JP5031081B2 - 内燃機関用電子制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関用電子制御装置、特に内燃機関の点火装置を制御する電子制御装置に関するものである。
周知のように、内燃機関の点火装置に於いて、点火信号が一定時間以上入力された場合や、点火装置を構成する電子部品が過熱した場合、或いは点火コイルへ流れる過電流を検出した場合等では、正規の点火タイミング以外のタイミングで点火コイルの一次電流を強制的に遮断して点火装置の保護を図ることが必要である。
しかし、正規の点火タイミング以外で点火コイルの一次電流を強制的に遮断する際には、点火プラグに火花放電が発生する程の高電圧が点火コイルの二次巻線側に発生しないように、点火コイルの一次電流をソフトシャットオフすることが必要であり、又、電子部品の発熱を最小限に抑えるために、最小限の時間でそのソフトシャットオフ動作を行うことが必要である。
従来、点火コイルに流れる一時電流を制限する電流制限回路と、異常検出手段としてのタイマ回路と、異常発熱を検出する検出回路とを内蔵し、これ等の回路が異常を検出したとき、17〜135[ms]の範囲内で点火コイルの一次電流をソフトシャットオフさせるようにした内燃機関用点火装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−45514号公報
特許文献1に開示された従来の装置は、点火装置の異常を検出した際、17〜135[ms]の範囲内にソフトシャットオフさせる回路を設けているが、点火コイルのインダクタンスやインピーダンス、絶縁ゲート形バイポーラトランジスタの特性等について特に考慮しておらず、これらの値若しくは特性や、点火コイルの一次電流の制限値等により、ソフトシャットオフの時間が変化するという課題があった。
この発明は、前述のような従来の装置の課題を解決するためになされたもので、最適な時間で点火コイルの一次電流をソフトシャットオフさせることができる内燃機関用電子制御装置を提供することを目的とするものである。
この発明による内燃機関用電子制御装置は、内燃機関の点火コイルの一次電流を通電若しくは遮断して、前記内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させる電圧を前記点火コイルの二次側に発生させるパワースイッチング素子と、前記パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置とを備えた内燃機関用電子制御装置であって、
前記制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記ソフトシャットオフの開始時点から前記パワースイッチング素子が飽和状態を脱するまでの時点と前記飽和状態を脱した後の時点とで、前記ソフトシャットオフの特性を切替えるように構成されている構成されていることを特徴とするものである。
この発明に於いて、パワースイッチング素子と制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるときとは、パワースイッチング素子の連続導通時間が所定時間を超えたとき、若しくは点火コイルの一次電流の値が所定値を超えたとき、若しくは制御装置を構成する少なくとも一部の構成部材、点火コイル、点火プラグ、若しくはパワースイッチング素子等の温度が所定値を超えたとき、又はこれ等に類する状態、を意味する。
又、この発明による内燃機関用電子制御装置は、内燃機関の点火コイルの一次電流を通電若しくは遮断して、前記内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させる電圧を前記点火コイルの二次側に発生させるパワースイッチング素子と、前記パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置とを備えた内燃機関用電子制御装置であって、前記制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記回路ユニットは、コンデンサと、コンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる第1の緩放電回路と、前記第1の緩放電回路の時定数より小さな時定数で前記コンデンサの電荷を放電させる第2の緩放電回路とを有し、前記制御装置は、前記所定の状態に基づいて前記第1の緩放電回路と前記2の緩放電回路とのうちの何れかを選択して前記コンデンサを放電させることにより前記ソフトシャットオフを行なうことを特徴とするものである。
この発明に於いて、パワースイッチング素子と制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるときとは、パワースイッチング素子の連続導通時間が所定時間を超えたとき、若しくは点火コイルの一次電流の値が所定値を超えたとき、若しくは制御装置を構成する少なくとも一部の構成部材、点火コイル、点火プラグ、若しくはパワースイッチング素子等の温度が所定値を超えたとき、又はこれ等に類する状態、を意味する。
この発明による内燃機関用電子制御装置によれば、パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記ソフトシャットオフの開始時点から前記パワースイッチング素子が飽和状態を脱するまでの時点と前記飽和状態を脱した後の時点とで、前記ソフトシャットオフの特性を切替えるように構成されているので、正規の点火タイミング以外で点火コイルの一次電流を強制的に遮断させる際、点火コイルの単体の特性や、パワースイッチング素子の特性に関わらず、最適な時間でソフトシャットオフ動作を行うことができる。
