JP5019863B2 - 天然ガス供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、ガス会社などが保有するサテライト基地においてガス導管のない地域の消費者に対して外部から搬送されてきたLNG(Liquefied Natural Gas;液化天然ガス)を原料とした天然ガスを連続的に供給する天然ガス供給システムに関する。
従来から、LNGサテライト基地において、搬送されてきたLNGをタンクローリー車からLNG貯槽タンクに移し替えて利用する手法に代わり、バルク容器を搬送してそのままタンクとして設置することで利用する手法を採用することで、ガス導管のない地域の消費者に対して安価で且つ連続的に天然ガスを供給することができるような技術が開示されている(特許文献1参照)。この場合、LNGを天然ガスに気化する気化器はサテライト基地側に固定設置されているため、バルク容器からは液体状態のLNGがサテライト基地側に供給されるようになる。
このような技術におけるLNGは、極低温(常圧で約−162℃)且つ可燃性であるため万一漏洩した場合、人が触れると凍傷を起こす危険性がある上に、火災若しくは爆発の危険があった。このため、LNGを取り扱う際には、細心の注意を払う必要があった。LNGは漏洩した場合に、体積が約600倍の可燃性ガスとなるため、例えば、バルク容器とサテライト基地間とを配管で接続及び切離しする際においては、熟練した操作員が時間をかけて操作を行う必要があった。
さらに、配管が接続及び切離される部位は、基礎に固定されてないバルク容器と基礎に固定されたサテライト基地との接続部分となるため、天然ガスを供給する設備システムにおける構造上の弱点となっていた。すなわち、固定される土台が双方で異なるため、例えば、地震などで万一接続部が破損した場合には、遮断機能が適切に作動しても配管に残留したLNGが放出するのは避けられないという欠点があった。
このような欠点は、例えば、専門の技術者が常駐している工場敷地内などであれば、さほど問題とはならない。しかしながら、例えば、一般の消費者などを対象として住宅地近傍において運転をする場合を考慮すると、より高い安全性が望まれる。
特開2005−048794号公報
本発明はこのような事情に鑑み、ガス導管のない地域の消費者に対して天然ガスを供給する際に一定の安全性が保持できると共に、汎用設備からの大幅な改造或いは複雑な操作を要することなく構築することができる天然ガス供給システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、
サテライト基地において、少なくともガス導管のない地域の消費者に対して外部から搬送されてきたLNGを原料とした天然ガスを連続的に供給する天然ガス供給システムであって、
前記LNGを貯蔵するよう車両に搭載されているLNGタンクと、
前記LNGタンクから送出されるLNGを気化させるよう前記車両に搭載されているLNG気化器と、
前記LNGタンク及び前記LNG気化器を設置するバルク容器と、
前記LNGタンクから送液ラインを介して供給され前記LNG気化器で気化されLNGまたは前記LNGタンクで発生したBOGが供給されるコージェネレーションシステムと、
前記LNGタンクで発生したBOGを前記コージェネレーションシステムに送給するとともに途中に制御弁が配設されたBOGラインと、
前記LNGタンク内から前記LNG気化器を経て再度LNGタンク内に戻るとともに、途中に他の制御弁が配設された加圧ラインと、
前記LNG気化器で気化されLNGを負荷に送給する送ガスラインとを具備するとともに、
前記LNGタンク内の圧力によってBOGの発生を検出し、BOGの発生が検出された場合には、LNGタンク内の圧力を検出し、前記圧力が所定値以上である場合には、前記制御弁を開くとともに前記他の制御弁を閉めて前記BOGラインを介して発生しているBOGを前記コージェネレーションシステムに供給する一方、前記圧力が所定値未満である場合には、前記他の制御弁を開くとともに前記制御弁を閉めて前記加圧ラインを介して前記LNGタンク内のLNGを加圧するように構成する一方、
前記LNGタンク内の圧力によってBOGの発生が検出されない場合には、バルク容器側で気化されたLNGを前記負荷または前記コジェネシステムに供給するように構成したことを特徴とする天然ガス供給システムにある。
