JP5028572B2 - Ip網を用いた通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、IP網(IP転送網ともいう)と他の通信網とを連携させる通信システムに関し、特に特に閉域網であるIP網に接続された携帯電話機間、携帯端末間、ユビキタス端末間の通信及び公衆電話交換網等の既存通信網とIP網間の通信に関わる通信システムに関する。
本発明に関係する従来技術として、本出願人による特許第3084681号(以下、「先行特許1」とする)と、本出願人による特許第3645191号(以下、「先行特許2」とする)とがある。
先行特許1は、IPカプセル化の技法を採用したIPパケット転送網である統合情報通信システムにおいて、IPカプセル化の技法、IP端末の要求によりアドレス管理表を動的に設定する技法、アドレス管理表に前記取得したアドレスを登録する方法などを実現している。また、先行特許2は、IPパケット転送網を用いた端末間通信接続方法において、アドレス管理表を用いてマルチキャスト通信を行なう方法、溢れ通信回線を用いてマルチキャスト通信を行なう方法、ユーザの端末アドレスを網ノード装置に登録してマルチキャストを行う方法、簡易カプセル化の技法、などを開示している。
なお、先行特許1及び2において用いられている用語のいくつかは、本発明において用いる用語と一致しないものもあるので、混乱を避けるため、先行特許及び先行特許2において用いられている用語は括弧で括って示す。例えば網ノード装置(アクセス制御装置)と記載する場合、アクセス制御装置は先行特許又は先行特許2の中で用いられている用語である。
<<IPカプセル化の技法>>
先行特許1に開示されているIPカプセル化の技法を、図230を参照して概説する。本例では、外部IPアドレス“EA01”を有するIP端末12−1から、外部IPアドレス“EA02”を有するIP端未12−2ヘ、IP網11−1を経由して外部IPパケット13−lを転送する。論理通信回線12−3の終端(論理端子)は、論理端子識別子“Pin1”により識別し、論理通信回線12−4の終端は、論理端子識別子“Pin2”により識別する。論理端子“Pin1”に内部IPアドレス“IA01”を付与し、論理端子“Pin2”に内部IPアドレス“IA02”を付与してある。網ノード装置11−2は外部IPパケット13−1を受信すると、IPパケット13−1が入力した論理端子“Pin1”に付与されている内部IPアドレスが“IA01”であり、IPパケット13−1の宛先外部IPアドレスが“EA02”であることを確認し、アドレス管理表11-8内部を検索し、始めに送信元内部IPアドレスが“IA01”であり、次に宛先外部IPアドレスが“EA02”が含まれるレコードを検索し、更に前記検出したレコードにIPパケット13−1内の送信元外部IPアドレスが“EA01”が含まれるかを調べる。本例では上から2行目の“Pin1,IA01,IA02,EA01,EA02”を含むレコードであり、このレコード内部にあるIPアドレス“IA01”及び“IA02”を用いてIPパケット13−2を形成する(IPパケットのカプセル化)。
内部IPパケット13−2は、ルータ11−4,11−5,11−6を経由して網ノード装置11−3へ到達する。網ノード装置11−2は受信した内部IPパケット13−2のIPヘッダを取り除き(IPパケットの逆カプセル化)、得られた外部IPパケット13−3を通信回線12−4へ送出し、IP端末12−2が外部IPパケット13−3を受信する。アドレス管理表11−8の第1行目のレコード“Pin1,IA01,IA81,EA01,EA81”は、外部IPアドレス“EA81”、内部IPアドレス“IA81”であるサーバ11−7へ向けられた外部IPパケットをカプセル化するために用いられる。同じ論理端子(論理通信回線12−3の終端部)から入力する外部IPパケット内部の宛先外部IPアドレスを “EA01”や “EA81”等と変更することにより、外部IPパケットの到達先を変更できるようになっている。なお、IPカプセル化におけるマスク技法は公知であり、例えば先行特許2の図362に示され説明されている。
<<簡易カプセル化の技法>>
図231を参照して、先行特許2に開示されている簡易カプセル化技法を概説する。簡易カプセル化により形成される内部パケットは宛先内部アドレスを含むが、送信元内部アドレスを含まない点において上記IPカプセル化とは異なる。論理通信回線22−3の終端(論理端子)は論理端子識別子“Pin1”により識別し、論理通信回線22−4の終端は論理端子識別子“Pin2”により識別する。論理端子“Pin1”に内部IPアドレス“IA01”を付与し、論理端子“Pin2”に内部IPアドレス“IA02”を付与してある。本例は、外部IPアドレス“EA01”を有するIP端末22−1から、外部IPアドレス“EA02”を有するIP端未22−2ヘ外部IPパケット23−lを転送する。網ノード装置21−2は外部IPパケット23−1を受信すると、IPパケット23−1が入力した論理端子“Pin1”に付与されている内部IPアドレスが“IA01”であり、IPパケット23−1の宛先外部IPアドレスが“EA02”であることを確認し、アドレス管理表21-8を検索し、始めに送信元内部IPアドレスが“IA01”であり、次に宛先外部IPアドレス“EA02”が含まれるレコードを検索し、更に前記検出したレコードにIPパケット23−1内の送信元外部IPアドレス“EA01”が含まれるか否かを調べる。本例では上から2行目の“Pin1,IA01,IA02,EA01,EA02”を含むレコードであり、このレコードにあるIPアドレス“IA01”及び“IA02”を用いて、宛先IPアドレスが“IA02”である簡易ヘッダを有するIPパケット13−2を形成する(簡易カプセル化)。内部IPパケット23−2は、ルータ21−4,21−5,21−6を経由して網ノード装置21−3へ到達する。網ノード装置21−2は受信した内部パケット23−2の簡易ヘッダを除き(簡易逆カプセル化)、得られた外部IPパケット23−3を通信回線22−4へ送出する。内部パケットとして、例えば宛先アドレスのみを含む通信2層の光フレームにより実現でき、このような光フレームとして、例えばMAPOSが公知である。
なお、IPカプセル化、簡易IPカプセル化のいずれについても、論理端子識別子として、例えば通信回線終端の論理的な端子識別番号や通信層2層のアドレス(物理アドレス、MACアドレスなど)を用いることもできる。また、IPカプセル化の技法と同様に、同じ論理端子から入力する外部IPパケット内の宛先外部IPアドレスを変更することにより、外部IPパケットの到達先を変更することができる。
<<マルチキャストの概要>>
次に、1つの配送元から複数の宛先に転送するマルチキャスト技法を行うIP網を、図239を参照して説明する。
ルータ27−11乃至27−20は、いずれもマルチキャスト表を保持している。IP端末28−1からマルチキャストアドレス“MA1”であるIPパケット29−1が送信され、ルータ27−11を経由してルータ27−18に到達し、ルータ27−18が保持しているルータ別マルチキャスト表を参照して、IPパケット29−3及びIPパケット29−4を通信回線に転送する。IPパケット29−3はルータ27−17でコピーされてIPパケット29−5及び29−6となり、IPパケット29−5はルータ27−12でコピーされてIPパケット29−8及び29−9となり、それぞれIP端末28−2及び28−3に到達する。IPパケット29−6はルータ27−13でコピーされてIPパケット29−10及び29−11となり、それぞれIP端末28−4及び28−5に到達する。IPパケット29−4はルータ27−19、27−14を経て、コピーされたIPパケット29−12及び29−13はそれぞれIP端末28−6及び28−7に到達する。
なお、マルチキャストデータをIPパケット内のUDPセグメントに格納して転送する方法は公知であり、前記マルチキャストに適用できる。図239に示すルータ27−11乃至27−14は網ノード装置であり、先行特許2の実施例18などに開示されている技法は、網ノード装置のアドレス管理表内部に端末のアドレスを登録しておき、送受されるマルチキャストデータに含まれるアドレスを検査する手段により、マルチキャストデータの無断送信を抑止して情報安全性を高めていると共に、マルチキャストデータの受信者に課金できるマルチキャストIPパケット通信を実現している。
<<マルチキャスト通信の例>>
先行特許2の実施例20として開示されている例であり、図240を参照して説明する。IP網31−1の内部には、通信会社Xの管理範囲31−2及び通信会社Yの管理範囲31−3、網ノード装置32−1乃至32−12、ルータ34−1乃至34−11、ルータ34−12が設置されている。網ノード装置及びルータはIP通信回線により、直接に或いは網ノード装置やルータ経由で間接的に接続される。IPパケット送受機能を有する端未33−1乃至33−17は、IP通信回線経由で網ノード装置に接続される。33−24乃至33−27はマルチキャストPサービス代理サーバ、33−28乃至33−31はマルチキャストQサービス代理サーバ、33−32乃至33−35は溢れ通信回線サーバである。通信会社X及び通信会社Yは、ルータ34−12を共同で管理する。なお、IPカプセル化を行うマルチキャスト方式は、先願特許1の実施例17(図273等)において開示されている。
<<通信会社の送信端末と送信事務サーバ>>
A新聞社による電子新聞配送サービスをマルチキャストPサービス、B放送局によるニュース配信サービスをマルチキャストQサービスとして区分する。端末33−1は通信会社Xが管理するマルチキャストデータ送信端末、端末33−2は通信会社Xが管理する送信事務サーバ、端末33−4は通信会社Yが管理するマルチキャストデータ送信端末、端末33−6は通信会社Yが管理する送信事務サーバ、端末33−7はA新聞社が管理する端末であり、A新聞社が作成する電子新聞を通信会社Xの送信事務サーバ33−2や通信会社Yの送信事務サーバ33−6に送信し、電子新聞配送に関する事務連絡通信を行うマルチキャストPサービス用の端末である。端末33−3はB放送局が管理する端末であり、B放送局が提供する(音声動画像)TVニュース配信サービスを通信会社Xの送信事務サーバ33−2や通信会社Yの送信事務サーバ33−6に送信し、電子新聞配送に関する事務連絡通信を行うマルチキャストQサービス用の端末である。送信事務サーバ33−2は、通信会社Xを代表してA新聞社が作成する電子新聞の配送や、B放送局によるTVニュース配信サービス、C証券会社による電子株価案内サービスなどのマルチキャストデータの送信に関する事務手続きを行い、同様に送信事務サーバ33−6は、通信会社Yを代表してマルチキャストデータの送信に関する事務手続きを行う。
<<移動端末>>
先行特許2において、移動端末から無線通信路を経由して通信する技法が開示されており、図241を参照して概説する。テキストデータはIP端末128−1から送出され、無線インタフェース変換部129−1、無線送受信部127、無線通信路125をそれぞれ経由してIP転送網120内の無線送受信部123に到達し、ゲートウェイ122を経て網ノード装置121に到達し、IP転送網120内を転送されて、他の網ノード装置を経由して他の端末に到達する。IP電話機128−2から送出されたディジタル音声も同様に、IP転送網を経て他の電話機に到達する。音声と画像データはIP音声画像装置128−3も上記同様であり、IP転送網を経て他のIP音声画像装置に到達する。
<<マルチキャスト受信者アドレス変換機能>>
IP網を用いたマルチキャスト通信は、IP網の内部では、共通のマルチキャストIPアドレス、例えば“MA1”が使われる(図239参照)。受信側端末や無線基地局は、マルチキャストIPアドレス“MA1”を宛先アドレスとして有するIPパケットを受信可能とする必要があり、即ち、受信側端末や無線基地局は、端末固有IPアドレスや、無線基地局固有のIPアドレスを用いて、前記マルチキャストIPアドレス“MA1”を宛先アドレスとして有するIPパケットを受信できない問題があった。このため、受信側端末や無線基地局は、端末固有のIPアドレス乃至無線基地局固有のIPアドレスの他に、前記マルチキャストIPアドレス“MA1”を別途、具備する必要があり、マルチキャスト放送の種別が増加すると、それに対応して、別のマルチキャストIPアドレスを具備する必要があり、マルチキャスト放送の種別に違い別のマルチキャストIPアドレスを具備する必要があり、マルチキャスト放送の普及の障害のひとつと考えられていた。受信側端末や無線基地局が、端末固有IPアドレスや無線基地局固有のIPアドレスを用いて、IPマルチキャスト放送や通信を行う技法、マルチキャスト受信者アドレス変換機機能がなかった。
特許第3084681号公報 特許第3645191号公報
本発明は、特に、固定電話、携帯電話を含む電話機間通信、携帯端末間通信、携帯電話及び固定電話と公衆電話交換網に接続された電話機間の通信を、安全性、信頼性が確保された、閉域網であるIP網を用いて通信を行う方法及び通信システムについての技術課題の解決を目的としている。端末間の通信を行うための技術課題を解決することを目的としている。
本発明は通信システムに関し、本発明の上記目的は、無線基地局B1は、通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、無線基地局B2は、通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、接続サーバS1は、移動端末M2の電話番号又はホスト名、及び接続要求を、無線通信路RC1及び前記無線基地局B1を経由して移動端末M1から受け取り、前記接続サーバS1は、前記電話番号又はホスト名、及び前記接続要求をもとに、メッセージ1を形成して接続サーバS2に送り、前記接続サーバS2から、着信通知が、前記無線基地局B2に送られ、前記無線基地局B2は無線通信路RC2を確保し、前記着信通知を前記端末M2に送り、前記無線基地局B2は、前記端末M2から受け取った呼出中通知を前記接続サーバS2に送り、前記接続サーバS2は、前記呼出中通知をもとに、メッセージ2を形成して前記接続サーバS1に送り、前記接続サーバS1は前記呼出中通知を前記無線基地局B1に送り、前記無線基地局B1は、前記呼出中通知を前記端末M1に送り、前記無線基地局B2は、前記端末M2から受け取った応答通知を前記接続サーバS2に送り、前記接続サーバS2は、前記応答通知をもとに、メッセージ3を形成して前記接続サーバS1へ送り、前記接続サーバS1は、前記応答通知を前記無線基地局B1に送り、前記無線基地局B1は前記応答通知を前記端末M1に送り、前記接続サーバS1は前記網ノード装置N1に、通信レコードR1の設定を指示し、前記接続サーバS2は前記網ノード装置N2に、通信レコードR2の設定を指示し、前記論理端子LP1及びLP2の間に内部パケットが転送される通信パスP12が定められ、前記無線基地局B1は、前記端末M1から、前記無線通信路RC1経由で音声又はデータを受け取り、前記無線基地局B1は、前記音声又はデータを含む外部IPパケットを送り、前記外部IPパケットは、前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記網ノード装置N1は、前記論理端子LP1を識別する論理端子識別情報と、前記外部IPパケットに含まれる宛先アドレスをもとに、前記通信レコードR1が、前記網ノード装置N1の内部に存在するかを検索し、前記検索により前記通信レコードR1を見出した場合には、前記網ノード装置N1は前記通信レコードR1を参照して、前記外部IPパケットを、内部パケットに変換し、前記内部パケットは前記通信パスP12を転送され、前記網ノード装置N2で復元された前記外部IPパケットが、前記論理端子LP2から、前記無線基地局B2に送られ、前記無線基地局B2は、前記音声又はデータを、前記無線通信路RC2経由で前記端末M2に送り、前記接続サーバS1は前記端末M1から通信解放要求を受け取り、前記接続サーバS1は前記通信解放要求をもとにメッセージ4を形成して前記接続サーバS2へ送り、前記接続サーバS2は解放完了を通知するメッセージ5を形成して前記接続サーバS1へ送り、前記接続サーバS1及びS2は、前記網ノード装置N1及びN2に対して前記通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、前記通信パスP12が抹消されることにより達成される。
本発明によれば、IPパケットカプセル化において、IP通信技術を用いて、IP網の閉域網を構成し、網ノード装置内のアドレス管理表に通信レコードを設定して通信パスを形成し、通信レコードを削除する事で通信パスが解消され、閉域網であるIP網を用いて、IP網に接続されている移動端末と固定端末の区別なくIP通信を実現できる。
本発明の第1実施例において、移動通信網とIP網との間の通信を説明する図である。 本発明の第1実施例において、移動通信網とIP網を経由した端末間通信接続制御方法を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、端末間通信接続制御において用いられるIPパケットの形態を説明する図である。 本発明の第1実施例において、移動通信網及びIP網を経由した端末間通信接続制御方法を説明する図である。 本発明の第1実施例において、移動通信網とIP網との間の通信を説明する図である。 本発明の第1実施例において、移動通信網及びIP網を経由した端末間通信接続制御方法を説明する図である。 本発明の第2実施例において、通信機能の階層構造を説明する図である。 本発明の第2実施例において、TCP技法の適用法を説明する図である。 本発明の第2実施例において、TCP技法の適用法を説明する図である。 本発明の第2実施例において、IP網を経由した2端末間の通信を説明する図である。 本発明の第2実施例において、TCPセッション内における回線接続制御を説明する図である。 本発明の第2実施例において、TCPヘッダの形式を説明する図である。 本発明の第3実施例において、マルチキャスト技法を適用するIP網を説明する図である。 本発明の第3実施例において、マルチキャスト技法を説明する図である。 本発明の第3実施例において、マルチキャスト技法を説明する図である。 本発明の第3実施例において、マルチキャスト技法を説明する図である。 本発明の第3実施例において、マルチキャスト技法によるマルチキャストパケットの転送の様子を説明する図である。 本発明の第3実施例において、マルチキャスト技法によるマルチキャストパケットの転送の様子を説明する図である。 本発明の第3実施例において、マルチキャスト技法によるマルチキャストパケットの転送の様子を説明する図である。 本発明の第4実施例において、中継ゲートウェイの構成を説明する図である。 本発明の第4実施例において、中継ゲートウェイの構成を説明する図である。 本発明の第5実施例において、IPパケットがIP網を経由して転送される様子を説明する図である。 本発明の第5実施例において、28ビット長アドレスと128ビット長アドレスの対応付けを説明する図である。 本発明の第5実施例において、外部IPパケットと内部パケットとの関係を説明する図である。 本発明の第5実施例において、外部IPパケットと内部パケットとの関係を説明する図である。 本発明の第5実施例において、28ビット長アドレスと128ビット長アドレスの対応付けを説明する図である。 本発明の第5実施例において、28ビット長アドレスと128ビット長アドレスの対応付けを説明する図である。 本発明の第5実施例において、外部IPパケットと内部パケットとの関係を説明する図である。 本発明の第5実施例において、外部IPパケットと内部パケットとの関係を説明する図である。 本発明の第5実施例において、外部IPパケットと内部パケットとの関係を説明する図である。 本発明の第6実施例において、IPパケットがIP網を経由して転送される様子を説明する図である。 本発明の第6実施例において、外部IPパケットと内部フレームとの関係を説明する図である。 本発明の第6実施例において、外部IPパケットと内部フレームとの関係を説明する図である。 本発明の第6実施例において、外部IPパケットと内部フレームとの関係を説明する図である。 本発明の第6実施例において、外部IPパケットと内部フレームとの関係を説明する図である。 本発明の第7実施例において、通信網と網ノード装置との関係を説明する図である。 本発明の第7実施例において、IP網と網ノード装置との関係を説明する図である。 本発明の第7実施例において、網ノード装置と他実施例や先行特許2に出現する終端ゲートウェイとの関係を示す図である。 本発明の第7実施例において、通信レコードの形式を示す図である。 本発明の第7実施例において、通信レコードの形式をプログラム言語Cにより表現した図である。 本発明の第7実施例において、複数の通信レコードから成る装置変換表の例である。 本発明の第7実施例において、発信時における網ノード装置の処理の流れを表わす図である。 本発明の第7実施例において、着信時における網ノード装置の処理の流れを表わす図である。 本発明の第7実施例において、主表から副表を参照する方法を説明する図である。 本発明の第7実施例において、プロトコルフィルタ制御レコードの形式を表わす図である。 本発明の第7実施例において、ポートフィルタ制御レコードの形式を表わす図である。 本発明の第7実施例において、パケット優先制御における全体の流れを説明する図である。 本発明の第7実施例において、優先制御レコードの形式を表わす図である。 本発明の第7実施例において、優先制御レコードの形式をプログラム言語Cにより表現した図である。 本発明の第7実施例において、複数の優先制御レコードの例を示す図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャストの全体の流れを説明する図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御レコードの例を示す図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御レコードの他の例を示す図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャストにおける溢れ回線制御を説明する図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御レコードの更に他の例を示す図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御機能その2を説明する図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御機能その2を実施するために用いる第2のマルチキャスト制御レコードの形式4を示す図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御機能その2を実施するために用いる複数通信レコードからなる装置変換表の例である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御機能その2において、マルチキャストデータを送受する手順を説明する図である。 本発明の第7実施例において、マルチキャスト制御機能その2において、受信報告の方法を説明する図である。 本発明の第7実施例において、電子署名の全体の流れを説明する図である。 本発明の第7実施例において、電子署名制御レコードの形式を示す図である。 本発明の第7実施例において、IP網内を複数の内部IP網に分離する方法を説明する図である。 本発明の第7実施例において、IP網内を複数の内部IP網に分離するための装置制御表の機能を説明する図である。 本発明の第7実施例において、通信レコードから各種の制御レコードを見出すための他の方法を説明する図である。 本発明の第7実施例において、通信レコードから各種の制御レコードを見出すための更に他の方法を説明する図である。 本発明の第7実施例において、通信レコードの他の形式を示す図である。 本発明の第7実施例において、外部IPパケットがIPv6形式の内部パケットに変換されて転送される例を示す図である。 本発明の第7実施例において、IPv6形式の内部パケットの例である。 本発明の第7実施例において、IPv6形式の内部パケットである通信レコードの形式を示す図である。 本発明の第7実施例において、外部IPパケットがMAC形式の内部フレームに変換されて転送される例を示す図である。 本発明の第7実施例において、MAC形式の内部フレームの例である。 本発明の第7実施例において、MAC形式の内部フレームの例である通信レコードの形式を示す図である。 本発明の第7実施例において、外部パケットにタグを付与して形成された内部パケットが転送される例を示す図である。 本発明の第7実施例において、外部パケットにタグを付与して形成された内部パケットに対する通信レコードの例を示す図である。 本発明の第7実施例において、外部パケットにタグを付与して形成された他の形式の内部パケットに変換されて転送される例を示す図である。 本発明の第7実施例において、外部パケットにタグを付与して形成された他の形式の内部パケットに対する通信レコードの例を示す図である。 本発明の第7実施例において、拡張タグ付きMACフレームに変換されて転送される例を示す図である。 本発明の第7実施例において、MACフレームと拡張タグ付きMACフレームの構成を説明する図である。 本発明の第7実施例において、拡張タグ付きMACフレームに対する通信レコードの例を示す図である。 本発明の第7実施例において、MPLSフレームに変換されて転送される例を示す図である。 本発明の第7実施例において、MPLSフレーム向けの通信レコードを説明する図である。 本発明の第7実施例において、HDLCフレームに変換されて転送される例を示す図である。 本発明の第7実施例において、HDLCフレームフレーム向けの通信レコードを説明する図である。 本発明の第8実施例において、固定電話通信と移動電話通信を同じIP網で実施する方法、更に、電話番号を用いて、マルチメディア端末間通信を説明する図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、固定電話機から固定電話機への通信をIP網において実施する方法を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側のメディアルータから網ノード装置に転送されるIPパケット示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、網ノード装置から代理電話サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、代理電話サーバから電話管理サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側CIC管理表の例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、電話管理サーバから電話番号サーバへ送られるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、電話番号サーバから電話管理サーバへ返信されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側のCIC管理表の例を示す他の図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、UNI検索表を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側の電話管理サーバから着呼側の電話管理サーバに送られるIAMメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、着呼側のCIC管理表の例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、電話管理サーバから代理電話サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、代理電話サーバから網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、網ノード装置からメディアルータへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるACMメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、着呼側のメディアルータから網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、網ノード装置から代理電話サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、代理電話サーバから電話管理サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるCPGメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側電話管理サーバから代理電話サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、代理電話サーバから網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、網ノード装置からメディアルータへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるANMメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側のメディアルータから着呼側のメディアルータへ転送される外部IPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側のメディアルータから着呼側のメディアルータへ転送されるIPパケットが内部パケットにカプセル化された状態を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、発呼側の電話管理サーバから着呼側の電話管理サーバに送られるRELメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるRLCメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1乃至通信ケース6において用いられる、装置制御表の例1を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1乃至通信ケース6において用いられる、装置制御表の例2を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1乃至通信ケース6において用いられる、装置制御表の例3を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1乃至通信ケース6において用いられる、装置制御表の例4を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において用いられる、発呼管理表を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において用いられる、着呼管理表を示す図である。 本発明の第8実施例において、運用管理サーバによるCIC情報の収集を説明する図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、移動電話機から移動電話機への通信をIP網において実施する方法を示す2枚組の第1の図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、移動電話機から移動電話機への通信をIP網において実施する方法を示す2枚組の第2の図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側の無線基地局から網ノード装置に転送されるIPパケット示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から代理電話サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから電話管理サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側のCIC管理表の例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、電話管理サーバから電話番号サーバへ送られるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、電話番号サーバから電話管理サーバへ返信されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側のCIC管理表の例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、電話管理サーバから代理電話サーバに転送される認証要求情報を含むIPパケットの例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから網ノード装置に転送される認証要求情報を含むIPパケットの例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から無線基地局に転送される認証要求情報を含むIPパケットの例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、無線基地局から網ノード装置に転送される認証回答情報を含むIPパケットの例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から代理電話サーバに転送される認証回答情報を含むIPパケットの例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから電話管理サーバに転送される認証回答情報を含むIPパケットの例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側の電話管理サーバから着呼側の電話管理サーバに送られるIAMメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、着呼側のCIC管理表の例を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、電話管理サーバから代理電話サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から無線基地局へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、無線基地局から網ノード装置へ転送される認証要求情報を含むIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から代理電話サーバへ転送される認証要求情報を含むIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから電話管理サーバへ転送される認証要求情報を含むIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、電話管理サーバから代理電話サーバへ転送される端末認証合否を含むIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから網ノード装置へ転送される端末認証合否を含むIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から無線基地局へ転送される端末認証合否を含むIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるACMメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、着呼側の無線基地局から網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から代理電話サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから電話管理サーバに転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるCPGメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側電話管理サーバから代理電話サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、代理電話サーバから網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、網ノード装置から無線基地局へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるANMメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側の無線基地局から着呼側の無線基地局へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側の無線基地局から着呼側の無線基地局へ転送されるIPパケットが内部パケットにカプセル化された状態を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、発呼側の電話管理サーバから着呼側の電話管理サーバに送られるRELメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、着呼側の電話管理サーバから発呼側の電話管理サーバに送られるRLCメッセージを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース3において、移動電話機から固定電話機への通信をIP網において実施する方法を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース4において、固定電話機から移動電話機への通信をIP網において実施する方法を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2乃至通信ケース4において、移動電話機と無線基地局との関係説明する図である。 本発明の第8実施例において、無線基地局内部のチャネル−IPアドレス対応表の実施例を示す図である。 本発明の第8実施例において、アナログ移動電話機から送出された制御信号乃至音声信号が無線基地局でIPカプセル化されて転送される様子を示す図である。 本発明の第8実施例において、IP移動電話機から送出された制御乃至音声を含むIPパケットが無線基地局を経由して転送される様子を示す図である。 本発明の第8実施例において、IP移動電話機から送出された制御乃至音声を含むIPパケットが無線基地局を経由して転送される様子を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース5において、マルチメディア端末からマルチメディア端末への通信をIP網において実施する方法を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース5において、マルチメディア端末とIP網との関係を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース5において、マルチメディア端末からマルチメディア端末への通信の流れの概略を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース5において、マルチメディア端末間通信におけるプロトコルスタックを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、IP端末から他のIP端末との間の通信接続手順を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、IP端末から他のIP端末との間の他の通信接続手順を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、メディアルータから網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、網ノード装置から代理電話サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、代理電話サーバから電話管理サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、電話管理サーバへの質問内容を含むIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、電話管理サーバからの回答を含むIPパケット示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、発信側のCIC管理表を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、電話管理サーバから他の電話管理サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、着信側のCIC管理表を示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、電話管理サーバから代理電話サーバへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、代理電話サーバから網ノード装置へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、網ノード装置からメディアルータへ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、IP端末から他のIP端末へ転送されるIPパケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース6において、IP端末から送出された外部IPパケットから形成された内部パケットを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース1において、固定電話機の登録手順を説明する図である。 本発明の第8実施例において、電話番号サーバ間の情報交換を説明する図である。 本発明の第8実施例において、電話番号サーバ間の情報交換手順を説明する他の図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において、移動電話機の登録手順を説明する図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において用いられる外部パケットの一つを示す図である。 本発明の第8実施例の通信ケース2において用いられる内部パケットの一つを示す図である。 本発明の第8実施例において、移動電話機の位置変更手順を説明する図である。 本発明の第8実施例において、移動電話機の他の登録手順を説明する図である。 本発明の第8実施例において、移動電話機の他の位置変更手順を説明する図である。 本発明の第8実施例において、IP網が大規模化したときに導入するルート電話番号サーバのIP網内の位置を示す図である。 本発明の第8実施例において、ルート電話番号サーバと上位の電話番号サーバ間の通信を示す図である。 本発明の第8実施例において、ルート電話番号サーバや上位の電話番号サーバ間で通信可能なことを示す図である。 本発明の第8実施例において、宛先電話機が固定電話機のとき、上位の電話番号サーバを経由してIPアドレス取得する方法を説明する図である。 本発明の第8実施例において、宛先電話機が移動電話機のとき、上位の電話番号サーバを経由してIPアドレス取得する方法を説明する図である。 本発明の第7実施例において、網ノード装置でカプセル化しない通信レコードの例を示す図である。 本発明の第7実施例において、内部パケットが外部パケットと同じ通信の例を示す図である。 本発明の第9実施例において、ASPサービスを実施方法を説明する図である。 本発明の第9実施例において、プロトコル制御レコードとポート制御レコードの実施例を示す図である。 本発明の第9実施例において、プロトコル制御レコードとポート制御レコードの他の実施例を示す図である。 本発明の第9実施例において、プロトコル制御レコードとポート制御レコードの更に他の実施例を示す図である。 本発明の第9実施例において、ASPサイトと端末との間の通信の流れを示す図である。 本発明の第9実施例において、ASPサイトと端末との間で送受されるパケット示す図である。 本発明の第9実施例において、端末プログラムをサーバとしてASPサイトと通信する方法を説明する図である。 本発明の第9実施例において、端末プログラムとASPサイトとの間で送受されるパケットを示す図である。 本発明の第9実施例において、端末プログラムとASPサイトとの間の通信の流れを示す図である。 本発明の第9実施例において、LANの貸し出しサービスとASPサイトの共同利用を示す図である。 本発明の第9実施例において、LANの貸し出しサービスとASPサイトの共同利用について通信の流れを示す図である。 本発明の第10実施例において、IP網内のマルチキャストデータの流れを説明する図である。 本発明の第10実施例において、網ノード装置内アドレス管理表のレコードを示す図である。 本発明の第10実施例において、ルータ内の経路表のレコードを示す図である。 本発明の第10実施例において、装置制御表の通信レコードとアドレス管理表のレコードとを比較した図である。 本発明の第10実施例において、メディアルータを接続したIP網内のマルチキャストデータの流れを説明する図である。 本発明の第10実施例において、メディアルータ及び無線基地局を接続したIP網の内部のマルチキャストデータの流れを説明する図である。 本発明の第10実施例において、終端制御部を含むマルチキャスト可能なIP網を示す図である。 本発明の第10実施例において、マルチキャスト受信要求及び終了の手順を示す図である。 本発明の第10実施例において、マルチキャスト受信要求の手順において用いられる外部パケットを示す図である。 本発明の第10実施例において、マルチキャスト受信要求の手順において用いられる内部パケットを示す図である。 本発明の第10実施例において、網ノード装置1101内のアドレス管理表のレコード内部の項目の変化を示す図である。 IPパケットの従来のカプセル化技法を説明する図である。 IPパケットの従来の簡易カプセル化技法を説明する図である。 ユーザ端末から網ノード装置内のアドレス管理表を操作する従来の方法を説明する図である。 変換表サーバがドメイン名サーバをアクセスする従来の技法を説明する図である。 共通線信号方式をIP網に適用するときの従来の通信機能の階層構造を説明する図である。 共通線信号方式を採用した従来のIP網を説明する図である。 共通線信号方式をIP網に適用する従来の概念を説明する図である。 共通線信号を適用した電話の従来の接続制御を説明するための図である。 回線接続制御を中心とした先願特許のGWの論理構造を説明するための図である。 マルチキャストによる従来のパケット転送を説明する図である。 マルチキャストによる従来のパケット転送を説明する図である。 移動端末から、無線通信路を経由して通信する、従来の概念を説明する図である。 メディアルータを経由した電話通信に関する従来の概念を説明する図である。 メディアルータを経由した電話通信に関する、従来の概念を説明する図である。 メディアルータの構成に関する、従来の概念を説明する図である。 メディアルータの構成に関する、従来の概念を説明する図である。
本発明は、先行特許1に開示されているIPカプセル化の技法、アドレス管理表を動的に設定する方法、先行特許2に開示されている簡易カプセル化の技法、先行特許2に開示されているマルチキャスト技法を組み合わせて、IPフルサービスを行うための新たな端末間通信制御システムを実現する。或いはマルチキャスト機能をTV会議に適用し、或いはマルチキャスト機能を移動通信とIP網を接続する端末間通信に適用することにより前述の課題を解決している。
特願平11−128956号は統合IP通信網の内部を複数のIP網、つまりIPデータ網、IP電話網、IP音声画像網、ベストエフォート網、IPデータマルチキャスト網に分離し、前記統合IP通信網内部の網ノード装置はIP網のいずれかに接続できることを開示している。ここで、網ノード装置の内部のカプセル化と逆カプセル化を管理するレコード対応にIP網のいずれかに接続する技法、つまりカプセル化と逆カプセル化を管理するアドレス管理レコードの内部に登録したアドレスの違いを利用して、前記複数のIP網分離を実現している。しかし、前記レコードに登録するアドレスの違いがないケースにおいて、複数のIP網分離をする方法は開示されていない。

