JP6591931B2 - 可搬式液化天然ガス供給設備 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガスを気化させて得られた天然ガスを需要者に供給するための可搬式液化天然ガス供給設備に関するものである。
天然ガスは、天然に存在する化石燃料であり、メタンを主成分とした炭化水素ガスである。上記天然ガスは、主として工業用や発電用のガス燃料に用いられ、産業用の用途も増加する傾向にある。最近は、埋蔵残存量に不安のある重油や灯油に替わって、天然ガスの需要が増加している。
液化天然ガス(以下「LNG」という)は、天然ガスを輸送したり貯蔵したりすることを目的として、上記天然ガスを冷却して液化したものである。
北米や中国など、天然ガスが産出する大陸においては一般に、ガス状の天然ガスをそのままパイプラインを用いて運搬し供給する。近隣地域で天然ガスの産出が少ない日本やアジア諸国などでは、天然ガスを液化したLNGとして運搬し貯蔵することが行われる。
上記LNGの運搬と貯蔵は、一般的につぎのように行われる。まず、LNGをタンカーなどで海上輸送し、LNG受入基地(「一次基地」ともいう)へ陸揚げする。その後、LNG用のタンクローリによって使用場所の近辺に設置したLNGサテライト設備(「サテライト基地」ともいう)まで陸上運搬される。
上記LNGサテライト設備は、LNGの貯蔵と供給を兼ね備えた設備である。上記LNGサテライト設備は一般に、貯槽や気化器などを備えて構成される。
このようなLNGサテライト設備に関する先行技術文献として、本出願人は、下記の特許文献1〜3を把握している。
特開2013−92184号公報 特開2007−85403号公報 特開2015−4384号公報
〔設置工事に関する問題〕
上述したLNGサテライト設備の設置工事では、配管や機器の位置合わせに高い精度が要求される。上記設置工事では、液状のLNGを移送する配管やガス状の天然ガスを移送する配管などに、圧力計や流量計などの機器を介在させる。このとき、上記配管や機器を、液やガスが漏れないよう、位置合わせを高精度にして溶接しなければならない。
このようなLNGサテライト設備の設置工事は、一般に屋外での作業となる。したがって、溶接作業も天候の影響を受け、精度を確保しながら作業するのが困難である。組立後の耐圧検査や気密検査なども同様である。このように、上記LNGサテライト設備の設置工事には大変な手間がかかるという問題がある。
〔特許文献1〕
特許文献1は、屋外の据え付け場所において、短期間で正確にかつ安全に設置するのに適したLNGサテライト設備に関するものである。
特許文献1には以下の記載がある。
[0015]図1および図2に示すように、本実施形態のLNGサテライト設備Xは、液化天然ガス(LNG)を貯蔵する貯槽ユニット1と、LNGを気化する気化ユニット3と、配管ユニット2とを備えて構成されており、屋外の据え付け場所に設置固定されたものである。
[0018]配管ユニット2は、貯槽ユニット1からのLNGを気化ユニット3に移送するためのLNG用配管21と、気化ユニット3から導出されるガス状の天然ガスを通すガス用配管22とを備えて構成されている。LNG用配管21には、安全弁211、緊急遮断弁212、および手動弁213が設けられている。詳細は後述するが、気化ユニット3を経て蒸発気化した天然ガスの温度が所定温度に満たない場合、緊急遮断弁212が閉止して、気化ユニット3へのLNGの導入を停止するようになっている。
[0024]図1に示すように、気化ユニット3は、LNGを蒸発気化するための気化器31と、LNG導入配管32と、ガス導出配管33とを備えて構成されている。気化器31は、底板311と、シェル状のハウジング312と、コイル状に巻かれた伝熱管313と、熱媒導入配管314と、熱媒オーバーフロー管315と、熱媒オーバーフロー管315に通じる熱媒導出配管316とを備えて構成されている。底板311とハウジング312との間には適宜のシール材(図示略)が介装されており、ハウジング312の内部の密閉状態が保たれるようになっている。
〔特許文献1の問題〕
上記特許文献1では、設置時間をある程度短縮できるものの、依然として組立作業の多くを設置現場の屋外で行う必要がある。したがって、設置工事に手間がかかる問題は十分に解決されていない。
また、上記特許文献1では、液化天然ガスを貯槽12から取り出す際の貯槽12内の加圧に関して考慮されていない。したがって、天然ガスの消費量が増大して貯槽12内の圧力が低下すると十分な液化天然ガスを取り出せなくなる。また、設置型の貯槽12ではなく、タンクローリなどから液化天然ガスの供給を受ける場合は、タンク内の加圧設備をもつタンクローリでなければ供給を受けられないおそれがある。したがって、上記特許文献1に記載された技術では、液化天然ガスの供給を受ける貯留タンクのタイプに制限が課されるという問題がある。
〔設備規模に関する問題〕
LNGサテライト設備は、全て同程度の規模ではない。つまり、ユーザーによる継続的なLNGの必要量に応じ、大規模のものや中小規模のものが設置される。つまり、貯槽や供給能力がユーザーに応じた規模となるよう設計するのである。
このとき、貯槽の貯蔵量を3t以上とする大規模設備では、耐震設計にすることが義務づけられる。この規模のLNGサテライト設備は、基礎部分および各パーツなどに耐震設計されたものを採用しなければならない。
貯槽の貯蔵量が3t未満とする中小規模の設備では、耐震設計の義務はない。しかし、そのような中小規模のLNGサテライト設備であっても、基本的には貯蔵量3t以上の大規模設備に準じた設計が採用される。つまりそれだけ設置工事に手間がかかっている。