かかる第1の態様では、LNG気化器が、LNGタンクが設置されている車両に搭載されると共に、LNG気化器とサテライト基地との間が配管接続されて流路として形成された送液ラインを介してバルク容器側で気化されたLNGが天然ガスとしてサテライト基地から供給される。これにより、LNGがバルク容器側で気化されるため、LNG気化器とサテライト基地との間の配管接続された流路には、常温程度の天然ガスが流入することになる。従って、ガス導管のない地域の消費者に対して天然ガスを供給する際に一定の安全性を保持することができる。さらに、例えば、上述した流路について低温対策をする必要性もなくなると共に、配管接続した部位の接続及び切離し操作が容易となり液漏れの心配もなくなるため、より安全性を向上させることができる。
ここで、LNGタンク内の圧力によってBOGの発生を検出し、BOGの発生が検出された場合には、LNGタンク内の圧力が所定値以上であることを条件として前記制御弁を開くとともに前記他の制御弁を閉めて前記BOGラインを介して発生しているBOGを前記コージェネレーションシステムに供給する一方、前記圧力が所定値未満であることを条件として、前記他の制御弁を開くとともに前記制御弁を閉めて前記加圧ラインを介して前記LNGタンク内のLNGを加圧するように構成しているので、前者の場合には積極的に消費させ、後者の場合には、BOGを消費する段階ではないとしてLNGタンク内を加圧し、天然ガスの供給を良好に継続させることができる。
さらに、BOGの発生が検出されない場合、バルク容器側で気化されたLNGを前記負荷または前記コージェネレーションシステムに供給することができる。この結果、前記負荷またはコージェネレーションシステムに発熱量が低いBOGが供給されるのを防止し得る。
本発明の第の態様は、
前記コージェネレーションシステムと連通して該コージェネレーションシステムから出力される排熱から生成される温水を供給する温水タンクを具備しており、前記LNG気化器は前記温水を利用して前記LNGタンクを気化するようにしたことを特徴とする第の態様に記載の天然ガス供給システムにある。
かかる第の態様では、バルク容器がコージェネレーションシステム及び温水タンクと配管接続されることで、LNGタンクで発生するBOGがサテライト基地で消費される。これにより、サテライト基地でBOGを自家消費することができる。
本発明の第の態様は、前記サテライト基地は、他のバルク容器と接続可能な接続口が複数形成されていることを特徴とする第1または2の態様に記載の天然ガス供給システムにある。
かかる第の態様では、サテライト基地に、他のバルク容器と接続可能な接続口が複数形成されている。これにより、例えば、LNG気化器をバルク容器ごとにバルク容器側に設けるようにすることができるため、稼働させるバルク容器を切り替えるだけで比較的容易に天然ガスを供給することができる。
本発明の第の態様は、前記サテライト基地では、付臭してミキシングした天然ガスを供給するようにしたことを特徴とする第1〜の何れか一つの態様に記載の天然ガス供給システムにある。
かかる第の態様では、サテライト基地では、付臭してミキシングされた天然ガスが供給される。これにより、消費者側で確実に漏洩を検知できる天然ガスを生成することができるため、安全性の向上に寄与することができる。
本発明によれば、LNGを気化するためのLNG気化器をバルク容器側に移設して、バルク容器側で気化させた常温の天然ガスがそのまま消費者側へ供給されるようにしたため、ガス導管のない地域の消費者に対して天然ガスを供給する際に一定の安全性が保持できると共に、設備の大幅な改造或いは複雑な操作を要することなく構築することができる天然ガス供給システムを提供することが可能となる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明の構成は以下の説明に限定されない。
図1は、本発明の一実施形態に係る天然ガス供給システムのシステム構成を示す図である。なお、本実施形態では、ガス会社などが保有するサテライト基地において、少なくともガス導管のない地域の消費者(例えば、一般住宅)に対して外部から搬送されてきたLNG(Liquefied Natural Gas;液化天然ガス)を原料とした天然ガスを連続的に供給する場合を想定している。
図示するように、本実施形態の天然ガス供給システム1は、主に、サテライト基地2とバルク容器3に大別されて構成されている。そして、サテライト基地2とバルク容器3との間は、複数の配管接続部4で接続されており、この配管接続部4を経てバルク容器3側で気化されたLNGやBOG(Boil Off Gas)などがサテライト基地2側へ出力されるようになっている。
具体的に、バルク容器3には、LNGを貯蔵するLNGタンク31及びLNGタンク31から送出されるLNGを気化するLNG気化器32が設置されている。このうち、LNGタンク31は、搬送のためにタンクローリーなどの車両33に設置されており、このような車両33に通常はサテライト基地2に設置されているLNG気化器32を搭載することで、バルク容器3側でLNGを気化することができるようになっている。
