JP5018599B2 - 交通信号制御装置及び方法、到着プロファイルの推定装置、並びに、コンピュータプログラム - Google Patents
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Description
より詳しくは、上記到着プロファイルを用いて交差点での変動状況を動的に予測し、交通信号機の信号灯色を効率的に制御する交通信号制御装置等に関する。
このうち、後者の交通感応制御は、端末の交通信号制御機ごとに行う端末感応制御と、路線系統制御或いは面制御される複数の交差点を対象に信号制御パラメータを変化させる中央感応制御に分類される。
プログラム選択制御とは、予め設定された複数のプログラムの中から、車両感知器情報に基づいてそのときの交通状態に最適な一つのプログラムを選択する方式である。また、プログラム形成制御とは、予め有限個のパラメータ値を設定するのではなく、車両感知器情報に基づいてオンラインで信号制御パラメータや信号表示の切り替えタイミングを決定する方式である。
(1)パラメータの設計に多大な労力を要する。
(2)交通状況の経年変化で状況が大きく変化した時の再設計が必要となる。
(3)評価指標(交通量と占有率の加重和)が経験的かつ曖昧である。
(4)余裕を持たせるためにサイクル長が長くなる傾向にあり、無駄な青時間が発生したり、歩行者待ち時間が大きくなったりし易い。
(1) 現在から1サイクル未来の交通需要の予測
(2) 車両の時間遅れの直接評価に基づいたリアルタイム制御の実現
(3) 分散型の制御意思決定:中央制御と連携するハイブリッド型または隣接交差点が強調して動作する自律型の制御モードが選択可能
上記シミュレーション演算は、具体的には、交差点全体の待ち行列台数の変動状況である遅れ時間(信号停止待ち時間)を算出し、この遅れ時間に基づく評価値が最も小さくなる青終了タイミングを探索し、最適な青終了タイミングを決定するものである(非特許文献2参照)。
すなわち、交差点の上流側に設置された車両感知器を通過した車両台数を1秒から数秒単位ごとに集計し、次に、集計された車両グループが所定の車両速度(設定値又は計測値のいずれでもよい。)で走行するとの仮定の下で、その車両グループが停止線に到達する予測時刻を特定する。この車両グループを予測時刻順に並べたものが到着プロファイルである。
従って、各予測時刻での当該交差点への流入交通量は、流入リンクごとに作成された到着プロファイルによって予測できることになる。
例えば、車両感知器の下流側から当該交差点の停止線までの間に脇道があり、車両感知器でカウントされた車両がその脇道から流出したり、逆に車両感知器を通過していない脇道からの車両が当該交差点に流入したりした場合には、到着プロファイルを構成する各車両グループ(予測交通量)に誤差が生じ、到着プロファイルを用いた交通需要の予測に基づく信号制御の精度が悪化することになる。
従って、この場合にも、到着プロファイルを用いた交通需要の予測に基づく信号制御の精度が悪化することになる。
上記端末装置は、代表的な具体例としては、ナビゲーション機能を有する車載装置が採用されるが、搭乗者が任意に車両に持ち込める携帯電話機、PHS端末及び無線通信可能なノートPC等であってもよい。
この場合、推定手段が、車両感知器よりも上流側の車両の現在位置に基づいて到着プロファイルの予測交通量を増加するので、現時点の感知情報には含まれていないが、実際には当該交差点に流入する車両(図6の車両5Aや図7の車両5D〜5F)についても到着プロファイルの予測交通量として含めることができ、当該到着プロファイルをより正確に推定できる。
そこで、前記車両情報に更に前記車両の識別情報を含ませておき、前記推定手段において、前記車両の識別情報に基づいて前記車両の位置情報と前記車両感知器の感知情報との対応付けを行うことが好ましい(請求項4)。
この場合、推定手段が、流出した車両の台数分だけ到着プロファイルの予測交通量を減少させるので、かかる流出車両があっても到着プロファイルを構成する予測交通量に誤差が生じることがなく、到着プロファイルを正確に推定することができる。
この場合、推定手段が、流入した車両の台数分だけ到着プロファイルの予測交通量を減少させるので、かかる流入車両があっても到着プロファイルを構成する予測交通量に誤差が生じることがなく、到着プロファイルを正確に推定することができる。
