JP4523764B2 - 遊技媒体貸出システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有価価値となる紙幣を受け入れて遊技媒体を貸し出す貸出処理機と、紙幣による入金情報を売上情報として取得する管理サーバとを備えた遊技媒体貸出システムに関し、特に、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、遊技店による売上を適正に管理することができる遊技媒体貸出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パチンコ機やパチスロ機などの遊技機が設置された遊技店で遊技をおこなう場合には、カード発行機などから、一旦プリペイドカードなどの磁気カード(記録媒体)を購入する。そして、このプリペイドカードの識別IDに関連付けて記憶された有価価値に応じてパチンコ玉やメダルなどの遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出システムが一般的に採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1(従来技術1)には、カード発行機によるカードの売上情報とカード処理ユニットによるカードの利用情報を収集することにより売上情報を管理する遊技媒体貸出システムが開示されている。この従来技術1によれば、プリペイドカードの識別IDに基づいて売上情報を適正に管理できるため、脱税などの不正行為を防止することができる。
【0004】
ところが、上記従来技術1のものは、遊技客によって入金される紙幣と遊技媒体との媒体としてプリペイドカードを用いるため、カードの製造費用、カード発行機の設置などに伴うランニングコストが嵩んでしまう。さらに、これに関連して、かかるプリペイドカードの利用に伴い、カードの偽造、カードコピーなどの不正行為を監視(防止)するためのシステムが必要となるうえ、遊技客にとっては、カードを購入する手間があり、遊技店にとっては、カードの紛失時などの対応に手間がかかるという利便性の面でも問題がある。
【0005】
これらのことから、遊技媒体の貸出に際して、カードなどの媒体を(実質的に)用いずに遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出システム(従来技術2)が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。概略的には、有価価値となる現金(紙幣)を受け入れた際にユニット単体でカードを発行し(発行口に保持)、遊技媒体の貸し出し要求を受けて該カードを機内に取り込んでデータを読み込み、遊技媒体を貸し出すものである。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−10525号公報
【特許文献2】
特開2001−134814号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術2では、通信経路の断線等によって貸出処理機(カード処理ユニット、遊技機制御装置)と管理サーバ(ターミナルコントローラ、集計用コンピュータ)との間の通信状態に異常が生じた場合に、遊技店による売上を適正に管理することができないという問題点があった。
【0008】
これを具体的に説明すると、本来、通信異常状態では、上位装置(管理サーバ)に売上を通知することができないため、売上の管理という観点から見ればユニット(貸出処理機)単体での運用を中止する必要があるが、遊技客および遊技店(ホール)の利便性を阻害しないためにユニット単体での運用を中止しない。このため、意図的に通信を通信異常状態にされた場合、管理サーバによって売上を管理できない状態で運用がおこなわれることとなるため、脱税などの不正行為を防止することができない。
【0009】
そこで、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、遊技店による売上を適正に管理することができる遊技媒体貸出システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る遊技媒体貸出システムは、有価価値となる紙幣を受け入れて遊技媒体貸出処理を行う貸出処理機と、前記紙幣による入金情報を売上情報として取得する管理サーバとを備えた遊技媒体貸出システムであって、前記貸出処理機は、売上情報を累積して記憶する売上情報記憶手段と、当該貸出処理機と前記管理サーバとの通信経路に障害が発生しているか否かを検知する障害検知手段と、前記障害検知手段によって前記通信経路に障害なしと検知された場合には、前記遊技媒体貸出処理を行う度に前記売上情報記憶手段に累積記憶された売上情報の売上累計と予め設定される貸出制限金額との比較を行うことなく、売上情報を前記管理サーバへ送信する第1の貸出制御を実行し、前記障害検知手段によって前記通信経路に障害が発生していると検知された場合には、前記遊技媒体貸出処理を行う度に売上情報を前記売上情報記憶手段に格納し、前記売上情報記憶手段に累積記憶された売上情報の売上累計が、予め設定される貸出制限金額を超えた場合に、以降の前記遊技媒体貸出処理を禁止する第2の貸出制御を実行し、前記第2の貸出制御における遊技媒体貸出処理の禁止中に、前記障害検知手段によって障害発生状態から復旧したと判定された場合に、前記売上情報記憶手段によって累積記憶された売上情報を前記管理サーバへ送信して前記売上情報記憶手段の記憶内容を消去し、前記第1の貸出制御を待機する状態に移行する貸出制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、発明に係る遊技媒体貸出システムは、上記の発明において、前記管理サーバは、前記遊技媒体貸出処理を禁止する基準となる貸出制限金額の設定を受け付ける設定受付手段と、前記設定受付手段によって設定として受け付けられた貸出制限金額を前記貸出処理機に通知する通知手段とを備え、前記貸出制御手段は、前記通知手段によって通知された貸出制限金額を用いて、前記売上累計との比較を実行することを特徴とする。
【0013】