このようなLNG気化器32として、本実施形態では、温水式を想定している。本実施形態では、温水式の熱源として、後述する温水タンク42からの温水を利用することで、バルク容器3側に温水式のLNG気化器32を搭載することを可能にしている。これにより、一般的に採用されている空温式のLNG気化器を採用する場合に比べて、設備を小型化することができると共に、設備を連続して定格運転をすることで着霜が生じた場合に性能低下を引き起こすことを防止することもできる。
そして、バルク容器3は、LNGタンク31を基点として、LNGタンク31に貯蔵されているLNGを天然ガスの状態でサテライト基地2に供給する送液ライン34、LNGタンク31内で発生したBOGをサテライト基地2に出力するBOGライン35、及びLNGタンク31内を加圧してLNGを送出する加圧ライン36からなる3系統の制御ラインを有している。
このうち、送液ライン34及びBOGライン35は、LNG気化器32と接続されており配管接続部4a及び4bを介してサテライト基地2とそれぞれ連通している。そして、送液ライン34のLNG気化器32と配管接続部4aとの間には、LNG気化器32で気化されたLNGの出力を調整する制御弁301及び手動弁302が設けられている。また、BOGライン35のLNGタンク31とLNG気化器32との間及びLNG気化器32と配管接続部4bとの間には、LNGタンク31内で発生したBOGの出力を制御するための制御弁303及び手動弁304が設けられている。これら手動弁302,304を開いた後、制御弁301,303が開閉されることでサテライト基地2側に供給される天然ガス(気化されたLNG)及び出力されるBOGが制御されるようになっている。
一方、加圧ライン36は、LNGタンク31からLNG気化器32を介して、再度LNGタンク31に循環するよう配設されている。また、加圧ライン36のLNG気化器32からLNGタンク31に戻る流路には制御弁305が介装されている。
LNGタンク31の圧力が低い場合、制御弁305を開放することで、加圧ライン36を介してLNGタンク31からLNG気化器32へ液化天然ガスが送出され、かかる液化天然ガスがLNG気化器32により気化され、LNGタンク31内に気化した天然ガスが供給される。これにより、LNGタンク31の圧力が一定以上に保たれる。このようにして、バルク容器3側に加圧するための機能を搭載することで、LNGタンク31内が加圧され、送液ライン34を介してLNGタンク31からLNG気化器32へ極低温のLNGを送出することができる。
また、制御弁303及び305は、後述するように双方が連動して動作し、何れか一方が開放される状態となるように制御される。これにより、LNGタンク31内の圧力の高低差に応じてBOGライン35及び加圧ライン36に対する出力を制御することができる。
なお、上述した各種制御ライン34〜36及び制御弁301,303,305は、図示しない制御部によって制御されている。
上述のようにして本実施形態では、LNG気化器32とLNGタンク31とが車両33に搭載されており、LNG気化器32が設置されているバルク容器3側とサテライト基地2との間を配管接続して流路として形成された送液ライン34を介してバルク容器3側で気化されたLNGを天然ガスとしてサテライト基地2から供給できるようになっている。このような構成により、例えば、バルク容器3とサテライト基地2を切離すための操作を行う際に、配管接続部4aの管路内にLNGが残留することもなくなるため、設備の操作において安全性を向上させることができる。
また、本実施形態では、バルク容器3とサテライト基地2との配管接続部4aには、常温程度の天然ガスが流入することになるため、極低温のLNGを流入する場合に比べて安全性を向上させることができる。さらに、配管接続部4aにLNGを流入させる場合には、ステンレス系などを配管材質として採用する必要があるため設備コストが高価になるが、本実施形態のように常温程度の天然ガスが流入する場合には、ガス配管用の安価な材質のものを採用することができるため、設備コストを低く抑えることができる。
このような配管接続部4aは、通常フランジを用いたボルト締めにより固定される。この場合、LNGの通液が開始してから数十分後には配管接続部4aが冷却されることで管路内が収縮する。このため、フランジのボルトを増し締めする必要があるが、本実施形態のように常温程度の天然ガスが流入する場合には、配管接続部4aが冷却されることもないため、フランジのボルトを増し締めする必要もなくなり、設備に対する操作の負担を軽減することもできる。なお、配管接続部4bについても同様である。
