JP6338517B2 - 可搬式液化天然ガス供給設備 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガスを蒸発気化させ、ガス状として需要者に供給するための可搬式液化天然ガス供給設備に関するものである。
天然ガスは、天然に存在する化石燃料であり、メタンを主成分とした炭化水素ガスである。上記天然ガスは、主として工業用や発電用のガス燃料に用いられ、産業用の用途も増加する傾向にある。最近は、埋蔵残存量に不安のある重油や灯油に替わって、天然ガスの需要が増加している。
液化天然ガス(以下「LNG」という)は、天然ガスを輸送したり貯蔵したりすることを目的として、上記天然ガスを冷却して液化したものである。
北米や中国など、天然ガスの産出が見込まれる大陸においては一般に、ガス状の天然ガスをそのままパイプラインを用いて運搬し供給する。近隣地域での産出が少ない日本やアジア諸国などでは、天然ガスを液化したLNGとして運搬し貯蔵することが行われる。
上記LNGの運搬と貯蔵は、一般的につぎのように行われる。まず、LNGをタンカーなどで海上輸送し、LNG受入基地(「一次基地」ともいう)へ陸揚げする。その後、LNG用のタンクローリによって使用場所の近辺に設置したLNGサテライト設備(「サテライト基地」ともいう)まで陸上運搬される。
上記LNGサテライト設備は、LNGの貯蔵と供給を兼ね備えた設備である。上記LNGサテライト設備は一般に、貯槽、加圧蒸発器、気化器などを備えて構成される。
このようなLNGサテライト設備に関する先行技術文献として、下記の特許文献1および特許文献2が存在する。
特開2013−92184号公報 特開2007−85403号公報
〔設置工事に関する問題〕
上述したLNGサテライト設備を設置する際、配管や機器の位置合わせを精度よく行うことが要求される。上記配管としては、液状のLNGを貯槽から気化器に移送する配管、気化器で気化したガス状の天然ガスを供給する配管などがある。これらの配管には、圧力計や流量計などの機器を介在させる必要がある。これらの配管や機器は、ガス漏れを起こさない状態に設置しなければならない。このため、上記配管や機器は、高さ方向や水平方向における位置合わせ精度を高くして溶接することが要求される。
ところが、上記LNGサテライト設備の設置工事は、一般に屋外での作業となる。したがって溶接作業も天候の影響を受け、精度を確保しながら作業するのが困難である。組立後の耐圧検査や気密検査なども同様である。このように、上記LNGサテライト設備の設置工事には大変な手間がかかるという問題がある。
〔特許文献1〕
上記特許文献1では、LNGサテライト設備を設置する工事において、屋外での作業を減らす工夫がなされている。
すなわち上記特許文献1には、つぎの開示がある。
〔0015〕図1および図2に示すように、本実施形態のLNGサテライト設備Xは、液化天然ガス(LNG)を貯蔵する貯槽ユニット1と、LNGを気化する気化ユニット3と、配管ユニット2とを備えて構成されており、屋外の据え付け場所に設置固定されたものである。
〔0018〕配管ユニット2は、貯槽ユニット1からのLNGを気化ユニット3に移送するためのLNG用配管21と、気化ユニット3から導出されるガス状の天然ガスを通すガス用配管22とを備えて構成されている。
〔0020〕本実施形態において、配管ユニット2は、例えば図2〜図4によく表れているように、下段部23Aおよび上段部23Bを有する2段式の架台23を備えており、上記したLNG用配管21およびガス用配管22は、架台23に組み込まれている。より詳細には、LNG用配管21は、架台23の下段部23Aに配置され、ガス用配管22は架台23の上段部23Bに配置されている。
〔0021〕架台23の下段部23Aと上段部23Bの間には、板材231が設けられている。
上記特許文献1記載の技術では、設置時間をある程度短縮できるものの、依然として組立作業の多くを設置現場の屋外で行う必要がある。したがって、設置工事に手間がかかるという問題は依然として解決されていない。
〔設備規模に関する問題〕
LNGサテライト設備は、全て同程度の規模ではない。つまり、ユーザーによる継続的なLNGの必要量に応じ、大規模のものや中小規模のものが設置される。具体的には、貯槽や供給能力を、ユーザーに応じた規模となるよう設計する。
このとき、貯槽の貯蔵量が3t以上の規模になると、耐震設計とすることが義務づけられている。したがって、この規模のLNGサテライト設備は、基礎部分および各パーツなどに耐震設計のものを採用しなければならない。