1.移動通信網とIP網を用いた端末間通信接続制御の第1実施例:
図1において、100は通信会社Xが運用管理するIP網、101は通信会社Yが運用管理する移動通信網、102は公衆電話交換網(PSTN)、103は終端ゲートウェイ、104は終端制御部、105及び105−1は網ノード装置、106は中継ゲートウェイ、107は中継制御部、108は音声制御部、113は網ノード装置であり、網ノード装置113は通過する音声IPパケットをカプセル化又は逆カプセル化する。110及び111はルータ、112及び115は制御通信回線、114及び114−1は音声通信回線、116はメディアルータ、117は通信回線、120及び121は中継交換機、122は終端交換機、123はサービス情報ノード、124は信号端局(SEP)、125は信号中継局(STP)、126は交換機122の通話路部、127は中継交換機120の通話路部、128−1乃至128−3は中継装置、129−1乃至129−3は通信回線、130は移動通信網101の無線基地局、131、132及び170はNo.7共通線信号方式の制御通信回線、133、134及び171は音声通信回線、138は無線通信回線である。140は電話網102に接続する電話機、141は電話機、142は通信回線137経由でメディアルータ116に接続する電話機である。制御通信回線131及び音声通信回線133の組は、交換網のNNI(ネットワーク・ネットワークインタフェース)であり、制御通信回線132と音声通信回線134の組も同様にNNIである。120乃至123は、中継装置128−1乃至128−3のいずれかを経由して通信回線により結ばれており、相互に情報交換できる。電話機141は無線通信回線を経て基地局と通信する機能を有し、移動電話機ということもできる。電話機140及び142は固定電話機ということができる。
IP網100と公衆電話交換網102との間は、制御通信回線170と音声通信回線171との組から成るNNI回線経由で通信可能であり、通信の具体的手順は先行特許2(第14実施例など)に開示されている。
<<接続フェーズ>>
電話機141から電話機142へ電話通信する例である。図2において、100−1はIP網100の範囲を、101−1は移動通信網101の範囲をそれぞれ表わす。範囲100−1内部は、少なくとも共通線信号方式に準じたIPパケットに格納される一連の回線制御メッセージ(IAM,ACM,CPG,ANM,REL,RLCなど)が送受され、範囲101−1内部は、少なくとも共通線信号方式により定まる一連の回線制御メッセージ(IAM,ACM,CPG,ANM,REL,RLCなど)が送受される。電話機141から無線通信回線138を経由して接続要求を送出すると、無線チャネル接続要求信号が無線基地局130に伝えられ(ステップE01)、無線基地局130が基地局に受付の確認を行う(ステップE02)。
次に、電話機141から送信元となる電話機141の電話番号“TN1”、宛先となる電話機142の電話番号“TN2”を含む呼設定要求情報を無線基地局130へ送出し(ステップE03)、無線基地局130は呼設定要求情報を通信回線135を経由して終端交換機122内の信号端局124へ送信する(ステップE04)。信号端局124は呼設定要求情報を受信し、呼設定要求情報の内容を調べ、前記受信した電話機142の電話番号“TN2”を含む発信情報問い合わせメッセージをサービス情報ノード123へ送出する(ステップE05)。そして、サービス情報ノード123は電話番号“TN2”を接続するための情報として、信号中継局125の信号局コード“PC125”を信号端局124に回答する(ステップE06)。信号端局124から呼設定受付け情報を無線基地局130へ送信し(ステップE07)、無線基地局130は呼設定受付け情報を電話機141へ送信する(ステップE08)。
次に、電話機141から、電話機141の固有情報から形成される端末認証情報を無線基地局130を経由して(ステップE10)、終端交換機122内の信号端局124へ送信する(ステップE11)。信号端局124は受信した端末認証情報を調べ、通話チャネル設定情報を無線基地局130を経由して移動無線機に通知すると共に(ステップE12、E13)、信号端局124は、共通線信号方式により定まる初期アドレスメッセージ(IAM)を形成して通信回線129−1へ送出する。すると、前記初期アドレスメッセージは、通信回線129−1、中継装置128−1、通信回線129−2を経由して信号中継局125へ到達する(ステップE14)。信号中継局125は受信した初期アドレスメッセージを制御通信回線131へ送出すると(ステップE15)、共通線信号方式により定まる初期アドレスメッセージは中継制御部107においてIP網100内部を転送されるIAMパケット151(図1、図3)に変換される。IAMパケット151は通信回線112に送出され、ルータ110、通信回線115を経由して終端ゲートウェイ103内の終端制御部104に到達する(ステップE16)。
IAMパケット151は送信元IPアドレス“I107”、宛先IPアドレス“I104”、回線番号“ClC−1”、メッセージ“IAM”、パラメータを含み、パラメータは電話番号“TNl”及び“TN2”を含んでいる。送信元IPアドレス“I107”は中継制御部107に付与されたIPアドレスであり、宛先IPアドレス“I104”は終端制御部104に付与されたIPアドレスである。IAMパケット151は、IPパケットヘッダ151−1とそのペイロード部分にUDPセグメント151−2を含む。UDPヘッダ151−3内のソースポート番号は中継制御部107内部の電話管理サーバを識別するために用いられ、UDPヘッダ151−3内の宛先ポート番号は終端制御部104内部の電話管理サーバを識別するために用いられる。
終端制御部104が、受信した呼接続制御用IPパケット151を基にメディアルータ116に電話呼出要求を知らせるIPパケットを形成して送信し(ステップE17)、メディアルータ116が前記IPパケットを受信する。メディアルータ116は電話呼設定要求を電話機142へ通知し(ステップE20)、メディアルータ116は、続いてステップE17の受信を知らせるIPパケットを終端制御部104へ返信する(ステップE21)。終端制御部104は受信を知らせる前記IPパケットを基に、IPパケットのペイロード部分にアドレス完了メッセージを含むACMパケット152(図1、図4)を形成して中継制御部107へ返信し(ステップE22)、ACMパケット152は、中継制御部107において移動通信網101で扱う共通線信号方式のACMメッセージに変換されて、制御回線131を転送されて中継制御部125に到達し(ステップE23)、通信回線129−2、中継装置128−1、通信回線129−1を経て中継制御部124に到達する(ステップE24)。ANMパケット152は、IPパケットヘッダ152−1とそのペイロード部分にUDPセグメント152−2を含む。UDPヘッダ152−3内のソースポート番号は終端制御部104内部の電話管理サーバを識別するために用いられ、UDPヘッダ152−3内の宛先ポート番号は中継制御部107内部の電話管理サーバを識別するために用いられる。
電話機142が呼出中通知をメディアルータ116に知らせると(ステップE30)、前記通知はメディアルータ116、通信回線117を経て終端制御部104に送られる(ステップE31)。終端制御部104は電話着信呼出中を知らせるIPパケットを基に、IPパケットのペイロード部分に電話着信呼出中を知らせる呼経過メッセージを含むCPGパケット153(図5)を形成して中継制御部107へ返信し(ステップE32)、中継制御部107において、CPGパケット153は移動通信網101で扱う共通線信号方式のCPGメッセージに変換されて、制御回線131を経て中継制御部125に到達する(ステップE33)。CPGパケット153は、IPパケットヘッダ153−1とそのペイロード部分にUDPセグメント153−2を含む。
更に、通信回線129−2、中継装置128−1、通信回線129−1を経て中継制御部124へ到達し(ステップE34)、電話呼出中呼出し中を知らせる信号が無線基地局130へ知らされ(ステップE35)、電話呼出中音が電話機141へ知らされる(ステップE36)。ANMパケット154は、IPパケットヘッダ154−1とそのペイロード部分にUDPセグメント154−2を含む。
電話機142が応答すると、応答通知はメディアルータ116、終端制御部104に到達し(ステップE40、ステップE41)、終端制御部104は応答を知らせるIPパケットを基に、IPパケットのペイロード部分に電話着信呼出中を知らせる応答メッセージを含むANMパケット154(図6)を形成して中継制御部107へ返信し(ステップE42)、中継制御部107において、ANMパケット154は移動通信網101で扱う共通線信号方式のANMメッセージに変換され、中継制御部125,中継ルータ128−1、中継制御部124、無線基地局130を経て電話機141へ応答が知らされ、通話可能となる(ステップE43乃至E46)。
電話機141と電話機142との間で音声IPパケットが送受されて音声通信が行われる(ステップE48)。電話機141から送られた音声は、無線通信回線138、無線基地局130、通信回線135、通話路部126、通信回線129−3、中継装置128−2、128−3、通話路部127、音声通信回線133、音声制御部108、網ノード装置113、ルータ111、通信回線114を経て、網ノード装置105、通信回線117、メディアルータ116を経て電話機142に到達する。電話機142から送出された音声は、上述と逆方向に転送されて電話機141に到達する。音声制御部108及び網ノード装置105において、ディジタル化された音声データがIPパケットのIPカプセル化及び逆カプセル化されることは、先行特許2の実施例13(図227など)で開示されている。図7の155は、ディジタル化された音声データを格納したIPパケットの例を示す。
電話機141が解放要求を出すと(ステップE50)、No.7共通線信号方式に従った一連の電話回線接続制御における電話呼解放と解放完了の手続き(ステップE51乃至E56、ステップE60乃至E66)が行われる。そして、交換機122から無線チャネル切断信号が送出されて無線基地局130に知らされ(ステップE70)、無線基地局130を経て電話機141へ通知される(ステップE71)。電話機141は無線基地局130に切断確認信号を返信し、切断信号は電話機141を通過して(ステップE72)、交換機122へ到達する(ステップE73)。
以上の一連のステップE01〜ステップE73により、電話機141及び142の間において電話通信を行うことができる。なお、ステップE54において、IPパケットのペイロード部分に電話通信の解放(音声通信の終了)を知らせる解放メッセージを含むRELパケット156(図8)が形成されて転送されており、ステップE62において、IPパケットのペイロード部分に電話通信の解放完了(解放に対する確認)を知らせる解放完了メッセージを含むRLCパケット157(図9)が形成されて転送されている。RELパケット156は、IPパケットヘッダ156−1とそのペイロード部分にUDPセグメント156−2を含む。RLCパケット157は、IPパケットヘッダ157−1とそのペイロード部分にUDPセグメント157−2を含む。終端制御部104と中継制御部107との間を送受される内部IPパケットは、そのIPパケットヘッダ内のプロトタイプを“UDP”と指定され、前記内部IPパケットのペイロード内に設定するUDPのペイロード部分に、NNIインタフェースとしての前記回線接続制御メッセージ類を格納している。
なお、無線基地局130と終端中継局124との間の通信ステップ(UNIインタフェース)は上述以外の手順に変更すること、例えばステップE07及びE11を他のステップに変更したり、省略することもできる。
<<ポート番号に関する説明>>
図3のIAMパケット151のパラメータ域に含まれる“EA8”、“5006”及び“Info-1”について説明する。“EA8”は音声制御部108内部の音声通信ポートに付与したIPアドレスであり、“5006”は音声制御部108から送信するディジタル音声を保持するUDPパケット内のポート番号であり、“Info-1”は中継制御部107からメディアルータ116側へ送出する付帯的な情報、例えば音声圧縮形式であり、電話呼識別子“CIC−1”である電話呼に対してのみ意味がある。図5のCPGパケット153のパラメータ域に含まれる“EA2”、“5008”及び“Info-2”について説明する。“EA2”は終端制御部104内部の音声通信ポートに付与したIPアドレスであり、“5008”は終端制御部104から送信するディジタル音声を保持するUDPパケット内のポート番号であり、“Info-2”は終端制御部104から中継制御部107側へ送出する付帯的な情報であり、電話呼識別子“CIC−1”である電話呼に対してのみ意味がある。図6のANMパケット154のパラメータ域に含まれる“EA2”、“5008”及び“Info-3”も上述同様であり、“Info-3”は終端制御部104から中継制御部107側へ送出する付帯的な情報である。
次に、網ノード装置105及び音声制御部108をIPカプセル化機能を有しない他の網ノード装置や音声制御部に変更したケースにおいて、ディジタル化した音声は図10の“158”の形態となっており、IPカプセル化のためのIPヘッダが付与されていない。
<<IP網側電話機から移動網側電話機への発信>>
図11を参照して、IP網100側に接続する電話機142から移動通信網101側に接続する電話機141への電話通信を説明する。
先ず電話機142から接続要求を送出し(ステップF01)、メディアルータが受付確認し(ステップF02)、メディアルータ116は送信元となる電話機142の電話番号“TN2”、宛先となる電話機141の電話番号“TN1”を含む呼設定要求情報を終端制御部104へ送信する(ステップF04)。終端制御部104は呼設定要求情報を受信すると、IP網100内部を転送される初期アドレスメッセージ(IAM)を形成して制御通信回線115へ送出し(ステップF05)、前記初期アドレスメッセージは中継制御部107に到達し、中継制御部107は初期アドレスメッセージ(IAM)を共通線信号方式の形態の初期アドレスメッセージ(IAM)に変換して制御通信回線131に送出する(ステップF06)。信号中継局125は、受信した初期アドレスメッセージ(IAM)から電話機141の電話番号“TN1”を含む発信情報問い合わせメッセージを抽出してサービス情報ノード123へ送出すると(ステップF07)、サービス情報ノード123は電話番号“TN1”を接続するための情報として信号端局124の信号局コード“PC124”を回答する(ステップF08)。信号中継局125は、信号局コード“PC124”を受信した初期アドレスメッセージ(IAM)の宛先アドレスとして再設定して通信回線129−2へ送出すると、再設定した初期アドレスメッセージは通信回線129−2、中継装置128−1、通信回線129−1を経由して信号端局124へ到達する(ステップF10)。
信号端局124は、受信した初期アドレスメッセージ(IAM)を基に電話呼設定要求を基地局130に送出し(ステップF11)、基地局130は無線通信路138を経由して電話機141へ電話呼出しを知らせる(ステップF12)。電話機141は無線通信路138の状態(雑音や音声品質など)を無線基地局130に報告し(ステップF13)、続いて例えばパスワード送付などからなる端末正当性を意味する情報を、無線基地局130を経由して信号端局124へ通知する(ステップF15、ステップF16)。信号端局124は通信チャンネル設定指示を、無線基地局130を経て電話機141へ通知する(ステップF17、ステップF18)。信号端局124は続いて電話呼設定要求を、無線基地局130を経て電話機141へ通知すると共に(ステップF20、ステップF21)、初期アドレスメッセージに基づく電話呼設定要求の受信可能を知らせる共通線信号方式のアドレス完了メッセージ(ACM)を形成して信号中継部125へ送信する(ステップF22)。アドレス完了メッセージ(ACM)は制御回線131を経由して中継制御部107へ到達し(ステップF23)、アドレス完了メッセージ(ACM)は中継制御部107においてIP網内部で扱う形態のACMパケットに変換され、ルータ110を経由して終端制御部104に到達し(ステップF24)、電話呼設定要求情報は通信回線117を経てメディアルータ116に到達する(ステップF25)。
電話機141が呼出中を通知すると、呼出中通知は基地局130を経由して(ステップF30)、信号終端局124に到達する(ステップF31)。信号終端局124は呼出しメッセージ(CPG)を形成して送出し(ステップF32)、呼出しメッセージ(CPG)は信号中継局125、制御通信回線131、中継制御部107に到達する(ステップF33、ステップF34)。中継制御部107は電話呼出し通知を、メディアルータ116を経由して電話機142へ知らせる(ステップF35、ステップF36)。
電話機141が応答すると、応答通知は基地局130を経由して(ステップF40)、信号終端局124に到達する(ステップF41)。信号終端局124は、無線基地局130を経由して電話機141に確認通知を送出すると共に(ステップF42、F43)、信号終端局124は応答メッセージ(ACM)を形成して送出し(ステップF44)、応答メッセージ(ACM)は信号中継局125、制御通信回線131を経て中継制御部107に到達する(ステップF45、ステップF46)。中継制御部107は応答通知を、メディアルータ116を経由して電話機142へ知らせ、通話可能となる(ステップF47、F48)。
以上の手続きにより、電話機141と電話機142との間で音声IPパケットが送受されて音声通信が行われる(ステップF50)。電話機142が解放要求を出すと(ステップF51)、電話呼解放と解放完了の前記同様の手続き(ステップF52乃至F70)が行われ電話通信が終了する。ここで、ステップF54乃至ステップF56は解放要求メッセージRELであり、ステップF61乃至ステップF63は解放完了メッセージRLCである。
なお、電話機141と終端中継局124との間の通信ステップは、上述以外の手順に変更すること、例えばステップF13乃至ステップF18を他のステップに変更したり、省略することもできる。No.7共通線信号方式の他のメッセージを本実施例に導入すること、例えば回線接続制御の一時的な中断を行うためのSUSメッセージや、中断の再開を行うためのRESメッセージを実施することも可能である。
<<網ノード装置内のアドレス管理表の設定と解放>>
前述したようにIP網の内部において、外部IPパケットはIPカプセル化されて内部IPパケットとなっている。このために、網ノード装置内部のアドレス管理表のレコードが用いられる。従って、図11において述べた一連の呼接続制御の確立後、つまりANMメッセージ送受後に、網ノード装置内部のアドレス管理表のレコードを設定し、また、一連の呼解放の後、つまりRLCメッセージ送受後に、網ノード装置内部のアドレス管理表のレコードを抹消する。しかし、カプセル化のためのレコードの設定と解放については、先行特許や先行特許2において開示されている。
IP網100は先行特許に用いられているIPカプセル化と逆カプセル化の機能を用いており、IP網の機能は次のように要約できる。IP網100は2以上の網ノード装置を含み、外部IPパケットが通信回線117の終端の論理端子から入力すると、外部IPパケットは網ノード装置105内のアドレス管理表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットはIP網内部を転送されて網ノード装置113に到達し、内部パケットは網ノード装置113内のアドレス管理表の管理の基に外部IPパケットとして復元される。
<<バリエーション:IP網と移動通信網を経由した音声画像通信>>
図12及び図13を参照して、IP網145側に接続する音声画像装置152から移動通信網146側に接続する音声画像装置160への音声画像通信を説明する。 なお、音声画像装置152及び160は、音声と静止画を送受する機能を有する端末装置や電話機、音声と動画像を送受する機能を有する端末装置や電話機、携帯型の電話機、TV放送送信機やTV受信機とすることができる。
音声画像装置152から接続要求を送出し(ステップG01)、メディアルータ153が受付確認する(ステップG02)。続いてメディアルータ153は送信元となる音声画像装置152の電話番号“TN2”、宛先となる音声画像装置160の電話番号“TN1”を含む呼設定要求情報を終端制御部154へ送信する(ステップG04)。終端制御部154は呼設定要求情報を受信すると、初期アドレスメッセージ(IAM)を形成してIP網145内部へ送出し(ステップG05)、初期アドレスメッセージは中継制御部155に到達し、中継制御部155は初期アドレスメッセージを移動通信網146において用いられる共通線信号方式の初期アドレスメッセージ(IAM)に変換して制御通信回線164に送出する(ステップG06)。信号中継局156は受信した初期アドレスメッセージ(IAM)から、音声画像装置160の電話番号TN1を含む発信情報問い合わせメッセージを抽出してサービス情報ノード157へ送出すると(ステップG07)、サービス情報ノード157は電話番号TN1を接続するための情報として、信号端局158の信号局コード“PC158”を回答する(ステップG08)。信号中継局156は、信号局コード“PC158”を受信した初期アドレスメッセージ(IAM)の宛先アドレスとして再設定して移動網146の内部へ送出すると、再設定した初期アドレスメッセージは信号端局158へ到達する(ステップG10)。信号端局158は受信した初期アドレスメッセージを基に電話呼設定要求を基地局159に送出し(ステップG11)、基地局159は無線通信路163を経由して、音声画像装置160へ音声画像装置152からの通信呼出しを知らせる(ステップG12)。音声画像装置160は無線通信路163の状態を無線基地局159に報告し(ステップG13)、続いて例えばパスワード送付などから成る端末正当性を意味する情報を、無線基地局159を経由して信号端局158へ通知する(ステップG15、ステップG16)。信号端局158は通信チャンネル設定指示を、無線基地局159を経て音声画像装置160へ通知する(ステップG17、ステップG18)。信号端局158は、続いて電話呼設定要求を無線基地局159を経て音声画像装置160へ通知すると共に(ステップG20、ステップG21)、初期アドレスメッセージに基づく電話呼設定要求の受信可能を知らせる共通線信号方式のアドレス完了メッセージ(ACM)を形成して信号中継部156へ送信する(ステップG22)。アドレス完了メッセージ(ACM)は制御回線164を経由して中継制御部155へ到達し(ステップG23)、アドレス完了メッセージ(ACM)は中継制御部155においてIP網内部で扱う形態のACMパケットに変換され、IP網145内を転送されて終端制御部154に到達し(ステップG24)、電話呼設定要求情報はメディアルータ153に到達する(ステップG25)。
音声画像装置160が呼出中を通知すると、呼出中通知は基地局159を経由して(ステップG30)、信号終端局158に到達する(ステップG31)。信号終端局158は呼出しメッセージ(CPG)を形成して送出し(ステップG32)、呼出しメッセージ(CPG)は信号中継局156、制御通信回線164、中継制御部155、154に到達する(ステップG33、ステップG34)。中継制御部155は電話呼出し通知を、メディアルータ153を経由して音声画像装置152へ知らせる(ステップG35、ステップG36)。
音声画像装置160が応答すると、応答通知は基地局159を経由して(ステップG40)、信号終端局158に到達する(ステップG41)。信号終端局158は無線基地局159を経由して、音声画像装置160に確認通知を送出すると共に(ステップG42、G43)、信号終端局158は応答メッセージ(ACM)を形成して送出し(ステップG44)、応答メッセージ(ACM)は信号中継局156及び制御通信回線164を経て中継制御部155、154に到達する(ステップG45、ステップG46)。中継制御部155は応答通知を、メディアルータ153を経由して音声画像装置152へ知らせ、音声画像通信が可能となる(ステップG47、G48、G49)。
以上の手続きにより、音声画像装置152と音声画像装置160との間で、IP網と移動通信網とを接続する通信路が確立した。次に、音声画像装置152及び音声画像装置160は音声画像通信論理チャネルの開設、通信モードの選択、フロー制御の指定、端末能力情報交換などの音声画像通信のための制御手順を実行する(ステップG50−1)。この制御手順として、例えばITU-T勧告・マルチメディア通信システムH.245制御手順を採用することができる。次に、音声及び画像などのマルチメディアデータを格納したIPパケットが音声画像装置152と音声画像装置160との間で送受されて音声画像通信が行われる(ステップG50−2)。マルチメディアデータは、移動通信網の音声通信回線165や音声制御部155−1を通過する。音声画像装置152及び音声画像装置160は音声画像通信が終了すると、前記開設した音声画像通信路の終結のための制御手順を実行する(ステップG50−3)。
次に音声画像装置152が解放要求を出すと(ステップG51)、上述した電話呼解放と解放完了の手続きが行われ(ステップG51乃至G70)、音声画像通信のために設定されていたIP通信網と移動通信網とを接続する通信路が解放される。このとき、音声画像装置152又は154の一方が解放要求を出し、移動通信網及びIP網の中を解放要求メッセージRELと解放完了メッセージRLCが送受されて2つの音声画像装置間の通信が解放される。
なお、音声画像装置160と終端中継局158との間の通信ステップは、上記以外の手順に変更すること、例えばステップG13乃至ステップG18を他のステップに変更したり省略することもできる。また、上述においては、IP網145に接続する音声画像装置152から、移動通信網146に接続する音声画像装置160への端末間接続要求が出されているが、音声画像装置160から音声画像装置152への逆方向への端末間接続要求を出すこともできることは、本実施例の前半部分において類似例により開示されている。音声画像装置に音声動画像を送受信する機能を付与することもできる。
<<まとめ>>
移動電話機141が無線通信路138及び基地局130を経て、移動通信網内の終端交換機122、移動通信網内の通信回線129−1乃至129−2、移動通信網内の中継交換機120、移動通信網とIP網との間のNNI通信回線131及び133の組合せ、IP網の中継ゲートウェイ106、IP網の内部通信回線112及び115、114、IP網の終端ゲートウェイ103、メディアルータ116、通信回線137を経て、固定電話機142と電話通信するため、移動通信網101の内部はNo.7共通線信号方式による回線接続制御を行い、IP網の内部はNo.7共通線信号方式をIP網に適用させた回線接続制御により通信路を確立して電話通信を行う。
また、IP網は2以上の網ノード装置を含み、外部IPパケットが通信回線の終端の論理端子から入力し、外部IPパケットは発信側網ノード装置内のアドレス管理表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットはIP網内部を転送されて着信側の網ノード装置に到達し、内部パケットは着信側網ノード装置内のアドレス管理表の管理の基に外部IPパケットとして復元される。
また、音声画像装置1が移動通信網、NNI通信回線、IP網を経て、音声画像装置2と音声画像通信をするため、移動通信網はNo.7共通線信号方式による回線接続制御を行い、IP網はNo.7共通線信号方式をIP網に適用させた回線接続制御により通信路を確立した後、2つの音声画像装置の間で音声画像通信路(メディア通信路)の開設のための制御手順(例えばITU-TやH.245の制御手順)を行い、音声と画像を格納したIPパケットを音声画像装置152と音声画像装置160との間で送受させて、音声画像通信を行うこともできる。音声画像通信が終了すると、音声画像装置152及び音声画像装置160は、前記開設した音声画像通信路(メディア通信路)の終結のための制御手順を実行する。次に、音声画像装置152又は154が回線接続制御メッセージにより通信路を解放する要求を出すと、移動通信網は共通線信号方式による回線接続制御プロトコルに基づき、IP網は共通線信号方式をIP網に適用させた回線接続制御プロトコルに基づき、移動通信網及びIP網の中を解放要求メッセージREL及び解放完了メッセージRLCが送受されて2つの音声画像装置間の通信が解放される。
音声画像装置1と音声画像装置2との間で電話番号を用いて通信路を開設し、音声画像通信を行った後に音声画像通信路を解放する。画像は静止画乃至動画のいずれも可能である。本実施例において、内部IPパケットのヘッダ内のプロトタイプの指定をUDPとし、回線接続制御メッセージ(IAM,ACM,CPG,ANM,REL,RLC)は、RFC791に規定されるIPパケット(IPv4)のペイロードにUDPセグメントを設定する実施例である。他の方法として、回線接続制御を表わす“CC”を新しいプロトタイプとして定めて、内部IPパケットのペイロード部分に回線接続制御メッセージ類を格納する方法、更に他の方法として、プロトコルタイプを“ICMP”と指定し、内部IPパケット内のペイロード部分に設定するICMPメッセージ領域に格納する方法も可能である。また、UDPセグメントの替わりにTCPセグメントとすることも可能であり他の実施例で説明している。RFC1883に規定されるIPパケット(IPv6)として実施することもできる。

2.電話番号を用いた回線接続制御プロトコルをTCP層の上位において行う 第2実施例:
本実施例は、回線接続制御プロトコルをTCP層の上位において行う方法、つまりTCP通信路を設定した後に回線接続制御プロトコルを実施する方法である。図14は通信機能層を示しており、下位より上位に向かって物理層(通信1層)、データリンク層(通信2層)、IP層(通信3層又はネットワーク層)、TCP/UDP層(通信4層又はトランスポート層)を示しており、通信1層乃至通信4層の上位に共通線信号方式に準じた回線接続制御プロトコルを置いている。更に回線接続制御プロトコルの上位に、先行特許2などにおいて述べている端末間通信接続制御の通信プロトコルとしてのSIP、H322シグナリングプロトコル、H245プロトコル等を設定する。共通線信号方式に準じた回線接続制御プロトコルは、先行特許2の実施例1に示されているIAM,ACM,CPG,ANM,REL,RLC等の呼制御メッセージを指す。
図17を参照して説明する。222−1はIP転送網、222−2及び222−3はLAN,223−1及び223−2は終端ゲートウェイ、225及び230は端末、226及び229はメディアルータ、227及び228は電話管理サーバである。網ノード装置231及び232は、先行特許に用いられているIPカプセル化と逆カプセル化の機能を含む。IP222−1網は2以上の網ノード装置を含み、外部IPパケットが通信回線の終端の論理端子から入力し、外部IPパケットは発信側網ノード装置内のアドレス管理表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットはIP網内部を転送されて着信側の網ノード装置に到達し、内部パケットは前記着信側網ノード装置内のアドレス管理表の管理の基に外部IPパケットとして復元される。
端末225及び230(図17)はディジタルメディア送受機能を有する端末であり、発呼側の電話管理サーバ227は“SYN”パケットを着呼側の電話管理サーバ228へ送信し、電話管理サーバ228は“ACK”パケットを電話管理サーバ227へ送信し、電話管理サーバ227及び228内においてTCP通信路を設定した後に、回線接続制御プロトコルに基づく呼制御メッセージのIAM,ACM,CPG,ANM,REL,RLC等をTCP層の上位において行う。第1の方法は図15に示すように、電話管理サーバ227から電話管理サーバ228にTCP通信路確立のための“SYN”パケットを送信し(図15のステップ210−1)、電話管理サーバ228から電話管理サーバ227に“ACK”パケットを返信する(ステップ210−2)。次に、電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間に前記両者間の回線接続制御プロトコルに基づく通信路を設定するための一連の呼制御メッセージのIAM,ACM,CPG,ANMを送受し(ステップ211−1乃至211−4)、次に端末225と端末230との間で音声やデータなどのマルチメディアデータを送受する(ステップ214)。ステップ214において、SIP手順やH323手順を用いた電話通信も可能である。そして、マルチメディアデータの送受が完了すると、次に電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間で呼制御メッセージREL、RLCを送受して回線接続制御プロコトルに基づく通信路を解放し(ステップ211−5,211−6)、次に電話管理サーバ227から電話管理サーバ228にTCP通信路解放のためのFINパケットを送信し(ステップ210−3)、電話管理サーバ228はACKパケットを返信し(ステップ210−4)、前記設定した電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間のTCP通信路を解放する。
なお、電話管理サーバ228から電話管理サーバ227にFINパケットを送信開始することにより、上述と同様にして電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間のTCP通信路を解放することもできる。
第2の方法は図16に示すように、電話管理サーバ227から電話管理サーバ228にTCP通信路確立のための“SYN”パケットを送信し(図16のステップ218−1)、電話管理サーバ228から電話管理サーバ227に“ACK”パケットを返信し(ステップ218−2)、電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間の回線接続制御プロトコルに基づく通信路を設定するための一連の呼制御メッセージのIAM,ACM,CPG,ANMを送受する(ステップ219−1乃至219−4、つまりステップ220−1)。そして、送信者227から受信者228にTCP通信路解放のためのFINパケットを送信し(ステップ218−3)、受信者228はACKパケットを返信する(ステップ218−4)。次に、端末225と端末230との間で音声やデータなどのマルチメディアデータを送受する動作に入る(ステップ221)。ステップ214において、SIP手順やH323手順を用いた電話通信も可能である。マルチメディアデータ送受を終了すると、電話管理サーバ227は電話管理サーバ228へTCP通信路確立のための“SYN”パケットを送信し(図16のステップ218−5)、電話管理サーバ228から電話管理サーバ227に“ACK”パケットを返信する(ステップ218−6)。そして、電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間に回線接続制御プロトコルに基づく通信路を解放するための呼制御メッセージREL及びRLCを送受し(ステップ219−5、219−6)、電話管理サーバ227から電話管理サーバ228にFINパケットを送信し(ステップ218−7)、電話管理サーバ227はACKパケットを返信し(ステップ218−8)、前記設定された電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間のTCP通信路を解放する。
<<まとめ−1>>
発信側電話管理サーバと着信側電話管理サーバとの間でTCP通信路を確立しておき、回線接続制御メッセージIAM,ACM,CPG,ANMを送受して端末間通信のためのメディア通信路を確立した後に、2端末間でマルチメディアデータなどを送受する。そして、発信側電話管理サーバと着信側電話管理サーバとの間で回線接続制御メッセージREL及びRLCを送受して前記メディア通信路を解放し、次にTCP通信路を解放する。
他の方法として、発信側電話管理サーバと着信側電話管理サーバとの間でTCP通信路を確立した後に、回線接続制御メッセージIAM,ACM,CPG,ANMを送受して端末間通信のためのメディア通信路を確立した後、前記TCP通信路を解放する。次に2端末はマルチメディアデータを送受し、次に2端末間のマルチメディアデータの送受を終了すると、発信側電話管理サーバと着信側電話管理サーバとの間で新たなTCP通信路を確立した後に、回線接続制御メッセージREL及びRLCを送受して前記メディア通信路を解放し、前記新たなTCP通信路を解放するようになっている。
TCP通信路を設定した後に、端末間通信接続制御のための呼制御メッセージのIAM,ACM,CPG,ANM、REL,RLCを送受する他の方法を、図18を参照して詳しく説明する。端末225からメディアルータ226へ接続要求を送信すると(ステップ240)、メディアルータ226が返信し(ステップ241)、メディアルータ225は接続要求を送信すると、送信要求を含むIPパケットは網ノード装置231を経由して電話管理サーバ227へ到達する(ステップ242)。ここで、IPパケットは、発呼側端末225の電話番号及び着呼側端末230の電話番号を含む。
電話管理サーバ227はTCP通信路を確立するためにSYNパケットを形成し、制御線235を経て電話管理サーバ228へ送信し(ステップ243)、電話管理サーバ228はACKパケットを返信する(ステップ244)。電話管理サーバ228は先行特許2の第10実施例(図164等)で開示されていると同様な方法により初期アドレスメッセージIAMを形成し、初期アドレスメッセージIAMを電話管理サーバ228へ送信する(ステップ245)。電話管理サーバ228は、初期アドレスメッセージIAMを受信するとメディアルータ229に電話呼出通知を送信し(ステップ246)、メディアルータ229は端末230に着信通知を送信する共に(ステップ247)、電話管理サーバ228へ端末230の利用可能性を返信する(ステップ248)。電話管理サーバ228は先行特許で開示されていると同様な方法によりアドレス完了メッセージACMを形成し、アドレス完了メッセージACMを電話管理サーバ227へ送信し(ステップ249)、電話管理サーバ227はメディアルータ226へ端末230の利用可能性を返信する(ステップ250)。端末230はステップ247により接続要求を知ると要求確認を返信し(ステップ251)、更に端末230は端末呼出音を鳴動すると共に呼出開始をメディアルータ229へ返信する(ステップ252)。メディアルータ229は呼出し通知を電話管理サーバ228へ通知し(ステップ253)、電話管理サーバ228は先行特許で開示されていると同様な方法により呼経過メッセージCPGを形成し、呼経過メッセージCPGを電話管理サーバ227へ送信する(ステップ254)。電話管理サーバ227はメディアルータ226へ呼出中を通知し(ステップ255)、メディアルータ226は端末へ呼出中を通知する(ステップ256)。端末230は、端末利用者が応答したことを知ると応答通知をメディアルータ229へ返信する(ステップ257)。メディアルータ229は前記応答を端末230へ返信すると共に(ステップ258)、電話管理サーバ228へ通知し(ステップ259)、電話管理サーバ228は先行特許で開示されていると同様な方法により応答メッセージANMを形成し、応答メッセージANMを電話管理サーバ227へ送信し(ステップ260)、電話管理サーバ227はメディアルータ226へ端末230の応答を通知し(ステップ261)、メディアルータ226は端末225へ端末230からの応答を通知する(ステップ262)。端末225は応答確認をメディアルータ226へ返信する(ステップ263)。
以上の手続きを経て端末225と端末230との間に通信路が確立し、両端末間においてディジタル化した音声やテキストデータ、映像データなどのマルチメディアデータを送受することができる(ステップ264)。次に、端末225から端末225と端末230との間の通信路の切断要求が出され(ステップ265)、メディアルータ226が応答し(ステップ266)、端末が応答確認する(ステップ267)。更に、メディアルータ226は通信路の切断要求を電話管理サーバ227へ通知し(ステップ268)、電話管理サーバ227は返信する(ステップ269)。電話管理サーバ227は先行特許2で開示されていると同様な方法により解放メッセージ RELを形成し、解放メッセージRELを電話管理サーバ228へ送信し(ステップ270)、電話管理サーバ228は解放完了メッセージRLCを返信する(ステップ271)。次に、電話管理サーバ228は通信路の解放通知をメディアルータ229へ通知し(ステップ272)、メディアルータ229は返信し(ステップ274)、更に電話呼切断を端末230へ通知し(ステップ273)、端末230は解放確認を返信し(ステップ275)、メディアルータ229は解放完了を端末230へ送信する(ステップ276)。電話管理サーバ227は前記ステップ271により解放完了メッセージRLCを受信すると、ステップ244において確立されている電話管理サーバ227と電話管理サーバ228との間に確立しているTCP通信路を解放するために、FINパケットを電話管理サーバ228へ送信し(ステップ277)、電話管理サーバ228は確認のためACKパケットを電話管理サーバ227へ返信する(ステップ278)。以上により、端末225と端末230との間の通信路が解放される。No.7共通線信号の他のメッセージとして、中断メッセージ“SUS”、再開メッセージ“RES”、接続メッセージ“CON”などがあり、IP網内の回線接続制御(呼接続制御)に用いることができる。
上述の初期アドレスメッセージIAM、アドレス完了メッセージACM、呼経過メッセージCPG、応答メッセージANM、解放メッセージREL、解放完了メッセージRLCはそれぞれTCPパケット280(図19)の形式に格納されている。TCPヘッダの拡張部に、先行特許2に開示されている初期アドレスメッセージIAM、アドレス完了メッセージACM、呼経過メッセージCPG、応答メッセージANM、解放メッセージREL、解放完了メッセージRLCのメッセージ区分の“MSG”を掲載することができるが、他のバリエーションとして、メッセージ区分の“MSG”をTCPのペイロード部分に掲載することもできる。
なお、前記手順において、電話管理サーバ227又は228が関与するステップ250、269、274のいずれも省略することができる。更に、前記手順において、電話機225又は230が関与するステップ241、251,258,263、266,267、275,276のいずれも省略することができる。
<<端末の種類>>
前記実施例において、端末225及び端末230が電話機である場合、前記方法により確立できる端末間通信路を用いて電話通信が可能である。また、端末225がTV送信機で端末230がTV受信機である場合、前記方法により確立できる端末間通信路を用いてTV通信機能を用いた音声映像通信が可能であり、端末225及び230がデータ送受信機能を有するコンピュータである場合、前記方法により確立できる端末間通信路を用いてコンピュータ通信によるデータ送受が可能である。
<<まとめ−2>>
本実施例は回線接続制御プロトコルをTCP層の上位において行う方法(TCP通信路を設定した後に回線接続制御プロトコルを実施する方法)である。IP網は2以上の電話管理サーバを含み、IP網の外部のメディアルータはディジタルメディア送受機能を有する端末を接続しており、メディアルータから電話管理サーバへ発呼側の電話番号と着呼側の電話番号を含む呼設定のためのIPパケットを送信し、発信側電話管理サーバはTCP通信路を確立するためにSYNパケットを形成する。そして、制御線を経て着信側電話管理サーバへ送信し、着信側電話管理サーバは確認応答するACKパケットを返信し、発呼側の電話管理サーバは呼設定を含む初期アドレスメッセージを形成し、形成した初期アドレスメッセージを着呼側の電話管理サーバへ送信し、着呼側の電話管理サーバは呼設定を着呼側のメディアルータへ送信する。また、着呼側のメディアルータは呼設定を着呼側の端末に送信すると共に、着呼側の電話管理サーバはアドレス完了メッセージを形成して発呼側の電話管理サーバへ送信し、着呼側の電話管理サーバは着呼側の端末から呼出中の報告を受信すると呼経過メッセージを形成する。呼経過メッセージは発呼側の電話管理サーバに到達し、発呼側の電話管理サーバは着呼側の端末の呼出中報告を発信側のメディアルータへ送信し、着呼側の電話管理サーバは着呼側の端末から応答を受信すると応答メッセージを形成する。応答メッセージは発呼側の電話管理サーバに到達し、発呼側の電話管理サーバは着呼側の端末の呼出音を停止し、発呼側の端末と着呼側の端末は発呼側と着呼側のメディアルータを経由してディジタルメディアを送受する端末間通信が可能となる。そして、発呼側又は着呼側のメディアルータから電話管理サーバに端末間通信の切断要求が送信され、電話管理サーバから他方側の電話管理サーバへ解放が送信され、他方側の電話管理サーバから他方側のメディアルータへ切断指示が送信され、他方側の電話管理サーバから電話管理サーバへ解放完了が通知され、切断完了がメディアルータへ送信され、発信側電話管理サーバと着信側電話管理サーバとの間に確立しているTCP通信路を解放するために、FINパケットを着信側電話管理サーバへ送信し、着信側電話管理サーバは確認のためACKパケットを発信側電話管理サーバへ返信する。このように2つの端末間通信の接続と解放を行う。

3.IP網のマルチキャスト機能を用いてTV会議通信を行う第3実施例:
図20において、300はIP網、311乃至315は網ノード装置、317乃至319はルータ、320乃至327はIPパケットを送受する機能を有する端末であり、網ノード装置及びルータは通信回線により直接的に又はルータを経由して間接的に接続されており、端末は通信回線を経由して網ノード装置のいずれかに接続されている。端末はIPアドレスを付与されている。網ノード装置は、先行特許2のマルチキャスト通信を行なう実施例17の例えば図293乃至295に記載のものと同一原理に基づくアドレス管理表を設定することができるようになっている。即ち、マルチキャストIPパケットをカプセル化して内部パケットを形成し、内部パケットを逆カプセル化してマルチキャストIPパケットを復元することができる。
IP網300の機能を要約すると次のようになる。IP網300は2以上の網ノード装置を含み、外部IPパケットが通信回線の終端の論理端子から入力し、前記外部IPパケットは発信側網ノード装置内のアドレス管理表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットはIP網内部を転送されて着信側の網ノード装置に到達し、内部パケットは着信側網ノード装置内のアドレス管理表の管理の基に外部IPパケットとして復元される。
端末320乃至327は、更に音声と動画像の送受信機能を付与されており、これら端末間でIPパケットを送受してTV会議用の音声と動画像を送信し受信することができる。本実施例は端末320、端末322、端末323、端末325、端末327が動作し、音声と動画像を送受信するTV会議を実現するもので、特に端末320、端末323、端末327は受信者になると共に、音声と動画像の送信元となる。
図21と図24乃至図26を参照して説明すると、端末320が送信元になるために、マルチキャスト内部アドレスIM1を網ノード装置311乃至315及びルータ317乃至319に設定してある。端末320から外部宛先アドレスM1であるIPパケット340を送信すると、IPパケット340は網ノード装置311に到達し、網ノード装置311内のアドレス管理表331(図24内)に従ってルータ317及び319に転送される。ルータ317に到達したIPパケット341−1は、経路表337(図25内)が用いられて網ノード装置312とルータ318とに転送され、網ノード装置312に転送されたIPパケットは、アドレス管理表332が用いられて端末322に転送される。ルータ318に到達したIPパケット341−3は網ノード装置313及び314に転送され、網ノード装置313に到達したIPパケット341−4はアドレス管理表333(図26内)が用いられて逆カプセル化され、復元したIPパケット342−1は端末323に到達する。また、網ノード装置314に到達したIPパケット341−5は、アドレス管理表334が用いられて逆カプセル化され、復元したIPパケット342−2が端末325に到達する。一方、網ノード装置311から送出されルータ319に到達したIPパケット343−2は、経路表339が用いられてIPパケット341−6となり、通信回線344−3を転送され、網ノード装置315を経てアドレス管理表335が用いられ、復元したIPパケット342−3は端末327へ到達する。
次に図22を参照して説明すると、端末323が送信元になるために、内部マルチキャストアドレスIM2を網ノード装置311乃至315及びルータ317乃至319に設定してある。端末323から外部宛先アドレスM2であるIPパケットを送信すると、IPパケットは網ノード装置313に到達し、網ノード装置313のアドレス管理表333(図26内)が用いられて内部パケットが形成され、内部パケットがルータ318に転送され、次にルータ318において経路表338(図25内)が用いられ、内部パケットは網ノード装置314を経由して端末325へ到達する。他の1つのIPパケットは、ルータ319、網ノード装置315を経由して端末327へ到達し、更に他の1つのIPパケットはルータ319でコピーされ、一方は網ノード装置311を経由して端末320へ到達し、他方は網ノード装置312を経由して端末322へ到達する。
更に図23を参照して説明すると、端末327が送信元になるために、内部マルチキャストアドレスIM3を網ノード装置311乃至315及びルータ317乃至319に設定してある。端末327から外部宛先アドレスM3であるIPパケットを送信すると、このIPパケットは網ノード装置315に到達し、前述と同様にルータや網ノード装置を経由して、端末320、端末322、端末323、端末325に到達する。なお、端末322及び325は、音声と動画像データを受信するが送信しない例である。
<<送信権の切り替え>>
端末320は端末322、端末323、端末325、端末327とIPパケットを送受して情報交換でき、以下にその動作を説明する。網ノード装置311内のアドレス管理表331(図24内)の上から4行目のレコード“I01,E01,E07、I07、…”と、網ノード装置312内のアドレス管理表332の上から4行目のレコード“I07,E07,E01、I01、…”とが設定されているので、IPアドレスE01を有する端末320とIPアドレスE07を有する端末322とがIPパケットを送受することができる。同様に、アドレス管理表331の上から5行目のレコード“I01,E01,E20、I20、…”と、アドレス管理表333のレコード“I20,E20,E01、I01、…”とが設定されているので、端末320及び323がIPパケットを送受することができる。
同様に、アドレス管理表331の上から6行目のレコード“I01,E01,E25、I25、…”と、アドレス管理表334のレコード“I25,E25,E01、I01、…”とが設定されているので、端末320及び325がIPパケットを送受することができる。同様に、アドレス管理表331の上から7行目のレコード“I01,E01,E28、I28、…”と、アドレス管理表335のレコード“I28,E28,E01、I01、…”とが設定されているので、端末320及び328がIPパケットを送受することができる。上述のようになっているので、端末320が端末323や端末327とIPパケットを送受して情報交換して、例えば送信端末を端末320から端末327へ切り替えることができる。また、端末322及び325は端末320と情報交換できる。
<<まとめ>>
IP網は2以上の網ノード装置を含み、網ノード装置にマルチキャストIPパケットをカプセル化し、逆カプセル化するために用いるアドレス管理表を設定し、IP網内部のルータにマルチキャストIPパケットを転送するために用いる経路表を設定しておき、送信者1はIP網内においてマルチキャストアドレスM1を用いてTV会議用のマルチメディアデータ(音声、動画像など)を送信し、複数の受信者はIP網内においてマルチキャストアドレスM1を用いてマルチメディアデータを受信する。また、送信者2はIP網内においてマルチキャストアドレスM2を用いてマルチメディアデータを送信し、複数の受信者はIP網内においてマルチキャストアドレスM2を用いてマルチメディアデータを受信するようになっている。網ノード装置内のアドレス管理表によりIPパケットがカプセル化されてIP網内を転送され、終端の網ノード装置において逆カプセル化されるようにして、TV会議のためのIPパケットを用いた通信を行う。端末320は他の端末とIPパケットを交換し、送信権の切り替えなどのために情報交換を行うことができる。TV会議には3者以上が参加することができる。

4.IP網とPSTNとを接続する中継ゲートウェイの構成方法を示す第4実施例:
本実施例は実施例1の中継ゲートウェイ106(図1内)の具体例を示すものであり、先行特許2の実施例13の中継ゲートウェイ(図197等)を詳細化したものに相当する。図27を参照して説明する。
400は中継ゲートウェイ、401は中継制御部、402は音声制御部、403は情報回線、404はPSTN側の共通線信号方式による制御通信回線、405は制御IP通信回線、406はPSTN側の音声通信回線、407は音声IP通信回線、408はアドレス接続表、409はGWアドレス管理表、410は信号局アドレス管理表、411はメディアパス接続表である。中継ゲートウェイ400は実施例1の図1に示す中継ゲートウェイ106に相当し、中継制御部401は中継制御部107、音声制御部402は音声制御部108に相当する。400乃至411で示した中継ゲートウェイ、中継制御部、音声制御部、情報回線、PSTN側の制御通信回線、制御IP通信回線、PSTN側の音声通信回線、音声IP通信回線、アドレス接続表、GWアドレス管理表、信号局アドレス管理表、メディアパス接続表はそれぞれ先行特許2の実施例13及び14において開示されている。
415(図27)はゲートウェイMIB管理部、416は回線接続制御部、417は回線番号管理表、418は制御IP通信回線インタフェース、419はPSTN制御回線インタフェース、420は音声呼制御部、421は音声通話路部、422はメディアパス管理部、423は呼情報管理部、424はMIB管理部、425乃至426はチャネル状態情報部、428はチャネルMIB管理部、429はチャネル情報管理、430は音声IP通信回線インタフェース、431は変換部、432はPSTN音声通信回線インタフェースである。
実施例1の中継ゲートウェイ106(図1)の要素は、本実施例の中継ゲートウェイ400(図27)の要素と、次のように対応させることができる。即ち、中継制御部107は中継制御部401に対応し、音声制御部108は音声制御部402に対応し、IP転送網100内部の制御通信回線112は制御IP通信回線405に対応し、IP転送網100内部の音声通信回線114−1は音声IP通信回線407に対応し、移動通信網101側の共通線信号方式による制御通信回線131はPSTN側の共通線信号方式による制御通信回線404に対応し、動通信網101側の音声通信回線133はPSTN側の共通線信号方式による音声通信回線406に対応する。ここで、移動通信網の共通線信号方式によるNNIと、PSTNの共通線信号方式によるNNIとは本質的な差異がないことは公知である。同様にして、中継ゲートウェイ155(図12)は、本実施例の中継ゲートウェイ400(図27)と対応させることができる。
ゲートウェイMIB管理部415はゲートウェイ全体の動作状況を管理し、回線接続制御部416は呼制御が正常に動作しているかを管理し、回線番号管理表417はIP網内部の電話呼別の回線番号を保持し、制御IP通信回線インタフェース418はIPパケット送受信を管理し、PSTN制御回線インタフェース419はPSTNとの信号ユニット送受信を管理する。音声呼制御部420(図27)は音声呼の転送経路及び通話チャネルのリソースを管理し、音声通話路部421は音声が通話する部分であり、メディアパス管理部422はメディアパス接続表を管理し、呼情報管理部423は呼情報を記録し、MIB管理部424は音声呼制御部の動作状況を管理し、チャネル状態情報部425乃至426はPSTN音声通信回線406内の音声チャネルの使用中と空き状況を管理する。また、チャネルMIB管理部428はPSTN音声通信回線406内の音声チャネルリソース状態を把握し、チャネル情報管理429は音声通話路ブロック内のチャネル状態を監視し、音声IP通信回線インタフェース430はIPパケットを送受信し、変換部431はIPパケット内部のディジタル音声とPSTN通信回線内を転送される音声ブロックとの変換(符号変換やフレーム形式の変換)、揺らぎ制御などを行い、音声PSTN通信回線インタフェース432はPSTN回線を転送され音声フレームを送受する。
<<バリエーション>>
図28を参照して中継ゲートウェイの他の実施例を説明する。450は中継ゲートウェイ、451は中継制御部、452乃至454は音声制御部、455は情報回線、456はPSTN側の共通線信号方式による制御通信回線、457は制御IP通信回線、458乃至460はPSTN側の音声通信回線、461乃至463は音声IP通信回線である。
第1実施例の中継ゲートウェイ106(図1)の要素は、中継ゲートウェイ450(図28)の要素と、次のように対応させることができる。即ち、中継制御部107は中継制御部451に対応し、音声制御部108は音声制御部452乃至454に対応し、制御通信回線112は制御IP通信回線457に対応し、音声通信回線114−1は音声IP通信回線461乃至463に対応し、制御通信回線131はPSTN側の制御通信回線456に対応し、音声通信回線133はPSTN側の音声通信回線458乃至460に対応する。
中継制御部451は図27の中継制御部401と同一の機能を含むと共に、情報回線455を経由して、音声制御部452乃至454のいずれとも情報交換することができる。音声制御部452乃至454はいずれも図27の音声制御部402と同一の機能を有しており、物理的に分離した複数の基盤に実装することができる。情報回線455は、例えばイーサネット(登録商標)分岐回線により構成しCSMA/CD方式による競合制御により実現する。音声通信回線458乃至460は例えばISDNの論理通信回線(B+23Dなど)を用いることができる。音声IP通信回線461乃至463は、異なるルータの入出力回線端子に接続することができる。
<<まとめ>>
第1実施例の中継ゲートウェイ(図1の106)等の具体化である。中継ゲートウェイ400(図27)は、共通線信号方式に基づくPSTN乃至移動通信網のNNIインタフェースを有する通信回線と、IP網内の共通線信号方式に基づくNNIインタフェースを有する通信回線とを有し、中継制御部及び音声制御部とを含み、第1実施例に開示したIP網を用いた端末間通信接続制御方法を実施するために用いる。中継ゲートウェイ450(図28)は、音声制御部は複数の基盤452,453,454に分けて実装できる。NNIインタフェースを有する通信回線は、制御回線インタフェースを有する通信回線と音声通信回線とに分けることができる。

5.外部アドレスの全部又は一部を内部パケットのアドレス域に設定する第5実施例:
外部アドレスの全部又は一部を内部パケットのアドレス域に設定して内部パケットを形成する端末間通信接続制御方法を説明する。
図29において、500はIP網、501乃至504は網ノード装置、505乃至508はルータ、509及び510はLAN、511及び512はLAN内部の端末であり、端末511はIPアドレスEA1を、端末512はIPアドレスEA2をそれぞれ付与されている。網ノード装置やルータは通信回線により直接に接続され、又はルータを経由して間接的に接続されている。論理通信回線513と網ノード装置501との接点にある論理端子514には内部アドレスPが付与されており、論理通信回線515と網ノード装置502との接点にある論理端子516には内部アドレスQが付与されている。端末511から送信され、送信元アドレスEA1、宛先アドレスEA2であるIPパケット520は網ノード装置501に到達すると、後述する方法によりアドレス管理表521の内部のレコードが用いられて内部パケット523となり、内部パケット523は網ノード装置501から送出され、通信回線及びルータ505、506、507を経由して網ノード装置502に到達する。網ノード装置502に到達した内部パケット523から外部パケット524が復元される。外部パケット524は論理通信回線515を経て、IPアドレスEA2である端末512に到達する。外部パケット524は外部パケット520と同一内容である。
次に外部パケットから内部パケットを形成し、内部パケットから外部パケットを復元する方法を説明するが、本実施例では外部パケットをRFC791により規定されるIPパケット(IPv4:アドレス長が32ビットであるパケット)とし、内部パケットをRFC1332に規定されるIPパケット(IPv6:アドレス長が128ビットであるパケット)により説明するが、パケットの形式やアドレス長が異なっても本実施例に示される本発明の本質は変わらない。例えば、外部IPパケットとしてIPv6を採用して本発明を実施できる。外部IPパケット520(図29)は、入力した論理端子514に付与されている内部アドレスPであるレコードがアドレス管理表521の内部のレコードとして存在するかを調べ、本ケースではアドレス管理表521の1行目のレコード及び2行目のレコードが存在し、次に入力した外部IPパケット520の宛先IPアドレスEA2と、第1行目のレコードの宛先IPアドレスマスクMK2とのAND演算(論理積)を行い、結果が第1行目のレコードに記載されている宛先アドレスEA2xと一致するかを、下記(1)式に従って調べる。

IF(“EA2”AND“MK2”=“EA2x”) …(1)

同様に、第2行目のレコードについて、下記(2)式に従って調べる。

IF(“EA2”AND“MK3”=“EA3y”) …(2)

本ケースでは上記(1)式が成立する。
次に、入力した外部IPパケット520の送信元IPアドレスEA1と、第1行目のレコードの送信元IPアドレスマスクMK1xとのAND演算を行い、結果が第1行目のレコードに存在する宛先アドレスEA1xと一致するかを、下記(3)式に従って調べる。

IF(“EA1”AND“MK1x”=“EA1x”) …(3)

