JP2011185322A - 遊星歯車減速機の潤滑装置 - Google Patents

遊星歯車減速機の潤滑装置 Download PDF

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貴司 後藤
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Abstract

【課題】遊星歯車の支持軸に設けられた給油溜まり内の潤滑油が、遊星歯車の公転中心から遠い部分の給油穴に片寄り、公転中心に近い部分の給油穴においては給油不足を生じる問題を解消することである。
【解決手段】前記の課題を解決するために、この発明に係る遊星歯車減速機の潤滑装置は、給油溜まり25の開放端面側に露出した転がり軸受19の保持器22に回転給油部材28の一端を固定し、前記回転給油部材28の先端部に設けたアーム31を開放端面から給油溜まり25に挿入し、そのアーム31を給油溜まり25の内周面に接近させることにより、給油溜まり25の周壁に遍在した潤滑油を転がり軸受19の自転に伴うアーム31の回転によって全周に分散させ、公転中心に近い軸側給油穴26からも給油できるようにした。
【選択図】図2

Description

この発明は、遊星歯車減速機の潤滑装置に関し、特に遊星歯車機構を構成する遊星歯車の潤滑に関するものである。
遊星歯車減速機における遊星歯車の潤滑装置として、従来から特許文献1に開示されたものが知られている。この場合の遊星歯車減速機は、入出力軸が縦向きに配置された縦型であり、入力軸に太陽歯車を設け、その太陽歯車とその回りに固定した内歯歯車との間に遊星歯車を介在し、その遊星歯車の支持軸と一体のアームを出力軸と一体化した構造である。
前記遊星歯車は、前記支持軸の周りに介在された転がり軸受により自転しつつ太陽歯車の周りを公転し、前記アームを介して出力軸をその公転速度で減速回転させる。前記の入力と出力を入れ替えると、増速機として使用できることは周知のとおりである。
この場合の遊星歯車の潤滑装置は、前記遊星歯車の転がり軸受の上方に給油ノズルが下向きに固定され、自転しつつ公転する遊星歯車の前記転がり軸受の軸方向上方から下向きに潤滑油を供給するようにしている。
なお、一般に、転がり軸受の潤滑構造として、その支持軸に設けた給油通路の終端部を径方向外向きに屈曲して軸受内輪の給油穴に潤滑油を供給することが知られている(特許文献2)。
特開平11−101333号公報(図4) 特開2008−19948号公報(図1)
前記の特許文献1に開示された遊星歯車減速機の潤滑装置は、遊星歯車が公転しているため、給油ノズルから軸受上に供給された潤滑油は、公転する遊星歯車に作用する遠心力によって外方にはね飛ばされる。そのため、潤滑油が軸受内部に流入し難く、軸受の潤滑が十分に行われ難い問題がある。
この問題を解決すべく、前記特許文献1に係る発明においては、軸受外輪の上端面外周に沿って、内向きに開放された溝を有する規制リング(オイルスクープリング)を装着し、はね飛ばされた潤滑油を受け止め、軸受側へ押し戻すようにしている(同文献図1参照)。この場合の潤滑構造は、給油ノズルから供給された潤滑油を軸受内部で効果的に保持する機能がないため、縦型の減速装置に限って用いられる。
前記のような規制リングを用いることなく、しかも減速機の縦横の向きに関らず軸受内部に効率よく潤滑油を供給するために、特許文献2に示された潤滑装置を前記の遊星歯車減速機の潤滑装置に転用することが考えられる。即ち、同文献2に記載されたように、軸受の支持軸に設けた給油通路の終端部を径方向外向きに屈曲して軸受内輪の給油穴に潤滑油を供給する構造を遊星歯車減速機の場合に転用することである。
しかし、軸受内輪及びこれを支持する支持軸は、公転のみ行い自転することがないので、自転によって潤滑油を拡散する作用は期待できない。このため、支持軸側から軸受内輪を経て軸受内部に供給される潤滑油には、遊星歯車の公転に伴う遠心力のみが作用するので、軸受内部においては公転中心から遠い部分に潤滑油が集まる傾向があり、公転中心に近い方の軸受部分の潤滑が不足する問題がある。また、潤滑不足を補うために潤滑油の給油量を上げるとすると、給油ポンプが大型化するという問題もある。
