JP5015068B2 - オフセット式作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、上下方向の回動が可能な第1ブームと、この第1ブームに左右方向の揺動可能に取り付けられる第2ブームとを備えたオフセット式油圧ショベル等のオフセット式作業機に関する。
従来、運転室を有する旋回体と、この旋回体に上下方向の回動可能に取り付けられるフロント機構と、このフロント機構を操作する操作装置とを備え、フロント機構が、旋回体に上下方向の回動可能に取り付けられる第1ブームと、この第1ブームに左右方向の揺動可能に取り付けられる第2ブームと、この第2ブームに上下方向の回動可能に取り付けられるアームと、このアームの先端に上下方向の回動可能に取り付けられる作業アタッチメントとしてのバケットとを含むオフセット式作業機、例えばオフセット式油圧ショベルが知られている。
また、このようなオフセット式油圧ショベルにおいて、バケットの侵入を阻止する阻止領域、例えばバケットの先端の運転室への干渉を阻止する領域を記憶する阻止領域記憶手段と、バケットが阻止領域記憶手段に記憶される阻止領域に侵入したことを検出する阻止領域侵入検出手段と、阻止領域の外側に設定されフロント機構を減速させる減速領域を記憶するフロント用減速領域記憶手段と、バケットがフロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入したことを検出するフロント機構減速領域侵入検出手段とを備えたものがある。
また、この従来のオフセット式作業機は、第2ブームを作動させるオフセットシリンダへの油量を制御する電磁比例弁と、上述したフロント機構減速領域侵入検出手段から出力される信号に基づいて、電磁比例弁への指令値を演算する阻止領域用指令値演算手段とを備えている。
さらに、この従来のオフセット式作業機は、第2ブームを作動させるオフセットシリンダのストローク位置を算出するストローク位置演算手段を備えるとともに、オフセットシリンダのストロークエンドの手前に設定されオフセットシリンダの減速領域を記憶するオフセットシリンダ用減速領域記憶手段と、ストローク位置演算手段から出力される信号に基づいてオフセットシリンダがオフセットシリンダ用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入したことを検出するオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段と、このオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段から出力される信号に基づいて上述した電磁比例弁への指令値を演算するオフセットシリンダ用指令値演算手段とを備えた構成になっている。このような従来技術に対応する発明として特許文献1に示されるものがある。
特許第2574050号公報
上述した従来技術は、フロント用減速領域記憶手段で記憶される作業アタッチメントであるバケットの先端の運転室への干渉阻止を考慮して設定される減速領域に基づくフロント機構の減速停止制御と、オフセットシリンダ用減速領域記憶手段で記憶される第2ブームを作動させるオフセットシリンダの減速領域に基づくストロークエンド付近の作動制御、すなわちオフセットシリンダの減速停止制御とが互いに独立して行なわれることに伴う問題がある。
すなわち、第2ブームの左右方向の揺動に伴って作業アタッチメントが運転室に接近する方向に移動したときには、運転室の近傍に設定される減速領域、阻止領域に基づいて、フロント機構の減速から停止に至るフロント機構の減速停止制御が実施される。一方、作業アタッチメントが運転室近傍の減速領域に侵入した状態でオフセットシリンダを操作して作業アタッチメントを左右方向に揺動させたときには、作業アタッチメント自体は運転室前方の横移動にとどまり、運転室に接近する方向の動作にならないためにフロント機構の減速停止制御自体は実施されず、また作業アタッチメントがそのフロント機構の減速停止制御を行なう減速領域にあるためその制御が優先され、オフセットシリンダの減速停止制御が実施されず、オフセットシリンダはストロークエンドまで停止することなく駆動する。そのため、このオフセットシリンダがストロークエンドに達することで第2ブームに衝撃が発生し、フロント機構全体に衝撃が伝えられる。したがって、フロント機構の耐久性が劣化する懸念がある。
本発明は、上記従来技術における実状からなされたもので、その目的は、作業アタッチメントがフロント機構の減速停止制御を行なう減速領域に侵入した状態にあって、オフセットシリンダを作動させて作業アタッチメントを左右方向に揺動させたときでも、オフセットシリンダの減速停止制御を実現させることができるオフセット式作業機を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明に係るオフセット式作業機は、運転室を有する旋回体と、この旋回体に上下方向の回動可能に取り付けられるフロント機構と、このフロント機構を操作する操作装置とを備え、上記フロント機構は、上記旋回体に上下方向の回動可能に取り付けられる第1ブームと、この第1ブームに左右方向の揺動可能に取り付けられる第2ブームと、この第2ブームに上下方向の回動可能に取り付けられるアームと、このアームの先端に上下方向の回動可能に取り付けられる作業アタッチメントとを含み、上記作業アタッチメントの侵入を阻止する阻止領域を記憶する阻止領域記憶手段と、上記作業アタッチメントが上記阻止領域記憶手段に記憶される阻止領域に侵入したことを検出する阻止領域侵入検出手段と、上記阻止領域の外側に設定され上記フロント機構を減速させる減速領域を記憶するフロント用減速領域記憶手段と、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入したことを検出するフロント機構減速領域侵入検出手段と、上記第2ブームを作動させるオフセットシリンダへの油量を制御する電磁比例弁と、上記フロント機構減速領域侵入検出手段から出力される信号に基づいて、上記電磁比例弁への指令値を演算する阻止領域用指令値演算手段と、上記オフセットシリンダのストローク位置を算出するストローク位置演算手段と、上記オフセットシリンダのストロークエンドの手前に設定されオフセットシリンダの減速領域を記憶するオフセットシリンダ用減速領域記憶手段と、上記ストローク位置演算手段から出力される信号に基づいて上記オフセットシリンダが上記オフセットシリンダ用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入したことを検出するオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段と、このオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段から出力される信号に基づいて上記電磁比例弁への指令値を演算するオフセットシリンダ用指令値演算手段とを備えるとともに、上記阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値のうち値の小さい方の指令値を上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定する指令値選定手段を備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、作業アタッチメントがフロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態でオフセットシリンダが駆動されるときには、指令値選定手段によって、フロント機構の減速停止制御に関係する阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値と、オフセットシリンダの減速停止制御に関係するオフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とが比較され、フロント機構の減速停止制御に関係する阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値が、オフセットシリンダの減速停止制御に関係するオフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値よりも小さい状態となったときには、この値の小さいフロント機構の減速停止制御に関係する阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値が目標指令値として選定されて、オフセットシリンダへの油量を制御する電磁比例弁に出力される。すなわち、上述の目標指令値に応じて電磁比例弁が閉じる方向に切り換え制御され、オフセットシリンダへの油量が制限されてこのオフセットシリンダの減速停止制御が実施される。
このように本発明は、作業アタッチメントがフロント機構の減速停止制御を行なう減速領域に侵入した状態にあって、オフセットシリンダを作動させて作業アタッチメントを左右方向に揺動させたときでも、オフセットシリンダの減速停止制御を実現させることができ、これにより、オフセットシリンダがストロークエンドに達した際の第2ブームを含むフロント機構に生じる衝撃を緩和させることができる。
また、フロント機構の減速停止制御とオフセットシリンダの減速停止制御とが同時に行われず、それぞれ単独に実施されるときには、通常のフロント機構の減速停止制御、あるいはオフセットシリンダの減速停止制御を支障なく実施することができる。すなわち、本発明は、通常のフロント機構の減速停止制御、オフセットシリンダの減速停止制御を、それぞれ単独に実施させることができるとともに、フロント機構の減速停止制御とオフセットシリンダの減速停止制御とが同時に実施されるときの精度の高い制御性を確保できる。
また、本発明に係るオフセット式作業機は、上記発明において、上記阻止領域記憶手段は、上記作業アタッチメントの先端の上記運転室への干渉を阻止する領域を記憶する干渉防止領域記憶手段から成り、上記阻止領域用指令値演算手段は、上記作業アタッチメントの上記運転室への干渉の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する干渉防止用指令値演算手段から成り、上記指令値選定手段は、上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値のうち値の小さい方の指令値を上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定することを特徴としている。
また、本発明に係るオフセット式作業機は、上記発明において、上記阻止領域記憶手段は、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記作業アタッチメントの移動を阻止する領域を記憶する揺動阻止領域記憶手段から成り、上記阻止領域用指令値演算手段は、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記作業アタッチメントの移動の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する揺動阻止用指令値演算手段から成り、上記指令値選定手段は、上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値のうちの値の小さい方の指令値を上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定することを特徴としている。
また、本発明に係るオフセット式作業機は、上記発明において、上記阻止領域記憶手段は、上記作業アタッチメントの先端の上記運転室への干渉を阻止する領域を記憶する干渉防止領域記憶手段と、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記作業アタッチメントの移動を阻止する領域を記憶する揺動阻止領域記憶手段とを含み、上記阻止領域用指令値演算手段が、上記バケットの上記運転室への干渉の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する干渉防止用指令値演算手段と、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記バケットの移動の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する揺動阻止用指令値演算手段とを含み、上記指令値選定手段は、上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値と上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値のうち最も値の小さい指令値を、上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定することを特徴としている。