〔特許文献2〕
上記特許文献2は、天然ガス小規模貯蔵・供給施設であるサテライト基地が開示されている。
上記特許文献2には、つぎの記載がある。
[0017]大型LNG貯蔵タンク32のLNGは、後述するバルクコンテナ10に充填される。LNGが充填されたバルクコンテナ10は荷揚げ桟橋に運ばれ、コンテナクレーンによってバージ船(汎用船)18に積載される。一隻のバージ船18には数個から数十個のバルクコンテナ10が積み込まれ、荷崩れ等を防止するために一般的に用いられているコンテナ固定器具(図示せず)によって連結された状態で船体に固定される。積み込みが完了した後に、バージ船18はバルクコンテナ10を、サテライト基地24の最寄りの貨物港22(受け入れ港)まで海上輸送する。貨物港22では積み込み作業と逆の手順で、コンテナ固定器具の解除した後に、コンテナクレーンを用いてバルクコンテナ10を荷下ろしする。貨物港22に荷下ろしされたバルクコンテナ10は、コンテナ輸送に用いられる一般的なトレーラー20に乗せ代えられて、液化天然ガス小規模貯蔵・供給施設であるサテライト基地24まで輸送される。
[0019]ここでバルクコンテナ10は、図2に示すように、LNGを超低温に保持するための断熱構造を有する略楕円柱形上のバルク容器16を、鉄骨材で直方体形状に形成したラーメン構造のコンテナ本体34の内部に寝かせた状態で固定したものである。このバルク容器16は、従来のタンクローリー車のタンク部分(バルク容器)と同様の構造である。図からもわかるように、コンテナ本体34には鉄骨材の筋交いおよび垂直材が補強のために取り付けられている。バルク容器16はコンテナ本体34に内包されているが、その全体が覆われているわけではないので外部からその状態を観察することができる。その一方、バルク容器16がコンテナ本体によって保護されているので、バルクコンテナ10をトレーラー20に搭載して輸送している際に、トレーラー20が万一交通事故等にあったとしても、従来のバルク容器がむき出しになった状態のタンクローリー車と比べてバルク容器16が破損する危険性を少なくすることができる。
[0020]輸送されたバルクコンテナ10は、そのままサテライト基地24に一時的に設置される(図1参照)。設置されたバルクコンテナ10は、従来の各サテライト基地に建設されていたLNGタンク6を兼用するものである。したがって、従来のように各サテライト基地にLNGタンクを建設する必要がなくなり、サテライト基地の設備及び運転費用を低減することができる。
[0022]設置されたバルクコンテナ10はガス管26に接続され、バルク容器16内に貯蔵されたLNGはガス管26を通して加圧蒸発器およびLNG気化器8で気化された後に、バッファタンク9を介して需要家14の天然ガス利用設備28に供給される。
〔特許文献2の問題〕
特許文献2に開示されたサテライト基地24では、加圧蒸発器、LNG気化器8およびバッファタンク9等の設備を工事により設置しなければならない。このようなサテライト基地24も特許文献1と同様に、基本的には貯蔵量3t以上の規模に準じた設計や構成が採用される。したがって設置工事には高精度が要求され、手間がかかるという問題は依然として解決しない。
また、特許文献2のサテライト基地24では、バルク容器16からLNG気化器8およびバッファタンク9にLNGを取り出す取出し路から、加圧蒸発器にLNGを導入するLNG導入路を分岐させている。このような構造では、天然ガス利用設備28における天然ガスの消費量が増大すると、加圧蒸発器にLNGが回らなくなる。つまり、バルク容器16から取り出されたLNGが、LNG気化器8とバッファタンク9の方に優先的に流れてしまい、加圧蒸発器にLNGが導入されなくなる。そうすると、加圧蒸発器からのバルク容器16に導入される加圧ガスが不足し、バルク容器16から取り出される液化天然ガスが不足するという問題がある。
〔特許文献3〕
上記特許文献3は、LNGサテライトの建設時間・コスト・設置スペース・撤去に関する問題点を解消し、搬送を簡便にして有効に再運用し続けるようにしたLNGモバイルサテライトシステムを開示する。
上記特許文献3には、つぎの記載がある。
[0019]以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、詳細については以下に後述するが、図1に本発明のユニットパッケージ化されたLNGモバイルサテライトの構成例を示す。図1はLNGモバイルサテライトの実施例1タイプAならびに実施例2タイプBの双方を示したものである。各図において、本発明がLNGモバイルサテライトユニットパッケージ構成であって、コンテナ専用輸送車両によって搬送可能な形態を有することを示すために寸法が記入されている(単位mm)。実施例1をタイプAとし、LNG貯槽1、LNG蒸発器(気化器)2および圧力調整装置3を含む附属部品を1つのフレーム上に載置し、ユニットパッケージとしてタイプAユニットパッケージ10を構成し、それを天然ガス消費場所の土台ベース21(図8参照)上に設置した時にタイプA LNGモバイルサテライト100Aとなる。この場合には、一つの一体構造のユニットパッケージとして構成している。また、実施例2をタイプBとし、LNG貯槽1を1つのパッケージとしたタイプBタンクパッケージ11およびLNG蒸発器(気化器)2および圧力調整装置3を含む附属部品を1つのパッケージのタイプBベーパーパッケージ12からなるユニットパッケージとしている。この場合には、別体形態のユニットパッケージとして構成している。一体的にそれらを天然ガス消費場所の土台ベースに設置した時にタイプB LNGモバイルサテライト100Bとなる。
