以下、本発明に係る遊技機及び遊技用システムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップ*1」と記載する箇所を「*1」と略記する場合がある。
[1.第1実施例]
まず、図1を参照して、本実施例に係るパチンコ遊技機の構成を説明する。遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ遊技機(以下、遊技機、パチンコ機またはP台と略称することもある)2が併設されている。なお、P台2の所定側の側方位置には、該P台2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。なお、本実施例に係る遊技用装置としてカードユニットを例に以下説明するが、これに限られず、P台2と接続して大当りや異常の報知、入賞回数などの遊技情報の収集などを行う呼び出しランプ(呼び出しランプ装置)などであってもよい。
P台2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、発射モータ18(図5参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータ18が駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて玉が遊技領域27内に発射される。
パチンコ玉の発射強度(以下、単に発射強度Tともいう)は、打球操作ハンドル25の回動操作量(以下、単にハンドル操作量ともいう)に応じて調整可能であり、ハンドル操作量を大きくするにしたがって発射強度Tが大きくなる。したがって、遊技者は、ハンドル操作量を調節することによって、自らが狙う領域をパチンコ玉が通過するように発射強度Tを調整することができる。
図1に示すP台2は、いわゆる第1種のパチンコ遊技機であって、遊技領域27の中央に変動表示装置(特別図柄とも言う)278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図1に示す遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
変動表示装置278は、複数種類の識別情報(図柄)を変動表示(可変表示ともいう)可能な変動表示部を備えており、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいてそれらの複数種類の識別情報の変動表示を開始させる。変動表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態(大当り遊技状態ともいう)となり、大入賞口271が開放される。尚、大入賞口271は、遊技玉が所定数(例えば10玉)入賞すること、または所定時間(例えば29秒)経過することによって閉鎖される。そして、大入賞口271の開放と閉鎖が所定回数(例えば10回や15回)繰り返し実施されると、大入賞口271が閉鎖されて大当り状態が終了する。
また、変動表示装置278の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777などの確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口154に回収される。いずれかの入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口154に回収されたパチンコ玉は再度P台2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
P台2は、CU3を側方位置に設置することでCU3から伸びる液晶ユニット500をP台2の前面に配置させる。そのため、P台2における遊技領域27の下方位置には、液晶ユニット500が設けられている。液晶ユニット500は、液晶表示器504を有しており、持玉数や貯玉数、プリペイド残額(カード残額または単に残額とも言う)、あるいはP台2の状態に応じた様々な画像を遊技者に表示可能となっている。
また、P台2における遊技領域27の下方位置には、遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器29が設けられている。遊技玉数表示器29は、7セグメント式のLEDディスプレイで構成されており、後述の払出制御部171によって制御される。この遊技玉数表示器29により、後述する遊技玉数や発生したエラーのエラー番号などが表示される。さらに、後述するように、CU3にカードが挿入されていないにもかかわらず、遊技玉の加算要求が行われた場合には、不正玉貸玉数を特定可能な情報が遊技玉数表示器29に表示される。なお、遊技玉数表示器29は、7セグメント式のLEDディスプレイに限定されず、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
さらに、P台2における遊技玉数表示器29の左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。本実施例では、計数ボタン28を押下し続けた時間に応じて計数動作が繰返し実行される。なお、押下継続時間に関わらず、1度押下すると、所定数(たとえば100玉)だけ遊技玉から持玉への計数が行われるようにしてもよく、あるいは、計数ボタン28を1度押下した場合には、その押下時間にかかわらず(長押しか否かにかかわらず)、現在遊技者が所有している遊技玉のすべてが計数されるようにしてもよい。また、計数速度は、カード返却操作を行う場合にさらに向上し、スムーズなカード返却処理を実現している。
このように、計数ボタン28をP台2側に設けているため、計数ボタン28をCU3側に設ける場合と比較して、P台2に正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。また、P台2は、遊技領域27の右上位置および左上位置に、変動表示装置278で表示される演出にあわせて再生する音楽データを出力するためのスピーカ270が設けられている。なお、スピーカの位置および個数は、図1に示す構成に限定されず、必要に応じて位置および個数を変更してもよい。
本実施例に係るP台2は、遊技盤26とそれ以外の前枠(遊技枠)5とに分けることができる。特に、遊技盤26は、各社が開発するパチンコ遊技機の機種毎に異なるものである一方、前枠5は、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤26のみの交換で事足りる。
次に、引続き図1を参照して、本実施例に係るCU3の構成を説明する。このCU3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記憶媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記憶媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたCU3は、カードの記憶情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばプリペイド残額、持玉数、あるいは貯玉数など)を“遊技玉のデータ”に変換する機能を有する。P台2では、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、“遊技玉のデータ”とは、発射可能な玉の発射残数を示すデータである。以下の説明では、“遊技玉のデータ”を貯玉や持玉と同様に、単に“遊技玉”と称する。
CU3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがCU3内に設けられたカードリーダライタ337に受付けられ、そのカードに記憶されている情報が読取られる。尚、本実施例のカードリーダライタ337は、発行に使用する所定枚数(例えば10枚)のビジターカードを収納可能な収納部を備え、現金の受付けによってプリペイド残金が存在する場合に返却操作がされた場合や、プリペイド残金が存在しなくても持玉数が存在する場合に返却操作がされた場合には、該収納部に収納されているビジターカードをカード挿入/排出口309から排出(発行)する。
尚、本実施例のCU3においては、液晶ユニット500に表示される再プレイボタン(再プレイ表示)を操作したことが液晶表示器504(図5参照)を介して検出されることによって、会員カードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施可能となっている。本実施例における液晶ユニット500では、詳細は後述するが、CU3や情報配信サーバ901から特定のコマンドや信号を受信することにより、液晶表示器504において大当り回数、小当り回数、確変回数、スタート回数、大当り確率、持玉数、貯玉数、遊技玉数の表示、P台2の低ベース時におけるベース、貸玉ボタンの強調表示、P台2による遊技時間が長くなった場合の警告表示、遊技場の閉店告知表示等を実行可能となっている。
再プレイボタンを操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記憶されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてP台2による遊技を行うことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記憶されておらずかつ貯玉が管理コンピュータ900などに記憶されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、P台2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持玉との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落とされる。
ここで、「貯玉」とは、前日以前に獲得した玉でホールに預けている玉であり、貯玉払出により遊技玉となる。また、貯玉は、遊技場に預け入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置された管理コンピュータ900(図5参照)やその他の管理コンピュータにより管理される。
「持玉」とは、当日獲得した玉であり、持玉払出により遊技玉となる。また、持玉数は、遊技者がP台2により遊技を行った結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記憶したものであって、未だに遊技場に預け入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預け入れられた玉数を「貯玉」と言う。
「遊技玉」とは、P台2で発射可能な玉である。遊技玉数のデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残額、持玉、あるいは貯玉を引落とすことと引き換えにして生成される。
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預け入れるための貯玉操作が行われて遊技場に預け入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預け入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施例では、貯玉データは会員カードに直接記憶させず管理コンピュータ900などの遊技場に設置されたサーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記憶している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバ801(図5参照)にカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記憶している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバ801に記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残額についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバ801に記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行われる度にリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどのタイミングとすることが考えられる。
また、遊技者が遊技を終えてCU3からカードを返却したときには、CU3に記憶していた持玉が一旦貯玉としてホールサーバ801に記憶されるようにし、その遊技者がカードの返却を受けた日と同じ日に再び同じまたは別のCU3にカードを挿入したときには、一旦貯玉として記憶された当日分の持玉のみが再びそのCU3に記憶され、その持玉の範囲で遊技玉を加算し、遊技できるようにしてもよい。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。CU3の前面側には、さらに、該CU3の操作を行うためのリモコン等から発せられる赤外線を受講可能な赤外線受光部324が設けられている。
次に、図2を参照して、P台2は、額縁状の外枠4に対して、前枠(以下、セルとも言う)5とガラス扉6とがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠5における揺動中心とは反対側の端縁付近(遊端側)には、上下1対の係合突起6a、6bが設けられている。この係合突起6a、6bは、図示しないバネによって下方向に押圧されている。一方、外枠4の係合突起6a、6bに対向する位置に、係合受け片7a、7bが設けられている。開放状態の前枠5を外枠4に押付けることにより係合突起6a、6bが係合受け片7a、7bを乗越え、乗越えた状態でバネの付勢力により係合突起6a、6bが下方に移動し、ロック状態となる。
そして、遊技場の係員が図1に示した鍵穴10に鍵を挿入して解錠操作(たとえば時計回り回転)することにより、バネの付勢力に抗して上下1対の係合突起6a、6bが上方に押上げられ、その結果係合受け片7a、7bに対する係合突起6a、6bの係合が解除されてロック解除状態となり、前枠5が開放される。
さらに、前枠5にはガラス扉6用の係合突起8も設けられており、その係合突起8に対向するガラス扉6部分には、係合穴9が設けられている。係合突起8は、図示しないバネによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉6を前枠5に押付けることにより係合穴9の下縁部分によって係合突起8が押上げられて乗越えることにより、バネの付勢力により係合突起8が押下げられ、係合突起8と係合穴9とが係合されてロック状態となる。この状態で、遊技場の係員が図1に示した鍵穴10に鍵を挿入して解錠操作(たとえば反時計回り回転)することにより、バネの付勢力に抗して係合突起8が引上げられ、係合突起8と係合穴9との係合が解除されてロック解除状態となり、ガラス扉6が開放される。
前枠5の下方部分における外枠4と接触する箇所に前枠開放検出スイッチ13が設けられており、前枠5が開放されたことが検出される。また、前枠5の上方部分におけるガラス扉6との接触部分にガラス扉開放検出スイッチ12が設けられており、ガラス扉6が開放されたことがこのガラス扉開放検出スイッチ12により検出される。
ガラス扉開放検出スイッチ12および前枠開放検出スイッチ13の開放回数は、図示しない計数カウンタにより計数される。計数カウンタは、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などが搭載され、P台2の電源供給が途切れたときでもバックアップ電源により動作可能で、夜間などの電源OFF時でもガラス扉6や前枠5の開放検出回数を計数してその計数値を払出制御部171へ送信することができる。ここで、バックアップ電源は、たとえば、P台2内に設けられたキャパシタや蓄電池である。
遊技盤26の裏面(ガラス扉6と対向する面とは反対側の面)に、主制御基板16が設けられている。外枠4の裏面は閉じられているため、まず前枠5を開放して前枠5から遊技盤26を取外すことで、主制御基板16が遊技盤26から着脱可能な状態になる。つまり、遊技盤26より主制御基板16を取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを交換する作業を行うためには、前枠5を開放する必要があるため前枠開放検出スイッチ13で当該作業を必ず検出することができる。よって、遊技盤26より主制御基板16を不正に取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを不正に交換すれば、必ず前枠開放検出スイッチ13で検出することができる。
さらに、前枠5の裏面に、払出制御基板17が設けられている。払出制御基板17も、まず前枠5を開放してから、前枠5の裏面より取外す必要がある。よって、前枠5の裏面より払出制御基板17を不正に取外す、または払出制御基板17に設けた半導体チップを不正に交換すれば、必ず前枠開放検出スイッチ13で検出することができる。
次に、遊技盤26を前枠5に設置する構成について説明する。図3は、遊技盤26が前枠5に取付けられる前と取付けられた後の様子を示す図である。図3に示すように前枠5の裏面には、取付機構34a、34bがそれぞれヒンジ35a、35bを中心に開閉自在に設けられている。取付機構34a、34bは、コの字型をしており、遊技盤26に対応した幅の底を持つ。遊技盤26を前枠5に対して図3(b)の矢印方向に押し込むことで、図3(a)に示すように遊技盤26が取付機構34a、34bにより固定される。遊技盤26が取付機構34a、34bにより固定されるときに、遊技盤26側に設けた凸型ドロアコネクタ32が前枠5側に設けた凹型ドロアコネクタ33と結合する。ここで、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33は、位置ずれに対してフレキシブル性を有するフローティングコネクタである。
また、遊技盤26を前枠5に設置する際に、凸型ドロアコネクタ32が凹型ドロアコネクタ33と結合することで、遊技盤26側の主制御基板16と、前枠5側の払出制御基板17とが接続されることになる。さらに、遊技盤26は決まった位置に固定されるとともに、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33はある程度の位置ずれに対してフレキシブル性を有しているので、凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との位置関係を意識することなくこれらが結合することができる。なお、取付機構34a、34bを設けず、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33のみで、遊技盤26を前枠5に設置する構成であっても、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33自体がフレキシブル性を有するフローティングコネクタであるため、遊技盤26と前枠5との位置関係を意識することなくこれらが結合することができる。ここで、凸型ドロアコネクタ32は、遊技盤26の内部配線(図示せず)を介して主制御基板16に接続され、凹型ドロアコネクタ33は、信号ケーブル36を介して、図2に示す払出制御基板17に接続されている。
図5は、CU3およびP台2に用いられる制御回路を示すブロック図である。図5を参照して、CU3とP台2及び液晶ユニット500の制御回路の概略を説明する。
CU3には、CU制御基板320が設けられており、該CU制御基板320には、マイクロコンピュータなどから構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、CU3の主制御機能部であり、制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェースなどが設けられている。尚、CU制御部323内のROMには、予めCU3が対応して設けられているP台2の台番号のデータが記憶されている。
また、CU制御基板320には、情報配信サーバ901や持玉管理サーバ902、コンテンツ管理サーバ903、T−BOX904(図4参照。尚、「T−BOX」は(売り上げ管理用の)ターミナルボックスの略称である)とローカルエリアネットワークを用いて通信を行うための第1LAN通信部328と、管理コンピュータ900やセキュリティ上の管理を行うホールサーバ801(図6参照)とローカルエリアネットワーク(LAN)を用いて通信を行うための第2LAN通信部329と、後述する呼び出しランプ1000と通信を行うための呼び出しランプ用通信部327と、が設けられている。CU制御部323には、P台2の払出制御基板17とセキュリティを確保しながら通信を行うためのセキュリティ基板(SC基板)325が接続される。セキュリティ基板325は、CU3のセキュリティ監視機能部である。なお、セキュリティ基板325上にCU制御部323を設けてもよく、あるいは、セキュリティ基板325とは別の基板にCU制御部323を設けてもよい。CU3にはP台2側への接続部(図示省略)が設けられており、P台2にはCU3側への接続部(図示省略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタなどで構成されている。
CU3側のセキュリティ基板325とP台2側の払出制御基板17とは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。セキュリティ基板325には、セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信を制御するための通信制御IC325aと、P台2のセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bが設けられている。さらに、SC325bは、内部に図示しない不正検知部を備え、該不正検知部がCU制御部323からP台2に通知される遊技玉の加算要求情報を監視することにより不正検知を行い、不正検知時に鍵管理サーバ800(図6参照)に通知する。また、不正検知用の設定値(定数)は鍵管理サーバ800から基板制御情報として通知される。
また、本実施例のCU3には、日付や時刻を測定可能なRTC(リアルタイムクロック)330、CU3(より具体的にはCU制御部323)からの信号を外部に出力するための外端出力部331、CU3と液晶ユニット500との間でコマンド(データ)を送受信するためのコマンド送受信部335が設けられており、これらRTC330、外端出力部331、コマンド送受信部335はCU制御基板320に接続されている。
外端出力部331には、CU3からの信号を外部に出力するための制御を行う外部出力回路332と、該外部出力回路332に接続された外部出力ポート1〜4とが設けられている。更に、各外部出力ポート1〜4には、第1端子333a〜第4端子333dのいずれかが接続されている。つまり、これら第1端子333a〜第4端子333dに外部装置の入力端子を接続することによってCU3からの信号を外部に出力可能となっている。尚、本実施例において第1端子333a〜第4端子333dを介してCU3からの信号を出力する先の外部装置は、例えば、P台2における遊技情報(例えば、大当り回数やスタート回数、発生したエラー等)を管理可能な管理コンピュータ901やホールサーバ801や、P台2における大当り回数やスタート回数等の遊技情報の少なくとも一部を表示可能な呼び出しランプ1000等であればよい。
また、液晶ユニット500には、液晶制御基板501が設けられており、該液晶制御基板501には、マイクロコンピュータなどから構成された液晶ユニット制御部502が設けられている。更に、液晶制御基板501には、液晶ユニット500に設けられた液晶表示器504における画像の表示を制御するための液晶表示制御部503と、情報配信サーバ901(図4参照)とローカルエリアネットワーク(LAN)を用いて通信を行うためのLAN通信部505と、日付や時刻を測定可能なRTC(リアルタイムクロック)507と、が設けられている。また、液晶ユニット500には、該液晶ユニット500とCU3との間でコマンド(データ)の送受信を行うためのコマンド送受信部506も設けられている。尚、本実施例における液晶表示器504はタッチパネルを備えており、該タッチパネルによって遊技者等の操作を検出可能となっている。
CU制御部323には、前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されて、その識別結果信号が入力される。また、CU制御部323には、遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線を赤外線受光部324で受光すれば、その受光信号が入力される。CU制御部323には、挿入されたカードの記憶情報をカードリーダライタ337が読取って、その読取り情報が入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタ337に対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタ337はそのデータを挿入されているカードに書込む。カードの記憶情報には、カードIDが含まれる。CU制御部323は、カードリーダライタ337が読み取ったカードIDを遊技終了まで記憶する。
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323から残額あるいは遊技玉数などのデータが液晶ユニット500に出力され、液晶表示制御部503で表示用データに変換される。
また、液晶表示器504の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が液晶表示制御部503、コマンド送受信部506及びコマンド送受信部335を介してCU制御部323に入力される。つまり、本実施例では、液晶表示器504に表示されている貸玉ボタン(玉貸表示)、再プレイボタン(再プレイ表示)、カード返却ボタン(カード返却表示)等が遊技者によって操作されたことをタッチパネルによって検出することで、これら操作の操作信号がCU制御部323に入力されるようになっている。
P台2には、P台2の遊技の進行制御を行う主制御基板16と、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17と、払出制御基板17の指令に基づいて発射モータ18を駆動制御する発射制御基板31と、変動表示装置278と、主制御基板16から送信されてくるコマンドに基づいて変動表示装置278を表示制御する演出制御基板15とが備えられている。
主制御基板16および演出制御基板15は、遊技盤26に設けられている。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。主制御部161は、遊技機の主制御機能部である。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェースなどが設けられている。主制御部161は、遊技盤26に設けられている入賞センサ162、電波センサ163、振動センサ、164、磁気センサ165に接続されている。
主制御部161は、各始動入賞口275,276,277に玉が入賞すると、大当り(あるいはさらに小当りを含む)/はずれを決定するための乱数を抽選し、その乱数を記憶する。これを保留記憶という。保留記憶数の最大値は、たとえば、「4」である。主制御部161は、変動表示装置278で新たな変動表示を開始できる状態になれば、保留記憶を1つ消化してその保留記憶に基づいた大当り判定を行うとともに可変開始から表示結果の導出に至るまでの変動表示時間を複数種類の中から決定する。また、大当りを決定したときには、確率変動を生じさせるか否かも併せて決定する。主制御部161は、その大当り判定の結果(確変にするか否かを含む)、および変動表示時間に関する情報をコマンドとして演出制御基板15に搭載された演出制御部151へ送信する。
主制御部161から演出制御部151へ送信される変動表示に関するコマンドには、変動表示の開始を示す可変開始コマンド、変動表示の結果を示す表示結果コマンド(大当り/はずれ)、変動表示パターンを特定可能な変動表示時間コマンド、変動表示結果を導出表示させるタイミングを示す可変停止コマンドなどが含まれる。さらに、主制御部161から演出制御部151へ送信されるコマンドには、大当り中に大当りの進行状況を特定可能なコマンドや、新たな保留記憶の発生を示すコマンド、遊技状態のエラーの発生を示すコマンドなどがある。
演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるこれらのコマンドに基づいて変動表示装置278の変動表示内容を決定する。たとえば、演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるコマンドに基づいて変動表示結果および変動表示時間を特定し、停止図柄を決定するとともに変動表示パターン(リーチの有無、リーチの種類)を決定し、さらには大当りやリーチに関する予告演出の演出パターンを決定する。演出制御部151は、決定した変動表示内容に従って変動表示装置278を表示制御する。
払出制御基板17は、前枠5に設けられている。払出制御基板17には、払出制御部171である払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御部171は、遊技機の払出制御機能部である。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェースなどが設けられている。
また、払出制御基板17に対し、発射玉検出スイッチ703、アウト玉検出スイッチ701、ファール玉検出スイッチ33A、計数ボタン28、電波センサ173が電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173は、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチ(上)41aを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173の検出信号が払出制御基板17の入力ポート(図示省略)を介して払出制御部171へ入力される。玉上げスイッチ(上)41aは、オンからオフに変化したことにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
したがって、不正電波によりこの玉上げスイッチ(上)41aが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、機種固有大当りの情報が送信される。
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、P台2の主制御基板16に記憶されているチップIDのことであり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行う。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行っている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する変動表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報と機種固有大当りを示す機種固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当りなどのように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(変動表示装置の変動表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。機種固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)や遊技玉が特定の領域を通過したことに応じて制御される大当りのような、或る機種のみが採用している大当り状態のことである。尚、本実施例では、時短状態を高ベース状態(或いは単に高ベース)と記すことがある。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
アウト玉検出スイッチ701から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、後述するように遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33Aからファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。発射玉検出スイッチ703から払出制御基板17へ発射玉検出信号が入力される。この発射玉検出信号が入力された払出制御基板17は、遊技中玉数を減算更新する。
CU3のセキュリティ基板325とP台2の払出制御基板17とは、遊技枠(前枠)17に設けられたコマンド通信部180及びCU3に設けられたPIF回路326を介して電気的に接続されており、セキュリティ基板325から払出制御基板17へ、後述するように各種コマンドが送信される。逆に、払出制御基板17からセキュリティ基板325へ、後述するように各種レスポンスが送信される。
前枠5には、払出制御基板17の他、発射制御基板31、発射モータ18、遊技玉数表示器29が設けられている。なお、遊技玉数表示器29は前枠5に直接取り付けてもよいが、玉が払い出される通常のパチンコ遊技機の前面側に設けられた上皿や下皿のように、前枠5に対して回動可能な態様で設けるようにしてもよい。この点は、液晶ユニット500についても同様である。払出制御基板17の払出制御部171は遊技玉数表示器29に遊技者が現在所有している遊技玉数を表示する。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射装置の発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。また、発射制御基板31には、発射強度センサ19と発射停止スイッチ20が接続されている。
発射強度センサ19は、発射モータ18によるパチンコ玉の発射強度Tを検出する。たとえば、発射強度センサ19は、ハンドル操作量に応じて電気抵抗値が変化するように構成された可変抵抗から出力されるアナログ値をデジタル値に変換した値を発射強度Tとして検出する。以下では、例示的に、ハンドル操作量に応じて発射強度Tが0(最小値)から99(最大値)まで変化するものとして説明する。発射強度センサ19の検出結果は、発射制御基板31経由で払出制御基板17およびCU3に出力される。
また、発射停止スイッチ20は、発射モータ18による遊技玉の発射を停止するためのスイッチであり、遊技者が操作可能なように打球操作ハンドル25に設けられている。発射停止スイッチ20が操作される(ON状態となる)と、該操作されたことが発射制御基板31にて検知され、打球操作ハンドル25の操作量(発射強度センサ19による発射強度T)にかかわらず発射モータ18による遊技玉の発射を停止する。
液晶ユニット500は、コマンド送受信部335,506を介してCU3からの表示データ(表示制御信号)を受信する。
RAMクリアスイッチ293は、P台2のRAMに記憶している遊技機情報や遊技情報を消去するためのスイッチであり、P台がエラー状態となった後当該スイッチを店員が操作することで初期状態に戻すことが可能となる。このRAMクリアスイッチ293は、たとえばカードが排出された後に店員により操作される。
ここでは、図1および図5を参照して、P台2におけるパチンコ玉の循環経路を概説する。遊技者が打球操作ハンドル25を操作すると、発射モータ18が駆動する。これにより、発射位置にまで供給されてきた1個のパチンコ玉が打球ハンマーにより弾発されてそのパチンコ玉が遊技領域27に打込まれる。
遊技玉の発射検出は、玉上げスイッチ(上)41aがオンからオフに変化したことにより検出される。この検出は、払出制御部171が設けられている払出制御基板17(図5参照)でのポート入力により検知され、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
遊技領域27に打込まれた玉のうち、アウト口154(図1参照)に進入したアウト玉は、アウト玉流下経路を流下し、その途中に設けられたアウト玉検出スイッチ701によって検出される。ファール玉は、ファール玉戻り経路を通って流下し、その途中に設けられたファール玉検出スイッチ33Aによって検出される。
入賞口や可変入賞球装置に入賞したすべての入賞玉は、遊技機背面で集められて回収玉通過経路に誘導される。同様に、アウト玉およびファール玉も回収玉通過経路に誘導される。回収玉通過経路には発射玉検出スイッチ703が設けられている。このため、入賞玉、アウト玉、およびファール玉のすべてが発射玉検出スイッチ703によって検出される。つまり、発射玉検出スイッチ703は、弾発されたパチンコ玉のすべてを検出するスイッチである。このスイッチの検出数と、発射モータ18により弾発されたパチンコ玉の弾発数とが等しくなったときに、打込まれたパチンコ玉がすべて回収されたと判定できる。
そこで、本実施例では、発射玉検出スイッチ703の検出数と弾発数との差を演算しており、この差数が0でないときには、遊技領域27に打込まれた玉の回収が済んでいないと判定している。この判定をすることによって、遊技領域27を転動中であるか、遊技領域の釘などの間に引っ掛かって落下していないような浮遊玉が存在していないかどうかを判定できる。
以上、図4に示すように、P台2はCU3と通信可能に接続されている。また、CU3は、遊技場において各P台2に1対1で対応して設けられた呼び出しランプ1000にも通信可能に接続されている。尚、本実施例における呼び出しランプ1000は、CU3から出力される信号を受信することによって、CU3が接続されているP台2における大当り回数、確変回数、スタート回数及び持玉数を更新表示可能となっている。更に、CU3は、HUB(集線装置)1001を介して管理コンピュータ900及びホールサーバ801と通信可能に接続されており、HUB(集線装置)1002を介して情報配信サーバ901、持玉管理サーバ902及びT−BOX904と接続されている、尚、情報配信サーバ901は、主に液晶ユニット500に対して液晶表示器504において表示するためのコンテンツデータを配信するためのサーバである。持玉管理サーバ902は、会員カードを所持する遊技者(会員遊技者)が再度の遊技に使用可能に所有する貯玉数や、各ビジターカードと会員カードとに記録された持玉数の管理を行うためのサーバである。
T−BOX904は、CU3にて使用されるビジターカードや会員カード並びにCU3の管理等を行うコントローラである。尚、本実施例のT−BOX904は、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線11を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された決済サーバ905とデータ通信を実施できるように接続されていて、これら決済サーバ905に対してT−BOX904から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該決済サーバ905にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げ等を把握できるようになっている。
次に、本実施例にて使用されるビジターカードと会員カードとについて、簡潔に説明すると、本実施例に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まる会員カードIDが予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データが記憶されている。
尚、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数した遊技玉を、その翌日以降においても再度遊技に使用できる貯玉を行うことができるようになっているが、これら会員カードには、該貯玉のデータである貯玉数や持玉のデータである持玉数は直接記憶されておらず、これら貯玉数は、持玉管理サーバ902において、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された図示しないカード発行・入金機にて、購入、発行されるとともに、CU3においても発行される。尚、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数(獲得遊技媒体数)に基づく持玉数と日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各CU3において使用できるようになっている。
また、本実施例では、上述したように、ビジターカードのみに持玉数を書き込み記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビジターカードを会員カードと同様に、持玉数を記憶せずに、カードIDから持玉数を特定できるようにしても良い。
尚、遊技者がビジターカードまたは会員カードをカード挿入/排出口309に挿入した場合、CU制御部323は、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数データ(ビジターカードのみ)等を読み出す。そしてCU制御部323は、該受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求をT−BOX904に送信する。
T−BOX904は、受信したカードIDが予め該T−BOX904に記憶されている会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルに格納されているか否か、受信したプリペイド残額データから特定したプリペイド残額がT−BOX904に記憶されているプリペイド残額と一致しているか否かを判定し、挿入されたビジターカードまたは会員カードを認証するか否かを判定する。受信したカードIDが予め該T−BOX904に記憶されている会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルに格納されている場合や、受信したプリペイド残額データから特定したプリペイド残額がT−BOX904に記憶されているプリペイド残額と一致している場合は、T−BOX904は、挿入されたビジターカードまたは会員カード認証した旨を示すコマンドをCU制御部323に対して送信し、受信したカードIDが予め該T−BOX904に記憶されている会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルに格納されていない場合や、受信したプリペイド残額データから特定したプリペイド残額がT−BOX904に記憶されているプリペイド残額と一致しない場合は、T−BOX904は、挿入されたビジターカードまたは会員カードを認証しない旨を示すコマンドをCU制御部323に対して送信する。
そしてCU制御部323は、T−BOX904から挿入されたビジターカードまたは会員カードを認証する旨のコマンドを受信した場合は、持玉管理サーバ902にカード受付通知を送信することによって持玉や貯玉を遊技玉として払出し可能となり、T−BOX904から挿入されたビジターカードまたは会員カードを認証する旨のコマンドを受信した場合は、挿入されたビジターカードまたは会員カードをカード挿入/排出口309から排出する。
ホールサーバ801は、更に鍵管理サーバ800及び遊技機管理サーバ802と通信可能に接続されており、情報配信サーバ901及び持玉管理サーバ902は、コンテンツ管理サーバ903と通信可能に接続されている。コンテンツ管理サーバ903は、例えば、複数の遊技機メーカが加盟する団体によって運営される遊技機を管理する組織に設けられたサーバであり、主に各情報配信サーバ901に対してコンテンツデータを配信するためのサーバである。
図6は、相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。図6を参照して、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16において異常が発生した場合には、図6の矢印で示す方向に対して通知が行われる。ここで言う異常には、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16を、不正に製造された他のものに差し替えるとか、あるいはノイズなどにより誤作動したり故障したりした場合や、断線などによるオフライン状態などが含まれる。図6に示される鍵管理サーバ800は、CU3内部の電子部品のシリアルID(SIDとも言う)毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵の管理サーバである。また、鍵管理サーバ800は、主制御基板16と互いに通信可能なサーバである。
まず、CU3のセキュリティ基板325により異常が発生した場合には、前述したCU制御部323とセキュリティ基板325との間で行われる相互認証の結果、CU制御部323が異常を検知する。この相互認証では、後述するシリアルID認証と機器認証の他に、セッション鍵による機器認証も含まれている。
シリアルIDは、セキュリティ基板325のシリアルID(基板シリアルID)であり、セキュリティ基板325のセキュリティチップ325bを製造する段階において、該セキュリティチップ325bのROMに記憶されている。また、CU3が遊技場に搬入された後、ホールサーバ801に接続されたときに、鍵管理センタの鍵管理サーバ800からホールサーバ801経由で基板シリアルIDがダウンロードされてCU制御部323に記憶される。
