JP5028250B2 - 冗長通信システム - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両の通信システムに異常が発生した場合であっても車両に搭載された電力機器の制御を適正化することが可能な冗長通信システムを提供することを目的とする。
さらに、主通信線を介して受信した制御指令値と副通信線を介して受信した制御指令値との間に差異が存在する場合であっても、例えば副通信線を介して受信した制御指令値を主通信線を介して受信した制御指令値に収束させるようにして補正することによって、主通信線を介して受信した制御指令値から副通信線を介して受信した制御指令値への切換前後において、制御指令値を滑らかに変化させることができ、電力機器の制御状態が急激に変動してしまうことを防止することができる。
しかも、フォトカプラの入力側にトランジスタを設けることにより、フォトカプラの故障を防止することができる。すなわち、例えばトランジスタを備えていない場合には、相対的に大きなノイズが入力されたときに、フォトカプラが故障して、PWM信号を伝達することができなくなる虞が生じるが、トランジスタを設けることにより、このような不具合の発生を防止することができる。従って、PWM信号をより的確に送信することができ、PWM信号の異常発生を防止することができる。
さらに、ECU18は、いわゆるサーバ装置をなす統合(協調)制御ECU21と、いわゆるクライアント装置をなす空気供給制御ECU22とを備えて構成されている。
モータパワードライブユニット(MOTPDU)11は、例えばトランジスタのスイッチング素子から構成されたPWMインバータを備えており、電力分配装置16から出力される直流電力を3相交流電力に変換して走行用のモータ17へ供給する。
エアーポンプ(A/P)14は、空気供給制御ECU22から出力される制御指令に基づいて、FC(燃料電池)スタック12の空気極に空気を供給する。
電力分配装置16は、例えば高圧分配器等を備え、統合(協調)制御ECU21から出力される分配制御情報に基づいて、例えばモータパワードライブユニット(MOTPDU)11と高圧バッテリ15との間の電力のやり取り、および、例えばFC(燃料電池)スタック12から出力される電力のモータパワードライブユニット(MOTPDU)11および高圧バッテリ15への分配を制御する。
この統合(協調)制御ECU21には、例えば走行用のモータ17の状態量(例えば、回転数等)を検出するセンサ(図示略)から出力される検出信号と、例えばFC(燃料電池)スタック12の状態量(例えば、電流、電圧、温度等)を検出するセンサ(図示略)から出力される検出信号と、例えば高圧バッテリ15の状態量(例えば、電流、電圧、温度等であって、残容量SOCの算出に必要とされる状態量)を検出するセンサ(図示略)から出力される検出信号とが入力されている。そして、統合(協調)制御ECU21は、各検出信号に基づき、例えば制御指令値(A/P回転数)および分配制御情報を算出する。
また、空気供給制御ECU22は、CANプロトコルのCANドライバ81と、CAN通信側入力処理部82と、PWM信号受信部83と、PWM信号側入力処理部84と、制御指令値記憶部85と、切換処理部86と、制御指令値出力部87とを備えて構成されている。
そして、統合(協調)制御ECU21のCANドライバ72と空気供給制御ECU22のCANドライバ81とがCAN通信ライン61により接続され、統合(協調)制御ECU21の制御指令値算出部71と空気供給制御ECU22のPWM信号受信部83とがPWM信号ライン62により接続されている。
CAN通信側入力処理部82は、CANドライバ81から入力されたA/P回転数指令(CAN受信値)に係るCANBUSデータあるいはCAN通信ライン61を介したA/P回転数指令(CAN受信値)に係るCANBUSデータの受信状態および未受信状態等に応じて、CAN通信ライン61を介したA/P回転数指令(CAN受信値)に係るCANBUSデータの受信に異常が発生したことを示すCAN受信異常発生フラグやCAN通信ライン61の異常を示すCAN受信異常フラグ等の各種のフラグのフラグ値を設定すると共に、CANBUSデータに応じたA/P回転数指令(CAN受信値)を、必要に応じて、例えば現在値から過去値や所定値等に適宜に変更する。そして、A/P回転数指令(CAN受信値)を制御指令値記憶部85および切換処理部86へ出力すると共に、CAN受信異常フラグを切換処理部86へ出力する。
なお、ノイズフィルタ部83aは、コモンモードフィルタ83bとトランジスタ83cとのいずれか一方のみを備えるようにしてもよいが、コモンモードフィルタ83bとトランジスタ83cとを備えることにより、ノイズを、より一層、低減することができる。
そして、制御指令値算出部71を具備する協調制御ECU21と、コモンモードフィルタ83bと、トランジスタ83c等とは、ローボルテージ領域に属している。一方、シュミットトリガ83eと、ローパスフィルタ83fと、バッファアンプ83gと、PWM信号側入力処理部84と、切換処理部86等とは、ハイボルテージ領域に属している。つまり、PWM信号の電圧は、コモンモードフィルタ83bおよびトランジスタ83cにおいては低い電圧であるが、シュミットトリガ83eおよびローパスフィルタ83fおよびバッファアンプ83g等においては高い電圧である。
なお、ローボルテージ領域の電圧は、制御電源の電圧であり、ハイボルテージ領域の電圧は、燃料電池の電圧である。
制御指令値算出部71からPWM信号が送信されると、先ず、コモンモードフィルタ83bによって、PWM信号に含まれているコモンモードノイズが低減される。