また、本発明に係るオフセット式作業機は、上記発明において、上記オフセットシリンダ用減速領域記憶手段に記憶される上記オフセットシリンダの減速領域を補正可能な補正手段を備えたことを特徴としている。
また、本発明に係るオフセット式作業機は、上記発明において、上記揺動領域記憶手段に記憶される上記バケットの侵入を阻止する阻止領域を変更可能な阻止領域可変手段を備えたことを特徴としている。
また、本発明に係るオフセット式作業機は、上記発明において、上記第2ブームが揺動する角速度が速いほど、第2ブームの減速を速めるように上記フロント用減速領域記憶手段およびオフセットシリンダ用減速領域記憶手段に記憶される減速領域を補正する補正手段を備えたことを特徴としている。
また、本発明に係るオフセット式作業機は、上記発明において、上記第1ブームの回動角度を検出する角度検出手段をさらに備え、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段は、上記角度検出手段によって検出される上記第1ブームの角度に応じて上記第2ブームの減速度が変更されるように上記電磁比例弁への指令値を演算することを特徴としている。
本発明は、フロント機構の減速停止制御に係る阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値と、オフセットシリンダの減速停止制御に係るオフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、作業アタッチメントがフロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態でオフセットシリンダが駆動されるときには、オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値のうち値の小さい方の指令値を、オフセットシリンダへの流量を制御する電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定する指令値選定手段を備えたことから、作業アタッチメントがフロント機構の減速停止制御を行なう減速領域に侵入した状態にあって、オフセットシリンダを作動させてバケットを左右方向に揺動させたときでも、オフセットシリンダの減速停止制御を実現させることができ、これによって従来生じる懸念のあったオフセットシリンダがストロークエンドに達した際の第2ブームを含むフロント機構に生じる衝撃を緩和させることができ、このフロント機構の耐久性を向上させることができる。
また、通常のフロント機構の減速停止制御、オフセットシリンダの減速停止制御を、それぞれ単独に実施させることができるとともに、フロント機構の減速停止制御とオフセットシリンダの減速停止制御とが同時に実施されるときの精度の高い制御性を確保でき、従来に比べて優れた機能を有するオフセット式作業機が得られる。
以下,本発明に係るオフセット式作業機を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係るオフセット式作業機の第1実施形態を示すオフセット式油圧ショベルの側面図、図2は図1の要部平面図である。
これらの図1,2に示すように、本発明の第1実施形態に係るオフセット式油圧ショベルは、走行体1と、この走行体1上に配置され、運転室2を有する旋回体3と、この旋回体3に上下方向の回動可能に取り付けられるフロント機構4とを備えている。
フロント機構4は、旋回体3に上下方向の回動可能に取り付けられる第1ブーム5と、この第1ブーム5を上下方向に回動させるブームシリンダ6と、第1ブーム5に左右方向の揺動可能に取り付けられる第2ブーム7と、この第2ブーム7を左右方向に揺動させるオフセットシリンダ8と、第2ブーム7に取り付けられるステー9と、第2ブーム7に上下方向の回動可能に取り付けられるアーム10と、ステー9に保持され、アーム10を上下方向に回動させるアームシリンダ11と、アーム10の先端に取り付けられる作業アタッチメント、例えばバケット12と、このバケット12を上下方向に回動させるバケットシリンダ13とを含んでいる。運転室2内には、フロント機構4を作動させる操作装置14が配置されている。
図3は本発明の第1実施形態に備えられるオフセットシリンダの制御系統を示すブロック図である。
この図3に示すように、上述した第2ブーム7を作動させるオフセットシリンダ8に圧油を供給する油圧ポンプ20と、この油圧ポンプ20からオフセットシリンダ8に供給される圧油の流れを制御する方向制御弁21と、油圧ポンプ20と方向制御弁21との間に配置され、オフセットシリンダ8への油量を制御する電磁比例弁22とを備えている。
オフセットシリンダ8の制御系統に含まれるコントローラC1には、以下のものが備えられている。
すなわち、図3に示すように、第1ブーム5の上下方向の回動角度を検出する第1ブーム角センサ23、第2ブーム7の左右方向の揺動角度を検出する第2ブーム角センサ24、及びアーム10の上下方向の回動角度を検出するアーム角センサ25からの信号が入力されるA/D変換器26と、このA/D変換器26から出力される信号に基づいてバケット12の先端座標を求める演算手段27とを有している。
また、バケット12の侵入を阻止する阻止領域を記憶する阻止領域記憶手段、例えばバケット12の先端の運転室2の干渉を阻止する図1に示す阻止領域Xを記憶する干渉防止領域記憶手段28と、演算手段27から出力される信号と干渉防止領域記憶手段28から出力される信号とを比較して、バケット12が干渉防止領域記憶手段28に記憶される阻止領域Xに侵入したことを検出する阻止領域侵入検出手段29とを備えている。
