JP5005132B2 - 遊技機および遊技用装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシンなどで代表される遊技用価値を用いて遊技を行なうことが可能な遊技機、および、それらの遊技機と通信可能な遊技用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機および遊技用装置として従来から一般的に知られているものに、たとえば、遊技用価値の一例としての遊技球を用いて遊技を行なうことが可能なパチンコ遊技機とパチンコ遊技機と通信可能に接続されたカードユニットとがある。そして、この場合、遊技機(パチンコ遊技機)は、所定額(たとえば、100円)の貸出要求を1単位として、遊技用装置の一例としてのカードユニットから貸出要求1単位に対応する信号が送信されるごとに、所定数(たとえば、25個)の遊技用価値(遊技球)を遊技者に貸与(貸出)している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記遊技機および遊技用装置の組合せにおいては、遊技球の1球あたりの貸出単価は定額(たとえば、100円で25個)となっているが、貸出単価の変動や、消費税率のアップなどで、将来貸出単価が変更となる可能性があるため、貸出単価が変更となった場合(たとえば、100円で24個等)には、パチンコ遊技機側は、カードユニットから送信される貸出要求に対応する信号に応じて貸出す遊技球の数を変更するために、遊技球の貸出しに関する制御用のソフトを変更する必要が生じる。
【0004】
さらに、遊技場毎に貸出単価を異ならせて営業するような場合には、それぞれ遊技場の貸出単価に対応させて遊技球の貸出制御を行うように、パチンコ遊技機およびカードユニットの制御用のソフトを、異なる貸出単価を用いる遊技場毎に設計変更する必要が生じる。
【0005】
この発明は上述の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、貸出要求に対応して貸与される遊技用価値の数量が変更される場合にも容易に対応できる遊技機および遊技用装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
まず、遊技機の具体例を記載する。
【0007】
(1) 遊技用価値(遊技球)を用いて遊技を行なうことが可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
記録媒体(磁気カード、光カード、ICカード等)に記録されている記録情報(度数データ、金額データ、遊技用価値数データ、ID番号等)により特定される有価価値を使用して前記遊技用価値を遊技者に貸与(貸出)するための制御を行なう遊技用装置(カードユニット50)と通信可能な通信手段(払出制御基板37)と、
前記遊技用価値を貸与するための貸与手段(球払出装置97)とを備え、
前記通信手段は、前記遊技用装置が送信した貸与される前記遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す遊技用価値数量信号(貸出個数信号、図11(d)のBRQ)を受信可能であり、
記通信手段は、前記遊技用価値数量信号のうちの少なくとも一のパルス信号が受信されたと確認されたことを条件として、該遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号の受信の完了を待つことなく、前記遊技用価値数量信号を受信したことを示す信号であって前記遊技用装置が送信した前記遊技用価値数量信号により示される遊技用価値の数量と同一の遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す確認信号(図11(e)のEXS)の送信を開始し、
前記貸与手段は、前記遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号を受信したことの確認が行なわれた後に、前記通信手段により受信された前記遊技用価値数量信号により示される数量の前記遊技用価値を遊技者に貸与可能である(図11の(f)(g)参照)。
【0008】
上記の構成によれば、通信手段は、遊技用装置が送信した貸与される遊技用価値の数量を示す遊技用価値数量信号を受信可能であり、貸与手段は、通信手段により受信された遊技用価値数量信号により示される数量の遊技用価値を遊技者に貸与可能であるため、遊技用価値数量信号に示される任意の数量の遊技用価値の貸与を容易に行なうことができる。
また、遊技機が受信した遊技用価値数量信号に示される遊技用価値の数量を遊技用装置に通知するため、遊技機と遊技用装置との間での通信の信頼性の向上を図ることができる。遊技機が遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号を受信した旨を遊技用装置に通知するため、遊技機と遊技用装置との間での通信の信頼性の向上を図ることができる。遊技機側では、遊技用価値数量信号のパルス数を計数するだけで貸与する遊技用価値の数量を特定することができるため、処理負担が軽減される。
【0009】
なお、貸与手段とは、実施の形態で示した球払出装置97のように遊技球を払出すものに限らず、カードユニットから貸与指令を受けて貸与した点数をデジタル表示またはアナログ表示するとともに、遊技者が遊技に用いることができる態様でその点数を記憶手段に記憶させるようなものであってもよい。すなわち、貸与手段は、遊技用価値を遊技者の支配下に置くことができる手段であればいかなるものであってもよい。この場合、遊技者が遊技用価値を使用して遊技を行なうと、記憶手段に記憶されている遊技者所有の遊技用価値の数量から遊技に用いられた遊技用価値の数量が順次減算更新されいくことになる。
【0020】
) 前記貸与手段は、前記遊技用価値数量信号が受信されたと確認されたことを条件として、該遊技用価値数量信号に対応する遊技用価値の貸与の開始が可能となる(図8の(f)の(12)、図10の(f)の(12)、図11の(f)の(10)、図13の(f)の(12)参照)。
【0021】
上記の構成によれば、遊技用価値数量信号が受信されなければ貸与が開始されないため、遊技用価値の貸与の信頼性の向上を図ることができる。
【0022】
) 前記通信手段は、前記貸与手段が受信した前記遊技用価値数量信号により示される遊技用価値全ての貸与を完了したことを条件として、その旨を示す信号を前記遊技用装置へ送信する(図8の(e)の(14)、図10の(e)の(14)、図11の(e)の(12)および図13の(g)の(14)参照)。
【0023】
上記の構成によれば、受信された遊技用価値数量信号に示される遊技用価値全ての貸与が終了したことを遊技用装置に通知するため、遊技用価値の貸与の信頼性の向上を図ることができる。
【0024】
次に、遊技用装置の具体例を記載する。
(4) 記録媒体(磁気カード、光カード、ICカード等)に記録されている記録情報(度数データ、金額データ、遊技用価値数データ、ID番号等)により特定される有価価値を使用して遊技用価値(遊技球)を遊技者に貸与するための制御を行なうことが可能な遊技用装置(カードユニット50)であって、
前記遊技用価値を用いて遊技を行なうことが可能な遊技機(パチンコ遊技機1)と通信可能な通信手段(通信部360)と、
前記記録情報を読取り可能な情報読取手段(カードリーダライタ330)と、
該情報読取手段により読取られた前記記録情報により特定される前記有価価値を使用して遊技者に貸与(貸出)する遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す遊技用価値数量信号(貸出個数信号、図11(d)のBRQ)を作成する制御手段(制御部340)とを備え、
前記通信手段は、前記制御手段により作成された前記遊技用価値数量信号を前記遊技機へ送信し(図8の(c)、図10の(d)、図11の(d)および図13の(d)参照)、
前記通信手段は、前記遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号の送信が完了する以前に、前記送信した遊技用価値数量信号のうちの少なくとも一のパルス信号が前記遊技機に受信されたことを示す信号であって前記遊技用価値数量信号により示される遊技用価値の数量と同一の遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す確認信号(図11(e)のEXS)の前記遊技機からの返信の受け付けを開始し、
遊技用装置は、さらに、前記送信した遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号が前記遊技機に適正に受信されたか否かを、前記遊技機から返信されてきた前記確認信号のパルス信号の数により判定する判定手段(図11参照)を備え、
前記制御手段は、前記判定手段により、前記遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号を遊技機が適正に受信したことの判定が行なわれた後に、送信した前記遊技用価値数量信号により示される数量の前記遊技用価値を遊技者に貸与する指令信号を作成し(図11(d)の(9)参照)、
前記通信手段は、前記指令信号を前記遊技機へ送信する(図11(d)の(9)参照)。
【0025】
上記の構成によれば、通信手段は、制御手段により作成された遊技用価値数量信号を遊技機へ送信するため、遊技用価値数量信号に示される任意の数量の遊技用価値の貸与を容易に行なうことができる。また、遊技機からの確認信号により送信した遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号が遊技機に適正に受信されたか判定するため、遊技機と遊技用装置との間での通信の信頼性の向上を図ることができる。遊技機側では、遊技用価値数量信号のパルス数を計数するだけで貸与する遊技用価値の数量を特定することができるため、処理負担が軽減される。
【0032】
) 前記判定手段により、前記送信した遊技用価値数量信号が前記遊技機に適正に受信されたと判定されたことを条件として、前記遊技機に前記遊技用価値数量信号に対応する遊技用価値の貸与を開始させるための信号を送信する(図8の(c)の(11)、図10の(d)の(11)、図11の(d)の(9)および図13の(d)の(10)参照)。
【0033】
上記の構成によれば、送信した遊技用価値数量信号が遊技機に適正に受信されなければ遊技用価値の貸与を開始させるための信号を送信しないため、遊技用価値の貸与の信頼性の向上を図ることができる。
【0034】
) 前記判定手段により前記送信した遊技用価値数量信号が前記遊技機に適正に受信されなかったと判定された場合には、前記送信した遊技用価値数量信号と同一の信号を前記遊技機に再送信する(図8の(c’)、図10の(c’)および図11の(c’)参照)。
【0035】
上記の構成によれば、適正に受信されなかった遊技用価値数量信号を再送信するため、遊技機と遊技用装置との間での通信の信頼性の向上を図ることができる。
【0036】
) 同一の前記遊技用価値数量信号を複数回送信可能である(図8の(d)参照)。
【0037】
上記の構成によれば、同一の遊技用価値数量信号を複数回送信するため、遊技機と遊技用装置との間での通信の信頼性の向上を図ることができる。
【0038】
) 前記遊技機が前記遊技用価値を貸与可能な状態であるか否かを判別するための貸与可能判別手段を備え、
該貸与可能判別手段により前記遊技機が前記遊技用価値を貸与可能な状態であると判別されたことを条件として、前記遊技用価値数量信号を送信可能となる(図8の(e)の(4)、図10の(e)の(4)および図13の(f)の(4)参照)。
【0039】
上記の構成によれば、遊技機が遊技用装置を貸与可能でなければ遊技用価値数量信号を送信しないため、遊技用価値の貸与の信頼性の向上を図ることができる。
【0040】
) 人為的に操作可能な設定手段(図4の設定スイッチ200)により、所定の単位有価価値(たとえば、100円)あたりの貸与すべき遊技用価値の数量(たとえば、25個)を変更する設定変更が可能である(図9参照)。
【0041】
上記の構成によれば、所定単位有価価値あたりの貸与する遊技用価値の数量を容易に変更することが可能となる。
【0042】
(1) 前記設定手段による設定の変更を許容するか否かを判別する設定変更許容判別手段が設定変更を許容した場合に、前記設定変更が可能となる(図9の記載参照)。
【0043】
上記の構成によれば、設定変更許容手段が設定変更を許容しなければ、設定変更ができないため、不正に設定変更がなされることを防止することができる。
【0044】
以下、遊技機と遊技用装置の双方に共通する具体例を記載する
【0048】
(1) 前記遊技用価値数量信号は、単一の通信経路において通信される直列的な形態のシリアル信号が用いられる(図8、図10および図11の記載参照)。
【0049】
上記の構成によれば、単一の通信経路のみで通信可能となるため、通信経路が複雑化しない。
【0052】
(1) 前記遊技機と前記遊技用装置との間の一連の通信過程において、所定期間内に特定の信号を受信しなかったことに基づいてエラーが発生したことを判定するエラー判定手段を備える(図8、図10、図11および図13の記載参照)。
【0053】