又、この発明による内燃機関用電子制御装置によれば、パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と点火コイルと点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、点火プラグに火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記回路ユニットは、コンデンサと、コンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる第1の緩放電回路と、前記第1の緩放電回路の時定数より小さな時定数で前記コンデンサの電荷を放電させる第2の緩放電回路とを有し、前記制御装置は、前記所定の状態に基づいて前記第1の緩放電回路と前記2の緩放電回路とのうちの何れかを選択して前記コンデンサを放電させることにより前記ソフトシャットオフを行なうように構成されているので、正規の点火タイミング以外で点火コイルの一次電流を強制的に遮断させる際、点火コイルの単体の特性や、パワースイッチング素子の特性に関わらず、最適な時間でソフトシャットオフ動作を行うことができる。
この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置のブロック図である。 この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置と従来の装置の動作を比較する説明図である。 この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置の具体的回路を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置のブロック図である。 この発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。 この発明の実施の形態3による内燃機関用電子制御装置のブロック図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置のブロック図である。図1に於いて、内燃機関用電子制御装置(以下、ECUと称する)1は、点火コイル2の一次側巻線に流れる電流を制御する。点火プラグ3は、点火コイル2の二次側巻線に誘起される高電圧により火花放電を発生し、図示していない内燃機関の燃焼室内の燃料に点火する。バッテリー4は、ECU1と点火コイル2に電力を供給する。
次に、ECU1の構成について説明する。ECU1に於いて、演算装置(以下、CPUと称する)11の出力端子は、抵抗114を介してNPNトランジスタ102のベース部に接続されている。トランジスタ102のコレクタは、抵抗112を介してパワースイッチング素子103のベース部又はゲート部に接続されている。
又、NPNトランジスタ102のコレクタ部は、抵抗115を介してPNPトランジスタ101のコレクタ部に接続されている。PNPトランジスタ101のエミッタ部は、バッテリー4の陽極側に接続されている。タイマ回路12は、PNPトランジスタ101のベース部に接続された抵抗113とCPU11とに接続されている。パワースイッチング素子103のエミッタ部は抵抗111を介して接地され、コレクタ部は点火コイル2の一次巻線に接続されている。
第1の緩放電回路15は、コンデンサ17とPNPトランジスタ101のコレクタ部と抵抗115との間に接続され、第2の緩放電回路16は、PNPトランジスタ101のコレクタ部とパワースイッチング素子103のコレクタ部との間に接続されている。
ECU1のうち、パワースイッチング素子103以外の構成部材は、パワースイッチング素子103を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置を構成している。
又、第1の緩放電回路15と第2の緩放電回路16は、パワースイッチング素子103と前記制御装置とのうちの少なくとも何れか一方が後述する所定の状態にあるとき、点火プラグ3に火花放電を発生させないようにパワースイッチング素子103をソフトシャットオフさせる回路ユニットを構成する。
電流検出回路14は、パワースイッチング素子103のエミッタ部と抵抗111との間と、PNPトランジスタ101のベース部と抵抗113との間に接続されている。加熱検出回路13は、PNPトランジスタ101のベース部、及び電流検出回路14に接続されている。
CPU11から出力される点火信号は、抵抗114を介しNPNトランジスタ102のベース部に入力され、更に抵抗112を介しパワースイッチング素子103のベース部に伝達される。パワースイッチング素子103のベース部に伝達される信号は、HIGHレベル、又はLOWレベルとなり、パワースイッチング素子103をON、又はOFFとし、点火コイル2の一次巻線の通電、遮断の制御を行う。
タイマ回路12は、CPU11からの点火信号がHIGHレベルである期間中の通電時間をカウントしており、その通電時間が所定の時間より短いときはLOWレベルの信号をPNPトランジスタ101のベース部に抵抗113を介して出力し、所定の時間以上の連続通電が生じてときは、HIGHレベルの信号を抵抗113を介しPNPトランジスタ101のベース部に出力する。又、CPU11は、点火コイル2の通電許可の信号又は通電禁止の信号を抵抗113を介してPNPトランジスタ101のベース部へ出力する。
過熱検出回路13は、パワースイッチング素子103の異常発熱を検出すると、出力信号がLOWレベルからHIGHレベルに切り替わり、そのHIGHレベルの信号をPNPトランジスタ101のベース部に出力する。電流検出回路14は、抵抗111の両端間の電圧に基づいてパワースイッチング素子103に流れる電流が過電流であることを検出すると、出力信号がLOWレベルからHIGHレベルに切り替わり、そのHIGHレベルの信号をPNPトランジスタ101のベース部に出力する。
以上のように構成されているので、CPU11、タイマ回路12、過熱検出回路13、及び電流検出回路14のうちの何れか1つでもHIGHの信号を出力すると、PNPトランジスタ101がOFFし、以下述べるように点火コイルの一次電流をソフトシャットオフさせる。ここで、タイマ回路12、過熱検出回路13、及び電流検出回路14のうちの何れか1つでもHIGHの信号を出力する状態となることが、前述のパワースイッチング素子103と前記制御装置とのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるときに対応する。
