管理装置を採用した遊技システムの具体例を示す図である。
遊技システムの機能ブロック図である。
管理装置に表示される各画面の模擬図である。
管理装置の各処理を説明するための図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の管理ユニット10(管理装置100)を採用した遊技システムSを説明するための図である。図1に示す通り、遊技システムSは、管理ユニット10、遊技機20およびホールコンピュータ30を含んで構成される。
図1に示す通り、遊技機20は、ポイントモニタ21、計数ボタン22および可変表示器23を含んで構成される。遊技機20は、遊技に用いるポイントを記憶し、例えば、パチンコ機またはパチスロ機が考えられる。可変表示器23は、複数種類の図柄を各遊技で変動表示し、その後、図柄の組合せを停止表示する。
遊技機20の一例としてのパチンコ機は、入賞口が設けられた遊技領域を具備し、1ポイントで1個の遊技球を遊技領域へ発射できる。具体的には、以上のパチンコ機は、1分間で約100個の遊技球を略等間隔で遊技領域へ発射できる。仮に、遊技球が入賞口に入賞すると、入賞口に応じたポイントが付与される。また、可変表示器23にボーナス図柄の組合せが停止表示された場合、特別な入賞口に遊技球が入賞し易くなるボーナス状態へ移行する。
遊技機20の一例としてのパチスロ機は、3ポイントを使用して遊技が可能になり、各遊技において可変表示器23を変動表示する。また、以上のパチスロ機は、遊技を約4.1秒の間隔で実行可能に構成される。各遊技で当選役の図柄の組合せが停止表示された場合、当該当選役に応じたポイントが付与される。なお、遊技機20としてパチンコ機およびパチスロ機以外を採用してもよい。
遊技機20のポイントモニタ21は、遊技機20が記憶するポイントの現在値を表示する。遊技機20は、フラッシュメモリ等の記憶装置を具備し、当該フラッシュメモリにポイントの現在値が記憶される。以上の遊技機20が記憶するポイントは、遊技の進行に応じて増減する。
例えば、パチンコ機のポイントモニタ21の数値は、遊技球が遊技領域へ発射されると減少し、遊技球が入賞口へ入賞すると増加する。また、パチスロ機のポイントモニタ21の数値は、遊技を開始可能にするための賭け操作がされると減少し、当選役の図柄の組合せが停止表示されると増加する。
遊技機20の計数ボタン22は、遊技機20が記憶するポイントを管理ユニット10へ移行させる際に操作される。管理ユニット10へ移行されたポイントは、管理ユニット10から排出されるカードCに記憶される。
遊技者は、例えば、遊技を終了する際に、計数ボタン22を操作してポイントを管理ユニット10へ移行させ、当該ポイントが記憶されたカードCを管理ユニット10から排出させる。カードCにポイントが記憶される場合、当該カードCを他の管理ユニット10に挿入することで、当該ポイントを使用して他の遊技機20で遊技(再遊技)が可能である。また、カードCに記憶されたポイントを景品に交換することもできる。
以下、計数ボタン22の操作を「移行操作」と記載する場合がある。本実施形態では、管理ユニット10と遊技機20とは通信可能に接続され、例えば、移行操作によりポイントを移行可能とするための各種の情報が送受信される
通常、遊技場には複数の遊技機20が設置される。また、管理ユニット10は、遊技機20毎に設けられ、例えば遊技機20に隣接して設置される。管理ユニット10に接続された場合、遊技機20における遊技が可能になる。
図1に示す通り、管理ユニット10は、カード挿入口11、紙幣挿入口12、操作パネル13、再遊技ボタン14および状態ランプ15を含んで構成される。カード挿入口11は、上述のカードCが挿入される。管理ユニット10は、上述した通り、カードCを排出する際に、当該カードCにポイントを記憶する。
紙幣挿入口12には、各種の紙幣が挿入される。紙幣挿入口12に紙幣が挿入されると、当該紙幣の金額に応じて、残高情報が加算される。以上の残高情報は、例えば、管理ユニット10のフラッシュメモリ等に記憶される。管理ユニット10は、カードCを排出する際に、当該カードCに残高情報を記憶する。操作パネル13には、各種の画像が表示される(後述の図3参照)。また、操作パネル13は、タッチ操作が可能に構成される。