次に、トランジスタ83cによって、PWM信号に含まれているノーマルモードノイズが低減される。こうしてコモンモードノイズとノーマルモードノイズとが低減されたPWM信号が、フォトカプラ83dにおいて電気的に絶縁された状態で、光学的に伝達される。なお、フォトカプラ83dはノイズが伝達されにくい構成となっており、フォトカプラ83dにおいても、PWM信号に含まれているノーマルモードノイズが更に低減される。
この後、PWM信号はローパスフィルタ83fによって、矩形波状(パルス状)の信号から連続的な信号に変換される。具体的には、例えばローパスフィルタ83fに入力されたPWM信号のパルス幅が大きいほど、ローパスフィルタ83fから出力される電圧が高くなるように変換される。
そして、ローパスフィルタ83fから出力された信号は、バッファアンプ83eによって電流が増幅される。すなわち、バッファアンプ83eにおいて出力インピーダンス(抵抗)が低下させられることにより、信号の電流が大きくなる。
なお、以下に示す入力処理(CAN通信側)と入力処理(PWM信号側)と切換処理とは、互いに独立して所定周期で繰り返し実行される。
先ず、例えば図4に示すステップS01においては、例えば燃料電池車両1の始動時等のように、制御装置1aに対する通電が開始される電源投入から所定時間が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS04に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS02に進む。
そして、ステップS02においては、CAN通信ライン61の異常を示すCAN受信異常フラグのフラグ値に「0」を設定して初期化する。
そして、ステップS03においては、A/P回転数指令(CAN受信値)にゼロを設定して初期化し、一連の処理を終了する。
また、ステップS04においては、後述するCAN受信異常判定の処理を実行し、一連の処理を終了する。
先ず、例えば図5に示すステップS11においては、例えばリングカウンタやチェックサム等を用いて受信異常を検知したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS15に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS12に進む。
そして、ステップS13においては、今回の処理にて統合(協調)制御ECU21からCAN通信ライン61を介して受信したCANBUSデータによるA/P回転数指令(CAN受信値)の今回値を、新たにA/P回転数指令(CAN受信値)として設定する。
そして、ステップS14においては、CAN通信ライン61の異常を示すCAN受信異常フラグのフラグ値に「0」を設定して、一連の処理を終了する。
そして、ステップS16においては、受信異常が発生してから、発生した異常が継続する時間として所定時間が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS19に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS17に進む。
そして、ステップS17においては、前回の処理にて統合(協調)制御ECU21からCAN通信ライン61を介して受信したCANBUSデータによるA/P回転数指令(CAN受信値)の前回値を、新たにA/P回転数指令(CAN受信値)として設定する。
そして、ステップS18においては、CAN通信ライン61の異常の有無を判定する処理の実行中であることを示すCAN判定中フラグのフラグ値に「1」を設定して、一連の処理を終了する。
そして、ステップS20においては、CAN受信異常フラグのフラグ値に「1」を設定して、一連の処理を終了する。
先ず、例えば図6に示すステップS31においては、例えば燃料電池車両1の始動時等のように、制御装置1aに対する通電が開始される電源投入から所定時間が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS34に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS32に進む。
そして、ステップS32においては、PWM信号ライン62の異常を示すPWM信号異常フラグのフラグ値に「0」を設定して初期化する。
そして、ステップS33においては、A/P回転数指令(PWM信号)にゼロを設定して初期化し、一連の処理を終了する。
また、ステップS34においては、後述するPWM信号異常判定の処理を実行し、一連の処理を終了する。
先ず、例えば図7に示すステップS41においては、例えばA/P回転数指令(PWM信号)に係るPWM信号のデューティーDUTYが所定の下限値未満であるか否かを判定することにより、断線異常が発生しているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS46に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS42に進む。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS46に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS43に進む。
そして、ステップS44においては、例えばA/P回転数指令(PWM信号)に係るPWM信号のデューティーDUTYに応じた所定マップに対するマップ検索等によって、新たにA/P回転数指令(PWM信号)を取得する。
