JP5050686B2 - トマト病害の防除剤及び防除方法 - Google Patents

トマト病害の防除剤及び防除方法 Download PDF

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Description

本発明は、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovora)細菌を有効成分として含むことを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害への防除剤及び防除方法に関する。
クラビバクター・ミシガネンシス・サブスピ・ミシガネンシスに属する細菌には、ナス科植物に対する病害、すなわち、かいよう病として知られており、トマトなどの作物に甚大な病害を生じる。例えばトマトのかいよう病の場合、該細菌病害が発生すると、果実に鳥目状の斑点ができ、葉は黄化して小葉は上部へ巻き上がり、下葉は葉柄と共に垂れ下がる形になり、やがて葉全体が褐変枯死する。
従来の細菌病全般に対する防除方法として、例えば、硫酸銅剤、塩基性塩化銅など銅剤やストレプトマイシン等の化学薬剤があるが、効果が充分でない上に、使用条件によっては薬害や葉の汚れの恐れがある。また、有用な微生物をも殺してしまうなどの環境上の問題の問題がある。
そこで、かいよう病に対し、微生物を用いてこれら植物を防除する手法が開発されてきた。例えば、特許文献1では、トリコデルマ属やシュードモナス属等の微生物と、アミノ酪酸、オリゴサッカライド、フェノール化合物とで種子を処理することで、かいよう病などの植物病害に対し効果的に防除できる方法が開示されている。
また、特許文献2では、抗かいよう病菌Ku17(FERM P−18177)やKu44(FERM P−18178)を用いてナス科植物のかいよう病に対し防除する方法が開示されている。
一方、本発明に関連する技術文献として、エルビニア属細菌を用いて病害を防除する方法は、特許文献3−12において、ハクサイ、キャベツ、セロリ、レタス、ニンジン、ダイコン、ワサビ、ジャガイモ、タバコ、トマト、シクラメンなどの植物の軟腐病に対して、特許文献13においてはイネ苗立枯細菌病に対して、そして特許文献14−15においてはキャベツ、ダイコン、ブロッコリー、ハクサイなどのアブラナ科作物の黒腐病に対して防除することが出来ることが報告されている。
クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)を病原菌とするトマト等のかいよう病については、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovora)細菌による防除は報告されていない。
特開2003−034607号公報 特開2002−223747号公報 特公平6−92286号公報 特公平6−81595号公報 特公平6−81594号公報 特公平6−38746号公報 特開平4−311391号公報 特開平5−915号公報 特開平6−56614号公報 特開平6−56615号公報 特開平10−327849号公報 特開平11−290065号公報 特開平6−087716号公報 特開平6−305927号公報 特開平7−23621号公報
本発明は、化学薬剤のように薬害や葉の汚れの恐れがなく、また、環境に対する安全性が高く、耐性菌が発生しない細菌を用いて、高い防除効果のある、トマト等のナス科植物のかいよう病害への防除剤及び防除方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovora)細菌が、クラビバクター・ミシガネンシスによるトマトかいよう病を好適に防除できることを見出し、本発明に至った。
本菌を用いることで、発病度が小〜中程度の場合のみならず、発病程度が激しい場合(すなわち甚発病程度)に関しても、非常に高い防除効果(例えば、後述の実施例1−2を参照)をもつ、実用的に有利な知見を得た。
また、本発明における防除剤を、植物の葉や茎などに接触させる際、ある特定の処理方法が、特に好ましいという知見も得た。
すなわち、本発明は、以下の[発明1]−[発明7]に記載する、ナス科植物病害防除用の防除剤及び防除方法を提供する。
[発明1]非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovora)細菌を有効成分として含むことを特徴とする、ナス科植物病害防除用の防除剤。
[発明2]非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌が、CGE6M14、CGE6M16、CGE10M2、CGE11M5、CGE234M403から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする、発明1に記載の防除剤。
[発明3]
ナス科植物病害がかいよう病である、発明1又は2に記載の防除剤。
[発明4]
発明1乃至3の何れかに記載の防除剤を、ナス科植物に接触させることを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害の防除方法。
[発明5]
発明1乃至3の何れかに記載の防除剤を、水と混ぜ合わせて懸濁液とし、ナス科植物を該懸濁液に浸漬処理することを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害の防除方法。
[発明6]
発明1乃至3の何れかに記載の防除剤を、水と混ぜ合わせて懸濁液とし、該懸濁液をナス科植物に散布処理することを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害の防除方法。
[発明7]
ナス科植物がトマトである、発明4乃至6の何れかに記載の方法。