この場合、車両感知器よりも下流側の車両の現在位置を捨象しているので、その上流側の車両の現時点での位置情報に基づいてカウントされた予測交通量が、車両感知器で二重にカウントされることがなく、位置情報と感知情報との対応付けを行わなくても、二重カウントを防止することができる。
すなわち、インフラ側に上記位置検出器がある場合には、前記推定手段として、前記位置データが所定の基準地点を通過したことで計測される車両台数を用いて前記到着プロファイルを推定し、前記位置検出器が検出した位置データで特定される前記車両の位置情報を用いて前記補正処理を行うものを採用することができる(請求項8)。
インフラ側に上記位置検出器を設けた場合には、本発明の到着プロファイルの推定処理に必要な車両の位置情報を、当該位置検出器の位置データから取得できる。このため、走行中の車両が前記端末装置を有していなくても、交差点に流入する全車両の位置情報を利用した推定処理が可能となり、この点で本発明の適用範囲が広がる。
本発明の交通信号制御方法(請求項9)は、本発明の交通信号制御装置(請求項1)が行う制御方法であり、当該制御装置と同様の作用効果を奏する。
更に、本発明の到着プロファイルの推定装置(請求項11)は、本発明の交通信号制御装置(請求項1)の推定手段として使用される装置であり、当該制御装置と同様の作用効果を奏する。
〔第一実施形態〕
〔システムの全体構成〕
図1は、本発明の第一実施形態に係る交通信号制御装置を含む交通信号制御システムの全体構成を示している。図1に示すように、本実施形態の交通信号制御システムは、交通信号機1、車載装置2(図2参照)、車両感知器3、中央装置4、車載装置2を搭載した車両5などを含んでいる。
従って、中央装置4は、各交通信号機1と双方向通信が可能であり、各交通信号機1は他の交通信号機1とも双方向通信が可能である。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
なお、図1では、図示を簡略化するために、各交差点Ciに信号灯器1bが1つだけ描写されているが、実際の各交差点Ciには、例えば図2に示すように、互いに交差する道路の上り下り用として4つの信号灯器1bが設置されている。
図3は、本発明の交通信号制御装置を構成する中央装置4を示すブロック図である。
図3に示すように、中央装置4は、制御部401、表示部402、通信部403、記憶部404及び操作部405を含んでいる。
中央装置4の制御部401は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなり、交通信号機1や車両感知器3からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。制御部401は、内部バスを介して上記ハードウェア各部と繋がっており、これら各部の動作も制御する。
MODERATO制御は、ネットワークに属するすべての交通信号機1をマクロ制御するもので、近飽和の交通状態に対応するために、負荷率という交通指標を用いて各交通信号機1に最適な信号制御パラメータをサイクルごとに自動生成する。
上記負荷率ρは、車両の流入流量Q(台/時)、待ち行列台数E(台/時)及び飽和交通流率s(台/時)を用いて、ρ=(Q+E)/s で定義される。
かかるUTMS制御では、ある交差点Ciにおける、停止線の到着プロファイルPF(図6参照)の情報と信号制御情報とに基づいてシミュレーション演算を行い、現時点から1サイクル以上未来までの待ち行列台数Eの変動状況を計算する。
なお、プロファイル推定部401Aと予測制御部401Bが行う制御処理の内容については、後述する。
また、中央装置4の通信部403は、各交通信号機1から、車載装置2が搭載されている車両5に関する情報である車両情報と、車両5通過時に生じるパルス信号よりなる車両感知器3の感知情報S5とをリアルタイム(例えば、0.1〜1.0秒周期)で受信している。車両情報には、少なくとも車両5の位置情報S3及び識別情報S4が含まれているが、車両5の速度情報が含まれていてもよい。
また、記憶部404は、制御部401が生成した前記信号制御指令S1及び交通情報S2と、LAN側から取得した位置情報S3、識別情報S4及び感知情報S5を一時的に記憶する。
中央装置4の操作部405は、キーボードやマウス等の入力インタフェースよりなり、この操作部405によって中央オペレータが上記表示部402に対する表示切り替え操作等を行えるようになっている。
図2は、交通信号機1の全体構成を示す模式図である。