なお、この所定マップは、例えば図8に示すように、デューティーDUTYとA/P回転数指令との所定の対応関係を示すマップであって、例えばデューティーDUTYが所定の下限値DLから所定値(DL+α)までの範囲においては、A/P回転数指令はゼロとされ、デューティーDUTYが所定値(DL+α)から所定値(DH−β)まで増大することに伴い、A/P回転数指令が所定の上限回転数指令NHまで増大傾向に変化し、デューティーDUTYが所定値(DH−β)から所定の上限値DHまでの範囲においては、A/P回転数指令は上限回転数指令NHとされている。
そして、ステップS45においては、PWM信号ライン62の異常を示すPWM信号異常フラグのフラグ値に「0」を設定して、一連の処理を終了する。
そして、ステップS47においては、断線異常または短絡異常が発生してから、発生した異常が継続する時間として所定時間が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS49に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS48に進む。
そして、ステップS48においては、前回の処理にて統合(協調)制御ECU21からPWM信号ライン62を介して受信したPWM信号によるA/P回転数指令(PWM信号)の前回値を、新たにA/P回転数指令(PWM信号)として設定し、一連の処理を終了する。
そして、ステップS50においては、PWM信号異常フラグのフラグ値に「1」を設定して、一連の処理を終了する。
先ず、例えば図9に示すステップS61においては、CAN受信異常発生フラグのフラグ値が「0」であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS69に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS62に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS65に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS63に進む。
なお、この補正係数は、例えば今回の処理の直前までに制御指令値記憶部85に記憶されたA/P回転数指令(CAN受信値)とA/P回転数指令(PWM信号)との差分のデータに応じて設定され、例えばエアーポンプ(A/P)14の回転数に対する複数の所定回転数毎でのA/P回転数指令(CAN受信値)とA/P回転数指令(PWM信号)との差分に基づく差分平均値等とされている。
そして、ステップS65においては、補正係数による補正後のA/P回転数指令(CAN受信値)をA/P回転数指令として設定する。
そして、ステップS66においては、切換フラグのフラグ値に「0」を設定する。
そして、ステップS67においては、PWM信号異常発生フラグのフラグ値が「0」であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS68に進む。
そして、ステップS68においては、学習処理として、A/P回転数指令(CAN受信値)の今回値とA/P回転数指令(PWM信号)の今回値との差分を制御指令値記憶部85に記憶し、一連の処理を終了する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS76に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS70に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS74に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS71に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS71の判定処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS72に進む。
なお、この補正係数は、例えば今回の処理の直前までに制御指令値記憶部85に記憶されたA/P回転数指令(CAN受信値)とA/P回転数指令(PWM信号)との差分のデータに応じて設定され、例えばエアーポンプ(A/P)14の回転数に対する複数の所定回転数毎でのA/P回転数指令(CAN受信値)とA/P回転数指令(PWM信号)との差分に基づく差分平均値等とされている。
そして、ステップS74においては、補正係数による補正後のA/P回転数指令(PWM信号)をA/P回転数指令として設定する。
そして、ステップS75においては、切換フラグのフラグ値に「1」を設定し、一連の処理を終了する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS77に進み、このステップS77においては、A/P回転数指令としてゼロを設定し、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS78に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS81に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS79に進む。
そして、ステップS79においては、A/P回転数指令(CAN受信値)に対する補正係数を設定する。