CU制御部323がセキュリティ基板325の異常を検知した場合、CU制御部323はホールサーバ801にその旨を通知するとともに、液晶ユニット500に異常報知コマンドを送信する。液晶ユニット制御部502は、異常発生した旨の表示を行う制御を液晶表示制御部503に行わせるとともに、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅させて異常報知を行う。さらに、CU制御部323は、外部通信部から管理コンピュータ900へ異常が発生した旨の信号を送信する。
CU3のCU制御部323により異常が発生した場合には、前述した相互認証によりセキュリティ基板325が異常発生を検知し、その旨を示す信号(異常通知信号)を払出制御部171に通知する。なお、セキュリティ基板325は、パラレルインタフェイス回路であるPIF回路326を介してパラレル信号で払出制御部171に通知する。払出制御部171はそれを受けて異常発生した旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16は、前述と同様に、異常報知ランプを作動させる制御を行うとともに管理コンピュータ900へ異常が発生した旨の信号を送信する。
セキュリティ基板325が払出制御部171の異常を検知した場合には、その旨をCU制御部323へ通知し、CU制御部323がその旨をホールサーバ801へ通知する。
このように、セキュリティ基板325は、CU制御部323の異常を検知したときにはその旨をPIF回路326を介して払出制御部171へ通知する一方、払出制御部171の異常を検知したときには、その旨をCU制御部323へ通知するものであり、セキュリティ基板325による異常発生の通知先がそれぞれ異なる。その理由は、異常が発生した制御部に対して異常が発生した旨を通知しても、何ら異常報知のための制御が行われず、異常防止対策にはならないためである。しかも、セキュリティ基板325は、通信制御の機能は有しているものの異常報知制御の機能は有していない。よって、自ら異常報知の制御が行えず、そのために必ず異常が発生した制御部とは反対側の制御部の方向に異常発生した旨の通知を行うのである。なお、PIF回路326を介してセキュリティ基板325からの異常発生の通知を受けた払出制御部171は、その旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16はその通知を受けて、前述と同様の異常報知のための制御を行う。
払出制御部171に異常が発生した場合には、その旨がセキュリティ基板325により検知され、異常が発生した旨がCU制御部323へ通知され、CU制御部323は前述した異常報知制御を行うとともにホールサーバ801へ異常が発生した旨を通知する。また、払出制御部171に異常が発生した場合には、主制御基板16が異常発生した旨を検知し、その通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行う。
払出制御基板17は、前述したように、セキュリティ基板325に異常が発生した場合にはそれを検知して主制御基板16へ通知する一方、主制御基板16に異常が発生した場合にはそれを検知してセキュリティ基板325へ異常が発生した旨を通知する。この払出制御基板17も、前述したセキュリティ基板325と同様に、異常が発生した旨を検知した場合にはその異常が発生した制御部に対して通知を行っても異常報知用の制御が行われないために、異常が発生した制御部とは反対側の制御部あるいは制御基板に通知を行う。なお、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器などの異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していない。なお、上記の説明では、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器などの異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していないこととして説明したが、セキュリティ基板325と払出制御基板17とに異常報知の機能を設け、直接異常を発生した旨を通知させてもよい。
図6に示される遊技機管理サーバ802は、たとえば、複数の遊技機メーカが加盟する団体によって運営される遊技機を管理する組織に設けられ、遊技場に設置された遊技機が設計値と異なる異常な状態となっていないかを確認することによって遊技機を管理するサーバである。遊技機管理サーバ802は、他の組織に設けられるようにしてもよい。遊技機管理サーバ802は、ホールサーバ801、CU(カードユニット)3およびP台2と通信可能である。
本実施例において、情報配信サーバ901は、メインチップIDなどの遊技機を各々、識別する情報に対応付けて、遊技機(P台2)の設計値の一部として、遊技機の異常を判定するための判定値を記憶している。
次に、図7は、CU3側とP台2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図7を参照して、CU3側とP台2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施例においては、P台2側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU3側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行っているが、その遊技玉数はP台2側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉(カード持玉数)や貯玉数、プリペイド残額(残額)は、CU3側において管理・記憶している。
図7では、CU3側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台2側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台2とCU3とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3側に送信するとともに、払出制御基板17自体が記憶している払出チップID(払出制御チップID)をCU3側へ送信する。
CU3側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU3側とP台2側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU3側からP台2側へ送信され、P台2側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU3側で識別された接続時刻の3つの情報がCU3側とP台2側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2側からCU3側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU3側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU3側とP台2側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU3側からP台2側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台2側において記憶することとなる。
CU3およびP台2の双方は、電文に「通番」を付加して送信する。また、CU3およびP台2の双方は、相手から受信した「通番」を記憶する。「通番」には、「通常通番」、「加算通番」および「計数通番」の3種類がある。「通常通番」は、電文のシーケンス番号を示す。「通常通番」は、CU3側(一次局側)が初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、「通常通番」をカウントアップしない。P台2側(二次局側)は受信した通番をそのまま送信する。なお、通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。「加算通番」はCU3がP台2に対して遊技玉の加算を要求する際に用いられる通番である。「計数通番」は、P台2がCU3に対して遊技玉の計数を要求する際に用いられる通番である。
通常通番の更新権はCU3のみが有する。CU3は、送信した通常通番と同じ通常通番が返信されてきたときに、通常通番をバックアップ記憶した上で、更新した通常通番を送信する。加算通番の加算更新権はCU3のみが有する。CU3は、加算要求をする場合には、それまで通信に用いていた加算通番に+1した加算通番をP台2へ送信する。P台2は、要求を承諾するときには、同じ加算通番を返信する。要求を拒否するときには、前回、受信した加算通番(今回受信した加算通番−1)を返信する。計数通番の加算更新権はP台2のみが有する。P台2は、計数要求をする場合には、それまで通信に用いていた計数通番に+1した計数通番をCU3へ送信する。CU3は、要求を承諾するときには、同じ計数通番を返信する。要求を拒否するときには、受信した計数通番(今回受信した計数通番−1)を返信する。
以下では、「通常通番」について、CU3が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、P台2およびCU3のそれぞれが、またはP台2が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信し、他方は受信した通番をそのまま送信する構成であってもよい。
また、「加算通番」および「計数通番」は、それぞれ、加算要求の処理および計数要求の処理においてカウントアップされる特別な通番である。以下では、この「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際、「通常通番」もカウントアップする構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際に「通常通番」のカウントアップを停止する構成であってもよい。なお、以下では、「通常通番」を単に「通番」と称する。また、「加算通番」および「計数通番」を併せて「要求通番」とも称する。
P台2側からCU3側へは、最新遊技機情報(カウント中の遊技機情報)が送信される。この最新遊技機情報は、P台2側の払出制御部171(図5参照)のRAMの最新遊技機情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、最新遊技機情報に含まれず、後述するように遊技玉数カウンタのカウント値としてP台2側からCU3側へ送信している。しかし、これに代えて、あるいは遊技玉数カウンタに加えて、遊技玉数も最新遊技機情報に含めてもよい。
これらのカウンタの情報が、まとめてレスポンスとしてCU3側へ送信される。加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化により検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。ここで、「賞球玉」は、入賞口へ玉が入賞することにより払出される玉であり、セーフ玉である。「発射玉」は、遊技機が発射した玉であり、バック玉がある場合はバック玉を減算した玉数が発射玉数となる。「バック玉」は、発射玉が盤面上に跳出せずに戻ってきた玉である。「アウト口通過玉」は、アウト口154を通過した玉であり、アウト玉とセーフ玉の合計玉数がアウト口通過玉数を意味する。
たとえば、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から入賞情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されていることによる玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
あるいは、払出制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
P台2側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU3側へ送信する毎に、それらカウント値を前回遊技機情報記憶領域(払出制御部171のRAMなど)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、最新遊技機情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする(遊技玉数カウンタを除く)。なお、本実施例において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回遊技機情報(直前に送信した遊技機情報)の記憶エリアに、直前にCU3側に送信した遊技機情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2側からCU3側へ最新遊技機情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。この前回遊技機情報に、直前に送信した遊技玉数をさらに加えて記憶するようにしてもよい。
また、払出制御基板17は、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU3側に送信する。
CU3側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残額、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
P台2側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台2側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台2から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU3は、P台2より逐一送信されてくる最新遊技機情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
CU3は、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台2側から遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3は、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3は、P台2側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台2側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行う。
その結果、たとえば、異常報知ランプや液晶ユニット500によりエラー報知が行われ、あるいは、管理コンピュータ900やホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、管理コンピュータ900やホールサーバ801によるエラー報知が行われるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行われる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU3側で記憶している遊技玉数をP台2側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3側で管理している遊技玉数と、P台2側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施例では、CU3側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台2側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行えるようにしている(CU3側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台2側で記憶している遊技玉数がCU3側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3と接続されるホールサーバ801または管理コンピュータ900によって、CU3側で記憶している遊技玉数とP台2側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行うものとしてもよい。
図7に示すように、CU3は、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのプリペイド残額を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323(図5参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、液晶表示器における再プレイボタン(再プレイ表示)の操作(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323(図5参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、液晶表示器における再プレイボタン(再プレイ表示)の操作)に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323(図5参照)は、プリペイド残額の使用を要求する入力(たとえば、貸玉ボタン321の押圧入力)に応じてプリペイド残額を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の所有価値(たとえば持玉数、貯玉数、あるいはプリペイド残額)から所定の大きさの価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行った場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU3側からP台2側へ送信される。P台2側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
本実施例に係る遊技用システムでは、一方、遊技者所有の所有価値を引落としてドリンクなどに交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダなどを受付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された従来の封入循環式パチンコ遊技機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
このため、本実施例では、ワゴンサービスを行う操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台2側からCU3側へ送信される。CU3側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。
次に、本実施例に係るCU3とP台2との間での通信について、さらに詳しく説明する。当該通信で用いられる電文は、所定のフォーマットからなるフレームで構成されている。送信データ(電文)は、必ず1フレーム単位で送信される。つまり、電文の分割送信は行わない。また、連続で電文を送信する場合は、1ミリ秒以上の間隔をあける。
1フレームの送信データは、データ長、通常通番、加算通番、計数通番、コマンド、データ部を含む。「データ長」は、送信データのデータ長(通番〜データ部(業務電文範囲))を示す。「コマンド」は、電文のコマンドコードである。「データ部」は、電文のデータである。
次に図8を参照して、CU3とP台2との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図8には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。まず、CU3とP台2との間でのコマンドおよびレスポンスの送信について説明する。CU3(1次局)からP台2(2次局)に対してコマンドが送信され、P台2はそのコマンドに応答してレスポンスをCU3に返信する。つまり、業務電文の送信は、CU3を1次局、P台2を2次局としたコマンド/レスポンス方式である。
CU3からP台2への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またP台2からCU3へのレスポンスの送信を行った後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CU3とP台2との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台2は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、P台2からCU3へは、遊技玉数の変化量を通知するためのレスポンスが玉の発射時間間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台2は、遊技玉数の変化量を細やかにCU3に対して通知可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台2の発射時間間隔と一致させることも考えられる。
まず、CU3からP台2に対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ情報を要求するものである。このリカバリ要求に対応して、P台2からCU3に対してリカバリ応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してリカバリ情報を通知するものである。
リカバリ要求のコマンドは、CU3が認証を完了した後にCU3からP台2に対して送信される。リカバリ要求のコマンドは、CU3からP台2に対してリカバリ情報を要求し、CU3が認証完了後、最初に同コマンドを送信する。リカバリ要求は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」および「前回最終送信計数通番」が含まれている。「通番」は、シーケンス番号(1〜255)である。「コマンド」は、リカバリ要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで示してある。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの通番である。「前回最終送信通番」が“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信通番」は、P台2において状態情報応答を送信時に、CU3において状態情報応答受信時に「通番」をP台2、CU3側ともに前回最終送信通番(通番)として記憶する通番である。
「前回最終送信計数通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のレスポンスの計数通番である。「前回最終送信計数通番」は、“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信計数通番」は、P台2において状態情報応答を送信時に、CU3に状態情報応答受信時に計数通番をP台2、CU3側ともに前回最終送信計数通番として記憶する通番である。
P台2のリカバリ処理(計数玉数)において、後述する計数履歴シーケンスでセキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2で保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行い、一致している場合には以下の処理を行う。不一致の場合には、計数要求玉数=0を、減算レジスタにセットしてユーザプログラムに通知する。
P台2はCU3より通知された「前回最終送信計数通番」を参照して、CU3が計数要求に対する計数処理を実施していなかった場合は計数要求玉数=0を、減算レジスタにセットしてP台2で実行されるユーザプログラムに通知する。CU3が計数処理を実施済の場合はCU3に通知した計数要求玉数を、減算レジスタにセットしてユーザプログラムに通知する。なお、P台2が保持している店舗コードが全て“F”(16進数)の場合は、店舗コードが一致していると判定する。また、セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」とP台2で保持している「店舗コード」とが不一致の場合、レジスタを介して店舗コード不一致をユーザプログラム側に通知する。なお、P台2は、CU3よりリカバリ要求のコマンドを受信した場合、レジスタを介してユーザプログラム側に通知する。
リカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してP台2で保持しているリカバリ情報を応答するものである。リカバリ情報は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」、「前回挿入中カードID」、「前回カード挿入時刻」、「前回最終送信加算通番」、「玉単価」、「遊技情報格納有無」、「前回遊技機情報」および「前回遊技情報」を含んでいる。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる通番のデータであり、“0”のときは保持している通番がない場合である。「前回挿入中カードID」は、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。P台2の払出制御部171は、CU3から送信される情報に基づいて挿入中であったカードIDを記憶保持している。
「前回カード挿入時刻」は、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる加算通番であり、“0”のときは当該加算通番がない場合である。「玉単価」は、P台2で遊技している1玉あたりの玉単価(0.01円〜99.99円)である。「遊技情報格納有無」は、遊技情報を格納していない場合“0x00”、遊技情報を格納している場合“0x01”である。
「前回遊技機情報」は、CU3に前回通知した遊技機情報であり、「遊技玉数」、「遊技玉情報」、「計数要求玉数」および「計数通番」の情報を含んでいる。「遊技玉数」は、CU3に前回通知した遊技玉数である。「遊技玉情報」は、前回通知した遊技玉情報である。遊技玉情報には、たとえばCU3に前回通知した発射玉数、アウト口通過玉数や総賞球玉数などの情報である。「計数要求玉数」は、計数要求する遊技玉数である。「計数通番」は、CU3に前回通知した計数通番である。
「前回遊技情報」は、CU3に前回通知した遊技情報であり、「遊技情報数」、「遊技情報1」〜「遊技情報n」の情報を含んでいる。「遊技情報数」は、CU3に前回通知した遊技情報の個数(1〜n)である。なお、n=0〜22で可変長である。「遊技情報1」は、CU3に前回通知した遊技情報1である。「遊技情報n」は、CU3に前回通知した遊技情報nである。遊技情報nには、たとえば、CU3に前回通知した種別情報や遊技賞球情報などが含まれる。
なお、「前回最終送信加算通番」は、CU3において状態情報要求を送信時、P台2において状態情報要求受信時に、CU3側、P台2ともに前回最終送信加算通番として記憶する通番である。
P台2のリカバリ処理(遊技情報)において、後述する計数履歴シーケンスでセキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2で保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行い、「店舗コード」が不一致の場合には、リカバリデータを無しとして処理する。一致している場合には以下の処理を行う。
遊技情報のリカバリデータがあるときは「遊技情報格納有無」を格納有:0x01にし、前回の「遊技玉数」、前回の「遊技玉情報」、前回の「計数要求玉数」、前回の「計数通番」、前回の「遊技情報数」および前回の「遊技情報1〜n」にP台2が保持しているリカバリデータをセットする。遊技情報のリカバリデータがない時または前回最終送信通番が0の時は「遊技情報格納有無」を格納無“0x00”にし、前回の「遊技玉情報」、前回の「計数要求玉数」、前回の「計数通番」および前回の「遊技情報数」をALL“0”をセットする。ただし、遊技玉数は前回通知した遊技玉数をセットする。なお、P台2が保持している店舗コードが全て“F”(16進数)の場合は、店舗コードが一致していると判定する。
セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」と、P台2で保持している店舗コードと不一致と判定した場合、カード無しとして処理する。つまり、「前回挿入中カードID」、「前回カード挿入時刻」をALL“0”をセットする。
P台2は、状態情報要求応答時の通番を前回最終送信通番として記憶する。セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して不一致の場合は前回最終送信通番=0として通知する。セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して一致の場合は記憶している前回最終送信通番を通知する。
P台2は、状態情報応答の送信時に計数通番を前回最終送信計数通番として記憶する。SC325bから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して不一致の場合は前回最終送信計数通番=0として通知する。セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して一致の場合は記憶している前回最終送信計数通番を通知する。
なお、また、CU3は、P台2より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、前回遊技機情報を使用してリカバリ処理を行う。なお、「前回最終送信通番」の処理を実施している場合は、CU3は、前回遊技機情報のみ使用してリカバリ処理を行う。ただし、計数玉数のリカバリは実施しない。
CU3からP台2に対してリカバリ要求2という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求2のコマンドは、P台2に対して加算リカバリ情報を通知するものである。このリカバリ要求2に対応して、P台2からCU3に対してリカバリ応答2という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答2のレスポンスは、CU3に対して加算リカバリ情報の処理結果を通知するものである。
リカバリ要求2のコマンドは、P台2に対して加算リカバリ情報を通知するものであり、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信加算通番」および「加算玉数」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。リカバリ要求2は、P台2において加算玉リカバリ処理を実施する必要有とCU3が判定したときに送信される。CU3は、P台2より受信したリカバリ応答に含まれる「前回最終送信加算通番」と自身で記憶している「前回最終送信加算通番」とを比較して一致している場合には加算玉リカバリ処理の必要無と判定し、不一致の場合には加算玉リカバリ処理の必要有と判定する。加算玉リカバリ処理の必要有と判定したときにはリカバリ要求2を送信する。
リカバリ要求2に含まれる「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの加算通番のデータであり、「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数のデータである。
次に、P台2のリカバリ処理について詳しく説明する。P台2のリカバリ処理は、P台2がリカバリ要求2に基づいて、CU3より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、加算玉数を参照して遊技玉に対して加算を行う処理である。
リカバリ応答2のレスポンスは、CU3に対してP台2で加算リカバリ情報の処理結果を通知するもので、「通番」、「コマンド」および「リカバリ結果」を含んでいる。「リカバリ結果」は、“0x00”の場合リカバリ結果の処理OK、“0x01”の場合リカバリ結果の処理NGである。なお、P台2が加算玉数を受けられない状態の場合はリカバリ結果として処理NGを応答する。
P台2のリカバリ処理(加算玉数)を行う場合、P台2はCU3より通知された「前回最終送信加算通番」の処理を実施していなかった場合、CU3に「リカバリ結果」として処理OKを応答し、CU3より通知された加算玉数を、加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知する。CU3から通知された加算玉数=0の場合、加算玉数=0を加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知してCU3に処理OKを応答する。ただし、後述する状態情報要求のCU状態が遊技玉加算要求中(Bit=1)の時に状態情報応答で遊技機状態1が遊技玉加算結果(Bit5=1)と応答した場合,CU3に「リカバリ結果」として処理NGを応答し、加算玉数=0を、加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知する。
CU3より通知された「前回最終送信加算通番」が、P台2のチップが保持している「前回最終送信加算通番」と同一の場合、加算玉数=0を、加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知し、CU3に「リカバリ結果」として処理NGを応答する。CU3より通知された「前回最終送信加算通番」=0の場合は、CU3から通知された加算玉数に関わらず加算玉数=0を加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知してCU3に処理OKを応答する。
また、リカバリ処理が完了するタイミング(たとえば、リカバリ完了フラグをセットするタイミング)で、リカバリ結果に係らず、CU3より通知された「前回最終送信加算通番」を、レジスタを介してユーザプログラムに通知する。なお、リカバリ要求2の受信がない場合は、P台2のチップが保持している「前回最終送信加算通番」を、リカバリ処理が完了するタイミングでユーザプログラムに通知する。
CU3からP台2に対しては、所定間隔(たとえば、200ms)毎に状態情報要求のコマンドが送信される。この状態情報要求のコマンドは、P台2に対してCU3の状態を要求するものである。CU3はこのコマンドを使用して、P台2の状態を定期的に確認する。また、状態情報要求のコマンドには、図7に示したCU3側からP台2側へ向かう加算玉数が含まれている。
図9を参照しながら、状態情報要求について説明する。図9は、状態情報要求の内容を説明するための説明図である。状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU状態」、「加算玉数」、「加算通番」、「計数通番」、および「玉単価」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「CU状態」は、P台2に対して通知するCU3の状態を表し、Bit0が“1”のときにカード挿入状態がON、すなわちカード挿入中を、“0”のときにカード挿入状態がOFF、すなわちカード未挿入をそれぞれ示している。つまり、Bit0は、CU3にカード(一般カード/会員カード)が挿入されている状態(カード挿入状態)を表している。また、CU3のカードストック部に予めストックされているストックカード(一般0円0玉カード)への入金により一般カード挿入中となる。
Bit1が“1”のときカードユニット開店中を、“0”のときカードユニット閉店中をそれぞれ示している。つまり、Bit1は、CU3の状態により、P台2に対してカードユニット開店状態を通知する。カードユニット開店中を通知するタイミングは、たとえば、開店完了時である。カードユニット閉店中を通知するタイミングは、たとえば、閉店時である。なお、P台2は同状態が開店中から閉店中に変化時、保持している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3に通知する。
Bit2が“1”のときカード返却準備中を、“0”のときカード返却準備中以外をそれぞれ示している。CU3は、カード返却、簡易離席、および食事休憩のそれぞれの操作時に、このビットを立てることによって、P台2に対して「カード返却準備中」を一定時間(10秒)通知する。P台2は、計数ボタン28の操作が検出されたときに、このカード返却準備中のビットがオンの状態情報要求を受信していれば、計数ボタンを1回操作したか複数回操作したかに関わらず、あるいは操作継続時間に関わらず、記憶している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3に通知する。
Bit3が“1”のときに遊技玉加算要求がON、すなわち遊技玉加算要求有を、“0”のときに遊技玉加算要求がOFF、すなわち遊技玉加算要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit3は、玉貸、持玉払出、および貯玉払出の操作時に遊技玉の加算(加算玉数)を要求する。
Bit4が“1”のとき計数玉受領完了を、“0”は計数玉未受領をそれぞれ示している。Bit4は、計数玉受領時に受領完了したことをP台2に通知する。つまり、状態情報応答のレスポンス「計数玉数」の送達を確認するために用いている。P台2は、計数玉受領完了を受信したときに計数通番もP台2と同じ通番かをチェックし、通番が不一致の場合は遊技玉数を減算しないでCU3に通知する。
Bit5が“1”のときカード抜き取り待ち中を、“0”はカード抜き取り完了をそれぞれ示している。Bit5は、CU3からカード抜き取り待ちとなっている状態をP台2に通知する。なお、Bit6およびBit7は未使用である。
「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数であり、CU状態のBit3が“1”のときにのみ加算玉数のデータが有効となる。「加算通番」は、加算用シーケンス番号(0〜255)であり、遊技玉加算要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時に受信した計数通番をそのまま通知する。ただし、計数通番の連続性が成立しない場合は計数受領を出さない。
「玉単価」は、P台2で遊技する遊技玉の1玉当りの玉単価(0.01円〜99.99円)である。CU3からP台2へ通知する玉単価は、たとえばP台2の払出制御基板17のRAMに記憶される。そして、P台2は、所定の条件が成立したときにRAMに記憶された玉単価を状態情報応答にてCU3に通知する。具体的には、通信不能な状態から復帰するためのリカバリ情報がCU3からP台2に対して要求(リカバリ要求コマンドがCU3から送信)されたときに、P台2は、リカバリ応答のレスポンスに玉単価をセットしてCU3に送信する。すなわち、玉単価は、リカバリ応答時にCU3に通知する以外は外部に出力されない。P台2に記憶された玉単価は、リカバリ要求コマンドがCU3から送信された場合のリカバリ応答のレスポンスにセットされ、CU3に送信される。これにより、リカバリ前にP台2で遊技していた遊技玉の玉単価を正確に把握することができ、リカバリ後に遊技者に対して適正な遊技価値で遊技を再開して貰うことができる。また、P台2に記憶された玉単価をリカバリ応答時にCU3に通知する以外は外部に出力しないことで、不正に玉単価が変更されないようにセキュリティを確保している。さらに、P台2に記憶された玉単価は、P台2が遊技玉数を保持している場合、新たな玉単価に上書きすることを禁止している。なお、P台2が遊技玉数を保持している場合でも、P台2に記憶された玉単価の上書きを許可して、保持している遊技玉数を上書きした玉単価に換算して表示を更新する構成でもよい。
状態情報要求に対応して、P台2からCU3に対して状態情報応答のレスポンスが送信される。この状態情報応答のレスポンスは、CU3に対してP台2の情報・状態を通知するものである。状態情報応答のレスポンスには、図7に示した最新遊技機情報や遊技玉数が含まれている。
図10及び図11を参照しながら、状態情報応答について説明する。図10及び図11は、状態情報応答の内容を説明するための説明図である。状態情報応答の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU制御部要求情報」、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウトロ通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数要求玉数」、「計数通番」、「発射強度」、「遊技機状態」、「遊技機エラー状態」、「不正検知情報」、「不正検知状態」、「加算通番」、および「遊技情報」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「遊技玉数」は、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「発射玉数」は、発射個数(送信時に複数発射された玉がある場合は合算する)である。「アウト口通過玉数」は、アウト口154を通過した玉の個数(送信時に複数の通過玉がある場合は合算する)である。「総賞球玉数」は、賞球情報1−nの賞球玉数の合計である。「計数要求玉数」は、計数要求した遊技玉の個数である。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。「第1入賞口入賞」は、普通入賞口272への入賞の情報である。「第2入賞口入賞」は、普通入賞口273への入賞の情報である。「第3入賞口入賞」は、普通入賞口274への入賞の情報である。「第4入賞口入賞」は、始動入賞口275への入賞の情報である。「第5入賞口入賞」は、始動入賞口276への入賞の情報である。「第6入賞口入賞」は、始動入賞口277への入賞の情報である。「大入賞口入賞」は、大入賞口271への入賞の情報である。
「発射強度」は、遊技玉の発射強度の情報である。「遊技機状態」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の状態を示し、「遊技機状態1」、「遊技機状態2」、「遊技機状態3」、および「遊技機エラー状態」の情報を含んでいる。
たとえば、「遊技機状態1」のBit5は、CU3から受け付けた加算要求に従って、P台2が遊技玉を加算したか否かの結果を示す。遊技玉が正常に加算されたときにはBit5が“0”に設定され、正常に加算されなかったときにはBit5が“1”に設定される。
「不正検知情報」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2で検知した情報であり、「不正検知状態1」、「不正検知状態2」、および「不正検知情報1」〜「不正検知情報4」の情報を含んでいる。
たとえば、「不正検知状態2」のBit6は、不正玉貸検知フラグであり、CU3にカードが挿入されていない状態で加算要求を受けたか否かを示す。CU3にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたときにはBit6が“0”に設定され、CU3にカードが挿入されていない状態で加算要求を受け付けたときにはBit6が“1”に設定される。具体的に、払出制御部171は、後述の状態情報要求受信処理(図21参照)において、加算要求を受け付けたにも関わらずCU3にカードが挿入されていないと判定したときにはBit6を“1”に設定する。なお、「不正検知状態2」のBit6は、一旦、“1”に設定されると、P台2の電源が切断されるまで“1”に設定された状態で維持される。
また、「不正検知情報3」は、「不正検知状態2」のBit6が“1”のとき有効となり、カード未挿入状態で玉貸されようとした玉数(不正玉貸玉数とも言う)が蓄積された結果を表している。
「加算通番」は、加算用シーケンス番号であり、加算要求時に受信した加算通番をそのまま通知する。ただし、加算通番の連続性が成立しない場合は加算NGを通知する。
「不正検知状態3」は、払出制御基板17の不正検知情報である。たとえば、「不正検知状態3」のBit1は、“1”のとき鉄玉検知の不正検知情報であることを表している。
「遊技情報」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「カウント情報1」〜「カウント情報n」を含んでいる。
カード挿入通知のコマンドは、P台2に対してカード挿入を通知するものである。このカード挿入通知に対応して、P台2からCU3に対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CU3に対してカード挿入通知を受信した旨の応答である。
カード挿入通知のコマンドは、カード挿入時に、P台2に対して挿入されたカードのカードIDと挿入時刻を通知し、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」、「店舗コード」および「SC基板ID」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「カードID」は、CU3に挿入されたICカードの識別ID情報であり、P台2が保持している遊技玉との紐付に使用する。「カード挿入時刻」は、CU3のカード挿入/排出口309(図1参照)にICカードが挿入された時刻であり、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。カード挿入時刻は、P台2保持の遊技玉が当日玉か過去玉かの判定に使用する。