また、発明に係る遊技媒体貸出システムは、上記の発明において、前記管理サーバによって取得された各貸出処理機による売上情報を管理する中央管理装置をさらに備え、前記中央管理装置は、前記遊技媒体貸出処理を禁止する基準となる貸出制限金額の設定を受け付ける設定受付手段と、前記設定受付手段によって設定として受け付けられた貸出制限金額を前記管理サーバを経由して前記貸出処理機へ通知する通知手段とを備え、前記貸出制御手段は、前記通知手段によって通知された貸出制限金額を用いて、前記売上累計との比較を実行することを特徴とする。
【0014】
また、発明に係る遊技媒体貸出システムは、上記の発明において、前記障害検知手段による検知結果に応じて表示態様が異なる表示手段を有することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、パチンコ遊技に対して本発明に係る遊技媒体貸出システムを適用する場合の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下では、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの概要および特徴を説明した後に、この遊技媒体貸出システムの構成を説明し、その後、各種処理の手順を説明し、最後に、他の実施の形態として種々の変形例を説明することとする。
【0018】
(遊技媒体貸出システムの概要および特徴)
まず最初に、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの概要および特徴を説明する。図1は、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの概要を示す説明図である。図2は、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの概略構成を示す機能ブロック図である。図3は、管理サーバ200の構成を示す機能ブロック図を、図4は、中央管理装置100の構成を示す機能ブロック図をそれぞれ示している。
【0019】
すなわち、図1、2に示すように、この遊技媒体貸出システムでは、それぞれ「島」と呼ばれるグループごとに複数の遊技機(以下、『パチンコ機』と称する)が併設されるとともに、これらパチンコ機10にはそれぞれ1台ずつペアとなるように遊技媒体貸出処理機(以下、『玉貸出処理機』と称する)がパチンコ機10の相互間に挟まれるように据置されており、遊技客により各玉貸出処理機20に挿入された紙幣(現金)による入金情報は売上情報として、中継器300を介して接続された管理サーバ200に対して送信され、この管理サーバ200により各玉貸出処理機20の売上情報(金額)が個別に管理されている。
【0020】
さらに、この管理サーバ200は、第三者機関によって管理される中央管理装置100に接続され、管理サーバ200により集計された各玉貸出処理機20の売上情報は、中央管理装置100に対して送信される。以上のように、中央管理装置100により複数の遊技店(遊技店A、B、C・・・)の総売上金額を統括的に管理する遊技媒体貸出システムが構築されている。
【0021】
ここで、かかる遊技媒体貸出システムにおいて、玉貸出処理機20は、当該玉貸出処理機と管理サーバとの通信経路に断線等が発生して通信が行えなくなる通信異常状態であると検知された場合に、遊技媒体の貸出処理を制限する貸出制限処理に主たる特徴があり、かかる貸出制限処理によって、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、遊技店による売上を適正に管理することができるようにしている。
【0022】
この主たる特徴を具体的に説明すると、この玉貸出処理機20は、管理サーバ200または中継器300との定期通信が途絶えた場合や、管理サーバ200に対して売上情報を通知した際に管理サーバ200からデータ転送が正常であったという応答(ACK)がない場合に、通信異常状態であると検知し、通信異常状態での取引金額に上限を設定することによって遊技媒体の貸出処理を制限する。
【0023】
したがって、上記した従来技術の例で言えば、通信異常状態である場合に遊技媒体の貸出を無制限におこなうのではなく、遊技媒体の貸出処理を制限することとしたので、上記した主たる特徴のように、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、遊技店による売上を適正に管理することが可能になる。さらに、これに関連して、管理サーバが売上を適正に管理することにより、脱税などの不正行為を防止することが可能になる。
【0024】
また、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムは、上記の主たる特徴に関連して以下に列挙するような特徴も付加的に有するものである。つまり、本実施の形態では、玉貸出処理機は、障害発生状態から復旧したと判定された場合に、障害発生状態の間における売上情報が管理サーバに通知された後に遊技媒体の貸出処理の制限を解除する。すなわち、これによって、管理サーバへの売上情報の通知を義務付けることができ、遊技店による売上を確実に収集することができるようにしている。
【0025】
また、本実施の形態では、障害発生状態における売上累計が、予め設定される貸出制限金額を超えた場合に、遊技媒体の貸出処理を制限する。すなわち、これによって、障害発生時にも、所定金額までは取引を認めることができ、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、不要なシステムダウンを避けつつ、遊技店による売上を適正に管理することができるようにしている。
【0026】
また、本実施の形態では、管理サーバは、遊技媒体の貸出処理を制限する基準となる貸出制限金額を設定し、設定された貸出制限金額を玉貸出処理機に通知する。すなわち、これによって、遊技店内の運営状況に応じた貸出制限金額を設定することができ、遊技店による売上をより適正に管理することができるようにしている。
【0027】