なお、この補正係数は、例えば今回の処理の直前までに制御指令値記憶部85に記憶されたA/P回転数指令(CAN受信値)とA/P回転数指令(PWM信号)との差分のデータに応じて設定され、例えばエアーポンプ(A/P)14の回転数に対する複数の所定回転数毎でのA/P回転数指令(CAN受信値)とA/P回転数指令(PWM信号)との差分に基づく差分平均値等とされている。
そして、ステップS81においては、補正係数による補正後のA/P回転数指令(CAN受信値)をA/P回転数指令として設定する。
そして、ステップS82においては、切換フラグのフラグ値に「0」を設定し、一連の処理を終了する。
そして、例えば断線異常カウンタのカウンタ値が所定時間に到達することで、時刻t5以降のようにPWM信号異常フラグのフラグ値が「1」となり、PWM信号ライン62に異常が発生していると判定されると、A/P回転数指令(PWM信号)にゼロが設定される。
そして、異常検知カウンタのカウンタ値が継続して増大している状態であれば、CAN受信異常フラグのフラグ値が「0」であっても、例えば異常検知カウンタのカウンタ値が所定待機時間に到達する時刻t8以降において、切換処理部86においてA/P回転数指令(CAN受信値)からA/P回転数指令(PWM信号)へと切換選択されて、A/P回転数指令(PWM信号)がA/P回転数指令(APPDU制御値)として設定される。
そして、例えば異常検知カウンタのカウンタ値が所定時間に到達することで、時刻t9以降のようにCAN受信異常フラグのフラグ値が「1」となり、CAN通信ライン61に異常が発生していると判定されると、A/P回転数指令(CAN受信値)にゼロが設定される。
そして、異常検知カウンタのカウンタ値が継続して増大している状態であれば、CAN受信異常フラグのフラグ値が「0」であっても、例えば異常検知カウンタのカウンタ値が所定待機時間に到達する時刻t8以降において、切換処理部86においてA/P回転数指令(CAN受信値)からA/P回転数指令(PWM信号)へと切換選択されて、A/P回転数指令(PWM信号)がA/P回転数指令(APPDU制御値)として設定される。このとき、A/P回転数指令(APPDU制御値)として設定されるA/P回転数指令(PWM信号)は、制御指令値記憶部85に記憶されたA/P回転数指令(CAN受信値)とA/P回転数指令(PWM信号)との差分のデータに応じた補正係数により補正されており、A/P回転数指令(APPDU制御値)がA/P回転数指令(CAN受信値)からA/P回転数指令(PWM信号)へと切換選択される時刻t8において、A/P回転数指令(APPDU制御値)が急激に変動しないようにして、滑らかな切換が行われるように設定されている。
そして、異常検知カウンタのカウンタ値が継続して増大している状態であれば、CAN受信異常フラグのフラグ値が「0」であっても、例えば異常検知カウンタのカウンタ値が所定待機時間に到達する時刻t12以降において、切換処理部86においてA/P回転数指令(CAN受信値)からA/P回転数指令(PWM信号)へと切換選択されて、A/P回転数指令(PWM信号)がA/P回転数指令(APPDU制御値)として設定される。
そして、例えば異常検知カウンタのカウンタ値が所定時間に到達することで、時刻t13以降のようにCAN受信異常フラグのフラグ値が「1」となり、CAN通信ライン61に異常が発生していると判定されると、A/P回転数指令(CAN受信値)にゼロが設定される。
さらに、例えば断線異常カウンタのカウンタ値が増大傾向に変化する時刻t14以降においては、A/P回転数指令(PWM信号)が時刻t14の直前における値(つまり、前回値)に維持される。これに伴い、A/P回転数指令(APPDU制御値)はA/P回転数指令(PWM信号)と同様に時刻t14の直前における値(つまり、前回値)に維持される。
そして、例えば断線異常カウンタのカウンタ値が所定時間に到達することで、時刻t15以降のようにPWM信号異常フラグのフラグ値が「1」となり、PWM信号ライン62に異常が発生していると判定されると、A/P回転数指令(PWM信号)にゼロが設定される。これに伴い、A/P回転数指令(APPDU制御値)としてゼロが設定される。
また、ノイズフィルタ部83aにコモンモードフィルタ83bとトランジスタ83cとの両方を設けることにより、コモンモードノイズとノーマルモードノイズの両方を的確に抑制することができ、精度が良いPWM信号を送信することができる。
さらに、フォトカプラ83dを設けることにより、PWM信号の電圧を的確に変換できるとともに、ノイズを、より一層、低減することができる。
また、フォトカプラ83dの入力側にトランジスタ83cを設けることにより、フォトカプラ83dの故障を防止することができる。すなわち、例えばトランジスタ83cを備えていない場合には、相対的に大きなノイズが入力されたときに、フォトカプラ83dが故障して、PWM信号を伝達することができなくなる虞が生じるが、トランジスタ83cを設けることにより、このような不具合の発生を防止することができる。従って、PWM信号側入力処理部84に対して、PWM信号をより的確に送信することができ、PWM信号の異常発生を防止することができる。
また、フォトカプラ83dは、ノイズフィルタ部83aとシュミットトリガ83eとの間の換わりに、バッファアンプ83eの出力側(つまり、バッファアンプ83eとPWM信号側入力処理部84との間)に設けてもよい。
また、本実施の形態において、冗長通信システム10は、統合(協調)制御ECU21と空気供給制御ECU22とを備えて構成されるとしたが、これに限定されず、空気供給制御ECU22の代わりに、他の制御ECUを備えて構成されてもよいし、エアーポンプ(A/P)14を駆動するモータに限らず、他の電力機器に対する制御指令値を切換選択してもよい。
