JP2011112145A - 遊星歯車の潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減速装置の縦横の向きに関らず、また、公転中心に近い方の軸受部分にも十分潤滑油を供給できるようにした遊星歯車の潤滑装置を提供することである。
【解決手段】遊星歯車15とその支持軸16の間に転がり軸受19が介在され、転がり軸受19に対し支持軸16側から潤滑油を供給する給油手段を備えた遊星歯車の潤滑装置において、前記給油手段が、支持軸16の一端面に軸方向に開放して設けられた給油溜まり25と、その給油溜まり25に軸方向に対向して軸受外部に設置された給油ノズル30とにより構成され、前記給油溜まり25は、その周壁24に転がり軸受19側に連通した軸側給油穴26と、潤滑油を遠心力により前記軸側給油穴26に導く仕切り壁28、29を備えた構成とした。
【選択図】図2

Description

この発明は、遊星歯車型の減速装置又は増速装置(以下、単に「遊星歯車減速装置」と称する。)における潤滑装置に関し、特に遊星歯車の潤滑装置に関するものである。
遊星歯車減速装置における遊星歯車の潤滑装置として、従来から特許文献1に開示されたものが知られている。この場合の遊星歯車減速装置は、入出力軸が縦向きに配置された縦型であり、入力軸に太陽歯車を設け、その太陽歯車とその周りに固定した内歯歯車との間に遊星歯車を介在し、その遊星歯車の支持軸と一体のアームを出力軸の一体化した構造である。
前記遊星歯車は、前記支持軸の周りに介在された転がり軸受により自転しつつ太陽歯車の周りを公転し、前記アームを介して出力軸をその公転速度で減速回転させる。前記の入力と出力を入れ替えると、増速装置として使用できることは周知のとおりである。
この場合の遊星歯車の潤滑装置は、前記遊星歯車の転がり軸受上方に給油ノズルが下向きに固定され、自転しつつ公転する遊星歯車の前記転がり軸受の軸方向上方から下向きに潤滑油を供給するようにしている。
なお、一般に、転がり軸受の潤滑構造として、その支持軸に設けた給油通路の終端部を径方向外向きに屈曲して軸受内輪の給油穴に潤滑油を供給することが知られている(特許文献2)。
特開平11−101333号公報(図4) 特開2008−19948号公報(図1)
前記の特許文献1に開示された遊星歯車減速装置の潤滑構造は、遊星歯車が公転しているため、給油ノズルから軸受上に供給された潤滑油は、公転する遊星歯車に作用する遠心力によって外方にはね飛ばされる。そのため、潤滑油が軸受内部に流入し難く、軸受の潤滑が十分に行われ難い問題がある。
この問題を解決すべく、前記特許文献1に係る発明においては、軸受外輪の上端面外周に沿って、内向きに開放された溝を有する規制リング(オイルスクープリング)を装着し、はね飛ばされた潤滑油を受け止め、軸受側へ押し戻すようにしている(同文献図1参照)。この場合の潤滑構造は、給油ノズルから供給された潤滑油を軸受内部で効果的に保持する機能がないため、縦型の減速装置に限って用いられる。
前記のような規制リングを用いることなく、しかも減速装置の縦横の向きに関らず軸受内部に効率よく潤滑油を供給するために、特許文献2に示された潤滑構造を前記の遊星歯車の潤滑構造に転用することが考えられる。即ち、同文献2に記載されたように、軸受の支持軸に設けた給油通路の終端部を径方向外向きに屈曲して軸受内輪の給油穴に潤滑油を供給する構造を遊星歯車の場合に転用することである。
しかし、軸受内輪及びこれを支持する支持軸は、公転のみ行い自転することがないので、自転によって潤滑油を拡散する作用は期待できない。このため、支持軸側から軸受内輪を経て軸受内部に供給される潤滑油には、遊星歯車の公転に伴う遠心力のみが作用するので、軸受内部においては公転中心から遠い部分に潤滑油が集まる傾向があり、公転中心に近い方の軸受部分の潤滑が不足する問題がある。