そこで、この発明は、遊星歯車減速機の縦横の向きに関らず、公転中心に近い方の軸受部分にも十分潤滑油を供給できるようにした遊星歯車減速機の潤滑装置を提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、この発明に係る遊星歯車減速機の潤滑装置は遊星歯車機構の遊星歯車とこれを支持する支持軸との間に転がり軸受が介在され、前記支持軸にその軸方向の一端面が開放された給油溜まりが設けられ、前記給油溜まりの周壁に設けた軸側給油穴を前記転がり軸受の軸受側給油穴に連通させた遊星歯車減速機の潤滑装置において、前記給油溜まりの内部に前記支持軸に対し相対回転する遊星歯車機構の一部材に結合された回転給油部材が設けられ、前記回転給油部材の一部が前記給油溜まりの内周壁に対向した位置に配置された構成を採用した。
前記の構成によると、潤滑油が遠心力の作用によって給油溜まりの内周面の一部に片寄って存在することがあっても、給油溜まりに対して回転する回転給油部材によって潤滑油が全周に分散され、どの軸側給油穴にも潤滑油を供給することができる。これにより、潤滑油の過剰な供給は不要となり、その供給量を適正量に減少できるので、給油ポンプのコンパクト化を図ることができる。
は、実施形態1の一部省略正面図である。 は、図1のX1−X1線の断面図である。 は、実施形態1の回転給油部材取付部分の斜視図である。 (a)は同上の回転給油部材の斜視図、同(b)は同じく正面図、同(c)は同じく側面図である。 (a)から(d)は、それぞれ回転給油部材の案内面の変形例の使用状態における断面図である。 は実施形態2に関し、図6(a)は回転給油部材の平面図、同(b)はその正面図、同(c)はその斜視図、同(d)はその使用状態の断面図である。 は、実施形態2の回転給油部材の変形例の斜視図である。 は、実施形態3に関し、図8(a)は回転給油部材の斜視図、同(b)はその使用状態の断面図である。 は、実施形態4に関し、図9(a)は回転給油部材の斜視図、同(b)はその断面図、同(c)はその使用状態の断面図である。 は、実施形態5の一部省略断面図である。 は、実施形態5の変形例1の一部省略断面図である。 は、実施形態5の変形例2の一部省略断面図である。 は、実施形態5の変形例3の一部省略断面図である。 (a)は羽根車の変形例の正面図、同(b)は羽根車の他の変形例の正面図である。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1及び図2に示したように、実施形態1の遊星歯車減速機11を構成する遊星歯車機構は、入力軸12の一端部に同芯状態に設けられた太陽歯車13、その太陽歯車13の周りに同芯状態に配置固定された内歯歯車14、太陽歯車13と内歯歯車14との間に介在された1以上の遊星歯車15、その遊星歯車15を支持する支持軸16(図2参照)を一端部に設けた径方向のアーム17、そのアーム17の他端部に一体化され、かつ前記入力軸12と同芯状態に配置された出力軸18(図2参照)とからなる。
前記支持軸16が先端部に設けられた径方向のアーム17は、出力軸18の周りに複数本放射状に設けられ、複数の遊星歯車15を支持して公転する遊星キャリヤ10を構成する。
前記遊星歯車15と、その支持軸16との間に転がり軸受19が介在される。転がり軸受19は、支持軸16の外径面に嵌合固定された内輪21、遊星歯車15の内周側に一体化された外輪20、前記内輪21の外径面に形成された軌道と外輪20の内径面に形成された軌道との間に介在され、保持器22によって保持された複列のころ23により構成される。
前記の遊星歯車減速機11は、入力軸12に一定回転速度のトルクが入力されると、それと一体に回転する太陽歯車13によって遊星歯車15が自転しつつ太陽歯車13の周りを公転する。公転中心をPで示す(図1参照)。
遊星歯車15の公転に伴い、遊星キャリヤ10のアーム17を介して出力軸18がその公転速度で回転し、出力軸18に一定の比率で減速された回転トルクが出力される。この場合、遊星歯車15、これと一体の外輪20及び保持器22は自転しつつ公転するが、内輪21及びその支持軸16は自転することなく公転のみ行う。外輪20及び保持器22は公転のみならず自転もする部材であるので、公転のみ行う内輪21及び支持軸16に対して相対回転する部材となる。
なお、前記の遊星歯車減速機11の入力と出力を入れ替えて増速機として使用する場合もある。