本発明によれば、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌がクラビバクター・ミシガネンシスによるナス科植物のかいよう病病害を、高い防除能で防除することが可能となった。また、本発明は、生きた細菌を生物防除策として用いる方法であり、現在使用されている化学薬剤を必要とせず、薬害がなく安全な植物病害の防除方法を提供するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明は、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovora)細菌を有効成分として含むことを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害への防除剤及びそれを用いたナス科植物のかいよう病害の防除方法である。
ここで、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌について説明する。非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌は、ハクサイなどのアブラナ科作物を始めとした広範な植物が罹病する病害(軟腐病)を防除する細菌である。
中でも、以下に示すが、5つの菌株が軟腐病の防除に特に有効であることを見出し、該当菌株を、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託することで以下の受託番号を得、特許文献3−15に開示されている。
エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ CGE6M14 FERM P-10998
エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ CGE6M16 FERM P-10999
エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ CGE10M2 FERM P-11000
エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ CGE11M5 FERM P-11001
エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ CGE234M403 FERM BP-4328
本発明者らは、本発明の対象とするナス科植物のかいよう病害の防除の為のエルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌として、これら5つの菌株が優れていることを見出した。
これらの細菌の中でも、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラCGE234M403菌株(FERM BP-4328)が、ナス科植物のかいよう病害に対し、高い防除効果を得ることから、特に好ましく用いられる。
本菌は、病原菌クラビバクター・ミシガネンシス細菌に対して拮抗能を有することから、トマト等のナス科植物の細菌性病害であるかいよう病に対して高い防除効果を発揮することができる。多くの軟腐病菌株に対して抗菌能を示すバクテリオシンを、成分分泌する菌株として選抜したCGE234菌株を変異処理することによって、非病原生菌株を得ている。
本菌はナス科植物の根、茎、葉への定着性が特によい。
本発明における、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌を有効成分として含む防除剤の、植物病害の対象とされる植物は、トマト、ナス、ピーマン等のナス科植物であるが、この中でも特にトマトについて、好適にかいよう病に対して防除することができることからも、好ましく用いられる。
次に、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌の培養や培地について説明する。
生育に可能な炭素源、窒素源、無機物を適当に含有している培地であれば、天然培地、合成培地のいずれも用いることができる。培地としては802培地、ブイヨン培地、キングB培地、PS培地、PDB培地などが例示できる。以上のような培地で15〜42℃、好ましくは28℃〜35℃で10〜35時間培養し増殖させたのち、遠心分離機もしくは膜濃縮機により濃縮して集菌を行い、培地成分を取り除く。この操作によりそれぞれの菌体の濃度は通常1〜50×1010cfu/ml程度に濃縮される。
ついで、湿菌体に糖類等の保護剤を加え、真空乾燥するものである。真空乾燥する前に保護剤と混合した菌体を予備凍結し、凍結したまま真空乾燥することが菌の生存率を維持するためには好ましい。なお、保護剤は水溶液の状態で菌体と混合してもよく、個体のまま混合してもよい。
次に、固定化について説明する。固定化とは、前述の培養した菌に対し、保護剤を加えて真空乾燥する操作を言う。固定化についても特に制限はなく、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌の培養後、保護剤としてグルコース、フルクトース、シュークロースおよびトレハロースなどの糖類の1つもしくは複数の混合物を用いて行うことができる。
次に製剤化について説明する。製剤化とは、前述の固定化した培養菌体に対し、担体を混合して製剤にする操作を言う。
本発明で用いる非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌は、培養後の生菌をそのまま使用しても良いが、菌体を固定化後に固体(粉剤または粒剤、水和剤)、または液体の担体と混合し、製剤として調製することができる。製剤の調製の際に用いる担体としては、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ケイソウ土などの鉱物性粉末や、ピートモス、さらには、ポリビニルアルコールなどの高分子化合物、ザンサンゴムやアルギン酸などの天然高分子化合物などがある。
