JP5023340B2 - 不断流穿孔用の分岐装置 - Google Patents
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Description
まず、図20Aに示すように、既設管1の一部を一対の分割ケース21,22からなる密閉ケース2で覆う。前記第1分割ケース21には仕切弁の弁体100が設けられている。その後、前記第1分割ケース21に穿孔機3を取り付ける。
また、円弧状の弁体は平板状の弁体に比べ曲げ強度も大きくなるので、弁体を薄くすることが可能となる。
また、前記弁体を収容する部分が不必要となったのに伴い、穿孔のストロークが短くなる。
更に、弁体が上下動するのではなく、既設管の外周面に沿って回転するから、弁の高さが低くなる。その結果、浅い土被りでも施工が可能となる。
この場合も、弁体が弁座に圧接するので、閉弁時の水密性能が向上する。
この場合、操作ギヤを第1分割ケースに設ける必要がないので、大きな口径の穿孔が可能となる。
このように、案内部を設けることにより、弁体の回転が安定する。
かかる態様によれば、弁体が自重により回転するのを防止し得る。また、減速比が大きいので、弁を開閉する際に小さな操作力で開閉することが可能となる。
閉弁時にこのゴムリングに弁体が圧接することにより、シールがなされる。
2,2A,2B,2C:分岐装置
3:穿孔機
4:ホールソー
5:弁体
5f:第1接触面
11:開孔
12:管壁
13:既設管の外周面
20:密閉ケース
21:第1分割ケース
22:第2分割ケース
25:結合部
27:分岐管部
27L:分岐管部の軸線
28:分岐孔
29:分割ケースの内周面
50:回転機構
51:従動ギヤ
52:操作ギヤ
55:案内部
56:弁座
56f:第2接触面
C:既設管1の管径方向
H:仮想平面
R:既設管の周方向
Sf:傾斜面
以下、本発明の例を図面にしたがって説明する。
図1A〜図5Bは例1を示す。
分岐装置2:
図1Aに示す分岐装置2は、図3Aに示すように、ホールソー4を備えた穿孔機3で、管内に流体(たとえば、水等)が流れている状態で、既設管1の管壁12の一部を穿孔し、当該既設管1から分岐を取り出す不断流穿孔に用いるものである。
前記第1および第2分割ケース21,22は、分岐管部27の軸線27Lに略直交する仮想平面Hに沿って分割されている。分割ケース21,22は、既設管1に対して既設管1の管径方向Cの両側方から外嵌装着され、結合部25を組立ボルト61により締結されて、組み立てられる。
なお、前記組み立て時には、既設管1の管軸方向における分割ケース21,22の両端部がゴムパッキンを用いて既設管1の外周面13にそれぞれシールされる(図11D参照)。
図2Aに示すように、前記分岐管部27のたとえばフランジのような継手部71には、穿孔機3が取り付けられる。ホールソー4が分岐管部27の分岐孔28を通って、既設管1の管径方向Cに向って送り込まれることで、図3Aに示すように、既設管1の管壁12が切削されて、図3Bに示すように、該既設管1に開孔11が穿孔される。なお、ホールソー4の回転中心には、該ホールソー4の位置決めを行うためのセンタードリル41が既設管1に向って突出して設けられている。
図1Aに示すように、前記分割ケース21,22には、断面円弧状の弁体5が収容されている。前記弁体5は、分割ケース21,22の内周面29と既設管1の外周面13に沿って、かつ、既設管1の周方向Rに沿って回転することにより、前記分岐管部27の分岐孔28を開閉する。
両分割ケース21,22には、前記円弧状の弁体5の回転を案内する案内部55(図11D参照)が一体に設けられている。
図1Bに示すように、弁体5の管軸方向Lの両端部には、従動ギヤ51がそれぞれ設けられている。一方、図1Aに示すように、第2分割ケース22の上部には、密閉ケース20の外から回転される操作ギヤ52が設けられている。前記従動ギヤ51は、操作ギヤ52に歯合し、該操作ギヤ52の回転で前記従動ギア51を前記周方向Rに回転することにより弁体5を回転させる。したがって、作業者が操作ギヤ52を回転させて、弁体5を既設管1の周方向Rに沿って回転させることにより、該弁体5を図1Aに示す開弁位置と、図4Aに示す閉弁位置に回転移動させることが可能である。
