JP5025177B2 - 動物用飼料添加剤 - Google Patents
動物用飼料添加剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5025177B2 JP5025177B2 JP2006193915A JP2006193915A JP5025177B2 JP 5025177 B2 JP5025177 B2 JP 5025177B2 JP 2006193915 A JP2006193915 A JP 2006193915A JP 2006193915 A JP2006193915 A JP 2006193915A JP 5025177 B2 JP5025177 B2 JP 5025177B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- strain
- feed
- culture
- feed additive
- acidic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Fodder In General (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Description
また、麹菌の胞子を動物に経口投与することにより動物の糞を改質する方法が報告されているが、動物の体重増加を促進するという用途については検討されておらず、麹菌に酸性酵素を産生させた形態で動物に投与することも知られていない(特許文献5)。
また、甲殻類の甲殻粉砕物に発酵栄養源を加えて混合し、これにアスペルギルス・オリゼーを接種してキチン又はキトサンを分解させて発酵物を得て、動物に与えることが記載されている(特許文献6)。しかしながら、アスペルギルス・オリゼーに酸性酵素を産生させた形態で動物に投与することについては知られていない。
酸を投与したマウスで肝細胞腫瘍の発生が認められ、ラットにおいても麹酸の肝発ガン性の可能性が示唆されている。また、遺伝毒性の有無については明らかにはなっていないが、遺伝毒性を有する可能性についても否定はできない。すなわち、飼料において麹酸を含有させることについては注意が必要である。
(1)アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)及び該菌が産生する酸性酵素を含む培養物を含む、動物用飼料添加剤。
(2)前記酸性酵素が、酸性アミラーゼである、(1)に記載の動物用飼料添加剤。
(3)前記アスペルギルス・オリゼーが、アスペルギルス・オリゼー IK−05074株 (FERM BP−10622)又はこれと同じ酸性酵素を産生する能力を有する該菌株の変異株である(1)又は(2)に記載の動物用飼料添加剤。
(4) 前記菌が、動物の腸内感染症を引き起こす病原菌に対する抗菌活性及び/又はコクシジウムに対する殺原虫活性を有することを特徴とする、(1)〜(3)の何れか一に記載の動物用飼料添加剤。
(5)前記培養物が、植物性栄養源を含む(1)〜(4)の何れか一に記載の動物用飼料添加剤。
(6)前記植物性栄養源が、玄米である(5)に記載の動物用飼料添加剤。
(7)(1)〜(6)の何れか一に記載の動物用飼料添加剤を含む飼料。
(8)菌の増殖のための栄養源を含む固体培地で、アスペルギルス・オリゼーを培養し、得られた培養物を飼料に含有させることを特徴とする、飼料の製造方法。
of General and Applied Microbiology, 44, p.225-230, (1998)」なども参照することができる。
(1)コロニーの性状(Czapek−Dox寒天培地(25℃で7日間培養))
大きさは直径50〜60mm、色は黄から緑、時間の経過により褐色がかった色に変化する。菌糸体は目立たず、裏面は無色である。
(2)形態
分生子柄:薄壁〜厚壁、滑面〜わずかに粗面であり、直径は20μm以下、長さは2mm以下、頂のうは直径40〜50μm、80μm以下の球形。
基底梗子:大きな分生子柄のほとんどにおいて存在し、長さは12μm以下。
フィアライド:アンプル型、長さは8〜12μm、短い頸部を有する。
分生子:直径5〜6μmの球形、色は黄から緑、表面は滑面〜微細な粗面。
い。また、さらに上記以外の菌学的性質もIK−05074株と同様である変異株を用いることも好ましい。
上記病原菌は、通常腸内細菌科に属する。グラム陰性細菌に属する病原菌としては、病原性大腸菌(Escherichia coli)、サルモネラ属(Salmonella)、カンピロバクター属(Campylobacter)に属する細菌が挙げられる。グラム陽性細菌に属する病原菌としてはクロストリジウム属(Clostridium)、バチルス属(Bacillus)、リステリア属(Listeria)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)に属する細菌が挙げられる。
