JP5008211B2 - 成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は成膜方法に関する。
従来、太陽電池や有機EL素子には、透明性を有する透明導電膜が電極として用いられている。透明導電膜の材料として、酸化スズ粒子、アンチモン含有酸化スズ粒子(ATO)、スズ含有酸化インジウム(ITO)、アルミニウム含有酸化亜鉛(AZO)、ガリウム含有酸化亜鉛(GZO)などがある。これらの中でも、ITO膜は、可視光に対する高い透光性と高い導電性から、現在、透明導電膜によく用いられている。
しかしながら、ITO膜の原料のインジウムはレアメタルであり、資源的にもコスト的にもITOに替わる材料が求められている。このため、例えば酸化亜鉛(ZnO)が代替材料として知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−020951号公報(請求項1参照)
しかしながら、このような酸化亜鉛からなる透明導電膜は、抵抗率が高いと同時に導電性が低いという問題がある。また、このような透明導電膜はマグネトロンスパッタリング法などの物理気相蒸着法(PVD法)や熱CVDやプラズマCVDなどの化学気相蒸着法(CVD法)などにより成膜される。しかしながら、上述した特許文献1に記載された方法では、基板温度が高すぎて例えばフィルム等の耐熱性の低い材料(例えば150℃以下では成膜することができない)からなる基板には成膜することができない。
そこで、本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、インジウムを用いずに、高い透光性と高い導電性とを有する膜を製造できると共に、基板温度を低く設定することができる成膜方法を提供しようとするものである。
本発明の成膜方法は、基板の被処理面にイオンビームアシスト蒸着法によりフッ素ドープした酸化亜鉛膜を成膜する成膜方法であって、フッ素イオンを含むイオンビームを照射しながら、亜鉛含有蒸着源を蒸着させて成膜を行い、前記フッ素イオンを含むイオンビームが、CxFyガス(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)とO ガスとをイオンビーム装置に導入してなるイオンビームであり、該CxFyガス(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)とO ガスとの混合比が、1:99〜20:80であることを特徴とする。イオンビームアシスト蒸着法を用いることで、低温で成膜できると共に、CxFyガス(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)とO ガスとをイオンビーム装置に導入してなるイオンビームであり、該CxFyガス(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)とO ガスとの混合比が、1:99〜20:80を含むイオンビームを照射しながら成膜を行うことで、高い光透過率であると共に、抵抗率の低いフッ素ドープした酸化亜鉛膜を成膜することが可能である。また、前記イオンビームを形成する場合にイオンビーム装置に導入されるCxFyガス(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)とO ガスとの混合比が、1:99〜20:80であることで、膜質のよいフッ素ドープした酸化亜鉛膜を簡易に成膜することが可能である。
前記フッ素イオンを含むイオンビームが、CxFyイオン(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)を含むイオンビームであることが好ましい。CxFyイオンを含むことで、高い光透過率であると共に、抵抗率の低いフッ素ドープした酸化亜鉛膜を簡易に成膜することが可能である。
本発明の好ましい実施形態としては、前記亜鉛含有蒸着源が酸化亜鉛であることがあげられる。
また、前記イオンビームの電流密度が、200〜1500μ/cmであることが好ましい。この範囲であることで、イオンビームの加速が十分であり、処理基板Sの表面で蒸着粒子とイオンビームとが反応しやすく、所望の膜を形成しやすい。
本発明の成膜方法によれば、インジウムを用いずに、高い透光性と高い導電性とを有する膜を製造できるという優れた効果を奏し得る。
成膜装置の構成を示す概略図である。 イオンソースの構成を示す概略断面図及び概略平面図である。 実施例1で得られた膜の測定結果を示すグラフである。
図1は、本実施の形態によるイオンビームアシスト蒸着装置の概略構成例を示す図である。
蒸着装置1は、真空チャンバ10を有する。真空チャンバ10の排気口11には真空排気装置12が設けられている。真空排気装置12により真空チャンバ10内を真空排気して真空チャンバ10内部を真空状態にすることが可能である。このような真空排気装置12としては、ターボ分子ポンプやクライオポンプ等の公知の真空ポンプがあげられ、本実施形態では、ターボ分子ポンプ及びクライオポンプを併用して用いている。