次に、以上のように構成されたこの発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置の動作について説明する。図2は、この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。図2のAは、パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧の波形、図2のBは、パワースイッチング素子103のコレクタ電圧又はドレイン電圧の波形、図2のCは、点火コイル2の一次巻線に流れる一次電流の波形、図2のDは、点火コイル2の二次巻線に誘起される二次電圧の波形、を夫々示している。
図2に於いて、時点t1〜t2の間である期間(1)では、CPU11から出力される点火信号に基づいて、パワースイッチング素子103のベース部又はゲート部に、所定のHIGHレベルのベース電圧又はゲート電圧Aが印加される。これにより、パワースイッチング素子103はONとなり、そのコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは所定のLOWレベルの電位となり、点火コイル2の一次巻線に流れる一次電流Cは次第に増加する。このとき、点火コイル2の二次巻線には電圧は誘起されない。
期間(1)が終了する時点t2でパワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aが遮断されLOWレベルに変化する。これにより、パワースイッチング素子103はOFFとなり、そのコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは、点火コイル2の一次電流Cが遮断されることに基づいてLOWレベルから瞬時に高電圧となった後に所定のHIGHレベルとなる。点火コイル2の一次電流Cが時点t2で遮断されることにより、点火コイル2の二次巻線には負の高電圧である二次電圧Dが誘起される。点火プラグ3は、点火コイル2の二次側巻線に誘起された負の高電圧である二次電圧により火花放電を発生し、図示していない内燃機関の燃焼室内の燃料に点火する。
次に、時点t3に於いて、再びCPU11から出力される点火信号に基づいて、パワースイッチング素子103のベース部又はゲート部に、所定のHIGHレベルのベース電圧又はゲート電圧Aが印加される。これにより、パワースイッチング素子103はONとなり、そのコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは所定のLOWレベルの電位となり、点火コイル2の一次巻線に流れる一次電流Cは次第に増加する。このとき、点火コイル2の二次巻線には電圧は誘起されない。
ここで、例えば、時点t4に於いてCPU11からの点火信号がHIGHレベルである期間が所定の時間を超えたとすれば、タイマ回路12の出力信号はLOWレベルからHIGHレベルに変化し、PNPトランジスタ101はONからOFFとなる。或いは、時点t4に於いて、加熱検出回路13が点火装置を構成する電子部品が過熱したことを検出したとすれば、加熱検出回路13からHIGHレベルの信号がPNPトランジスタ101のベース部に印加されるので、PNPトランジスタ101はONからOFFとなる。或いは又、時点t4に於いて、電流検出回路14がパワースイッチング素子103に流れる電流が所定値以上であることを検出したとすれば、電流検出回路14からHIGHレベルの信号がPNPトランジスタ101のベース部に印加されるので、PNPトランジスタ101はONからOFFとなる。
PNPトランジスタ101が時点t4に於いてOFFになると、コンデンサ17に蓄えられていた電荷が、第1の緩放電回路15、及び第2の緩放電回路16を経由して緩放電する。ここで、第2の緩放電回路16の放電時定数は、第1の緩放電回路15の放電時定数より小さく設定されているので、コンデンサ17の電荷は第2の緩放電回路16を介してその小さな時定数で放電され、パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aが図2の(2)の期間に示すように素早く低下し、パワースイッチング素子103は飽和領域から活性領域へと移行し、パワースイッチング素子の導通状態が変化する。
図2の期間(2)の間に、点火コイル2の一次電流Cは若干上昇するが、時間にして数10[μ]秒であり、殆ど電流値は上昇しない。パワースイッチング素子103が活性領域へ移行した後もベース電圧又はゲート電圧Aは低下し続けるが、これとは逆に、パワースイッチング素子103のコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは上昇し始める。
次に、時点t5に於いて、パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aと、コレクタ電圧又はドレイン電圧Bとのバランスが取れたとすると、第2の緩放電回路16によるコンデンサ17の放電経路は遮断され、第1の緩放電回路15による放電経路のみでの放電動作へと切り替わる。第1の緩放電回路15の時定数は前述したように第2の緩放電回路16の時定数より大きく設定されているので、パワーススイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aの低下は、図2の期間(3)に示すようにより緩やかとなり、パワースイッチング素子103にソフトシャットオフの動作を行わせる。パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aと、コレクタ電圧又はドレイン電圧Bとのバランスが取れたとき、パワースイッチング素子103の導通状態が変化することになる。