上記の構成によれば、遊技機と遊技用装置との間での通信の信頼性の向上を図ることができる。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、コイン遊技機あるいはスロットマシンなどで代表される遊技用価値を用いて遊技を行なうことが可能な遊技機、および、それらの遊技機と通信可能な遊技用装置遊技用装置であれば他の遊技機および遊技用装置においても適用することが可能である。
【0055】
(実施の形態1)
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面から見た正面図、図2はパチンコ遊技機1の内部構造を示す全体背面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行なうが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等であってもよい。また、画像式の遊技機やスロット機にも適用することができる。
【0056】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3から溢れた貯留球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0057】
また、打球供給皿3の前面側には、遊技に使用される有価価値が記憶されたカードの残高を示すためのカード残高表示器45、カードに記憶された有価価値の使用分を用いて遊技者に供給される遊技球を打球供給皿3へ払出すためのスイッチとなる球貸スイッチ46およびカードユニット50の挿入口に挿入されたカードをカードユニット50から返却させるための返却スイッチ47が設けられている。
【0058】
遊技領域7の中央付近には、特別図柄表示部9と普通図柄表示部10とを含む可変表示装置8が設けられている。また、可変表示装置8には、それぞれ4個のLEDからなる特別図柄用記憶表示器18と普通図柄用記憶表示器41とが設けられている。この特別図柄用記憶表示器18のLEDの点灯している数により、特別図柄を始動させるための始動口14への入賞数が上限を4として記憶されていることが表示される。また、普通図柄用記憶表示器41のLEDの点灯している数により、普通図柄を始動させるための通過ゲート11への遊技球の通過数が上限を4として記憶されていることが表示される。
【0059】
なお、始動入賞口14を通過した遊技球の通路には、入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ17が設けられており、始動口スイッチ17により遊技球を検出した場合には、遊技制御基板31へ信号が送られて、特別図柄用記憶表示器18を点灯させるための制御が行なわれる。また、通過ゲート11を通過した遊技球の通路には、通過した遊技球を検出するゲートスイッチ12が設けられており、ゲートスイッチ12が遊技球を検出した場合には、遊技制御基板31に信号が送られて、普通図柄用記憶表示器41を点灯させるための制御が行なわれる。
【0060】
可変表示装置の下方位置には、可変入賞球装置15(電動チューリップ役物)を兼用する始動入賞口14と特定遊技状態(大当り状態)において、ソレノイド等を駆動することで開放動作を行なう大入賞口20とが、順に配列されている。始動入賞口に入った入賞球は、始動口スイッチ17によって検出され、遊技盤の背面に導かれる。また、大入賞口20への入賞球はVカウントスイッチ22もしくはカウントスイッチ23に検出され、遊技板の背面に導かれる。
【0061】
遊技盤6には、複数の入賞口19,24が設けられ、遊技球の入賞口19,24への入賞は入賞口スイッチ19a,24aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、遊技効果ランプ28a,28b,28cが設けられている。
【0062】
そして、この例では、遊技効果ランプの近傍に、景品球払出時に点灯する賞球ランプ51と補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52とが設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸を可能にするカードユニット50も示されている。
【0063】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可能表示ランプ151、カード内に記憶された残額情報に端数(100円未満の数)が残存する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LEDに生じさせるための端数表示スイッチ152、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、および、カード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を開放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0064】
また、カードユニット50の前面側には、1単位あたりの貸出個数を表示する貸出個数表示器157も設けられている。この貸出個数表示器157に表示される貸出個数は、操作員の操作により設定変更可能であるため、遊技場毎または機種毎に異なることもある。
【0065】
打球発射装置から発射された打球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、普通図柄表示部10の表示装置が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動入賞口14に入り始動入賞口スイッチ17で検出されると、図柄の変動を開始できる状態であれば、特別図柄表示部9内の図柄回転を始める。図柄の変動を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を1増やす。
【0066】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。
可変表示装置8の背面では、図2に示すように、機構盤36の上部に遊技機タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が遊技球タンク38に供給される。遊技球タンク38内の遊技球は、誘導樋39を通って球払出装置97に至る。
【0067】
機構盤36には、特別図柄表示部9および普通図柄表示部10を制御する表示制御基板80と表示装置とから構成される表示制御ユニット20、基板ケース32に覆われた遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、遊技効果ランプ28a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52に信号を送るためのランプ制御基板35、音声に関係する制御を行なう音声制御基板70、景品球などの払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータが搭載された払出制御基板37、および遊技機に設けられた各電機部品と電気部品制御基板に電源を供給する電源基板910等が設置されている。さらに、機構盤36の下部には、モータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発射する打球発射装置34が設置されている。また、パチンコ遊技機1の下部のカードユニット50側には、パチンコ遊技機1とカードユニット50とを通信可能に接続するためのコネクタ100が設けられている。さらに、このコネクタ100に一端が接続されたハーネス55の他端がカードユニット50に設けられたコネクタ500に接続されている。
【0068】
また、誘導樋39を通った遊技球は、球切れ検出器187を通過して供給樋186a,186bを経て球払出装置97に至る。球払出装置97から払出された遊技球は、連絡口を通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられている打球供給皿3に供給される。連絡口の側方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰球受皿4に連通する余剰球通路が形成されている。入賞に基づく景品球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口に到達した後さらに遊技球が払出されると、遊技球が、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバーが満タンスイッチを押圧して満タンスイッチがオンする。この状態では、球払出装置97内のステッピングモータの回転が停止して球払出装置97の動作が停止するとともに、必要に応じて打球発射装置34の駆動も停止する。なお、この実施の形態では、電気的駆動源の駆動によって遊技球を払出す球払出装置として、ステッピングモータの回転によって遊技球が払出される球払出装置97を例示するが、その他の駆動源によって遊技球を送出する構造の球払出装置を用いてもよいし、電気的駆動源の駆動によってストッパを外し遊技球の自重によって払出がなされる構造の球払出装置を用いてもよい。
【0069】
また、賞球払出制御を行なうために、入賞口スイッチ19a,24a、始動口スイッチ17およびVカウントスイッチ22からの信号が、主基板31に送られる。主基板31のCPU56は、始動口スイッチ17がオンすると6個の賞球払出に対応した入賞が発生したことを知る。また、カウントスイッチ23がオンすると15個の賞球払出に対応した入賞が発生したことを知る。そして、入賞口スイッチがオンすると10個の賞球払出に対応した入賞が発生したことを知る。なお、この実施の形態では、たとえば、入賞口24に入賞した遊技球は、入賞口24からの入賞球流路に設けられている入賞口スイッチ24aで検出され、入賞口19に入賞した遊技球は、入賞口19からの入賞球流路に設けられている入賞口スイッチ19aで検出される。
【0070】
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80が示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ19a,24aからの信号を基本回路に与えるスイッチ回路58と、該入賞球装置15を開閉するソレノイド16および大入賞口20の開閉板を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0071】
また、主基板31は、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、特別図柄表示部9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報確率変動が生じたことを示す確変情報とをホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含んでいる。また、図示していないが、情報出力回路64からはカードユニット50から送信されてきた1回の貸出操作に基づて貸出した1単位の貸出のための遊技球数を特定可能な信号がホストコンピュータへ送信されている。なお、この貸出した遊技球数を特定可能な信号は、所定単位数まとまった段階でホストコンピュータへ送信してもよい。
【0072】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態ではROM54,RAM55はCPU56に搭載されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU56が内蔵されていればよく、ROM54、RAM55およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端子である。
【0073】
さらに、主基板31には、電源投入時に基本回路53をリセットするためのシステムリセット回路65と、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちいずれかのI/Oポート部を選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67とが設けられている。なお、球払出装置97から主基板31に入力されるスイッチ情報もあるが、図3においてはそれらは省略されている。
【0074】
遊技球を打球して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0075】
なお、この実施の形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行なうとともに、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行なう。ここで、ランプ制御手段は発光体制御手段の一例である。また、特別図柄を可変表示する特別図柄表示部9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示部10の表示制御は、表示制御基板80に搭載されている図柄制御手段によって行なわれる。
【0076】
図4は、払出制御基板37および球払出装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図4に示すように、満タンスイッチ48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板31にI/Oポート57に入力される。満タンスイッチ48は、余剰球受皿4の満タンを検出するスイッチである。
