次に、本発明の好適な実施の形態にかかる物品取得ゲーム装置について図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施の形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
図1は、本発明の実施の形態にかかる物品取得ゲーム装置の外観構成を示す斜視図、図2は、図1に示す物品配置部からプレートを取り除いた状態を示す斜視図、図3は、図1に示す物品収納部内に配設される物品配置部を構成する部品を示す斜視図、図4は、図3に示す物品配置部の変形例を示す斜視図、図5は、図1に示す物品取得部の構成を示す正面図、図6は、図5に示す物品取得部の一部を示す正面図、図7は、図5に示す物品取得部を左右方向(X方向)及び前後方向(Y方向)へ移動させる水平移動装置周辺の構成を示す斜視図、図8及び図9は、図5に示す物品取得部を上下方向(Z方向)に移動させる昇降装置の一部の構成を示す斜視図、図10は、図1に示す物品取得ゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。なお、前記各図では、説明を判り易くするため、各部材の厚さやサイズ、拡大・縮小率等は、実際のものとは一致させずに記載した。
図1〜図10に示すように、本実施の形態にかかる物品取得ゲーム装置1は、略長方体形状の基台2と、基台2の上に設けられた略箱型の物品収容部3と、物品収容部3内に着脱可能に配設され、図示しない物品(例えば、景品等)が配置される物品配置部4と、物品収容部3内に配置され、物品配置部4を支持する支持部9と、物品収容部3内の上側に配設され、物品収容部3内を移動可能であると共に、物品を取得し且つ取得した物品を解放可能な物品取得部5と、を備えて構成されている。
この物品取得ゲーム装置1は、図1及び図2に示すように、物品収容部3の内部が、図1及び図2でいう左側半分(物品収容部3の正面に向かって左側半分)の領域である物品取得ゲーム領域1Aと、図1及び図2でいう右側半分の領域である物品取得ゲーム領域1Bとなっており、一度に2人のプレーヤがプレイ可能となっている。なお、本実施の形態では、物品取得ゲーム領域1A及び1Bは、物品配置部4の配設状態が異なる(物品取得ゲーム領域1Aでは水平な状態、物品取得ゲーム領域1Bでは傾斜した状態)以外は同様の構成を備えているため、物品取得ゲーム領域1Aについて説明する。
基台2には、操作卓11が設けられており、この操作卓11には、ゲームを行う際にコインを投入するためのコイン投入口12が設けられている。また、この操作卓11には、ゲーム時にプレーヤが、後述する物品取得部5を左右方向(X方向)の所望位置に移動させる操作を入力するための第1の操作スイッチ13Xと、その後、プレーヤが物品取得部5を前後方向(Y方向)の所望位置にまで移動させる操作を入力するための第2の操作スイッチ13Yが設けられている。そして、第1の操作スイッチ13X及び第2の操作スイッチ13Yには、図示しない駆動基板に実装されている制御回路等を含む動作制御手段100(図10参照)が接続されている。さらにまた、操作卓11には、各種設定等を行う際にICタグ(図示せず)からの情報が入力されるICタグ情報入力部98が配設されており、このICタグ情報入力部98も動作制御手段100に接続されている。
また、基台2の前面側には、後に詳述する物品排出部20と連通する物品取出口15が設けられており、物品排出部20から排出された物品を、この物品取出口15から取り出し得るようになされている。なお、この物品取出口15には、例えば、プレーヤが開閉可能な図示しない扉を設けておき、物品落下口120から落下した物品が物品取出口15から外部に飛び出すことを防止することもできる。
さらにまた、基台2の前面側には、開閉扉16が設けられている。そしてこの開閉扉16の施錠を解除して開けた内側には、この物品取得ゲーム装置1に対して各種設定等を行うためのスイッチパネル(図示せず)や液晶タッチパネル(図示せず)等が収納されており、管理者がこれらスイッチパネルや液晶タッチパネルの表示内容を目視確認しながら、各種事項を所望状態に設定することができるようになされている。
物品収容部3は、その内部に収容された物品をプレーヤが目視することができるよう、前面及び両側面が透明な樹脂またはガラスの板状部材から形成されている。また、物品収容部3の背面17は、パネル板、鏡面状の板状部材、装飾が施された板状部材等により形成されている。この物品収容部3には、例えば、引戸または観音開き方式の扉(図示せず)が設けられており、店舗の店員がこの扉を開けてキャラクタ等のぬいぐるみや、雑貨等の物品(景品)を物品収容部3内に収容することができるようになされている。
また、この物品収容部3の床面の前面側には、物品収容部3内に開口され且つ物品取出口15と連通し、後に詳述する物品配置部4から落下した物品を受領して物品取出口15に排出するための物品排出部20が形成されている。
支持部9は、図1及び図2に示すように、物品取得ゲーム領域1Aの背面17の右側に配設された第1の支持部材18Aと、物品取得ゲーム領域1Aの背面17の左側に配設された第1の支持部材18Bと、物品取得ゲーム領域1Aの前面の右側に配設された第2の支持部材19Aと、物品取得ゲーム領域1Aの前面の左側に配設された第2の支持部材19Bと、を備えて構成されている。すなわち、物品取得ゲーム領域1Aの四隅のうち、物品収容部3内の背面17側の各々の隅に第1の支持部材18A及び18Bが、前面側の各々の隅に第2の支持部材19A及び19Bがそれぞれ配設されている。