よって、従動ギヤ51および操作ギヤ52は、弁体5を回転させるための回転機構50を構成している。
弁体5が、図4Aに示す閉弁位置に回転移動されると、図1Bの網点で示す弁体5の第1接触面5fがゴムリング56の第2接触面56fに密着し、図4Aに示すように、前記分岐孔28が閉塞され、分割ケース21,22および弁体5によって既設管1の開口の周囲が密閉される。
まず、図1Aの既設管1内に流体が流れている状態で、該既設管1の外周面13を囲繞するように分岐装置2を取り付ける。この取り付け後、作業者は、組立ボルト61により両分割ケース21,22を組み立てる。なお、前記弁体5は、分岐管部27の分岐孔28を塞いだ閉弁位置に予め設定される。
その後、図2Aに示すように、開弁し、更に、作業者は、分岐管部27の継手部71に、穿孔機3の継手部31をボルト32を用いて取り付ける。こうして、分岐装置2は、既設管1の一部を気密状態で囲繞する。
前記センタードリル41およびホールソー4による穿孔後、図3Bに示すように、ホールソー4を退避方向C2に移動させる。
前記穿孔機3の取り外し後、図5Aに示すように、分岐配管80を分岐管部27に取り付ける。分岐配管80の継手部81をボルト82を用いて分岐管部27の継手部71に接続する。
各分割ケースの結合部同士を互いに溶接して、分割ケースを組み立ててもよい。 さらに、弁体は、その断面が円形であってもよい。かかる場合には、該弁体に分岐孔28に対応する孔を形成する。
図6A〜図7は例2を示す。
図6Aおよび図6Bに示すように、分岐装置2Aの操作ギヤ52は第1分割ケース21の上部に設けられている。また、図7に示すように、従動ギヤ51は、弁体5の片側にのみ設けられている。
その他の構成は、例1と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
図8A〜図9は例3を示す。
図8Aおよび図8Bに示すように、本例3の分岐装置2Bは、分岐管部27の軸線27Lに略直交する仮想平面Hの近傍において第1分割ケース21の上部25uに、操作ギヤ52および操作キャップ101が設けられている。そのため、分割ケース21,22は、分岐管部27の軸線27Lに直交する仮想平面Hに対して傾斜した傾斜面Sfにおいて分割されている。
このように前記傾斜面Sfにおいて密閉ケース20が分割されていることで、前記第1分割ケース21における分岐管部27と、前記結合部25との間の距離は、下部25dに比べ上部25uが広くなっている。そのため、前記操作ギヤ52および操作キャップ101は、前記広くなった第1分割ケース21の上部25uに設けられている。
一方、図9に示すように、従動ギヤ51は弁体5の片側のみに設けられている。
その他の構成は、例1と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図10A〜図12は例4を示す。
図10Aおよび図10Bに示すように、本例4の分岐装置2Cは、前述の例3と同様に、操作ギヤ52および操作キャップ101が第1分割ケース21の上部25uに設けられていると共に、分割ケース21,22は分岐管部27の軸線27Lに直交する仮想平面Hに対して傾斜した傾斜面Sfにおいて分割されている。
図10Aおよび図10Bに示すように、従動ギヤ51は、前記ウォームホイール52bに歯合している。
したがって、作業者が操作キャップ101を回転させると、弁体5が、図12Aの開弁位置から図12Bに示す閉弁位置に回転され、図11Bの密着部57が図11Dのゴムパッキン56に密着し、図10Bに示す密閉ケース20内が密閉される。
一方、操作ギヤ52は、ウォーム52aおよびウォームホイール52bから構成されているので、減速比が大きくなるから、密閉ケース20内に大きな水圧が負荷されていても、弁を開弁する際に小さな操作力で開弁することが可能となる。
その他の構成は、例1と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
図13A〜図14Bは例5を示す。