【0077】
球切れ検出スイッチ167および球切れスイッチ187からの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介して主基板31のI/Oポート57に入力される。球切れ検出スイッチ167は遊技球タンク38内の補給球の不足を検出するスイッチであり、球切れスイッチ187は、遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチである。
【0078】
主基板31のCPU56は、球切れスイッチ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球貸し禁止を指示する払出制御コマンドを送出する。球貸し禁止を指示する払出制御コマンドを受信すると、払出制御基板37の払出制御用マイクロコンピュータ370は、球貸処理を停止する。
【0079】
さらに、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸カウントスイッチ301Bからの検出信号も、中継基板72および中継基板71を介して、主基板31のI/Oポート57に入力される。また、賞球カウントスイッチ301Aおよび賞球カウントスイッチ301Bは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実際に払出された払出球を検出する。
【0080】
入賞があると、払出制御基板37には、主基板31の出力ポート(ポートG,H)577,578から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出力ポート577は8ビットのデータを出力し、出力ポート578は1ビットのストローブ信号(INT信号)を出力する。賞球個数を示す払出制御コマンドは、入力バッファ回路373を介してI/Oポート372aに入力される。払出制御用マイクロコンピュータ370は、I/Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力し、払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動して払出を行なう。
【0081】
なお、この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ370は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともCPUが内蔵されている。
【0082】
払出制御用マイクロコンピュータ370は、出力ポート372gを介して、貸球数を示す球貸個数信号をターミナル基板160に出力し、ブザー駆動信号をブザー基板75入出力する。ブザー基板75にはブザーが搭載されている。さらに、出力ポート372eを介してエラー表示用LED374にエラー信号を出力する。
【0083】
さらに、払出制御基板37の入力ポート372bには、中継基板72を介して、賞球カウントスイッチ301Aからの検出信号が入力される。払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。
【0084】
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、端数表示装置152、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。なお、カードユニット50には、1単位あたりの貸出す遊技球の数を変更することが可能なテンキーを有する設定スイッチ200が設けられている。この設定スイッチ200を操作員が操作することにより、たとえば、100円あたりの貸遊技球の個数を25個から24個または23個等(たとえば、10個から100個の範囲内で)変更することが可能になっている。この設定スイッチ200は、カードユニット50の内部に設けてもよいし、カードユニット50の外部に設けられたカードユニット50と通信可能に接続されたリモコンであってもよい。また、設定スイッチ200の設置場所は、パチンコ遊技機1の前面枠を開閉したときに操作可能となるような場所であってもよいし、他の場所であってもよい。また、カードユニット50には、図示していないが、球貸の通信エラーが発生した場合にエラーが発生したことを報知するエラーコード表示器が設けられている。
【0085】
残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED、球貸スイッチ46および返却スイッチ47が接続される。残高表示基板74からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸スイッチ信号および返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えられる。また、カードユニット50から残高表示基板74には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸可能表示信号が払出制御基板37を介して与えられる。カードユニット50と払出制御基板37との間では、パチンコ遊技機1とカードユニット50との通信の接続が良好であることを示す接続信号(VL信号:図示せず)、パチンコ遊技機の球貸準備ができていることを示すパチンコ機準備信号(PRDY信号)、貸出す遊技球数を特定可能な信号(BRQ信号)、BRQ信号の適正な受信または球貸の完了を示す球貸完了信号(EXS信号)およびカードユニット50が球貸準備ができていることを示すカードユニット球貸準備信号(BRDY信号)がI/Oポート372fを介してやり取りされる。なお、VL信号、PRDY信号、BRQ信号およびEXS信号それぞれに対して1本の配線が設けられている。
【0086】
以上のように、カードユニット50からの信号はすべて払出制御基板37に入力される構成になっている。したがって、球貸制御に関して、カードユニット50から主基板31に信号が入力されることはなく、主基板31の基本回路53にカードユニット50の側から不正に信号が入力される余地はない。なお、主基板31および払出制御基板37には、振分ソレノイド310およびモータやランプを駆動するためのドライバ回路が搭載されているが、図4では、それらの回路は省略されている。
【0087】
次に、図5を参照して、パチンコ遊技機1の背面側の機構板36に設置されている中間ベースユニットの構成について説明する。中間ベースユニットには、球供給樋186a,186bや球払出装置97が設置される。図5に示すように、中間ベースユニットの上下には連結凹突部182が形成されている。連結凹突部182は、中間ベースユニットと機構板(図示省略)の上部ベースユニットおよび下部ベースユニットとを連結固定するものである。
【0088】
中間ベースユニットの上部には通路体184が固定されている。そして、通路体184の下部に球払出装置97が固定されている。通路体184は、カーブ樋174(図2参照)によって流下方向を左右方向に変換された2列の球を流下させる球通路186a,186bを有する。球通路186a,186bの上流側には、球切れスイッチ187a,187bが設置されている。球切れスイッチ187a,187bは、球通路186a,186b内の球の有無を検出するものであって、球切れスイッチ187a,187bが球を検出しなくなると球払出装置97における払出モータ289の回転を停止して球払出が不能動化される。
【0089】
なお、球切れスイッチ187a,187bは、球通路186a,186bに27〜28個の球が存在することを検出できるような位置に係止片188によって係止されている。
【0090】
通路体184の中央部は、内部を流下する球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に形成されている。そして、球通路186a,186bの間に止め孔189が形成されている。止め孔189の裏面には中間ベースユニットに設けられている取付ボスが嵌め込まれる。その状態で止めねじがねじ止めされて、通路体184は中間ベースユニットに固定される。なお、ねじ止めされる前に、中間ベースユニットに設けられている係止突片185によって通路体184の位置合わせを行なえるようになっている。
【0091】
通路体184の下方には、球払出装置97に球を供給するとともに故障時などには球払出装置97への球の供給を停止する球止め装置190が設けられている。球止め装置190の下方に設置される球払出装置97は、直方体状のケース198の内部に収納されている。ケース198の左右4ヵ所には突部が設けられている。各突部が中間ベースユニットに設けられている位置決め突片にかかった状態で、中間ベースユニットの下部に設けられている弾性係合片にケース198の下端が嵌め込まれる。
【0092】
また、図5に示すように、球払出装置97の下方には、球振分部材311が設けられており、さらに球振分部材311の下方には、近接スイッチによる賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ301Bが設けられている。
【0093】
球振分部材311は、振分用ソレノイド310によって駆動される。振分用ソレノイド310が励磁されていない定常時には、球振分部材311は図示実線に示すように左側に倒れており、流下球が賞球通路312Aを通過して賞球カウントスイッチ301Aで検出される。一方、振分用ソレノイド310が励磁されると、球振分部材311は図示破線に示すように右側に倒れ、流下球が球貸し通路312Bを通過して球貸しカウントスイッチ301Bで検出される。
【0094】
振分用ソレノイド310は、球貸時に励磁され、それ以外では励磁されない。
このため、入賞に基づく賞球時には、球振分部材311は右側に倒れており、球排出路283a,283bから排出された遊技球はともに賞球カウントスイッチ301Aを通過する。一方、球貸時には、振分用ソレノイド310が励磁されることで球排出路283a,283bから排出された遊技球はともに球貸しカウントスイッチ301Bを通過する。
【0095】
このように、球振分部材311を設けることによって、2条の球流路を流下してきた球は、賞球カウントスイッチ301Aと球貸しカウントスイッチ301Bとのうちのいずれか一方しか通過しない。したがって、賞球であるのか球貸であるのかの判断をすることなく、賞球カウントスイッチ301Aまたは球貸しカウントスイッチ301Bの検出出力から、直ちに賞球数または球貸数を把握することができる。
【0096】
このように、球払出装置97を球貸のためのみならず、賞球の払出しのためにも兼用して動作させることができるために、コストダウンを図ることができる。しかも、球振分部材311の切換制御によって簡単に賞球と、貸球とをそれぞれ個別に計数することができる。
【0097】
また、貸球の払出しを必要としていない時には球が賞球カウントスイッチ301A側に案内されるように球振分部材311の状態が保持されているために、一般的には貸球を払出す頻度よりも賞球を払出す頻度が高いことから、球振分部材311を切換制御する回数を少なくすることができる。このため、切換が繰返し行なわれることに伴う球振分部材311およびそれに関連する制御部品の故障を減らすことができ、それらの部品の寿命を長くすることができる。
【0098】
図6は、球払出装置97の分解斜視図である。球払出装置97の構成および作用を図6を参照して説明する。この実施形態における球払出装置97は、ステッピングモータ(払出モータ)289がスクリュー288を回転させることによりパチンコ球を1個ずつ払出す。なお、球払出装置97は、入賞に基づく賞球だけでなく、貸出すべき貸球も払出す。
【0099】
図6に示すように、球払出装置97は、2つのケース198a,198bを有する。それぞれのケース198a,198bの左右2ヵ所に、球払出装置97の設置位置上部に設けられた位置決め突片に当接される係合突部280が設けられている。また、それぞれのケース198a,198bには、球供給路281a,281bが形成されている。球供給路281a,281bは湾曲面282a,282bを有し、湾曲面282a,282bの終端の下方には、球送り水平路284a,284bが形成されている。さらに、球送り水平路284a,284bの終端に球排出路283a,283bが形成されている。
【0100】
球供給路281a,281b、球送り水平路284a,284b、球排出路283a,283bは、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画する区画壁295a,295bの前方に形成されている。また、区画壁295a,295bの前方において、球圧緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込まれる。球圧緩衝部材285は、球払出装置97に供給される球を左右側方に振分けて球供給路281a,281bに誘導する。
【0101】
また、球圧緩衝部材285の下部には、発光素子LED286と受光素子(図示せず)とによる払出モータ位置センサが設けられている。発光素子286と受光素子とは、所定の間隔を空けて設けられている。そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が挿入されるようになっている。なお、球圧緩衝部材285は、ケース198a,198bが貼り合わされたときに、完全にその内部に収納固定される。