例えば、遊技者は、操作パネル13に対して貸出操作(後述の貸出ボタン画像Bxのタッチ操作)をする。貸出操作がされると、管理ユニット10は、予め定められた金額(例えば500円)を残高情報から減算し、予め定められたポイント(例えば125ポイント)を遊技機20が記憶するポイントに加算する。なお、1回の貸出操作により使用される残高情報、および、遊技機20が記憶するポイントに加算されるポイントは、管理ユニット10の設定を変更することで変更可能である。
再遊技ボタン14は、遊技機20から管理ユニット10へ移行したポイントを、遊技機20へ再度移行する場合に操作される。以下、再遊技ボタン14の操作を「再移行操作」と記載する場合がある。また、説明のため、管理ユニット10が記憶するポイントを「ポイントP1」と記載する場合がある。また、遊技機20が記憶するポイントを「ポイントP2」と記載する場合がある。
再移行操作がされると、予め定められたポイントが管理ユニット10から遊技機20へ移行する。具体的には、再移行操作がされると、管理ユニット10のポイントP1から数値「125」が減算され、遊技機20のポイントP2に数値「125」が加算される。本実施形態では、再移行操作がされた場合に遊技機20へ移行するポイントは、管理ユニット10の設定を変更することで変更可能である。
なお、本実施形態では、ポイントが移行する毎に、管理ユニット10の記憶装置(フラッシュメモリなど)に記憶されたポイントP1が更新され、カードCが排出される際に、最新のポイントP1がカードCに記憶される。ただし、ポイントが移行する毎に、カードCに最新のポイントP1が記憶される構成としてもよい。また、操作パネル13の操作により、ポイントP1がポイントP2に加算される構成としてもよい。
管理ユニット10の状態ランプ15は、管理ユニット10の状態を報知する。具体的には、状態ランプ15は、管理ユニット10の状態に応じた態様(色彩)で点灯する。例えば、管理ユニット10がエラー状態ではない期間では、状態ランプ15が緑色に点灯し、管理ユニット10がエラー状態の期間では、状態ランプ15が赤色に点灯する。
ホールコンピュータ30は、管理ユニット10と通信可能に接続される。具体的には、ホールコンピュータ30は、中継装置を介して、複数の管理ユニット10と通信する。
本実施形態では、遊技機20から管理ユニット10へは、上述のポイントを移行可能にするための情報に加え、遊技機20で発生したエラーに関する情報、および、遊技機20の出玉性能に関する情報が含まれる。以上の各情報は、管理ユニット10を介して、ホールコンピュータ30へ送信される。また、ホールコンピュータ30は、遊技場外部のサーバ装置へ、管理ユニット10(遊技機20)から収集した情報を送信する。
以上の通り、本実施形態の遊技システムSでは、ポイントにより遊技が可能になる。ポイントにより遊技が可能な遊技システムSでは、遊技に利用する遊技媒体(遊技球、遊技メダル)が実際に管理ユニット10から遊技機20へ払出される構成と比較して、様々な利点がある。
例えば、管理ユニット10から遊技機20へ遊技媒体を実際に払出すのに要する時間より、管理ユニット10から遊技機20へポイントが移行するのに要する時間は短くなる。具体的には、貸出操作をしてから約1秒未満(約0.3秒)の時間で、ポイントの移行を完了可能である。したがって、本実施形態の遊技システムSによれば、貸出操作をしてから遊技者が遊技可能になるまでの時間が短縮されるという利点がある。
ところで、管理ユニット10から遊技機20へ遊技媒体が実際に払出される構成では、先の貸出操作による払出が完了するまで、新たな貸出操作が受付不可能である。以上の構成では、連続して貸出操作をした場合であっても、最初の貸出操作のみが受付られる。したがって、仮に、貸出操作が誤って連続してされた場合であっても、意図しない貸出操作(2回目以降の貸出操作)により遊技媒体が払出されるという問題は生じ難かった。
