JP5045055B2 - ボールねじ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、本発明は、ボールねじ装置に係り、特に、転動するボールに対する潤滑剤の供給に関するボールねじ装置に関する。
ボールねじ装置は、ねじ軸の外周面に螺旋状のねじ溝を形成し、ねじナットの内周面に螺旋状のねじ溝を形成し、これらねじ軸及びねじナットのねじ溝間に多数のボールを配設し、ねじ軸とねじナットが相対的に回転することで直線運動する装置である。そして、多数のボールとねじ溝との適切な接触が確保されてボールの摩耗が抑制されるように、転動するボールに対して潤滑剤(グリース)が供給されている。
ここで、ボールにグリースを供給する方法として、例えば特許文献1に示すように、ねじナットの両端部においてねじ軸との間の隙間開口部をシールするシール部材を、グリースを封入した潤滑剤溜まり部を設けた潤滑剤含有ポリマ部材で構成し、そのシール部材から連続的に滲みだすグリースを、ボールが転動するねじ軸及びねじナットのねじ溝間に供給する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開平10−30704号公報
しかし、特許文献1の技術は、シール部材(潤滑剤含有ポリマ部材)からねじ軸の両端部に潤滑剤を供給するので、ナットの進行方向後側のシール部材はボールが転動していない領域のねじ軸に潤滑剤を塗布する無駄があった。また、ねじナットの両端部からグリースが供給されるので、ねじナットの軸方向の中央側にグリースが十分に行き渡らず潤滑不良になるおそれがある。
ここで、ねじナットの外周面にグリース供給装置を取付け、このグリース供給装置から径方向に延在させた供給路を介してねじ軸及びねじナットのねじ溝にグリースを供給することが考えられる。しかし、一般的なボールねじ装置は、ねじナットの外周がナットブラケットで覆われていることから、ねじナットの外周面にグリース供給装置を取り付けることができず、ねじナットの外周面にグリース供給装置を設けることは不可能である。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、ねじナットの外周がナットブラケット等のボールねじ装置構成部材で覆われていても、ねじナットのねじ溝の軸方向全域に確実に潤滑剤を供給することができるボールねじ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る請求項1記載のボールねじ装置は、外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝を内周面に形成したねじナットと、互いに対向する前記ねじ軸のねじ溝及び前記ねじナットのねじ溝の間を転動する多数のボールとを備えたボールねじ装置において、前記ねじナットの端面から軸方向に延在して形成され、外部から潤滑剤が補給される潤滑剤補給路と、この潤滑剤補給路と連通し、転動する前記ボールに向けて潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを設け、前記ねじナットの内部に、多数のボールを循環させるボール循環路を形成し、前記潤滑剤供給手段を、前記潤滑剤補給路と前記ボール循環路の内部とが連通するように前記ねじナットに形成した潤滑剤供給路とした。
また、請求項記載の発明は、外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝を内周面に形成したねじナットと、互いに対向する前記ねじ軸のねじ溝及び前記ねじナットのねじ溝の間を転動する多数のボールとを備えたボールねじ装置において、前記ねじナットの端面から軸方向に延在して形成され、外部から潤滑剤が補給される潤滑剤補給路と、この潤滑剤補給路と連通し、転動する前記ボールに向けて潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを設け、前記ねじナットの内部に、多数のボールを循環させるボール循環路を形成するデフレクタを埋設し、前記潤滑剤供給手段を、前記潤滑剤補給路と前記デフレクタの内部とが連通するように前記ねじナットに形成した潤滑剤供給路とした。
また、請求項記載の発明は、請求項1又は2記載のボールねじ装置において、前記潤滑剤補給路と前記ボール循環路との間に、潤滑剤補給路から補給された潤滑剤が溜まる潤滑剤溜まりを設けた。
本発明のボールねじ装置によると、ねじナットの端面から軸方向に延在して形成され、外部から潤滑剤が補給される潤滑剤補給路と、この潤滑剤補給路と連通し、転動する前記ボールに向けて潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを設けたので、潤滑剤補給路に供給された潤滑剤は、潤滑剤供給手段によりねじ軸のねじ溝及びねじナットのねじ溝の間を転動する多数のボール表面を潤滑するので、ねじナットの外周がナットブラケット等のねじナット取付部材で覆われていても、ねじナットのねじ溝の軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
