この範囲の試料は加工速度、消耗率、面粗さともに優れた特性を示した。また、鉄族金属単体の質量と、M2−鉄族金合金の質量との合計が、(A)+(B)の質量の合計100質量部に対して2.5質量部を超え5質量部である試料104−22は、消耗率の点で前記範囲内の試料より若干劣る結果となった。これは、融点の低い鉄族金属や、M2と比較すると低融点であるM2と鉄族金属の合金の質量が比較的大きいために、放電による消耗が進みやすかったからであると考えられる。
また、試料160は、(A)、(B)、(C)に含まれない組成として5外部質量%のCrを含む例である。電極材料全体を100質量%とした場合には、Crが4.7質量%で残部の95.3質量%が(A)、(B)、(C)の合計となる。この試料も比較試料に対して優れた性能を示した。この試料から分かるように放電加工用電極の5質量%までは、(A)、(B)、(C)以外の組成も許容することが出来る。
(実施例3)
出発原料として、(A):20質量部のCuと、(B):79.5質量部のWおよび0.5質量部のNiと、(C):0.5外部質量部のSrB24とを用い、溶浸の雰囲気をH2雰囲気からH2とArの混合雰囲気へと変更すること以外の他の条件は試料1と同様にして試料の作製を行った。この試料に対して、試料1と同様の試験および評価を行ったところ、下に示すように、放電加工用電極として好適に利用できることが確認された。
加工速度90.0mm/sec、消耗率8.9%、面粗さ15.0Ry(μm)
この試料を試料200とする。試料200をEPMAマッピングおよびX線回折にて観察したところ、Cu、W、W−Ni合金、Sr225と並んでSr、Ni、W、Oが同じ部分に観察される箇所があった。そこでX線回折により調査したところ、Sr(Ni・W)0.53およびB2Oあることが確認された。X線回折にてピーク比を求め、質量比に換算し、(A)と(B)の質量を100質量部と換算したところ、各成分は以下のとおりであった。
(A)Cu=20.0質量部
(B)W=79.2質量部、Ni=0質量部、W−Ni合金=0.8質量部
(C)SrB24とSr225の合計=0.3外部質量部
(D)Sr(Ni・W)0.53=0.1外部質量部
(E)B2O=0.1外部質量部
この結果より、Srとホウ酸化物を形成していたBおよびOの一部がスケルトンの焼結時に分解し、その一部はSr、NiとWとの複合酸化物を形成し、残ったBとOがB2Oを形成したと考えられる。この(D):Sr(Ni・W)0.53は、アルカリ金属のホウ酸化物(C):(SrB25)の融点が1000〜1300℃と比較的低いために生成する。そのため、この混合の雰囲気であれば、焼結温度が高くなるほど、(D)と、(E)であるB2Oとの生成が多くなると考えられる。
そこで、同様の出発原料、製造方法にて焼結温度のみを1050〜1200℃の範囲で変えた実験を行なったところ、(A)と(B)の合計質量100質量部に対して最小で0.1、最大で5外部質量部のSr(Ni・W)0.53と、最小で0.1、最大で3外部質量部のB2Oが測定された。
(D):Sr(Ni・W)0.53と、(E):B2Oとを前記範囲で含有する放電加工用電極の特性は、試料1とほぼ同等であった。なお、(D)および(E)が0.1外部質量部未満の試料に関しては、その製造および観察が難しく、(D)および(E)の存在を試料中に確認することができなかった。
(実施例4)
実施例2中の試料105と同様の出発原料を用いたが、Srのホウ酸化物の製造工程における焼成雰囲気の酸素濃度および焼成時間を調整することにより、形態の異なるSrのホウ酸化物を得た。焼成時の酸素濃度と焼成時間を表10に示す。
これらの得られたSrホウ酸化物を原料として用い、その他は実施例2の試料105と同様の工程、評価を行なった。このときの評価結果および放電加工用電極材料のSrホウ酸化物の形態を表11に示す。なお、Srホウ酸化物の形態はX線回折にて調査した。
Figure 0005054854
Figure 0005054854
表中の*Aはストロンチウムホウ酸化物をSrabcと表した際に、a=1、b=1、c=3;a=1、b=4、c=7;a=2、b=3、c=11の混合物を示す。
表11に示す結果より、Srのホウ酸化物の製造工程における酸素濃度は高いほど、焼成時間は長いほど酸化の度合いが進み、ホウ酸化物中の酸素の占める割合が高くなっていたことがわかった。ホウ酸化物の中でも、特に製造しやすく放電特性も優れているものは、第一にSr225であり、次にSrB24であった。Sr225の含有量がホウ酸化物の体積1に対して0.5体積部以上の試料が特に好適であった。ただし、Sr225は0.1体積部以上であれば好適である。なお、Sr225体積部の上限を0.99体積部としたのは、これ以上に純粋なSr225を得るのが難しいためである。
また、試料151〜154は、Sr225をx体積部含み、SrB24をy体積部含み、これらのいずれとも異なるホウ酸化物をz体積部含むと仮定した場合に、(1)x≧0.1、y≧0.1、(2)x+y≧0.5、および、(3)x+y+z=1のいずれの関係をも満たす試料である。これらの試料の特性は、加工速度、消耗率ともに秀でており、試料105に対して特性が優れていた。
また、Sr225とSrB24以外のホウ酸化物は安定して得るのが難しい上に放電特性が2者に対して劣るため、0.5質量部未満に設定することが好ましい。試料155は、Sr225が0.4体積部と割合が低く、その他のホウ酸化物を多く含む。この場合、特性としては試料5とほぼ同等であり、試料151〜154には及ばなかった。
(実施例5)
表12に示すように、M2粉末、鉄族金属粉末、ホウ酸化物粉末の、ヘンシェルミキサーでの混合時間を変えて、試料104と同様の試料を複数作製した。その結果、M1(Cu)およびM2(W)などの粒界に存在するホウ酸化物の割合が互いに異なる、5種類の試料No.301〜305が得られた。得られた試料の模式図を図1に示す。図1からわかるように、これらの試料は、タングステン(およびタングステンと鉄族金属の合金)同士がネッキングし、その粒子同士の間にCuが充填された基本組織を有していた。また、ホウ酸化物はそれらの粒界に粒状で多く存在したが、一部はWやCuの粒子中にも存在した。このホウ酸化物の存在する率は、それぞれの試料をSEM(走査型電子顕微鏡)観察し、前記結晶粒界に存在するホウ酸化物と、粒子(結晶)内に存在するホウ酸化物との面積比から求めた。これら試料の放電特性は、粒界に存在するホウ酸化物の割合が0.5体積部以上であるほうが有利であった。試料305は、比較例に比べて、加工速度、消耗率ともに優れているが、試料301〜304よりは劣る結果となった。
Figure 0005054854
(実施例6)
スケルトン用の原料であるホウ酸化物の粒子を、アトライターにて混合前に粉砕した。粉砕時間を変えることによって5種類の粒子径を得た。それぞれの粒子径を表13に示す。
これらの粒子径の異なる5種のホウ酸化物粉末を用いて、試料401〜405を作製した。いずれの試料も20質量部のCu、79質量部のW、1質量部のNi、1.4外部質量部のSrB24からなる。異なるのはホウ酸化物の粒子径のみである。これらを実施例2と同様にして試験および評価を行なったところ表14に記載の結果が得られた。
原料のホウ酸化物の粉末粒子径が大きいほど、面粗度が粗くなるので放電特性の低下につながる。望ましい範囲は、試料401〜404のホウ酸化物に見られるように、平均粒子径が20μm以下であり、最大粒子径が150μm以下であった。試料405は、比較例より明らかに加工速度、消耗率ともに優れているが、試料401〜402よりは劣る結果となった。
Figure 0005054854
Figure 0005054854
以上、説明したように、本発明の実施形態によれば、Cu(Ag)−W(Mo)系材料に、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、ランタニドのホウ酸化物と、鉄族金属とを適切な量だけ添加することによって放電加工用電極が作製される。このようにして得られた放電加工用電極を用いれば、酸化物やホウ化物を添加した放電加工用電極を用いる場合に比べ、加工速度、電極消耗率を向上することができる。また、好ましい実施形態において、ホウ酸化物として、「M3225」「M3B24」で表わされるホウ酸化物を主として用いることにより、放電特性を特に向上させることができる。
本発明の放電加工用電極は、例えば、型彫り放電加工に用いられる電極として好適に利用される。

Claims (7)

  1. 放電加工に用いる放電加工用電極であって、下記の(A)、(B)および(C)を含み、
    前記(A)、(B)および(C)の質量の和が総質量の95質量%以上100質量%以下を占める材料からなる放電加工用電極であって、
    (A):5〜40質量部のM1、
    (B):前記(A)と合計して100質量部となるM2金属であって、M2を必ず含み、かつ、M2と鉄族金属の合金または鉄族金属の単体を含むM2金属、および
    (C):前記(A)と前記(B)との合計質量100質量部に対して、0.05〜8外部質量部のM3のホウ酸化物
    ただし、M1はCuまたはAgのうちの少なくとも1つまたはそれらの合金
    M2はWまたはMoのうちの少なくとも1つまたはそれらの合金
    M3はMg、Ca、Sr、Ba、および希土類金属からなる群から選択された少なくとも1つ
    である、放電加工用電極。
  2. 前記鉄族金属の単体の質量と、前記M2と鉄族金属の合金の質量との合計が、前記(A)の質量と前記(B)の質量との合計に対して、0.05〜2.5質量%である請求項1に記載の放電加工用電極。
  3. 下記の(D)および(E)をさらに含み、
    前記(A)、(B)、(C)および前記(D)、(E)の質量の和が、総質量の95質量%以上100質量%以下を占める材料からなり、
    (D):前記(A)の質量と前記(B)の質量との合計を100質量部としたときに、前記(A)の質量と(B)の質量との合計に対して0.1〜5外部質量部の複合酸化物であって、前記M2と、前記鉄族金属と、Ca、Sr、Baおよび希土類金属のうちの少なくとも1つとを含む複合酸化物
    (E):前記(A)の質量と前記(B)の質量との合計を100質量部としたときに、前記(A)の質量と(B)の質量との合計に対して0.1〜3質量部の酸化ホウ素
    である、請求項1または2に記載の放電加工用電極。
  4. 前記(C)のホウ酸化物は、M3abcで表すことができ、
    a=2、b=2、c=5であるホウ酸化物の割合が、ホウ酸化物の全体積を1とした場合に0.5体積部以上0.99体積部以下である請求項1から3のいずれかに記載の放電加工用電極。
  5. 前記(C)のホウ酸化物は、M3abcで表すことができ、
    a=2、b=2、c=5で示され、x体積部を占める第1のホウ酸化物と、
    a=1、b=2、c=4で示され、y体積部を占める第2のホウ酸化物と、
    前記第1のホウ酸化物と前記第2のホウ酸化物とのいずれとも異なる第3のホウ酸化物であって、z体積部を占める第3のホウ酸化物とを含み、
    前記x、y、zは、下記(1)〜(3)の関係式を満たす、請求項1から4のいずれかに記載の放電加工用電極。
    (1)x≧0.1、y≧0.1
    (2)x+y≧0.5
    (3)x+y+z=1
  6. 前記(C)のホウ酸化物の総体積を1体積部とした場合に、M1、M2、鉄族金属の単体、M2と鉄族金属の合金の粒界に、前記ホウ酸化物の0.5体積部以上が分散している請求項1から5のいずれかに記載の放電加工用電極。
  7. 前記(C)のホウ酸化物の平均粒子径が0μm超20μm以下であり、かつ、最大粒子径が0μm超150μm以下である請求項1から6のいずれかに記載の放電加工用電極。
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