JP6890071B2 - 点火制御方法及び点火制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火制御方法及び点火制御装置に関するものである。
従来、内燃機関では、点火プラグの点火タイミングを点火制御装置によって制御している。点火制御装置としては、点火コイルの一次コイルの両端に電圧を印加して一定時間通電した後、通電を遮断することによって二次コイルに高電圧を発生させ、その高電圧を点火プラグの電極間に印加することで火花放電を行うように動作するものが一般的である。
この種の内燃機関では、火花放電が発生するタイミング(点火タイミング)によって、内燃機関の性能が大きく左右されるという事情がある。従って、点火制御装置によって火花放電を行う際には、その火花放電のタイミングを内燃機関の回転数などに基づいて正確に制御する必要がある。しかし、回転数の急変動やその他の要因(電子制御装置の異常など)により、一次コイルの通電を指示する点火信号が本来想定される時間よりも長く継続するような事態が発生すると、点火タイミングが正規のタイミングからずれてしまう。このような点火タイミングのずれが大きくなると、ノッキングやプレイグニッションなどの異常燃焼の要因となる。
特開2004−316469号公報
一方で、このような問題に対処することを目的として、特許文献1のような技術が提案されている。特許文献1で開示される内燃機関用点火装置は、イグナイタ又は電子制御装置の異常が検出された場合、IGBTのゲート電圧を初期ゲート電圧から中間ゲート電圧まで急減させることで一次電流を低下させた後、ゲート電圧を緩やかに減少させて一次電流を徐々に低下させる。このような保護動作を行うことにより、一次電流を急激に遮断することに起因する誤点火を防ぎつつ、異常時に一次電流が大きい状態で長時間継続することを抑えている。
しかし、特許文献1の点火装置は、一次電流を徐々に減少させる方法として、IGBTのゲート電圧を緩やかに減少させる緩減制御を採用しているため、一次電流が遮断状態又はそれに近い状態まで低下するのに時間がかかってしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、異常状態の発生時に誤点火の発生を抑えつつ一次電流をより迅速に低減することを目的とする。
本発明の一つの解決手段である点火制御方法は、
直流電源から電力供給を受けて一次電流が流れる一次コイルと、前記一次コイルで前記一次電流が遮断されることに応じて高電圧を発生する二次コイルと、を有する点火コイルと、
前記二次コイルから高電圧が印加されることに応じて、自身の電極間に火花放電を生じさせる点火プラグと、
前記直流電源から前記一次コイルへの電力供給をオンオフする第1スイッチと、
前記一次コイルの一端側から他端側へ電流を流す経路となる導電路と、前記導電路の通電をオンオフする第2スイッチと、を有し、前記第2スイッチがオン状態のときに前記一次コイルとともに閉ループ回路を構成する放電回路と、
前記第2スイッチのオンオフを制御する第2スイッチ制御回路と、
所定の異常状態を検出する異常検出回路と、
を備えた点火装置における点火制御方法であって、
前記第1スイッチがオン状態となっている通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出しない場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオフ状態で維持しつつ、前記通電期間の終了時に前記第1スイッチをオフ状態に切り替えて前記点火プラグに前記火花放電を発生させ、
前記通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出した場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオン状態に切り替え、前記一次コイルの前記一次電流の状態を前記点火プラグに前記火花放電が発生しない状態で維持しつつ、前記一次電流を前記放電回路に流す。
上記点火制御方法は、第1スイッチがオン状態となっている通電期間に、異常検出回路が所定の異常状態を検出していない場合、第2スイッチ制御回路が第2スイッチをオフ状態で維持つつ、通電期間の終了時に第1スイッチをオフ状態に切り替えて点火プラグに火花放電を発生させる通常動作を行う。この場合、通電期間が終了したときに第1スイッチがオフ状態に切り替わることに応じて二次コイル側で高電圧が発生し、点火プラグで火花放電が発生することになる。
一方、第1スイッチがオン状態となっている通電期間に、異常検出回路が所定の異常状態を検出した場合、第2スイッチ制御回路が第2スイッチをオン状態に切り替えるため、第2スイッチを含む放電回路と一次コイルとによって閉ループ回路が構成され、放電回路が通電可能な状態となる。このような閉ループ回路が構成されると、その後に第1スイッチがオフ状態に切り替わっても、その時点では一次電流が遮断されず、点火プラグに火花放電が発生しない状態を維持しながら閉ループ回路において放電されることになる。このような保護動作がなされるため、異常状態のときに一次電流が長時間継続することに起因する発熱を抑制することができ、異常状態発生後の誤点火も防ぐことができる。しかも、異常状態を検出した場合には、第2スイッチをオン状態に切り替えるという簡易な制御により、火花放電を発生させることなく一次電流を迅速に低減させることができる。
本発明の点火制御方法は、通電期間に異常検出回路が異常状態を検出した場合、第2スイッチ制御回路は、通電期間の終了前に第2スイッチをオン状態に切り替えるように動作することが望ましい。
このように第2スイッチ制御回路が動作すれば、通電期間の終了前に確実に閉ループ回路を構成することができるため、異常検出後に通電期間の終了タイミングで火花放電が発生することをより確実に防ぎつつ、一次電流を閉ループ回路で放電させることができる。