【0102】
球送り水平路284a,284bには、払出モータ289によって回転させられるスクリュー288が配置されている。払出モータ289はモータ固定板290に固定され、モータ固定板290は、区画壁295a,295bの後方に固定される固定溝291a,291bに嵌め込まれる。その状態で払出モータ289のモータ軸が区画壁295a,295bの前方に突出するので、その突出の前方にスクリュー288が固定される。スクリュー288の外周には、払出モータ289の回転によって球送り水平路284a,284bに載置された球を前方に移動させるための螺旋突起288aが設けられている。
【0103】
そして、スクリュー288の先端には、発光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹部の外周には、2つの切欠き部292が互いに180°離れて形成されている。したがって、スクリュー288が1回転する間に、発光素子286からの光は、切欠き部292を介して受光素子で2回検出される。
【0104】
つまり、発光素子286と受光素子とによる払出モータ位置センサは、スクリュー288を定位置で停止するためのものであり、かつ、払出動作が行なわれた旨を検出するものである。なお、発光素子286、受光素子および払出モータ289からの配線は、まとめられてケース198a,198bの後部下方に形成された引き出し孔から外部に引き出されコネクタに結線される。
【0105】
球が球送り水平路284a,284bに載置された状態において、払出モータ289が回転すると、スクリュー288の螺旋突起288aによって、球は、球送り水平路284a,284b上を前方に向かって移動する。そして、遂には、球送り水平路284a,284bの終端から球排出路283a,283bに落下する。このとき、左右の球送り水平路284a,284bからの落下は交互に行なわれる。すなわち、スクリュー288が半回転する毎に一方から1個の球が落下する。したがって、1個の球が落下する毎に、発光素子286からの光が受光素子によって1回検出される。
【0106】
次に、カードユニット50の構成および遊技場1000外の管理システムの構成を説明する。図7は、カードユニット50の構成および遊技場内外の管理システムの構成を示すブロック図であり、一部の構成については図示および説明を省略している。
【0107】
遊技場1000おいては、場内に設けられた複数のカードユニット50を管理する管理用のコンピュータよりなるカードユニット管理装置400が設けられている。遊技場1000外部には、カードユニット50が設けられた複数の遊技場1000におけるすべてのカードユニット50を統括的に管理する機関であるユニット管理センタ5000設けられている。このユニット管理センタ5000おいては、複数の遊技場1000におけるすべてのカードユニット50を統括的に管理するコンピュータを含む中央管理装置501が設けられている。この中央管理装置501は、通信回線を介して各遊技場1000のカードユニット管理装置400と通信可能に接続されており、各カードユニット管理装置400と通信を行なうことにより、各遊技場1000におけるすべてのカードユニット50を統括的に管理する。
【0108】
カードユニット50における制御装置341の制御部340は、カードリーダライタ装置33、センサ・ランプ類、ボタン類、および、数値入力部95と接続されている。また、制御部340は、通信部360を介して、パチンコ遊技機1に設けられ、球の貸出しのための払出しを行なうことが可能な制御用のマイクロコンピュータを備えた払出制御基板37と相互通信可能な態様で接続されている。さらに、制御部340は、通信部360を介して、パチンコ遊技機1に設けられた球貸スイッチ46、返却スイッチ47、カード残高表示器45および貸出個数表示器157と通信可能に接続されている。
【0109】
制御装置341の制御部340は、各ボタンの操作信号を受け、その操作信号に応じて、それぞれに対応した制御を行なう。また、制御部340は、数値入力部95から操作入力信号を受け、その操作入力信号に応じた制御を行なう。この数値入力部95は、設定操手段としての設定スイッチ200(図4参照)と電気的に接続されており、設定スイッチ200を用いて設定された数値が入力されて、1単位(たとえば、100円)あたりの貸出す遊技球数(たとえば、24個)を設定するための設定変更が可能に構成されている。
【0110】
そして、この1単位あたりの貸出す遊技球の情報を遊技者に報知するために情報表示可能なLCDである貸出情報表示器157(図1参照)に設定スイッチ200(図4参照)により設定された1単位当りの貸出個数および貸出情報操作手段としての貸出情報設定スイッチ201(図4参照)によりそれぞれ独立して設定可能な遊技球1球あたりの玉貸単価、外税内税の区別が表示される。この貸出情報表示器157の表示制御はカードユニット50の通信部360を介して貸出情報表示制御手段としての制御部340により行なわれる。
【0111】
したがって、たとえば、設定スイッチ200の設定が1単位あたり25個、貸出情報設定スイッチ201の設定で玉貸単価が4円、外税内税の区別が内税に設定されていた場合では、「1球4円 単位貸出個数25個 内税」の表示がなされる。設定スイッチ200の設定が1単位あたり24個、貸出情報設定スイッチ201の設定で玉貸単価が4円、外税内税の区別が外税に設定されていた場合では、「1球4円 単位貸出個数24個 外税」の表示がなされる。これにより、遊技者はこの遊技機での1単位(100円分)あたり(カード記録情報では1度数あたり)の各情報を確認して遊技を行なうことができるため貸出に関する情報の透明性を確保できる。
【0112】
なお、貸出情報表示器157は、図1ではカードユニットの前面に設けられる例を示したが、遊技者が視認し易い位置であればパチンコ遊技機1の前面側(たとえば、打球供給皿3の前面または上面等)に設けられていてもよいし、通信部360と表示制御基板80とを電気的に接続して可変表示装置8に兼用して表示するようにしてもよい。可変表示装置8を用いて表示するようにした場合には新たに表示器を設ける必要がなくなりコストの増加を少なくすることができる。
【0113】
さらに、貸出情報表示器157は、パチンコ遊技機1やカードユニット50等が設置されている遊技機設置島(図示せず)のパチンコ遊技機1の近傍に設けられる遊技機近傍設置型貸出情報表示手段として構成してもよい。これにより、パチンコ遊技機1やカードユニット50の入替えの際にも貸出情報表示器157は残ることとなり長期間にわたって使用できるようになるため資源を有効に利用することができる。
【0114】
また、貸出情報表示器157はLCD(Liquid Crystal Display)に限らずCRT(Cathode Ray Tube)、ドットマトリックス、7セグメント表示器、EL(Electro Luminescence)表示器等の表示器で構成してもよく、貸出情報の数値を棒グラフのようなものでアナログ的に表示するアナログ表示手段としてもよい。さらには遊技者が貸出情報をより認識し易くするために貸出操作を行なった際に音声による報知を行なう音声報知手段を併用するようにしてもよい。
【0115】
また、表示される貸出情報として1球あたりの玉貸単価、1単位あたりの貸出個数、外税内税の区別の3種類の情報を表示する複数種類貸出情報表示手段としたが、玉貸単価または1単位あたりの貸出個数のいずれか一方および外税内税の区別というように2種類の貸出情報のみを表示するようにしてもよいし、外税内税の区別のみを表示する単数種類貸出情報表示手段としてもよい。その際には貸出情報設定スイッチ201の遊技球1球あたりの玉貸単価の設定機能は必要がない場合はなくしてもよい。また3種類以外の貸出情報(たとえば、玉貸操作1回における玉貸金額や前回の玉貸操作からの経過時間など)を付加して表示するようにしてもよい。このように構成することにより遊技者はより多くの情報を確認することが容易となる。また、複数種類の貸出情報を同時に表示せずに順番に表示するようにしてもよい。それにより貸出情報表示器157が比較的小型のもので済むようになる。
【0116】
また、制御装置341の制御部340は、カード検出位置センサによる検出信号に基づいてカードの位置を監視しながらカードリーダライタ装置330に制御信号を与える。また、制御装置341の制御部340は、球貸スイッチ46からの貸出要求操作信号に応じて、球の貸出制御を行なう。また、制御部340は、返却スイッチ47からの返却要求操作信号に応じて、カードの返却制御を行なう。また、制御部340は、パチンコ遊技機1に設けられたカード残高表示器45へ表示制御信号を与えて、カードのカード残高をカード残高表示器45に表示させる制御を行なう。
【0117】
さらに、カードユニット50に何らかの異常が発生した場合には、制御装置341は、その異常原因を示すエラーコードを金額表示器またはカード残高表示器45に表示させる制御を行なう。その結果、金額表示器またはカード残高表示器45は、異常原因を表わすエラーコードを表示する。
【0118】
制御装置341の制御部340では、カード挿入時における貸出要求操作(遊技者による球貸スイッチ46の操作)があった場合において、球を貸出すための制御を行なう。本制御において、制御部340は、貸出す遊技球の数を示す貸出個数信号(本発明の遊技用価値数量信号)をパチンコ遊技機1の払出制御基板37へ送信するとともに貸出の開始を指示する貸出指令信号を払出制御基板37に送信する。そして、貸出す遊技球数に応じたカード残高を減算する。
【0119】
貸出個数信号は、本件においては、1回の貸出操作に対応して貸出す遊技球の合計数を示す信号であり、たとえば、100円分の球の貸出しを指令する場合には、100円分に対応して貸出す遊技球の数(24個)を示す信号が送信されることとなる。また、パチンコ遊技機1の払出制御基板37は、貸出個数信号に示された数の遊技球の貸出を完了する毎に、貸出完了信号を制御装置34の制御部340に返信する。
【0120】
制御部340では、カードから読出して制御部340が記憶しているカード残高を、貸出完了信号を受けると減算更新する演算を行なう。さらに、制御部340では、カード残高の減算更新に応じて更新されたカード残高をカード残高表示器45に表示する制御を行なう。そして、制御部340は、貸出設定金額分の球の貸出しが完了した場合に、カードリーダライタ装置33においてセットされているカードのカード残高を更新後のカード残高に書換える更新記録制御を行なう。
【0121】
カードのカード残高の引落としによる球の貸出しが行なわれた場合には、貸出し金額を示す消費金額データがリアルタイムで制御部340から通信部350を介してカードユニット50の外部に出力される。
【0122】
このように外部に出力される消費金額データは、遊技場1000内に設けられた複数の中継装置60により中継されてカードユニット管理装置400へ与えられる。中継装置60は、遊技場1000内の遊技機設置島ごとに1つ設けられた情報中継機能を有する装置であり、遊技機設置島内の複数のカードユニット50から出力される各種データの中継を行なう。複数の中継装置60は、カードユニット管理装置400に対してシリアルに接続されており、カードユニット管理装置400に直接接続された中継装置60以外は、他の中継装置60を介してデータをカードユニット管理装置400まで送る。また、消費金額データは、同様に、制御部340から、遊技場1000内に設けられて遊技場1000の売上を管理するホール用管理コンピュータ(図示省略)にも送信される。
【0123】
カードユニット管理装置400は、各種管理のための処理を実行するマイクロコンピュータを含む管理装置である。カードユニット管理装置400は、遊技場1000に1つ設けられており、遊技場1000内に設置されたすべてのカードユニット50を統括的に管理する。その管理内容には、カードユニット50の稼動状況の管理、カードユニット3の売上管理が含まれている。たとえば、カードユニット管理装置400は、カードユニット50ごとに、集計した情報を、ユニット管理センタ5000に送信することにより、プリペイドカード発行会社の経営管理に役立つことができるように構成されている。
【0124】
また、各カードユニット50と中央管理装置501との間では、カードユニット管理装置400を介して、次のような情報の通信が行なわれる。遊技場1000の営業日において、開店前にカードユニット50の電源が投入されると、カードユニット50の制御装置341からカードユニット管理装置400に、営業動作(通常の動作)を開始する旨を示す動作開始情報が与えられる。カードユニット管理装置400では、遊技場1000内のすべてのカードユニット50から受けた動作開始情報を、送信元のカードユニット50のユニット番号を特定して、中央管理装置501へ送信する。中央管理装置501では、各遊技場1000から動作開始情報を受けると、それに応じて、所定の動作許可条件が満たされていることを条件として、対応するカードユニット50の動作を許可する旨を示す動作許可情報を送信先のカードユニット50のユニット番号を指定して、各遊技場1000のカードユニット管理装置400へ順次送信する。そして、動作許可情報を受けたカードユニット管理装置400は、直ちに(営業開始前の段階で)、動作許可情報を自己管理している日付情報とともに、各カードユニット50へ送信する。カードユニット50は、このような動作許可情報を受けたことを条件として、営業をするための動作が許可され、営業動作を開始する。