「店舗コード」は、CU3が設置されている店舗識別コードであり、P台2が保持している遊技玉との紐付に使用する。また、CU3が店舗移動されたか否かを判定するためにも使用する。CU3は、自らが設置されている店舗コードを記憶している。なお、店舗コードは、セキュリティ基板325より情報付加してP台に通知する。「SC基板ID」は、CU3を識別するためのSC基板IDであり、CU3が交換されたか否かを判定するために使用する。SC基板IDは、セキュリティ基板325より情報付加してP台2に通知する。P台2の払出制御部171は、これらのカードID(C-ID)やカード挿入時刻などのカード挿入通知コマンドで通知される情報を記憶する。なお、「店舗コード」および「SC基板ID」はユーザプログラム側に通知せず、払出制御回路内で削除される。
カード挿入応答のレスポンスは、CU3に対して正常にカード挿入通知を受信したことを通知するもので、「通番」、「コマンド」、および「結果」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「結果」は、払出制御部171がカード挿入通知を受信したときに、カードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きしたか否か、すなわちカード挿入通知を正常に受け付けたか否かの情報を示している。カード挿入通知が正常に受け付けられたときには「結果」としてOKが示され、カード挿入通知が正常に受け付けられなかったときには「結果」としてNGが示される。なお、カード挿入通知によって特定される「カード挿入時刻」が所定の形式からなる値(たとえば、BCD値(2進化10進数))以外の形式からなる値である場合には、「結果」としてNGが示される。
ここで、カード挿入/返却通知時のP台2の動作について説明する。まず、CU3のカード挿入/排出口309に会員カードまたは一般カードが挿入されるか、一般0円0玉カードへの入金が行われるかすることで、カード挿入通知としてP台2に対してカードIDやカード挿入時刻などの情報が通知される。P台2は、カード挿入通知があると当該カードIDやカード挿入時刻などの情報をバックアップする。ただし、カード挿入通知コマンドを受信し、且つCU3の状態がカード挿入状態(CU状態のBit0=1)の情報を含む状態情報要求を受信した場合(P台2でカード挿入中状態と判定する場合)、P台2はカードIDやカード挿入時刻などの情報をバックアップしないで応答のみ送信する。また、CU3のカード返却ボタン322が押下されると、P台2に対してカード返却通知が行われ、P台2はバックアップしてあるカードIDやカード挿入時刻などの情報をクリアする。なお、カード挿入中状態が解除される条件は、P台2がカード返却通知コマンドを受信したときである。
P台2は、カードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きした、すなわちカード挿入通知を正常に受け付けたときには、カードが挿入状態であることを示すカード挿入中フラグを払出制御部171のRAMに設定する。
カード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するものである。このカード返却通知に対応して、P台2からCU3に対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却を応答するものである。
カード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するもので、CU3が、「カード返却」ボタン押下時に同通知を送信する。カード返却通知には、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
カード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却通知の応答を送信するもので、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」のデータが含まれている。「通番」、「コマンド」、「カードID」および「カード挿入時刻」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。なお、CU3は、カード返却応答の際、コマンドに含まれるカードIDと現在挿入中のカードのIDとが一致しない場合や、コマンドに含まれるカード挿入時刻に問題がある場合、カード返却を行わない、持玉のカードへの書込みを禁止するなどの処理を行う。
ここで、カード挿入通知時またはカード返却通知時のP台2の動作について説明する。カード挿入通知時に、CU3で会員カード挿入、一般カード挿入、または一般0円0玉カードへの入金の操作を行うと、P台2はカードIDおよびカード挿入時刻のバックアップを行う。カード返却通知時に、CU3で「カード返却」ボタンの押下の操作を行うと、P台2はカードIDおよびカード挿入時刻のクリアを行う。さらに、P台2は、払出制御部171のRAMに設定していたカード挿入中フラグをクリアする。
設計値取得要求のコマンドは、CU3に対して各入賞口に対する賞球数等の設計値(P台2の異常を判定するための判定値を除く設計値)の取得を要求するものであり、遊技機の起動時に送信される。尚、本実施例における設計値取得要求のコマンドには、各入賞口に対する賞球数等の設計値のデータが含まれている。つまり、CU3は、P台2から設計値取得要求コマンドを受信することで各入賞口に対する賞球数等の設計値のデータを取得する。
この設計値取得要求に対応して、CU3からP台2に対して設計値取得応答という名称のレスポンスが送信される。この設計値取得応答のレスポンスは、P台2に対して各入賞口に対する賞球数等の設計値の取得を応答するものであり、CU3の設計値の取得に応じて送信される。
試打モード要求のコマンドは、CU3からP台2に対して後述する試打モードへの制御を要求するものであり、電源が投入された際に持玉管理サーバ902から試打モード信号を受信した場合に送信される。この試打モード要求に対応してP台2からCU3に対して試打モード応答のレスポンスが送信される。この試打モード応答のレスポンスは、CU3に対してP台2が試打モードに制御されたことを応答するものである。
営業モード要求のコマンドは、CU3からP台2に対して後述する営業モードへの制御を要求するものであり、電源が投入された際に持玉管理サーバ902から営業モード信号を受信した場合に送信される。この営業モード要求に対応してP台2からCU3に対して営業モード応答のレスポンスが送信される。この営業モード応答のレスポンスは、CU3に対してP台2が営業モードに制御されたことを応答するものである。
前述した図11の「不正検知状態3」のBit4,Bit5は、値が「1」のとき、それぞれ、低ベース時ベース異常および高ベース時ベース異常の不正検知情報であることを表している。
また、本実施例においては、ベースの他に、役物比率、連続役物比率の異常も判定する。役物比率および連続役物比率の定義は、遊技機の認定および型式の認定等に関する規則で規定されている。
役物比率(役比ともいう)とは、10時間に発射させた遊技球により獲得する遊技球のうち役物の作動によるものの割合をいう。上述の規則において、役物比率は70%以下でなければならないことが定められている。本実施例においては、役物比率は、10時間に発射させたパチンコ玉(1分間に100玉発射可能であるので、60000玉)の全入賞口への入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数のうち、役物の1つである電動チューリップで構成される始動入賞口276、および、役物の1つである可変入賞球装置で構成される大入賞口271へのパチンコ玉の入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数の割合をいう。
連続役物比率(「連比」ともいう。)とは、10時間に発射させた遊技球により獲得する遊技球の数のうち役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるものの割合をいう。上述の規則において、連続役物比率は60%以下でなければならないことが定められている。本実施例においては、連続役物比率は、10時間に発射させたパチンコ玉(1分間に100玉発射可能であるので、60000玉)の全入賞口への入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数のうち、役物の1つである可変入賞球装置が設けられた大入賞口271へのパチンコ玉の入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数の割合をいう。
前述した図11の「不正検知状態3」のBit4,Bit5は、値が「1」のとき、それぞれ、低ベース時ベース異常および高ベース時ベース異常の不正検知情報であることを表している。
次に、図12を参照して、CU3(CU制御部323)と液晶ユニット500(液晶ユニット制御部502)との間で送受信されるコマンドの概略を説明する。
図12には、送信方向および送信されるコマンドと、各コマンドの名称とその概略が示されている。まず、CU3と液晶ユニット500との間でのコマンドの送信について説明する。CU3から液晶ユニット500に対してコマンドが送信され、液晶ユニット500はそのコマンドに応答してコマンドを返信する。
CU3から液晶ユニット500への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間は、200msすなわち0.2秒に制御される。また液晶ユニット500からCU3へのコマンドの送信を行った後次のコマンドの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
まず、接続要求のコマンドは、CU3と液晶ユニット500とが接続されたときにCU3から液晶ユニット500への表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、接続応答のコマンドは、接続要求のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
遊技台接続通知のコマンドは、CU3と遊技台(P台2)とが接続されたときにCU3から液晶ユニット500へ該遊技台接続時のデータを送信するためのコマンドであり、遊技台接続応答のコマンドは、遊技台接続通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。尚、図13に示すように、遊技台接続通知コマンドの具体的データには、「遊技機チップID」、「遊技機メーカコード」、「遊技機型式コード」、「入賞口賞球数1」、「入賞口賞球数2」、「大入賞口賞球数」等のデータが含まれている。
立上通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ起動画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、立上応答のコマンドは、立上通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
待機中表示通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ待機中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、待機中表示応答のコマンドは、待機中表示通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
画面切替通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ各種表示画面への切替指示を送信するためのコマンドであり、画面切替応答のコマンドは、画面切替通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
状態要求のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ画面切替動作なし時の通知内容を送信するためのコマンドであり、状態応答のコマンドは、状態要求のコマンドに対する応答を示すコマンドである。尚、図14に示すように、状態要求のコマンドには、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウト通過玉数」、「総賞球数1」、「玉発射ボリューム」、「遊技台状態1」、「遊技台状態2」、「遊技台状態3」、「遊技台エラー状態」、「入賞口1」、「入賞口2」、「入賞口3」、「入賞口4」、「入賞口5」、「入賞口6」、「大入賞口」、「イベントモード設定有無」、「試打モード指定玉数」等のデータが含まれている。また、図15に示すように、状態応答コマンドには、「液晶制御通知イベント」等のデータが含まれている。
尚、本実施例におけるP台2は、遊技者による入金や遊技玉の貸出操作、持玉や貯玉の払出し操作を受け付けて遊技玉の貸出を行うことで遊技可能となる営業モードと、遊技者による入金や遊技玉の貸出操作、持玉や貯玉の払出操作等を受け付けず、且つ賞球の払出しを行わず、遊技玉が自動発射される試打モード、遊技者による入金を伴わずに遊技玉の貸出操作を受け付けて遊技玉の貸出を行うことで遊技可能となる一方で賞球の払出しを行わないイベントモードと、に切り替え可能となっている。「イベントモード設定有無」のデータは、P台2がこれら営業モード、試打モード、イベントモードのいずれかに制御された(切り替えられた)かを液晶ユニット500に対して通知するためのデータである。
カード情報通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へカード挿入中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、カード情報応答のコマンドは、カード情報通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
入金検知通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ入金中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、入金検知応答のコマンドは、入金検知通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
入金完了通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ入金完了画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、入金完了応答のコマンドは、入金完了通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
消費完了通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ消費中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、消費完了応答のコマンドは、消費完了通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
計数完了通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ計数中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、計数完了応答のコマンドは、計数完了通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
払出完了通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ払出中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、払出完了応答のコマンドは、払出完了通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
エラー通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へエラー画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、エラー応答のコマンドは、エラー通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
共有情報通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ共有開始画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、共有情報応答のコマンドは、共有情報通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
共有通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ共有処理中の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、共有応答のコマンドは、共有通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
総玉数通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ総玉数画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、総玉数応答のコマンドは、総玉数通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
ポイント通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へポイント画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、ポイント応答のコマンドは、ポイント通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
カードOP通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へストックカードオペレーションモード画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、カードOP応答のコマンドは、カードOP通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
金庫OP通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ金庫オペレーションモード画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、金庫OP応答のコマンドは、金庫OP通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
アドレス設定通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へアドレス設定画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、阿蘇レス設定応答のコマンドは、アドレス設定通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
ポーリング開始通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ電子マネー使用時の表示画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、ポーリング開始応答のコマンドは、ポーリング開始通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
離席通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ離席中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、離席応答のコマンドは、離席通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
トラブルモード通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へトラブルモード画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、トラブルモード応答のコマンドは、トラブルモード通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
閉店処理通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ閉店画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、閉店処理応答のコマンドは、閉店処理通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
メンテナンス開始通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へメンテナンス表示の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、メンテナンス開始応答のコマンドは、メンテナンス開始通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
取引データ通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ取引データの表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、取引データ応答のコマンドは、取引データ通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
エラーログデータ通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へエラーログデータの表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、エラーログデータ応答のコマンドは、エラーログデータ通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
通信状態通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ通信状態の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、通信状態応答のコマンドは、通信状態通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
ユニット情報通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へユニットの簡易情報の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、ユニット情報応答のコマンドは、ユニット情報通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
台予約通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ台予約中画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、台予約応答のコマンドは、台予約通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
暗証入力画面通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ暗証入力画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、暗証入力画面応答のコマンドは、暗証入力画面通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
動作別直近データ通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ動作別直近データ表示の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、動作別直近データ応答のコマンドは、動作別直近データ通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
遊技玉OP通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ遊技玉オペレーションモード画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、遊技玉OP応答のコマンドは、遊技玉OP通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
定量制設定通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ定量制設定画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、定量制設定応答のコマンドは、定量制設定通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
遊技台計数履歴データ通知のコマンドは、CU3から液晶ユニット500へ遊技台計数履歴データ画面の表示指示及びデータを送信するためのコマンドであり、遊技台計数履歴データ応答のコマンドは、遊技台計数履歴データ通知のコマンドに対する応答を示すコマンドである。
また、検査コマンドは、液晶ユニット500の製造メーカの検査用に使用するコマンドである。
次に、CU3とP台2との通信における主なシーケンスについて説明する。
カードが挿入されたときのCU3およびP台2の処理については、図16に示すとおりである。
カードが返却されたときのCU3およびP台2の処理については、図17に示すとおりである。
カードIDおよび挿入時刻は、カード挿入中には更新することを禁止されている。この禁止する条件として、カード挿入通知のコマンドと状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態との関係については、図18で示すとおりである。
挿入されたカードのプリペイド残額から遊技玉を貸出すときの処理については、図19に示すとおりである。
持玉払出、貯玉払出をして再プレイする処理については、図20に示すとおりである。
状態情報要求受信処理については、図21に示すとおりである。
次に、本実施例に係る遊技用システムにおいて報知されるエラーについてまとめて説明する。図22は、遊技用システムにおいて報知可能なエラーの種類を説明するための図である。図22には、36種類のエラーが記載されており、それぞれのエラーの「優先度」、「エラーコード」、「エラー名称」、「エラー検知内容」、「報知手段」、および「エラー解除方法」が記載されている。
たとえば、番号28のエラーは、「優先度」が「7」、「エラーコード」が「F60」、「エラー名称」が「不正玉貸検知」、「エラー検知内容」が「カード挿入中以外に貸玉数の加算要求を受信した」、「報知手段」が「遊技機枠、ユニット」、「エラー解除方法」が「自動復帰」である。ここで、遊技機枠で報知する場合、遊技玉数表示器29などの表示装置(たとえば、変動表示装置278など)に「エラーコード」を表示して報知する以外に、払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイに「エラーコード」を表示して報知を行ってもよい。また、「エラーコード」を表示するのではなく、遊技を停止させてエラーを報知してもよいし、エラーの情報を外部に出力してもよい。
報知手段は、エラーの種類によって遊技盤において音声出力したり電飾を点灯させたりすることでエラーの報知を行ってもよい。また、報知手段は、エラーの種類によってホールサーバ801に対して情報出力1、情報出力2を出力することでエラーを報知してもよい。「エラー解除方法」は「自動復帰」以外に、電源を一旦OFFにして、ON状態にする「電源OFF/ON」の方法や、解除スイッチを押下する「解除スイッチ」がある。
「自動復帰」は、報知手段がエラー報知を行なった後、一定時間経過すると自動的に処理がエラー状態から復帰するエラー解除方法である。「電源OFF/ON」は、文字通りP台2の電源を一旦OFFにして、ON状態にすることでエラー状態から復帰するエラー解除方法である。「解除スイッチ」は、例えば払出制御基板17に設けられたエラー解除スイッチ(図示せず)を押下することでエラー状態から復帰するエラー解除方法である。エラー解除スイッチを押下することで、払出制御基板17に記憶されている減算センサ等の異常フラグがリセットされて、エラー状態から復帰することができる。つまり、「解除スイッチ」によりエラー解除方法が必要なエラーは、何らかのデータが払出制御基板17に記憶されており、当該データのリセットが必要なエラーを主に対象としている。「電源OFF/ON」によりエラー解除方法が必要なエラーは、払出制御基板17に記憶されているデータだけでなく、主制御基板16等に記憶されているデータも含めてリセットが必要なエラーを主に対象としている。「自動復帰」は、データのリセットが必要のないエラーを主に対象としている。
また、ユーザプログラムなどの所定処理の実行が開始される前に発生するエラーには、エラーコード「F91」の遊技機内認証不整合のエラーと、エラーコード「F96」の遊技機内通信異常のエラーとがあるが、同時に発生した場合は優先度の高い方のエラーを報知する。具体的に、図22に示すようにエラーコード「F91」の優先度は「16」で、エラーコード「F96」の優先度は「21」であるので、優先度の高いエラーコード「F91」が遊技玉数表示器29に表示される。なお、複数のエラーを表示することができる表示装置であれば、優先度順に複数のエラーを表示してもよい。
次に、P台2とCU3と液晶ユニット500とに電源が投入された際の通信における主なシーケンス、情報配信サーバ901から液晶ユニット500にコンテンツを配信する際の液晶ユニット500と情報配信サーバ901の通信における主なシーケンスについて説明する。
CU3、液晶ユニット500及びP台2に電源が投入されたときのCU3、液晶ユニット500及びP台2の処理については、図23に示すとおりである。特に本実施例では、P台2とCU3と液晶ユニット500とに電源が投入された際には、まず、P台2から賞球数等の設計値のデータを含む設計値取得要求コマンドをCU3に対して送信することで、CU制御部323内の図示しないRAMに各入賞口に対する賞球数等の設計値のデータが記憶される。
そして、液晶ユニット500においてイニシャル動作(液晶ユニット500における初期化処理)が終了してCU3と液晶ユニット500とで通信が可能となった後(CU3の接続要求コマンドに対して液晶ユニット500が接続応答コマンドを返信可能となった後)は、CU3から液晶ユニット500に対して遊技機チップID、遊技機メーカコード、遊技機型式コード、入賞口賞球数1、入賞口賞球数2、大入賞口賞球数の各コマンドを含む遊技台接続通知コマンドを送信する。尚、遊技機チップIDは、P台2(より正確には主制御部161)を識別可能なデータであり、遊技機メーカコードは、P台2の製造メーカを識別可能なデータであり、遊技機型式コードは、P台2の機種を識別可能なデータである。これら遊技チップID、遊技機メーカコード、遊技機型式コードは、予め主制御部161の図示しないRAMの記憶部に記憶されており、P台2及びCU3に電源が投入されることによってP第2からCU3に対して送信されることでCU制御部323の図示しないRAM等の記憶部に記憶される。
液晶ユニット500では、CU3から遊技台接続通知コマンドを受信すると、入賞口賞球数1コマンドから特定された入賞口1〜4と入賞口6(普通入賞口272〜274、始動入賞口275及び始動入賞口277)への入賞に対する賞球数を第n入賞口賞球数An(nは1〜4、6のいずれかの値)、入賞口賞球数2コマンドから特定された入賞口5(始動入賞口276)への入賞に対する賞球数を役物有り始動入賞口入賞級数As、大入賞口賞球数コマンドから特定された大入賞口271への入賞に対する賞球数を大入賞口賞球数Abとして記憶する。
そして、CU3、液晶ユニット500及びP台2に電源が投入された際の主な処理(図23に示すCU3と液晶ユニット500間での遊技台接続応答、立上げ通知、立上げ応答、待機中表示通知、待機中表示応答の各コマンドの送受信)が終了した後は、CU3からP台2に対して状態接続要求コマンドが送信される。P台2では、CU3から状態情報要求コマンドを受信すると、CU3に対して遊技玉情報、発射強度、遊技状態等のデータを含む状態情報応答コマンド(図10参照)を送信する。
CU3は、P台2から状態情報応答コマンドを受信すると、状態要求コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。尚、状態要求コマンドには、P台2から受信した状態情報応答コマンドから特定された各データを示すコマンド(図14に示す遊技玉数、発射玉数、アウト口通過玉数、総賞球数1、玉発射ボリューム、遊技台状態1〜3、遊技台エラー状態、入賞口1〜6、大入賞口等のコマンド)が含まれている。このため、液晶ユニット500では、CU3から受信した状態要求コマンドの内容(遊技玉数、発射玉数、アウト口通過玉数、総賞球数1、玉発射ボリューム、遊技台状態1〜3、遊技台エラー状態、入賞口1〜6、大入賞口等のコマンド)に基づいて液晶表示器504の表示を更新することが可能となっている。
尚、液晶ユニット500は、CU3から状態要求コマンドを受信すると、CU3に対して状態応答コマンドを送信する。CU3は、液晶ユニット500から状態応答コマンドを受信すると、再びP台2に対して状態情報要求コマンドを送信する。以下、CU3、液晶ユニット500、P台2間では、状態情報要求コマンド、状態情報応答コマンド、状態要求コマンド、状態応答コマンドの送受信が繰り返し実行される。
情報配信サーバ901から液晶ユニット500にコンテンツを配信する際の液晶ユニット500及び情報配信サーバ901の処理については、図24に示すとおりである。
本実施例の液晶ユニット500では、対応するP台2において電波エラー、磁気エラー、不正入賞エラー、振動エラー等のエラーが発生した場合に液晶表示器504にて該P台2において発生したエラーを表示により報知可能となっている。そして、CU3及び液晶ユニット500では、電源が投入されたときに情報配信サーバ901と通信を行うことにより、各エラーの表示を行うためのデータ(エラー表示データ)や遊技場の店員等が各エラーの対処を行うためのデータ(サポートデータ)を取得することが可能となっている。具体的に、CU3、液晶ユニット500に電源が投入されたときのCU3、液晶ユニット500及び情報配信サーバ901の処理については、図25に示すとおりである。
CU3と液晶ユニット500とに電源が投入された際には、液晶ユニット500においてイニシャル動作(液晶ユニット500における初期化処理)が終了してCU3と液晶ユニット500とで通信が可能となった後(CU3の接続要求コマンドに対して液晶ユニット500が接続応答コマンドを返信可能となった後)、液晶ユニット制御部502から情報配信サーバ901に対して、液晶ユニット500及びCU3に対応するP台2から送信されたメインチップIDを含むエラー表示データ要求通知コマンドを送信する。
情報配信サーバ901の図示しないRAM等の記憶部には、図26(A)に示す機種特定テーブルと、図26(B)に示すエラー表示データ記憶テーブルと、図26(C)に示すサポートデータ記憶テーブルと、が記憶されている。
図26(A)に示す機種特定テーブルには、複数のP台2各々を識別可能な識別情報を特定可能な機種情報としてのメインチップID(***−0001、***−0002、***−0101、***−0102・・など)が、各機種情報(XXX1、XXX2・・などの機種名)に対応付けて記憶されている。
図26(B)に示すエラー表示データ記憶テーブルには、P台2において発生したエラー(例えば、電波エラー、磁気エラー、不正入賞エラー、振動エラーなど)の種別(種類)毎のエラー報知表示を特定可能なエラー表示情報としてのエラー表示データ(AAA1、AAA2・・、BBB1、BBB2・・CCC1、CCC2・・など)が、各機種情報(XXX1、XXX2・・などの機種名)に対応付けて記憶されている。つまり、P台2にて上記各種エラーが発生した場合に液晶ユニット500に送信されるエラー表示データは機種毎に異なる場合がある。よって、エラー表示データ記憶テーブルには、各機種に対応するエラー表示データが記憶されている。尚、本実施例における各エラー表示データには、各機種におけるエラーコードも含まれている。
図26(C)に示すサポートデータ記憶テーブルには、P台2においてエラー(例えば、電波エラー、磁気エラー、不正入賞エラー、振動エラーなど)が発生した場合における対処方法などを示す対処情報としてのサポートデータ(XXX1用電波エラーサポートデータ、XXX2用電波エラーサポートデータ・ .など)が、各機種情報(XXX1、XXX2・・などの機種名)に対応付けて記憶されている。つまり、P台2にて発生した上記各種エラーに対応する対処方法などは機種毎に異なる場合がある。よって、サポートデータ記憶テーブルには、各機種に対応するサポートデータが記憶されている。
尚、本実施例では、P台2において発生し得るエラーの種別として、電波エラー、磁気エラー、不正入賞エラー、振動エラーを一例として記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、P台2において発生し得る上記以外の種別のエラー(例えば、機種固有のエラー等)も含み、このような上記以外の種別のエラーが上記エラー表示データ記憶テーブルに記憶されていてもよい。また、上記以外の種別のエラーの対処情報が上記サポートデータ記憶テーブルに記憶されていてもよい。
尚、機種固有のエラーとしては、例えば、特定領域を遊技媒体が通過することにより大当り遊技状態に制御することや確率変動状態に制御する遊技機における特定領域通過エラー、遊技媒体を第1始動領域と第2始動領域とに振り分ける振分手段を有する振分装置を搭載した遊技機における振分エラー等を含む。
情報配信サーバ901は、液晶ユニット500からエラー表示データ要求通知コマンドを受信すると、図26(A)に示す機種特定テーブルに基づいて、受信したメインチップIDから、エラー表示データ要求通知コマンドの送信先である液晶ユニット500に対応するP台2の機種情報を特定する。そして、図26(B)に示すエラー表示データ記憶テーブルに基づいて、特定した機種情報に対応するエラー表示データを特定するとともに、図26(C)に示すサポートデータ記憶テーブルに基づいて、特定した機種情報に対応するサポートデータを特定する。
情報配信サーバ901は、特定したエラー表示データとサポートデータとを、エラー表示データ要求通知コマンドの送信先である液晶ユニット500に対し送信する。液晶ユニット制御部502は、特定したエラー表示データとサポートデータと受信すると、これら受信したエラー表示データとサポートデータとを、当該液晶ユニット500に対応するP台2に対応するデータとして、図示しない記憶部(例えば、RAM等)に記憶する。
次に、P台2においてエラーが発生した場合におけるP台2(主制御基板16、払出制御基板17)、CU3及び液晶ユニット500における処理については、図27に示すとおりである。
主制御基板16の主制御部161は、各センサ(入賞センサ162、電波センサ163、振動センサ164、磁気センサ165)からの入力信号によりP台2にて発生したエラーを検知した場合、該エラーの発生を検知したこと及び発生したエラーの種別を特定可能なエラー発生情報としてのエラー検知情報を払出制御基板17に送信するとともに、演出制御基板15に対してエラー検知通知コマンドを送信する。エラー検知通知コマンドを受信した演出制御基板15では、演出制御部151が受信したエラー検知通知コマンドから発生したエラーの種別を特定し、変動表示装置278にて、該特定した種別のエラーが発生したことを示すエラー報知表示を実行する。
払出制御部171は、エラー検知情報を受信すると、CU3から状態情報要求コマンドを受信したときに、主制御基板16から受信したエラー検知情報から特定されるエラーの種別を特定可能な不正検知情報1を含む状態情報応答レスポンスをCU3に対して送信する。
CU制御部323は、状態情報応答レスポンスを受信すると、状態情報応答レスポンスに含まれる不正検知情報1から特定されるエラーの種別を特定可能な遊技台エラー情報を含む状態要求コマンドを液晶ユニット500に送信する。尚、CU制御部323は、状態要求コマンドを液晶ユニット500に送信した後、上記エラーの種別に対応するセキュリティ信号を、後述する端子設定データに基づいて設定されたいずれかの端子から出力する処理を実行する。
尚、特に図示しないが、本実施例のCU制御部323は、大当り遊技状態に制御されたこと、変動表示が開始されたこと、機種固有の現象として、例えば小当り遊技状態に制御されたことを示す遊技状態のデータを含む状態情報応答レスポンスを受信した場合、受信した遊技状態のデータが大当り遊技状態に制御されたこと、変動表示が開始されたこと、機種固有の現象が発生したことのいずれを示しているのかを判定し、該判定結果に応じた端子から各信号(例えば、全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号のいずれか)を出力すればよい。
液晶ユニット制御部502は、状態要求コマンドを受信すると、状態要求コマンドに含まれる遊技台エラー情報からエラーの種別を特定するとともに、RTC507を参照して状態要求コマンドを受信した時刻をエラーの発生した時刻として特定する。そして、これら特定したエラーの種別及び時刻を、図28に示すエラー記憶テーブルに追加して記憶する。このように液晶ユニット制御部502は、CU3から遊技台エラー情報を受信する毎に、P台2にて発生したエラーの種別を時系列順にエラー記憶テーブルに記憶するため、P台2にて発生したエラーの履歴を、液晶ユニット500の液晶表示器504に表示させることができるようになっている。
次いで、液晶ユニット制御部502は、電源投入時において情報配信サーバ901から受信して記憶してあるエラー表示データのうち、特定したエラーの種別に対応するエラー表示データを用いて、液晶表示器504に発生したエラーの種別を特定可能なエラー画面及び該エラーの対処方法を示す対処画面を表示させるエラー報知表示処理を実行する。そして、エラー報知処理を実行したことを示す状態応答コマンドをCU3に送信する。
このように本実施例では、P台2にてエラーが発生した場合、P台2の変動表示装置278にてエラー報知表示が行われるだけでなく、P台2に対応する液晶ユニット500においても、P台2の機種に対応したエラー報知表示が表示されるので、CU3に接続されるP台2の遊技盤の入替えがあった場合であっても、P台2の状況を、P台2が設置されている場所において正確に把握することができる。
また、P台2の変動表示装置278のような表示装置が非搭載の遊技機がCU3に接続される場合、当該遊技機にてエラーが発生した場合、遊技場の店員等がエラーの発生を認識しにくいため、液晶ユニット500の液晶表示器504にてエラー報知表示を実行することで、エラー発生の認識性を向上させることが可能となる。
また、エラー表示データの設定を管理装置で行うようにする場合、作業によるミスが生じる可能性があるため、本実施例のように、液晶ユニット500が起動される毎に情報配信サーバ901からエラー表示データを受信して記憶するようにすることで、設定作業を省略することができるとともに、常に正確な設定を行うことができる。
また、P台2にてエラーが発生したことだけでなく、発生したエラーの対処情報が表示されるようになるので、的確な対処を迅速に行うことができる。
また、本実施例では、情報配信サーバ901から受信したエラー表示データは、液晶ユニット500のRAM等に記憶されるため、液晶ユニット500が起動される毎に情報配信サーバ901からエラー表示データを受信して記憶するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、情報配信サーバ901から受信したエラー表示データを液晶ユニット500のEEPROM等の電源が投入されていない状態であっても記憶内容を保持可能な記憶部に記憶した後は、起動するごとにエラー表示データを受信することなく、該記憶部にて記憶しているエラー表示データを用いるようにしてもよい。
また、本実施例では、CU3が対応するP台2から遊技情報を取得(受信した状態情報応答レスポンスから特定)すると、該取得した遊技情報の一部を外端出力部331に備えられた第1端子333a〜第4端子333dのいずれかから出力可能となっている。そして、CU3は、これら取得した遊技情報をいずれの端子から出力するかを持玉管理サーバ902から取得した端子設定データに基づいて設定することが可能となっている。具体的には、CU3に電源が投入されたときのCU3及び持玉管理サーバ902の処理については、図29に示すとおりである。
先ず、CU3に電源が投入された際には、CU制御部323から持玉管理サーバ902に対して、CU3に対応するP台2から送信された遊技機型式コード(P台2の機種を示すコード)を含む端子設定データ要求コマンドを送信する。
