JP6444760B2 - 駒式ボールねじ - Google Patents

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Description

本発明は、放電加工機やタッピングセンター等の各種工作機械、あるいは自動車の電動パワーステアリングやアクチュエータ等に使用されるボールねじに関し、特に、ボール循環部品である駒部材を使用した駒式ボールねじに関する。
ボールねじは、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容された多数のボールと、転動路を周回経路とする循環機構とを備え、例えば、ナットを回転運動させることでねじ軸を直線運動させる運動変換機構として使用されている。
一般的にボールねじにはボールの循環機構が異なる種々の形式のものがあり、その一つに駒式と呼ばれるものがある。この駒式ボールねじは、ねじ溝の連結路を有し、転動路を周回経路とする循環用の駒部材がナットに装着されているもので、構成が比較的簡素で、かつコンパクトに構成できる利点がある。
このような駒式ボールねじの代表的な一例を図4(a)、(b)に示す。この駒式ボールねじ51は、外周面に螺旋状のねじ溝52aが形成されたねじ軸52と、このねじ軸52に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝53aが形成されたナット53と、対向する両ねじ溝52a、53aにより形成された転動路に収容された多数のボール54と、これらボール54の循環用部材となる駒部材55とを備えている。
円筒状のナット53の胴部には、内外の周面に貫通してねじ溝53aの一部を切欠く断面略円形の駒窓56が穿設され、この駒窓56に対応して断面略円形の駒部材55が嵌合されている。駒部材55の内方には、ねじ溝53aの隣合う1周分同士を連結する連結溝55aが形成され、この連結溝55aとねじ溝53aの略1周の部分とでボール54の転動路を構成している。転動路内の内外のねじ溝52a、53a間に介在された多数のボール54は、ねじ溝52a、53aに沿って転動し、そして、駒部材55の連結溝55aに案内され、ねじ軸52のねじ山を乗り越えて隣接するねじ溝53aに戻り、再びねじ溝52a、53aに沿って転動する。
図5に示すように、駒部材55は焼結合金で成形され、駒窓56に対応して断面が略円形に形成された胴部の両側に一対のアーム57が突設され、これらアーム57をナット53のねじ溝53aに係合させて駒部材55が位置決めされると共に、頭部に、外径面が凹む凹み部58が形成され、この凹み部58から立ち上がり、円弧状周面を有する8個のガイド壁59が周方向等配に形成され、ねじ溝53aのリード線Lに略直交し、8個のガイド壁59のうち対向するそれぞれ2個のガイド壁59を駒窓56の縁部側に塑性変形させて形成した加締部60によって駒部材55がナット53に固定されている。これにより、加締部60となるガイド壁59の位置の最適化を容易に図ることができ、作業性を向上させることができると共に、ボール通過時に加締部60に負荷され、駒部材55を傾斜させる応力の発生を軽減することができ、加締部60の摩耗を防止して駒部材のガタツキの発生を抑制し、円滑なボール54の循環が得られる(例えば、特許文献1参照。)。
一般的に、この種の従来の駒式ボールねじ51では、例えば、ナット53に潤滑剤を供給する供給孔から内部に潤滑剤が間欠的または連続的に補給されたとしても、潤滑剤はボール54の繰返し転動公転によってナット53の両端部に押しやられ、その一部がボール54の押出力によって外部に漏出する。このため、多量の潤滑剤を常に補給しなければならない。すなわち、省エネルギー性および環境のクリーン性という趣旨に反して、多量の潤滑剤を消費すると共に、潤滑剤を垂れ流す状態になって周辺の環境を汚染するという問題があった。
そこで、図6に示すようなボールねじ61が知られている。このボールねじ61は、ねじ軸62の外周面に螺旋状のボール溝62aが形成されると共に、ねじ軸62が挿通されるナット63の内周面には、ボール溝62aに対向する螺旋状のボール溝63aが形成されている。また、ナット63には、コ字状のリターンチューブ(図示せず)が装着され、このリターンチューブ内と両ボール溝62a、63a間とからなる1回路ごとに、複数個のボール64、64介挿されている。ナット63の軸方向両端部には、内周面がボール溝62aに適合する雌ねじ形状に成形加工された接触形ワイパシールからなるシール部材65、65が装着されている。