パワースイッチング素子103のソフトシャットオフの時間は、そのソフトシャットオフにより点火コイル2の二次巻線に誘起される二次電圧Dが点火プラグに火花放電を発生させない電圧値となる時間である。このようにして、正規の点火タイミング以外のタイミングでパワースイッチング素子103をソフトシャットオフして点火コイルの一次電流を強制的に遮断するが、このとき点火プラグ3は点火火花を発生せず、点火装置の保護を図ることができる。
図3は、この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置と従来の装置の動作を比較する説明図であり、縦軸はパワースイッチング素子103のベース(ゲート)電圧、横軸は時間を示す。図3に於いて、鎖線Xは従来の装置によるソフトシャットオフ動作の波形、実線Yはこの発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置によるソフトシャットオフ動作の波形を示す。又、斜線の領域Zは、パワースイッチング素子103が完全にONである、つまり飽和状態であることを示し、この領域Zでの緩放電動作は点火コイル2の一次電流をソフトシャットオフさせることに影響を与えず、無駄に時間を消費するのみである。
図3に示すように、従来の装置のソフトシャットオフ動作の場合は、波形Xに示すように、時点t11にてパワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧が緩やかに低下し始めるが、領域Zを脱する時点t14まではソフトシャットオフが開始されず、領域Zを脱した時点t14以降から時点t15までの間でソフトシャットオフが行なわれることになる。従って、時点t11から時点t14までの間はソフトシャットオフが行なわれず、無駄な電力を消費することになる。
これに対して、この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置によるソフトシャットオフ動作によれば、波形Yに示すように、先ず時点t11に於いて第2の緩放電回路16による比較的急激な緩放電が開始されて時点t12に於いて領域Zを脱するに至り、時点t12以降は第1の緩放電回路15による緩やかな緩放電が行なわれる。その結果、パワースイッチング素子103のソフトシャットオフ動作は、時点t12から時点t13の間で行なわれることになる。従って、従来の装置に比べてこの発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置は、早期にソフトシャットオフ動作が開始され、従来の装置に比べて無駄な電力の消費を極力おさえることができる。
尚、第1の緩放電回路15と第2の緩放電回路16の時定数を調整することにより、ソフトシャットオフの開始時点、若しくはソフトシャットオフ動作の時間を調整することが可能である。
図4は、この発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置の具体的回路を示すブロック図である。図4に於いて、緩放電用のコンデンサ17に接続された抵抗121により図1の第1の緩放電回路15を構成している。又、抵抗123、ダイオード124、ダイオード125により、図1の第2の緩放電回路16を構成している。
即ち、PNPトランジスタ101が前述の図2に示す時点t4に於いてOFFになると、コンデンサ17に蓄えられていた電荷が、ダイオード124を介して、時定数の小さい第2の緩放電回路16を構成する抵抗123、ダイオード125、及びパワースイッチング素子103を経由して放電される。その結果、パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aが図2の(2)の期間に示すように素早く低下し、パワースイッチング素子103は飽和領域から活性領域へと移行し、パワースイッチング素子の導通状態が変化する。
次に、時点t5に於いて、パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aと、コレクタ電圧又はドレイン電圧Bとのバランスが取れたとすると、第2の緩放電回路16を構成するダイオード124、抵抗123、ダイオード125によるコンデンサ17の放電経路は遮断され、第1の緩放電回路15を構成する抵抗121による放電経路のみでの放電動作へと切り替わる。第1の緩放電回路15の時定数は前述したように第2の緩放電回路16の時定数より大きく設定されているので、パワーススイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aの低下は、図2の期間(3)に示すようにより緩やかとなり、パワースイッチング素子103にソフトシャットオフの動作を行わせる。
図4に示す回路の中で、抵抗115、121、122、及びコンデンサ17により、点火コイル2の通電開始時に、点火コイル2の二次電圧が点火プラグ3に火花放電を発生させない電圧にするための回路が構成されている。即ち、点火コイル2の通電開始時に、抵抗115、122、121により構成される回路の充電時定数に基づいてコンデンサ17が充電される。これにより、パワースイッチング素子103がONする際に活性領域でのベース電圧又はゲート電圧の急上昇を抑え、点火コイル2の一次側へ急峻に電流が流れ込むことを防止し、点火コイル2の二次電圧が点火プラグに火花放電を発生させないよう調整することが可能となる。
以上述べたこの発明の実施の形態1による内燃機関用電子制御装置は、以下に述べる特徴を備えるものである。
(1)内燃機関の点火コイルの一次電流を通電若しくは遮断して、前記内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させる電圧を前記点火コイルの二次側に発生させるパワースイッチング素子と、前記パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置とを備えた内燃機関用電子制御装置であって、前記制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記ソフトシャットオフの開始時点から前記パワースイッチング素子が飽和状態を脱するまでの時点と前記飽和状態を脱した後の時点とで、前記ソフトシャットオフの特性を切替えるように構成されていることを特徴とする。
