JP5023135B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
に関する。
R2は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示し;
R3は低級アルキル基又はフェニル基を示し;
R4は水素原子又は低級アルキル基を示すか、R5と一緒になって隣接する窒素原子とともに複素環を形成してもよい;
R5は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を示すか、R4と一緒になって前記の複素環を形成してもよい;
Xは-COOR8又は-SO3H(ここでR8は水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基又はアラルキル基を示す)を示し;
nは0〜4の整数を示す〕
R7及びR8で示されるアラルキル基としては総炭素数7〜18のアラルキル基、例えばフェニル−C1−C6アルキル基、ビフェニル−C1−C6アルキル基、ナフチル−C1−C6アルキル基が挙げられるが、フェニル−C1−C6アルキル基がより好ましく、ベンジル基が特に好ましい。
R4とR5が一緒になって形成する複素環としてはピロリジン、ピペリジンが挙げられる。
nは0〜2の整数が特に好ましい。
上記のうち、化合物1及び化合物12が特に好ましい。
この反応に用いられる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン等が挙げられるが、炭酸カリウム、トリエチルアミンが好ましく、トリエチルアミンが特に好ましい。
フェニルアラニル−β−アラニンベンジルエステル塩酸塩10.0g(0.028mol)及びブロモ酢酸ベンジル14.6g(0.062mol)をテトラヒドロフラン200mLに溶解した。これにテトラヒドロフランに懸濁させたトリエチルアミンを加え、42時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル100mLで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。次いで、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン混合溶媒で抽出した。溶媒を留去して、ジベンジルエステルを8.8g(66%)得た。これをメタノールに懸濁させ、10%のパラジウムカーボンで接触水素化した。次いで結晶をろ過し、水で再結晶を行ない、化合物1を1.34g(35%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:2.30(t,2H,J=7Hz), 2.75(dd,1H,J=8,14Hz), 2.87(dd,1H,J=6,14Hz), 3.10(dd,2H,J=17,25Hz), 3.22(dt,2H,J=7,7Hz), 3.33(t,1H,J=7Hz), 7.10-7.36(m,5H), 7.99(t,1H,J=6Hz)
フェニルアラニル−γ−アミノ酪酸メチルエステル塩酸塩1.4g(0.0047mol)及びブロモ酢酸エチル0.8g(0.0056mol)をテトラヒドロフラン80mLに溶解した。これにテトラヒドロフランに懸濁させたトリエチルアミンを加え、24時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル20mLで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。次いで、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン混合溶媒で溶出した。溶媒を留去して、エチルエステルを0.5g(31%)得た。これをメタノールに溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(2.2当量)を加え、15時間攪拌した。次いで溶媒を留去し、塩酸で中和した後、溶媒を留去して化合物2を0.18g(41%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:1.52(tt,2H,J=7,7Hz), 2.09(t,2H,J=8Hz), 2.86(dd,2H,J=7,13Hz), 3.01(dd,2H,J=8,14Hz), 3.10(dt,2H,J=3,16Hz), 3.44(t,1H,J=7Hz), 7.04-7.49(m,5H), 8.15(t,1H,J=16Hz)