また、阻止領域Xの外側に設定されフロント機構4を減速させる図1に示す減速領域Yを記憶するフロント用減速領域記憶手段30と、演算手段27から出力される信号とフロント用減速領域記憶手段30に記憶される減速領域Yとを比較して、バケット12の先端が減速領域Yに侵入したことを検出するフロント機構減速領域侵入検出手段34とを備えている。
また、このフロント機構減速領域侵入検出手段34から出力される信号に基づいて、上述した電磁比例弁22への指令値を演算する阻止領域用指令値演算手段、すなわち干渉防止用指令値演算手段35と、この干渉防止用指令値演算手段35に接続され、上述した阻止領域検出手段29から出力される信号が、バケット12の先端が阻止領域Xに侵入していないことを示す信号のときにはON状態に保たれ、バケット12の先端が阻止領域Xに侵入したことを示す信号のときにOFF状態に切り換えられるスイッチング手段36とを備えている。
また、第2ブーム角センサ24から出力される信号に基づいて、オフセットシリンダ37のストローク位置を算出するストローク位置演算手段37と、オフセットシリンダ8の左右のストロークエンドのそれぞれ手前に設定されオフセットシリンダ用減速領域記憶手段38,39と、これらのオフセットシリンダ減速領域記憶手段38,39に記憶されている左右の減速領域を任意に補正可能な補正手段40と、この補正手段40から出力される補正値を、オフセットシリンダ用減速領域記憶手段38,39に記憶されている左右の減速領域にそれぞれ加算する加算手段41,42とを備えている。
また、ストローク位置演算手段37から出力されるストローク信号と、加算手段41,42から出力される減速領域とを比較し、オフセットシリンダ8が減速領域に侵入したことを検出するオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段43と、このオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段43から出力される信号に基づいて上述した電磁比例弁22への指令値を演算するオフセットシリンダ用指令値演算手段44とを備えている。
さらに、この第1実施形態は、阻止領域用指令値演算手段、すなわち干渉防止用指令値演算手段35からON状態にあるスイッチング手段36を介して出力される指令値と、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値とを比較し、バケット12がフロント用減速領域記憶手段30に記憶される減速領域Yに侵入した状態でオフセットシリンダ8が駆動されるときには、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値と干渉防止用指令値演算手段35から出力される指令値のうちの値の小さい方の指令値を、電磁比例弁22を切り換え制御する目標指令値に選定する指令値選定手段45を備えている。この指令値選定手段45から出力される目標指令値は、演算手段46によって電流値に変換され、この電流値がD/A変換器47で制御信号に変換され、この制御信号が電磁比例弁22の駆動部に与えられる。
このように構成した第1実施形態は、例えばフロント機構4が図2の実線で示すように、第2ブーム7の揺動範囲の中央に保持されている状態で、掘削作業等がなされ、バケット12の先端が運転室2に向うように第1ブーム5あるいはアーム10が回動しているときには、第1ブーム角センサ23、アーム角センサ25からの信号が図3に示すA/D変換器26を介して演算手段27に入力され、この演算手段27でバケット12の先端の位置が演算される。この演算されたバケット12の先端の位置がフロント機構減速領域侵入検出手段35に入力され、フロント用減速領域記憶手段30に記憶されている減速領域Yと比較される。このとき、バケット12の先端が減速領域Yに入ったと判断されると、図示省略した制御手段によって、ブームシリンダ6あるいはアームシリンダ11が減速され、第1ブーム7あるいはアーム10は、それまでよりも動作が遅くなる。また、演算手段27で演算されたバケット12の先端が干渉防止領域記憶手段28に記憶されている阻止領域Xに達したときには、図示省略した制御手段によってブームシリンダ6あるいはアームシリンダ11が例えば停止し、第1ブーム5あるいはアーム10の回動が停止する。これによってバケット12の先端の運転室2への干渉が防止される。
なお、上述のようにフロント機構減速領域侵入検出手段34で、バケット12の先端が減速領域Yに入ったと判断されると、干渉防止用指令値演算手段35で、バケット12の先端位置に応じた電磁比例弁22の指令値が求められる。この求められた指令値は、ON状態に保たれているスイッチング手段36を介して指令値選定手段45に入力される。指令値選定手段45は、上述の指令値と、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値とを比較する。今はオフセットシリンダ8の減速停止制御はなされていないので、干渉防止用指令値演算手段35の指令値が目標指令値に設定される。この目標指令値が演算手段46、D/A変換器47を介して電磁比例弁22に出力される。今はオフセットシリンダ8は略作動停止状態にあるので、電磁比例弁22は基本的にはオフセットシリンダ8の作動には関与しないが、油圧ポンプ20からオフセットシリンダ8への油量を小さくする方向に駆動制御される。
また、上述のようにバケット12の先端位置が阻止領域Xに達したときには、阻止領域侵入検出手段29から出力される信号によりスイッチング手段36は、それまでのON状態からOFF状態に切り換えられ、これに応じて電磁比例弁22は、油圧ポンプ20とオフセットシリンダ8とを連絡する管路を遮断する。
また、例えばフロント機構4が、フロント用減速領域記憶手段30で記憶される減速領域Xの外側において、図3に示す方向制御弁21が切り換えられ、油圧ポンプ20からの圧油が開状態となった電磁比例弁22を介してオフセットシリンダ8に供給され、このオフセットシリンダ8の作動によって第2ブーム7が図2の二点鎖線で示すように左右方向に揺動し、これに伴ってフロント機構4が左右方向に揺動したときには、上述のような阻止領域Xに基づくフロント機構4の減速停止制御は実施されない。