(2)前記回路ユニットは、コンデンサと、前記コンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる第1の緩放電回路と、前記第1の緩放電回路の時定数より小さな時定数で前記コンデンサの電荷を放電させる第2の緩放電回路とを有し、前記制御装置は、前記ソフトシャットオフの開始時には前記第2の緩放電回路により前記コンデンサの電荷を放電させることにより前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフ動作させ、その後、前記第1の緩放電回路により前記コンデンサの電荷を放電させることにより前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフ動作させることを特徴とする。
(3)前記制御装置は、前記点火コイルの一次電流の通電開始時に、前記点火プラグに火花放電を発生させないように二次電圧を抑制する機能を前記回路ユニットに備えている。
(4)前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流を検出する電流検出回路を備え、前記電流検出回路が前記一次電流が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
(5)前記制御装置は、前記制御装置を構成する構成要素のうちの少なくとも一つの過熱を検出する加熱検出回路を備え、前記過熱検出回路が前記過熱を検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
(6)前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流の連続通電時間を検出するタイマ回路を備え、前記タイマ回路が前記連続通電時間が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置について説明する。この発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置は、エンジンの回転数変動により点火コイルの一次電流の通電時間を計測して異常通電と判定するタイマ回路や、点火コイルに流れる一次電流を検出する電流検出回路、異常発熱を検出する熱検出回路により、パワースイッチング素子の動作状態を認識してコンデンサの緩放電動作の時定数を選択し、パワースイッチング素子のソフトシャットオフを行うことを特徴としている。
図5は、この発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置のブロック図である。図5に於いて、第3の緩放電回路21は、CPU11,タイマ回路12、及び加熱検出回路13からの出力信号に基づいてコンデンサ17の放電時定数を選択できるように構成されている。第4の緩放電回路22は、電流検出回路14からの出力信号に基づいてコンデンサ17の放電時定数を調整できるように構成されている。その他の構成は、前述の実施の形態1の場合と同様である。
CPU11、タイマ回路12、過熱検出回路13のうちの何れかが異常を検知すると、その出力信号がLOWレベルからHIGHレベルに変化し、その出力信号がPNPトランジスタ101のベース部及び第3の緩放電回路21へ入力される。又、電流検出回路14が異常を検知すると、その出力信号がLOWレベルからHIGHレベルに変化し、その出力信号がPNPトランジスタ101のベース部及び第4の緩放電回路22へ入力される。
従って、CPU11、タイマ回路12、過熱検出回路13、及び電流検出回路14のうちの何れか1つでもHIGHレベルの出力信号をPNPトランジスタ101のベース部へ出力すると、PNPトランジスタ101がOFFし、点火コイル2の一次電流を後述するようにソフトシャットオフさせる。
図6は、この発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。図6のAは、パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧の波形、図6のBは、パワースイッチング素子103のコレクタ電圧又はドレイン電圧の波形、図6のCは、点火コイル2の一次巻線に流れる一次電流の波形、図6のDは、点火コイル2の二次巻線に誘起される二次電圧の波形、を夫々示している。
図6に於いて、時点t1〜t2の間の期間(1)では、CPU11から出力される点火信号に基づいて、パワースイッチング素子103のベース部又はゲート部に、所定のHIGHレベルのベース電圧又はゲート電圧Aが印加される。これにより、パワースイッチング素子103はONとなり、そのコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは所定のLOWレベルの電位となり、点火コイル2の一次巻線に流れる一次電流Cは次第に増加する。このとき、点火コイル2の二次巻線には電圧は誘起されない。
期間(1)が終了する時点t2でパワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧Aが遮断されLOWレベルに変化する。これにより、パワースイッチング素子103はOFFとなり、そのコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは、点火コイル2の一次電流Cが遮断されることに基づいてLOWレベルから瞬時に高電圧となった後に所定のHIGHレベルとなる。点火コイル2の一次電流Cが時点t2で遮断されることにより、点火コイル2の二次巻線には高電圧の二次電圧Dが誘起される。点火プラグ3は、点火コイル2の二次側巻線に誘起された高電圧の二次電圧により火花放電を発生し、図示していない内燃機関の燃焼室内の燃料に点火する。
