JP2003148697A - 天然ガススタンドシステム - Google Patents

天然ガススタンドシステム

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JP2003148697A
JP2003148697A JP2001342019A JP2001342019A JP2003148697A JP 2003148697 A JP2003148697 A JP 2003148697A JP 2001342019 A JP2001342019 A JP 2001342019A JP 2001342019 A JP2001342019 A JP 2001342019A JP 2003148697 A JP2003148697 A JP 2003148697A
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gas
natural gas
boil
bog
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JP2001342019A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Masuda
信之 増田
Katsunori Kobayashi
且典 小林
Hiroshi Kajita
弘 梶田
Takeshi Aoki
猛 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Toho Gas Co Ltd
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】液化天然ガス(LNG)タンクで発生するボイ
ルオフガス(BOG)を天然ガス自動車(NGV)へ供
給してそのエンジンで有効に処理すること。 【解決手段】タンク1に貯蔵したLNGはポンプ2で昇
圧され、気化器3でCNGに気化されてCNG用蓄ガス
器28,29に蓄えられる。タンク1で発生するBOGは加
温器51で加温され、圧縮機52で圧縮されてBOG用蓄ガ
ス器53に蓄えられる。CNG用蓄ガス器28,29からのC
NGの流れと、BOG用蓄ガス器53からのBOGの流れ
とは、手動弁44,48,73が開かれ、各制御弁43,47,72が制
御されることにより、ディスペンサ4へ供給される。こ
こで、制御盤81が各制御弁43,47,72を所定プログラムに
従い制御することにより、ディスペンサ4を介しNGV
5の蓄ガス器6へ充填されるBOG及びLNGが所定の
混合比に調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化天然ガスタン
クに貯蔵した液化天然ガスをポンプで昇圧し、気化器で
気化させて天然ガスとして天然ガス自動車に供給充填す
るように構成した天然ガススタンドシステムに関する技
術の発明である。
【0002】
【従来の技術】従来より、高圧の天然ガス(CNG)を
燃料として使用する天然ガス自動車(NGV)が実用化
されており、このNGVにCNGを供給する天然ガスス
タンドシステム(L−CNGシステム)が各地で計画さ
れつつある。
【0003】ここで、沸点が極低温の純粋な液化ガス
(液化窒素、液化酸素、液化アルゴン)を断熱容器に貯
蔵し、液化ガス用ポンプにより液圧縮して小型容器に充
填するシステムは既に実用化されている。又、都市ガス
を高圧圧縮機により圧縮してNGVの燃料タンクに充填
するシステムも既に実用化されている。これらの技術を
組み合わせて、液化天然ガス(LNG;メタン主成分の
混合液化ガス)を断熱容器であるLNGタンクに貯蔵
し、LNGポンプにより液圧縮し、高圧状態で気化させ
てNGVの燃料用蓄ガス器に充填するように構成したL
−CNGシステムを考えることができる。
【0004】しかし、上記の場合、以下のような問題が
発生する。即ち、LNGタンクでは、LNGが−160
℃前後の極低温で貯蔵されることから、外部からのわず
かな入熱によりLNGの一部が気化してボイルオフガス
(BOG)が発生する。これを放置しておくと、BOG
によりLNGタンクの内部圧力が上昇して設計圧力を越
えてしまうおそれがある。
【0005】これを解決するために、第1に、BOGを
大気中の安全な場所に放散すること、第2に、BOGを
一旦大気温度近くまで加温し、容器に溜めて専用の消費
機器で使用すること、第3に、加温後に圧縮機によりN
GV充填可能な圧力にまで昇圧してNGVの燃料用蓄ガ
ス器に充填すること等の方法が考えられる。
【0006】ここで、大気放散させず、かつ、システム
内でBOGを処理することが、安全性及び経済性の点か
ら最も望ましいが、そのためには、上記第3の方法をL
−CNGシステムに具体化する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記第3の
方法をL−CNGシステムに具体化しようとした場合、
次のようなことが問題となる。即ち、LNGは、混合液
化ガス(メタン約90%)であるが、BOGは沸点の低
いメタンが99%以上である。このため、BOGを単独
でNGVの燃料用蓄ガス器に充填すると、エンジンの燃
焼性能が変わり、始動不良やアイドリングのばらつき、
或いは、出力不足を来すおそれがある。
【0008】又、BOGを圧縮させるために、これまで
は電動の圧縮機を用いるのが一般的であったが、これを
使用した場合に、電動機の防爆対策が必要となり、非常
に高価な設備となってしまう。
【0009】更に、LNGは無臭であるため付臭するこ
とが必要であるが、LNGの気化ガス(CNG)が25
MPaGと高圧となるため、気化させたCNGに対して
は小型ポンプで加圧しながら付臭剤を注入する必要があ