持玉管理サーバ902の図示しないRAM等の記憶部には、図30に示す端子設定データ記憶テーブルが記憶されている。図30に示す端子設定データ記憶テーブルには、CU3の外端出力部331に設けられた第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dそれぞれに対し、全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号、信号割り当て無しのうちいずれかが出力する信号として割り当てられた端子設定データが、各P台2の遊技機型式コードが示す機種に対応して記憶されている。全大当り信号とは、大当り種別にかかわらずP台2において遊技状態が大当り遊技状態に制御されたときに出力される信号であり、セキュリティ信号とは、P台2において電波エラーや振動エラー等のエラーが発生したときに出力される信号である。また、スタート信号とは、P台2において変動表示が開始される毎に出力される信号であり、機種固有信号とは、遊技玉が特定の領域を通したしたとき等のP台2の機種固有の現象が発生したときに出力される信号であり、小当り信号とは、P台2において遊技状態が小当り遊技状態に制御されたときに出力される信号であり、時短中(連荘中)信号とは、P台2において大当り遊技終了後に遊技状態が時短状態(高ベース状態)に制御されたときに出力される信号であり、賞球数信号とは、所定の賞球数(例えば、10玉)が払い出されたときに出力される信号であり、賞球予定数信号とは、遊技玉の入賞時に所定の賞球予定数(例えば、10玉)毎に出力される信号であり、特図1始動口入賞信号とは、始動入賞口275,277に遊技玉が入賞する毎に出力される信号であり、特図2始動口入賞信号とは、始動入賞口276に遊技玉が入賞する毎に出力される信号であり、ドア開放信号とは、ガラス扉6が開放されたときに出力される信号であり、アウト数信号とは、アウト口154に遊技玉が所定数(例えば、10玉)進入する毎に出力される信号である。
尚、本実施例では、第1端子333a〜第4端子333dから出力可能な信号として、全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、
小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号、信号割り当て無し、を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの信号に代えて、或いは加えて、遊技玉の発射数、変動表示中か否か、遊技玉の発射強度、発射停止ボタン20のON・OFF等を示す信号を第1端子333a〜第4端子333dから出力可能な信号として設けてもよい。
例えば、図30に示す端子設定データ記憶テーブルには、第1端子333aに全大当り信号、第2端子333bにセキュリティ信号、第3端子333cにスタート信号、第4端子333dに機種固有信号が割り当てられた機種XXX1に対応する端子設定データ1、第1端子333aにスタート信号、第2端子333bに全大当り信号、第3端子333cにセキュリティ信号、第4端子333dは信号なしが割り当てられた機種XXX2に対応する端子設定データ2、第1端子333aにセキュリティ信号、第2端子333bに信号なし、第3端子333cにスタート信号、第4端子333dに機種固有信号が割り当てられた機種XXX3に対応する端子設定データ3・・といった複数種別のP台2それぞれに対応する端子設定データが記憶されている。
また、持玉管理サーバ902の表示装置の表示画面には、各機種に対応する端子設定データを入力するための設定画面(メニュー画面)が表示可能とされており、該設定画面にてデータ入力することにより、端子設定データの内容を設定(変更)できるようになっている。
例えば、図31に示すように、端子設定データの設定画面の上部には、データ1、データ2、データ3、データ4・ .といったように複数のタブが表示されており、これら複数のタブのうちいずれかを選択することで、所定の端子設定データの設定画面が表示される。
設定画面には、第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dそれぞれに対応する設定領域が設けられている。各設定領域には、「全大当り信号」に対応する入力領域、「セキュリティ信号」に対応する入力領域、「スタート信号」に対応する入力領域、「機種固有信号」に対応する入力領域、「特定種別大当り信号」に対応する入力領域、「小当り信号」に対応する入力領域、「時短中(連荘中)信号」に対応する入力領域、「賞球数信号」に対応する入力領域、「賞球予定数信号」に対応する入力領域、「特図1始動口入賞信号」に対応する入力領域、「特図2始動口入賞信号」に対応する入力領域、「ドア開放信号」に対応する入力領域、「アウト数信号」に対応する入力領域、「信号割り当て無し」に対応する入力領域がそれぞれ表示され、第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dそれぞれに対応する設定領域に表示された入力領域のうちから割り当てたい信号に対応する入力領域をクリックすることで、各端子に割り当てる一の信号を個別に設定できるようになっている。尚、図31においては、黒色表示された入力領域が選択された入力領域を示している。
そして、第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dそれぞれにおいていずれかの入力領域を選択することで、設定画面右下の「決定」領域の選択が有効化され、該有効化された「決定」領域をクリックすることで、選択された端子設定データのデータ内容が記憶される。尚、全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号のいずれかが第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dのうち2以上の端子で選択された場合は、「決定」領域が有効化されないので選択された端子設定データのデータ内容を記憶できないようになっている。
また、「決定」領域の右側の「リセット」領域をクリックすると、端子設定データにおける初期設定データ(例えば、第1端子333aは「全大当り信号」、第2端子333bは「セキュリティ信号」、第3端子333cは「スタート信号」、第4端子333dは「機種固有信号」)が記憶されるようになっている。あるいは、「リセット」領域をクリックすると初期設定データに対応する信号が選択されるだけで、その後に「決定」領域をクリックすることで初期設定データが記憶されるようにしてもよい。
図29に戻って、持玉管理サーバ902は、CU3から端子設定データ要求コマンドを受信すると、該受信した端子設定データ要求コマンドに含まれる遊技機型式コードから機種情報(P台2の機種)を特定し、図30に示す端子設定データ記憶テーブルに基づいて、特定した機種に対応する端子設定データを特定する。そして、端子設定データ要求コマンドの送信先のCU3に、該特定した端子設定データを含む端子設定データ応答コマンドを送信する。
CU制御部323は、持玉管理サーバ902から端子設定データを受信すると、該受信した端子設定データに基づいて、外部出力ポート1〜4の第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dそれぞれに対して、出力する信号の種別を割り当て設定する処理を実行する。
このように本実施例では、CU3に接続されるP台2の遊技盤の入替えがあった場合であっても、P台2の外部出力ポート1〜4の第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dそれぞれに対して、出力する信号の種別を割り当てて設定することができるため、信号線の結線作業を省力化できる。
特に本実施例のような封入式の遊技機にあっては、端子がCU3に設けられ、また、P台2(遊技盤26)の製造元(メーカ)やP台2のスペック(仕様)によって、外部へ出力すべき情報またはホール(遊技場)側にて収集したい情報が異なるため、遊技盤26の入替えに伴って再結線を行うと、遊技盤26の入替えの際の作業性が著しく低下する。これに対し、本実施例のように、通信を用いて持玉管理サーバ902から端子設定データを取得して設定できるようにすることで、遊技盤26の入替えの際の作業性を向上させることができる。
また、外部装置である持玉管理サーバ902から端子設定データを取得できるため、P台2の機種が変更されるごとにCU3に設定する必要がないので、手間が省ける。
また、持玉管理サーバ902は、P台2の機種情報に対応付けて端子設定データを記憶しており、CU3は、遊技の進行を制御する主制御部161に記憶されている機種情報としてのメインチップIDを持玉管理サーバ902に送信して、該機種情報に対応付けて記憶されている端子設定データを取得するので、P台2の機種に対応した種別の信号を設定できる。
また、持玉管理サーバ902は、P台2が設置されている遊技場に設けられており、該持玉管理サーバ902において端子設定データを更新可能であることで、遊技場が、端子設定データを適宜更新できる。
また、持玉管理サーバ902は、P台2が設置されている遊技場に設けられているとともに、該遊技場による個別出力設定情報(図31に示す端子設定画面にて第1端子333a、第2端子333b、第3端子333c及び第4端子333dそれぞれに対応する設定領域でいずれかの入力領域を選択することにより設定された端子設定データ)と、遊技場によらない一般出力設定情報(図31に示す「リセット」領域の選択により設定される初期設定データ)と、を記憶可能であって、CU3が取得する端子設定データを、一般出力設定情報と個別出力設定情報のいずれとするかを設定可能であることで、遊技場が、一般出力設定情報と個別出力設定情報のいずれを使用するかを選択(設定)できる。
また、CU3には、信号出力ポート1〜4の各々に対応した端子であって、信号線を接続可能な複数の端子がCU3に設けられており、該CU制御部323が出力する信号の種別を設定する前記信号種別設定手段として機能する。このようにすることで、信号種別設定手段を個別に設ける必要がなく、遊技用装置の製造コストを低減できる。
次に、CU3に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)と、液晶ユニット500に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(B))とについて説明する。CU制御部323の図示しないRAMには、図34(A)に示すように、該CU3が対応するP台2での遊技情報を記憶するための遊技情報記憶テーブルが格納されている。また、液晶ユニット制御部502の図示しないRAMには、図34(B)に示すように、CU3から受信した取得(状態要求コマンドから特定)した遊技情報を記憶するための遊技情報記憶テーブルが格納されている。また、液晶ユニット500では、図34(B)に示す遊技情報記憶テーブル(液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル)に記憶されている遊技情報に基づいて液晶表示器504における表示を更新可能となっている。
このため、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)と液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)とでは、同一の遊技情報が記憶されるようになっている。しかしながら、液晶ユニット500を他のCU3に接続する等の理由により液晶表示器504における表示を初期化したい場合は、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)の内容をクリアすることとなるが、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)の内容もクリアされなければ液晶表示器504の表示を適切に初期化することができない。
そこで、本実施例では、液晶表示器504の表示を初期化する場合は、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)の内容とともに、該液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブルの内容とCU3側の遊技情報記憶テーブルの内容の両方をクリアする。以下、液晶表示器504の表示を初期化する際のCU3と液晶ユニット500の処理について説明する。
先ず、図32示すように、CU3と液晶ユニット500に電源投入されると、液晶ユニット500(液晶ユニット制御部502)は、液晶表示器504において画像を表示するためのイニシャル動作を開始する。また、CU3(CU制御部323)は、液晶ユニット500に対して該CU3のシリアル番号のデータを含む接続要求を繰り返し送信する。
そして、液晶ユニット制御部502は、イニシャル動作が終了した後に接続要求コマンドを受信すると、該接続要求コマンドからCU3のシリアル番号を特定して図示しないRAMに記憶する。更に、液晶ユニット制御部502は、CU3に対して接続応答コマンドを送信する。
CU制御部323は、接続応答コマンドを受信すると、CU3と液晶ユニット500とが通信可能に接続されたと判定して、CU3のシリアル番号、稼働履歴管理通番、遊技情報のデータを含む稼働履歴要求コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。尚、稼働履歴要求コマンドに含まれている遊技状態のデータとは、CU3とP台2とが状態要求コマンドと状態応答レスポンスの送受信を行うことによりCU3がP台2から取得して記憶した遊技玉の発射玉数や大当り回数等のデータである。更に、CU制御部323は、当
該CU3に対応するP台2の払出制御部171のチップ番号を液晶ユニット500に対して送信する。
液晶ユニット制御部502は、これら稼働履歴要求コマンドと遊技台接続通知コマンドとを受信すると、液晶ユニット500がCU3を介してP台2と接続されたことを示す遊技台接続応答コマンドをCU3に対して送信する。
CU制御部323は、遊技台接続応答コマンドを受信すると、立上げ通知コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。液晶ユニット制御部502は、立上げ通知コマンドを受信すると、液晶表示制御部503を制御して液晶表示器504にCU3や液晶ユニット500が立ち上がったこと(起動したこと)を示す図示しない立上げ画面を表示し、立上げ応答コマンドをCU3に対して送信する。
CU制御部323は、立上げ応答コマンドを受信すると、待機中表示通知コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。液晶ユニット制御部502は、待機中表示通知コマンドを受信すると、液晶表示制御部503を制御して液晶表示器504にCU3にてカード(会員カードやビジターカード)や紙幣が挿入されておらず待機中であることを示す待機中画面(後述)を表示する。そして、液晶ユニット制御部502は、待機中表示応答コマンドをCU3に対して送信する。
そして、CU制御部323が待機中表示応答コマンドを受信した後、カード挿入/排出口309にカード(会員カードまたはビジターカード)が挿入されると、CU制御部323は、該カードからカードリーダライタ337において読み取った情報に基づいて、プリペイド残金や遊技玉数、持玉数等のデータを含むカード情報通知コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。
液晶ユニット制御部502は、カード情報通知コマンドを受信すると、該カード情報通知コマンドから特定したデータに基づいて液晶表示制御部503を制御し、液晶表示器504にてカード挿入画面を表示する。そして、液晶ユニット制御部502は、カード情報応答コマンドをCU3に対して送信する。
尚、カード挿入画面とは、図36に示すように、遊技者のアバター画像や、遊技者等が操作することによって遊技者等が選択可能な項目を表示するメニューボタン、遊技者等が操作することによって液晶表示器504の画面を離席中であることを示す画面に切り替える離席ボタン、遊技者等が操作することによってCU3に挿入されているカードの返却をCU3に返却させるための返却ボタン、遊技者等が操作することによってCU3に遊技玉の貸出を行わせるための貸玉ボタン、大当り回数、小当り回数、確変回数、スタート回数、大当り確率、遊技者が所持している当日持玉数(持玉数)や遊技玉数、貯玉数が表示される画面である。また、待機中画面とは、図36に示すカード挿入画面と同じくアバター画像、メニューボタン、離席ボタン、返却ボタン、貸玉ボタン、大当り回数、小当り回数、確変回数、スタート回数、大当り確率が表示されている一方で、持玉数と貯玉数が表示されていない画面である。
そして、CU制御部323がカード情報応答コマンドを受信した後、CU3と液晶ユニット500では、遊技者の操作に応じて遊技玉の貸出に関する処理を行う貸出シーケンスを実行する。
図33に示すように、貸出シーケンスの実行後、CU3と液晶ユニット500においては、CU3が遊技情報、可動履歴管理通番、図34(A)に示す遊技情報記憶テーブルに記憶されている発射回数、大当り回数、確変回数、スタート回数等の遊技情報である台データがクリアされていないことを示す台データクリア状態(なし)のデータを含む状態要求コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。液晶ユニット制御部502は、状態要求コマンドを受信すると、受信した状態要求コマンドに基づいて稼働履歴情報の更新を実施し、液晶表示器504の表示を初期化するための遊技情報記憶テーブルの内容のクリア指示が無いことを示す台データクリア指示(なし)のデータを含む状態応答コマンドをCU3に対して送信する。
また、CU制御部323は、P台2において遊技玉の発射等のデータを加えた遊技情報をP台2から取得すると、該取得した遊技情報に基づいて、CU制御部323の図示しないRAM等に記憶されている遊技情報記憶テーブルの内容(例えば、図34(A)に示す発射回数、大当り回数、確変回数、スタート回数等)を更新する。そして、遊技玉の発射等のデータを加えた遊技情報、可動履歴管理通番、台データクリア状態(なし)を示すデータを含む状態要求コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。
液晶ユニット制御部502は、状態要求コマンドを受信すると、該状態要求コマンドから特定した遊技玉の発射等のデータを加えた遊技情報に基づいて、液晶ユニット制御部502の図示しないRAM等に記憶されている遊技情報記憶テーブルの内容(例えば、図34(B)に示す発射回数、大当り回数、確変回数、スタート回数等)を更新する。そして、CU3と液晶ユニット500との間で遊技玉の発射等のデータを加えた遊技情報、可動履歴管理通番、台データクリア状態(なし)を示すデータを含む状態要求コマンドと、台データクリア状態(なし)のデータを含む状態応答コマンドと、の送受信を繰り返し実行する。
次いで、液晶ユニット制御部502は、例えば、情報配信サーバ901から液晶表示器504の表示を初期化するための遊技情報記憶テーブルの内容の台データクリア指示(信号またはコマンド)を受信すると、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)及び稼働履歴応答データをクリアする。そして、液晶ユニット制御部502は、液晶表示器504の表示を初期化するための遊技情報記憶テーブルの内容の台データクリア指示が有ることを示す台データクリア指示(あり)のデータを含む状態応答コマンドをCU3に対して送信する。
CU制御部323は、液晶ユニット500から台データクリア指示(あり)のデータを含む状態応答コマンドを受信すると、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)をクリアする。つまり、本実施例では、液晶ユニット制御部502が情報配信サーバ901から遊技情報記憶テーブルの内容のクリア指示を受信した場合は、最初に液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブルの内容をクリアし、次にCU3側の遊技情報記憶テーブルの内容をクリアしている。
尚、CU3側の遊技情報記憶テーブルの内容のクリア中は、CU3と液晶ユニット500との間で可動履歴管理通番、台データクリア状態(なし)を示すデータを含む状態要求コマンドと、台データクリア状態(あり)のデータを含む状態応答コマンドと、の送受信を繰り返し実行する。特に、液晶ユニット制御部502は、CU3側の遊技情報記憶テーブルの内容のクリアが完了するまで台データクリア状態(あり)のデータを含む状態応答コマンドをCU3に対して繰り返し送信する。
更に、CU3側の遊技情報記憶テーブルの内容のクリア中にCU制御部323がP台2から新たな遊技情報を取得した場合、CU制御部323は、これら取得した遊技情報をCU3側の遊技情報記憶テーブルに記憶することなくクリアする。このように、本実施例では、CU3側の遊技情報記憶テーブルの内容クリア中に遊技情報が変化した場合は、CU3側の遊技情報記憶テーブルに新たな遊技情報が記憶されてないので、クリア後のCU3側の遊技情報記憶テーブルと液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブルとの記憶内容が異なることを防ぎ、液晶表示器504に不適切な表示が行われてしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例では、CU3側の遊技情報記憶テーブルに、遊技玉の発射回数や大当り回数、確変回数、スタート回数等を含む遊技情報を記憶する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CU3側の遊技情報記憶テーブルに記憶する遊技情報としては、P台2の遊技状態を含めてもよい。尚、このように、CU3側の遊技情報記憶テーブルに記憶する遊技情報としてP台2の遊技状態を含める場合は、CU3側の遊技情報記憶テーブルの内容のクリア中にCU制御部323がP台2から取得した遊技情報がP台2の遊技状態が変化したことを示している場合、該取得した遊技情報をCU3側の遊技情報記憶テーブルに記憶することなくクリアすればよい。
このように、本実施例では、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)の内容のクリア中のように不安定な状況下において遊技情報、またはP台2の遊技状態の変化を含む遊技情報をCU3側の遊技情報記憶テーブルに記憶させると、CU3と液晶ユニット500との間で記憶内容の不一致が生じるため(CU3側の遊技情報記憶テーブルの記憶内容と液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブルの記憶内容とが異なる)、これらCU3と液晶ユニット500との間での記憶内容の不一致を防ぎ、より適切にCU3と液晶ユニット500とで遊技情報を管理することができる。
そして、CU3側の遊技情報記憶テーブルの内容のクリアが完了すると、CU制御部323は、可動履歴管理通番、CU3側の遊技情報記憶テーブルの内容のクリアが完了したことを示す台データクリア状態(完了)を示すデータを含む状態要求コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。以上によりCU3側の遊技情報記憶テーブルと液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブルの内容のクリアに関する処理が終了する。
次に、液晶表示器504の画面における表示態様について説明する。図31に示すように、液晶表示器504の画面には、遊技者のアバター画像や、遊技者等が操作することによって遊技者等が選択可能な項目を表示するメニューボタン、遊技者等が操作することによって液晶表示器504の画面を離席中であることを示す画面に切り替える離席ボタン、遊技者等が操作することによってCU3に挿入されているカードの返却をCU3に返却させるための返却ボタン、遊技者等が操作することによってCU3に遊技玉の貸出を行わせるための貸玉ボタン、大当り回数、小当り回数、確変回数、スタート回数、大当り確率、遊技者が所持している当日持玉数(持玉数)や遊技玉数及び貯玉数が表示されている。更に、遊技玉数の下方には、P台2における遊技玉の発射強度を示す発射強度ゲージが表示されている。
また、当日持玉数の右方には、該当日持玉数の表示・非表示を切り替えるための持玉数表示・非表示切替ボタンが表示されており、当日持玉数の左方には、CU3に持玉数の一部(例えば125玉)を遊技玉として払い出させるための払出ボタンが表示されている。更に、貯玉数の右方には、該貯玉数の表示・非表示を切り替えるための貯玉数表示・非表示切替ボタンが表示されており、貯玉数の左方には、CU3に貯玉数の一部(例えば125玉)を遊技玉として払い出させるための再プレイボタンが表示されている。
また、液晶表示器504の画面の下部には、遊技玉が入賞口にした際の賞球数、CU3にて受け付けた金額に基づく残金、該残金によって貸出可能な遊技玉数、遊技者等が操作することによって液晶表示器504の画面をCU3が接続されているP台2における遊技方法等を解説する画面に切り替える遊技ガイドボタン、遊技者等が操作することによって当該液晶ユニット500の操作方法を解説する画面に切り替える操作説明ボタンが表示されている。
次に、本実施例の液晶ユニット500が有する、エラー報知機能やエラー履歴表示機能について、図37〜図41を用いて説明する。
P台2において、搭載している機器の不具合の発生或いは不正が実行される等によって、例えば、図37(A)に示すように、変動表示中においてエラーが発生した場合には、P台2の変動表示装置278に、例えば、「係員をお呼びください! E−33賞球異常エラー 電源を再投入してください」のエラー表示が図37(B1)に示すように表示されるとともに、該エラーのエラーコード(E−33)を含む不正検知情報1のデータを含む状態情報応答のレスポンスがP台2からCU3に対して送信される。
この状態情報応答のレスポンスの受信に応じて、CU3のCU制御部323は、液晶ユニット500に対して、不正検知情報1のデータから特定したエラーの種別を示す遊技台エラー情報を含む状態要求コマンドを送信する。
CU3からの状態要求コマンドの受信に応じて液晶ユニット制御部502は、受信した状態要求コマンド(遊技台エラー情報)に含まれるエラーの種別及びエラーコードと、RTC507から取得したその時点の時刻データとを新たなエラー履歴として追加記憶するとともに、対応するP台2の機種に対応したエラー報知表示、例えば、「賞球異常エラー」のエラー報知表示を、予め情報配信サーバ901から受信して記憶しているエラー表示データから特定し、該特定したエラー表示データに基づいて、図37(B2)に示すように、「遊技機で賞球異常エラー(E−33)が発生しました。係員をお呼びください!」の表示と、「呼出」のメニュー表示とを含むエラー報知画面を、液晶表示制御部503に指示して営業モードの表示画面上に重ねて液晶表示器504に表示させることで、対応するP台2においてエラーが発生したことと、発生したエラー種別を報知する。
このエラー報知画面において、遊技者が「呼出」のメニュー表示を操作した場合には、該操作が液晶ユニット制御部502により検知されて、CU3に対して呼出要求コマンドが送信される。この呼出要求コマンドの受信に応じてCU制御部323は、接続されている呼び出しランプ1000に対して、呼出信号を出力することで、呼び出しランプ1000が点灯する。尚、この場合、通常の呼出信号とは異なるエラー呼出信号を呼び出しランプ1000に出力することで、呼び出しランプ1000の点灯態様が、通常の呼び出しの点灯態様とは異なるエラーに対応した点灯態様にて点灯させることで、エラーが発生していることを呼び出しランプ1000の点灯態様にて、液晶ユニット500から離れた場所から遊技場の店員が確認できるようにしてもよい。
また、液晶ユニット制御部502が「呼出」のメニュー表示の操作を検知した場合には、「呼出」のメニュー表示への操作が繰り返し実行されることがないように、「呼出」のメニュー表示に代えて、図39(A)に示すように、「呼出中」の点滅表示を所定期間に亘って実行し、該所定期間が経過した場合に「呼出中」の点滅表示を終了する。
このようにして呼び出しランプ1000が点灯されることで、遊技場の店員が駆けつけて、液晶ユニット500に表示されているエラー報知画面の内容と、P台2の変動表示装置278に表示されているエラー内容が同一であること等を確認することで、エラーの種別が間違いないかを確認することができる。
尚、搭載されている機器のエラーとしては、変動表示装置278やその周辺機器の不具合や電源回路や電源配線等の不具合によるエラーもあり、このような場合には、図37(B1)のようなエラー表示が変動表示装置278において表示されない場合があるが、このような場合であっても、本実施例によれば、液晶ユニット制御部502には、図37(B2)のように、本来、変動表示装置278において表示されるエラー種別と同一のエラー種別に対応した表示、つまり、P台2の機種によってエラーの種別が異なるが、P台2の機種に対応した表示が表示されるので、P台2においてエラーが発生したこととともに、該発生したエラーの種別を容易に把握することができる。
また、P台2のエラーとしては、1のエラーだけではなく、複数のエラーが連続して発生する可能性があり、例えば、図38(A)に示すように、賞球異常エラーが発生して、該賞球異常エラーのエラー報知画面の表示中に、更に別のエラーが発生した場合には、図38(B)に示すように、エラー報知画面に新たに発生したエラーの種別とエラーのエラーコードが、先に発生したエラーの種別とエラーのエラーコードの表示の下方位置に、順次、追加表示されるように表示を更新することで、先に発生したエラーの内容が不明とならないようになっている。
尚、本実施例では、複数のエラーが連続して発生した場合には、個々のエラーの種別とエラーのエラーコードとを全て表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、最後に発生した1のエラーのみを表示するようにしてもよいし、例えば、エラー表示情報に各エラーの優先度が記述されていることにより、個々のエラーの優先度を特定できる場合には、後に発生したエラーが、先に発生したエラーよりも優先度が高い場合においてのみ、先に発生したエラーを報知するエラー報知画面から新たに発生したエラーを報知するエラー報知画面に変更するようにしてもよい。但し、これら優先度が高いエラーのエラー報知画面に変更する場合であっても、先のエラーがP台2において遊技が中止されるエラーの場合には、新たに発生したエラーを報知するエラー報知画面への変更を行わないようにすることで、P台2において遊技が中止されるエラーが確認できなくならないようにしてもよい。
エラーの発生とエラーの種別を確認した店員は、発生したエラーに対する対処方法を確認したい場合には、所持しているリモコンにおいて対処方法の確認操作(サポート表示ボタンの操作)を行えばよく、該確認操作によって、該リモコンから赤外線によるサポート表示指示信号が送信される。
このサポート表示指示信号は、CU3に設けられている赤外線受光部324によって受信され、該受信にもとづいて、CU制御部323は、サポート表示要求コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。
このサポート表示要求コマンドの受信に応じて液晶ユニット制御部502は、記憶しているエラーコードに対応する「原因」と「対処方法」の表示内容を、予め情報配信サーバ901から受信して記憶しているサポートデータ(対処情報)から特定し、該特定した「原因」と「対処方法」と、エラーコードに対応するエラー種別の表示とを含むサポート表示画面を、図39(B)に示すように、液晶表示制御503に指示して営業モードの表示画面上に重ねて液晶表示器504に表示させる。
具体的には、エラーコードが、例えば(E−33)である場合には、サポート表示画面の上部に「賞球異常エラー」と表示され、その下方の「原因」の項目において、エラーコードである(E−33)に対応付けてサポートデータに記述されている「遊技中に異常入賞による賞球異常が発生しました。」の原因メッセージが表示され、さらにその下方の「対処方法」の項目において、エラーコードである(E−33)に対応付けてサポートデータに記述されている「1;不正が実施されていないことを確認してください。2;パチンコ遊技機の電源を切り、再起動してくだい」の対処方法メッセージが表示される。
つまり、本実施例のサポートデータには、対応するP台2の機種におけるエラーコードに対応付けて、原因メッセージと対処方法メッセージのデータが記述されており、エラーコードから、該エラーコードのエラーに対応した原因メッセージと対処方法メッセージを特定できるようになっている。
尚、これらサポート表示画面の表示は、店員がリモコンを操作すること、若しくは所定の表示時間の経過等の所定の表示終了条件が成立した場合に消去されるようになっており、店員以外の者に、サポート情報が不用意に知得されてしまうことがないようになっている。
また、本実施例では、対処方法の詳細な情報が、店員以外の者に知得されてしまうことがないように、店員のみが所持するリモコンの操作のみによってサポート表示画面を表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、液晶ユニット500の液晶表示器504に表示されているエラー報知画面に、「サポート表示」のメニューを設けておき、該「サポート表示」のメニューの操作に応じてサポート表示画面を表示するようにしてもよい。
尚、図38(B)に示すように、複数のエラーの発生を報知するエラー報知画面が表示されているときに、リモコンにおいて対処方法の確認操作が行われた場合には、個々のエラーについてのサポート表示画面が、所定時間毎に切替表示される。このように、本実施例では、複数のエラーの発生を報知するエラー報知画面が表示されているときには、サポート表示画面を切り替えることにより、発生したエラーのサポート表示画面を全て表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、最も直近に発生したエラーのサポート表示画面のみを表示するようにしてもよいし、エラーに優先度が設定されている場合には、優先度の高いエラーのサポート表示画面のみを表示するようにしてもよい。
また、店員が、エラーの解除を実施する場合等において、当日においてどうようなエラーが発生しているのかを確認したい場合には、携行しているリモコンにおいてエラー履歴表示操作(エラー履歴表示ボタンの操作)を行えばよく、該エラー履歴表示操作によって、該リモコンから赤外線によるエラー履歴表示指示信号が送信される。
このエラー履歴表示指示信号は、図40に示すように、CU3に設けられている赤外線受光部324によって受信され、該受信にもとづいてCU制御部323は、エラー履歴表示要求コマンドを液晶ユニット500に対して送信する。
このエラー履歴表示要求コマンドの受信に応じて液晶ユニット制御部502は、記憶している当日のエラー履歴のデータを読み出して、図41に示すエラー履歴画面を、液晶表示制御503に指示して営業モードの表示画面上に重ねて液晶表示器504に表示させる。
具体的にエラー履歴としては、図41に示すように、エラーコードとエラーの種別と発生時刻とが個々のエラー毎に表示されるとともに、最も直近に発生したエラーが最も上部になるように配列されて表示される。
このように、エラー履歴画面が、店員のリモコンにおける操作によって液晶ユニット500に表示されることにより、当日にP台2においてどのようなエラーが発生しているのか、或いは、エラーが発生していないのかを容易に確認することができ、同様のエラーが繰り返し発生している等の場合には、エラーの対処を行っても不具合が解消されていないことを把握することにより、対応するP台2の稼働を中止する等の対策を迅速に判断する
ことができる。
尚、本実施例では、エラー履歴画面において、エラーコードとエラーの種別と発生時刻を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、エラー履歴画面において表示する内容や項目は、適宜に設定すれば良く、遊技場がこれらエラー履歴画面において表示する内容や項目を選択できるようにしてもよい。
また、本実施例のエラー履歴画面は、前述のサポート表示画面と同様に、店員がリモコンを操作すること、若しくは所定の表示時間の経過等の所定の表示終了条件が成立した場合に消去されるようになっている。
以上、本実施例におけるP台2、該P台2に対応して設けられたCU3及び液晶ユニット500を有する遊技用システムにおいては、CU3は、取得した端子設定データに基づいて、全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号等を外部装置に対して出力するための端子を設定することができるので、各信号を出力するための結線作業を省力化することができる。
また、本実施例では、CU3は、外部装置である持玉管理サーバ902から取得した端子設定データに基づいて、全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号等を外部装置に対して出力するための端子を設定することができるので、P台2の機種に応じて第1端子333a〜第4端子333dに対応した種別の信号を設定することができる。
また、本実施例では、遊技場の店員等が遊技場に設けられている持玉管理サーバ902を操作することで、機種毎の端子(第1端子333a〜第4端子333d)に対応した種別の信号の設定データである端子設定データを更新することができるので、遊技場側で、端子設定データの内容を適宜更新できる。特に本実施例では、遊技場の店員等が遊技場に設けられている持玉管理サーバ902を操作することで、予め記憶されている初期設定データ(一般出力設定情報)と店員自身が設定したデータ(個別出力瀬底情報)のどちらかを端子設定データとして使用することができるので、遊技場や機種に応じてより細かい端子設定を行うことができる。
また、本実施例では、CU制御部323が出力する信号の種別を設定する前記信号種別設定手段として機能することで、CU3内に信号種別設定手段を個別に設ける必要がなく、CU3の製造コストを低減できる。
また、本実施例では、CU3から情報配信サーバ901にエラー表示データ要求信号を送信することによって、該CU3が対応して設けられているP台2のエラー表示データを液晶ユニット500に取得させ、P台2においてエラーが発生した際には、液晶ユニット500(液晶ユニット500が有する液晶表示器504)において、情報配信サーバ901から取得したエラー表示データを用いて、P台2にて発生したエラーに対応するエラー報知表示を表示させることができるので、P台2外に設けられた液晶ユニット500においても、P台2の機種に対応したエラー報知表示を表示することができる。
また、本実施例では、CU制御部323に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報と液晶ユニット制御部502に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報とを台データクリア指示を受信したことに基づいてクリアすることによって、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報が適切に消去されないことにより、不適切な情報が液晶表示器504に表示されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例では、液晶ユニット500において台データクリア指示を受信したことに基づいてCU制御部323に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報と液晶ユニット制御部502に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報とをクリアする形態を例示したが、該クリア後に液晶表示器504に不適切な情報が表示されないのであれば、CU制御部323に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報と液晶ユニット制御部502に格納されている遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報のうち一部の遊技情報はクリアせずともよい。
また、本実施例では、図38に示すように、液晶表示器504においてP台2にて発生したエラーの報知表示を行っている時に新たにP台2にて種別(種類)の異なるエラーが発生すると、液晶表示器504において新たに発生したエラーを含めた複数のエラーの報知表示が実行されるので、遊技者は遊技場の店員は、種別の異なるエラーが同時に発生したとしても、液晶表示器504から各エラーの発生を認識することができる。
また、本実施例では、図39に示すように、液晶表示器504においてP台2にて発生したエラーの報知表示を行っているときに遊技場の店員等がリモコンを操作することによって液晶表示器504に該エラーの対処方法等を表示させることができるので、遊技場の店員は、P台2にて発生したエラーに対して該対処方法を参照することにより的確な対処を迅速に行うことができる。
また、前記実施例では、液晶表示器504においてP台2にて発生したエラーの報知表示を行っているときに該エラーの報知表示に併せて「呼出」のメニュー表示を行い、該「呼出」のメニュー表示が操作されたことに基づいて呼び出しランプ1000を点灯させて遊技場の店員を呼び出すことができるので、エラー報知表示によってエラーの内容を確認しつつ、呼出しの操作を行うことができる。
また、本実施例では、図33に示すように、液晶ユニット500において情報配信サーバ901から台データクリア指示を受信した場合は、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報からクリアし、次にCU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報をクリアすることで、これら台データクリアに係わる処理を簡素化することができる。
また、本実施例では、図33に示すように、液晶ユニット制御部502は、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報をクリアした後、CU3からCU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報がクリアされたことを示す台データクリア状態(完了)のデータを含む状態要求コマンドを受信するまで、繰り返し台データクリア指示(あり)のデータを含む状態応答のレスポンスをCU3に対して送信することで、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報の消去を、より確実に行うことができる。尚、本実施例では、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報をクリアした後、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報をクリアする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報をクリアした後に、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報をクリアしてもよい。
また、本実施例では、図33に示すように、CU制御部323は、台データクリア状態(ありorなし)のデータを含む状態要求コマンドを液晶ユニット500に送信し、液晶ユニット制御部502は、台データクリア状態(なし)のデータを受信した場合には、台データクリア指示(あり)のデータを含む状態応答コマンドをCU3に対して送信することで、台データクリア指示(あり)のデータを確実がCU3において受信されるようにできる。
また、本実施例では、図33に示すように、情報配信サーバ901から液晶ユニット500に対して台データクリア指示を送信することによってCU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)と液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)とに記憶されている遊技情報をクリアすることができるので、遊技場の店員等が直接CU3や液晶ユニット500を操作する必要がなく、液晶表示器504における表示をクリアするための作業効率を向上させることができる。
尚、本実施例では、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)と液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)とに記憶されている遊技情報をクリアするために、情報配信サーバ901から液晶ユニット500に対して台データクリア指示を送信する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技場内に設けられているホールサーバ801や管理コンピュータ900、持玉管理サーバ902、T−BOX904等から液晶ユニット500に対して台データクリア指示を送信してCU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)と液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)とに記憶されている遊技情報をクリアしてもよい。また、遊技場外に設けられている遊技機管理サーバ802やコンテンツ管理サーバ903等から液晶ユニット500に対して台データクリア指示を送信してCU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)と液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)とに記憶されている遊技情報をクリアしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、図29及び図30に示すように、持玉管理サーバ902に各P台2の機種毎の端子設定データを記憶し、CU3は、該持玉管理サーバ902からP台2の機種に応じた端子設定データを取得する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技場内に設けられたホールサーバ801や管理コンピュータ900、情報配信サーバ901、T−BOX904や、遊技場外に設けられた鍵管理サーバ800や遊技機管理サーバ802、コンテンツ管理サーバ903、決済サーバ905等に各P台2の機種毎の端子設定データを記憶し、CU3は、これら持玉管理サーバ902以外のサーバやコンピュータからCU3が対応するP台2の機種に応じた端子設定データを取得してもよい。