〔特許文献3の問題〕
特許文献3に開示されたLNGモバイルサテライトシステムは、液化天然ガスをLNG貯槽1から取り出す際のLNG貯槽1内の加圧に関して考慮されていない。したがって、天然ガスの消費量が増大してLNG貯槽1内の圧力が低下すると十分な液化天然ガスを取り出せなくなる。また、設置型のLNG貯槽1ではなく、タンクローリなどから液化天然ガスの供給を受ける場合は、タンク内の加圧設備をもつタンクローリでなければ供給を受けられないおそれがある。したがって、上記特許文献3に記載された技術では、液化天然ガスの供給を受ける貯留タンクのタイプに制限が課されるという問題がある。
〔目的〕
本発明は、上記の課題を解決するためつぎの目的をもってなされたものである。
設置工事を簡略化して工期を短縮でき、液化天然ガスの供給を受ける貯留タンクのタイプに制限を課さない可搬式液化天然ガス供給設備を提供する。
請求項1記載の可搬式液化天然ガス供給設備は、上記目的を達成するため、つぎの構成を採用した。
貯留タンクから供給を受けた液化天然ガスを気化して天然ガスを得る気化手段と、
上記気化手段で得られた天然ガスを天然ガス使用設備に対して供給するための供給手段と、
上記液化天然ガスを気化して上記貯留タンクに戻すことにより、上記貯留タンクに対して上記液化天然ガスを取り出すときの圧力を付与するための加圧手段と、
上記気化手段および上記加圧手段を搬送可能な第1のユニットにする第1ユニット化手段と、
上記供給手段を搬送可能な第2のユニットにする第2ユニット化手段と、を備え
上記第1のユニットには、
上記貯留タンクから上記気化手段に対して液化天然ガスの供給を受け入れるための第1の受入口と、
上記貯留タンクから上記加圧手段に対して液化天然ガスの供給を受け入れるための第2の受入口と、
上記加圧手段から天然ガスを上記貯留タンクに対して戻すための送出口と、
が設けられ、
上記第1のユニットには、
上記第1の受入口、上記第2の受入口および上記送出口を備えた配管系統が、
複数設けられている。
請求項記載の可搬式液化天然ガス供給設備は、請求項記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記第2のユニットは、
上記第1の受入口、第2の受入口および送出口に対してパージガスを供給するパージガス供給手段を備えている。
請求項記載の可搬式液化天然ガス供給設備は、請求項1または2記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記供給手段は、
上記気化手段で得られた天然ガスを一時的に貯留するバッファタンクを含む。
請求項記載の可搬式液化天然ガス供給設備は、請求項1〜のいずれか一項に記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記供給手段は、
上記気化手段で得られた天然ガスを減圧する減圧手段を含む。
請求項1記載の発明は、気化手段と、供給手段と、加圧手段とを備えている。
上記気化手段は、貯留タンクから供給を受けた液化天然ガスを気化して天然ガスを得る。上記供給手段は、上記気化手段で得られた天然ガスを天然ガス使用設備に対して供給する。上記加圧手段は、上記液化天然ガスを気化して上記貯留タンクに戻すことにより、上記貯留タンクに対して上記液化天然ガスを取り出すときの圧力を付与する。
そして、請求項1記載の発明は、上記気化手段および上記加圧手段を搬送可能な第1のユニットにする第1ユニット化手段と、上記供給手段を搬送可能な第2のユニットにする第2ユニット化手段と、を備えている。
すなわち、請求項1記載の発明は、上記気化手段および上記加圧手段を第1ユニット化手段によって第1のユニットとし、供給手段を第2ユニット化手段によって第2のユニットとする。これにより、本発明は、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。つまり、配管や機器の取り付けといった作業を環境のよい屋内で行なって第1のユニットと第2のユニットを作りあげ、それをそのまま設置現場まで搬送して設置することができる。設置現場での作業は、たとえばべた基礎のうえに第1のユニットと第2のユニットを設置し、あとは簡単な配管接続を行えばすむ。つまり、配管や機器の取り付けといった煩雑な作業のうち大部分を、天候に左右される屋外で行わなくてすむ。このように、本発明の可搬式液化天然ガス供給設備は、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できるのである。
請求項1記載の発明はまた、上記第1のユニットに加圧手段を備える。このため、LNGの補充や充填の効率がよい。つまり、加圧手段がなければ、貯留タンクからのLNGの取り出しは、貯留タンクの内圧だけに頼ることになる。本発明は、それにともなう2つの問題を解決し、液化天然ガスの供給を受ける貯留タンクのタイプに制限を課さない。
第1は、LNGの取り出しを貯留タンクの内圧だけに頼ると、貯留タンク内のLNGがなくなる前に取り出せなくなって、つぎのLNGを補充しなければならなくなる。本発明は第1のユニットに加圧手段を備えているので、貯留タンク内のLNGがなくなるまで取り出してから、つぎのLNGを補充すればよい。
第2は、LNGの取り出しを貯留タンクの内圧だけに頼ると、貯留タンク内からLNGを取り出す内圧が、環境温度の影響を受ける。たとえば、夏場は貯留タンク内からLNGを取り出しやすく、冬場は貯留タンク内からLNGを取り出しにくい。本発明は第1のユニットに加圧手段を備えているので、貯留タンク内のLNGを環境温度の影響をうけずに安定して取り出すことができる。