しかし、管理ユニット10から遊技機20へポイントPが移行する構成では、上述した通り、貸出操作をしてから約1秒未満でポイントの移行が完了する。したがって、貸出操作をしてから直ちに新たな貸出操作を受付可能に構成できる。ただし、以上の構成を採用、貸出操作が誤って連続してされた場合、2回目以降の貸出操作によりポイントが遊技機20へ移行してしまうという問題が顕在化する。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、以上の問題が抑制可能な構成(後述の規制期間制御部106)を採用した。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図2は、本実施形態の遊技システムSの機能ブロック図である。図2に示す通り、遊技システムSは、管理装置100および遊技機200を含んで構成される。例えば、上述の管理ユニット10のCPU(Central Processing Unit)がROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを実行することで、管理装置100として機能する。また、上述の遊技機20のCPUがプログラムを実行することで、遊技機200として機能する。
図2に示す通り、管理装置100は、操作パネル部101、貸出操作受付部102、記憶部103、ポイント制御部104、規制期間制御部106、排出操作受付部110および排出部111を含んで構成される。また、遊技機200は、ポイント表示部201、移行操作部202および記憶部203を含んで構成される。
例えば、上述のポイントモニタ21は、遊技機200のポイント表示部201として機能する。また、計数ボタン22は、遊技機200の移行操作部202として機能する。上述の操作パネル13は、管理装置100の操作パネル部101として機能する。
操作パネル部101は、タッチ操作が可能に構成される。以上のタッチ操作には、例えば、カードCを利用者へ排出するための排出操作、および、カードCに記憶される残高情報を使用して遊技機200のポイントP2を加算させる貸出操作が含まれる。なお、排出操作のための専用のボタン、および、貸出操作のための専用のボタンが別々の設けられる構成としてもよい。
また、操作パネル部101には、各種の画像が表示される(後述の図3参照)。具体的には、操作パネル部101には、各種のボタン画像(貸出ボタン画像Bx、返却ボタン画像By)および移行中画像G(1〜3)が表示される。詳細には後述するが、移行中画像Gは、遊技機200のポイントP2が加算される旨を報知する画像である。以上の操作パネル部101は、本発明の「表示制御手段」により制御される「表示手段」に対応する。ただし、移行中画像Gが表示される専用の表示装置が表示手段として採用される構成としてもよい。
貸出操作受付部102は、上述の貸出操作を受付ける。具体的には、貸出操作受付部102は、操作パネル部101に対して貸出操作がされたか否かを判定し、貸出操作がされたと判断した場合、遊技機200のポイントP2を加算可能にする。また、詳細には後述するが、貸出操作受付部102は、貸出操作がされたと判断すると、規制期間制御部106に規制期間を開始させる。以上の規制期間は、貸出操作の受付が規制される期間である。
記憶部103には、ポイントP1が記憶される。例えば、遊技者が遊技を終了する場合、移行操作部202が操作され、遊技機200のポイントP2が管理装置100へ移行される。管理装置100へ移行したポイントP2は、記憶部103のポイントP1に加算される。記憶部103へ記憶されたポイントは、カードCに記憶(移行)可能になる。
また、記憶部103には、残高情報が記憶される。記憶部103の残高情報は、上述の紙幣挿入口12に紙幣が挿入されると、当該紙幣に応じて加算される。また、残高情報は、貸出操作に応じて、予め定められた数値「500」が減算される。なお、管理装置100の残高情報に上限が設けられる構成が好適である。例えば、残高情報が10,000円を超える場合、紙幣が挿入不可能になる構成が好適である。なお、本実施形態では、残高情報の有無によらず、管理装置100に紙幣が挿入可能(追加入金が可能)な構成を採用したが、残高情報が有る場合、追加入金が不可能な構成としてもよい。