貯槽の貯蔵量が3t未満ですむ中小規模のユーザーは、耐震設計の義務はなくなる。しかしながら、そのような中小規模のLNGサテライト設備であっても、基本的には貯蔵量3t以上の規模に準じた設計や構成が採用される。つまり、それだけ設置工事に手間がかかるのである。
〔特許文献2〕
上記特許文献2は、天然ガス小規模貯蔵・供給施設であるサテライト基地が開示されている。
すなわち上記特許文献2には、つぎの開示がある。
〔0017〕大型LNG貯蔵タンク32のLNGは、後述するバルクコンテナ10に充填される。LNGが充填されたバルクコンテナ10は荷揚げ桟橋に運ばれ、コンテナクレーンによってバージ船(汎用船)18に積載される。一隻のバージ船18には数個から数十個のバルクコンテナ10が積み込まれ、荷崩れ等を防止するために一般的に用いられているコンテナ固定器具(図示せず)によって連結された状態で船体に固定される。積み込みが完了した後に、バージ船18はバルクコンテナ10を、サテライト基地24の最寄りの貨物港22(受け入れ港)まで海上輸送する。貨物港22では積み込み作業と逆の手順で、コンテナ固定器具の解除した後に、コンテナクレーンを用いてバルクコンテナ10を荷下ろしする。貨物港22に荷下ろしされたバルクコンテナ10は、コンテナ輸送に用いられる一般的なトレーラー20に乗せ代えられて、液化天然ガス小規模貯蔵・供給施設であるサテライト基地24まで輸送される。
〔0019〕ここでバルクコンテナ10は、図2に示すように、LNGを超低温に保持するための断熱構造を有する略楕円柱形上のバルク容器16を、鉄骨材で直方体形状に形成したラーメン構造のコンテナ本体34の内部に寝かせた状態で固定したものである。このバルク容器16は、従来のタンクローリー車のタンク部分(バルク容器)と同様の構造である。図からもわかるように、コンテナ本体34には鉄骨材の筋交いおよび垂直材が補強のために取り付けられている。バルク容器16はコンテナ本体34に内包されているが、その全体が覆われているわけではないので外部からその状態を観察することができる。その一方、バルク容器16がコンテナ本体によって保護されているので、バルクコンテナ10をトレーラー20に搭載して輸送している際に、トレーラー20が万一交通事故等にあったとしても、従来のバルク容器がむき出しになった状態のタンクローリー車と比べてバルク容器16が破損する危険性を少なくすることができる。
〔0020〕輸送されたバルクコンテナ10は、そのままサテライト基地24に一時的に設置される(図1参照)。設置されたバルクコンテナ10は、従来の各サテライト基地に建設されていたLNGタンク6を兼用するものである。したがって、従来のように各サテライト基地にLNGタンクを建設する必要がなくなり、サテライト基地の設備及び運転費用を低減することができる。
〔0021〕バルクコンテナのサテライト基地への設置は、トレーラーの荷台から下ろしたバルクコンテナ10をサテライト基地に設けた基礎台の上に載置して、バルクコンテナのみをLNGタンクとして使用もよいし(図示せず)、図1に示すようにトレーラーの台車部分42全体を切り離し、車輪36と支持台38を用いてサテライト基地24にこれを固定し、トレーラーの台車部分42とバルクコンテナ10を一体的にLNGタンクとして使用してもよい。
〔0022〕設置されたバルクコンテナ10はガス管26に接続され、バルク容器16内に貯蔵されたLNGはガス管26を通して加圧蒸発器およびLNG気化器8で気化された後に、バッファタンク9を介して需要家14の天然ガス利用設備28に供給される。
ところが、特許文献2に開示されたサテライト基地24では、加圧蒸発器、LNG気化器8およびバッファタンク9等の設備を設置しなければならない。このようなサテライト基地24も特許文献1と同様に、基本的には貯蔵量3t以上の規模に準じた設計や構成が採用される。したがって、設置工事に手間がかかるという問題は依然として解決しない。
〔目的〕
本発明は、上記の課題を解決するためつぎの目的をもってなされたものである。
設置工事の手間を大幅に簡略化した可搬式液化天然ガス供給設備を提供する。
請求項1記載の可搬式液化天然ガス供給設備は、上記目的を達成するため、つぎの構成を採用した。
液化天然ガスを貯留する貯留タンクと、
上記貯留タンクから取り出された上記液化天然ガスを気化して天然ガスを得る気化手段と、
上記気化手段で気化された上記天然ガスの一部を上記貯留タンクに戻し、上記貯留タンクに対して上記液化天然ガスを取り出すときの圧力を付与するための加圧手段と、
上記気化手段で気化された上記天然ガスの残部を天然ガス使用設備に対して供給するために減圧する減圧手段とを備え
上記気化手段は、