一方、サテライト基地2には、電力を供給するコージェネレーションシステム41(以下、コジェネシステム41ともいう)、及び温水を供給する温水タンク42が設置されている。そして、コジェネシステム41が設置されている手前の流路上には、ミキシングタンク44が設けられており、必要に応じて天然ガスの発熱量の変動を制御することができるようになっている。
また、サテライト基地2には、コジェネシステム41と反対側に向かう流路、すなわち消費者に天然ガスを供給するための流路として送ガスライン43が設けられている。そして、送ガスライン43には、ミキシングタンク45及び付臭剤ボンベ46が設けられており、消費者側で漏洩を検知できるような天然ガスが生成されるようになっている。すなわち、ミキシングタンク45に天然ガスが流入する直前に天然ガスを付臭するための付臭剤を付臭剤ボンベ46から添加した後、それらをミキシングタンク45で均等に混合する。これにより、消費者側は天然ガスに付けられた臭いによって天然ガスが漏洩したことを感知し易くなるため、安全性が向上する。また、このようなミキシングタンク45は、送ガスライン43を通過する天然ガスの圧力を一定に保持するバッファタンクとして機能させるようにしてもよい。
ここで、コジェネシステム41は、送液ライン34及びBOGライン35と連通しており、この送液ライン34及びBOGライン35を介して供給される天然ガス及びBOGによって外部へ電力が供給されるようになっている。一方、温水タンク42は、コジェネシステム41と連通しており、コジェネシステム41から出力される排熱を利用して温水を生成する。このようにしてサテライト基地2側で生成された温水は、配管接続部4cを介してバルク容器3側のLNG気化器32を循環して外部へ供給されるようになっている。
また、送液ライン34からコジェネシステム41に至る流路上には、手動弁401及び制御弁402が設けられており、サテライト基地2内を循環する天然ガスの供給が調整できるようになっている。このうち、手動弁401は、消費者へ天然ガスを供給するための送ガスライン43に連通する手前の流路上、すなわちコジェネシステム41に至る流路と送ガスライン43とが分岐する手前の流路上に設けられている。これにより、コジェネシステム41及び消費者の双方へ供給される天然ガスが制御されるようになっている。
一方、BOGライン35からコジェネシステム41に至る流路上には、制御弁303及び手動弁403が設けられており、バルク容器3の圧力が高い場合には、制御弁303を開放して、BOGをミキシングタンク44を介してコジェネシステム41に供給する。また、バルク容器3の圧力が低い場合は、制御弁402を開放することで、LNGを気化したガスをミキシングタンク44を介してコジェネシステム41に供給する。なお、制御弁303,402は、図示しない制御部によって制御されている。また、ミキシングタンク44とコジェネシステム41との間には、放出塔(ベントスタック)に至る流路が形成されており、何らかの状況によりバルク容器3の圧力が異常上昇した場合は、制御弁404を開放してガスを大気中に放出しバルク容器3もしくは配管の破裂を防ぐ仕組みとなっている。なお、制御弁404は、図示しない制御部によって制御されている。
上述のようにして本実施形態では、バルク容器3は、コジェネシステム41及び温水タンク42と配管接続されることで、LNGタンク31で発生するBOGをサテライト基地2で消費できるようになっている。
また、本実施形態では、LNG気化器32がバルク容器3側に搭載されているため、LNGタンク31内で発生したBOGをバルク容器3側で加温してコジェネシステム41に供給することができる。すなわち、BOGは通常氷点下以下の低温で発生するため、LNG気化器32を通過させることで、常温程度の気体として取り扱うことができる。この場合、BOGが流入する配管接続部4bには、安価な材質のガス配管を採用することができるため、設備のコストを低減させることができる。
さらに、本実施形態では、LNG気化器32がバルク容器3側に搭載されているため、例えば、LNG気化器32の開放点検又は故障修理などを実施する場合、修理工場などへ移動することが容易となる。これにより、LNG気化器32の開放点検又は故障修理などを設備内で実施する場合に比べて、作業性を向上させることができるため、設備のメンテナンス費用を低減させることも可能となる。