図2では、交通量の多い主道路RM1,RM2と交通量の少ない従道路RS1,RS2とが合流した交差点Cを例示している。
この交通信号機1は、主道路RM1,RM2及び従道路RS1,RS2のそれぞれに設置された4つの信号灯器1bと、この信号灯器1bと通信回線8を介して接続された交通信号制御機1aとを備えている。
交通信号制御機1aは、中央装置4から受信した交通情報S2と自身が記憶している交差点IDを、所定周期(例えば、0.1秒ごと)で車載装置2に送信する。また、交通信号制御機1aは、車載装置2から車両5の位置情報S3及び識別情報S4を受信し、車両感知器5から感知情報S5を受信する。
図4に示すように、交通信号制御機1aは、制御部101、灯器駆動部102、有線通信部103、無線通信部105及び記憶部104を含んでいる。
交通信号制御機1aの制御部101は、一又は複数のマイクロコンピュータから構成されている。制御部101には、内部バスを介して灯器駆動部102、通信部103及び記憶部104が接続されており、制御部101はこれらのハードウェア各部の動作を制御する。
灯器駆動部102は、半導体リレー(図示せず)を備え、上記制御部101から入力された出力指令S1に基づいて、複数の信号灯器1bの青色灯、黄色灯、赤色灯それぞれに対応して各色の信号灯に供給される交流電圧(AC100V)又は直流電圧をオン/オフする。
また、交通信号制御機1aの無線通信部105は、交差点Ciに流入する車両5の車載装置2との間で無線通信を行う通信インタフェースであり、交通情報S2を車載装置2に送信し、車両5の位置情報S3及び識別情報S4を車載装置2から受信する。
図2に示す例では、無線通信部105は、交差点Cに流入する複数の道路RM1,RM2,RS1,RS2のうち、1本の道路RM2を交差点Cに向かって流入する車両5の車載装置2のみと通信可能となっている。
また、無線通信部105の通信領域の延長(主道路RM2の走行方向長さ)は、50〜200m程度に設定されている。
車両5に搭載された車載装置2は、交通信号制御機1aとの間で各種情報を無線通信する通信機能と、搭乗者が設定した目的地に案内するナビゲーション機能を有する。
図5は、その車載装置2の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、車載装置2は、GPS処理部201、方位センサ202、車速取得部203、通信部204、記憶部205、操作部206、表示部207、音声出力部208及び処理部209等を含んでいる。
方位センサ202は、光ファイバジャイロなどで構成されており、車両5の方位及び角速度を計測する。車速取得部203は、車速センサ(図示せず)が車輪の角速度を検出することにより計測した車両5の速度データを取得する。
車載装置2の記憶部205は、ハードディスクや半導体メモリ等から構成されており、通信部204が受信した交通情報S2を記憶する。また、記憶部205は、道路地図データを記憶している。
リンクコストは、例えば、リンクとその終点に接続するリンクの組み合わせの数だけ用意されており、リンクの始点に進入してから当該リンクの終点を退出し、次に接続するリンクの始点に進入するまでに要する時間が設定されている。
車載装置2の表示部207は、車両5のダッシュボード部分に取り付けられたモニタ装置(図示せず)よりなり、作成した画像データを搭乗者に表示する。
また、音声出力部208は、処理部209が作成した音声データをスピーカー(図示せず)から出力する。
また、処理部209は、GPS処理部201が計測した車両5の位置、方位センサ202が計測した車両5の方位及び角速度、車速取得部203が取得した車両5の速度の各データ、記憶部205に記憶している道路地図データに基づいてマップマッチング処理を行い、道路地図データのリンク上における車両5の位置を求める。
図6は、到着プロファイルの推定処理を示すための、道路の平面形状と到着プロファイルとの対応関係図である。
前記した通り、中央装置4の制御部401は、到着プロファイルPFの推定部401Aと、その到着プロファイルPFを用いて交通需要を予測した信号制御を行う予測制御部401Bとを備えるが、本発明の特徴は推定部401Aが行う到着プロファイルPFの推定処理の点にある。そこで、以下において、図6を参照しつつ、プロファイル推定部401Aが行う到着プロファイルの推定処理について説明する。