次に、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌を用いたトマト等のナス科植物のかいよう病病害への防除方法について説明する。
一般に、トマト等のナス科植物の生産は育苗トレイに育苗培土を詰めて播種する。3〜5週間育苗した後に、圃場(畑)に定植を行う。ここでいう定植とは、植物を苗床から畑に移して、本式に植えることを言う。
本発明のエルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌は、トマト等のかいよう病の対象となる植物の葉や茎などに接触させることにより、抗菌剤としての効果を示す。
例えば、
i)当該細菌をそのままで、又は細菌を固体もしくは液体の製剤にした後、水を加えて懸濁液とする。
ii)次に、2〜5週間程育苗した後、定植前のナス科植物にi)の懸濁液に浸漬処理を行う、又はi)の懸濁液を葉や茎に接種処理を行う、もしくは苗全体に散布処理を行う
以上の処理方法を行うことで、かいよう病を好適に防除することができる。
本発明の実施例1において、トマトを、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌、及び病原菌クラビバクター・ミシガネンシスを水で希釈して調製した細菌懸濁液に浸漬処理を行うこと、実施例2では、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ、及び病原菌クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)を水で調製した細菌懸濁液を、注射器を用いてトマトに接種処理を行うこと、そして実施例3では、トマトに、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovoraCGE234M403)及び病原菌クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)を、散布処理を行うことは、特に好ましい態様の一つである。
本防除剤は、定植前のみならず、定植時や定植後に処理することも可能であり、浸漬処理や接種処理、散布処理をそれぞれ組み合わせることもでき、当業者が適宜調整することが可能である。
次に、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌における濃度の調整方法について説明する。
まず、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌の濃度は、後述する濃度範囲になるようにそのまま、もしくは水で調整する。
一方、細菌を固体または液体の製剤にする場合は、後述する濃度範囲になるように製剤を加えて調整した後、そのまま、もしくは水で希釈して、育苗後2〜3日後の育苗に接触させる。
次に、細菌における具体的な菌濃度について説明する。
まず、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌、この細菌をそのまま接触させる場合、菌濃度は通常105cfu/g〜1011cfu/gであるが、好ましくは106cfu/g〜109cfu/g、より好ましくは107cfu/g〜109cfu/gである。
なお、この細菌をそのまま育苗培土に対し、水で希釈して懸濁液とすることもできる。この場合の菌濃度は通常105cfu/ml〜1011cfu/mlであるが、好ましくは106cfu/ml〜109cfu/ml、より好ましくは107cfu/ml〜109cfu/mlである。
一方、非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌を前述した固体(粉剤または粒剤、水和剤)または液体の製剤にした後に、播種時の育苗培土に接触することもできる。この場合、固体の製剤(粉剤または粒剤)の場合は、通常105cfu/g〜1011cfu/gであるが、好ましくは106cfu/g〜109cfu/g、より好ましくは107cfu/g〜109cfu/gである。
このように、本発明では非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌を有効成分として含む防除剤を用いることにより、発病程度の高い土壌においても、高い防除効果を発揮することができる。
次に実施例を示すが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
なお、実施例に用いた培地の組成を次に示す。
ブイヨン培地:肉エキス 3g、ペプトン 10g、NaCl 15g、水1L、pH7.0
エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovoraCGE234M403)を菌濃度4×107cfu/mlになるように水で調整し、次に、病原菌クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)をそれぞれ水で希釈して2×106cfu/ml、2×107cfu/ml、2×108cfu/mlに調整したものを前記エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌と混合し、3種類の懸濁液を作成した。
次に本葉1〜2葉期のトマト(品種桃太郎)を育苗床から抜き取り、前記3種類の細菌懸濁液それぞれに該トマトを30分間浸漬処理した後、殺菌土壌に移植した。その後、3週間後に発病調査した。
次に、比較対照として病原菌クラビバクター・ミシガネンシスのみの処理区(無処理区)、そして化学薬剤であるカスガマイシン・銅水和剤を用いた結果も併せて表1に示す。
発病程度はトマトの発病の状態から発病指数、発病度、そして防除価を算出し、評価した。
発病の判定(発病指数)
0:病徴を認めない
1:病徴が1/3未満
2:病徴が1/3〜2/3未満
3:病徴が2/3以上、ただし枯死には至っていない。
4:枯死