そこで、この発明は、減速装置の縦横の向きに関らず、また、公転中心に近い方の軸受部分にも十分潤滑油を供給できるようにした遊星歯車の潤滑装置を提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、この発明に係る遊星歯車の潤滑装置は、遊星歯車を支持する支持軸と当該遊星歯車との間に転がり軸受が介在され、前記転がり軸受に対し前記支持軸側から潤滑油を供給する給油手段を備えた遊星歯車の潤滑装置を発明の前提の構成とする。
前記給油手段が、前記支持軸の一端面に軸方向に開放して設けられた給油溜まりと、その給油溜まりに軸方向に対向して軸受外部に設置された給油ノズルとにより構成される。
前記給油溜まりは、その周壁に前記転がり軸受の内輪に設けられた軸受側給油穴に連通した軸側給油穴と、潤滑油を遠心力により前記軸側給油穴に導く給油ガイド部材を備える。
この発明に係る遊星歯車の潤滑装置は、以上のように構成されたものであり、この潤滑装置が組込まれた遊星歯車減速装置が作動した場合、前記の遊星歯車は公転しつつ自転し、その給油溜まりに向けて給油ノズルから潤滑油が噴射又は滴下される。給油溜まりの潤滑油は遊星歯車の公転による遠心力を受け、給油ガイド部材に沿って方向が変えられ、軸側給油穴に向け導かれる。
前記給油ガイド部材の傾斜角を適宜定めることにより、相対的に公転中心に近い方の軸受部分にも給油することができる。
以上のように、この発明によれば、遊星歯車を支持する軸受の潤滑において、給油ガイド部材の傾斜角の適宜な設定により、従来潤滑し難かった公転中心に近い方の軸受部分に確実に潤滑油を供給潤滑することができる。
また、給油ガイド部材を用いて潤滑油の流出方向をガイドしているので、給油溜まりに溜めた潤滑油を効率よく軸受内部に供給することができる。
は、実施形態1の一部省略正面図である。 は、図1のX1−X1線の断面図である。 は、実施形態1の同上の給油溜まり部分の正面図である。 は、同上の仕切り壁の作用の説明図である。 は、同上の仕切り壁部分の拡大断面図である。 は、同上の給油部材の斜視図である。 は、同上の変形例の一部省略正面である。 は、実施形態2の一部省略正面図である。 は、図8のX2−X2線の断面図である。 は、実施形態2の給油溜まり部分の縦断正面図である。 は、同上の給油通路の作用の説明図である。 は、同上の給油溜まり部分の変形例の正面図である。 は、同上の給油部材の斜視断面図である。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
[実施形態1]
添付の図1から図7に示した実施形態1は、遊星歯車減速装置における遊星歯車の潤滑装置に関するものである。
遊星歯車減速装置11は、入力軸12の一端部に同芯状態に設けられた太陽歯車13、その太陽歯車13の周りに同芯状態に配置固定された内歯歯車14、太陽歯車13と内歯歯車14との間に介在された1以上の遊星歯車15、その遊星歯車15を支持する支持軸16と一体化された径方向のアーム17、そのアーム17の先端部に一体化され、かつ前記入力軸12と同芯状態に配置された出力軸18(図2参照)とからなる。
前記遊星歯車15と、その支持軸16との間に転がり軸受19が介在される。転がり軸受19は、支持軸16の外径面に嵌合固定された内輪21、その内輪21の外径面に形成された軌道と外輪を兼ねる遊星歯車15の内径面に形成された軌道との間に、保持器22に保持された複列のころ23が介在される。
前記の遊星歯車減速装置11は、入力軸12に一定回転速度のトルクが入力されると、それと一体に回転する太陽歯車13によって遊星歯車15が自転しつつ太陽歯車13の周りを公転する。公転中心をPで示す(図1参照)。
遊星歯車15の公転に伴い、アーム17を介して出力軸18がその公転速度で回転し、出力軸18は一定の比率で減速された回転トルクを出力する。この場合、内輪21及びその支持軸16は自転することなく公転のみ行う。
なお、前記の遊星歯車減速装置11の入力と出力を入れ替えて増速装置として使用する場合もある。
次に、前記遊星歯車15の転がり軸受19の潤滑構造について説明する。前記の遊星歯車15の支持軸16の一方の端面、即ち、入力軸12が突き出す方向の端面において、周壁24を残し軸方向に開放された給油溜まり25が設けられる。