したがって、本発明の可搬式液化天然ガス供給設備は、加圧手段をもたない貯留タンクから液化天然ガスの供給を受けることができ、液化天然ガスの供給を受ける貯留タンクのタイプに制限を課さないのである。
請求項1記載の発明はまた、設置した液化天然ガス供給設備に対し、たとえばタンクコンテナのような可搬式の貯留タンクを利用して運搬してきたLNGを供給することができる。
請求項記載の発明は、上記第1のユニットには、第1の受入口と、第2の受入口と、送出口とが設けられている。
上記第1の受入口は、上記貯留タンクから上記気化手段に対して液化天然ガスの供給を受け入れる。上記第2の受入口は、上記貯留タンクから上記加圧手段に対して液化天然ガスの供給を受け入れる。上記送出口は、上記加圧手段から天然ガスを上記貯留タンクに対して戻す。
上記第1の受入口と第2の受入口とは、独立した別の配管系統に設けられる。このため、特許文献2のように、貯留容器に対する加圧が不足して取り出される液化天然ガスが不足するという問題が解決する。つまり、天然ガス利用設備における天然ガスの消費量が増大し、上記第1の受入口を通して上記気化手段に流れる液化天然ガスの流量が増大したとしても、上記第2の受入口を通して上記加圧手段に受け入れる液化天然ガスの流量には影響しない。したがって、上記加圧手段から上記貯留タンクに対して戻される天然ガスの流量はほとんど変動しない。上記貯留タンクが加圧不足になることはなく、貯留タンクからの液化天然ガスの取り出し量が不足するという問題は解消する。
請求項記載の発明は、上記第1のユニットに、上記第1の受入口、上記第2の受入口および上記送出口を備えた配管系統が、複数設けられている。
このため、たとえばつぎのような運用が可能となる。LNGを供給するときは、まず1基目の可搬式の貯留タンクを第1の配管系統に属する第1の受入口および第2の受入口に接続する。1基目の貯留タンクが残り少なくなったとき、2基目の可搬式の貯留タンクを運搬してきて第2の配管系統に属する第1の受入口および第2の受入口に接続し、LNGの供給を開始する。空になった1基目の貯留タンクは接続を解除し、一次基地に戻ってLNGを補充する。そして、2基目の貯留タンクが残り少なくなったとき、1基目の可搬式の貯留タンクを運搬してきて第1の配管系統に属する第1の受入口および第2の受入口に接続し、再びLNGの供給を開始する。このように運用することにより、貯留タンクの交換のせいでLNGの供給が一時的に停止するという不都合を防止できる。
請求項記載の発明は、上記第2のユニットが、上記第1の受入口、第2の受入口および送出口に対してパージガスを供給するパージガス供給手段を備えている。
このため、上記第1の受入口、第2の受入口および送出口にそれぞれ接続されるフレキシブルホースなどの接続配管内にパージガスを供給することができる。上記貯留タンクを交換するとき、あらかじめ上記接続配管内をパージガスで満たしてから、上記接続配管の接続を解除することができる。このようにすることにより、接続配管の接続を解除したときに、天然ガスが周囲に飛び出すのを防止でき、安全性を確保できる。このようなパージガス供給手段をユニット化して設置することにより、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。
請求項記載の発明は、上記供給手段が、上記気化手段で得られた天然ガスを一時的に貯留するバッファタンクを含む。上記バッファタンクをユニット化して設置することにより、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。
請求項記載の発明は、上記供給手段が、上記気化手段で得られた天然ガスを減圧する減圧手段を含む。上記減圧手段をユニット化して設置することにより、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。
本発明の前提となる形態の可搬式液化天然ガス供給設備の主として外観構造を説明する図である。 記形態の主として配管構造を説明する図である。 本発明の実施形態の主として配管構造を説明する図である。
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
前提となる形態〕
図1および図2は、本発明の前提となる可搬式液化天然ガス供給設備を示す形態である。図1は主として外観構造を示す平面図である。図2は主として配管構造を示す。
〔全体構成〕
本形態の可搬式液化天然ガス供給設備100は、貯留タンク1から液化天然ガスの供給を受け、供給を受けた液化天然ガスを気化し、得られた天然ガスを天然ガス使用設備(図示していない)に供給する。この例では、上記貯留タンク1は、牽引車2で牽引可能なコンテナ型のトレーラー3に搭載されている。
上記可搬式液化天然ガス供給設備100は、気化手段11と、供給手段13と、加圧手段12とを備えている。そして、本形態の可搬式液化天然ガス供給設備100は、上記気化手段11および上記加圧手段12を搬送可能な第1のユニット21にする第1ユニット化手段23と、上記供給手段13およびパージガス供給手段17を搬送可能な第2のユニット22にする第2ユニット化手段24とを備えている。
上記第1のユニット21は、液化天然ガスを貯留タンク1から受け入れるための受け入れ側ユニットとして機能する。また、第1のユニット21は、貯留タンク1から受け入れた液化天然ガスを気化するための気化ユニットとしても機能する。