以下、本発明に係るボールねじ装置について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明に係るボールねじ装置の第1実施形態を示すものである。
本実施形態のボールねじ装置は、フランジ1を設けたねじナット2と、ねじナット2のフランジ1以外の外周を覆っているナットブラケット3と、ねじナット2に多数のボールBを介して螺合されているねじ軸4とを備えている。ねじナット2とナットブラケット3は、フランジ1を貫通してナットブラケット3にねじ込まれている連結ボルト12により固定されている。
ねじ軸4の外周面には螺旋状のねじ溝4aが形成されているとともに、ねじナット2の内周面にはねじ溝1aと対応するねじ溝2aが形成されている。そして、ねじ溝2a、4a間に多数のボールBが配設されている。
ねじナット2には、ねじ軸4のねじ溝4aに対して軸方向に所定間隔をあけた位置の内周面及び外周で開口する2組の循環孔5a,5bが形成されている。これら各組の循環孔5a,5bの外周開口部に、略U字型のボールチューブ6がそれぞれ連結されており、ねじ溝2a、4a間に配設されて例えば3巻き分移動したボールBは、ボールチューブ6に導かれて無限循環を繰り返す。
ねじナット2の両端面には、環状の凹部7が形成されており、この凹部7に、ねじナット2及びねじ軸4の間を閉塞するシール部材8が装着されている。
ねじナット2のフランジ1には、径方向内方に第1グリース補給路10が形成され、この第1グリース補給路10の外気開口部にグリースニップル11が接続されている。
そして、ねじナット2には、ねじナット2のねじ溝2aの底近くの軸方向に沿って第2グリース補給路9が形成されており、この第2グリース補給路9の一端は第1グリース補給路10に連通している。
ここで、図2に示すように、ねじナット2のねじ溝2aの溝形状は溝底がボールBに接触しないゴシックアーチ形状で、そのねじ溝2aの底の最も深い位置に、ねじ溝研削のための逃げ溝13が形成され、この逃げ溝13の形成によってグリース供給路9と、殆どのねじ溝2aとが連通している。
なお、第2グリース補給路9が本発明の潤滑剤補給路に相当し、逃げ溝13が本発明の潤滑剤供給手段に相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじ軸4がねじナット2に対して相対回転すると、ねじナット2内の多数のボールBが相対するねじ溝2a,4aで形成された螺旋状空間をねじ軸回転方向に転動していき、ボールチューブ6に導かれて循環移動する。そのボールBの転動を介してねじナット2はねじ軸4に沿い直線方向に送られる。
そして、グリースニップル11から第1グリース補給路10を介して第2グリース補給路9にグリースを供給すると、第2グリース補給路9に供給されたグリースは、逃げ溝13を通過して殆どのねじ溝2aに流入する。
したがって、本実施形態では、ねじナット2のねじ溝2aの底近くの軸方向に沿って第2グリース補給路9を形成し、ねじナット2のねじ溝2aの底の最も深い位置に逃げ溝13を形成したことから、第2グリース補給路9に供給されたグリースは、この第2グリース補給路9と連通している殆どのねじ溝2aの底に流入し、ねじ溝2a,4a間に配設された多数のボールBの表面を潤滑するので、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
なお、本実施形態の第2グリース補給路9は、フランジ1の端面から軸方向の途中まで形成されているが、ねじナット2の逆側の端面まで連通して形成してもよい。
また、逃げ溝13は、ねじ溝研削のための溝として説明しているが、これに限らず、軸と平行に設けられたグリース補給路と対応する位置に、ボールが接触しないねじ溝の溝底に、グリース補給路と連通させて設ける溝であれば良い。
(第2実施形態)
図3は、本発明に係るボールねじ装置の第2実施形態を示すものである。なお、図1から図2で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態のボールねじ装置は、ねじナット2に、一端がフランジ1の端面で開口しているグリース補給路15が軸方向に沿って形成されており、このグリース補給路15の外気開口部にグリースニップル11が接続されている。
また、ねじナット2の外周からグリース補給路15に交差する位置まで径方向内方に延在しているとともに、所定のねじ溝2aの底に連通するグリース供給路16が形成されている。
また、グリース供給路16のねじナット2の外周で開口している開口部は、埋栓Pにより閉塞されている。なお、埋栓Pを用いずに、粘着テープ等でグリース供給路16の開口部を閉塞してもよい。