本ケースでは上記(3)式が成立する。
第1行目のレコードについて、前記(1)式及び(3)式が成立したことから、第1行目のレコード内に記載される宛先内部アドレスQが選択される。このようにして内部パケットを形成するための内部アドレスP及びQが確定する。なお、外部アドレスEA2及びEA1の一部を比較するときは、マスクMK2及びMK1xの比較したい範囲内のビットを“1”とし、比較対象から除く範囲内のビットは“0”とすれば良い。後述するように、内部アドレスの一部の領域に外部アドレスを設定するとき、外部アドレスを設定するための内部アドレス領域を、アドレス管理表521のレコードから予め省略しておくこともできる。
図30において、記号“X”は32ビット長のアドレス領域526を表わし、記号“P”は128ビット長のアドレス領域527を表わす。図31は、外部IPパケット530を内部パケット531のペイロード部分533に格納し、更に外部IPパケット530の送信元アドレスXと宛先アドレスYとを、内部パケット531のヘッダ拡張領域536に格納することを表わす。ヘッダ535には、内部送信元アドレスP(537)と内部宛先アドレスQ(538)とが格納されている。図32は、外部IPパケット540のペイロード546を内部パケット541のペイロード543の一部548に格納し、外部IPパケット540のヘッダ544から送信元アドレスXと宛先アドレスYとを除いて、内部パケット541のペイロード543の一部547へ格納し、更に外部IPパケット540の送信元アドレスXと宛先アドレスYとを、内部パケット541のヘッダ拡張領域545に格納する。ヘッダ549には、内部送信元アドレスPと内部宛先アドレスQとが格納されている。
図33は、外部IPパケット550を内部パケット551のペイロード553に格納し、内部パケット551のヘッダ552内の内部送信元アドレスP(555)と内部宛先アドレスQ(556)とが格納されている。外部IPパケット550の送信元アドレスXを内部送信元アドレスP(555)の内部に格納し、外部IPパケット550の宛先アドレスYを内部宛先アドレスQ(556)の内部に格納することを表わす。図34において、記号“X”は32ビット長のアドレス領域560を表わし、記号“P”は128ビット長のアドレス領域561を表わしている。アドレス領域560を2つの部分“a”と“b”とに分け、1つの部分aをアドレス領域561内の一部の領域a(562)に格納し、他の部分bをアドレス領域561内の一部の領域b(563)に格納することを表わす。なお、アドレス領域560を3以上に分け、上述と同様の方法によりアドレス領域561の内部に格納しても良い。図35は、アドレス領域565の一部xを、アドレス領域566の内部に格納することを表わす。
図36は、外部IPパケット570を内部パケット571のペイロード573に格納し、外部IPパケット570の送信元アドレスXの一部xと宛先アドレスYの一部yとを、内部パケット571のヘッダ拡張領域575に格納することを表わす。ヘッダ572内部には、内部送信元アドレスP(576)と内部宛先アドレスQ(577)とが格納されている。
図37は、外部IPパケット580を内部パケット581のペイロード583に格納し、内部パケット581のヘッダ582に内部パケットの送信元アドレスPと内部宛先アドレスQとが格納されている。外部IPパケット580の送信元アドレスXの一部xを内部送信元アドレスP(584)の内部に格納し、外部IPパケット580の宛先アドレスYの一部yを内部送信元アドレスQ(585)の内部に格納することを表わす。
アドレス管理表521及び522内のレコードを複数設定することができ、外部IPパケット内の外部宛先アドレスを変更することにより、内部パケットの転送先を変更できるようになっている。
<<まとめ>>
IP網は2以上の網ノード装置を含む。外部IPパケットが入側の網ノード装置において内部パケットに変換されてIP網内部を転送され、出側の網ノード装置において内部パケットから外部IPパケットが復元されるようになっており、入側網ノード装置内のアドレス管理表のレコードの管理の基に、外部IPパケット内に設定されている外部アドレスの全部又は一部が内部パケットのアドレス域に設定されるようになっている。アドレス管理表内のレコードを複数設定することができ、外部IPパケット内の外部宛先アドレスを変更することにより、内部パケットの転送先を変更できるようになっている。また、アドレス管理表は少なくとも外部IPパケットの端末アドレス関連情報、つまり宛先アドレスとアドレスマスクを登録情報として含んでおり、端末アドレスがアドレス管理表に未登録である端末の通信を排除するようにしてIP通信の情報安全性を高めている。

6.外部アドレスの全部又は一部を内部フレームに設定する第6実施例:
第5実施例のケースでは内部パケットのアドレスとして、送信元内部アドレスと宛先内部アドレスの2つの内部アドレスが存在した。本実施例では内部パケットを内部フレームと呼び、内部フレームが宛先内部アドレスを含み、送信元内部アドレスを含まない点において第5実施例と異なり、外部アドレスの全部又は一部を内部フレーム内部に設定して内部フレームを形成する。内部フレームは通信機能層の3層未満であり、例えば通信2層乃至2.5層に相当する。内部フレームとして規定されるアドレス長が短いときは、これらフレームに拡張領域や拡張ヘッダを設け、宛先外部アドレス及び送信元外部アドレスを格納する。宛先内部アドレスのみを含む内部フレームとしては光フレームやMPLSフレームがある。
図38において、600はIP網、601乃至604は網ノード装置、605乃至608はルータ、609及び610はLAN、611及び612はLAN内部の端末であり、端末611はIPアドレスEA1を、端末612はIPアドレスEA2をそれぞれ付与されている。網ノード装置やルータは通信回線により直接に接続され、又はルータを経由して間接的に接続されている。論理通信回線613と網ノード装置601との接点にある論理端子614には内部アドレスPが付与されており、論理通信回線615と網ノード装置602との接点にある論理端子616には内部アドレスQが付与されている。端末611から送信され、送信元アドレスEA1、宛先アドレスEA2であるIPパケット620は網ノード装置601に到達すると、後述する方法によりアドレス管理表621の内部のレコードが用いられて内部フレーム623となり、内部フレーム623は網ノード装置601から送出され、通信回線及びルータ605、606、607を経由して網ノード装置602に到達する。網ノード装置602に到達した内部フレーム623から外部パケット624が復元される。外部パケット624は論理通信回線615を経て、IPアドレスEA2である端末612に到達する。外部パケット624は外部パケット620と同一内容である。
次に、外部パケットから内部フレームを形成し、内部フレームから外部パケットを復元する方法を説明するが、本実施例では、外部パケットをIPv4やIPv6により規定されるIPパケットにより説明するが、パケットの形式やアドレス長が異なっても本実施例に示される発明の本質は変わらない。例えば外部パケットとしてIPv6を採用できる。外部IPパケット620は入力した論理端子614に付与されている内部アドレスPであるレコードが、アドレス管理表621の内部のレコードとして存在するか否かを調べる。本ケースでは、アドレス管理表621の1行目のレコードと2行目のレコードとが対応し、入力した外部IPパケット620の宛先IPアドレスEA2と、第1行目のレコードの宛先IPアドレスマスクMK2とのAND演算(論理積)を行い、結果が第1行目のレコード内部にある宛先アドレスEA2xと一致するか否かを、下記(4)式に従って調べる。

IF(“EA2”AND“MK2”=“EA2x”) …(4)

同様に第2行目のレコードについて、下記(5)式に従って調べる。

IF(“EA2”AND“MK3”=“EA3y”) …(5)

本ケースでは上記(4)式が成立する。
次に、入力した外部IPパケット620の送信元IPアドレスEA1と、第1行目のレコードの送信元IPアドレスマスクMK1とのAND演算を行い、結果が第1行目のレコードに存在する宛先アドレスEA1xと一致するか否かを、下記(6)式に従って調べる。

IF(“EA1”AND“MK1x”=“EA1x”) …(6)

本ケースでは上記(6)式が成立する。第1行目のレコードについて上記(4)式及び(6)式が成立したことから、第1行目のレコードに記載される宛先内部アドレス“Q”が選択される。このようにして、内部フレームを形成するための内部アドレス“P”と“Q”とが確定する。なお、外部アドレスEA2及びEA1の一部を比較するときは、マスクMK2x及びMK1xの比較したい範囲内のビットを“1”とし、比較対象から除く範囲内のビットは“0”とすれば良い。なお、後述するように内部フレームを形成するとき、内部アドレスの一部の領域に外部アドレスを設定するので、外部アドレスを設定する範囲の内部アドレス領域をアドレス管理表621のレコードから予め省略しておくこともできる。
図39において、記号“X”はIPパケットのアドレス領域626表わし、記号“P”は内部フレームのアドレス領域627を表わす。図40は、外部IPパケット630を内部フレーム631のペイロード部分633に格納し、更に外部IPパケット630の送信元アドレスXと宛先アドレスYとを、内部フレーム631のヘッダ632内のヘッダ636の拡張領域635に格納することを表わす。内部フレームのヘッダ632には内部宛先アドレスQが格納されている。
図41は、外部IPパケット640を内部フレーム641に格納する他の方法を示しており、外部IPパケット640のうち、送信元アドレスXと宛先アドレスYとを除いた外部IPパケットの内容は、内部フレーム641のペイロード部分643に格納する。内部フレームのペイロードの一部647には、外部IPパケット640の送信元アドレスXと宛先アドレスYとは含まれていない。内部フレームのヘッダ648内部は、内部宛先アドレスQが格納されている。図42は、外部IPパケット650を内部フレーム6451に格納する他の方法を示しており、外部IPパケット650を内部フレーム651のペイロード部分653に格納する。外部アドレスXの一部xと外部アドレスYの一部yとを、内部フレーム641のヘッダ656の拡張領域655に格納する。内部フレームのヘッダ658には内部宛先アドレスQが格納されている。
<<まとめ>>
IP網は2以上の網ノード装置を含む。外部IPパケットが、入側の網ノード装置において内部パケットに変換されてIP網内部を転送され、出側の網ノード装置において、内部パケットから外部IPパケットが復元されるようになっており、内部フレームは宛先内部アドレスを含み送信元内部アドレスを含まない。また、入側網ノード装置内のアドレス管理表のレコードの管理の基に、外部IPパケット内に設定されている外部アドレスの全部又は一部が内部パケットのアドレス域に設定されるようになっている。また、アドレス管理表は少なくとも外部IPパケットの端末アドレス関連情報、つまり宛先アドレスとアドレスマスクを登録情報として含んでおり、端末アドレスがアドレス管理表に未登録である端末の通信を排除するようにしてIP通信の情報安全性を高めている。

7.IP網内の網ノード装置の各種機能を示す第7実施例:
本実施例は、第1実施例の網ノード装置105(図1)や第2実施例の網ノード装置231(図17)の機能や構成に関する。
図43において、通信網700−1は網ノード装置700−2乃至700−4を含み、網ノード装置700−2及び700−3は端末間通信接続制御に関する各種の制御レコードの集合から成る装置制御表700−5及び700−6を含み、端末700−7から送出された外部パケット700−8は、外部通信回線700−9の終端の論理端子700−10を経て網ノード装置700−2に入力し、発信側の網ノード装置700−2において内部パケット700−11に変換され、内部パケット700−11は、内部通信回線700−12乃至700−13を経由して着信側の網ノード装置700−3に到達し、網ノード装置700−3において外部パケットが復元され、復元された外部パケット700−14が、論理端子700−15及び外部通信回線700−16を経て宛先端末700−17に到達するようになっている。装置制御表700−5及び700−6共、外部パケットを内部パケットに変換するとき及び内部パケットを外部パケットに変換するときに用いられる。また、網ノード装置700−2乃至700−3はパケットフィルタ機能を有すること、マルチキャスト制御において宛先アドレス及びポート番号を変換する機能(以降、「マルチキャスト受信者アドレス変換機能」又は「マルチキャストNAT機能」という)を有することが特徴であり、パケットフィルタ機能は、外部パケットを内部パケットに変換するときに装置制御表の管理に従い、外部パケットを網ノード装置内を通過させるか、又は通過させないかを選択する。内部パケットから外部パケットを復元するときも同様であり、装置制御表の管理に従い、網ノード装置を通過させるか又は通過させないかを選択する。
上記通信網により転送される外部パケットはIPv4パケット、IPv6パケット、イーサネットフレーム(Ethernet(登録商標) Frame)などであり、内部パケットはIPv4パケット、IPv6パケット、イーサネットフレーム、拡張イーサネットフレーム、MPLSフレーム、HDLCフレーム、拡張タグ付き外部パケットなどに適用できる。更に、本実施例では、外部パケット及び内部パケットを次のように定めて用いることができる。即ち、外部パケット及び内部パケットは、通信回線を転送されるビット系列値から成るデータブロックとし、宛先アドレス及びソースアドレスを含むようにする。内部パケットはソースアドレスを含まないことも可能である。また、内部パケットは外部パケットを含められるようにする。外部パケットは、端末内部のアプリケーションプログラムや端末に接続する機器(電話機やプリンタ等)を識別するために用いるソースポート番号と宛先ポート番号を保持する領域とを有する。或いは、外部パケット内のペイロード部分に置くTCP乃至UDPセグメント内にソースポート番号と宛先ポート番号とを含むようにしても良い。
次に、通信網700−1をIP網とし、外部パケット及び内部パケットともIPv4の実施例を説明し、他のパケット形式や通信網については本実施例の後半に説明する。
<<IPv4パケットを転送するIP網>>
図44において、701はIP網、702及び703は網ノード装置、704−1及び722は装置制御表、705及び706はIPパケットの送受機能を有する端末である。端末705には外部アドレスEA1が付与され、端末706には外部アドレスEA2が付与されており、通信回線707と網ノード装置703との接点である論理端子713には内部アドレスIA1が付与されており、通信回線708と網ノード装置702との接点である論理端子704−2には内部アドレスIA2が付与されている。端末705から送出された外部IPパケット710は、通信回線707を経由して、論理端子713を経て網ノード装置703に入力する。網ノード装置703は情報処理機構721(図45)及び装置制御表722を用いて、外部IPパケット710を内部パケット711(図44)に変換して内部通信回線718へ送出する。内部パケット711はIP網701内部を転送され、内部通信回線719を経由して、内部パケット711の宛先アドレスIA2を付与されている論理端子704−2を含む網ノード装置702に到達する。網ノード装置702は、その内部に含む情報処理機構及び装置制御表を用いて内部パケット711から外部パケット712を復元し、論理端子704−2を経由して通信回線708に送出し、外部パケット712は端末706に到達する。
図45は、網ノード装置703(図44、図45)と、第2実施例(図17)や先行特許2において示されている網ノード装置との関連を説明するための図である。ルータ724、サーバ725乃至727は、通信回線728及び729を介して網ノード装置703に接続されており、IP網701内部の制御回線715はルータ724に接続されている。終端ゲートウェイ702−1は、例えば本発明の第2実施例(図17)の終端ゲートウェイ223−1に相当し、サーバ725及び726は、終端ゲートウェイ223−1内部のサーバ、“TES”(電話管理サーバ227)や“TNS”(電話番号サーバ227−1)に相当する。なお、713は外部通信回線に接続するので外部論理端子といい、714は内部通信回線に接続するので内部論理端子ということができる。
更に、サーバ725乃至727は、先願特許において電話管理サーバや電話番号サーバ(先願出願の第13実施例の図197)に相当する。733はマルチキャスト制御に用いる溢れ回線であり、マルチキャストデータ受信者が返信するIPパケットを受信者側の網ノード装置で回収する機能を有する(例えば先願出願の第17実施例の図311)。なお、先行特許2において、702−1をカプセル機能付き終端ゲートウェイ又は終端ゲートウェイと呼称しているが、本発明では「終端ゲートウェイ」という。
<<網ノード装置の機能>>
網ノード装置703は装置制御表722(図45)を用いて、次の5つの機能を実施することができる。第1の機能として、外部IPパケットを内部パケットに変換(以下、「カプセル化」ともいう)すると共に、内部パケットから外部IPパケットを復元(以下、「逆カプセル化」ともいう)する。第2の機能は、パケットフィルタ機能である。つまり、装置制御表において規定する一定の選択方法により外部IPパケットと内部パケットとの間で一方から他方への変換を抑止したり、抑止しないようにする。言い換えると、外部パケット又は内部パケットを網ノード装置で通過許可するか又は通過許可しないようにする。パケットフィルタ機能は、プロトコルフィルタ機能とポートフィルタ機能とに分けられる。また、第3の機能として、IP網の外部から入力した外部IPパケットをIP網の内部に発信する優先順位を制御し、IP網内部から着信した内部パケットをIP網の外部に送出する優先順位を制御する。
更に、第4の機能は2つに分けられ、その第1(マルチキャスト制御1)として、マルチキャスト宛先アドレスを有するIPパケットを複数の宛先へ送出し、マルチキャストデータ送信元(マルチキャストデータソース)に向かう逆方向のIPパケットを検出したときは、このIPパケットを溢れ回線へ転送することができる。第4の機能の第2(マルチキャスト制御2)として、マルチキャスト制御における宛先アドレス変換機能(マルチキャスト受信者アドレス変換機能)であり、着信側の網ノード装置から受信側端末の個別のIPアドレスとポート番号に変換して復元したIPパケットを送信する。第5の機能として、外部IPパケットのペイロード部分に電子署名を付与した後に内部パケットに変換し、内部パケットから復元した外部パケットのペイロード部分に電子署名を付与することができる。上記5つの機能は、装置制御表722の内部に設定する複数の通信レコードや各種の制御レコードを用いて実施する。
<<装置制御表とアドレス管理表との関係>>
本実施例において用いる装置制御表は、IPパケットのカプセル化と逆カプセル化を管理する点において先行特許の変換表の機能を含み、同様に先行特許2及び本発明の他の実施例おいて用いるアドレス管理表の機能を含んでいる。
<<通信レコードの形式>>
738(図46)は、網ノード装置の主要機能を管理するための通信レコードの形式を示しており、この項目の名称は、左側から“ISA”、“IRA”、“NSA”、“NDA”、“MSA”、“MDA”、“IFI”、“IFE”、“ID”、“CTL”、“PTR”である。項目ISAは内部発信IPアドレス、項目IRAは内部着信IPアドレス、項目NSA はネットワークソースアドレス、項目NDAはネットワーク宛先アドレス、項目MSAはソースIPアドレスマスク、項目MDAは宛先IPアドレスマスク、項目IFIは内部論理端子識別子、項目IFEは外部論理端子識別子、項目IDはレコードID、項目CTLはレコード制御情報、項目PTRは副表へのポインタである。
738X(図46)は通信レコードの他の形式を示しており、論理端子識別子“PinID”を最左端に含み、他の項目は738と同一である。論理端子識別子を用いて、通信レコード内の内部アドレス“ISA”の検索時間を短縮化に役立てる。本実施例において、通信レコードの形式は738により説明するが、738Xの形式も同様に実施できる。
図47は、通信レコードの内容をプログラム言語Cにより表現した例であり、通信レコードの各項目“ISA”、“IRA”、“NSA”、“NDA”、“MSA”、“MDA”、“IFI”、“IFE”、“ID”、“CTL”、“PTR”を表わしている。制御項目CTLの内部は、その左からビット位置を示すビット位置“00”、“01”、・・・、“31”を付与しており、ビット位置“00”は当該通信レコードの有効性を示し、ビット位置“01”乃至“04”はプロトコルフィルタ機能の具体的方法を示し、ビット位置“05”乃至“08”はポートフィルタ機能の具体的方法を示している。また、ビット位置“09”は優先制御を実施するか否かを示し、ビット位置“10”はマルチキャスト制御1を実施するか否かを示し、ビット位置“11”はマルチキャスト制御2を実施するか否かを示している。更に、ビット位置“12”は発信署名制御を実施するか否かを示し、ビット位置“13”は着信署名制御を実施するか否かを示し、ビット位置“14” 乃至“30”は未定義領域であり、ビット位置“31”はレコードメモリ保護制御を実施するか否かを示している。
<<第1の機能:カプセル化と逆カプセル化の機能>>
第1の機能は先行特許によるIPカプセル化と逆カプセル化と同様であり、装置制御表722−1(図48)と図49及び図50の流れ図とを参照して説明する。
外部IPパケット710(図44)のソースIPアドレスは“EA1”、宛先IPアドレスは“EA2”であり、内部アドレスIA1が付与された論理端子713を経由して網ノード装置703に入力する(図49のステップ740−1)。情報処理機構721は外部IPパケット710を識別し、前記取得した内部アドレスIA1を有する通信レコードが装置制御表722の内部に存在するか否かを調べる(ステップ740−2)。このケースでは、装置制御表722−1(図48)の第2行目のレコードの各項目が該当し(ステップ740−3)、左側から“IA1”、“IA2”、“NSA1”、“NDA2”、“MSA1”、“MDA2”、“IF714”、“IF713”、“ID1”、“CTL1”,“PTR1”となっている。前記検出した第2行目のレコードの項目CTLのビット位置“00”の値が“1”のときは、レコードは無効であると判断し、他のレコードの処理を行う。なお、該当するレコードが全く検出できないときは、受け付けた外部パケット710は廃棄される。 前記検出したレコードの項目CTL1のビット位置“00”の値が“0”のときは、次に外部IPパケットの宛先アドレスEA2と前記レコードから取得した宛先マスクMDA2との1ビット対応のAND演算を行って、演算結果がネットワーク宛先アドレスNDA2と一致するか否かを調べる((7)式)。そして、演算結果が一致するケースである場合には、外部IPパケットのソースアドレスEA1と前記レコードから取得した宛先マスクMSA1との1ビット対応のAND演算を行って、演算結果がネットワークソースアドレスNSA1と一致するか否かを調べる((8)式)。以上の手順は図49のステップ740−4に示される。

IF(“EA2”)AND(“MDA2”)=“NDA2” …(7)
IF(“EA1”)AND(“MSA1”)=“NSA1” …(8)

例えば宛先IPアドレスEA2の値が”192.3.4.5”であり、宛先マスクMDA2の値が”255.255.255.0”、宛先アドレスNDA2の値が”192.3.4.0”であると上記(7)式が成立する。更に、宛先IPアドレスEA2の値が”192.3.4.1”から”192.3.4.255”の範囲のケースでは上記(7)式が成立するので、通信レコードの総数を減らすのに役立つ。上記(8)式についても上述と同様の原理により、通信レコードの総数を減らすのに役立つ。
更に、“MDA2”、“NDA2”,“MSA1”、“NSA1”,のすべての値を“0.0.0.0”として用いることもできる。このようにすると、IPアドレス“EA2”,“EA1”の値に関わらず、式(7)及び式(8)は無条件に成立する。この効果として、外部IPパケットの宛先アドレス“EA2”、ソースアドレス“EA1”に関係なく、外部IPパケットを内部パケットにカプセル化するので、IP網701内で仮想専用線が実現できる。
更に、“MDA2”及び“MSA1”の値を共に“255.255.255.255”とし、“NDA2”の値を外部IPパケットの宛先IPアドレス“EA2”とし、“NSA1”の値を外部IPパケットのソースIPアドレス“EA1”として用いることもできる。このようにすると、(7)式及び(8)式は無条件に成立するので、ソースIPアドレス“EA1”と宛先IPアドレス“EA2”とを1つに限定すること、つまりIPアドレス“EA1”を有する端末とIPアドレス“EA2”を有する端末との間の通信を行うレコードとして用いることができる。先行特許の変換表のレコードは、マスクの値を“255.255.255.255”とした前記形態となっている。
前記(7)式及び(8)式が共に成立するときは、レコードの第2番目の項目である宛先内部アドレスIA2を宛先アドレスとし、内部アドレスIA1をソースアドレスとする内部パケット711を形成し(ステップS740−7)、レコードの7番目の項目である内部論理端子インタフェースIF714により識別できる内部論理端子714を経由して、内部通信回線718へ送出する(ステップS740−10)。なお、上記手順において、図49に示すステップS740−5(パケットフィルタ制御)、ステップS740−6(署名付与)、ステップS740−8(発信優先制御)、ステップS740−9(マルチキャスト制御)はそれぞれ実施するか、実施しないかを選択できるオプションであり、上記手順では選択しない例としている。
前記送出された内部パケット711は、内部パケット711内部の宛先内部アドレスIA2が用いられてIP網701内部を転送され、網ノード装置702に到達する。網ノード装置702は、その内部に含む情報処理機構と装置制御表とを用いて内部パケット711から外部パケット712を復元し、復元した外部パケット712は論理端子704−2(図44)を経由して通信回線708に送出され、外部パケット712は端末706に到達する。
次に、端末706から端末705への外部IPパケットの転送について説明する。端末706から送出されたソース外部アドレスEA2、宛先外部アドレスEA1である外部IPパケットは通信回線708を伝送され、外部論理端子704−2を経由して網ノード装置702に入力し、内部パケットが形成されてIP網701の内部を転送され、内部ノード装置703へ到達する。内部パケットはそのペイロード部分に外部IPパケットを含んでいる。内部パケットの内部ソースアドレスIA2、内部宛先アドレスIA1である。
以降は図50を用いて説明する。内部パケットは内部論理端子714(図45)を経由して網ノード装置703に入力する(ステップS741−1)。網ノード装置703内部の情報処理機構721は、内部パケットの宛先内部アドレスIA1を有する通信レコードが装置制御表722−1の内部に存在するか否かを調べる(ステップS741−2)。このケースでは、装置制御表722−1の第2行目のレコードの各項目が該当する(ステップ741−3)。なお、該当するレコードが全く検出できないときは、受け付けた内部パケットは廃棄される。検出したレコードの項目CTLのビット位置“00”の値が“0”のときは、次に内部パケットのペイロードに含まれる外部IPパケットの宛先アドレスEA1と2行目のレコードから取得した宛先マスクMSA1との1ビット対応のAND演算を行って、演算結果がネットワークソースアドレスNSA1と一致するか否かを調べる((9)式)。そして、演算結果が一致するケースである場合、内部パケット内部に含まれる外部IPパケットのソースアドレスEA2と2行目のレコードから取得した宛先マスクMDA2との1ビット対応のAND演算を行って、その演算結果がネットワーク宛先アドレスNDA2と一致するか否かを調べる((10)式)。

IF(“EA1”)AND(“MSA1”)=“NSA1” …(9)
IF(“EA2”)AND(“MDA2”)=“NDA2” …(10)