上記第2のユニット22は、天然ガス使用設備に天然ガスを供給するための供給側ユニットとして機能する。また、第2のユニット22は、天然ガス使用設備に供給する天然ガスを一時的に貯留するバッファユニットとしても機能する。
〔貯留タンク〕
上記貯留タンク1は、コンテナ台に搭載され、搬送可能なコンテナ型のトレーラー3を構成している。上記貯留タンク1は、低温の液化天然ガスを貯留するために、真空断熱タイプのものを使うことができる。
上記貯留タンク1には、貯留タンク1の内部に貯留された液化天然ガスを取り出す第1の液体取出路31と第1の取出口31aが設けられている。また、上記貯留タンク1には、貯留タンク1の内部に貯留された液化天然ガスを取り出す第2の液体取出路32と第2の取出口32aが設けられている。また、上記貯留タンク1には、上記貯留タンク1の内圧を確保するために、貯留タンク1の内部に上記加圧手段12から天然ガスを戻す加圧路33と加圧口33aが設けられている。また、上記貯留タンク1には、放出口34が設けられている。
この例では、上記トレーラー3は、長さ9122mm、縦横がそれぞれ2490mmの横型である。貯留タンク1の容量は約10tである。内圧はおよそ0.3〜0.4MPaに設定される。
〔第1のユニット〕
上記第1のユニット21は、第1ユニット化手段23により、上記気化手段11および上記加圧手段12が搬送可能にユニット化されて構成されている。
上記第1ユニット化手段23は、この例では、上記気化手段11および上記加圧手段12が搭載される長方形の基台と、上記気化手段11および上記加圧手段12の周囲を枠状に囲うフレームとから構成されている。上記第1ユニット化手段12に、上記気化手段11と加圧手段12が搭載されて固定される。上記気化手段11および加圧手段12と必要な機器が必要な配管により接続されている。
上記第1のユニット21には、第1の受入口27と、第2の受入口28と、送出口29とが設けられている。
上記第1の受入口27は、フレキシブルホース30aによって貯留タンク1の第1の取出口31aと接続されている。上記第2の受入口28は、フレキシブルホース30bによって貯留タンク1の第2の取出口32aと接続されている。上記送出口29は、フレキシブルホース30cによって貯留タンク1の加圧口33aと接続されている。
上記第1の受入口27は、上記貯留タンク1から上記気化手段11に対して液化天然ガスの供給を受け入れる。上記第2の受入口28は、上記貯留タンク1から上記加圧手段12に対して液化天然ガスの供給を受け入れる。上記送出口29は、上記加圧手段12から天然ガスを上記貯留タンク1に対して戻すためのものである。
また、上記第1のユニット21には、天然ガスを導出する第1の導出口37および第2の導出口38と、パージガス受入口39が設けられている。
上記第1の導出口37は、上記気化手段11からの天然ガスをバッファタンク15に対して受け渡すために導出する。上記第2の導出口38は、加圧手段12で得られた天然ガスの一部を供給路18に合流させるために導出する。上記パージガス受入口39は、上記パージガス供給手段17が供給するパージガスを受け入れる。
〔気化手段〕
上記気化手段11は、貯留タンク1から供給を受けた液化天然ガスを気化して天然ガスを得る。
本形態では、上記気化手段11は、第1気化器11aと第2気化器11bが並列に接続されて構成されている。
上記第1気化器11aと第2気化器11bは、分岐した第1の受入路27aを介してそれぞれ第1の受入口27と接続されている。つまり、第1の受入口27に受け入れた液化天然ガスが、第1の受入路27aを通って第1気化器11aと第2気化器11bに導入されるようになっている。
上記第1気化器11aと第2気化器11bは、それぞれ大気加熱式の熱交換器である。上記第1気化器11aと第2気化器11bを交互に使用して液化天然ガスを気化し、天然ガスを途切れないように供給しうるようになっている。すなわち、第1気化器11aを使用して液化天然ガスを気化しているうちに、大量の霜が付着して熱交換性能が低下してくると、第2気化器11bに切り換えて液化天然ガスを気化する。第2気化器11bを使用している間に、たとえば温水シャワーで霜を溶解して第1気化器11aを復旧させ、使用できる状態にする。第2気化器11bに大量の霜が付着して熱交換性能が低下してくると、第1気化器11aに切り換え、第2気化器11bを復旧させる。
上記第1気化器11aと第2気化器11bには、上記第1の導出口37に対して天然ガスを送るための第1の導出路37aが接続されている。
上記気化手段11で発生させる天然ガスの発生圧力は、例えば0.3MPa程度である。
〔加圧手段〕
上記加圧手段12は、液化天然ガスを気化して上記貯留タンク1に戻すことにより、上記貯留タンク1に対して上記液化天然ガスを取り出すときの圧力を付与する。
上記加圧手段12は、大気加熱式の熱交換器であり、貯留タンク1から供給を受けた液化天然ガスを気化して天然ガスとする。加圧手段12を出た天然ガスは、圧力調整弁12aによって所定の加圧力に調整され、貯留タンク1戻される。
上記加圧手段12は、上記第2の受入口28と連通する第2の受入路28aが接続されている。上記加圧手段12には、貯留タンク1から第2の受入口28に受け入れた液化天然ガスが、第2の受入路28aを通して導入される。
上記加圧手段12は、上記送出口29と連通する送出路29aが接続されている。上記送出路29aには圧力調整弁12aが設けられている。上記加圧手段12で液化天然ガスを気化して得られた天然ガスは、送出路29aおよび送出口29を介して貯留タンク1に戻される。このとき、上記圧力調整弁12aにより所定の加圧力に調整される。
