JP5017843B2 - 電池モジュール、および組電池 - Google Patents

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Description

本発明は、バイポーラ電池を用いた電池モジュール、および、電池モジュールを複数個電気的に接続してなる組電池に関する。
近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度、高出力密度が達成できる積層型のバイポーラ電池に注目が集まっている(特許文献1参照)。
一般的なバイポーラ電池は、複数個のバイポーラ電極を電解質層を介在させて直列に接続つまり積層した電池要素と、電池要素の全体を包み込んで封止する外装材と、電流を取り出すために外装材から外部に導出された端子と、を含んでいる。バイポーラ電極は、集電体の一方の面に正極活物質層を設けて正極が形成され、他方の面に負極活物質層を設けて負極が形成されている。正極活物質層、電解質層、および負極活物質層を順に積層したものが単電池層であり、この単電池層が一対の集電体の間に挟み込まれている。バイポーラ電池は、電池要素内においてはバイポーラ電極を積層する方向つまり電池の厚み方向に電流が流れるため、電流のパスが短く、電流ロスが少ないという利点がある。
必要とされる容量および電圧を得るために、複数個のバイポーラ電池を電気的に接続して電池モジュールを形成したり、複数個の電池モジュールを電気的に接続して組電池を形成したりしている。なお、電池モジュールは電気的に接続された複数個のバイポーラ電池を備える点において組電池の一種であるが、本明細書においては、「組電池」を組み立てる際の単位ユニットを「電池モジュール」と称することとする。
特開2001−236946号公報
電池モジュールを形成する際には、外装材によって電池要素を封止する作業が予め必要であり、電池モジュールを形成する一連の作業を簡素化することができない。
また、複数個のバイポーラ電池同士を電気的に接続するためには、外装材から外部に導出された端子同士を溶接によって接合したり、バスバーなどの接続部材を介して接続したりしなければならず、この観点からも、電池モジュールを形成する一連の作業を簡素化することができない。
本発明は、バイポーラ電池を用いた電池モジュールの形成を容易にし、これを通して、電池モジュールを複数個電気的に接続してなる組電池の形成を容易にすることを目的とする。
上記目的を達成する請求項1に記載の本発明は、集電体の一方の面に正極活物質層が配置され他方の面に負極活物質層が配置されたバイポーラ電極を電解質層を介在させて積層した電池要素と、前記正極活物質層、前記電解質層および前記負極活物質層が積層されてなる単電池層のそれぞれの周囲に配置され前記単電池層と外気との接触を遮断するシール部とを含む複数個のバイポーラ電池と、
前記バイポーラ電極を積層する方向に沿う両側から複数個の前記バイポーラ電池を挟み込んで保持するとともに前記バイポーラ電池同士を電気的に接続する、導電性を有する一対の保持板と、を有してなり、
一対の前記保持板は、前記バイポーラ電池と干渉しない位置に通しボルトを挿通する通し穴が形成され、当該通し穴に挿通された通しボルトに前記積層方向に沿う両側からナットを締結することによって、複数個の前記バイポーラ電池の前記電池要素を直接挟み込みつつ加圧する電池モジュールである。
上記目的を達成する請求項13に記載の本発明は、電池モジュールを複数個電気的に接続したことを特徴とする組電池である。
請求項1に記載の本発明によれば、単電池層と外気との接触を遮断するシール部をバイポーラ電池に設けたので、電池要素を外装材によって封止する必要がなく、複数個のバイポーラ電池は、一対の保持板によって直接挟み込まれている。電池モジュールを形成するに際して、個々の電池要素を外装材によって封止する作業が不要になることを通して、バイポーラ電池を用いた電池モジュールを形成する一連の作業を簡素化することができる。また、一対の保持板によって複数個のバイポーラ電池を挟み込んで保持するだけで、複数個のバイポーラ電池が電気的に接続される。複数個のバイポーラ電池を電気的に接続するに際して、電流取り出し用の端子同士を溶接によって接合したり、バスバーなどの接続部材を介して接続したりする作業が不要になる。この観点からも、電池モジュールを形成する一連の作業を簡素化することができる。
請求項13に記載の本発明によれば、バイポーラ電池を直列または並列に接続して組電池化することにより、高容量、高出力の電池を得ることができる。しかも、電池モジュールの形成が容易なものとされており、これを通して、電池モジュールを複数個電気的に接続してなる組電池の形成も容易なものとなる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、理解を容易にするために、図面には各構成要素が誇張して示されている。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電池モジュール11を示す断面図、図2は、図1に示されるバイポーラ電池40を示す断面図、図3は、バイポーラ電極21を示す断面図、図4は、単電池層26の説明に供する断面図である。図5は、セパレータ25aにシール部30を形成した電解質層25の製造過程の様子を段階的に表わす図であり、図5(A)は、電解質層25の基材をなすセパレータ25aを示す概略平面図、図5(B)は、セパレータ25aの外周部にシール部30を形成した状態を示す概略平面図、図5(C)は、セパレータ25aのシール部30よりも内側に電解質部25bを形成し、電解質層25を完成させた状態を示す概略平面図、図5(D)は、図5(C)の5D−5D線に沿う断面図である。図6(A)は、セパレータ25aにシール部30が形成された電解質層25とバイポーラ電極21とを積層した状態を示す要部断面図、図6(B)は、電解質層25とバイポーラ電極21とを積層した電池要素20を、積層方向に沿う両側から加圧し、シール部30を集電体22に密着させる様子を示す断面図である。
図1および図2を参照して、第1の実施形態の電池モジュール11は、概説すれば、バイポーラ電極21を電解質層25を介在させて積層した電池要素20と、電池要素20における単電池層26のそれぞれの周囲に配置され単電池層26と外気との接触を遮断するシール部30とを含む複数個(図示例では4個)のバイポーラ電池40と、バイポーラ電極21を積層する方向に沿う両側から複数個のバイポーラ電池40を挟み込んで保持するとともにバイポーラ電池40同士を電気的に接続する、導電性を有する一対の保持板50、60と、を有する。複数個のバイポーラ電池40は、電池要素20が一対の保持板50、60によって直接挟み込まれている。ここに、「直接」とは、個々のバイポーラ電池40における電池要素20の全体を包み込んで封止する外装材を介することなく、の意味である。後述する導電性を有する層90を備える場合も、電池要素20を一対の保持板50、60によって直接挟み込む形態に含まれると理解されなければならない。複数個のバイポーラ電池40を一対の保持板50、60によって挟み込むことにより、電池モジュール11の主要部となる構造体が形成される。
第1の実施形態では、4個のバイポーラ電池40は、バイポーラ電極21を積層する方向(図1において上下方向)に積層され、電気的に直列に接続されている。この電気的な接続形態を「4直列」と称する。電池モジュール11はさらに、一対の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んだ状態を維持する締結部材70と、図1において上側に示される保持板50を介して最上位のバイポーラ電池40の正極側に電気的に接続される正極端子81と、図1において下側に示される保持板60を介して最下位のバイポーラ電池40の負極側に電気的に接続される負極端子82と、を有する。
なお、以下の説明では、図1において上側に示される保持板50を「上保持板50」ともいい、図1において下側に示される保持板60を「下保持板60」ともいう。また、バイポーラ電極21を積層する方向つまり電池の厚み方向を「積層方向」といい、積層方向に対して直交する方向つまり集電体22などが伸延する方向を「面方向」という。
前記バイポーラ電極21は、図3に示すように、集電体22の一方の面に正極活物質層23を配置して正極が形成され、他方の面に負極活物質層24を配置して負極が形成されている。電池要素20の正極末端極は、集電体22の一方の面に正極活物質層23のみが設けられ、図2において最上位のバイポーラ電極21の上に電解質層25を介して積層される。電池要素20の負極末端極は、集電体22の一方の面に負極活物質層24のみが設けられ、図2において最下位のバイポーラ電極21の下に電解質層25を介して積層される。正極末端極および負極末端極もバイポーラ電極21の一種である。電解質層25は、基材をなすセパレータ25a(図5(A)参照)に電解質を保持させて構成されている。
前記単電池層26は、図4に示すように、正極活物質層23、電解質層25および負極活物質層24が積層されることによって構成されている。単電池層26は、バイポーラ電極21が積層された電池要素20において、隣接する集電体22の間に挟まれる。図示例のバイポーラ電池40は5層の単電池層26が設けられているが、層の数は任意に選択できる。5層の単電池層26を備えるバイポーラ電池40の厚みは、例えば、500μm〜600μm程度である。
前記シール部30によって、単電池層26と外気との接触が遮断されている。これにより、液体または半固体のゲル状の電解質を使用する場合に生じ得る、液漏れによる液絡を防止している。また、空気あるいは空気中に含まれる水分と活物質とが反応することを防止している。本実施形態のシール部30は、電解質層25のセパレータ25aの外周部に形成されている(図5(D)参照)。シール部30を備える電解質層25は、概略、次のように製造される。
まず、電解質層25の基材として、電解質層25に用いるサイズに相当するセパレータ25aを準備する(図5(A)参照)。次に、セパレータ25aの外周部に、シール用の樹脂30a(溶液)を配置し、シール部30を形成する(図5(B)参照)。セパレータ25aの外周部とは、電解質をセパレータ25aに保持させる部分よりも外側を意味する。シール用の樹脂30aは、例えば、適当な形状を有する型枠を用いて、充填・注液したり、塗布や含浸させたりして、セパレータ25aの外周部に配置される。シール部30は、セパレータ25aの表裏両面に形成される。セパレータ25aの表裏両面のそれぞれから突出するシール部30の厚さ(高さ)は、正極の厚さおよび負極の厚さよりも厚い寸法に設定されている。次に、シール部30よりも内側のセパレータ25aに電解質を保持させ、電解質部25bを形成する(図5(C)(D)参照)。電解質部25bは、電解質用原料スラリーを塗布、含浸して物理架橋させたり、さらに重合して化学架橋させたりする方法など、適当な方法によって形成される。以上により、セパレータ25aに電解質が保持され、さらに、セパレータ25aの電解質を保持させた部分つまり電解質部25bの外周部に、シール部30をなすシール用樹脂30aを配置してなる構造を有する電解質層25を製造することができる。
前記セパレータ25aには、微多孔膜セパレータおよび不織布セパレータのいずれも利用することができる。
微多孔膜セパレータとしては、例えば、電解質を吸収保持するポリマーからなる多孔性シートを用いることができる。ポリマーの材質としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリイミドなどが挙げられる。
不織布セパレータとしては、例えば、繊維を絡めてシート化したものを用いることができる。また、加熱によって繊維同士を融着することにより得られるスパンボンドなども用いることができる。すなわち、繊維を適当な方法でウェブ(薄綿)状またはマット状に配列させ、適当な接着剤あるいは繊維自身の融着力により接合して作ったシート状のものであればよい。使用する繊維としては、特に制限されるものではなく、例えば、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを用いることができる。これらは、使用目的(電解質層25に要求される機械強度など)に応じて、単独または混合して用いる。
セパレータ25aの外周部に配置されるシール用の樹脂30aの形状は、単電池層26をシールする効果を有効に発現することができるものであればよく、特に制限されるものではない。例えば、図5(D)に示した断面矩形形状のほか、断面半円形状や断面楕円形状となるようにシール用の樹脂30aを配置することができる。
シール用の樹脂30aを配置することによって得られるシール部30は、セパレータ25aを貫通またはセパレータ25aの側面全周を覆っていることが望ましい。セパレータ25aの内部を介して単電池層26と外気とが接触することを確実に遮断できるからである。
シール用の樹脂30aとしては、加圧変形させることによって集電体22に密着するゴム系樹脂、または加熱加圧して熱融着させることによって集電体22に密着するオレフィン系樹脂などの熱融着可能な樹脂を好適に利用することができる。
図示例では、シール用の樹脂30aとして、ゴム系樹脂を用いている。ゴム系樹脂を用いるゴム系シール部30にあっては、ゴム系樹脂の弾性を利用して単電池層26と外気との接触を遮断することができる。また、振動や衝撃などによる応力が反復的にバイポーラ電池40に作用する環境下でも、ゴム系シール部30は、バイポーラ電池40の捩じれや変形に追従して容易に捩じれや変形するので、シール効果を保持することができる。さらに、熱融着処理を行なう必要がなく、電池製造工程が簡略化される点でも有利である。ゴム系樹脂としては、特に制限されるものではないが、好ましくは、シリコン系ゴム、フッ素系ゴム、オレフィン系ゴム、ニトリル系ゴムよりなる群から選択されるゴム系樹脂である。これらのゴム系樹脂は、シール性、耐アルカリ性、耐薬品性、耐久性・耐候性、耐熱性などに優れ、使用環境下でもこれらの優れた性能、品質を劣化させずに長期間維持することができる。このため、単電池層26と外気との接触の遮断つまり単電池層26のシールを、効果的かつ長期にわたって防止することができるからである。ただし、例示したゴム系樹脂に制限されるものではない。
図6(A)(B)には、ゴム系シール部30を集電体22に密着させる様子が示されている。図6(A)に示すように、セパレータ25aにゴム系シール部30が形成された電解質層25とバイポーラ電極21とを積層する。ゴム系シール部30の厚さは、正極ないし負極の厚さよりも厚くなるように成型されている。そこで、図6(B)に示すように、電解質層25とバイポーラ電極21とを積層した電池要素20を、積層方向に沿う両側から加圧し、ゴム系シール部30を加圧変形させて集電体22に密着させる。本実施形態では、ゴム系シール部30を加圧する際に、さらに熱を加えてある。ゴム系シール部30を加圧変形させた状態で熱融着することによって、ゴム系シール部30を集電体22に強固に結合(接着ないし融着)させてある。これにより、バイポーラ電池40を外部から常に加圧された状態に置く必要がなく、ゴム系シール部30を常に加圧するための部材などが不要になる。加圧する個所は、ゴム系シール部30が配置されているところだけ、またはゴム系シール部30が配置されている部分を含む電池要素20全体でもよい。加熱によるゴム系シール部30以外の電池部品への影響を考慮すれば、加熱する個所は、ゴム系シール部30が配置されているところだけとし、ゴム系シール部30材が配置されている部分以外については、加圧のみ行うようにするのが望ましい。
図示省略するが、熱融着可能な樹脂を用いる熱融着樹脂系シール部にあっては、電解質層25とバイポーラ電極21とを積層した電池要素20を、積層方向に沿う両側から加圧および加熱すると、熱融着によって単電池層26と外気との接触を遮断することができる。熱融着可能な樹脂としては、シール部としてバイポーラ電池40のあらゆる使用環境下にて、優れたシール効果を発揮することができるものであれば特に制限されるものではない。好ましくは、シリコン、エポキシ、ウレタン、ポリブタジエン、オレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、パラフィンワックスよりなる群から選択される樹脂である。これらの熱融着可能な樹脂は、シール性、耐アルカリ性、耐薬品性、耐久性・耐候性、耐熱性などに優れ、使用環境下でもこれらの優れた性能、品質を劣化させずに長期間維持することができる。このため、単電池層26と外気との接触の遮断つまり単電池層26のシールを、効果的かつ長期にわたって防止することができるからである。ただし、例示した熱融着可能な樹脂に制限されるものではない。より好ましくは、集電体22との接着性を向上させた樹脂が好ましく、例えば、変性ポリプロピレンなどが挙げられる。なお、加熱する際の温度条件としては、熱融着可能な樹脂の熱融着温度よりも高い温度であって他の電池部品に影響を及ぼさない範囲の温度であればよく、熱融着可能な樹脂の種類に応じて適宜決定すればよい。例えば、変性ポリプロピレンなどでは、200℃程度が好適であるが、これに制限されるものではない。加圧する個所および加熱する個所については、ゴム系シール部30の場合と同様である。
シール部30は、非融着層を融着層で挟み込んだ三層フィルムから構成することもできる。
シール部30の大きさは、図6に示されるように集電体22の端部から面方向にはみ出さない大きさに限定されず、集電体22の端部から面方向にはみ出す大きさを有していてもよい。集電体22の外周縁部同士の接触による内部ショートを確実に防止できるからである。
シール部を電解質層から独立させて単電池層の周囲に配置することもできるが、この場合には、電池製造時においては、電解質層の積層とシール部の積層とを別個に行わなければならず、製造工程が複雑化ないし煩雑化する虞がある。これに対して、本実施形態では、シール部30を電解質層25に設けてあるので、電池製造時においては、電解質層25の積層とシール部30の積層とを同時に行うことができる。電池製造工程が複雑にならない結果、製品のコスト低減を図ることもできる。
図1を再び参照して、第1の実施形態では、上下の保持板50、60はともに、導電性を有する導電板51、61から形成されている。導電板51、61は、例えば、アルミや、ステンレス鋼から形成されている。上下の保持板50、60のそれぞれには、通しボルト71を挿通するためにボルト穴51a、61aが形成されている。各ボルト穴51a、61aに挿通した通しボルト71にナット72を締結することによって、上下の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んだ状態が維持される。上下の保持板50、60はともに導電性を有するので、通しボルト71およびナット72は電気絶縁性の材料から形成されている。通しボルト71およびナット72により、一対の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んだ状態を維持する締結部材70が構成されている。
上下の保持板50、60とバイポーラ電池40とは、導電性を有する層90を介して接触させることが好ましい。集電体22は金属箔から形成されるため、微視的に見れば凹凸形状を有しており、保持板50、60との間の接触抵抗が増加する虞がある。導電性を有する層90を介して上下の保持板50、60とバイポーラ電池40とを接触させることにより、両者の密着性が良好になり、両者の間の接触抵抗を低減することができるからである。
同様の理由により、積層されるバイポーラ電池40同士は、導電性を有する層90を介して接触させることが好ましい。
導電性を有する層90は、保持板50、60とバイポーラ電池40との間、およびバイポーラ電池40同士の間の接触抵抗を低減し得る材料から形成することができ、特に限定されるものではない。例えば、導電性を有する層90は、導電性の樹脂、導電性の弾性体(例えば、導電性ゴム)、または導電性のペースト(例えば、銀ペースト)から形成することができる。これらの材料が集電体22の微小な凹部内に入り込むことによって、集電体22との密着性が良好になる。導電性の弾性体は例えば両面テープの形態を有していてもよい。バイポーラ電池40同士の間に介装される導電性を有する層90にあっては、金属板を用いることもできる。平坦面を容易に形成できる金属板(例えば、銅板)を間に挟むことによって、微小な凹凸形状を有する集電体22同士を接触させる場合に比べて、集電体22との密着性が良好になる。導電性の樹脂、弾性体、ペースト、および金属板を適宜組み合わせて用いてもよい。
なお、上下保持版50、60により複数のバイポーラ電池40を保持する場合、導電性を有する層90には導電性ゴムを用いることが好ましい。導電性ゴムを用いることにより密着性、集電箔の保護、耐振動性、温度変化による積厚変化の吸収などが期待できる。導電性ゴムシートは、樹脂にカーボンまたは金属の微粒子を分散させた導電性樹脂、または、導電性のプラスチックである。
導電性を有する層90と微小な凹凸形状を有する集電体22との密着性が良好になる結果、接触抵抗が低減し、電池モジュール11の高出力化を図ることができる。なお、保持板50、60とバイポーラ電池40との間、およびバイポーラ電池40同士の間の接触抵抗が小さい場合、例えば、集電体22の平坦度を改善したような場合には、導電性を有する層90は必ずしも設ける必要はない。図では、理解の容易のために、導電性を有する層90をバイポーラ電池40の端部から面方向にはみ出して示してあるが、この場合に限定されるものではない。
第1の実施形態にあっては、単電池層26と外気との接触を遮断するシール部30をバイポーラ電池40に設けたので、個々のバイポーラ電池40における電池要素20を外装材によって封止する必要がなく、複数個のバイポーラ電池40は、一対の保持板50、60によって直接挟み込まれている。電池モジュール11を形成するに際して、個々の電池要素20を外装材によって封止する作業が不要になることを通して、バイポーラ電池40を用いた電池モジュール11を形成する一連の作業を簡素化することができる。また、上下の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んで保持するだけで、複数個のバイポーラ電池40が電気的に接続される。複数個のバイポーラ電池40を電気的に接続するに際して、電流取り出し用の端子同士を溶接によって接合したり、バスバーなどの接続部材を介して接続したりする作業が不要になる。この観点からも、電池モジュール11を形成する一連の作業を簡素化することができる。電流取り出し用の端子を介在せず、バイポーラ電池40同士を直接あるいは導電性を有する層90を介して接続するので、電池モジュール11の高出力化を図ることもできる。外装材や電流取り出し用の端子が不要になるので、その分だけ、電池モジュール11の容積を小さくすることができる。さらに、上下の保持板50、60はともに導電性を有するので、複数個のバイポーラ電池40を挟み込んで保持するだけで電流を取り出すことが可能となり、電流を取り出すための構造も簡素化できる。このように、電池モジュール11は、電池要素20内においては積層方向に電流が流れるというバイポーラ電池40の利点を生かした構造を有し、バイポーラ電池40を用いた電池モジュール11の形成が容易なものとなる。
複数個のバイポーラ電池40が電気的に直列に接続されているので、直列接続する個数を変更するだけで、出力に関する要求に対して簡単に応えることができる。
バイポーラ電池40の構成は、特に説明したものを除き、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられている公知の材料を用いればよく、特に限定されるものではない。以下に、このバイポーラ電池40に使用することのできる集電体、正極活物質層、負極活物質層、電解質層等について参考までに説明する。
(集電体)
本実施形態で用いることのできる集電体は、特に制限されるものではなく、従来公知のものを利用することができる。例えば、アルミニウム箔、ステンレス箔、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく使える。また、金属表面に、アルミニウムを被覆させた集電体であってもよい。また、場合によっては、2つ以上の金属箔を張り合わせた集電体を用いてもよい。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウム箔を集電体として用いることが好ましい。
集電体の厚さは、特に限定されないが、1μm〜100μm程度である。
(正極活物質層)
正極は、正極活物質を含む。このほかにも、導電助剤、バインダー等が含まれ得る。化学架橋または物理架橋によりゲル電解質として正極および負極内に十分に浸透させている。
正極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoO等のLi・Co系複合酸化物、LiNiO等のLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMn等のLi・Mn系複合酸化物、LiFeO等のLi・Fe系複合酸化物等が挙げられる。この他、LiFePO等の遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V、MnO、TiS、MoS、MoO等の遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOH等が挙げられる。
正極活物質の粒径は、製法上、正極材料をペースト化してスプレーコート等により製膜し得るものであればよいが、さらにバイポーラ電池の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で用いられる一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が0.1μm〜10μmであるとよい。
高分子ゲル電解質は、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものであるが、さらに、リチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも含まれる。
ここで、高分子ゲル電解質に含まれる電解液(電解質塩および可塑剤)としては、通常リチウムイオン電池で用いられるものであればよく、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)を含み、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、2−ジメトキシエタン、1、2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから1種類または2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の有機溶媒(可塑剤)を用いたもの等が使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
イオン伝導性を有する高分子としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体等が挙げられる。
高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。なお、PAN、PMMA等は、どちらかと言うとイオン伝導性がほとんどない部類に入るものであるため、上記イオン伝導性を有する高分子とすることもできるが、ここでは高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子として例示したものである。
上記リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物等が使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。
本実施形態では、これら電解液、リチウム塩、および高分子(ポリマー)を混合してプレゲル溶液を作成し、正極および負極に含浸させている。
正極における、正極活物質、導電助剤、バインダーの配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視等)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。例えば、正極内における電解質、特に固体高分子電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、正極内における電解質、特に固体高分子電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。したがって、これらの要因を考慮して、目的に合致した固体高分子電解質量を決定する。
正極の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視等)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは10〜500μm程度である。
(負極活物質層)
負極は、負極活物質を含む。このほかにも、導電助剤、バインダー等が含まれ得る。負極活物質の種類以外は、基本的に「正極」の項で記載した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される負極活物質を用いることができる。例えば、金属酸化物、リチウム−金属複合酸化物金属、カーボン等が好ましい。より好ましくは、カーボン、遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属複合酸化物である。さらに好ましくは、チタン酸化物、リチウム−チタン複合酸化物、カーボンである。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態にあっては、正極活物質層は、正極活物質として、リチウム−遷移金属複合酸化物が用いられ、負極活物質層は、負極活物質として、カーボンまたはリチウム−遷移金属複合酸化物が用いられている。容量、出力特性に優れた電池を構成できるからである。
(電解質層)
電解質層は、イオン伝導性を有する高分子から構成される層であり、イオン伝導性を示すものであれば材料は限定されない。
本実施形態の電解質は、高分子ゲル電解質であり、基材としてセパレータにプレゲル溶液を含浸させた後、化学架橋または物理架橋により高分子ゲル電解質として用いている。
このような高分子ゲル電解質は、ポリエチレンオキシド(PEO)等のイオン導伝性を有する全固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものであるが、さらに、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のリチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも高分子ゲル電解質に含まれる。これらについては、正極に含まれる電解質の一種として説明した高分子ゲル電解質と同様であるため、ここでの説明は省略する。高分子ゲル電解質を構成するポリマーと電解液との比率は幅広く、ポリマー100%を全固体高分子電解質とし、電解液100%を液体電解質とすると、その中間体はすべて高分子ゲル電解質にあたる。なお、ポリマー電解質と言う場合には、高分子ゲル電解質および全固体高分子電解質の両方が含まれる。
高分子ゲル電解質は、電池を構成する高分子電解質のほか、上記したように正極および/または負極にも含まれ得るが、電池を構成する高分子電解質、正極、負極によって異なる高分子電解質を用いてもよいし、同一の高分子電解質を使用してもよいし、層によって異なる高分子電解質を用いてもよい。
電池を構成する電解質の厚さは、特に限定するものではない。しかしながら、コンパクトなバイポーラ電池を得るためには、電解質としての機能が確保できる範囲で極力薄くすることが好ましい。一般的な固体高分子電解質層の厚さは10〜100μm程度である。ただし、電解質の形状は、製法上の特徴を生かして、電極(正極または負極)の上面ならびに側面外周部も被覆するように形成することも容易であり、機能、性能面からも部位によらず常にほぼ一定の厚さにする必要はない。
電解質層は、固体電解質を用いることもできる。電解質として固体を用いることにより漏液を防止することが可能となり、バイポーラ電池特有の問題である液絡を防ぎ、信頼性の高いバイポーラ電池を提供できるからである。また、漏液がないため、シール部30の構成を簡易にすることもできる。
固体電解質としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体のような公知の固体高分子電解質が挙げられる。固体高分子電解質層中には、イオン伝導性を確保するために支持塩(リチウム塩)が含まれる。支持塩としては、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO、またはこれらの混合物等が使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。PEO、PPOのようなポリアルキレンオキシド系高分子は、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO等のリチウム塩をよく溶解しうる。また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。
(第2および第3の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る電池モジュール12を示す断面図、図8は、本発明の第3の実施形態に係る電池モジュール13を示す断面図である。なお、第1の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は一部省略する。
第2および第3の実施形態は、複数個のバイポーラ電池40の電気的な接続形態を改変した点で、第1の実施形態と相違している。
図7を参照して、第2の実施形態の電池モジュール12は、2個のバイポーラ電池40がバイポーラ電極21の積層方向に対して直交する方向に並べられている。また、2個のバイポーラ電池40は、電気的極性が同じ(図中上側が正極側、下側が負極側)となるように並べられ、上下の保持板50、60を介して、電気的に並列に接続されている。この電気的な接続形態を「2並列」と称する。
第2の実施形態にあっては、複数個のバイポーラ電池40が電気的に並列に接続されているので、並列接続する個数を変更するだけで、容量に関する要求に対して簡単に応えることができる。
図8を参照して、第3の実施形態の電池モジュール13は、2個のバイポーラ電池40を上下方向に積層して電気的に直列に接続した2つの電池群が、バイポーラ電極21の積層方向に対して直交する方向に並べられている。また、2つの電池群は、電気的極性が同じ(図中上側が正極側、下側が負極側)になるように並べられ、上下の保持板50、60を介して、電気的に並列に接続されている。この電気的な接続形態を「2並列×2直列」と称する。
第3の実施形態にあっては、複数個のバイポーラ電池40が電気的に直並列に接続されているので、直列接続する個数および並列接続する個数を変更するだけで、出力および容量に関する要求に対して簡単に応えることができる。
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態に係る電池モジュール14を示す断面図、図10(A)は、図9に示される上保持板50の内面側を示す図、図10(B)は、図9に示される下保持板60の内面側を示す図である。なお、第1〜第3の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は一部省略する。
第4の実施形態は、一対の保持板50、60の構成および複数個のバイポーラ電池40の並べ方を改変した点で、第1の実施形態と相違している。
第4の実施形態の電池モジュール14は、第1の実施形態の電池モジュール11と同様に、電池要素20と、シール部30とを含む複数個(図示例では4個)のバイポーラ電池40と、バイポーラ電極21を積層する方向に沿う両側から複数個のバイポーラ電池40を挟み込んで保持するとともにバイポーラ電池40同士を電気的に接続する、導電性を有する一対の保持板50、60と、を有する。複数個のバイポーラ電池40は、電池要素20が一対の保持板50、60によって直接挟み込まれている。
第4の実施形態では、4個のバイポーラ電池40は、バイポーラ電極21の積層方向に対して直交する方向に並べられている。説明の便宜上、4個のバイポーラ電池40を、図において左側から順に、第1電池、第2電池、第3電池および第4電池と称する。4個のバイポーラ電池40は、隣接するバイポーラ電池40の電気的極性が逆となるように並べられている。つまり、第1電池は上側が負極側、下側が正極側となり、第2電池は上側が正極側、下側が負極側となり、第3電池は上側が負極側、下側が正極側となり、第4電池は上側が正極側、下側が負極側となるように並べられている。電池モジュール14はさらに、一対の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んだ状態を維持する締結部材70と、第1電池の正極側に電気的に接続される正極端子83と、第4電池の負極側に電気的に接続される負極端子84と、を有する。
第4の実施形態では、上下の保持板50、60はともに、電気絶縁性を有する基板52、62と、隣接するバイポーラ電池40のそれぞれに独立して電気的に接続されるように基板52、62に配置され導電性を有する複数個の導電板53a、53b、63a、63b、63cと、を有する。基板52、62は、例えば、電気絶縁性の樹脂材料から形成され、導電板53a、53b、63a、63b、63cは、例えば、アルミや、ステンレス鋼から形成されている。上下の保持板50、60の基板52、62のそれぞれには、通しボルト73を挿通するためにボルト穴52a、62aが形成されている。各ボルト穴52a、62aに挿通した通しボルト73にナット74を締結することによって、上下の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んだ状態が維持される。上下の基板52、62はともに電気絶縁性を有するので、通しボルト73およびナット74は通常の金属製のものが用いられる。通しボルト73およびナット74により、締結部材70が構成されている。
図10(A)にも示すように、上保持板50の基板52の内面側には、第1と第2の2枚の導電板53a、53bが取り付けられ、図10(B)にも示すように、下保持板60の基板62の内面側には、第3、第4および第5の3枚の導電板63a、63b、63cが取り付けられている。第1の導電板53aは、第1電池の負極側および第2電池の正極側の両者に電気的に接続され、第2の導電板53bは、第3電池の負極側および第4電池の正極側の両者に電気的に接続されている。第1と第2の導電板53a、53bについては、隣接する第2電池および第3電池のそれぞれに独立して電気的に接続されるように基板52に配置されている。第3の導電板63aは、第1電池の正極側に電気的に接続され、第4の導電板63bは、第2電池の負極側および第3電池の正極側の両者に電気的に接続され、第5の導電板63cは、第4電池の負極側に電気的に接続されている。第3と第4の導電板63a、63bについては、隣接する第1電池および第2電池のそれぞれに独立して電気的に接続されるように基板62に配置され、第4と第5の導電板63b、63cについては、隣接する第3電池および第4電池のそれぞれに独立して電気的に接続されるように基板62に配置されている。したがって、第4の実施形態の電気的な接続形態は「4直列」となる。正極端子83は第3の導電板63aと一体的に構成され、負極端子84は第5の導電板63cと一体的に構成されている。
第4の実施形態にあっては、一対の保持板50、60の構成および複数個のバイポーラ電池40の並べ方が第1の実施形態と相違しているが、第1の実施形態と同様に、電池モジュール14は、電池要素20内においては積層方向に電流が流れるというバイポーラ電池40の利点を生かした構造を有し、バイポーラ電池40を用いた電池モジュール14の形成が容易なものとなる。
さらに、第1と第4の実施形態における電気的な接続形態はともに「4直列」ではあるが、第4の実施形態は、バイポーラ電池40が積層されていないので、第1の実施形態に比べて、保持板50、60の面積に対する電池モジュール高さの値(電池モジュール14の高さ÷保持板50、60の面積)が小さい。この値は、バイポーラ電池40からの放熱性の指標になるものであり、第4の実施形態の電池モジュール14の方が、第1の実施形態の電池モジュール11に比べて、バイポーラ電池40からの放熱性がよくなる。
(第5の実施形態)
図11は、本発明の第5の実施形態に係る電池モジュール15を示す断面図である。なお、第1〜第4の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は一部省略する。
第5の実施形態は、基板52、62への導電板53a、53b、63a、63b、63cの取り付け方を改変した点で、第4の実施形態と相違している。
第5の実施形態は、第4の実施形態と同様に、上下の保持板50、60はともに、電気絶縁性を有する基板52、62と、導電性を有する複数個の導電板53a、53b、63a、63b、63cと、を有する。ただし、第4の実施形態では、各導電板53a、53b、63a、63b、63cを基板52、62の内面上に取り付けてあるのに対し、第5の実施形態では、基板52、62に各導電板53a、53b、63a、63b、63cを収納するための凹所52b、62bが形成され、各導電板53a、53b、63a、63b、63cが基板52、62の内面から突出しないようにしてある。このようにすれば、電池モジュール高さを可及的に小さくでき、コンパクトな電池モジュール15を提供できる。
(第6および第7の実施形態)
図12は、本発明の第6の実施形態に係る電池モジュール16を示す断面図、図13は、本発明の第7の実施形態に係る電池モジュール17を示す断面図である。なお、第1〜第5の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は一部省略する。
第6および第7の実施形態は、複数個のバイポーラ電池40の電気的な接続形態および導電板53、63の構成を改変した点で、第5の実施形態と相違している。
図12を参照して、第6の実施形態の電池モジュール16は、4個のバイポーラ電池40がバイポーラ電極21の積層方向に対して直交する方向に並べられている。また、4個のバイポーラ電池40は、電気的極性が同じ(図中上側が正極側、下側が負極側)となるように並べられ、上保持板50における導電板54および下保持板60における導電板64を介して、電気的に並列に接続されている。したがって、第6の実施形態の電気的な接続形態は「4並列」となる。正極端子83は導電板54と一体的に構成され、負極端子84は導電板64と一体的に構成されている。
第6の実施形態にあっては、複数個のバイポーラ電池40が電気的に並列に接続されているので、並列接続する個数を変更するだけで、容量に関する要求に対して簡単に応えることができる。
図13を参照して、第7の実施形態の電池モジュール17は、2個のバイポーラ電池40を上下方向に積層して電気的に直列に接続した4つの電池群が、バイポーラ電極21の積層方向に対して直交する方向に並べられている。説明の便宜上、4つの電池群を、図において左側から順に、第1電池群、第2電池群、第3電池群および第4電池群と称する。また、第1と第2の電池群は電気的極性が同じ(図中上側が正極側、下側が負極側)になるように並べられ、第3と第4の電池群は電気的極性が同じ(図中上側が負極側、下側が正極側)になるように並べられている。
上保持板50の内面側には、第1と第2の2枚の導電板55a、55bが取り付けられ、下保持板60の内面側には、第3の導電板65が取り付けられている。第1の導電板55aは、第1と第2の電池群のそれぞれの正極側に電気的に接続され、第2の導電板55bは、第3と第4の電池群のそれぞれの負極側に電気的に接続されている。第1と第2の導電板55a、55bについては、隣接する第2電池群および第3電池群のそれぞれに独立して電気的に接続されるように基板52に配置されている。第3の導電板65は、第1と第2の電池群のそれぞれの負極側および第3と第4の電池群のそれぞれの正極側の両者に電気的に接続されている。したがって、第7の実施形態の電気的な接続形態は「2並列×4直列」となる。正極端子83は第1の導電板55aと一体的に構成され、負極端子84は第2の導電板55bと一体的に構成されている。
第7の実施形態にあっては、複数個のバイポーラ電池40が電気的に直並列に接続されているので、直列接続する個数および並列接続する個数を変更するだけで、出力および容量に関する要求に対して簡単に応えることができる。
(第8の実施形態)
図14は、本発明の第8の実施形態に係る電池モジュール18を示す断面図である。なお、第1〜第7の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は一部省略する。
第8の実施形態は、電池モジュール18の下保持板60の構成を改変した点で、第7の実施形態と相違している。
第8の実施形態においては、上保持板50は、第7の実施形態と同様に、基板52の内面側に、第1と第2の2枚の導電板55a、55bが取り付けられている。一方、下保持板60は、第1〜第3の実施形態と同様に、導電性を有する導電板61から形成されている。通しボルト71およびナット72は電気絶縁性の材料から形成されている。このように、複数個のバイポーラ電池40の電気的な接続形態に応じて、電気絶縁性の基板を備える保持板と、電気絶縁性の基板を備えない保持板とを適宜組み合わせてもよい。
(第9の実施形態)
図15は、本発明の第9の実施形態に係る電池モジュール19を示す断面図である。なお、第1、第2の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は一部省略する。
第9の実施形態は、バイポーラ電池40の周囲に充填材95を充填した点で、第2の実施形態と相違している。
第9の実施形態の電池モジュール19は、バイポーラ電池40の周囲に充填される充填材95を有している。充填材95には、公知のポッティング材を用いることができる。ポッティング材は、オレフィン系樹脂、シリコン系樹脂、またはエポキシ系樹脂などから形成されている。バイポーラ電池40の周囲に充填材95を充填することによって、バイポーラ電池40のズレが防止され、電池モジュール19を車両の振動が加わる車載電池に適用する場合に適したものとなる。さらに、充填材95によって大気中の水分が遮断されるので、バイポーラ電池40のシール部30の作用と相まって、長期にわたって安定して作動する電池モジュール19となる。このように充填材95を充填することによって、耐震性および防水性を向上させた電池モジュール19を得ることができる。
(第10の実施形態)
図16は、本発明の第10の実施形態に係る電池モジュール19aを示す断面図である。なお、第1の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は一部省略する。
第10の実施形態は、一対の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んだ状態を維持するために静水圧を利用した点で、締結部材70による加圧力を利用した第1〜第9の実施形態と相違している。
第10の実施形態の電池モジュール19aは、第1の実施形態の電池モジュール11と同様に、電池要素20と、シール部30とを含む複数個(図示例では4個)のバイポーラ電池40と、バイポーラ電極21を積層する方向に沿う両側から複数個のバイポーラ電池40を挟み込んで保持するとともにバイポーラ電池40同士を電気的に接続する、導電性を有する一対の保持板50、60と、を有する。個々のバイポーラ電池40における電池要素20は外装材によって封止されていない。複数個のバイポーラ電池40は、電池要素20が一対の保持板50、60によって直接挟み込まれている。複数個のバイポーラ電池40を一対の保持板50、60によって挟み込むことにより、電池モジュール19aの主要部となる構造体が形成される。
第10の実施形態の電池モジュール19aはさらに、保持板50、60に対して、静水圧によって、バイポーラ電極21を積層する方向(図16において上下方向)に沿う力を与える付勢部材96を有している。静水圧を利用した付勢部材96によって、一対の保持板50、60によって複数個のバイポーラ電池40を挟み込んだ状態が維持される。
付勢部材96は、複数個のバイポーラ電池40を一対の保持板50、60によって挟み込んでなる構造体の全体を被って封止する層を含み、この層の内部つまり構造体を収納する空間の圧力が大気圧Paよりも小さい圧力とされている。層の内部は、ほぼ真空状態であることが好ましい。
層は、金属箔と合成樹脂膜とを含むラミネートフィルム97から形成されている。ラミネートフィルム97は、可撓性を備え、大気圧Paによる静水圧によって、保持板50、60の外表面に密着している。ラミネートフィルム97には、アルミ箔と樹脂膜とを含む周知のアルミラミネートフィルムを用いることができる。
上下の保持板50、60はともに、第1の実施形態と同様に、導電性を有する導電板56、66から形成されている。電力を取り出すために、導電板56の一部は、ラミネートフィルム97の封止部から外部に導出され、導電板66の一部は、ラミネートフィルム97の封止部から外部に導出されている。導電板56のうちラミネートフィルム97の外部に露出した部分によって正極端子85が形成され、導電板66のうちラミネートフィルム97の外部に露出した部分によって負極端子86が形成されている。
このように、構造体の全体をラミネートフィルム97によって密封した電池モジュール19aによれば、大気圧Paによる静水圧を構造体に加えることができ、バイポーラ電池40同士の面接触や、バイポーラ電池40と保持板50、60をなす導電板56、66との面接触において、略均一な接触圧を全面にわたって加えることができる。保持板50、60の両端部をボルト71などにより加圧した場合に比べると、均一な圧力を全面にわたって加えることができ、接触抵抗をより軽減することができる。
さらに、ラミネートフィルム97によって密封された電池モジュール19aとなるので、外気あるいは外気に含まれる水分を確実に遮断することができ、電池寿命をより安定させることができる。
なお、第10の実施形態は図16に示した形態のみならず、本件明細書に開示されたその他の実施形態にも適用可能である。
(第11の実施形態)
図17は、本発明の第11の実施形態に係る組電池100を示す斜視図である。
組電池100は、上述した電池モジュール11〜19のいずれかを複数個並列および/または直列に電気的に接続して構成したものである。並列化および/または直列化することにより、容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
図示する組電池100は、第4の実施形態(図9および図10)の電池モジュール14を複数個(図示例では、6個)積層して組電池ケース101に収納し、各電池モジュール14を並列に接続したものである。正極端子83のそれぞれは導電バー102を介して接続され、負極端子84のそれぞれは導電バー103を介して接続されている。
第11の実施形態によれば、電池モジュール14を並列に接続して組電池化したことにより、高容量、高出力の電池を得ることができる。しかも、バイポーラ電池40を用いた電池モジュール14のそれぞれは、電池要素20内においては積層方向に電流が流れるというバイポーラ電池40の利点を生かした構造を有し、その形成が容易なものとされており、これを通して、電池モジュール14を複数個電気的に接続してなる組電池100の形成も容易なものとなる。また、電池モジュール14は高寿命で信頼性が高いことから、組電池100も高寿命で高い信頼性を有する。
なお、要求される容量や電圧に応じて、複数個の電池モジュールのすべてを並列に接続した組電池としたり、直列接続および並列接続を組み合わせた組電池としたりすることができる。
(第12の実施形態)
図18は、本発明の第12の実施形態に係る車両として自動車110を示す概略構成図である。
上述した電池モジュール11〜19、19aおよび/または組電池100を自動車や電車などの車両に搭載し、モータなどの電気機器の駆動用電源に使用することができる。上述したように電池モジュール11〜19、19aおよび組電池100の形成は容易なものとされているので、車両に搭載される駆動用電源の形成が容易なものとなる。
図示する自動車110は、第11の実施形態に係る組電池100を搭載し、当該組電池100をモータの駆動用電源として使用している。組電池100をモータ駆動用電源として用いる自動車としては、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、各車輪をモータによって駆動している自動車等が挙げられる。組電池100の形成が容易なものとされており、これを通して、車両に搭載される駆動用電源の形成も容易なものとなる。また、組電池100は高寿命で信頼性が高いことから、自動車の駆動用電源も高寿命で高い信頼性を有する。
本発明の第1の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 図1に示されるバイポーラ電池を示す断面図である。 バイポーラ電極を示す断面図である。 単電池層の説明に供する断面図である。 セパレータにシール部を形成した電解質層の製造過程の様子を段階的に表わす図であり、図5(A)は、電解質層の基材をなすセパレータを示す概略平面図、図5(B)は、セパレータの外周部にシール部を形成した状態を示す概略平面図、図5(C)は、セパレータのシール部よりも内側に電解質部を形成し、電解質層を完成させた状態を示す概略平面図、図5(D)は、図5(C)の5D−5D線に沿う断面図である。 図6(A)は、セパレータにシール部が形成された電解質層とバイポーラ電極とを積層した状態を示す要部断面図、図6(B)は、電解質層とバイポーラ電極とを積層した電池要素を、積層方向に沿う両側から加圧し、シール部を集電体に密着させる様子を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 図10(A)は、図9に示される上保持板の内面側を示す図、図10(B)は、図9に示される下保持板の内面側を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図、 本発明の第7の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 本発明の第8の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 本発明の第9の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 本発明の第10の実施形態に係る電池モジュールを示す断面図である。 本発明の第11の実施形態に係る組電池を示す斜視図である。 本発明の第12の実施形態に係る車両として自動車を示す概略構成図である。
符号の説明
11〜19、19a 電池モジュール、
20 電池要素、
21 バイポーラ電極、
22 集電体、
23 正極活物質層、
24 負極活物質層、
25 電解質層、
25a セパレータ、
25b 電解質部、
26 単電池層、
30 シール部、
30a シール用の樹脂、
40 バイポーラ電池、
50、60 保持板、
51、61 導電板、
52、62 基板、
53a、53b、54、55a、55b導電板、
63a、63b、63c、64、65導電板、
70 締結部材、
71、73 通しボルト、
72、74 ナット、
81、83、85 正極端子、
82、84、86 負極端子、
90 導電性を有する層、
95 充填材、
96 付勢部材、
97 ラミネートフィルム、
100 組電池、
101 組電池用ケース、
110 動車(車両)。

Claims (16)

  1. 集電体の一方の面に正極活物質層が配置され他方の面に負極活物質層が配置されたバイポーラ電極を電解質層を介在させて積層した電池要素と、前記正極活物質層、前記電解質層および前記負極活物質層が積層されてなる単電池層のそれぞれの周囲に配置され前記単電池層と外気との接触を遮断するシール部とを含む複数個のバイポーラ電池と、
    前記バイポーラ電極を積層する方向に沿う両側から複数個の前記バイポーラ電池を挟み込んで保持するとともに前記バイポーラ電池同士を電気的に接続する、導電性を有する一対の保持板と、を有してなり、
    一対の前記保持板は、前記バイポーラ電池と干渉しない位置に通しボルトを挿通する通し穴が形成され、当該通し穴に挿通された通しボルトに前記積層方向に沿う両側からナットを締結することによって、複数個の前記バイポーラ電池の前記電池要素を直接挟み込みつつ加圧する電池モジュール。
  2. 複数個の前記バイポーラ電池が、電気的に、直列、並列、または直並列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
  3. 一対の前記保持板のうちの少なくとも一方は、導電性を有する導電板から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
  4. 一対の前記保持板のうちの少なくとも一方は、電気絶縁性を有する基板と、前記バイポーラ電池に電気的に接続されるように前記基板に配置され導電性を有する導電板と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
  5. 複数個の前記バイポーラ電池が、前記バイポーラ電極を積層する方向に対して直交する方向に、隣接する前記バイポーラ電池の電気的極性が逆になるように並べられ、
    一対の前記保持板のうちの一方は、電気絶縁性を有する基板と、隣接する前記バイポーラ電池のそれぞれに独立して電気的に接続されるように前記基板に配置され導電性を有する複数個の導電板と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
  6. 一対の前記保持板と前記バイポーラ電池とが、導電性を有する層を介して接触していることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
  7. 複数個の前記バイポーラ電池が積層され、
    積層される前記バイポーラ電池同士が、導電性を有する層を介して接触していることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
  8. 前記導電性を有する層は、導電性の樹脂、導電性の弾性体、または導電性のペーストから形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電池モジュール。
  9. 前記バイポーラ電池の周囲に充填される充填材をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
  10. 前記保持板に対して、静水圧によって、前記バイポーラ電極を積層する方向に沿う力を与える付勢部材をさらに有することを特徴とする請求項1記載の電池モジュール。
  11. 前記付勢部材は、複数個の前記バイポーラ電池を一対の前記保持板によって挟み込んでなる構造体の全体を被って封止する層を含み、前記層の内部の圧力が大気圧よりも小さい圧力とされていることを特徴とする請求項10記載の電池モジュール。
  12. 前記層は、金属箔と合成樹脂膜とを含むラミネートフィルムから形成されていることを特徴とする請求項11記載の電池モジュール。
  13. 前記シール部は、前記集電体と接着ないし融着して、前記単電池層と外気との接触を遮断する請求項1〜12のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の電池モジュールを複数個電気的に接続したことを特徴とする組電池。
  15. 車両の駆動用電源として搭載されてなる請求項1〜13のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  16. 車両の駆動用電源として搭載されてなる請求項14に記載の組電池。
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