上記(9)式及び(10)式が共に成立するときは、内部パケットのペイロード部分から外部IPパケットを取り出し(外部IPパケットを復元し)、復元した外部パケットを、2行目の通信レコードの8番目の項目である外部論理端子インタフェースIF713により識別できる外部論理端子713を経由して、外部通信回線707へ送出する。復元した外部IPパケットは端末705へ到達する。なお、上記手順において、図50に示すステップS741−5(パケットフィルタ制御)は網ノード装置の第2の機能であり、ステップS741−6(署名付与)は網ノード装置の第5の機能であり、ステップS741−8(着信優先制御)は網ノード装置の第3の機能であり、ステップS741−9(マルチキャスト制御)は網ノード装置の第4の機能であり、それぞれ実施しないケースである。
<<主表と副表の関係>>
図51は、装置制御表の主表としての通信レコード742−1から、装置制御表の副表としての各種制御レコードを参照する方法を説明している。即ち、通信レコードの末尾のポインタ項目742−2が副表のフィルタ制御レコード742−3、副表の優先制御レコード742−4、副表のマルチキャスト制御レコード742−5、副表の署名制御レコード742−6の所在を示すポインタを格納している。それぞれの副表の使い方については後述する。なお、フィルタ制御レコードは、更にプロトコル制御レコードとポート制御レコードとに分離する例により説明するが、フィルタ制御レコードを、プロトコル制御レコードとポート制御レコードに分離しなくとも、本発明の本質は変わらない。
<<第2の機能その1:プロトコルフィルタ>>
第2のパケットフィルタ機能はプロトコルフィルタ機能とポートフィルタ機能に分け、フィルタ制御レコードはプロトコル制御レコードとポート制御レコードとに分けられる。プロトコルフィルタは、通信レコードの制御項目CTLの内部(図47内)のビット位置“01”乃至“04”により指定する4通りのプロトコルフィルタ(プロトコルフィルタ1乃至4)で成る。プロトコルフィルタ1乃至4を指定するプロトコル制御レコードの形式743(図52)は、(n+1)バイトの長さのレコードであり、各1バイトの(n+1)の項目から成る。最左の項目はこのレコードに記載するプロトコルの数を表わし、次のn個の項目はTCP/IP技術規定のプロトコル表現値(8ビット)をn個含んでいる。
プロトコルフィルタ1は、網ノード装置が外部IPパケットから形成した内部パケットをIP網内部へ発信許容するプロトコルを規定し(発信許容という)、例えば743−1は3つのプロトコル、即ちプロトコル番号“1”、“6”、“17”である外部IPパケットが網ノード装置を通過して内部パケットとして発信許可され、これ以外のプロトコル番号を有する外部IPパケットは廃棄される。プロトコルフィルタ2は、網ノード装置がIP網内から着信した内部IPパケットから復元した外部パケットをIP網外部へ送出許可する外部IPパケットのプロトコルを規定し(着信許容という)、例えば743−2は2つのプロトコル、即ちプロトコル番号“6”及び“17”である復元された外部IPパケットが網ノード装置から送出許可され、これ以外のプロトコル番号を有する外部IPパケットは廃棄される。
プロトコルフィルタ3は、網ノード装置が外部IPパケットから形成した内部パケットのIP網内部への発信を抑止するプロトコルを規定し(発信抑止という)、例えば743−3は2つのプロトコル、即ちプロトコル番号“8”及び“89”である外部パケットが廃棄され、これ以外のプロトコル番号を有する外部パケットは内部パケットに変換された後に発信される。プロトコルフィルタ4は、網ノード装置がIP網内から着信した内部IPパケットから復元された外部パケットの送出を抑止する外部IPパケットのプロトコルを規定し(着信抑止という)、例えば743−4は3つのプロトコル、即ちプロトコル番号“1”、“8”、“89”である復元した外部IPパケットは廃棄され、これ以外のプロトコル番号を有する外部IPパケットは網ノード装置を通過する。
通信レコードは、プロトコルフィルタ1とプロトコルフィルタ3とを同時に指定しないルールを採用するが、同時に指定したとき、プロトコルフィルタ1又はプロトコルフィルタ3の一方のみを指定するように網ノード装置の動作を定めることもできる。同様に通信レコードは、プロトコルフィルタ2とプロトコルフィルタ4とを同時に指定しないルールを採用するが、同時に指定したとき、プロトコルフィルタ2又はプロトコルフィルタ4の一方のみを指定するようにすることもできる。
<<第2の機能その2:ポートフィルタ>>
ポートフィルタは、通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“05”乃至“08”により指定する4通りのポートフィルタ(ポートフィルタ1乃至4)で成る。ポートフィルタ1乃至4を指定するポート制御レコードの形式744(図53)は、(2n+2)バイトの長さのレコードであり、各2バイト長の(n+1)項目から成る。最左の項目は、このレコードに記載するポート番号の数の2倍(2n)を表わし、次の2n個の項目はTCP/IP技術規定のポート表現値(16ビット)の区間を規定しており、ポート番号の下限値及びポート番号の上限値で成るn対を含んでいる。
ポートフィルタ1は、外部IPパケットから形成した内部パケットのペイロード部分にある外部IPパケットのソースポート番号(発信許容ソース(送信元)ポート番号)である内部パケットを発信許容すること、及び内部IPパケットから復元した外部パケットをIP網外部へ送出許可する外部IPパケットの宛先ポート番号(着信許容宛先ポート番号)を指定する。ソースポート番号と宛先ポート番号の切分けの原理は、発信時に用いるソースポート番号と着信時に用いる宛先ポート番号とは同一値であるとの、TCP通信におけるクライアントサーバモデルのルールに従っている。例えば744−1は3つのポート番号区間、即ちポート番号100から200まで、ポート番号500から600まで、ポート番号4000から5000までを指定している。このポート番号は、IP網内部へ発信する内部パケットのペイロード部分にある外部IPパケットのソースポート番号(発信許容ソースポート番号)、又は内部IPパケットから復元した外部パケットの宛先ポート番号(着信許容宛先ポート番号)である。指定条件以外のポート番号を有する外部IPパケットや内部パケットは、網ノード装置の通過を抑止される。ポートフィルタ2は、外部IPパケットから形成された内部パケットのペイロード部分にある外部IPパケットの宛先ポート番号(発信許容宛先ポート番号)である内部パケットを発信許容すること、及び内部IPパケットから復元した外部パケットをIP網外部へ送出許可する外部IPパケットのソースポート番号(着信許容ソースポート番号)を指定する。例えば744−2は2つのポート番号区間、即ちポート番号20から21まで、ポート番号80から80までを指定している。このポート番号は発信許容宛先ポート番号又は着信許容ソースポート番号である。指定条件以外のポート番号を有する外部IPパケットや内部パケットは網ノード装置の通過を抑止される。また、ポートフィルタ1とポートフィルタ2とを同じポート番号範囲で指定すると、これら2つの指定が共に有効となり、結果として発信時か着信時かを区別せず、また、ポート番号が宛先ポート番号であるかソースポート番号であるかを区別せず、共にパケットの通過が許容される。
ポートフィルタ3は、外部IPパケットから形成された内部パケットのペイロード部分にある外部IPパケットのソースポート番号(発信抑止ソースポート番号)である内部パケットを発信抑止すること、及び内部IPパケットから復元した外部パケットをIP網外部へ送出を抑止する外部IPパケットの宛先ポート番号(着信抑止宛先ポート番号)を指定する。例えば744−3は3つのポート番号区間、即ちポート番号25から30まで、ポート番号53から60まで、ポート番号80から80までを指定している。このポート番号は発信抑止ソースポート番号又は着信抑止宛先ポート番号である。指定条件以外のポート番号を有する外部IPパケットは抑止されずに内部パケットに変換されてIP網内部へ発信され、或いは復元された外部パケットとして外部通信回線へ送出される。
ポートフィルタ4は、網ノード装置が、外部IPパケットから形成した内部パケットのペイロード部分にある外部IPパケットの宛先ポート番号(発信抑止宛先ポート番号)である内部パケットの発信を抑止すること、及び内部IPパケットから復元した外部パケットをIP網外部への送出を抑止する外部IPパケットのソースポート番号(着信抑止ソースポート番号)を指定する。例えば744−4は3つのポート番号区間、即ちポート番号の25から25まで、ポート番号53から200まで、ポート番号12000から13000までを指定しており、このポート番号は発信抑止宛先ポート番号又は着信抑止ソースポート番号である。指定条件以外のポート番号を有する外部IPパケットは網ノード装置を通過する。また、ポートフィルタ3とポートフィルタ4とを共に指定すると、これら2つの指定が共に有効となり、結果として発信時か着信時かを区別せず、また、ポート番号が宛先ポート番号であるかソースポート番号であるかを区別せず、共にパケットの通過が抑止される。なお、ポートフィルタ1乃至ポートフィルタ4における外部IPパケットの通過が抑止される上記ケースにおいては、発信時にはステップS740−2(図49)から通信レコードの検索を再開し、着信時にはステップS741−2(図50)から通信レコードの検索を再開する。なお、プロトコルフィルタの許容と抑止の両指定は、許容のみ有効と定めることもできる。
IPアドレスは端末を特定し、ポート番号は端末内のアプリケーションプログラムや端末に接続する機器類を特定する。IPアドレスとポート番号の組をソケットと言う。ポートフィルタにより安全な端末間のソケット通信が可能となる。以上述べたプロトコルフィルタ乃至ポートフィルタの機能は、外部パケットから内部パケットを形成するときに実施されると共に(図49のステップ740−5)、内部パケットから外部パケットを復元するときに実施される(図50のステップ741−5)。
<<プロトコルフィルタとポートフィルタとの関係>>
プロトコルフィルタにおいて、ポート番号を含むTCPやUDPが指定されながら、ポートフィルタが指定されていないときの措置は適宜定めて用いる。例えばプロトコルフィルタ1(発信許容)を指定したときは、TCPやUDPの発信はポート番号の値を問わず発信許容し、プロトコルフィルタ2(着信許容)を指定したときは、TCPやUDPの発信はポート番号の値を問わず着信許容し、プロトコルフィルタ3(発信抑止)を指定したときは、TCPやUDPの発信はポート番号の値を問わず発信抑止し、プロトコルフィルタ4(着信抑止)を指定したときは、TCPやUDPの発信はポート番号の値を問わず着信抑止するように定める。
プロトコルフィルタとポートフィルタとが共に指定されたケースにおいて、プロトコルフィルタが適用されたIPパケットが抑止又は削除されると、ポートフィルタの適用対象とするIPパケットが存在しないと見なされる。また、ポートフィルタの指定は、適用対象とするIPパケットの上位プロトコルがTCPやUDPであるケースにおいてのみ有効とし、上位プロトコルがTCPやUDP以外のときIPパケットを削除するように定めることもできる。
更に、フィルタ制御レコードをプロトコル制御レコードとポート制御レコード分離しないケースとして、例えば発信時において、プロトコル番号の値17のみを許すと共に宛先ポート番号の値3000と80及びソースポート番号の値25を許し、着信時において、プロトコル番号の値17のみを許すと共に、ソースポート番号の値3000と80及び宛先ポート番号の値25を許す、というような条件を指定できるフィルタ制御レコードを定めて用いることもできる。
<<第3の機能:パケット優先制御>>
パケット優先制御は、通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“09”により指定する。ポート番号を指定して優先度“0”乃至“7”を付与するが、数字が大きくなる場合に優先度を大としている。
図54はパケット優先制御における全体の流れを説明しており、746はIP網、747−1乃至747−3は網ノード装置、748−1乃至748−5は端末である。外部IPパケット750−1が端末748−1から送出され、外部IPパケット750−2が端末748−2から送出され、外部IPパケット750−3及び750−4が端末748−3から送出され、これら4つの外部IPパケットがほぼ同時刻に網ノード装置747−1に到達する。網ノード装置747−1はその発信優先制御の機能により、内部IPパケット751−1、751−3、751−2の順に内部通信回線749−1へ送出し、内部IPパケット751−4を内部通信回線749−2へ送出している。ここで、内部IPパケット751−1乃至751−4は、それぞれ外部IPパケット750−1乃至750−4から形成されている。内部IPパケットが送出される発信優先順位は優先制御レコードを用いて内部通信回線毎に定められており、詳細は後述する。
次に、着信優先制御の流れを説明する。内部IPパケット751−6及び751−7が内部通信回線749−3を経由して網ノード装置747−2に着信し、内部IPパケット751−8及び751−9が内部通信回線749−4を経由して網ノード装置747−2に着信する。これら4つの内部IPパケットはほぼ同時刻に網ノード装置747−2に到達し、網ノード装置747−2は、その着信優先制御の機能により外部IPパケット752−8、752−7、752−9をこれらの順に外部通信回線753−1へ送出し、外部通信回線753−2へ外部IPパケット752−6を送出している。ここで、外部IPパケット752−6乃至752−9は、それぞれ内部IPパケット751−6乃至751−9から復元されている。外部IPパケットが送出される着信優先順位は優先制御レコードを用いて外部通信回線毎に定められており、詳細は後述する。
発信優先順位を定めるためのポート番号の指定方法として、優先制御タイプ0と優先制御タイプ1とを定める。タイプ0は発信時のソースポート番号と着信時の宛先ポート番号とを指定し、タイプ1は発信時の宛先ポート番号と着信時のソースポート番号とを指定する。ソースポート番号と宛先ポート番号の切分けの原理は、ソースポート番号と宛先ポート番号を切分けるTCP通信におけるクライアントサーバモデルのルールに従っている。
図55は優先制御レコード形式754−1を表わしており、当該レコードはフラグ、プロトコル及びポート番号を格納する3つの項目から成っている。図56は優先制御レコードをプログラム言語Cによりやや詳しく表わしている。フラグは8ビットであり、フラグのビット位置“0”はレコードが継続するか否かを示し、ビット位置“1”は優先度制御タイプ0又はタイプ1を区分し、ビット位置“2”乃至“4”は基本優先度を示し、ビット位置“5”乃至“7”は契約優先度を示している。
図57は他の優先制御表755を示しており、3つの優先制御レコードから成っている。第1行目の優先制御レコードは優先制御タイプ0であり、基本優先度は1、契約優先度は2、プロトコルは6(TCP)であり、ポート番号は“4096”の例である。第2行目の優先制御レコードは優先制御タイプ1であり、基本優先度は1、契約優先度は4、プロトコルは6(TCP)であり、ポート番号は“1024”の例である。第3行目の優先制御レコードは優先制御タイプ0であり、基本優先度は1、契約優先度は3、プロトコルは17(UDP)であり、ポート番号の指定は行わない例である。第3行目のフラグの継続ビットが“0”であるので、以降の第4行目の優先制御レコードは無い。
上述した優先制御のうち発信優先制御のときは、優先制御表755の指定により当該形成する内部パケットに付与する優先度が定められ(図49のステップ740−8)、着信優先制御のときは、優先制御表755の指定により復元される外部パケットに付与する優先度が定められる(図50のステップ741−8)。
<<第4の機能その1:マルチキャスト制御機能その1>>
マルチキャスト制御機能の第1機能は、通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“10”により指定し、本ケースにおいて当該制御項目CTLのビット位置“10”の値を“1”に設定しておく。図58において、757はIP網、758−1及び758−2は網ノード装置、759−1乃至759−5は端末である。
先ず発信時のマルチキャスト制御機能を説明する。マルチキャスト宛先を有する外部IPパケットが端末759−1から送出されて、通信回線を経由して網ノード装置758−1に到達し、図49に示す一連のステップS740−1乃至740−8を経てステップS740−9に到達する。すると、当該通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“10”の値が“1”に設定してあるので、網ノード装置758−1はMC制御レコード764−1(図59)を見て、内部論理端子識別子が“3”及び“4”であることを知る。そして、外部IPパケットからステップS740−7(図49)において形成した内部パケットを、内部論理端子識別子“3”により識別される内部通信回線760−3へ送出するよう指定し、内部論理端子識別子“4”により識別される内部通信回線760−4へ送出するように指定する。すると、ステップS740−10において、前記形成した内部パケットは内部通信回線760−3及び760−4へ送出される。なお、MC制御レコードの形式は、764−2に示すように内部論理端子識別子の数“n”と、n個の内部識別子IFI-j(j=1,2,…n)とを含む。バリエーションとして、内部論理端子識別子“3”を当該通信レコードの内部論理端子識別子IFIの内部に設定しておき、MC制御レコードには内部論理端子識別子“4”のみを設定して、前記内部論理端子識別子“3”及び“4”を用いるようにしても良い。また、制御項目CTLのビット位置“10”の値が“0”のケースにおいては、マルチキャスト制御機能は働かず、当該通信レコードの内部論理端子識別子IFIにより定まる内部通信回線に内部パケットが送出される。
次に着信時のマルチキャスト制御機能を説明する。マルチキャスト宛先を有する内部IPパケットがIP網757の内部を転送され、内部通信回線761を経由して網ノード装置758−2に到達し、図50に示す一連のステップS741−1乃至S741−8を経てステップS741−9に到達する。すると、当該通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“10”の値が“1”に設定してあるので、網ノード装置758−2はMC制御レコード764−3(図60)を見て、外部論理端子識別子が“3”、“4”、“5”であることを知る。そして、内部IPパケットからステップS741−7(図50)において復元した内部パケットを、外部論理端子識別子“3”により識別される外部通信回線762−3へ送出するよう指定し、外部論理端子識別子“4”により識別される外部通信回線762−4へ送出するように指定し、更に外部論理端子識別子“5”により識別される外部通信回線762−5へ送出するように指定する。すると、前記復元した内部パケットは、ステップS741−10において外部通信回線762−3乃至762−5へ送出される。
なお、外部論理端子識別子制御レコードの形式は、764−4に示すように外部論理端子識別子の数“n”と、n個の内部識別子IFE-j(j=1,2,・・n)とを含む。バリエーションとして、内部論理端子識別子“3”を当該通信レコードの外部論理端子識別子IFEの中に設定しておき、そこで設定した外部論理端子識別子“3”を用いるようにしても良い。また、制御項目CTLのビット位置“10”の値が“0”のケースにおいてはマルチキャスト制御機能は働かず、当該通信レコードの外部論理端子識別子IFEにより定まる外部通信回線に、復元した外部パケットが送出される。
<<溢れ回線制御>>
図58において、網ノード装置758−2から端末759−3乃至759−5へ転送されたIPパケットに含まれる宛先マルチキャストアドレス“MA”と同じアドレス“MA”を宛先アドレスとする外部IPパケットが、外部通信回線762−3乃至762−5から網ノード装置758−2に入力したとき、通信レコード764−5の内部論理端子識別子IFIの値が“0”に設定されていると(図61)、前記入力したマルチキャスト外部IPパケットは、網ノード装置758−2において内部パケットに形成されることなく、外部IPパケットの形態のまま溢れ通信回線762−2に転送される。
<<第4の機能その2:マルチキャスト制御機能その2>>
マルチキャスト制御の第2機能(マルチキャストにおける宛先アドレス変換機能、マルチキャストNAT機能)は、通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“11”により指定し(図47内)、本ケースにおいて当該制御項目CTLのビット位置“11”の値を“1”に設定しておく。
図62は、マルチキャスト制御の第2制御レコード765−1の形式を示しており、左の第1番目の項目は“n”、2番目の項目は“sub-1”、3番目の項目は“sub-2”、・・、第(n+1)番目の項目は“sub-n”である。第1番目は副項目の数を示し、第2番目から第(n+1)番目がn個の副項目を示している。765−2は副項目のより詳細な規定を示しており、“IFE−j”,“port-j”、“IP-j”となっており、外部論理端子識別子IFE−jである通信回線にIPアドレスIP-jの端末が接続されており、端末はポート番号“port-j”を用いてマルチキャストデータを受信することを表わしている。
図63において766−1はIP網、766−2及び766−3は網ノード装置、764−4乃至765−8は端末である。端末766−4のIPアドレスは“IP−x”、端末766−5乃至766−8のIPアドレスはそれぞれ“IP−1”、“IP−2”、“IP−3”、“IP−4”である。始めに端末766−4は送信元IPアドレス“IP−x”、送信元ポート番号“port-x”であり、宛先マルチキャストIPアドレス“M−IP”、宛先ポート番号“M−port”である外部IPパケット766−10を送出し(図66のステップS768−1)、外部IPパケット766−10は通信回線を経由して更に網ノード装置766−2を経由し、カプセル化機能が適用されて内部パケット766−11となる。内部パケット766−11の発信内部アドレスは“ISA1”、着信内部アドレスは“IM−IP”であり、内部パケット766−11のペイロード部分は外部IPパケット766−10である。このとき、内部パケット766−11はIP網766−1の内部通信回線を転送され(ステップS768−2)、網ノード装置766−3に到達し、図50に示す一連のステップS741−1乃至S741−8を経てステップS741−9に到達する。網ノード装置766−3内の装置制御表766−30(図65)の上から1行目の通信レコードが逆カプセル化に用いられる。ただし、当該通信レコード “IM−IP”、“ISA1”、“NSA30”、“NDA30”、“・・”である。第1行目の通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“11”の値は、“1”に設定してある。第2カプセル制御レコード766−23(図64)の左から第1番目の項目は“4”であるので、副項目は4つある。
第1の副項目766−24の“IFE−1”、“port−1”、“IP-1”の指定に従い、内部パケット766−11から宛先外部IPアドレスIP−1、宛先ポート番号port-1である外部パケット766−12を形成し、外部論理端子識別子IFE−1である通信回線766−9へ外部パケット766−12を送出する(図66のステップS768−5)。外部パケット766−12のソース外部IPアドレスは“M−IP”、ソースポート番号は“M−Portであり、ソースIPアドレスM−IPとソースポート番号M−Portは、内部パケット766−11のペイロード部分にある外部IPパケット766−10の宛先外部IPアドレスM−IP、宛先ポート番号M−Portを転記している。外部IPパケット766−12の宛先IPアドレスは、外部論理端子識別子IFE−1に接続する端末766−5の固有のIPアドレス”IP−1“を用いている。
続いて、マルチキャスト第2制御レコードの副項目766−25の内容“IFE−2”、“port-2”、“IP-2”に従い、外部論理端子識別子IFE−2に接続するIPアドレスIP-2の端末766−6へ送信元アドレスM−IP、ソースポート番号M−portである外部IPパケットを送出する(ステップS768−6)。以下同様にして、副項目766−26の内容“IFE−3”、“port-3”、“IP−3”に従い、外部論理端子識別子IFE−3に接続するIPアドレスIP-3の端末766−7へ(ステップS768−7)、ソースアドレスM−IP、ソースポート番号M−portである外部IPパケットを送出する。続いて副項目766−27の内容“IFE−3”、“port-4”、“IP-4”に従い、更に外部論理端子識別子IFE−3に接続するIPアドレスIP-4の端末766−8へ(ステップS768−8)、ソースアドレスM−IP、ソースポート番号M−portである外部IPパケットを送出する。ここで、外部論理端子識別子IFE−3により指定される通信回線に、複数の端末766−7及び766−8を接続することができる。以上の手順により、端末766−5乃至766−8がマルチキャストデータの受信を終了する。
端末766−5乃至766−8はマルチキャストデータ受信後に、マルチキャストデータ送信端末766−4及びマルチキャスト送信管理端末767−7に対して受信報告又は応答することが可能であり、端末766−5から応答する例を説明する。端末766−5は外部IPパケット767−1(図67内)を形成し、通信回線766−9へ送出する(図66のステップS768−10)。外部IPパケット767−1のIPアドレスとポート番号は、受信した外部IPパケット766−12(図63内)のIPアドレスとポート番号それぞれのソースと宛先を交換したものである。即ち、外部IPパケット767−1のソースIPアドレスIP−1、ソースポート番号port-1であり、宛先IPアドレスM−IP、ソースポート番号M−portである。
外部IPパケット767−1は、網ノード装置766−3において装置制御表766−30の第4行目のレコード“IS5,IS73、NSA5、NDA5、…”が用いられて、内部パケット767−2(図67内)となって内部通信回線767−4に送出され、網ノード装置766−3に着信し(ステップS768−11)、装置制御表766−30(図65)の上から7行目の通信レコード“IS73,IS5,NDA5,NSA5,…”が適用されて逆カプセル化される。復元された外部パケットは、通信レコードの論理端子識別子IFE13により定まる通信回線767−5を経由して端末767−3へ到達する(ステップS768−12)。
マルチキャストデータ応答代行端末767−3は、端末766−5から受信した応答パケットの内容を含むIPパケットを形成し、前記IPパケットをマルチキャストデータ送信端末766−4へ送信する(図66のステップS768−14乃至S768−16)。このとき、装置制御表766−30の上から8行目の通信レコード“IS73,IS64,…”が用いられる。更に、マルチキャストデータ応答代行端末767−3は前記応答を含むIPパケットを、マルチキャストデータ送信管理端末767−7へ送信することができる(ステップS768−18乃至S768−20)。このとき、装置制御表766−30の上から9行目の通信レコード“IS73,IS67,…”が用いられる。端末767−3は、端末766−5からの応答と同様に、端末766−6乃至766−8からの応答も扱う機能を有し、更に、端末766−5乃至766−8からの応答の全てを受信して一つのIPパケットにまとめて返信することもできる。
<<第5の機能:署名機能>>
署名制御機能は、通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“12”乃至“13”により指定し(図47内)、本ケースにおいて当該制御項目CTLのビット位置“12”及び“13”の値をそれぞれ“1”に設定しておく。図68において、770−1はIP網、770−2及び770−3は網ノード装置、770−4及び770−5は端末である。外部IPパケット770−6が端末770−4から送出されて、通信回線を経由して網ノード装置770−2に到達し、図49に示す一連のステップS740−1乃至S740−5を経てステップS740−6に到達する。ステップS740−6において、当該通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“12”の値を“1”に設定してあるので、当該通信レコードから参照できる署名制御レコード771(図69)から署名関数と署名のパラメータを取得し、署名機能部770−12を用いて外部パケット770−6のペイロード部分を対象として署名770−9を付与し、次のステップS740−7へ進む。
次に、着信時の署名付与機能を説明する。内部IPパケットがIP網内部を転送されて網ノード装置770−3に到達し、図50に示す一連のステップS741−1乃至S741−5を経てステップS741−6に到達する。ステップS741−6において、当該通信レコードの制御項目CTLの内部のビット位置“13”の値を“1”に設定してあるので、当該通信レコードから参照できる署名制御レコードから署名関数と署名のパラメータを取得し、署名機能部770−13を用いて、内部パケットのペイロード部分にある外部パケット770−6のペイロード部分を対象とする署名770−10を付与し、次のステップS741−7へ進む。
署名者は、IP網770−1を運用管理する通信事業者とすることができる。署名770−9及び署名770−10に、パケット770−6及び770−7が網ノード装置を通過する時刻を含めることができる。なお、署名機能部770−12及び770−13は、それぞれ網ノード装置770−2及び770−3内部のハードウェアとして実施し、或はプログラムモジュールとして実施することができる。また、署名機能サーバを設けて、網ノード装置に接続して用いることもできる。
<<IP網内の分離>>
内部パケットを外部IPパケット内のポート番号値に応じて網内部に転送する方法により、IP網を複数の内部網に分離することができる。図70及び図71を参照して通信レコードとポートフィルタ機能を用いることにより、IP網を複数の内部IP網に分離する方法を説明する。772−1はIP網、772−2乃至772−6はIP網772−1内のIP網、773−1乃至782−4はLAN、772−7及び772−8は終端ゲートウェイ、774−1及び774−2は網ノード装置、774−3及び774−4(図71)は装置制御表を含むメモリ領域、775−5及び775−6は複数の通信レコードから成る装置制御表、776−1乃至776−6はポートフィルタ制御レコード(装置制御表の要素の1つ)である。
<<IP網内の分離その1:電話網のケース>>
端末773−5からソースIPアドレスEA1、宛先IPアドレスEA2である外部IPパケットが送出され、通信回線773−9を経て内部アドレスI1が付与された論理端子773−30を経て、網ノード装置774−1に入力する。IPパケットのペイロードはUDPセグメントであり、そのソースポート番号は“5004”、宛先ポート番号は“5008”のケースである。このケースでは、装置制御表775−5の表題を表わすレコードを除いて第1行目のレコードが該当し、第1行目のレコードの項目は左側から“I1”、“I2”、“N1”、“N2”、“M1”、“M2”、“G2”、“F1”、“ID1”、“CT1”となっている。外部パケットが入力した論理端子773−30に付与された内部アドレスI1が通信レコードの第1の項目I1であり、外部IPパケットの宛先アドレスEA2とレコードから取得した宛先マスクM2との1ビット対応のAND演算結果が通信レコードのネットワークアドレスN2と一致し、更にソースアドレスEA1と宛先マスクM1との1ビット対応のAND演算結果がネットワーク宛先アドレスN1と一致するケースである。このケースでは、前記IPパケットは第1行目の通信レコードに対して、アドレス条件検査が合格している。
次に、当該通信レコードから関係付けられるポートフィルタ制御レコード776−1と、ポートフィルタ制御レコード776−2とが指定されている。ポートフィルタ制御レコード776−1は、当該通信レコードの“CTL”域のビット位置“05”の値が“1”であるとポートフィルタ1の指定であり、発信時のソースポート番号及び着信時の宛先ポート番号はポート番号区間5000〜5100内であることを指定している。このケースでは、外部IPパケットを内部パケットに変換してIP網内部に発信するケースであり、外部IPパケットのソースポート番号“5004”は、ポート番号区間“5000”〜“5100”内に存在する。
同様にポートフィルタ制御レコード776−2は、当該通信レコードの“CTL”域のビット位置“06”の値が“1”であるのでポートフィルタ2の指定であり、着信時のソースポート番号及び発信時の宛先ポート番号は、ポート番号区間5000〜5100内であることを指定している。このケースでは、外部IPパケットを内部パケットに変換してIP網内部に発信するケースであり、外部IPパケットの宛先ポート番号“5008”はポート番号区間“5000”〜“5100”の区間内に存在する。即ち、前記入力した外部IPパケットは通信レコードに対してアドレス条件検査が合格し、ポートフィルタ制御レコード776−1とポートフィルタ制御レコード776−2とのポート番号区間の条件を満たすので、外部IPパケットは内部パケットに変換される条件を満たす。上述により形成された内部パケットは、当該通信レコードの内部論理端子識別子項目G2である内部通信回線773−14に送出される。
次に、前記入力した外部IPパケットと装置制御表775−5の第2行目の通信レコードとの関係について説明する。表題を表すレコードを除いて、第2行目の通信レコードの項目は左側から“I1”、“I2”、“N1”、“N2”、“M1”、“M2”、“G1”、“F1”、“ID2”、“CT2”となっており、外部IPパケットは第2行目の通信レコードに対してもアドレス条件検査は合格する。次に、当該通信レコードから関係付けられるポートフィルタ制御レコード776−3は、当該通信レコードの“CTL”域のビット位置“06”の値が“1”であるのでポートフィルタ2の指定であり、着信時のソースポート番号及び発信時の宛先ポート番号は、ポート番号区間4000〜4100の区間内であることを指定している。このケースではIP網内部に発信するケースであるので、外部IPパケットの宛先ポート番号“5008”がポート番号区間“4000”〜“4100”の区間内に存在しないので、外部IPパケットから内部パケットを形成してIP網の内部に転送することは抑止される。
更に、前記外部IPパケットは、装置制御表775−5の他のレコードに対して、カプセル化の条件を満たさないので、内部パケットは形成されない。第1行目の通信レコードを用いて形成された内部パケットは、内部論理端子識別子G2により識別される内部通信回線773−14を経由してIP網772−3内を転送され、内部通信回線773−18を経て網ノード装置774−2に到達する。網ノード装置774−2の内部において、装置制御表775−6の表題を表すレコードを除いて、第1行目の項目は左側から“I2”、“I1”、“N2”、“N1”、“M2”、“M1”、“H2”、“F2”、“ID4”、“CT4”となっており、当該レコードのアドレス条件検査は合格すると共に、ポートフィルタ制御レコード776−4及び776−5が、ポートフィルタ制御レコード776−1及び776−2と同様の原理で適用される。以上の方法により内部パケットから外部IPパケットに復元されて、通信回線773−11を経由して端末773−7に到達する。前述と通信方向が逆のケース、つまり端末773−7から端末773−5への送信も、前記同様の方法により通信レコードとポートフィルタ制御レコードとが用いられて、IP網772−3を経由した通信が行われる。
端末773−5の内部に電話機を接続し、当該電話機にポート番号“5004”を付与しておき、端末773−7の内部に電話機を接続し、当該電話機にポート番号“5008”を付与しておく。本ケースにおいて、外部IPパケット内部のソースポート番号“5004”及び“5008”は、IP電話の技法の1つであるSIPの通信規約を採用している。端末773−5内の電話機は音声をディジタル音声に変換してIPパケット内部に格納し、IPパケットのペイロード部分はUDPセグメントとし、ソースポート番号“5004”とし、宛先ポート番号“5008”として、ディジタル音声パケットを端末773−7に向けて送信する。端末773−7内の電話機は、受信したディジタル音声パケットからアナログ音声を復元する。
以上述べた方法により行われる電話通信は、もっぱら内部IP網772−3を経由して行われる。内部IP網772−3は電話通信専用網として使われている。なお、一つの端末内に電話機のプログラムを含む複数のアプリケーションプログラムを実装し、端末は1つのIPアドレスを有し、アプリケーションプログラムに異なる個別のポート番号を割当て、他の端末に同様に含まれるアプリケーションプログラムとIPパケットを送受する技法はTCP又はUDP通信技法として公知である。
<<IP網内の分離その2:品質網のケース>>
端末773−5内のアプリケーションプログラムがクライアント、端末773−7内のアプリケーションプログラムがサーバとして動作するケースであり、サーバのポート番号は“4000”乃至“4100”であり、クライアントのポート番号は予め定めることができない。端末773−5からソースIPアドレスEA1、宛先IPアドレスEA2である外部IPパケットが送出され、通信回線773−9を経て、内部アドレスI1が付与された論理端子773−30を経由して網ノード装置774−1に入力する。外部IPパケットのペイロードはTCPセグメントであり、その宛先ポート番号は“4000”乃至“4100”である。このケースでは、装置制御表775−5の第1行目のレコードと第2行目のレコードが候補である。第1行目の通信レコードの項目は左側から“I1”、“I2”、“N1”、“N2”、“M1”、“M2”、“G2”、“F1”、“ID1”、“CT1”となっており、第1行目の通信レコードのアドレス条件検査は合格する。通信レコードから関係付けられているポートフィルタ制御レコード776−1及び776−2の規定によるポート番号区間は、発信時及び着信時共、またソース側及び宛先側共、ポート番号区間5000〜5100の内部であることを指定している。この場合、端末773−5から送出された外部IPパケットは、宛先ポート番号区間が“4000”乃至“4100”であるのでポート番号区間の条件を満たさず、前記外部パケットは内部パケットに変換されない。
次に、第2行目の通信レコード項目は左側から“I1”、“I2”、“N1”、“N2”、“M1”、“M2”、“G1”、“F1”、“ID2”、“CT2”となっており、当該通信レコードのアドレス条件検査は合格する。当該通信レコードの“CTL”域のビット位置“06”の値が“1”である。このため、ポートフィルタ2の指定であり、ポートフィルタ制御レコード776−3の規定によるポート番号区間は、発信時の宛先ポート番号4000〜4100の区間を指定しているので条件を満たし、内部パケットに変換される。内部パケットは第2行目の通信レコード7番目の項目G1の内部通信回線773−13に送出され、IP網772−2内部を転送され、内部通信回線773−17を経て網ノード装置774−2に到達する。網ノード装置774−2内部において、装置制御表774−2の第2行目のレコードの項目は、左側から“I2”、“I1”、 “N2”、“N1”、“M2”、“M1”、“H1”、“F2”、“ID5”、“CT5”となっており、当該通信レコードのアドレス条件検査は合格すると共に、当該通信レコードの“CTL”域のビット位置“05”の値が“1”である。このためポートフィルタ1の指定であり、ポートフィルタ制御レコード776−6について、着信時の宛先ポート番号区間“4000”乃至“4100”が適用され、内部パケットから外部IPパケットが復元されて、通信回線773−11を経由して端末773−7に到達する。
上述と通信方向が逆のケース、つまり端末773−7から端末773−5へ外部IPパケットを送信し(ただし、IPパケット内TCPセグメントのソースポート番号は“4000”乃至“4100”)、網ノード装置774−2において内部パケットに変換され、内部パケットを発信するとき、ポートフィルタ制御レコード776−6について、発信時のソースポート番号区間“4000”乃至“4100”が適用される。そのため、内部パケットは内部通信回線773−17、IP網772−2、内部通信回線773−13を経て、網ノード装置774−1に転送される。網ノード装置774−1が内部パケットを着信して外部IPパケットを復元するとき、ポートフィルタ制御レコード776−3について、着信時のソースポート番号区間“4000”乃至“4100”が適用される。
要約すると、端末773−5及び773−7はそれぞれに接続する電話機を用いて、ポート番号“5000”〜“5100”の区間内で電話通信を行い、端末773−7のアプリケーションプログラムはポート番号“4000”乃至“4100”を適用したサーバとして動作し、 端末773−5の他のアプリケーションプログラムは端末773−7内の前記アプリケーションプログラムを用いるクライアントとして動作する。このとき、電話通信には電話通信用の内部網772−3が用いられ、クライアント・サーバ間通信には内部網772−2が用いられる。通信回線773−9及び773−11は電話通信とクライアント・サーバとの間の通信に共用される。電話網としての内部網772−3はルータ段数(ホップ数ともいう)を少なくした遅延の少ない網とし、クライアント・サーバ間通信用の網としての内部網772−2は、通信障害を少なくし通信品質を保証した品質網として供することが可能である。
<<IP網内の分離その3:マルチキャスト網のケース>>
端末773−5内のアプリケーションプログラムをマルチキャスト送信サーバとして動作させ、端末773−7内のアプリケーションプログラムをマルチキャスト送信サーバから送出されるマルチキャストデータを受信する複数ユーザの1人として動作させる方法を説明する。このケースでは、端末773−5から送信されたマルチキャスト用のIPパケットが通信回線773−9を経由して網ノード装置774−1に入力し、装置制御表775−5の第3行目のレコードが用いられる。第3行目のレコードの項目は、左側から“I1”、“Im”、“N1m”、“N2m”、“M1m”、“M2m”、“G3”、“F1”、“ID3”、“CT3”となっている。入力したマルチキャスト外部IPパケットがアドレス条件検査に合格すると、マルチキャスト内部パケットが形成され、内部パケットは項目G3により指定される通信回線773−15へ送出される。
以後はマルチキャスト用の内部網772−4、通信回線773−19を経て網ノード装置774−2に到達する。マルチキャスト外部IPパケットの宛先アドレスはマルチキャスト固有のIPアドレスであるので、アドレス条件検査により内部パケットが内部網772−2や内部網772−3に転送されることはない。内部パケットが網ノード装置774−2に到達し、装置制御表775−6の第3行目のレコードが用いられるが、第3行目のレコード項目は、左側から“Im”、“I1”、 “N2m”、“N1m”、“M2m”、“M1m”、“0”、“F2”、“ID6”、“CT6”である。内部パケットからマルチキャスト外部パケットが復元され、復元された外部パケットは項目F2により指定される通信回線773−11を経て端末773−7に届けられる。
<<IP網内の分離その4:ベストエフォート網のケース>>
端末773−6と端末773−8との間で、内部網772−5を使用するIP通信方法を説明する。
内部網772−5は上述の内部網と異なり、通信品質を保証しない代わりに通信料金を抑制するIP網としてのベストエフォート網である。端末773−6にアドレスEA7を付与し、端末773−8にアドレスEA8を付与しておく。アドレスEA7は、通信回線773−9に接続するLAN773−1内部で用いられている全てのIPアドレスと異なる値を用いる。同様にアドレスEA8は、通信回線773−12に接続するLAN773−4内部で用いられている全てのIPアドレスと異なっている。端末773−6から通信回線773−9を経て網ノード装置774−1に入力するソースIPアドレスEA7、宛先IPアドレスEA8である外部IPパケットに対して、アドレス条件検査を満たす通信レコードは装置制御表775−5の中に唯一の第4行目のレコードである。 レコードの項目が“I1”、“I8”、“N7”、“N8”、“M7”、“M8”、“G4”、“F1”、“ID7”、“CT7”であり、通信レコードを用いて形成された内部パケットは項目G4により指定される通信回線773−16へ送出される。
以降、内部パケットは内部網772−5を経て、更に通信回線773−20を経て網ノード装置774−2へ到達する。網ノード装置774−2において、更に装置制御表775−6の第4行目のレコード、つまり レコードの項目“I8”、“I1”、“N8”、“N7”、“M8”、“M7”、“H4”、“F8”、“ID8”、“CT8”が逆カプセル化の方法で使用される。復元されたIPパケットは、通信回線773−12を経て端末773−8へ到達する。上述と逆方向の外部IPパケット、つまり端末773−8から端末773−6へ送出される外部IPパケットも前記同様に方法により、通信回線773−20、ベストエフォート網772−5、通信回線773−16を経由して端末773−6へ到達する。図71に示す終端ゲートウェイ772−7内部のサーバ727−1と終端ゲートウェイ772−8内部のサーバ727−2とは、ルータ724−1、通信回線715−1、内部網772−6、通信回線715−2、ルータ724−2をそれぞれ経由して、IPパケットを送受して通信することが可能である。
<<通信レコードから制御レコードを参照する他の方法>>
図72は、通信レコード777−1からフィルタ制御レコード777−3、優先制御レコード777−4、マルチキャスト制御レコード777−5、署名制御レコード777−6を見出すための他の方法を説明している。この実施例では通信レコード777−1の末尾のポインタ項目777−2が、フィルタ制御レコード777−3、優先制御レコード777−4、マルチキャスト制御レコード777−5、署名制御レコード777−6、それぞれの所在を示す全てのポインタを格納している。図73は、通信レコード778−1からフィルタ制御レコード778−3、優先制御レコード778−4、マルチキャスト制御レコード778−5、署名制御レコード778−6を見出す更に他の方法を説明している。通信レコード778−1内部の通信レコードID778−7を用い、レコードID778−2の内容は通信レコードID778−7の値とする。そして、レコードID778−7及びポインタ778−8を組合せて制御レコード778−3乃至778−6の所在をポインタにより示すことにより、通信レコード778−1からレコードID778−2を経由して、個別の制御レコード778−3乃至778−6を見出すことができる。
<<通信レコードの他の形式>>
網ノード装置の第1の機能、つまりカプセル化と逆カプセル化を実施するとき、前記(7)、(8)式において“MDA2”及び“MSA1”の値を共に“255.255.255.255”としたケースにおいて、前記2つのマスクを省略することもできる。通信レコード779(図74)は、通信レコード738(図46)内の項目MSA及び MDAを省略した通信レコードである。
<<外部IPパケットや内部IPパケットの他の形態>>
上述では外部IPパケット及び内部パケット共にIPv4の例により説明している。次に、外部パケットとしてIPv6パケット、イーサネットフレームなどを採用し、内部パケットはIPv6パケット、イーサネットフレーム、拡張イーサネットフレーム、MPLSフレーム、HDLCフレーム、タグ付きパケットを採用する他の例を説明する。上述ではアドレスはIPv4の32ビット長のIPアドレスであったが、パケットやフレームが代わることにより、アドレスはIPv6アドレス、MACアドレス、HDLCアドレスなどに変わる。更に、内部パケットや後述する拡張タグの内部のアドレスは、2つのアドレスとするケースと1つのアドレスとするケースとについて説明する。
<<内部パケットが発信アドレスと着信アドレスを含む他の実施例>>
図75は、アドレスEA1である端末781−2から外部IPパケット781−11を通信回線781−6へ送出し、IP網781−1内の網ノード装置781−4において、外部IPパケット781−11が内部パケット781−12(図76)に変換され、IP網781−1内部を転送され、網ノード装置781−5において内部パケット781−12から外部IPパケット781−13が復元されて、復元された外部IPパケット781−13が通信回線781−9を経てアドレスEA2である端末781−3に到達する様子を示している。内部パケット781−12のペイロードは、少なくとも外部IPパケット781−11を含む。通信回線781−6の終端の論理端子781−7に内部アドレスIA1が付与され、通信回線781−9の終端の論理端子781−8に内部アドレスIA2が付与されている。このケースにおいて、内部パケット781−12はIPv6の形式であり、内部パケット781−12のヘッダは2つの内部アドレスIA1及びIA2を含む。781−10は、少なくともIPv6パケット転送機能を有するルータである。通信レコード780(図77)の左から1番目の項目ISAはIPv6の128ビット長の内部発信アドレスであり、左から2番目の項目IRAはIPv6の128ビット長の内部着信アドレスであり、他の項目は通信レコード738(図46)と同一であり、カプセル化と逆カプセル化の原理も同一である。
図75乃至図77を参照した上記説明において、外部IPパケットはIPv4パケット形式又はIPv6パケット形式のいずれとすることもできる。なお、IPv6パケット形式のケースでは、通信レコード780の項目のうち第3番目から第6番目の項目、つまり“NSA”、“NDA”、“MSA”、“MDA”の長さはいずれも128ビットと長くしている。
図78は、アドレスEA1である端末784−2から外部IPパケット784−11を通信回線784−6へ送出し、網ノード装置784−4において、外部IPパケット784−11が内部パケット784−12(図79)に変換され、IP網784−1内部を転送され、網ノード装置784−5において内部パケット784−12から外部IPパケット784−13が復元され、復元された外部IPパケット784−13が通信回線784−9を経てアドレスEA2である端末784−3に到達する様子を示している。内部パケット784−12のペイロードは、少なくとも外部IPパケット784−11を含む。通信回線784−6の終端の論理端子784−7に内部アドレスIA1が付与され、通信回線784−9の終端の論理端子784−8に内部アドレスIA2が付与されている。このケースにおいて、内部パケット781−12はMACフレームであり、2つの内部アドレスIA1及びIA2を含むことが特徴である。内部パケット784−12はMACフレームであり、784−10はMACフレームを転送できるルータである。なお、通信機能3層未満であるMACフレームやMPLSフレームを用いるときは、パケットをフレームともいう。通信レコード783(図80)の左から1番目の項目ISAは48ビット長の内部発信MACアドレスであり、左から2番目の項目IRAは48ビット長の内部着信MACアドレスであり、他の項目は通信レコード738(図46)と同一であり、カプセル化と逆カプセル化の原理も同一である。
外部IPパケット784―11のヘッダ内部のプロトコル種別は、前述した網ノード装置の第2の機能であるプロトコルフィルタ機能のために用いられる。即ち、装置制御表内部の通信レコード783(図80)の管理の基に、外部IPパケット784−11内のTCP又はUDPセグメント内のプロトコル種別が参照され、選択された外部IPパケットが内部フレーム(内部パケット)となり、網ノード装置784−7内部の装置制御表の管理の基に、内部フレーム内の外部IPパケット内のTCP又はUDPセグメント内のプロトコル種別が参照されて外部IPパケットが復元される(プロトコルフィルタ)。また、外部IPパケット784−11のペイロード部分に置かれるTCP又はUDPセグメント内のポート番号は、ポートフィルタ機能のために用いられる。即ち、通信レコード783の管理の基に、外部IPパケット内のTCP又はUDPセグメントのポート番号が参照され、選択された外部IPパケットが内部フレームとなり(ポートフィルタ)、装置制御表の管理の基に、内部フレーム内の外部IPパケット内のTCP又はUDPセグメントのポート番号が参照され、選択された内部フレームから外部IPパケットが復元される。
図81は、アドレスEA1である端末791−2から外部IPパケット791−11を通信回線791−8へ送出し、網ノード装置791−3において外部IPパケット791−11が内部パケット791−12に変換され、IP網791−1内部を転送され、網ノード装置791−4において内部パケット791−12から外部IPパケット791−13が復元され、復元された外部IPパケット791−13が通信回線791−9を経てアドレスEA2である端末791−5に到達する様子を示している。内部パケット791−12は、拡強タグ791−15を外部IPパケット791−11に付加して形成されている。拡張タグ791−15は少なくとも内部アドレスを2つ含むデータブロックである。内部アドレスはIP網791−1の内部の規則として適宜の長さ、例えば20ビット、32ビット又は48ビットとして定められる。通信回線791−8の終端の論理端子791−6に内部アドレスIA1が付与され、通信回線791−9の終端の論理端子791−7に内部アドレスIA2が付与されている。このケースにおいて、内部パケット791−12を形成している拡張タグ791−15は、2つの内部アドレスIA1及びIA2を含むことが特徴である。791−10は内部パケット791−12を転送できるルータである。通信レコード792−1(図82)の左から1番目の項目ISAは、内部アドレスIA1である内部発信アドレスを格納する領域であり、左から2番目の項目IRAは内部アドレスIA2である内部着信アドレスを格納する領域であり、他の項目は通信レコード738(図46)と同一である。拡張タグ791−15は内部アドレス以外の情報、例えば内部パケットがルータ791−10を通過するときの優先度(DiffServのルータ優先度など)を含むことができる。
更に、通信レコード792−1が優先度を示す項目を含み、内部パケット791−12を生成するとき、通信レコード792−1内の優先度を内部パケット791−12に転記することもできる。
図75乃至図82の実施例を要約すると、外部パケットが外部通信回線の論理端子から入力し、発信側の論理端子識別情報(内部アドレス或は内部アドレスが付与された論理端子の識別子)、外部パケット内のソース外部アドレス及び宛先外部アドレスの3組が定まれば、発信側の網ノード装置内の装置制御表の管理の基に、内部パケットの転送先の着信内部アドレスが定まる。なお、発信側の論理端子識別情報と外部パケット内の宛先外部アドレスの2組が定まれば、発信側の網ノード装置内の装置制御表の管理の基に、内部パケットの転送先の着信内部アドレスが定まるようなバリエーションも可能である。
<<内部パケットが着信アドレスのみを含む実施例>>
図83は、アドレスEA1である端末791−22から外部IPパケット791−41を通信回線791−28へ送出し、網ノード装置791−23において外部IPパケット791−41が内部パケット791−42に変換され、IP網791−21内部を転送され、網ノード装置791−24において内部パケット791−42から外部IPパケット791−43が復元され、復元された外部IPパケット791−43が通信回線791−29を経てアドレスEA2である端末791−25に到達する様子を示している。内部パケット791−42は、外部IPパケット791−41に拡張タグ791−33を付与して形成されている。拡張タグは着信内部アドレスを含むデータブロックである。内部パケット791−42(図83内)は着信内部アドレスIA2を含み、発信内部アドレスIA1を含まない点において内部パケット791−12(図81内)と異なる。内部アドレスはIP網791−21の規則として適宜の長さ、例えば20ビット、32ビット又は48ビットとして定められる。通信回線791−28の終端の論理端子791−26に内部アドレスIA1が付与され、通信回線791−29の終端の論理端子791−27に内部アドレスIA2が付与されている。791−40は内部パケット791−42を転送できるルータである。通信レコード792−2(図84)の左から1番目の項目ISAは、内部アドレスIA1である内部発信アドレスを格納する領域であり、左から2番目の項目IRAは内部アドレスIA2である内部着信アドレスを格納する領域である。通信レコード791−2は外部パケット791−41から内部パケット791−40を形成するときに用いられる。
通信レコード792−2の他の項目は、通信レコード738(図46)と同様であり、カプセル化と逆カプセル化の原理も同様である。拡張タグ791−33は内部アドレス以外の情報、例えば内部パケットがルータ791−40を通過するときの優先度(DiffServのルータ優先度など)を含むことができる。
図85は、48ビット長のMACアドレスEA1である端末792−2から外部MACフレーム792−11を通信回線792−8へ送出し、網ノード装置792−3において外部MACフレーム792−11が内部MACフレーム792−12に変換され、イーサネット網792−1内部を転送され、網ノード装置792−4において内部MACフレーム792−12から外部MACフレーム792−13が復元され、復元された外部MACフレーム792−13が通信回線792−9を経てMACアドレスEA2である端末792−5に到達する様子を示している。内部MACフレーム792−12(図86)は拡張タグ792−15を含み、他のフレームの領域はMACフレーム792−11と同一形式である。外部MACフレーム792−11は、その情報領域に端末792−2から端末792−5へ送る外部IPパケット792−16を含んでいる。
外部IPパケット792−16のヘッダ内部のプロトコル種別は、網ノード装置の第2の機能であるプロトコルフィルタ機能のために用いることができる。即ち、装置制御表内部の通信レコード792−20(図87)の管理の基に、外部フレーム792−11内部のIPパケット792−16のプロトコル種別が参照され、選択された外部フレーム792−11が内部フレーム792−12となる。更に内部フレーム792−12内の外部フレーム792−11内のIPパケット792−16のプロトコル種別が参照され、外部フレーム792−13が復元される。また、IPパケット792−16のペイロード部分に置かれるTCP又はUDPセグメント内のポート番号は、上述の方法に基づいてポートフィルタ機能のために用いられる。なお、拡張タグは、例えばIEEE802.1Qで標準化されているVLANタグを採用することができる。
通信回線792−8(図85)の終端の論理端子792−6に内部アドレスIA1が付与され、通信回線792−9の終端の論理端子792−7に内部アドレスIA2が付与されている。拡張タグ792−15は、内部アドレスIA1及びIA2のいずれか一方を内部宛先アドレスとして含むことができる。792−10は内部MACフレーム792−12を転送できるルータである。通信レコード792−20(図87)の左から1番目の項目ISAは内部アドレスIA1であり、左から2番目の項目IRAは内部アドレスIA2である。内部MACフレーム792−12は、通信レコード792−20の第2項目の値IA2を着信内部アドレスとして含む。また、網ノード装置792−3はイーサネット網792−1の内部から内部MACフレームを着信し、外部MACフレームを復元するとき、通信レコード792−20の第1項目IA1を用いて、着信したMACフレームの宛先内部アドレスがアドレスIA1であるか否かを調べる。通信レコード792−20(図87)は、通信レコード738(図46)と同一の形式である。例えば外部MACアドレスに対して、前記(1)式及び(2)式と同一原理によりマスク演算を行う。更に、外部MACフレーム内の外部IPパケットのヘッダのプロトコル情報や、外部IPパケットのペイロード部分のTCPパケット又はUDPパケット内のソースポート番号や宛先ポート番号を用いる。外部パケットがイーサフレームのケースでは、イーサフレーム内部のIPパケット792−16内部のプロトコル種別を用いてプロトコルフィルタの機能を実施でき、更にイーサフレーム内部のIPパケット内部のTCP又はUDPセグメント内部のポート番号を用いて、ポートフィルタ機能やマルチキャストNAT機能を実施することができる。
図88は、アドレスEA1である端末793−2から外部IPパケット793−11を通信回線793−7へ送出し、網ノード装置793−5において外部IPパケット793−11が内部フレーム793−12に変換され、通信網793−1内部を転送され、網ノード装置793−6において内部フレーム793−12が外部IPパケット793−13に復元され、通信回線793−9を経てアドレスEA2である端末793−3に到達する様子を示している。通信回線793−7の終端の論理端子793−4に内部アドレスIA1が付与され、通信回線793−9の終端の論理端子793−5に内部アドレスIA2が付与されている。このケースにおいて、内部フレーム793−12のヘッダはMPLSフレームのヘッダであり、着信内部アドレスIA2を含むことが特徴である。内部アドレスはMPLSのラベル(例えば20ビット)に相当する。MPLSのラベルは、MPLSのラベル多重化技法を採用し、次々と他のMPLSラベルを付加することもできる。通信レコード794(図89)は、通信レコード738(図46)と同一の形式である。
更に、内部フレーム793−12が転送される優先度を含むことができる。通信レコード794が優先度を示す項目を含み、内部フレーム793−12を生成するとき、通信レコード794内の優先度を内部フレーム793−12に転記することもできる。
図90は、アドレスEA1である端末795−2から外部IPパケット795−21を通信回線795−10へ送出し、網ノード装置795−5において外部IPパケット795−21が内部フレーム795−22に変換され、通信網795−1内部を転送され、網ノード装置795−6において内部フレーム795−22から外部IPパケット795−23に復元され、通信回線795−12を経てアドレスEA2である端末795−3に到達する様子を示している。通信回線795−10の終端の論理端子795−7に内部アドレスIA1が付与され、通信回線795−12の終端の論理端子795−8に内部アドレスIA2が付与されている。内部フレームは、例えばHDLCアドレスを用いる光フレームとすることができる。795−11は内部フレーム795−22を転送できるルータである。内部フレーム795−11のヘッダは着信内部アドレスIA2を含むことが特徴であり、また、内部フレームが転送される優先度を含むこともできる。通信レコード796(図91)は通信レコード738(図46)と同一の形式であり、通信レコード796の左から1番目の項目ISAは内部アドレスIA1である内部発信アドレスを格納する領域であり、左から2番目の項目IRAは内部アドレスIA2である内部着信アドレスを格納する領域であり、内部アドレスIA1は網ノード装置795−7からIP網795−1内部を転送され、網ノード装置795−8へ着信した内部IPパケットから外部パケットを復元するときに用いられる。内部IPパケットの他の項目は通信レコード738(図46)と同一である。
更に、通信レコード796が優先度を示す項目を含み、内部フレーム795−22を生成するとき、通信レコード796内の優先度を内部フレーム795−22に転記することもできる。
<<網ノード装置においてアドレス検査するバリエーション>>
図206は、装置制御表の通信レコードの形式が、738X(図46内)と異なる通信レコード797−15−1及び797−15−2を示しており、通信レコード797−15−1及び797−15−2は、通信レコード738Xの第2番目の項目“ISA”と第3番目の項目“IRA”を除いた形式の通信レコードである。この実施例において、通信網797−1(図207内)の内部パケット797−12の形式が、通信網797−1の外部パケット797−11の形式と同一であり、更に通信網797−1内部アドレスと外部のアドレスとは、統一した基準でアドレスが付与されていることが特徴である。端末797−2のアドレスは“EA1”、端末797−5のIPアドレスは“EA2”である。パケットは、例えばIPv4やIPv6の形式であり、アドレスは例えば統一したグローバルIPアドレスである。
端末797−2から送出された外部パケット797−11が、通信回線797−8を経て論理端子797−6から通信網797−1に入力し、網ノード装置797−3内において、論理端子797−6を識別するための論理端子識別子“Pin−ID1”が付与されている通信レコードを検索する。網ノード装置797−3内において通信レコード797−15−1が見出されると、外部IPパケット797−11の宛先アドレス“EA2”と前記レコードから取得した宛先マスク“MDA2”との1ビット対応のAND演算を行って、演算結果が前記ネットワーク宛先アドレス“NDA2”と一致するかを調べ((11)式)、演算結果が一致すると、次に外部IPパケット797−11のソースアドレス“EA1”と前記レコードから取得した宛先マスク“MSA1”との1ビット対応のAND演算を行って、演算結果が前記ネットワークソースアドレス“NSA1”と一致するかを調べる((12)式)。

IF(“EA2”)AND(“MDA2”)=“NDA2” …(11)
IF(“EA1”)AND(“MSA1”)=“NSA1” …(12)

上記(11)式及び(12)式が共に成立しないときは外部パケット797−11を廃棄し、成立するときは外部パケット797−11が選択されたといい、外部パケット797−11をそのまま内部パケット797−12とする。
上記(11)式及び(12)式を用いる網ノード装置内の登録情報を用いたアドレス検査により選択された内部パケット797−12は、内部パケット797−12の宛先アドレス“EA2”である方向に転送され、結果として通信網797−1内のルータ797−10を通過し、網ノード装置797−4に到達する。到達した内部パケット797−12は、網ノード装置797−4内の通信レコード797−15−2が適用されて上述と同様のアドレス検査が適用され、選択されて得られた外部IPパケット797−13は論理端子797−7を経由し、通信回線797−9を経てアドレス“EA2”である端末797−5に到達する。ただし、ソースアドレスと宛先アドレスとを逆にして計算する。(11)式及び(12)式によるアドレス検査は、前記(7)式及び(8)式によるアドレス検査と同様である。発信側網ノード装置におけるアドレス検査と、着信側網ノード装置におけるアドレス検査の一方を省略することもできる。
このようになっているので、端末797−5に意味のないゴミパケットを集中的に送り付けるようなDOS攻撃を避けることが容易であり、パケット送受信の安全性を向上させることができる。本実施例は網ノード装置の第1の機能(カプセル化と逆カプセル化)を実施しないが、他の全ての機能、即ち、第2の機能(パケットフィルタ機能)、第3の機能(パケット優先制御)、第4の機能(マルチキャスト制御)、第5の機能(署名機能)を実施でき、第2乃至第5の機能は本実施例において説明している。
図206及び図207の実施例を要約すると次のようになる。通信網は2以上の網ノード装置を含み、パケットは外部通信回線1の終端の論理端子から網ノード装置に入力し、発信側の網ノード装置において、網ノード装置内登録情報を用いたアドレス検査により選択されたパケットは通信網内部を転送され、パケットは着信側の網ノード装置に到達して再び網ノード装置の登録情報を用いたアドレス検査を実施され、論理端子を経て外部通信回線2に送出され、外部パケット内のアドレスと内部パケット内アドレスとは同一基準に従うアドレスが用いられ、カプセル化と逆カプセル化の機能を実施しないが、少なくともパケットフィルタ機能、パケット優先制御、マルチキャスト制御、署名機能を実施することにより、通信網の情報安全性を向上できるようにしている。
<<通信レコード内のレコードIDを用いた課金>>
通信レコード738(図46)の9番目の項目IDは、1つのレコードを他のレコードと識別するために用いることができるレコードIDである。例えばサーバ725(図45)が装置制御表722内部の各種の制御レコードを読み出したり書き換えるために、レコードIDを用いて対象とするレコードを特定することができる。また、制御レコードを特定して通信料金を課するために用いることができる。また、通信レコード738の10番目の項目CTLの第1ビット目(図47)の値を“0”から“1”に書き換えて、当該通信レコードを参照する当該網ノード装置の第一の機能(カプセル化と逆カプセル化)を一時的に停止することができる。また、第1ビット目の値を“0”に戻し、網ノード装置の第一の機能を正常な動作に戻すことができるので、例えば通信料金未納者の通信を一時的に停止することができる。
<<通信レコードのメモリ保護ビット>>
通信レコード738の10番目の項目CTLの末尾のビット(図47)は、当該通信レコードの書き換えを許可又は禁止するためのメモリ保護ビットである。メモリ保護ビットが“1”のとき当該通信レコードの書き換えを禁止し、“0”のとき当該通信レコードの書き換えを可能とする。メモリ保護は網ノード装置703(図45)内部のハードウェアの機能と連携して実施することもできる。
図83乃至図91の実施例を要約すると、外部パケットが外部通信回線の論理端子から入力し、発信側の論理端子識別情報、外部パケット内のソース外部アドレス及び宛先外部アドレスの3組が定まれば、発信側及び着信側の網ノード装置内の装置制御表と中継装置の制御表との管理の基に、発信側及び着信側の網ノード装置との間に、内部パケットが転送される内部通信回線が定まる。内部パケットとしてMPLSフレームを適用する場合、内部通信回線を内部パスということもできる。なお発信側の論理端子識別情報と外部パケット内の宛先外部IPアドレスの2組が定まれば、発信側及び着信側の網ノード装置内の装置制御表と中継装置の制御表との管理の基に、内部パケットが転送される内部通信回線が定まるようにするバリエーションも可能である。
<<まとめ>>
通信網は2以上の網ノード装置を含み、外部パケットは網ノード装置の装置制御表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットは通信網内部を転送され、着信側の網ノード装置の装置制御表の管理の基に外部パケットとして復元され、装置制御表は通信網外部の端末間通信に用いられる外部IPアドレス関連情報と、内部パケットに含まれるアドレス関連情報を含む通信レコードとをそれぞれ1以上含む。外部の端末から送出された外部IPパケットが外部通信回線の終端の論理端子から入力し、発信側の論理端子に付与された発信内部アドレスと、外部IPパケット内のソース外部IPアドレス及び宛先外部IPアドレスと、発信側の網ノード装置内部の装置制御表の通信レコードとを用いて内部パケットの着信内部アドレスが定まる(アドレス検査)。そして、内部パケットは通信網内部を転送されて着信側の網ノード装置に到達し、着信側の網ノード内の装置制御表の通信レコードが用いられて外部IPパケットを復元し、他の外部通信回線を経て他の端末に届けられる。外部IPパケットの宛先外部アドレス値が異なれば、その内部パケットの転送先を異なるようにできる。通信レコードにおいて、内部発信IPアドレスISA、ネットワークソースアドレスNSA、ソースIPアドレスマスクMSAの組が同一であっても、ネットワーク宛先アドレスNDA、宛先IPアドレスマスクMDA及び内部着信IPアドレスIRAの組を変更して、内部パケットの転送先を変更することができる。
網ノード装置の基本機能は外部IPパケットをカプセル化してIP網の内部へ送出し、内部パケットを逆カプセル化してIP網の外部へ送出し、未登録アドレスを有するIPパケットを抑止することである。より詳しく述べると、網ノード装置は発信時の機能として、外部通信回線と網ノード装置の接点である論理端子に付与された内部アドレス、外部通信回線から入力する外部IPパケットに含まれる外部ソースIPアドレス及び外部宛先IPアドレスの3組が、網ノード装置内部の装置制御表の内部の通信レコードに含まれるとき、外部IPパケットを内部IPパケットに変換する機能を有する。
更に、網ノード装置は、プロトコルフィルタ機能とポートフィルタ機能の少なくとも一方を含む。プロトコルフィルタ機能は、発信時の機能として前記入力する外部IPパケット内のプロトコルに従がって外部IPパケットを内部パケットに変換するか否かを制御する。ポートフィルタ機能は、着信時の機能として内部IPパケットをIP網の内部から着信し、前記入力する内部IPパケット内のペイロード部分に含まれる外部IPパケットのポート番号に従がって内部IPパケットから外部パケットを復元し、外部通信回線に送出するか否かを制御する。また、ポートフィルタ機能は、前記入力する内部IPパケット内のペイロードに含まれる外部IPパケットのポート番号に従がって内部IPパケットから外部パケットを復元するか否かを制御する。装置制御表内部の通信レコードは複数であり、外部宛先アドレスを変えることにより、内部パケットの転送先を変更することができる。装置制御表の管理の基に外部パケット内のプロトコル種別が参照されて選択された外部パケットが内部パケットとなり、選択されなかった外部パケットは廃棄されるようになっているIP通信網を構築することもできる。
網ノード装置の発信時の機能として、外部通信回線から入力する外部IPパケットに含まれる外部ソースIPアドレス及び外部宛先IPアドレスの組が、網ノード装置内部の装置制御表の内部の通信レコードに含まれるとき、内部パケットの宛先内部アドレスを決定することである(アドレス検査)。また、内部パケットの発信内部アドレスと着信内部アドレスの組は、内部パケットが転送される内部通信回線を特定することができる。更に、網ノード装置内部の外部IPパケットを内部パケットに変換する機能及び逆変換の機能は、網ノード装置内部のプログラムとして遂行することができる。外部IPパケットを内部パケットに変換する機能及び逆変換の機能は、網ノード装置内部の機能回路として遂行することができる。
網ノード装置のパケットフィルタの機能は、外部IPパケット内のプロトコル種別が用いられるプロトコルフィルタと、外部IPパケット内のペイロードTCP乃至UDPセグメントなどのポート番号が用いられるポートフィルタの機能とがある。プロトコルフィルタは網ノード装置に入る外部IPパケットのプロトコル通過条件に従いパケットを通過させたり、パケットの通過を抑止する。ポートフィルタも、網ノード装置に入る外部IPパケットのポート通過条件に従いパケットを通過させたり、パケットの通過を抑止する。フィルタリング制御表を用い、発信時及び着信時とも機能する。
網ノード装置の機能のうちパケット優先制御、マルチキャスト制御(その1、その2)、署名制御は選択可能なオプションである。パケット優先制御における発信優先制御の機能は外部通信回線からIPパケットを受信し、網ノード装置からIP網の内部へのIPパケットを発信する優先順位を制御することであり、着信優先制御の機能はIP網の内部から網ノード装置にIPパケットを着信し、外部通信回線へ送信する順位を制御する機能である。いずれもパケット優先制御表を用いる。マルチキャスト制御その1は、マルチキャストアドレスを有するパケットを複数の宛先へ送出したり、逆方向のパケットを検出して回収する機能(溢れ回線制御)であり、マルチキャスト制御表を用いる。マルチキャスト制御その2は、宛先マルチキャストIPアドレスを他のIPアドレスに変換する機能(マルチキャスト受信者アドレス変換機能)である。より詳しく述べると、着信側の網ノード装置は受信側端末の個別のIPアドレス及びポート番号に変換して復元した外部パケットを送信できる。署名制御は発信署名の機能として、外部パケットが発信側の網ノード装置を通過する時に時刻付きの署名を付与することであり、着信署名の機能として、着信側網ノード装置で復元した外部パケットに時刻付きの署名を付与することであり、署名制御表を用いる。
通信レコード及びポートフィルタを用いることにより、IP網を複数の内部網に分離することができる。外部パケットは装置制御表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットは外部IPパケット内のペイロード(TCP/UDPなど)内のポート番号に応じて異なる内部網に転送される。内部網は2以上設定可能であり、内部パケットは着信側の網ノード装置で外部パケットに復元される。この方法により、2つの端末間において通信を行うことができると共に、この方法に基づいてIP網を複数の内部網に分離することができる。
装置制御表の管理の基に外部パケット内のペイロードのポート番号が参照されて選択された外部パケットが内部パケットとなり、選択されなかった外部パケットは廃棄されるようになっている通信網を構築することができる。装置制御表の管理の基に、内部パケット内のペイロードのポート番号が参照されて選択された内部パケットから外部パケットが復元され、選択されなかった内部パケットは廃棄されるようになっている通信網を構築することができる。プロトコルフィルタ4(着信時に指定したプロトコルを抑止する)機能や、ポートフィルタ3及びポートフィルタ4(指定したポート番号を抑止する)機能を用いて、プロトコルやポート番号を指定してIPパケットを排除する特定パケット排除機能付き通信網を構築することができる。
通信レコード内部のレコードIDを用いて当該通信レコードを特定することにより通信料金を課することができる。また、IP網を対象に、通信レコード内のレコード有効ビットを用いて当該通信レコードを用いるカプセル化と逆カプセル化の機能を一時的に停止したり、回復することができる。外部パケットがイーサフレームのケースでは、イーサフレーム内部のIPパケット内部のプロトコル種別を用いてプロトコルフィルタの機能を実施できる。更に、イーサフレーム内部のIPパケット内ペイロードのポート番号を用いて、ポートフィルタの機能やマルチキャスト制御2の機能を実施できる。内部パケットはIPv4パケット、IPv6パケット、イーサネットフレーム、拡張イーサネットフレーム、MPLSフレーム、HDLCフレーム、拡張タグ付き外部パケットのいずれとすることもできる。通信レコードは内部発信IPアドレス、内部着信IPアドレス、ネットワークソースアドレス、ネットワーク宛先アドレス、ソースIPアドレスマスク、宛先IPアドレスマスク、内部論理端子識別子、外部論理端子識別子、レコードID、レコード制御情報、IPカプセル化と逆カプセル化の機能を有し、副表としてフィルタリング制御表、パケット優先制御表、マルチキャスト制御表、署名制御表を含む。制御表の機能は網ノード装置として実現でき、通信機能回路として更に通信機能プログラムモジュールとして実現できる。
外部パケットの形式と内部パケットの形式が同一であり、網ノード装置内でアドレス検査を実施する通信網のバリエーションも可能である。実施例7で開示している装置制御表はアドレス管理表の機能を含んでいるので、実施例3内で用いられているアドレス管理表(図24乃至図26)を、実施例7で開示している装置制御表(図120や図46)により置き換えることができる。更に、装置制御表のバリエーションとして、前記アドレス検査用の装置制御表のバリエーション(図206)を実施することもできる。
<<従来発明との関連>>
本発明の主要部は、パケットフィルタ機能とマルチキャスト受信者アドレス変換機能(マルチキャストNAT機能)、ポート番号を用いたIP網内部の分離である。カプセル化と逆カプセル化(第1の機能)の基本的部分は先行特許の実施例1において、優先制御(第3の機能)の基本的部分は先行特許の実施例32と実施例33において、マルチキャスト制御の溢れ回線(第4の機能その1)の基本的部分は先願特許の実施例17及び18において、署名制御の基本的部分は先行特許の実施例21においてそれぞれ開示されている。本発明は、パケットフィルタ機能とマルチキャストNAT機能とを前記他の機能と組合せて実施する方法を開示しており、外部パケットと内部パケットの各種実施形態を開示している。