前記周壁24の4等分位置の4個所に軸側給油穴26が設けられる(図1参照)。また転がり軸受19の内輪21に前記軸側給油穴26と合致し相互に連通した歯車側給油穴27が設けられる。図2に示したように、歯車側給油穴27は、内輪21の2列の軌道間に開放される。前記の給油溜まり25の開口面に中心上において対向した給油ノズル30が装置の外部に設置される。
ここで、説明の便宜上、図1に示したように、支持軸16の中心Oと、公転中心Pを通る線を直角座標のY軸に一致させて直角座標のX軸及びY軸を引く。
前記の給油溜まり25は、2個所のVの字形の仕切り壁28、29(特許請求の範囲では「給油ガイド部材」と総称している。)によって3個所の給油溜まり室25a、25b、25cに仕切られる(図3参照)。仕切り壁28、29の中間点C、DはY軸上において公転中心Pの方向に谷となるV形に屈曲され、左右対称形となる。
一方の仕切り壁29に連通穴31が設けられ、これによって給油溜まり室25bと25cを連通している。
前記給油溜まり25の給油ノズル30に対向した開放面に、周壁24に沿った欠円形の蓋32が設けられ、これによって給油溜まり25内の潤滑油の流出を規制し、内部に潤滑剤を保持するようにしている。この蓋32は、図1、図2に示したように、給油溜まり25の周壁24に沿って全体的に設ける場合を示すが、蓋32は仕切り壁28、29ごとに局部的に設ける場合もある。
前記仕切り壁28、29の端部が周壁24に接続一体化される位置は、次のように定められる。即ち、図3の簡略図に示したように、周壁24の軸方向に直角の断面で見た場合、各軸側給油穴26を形成する両側辺には、公転中心Pから遠い方の側辺Aと近い方の側辺Bがある。仕切り壁28、29は、いずれも遠い方の側辺Aにその内側面28a、29a(公転中心P側の面)が一致するように周壁24の内周面に接続一体化される。これにより、各軸側給油穴26は仕切り壁28、29の内側面28a、29aに沿ってそれぞれ給油溜まり室25b、25cに開放される
前記の内側面28a、29aを有する仕切り壁28、29は、潤滑油を軸側給油穴26の方向にガイドする作用を行う。
また、各内側面28a、29aのY軸に対する傾斜角θ1、θ2はそれぞれ鈍角(90°を超え180°未満)となるように設定される。
前記のような傾斜角θ1、θ2に設定してあると、図4に示したように、内側面28aの任意の点Q1に作用する遠心力P1によって、外向きの分力P2を生じる。分力P3は、抵抗となる分力である。即ち、遠心力P1の分力P2が内側面28aに沿って発生し、潤滑油を軸側給油穴26に導く(図3の矢印F1参照)。仕切り壁28がない場合は、基準線Y1の方向に流れる潤滑油を、仕切り壁28があることにより、その内側面28aによって流れの向きを変え、側給油穴26に導くものである。
前記の交差角度θ1の大きさは、前記の鈍角の範囲内で、軸側給油穴26の集油量の平均化、その他を考慮して任意に定められる。
また、公転中心Pから周壁24と交差するように引いた基準線Y2について見ると、図4に示したように、任意の点Q2に作用する遠心力P4の分力P5が周壁24に沿って発生し、潤滑油を軸側給油穴26にガイドする(図3の矢印F2参照)。
また、X軸よりも公転中心Pに近い方の給油溜まり室25cにおいても、前記と同様に、仕切り壁29の内側面29a及び周壁24の作用によって、潤滑油を軸側給油穴26にガイドする力が発生する(図3の矢印F3、F4参照)。この場合の給油溜まり室25cは、前記給油溜まり室25bより容積が小さいので、潤滑油が不足する場合は、仕切り壁29に設けた連通穴31から補充される。
仕切り壁28、29は、給油溜まり室25b、25c内の潤滑油をその内側面28a、29aに沿って軸側給油穴26の方向にガイドする機能がある点において、このようなガイド手段のない場合に比べて効率よく給油することができる。