このとき、図3に示すように、第2ブーム角センサ24の信号がストローク位置演算手段37に入力され、オフセットシリンダ8のストローク位置が求められる。このストローク位置がオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段43において、加算手段41,42を介して入力されるオフセットシリンダ8用の減速領域に侵入したかどうか判断される。
減速領域に侵入したと判断されたときには、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から、それまでよりも小さく設定された指令値が指令値選定手段45に出力される。指令値選定手段45は、目標指令値としてそれまでよりも小さい指令値を演算手段46、D/A変換器47を介して電磁弁22の駆動部に出力する。これにより電磁比例弁22は閉じる方向に駆動制御されて、オフセットシリンダ8に供給される油量を減少させ、オフセットシリンダ8は減速する。このような状態から、オフセットシリンダ8のストローク位置がストロークエンドに達したときには、上述の目標指令値が0となり、電磁比例弁22は閉状態となる。これにより、オフセットシリンダ8への圧油の供給が停止し、オフセットシリンダ8の作動が停止する。これに伴って、第2ブーム7を含むフロント機構4は揺動可能限界において停止する。
また、例えばバケット12がフロント用減速領域記憶手段30に記憶される減速領域Yに侵入した状態で、バケット12を左右方向に揺動させるためにオフセットシリンダ8が駆動されたときには、指令値選定手段45によって、フロント機構4の減速停止制御に関係する干渉防止用指令値演算手段35から出力される指令値と、オフセットシリンダ8の減速停止制御に関係するオフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値とが比較され、フロント機構4の減速停止制御に関係する干渉防止用指令値演算手段35から出力される指令値が、オフセットシリンダ8の減速停止制御に関係するオフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値よりも小さい状態となったときには、この値の小さい干渉防止用指令値演算手段35から出力される指令値が目標指令値と選定されて、オフセットシリンダ8への油量を制御する電磁比例弁22に出力される。すなわち、上述の目標指令値に応じて電磁比例弁22が閉じる方向に切り換え制御され、オフセットシリンダ8への油量が制御されてこのオフセットシリンダ8の減速停止制御が実施される。
以上のように、この第1実施形態は、バケット12がフロント機構4の減速停止制御を行なう減速領域Yに侵入した状態にあって、オフセットシリンダ8を作動させてバケット12を左右方向に揺動させたときでも、オフセットシリンダ8の減速停止制御を実現させることができる。これにより、オフセットシリンダ8がストロークエンドに達した際の第2ブーム7を含むフロント機構4に生じる衝撃を緩和させることができ、このフロント機構4の耐久性を向上させることができる。
また、フロント機構4の減速停止制御とオフセットシリンダ8の減速停止制御とが同時に行われず、それぞれ単独に実施されるときには、通常のフロント機構4の減速停止制御、あるいはオフセットシリンダ8の減速停止制御を支障なく実施することができる。すなわち、本発明は、通常のフロント機構4の減速停止制御、オフセットシリンダ8の減速停止制御を、それぞれ単独に実施させることができるとともに、フロント機構4の減速停止制御とオフセットシリンダ8の減速停止制御とが同時に実施されるときの精度の高い制御性を確保でき、優れた機能を有するオフセット式油圧ショベルが得られる。
図4は本発明の第2実施形態に備えられるオフセットシリンダの制御系統を示すブロック図である。
この図4に示すオフセットシリンダ8の制御系統も、例えば図1,2に示すオフセット式油圧ショベルに備えられるものである。この第2実施形態に含まれるコントローラC2内には、阻止領域記憶手段、例えば第2ブーム7の左右方向の揺動に伴うバケット12の水平方向の移動を阻止する図2に示す阻止領域WXを記憶する揺動阻止領域記憶手段50と、演算手段27から出力される信号と揺動阻止領域記憶手段50から出力される信号を比較して、バケット12が揺動阻止領域記憶手段50に記憶される阻止領域WXに侵入したことを検出し、スイッチング手段36をOFFする信号を出力する阻止領域侵入検出手段51とを備えている。
また、揺動阻止領域記憶手段50に記憶される阻止領域WXを変更可能な阻止領域可変手段、例えば現在位置を記憶し、揺動阻止領域記憶手段50にその記憶した現在位置を阻止領域WXとして記憶させる現在位置記憶手段52と、この現在位置記憶手段52によって記憶される現在位置に基づいて減速領域を演算する演算手段53と、この演算手段53の演算結果を減速領域WYとして記憶するフロント用減速領域記憶手段54とを備えている。
また、第1ブーム5を上昇させ、アーム10をクラウド(アーム10を第1ブーム5側に抱え込んだ状態)した状態でのオフセットシリンダ8による第2ブーム7の左右方向の移動は、第2ブーム7が下方への移動を伴うために、第2ブーム7、アーム10およびバケット12の自重の影響により第2ブーム2の左右への移動速度が、第1ブーム5を下げた状態(図1に示すように第2ブーム7が水平となった状態)に比べて速くなる。そのため、図1の状態をベースに設定した減速度であっても、上記のように第1ブーム5を上昇させた姿勢において第2ブーム7を左右方向へ移動させた場合に、設定された減速領域で減速しきれずにストロークエンドまたは阻止領域WXで急停止し衝撃が発生するおそれがある。そのため本実施の形態では、さらに、第2ブーム角センサ24から出力される信号に基づいてオフセット角速度を演算する演算手段31と、この演算手段31で演算されたオフセット角速度に応じた距離を演算する演算手段32と、この演算手段32で演算された距離をフロント用減速領域記憶手段54に記憶された減速領域WYに加算して、新たな減速領域WY1を求める加算手段33とを備えている。上述した演算手段31,32、及び加算手段33は、第2ブーム7が揺動する角速度が速いほど、第2ブーム7の減速を速めるようにフロント用減速領域記憶手段54に記憶される減速領域WYを補正して、新たな減速領域WY1を求める補正手段を構成している。