上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段を介して上記貯留タンクに戻す天然ガスとを、共通の加熱媒体との熱交換により発生させる第1の加温塔と、
上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段を介して上記貯留タンクに戻す天然ガスとを、共通の加熱媒体との熱交換により発生させる第2の加温塔から構成され、
上記貯留タンク、上記第1の加温塔と第2の加温塔から構成された気化手段、上記加圧手段および上記減圧手段を搬送可能なユニットにするユニット手段とを備えている。
請求項2記載の可搬式液化天然ガス供給設備は、請求項1記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記第1の加温塔と第2の加温塔は、両者を並行して使う使用状態と、両者を切り換えて使う使用状態が、選択可能に構成されている
請求項1記載の発明は、上記貯留タンク、上記第1の加温塔と第2の加温塔から構成された気化手段、上記加圧手段および上記減圧手段を搬送可能なユニットにするユニット手段を備えている。
このように、液化天然ガス供給設備をひとつのユニットにすることで、配管や機器の取り付けといった作業を環境のよい屋内で行なってユニットを作りあげ、それをユニットごと設置現場まで搬送して設置することができる。設置現場での作業は、べた基礎のうえにユニットを設置すればほとんど済んでしまう。つまり、設置現場において、配管や機器の取り付けといった作業は、屋外ですることがなくなり、天候などに左右されることがない。このように、本発明の可搬式液化天然ガス供給設備は、設置工事の手間を大幅に簡略化することができるのである。特に、貯留タンクの容量が3t未満でよい中小規模のユーザーは、耐震設計にする必要がないことから、耐震用の基礎部分を作る必要がないため、容易に可搬式にできる。
請求項1記載の発明はまた、上記ユニットに加圧手段を備えるため、LNGの補充や充填の効率がよい。つまり、加圧手段がなければ、貯留タンクからのLNGの取り出しは、貯留タンクの内圧だけに頼ることになる。そうすると、つぎの2つの問題が発生する。
第1は、貯留タンク内のLNGがなくなる前に取り出せなくなって、つぎのLNGを補充しなければならなくなることである。本発明は加圧手段を備えているので、貯留タンク内のLNGがなくなるまで取り出してから、つぎのLNGを補充すればよい。
第2は、貯留タンク内からLNGを取り出す内圧が、環境温度の影響を受けることである。たとえば、夏場は貯留タンク内からLNGを取り出しやすく、冬場は貯留タンク内からLNGを取り出しにくい。本発明は加圧手段を備えているので、貯留タンク内のLNGを環境温度の影響をうけずに安定して取り出すことができる。
さらに請求項1記載の発明は、上記気化手段は、上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段を介して上記貯留タンクに戻す天然ガスとを、共通の加熱媒体との熱交換により発生させる第1の加温塔と、
上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段を介して上記貯留タンクに戻す天然ガスとを、共通の加熱媒体との熱交換により発生させる第2の加温塔から構成されている。
したがって、熱交換のための加熱媒体の供給系統などを共用化でき、部品点数を節減するとともに、設備を簡素化できる。
請求項2記載の発明は、上記第1の加温塔と第2の加温塔は、両者を並行して使う使用状態と、両者を切り換えて使う使用状態が、選択可能に構成されている。
たとえば、天然ガスの消費量が一時的に増加したときは、第1の加温塔と第2の加温塔を並行して使う。これにより、一時的な天然ガスの消費が増加することに対応することができる。また、第1の加温塔と第2の加温塔をメンテナンスするときは、一方を停止してメンテナンスするあいだ、他方だけを使用する。これにより、装置全体を停止することなく、第1の加温塔と第2の加温塔をメンテナンスすることができる。
本発明の第1実施形態の可搬式液化天然ガス供給設備の主として外観構造を説明する図である。 上記第1実施形態の主として配管構造を説明する図である。
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
図1および図2は、本発明が適用された可搬式液化天然ガス供給設備を示す第1実施形態である。図1は主として外観構造を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。図2は主として配管構造を示す。
〔全体構成〕