以上は、専ら給油溜まり25内部の潤滑油に対し径方向に作用する力についてみてきたが、軸方向に着目することにより、一層効率よく潤滑油を軸側給油穴26にガイドする構成を付加することができる。
即ち、図2に示したように、給油溜まり25の周壁24をその径方向の面で切断した断面形状で見た場合、その周壁24の断面形状が軸側給油穴26を谷の底となる円弧面33に形成する構成である。円弧面33に代えてV形面(テーパ面)としてもよい。いずれの形状も遠心力により潤滑油に軸方向内向きの力を与え、軸側給油穴26に潤滑油をガイドする効率が向上する。
また、仕切り壁28、29によって潤滑油を軸側給油穴26にガイドする効率を向上させるために、仕切り壁28、29をその厚さ方向の面で切断した断面形状が、図5に示したように、内側面28a、29aの中間部が凹入したV字形又は円弧形になるよう形成し、その谷の延長上に軸側給油穴26が存在する構成を採ることができる。この場合も遠心力の作用によって潤滑油が谷底部分に集中するので、軸側給油穴26に潤滑油をガイドする効率が向上する。図5には、仕切り壁28のみについて示しているが、仕切り壁29についても同様である。
なお、給油溜まり25及び仕切り壁28、29等、潤滑油に接触する部分には、撥油剤を塗布し、潤滑油をスムーズに流すようにすることが望ましい。
以上の説明においては、仕切り壁28、29を支持軸16の周壁24の内面に一体化したものを示しているが、支持軸16の構造を簡略化するために、仕切り壁28、29を支持軸16とは別体に形成してもよい。即ち、図6に示したように、前記仕切り壁28、29に相当する仕切り壁部44、45を環状部材42の内面に一体化した樹脂成形品でなる給油部材46を製作し、これをカセット式に周壁24の内面に嵌合固定するようにしてもよい。前記環状部材42には、周壁24の軸側給油穴26に合致する穴26aが設けられる。
図7は、軸側給油穴26を6等分位置の6個所に設けた例を示す。転がり軸受19側においてもこれらに連通した軸側給油穴26が設けられる。この場合は給油溜まり室25aにも1個所の軸側給油穴26が設けられる。Y軸上にある2個所の軸側給油穴26に潤滑油をガイドする仕切り壁のようなガイドは設けられていない。自然に流出させるようにしている。
実施形態1の遊星歯車の潤滑装置は以上のようなものであり、縦型又は横型の減速装置として使用する場合において、自転しつつ公転する遊星歯車15の給油溜まり25に向けて給油ノズル30から潤滑油が噴射される。給油溜まり25内の潤滑油は蓋32によって外部への流出が防止される。
給油溜まり室25b、25c内の潤滑油は、遊星歯車15の公転に伴う遠心力の作用によって、それぞれ仕切り壁28、29の内側面28a、29a及び周壁24に沿って軸側給油穴26に向けガイドされる。
前記内側面28a、29aは、それぞれ遠心力の方向に(図4の基準線Y1の方向)対抗して潤滑油の流れの向きを変え、給油方向を遠心力の方向以外の方向に変える作用がある。特に、X軸より公転中心P側に設けられた仕切り壁29の内側面29aによって、従来遠心力の作用を受けて給油され難かった公転中心Pに近い軸受部分にも給油を行うことができる。
[実施形態2]
次に、図8から図13に示した実施形態2について説明する。実施形態2の場合は、給油溜まり35内の潤滑油を軸側給油穴26にガイドする具体的構成において、実施形態1の場合と相違している。
即ち、図8に示したように、この場合は、給油溜まり35をX軸よりも公転中心P側に片寄ったY軸上に給油凹所36が設けられる。
また、軸側給油穴26は、周壁24においてX軸を基準にして公転中心Pより遠い部分に3個所、公転中心Pに近い部分に2個所設けられる。公転中心Pより遠い部分の3個所は、Y軸上に1個所、その両側の対称位置に2個所である。
前記給油凹所36から、Y軸の方向に給油通路37、給油凹所36の左右方向にX軸と所要の傾斜角をもった左右2本の給油通路38が設けられ、それぞれ前記の軸側給油穴26に連通される。さらに、前記給油通路38よりY軸に対する傾斜角が大きい左右2本の給油通路39が設けられ、X軸より公転中心P側の2個所の軸側給油穴26に連通される。