り、そのために高価な設備が必要となる。ここで、CN
Gに直接付臭剤を添加した場合、付臭剤の凝固点が−1
90〜−0.5℃であるのに対し、LNGは−162℃
と低いため、CNGに付臭剤を入れた途端に、付臭剤に
凝固が生じ、均質な付臭性能を得ることができなくな
る。
【0010】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、LNGタンクで発生するB
OGをNGVへ供給してエンジンで有効に処理すること
を可能にした天然ガススタンドシステムを提供すること
にある。この発明の第2の目的は、第1の目的に加え、
BOGのための圧縮機を安価な構成で防爆対策すること
を可能とした天然ガススタンドシステムを提供すること
にある。この発明の第3の目的は、第1の目的に加え、
天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器に充填される天然ガス
につき、付臭液により均質な付臭性能を得ることを可能
とした天然ガススタンドシステムを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明は、液化天然ガスタン
クに貯蔵した液化天然ガスをポンプで昇圧し、気化器で
気化させて充填器により天然ガス自動車の燃料用蓄ガス
器に充填する天然ガススタンドシステムにおいて、気化
器で気化された天然ガスを蓄えるための天然ガス用蓄ガ
ス器と、液化天然ガスタンクで発生するボイルオフガス
を加温するための加温器と、加温されたボイルオフガス
を圧縮するための圧縮機と、圧縮されたボイルオフガス
を蓄えるためのボイルオフガス用蓄ガス器と、天然ガス
用蓄ガス器から取り出される天然ガスの流れと、ボイル
オフガス用蓄ガス器から取り出されるボイルオフガスの
流れとを制御して充填器へ供給するためのガス供給制御
手段とを備え、ガス供給制御手段を制御することによ
り、充填器を介して燃料用蓄ガス器へ充填される天然ガ
スとボイルオフガスとを所定の混合比に調整することを
趣旨とする。
【0012】上記発明の構成によれば、液化天然ガスタ
ンクに貯蔵された液化天然ガスは、ポンプで昇圧され、
気化器で気化される。気化器で気化された天然ガスは天
然ガス用蓄ガス器に一旦蓄えられる。一方、液化天然ガ
スタンクで発生するボイルオフガスは、加温器で加温さ
れ、圧縮機で圧縮される。圧縮されたボイルオフガス
は、ボイルオフガス用蓄ガス器に一旦蓄えられる。ここ
で、天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器へのガス充填に際
して、天然ガス用蓄ガス器に蓄えられた天然ガスが取り
出され、ボイルオフガス用蓄ガス器に蓄えられたボイル
オフガスが取り出される。そして、両ガスの流れが、ガ
ス供給制御手段により制御され、所定の混合比に調整さ
れて充填器を介して天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器に
充填される。従って、ボイルオフガスがそのまま単独で
燃料用蓄ガス器に充填されることがなく、天然ガスと混
合されて燃料用蓄ガス器に充填されることから、天然ガ
ス自動車のエンジンでは、ボイルオフガスが単独で燃焼
されることがなく、ボイルオフガスによるエンジン燃焼
性能への悪影響が抑えられる。
【0013】上記第1の目的を達成するために、請求項
2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、天
然ガスに対するボイルオフガスの混合割合を25%以下
に調整することを趣旨とする。
【0014】上記発明の構成によれば、請求項1に記載
の発明の作用に加え、天然ガスに対するボイルオフガス
の混合割合が25%以下に調整されることから、1日に
おけるボイルオフガスの発生量と、天然ガス自動車によ
る処理量とのバランスが確保されると共に、ボイルオフ
ガスによるエンジン燃焼性能への悪影響が最小程度に抑
えられる。
【0015】上記第2の目的を達成するために、請求項
3に記載の発明は、液化天然ガスタンクに貯蔵した液化
天然ガスをポンプで昇圧し、気化器で気化させて充填器
により天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器に充填する天然
ガススタンドシステムにおいて、気化器で気化された天
然ガスを蓄えるための天然ガス用蓄ガス器と、液化天然
ガスタンクで発生するボイルオフガスを加温するための
加温器と、加温されたボイルオフガスを圧縮するための
圧縮機と、圧縮されたボイルオフガスを蓄えるためのボ
イルオフガス用蓄ガス器と、天然ガス用蓄ガス器から取
り出される天然ガスの流れと、ボイルオフガス用蓄ガス
器から取り出されるボイルオフガスの流れとを制御して
充填器へ供給するためのガス供給制御手段とを備え、圧
縮機をエア駆動式の圧縮機としたことを趣旨とする。
【0016】上記発明の構成によれば、液化天然ガスタ
ンクに貯蔵された液化天然ガスは、ポンプで昇圧され、
気化器で気化される。気化器で気化された天然ガスは天
然ガス用蓄ガス器に一旦蓄えられる。一方、液化天然ガ
スタンクで発生するボイルオフガスは、加温器で加温さ
れ、エア駆動式の圧縮機で圧縮される。圧縮されたボイ
ルオフガスは、ボイルオフガス用蓄ガス器に一旦蓄えら
れる。ここで、天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器へのガ
ス充填に際して、天然ガス用蓄ガス器に蓄えられた天然
ガスが取り出され、ボイルオフガス用蓄ガス器に蓄えら
れたボイルオフガスが取り出される。そして、両ガスの
流れが、ガス供給制御手段により制御され、所定の混合