また、サテライト基地2は、上述したバルク容器3以外の他のバルク容器と接続可能に構成されている。図1に示す例では、送液ライン34及びBOGライン35と合流する地点にそれぞれ他のバルク容器と接続できる接続口が少なくとも1以上形成されている。すなわち、サテライト基地2に複数のバルク容器3が設置できる設置場所と接続口を予め複数個所に形成しておく。これにより、例えば、稼働中のバルク容器3が空になる前に他のバルク容器に切り替える操作をすることで、消費者に対して連続的に天然ガスを供給することができる。
ここで、制御弁303及び305の制御動作について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る天然ガス供給システムの制御手順を示すフローチャートである。なお、本システムの処理は、図示しない制御部が主体となって実行される。
図示するように、まず、天然ガス供給システム1が稼働すると(S1)、LNG気化器32で気化された天然ガスが発生する(S2)。そして、LNGタンク31内の圧力が上昇したか否かに基づいて、BOGの発生の有無を判定する(S3)。すなわち、LNGタンク31内でBOGが発生したか否かで制御されるラインが異なってくるからである。
ここでいうBOGは、LNGタンク31に貯蔵されているLNGが数日間で過冷却状態から飽和状態へと遷移した際に発生する。この場合、LNGタンク31内の圧力は上昇するため、発生したBOGを送ガスライン等へ混入させて処理することが一般的な対応となる。このようなBOGは、LNGが飽和状態となる前に使い切れれば問題ないが、例えば、本実施形態が対象とする消費先は使い切る前に1週間以上かかることもある小規模な一般住宅などを想定しているため、何らかの形態でBOGを処理する必要が生じる。このような要因から、LNGタンク31内でBOGが発生したか否かで処理が異なってくる。
通常、BOGは送ガスライン43へ混入させることが一般的であるが、バルク容器3から出力されるBOGはメタン分が100%に近いことが確認されており、通常のLNGに比べて1割程度発熱量が低いことから、送ガスライン43に対する混入比率が高くなれば送出される天然ガスの発熱量が低下してしまう。例えば、消費者側において夜間などの天然ガスの使用量が極少量となった場合、送ガスライン43には殆どBOGのみが流れてしまう事態も想定される。このような事態に対応するため、例えば、ガス会社の供給規定では、送出する天然ガスの発熱量に関する下限値を設定するなどして、発熱量に関する何らかの対策を採っている。本実施形態では、LNGタンク31内で発生したBOGをコジェネシステム41で自家消費することで、発熱量の低いBOGを送ガスライン43に混入させることなく、又発熱量の度合いを調整することなく天然ガスを消費者へ供給している。
ここで、LNGタンク31内でBOGが発生していない場合(S3;No)には、バルク容器3側で気化されたLNGをサテライト基地2側へそのまま出力して消費者又はコジェネシステム41へ供給する(S4)。そして、LNGタンク31内のLNGの貯蔵量が所定量以上であるか否かが判断される(S5)。ここで、LNGの貯蔵量が所定量以上である場合(S5;Yes)には、ステップS4へ移行し、気化されたLNGが消費者又はコジェネシステム41へ供給され続ける。一方、LNGの貯蔵量が所定量以上でない場合(S5;No)には、別のバルク容器へ切り替えるための切替操作を行うことで(S6)、切り替えた別のバルク容器を用いて天然ガス供給システム1を稼働し続ける。これにより、稼働中のバルク容器3が空になる前に別の満杯のバルク容器を接続して、消費者に対して連続的に天然ガスが供給できるようになっている。
一方、LNGタンク31内にBOGが発生している場合(S3;Yes)には、LNGタンク31内の圧力が所定圧以上であるか否かが判断される(S7)。ここで、所定圧以上である場合(S7;Yes)には、制御弁303を開いてBOGライン35を開放すると共に、制御弁305を閉じて加圧ライン36を閉止する(S8)。すなわち、BOGを消費する必要があるため、BOGの使用に切り替えるようにする。そして、開放されたBOGライン35からコジェネシステム41へBOGが出力される(S9)。一方、所定圧以上でない場合(S7;No)には、制御弁305を開いて加圧ライン36を開放すると共に、制御弁303を閉じてBOGライン35を閉止する(S10)。すなわち、未だBOGを消費する段階ではないため、LNGタンク31内を加圧して天然ガスの使用を継続するようにする。そして、LNGタンク31内を加圧してLNGを送液ライン34に送出させる(S11)。送液ライン34に送出されたLNGは、LNG気化器32で気化されて天然ガスとしてコジェネシステム41へ供給される(S12)。その間は同様に、LNGタンク31内にBOGが発生しているか否かが監視されることになる。