真空チャンバ10の天井面内壁には、処理基板Sを設置するための基板設置部13が設けられている。処理基板Sは、例えばガラス基板である。また、処理基板Sとしては、本実施形態では後述するように低温(100℃以下)で実施することができることから、フィルム等を用いることも可能である。
この基板設置部13と対向する位置に、蒸着源設置部21が設けられている。蒸着源設置部21には、処理基板Sに対向して蒸着源22が載置されている。蒸着源22は、本実施形態では、インジウムを用いずに、酸化亜鉛又は亜鉛を用いている。蒸着源設置部21の周囲には、電子ビーム装置23が設けられている。電子ビーム装置23は、放出する電子ビームが蒸着源22に照射できるように設置されている。このように電子ビームが蒸着源22に照射されることで、蒸着源22が溶融して、蒸着粒子が処理基板Sの処理面に付着し堆積する。
また、真空チャンバ10内には、イオンソース31が設けられている。真空チャンバ10には、さらに電圧印加手段32が設けられている。電圧印加手段32は、例えばDC電源であり、正電圧側がこのイオンソース31に接続されると共に、負電圧側が基板設置部13に接続されている。
蒸着源22の成膜アシスト手段であるイオンソース31では、詳しくは後述するように、図示しないガス供給ラインからガスが供給される。ガスが供給されるとイオンソース31は、その内部でイオンを生成し、この生成したイオンからなるイオンビームを処理基板Sに向けて放出する。本実施形態ではイオンソース31に導入したOガスとフッ素を含むガスとのプラズマから、正に帯電したイオン(O ,F)を引き出し、電圧印加手段32の加速電圧により加速して処理基板Sに向けて放出する。
そして、放出されたイオンビームは、電圧印加手段32によりイオンソース31と処理基板Sとの間に形成された電界により、処理基板Sの処理面に到達し、処理面に堆積した蒸着粒子と反応し、又は蒸着粒子に付着して、所望の膜が形成される。本実施形態では、所望の膜としては、フッ素ドープされた酸化亜鉛膜を形成する。
ここで、イオンソース31について図2を用いて詳細に説明する。
イオンソース31は、筐体41と、筐体41に収納されたアノード電極として機能するアノード部42とを備える。アノード部42は、その中央部にすり鉢状の凹部43を有している。この凹部43により形成される空間が、イオン形成空間44となる。アノード部42の凹部43の表面は、TiN膜に覆われている。これにより、後述するようにイオン形成空間44にOガスとフッ素を含むガスとが導入されてプラズマが形成された場合であっても、酸素イオンにより表面が荒れることがなく、かつ、酸素を含むプラズマを安定して形成することができる。
この凹部43に対向する位置に、カソードとしても機能するフィラメント45が設けられている。このフィラメント45には、図示しない電圧印加手段が設けられていて、フィラメント45により電圧を印加されることが可能である。
凹部43には、その底部に突起部46が設けられている。突起部46は、イオン形成空間44側に突出しており、断面視において円弧状となっている。このような突起部46が設けられていることで、カソードから放出された電子を効率よくイオン形成空間44に閉じこめることが可能である。
筐体41には、第1貫通孔51が設けられている。第1貫通孔51は、筐体41の壁面を貫通している。また、筐体41とアノード部42との間には、間隙52が設けられている。間隙52に第1貫通孔51が臨んでいる。また、アノード部42には、アノード部42を貫通する第2貫通孔53が設けられている。第2貫通孔53は、一端側で間隙52に臨み、他端側で、イオン形成空間44に臨む。即ち、第2貫通孔53を介して、間隙52とイオン形成空間44とが連通している。なお、図2(b)に示すように、第2貫通孔53は、アノード部42に複数設けられている。
この第1貫通孔51、間隙52及び第2貫通孔53により、イオン形成空間44にガスを導入するためのガス導入路が構成されている。図示しないガス供給ラインが第1貫通孔51に連通しているので、ガス供給ラインから供給されたガスが連通したガス導入路に流入し、ガス導入路から、イオン形成空間44にOガスとフッ素を含むガスとが導入される。
また、アノード部42の凹部43とは逆側には、磁石47が設けられている。この磁石47により、カソードであるフィラメント45と、アノード部42との間に形成される電場に対して直交する磁場が形成され、ガス導入時にイオン形成空間44にプラズマが形成される。
なお、この場合に非常にイオンソース31が高温になるのを抑制すべく、アノード部42の突起部46の後方(イオン形成空間44とは逆側)には、冷却手段48が設けられている。冷却手段48は、本実施形態では、水冷手段であり、冷却手段48の内部を冷却液が通過することで、アノード部42を冷却できるように構成されている。