比に調整された状態で充填器を介して燃料用蓄ガス器に
充填される。従って、ボイルオフガスがそのまま単独で
燃料用蓄ガス器に充填されることがなく、天然ガスと混
合されて燃料用蓄ガス器に充填されることから、天然ガ
ス自動車のエンジンでは、ボイルオフガスが単独で燃焼
されることがなく、ボイルオフガスによるエンジン燃焼
性能への悪影響が抑えられる。併せて、加温後のボイル
オフガスが、エア駆動式の圧縮機で圧縮されるので、圧
縮機の動作にボイルオフガスへの引火要因がなく、電動
式の圧縮機を使用した場合に必要な防爆対策が省略され
ることになる。
【0017】上記第3の目的を達成するために、請求項
4に記載の発明は、液化天然ガスタンクに貯蔵した液化
天然ガスをポンプで昇圧し、気化器で気化させて充填器
により天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器に充填する天然
ガススタンドシステムにおいて、気化器で気化された天
然ガスを蓄えるための天然ガス用蓄ガス器と、液化天然
ガスタンクで発生するボイルオフガスを加温するための
加温器と、加温されたボイルオフガスを圧縮するための
圧縮機と、圧縮されたボイルオフガスを蓄えるためのボ
イルオフガス用蓄ガス器と、天然ガス用蓄ガス器から取
り出される天然ガスの流れと、ボイルオフガス用蓄ガス
器から取り出されるボイルオフガスの流れとを制御して
充填器へ供給するためのガス供給制御手段とを備え、液
化天然ガスタンクに貯蔵される液化天然ガスに、付臭液
を注入するための付臭液注入手段を設けたことを趣旨と
する。
【0018】上記発明の構成によれば、液化天然ガスタ
ンクに貯蔵される液化天然ガスには、予め付臭液注入手
段により付臭液が注入される。そして、液化天然ガスタ
ンクに貯蔵された液化天然ガスは、ポンプで昇圧され、
気化器で気化される。気化器で気化された天然ガスは天
然ガス用蓄ガス器に一旦蓄えられる。一方、液化天然ガ
スタンクで発生するボイルオフガスは、加温器で加温さ
れ、圧縮機で圧縮される。圧縮されたボイルオフガス
は、ボイルオフガス用蓄ガス器に一旦蓄えられる。ここ
で、天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器へのガス充填に際
して、天然ガス用蓄ガス器に蓄えられた天然ガスが取り
出され、ボイルオフガス用蓄ガス器に蓄えられたボイル
オフガスが取り出される。そして、両ガスの流れが、ガ
ス供給制御手段により制御され、充填器を介して天然ガ
ス自動車の燃料用蓄ガス器に充填される。従って、ボイ
ルオフガスがそのまま単独で燃料用蓄ガス器に充填され
ることがなく、天然ガスと混合されて燃料用蓄ガス器に
充填されることから、天然ガス自動車のエンジンでは、
ボイルオフガスが単独で燃焼されることがなく、ボイル
オフガスによるエンジン燃焼性能への悪影響が抑えられ
る。併せて、付臭剤を、有機溶剤で稀釈することによ
り、液化天然ガスに注入しても、付臭液の付臭成分が凝
固することなく、さらには、液化天然ガスタンクに充填
される前の液化天然ガスに付臭液が注入されるので、付
臭液が充填により攪拌され液化天然ガスに均質に分散す
るようになる。
【0019】上記第3の目的を達成するために、請求項
5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、付
臭液は、所定の付臭剤を所定の有機溶剤で稀釈したもの
であり、付臭液に対する付臭剤の容量割合を5〜10%
としたことを趣旨とする。
【0020】上記発明の構成によれば、所定の付臭剤を
所定の有機溶剤で稀釈することにより付臭液を構成し、
その付臭液に対する付臭剤の容量割合を5〜10%とし
たので、請求項4に記載の発明の作用に加え、安定した
付臭液が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の天然ガススタンド
システムを具体化した一実施の形態を図面を参照して詳
細に説明する。
【0022】図1には、この天然ガススタンドシステム
(以下「L−CNGシステム」と言う。)の概略構成図
を示す。L−CNGシステムは、主として、液化天然ガ
ス(LNG)をLNGタンク1に貯蔵し、その貯蔵した
LNGをLNGポンプ2で昇圧し、更にLNG気化器3
で気化させて天然ガス(CNG)とし、そのCNGを充
填器としてのCNGディスペンサ4により天然ガス自動
車(NGV)5の燃料用蓄ガス器6に充填するものであ
る。NGV5は、周知のように、CNGを燃料として使
用するCNGエンジン7を搭載する。
【0023】LNGタンク1は、断熱性を有するもので
あり、LNGを−160℃前後の極低温で貯蔵する。L
NGタンク1の頂部には、検液配管11が接続され、同
配管11の先端には、手動弁12が設けられる。LNG
タンク1には、タンクローリ(図示略)より補給される
LNGを流す補給配管13が接続される。補給配管13
は下流側で二本の支管13a,13bに分かれる。その
一方の支管13aは、LNGタンク1の頂部に、その他
方の支管13bは、LNGタンク1の底部にそれぞれ接
続される。これら二本の支管13a,13bには、手動
弁14,15がそれぞれ設けられる。補給配管13の途
中には、手動弁16及び逆止弁17が設けられる。補給
配管13の途中には、LNGに付臭液を注入するための
付臭装置8が設けられる。
【0024】LNGタンク1の底部と、LNGポンプ2
の吸込側との間は、第1真空断熱配管18により接続さ
れる。この配管18は、液状のLNGをLNGポンプ2
へ送るためのものであり、真空断熱に構成されるのは、
少しでも熱損失を少なくするためである。この配管18
の途中には、手動弁19及び第1制御弁20が設けられ
る。LNGタンク1の頂部と、LNGポンプ2の吸込側