病原性大腸菌としては、例えば、腸管侵入性大腸菌(Enteroinvasive E. coli: EIEC)、腸管毒素原性大腸菌(Enterotoxigenic E. coli: ETEC)、腸管病原性大腸菌(Enteropathogenic E. coli: EPEC)、志賀毒素産生性大腸菌(Shiga toxin producing E. coli: STEC)、腸管凝集接着性大腸菌(Enteroaggregative E. coli: EAEC)などが挙げられる。サルモネラ属に属する細菌としては、S. pullorum、S. gallinarum、S. typhi、S. typhimurium、S. enteritidis、S. choleraesuis、S. derby、S. dublinなどが挙げられる。カンピロバクター属に属する細菌としては、C. jejuni、C. coli、C. fetus、C. fetus subsp. intestinalisなどが挙げられる。
クロストリジウム属に属する細菌としては、C. perfringens、C. botulinum、C. difficileなどが挙げられる。バチルス属に属する細菌としては、B. cereusなどが挙げられる。リステリア属に属する細菌としては、L. monocytogenesなどが挙げられる。スタフィロコッカス属に属する細菌としては、黄色ブドウ球菌(S. aureus)などが挙げられる。ストレプトコッカス属に属する細菌としては、S. suis、S. pyogenesなどが挙げられる。本発明の動物用飼料添加剤に含まれるアスペルギルス・オリゼーは特にサルモネラ属細菌、中でもS. enteritidis及びクロストリジウム属細菌、中でもC. perfringens、浮腫病菌などの大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して高い抗菌活性を有する。
また、動物の腸内感染症を引き起こす病原菌の増殖が抑制されていることは、例えば動物の盲腸内容物や糞中の病原菌の菌体濃度(生菌数)を測定することなどにより確認する
ことができる。
コクシジウムとは、胞子虫類(Sporozoasida亜綱)に属する原虫をいう。具体的にはEimeria属、Isospora属、Toxoplasma属、Cryptosporidium属などが挙げられる。Eimeria属に属する原虫としては、E. tenella、E. necatrix、E. acervulina、E. maxima、E. mitis、E. zuernii、E. bovisなどが挙げられる。Isospora属に属する原虫としては、I. suis、I. belli、I. hominisなどが挙げられる。Toxoplasma属に属する原虫としては、T. gondiiなどが挙げられる。Cryptosporidium属に属する原虫としては、C. parvumなどが挙げられる。本発明の動物用飼料添加剤は、特に、E. tenella、E. zuerniiによる感染症に対して好適に用いることができる。
コクシジウムに対する殺原虫活性を有するアスペルギルス・オリゼーは、例えば、以下の方法により得ることができる。土壌、麹などの分離源をE. tenellaやE. zuerniiのオーシストを懸濁させた滅菌水を入れたシャーレに加え、37℃で培養を行い、1〜7日間観察を行う。オーシストの変形もしくは溶解が認められたシャーレから菌体を分離し、これを再度、E. tenella やE. zuerniiのオーシストを懸濁させた滅菌水を入れたシャーレに加え、37℃で培養を行い、オーシストの変形もしくは溶解を確認する。このようにしてシャーレに含まれる菌を培養し、それぞれアスペルギルス・オリゼーの菌学的性質を有する菌を選ぶことにより、本発明に用いるアスペルギルス・オリゼーを得ることができる。このようにして得た菌を動物に投与することにより、動物の腸内コクシジウム感染症を予防・治療することができる。
加剤を動物に投与した際に、菌体が消化器官内で死滅しない範囲であればよく、通常は、後述するような酸性酵素活性を有する飼料添加剤を製造するために適当な濃度の菌体を培養し、飼料添加物中の酸性酵素活性を調節すればよい。
本発明の動物用飼料添加剤は、アスペルギルス・オリゼーが産生する酸性酵素のみを含んでいてもよいが、さらに他の菌種や他の生物種由来の酵素を含んでいてもよい。
また、その他の炭素源としてグルコース、スクロース、糖蜜などの糖類、また窒素源としてアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩や硝酸塩等を添加することもできる。
い。
さらに、乾燥後は、得られた乾燥物に、脱酸素剤、脱水剤を加えて、ガスバリアー性のアルミ袋に入れて密封し、室温から低温で貯蔵することが好ましい。これにより、菌体を長期間生きたままで保存することが可能となる。