また、ナット63の肉厚内には、内周面の両シール部材65、65近傍にそれぞれ開口66、67を有する軸方向に直角な穿通孔68、69と、この穿通孔68、69に連通する軸方向の穿通孔70とからなり、埋栓71とニップル72によって閉空間とされた潤滑剤循環路73が設けられている。この潤滑剤循環路73内と両シール部材65、65によって閉塞されたナット63の内部に、潤滑剤Gが封入されている。
これにより、ボール64の繰返し転動公転によってナット63の一方の端部に押しやられた潤滑剤Gは、ボール64の押出力によってシール部材65近傍の開口67(または66)内に押し込まれ、潤滑剤循環路73内に充填されている潤滑剤Gが、他方のシール部材65近傍の開口66(または67)内からナット63の内部に押し出される。このため、潤滑剤Gを押し出すための圧力が分散されるから、シール部材65から外部への潤滑剤Gの漏出量は従来のものより減少する(例えば、特許文献2参照。)。
特開2010−78060号公報 特許第4001735号公報
然しながら、ナット63自体に潤滑剤Gを循環させる穿通孔68、69、70を設けた場合、ナット63が大型化するだけでなく、加工工数が嵩んでコスト高騰を招来するという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、駒部材に潤滑剤を循環させる機能を付与することに着目し、省スペースで低コスト化を図りつつ、外部への潤滑剤の漏出量を抑えた信頼性の高い駒式ボールねじを提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する前記ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、内周に前記転動路を周回経路とする連結溝が形成されると共に、内周側の両側に一対のアームが突設され、これらアームを前記ナットのねじ溝に係合させて位置決めされる駒部材と、を備えた駒式ボールねじにおいて、前記駒部材に潤滑剤を循環させる流路が形成されている。
このように、ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、内周に転動路を周回経路とする連結溝が形成されると共に、内周側の両側に一対のアームが突設され、これらアームをナットのねじ溝に係合させて位置決めされる駒部材を備えた駒式ボールねじにおいて、駒部材に潤滑剤を循環させる流路が形成されているので、従来のボールねじのように、ナットに潤滑剤循環路を設ける追加工を不要にし、省スペースで低コスト化を図りつつ、外部への潤滑剤の漏出量を抑えた信頼性の高い駒式ボールねじを提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記駒部材の一対のアームのうち一方のアームに潤滑剤を回収する回収口と、他方のアームに回収された潤滑剤を吐出する吐出口が形成されると共に、これら回収口と吐出口とを連通する連通溝が形成されていれば、ねじ軸との相対回転に伴って流出してきた潤滑剤を回収口で一旦回収し、連通溝を通して回収された潤滑剤を、隣接するねじ溝に係合するアームに形成した吐出口から排出して潤滑剤を駒部材自体で循環させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記駒部材の一対のアームが前記ねじ軸のねじ溝のリードに沿って追従する形状に形成され、当該ねじ溝の溝底と非接触になるように設定されていれば、ねじ軸との相対回転に支障をきたすことなく効果的に潤滑剤を循環させることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記ナットの駒窓の外径側の開口部に、この駒窓よりも大径の係合部が形成され、前記駒部材の外径側の外周部の複数箇所を一部潰して前記係合部に密着する状態まで塑性変形させて形成した加締部によって当該駒部材が前記ナットに固定されていれば、アームによって駒部材がナットに対して軸方向に位置決めされると共に、駒部材が駒窓から径方向外方に抜け出すのを防止することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記駒部材がMIMによって成形された焼結金属で形成されていれば、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