【0125】
また、遊技場1000の閉店の際には、閉店後、カードユニット管理装置400から遊技場1000内の各カードユニット50についての1日の売上情報がまとめて中央管理装置501に送信される。中央管理装置501では、売上情報を受けたことに応じて、カードユニット50ごとの売上情報の集計、遊技場ごとの売上情報の集計、すべての遊技場のカードユニット50の売上情報の集計等の集計処理を行ない、売上情報を管理する。
【0126】
なお、上記したカードユニット50で用いられる記録媒体処理装置の一例のカード(磁気カード、光カード等)に記録された有価価値としては、購入金額に対応する単位数(遊技球複数個(たとえば、24個)を1単位とする)を示す度数データ(100円で1単位であれば、1000円分のカードを購入すると、10度数が記録される)を使用するが、カードの購入金額に対応する玉数データ、カードの購入金額そのものを示す金額データ等いかなるものであってもよい。また、カードには遊技者のID番号のみが記録されており、カードユニット管理装置400において残金または残度数データを管理する背番号管理を行なってもよい。この場合には、遊技球の貸出が行なわれる毎に、カードユニット管理装置400から残額データまたは残度数データを減算更新する。
【0127】
これらのデータのうちの遊技者の貸出操作に基づく使用分を用いて、制御部340は、所定個数の遊技球を示す信号を作成してパチンコ遊技機1へ送信する。この所定個数の遊技球数を示す信号は、1回で送信される信号であってもよいし、複数回に分けて送信される信号であってもよい。たとえば、遊技者の1回の貸出操作により100個の遊技球の貸出しを求める貸出要求があった場合、100個を示す信号を送信してもよいし、10個を示す信号を10回送信してもよい。
【0128】
また、所定個数を上記した度数データの単位数毎に対応させて送信してもよいし、単位数とは異なるデータで送信してもよい。たとえば、100円分を1単位として24個の遊技球が貸出される設定の場合、500円分の貸出要求が遊技者によりなされれば、24個を示す信号を5回送信してもよいし、50個を示す信号2回と20個を示す信号を1回とにより120個を貸出す信号を送信してもよい。
【0129】
以下、図8以降のタイミングチャートを用いて、パチンコ遊技機1の払出制御基板37において実行されるプログラムおよびカードユニット50の制御部340において実行されるプログラムにより、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間で相互通信される通信の内容を説明する。
【0130】
本実施の形態においては、パチンコ遊技機1の払出制御基板37とカードユニット50の制御部340とを接続する配線は、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号およびEXS信号等のそれぞれの種類の信号に対して1本であり、通信される信号はそれぞれ1本の信号線を用いてシリアル転送される信号である。このように、本実施の形態においては、従来から使用されている信号線をそのまま利用することが可能な通信方法を用いて、貸出す遊技球の数を特定可能な信号の通信を行なっているので、パチンコ遊技機1およびカードユニット50の構造的な改造を伴うことなくプログラムの変更のみで、本願発明の目的を達成することが可能となっている。
【0131】
なお、上記発明が解決しようとする課題の欄に記載した課題を解決する手段として、現状のパチンコ遊技機およびカードユニットの構造を変更して対処することが考えられるが、現状のパチンコ遊技機およびカードユニットの構造を変更することは遊技場の経済上の負担を招くことになる。したがって、現在のパチンコ機、カードユニットおよび互いの接続構造を変更することなく、パチンコ遊技機とカードユニットとの間の現状の通信方法を、遊技球数を示す信号を送受信する通信方法に変更することで、上記の事態に容易に対応できるのである。
【0132】
図8は、本実施の形態のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。本実施の形態のパチンコ遊技機1とカードユニット50との間で行なわれる貸出動作においては、まず、図8の(a)に示すように、遊技者の遊技球の貸出操作が行なわれると、すなわち、遊技機に設けられた球貸スイッチ46の押圧操作による信号(1)が立上げられると、パチンコ遊技機1が球貸の準備ができていることを示す貸出準備信号としてPRDY信号をパチンコ遊技機1から受信していることを条件として、カードユニット50は、図8の(c)に示すように、貸出要求があったことを示す貸出要求信号としてBRDY信号を立ち上げる(3)。また、カードユニット50は、図8の(b)に示すように、球貸スイッチ46の押圧操作による信号(1)に対応して、連続した貸出操作による誤貸出を防ぐために、一定期間貸出操作を無効にするための操作無効信号を立上げた状態にする(2)。すなわち、カードユニット50は、有効な貸出操作の後の所定期間において有効な貸出操作以後の貸出操作を無効にする貸出操作無効手段を備えている。
【0133】
次に、BRDY信号の立上げ(3)に対応して、パチンコ遊技機1は、遊技球の貸出を行えない状態(球切れ、満タン、賞球払出中等)でなければ、図8の(e)に示すように、遊技球の貸出し動作を実行可能であることを示す貸出準備確認信号としてEXS信号を立上げる(4)ことによって、貸出可能(貸出す遊技機の数を特定可能な信号を受信可能)であることをカードユニット50に通知する。カードユニット50は、所定期間(T1)を計時するタイマを有しており、タイマによりT1が計時される前に、パチンコ遊技機1から送信されてきたEXS信号が立上がった(4)ことで、パチンコ遊技機1が遊技球を貸出可能な状態であることを認識する。
【0134】
次に、パチンコ遊技機1が遊技球を貸出可能な状態であることを認識したカードユニット50は、図8の(c)に示すように、所定時間内において所定回数(16回)のBRDY信号の立上りおよび立下りを一定タイミングで繰返す(5)。また、BRDY信号の立上りタイミングおよび立下りタイミングに対応させて、図8の(d)に示すように、記録媒体に記憶されている残額データのうち遊技球の貸出しに使用される分の貸遊技球数を特定可能な貸出個数信号としてBRQ信号を送信する(6)(7)。すなわち、カードユニット50の制御部340は、パチンコ遊技機1が遊技機の貸出を実行可能か否かを判別する貸出可能判別手段を有しており、貸出可能判別手段により貸出が可能と判別された場合のみ貸出す遊技球数を特定可能な信号をパチンコ遊技機1へ送信するのである。
【0135】
なお、BRDY信号の所定時間での立上りタイミングおよび立下りタイミングが、パチンコ遊技機1の払出制御基板37のデータ取り込みのタイミングを示すクロック信号となり、払出制御基板37はこのタイミングにおけるBRQ信号の状態を認識する。一連のクロック信号としてのBRDY信号の立上りタイミングおよび立下りタイミングは16回あるため、この16回のBRDY信号の立上りタイミングおよび立下りタイミングを利用して、2バイト(16ビット)の情報の通信が可能となっている。このような直列的な形態の信号(シリアル転送信号)を用いれば、既存のパチンコ遊技機1とカードユニット50との間を接続している信号配線をそのまま用い、プログラムを変更するのみで貸出す遊技球を特定可能な信号の通信が可能となるのである。また、BRDY信号のオンタイミングおよびオフタイミングにのみパルスを通信すればよいため、処理する信号の数が少なくなり、パチンコ遊技機1の払出制御基板37およびカードユニット50の制御部340の双方の処理負担が軽減されている。また、この2バイトの信号のうち初めの1バイト(6)を用いて、カードユニット50は貸出す遊技球数を特定可能な信号をパチンコ遊技機1に送信することができる。たとえば、24個の遊技球を示す信号は「00011000(18H)」である。さらに、カードユニット50は、後の1バイト(7)の信号を用いて、初めに送信した貸出す遊技球数を特定可能な信号(6)により特定される遊技球数と同じ数を示す信号(7)をパチンコ遊技機1へ送信する。
【0136】
また、パチンコ遊技機1は、この2回送信されてくる遊技球数を示す信号(6)(7)を照合し一致した場合に、正常に遊技球数を受信できたと判断する。すなわち、払出制御基板37は、同一の貸遊技球数を示す信号を2回受信して、その受信した2つの信号により特定される遊技球数を比較することにより、貸出す遊技球数を特定可能な本発明の遊技用価値数量信号が適正であるか否を判定するための判定手段を内部に備えている。そのため、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の相互通信の信頼性が向上している。また、同じ信号を2回送信するだけでよいため、処理負担の軽減も図られている。そして、図8の(g)に示すように、送信されてきた貸出す遊技球数を特定可能な信号に対応する遊技球数をまとめて払出制御基板37内部のRAM等の記憶手段に形成される払出カウンタに加算して記憶し(8)、そして、正常受信した旨と通知された遊技球数を払出可能である旨とをカードユニット50に通知するために、図8の(e)に示すように、EXS信号を立下げる(9)。このように、正常に受信した旨を示す信号(9)をカードユニット50へ返信して、カードユニット50においてパチンコ遊技機1が正常に本発明の遊技用価値数量信号を受信したことを確認するため、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の相互通信の信頼性が向上している。
【0137】
そして、EXS信号の立下げ(9)が図8の(c)に示すT2の期間内に行なわれれば、さらに所定期間経過後、再度、パチンコ遊技機1はEXS信号を立上げる(10)。すなわち、カードユニット50は所定期間(T2)を計時するためのタイマを有しており、所定期間T2内にEXS信号が立下がったか否かにより、通信エラーが発生したか否かを判定している。これにより、パチンコ遊技機1は指定された数の遊技球の貸出を行う準備が出来た旨をカードユニット50に通知することになる。これに対応して、カードユニット50はBRDY信号を立下げ(11)て、パチンコ遊技機1に貸出を開始する指示を出す。このBRDY信号の立下げ(11)を受信したパチンコ遊技機1は、図8の(f)に示すように、BRQ信号によって特定される数の遊技球の貸出を開始する(12)。このように、払出の開始を指示する信号である貸出指令信号としてのBRQ信号がパチンコ遊技機1に適正に受信されたことに基づいて、実際の払出しを開始するため、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の通信の信頼性が向上している。
【0138】
次に、図8の(f)に示すように、パチンコ遊技機1が遊技球の貸出が全て終了(13)したことにより、図8の(e)に示すように、パチンコ遊技機1は貸出完了信号としてEXS信号を立下げる(14)。また、カードユニット50はカードから貸出した遊技球数に対応する有価価値を減算するとともに、図8の(b)に示すように、操作無効信号を立下げ(15)、次の貸出要求の受付を許容する。このように、パチンコ遊技機1がカードユニット50に対して遊技球の貸出が全て完了したことを示す信号(14)を送信し、その信号(14)をカードユニット50が確認してから次の貸出を許容する(15)ため、貸出の信頼性が確保されている。なお、図8の(g)に示すように、パチンコ遊技機1の払出カウンタは、遊技球が1球払出される毎に、数値を1ずつ減算することになる。
【0139】
また、図8の(a)〜図8の(g)に示すパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法において通信エラーが発生した場合の通信形態が、図8の(c’)〜(e’)および図8の(c’’)〜(e’’)に示されている。
【0140】
まず、BRDY信号が適正に受信されなかった場合の通信エラー時の通信形態を図8の(c’)〜(e’)を用いて説明する。BRDY信号の立上げ(16)に対応して、所定期間(T1)の間にEXS信号が立上らなかった場合、一旦BRD信号を立下げ(17)、所定期間経過後、再試行のためにBRDY信号を立上げる(18)。この再試行は、所定回数の上限値が決められており、所定回数内にEXS信号が立上らなかった場合には、カードユニット50はエラーが発生したと判定し報知する。すなわち、カードユニット50は、所定期間内に所定の信号の受信があるか否かにより通信エラーが発生しているか否かを判定するエラー判定手段を有している。なお、エラー判定手段によるエラーの判定は、断線エラー、電源断エラー、ノイズエラー等のいずれかのエラーが発生した場合に、そのエラーが発生したと判定するものである。また、カードユニット50は、エラー判定手段によりエラーが発生したことを報知するエラー報知手段を有している。このエラー報知手段は、エラーコード表示器であってもよいし、エラーを報知する音声を発生するものであってもよい。
【0141】