また、前記実施例では、本発明における遊技用装置であるCU3において全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号等を出力可能な第1端子333a〜第4端子333dを有する外端出力部331を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明におけるもう一方の遊技用装置である液晶ユニットや、P台2(払出制御基板17や主制御基板16、または他の制御基板)に該外端出力部331を設けてもよい。
また、前記実施例では、本発明における遊技用装置であるCU3において全大当り信号、セキュリティ信号、スタート信号、機種固有信号、特定種別大当り信号、小当り信号、時短中(連荘中)信号、賞球数信号、賞球予定数信号、特図1始動口入賞信号、特図2始動口入賞信号、ドア開放信号、アウト数信号等を出力可能な第1端子333a〜第4端子333dを有する外端出力部331を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外端出力部331には、3以下または4以上の端子を設けてもよい。特に、外端出力部331に対して、例えば、16個等の出力可能な信号数以上の端子を設けることによって、外端出力部331から本発明において開示した信号全てを外部に出力可能としてもよい。
また、前記実施例では、液晶ユニット500において、該液晶ユニット500が対応するP台2におけるエラー発生履歴として、P台2にて発生したエラーの種類、エラーコード、エラーの発生時刻を記憶する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、エラー発生履歴としては、これらエラーの種類、エラーコード、エラーの発生時刻のうち少なくともいずれか1のみが記憶されていればよい。
また、前記実施例では、本発明の遊技用システムにおけるCU3や液晶ユニット500が対応して設けられる遊技機を封入循環式パチンコ遊技機(P台2)とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなくこれらCU3や液晶ユニット500が対応して設けられる遊技機はスロットマシンであってもよい。
また、前記実施例では、封入循環式パチンコ遊技機(P台2)に対応して設けられた液晶ユニット500の液晶表示器504において貸玉ボタンの強調表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技玉を上皿等の外部に払い出すことで遊技玉を内部で循環させないタイプのパチンコ遊技機に対応して設けられた液晶ユニット500の液晶表示器504において貸玉ボタンの強調表示を行ってもよい。
以上、本発明における遊技用装置及び該遊技用装置を含む遊技用システムにおいては、前記出力設定情報取得手段は、前記外部である外部装置から前記出力設定情報を取得する(例えば、CU制御部323が遊技場に設けられた外部装置としての持玉管理サーバ902から端子設定データを取得する部分)ので、外部装置から出力設定情報を取得できる。
また、前記外部装置は、遊技機の機種情報に対応付けて前記出力設定情報を記憶しており(例えば、図30に示すように、端子設定データ記憶テーブルにおいて機種毎に端子設定データを対応付けて記憶している部分)、前記出力設定情報取得手段は、遊技の進行を制御する遊技制御手段に記憶されている機種情報を前記外部装置に送信して、該機種情報に対応付けて記憶されている出力設定情報を取得する(例えば、図30に示すように、CU制御部323が主制御部161に記憶されている遊技機型式コードを持玉管理サーバ902に送信し、持玉管理サーバ902が該遊技機型式コードの示すP台2の機種に基づいて特定した端子設定データを取得する部分)ので、遊技機の機種に対応した種別の信号を設定できる。
また、前記外部装置は、前記遊技機が設置されている遊技場に設けられており、該外部装置において前記出力設定情報を更新可能である(例えば、図31に示すように、遊技場の店員等が遊技場内に設けられている持玉管理サーバ902を操作することによって各端子設定データを更新する部分)ので、遊技場が、出力設定情報を適宜更新できる。
また、前記外部装置は、前記遊技機が設置されている遊技場に設けられているとともに、該遊技場による個別出力設定情報(例えば、図31に示すように、遊技場の店員等が持玉管理サーバ902を操作することによって設定された端子設定データ)と、遊技場によらない一般出力設定情報(例えば、初期設定データ)と、を記憶可能であって、前記出力設定情報取得手段が取得する前記出力設定情報を、前記一般出力設定情報と前記個別出力設定情報のいずれとするかを設定可能である(例えば、図31に示すように、持玉管理サーバ902の操作画面において「決定」領域をクリックすることによって遊技場の店員等が持玉管理サーバ902を操作することによって設定された端子設定データを記憶し、「リセット」領域をクリックすることによって初期設定データを記憶する部分)ので、遊技場が、一般出力設定情報と個別出力設定情報のいずれを使用するかを設定できる。
また、前記信号出力部の各々に対応した端子であって、信号線を接続可能な複数の外部端子が前記遊技用装置に設けられており(例えば、第1端子333a〜第4端子333dを有する外端出力部331がCU3に設けられている部分)、該遊技用装置を制御する制御手段が前記信号種別設定手段として機能する(例えば、図27に示すように、CU制御部323は、不正検知情報1を含む状態情報応答のレスポンスを受信した場合、端子設定データに基づいて行った割当設定に応じた端子からセキュリティ信号を出力する部分)ので、信号種別設定手段を個別に設ける必要がなく、遊技用装置の製造コストを低減できる。
また、前記表示制御手段は、前記エラー報知表示特定手段にて特定した異なるエラー報知表示を前記表示手段に同時に表示する制御を実行可能である(例えば、図38に示すように、液晶表示器504においてエラー報知画面の表示中に新たなエラーが発生した場合は、該エラー報知画面に新たなエラーが発生した旨を追加表示する部分)ので、種類の異なるエラーが同時に発生しても、各エラーの発生を報知できる。
また、前記遊技用装置は、前記エラー発生情報から特定される種類のエラーに対応する対処情報(例えば、サポートデータ)を特定する対処情報特定手段(例えば、図39に示すように、液晶ユニット制御部502が予め情報配信サーバ901から受信して記憶しているサポートデータを特定する部分)を備え、前記表示制御手段は、前記対処情報特定手段にて特定した対処情報を前記表示手段に表示する制御を実行可能である(例えば、図39(B)に示すように、特定したサポートデータに基づいて液晶表示器504においてサポート表示を実行する部分)ので、発生したエラーの対処情報が表示されるようになるので、的確な対処を迅速に行うことができる。
また、前記表示手段は、遊技者の操作を受付け可能な操作受付手段(例えば、タッチパネルを備える液晶表示器504)を有し、前記表示制御手段は、前記エラー報知表示とともに呼出表示を表示する制御を実行し(例えば、液晶ユニット制御部502が図37(B2)に示すように、「遊技機で賞球異常エラー(E−33)が発生しました。係員をお呼びください!」の表示と「呼出」のメニュー表示とを含むエラー報知画面を表示する部分)、前記遊技用装置は、前記呼出表示に対応する操作を前記操作受付手段にて受付けた場合に、所定の呼出信号を外部の呼出装置(例えば、呼び出しランプ1000)に出力可能な呼出信号出力手段(例えば、遊技者が「呼出」のメニュー表示を操作した場合には、該操作が液晶ユニット制御部502により検知され、CU制御部323がCU3に接続されている呼び出しランプ1000に対して呼出信号を出力する部分)を備えるので、エラー報知表示によってエラーの内容を確認しつつ、呼出しの操作を行うことができる。
また、前記消去を、前記第2制御手段が前記第1制御手段よりも先に行う(例えば、図33に示すように、液晶ユニット500側の遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報をクリアした後、CU3側の遊技情報記憶テーブル(図34(A)参照)に記憶されている遊技情報をクリアする部分)ので、消去情報が入力される第2制御手段における消去を先に行うことで、これら消去に係わる処理を簡素化することができる。
また、前記第2制御手段は、前記第1制御手段に対して遊技に関する情報の消去要求を送信可能な消去要求送信手段(例えば、図33に示すように、液晶ユニット制御部502が台データクリア指示(あり)のデータを含む状態応答のコマンドをCU3に対して送信する部分)を含み、前記消去要求送信手段は、前記消去要求の出力に応じて消去が完了した旨の消去完了通知を前記第1制御手段から受信しなかった場合には、前記消去要求を再度送信する(例えば、図33に示すように、液晶ユニット制御部502は、CU3から台データクリア状態(完了)のデータを含む状態要求コマンドを受信しなければ繰り返し台データクリア指示(あり)のデータを含む状態応答のコマンドをCU3に対して送信する部分)ので、第1制御手段に記憶されている遊技に関する情報の消去を、より確実に行うことができる。
また、前記第1制御手段は、前記第2制御手段に対して、該第2制御手段の状態に関する情報の送信を要求する状態要求(例えば、図33に示す状態要求コマンド)を送信し、前記消去要求送信手段は、前記消去要求を、前記状態要求に対する応答である状態応答(例えば、図33に示す状態応答コマンド)として送信するので、状態要求への応答である状態応答として消去要求を送信することで、消去要求が確実に第1制御手段において受信されるようにできる。
また、前記消去情報は、前記遊技用装置を管理する管理装置から出力される(例えば、図33に示すように、液晶ユニット制御部323が、情報配信サーバ901から出力された台データクリア指示を受信したことに基づいて遊技情報記憶テーブル(図34(B)参照)に記憶されている遊技情報をクリアする部分)ので、遊技に関する情報の消去を管理装置において指示できる。
[2.第2実施例]
図42は、第2実施例におけるCU3およびP台2に用いられる制御回路を示すブロック図である。なお、図5と同一の構成要素については同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
本実施例において、CU3が備える第1LAN通信部328は、第1実施例と同様に、情報配信サーバ901等のLAN通信先1と接続され、このLAN通信先1とLAN通信を行って、各種の情報を送信可能及び受信可能に構成されている。
CU3が備える第2LAN通信部329は、LAN通信先2と接続され、このLAN通信先2とLAN通信を行って、各種の情報を送信可能及び受信可能に構成されている。LAN通信先2には、ホールサーバ801が含まれる。但し、以下の実施例において、LAN通信先2には管理コンピュータ900は含まれず、CU3は、シリアル通信部334を介して、非LAN方式で管理コンピュータ900と通信を行う。つまり、図4に示した遊技用システムの構成とは、CU3と管理コンピュータ900との接続形式が異なっている。
CU3は、図5の呼び出しランプ用通信部327に代えて、シリアル通信部334を備えて構成される。シリアル通信部334は、店舗内に設置される外部機器との間でシリアル通信を行うための通信装置である。本実施例において、外部機器には、呼び出しランプ1000、中継装置1200及び管理コンピュータ900が含まれ、シリアル通信部334は、店舗内に設置される分配器950を介して、呼び出しランプ1000と通信可能に構成されるとともに、中継装置1200を介して管理コンピュータ900と通信を行うことが可能に構成されている。
中継装置1200は、CU3と管理コンピュータ900との間のデータの送受を中継する機能を有する外部機器である。この中継装置1200は、遊技台単位で設けられる台コンピュータ(台コントローラ)としてもよいし、遊技島単位で設けられる島コンピュータ(島コントローラ)としてもよい。
本実施例では、CU3を主局、外部機器(管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000)を従局とし、CU3が備えるシリアル通信部334が、CU制御部323の制御に従って、所定のシリアル通信規格に基づき外部機器との間で通信を行うことが可能に構成されている。このシリアル通信規格としては、例えばRS−485を適用することができる。RS−485は、データを送受するための専用の対となるラインを用いて、2本のライン間の電圧の相違を利用してデータを伝送するものである。
本実施例において、シリアル通信部334は、RS−485用のモジュラコネクタを備え、該モジュラコネクタに接続される配線によってCU3と分配器950とが接続され、分配器950と呼び出しランプ1000との間の配線、及び、分配器950と中継装置1200との間の配線によって、CU3から分配器950を介して呼び出しランプ1000及び中継装置1200に至る伝送路が形成されている。また、中継装置1200と管理コンピュータ900とは、LAN等によって接続されており、CU3は、中継装置1200を介して管理コンピュータ900と通信を行うことが可能に構成されている。
RS−485では、差動対としての一対の伝送ラインが用いられる。分配器950と呼び出しランプ1000とは、例えば半二重RS−485式(2線式)による配線によって接続されており、CU3から分配器950を介した呼び出しランプ1000へのデータ送信と、CU3から分配器950を介した中継装置1200へのデータ送信とがそれぞれ可能となるように構成されている。なお、反射を防止するため、呼び出しランプ1000には終端抵抗を設けることが望ましいが、これについては図示を省略している。
このようなRS−485による伝送システムを構築しているのは、RS−485等のシリアル通信規格に基づく通信用に設計されたCU3を改造することなく、CU3と外部機器との間の通信を可能とするためである。また、呼び出しランプ1000や中継装置1200の中には、LAN方式に対応していないものも存在し得るためである。
そこで、本実施例では、CU3と外部機器との間の通信を非LAN方式で行うこととし、CU3を主局、外部機器を従局として、CU3から外部機器に対する一方向の通信(CU3から外部機器へのデータ送信のみ)を行うこととして説明する。このようにすることで、LAN方式に対応することなく、既存の通信方式にて、CU3から外部機器(管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000)に対して情報を出力することが可能となる。
なお、中継装置1200を介さずに、CU3と管理コンピュータ900とを直接通信接続するようにシステムを構成することも可能である。この場合は、CU3と管理コンピュータ900とを、非LAN方式で通信接続するようにすればよい。
P台2からは、第1実施例で説明した状態情報応答に対応するデータ(以下の実施例では「遊技機データ」と称して説明する。)が200msの周期で出力され、CU3は、P台2から200msの周期で遊技機データを受信する。そして、CU3は、P台2から受信した遊技機データに含まれる遊技情報に基づく集計処理を実行し、受信した遊技情報に対応する情報(第1情報)及び集計処理による集計結果に対応する情報(第2情報)を外部機器に送信する。
第1実施例で説明したように、外端出力部331には、CU3からの信号を外部に出力するための制御を行う外部出力回路332と、該外部出力回路332に接続された外部出力ポートとが設けられており、各外部出力ポートには、それぞれ対応する端子が接続されている。図面では、それぞれ4個ずつの外部出力ポート及び端子を例示しているが、これらの外部出力ポート及び端子の個数は適宜変更することが可能である。現在では、最大で20個程度とすることが想定されているが、将来的に40個程度まで増加させることも検討されている。
図43は、シリアル通信部334から外部機器に対して出力されるデータである外部送信データの一例を示す図である。
外部送信データは、1つの電文として構成されるフレームデータであり、ヘッダ部と、電文長部と、データ部と、フッタ部と、誤り検出部と、で構成される。
ヘッダ部は、当該外部送信データの接頭部である。ヘッダ部には、例えばSTX等の情報が格納される。STXは、シリアル通信における電文のテキスト開始を表す制御文字である。
電文長部は、当該外部送信データの電文長が格納される格納部である。電文長部には、例えばSTX〜ETXまでの電文長が格納される。
データ部は、当該外部送信データにおいて外部機器に通知する主要なデータが格納される格納部である。本実施例では、データ部には、後述する通常情報及びリカバリ用情報(通常情報+リカバリ用情報)が格納される。
フッタ部は、当該外部送信データの接尾部である。フッタ部には、例えばETX等の情報が格納される。ETXは、シリアル通信における電文のテキスト終了を表す制御文字である。
誤り検出部は、当該外部送信データの誤り検出用の情報(誤り検出情報)が格納される格納部である。誤り検出の手法としては、パリティチェック(水平/垂直パリティチェック)やハミングコードチェック、CRC(巡回冗長検査)等が考えられる。誤り検出部には、誤り検出用のコード(符号)として、例えばSTX〜ETXまでの値をXORした値が格納される。
なお、誤り検出の手法としては、上記のいずれの手法を適用することも可能であり、それぞれの手法に対応する誤り検出用の情報を含む外部送信データを構成すればよい。
図44は、図43の外部送信データに含まれるデータ部のデータ構成の一例を示す図である。
データ部には、データの番号を示す「No」と、データの名称である「データ名」と、当該データの「内容」と、が含まれる。具体的なデータは、「内容」の欄に示したBitによって表現される。
No「1」のデータは、データ名が「台番号」であり、例えば“1byte”のデータ量のデータで表現される。「台番号」は、当該CU3が設置された遊技台の番号(設置台番号)を示す。なお、後述の第3実施例におけるホルダIDでもよい。
No「2」〜No「7」のデータは、データ名が「遊技状態」である。この遊技状態は、P台2の現在の遊技状態を示している。
No「2」のデータは、データ名が「遊技機状態2(大当り等)」であり、例えば“1byte”のデータ量のデータで表現される。具体的には、P台2が「大当り1(全大当り)」に制御されている場合にはBit0が“1”に設定され、P台2が「大当り2(特定大当り)」に制御されている場合にはBit1が“1”に設定され、P台2が「大当り3(時短大当り)」に制御されている場合にはBit2が“1”に設定される。Bit3〜Bit7は予備である。
No「3」のデータは、データ名が「遊技機状態2(高確率等)」であり、例えば“1byte”のデータ量のデータで表現される。具体的には、P台2が「大当り+時短」に制御されている場合にはBit0が“1”に設定され、P台2が「高確率状態」(確変状態)に制御されている場合にはBit1が“1”に設定され、P台2が「時短状態」に制御されている場合にはBit2が“1”に設定され、P台2が「変動中」の状態である場合にはBit3が“1”に設定される。Bit4〜Bit7は予備である。
No「4」のデータは、データ名が「不正検知状態1(遊技盤)」であり、例えば“1byte” のデータ量のデータで表現される。具体的には、P台2において「盤面不正1」が検知された場合にはBit0が“1”に設定され、P台2において「盤面不正2」が検知された場合にはBit1が“1”に設定され、P台2において「盤面不正3」が検知された場合にはBit2が“1”に設定され、P台2において「盤面不正4」が検知された場合にはBit3が“1”に設定され、P台2において「盤面不正5」が検知された場合にはBit4が“1”に設定され、P台2において「盤面不正6」が検知された場合にはBit5が“1”に設定される。Bit6〜Bit7は予備である。
No「5」のデータは、データ名が「不正検知状態2(遊技機枠)」であり、例えば“1byte”のデータ量のデータで表現される。具体的には、P台2において「前飾り開放」が検知された場合にはBit0が“1”に設定され、P台2において「裏機構部開放」が検知された場合にはBit1が“1”に設定され、P台2において「不正電波」が検知された場合にはBit2が“1”に設定され、P台2において「近接センサ異常」が検知された場合にはBit3が“1”に設定され、P台2において「入賞玉数異常1」が検知された場合にはBit4が“1”に設定され、P台2において「入賞玉数異常2」が検知された場合にはBit5が“1”に設定され、P台2において「不正玉貸」が検知された場合にはBit6が“1”に設定され、P台2において「夜間監視装置異常」が検知された場合にはBit7が“1”に設定される。
No「6」のデータは、データ名が「不正検知状態3(遊技機枠)」であり、例えば“1byte”のデータ量のデータで表現される。具体的には、P台2において「残玉データ」が検知された場合にはBit0が“1”に設定され、P台2において「鉄玉」が検知された場合にはBit1が“1”に設定され、P台2において「小玉」が検知された場合にはBit2が“1”に設定され、P台2において「玉単価不整合」が検知された場合にはBit3が“1”に設定される。Bit4〜Bit7は予備である。
No「7」のデータは、データ名が「遊技機エラー状態」であり、例えば“1byte”のデータ量のデータで表現される。この遊技機エラー状態には、P台2で発生中のエラーコードが格納される。
No「8」〜No「21」のデータは、データ名が「リカバリ用情報」である。このリカバリ用情報は、外部機器にリカバリを行わせるために用いられる情報である。本実施例において、外部機器にリカバリを行わせるとは、外部機器が記憶して管理している遊技情報を、CU3から提供されるリカバリ用情報を用いて、P台2の遊技情報を反映した正しい遊技情報に補正させることを意味する。
No「8」のデータは「アウト通過玉数累積値」であり、No「9」のデータは「総賞球数累積値」であり、No「10」のデータは「図柄確定回数累積値」であり、No「11」のデータは「始動口累積値」であり、No「12」のデータは「ゲート通過累積値」であり、No「13」のデータは「役物回数累積値」であり、No「14」のデータは「役物入賞個数累積値」であり、No「15」のデータは「特定領域通過累積値」であり、No「16」のデータは「大当り1累積値」であり、No「17」のデータは「大当り2累積値」であり、No「18」のデータは「大当り3累積値」であり、No「19」のデータは「(大当り+時短)累積値」であり、No「20」のデータは「高確率累積値」であり、No「21」のデータは「時短累積値」である。
No「8」〜No「21」までのリカバリ用情報の内容には、各データそれぞれの累積値をBitで表した値が格納される。これらのデータのデータ量は、それぞれ“2byte”〜“3byte”程度である。
No「22」のデータは、データ名「ユニット状態」であり、CU3の状態を示すデータが、例えば“1byte” のデータ量のデータで表現される。具体的には、CU3が「ユニットエラー中」の状態である場合にはBit0が“1”に設定され、CU3が「呼出中」の状態である場合にはBit1が“1”に設定され、CU3が「呼出中(サービス)」の状態である場合にはBit2が“1”に設定され、CU3が「休憩中」の状態である場合にはBit3が“1”に設定され、CU3が「休憩中(時間超過)」の状態である場合にはBit4が“1”に設定され、CU3が「定量制設定超過」の状態である場合にはBit5が“1”に設定され、CU3が「空き台確認中」の状態である場合にはBit6が“1”に設定される。Bit7は予備である。
No「23」のデータは、データ名「データ個数」であり、No「24」以降の番号に格納されるデータの個数が、例えば“1byte” のデータ量のデータで表現される。具体的には、このデータ個数には、遊技情報の個数とユニット情報の個数との総数が格納される。本実施例では、遊技情報の個数を“p個”とし、ユニット情報の個数を“q個”として、データ個数を“p+q個”として説明する。
No「24」及びNo「25」のデータは、データ名「遊技情報1」〜「遊技情報p」&「ユニット情報1」〜「ユニット情報q」であり、No「24」には遊技情報及びユニット情報の「種別」が格納され、No「25」には対応する種別の「カウント情報」が格納される。
No「24」の種別には、P台データとCUデータとが含まれ、例えば1種別のデータにつき“1byte”のデータ量のデータで表現される。
P台データは、16進数で、例えば、データなしは“0x00”、始動口への入賞は“0x01”、大入賞口への入賞は“0x02”、図柄確定回数は“0x03”、大当りは“0x05”、小当りは“0x06”、ゲート通過は“0x07”、役物回数は“0x08”、特定領域通過は“0x09”でそれぞれ表現され、“0x0A”〜“0x7F”は予備である。
また、CUデータは、16進数で、例えば、販売は“0x80”、消費は“0x81”、再プレイは“0x82”、計数は“0x83”、持玉払出は“0x84”、共有、分割は“0x85”でそれぞれ表現され、“0x86”〜“0xFF”は予備である。
No「25」のカウント情報には、P台2のカウント情報とCU3のカウント情報とが含まれ、それぞれについて、対応する種別のデータのカウント値が、例えば1種別のデータにつき“3byte”のデータ量のデータで表現される。
第1実施例で説明したように、P台2から送信される遊技機データ(状態情報応答)には、「遊技情報1」〜「遊技情報n」の“n個”の情報が含まれる。このn個の遊技情報には、例えば、P台2におけるアウト通過玉数(アウト)や賞球数(セーフ)といった玉数情報や、P台2で発生した大当り1回数、大当り2回数といった大当り情報、P台2における遊技球のゲート通過回数、特定領域通過回数といった通過情報、P台2における遊技球の発射回数、発射強度といった発射情報、P台2において発生したエラー1、エラー2といったエラー情報、等の情報が含まれ、これらの情報の総数がn個である。
本実施例では、CU3は、P台2から受信した遊技機データに含まれるn個の遊技情報そのもの(p=n)、又は、n個の遊技情報のうちの一部の遊技情報を間引いた遊技情報(p<n)を、外部送信データに含めて外部機器に送信する。この外部機器に遊技情報そのもの又は遊技情報のうちの一部の情報は、受信した遊技情報に対応する第1情報に相当する。
また、CU3は、外部機器に送信するp個の遊技情報それぞれについて、P台2から受信した遊技機データに含まれる対応する種別の遊技情報のカウント値を累積的に加算した累積値(以下、「遊技情報累積値」という。)を算出する集計処理を実行し、集計処理で算出した遊技情報累積値を含むリカバリ用情報を外部送信データに含めて外部機器に送信する。このリカバリ用情報は、集計処理による集計結果に対応する第2情報に相当する。
ここで、上記の集計処理における各種の遊技情報のカウント値を累積する対象範囲(対象期間)としては、例えば、店舗の営業開始〜営業終了までとして設定しておくことができる。つまり、CU3が、集計処理において、店舗の営業開始〜営業終了までの間の遊技情報累積値を算出するようにすることができる。
以下の説明では、上記のデータ部に格納される情報のうち、リカバリ用情報を除外した情報を包括的に「通常情報」と称する。
図45及び図46は、CU3がP台2から送信される遊技機データを受信するタイミング及びCU3が外部機器に外部送信データを送信するタイミングを説明するためのタイミングチャートであり、上段にはCU3がP台2から遊技機データを受信するタイミングを示し、下段にはCU3が外部機器に外部送信データを送信するタイミングを示している。
これらの図では、横軸を時間軸とし、遊技機データ及び外部送信データをそれぞれ矩形で示している。遊技機データを示す矩形の幅は、CU3が遊技機データを受信するのに要する時間(受信時間)を示し、外部送信データを示す矩形の幅は、CU3が外部送信データを送信するのに要する時間(送信時間)を示している。
図45に示すように、CU3は、P台2から送信される遊技機データを200msの受信周期で受信する。ここで、受信周期は、一の遊技機データの受信を開始したタイミング(図中の一の遊技機データの立ち上がりのタイミング)から次の遊技機データの受信を開始したタイミング(図中の次の遊技機データの立ち上がりのタイミング)までの時間である。
CU3は、P台2から遊技機データを受信する毎に、集計処理を実行する。CU3は、P台2から受信した遊技機データを図48に示すCU記憶部3231に記憶させることで、内部的に蓄積する。集計処理は、受信した遊技機データに格納されている遊技情報に含まれる各種の遊技情報それぞれについて、カウント値を個別に累積加算して遊技情報累積値を算出し、通常情報と、遊技情報累積値で構成されるリカバリ用情報と、を含む外部送信データを生成する処理である。
図48は、本実施例において、CU3のCU制御部323に内蔵される記憶部であるCU記憶部3231に記憶されるデータの一例を示す図である。CU記憶部3231は、ROMやEEPROM、RAMといったメモリを備えて構成される記憶装置である。
第1実施例で説明したように、P台2から送信される遊技情報の個数nは最大で22個(n=22)程度であり、これにP台2の遊技機状態等の情報が含まれるため、P台2からCU3が受信するデータ量は多い。つまり、CU3は、データ量の多い遊技機データを200msという短い周期で受信することになる。
本実施例では、集計処理に要する時間(集計処理の処理時間)を“αms(ミリ秒)”として説明する。この場合、CU3が外部送信データの送信を開始するタイミングは、遊技機データを受信したタイミングから“αms”だけ遅れることとなる。CU制御部323が備える処理装置(プロセッサ等)の性能にもよるが、処理時間は30ms程度(α=30)となることが想定される。
上記の集計処理の処理時間“αms”分のデータ送信の遅延を考慮すると、CU3による外部送信データの送信が完了するタイミングは、次の遊技機データの受信を開始するタイミングよりも“βms”だけ遅くなる。但し、“β”は、集計処理の処理時間“αms”に外部送信データの送信時間(外部送信データの送信を開始してから完了するまでの時間)“ωms”を加算した時間から、遊技機データの受信時間間隔(一の遊技機データの受信を完了してから次の遊技機データの受信を開始するまでの時間)“γms”を減算した時間(β=α+ω−γ)として算出される。
集計処理が終了すると、CU3は、生成した外部送信データの送信を開始する。従って、CU3が外部送信データを送信する際には、集計処理の処理時間分の遅延が生ずることになる。このため、CU3は、次の遊技機データの受信を開始するタイミングでは、1つ前の遊技機データに基づいて生成した外部送信データの送信を、未だ完了していない状態となり得る。
この問題を解決するためには、(1)外部送信データの転送速度を上げる、(2)外部送信データの総データ量を削減する、の2つの手法が考えられる。外部送信データの転送速度を上げることで、外部送信データの総データ量が同一であっても、単位時間あたりに送信できるデータ量が増加する。また、外部送信データのデータ量を削減することで、外部送信データの転送速度が同一であっても、単位データ量あたりの転送時間が早くなる。この様子を示したのが図46である。図46では、外部送信データの幅が図45を比べて短くなっており、外部送信データの送信が完了するタイミングが、図45と比べて早くなっている。
外部送信データの総データ量を削減する場合、外部送信データのデータ部に格納される遊技情報のうちの一部の情報を間引くことが考えられる。間引くとは、一部の情報を送信対象から除外することを意味する。つまり、前述したように、P台2から送信される遊技機データに含まれるn個の遊技情報のうち、外部機器にとって重要性の低い遊技情報については外部機器への送信対象から除外し、残りの遊技情報をデータ部に含む外部送信データを外部機器に送信すればよい。
理想的には、次の遊技機データをP台2から受信すると同時かそれよりも前に、外部送信データの送信が完了していることが望ましい。つまり、図46において、図45に示した外部送信データの送信が完了するタイミングよりも“β1ms”(但し、β1≧β)だけ早いタイミングで外部送信データの送信が完了するように外部送信データの転送速度やデータ量を調整することが望ましい。このようにすることで、集計処理に要した時間、つまり、集計処理の処理時間分の遅延を吸収することができ、次の受信した遊技機データに基づく集計処理にスムーズに移行することができる。
しかし、必ずしも次の遊技機データをP台2から受信すると同時かそれよりも前に外部送信データの送信が完了していなければならないわけではなく、集計処理の処理時間分の外部送信データの送信の遅延を少なくするという意味においては、外部送信データの送信が完了するタイミングが、図45に示した場合よりも早くなれば問題はない。つまり、図46において、図45に示した外部送信データの送信が完了するタイミングよりも“β2ms”(但し、β2<β)だけ早いタイミングで外部送信データの送信が完了するように外部送信データの転送速度や総データ量を調整してもよい。
外部送信データの総データ量は、主にデータ部に格納される遊技情報のデータ数に依存するが、現状では、最小で“50byte”〜“55byte”程度、最大で“155byte”〜“160byte”程度となることが想定されている。この場合、概算で、転送速度を“19200bps(2.4byte/ms)”以上とすれば、集計処理の処理時間分のデータ送信の遅延を調整可能に外部送信データを外部機器に送信することができる。
図47は、本実施例において、CU制御部323が実行する処理であるCU処理及び管理コンピュータ900の処理部が実行する処理である管理コンピュータ処理の流れの一例を示すフローチャートである。左側にCU処理を、右側に管理コンピュータ処理をそれぞれ図示している。
最初に、CU制御部323は、P台2に対して遊技機データを要求し(A1)、この要求に応じてP台2から送信される遊技機データを受信する。次いで、CU制御部323は、受信した遊技機データに基づく集計処理を実行する(A3)。
集計処理では、CU制御部323は、遊技情報累積値算出処理を実行する(A3−1)。この遊技情報累積値算出処理では、遊技機データに含まれる遊技情報のカウント値を累積した遊技情報累積値を算出する。つまり、各遊技情報それぞれについて、前回の遊技情報累積値算出処理で算出した遊技情報累積値に、今回受信した遊技機データから特定される当該遊技情報のカウント値を加算することで、遊技情報累積値を算出する。
次いで、CU制御部323は、外部送信データ生成処理を実行する(A3−2)。具体的には、通常情報と、A3−1で算出した各遊技情報累積値を含むリカバリ用情報とを含む外部送信データを生成する。そして、CU制御部323は、集計処理を終了する。
その後、CU制御部323は、外部送信データを送信する(A5)。具体的には、A3−2で生成した外部送信データをシリアル通信部334に送信させる制御を実行する。外部送信データは、分配器950を介して、呼び出しランプ1000及び中継装置1200に送信される。そして、中継装置1200は、CU3から受信した外部送信データを管理コンピュータ900に転送する。
次いで、CU制御部323は、処理を終了するか否かを判定し(A7)、処理を継続すると判定したならば(A7;No)、A1に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(A7;Yes)、CU制御部323は、CU処理を終了する。
管理コンピュータ900の処理部は、中継装置1200を介してCU3から外部送信データを新規に受信したか否かを判定し(B1)、受信したと判定したならば(B1;Yes)、データ異常判定処理を実行する(B3)。
具体的には、受信した外部送信データの誤り検出部に記憶されている誤り検出情報を用いた誤り検出処理を実行して、受信した外部送信データの誤りを検出する。誤りが検出されるのは、電気的ノイズやコーディングエラーといった要因によって、正しいデータを受信できなかったような場合である。
また、データ異常判定処理では、受信した外部送信データにデータ欠損が生じているか否かを判定する。データ欠損が検出されるのは、例えば、装置の電断や処理速度不足、メモリ不足といった要因によって、データの一部が欠損(欠落)してしまったような場合である。
データ異常判定処理でデータ異常と判定されなかったならば(B5;No)、管理コンピュータ900の処理部は、処理を終了するか否かを判定する(B7)、処理を継続すると判定したならば(B7;No)、B1に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(B7;Yes)、管理コンピュータ900の処理部は、管理コンピュータ処理を終了する。
一方、B1において外部送信データを新規に受信しなかったと判定したならば(B1;Yes)、管理コンピュータ900の処理部は、外部送信データが受信不能であるか否かを判定する(B9)。ここで言う受信不能とは、通信障害等によってCU3から200msの周期で送信される外部送信データを受信できなくなることを意味する。例えば、前回の外部送信データの受信を開始してから新たな外部送信データの受信を開始するまでの時間が、外部送信データの送信周期である200msに一定の猶予時間(例えば100ms)を加えた時間に達した場合に、受信不能と判定するすることができる。
受信不能ではないと判定したならば(B9;No)、管理コンピュータ900の処理部は、B1に処理を戻す。一方、受信不能であると判定したならば(B9Yes)、管理コンピュータ900の処理部は、受信エラー処理を実行する(B11)。
具体的には、例えば、受信不能である旨のメッセージを管理コンピュータ900の表示部に表示させたり、警告音を管理コンピュータ900の音出力部から出力させるなどして、通信障害等の問題が発生している可能性があることを店舗の管理者に報知する。そして、管理コンピュータ900の処理部は、問題が解消するまで管理コンピュータ処理の実行を停止し、問題が解消した後、管理者の操作に従って、管理コンピュータ処理の実行を再開する。
また、B5においてデータ異常が検出された場合には(B5;Yes)、管理コンピュータ900の処理部は、データエラー処理を実行する(B13)。具体的には、例えば、データ異常を検出した旨のメッセージを管理コンピュータ900の表示部に表示させたり、警告音を管理コンピュータ900の音出力部から出力させるなどして、装置や伝送路に何らかの問題が発生している可能性があることを店舗の管理者に報知する。そして、管理コンピュータ900の処理部は、問題が解消するまで管理コンピュータ処理の実行を停止し、問題が解消した後、管理者の操作に従って、管理コンピュータ処理の実行を再開する。
なお、上記のデータエラー処理において、従来公知の誤り訂正手法に基づく誤り訂正処理を実行して、受信した外部送信データに含まれる誤りを訂正するようにしてもよい。誤り訂正に成功した場合には、訂正後の外部送信データを記憶部に記憶させ、B7へと処理を移せばよい。
第2実施例では、CU3は、P台2からの遊技情報を受信し、CU制御部323は、受信した遊技情報に基づく集計処理を実行する。そして、シリアル通信部334は、CU制御部323の制御に従って、受信した遊技情報そのまま又は受信した遊技情報のうちの一部の情報、及び、集計処理による集計結果に対応するリカバリ用情報を含む外部送信データを、管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000等の外部機器に送信する。
これによれば、管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000等の外部機器がCU3からの外部送信データを一定期間受信できずその後外部送信データを受信した場合に、その受信できなかった期間を含むP台2の状態変化等に関する累計値をリカバリ用情報として外部機器が取得でき、このリカバリ用情報を用いて受信できなかった期間のP台2の遊技情報を正しい遊技情報に外部機器が補正可能となるため、管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000等の外部機器において情報管理を適切に行うことが可能となる。
[3.第3実施例]
次に、上記の第2実施例を応用した第3実施例について説明する。
第3実施例におけるCU3及びP台2に用いられる制御回路を示すブロック図は、図42に示したブロック図とほぼ同様であるが、CU3が備えるシリアル通信部334から分配器950を介して呼び出しランプ1000及び中継装置1200に至る伝送路が、一方向通信ではなく双方向通信が可能となるように構成されている点が異なる。
具体的には、本実施例では、分配器950と呼び出しランプ1000とが、例えば全二重RS−485式(4線式)による配線によって接続されており、第2実施例とは異なり、CU3と外部機器との間で双方向の通信を行うことが可能に構成されている。
本実施例において、CU記憶部3231には、例えば図48に示すように、プログラムとして、CU制御部323(CU制御部323が備える処理部)によって読み出され、CU処理として実行されるCU処理プログラム3233が記憶されている。また、CU記憶部3231には、データとして、遊技情報管理用テーブル3234と、外部送信データ管理用テーブル3235と、ユニット設定用データ3236と、台番号3237とが記憶される。また、CU記憶部3231には、データベース(DB)として、遊技機データベース3238と、遊技情報累積データベース3239とが含まれる。
遊技情報管理用テーブル3234は、CU3においてP台2から送信される遊技機データに含まれる遊技情報を管理するためのテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図49に示す。
遊技情報管理用テーブル3234には、遊技情報を同種毎にまとめた情報分類と、情報分類及び該情報分類に含まれる遊技情報の番号である情報Noと、遊技情報の名称である情報名と、当該情報名の遊技情報のランクと、が対応付けて定められている。情報名の欄には、P台2から送信される遊技機データに含まれるn個の遊技情報が、情報分類毎にそれぞれ分類されて定められている。
ランクは、遊技情報の重要度(優先度とも言える。)を示し、「A」が最も重要度が高く、「B」、「C」、「D」、・・・、の順に重要度が低くなることを示している。
情報分類には、「玉数情報」、「大当り情報」、「通過情報」、「発射情報」、「エラー情報」といった分類が含まれる。
情報分類「玉数情報」のNoは「1」であり、この玉数情報には、アウト通過玉数、総賞球数、・・・、といった遊技情報が含まれ、それぞれ「1a」、「1b」、・・・、といったように個別のNoが割り当てられており、この例では、それぞれにランク「B」が割り当てられている。
情報分類「大当り情報」のNoは「2」であり、この大当り情報には、大当り1回数、大当り2回数、・・・、といった遊技情報が含まれ、それぞれ「2a」、「2b」、・・・、といったように個別のNoが割り当てられており、この例では、それぞれにランク「B」が割り当てられている。
情報分類「通過情報」のNoは「3」であり、この通過情報には、ゲート通過回数、特定領域通過回数、・・・、といった遊技情報が含まれ、それぞれ「3a」、「3b」、・・・、といったように個別のNoが割り当てられており、この例では、それぞれにランク「C」が割り当てられている。
情報分類「発射情報」のNoは「4」であり、この発射情報には、発射回数、発射強度、・・・、といった遊技情報が含まれ、それぞれ「4a」、「4b」、・・・、といったように個別のNoが割り当てられており、この例では、それぞれにランク「D」が割り当てられている。
情報分類「エラー情報」のNoは「5」であり、このエラー情報には、エラー1、エラー2、・・・、といった遊技情報が含まれ、それぞれ「5a」、「5b」、・・・、といったように個別のNoが割り当てられており、この例では、それぞれにランク「A」が割り当てられている。
なお、上記の遊技情報管理用テーブル3234では、情報名の欄の遊技情報毎にランクを定めているが、これらのランクはそれぞれ異なっていてもよい。つまり、同じ情報分類内の遊技情報について、それぞれ異なるランクを定めておいてもよい。また、上記の遊技情報管理用テーブル3234において、情報分類の欄に定められた情報分類毎にランクを定めるようにしてもよい。つまり、個別の遊技情報に対してランクを定めるのではなく、包括的な遊技情報に対してランクを定めるようにしてもよい。
外部送信データ管理用テーブル3235は、自装置から外部機器に送信する外部送信データの種別を管理するために用いられるテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図50に示す。
外部送信データ管理用テーブル3235には、外部送信データの種別の番号であるデータ種別Noと外部送信データの種別(括弧内はデータ部の種別)と、が対応付けて定められている。
データ種別No「1」には、第1種外部送信データが定められており、データ部の種別としてデータ部Xが定められている。
データ種別No「2」には、第2種外部送信データが定められており、データ部の種別としてデータ部Yが定められている。
データ種別No「3」には、第3種外部送信データが定められており、データ部の種別としてデータ部Zが定められている。
図51は、上記の各種の外部送信データのデータ構成の一例を示す図である。
図51(1)に示すように、第1種外部送信データは、ヘッダ部と、電文長部と、データ部Xと、フッタ部と、誤り検出部と、でなる1つの電文としてのフレームデータとして構成される。また、データ部Xは、通常情報とリカバリ用情報と(通常情報+リカバリ用情報)で構成される。この第1種外部送信データは、第2実施例で説明した外部送信データ(図43参照)と同様のデータである。
図51(2)に示すように、第2種外部送信データは、ヘッダ部と、電文長部と、データ部Yと、フッタ部と、誤り検出部と、でなる1つの電文としてのフレームデータとして構成される。また、データ部Yは、通常情報のみで構成される。この第2種外部送信データは、第1種外部送信データのデータ部からリカバリ用情報を除外した構成のデータである。