これらの給油通路37、38、39は、「特許請求の範囲」において、給油ガイド部材と総称しているものに相当し、給油溜まり35内の潤滑油を軸側給油穴26に流出させるガイドを行う。この場合は、外部の給油ノズル30は、支持軸16の中心から公転中心P側に寄って設けられ、前記の給油溜まり35に対向するように設置される。
この場合の給油通路38、39は、図10に示したように、軸側給油穴26の公転中心Pから遠い方の側辺Aと近い方の側面Bの両方を含む。給油通路38、39の内面のうち、側辺A側の面をこれらの通路の内側面38a、39aと称する。内側面38a、39aは公転中心P側に向いた面である点で、実施形態1における仕切り壁28、29の内側面28a、29aに相当するものである。
図10及びその一部を簡略化して示した図11に示したように、給油通路38、39の内側面38a、39aのY軸に対する傾斜角θ1及びθ2は、いずれも鈍角(90を超え180度未満)となるように、各給油通路38、39の傾斜が設定されている。
前記内側面38a上の点Q1(図11参照)において交差し、公転中心Pを通る基準線Y1を引く。点Q1において示したP1は、給油凹所36から給油通路39に入った潤滑油に作用する遠心力を示す。この遠心力P1は、外向きの分力P2を生じ、図10において矢印F1で示したように、潤滑油を軸側給油穴26に導く作用を行う。同様に、給油通路38に入った潤滑油についても矢印F2で示したように潤滑油を軸側給油穴26にガイドする作用を行う。
なお、給油通路37に入った潤滑油に対しては分力によることなく遠心力のすべてが潤滑油を軸側給油穴26にガイドする作用を行う(矢印F3参照)。
なお、給油溜まり面43は、図9及び図10に示したように、給油凹所36が底となる円錐形に形成することが望ましい。
また、前記の給油通路39は、図9及び図10においては穴として示しているが、図12に示したように、給油溜まり35に開放された溝、即ち、給油溝40に変えてもよい。給油溝40に変えた場合は、その全長にわたり給油溜まり35から潤滑油が供給される。このため、Y軸に対する傾斜角θ2が90度であっても、軸側給油穴26に近づくに従いその内側面40aにおいて外向きの遠心力の分力が生じるため、潤滑油を軸側給油穴26に導くことができる。
この実施形態2においても、前記実施形態1の場合の給油部材46に相当する給油部材47を用いる場合がある(図13参照)。即ち、支持軸16に周壁24を残しその内側に一端面が開放された空所を設け、その空所に給油部材47をカセット式に嵌合固定するようにしている。この場合の給油部材47は、図13に示したように、円柱部材の一部が前記の円錐形の給油溜まり面43において切り欠かれた欠円円柱体をなしている。その給油溜まり面43の底に給油凹所36が設けられ、その給油凹所から外径面に達する給油通路37、38,39が形成される。
前記の給油部材47を周壁24の内側に嵌合すると、給油溜まり面43と周壁24の間に前記の給油溜まり35が形成される。また、各給油通路37、38、39が周壁24に設けられた軸側給油穴26に合致する。
実施形態2の遊星歯車の潤滑装置は以上のようなものであり、前記実施形態1の場合と同様に使用され、公転に伴う遠心力によって給油溜まり35内の潤滑油が給油凹所36から各給油通路37、38、39に導かれる。給油通路38、39(給油通路39は、図12の場合は給油溝40)内においては、その内側面38a、39a(内側面39aは、図12の場合は内側面40a)によって外向きの分力が発生し、潤滑油を軸側給油穴26に導く。これらの作用は、前記実施形態1の場合と同様である。
11 遊星歯車減速装置
12 入力軸
13 太陽歯車
14 内歯歯車
15 遊星歯車
16 支持軸
17 アーム
18 出力軸
19 転がり軸受
21 内輪
22 保持器
23 ころ
24 周壁
25 給油溜まり
25a、25b、25c 給油溜まり室
26 軸側給油穴
26a 穴
27 歯車側給油穴
28、29 仕切り壁
28a、29a 内側面