次に、BRQ信号にノイズが発生した場合の通信エラー時の通信形態を図8の(c’)〜(e’)を用いて説明する。この場合には図8の(c’’)に示すBRDY信号は、通常と同様の形態となるが、BRQ信号は、図8の(d’’)に示すように、ノイズ(19)が発生して、2回送信される遊技球数を示す信号の個数が一致しなければ、パチンコ遊技機1は、図8の(e’’)に示すように、T2の期間内にEXS信号を立下げない。そして、カードユニット50は、正常受信の確認のための所定期間(T2)を計時するタイマを有しており、T2の期間にEXS信号が立下らない場合には、パチンコ遊技機1がBRQ信号を適正に受信できなかったと判断し、一旦BRDY信号を立下げ(20)て、所定期間経過後、再度通信を最初からやり直すことになる。この再試行も、所定回数の上限値が決められており、所定回数内にEXS信号が立下らず、パチンコ遊技機1が貸出す遊技球の数を示すBRQ信号を適正に受信しなかった場合には、カードユニット50はエラーが発生したと判定して報知する。
【0142】
すなわち、カードユニット50は、エラーが発生したか否かを判定するプログラムが組み込まれた制御部340内のエラー判定手段とカードユニット50の前面に設けられたエラー表示器などによりエラーが発生したことを報知するエラー報知手段とを備えている。そのため、エラーが発生したままの状態で何ら係員がエラーを確認することができないという事態の発生が防止される。
【0143】
なお、上述のカードユニット50においては、1回の貸出操作に基づくカードの有価価値(残額データ)からの使用分の有価価値(貸出す遊技球の対応するデータ)の減算タイミングは、本実施の形態では遊技球の貸出が終了した後としたが、正常にカードユニット50から遊技機へ遊技球数を示す信号が送られたことを確認した時点で、カードに記憶されていた有価価値から使用分の有価価値を減算するようにしてもよい。
【0144】
また、本実施の形態においては、遊技価値の付与の一例として、実際に遊技球を払出す例を示したが、遊技球が実際に払出される代わりに、点数表示装置においてアナログ表示される数量またはデジタル表示される数値で遊技球数に対応する数値を表示するとともに、遊技機内部の記憶手段でその数値を記憶しておき、その数値を遊技終了時にカードユニット50に送信してカードに加算するようなものであってもよい。この場合には、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間で通信が正常に行われたこと(送られた遊技球数が正常なものと認識されたこと)をもって通信を完了するようにするのである。
【0145】
上記本実施の形態のパチンコ遊技機1とカードユニット50との間においては、相互通信の信頼性を向上させるための様々な手法が用いられているため、遊技球の貸出の確実化が図られている。
【0146】
図9は、カードユニット50とホールコンピュータとの通信関係を説明するためのブロック図である。
【0147】
本実施の形態のパチンコ遊技機1は、実際に払出した遊技球の数を外部のホールコンピュータへ情報出力回路64(図3参照)を介して送信する。この場合、貸出した遊技球1個毎に信号を送信すると制御負担が大きいため、貸出した遊技球数を記憶するカウンタが設けられており、遊技球を所定個(たとえば、10個)払出したことにつき、1パルスの信号を送信している。これにより、パチンコ遊技機1の制御負担が軽減されている。
【0148】
また、1回の貸出操作に基づいて貸出す遊技球の個数を設定するための設定スイッチ200が設けられた設定操作手段、設定操作手段による設定を変更するためのプログラムが組み込まれた制御部340内の設定変更手段、および、設定スイッチ200を操作して設定することを許容するか否かを判別する機能を有する制御部340内の設定許容手段を、図9の(a)に示すように、ホールコンピュータに設けてもよいし、図9の(b)に示すように、カードユニット50に設けてもよい。なお、設定許容手段は、たとえば、所定の鍵が挿入回転されたことを判別して設定操作を許容するプログラムが組み込まれた制御部であってもよいし、所定の認証データが記録されたカードが挿入されて、その認証データを確認することにより設定を許容するプログラムが組み込まれた制御部等、特定の操作員以外の者が簡単に操作することができないような構造またはシステムであればいなかるものであってもよい。この設定許容手段は、設定操作手段による設定変更を許容するか否かを判別する設定変更可否判定手段として機能するのである。
【0149】
また、本実施の形態のパチンコ遊技機1においては、100円単位の遊技球数を設定する設定操作手段(設定スイッチ200)を設け、設定操作手段を用いて直接的に数値を入力するようにしたが、23球、24球、25球など予め定まった数値が登録されており、登録された複数種類の数値からいずれかの数値を選択するような設定操作手段であってもよい。このように、設定操作手段を設けておくことで、操作員は容易に1単位あたりの貸出す遊技球の数を変更することができるのである。
【0150】
なお、この1回の貸出操作に対応して貸出される遊技球数の数値は遊技場および遊技者の利益に直結するため、その設定変更の方法は、特定の操作員以外のものが容易に行なえない方法、たとえば、カードユニット50に所定の認証カードが投入された後に所定の設定操作が行われた場合にのみ変更を許容する方法、または、専用の設定変更用端末をカードユニット50またはホールコンピュータに接続することにより変更を許容する方法等が用いられる。このような方法をとることにより、特定の操作員以外の者が不正に1単位あたりの貸出す遊技球の数を変更するような不正が行なわれることが防止されている。
【0151】
また、貸出個数信号の通信は、1回の貸出操作による貸出のための通信を複数回に分けて(たとえば、500円分の遊技球数を1回の貸出操作で貸出す場合、100円単位で5回)、複数回通信を繰返すことにより実行するようにしてもよいし、1回の貸出操作に基づく複数単位の貸出のための遊技球数を示す信号を1回で通信するようにしてもよい。前者の場合においては、球払出装置97による1単位の貸し遊技球の払出数を小さくすることができるため、球切れなどで払出が中断するおそれが軽減され、後者の場合においては、1回の貸出操作に基づいた貸出しのための信号の通信回数が減ることで、パチンコ遊技機1およびカードユニット50の処理負担が軽減される。
【0152】
また、遊技場に数多くのカードユニット50が設置される場合、カードユニット50それぞれ毎に個別に1単位の貸出のための遊技球数の設定を変更する場合は、多大な労力がかかるため、また、操作員の設定ミスなどにより、設定が変更なされないパチンコ遊技機1およびカードユニット50が存在するなどの弊害が生じる可能性がある。
【0153】
そのため、図9の(a)に示すように、1単位の貸出のための遊技球数を一括してホールコンピュータからカードユニット50へ送信して設定変更するようにすれば、操作員の労力の軽減を図ることができるとともに、設定変更のミスを生じ難くすることが可能となる。
【0154】
また、図9の(b)に示すように、複数のカードユニット50のうち数台(たとえば、1台)のカードユニット50の設定を変更することにより、設定変更されたカードユニット50に接続されている他のカードユニット50の設定が変更されるようにしても、ホールコンピュータで一括して設定する場合と同様に、操作の労力の軽減を図ることができるとともに、設定変更のミスを生じ難くすることが可能となる。なお、この場合、遊技場の各カードユニット50それぞれがホールコンピュータに設定内容(1単位の貸出のための遊技球数を特定可能な信号)を通知(送信)して、ホールコンピュータ側でカードユニット50それぞれ毎の設定内容が同一となっているか否かをチェックすることで、設定変更が統一して行なわれたことを確認することができる。
【0155】
図10は、本実施の形態の変形例1のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。変形例1においても、パチンコ遊技機1(払出制御基板37)とカードユニット50(制御部340)との間で上記実施の形態と同様に所定の貸出のための通信が行なわれるが、その態様は以下のようなものである。
【0156】
本実施の形態の変形例1のパチンコ遊技機1とカードユニット50との間で行なわれる貸出動作においては、まず、図10の(a)に示すように、遊技者の遊技球の貸出操作が行なわれると、すなわち、球貸スイッチ46の押圧操作による信号(1)が立上げられると、パチンコ遊技機1が球貸の準備ができていることを示す貸出準備信号としてPRDY信号をパチンコ遊技機1から受信していることを条件として、カードユニット50は、図10の(c)に示すように、球貸要求があったことを示す貸出要求信号としてBRDY信号を立上げる(3)。また、カードユニット50は、図10の(b)に示すように、球貸スイッチ46の押圧操作による信号(1)に対応して、連続した貸出操作による誤貸出を防ぐために、所定期間だけ貸出操作を無効にするための操作無効信号を立上げた状態にする(2)。すなわち、カードユニット50は、有効な貸出操作の後の所定期間において有効な貸出操作以後の貸出操作を無効にする貸出操作無効手段を備えている。
【0157】
次に、BRDY信号の立上げ(3)に対応して、パチンコ遊技機1は、遊技球の貸出を行えない状態(球切れ、満タン、賞球払出中等)でなければ、図10の(e)に示すように、遊技球の貸出し動作を実行可能であることを示す貸出準備確認信号としてEXS信号を立上げる(4)ことによって、貸出可能(遊技機球の数の信号を受信可能)であることをカードユニット50に通知する。カードユニット50は、所定期間(T1)を計時するタイマを有しており、タイマによりT1が計時される前に、パチンコ遊技機1から送信されてきたEXS信号が立上がった(4)ことで、パチンコ遊技機1が貸出可能状態であることを認識する。
【0158】
次に、パチンコ遊技機1が遊技球を貸出可能な状態であることを認識したカードユニット50は、図10の(d)に示すように、BRQ信号を払出指定する遊技球数分オンオフを繰返して(5)、遊技球数分のパルスを送信することで遊技球数を示す信号である貸出個数信号を送信する。すなわち、カードユニット50の制御部340は、パチンコ遊技機1の貸出を実行可能か否かを判別する貸出可能判別手段を有しており、貸出可能判別手段により貸出が可能と判別された場合のみ貸出個数信号をパチンコ遊技機1へ送信するのである。
【0159】
なお、パチンコ遊技機1は、BRQ信号のオンオフ間隔を監視するためのタイマを有しており、所定期間オンがなければ(パルス間のインターバルが基準値より長ければ)、貸球数データの送信の終了とみなして、図10の(e)に示すように、通信完了信号としてEXS信号を立下げる(6)。
【0160】
また、パチンコ遊技機1は、図10の(e)に示すように、BRQ信号のパルス数により特定される遊技球数分のパルス数のEXS信号を、該パルス数分の遊技球数を示す信号を正常に受信したと判断したことを示す貸出個数確認信号としてカードユニット50へ送信する(7)。このEXS信号(7)の受信により、カードユニット50は、送信したBRQ信号(5)により特定される遊技球数と、受信したEXS信号(7)により特定される遊技球数とを照合して、それらが一致すれば、図8の(d)に示すように、パチンコ遊技機1が貸出可能状態か確認すべく貸出確認信号としてBRQ信号を立上げる(8)。すなわち、カードユニット50の制御部340は、パチンコ遊技機1の払出制御基板37が貸出個数信号(5)を適正に受信したか否かを判別する判別手段を有している。そして、変形例2においては、変形例1と異なり、カードユニット50の制御部340の判別手段は、パチンコ遊技機1の払出制御基板37から、送信した貸出個数信号(5)と同数の遊技球数を示す信号(7)を受信したか否かによりパチンコ遊技機1が適正に送信した貸出個数信号(5)を受信したか否かの判別を行なっている。それにより、カードユニット50側で出力した遊技球数がパチンコ遊技機1側で適正に認識されたか否かを確認してから次の処理を実行するため、貸出す遊技球の数が誤って受信されたままカードユニット50の貸出処理が実行されることを防止できる。その結果、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の通信の信頼性の向上が図られている。また、BRQ信号の立上り(8)により、パチンコ遊技機1は、受信した遊技球数が正常だったと認識し、図10の(g)に示すように、払出カウンタに受信したBRQ信号のパルス数に対応した数を加算する(9)。
【0161】
また、図10の(d)に示すBRQ信号の立上り(8)から所定期間経過後に、パチンコ遊技機1は貸出可能信号としてEXS信号を立上る(10)。これにより、BRQ信号により特定された数の遊技球の貸出を行う準備が出来た旨をカードユニット50へ通知する。そして、カードユニット50は貸出指令信号としてBRQ信号を立下げ(11)、貸出を開始する指示をパチンコ遊技機1へ送信する。BRQ信号の立下げ(11)により、パチンコ遊技機1は、貸出個数信号(5)に示された数の遊技球の払出を開始する(12)。このように、パチンコ遊技機1が貸出す遊技球を特定可能な信号を適正に受信したことをカードユニット50へ送信し(10)、カードユニット50において貸出個数信号(5)が適正に受信されたことを確認(11)してからパチンコ遊技機1において貸出を開始している(12)ため、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間での通信の信頼性の向上が図られている。
【0162】