本発明に係る駒式ボールねじは、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する前記ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、内周に前記転動路を周回経路とする連結溝が形成されると共に、内周側の両側に一対のアームが突設され、これらアームを前記ナットのねじ溝に係合させて位置決めされる駒部材と、を備えた駒式ボールねじにおいて、前記駒部材に潤滑剤を循環させる流路が形成されているので、従来のボールねじのように、ナットに潤滑剤循環路を設ける追加工を不要にし、省スペースで低コスト化を図りつつ、外部への潤滑剤の漏出量を抑えた信頼性の高い駒式ボールねじを提供することができる。
(a)は、本発明に係る駒式ボールねじの一実施形態を示す平面図、(b)は、同上縦断面図である。 (a)は、本発明に係るナットを示す断面斜視図、(b)は、同上、横断面図である。 (a)は、図2(a)の駒部材を示す要部拡大図、(b)は、(a)のIII−III線に沿った断面を示す模式図である。 (a)は、従来の駒式ボールねじを示す平面図、(b)は、同上縦断面図である。 図4の駒部材の固定状態を示す平面図である。 他の従来のボールねじを示す縦断面図である。
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する前記ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、内周に前記転動路を周回経路とする連結溝が形成されると共に、内周側の両側に一対のアームが突設され、これらアームを前記ナットのねじ溝に係合させて位置決めされる駒部材と、を備えた駒式ボールねじにおいて、前記駒部材の一対のアームが前記ねじ軸のねじ溝のリードに沿って追従する形状に形成され、当該ねじ溝の溝底と非接触になるように設定されると共に、前記一対のアームのうち一方のアームに潤滑剤を回収する回収口と、他方のアームに回収された潤滑剤を吐出する吐出口が形成され、これら回収口と吐出口とを連通する連通溝が形成されて潤滑剤を循環させる流路が形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る駒式ボールねじの一実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図、図2(a)はナットの断面斜視図、(b)は横断面図、図3(a)は、図2(a)の駒部材を示す要部拡大図、(b)は、(a)のIII−III線に沿った断面を示す模式図である。
図1に示す駒式ボールねじ1は、外周面に螺旋状のねじ溝2aが形成されたねじ軸2と、このねじ軸2に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝3aが形成されたナット3と、対向する両ねじ溝2a、3aにより形成された転動路に収容された多数のボール4と、これらボール4の循環用部材となる駒部材5とを備えている。
各ねじ溝2a、3aの断面形状は、サーキュラアーク形状であってもゴシックアーク形状であっても良いが、ここではボール4との接触角が大きくとれ、アキシアルすきまが小さく設定できるゴシックアーク形状に形成されている。これにより、軸方向荷重に対する剛性が高くなり、かつ振動の発生を抑制することができる。
円筒状のナット3の胴部には、内外の周面に貫通してねじ溝3aの一部を切欠く断面略円形の駒窓6が穿設され、この駒窓6に対応して断面略円形の駒部材5が嵌合されている。駒部材5の内方には、ねじ溝3aの隣り合う1周分同士を連結する連結溝5aが形成され、この連結溝5aとねじ溝3aの略1周の部分とでボール4の転動路を構成している。転動路内の内外のねじ溝2a、3a間に介在された多数のボール4は、ねじ溝2a、3aに沿って転動し、駒部材5の連結溝5aに案内されると共に、ねじ軸2のねじ山を乗り越えて隣り合うねじ溝3aに戻り、再びねじ溝2a、3aに沿って転動する。なお、ここでは、駒窓6および駒部材5が断面略円形に形成されたものを例示したが、円形に限らず、例えば、小判形形状であっても良い。