以上のように、本実施形態によれば、バルク容器3側にサテライト基地2側の気化機能に相当するLNG気化器32を搭載してユニット化することで、バルク容器3側から直接天然ガスを消費者に供給することができる。このようにして本実施形態では、設備に対する操作性、安全性、コスト面、及び小型化などの多角的な要素において、優位な設備を構築することが可能となる。
(他の実施形態)
上述した実施形態では、サテライト基地2をガス導管のない消費者宅の周辺に設置することを想定しているが、特にこれに限定されず、例えば、郊外型のスーパー若しくはコンビニエンスストアー等にサテライト基地2を設置するようにしてもよい。これにより、郊外型の住宅若しくは事業者等に対しても容易に天然ガスを供給することができる。そして、例えば、コジェネシステム41から供給される熱及び電気を使用することができると共に、日常点検又はトラブル発生時の初期対応及び通報を行うようにすることも可能となる。この場合、例えば、専門の作業員が遠隔監視を行って、トラブル発生時に駆けつけるような体制とすること等が考えられる。
本発明の一実施形態に係る天然ガス供給システムのシステム構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る天然ガス供給システムの制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 サテライト基地
3 バルク容器
4(4a,4b,4c) 配管接続部
31 LNGタンク
32 LNG気化器
33 車両
34 送液ライン
35 BOGライン
36 加圧ライン
41 コージェネレーションシステム(コジェネシステム)
42 温水タンク
43 送ガスライン
44,45 ミキシングタンク
46 付臭剤ボンベ
301,303,305,402,404 制御弁
302,304,401,403 手動弁

Claims (4)

  1. サテライト基地において、少なくともガス導管のない地域の消費者に対して外部から搬送されてきたLNGを原料とした天然ガスを連続的に供給する天然ガス供給システムであって、
    前記LNGを貯蔵するよう車両に搭載されているLNGタンクと、
    前記LNGタンクから送出されるLNGを気化させるよう前記車両に搭載されているLNG気化器と、
    前記LNGタンク及び前記LNG気化器を設置するバルク容器と、
    前記LNGタンクから送液ラインを介して供給され前記LNG気化器で気化されLNGまたは前記LNGタンクで発生したBOGが供給されるコージェネレーションシステムと、
    前記LNGタンクで発生したBOGを前記コージェネレーションシステムに送給するとともに途中に制御弁が配設されたBOGラインと、
    前記LNGタンク内から前記LNG気化器を経て再度LNGタンク内に戻るとともに、途中に他の制御弁が配設された加圧ラインと、
    前記LNG気化器で気化されLNGを負荷に送給する送ガスラインとを具備するとともに、
    前記LNGタンク内の圧力によってBOGの発生を検出し、BOGの発生が検出された場合には、LNGタンク内の圧力を検出し、前記圧力が所定値以上である場合には、前記制御弁を開くとともに前記他の制御弁を閉めて前記BOGラインを介して発生しているBOGを前記コージェネレーションシステムに供給する一方、前記圧力が所定値未満である場合には、前記他の制御弁を開くとともに前記制御弁を閉めて前記加圧ラインを介して前記LNGタンク内のLNGを加圧するように構成する一方、
    前記LNGタンク内の圧力によってBOGの発生が検出されない場合には、バルク容器側で気化されたLNGを前記負荷または前記コジェネシステムに供給するように構成したことを特徴とする天然ガス供給システム。
  2. 前記コージェネレーションシステムと連通して該コージェネレーションシステムから出力される排熱から生成される温水を供給する温水タンクを具備しており、前記LNG気化器は前記温水を利用して前記LNGタンクを気化するようにしたことを特徴とする請求項に記載の天然ガス供給システム。
  3. 前記サテライト基地は、他のバルク容器と接続可能な接続口が複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の天然ガス供給システム。
  4. 前記サテライト基地では、付臭してミキシングした天然ガスを供給するようにしたことを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の天然ガス供給システム。
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