本発明の点火制御方法は、通電期間が予め定められた正規時間を超えて継続する異常状態を検出するように、異常検出回路を動作させてもよい。
このように異常検出回路が動作すれば、通電時間が正規時間よりも長くなることに起因する過熱を防ぐことができ、且つ、予定されたタイミングから大きくずれたタイミングで火花放電がなされることを防ぐことができる。
本発明の点火制御方法において、点火装置は、オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を第1スイッチに向けて出力する制御を行う第1制御回路と、第1制御回路からのオン信号が第1スイッチに与えられることを許可する許可動作と、第1制御回路からのオン信号を無効化して第1スイッチにオフ信号を与える強制遮断動作と、を行う強制遮断回路と、許可動作を指示する許可信号及び強制遮断動作を指示する強制遮断信号を強制遮断回路に向けて出力する制御を行う第2制御回路と、を有していてもよい。そして、第2制御回路は、第2スイッチ制御回路及び異常検出回路として構成されていてもよく、この構成では、通電期間に異常状態を検出した場合、第2スイッチをオン状態に切り替えた後、強制遮断回路に向けて強制遮断信号を出力するように動作させ得る。
このように、第1スイッチを制御する第1制御回路とは別の第2制御回路によって異常検出回路が構成されていれば、第1制御回路自体が異常の一因であってもその異常を検出することが可能となる。しかも、仮に第1制御回路が原因で異常状態となっても、第2制御回路の制御により、確実に閉ループ回路を構成してから第1スイッチを強制的にオフ動作させることができるため、強制オフ動作時に火花放電が発生することをより確実に防ぎつつ、一次電流を閉ループ回路で放電させることができる。
本発明の点火制御方法において、点火装置は、オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を第1スイッチに向けて出力する制御を行う信号制御回路を備えていてもよい。そして、信号制御回路が第2スイッチ制御回路として構成されていてもよい。
このようにすれば、共通の制御回路によって第1スイッチ及び第2スイッチをいずれも制御することができ、構成の簡素化を図りつつ本発明の特徴的動作(異常状態の発生時に誤点火の発生を抑えつつ一次電流をより迅速に低減する動作)を実現し得る。
本発明の点火制御方法において、第2スイッチはサイリスタであってもよい。このサイリスタは、一次コイルにおける直流電源側の一端部にカソードが電気的に接続され、一次コイルの他端部にアノードが電気的に接続され、第2スイッチ制御回路からの信号がゲートに入力される構成をなしていてもよい。
このようなサイリスタによって第2スイッチが構成されていれば、異常検出時には、サイリスタにオン信号を与えるという簡易な制御によって閉ループ回路を構成することができ、その後には、複雑な制御を行うことなく閉ループ回路に電流が流れなくなるまで一次電流を消費させることができる。
本発明の他の解決手段である点火制御装置は、
直流電源から電力供給を受けて一次電流が流れる一次コイルと、前記一次コイルで前記一次電流が遮断されることに応じて高電圧を発生する二次コイルと、を有する点火コイルと、
前記二次コイルから高電圧が印加されることに応じて、自身の電極間に火花放電を生じさせる点火プラグと、
を備えた点火装置に設けられ、
前記直流電源から前記一次コイルへの電力供給をオンオフする第1スイッチと、
前記一次コイルの一端側から他端側へ電流を流す経路となる導電路と、前記導電路の通電をオンオフする第2スイッチと、を有し、前記第2スイッチがオン状態のときに前記一次コイルとともに閉ループ回路を構成する放電回路と、
前記第2スイッチのオンオフを制御する第2スイッチ制御回路と、
所定の異常状態を検出する異常検出回路と、
を有する点火制御装置であって、
前記第1スイッチがオン状態となっている通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出しない場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオフ状態で維持しつつ、前記通電期間の終了時に前記第1スイッチをオフ状態に切り替えて前記点火プラグに前記火花放電を発生させ、
前記通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出した場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオン状態に切り替え、前記一次コイルの前記一次電流の状態を前記点火プラグに前記火花放電が発生しない状態で維持しつつ、前記一次電流を前記放電回路に流す。
本発明の他の解決手段である点火制御装置は、上述の点火制御方法と同様の特徴を有し、第1スイッチがオン状態となっている通電期間に、異常検出回路が所定の異常状態を検出した場合、第2スイッチ制御回路が第2スイッチをオン状態に切り替える。この切り替えにより、第2スイッチを含む放電回路と一次コイルとによって閉ループ回路が構成され、放電回路が通電可能な状態となる。このような閉ループ回路が構成されると、その後に第1スイッチがオフ状態に切り替わっても、その時点では一次電流が遮断されず、点火プラグに火花放電が発生しない状態を維持しながら閉ループ回路において放電されることになる。このような保護動作がなされるため、異常状態のときに一次電流が長時間継続することに起因する発熱を抑制することができ、異常状態発生後の誤点火も防ぐことができる。しかも、異常状態を検出した場合には、第2スイッチをオン状態に切り替えるという簡易な制御により、火花放電を発生させることなく一次電流を迅速に低減させることができる。