との間は、第2真空断熱配管21により接続される。こ
の配管21は、LNGポンプ2の中で発生したLNGの
ボイルオフガス(BOG)をLNGタンク1へ戻すため
のものであり、真空断熱に構成されるのは、少しでも熱
損失を少なくするためである。この配管21の途中に
は、二つの手動弁22,23が設けられる。
【0025】LNGポンプ2の吐出側と、LNG気化器
3の入力側との間は、配管24により接続される。LN
G気化器3の出力側には、第1CNG配管25が接続さ
れる。第1CNG配管25には、二本の支管26,27
が接続される。その一方の支管26の末端には、LNG
気化器3で気化されたCNGを蓄え低圧力まで充填に利
用する複数の低圧用天然ガス用蓄ガス器(以下「低圧用
CNG蓄ガス器」と言う。)28が接続される。その他
方の支管27の末端には、LNG気化器3で気化された
CNGを蓄え高圧の状態で利用する複数の高圧用CNG
蓄ガス器29が接続される。CNG配管25の途中に
は、第2制御弁30が設けられる。一方の支管26に
は、手動弁31、逆止弁32及び第3制御弁33が設け
られる。この支管26と低圧用CNG蓄ガス器28との
間には、手動弁34が設けられる。この支管26の末端
にも手動弁35が設けられる。同じく、他方の支管27
には、手動弁36、逆止弁37及び第4制御弁38が設
けられる。この支管27と高圧用CNG蓄ガス器29と
の間には、手動弁39が設けられる。この支管27の末
端にも手動弁40が設けられる。
【0026】CNGディスペンサ4の入力側には、第2
CNG配管41が接続される。第2CNG配管41の上
流端は、第4制御弁38より下流において、他方の支管
27に接続される。第2CNG配管41の上流側には、
逆止弁42、第5制御弁43及び手動弁44が設けられ
る。第3制御弁33より下流において、一方の支管26
には第2CNG配管41の支管45が接続される。この
支管45には、逆止弁46、第6制御弁47及び手動弁
48が設けられる。CNGディスペンサ4の近傍におい
て、第2CNG配管41には、手動弁49が設けられ
る。
【0027】このL−CNGシステムは、LNGタンク
1で発生したBOGを処理するために、BOGを加温す
るBOG加温器51と、その加温されたBOGを圧縮す
るためのエア駆動式のBOG圧縮機52と、その圧縮さ
れたBOGを蓄えるための複数のBOG用蓄ガス器53
とを備える。
【0028】LNGタンク1の頂部には、BOG配管5
4の一端が接続される。このBOG配管54の他端は、
第1CNG配管25において第2制御弁30より下流に
接続される。BOG配管54から分岐するBOG支管5
5は、第2CNG配管41に接続される。BOG加温器
51、BOG圧縮機52及びBOG用蓄ガス器53は、
BOG配管54の途中に設けられる。LNGタンク1と
BOG加温器51との間において、BOG配管54の途
中には、手動弁56及び第1圧力調整弁57が設けられ
る。これら手動弁56及び第1圧力調整弁57の間のB
OG配管54と、LNGタンク1の底部に接続された支
管13bとの間には、圧力調整管58が接続される。こ
の圧力調整管58の途中には、手動弁59、加圧蒸発器
60及び第2圧力調整弁61が設けられる。
【0029】BOG加温器51とBOG圧縮機52との
間のBOG配管54には、手動弁62及び第3圧力調整
弁63が設けられる。BOG圧縮機52とBOG用蓄ガ
ス器53との間のBOG配管54には、逆止弁64及び
手動弁65,66,67が設けられる。
【0030】第1CNG配管25との接続部近傍におい
て、BOG配管54には、第7制御弁68、逆止弁69
及び手動弁70が設けられる。BOG支管55には、逆
止弁71、第8制御弁72及び手動弁73が設けられ
る。
【0031】ここで、第5制御弁43及び手動弁44、
第6制御弁47及び手動弁48、並びに、第8制御弁7
2及び手動弁73は、高圧用CNG蓄ガス器29又は低
圧用CNG蓄ガス器28から取り出されるCNGの流れ
と、BOG蓄ガス器53から取り出されるBOGの流れ
とを制御して、第2CNG配管41を介してCNGディ
スペンサ4へ供給するために機能するものであり、本発
明のガス供給制御手段を構成している。この実施の形態
では、各手動弁44,48,73が開いた状態で、第5
制御弁43、第6制御弁47及び第8制御弁72が制御
されることにより、CNGディスペンサ4を介してNG
V5の燃料用蓄ガス器6へ充填されるCNGとBOGと
が所定の混合比に調整されるようになっている。
【0032】この実施の形態では、CNGに対するBO
Gの混合割合が25%、或いはこれ以下に調整されるよ
うになっている。例えば、CNGに対するBOGの混合
割合を25%に調整する場合は、NGV5の燃料用蓄ガ
ス器6の残圧が「5MPaG」まで低下した状態におい
て、CNG及びBOGを充填する場合に、先ず、第8制
御弁72を開いて「5〜8MPaG」までをBOG蓄ガ
ス器53からBOGを充填し、ここで、低圧用CNG蓄
ガス器28又は高圧用CNG蓄ガス器29に切り換え、
第6制御弁47又は第5制御弁43を開いて「8〜20
MPaG」でCNGを充填する。これにより、CNGに
対するBOGの混合割合を25%に調整することができ
る。
【0033】上記構成において、各手動弁12,14〜
16,19,22,23,31,34〜36,39,4
0,44,48,49,56,59,62,65〜6
7,70,73は、作業者により手動で操作される弁で
あり、作業目的に応じて適宜開閉される。第1〜第8の
制御弁20,30,33,38,43,47,68,7
2は、空気又は窒素の圧力により作動して開閉されるも
のであり、制御盤81により自動的に制御されるか、作
業者により手動で操作される。第1〜第3の圧力調整弁