また、本実施の形態では、管理サーバによって取得された各玉貸出処理機による売上情報を管理する中央管理装置をさらに備え、中央管理装置は、遊技媒体の貸出処理を制限する基準となる貸出制限金額を設定し、設定された貸出制限金額を管理サーバを介して玉貸出処理機に通知する。すなわち、これによって、第三者機関から貸出制限金額を設定することができるようにしている。
【0028】
また、本実施の形態では、玉貸出処理機は、障害発生状態における入金情報を記憶し、入金情報の累計が貸出制限金額を超えた場合に、遊技媒体の貸出処理を制限する。すなわち、これによって、貸出制限金額を超えた玉貸出処理機本体を他の枠体に、または、他の玉貸出処理機本体を枠体に接続されることを防ぐことができ、脱税などの不正行為を確実に防止することができるようにしている。
【0029】
また、本実施の形態では、貸出処理機は、障害発生状態から復旧したと判定された場合に、入金情報の累計を管理サーバへ送信し、記憶内容をクリアした後に、遊技媒体の貸出処理の制限を解除する。すなわち、これによって、通信状態が復旧すると、記憶内容(入金情報)が上位へ送信されて、貸出制限が解除されるため、売上を確実に上位で把握できる(脱税防止)とともに、遊技客の利便性を向上させることができるようにしている。
【0030】
(遊技媒体貸出システムの構成)
次に、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの構成を説明する。この遊技媒体貸出システムにおける玉貸出処理機20は、概略的に、遊技客により投入された紙幣(例えば、1000円札の現金)を受け入れて、遊技媒体である所定数の遊技玉(パチンコ玉)を投出するようにパチンコ機10の玉投出部13に指示する機能とともに、この紙幣投入時の入金情報をメモリ27内(図8参照)に一時記憶し、この入金情報を売上情報としてリアルタイムで管理サーバ200に通知する機能を備えている。このため、各玉貸出処理機20と管理サーバ200とは中継器300を介して通信自在に構成されている。
【0031】
また、後述するように、玉貸出処理機20は、店内に取り付け固定された枠体30(図6および7参照)に対して着脱自在に構成されており、この枠体30にはジョイント基板31が設けられている。そして、通常(正常通信時)では、玉貸出処理機20による売上情報は、メモリ27内に格納され、玉貸出処理機20の交換時或いは、玉貸出処理機20と管理サーバ200間での通信断線時(通信異常時)には、玉貸出処理機20のメモリ27内に記憶された売上情報は枠体30側のメモリ32内(ジョイント基板31)に蓄積されることとなる。
【0032】
中継器300(HUB)は、各「島」内に1基ずつ据置されており、各「島」内のネットワークケーブルを束ねる集線装置(コンセントレータ)としての機能を備えている。本実施の形態では、それぞれの中継器300は、シリアル接続(ディジーチェーン)により構成されている。
【0033】
管理サーバ200は、概略的に、遊技媒体貸出システムを構成する各機器の制御をおこなうものであり、各玉貸出処理機20に投入された紙幣による入金情報を個別の売上情報として取得する機能を備えている。具体的には、各玉貸出処理機20の識別IDに基づいて、個々の玉貸出処理機20ごとに投入された紙幣による入金情報を売上情報として集計し、管理する機能を備えている。なお、この管理サーバ200は、遊技店内にあるが、中央管理装置100を管理する第三者機関により設置される。
【0034】
この管理サーバ200は、管理サーバデータベース210(図10(b)参照)と、玉貸出処理機20および中央管理装置100と通信をおこなうための通信I/F220と、メニュー画面や売上情報を表示する表示部230と、各種指示入力を受け付ける入力部240と、管理サーバ200の全体制御用の制御部250とを備えている。
【0035】
管理サーバデータベース210は、玉貸出処理機20の識別IDおよび枠体30の識別IDに関連付けた入金情報を玉貸出処理機の設置場所(号機)ごとに記憶する処理部である。具体的には、各遊技店を個別に識別する遊技店コード、取引時(紙幣投入時)の日付を示す取引日付、玉貸出処理機20を特定する本体識別ID、枠体を特定する枠体識別ID、遊技台の番号、売上金額、取引時に設定される取引識別IDという7項目のフィールドが設けられている。
【0036】
図10(b)は、図10(a)に示した玉貸出処理機20(本体識別ID:XXXX1、枠体識別ID:YYYY1)の売上情報が管理サーバデータベース210に格納された際の格納データを示している。
【0037】
通信I/F220は、玉貸出処理機20の通信I/F26(図8参照)および中継器300を介して各玉貸出処理機20による売上情報を通信により受信する機能および中央管理装置100の通信I/F120(図4参照)を介して管理サーバ200により集計された各玉貸出処理機20の売上情報を送信する機能を備えている。
【0038】
表示部230は、管理サーバ200の操作をおこなう管理責任者に対して、管理サーバデータベース210の情報やメニュー画像(設定画面)を表示として出力する出力手段であり、モニタなどにより構成される。
【0039】
入力部240は、各種の情報を入力するキーボード、マウスおよびトラックボールなどの指示入力手段であり、本発明に密接に関連する処理として、通信異常状態における遊技媒体の貸出を制限する基準となる貸出制限金額(取引上限の金額)の受付をおこなう。このようしたのは、遊技店内の運営状況に応じた貸出制限金額を設定することを可能にするためである。
【0040】
中央管理装置100は、各遊技店(遊技店A、B、C・・・)に配置された管理サーバ200との間で相互に通信をおこなうことにより、管理サーバ200が取得した玉貸出処理機20の売上情報に基づいて、各遊技店ごとの総売上集計、各玉貸出処理機20の管理などをおこなう機能を有し、図4に示すように、遊技店管理データベース110と、管理サーバ200の通信I/F220(図3参照)を介して通信をおこなう通信I/F120と、表示部130と、入力部140と、中央管理制御部150とを備える。
【0041】