フロント機構減速領域侵入検出手段55は、演算手段27から出力される信号と加算手段33から出力される補正された減速領域WY1とを比較して、バケット12が減速領域WY1に侵入したことを検出する。また、このフロント機構減速領域侵入検出手段55から出力される信号に基づいて、電磁比例弁22への指令値を演算する阻止領域用指令値演算手段、すなわち揺動阻止用指令値演算手段56を備えている。この揺動阻止用指令値演算手段56に接続されるスイッチング手段36は、阻止領域侵入検出手段51から出力される信号が、バケット12が左右の揺動方向の阻止領域WXに侵入していないことを示す信号のときにはONに保たれ、バケット12が阻止領域WXに侵入したことを示す信号のときにはOFFに切り換えられる。指令値設定手段57は、揺動阻止用指令値演算手段56からON状態にあるスイッチング手段36を介して出力される指令値と、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値とを比較し、バケット12がフロント用減速領域記憶手段54に記憶される減速領域WY1に侵入した状態でオフセットシリンダ8が駆動されるときには、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値と揺動阻止用指令値演算手段56から出力される指令値のうちの値の小さい方の指令値を、電磁比例弁22を切り換え制御する目標指令値に選定する。その他の構成は、前述した第1実施形態と同等である。
このように構成した第2実施形態は、フロント機構4の左右方向に柱や建造物等の何らかの障害物があるとき、例えば障害物の手前まで駆動させたフロント機構4の現在位置が、現在位置記憶手段52で記憶される。この現在位置記憶手段52で記憶された現在位置が、揺動阻止領域記憶手段50において阻止領域WXとして記憶される。このような状態でフロント機構4による作業がなされると、第2ブーム角センサ24からの信号が図4に示すA/D変換器26を介して演算手段27に入力され、この演算手段27でフロント機構4のバケット12の位置が演算される。また第2ブーム7が上昇した状態では、上述したように第2ブーム7の左右への移動速度が速くなるから、第2ブーム7の移動速度(角速度)を演算手段31で演算し、速度が速くなるほど減速を早めるように(減速開始位置が早まるように)演算手段32で速度に応じた距離が演算され、この演算された距離が加算手段33でフロント用減速領域記憶手段54に予め設定された減速領域に加算されて補正され、フロント機構減速領域侵入検出手段55に新たな減速領域WY1が設定される。そしてこの演算されたバケット12の位置がフロント機構減速領域侵入検出手段55に入力され、加算手段33から出力される補正された減速領域WY1と比較される。バケット12が減速領域WY1に入ったと判断されると、オフセットシリンダ8が減速され、第2ブーム7、すなわちフロント機構4は、それまでよりも動作が遅くなる。また、演算手段27で演算されたバケット12が揺動阻止領域記憶手段50に記憶されている左右の揺動方向の阻止領域WXに達したときには、阻止領域侵入検出手段51からの信号によってスイッチング手段36がOFFに切り換えられ、電磁比例弁22が閉じられ、油圧ポンプ20とオフセットシリンダ8とを連絡する管路が遮断される。これにより、オフセットシリンダ8が例えば停止し、第2ブーム7を含むフロント機構4の駆動が停止して、フロント機構4が障害物に接触することが防止される。
なお、上述のようにフロント機構減速領域侵入検出手段55で、バケット12が減速領域WY1に入ったと判断されると、揺動阻止用指令値演算手段56で、バケット12の位置に応じた電磁比例弁22の指令値が求められる。この求められた指令値は、ON状態に保たれているスイッチング手段36を介して指令値選定手段57に入力される。指令値選定手段57は、上述の指令値と、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値とを比較する。この場合、フロント機構4のバケット12の左右方向の揺動に際しての減速停止制御が実施されるときには通常、障害物を回避するフロント機構4の現在位置は、フロント機構4の揺動可能限界の手前の位置に設定されるのが普通であることから、小さい値である揺動阻止用指令値演算手段56の指令値が目標指令値に設定される。この目標指令値が演算手段46、D/A変換器47を介して電磁比例弁22に出力される。このとき電磁比例弁22は、油圧ポンプ20からオフセットシリンダ8への油量を少なくするように駆動する。
したがって、バケット12が左右の揺動方向の減速領域WY1に侵入してフロント機構4が減速から停止しようとするときには、揺動阻止用指令値演算手段56から出力される指令値が目標指令値に選定され、オフセットシリンダ8が減速して停止に至る。
以上のように、この第2実施形態は、バケット12がフロント機構4の減速領域WY1に侵入してフロント機構4が減速から停止しようとするときには、フロント機構4の姿勢に関わりなくオフセットシリンダ8が適切に減速され、これにより、オフセットシリンダ8がストロークエンドに達した際の第2ブーム7を含むフロント機構4に生じる衝撃を緩和させ、このフロント機構4の耐久性を向上させることができる。
また、上述した第1実施形態と同様に、通常のフロント機構4の減速停止制御、オフセットシリンダ8の減速停止制御を、それぞれ単独に実施させることができるとともに、フロント機構4の減速停止制御とオフセットシリンダ8の減速停止制御とが同時に実施されるときの精度の高い制御性を確保でき、優れた機能を有するオフセット式油圧ショベルが得られる。
なお、本実施の形態では、第2ブーム7の角速度によって第2ブーム7の左右方向の揺動に伴うバケット12の水平方向の移動阻止制御における減速領域を補正するものを示したが、オフセットシリンダ8の減速停止制御における減速領域も上記と同様に第2ブーム7の角速度によって補正することができる。また、第2ブーム7の角速度による補正に代えて、第1ブーム5の回動角度を検出する第1ブーム角センサ23により第1ブーム角度を検出し、この検出されたブーム角度に応じて減速度を変更したり、上述と同様に減速開始位置を変更してもよい。具体的には、第1ブーム角度が高くなるにつれ、電磁比例弁22への単位時間当たりの指令値の出力をより小さくしてオフセットシリンダ8の供給される油量の減少率を大きくするか、上述と同様に減速開始位置を早くするようにするものである。