ここで、グリース補給路15が本発明の潤滑剤補給路に相当し、グリース供給路16が本発明の潤滑剤供給手段に相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじナット2の軸方向にグリース補給路15を形成し、このグリース補給路15に直交する径方向内方にグリース供給路16を形成し、このグリース供給路16の径方向外方側の端部を閉塞し、グリース供給路16の径方向内方側の端部が所定のねじ溝2aの底に連通しているので、グリースニップル11からグリース補給路15にグリースを供給すると、グリース補給路15に交差しているグリース供給路16にグリースが流れ、さらに、グリース供給路16に連通しているねじ溝2aに流入し、ねじ溝2a,4a間に配設された多数のボールBの表面を潤滑するので、第1実施形態と同様に、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
(第3実施形態)
図4は、本発明に係るボールねじ装置の第3実施形態を示すものである。
本実施形態は、グリース供給路16のねじナット2の外周で開口している開口部を、図3の第2実施形態で示した埋栓17で閉塞せず、ナットブラケット3の内周径とねじナット2の外周径とを略同一の寸法dに設定し、ねじナット2の外周にナットブラケット3の内周が嵌合することで、ナットブラケット3の内周がねじナット2の外周で開口しているグリース供給路16の開口部を液密状態で閉塞していることを特徴とする。
本実施形態も、第2実施形態と同様に、グリース供給路16に流れたグリースがねじナット2のねじ溝2aに流入し、ねじ溝2a,4a間に配設された多数のボールBの表面を潤滑するので、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
(第4実施形態)
図5から図7は、本発明に係るボールねじ装置の第4実施形態を示すものである。なお、本実施形態も、図1から図2で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態のボールねじ装置は、ねじナット2の厚肉部の外周に、軸方向の略中央部に位置するように凹部17が形成され、この凹部17に、一端がフランジ1の端面で開口して軸方向に延在しているグリース補給路18の他端が連通し、前記凹部17の底からねじナット2の径方向内方に延在して所定のねじ溝2aの底に連通するグリース供給路19が形成されている。また、グリース補給路18の外気開口部にはグリースニップル11が接続されている。
そして、ねじナット2の外周にナットブラケット3の内周が嵌合されることで、前記凹部17はナットブラケット3の内周面により開口部が閉塞される。この閉塞された凹部17には、グリースニップル11からグリース補給路18に供給されたグリースが溜まっている。これにより、凹部17を、グリース溜まり17と称する。
ここで、グリース補給路18が本発明の潤滑剤補給路に相当し、グリース溜まり17が本発明の潤滑剤溜まりに相当し、グリース供給路19が潤滑剤供給手段に相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじナット2の軸方向にグリース補給路18を形成し、このグリース補給路18にグリース溜まり17を介して径方向内方にグリース供給路19を形成し、このグリース供給路18の径方向内方の端部が所定のねじ溝2aの底に連通しているので、グリースニップル11からグリース補給路18にグリースを供給すると、グリース溜まり17を介してグリース供給路19からねじ溝2aにグリースが流入し、ねじ溝2a,4a間に配設された多数のボールBの表面を潤滑するので、他の実施形態と同様に、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
さらに、ねじナット2の軸長が長くなるとグリース補給路18から供給されるグリース量だけでは潤滑不良を招くおそれがある。しかし、本実施形態では、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に行き渡ることが可能なグリース量がグリース溜まり17からグリース供給路19に常に供給することが可能であり、グリース溜まり17にはグリース補給路18からグリースが空にならないようにグリースが補給されるので、ねじナット2の軸長が長くなっても潤滑不良が生じ難くなる。
また、第2、第3実施形態では、ねじナット2のナット長が長い場合には、グリース補給路15を深くカットする必要があるが、本実施形態のグリース溜まり17は、ねじナット2の外径より加工するので、ナット長が長くても加工が容易である。
(第5実施形態)
図8は、本発明に係るボールねじ装置の第5実施形態を示すものである。
本実施形態のボールねじ装置は、2個のボールチューブ6が連結しているねじナット2の外周とナットブラケット3の内周面との間に画成されている閉空間20に、軸方向に沿って形成したグリース補給路21の一端が連通している。グリース補給路21の他端は、フランジ1の端面で開口してグリースニップル11が接続されている。
前記閉空間20には、グリースニップル11からグリース補給路21に供給されたグリースが溜まっている。これにより、閉空間20をグリース溜まり20と称する。
また、2個のボールチューブ6には、グリース溜まり20とボールチューブ6の内部を連通する小径の連通孔22が形成されている。