このうち、入力部140は、各種の情報を入力するキーボード、マウスおよびトラックボールなどの指示入力手段であり、本発明に密接に関連する処理として、遊技媒体の貸出を制限する基準となる貸出制限金額(取引上限の金額)の受付をおこなう。このようにしたのは、第三者機関から貸出制限金額を設定することを可能にするためである。
【0042】
ここで、玉貸出処理機20およびパチンコ機10における詳細な構成を説明する前に、かかる玉貸出処理機20およびパチンコ機10に適用する本発明に係る遊技媒体貸出システムの特徴について説明する。この遊技媒体貸出システムは、玉貸出処理機20に投入される紙幣(現金)による入金情報を売上情報として、管理サーバ200に通知をおこなうとともに、管理サーバ200により各玉貸出処理機20の売上情報を集計管理し、これら各玉貸出処理機20の集計データを中央管理装置100に通知する。
【0043】
このため、玉貸出処理機20および枠体30のそれぞれには、予め個別の識別ID(玉貸出処理機20の識別ID、枠体30の枠体識別ID)が付与されており、これら2つの識別IDは、遊技店の開店時(玉貸出処理機の電源ON時)、この玉貸出処理機20から管理サーバ200に対して通信により通知され、管理サーバ200内に設けられた管理サーバデータベース210内に自動的に登録され、以降、各玉貸出処理機20は、遊技客により投入された紙幣による入金ごとに管理サーバ200に対して入金額(売上金額)をリアルタイムに通知するものとなる。
【0044】
一方、管理サーバ200では、玉貸出処理機20からの通信情報(売上金額)を受信し、玉貸出処理機20の識別IDに関連付けて、更新および集計をおこなう。なお、遊技店内には遊技機10および玉貸出処理機20に接続されたホールコンピュータ(図示せず)が備えられており、このホールコンピュータにより賞球、出球率などの遊技情報に基づいて遊技店内の総売上が管理されることとなっている。
【0045】
次に、図5〜7を参照して玉貸出処理機20およびパチンコ機10における構成の詳細について説明する。図5は、図2に示した遊技媒体貸出システムで適用する玉貸出処理機20およびパチンコ機10の外観正面図であり、図6は、玉貸出処理機20を示す側面図(枠体30との連結状態)であり、図7は、枠体30と玉貸出処理機20との分離状態を示す図をそれぞれ示している。図8は、玉貸出処理機20の機能ブロック図を示している。
【0046】
図5に示すように、玉貸出処理機20は、外見上縦長に構成したもので、貸出処理機本体部21と、この本体部21よりも前方(図6の右側)に向けて僅かに突出するように形成されたBVユニット部50とを備えている。
【0047】
後述するように、このBVユニット部50は、リモコンによる解錠操作により本体部21から自動的に突出移動可能に構成されている。また、玉貸出処理機20の本体部21の前面パネルには、表示ランプ部22と、表示部23と、リモコン用受光部24とを具備する。
【0048】
ここで、図6、7に示すように、この玉貸出処理機20は、遊技店内に取り付け固定された枠体30に対して着脱自在となっており、具体的には、玉貸出処理機20を枠体30に対して連結させ、玉貸出処理機20および枠体30の上下に位置するコネクタを相互に嵌め込むことにより、この玉貸出処理機20をパチンコ機10に隣接した位置に据置することができる。
【0049】
BVユニット部50は、紙幣挿入口15と、紙幣収納部51と、紙幣識別部52とを具備する。紙幣挿入口15は、紙幣(例えば、1000円札)を受け入れて、該紙幣を紙幣収納部51に取り込むための開口である。紙幣収納部51は、遊技客により紙幣挿入口15から挿入された紙幣を収納する機能を備えている。本実施の形態では、店員により紙幣収納部51内に収納された紙幣を回収するようにしているため、紙幣を島端へ搬送する紙幣搬送路および島端において紙幣を回収する紙幣回収ボックスが不要となる。
【0050】
紙幣識別部52は、遊技客により紙幣挿入口15から挿入された紙幣に対する金額情報の判定(識別)および金額情報を記憶する紙幣処理機能を備えており、遊技客により挿入された紙幣を受け入れて識別し、正常と判定される紙幣については、その識別結果および金額情報は制御部25に通知される。そして、この制御部25では、玉貸出処理機20の識別IDに関連付けて売上情報をメモリ27内に格納する。一方、挿入された紙幣が識別不能な紙幣については、紙幣挿入口15を通じて返却する。
【0051】
BVロック機構部53は、BVユニット部50の施錠をおこなう機構を備えており、このBVロック機構部53によるロック(施錠)の解錠は、遊技店の店員や管理者が所持するリモコンによる解錠操作によりおこなわれる。
【0052】
これを具体的に説明すると、図11に示すように、店員が玉貸出処理機20のリモコン用受光部24に向けて、リモコンの解除キーを押下するとBVユニット部50が玉貸出処理機20の前方(図11では、右側)に突出し、紙幣収納部51が開口する機構となっている。これにより、紙幣収納部51に収納された紙幣を回収することできる。一方、このBVユニット部50の施錠は、突出した状態のBVユニット部50を手で押し込むことにより、BVロック機構部53によるロックが作動するため、施錠を容易におこなうことができる。
【0053】
このため、本実施の形態におけるロック機構部53の場合には、リモコンによる操作で簡単に解錠をおこなうことができ、ロック(施錠)は手動により容易におこなうことができるため、従来のように店員が解錠用の鍵などを持ち歩く必要がなくなるうえ、紙幣収納部51内の紙幣を島端へ搬送する紙幣搬送機構や島端の紙幣収納金庫などが不要となり、コスト削減およびセキュリティの面で有効である。
【0054】
表示ランプ部22は、玉貸出処理機20の稼動状況を報知する機能を備えており、状態に応じて3色(緑色、赤色、黄色)の表示ランプを選択して点灯させることができる。緑色ランプの点灯は、正常動作を、赤色ランプの点灯は、何らかの異常を、黄色ランプの点灯は、通信経路の断線などの通信異常発生時の状態をそれぞれ示している。
【0055】
表示部23は、玉貸出処理機20の状態を表示する機能を備えている。リモコン用受光部24は、リモコンにより送信された送信信号に基づいて、玉貸出処理機20のエラー状態をリセットするエラーリセット信号、解錠信号を受信する機能を具備している。