Σ(発病程度別苗数×発病指数)
発病度= ─────────────────×100
調査苗数×4

(無処理区の発病度)−(処理区の発病度)
防除価= ─────────────────────×100
無処理区の発病度
Figure 0005050686
表1の結果から、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラを用いて処理した場合、化学薬剤と比べてもほぼ同等の防除効果を持つことがわかる。
エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovoraCGE234M403)を菌濃度2×108cfu/mlになるように調整し、次に、病原菌クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)をそれぞれ水で希釈して2×106cfu/ml、2×107cfu/mlに調整したものを前記エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌と混合し、2種類の懸濁液を作成した。
次にポットに栽培した本葉3〜4葉期のトマト(品種桃太郎)に対して、前記2種類の細菌懸濁液を第1本葉の脇芽部に注射器で刺針しながら1ml接種した。その後、4週間後に発病調査した。
次に、比較対照として病原菌クラビバクター・ミシガネンシスのみの処理区(無処理区)、そして化学薬剤であるカスガマイシン・銅水和剤を用いた結果も併せて表2に示す。
発病指数、発病度、そして防除価の計算方法については実施例1と同様に行った。
Figure 0005050686
表1の結果から、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラを用いて処理した場合、化学薬剤と比べてもほぼ同等の防除効果を持つことがわかる。
ポットに栽培した本葉3〜4葉期のトマト(品種桃太郎)にエルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovoraCGE234M403)を菌濃度1×108cfu/mlに希釈して300L/10アールの割合で散布し、翌日に病原菌クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)を、菌濃度1×106cfu/mlまたは1×107cfu/mlにそれぞれ希釈して300L/10アールの割合で散布した。
10日後、再度エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovoraCGE234M403)を菌濃度5×107cfu/mlに希釈して300L/10アールの割合で散布し、さらに翌日、病原菌クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)を、菌濃度1×106cfu/mlまたは1×107cfu/mlにそれぞれ希釈して300L/10アールの割合で散布し、その後、4週間後に発病調査した。
次に、比較対照として病原菌クラビバクター・ミシガネンシスのみの処理区(無処理区)、そして化学薬剤であるカスガマイシン・銅水和剤を用いた結果も併せて表3に示す。
発病指数、発病度、そして防除価の計算方法については実施例1と同様に行った。
Figure 0005050686
表3の結果では、エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラを用いて処理した場合、化学薬剤と比べて高い防除効果を持つことがわかる。

Claims (5)

  1. 非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovora)細菌を有効成分として含み、該非病原性エルビニア・カロトボーラ サブスピ カロトボーラ細菌が、CGE6M14、CGE6M16、CGE10M2、CGE11M5、CGE234M403から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害防除用の防除剤。
  2. 請求項に記載の防除剤を、ナス科植物に接触させることを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害の防除方法。
  3. 請求項に記載の防除剤を、水と混ぜ合わせて懸濁液とし、ナス科植物を該懸濁液に浸漬処理することを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害の防除方法。
  4. 請求項に記載の防除剤を、水と混ぜ合わせて懸濁液とし、該懸濁液をナス科植物に散布処理することを特徴とする、ナス科植物のかいよう病害の防除方法。
  5. ナス科植物がトマトである、請求項2乃至4の何れかに記載の方法。
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