57,59,63は、制御対象の圧力を所定値に自動調
整するように構成されるものである。この実施の形態の
各圧力調整弁57,59,63は、弁本体に設けられた
調整機構により、制御対象の圧力を自力で調整するよう
になっている。
【0034】制御盤81には、LNGポンプ2の電動部
(図示略)と、第1〜第8の制御弁20,30,33,
38,43,47,68,72の電動部(図示略)が接
続される。制御盤81に設けられた操作ボタン(図示
略)が操作されることにより、制御盤81のコントロー
ラが、所定のプログラムに基づいて各機器2,20,3
0,33,38,43,47,68,72を制御するよ
うになっている。ここでは、制御盤81は、各蓄ガス器
28,29,53からCNGディスペンサ4へのCNG
及びBOGの流れを制御するために、第5制御弁43、
第6制御弁47及び第8制御弁72を制御することか
ら、制御盤81も、本発明のガス供給制御手段の一構成
要素に相当する。
【0035】ここで、第1圧力調整弁57と第2圧力調
整弁61は、LNGタンク1の内部圧力を調整するため
に機能する。又、加圧蒸発器60は、LNGタンク1の
底部に接続された支管13bから圧力調整管58に導出
されるLNGを蒸発させ、気化ガスを第2圧力調整弁6
1へ送るようになっている。ここで、LNGタンク1の
内部圧力が所定値(例えば「0.2MPaG」)より高
い場合、第1圧力調整弁57が自動的に作動して、その
内部圧力が所定値になるまでLNGタンク1からBOG
をBOG加温器51へ逃がす。一方、LNGタンク1の
内部圧力が所定値(例えば「0.1MPaG」)より低
い場合、第2圧力調整弁61が自動的に作動して、圧力
調整管58からBOG配管54を経由してLNGタンク
1の頂部の気相側に気化ガスを送り、同タンク1の内部
圧力を所定値に調整するようになっている。
【0036】次に、上記のように構成されたL−CNG
システムの基本的動作について説明する。
【0037】LNGポンプ2を起動させるとき、第1制
御弁20、第2制御弁30が開かれ、その後、低圧用C
NG蓄ガス器28にCNGを充填する場合は、第3制御
弁33が開かれる。高圧用CNG蓄ガス器29にCNG
を充填する場合は、第4制御弁38が開かれる。これに
より、LNGタンク1に貯蔵されたLNGは、LNGポ
ンプ2で昇圧され、LNG気化器3で気化される。LN
G気化器3で気化されたCNGは、低圧用CNG蓄ガス
器28又は高圧用CNG蓄ガス器29に一旦蓄えられ
る。
【0038】LNGポンプ2を停止させるとき、低圧用
CNG蓄ガス器28にCNGを充填していた場合は、第
3制御弁33が閉じられ、高圧用CNG蓄ガス器29に
CNGを充填していた場合は、第4制御弁38が閉じら
れる。このとき、LNG気化器3の内部には、若干のL
NGが残留しており、このLNGが遅れて気化してく
る。そこで、第3制御弁33又は第4制御弁38を閉じ
た後、第7制御弁68を約1分間だけ開き、LNG気化
器3内部の残留LNGの気化ガスをBOG用蓄ガス器5
3に回収する。
【0039】一方、LNGタンク1で発生するBOG
は、BOG配管54に流れ、BOG加温器51で加温さ
れ、BOG圧縮機52で圧縮される。圧縮されたBOG
は、BOG蓄ガス器53に一旦蓄えられる。
【0040】ここで、NGV5の燃料用蓄ガス器6への
ガス充填に際して、低圧用CNG蓄ガス器28又は高圧
用CNG蓄ガス器29に蓄えられたCNGが取り出さ
れ、BOG蓄ガス器53に蓄えられたBOGが取り出さ
れる。そして、取り出された両ガスの流れが、第5制御
弁43、第6制御弁47及び第8制御弁72の開閉によ
り制御されることにより、LNGとBOGが所定の混合
比に調整された状態でCNGディスペンサ4を介してN
GV5の燃料用蓄ガス器6に充填される。
【0041】従って、この実施の形態のL−CNGシス
テムでは、BOGがそのまま単独でNGV5の燃料用蓄
ガス器6に充填されることがなく、CNGと混合されて
燃料用蓄ガス器6に充填されることから、NGV5のC
NGエンジン7では、BOGが単独で燃焼されることが
なく、BOGによるエンジン燃焼性能への悪影響が抑え
られる。この結果、LNGタンク1で発生するBOGを
NGV5へ供給することができ、CNGエンジン7で燃
焼性能を低下させることなく有効に処理することができ
る。
【0042】特に、この実施の形態では、CNGに対す
るBOGの混合割合が25%以下に調整されることか
ら、1日におけるLNGタンク1でのBOGの発生量
と、1日におけるNGV5によるBOG処理量とのバラ
ンスが確保されると共に、好適な混合比によってBOG
によるエンジン燃焼性能への影響が最小程度に抑えられ
る。
【0043】即ち、CNGエンジン7に供給される燃料
中のBOGの割合が多くなると、エンジン燃焼性能が変
わり、CNGエンジン7で始動不良が起きたり、アイド
リングばらつきが生じたり、出力不足等が起きたりする
おそれがある。ここで、LNGを原料としている都市ガ
ス事業者の供給ガスのガス種は一般に「13A」であ
る。LNGを気化した場合のガス(NG)のガス種も
「13A」となる。しかし、BOG100%のガスのガ
ス種は「12A」となる。NGVは、一般に、ガス種1
3A用で調整されているため、BOG100%のガス
(12Aのガス)には対応できない。従って、NGVに
供給されるガスは、ガス種13Aとなる範囲でガスを供
給する必要がある。ここで、「NG:BOG=50:5
0」となる程度までは、ガス種は13Aとなるが、実際
の運用面では、ある程度の安全率を見込む必要がある。
又、BOGの割合があまり多くても、1日にLNGタン
クで発生するBOGがそれほど多くはない(1日当たり
のBOG発生量は、約20立方メートル(乗用車2台分