図5は本発明の第3実施形態に備えられるオフセットシリンダの制御系統を示すブロック図である。
この図5に示すオフセットシリンダ8の制御系統も、例えば図1,2に示すオフセット式油圧ショベルに備えられるものである。この第3実施形態に含まれるコントローラC3は、第1実施形態におけるコントローラC1のA部分と、第2実施形態におけるコントローラC2のB部分とを併せて備えている。
指定値選定手段60は、フロント機構4のバケット12の運転室2への干渉防止に係るフロント機構4の減速停止制御に関係する干渉防止用指令値選定手段35から出力される指令値と、フロント機構4の左右の揺動方向に位置する障害物への接触防止に係るフロント機構4の減速停止制御に関係する揺動阻止用指令値演算手段56から出力される指令値と、オフセットシリンダ8の減速停止制御に関係するオフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値とを比較し、バケット12がフロント用減速領域記憶手段30,54に記憶される減速領域Y,WY1に侵入した状態でオフセットシリンダ8が駆動されるときには、オフセットシリンダ用指令値演算手段44から出力される指令値と、干渉防止用指令値演算手段35から出力される指令値と、揺動阻止用指令値演算手段56から出力される指令値のうち最も値の小さい指令値を目標指令値として選定する。この選定された目標指令値に応じて電磁比例弁22が閉じる方向に切り換え制御され、オフセットシリンダ8への油量が制御されてこのオフセットシリンダ8が減速停止制御される。その他の構成は、上述した第1,第2実施形態におけるのと同等である。
このように構成した第3実施形態は、第1実施形態における作用効果と第2実施形態における作用効果を併せた作用効果が得られる。すなわち、フロント機構4のバケット12の運転室2への干渉の防止に際して、あるいはフロント機構4の左右の揺動方向に位置する障害物との接触回避に際して、オフセットシリンダ8がストロークエンドに達した際の第2ブーム7を含むフロント機構4に生じる衝撃を緩和させ、これによってフロント機構4の耐久性を向上させることができる。
また、第1,第2実施形態と同様に、通常のフロント機構4の減速停止制御、オフセットシリンダ8の減速停止制御を、それぞれ単独に実施させることができるとともに、フロント機構4の減速停止制御とオフセットシリンダ8の減速停止制御とが同時に実施されるときの精度の高い制御性を確保でき、優れた機能を有するオフセット式油圧ショベルが得られる。
本発明に係るオフセット式作業機の第1実施形態を示すオフセット式油圧ショベルの側面図である。 図1の要部平面図である。 本発明の第1実施形態に備えられるオフセットシリンダの制御系統を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に備えられるオフセットシリンダの制御系統を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に備えられるオフセットシリンダの制御系統を示すブロック図である。
符号の説明
2 運転室
3 旋回体
4 フロント機構
5 第1ブーム
7 第2ブーム
10 アーム
12 バケット
20 油圧ポンプ
22 電磁比例弁
24 第2ブーム角センサ
27 演算手段
28 干渉防止領域記憶手段(阻止領域記憶手段)
29 阻止領域侵入検出手段
30 フロント用減速領域記憶手段
31 演算手段(補正手段)
32 演算手段(補正手段)
33 加算手段(補正手段)
34 フロント機構減速領域侵入検出手段
35 干渉防止用指令値演算手段(阻止領域用指令値演算手段)
36 スイッチング手段
37 ストローク位置演算手段
38 オフセットシリンダ用減速領域記憶手段
39 オフセットシリンダ用減速領域記憶手段
40 補正手段
41 加算手段
42 加算手段
43 オフセットシリンダ減速領域侵入検出手段
44 オフセットシリンダ用指令値演算手段
45 指令値選定手段
50 揺動阻止領域記憶手段(阻止領域記憶手段)
51 阻止領域侵入検出手段
52 現在位置記憶手段(補正手段)
53 演算手段
54 フロント用減速領域記憶手段
55 フロント機構減速領域侵入検出手段
56 揺動阻止用指令値演算手段(阻止領域用指令値演算手段)
57 指令値選定手段
60 指令値選定手段
C1 コントローラ
C2 コントローラ
C3 コントローラ

Claims (8)

  1. 運転室を有する旋回体と、この旋回体に上下方向の回動可能に取り付けられるフロント機構と、このフロント機構を操作する操作装置とを備え、
    上記フロント機構は、上記旋回体に上下方向の回動可能に取り付けられる第1ブームと、この第1ブームに左右方向の揺動可能に取り付けられる第2ブームと、この第2ブームに上下方向の回動可能に取り付けられるアームと、このアームの先端に上下方向の回動可能に取り付けられる作業アタッチメントとを含み、
    上記作業アタッチメントの侵入を阻止する阻止領域を記憶する阻止領域記憶手段と、上記作業アタッチメントが上記阻止領域記憶手段に記憶される阻止領域に侵入したことを検出する阻止領域侵入検出手段と、
    上記阻止領域の外側に設定され上記フロント機構を減速させる減速領域を記憶するフロント用減速領域記憶手段と、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入したことを検出するフロント機構減速領域侵入検出手段と、
    上記第2ブームを作動させるオフセットシリンダへの油量を制御する電磁比例弁と、
    上記フロント機構減速領域侵入検出手段から出力される信号に基づいて、上記電磁比例弁への指令値を演算する阻止領域用指令値演算手段と、
    上記オフセットシリンダのストローク位置を算出するストローク位置演算手段と、
