JP5043013B2 - レンズ形状測定装置及び方法、並びに眼鏡レンズの製造方法 - Google Patents
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Description
F+(A−R)/2≦L≦F+(B+R)/2 ……(2)
但し、F:レーザ変位計の基準距離(基準面から測定範囲の中心までの距離)、A:レンズの径方向最大幅、B:レンズの径方向最小幅。
図1は、本発明にかかるレンズ形状測定装置の第1の実施形態における制御系を示すブロック図である。図2は、図1のレンズ形状測定装置の測定装置本体110を示す斜視図である。図3は、図1の一部を拡大して示す斜視図である。
35が保持軸11の軸線45に対して垂直方向に並ぶように設置される。このように垂直方向に配置したレーザ変位計14Aは、レンズ1の周縁形状のうちヤゲン3や溝4のように周方向に連続して形成された凹凸や斜面を有する構造の測定に好適である。また、レーザ変位計14Bは、図3及び図6(B)に示すように、投光部34及び受光部35が保持軸11の軸線を含む平面上に並ぶように設置される。このように設置されたレーザ変位計14Bは、周方向において凹凸や斜面の形状が変化する構造の測定に好適であり、特に図8(A)に示すように、レンズ1の周縁形状が急角度に変化する急峻角位置44等の測定に好適である。これらのレーザ変位計14Aと14Bとがレンズ1の縁面2の同一位置を測定した測定データは、一方(例えばレーザ変位計14A)の測定値が適正に得られない場合(測定値が得られなかった場合、測定範囲外の測定値が得られた場合、周囲の測定値から考えて明らかにおかしいと考えられる場合など)には、他方(例えばレーザ変位計14B)の測定データによって補完される。なお、本実施の形態においてはレーザ変位計14Aの測定値が適正に得られない測定値について、レーザ変位計14Bの測定値を補完してレーザ変位計14Aの測定値としている。また、本実施の形態においてはレーザ変位計14A、14Bは、投光部34から照射されるレーザ光が前記保持軸の軸線に対して直交するように配置されている。このようにすると反射光を受光しやすく、また、レーザ光が照射されている測定位置の特定や、保持軸の軸線からの距離の計算も容易になるので測定値の演算処理等が容易になるという点で好ましい。
し以下の式(1)及び式(2)を満たす条件の下に設置される(また機種選定される)。つまり、図7に示すように、レーザ変位計14A、14Bの測定範囲幅をR、レーザ変位計14A、14Bの保持軸11の軸線からレーザ変位計の基準面46までの距離をL、レーザ変位計14A、14Bの基準距離(レーザ変位計の基準面から測定範囲幅Rの中央位置までの距離)をF、レンズ1の径方向最大幅をA、レンズ1の径方向最小幅をBとしたとき、上記測定範囲幅Rが、
R≧(A−B)/2 ……………………(1)
を満たし、上記距離Lが
F+(A−R)/2≦L≦F+(B+R)/2 ……(2)
を満たすように設置すると良い。
このようなにレーザ変位計を選定し設置すると、レンズの全周縁形状がレーザ変位計の測定範囲内に収まるように容易に設定することができる。なお、レンズ1の径方向最大寸法Aと径方向最小寸法Bは,測定対象として可能性がある水平方向最大幅のレンズと垂直方向最小幅のレンズの寸法を考慮して決定するとよい。例えば、径方向最大幅Aを80mm、径方向最小幅Bを15mmとすることができる。なお水平方向最大幅をA、垂直方向最小幅をBとしても良い。
うに、X軸モータ23を駆動させ保持軸11を介してレンズ1を保持軸方向Xに移動させ、また、保持軸回転モータ31を駆動させ保持軸11を介してレンズ1を保持軸回転方向θに回転させることにより、レンズ1に対して照射位置(測定位置)を変化させる。このレーザ光の照射位置変更方法としては次の2つの方法のいずれかをとると好ましい。
なお、前記判定は、測定範囲外の測定結果が出たり、保持軸の周囲の距離が測定されたりするなどの適正ではない測定値が全周に渡って測定されたときに判断される。なお、そのような測定結果が出たのちさらにX軸方向に移動して測定を行ない。そこでも同じ結果が出たときに判断するとより確実である。
(1−a−1)径方向変位測定工程(ステップS1〜S7)