の充填量程度))。このため、「NG:BOG=80:
20」以下となるように設定することが望ましい。そこ
で、この実施の形態では、CNGに対するBOGの体積
混合割合が「25%以下」となるように設定している。
【0044】このため、本実施の形態では、LNGタン
ク1で発生するBOGをNGV5へ効率良く供給するこ
とができ、CNGエンジン7で燃焼性能を低下させるこ
となく有効かつ最適に処理することができるようにな
る。
【0045】次に、この実施の形態のL−CNGシステ
ムの特徴の一つであるBOG圧縮機52について詳しく
説明する。この実施の形態では、2段圧縮型のエア駆動
式圧縮機がBOG圧縮機52として使用されている。図
2(a)〜(c)には、このBOG圧縮機52の概略構
成とその動作が示されている。
【0046】BOG圧縮機52は、BOG圧縮用のBO
Gシリンダ91及びBOGピストン92と、エアシリン
ダ93及びエアピストン94とを備える。BOGシリン
ダ91は、BOGピストン92により第1室91aと第
2室91bとに区画される。第1室91aには、第3圧
力調整弁63から延びるBOG配管54が接続される。
第2室91bには、逆止弁64へ延びるBOG配管54
が接続される。第1室91aと第2室91bとの間は、
通路95により接続される。第1室91aに対応して、
BOG配管54及び通路95には、一対の逆止弁96が
設けられる。同じく、第2室91bに対応して、BOG
配管54及び通路95には、別の一対の逆止弁97が設
けられる。一方、エアシリンダ93は、エアピストン9
4により第1室93aと第2室93bとに区画される。
第1室93a及び第2室93bには、駆動用エアを供給
・排出するための配管が接続される。両シリンダ91,
93の間には、両者の隔壁を貫通して延びるピストンロ
ッド98が往復動可能に設けられる。このピストンロッ
ド98の一端にはBOGピストン92が、他端にはエア
ピストン94がそれぞれ固定される。これにより、BO
Gピストン92とエアピストン94とがピストンロッド
98を介して一体的に往復動するようになっている。エ
アシリンダ93に対する駆動用エアの供給・排出は、離
れた場所に別途設けられたエア供給装置により制御され
るようになている。
【0047】上記の構成によれば、図2(a)に示すよ
うに、BOG圧縮機52は、エアシリンダ93の第1室
93aに駆動用エアを供給し、第2室93bからエアを
排出することにより、エアピストン94及びBOGピス
トン92が共にエアシリンダ93の側へ移動し、BOG
シリンダ91の第1室91aが吸入状態となり、第2室
91bが圧縮状態となる。これにより、第2室91bで
圧縮されたBOGがBOG圧縮機52から吐出される。
【0048】その後、図2(b)に示すように、BOG
圧縮機52は、エアシリンダ93の第2室93bに駆動
用エアを供給し、第1室93aからエアを排出すること
により、エアピストン94及びBOGピストン92が共
にBOGシリンダ91の側へ移動し、BOGシリンダ9
1の第2室91bが吸入状態となり、第1室91aが圧
縮状態となる。これにより、第1室91aに吸入された
BOGが圧縮されて第2室91bに送られ、同室91b
に吸入される。
【0049】その後、図2(c)に示すように、BOG
圧縮機52は、再びエアシリンダ93の第1室93aに
駆動用エアを供給し、第2室93bからエアを排出する
ことにより、エアピストン94及びBOGピストン92
が共にエアシリンダ93の側へ移動し、BOGシリンダ
91の第1室91aが吸入状態となり、第2室91bが
圧縮状態となる。これにより、第2室91bに吸入され
たBOGが圧縮されてBOG圧縮機52から吐出され
る。
【0050】従って、この実施の形態のL−CNGシス
テムでは、BOG加温器51で加温されたBOGが、エ
ア駆動式のBOG圧縮機52で圧縮されるので、圧縮機
52の動作においてBOGへの引火要因がなく、電動式
の圧縮機を使用した場合に必要な防爆対策が省略され
る。このため、BOG圧縮機52を安価な構成で防爆対
策することができるようになる。
【0051】次に、この実施の形態のL−CNGシステ
ムの特徴の一つである付臭装置8について詳しく説明す
る。この実施の形態の付臭装置8は、LNGタンク1に
補給されるLNGに直接付臭を行うものである。図3に
は、この付臭装置8の概略構成が示される。
【0052】付臭装置8は、LNGタンク1に貯蔵され
るLNGに、付臭液を注入するためのものであり、本発
明の付臭液注入手段に相当する。付臭装置8は、補給配
管13に接続される付臭配管100と、付臭液101を
貯留した付臭容器102と、付臭液101を検量するた
め付臭液検量器103とを備える。付臭配管100の先
は二つの支管100a,100bに分かれ、その一方の
支管100aが付臭容器102の頂部に、他方の支管1
00bが付臭容器102の底部にそれぞれ接続される。
一方の支管100aの途中には、付臭液検量器103と
第1付臭弁104が設けられる。他方の支管100bに
は、第2付臭弁105が設けられる。付臭配管100の
本体部には、第3付臭弁106が設けられる。一方の支
管100aにおいて、第1付臭弁104と付臭液検量器
103との間に、付臭液加圧管107が接続され、この
加圧管107には、第4付臭弁108が設けられる。付
臭容器102は、一般にLNGサテライト設備で用いら
れる汎用の付臭容器が使用される。付臭液検量器103
は、補給配管13におけるLNG受入量に応じた付臭液
を検量するためのものである。付臭液加圧管107は、
LNG受入時に、所定のボンベ(図示略)から付臭配管
100へ窒素ガスを供給する。この窒素ガスの圧力によ
り、付臭容器102の中の稀釈付臭液が、補給配管13