参考例2において、フェニルアラニル−γ−アミノ酪酸メチルエステル塩酸塩の代りにフェニルアラニルロイシンメチルエステル塩酸塩1.0g(0.00304mol)及びブロモ酢酸エチルを0.6g(0.00365mol)とした以外は参考例2と同様にして、化合物3を0.34g(33%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:0.81(d,3H,J=6Hz), 0.86(d,3H,J=6Hz), 1.40-1.68(m,3H), 2.76(dd,1H,J=8,14Hz), 2.93(dd,1H,J=6,14Hz), 3.08(d,1H,J=17Hz), 3.23(d,1H,J=17Hz), 3.42(dd,1H,J=6,8Hz), 4.16-4.28(m,1H), 7.17-7.29(m,5H), 8.12(d,1H,J=8Hz)
フェニルアラニル−β−アラニンエチルエステル10g(0.038mol)及びトリエチルアミン10.3g(0.1mol)をトルエン45gに懸濁させ、60℃まで昇温した。これにトルエン5gに懸濁させたブロモ酢酸エチル9.3g(0.057mol)を0.5時間かけて滴下し、3時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル20gで抽出した。有機層を2.5%クエン酸水溶液で洗浄した。次いで、溶媒を留去し、N−(カルボエトキシメチル)フェニルアラニル−β−アラニンエチルエステルを10.7g(80.3%)得た。この化合物をメタノールに溶解し、48%水酸化ナトリウム水溶液6.6g(0.08mol)を加え、3時間攪拌した。反応終了後、溶媒を留去して、残留物を水20mLに溶解させ、酢酸エチル10gで洗浄した。次いで、水層に塩酸を加え、pH3.5に調整した。溶液を冷却後、濾過し、粗結晶を得た。20%イソプロピルアルコール水溶液で再結晶を行い、化合物1を6.0g(67%)得た。
参考例4においてフェニルアラニル−β−アラニンエチルエステルの代わりにフェニルアラニルアラニンエチルエステル3.7g(0.014mol)及びブロモ酢酸エチルを3.5g(0.021mol)とした以外は参考例4と同様にして化合物4を1.4g(33%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:1.24(d,3H,J=7Hz), 2.78(dd,1H,J=8,14Hz), 2.96(dd,1H,J=5,14Hz), 3.08(d,1H,J=17Hz), 3.24(d,1H,J=17Hz), 2.46(dd,1H,J=7,7Hz), 4.29(dq,1H,J=7,7Hz), 7.13-7.35(m,5H), 8.22(d,1H,J=7Hz), 5.5-8.5(br.s,2H)
参考例4においてフェニルアラニル−β−アラニンエチルエステルの代わりにフェニルアラニルアスパラギン酸ジメチルエステル7.4g(0.024mol)及びブロモ酢酸エチルを6.0g(0.036mol)とした以外は参考例4と同様にして化合物5を1.0g(12%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:2.54-2.70(m,2H), 2.77(dd,1H,J=7,14Hz), 2.93(dd,1H,J=6,14Hz), 3.10(d,1H,J=17Hz), 3.28(d,1H,J=17Hz), 3.44(dd,1H,J=6,7Hz), 4.45-4.55(m,1H), 7.19-7.29(m,5H), 8.28(d,1H,J=8Hz)
フェニルアラニル−β−アラニン17.4g(0.074mol)をピリジン120gに懸濁し15℃に冷却した。無水酢酸30gを1時間かけて滴下し、滴下終了後、室温に戻し、13時間攪拌し、反応を終了した。反応混合物を5℃に冷却し、エタノール50mLを加えて30分攪拌した後、溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル500mLで抽出し、5%塩酸、蒸留水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。次いで溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノール混合溶媒で溶出した。溶媒を留去したところ化合物6を11.5g(56%)を得た。
NMR(DMSO-d6)δ:1.74(s,3H), 2.30(dd,2H,J=7,7Hz), 2.70(dd,1H,J=10,14Hz), 2.91(dd,1H,J=5,14Hz), 3.12-3.36(m,2H), 4.35-4.46(m,1H), 7.13-7.28(m,5H), 8.02(t,1H,J=6Hz), 8.67(d,1H,J=8Hz), 12.22(br.s,1H).