第1の支持部材18A及び18Bは、後に詳述する物品配置部4の構成要素である枠体14の角部に形成された第1の係合部24及び25(図3及び図4参照)が各々挿入されて着脱可能に係合する第1の被係合部28が上下方向に互いに所定の間隔をおいて複数配設されている。また、第1の支持部材18A及び18Bには、第1の被係合部28の背面17側に連通すると共に、第1の係合部24及び25が移動可能に挿入される連通穴21が各々形成されている。この構成により、第1の係合部24及び25は、連通穴21A及び21Bを介して、複数の第1の被係合部28のうち、任意の高さに形成された第1の被係合部28に挿入可能となる。
第2の支持部材19A及び19Bは、後に詳述する物品配置部4の構成要素である枠体14の角部に形成された第2の係合部26及び27(図3及び図4参照)が各々挿入されて着脱可能に係合する図示しない凹部かなる第2の被係合部が上下方向に互いに所定の間隔をおいて複数配設されている。
物品配置部4は、支持部9に着脱可能に支持される略四角形の枠体14と、枠体14の任意の位置に着脱可能に取付けられる棒状部材31と、枠体14に配設された棒状部材31上に着脱可能に配設される略長方形状のプレート121A及び121Bと、略正方形状のプレート121CA及び121Dと、を備えて構成されている。
枠体14は、円筒形状のパイプ材からなり、その4つの角部には、第1の係合部24及び25,第2の係合部26及び27が各々形成されている。棒状部材31は、円筒形状のパイプ材からなり、その両端には、ロック部材37が取付けられており、このロック部材37によって、枠体14の任意の位置に着脱可能に取付けられている。
プレート121A〜121Dは、物品載置面となる面の裏面に配設された取付具122を介して枠体14及び棒状部材31に着脱可能に固定することができる。そして、プレート121A〜121Dが配設されていない領域が物品落下口120となる。すなわち、物品落下口120は、図1及び図3に示すレイアウトの場合、プレート121Aと、プレート121Cと、枠体14とによって画定されることになる。なお、プレート121A〜121Dの枠体14及び棒状部材31に対する固定位置や、サイズ等を任意に選択する(変更する)ことで、物品落下口120の位置やサイズを簡単に変更することができる。
なお、上述した物品配置部4を支持部9に支持させる方法の1つとして、先ず、枠体14に形成された第1の係合部24及び25を、第1の支持部材18A及び18Bに形成された連通穴21A及び21Bに各々挿入し、連通穴21A及び21B内を上下方向に移動させて、複数の第1の被係合部28のうちから所望の高さに位置している第1の被係合部28を選択し、これらの第1の被係合部28に、第1の係合部24及び25を各々仮に係合させる。次に、第2の支持部材19A及び19Bに形成された複数の第2の被係合部(図示せず)のうちから所望の高さに位置している第2の被係合部を選択し、選択した第2の被係合部に第2の係合部26及び27を各々挿入して係合させればよい。そして、第1の係合部24及び25を係合させる高さと、第2の係合部26及び27を係合させる高さを選択することで、物品配置部4を水平な状態に配置(物品取得ゲーム領域1A参照)したり、斜めに傾けて配置(物品取得ゲーム領域1B参照)したりすることができ、レイアウトに変化を持たせることができる。
物品取得部5は、物品収容部3内を左右方向(図1及び図2に示す矢印X方向)、前後方向(図1及び図2に示す矢印Y方向)、及び上下方向(図1及び図2に示す矢印Z方向:垂直方向)に移動可能であると共に、物品を取得し且つ取得した物品を解放可能な物品取得部本体8と、この物品取得部本体8をプレーヤの操作に応じて物品収容部3内で左右方向及び前後方向に移動させる水平移動装置6(図7参照)と、物品取得部5を昇降させる昇降装置7(図8及び図9参照)とを備えて構成されている。なお、この物品取得部5は、後に詳述するが、動作制御手段100によって制御された水平移動装置6及び昇降装置7の駆動により上下左右に自動的に移動する他、物品解放位置設定モードの際に、管理者が手で直接移動させることもできるようになっている。
物品取得部本体8は、特に図5及び図6に示すように、動力源としてのモータ50と、このモータ50の回転出力に基づいて一対の把持アーム51A及び51Bを開閉駆動するアーム開閉部52と、把持アーム51A及び51Bにより物品を把持する際の最大把持力を決定するばね部53A及び53Bとを有しており、モータ50を含む一部分がカバー58に覆われている。把持アーム51A及び51Bは、それぞれ基端部材54A及び54Bを介してブラケット55A及び55Bに各々傾動可能且つ着脱自在に取り付けられており、これらの把持アーム51A及び51Bの開放端には、爪56A及び56Bが各々固定されている。モータ50は、図10に示す動作制御手段100に接続されており、動作制御手段100によって、その駆動が制御されている。なお、本実施の形態では、これらの把持アーム51A及び51Bは、左右方向(X方向)に開閉するよう構成されている。