図11に示すように、まず、作業者は、レンズ1の凸側レンズ面(レンズ前面)1Aに装着されたレンズホルダ(不図示。玉形加工時に取付けたレンズホルダを用いるようにしても良い)を、レンズ形状測定装置10における保持軸11の支持軸11Aにセットする(S1)。次に、作業者が制御コンピュータ50の入力手段52よりレンズ保持動作開始の操作をすると、制御コンピュータ50の制御測定部15は、測定制御プログラム56に基づいてモータコントローラ54を介しレンズチャックモータ27を駆動させ、押え軸11Bを支持軸11A側へ移動させて、レンズ1を保持軸11にチャックして保持する(S2)。なお、支持軸11Aに取付けられたレンズホルダの先端の位置(レンズ前面1Aと軸線45との交差位置)が、レーザ変位計14A,14Bからレーザ光が照射される位置にある時を保持軸11の原点位置としている。上記レンズチャック完了後、保持軸11が原点位置にない場合は、モータコントローラ54を介してX軸モータ23を駆動し、保持軸11を原点位置に移動させる。
保持軸回転方向θに360°にわたって径方向測定データを測定したか否かを判定し(S7)、測定していない場合にはステップS8へ進む。このステップS8において、測定制御部15は、モータコントローラ54を介して保持軸回転モータ31を駆動させ、保持軸11を保持軸回転方向θへ所定ピッチ角Δθ(例えばΔθ=1度)だけ回転させる。その後、測定制御部15は、保持軸11に保持されたレンズ1の保持軸方向Xへの移動の向きを、前回測定時とは逆向きに設定する(S9)。その後、測定制御部15は、ステップS4からステップS6の手順を実行させて、レンズ1の周縁の径方向変位をレーザ変位計14A及び14Bにより測定する。このステップS7、S8、S9、S4、S5、S6の手順は、ステップS7で保持軸回転方向θに360°測定されたと判定されるまで繰り返し実行される。
(1−a−2)測定データ補充工程(ステップS10〜S11)
次に、制御コンピュータ50のデータ処理部16は、上記レーザ変位計14Aとレーザ変位計14Bの径方向測定データのうち、ある保持軸回転方向θの角度(以下、指定角度という)について、レーザ変位計14Aと14Bの径方向測定データを比較する(S10)。
次に、データ処理部16は、測定異常判定プログラム64により、この指定角度におけるレーザ変位計14Aの径方向測定データに、測定異常が生じていないかどうかを判定する。測定異常としては例えば前記したように急峻角のようにレンズ縁面が急角度で変化する付近の測定で生じる場合がある。このような急峻角付近においては測定データが得られなかったり、他の隣接する測定位置より得られる測定データが少なくなる場合がある。このため急峻角による測定異常を検出する方法として、指定角度と隣接する角度(例えば指定(角度−Δθ))の測定データ数を比較して、そのデータ数の差や比率を基に判定基準(閾値)を定めて判断するとよい。なお、この例においてはデータ数の差で判定する場合について説明する。予め急峻角を有するレンズを使って急峻角付近の測定データ数の差を実験して判定条件(閾値)を定めておく。具体的には、指定角度における全測定データ数が、(指定角度−Δθ)での全測定データ数よりも少なく、その差が閾値以上であるか否かを判断する。(S12)例えば、(指定角度−Δθ)での全測定データ数に対して、指定角度における全測定データ数が15以上少ない場合を測定異常と判定する。なお、測定データ数の比率を基にした判定基準としては例えば、(指定角度−Δθ)の測定データ数に対する指定角度の測定データ数の比率がある値以下(例えば70%以下)の時、測定異常と判定する。なお、測定データ数の差や比率を基に判定する場合、レンズのコバ厚の変化が判定結果に影響することも考えられる。特に、強度のレンズにおいて保持軸回転方向θの角度に対するレンズのコバ厚の変化が大きい場合があるので、その場合は、レンズの屈折度数に応じて閾値を定めても良い(例えばレンズの屈折度数が−3Dより小さい場合は測定データ数の比率が60%以下、−3D以上+3D以下の場合は70%以下、+3D以上の場合は60%以下)。なお、この例ではレーザ変位計14Aの径方向測定データとしては、ステップS11でデータ補充された場合にはその補充後の径方向測定データを用いているが、補充前のデータ径方向測定データを用いてもよい。
ステップS12においてデータ処理部16により両者の差が閾値以上であると判断された場合には、制御コンピュータ50の測定制御部15は、細測定制御プログラム57に基づき次のステップS131〜S138の細測定(より細かい角度間隔での径方向変位測定)を実行する。なお、この例では、急峻角付近の測定に適した向きに配置されているレーザ変位計14Bを用いて細測定をして、レーザ変位計14Aの径方向測定データとして補充される。つまり、測定制御部15は細測定プログラムにより、まず、モータコントローラ54を介し保持軸回転モータ31を駆動させて保持軸11を回転させ、レーザ変位計14Bが、ステップS12測定異常と判定された指定角度の一つ手前の角度(指定角度−Δθ)になるように設定する(S131)。