飼料の種類や成分は、本発明の動物用飼料添加剤に含まれる菌体が死滅せず、かつ酸性酵素が失活しない限りにおいて特に制限されず、通常、家畜の飼料やペットフード、動物用サプリメントなど、動物の飼料として用いられているものに添加することができる。
ポテトデキストロース寒天培地のpHを5に調整し、121℃で15分間殺菌した。この寒天培地の温度が60℃まで低下したところでデオキシコール酸ナトリウムを培地1l
当たり10gの濃度で添加し、各種発酵食品を分離源として多くのアスペルギルス属菌を接種し、培地に生育してきた菌株のうち、最も生育の良好な株を選抜した。この株をアスペルギルス・オリゼーIK−05074株とし、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託した。IK−05074株の菌学的性質は、上述したとおりである。
(a)菌体の培養及び酸性酵素活性の測定
玄米を固体培地として、(1)で選抜したアスペルギルス・オリゼーIK−05074株の培養を行った。すなわち、玄米100gを一昼夜水に浸けて膨潤させた後、蓋に無菌フィルターの付いた直径14センチ、深さ10センチのポリカーボネート製容器に2センチの厚さに入れ、オートクレーブにて121℃で15分間殺菌した。この容器に上記の各菌体を接種して28℃で10日間培養し、種菌を製造した。
次いで、上記と同様に膨潤させた玄米を30×40×10センチのステンレスバットに厚さ1.5センチに積層し、20×25センチのフィルターで覆った通気口を有する蓋をかけ、大型オートクレーブに入れて121℃で25分間殺菌した。このバットを冷却した後、あらかじめ培養しておいた上記種菌を全量接種した。このバットを28℃の孵卵器に入れ、10日間培養した。
培養後、35℃で通風乾燥し、ジェットミルで粉砕し、IK−05074株の固体培養物を得た。また、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)AOK 1006s株(株式会社秋田今野商店)を用いて上記と同様にして固体培養物を得た。
上記で得られた固体培養物の鶏雛への投与試験を行った。上記で得たIK−05074株の固体培養物を飼料(SDブロイラー前後期用、日本配合飼料株式会社製)全質量に対して、100ppm、150ppmの濃度で飼料に混合し、それぞれ実施例1及び2とした。また、アスペルギルス・カワチの固体培養物を同様に飼料に混合したものを比較例1及び2とし、酸性酵素を除去したIK−05074株の固体培養物を150ppmの濃度で飼料に混合したものを比較例3とした。また、オートクレーブ殺菌をして菌を添加せずに乾燥した玄米を150ppmの濃度で飼料に混合し、対照区とした。投与試験は10羽を一群として、孵化後1週間目の鶏雛に上記飼料を48日間自由に摂取させて肥育した。孵化後55日目の各群の鶏雛の平均体重を表1に示す。
IK−05074株と病原菌を共培養することによってこれらの菌の病原菌に対する抗菌活性を試験した。
Delivery system)及びwaters 490E(Programmable multiwavelength Detector)を用いた。カラムは、YMC-Pack ODS-AM 6.0mm×150mm(ワイエムシイ社製)を用いた。移動相は0.1mol/lリン酸二水素ナトリウム溶液(pH3.0)−メタノール(97:3)、流速は1.0ml/min、カラム温度は40℃、測定波長は270nmで麹酸の検出を行った。検量線は麹酸(試薬特級、和光純薬工業(株)製品)を用いて作製した。
表2にSEの生菌数を、表3にSEの共培養試験の培養物の麹酸濃度を、表4にCPの生菌数を、表5にCPの共培養試験の培養物の麹酸濃度を示す。
また、何れの懸濁液においても麹酸含量は検出限界以下であった。
また、何れの懸濁液においても麹酸含量は検出限界以下であった。
の三角フラスコにブレインハートインフュージョンブイヨン「ニッスイ」(日水製薬(株)製)500mlを作製し、オートクレーブ殺菌後、SAの最終濃度が約1.0×105〜1.0×106CFU/mlとなるよう無菌的に投入した。三角フラスコに、(2)(a)で得たIK−05074株の粉砕固体培養物5gを無菌的に投入し、実施例6とした。AOK 1006s株の粉砕固体培養物5gを無菌的に投入した三角フラスコを比較例7とし、麹菌培養物を加えない三角フラスコを対照区とした。おのおのの三角フラスコを37℃の恒温器で、好気条件下で緩攪拌培養した。
表6にECの生菌数を、表7にSAの生菌数を示す。
べ明らかに高いSAに対する抗菌活性を示した。対照区については試験後菌数の上昇が認められ、3日目に3.7×108CFU/mlを示した。