【0056】
制御部25は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、機能概念的に、障害検知部71と、玉貸出制限部72と、玉貸出制限解除部73と、パチンコ機10に対して貸玉の投出を指示する機能を具備する玉貸出制御部74とを備える。
【0057】
このうち、障害検知部71は、玉貸出処理機20と管理サーバ200との通信経路の断線等による通信異常状態を検知する処理部である。具体的には、管理サーバ200または中継器300との定期通信が途絶えた場合、または管理サーバ200に対して売上情報を通知した際に管理サーバ200からデータ転送が正常であったという応答(ACK)がない場合に、通信異常状態であると検知する。
【0058】
玉貸出制限部72は、障害検知部71によって通信異常状態であると検知された場合に、遊技媒体の貸出を制限する処理部である。具体的には、通信異常状態下における取引金額が管理サーバ200における入力部240、または、中央管理装置100における入力部140によって受け付けられた貸出制限金額(取引上限の金額)を超えて入金された場合に、エラーダウン制御をおこなって遊技媒体の貸出を制限する。なお、取引上限の金額を超えて入金された玉貸出処理機20は、通信異常状態での運用が一切不可能になる。予め設定される貸出制限金額の一例として、30万円を設定するものとする。
【0059】
このように、通信異常状態である場合に遊技媒体の貸出を無制限におこなうのではなく、遊技媒体の貸出処理を制限することとしたので、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、遊技店による売上を適正に管理することが可能になる。
【0060】
また、入金が貸出制限金額を超えた玉貸出処理機20を他の枠体30に、或いは、他の玉貸出処理機20を枠体30に入れ替えようとしても、玉貸出処理機20のメモリ27および枠体30のメモリ32の双方において通信異常状態での入金情報が記憶されているため、エラーダウン制御は解除されない。このようにして、脱税などの不正行為を確実に防止することができるようにしている。
【0061】
玉貸出制限解除部73は、障害検知部71によって通信異常状態から復旧したと判定された場合に、通信異常状態での売上情報が管理サーバ200に通知された後に遊技媒体の貸出処理の制限を解除する処理部である。すなわち、これによって、管理サーバへの売上情報の通知を義務付けることができ、遊技店による売上を確実に収集することができるようにしている。
【0062】
さらに、これに関連して、管理サーバ200は、通信異常状態から復旧した際に通信I/F26からオフライン中の売上情報を通知すると、玉貸出処理機20のメモリ27および枠体30のメモリ32の双方から通知された売上情報が一致するか否かを判定する。
【0063】
これを具体的に説明すると、売上情報記憶テーブルに記憶される売上情報は、図10(a)に示すように、玉貸出処理機20の識別IDと枠体30の識別IDとを相互に関連付けられたものから生成されるため、通信異常状態中に玉貸出処理機の入替がおこなわれていない場合、玉貸出処理機20の売上情報記憶テーブル28と枠体30の売上情報記憶テーブル33とには、同一の売上情報が記憶されることとなる。つまり、玉貸出処理機20のメモリ27および枠体30のメモリ32の双方から通知された売上情報が一致するか否かを判定することにより、玉貸出処理機の入替がおこなわれているか否かを判定することができ、脱税などによる不正行為を防止することが可能になる(図9参照)。
【0064】
通信I/F26(インターフェース)は、正常通信状態においては管理サーバ200に対して各玉貸出処理機20による売上情報をリアルタイム通信により送信する機能を備えている。電源部60は、玉貸出処理機20に電源を供給するための電源部である。
【0065】
売上情報記憶テーブル28は、玉貸出処理機20の識別IDおよび枠体30の識別IDに関連付けた入金情報を記憶するテーブルである。具体的には、各遊技店を個別に識別する遊技店コード、玉貸出処理機20を特定する本体識別ID、枠体を特定する枠体識別ID、遊技台の番号、売上金額および取引時に設定される取引識別IDという6項目のデータフィールドが設けられている。
【0066】
図10(a)は、売上情報の一例として、台番号100番のパチンコ機10で遊技をおこなう遊技客が玉貸出処理機20(本体識別ID:XXXX1、枠体識別ID:YYYY1)に1000円投入したときの売上情報を示している。
【0067】
一方、枠体30の上部位置(図7参照)には、ジョイント基板31が設けられている。このジョイント基板31は、玉貸出処理機20を入れ替えた際および通信異常状態時(断線等)の売上情報(データ)の保存用として機能するメモリ32を備えている。このメモリ32の内部には、パチンコ機10の遊技台番号に対応するとともに、玉貸出処理機20の識別IDおよび枠体30の識別IDに関連付けた入金情報を格納する売上情報記憶テーブル33が設けられている。
【0068】
また、遊技機であるパチンコ機10は遊技領域11および下方に設けた上皿12とにより構成され、その内部には玉投出機構部13が設けられている。この玉投出機構部13は、制御部25から貸玉投出要求が与えられた場合、並びにパチンコ機10による賞玉投出要求が与えられた場合に、それぞれパチンコ機10の上皿12に所定数のパチンコ玉を投出する部分である。
【0069】
(各種処理の手順)
次に、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムによる各種処理の手順を説明する。なお、ここでは、本発明に係る遊技媒体貸出システムの「基本制御手順」を説明した後に、遊技媒体の貸出をおこなう「玉貸出制御処理」について説明し、最後に、通信異常状態から復旧した場合におこなわれる「復旧処理」について説明する。
【0070】
<基本制御手順>