そして、遊技球の貸出が全て終了(13)したことにより、パチンコ遊技機1は貸出完了信号としてEXS信号を立下げる(14)。これにより、カードユニット50はカードから貸出した遊技球数分に対応する有価価値を減算するとともに、BRDY信号を立下げる(15)ことにより、次の貸出要求の受付を許容する(16)。このように、貸出個数信号(5)に対応した貸出が行なわれたことを確認(14)してから次の貸出操作を可能にする(16)ことで、通信の信頼性の向上が図られている。
【0163】
上記のように、本実施の形態においては、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間で通信の信頼性の向上のための様々な手法がとられているため、遊技球の貸出の実行の信頼性が向上している。
【0164】
また、図10の(a)〜(g)に示すパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法において通信エラーが発生した場合の通信形態が図10の(c’)〜(e’)および図10の(c’’)〜(e’’)に示されている。
【0165】
まず、BRDY信号が適正に受信されなかった場合の通信エラー時の通信形態を図10の(c’)〜(e’)を用いて説明する。図10の(c’)に示すBRDY信号の立上げ(17)に対応して、図10の(e’)に示すように、所定期間(T1)内にEXS信号が立上らなかった場合、一旦BRDY信号を立下げる(18)。そして、所定期間経過後、再試行のために、再度BRDY信号の立上げる(19)。再試行は所定回数を上限として行われ、その所定回数内の再試行においてEXS信号が立上らなかった場合、カードユニット50はエラーと判定してエラーが発生したことを報知する。なお、図10の(d’)に示すBRQ信号は図10の(d)に示す通常の場合と同様である。このように、カードユニット50は制御部340において、所定期間内に貸出す遊技球の数を特定可能なBRQ信号をパチンコ遊技機1が適正に受信てきなかった場合にエラーが発生したと判別するエラー判別手段を有し、エラーコード表示器よりエラーが発生したこを報知するエラー報知手段を有している。
【0166】
また、カードユニット50において、図10の(d’’)および図10の(e’’)に示すように、送信したBRQ信号(20)により特定される遊技球数(20)と受信したEXS信号(21)により特定される遊技球数とが一致しなかった場合(たとえば、EXS信号のパルス数がBRQ信号のパルス数よりも2個少なかった場合)、カードユニット50は、図10の(c’’)に示すように、BRDY信号を立下げる(22)。この場合、パチンコ遊技機1は、遊技球数を示すBRQ信号(20)を正常受信できなかったと判断し、カードユニット50との通信を最初からやり直すために待機することになる。また、カードユニット50は、所定時間経過後、図10の(c’’)に示すように、BRDY信号を立上げて(23)、パチンコ遊技機1との通信をやり直すことになる。
【0167】
図11は、本実施の形態の変形例2のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。本実施の形態の変形例2のパチンコ遊技機1とカードユニット50との間で行なわれる貸出動作においては、まず、図11の(a)に示すように、遊技者の遊技球の貸出操作が行なわれると、すなわち、パチンコ遊技機1に設けられた球貸スイッチ46の押圧操作による信号(1)が立上げられると、パチンコ遊技機1が球貸の準備ができていることを示す貸出準備信号としてのPRDY信号をパチンコ遊技機1から受信していることを条件として、カードユニット50は、図11の(c)に示すように、球貸要求があったことを示す貸出要求信号としてBRDY信号を立上げる(3)。また、カードユニット50は、図11の(b)に示すように、球貸スイッチ46の押圧操作による信号(1)に対応して、連続した貸出操作による誤貸出を防ぐために、貸出操作を無効にするための操作無効信号を立上げた状態にする(2)。すなわち、カードユニット50は、有効な貸出操作の後の所定期間において有効な貸出操作以後の貸出操作を無効にする貸出操作無効手段を備えている。
【0168】
次に、BRDY信号の立上げ(3)に対応して、パチンコ遊技機1は、遊技球の貸出を行えない状態(球切れ、満タン、賞球払出中等)でなければ、図11の(d)に示すように、所定期間経過後、カードユニット50は、図11の(d)に示すように、1パルスが遊技球1個に対応するBRQ信号を貸出個数信号としてパチンコ遊技機1へ送信する(4)。それにより、受信されたBRQ信号の1パルスに対応して、パチンコ遊技機1は、図11の(g)に示すように、1個毎払出カウンタを加算していく(5)とともに、図11の(e)に示すように、受信されたBRQ信号に1対1対応したパルスのEXS信号を貸出個数確認信号としてカードユニット50へ送信する(6)。
【0169】
カードユニット50は、BRQ信号の送信の開始および終了から所定期間(T1,T2)を計時するためのタイマを有しており、BRQ信号(4)のパルス送信の最初および最後からそれぞれ所定時間(T1,T2)内にEXS信号(6)の最初および最後のパルスが返ってきたことで、カードユニット50はパチンコ遊技機1が適正にBRQ信号(4)を適正に受信したことを認識する。そのため、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の相互通信の信頼性の向上が図られている。そして、図11の(d)に示すように、遊技球数を正常に送信できたことが確認された場合には、パチンコ遊技機1が貸出可能状態か確認するために貸出確認信号としてBRQ信号を立上げる(7)。
【0170】
このBRQ信号の立上り(7)に対応して、パチンコ遊技機1は貸出可能信号としてEXS信号を立上げる(8)。これにより、カードユニット50は、パチンコ遊技機1がBRQ信号(4)のパルス数によって特定された数の遊技球の貸出を行う準備が出来た旨を通知されることになる。
【0171】
そして、カードユニット50は、貸出指令信号としてBRDY信号を立下げ(9)、貸出を開始する指示をする。BRDY信号の立下げ(9)により、パチンコ遊技機1はBRQ信号(4)により特定された数の遊技球の払出を開始する(10)。このように、変形例2においても、パチンコ遊技機1がカードユニット50から送信された貸出個数(4)を適正に受信したことをカードユニット50において確認してから実際の貸出を実行する(10)ため、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の相互通信の信頼性が向上されている。
【0172】
その後、遊技球の払出が全て終了(11)したことにより、パチンコ遊技機1は貸出完了信号としてEXS信号を立下げる(12)。これにより、カードユニット50はカードから貸出した遊技球分の有価価値を減算するとともに、BRDY信号を立下げ(13)、次の貸出要求の受付を許容する(14)。このように、変形例2においても、1回の貸出操作に基づく遊技球の貸出が適正に実行されたことをカードユニット50において確認してから次の貸出操作を可能な状態にするため、適正な貸出が行なわれないまま次の貸出が実行されることが防止される。
【0173】
また、図11の(a)〜(g)に示すパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法において通信エラーが発生した場合の通信形態が図11の(c’)〜(e’)および図11の(c’’)〜(e’’)に示されている。
【0174】
まず、BRQ信号に対応したEXS信号が所定期間内にカードユニットに返信されなかった場合の通信エラー時の通信形態を図11の(c’)〜(e’)を用いて説明する。図11の(c’)の立上り(15)後において、図11の(d’)に示すBRQ信号の送信開始(16)から所定期間(T1)内に、図11の(e’)に示すように、EXS信号が立上らなければ、一旦BRDY信号を立下げる(17)。そして、所定期間経過後、再試行のために、再度BRDY信号の立上げる(18)。再試行は所定回数を上限として行われ、その所定回数内の再試行においてEXS信号が立上らなかった場合、上記実施の形態または変形例1と同様に、カードユニット50はエラー判定手段により通信エラーが発生したと判定して、エラー報知手段によりエラーが発生したことを報知する。
【0175】
また、カードユニット50において、図11の(d’’)および図11の(e’’)に示すように、送信したBRQ信号(19)により特定される遊技球数と受信したEXS信号(20)により特定される遊技球数とが一致しなかった場合(たとえば、EXS信号のパルス数がBRQ信号のパルス数よりも2個少なかった場合)、パチンコ遊技機1は、遊技球数を示すBRQ信号を正常受信できなかったと判断し、カードユニット50は足りない貸出す遊技球の数に対応するパルス数(2パルス)のBRQ信号(21)をパチンコ遊技機1へ送信し、パチンコ遊技機1は、受信したBRQ信号(21)のパルス数に対応するパルス数のEXS信号(22)をカードユニット50へ送信する。この期間、カードユニット50は、図11の(c’’)に示すように、BRDY信号を立上げた状態(23)にしておく。本変形例2においては、このように、送信した貸出す遊技球の数を特定可能な信号(19)がパチンコ遊技機1に正確に受信されなかったエラーに対応した処理が行なわれるため、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の相互通信の信頼性が向上している。
【0176】
(実施の形態2)
次に、図12および図13を用いて、実施の形態2のパチンコ遊技機およびパチンコ遊技機と通信可能な遊技用装置を説明する。
【0177】
図12は、本実施の形態のパチンコ遊技機とカードユニットとの通信関係を説明するためのブロック図であり、実施の形態1のパチンコ遊技機1の図4のブロック図に対応するものである。本実施の形態のパチンコ遊技機およびカードユニットは、図12に示すように、パチンコ遊技機1の払出制御基板37とカードユニット50との間で通信される信号の形態、その信号を通信に用いられる配線構造およびその信号の処理を行なうプログラムのみが実施の形態1のパチンコ遊技機およびカードユニット50と異なり、他の構成は実施の形態1と同様である。
【0178】
本実施の形態においては、カードユニット準備信号、遊技機準備信号、8ビットからなるカードユニットコマンド信号および遊技機コマンド信号、それぞれのコマンドの読み取りタイミングを指示するINT(割込)信号を用いて通信を行う。すなわち、パラレル通信を用いて送信される信号により貸出す遊技球の数を特定するのである。カードユニット準備信号は、パチンコ遊技機1からカードユニット50に送信され、カードユニット50が球貸の準備ができていることを示す信号であり、遊技機準備信号は、カードユニット50からパチンコ遊技機1に送信され、パチンコ遊技機1が球貸の準備ができていることを示す信号である。
【0179】
また、カードユニットコマンド信号は、一連の貸出操作においてカードユニット50から払出制御基板37に2回送信され、1回目は貸出す遊技球の数を特定可能な信号であり、2回目は実際に遊技球を払出す指示を出す信号である。遊技機コマンド信号は、一連の貸出操作において払出制御基板37からカードユニット50に2回送信され、1回目の信号は1回目のカードユニットコマンド信号により特定される遊技球数と同数の遊技球数を示す信号であり、2回目はカードユニットコマンド信号により特定される数の遊技球が実際に払出されたことを示す信号である。
【0180】
したがって、本実施の形態では、従来の配線構造のうち、BRQ信号を送信していた配線を、コマンドが送信できるような複数の配線構造とし、カードユニット50側で貸出す遊技球の個数を決定して、貸出す遊技球の数を特定可能な信号をパチンコ遊技機1にパラレル転送しているのである。
【0181】
図13は、本実施の形態のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。本実施の形態のパチンコ遊技機1とカードユニット50との間で行なわれる貸出動作においては、まず、図13の(a)に示すように、遊技者の遊技球の貸出操作が行なわれると、すなわち、遊技機に設けられた球貸スイッチ46の押圧操作による信号(1)立上げられると、カードユニット50は、図13の(c)に示すように、貸出準備ができていることを示すカードユニット準備信号を立上げる(3)。このカードユニット準備信号の立上げ(3)に対応して、パチンコ遊技機1は、遊技球の貸出を行えない状態(球切れ、満タン、賞球払出中等)でなければ、図13の(f)に示すように、遊技機準備信号を立上げる(4)。また、カードユニット50は、図13の(b)に示すように、球貸出スイッチの押圧操作による信号(1)に対応して、連続した貸出操作による誤貸出を防ぐために、貸出操作を無効にするための操作無効信号を立上げた状態にする(2)。すなわち、カードユニット50は、有効な貸出操作の後の所定期間において有効な貸出操作以後の貸出操作を無効にする貸出操作無効手段を備えている。
【0182】
次に、遊技機準備信号の立上げ(4)に対応して、所定期間経過後、カードユニット50は、パチンコ遊技機1が貸出可能状態であると認識して、図13の(d)に示すように、カードユニットコマンド信号として8ビットのコマンドにより遊技球数を特定する個数信号をパチンコ遊技機1へ送信する(5)とともに、図13の(e)に示すように、パチンコ遊技機1に個数信号の読取りを指示するためにINT信号を個数信号のオンタイミングに同期させて送信する(6)。すなわち、カードユニット50の制御部340は、パチンコ遊技機1の貸出を実行可能か否かを判別する貸出可能判別手段を有しており、貸出可能判別手段により貸出が可能と判別された場合のみ貸出す遊技球数を特定可能な信号をパチンコ遊技機1へ送信するのである。