ポイント制御部104は、遊技機200で移行操作がされると、当該遊技機200が記憶するポイントP2を、カードC(記憶媒体)に移行可能にする。具体的には、ポイント制御部104は、移行操作に応じて移行されるポイントP2を通知する情報(後述の「計数情報Dx2」)を遊技機200から受信する。また、ポイント制御部104は、通知されたポイントP2を記憶部103に記憶する。上述した通り、遊技機200からのポイントP2は、管理装置100の記憶部103に記憶され、カードCが排出される際に当該カードCに記憶(移行)可能になる。
ポイント制御部104は、管理装置100における再移行操作に応じて、ポイントP1から数値「125」を減算し、数値「125」をポイントP2に加算させる情報を遊技機200へ送信する。
また、ポイント制御部104は、図2に示す通り、貸出部105を含んで構成される。貸出部105は、貸出操作に応じて、記憶部103に記憶されていた残高情報を減算し、遊技機200のポイントP2を加算させる。具体的には、管理装置100における貸出操作に応じて、残高情報から数値「500」を減算し、数値「125」をポイントP2に加算させる情報(後述の「貸出情報Dy」)を遊技機200へ送信する。
規制期間制御部106は、本実施形態の規制期間に関する各種の制御を実行する。規制期間は、貸出操作が規制される期間であり、誤って貸出操作が連続してされた場合であっても、意図しないポイントが遊技機20へ移行してしまう問題を抑制するために設けられる。図2に示す通り、規制期間制御部106は、開始部107、終了部108および表示制御部109を含んで構成される。
規制期間制御部106の開始部107は、貸出操作が受付られると、新たな貸出操作の受付を規制する規制期間を開始させる。具体的には、開始部107は、貸出操作が受付られると、規制タイマに初期値を設定する。以上の規制タイマは、予め定められた時間間隔で減算され、約3秒で数値「0」に減算される(タイムアップする)。なお、規制タイマの初期値は、適宜に設定される。
規制期間制御部106の終了部108は、規制期間が開始されてから予め定められた時間が経過すると、当該規制期間を終了させる。具体的には、終了部108は、規制期間において上述の規制タイマがタイムアップしたか否かを監視する。規制タイマがタイムアップしたと判断すると、終了部108は、規制期間を終了して貸出操作を受付可能にする。
以上の本実施形態の構成では、貸出操作の時点から約3秒間が規制期間になる。したがって、連続して貸出操作をした場合であっても、最初の貸出操作のみが有効になる。したがって、誤った貸出操作が受付られ、意図しないポイントが遊技機20へ移行してしまう問題が抑制されるという利点がある。
なお、規制期間の時間長は適宜に変更できる。例えば、規制期間を3秒間より長くしてもよいし、規制期間を3秒間未満としてもよい。また、移行するポイントに応じて、規制期間の時間長が可変である構成としてもよい。例えば、移行するポイントが多い程、規制期間の時間長が長くなる構成が考えられる。ただし、誤った貸出操作が最も抑制される規制期間の時間長が1種類の場合を想定する。以上の場合、規制期間の時間長は、移行するポイントによらず、最適な時間長から変化しない構成が好適である。
ところで、遊技者によっては、貸出操作複数回分のポイント(300以上のポイント)を一度に貸出するため、意図的に(操作ミスではなく)複数回連続して貸出操作をする場合がある。しかし、本実施形態の構成では、貸出操作の間隔が短い場合、2回目以降の貸出操作が受付られない可能性がある。以上の場合、遊技者によっては、管理装置100に不具合が生じたと誤認する不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、上述の不都合を抑制する構成(表示制御部109)を採用した。