第1実施形態の第1態様の点火制御装置を備えた点火装置を概略的に例示する回路図である。 第1実施形態の点火制御装置における強制遮断回路及びその周辺構成を例示する回路図である。 第1態様の点火制御装置における通常動作時の点火信号、サイリスタ信号、強制遮断信号、一次電流の各変化を例示するタイミングチャートである。 第1態様の点火制御装置における通常動作時の一次電流の流れを説明する説明図である。 第1態様の点火制御装置における異常時の点火信号、サイリスタ信号、強制遮断信号、一次電流の各変化を例示するタイミングチャートである。 第1態様の点火制御装置における異常発生後の保護動作時の一次電流の流れを説明する説明図である。 第1実施形態の第2態様の点火制御装置を備えた点火装置を概略的に例示する回路図である。 第2態様の点火制御装置における異常時の点火信号、サイリスタ信号、一次電流の各変化を例示するタイミングチャートである。
A.第1実施形態
A1.第1態様
まず、図1等を参照し、第1態様の点火制御装置10が適用される点火装置1を説明する。図1で示す点火装置1は、車両に搭載され、内燃機関に取り付けられた点火プラグ50の火花放電を制御するシステムである。点火装置1は、主に、点火制御装置10と、点火コイル30と、点火プラグ50と、を備え、直流電源2から電力供給を受けて動作する構成をなす。なお、点火装置1に電力を供給する直流電源2としては、例えば、車両に搭載された鉛蓄電池が用いられる。なお、図1における点火コイル30、点火プラグ50、第1スイッチ21、放電回路40は、複数の気筒を備えたエンジンにおいて気筒ごとに設けられるものであるが、図1では、1気筒分の構成について示すものとする。
点火コイル30は、一次コイル31と二次コイル32とダイオード34とを備える。一次コイル31は、直流電源2から電力供給を受けて一次電流が流れるコイルであり、一次コイル31の一端は直流電源2に電気的に接続され、他端は第1スイッチ21の一端に電気的に接続されている。二次コイル32は、一次コイル31において一次電流が遮断されることに応じて高電圧を発生するコイルであり、二次コイル32の一端は、ダイオード34を介して一次コイル31の一端及び直流電源2に接続されている。図1の例では、ダイオード34のアノードが二次コイル32の一端に接続され、カソードが直流電源2及び一次コイル31の一端に接続されている。二次コイル32の他端は、点火プラグ50の中心電極51に電気的に接続されている。
点火プラグ50は、公知のスパークプラグとして構成され、点火コイル30の二次コイル32に電気的に接続された中心電極51と、接地電極52と、を備える。この点火プラグ50は、二次コイル32から高電圧が印加されることに応じて、自身の電極間(中心電極51と接地電極52の間)に火花放電を生じさせる。
点火制御装置10は、点火プラグ50の火花放電を制御する装置であり、主として、第1制御回路11、第2制御回路12、強制遮断回路14、第1スイッチ21、放電回路40、を備え、点火制御方法を実現し得る。
第1スイッチ21は、直流電源2から一次コイル31への電力供給をオンオフするスイッチである。図1の例では、第1スイッチ21は、NPN型のバイポーラトランジスタとして構成され、一次コイル31の一端(グランド側の端部)とグランドとの間に接続されている。第1スイッチ21のベース端子には、後述する強制遮断回路14が接続されるとともに、強制遮断回路14を介して第1制御回路11が接続されている。第1スイッチ21のコレクタ端子は、一次コイル31の一端が接続され、エミッタ端子はグランドに接続されてグランド電位に保たれている。第1スイッチ21は、第1制御回路11及び強制遮断回路14から与えられる信号に基づき、直流電源2から一次コイル31に流れる一次電流をオンオフする。第1スイッチ21の制御については後述する。
放電回路40は、一次コイル31の一端側から他端側へ電流を流す経路となる導電路44と、導電路44の通電をオンオフする第2スイッチ42と、を備える。第2スイッチ42は、サイリスタとして構成され、アノードが一次コイル31の他端部(グランド側の端部)及び第1スイッチ21のコレクタに電気的に接続され、カソードが一次コイル31の一端部(直流電源2側の端部)及び直流電源2に電気的に接続されている。第2スイッチ42(サイリスタ)のゲートは、後述する第2制御回路12に電気的に接続され、第2制御回路12からの信号が入力される構成をなす。第2制御回路12から信号線17を介して第2スイッチ42のゲートに印加される電圧(ゲート電圧)がハイレベル電圧となると、第2スイッチ42(サイリスタ)が導通状態となり、このときには、放電回路40が一次コイル31とともに閉ループ回路を構成する。
第1制御回路11は、例えばマイクロコンピュータとして構成され、CPUやメモリなどを備える。第1制御回路11は、図示していないECU(エンジンコントロールユニット)からの指令に応じて、第1スイッチ21を制御し、点火プラグ50で生じる火花放電のタイミングを制御する。具体的には、第1制御回路11は、オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を第1スイッチ21に向けて出力する制御を行い得る回路である。
強制遮断回路14は、第1制御回路11からのオン信号が第1スイッチ21に与えられることを許可する許可動作と、第1制御回路11からのオン信号を無効化して第1スイッチ21にオフ信号を与える強制遮断動作と、を行い得る回路である。強制遮断回路14は、例えば図2のように構成することができる。なお、図2では、強制遮断回路14及びその周辺構成以外は省略して示している。図2の例では、強制遮断回路14がNPN型のバイポーラトランジスタである第3スイッチ14Aを備え、第3スイッチ14Aのコレクタが第1制御回路11と第1スイッチ21のベースとの間の信号線16に電気的に接続され、第3スイッチ14Aのエミッタがグランドに接続されて接地電位に保たれている。第3スイッチ14Aのベースには、第2制御回路12からの信号線18が接続されている。この強制遮断回路14は、第2制御回路12から第3スイッチ14Aのベースにハイレベル電圧(強制遮断信号)が印加されたときには第3スイッチ14Aがオン状態となり、信号線16の電圧をローレベルとする。この強制遮断動作中は、第1制御回路11から出力される信号の状態に関係なく、第1スイッチ21のベースにはローレベル電圧が印加されるため、第1スイッチ21はオフ状態で維持される。一方、第2制御回路12から第3スイッチ14Aのベースにローレベル電圧(許可信号)が与えられたときには、第3スイッチ14Aがオフ状態となり、このときには、信号線16は第1制御回路11から出力される信号の状態となる。つまり、第1制御回路11によって信号線16に印加される電圧が第1スイッチ21のベースに印加される。