次に、時点t3に於いて、再びCPU11から出力される点火信号に基づいて、パワースイッチング素子103のベース部又はゲート部に、所定のHIGHレベルのベース電圧又はゲート電圧Aが印加される。これにより、パワースイッチング素子103はONとなり、そのコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは所定のLOWレベルの電位となり、点火コイル2の一次巻線に流れる一次電流Cは次第に増加する。このとき、点火コイル2の二次巻線には電圧は誘起されない。
ここで、例えば、時点t4に於いてCPU11からの点火信号がHIGHレベルである期間が所定の時間を超えたとすれば、タイマ回路12の出力信号はLOWレベルからHIGHレベルに変化し、そのHIGHレベルの出力信号がPNPトランジスタのベース部、及び第3の緩放電回路21に入力される。或いは、時点t4に於いて、加熱検出回路13が点火装置を構成する電子部品が過熱したことを検出したとすれば、加熱検出回路13からHIGHレベルの出力信号がPNPトランジスタ101のベース部、及び第3の緩放電回路21に入力される。PNPトランジスタのベース部にHIGHレベルの信号が入力されることで、PNPトランジスタ101はONからOFFになる。
PNPトランジスタ101が時点t4に於いてOFFになると、コンデンサ17に蓄えられていた電荷が、第3の緩放電回路21を経由して緩放電する。この緩放電の期間は、図6に於いて期間(2)として示されている。パワースイッチング素子103が活性領域へ移行した後もベース電圧又はゲート電圧Aは低下し続けるが、これとは逆に、パワースイッチング素子103のコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは上昇する。第3の緩放電回路21の放電時定数を、点火コイル2の二次電圧Dが点火プラグに火花放電を発生させずかつ極力小さな値となるよう設定することで、パワースイッチング素子103を時点t4からt5の間の比較的短時間でソフトシャットオフさせ、点火プラグ3に火花放電を発生させないようにすることができる。
次に、時点t6では、再びCPU11から出力される点火信号に基づいて、パワースイッチング素子103のベース部又はゲート部に、所定のHIGHレベルのベース電圧又はゲート電圧Aが印加される。これにより、パワースイッチング素子103はONとなり、そのコレクタ電圧又はドレイン電圧Bは所定のLOWレベルの電位となり、点火コイル2の一次巻線に流れる一次電流Cは次第に増加する。このとき、点火コイル2の二次巻線には電圧は誘起されない。
次に、時点t7に於いて、電流検出回路14がパワースイッチング素子103に流れる電流が過電流であることを検出したとすると、電流検出回路14からHIGHレベルの出力信号がPNPトランジスタ101のベース部、及び第4の緩放電回路22に入力される。PNPトランジスタのベース部にHIGHレベルの信号が入力されることで、PNPトランジスタ101はONからOFFになる。
PNPトランジスタ101が時点t7に於いてOFFになると、コンデンサ17に蓄えられていた電荷が、図6の期間(3)に示すように、第4の緩放電回路22を経由して緩放電する。第4の緩放電回路22の放電時定数を極力大きな値となるよう設定することで、エンジンの回転変動等で通電時間が伸びている場合でも、CPU11が指令を出す正規の点火タイミングt8にてパワースイッチング素子103を瞬時にOFFとして点火コイル2の一次電流を遮断し、点火コイル2の二次巻線に高電圧の二次電圧を誘起させて点火プラグ3に火花放電を発生することが可能となる。
電流検出回路14が過電流を検出したことによる期間(3)での前述の動作は、電流制限回路を追加した場合の動作と近似しているが、この発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置では、簡易的な回路を追加することで電流制限回路を設けた場合と同様な効果を得ることができる。
以上述べたこの発明の実施の形態2による内燃機関用電子制御装置は、以下に述べる特徴を備えるものである。
(1)内燃機関の点火コイルの一次電流を通電若しくは遮断して、前記内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させる電圧を前記点火コイルの二次側に発生させるパワースイッチング素子と、前記パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置とを備えた内燃機関用電子制御装置であって、前記制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記回路ユニットは、コンデンサと、コンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる第1の緩放電回路と、前記第1の緩放電回路の時定数より小さな時定数で前記コンデンサの電荷を放電させる第2の緩放電回路とを有し、前記制御装置は、前記所定の状態に基づいて前記第1の緩放電回路と前記2の緩放電回路とのうちの何れかを選択して前記コンデンサを放電させることにより前記ソフトシャットオフを行なうことを特徴とする。
(2)前記制御装置は、前記点火コイルの一次電流の通電開始時に、前記点火プラグに火花放電を発生させないように二次電圧を抑制する機能を前記回路ユニットに備えていることを特徴とする。
(3)前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流を検出する電流検出回路を備え、前記電流検出回路が前記一次電流が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
(4)前記制御装置は、前記制御装置を構成する構成要素のうちの少なくとも一つの過熱を検出する加熱検出回路を備え、前記過熱検出回路が前記過熱を検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