8.固定電話、移動電話、マルチメディア通信を同一IP網で実施する第8実施例:
図92において、IP通信網900は終端ゲートウェイ901−1乃至901−5を含む。固定電話機905−1乃至905−4は、それぞれ有線通信回線を経由してメディアルータ903−1乃至903−4のいずれかに接続されており、移動電話機905−5乃至905−8はそれぞれ無線通信回線を経由して無線基地局902−1乃至902−4のいずれかに接続可能である。移動電話機905−5乃至905−8がいずれの無線基地局に接続するかは固定していない。メディアルータ及び無線基地局は、IPパケット転送機能を有する通信回線経由で網ノード装置のいずれかに接続されている。905−10乃至905−17はIPパケット送受機能を有する端末であり、それぞれ通信回線経由でメディアルータに接続されている。
915はIP通信網900の運用管理サーバであり、通信回線を経てルータ911−1に接続されている。移動電話機は音声電話機、画像入出力機能付電話機或いは音声画像送受信装置や移動端末のいずれとすることも可能である。終端ゲートウェイ901−1は網ノード装置906−1、終端制御部914−1を含み、網ノード装置906−1は装置制御表910−1を含み、終端制御部914−1は代理電話サーバ906−2、表管理サーバ906−3、電話管理サーバ906−4、電話番号サーバ906−5、代理移動電話サーバ906−6、ルータ916−1を含む。サーバ906−2乃至906−5、網ノード装置906−1、ルータ916−1は通信回線で直接的又は間接的に接続している。同様に、終端ゲートウェイ901−2は網ノード装置907−1、終端制御部914−2を含み、網ノード装置907−1は装置制御表910−2を含み、終端制御部914−2は代理電話サーバ907−2、表管理サーバ907−3、電話管理サーバ907−4、電話番号サーバ907−5、代理移動電話サーバ907−6、ルータ916−2を含む。
同様に、終端ゲートウェイ901−3は網ノード装置908−1、終端制御部914−3を含み、網ノード装置908−1は装置制御表910−3を含み、終端制御部914−3は代理電話サーバ908−2、表管理サーバ908−3、電話管理サーバ908−4、電話番号サーバ908−5、代理移動電話サーバ908−6、ルータ916−3を含む。同様に、終端ゲートウェイ901−4は網ノード装置909−1、終端制御部914−4を含み、網ノード装置909−1は装置制御表910−4を含み、終端制御部914−4は代理電話サーバ909−2、表管理サーバ909−3、電話管理サーバ909−4、電話番号サーバ909−5、代理移動電話サーバ909−6、ルータ916−4を含む。
995は、上位の電話番号サーバ、990−1と990−2はユーザ、991−1と991−2は受付者、992−1と992−2はユーザサービスサーバである。上位の電話番号サーバ995に対して、電話番号サーバ906−5乃至909−5を下位の電話番号サーバともいう。
本発明において、識別記号は電話機や端末を識別するため、電話番号やインタネットのホスト名(例えばHost1. domain1. domain2. com.)としても用いる。電話番号サーバは、識別記号を入力して対応するIPアドレスと関連情報を回答する。ルータ916−1乃至916−4は、IP網900の通信回線やルータを経由して相互に接続されている。通信回線912−1乃至912−6はIP網900の制御通信回線という。通信回線913−1乃至913−5はIP網900の内部のメディア通信回線という。
<<NNIとUNI>>
電話管理サーバ相互のIPパケットの送受信手順を、NNIインタフェース(Network Network Interface)に従ったIPパケット送受信手順という。NNIインタフェースはIP網900の中で統一している。また、メディアルータと電話管理サーバとの間のIPパケットの送受信手順をUNI(User Network Interface)によるIPパケット送受信手順といい、前記UNIをメディアルータのUNIという。同様に無線基地局と電話管理サーバとの間のIPパケットの送受信手順をUNIによるIPパケット送受信手順といい、前記UNIを無線基地局のUNIという。メディアルータや無線基地局が異なると、UNIは異なる形式となり得る。電話番号サーバはメディアルータのUNIや無線基地局のUNIを保持している。
無線基地局902−1乃至902−4、メディアルータ903−1乃至903−4、IP端末905−10乃至905−17はそれぞれ他と識別可能なIPアドレスを有し、それぞれから代理電話サーバへIPパケットを送ることが可能であり、この目的のために、メディアルータや無線基地局或は電話機や端末の有するIPアドレスは、通信回線を経て接続する網ノード装置の装置制御表の通信レコード内に設定されている。通信レコードの具体的な実施方法は、本発明の他の実施例において説明されている。通信ケース1乃至5において、NNIインタフェースは、共通線信号方式に基づく端末間通信接続方法をIP網に適用した形態が採用される。
<<通信ケース1:固定電話機と固定電話機との間の通信>>
図93は移動電話機905−1から固定電話機905−4への電話通信を説明する図であり、電話機905−1の電話番号は“TN1”、電話機905−4の電話番号は“TN2”である。ここで、メディアルータ903−1は外部IPアドレス“EA1”を含み、メディアルータ903−4は外部IPアドレス“EA2”を含み、通信回線917−1の終端の論理端子に内部IPアドレス“IA1”が付与され 、通信回線917−2の終端の論理端子に内部IPアドレス“IA2”が付与されている。代理電話サーバ906−2は外部IPアドレス“EA81”と内部IPアドレス“IA81”とを付与され、電話管理サーバ906−4は内部IPアドレス“IA91”を付与されている。同様に代理電話サーバ909−2は外部IPアドレス“EA82”と内部IPアドレス“IA82”とを付与され、電話管理サーバ909−4は内部IPアドレス“IA92”を付与されている。電話番号サーバ906−5は内部アドレス“IA96”を付与されている。
<<接続フェーズ>>
電話機905−1の送受話器を上げて呼接続要求がメディアル−タ903−1に送信され(ステップA01)、メディアル−タ903−1は呼接続要求受付を返信する(ステップA02)。次に、メディアル−タ903−1は送信元IPアドレスを“EA1”とし、宛先IPアドレスを“EA81”とし、送信元電話番号“TN1”、宛先電話番号“TN2”、電話音声の送信通信に用いるUDPポ−ト番号“5006”、付加情報“Info1”などの呼設定要求を含むIPパケット920(図94)を形成し、網ノ−ド装置906−1へ送信する(ステップA04)。IPパケット920のペイロ−ドはUDPパケットであり、その送信元及び宛先ポ−ト番号とも“5060”としている。付加情報“Info1”は電話機905−1の音声圧縮方式種別などであり、通信相手先のメディアル−タ903−4が付加情報“Info1”を用いる。
網ノ−ド装置906−1は、外部IPパケット920が入力した通信回線の終端に付与された内部IPアドレス“IA1”と、IPパケット920内の宛先IPアドレス“EA81”とを用いて装置制御表910−1(図120)を検索し、本ケ−スでは第1行目のレコ−ド、つまり“IA1,IA81,NA1,NA81,MA1,MA81、…”であるレコ−ドを適用して内部パケット921(図95)を形成し、内部IPアドレスが“IA81”である代理電話サ−バ906−2へ送信する(ステップA05)。なお、前記レコードの3番目の項目“NA1”と5番目の項目“MA1”との値を共に零として用いる方法を採用することもできる。このときは、前記(8)式を用いて説明している通信レコードの第1の機能であるカプセル化のソースIPアドレスの条件を緩めた適用法となる。
代理電話サ−バ906−2はIPパケット921を受信すると、IPパケット921のペイロ−ド部分と、アドレス“EA1,IA1,EA81,lA81”をペイロ−ド部分に含むIPパケット922(図96)を形成し、電話管理サ−バ906−4へ送信する(ステップA06)。
<<回線毎発呼数の規制>>
電話管理サ−バ906−4は受信したIPパケット922からソースIPアドレス“EA1”を取り出し、発呼管理表918−1(図124)と比較し、IPアドレスが“EA1”のレコ−ドについて、本実施例では使用中回線数は“2”であり、使用中回線数を“1”増加して“3”とし、上限回線数と比較する。上限回線数は“5”であるので次の手続きに進み、そうでないときは以降の処理を中断する。
<<回線番号の管理>>
電話管理サ−バ906−4はIPパケット922(図96)を読出し、送信元電話番号“TN1”及び宛先電話番号“TN2”を取り出し、これら2つの電話番号の組から予め定めておく規則に従って端末間通信を管理するための回線番号“CIC−2”を算出する。次に、CIC管理表923(図97)の第2行目のレコードとして、回線番号“CIC−2”と、送信元電話番号“TN1”と、宛先電話番号“TN2”と、外部IPアドレス“EAl”及び内部IPアドレス“IA1”と、外部IPアドレス“EA81”及び内部IPアドレス“lA81”と、電話管理サ−バ906−4の内部IPアドレス“IA91”と、手順区分“IAM”と、書込み時刻(年月日時分秒)“St−2”とを書き込む。
更に、電話管理サ−バ906−4は、宛先電話番号“TN2”と、送信元電話番号“TN1”に関する質問を含むIPパケット924(図98)とを電話番号サ−バ906−5に示し(ステップA07)、電話番号サ−バ906−5は、電話機905−4が接続するメディアル−タ903−4の外部IPアドレス“EA2”及び通信回線917−2の終端に付与された内部IPアドレス“IA2”と、代理電話サ−バ909−2の外部IPアドレス“EA82”及び内部IPアドレス“IA82”と、電話管理サ−バ909−4のIPアドレス“IA92”、メディアルータ903−1のUNIインタフェースの“UNI1”とメディアルータ903−4のUNIインタフェースの“UNI2”とを含むIPパケット925(図99)を電話管理サ−バ906−4に回答する(ステップA08)。なお、電話番号サーバ906−5は、上位の電話番号サーバ995を経由して、電話番号サーバ909−5に、メディアルータ903−4のUNIインタフェースを問い合わせて“UNI2”を取得している。前記の電話番号サーバ間の情報交換機能については後に説明する。
電話管理サ−バ906−4は、電話番号サ−バ906−5から前記取得したIPアドレス類及びUNIインタフェースをCIC管理表923(図97)に追加する。この結果はCIC管理表926−1(図100)の2行目レコ−ドに示されている。電話管理サ−バ906−4はメディアルータ903−1側とIPパケットを送受するとき、CIC管理表926−1内部のUNIインタフェース“UNI1”を用いて以降の通信手順(ステップA35、A45、A55、A73、A85など)を採用する。
<<UNI取得のバリエーション>>
メディアルータ903−1のUNIはUNI検索表925−1(図101)を用いて、代理電話サーバ906−2のIPアドレスからメディアルータ903−1のUNIを調べることもできる。ステップA07において、電話管理サ−バ906−2は宛先電話番号“TN2”に関してのみ問い合わせる。この方法において、代理電話サーバ906−2は同一のUNIを有する複数のメディアルータのみと通信するようにしている。なお、終端ゲートウェイ901−1の内部に複数の代理電話サーバを設置し、メディアルータ1専用の代理電話サーバ1、メディアルータ2専用の代理電話サーバ2など、予め前記それぞれのUNIを扱う代理電話サーバを全て設置しておき、通信相手のメディアルータ個別のUNIを扱うようにすることもできる。
<<NNI>>
次に、電話管理サ−バ906−4はCIC管理表926−1(図100)のIPアドレス情報を参照し、パケット922(図96)から呼設定要求を行うためのIPパケット927(図102)(IAMパケット)を形成し、IPパケット927を電話管理サ−バ909−4へ送信する(ステップA21)。ここで、IPパケット927の送信元IPアドレスは電話管理サ−バの“IA91”であり、宛先IPアドレスは電話管理サ−バ909−4の“IA92”である。
<<回線毎着呼数の規制>>
電話管理サ−バ909−4は、受信したIPパケット927(図102)から宛先側のメデイアルータ903−4のアドレス“EA2”を取り出し、着呼管理表918−2(図125)と比較し、本実施例では使用中回線数は“2”であり、使用中回線数を”1”増加して“3”とし、上限回線数と比較する。上限回線数は“7”であるので、次の手続きに進み、そうでないときは以降の処理を中断する。
<<回線番号の管理>>
電話管理サ−バ909−4はIPパケット927を受信すると、そのペイロ−ドに含まれる回線番号“CIC−2”と、手順区分“IAM”と、送信元電話番号“TN1”と、宛先電話番号“TN2”と、IPアドレス(“EA1”,“IA1”,“EA81”,“lA81”,“lA91”,“EA2”,“IA2”,“EA82”,“IA82”,“IA92”,“UNI2”)とUNI種別とを取り出し、電話管理サーバ909−4が管理するCIC管理表926−2(図103)のレコ−ドとして書き込んで記録する。本ケースでは第1行目のレコードであり、書き込み時刻“St−3”も書き込む。以降、電話管理サーバ909−4はメディアルータ903−4側とIPパケットを送受するとき、CIC管理表926−1内部のUNIインタフェース“UNI2”に基づく通信手順(ステップA22,A33、A43、A53、A76、A83など)を採用する。
電話管理サ−バ909−4は、続いてIPパケット927から取得した情報を用いてIPパケツト928(図104)を形成し、代理電話サ−バ909−2へ送信する(ステップA22)。IPパケット928のペイロ−ドはUDPセグメント及びアドレス領域を含み、UDPセグメント内部に送信元メディアル−タ903−1のIPアドレス“EA1”を含んでいる。アドレス領域はIPアドレス“EA2,IA2,EA82,IA82”を含む。
代理電話サ−バ909−2はIPパケット928から取得した情報を用いて、IPパケット929(図105)を形成して網ノ−ド装置909−1へ送信する。送信元アドレス“IA82”、宛先アドレス“IA2”であるIPパケット929は網ノ−ド装置909−1へ到達し(ステップA23)、網ノ−ド装置909−1は装置制御表910−4(図123)を用いて受信したIPパケット929を逆カプセル化し、IPパケット930(図106)を形成した後、IPパケット930をメディアル−タ903−4へ送信する(ステップA24)。メディアル−タ903−4はIPパケット930を受信し、内部に含まれる宛先電話番号“TN2”が着信可能であるかを確認し、着信可能であれば電話機905−4に呼着信通知を送出する(ステップA25)。
更に、メディアルータ903−4は、IPパケット930の内容、つまり送信元電話番号“TN1”、宛先電話番号“TN2”、送信元のIPアドレス“EA1”、送信元のUDPポ−ト番号“5006”、付加情報“Info1”を読み出して保持する。メディアル−タ903−4は電話機905−4の着信可能性(着信可能又は不可能の区分)を知らせるため、送信元電話番号“TN1”、宛先電話番号“TN2”及び着信可能性を含むIPパケットを生成し、電話管理サ−バ909−4へ通知する(ステップA31,A32,A33)。電話管理サ−バ909−4はメディアル−タ903−4が形成し送信したIPパケットを受信し、前記受信したIPパケットから送信元電話番号“TN1”、宛先電話番号“TN2”及び着信可能性の惰報を取り出す。そして、前記2つの電話番号から回線番号“CIC−2”を算出し、回線番号“CIC−2”及び着信可否情報を含むIPパケット931(図107)(ACMパケット)を形成し、電話管理サ−バ906−4へ送信する(ステップA34)。電話管理サ−バ906−4は、受信したIPパケット931から回線番号“CIC−2”及び手順区分“ACM”を取り出し、電話管理サ−バ906−4が保持するCIC管理表926−1(図100)を調べて、回線番号が“CIC−2”であるレコ−ドを見出し、レコ−ドの手順区分欄を手順区分“ACM”に書き換える。なお、電話管理サ−バ906−4は、ACMパケットを受信したことを示すIPパケット(着信可能性情報を含む)を生成し、メディアル−タ903−1へ通知することも可能である(ステップA35乃至A37,オプション)。
一方、ステップA25に続いて、電話機905−4が電話呼出中をメディアル−タ903−4に報告すると(ステップA40)、メディアル−タ903−4は送信元電話番号“TN1”及び宛先電話番号“TN2”と、電話機905−4が、音声通信に用いるUDPポ−ト番号“5008”と、付加情報“Info2”とを含むIPパケット932(図108)を形成して、網ノ−ド装置909−1へ送出する(ステップA41)。そして、網ノ−ド装置909−1において装置制御表910−4(図123)の第1行目の通信レコード“IA2,IA82,NA2,NA82,MA2,MA82,…”が用いられ、IPパケット932がカプセル化されて、IPパケット932−1(図109)となり(ステップA42)、代理電話サーバ909−2においてIPパケット932−2(図110)となり、電話管理サ−バ909−4へ通知される(ステップA43)。
¥電話管理サ−バ909−4はIPパケット932−2から送信元電話番号“TN1”及び宛先電話番号“TN2”を取り出し、前記2つの電話番号から回線番号“CIC−2”を算出して電話呼出中を示すIPパケット933(図111,CPGパケット)を形成し、電話管理サ−バ906−4へ送信する(ステップA44)。IPパケット933は、IPパケット932−2から取得したUDPポ−ト番号“5008”及び付加情報“Info2”を含んでいる。電話管理サ−バ906−4は、IPパケット933から回線番号“CIC−2”、手順区分“CPG”、UDPポ−ト番号“5008”及び付加情報“Info2”を取り出し、CIC管理表926−1(図100)の回線番号“CIC−2”であるレコ−ドの手順区分を“CPG”と書き換え、CIC管理表926−1からIPアドレス“EA1,IA1,EA81,IA81”、送信元電話番号“TN1”、宛先電話番号“TN2”を読み出し、前記読み出した情報を用いてIPパケット933−1(図112)を形成して代理電話サ−バ906−2ヘ送信する(ステップA45)。
代理電話サ−バ906−2はIPパケット933−2(図113)を形成して網ノ−ド装置906−1に送信し(ステップA46)、網ノ−ド装置906−1はIPパケット933−2を逆カプセル化し、IPパケット933−3(図114)を形成してメデイアル−タ903−1へ送信する(ステップA47)。メデイアルータ903−1は、IPパケット933−3から電話番号“TN1”及び“TN2”、IPアドレス“EA2”、UDPポ−ト番号“5008”、付加情報“Info2”を読み出して保持する。メディアル−タ903−1は呼出中信号を電話機905−1に送出する(ステップA48)。
次に、電話機905−4がステップA40後に継続していた電話呼出しに対する応答を得ると、宛先電話機の応答をメディアルータ903−4へ送信し(ステップA50)、メディアルータ903−4は前記応答を知らせるため、送信元電話番号“TN1”及び宛先電話番号“TN2”を含むIPパケットを電話管理サ−バ909−4へ送信する(ステップA51乃至A53)。前記応答を知らせるIPパケットの形式は、ステップA41乃至A43におけるIPパケットの形式と同様である。なお、メディアルータ903−4は、ステップA50の応答に対する応答確認を電話機905−4に返信することも可能である(ステップA60,オプション)。
電話管理サ−バ909−4は、前記受信したIPパケットから送信元電話番号“TN1”と宛先電話番号“TN2”とを取り出し、前記2つの電話番号から回線番号‘CIC−2”を算出し、少なくとも回線番号“CIC−2”を含む応答を知らせるIPパケット934(図115)(ANMパケット)を形成し、電話管理サ−バ906−4へ送信する(ステップA54)。電話管理サ−バ906−4は受信したIPパケット934から回線番号“CIC−2”及び手順区分“ANM”を取り出し、電話管理サ−バ906−4が保持するCIC管理表926−1(図100)を調べて回線番号が“CIC−2”であるレコ−ドを見出し、レコ−ドの手順区分欄を手順区分“ANM”に書き換える。
次に、電話管理サ−バ906−4はANMパケットの受信、つまり電話機905−4が電話呼出しに応答したことをメディアル−タ903−1へ通知し(ステップA55,A56,A57)、メディアル−タ903−1は応答信号を電話機905−1へ送る(ステップA58)。電話機905−1は応答信号に対して応答確認信号を返信することも可能である(ステップA59,オプション)。ステップA45乃至ステップA47においては電話呼出中を通知し、ステップA55乃至ステップA57においては宛先電話機の応答を通知している。
<<通信レコ−ドの設定>>
電話管理サ−バ909−4はステップA54の後、CIC管理表926−2(図103)から回線番号が“CIC−2”であるレコ−ドからIPアドレス“EA2”,“EA1”,“IA2”,“IA1”を取り出して表管理サ−バ909−3に送信し(ステップA64)、表管理サ−バ909−3は網ノ−ド装置909−1内部の装置制御表910−4(図123)の第3行目のレコ−ド“IA2,IA1,EA2,EA1,MK2,MK1,…”を設定する(ステップA65)。ここで、MK1=255.255.255.255,MK2=255.255.255.255、としている。同様に、電話管理サ−バ906−4はステップA55の後、CIC管理表926−1(図100)から回線番号が“CIC−2”であるレコ−ドからIPアドレス“EA1”,“EA2”,“IA1”,“IA2”を取り出して表管理サ−バ906−3に送信し(ステップA66)、表管理サ−バ906−3は網ノ−ド装置906−1内部の装置制御表910−1(図120)の2行目のレコ−ド“IA1,IA2,EA1,EA2,MK1,MK2、…”として設定する(ステップA67)。前記ステップA64及びA66において、それぞれの通信レコード内の副表(フィルタ制御レコードなど)も設定される。
<<通信フェーズ>>
電話機905−1と電話機905−4との電話通信は、他の実施例で説明しているのと同様のステップであり、接続フェ−ズにおいて設定された装置制御表910−1(図120)の第2行目の通信レコ−ド“IA1,IA2,EA1,EA2,MK1,MK2、・・”)と、装置制御表910−4(図123)の第3行目の通信レコ−ド(“IA2,IA1,EA2,EA1,MK2,MK1、・・”)とが用いられる。電話機905−1の音声はディジタル化されて、IPパケット935(図116)のペイロ−ドに載せられる。ここで、前記取得した宛先アドレス及びUDPポ−ト番号が用いられる。即ち、送信元アドレスはメデイアル−タ903−1のIPアドレス“EA1”であり、宛先アドレスは宛先電話機905−4の接続するメディアル−タ903−4のIPアドレス“EA2”であり、送信元UDPポ−ト番号として“5006”、宛先UDPポ−ト番号として“5008”が用いられる。電話機905−1からアナログ音声が送られ(ステップA68−1)、メディアル−タ903−1で音声はディジタル化されて音声IPパケツト935となり、網ノ−ド装置906−1に送られる(ステップA68−2)。ここでカプセル化されてIPパケット936(図117)となり、IP通信回線経由で図92のル−タ911−4乃至911−6を経て網ノ−ド装置909−1に到達し(ステップA68−3)、ここで逆カプセル化されてメディアル−タ903−4に到達し(ステップA68−4)、アナログ音声に戻されて電話機905−4に到達する(ステップA68−5)。電話機905−4から送られたアナログ音声はディジタル化されてIPパケットに含まれ、前述と逆方向に送られる(ステップA69−1乃至A69−5)。
上述のIPカプセル化を要約すると、外部パケットはIP網900外部の通信回線の論理端子から入力し、前記入力した発信側の論理端子識別情報と外部パケット内のソース外部IPアドレス、宛先外部IPアドレスの3組が定まれば、装置制御表の通信レコードの管理の基に内部パケットの転送先の着信内部アドレスが定まり、内部パケットは通信網の内部を転送される。発信側と着信側の網ノード装置との間に、内部パケットが転送される内部通信回線が定まると言い換えることもできる。内部パケットは通信網の内部を転送され、着信側の網ノード装置において外部パケットに復元される。なお、前記入力した発信側の論理端子識別情報と外部パケット内の宛先外部IPアドレスの2組を用い、外部パケット内のソース外部IPアドレスを用いない内部パケット形式を採用することも可能である。
<<解放フェ−ズ>>
電話機905−1の利用者が電話通信の解放を通知すると(図93のステップA70)、メディアル−タ903−1、網ノ−ド装置906−1、代理電話サ−バ906−2を経由して電話管理サ−バ906−4に通知され(ステップA70乃至A73)、電話管理サ−バ906−4はCIC管理表926−1(図100)の中の回線番号が“CIC−2”であるレコ−ドの終了時刻の欄に終了時刻“Ed−1”を書き込む。次に、解放IPパケット937(図118)(RELパケット)を形成して電話管理サ−バ909−4へ通知し(ステップA74)、更に電話管理サ−バ906−4は解放指示を代理電話サ−バ906−2、網ノ−ド装置906−1を経由してメディアル−タ903−1に知らせる(ステップA85乃至A87)。メディアル−タ903−1は前記ステップA70において解放通知を受信すると、切断確認を電話機905−1へ送信することも可能である(ステップA70−1,オプション)。
電話管理サ−バ909−4はIPパケット937を受信すると(ステップA74)、CIC管理表926−2(図103)の中の回線番号が“CIC−2”であるレコ−ドの終了時刻の欄に終了時刻“Ed−2”を書き込み、解放IPパケット937を受信したことを報告するために、解放完了IPパケット938(図119)(RLCパケット)を形成して、電話管理サ−バ906−4に返信する(ステップA84)。更に、電話管理サ−バ909−4は電話通信の解放指示を、代理電話サ−バ909−2及び網ノード装置909−1を経てメディアルータ903−4へ送出する(ステップA76乃至A78)。
メディアル−タ903−4は解放指示に対する切断指示を電話機905−4に通知すると共に(ステップA79)、解放指示に対する解放報告を代理電話サ−バを経由して電話管理サ−バ909−4に知らせる(ステップA81乃至A83)。電話機905−4はメディアルータ903−4から送られた切断指示に対して、切断指示確認を返信可能であり (ステップA80,オプション)、更にメディアル−タ903−4は切断指示確認に対する更なる確認を送ることも可能である(ステップA80−1、オプション)。
<<通信レコ−ドの抹消>>
ステップA74の後に電話管理サ−バ906−4は、IPパケット937内の回線番号“CIC−2”を表管理サ−バ906−3に送信し(ステップA96)、表管理サーバ906−3は当該通信レコード、このケースでは装置制御表910−1(図120)の第2行目のレコ−ド “IA1,IA2,EA1,EA2,MK1,MK2”、を抹消する(ステップA97)。ステップA74の後に、電話管理サ−バ909−4は受信した解放IPパケット937内の回線番号“CIC−2”を表管理サ−バ909−3に送信し(ステップA98)、表管理サーバ909−3は当該通信レコード、このケースでは装置制御表910−4(図123)の第3行目のレコ−ド “IA2,IA1,EA2,EA1,MK2,MK1”を抹消する(ステップA99)。
<<発呼回数や着呼回数規制の後処理>>
ステップA74の後、電話管理サ−バ906−4は発呼管理表918−1(図124)に書き込んであるアドレス“EA1”に対応する使用中回線数を“1”減算する。同様にステップA84の後、電話管理サ−バ909−4は、着呼管理表918−2(図125)に書き込んであるアドレス“EA2”に対応する使用中回線数を“1”減算する。
<<通話情報の収集>>
以上説明した通信ケース1において、運用管理サ−バ915(図92)は電話管理サ−バ906−4及び909−4と情報交換し(図126のステップA100,A101)、CIC管理表926−1(図100)及び926−2(図103)に記載されている電話通信記録、例えば送信元電話番号、宛先電話番号、開始時刻、終了時刻などの電話通信記録を得て、電話通信の課金目的などに提供することができる。また、運用管理サ−バ915は表管理サ−バ906−3及び909−3と情報交換し(ステップA102,A103)、装置制御表910−1(図92内)及び910−4内部の通信レコードに記載されている情報を得て、IP網900の運用や電話通信の課金目的などに提供することができる。
<<通信レコードの設定方法について>>
例えば装置制御表910−1(図120)の第1行目の通信レコード“IA1,IA81,NA1,NA81,MA1,MA81,…”のようなメディアルータ903−1と代理電話サーバ906−2との間のIPパケット送受のために用いる通信レコード(端末間通信接続制御のために用いる通信レコード)は端末間通信を実施する前に、事前に設定してある。装置制御表910−1の第2行目の通信レコード“IA1,IA2,EA1,EA2,MK1,MK2,…”のような端末間でメディアを送受するために用い、端末間通信接続制御に用いない通信レコードは、前記説明のように表管理サーバを経由して動的に設定し、或いは抹消している。なお、事前に設定しておく通信レコードと動的に設定する通信レコードは、網ノード装置内メモリの別領域に設定しておき、メモリ実装の簡易化を図る。後述する通信ケース2乃至通信ケース6も同様である。
<<固定電話機の電話番号登録>>
通信ケース1における固定電話機の登録方法とカプセル制御表の通信レコードの設定について、図92及び図192を参照して説明する。
固定電話機905−1のユーザ990−1は、IP網900の運用ルールに従い、或いは通信事業者と相談して固定電話機905−1の外部IPアドレス“EA1”及び電話番号“TN1”を定め、更に少なくともユーザ名、通信料金の支払い方法を含めて、固定電話機905−1の利用を電話受付者991−1に申込む(図192のステップP1)。電話受付者991−1は、固定電話機905−1を接続するメディアルータの識別記号N903−1及び網ノード装置906−1の識別記号N906−1や通信回線917−1の識別記号N917−1を、電話受付者991−1が保持する受付業務資料を用いて調べ、固定電話機905−1を接続するメディアルータ903−1の識別可能情報をユーザ990−1に通知する。ユーザ990−1は、外部IPアドレス“EA1”を固定電話機905−1に設定する。
なお、外部IPアドレス“EA1”をメディアルータ903−1内に設定するケースでは、電話受付者991−1が外部IPアドレス“EA1”をユーザ990−1に通知する。ユーザ990−1は電話番号“TN1”を固定電話機905−1に設定する。以上の手続きにより、電話受付者991−1は、外部IPアドレス“EA1”、電話番号“TN1”、ユーザ名、通信料金の支払い方法、網ノード装置906−1の識別記号N906−1、メディアルータの識別記号N903−1、通信回線917−1の識別記号N917−1を少なくとも含む受付情報を取得する。
次に、受付者991−1は、受付情報をユーザサービスサーバ992−1に通知する(ステップP2)。ユーザサービスサーバ992−1は、受付情報に含まれる網ノード装置の識別記号N906−1及び通信回線の識別記号N917−1を用い、ユーザサービスサーバ992−1内部に保持している内部IPアドレス付与規則資料に従って、内部IPアドレス“IA1”を定めて受付情報に追加し、内部IPアドレス“IA1”を含む受付情報をそのデータベースに保持する(ステップP3)。次に、ユーザサービスサーバ992−1は、少なくとも外部IPアドレス“EA1”、内部IPアドレス“IA1”、電話番号“TN1”、網ノード装置906−1の識別記号N906−1、電話番号“TN1”について関与するメディアルータ903−1の識別記号N903−1、通信回線917−1の識別記号N917−1、メディアルータ903−1のUNI、メディアルータ903−1と情報交換する代理電話サーバ906−2の外部アドレス“EA81”及び内部アドレス“IA81”、代理電話サーバ906−2と情報交換する電話管理サーバ906−4の内部アドレス“IA91”とを、電話管理サーバ906−4に通知する(ステップP4)。電話管理サーバ906−4は取得した受付情報のうち、少なくとも外部IPアドレス“EA1”、内部IPアドレス“IA1”、電話番号“TN1”を電話番号サーバ906−5に通知し(ステップP5)、電話番号サーバ906−5は、前記取得した情報のうち少なくとも外部IPアドレス“EA1”、内部IPアドレス“IA1”、電話番号“TN1”を、例えばRFC1996やRFC1035で定められているドメイン名サーバのデータ格納形式により、その内部に保持する(ステップP6)。電話番号サーバ906−5は電話番号“TN1”を保持していることを、電話番号サーバ906−5の識別記号N906−1とIPアドレス共に上位の電話番号サーバ995へ通知し(ステップP7)、電話番号サーバ995は、少なくとも電話番号サーバ906−5の識別記号N906−1及びIPアドレス、電話番号“TN1”の組をその内部に保持する(ステップP8)。上位の電話番号サーバ995は、電話番号“TN―x”を保持する他の電話番号サーバの識別記号とIPアドレスとを保持している。
<<バリエーション>>
前記ステップP5乃至ステップP8(図192)は、次のステップP5x乃至P8xに変更することもできる。電話管理サーバ906−4は前記取得した受付情報のうち、少なくとも外部IPアドレス“EA1”、内部IPアドレス“IA1”、電話番号“TN1”を上位の電話番号サーバ995を経由して(ステップP5x)、電話番号サーバ906−5へ通知し(ステップP6x)、電話番号サーバ906−5は前記受信した外部IPアドレス“EA1”、内部IPアドレス“IA1”、電話番号“TN1”を内部に保持する。ここで、上位の電話番号サーバ995は、電話番号“TN―x”を保持する他の電話番号サーバ906−5の識別記号とIPアドレスとを保持する。また、電話番号サーバ906−5は、結果を報告することができる(ステップP7x、ステップP8x)。
更に、ユーザサービスサーバ991−1は、上位の電話番号サーバ995に電話管理サーバ906−4を経由して、又は経由せず直接に、上位の電話番号サーバ995の内容の書換えや抹消を依頼することもできる。ユーザサービスサーバ991−1はマルチキャスト受信認証情報を保持することもできる(オプション)。
<<電話番号サーバ間の情報交換機能>>
図193は、IP網900内の上位の電話番号サーバ995と、下位の電話番号サーバ906−5、907−5、908−5、909−5とが相互に情報交換を行えることを示している。更に、下位の電話番号サーバ906−5、907−5、908−5、909−5は、上位の電話番号サーバ995を経由して情報交換できる。例えば電話番号サーバ907−5は、電話番号“TN1”に付随する外部IPアドレス及び内部IPアドレスを電話番号サーバ995に質問すると(図194のステップP20)、電話番号サーバ995は電話番号“TN1”に付随するIPアドレスと内部を保持している電話管理サーバ906−5に問い合わせて(ステップP21)、外部IPアドレス“EA1”、内部IPアドレス“IA1”を取得する(ステップP22)。次に、電話番号サーバ995は、電話番号“TN1”に付随する前記得られた外部IPアドレス“EA1”と内部IPアドレス“IA1”とを電話番号サーバ907−5に通知する(ステップP23)。上位の電話番号サーバ995は、電話番号“TN―x”と電話番号“TN―x”とを保持する下位の電話番号サーバの識別記号、IPアドレス及びマルチキャスト受信認証情報(オプション)を保持していること、更に移動電話機については、後述するように端末認証情報を保持していることが特徴である。
<<通信ケース2:移動電話機と移動電話機との間の通信>>
図127及び図128は移動電話機905−6から移動電話機905−8への電話通信を説明する図であり、電話機905−6の電話番号は“TN3”、電話機905−8の電話番号は“TN4”である。ここで、無線基地局902−3は外部IPアドレス“EB1”を含み、無線基地局902−4は外部IPアドレス“EB2”を含み、通信回線917−3の終端に内部IPアドレス“IB1”が付与され 、通信回線917−4の終端に内部IPアドレス“IB2”が付与されている。代理移動電話サーバ908−6は外部IPアドレス“EB81”と内部IPアドレス“IB81”とを付与され、電話管理サーバ908−4は内部IPアドレス“IB91”を付与されている。電話番号サーバ908−5は内部IPアドレス“IB96”を、代理移動電話サーバ909−6は内部IPアドレス“IB82”を、電話管理サーバ909−4は内部IPアドレス“IA92”をそれぞれ付与されている。電話番号サーバ906−5乃至909−5の外部IPアドレスは全て“EA81”であり、代理移動電話サーバ906−6乃至909−6の外部IPアドレスは全て“EB81”である。
<<接続フェーズ>>
電話機905−6から無線通信回線917−5を経由して呼接続要求を送出すると、無線チャネル接続要求信号が無線基地局902−3に伝えられ(ステップB01)、無線基地局902−3が電話機905−6に呼接続要求に対する呼接続要求受付を返信する(ステップB02)。次に電話機905−6から、送信元の電話番号“TN3”、宛先の電話番号“TN4”を含む呼設定要求を無線基地局902−3へ送出し(ステップB03)、無線基地局902−3は受信した呼設定要求の内容を元に、送信元IPアドレスは前記“EB1”、宛先IPアドレス“EB81”、送信元電話番号“TN3”、宛先電話番号“TN4”、無線基地局902−3が電話音声送信に用いるポ−ト番号“5006”、付加情報“Info3”などから成る呼設定要求を含むIPパケット920B(図129)を形成し、網ノ−ド装置908−1へ送信する(ステップB04)。
網ノ−ド装置908−1は装置制御表910−3(図122)の第1行目のレコ−ドを適用し、IPパケット920Bをカプセル化して内部パケット921B(図130)を形成し、代理移動電話サ−バ908−6へ送信する(ステップB05)。代理移動電話サ−バ908−6はIPパケット921Bを元にIPパケット922B(図131)を形成し、電話管理サ−バ908−4へ送信する(ステップB06)。
<<回線番号の管理>>
次に、電話管理サ−バ908−4はIPパケット922B(図131)の内容を用いて送信元電話番号“TN3”及び宛先電話番号“TN4”の組から回線番号“CIC−3”を算出し、CIC管理表923B(図132)を形成する。更に、電話管理サ−バ908−4は宛先電話番号“TN4”と、送信元電話番号“TN3”に関する質問を含むIPパケット924B(図133)とを電話番号サ−バ908−5に示し(ステップB07)、前記質問に対する回答を含むIPパケット925B(図134)を受信する(ステップB08)。電話管理サ−バ908−4は前記取得したアドレス類と、無線基地局902−3のUNIインタフェースの“UNI3”とをCIC管理表923B(図132)に追加する。この結果はCIC管理表926−1B(図135)の1行目レコ−ドに示されている。電話管理サ−バ908−4は、以降無線基地局902−3側とIPパケットを送受するとき、CIC管理表926−1B内のUNIインタフェース“UNI3”に基づいて通信手順(ステップB09、B16、B17、B35,B45,B55,B73,B85など)を用いる。
次に、電話管理サ−バ908−4は呼設定受付と、認証要求と、電話番号“TN3”と、“TN4”とを含むIPパケツト939B09(図136)を形成し、代理移動電話サ−バ908−6に送出する(ステップB09)。代理移動電話サ−バ908−6はIPパケット939B10(図137)を形成して網ノ−ド装置908−1へ送信し(ステップB10)、網ノ−ド装置908−1はIPパケット939B10を逆カプセル化してIPパケット939B11(図138)を形成した後、IPパケット939B11を無線基地局902−3へ送信する(ステップB11)。基地局902−3は受信したIPパケット939B11に含まれる情報を元に、無線通信路917−5を経由して呼設定受付及び認証要求を電話機905−6へ知らせる(ステップB12)。
電話機905−6は、端末正当性を表す認証回答(パスワードなど)を無線通信路917−5を経由して無線基地局902−3へ送出する(ステップB13)。無線基地局902−3は認証回答を含むIPパケット939B14(図139)を形成して網ノード装置908−1に送出し(ステップB14)、網ノード装置908−1においてカプセル化されて得られる認証回答を含む新たなIPパケット939B15(図140)は代理移動電話サーバ908−6に到達する(ステップB15)。次に、認証回答を含む新たなIPパケット939B16(図141)が電話管理サ−バ908−4に到達する(ステップB16)。
電話管理サ−バ908−4は、通信チャンネル設定指示用の端末認証合否を含むIPパケットを代理移動電話サーバ908−6に送出する(ステップB17)。端末認証合否を含む新たなIPパケットは網ノード装置908−1に到達して逆カプセル化され(ステップB18)、基地局902−3に到達する(ステップB19)。無線基地局902−3は、IPパケットの端末認証合否を無線通信路917−5を経由して電話機9055−6へ通知する(ステップB20)。ステップB17乃至B19において転送されるIPパケットの形式は、ステップB09乃至B11において転送されるIPパケットの形式とアドレス格納形式などが同様である。次に、電話管理サ−バ908−4はCIC管理表926−1B(図135)のIPアドレス情報を参照し、パケット922B(図131)を参照して、呼設定要求を行うためのIPパケット927B(図142)(IAMパケット)を形成し、IPパケット927Bを電話管理サ−バ909−4へ送信する(ステップB21)。
<<回線番号の管理>>
電話管理サ−バ909−4はIPパケット927Bを受信すると、そのペイロ−ドに含まれる回線番号“CIC−3”、手順区分“IAM”、送信元電話番号“TN3”、宛先電話番号“TN4”、複数のIPアドレス、UNIインタフェース“UNI4”を取り出し、CIC管理表926−2B(図143)のレコ−ドとして書き込み記録する。この書込み時刻“St−4”も書込む。
次に、電話管理サ−バ909−4は、前記受信したIPパケット927Bを用いて呼設定要求を含むIPパケツト928B(図144)を形成し、IPパケツト928Bを代理移動電話サ−バ909−6に送出する(ステップB22)。代理移動電話サ−バ909−6は、IPパケット929B(図145)を形成して網ノ−ド装置909−1へ送信する(ステップB23)。網ノ−ド装置909−1は受信したIPパケット929Bを逆カプセル化し、IPパケット930B(図146)を形成した後、IPパケット930Bを無線基地局902−4へ送信する(ステップB24)。基地局902−4は、受信したIPパケット930Bを元に無線通信路917−6を経由して電話機905−8へ電話呼着信を仮に通知する(ステップB25)。
電話機905−8は電話呼出し仮通知(ステップB25)を受けると、無線通信路917−6の状態(雑音や音声品質など)を無線基地局902−4に報告し(ステップB26)、続いて端末正当性を意味する情報(パスワードなど)を無線通信路917−6を経由して無線基地局902−4へ送出する(ステップB27a)。無線基地局902−4は端末正当性を意味する情報を含むIPパケット939B27B(図147)を形成し、網ノード装置909−1に送出する(ステップB27b)。IPパケット939B27Bは、網ノード装置909−1においてカプセル化されてIPパケット939B27C(図148)となり、IPパケット939B27Cは代理移動電話サーバ909−6に到達し(ステップB27c)、IPパケット939B27D(図149)となって電話管理サ−バ909−4に到達する(ステップB27d)。
電話管理サ−バ909−4は、通信チャンネル設定指示用の端末認証合否を含むIPパケット939B28A(図150)を代理移動電話サーバ909−6に送出し(ステップB28a)、代理移動電話サーバ909−6においてIPパケット939B28B(図151)となり、IPパケット939B28Bは網ノード装置909−1に到達する(ステップB28b)。IPパケット939B28Bは逆カプセル化されてIPパケット939B28C(図152)となり、基地局902−4に到達する(ステップB28c)。無線基地局902−4は、IPパケットの端末認証合否を含む情報を無線通信路917−6を経由して電話機905−8へ通知する(ステップB28d)。次に、無線基地局902−4は宛先電話番号“TN4”が着信可能であるかを調べ、電話機905−8に呼出し(着信)を通知する(ステップB30)。無線基地局902−4はIPパケット930Bの内容、つまり電話番号“TN3”及び“TN4”、アドレス“EB1”、ポ−ト番号“5006”、“Info3”を保持する。次に、無線基地局902−4は電話番号“TN3”及び“TN4”と、着信可否報告惰報とを含むIPパケットを生成し、電話管理サ−バ909−4へ通知する(ステップB31乃至B33)。電話管理サ−バ909−4は、受信したIPパケットから送信元電話番号“TN3”、宛先電話番号“TN4”及び着信可否報告惰報を取り出す。そして、前記2つの電話番号から回線番号“CIC−3”を算出し、回線番号“CIC−3”と電話機905−8の着信可能性の情報を含むIPパケット931B(図153)(ACMパケット)を形成し、電話管理サ−バ908−4へ送信する(ステップB34)。電話管理サ−バ908−4は、受信したIPパケット931Bから回線番号“CIC−3”及び手順区分“ACM”を取り出し、CIC管理表926−1B(図135)を調べ、回線番号が“CIC−3”であるレコ−ドを見出し、手順区分を“ACM”に書き換える。次に、電話管理サ−バ908−4はACMパケットを受信したことを示すIPパケットを生成し、無線基地局902−3へ通知することも可能である(ステップB35乃至B37、オプション)。
無線基地局902−4は電話機905−8から電話呼出中を受信すると(ステップB40)、送信元電話番号“TN3”及び宛先電話番号“TN4”と、電話機905−8が音声送信に用いるポ−ト番号“5008”と、付加情報“Info4”とを含むIPパケット932B(図154)を形成して網ノ−ド装置909−1へ送信する(ステップB41)。網ノ−ド装置909−1はIPパケット932Bをカプセル化し、IPパケット932−1B(図155)を形成し、代理移動電話サ−バ909−6に送信する(ステップB42)。代理移動電話サ−バ909−6はIPパケット932−2B(図156)を形成し、電話管理サ−バ909−4に送信する(ステップB43)。電話管理サ−バ909−4は、受信したIPパケット932−2Bから電話番号“TN3”及び“TN4”を取り出し、前記2つの電話番号から回線番号“CIC−3”を算出して、電話呼出中を示すIPパケット933B(図157)(CPGパケット)を形成し、電話管理サ−バ908−4へ送信する(ステップB44)。電話管理サ−バ908−4は受信したIPパケット933Bから回線番号“CIC−3”、手順区分“CPG”、UDPポ−ト番号“5008”及び付加情報“Info4”を取り出し、CIC管理表926−1B(図135)の回線番号“CIC−3”であるレコ−ドの手順区分を“CPG”と書き換え、IPアドレス“EB1,IB1,EB81,IB81”、送信元電話番号“TN3”、宛先電話番号“TN4”を読み出し、これら取得した情報を用いてIPパケット933−1B(図158)を形成して代理移動電話サ−バ908−6ヘ送信する(ステップB45)。
代理電話サ−バ908−2は、受信したIPパケット933−1Bを用いてIPパケット933−2B(図159)を形成して網ノ−ド装置908−1に送信し(ステップB46)、網ノ−ド装置908−1は受信したIPパケット933−2Bを逆カプセル化し、IPパケット933−3B(図160)を形成して無線基地局902−3へ送信する(ステップB47)。無線基地局902−3は、受信したIPパケット933−3B内に含まれる電話番号“TN3”及び電話番号“TN4”、IPアドレス“EB2”、ポ−ト番号“5008”、付加情報“Info4”を読み出して保持する。無線基地局902−3は宛先電話905−8の呼出中を電話機905−6に通知する(ステップB48)。
次に、電話機905−8が呼出しに応答し(ステップB50)、無線基地局902−4は前記応答を知らせるため、送信元電話番号“TN3”及び宛先電話番号“TN4”含むIPパケットを電話管理サ−バ909−4へ送信する(ステップB51乃至B53)。電話管理サ−バ909−4は、前記受信したIPパケットから送信元電話番号“TN3”と宛先電話番号“TN4”とを取り出し、前記2つの電話番号から回線番号“CIC−3”を算出し、少なくとも回線番号“CIC−3”を含む応答を知らせるIPパケット934B(図161)(ANMパケット)を形成し、電話管理サ−バ908−4へ送信する(ステップB54)。なお、電話管理サーバ909−4は応答確認を無線基地局へ返信することも可能である(ステップB60−1乃至B60−4、オプション)。
電話管理サ−バ908−4は、受信したIPパケット934Bから回線番号“CIC−3”及び手順区分“ANM”を取り出し、電話管理サ−バ908−4が保持するCIC管理表926−1B(図135)を調べ、回線番号が“CIC−3”であるレコ−ドを見出し、レコ−ドの手順区分欄を手順区分“ANM”に書き換える。次に、電話管理サ−バ908−4は、電話機905−8が電話呼出しに応答したことを代理移動電話サ−バ908−6、網ノ−ド装置908−1を経由して無線基地局902−3へ通知する(ステップB55乃至ステップB57)。無線基地局902−3は呼出信号を電話機905−6へ送る(ステップB58)。電話機905−6は応答確認を返信することも可能である(ステップB59、オプション)。
<<通信レコ−ドの設定>>
電話管理サ−バ909−4は、CIC管理表926−2B(図143)を参照して通信レコードの変更情報を取得して表管理サ−バ909−3に送信し(ステップB64)、表管理サ−バ909−3は網ノ−ド装置909−1内部の装置制御表910−4(図123)の4行目のレコ−ド“IB2,IB1,EB2,EB1,MK5,MK6,…”として設定する(ステップB65)。ここで、マスク情報MK5及びMK6は、255.255.255.255 とする。同様に、電話管理サ−バ908−4は、CIC管理表926−1B(図135)を参照して通信レコードの変更情報を取得して表管理サ−バ908−3に送信し(ステップB66)、表管理サ−バ908−3は網ノ−ド装置908−1内部の装置制御表910−3(図122)の3行目のレコ−ド“IB1,IB2,EB1,EB2,MK6,MK5,…”として設定する(ステップB67)。
<<通信フェーズ>>
電話機905−6と電話機905−8との電話通信は、他の実施例で説明しているのと同様のステップであり、装置制御表910−3の3行目のレコ−ド“IB1,IB2,EB1,EB2,MK6,MK5,…”及び装置制御表910−4の4行目のレコ−ド“IB2,IB1,EB2,EB1,MK5,MK6,…”とが用いられる。電話機905−6の音声はディジタル化されてIPパケット935B(図162)のペイロ−ドに載せられる。ここで、接続フェーズにおいて入手した宛先アドレス及びUDPポ−ト番号が用いられる。電話機905−6から音声が、無線通信電波の形態で無線通信路917−5を経由して転送され(ステップB68−1)、無線基地局902−3で音声はディジタル化されて音声IPバケツト935B(図162)となり、網ノ−ド装置908−1に送られて(ステップB68−2)、カプセル化されてIPパケット936B(図163)となる。更にル−タ911−6(図92)、通信回線913−5を経て網ノ−ド装置909−1に到達し(ステップB68−3)、網ノ−ド装置909−1で逆カプセル化されて無線基地局902−4に到達し(ステップB68−4)、アナログ音声に戻された音声が、無線通信電波の形態で無線通信路917−6を伝送され、電話機905−8に到達する(ステップB68−5)。電話機905−8から送られたアナログ音声は、ディジタル化されてIPパケットに格納されて逆方向に送られる(ステップB69−1乃至B69−5)。ステップB68−1、B68−5、B69−1、B69−5において、ディジタル化された音声が無線通信路917−5及び917−6を伝送されても良い。
<<解放フェ−ズ>>
電話機905−6の利用者が電話通信の解放を通知すると(図128のステップB70)、無線基地局902−3、網ノ−ド装置908−1、代理移動電話サ−バ908−6を経由して電話管理サ−バ908−4に通知され(ステップB70乃至B73)、電話管理サ−バ908−4は、CIC管理表926−1B(図135)の中の回線番号が“CIC−3”であるレコ−ドの終了時刻の欄に終了時刻“Ed−1”を書き込む。次に、解放IPパケット937B(図164,RELパケット)を形成して電話管理サ−バ909−4へ通知し(ステップB74)、電話管理サ−バ909−4は、電話通信の解放指示を代理移動電話サ−バ909−6を経て無線基地局902−4に通知する(ステップB76乃至B78)。更に、電話管理サ−バ909−4は、CIC管理表926−2B(図143)の中の回線番号が“CIC−3”であるレコ−ドの終了時刻の欄に終了時刻“Ed−2”を書き込み、解放IPパケット937Bを受信したことを報告するために、解放完了IPパケット938B(図165,RLCパケット)を形成し、電話管理サ−バ908−4に返信する(ステップB84)。
電話管理サ−バ908−4はステップB84を受信すると、解放指示を代理移動電話サ−バ908−6、網ノ−ド装置908−1を経由して無線基地局902−3に知らせる(ステップB85乃至B87)。無線基地局902−3は、切断指示を無線通信路917−5を経由して電話機905−6に通知することもできる(ステップB70−1,オプション)。無線基地局902−4は切断指示を電話機905−8に通知すると共に(ステップB79)、解放報告を代理移動電話サ−バ909−6を経由して電話管理サ−バ909−4に知らせる(ステップB81乃至B83)。電話機905−8は、切断指示確認信号を無線基地局902−4へ送信することもできる(ステップB80、オプション)。
<<通信レコ−ドの抹消>>
ステップB73の後に、電話管理サ−バ908−4は、解放IPパケット937Bの中に書き込んだ回線番号“CIC−3”を表管理サ−バ908−3に送信し(ステップB96)、表管理サ−バ908−3は対応する通信レコード、本ケースでは装置制御表910−3(図122)の3行目のレコ−ド“IB1,IB2,EB1,EB2,MK6,MK5,…”を抹消する(ステップB97)。同様に、電話管理サ−バ909−4はステップB76後に、受信したIPパケット937Bの中の回線番号“CIC−3”を取り出して表管理サ−バ909−3に送信し(ステップB98)、表管理サ−バ909−3は対応する通信レコード、本ケースでは装置制御表910−4(図123)の4行目のレコ−ド“IB2,IB1,EB2,EB1,MK5,MK6,…” を抹消する(ステップB99)。
<<解放報告オプションと無線チャネルの切断>>
電話管理サ−バ909−4は解放報告を受信すると(ステップB83)、解放報告確認のIPパケットを送出することができ、解放報告確認のIPパケットは代理移動電話サーバ909−6を経由し、更に網ノード装置909−1を経由して無線基地局902−4に到達する(ステップB90a乃至B90c)。更に電話管理サ−バ909−4は無線チャネル切断信号を含むIPパケットを送出でき、無線チャネル切断信号を含むIPパケットは代理移動電話サーバ909−6を経由し、網ノード装置909−1を経由して基地局902−4に到達する(ステップB91a乃至B91c)。無線基地局902−4は、無線チャネル切断確認信号を含むIPパケットを網ノード装置909−1に送出すると、IPパケットは網ノード装置909−1を経由し、代理移動電話サーバ909−6を経由して電話管理サ−バ909−4に到達する(ステップB92a乃至B92c)。なお、前記ステップB90a乃至B90c、B91a乃至B91c及びステップB92a乃至B92cは省略可能なオプションである。
同様に前記ステップB85が終了すると、電話管理サ−バ908−4は無線チャネル切断信号を含むIPパケットを代理移動電話サーバ908−6に送出し、IPパケットは網ノード装置908−1を経て基地局902−3に到達する(ステップB88a乃至B88c)。無線基地局902−3は、IPパケットから取出した無線チャネル切断信号を無線通信路917−5(図92)を経由して電話機905−6へ通知する(ステップB88d)。電話機905−6は無線通信路917−6を経由して、無線チャネル切断確認信号を無線基地局902−3へ送出する(ステップB89a)。無線基地局902−3は、無線チャネル切断確認信号を含むIPパケットを網ノード装置908−1、代理移動電話サーバ908−6を経由して電話管理サ−バ908−4に到達する(ステップB89c乃至B89d)。なお、前記ステップB88a乃至B88d及びステップB89a乃至B89dは省略可能なオプションである。
<<発呼回数の規制や課金情報などの収集>>
以上説明した通信ケース2の電話通信において、通信ケース1における電話通信と同様の手順により、発呼回数の規制や着呼回数の規制、CIC管理表や装置制御表からの情報収集を行い、IP網900の運用や課金に関する処理を行うことが可能である。
<<移動電話機の電話番号登録>>
通信ケース2における移動電話機の登録方法と装置制御表の通信レコードの設定について、図92及び図195を参照して説明する。
移動電話機905−6のユーザ990−2はIP網900の運用ルールに従い、或いは通信事業者と相談して移動電話機905−6が用いる外部IPアドレス“EB1”及び電話番号“TN3”を定め、更に少なくともユーザ名、通信料金の支払い方法を含めて、移動電話機905−6の利用を電話受付者991−2に申込み、電話受付者991−2は端末認証情報“PID3”を付与して、代理移動電話サーバの外部IPアドレス“EB81”をユーザ990−2に通知する(図195のステップQ1)。なお、代理移動電話サーバ906−6、907−6、908−6、909−6の外部アドレスは共通の値“EB81”である。更に、第2の端末認証情報“PID−M”として、マルチキャストサービス識別記号とその受信許可パスワード、マルチキャスト認証サーバの外部アドレス“WA9”などを含むマルチキャスト受信認証情報を含めることができる。
ここで、端末認証情報“PID3”は、外部IPアドレス“EB1”と電話番号“TN3”との組合せに対して付与しており、ユーザ990−2以外の第3者に秘密値として扱い公開しない。ユーザ990−2は、電話番号“TN3”、外部IPアドレス“EB1”、端末認証情報“PID3”、代理移動電話サーバの外部IPアドレス“EB81”、第2の端末認証情報“PID−M”(オプション)を移動電話機905−6に設定する。そして、受付者991−2は、受付情報をユーザサービスサーバ992−2に通知する(ステップQ2)。ユーザサービスサーバ992−2は受付情報をそのデータベースに保持する(ステップQ3)。
次に、ユーザサービスサーバ992−2は、少なくとも電話番号“TN3”と端末認証情報“PID3”とを電話管理サーバ909−4に通知する(ステップQ4)。ここで、ユーザサービスサーバ992−2はIP網900の運用ルール(例えば地理的に近い電話管理サーバを選択する)に従い、電話管理サーバ909−4を選択している。電話管理サーバ909−4は、少なくとも電話番号“TN3”と端末認証情報“PID3”とを電話番号サーバ909−5に通知し(ステップQ5)、電話番号サーバ909−5は、取得情報を上位の電話番号サーバ995へ通知し(ステップQ6)、電話番号サーバ995は、少なくとも電話番号“TN3”と端末認証情報“PID3”とをその内部に保持する(ステップQ7)。
更に、前記マルチキャスト受信認証情報を保持することもできる(オプション)。ユーザサービスサーバ992−2は、上位の電話番号サーバ995に電話管理サーバ906−4を経由して、又は経由せず直接に、上位の電話番号サーバ995の内容の書換えや抹消を依頼することもできる。
<<バリエーション>>
前記ステップステップQ5乃至ステップQ7は、次のステップQ5xに変更できる。即ち、電話管理サーバ909−4は、少なくとも電話番号“TN3”及び端末認証情報“PID3”を上位の電話番号サーバ995へ通知し(ステップQ5x)、電話番号サーバ995は、受信した前記電話番号“TN3”及び端末認証情報“PID3”を内部に保持する。
<<移動電話機の初期位置の登録>>
移動電話機905−6がその位置をIP網900に登録する方法を、図92及び図195を参照して説明する。移動電話機905−6が位置登録要求を含む無線電波情報報を発信し、たまたま無線通信回線917−5(図92)を経由して、無線基地局902−3に接続したケースを説明する。
無線基地局902−3は、移動電話機905−6と情報交換して通信可能性を確認する(ステップQ10)。この確認手順は通信階層1乃至2により行い、通信階層3により行う必要はない。通信可能性が確認されると、移動電話機905−6は位置登録要求情報を発信する(図195のステップQ11)。位置登録要求情報は、移動電話機905−6が用いる電話番号“TN3”、端末認証情報“PID3”、外部IPアドレス“EB1”、代理移動電話サーバの外部IPアドレス“EB81”を含む。なお、バリエーションとして、端末認証情報“PID3”の代わりに“PID3”を暗号鍵として、電話番号“TN3”を平文として暗号文C3を生成し、外部IPアドレス“EB1”、電話番号“TN3”及び暗号文C3を用いる公知の認証技法を用いることもできる。このようにすると、秘密の端末認証情報“PID3”が無線通信回線
無線基地局902−3は、受信情報に含まれる電話番号“TN3”、外部IPアドレス“EB1”、端末認証情報“PID3”又は暗号文C3を含む外部パケット997−1(図196)を形成し、代理移動電話サーバ908−6に向けて送信する。ここで、外部パケット997−1の送信元外部IPアドレスは“EB1”、宛先外部IPアドレスは“EB81”である。外部パケット997−1が網ノード装置908−1に到達すると(ステップQ12)、カプセル制御表910−3(図122)の第4行目のレコード“IB1,IW81,K−zero,EB81,M−zero,M−one、…”が用いられて内部パケット997−2(図197)が形成され、内部パケット997−2は代理移動電話サーバ908−6に送られる(ステップQ13)。ここで、“IW81”は代理移動電話サーバ908−6の内部IPアドレスであり、“M−one”はその値が全て“1”であるアドレスマスクである。代理移動電話サーバ908−6は内部パケット997−2を受信し、更に内部パケット997−2のヘッダ部に含まれる内部IPアドレス“IB1”を含む内部パケットを形成して電話番号サーバ908−5に送信する(ステップQ14)。電話番号サーバ908−5は、受信した内部パケットから電話番号“TN3”、外部IPアドレス“EB1”、内部IPアドレス“IB1”、端末認証情報“PID3”又は暗号文“C3”を、ドメイン名サーバのデータ格納形式によりその内部に保持する(ステップQ15)。次に、取得した電話番号“TN3”、端末認証情報“PID3”及び電話番号サーバ908−5の識別記号を、上位の電話番号サーバ995に通知する(ステップQ16)。電話番号サーバ995は、電話番号の登録のステップQ7において保持している電話番号“TN3”及び端末認証情報“PID3”と、ステップQ16において取得した電話番号“TN3”及び端末認証情報“PID3”とが一致するかを比較して調べ、端末認証結果が合格か不合格かを判定する。なお、端末認証情報“PID3”の代わりに暗号文C3が送られるケースでは、“PID3”を暗号鍵として電話番号“TN3”を平文として暗号文C3"を生成し、前記受信した暗号文C3と前記生成した暗号文C3"とが一致するか否かを調べ、一致すれば合格と判定する公知の通信相手認証技法を用いる。
上位の電話番号サーバ995は、前記端末認証結果を電話番号サーバ908−5に報告する(ステップQ20)。電話番号サーバ908−5は端末認証結果が不合格のときは、ステップQ15において保持している電話番号“TN3”や端末認証情報“PID3”を廃棄する(ステップQ21)。電話番号サーバ908−5は、端末認証結果を代理移動電話サーバ908−6、網ノード装置908−1、無線基地局902−3を経て、移動電話機905−6に報告する(ステップQ22乃至ステップQ25)。
<<移動電話機の位置変更>>
移動電話機の初期位置登録を完了している状態において、移動電話機905−6が、無線通信回線917−5経由で無線基地局902−3に接続する所在位置を変更して、位置変更要求を含む無線電波情報を発信し、たまたま無線通信回線917−7(図92)を経由して無線基地局902−4に接続したケースを説明する。説明を簡単にするため、移動電話機905−6が移動電話機905−6xに切り替わったケースとして説明する(図92)。
無線基地局902−4は、移動電話機905−6xと情報交換して通信可能性を確認し(図198のステップQ10x)、移動電話機905−6xは位置登録要求情報を発信する(ステップQ11x)。位置登録要求情報は、移動電話機905−6xが用いる電話番号“TN3”、端末認証情報“PID3”、前記外部IPアドレス“EB1”、代理移動電話サーバの外部IPアドレス“EB81”を含む。無線基地局902−4は、受信情報に含まれる電話番号“TN3”、外部IPアドレス“EB1”、端末認証情報“PID3”を含む外部パケット997−1(図196)と同様の外部パケットを形成し、代理移動電話サーバ909−6に向けて送信する。ここで、外部パケットの送信元外部IPアドレス“EB1”、宛先外部IPアドレス“EB81”である。外部パケットが網ノード装置909−1に到達すると(ステップQ12x)、カプセル制御表910−4(図123)の第5行目のレコード“IB2,IB84,K-zero,EB81,M-zero,M-one、…”が用いられて、内部パケット997−2(図197)と同様の内部パケットが形成され、内部パケットは代理移動電話サーバ909−6に送られる(ステップQ13x)。代理移動電話サーバ909−6は内部パケットを受信し、更に内部パケットのヘッダ部に含まれる内部IPアドレス“IB2”を含む新たな内部パケットを形成して電話番号サーバ909−5に送信し(ステップQ14x)、電話番号サーバ909−5は、受信した前記内部パケットから電話番号“TN3”、外部IPアドレス“EB1”、内部IPアドレス“IB2”、端末認証情報“PID3”を、ドメイン名サーバのデータ格納形式によりその内部に保持し(ステップQ15x)、前記取得した電話番号“TN3”を電話番号サーバ909−5の識別記号と共に、上位の電話番号サーバ995に通知する(ステップQ16x)。
電話番号サーバ995は、電話番号登録のステップQ7(図195)において保持している電話番号“TN3”及び端末認証情報“PID3”と、ステップQ16xにおいて取得した電話番号“TN3”及び端末認証情報“PID3”とが一致するかを比較して調べ、端末認証結果が合格か不合格かを判定する。不合格のとき上位の電話番号サーバ995は、電話番号サーバ909−5に端末認証が不合格であることを通知し(ステップQ17x)、電話番号サーバ909−5は、ステップQ15xにおいて保持していた電話番号“TN3”や端末認証情報“PID3”を廃棄し(ステップQ18x)、以降の処理を中断する。
端末認証結果が合格のとき、上位の電話番号サーバ995は端末905−6xへの位置変更要求及び電話番号サーバ909−5のIPアドレス“IP909−5”とを電話番号サーバ908−5に通知し(ステップQ19x)、電話番号サーバ908−5は、ステップQ15(図195)において保持していた移動電話機905−6に関する全ての情報を、宛先IPアドレス“IP909−5”であるIPパケットを形成して格納し、電話番号サーバ909−5へ送信する(ステップQ20x)。なお、電話番号サーバ908−5は前記送信済み情報を廃棄する。電話番号サーバ909−5は、ステップQ20xとステップQ15xの双方の手順において取得した移動電話機905−6に関する情報を保持できる。ただし、移動電話機の位置は905−6xとしている。電話番号サーバ909−5は、前記端末認証結果を代理移動電話サーバ909−6、網ノード装置909−1、無線基地局902−4を経て、移動電話機905−6xに報告する(ステップQ22x乃至ステップQ25x)。
<<上位の電話番号サーバが一括管理するバリエーション>>
上位の電話番号サーバ995が移動電話機の電話番号やIPアドレスなどの関連情報を管理し、電話番号サーバ906−5乃至909−5は固定電話機のみを対象とし、電話番号サーバ906−5乃至909−5が移動電話機の登録手順や位置変更手順に関与しない方法を説明する。
図199は移動電話機の登録手順の他の実施方法を示しており、図195と異なる点は、図195において示す電話番号サーバ908−5及び909−5の処理を上位の電話番号サーバ995に移した手順としていることである。従って、図199は、電話番号サーバ908−5及び909−5を含まない。始めに、図195のステップQ1、Q2、Q3、Q4を、図199のステップU1、U2、U3、U4に置き換えたステップU1乃至U4を実施し、次に電話管理サーバ909−4から直接に上位の電話番号サーバ995に通知し(ステップU5)、電話番号サーバ995は関連情報を保持する(ステップU7)。更に、図195のステップQ10、Q11、Q12、Q13を、図199のステップU10、U11、U12、U13に置き換えたステップU10乃至U13を実施し、次に代理移動電話サーバ908−6から直接に上位の電話番号サーバ995に通知し(ステップU14)、電話番号サーバ995は端末認証手順などを実施し(ステップU15)、処理結果を代理移動電話サーバ908−6に知らせる(ステップU20)。次に、図195のステップQ23、Q24、Q25を、図199のステップU23、U24、U25に置き換えたステップU23乃至U25を実施する。
図200は移動電話機の登録手順の他の実施方法を示しており、図198と異なる点は、図198において示す電話番号サーバ908−5及び909−5が担当する手順を、上位の電話番号サーバ995に移した手順としていることである。始めに、図198のステップQ10x、Q11x、Q12x、Q13xを、図200のステップU10x、U11x、U12x、U13xに置き換えた手順を実施し、次に代理移動電話サーバ909−6から直接に上位の電話番号サーバ995に通知し(ステップU14x)、代理移動電話サーバ909−6は関連情報を保持し(ステップU21x)、処理結果を代理移動電話サーバ909−6に知らせる(ステップU22x)。次に、図198のステップQ23x、Q24x、Q25xを、図198のステップU23x、U24x、U25xに置き換えた手順を実施する。前記通信ケース2において、代理電話サーバ908−2が代理移動電話サーバ908−6の機能を含むようにして、代理移動電話サーバ908−6を代理電話サーバ908−2に置き換えることもできる。このとき代理移動電話サーバ908−6を省くことができる。
<<通信ケース3:移動電話機と固定電話機との間の通信>>
図166は移動電話機905−6から固定電話機905−4への電話通信を説明する図であり、電話機905−6の電話番号は“TN3”、電話機905−4の電話番号は“TN2”である。本通信ケース3において、発呼側の移動電話機905−6側、つまり発呼側のUNIインタフェース(無線基地局902−3と電話管理サーバ908−4との間の通信手順)は、図127及び図128を用いて説明した発呼側のUNIインタフェース(無線基地局902−3と電話管理サーバ908−4との間の通信手順)と一致する。また、本ケースにおいて、着呼側の固定電話機905−4側、つまり着呼側のUNIインタフェース(電話管理サーバ909−4とメディアルータ903−4との間の通信手順)は、図93を用いて説明した着呼側のUNIインタフェース(電話管理サーバ909−4とメディアルータ903−4との間の通信手順)と一致する。当然ながら、電話管理サーバ908−4と電話管理サーバ909−4との間の通信手順(NNIインタフェース)は、IP網900内部で統一されている。
<<接続フェーズ>>
電話機905−6が呼接続要求を送出すると、無線チャネル接続要求信号が無線基地局902−3に伝えられ(ステップB01)、無線基地局902−3が呼接続要求受付を返信する(ステップB02)。次に、電話機905−6から呼設定要求を無線基地局902−3へ送出し(ステップB03)、無線基地局は呼設定要求を送出すると、呼設定要求は網ノ−ド装置908−1、代理移動電話サ−バ908−6を経て電話管理サ−バ908−4へ送信する(ステップB04乃至B06)。電話管理サ−バ908−4は、電話番号サ−バ908−5に質問して回答を得る(ステップB07、B08)。
次に、電話管理サ−バ908−4は呼設定受付と認証要求とを送出し、代理移動電話サ−バ908−6、網ノ−ド装置908−1、無線基地局902−3を経由して電話機905−6へ知らせる(ステップB09乃至B12)。電話機905−6は前述と逆方向へ端末正当性を表す認証回答を送信する(ステップB13乃至B16)。電話管理サ−バ908−4は、端末認証合否を含むIPパケットを前述と逆方向へ送出する(ステップB17乃至B20)。次に、電話管理サ−バ908−4は呼設定要求を行うためのIAMパケットを形成し、電話管理サ−バ909−4へ送信する(ステップA21)。NNIインタフェースはIP網900内で統一されており、発呼側のUNIは通信ケース2の発呼側のUNIと同一であり、着呼側のUNIは通信ケース1の着呼側のUNIと同一である。従って、以下、図166に示す通信手順を実施することにより、固定電話機905−1から移動電話機905−8への電話通信が可能となることが説明できる。
<<通信ケース4:固定電話機と移動電話機との間の通信>>
図167は固定電話機905−1から移動電話機905−8への電話通信を説明する図であり、電話機905−1の電話番号は“TN1”、電話機905−8の電話番号は“TN4”である。本通信ケース4において、発呼側の固定電話機905−1側、つまり発呼側のUNIインタフェース(メディアルータ903−1と電話管理サーバ906−4との間の通信手順)は、図93を用いて説明した発呼側のUNIインタフェース(メディアルータ903−1と電話管理サーバ906−4との間の通信手順)と一致する。また、本ケースにおいで着呼側の移動電話機905−8側、つまり着呼側のUNIインタフェース(電話管理サーバ909−4と無線基地局902−4との間の通信手順)は、図126及び図127を用いて説明した着呼側のUNIインタフェース(電話管理サーバ909−4と無線基地局902−4との間の通信手順)と一致する。電話管理サーバ906−4と電話管理サーバ909−4との間の通信手順(NNIインタフェース)は、IP網900内部で統一されている。
このようになっているから電話機905−6から呼接続要求を送信すると(ステップA01)、メディアル−タ903−1が呼接続要求受付を返信し(ステップA02)、メディアル−タ903−1が呼設定要求を送信し(ステップA04)、呼設定要求は電話管理サ−バ906−4に到達する(ステップA04乃至A06)。電話管理サ−バ906−4は電話番号サ−バ906−8に質問して回答を得る(ステップA07,A08)。次に、電話管理サ−バ906−4は呼設定要求を行うIPパケット(IAMパケット)を電話管理サ−バ909−4へ送信し(ステップA21)、IAMパケットの内容は代理移動電話サ−バ909−6、網ノ−ド装置909−1、無線基地局902−4を経て電話機905−8へ着呼通知を到達する(ステップB21乃至ステップB25)。NNIはIP網900内で統一されており、発呼側のUNIは通信ケース1の発呼側のUNIと同一であり、着呼側のUNIは通信ケース2の着呼側のUNIと同一であることから、以下、図167に示す通信手順を実施することにより、固定電話機905−1から移動電話機905−8への電話通信が可能となることが説明できる。
<<通信ケース1乃至4におけるバリエーション>>
メディアルータや無線基地局のUNIの形式をそれぞれのメディアルータや無線基地局が管理し、電話管理サーバに通知することもできる。例えば通信ケース1の固定電話機905−1から固定電話機905−4への電話通信において、メディアルータ903−1はメディアルータ903−1のUNIの形式をIPパケット920(図94)に格納し、電話管理サーバ906−4へ通知する(ステップA04乃至A06)。通信ケース2の移動電話機905−6から移動電話機905−8への電話通信(図127)において、無線基地局902−3は無線基地局902−3のUNI形式をIPパケット920B(図129)に格納し、電話管理サーバ908−4へ通知する(ステップB04乃至B06)。同様に無線基地局902−4は、無線基地局902−4のUNIの形式をIPパケットに格納して網ノード装置909−1に送出する(ステップB27b又はB31)。電話番号サーバは、固定電話通信用の電話番号サーバと移動電話通信用の電話番号サーバにグループ分けし、電話番号サーバ間の通信を各グループ内に限定しても良い。
<<無線基地局>>
本実施例において、メディアルータ又は固定電話機がIPアドレスを保持しているか、或いは無線基地局又は移動電話機がIPアドレスを保持しているとしており、移動電話機を例に、以下に補足する。図168において、950−1はIP通信網、950−2は網ノード装置、951−1は無線基地局、951−2はIP通信回線インタフェース部、951−3は無線インタフェース部、952−1はアナログ移動電話機、952−2はディジタル移動電話機、952−3及び953−4はIP移動電話機、953−1乃至953−4は無線通信路である。
無線基地局951−1と網ノード装置950−2との間のIP通信回線950−3に、電話回線接続制御メッセージやディジタル音声を含むIPパケットが送受される。IP通信回線インタフェース部951−2は複数のIPアドレスを保持しており、チャネル−IPアドレス対応表959(図169)を用いて、IPアドレスとポート番号を管理する。アナログ移動電話機952−1から送出された制御信号乃至音声信号958−1(図170)は音声送受信部954−1、無線送受信部955−1、無線通信路953−1、無線送受信部956−1、無線インタフェース部951−3に到達して制御信号乃至音声信号が復元され、IP通信回線インタフェース部951−2に到達して制御信号乃至音声信号はディジタル化されてIPパケット957−1のペイロードに載せられる。IPアドレス“EA1”と、UDPのポート番号5002を用いる例が、無線通信路−IPアドレス対応表959の第1行目“…、EA1,5002,CN9531,MID−1000”に示される。チャネルID“CN9531”で示される無線通信路953−1経由を示し、管理ID“MID−1000”はIPアドレス利用に対する課金の管理に用いられる。ディジタル移動電話機952−2の場合もアナログ移動電話機952−1と同様であり、IPアドレス“EA1”と、UDPのポート番号5004を用いる例が無線通信路−IPアドレス対応表959の第2行目“…、EA1,5004,…”に示される。
ディジタル移動電話機952−3がIPアドレスを保持していないケースにおいて、ディジタル移動電話機952−3は、IP通信回線インタフェース部951−2からIPアドレス“EA3”及びポート番号“5012”を使用するよう指示するIPパケット958−3を受信する(図171)。次に、制御信号乃至音声信号をディジタル表現したIPパケット957−3(958−4と同じ)を送信し、IP通信回線インタフェース部951−2はIPパケット956−4をIP回線950−3に送出する。次に、ディジタル移動電話機952−4がIPアドレス“EA4”を保持しているケースにおいて、ディジタル移動電話機952−4は制御信号乃至音声信号をディジタル表現したIPパケット958−5を送信し、IP通信回線インタフェース部951−2はIPパケット957−4(958−5と同じ)をIP回線950−3に送出する。IP通信回線インタフェース部951−2は、IP移動電話機952−3にIPアドレス“EA3”及びポート番号“5012”を貸与したことを、チャネル−IPアドレス対応表959の第3行目のレコード“…,EA3,5012,…”により管理し、IP移動電話機952−4がIPアドレス“EA4”を保持してIPパケット958−5に設定して用いることを、チャネル−IPアドレス対応表959の第4行目のレコード“…,EA4,…”により把握していることが重要である。
<<ルート電話番号サーバ>>
IP網900(図92)が大規模化するときに適用するための、電話番号から関連するIPアドレスなどを取得する他の実施方法を、図201を参照して説明する。
900−10乃至900−12はIP網、900−13乃至900−17は終端ゲートウェイ、900−18乃至900−21は中継ゲートウェイ、900−23乃至900−27はメディアルータ、900−30乃至900−32は無線基地局、900−33乃至900−35は移動電話機、900−37乃至900−41は固定電話機、995−1乃至995−3は上位の電話番号サーバ、995−4はルート電話番号サーバである。中継ゲートウェイの間はIP通信回線で接続される。IP網900−10乃至900−12は、例えば通信事業者により個別に管理される。
終端ゲートウェイ900−13乃至900−17は終端ゲートウェイ901−1(図92)と同様に、それぞれ個別の電話番号サーバを含む。中継ゲートウェイ900−18乃至900−21は、先行特許2(図288等)においてIP網間をIP通信回線により接続する中継ゲートウェイとして開示されている。上位の電話番号サーバ995(図92)が、IP網900内において電話番号から関連するIPアドレスを取得する処理を実施しているのと同様に、上位の電話番号サーバ995−1乃至995−3(図201)は、それぞれIP網900−10乃至900−13内において電話番号から関連するIPアドレスや関連情報に関する処理を実施している。上位の電話番号サーバ995−1乃至995−3は、ルート電話番号サーバ995−4と、電話番号やIPアドレスに関する情報を含むIPパケットを送受できる(図202、図203のステップ995−10乃至995−12)。また、上位の電話番号サーバ995−1及び995−3がルート電話番号サーバ995−4に他サーバのIPアドレスを問い合わせて取得した後に、前記取得したIPアドレスを用いて電話番号やIPアドレスに関する情報を含むIPパケットを送受できる(ステップ995−13)。IP網900−10乃至900−12間を転送されるIPパケットは、中継ゲートウェイ900−18乃至900−21を通過する。
終端ゲートウェイ900−13内の電話番号サーバは、移動電話機900−35の電話番号“TN900−35”からIPアドレスや関連情報を取得するため、上位の電話番号サーバ995−1に電話番号“TN900−35”を提示し、上位の電話番号サーバ995−1はルート電話番号サーバ995−4に電話番号“TN900−35”を提示し、ルート電話番号サーバ995−4は上位の電話番号サーバ995−3に電話番号“TN900−35”を提示する。すると、上位の電話番号サーバ995−3は電話番号“TN900−35”に関するIPアドレスや関連情報を返信し、前記返信された電話番号“TN900−35”に関するIPアドレスや関連情報を含むIPパケットは前記と逆方向に流れ、ルート電話番号サーバ995−4、上位の電話番号サーバ995−1を経由して、問い合わせ元の終端ゲートウェイ900−13内部の電話番号サーバに届けられる。電話番号“TN900−35”から、関連するIPアドレスを取得するための複数の電話番号サーバ間の問い合わせ手順は、ドメイン名サーバとして公知の技法を採用できる。
また、終端ゲートウェイ900−13内部の電話番号サーバは、固定電話機900−40の電話番号“TN900−40”を上位の電話番号サーバ995−1に問い合わせてIPアドレスと関連情報を取得することも、前記一連の手順同様に実施することが可能である。要約すると、複数のIP網が接続されているケースにおいて、IP網1内の電話番号サーバはIP網1内の上位の電話番号サーバ1、ルート電話番号サーバ、IP網2内の上位の電話番号サーバ2を経て、上位の電話番号サーバ2が管理する電話番号“TEL2”に関連するIPアドレスと関連情報を問い合せて取得することができる。
<<上位の電話番号サーバを呼出すバリエーション>>
図93に示す固定電話機905−1から固定電話機905−4への電話通信の手順において、電話管理サーバ906−4及び電話番号サーバ906−5が関係する手順(ステップA07,A08)を、上位の電話番号サーバ995を呼出す他の手順に変更することが可能であり、図204を参照して説明する。図204において、ステップA07x,A07y,A08x,A08yを除いた電話通信手順のステップは、全て図93に示すステップと同一であり、異なるステップA07x,A07y,A08x,A08yに関して説明する。
図204のステップA07(図93のステップA07と同じ)において、電話番号サーバ906−5は宛先電話番号“TN2”及び送信元電話番号“TN1”に関する質問を含むIPパケットを受信する。電話番号サーバ906−5は、電話番号“TN1”に関するアドレス関連情報(各種アドレスとUNI種別)を保持しているが、電話番号“TN2”に関するアドレス情報等を有していないケースとすると、電話番号サーバ906−5は、電話番号“TN2”に関する情報を上位の電話番号サーバ995に送付して質問する(ステップA07x)。上位の電話番号サーバ995は、電話番号“TN2”に関するアドレス関連情報を保持している電話番号サーバ909−5に対して、電話番号“TN2”を送付してアドレス関連情報を質問し(ステップA07y)、電話番号サーバ909−5は電話番号“TN2”に関するアドレス関連情報回答する。即ち、メディアル−タのアドレス“EA2”及び通信回線終端の内部IPアドレス“IA2”、代理電話サ−バの外部IPアドレス“EA82”及び内部IPアドレス“IA82”、電話管理サ−バのIPアドレス“IA92”、メディアルータUNI種別を回答する。そして、前記回答されたアドレス関連情報は上位の電話番号サーバ995を経由し(ステップA08x)、更に電話番号サーバ906−5を経由し(ステップA08y)、電話管理サ−バ906−4に到達する(ステップA08)。なお、上位の電話番号サーバ995を経由せずに、電話番号サーバ909−5から直接に電話番号サ−バ906−5に回答することもできる。一連のステップステップA07x、A07y,A08x,A08yは、公知のドメイン名サーバの再帰呼出機能により実施できる。
更に、図127に示す移動電話機905−6から移動電話機905−8への電話通信の手順において、上位の電話番号サーバ995を呼出す手順が可能であり、図205を参照して説明する。図205において、ステップB07x,B07y,B08x,B08yを除いた電話通信手順のステップは全て図127に示すステップと同一であり、異なるステップB07x,B07y,B08x,B08yに関して説明する。電話管理サーバ908−4は、宛先電話番号“TN4”及び送信元電話番号“TN3”に関する質問を含むIPパケットを受信すると(ステップB06)、上位の電話番号サーバ995に対して電話番号“TN4”に関するアドレス情報等を質問し(ステップB07x)、上位の電話番号サーバ995は、電話番号サーバ909−5に電話番号“TN4”に関するアドレス情報等を質問する(ステップB07y)。電話番号サーバ909−5は、前記質問に対するアドレス関連情報を含む回答を上位の電話番号サーバ995を経由して(ステップB08x)、電話管理サーバ908−4に回答する(ステップB08y)。
<<通信ケース5:共通線信号方式ベースのマルチメディア端末間通信>>
図173は電話呼接続制御を前提とするマルチメディア端末間通信を説明する図である。通信ケース1の通信(図93)は、固定電話機905−1、メディアルータ903−1、網ノード装置906−1、代理電話サーバ906−2、電話管理サーバ906−4、電話管理サーバ909−4、代理電話サーバ909−2、網ノード装置909−1、メディアルータ903−4、固定電話機905−4を経由する電話呼接続制御を行う通信であるのに対し、図173に示す通信は固定電話機905−1の代わりにマルチメディア端末905−10を用い、固定電話機905−4の代わりにマルチメディア端末905−16を用いる通信である。マルチメディア端末905−10及び905−16は、例えば音声と静止画を送受する機能を有する端末装置や卓上型データ処理装置(パソコン等)や電話機、携帯型のデータ処理装置(PDA)、音声と静止画像又は動画像、或いは各種データを送受する機能を有する端末装置や電話機、携帯型の電話機、TV送受信機であり、或いは前記装置や機器類の機能を統合した端末装置である。
図93に示す端末間通信接続のためのステップA01乃至A60は、図173に示す端末間通信接続のためのステップJ01乃至J60にそれぞれ1対1に対応し、ステップA70乃至A80−1は、図173に示す端末間通信接続のためのステップJ70乃至J80−1に1対1に対応しており、端末905−1と端末905−4との間の端末間通信接続制御方法は、端末905−10と端末905−16との間の端末間通信接続制御方法と同じとなっている。
J68(図173)は端末間メディア通信の範囲を示し、J69−1は端末間高位通信開始手順を、J69−2は端末間メディア通信を、J69−3は端末間高位通信終結手順を示す。J69−1とJ69−3とは端末間高位通信制御層に属し、J69−2は端末間メディア通信層に属する。
更に、図174及び図175を参照して、端末905−10及び905−16が電話番号を用いて端末間通信する方法を説明する。図174は、端末905−10と905−16との間の通信を説明するために図92を簡略化した図であり、終端制御部914−1(図92)及び914−4内部のサーバは記載を省いており、従って終端制御部914−1内のいくつかの手順は省略されている。図175は図173を簡略化している。
端末905−10から呼接続要求を送出し(ステップJ01)、メディアルータ903−1が呼接続要求受付を返信し(ステップJ02)、続いてメディアルータ903−1は、送信元となる端末905−10の電話番号“TN5”、宛先となる端末905−16の電話番号“TN6”を含む呼設定要求を、終端ゲートウェイ901−1内の終端制御部914−1へ送信する(ステップJ04)。終端制御部914−1は、電話番号の“TN5”及び“TN6”を含む初期アドレスメッセージ(IAMパケット)を形成してIP網900内部へ送出し(ステップJ21)、IAMパケットは制御通信回線912−1(図92)を経由して終端制御部914−4へ到達する。終端制御部914−4は、IAMパケットを受信して得た呼着信通知をメディアルータ903−4を経由し(ステップJ24)、端末905−16へ知らせる(ステップJ25)。メディアルータ903−4が返信し(ステップJ31)、続いて終端制御部914−4は、IAMパケットに基づく呼設定要求に対する受信可能性を知らせるアドレス完了メッセージ(ACMパケット)を形成して終端制御部914−1へ返信し(ステップJ34)、ACMパケットは制御通信回線912−1を経由して、終端制御部914−1に到達する。更にACMパケット内の受信可能性を示す情報をメディアルータ903−1に送信することもできる(ステップJ37、オプション)。
端末905−16が電話呼出中をメディアルータ903−4へ通知すると(ステップJ40)、メディアルータ903−4は終端制御部914−4へ電話呼出中を通知する(ステップJ41)。終端制御部914−4は電話呼出中を受信すると、呼出しメッセージ“CPG”を形成して送出し(ステップJ44)、呼出しメッセージ“CPG”はIP網900内を転送され、終端制御部914−1に到達する。終端制御部914−1は、電話呼出中をメディアルータ903−1を経由して端末905−10へ知らせる(ステップJ47、ステップJ48)。
端末905−16が応答すると、前記応答はメディアルータ903−4を経由して(ステップJ50)、終端制御部914−4に到達する(ステップJ51)。終端制御部914−4は応答メッセージ(ACMパケット)を形成して送出し(ステップJ54)、ACMパケットはIP網900内を転送されて、終端制御部914−1に到達する。終端制御部914−1は前記応答をメディアルータ903−1を経由して端末905−10へ知らせ、端末間の通信が可能となる(ステップJ57、J58)。なお、端末905−10はステップJ58に続き、メディアルータ903−1に応答確認を送出することも可能である(ステップJ59、オプション)。また、メディアルータ903−4はステップJ50に続き、端末に応答確認を送出することも可能である(ステップJ60、オプション)。
以上の手続きにより、端末905−10及び905−16の間で電話番号を用いたNo.7共通線信号方式ベースの手順により、IP転送網を経由した通信路が確立した。次に、端末905−10及び905−16は 端末間高位通信開始手順を実行する(ステップJ69−1)。端末間高位通信開始手順として、例えば音声画像通信論理チャネルの開設、通信モードの選択、フロー制御の指定、端末能力情報交換などを行うこともできる。次に、音声や画像、テキストデータ等を格納した複数のIPパケットが端末905−10と端末905−16との間で送受されて、端末間メディア通信が行われる(ステップJ69−2)。音声や画像、テキストデータ等を格納したIPパケットは、網ノード装置906−1、メディア転送用の通信回線913−3を経由して転送される。前記端末間メディア通信が終了すると、端末905−10及び905−16は開設した端末間高位通信終結手順を実行する(ステップJ69−3)。
次に、端末905−10が解放要求を出すと(ステップJ70、J71)、終端制御部914−1から解放を知らせるRELパケットが送出され(ステップJ74)、終端制御部914−4が解放完了を知らせるRLCパケットが返信される(ステップJ84)。終端制御部914−4は解放通知を端末906−16へ通知し(ステップJ78、J79)、解放確認を受ける(ステップJ80、J81)。メディアルータ903−4は解放報告確認を送出することも可能である(ステップJ80−1、オプション)。また、終端制御部914−1は解放通知をメディアルータ903−1へ通知する(ステップJ87)。 メディアルータ903−1は解放確認を送出することも可能である(ステップJ70−1、オプション)。 以上の手続きにより、前記端末間通信のために設定されていた通信路が解放される。
図176は、IP通信層の上位にUDP層があり、UDP層の上位にNo.7共通線信号方式をベースとする回線接続制御(呼接続制御)層があり、回線接続制御層の上位に端末間高位通信制御層があり、前記端末間高位通信制御層の上位に通信メディア層があること示している。
No.7共通線信号方式をベースとする回線接続制御層をIP層の上位におき、UDP層を省いて実施することができる。なお、IP層の上位に回線接続制御層を置く技法は先願特許(実施例13の図206など)において開示されている。IP層の上位に置く回線接続制御層を新しいプロトコルとして定義し、回線接続制御層の新しいプロトコルセグメントのヘッダの先頭部分に、UDPセグメントやTCPセグメントのヘッダ内ポートフィールドと同様の形式のポートフィールド(16ビット×2、IPv4のとき)を設ける。このようにすると、UDP層を省いてポート番号が使えなくなる欠点が克服できる。回線接続制御層の新しいプロトコルセグメントは、UDPセグメントやTCPセグメントと類似した形式となり、IP通信装置が単純化するなどの利点が期待できる。共通線信号方式をベースとする回線接続制御層をIP層の上位に置く技法は、通信ケース1乃至通信ケース5の全てに適用できる。
<<通信ケース6:通信レコードを設定するマルチメディア端末間通信>>
図177は、No.7共通線信号方式をベースとしないマルチメディア端末間通信方法(通信レコードの動的設定方法)である。IP端末905−11及びIP端末905−14が、それぞれ電話管理サーバ906−4及び907−4を介した通信方法を説明する。
端末905−11の識別名は“TN7”、IPアドレスは“EA7”である。端末905−14の識別名は“TN8”、IPアドレスは“EA8”である。また、端末905−11はポート番号“7070”を用いて送信し、端末905−14はポート番号“7080”を用いて送信する。IP端末905−11及び905−14は、テキストデータやディジタル化した音声、静止画像や動画像などをIPパケットに格納して送受するマルチメディア端末でもある。例えば、識別名“TN7”や“TN8”はメールアドレスやWWWサーバにより提供するホームページの識別記号(URL)とすることもできる。
<<接続フェーズ>>
IP端末905−11からIPパケット971(図179)を送出し(図177のステップK01)、IPパケット971はメディアルータ903−1を通過し(ステップK04)、網ノード装置906−1を通過してカプセル化されて内部IPパケット972となり(図180)、代理電話サーバ906−2に到達し(ステップK05)、IPパケット973となり(図181)、電話管理サーバ906−4に到達する(ステップK06)。IPパケット971は、少なくとも前記“TN7”、“TN8”、“7070”を含む。なお、IP端末905−11から送出したIPパケットが、IPアドレスを変更することなく、メディアルータを通過して網ノード装置に到達する前記技法は先願特許(特願2001−078270の図114)に記載された公知技術を適用している。
<<CIC管理表の作成>>
電話管理サ−バ906−4は、IPパケット973を読出して得た送信元識別名“TN7”、宛先識別名“TN8”とから、IP網900の中で予め定めておくルールを適用してCIC番号“CIC−8”を定め、更に電話管理サ−バ906−4は、電話番号サーバ906−5に、宛先識別名“TN7”及び“TN8”に関係する各種IPアドレスや宛先IP端末905−14が接続するメディアルータ903−3のUNI種別、宛先IP端末905−14が用いるポート番号を質問するためのIPパケット974(図182)を送り(ステップK07)、前記質問に対する回答を含むIPパケット975(図183)を得る(ステップK08)。
電話管理サ−バ906−4は、更にCIC管理表976−1(図184)を作成し、CIC番号“CIC−8”、メディアルータ903−1のUNI種別“UNI1”、メディアルータ903−3のUNI種別“UNI2”、送信元識別名“TN7”、宛先識別名“TN8”、外部IPアドレス“EA7”及び内部IPアドレス“IA8”と、手順区分“IAM”と、書込み時刻“St−7”及び終了までの経過時間(タイマ値)“Time7”とを書き込む。CIC管理表976−1(図184)に書き込む情報内容の種別は、メディアルータ903−1のUNI種別“UNI1”に依存して定めている。
<<回線毎IPパケット送信数の規制>>
電話管理サ−バ906−4はCIC管理表976−1からソースIPアドレス“EA7”を取り出し、電話管理サーバ906−4管理下の送信数管理表に書き込む。使用中回線数を“1”増加して上限回線数と比較する。なお、使用中回線数が上限回線数より大となると、以降の接続フェ−ズに進まず、処理を中断する。送信数管理表は発呼管理表918−1(図124)と同一の形式である。
<<通信許可通知>>
次に、電話管理サ−バ906−4は、IP端末905−11とIP端末905−14との通信が可能なことを知らせる内部IPパケット978(図185)を形成して送出し(ステップK55)、代理電話サーバ906−2はIPパケット978をIPパケット979(図186)に変換して網ノード装置906−1に送出し(ステップK56)、逆カプセル化されて得られたIPパケット980(図187)はメディアルータ903−1を通過し(ステップK57)、IP端末905−11に到達する(ステップK58)。IPパケット980の内容として宛先のIP端末905−14のIPアドレス“EA8”及びポート番号“7080”も含まれる。なお、電話管理サ−バ906−4はIPパケット978形成時に、IPパケット975(図183)からIPアドレス“EA8”及びポート番号“7080”を読み出してIPパケット978に書き込んでいる。
次に、電話管理サ−バ906−4はCIC管理表976−1のIPアドレス情報を参照し、端末間通信に必要となる通信レコード作成通知のためのIPパケット977(図188)(IAMパケット)を形成し、IPパケット977を電話管理サ−バ907−4へ送信する(ステップK21)。電話管理サーバ907−4はIPパケット977を受信し、他の通信ケースで説明していると同様の方法により、着信側のCIC管理表976−2(図189)を形成する。
<<回線毎IPパケット着呼数の規制>>
電話管理サ−バ907−4は受信したIPパケット977(図188)から宛先IPアドレス“EA8”を取り出し、着呼数管理表に書き込む。使用中回線数を“1”増加するなどの回線毎IPパケット着呼数の規制を行う。
<<通信レコ−ドの設定>>
ステップK21に続いて、電話管理サ−バ906−4はCIC管理表976−1(図184)の第1行目のレコードのIPアドレス“EA7,IA7,EA8,IA8”を取り出し、表管理サーバ906−3に依頼し(ステップK66)、表管理サーバ906−3は網ノ−ド装置906−1内の装置制御表910−1(図120)の第5行目の通信レコ−ド“IA7,IA8,EA7,EA8,MK25,MK26,…”として設定する(ステップK67)。更に、電話管理サ−バ906−4は、CIC管理表976−1に含まれる終了までの経過時間(タイマ値)“Time7”に従って、CIC番号“CIC−8”に対応する時間経過割り込みタイマを設定する。
同様に、電話管理サ−バ907−4はCIC管理表976−2の第1行目のレコードのIPアドレス“EA8,IA7,EA8,IA7”を取り出し、表管理サーバ907−3に依頼し(ステップK64)、表管理サーバ907−3は網ノ−ド装置907−1内の装置制御表910−2(図121)の第3行目のレコ−ド“IA8,IA7,EA8,EA7,MK26,MK25,…”として設定する(ステップK65)。更に、電話管理サ−バ907−4はCIC管理表976−2に含まれる終了までの経過時間“Time7”に従って、CIC番号“CIC−8”に対応する時間経過割り込みタイマを設定する。
<<端末間通信>>
IP端末905−11はIPパケット980(図187)を受信すると(ステップK58)、通信相手のIP端末905−14の識別名“TN8”に対応するIPアドレス“EA8”とポート番号“7080”とを取得する。IP端末905−11は、IP端末905−14へ送信するIPパケット981(図190)を形成する。IP端末905−11から送出されたIPパケット981はメディアルータ903−1を通過し(ステップK68−1)、網ノード装置906−1に到達する(ステップK68−2)。そして、前記設定した装置制御表910−1(図120)の第5行目の通信レコードが適用されて内部パケット982(図191)となり、内部パケット982はIP網900内部を転送され(ステップK68−3)、網ノード装置907−1に到達して、ここで逆カプセル化されてIPパケット981が復元されて送出されてメディアルータを通過し(ステップK68−4)、端末905−14に到達する(ステップK68−5)。IP端末905−14から送出されたIPパケットは通信路を逆方向に転送されて、IP端末905−11に到達する(ステップK69−1乃至K69−5)。IP端末905−11及び905−14は、適宜IPパケットを送受してデータ交換を行う。
<<通信レコ−ドの抹消>>
電話管理サーバ906−4は、前記設定したCIC番号“CIC−8”に対応する時間経過割り込みタイマが所定の時間“Time7”を経過して起動すると、表管理サーバ906−3に対してCIC番号“CIC−8”に対応する装置制御表910−1内の該当する通信レコードを抹消するように指示し(図177のステップK96)、表管理サーバ906−3は当該通信レコードを抹消する(ステップK97)。同様に電話管理サーバ907−4は、CIC番号“CIC−8”に対応する時間経過割り込みタイマが所定の時間“Time7”を経過して起動すると、表管理サーバ907−3に対して装置制御表910−2内の該当する通信レコードを抹消するように指示し(ステップK98)、表管理サーバ907−3は当該通信レコードを抹消する(ステップK99)。
<<通信レコ−ドの他の抹消方法>>
図178を参照して説明すると、ステップK01乃至K69−5まで、即ち端末905−11から通信要求を出して、端末905−11と端末905−14との間でIPパケットを送受する通信を実施中乃至実施完了までのステップはほぼ同様であり、異なる点は電話管理サーバ906−4及び907−4は共に時間経過割り込みタイマを設定しないことである。端末905−11は通信を終了することを通知するIPパケットを形成し送出すると(ステップK70)、IPパケットはメディアルータ903−1、網ノード装置906−1、代理電話サーバ906−2を経て電話管理サーバ906−4へ到達する(ステップK71乃至K73)。端末905−11から送出されるIPパケットの形式はステップK01において送出されるIPパケットと同一形式であり、異なる点は更に、通信終了通知“END”を含む。ステップK72において送出されるIPパケットの形式は、ステップK05において送出されるIPパケット972(図180)と同一形式であり、同様にステップK73において送出されるIPパケットの形式は、ステップK06において送出されるIPパケット973(図181)と同一形式であり、異なる点は通信終了通知“END”を含むことである。
電話管理サーバ906−4はステップK73により通信終了通知を受けると、始めに識別名“TN7”及び“TN8”を用いてCIC番号“CIC−8”を算出し、通信通信終了通知を電話管理サーバ907−4へ“CIC−8”の通信終了を通知する(ステップK74)。次に、表管理サーバ906−3に対して装置制御表910−1内の該当する通信レコードを抹消するように指示し(ステップK96x)、表管理サーバ906−3は当該通信レコード(第5行目のレコード)を抹消する(ステップK97x)。電話管理サーバ907−4は、ステップK74により“CIC−8”の通信終了通知を受けると、表管理サーバ906−3に対して装置制御表910−2内の該当する通信レコードを抹消するように指示し(ステップK98x)、表管理サーバ906−3は当該通信レコード(第3行目のレコード)を抹消する(ステップK99x)。
<<通信ケース6のまとめ>>
IP網は網ノード装置1及び網ノード装置2を含み、端末1は端末1の識別名1と端末2の識別名2を含む通信を要求するIPパケットを網ノード装置1に送信し、識別名1及び識別名2を含む内部パケットは電話管理サーバ1に到達し、電話管理サーバ1は電話番号サーバを介して、識別名2に対応するIPアドレス及びポート番号を取得して返信する。電話管理サーバ1は端末1から端末2への通信要求を電話管理サーバ2に通知し、電話管理サーバ1は表管理サーバ1に依頼して、網ノード装置1内に端末1と端末2との間で送受されるIPパケットカプセル化のための通信レコードを設定し、電話管理サーバ2は表管理サーバ2に依頼して、網ノード装置2内に端末1と端末2との間で送受されるIPパケットのカプセル化のための他の通信レコードを設定する。端末1はIPアドレス及びポート番号を含むIPパケットを網ノード装置1を経由して受信し、端末1は前記取得した識別名2に対応するIPアドレス及びポート番号を宛先とするIPパケットを送出し、IPパケットは、網ノード装置1において前記設定された通信レコードが用いられて、カプセル化されて内部パケットとなり、内部パケットは通信網の内部を転送されて網ノード装置2に到達する。網ノード装置2において前記設定された通信レコードが用いられて逆カプセル化されて、端末2に到達するようになっており、電話管理サーバ1と電話管理サーバ2とは一定時間が経過すると、通信レコードを抹消するようになっている。
なお、識別名2はIPアドレスのみ対応しポート番号は対応しないようになっており、電話管理サーバはポート番号を返信しないようにすることもできる。バリエーションとして、端末1又は端末2が通信終了のIPパケットを送出することにより、電話管理サーバが表管理サーバに依頼し、端末1と端末2とのために用いる通信レコードを抹消することもできる。
<<宛先端末のポート番号の他の指定方法>>
通信ケース6の実施例として、端末905−14はポート番号“7080”を用い、電話管理サーバ906−5がポート番号“7080”をIPパケット975に格納して回答する例を示した。他の実施方法として、電話管理サーバ906−5がポート番号“7080”を回答しない方法であり、この場合はIPパケット978乃至IPパケット980の内部にポート番号“7080”を含まない。このケースでは、IP網900を管理する通信事業者が、端末905−14のポート番号“7080”を公開しておく。端末905−11は前記公開されているポート番号を用いる。CIC管理表の形式や回線番号“CIC−8”であるレコ−ドは、通信ケース1乃至ケース5と共通させており、例えば運用管理や課金などIP網900内の共通的なルールが適用できる。
宛先端末としての端末905−14は装置制御表910−2(図121)の第3行目のレコード“IA8,IA7,EA8,EA7,MK26,MK25,・・・”を用いる。前記レコードから参照されるポート制御レコード(図53など)は、ポートフィルタ1に設定する(即ち、発信許容ソースポート番号及び着信許容宛先ポート番号を指定する)。すると、端末905−14は宛先ポート番号“7080”であるIPパケットのみを受信し、或いはソースポート番号“7080”であるIPパケットのみを発信する。結果として、前記2端末間の通信において、端末905−14は、宛先ポート番号“7080”以外であるIPパケットを受信することがなく、また、端末905−11は、ソースポート番号“7080”以外であるIPパケットを受信することはない。このようにして安全な通信が達成される。
<<ポートフィルタを用いた安全な端末間ソケット通信>>
端末2は、端末2のポート番号を宛先ポート番号として含むIPパケットのみを受信することにより、安全な通信を行うことができる。ただし、端末2の識別名とポート番号を公開しておく。端末2のポート番号は複数指定可能であり、例えばポート番号を25(電子メール用ポート番号)及び80(WWWサーバ用ポート番号)とすることができる。すると、端末2は電子メール通信とWWWサーバ運用を安全に実施することができる。端末2のIPアドレスも、端末2の公開された識別名から得られる公開値となっている。このようにして端末905−14のソケット番号を制限することにより、安全なソケット通信(IPアドレスとポート番号を用いる通信)が達成される。
端末1と端末2との間のソケット通信を説明する。端末1がIP網内の電話番号サーバに端末2の識別名を提示して、端末2のIPアドレスを取得する。このとき、電話管理サーバは表管理サーバに指示して、ポートフィルタ1(着信許容宛先ポート番号及び発信許容ソースポート番号)を、網ノード装置2内の装置制御表の通信レコードに設定する。更に、網ノード装置1内の装置制御表の通信レコードにポートフィルタ2(発信許容宛先ポート番号及び着信許容ソースポート番号)を設定する。次に、端末1は前記取得した端末2のIPアドレスを宛先IPアドレスとする外部パケットを送出し、網ノード装置1において前記外部IPパケットが内部パケットに変換され、前記内部パケットはIP網内を転送され、前記内部パケットは網ノード装置2において前記外部IPパケットに復元されて端末2に転送される、ただし、網ノード装置2内の装置制御表に含まれる端末2のポート番号を宛先ポート番号として含む外部IPパケット以外は廃棄される。外部パケットが前記と逆方向に転送されるとき、端末2から外部パケットが送出され、網ノード装置2において、網ノード装置2内の装置制御表に含まれる端末2のポート番号をソースポート番号として含む外部IPパケットのみが内部パケットに変換され、前記内部パケットはIP網内を転送され、網ノード装置1において前記内部パケットから前記外部IPパケットが復元されて端末1に送達される。
更に、前記IP網を用いた端末間通信に追加すると、網ノード装置1において、網ノード装置1内の装置制御表に記録される端末2のポート番号を宛先ポート番号として含む外部IPパケットのみが内部パケットに変換され、また、逆方向の通信において、受信した内部パケットは、網ノード装置1において、網ノード装置1内の装置制御表に記録される端末2のポート番号をソースポート番号として含む外部IPパケットのみが復元されるようにすることもできる。
要約すると、網ノード装置は装置制御表を用いてカプセル化と逆カプセル化を実施し、通信機能1と通信機能2とを実施すると共に、少なくともプロトコル種別を用いたパケットフィルタ機能、パケット優先制御、マルチキャスト機能の1以上含む端末間ソケット通信サービスを実施することができる。ここで、網ノード装置の前記通信機能1は、入力する外部パケット内のソケット番号に依存して外部パケットを選択して内部パケットを形成する機能、網ノード装置の前記通信機能2は、復元する外部パケット内のソケット番号に依存して前記復元する外部パケットを選択する機能である。また、バリエーションとして、網ノード装置は装置制御表を用いてアドレス検査を実施し、前記通信機能1と前通信機能2とを実施すると共に、少なくともプロトコル種別を用いたパケットフィルタ機能、パケット優先制御、マルチキャスト機能の1以上含む端末間ソケット通信サービスを実施することができる。
<<通信ケース1乃至通信ケース6の全体説明>>
<<上位プロトコル>>
通信ケース1乃至通信ケース6において、網ノード装置906−1、代理電話サーバ906−2、電話管理サーバ906−4との間で送受するIPパケットのヘッダ内のプロトコルタイプ項目はIP通信網900の内部で適当に統一して用いることができ、例えば“UDP”として用いることができる。図176は、本実施例の通信ケース1乃至通信ケース4において述べた通信手順をプロトコルスタックの図として表わしており、通信下位層から通信上位層に向かって物理層(1層)、データリンク層(2層)、IP層(3層)、UDP層(4層)、共通線信号方式をベースとした電話番号を用いた回線接続制御手順を示す通信機能層があり、更に上位にアプリケーションが定める高位通信手順がある。IP通信網900内部のサーバ間通信は、内部IPパケット内にUDPセグメントを格納して用いる。
電話管理サーバ906−4との間で送受するIPパケットのヘッダ内のプロトコルタイプ項目は、更に“ICMP”として用いたり、或いはIP通信網900の内部特有のプロトコルタイプを新たに定めて用いることができる。網ノード装置909−1、代理電話サーバ909−2、電話管理サーバ909−4との間で送受するIPパケットのヘッダ内のプロトコルタイプ項目についても、前述同様である。
本実施例において、回線接続制御メッセージ(IAM,ACM,CPG,ANM,REL,RLC)は、RFC791に規定されるIPパケット(IPv4)のペイロードにUDPセグメントを設定する実施例であったが、UDPセグメントの替わりにTCPセグメントとすることも可能であり、他の実施例で説明している。また、共通線信号方式をベースとする回線接続制御層をIP層の上位におき、UDP層を省いて実施することもできる。
電話番号は固定電話機又は移動電話機で用いる電話番号であり、ユーザサービスサーバ、電話管理サーバを経由して電話番号と電話番号の付帯情報(IPアドレスその他)を電話番号サーバに登録するようになっている。また、移動電話機で用いる電話番号を電話番号サーバに登録するときに、電話番号と電話番号の付帯情報の正当性を確認するための端末認証手続きを実施する。電話番号サ−バは、電話番号“TN1”を有する固定電話機1が接続するメディアル−タの外部IPアドレス、及びメディアル−タが接続する通信回線の終端の論理端子の内部IPアドレス、代理電話サ−バの外部IPアドレス及び内部IPアドレス、電話管理サ−バの内部IPアドレス、前記メディアルータのUNIとを保持している。更に、前記メディアル−タ1の外部IPアドレスを、前記電話機1の外部IPアドレスに変えること、即ち、電話番号サ−バが電話機1の外部IPアドレスと、論理端子の内部IPアドレス、代理電話サ−バと電話管理サ−バのIPアドレス、UNIを保持することもできる。即ち、電話番号に付帯する前記さまざまな情報を保持している。更に、電話番号サーバは他の電話番号サーバに問い合わせて、他の電話番号“TN2”の付帯情報を取得することができる。
<<サーバの一体化実装>>
通信ケース1乃至通信ケース6の実施において、終端ゲートウェイ914−1内部の代理電話サーバ906−2、表管理サーバ906−3、電話管理サーバ906−4、電話番号サーバ906−5は1つのコンピュータ内部に実装し、複数のサーバをコンピュータ内部の複数のアプリケーションプログラムとして、個別のポート番号を付与することにより実施することができる。同様に、終端ゲートウェイ914−2乃至914−4内部の複数のサーバも、それぞれコンピュータ内部の複数のアプリケーションプログラムとして個別のポート番号を付与することにより実施することができる。
また、終端制御部914−1からは、メディアルータ903−1などを接続するが無線基地局を実施していないケースであり、代理移動電話サーバ906−6は実施を省くことができる。
<<まとめ1:固定電話機や移動電話機間の通信>>
端末1、メディアルータ1又は無線基地局1、電話管理サーバ1、電話管理サーバ2、メディアルータ2又は無線基地局2、端末2を経由する端末間通信接続制御手順において、端末とメディアルータ又は無線基地局との通信通信は前記端末個別のインタフェースに基づく通信手順を行い、メディアルータ又は無線基地局と電話管理サーバとの間の通信手順は当該メディアルータ又は無線基地局用のUNIであり、電話管理サーバ1と電話管理サーバ2との間の通信手順は共通線信号方式に基づくNNIであり、電話管理サーバは少なくとも無線基地局用のUNIを実施する機能を含む。メディアルータ又は無線基地局用のUNIは電話管理サーバ1から電話番号サーバ2に問い合わせて取得し、電話管理サーバが通信手順の管理に用いることを特徴とする。前記取得したUNIは、電話管理サーバの管理するCIC管理表に記録し通信手順の管理に用いることができる。また、電話管理サーバ1と電話管理サーバ2とが一致するケースにおいて電話機間の通信方法が可能であり、このケースは、電話管理サーバ1と電話管理サーバ2との間において送受する内部IPパケットの送受を省略して実施することにより達成される。即ち、端末1、メディアルータ1又は無線基地局1、電話管理サーバ、メディアルータ2又は無線基地局2、端末2を通信回線より結ぶ端末間通信接続制御手順を実施することができる。このとき、電話管理サーバ1と電話管理サーバ2との間のNo.7共通線信号方式に基づくNNIを省いている。
IP網は2以上の網ノード装置を含み、メディアルータ1又は無線基地局1から送出された外部パケットは発信側の網ノード装置の装置制御表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットは通信網の内部を転送され、内部パケットは着呼側の網ノード装置において外部パケットに復元されてメディアルータ2又は無線基地局2に送出される。端末1、メディアルータ1又は無線基地局1、電話管理サーバ1、電話管理サーバ2、メディアルータ2又は無線基地局2、端末2を通信回線より結ぶ通信を行うため、メディアルータ又は無線基地局と電話管理サーバとの間の通信手順は当該メディアルータ又は無線基地局用のUNIであり、電話管理サーバ1と電話管理サーバ2との間の通信手順はNo.7共通線信号方式に基づくNNIである、端末間通信接続制御方法を行うようになっている。また、外部パケットは外部通信回線の論理端子から入力し、前記入力した発信側の論理端子識別情報と外部パケット内のソース外部IPアドレス、宛先外部IPアドレスの3組が定まれば、発信側の網ノード装置内の装置制御表の管理の基に内部パケットの転送先の着呼内部アドレスが定まる。発信側及び着信側の網ノード装置内の装置制御表と中継装置の制御表との管理の基に、発信側及び着信側の網ノード装置との間に、内部パケットが転送される内部通信回線が定まると言い換えることもできる。内部パケットは通信網の内部を転送され、着信側の網ノード装置において外部パケットに復元される。前記入力した発信側の論理端子識別情報と外部パケット内の宛先外部IPアドレスの2組を用い、外部パケット内のソース外部IPアドレスを用いないことも可能である。
装置制御表内部の通信レコードIDを用いて当該通信レコードを特定することにより、少なくとも一方が移動電話機である電話機の電話通信料金を課することができる。端末間通信において、発呼管理表を用いて発呼回数の規制を行うことができる。また、着呼管理表を用いて、着呼回数の規制を行うことを特徴とすることができる。更に端末間通信において、運用サーバが電話管理サーバに問い合わせて、当該端末間通信に用いられたCIC管理表内部の情報を取得して通信料金を課金することができる。無線基地局はIP通信回線インタフェース部、無線インタフェース部、無線送受信部を含み、無線送受信部はアナログ移動電話機用の無線通信路、ディジタル移動電話機用の無線通信路、IP移動電話機用の無線通信路のいずれか1以上と電話通信可能である。また、IP通信回線インタフェース部は無線通信路−IPアドレス対応表を用いて、移動電話機が用いるIPアドレスを管理することを特徴とする無線基地局である。内部パケットがIPv4、IPv6、イーサフレーム、MPLSフレーム、HDLC網のいずれとすることも可能である、他の実施例において説明している技法を本実施例に適用することができる。
IP網は、移動電話機1と移動電話機2との間の移動電話機間通信、及び固定電話機1と固定電話機2との間の固定電話機間通信が共に可能であり、さらに移動電話機と固定電話機との間でIP網を経由して電話通信を行うことも可能である。ユーザは、少なくとも電話番号と移動電話機のアドレスとを添えて移動電話機の登録を申込み、受付者は端末認証情報、代理移動電話サーバのアドレスをユーザに通知し、ユーザは電話番号、移動電話機のアドレス、端末認証情報、代理移動電話サーバのアドレスを移動電話機に設定し、上位の電話番号サーバは少なくとも電話番号と端末認証情報とを電話番号サーバの内部に保持することにより、移動電話機の電話番号登録を行うようになっている。
移動電話機は位置登録要求情報を発信し、位置登録要求情報を含む外部パケットは網ノード装置を経由して内部パケットとなって上位の電話番号サーバに届けられ、上位の電話番号サーバは、前記受信した少なくとも位置登録要求に含まれる移動電話機の電話番号及び端末認証情報と、情報移動電話機の電話機の電話番号登録の手続きにおいて保持していた電話番号及び端末認証情報とを用いて、移動電話機が正規の電話機であるかを調べる認証手続きを行って移動電話機の初期位置登録を行うようになっている。
移動電話機は位置変更要求情報を発信し、位置変更要求情報を含む外部パケットは網ノード装置を経由して内部パケットとなって上位の電話番号サーバに届けられ、上位の電話番号サーバは、前記受信した少なくとも位置変更要求に含まれる移動電話機の電話番号及び端末認証情報と、情報移動電話機の電話機の電話番号登録の手続きにおいて保持していた電話番号及び端末認証情報とを用いて、移動電話機が正規の電話機であるかを調べる認証手続きを行う。次に、移動電話機に関する情報を、移動電話機の位置変更先を管理する電話番号サーバ乃至上位の電話番号サーバへ送信することにより移動電話機の位置変更手続きを行うようになっている。バリエーションとして、上位の電話番号サーバが移動電話機の電話番号やIPアドレスなど関連情報を管理し、電話番号サーバは固定電話機の電話番号やIPアドレスなど関連情報を管理することもできる。
移動電話機間通信を実施する網ノード装置及び移動電話機間通信を実施する網ノード装置において、網ノード装置のカプセル化と逆カプセル化機能により、外部IPパケットから内部パケットを形成し、及び外部パケットを復元する方法と、他の実施例において説明している網ノード装置内登録情報を用いたアドレス検査により選択された外部パケットを選択して内部パケットとする方法と、何れも可能である。また、網ノード装置はプロトコル種別やポート番号を用いたパケットフィルタ機能、パケット優先制御、マルチキャスト制御、署名機能を実施することも可能である。複数のIP網が接続されているケースにおいて、IP網1に接続する電話番号サーバは、IP網1に続する上位の電話番号サーバ1、ルート電話番号サーバ、IP網2に接続する上位の電話番号サーバ2を経て、上位の電話番号サーバ2が管理する電話番号“TEL2”に関連するIPアドレスと関連情報を取得することができる。
<<まとめ2:端末間メディア通信>>
端末1及び端末2が電話番号を用いてIP網を経由し、IP網内は共通線信号方式をIP網に適用させた回線接続制御手順により通信路を確立し、2つの端末の間で端末高位通信開始手順を行う。次に端末間メディア通信を行い、端末間メディア通信が終了すると、IP網内は共通線信号方式をIP網に適用させた回線接続制御手順により通信路を解放し、端末高位通信終結手順を実行してマルチメディア通信を行うことができる。端末間メディア通信として、例えば音声と画像を格納したIPパケットを端末1と端末2との間で送受させて、音声画像通信を行うこともできる。端末間メディア通信が終了すると、端末1と端末2は開設した音声画像通信路の終結のための端末高位通信終結手順を実行する。
<<先行特許及び先願特許との関連>>
本実施例においてNo.7共通線信号方式をベースとし、端末側のUNIの管理機能を含むCIC管理表を用いて、固定電話通信と移動電話通信を同一IP網で実施する方法、及び一方が移動電話機である端末間通信接続制御方法を開示している。共通線信号方式をベースとした端末間通信接続制御を行うマルチメディア端末間通信、及びIPカプセル化などに用いる通信レコードを通信要求に応じて動的に設定し通信する方法を開示している。先行特許(特許3084681)において、IPカプセル化に技法をベースとしたIP通信網、即ち端末から送出された外部パケットが発信側の網ノード装置の装置制御表の管理の基に内部パケットとなり、内部パケットは通信網の内部を転送され、内部パケットは着信側の網ノード装置において外部パケットに復元されて他の端末に到達できるIP網を開示している。また、先行特許2(2001−078270)の実施例10(図135乃至図160)において、UNIの管理機能を含まない固定電話機と固定電話機との間の端末間通信接続制御を開示している。