モータ50の出力軸の先端部にはピニオン61が取付けられると共に、アーム開閉部52の内面には、このピニオン61と噛み合うように、ばね部53A及び53Bと略並行にラック62が固着されており、モータ50を正転駆動または逆転駆動することによって、ラック62と一体にアーム開閉部52を基端部材54A及び54Bに向かう方向またはこれと逆方向に移動させ得るようになされている。さらにばね部53A及び53Bは、コイルばね63と棒状のピン64とから構成されており、ピン64の一端がアーム開閉部52に設けられたばね受け部材65に取付けられている。また、ピン64の他端は、コイルばね63の一端63Aからコイルばね63の中に挿入されて固定されており、ピン64のほぼ中央部には、コイルばね63の他端63Bから抜け落ちることを防止するための図示しない係止部が形成されている。
このような構成により、把持アーム51A及び51Bの開動作時に、基端部材54A及び54Bがアーム開閉部52に押されて把持アーム51A及び51Bを開放させる方向に移動する際に、ピン64の係止部がコイルばね63の他端63Bに到達するまで、コイルばね63を伸長させることなくピン64が開放方向に移動するので、コイルばね63が伸びて付勢力を発生することを防止できる。また、ラック62の移動によりアーム開閉部52に設けられたばね受け部材65が移動して、コイルばね63を伸長させようとした際に、前記係止部がコイルばね63の他端63Bに到達するまで、ピン64のみがアーム開閉部52と共に移動することで、コイルばね63が伸びることを防止できる。
この物品取得部本体8は、初期状態では、把持アーム51A及び51Bが閉じられている。そして把持アーム51A及び51Bの開放動作時は、モータ50が正転駆動することにより、ピニオン61が時計方向に回転し、これによりラック62及びアーム開閉部52が基端部材54A及び54Bに向かって移動する。この結果、アーム開閉部52の一端部に基端部材54A及び54Bが押されて把持アーム51A及び51Bが開放する。一方、把持アーム51A及び51Bの閉動作時は、モータ50が逆転駆動することにより、ピニオン61が反時計方向へ回転し、これによりラック62及びアーム開閉部52が物品取得部本体8の中央部に向かって移動する。この結果、このアーム開閉部52の移動に伴って把持アーム51A及び51Bが閉じられる。なお、モータ50は、ラック62及びアーム開閉部52が初期状態の位置に来るまで回転を続ける。
また、物品取得部本体8の上部には、物品取得部本体8を昇降させる昇降装置7が取付けられている。昇降装置7は、特に図8及び図9に示すように、物品取得部本体8の上部に取付けられ且つ上下方向に伸縮可能な伸縮部70と、伸縮部70の上部に固定され且つ伸縮部70を伸縮させて物品取得部本体8の昇降を行う昇降部80とを備えている。
伸縮部70は、図8に示すように、順次小径となる4本のパイプ71A〜71Dを入子式に摺動自在に嵌合させたものである。物品取得部本体8側に配設されたパイプ71Dの下端には、カプラ73のボス74が嵌入固定されている。このカプラ73の先には、ブラケット89(図5参照)を介して物品取得部本体8が連結されている。この伸縮部70は、4本のパイプ71A〜71Dを入子式に摺動させて全体の長さ(上下方向の長さ)を変更することで、物品取得部本体8を昇降させる。
具体的には、パイプ71A〜71Cには、軸方向に延びた長孔72A〜72Cが各々形成されている。パイプ71Bの上部には、長孔72Aを貫通して長孔72Aを上下方向に移動可能な貫通ピン66Bが固定され、パイプ71Cの上部には、長孔72Bを貫通して長孔72Bを上下方向に移動可能な貫通ピン66Cが固定され、パイプ71Dの上部には、長孔72Cを貫通して長孔72Cを上下方向に移動可能な貫通ピン66Dが固定されている。そして、貫通ピン66Bが長孔72A内を、貫通ピン66Cが長孔72B内を、貫通ピン66Dが長孔72C内を、それぞれ下方に移動することで、パイプ71Bはパイプ71Aから、パイプ71Cはパイプ71Bから、パイプ71Dはパイプ71Cから、それぞれ下方に延出し、伸縮部70の全体の長さが長くなるようになっている。また、貫通ピン66B〜66Dが、長孔72A〜72C内を、それぞれ上方に移動することで、伸縮部70の全体の長さが短くなるようになっている。これらの貫通ピン66B〜66Dは、長孔72A〜72Cを上下方向に各々移動可能であるが、パイプ71A〜71Cの周方向には移動しないため、パイプ71A〜71Dが、互いに周方向に回転することはない。したがって、物品取得部本体8も回転することはない。なお、伸縮部70は、物品取得部本体8の把持アーム51A及び51Bの下端で、回動板24A〜24Fに荷重をかけることが可能な位置まで下降することが可能となっている。
また、パイプ71Aの軸心方向の略中央部には、後に詳述するが、物品取得部本体8の物品解放位置を設定する物品解放位置設定モードを開始させるための開始スイッチ99が配設されている。この開始スイッチ99は、管理者が、物品取得部5を手動で直接移動させる際に、パイプ71Aを握ることで押圧できるようになっている。