図1で示す第2制御回路12は、例えばマイクロコンピュータとして構成され、CPUやメモリなどを備える。第2制御回路12は、主に、所定の異常状態を検出する機能、強制遮断回路14を制御する機能、第2スイッチ42を制御する機能、を有する。
第2制御回路12は、異常検出回路の一例に相当し、第1スイッチ21に与えられるオン信号(点火信号)の期間(通電期間)が予め定められた正規時間を超えて継続する異常状態を「所定の異常状態」として検出するように機能する。なお、「所定の異常状態」の検出方法については後述する。
また、第2制御回路12は、強制遮断回路14に対して許可動作を指示する許可信号及び強制遮断動作を指示する強制遮断信号を、強制遮断回路14に向けて出力する制御を行い得る。本構成では、第2制御回路12から信号線18を介して第3スイッチ14A(図2)のベースに印加されるハイレベル電圧(オン信号)が強制遮断信号であり、この強制遮断信号が出力されたときには、信号線16に印加される電圧がローレベルに強制的に維持され、第1スイッチ21はオフ動作し続ける。第2制御回路12から第3スイッチ14Aのベースに印加されるローレベル電圧(オフ信号)が許可信号であり、このような許可信号が出力されたときには、第3スイッチ14Aがオフ状態で維持され、信号線16は、第1制御回路11から出力される信号の状態となる。
更に、第2制御回路12は、第2スイッチ制御回路の一例に相当し、第2スイッチ42のオンオフを制御するように機能する。第2制御回路12は、信号線17を介して第2スイッチ42(サイリスタ)のゲートに電圧信号を印加し得るように構成されており、第1スイッチ21がオン状態となっている期間(通電期間)に第2制御回路12が「所定の異常状態」を検出していない場合には、第2スイッチ42のゲートにハイレベル電圧を印加せずにローレベル電圧で維持し、第2スイッチ42をオフ状態で維持する。一方、第2制御回路12は、第1スイッチ21がオン状態となっている期間(通電期間)に第2制御回路12が「所定の異常状態」を検出した場合には、第2スイッチ42のゲートにハイレベル電圧を印加し、第2スイッチ42をオン状態に切り替える。この動作については後述する。
A2.点火制御装置の通常動作
図3は、点火制御装置10によって実行される点火制御のタイミングチャートである。図3には、上段から順に、点火信号、サイリスタ信号、強制遮断信号、一次電流、の各波形が示されている。図3の各タイミングチャートでは、縦軸は、信号(電圧または電流)の大きさを示し、横軸は、時間の経過を示す。なお、本明細書では、第1制御回路11から第1スイッチ21に向けて出力されるオン信号(ハイレベル電圧信号)を点火信号ともいい、第2制御回路12から第2スイッチ42(サイリスタ)のゲートに与えられるオン信号(ハイレベル電圧信号)をサイリスタ信号ともいう。
図1で示す点火制御装置10では、第1制御回路11によって点火制御処理が行われる。この点火制御処理は、例えば、内燃機関の回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサからの信号に基づき、内燃機関が、吸気、圧縮、燃焼、排気を行う1燃焼サイクルに1回の割合で実行されるものである。更に、この点火制御処理とは別に、内燃機関の吸入空気量(吸気管圧力)、回転速度(エンジン回転速度)、スロットル開度、冷却水温、吸気温等、機関各部の運転状態を検出する運転状態検出処理等が実行されるようになっている。なお、点火制御処理が開始される前は、信号線16にはローレベル電圧が印加されており、第1スイッチ21はオフ状態となっている。また、強制遮断回路14は、許可状態(第3スイッチ14Aがオフの状態)となっている。
第1制御回路11は、点火制御処理を開始した場合、別途実行される運転状態検出処理にて検出された内燃機関の運転状態を読み込む。そして、読み込んだ運転状態に基づき、火花放電発生時期ts(いわゆる点火時期)を算出し、設定する。火花放電発生時期tsについては、内燃機関のエンジン回転速度と、スロットル開度や吸気管負圧(吸入空気量)等を用いて算出されるエンジン負荷をパラメータとするマップ、テーブル若しくは計算式に基づいて制御基準値を求め、これを冷却水温,吸気温等に基づき補正する、といった手法により算出、設定される。そして、設定された火花放電発生時期tsに基づき、当該火花放電発生時期tsに対して、予め設定された通電基準時間(一次コイル通電時間)だけ早い通電開始時期t1を求める。
第1制御回路11は、このように火花放電発生時期ts及び通電開始時期t1を決定した後、図3のように通電開始時期t1に達したタイミングで、第1スイッチ21に向けてオン動作を指示する信号(オン信号)を出力する。このオン信号(点火信号)は、信号線16に印加されるハイレベル電圧であり、信号線16を介して第1スイッチ21のベースに入力される電圧がローレベル電圧からハイレベル電圧に切り換わると、図4のように第1スイッチ21がオン状態となり、点火コイル30の一次コイル31に一次電流が流れる。