(5)前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流の連続通電時間を検出するタイマ回路を備え、前記タイマ回路が前記連続通電時間が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による内燃機関用電子制御装置について説明する。この実施の形態3では、緩放電回路と、及び点火コイル通電開始時に二次電圧が点火プラグに火花放電を発生させない電圧にするための回路に、点火コイルに流れる一次電流を制限する電流制限回路を組み合わせることで、電流制限時にパワースイッチング素子から出力される信号の発振を抑えるようにしたものである。
図7は、この発明の実施の形態3による内燃機関用電子制御装置のブロック図である。
パワースイッチング素子103のエミッタ又はソース側に接続される電流検出用の抵抗111により、点火コイル2の一次電流が電圧に変換され、この電圧が演算増幅器131の基準電圧Vth132を超えると、演算増幅器131の出力がLOWレベルからHIGHレベルに反転し、抵抗133を介してPNPトランジスタ101のベースに入力される。
PNPトランジスタ101は、演算増幅器131からのHIGHレベルの信号を受けると、ONからOFFに変化する。PNPトランジスタ101がOFFになると、前述の実施の形態1と同様に構成されている第1の緩放電回路を構成する抵抗121、及び第2の緩放電回路を構成する抵抗115、122、123、及びダイオード124、125により、コンデンサ17が緩やかに放電する。
これにより、前述した実施の形態1の場合と同様に、パワースイッチング素子103のベース、又はゲート電圧が緩やかに低下することで、点火コイル一次電流も緩やかに低下する。点火コイル一次電流が徐々に低下し、抵抗111にて発生する電圧が基準電圧132を下回ると、演算増幅器131の出力がHIGHレベルからLOWレベルに反転し、そのLOWレベルの信号が抵抗133を介しトランジスタ101のベースに入力される。これにより、PNPトランジスタ101はOFFからONに変化し、パワーススイッチング素子103がONとなる。
パワースイッチング素子103がONとなって、点火コイル2の一次巻線に通電が開始された時、点火コイル2の二次電圧が点火プラグに火花放電を発生させない電圧にするための回路により、パワースイッチング素子103のベース電圧又はゲート電圧が緩やかに上昇することで、点火コイル2の一次電流も緩やかに上昇する。電流制限中はこの動作を繰り返し、点火コイル2の一次電流の増減を緩やかに制御することで、パワースイッチング素子103から出力される信号の発振を抑える効果が得られる。
尚、図7に示す実施の形態3では、前述の実施の形態1に於けるタイマ回路12及び加熱検出回路13を設けていないが、実施の形態1と同様のタイマ回路12、及び加熱検出回路13を設けても良いことは勿論である。
以上述べたこの発明の実施の形態3による内燃機関用電子制御装置は、以下に述べる特徴を備えるものである。
(1)内燃機関の点火コイルの一次電流を通電若しくは遮断して、前記内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させる電圧を前記点火コイルの二次側に発生させるパワースイッチング素子と、前記パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置とを備えた内燃機関用電子制御装置であって、前記制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記ソフトシャットオフの開始時点から前記パワースイッチング素子が飽和状態を脱するまでの時点と前記飽和状態を脱した後の時点とで、前記ソフトシャットオフの特性を切替えるように構成されていることを特徴とする。

(2)前記回路ユニットは、コンデンサと、前記コンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる第1の緩放電回路と、前記第1の緩放電回路の時定数より小さな時定数で前記コンデンサの電荷を放電させる第2の緩放電回路とを有し、前記制御装置は、前記ソフトシャットオフの開始時には前記第2の緩放電回路により前記コンデンサの電荷を放電させることにより前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフ動作させ、その後、前記第1の緩放電回路により前記コンデンサの電荷を放電させることにより前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフ動作させることを特徴とする。
(3)前記制御装置は、前記点火コイルの一次電流の通電開始時に、前記点火プラグに火花放電を発生させないように二次電圧を抑制する機能を前記回路ユニットに備えている。
(4)前記制御回路は、前記点火コイルに流れる一次電流を制限する電流制限回路を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の内燃機関用電子制御装置。
(5)前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流を検出する電流検出回路を備え、前記電流検出回路が前記一次電流が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
(6)前記制御装置は、前記制御装置を構成する構成要素のうちの少なくとも一つの過熱を検出する加熱検出回路を備え、前記過熱検出回路が前記過熱を検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
(7)前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流の連続通電時間を検出するタイマ回路を備え、前記タイマ回路が前記連続通電時間が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする。
尚、実施の形態1乃至3では、緩放電回路はコンデンサ、抵抗を用いた時定数回路により構成したが、定電流回路等を用いてパワースイッチング素子のベース電圧又はゲート電圧を制御しても、同様の効果が得られる。