図12は、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの基本制御手順を示すフローチャートである。すなわち、本発明の遊技媒体貸出システムは、大別して(1)開店時設定工程(ステップSA100)、(2)オンライン制御工程(ステップSA200)、(3)紙幣回収工程(ステップSA300)、(4)定期通信工程(ステップSA400)、(5)閉店時設定工程(ステップSA500)の5つの処理工程により構成されている。まず、これら(1)〜(5)の各制御工程について詳細に説明する。
【0071】
(1)開店時設定工程
開店時設定工程は、管理サーバ200により実行される開店通知による開店処理であり、この開店処理は、開店通知として、第三者機関によって管理される中央管理装置100および遊技店内の各玉貸出処理機20に対してその旨が通知されるものとなる。
【0072】
すなわち、玉貸出処理機20および枠体30のそれぞれには、予め個別の識別ID(玉貸出処理機本体の識別ID、枠体の枠体識別ID)が付与されており、これら2つの識別IDは、玉貸出処理機20の電源ON時、この玉貸出処理機20から管理サーバ200に対して通信により通知されるとともに、これら玉貸出処理機20の識別ID、枠体の枠体識別IDは、管理サーバ200内に設けられた管理サーバデータベース210内に自動的に登録される。以降、管理サーバ200は、各玉貸出処理機20からリアルタイムで通知される売上情報を管理サーバデータベース210内に格納するとともに、紙幣の投出に伴って売上情報の更新をおこなうこととなる。
【0073】
(2)オンライン制御工程(通常時)
オンライン制御工程は、遊技客によって玉貸出処理機20に対して現金(紙幣)が投入された際、この玉貸出処理機20からパチンコ機10に対して、玉を貸し出す玉貸し出し命令を通知するとともに、投入された紙幣による売上情報を玉貸出処理機20の識別IDおよび枠体30の識別IDに関連付けて管理サーバ200に対して通知する処理工程である。ここで、管理サーバ200から中央管理装置100に対して送信される売上情報の通知は、通常はリアルタイム通信により、逐次おこなわれるが、一定時間ごとにおこなうようにしてもよい。
【0074】
また、後述するように、本システムの運用時において、玉貸出処理機20と管理サーバ200との通信経路に異常が生じると、自動的にオフライン制御工程に移行する。オフライン制御工程は、オフライン発生時にジョイント基板31のメモリ32(売上情報記憶テーブル33)に売上情報を保存して運用をおこなう処理工程である。
【0075】
(3)紙幣回収工程
紙幣回収工程は、遊技店の店員或いは管理者が所持するリモコンの操作により玉貸出処理機20に備えたBVユニット部50の解錠をおこない、このBVユニット部50の内部に収納されている紙幣を回収する処理工程であり、遊技店の営業時間内および閉店時に適宜おこなわれる。実際の紙幣回収手順としては、管理サーバ200から回収(解錠)するパチンコ機10の台番号が通知され、該当する玉貸処理機のBVユニット部50がリモコン操作によって解錠される。なお、リモコン操作のみによって解錠する場合には、暗証番号の入力操作が必要となる。また、リモコンにより解錠がおこなわれた際には、該当する玉貸出処理機20から管理サーバ200に対して、解錠有信号が通知されることとなる。
【0076】
(4)定期通信工程
定期通信工程は、遊技店の営業時間内において、管理サーバ200と中央管理装置100との間で実施される相互間の接続状態やエラーログなどを定期的に確認する処理工程である。
【0077】
(5)閉店時通知工程
閉店時通知工程は、各玉貸出処理機20から1日の売上情報を管理サーバ200により全て取得するとともに、中央管理装置100に対して集計売上情報を送信する処理工程である。この際、管理サーバ200から閉店通知信号が中央管理装置100および玉貸出処理機20に対して送信される。
【0078】
<玉貸出制御処理>
図13は、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの玉貸出制御処理の手順を示すフローチャートである。同図に示すように、遊技客により玉貸出処理機20の紙幣挿入口15に紙幣(1000円札)が挿入されると(ステップS1301)、BVユニット部50は、投入された紙幣の真偽を紙幣識別部52により正常な紙幣か否かを判定する(ステップS1302)。そして、紙幣が不良紙幣であると判定された場合には(ステップS1302否定)、紙幣挿入口15を通じて紙幣を返却する(ステップS1303)。
【0079】
また、挿入された紙幣が正常な紙幣であると判定された場合には(ステップS1302肯定)、玉貸出処理機20における売上情報記憶テーブル28に入金情報を識別IDに関連付けて格納し(ステップS1304)、玉投出機構部13によりパチンコ機10に対して、1000円分の玉の貸し出し処理をおこなう(ステップS1305)。
【0080】
そして、通信機能が正常である場合(障害検知部71によって定期通信が途絶えたと検知されなかった場合)には(ステップ1306肯定)、通信I/F26を通じて管理サーバ200に対して識別IDに対応付けた売上情報の通知をおこなう(ステップS1307)。
【0081】
続いて、管理サーバ200からデータ転送が正常であったという応答(ACK)があれば(ステップS1308肯定)、玉貸出処理機20における売上情報記憶テーブル28に格納された売上情報を消去(クリア)し(ステップS1309)、次回の入金を許可するフラグを立てる(ステップS1310)。
【0082】
一方、通信機能が正常でない場合(障害検知部71によって定期通信が途絶えたと検知された場合)には(ステップS1306否定)、枠体30における売上情報記憶テーブル33に入金情報を識別IDに関連付けて格納する(ステップS1311)。
【0083】
そして、入金された金額が取引上限の金額でない場合(ステップS1312否定)、次回の入金を許可するフラグを立てる(ステップS1313)。また、入金された金額が取引上限の金額である場合(ステップS1312肯定)、エラーダウン制御をおこなって遊技媒体の貸出を制限する(ステップ1314)。
【0084】
上述してきたように、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムによれば、通信経路の断線等によって通信異常状態に陥った場合でも、遊技店による売上を適正に管理することが可能になる。さらに、これに関連して、管理サーバが売上を適正に管理することにより、脱税などの不正行為を防止することが可能になる。