昇降部80は、図9に示すように、キャリア81に搭載された巻取り巻戻し装置82と、この巻取り巻戻し装置82によって巻き取られるワイヤ83とからなり、ワイヤ83は、伸縮部70の内側を通過するようになっており、巻取り巻戻し装置82によって巻き取られる長さに応じて、伸縮部70の全体の長さ(上下方向の長さ)を変更するようになっている。巻取り巻戻し装置82は、ワイヤモータ84と、ウオーム85と、ウオームギヤ86と、ワイヤリール87と、ガイドリール88とから構成されている。ワイヤ83は、ワイヤリール87から繰り出され、ガイドリール88の周囲を巻いた後、伸縮部70の内側に導入され、パイプ71Dの出口端の所でパイプ内を上下動可能な円柱状のコネクタ76に結合されている。このコネクタ76は、中心に受け孔77を有し、この受け孔77の中にスイッチ作動子75を下端に固着した心棒78の上端が結合されている。スイッチ作動子75の上には、心棒78を取り囲むようにコイルスプリング79が装着されている。ブラケット89の中央部には、ワイヤ83の下降を制限するZ方向リミットスイッチ90がセットされている。
Z方向リミットスイッチ90は、ワイヤモータ84を駆動する電気回路内に組み込まれた常閉スイッチであり、図10に示す動作制御手段100及び位置設定手段103に接続されている。このZ方向リミットスイッチ90は、下方向の移動限界位置を検出する下方向リミットスイッチ90Dと、上方向の移動限界位置を検出する上方向リミットスイッチ90Uから構成されている。
下方向リミットスイッチ90Dは、昇降装置7による物品取得部本体8の下降動作時に物品取得部本体8が底付き状態となったことを検出する。具体的には、本実施の形態にかかる物品取得ゲーム装置1の場合、Z方向移動用モータ106Zがワイヤ83を順次送り出せば、物品取得部本体8は、ワイヤ83の送り出し量に応じた分だけ下降する。このようにして下降した物品取得部本体8が、例えば、物品や、物品配置部4の上面に当たり、その上に載った状態となった場合、物品取得部本体8の下降は、そこで一端止まるが、Z方向移動用モータ106Zが引き続きワイヤ83を送り出すため一時的にワイヤ83の張力がなくなり弛んだ状態となる。下方向リミットスイッチ90Dは、このワイヤ83が弛んだ状態を検出することで、物品取得部本体8が下方向の移動限界位置まで下降したことを把握する。そして、下方向リミットスイッチ90Dは、物品取得部本体8が、下方向の移動限界位置まで移動した時に、これに応じた移動限界検出信号を動作制御手段100または位置設定手段103に出力する。一方、上方向リミットスイッチ90Uは、物品取得部本体8が、上方向の移動限界位置まで移動した時に、これに応じた移動限界検出信号を動作制御手段100または位置設定手段103に出力する。
なお、この昇降部80は、後に詳述する水平移動装置6の物品取得部用基台161内(図7参照)に収容されている。また、図8に示す符号91は、物品取得部本体8のモータ50に給電するケーブルである。
水平移動装置6は、物品収容部3の内部上方に左右方向(X方向)に固定配置された一対の左右移動用固定レール162と、この左右移動用固定レール162にスライド自在に、かつ前後方向(Y方向)に取けられた前後移動用可動レール163と、この前後移動用可動レール163にスライド自在に取付けられた物品取得部用基台161とを備えている。
前後移動用可動レール163は、X方向移動用モータ106X(図10参照)の回転出力に基づいて左右移動用固定レール162に沿って左右方向(X方向)に移動させることができ、物品取得部用基台161は、Y方向移動用モータ106Y(図10参照)の回転出力基づいて前後移動用可動レール163に沿って前後方向(Y方向)に移動させることができる。また、Z方向移動用モータ106Z(図10参照)は、その回転出力に基づいて、昇降装置7の巻取り巻戻し装置82を駆動させ、伸縮部70を伸縮させることができる。したがって、X方向移動用モータ106X、Y方向移動用モータ106Y及びZ方向移動用モータ106Zを所望状態に作動することによって、物品取得部本体8を物品収容部3内の所望位置に移動させることができる。これらX方向移動用モータ106X、Y方向移動用モータ106Y及びZ方向移動用モータ106Zは、図10に示す動作制御手段100に接続されている。
また、左右移動用固定レール162のX方向の移動限界位置には、X方向リミットスイッチ107X(図10参照)が、前後移動用可動レール163のY方向の移動限界位置には、Y方向リミットスイッチ107Y(図10参照)が、それぞれ設けられている。そして、X方向リミットスイッチ107X及びY方向リミットスイッチ107Yは、図10に示す動作制御手段100及び位置設定手段103に接続されている。これらX方向リミットスイッチ107X及びY方向リミットスイッチ107Yは、物品取得部本体8が、左右方向(X方向)及び前後方向(Y方向)の各々の移動限界位置まで移動した時に、これに応じた移動限界検出信号を動作制御手段100または位置設定手段103に出力する。
なお、物品取得部5のX方向、Y方向、Z方向の位置は、物品収容部3内に配設されている図示しないエンコーダによって測定される。
動作制御手段100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)からなるマイクロコンピュータの構成を有しており、この動作制御手段100には、図10に示すように、前述した操作部としての第1の操作スイッチ13X及び第2の操作スイッチ13Yの他、X方向移動用モータ106X、Y方向移動用モータ106Y、Z方向移動用モータ106Z、物品取得部本体8のアーム51A及び51Bを開閉させるモータ50、X方向リミットスイッチ107X、Y方向リミットスイッチ107Y、Z方向リミットスイッチ90、例えば不揮発性メモリからなる記憶部101、ネットワークを介して外部機器と通信するためのインタフェースである通信部102、物品取得部本体8の把持アーム51A及び51Bが取得した物品を解放する物品解放位置を設定する位置設定手段103、タイマ104、ICタグ情報入力部98、位置設定手段103に物品解放位置設定モードの開始を指令する開始スイッチ99等が接続されている。