更に、実施の形態1乃至3では、第1の緩放電回路と第2の緩放電回路の二種類を備えているが、緩放電回路については二種類以上の複数であっても、同様の効果が得られる。
更に、この発明は、各実施の形態の回路を組合せて使用することで、互いの効果を得られることはいうまでもない。
1 ECU 2 点火コイル
3 点火プラグ 4 バッテリー
11 CPU 12 タイマ回路
13 過熱検出回路 14 電流検出回路
15 第1の緩放電回路 16 第2の緩放電回路
17 コンデンサ 21 第3の緩放電回路
22 第4の緩放電回路 101 PNPトランジスタ
102 NPNトランジスタ 103 パワースイッチング素子
111 電流検出抵抗
112、123、113、114、115、121、122、123、133 抵抗
124、125 ダイオード 131 演算増幅器
132 基準電圧

Claims (8)

  1. 内燃機関の点火コイルの一次電流を通電若しくは遮断して、前記内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させる電圧を前記点火コイルの二次側に発生させるパワースイッチング素子と、前記パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置とを備えた内燃機関用電子制御装置であって、
    前記制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、前記ソフトシャットオフの開始時点から前記パワースイッチング素子が飽和状態を脱するまでの時点と前記飽和状態を脱した後の時点とで、前記ソフトシャットオフの特性を切替えるように構成されている、
    ことを特徴とする内燃機関用電子制御装置。
  2. 前記回路ユニットは、コンデンサと、前記コンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる第1の緩放電回路と、前記第1の緩放電回路の時定数より小さな時定数で前記コンデンサの電荷を放電させる第2の緩放電回路とを有し、
    前記制御装置は、前記ソフトシャットオフの開始時には前記第2の緩放電回路により前記コンデンサの電荷を放電させることにより前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフ動作させ、その後、前記第1の緩放電回路により前記コンデンサの電荷を放電させることにより前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフ動作させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用電子制御装置。
  3. 内燃機関の点火コイルの一次電流を通電若しくは遮断して、前記内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させる電圧を前記点火コイルの二次側に発生させるパワースイッチング素子と、前記パワースイッチング素子を導通させ若しくはシャットオフさせる制御装置とを備えた内燃機関用電子制御装置であって、
    前記制御装置は、前記パワースイッチング素子と前記制御装置と前記点火コイルと前記点火プラグとのうちの少なくとも何れか一方が所定の状態にあるとき、前記点火プラグに前記火花放電を発生させないように前記パワースイッチング素子をソフトシャットオフさせる回路ユニットを備え、
    前記回路ユニットは、コンデンサと、コンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる第1の緩放電回路と、前記第1の緩放電回路の時定数より小さな時定数で前記コンデンサの電荷を放電させる第2の緩放電回路とを有し、
    前記制御装置は、前記所定の状態に基づいて前記第1の緩放電回路と前記2の緩放電回路とのうちの何れかを選択して前記コンデンサを放電させることにより前記ソフトシャットオフを行なう、
    ことを特徴とする内燃機関用電子制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記点火コイルの一次電流の通電開始時に、前記点火プラグに火花放電を発生させないように二次電圧を抑制する機能を前記回路ユニットに備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の内燃機関用電子制御装置。
  5. 前記制御回路は、前記点火コイルに流れる一次電流を制限する電流制限回路を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の内燃機関用電子制御装置。
  6. 前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流を検出する電流検出回路を備え、前記電流検出回路が前記一次電流が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れか一項に記載の内燃機関用電子制御装置。
  7. 前記制御装置は、前記制御装置を構成する構成要素のうちの少なくとも一つの過熱を検出する加熱検出回路を備え、前記過熱検出回路が前記過熱を検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れか一項に記載の内燃機関用電子制御装置。
  8. 前記制御装置は、前記点火コイルに流れる一次電流の連続通電時間を検出するタイマ回路を備え、前記タイマ回路が前記連続通電時間が所定値以上であることを検出したとき、前記第1の緩放電回路と前記第2の緩放電回路のうちの何れかを選択して前記ソフトシャットオフすることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れか一項に記載の内燃機関用電子制御装置。
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