上記加圧手段12から天然ガスが戻されて加圧された貯留タンク1の内部圧力は、例えば0.3〜0.4MPaに設定することができる。
また、上記第1のユニット21には、上記送出路29aから分岐して、上記第2の導出口38を介して、加圧手段12で得られた天然ガスの一部を供給路18に合流させるための第2の導出路38aが設けられている。上記第2の導出路38aには、加圧手段12から送出される天然ガスを、天然ガス使用設備に供給する所定の供給圧力まで減圧する減圧弁38bが設けられている。
また、上記第1のユニット21には、上記パージガス受入口39と第1の受入路27a・第2の受入路28aおよび送出路29aを接続するパージガス受入路39aが設けられている。上記パージガス受入路39aは、上記パージガス供給手段17から受け入れたパージガスを第1の受入路27a・第2の受入路28aおよび送出路29aに合流させる。これにより、フレキシブルホース30a・フレキシブルホース30bおよびフレキシブルホース30cの内部が、第1の受入口27・第2の受入口28および送出口29を介してそれぞれパージガスでパージされる。
〔第2のユニット〕
上記第2のユニット22は、第2ユニット化手段24により、上記供給手段13およびパージガス供給手段17が搬送可能にユニット化されて構成されている。
上記第2ユニット化手段24は、この例では、上記供給手段13およびパージガス供給手段17が取り付けられる長方形の基台である。上記第2ユニット化手段24上に、上記バッファタンク15・減圧手段16およびパージガス供給手段17等が搭載されて固定される。上記バッファタンク15・減圧手段16およびパージガス供給手段17と必要な機器は、必要な配管により接続される。
上記第2のユニット22は、第1のガス受入口41と、供給口18aと、第2のガス受入口42と、パージガス供給口43とを備えている。
上記第1のガス受入口41は、第1のユニット21の第1の導出口37と接続されている。上記供給口18aは、図示しない天然ガス使用設備に対して接続される。上記第2のガス受入口42は、第1のユニット21の第2の導出口38と接続される。上記パージガス供給口43は、第1のユニット21のパージガス受入口39と接続される。
上記第1のガス受入口41は、上記気化手段11からの天然ガスを上記バッファタンク15に受け入れるためのものである。上記供給口18aは、上記バッファタンク15から天然ガス使用設備に対して天然ガスを供給するためのものである。上記第2のガス受入口42は、上記加圧手段12からの天然ガスの一部を、上記供給口18aに対して合流させるために受け入れる。上記パージガス供給口43は、パージガス供給手段17から上記第1のユニット21に対してパージガスを供給するためのものである。
〔供給手段〕
上記供給手段13は、上記気化手段11で得られた天然ガスを天然ガス使用設備に対して供給する。この例では、上記供給手段13は、バッファタンク15と減圧手段16とを含んで構成される。
〔バッファタンク〕
上記バッファタンク15は、上記気化手段11で気化された上記天然ガスを一時的に貯留する。上記バッファタンク15は、第1のガス受入路41aによって第1のガス受入口41と接続され、上記気化手段11で気化された上記天然ガスが導入される。上記バッファタンク15には、バッファタンク15内の天然ガスを天然ガス使用設備に供給するための供給路18が接続されている。この供給路18に減圧手段16が設けられている。
上記バッファタンク15に貯留する天然ガスの貯留圧力は、例えば0.3MPa程度である。
〔減圧手段〕
上記減圧手段16は、上述したように上記供給路18に設けられ、上記気化手段11で得られた天然ガスを減圧する。上記減圧手段16は、この例では、上記バッファタンク15に一時的に貯留された上記天然ガスを天然ガス使用設備に対して供給するために減圧する。上記減圧手段16を介して天然ガス使用設備に対して供給する天然ガスの供給圧力は、例えば0.1MPa程度に設定される。
また、上記第2のユニット22は、上記供給路18に対して天然ガスを合流させるための第2のガス受入路42aを有している。上記第2のガス受入路42aは、第2のガス受入口42と供給路18の減圧手段16より下流側とを接続する。
〔パージガス供給手段〕
上記パージガス供給手段17は、上記第1の受入口27、第2の受入口28および送出口29に対してパージガスを供給する。
上記パージガス供給手段17では、パージガス供給路43aにより、各パージガスタンク17aがパージガス供給口43に接続されている。上記パージガス供給路43aには減圧弁43bが設けられている。これにより、上記パージガス供給手段17から上記第1のユニット21に対してパージガスが供給される。
上記パージガス供給手段17は、貯留タンク1と第1のユニットを接続するフレキシブルホース30a・フレキシブルホース30b・フレキシブルホース30c内をそれぞれパージガスでパージする。これにより、各フレキシブルホース30a・30b・30cを安全に取りはずすことができる。上記パージガスとしてたとえば窒素ガスを用いることができる。上記パージガスの一部は、弁の開閉動作などの計装用としても用いることができる。
〔運用〕
本形態の可搬式液化天然ガス供給設備100は、第1のユニット21と第2のユニット22を工場などの屋内で作製し、完成した第1のユニット21と第2のユニット22をそのままユーザーの敷地まで搬送して設置する。現場では、設置した第1のユニット21と第2のユニット22同士を接続する作業だけを行う。