    上記オフセットシリンダのストロークエンドの手前に設定されオフセットシリンダの減速領域を記憶するオフセットシリンダ用減速領域記憶手段と、上記ストローク位置演算手段から出力される信号に基づいて上記オフセットシリンダが上記オフセットシリンダ用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入したことを検出するオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段と、
    このオフセットシリンダ減速領域侵入検出手段から出力される信号に基づいて上記電磁比例弁への指令値を演算するオフセットシリンダ用指令値演算手段とを備えるとともに、
    上記阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記阻止領域用指令値演算手段から出力される指令値のうち値の小さい方の指令値を上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定する指令値選定手段を備えたことを特徴とするオフセット式作業機。
  2. 請求項1記載のオフセット式作業機において、
    上記阻止領域記憶手段は、上記作業アタッチメントの先端の上記運転室への干渉を阻止する領域を記憶する干渉防止領域記憶手段から成り、
    上記阻止領域用指令値演算手段は、上記作業アタッチメントの上記運転室への干渉の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する干渉防止用指令値演算手段から成り、
    上記指令値選定手段は、上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値のうち値の小さい方の指令値を上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定することを特徴とするオフセット式作業機。
  3. 請求項1記載のオフセット式作業機において、
    上記阻止領域記憶手段は、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記作業アタッチメントの移動を阻止する領域を記憶する揺動阻止領域記憶手段から成り、
    上記阻止領域用指令値演算手段は、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記作業アタッチメントの移動の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する揺動阻止用指令値演算手段から成り、
    上記指令値選定手段は、上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値のうちの値の小さい方の指令値を上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定することを特徴とするオフセット式作業機。
  4. 請求項1記載のオフセット式作業機において、
    上記阻止領域記憶手段は、上記作業アタッチメントの先端の上記運転室への干渉を阻止する領域を記憶する干渉防止領域記憶手段と、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記作業アタッチメントの移動を阻止する領域を記憶する揺動阻止領域記憶手段とを含み、
    上記阻止領域用指令値演算手段が、上記バケットの上記運転室への干渉の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する干渉防止用指令値演算手段と、上記第2ブームの左右方向の揺動に伴う上記バケットの移動の阻止を考慮して上記フロント用減速領域記憶手段に記憶された減速領域に関係する揺動阻止用指令値演算手段とを含み、
    上記指令値選定手段は、上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値と、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値とを比較し、上記作業アタッチメントが上記フロント用減速領域記憶手段に記憶される減速領域に侵入した状態で上記オフセットシリンダが駆動されるときには、上記オフセットシリンダ用指令値演算手段から出力される指令値と上記干渉防止用指令値演算手段から出力される指令値と上記揺動阻止用指令値演算手段から出力される指令値のうち最も値の小さい指令値を、上記電磁比例弁を切り換え制御する目標指令値に選定することを特徴とするオフセット式作業機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のオフセット式作業機において、
    上記オフセットシリンダ用減速領域記憶手段に記憶される上記オフセットシリンダの減速領域を補正可能な補正手段を備えたことを特徴とするオフセット式作業機。
  6. 請求項3記載のオフセット式作業機において、
    上記揺動阻止領域記憶手段に記憶される上記作業アタッチメントの侵入を阻止する阻止領域を変更可能な阻止領域可変手段を備えたことを特徴とするオフセット式作業機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のオフセット式作業機において、
    上記第2ブームが揺動する角速度が速いほど、第2ブームの減速を速めるように上記フロント用減速領域記憶手段およびオフセットシリンダ用減速領域記憶手段に記憶される減速領域を補正する補正手段を備えたことを特徴とするオフセット式作業機。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のオフセット式作業機において、
    上記第1ブームの回動角度を検出する角度検出手段をさらに備え、
    上記オフセットシリンダ用指令値演算手段は、上記角度検出手段によって検出される上記第1ブームの角度に応じて上記第2ブームの減速度が変更されるように上記電磁比例弁への指令値を演算することを特徴とするオフセット式作業機。
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