第1制御回路11は、通電開始時期t1でオン信号(点火信号)を出力した後、クランク角センサからのクランク角検出信号に基づき火花放電発生時期tsに達するまでオン信号(点火信号)を継続する。通電開始時期t1から火花放電発生時期tsまでの時間(実際の通電時間)は、クランク角センサからのクランク角検出信号に基づいて定まり、エンジンの回転数が変動すると変化し得る。
一方、第2制御回路12は、異常検出回路としての機能を有しており、少なくとも、第1制御回路11による上述の通電制御処理の開始後において第1スイッチ21のベースにオン信号(通電信号)が与えられている通電期間に、「所定の異常状態」の発生を監視する。具体的には、第2制御回路12は、第1制御回路11から第1スイッチ21のベースに向けてオン信号(点火信号)が出力される毎に、この信号(具体的には、信号線16の電圧)を監視するとともに通電開始時期t1からの経過時間を計測する。そして、通電開始時期t1からの経過時間が一定時間に達したときに第1制御回路11から第1スイッチ21のベースに出力される信号がオン信号(ハイレベル電圧)で継続している場合、第2制御回路12は異常状態と判定する。逆に言えば、通電開始時期t1から一定時間経過する前に火花放電発生時期tsに達した場合、第2制御回路12は異常状態と判定しない。
このように、第2制御回路12は、通電開始時期t1の後、第1制御回路11から第1スイッチ21のベースにオン信号(点火信号)が与えられている期間(通電期間)が予め定められた正規時間(上述の一定時間)を超えて継続する場合に、異常状態と判定する。
図3の例のように、通電開始時期t1から一定時間が経過する前に火花放電発生時期tsに達するような場合、第2制御回路12は通電期間中に異常状態と判定しないことになる。この場合、通電期間を通して、第2スイッチ42がオフ状態で維持され、強制遮断回路14は許可動作(第3スイッチ14Aのオフ動作)を継続する。そして、火花放電発生時期tsに達した場合には、第1制御回路11から第1スイッチ21のベースに出力される信号がオン信号からオフ信号に切り替わるため、第1スイッチ21がオン状態からオフ状態に切り替わり、一次コイル31を流れていた一次電流が遮断される。この遮断により、二次コイル32において誘導電圧が発生し、点火プラグ50がその誘導電圧によって火花放電する。
A3.点火制御装置の異常時の動作
第2制御回路12は、第2スイッチ制御回路としての機能も有しており、点火制御処理の開始後に通電開始時期t1に達してから通電期間(第1制御回路11から第1スイッチ21に向けてオン信号が出力される期間)に上述の「所定の異常状態」を検出した場合、通電期間の終了前に第2スイッチ42をオン状態に切り替えるように動作する。
第2制御回路12は、通電開始時期t1の後、第1制御回路11からオン信号(点火信号)が出力されている期間(通電期間)に上述の異常判定を行う。そして、図5のように、通電開始時期t1から一定時間が経過した時期t4に第1制御回路11からオン信号(点火信号)の出力が継続している場合、異常状態と判定する。第2制御回路12は、このように異常状態と判定した場合、即座に第2スイッチ42(サイリスタ)のゲートに対しハイレベル電圧信号であるオン信号(サイリスタ信号)を所定時間出力する。これにより、第2スイッチ42(サイリスタ)がオン動作する。
第2制御回路12は、時期t4に第2スイッチ42のゲートに対してオン信号の出力を開始した後、時期t5から、強制遮断回路14を構成する第3スイッチ14A(図2)のベースに対しハイレベル電圧信号であるオン信号(強制遮断信号)を出力する。このようにオン信号(強制遮断信号)が第3スイッチ14Aのベースに与えられると、第3スイッチ14Aがオン動作して信号線16の電圧がローレベルに強制的に維持され、第1スイッチ21はオフ動作し続ける。このような動作がなされるため、時期t5から第1スイッチ21は非通電状態となり、一次コイル31を流れる一次電流はグランド側へは流れなくなる。一方で、図6のように、一次コイル31及び放電回路40によって閉ループ回路が構成されるため、一次コイル31の誘導起電力に基づく一次電流はこの閉ループ回路を流れることになる。図6のように、時期t4に第2スイッチ42がオン動作して閉ループ回路が構成された後、時期t5に第1スイッチ21がオフ状態に切り替えられると、一次コイル31を流れる一次電流は急変動することなく、徐々に低下し始める。そして、一次コイル31の一次電流の状態を点火プラグ50に火花放電が発生しない状態で維持しつつ、一次電流を放電回路40に流すことができる。一次電流が放電回路40で消費されて第2スイッチ42(サイリスタ)を流れる電流がゼロになると、第2スイッチ42はオフ状態に切り替わる。
A4.第2態様
次に、図7、図8等を参照して第1実施形態の第2態様について説明する。図7は、第2態様の点火制御装置210が適用された点火装置201を概略的に示す回路図である。なお、点火装置201は、点火制御装置10を点火制御装置210に変更した点以外は、図1等で示す点火装置1と同様の構成をなす。また、第2態様の点火制御装置210は、第1制御回路11、第2制御回路12、及び強制遮断回路14を設けた構成に代えて信号制御回路211を設けた点以外は第1態様の点火制御装置10と同様の構成をなす。なお、点火装置201において、点火装置1と同様の構成をなす部分については点火装置1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
点火制御装置210において、信号制御回路211(以下、制御回路211とも称する)は、例えばマイクロコンピュータとして構成され、CPUやメモリなどを備える。信号制御回路211は、図示していないECU(エンジンコントロールユニット)からの指令に応じて、第1スイッチ21を制御し、点火プラグ50で生じる火花放電のタイミングを制御する。具体的には、信号制御回路211は、オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を第1スイッチ21に向けて出力する制御を行い得る回路である。また、信号制御回路211は、第2スイッチ制御回路及び異常検出回路としても機能する。