次に、管理者が、物品取得部本体8の把持アーム51A及び51Bが取得した物品を解放する物品解放位置を、物品取得部5を直接手で移動させること設定する方法について、図11に記載したすフローチャートに示す物品解放位置設定処理手順にしたがって説明する。なお、本実施の形態では、物品取得ゲーム領域1Aにおける物品落下口120を、図1及び図3に示す位置(物品取得ゲーム装置1に向かって左側前方)から、図4に示す位置(物品取得ゲーム領域1Aの略中央部)に変更したため、物品取得部本体8の物品解放位置が物品落下口120の上方となるように、物品取得部本体8の物品解放位置を設定する場合について説明する。
先ず、管理者が物品取得部5を直接手で移動させるため、物品取得部5のパイプ71Aを握り、開始スイッチ99を押圧する。位置設定手段103は、ステップSP1001において開始スイッチ99が押されたことを認識する(ステップSP1001:YES)と、物品解放位置設定モードを開始し、ステップSP1002に進む。一方、開始スイッチ99が押されていない(ステップSP1001:NO)間は、位置設定手段103による物品解放位置設定モードは開始されない。
ステップSP1002では、物品取得部5が管理者によってX方向に移動されたか否かを判断する。この時、タイマ104により時間が測定され、物品取得部5が所定時間以内にX方向に移動されなかった(ステップSP1002:NO)場合は、ステップSP1005に進んで、図示しないエンコーダによって現在の物品取得部5のX座標を求め、この値を記憶部101に記憶させる。
一方、物品取得部5がX方向に移動された(ステップSP1002:YES)場合は、位置設定手段103は、ステップSP1003に進んで、対応するX方向リミットスイッチ107Xからの移動限界検出信号に基づいて、物品取得部5がX方向の移動限界位置にまで移動し終えたか否かを判断する。また、位置設定手段103は、続くステップSP1004において、物品取得部5のX方向への移動が停止したか否かを判断する。そして、これらステップSP1003及びステップSP1004において共に否定結果(ステップSP1003:NO、ステップSP1004:NO)を得ると、ステップSP1003に戻る。ステップSP1003またはステップSP1004のいずれかにおいて肯定結果(ステップSP1003:YESまたはステップSP1004:YES)を得ると、ステップSP1005に進んで、図示しないエンコーダによって現在の物品取得部5のX座標を求め、この値を記憶部101に記憶させる。
次に、ステップSP1006に進み、物品取得部5が管理者によってY方向に移動されたか否かを判断する。この時、タイマ104により時間が測定され、物品取得部5が所定時間以内にY方向に移動されなかった(ステップSP1006:NO)場合は、ステップSP1009に進んで、図示しないエンコーダによって現在の物品取得部5のY座標を求め、この値を記憶部101に記憶させる。
一方、物品取得部5がY方向に移動された(ステップSP1006:YES)場合は、位置設定手段103は、ステップSP1007に進んで、対応するY方向リミットスイッチ107Yからの移動限界検出信号に基づいて、物品取得部5がY方向の移動限界位置にまで移動し終えたか否かを判断する。また、位置設定手段103は、続くステップSP1008において、物品取得部5のY方向への移動が停止したか否かを判断する。そして、これらステップSP1007及びステップSP1008において共に否定結果(ステップSP1007:NO、ステップSP1008:NO)を得ると、ステップSP1007に戻る。ステップSP1007またはステップSP1008のいずれかにおいて肯定結果(ステップSP1007:YESまたはステップSP1008:YES)を得ると、ステップSP1009に進んで、図示しないエンコーダによって現在の物品取得部5のY座標を求め、この値を記憶部101に記憶させる。
次に、ステップSP1010に進み、物品取得部5が管理者によってX方向に移動されたか否かを再び判断する。このステップSP1010により、管理者が、先に物品取得部5をX方向、Y方向のいずれの方向に移動させても、物品取得部5の物品解放位置を設定することができる。この時、タイマ104により時間が測定され、物品取得部5が所定時間以内にX方向に移動されなかった(ステップSP1010:NO)場合は、ステップSP1011に進む。一方、物品取得部5がX方向に移動された(ステップSP1010:YES)場合は、再びステップSP1003に戻る。
次に、ステップSP1011では、物品取得部5が管理者によってZ方向に移動されたか否かを判断する。この時、タイマ104により時間が測定され、物品取得部5が所定時間以内にZ方向に移動されなかった(ステップSP1011:NO)場合は、ステップSP1015に進んで、図示しないエンコーダによって現在の物品取得部5のZ座標を求め、この値を記憶部101に記憶させる。