鶏ヒナの飼料(SDブロイラー前期用、日本配合飼料(株)製、抗菌性物質無添加飼料)全質量に対して、(2)(a)で得たIK−05074株の粉砕固体培養物を100ppmとなるように混合した飼料を実施例7とした。ブロイラー種鶏(銘柄:チャンキー)由来の種卵より孵化した鶏ヒナ12羽を一群として、実施例7の飼料を14日間与えた。一方、AOK 1006s株の粉砕固体培養物を100ppmとなるように混合した飼料を、比較例8とした。麹菌培養物の代わりに乳糖を100ppm混合した飼料を対照区とし、同様に試験を行った。7日齢で1羽当たり2.0×105CFUのSalmonella enteritidis(SE)を経口投与した。SEは、群馬県の養鶏業者の農場で死亡した鶏の盲腸内容物より分離した菌株を用いた。14日齢で盲腸内容物と、総排泄腔を綿棒で拭うことにより糞を採取した。
盲腸内容物1gを滅菌リン酸緩衝生理食塩水を加えて10倍に希釈し、十分混合して試料原液とした。ついで、試料原液を滅菌生理食塩水を用いて10倍で段階希釈し、段階希釈液とした。試料原液及び段階希釈液をそれぞれSS寒天平板培地「ニッスイ」(日水製薬(株)製)およびブリリアントグリーン寒天平板培地(Difco Laboratories製)に0.1mlずつ塗沫し、37℃で24時間培養し、各平板培地に生育した典型的なSEのコロニー数を測定した。さらに、コロニーより釣菌してリジン脱炭酸試験用、SIM寒天培地「ニッスイ」(日水製薬(株)製)およびTSI寒天培地「ニッスイ」(日水製薬(株)製)に接種して37℃で24時間培養して性状の確認を行った。
この中からSEと認められたコロニー数に希釈液の希釈倍率を乗じて盲腸内容物1g当たりのSE生菌数を算出した。この結果を元に、以下のようにして感染指数及び防御指数を算出した。感染指数とは、病原菌の感染率の高さを示す値であり、防御指数とは、麹菌を含まない飼料を投与した場合と比較した場合のそれぞれの飼料が病原菌の感染を防御する能力を示す値である。
感染指数:各個体の盲腸内容物中のSE生菌数の対数の平均値(log CFU/gの平均値)
防御指数:対照群の感染指数/各試験群の感染指数
結果を表8に示す。
鶏ヒナの飼料(SDブロイラー前期用、日本配合飼料(株)製、抗菌性物質無添加飼料)全質量に対して、(2)(a)で得たIK−05074株の粉砕固体培養物を100ppmとなるように混合した飼料を実施例8とした。ブロイラー種鶏(銘柄:チャンキー)由来の種卵より孵化した鶏ヒナ12羽を一群として、実施例8の飼料を14日間与えた。一方、AOK 1006s株の粉砕固体培養物を100ppmとなるように混合した飼料を比較例9とした。麹菌培養物の代わりに乳糖を100ppm混合した飼料を対照区とし、同様に試験を行った。7日齢で1羽当たり1.5×109CFUのClostridium perfringens
(CP)を経口投与した。CPは、群馬県の養鶏業者の農場で死亡した鶏の盲腸内容物より分離した菌株を用いた。14日齢で盲腸内容物と、総排泄腔を綿棒で拭うことにより糞を採取した。
盲腸内容物1gを滅菌リン酸緩衝生理食塩水を加えて10倍に希釈し、十分混合して試料原液とした。ついで、試料原液を滅菌生理食塩水を用いて10倍で段階希釈し、段階希釈液とした。試料原液および段階希釈液をそれぞれクロストリジア測定用培地(日水製薬(株)製)に0.1mlずつ塗まつし、アネロパックケンキを用いて35℃で24時間嫌気培養し、各平板培地に生育した黒色集落数を測定した。さらに、コロニーより釣菌して卵黄加CW寒天培地(日水製薬(株)製)に接種して、35℃で24〜48時間好気および嫌気培養して性状の確認を行った。
この中からCPと認められたコロニー数に希釈液の希釈倍率を乗じて盲腸内容物1g当たりのCP生菌数を算出した。この結果を元に、上記と同様にして感染指数及び防御指数を算出した。
び嫌気培養して性状の確認を行った。
結果を表9に示す。
生後1週齢の雄子牛(ホルスタイン種)を8頭を一群として飼育した。子牛用混合飼料(ミラクルメイト(株)科学飼料研究所製)全質量に対し、(2)(a)で得たIK−05074株の粉砕固体培養物を100ppmとなるように混合した飼料を実施例9とした。これらの子牛用混合飼料を4週齢まで給餌した。一方、AOK1006s株の粉砕固体培養物を100ppm混合した飼料を比較例10とした。麹菌培養物の代わりに乳糖を100ppm混合した飼料を対照区とし、同様に試験を行った。2週齢で1頭当たり1.5×106CFUのEscherichia coli(EC)を全頭に経口投与した。4週齢まで飼育し、各群の子牛の死亡率を算出した。
結果を表10に示す
子豚用飼料(SD子豚人工乳前期用、日本配合飼料(株)製、抗菌性物質無添加飼料)全質量に対し、(2)(a)で得たIK−05074株の粉砕固体培養物を100ppmとなるように混合した飼料を実施例10とした。35日齢の子豚(大ヨークシャー種)30頭を一群として19日間給餌した。一方、AOK1006s株の粉砕固体培養物を100ppm混合した飼料を、比較例11とした。麹菌培養物の代わりに乳糖を100ppm混合した飼料を対照区とし、同様に試験を行った。40日齢で1頭当たり1.8×105CFUの浮腫病菌(Escherichia coli)を経口的に感染させた。54日齢まで飼育し、各群の子豚の死亡率を算出した。