本実施形態は、貯留タンク1と、気化手段2と、加圧手段3と、減圧手段4と、ユニット手段5とを備えて構成されている。
〔貯留タンク〕
上記貯留タンク1は、液化天然ガスを貯留する。上記貯留タンク1は、低温液化ガスを貯留する真空断熱タイプのものを使うことができる。上記貯留タンク1には、LNGを充填する充填口14つきの充填路15が接続されている。上記貯留タンク1にLNGを充填するときは、たとえばタンクローリ12から充填口14にフレキシブルホース19を接続して行う。タンクローリ12よりLNGを貯留タンク1に圧送する。圧送の方法としては、たとえば、タンクローリ12に低温ポンプ13を搭載し、それを用いて圧送する方法を採用することができる。また、低温ポンプ13を搭載しないタンクローリ12内をあらかじめ高圧にしておき、圧力差で圧送する方法も採用できる。タンクローリ12に搭載した低温ポンプ13を用いる方法によれば、小分け配送したときにガスのロスが少なくなる。
この例では、上記貯留タンク1は、略円筒状の横型である。直径が2474mm、軸方向の長さが2760mm、容量は7000Lのものを例示した。上記貯留タンク1を横型とすることにより、ユニットを輸送するときの高さ制限をクリアできる。上記ユニット手段5によってユニット化することにより、全体にコンパクトに収まる。容量は3t未満のものが好ましい。耐震設計が義務づけられておらず、ユニット手段5によるユニット化が行いやすいからである。また、設置現場へのユニットの設置も行いやすい。
〔気化手段〕
上記気化手段2は、上記貯留タンク1から取り出された上記液化天然ガスを気化して天然ガスを得る。
本実施形態では、上記気化手段2は2基の加温塔2a,2bから構成される。上記各加温塔2a,2bには、それぞれスチームを導入するスチーム導入路16a,16bが接続されている。各加温塔2a,2bの内部に導入されたスチームは、後述する熱交換によって冷却されて温水となる。各加温塔2a,2bの内部は、熱交換の程度により、スチームと温水の少なくともいずれかで満たされる。
第1の加温塔2aには、第1の熱交換部24aと第2の熱交換部25aが設けられている。上記第1の熱交換部24aと第2の熱交換部25aは、第1の加温塔2aの内部に満たされたスチームや温水と接触する。
上記第1の熱交換部24aには、貯留タンク1に接続された第1液体取出路21で取り出されたLNGが通される。上記第1の熱交換部24aを通過するLNGは、第1の加温塔2aの内部に満たされたスチームや温水と熱交換して気化し、天然ガスとなる。第1の熱交換部24aから出てきた天然ガスは、ガス供給路23を通って減圧手段4に導入される。
上記第2の熱交換部25aには、貯留タンク1に接続された第2液体取出路22で取り出されたLNGが通される。上記第2の熱交換部25aを通過するLNGは、第1の加温塔2aの内部に満たされたスチームや温水と熱交換して気化し、天然ガスとなる。第2の熱交換部25aから出てきた天然ガスは、加圧手段3に導入される。
第2の加温塔2bには、第1の熱交換部24bと第2の熱交換部25bが設けられている。上記第1の熱交換部24bと第2の熱交換部25bは、第2の加温塔2bの内部に満たされたスチームや温水と接触する。
上記第1の熱交換部24bには、貯留タンク1に接続された第1液体取出路21で取り出されたLNGが通される。上記第1の熱交換部24bを通過するLNGは、第2の加温塔2bの内部に満たされたスチームや温水と熱交換して気化し、天然ガスとなる。第1の熱交換部24bから出てきた天然ガスは、ガス供給路23を通って減圧手段4に導入される。
上記第2の熱交換部25bには、貯留タンク1に接続された第2液体取出路22で取り出されたLNGが通される。上記第2の熱交換部25bを通過するLNGは、第2の加温塔2bの内部に満たされたスチームや温水と熱交換して気化し、天然ガスとなる。第2の熱交換部25bから出てきた天然ガスは、加圧手段3に導入される。
上記第1の加温塔2aと第2の加温塔2bは、並行して使う場合と、切り換えて使う場合がある。たとえば、天然ガスの消費量が一時的に増加したときは、第1の加温塔2aと第2の加温塔2bを並行して使う。これにより、一時的な天然ガスの消費が増加することに対応することができる。また、第1の加温塔2aと第2の加温塔2bをメンテナンスするときは、一方を停止してメンテナンスするあいだ、他方だけを使用する。これにより、装置全体を停止することなく、第1の加温塔2aと第2の加温塔2bをメンテナンスすることができる。
このように、第1の加温塔2aは、上記第1の熱交換部24aで上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスを発生させ、上記第2の熱交換部25aで上記加圧手段3を介して上記貯留タンク1に戻す天然ガスを発生させる。