ここで、グリース補給路21が本発明の潤滑剤供給路に相当し、連通孔22が本発明の潤滑剤供給手段に相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじナット2の軸方向にグリース補給路21を形成し、2個のボールチューブ6が連結しているねじナット2の外周とナットブラケット3の内周面との間に、グリース補給路21と連通するグリース溜まり20を形成し、ボールチューブ6に、グリース溜まり20とボールチューブ6内部とを連通する小径の連通孔22を形成しているので、グリースニップル11からグリース補給路21にグリースを供給すると、グリース溜まり20、小径の連通孔22からボールチューブ6内にグリースが流入し、ボールチューブ6内を循環するボールBの表面を潤滑する。そして、ボールBの表面を潤滑したグリースは、ボールBの循環とともに、ねじナット2のねじ溝2a及びねじ軸4のねじ溝4aの軸方向全域に供給されていく。したがって、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
また、本実施形態は、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に行き渡ることが可能なグリース量が、グリース溜まり20から小径の連通孔22を介して供給することが可能であり、グリース溜まり20にはグリース補給路21からグリースが空にならないようにグリースが補給されるので、ねじナット2の軸長が長くなっても潤滑不良が生じ難くなる。
(第6実施形態)
図9は、本発明に係るボールねじ装置の第6実施形態を示すものである。
本実施形態のボールねじ装置のねじナット2には、後述するデフレクタを配置するための3つの配置空間23a,23b,23cが形成されているとともに、配置空間23a,23bの間及び配置空間23b,23cの間は、循環孔24a,24bを介して連通している。
配置空間23aには、ねじ溝2a,4aで形成された螺旋状空間を転動しているボールBをすくい上げる、或いは螺旋状空間に戻すデフレクタ25a,25bが配置されている。配置空間23bには、螺旋状空間を転動しているボールBをすくい上げる、或いは螺旋状空間に戻すデフレクタ25c〜25fが配置されている。また、配置空間23cには、螺旋状空間を転動しているボールBをすくい上げる、或いは螺旋状空間に戻すデフレクタ25g,25hが配置されている。そして、デフレクタ25a,25b、循環孔24a、デフレクタ25c,25dによって多数のボールBを循環させる第1の循環路が形成され、デフレクタ25e,25f、循環孔24b、デフレクタ25g,25hによって多数のボールBを循環させる第2の循環路が形成されている。そして、例えば3巻き分移動したボールBは、第1の循環路、第2の循環路に導かれて無限循環を繰り返す。なお、デフレクタ25a〜25hは、それぞれ一体でもよい。
ここで、ねじナット2には、一端がフランジ1の端面で開口しているグリース補給路26が軸方向に沿って形成されており、このグリース補給路26の外気開口部にグリースニップル11が接続されている。そして、グリース補給路26に直交する径方向に少なくとも2本のグリース供給路27が形成されており、それらグリース供給路27の径方向内方は、前述した循環孔24a,24bにそれぞれに連通している。
ここで、グリース補給路26が本発明の潤滑剤補給路に相当し、グリース供給路27が本発明の潤滑剤供給手段に相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじナット2の軸方向にグリース補給路26を形成し、このグリース補給路26に直交して径方向に延在するグリース供給路27を、ボールBの循環路(第1及び第2の循環路)を構成する循環孔24a,24bに連通しているので、グリースニップル11からグリース補給路26にグリースを供給すると、グリース供給路27からボールBの循環路(第1及び第2の循環路)が流入し、循環路内を循環するボールBの表面を潤滑する。そして、ボールBの表面を潤滑したグリースは、ボールBの循環とともに、ねじナット2のねじ溝2a及びねじ軸4のねじ溝4aの軸方向全域に供給されていく。したがって、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
(第7実施形態)
図10及び図11は、本発明に係るボールねじ装置の第7実施形態を示すものである。図10は本実施形態の装置を示す軸方向断面図である。図11は、図10のXI−XI矢視断面図である。
本実施形態のボールねじ装置は、ねじナット2に、ねじ溝2a,4aで形成された螺旋状空間を例えば3巻き分移動したボールBを循環させる第1の循環路28a及び第2の循環路28bが形成されている。
また、ねじナット2には、一端がフランジ1の端面で開口しているグリース補給路29が軸方向に沿って形成されており、このグリース補給路29の外気開口部にグリースニップル11が接続されている。