を流れるLNGに直接的に加圧注入される。ここで、待
機時には、第1〜第4の付臭弁104〜106,108
は、全て閉弁される。付臭液検量器13へ付臭液を充填
するときは、第3及び第4の付臭弁106,108が閉
弁された状態で、第1及び第2の付臭弁104,105
が開弁され、所定量の付臭液が付臭液検量器13に充填
される。更に、補給配管13への付臭液注入時には、第
1及び第2の制御弁104,105が閉弁され、第3及
び第4の付臭弁106,108が開弁され、窒素ガスに
より付臭液がLNGに加圧注入される。
【0053】この実施の形態の付臭装置8で使用される
付臭液は、所定の付臭剤を所定の有機溶剤で稀釈したも
のであり、付臭液に対する付臭剤の容量割合は5〜10
%に設定される。ここでは、図4の表に示すNo.1〜6
の付臭液を列挙することができる。No.1の付臭液は、
付臭剤としての「10vol%のTBM(t−ブチルメル
カプタン)」を有機溶剤としての「90vol%の1−ペ
ンテン」で稀釈したものである。No.2の付臭液は、付
臭剤としての「10vol%のTBM」を有機溶剤として
の「90vol%の2−チメルペンタン」で稀釈したもの
である。No.3の付臭液は、付臭剤としての「10vol%
のTBM」を有機溶剤としての「90vol%のプロパ
ン」で稀釈したものである。No.4の付臭液は、付臭剤
としての「5vol%のTBM」を有機溶剤としての「9
5vol%のプロパン」で稀釈したものである。No.5の付
臭液は、付臭剤としての「10vol%のTHM(t−ヘ
プチルメルカプタン)」を有機溶剤としての「90vol
%のプロパン」で稀釈したものである。No.6の付臭液
は、付臭剤としての「5vol%のTHM」を有機溶剤と
しての「95vol%のプロパン」で稀釈したものであ
る。
【0054】ここで、No.1〜6の付臭液は、付臭剤と
なるTBM又はTHMの濃度が「10vol%」又は「5v
ol%」と少ないことから、付臭剤のLNG内の凝固の問
題は無く、LNGの付臭に十分な効果が得られる。付臭
剤の濃度が「5vol%」より少なくなると、LNGの付
臭効果が薄れる。一方、付臭剤の割合が「10vol%」
より多くなると、LNG内で付臭剤が凝固する可能性が
高くなる。このような理由から、付臭剤の濃度は「5〜
10vol%」に、即ち、付臭液に対する付臭剤の容量割
合は「5〜10%」にすることが望ましいと考えられ
る。
【0055】このように、本実施の形態のL−CNGシ
ステムでは、LNGタンク1に充填される前のLNGに
対して、付臭装置8により付臭液101が直接注入され
るので、付臭液101の付臭成分が凝固することがな
く、付臭液がLNGに均質に分散するようになる。この
ため、NGV5の燃料用蓄ガス器6に充填されるCNG
について、付臭液101により均質に付臭することがで
きる。
【0056】特に、この実施の形態では、TBM又はT
HM等の付臭剤を1−ペンテン、2−メチルペンタン又
はプロパン等の有機溶剤で稀釈することにより付臭液1
01を構成し、その付臭液101に対する付臭剤の容量
割合を5〜10%としたので、付臭液101の中におけ
る付臭剤の凝固が全く無くなり、均質で安定した付臭液
が得られる。このため、付臭液101を単一容器に入れ
れば、その性能を長期間保つことができ、付臭液をその
付臭性能を維持したまま長期間保存することができる。
【0057】尚、本発明は前記実施の形態に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲
で、例えば、次のように実施することもできる。
【0058】前記実施の形態では、図2(a)〜(c)
に示すように、2段圧縮型のエア駆動式のBOG圧縮機
52を使用したが、図5(a)〜(c)に示すように、
複動型のエア駆動式のBOG圧縮機82を使用してもよ
い。この複動型のBOG圧縮機82の、2段圧縮型のB
OG圧縮機52との違いの一つは、BOGシリンダ91
の第1室91a及び第2室91bに、第3圧力調整弁6
3からのBOG配管54を二つの支管54a,54bに
分けてそれぞれ接続し、同じく第1室91a及び第2室
91bからの二つの支管54c,54dを逆止弁64へ
向かう一つのBOG配管54に合わせて接続していると
ころである。二つ目の違いは、BOGシリンダ91の第
2室91bに対応して設けられる一対の逆止弁97の向
きを、第1室91aに対応して設けられる一対の逆止弁
96と同じにしたことである。この複動型のBOG圧縮
機82によっても、L−CNGシステムにおけるBOG
のための圧縮機を安価な構成で防爆対策することができ
る。
【0059】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の構成によれば、
LNGタンクで発生するBOGをNGVへ供給すること
ができて、エンジンで燃焼性能を低下させることなく有
効に処理することができる。
【0060】請求項2に記載の発明の構成によれば、L
NGタンクで発生するBOGをNGVへ効率良く供給す
ることができて、CNGエンジンで燃焼性能を低下させ
ることなく有効かつ最適に処理することができる。
【0061】請求項3に記載の発明の構成によれば、L
NGタンクで発生するBOGをNGVへ供給することが
できて、CNGエンジンで有効に処理することができ、
併せて、BOGのための圧縮機を安価な構成で防爆対策
することができる。
【0062】請求項4に記載の発明の構成によれば、L
NGタンクで発生するBOGをNGVへ供給することが
できて、CNGエンジンで有効に処理することができ、
併せて、NGVの燃料用蓄ガス器に充填されるCNGに
つき、付臭液により均質に付臭を行うことができる。
【0063】請求項5に記載の発明の構成によれば、請