同様に、第2の加温塔2bは、上記第1の熱交換部24bで上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスを発生させ、上記第2の熱交換部25bで上記加圧手段3を介して上記貯留タンク1に戻す天然ガスを発生させる。
すなわち、上記気化手段2は、上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段3を介して上記貯留タンク1に戻す天然ガスとを、共通の媒体との熱交換により発生させる。
上記第1の加温塔2aで発生させる、貯留タンク1を加圧するための天然ガスの発生圧力は、例えば0.3MPa程度である。
上記第2の加温塔2bで発生させる、上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスの発生圧力は、例えば0.3MPa程度である。
〔加圧手段〕
上記加圧手段3は、上記気化手段2で気化された上記天然ガスの一部を上記貯留タンク1に戻し、上記貯留タンク1に対して上記液化天然ガスを取り出すときの圧力を付与するためのものである。
上記加圧手段3は、加圧路17と圧力調整弁20とを含んで構成される。上記加圧路17は、上記第1の加温塔2aにおける第2の熱交換部25aから出た天然ガスを貯留タンク1に戻し、貯留タンク1内を加圧するためのものである。また、上記加圧路17は、上記第2の加温塔2bにおける第2の熱交換部25bから出た天然ガスを貯留タンク1に戻し、貯留タンク1内を加圧するためのものである。上記圧力調整弁20は、上記加圧路17に設けられて、貯留タンク1内に戻す天然ガスの圧力を調整する。上記圧力調整弁20による圧力の調整は、一次側と二次側の圧力差に基づいて自力式で調整を行っている。この圧力調整により、貯留タンク1内の圧力を一定の範囲内になるよう制御する。上記加圧路17に、天然ガスを放出する放出筒11が分岐している。
上記加圧手段3によって天然ガスを戻すことにより、加圧された貯留タンク1の内部圧力を例えば0.3〜0.4MPaに設定することができる。
上記加圧手段3による貯留タンク1内の加圧により、第1液体取出路21からのLNGの取出しが行われる。また、第2液体取出路22からのLNGの取り出しは、差圧によって行われる。
〔減圧手段〕
上記減圧手段4は、上記気化手段2で気化された上記天然ガスの残部を天然ガス使用設備に対して供給するために減圧する。
上記減圧手段4は、上記ガス供給路23に設けられた減圧弁を含んで構成される。上記減圧手段4を介して天然ガス使用設備に対して供給する天然ガスの供給圧力は、例えば0.1MPa程度に設定される。
〔パージガス〕
本実施形態は、上記充填口14およびフレキシブルホース19内をパージするためのパージガス用のパージガスボンベ27と、パージガスボンベ27から取り出したパージガスを一時的に貯留するバッファタンク26を備えている。上記パージガスとしてたとえば窒素ガスを用いることができる。上記パージガスの一部は、弁の開閉動作などの計装用としても用いられる。
〔ユニット手段〕
上記ユニット手段5は、上記貯留タンク1、上記気化手段2、上記加圧手段3および上記減圧手段4を搬送可能なユニットにする。
上記ユニット手段5は、この例では、上記貯留タンク1、上記気化手段2、上記加圧手段3、上記減圧手段4およびパージガスボンベ27等が取り付けられる長方形の基台である。上記ユニット手段5上に、上記貯留タンク1、上記気化手段2およびパージガスボンベ27等が搭載されて固定される。必要な配管と上記加圧手段3および上記減圧手段4等の機器が接続される。
〔運用〕
本実施形態の可搬式液化天然ガス供給設備は、LNGの貯蔵量が3t以下の中小規模ユーザー向けのLNGサテライト設備として、貯留タンク1と気化手段2と加圧手段3と減圧手段4を、ひとつのユニットとして構成している。このユニットを工場などの屋内で作製し、完成したユニットをそのままユーザーの敷地まで搬送して設置する。
本実施形態の可搬式液化天然ガス供給設備では、たとえばつぎのようにして貯留タンク1にLNGを補充することができる。
一次基地でタンクローリ12にLNGを充填し、このタンクローリ12を走らせて、充填したLNGを各地の可搬式液化天然ガス供給設備まで陸上輸送する。可搬式液化天然ガス供給設備では、タンクローリ12と充填口14をフレキシブルホース19で接続し、タンクローリ12に搭載された低温ポンプ13により、LNGを貯留タンク1に圧送する。貯留タンク1に対して必要量のLNGを補充しおわると、つぎの可搬式液化天然ガス供給設備までタンクローリ12を走らせて、充填したLNGを輸送する。