プロファイル推定部401Aは、通過データD1を構成する各時点の車両グループ(台数)が所定の車両速度vで走行するとの仮定の下で、その車両グループが停止線Pに到達する予測時刻を特定し、この各車両グループよりなる通過データD1を予測時刻順に並べて到着プロファイルPFを生成する。
そこで、プロファイル推定部401Aでは、隣接データD2を構成する各時点の車両グループ(台数)についても、所定の車両速度vで走行するとの仮定の下で、その車両グループが停止線Pに到達する予測時刻を特定し、この各車両グループよりなる隣接データD2を予測時刻順に並べて到着プロファイルPFを生成している。
本実施形態のプロファイル推定部401Aは、感知情報S5に基づく車両台数の時系列データである通過データD1及び隣接交差点C2からの流出交通量に基づく時系列データである隣接データD2の他に、車両5に搭載された車載装置2が送信する現時点の当該車両5の位置情報S3を用いて、停止線Pに到着する車両5の予測交通量を増減する補正処理を行い、到着プロファイルPFの推定精度を向上させる。
具体的には、プロファイル推定部401Aは、記憶部404に記憶している道路地図データと現時点の車両5の位置情報S3とを対比して、交差点C1を含むリンクを走行する当該車両5の現在位置(現時点t0における車両5の位置)を逐次特定している。
そして、車両5の現在位置が車両感知器3の位置よりも上流側であるか否かを判定し、上流側である場合には、その判定された車両5の台数分だけ、到着プロファイルPFの予測交通量を増加させる処理を行う。
この車両5Aは、現時点t0での通過データD1や隣接データD2には含まれることはないが、実際には、通過データD1と隣接データD2の間の時間帯に停止線Pに到着する車両であるから、かかる車両5Aの台数分を到着プロファイルPFの予測交通量に含めることにより、到着プロファイルPFをより正確に推定することができる。
ところで、車両5の位置情報S3に基づく予測交通量の補正処理を、車両感知器3の下流側でも行う場合には、現時点t0において車両感知器3の上流側の車両5Aがその後に車両感知器3を通過すると、この通過に伴う感知情報S5によっても到着プロファイルPFの予測交通量がカウントされ、一つの車両5Aに対して予測交通量のカウントが二重で行われてしまう。
そこで、このような二重カウントを防止するため、本実施形態のプロファイル推定部401Aは、車両5の位置情報S3と車両感知器3の感知情報S5との対応付けを行うマッチング処理を行っている。
そして、プロファイル推定部401Aは、上記識別情報S4付きのカウントデータに対応する車両5Aが車両感知器3を通過する通過時刻を車両速度vに基づいて予測し、この通過時刻(又はこれに近い時刻)に感知された感知情報S5については、既に位置情報S3に基づいてカウント済みであるとみなし、到着プロファイルPFの予測交通量としてはカウントしない。
すなわち、現時点t0において車両5Aが車両感知器3の下流側にある場合でも、その車両5Aの位置情報S3を用いて、当該車両5Aが車両感知器3を過去に通過した時刻を逆算することにより、特定の車両IDを有する車両5Aの位置情報S3と感知情報S5とを対応付けることができる。
一方、図6に示すように、車両感知器3の下流側から交差点C1の停止線Pまでの間に脇道R2,R3があり、車両感知器3でカウントされた車両5がその脇道R3から流出したり、逆に車両感知器3を通過していない脇道R2からの車両5Bが交差点C1に流入したりした場合には、到着プロファイルPFの予測交通量に誤差が生じてしまう。
なお、この判定は、記憶部404に記憶している道路地図データに含まれるリンクの座標と車両5の位置情報S3とを対比することによって行うことができる。
従って、本実施形態のプロファイル推定部401Aによれば、車両感知器3の下流側で流入車両5Bや流出車両5Cがあっても、到着プロファイルPFを構成する予測交通量に誤差が生じることがなく、到着プロファイルPFを正確に推定することができる。
上記プロファイル推定部401Aが推定する到着プロファイルPFは、交差点C1に繋がる各方向の流入リンクごとに生成される。
そこで、予測制御部401Bは、この各到着プロファイルPFを用いて現在から1サイクル未来までの当該交差点C1に対する流入交通を予測し、到着プロファイルPFと他の信号制御情報に基づいてシミュレーション演算を実行する。
図7は、図6とは異なる別の推定処理を示すための、道路の平面形状と到着プロファイルとの対応関係図である。