求項4に記載の発明の効果に加え、付臭液をその付臭性
能を維持したまま長期間保存することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、L−CNGシステムを示
す概略構成図である。
【図2】(a)〜(c)は、2段圧縮型エア駆動式のB
OG圧縮機の概略構成とその動作を示す図である。
【図3】付臭装置を示す概略構成図である。
【図4】No.1〜6の付臭液を列挙して示す表である。
【図5】別の実施の形態に係り、(a)〜(c)は、複
動型エア駆動式のBOG圧縮機の概略構成とその動作を
示す図である。
【符号の説明】
1 LNGタンク 2 LNGポンプ 3 LNG気化器 4 LNGディスペンサ(充填器) 5 NGV 6 燃料用蓄ガス器 8 付臭装置(付臭液注入手段) 28 低圧用CNG蓄ガス器(天然ガス用蓄ガス器) 29 高圧用CNG蓄ガス器(天然ガス用蓄ガス器) 43 第5制御弁(ガス供給制御手段の一構成要素) 44 手動弁(ガス供給制御手段の一構成要素) 47 第6制御弁(ガス供給制御手段の一構成要素) 48 手動弁(ガス供給制御手段の一構成要素) 51 BOG加温器 52 BOG圧縮機 53 BOG用蓄ガス器 72 第8制御弁(ガス供給制御手段の一構成要素) 73 手動弁(ガス供給制御手段の一構成要素) 81 制御盤(ガス供給制御手段の一構成要素) 82 BOG圧縮機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶田 弘 名古屋市熱田区桜田町19番地18号 東邦瓦 斯株式会社内 (72)発明者 青木 猛 名古屋市熱田区桜田町19番地18号 東邦瓦 斯株式会社内 Fターム(参考) 3E073 DB04 DD06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化天然ガスタンクに貯蔵した液化天然
    ガスをポンプで昇圧し、気化器で気化させて充填器によ
    り天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器に充填する天然ガス
    スタンドシステムにおいて、 前記気化器で気化された天然ガスを蓄えるための天然ガ
    ス用蓄ガス器と、 前記液化天然ガスタンクで発生するボイルオフガスを加
    温するための加温器と、 前記加温されたボイルオフガスを圧縮するための圧縮機
    と、 前記圧縮されたボイルオフガスを蓄えるためのボイルオ
    フガス用蓄ガス器と、 前記天然ガス用蓄ガス器から取り出される天然ガスの流
    れと、前記ボイルオフガス用蓄ガス器から取り出される
    ボイルオフガスの流れとを制御して前記充填器へ供給す
    るためのガス供給制御手段とを備え、前記ガス供給制御
    手段を制御することにより、前記充填器を介して前記燃
    料用蓄ガス器へ充填される前記天然ガスと前記ボイルオ
    フガスとを所定の混合比に調整することを特徴とする天
    然ガススタンドシステム。
  2. 【請求項2】 前記天然ガスに対する前記ボイルオフガ
    スの混合割合を25%以下に調整することを特徴とする
    請求項1に記載の天然ガススタンドシステム。
  3. 【請求項3】 液化天然ガスタンクに貯蔵した液化天然
    ガスをポンプで昇圧し、気化器で気化させて充填器によ
    り天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器に充填する天然ガス
    スタンドシステムにおいて、 前記気化器で気化された天然ガスを蓄えるための天然ガ
    ス用蓄ガス器と、 前記液化天然ガスタンクで発生するボイルオフガスを加
    温するための加温器と、 前記加温されたボイルオフガスを圧縮するための圧縮機
    と、 前記圧縮されたボイルオフガスを蓄えるためのボイルオ
    フガス用蓄ガス器と、 前記天然ガス用蓄ガス器から取り出される天然ガスの流
    れと、前記ボイルオフガス用蓄ガス器から取り出される
    ボイルオフガスの流れとを制御して前記充填器へ供給す
    るためのガス供給制御手段とを備え、前記圧縮機をエア
    駆動式の圧縮機としたことを特徴とする天然ガススタン
    ドシステム。
  4. 【請求項4】 液化天然ガスタンクに貯蔵した液化天然
    ガスをポンプで昇圧し、気化器で気化させて充填器によ
    り天然ガス自動車の燃料用蓄ガス器に充填する天然ガス
    スタンドシステムにおいて、 前記気化器で気化された天然ガスを蓄えるための天然ガ
    ス用蓄ガス器と、 前記液化天然ガスタンクで発生するボイルオフガスを加
    温するための加温器と、 前記加温されたボイルオフガスを圧縮するための圧縮機
    と、 前記圧縮されたボイルオフガスを蓄えるためのボイルオ
    フガス用蓄ガス器と、 前記天然ガス用蓄ガス器から取り出される天然ガスの流
    れと、前記ボイルオフガス用蓄ガス器から取り出される
    ボイルオフガスの流れとを制御して前記充填器へ供給す
    るためのガス供給制御手段とを備え、前記液化天然ガス
    タンクに貯蔵される液化天然ガスに、付臭液を注入する
    ための付臭液注入手段を設けたことを特徴とする天然ガ
    ススタンドシステム。
  5. 【請求項5】 前記付臭液は、所定の付臭剤を所定の有
    機溶剤で稀釈したものであり、前記付臭液に対する前記
    付臭剤の容量割合を5〜10%としたことを特徴とする
    請求項4に記載の天然ガススタンドシステム。
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