JP5046737B2 - 芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収方法 - Google Patents
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Description
1.廃芳香族ポリカーボネート樹脂を有機溶媒に溶解し、この有機溶媒溶液中のポリカーボネート樹脂をアルカリ金属水酸化物水溶液の存在下に分解し、芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液を回収する方法において、廃芳香族ポリカーボネート樹脂より芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液を回収する際に発生する排水を、使用した有機溶媒の沸点以上まで加熱し、排水中に析出した固形分を除去した後に、排水処理を行うことを特徴とする芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収方法、
2.有機溶媒が、ハロゲン化炭化水素である前項1記載の芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収方法、および
3.処理する排水が、芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収装置の洗浄水である前項1記載の芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収方法、
が提供される。
本発明において、使用される廃芳香族ポリカーボネート樹脂は、界面重合法や溶融重合法等公知の方法で製造されたものでよく、分子量は粘度平均分子量で1×103〜1×105のものが好ましい。廃芳香族ポリカーボネート樹脂の形状はパウダー、ペレット、シート、フィルム、成形品等特に限定されない。例えば、CD、CD−R、DVD等の光ディスクにおいて、廃棄されたものや成形不良のものなど不要になった廃光ディスクをそのままあるいは印刷膜や金属膜を剥離し除去したものを分解に使用することができる。また、分解に用いられる廃芳香族ポリカーボネート樹脂として、ポリカーボネート樹脂製造途中に目標とする分子量に到達せず、パウダーあるいはペレット化されなかったポリカーボネート樹脂の溶液から溶媒を除去し、乾燥した固形物でもよい。ここで、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(M)は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
この工程で使用される有機溶媒の使用量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し40〜2000重量部の範囲が好ましく、200〜1000重量部がさらに好ましく、450〜700重量部が特に好ましい。溶媒量が40重量部より少ないと、初期の混合が不十分で、さらに充分膨潤または溶解せず、分解反応終了までの時間が長くなることがある。また2000重量部より多いと、反応系内のカーボネート結合濃度、触媒濃度が低くなり、分解反応速度が低下し、分解反応時間が長くなり、また溶媒の回収コストが高くなることがある。
この方法としては、有機溶媒相とアルカリ金属水酸化物水溶液相をデカンター等の液液分離器で分離して水相を回収する。液液分離器において分離が不十分であると、水相に粒状に浮遊している有機溶媒相が次の工程に混入し、製品に悪影響を及ぼすので、水相をさらに新たな有機溶媒と接触させ、水相に粒状に浮遊している有機溶媒相を可能な限り除去することが好ましい。この水相の洗浄方法は、洗浄塔により接触させる方法、撹拌機を用いて攪拌混合し液液分離器により分離する方法、遠心分離機により攪拌分離する方法など、公知の方法が使用できる。また、得られた芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液は、水溶液のままで芳香族ポリカーボネート樹脂の重合工程に送液し、使用することが出来る。また、酸を加えて芳香族ジヒドロキシ化合物を単離したのち芳香族ジヒドロキシ化合物の重合工程に使用することも出来る。
加熱後析出した固形分を除去した排水は、さらに、活性炭吸着や、活性汚泥法など一般の工場排水処理の処理方法を行うことで、工場外に排水が可能である。
(1)ビスフェノールAの濃度(水中のビスフェノールA濃度)
Waters社製高速液体クロマトグラフィを用い、サンプル1mLにアセトニトリル1mLを加えて希釈し、アセトニトリル/0.2%酢酸水溶液を展開溶媒としてクロマトグラフを得、あらかじめ作成した検量線により、ビスフェノールAの濃度を求めた。
攪拌槽に工程で発生したポリカーボネート樹脂製シート屑100部と塩化メチレン600部を投入し、6時間攪拌した。シートに付着していたマスキングフィルムは、ポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液中に浮いていた。この溶液を目開き1mmの網を取り付けたろ過器に通し、マスキングフィルムを除去した。温度計、撹拌機及び還流冷却器、水浴付き反応槽に、該ポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液263部(ドープ濃度14.3%)、ハイドロサルファイトナトリウム0.6部を投入し攪拌した。水浴は40℃に調整した。そこへ、50%水酸化ナトリウム水溶液71部を添加した。添加開始後、反応槽の内温は徐々に上昇し還流が始まった。内温は最終的に43℃まで上昇した。12時間反応後、内部は固体が析出しており、固体を一部取り分析したところ、ビスフェノールAナトリウム塩と炭酸ナトリウムであった。反応槽の温度調節を止めて、337.5部の純水を投入し、1時間攪拌を継続して固体を溶解した。
この排水に、水蒸気を吹き込み、60℃まで加熱した後、目開き100μmのフィルターを用いてろ過し、排水中の固形物を除去した。
ろ過後の排水を、活性炭100gを充填した容器に1L/hrの流速で通して処理した。処理後の水相中のビスフェノールA濃度の経時変化を測定した結果を表1に示した。
実施例1において、水蒸気を吹き込む代わりに工場より発生する温排水と熱交換器を用いて熱交換し60℃まで加熱を行った。ろ過後の排水を活性炭で処理した結果を表1に示した。
実施例1において得られた洗浄排水をそのまま、活性炭で処理した結果を表1に示した。
Claims (3)
- 廃芳香族ポリカーボネート樹脂を有機溶媒に溶解し、この有機溶媒溶液中のポリカーボネート樹脂をアルカリ金属水酸化物水溶液の存在下に分解し、芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液を回収する方法において、廃芳香族ポリカーボネート樹脂より芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液を回収する際に発生する排水を、使用した有機溶媒の沸点以上まで加熱し、排水中に析出した固形分を除去した後に、排水処理を行うことを特徴とする芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収方法。
- 有機溶媒が、ハロゲン化炭化水素である請求項1記載の芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収方法。
- 処理する排水が、芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収装置の洗浄水である請求項1記載の芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属水酸化物水溶液の回収方法。
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