フェニルアラニル−β−アラニン1g(0.0042mol)を水2gに懸濁させた。これにパラジウムカーボン(10%)1g及び36%ホルムアルデヒド水溶液7.1g(0.042mol)を加え、H2雰囲気下、10気圧で24時間攪拌した。反応終了後、溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物7を12.8mg(8.1%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:1.92-2.32(m,2H), 2.81(s,6H), 2.89-3.32(m,2H), 3.11(dd,2H,J=6,13Hz), 3.94(dd,1H,J=4,10Hz), 7.00-7.41(m,5H), 8.44(t,1H,J=6Hz), 11.82-12.52(br.s,1H)
フェニルアラニン−β−アラニン0.5g(0.0021mol)を水5gに懸濁させた。これにパラジウムカーボン(10%)0.5g及びメタノール5gに溶解させたプロピオンアルデヒド0.15g(0.027mol)を加え、H2雰囲気下で24時間攪拌した。反応終了後、溶媒を留去した。残留物をメタノールで再結晶を行ない、化合物8を0.13g(22.2%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:0.75(t,3H,J=7Hz), 1.30(ddt,2H,J=7.7,14Hz), 2.12-2.44(m,2H), 2.28(dd,2H,J=7.7Hz), 2.65(dd,1H,J=8,14Hz), 2.81(dd,1H,J=6,13Hz), 3.16(dd,1H,J=6,8Hz), 3.13-3.33(m,2H), 7.05-7.35(m,5H), 7.89(t,1H,J=6Hz)
参考例4においてフェニルアラニル−β−アラニンエチルエステルの代わりにロイシル−β−アラニンエチルエステル2.0g(0.009mol)及びブロモ酢酸エチルを2.2g(0.013mol)とした以外は参考例4と同様にして化合物9を1.6g(45%)得た。
NMR(DMSO-d6)δ:0.83(d,3H,J=7Hz), 0.85(d,3H,J=7Hz), 1.37(dd,2H,J=7,6Hz), 1.48-1.68(m,1H), 2.37(t,2H,J=7Hz), 3.02(d,1H,J=17Hz), 3.15(d,1H,J=17Hz), 3.21-3.27(m,4H), 8.26(t,1H,J=6Hz)
フェニルアラニルタウリン2.5g(9.18mmol)及び水酸化ナトリウム0.58g(0.0144mol)を蒸留水25gに溶解し、50℃まで昇温した。これに、蒸留水3gを溶解させたブロモ酢酸1.5g(0.011mol)を系内のpHが10.5〜11.5となるように水酸化ナトリウム水溶液を同時に滴下しながら0.5時間かけて滴下し、3時間攪拌した。反応終了後、塩酸を加えて系内のpHを3とし、溶媒を留去して、N−(カルボエトキシメチル)フェニルアラニルタウリン・無機塩混合物7.15gを得た。このうち1gをODS−ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(カルボエトキシメチル)フェニルアラニルタウリン0.15gを得た。更に、これを分取HPLCで処理して、化合物10を48mg得た。
NMR(DMSO-d6)δ:2.29-2.43(m,2H), 2.97-3.26(m,4H), 3.74(d,2H,J=3.3Hz), 4.01(t,1H,J=6.7Hz), 7.19-7.32(m,5H), 8.29(t,1H,J=5.5Hz), 9.41(bs,1H)
ヘアレスマウス(HR/ICR ,実験開始時6週齢、1群5匹)の背部に、健康線用ランプ(東芝製、SE20)で、1回の照射量を1MED以下に調節してUV−B照射し、直後に、被験化合物を0.1%含有する80%エタノール溶液(被験体)を100μL塗布した。この作業を20週間にわたって行なった。照射エネルギー量はUV−Radiometer(TOKYOOPTICAL社製、UVR-305/365D)を用いて測定した。また、コントロールとして80%エタノールのみを塗布したものを同様に試験した。試験終了後、形成されたしわの度数を肉眼により下記の基準(しわスコア)で評価した。結果を表1に示す。
0:しわが無形成
1:しわがかすかに形成
2:しわが微量形成
3:しわが若干形成
4:しわが強固に形成
3週齢のSD系雄性ラットの両足底を4群に分け(1群5匹)、被験化合物含有80%エタノール溶液塗布群、溶媒(80%エタノール)塗布群、無処理群とした。UV−B(1MED以下)照射後、被験物質又は溶媒を1足当たり10μLを塗布した。この作業を、隔日、週3回、6週間にわたって行なった。
皮膚の弾力性測定はキュートメーターSES575(クレージュ・カザカ社製)を用い、500hPa で3秒間吸引後、解放し、その後3秒間の計6秒間の変位を測定した。測定は1足当たり5回行ない、Ue値及びUf値を求めた。
