JP5041748B2 - ピアスイヤリング用キャッチ - Google Patents
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Description
このピアスイヤリング用キャッチC1は、図11に示すように、金属製のバネ部材1をゴム弾性体2で覆ったものである。
バネ部材1は、図12のように、略円形の基板3と、この基板3の両側に一体に曲げ加工によって形成した一対の湾曲部4とからなる。これら一対の湾曲部4,4は、互いが対向する方向へ弾性力を発揮することになる。
さらに、基板3の中央には、ピン穴5を形成している。このようにしたピン穴5の軸線は、上記カールさせた一対の湾曲部4間に位置することになる。
さらにまた、ゴム弾性体2には、図11に示すように、イヤリングの装飾体6に設けたピン7を、上記ピン穴5から挿入したとき、ピン7が上記湾曲部4,4間を通過してゴム弾性体2を貫通するためのピン挿入穴8を形成している。
そして、そのままピン7を進めていくと、このピン7が、ゴム弾性体2に形成したピン挿入穴8内を進み、隣り合う一対の湾曲部4間に挿入される。従って、湾曲部4,4が弾性に抗して押し広げられ、ピン7を挟持する方向に弾性力を発揮することになる。
このようなピアスイヤリング用キャッチC1は、上記ピン挿入穴8に挿入されたピン7を一対の湾曲部4,4の弾性と、ゴム弾性体2の弾性力とによって挟持することになるので、強い挟持力が得られるというものである。
この発明の目的は、装飾体のピンに対して、十分な挟持力を発揮することができるとともに、金属アレルギーの心配が無いピアスイヤリング用キャッチを提供することである。
しかも、キャッチ表面には、金属が露出していないので、金属アレルギーの心配がなくなる。そのため、アレルギーの心配が少なく、バネ力も確保できるような高価な金属材料を選択しなくても、アレルギー体質の人も安心して使用できるキャッチを提供できるようになる。
また、第2の発明は、もともと、小さくてつかみ難いピアスイヤリング用キャッチにつまみ部を設けることによって、安定してつまむことができるようになり、イヤリング装着がやりやすくなる。
この第1実施形態のピアスイヤリング用キャッチC2を、図1、2に示すが、球体を上下に押しつぶしたような樹脂製弾性体9の形状がそのままキャッチC2の外形である。この樹脂製弾性体9は、シリコンゴムなどの弾性を有する樹脂で形成され、内部には、図2の断面図に示すように、金属製のバネ部材1を設けている。ただし、図1ではこのバネ部材1は省略している。なお、このバネ部材1は、図12に示す従来例のバネ部材1と同様の部材である。従って、ここでは、バネ部材1の詳細な説明は省略する。
なお、図1,2において符号10bは、上記ピン挿入穴10における上記開口10aとは反対側の開口を示している。また、上記ピン挿入穴10の内径は、ピアスイヤリングの装着時に挿入する装飾体のピン7(図11参照)の外径よりも僅かに小さくしている。
上記樹脂製弾性体9内において、上記ピン挿入穴10は、基板3のピン穴5と一対の湾曲部4,4間を貫通するように形成されている。ただし、この第1実施形態では、イヤリングの装飾体に設けたピン7を、ピン挿入穴10に挿入していない状態では、図3に示すように、上記湾曲部4,4の対向部は互いに接触している。そのため、湾曲部4、4の接触部では、上記ピン挿入穴10は押しつぶされていることになる。
つまり、この第1実施形態では、一対の湾曲部4,4が、ピン7を挿入していない状態で、ピン挿入穴10に対応する対向部で接触している構成が、この発明における、湾曲部の対向部間に挿入されたピンを挟持する挟持力を保持する構成である。
上記湾曲部4,4の対向部間を広げる方向の力が作用した場合には、基板3をV字状に変形させる方向の力が作用するが、この第1実施形態のキャッチC2では、バネ部材1の全てを樹脂製弾性体9で覆っているので、上記基板3の変形を抑えることができる。
このように、この第1実施形態のピアスイヤリング用キャッチC2は、つまみ部である環状凹部11によってつまみやすくなり、ピン導入部である凹部12とによって装飾体のピン7を簡単にピン挿入穴10へ挿入でき、イヤリングの装着が簡単にできる。
しかも、イヤリングの装着作業中や、装着時において、金属製のバネ部材1が耳に接触することがないので、金属アレルギー体質の人でも安心して使用できる。
また、上記したように、樹脂製弾性体9で覆うことによって、金属製バネ部材1の湾曲部4,4の広がりを抑えて挟持力を高めることができるようにしているので、その分、バネ部材1単体での挟持力を弱くすることもできる。例えば、弾性力にかかわりなく、安価な材料を選択したり、バネ部材1を形成する板部材の厚みを薄くしたりするなど、材料コストを節約することもできる。