一方、物品取得部5がZ方向に移動された(ステップSP1011:YES)場合は、位置設定手段103は、ステップSP1012に進んで、対応する下方向リミットスイッチ90Dからの移動限界検出信号に基づいて、物品取得部5が下方向(Z方向)の移動限界位置にまで移動し終えたか否かを判断する。また、位置設定手段103は、続くステップSP1013に進んで、対応する上方向リミットスイッチ90Uからの移動限界検出信号に基づいて、物品取得部5が上方向(Z方向)の移動限界位置にまで移動し終えたか否かを判断する。そしてまた、位置設定手段103は、続くステップSP1014に進んで、物品取得部5のZ方向(下方向または上方向)への移動が停止したか否かを判断する。そして、これらステップSP1012、ステップSP1013、ステップSP1014において共に否定結果(ステップSP1012:NO、ステップSP1013:NO、ステップSP1014:NO)を得ると、ステップSP1012に戻る。
ステップSP1012、ステップSP1013、ステップSP1014のいずれかにおいて肯定結果(ステップSP1012:YESまたはステップSP1013:YESまたはステップSP1014:YES)を得ると、ステップSP1015に進んで、図示しないエンコーダによって現在の物品取得部5のZ座標を求め、この値を記憶部101に記憶させる。その後、ステップSP1016に進み、管理者がパイプ71Aの把持を停止し、開始スイッチ99が解放された(ステップSP1016:YES)場合、物品解放位置設定モードが終了する。一方、管理者がパイプ71Aの把持している(ステップSP1016:NO)場合は、ステップ1002に戻る。
このようにして、位置設定手段103は、管理者が手で物品取得部5を直接移動させた位置の座標(X、Y、Z)を、把持アーム51A及び51Bが取得した物品を解放する物品解放位置として取得し、この情報を動作制御手段100に入力することができる。したがって、従来の物品取得ゲーム装置のように、管理者が物品落下口120の位置を、例えば、ボタン操作等によって入力する場合に比べ、物品取得部5の物品解放位置を直感的あるいは無造作に設定することができ、設定作業を簡略化することができる結果、管理者の負担を軽減することができる。したがって、物品落下口120の位置や、物品取得部5のホームポジション等を簡単に変更することができるようになる。
なお、本実施の形態では、物品解放位置設定モードを開始するための入力情報(第1の情報)として、管理者がパイプ71Aに配設された開始スイッチ99を押圧したことを示す情報を用いた場合について説明したが、これに限らず、物品解放位置設定モードを開始するための入力情報として、例えば、ICタグ情報入力部98にICタグから入力された情報を用いる等、他の方法により入力された情報を用いてもよい。
また、本実施の形態では、物品解放位置設定モードである場合に、第1の操作スイッチ13X、第2の操作スイッチ13Yを用いて、物品取得部5の物品解放位置を設定することもできる。
また、本実施の形態では、X方向、Y方向、Z方向のうち、管理者が手で物品取得部5を所定時間内に移動させなかった方向の物品解放位置としての座標は、現在の物品取得部5の座標を物品解放位置とした場合について説明したが、これに限らず、X方向、Y方向、Z方向のうち、管理者が手で物品取得部5を所定時間内に移動させなかった方向の物品解放位置としての座標は、例えば、予め設定されている値を使用することもできる。
そしてまた、本実施の形態では、図示しないエンコーダによって物品取得部5の座標を求め、この座標の位置を物品取得部5の物品解放位置とする場合について説明したが、これに限らず、例えば、求めた物品取得部5のX座標及びY座標が含まれる所定領域のうち、予め設定されている座標を物品取得部5の物品解放位置としてもよい。あるいは、物品配置部4を所定分割した複数のブロックに分け、求めた物品取得部5のX座標及びY座標が含まれるブロックの中央部分を物品取得部5の物品解放位置としてもよく、求めた物品取得部5のX座標またはY座標(行または列)が含まれるブロックの中央部分を物品取得部5の物品解放位置とする等、任意の方法により物品解放位置を決定することができる。さらにまた、物品取得部5の物品解放位置は、物品落下口120の中央部に限らず、把持アーム51A及び51Bから解放された物品が、物品落下口120を通過可能であれば、物品落下口120の中央部からずれた位置であってもよい。
また、予め設定された複数の物品解放位置候補を記憶部101に記憶させておき、物品取得部5の物品解放位置としての座標(位置情報)と、記憶部101に記憶されている物品解放位置候補とを比較して、前記座標(位置情報)に最も近い物品解放位置候補を物品取得部5の位置情報として選択する位置情報補正手段を備えていてもよい。
さらにまた、本実施の形態にかかる位置設定手段103は、例えば、図12に記載したフローチャートに示すように、ステップSP1002とステップSP1003との間に、図示しないエンコーダによってその時点での物品取得部5のX座標を求め、この値を記憶部101に記憶させるステップSP2001を挿入し、実際のゲームにおいて、物品取得部5が物品取得動作を行った後、物品解放位置に移動する際の移動ルートを決定する経路用X座標として使用することもできる。なお、この経路用X座標は、移動ルートを決定するために最低限必要な箇所で求めればよい。同様に、ステップSP1006とステップSP1007との間に、図示しないエンコーダによってその時点での物品取得部5のY座標を求め、この値を記憶部101に記憶させるステップSP2002を挿入し、実際のゲームにおいて、物品取得部5が物品取得動作を行った後、物品解放位置に移動する際の移動ルートを決定する経路用Y座標として使用することもできる。この経路用Y座標も、移動ルートを決定するために最低限必要な箇所で求めればよい。このようにすることで、例えば、プレーヤが物品取得部5によって物品を取得した際に、物品が把持アーム51A及び51Bから下方に吊り下げられた状態となっていても、当該物品が他の物品やレイアウト品等に緩衝しないルートで物品取得部5を物品解放位置に移動させることができる。