(1−a−5)形状データ生成工程
その後、データ処理部16は、形状データ生成プログラムにより、上記手順を経て得られたレーザ変位計14Aの径方向測定データを基にレンズ1の周縁形状データを生成する。具体的には、前記径方向測定データにおけるレーザ変位計14Aの基準面からレンズ縁面までの距離VAnを、保持軸11の軸線45からの距離VBnに変換する。すなわち、レーザ変位計14Aの基準面46から保持軸11の軸線45までの距離をLAとした場合、周縁形状データは(LA−VAn,Xn、θm)(n=1,2,3,…,N)(m=1,2,3,…,M)である。なお、得られた周縁形状データを基にさらにボクシング中心からの極座標からなるデータに変換しても良いし、その他のデータ形式の3次元形状データに変換しても良い。
(1−a−6)レンズ周長算出工程
上記形状データ生成工程で得られた形状データを基に、レンズの周長を演算する。
(1−a−7)合否判定工程
上記形状データ生成工程で得られた形状データや、上記レンズ周長算出工程により得られた周長を設計データと比較しレンズ周縁形状の合否を判定する。そして、合格と判定されたレンズは次の工程に移され眼鏡用レンズが製造される。また、眼鏡フレームも受注している場合には、その眼鏡レンズを眼鏡フレームに装着して眼鏡を製造する。製造された眼鏡レンズまたは眼鏡は発注元に納品される。
(1−b)各保持軸方向X位置毎に測定位置を保持軸回転方向θに移動させる場合
(1−b−1)径方向変位測定工程(ステップS21〜S28)
図12に示すように、ステップS21、S22をそれぞれ前述のステップS1、S2と同様に実行する。次に、制御コンピュータ50の測定制御部15は、モータコントローラ54を経て保持軸回転モータ31を駆動し、保持軸11を介してレンズ1を保持軸回転方向θへ指定角度(例えば360度)回転させる(S23)。
断したとき、レーザ変位計14A及び14Bによる測定データがレンズ1の周縁の全周に亘って存在しているか否かを判断する(S28)。レーザ変位計14A及び14Bによる測定データが全周に亘って存在していない場合にはステップS27へ進み、存在している場合にはステップS29へ進む。
(1−b−2)測定データ補充工程(ステップS29〜S30)
(1−b−3)測定異常判定工程(ステップS31)
(1−b−4)細測定工程(ステップS321〜S328)
以後の手順ステップS29、S30、S31、S321、S322、S323、S324、S325、S326、S327、S328、S33、S34は、前述の手順ステップS10、S11、S12、S131、S132、S133、S134、S135、S136、S137、S138、S14、S15と同様であるので説明を省略する。また、形状データ形成工程、レンズ周長算出工程、合否判定工程も前述と同じなので説明を省略する。
以上のように構成されたことから、上記実施の形態によれば、次の効果(1)〜(10)を奏する。
されることから、レンズ周縁形状にヤゲン3や溝4がある場合のようにレンズ周縁形状が
複雑な場合であっても、レンズの周縁形状を容易にまた正確に測定することができる。
図13は、本発明に係るレンズ形状測定装置の第2の実施の形態において、レーザ光を保持軸方向Xに走査してレンズの周縁形状を測定する手順を示すフローチャートである。
図14は、レンズ形状測定装置の第2の実施の形態において、レーザ光を保持軸回転方向θに走査してレンズの周縁形状を測定する手順を示すフローチャートである。この第2の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる点は、この第2の実施の形態のレンズ形状測定装置が、レーザ変位計14Bを省略しレーザ変位計14Aのみを用いた点である。
(2−a−1)径方向変位測定工程(ステップ41〜S47)
図13に示すように、ステップS41、S42のそれぞれを図11のステップS1、S2のそれぞれと同様に実行する。次に、制御コンピュータ50の測定制御部15は、図11のステップS3と同様に、保持軸11に保持されたレンズ1の保持軸方向Xへの移動の向きをプラスに設定し(S43)、モータコントローラ54を介してX軸モータ23を駆動し、保持軸11を保持軸方向Xプラス向きに移動させて、レンズ1を保持軸11と同一方向同一向きに設定量(例えば10mm)移動させる(S44)。