【0085】
<復旧処理>
次に、復旧処理について説明する。図14は、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの復旧処理の手順を示すフローチャートである。同図に示すように、通信機能が復旧した場合(障害検知部71によって定期通信の復旧が検知された場合)には(ステップS1401肯定)、玉貸出処理機20における売上情報記憶テーブル28に記憶された売上情報を通信I/F26を通じて管理サーバ200に通知する(ステップS1402)。続いて、枠体30における売上情報記憶テーブル33に記憶された売上情報を通信I/F26を通じて管理サーバ200に通知する(ステップS1403)。
【0086】
ここで、管理サーバ200は、玉貸出処理機20の売上情報記憶テーブル28および枠体30の売上情報記憶テーブル33の双方から通知された売上情報が一致するか否かを判定する(ステップS1404)。
【0087】
そして、玉貸出処理機20および枠体30から通知した売上情報が一致した場合(ステップS1404肯定)、管理サーバ200からデータ転送が正常であったという応答(ACK)を受けて、玉貸出処理機20および枠体30における売上情報記憶テーブル28および売上情報記憶テーブル33の売上情報を消去し(ステップS1405)、エラーダウン制御を解除する(ステップS1406)。以降、遊技者による利用が可能となる。
【0088】
また、玉貸出処理機20および枠体30から通知した売上情報が一致しなかった場合(ステップS1404否定)、台の異常または台入替などの運営上の不備があったと見做して、管理サーバ200または中央管理装置100の運営許可を受けるまで待機する(図9参照)(ステップS1407)。
【0089】
このようにして、本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムによれば、玉貸出処理機を再接続して管理サーバへの売上情報の通知を義務付けることができ、遊技店による売上を確実に収集することが可能になる。
【0090】
(他の実施の形態)
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてもよいものである。
【0091】
例えば、本実施の形態では、本発明に係る遊技媒体貸出システムをパチンコ遊技に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチスロ機による遊技システムにおいても同様に適用することができる。
【0092】
また、本実施の形態では、パチンコ機の内部から玉が投出される(所謂、CR機方式)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、玉貸出処理機からノズルを介して玉が投出される方式においても同様に適用することができる。また、上述した実施の形態に示されるような紙幣のみを受け付ける玉貸処理機だけではなく、カード(プリペイドカード、会員カード等)と紙幣の両方を受け付けることができ、少なくとも紙幣が機内に収納されるタイプのカード処理機にも適用することができる。
【0093】
また、本実施の形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0094】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、貸出処理機は、当該貸出処理機と管理サーバとの通信経路に断線等が発生して通信が行えなくなる通信異常状態であると検知された場合に、遊技媒体の貸出処理を制限することとしたので、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、遊技店による売上を適正に管理することが可能な遊技媒体貸出システムが得られるという効果を奏する。
【0096】
また、本発明によれば、貸出処理機は、障害発生状態から復旧したと判定された場合に、障害発生状態の間における売上情報が管理サーバに通知された後に遊技媒体の貸出処理の制限を解除することとしたので、管理サーバへの売上情報の通知を義務付けることができ、遊技店による売上を確実に収集することが可能な遊技媒体貸出システムが得られるという効果を奏する。
【0097】
また、本発明によれば、障害発生状態における売上累計が、予め設定される貸出制限金額を超えた場合に、遊技媒体の貸出処理を制限することとしたので、障害発生時にも、所定金額までは取引を認めることができ、通信経路の断線等よって貸出処理機と管理サーバ間の通信障害が発生した場合でも、不要なシステムダウンを避けつつ、遊技店による売上を適正に管理することが可能な遊技媒体貸出システムが得られるという効果を奏する。
【0098】
また、本発明によれば、管理サーバは、遊技媒体の貸出処理を制限する基準となる貸出制限金額を設定し、設定された貸出制限金額を貸出処理機に通知することとしたので、遊技店内の運営状況に応じた貸出制限金額を設定することができ、遊技店による売上をより適正に管理することが可能な遊技媒体貸出システムが得られるという効果を奏する。
【0099】
また、本発明によれば、管理サーバによって取得された各貸出処理機による売上情報を管理する中央管理装置をさらに備え、中央管理装置は、遊技媒体の貸出処理を制限する基準となる貸出制限金額を設定し、設定された貸出制限金額を管理サーバを介して貸出処理機に通知することとしたので、第三者機関から貸出制限金額を設定することが可能な遊技媒体貸出システムが得られるという効果を奏する。
【0100】
また、本発明によれば、貸出処理機は、障害発生状態における入金情報を記憶し、入金情報の累計が貸出制限金額を超えた場合に、遊技媒体の貸出処理を制限することとしたので、貸出制限金額を超えた貸出処理機本体を他の枠体に、または、他の貸出処理機本体を枠体に接続されることを防ぐことができ、脱税などの不正行為を確実に防止することが可能な遊技媒体貸出システムが得られるという効果を奏する。