表示制御部109は、遊技機200のポイントP2が加算される旨を報知する移行中画像G(後述の図3(b)参照)を、規制期間において操作パネル部101に表示させる。以上の構成では、移行中画像Gが表示される期間は規制期間である旨を遊技者に把握させることができる。したがって、規制期間であるから貸出操作が受付られなかった旨を遊技者に理解させることができ、上述の不都合が抑制される。
排出操作受付部110は、上述の排出操作を受付ける。具体的には、排出操作受付部110は、操作パネル部101に対して排出操作がされたか否かを判定し、排出操作がされたと判断した場合、排出部111がカードCを利用者へ排出可能にする。例えば、排出操作受付部110は、排出操作を受付ると、カードCを遊技者へ排出するための各種の処理(カードCへ情報を書込む処理、カードCを排出するモータを駆動するための処理)を順次に開始させる。
図2に示す通り、遊技機200は、記憶部203を含んで構成される。以上の記憶部203は、遊技に用いるポイントP2を記憶する。以上のポイントP2は、遊技の進行に応じて更新(増加、減算)される。また、ポイントP2は、移行操作に応じて管理装置100へ移行され、貸出操作に応じて加算される。
図3(a)および図3(b)は、本実施形態の操作パネル部101に表示される画面の模擬図である。図3(a)は、貸出操作を受付可能な期間(以下「非規制期間」という)において表示される画面の模擬図である。
図3(a)に示す通り、非規制期間では、各種の画像が操作パネル部101に表示される。例えば、貸出ボタン画像Bxおよび返却ボタン画像Byが非規制期間において表示される。遊技者が貸出ボタン画像Bxをタッチ操作すると、上述の貸出操作受付部102は、貸出操作がされたと判断する。また、遊技者が返却ボタン画像Byをタッチ操作すると、上述の排出操作受付部110は、排出操作がされたと判断する。
操作パネル部101は、残高情報の現在値(図3(a)の例では1,000円)を表示する。また、操作パネル部101は、1回の貸出操作で遊技機200へ移行されるポイント(図3(a)の例では125ポイント)、および、1回の貸出操作で減算される残高情報(図3(a)の例では500円)を表示する。また、操作パネル部101は、管理装置100(記憶部103)に記憶されるポイントP1(図3(a)の例では0玉)を表示する。
図3(b)は、規制期間において操作パネル部101に表示される画面の模擬図である。図3(b)に示す通り、規制期間では、移行中画像G(1〜3)が操作パネル部101に表示される。一方、上述の図3(a)に示す通り、移行中画像Gは、非規制期間においては表示されない。以上の構成では、非規制期間において貸出操作がされ、規制期間が開始されると、移行中画像Gが表示開始される。
移行中画像Gは、規制期間において表示され、遊技機200のポイントP2が加算される旨を報知するための画像である。ただし、詳細には後述するが、管理装置100(操作パネル部101)に移行中画像Gが表示される規制期間が終了する前に、遊技機200においてポイントP2の加算が実際には完了する。
図3(b)に示す通り、移行中画像Gは、移行中画像G1から移行中画像G3を含んで構成される。ただし、移行中画像Gを1個の画像で構成してもよい。また、移行中画像Gを4個以上の画像で構成してもよい。さらに、移行中画像Gが表示される場合、予め定められた音(効果音、音声)が出力される構成としてもよい。
移行中画像G1は、遊技機200のポイントP2が加算されている最中である旨のメッセージ(図3(b)の例では「払出中」)を表示する。移行中画像G2は、遊技機200に加算される残りのポイントを表示する。具体的には、移行中画像G2は、初期値として数字「125」を表示し、当該数字を予め定められた時間間隔で減算する。例えば、移行中画像G2は、約3秒間(規制期間の時間長)で初期値「125」を数値「0」まで減算する。移行中画像G3は、管理装置100および遊技機200を表す画像を含み、管理装置100により遊技機200のポイントP2が加算される旨を表す矢印を表示する。