また、経路用X座標及び経路用Y座標を求めることで、例えば、経路用X座標及び経路用Y座標が含まれる所定領域を物品取得部5の稼働エリアとして記憶部101に記憶させておき、実際のゲーム時に、物品取得部5が稼働エリア外に移動しないように動作制御手段100によって制御することもできる。このようにすることで、例えば、物品取得部5がレイアウトエリアに侵入することを防止することもできる。また、稼働エリア外のレイアウトエリアのレイアウトを自由に設定することもできる。
そしてまた、物品取得部5の物品解放位置の設定、移動ルートや稼働エリアの設定は、管理者が物品取得部5を直接手動させる方法の他、例えば、図13に示すように、位置設定手段103にタッチスクリーン500を接続し、このタッチスクリーン500に、物品収容部3の平面を仮想的に表示し、タッチペン501により、物品落下口120に相当する領域を囲む(なぞる)等して、位置設定手段103に物品落下口120が存在する領域を認識させ、例えば、この領域の中央部を物品取得部5の物品解放位置とする、または、この領域の中央部が含まれるブロックの中央部分を物品取得部5の物品解放位置とする、あるいは、前記領域に最も多く含まれるブロックの中央部分を物品取得部5の物品解放位置とする、または、前記位置情報補正手段により、この領域の中央部の座標と、記憶部101に記憶されている物品解放位置候補とを比較して、前記座標(位置情報)に最も近い物品解放位置候補を物品取得部5の位置情報として選択する等により、物品取得部5の物品解放位置を設定することができる。この場合、位置設定手段103は、物品収容部3の内部を認識して編集する編集手段を有しており、物品収容部3の平面は、この編集手段からの情報に基づいて仮想的にタッチスクリーン500に表示される。
また、タッチスクリーン500に、物品収容部3の平面を仮想的に表示し、タッチペン501により、物品取得部5の稼働エリアに相当する領域を囲む(なぞる)、移動ルートを書く等により、物品取得部5の移動ルートや稼働エリアを位置設定手段103に認識させてもよい。
また、本実施の形態では、図示しないエンコーダによって物品取得部5の座標を求めたが、これに限らず、例えば、物品取得部5に、レーザポインタ等を配設し、レーザポインタが照射された位置から物品取得部5の座標を求める、あるいは、物品収容部3内の所定位置に位置センサを配設し、この位置センサによって物品取得部5の座標を求める等、物品取得部5の座標は、様々な位置測定手段によって求めることができる。
なお、本実施の形態では、物品取得部5の物品解放位置として、物品落下口120の上方となる位置を設定したが、物品解放位置は、例えば、ホームポジション等、所望の位置として設定することができる。
そしてまた、本実施の形態では、物品解放位置設定モードを開始させるための開始スイッチ99をパイプ71Aに配設した場合について説明したが、これに限らず、開始スイッチ99は、例えば、水平移動装置6の物品取得部用基台161や、物品取得部本体8のカバー58等、任意の位置に配設することができる。
次に、図14及び図15に示す物品取得ゲーム実行処理手順にしたがって、プレーヤによる物品取得ゲームを物品取得ゲーム装置1に実行させる動作の一例について説明する。なお、本実施の形態では、物品取得ゲーム領域1Aにおいて物品取得ゲームを行う場合について説明する。したがって、図1に示すように、物品取得部5の初期位置(ホームポジション)は、物品取得ゲーム装置1に向かって左側前方とする。
先ず、動作制御手段100は、予め設定された1プレイ分の所定枚数のコインがコイン投入口12(図1及び図2参照)に投入されたことを認識すると、この物品取得ゲーム実行処理手順を開始する。先ず、ステップSP101では、操作卓11(図1及び図2参照)の第1の操作スイッチ13Xが押圧されるのを待ち受ける。そして、動作制御手段100は、プレーヤが第1の操作スイッチ13Xを押圧したことを第1の操作スイッチ13Xからの操作信号に基づいて認識(ステップSP101:YES)すると、ステップSP102に進む。
ステップSP102では、水平移動装置6のX方向移動用モータ106Xを作動させて、ホームポジションに位置していた物品取得部5の右方向(X方向)への移動を開始させる。次いで、動作制御手段100は、ステップSP103に進んで、対応するX方向リミットスイッチ107Xからの移動限界検出信号に基づいて、物品取得部5が右方向(X方向)の移動限界位置にまで移動し終えたか否かを判断する。また、動作制御手段100は、続くステップSP104において、第1の操作スイッチ13Xからの操作信号に基づいて、第1の操作スイッチ13Xの押圧が解除されたか否かを判断する。そして、動作制御手段100は、これらステップSP103及びステップSP104において共に否定結果(ステップSP103:NO、ステップSP104:NO)を得ると、ステップSP103に戻る。