【0101】
また、本発明によれば、貸出処理機は、障害発生状態から復旧したと判定された場合に、入金情報の累計を管理サーバへ送信し、記憶内容をクリアした後に、遊技媒体の貸出処理の制限を解除することとしたので、通信状態が復旧すると、記憶内容(入金情報)が上位へ送信されて、貸出制限が解除されるため、売上を確実に上位で把握できる(脱税防止)とともに、遊技客の利便性を向上させることが可能な遊技媒体貸出システムが得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの概要を示す説明図である。
【図2】本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図2に示した管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図2に示した中央管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図2に示した遊技媒体貸出システムで適用する玉貸出処理機およびパチンコ機の外観正面図である。
【図6】図5に示した玉貸出処理機を示す側面図である。
【図7】図5に示した玉貸出処理機と枠体との分離状態を示す図である。
【図8】本実施の形態に係る玉貸出処理機の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図9】復旧処理を説明するための概念図である。
【図10】(a)は、売上情報記憶テーブルの構成を、(b)は、管理サーバデータベースの構成をそれぞれ示す図である。
【図11】BVロック機構部の解錠概略を示す説明図である。
【図12】本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの基本制御手順を示すフローチャートである。
【図13】本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの玉貸出制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態に係る遊技媒体貸出システムの復旧処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 パチンコ機
11 遊技領域
12 上皿
13 玉投出機構部
15 紙幣挿入口
20 玉貸出処理機
21 本体部
22 表示ランプ
23 表示部
24 リモコン用受光部
25 制御部
26、120、220 通信I/F
27、32 メモリ
28、33 売上情報記憶テーブル
30 枠体
31 ジョイント基板
50 BVユニット部
51 紙幣収納部
52 紙幣識別部
53 BVロック機構部
60 電源部
71 障害検知部
72 玉貸出制限部
73 玉貸出制限解除部
74 玉貸出制御部
100 中央管理装置
110 遊技店管理データベース
130 表示部
140 入力部
150 中央管理制御部
200 管理サーバ
210 管理サーバデータベース
230 表示部
240 入力部
250 制御部
300 中継器

Claims (4)

  1. 有価価値となる紙幣を受け入れて遊技媒体貸出処理を行う貸出処理機と、前記紙幣による入金情報を売上情報として取得する管理サーバとを備えた遊技媒体貸出システムであって、
    前記貸出処理機は、
    売上情報を累積して記憶する売上情報記憶手段と、
    当該貸出処理機と前記管理サーバとの通信経路に障害が発生しているか否かを検知する障害検知手段と、
    前記障害検知手段によって前記通信経路に障害なしと検知された場合には、前記遊技媒体貸出処理を行う度に前記売上情報記憶手段に累積記憶された売上情報の売上累計と予め設定される貸出制限金額との比較を行うことなく、売上情報を前記管理サーバへ送信する第1の貸出制御を実行し、前記障害検知手段によって前記通信経路に障害が発生していると検知された場合には、前記遊技媒体貸出処理を行う度に売上情報を前記売上情報記憶手段に格納し、前記売上情報記憶手段に累積記憶された売上情報の売上累計が、予め設定される貸出制限金額を超えた場合に、以降の前記遊技媒体貸出処理を禁止する第2の貸出制御を実行し、前記第2の貸出制御における遊技媒体貸出処理の禁止中に、前記障害検知手段によって障害発生状態から復旧したと判定された場合に、前記売上情報記憶手段によって累積記憶された売上情報を前記管理サーバへ送信して前記売上情報記憶手段の記憶内容を消去し、前記第1の貸出制御を待機する状態に移行する貸出制御手段と
    を備えたことを特徴とする遊技媒体貸出システム。
  2. 前記管理サーバは、
    前記遊技媒体貸出処理を禁止する基準となる貸出制限金額の設定を受け付ける設定受付手段と、
    前記設定受付手段によって設定として受け付けられた貸出制限金額を前記貸出処理機に通知する通知手段とを備え、
    前記貸出制御手段は、前記通知手段によって通知された貸出制限金額を用いて、前記売上累計との比較を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体貸出システム。
  3. 前記管理サーバによって取得された各貸出処理機による売上情報を管理する中央管理装置をさらに備え、
    前記中央管理装置は、
    前記遊技媒体貸出処理を禁止する基準となる貸出制限金額の設定を受け付ける設定受付手段と、
    前記設定受付手段によって設定として受け付けられた貸出制限金額を前記管理サーバを経由して前記貸出処理機へ通知する通知手段とを備え、
    前記貸出制御手段は、前記通知手段によって通知された貸出制限金額を用いて、前記売上累計との比較を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体貸出システム。
  4. 前記障害検知手段による検知結果に応じて表示態様が異なる表示手段を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の遊技媒体貸出システム。
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