以上の移行中画像Gによれば、規制期間である旨を遊技者に把握させることができる。ただし、非規制期間および規制期間において操作パネル部101に表示される画像は適宜に変更してもよい。例えば、規制期間が終了する直前に規制期間が終了する旨を報知する画像を表示してもよい。また、規制期間が終了した直後(非規制期間が開始した直後)において、規制期間が終了した旨を報知する画像を表示してもよい。例えば、「払出完了」というメッセージを表示する画像が表示される構成としてもよい。
図3(c)は、規制期間の具体例を説明するためのタイムチャートである。図3(c)には、各時点における残高情報、ポイントP2、および、貸出操作の可否が示される。図3(c)の具体例では、時点t1において貸出操作が受付られた場合を想定する。図3(c)には、時点t1から約3秒が経過した時点t2が示される。
上述した通り、本実施形態の規制期間は約3秒間である。したがって、以上の具体例では、時点t1から時点t2までが規制期間になり、当該期間において貸出操作が不可能になる。以上の構成では、時点t1から時点t2までに誤って貸出操作がされた場合であっても、当該貸出操作によりポイントP2が加算される不都合が抑制される。
図3(c)の具体例では、残高情報が数値「N」、遊技機のポイントP2が「M」の非規制期間において、貸出操作が受付られた場合を想定する。以上の場合、貸出操作が受付られた直後において、残高情報に数値「500」(円)が減算され、ポイントP2に数値「125」が加算される。具体的には、残高情報の減算、および、ポイントP2の加算は、規制期間が終了する前に完了する。
以上の構成では、規制期間が終了する前の期間において、遊技機200において遊技を開始可能である。仮に、規制期間が終了した後に遊技が開始可能になる構成(例えば、ポイントP2の加算、および、残高情報の減算が規制期間の終了後に実行される構成)では、規制期間を比較的長くした場合、遊技までの待ち時間が過度に長くなる不都合がある。本実施形態では、以上の不都合が抑制されるという利点がある。
ただし、本発明は、規制期間の終了時において、残高情報およびポイントP2を更新し、遊技を開始可能にする構成を除外するものではない。第1実施形態において、以上の構成を採用してもよい。
図4(a)は、管理装置100および遊技機200で送受信される情報D(Dx1、Dx2、Dy)を説明するための図である。以上の情報Dは、例えば約300msの時間間隔で送受信される。具体的には、情報Dは、遊技情報Dx1、計数情報Dx2および貸出情報Dyを含んで構成される。遊技情報Dx1および計数情報Dx2は、遊技機200から管理装置100へ送信される。また、貸出情報Dyは、管理装置100から遊技機200へ送信される。
図4(a)に示す通り、遊技情報Dx1は、遊技機200が記憶するポイントP2、遊技機200の遊技で獲得されたポイント(ポイントP2に加算されたポイント)、遊技機200の遊技で使用されたポイント(ポイントP2から減算されたポイント)および遊技機200で発生したエラーを示すエラー情報を含む。なお、遊技情報Dx1に他の情報が含まれる構成としてもよい。
計数情報Dx2は、計数値Xを含んで構成される。移行操作がされない期間では、計数情報Dx2の計数値Xは数値「0」を示す。一方、移行操作がされると、計数情報Dx2の計数値XにポイントP2(ただし、P2≦250)の現在値が格納され、ポイントP2が数値「0」に減算される。また、計数情報Dx2を受信した管理装置100は、当該計数情報Dx2の計数値XをポイントP1に加算する。
以上の構成では、計数情報Dx2の計数値Xは、遊技機200から管理装置100へ移行するポイントを示すとも換言される。なお、計数情報Dx2の計数値Xの上限は数値「250」である。したがって、計数情報Dx2を1回送信することで移行するポイントの上限は「250」である。遊技機200のポイントP2が数値「250」より大きい場合、計数情報Dx2が複数回送信されると、ポイントの移行が完了する。
貸出情報Dyは、貸出値Yを含んで構成される。管理装置100で貸出操作がされない期間では、貸出情報Dyの貸出値Yは数値「0」を示す。一方、貸出操作がされると、貸出情報Dyの貸出値Yに予め定められた数値(本実施形態では「125」)が格納され、残高情報が減算される。貸出情報Dyを受信した遊技機200は、貸出値YをポイントP2に加算する。