また、図51(3)に示すように、第3種外部送信データは、ヘッダ部と、電文長部と、データ部Zと、フッタ部と、誤り検出部と、でなる1つの電文としてのフレームデータとして構成される。また、データ部Zは、リカバリ用情報のみで構成される。この第3種外部送信データは、第1種外部送信データのデータ部から通常情報を除外した構成のデータである。
上記の3種類の外部送信データは、データ部に格納される情報の種類や数が異なるため、総データ量が異なる。データ部のデータ量に応じて電文長が変化するため、外部機器は、受信した外部送信データの電文長部に格納されている電文長に基づいて、受信した外部送信データのデータ種別を判別することができる。なお、データ種別の判別を容易にするため、例えば、ヘッダ部に外部送信データのデータ種別を表すコード(データ種別コード)を格納するようにしてもよい。
ユニット設定用データ3236は、自装置における遊技情報の集計や外部送信データの送信等に関する設定を行うためのデータであり、そのデータ構成の一例を図52に示す。
ユニット設定用データ3236は、店舗に設置されるCU3の一定のグループ単位で生成されるデータであり、各ユニット設定用データ3236には、ユニットグループと、設定非送信対象情報ランクと、設定非集計対象情報Noと、設定通常時送信用データ種別Noと、設定異常時送信用データ種別Noと、が記憶される。
ユニットグループには、当該ユニット設定用データ3236を適用するCU3のグループが設定される。このユニットグループには、例えば、同じ機種のP台2に対応して設けられるCU3のグループ単位や同じ遊技島に設置されるCU3のグループ単位、隣接する数台のCU3のグループ単位、といった各種のグループを適用することが可能である。
なお、CU3毎に個別のユニット設定用データ3236を生成するようにしてもよく、この場合には、ユニットグループを、CU3の固有の識別番号(ID)であるユニットIDとすればよい。
設定非送信対象情報ランクは、外部送信データのデータ部から除外する遊技情報、つまり、外部機器に送信しない遊技情報のランクの設定であり、図49の遊技情報管理用テーブル3234に定められたランクの中から選択されたランクが記憶される。
設定非集計対象情報Noは、P台2から受信した遊技機データに含まれる遊技情報のうち集計処理における遊技情報累積値の算出対象から除外する遊技情報の番号の設定であり、図49の遊技情報管理用テーブル3234に定められたNoの中から選択されたNoが記憶される。
設定通常時送信用データ種別Noは、通常時にCU3から外部機器に対して送信する外部送信データの種別の設定であり、図50の外部送信データ管理用テーブル3235に定められた外部送信データの種別のNoの中から選択されたNoが記憶される。
設定異常時送信用データ種別Noは、異常時にCU3から外部機器に対して送信する外部送信データの種別の設定であり、図50の外部送信データ管理用テーブル3235に定められた外部送信データの種別のNoの中から選択されたNoが記憶される。
例えば、図52の一番上に示したユニット設定用データ3236は、ユニットグループ「グループ1」に含まれるCU3に適用されるデータである。設定非送信対象情報ランクは「ランクD以下」であるため、図49の遊技情報管理用テーブル3234に定められている遊技情報のうち、例えば、ランクDが定められている発射情報は、CU3から外部機器に送信しないようにすることを意味する。また、設定非集計対象情報Noは「4、5」であるため、図49の遊技情報管理用テーブル3234に定められている遊技情報のうち、発射情報及びエラー情報は、集計処理における遊技情報累積値の算出対象から除外することを意味する。
また、設定通常時送信用データ種別Noは「2」であるため、通常時には、図51に示した外部送信データのうち、通常情報のみが格納された第2種外部送信データ(図51(2))がCU3から外部機器に対して送信され、設定異常時送信用データ種別Noは「1」であるため、異常時には、図51に示した外部送信データのうち、通常情報及びリカバリ用情報が格納された第1種外部送信データ(図51(1))がCU3から外部機器に対して送信されることを意味する。
台番号3237は、自ユニットの設置位置に対応付けて設定される遊技台の番号である。P台2の設置位置に隣接する位置には、CU3の本体(筐体)を取付可能なホルダ(取付枠、取付器具)であって、CU3の本体を前面方向に引き出し可能に保持するユニットホルダが設置されている。ユニットホルダは、遊技台毎に設けられ、CU3を新たなものに交換したり、移設した場合であっても、ユニットホルダ自体が交換されることはなく、引き続き、従前のものが使用される。
ユニットホルダには、その背面部にホルダ基板が設けられており、該ホルダ基板のメモリ(ROMや不揮発性メモリ等)に、台番号又はユニットホルダのID(以下、「ホルダID」という。)が登録されている。本実施例では、ホルダ基板のメモリに台番号が登録されていることとして説明する。ユニットホルダの構造は、例えば特開2012−100979号公報の図7等に開示されているものを適用することができる。
CU3がユニットホルダに取り付けられてホルダ基板に接続されることで、CU3は、該ホルダ基板から台番号を取得することが可能となる。CU制御部323は、ホルダ基板から取得した台番号3237をCU記憶部3231に記憶させる。
なお、ホルダ基板にホルダIDを登録しておき、CU3が、ホルダ基板からホルダIDを取得して記憶するようにすることも可能である。この場合、ホルダIDの管理は、店舗に設置されるホールコンピュータや管理コンピュータ900等の管理装置側で、P台2とCU3とを対応付けて行うようにすればよい。台番号やホルダIDは、遊技機を識別可能な遊技機識別情報に相当する。
遊技機データベース3238は、P台2から受信した遊技機データが蓄積的に格納されるデータベースである。遊技機データには遊技情報が含まれるため、遊技機データベース3238には、P台2から受信した遊技情報も蓄積的に格納される。
遊技情報累積データベース3239は、CU制御部323が遊技機データベース3238に格納されている遊技機データに基づく集計処理を実行することで算出した各種別の遊技情報それぞれの遊技情報累積値を含む遊技情報累積データや、外部機器から取得した遊技像法累積データが格納されるデータベースである。
図53は、本実施例において、CU制御部323が実行する処理であるCU処理及び管理コンピュータ900が実行する処理である管理コンピュータ処理の流れの一例を示すフローチャートである。左側にCU処理を、右側に管理コンピュータ処理をそれぞれ図示している。なお、図47に示したCU処理及び管理コンピュータ処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
A1の後、CU制御部323は、P台2から受信した遊技機データを記憶部3231の遊技機データベース3238に蓄積的に記憶させる(C3)。次いで、CU制御部323は、通常時外部送信データ生成処理を実行する(C4)。具体的には、今回受信した遊技機データ(最新の遊技機データ)に基づいて、ユニット設定用データ3236に記憶されている設定通常時送信用データ種別Noに対応する種別の通常時外部送信用データを生成する。
次いで、CU制御部323は、通常時外部送信データを送信する(C5)。具体的には、C4で生成した通常時外部送信データをシリアル通信部334に送信させる制御を実行する。通常時外部送信データは、分配器950を介して、呼び出しランプ1000及び中継装置1200に送信される。そして、中継装置1200は、CU3から受信した通常時外部送信データを、LAN通信によって管理コンピュータ900に転送する。
管理コンピュータ900の処理部は、中継装置1200を介してCU3から通常時外部送信データを新規に受信したか否かを判定し(D1)、受信したと判定したならば(D1;Yes)、データ異常判定処理を実行し(B3)、データ異常ではないと判定したならば(B5;No)、中継装置1200を介してCU3に対して通常時データ受信通知を行う(D7)。通常時データ受信通知は、CU3による通常時外部送信データの送信(通知)のコマンドに対して、通常時外部送信データの受信を正常に完了したことをCU3に通知するレスポンスである。通常時データ受信通知は、中継装置1200を介して呼び出しランプ1000にも送信される。そして、管理コンピュータ900の処理部は、B7へと処理を移す。
一方、データ異常と判定したならば(B5;Yes)、管理コンピュータ900の処理部は、中継装置1200を介してCU3に対して通常時データ異常通知を行う(D9)。この通常時データ異常通知は、CU3による通常時外部送信データの送信(通知)のコマンドに対して、受信した通常時外部送信データに異常が生じていることをCU3に通知するレスポンスである。通常時データ異常通知は、中継装置1200を介して呼び出しランプ1000にも送信される。
CU制御部323は、C5の後、中継装置1200を介して管理コンピュータ900から通常時データ受信通知を受けたか否かを判定し(C7)、受けたと判定したならば(C7;Yes)、A7へと処理を移す。
一方、通常時データ受信通知を受けなかったと判定したならば(C7;No)、CU制御部323は、管理コンピュータ900から通常時データ異常通知を受けたか否かを判定する(C9)。そして、受けたと判定したならば、CU制御部323は、集計処理を実行する(C11)。具体的には、CU記憶部3231の遊技機データベース3238に蓄積的に記憶されている遊技機データに基づいて、第2実施例と同様に、遊技情報累積値算出処理を実行する。
遊技情報累積値算出処理では、遊技機データベース3238に蓄積的に記憶されている遊技機データに含まれる遊技情報のうち、ユニット設定用データ3236に記憶されている設定非集計対象情報Noに対応する遊技情報を除外した遊技情報について、カウント値を累積した遊技情報累積値を算出する。続けて、CU制御部323は、外部送信データ生成処理を実行する。具体的には、遊技情報累積値算出処理の算出結果に基づいて、ユニット設定用データ3236に記憶されている設定異常時送信用データ種別Noに対応する種別の異常時外部送信用データを生成する。そして、CU制御部323は、集計処理を終了する。
次いで、CU制御部323は、異常時外部送信データを送信する(C13)。具体的には、C11で生成した異常時外部送信データをシリアル通信部334に送信させる制御を実行する。異常時外部送信データは、分配器950を介して、呼び出しランプ1000及び中継装置1200に送信される。そして、中継装置1200は、CU3から受信した異常時外部送信データを、LAN通信によって管理コンピュータ900に転送する。
D9の後、管理コンピュータ900の処理部は、中継装置1200を介してCU3から異常時外部送信データを受信したか否かを判定し(D11)、受信したと判定したならば(D11;Yes)、データ異常判定処理を実行する(D13)。このデータ異常判定処理は、B3のデータ異常判定処理と同様の手法を用いた処理として実現される。
データ異常ではないと判定したならば(D15;No)、CU制御部323は、中継装置1200を介してCU3に対して異常時データ受信通知を行う(D17)。異常時データ受信通知は、CU3による異常時外部送信データの送信(通知)のコマンドに対して、異常時外部送信データの受信を正常に完了したことをCU3に通知するレスポンスである。異常時データ受信通知は、中継装置1200を介して呼び出しランプ1000にも送信される。そして、管理コンピュータ900の処理部は、B7へと処理を移す。
C13の後、CU制御部323は、中継装置1200を介して管理コンピュータ900から異常時データ受信通知を受けたか否かを判定し(C15)、受けたと判定したならば(C5;Yes)、A7へと処理を移す。
C9において管理コンピュータ900から通常時データ異常通知を受けなかったと判定した場合(C9;No)、又は、C15において異常時データ受信通知を受けなかったと判定したならば(C15;No)、CU制御部323は、エラー処理を実行する(C17)。
また、管理コンピュータ900の処理部は、D1において通常時外部送信データを新規に受信しなかったと判定したならば(D1;No)、B9へと処理を移す。B9において受信不能と判定された場合には(B9;Yes)、管理コンピュータ900の処理部は、受信エラー処理を実行する(B11)。
また、D11において異常時外部送信データを受信しなかったと判定したならば(D11;No)、B11へと処理を移し、D15においてデータ異常と判定したならば(D15;Yes)、B13へと処理を移す。
ここで、データ異常と判定された場合には、異常時外部送信データをCU3から外部機器に送信するが、CU3はP台2から継続的に遊技機データを受信するため、遊技機データの受信タイミングと外部送信データの送信タイミングとの同期が取れなくなる。そこで、CU制御部323は、例えば、管理コンピュータ900から異常時データ受信通知を受けた後、データの送受信のタイミングを外部機器との間で同期させる処理を実行した後に、A1に処理を戻すようにするとよい。
なお、上記の処理において、一時的な通信障害等によって、CU3から外部送信データを受信できなくなる場合も考えられる。そこで、管理コンピュータ900の処理部は、B9において受信不能と判定された場合に、CUに対して、通常時外部送信データの受信に失敗したことを通知する受信不能通知を行うようにしてもよい。
図54は、本実施例において呼び出しランプ1000の処理部が実行する呼び出しランプ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
呼び出しランプ1000の処理部は、分配器950を介してCU3から通常時外部送信データを新規に受信したか否かを判定し(E1)、受信したと判定したならば(E1;Yes)、受信した通常時外部送信データを記憶部に記憶させた後、分配器950を介して管理コンピュータ900から通常時データ異常通知を受信したか否かを判定する(E3)。
通常時データ異常通知を受信しなかったと判定したならば(E3;No)、呼び出しランプ1000の処理部は、表示更新判定処理を実行する(E5)。具体的には、表示部の表示対象として設定されている遊技情報それぞれについて、記憶部に記憶されている前回の通常時外部送信データに含まれるカウント値と、今回受信した通常時外部送信データに含まれるカウント値と、が一致しているか否かを判定する。
本実施例において、呼び出しランプ1000の表示部の表示対象として設定する遊技情報には、CU3が接続されているP台2におけるスタート回数、大当り回数、小当り回数等の情報を含めることができる。そして、一致している場合には表示更新の必要なし(表示更新条件不成立)と判定し、一致していない場合には表示更新の必要あり(表示更新条件成立)と判定する。
表示更新条件が成立したと判定したならば(E7;Yes)、呼び出しランプ1000の処理部は、表示更新処理を実行する(E9)。具体的には、表示部に現在表示中の遊技情報のうち、表示更新の必要ありと判定された遊技情報について、表示部に現在表示中の値に今回受信した通常時外部送信データに含まれる遊技情報のカウント値を加算した加算値に更新表示させるように制御する。
次いで、呼び出しランプ1000の処理部は、処理を終了するか否かを判定し(E11)、処理を継続すると判定したならば(E11;No)、E1に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(E11;Yes)、呼び出しランプ1000の処理部は、呼び出しランプ処理を終了する。
一方、分配器950を介してCU3から通常時外部送信データを新規に受信しなかったと判定したならば(E1;No)、呼び出しランプ1000の処理部は、通常時外部送信データを受信不能であるか否かを判定し(E13)、受信不能ではないと判定したならば(E13;No)、E1に処理を戻す。また、受信不能と判定したならば(E13;Yes)、呼び出しランプ1000の処理部は、受信エラー処理を実行する(E15)。
また、分配器950を介して管理コンピュータ900から通常時データ異常通知を受信した場合には(E3;Yes)、呼び出しランプ1000の処理部は、分配器950を介してCU3から異常時外部送信データを受信したか否かを判定する(E17)。そして、受信したと判定したならば(E17)、呼び出しランプ1000の処理部は、受信した異常時外部送信データを記憶部に記憶させた後、リカバリ判定処理を実行する(E19)。
具体的には、表示部の表示対象として設定されている遊技情報それぞれについて、現在表示中の遊技情報の値と、受信した異常時外部送信データのリカバリ用情報に含まれる当該遊技情報に対応する遊技情報累積値と、が一致しているか否かを判定する。そして、一致している場合にはリカバリの必要なし(リカバリ条件不成立)と判定し、一致していない場合にはリカバリの必要あり(リカバリ条件成立)と判定する。
リカバリ条件が成立したと判定したならば(E21;Yes)、呼び出しランプ1000の処理部は、リカバリ処理を実行する(E23)。具体的には、記憶部に記憶されている遊技情報のうち、リカバリの必要ありと判定された遊技情報の値を、受信したリカバリ用情報に含まれる遊技情報累積値で記憶更新させる。そして、記憶更新させた遊技情報累積値で、表示中の遊技情報の値を表示更新させるように制御する。そして、呼び出しランプ1000の処理部は、E11へと処理を移す。
また、E17において異常時外部送信データを受信しなかったと判定したならば(E17;No)、呼び出しランプ1000の処理部は、受信エラー処理を実行する(E25)。
なお、この呼び出しランプ処理において、呼び出しランプ1000の処理部が、管理コンピュータ900と同様に、CU3から受信した通常時外部送信データのデータ異常を判定するデータ異常判定処理を実行し、データ異常と判定した場合に、CU3に対して通常時データ異常通知を行うようにしてもよい。
この場合は、呼び出しランプ1000からの通常時データ異常通知に応じて、CU3が、異常時外部送信データを外部機器に送信するようにすればよい。つまり、CU3は、管理コンピュータ900からの通知(要求)に応じて異常時外部送信データを外部機器に送信するようにしてもよいし、呼び出しランプ1000からの通知(要求)に応じて異常時外部送信データを外部機器に送信するようにしてもよい。
第3実施例では、CU3は、P台2からの遊技情報を受信する。シリアル通信部334は、CU制御部323の制御に従って、受信した遊技情報そのまま又は受信した遊技情報のうちの一部の情報を含む外部送信データ(第2種外部送信データ)を、管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000等の外部機器に送信する。CU制御部323は、受信した遊技情報に基づく集計処理を実行する。そして、シリアル通信部334は、要求に応じて、CU制御部323の制御に従って、集計処理による集計結果に対応するリカバリ用情報を含む外部送信データ(第1種外部送信データや第3種外部送信データ)を、管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000等の外部機器に送信する。
これによれば、通常時には、受信した遊技情報そのまま又は受信した遊技情報のうちの一部の情報を含む外部送信データを外部機器に送信するが、データ異常等に伴う異常時には、管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000の要求に応じてリカバリ用情報を含む異常時送信用データを外部機器に送信するようにすることができる。これにより、異常時送信用データに含まれるリカバリ用情報を用いてP台2の遊技情報を正しい遊技情報に外部機器が補正可能となるため、外部機器において情報管理を適切に行うことが可能となる。
[4.第4実施例]
次に、本発明を適用した第4実施例について説明する。第4実施例におけるシステム構成は、第2実施例又は第3実施例におけるシステム構成と同様であるため、再度の説明を省略する。
CU3はP台2に対応して設けられるが、CU3を別のP台2に移設するような場合がある。具体的には、CU3が故障して動作不能となった場合や、CU3において入金やカードの認識不能等の動作不良が発生した場合等、CU3に不具合が生じた場合に、他の遊技台に設置されているCU3を、不具合が生じた遊技台に移設するような場合がある。
また、性能の異なる複数種類のCU3を導入している店舗においては、人気のあるP台、つまり稼働率の高いP台2の遊技台に高性能のCU3を設置すべく、CU3を移設するような場合がある。この場合、CU3を移設すると、P台2とCU3との対応関係が変化するため、移設前にCU3で管理していた遊技情報は、移設後にそのまま利用することができない。本実施例は、この問題を解決する実施例である。
図55は、CU3の移設に関する説明図である。
ここでは、1番台(台番号:1)に設置されていたCU3を11番台(台番号:11)に移設し、11番台(台番号:11)に設置されていたCU3を1番台(台番号:1)に移設する場合、つまり、異なる2つの番台に設置されていたCU3を入れ替える場合を例に挙げて説明する。
例えば、移設前に1番台に設置されていたCU3に対応して設けられる呼び出しランプ1000における大当り回数が“3回”であり、CU3は大当り累積値として“3回”を記憶しており、移設前に11番台に設置されていたCU3に対応して設けられる呼び出しランプ1000における大当り回数が“5回”であり、CU3は大当り累積値として“5回”を記憶していたとする。
前述したように、CU3は、ユニットホルダのホルダ基板から台番号を取得することができる。この場合、CU制御部323は、台番号を新たに取得すると、CU記憶部3231に記憶されている台番号3237を、新たに取得した台番号で更新する。つまり、CU記憶部3231に記憶されている台番号3237が変化した(異なる番号に更新された)ことに基づいて、自装置が移設されたと判定することができる。そして、CU制御部323は、CU記憶部3231の遊技機データベース3238に格納されている遊技機データをクリアするとともに、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納されている遊技情報累積データをクリアする。
遊技情報累積データがクリアされるため、1番台に設置されていたCU3を11番台に移設すると、当該CU3が記憶している大当り累積値は“0回”となり、11番台に設置されている呼び出しランプ1000の大当り回数は“5回”であるため、大当り回数に齟齬が生ずる。同様に、11番台に設置されていたCU3を1番台に移設すると、当該CU3が記憶している大当り累積値は“0回”となり、1番台に設置されている呼び出しランプ1000の大当り回数は“3回”であるため、大当り回数に齟齬が生ずる。
そこで、CU3を移設した後、CU3と呼び出しランプ1000との間で情報の齟齬が生じないように、初期設定処理として、CU3と呼び出しランプ1000との間で情報を整合させるために、互いに記憶している遊技情報も初期化(クリア)することが考えられる。しかし、この場合には、P台2と呼び出しランプ1000との対応関係は変化していないにも関わらず、呼び出しランプ1000が記憶している遊技情報がクリアされてしまうという問題がある。
そこで、CU3を移設した後、CU3からP台2に対して、該P台2が保持している最新の遊技機データを送信する要求を行い、当該P台2から最新の遊技機データを取得することで、CU3が遊技情報を取得することが考えられる。しかし、CU3が移設される前の全ての遊技機データを取得することはできないため、CU3が集計処理で算出する遊技情報累積値に、取得不能な遊技機データ分の誤差が生じてしまう。そこで、本実施例では、以下のようにして上記の問題を解決する。
図56は、本実施例における遊技情報のリカバリの説明図である。
前述したように、P台2には液晶ユニット500が着脱可能に構成されている。しかし、通常の店舗の運用では、液晶ユニット500をP台2から取り外すことは少ない。つまり、通常の店舗の運用では、CU3を他の遊技台に移設したとしても、液晶ユニット500を一緒に移設することはほとんどない。そのため、液晶ユニット500は移設しない前提で説明する。
そこで、各遊技台それぞれにおいて、CU3を移設する場合に、CU3は、移設先でユニットホルダのホルダ基板から台番号を取得した後、CU記憶部3231の遊技機データベース3238に格納されている遊技機データをクリアするとともに、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納されている遊技情報累積データをクリアする。
次いで、CU3は、移設先のP台2に装着されている液晶ユニット500から最新の遊技情報累積値を含む遊技情報累積データを取得して、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納する。
そして、CU3は、呼び出しランプ1000との間で情報を整合させる情報整合処理を実行して、CU3と呼び出しランプ1000との間で遊技情報を整合させる。液晶ユニット500は、CU3と接続可能に構成され遊技情報を集計した集計情報(遊技情報累積データ)を記憶可能であり所定の表示装置(液晶表示器504)を表示制御可能な表示制御装置に相当する。
図57は、液晶ユニット500の液晶ユニット制御部502に設けられる液晶ユニット記憶部5021のデータ構成例を示す図である。液晶ユニット記憶部5021は、ROMやEEPROM、RAMといったメモリを備えて構成される記憶装置である。
液晶ユニット記憶部5021には、プログラムとして、液晶ユニット制御部502(液晶ユニット制御部502が備える処理部)によって読み出され、液晶ユニット例外処理として実行される液晶ユニット例外処理プログラム5023が記憶されている。また、液晶ユニット記憶部5021には、データとして、遊技情報データ5024と、遊技情報累積データ5025とが記憶される。
本実施例において、CU制御部323は、P台2から遊技機データを受信する毎に、受信した遊技機データに含まれる遊技情報を、コマンド送受信部335から液晶ユニット500に送信させる。液晶ユニット制御部502は、コマンド送受信部506を介してCU3から受信した遊技情報データ5024を液晶ユニット記憶部5021に記憶させる。また、CU制御部323は、受信した遊技情報データ5024に基づく集計処理を実行し、算出した遊技情報累積値を含む遊技情報累積データ5025を生成して、液晶ユニット記憶部5021に記憶させる。
ここで、遊技情報データ5024には、P台2における発射回数、大当り回数、確変回数、スタート回数等の遊技情報が含まれる。これらの遊技情報は、該遊技台における遊技情報のデータであるため、台データに相当する。
図58は、本実施例において、CU制御部323が実行するCU例外処理、呼び出しランプ1000の処理部が実行する呼び出しランプ例外処理、及び、液晶ユニット制御部502が実行する液晶ユニット例外処理の流れの一例を示すフローチャートである。これらの処理は、それぞれの装置におけるメインの処理のサブルーチンとして実行される処理である。この図では、左部に液晶ユニット500の処理を、中央部にCU3の処理を、右部に呼び出しランプ1000の処理をそれぞれ図示している。
CU制御部323は、CU記憶部3231に記憶されている台番号3237が変化したか否かを判定する(K1)。具体的には、自ユニットの移設に伴い、CU記憶部3231に記憶されている台番号3237が変化したか否かを判定する。
台番号3237が変化したと判定したならば(K3;Yes)、CU制御部323は、遊技情報累積データ初期化処理を実行する(K5)。具体的には、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納されている遊技情報累積データをクリアする。
次いで、CU制御部323は、液晶ユニット500に遊技情報累積データを要求する(K7)。液晶ユニット制御部502は、CU3から遊技情報累積データの要求を受けると、液晶ユニット記憶部5021から最新の遊技情報累積値を含む遊技情報累積データ5025を抽出し(J1)、抽出した遊技情報累積データ5025を、コマンド送受信部506を介してCU3に送信させる(J3)。
次いで、液晶ユニット制御部502は、処理を終了するか否かを判定し(J5)、処理を継続すると判定したならば(J5;No)、J1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(J5;Yes)、液晶ユニット例外処理を終了する。
CU制御部323は、液晶ユニット500から遊技情報累積データを取得すると、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納する。
その後は、CU制御部323は、前述したCU処理において、液晶ユニット500から取得した遊技情報累積データ5025に含まれる遊技情報累積値を基準情報として、P台2から受信した遊技機データに基づく集計処理を実行すればよい。つまり、液晶ユニット500から取得した遊技情報累積データ5025に含まれる遊技情報累積値に対して、P台2から受信した遊技機データに含まれる遊技情報のカウント値を加算していくことで、遊技情報累積値を算出すればよい。
次いで、CU制御部323は、呼び出しランプ1000との間で情報を整合させるための情報整合処理として、以下の処理を実行する。具体的には、CU制御部323は、取得したシリアル通信部334を介して、呼び出しランプ1000に対してリカバリ確認通知を行う(K9)。
次いで、CU制御部323は、外部送信データ生成処理を実行する(K11)。具体的には、液晶ユニット500から取得した遊技情報累積データに含まれる遊技情報累積値をリカバリ用情報とする外部送信データとして、例えば図51に示した外部送信データのうちの第1種外部送信データ(図51(1))を生成する。そして、CU制御部323は、生成した外部送信データを、シリアル通信部334を介して呼び出しランプ1000に送信させる。
次いで、CU制御部323は、処理を終了するか否かを判定し(K15)、処理を継続すると判定したならば(K15;No)、K1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(K15;Yes)、CU例外処理を終了する。
呼び出しランプ1000の処理部は、CU3からリカバリ確認通知を受けると(L1;Yes)、CU3から外部送信データを受信したか否かを判定し(L3)、受信したと判定したならば(L3;Yes)、リカバリ判定処理を実行する(L5)。
リカバリ条件が成立したと判定したならば(L7;Yes)、呼び出しランプ1000の処理部は、リカバリ処理を実行する(L9)。
次いで、呼び出しランプ1000の処理部は、処理を終了するか否かを判定し(L11)、処理を継続すると判定したならば(L11;No)、L1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(L11;Yes)、呼び出しランプ例外処理を終了する。
第4実施例では、CU3は、P台2から遊技情報を受信可能であり、P台2を識別可能な台番号3237を記憶するCU記憶部3231を備える。また、CU制御部323は、受信した遊技情報に基づく集計処理を実行し、CU3の移設等に伴い、CU記憶部3231が記憶している台番号3237が変化したことに基づいて、集計処理による集計結果に対応する遊技情報累積データを初期化する遊技情報累積データ初期化処理を実行する。
これによれば、CU3の移設等に伴い台番号が変化したような場合であっても、遊技機から受信した遊技情報を集計した集計結果を適切に管理することができる。
[5.第2〜第4実施例の変形例]
本発明を適用可能な実施例は、上記の実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、他の実施例について説明する。なお、上記の各実施例と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
[5−1.外部送信データ]
上記の実施例で説明した電文としての外部送信データの構成は、前述した実施例に示したものに限られず、適宜設定変更することが可能である。例えば、前述した実施例における外部送信データに、通番を含めることとしてもよい。
図59は、この場合における外部送信データの一例を示す図である。この図には、図51に示した第1種外部送信データ〜第3種外部送信データの3種類の外部送信データに対応する外部送信データを図示している。
図59(1)〜(3)に示すように、第1種外部送信データ〜第3種外部送信データには、電文長部とデータ部との間に、シーケンス部が設けられている。シーケンス部には、シーケンス番号が格納される。シーケンス番号は、CU3から外部機器に対して外部送信データを送信する毎に“1”ずつ値が加算される番号(つまり通番)である。
この場合、CU3から外部送信データを受信した外部機器(管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000)は、受信した外部送信データのシーケンス部に格納されているシーケンス番号を参照することで、CU3から正しい順番で外部送信データを受信したか否かを判定することができる。シーケンス番号の抜けがある場合には、その抜けのシーケンス番号に対応する外部送信データの受信に失敗したと判定することができ、外部機器は、当該外部送信データを再送するようにCU3に要求することができる。
この場合、例えば、上記の第3実施例において、管理コンピュータ900が受信エラー処理を実行した後、通信障害等の問題が解消した場合に、管理コンピュータ900からCU3に対して外部送信データを再送するように要求する再送要求を行い、再送要求を受けたCU3が、送信に失敗した外部送信データを管理コンピュータ900に再送するようにしてもよい。
また、上記の実施例における外部送信データにおいて、STXや電文長、シーケンス番号をヘッダ部に含めた外部送信データを構成してもよい。つまり、ヘッダ部と、データ部と、フッタ部と、誤り検出部と、で構成される外部送信データを構成してもよい。電文をどのように構成するかは、設計するシステムに応じて適宜変更可能である。
[5−2.送信データの設定]
図52で説明したユニット設定用データ3236では、設定異常時送信用データ種別Noとして「1」が設定されており、異常時には、通常情報及びリカバリ用情報をデータ部に含む第1種外部送信データがCU3から外部機器に送信される場合を例示した。しかし、必ずしもこのような設定としなければならないわけではなく、例えば、設定異常時送信用データ種別Noとして「3」を設定しておき、異常時には、リカバリ用情報のみをデータ部に含む第3種外部送信データがCU3から外部機器に送信されるようにしてもよい。
また、外部機器において外部送信データの受信エラーが発生し、受信エラー処理を実行した場合に、通信障害等の問題が解消した後に、外部機器からCU3に対して受信に失敗した外部送信データの再送を要求し、CU3から外部機器に対して、送信できなかった外部送信データを再送するようにしてもよい。
この場合には、図59に例示したシーケンス部を含む外部送信データを送信するようにシステムを構築しておくと、外部機器が受信に失敗した外部送信データを特定することが容易となり、CU3側としても、外部機器から受信に失敗した外部送信データのシーケンス番号の通知を受けることで、送信できなかった外部送信データを特定することが容易となる。
また、上記の実施例において、管理コンピュータ900が、通常時データ異常通知に代えて、リカバリ用情報を含む外部送信データを送信するようにCU3に要求するリカバリ用情報要求を行うようにしてもよい。この場合には、ユニット設定用データ3236の設定異常時送信用データ種別Noに、通常情報及びリカバリ用情報をデータ部に含む第1種外部送信データのNo「1」又はリカバリ用情報のみをデータ部に含む第3種外部送信データのNo「3」を設定しておき、管理コンピュータ900からリカバリ用情報要求を受けた場合に、ユニット設定用データ3236に記憶されている設定異常時送信用データ種別Noに対応する種別の異常時外部送信用データを生成して送信すればよい。
また、データ異常と判定した外部送信データを再送するようにCU3に通知する再送要求を、管理コンピュータ900からCU3に対して行うようにしてもよい。この場合には、ユニット設定用データ3236の設定異常時送信用データ種別Noに、通常情報及びリカバリ用情報をデータ部に含む第1種外部送信データのNo「1」又は通常情報のみをデータ部に含む第2種外部送信データのNo「2」を設定しておき、管理コンピュータ900からリカバリ用情報要求を受けた場合に、ユニット設定用データ3236に記憶されている設定異常時送信用データ種別Noに対応する種別の異常時外部送信用データを生成して送信すればよい。
[5−3.リカバリ処理]
上記の実施例において、CU3を移設した場合に外部機器にリカバリ処理を行わせる手法は、図56に例示した手法に限られるわけではない。
図60は、変形例における遊技情報のリカバリの説明図である。
この手法では、各遊技台それぞれにおいて、CU3から遊技情報を管理コンピュータ900に予め送信して管理コンピュータ900に記憶させておく。そして、CU3を移設する必要が生じた場合に、CU3は、移設先のユニットホルダのホルダ基板から台番号を取得した後、CU記憶部3231の遊技機データベース3238に格納されている遊技機データをクリアするとともに、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納されている遊技情報累積データをクリアする。
次いで、CU3は、移設先のP台2に装着されている液晶ユニット500に遊技情報累積データを要求し、液晶ユニット500から最新の遊技情報累積値を含む第1遊技情報累積データを取得して、遊技情報累積データベース3239に格納する。また、CU3は、管理コンピュータ900に遊技情報累積データを要求し、管理コンピュータ900から移設先のP台2に対応する最新の遊技情報累積値を含む第2遊技情報累積データを取得して、遊技情報累積データベース3239に格納する。この第2遊技情報累積データは、呼び出しランプ1000にも送信される。
その後、CU3は、液晶ユニット500から取得した第1遊技情報累積データと、管理コンピュータ900から取得した第2遊技情報累積データとが一致するか否かの一致判定処理を実行する。そして、一致すると判定した場合には、CU3は、管理コンピュータ900及び呼び出しランプ1000に判定結果「一致」を通知する。この通知を受けた呼び出しランプ1000は、管理コンピュータ900から取得した第2遊技情報累積データを用いてリカバリ処理を実行する。
一方、第1遊技情報累積データと第2遊技情報累積データとが一致しないと判定した場合には、CU3は、管理コンピュータ900及び呼び出しランプ1000に判定結果「不一致」を通知する。この場合、管理コンピュータ900は、遊技情報累積データを確認する処理を実行する。そして、確認によって正しい遊技情報累積データを得た場合には、当該遊技情報累積データを呼び出しランプ1000及びCU3に送信する。そして、CU3は、管理コンピュータ900から受信した遊技情報累積データをCU記憶部3231に記憶させ、呼び出しランプ1000は、管理コンピュータ900から受信した遊技情報累積データを用いてリカバリ処理を実行する。
なお、この場合に、一致判定処理をCU3が実行するようにするのではなく、呼び出しランプ1000が実行するようにするようにしてもよい。
この場合、CU3は、移設先のP台2に装着されている液晶ユニット500に遊技情報累積データを要求し、液晶ユニット500から最新の遊技情報累積値を含む第1遊技情報累積データを取得し、取得した第1遊技情報累積データを呼び出しランプ1000に送信する。また、CU3は、管理コンピュータ900に遊技情報累積データを要求して、管理コンピュータ900から移設先のP台2に対応する最新の遊技情報累積値を含む第2遊技情報累積データを、呼び出しランプ1000に送信させる。
呼び出しランプ1000は、CU3から取得した第1遊技情報累積データと、管理コンピュータ900から取得した第2遊技情報累積データとが一致するか否かの一致判定処理を実行する。第1遊技情報累積データと第2遊技情報累積データとが一致しないと判定した場合には、呼び出しランプ1000は、管理コンピュータ900及びCU3に判定結果「不一致」を通知する。この場合、管理コンピュータ900は、遊技情報累積データを確認する処理を実行する。そして、確認によって正しい遊技情報累積データを得た場合には、当該遊技情報累積データを呼び出しランプ1000及びCU3に送信する。そして、CU3は、管理コンピュータ900から受信した遊技情報累積データをCU記憶部3231に記憶させ、呼び出しランプ1000は、管理コンピュータ900から受信した遊技情報累積データを用いてリカバリ処理を実行する。
また、上記の第4実施例及び変形例では、CU3が、台番号の変化に応じて遊技情報累積データ初期化処理を実行した場合に、液晶ユニット500から遊技情報累積データを取得する例を挙げて説明した。しかし、これに代えて、CU3が、台番号の変化に応じて遊技情報累積データ初期化処理を実行した場合に、呼び出しランプ1000から遊技情報累積データを取得するようにしてもよい。この場合、呼び出しランプ1000は、CU3と接続可能に構成され遊技情報を集計した集計情報(遊技情報累積データ)を記憶可能であり所定の表示装置(呼び出しランプ1000の表示部)を表示制御可能な表示制御装置に相当する。
また、上記の実施例では、CU3を移設しても液晶ユニット500は移設されない場合を例に挙げて説明したが、液晶ユニット500の不具合等により、液晶ユニット500を移設するような場合も考えられる。この場合には、CU3は、移設先の遊技台において、管理コンピュータ900から当該遊技台の遊技情報累積データを取得し、当該遊技情報累積データを呼び出しランプ1000に送信して、リカバリ処理を実行させればよい。
[5−4.液晶ユニットの表示制御]
上記の実施例において、液晶ユニット500の液晶表示器504の表示制御を、該液晶ユニット500に接続されたCU3が実行するようにしてもよい。具体的には、例えば、CU制御部323に、液晶ユニット500の液晶表示器504を表示制御するための液晶表示制御部を構成する。そして、CU制御部323の液晶表示制御部が、接続された液晶ユニット500に対して表示制御信号を送信することで、液晶ユニット500の液晶表示器504に遊技情報を表示させるように制御してもよい。
つまり、CU3と液晶ユニット500とを、それぞれ独立した遊技用装置として構成するようにしてもよいし、CU3側で液晶ユニット500の表示制御機能を担うようにすることで、CU3と液晶ユニット500とを、いわば一体的な遊技用装置として構成するようにしてもよい。
[5−5.遊技情報の消去]
上記の実施例において、液晶ユニット制御部502が、管理コンピュータ900等の上位装置から出力される消去指示情報(消去指示信号)に基づいて、液晶ユニット記憶部5021に記憶されている台データとしての遊技情報データ5024を消去(クリア)してもよい。この場合、全ての種別の遊技情報に対応する台データを消去してもよいし、一部の種別の遊技情報に対応する台データのみを消去してもよい。
[5−6.非送信対象]
上記の実施例では、図49の遊技情報管理用テーブル3234に定められた遊技情報のうち、ランクが低い遊技情報(ランクDの発射情報等)を外部機器への送信対象から除外することとして説明したが、ランクに関わらず、店舗の店員や管理者等によって設定された遊技情報を外部機器への送信対象から除外してもよい。この設定は、店員が携行する設定用リモコンによって実現してもよいし、CU3に対する設定操作によって実現してもよいし、店舗に設置される各種の管理装置(上位装置)からの設定指示によって実現してもよい。
[5−7.非集計対象]
上記の実施例では、図49の遊技情報管理用テーブル3234に定められた遊技情報の中から選択的に決定される遊技情報(発射情報、エラー情報等)を集計処理の対象から除外することとして説明したが、上記の非送信対象と同様に、店舗の店員や管理者等によって設定された遊技情報を集計処理の対象から除外してもよい。
[5−8.外部送信データの送信周期]
上記の実施例では、P台2からの遊技機データの受信周期と同じ周期で、CU3が外部送信データを送信することとして説明した。しかし、必ずしも遊技機データの受信周期と同じ周期で外部送信データを送信しなければならないわけではない。
具体的には、遊技機データの受信周期よりも長い周期で外部送信データを送信するようにしてもよい。この場合は、例えば、P台2から200ms毎に受信する遊技機データをCU記憶部3231に蓄積的に記憶させる。そして、遊技機データを規定回数(例えば5回や10回)受信したタイミングで、CU記憶部3231に記憶されている直近の規定回数分の遊技機データを読み出して集計処理を実行して、外部送信データを外部機器に送信するようにしてもよい。
この場合は、CU3で規定回数分の遊技機データを蓄積しておき(貯めておき)、遊技機データを規定回数受信する毎に、集計処理を実行して外部送信データを送信することとなる。従って、例えば、規定回数を5回とするのであれば、遊技機データの受信周期“200ms”に対して、外部送信データの送信周期は“1000ms”となる。
[5−9.中継装置]
上記の実施例では、台コントローラや島コンピュータ等で構成される中継装置1200は、CU3と管理コンピュータ900との間でデータの中継のみを行うこととして説明した。しかし、中継装置1200も外部機器であることに変わりはないため、中継装置1200を管理装置として機能させて、上記の実施例における管理コンピュータ900と同様の処理を実行するようにしてもよい。
[5−10.通信規格]
上記の実施例では、シリアル通信部334が、例えばRS−485のシリアル通信規格に則った外部機器との通信を行うこととして説明したが、シリアル通信規格はこれに限られるわけではない。例えば、RS−485の他にも、RS−232(RS−232C)やRS−422(RS−422A(EIA−422A))といった他の種類のシリアル通信規格に則った外部機器との通信を行うようにシステムを設計してもよい。
また、必ずしもシリアル通信によってCU3から外部機器に外部送信データを送信しなければならないわけではなく、パラレル通信が可能なシステムを構成し、パラレル通信によってCU3から外部機器に外部送信データを送信するようにしてもよい。