本形態の可搬式液化天然ガス供給設備100は、たとえばつぎのようにして運用される。
一次基地でトレーラー3の貯留タンク1にLNGを充填し、このトレーラー3を牽引車2で搬送して、LNGを各地の可搬式液化天然ガス供給設備100まで陸上輸送する。輸送された貯留タンク1をフレキシブルホース30a・30b・30cで可搬式液化天然ガス供給設備100に接続し、液化天然ガスを可搬式液化天然ガス供給設備100に供給する。可搬式液化天然ガス供給設備100において、液化天然ガスを気化して利用設備に供給する。
上記加圧手段12によって貯留タンク1内が加圧されることにより、第1の液体取出路31および第2の液体取出路32から液化天然ガスが取り出される。バッファタンク15と減圧手段16を用いる事で、安全な圧力調整が可能となる。パージガス供給手段17により、貯留タンク1の交換を安全に行うことができる。
可搬式液化天然ガス供給設備100を、液化天然ガスを受入れる受入側の第1のユニット21と、天然ガスを供給する供給側の第2のユニット22とに分離している。このため、受入側と供給側のいずれかにトラブルが生じたときは、第1のユニット21か第2のユニット22をユニットごと交換すればよい。また、供給側の第2のユニット22にパージガス供給手段17を搭載することによりスペースを有効に活用し、第1のユニット21と第2のユニット22を同じ程度の大きさの構造体に構成でき、搬送の便宜が良好である。
本形態の効果〕
本形態は、つぎの効果を奏する。
記形態は、上記気化手段11および上記加圧手段12を第1ユニット化手段23によって第1のユニット21とし、供給手段13を第2ユニット化手段24によって第2のユニット22とする。これにより、本形態は、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。つまり、配管や機器の取り付けといった作業を環境のよい屋内で行なって第1のユニット21と第2のユニット22を作りあげ、それをそのまま設置現場まで搬送して設置することができる。設置現場での作業は、たとえばべた基礎のうえに第1のユニット21と第2のユニット22を設置し、あとは簡単な配管接続を行えばすむ。つまり、配管や機器の取り付けといった煩雑な作業のうち大部分を、天候に左右される屋外で行わなくてすむ。このように、本形態の可搬式液化天然ガス供給設備は、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できるのである。
記形態はまた、上記第1のユニット21に加圧手段12を備える。このため、LNGの補充や充填の効率がよい。つまり、加圧手段12がなければ、貯留タンク1からのLNGの取り出しは、貯留タンク1の内圧だけに頼ることになる。本形態は、それにともなう2つの問題を解決し、液化天然ガスの供給を受ける貯留タンク1のタイプに制限を課さない。
第1は、LNGの取り出しを貯留タンク1の内圧だけに頼ると、貯留タンク1内のLNGがなくなる前に取り出せなくなって、つぎのLNGを補充しなければならなくなる。本形態は第1のユニット21に加圧手段12を備えているので、貯留タンク1内のLNGがなくなるまで取り出してから、つぎのLNGを補充すればよい。
第2は、LNGの取り出しを貯留タンク1の内圧だけに頼ると、貯留タンク1内からLNGを取り出す内圧が、環境温度の影響を受ける。たとえば、夏場は貯留タンク1内からLNGを取り出しやすく、冬場は貯留タンク1内からLNGを取り出しにくい。本形態は第1のユニット21に加圧手段12を備えているので、貯留タンク1内のLNGを環境温度の影響をうけずに安定して取り出すことができる。
したがって、本形態の可搬式液化天然ガス供給設備100は、加圧手段12をもたない貯留タンク1から液化天然ガスの供給を受けることができ、液化天然ガスの供給を受ける貯留タンク1のタイプに制限を課さないのである。
記形態はまた、設置した液化天然ガス供給設備100に対し、たとえばタンクコンテナのような可搬式の貯留タンク1を利用して運搬してきたLNGを供給することができる。
記形態は、上記第1の受入口27と第2の受入口28とは、独立した別の配管系統に設けられる。このため、特許文献2のように、貯留容器に対する加圧が不足して取り出される液化天然ガスが不足するという問題が解決する。つまり、天然ガス利用設備における天然ガスの消費量が増大し、上記第1の受入口27を通して上記気化手段11に流れる液化天然ガスの流量が増大したとしても、上記第2の受入口28を通して上記加圧手段12に受け入れる液化天然ガスの流量には影響しない。したがって、上記加圧手段12から上記貯留タンク1に対して戻される天然ガスの流量はほとんど変動しない。上記貯留タンク1が加圧不足になることはなく、貯留タンク1からの液化天然ガスの取り出し量が不足するという問題は解消する。
記形態は、上記第1の受入口27、第2の受入口28および送出口29にそれぞれ接続されるフレキシブルホース30a・30b・30c内にパージガスを供給することができる。上記貯留タンク1を交換するとき、あらかじめ上記フレキシブルホース30a・30b・30c内をパージガスで満たしてから、上記フレキシブルホース30a・30b・30cの接続を解除することができる。このようにすることにより、フレキシブルホース30a・30b・30cの接続を解除したときに、天然ガスが周囲に飛び出すのを防止でき、安全性を確保できる。このようなパージガス供給手段17をユニット化して設置することにより、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。