また、このイオンソース31では、電圧印加手段32(図1参照)からアノード部42に電圧が印加されるように構成されており、この電圧印加手段32により印加される電圧は、200V以下である。本実施形態では、エンドホール型のイオンソースであり、かつ、直流放電可能であるので、低電圧を印加しても大電流を流すことができるので、安定してイオン化することが可能である。
かかる蒸着装置1による成膜方法について説明する。
初めに、真空チャンバ10内を真空排気装置12により真空排気して、約10−5Torr(1.33×10−4Pa)程度の真空状態とする。
その後、電子ビーム装置23から出射される電子ビームを蒸着源22に照射しながら掃引し、酸化亜鉛である蒸着源22を溶融する。これにより蒸着源22が蒸発し、処理基板Sの処理面に酸化亜鉛が蒸着される。酸化亜鉛膜の堆積速度は、ほぼ一定の蒸着速度になるように電子ビーム装置23の出力を制御することができる。その堆積速度は、好ましくは0.1〜5nm/sである。この範囲より堆積速度が早いと、膜の密度が荒くなり膜質が低下してしまい、また、この範囲より堆積速度が遅いと成膜時間がかかり過ぎて実用的ではないため、この範囲が好ましい。
このように蒸着源22を蒸発させて蒸着させると同時に、イオンソース31からイオンビームを処理基板Sに照射する。本実施形態ではイオンソース31で、ガスをガス導入路からイオン形成空間44内に導入しながら、フィラメント45に電圧を印加して熱電子を放出させる。放出された熱電子は、磁石47により形成された磁場によりスパイラル運動しながら、カソードとして機能するフィラメント45とアノード部42との間に形成された電場により、アノード部42側へ加速され移動する。そして、導入されたガスがイオン形成空間44でプラズマ化、即ちイオン化される。これにより形成されたイオンビームが、アースである基板に向けて照射される。即ち、イオンソース31に導入したO ガスとフッ素を含むガスとのプラズマから、正に帯電したイオン(O ,F)が引き出され、電圧印加手段32の加速電圧により加速されて処理基板Sに向けて放出する。
このように、本実施形態では、イオンソース31に供給されるガスは、Oガスとフッ素含有ガスである。Oガスを導入することで、十分に酸化された酸化亜鉛膜を形成できる。またフッ素含有ガスを添加することで、フッ素ドープされた酸化亜鉛膜を形成することができる。このようなフッ素ドープされた酸化亜鉛膜は、高い導電率を有すると共に、高い光透過率を有する。
フッ素を含むガスとしては、例えばCxFyで表されるフッ素含有ガスがあげられる。CxFyガスにおいては、xは0以上、yは1以上の自然数である。このようなCxFyガスとしては、例えば、C、C、C、C10、C10、C12、C、C、C、C、CF、C、及びCから選ばれた少なくとも一種のフロロカーボンガス、又はフッ素ガスがあげられる。また、CxFyIzで表されるガスを用いることも可能である。
これらのフッ素含有ガスとOガスとをモル%基準で1:99〜20:80の混合割合となるようにイオンソース31に供給する。この範囲であることで、所望の酸化亜鉛膜を形成することができる。フッ素含有ガスの割合が少なすぎれば、フッ素ドープされた膜とすることができず、他方で、フッ素含有ガスの割合が多すぎれば、酸素量が少なすぎて所望の酸化亜鉛膜を形成することができない。
この場合に、OガスとCxFyガスとの混合ガスの流量は、0.5〜5sccmである。
また、Oガスの解離率は、好ましくは70%以上である。70%以上であることで、十分に蒸発粒子と反応することができる。
イオンソース31からのイオンビームの電流密度は、好ましくは、200〜1500μ/cmである。この範囲であることで、イオンビームの加速が十分であり、処理基板Sの表面で蒸着粒子とイオンビームとが反応しやすく、所望の膜を形成しやすい。
本実施形態では、イオンビームアシスト蒸着法を用いているので、基板に付着した蒸着粒子とイオンビームの反応性が高く、その結果、反応性を高めるために基板温度を高くする必要がない。このため、例えば、成膜温度を100℃以下とすることができ、例えば処理基板Sとしてガラス基板ではなくPETフィルム等を用いることができる。このようにイオンソース31により成膜アシストすることで膜質のよい酸化亜鉛膜を形成することができると共に、CxFyイオンを導入することで、酸化亜鉛膜にフッ素ドープすることが可能である。得られたフッ素ドープ酸化亜鉛膜は、例えば、380〜780nmの波長の光での平均は90%以上であり、370nm以上の波長の波を70%以上透過することができると共に、抵抗率が1.87×10−4Ω・cm以下であり、高い透過率を有すると共に、低い抵抗率を有する。
以下、実施例を用いて本実施形態のフッ素ドープした酸化亜鉛膜の成膜方法について詳細に説明する。
(実施例1)