制御回路211は、第1態様の点火制御装置10に用いられる第1制御回路11と同様の流れで点火制御処理を行う。制御回路211は、点火制御処理を開始した場合、別途実行される運転状態検出処理にて検出された内燃機関の運転状態を読み込む。そして、読み込んだ運転状態に基づき、火花放電発生時期ts(いわゆる点火時期)を算出し、設定する。火花放電発生時期tsについては、内燃機関のエンジン回転速度と、スロットル開度や吸気管負圧(吸入空気量)等を用いて算出されるエンジン負荷をパラメータとするマップ、テーブル若しくは計算式に基づいて制御基準値を求め、これを冷却水温,吸気温等に基づき補正する、といった手法により算出、設定される。そして、設定された火花放電発生時期tsに基づき、当該火花放電発生時期tsに対して、予め設定された通電基準時間(一次コイル通電時間)だけ早い通電開始時期t1を求める。
制御回路211は、このように火花放電発生時期ts及び通電開始時期t1を決定した後、通電開始時期t1に達したタイミングで、第1スイッチ21に向けてオン動作を指示するオン信号(点火信号)を出力する。このオン信号(点火信号)は、信号線216に印加されるハイレベル電圧であり、時期t1よりも前の期間は、信号線216にローレベル電圧の信号(オフ信号)が入力されている。信号線216を介して第1スイッチ21のベースに入力される電圧がローレベル電圧からハイレベル電圧に切り換わると、第1スイッチ21がオン状態となり、点火コイル30の一次コイル31に一次電流が流れる。
制御回路211は、通電開始時期t1でオン信号(点火信号)を出力した後、クランク角センサからのクランク角検出信号に基づき火花放電発生時期tsに達するまでオン信号(点火信号)を継続する。通電開始時期t1から火花放電発生時期tsまでの時間(実際の通電時間)は、クランク角センサからのクランク角検出信号に基づいて定まり、エンジンの回転数が変動すると変化し得る。
制御回路211は、異常検出回路としての機能を有しており、少なくとも上述の通電制御処理の開始後において第1スイッチ21のベースにオン信号(通電信号)が与えられている通電期間に、「所定の異常状態」の発生を監視する。具体的には、第1スイッチ21のベースに向けてオン信号(点火信号)を出力する毎に、通電開始時期t1からの経過時間を計測し、通電開始時期t1からの経過時間が一定時間に達したときに火花放電発生時期tsに達していない場合、異常状態と判定する。逆に言えば、通電開始時期t1から一定時間経過する前に火花放電発生時期tsに達した場合、異常状態と判定しない。
このように、制御回路211は、通電開始時期t1の後、第1スイッチ21のベースにオン信号(点火信号)が与えられている期間(通電期間)が予め定められた正規時間(上述の一定時間)を超えて継続する場合に、異常状態と判定する。
この例でも、通電開始時期t1から一定時間が経過する前に火花放電発生時期tsに達するような場合、通電期間中に異常状態と判定しないことになる。この場合、制御回路211は、通電期間を通して第2スイッチ42をオフ状態で維持し、火花放電発生時期tsに達した場合には、第1スイッチ21のベースに出力する信号をオン信号からオフ信号に切り替える。この制御により、第1スイッチ21がオン状態からオフ状態に切り替わり、それまでの間に一次コイル31を流れていた一次電流が遮断される。この遮断により、二次コイル32において誘導電圧が発生し、点火プラグ50がその誘導電圧によって火花放電する。
制御回路211は、図8のように、通電開始時期t1から一定時間が経過した時期t4に火花放電発生時期tsに達しておらず、オン信号(点火信号)の出力が継続している場合、異常状態と判定する。制御回路211は、このように異常状態と判定した場合、即座に第2スイッチ42(サイリスタ)のゲートに対しハイレベル電圧信号であるオン信号(サイリスタ信号)を所定時間出力する。これにより、第2スイッチ42(サイリスタ)がオン動作する。
制御回路211は、時期t4に第2スイッチ42のゲートに対してオン信号の出力を開始した後、時期t5から、第1スイッチ21のベースに与えるオン信号(点火信号)を停止し、オフ信号を与える。このように第1スイッチ21のベースに与える信号がオン信号からオフ信号に切り替えられると、第1スイッチ21はオン状態からオフ状態に切り替わり、一次コイル31を流れる一次電流はグランド側へ流れなくなる。一方で、一次コイル31及び放電回路40によって閉ループ回路が構成されるため、一次コイル31の誘導起電力に基づく一次電流はこの閉ループ回路を流れることになる。時期t4に第2スイッチ42がオン動作して閉ループ回路が構成された後、時期t5に第1スイッチ21がオフ状態に切り替えられると、図8のように一次コイル31を流れる一次電流は急変動することなく、徐々に低下し始める。そして、一次コイル31の一次電流の状態を点火プラグ50に火花放電が発生しない状態で維持しつつ、一次電流を放電回路40に流すことができる。一次電流が放電回路40で消費されて第2スイッチ42(サイリスタ)を流れる電流がゼロになると、第2スイッチ42はオフ状態に切り替わる。
A5.効果
第1態様及び第2態様の点火制御装置10,210のいずれにおいても、第1スイッチ21がオン状態となっている通電期間に、異常検出回路が所定の異常状態を検出していない場合、第2スイッチ制御回路が第2スイッチ42をオフ状態で維持するように通常動作を行う。この場合、通電期間か終了した時、第1スイッチ21がオフ状態に切り替わることに応じて二次コイル側で高電圧が発生し、点火プラグ50で火花放電が発生することになる。