次に、前記遊星歯車15の転がり軸受19の潤滑装置について説明する。前記の遊星歯車15の支持軸16の一方の端面、即ち、入力軸12が突き出す方向の端面において周壁24を残して軸方向の一端が開放され、その開放端に軸方向に対向した他端が閉塞されることにより給油溜まり25が設けられる。
前記周壁24の周方向4等分位置の4個所に軸側給油穴26が設けられる(図1参照)。また転がり軸受19の内輪21に前記軸側給油穴26と合致し相互に連通した歯車側給油穴27が設けられる。図2に示したように、歯車側給油穴27は、内輪21の2列の軌道間に開放される。前記の給油溜まり25の開口面の中心上において対向した給油ノズル30が装置の外部に設置される。
前記の給油溜まり25の開放面と同じ側に、転がり軸受19の保持器22及び外輪20の一方の側面が露出している。その露出したいずれか一方の部材(図示の場合は保持器22)に回転給油部材28の逆L形のアーム31の屈曲端29が固定される。アーム31の下端(内径側端部)は給油溜まり25の周壁24に近い部分に達する。回転給油部材28を保持器22に一体化する手段としては、削り出し、射出成形、別体に成形した後の接着等の手段による。樹脂材料を使用する場合は、PEEK等の耐熱性・高強度の樹脂材料が使用される。
前記回転給油部材28は、図2から図4に示したように、前記アーム31の下端に、L字形に屈曲して軸方向に延び給油溜まり25の内部に挿入される給油部32が設けられる。回転給油部材28は、内輪21、周壁24の各端面に接触することのないよう、軸方向に所要のすき間が設けられる。
前記給油部32は、周壁24に設けられた軸側給油穴26を越えて延びる軸方向の長さを有する。給油部32の周壁24に対向した面には、軸側給油穴26の両側にわたり、当該給油部32の先端に達する肉厚の集油部33が設けられる。
前記の集油部33には、転がり軸受19の自転方向(図5(a)の矢印a参照)に向いた案内面34が形成される。この案内面34は、集油部33の周壁24側の角部をテーパ状にそぎ落とすことにより形成される。
案内面34の形状は、図5(b)(c)のような円弧状であってもよい。また、転がり軸受19の自転方向が不明又は不定の場合は、いずれの回転方向にも対応できるように、両側に案内面34を設ける場合もある(図5(d)参照)。集油部33には、潤滑油をスムーズに移動させるため、撥油剤を塗布することが望ましい。
なお、図5(d)に示したように、自転方向が不明又は不定の場合にいずれの回転方向にも対応できるように、両側に案内面34又はこれに類する案内部を設ける構成は、以下に述べる他の実施形態においても同様である。
以上の構成においては、回転給油部材28を保持器22に一体化しているため、保持器22の案内スキマだけ回転給油部材28が径方向にガタつき、集油部33が周壁24の内周面に接触するおそれがある。このため、集油部33と周壁24内周面とのスキマは、保持器22の案内スキマ以上の大きさに設定される。また、回転給油部材28を外輪20に一体化した場合は、同様の理由から、集油部33と内周面のスキマは、外輪20のラジアルスキマ以上の大きさに設定される。
なお、前記のようなスキマを設けた場合においても、何らかのトラブルによって集油部33が内周面に接触する場合を想定して、集油部33に銀メッキ等の潤滑を目的とした表面処理を施してもよい。
実施形態1に係る遊星歯車15の潤滑装置は以上のようなものであり、遊星歯車減速機11に組み込んで使用される。その遊星歯車減速機11は縦型又は横型で使用され、入力軸12に加えられた回転によって、太陽歯車13が回転すると、その太陽歯車13と内歯歯車14との間で遊星歯車15が自転しつつ公転し、遊星キャリヤ10のアーム17を介して出力軸18に減速回転が伝達される。
前記の作動中、給油ノズル30から、給油溜まり25に向けて潤滑油が滴下又は噴射される。給油溜まり25内の潤滑油は、遊星歯車15の公転に伴う遠心力により、周壁24の公転中心Pから遠い方に片寄る傾向があるが、この実施形態1の場合は、遊星歯車15の自転部材である保持器22と一体化された回転給油部材28が回転(自転)し、公転のみ行う支持軸16に形成された給油溜まり25に対し相対的に回転する(図1の矢印a参照)。
前記回転給油部材28の相対回転によって、集油部33が、周壁24の内周面に付着した潤滑油を掻き集めつつ、その潤滑油に対し案内面34によって径方向内向きの力を与え(図5(a)から(d)参照)、軸側給油穴26に押し込む作用を行う。これにより、公転中心Pから遠い方に片寄った潤滑油を全周に分散させ、各軸側給油穴26に対し、ほぼ均等に給油することができる。