さらに、ねじナット2の外周には、グリース補給路29に直交する方向に直線状に延在する直線溝30が形成されている。これら直線溝30の一方には、グリース補給路29と連通する連通孔31aが形成され、第1の循環路28aに連通する連通孔32aが形成されているとともに、他方の直線溝30にも、グリース補給路29と連通する連通孔31bが形成され、第2の循環路28bに連通する連通孔32bが形成されている。
そして、ねじナット2の外周にナットブラケット3の内周が嵌合することで、前記直線溝30の開口部はナットブラケット3の内周面で閉塞される。これら閉塞された直線溝30には、グリースニップル11からグリース補給路29に供給されたグリースが溜まっている。
ここで、グリース補給路29が本発明の潤滑剤補給路に相当し、直線溝30、連通孔31a,32aが本発明の潤滑剤供給手段に相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじナット2の軸方向にグリース補給路29を形成し、このグリース補給路29に直線溝30を介して第1の循環路28a、第2の循環路38bが連通しているので、グリースニップル11からグリース補給路29にグリースを供給すると、直線溝30から第1の循環路28a、第2の循環路28bにグリースが流入し、これら第1、第2の循環路28a,28b内を循環するボールBの表面を潤滑する。そして、ボールBの表面を潤滑したグリースは、ボールBの循環とともに、ねじナット2のねじ溝2a及びねじ軸4のねじ溝4aの軸方向全域に供給されていく。したがって、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
(第8実施形態)
図12及び図13は、本発明に係るボールねじ装置の第8実施形態を示すものである。
本実施形態は、ねじナット2に、ねじ溝2a,4aで形成された螺旋状空間を例えば3巻き分移動したボールBを循環させる第1の循環部品33a及び第2の循環部品33bが、それぞれ径方向内方に埋設されている。
ねじナット2の外周にナットブラケット3の内周が嵌合すると、第1の循環部品33aとナットブラケット3の内周との間に第1の空間34が画成されるとともに、第2の循環部品33bとナットブラケット3の内周との間に第2の空間35が画成されている。
ねじナット3の外周には、第1の空間34及び第2の空間35に連通する環状溝36が形成されている。
また、ねじナット2には、一端がフランジ1の端面で開口し、第1の空間34に連通するグリース補給路37が軸方向に沿って形成されており、このグリース補給路29の外気開口部にグリースニップル11が接続されている。
また、第1の循環部品33aには、この部品のボールBが循環する内部と第1の空間34とを連通する連通孔38が形成されているとともに、第2の循環部品33bにも、この部品のボールBが循環する内部と第2の空間35とを連通する連通孔39が形成されている。
ここで、グリース補給路37が本発明の潤滑剤補給路に相当し、環状溝36、連通孔38,39が本発明の潤滑剤供給手段に相当し、第1の空間34,第2の空間35が本発明の潤滑剤溜まりに相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじナット2の軸方向に形成したグリース補給路37に第1の空間34が連通し、この第1の空間34に、環状溝36を介して第2の空間35が連通し、第1の空間34が連通孔38を介して第1の循環部品33aの内部に連通し、第2の空間35が連通孔39を介して第2の循環部品33bの内部に連通しているので、グリースニップル11からグリース補給路37にグリースを供給すると、第1の空間34及び第2の空間35に溜まったグリースが連通孔38,39を介して第1の循環部品33aの内部及び第2の循環部品33bの内部に流入し、これら第1の循環部品33a及び第2の循環部品33bの内部を循環するボールBの表面を潤滑する。そして、ボールBの表面を潤滑したグリースは、ボールBの循環とともに、ねじナット2のねじ溝2a及びねじ軸4のねじ溝4aの軸方向全域に供給されていく。したがって、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
(第9実施形態)
図14及び図15は、本発明に係るボールねじ装置の第8実施形態を示すものである。なお、図12及び図13で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付してその構成を省略する。
本実施形態のねじナット2には、一端がフランジ1の端面で開口し、第1の循環部品33a、第2の循環部品33bに向かって軸方向に延在する2本のグリース補給路40,41が形成されており、これらグリース補給路40,41の外気開口部には、それぞれグリースニップル11が接続されている。
そして、第1の循環部品33aには、この部品のボールBが循環する内部と、一方のグリース補給路40とを連通する連通孔42が形成されているとともに、第2の循環部品33bにも、この部品のボールBが循環する内部と、他方のグリース補給路41とを連通する連通孔43が形成されている。
ここで、グリース補給路40,41が本発明の潤滑剤補給路に相当し、連通孔42,43が本発明の潤滑剤供給手段に相当する。