9.安全なASPを実施する第9実施例:
他の実施例において説明している網ノード装置の第1の機能(カプセル化と逆カプセル化の機能)、第2の機能(プロトコルフィルタとポートフィルタ)を用いて、ASPサーバとユーザプログラムとの間で送受されるIPパケットを選別し、指定外のIPパケットを排除することにより、ASPサービスを安全に実施する方法を説明する。
図208において、1000はIP網、1001はASPサイト、1003及び1004はIPパケット送受信機能を有する端末、1005乃至1007は網ノード装置、1011乃至1014はユーザプログラムである。ASPサイト1001は、ASPサーバ1008、ASPサイト内のプログラム1009、WWWプログラム1010、データベース1026を含む。網ノード装置1005乃至1007はそれぞれ装置制御表1015乃至1017を含み、装置制御表1015は通信レコード1018及び1019と、フィルタ制御レコード1022及び1023とを含み、装置制御表1016は通信レコード1020及びフィルタ制御レコード1024を含み、装置制御表1017は通信レコード1021及びフィルタ制御レコード1025を含む。網ノード装置1005乃至1007は、通信回線やルータを経由して接続されており相互にIPパケットを送受できる。
通信レコード1018乃至1020の制御項目CTLのビット位置“01”(プロトコルフィルタ1、発信許容)とビット位置“02”(プロトコルフィルタ2、着信許容)とは共に“1”となっている。更に、通信レコード1018の制御項目CTLのビット位置“05”(ポートフィルタ1)が“1”となっており、通信レコード1019の制御項目CTLのビット位置“05”(ポートフィルタ1)及びビット位置“06”(ポートフィルタ2)が“1”となっており、通信レコード1020の制御項目CTLのビット位置“06”(ポートフィルタ2)が“1”となっており、通信レコード1021の制御項目CTLのビット位置“05”(ポートフィルタ1)及びビット位置“06”(ポートフィルタ2)が“1”となっている。図209乃至図211において、1024−1、1022−1、1023−1はプロトコルフィルタ1に適用するプロトコル制御レコードであり、1024−2、1022−2、1023−2はプロトコルフィルタ2に適用するプロトコル制御レコードであり、1024−3、1022−3、1023−3乃至1023−5、1025−1乃至1025−3はポート制御レコードである。なお、フィルタ制御レコード1025はポート制御レコード1025−1乃至1025−3を含み、プロトコル制御レコードを含まない。
<<端末1003からASPサイト1001への送信>>
1001−1(図212内)は、IP網1000内の通信手順の範囲を示す。クライアントサーバモデルによりASPサーバ1008のポート番号“5000”は事前に定まっているが、クライアントとしてのユーザプログラム1011が送信する外部パケット1031(図213)内のソースポート番号“8200”は通信開始時に定めている。ユーザプログラム1011から送出された外部パケット1031は、通信回線を経て網ノード装置1006に入力し(図212のステップR1)、通信レコード1020とフィルタ制御レコード1024とが用いられて内部パケットに変換され、内部パケットは内部通信回線やルータを経由して網ノード装置1005に到達し(ステップR2)、網ノード装置1005において、通信レコード1018及びフィルタ制御レコード1022が用いられて外部パケットが復元され、復元された外部パケットが通信回線を経てASPサーバ1008に到達する(ステップR3)。
内部パケット形成のとき、発信側の網ノード装置1006内の通信レコード1020の制御項目CTLのプロトコルフィルタ1(ビット位置“01”)が“1”となっているので、外部パケット1031のヘッダ1031−1内のプロトコル項目値が“6”(TCP)がプロトコル制御レコード1024−1(図209)の内部に含まれるか否かを調べる。本ケースではプロトコル制御レコード1024−1内に“6”が含まれているので、プロトコルフィルタ1の検査が合格となっており(発信許容)、通信レコード1020の制御項目CTLのポートフィルタ2(ビット位置“06”)が“1”となっているので、外部パケット1031のペイロード1031−2内の宛先ポート番号“5000”が、ポート制御レコード1024−3(図209)内に含まれているか否かを調べる。本ケースではポート番号“5000”が含まれているので、ポートフィルタ2の検査(発信時の宛先ポート番号)が合格となっている。なお、プロトコルフィルタの検査やポートフィルタの検査が、他の全ての通信レコードについても不合格のとき、内部パケットは形成されない。
次に、内部パケットから外部パケットが復元されるとき、着信側の網ノード装置1005内の通信レコード1018の制御項目CTLのプロトコルフィルタ2(ビット位置“02”)が“1”となっているので、復元されて得られる外部パケット1031のヘッダ1031−1内のプロトコル項目値“6”(TCP)がプロトコル制御レコード1022−2(図210)の内部に含まれるか否かを調べる。本ケースではプロトコル制御レコード1022−2内に“6”が含まれているので、プロトコルフィルタ2の検査が合格となっており(着信許容)、更に通信レコード1018の制御項目CTLのポートフィルタ1(ビット位置“05”)が“1”となっているので、復元されて得られる外部パケット1031のペイロード1031−2内の宛先ポート番号“5000”が、ポート制御レコード1022−3(図210)内に含まれるか否かが調べられる。本ケースではポート番号“5000”が含まれているので、ポートフィルタ1の検査(着信時の宛先ポート番号)が合格となっている。なお、プロトコルフィルタの検査やポートフィルタの検査が他の通信レコードを含めて全てに不合格のとき、内部パケットから外部パケットは形成されない。
<<ASPサイト1001から端末1003への返信>>
ASPサイト1001から送出された外部パケット1032(図213内)は、通信回線を経て網ノード装置1005に入力し(ステップR4)、通信レコード1018及びフィルタ制御レコード1022が用いられて内部パケットに変換され、内部パケットは通信回線やルータを経由して網ノード装置1006に到達し(ステップR5)、網ノード装置1006において、通信レコード1020及びフィルタ制御レコード1024が用いられて外部パケットが復元され、復元された外部パケットが通信回線を経て端末1003に到達する(ステップR6)。
内部パケット形成のとき、発信側の網ノード装置1005内の通信レコード1018の制御項目CTLのプロトコルフィルタ1(ビット位置“01”)が“1”となっているので、外部パケット1032のヘッダ1032−1内のプロトコル項目値“6”がプロトコル制御レコード1022−1(図210)内に含まれるか否かを調べる。本ケースではプロトコル制御レコード1022−1内に“6”が含まれているので、プロトコルフィルタ1の検査が合格となっており(発信許容)、通信レコード1018の制御項目CTLのビット位置“05”(ポートフィルタ1)が“1”となっているので、外部パケット1032のペイロード1032−2内のソースポート番号“5000”が、ポート制御レコード1022−3(図210)内に含まれるか否かを調べる。本ケースではポート番号“5000”が含まれているので、ポートフィルタ1の検査(発信時のソースポート番号)が合格となっている。
外部パケットが復元されるとき、着信側の網ノード装置1006内の通信レコード1020の制御項目CTLのプロトコルフィルタ2(ビット位置“02”)が“1”となっているので、復元される外部パケット1032のヘッダ1032−1内のプロトコル項目値“6”がプロトコル制御レコード1024−2(図209)内に含まれるか否かを調べる。本ケースではプロトコル制御レコード1024−2内に“6”が含まれているので、プロトコルフィルタ2の検査が合格となっており(着信許容)、次に通信レコード1020の制御項目CTLのビット位置“06”(ポートフィルタ2)が“1”となっているので、復元される外部パケット1032のペイロード1032−2内のソースポート番号“5000”が、ポート制御レコード1024−3内に含まれるか否かを調べる。本ケースではポート番号“5000”が含まれているので、ポートフィルタ2の検査(着信時のソースポート番号)が合格となっている。
<<端末1003とASPサイト1001との間の他プログラムの通信>>
上述で説明したクライアント‐サーバ間通信の技法により、端末1003内のプログラム1012が、ASPサイト1001内のポート番号“80”であるWWWプログラム1010をサーバとして通信できる。即ち、プログラム1012からWWWプログラム1010へ外部パケット1033が送信され、WWWプログラム1010からプログラム1012へ外部パケット1034が送信される。このとき、プロトコル制御レコードは1024−1、1024−2,1022−1、1022−2が用いられ、ポート制御レコードは1024−3及び1022−3が用いられる。
<<端末1004とASPサイト1001との間の通信>>
上述で説明したユーザプログラム1011とASPサーバ1008との間のクライアント‐サーバ間通信と同様の技法により、端末1004内のプログラム1013がクライアントとして、網ノード装置1007、IP網900内、網ノード装置1005を経由してASPサーバ1008と通信できる。網ノード装置1005内のプロトコル制御レコードは1023−1及び1023−2が用いられ、ポート制御レコードは1023−3及び1025−1が用いられる。
なお、前記実施例において、網ノード装置1007内のフィルタ制御レコード1025はプロトコル制御レコードを含まないケースであり、ポート制御レコード1025−1乃至1025−3が用いられる過程において、ポート番号を含まないプロトコルを有する外部パケット乃至内部パケットが検出されると、外部パケット乃至内部パケットは廃棄される。端末1004内のプログラム1014がクライアントとして、網ノード装置1007、IP網900、網ノード装置1005を経由して、ASPサイト1001内のプログラム1009をサーバとして、前記同様の原理により通信できる。更に、クライアントとサーバの関係を逆にして、つまりプログラム1014をポート番号“25”であるサーバとして、プログラム1009をクライアントとしてIP網を経由して前記同様の原理により通信できる。プログラム1009は、宛先ポート番号“25”であるIPパケット1035(図213内)をプログラム1014に向けて送信し、プログラム1014はソースポート番号“25”であるIPパケット1036(図213内)をプログラム1009に向けて返信する。
<<利用者の端末プログラムをサーバとしてASPサイトと通信する方法>>
図214において、1040はIP網、1045はASPサイト、1046乃至1048はIPパケット送受信機能を有する端末である。ASPサイト1045はASPサイトプログラム1054を含み、端末1046乃至1048はそれぞれ端末プログラム1055乃至1057を含む。網ノード装置1041乃至1044は、それぞれカプセル化と逆カプセル化の管理などを行う通信レコードや、パケット選別方法を決めるフィルタ制御レコード1041−1乃至1044−1を含む。フィルタ制御レコード1041−1は、端末1046乃至端末1048向けの複数のフィルタ制御レコードを含む。本ケースにおいて、端末プログラム1055乃至1057が送信するパケットのソースポート番号は“5000”であり、それぞれの端末プログラムはクライアントサーバモデルにおけるサーバとして動作するようにしており、ASPサイトプログラム1054はクライアントサーバモデルにおけるクライアントとして動作するようにしている。
1040−1(図216内)は、IP網1040内の通信手順の範囲を示す。ASPサイトプログラム1054から送出されたIPパケット1050(図215内)はTCPパケットを含み、送信元ポート番号“7100”、宛先ポート番号“5000”であり、網ノード装置1041に到達する(図216のステップT1)。そして、フィルタ制御レコード1041−1が用いられてIPパケット1050が検査され、宛先ポート番号“5000”が合格すると内部パケットとなってIP網内を転送され、網ノード装置1042に到達し(ステップT2)、フィルタ制御レコード1042−1が用いられて内部パケットが検査される。宛先ポート番号“5000”が合格すると、内部パケットから外部パケットが復元され、復元された外部パケット1050が通信回線を経由して端末プログラム1055に到達する(ステップT3)。端末プログラム1055からIPパケットが送信されると(ステップT4)、網ノード装置1042においてフィルタ制御レコード1042−1が用いられて、ソースポート番号“5000”として選別されたIPパケットが内部パケットとなり、内部パケットはIP網内を転送される(ステップT5)。網ノード装置1041においてフィルタ制御レコード1041−1が用いられて、ソースポート番号が“5000”である選別された内部パケットから外部IPパケットが復元され、復元された外部IPパケットがASPサイトプログラム1054へ到達する(ステップT6)。
更に、ASPサイトプログラム1054から送出されたIPパケット1051は(ステップT11)TCPパケットを含み、送信元ポート番号“8100”、宛先ポート番号“5000”であり、上述と同様にしてフィルタ制御レコード1041−1が用いられてIPパケット1051が検査され、内部パケットはIP網内を転送される(ステップT12)。網ノード装置1043において、フィルタ制御レコード1043−1が用いられて内部パケットが検査され、復元された外部パケット1051が通信回線を経由して端末プログラム1056に到達する(ステップT13)。端末プログラム1056からIPパケットが送信されると、網ノード装置1043においてフィルタ制御レコード1043−1が用いられ、内部パケットが形成されて転送され、網ノード装置1041においてフィルタ制御レコード1041−1が用いられて、復元された外部IPパケットがASPサイトプログラム1054へ到達する(ステップT14乃至ステップT16)。更に、ASPサイトプログラム1054から送出されたIPパケット1052は(ステップT21)TCPパケットを含み、ソースポート番号“9100”、宛先ポート番号“5000”であり、前記同様にしてフィルタ制御レコード1041−1が用いられてIPパケット1052が検査され、内部パケットが形成されて転送される(ステップT22)。網ノード装置1044において、フィルタ制御レコード1044−1が用いられて内部パケットが検査され、復元された外部パケット1052が通信回線を経由して端末プログラム1057に到達する(ステップT23)。端末プログラム1057からIPパケットが送信されると、前記同様の原理により、フィルタ制御レコード1044−1やフィルタ制御レコード1041−1が用いられて、復元された外部IPパケットがASPサイトプログラム1054へ到達する(ステップT24乃至ステップT26)。
<<LANの貸出しサービス>>
図217において、1060はIP網、1061乃至1063は貸出用のLAN、1064はLAN貸出し事業会社が貸出すLAN1061乃至1063を収容する範囲、1065はASPサイト、1066乃至1070は端末、1071乃至1076は網ノード装置、1085乃至1089はLAN、1080乃至1084は装置制御表の主表としての通信レコードと副表としての各種制御レコードの集合であり、例えば図51に示す742−1乃至742−6の形態である。この実施例では、以降、主表としての通信レコードと副表としての各種制御レコードの対を単に通信レコードとして説明する。
LAN1085及びLAN1087は会社AのLANであり、内部に端末1066及び1068を含む。会社Aは、LAN貸出し事業会社からLAN1061を借用している。LAN1061は会社Aが用いる各種リソース(サーバ、データベース、アプリケーションプログラム、ドメイン名サーバ、データ記憶装置(データストレージ)など)を含む。端末1066は、通信回線経由でLAN1061内部の各種リソースを用いることができ(図218のステップ1091)、同様に端末1068は、通信回線経由でLAN1061内部の各種リソースを用いることができる(ステップ1092)。端末1066とLAN1061内リソースとの通信(ステップ1091)のため、装置制御表の通信レコード1080及び1081が用いられる。また、端末1068とLAN1061内リソースとの通信(ステップ1092)のため、装置制御表の通信レコード1082及び1083が用いられる。LAN1061内リソースと通信するための他の通信レコードは、網ノード装置1074及び他の網ノード装置内に設定されていないので、会社AはLAN1061を専用に用いることができる。会社AはLAN1061をアクセスするための端末1066及び1068を所有しておけば良く、LAN1061のサーバ類を維持管理するための専門技術者や、LAN1061のリソース類を収容する部屋を必要としないメリットがある。
<<ASPサイトの共同利用>>
ASPサイト1065は、内部に各種のアプリケーションサーバやWEBサーバ、データベース、データストレージなどを含むことができる。1086は会社XのLANであり、端末1067を含み、1088は会社YのLANであり、端末1069を含み、1089は会社ZのLANであり、端末1070を含む。
会社XはASPサイト1065とIPパケットを送受して、ASPサイト1065の内部リソース類を用いることができ(図218のステップ1093)、会社YはASPサイト1065とIPパケットを送受して、ASPサイト1065のリソース類を用いることができ(ステップ1094)、会社ZはASPサイト1065とIPパケットを送受して、ASPサイト1065のリソース類を用いることができる(ステップ1095)。即ち、会社X乃至会社Zは、共同でASPサイト1065を用いることができる。ASPサイト1065と通信するための他の通信レコードは他の網ノード装置内部に設定されていないので、会社X乃至会社Zの3会社は、ASPサイトを専ら自社のために用いることができる。会社X乃至会社Zが銀行であれば、銀行が共通に用いることが可能なアプリケーションプログラムなどをASPサイト内において共同して利用することができる。会社X乃至会社Zが保険会社であれば、保険会社が共通に用いることが可能なアプリケーションプログラムなどを共同してASPサイト1065内に設置して利用することができる。会社X乃至会社Zを業界と置き換えて考えることにより、自動車業界、建築業界、旅行業業界など、数限りなく列挙できる。
<<借用したLANのASP提供>>
会社Aは、LAN1061を借用して、会社Aの端末1066及び1068から、LAN1061内の各種リソースをASPサーバとして第3者に利用可能としておき、次に、会社X乃至会社Zの端末1067、1069、1070それぞれが、LAN1061内部のリソースをサーバとして利用できるようにするため、IP網1060を運用する通信会社に、関連する網モード装置の通信レコードの設定を依頼しておく。すると、会社Aは、LAN1061を借用して、つまりASPサービス用のLANを所有せずに、会社X乃至会社ZにASPサービスを提供できる。
<<まとめ>>
IP網は2以上の網ノード装置を含み、ASPサイト内のプログラム類が1以上の利用者の端末へ外部パケットを送信し、外部パケットは、外部通信回線1の終端の論理端子から発信側の網ノード装置に入力し、選別された外部パケットから内部パケットが形成され、内部パケットは通信網の内部を転送され、内部パケットは、着信側の網ノード装置において、選別された内部パケットから外部パケットが復元されて、外部通信回線2に送出されるIP網である。そして、内部パケットが形成されるとき、又は外部IPパケットが復元されるときの少なくとも一方において、外部IPパケット内のプロトコル又はポート番号の少なくとも一方が用いられようにしており、利用者の端末からASPサイト内のプログラムにIPパケットを返信でき、ASPサイト内のプログラム類がクライアントサーバモデルのクライアントとして動作し、利用者の端末のプログラムをクライアントサーバモデルのサーバとして動作し、ASPサイトと端末間のIPパケット転送の通信安全性を向上している。
選択されたパケットは外部IPパケット、更にASPサイト内のプログラム類がクライアントサーバモデルのクライアントとして動作し、利用者の端末のプログラムをクライアントサーバモデルのサーバとして動作するようにして、ASPサイト内のサーバやプログラムの安全性を向上させるようにすることもできる。IP網内部の網ノード装置は、そのカプセル化機能が用いられケースと、網ノード装置内の登録情報を用いたアドレス検査の機能を用いるケースとがあり、それぞれ実施可能である。
更に、会社Aが、IP網を経由してLANを使うようにして、LANを借用すると、会社Aの端末と前記借用したLAN内のリソースとの間のIPパケット送受を可能とするため、IP網内の網ノード装置内の装置制御表に通信レコードを設定し、会社Aの端末でない端末と前記借用したLAN内のリソースとの間のIPパケット送受を不可能とするため、IP網内の全ての網ノード装置内の装置制御表に通信レコードを設定しないようにして、LAN貸出し事業会社がLANを貸し出すことができる。また、会社X乃至会社ZはそれぞれASPサイトとIPパケットを送受するため、IP網内の網ノード装置内の装置制御表に通信レコードを設定し、会社X乃至会社Z以外は、ASPサイトとIPパケットを送受を可能とする通信レコードは、全ての網ノード装置に設定しないようにして、2以上の会社がASPサイトを共同利用することができる。またASPは、借用したLANを用いてASPサービスを提供できる。
<<カプセル化機能とアドレス検査機能>>
IP網内部の網ノード装置は、そのカプセル化機能が用いられて外部IPパケットが内部パケットとなり、パケットは通信網内部を転送され、着信側の網ノード装置で逆カプセル化されて外部IPパケットを復元し、網ノード装置はパケット優先制御、マルチキャスト制御、署名機能の1以上を実施することにより、IP網の通信網の情報安全性を更に向上し、LANの貸出しサービスやASPサイトの共同利用(端末ソケット通信)を実施することができる。また、IP網内部の網ノード装置において、そのカプセル化機能が用いられず、実施例7(図206など)において説明している網ノード装置内登録情報を用いたアドレス検査により選択されたパケットは、通信網内部を転送される。このとき、網ノード装置は、アドレス検査を実施すると共にパケット優先制御、マルチキャスト制御、署名機能の1以上を実施することにより、通信網の情報安全性を更に向上し、LAN貸出しサービスやASPサイトの共同利用(端末ソケット通信)を実施することができる。