図4(b)は、管理装置100の通信処理のフローチャートである。管理装置100は、通信処理を約300msの時間間隔で実行する。通信処理を開始すると、管理装置100は、遊技情報受信処理(S101)を実行する。遊技情報受信処理では、上述の遊技情報Dx1が遊技機200から受信される。
遊技情報受信処理を実行した後に、管理装置100は、計数情報受信処理(S102)を実行する。計数情報受信処理では、上述の計数情報Dx2が遊技機200から受信される。また、管理装置100は、遊技情報受信処理において、計数情報Dx2の計数値X(移行されるポイント)が数値「0」でない場合(X≠0)、当該計数値XをポイントP1に加算する。
計数情報受信処理を実行した後に、管理装置100は、貸出情報送信処理(S103)を実行する。貸出情報送信処理では、上述の貸出情報Dyを遊技機200へ送信する。具体的には、前回の貸出情報送信処理以降に新たな貸出操作が受付られている場合、管理装置100は、今回の貸出情報送信処理で、貸出値Yを数値「125」に設定した貸出情報Dyを遊技機200へ送信する。貸出情報Dyの貸出値Yは、後述の貸出制御処理(図4(c))において設定される。貸出情報送信処理を実行した後に、管理装置100は、通信処理を終了する。
図4(c)は、貸出制御処理のフローチャートである。管理装置100は、貸出制御処理により、貸出操作に応じてポイントP2を加算可能にする。また、管理装置100は、貸出制御処理により、規制期間を開始および終了させる。
図4(c)に示す通り、管理装置100は、貸出制御処理を開始すると、貸出操作が受付られたか否かを判定する(S201)。貸出操作が受付られていないと判断すると(S201:No)、管理装置100は、貸出制御処理を終了する。一方、貸出操作が受付られたと判断すると(S201:Yes)、管理装置100は、貸出情報Yとして数値「125」を格納した貸出情報Dyを生成する。
以上のステップS202で生成された貸出情報Dyは、上述の貸出情報送信処理(図4(b)のS103)により遊技機200へ送信される。以上の貸出情報Dyが遊技機200で受信されると、ポイントP2に数値「125」が加算される。管理装置100は、ステップS202を実行した後に、残高情報から数値「500」(500円)を減算する(S203)。
管理装置100は、残高情報を減算した後に、開始処理(S204)を実行する。開始処理は、上述の規制期間(貸出操作が受付不可能な期間)を開始させる処理である。以上の開始処理が実行されてから、後述の解除処理が実行されるまで、新たな貸出操作が受付不可能になる。すなわち、開始処理から解除処理までが規制期間になる。
また、開始処理では、上述の移行中画像G(1〜3)が操作パネル部101に表示され、規制タイマに初期値が格納される。規制タイマは、予め定められた時間間隔で数値「1」ずつ減算され、約3秒間で数値「0」に減算される(タイムアップする)。管理装置100は、開始処理を実行した後に、上述の規制タイマがタイムアップしたか否かを判定する。図4(c)に示す通り、管理装置100は、規制タイマがタイムアップするまでステップS205を繰返し実行する(S205:No)。
規制期間が終了したと判断すると(S205:Yes)、管理装置100は、解除処理(S206)を実行する。解除処理が実行されると、規制期間が新たな貸出操作の受付が可能になる。また、解除処理において、管理装置100は、移行中画像Gを非表示にする。解除処理を実行した後に、管理装置100は、貸出制御処理を終了する。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述の実施形態の規制期間において、貸出操作に加え、他の操作の受付が規制される構成としてもよい。例えば、規制期間において、管理装置100に対する遊技者の操作が全て(一律に)規制される構成としてもよい。以上の構成では、例えば、規制期間において、排出操作および再移行操作(再遊技ボタン14の操作)の受付が規制される。