[5−11.遊技情報累積の対象範囲]
上記の実施例で説明した集計処理における各種の遊技情報の累積の対象範囲(対象期間)は、適宜設定変更可能である。例えば、店舗の営業日単位として設定するようにしてもよいし、1週間や1か月といった長期的な単位として設定するようにしてもよい。また、この他にも、P台2(遊技機)を設置してから移設(取り外し)するまでの期間を対象範囲として設定するようにしてもよい。
また、上記の対象範囲を、ホールコンピュータや管理コンピュータ900等の上位装置側で自由に設定できるようにしてもよい。この場合は、例えば、店舗の管理者等の操作に従って、上位装置側で累積の対象範囲を選択・決定し、該対象範囲をCU3に適用させるための設定用情報(設定用データ)を、上位装置からCU3に送信するようにすればよい。
[5−12.遊技情報累積値の初期化]
上記の実施例では、台番号やホルダIDが変化したことに基づいて、CU3において遊技情報累積値(集計処理による集計結果)を初期化する初期化処理を実行することとして説明したが、外部機器のリカバリに関係なく、CU3側で初期化処理を実行して遊技情報累積値を初期化するのみとしてもよいことは言うまでもない。
また、CU3側で遊技情報累積値を初期化する際に、CU3から液晶ユニット500に対して遊技情報累積値の初期化を指令する初期化指令(初期化コマンド)を出力するようにして、液晶ユニット500に遊技情報累積値を初期化させるようにしてもよい。
また、ホールコンピュータや管理コンピュータ900等の上位装置からCU3に対して遊技情報累積値の初期化を指令する初期化指令(初期化コマンド)を送信するようにして、CU3に遊技情報累積値を初期化させるようにしてもよい。
[5−13.遊技情報累積値の取得]
上記の実施例では、CU3が、液晶ユニット500から遊技情報累積値を取得する例を挙げて説明したが、これ以外にも、CU3が、管理コンピュータ900や呼び出しランプ1000、中継装置1200といった外部機器から、該外部機器が記憶している遊技情報累積値を取得するようにしてもよい。
[6.第5実施例]
次に、本発明を適用した第5実施例について説明する。
[6−1.概要]
以下では、遊技機を「管理遊技機」と「非管理遊技機」との2つに区分し、この管理遊技機/非管理遊技機の別を「遊技機区分」と称する。
管理遊技機とは、遊技機管理サーバ802、コンテンツ管理サーバ903、決済サーバ905といった複数の遊技機メーカが加盟する団体によって運営される遊技機を管理する組織等による一括管理を行う遊技機のことを意味する。上記の実施例で説明した封入循環式遊技機が管理遊技機に含まれる。
非管理遊技機とは、遊技機を管理する組織等による一括管理を行わない遊技機のことを意味する。現在運用されている指触式遊技機(現行遊技機)が非管理遊技機に含まれる。
また、本実施例では、各遊技機区分の遊技機(管理遊技機/非管理遊技機)それぞれについて「パチンコ機」と「スロットマシン」との種別が異なる2つの遊技機を想定し、このパチンコ機/スロットマシンの別を「遊技機種別」と称する。
パチンコ機とスロットマシンとでは、遊技に用いられる遊技媒体が異なる(パチンコ機ではパチンコ玉、スロットマシンではメダル)。パチンコ玉とメダルとではサイズが異なるため、現在は、遊技機に併設されるカードユニットや貸出機等の遊技用装置も、それぞれの遊技媒体に対応可能に設計されたものが使用されている。つまり、現行遊技機では、パチンコ機にはパチンコ機専用の遊技用装置が用いられ、スロットマシンにはスロットマシン専用の遊技用装置が用いられている。
一方、管理遊技機としての封入循環式遊技機では、遊技媒体が遊技機内部に封入されており、遊技者が遊技媒体を指触せずに遊技を行うことが可能である。このため、遊技媒体の相違は問題とはならず、遊技媒体のサイズの相違という物理的な制約が外れるため、封入循環式遊技機では、カードユニットや貸出機等の遊技用装置を共通に使用することが可能となり、これらの遊技用装置の共通化が検討されている。
しかしながら、対応する遊技機での遊技を可能とするため、遊技用装置側で実行する処理は、遊技機の種類に対応した処理としなければならない。つまり、異なる種類の遊技機に対して共通に遊技用装置を用いるのであれば、それぞれの種類の遊技機に対応した処理を実行できるようにしなければならない。本実施例は、かかる課題を解決することのできる遊技用装置を含む遊技用システムの実施例である。
本実施例では、遊技機を管理遊技機とする。そして、管理遊技機の種別(管理パチンコ機/管理スロットマシン)等を遊技機の種類とし、管理パチンコ機(第1の管理遊技機)と管理スロットマシン(第2の管理遊技機)とに共通に用いることができるように設計されたカードユニットにおいて、対応する遊技機の種類を登録する。
[6−2.システム構成]
図61は、本実施例における遊技用装置の一例であるカードユニット3(CU3)及び管理遊技機の一例である管理パチンコ機(P台2)の機能構成の一例を示すブロック図である。各装置の機能部は、図42に示したブロック図における機能部とほぼ同様であるが、一部の構成が異なっているため、図42とは異なる部分を中心に説明する。
また、ここでは、上記の実施例で説明したP台2を管理遊技機の一種である管理パチンコ機とし、P台2及びCU3の構成に着目して説明するが、管理遊技機の一種である管理スロットマシンについても、P台2の構成に倣って同様に設計することが可能である。このため、管理スロットマシンの構成については、ここでは図示及び説明を省略する。
本実施例では、図61に示すように、P台2において、払出制御基板17に代えて枠制御基板17Bが設けられている。また、枠制御基板17Bは、払出制御部171に代えて枠制御部171Bを有して構成される。枠制御基板17B(枠制御部171B)は、遊技枠の制御を目的とする制御基板(制御装置)であり、主制御基板16から送信される情報を集計し、その集計結果に基づく情報をCU3に送信するとともに、CU3から送信される情報を受信する通信制御(送受信制御)を行う。また、枠制御基板17B(枠制御部171B)は、P台2の内部に封入されたパチンコ玉を循環させる循環系の制御を行う。
本実施例において、主制御基板16と枠制御基板17Bとは、シリアル通信によって、双方向通信を行うことが可能に構成されている。主制御基板16から枠制御基板17Bに対しては、後述するように、遊技機設置情報内部通知や遊技機情報内部通知等の内部通知に対応するデータが送信される。枠制御基板17Bから主制御基板16に対しては、後述するように、上記の遊技機設置情報内部通知に対する遊技機設置情報内部応答や、上記の遊技機情報内部通知に対する遊技機情報内部応答等の内部応答に対応するデータが送信される。
また、本実施例において、P台2及びCU3は、図6で説明した鍵管理サーバ800を介した暗号鍵認証を行わないように構成されている。このため、CU3は、上位装置(管理装置)との間で認証を行うために必要な機能部を備えていない。このため、図61に示すように、CU3は、図5や図41に示したセキュリティ(SC)基板325を備えておらず、PIF回路326とCU制御部323とが接続され、P台2のコマンド通信部180から送信されるデータはPIF回路326を介してCU制御部323に入力され、CU制御部323から送信されるデータはPIF回路326を介してP台2のコマンド通信部180に入力されるように構成されている。
[6−3.主制御基板と枠制御基板間の通信]
本実施例において、管理遊技機(管理パチンコ機/管理スロットマシン)は、主制御基板16と枠制御基板17Bとの間でシリアル通信を行って、主枠間電文データの伝送を行う。本実施例では、一例として、以下の通信条件を適用することとして説明する。
(1)通信速度:38400[bps]
(2)ビット構成:スタートビット:1、データビット:8、ストップビット:1、パリティ:無
(3)通信方式:非同期シリアル通信方式
(4)通信制御:半二重通信
(5)通信周期(送信周期):100ミリ秒[ms]
図62は、本実施例においてP台2の主制御基板16と枠制御基板17B間で伝送されるデータである主枠間電文データのデータ構成の一例を示す図である。
主枠間電文データは、1つの電文として構成されるフレームデータであり、例えば、電文長部と、コマンド部と、通番部と、データ部と、誤り検出部と、で構成される。
図63は、上記の主枠間電文データの各構成部を説明するための図であり、構成部の番号Noと、当該構成部の名称と、当該構成部のデータ長と、当該構成部の意味と、を対応付けたテーブルを示している。
電文長部は、主枠間電文データの電文長部〜誤り検出部までの長さが電文長として格納される構成部であり、例えば「5〜255」の数値範囲で表される電文長が、1バイトのデータ長で表現される。
コマンド部は、主枠間電文データのコマンドコードであり、電文のコマンドコードが、1バイトのデータ長で表現される。
通番部は、主枠間電文データの通信の番号であり、例えばサイクリック(周期式)の「1〜255」の数値範囲で表される通信通番(シーケンス番号)が、1バイトのデータ長で表現される。
データ部は、主枠間電文データにおいて主制御基板16と枠制御基板17Bとの間で伝送される主要なデータが格納される構成部であり、1バイト〜Nバイトのデータ長で表現される。なお、「N」の値は、適宜設定変更することが可能である。
誤り検出部は、主枠間電文データの誤り検出用の情報(誤り検出情報)が格納される格納部であり、チェックサム等の誤り検出符号が、1バイトのデータ長で表現される。
上記の主枠間電文データは、必ず1フレームで完結させることとし、分割送信は行わないこととして説明する。また、主枠間電文データのうちの電文長部のデータを受信してから所定時間(データ部のデータ長にもよるが、例えば20[ms])以内に誤り検出部までデータを受信することができなかった場合には、それまでの受信データは破棄し、再度電文長部からデータの受信を開始する。
図64は、上記の主枠間電文データの一種である遊技機設置情報内部通知データのデータ構成の一例を示す図である。
遊技機設置情報内部通知データは、その名称が「遊技機設置情報内部通知」であり、当該データの送信方向は「主制御基板→枠制御基板」である。そして、当該データは、「主制御基板から枠制御基板に対する遊技機設置情報の通知」を目的とするものである。
ここで、「遊技機設置情報」とは、CU3に対応して設置される遊技機に関する設置情報である。本実施例では、遊技機設置情報には、当該遊技機の主制御基板16に記憶されているチップIDである「主制御チップID(メインチップID)の番号」と、当該遊技機の主制御部161が有するCPUを製造したメーカのコードである「主制御CPUメーカコード」と、当該遊技機の主制御部161が有するCPUの型式のコードである「主制御CPU型式コード」と、が含まれる。
なお、上記の遊技機設置情報はあくまでも一例であり、他の情報を遊技機設置情報に含めることも可能である。例えば、上記の情報に加えて、又は、上記の情報に代えて、遊技機が管理パチンコ機/管理スロットマシンのいずれの種別の遊技機であるかを特定可能な情報としての「遊技機種別情報」や、遊技機の機種(機種名)を特定可能な「機種情報」といった情報を、遊技機設置情報に含めるようにしてもよい。
この遊技機設置情報内部通知データには、データの番号Noと、当該データのデータ名と、当該データのデータ長と、当該データの形式と、当該データの内容と、が対応付けて定められている。
形式には、当該データの形式として、バイナリデータ(10進表現)であることを示す「BIN」と、バイナリデータ(16進表現)であることを示す「HEX」と、1バイト文字(アスキーコード)であることを示す「ASC」と、バイトデータの配列であることを示す「BYTE」と、が含まれる。これは、他の主枠間電文データについても同様である。
No「1」のデータは、図62の電文長部に対応するデータであり、データ名「電文長」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x18」である。
No「2」のデータは、図62のコマンド部に対応するデータであり、データ名「コマンド」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x01」である。
No「3」のデータは、図62の通番部に対応するデータであり、データ名「通信通番」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「1固定」である。
No「4」〜No「6」のデータは、図62のデータ部に対応するデータであり、遊技機設置情報が格納されるデータ部分である。具体的には、
No「4」のデータは、データ名「主制御チップID(メインチップID)番号」、データ長「9バイト」、形式「BYTE」である。
No「5」のデータは、データ名「主制御CPUメーカコード」、データ長「3バイト」、形式「ASC」である。
No「6」のデータは、データ名「主制御CPU型式コード」、データ長「8バイト」、形式「ASC」である。
No「7」のデータは、図62の誤り検出部に対応するデータであり、データ名「チェックサム」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「電文長〜データ部までの加算結果」である。
図65は、上記の主枠間電文データの一種である遊技機設置情報内部応答データのデータ構成の一例を示す図である。
遊技機設置情報内部応答データは、その名称が「遊技機設置情報内部応答」であり、当該データの送信方向は「枠制御基板→主制御基板」である。そして、当該データは、「枠制御基板から主制御基板に対する遊技機設置情報内部通知の受領結果の応答」を目的とするものである。
この遊技機設置情報内部応答データには、データの番号Noと、当該データのデータ名と、当該データのデータ長と、当該データの形式と、当該データの内容と、が対応付けて定められている。
No「1」のデータは、図62の電文長部に対応するデータであり、データ名「電文長」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x05」である。
No「2」のデータは、図62のコマンド部に対応するデータであり、データ名「コマンド」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x11」である。
No「3」のデータは、図62の通番部に対応するデータであり、データ名「通信通番」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「1固定」である。
枠制御基板17Bは、主制御基板16から送信される遊技機設置情報内部通知の通信通番(1固定)をそのまま応答する。なお、枠制御基板17Bは、主制御基板16から遊技機設置情報内部通知において「1」以外の通信通番を受信した場合には、無応答とする。
No「4」のデータは、図62のデータ部に対応するデータであり、遊技機設置情報の受領結果が格納される。データ名「遊技機設置情報受領結果」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「受領結果0x00=受領OK」である。
No「5」のデータは、図62の誤り検出部に対応するデータであり、データ名「チェックサム」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「電文長〜データ部までの加算結果」である。
図66は、上記の主枠間電文データの一種である遊技機情報内部通知データのデータ構成の一例を示す図である。
遊技機情報内部通知データは、その名称が「遊技機情報内部通知」であり、当該データの送信方向は「主制御基板→枠制御基板」である。そして、当該データは、「主制御基板から枠制御基板に対する遊技機情報の通知」を目的とするものである。
ここで、「遊技機情報」は、CU3に対応して設置された遊技機の最新の遊技機状態を示す情報や最新の遊技情報、ホールコンピュータ・ホールサーバ(HC)での管理用の情報(HC情報、不正監視情報等)を含む情報である。
No「1」のデータは、図62の電文長部に対応するデータであり、データ名「電文長」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x09〜0x1D」である。
No「2」のデータは、図62のコマンド部に対応するデータであり、データ名「コマンド」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x02」である。
No「3」のデータは、図62の通番部に対応するデータであり、データ名「通信通番」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「シーケンス番号(1〜255)」である。
主制御基板16は、遊技機情報内部通知において通信通番を1ずつ加算することとし、「255」の次を「1」とする。
No「4」〜No「12」のデータは、図62のデータ部に対応するデータであり、遊技機情報が格納されるデータ部分である。具体的には、
No「4」のデータは、データ名「主制御状態1」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「Bit0:大当り1(全ての大当り)、Bit1:大当り2(特定の大当り)、Bit2:大当り3(変動時間短縮の大当り)、Bit3:遊技機状態信号1、Bit4:遊技機状態信号2、Bit5:遊技機状態信号3、Bit6:遊技機状態信号4、Bit7:遊技機状態信号5」である。
No「5」のデータは、データ名「主制御状態2」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「Bit0:大当り中+時短(変動時間短縮)中、Bit1:高確率中、Bit2:時短(変動時間短縮)中、Bit3:未使用、Bit4:遊技機状態信号6、Bit5:遊技機状態信号7、Bit6:遊技機状態信号8、Bit7:遊技機状態信号9」である。
No「6」のデータは、データ名「遊技機エラー状態」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「遊技機で発生中のエラーコード、Bit0〜5:エラーコード、000000(B)=エラー無、Bit6:0=枠制御、1=主制御、Bit7:0=発報のみ、1=発報+HC出力、※Bit0〜7:0=エラー未発生」である。
No「7」のデータは、データ名「不正検知状態1」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「Bit0:盤面不正1、Bit1:盤面不正2、Bit2:盤面不正3、Bit3:盤面不正4、Bit4:盤面不正5、Bit5:盤面不正6、Bit6:未使用、Bit7:未使用」である。
No「8」〜No「12」のデータは、当該遊技機の遊技情報のデータである。具体的には、
No「8」のデータは、データ名「遊技情報数」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「種別情報・カウント情報の個数(n)、n=0〜10(可変長)」である。
No「9」のデータは、データ名「種別情報1」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「種別情報1」である。
No「10」のデータは、データ名「カウント情報1」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「カウント情報1」である。
No「11」のデータは、データ名「種別情報n」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「種別情報n」である。
No「12」のデータは、データ名「カウント情報n」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「カウント情報n」である。
No「13」のデータは、図62の誤り検出部に対応するデータであり、データ名「チェックサム」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「電文長〜データ部までの加算結果」である。
図67は、上記の主枠間電文データの一種である遊技機情報内部応答データのデータ構成の一例を示す図である。
遊技機情報内部応答データは、その名称が「遊技機情報内部応答」であり、当該データの送信方向は「枠制御基板→主制御基板」である。そして、当該データは、「枠制御基板から主制御基板に対する遊技機情報内部通知の受領結果&枠制御状態の応答」を目的とするものである。
No「1」のデータは、図62の電文長部に対応するデータであり、データ名「電文長」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x06」である。
No「2」のデータは、図62のコマンド部に対応するデータであり、データ名「コマンド」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「0x12」である。
No「3」のデータは、図62の通番部に対応するデータであり、データ名「通信通番」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「シーケンス番号(1〜255)」である。
枠制御基板17Bは、主制御基板16から受信した遊技機情報内部通知に含まれる通信通番をそのまま応答する。なお、主制御基板16から連続性が成立しない通信通番を受信した場合には、無応答とする。
No「4」及びNo「5」のデータは、図62のデータ部に対応するデータである。
No「4」のデータは、データ名「遊技機情報受領結果」、データ長「1バイト」、形式「HEX」、内容「受領結果0x00=受領OK」である。
No「5」のデータは、データ名「枠制御状態」、データ長「1バイト」、形式「BIN」である。内容は「Bit:0:遊技玉数オーバー、Bit1〜Bit7:未使用」である。
No「6」のデータは、図62の誤り検出部に対応するデータであり、データ名「チェックサム」、データ長「1バイト」、形式「BIN」、内容「電文長〜データ部までの加算結果」である。
図68は、主制御基板16と枠制御基板17Bとの間のデータ通信の説明図である。
P台2の電源が投入されると、最大T[ms]の起動時間を経てP台2が起動する。すると、主制御基板16は、枠制御基板17Bに対して遊技機設置情報内部通知を行う。具体的には、主制御部161が、図64で説明した遊技機設置情報内部通知に対応する遊技機設置情報内部通知データを生成して、枠制御部171Bに送信する。このときの通信通番は「1」とする。
この遊技機設置情報内部通知に応じて、枠制御基板17Bは、主制御基板16に対して遊技機設置情報内部応答を行う。具体的には、枠制御部171Bが、図65で説明した遊技機設置情報内部応答に対応する遊技機設置情報内部応答データを生成して、主制御部161に送信する。このときの通信通番は、遊技機設置情報内部通知と同じ「1」とする。
遊技機設置情報内部通知の実行タイミングから100[ms]が経過したタイミングで、主制御基板16は、枠制御基板17Bに対して1回目の遊技機情報内部通知を行う。具体的には、主制御部161が、図66で説明した遊技機情報内部通知に対応する遊技機情報内部通知データを生成して、枠制御部171Bに送信する。このときの通信通番は「1」とする。
この遊技機情報内部通知に応じて、枠制御基板17Bは、主制御基板16に対して遊技機情報内部応答を行う。具体的には、枠制御部171Bが、図67で説明した遊技機情報内部応答に対応する遊技機情報内部応答データを生成して、主制御部161に送信する。このときの通信通番は、遊技機情報内部通知と同じ「1」とする。
1回目の遊技機情報内部通知の実行タイミングから100[ms]が経過したタイミングで、主制御基板16は、枠制御基板17Bに対して2回目の遊技機情報内部通知を行う。具体的には、主制御部161が、図66で説明した遊技機情報内部通知に対応する遊技機情報内部通知データを生成して、枠制御部171Bに送信する。このときの通信通番は「2」とする。
この遊技機情報内部通知に応じて、枠制御基板17Bは、主制御基板16に対して遊技機情報内部応答を行う。具体的には、枠制御部171Bが、図67で説明した遊技機情報内部応答に対応する遊技機情報内部応答データを生成して、主制御部161に送信する。このときの通信通番は、遊技機情報内部通知と同じ「2」とする。
以下同様にして、100[ms]の通信周期(送信周期)で、主制御基板16が枠制御基板17Bに対して遊技機情報内部通知を行い、その通知に応じて、枠制御基板17Bが主制御基板16に対して遊技機情報内部応答を行う。
[6−4.管理遊技機とCU間の通信]
図69は、本実施例において、管理遊技機とCU3との間で伝送されるデータである遊技機CU間電文データのデータ構成の一例を示す図である。
遊技機CU間電文データは、例えば、図62で説明した主枠間電文データと同様のデータ構成とすることができる。具体的には、電文長部と、コマンド部と、通番部と、データ部Xと、誤り検出部と、を有して構成されるフレームデータとして構成することができる。この遊技機CU間電文データには、枠制御基板17BからCU3に対して送信されるデータと、CU3から枠制御基板17Bに対して送信されるデータとがある。
図70は、遊技機CU間電文データの種別を説明するための図であり、名称と、データ部Xと、送信方向と、内容と、を対応付けたテーブルを示している。
名称「遊技機設置情報外部通知」は、送信方向が「枠制御基板→CU」であり、主制御基板16から枠制御基板17Bに対して行われる遊技機設置情報内部通知と同様に、遊技機設置情報を遊技機から外部(ここではCU3)に通知することを目的として、遊技機設置情報等の情報がデータ部Xに格納される。
名称「遊技機情報外部通知」は、送信方向が「枠制御基板→CU」であり、主制御基板16から枠制御基板17Bに対して行われる遊技機情報内部通知と同様に、遊技機情報を遊技機から外部(ここではCU3)に通知することを目的として、遊技機情報等の情報がデータ部Xに格納される。
名称「計数情報外部通知」は、送信方向が「枠制御基板→CU」であり、遊技機において実行される遊技媒体の計数に関する情報(以下、「計数情報」という。)を遊技機から外部(ここではCU3)に通知することを目的として、計数準備情報や計数実行情報を含む計数情報がデータ部Xに格納される。
遊技機には、計数を実行するための計数ボタン(例えば、図61の計数ボタン28)が設けられている。本実施例では、この計数ボタンが押下されることを、計数操作の一例として説明する。
計数操作を検知すると、遊技機の枠制御部171Bは、遊技媒体数を計数遊技媒体数としてカウントし、そのカウント値を計数遊技媒体数としてCU3に通知する。遊技機が管理パチンコ機である場合には、計数操作に応じて遊技玉数を計数玉数としてカウントし、そのカウント値を計数玉数としてCU3に通知する。また、遊技機が管理スロットマシンである場合には、計数操作に応じて遊技メダル数を計数メダル数としてカウントし、そのカウント値を計数メダル数としてCU3に通知する。
計数準備情報は、遊技媒体を計数する準備状態であることを遊技機からCU3に通知するための情報であり、計数遊技媒体数を「0」とする情報である。
計数実行情報は、遊技媒体の計数を実行したことを遊技機からCU3に通知するための情報であり、計数遊技媒体数を「α」とする情報である。「α」は単位計数遊技媒体数であり、これは1回あたりの計数遊技媒体数を意味する。本実施例では、原則的に、計数ボタンが1回押下される毎に第1所定数分の計数が行われることとし、この第1所定数が単位計数遊技媒体数αに相当する。計数遊技媒体数は、管理パチンコ機では計数玉数となり、管理スロットマシンでは計数メダル数となる。
この場合、単位計数遊技媒体数αは、例えば、管理パチンコ機では単位計数玉数「250玉」とし、管理スロットマシンでは単位計数メダル数「50枚」とするように、管理遊技機を設計しておくことができる。
枠制御基板17Bから計数実行情報を受信すると、CU3は、受付中のカードに対応する持遊技媒体数(以下、「カード持遊技媒体数」という。)を更新する。具体的には、現在のカード持遊技媒体数に、受信した計数実行情報に含まれる単位計数遊技媒体数αを加算して、カード持遊技媒体数を更新する。この場合、遊技機が管理パチンコ機である場合には、受信した計数実行情報に含まれる単位計数玉数を加算してカード持玉数を更新し、遊技機が管理スロットマシンである場合には、受信した計数実行情報に含まれる単位計数メダル数を加算してカード持メダル数を更新する。
名称「貸出情報外部通知」は、送信方向が「CU→枠制御基板」であり、遊技媒体の貸出に関する情報(以下、「貸出情報」という。)をCU3から外部(ここでは枠制御基板17B)に通知することを目的として、貸出準備情報や貸出実行情報を含む貸出情報がデータ部Xに格納される。
本実施例では、貸出とは、入金による残額を用いた遊技媒体の貸出を意味する。また、本実施例では、液晶ユニット500の液晶表示器(タッチパネル)504に表示される遊技媒体の貸出を行うためのアイコン(ボタン)(以下、「貸出アイコン」という。)がタッチされることを、貸出操作の一例として説明する。
例えば、遊技機が管理パチンコ機である場合には、液晶表示器504にパチンコ玉の貸出を行うためのボタン・アイコン(例えば図79(1)の貸玉アイコン)が貸出アイコンとして表示され、遊技機が管理スロットマシンである場合には、液晶表示器504にメダルの貸出を行うためのボタン・アイコン(例えば図79(2)の貸メダルアイコン)が貸出アイコンとして表示される。なお、このようにするのではなく、CU3に物理的なボタンとしての貸出ボタンを設けるようにし、この貸出ボタンが押下されることを貸出操作としてもよい。
貸出操作がなされると、遊技者がカードに対応付けて所有している残額(プリペイド残額)が消費され、遊技媒体(管理パチンコ機ではパチンコ玉/管理スロットマシンではメダル)が貸し出される。このようにして貸し出される貸出遊技媒体に対応する点数である貸点(貸点数)は遊技用の点数である遊技点(遊技点数)に変換され、対応する管理遊技機での遊技(以下、「貸出遊技」という。)に使用することが可能となる。
貸出準備情報は、遊技媒体の貸出の準備状態であることをCU3から遊技機に通知するための情報であり、貸出遊技媒体数を「0」とする情報である。
貸出実行情報は、遊技媒体の貸出の実行をCU3から管理遊技機に通知するための情報であり、貸出遊技媒体数を「β」とする情報である。ここで、「β」は単位貸出遊技媒体数であり、これは1回あたりの貸出遊技媒体数を意味する。本実施例では、原則的に、貸出アイコンが1回タッチされる毎に、第2所定数分の貸出が行われることとし、この第2所定数が単位貸出遊技媒体数βに相当する。貸出遊技媒体数は、管理パチンコ機では貸出玉数となり、管理スロットマシンでは貸出メダル数となる。
現在店舗に設置されている現行の精算機は、使用通貨を1000円紙幣及び100円硬貨とする仕様であり、100円未満の端数の精算には対応していない。この現行の精算機を管理遊技機の設置店舗でもそのまま使用する場合、100円未満の端数の精算が生じないようにする必要がある。このため、単位貸出遊技媒体数βは、貸与レートに対応する数とすることが望ましい。
そこで、単位貸出遊技媒体数βは、例えば、管理パチンコ機(貸与レート:4円)では単位貸出玉数「125玉(500円分)」とし、管理パチンコ機(貸与レート:1円)では単位貸出玉数「200玉(200円分)」とすればよい。また、管理スロットマシン(貸与レート:20円)では単位貸出メダル数「50枚(1000円分)」とし、管理スロットマシン(貸与レート:5円)では単位貸出メダル数「200枚(1000円分)」とすればよい。
なお、100円未満の端数の精算に対応可能な精算機を管理遊技機の設置店舗で使用するのであれば、上記の制約は外れるため、貸与レートによらず、単位貸出遊技媒体数βを共通の数としてもよい。例えば、管理パチンコ機(貸与レート:1円)についても、管理パチンコ機(貸与レート:4円)と同様に、単位貸出玉数を「125玉(125円分)」としてもよい。
CU3から貸出実行情報を受信すると、枠制御基板17Bは、受信した貸出実行情報に含まれる単位貸出遊技媒体数に基づいて遊技点(遊技媒体数)を更新する。具体的には、遊技機が管理パチンコ機である場合には、受信した貸出実行情報に含まれる単位貸出玉数に基づいて遊技点(遊技玉数)を更新し、遊技機が管理スロットマシンである場合には、受信した貸出実行情報に含まれる単位貸出メダル数に基づいて遊技点(遊技メダル数)を更新する。
名称「貸出情報外部応答」は、送信方向が「枠制御基板→CU」であり、遊技機が貸出情報外部通知の受領結果をCU3に応答するためのデータであり、貸出準備受領結果や貸出実行受領結果を含む貸出受領結果がデータ部Xに格納される。
貸出準備受領結果は、CU3から通知される貸出準備情報に対する受領結果の応答(例えば受領結果=0)であり、遊技機が遊技媒体の貸出の準備状態にあることをCU3に通知するための情報である。
貸出実行受領結果は、CU3から通知される貸出実行情報に対する受領結果の応答(例えば受領結果=1)の応答であり、遊技機が遊技媒体の貸出を実行したことをCU3に応答するための情報である。
本実施例では、CU3と枠制御基板17Bとの間の通信においては、必要最低限の情報の送受信を行うようにシステムを設計している。このため、上記の例では、枠制御基板17BからCU3への通知に対するCU3から枠制御基板17Bへの応答は行わないようにしている。つまり、遊技機設置情報外部通知に対するCU3から枠制御基板17Bへの応答は行わず、遊技機情報外部通知に対するCU3から枠制御基板17Bへの応答は行わず、計数情報外部通知に対するCU3から枠制御基板17Bへの応答は行わない。但し、CU3から枠制御基板17Bに対する通知に対しては、例外的に、枠制御基板17BからCU3に対して応答を行うようにしている。貸出情報外部通知に対する貸出情報外部応答がこれに相当する。
CU3と枠制御基板17Bとの間の通信において、上記の遊技機設置情報外部通知、遊技機情報外部通知、計数情報外部通知、貸出情報外部通知及び貸出情報外部応答は、全て共通の非同期シリアル通信ポートを介した非同期シリアル通信によって実現することができる。
なお、必ずしもこのようにしなければならないわけではなく、通信ポートを分けて通信を行うようにしてもよい。例えば、貸出情報用の通信ポートとして第1の非同期シリアル通信ポートを構成し、遊技機情報・計数情報用の共通の通信ポートとして第2の非同期シリアル通信ポートを構成する。そして、第1のシリアル通信ポートを介して貸出情報外部通知及び貸出情報外部応答を行い、第2のシリアル通信ポートを介して遊技機設置情報外部通知、遊技機情報外部通知及び計数情報外部通知を行うようにしてもよい。
また、この他にも、例えば、貸出情報・計数情報用の共通の通信ポートとして第1の非同期シリアル通信ポートを構成し、遊技機情報用の通信ポートとして第2の非同期シリアル通信ポートを構成する。そして、第1のシリアル通信ポートを介して貸出情報外部通知、貸出情報外部応答及び計数情報外部通知を行い、第2のシリアル通信ポートを介して遊技機設置情報外部通知及び遊技機情報外部通知を行うようにしてもよい。
図71は、本実施例における遊技機とCU3との間の遊技機CU間電文データの伝送の原理を説明するための図であり、伝送パターンとして伝送パターンAに対応するタイミングチャートを示したものである。
最上段には、横軸を時間軸として、貸出操作の「ON/OFF」を示している。貸出操作の「ON/OFF」を示す時間軸の下には、左側を枠制御基板17B、右側をCU3とし、横軸を時間軸として、枠制御基板17BとCU3との間で行われるデータの伝送のタイミングを示している。
1番上には、枠制御基板17BからCU3に対して行われる遊技機情報外部通知を示している。本実施例では、この遊技機情報外部通知の送信周期を300[ms]として説明する。なお、遊技機情報外部通知が行われる前に、遊技機設置情報外部通知が枠制御基板17BからCU3に対して実行されるが、これについては図示を省略している。
遊技機設置情報外部通知を行った後、枠制御基板17Bは、CU3に対して1回目の遊技機情報外部通知を行う。枠制御基板17Bは、遊技機情報外部通知の開始、つまり、遊技機情報外部通知データの送信の開始のタイミングから100[ms]が経過したタイミングで、CU3に対して1回目の計数情報外部通知を行う。
計数情報外部通知で通知される計数情報には、前述したように、計数実行情報と計数準備情報とが含まれる。遊技機情報外部通知の送信周期(300[ms])内に計数操作を検知しなかった場合には、枠制御基板17Bは、計数情報を計数準備情報(計数遊技媒体数=0)とする計数情報外部通知を行って、遊技機が計数準備状態であることをCU3に通知する。
一方、遊技機情報外部通知の送信周期(300[ms])内に計数操作を検知した場合には、枠制御基板17Bは、計数情報を計数実行情報(計数遊技媒体数=α)とする計数情報外部通知を行って、計数の実行及び単位計数遊技媒体数αをCU3に通知する。以降、300[ms]の送信周期で同じ動作が繰り返される。
CU3は、貸出操作を検知した場合に、枠制御基板17Bから送信される最新の(直近の)計数情報外部通知の受信完了から第1規定時間(例えば150[ms])以内の時間を送信有効時間とし、この送信有効時間内に送信を完了させるように、枠制御基板17Bに対して貸出情報を貸出実行情報(貸出遊技媒体数=β)とする貸出情報外部通知を行って貸出の実行及び単位貸出遊技媒体数βを枠制御基板17Bに通知する。
この場合、貸出情報外部通知を受けた枠制御基板17Bは、貸出情報外部通知の受信完了から第2規定時間(例えば10[ms])以内に、CU3に対して貸出受領結果を貸出実行受領結果(例えば受領結果=1)とする貸出情報外部応答を行う。
ここで、遊技機で遊技を行う際には、前述した貸出遊技の他にも、遊技者がカード(会員カード/ビジターカード)に対応付けて所有している持遊技媒体(管理パチンコ機では持玉/管理スロットマシンでは持メダル)に対応する点数である持点(持点数)が遊技点(遊技点数)に変換されることによる遊技(以下、「持点再プレイ遊技」という。)や、遊技者が会員カードに対応付けて所有している貯遊技媒体(管理パチンコ機では貯玉/管理スロットマシンでは貯メダル)に対応する点数である貯蓄点(貯蓄点数)が遊技点(遊技点数)に変換されることによる遊技(以下、「貯蓄点再プレイ遊技」という。)を行うことが可能である。
本実施例では、持点再プレイ遊技を行うための操作のことを「持点再プレイ操作」といい、貯蓄点再プレイ遊技を行うための操作のことを「貯蓄点再プレイ操作」という。例えば、持点再プレイ操作は、液晶ユニット500の液晶表示器504に表示される払出ボタン・アイコン(例えば図79の払出アイコン)がタッチされることとし、貯蓄点再プレイ操作は、液晶ユニット500の液晶表示器504に表示される再プレイボタン・アイコン(例えば図79の再プレイアイコン)がタッチされることとすることができる。このような持点再プレイ操作や貯蓄点再プレイ操作がなされた場合にも、上記の貸出操作がなされた場合と同様に、CU3から枠制御基板17Bに対して貸出情報外部通知を行い、枠制御基板17BからCU3に対して貸出情報外部応答を行う。
図72は、本実施例における主制御基板16と枠制御基板17Bとの間のデータ伝送と、枠制御基板17BとCU3との間のデータ伝送と、CU3と外部機器との間のデータ伝送と、を説明するためのタイミングチャートである。
この図では、横軸を時間軸とし、最上段に主制御基板16から枠制御基板17Bへの遊技機情報内部通知を示し、2段目に枠制御基板17BからCU3への遊技機情報外部通知を示し、最下段にCU3から外部機器への外部機器通知を示している。
前述したように、主制御基板16から枠制御基板17Bへの遊技機情報内部通知の送信周期は100[ms]であり、枠制御基板17BからCU3への遊技機情報外部通知の送信周期は300[ms]である。このため、本実施例では、枠制御基板17Bは、主制御基板16から送信される遊技機情報内部通知のうち最大で3回分の遊技機情報内部通知に含まれる遊技機情報を集計して、遊技機情報外部通知用の遊技機集計情報を生成する。
例えば、図72に示すように、枠制御基板17Bは、主制御基板16から送信される遊技機情報内部通知の受信が完了したタイミングで、当該遊技機情報内部通知を含む直近3回分の遊技機情報内部通知に含まれる遊技機情報を集計する第1集計処理を行う。そして、第1集計処理で集計した情報を遊技機集計情報としてデータ部Xに格納した遊技機情報外部通知データを生成し、生成した遊技機情報外部通知データを遊技機情報外部通知としてCU3に送信する。
ここで、主制御基板16から送信される遊技機情報内部通知に含まれる遊技機情報は、例えば送信用のキュー(以下、「送信キュー」という。)を用いて、先入れ先出し(FIFO)方式によって格納・取り出しを行うように構成して、第1集計処理を行うようにすればよい。
次に、CU3は外部機器に対して外部機器通知を行う。第2実施例等で説明したように、外部機器には、呼び出しランプ1000や中継装置1200、管理コンピュータ900等が含まれ、CU3は、シリアル通信部334を介して、上記の外部機器との間で通信を行う。
外部機器通知は、第2実施例等で説明した外部送信データに対応する外部機器用の情報を含むCU3から外部機器への通知である。なお、第2実施例等では、外部機器通知の送信周期を200[ms]としていたが、本実施例では、外部機器通知の送信周期を、枠制御基板17BからCU3に対する遊技機情報外部通知の送信周期である300[ms]とする。
CU3は、第2実施例等で説明したのと同様に、枠制御基板17Bから送信される遊技機情報外部通知の受信が完了したタイミングで、当該遊技機情報外部通知に含まれる遊技機情報を集計する第2集計処理を行う。そして、第2集計処理の集計結果に基づいて、通常情報及びリカバリ用情報(通常情報+リカバリ用情報)をデータ部に格納した外部送信データを生成し、生成した外部送信データを外部機器通知として外部機器に送信する。
なお、ここでは、枠制御基板17Bが、主制御基板16から送信される遊技機情報内部通知の受信が完了したタイミングで、当該遊技機情報内部通知を含む直近3回分の遊技機情報内部通知に含まれる遊技機情報を集計する第1集計処理を行うこととしたが、これはあくまでも一例に過ぎない。例えば、第1集計処理を行うタイミングは、必ずしも遊技機情報内部通知の受信が完了したタイミングである必要はなく、遊技機情報内部通知とは同期しない任意の周期のタイミングとしてもよい。この場合、枠制御基板17Bは、この任意の周期のタイミングで、送信キューに格納されている2回分又は3回分の遊技機情報を集計する第1集計処理を行うなどすればよい。
[6−5.CUのデータ構成]
図73は、本実施例におけるCU記憶部3231に記憶されるデータの一例を示す図である。
CU記憶部3231には、CU制御部323によって読み出され、第2CU処理として実行される第2CU処理プログラム3241が記憶されている。第2CU処理プログラム3241は、遊技機種登録処理として実行される遊技機種登録プログラム3242と、遊技機種登録処理で登録された遊技機種に応じて選択的に実行される各種処理プログラム3243とを含む。
各種処理プログラム3243には、例えば、前述した貸出遊技を可能とするための複数の貸出処理プログラム、前述した持点再プレイ遊技を可能とするための複数の持点再プレイ処理プログラム、前述した貯蓄点再プレイ遊技を可能とするための複数の貯蓄点再プレイ処理プログラム、液晶ユニット500の液晶表示器504に表示させる表示画面や各表示画面に表示させる情報等の表示設定を行うための複数の液晶ユニット表示設定プログラム、等の各種の処理に対応する複数の処理プログラムが記憶されている。これら各処理プログラムは、各遊技機種それぞれに対応可能なサブルーチンの処理として実行される複数の処理プログラムを含む。
また、CU記憶部323には、遊技機種別特定テーブル3244と、遊技機種登録用テーブル3245と、処理設定用テーブル3246と、ユニット設定登録データ3248と、遊技情報管理用テーブル3234と、外部送信データ管理用テーブル3235と、台番号3237と、遊技機データベース3238と、遊技情報累積データベース3239とが記憶される。
遊技機種別特定テーブル3244は、対応する管理遊技機の遊技機種別を特定するために用いられるテーブルであり、管理遊技機のうちのパチンコ機(管理パチンコ機)に対応するメインチップIDと、管理遊技機のうちのスロットマシン(管理スロットマシン)に対応するメインチップIDとが、それぞれ識別可能に記憶されている。
遊技機種登録用テーブル3245は、CU3において遊技機の遊技機種を登録するために用いられるテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図74に示す。
遊技機種登録用テーブル3245には、遊技機区分と、設定の番号である設定Noと、登録用情報(送信元)と、が対応付けて定められている。
遊技機区分は、対応して設けられる遊技機の区分である。本実施例では、遊技機区分として管理遊技機が定められている。
設定Noは、いずれの送信元から送信されるいずれの登録用情報に基づいて遊技機種を登録するかの設定の番号である。
登録用情報(送信元)は、遊技機種の登録を行うための情報(登録用情報)及び当該登録用情報の送信元の装置である。登録用情報には、当該遊技機の遊技機区分・遊技機種別の登録用情報と、当該遊技機の機種名の登録用情報と、当該遊技機の貸与レートの登録用情報と、が含まれる。
具体的に説明する。
(1)設定No「M1」
遊技機区分・遊技機種別の登録用情報には「遊技機設置情報(管理遊技機)」が定められている。遊技機設置情報は、例えば、前述したメインチップID等の情報(チップID情報)を含む情報である。これは、対応して設置される管理遊技機から送信される遊技機設置情報に基づいて、遊技機区分・遊技機種別を登録することを意味する。
機種名の登録用情報には「遊技機設置情報(管理遊技機)+機種設定情報(情報配信サーバ)」が定められている。これは、対応して設置される管理遊技機から送信される遊技機設置情報と管理装置の一種である情報配信サーバ901から送信される機種設定情報とに基づいて、機種名を登録することを意味する。
貸与レートの登録用情報には「レート情報(持玉管理サーバ)」が定められている。これは、管理装置の一種である持玉管理サーバ902から送信されるレート情報に基づいて、貸与レートを登録することを意味する。
本実施例では、この設定「M1」を適用することとして説明する。