まず、金属製の板部材を型抜きしてから、曲げ加工を施して図12に示すバネ部材1を形成する。形成したバネ部材1を、図6に示す第1成形型13にセットする。第1成形型13は、上記ピアスイヤリング用キャッチC2の、開口10b側の形状に対応する内周面を有する型で、その中央にピン14を起立させている。このピン14は、基部側の大径部14aと、先端側の小径部14bとからなり、大径部14aと小径部14bとの間に段部14cを備えている。また、小径部14bの外径を、バネ部材1のピン穴5以下にし、大径部14aの外形を、ピン穴5の内径より大きくしている。ただし、大径部14aの外径も、ピン挿入穴10に挿入する装飾体のピンの外径以下とする。
なお、上記大径部14aおよび小径部14bは、いずれも、装飾部のピン7の外径以下とし、両者の差は僅かであるが、図6,7では、極端に表わしている。
第1成形型13にバネ部材1をセットしたら、図7に示すように、第1成形型13の上に、リング状の第2成形型15を載せ、さらに、その上に第3成形型16を載せる。上記第2成形型15は、つまみ部となる環状凹部11を形成するための型であり、第3成形型16は、キャッチC2の開口10b側の形状に対応する内周を備えた型である。
そして、上記第1成形型13、第2成形型15および第3成形型16で囲まれた空間にシリコン樹脂9’を流し込み、これを固化させて全ての型を外す。型を外すと、上記ピアスイヤリング用キャッチC2が出来上がる。
もちろん、型成形時に、上記ピン14と湾曲部4との間に、樹脂が入り込んでもかまわない。その場合には、湾曲部4,4間に樹脂製弾性体9が位置し、装飾体のピン7は、樹脂製弾性体9を介して湾曲部4,4で挟持されることになる。
また、上記第1実施形態では、段部14cを有するピン14を型としてピン挿入穴10を形成しているので、形成されたピン挿入穴10の内周にも段部ができるが、僅かな段差であり、ピン7の挿入時に、問題になることはない。
また、このようなテーパー状にしたピンを用いれば、バネ部材1に形成したピン穴5の内径に多少の誤差があっても、その内径に一致するピン14の外径位置にバネ部材1を一致させて、セットすることができる。
なお、キャッチ表面に、つまみ部となる環状凹部11を形成しない場合には、上記第2成形型15を省略することができる。
図9に示すように、このキャッチC3も、第1〜第3成形型13,15,16で、上記第1実施形態のキャッチC2と同様に形成できる。この第2実施形態では、第1成形型13の中央に、基端側を大径部18aとし、先端側を小径部18bとするピン18を起立させ、このピン18の段部18cに基板3を当接させてバネ部材1をセットしてから、第2、第3成形型15,16を載せ、樹脂9’を流し込んでキャッチC3を成形する。
なお、図9に示す成形型では、開口10bが形成される側の第1成形型13にピン18の基端を設けているが、図8のように第3成形型16を下にして、こちらにピン18の基端を設けてもよい。
また、この実施形態のキャッチC3は、装着時に、耳の後ろ側に、バネ部材1の基板3が向くため、後方から、樹脂製弾性体9から基板3が透けて見えるようになる。このように、基板3が外部から見えるので、基板3の輪郭や色などによって、後方からの装飾性を上げることもできる。
3 基板
4 湾曲部
5 ピン穴
7 ピン
9 樹脂製弾性体
10 ピン挿入穴
10a 開口
11 環状凹部
12 凹部
Claims (2)
- 中央部にピン穴を形成した金属製の基板と、この基板と一体に形成するとともに、基板の両脇から連続させ、曲げ加工によりカールさせた一対の湾曲部とからなる金属製のバネ部材を備え、上記一対の湾曲部は互いの対向部間に挿入されたピンを挟持する挟持力を保持する構成にし、かつ、バネ部材の全てを樹脂製弾性体で覆うとともに、この樹脂製弾性体には、上記ピン穴および湾曲部間を貫くピン挿入穴を形成し、かつ、このピン挿入穴の周囲に、ピンをピン挿入穴の開口に導くためのピン導入部を形成し、上記ピン挿入穴に挿入したピンを上記湾曲部の挟持力によって保持する構成にしたピアスイヤリング用キャッチ。
- 中央部にピン穴を形成した金属製の基板と、この基板と一体に形成するとともに、基板の両脇から連続させ、曲げ加工によりカールさせた一対の湾曲部とからなる金属製のバネ部材を備え、上記一対の湾曲部は互いの対向部間に挿入されたピンを挟持する挟持力を保持する構成にし、かつ、バネ部材の全てを樹脂製弾性体で覆うとともに、この樹脂製弾性体には、上記ピン穴および湾曲部間を貫くピン挿入穴を形成し、かつ、上記樹脂製弾性体の外周に、環状凹部からなるつまみ部を形成し、上記ピン挿入穴に挿入したピンを上記湾曲部の挟持力によって保持する構成にしたピアスイヤリング用キャッチ。
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