記形態は上記バッファタンク15をユニット化して設置することにより、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。
記形態は、上記減圧手段16をユニット化して設置することにより、設置工事の手間を大幅に簡略化し、設置工事を簡略化して工期を短縮できる。
本発明の実施形態〕
図3は、本発明が適用された可搬式液化天然ガス供給設備を示す実施形態であり、主として配管構造を示す図である。
この実施形態では、上記第1のユニット21に、上記形態で説明した上記第1の受入口27、上記第2の受入口28および上記送出口29に加え、第1の受入口27X、第2の受入口28Xおよび送出口29Xが設けられている。
上記第1の受入口27Xは、上記第1の受入路27aに接続されている。上記第2の受入口28Xは、上記第2の受入路28aに接続されている。上記送出口29Xは、上記送出路29aに接続されている。
すなわち、この実施形態では、上記第1のユニット21に、上記第1の受入口27,27X、上記第2の受入口28,28Xおよび上記送出口29,29Xを備えた配管系統が、複数設けられている。
それ以外は、上記形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
実施形態では、たとえばつぎのような運用が可能となる。
LNGを供給するときは、まず1基目の可搬式の貯留タンク1を第1の配管系統に属する第1の受入口27および第2の受入口28に接続する。1基目の貯留タンク1が残り少なくなったとき、2基目の可搬式の貯留タンク1X(図示せず)を運搬してきて第2の配管系統に属する第1の受入口27Xおよび第2の受入口28Xに接続し、LNGの供給を開始する。空になった1基目の貯留タンク1は接続を解除し、一次基地に戻ってLNGを補充する。そして、2基目の貯留タンク1Xが残り少なくなったとき、1基目の可搬式の貯留タンク1を運搬してきて第1の配管系統に属する第1の受入口27および第2の受入口28に接続し、再びLNGの供給を開始する。このように運用することにより、貯留タンク1,1Xの交換のせいでLNGの供給が一時的に停止するという不都合を防止できる。
それ以外は、上記形態と同様の作用効果を奏する。
〔変形例〕
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
1:貯留タンク
2:牽引車
3:トレーラー
11:気化手段
11a:第1気化器
11b:第2気化器
12:加圧手段
12a:圧力調整弁
13:供給手段
15:バッファタンク
16:減圧手段
17:パージガス供給手段
17a:パージガスタンク
18:供給路
18a:供給口
21:第1のユニット
22:第2のユニット
23:第1ユニット化手段
24:第2ユニット化手段
27:第1の受入口
27X:第1の受入口
27a:第1の受入路
28:第2の受入口
28X:第2の受入口
28a:第2の受入路
29:送出口
29X:送出口
29a:送出路
30a:フレキシブルホース
30b:フレキシブルホース
30c:フレキシブルホース
31:第1の液体取出路
31a:第1の取出口
32:第2の液体取出路
32a:第2の取出口
33:加圧路
33a:加圧口
34:放出口
37:第1の導出口
37a:第1の導出路
38:第2の導出口
38a:第2の導出路
38b:減圧弁
39:パージガス受入口
39a:パージガス受入路
41:第1のガス受入口
41a:第1のガス受入路
42:第2のガス受入口
42a:第2のガス受入路
43:パージガス供給口
43a:パージガス供給路
43b:減圧弁
100:可搬式液化天然ガス供給設備

Claims (4)

  1. 貯留タンクから供給を受けた液化天然ガスを気化して天然ガスを得る気化手段と、
    上記気化手段で得られた天然ガスを天然ガス使用設備に対して供給するための供給手段と、
    上記液化天然ガスを気化して上記貯留タンクに戻すことにより、上記貯留タンクに対して上記液化天然ガスを取り出すときの圧力を付与するための加圧手段と、
    上記気化手段および上記加圧手段を搬送可能な第1のユニットにする第1ユニット化手段と、
    上記供給手段を搬送可能な第2のユニットにする第2ユニット化手段と、を備え
    上記第1のユニットには、
    上記貯留タンクから上記気化手段に対して液化天然ガスの供給を受け入れるための第1の受入口と、
    上記貯留タンクから上記加圧手段に対して液化天然ガスの供給を受け入れるための第2の受入口と、
    上記加圧手段から天然ガスを上記貯留タンクに対して戻すための送出口と、
    が設けられ、
    上記第1のユニットには、
    上記第1の受入口、上記第2の受入口および上記送出口を備えた配管系統が、
    複数設けられている
    ことを特徴とする可搬式液化天然ガス供給設備。
  2. 上記第2のユニットは、
    上記第1の受入口、第2の受入口および送出口に対してパージガスを供給するパージガス供給手段を備えている
    請求項記載の可搬式液化天然ガス供給設備。
  3. 上記供給手段は、
    上記気化手段で得られた天然ガスを一時的に貯留するバッファタンクを含む
    請求項1または2記載の可搬式液化天然ガス供給設備。
  4. 上記供給手段は、
    上記気化手段で得られた天然ガスを減圧する減圧手段を含む
    請求項1〜のいずれか一項に記載の可搬式液化天然ガス供給設備。
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