10.移動端末にマルチキャストデータを送信する第10実施例:
図219はマルチキャストデータを配信するIP網300−1を示しており、マルチキャストデータの配信を説明する図21(実施例3)を一部書換えた図である。図219の説明の準備として、図21のマルチキャストデータデータの配信を要約する。
図21はマルチキャストデータの流れを示しており、端末320から外部IPパケットを送信すると、IPパケットは網ノード装置311に到達し、内部パケットとなってルータ317及び319に転送される。ルータ317に転送された内部パケットは網ノード装置312とルータ318とに転送され、網ノード装置312に転送された内部パケットは外部IPパケットに復元されて端末322に転送される。ルータ318に到達した内部パケットは網ノード装置313及び314に転送され、網ノード装置313に到達した内部パケットは外部IPパケットに復元されて端末323に到達する。網ノード装置314に到達した内部パケットは、外部IPパケットに復元されて端末325に到達する。一方、網ノード装置311から送出されてルータ319に到達した内部パケットは転送されて網ノード装置315に到達し、外部IPパケットに復元されて端末327へ到達する。外部IPパケットから内部パケットへのカプセル化及び内部パケットから外部IPパケットへの逆カプセル化は、網ノード装置内のアドレス管理表が用いられている。端末320乃至327は、接続先の網ノード装置を一つに定めているので固定端末ともいい、電話機として用いるときは固定電話機という。なお、後述する移動体通信などで用いる端末を移動端末ともいい、電話機として用いるときは移動電話機という。移動端末は、移動端末を識別できる電話番号を有する。
次に、IP網300−1(図219)によるマルチキャストデータの流れを説明する。IP網300−1内に網ノード装置311乃至315があり、端末320乃至327が通信回線を経て網ノード装置に接続していること、端末320からマルチキャストデータを送信していることは図21と同様である。図21との相違は、端末321、324、326がマルチキャストデータを受信することである。IP網300−1において、網ノード装置311乃至315のアドレス管理表は、マルチキャスト配送ルートを定めるレコード331−1乃至335−1(図220)をそれぞれ含み、ルータ317は内部IPパケット配送先を定める経路表要素としてのマルチキャスト表337−1(図221内)を含み、ルータ318は経路表要素としてのマルチキャスト表338−1を含み、ルータ319は経路表要素としてのマルチキャスト表339−1を含む。
受信端末321、324、326を追加するために、網ノード装置内のアドレス管理表のレコードやルータの経路表のレコードが変更になっている。網ノード装置311内のアドレス管理表331(図24内)のマルチキャスト用レコード(第1行目)は、端末321への論理出力インタフェース“G00”が追加されて、331−1(図220内)に示すようにレコード“I01,E01,M1,IM1,(G02,G03、G00),0”に変更され、更にレコード“IM1,M1,E01,I01,G00,F02”となっている。“G00”は網ノード装置311の内部論理出力インタフェースを示しており、網ノード装置311の出力が入力に戻る意味での折り返し回線である。
網ノード装置312内のアドレス管理表332(図24内)のマルチキャスト用レコード(第1行目)は、レコード332−1と同様である。網ノード装置313内のアドレス管理表333(図26内)のマルチキャスト用レコード(第2行目)は、端末324への論理出力インタフェース“F11”を追加し、レコード333−1 “IM1,M1,E01,I01,G31,(F10、F11)”に変える。網ノード装置314内のアドレス管理表334(図26内)のマルチキャスト用レコード(第1行目)は、レコード334−1と同様である。網ノード装置315内のアドレス管理表335(図26内)のマルチキャスト用レコード(第2行目)は、端末326に論理出力インタフェース“F17”を追加し、レコード335−1“IM1,M1,E01,I01,G31,(F17、F18)”に変える。
実施例3に記載されたアドレス管理表は、実施例7において開示している装置制御表の機能として含まれており、図222を参照して説明する。332−1x(図222)において、第1行目(上段)が通信レコード738(図46内)を示しており、第2行目(下段)がアドレス管理表内のレコード332−1(図220内)の項目の前後の位置を変えて示しており、“ISA”と“IM1”,“IRA”と“I01”、“NSA”と“M1”,“NDA”と“E01”、“MSA”と“one”、“MDA”と“one”,“IFI”と“G04”、“IFE”と“F04”は対応付けできる。即ち、同じ目的のために用いる項目である。ここで“one”は、255.255.255.255 (IPv4のとき)を指している。
図223は、IP網300−1内の網ノード装置とIP網300−1外の端末との間にメディアルータ320M乃至327Mを設置した様子を示している。メディアルータはIPパケット送受機能を有する端末を複数収容して網ノード装置に接続する機能を有し、本発明において、例えば903−1(図92)として実施している。図223を参照して説明すると、端末320からマルチキャストデータを含むIPパケットを送信し、メディアルータ320Mを経由して網ノード装置311に到達し、網ノード装置311において、アドレス管理表のレコード331−1の第1行目のレコード“I01,E01,M1,IM1,(G02,G03,G00),0”が用いられて内部パケットとなる。そして、内部パケットはレコードの項目“G02”指定の通信回線に接続するルータ317に転送され、項目“G03”指定の通信回線に接続するルータ319に転送され、項目“G00”指定の通信回線に接続する網ノード装置311に転送される(折り返される)。
ルータ317に転送された内部パケットは、経路表337−1内の項目“G11”と項目“G12”とが用いられて、“G12”指定の通信回線に接続するルータ318へ転送されると共に、項目“G11”指定の通信回線に接続する網ノード装置312に転送される。ルータ318に転送された内部パケットは、経路表338−1内の項目“G27”と項目“G28”とが用いられて、“G27”指定の通信回線に接続する網ノード装置313へ転送されると共に、項目“G28”指定の通信回線に接続する網ノード装置314に転送される。一方、ルータ319に転送された内部パケットは経路表339−1内の項目“G22”が用いられて、“G22”指定の通信回線に接続する網ノード装置315へ転送される。
網ノード装置311に到達した内部パケットは、アドレス管理表のレコード331−1の第2行目のレコード“IM1,M1,E01,I01,G00,F02”が用いられて外部パケットが復元され、前記復元された外部パケットはレコードの項目“F02”指定の通信回線に接続するメディアルータ321Mヘ転送される。以下同様であり、網ノード装置312乃至315に到達した内部パケットは、アドレス管理表のレコード332−1乃至335−1であるレコード“IM1,M1,E01,I01,・・、…”が用いられて外部パケットが復元され、前記復元された外部パケットはレコードの項目“F04”、“F10”、“F11”、…、“F18”指定の通信回線に接続するメディアルータ322M乃至327Mヘ転送される。
IP網300−2(図224)はIP網300−1(図223)と同じく、網ノード装置311乃至315にマルチキャスト配送向けのアドレス管理表レコードを、ルータ317乃至318にマルチキャスト分岐用の経路表が設定してある。更に、メディアルータ321M(図223)を無線基地局321Bに置き換え、更にメディアルータ323M乃至327M(図223)をそれぞれ無線基地局323B乃至B327B(図224)に置き換え、無線基地局321B、無線基地局323B乃至B327BはIP網300−2の内部に設置されている。通信回線上の矢印はマルチキャスト配送ルートを示している。無線局は移動端末を複数収容して網ノード装置に接続する機能を有し、本発明において、例えば902−3(図92)として実施している。IP網300−2内部に設定してあるマルチキャスト配送ルートは、IP網300−1内に設定してあるマルチキャスト配送ルートと同一であるので、端末320から送出されたマルチキャストIPパケットは、メディアルータ320Mを経由してIP網300−2に入力し、IP網300−2内のマルチキャスト配送ルートを経由して固定端末322や移動端末321B、323B乃至327Bへ到達する。
IP網1100(図225)は、IP網300−2にサーバやルータを追加して形成されるIP網である。IP網1100及びIP網300−2の内部リソースは次のように対応する。網ノード装置1101乃至1105(図225)はそれぞれ網ノード装置311乃至315(図224)と対応し、ルータ1107、1108、1109(図225)はそれぞれルータ317,318,319に対応(図224)し、網ノード装置とルータとの間の通信回線の接続関係も1対1に対応する。固定端末1120及び1122(図225)はそれぞれ固定端末320及び322に(図224)に対応し、移動端末1121、1123乃至1127はそれぞれ移動端末321B,323B乃至327Bに対応する。
IP網1100内の通信回線上の矢印はマルチキャスト配送ルートを示している。IP網1100内のマルチキャスト配送ルートはIP網300−2内のマルチキャスト配送ルートと同一に設定してあるので、端末1120から送出されたマルチキャストIPパケットはメディアルータ1110を経由してIP網1100に入力し、IP網1100内のマルチキャスト配送ルートを経由して固定端末1122や移動端末1121、1123乃至1127へ到達する。
図225において、網ノード装置1101乃至1105は、それぞれ、終端制御部1131乃至1135を接続している。また、終端制御部1131乃至1135の内部に、電話番号サーバ1131−5乃至1135−5、電話管理サーバ1131−4乃至1135−4、表管理サーバ1131−3乃至1135−3を設置している。1106はルータ、1136は上位の電話番号サーバ、1137はユーザサービスサーバ、1138及び1139は移動端末のマルチキャスト受信端末の正当性を確認するためのマルチキャスト認証サーバ(M認証サーバ)である。終端制御部1131、電話管理サーバ1131―4、電話番号サーバ1131−5、上位の電話番号サーバ1136は、図92に示される終端制御部914−1、電話管理サーバ906−4、電話番号サーバ906−5、上位の電話番号サーバ995と同じ機能を分担する。M認証サーバ1138,1139の機能は本実施例において説明する。終端制御部1131乃至1135は、ルータ及び通信回線を経由して接続しており、前記通信回線は電話呼制御のための回線接続制御メッセージを格納した内部パケットなどを転送することができる。
図92に記載の通信要素と図225に記載の通信要素とは、例えば次のように対応をとることができる。電話機905−1(図92内)は固定電話機1120(図225内)と対応付けでき、メディアルータ903−1はメディアルータ1110と対応付けでき、網ノード装置906−1は網ノード装置1101と対応付けでき、終端制御部914−1は終端制御部1131と対応付けでき、通信回線912−1は通信回線1144と対応付けでき、接続制御部914−4は終端制御部1134と対応付けでき、網ノード装置909−1は網ノード装置1104と対応付けでき、無線基地局902−4は無線基地局1115と対応付けでき、移動電話機905−8は移動電話機1125と対応付けできる。
更に、終端制御部1131(図225)から、通信回線1144、ルータ1141、終端制御部1134結ぶ制御通信回線は、終端制御部914−1(図92)から、通信回線912−1、ルータ911−1、ルータ911−2,ルータ911−3、終端制御部914−4、を結ぶ制御通信回線と対応付けできる。前記制御通信回線には、共通線信号方式に基づく回線接続制御メッセージなどを格納したパケットなどが転送される。更に、網ノード装置1101(図225)、通信回線1145、ルータ1107、ルータ1108、網ノード装置1104、を結ぶメディア通信回線は、網ノード装置906−1(図92)、通信回線913−1、ルータ911−4、ルータ911−5、ルータ911−6、網ノード装置909−1、を結ぶメディア通信回線と対応付けできる。前記メディア通信回線には、テキストデータの他に、電話音声や画像データ、あるいは、音声や画像データなどを含むマルチキャストデータなどが転送される。
固定電話機905−1と移動電話機905−8とは図167を参照して説明したように、共通線信号方式をIP網に適用させた回線接続制御により電話通信できることから、図92に記載の通信要素と図225に記載の通信要素の前記対応付けにより、固定電話機1120と移動電話機1125とは、共通線信号方式にIP網に適用させた回線接続制御に従い電話通信を行なわせることができる。前記同様の方法により、例えば移動電話機1121と移動電話機1124と電話通信が可能であり、また、固定電話機1122と固定電話機1120と電話通信できる。
<<マルチキャスト受信要求と受信終了>>
移動端末1121がマルチキャスト受信要求を含む無線電波情報を発信し、たまたま無線通信回線1111−1(図225)を経由して、無線基地局1111に接続したケースを説明する。無線基地局1111は、始めに移動端末1121と情報交換して無線通信路の通信可能性を確認する(図226のステップV1)。この確認手順は通信階層の1乃至2により行う。通信可能性が確認されると、移動端末1121はマルチキャスト受信要求を発信する(ステップV2)。マルチキャスト受信要求の情報は、移動端末1121が用いる電話番号“TN3”、端末認証情報“PID3”とマルチキャスト受信端末認証情報“PID−M”(パスワードなど)を含む。なお、マルチキャスト受信端末認証情報として、実施例8の通信ケース2における移動電話機の電話番号登録において設定してある端末認証情報“PID3”と第2の端末認証情報“PID−M”を用いることができる。
無線基地局1111は、端末認証情報“PID3”に含まれる電話番号“TN3”、移動端末1121の外部IPアドレス“EB1”と第2の端末認証情報“PID−M”を含む外部パケット1160(図227)を形成し、マルチキャスト認証サーバ1138(外部IPアドレス“WA9”)に向けて送信する。ここで、外部パケット1160の送信元外部IPアドレス“EB1”、宛先外部IPアドレス“WA9”である。外部パケット1160は網ノード装置1101に到達し(ステップV3)、網ノード装置1101内のアドレス管理表1101−1(図229)の第3行目のレコード“IB1,EB1,WA9,IWA9,…”が用いられて内部パケット1161(図228)が形成され、内部パケット1161はマルチキャスト認証サーバ1138に送られる(ステップV4)。マルチキャスト認証サーバ1138は内部パケット1161を受信し、受信した内部パケットから電話番号“TN3”、外部IPアドレス“EB1”、内部IPアドレス“IB1”、マルチキャスト認証端末認証情報“PID―M”を取得して内部に保持し(ステップV5)、電話番号“TN3”を含む内部パケットを形成して電話番号サーバ1131−5に送信し(ステップV6)、電話番号サーバ1131−5は前記取得した電話番号“TN3”を電話番号サーバ1131−5の識別記号と共に、上位の電話番号サーバ1136に通知する(ステップV7)。上位の電話番号サーバ1136は、その内部に保持している電話番号“TN3”からマルチキャスト認証端末認証情報“PID―M”を取り出し、電話番号サーバ1131−5を経由して(ステップV8)認証サーバ1138へ通知する(ステップV9)。認証サーバ1138は、受信情報がステップV4において受信した電話番号“TN3”及びマルチキャスト認証端末認証情報“PID―M”と一致するか確認し、一致する場合(合格)は次に進み、不一致の場合は以降の手続きを中断する。
マルチキャスト認証サーバ1138は認証の結果(合格または不合格)を、網ノード装置1101、無線基地局1111を経て移動端末1121へ通知し(ステップV11乃至V13)する。移動端末1121は認証結果通知に返信できる(ステップV13x、オプション)。さらに合格のケースでは、認証サーバ1138は表管理サーバ1131−3に依頼して(ステップV15)、網ノード装置1101内のアドレス管理表のレコード1101−1(図229)の第2行目レコード“IM1,M1,E01,I01,G00,0”を、1101−2に示すレコード“IM1,M1,E01,I01,G00,F02”に書き換える(ステップV16)。つまり、6番目の項目“0”を“F02”に書き換える。すると、固定端末1120から送出されたマルチキャストデータを格納した外部IPパケットは、メディアルータ1110を経て(ステップV21)、網ノード装置1101に到達し(ステップV22)、アドレス管理表1101−1の第1行目のレコード“I01,E01,M1,IM1,(G02,G03、G00),0”が用いられ、項目“G00”により折返された内部パケットは網ノード装置1101に戻る(ステップV23)。網ノード装置1101内のレコード1101−2“IM1,M1,E01,I01,G00,F02”が適用され、項目“F02”から送出されるマルチキャストデータを格納したIPパケットは、“F02”により指定される通信回線1111−2(図225)に送出され(ステップV24)、次に無線基地局1111を経由して移動端末1121に到達する(ステップV25)。また、マルチキャスト認証サーバ1138は、端末1121へのマルチキャストデータの送信開始をユーザサービスサーバ1137に通知する(ステップV17)。ユーザサービスサーバ1137は、マルチキャストデータサービスの受信報告を端末1121への課金情報として用いることができる(ステップV18,オプション)。
マルチキャストデータの受信終了手続きは次の手順により行う。移動端末1121からマルチキャストデータ受信終了要求を無線基地局1111へ送出し(ステップV30)、無線基地局1111はマルチキャストデータ受信終了要求を含む外部IPパケットを送出すると、外部IPパケットは網ノード装置1101に到達して(ステップV31)、カプセル化されてマルチキャストデータ受信終了要求内部パケットとなり、マルチキャストデータ受信終了要求内部パケットはマルチキャスト認証サーバ1138へ届けられる(ステップV32)。マルチキャストデータ受信終了要求を含む外部IPパケットは、外部IPパケット1160(図227)と同様の内容、即ち電話番号“TN3”、外部アドレス“EB1”、端末認証情報などを含み、マルチキャストデータ受信終了要求を含む内部IPパケットは内部IPパケット1161と同様である。マルチキャスト認証サーバ1138はマルチキャストデータ受信終了要求を含む前記内部IPパケットを受信すると、表管理サーバ1131−3に依頼して(ステップV33)、網ノード装置1101内のアドレス管理表のレコード1101−2に示す内容を1101―3に示す内容に書き換えて(ステップV34)、無線基地局1111へのマルチキャストデータを含むIPパケットの送信を抑止すると共に、ユーザサービスサーバ1137へマルチキャストデータの配信停止を報告する(ステップV35)。ユーザサービスサーバ1137は、マルチキャストデータサービスの受信報告を端末1121への課金情報として用いることができる(ステップV36、オプション)。また、認証サーバ1138は、マルチキャストデータの配信停止の結果を無線基地局1111へ報告することができる(ステップV37x、V38x、オプション)。
<<移動端末からのマルチキャストデータの送信>>
固定端末1120からマルチキャストデータを含む外部パケットを送信する代わりに、移動端末1121からマルチキャストデータを無線通信路1111−1を経て無線基地局1111に送信し、無線基地局1111から前記受信したマルチキャストデータを含む外部パケットを形成して、通信路1111−2を経て網ノード装置1101に送信して、IP網1100内部を転送して、固定端末1122や移動端末1123乃至1127に配送できる。即ち、移動端末1121が発信元となっているマルチキャストデータを配信することもできる。このとき、網ノード装置やルータ内のマルチキャスト配送先を定めるレコードを、図219及び図220を用いて説明した原理に基づいて設定して用いる。
<<無料マルチキャストサービス>>
マルチキャストサービスの実施において、マルチキャストデータ受信端末の認証手続き及びユーザサービスサーバの課金に関する手続きを省くことにより、無料マルチキャストサービスを実現することもできる。即ち、図226において、ステップV17,V18,V35,V36を実施しない。
(まとめ)
IP網は網ノード装置内のアドレス管理表にマルチキャストデータ配信用のレコードを予め設定しておくと共に、ルータ内の経路表にマルチキャスト配送先を定めるレコードを予め設定しておき、固定端末からマルチキャストデータを含む外部パケットを送信する。外部パケットは発信側の網ノード装置に到達して、アドレス管理表のレコードの指定により内部パケットとなって1以上の内部通信回線に転送され、前記転送された内部パケットはルータを経由するときは、ルータ内のマルチキャストデータ用レコードに従い、内部パケットは受信端末側の1以上の受信側網ノード装置に着信し、前記受信側の網ノード装置において内部パケットから外部パケットが復元される。前記復元されたマルチキャストデータを含む外部パケットは第1のケースとして、受信側の網ノード装置から外部通信回線を経てメディアルータを経て固定端末に転送され、第2のケースとして、受信側の網ノード装置から外部通信回線を経て無線基地局へ転送され、無線基地局において、無線通信路を経由して移動端末へ届けることが可能である。固定端末からマルチキャストデータを発信する代わりに、移動端末からマルチキャストデータを無線通信路を経て無線基地局に送信し、無線基地局から前記受信したマルチキャストデータを含む外部パケットを形成し、通信路を経て網ノード装置に送信してIP網1100内部を転送することにより、マルチキャストデータの配信を行うことも可能である。
移動端末が少なくともマルチキャスト受信端末認証情報を含むマルチキャスト受信要求を発出すると、前記受信要求はマルチキャスト認証サーバに要求し、マルチキャスト認証サーバが移動端末のマルチキャスト受信許可のときに、表管理サーバに依頼して、移動端末が接続する網ノード装置のアドレス管理表のマルチキャスト配信用レコードを書き換えて移動端末を受信可能とする。即ち、マルチキャストデータは書き換えられたレコードの指定により、受信要求元移動端末にマルチキャストデータが転送される。マルチキャスト認証サーバは、マルチキャストデータ配送可能をユーザサービスサーバに通知し、課金情報として用いることもできる。移動端末からマルチキャストデータ受信終了要求が発出されると、マルチキャスト認証サーバが終了要求を知り、マルチキャスト認証サーバは表管理サーバに依頼して網ノード装置内のアドレス管理表のレコードを書換えて、マルチキャストデータの転送を止めると共に、ユーザサービスサーバマルチキャストデータの配信停止を報告する。無料のマルチキャストサービスも実施できる。
11−1、25、40−1 IP網
11−2、11−3 網ノード装置
23−2 変換表サーバ
23−3 ドメイン名サーバ
25−5乃至25−6 接続サーバ
25−7 中継接続サーバ
25−3乃至25−4 メディアルータ
40−2 公衆電話交換網
40−3 終端ゲートウェイ
40−4 中継ゲートウェイ
40―5 IP通信回線
40−6 共通線信号方式による制御通信回線
40−7 音声通信回線
40−8 制御IP通信回線
40−9 音声IP通信回線
41−1及び41−2 電話機
41−3 メディアルータ
42−1、42−2 交換機
42−3 中継制御部(STP)
42−4 カプセル化機能付き音声制御部
42−5 終端制御部(SEP)
43−1 代理電話サーバ
43−2 電話管理サーバ
43−3 電話番号サーバ
43−4及び43−5 表管理サーバ
44−1及び44−2 網ノード装置
44−3、44−4、44−5、44−6 ルータ
42−3 中継制御部
27−1 マルチキャスト型のIP網
27−11乃至27−20 ルータ
28−1 IP端末
33−24乃至33−27 マルチキャストPサービス代理サーバ
33−28乃至33−31 マルチキャストQサービス代理サーバ
33−32乃至33−35 溢れ通信回線サーバ
33−1 通信会社Xが管理するマルチキャストデータ送信端末
33−2 通信会社Xが管理する送信事務サーバ
33−4 通信会社Yが管理するマルチキャストデータ送信端末
33−6 通信会社Yが管理する送信事務サーバ
33−7 A新聞社が管理する端末
33−3 B放送局が管理する端末
100 通信会社Xが運用管理するIP網
101 通信会社Yが運用管理する移動通信網
102 公衆電話交換網(PSTN)
103 終端ゲートウェイ
104 終端制御部
105 網ノード装置
106 中継ゲートウェイ
107 中継制御部
108 音声制御部
113 網ノード装置
110、111 ルータ
112、114、115 通信回線
116、153 メディアルータ
117 通信回線
120、121、122 交換機
123 サービス情報ノード
124 信号端局(SEP)
125 信号中継局(STP)
126 通話路部
127 通話路部
128−1乃至128−3 中継装置、
129−1乃至129−3 通信回線
130 移動通信網101の無線基地局
131、132 共通線信号方式の制御通信回線
133、134 音声通信回線
138 無線通信回線
140、141、142 電話機
152、160 音声画像装置
155 中継制御部
156 信号中継局
157 サービス情報ノード
158 信号端局
159 基地局
161 網ノード装置
164 制御回線
165 メディア通信回線
225、230 端末
227、228 電話管理サーバ
226、229 メディアルータ
208、216 送信者
209,217 受信者
222−1 IP網
222−2、222−3 LAN
223−1、223−2 終端ゲートウェイ
227、228 電話管理サーバ
231、232 網ノード装置
300 IP網
311乃至315 網ノード装置
317乃至319 ルータ
320乃至327 端末
400、450 中継ゲートウェイ
401、451 中継制御部
402、452乃至454 音声制御部
403、455 情報回線
404、456 PSTN側の共通線信号方式による制御通信回線
405、457 制御IP通信回線
406、458乃至460 PSTN側の音声通信回線
407、461乃至463 音声IP通信回線
408 アドレス接続表
409 GWアドレス管理表
410 信号局アドレス管理表
411 メディアパス接続表
415 ゲートウェイMIB管理部
416 回線接続制御部
417 回線番号管理表
418 制御IP通信回線インタフェース
419 PSTN制御回線インタフェース
420 音声呼制御部
421 音声通話路部
422 メディアパス管理部
423 呼情報管理部
424 MIB管理部
425乃至426 チャネル状態情報部
428 チャネルMIB管理部
429 チャネル情報管理
430 音声IP通信回線インタフェース
431 変換部
432 音声PSTN通信回線インタフェース
500 IP網
501乃至504 網ノード装置
505乃至508 ルータ
509、510 LAN
511、512 端末
513,515 論理通信回線
514,516 論理端子
521、522 アドレス管理表
526,560,565 32ビット長IPアドレス
527,561,566 128ビット長IPアドレス
530,540,550,670,580 外部IPパケット
531,541,551,571,581 内部パケット
600 IP網
601乃至604 網ノード装置
605乃至608 ルータ
609、610 LAN
611、612 端末
613,615 論理通信回線
614,616 論理端子
621、622 アドレス管理表
626 32ビット長IPアドレス
627 128ビット長IPアドレス
630,640,650 外部IPパケット
631,641,651 内部パケット
700−1、701 通信網
700−2乃至700−4、702,703 網ノード装置
700−5、700−6、704−1,722 装置制御表
700−7、705,706 端末
700−8、710 外部パケット
700−11、711 内部パケット
700−12乃至700−13、719 内部通信回線
724 ルータ
725乃至727 サーバ
728、729 通信回線
715 IP網701内部の制御回線
702−1 終端ゲートウェイ
738 通信レコードの形式
722−1 装置制御表
742−1 通信レコード
742−2 ポインタ項目
742−3 副表のフィルタ制御レコード
742−4 副表の優先制御レコード
742−5 副表のマルチキャスト制御レコード
742−6 副表の署名制御レコード
746 IP網
747−1−1乃至747−3 網ノード装置
748−1乃至748−5 端末
754−1 優先制御レコードの形式
755 優先制御表
757 IP網
764−1、764−3 MC制御レコード
758−2 網ノード装置
765−1 マルチキャスト制御の第2制御レコード
766−30 装置制御表
770−1、772−1 IP網
771 署名制御レコード
772−2乃至772−6 IP網772−1内のIP網
774−1,774−2 網ノード装置
774−3、774−4 装置制御表を含むメモリ領域
772−7、772−8 終端ゲートウェイ
775−5,775−6 装置制御表
777−1 通信レコード
777−3 フィルタ制御レコード
777−4 優先制御レコード
777−5 マルチキャスト制御レコード
777−6 署名制御レコード
779、780、780、792−1、792−2 通信レコード
781−1、784−1 IP網
781−12、784−12 内部パケット
900 IP通信網
901−1乃至901−6 終端ゲートウェイ
902−1乃至902−4 移動通信のための無線基地局
903−1乃至903−4 メディアルータ
905−1乃至905−4 固定電話機、
905−5乃至905−8 移動電話機
905−1乃至905−4 固定電話機
903−1乃至903−4 メディアルータ
902−1乃至902−4 無線基地局
905−10乃至905−17 IPパケット送受機能を有する端末
915 IP通信網900の運用管理サーバ
923、100 CIC管理表
950−1 IP通信網
950−2 網ノード装置
951−1 無線基地局
951−2 IP通信回線インタフェース部
951−3 無線インタフェース部
952−1 アナログ移動電話機
952−2 ディジタル移動電話機
952−3と953−4 IP移動電話機
953−1乃至953−4 無線通信路
914−1 終端制御部
905−10,905−16 端末
905−16 メディアルータ