初めに、ガラスからなる処理基板Sを真空チャンバ10内に載置した。そして、真空排気装置12により、真空度が約5×10−5Torr(6.65×10−3Pa)となるように真空排気を行った。次いで、蒸着源22(酸化亜鉛)を電子ビーム装置23により堆積速度が0.5nm/秒となるように溶融した。
また、イオンソースに、Oガス及びCFガスを混合比率99:1となるように導入し、電圧印加手段32から90Vで電圧を印加して、イオンソースからイオンを放出して成膜を行った。
(実施例2)
実施例1とは、CxFyガスとしてCガスを用いたこと以外は同一の条件で成膜を行った。
(実施例3)
実施例1とは、CFガス及びOガスの混合比を20:80に変更した以外は同一の条件で成膜を行った。
実施例1で成膜された各膜について、分光測定を用いて光透過率を測定した。測定結果を図3に示す。図3に示すように、380〜780nm(図中では約670nm)の波長の光での平均は91.45%であり、また、全ての場合において、波長370nm以上の光透過率が70%を越えた。特に、450nm以上の波長の光は、80%以上が透過した。
また、実施例1〜3で成膜された各膜について、それぞれ各膜上の10カ所の電気抵抗を抵抗率測定により測定し、各膜の平均電気抵抗率を求めた。実施例1の場合は、抵抗率が1.87×10−4Ω・cmであった。実施例2の場合には、抵抗率が1.85×10−4Ω・cm、実施例3の場合は抵抗率が1.2×10−4Ω・cmであった。
このように、全ての実施例において抵抗率は1.87×10−4Ω・cm以下となり、得られた膜は低抵抗率であることが分かった。
(実施例4)
実施例1とは、処理基板Sとしてガラス基板ではなくPETフィルムを用いた点以外は同一の条件で成膜を行った。基板温度が低いためか、PETフィルムに対して成膜することができた。
上述した本実施形態では、イオンソース31に供給されるガスは、Oガスとフッ素含有ガスであったが、これに限定されない。例えば、蒸着源22として酸化亜鉛を用いる場合には、フッ素含有ガスだけであってもよい。また、フッ素含有ガス及びOガス以外にさらにキャリアガスとして希ガス(Heガス、Neガス、Arガス等)を混合してもよい。また、フッ素含有ガスとキャリアガスとしての希ガスを混合してもよい。なお、キャリアガスである希ガスのみをイオンソース31に供給しても、従来よりも低抵抗な透明導電膜を形成することができるが、本実施形態のようにフッ素含有ガスを混合することで、高透過率を有すると共に、低抵抗な透明導電膜を形成することができる。
本発明の成膜方法によれば、簡易に、高透過率を有すると共に、低抵抗な透明導電膜を形成することができる。従って、例えば太陽電池素子製造分野において利用可能である。
1 蒸着装置
10 真空チャンバ
11 排気口
12 真空排気装置
13 基板設置部
21 蒸着源設置部
22 蒸着源
23 電子ビーム装置
31 イオンソース
32 電圧印加手段

Claims (5)

  1. 基板の被処理面にイオンビームアシスト蒸着法によりフッ素ドープした酸化亜鉛膜を成膜する成膜方法であって、
    フッ素イオンを含むイオンビームを照射しながら、亜鉛含有蒸着源を蒸着させて成膜を行い、前記フッ素イオンを含むイオンビームが、CxFyガス(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)とO ガスとをイオンビーム装置に導入してなるイオンビームであり、該CxFyガス(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)とO ガスとの混合比が、1:99〜20:80であることを特徴とする成膜方法。
  2. 前記フッ素イオンを含むイオンビームが、CxFyイオン(xは0以上の自然数、yは1以上の自然数)を含むイオンビームであることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  3. 前記亜鉛含有蒸着源が酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜方法。
  4. 前記イオンビームの電流密度が、200〜1500μ/cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の成膜方法。
  5. ガスをイオン形成空間内に導入しながら、前記イオン形成空間内に対向するフィラメントに電圧を印加して熱電子を放出させ、放出された熱電子を電場に直行する磁場によりスパイラル運動させながら、イオン形成空間を構成するアノード側へ加速してイオン化させ、このイオン化により形成されたイオンビームを前記基板に向けて照射することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の成膜方法。
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