図2(a)に示すように、駒部材5の連結溝5aは、ナット3の隣り合うねじ溝3a、3a間を滑らかに接続するようにS字状に湾曲して形成されている。したがって、図2(b)に示すように、その両駒窓縁7、7は、ナット3の隣り合うねじ溝3aの溝縁部8に合致するように連結溝5aがねじ溝3aに接続されている。また、連結溝5aの深さは、ボール4が連結溝5a内でねじ軸2におけるねじ溝2aのねじ山を越えることができる深さとされている。さらに、駒部材5の両側には断面が略円形の丸棒状に形成されたアーム9が突設され、ナット3のねじ溝3aに僅かな径方向すきまを介して係合されている。このアーム9によって、駒部材5がナット3に対して軸方向に位置決めされると共に、駒部材5が駒窓6から径方向外方に抜け出すのを防止している。
本実施形態では、駒部材5は、金属粉末を可塑状に調整し、射出成形機で成形される焼結合金からなる。この射出成形に際しては、まず、金属粉と、プラスチックおよびワックスからなるバインダとを混練機で混練し、その混練物をペレット状に造粒する。造粒したペレットは、射出成形機のホッパに供給し、金型内に加熱溶融状態で押し込む、所謂MIM(Metal Injection Molding)により成形されている。こうしたMIMによって成形される焼結合金であれば、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
前記金属粉として、後に浸炭焼入が可能な材質、例えば、C(炭素)が0.13wt%、Ni(ニッケル)が0.21wt%、Cr(クロム)が1.1wt%、Cu(銅)が0.04wt%、Mn(マンガン)が0.76wt%、Mo(モリブデン)が0.19wt%、Si(シリコン)が0.20wt%、残りがFe(鉄)等からなるSCM415を例示することができる。駒部材5は、浸炭焼入れおよび焼戻し温度を調整して行われる。また、駒部材5の材料としてこれ以外にも、Niが3.0〜10.0wt%含有し、加工性、耐食性に優れた材料(日本粉末冶金工業規格のFEN8)、あるいは、Cが0.07wt%、Crが17wt%、Niが4wt%、Cuが4wt%、残りがFe等からなる析出硬化系ステンレスSUS630であっても良い。このSUS630は、固溶化熱処理で20〜33HRCの範囲に表面硬さを適切に上げることができ、強靭性と高硬度を確保することができる。
駒部材5をSCM415等の浸炭材で形成する場合は、駒部材5は浸炭焼入れおよび、焼戻し温度調整によるか、もしくは浸炭焼入れによって表面硬さが30〜40HRCの範囲になるように硬化処理されると共に、高周波テンパー装置を用いて、図2(b)に示す加締部10、すなわち、外径側の外周部5bが焼戻しされ、硬さが15〜30HRCの範囲になるように設定されている。これにより、加締部10となる外周部5bの靭性が高くなると共に、駒部材5をナット3に加締固定する際に割れ等が発生するのを防止することができる。
ボール4の組み込みは、ナット3の駒窓6に駒部材5をナット3の内径側から装着した後、ねじ軸2の軸端からナット3を当てがい、ボール4を両ねじ溝2a、3a間に順次挿入しながらナット3を回転させ、ナット3をねじ軸1に移動させることによって行う。なお、これ以外にも、ナット3の駒窓6に駒部材5を装着した後、仮軸を用いてボール4を同様に挿入するようにしても良い。
駒部材5は、アーム9、9をナット3のねじ溝3aに係合させた状態で駒窓6に嵌挿される。一方、ナット3の駒窓6の外径側の開口部には、この駒窓6よりも大径の係合部11が形成されている。そして、駒部材5の外径側の外周部5bの複数箇所(ここでは、4箇所)を一部潰して係合部11に密着する状態まで塑性変形させて形成した加締部10によって駒部材5がナット3に固定される(図1(a)参照)。なお、ここでは、係合部11として、穴の周辺の上面を平らな座ぐり形状に形成したものを例示したが、これに限らず、例えば、図示しないが、駒窓の周辺の上面を開口部に向って漸次拡径するテーパ形状に形成し、この上面に密着した状態で加締部を形成してたものであっても良い。