【0183】
パチンコ遊技機1は1NT信号を受信するタイミングのみ個数信号(5)を認識可能となっている。そのため、ノイズにより誤った数の遊技球の貸出が行なわれることが抑制されている。
【0184】
パチンコ遊技機1は、個数信号(5)を受信すると、図13の(j)に示すように、払出制御基板37内のRAMなどの記憶手段に設けられた払出カウンタに遊技球数をまとめて加算する(7)。また、個数信号(5)の受信に対応して、図13の(g)に示すように、個数信号(5)により特定される遊技球数と同数の遊技球数を特定する遊技機コマンド信号を個数データとしてカードユニット50へ送信するとともに、遊技機コマンド信号としての個数信号(8)に同期したタイミングで遊技機コマンド信号としての個数信号(8)の読取りを指示するINT信号(9)をカードユニット50へ送信する。
【0185】
また、カードユニット50は、送信した個数信号(5)とパチンコ遊技機1から受信した個数信号(8)とが一致した場合に、正常に遊技球数を受信できたと判定する判定手段を制御部340内に有しており、判定手段の判定結果に基づいて払出を支持する旨をカードユニット50に通知するために、実際の遊技球の払出を指示する払出指示コマンド(10)をカードユニット50へ送信するとともに、払出指示コマンド(10)の読取りを指示するINT信号(11)を送信する。このINT信号(11)においても、INT信号(11)の受信のタイミングにおいてのみ払出指示(10)コマンドの認識を可能にしているため、ノイズにより誤動作が抑制されている。この払出指示コマンド(10)を受信したパチンコ遊技機1は、遊技球の払出を開始する(12)。また、払出指示コマンド(10)の受信に基づいた一連の払出し動作が終了(13)すれば、パチンコ遊技機1は、払出完了を示す払出完了コマンド(14)をカードユニット50へ送信するとともに、払出完了コマンド(14)の送信に同期したタイミングで、払出完了コマンド(14)の読取りを指示するINT信号(15)をカードユニット50へ送信する。このINT信号(11)においても、INT信号(11)の受信のタイミングにおいてのみ払出完了(14)コマンドの認識を可能にしているため、ノイズにより誤動作が抑制されている。
【0186】
また、カードユニット50は、払出完了を示す払出完了コマンド(14)を受信すると、カードから貸出した遊技球数に対応する有価価値を減算するとともに、図13の(c)に示すように、カードユニット準備信号を立下げる(16)。カードユニット50のカードユニット準備信号を立下げ(c)に対応して、パチンコ遊技機1は遊技機準備信号を立下げる(17)とともに、カードユニット50は次の貸出要求の受付を許容するために、図13の(b)に示すように、操作無効信号を立下げる(18)。
【0187】
本実施の形態においても、カードユニット50の制御部340は、パチンコ遊技機1の払出制御基板37が貸出す遊技球の数を特定可能な信号を適正に受信したか否かを判定する判定手段を有しており、この判定手段は、パチンコ遊技機1の払出制御基板37からカードユニット50の制御部340が送信した貸出す遊技球の数を特定可能な信号と同数の遊技球数を特定可能な信号を受信するか否かにより判定を行なう。そのため、貸出す遊技球の数を誤ってしまうことが防止されている。
【0188】
上記のように、本実施の形態においても、パチンコ遊技機1とカードユニット50との間の相互通信の信頼性の向上により、遊技球の貸出しの確実性が向上されている。
【0189】
以下、本実施の形態の変形例および特徴点を列挙する。
(1) 前記遊技用価値の数量を記憶するための記憶手段を備え、
前記遊技用価値数量信号により示される遊技用価値の数量を前記記憶手段にまとめて記憶させることを特徴とする、遊技機。
【0190】
(2) 遊技用価値を用いて遊技を行なうことが可能な遊技機と通信可能な遊技用装置であって、
記録媒体に記録されている記録情報により特定される有価価値を使用して前記遊技機において前記遊技用価値を貸与する際に、該有価価値の使用分に対応した前記遊技用価値の数量を示す遊技用価値数量信号を送信可能であることを特徴とする、遊技用装置。
【0191】
(3) 前記判定手段は、所定期間内に前記遊技用価値数量信号が前記遊技機に受信されたか否かを判別することにより、前記遊技用価値数量信号が前記遊技機に適正に受信されたか否かを判定することを特徴とする、遊技用装置。
【0192】
(4) 前記再送信が所定回数行なわれた後の前記判定手段の判定により、前記送信された遊技用価値数量信号が前記遊技機に適正に受信されなかったと判定された場合に、エラーが発生した旨の判定をするエラー判定手段を備えることを特徴とする、遊技用装置。
【0193】
(5) 前記エラー判定手段によりエラーが発生したと判定された場合に、エラーが発生したことを報知するエラー報知手段を備えることを特徴とする、遊技用装置。
【0194】
(6) 有効な貸与操作の後の所定期間においては該有効な貸与操作以後の貸与操作を無効にする貸与操作無効手段を備えることを特徴とする、遊技用装置。
【0195】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
【図2】 パチンコ遊技機の内部構造を示す全体背面図である。
【図3】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図4】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】 パチンコ遊技機に用いられる球払出機構を示す図である。
【図6】 球払出装置の分解斜視図である。
【図7】 カードユニットの内部構成を説明するためのブロック図である。
【図8】 実施の形態1のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】 実施の形態1のカードユニットにおける1単位の貸出す遊技球の数を設定するための設定操作手段による設定操作操作を説明するためのブロック図である。
【図10】 実施の形態1の変形例1のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】 実施の形態1の変形例2のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】 実施の形態2の払出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図13】 実施の形態2のパチンコ遊技機とカードユニットとの間の通信方法を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、50 カードユニット、37 払出制御基板、97 球払出装置、340 制御部。

Claims (12)

  1. 遊技用価値を用いて遊技を行なうことが可能な遊技機であって、
    記録媒体に記録されている記録情報により特定される有価価値を使用して前記遊技用価値を遊技者に貸与するための制御を行なう遊技用装置と通信可能な通信手段と、
    前記遊技用価値を貸与するための貸与手段とを備え、
    前記通信手段は、前記遊技用装置が送信した貸与される前記遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す遊技用価値数量信号を受信可能であり、
    記通信手段は、前記遊技用価値数量信号のうちの少なくとも一のパルス信号が受信されたと確認されたことを条件として、該遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号の受信の完了を待つことなく、前記遊技用価値数量信号を受信したことを示す信号であって前記遊技用装置が送信した前記遊技用価値数量信号により示される遊技用価値の数量と同一の遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す確認信号の送信を開始し、
    前記貸与手段は、前記遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号を受信したことの確認が行なわれた後に、前記通信手段により受信された前記遊技用価値数量信号により示される数量の前記遊技用価値を遊技者に貸与可能であることを特徴とする、遊技機。
  2. 前記貸与手段は、前記遊技用価値数量信号が受信されたと確認されたことを条件として、該遊技用価値数量信号に対応する遊技用価値の貸与の開始が可能となることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記通信手段は、前記貸与手段が受信した前記遊技用価値数量信号により示される遊技用価値全ての貸与を完了したことを条件として、その旨を示す信号を前記遊技用装置へ送信すること特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 記録媒体に記録されている記録情報により特定される有価価値を使用して遊技用価値を遊技者に貸与するための制御を行なうことが可能な遊技用装置であって、
    前記遊技用価値を用いて遊技を行なうことが可能な遊技機と通信可能な通信手段と、
    前記記録情報を読取り可能な情報読取手段と、
    該情報読取手段により読取られた前記記録情報により特定される前記有価価値を使用して遊技者に貸与する遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す遊技用価値数量信号を作成する制御手段とを備え、
    前記通信手段は、前記制御手段により作成された前記遊技用価値数量信号を前記遊技機へ送信し、
    前記通信手段は、前記遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号の送信が完了する以前に、前記送信した遊技用価値数量信号のうちの少なくとも一のパルス信号が前記遊技機に受信されたことを示す信号であって前記遊技用価値数量信号により示される遊技用価値の数量と同一の遊技用価値の数量をパルス信号の数によって示す確認信号の前記遊技機からの返信の受け付けを開始し、
    遊技用装置は、さらに、前記送信した遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号が前記遊技機に適正に受信されたか否かを、前記遊技機から返信されてきた前記確認信号のパルス信号の数により判定する判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記判定手段により、前記遊技用価値数量信号のすべてのパルス信号を遊技機が適正に受信したことの判定が行なわれた後に、送信した前記遊技用価値数量信号により示される数量の前記遊技用価値を遊技者に貸与する指令信号を作成し、
    前記通信手段は、前記指令信号を前記遊技機へ送信することを特徴とする、遊技用装置。
  5. 前記判定手段により、前記送信した遊技用価値数量信号が前記遊技機に適正に受信されたと判定されたことを条件として、前記遊技機に前記遊技用価値数量信号に対応する遊技用価値の貸与を開始させるための信号を送信することを特徴とする、請求項に記載の遊技用装置。
  6. 前記判定手段により前記送信した遊技用価値数量信号が前記遊技機に適正に受信されなかったと判定された場合には、前記送信した遊技用価値数量信号と同一の信号を前記遊技機に再送信することを特徴とする、請求項または請求項に記載の遊技用装置。
  7. 同一の前記遊技用価値数量信号を複数回送信可能であることを特徴とする、請求項〜請求項のいずれかに記載の遊技用装置。
  8. 前記遊技機が前記遊技用価値を貸与可能な状態であるか否かを判別するための貸与可能判別手段を備え、
    該貸与可能判別手段により前記遊技機が前記遊技用価値を貸与可能な状態であると判別されたことを条件として、前記遊技用価値数量信号を送信可能となる、請求項〜請求項のいずれかに記載の遊技用装置。
  9. 人為的に操作可能な設定手段により、所定の単位有価価値あたりの貸与すべき遊技用価値の数量を変更する設定変更が可能であることを特徴とする、請求項〜請求項のいずれかに記載の遊技用装置。
  10. 前記設定手段による設定の変更を許容するか否かを判別する設定変更許容判別手段が設定変更を許容した場合に、前記設定変更が可能となることを特徴とする、請求項に記載の遊技用装置。
  11. 前記遊技用価値数量信号は、単一の通信経路において通信される直列的な形態のシリアル信号が用いられることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかに記載の遊技機または請求項〜請求項1のいずれかに記載の遊技用装置。
  12. 前記遊技機と前記遊技用装置との間の一連の通信過程において、所定期間内に特定の信号を受信しなかったことに基づいてエラーが発生したことを判定するエラー判定手段を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかに記載の遊技機または請求項〜請求項1のいずれかに記載の遊技用装置。
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