一方、第1スイッチ21がオン状態となっている通電期間に、異常検出回路が所定の異常状態を検出した場合、第2スイッチ制御回路が第2スイッチ42をオン状態に切り替えるため、第2スイッチ42を含む放電回路40と一次コイル31とによって閉ループ回路が構成され、放電回路40が通電可能な状態となる。このような閉ループ回路が構成されると、その後に第1スイッチ21がオフ状態に切り替わっても、一次電流は急停止せず、点火プラグ50に火花放電が発生しない状態を維持しながら閉ループ回路において放電されることになる。このような保護動作がなされるため、異常状態のときに一次電流が長時間継続することに起因する発熱を抑制することができ、異常状態発生後の誤点火も防ぐことができる。しかも、異常状態を検出した場合には、第2スイッチ42をオン状態に切り替えるという簡易な制御により、火花放電を発生させることなく一次電流を迅速に低減させることができる。
第1態様及び第2態様の点火制御装置10,210のいずれにおいても、通電期間に異常検出回路が異常状態を検出した場合、第2スイッチ制御回路は、通電期間の終了前に第2スイッチ42をオン状態に切り替えるように動作する。このように第2スイッチ制御回路が動作すれば、通電期間の終了前に確実に閉ループ回路を構成することができるため、異常検出後に通電期間の終了タイミングで火花放電が発生することをより確実に防ぎ、一次電流を閉ループ回路で放電させることができる。
第1態様及び第2態様の点火制御装置10,210のいずれにおいても、通電期間が予め定められた正規時間を超えて継続する異常状態を検出するように、異常検出回路を動作させることができる。このように異常検出回路が動作すれば、通電時間が正規時間よりも長くなることに起因する過熱を防ぐことができ、且つ、予定されたタイミングから大きくずれたタイミングで火花放電がなされることを防ぐことができる。
第1態様の点火制御装置10は、オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を第1スイッチ21に向けて出力する制御を行う第1制御回路11と、第1制御回路11からのオン信号が第1スイッチ21に与えられることを許可する許可動作と、第1制御回路11からのオン信号を無効化して第1スイッチ21にオフ信号を与える強制遮断動作と、を行う強制遮断回路14と、許可動作を指示する許可信号及び強制遮断動作を指示する強制遮断信号を強制遮断回路14に向けて出力する制御を行う第2制御回路12と、を有する。そして、第2制御回路12が第2スイッチ制御回路及び異常検出回路として構成され、通電期間に異常状態を検出した場合、第2スイッチ42をオン状態に切り替えた後、強制遮断回路14に向けて強制遮断信号を出力するように動作する。
このように、第1スイッチ21を制御する第1制御回路11とは別の第2制御回路12によって異常検出回路が構成されていれば、第1制御回路11自体が異常の一因であってもその異常を検出することが可能となる。しかも、仮に第1制御回路11が原因で異常状態となっても、第2制御回路12の制御により、確実に閉ループ回路を構成してから第1スイッチ21を強制的にオフ動作させることができるため、強制オフ動作時に火花放電が発生することをより確実に防ぎつつ、一次電流を閉ループ回路で放電させることができる。
第2態様の点火制御装置210は、オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を第1スイッチ21に向けて出力する制御を行う信号制御回路211を備える。そして、信号制御回路211が第2スイッチ制御回路として構成されている。このようにすれば、共通の制御装置によって第1スイッチ21と第2スイッチ42を制御することができ、構成の簡素化を図ることができる。
第1態様及び第2態様の点火制御装置10,210のいずれにおいても、第2スイッチ42はサイリスタとして構成され、一次コイル31における直流電源2側の一端部にカソードが電気的に接続され、一次コイル31の他端部にアノードが電気的に接続され、第2スイッチ制御回路からの信号がゲートに入力される構成をなす。このようなサイリスタによって第2スイッチ42が構成されていれば、異常検出時には、サイリスタにオン信号を与えるという簡易な制御によって閉ループ回路を構成することができ、その後には、複雑な制御を行うことなく閉ループ回路に電流が流れなくなるまで一次電流を消費させることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような例も本発明の技術的範囲に含まれる。
第1実施形態では、第1スイッチとして一般的なバイポーラトランジスタを例示したが、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)や、ユニポーラ型のトランジスタ(電界効果トランジスタ)を用いてもよい。
第1実施形態では、第2スイッチとしてサイリスタを例示したが、バイポーラトランジスタ、MOSFET、IGBTなどの半導体スイッチング素子であってもよく、機械式のリレーであってもよい。これらのスイッチを用いる場合、異常検出後にオン動作させた後、適正なタイミングでオフ動作させることが望ましい。
第1実施形態では、点火制御装置10が適用される内燃機関としてガソリンエンジンを例示したが、内燃機関は、火花放電によって燃料への点火を行う点火プラグを用いた内燃機関であればよく、ガスエンジンなどの他の内燃機関にも好適に適用することができる。また、いずれの例でも、異常検出回路は所定の位置の過電流状態(例えば、一次電流が所定値を過える状態)が発生した場合を「所定の異常状態」としてもよい。
1,201…点火装置
2…直流電源
10,210…点火制御装置
11…第1制御回路
12…第2制御回路(第2スイッチ制御回路、異常検出回路)
14…強制遮断回路
21…第1スイッチ
30…点火コイル
31…一次コイル
32…二次コイル
40…放電回路
42…第2スイッチ
44…導電路
50…点火プラグ
51,52…電極
211…信号制御回路(第2スイッチ制御回路、異常検出回路)

Claims (7)