Claims (12)

  1. 無線基地局B1は、通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、無線基地局B2は、通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
    サーバS1は、端末M2の電話番号又はホスト名を、前記無線基地局B1を経由して端末M1から受け取り、前記サーバS1は、前記電話番号又はホスト名を基に、メッセージ1を形成してサーバS2に送り、
    前記サーバS2から着信通知が無線基地局B2を経由して、前記端末M2に送られ、
    前記サーバS2は、前記無線基地局B2を経由して、前記端末M2から応答を受け取り、
    前記サーバS2は、前記応答を基に、メッセージ2を形成して前記サーバS1へ送り、前記サーバS1は、前記応答を、前記無線基地局B1を経由して前記端末M1に送り、
    前記端末M2の電話番号又はホスト名を基に、前記サーバS1は前記網ノード装置N1に、通信レコードR1の設定を指示し、前記サーバS2は前記網ノード装置N2に、通信レコードR2の設定を指示し、前記論理端子LP1及びLP2の間に内部パケットが転送される仮想専用線が定められ、
    音声又はデータが、前記端末M1から前記無線基地局B1に送られ、前記無線基地局B1から、前記音声又はデータを含む外部IPパケットが送られ、
    前記外部IPパケットは、前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記網ノード装置N1は、前記通信レコードR1を参照して、前記外部IPパケットを、内部パケットに変換し、
    前記内部パケットは前記仮想専用線を転送され、前記網ノード装置N2で復元された前記外部IPパケットが、前記論理端子LP2から、前記無線基地局B2に送られ、前記無線基地局B2から、前記音声又はデータが、前記端末M2に送られ、
    前記端末M1又はM2から送られた通信解放要求を基に、前記サーバS1及びS2は、前記網ノード装置N1及びN2に対して前記通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、前記仮想専用線が抹消されることを特徴とする通信システム。
  2. 無線基地局B1は、通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、無線基地局B2は、通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
    サーバS1は、端末M1から、端末M2の電話番号又はホスト名を、前記無線基地局B1を経由して受け取り、サーバS2から、着信通知が、前記無線基地局B2を経由して前記端末M2に送られ、
    前記サーバS2に、応答が、前記無線基地局B2を経由して前記端末M2から送られ、
    前記端末M2の電話番号又はホスト名を基に、前記サーバS1は前記網ノード装置N1に、通信レコードR1の設定を指示し、前記サーバS2は前記網ノード装置N2に、通信レコードR2の設定を指示し、前記論理端子LP1及びLP2の間に、前記通信レコードR1を基に形成される内部パケットが転送される仮想専用線が定められ、
    前記無線基地局B1,前記網ノード装置N1,前記仮想専用線、前記網ノード装置N2及び前記無線基地局B2を経由して、前記端末M1及び前記端末M2の間の通信が行われ、
    前記端末M1又はM2から送られる通信解放要求を基に、前記サーバS1及びS2は、前記網ノード装置N1及びN2に対して前記通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、前記仮想専用線が抹消されることを特徴とする通信システム。
  3. 無線基地局B1は、通信回線L1を経て網ノード装置N1に接続され、無線基地局B2は、通信回線L2を経て網ノード装置N2に接続され、
    サーバS1は、端末M1から、端末M2の電話番号又はホスト名を、前記無線基地局B1を経由して受け取り、
    前記端末M2の電話番号又はホスト名を基に、前記サーバS1は前記網ノード装置N1に、通信レコードの設定を指示し、前記網ノード装置N1及びN2の間に、前記通信レコードを基に形成される内部パケットが転送される仮想専用線が定められ、
    前記無線基地局B1,前記網ノード装置N1、前記仮想専用線、前記網ノード装置N2及び前記無線基地局B2を経由して、前記端末M1及びM2の間の通信が行われ、
    前記端末M1又はM2から送られる、通信解放要求を基に、前記サーバS1は、前記網ノード装置N1に対して前記通信レコードの抹消を指示し、前記仮想専用線が抹消されることを特徴とする通信システム。
  4. 無線基地局B1は、通信回線L1を経て網ノード装置N1に接続され、無線基地局B2は、通信回線L2を経て網ノード装置N2に接続され、
    サーバS1は、端末M1から、端末M2の電話番号又はホスト名を、前記無線基地局B1を経由して受け取り、
    前記サーバS1は、前記電話番号又はホスト名を電話番号サーバに送り、前記電話番号又はホスト名に1対1で対応し、且つサーバS2を識別するIPアドレスを受け取り、
    前記端末M2の電話番号又はホスト名を基に、前記網ノード装置N1に、通信レコードが設定され、前記網ノード装置N1及びN2の間に前記通信レコードを基に形成される内部パケットが転送される仮想専用線が定められ、
    前記無線基地局B1,前記網ノード装置N1、前記仮想専用線、前記網ノード装置N2及び前記無線基地局B2を経由して、前記端末M1及びM2の間の通信が行われ、
    前記端末M1又はM2からの、通信解放要求を基に、前記サーバS1は、前記網ノード装置N1に対して前記通信レコードの抹消を指示し、前記仮想専用線が抹消されることを特徴とする通信システム。
  5. 前記無線基地局B1に換えて端末T1が通信回線L1に接続され、前記無線基地局B2に換えて端末T2が通信回線L2に接続され、前記端末T1と、前記端末T2が、前記仮想専用線を経由して通信を行う請求項1乃至のいずれかに記載の通信システム。
  6. 前記通信システムは、中継ゲートウエイを介して公衆電話交換網に接続され、前記端末M1は、前記中継ゲートウエイ、を経由して、前記公衆電話交換網に接続された端末と通信を行う請求項1乃至のいずれかに記載の通信システム。
  7. 前記通信システムは、IP通信網Xに接続され、前記端末M1は、前記IP通信網Xに接続された端末と通信を行う請求項1乃至のいずれかに記載の通信システム。
  8. 前記サーバS1及びS2の間の通信インタフェースがNNI(Network Network Interface)である請求項1乃至4のいずれかに記載の通信システム。
  9. 前記端末M1と前記サーバS1の間の通信インタフェースがUNI(User Network Interface)である請求項1乃至4のいずれかに記載の通信システム。
  10. 前記無線基地局B2に換えて端末T2が通信回線L2に接続され、前記端末M1と、前記端末T2が、前記仮想専用線を経由して通信を行う請求項1乃至4のいずれかに記載の通信システム。
  11. 前記サーバS1は、前記端末M1の通信開始時刻、通信終了時刻を記録する請求項1乃至4のいずれかに記載の通信システム。
  12. IP通信網は複数のサーバを含み、複数の網ノード装置を含み、無線基地局B1は、通信回線L1を経て網ノード装置N1に接続され、無線基地局B2は、通信回線L2を経て網ノード装置N2に接続され、
    無線基地局B3は、通信回線L3を経て網ノード装置N3に接続され、
    サーバS1は、端末M1から、端末M2の電話番号又はホスト名を、前記無線基地局B1を経由して受け取り、前記サーバS2から着信通知が前記端末M2に送られ、
    前記端末M2の電話番号又はホスト名を基に、前記網ノード装置N1に、通信レコードR1が設定され、前記網ノード装置N1及びN2の間に前記通信レコードR1を基に形成される内部パケットが転送される仮想専用線K12が定められ、音声又はデータが前記端末M1から、前記無線基地局B1、前記網ノード装置N1、前記仮想専用線K12、前記網ノード装置N2及び前記無線基地局B2を経由して前記端末M2に送られ、
    位置変更要求を基に、前記網ノード装置N3に通信レコードR3が設定され、前記網ノード装置N3及びN2の間に前記通信レコードR3を基に形成される内部パケットが転送される仮想専用線K32が定められ、前記端末M1から、前記音声又はデータが、前記無線基地局B3、前記網ノード装置N3、前記仮想専用線K32、前記網ノード装置N2及び前記無線基地局B2を経由して前記端末M2に送られ、
    前記端末M1又はM2から送られる通信解放要求を基に、前記仮想専用線K32が抹消されることを特徴とする通信システム。
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