図7に示すように、この変形例では、車両感知器3の上流側に隣接する交差点C2がないか又は遠方にあり、或いは、隣接する交差点C2が中央装置4の制御エリア外になっているため、前記隣接データD2を収集していない。
この場合、現時点t0における位置情報S3に対応する予測交通量が到着プロファイルPFに加えられるので、車両感知器3による地点観測(感知情報S5)のみで到着プロファイルPFを生成する場合に比べて、到着プロファイルPFを用いた需要予測期間を長く取ることができる。このため、上流側の隣接データD2がなくても、到着プロファイルPFを正確に推定することができる。
この場合、車両感知器3よりも下流側の車両5の現在位置が捨象されるので、その上流側の車両5D〜5Fの現在位置に基づく現時点t0の予測交通量が、車両感知器3の感知情報S5に基づく現時点t0の予測交通量と重なることがない。
図8は、本発明の第二実施形態を示すための、道路の平面形状と到着プロファイルとの対応関係図である。
この第二実施形態が第一実施形態(図1〜図7)と異なる点は次の(1)〜(3)の通りであり、これ以外の装置構成や、中央装置4が行う予測制御の内容等は、第一実施形態の場合と同様である。
(2) ビデオカメラ9は、画像データに基づいて車両5の位置データS6を生成する位置検出器としての機能を有し、この位置データS6を、交通信号制御機1aを介して中央装置4の制御部401にリアルタイムに送信する。
以下、図8を参照しつつ、上記相違点(1)〜(3)を有する第二実施形態の説明を敷衍する。
なお、赤信号1回で車両が捌ける待ち行列長は概ね150mであるから、上記撮影エリアAの長さはその待ち行列長を概ねカバーできる程度であればよい。
また、ビデオカメラ9は、撮影時刻の異なる画像データに基づいて車両5の速度を検出したり、車両5全体の特徴から車種や車色を検出したりすることもできる。なお、このビデオカメラ9は、単眼カメラでもステレオカメラでもいずれでもよい。
中央装置4のプロファイル推定部401Aは、撮影エリアAの上流側端部に基準地点P0を設定しており、この位置データS6が基準地点P0を通過した数を1秒から数秒単位ごとに集計した通過データD1を収集している。
また、プロファイル推定部401Aは、第一実施形態の場合と同様に、上記通過データD1を構成する各時点の車両グループ(台数)が所定の車両速度vで走行するとの仮定の下で、その車両グループが停止線Pに到達する予測時刻を特定し、この各車両グループよりなる通過データD1を予測時刻順に並べて到着プロファイルPFを生成する
更に、本実施形態では、位置データS6の基準地点P0に対する通過数で地点観測による車両台数を求めるので、車両感知器3の感知情報S5は不要である。従って、1台のビデオカメラ9を設置するだけで、地点観測による車両台数と車両5の位置情報S5の双方を検出することができる。
これまで開示した実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等の範囲内のすべての変更が本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、到着プロファイルPFの推定処理を含めたUTMS制御を、すべて中央装置4の制御部401が行っているが、これらの算出及び制御を、交通信号制御機1aの制御部101に行わせることもできる。
更に、上記実施形態では、車両5が車両情報を外部に送信する装置として、ナビゲーション機能を有する車載装置2を採用しているが、これ以外にも、搭乗者が任意に車両に持ち込める携帯電話機、PHS及び無線通信可能なノートPC等であってもよい。
1a 交通信号制御機
1b 信号灯器
101 制御部
102 灯器駆動部
103 有線通信部
104 記憶部
105 無線通信部
2 車載装置(端末装置)
201 GPS処理部
202 方位センサ
203 車速取得部
204 通信部
205 記憶部
206 操作部
207 表示部
208 音声出力部
209 処理部
3 車両感知器
4 中央装置(交通信号制御装置)
401 制御部(推定装置)
401A プロファイル推定部(推定手段)
401B 予測制御部(制御手段)
402 表示部
403 通信部(取得手段)
404 記憶部
405 操作部
5 車両
9 ビデオカメラ(位置検出器)
Ci 交差点
P 停止線
S1 信号制御指令
S2 交通情報
S3 位置情報
S4 識別情報
S5 感知情報
S6 位置データ
Claims (11)