〔実施形態の効果〕
本実施形態は、つぎの効果を奏する。
本実施形態は、上記貯留タンク1、上記気化手段2、上記加圧手段3および上記減圧手段4を搬送可能なユニットにするユニット手段5を備えている。
このように、液化天然ガス供給設備をひとつのユニットにすることで、配管や機器の取り付けといった作業を環境のよい屋内で行なってユニットを作りあげ、それをユニットごと設置現場まで搬送して設置することができる。設置現場での作業は、べた基礎のうえにユニットを設置すればほとんど済んでしまう。つまり、設置現場において、配管や機器の取り付けといった作業は、屋外ですることがなくなり、天候などに左右されることがない。このように、本発明の可搬式液化天然ガス供給設備は、設置工事の手間を大幅に簡略化することができるのである。特に、貯留タンクの容量が3t未満でよい中小規模のユーザーは、耐震設計にする必要がないことから、耐震用の基礎部分を作る必要がないため、容易に可搬式にできる。
本実施形態はまた、上記ユニットに加圧手段3を備えるため、LNGの補充や充填の効率がよい。つまり、加圧手段3がなければ、貯留タンク1からのLNGの取り出しは、貯留タンク1の内圧だけに頼ることになる。そうすると、つぎの2つの問題が発生する。
第1は、貯留タンク1内のLNGがなくなる前に取り出せなくなって、つぎのLNGを補充しなければならなくなることである。本発明は加圧手段3を備えているので、貯留タンク1内のLNGがなくなるまで取り出してから、つぎのLNGを補充すればよい。
第2は、貯留タンク1内からLNGを取り出す内圧が、環境温度の影響を受けることである。たとえば、夏場は貯留タンク1内からLNGを取り出しやすく、冬場は貯留タンク1内からLNGを取り出しにくい。本発明は加圧手段3を備えているので、貯留タンク1内のLNGを環境温度の影響をうけずに安定して取り出すことができる。
本実施形態は、上記気化手段2は、上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段3を介して上記貯留タンク1に戻す天然ガスとを、共通の加熱媒体との熱交換により気化させる。
したがって、熱交換のための加熱媒体の供給系統などを共用化でき、部品点数を節減するとともに、設備を簡素化できる。
〔変形例〕
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
1:貯留タンク
2:気化手段
2a:第1の加温塔
2b:第2の加温塔
3:加圧手段
4:減圧手段
5:ユニット手段
11:放出筒
12:タンクローリ
13:低温ポンプ
14:充填口
15:充填路
16a:スチーム導入路
16b:スチーム導入路
17:加圧路
18:圧力計
19:フレキシブルホース
20:圧力調整弁
21:第1液体取出路
22:第2液体取出路
23:ガス供給路
24a:第1の熱交換部
24b:第1の熱交換部
25a:第2の熱交換部
25b:第2の熱交換部
26:バッファタンク
27:パージガスボンベ

Claims (2)

  1. 液化天然ガスを貯留する貯留タンクと、
    上記貯留タンクから取り出された上記液化天然ガスを気化して天然ガスを得る気化手段と、
    上記気化手段で気化された上記天然ガスの一部を上記貯留タンクに戻し、上記貯留タンクに対して上記液化天然ガスを取り出すときの圧力を付与するための加圧手段と、
    上記気化手段で気化された上記天然ガスの残部を天然ガス使用設備に対して供給するために減圧する減圧手段とを備え
    上記気化手段は、
    上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段を介して上記貯留タンクに戻す天然ガスとを、共通の加熱媒体との熱交換により発生させる第1の加温塔と、
    上記天然ガス使用設備に供給する天然ガスと、上記加圧手段を介して上記貯留タンクに戻す天然ガスとを、共通の加熱媒体との熱交換により発生させる第2の加温塔から構成され、
    上記貯留タンク、上記第1の加温塔と第2の加温塔から構成された気化手段、上記加圧手段および上記減圧手段を搬送可能なユニットにするユニット手段とを備えている
    ことを特徴とする可搬式液化天然ガス供給設備。
  2. 上記第1の加温塔と第2の加温塔は、両者を並行して使う使用状態と、両者を切り換えて使う使用状態が、選択可能に構成されている
    請求項1記載の可搬式液化天然ガス供給設備。
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