ここで、本出願人は、駒部材5自体に潤滑剤を循環させる機能を付与することに着目した。すなわち、具体的には、図3(a)に拡大して示すように、一対のアーム9、9のうち一方のアーム9に潤滑剤を回収する回収口12が形成され、他方のアーム9に、回収された潤滑剤を吐出する吐出口13が形成されている。そして、(b)に示すように、回収口12と吐出口13とを連通する連通溝14が形成されている。この連通溝14は、回収口12と吐出口13から径方向外方に延びる立孔14a、14bと、これら立孔14a、14bを繋ぐ横孔14cとからなり、潤滑剤の流路を構成している。潤滑剤を回収する側のアーム9はねじ軸2のねじ溝2aのリードに沿って追従する形状に形成され、ねじ軸2のねじ溝2aの溝底とは非接触になるように設定されている。
このように、駒部材5の一対のアーム9、9に回収口12と吐出口13を形成し、これらを連通する連通溝14を形成したので、ねじ軸2との相対回転に伴って流出してきた潤滑剤をこの回収口12で一旦回収し、連通溝14を通して回収された潤滑剤を、隣接するねじ溝2aに係合するアーム9に形成した吐出口13から排出して潤滑剤をこの駒部材5自体で循環させることができる。また、駒部材5がMIMによって成形された焼結金属で形成されているので、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。したがって、従来のボールねじのように、ナットに潤滑剤循環路を設ける追加工を不要にし、省スペースで低コスト化を図りつつ、外部への潤滑剤の漏出量を抑えた信頼性の高い駒式ボールねじ1を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る駒式ボールねじは、自動車の電動アクチュエータ等に使用される駒式ボールねじに適用することができる。
1 駒式ボールねじ
2 ねじ軸
2a、3a ねじ溝
3 ナット
4 ボール
5 駒部材
5a 連結溝
5b 駒部材の外周部
6 駒窓
7 駒窓縁
8 溝縁部
9 アーム
10 加締部
11 係合部
12 回収口
13 吐出口
14 連通溝
14a、14b 立孔
14c 横孔
51 駒式ボールねじ
52、62 ねじ軸
52a、53a、62a、63a ねじ溝
53、63 ナット
54、64 ボール
55 駒部材
56 駒窓
55a 連結溝
57 アーム
58 凹み部
59 ガイド壁
60 加締部
61 ボールねじ
65 シール部材
66、67 穿通孔の開口
68、69、70 穿通孔
71 埋栓
72 ニップル
73 潤滑剤循環路
G 潤滑剤
L リード線

Claims (5)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、
    このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、
    対向する前記ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、
    前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、内周に前記転動路を周回経路とする連結溝が形成されると共に、
    内周側の両側に一対のアームが突設され、これらアームを前記ナットのねじ溝に係合させて位置決めされる駒部材と、を備えた駒式ボールねじにおいて、
    前記駒部材に潤滑剤を循環させる流路が形成されていることを特徴とする駒式ボールねじ。
  2. 前記駒部材の一対のアームのうち一方のアームに潤滑剤を回収する回収口と、他方のアームに回収された潤滑剤を吐出する吐出口が形成されると共に、これら回収口と吐出口とを連通する連通溝が形成されている請求項1に記載の駒式ボールねじ。
  3. 前記駒部材の一対のアームが前記ねじ軸のねじ溝のリードに沿って追従する形状に形成され、当該ねじ溝の溝底と非接触になるように設定されている請求項1に記載の駒式ボールねじ。
  4. 前記ナットの駒窓の外径側の開口部に、この駒窓よりも大径の係合部が形成され、前記駒部材の外径側の外周部の複数箇所を一部潰して前記係合部に密着する状態まで塑性変形させて形成した加締部によって当該駒部材が前記ナットに固定されている請求項1に記載の駒式ボールねじ。
  5. 前記駒部材がMIMによって成形された焼結金属で形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の駒式ボールねじ。
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