[実施形態2]
図6及び図7に示した実施形態2の場合は、遊星歯車減速機11及びこれに用いられる遊星歯車15の潤滑装置の基本的な構成は前記実施形態1の場合と同じである。相違する点は、回転給油部材28の集油部33の形状にある。
この場合の回転給油部材28は、図6に示したように、逆L形のアーム31の下端においてL字形に屈曲して軸方向に延び、給油溜まり25の内部に挿入される給油部32及びその給油部32の先端部に設けられた集油部33によって構成される。アーム31の上端の屈曲端29が保持器22の露出端に固定される。前記集油部33は、軸側給油穴26の両側に渡り給油部32の先端に達する範囲に肉厚に形成される。以上の構成は、実施形態1の場合と同様であり、この実施形態2の場合は、次に述べるように集油部33の構成に特徴がある。
なお、図6(a)において、矢印aで示した方向は、回転給油部材28の回転方向を示している。
この実施形態2の場合の集油部33は、図6(a)から(d)に示したように、回転給油部材28の回転方向の面に、回転方向に見て凹入するV形の案内面35を持った三角形の集油凹部36を周壁24との対向面に設けた構成である。案内面35の傾斜角αは、0°<α<90°の大きさに設定される。図7に示したように、案内面35を円弧状に形成し、半円形の集油凹部36を形成することもできる。
いずれの場合も、回転給油部材28の回転によって、周壁24の内周面に付着した潤滑油が集油部33の集油凹部36のV形又は円弧状の案内面35によって掻き集められる。集められた潤滑油は、集油凹部36の底面によって軸側給油穴26に押し込まれる(図6(d)参照)。
[実施形態3]
図8に示した実施形態3の場合は、前記実施形態2の集油凹部36の案内面35の谷底部分に周壁24側に突き出した案内凸部37を設け、その案内凸部37を受け入れる周溝38を周壁24の内周面に設けたものである。その周溝38の溝底に軸側給油穴26が設けられる。また、案内凸部37は周溝38に接触することがないよう、両者の間に適当なスキマが形成されている。
前記の案内凸部37は、集油凹部36で集めた潤滑油を周溝38に誘導し、各軸側給油穴26への給油効率を上げる作用がある。
[実施形態4]
図9に示した実施形態4の場合は、回転給油部材28が、屈曲端29に対し、逆L形に径方向に延びたアーム31の下端において、集油部33がL字形に屈曲して軸方向に延び、給油溜まり25の内部に挿入される構成である点では前記各実施形態の場合と同様であるが、その細部の構成において相違がある。
即ち、回転給油部材28の回転方向(図9(b)の矢印a参照)の面に、集油部33の先端部からアーム31に至るに従い、次第に深くなる傾斜をもった段差部40が設けられる。段差部40はアーム31を経て屈曲端29に達する。その段差部40の立ち上がり部に沿って油誘導溝41が全長にわたり設けられる。この場合は、段差部40と直交し周壁24に対向した面によって集油部33が形成される。
回転給油部材28の自転によって、周壁24の内周面に存在する潤滑油を前記集油部33により掻き集めつつその潤滑油を軸側給油穴26に押し込む。軸側給油穴26に押し込まれることなく集油部33に残った潤滑油は、油誘導溝41に沿って軸受側面に誘導される(図9(c)矢印b参照)。
[実施形態5]
図10に示した実施形態5の場合は、回転給油部材28の機構において前記各実施形態の場合と相違する。また、この場合の支持軸16は両端に開放された円筒状をなし、出力軸18が突き出す方向には開放され、これと反対側の開放端に別部材でなる閉塞蓋43を嵌合することにより給油溜まり25が形成される。閉塞蓋43のつば部44によって転がり軸受19の内輪21の抜け止めを図っている。
前記閉塞蓋43のセンターに回転給油部材28を構成する羽根車47の回転軸45が軸受46を介して貫通される。羽根車47は、矩形板状の4枚の翼板を回転軸45の周りに放射方向に取り付けたものであり、羽根車47の給油溜まり25の軸方向の位置は、各翼板の幅内の中心に軸側給油穴26を含む位置に設定される。また、羽根車47の周縁の給油溜まり25の径方向の位置は、羽根車47によって生起される潤滑油の径方向外向きの流れ(図10の矢印d参照)の範囲に接近対向するよう前記軸側給油穴26が含まれる位置に設定される。