  1. 直流電源から電力供給を受けて一次電流が流れる一次コイルと、前記一次コイルで前記一次電流が遮断されることに応じて高電圧を発生する二次コイルと、を有する点火コイルと、
    前記二次コイルから高電圧が印加されることに応じて、自身の電極間に火花放電を生じさせる点火プラグと、
    前記直流電源から前記一次コイルへの電力供給をオンオフする第1スイッチと、
    前記一次コイルの一端側から他端側へ電流を流す経路となる導電路と、前記導電路の通電をオンオフする第2スイッチと、を有し、前記第2スイッチがオン状態のときに前記一次コイルとともに閉ループ回路を構成する放電回路と、
    前記第2スイッチのオンオフを制御する第2スイッチ制御回路と、
    所定の異常状態を検出する異常検出回路と、
    を備えた点火装置における点火制御方法であって、
    前記第1スイッチがオン状態となっている通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出しない場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオフ状態で維持しつつ、前記通電期間の終了時に前記第1スイッチをオフ状態に切り替えて前記点火プラグに前記火花放電を発生させ、
    前記通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出した場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオン状態に切り替え、前記一次コイルの前記一次電流の状態を前記点火プラグに前記火花放電が発生しない状態で維持しつつ、前記一次電流を前記放電回路に流す
    点火制御方法。
  2. 前記通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出した場合、前記第2スイッチ制御回路は、前記通電期間の終了前に前記第2スイッチをオン状態に切り替える
    請求項1に記載の点火制御方法。
  3. 前記異常検出回路は、前記通電期間が予め定められた正規時間を超えて継続する前記異常状態を検出する
    請求項1又は請求項2に記載の点火制御方法。
  4. 前記点火装置は、
    オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を前記第1スイッチに向けて出力する制御を行う第1制御回路と、
    前記第1制御回路からの前記オン信号が前記第1スイッチに与えられることを許可する許可動作と、前記第1制御回路からの前記オン信号を無効化して前記第1スイッチに前記オフ信号を与える強制遮断動作と、を行う強制遮断回路と、
    前記許可動作を指示する許可信号及び前記強制遮断動作を指示する強制遮断信号を前記強制遮断回路に向けて出力する制御を行う第2制御回路と、
    を有し、
    前記第2制御回路は、前記第2スイッチ制御回路及び前記異常検出回路として構成され、前記通電期間に前記異常状態を検出した場合、前記第2スイッチをオン状態に切り替えた後、前記強制遮断回路に向けて前記強制遮断信号を出力する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の点火制御方法。
  5. 前記点火装置は、オン動作を指示するオン信号及びオフ動作を指示するオフ信号を前記第1スイッチに向けて出力する制御を行う信号制御回路を備え、
    前記信号制御回路が前記第2スイッチ制御回路として構成される
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の点火制御方法。
  6. 前記第2スイッチはサイリスタであり、
    前記サイリスタは、前記一次コイルにおける前記直流電源側の一端部にカソードが電気的に接続され、前記一次コイルの他端部にアノードが電気的に接続され、前記第2スイッチ制御回路からの信号がゲートに入力される構成をなす
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の点火制御方法。
  7. 直流電源から電力供給を受けて一次電流が流れる一次コイルと、前記一次コイルで前記一次電流が遮断されることに応じて高電圧を発生する二次コイルと、を有する点火コイルと、
    前記二次コイルから高電圧が印加されることに応じて、自身の電極間に火花放電を生じさせる点火プラグと、
    を備えた点火装置に設けられ、
    前記直流電源から前記一次コイルへの電力供給をオンオフする第1スイッチと、
    前記一次コイルの一端側から他端側へ電流を流す経路となる導電路と、前記導電路の通電をオンオフする第2スイッチと、を有し、前記第2スイッチがオン状態のときに前記一次コイルとともに閉ループ回路を構成する放電回路と、
    前記第2スイッチのオンオフを制御する第2スイッチ制御回路と、
    所定の異常状態を検出する異常検出回路と、
    を有する点火制御装置であって、
    前記第1スイッチがオン状態となっている通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出しない場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオフ状態で維持しつつ、前記通電期間の終了時に前記第1スイッチをオフ状態に切り替えて前記点火プラグに前記火花放電を発生させ、
    前記通電期間に前記異常検出回路が前記異常状態を検出した場合には、前記第2スイッチ制御回路が前記第2スイッチをオン状態に切り替え、前記一次コイルの前記一次電流の状態を前記点火プラグに前記火花放電が発生しない状態で維持しつつ、前記一次電流を前記放電回路に流す
    点火制御装置。
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