また、上記と同様にして、小腸内容物を採取し、小腸内容物のECの生菌数を測定し、感染指数及び防御指数を算出した。
結果を表11に示す。
(a)Eimeria tenella防除試験
Eimeria tenellaに自然感染した鶏の糞を集め、オーシストを実体顕微鏡下で分離し、生理食塩水で洗浄した。直径9cmのシャーレに生理食塩水5mlを加え、洗浄したオーシストを約4000個/mlとなるように投入した。(2)(a)で得たIK−05074株の粉砕固体培養物を、シャーレ当たり50mgずつ投入し、実施例11とした。AOK1006s株の粉砕固体培養物50mgを投入したシャーレを比較例12とし、麹菌培養物を加えないシャーレを対照区とした。おのおののシャーレを37℃において振とう(150rpm)した。7日後に、実体顕微鏡下で、オーシストの個数の測定、細胞壁の変形や溶解の状態の観察を行い、オーシストの減少率及び溶解変性率を算出した。
結果を表12に示す。
Eimeria zuerniiに自然感染した牛下痢便を集め、オーシストを実体顕微鏡下で分離し、生理食塩水で洗浄した。直径9cmのシャーレに生理食塩水5mlを加え、洗浄したオーシストを約2000個/mlとなるように投入した。(2)(a)で得たIK−05074株の粉砕固体培養物を、シャーレ当たり50mgずつ投入し、実施例12とした。AOK1006s株の粉砕固体培養物50mgを投入したシャーレを比較例13とし、麹菌培養物を加えないシャーレを対照区とした。おのおののシャーレを37℃において振とう(150rpm)した。7日後に、実体顕微鏡下で、オーシストの個数の測定、細胞壁の変形や溶解の状態の観察を行い、オーシストの減少率及び溶解変性率を算出した。
結果を表13に示す。
Claims (4)
- アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)IK−05074株 (FERM BP−10622)又はこれと同じ酸性酵素を産生する能力を有する該菌株の変異株及び該菌が産生する酸性酵素を含む培養物を含む、家禽又は家畜用飼料添加剤であって、前記培養物は玄米を含み、家禽又は家畜の腸内感染症を引き起こす病原菌に対する抗菌活性及び/又はコクシジウムに対する殺原虫活性を有することを特徴とする家禽又は家畜用飼料添加剤。
- 飼料添加剤1g当たりの、酸性アミラーゼ活性が100U以上であり、酸性プロテアーゼ活性と酸性カルボキシペプチダーゼ活性の総和が10,000U以上である、請求項1に記載の家禽又は家畜用飼料添加剤。
- 請求項1又は2に記載の家禽又は家畜用飼料添加剤を含む家禽又は家畜用飼料。
- 玄米を含む固体培地で、アスペルギルス・オリゼーIK−05074株 (FERM BP−10622)又はこれと同じ酸性酵素を産生する能力を有する該菌株の変異株を培養し、得られた培養物を飼料に含有させることを特徴とする、家禽又は家畜用飼料の製造方法であって、前記菌が、家禽又は家畜の腸内感染症を引き起こす病原菌に対する抗菌活性及び/又はコクシジウムに対する殺原虫活性を有する、家禽又は家畜用飼料の製造方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006193915A JP5025177B2 (ja) | 2006-02-20 | 2006-07-14 | 動物用飼料添加剤 |
KR1020087009416A KR20080050506A (ko) | 2005-09-20 | 2006-08-01 | 동물용 사료 첨가제 |
BRPI0616153-7A BRPI0616153A2 (pt) | 2005-09-20 | 2006-08-01 | aditivo para raÇço animal, raÇço, e, mÉtodo de fabricaÇço de uma raÇço |
PCT/JP2006/315211 WO2007034627A1 (ja) | 2005-09-20 | 2006-08-01 | 動物用飼料添加剤 |
US12/067,050 US20090155417A1 (en) | 2005-09-20 | 2006-08-01 | Additive for animal feed |
EP06782089A EP1935253A4 (en) | 2005-09-20 | 2006-08-01 | ADDITIVE TO ANIMAL FEED |
TW095134646A TW200806190A (en) | 2005-09-20 | 2006-09-19 | Additive for animal feed |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006042138 | 2006-02-20 | ||
JP2006042138 | 2006-02-20 | ||
JP2006132793 | 2006-05-11 | ||