- 交差点の停止線に到着する車両の予測交通量の時系列データである到着プロファイルを用いて、交通需要を予測した信号制御を行う制御手段と、
前記交差点の上流側での地点観測による車両台数を用いて前記到着プロファイルを推定する推定手段と、を備えており、
前記推定手段は、推定した前記到着プロファイルを、前記交差点の上流側を走行する前記車両の位置情報を含む車両情報を用いて増加又は減少させる補正処理を行うことを特徴とする交通信号制御装置。 - 前記車両の通過を感知する車両感知器が前記交差点の上流側に設置され、前記車両の位置情報を外部に送信可能な端末装置が当該車両に設けられており、
前記推定手段は、前記車両感知器の感知情報で計測される車両台数を用いて前記到着プロファイルを推定し、前記端末装置が送信した前記車両の位置情報を用いて前記補正処理を行う請求項1に記載の交通信号制御装置。 - 前記推定手段は、前記車両感知器よりも上流側にある前記車両の位置情報に対応して、前記到着プロファイルの予測交通量を増加させる請求項2に記載の交通信号制御装置。
- 前記車両情報には更に前記車両の識別情報が含まれており、
前記推定手段は、前記車両の識別情報に基づいて前記車両の位置情報と前記車両感知器の感知情報との対応付けを行う請求項2又は3に記載の交通信号制御装置。 - 前記推定手段は、前記車両の位置情報に基づいて前記車両感知器と前記停止線との間で流出した前記車両を検出し、この流出した前記車両の台数分だけ前記到着プロファイルの予測交通量を減少させる請求項2〜4のいずれか1項に記載の交通信号制御装置。
- 前記推定手段は、前記車両の位置情報に基づいて前記車両感知器と前記停止線との間で流入した前記車両を検出し、この流入した前記車両の台数分だけ前記到着プロファイルの予測交通量を増加させる請求項2〜5のいずれか1項に記載の交通信号制御装置。
- 前記推定手段は、前記車両感知器よりも下流側にある前記車両の位置情報は用いず、同車両感知器よりも上流側にある前記車両の位置情報のみを用いて前記到着プロファイルの予測交通量を増加させる請求項2又は3に記載の交通信号制御装置。
- 前記交差点の上流側を走行する前記車両の位置データを検出する位置検出器がインフラ側に設けられており、
前記推定手段は、前記位置データが所定の基準地点を通過したことで計測される車両台数を用いて前記到着プロファイルを推定し、前記位置検出器が検出した位置データで特定される前記車両の位置情報を用いて前記補正処理を行う請求項1に記載の交通信号制御装置。 - 交差点の停止線に到着する車両の予測交通量の時系列データである到着プロファイルを用いて、交通需要を予測した信号制御を行う交通信号制御方法であって、
前記交差点の上流側での地点観測による車両台数を用いて前記到着プロファイルを推定し、推定した前記到着プロファイルを、前記交差点の上流側を走行する前記車両の位置情報を含む車両情報を用いて増加又は減少させる補正処理を行い、このようにして補正された当該到着プロファイルを用いて前記信号制御を行うことを特徴とする交通信号制御方法。 - 交差点の停止線に到着する車両の予測交通量の時系列データである到着プロファイルを用いて行う、交通需要を予測した信号制御をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記交差点の上流側での地点観測による車両台数を用いて前記到着プロファイルを推定するステップと、
推定した前記到着プロファイルを、前記交差点の上流側を走行する前記車両の位置情報を含む車両情報を用いて増加又は減少させる補正処理を行うステップと、
補正された前記到着プロファイルを用いて前記信号制御を行うステップと、を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。 - 交差点の停止線に到着する車両の予測交通量の時系列データである到着プロファイルを推定する推定装置であって、
前記交差点の上流側での地点観測による車両台数と、前記交差点の上流側を走行する前記車両の位置情報を含む車両情報とを取得する取得手段と、
取得された前記地点観測による車両台数を用いて前記到着プロファイルを推定する推定手段と、を備えており、
前記推定手段は、推定した前記到着プロファイルを、取得された前記車両情報を用いて増加又は減少させる補正処理を行うことを特徴とする到着プロファイルの推定装置。
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