弾性繊維の直線性の解析は、SEM写真の画像解析を用いたImokawa らの方法(J. Invest. Dermatol., 105, 254-258(1995))によった。すなわち、走査型電子顕微鏡(SEM)用試料は、試験終了後、ラット足底をメルコックス(大日本インキ(株))にて還流固定後、ギ酸消化を行ないSEMに供した。各試料ごとに採取1000倍のSEM写真からそれぞれ代表的な10枚を抽出し、拡大コピーをした後、均等に16分割した。各領域で任意の弾性繊維を一本抽出し、透明フィルム上に一定太さの線(8ピクセル幅)でトーレスした。この弾性繊維をトーレスした線の占める面積をA、トーレスが囲まれる最小面積の長方形の縦長をB、横長をCとして弾性繊維の直線性はA/(B×C)で表わされる。例えば、弾性繊維のトーレスが直線であれば直線性は1となる。結果を表2に示す。
生後6週齢のC3Hマウス1群5匹の背部毛を、電気バリカン及び電気シェーバーを用い、皮膚を傷つけないように2×4cm2にわたり剃毛した。剃毛部位に試料を1日2回100μLずつ4週間にわたり塗布した。試料は、被験物質を溶媒(80%エタノール)に溶解して表3に示す濃度に調整した。対照群には溶媒のみを塗布した。3週間後、再生毛を観察するために、剃毛部分を一定倍率で撮影し、画像解析装置を用いて再生毛面積比(再生毛面積/剃毛面積)を対照群と比較した。発毛抑制率は、対象群の再生毛面積比を100としたときの相対値(%)で示した。結果を表3に示す。
下記に示す配合で皮膚老化改善用クリームを常法に従い製造した。該クリームは優れた皮膚老化改善効果を示した。
(%)
化合物1又は化合物12 0.2
ステアリン酸 2.0
セタノール 4.0
スクワレン 8.0
ワセリン 5.0
硬化パーム油 4.0
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート
(20E.O.) 1.4
親油性モノステアリン酸グリセリン 2.4
ブチルパラベン 0.1
グリセリン 3.0
10.0%水酸化カリウム 0.2
香料 0.1
精製水 バランス
合計 100.0
下記に示す配合で皮膚老化防止・改善用パックを常法に従い製造した。該パックは優れた皮膚老化防止・改善効果を示した。
(%)
化合物3 3.0
ポリビニルアルコール 20.0
グリセリン 5.0
エタノール 16.0
香料 0.1
色素 0.1
精製水 バランス
合計 100.0
下記に示す配合で発毛抑制ローションを製造した。すなわちAに属する成分を溶解し、これとは別にBに属する成分を溶解した。AにBを添加して均一に攪拌混合し、発毛抑制ローションを得た。該ローションは、優れた発毛抑制効果を示した。
(%)
A.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.8
エタノール 30.0
B.化合物1又は化合物12 1.0
ドデシル硫酸ナトリウム 0.12
ドデシルメチルアミンオキシド 0.18
イソプロピルアルコール 15.0
ベンジルアルコール 12.0
グリセリン 2.0
精製水 バランス
合計 100.0
下記に示す配合で発毛抑制エアゾールを製造した。すなわちAに属する成分を均一に混合して容器に入れ、常法によりBを容器に充填して発毛抑制エアゾールを製造した。該エアゾールは、優れた発毛抑制効果を示した。
(%)
A.化合物1 1.0
セタノール 1.2
プロピレングリコール 4.0
エタノール 8.0
精製水 バランス
B.液化石油ガス(噴射剤) 4.0
合計 100.0
Claims (3)
- 次の一般式(1)
R2は水素原子又はC1−C6アルキル基を示し;
R3はC1−C6アルキル基又はフェニル基を示し;
R 5 は水素原子、C1−C6アルキル基、フェニル−C1−C6アルキル基又はカルボキシメチル基を示し;
Xは-COOH又は-SO3 Hを示し;
nは0、1又は2の整数を示す〕
で表されるジペプチド化合物又はその塩を含有するしわ形成抑制用又は皮膚弾力性低下防止用皮膚外用剤。 - 次の一般式(1)
R 2 は水素原子又はC 1 −C 6 アルキル基を示し;
R 3 はC 1 −C 6 アルキル基又はフェニル基を示し;
R 5 は水素原子、C 1 −C 6 アルキル基、フェニル−C 1 −C 6 アルキル基又はカルボキシメチル基を示し;
Xは-COOH又は-SO 3 Hを示し;
nは0、1又は2の整数を示す〕
で表されるジペプチド化合物又はその塩を含有する発毛抑制用皮膚外用剤。 - 一般式(1)で表されるジペプチド化合物が、下記化合物2〜10、Phe−Gly(化合物11)、Phe−Phe(化合物13)、Phe−Leu(化合物14)、Phe−Ala(化合物15)、Phe−Asp(化合物16)及びPhe−Tau(化合物17)から選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
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