JP2006132793 | 2006-05-11 | ||
JP2006193915A JP5025177B2 (ja) | 2006-02-20 | 2006-07-14 | 動物用飼料添加剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007325580A JP2007325580A (ja) | 2007-12-20 |
JP5025177B2 true JP5025177B2 (ja) | 2012-09-12 |
Family
ID=38926522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006193915A Active JP5025177B2 (ja) | 2005-09-20 | 2006-07-14 | 動物用飼料添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5025177B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4371416A1 (en) * | 2022-11-18 | 2024-05-22 | Biozyme Inc. | Aspergillus biomass containing bioactive metabolites |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11123410B2 (en) | 2016-02-18 | 2021-09-21 | Amanzo Enzyme Inc. | Intestinal flora improvement agent |
DK3417872T3 (da) | 2016-02-18 | 2024-02-19 | Amano Enzyme Inc | Middel til forbedring af tarmfloraen |
CA3056774A1 (en) | 2019-09-09 | 2021-03-09 | Fujiwara Techno-Art Co., Ltd. | Method for producing substrate culture product and substrate culture product |
JP7471107B2 (ja) | 2020-02-28 | 2024-04-19 | 昭和産業株式会社 | 単胃家畜用飼料 |
US20230087917A1 (en) * | 2020-02-28 | 2023-03-23 | Amano Enzyme Inc. | Digestive enzyme agent |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5040374A (ja) * | 1973-08-27 | 1975-04-14 | ||
JPS5369178A (en) * | 1977-12-05 | 1978-06-20 | Ataka Takashi | Method for producing livestockkfarming feed using shells and stalks of grain like hull |
JPS5814180B2 (ja) * | 1980-07-17 | 1983-03-17 | 日本醗酵工業株式会社 | 飼料の製造方法 |
JPH04183361A (ja) * | 1990-11-15 | 1992-06-30 | Gunze Ltd | 養殖魚用飼料 |
JP3631513B2 (ja) * | 1994-06-08 | 2005-03-23 | 日本水産株式会社 | チオールプロテアーゼ阻害物質高生産能を有する微生物、その微生物を利用したその物質の製造法、その物質を用いた食品の製造法、ならびにその物質からなる品質改良剤 |
JP3834763B2 (ja) * | 1997-09-03 | 2006-10-18 | 岡部産業株式会社 | 混合飼料 |
JP2002238466A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-27 | Iji Biosystem:Kk | 飼料添加物 |
JP2004189672A (ja) * | 2002-12-11 | 2004-07-08 | Gen Corp:Kk | 抗下痢症組成物 |
-
2006
- 2006-07-14 JP JP2006193915A patent/JP5025177B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4371416A1 (en) * | 2022-11-18 | 2024-05-22 | Biozyme Inc. | Aspergillus biomass containing bioactive metabolites |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007325580A (ja) | 2007-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5872104B2 (ja) | 新たなバチルス・サブチルス{novelbacillussubtilis} | |