図13Bの弁体5において、網点で示す第1接触面5fは、図14Bに示す弁体5の閉弁時にゴムリング56に接触する。前記第1接触面5fは、従動ギヤ51を周囲から完全に取り囲むように無端状に設けられている。
図15A〜図17Dは例6を示す。
図15Aの前記弁体5は横断面円弧状で、前記開孔11を覆いかつ前記分岐孔28を閉塞した閉弁位置と、図15Bの前記開孔11を覆わずに前記開孔11と前記分岐孔28とが連通した開弁位置との間を前記既設管1の周方向に沿って往復移動可能である。
前記密閉ケース20には、弁体5が開弁方向にオーバーランするのを防止するストッパを設けてもよい。
図18A〜図19Bは分岐装置2Dの例7を示す。
図19Aに示すように、密閉ケース20は既設管1の周方向に分割された複数個の分割ケース21,22と、前記複数の分割ケース21,22のうちの第1分割ケース21に一体に形成され、既設管1の径方向に突出して分岐する分岐管部27とを有する。
弁座56Aは、前記第1分割ケース21における内周面29に形成され前記弁体5Aが閉弁時に接触する。
前記弁体5Aを移動させるための移動機構50Aが設けられている。
本例の場合、図19Aに示すように前記弁体5Aは前記管壁12に沿った横断面円弧状に形成されている。
Claims (8)
- ホールソーを備えた穿孔機で、既設管の管壁の一部を穿孔して前記管壁に開孔を形成し、当該既設管に分岐配管を接続するのに適した不断流穿孔用の分岐装置であって、
既設管の周方向に分割され既設管の一部を囲繞する複数個の分割ケースと、前記複数の分割ケースのうちの第1分割ケースに一体に形成され既設管の径方向に突出して分岐する分岐管部とを有する密閉ケースと、
前記密閉ケースの内周面と既設管の外周面との間において、既設管の周方向に沿って回転することにより、前記分岐管部の分岐孔を開閉する横断面円弧状ないし円形の弁体と、 前記第1分割ケースにおける内周面に形成され前記弁体が閉弁時に接触する弁座と、
前記弁体を回転させるための回転機構とを備え、
前記弁体は前記既設管の外周面に沿って湾曲した凹面と、前記閉弁位置において前記分岐孔に対向する凸面とを備え、
前記回転機構は、前記密閉ケースの外から回転操作される操作ギヤと、前記操作ギヤに歯合し、前記操作ギヤの回転で前記周方向に回転することにより弁体を開閉する従動ギヤとを備え、
前記従動ギヤが前記弁体の前記凸面に形成され、
前記凸面における前記弁座に接触する接触面が前記従動ギヤの表面よりも前記既設管の管径方向に突出している不断流穿孔用の分岐装置。 - 請求項1において、前記弁体は横断面円弧状で、前記開孔を覆いかつ前記分岐孔を閉塞した閉弁位置と前記開孔を覆わずに前記開孔と前記分岐孔とが連通した開弁位置との間を前記既設管の周方向に沿って往復移動可能であり、
前記開弁位置から前記閉弁位置に前記弁体が回転移動するのに従い、前記弁体と前記弁座との前記既設管の径方向の距離が小さくなるように前記弁体および前記弁座が形成されている不断流穿孔用の分岐装置。 - 請求項2において、前記弁座は前記弁体に接触する接触面を有し、前記接触面の曲率半径は、前記開弁位置から前記閉弁位置に前記弁体が近づくに従い連続的に、かつ、徐々に小さくなるように形成されている不断流穿孔用の分岐装置。
- 請求項1において、前記閉弁位置において、前記弁体が更に閉弁方向に進むに従い前記弁体が前記弁座に圧接するように前記弁体を前記径方向の外方に向って押す押圧部を有する不断流穿孔用の分岐装置。
- 請求項1において、前記弁体の前記弁座に接触する接触面には水密用の部材が設けられている不断流穿孔用の分岐装置。
- 請求項1において、前記回転機構は、前記密閉ケースの外から回転操作される操作ギヤと、前記操作ギヤに歯合し、前記操作ギヤの回転で前記周方向に回転することにより弁体を開閉する従動ギヤとを備えた不断流穿孔用の分岐装置。
- 請求項1において、前記弁体の回転を案内する案内部が前記密閉ケースに設けられている不断流穿孔用の分岐装置。
- 請求項1において、前記分岐管部を有する第1分割ケースには、前記分岐管部の分岐孔のまわりに沿って無端状のシール用のゴムリングが装着されている不断流穿孔用の分岐装置。
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