保持軸回転方向θに360°にわたって径方向測定データを測定したか否かを判定し(S47)、測定していない場合にはステップS48へ進む。このステップS48において、測定制御部15は、モータコントローラ54を介して保持軸回転モータ31を駆動させ、保持軸11を保持軸回転方向θへ所定ピッチ角Δθ(例えばΔθ=1度)だけ回転させる。その後、測定制御部15は、保持軸11に保持されたレンズ1の保持軸方向Xへの移動の向きを、前回測定時とは逆向きに設定する(S49)。その後、測定制御部15は、ステップS44からステップS46の手順を実行させて、レンズ1の周縁の径方向変位をレーザ変位計14Aにより測定する。このステップS47、S48、S49、S44、S45、S46の手順は、ステップS47で保持軸回転方向θに360°測定されたと判定されるまで繰り返し実行される。このようにして得られた径方向測定データは、(VAn,Xn,θm)(n=1,2,3,…,N)(m=1,2,3,…,M)値である。ここで、θmは保持軸回転方向θの角度、Mは保持軸回転方向1回転中の測定回数、VAnはレーザ変位計14Aの計測値(レーザ変位計14Aの基準面46からレンズ縁面までの距離)、Xnは保持軸方向Xの位置、Nは設定量中の測定回数である。
(2−a−2)測定異常判定工程(ステップS50〜S51)
次に、データ処理部16は、測定異常判定プログラム64により、この指定角度におけるレーザ変位計14Aの径方向測定データに、測定異常が生じていないかどうかを判定する。
(2−a−3)細測定工程(ステップS521〜S526)
ステップS51においてデータ処理部16により両者の差が閾値以上であると判断された場合には、制御コンピュータ50の測定制御部15は、細測定制御プログラム57に基づき次のステップS521〜S528の細測定を実行する。
実行したときに、測定動作を終了する(S54)。
なお、その後の工程である形状データ生成工程、レンズ周長算出工程、合否判定工程も前述と同じなので説明を省略する。
図14に示すように、ステップS61、S62をそれぞれ前述のステップS41、S4
2と同様に実行する。次に、制御コンピュータ50の測定制御部15は、モータコントローラ54を経て保持軸回転モータ31を駆動し、保持軸11を介してレンズ1を保持軸回転方向θへ指定角度(例えば360度)回転させる(S63)。
(2−b−2)測定異常判定工程(ステップS69〜S70)
(2−b−3)細測定工程(ステップS711〜S718)
以後の手順ステップS69、S70、S711、S712、S713、S714、S715、S716、S717、S718、S72、S73は前述の手順ステップS50、S51、S521、S522、S523、S524、S525、S526、S527、S528、S53、S54と同様であるので説明を省略する。また、形状データ形成工程、レンズ周長算出工程、合否判定工程も前述と同じなので説明を省略する。
[C]第3の実施の形態
図15は、本発明にかかるレンズ形状測定装置の第3の実施形態において、測定装置本体に用いるレーザ変位計とそのレーザ変位計によりレンズの縁面形状を測定する状態の拡大図であり、図16は、この第3の実施形態のレンズ形状測定装置によってレンズの周縁形状を測定する手順を示すフローチャートである。この第3の実施の形態が前記第1及び第2の実施の形態と異なる点は、前記第1及び第2の実施の形態が、スポット状のレーザ光を照射するのに対して、この第3の実施の形態のレーザ変位計114はライン状のレーザ光を照射する点である。
第3の実施の形態のレーザ変位計は114は、照射するレーザ光がラインタイプで、測定原理が2次元三角測量式で、拡散反射受光方式のレーザ変位計である。このレーザ変位計は図3に示すように、投光部134及び受光部135を有し、この投光部134は、発光素子としての半導体レーザ136と、この半導体レーザ136からのレーザ光を集光す投光レンズ137aと、この投光レンズからの光を水平方向に広げるシリンドリカルレンズ137bを備え、このシリンドリカルレンズによってライン状になった光は、投光窓138を経て測定対象物であるレンズ1へ照射する。
Rh≧(A−B)/2 ……………………(3)
を満たし、軸線45から基準面146までの距離Lが
F+(A−Rh)/2≦L≦F+(B+Rh)/2 ……(4)
を満たすように設置すると良い。
なお、この式においてAはレンズ1の径方向最大幅、Bはレンズ1の径方向最小幅Bである。また、レーザ変位計のX軸方向の位置は、測定範囲Raにレンズ1の縁面2がくるように配置される。
このようなレーザ変位計114を用いた場合は、一度のレーザ光の照射で、レンズ1の縁面2の厚さ方向の変位量が測定できる。したがってこの場合は前記第1及び第2の実施の形態のように、レンズをX軸方向に移動させなくてもよい。
なお、この例では、ライン状のレーザ光が後方に行くに従って広がる場合であるが、レーザ光の両サイドが平行に照射するようなレーザ変位計を用いてもよい。
次に図16を参照して、この第3の実施の形態の測定手順について説明する。
(3−1)径方向変位測定工程(ステップS81〜S85)
図16に示すように、ステップS81、S82のそれぞれを図14のステップS61、S62のそれぞれと同様に実行する。次に、制御コンピュータ50の測定制御部15は、
モータコントローラ54を経て保持軸回転モータ31を駆動し、保持軸11を介してレンズ1を保持軸回転方向θへ指定角度(例えば360度)回転させる(S83)。
(3−2)測定異常判定工程(ステップS86〜S87)
以後の手順ステップS86とS87は前述のステップS69、S70と同じなので説明を省略する。
(3−3)細測定工程(ステップS881〜S884)
ステップ87で、データ処理部が、測定異常プログラム694により測定異常が検出されたら、制御コンピュータ50の測定制御部15は、細測定制御プログラム57に基
づき次のステップS881〜S884の細測定を実行する。まず、モータコントローラ54を介し保持軸回転モータ31を駆動させて保持軸11を回転させ、レーザ変位計114が、ステップS87で測定異常と判定された指定角度の一つ手前の角度(指定角度−Δθ)になるように設定する(S881)。次に、制御コンピュータ50の測定制御部15は、モータコントローラ54を経て保持軸回転モータ31を駆動し、保持軸11を介してレンズ1を保持軸回転方向θへ(指定角度+Δθ)まで回転させる(S882)。そして、ステップS883で指定ピッチ角dθ(例dθ=0.1度)毎に径方向測定データを測定する。なおこの測定動作は測定角度間隔が異なる以外は前記S84と同様なので説明を省略する。測定された径方向測定データは、データ記憶部に記憶されステップS89へ進む。このステップS89の手順は、前記ステップS72と同じなので説明を省略する。ステップS89で360度分測定されたと判定されたら、測定動作を終了する(S90)、その後の形状データ形成工程、レンズ周長算出工程、合否判定工程は前述と同じなので説明を省略する。
F+(A−R)/2≦L≦F+(B+R)/2 ……(2)
但し、F:レーザ変位計の基準距離(基準面から測定範囲の中心までの距離)、A:レンズの径方向最大幅、B:レンズの径方向最小幅。
その測定位置の前記保持軸回転方向における前後で測定間隔を狭くして測定を実行するようにすることもできる。
3 ヤゲン
4 溝
11 保持軸
12 レンズ保持機構部
14A、14B レーザ変位計
15 測定制御部
16 データ処理部
23 X軸モータ
24 Z軸モータ
27 レンズチャックモータ
31 保持軸回転モータ
34 投光部
35 受光部
44 急峻角位置
50 制御コンピュータ
53 データ記憶部
63 形状データ生成プログラム
56 測定制御プログラム
57 細測定制御プログラム
110 測定装置本体
Δθ 所定ピッチ角
dθ 指定ピッチ角
Claims (14)
- 眼鏡用レンズの周縁形状を測定するレンズ形状測定装置において、
前記レンズを保持軸によりレンズ面側から保持するレンズ保持機構部と、
レンズの周縁にレーザ光を照射してその反射光を受光することによりレンズ周縁形状を測定するレーザ変位計とを備え、
前記レーザ変位計は、レーザ光を投光する投光部とレーザ光を受光する受光部が前記保持軸の軸線に対して垂直方向に並ぶように設置されており、
さらに、前記レンズ保持機構部により前記保持軸の軸方向を変えずに前記レンズを前記軸を中心に回転させる動作と前記軸方向に移動させる動作の双方を行って前記レンズ位置を変化させることにより、前記レンズ周縁に対する前記レーザ光の照射位置を変化させ、前記レーザ光照射位置毎に前記レーザ変位計との距離を測定して、前記レーザ変位計の基準位置に対する前記各照射位置の変位量を求めることによって、前記レンズの周縁形状を測定するものであることを特徴とするレンズ形状測定装置。 - 前記レンズ位置の変化は、前記保持軸の回転位置毎に、軸方向位置を移動させることにより行なうことを特徴とする請求項1に記載のレンズ形状測定装置。
- 前記軸方向位置の移動は、前記保持軸の回転位置毎に一定方向に移動させ、かつ前記回転位置が変わる毎に移動方向を逆にすることを特徴とする請求項2に記載のレンズ形状測定装置。
- 前記レンズ位置の変化は、前記保持軸の軸方向位置毎に、回転位置を移動させることを特徴とする請求項1に記載のレンズ形状測定装置。
- 前記レンズの周縁形状が全周で測定できなかったと判断された段階で、測定を終了することを特徴とする請求項4に記載のレンズ形状測定装置。
- 前記レンズ保持機構部の保持軸は、軸回りに回転可能であり、
前記レンズ位置の変化は、前記保持軸の回転位置を変化させることにより行ない、
前記レーザ変位計によるレーザ光の照射は、レーザ光をライン状に照射することにより行なうことを特徴とする請求項1記載のレンズ形状測定装置。 - 前記レーザ変位計は、その測定範囲幅Rが下記式(1)を満たし、且つ保持軸の軸線からレーザ変位計の基準面までの距離Lが下記式(2)を満たすように設置されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のレンズ形状測定装置。
R≧(A−B)/2 ……………………(1)
F+(A−R)/2≦L≦F+(B+R)/2 ……(2)
但し、F:レーザ変位計の基準距離(基準面から測定範囲の中心までの距離)、A:レンズの径方向最大幅、B:レンズの径方向最小幅 - 前記レーザ変位計は、前記レーザ光の照射が前記保持軸の軸線に対して直交する方向に行なわれるように設置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のレンズ形状測定装置。
- レーザ光を投光する投光部とレーザ光を受光する受光部が前記保持軸の軸線を含め平面上もしくは前記保持軸の軸線と平行な平面上に並ぶように設置されている第二のレーザ変位計を有し、
前記レーザ変位計によって得られた測定値が適正な値ではないと判断された場合に、その同じ測定位置における前記第二のレーザ変位計によって得られた測定値が前記レーザ変位計の測定値として補完されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のレンズ形状測定装置。 - 前記レーザ変位計の測定値が適正な値ではないと判断された場合に、
その測定位置の前記保持軸回転方向における前後で測定間隔を狭くして測定を実行することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のレンズ形状測定装置。 - 眼鏡用レンズの周縁形状を測定するレンズ形状測定方法において、
前記レンズを保持軸によりレンズ面側から保持し、
前記レンズの周縁にレーザ光を照射してその反射光を受光することによりレンズ周縁形状を測定するレーザ変位計を用い、
前記レーザ変位計を、レーザ光を投光する投光部とレーザ光を受光する受光が前記保持軸の軸線に対して垂直方向に並ぶように設置し、
前記保持軸の軸方向を変えずに前記レンズを前記軸を中心に回転させる動作と前記軸方向に移動させる動作の双方を行って前記レンズ位置を変化させることにより、前記レンズ周縁に対する前記レーザ光の照射位置を変化させ、前記レーザ光照射位置毎に前記レーザ変位計との距離を測定して、前記レーザ変位計の基準位置に対する前記各照射位置の変位量を求めることによって、前記レンズの周縁形状を測定することを特徴とするレンズ形状測定方法。 - レーザ光の照射及び反射光の受光を、前記保持軸の軸線を含む平面上もしくはその平面に平行な方向で行なわれる第二のレーザ変位計を有し、
前記レーザ変位計によって得られた測定値が適正な値ではないと判断された場合に、その同じ測定位置における前記第二のレーザ変位計によって得られた測定値が前記レーザ変位計の測定値として補完されることを特徴とする請求項11に記載のレンズ形状測定方法。 - 前記レーザ変位計の測定値が適正な値ではないと判断された場合に、その測定位置の前記保持軸回転方向における前後で測定間隔を狭くして測定を実行することを特徴とする請求項11または12に記載のレンズ形状測定方法。
- アンカットレンズを玉形加工した後、請求項1乃至10のいずれかに記載のレンズ形状測定装置を用いて眼鏡レンズの周縁形状を測定し、その測定結果と予め作成されている設計値とを比較して合否の判定を行なうことを特徴とする眼鏡レンズの製造方法。
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