US9833485B2 (en) | Lactobacillus plantarum capsule for poultry and use thereof | |
US20090155417A1 (en) | Additive for animal feed | |
JPWO2008023580A1 (ja) | 動物用飼料添加剤 | |
CN103555640B (zh) | 一种枯草芽孢杆菌及其在畜禽养殖中的应用 | |
JP2015205896A (ja) | 動物の健康を向上するためにバチルス・ズブチリス株を使用する方法 | |
JP5998273B2 (ja) | 新たなバチルス・サブチルス{novelbacillussubtilis} | |
US20090257995A1 (en) | Harmful bacterium control agent containing bacillus thuringiensis | |
JP5025177B2 (ja) | 動物用飼料添加剤 | |
CN113040390A (zh) | 一株益生、耐盐约氏乳杆菌及其在畜禽水产养殖中防治病原菌的应用 | |
US6010695A (en) | Saccharomyces boulardii treatment to diminish campylobacter and salmonella in poultry | |
JP5499231B2 (ja) | ラクトバチルス・プランタラムを含有する動物用飼料組成物、該組成物を含有する動物用配合飼料及び前記ラクトバチルス・プランタラムを動物腸管内で維持又は増殖させる方法 | |
JP2010051247A (ja) | 病原細菌ならびに真菌に対して抗菌作用を示すバチルス・アミロリケファシエンスを有効成分とする生物的防除剤 | |
JP2010136668A (ja) | 新規シュウドモナス属細菌 | |
KR100430298B1 (ko) | 축산 사료 첨가용 및 축분 처리용 미생물제제 | |
CN110430763A (zh) | 饲料添加剂配方及其制备和使用方法 | |
KR20150024116A (ko) | 바실러스 속, 락토바실러스 속, 이스트 속 및 파지 혼합물을 유효성분으로 함유하는 축산용 프로바이오틱스 조성물 | |
JP2007244372A (ja) | バチルス・チューリンゲンシスを含む動物の腸内感染症予防・治療用の飼料添加剤 | |
JP5075369B2 (ja) | 動物用飼料添加剤 | |
JP2007159563A (ja) | バチルス・チューリンゲンシスを含む飼料添加剤 | |
CN103732734B (zh) | 孢子化缺陷型德克萨斯侧孢短芽孢杆菌细胞及用于有效且划算灭活和使用它们的方法 | |
KR100206454B1 (ko) | 신규한 락토바실러스 속 디에스-12균주와 이를 이용한 어류용 프로바이오틱스 | |
KR20140005573A (ko) | 식물성 생균을 함유하는 가금류용 사료 조성물 | |
Zelenkova et al. | Development of the composition of feed additives based on the developed algorithm, including the studied probiotic strains | |
KR101106302B1 (ko) | 락토바실러스 플란타럼 배양 방법 및 그를 이용한 가축음용수 생균제제 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090609 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110927 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111124 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120605 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120619 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5025177 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |