JP5526514B2 - 双極型電池、およびこれを用いた組電池 - Google Patents

双極型電池、およびこれを用いた組電池 Download PDF

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Description

本発明は、電極タブの取り出し構造を改良した双極型電池、およびこれを用いた組電池に関する。
双極型電池は、発電要素構造として、1枚の集電体の表裏面に正極活物質と、負極活物質を設け、この集電体を電極として、間に電解質層を挟んで積層することで電池として構成している。このため、個々の発電要素から正極負極を取り出すことなく、複数のセルを積層することができる。したがって、同じ容量であれば、これまでの二次電池よりも薄く軽量化することができる(特許文献1)。
特開平11−204136号公報
しかしながら、双極型電池は、単純に、同じセル数のこれまでの二次電池と比較して、集電体の枚数が約半分に減るため、電池全体の剛性がどうしても低下してしまう。このため、振動に対する耐性も弱くなってしまうという問題があった。
そこで本発明の目的は、耐振動性を向上させた双極型電池、およびこれを用いた組電池を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の双極型電池は、集電体の一方の面に正極活物質層が形成されかつ他方の面に負極活物質層が形成されてなる双極型電極が電解質層を介して積層されてなる発電要素を備える。この発電要素は、発電要素の積層方向の一端に設けられている正極用の集電板と、発電要素の積層方向の他端に設けられている負極用の集電板と、を有する。発電要素および正極用の集電板および負極用の集電板は外包体に覆われている。正極用の集電板に電気的に接続され外包体の外部であって第1の辺側に設けられた正極用の電極タブと、負極用の集電板に電気的に接続され外包体の外部であって第1の辺と相対向する第2の辺側に設けられた負極用の電極タブと、を有する。そして正極用の集電板は折り曲げられることなく延長されていて、正極用の電極タブと導電性の支柱形状接続部材によって接続され、かつ正極用の電極タブは支柱形状接続部材によって外包体の外で発電要素の積層方向の中央部に位置するように固定されており、負極用の集電板は折り曲げられることなく延長されていて、負極用の電極タブと導電性の支柱形状接続部材によって接続され、かつ負極用の電極タブは支柱形状接続部材によって外包体の外で発電要素の積層方向の中央部に位置するように固定されていて、支柱形状接続部材は正極側および負極側ともに、集電板と接している端部が外包の内部に位置し、他端が外包の外部で電極タブと接していることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明の組電池は、複数の上記の双極型電池の集電板同士、支柱形状接続部材によって共通する電極タブに接続したことを特徴とする。
本発明によれば、外包体の外に露出された集電板と外包体の外に設けられた電極タブ支柱形状接続部材によって接続し、発電要素の側部において発電要素の積層方向中央に位置させるように固定したことで、双極型電池を外部タブによって外部の他の導電体と接続した場合に双極型電池全体が電極タブに対して平衡に支持されるようになる。このため、電極タブの取り出し部分や双極型電池内部の発電要素と電極タブとの接続部分に偏った力が加わることを抑制でき、耐振動性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明を適用した実施形態1の双極型電池の断面図である。図2は、実施形態1の双極型電池の平面図である。図3は、発電要素の断面図である。
(電池構造)
本実施形態1の双極型電池1(以下、単に「電池」と称することもある)は二次電池である。図1および図3を参照して、この電池1の発電要素10は、たとえば、矩形平板状の一つの集電体12の一方の面に正極13を、他方の面に負極14を設けた双極型電極11を用いている。積層方向に相隣接する一方の双極型電極11の正極13と、他方の双極型電極11の負極14との間に電解質層15を挟んで一つの単電池層10Aを構成している。そして、発電要素10全体としては、このような単電池層10Aが複数積層された状態となっている。
積層方向の終端の集電体12は、積層側面にのみ正極13または負極14が設けられている。これら終端の集電体12の外側面には、集電板(正極側集電板20、負極側集電板30)が設けられている。これら正極側集電板20と負極側集電板30とは、発電要素10から互いに相反する方向へ突出されている。
これらの積層体は、積層方向の両側から外包体40で封止されている。正極側集電板20および負極側集電板30の突出部分20A、30Aには、それぞれ発電要素10の側面(各発電要素の端面に相当する部分)の積層方向中央部に至る支柱形状の接続部材50が設けられている。
そして、この接続部材50は外包体40から外に突き出ている。正極側集電板20および負極側集電板30は、各接続部材50を介して外包体40の外でそれぞれの電極タブ(正極側電極タブ21および負極側電極タブ31)と接続されている。
すなわち、電極タブ21、31は、その一端がそれぞれ接続部材50を介して集電板20、30と電気的に接続され、他端が外包体40の外において、積層方向中央部で互いに相反する方向へ延在されて外包体40から露出している。したがって、電極タブ21、31は、電池1の相対向する辺(一方を第1の辺、他方を第2の辺)にそれぞれ位置することになる。
本実施形態1の電池1は、図2に示すように、平面視が、たとえば矩形状を呈している。電極タブ21、31は、図2(A)では電池1の相対向する長辺側の2辺に設けられたものであり、図2(B)では相対向する短辺側の2辺に設けられているものである。
外包体40の接続部材50が貫通する部位には、シール部材45が介設され、外包体40の開口部を封止している。また、このシール部材45は、スペーサとしての役割を持ち、電極タブ21、31が各発電要素の側面で積層方向中央部に位置するように正極側集電板20および負極側集電板30からの間隔を調整している。
(電池の構成要素)
以下、さらに本実施形態1における双極型電池1の各構成要素について詳細に説明する。
〈双極型電極〉
双極型電極11は、図3に示すように、一つの集電体12の一方の面に正極活物質層を配置して正極13が形成され、他方の面に負極活物質層を配置して負極14が形成される。発電要素10の正極末端極13Aには、集電体12の一方の面に正極活物質層のみが設けられ、たとえば、図3において最上位の双極型電極11の上に電解質層15を介して積層される。他方、負極末端極14Aは、集電体12の一方の面に負極活物質層のみが設けられ、たとえば、図3において最下位の双極型電極11の下に電解質層15を介して積層される。正極末端極13Aおよび負極末端極14Aも双極型電極21の一種である。
〈集電体〉
集電体12の材料は、特に限定されるものではなく、公知のものを利用することができる。たとえば、アルミニウム箔、ステンレス箔(SUS箔)、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく利用できる。また、金属表面に、アルミニウムを被覆させた集電体であってもよい。また、場合によっては、2つ以上の金属箔を張り合わせた集電体を用いてもよい。集電体11の厚さは、特に限定されないが、1μm〜100μm程度である。このような厚さとすることで、十分な電気伝導性を保ちつつ、電池としての軽量化および薄型化が達成される。
〈正極活物質層〉
正極13は、正極活物質を含む。このほかにも、導電助剤、バインダー等が含まれており、化学架橋または物理架橋によりゲル電解質として正極および負極内に十分に浸透させている。
正極物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoO等のLi−Co系複合酸化物、LiNiO等のLi−Ni系複合酸化物、スピネルLiMn等のLi−Mn系複合酸化物、LiFeO等のLi−Fe系複合酸化物等が挙げられる。この他、LiFePO等の遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V、MnO、TiS、MoS、MoO等の遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOH等が挙げられる。
正極活物質の粒径は、製法上、正極材料をペースト化してスプレーコート等の薄膜製造技術により積層し得るものであればよいが、さらに双極型電池の電極抵抗を低減するために、双極型タイプでない溶液(電解液)系のリチウムイオン二次電池で用いられる一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質微粒子の平均粒径が0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmであるとよい。
高分子ゲル電解質は、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものであるが、さらに、リチウムイオン伝導性をもたない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも含まれる。
ここで、高分子ゲル電解質に含まれる電解液(電解質塩および可塑剤)としては、特に制限されるものではなく、リチウムイオン電池で用いられるものであればよい。たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10、LiBOB(リチウムビスオキサイドボレート)等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON(リチウムビス(パーフルオロエチレンスルホニルイミド);LiBETIともいう)等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)を含み、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから1種類または2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の可塑剤(有機溶媒)を用いたものなどが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
イオン導伝性を有する固体高分子電解質としては、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体等が挙げられる。
高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子としては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。なお、PAN、PMMAなどは、どちらかというとイオン伝導性がほとんどない部類に入るものであるため、上記イオン伝導性を有する高分子とすることもできるが、ここでは高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子として例示したものである。
イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)としては、たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト、種々炭素繊維、カーボンナノチューブ等が挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。
正極における、正極活物質、導電助剤、バインダー、電解質の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視等)、イオン伝導性などを考慮して決定すべきである。たとえば、正極内における電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、正極内における電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。したがって、これらの要因を考慮して、目的に合致した電解質量を決定することが好ましい。
正極層の厚さ(正極活物質膜厚)は、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきであるが、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。よって、正極層の厚さ(正極活物質膜厚)は、1〜500μm程度である。
〈負極活物質層〉
負極14は、負極活物質を含む。このほかにも、導電助剤、バインダー、電解質等が含まれうる。負極活物質の種類以外は、基本的に「正極」の項で記載した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される負極活物質を用いることができる。たとえば、金属酸化物、リチウム−金属複合酸化物金属、カーボン等が好ましい。より好ましくは、カーボン、遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属複合酸化物である。さらに好ましくは、チタン酸化物、リチウム−チタン複合酸化物、カーボンである。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
〈電解質層〉
電解質層15は、イオン伝導性を有する高分子から構成される層であり、イオン伝導性を示すのであれば材料は限定されない。
なかでも、高分子ゲル電解質を用いることが好ましく、基材としてのセパレータにプレゲル溶液を含浸させた後、化学架橋または物理架橋により高分子ゲル電解質ポリマーとして用いることができる。
このような高分子ゲル電解質は、ポリエチレンオキシド(PEO)等のイオン伝導性を有する全固体高分子電解質に、通常リチウムイオン二次電池で用いられる電解液を含んだものである。さらに、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のリチウムイオン伝導性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも含まれる。これらについては、正極に含まれる電解質の一種として説明した高分子ゲル電解質と同様であるため、ここでの説明は省略する。高分子ゲル電解質を構成するポリマーと電解液との比率は幅広く、ポリマー100%を全固体高分子電解質とし、電解液100%を液体電解質とすると、その中間体はすべて高分子ゲル電解質にあたる。他方、全固体型電解質は、高分子あるいは無機固体などのLiイオン伝導性をもつ電解質のすべてが該当する。固体型電解質は、高分子ゲル電解質と全固体高分子電解質、無機固体電解質のすべてを含むものとする。
高分子ゲル電解質は、電池を構成する高分子電解質のほか、前述のように正極および負極にも含まれる。電池を構成する高分子電解質、正極、負極によって異なる高分子電解質を用いてもよいし、同一の高分子電解質を使用してもよいし、層によって異なる高分子電解質を用いてもよい。
電池を構成する電解質層の厚さは、特に限定されない。しかしながら、コンパクトな双極型電池を得るためには、電解質としての機能が確保できる範囲で極力薄くすることが好ましい。一般的な電解質層の厚さは1〜100μm程度である。ただし、電解質の形状は、製法上の特徴を生かして、電極(正極または負極)の上面および側面外周部も被覆するように形成することも容易であり、機能、性能面からも部位によらず常にほぼ一定の厚さにする必要はない。
電解質層には、固体電解質を用いることもできる。電解質として固体電解質を用いることにより漏液を防止することが可能となり、双極型電池特有の問題である液絡を防ぎ、信頼性の高い電池が提供されうる。また、漏液がないため、シール部60の構成を簡易にすることもできる。よって、双極型電池を容易に作成することが可能となる。さらに、双極型電池の信頼性を高めることができる。
固体電解質としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体のような公知の固体高分子電解質が挙げられる。固体高分子電解質層中には、イオン伝導性を確保するために支持塩(リチウム塩)が含まれる。支持塩としては、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO、またはこれらの混合物等が使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。PEO、PPOのようなポリアルキレンオキシド系高分子は、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO等のリチウム塩をよく溶解しうる。また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。
セパレータには、微多孔膜セパレータおよび不織布セパレータのいずれも利用することができる。
微多孔膜セパレータとしては、たとえば、電解質を吸収保持するポリマーからなる多孔性シートを用いることができる。ポリマーの材質としては、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、PP/PE/PPの三層構造をした積層体、ポリイミドなどが挙げられる。
不織布セパレータとしては、たとえば、繊維を絡めてシート化したものを用いることができる。また、加熱によって繊維同士を融着することにより得られるスパンボンドなども用いることができる。すなわち、繊維を適当な方法でウェブ(薄綿)状またはマット状に配列させ、適当な接着剤あるいは繊維自身の融着力により接合して作ったシート状のものであればよい。使用する繊維としては、特に制限されるものではなく、たとえば、綿、レーヨン、アセテート、ポリアミド系合成繊維、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを用いることができる。これらは、使用目的(電解質層に要求される機械強度など)に応じて、単独または混合して用いる。
〈外包体〉
発電要素10、正極側集電板20および負極側集電板30は、外包体40により密閉されている。外包体は、たとえば、フィルム状の芯材と、その両面に積層される電気絶縁層とからなっている。すなわち、外包体は、耐電解液および熱融着性に優れた電気絶縁性の樹脂フィルムから構成されている内側層と、フィルム芯材と、電気絶縁性に優れた樹脂フィルムで構成されている外側層と、の三層構造となっている。
外包体のフィルム芯材としては、たとえば、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、チタン、モリブデン等の単体金属や、アルミニウム合金、銅合金、チタン合金、ステンレス鋼、ハステロイ等の合金が挙げられ、これらの金属材料を金属箔、金属蒸着膜、金属スパッター膜等に形成してフィルム状に形成したものが用いられる。
外包体40の内側層は発電要素10に臨んで配置され、この内側層としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、アイオノマー、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体等の樹脂フィルムが挙げられる。一方、外包体の外側層は電池外部に臨んで配置され、この外側層としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、アイオノマー、非晶性ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の樹脂フィルムが挙げられる。
なお、本実施形態の双極型電池1は、電池1の厚さが外包体40によりラミネートした状態で10mmに満たない薄いものである。
〈集電板および電極タブ〉
前述したように、発電要素10には、電流を引き出すための正極側集電板20および負極側集電板30が接続されている。正極側集電板20は発電要素10の正極側に接続され、負極側集電板30は負極側に接続される。正極側集電板20および負極側集電板30は、それぞれ正極末端極13A、負極末端極14Aのすべてを覆うように構成されることが好ましい。このような構成とすることで双極型電池の電流を面で受けることが可能となり、電池の出力が向上する。
これら正極側集電板20および負極側集電板30は、支柱形状の接続部材50を介して正極側電極タブ21および負極側電極タブ31がそれぞれ接続されている。
これら集電板および電極タブの材質は、共に集電体12と同じ材質を用いることができる。たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス、これらの合金などを利用することができる。正極側および負極側の電極タブの材質は、同一の材質を用いてもよいし、異なる材質のものを用いてもよい。さらに、これら正極側および負極側の電極タブは、材質の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
実施形態1では、集電板20、30と電極タブ21、31は同一の厚さに形成されており、たとえば、10〜100μm程度の厚さでよい。
〈支柱形状接続部材〉
支柱形状の接続部材50は、リベット、ボルトナット、スタッドまたはピン等により形成されている。この接続部材の材質は、電気伝導性があれば特に限定されない。したがって、電極タブと同じ材質を用いることができる。
〈シール部材〉
シール部材45としては、加圧変形させることによって支柱形状の接続部材50に密着するゴム系樹脂や、加熱加圧して熱融着させることによって接続部材50に密着するオレフィン系樹脂等の熱融着可能な樹脂などを好適に利用することができる。そして、熱融着の際に、電極タブ21、31が積層方向中央部に位置するように正極側集電板20および負極側集電板30からの間隔を調整する。これにより電極タブ21、31が積層方向中央部に位置するように、その位置を保つスペーサとして機能させることができる。
つぎに、図4および図5を参照して、以上のように構成された実施形態1の双極型電池1の作用を説明する。図4は本実施形態1の双極型電池を示す概略図である。図5は従来の双極型電池の作用を示す概略図である。
本実施形態1の双極型電池1では、外包体40内に収容した発電要素10から集電板20、30、接続部材50、および電極タブ21、31を介して電流を取り出すように構成されている。すなわち、本実施形態1の双極型電池1は、発電要素10の積層方向の中央部の位置に、各接続部材50を介して外包体40の外に正極側電極タブ21および負極側電極タブ31が外包体40から露出して配設されている。そして、これら正極側電極タブ21および負極側電極タブ31は発電要素10から互いに相反する方向へ延出されている。これにより、電極タブ21、31によって電池1を外部の他の導電体に電気的に接続して支持した場合に、電池1全体が電極タブに対して平衡に支持されるようになる。特に電池1を水平に配置した場合には、電池1全体が傾くことなく全体が水平に保たれた状態となる。このため、電極タブ21、31の取り出し部分や双型電池内部の発電要素と電極タブとの接続部分に偏った力が加わることを抑制でき、耐振動性が向上する。その理由は下記のとおりである。
双極型電池1は、複数の電池を並列または直列に接続することで、組電池を構成することがある。このような組電池を構成する場合、電極タブ21、31を他の導電体、たとえばフレーム55やバスバーによって電気的に接続して支持したり、また、電池単体として使用する場合も、電極タブ21、31が直接フレーム55などに取り付けられて支持されて、電気回路に接続されたりする。
このように電池をフレーム55など(図示ではフレームとしたがバスバーの場合も同様である)に取り付けた場合、図5に示す従来の双極型電池91では、発電要素90の積層方向の両端部から電極タブ92、93をそのまま取り出した構造となっているので、電池91が全体として斜めに傾いた状態となり、不安定になる。このため振動に対して局部的な力が加わりやすくなる。特に、電極タブ21、31が外包体40から取り出される部分に局部的な力が加わると外包体40を引き剥がしてしまうおそれがある。また、内部の電池要素と電極タブとの接続部などでも局部的な力が加わって接続が切れるおそれもある。
これに対し、図4に示す本実施形態1の双極型電池1では、電極タブ21、31を発電要素10の積層方向の中央部から出す構造となっているので、電池1をフレーム55などに取り付けた際に、電池1全体がフレーム55に対して水平になるため、非常に安定性がよい。したがって、電池1に振動が加わっても、局部的な力が加わりにくくなる。このため、電極タブ21、31が外包体40から取り出される部分に外包体40を引き剥がしてしまうような力が加わることはなく、また、内部の電池要素10と電極タブ21、31との接続部などでも局部的な力が加わって接続が切れてしまうようなこともない。したがって、本実施形態1の電池構造とすることで耐振動性が向上するものである。
このような電池1は、たとえば電池1の厚さが外包体40によりラミネートした状態で10mmに満たないものもあり、このように薄い電池1は、その剛性が低く、電極タブ21、31の取り付け位置いかんで振動に対する耐性が低かった。したがって、本実施形態1の電池構造とすることで、このような薄い電池であっても振動耐性を向上させることができるのである。また、電極タブ21、31をそれぞれ正極、負極を相対する辺に設けて、電池平面方向に延在させたことで、電池1を両側から支えることになり、上記構成とあいまって振動性が向上することになる。
(電極タブ取り付け位置の変形例)
つぎに、図6および図7を参照して、電極タブ21、31の取り付け位置の変形例について説明する。図6は、電極タブ取り付け位置の変形例1の平面図である。図7は、電極タブ取り付け位置の変形例2の平面図である。
図6の変形例1では、電池1の平面視において、電極タブ21、31は、電池1の相対向する辺に非対称に設けられている。図6(A)では、電極タブ21、31は、相対向する長辺側の2辺に非対称に設けられている。図6(B)では相対向する短辺側の2辺に非対称に設けられている。すなわち、長辺側または短辺側の相対向する2辺のうち、第1の辺に間隔を隔てて複数の正極用電極タブ21(または負極用電極タブ31)が設けられ、第1の辺に対向する第2の辺に間隔を隔てて、正極用電極タブ21と対向しない位置に複数の負極用電極タブ31(または正極用電極タブ21)が設けられているのである。
この変形例1によれば、正極用電極タブ21同士を隔てる幅を負極用電極タブ31の幅寸法に設定し、他方、負極用電極タブ31同士を隔てる幅を正極用電極タブ21の幅寸法に設定すれば、後述するように、電池1同士を重ね合わせて組電池を容易に構成することができる。しかも正極用と負極用の電極タブが相対効する位置にならないようにしているので、この電池を積層して組電池とした場合に、電極タブ同士が重ならない。このため電極タブ部分が厚くならずにすむ。
図7の変形例2では、電池1の平面視において、電極タブ21、31は、それぞれが発電要素10の相隣接する二辺に連続して設けられている。したがって、外包体40から電極タブ21、31がL字状に露出しており、互いに向き合っている。
この変形例2によれば、電極タブ21、31がそれぞれ長辺側の1辺およびこれと隣接する短辺側の1辺に亘っており、その全長を大きくして外包体40の外周全体を固定することになる。このため電池1としての剛性をさらに上げることができる。また、大電流、大電圧を取り出すのにも有効である。
(組電池)
つぎに、図8から図10を参照して、前述の双極型電池1を複数個、並列および/または直列に接続して構成する組電池について説明する。図8は、複数の双極型電池を接続した組電池の平面図である。図9は、組電池の変形例1の平面図である。図10は、組電池の変形例2であり、(A)は個々の二次電池の平面図、(B)は外包体を図示しない状態の正面図である。
図8(A)では相隣接する電池1の短辺側端部を突き合わせて、複数個の電池1を長辺側方向に沿って並べて組電池60を構成している。また、図8(B)では相隣接する電池1の長辺側端部を突き合わせて、複数個の電池1を短辺側方向に沿って並べて組電池60を構成している。これら複数個の電池1を並列接続する場合は、相隣接する一の電池1と他の電池1との正極同士、負極同士がそれぞれを長辺側または短辺側の同じ辺側に位置するように並べて、正極同士、負極同士を接続して組電池60を構成する。他方、これら複数個の電池1を直列接続する場合は、相隣接する一の電池1の正極と他の電池1の負極とが長辺側または短辺側において互い違いに位置するように並べて、相隣接する電池1の正極と負極とを接続して組電池60を構成する。
本実施形態1の組電池60では、外包体40内の集電板20、30は各電池1で個別に設けられているが、電極タブ21、31は複数個の電池1で共通となるように接続されている。すなわち、1極側として一つの電極タブにより複数個の電池1を並列または直列に接続しているのである。
この組電池60の製造方法は、前述の構成の双極型電池1において、集電板20、30と、接続部材50、およびシール部材45を設け、これらを外包体40で覆った双極型電池中間製造物を用意する。
そして、この双極型電池中間製造物を複数個(少なくとも2つ)、長辺側または短辺側が隣接するように並べて、これらを1辺につき一つの電極タブ21、31で接続する。双極型電池中間製造物を複数個並べる際に、同じ辺に同じ極性の集電板20、30が来るようにすれば並列接続となり、同じ辺に逆極性の集電板20、30が来るようにすれば直列接続となる。
このように、複数個の電池1を並列した場合は大きな容量の組電池60を得ることができ、直列接続した場合は高出力の組電池60を得ることができる。特に、本実施形態1の組電池60では、1極当たり一つの電極タブで複数個の電池1を並列または直列に接続するので、複数個の電池1が容易に一体化され、耐振動性を有する組電池60を作成できる。
また、図9の変形例1では、相隣接する電池1の長辺側端部を突き合わせて、複数個の電池1を短辺側方向に沿って並べて組電池60を構成する。各電池1には、短辺側に沿った相対向する2辺において、間隔を隔てて両端部にそれぞれ集電板20、30が突出している。そして、相隣接する電池1の近接配置された集電板20、30同士を共通する電極タブ21、31で接続して、組電池60を構成している。
相隣接する電池1の近接配置された集電板20、30同士が同極同士であれば並列接続の組電池60となり、逆極であれば直列接続の組電池60となる。
この変形例1の組電池61では、相隣接する電池1の近接配置された集電板20、30同士を共通する電極タブ21、31で接続するので、隣接する電池1同士が容易に合体され、耐振動性を有する組電池60を作成できる。また、電極タブ21、31の使用量を削減できる。
さらに、図10の変形例2では、複数個の電池1を発電要素10の積層方向に重ね合わせて組電池60を構成している。変形例2の組電池60を構成する各電池1は、前述の図6(A)で示した構成のものである。すなわち、各電池1の長辺側の相対向する2辺のうち、第1の辺に間隔を隔てて複数の正極用電極タブ21(または負極用電極タブ31)を設け、第1の辺に対向する第2の辺に間隔を隔てて、正極用電極タブ21と対向しない位置に複数の負極用電極タブ31(または正極用電極タブ21)を設けている。そして、正極用電極タブ21同士を隔てる幅を負極用電極タブ31の幅寸法に設定し、他方、負極用電極タブ31同士を隔てる幅を正極用電極タブ21の幅寸法に設定している。
すなわち、第1の電池1Aは、第1の辺に間隔を隔てて設けられた複数の正極用電極タブ21と、第1の辺に対向する第2の辺に間隔を隔てて、正極用電極タブ21と対向しない位置に設けられた複数の負極用電極タブ21を有している。他方、第2の電池1Bは、第1の辺に間隔を隔てて設けられた複数の負極用電極タブ31と、第1の辺に対向する第2の辺に間隔を隔て、負極用電極タブ31と対向しない位置に設けられた複数の正極用電極タブ21を有している。
そして、第1の電池1Aの第1の辺と、第2の電池1Bの第2の辺とを長辺側の同じ側に配置して積層することにより、この同じ側に配置された同極性の電極タブ21、31同士が並列接続された組電池60が得られる。他方、第1の電池1Aおよび第2の電池1Bの第1の辺同士、第2の辺同士を長辺側の同じ側に配置して積層することにより、この同じ側に配置された逆極性の電極タブ21、31同士が直列接続された組電池60が得られる。
この変形例2の組電池60では、第1の電池1Aと第2の電池1Bを積層方向に重ね合わせるだけで容易に並列または直接の組電池60が作成できる。また、第1の電池1Aの電極タブ21、31の間に、第1の電池1Bの電極タブ21、31が嵌合するので、積層する電池1A、1B同士が容易に合体され、しかも、電極タブ21、31の厚みが、互い違いに配置されることで吸収されて、組電池として電極タブ部分が厚くならずにすむ。したがって、双極型電池の薄いという利点を生かした組電池となる。
このように本実施形態1の組電池60によれば、耐振動性が向上しているため、振動によって外包体40から接続部材50の端部を取り出す部位のシール部材45が剥がれたり、また、電池内部において集電体12や電極13、14と電解質層15が剥離したりすることを防止することができる。
なお、組電池を構成する場合、以上の構成に限定されず、電極タブ21、31は、それぞれの電池1に設けておいて、それぞれの電極タブ21、31をバスバーなどの導電性接続部材で接続するように構成してもよい。
また、これらの組電池60は、複数個直列および/または並列に接続して、さらに大電圧または大容量の組電池(大型の電池モジュールなど)を作成することもできる。
(車両)
図11は、前述した組電池60を搭載した車両を示す概略図である。
この車両70は、たとえば電気自動車であり、搭載した組電池60は、電気自動車御モータを動作させるための電源となる。
組電池60は、たとえば、図11に示すように、車両70の車体中央部の座席71下に搭載する。座席71下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広くとることができる。なお、組電池60を搭載する場所は、座席71下に限らず、後部トランクルームの下部でも良いし、車両前方のエンジンルームでも良い。以上のような組電池60をハイブリット車、電気自動車、燃料電池車などの車両70に用いることにより、高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を有する信頼性の高い車両を提供できる。さらに、燃費、走行性能に優れた車両70を提供できる。
なお、このように組電池60を搭載することのできる車両は電気自動車に限らず、たとえば、ハイブリッド車、燃料電池車の二次電池などにも使用可能である。また、これらの自動車に制限されず、電車などにも搭載可能である。
そして、これら組電池60を車両70に搭載した場合に、電池1の耐振動性が向上しているため、繰り返し振動が加わっても、振動によって外包体40から接続部材50の端部を取り出す部位のシール部材45が剥がれたり、また、電池内部において集電体12や電極13、14と電解質層15が剥離したりすることを防止することができ、車両70に設置した場合の耐久性を向上させることができる。
[実施形態2]
図12は、実施形態2の双極型電池の断面図である。図13は、実施形態2の双極型電池の変形例の断面図である。
実施形態2の電池71においては、集電板20、30は、外包体40の内部において、電極タブ21、31と直接接続されている。これら電極タブ21、31は、電池71の長辺側または短辺側の相対向する2辺に設けられている。そして、電極タブ21、31は、外包体40の内部で発電要素10の積層方向に屈曲しており、この積層方向中央部において相反する方向へ屈曲して、外包体40の外に引き出されて、その一部が露出している。したがって、電極タブ21、31の露出した部分は発電要素10の側部において、その積層方向中央に位置することになる。
図12では、集電板20、30の積層側面の突出部分20A、30Aに、電極タブ21、31の基端部21A、31Aが当接されて、溶接または超音波接合などにより接合されている。
また図13では、集電板20、30の積層側面の突出部分20A、30Aが切欠かれており、この切欠き部分に電極タブ21、31の基端部21A、31Aを突き合わせ支持されて、溶接、超音波接合等により接合される。
本実施形態2の電池71は、基本的に実施形態1の電池1と同様の作用効果を奏するが、特に本実施形態2では、外包体40の内部において、集電板20、30と電極タブ21、31とが直接接続されるので、実施形態1の支柱形状接続部材50を介して間接接続する場合に比して、集電板20、30と電極タブ21、31との接続面積を大きくすることができ、電気抵抗を軽減することができるという特有の効果を奏する。
なお、本実施形態2の電池71においても、前述した実施形態1と同様に、電極タブ21または31を電池71の相対向する2辺のうち、第1の辺に正極用を、第2の辺に負極用、それぞれ間隔をあけて設けて互いに異なる位置となるように設けてもよい。そして、電極タブ21、31をそれぞれ並列または直接となるように配置して接続することで組電池とすることができる。
また、集電板20、30の電極タブと接続される突出部分20A、30Aを隣接する2辺に続くようにL字形状にして、そこに電極タブ21、31を字形状に設けてもよい。ただし、L字形状にした突出部分20A、30Aおよび電極タブ21、31は、正極用と負極用とでそれぞれの絶縁されているものとする。
また、実施形態1同様に、本実施形態2の電池71を用いた組電池を車両に搭載することができ、車両による振動に対して優れた耐久性を持たせることができる。
[実施形態3]
図14は、実施形態3の双極型電池の断面図である。
実施形態3の電池81では、集電板20、30および電極タブ21、31を、実施形態1の電池1の同一部材よりも厚く形成している。すなわち、実施形態1の電池1では集電板20、30および電極タブ21、31がそれぞれ10〜100μm程度の厚さであるのに対し、実施形態3の電池81では集電板20、30および電極タブ21、31がそれぞれ100〜300μm程度の厚さに形成している。
本実施形態3の電池81は、基本的に実施形態1の電池1および2と同様の作用効果を奏するが、特に実施形態3では、集電板20、30および電極タブ21、31がそれぞれ厚く形成されているので、発電要素の積層数を増加させた場合や面積が広い場合などに、大電流、大電圧を取り出すのに有効であるという特有の効果を奏する。
なお、本実施形態3の電池81は、集電板20、30および電極タブ21、31の厚さが前述した実施形態1または2と異なるだけであるので、その他の構成は実施形態1または2と同様の構成としてもよい。そして、実施形態1または2と同様に電極タブ21、31をそれぞれ並列または直列となるように配置して接続することで組電池とすることができる。
そして、この組電池を車両に搭載することができ、車両による振動に対して優れた耐久性を持たせることができる。
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。たとえば、各部材などは例示したもの以外のものであっても電池として構成できるものであればいかようなものであってもよいことはいうまでもない。また、本発明からなる電池や組電池を搭載する車両は、自動車に限らず軌道車両であってもよい。そのほか本願の特許請求の範囲の技術思想に基づいて変形可能であり、それらも本発明の範疇であることはいうまでもない。
本発明を適用した実施形態1の双極型電池の断面図である。 実施形態1の双極型電池の平面図である。 発電要素の断面図である。 従来の双極型電池の不具合を示す概略図である。 実施形態1の双極型電池の作用を示す概略図である。 電極タブ取り付け位置の変形例1の平面図である。 電極タブ取り付け位置の変形例2の平面図である。 複数の双極型電池を接続した組電池の平面図である。 組電池の変形例1の平面図である。 組電池の変形例2であり、(A)は個々の二次電池の平面図、(B)は外包体を図示しない状態の正面図である。 組電池搭載した車両を示す概略図である。 実施形態2の双極型電池の断面図である。 実施形態2の双極型電池の変形例の断面図である。 実施形態3の双極型電池の断面図である。
符号の説明
1、71、81 双極型電池、
10 発電要素、
10A 単電池層、
11 双極型電極、
12 集電体、
13 正極、
14 負極、
15 電解質層、
20 正極側集電板、
30 負極側集電板、
20A、30A 突出部分、
21 正極側電極タブ、
31 負極側電極タブ、
40 外包体、
45 シール部材、
50 支柱形状接続部材、
60 組電池、
70 車両。

Claims (7)

  1. 集電体の一方の面に正極活物質層が形成されかつ他方の面に負極活物質層が形成されてなる双極型電極が電解質層を介して積層されてなる発電要素と、
    前記発電要素の積層方向の一端に設けられている正極用の集電板と、
    前記発電要素の積層方向の他端に設けられている負極用の集電板と、
    前記発電要素および前記正極用の集電板および前記負極用の集電板を覆う外包体と、
    前記正極用の集電板に電気的に接続され前記外包体の外部であって第1の辺側に設けられた正極用の電極タブと、
    前記負極用の集電板に電気的に接続され前記外包体の外部であって前記第1の辺と相対向する第2の辺側に設けられた負極用の電極タブと、を有し、
    前記正極用の集電板は折り曲げられることなく延長されていて、前記正極用の電極タブと導電性の支柱形状接続部材によって接続され、かつ前記正極用の電極タブは前記支柱形状接続部材によって前記外包体の外で前記発電要素の前記積層方向の中央部に位置するように固定されており、
    前記負極用の集電板は折り曲げられることなく延長されていて、前記負極用の電極タブと導電性の支柱形状接続部材によって接続され、かつ前記負極用の電極タブは前記支柱形状接続部材によって前記外包体の外で前記発電要素の前記積層方向の中央部に位置するように固定されていて、
    前記支柱形状接続部材は正極側および負極側ともに、前記集電板と接している端部が前記外包の内部に位置し、他端が前記外包の外部で前記電極タブと接していることを特徴とする双極型電池。
  2. 前記電極タブの前記外包体の外に露出した部分は、前記発電要素の面方向に延在していることを特徴とする請求項1記載の双極型電池
  3. 前記相対向する辺のうち、第1の辺に間隔を隔てて複数の正極用の電極タブが設けられ、前記第1の辺と対向する第2の辺に前記正極用の電極タブと対向しない位置に複数の負極用の電極タブが設けられることを特徴とする請求項1または2記載の双極型電池。
  4. 前記支柱形状接続部材は、リベット、ボルトナット、スタッド、ピンのいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の双極型電池。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の双極型電池を少なくとも2つ備え、
    前記少なくとも2つの双極型電池のそれぞれの前記集電板を前記支柱形状接続部材によって前記少なくとも2つの双極型電池で共通の前記電極タブと接続していることを特徴とする組電池。
  6. 隣接する前記双極型電池の同極性の前記集電板を少なくとも一つの前記電極タブを介して接続していることを特徴とする請求項5記載の組電池。
  7. 隣接する前記双極型電池の逆極性の前記集電板を少なくとも一つの前記電極タブを介して接続していることを特徴とする請求項5記載の組電池。
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