一方、動作制御手段100は、ステップSP103またはステップSP104のいずれかにおいて肯定結果(ステップSP103:YESまたはステップSP104:YES)を得ると、ステップSP105に進んで、水平移動装置6のX方向移動用モータ106Xを停止させて物品取得部5の右方向(X方向)の移動を終了させ、この後、ステップSP106に進んで、操作卓11の第2の操作スイッチ13Yが押圧されるのを待ち受ける。
動作制御手段100は、第2の操作スイッチ13Yが押圧されたことを第2の操作スイッチ13Yからの操作信号に基づいて認識する(ステップSP106:YES)と、ステップSP107に進んで、水平移動装置6のY方向移動用モータ106Yを作動させて物品取得部5の後方向(Y方向)への移動を開始させる。
この後、動作制御手段100は、ステップSP108に進んで、Y方向リミットスイッチ107Yからの移動限界検出信号に基づいて、物品取得部5が後方向(Y方向)の移動限界位置にまで移動し終えたかを判断する。また、動作制御手段100は、続くステップSP109において、第2の操作スイッチ13Yからの操作信号に基づいて、第2の操作スイッチ13Yの押圧が解除されたか否かを判断する。そして、動作制御手段100は、これらステップSP108及びステップSP109において共に否定結果(ステップSP108:NO、ステップSP109:NO)を得ると、ステップSP108に戻る。
一方、動作制御手段100は、ステップSP108またはステップSP109のいずれかにおいて肯定結果(ステップSP108:YESまたはステップSP109:YES)を得ると、ステップSP110に進んで、水平移動装置6のY方向移動用モータ106Yを停止させて物品取得部5の後方向(Y方向)への移動を終了させる。その後、ステップSP111に進んで、物品取得部本体8のモータ50を作動させて物品取得部本体8に配設された把持アーム51A及び51Bを開放させる。
次いで、動作制御手段100は、ステップSP112において、水平移動装置6のZ方向移動用モータ106Zを作動させて物品取得部本体8の下降を開始させ、さらにこの後、ステップSP113に進んで、物品取得部本体8が下方向の移動限界位置にまで移動し終えるのを待ち受ける。一方、物品取得部本体8が下方向(Z方向)の移動限界位置にまで移動し終えたことを認識しない場合(ステップSP113:NO)は、ステップSP113に戻る。
そして、動作制御手段100は、下方向リミットスイッチ90Dからの移動限界検出信号に基づき、物品取得部本体8が下方向の移動限界位置にまで移動し終えたことを認識する(ステップSP113:YES)と、ステップSP114に進んで、水平移動装置6のZ方向移動用モータ106Zを停止させて物品取得部本体8の下降を終了させる。その後、ステップSP115に進み、物品取得部本体8のモータ50を作動させることにより把持アーム51A及び51Bを閉じる。この時、例えば、把持アーム51A及び51Bが物品に対し適切な位置に在れば、把持アーム51A及び51Bが物品を把持する。
その後、ステップSP116に進み、Z方向移動用モータ106Zを作動させて物品取得部本体8の上昇を開始させる。この後、ステップSP117に進んで、物品取得部本体8が上方向(Z方向)の移動限界位置にまで移動し終えるのを待ち受ける。次に、動作制御手段100は、上方向リミットスイッチ90Uからの移動限界検出信号に基づいて、物品取得部本体8が上方向の移動限界位置にまで移動し終えたことを確認する(ステップSP117:YES)と、ステップSP118に進んで、水平移動装置6のZ方向移動用モータ106Zを停止させて物品取得部本体8の上昇を終了させる。その後、ステップSP119に進む。
ステップSP119では、水平移動装置6のX方向移動用モータ106X、Y方向移動用モータ106Y、Z方向移動用モータ106Zを順次作動させて、物品取得部5を、管理者が予め設定しておいた物品解放位置に移動させ、物品取得部5を物品落下口120の上方に位置させる。この時、物品取得部5の移動ルートが設定されている場合、物品取得部5はその移動ルートに従って物品解放位置に到達する。その後、ステップSP120に進む。
次に、ステップSP120では、モータ50を作動させて把持アーム51A及び51Bを開放させる。この時、把持アーム51A及び51Bが物品を把持していた場合、この物品は、物品落下口120に落下し、物品排出部20から物品取出口15に至る。そして、把持アーム51A及び51Bは再び閉じ、ゲームを終了する。
なお、物品取得部5が、物品解放位置(物品落下口120の上方)に到達するまでの移動ルートを選択することで、ゲームの難易度を変更することができる。例えば、物品を把持した位置から、物品解放位置までの距離が最短となるように移動ルートを選択すれば、物品を取得し易くなり、物品を把持した位置から、物品解放位置までの距離が長くなる移動ルートを選択すれば、物品解放位置に到達するまでの間に物品が落下してすまう可能性があり、物品を取得し難くすることができる。
1…物品取得ゲーム装置、 1A、1B…物品取得ゲーム領域、 3…物品収容部、 4…物品配置部、 5…物品取得部、 6…水平移動装置、 7…昇降装置、 8…物品取得部本体、 9…支持部、 98…タグ情報入力部、 99…開始スイッチ、 100…動作制御手段、 103…位置設定手段、 120…物品落下口、 121A〜121D…プレート、 500…タッチスクリーン、 501…タッチペン