ただし、管理装置100に対する遊技者の操作が規制期間において一律に規制される構成では、遊技者の利便性が過度に低下する不都合が生じ得る。例えば、遊技者によっては、規制期間においてカードCを排出させたい場合がある。しかし、上述の構成では、規制期間において排出操作の受付が規制されるため、カードCを排出できない。
以上の事情を考慮して、規制期間であっても、管理装置100に対する遊技者の操作の一部が規制されない構成が好適である。例えば、規制期間において排出操作が受付可能な構成が考えられる。以上の構成では、仮に規制期間を比較的長くした場合であっても、排出操作が可能になるまでの待ち時間が過度に長くなる不都合が抑制される。
また、規制期間において再移行操作が受付可能な構成が考えられる。さらに、規制期間において、排出操作および再移行操作のうち、排出操作の受付のみが規制される構成としてもよいし、再移行操作の受付のみが規制される構成としてもよい。以上の変形例では、意図しない貸出操作が受付られる不都合を抑止しつつ、遊技者の利便性が向上するという利点がある。
(2)上述の各形態において、貸出操作に応じて第1規制期間が設けられ、再移行操作に応じて第2規制期間が設けられる構成としてもよい。以上の第1規制期間では、第1実施形態における規制期間と同様に、貸出操作の受付が規制される。また、第2規制期間では、再移行操作が規制される。以上の構成では、貸出操作に加え、意図しない再移行操作が受付られる不都合が抑制されるという利点がある。
ただし、貸出操作により残高情報を使用してポイントP2が加算された場合、当該ポイントP2を残高情報に戻せない(再変換できない)。一方、再移行操作によりポイントP1を使用してポイントP2が加算された場合、当該ポイントP2は移行操作によりポイントP1に戻せる。すなわち、意図しない再移行操作が受付られたとしても、当該再移行操作前の状態に戻せる。以上の事情から、貸出操作が規制される第1規制期間の時間長は、再移行操作が規制される第2規制期間の時間長より長い構成が好適である。
<本実施形態の態様例の作用、効果のまとめ>
<第1態様>
本態様の管理装置は、遊技に用いるポイント(P2)を記憶する遊技機(200)の管理装置(100)であって、貸出操作を受付ける貸出操作受付手段(102)と、貸出操作に応じて、残高情報を使用して遊技機のポイントを加算可能にする貸出手段(105)と、貸出操作が受付られると、新たな貸出操作の受付を規制する規制期間を開始させる開始手段(107)とを具備する。以上の本態様によれば、ポイントが誤って貸出される不都合が抑制される。
<第2態様>
本態様の管理装置は、遊技機のポイントが加算される旨を報知する画像(移行中画像G)を、規制期間において表示手段(操作パネル部101)に表示させる表示制御手段(109)を具備する。以上の本態様によれば、規制期間である旨を実質的に報知できる。
<第3態様>
本態様の管理装置は、排出操作を受付ける排出操作受付手段(110)と、排出操作に応じて、記憶媒体を利用者へ排出する排出手段(111)とを具備し、規制期間では、排出操作の受付が規制される。以上の本態様によれば、規制期間において操作ミスにより記憶媒体が排出される不都合が抑制される。
<第4態様>
本態様の管理装置は、排出操作を受付ける排出操作受付手段と、排出操作に応じて、記憶媒体を利用者へ排出する排出手段とを具備し、規制期間であっても、排出操作の受付が可能である。以上の本態様によれば、規制期間において排出操作が規制される構成と比較して、遊技者の利便性を向上できるという利点がある。
<第5態様>
本態様のプログラムは、遊技に用いるポイントを記憶する遊技機を管理するためのプログラムであって、貸出操作を受付ける処理(S201)と、貸出操作に応じて、残高情報を用いて遊技機のポイントを加算可能にする処理(S202、S203)と、貸出操作が受付られると、新たな貸出操作の受付を規制する規制期間を開始させる処理(S204)とをコンピュータに実行させる。以上の本態様によれば、上述の第1態様と同様な効果が奏せられる。