上記構成のボールねじ装置によると、ねじナット2の軸方向に形成した一方のグリース補給路40が、連通孔42を介して第1の循環部品33aの内部に連通し、他方のグリース補給路41が、連通孔43を介して第2の循環部品33bの内部に連通しているので、各グリース補給路40,41にグリースを供給すると、連通孔42,43を介して第1の循環部品33aの内部及び第2の循環部品33bの内部に流入し、これら第1の循環部品33a及び第2の循環部品33bの内部を循環するボールBの表面を潤滑する。そして、ボールBの表面を潤滑したグリースは、ボールBの循環とともに、ねじナット2のねじ溝2a及びねじ軸4のねじ溝4aの軸方向全域に供給されていく。したがって、ねじナット2の外周がナットブラケット3で覆われていても、ねじナット2のねじ溝2aの軸方向全域に確実に潤滑剤が供給され、潤滑不良が生じ難くなる。
本発明に係るボールねじ装置の第1実施形態を示す軸方向断面図である。 図1の要部拡大図である。 本発明に係るボールねじ装置の第2実施形態を示す軸方向断面図である。 本発明に係るボールねじ装置の第3実施形態を示す軸方向断面図である。 本発明に係るボールねじ装置の第4実施形態のねじナットの外観を示す図である。 本発明に係るボールねじ装置の第4実施形態を示す軸方向断面図である。 図5のVII−VII線矢視図である。 本発明に係るボールねじ装置の第5実施形態を示す軸方向断面図である。 本発明に係るボールねじ装置の第6実施形態を示す軸方向断面図である。 本発明に係るボールねじ装置の第7実施形態を示す軸方向断面図である。 図10のXI−XI線矢視図である。 本発明に係るボールねじ装置の第8実施形態を示す軸方向断面図である。 図12のXIII−XIII線矢視図である。 本発明に係るボールねじ装置の第9実施形態を示す軸方向断面図である。 図10のXV−XV線矢視図である。
符号の説明
1…フランジ、2…ねじナット、2a…ねじ溝、3…ナットブラケット、B…ボール、4…ねじ軸、4a…ねじ溝、5a,5b…循環孔、6…ボールチューブ、7…凹部、8…シール部材、9…第2グリース補給路、10…第1グリース補給路、12…連結ボルト、13…逃げ溝、15…グリース補給路、16…グリース供給路、P…埋栓、18…グリース補給路、17…グリース溜まり、19…グリース供給路、20…グリース溜まり、21…グリース補給路、22…連通孔、23a,23b,23c…配置空間、24a,24b…循環孔、25a〜25f…デフレクタ、27…グリース供給路、26…グリース補給路、28a…第1の循環路、28b…第2の循環路、29…グリース補給路、30…直線溝、31a,31b,32a,32b…連通孔、33a…第1の循環部品、33b…第2の循環部品、34…第1の空間、35…第2の空間、36…環状溝、37…グリース補給路、38…連通孔、39…連通孔、40,41…グリース補給路、42…連通孔、43…連通孔

Claims (3)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝を内周面に形成したねじナットと、互いに対向する前記ねじ軸のねじ溝及び前記ねじナットのねじ溝の間を転動する多数のボールとを備えたボールねじ装置において、
    前記ねじナットの端面から軸方向に延在して形成され、外部から潤滑剤が補給される潤滑剤補給路と、この潤滑剤補給路と連通し、転動する前記ボールに向けて潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを設け、
    前記ねじナットの内部に、多数のボールを循環させるボール循環路を形成し、
    前記潤滑剤供給手段を、前記潤滑剤補給路と前記ボール循環路の内部とが連通するように前記ねじナットに形成した潤滑剤供給路としたことを特徴とするボールねじ装置。
  2. 外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝を内周面に形成したねじナットと、互いに対向する前記ねじ軸のねじ溝及び前記ねじナットのねじ溝の間を転動する多数のボールとを備えたボールねじ装置において、
    前記ねじナットの端面から軸方向に延在して形成され、外部から潤滑剤が補給される潤滑剤補給路と、この潤滑剤補給路と連通し、転動する前記ボールに向けて潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを設け、
    前記ねじナットの内部に、多数のボールを循環させるボール循環路を形成するデフレクタを埋設し、
    前記潤滑剤供給手段を、前記潤滑剤補給路と前記デフレクタの内部とが連通するように前記ねじナットに形成した潤滑剤供給路としたことを特徴とするボールねじ装置。
  3. 前記潤滑剤補給路と前記ボール循環路との間に、潤滑剤補給路から補給された潤滑剤が溜まる潤滑剤溜まりを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のボールねじ装置。
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