前記回転軸45の後端部のボス部48に伝達歯車49が取り付けられ、その伝達歯車49を内歯歯車14に噛み合わせている。
内歯歯車14は固定され、その内歯歯車14に噛み合った伝達歯車49は支持軸16と一体に公転しつつ自転するので、その伝達歯車49及びこれに回転軸45を介して一体化された羽根車47は、その自転分だけ給油溜まり25に対し回転する(矢印c参照)。これにより、給油溜まり25内の潤滑油が全方向外向きに圧送され(矢印d参照)、軸側給油穴26及びこれと連通した歯車側給油穴27に潤滑油を供給する。
なお、前記の伝達歯車49を太陽歯車13に噛み合わせてもよい。太陽歯車13は内歯歯車14に比べ歯数が相当少ないので、回転速度は前記の場合より相当減速される。
図11は、前記実施形態5(図10参照)の変形例の1であり、歯車機構として、内歯歯車14に噛み合う大径伝達歯車49aと、回転軸45に取り付けられた小径伝達歯車49bを相互に噛み合わせることにより、羽根車47の回転速度を増す増速型としたものである。これにより、羽根車47による潤滑油の圧送圧力を増し、給油効率を上げることができる。大径伝達歯車49aは、閉塞蓋43に設けた支持突片51によって支持される。
なお、前記の歯車機構の構成によって減速型とすること、太陽歯車13側に噛み合わせることもできる。以下に述べる他の変形例においても同様である。
図12は、前記実施形態5(図10参照)の変形例の2であり、羽根車47の位置を公転中心P(図1参照)側に距離Lだけ偏心させたものである。周壁との間隔を一定に保つ必要上、羽根車47は小径に形成される。その他の構成は、図11の場合と同じである。
偏心型としたのは、公転中心Pに相対的に近い部分は潤滑油が集まり難い部分であるから、そのような部分に限定的に羽根車47を設けることによって給油効率を上げることを意図するものである。
図13は、前記実施形態5(図10参照)の変形例の3であり、給油溜まり25の内周面の前記軸側給油穴26を含む部分に円周溝52が形成され、その円周溝52の中に羽根車47の周縁部を収納したものである。前記の円周溝52を簡便に製作するため、図示のように、支持軸16の端部内径面に設けた段差部53に閉塞蓋43を嵌合するようにしている。その他の構成は、図11の場合と同じである。
前記のような円周溝52の中に羽根車47を収納することにより、潤滑油の分散を避け、軸側給油穴26に対する給油効率を上げるようにしている。
なお、円周溝52の中に羽根車47を収納する構成について、特許請求の範囲においては、「円周溝の中に回転給油部材の周縁部を収納する」構成に該当する。
以上の実施形態5(図10)及び実施形態5の変形例の1から3(図11から図13)のいずれにおいても、回転給油部材28を構成する羽根車47の翼板の形状は平板となっているが、いずれの場合も、図14(a)に示したように回転方向(矢印a参照)に対し傾斜するよう45度から90度程度のひねりを加えた形状としてもよい。回転方向が不明又は不定の場合は、図14(b)に示したように、両回転方向(矢印a、b参照)に傾斜するよう両側にひねりを加えた形状としてもよい。このようなひねりを加えた形状とすることにより、給油穴26方向への給油効率を上げることができる。
なお、前記の羽根車47の素材は、軽量化を図るために、低酸素鋼、アルミ、耐熱性・高強度の樹脂であるPEEK等が用いられる。また、潤滑油をスムーズに移動させるために、撥油剤を塗布することが望ましい。
10 遊星キャリヤ
11 遊星歯車減速機
12 入力軸
13 太陽歯車
14 内歯歯車
15 遊星歯車
16 支持軸
17 アーム
18 出力軸
19 転がり軸受
20 外輪
21 内輪
22 保持器
23 ころ
24 周壁
25 給油溜まり
26 軸側給油穴
27 歯車側給油穴
28 回転給油部材
29 屈曲端
30 給油ノズル
31 アーム
32 給油部
33 集油部
34 案内面
35 案内面
36 集油凹部
37 案内凸部
38 周溝
40 段差部
41 油誘導溝
43 閉塞蓋
44 つば部
45 回転軸
46 軸受
47 羽根車
48 ボス部
49 伝達歯車
49a 大径伝達歯車
49b 小径伝達歯車
51 支持突片
52 円周溝
53 段差部

Claims (13)