1a 制御装置
10 冗長通信システム
11 モータパワードライブユニット(MOTPDU)
12 FCスタック
13 アノードガス供給システム
14 エアーポンプ(A/P)(電力機器)
15 高圧バッテリ
16 電力分配装置
17 モータ
21 統合(協調)制御ECU(第1制御装置)
22 空気供給制御ECU(第2制御装置)
61 CAN通信ライン(主通信線)
62 PWM信号ライン(副通信線)
82 CAN通信側入力処理部(主通信線異常判定手段)
83a ノイズフィルタ部
83b コモンモードフィルタ
83c トランジスタ
83d フォトカプラ
83e シュミットトリガ
83f ローパスフィルタ
83g バッファアンプ
85 制御指令値記憶部(記憶手段)
86 切換処理部(制御指令値切換手段)
87 制御指令値出力部(補正手段)
Claims (8)
- 車両に搭載された電力機器の制御指令値を算出する第1制御装置と、
前記第1制御装置と主通信線および副通信線により接続され、前記第1制御装置から前記制御指令値を受信して前記電力機器を制御する第2制御装置とを備える冗長通信システムであって、
前記第2制御装置は、前記主通信線を介した所定異常信号の受信状態または前記主通信線を介した所定信号の未受信状態が所定時間に亘って持続する場合に前記主通信線が異常であると判定する主通信線異常判定手段と、前記主通信線を介して受信した前記制御指令値または前記副通信線を介して受信した前記制御指令値を切換選択する制御指令値切換手段とを備え、
前記制御指令値切換手段は、前記主通信線異常判定手段での前記受信状態または前記未受信状態の開始時刻から前記主通信線異常判定手段により前記主通信線が異常であると判定される時刻に亘る前記所定時間以内に、前記主通信線を介して受信した前記制御指令値から前記副通信線を介して受信した前記制御指令値へと切換選択し、
前記第2制御装置は、前記主通信線異常判定手段での前記受信状態または前記未受信状態の開始時刻よりも前において前記主通信線を介して受信した前記制御指令値と前記副通信線を介して受信した前記制御指令値との差分を記憶する記憶手段と、
前記制御指令値切換手段により切換選択された前記制御指令値を、前記記憶手段に記憶された前記差分に基づき補正する補正手段とを備えることを特徴とする冗長通信システム。 - 前記制御指令値切換手段は、前記主通信線を介して受信した前記制御指令値から前記副通信線を介して受信した前記制御指令値へと切換選択した以後において、前記主通信線異常判定手段により前記主通信線が異常であると判定される時刻に到達するより前に、前記主通信線異常判定手段での前記受信状態または前記未受信状態が解消した場合に、前記副通信線を介して受信した前記制御指令値から前記主通信線を介して受信した前記制御指令値へと切換選択することを特徴とする請求項1に記載の冗長通信システム。
- 前記第2制御装置は、前記主通信線異常判定手段での前記受信状態または前記未受信状態の開始時刻から、前記制御指令値切換手段が前記主通信線を介して受信した前記制御指令値から前記副通信線を介して受信した前記制御指令値へと切換選択する時刻に亘る期間において、前記主通信線異常判定手段での前記受信状態または前記未受信状態の開始時刻の直前に前記第1制御装置から受信した前記制御指令値により前記電力機器を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冗長通信システム。
- 前記主通信線と前記副通信線とは互いに異なる通信形態での通信が行われることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかひとつに記載の冗長通信システム。
- 前記第2制御装置が前記副通信線を介して受信する前記制御指令値はPWM信号であって、
前記第1制御装置と前記制御指令値切換手段との間に、前記PWM信号のノイズを低減するノイズフィルタ手段およびシュミットトリガおよびローパスフィルタを備え、
前記PWM信号は、前記第1制御装置から、順次、前記ノイズフィルタ手段と、前記シュミットトリガと、前記ローパスフィルタとを介して送信されることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかひとつに記載の冗長通信システム。 - 前記ノイズフィルタ手段は、コモンモードフィルタ及びトランジスタを備えることを特徴とする請求項5に記載の冗長通信システム。
- 前記ノイズフィルタ手段と前記シュミットトリガとの間に、フォトカプラを備えることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の冗長通信システム。
- 前記ローパスフィルタと前記制御指令値切換手段との間に、バッファアンプを備えることを特徴とする請求項5から請求項7の何れかひとつに記載の冗長通信システム。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007334101A JP5028250B2 (ja) | 2007-12-26 | 2007-12-26 | 冗長通信システム |
KR1020107014440A KR101150607B1 (ko) | 2007-12-26 | 2008-12-25 | 용장 통신 시스템 |
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