30 給油ノズル
31 連通穴
32 蓋
33 円弧面
35 給油溜まり
36 給油凹所
37、38、39 給油通路
38a、39a 内側面
40 給油溝
40a 内側面
41 給油溜まり面
42 環状部材
43 給油溜まり面
44、45 仕切り壁部
46、47 給油部材
48 本体部材

Claims (12)

  1. 遊星歯車を支持する支持軸と当該遊星歯車との間に転がり軸受が介在され、前記転がり軸受に対し前記支持軸側から潤滑油を供給する給油手段を備えた遊星歯車の潤滑装置において、
    前記給油手段は、前記支持軸の一端面に軸方向に開放して設けられた給油溜まりと、その給油溜まりに軸方向に対向して軸受外部に設置された給油ノズルとにより構成され、
    前記給油溜まりは、その周壁に前記転がり軸受の内輪に設けられた軸受側給油穴に連通した軸側給油穴と、潤滑油を遠心力により前記軸側給油穴に導く給油ガイド部材を備えたことを特徴とする遊星歯車の潤滑装置。
  2. 前記遊星歯車の公転中心Pを通る基準線Yに対する前記給油ガイド部材の傾斜角が、鈍角に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の遊星歯車の潤滑装置。
  3. 前記の基準線Yが、前記支持軸の中心Oを原点する直角座標のY軸であり、当該Y軸は公転中心Pを通る直線であることを特徴とする請求項2に記載の遊星歯車の潤滑装置。
  4. 前記給油ガイド部材が、前記Y軸を基準としてその両側に対称形に設けられた仕切り壁によって構成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊星歯車の潤滑装置。
  5. 前記軸側給油穴及び前記の仕切り壁が、前記直角座標のX軸を基準としてその両側に設けられたことを特徴とする請求項4に記載の遊星歯車の潤滑装置。
  6. 前記給油溜まり周壁をその径方向の面で切断した断面形状が、前記軸側給油穴の部分が谷の底となるV字形又は円弧形であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の遊星歯車の潤滑装置。
  7. 前記仕切り壁をその厚さ方向の面で切断した断面形状が、内面側中間部が凹入したV字形又は円弧形であることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の遊星歯車の潤滑装置。
  8. 前記の仕切り壁を前記支持軸とは別体の環状部材の内径面に一体に設けることにより給油部材を構成し、前記給油部材を前記周壁の内面に着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の遊星歯車の潤滑装置。
  9. 前記給油ガイド部材が、前記給油溜まりから軸側給油穴に至る給油通路により形成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊星歯車の潤滑装置。
  10. 前記給油通路の給油溜まり側の端部は、その給油溜まりに通じた給油凹所に放射状に連通されていることを特徴とする請求項9に記載の遊星歯車の潤滑装置。
  11. 前記給油溜まりが、前記直角座標のX軸を基準にこれより公転中心P側に寄って設けられたことを特徴とする請求項10又は11に記載の遊星歯車の潤滑装置。
  12. 前記給油通路及び給油凹所が、前記支持軸とは別体の給油部材に形成され、その給油部材を前記支持軸の内周面に着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項10又は11に記載の遊星歯車の潤滑装置。
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CN106594254A (zh) * 2017-02-14 2017-04-26 哈尔滨东安发动机(集团)有限公司 一种轴承润滑结构
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