  1. 遊星歯車機構の遊星歯車とこれを支持する支持軸との間に転がり軸受が介在され、前記支持軸にその軸方向の一端面が開放された給油溜まりが設けられ、前記給油溜まりの周壁に設けた軸側給油穴を前記転がり軸受の軸受側給油穴に連通させた遊星歯車減速機の潤滑装置において、前記給油溜まりの内部に前記支持軸に対し相対回転する遊星歯車機構の一部材に結合された回転給油部材が設けられ、前記回転給油部材の一部が前記給油溜まりの内周壁に対向した位置に配置されたことを特徴とする遊星歯車減速機の潤滑装置。
  2. 前記遊星歯車機構は、太陽歯車、その太陽歯車の周りに同芯状態に配置固定された内歯歯車、前記太陽歯車と内歯歯車との間に介在された1以上の遊星歯車、前記遊星歯車を前記支持軸を介して支持する遊星キャリヤ、前記太陽歯車と同軸状態に結合された入力軸、及び前記遊星キャリヤに前記入力軸と同軸状態に結合された出力軸とにより構成されたことを特徴とする請求項1に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  3. 前記支持軸に対し相対回転する遊星歯車機構の一部材が、前記給油溜まりの開放端面側に露出した前記転がり軸受の保持器又は外輪のいずれかであり、前記保持器又は外輪に結合されたアームの先端が前記給油溜まりの内部に挿入され、そのアームの先端部に前記回転給油部材が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  4. 前記回転給油部材と前記給油溜まり内周面との間のスキマが、前記保持器の案内スキマ以上に大きく設定されたことを特徴とする請求項3に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  5. 前記回転給油部材の給油溜まり内周面に対向した面に集油部が設けられ、前記集油部は前記軸側給油穴の両側に渡る範囲に形成されたことを特徴とする請求項3又は4に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  6. 前記集油部の回転方向を向いた面に、潤滑油の案内面が形成されたことを特徴とする請求項5に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  7. 前記集油部の回転方向を向いた面に、回転方向に見て凹入するV形又は円弧形の案内面を有する集油凹部が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  8. 前記給油溜まりの内周面において前記軸側給油穴を含む部分に周溝が形成され、前記集油部案内面の谷部分に前記周溝に嵌る案内凸部を設けたことを請求項7に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  9. 前記回転給油部材の回転方向に向いた面に、その回転給油部材の先端から前記アームに至るに伴い次第に深くなる傾斜をもった段差部が設けられ、その段差部に油誘導溝が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  10. 前記回転給油部材が前記給油溜まりの開放面に対向した閉塞面に設けた回転軸に支持され、前記回転軸は前記遊星歯車機構の内歯歯車又は太陽歯車のいずれか一方に対し伝達歯車を介して結合されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  11. 前記回転給油部材が羽根車によって構成されたことを特徴とする請求項10に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  12. 前記回転軸が前記閉塞面の中心から前記支持軸の公転中心側へ偏芯した位置に設けられたことを特徴とする請求項10又は11に記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
  13. 前記給油溜まりの周壁内面の前記軸側給油穴を含む部分に円周溝が形成され、前記円周溝の中に前記回転給油部材の周縁部が収納されたことを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の遊星歯車減速機の潤滑装置。
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