CU制御部323は、対応する管理遊技機からチップID情報としてのメインチップIDを含む遊技機設置情報を受信すると、遊技機種別特定テーブル3244を参照し、受信したメインチップIDがいずれの種別(パチンコ機/スロットマシン)に対応するメインチップIDであるかに基づいて、対応する管理遊技機の遊技機種別を特定する。そして、ユニット設定登録データ3248の対応遊技機区分「管理遊技機」とともに、特定した遊技機種別を対応遊技機種別に記憶させて登録する。
また、情報配信サーバ901には、各管理遊技機の識別情報としてのメインチップIDと対応付けて機種(機種名)の設定情報を定めた機種特定テーブルが記憶されている。そこで、CU制御部323は、情報配信サーバ901に対して、対応する管理遊技機から送信されたメインチップIDを含む機種設定情報要求通知コマンドを送信する。情報配信サーバ901は、機種設定情報要求通知コマンドを受信すると、機種特定テーブルを参照し、機種設定情報要求通知コマンドに含まれるメインチップIDに対応する機種設定情報を特定してCU3に送信する。そして、CU制御部323は、情報配信サーバ901から受信した機種設定情報に基づき、対応する管理遊技機の機種名を、ユニット設定登録データ3248の対応遊技機機種名に記憶させて登録する。
なお、上記のようにするのではなく、予め、情報配信サーバ901等の管理装置からCU3に対して機種特定テーブルを配信し、CU記憶部3231に機種特定テーブルを記憶させておくようにしてもよい。この場合、CU制御部323は、管理遊技機に接続されて遊技機設置情報を受信した場合に、CU記憶部3231に記憶されている機種特定テーブルを参照し、遊技機設置情報に含まれるメインチップIDに対応する機種設定情報に基づいて、機種名の登録を行うようにすればよい。
(2)設定No「M2」
遊技機区分・遊技機種別の登録用情報には「遊技機設定情報(情報配信サーバ)」が定められている。この遊技機設定情報は、例えば、店舗に設置される各管理遊技機の遊技機区分・遊技機種別の設定情報であり、情報配信サーバ901等の管理装置側で設定される情報である。これは、管理装置の一種である情報配信サーバ901から送信される遊技機設定情報に基づいて、遊技機区分・遊技機種別を登録することを意味する。
機種名の登録用情報には「機種設定情報(情報配信サーバ)」が定められている。この機種設定情報は、例えば、店舗に設置される各管理遊技機の機種名の設定情報であり、情報配信サーバ901等の管理装置側で設定される情報である。これは、情報配信サーバ901から送信される機種設定情報に基づいて、機種名を登録することを意味する。
貸与レートの登録用情報には「レート情報(持玉管理サーバ)」が定められている。これは、管理装置の一種である持玉管理サーバ902から送信されるレート情報に基づいて、貸与レートを登録することを意味する。
この設定「M2」を適用する場合には、情報配信サーバ901が、例えば、各機種名の管理遊技機が設置される遊技島毎に、当該遊技島に対応するCU3それぞれに対して、遊技機設定情報及び機種設定情報を送信する。そして、CU制御部323は、情報配信サーバ901から受信した遊技機設定情報及び機種設定情報に基づき、対応する管理遊技機の区分、種別及び機種名を、ユニット設定登録データ3248の対応遊技機区分、対応遊技機種別及び対応遊技機機種名にそれぞれ記憶させて登録する。また、CU制御部323は、持玉管理サーバ901から送信されるレート情報に基づき、対応する管理遊技機の貸与レートを、ユニット設定登録データ3248の対応遊技機貸与レートに記憶させて登録する。
なお、上記の遊技機設定情報や機種設定情報の送信は、情報配信サーバ901ではなく、ホールサーバ801等の管理装置が行うようにしてもよい。
(3)設定No「M3」
遊技機区分・遊技機種別の登録用情報には「乗り入れ設定情報(持玉管理サーバ)」が定められている。乗り入れ設定情報は、例えば、店舗に設置される各管理遊技機について、遊技機区分や遊技機種別、貸与レートが異なる遊技機間で、遊技者が所有する貯遊技媒体や持遊技媒体を用いた遊技を可能とするための、いわゆる乗り入れに関する設定情報である。これは、管理装置の一種である持玉管理サーバ902から送信される乗り入れ設定情報に基づいて、遊技機区分・遊技機種別を登録することを意味する。
機種名の登録用情報には「機種設定情報(情報配信サーバ)」が定められている。これは、情報配信サーバ901から送信される機種設定情報に基づいて、機種名を登録することを意味する。
貸与レートの登録用情報には「乗り入れ設定情報(持玉管理サーバ)」が定められている。これは、持玉管理サーバ902から送信される乗り入れ設定情報に基づいて、貸与レートを登録することを意味する。
この設定「M3」を適用する場合には、持玉管理サーバ902が、遊技機の遊技機区分、遊技機種別及び貸与レートに応じて定められるエリア(詳細は後述する)毎に、当該エリアに対応するCU3それぞれに対して、乗り入れ対象エリア情報に加えて、遊技機区分、遊技機種別及びレート情報を含む乗り入れ設定情報を送信する。そして、CU制御部323は、情報配信サーバ901から受信した乗り入れ設定情報に基づき、対応する遊技機の区分、種別及び貸与レートを、ユニット設定登録データ3248の対応遊技機区分、対応遊技機種別及び対応遊技機貸与レートにそれぞれ記憶させて登録する。また、CU制御部323は、情報配信サーバ901から送信される機種設定情報に基づき、対応する遊技機の機種名を、ユニット設定登録データ3248の対応遊技機機種名に記憶させて登録する。なお、持玉管理サーバ902側で機種情報も併せて設定・管理しておき、乗り入れ設定情報に機種設定情報も含めて、CU3に送信するようにしてもよい。
上記の登録用情報に関する設定のうちのいずれの設定を適用するかについては、遊技機の設計・仕様や店舗の運用等に応じて、店舗側で自由に設定変更可能とすればよい。この場合は、店舗側で、CU3を操作して設定変更を行うことを可能としたり、設定変更を行うためのディップスイッチ等のスイッチをCU3に構成しておき、このスイッチを切り替えるなどして設定変更を行うことを可能とすればよい。
処理設定用テーブル3246は、遊技機種登録処理で登録された遊技機種に対応する処理を選択・設定するために用いられるテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図75に示す。
処理設定用テーブル3246には、処理種別と、遊技機区分・遊技機種別と、処理設定と、が対応付けて定められている。
処理種別には、CU記憶部3231の各種処理プログラム3243に記憶されている各種類の処理プログラムに対応する処理種別が定められている。
遊技機区分・遊技機種別には、各処理種別それぞれについて、管理パチンコ機と管理スロットマシンとが定められている。
処理設定には、各処理種別それぞれについて、当該処理種別の処理として選択・設定される処理の名称が定められている。
具体的に説明する。
(1)処理種別「貸出処理」
「管理パチンコ機」については、処理設定「貸出処理A(玉貸処理)」が定められている。そして、貸与レート「4円」については、貸出処理Aのうちの「貸出処理A−1(玉貸処理4円用)」が定められ、貸与レート「1円」については、貸出処理Aのうちの「貸出処理A−2(玉貸処理1円用)」が定められている。
貸出処理A−1(玉貸処理4円用)は、管理パチンコ機について貸与レートを4円とする貸出処理であり、単位貸出遊技媒体数βを単位貸出玉数「125玉(500円分)」としてパチンコ玉を貸し出す処理である。
貸出処理A−2(玉貸処理1円用)は、管理パチンコ機について貸与レートを1円とする貸出処理であり、単位貸出遊技媒体数βを単位貸出玉数「200玉(200円分)」としてパチンコ玉を貸し出す処理である。
「管理スロットマシン」については、処理設定「貸出処理B(メダル貸処理)」が定められている。そして、貸与レート「20円」については、貸出処理Bのうちの「貸出処理B−1(メダル貸処理20円用)」が定められ、貸与レート「5円」については、貸出処理Bのうちの「貸出処理B−2(メダル貸処理5円用)」が定められている。
貸出処理B−1(メダル貸処理20円用)は、管理スロットマシンについて貸与レートを20円とする貸出処理であり、単位貸出遊技媒体数βを単位貸出メダル数「50枚(1000円分)」としてメダルを貸し出す処理である。
貸出処理B−2(メダル貸処理5円用)は、管理スロットマシンについて貸与レートを5円とする貸出処理であり、単位貸出遊技媒体数βを単位貸出メダル数「200枚(1000円分)」としてメダルを貸し出す処理である。
(2)処理種別「持点再プレイ処理」
「管理パチンコ機」については、処理設定「持点再プレイ処理A(持玉再プレイ処理)」が定められている。そして、貸与レート「4円」については、持点再プレイ処理Aのうちの「持点再プレイ処理A−1(持玉再プレイ処理4円用)」が定められ、貸与レート「1円」については、持点再プレイ処理Aのうちの「持点再プレイ処理A−2(持玉再プレイ処理1円用)」が定められている。
持点再プレイ処理A−1(持玉再プレイ処理4円用)は、管理パチンコ機について貸与レートを4円とする持点再プレイ処理であり、単位再プレイ遊技媒体数を単位再プレイ玉数「125玉(500円分)」とする処理である。
持点再プレイ処理A−2(持玉再プレイ処理1円用)は、管理パチンコ機について貸与レートを1円とする持点再プレイ処理であり、単位再プレイ遊技媒体数を単位再プレイ玉数「200玉(200円分)」とする処理である。
「管理スロットマシン」については、処理設定「持点再プレイ処理B(持メダル再プレイ処理)」が定められている。そして、貸与レート「20円」については、持点再プレイ処理Bのうちの「持点再プレイ処理B−1(持メダル再プレイ処理20円用)」が定められ、貸与レート「5円」については、持点再プレイ処理Bのうちの「持点再プレイ処理B−2(持メダル再プレイ処理5円用)」が定められている。
持点再プレイ処理B−1(持メダル再プレイ処理20円用)は、管理スロットマシンについて貸与レートを20円とする持点再プレイ処理であり、単位再プレイ遊技媒体数を単位再プレイメダル数「50枚(1000円分)」とする処理である。
持点再プレイ処理A−2(持メダル再プレイ処理5円用)は、管理スロットマシンについて貸与レートを5円とする持点再プレイ処理であり、単位再プレイ遊技媒体数を単位再プレイメダル数「200枚(1000円分)」とする処理である。
なお、図示は省略するが、処理設定用テーブル3246には、貸出処理や持点再プレイ処理の他に、前述した貯蓄点再プレイ処理や液晶ユニット表示設定処理等の各種の処理についても、同様の形式で処理設定が定められている。
CU3側では、CU記憶部3231のRAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数(スロットマシンでは遊技メダル数)、カード持玉数(スロットマシンではカード持メダル数)、貯玉数(スロットマシンでは貯メダル数)、残額等の情報を記憶している。
貸出処理では、CU制御部323は、貸出操作の検知に応じて、枠制御基板17Bに対して、前述した貸出情報外部通知を行う。そして、CU制御部323は、枠制御基板17Bからの貸出情報外部応答の受信に応じて、残額から単位貸出遊技媒体数(単位貸出玉数/単位貸出メダル数)に相当する残額を減算して、残額を更新する。
また、持点再プレイ処理では、CU制御部323は、持点再プレイ操作の検知に応じて、枠制御基板17Bに対して、前述した貸出情報外部通知を行う。そして、CU制御部323は、枠制御基板17Bからの貸出情報外部応答の受信に応じて、カード持遊技媒体数(カード持玉数/カード持メダル数)から単位再プレイ遊技媒体数(単位再プレイ玉数/単位再プレイメダル数)を減算して、カード持遊技媒体数を更新する。
また、貯蓄点再プレイ処理では、CU制御部323は、貯蓄点再プレイ操作の検知に応じて、枠制御基板17Bに対して、前述した貸出情報外部通知を行う。そして、CU制御部323は、枠制御基板17Bからの貸出情報外部応答の受信に応じて、貯遊技媒体数(貯玉数/貯メダル数)から単位再プレイ遊技媒体数(単位再プレイ玉数/単位再プレイメダル数)を減算して、貯遊技媒体数を更新する。
ユニット設定登録データ3248は、CU3における各種の設定登録内容が記憶されるデータであり、そのデータ構成の一例を図76に示す。
ユニット設定登録データ3248には、例えば、ユニットIDと、遊技機種登録設定Noと、対応遊技機区分と、対応遊技機種別と、対応遊技機機種名と、対応遊技機貸与レートと、貸出処理と、持点再プレイ処理と、貯蓄点再プレイ処理と、液晶ユニット表示設定処理と、が記憶される。
ユニットIDには、自ユニットの識別情報としてのIDが記憶される。
遊技機種登録設定Noには、図74の遊技機種登録用テーブル3245に基づいて設定された遊技機種登録用の設定に対応する設定Noが記憶される。
対応遊技機区分には、遊技機種登録設定Noに対応する設定に基づいて、対応する遊技機の遊技機区分が記憶されて登録される。
対応遊技機種別には、遊技機種登録設定Noに対応する設定に基づいて、対応する遊技機の遊技機種別が記憶されて登録される。
対応遊技機機種名には、遊技機種登録設定Noに対応する設定に基づいて、対応する遊技機の機種名が記憶されて登録される。
対応遊技機貸与レートには、遊技機種登録設定Noに対応する設定に基づいて、対応する遊技機の貸与レートが記憶されて登録される。
貸出処理には、登録された遊技機種に対応する貸出処理の処理設定が記憶される。
持点再プレイ処理には、登録された遊技機種に対応する持点再プレイ処理の処理設定が記憶される。
貯蓄点再プレイ処理には、登録された遊技機種に対応する貯蓄点再プレイ処理の処理設定が記憶される。
液晶ユニット表示設定処理には、登録された遊技機種に対応する液晶ユニット表示設定処理の処理設定が記憶される。
[6−6.処理]
図77は、本実施例において、CU3のCU制御部323が、CU記憶部3231に記憶されている第2CU処理プログラム3241に従って実行する第2CU処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、CU制御部323は、枠制御基板17Bからデータ(遊技機CU間電文データ)を受信したか否かを判定する(M1)。受信したと判定したならば(M1:Yes)、CU制御部323は、コマンド判定処理を実行する(M3)。具体的には、受信したデータのコマンド部に格納されているコマンドを判定する。そして、CU制御部323は、M3のコマンドの判定結果に基づいて受信したデータの情報種別を判定する(M5)。
情報種別が遊技機設置情報であると判定したならば(M5:遊技機設置情報)、CU制御部323は、遊技機種登録処理を実行する(M7)。
図78は、遊技機種登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、CU制御部323は、管理遊技機から受信した遊技機設置情報(メインチップID)に基づいて遊技機種を登録する(N1)。この遊技機種の登録方法は、前述した通りである。
次いで、CU制御部323は、各種処理の実行設定を行う(N3)。具体的には、CU記憶部3231に記憶されている処理設定用テーブル3246を参照し、貸出処理、持点再プレイ処理、貯蓄点再プレイ処理、液晶ユニット表示設定処理等の各種の処理それぞれについて、N1で登録した遊技機種に対応する処理設定を判定して、ユニット設定登録データ3248の貸出処理、持点再プレイ処理、貯蓄点再プレイ処理、液晶ユニット表示設定処理等に記憶させる。
次いで、CU制御部323は、N3において液晶ユニット表示設定処理で設定した液晶ユニット500の表示設定に対応するコマンドを、コマンド送受信部335を介して液晶ユニット500のコマンド送受信部506に送信させる制御を行う(N5)。液晶ユニット500は、このCU3から送信されるコマンドや、情報配信サーバ901から配信されるコンテンツデータに基づいて、対応する管理遊技機での遊技に関する各種の情報を表示させることが可能となる。そして、CU制御部323は、遊技機種登録処理を終了する。
図77に戻り、遊技機種登録処理を実行したならば、CU制御部323は、N3で設定した各種の処理の実行を開始する(M9)。
M5において情報種別が遊技機情報であると判定したならば(M5:遊技機情報)、CU制御部323は、外部機器通知タイミングであるか否かを判定する(M11)。そして、外部機器通知タイミングであると判定したならば(M11;Yes)、外部機器通知処理を実行する(M13)。具体的には、受信した遊技機情報を集計する第2集計処理を行って外部送信データを生成し、生成した外部送信データを、シリアル通信部334を介して外部機器に送信する外部機器通知を行う。
M5において情報種別が計数情報であると判定したならば(M5:計数情報)、CU制御部323は、計数情報の種別を判定する(M15)。そして、計数情報の種別が計数実行情報であると判定したならば(M15;計数実行情報)、CU制御部323は、当該計数実行情報に含まれる単位計数遊技媒体数αに基づいてカード持遊技媒体数(カード持玉数/カード持メダル数)を更新する(M17)。
M17の後、又は、M15において計数情報の種別が計数準備情報であると判定したならば(M15;計数準備情報)、CU制御部323は、貸出フラグが「ON」であるか否かを判定する(M19)。貸出フラグは、貸出操作を検知した場合に「ON」に設定されるフラグである。そして、貸出フラグが「ON」であると判定したならば(M19:Yes)、タイマーを作動(スタート)させる(M21)。
M5において情報種別が貸出受領結果であると判定したならば(M5:貸出受領結果)、CU制御部323は、貸出フラグを「OFF」に設定する(M23)。
M9、M13、M21又はM23の後、CU制御部323は、貸出フラグが「ON」であるか否かを判定し(M25)、「ON」であると判定したならば(M25;Yes)、貸出情報外部通知タイミングであるか否かを判定する(M27)。
貸出情報外部通知タイミングであると判定したならば(M27:Yes)、CU制御部323は、貸出情報外部通知を行う(M29)。具体的には、CU制御部323は、N3の貸出処理、持点再プレイ処理、貯蓄点再プレイ処理の処理設定に対応する単位貸出遊技媒体数βをデータ部Xに格納した貸出情報外部通知データを生成して、対応する遊技機の枠制御基板17Bに送信する。そして、CU制御部323は、作動しているタイマーを停止(リセット)させる(M31)。
M25において貸出フラグが「ON」ではないと判定したならば(M25:No)、CU制御部323は、貸出操作、持点再プレイ操作及び貯蓄点再プレイ操作のいずれかを検知したか否かを判定する(M33)。そして、検知したと判定したならば(M33;Yes)、貸出フラグを「ON」に設定する(M35)。
M31又はM35の後、CU制御部323は、処理を終了するか否かを判定する(M39)。処理を継続すると判定したならば(M39:No)、CU制御部323は、M1に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(M39:Yes)、CU制御部323は、第2CU処理を終了する。
なお、上記の処理のM23〜M35のステップでは、貸出操作がなされた場合に着目した処理として図示・説明したが、前述したように、持点再プレイ操作や貯蓄点再プレイ操作がなされた場合も同様に、CU制御部323から枠制御基板17Bに対して、貸出情報外部通知を行うようにすればよい。
[6−7.液晶ユニットの表示画面]
図79は、本実施例における液晶ユニット500の液晶表示器(タッチパネル)504に表示される表示画面の一例を示す図である。
図79(1)には、遊技機区分・遊技機種別が管理パチンコ機である場合の表示画面の一例を示し、図79(2)には、遊技機区分・遊技機種別が管理スロットマシンである場合の表示画面の一例を示している。
図36に示した表示画面と同様に、図79(1)、(2)には、遊技者のアバター画像や、遊技者等が操作することによって遊技者等が選択可能な項目を表示するメニューボタン、遊技者等が操作することによって液晶表示器504の画面を離席中であることを示す画面に切り替える離席ボタン、遊技者等が操作することによってCU3に挿入されているカードの返却をCU3に返却させるための返却ボタン等が表示されている。
図79(1)の表示画面と図79(2)の表示画面とでは、それぞれ遊技機の遊技機種に対応する表示がなされている点が特徴である。具体的に説明する。
図79(1)の表示画面は、管理パチンコ機に対応する表示画面である。
このため、遊技履歴情報として大当り回数、小当り回数、確変回数及びスタート回数が表示され、対応する遊技機のスペック情報として大当り確率が表示されている。
また、遊技者の持遊技媒体数として当日持玉数(持玉数)が表示され、遊技者の貯遊技媒体数として貯玉数が表示され、遊技者が遊技に使用可能な遊技媒体数として遊技玉数が表示されている。そして、これらの遊技媒体数の単位として、遊技媒体のパチンコ玉に対応する「玉」が表示されている。
また、貸出遊技を行うためのアイコンとして貸玉アイコンが表示され、持点再プレイ遊技を行うためのアイコンとして払出アイコンが表示され、貯蓄点再プレイ遊技を行うためのアイコンとして再プレイアイコンが表示されている。
なお、ここでは、持点再プレイ用のアイコンとして、遊技者が分かり易いように「払出」の文字で示される払出アイコンを表示させているが、これに代えて「持点再プレイ」や「持玉再プレイ」等の文字で示されるアイコンを表示させるようにしてもよい。
貯蓄点再プレイ用のアイコンについても同様である。
図79(2)の表示画面は、管理スロットマシンに対応する表示画面である。
このため、遊技履歴情報としてビッグボーナス回数(BB)、レギュラーボーナス回数(RB)、アシストリプレイタイム回数(ART)、ゲーム数が表示され、対応する遊技機のスペック情報としてBBやRB等のボーナスやARTの合算確率が表示されている。
また、遊技者の持遊技媒体数として当日持メダル数(持メダル数)が表示され、遊技者の貯遊技媒体数として貯メダル数が表示され、遊技者が遊技に使用可能な遊技媒体数として遊技メダル数が表示されている。そして、これらの遊技媒体数の単位として、遊技媒体のメダルに対応する「枚」が表示されている。
また、貸出遊技を行うためのアイコンとして貸メダルアイコンが表示され、持点再プレイ遊技を行うためのアイコンとして払出アイコンが表示され、貯蓄点再プレイ遊技を行うためのアイコンとして再プレイアイコンが表示されている。
なお、図79(1)と同様に、図79(2)においても持点再プレイ用のアイコンとして、遊技者が分かり易いように「払出」の文字で示される払出アイコンを表示させているが、これに代えて「持点再プレイ」や「持メダル再プレイ」等の文字で示されるアイコンを表示させるようにしてもよい。
貯蓄点再プレイ用のアイコンについても同様である。
また、上記の図79(1)、(2)の表示画面において、例えば最上部の台番号の表示(XXXX番台)の右側には、対応する遊技機の機種名を表示させるようにすることもできる。この場合、CU3から送信されるコマンドと、情報配信サーバ901から送信されるコンテンツデータとに基づいて、図79(1)の表示画面では対応する管理パチンコ機の機種名を表示させ、図79(2)の表示画面では対応する管理スロットマシンの機種名を表示させるようにすることができる。
また、図79(1)の表示画面では、管理パチンコ機に対応させて、当日持玉数(持玉数)や貯玉数、遊技玉数等の玉数及びそれらの単位である「玉」を表示させ、図79(2)の表示画面では、管理スロットマシンに対応させて、当日持メダル数(持メダル数)や貯メダル数、遊技メダル数等のメダル数及びそれらの単位である「枚」を表示させたが、これらの表示に代えて、点数方式の表示として、持点や貯蓄点、遊技点等の点数及びそれらの単位である「点」や「ポイント」を表示させるようにしてもよい。
前述したように、現行遊技機では、パチンコ機にはパチンコ機専用の遊技用装置が用いられ、スロットマシンにはスロットマシン専用の遊技用装置が用いられている。このため、現行のカードユニット等の遊技用装置では、対応する遊技機の種別(パチンコ機/スロットマシン)に対応する表示を行うことしかできない。
それに対し、本実施例のCU3は、対応する管理遊技機の種別を登録した上で、当該種別の管理遊技機に対応する表示画面を液晶ユニット500の液晶表示器504に表示させることができる。
[6−8.管理遊技機とCU間の通信の別例]
図71では、管理遊技機とCU3との間の遊技機CU間電文データの伝送の原理を、タイミングチャートを用いて説明したが、この図71に示した伝送パターンAに代えて、他の伝送パターンを適用することも可能である。
図80は、他の伝送パターンである伝送パターンBを説明するためのタイミングチャートである。タイミングチャートの見方は、図71のタイミングチャートと同様である。
この伝送パターンBにおいて、枠制御基板17BからCU3に対して行われる遊技機情報外部通知及び計数情報外部通知は、図71の伝送パターンAと同様である。伝送パターンAと異なるのは、貸出情報外部通知及び貸出情報外部応答である。
CU3は、遊技機情報外部通知の送信周期(300[ms])内に貸出操作を検知した場合には、最新の(直近の)計数情報外部通知の受信完了から第1規定時間(例えば150[ms])以内の時間を送信有効時間とし、この送信有効時間内に送信を完了させるように、枠制御基板17Bに対して貸出情報を貸出準備情報(貸出遊技媒体数=0)とする貸出情報外部通知を行って、CU3が貸出準備状態であることを枠制御基板17Bに通知する。
この場合、貸出情報外部通知を受けた枠制御基板17Bは、貸出情報外部通知の受信完了から第2規定時間(例えば10[ms])以内に、CU3に対して貸出受領結果を貸出準備受領結果(例えば受領結果=0)とする貸出情報外部応答を行う。
一方、CU3は、遊技機情報外部通知の送信周期(300[ms])内に貸出操作を検知した場合には、最新の(直近の)計数情報外部通知の受信完了から第1規定時間(例えば150[ms])以内の時間を送信有効時間とし、この送信有効時間内に送信を完了させるように、枠制御基板17Bに対して貸出情報を貸出実行情報(貸出遊技媒体数=β)とする貸出情報外部通知を行って、貸出の実行及び単位貸出遊技媒体数βを枠制御基板17Bに通知する。
この場合、貸出情報外部通知を受けた枠制御基板17Bは、貸出情報外部通知の受信完了から第2規定時間(例えば10[ms])以内に、CU3に対して貸出受領結果を貸出実行受領情報(例えば受領結果=1)とする貸出情報外部応答を行う。
[6−9.作用効果]
本実施例によれば、遊技機の一種である管理遊技機に対応して、遊技用装置の一種であるCU3(カードユニット3)が設けられる。
CU3は、異なる種類の管理遊技機(管理パチンコ機、管理スロットマシン)に対して共通に用いることが可能であり、対応する管理遊技機や管理装置等から送信される外部情報に基づいて、対応する管理遊技機の種類を登録する。
これによれば、対応する遊技機の種類を適切に登録することができる。
また、CU3は、管理遊技機から送信される遊技機設置情報(チップID情報等)を外部情報として、対応する管理遊技機の種類を登録する。これによれば、管理遊技機から送信される情報に基づいて、対応する管理遊技機の種類を簡易且つ適切に登録することができる。
また、CU3は、各種の管理装置から送信される設定情報(遊技機設定情報等)を外部情報として、対応する管理遊技機の種類を登録する。これによれば、管理装置から送信される情報に基づいて、対応する管理遊技機の種類を簡易且つ適切に登録することができる。
また、CU3は、管理遊技機での遊技を可能とするための遊技可能化処理として、貸出処理、持点再プレイ処理、貯蓄点再プレイ処理、貸出情報外部通知処理、液晶ユニット表示設定処理等の処理を実行可能であり、登録される遊技機の種類に応じて異なる遊技可能化処理を実行可能である。これによれば、登録される遊技機の種類に応じた適切な遊技可能化処理を実行することができる。
[7.第6実施例]
次に、上記の第5実施例において、CU3において異なる種類の遊技機や貸与レート間での乗り入れを実現する実施例である第6実施例について説明する。第6実施例において、遊技機には、管理遊技機と非管理遊技機とが含まれる。
現行のカードユニットやメダル貸出機等の遊技用装置では、貯玉・貯メダルの乗り入れに関して、玉の口座とメダルの口座との間の乗り入れを可能とする機能を具備しておらず、貯玉・貯メダルの乗り入れには対応していない。
このように貯玉・貯メダルの乗り入れに対応していないため、持玉管理サーバ等の管理装置から上記の遊技用装置に通知される乗り入れに関する情報には、パチンコ機/スロットマシンの遊技機の種別に関する情報は含まれていない。このため、現行の遊技用装置では、乗り入れエリアを遊技者に選択させるための乗り入れエリア選択画面や、乗り入れ遊技中に表示させる乗り入れ遊技中画面等の表示画面において、パチンコ機に対応して設けられる遊技用装置では遊技媒体の単位として「玉」、スロットマシンに対応して設けられる遊技用装置では遊技媒体の単位として「枚」を固定的に表示させている。
しかしながら、第5実施例で説明したように、管理遊技機から送信される遊技機設置情報(チップID情報等)や、管理装置から送信される遊技機設定情報や機種設定情報等に基づいて、遊技機に対応して設けられる遊技用装置は、対応する遊技機の遊技機種を登録した上で、当該遊技機種に対応する処理を実行することが可能である。このことから、カードユニットにおいて、貯玉・貯メダルの乗り入れに対応するようにすることも可能と考えられる。
本実施例は、この貯玉・貯メダルの乗り入れを実現するための実施例である。
[7−1.持玉管理サーバのデータ構成]
図81は、本実施例における持玉管理サーバ902が備える記憶部9021に記憶されるデータの一例を示す図である。
持玉管理サーバ902の記憶部9021には、処理プログラム9022と、貯遊技媒体数管理テーブル9023と、持遊技媒体数管理テーブル9024と、乗り入れ対象エリア設定テーブル9025と、CU管理テーブル9027と、が記憶される。
貯遊技媒体数管理テーブル9023は、遊技者が所有する会員カードに対応付けられる貯遊技媒体数を管理するために用いられるテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図82に示す。
貯遊技媒体数管理テーブル9023には、会員カードの識別情報である会員カードIDと、当該会員カードを所有する会員遊技者の識別情報である会員番号と、当該会員カードに対応付けられた貯遊技媒体数(貯玉数/貯メダル数)と、が対応付けて記憶される。貯遊技媒体数には、貯玉数及び貯メダル数が含まれ、遊技機種に基づき定められるエリア毎に、対応する種類の貯遊技媒体数が記憶されている。
本実施例において、エリアは、以下のように定義される。
エリア1:非管理遊技機(P)(遊技機区分:非管理遊技機、遊技機種別:パチンコ機)、貸与レート4円
エリア2:非管理遊技機(P)(遊技機区分:非管理遊技機、遊技機種別:パチンコ機)、貸与レート1円
エリア3:非管理遊技機(S)(遊技機区分:非管理遊技機、遊技機種別:スロットマシン)、貸与レート20円
エリア4:非管理遊技機(S)(遊技機区分:非管理遊技機、遊技機種別:スロットマシン)、貸与レート5円
エリア5:管理遊技機(P)(遊技機区分:管理遊技機、遊技機種別:パチンコ機)、貸与レート4円
エリア6:管理遊技機(P)(遊技機区分:管理遊技機、遊技機種別:パチンコ機)、貸与レート1円
エリア7:管理遊技機(S)(遊技機区分:管理遊技機、遊技機種別:スロットマシン)、貸与レート20円
エリア8:管理遊技機(S)(遊技機区分:非管理遊技機、遊技機種別:スロットマシン)、貸与レート5円
持遊技媒体数管理テーブル9024は、遊技者が所有する会員カード/ビジターカードに対応付けられる持遊技媒体数を管理するために用いられるテーブルである。図示は省略するが、このテーブルには、会員カード/ビジターカードの識別情報である会員カードID/ビジターカードIDと、当該カードに対応付けられた持遊技媒体数(持玉数/持メダル数)と、が対応付けて記憶される。持遊技媒体数には、持玉数及び持メダル数が含まれ、貯遊技媒体数管理テーブル9023と同様に、遊技機種に基づき定められるエリア毎に、対応する種類の持遊技媒体数が記憶されている。
この持遊技媒体数管理テーブル9024で管理されている持遊技媒体数は、その当日のみ持遊技媒体数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理(締め処理)において、会員カードに対応する持遊技媒体数は、当該会員カードに対応する貯遊技媒体数に加算更新された後、全て0にクリアされる。また、営業終了時処理において、ビジターカードに対応する持ち遊技媒体数は、全て0にクリアされる。
乗り入れ対象エリア設定テーブル9025は、いずれのエリアの遊技機からいずれのエリアの遊技機への乗り入れが可/不可であるかが設定されたテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図83に示す。
乗り入れ対象エリア設定テーブル9025には、乗り入れ元のエリア(以下、「乗り入れ元エリア」という。)と対応付けて、乗り入れ先のエリア(以下、「乗り入れ先エリア」という。)それぞれへの乗り入れの可否(乗り入れ可:〇、乗り入れ不可:×)が定められている。この例における乗り入れの可否について、図84を参照して説明する。
図84に示すように、図83に例示した乗り入れ対象エリア設定テーブル9025によれば、非管理遊技機(P)について貸与レート4円と1円との間の乗り入れが可能とされ、非管理遊技機(S)について貸与レート20円と5円との間の乗り入れが可能とされている。同様に、管理遊技機(P)について貸与レート4円と1円との間の乗り入れが可能とされ、管理遊技機(S)について貸与レート20円と5円との間の乗り入れが可能とされている。つまり、遊技機区分及び遊技機種別が同一の遊技機については、異なる貸与レート間での乗り入れが全て可能されている。
また、貸与レートによらず、非管理遊技機(P)と管理遊技機(P)との間の乗り入れは可能とされ、非管理遊技機(S)と管理遊技機(S)との間の乗り入れは可能とされている。つまり、遊技機種別が同一の遊技機については、異なる遊技機区分及び貸与レート間での乗り入れが可能とされている。
非管理遊技機(P)と非管理遊技機(S)との間の乗り入れは不可とされている。その一方で、管理遊技機(P)と管理遊技機(S)との間の乗り入れは可能とされている。
また、非管理遊技機(P)と管理遊技機(S)との間の乗り入れは不可とされ、非管理遊技機(S)と管理遊技機(P)との間の乗り入れも不可とされている。
なお、上記の乗り入れ対象エリア設定テーブル9025における各エリア間の乗り入れの可否は、店舗の運用等に応じて任意に設定変更できるようにすることができる。つまり、乗り入れ対象エリア設定テーブル9025を書き換え可能なテーブルとして構成しておき、各エリア間での乗り入れの可否(乗り入れ可:〇、乗り入れ不可:×)に変更して更新記憶させるようにすればよい。
CU管理テーブル9027は、各CU3を管理するために用いられるテーブルであり、例えば、各CU3それぞれのユニットIDと対応付けて、当該CU3に対応する遊技機の遊技機区分や遊技機種別、貸与レートや、当該CU3が受付中のカード(会員カード/ビジターカード)のカードID等の情報が記憶されている。
[7−2.処理]
図85は、本実施例における持玉管理サーバ902及びCU3において実行される乗り入れに関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。左側に持玉管理サーバ902の処理を示し、右側にCU3の処理を示している。
最初に、持玉管理サーバ902の処理部は、乗り入れ設定処理を実行する(P1)。具体的には、店舗の管理者等の操作入力に従って、乗り入れ対象エリアを設定する。そして、持玉管理サーバ902の処理部は、P1で設定した乗り入れ対象エリアに基づいて、乗り入れ対象エリア設定テーブル9025を生成する乗り入れ対象エリア設定テーブル生成処理を実行する(P3)。
CU制御部323は、持玉管理サーバ902に対して、乗り入れ設定情報を要求する(Q1)。具体的には、自ユニットのユニットIDを含む乗り入れ設定情報要求信号を送信する。この乗り入れ設定情報の要求に応じて、持玉管理サーバ902の処理部は、P3で生成した乗り入れ対象エリア設定テーブル9025と、CU管理テーブル9027とに基づいて、乗り入れ設定情報を生成して、CU3に送信する(P5)。
乗り入れ設定情報には、乗り入れ対象エリア設定テーブル9025に定められた乗り入れ対象エリアに関する情報(以下、「乗り入れ対象エリア情報」という。)に加えて、CU管理テーブル9027から特定される当該CU3に対応する遊技機の遊技機区分(管理遊技機/非管理遊技機)、遊技機種別(パチンコ機/スロットマシン)、レート情報(4円/1円/20円/5円)等の情報を含めることができる。乗り入れ対象エリア情報は、例えば、乗り入れ対象エリア設定テーブル9025のうち、当該CU3に対応する遊技機が属するエリアを乗り入れ先エリアとした場合の乗り入れ元エリアからの乗り入れの可否に関する情報(乗り入れ対象エリア設定テーブル9025のうちの対応する乗り入れ先エリアの縦欄の情報)とすることができる。
持玉管理サーバ902から乗り入れ設定情報を受信すると、CU制御部323は、受信した乗り入れ設定情報に基づいて、第2遊技機種登録処理を実行する(Q3)。
第2遊技機種登録処理では、CU制御部323は、図78の遊技機種登録処理と同様に、遊技機種の登録を行う(Q5)。そして、CU制御部323は、各種処理の実行設定を行う(Q7)。また、CU制御部323は、設定した液晶ユニット500の表示設定を、コマンド送受信部335を介して液晶ユニット500のコマンド送受信部506に送信させる制御を行う(Q9)。そして、CU制御部323は、第2遊技機種登録処理を終了する。
第2遊技機種登録処理を実行した後、例えばCU3において会員カードが受け付けられ、遊技者により乗り入れが選択されると、CU制御部323は、乗り入れ処理の実行を開始する(Q11)。乗り入れ処理では、CU3は、持玉管理サーバ902との間で通信を行い、持玉管理サーバ902の処理部は乗り入れ管理処理の実行を開始する(P11)。
図86は、乗り入れ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、CU制御部323は、遊技者の操作に従って、乗り入れ元エリアを選択する(R1)。例えば、遊技機区分・遊技機種別を液晶ユニット500の液晶表示器504に表示させ、乗り入れ元とする遊技機区分・遊技機種別を遊技者に選択させる。
次いで、CU制御部323は、乗り入れ可否判定処理を実行する(R3)。具体的には、持玉管理サーバ902から取得した乗り入れ設定情報に含まれる乗り入れ対象エリア情報に基づき、R1で選択された遊技機区分・遊技機種別のエリア(乗り入れ元エリア)から自ユニットに対応するエリア(乗り入れ先エリア)への乗り入れが可能であるか否かを判定する。
乗り入れが可能であると判定したならば(R5;Yes)、CU制御部323は、乗り入れ可能報知処理を実行する(R7)。具体的には、液晶ユニット500にコマンドを送信して「乗り入れが可能です。」といったメッセージを液晶表示器504に表示させるように制御する。
次いで、CU制御部323は、乗り入れ登録処理を実行する(R9)。乗り入れ登録処理では、CU制御部323は、R1で選択された遊技機区分・遊技機種別のエリアについて、受け付けた会員カードに対応する口座の問い合わせを行う。
持玉管理サーバ902の処理部は、このCU3からの口座の問い合わせに応じて、貯遊技媒体数管理テーブル9023を参照し、上記の遊技機区分・遊技機種別に対応する乗り入れ元口座に関する情報をCU3に送信する。この乗り入れ元口座に関する情報には、上記の遊技機区分・遊技機種別に対応するエリアのうちの貸与レートが異なるエリアの口座の情報が含まれる。
CU制御部323は、持玉管理サーバ902から受信した乗り入れ元口座に関する情報を液晶ユニット500の液晶表示器504に表示させ、乗り入れ元口座を遊技者に選択させる。
次いで、CU制御部323は、R9の乗り入れ登録処理で登録した内容を適用して、乗り入れ遊技処理を開始する(R11)。
その後、CU制御部323は、乗り入れ遊技を終了するか否かを判定し(R13)、乗り入れ遊技を継続すると判定したならば(R13;No)、そのまま待機する。一方、乗り入れ遊技を終了すると判定したならば(R13;Yes)、乗り入れ処理を終了する。
一方、R5において乗り入れが可能ではないと判定したならば(R5;No)、CU制御部323は、乗り入れ不可報知処理を実行する(R15)。具体的には、液晶ユニット500にコマンドを送信して「乗り入れはできません。」といったメッセージを液晶表示器504に表示させるように制御する。そして、CU制御部323は、乗り入れ処理を終了する。
[7−3.液晶ユニットの表示画面]
図87〜図89は、本実施例において液晶ユニット500の液晶表示器504に表示される乗り入れに関する表示画面の一例を示す図である。
図87(A)には、管理パチンコ機であり、貸与レートが4円の管理パチンコ機に対応して設けられる液晶ユニット500の液晶表示器504に表示される表示画面の一例を示している。
この表示画面では、画面上部に会員カードを受付中であることを示す「会員カード」が表示され、その下に、遊技機の区分及び種別である「管理パチンコ機」の文字と、貸出の条件である「500円貸出:125玉」の文字とが表示されている。また、その下には貸与レートを示す「貸玉:1玉:4円」の文字と、当該会員カードに対応付けられている残額、持玉及び貯玉が表示されている。また、画面最下部には、メニュー画面に移行するための「メニューアイコン」が表示されている。「メニューアイコン」がタッチされると、図87(B)のメニュー画面に表示が切り替わる。
図87(B)のメニュー画面には、「乗り入れアイコン」と、「持玉情報アイコン」と、「持玉共有アイコン」と、「総数確認アイコン」と、「ポイントアイコン」と、が表示されている。「乗り入れアイコン」がタッチされると、図87(C)の乗り入れ処理中画面に表示が切り替わる。
図87(C)の乗り入れ処理中画面には、画面上部に「乗り入れ処理中」の文字が表示され、画面中央部に「しばらくお待ちください。」のメッセージが表示されている。この乗り入れ処理中画面の表示から一定時間が経過すると、図87(D)の乗り入れ元エリア選択画面に表示が切り替わる。
図87(D)の乗り入れ元エリア選択画面には、画面上部に「乗り入れ元エリア選択」の文字が表示され、画面中央部に「管理遊技機アイコン」と「非管理遊技機アイコン」とが表示されている。遊技者が管理遊技機から乗り入れを行いたい場合には「管理遊技機アイコン」をタッチし、遊技者が非管理遊技機から乗り入れを行いたい場合には「非管理遊技機アイコン」をタッチする。
図88(A)には、図87(D)と同じ乗り入れ元エリア選択画面が表示されており、この乗り入れ元エリア選択画面において「非管理遊技機アイコン」がタッチされた場合を示している。「非管理遊技機アイコン」がタッチされ、その後に「決定アイコン」がタッチされると、図88(B)の乗り入れ元エリア選択画面に表示が切り替わる。
図88(B)の乗り入れ元エリア選択画面には、画面上部に「乗り入れ元エリア選択」の文字が表示され、画面中央部に「非管理パチンコ機アイコン」と「非管理スロットマシンアイコン」とが表示されている。遊技者が非管理パチンコ機から乗り入れを行いたい場合には「非管理パチンコ機アイコン」をタッチし、遊技者が非管理スロットマシンから乗り入れを行いたい場合には「非管理スロットマシンアイコン」をタッチする。この図では、「非管理スロットマシンアイコン」がタッチされた場合を示しており、その後に「決定アイコン」がタッチされると、図88(C)の乗り入れ実行確認中画面が表示される。この乗り入れ元エリアの選択に応じて(図86のR1)、乗り入れ可否判定処理が実行される(図86のR3)。
図88(C)の乗り入れ実行確認中画面には、画面上部に「乗り入れ実行確認中」の文字が表示され、画面中央部に「しばらくお待ちください。」のメッセージが表示されている。そして、一定時間が経過すると図88(D)の乗り入れ実行確認画面が表示される。
図88(D)の乗り入れ実行確認画面では、画面上部に「乗り入れ実行確認」の文字が表示され、画面中央部に「非管理スロットマシンから管理パチンコ機への乗り入れはできません。」のメッセージが表示されている。これは、前述したように、本実施例では、非管理スロットマシンから管理パチンコ機への乗り入れは不可としており、乗り入れ可否判定処理(図86のR3)において、乗り入れ不可と判定されたためである(図86のR5;No→R15)。
図89(A)には、図87(D)と同じ乗り入れ元エリア選択画面が表示されており、この乗り入れ元エリア選択画面において「管理遊技機アイコン」がタッチされた場合を示している。「管理遊技機アイコン」がタッチされ、その後に「決定アイコン」がタッチされると、図89(B)の乗り入れ元エリア選択画面に表示が切り替わる。
図89(B)の乗り入れ元エリア選択画面には、画面上部に「乗り入れ元エリア選択」の文字が表示され、画面中央部に「管理パチンコ機アイコン」と「管理スロットマシンアイコン」とが表示されている。遊技者が管理パチンコ機から乗り入れを行いたい場合には「管理パチンコ機アイコン」をタッチし、遊技者が管理スロットマシンから乗り入れを行いたい場合には「管理スロットマシンアイコン」をタッチする。この図では、「管理スロットマシンアイコン」がタッチされた場合を示しており、その後に「決定アイコン」がタッチされると、図89(C)の乗り入れ実行確認中画面が表示される。この乗り入れ元エリアの選択に応じて(図86のR1)、乗り入れ可否判定処理が実行される(図86のR3)。
図89(C)の乗り入れ実行確認中画面には、画面上部に「乗り入れ実行確認中」の文字が表示され、画面中央部に「しばらくお待ちください。」のメッセージが表示されている。そして、一定時間が経過すると図89(D)の乗り入れ実行確認画面が表示される。
図89(D)の乗り入れ実行確認画面では、画面上部に「乗り入れ実行確認」の文字が表示され、画面中央部に「乗り入れ可能です。乗り入れ登録を行ってください。」のメッセージが表示されている。これは、前述したように、本実施例では、管理スロットマシンから管理パチンコ機への乗り入れを可能としており、乗り入れ可否判定処理(図86のR3)において、乗り入れ可能と判定されたためである(図86のR5;Yes→R7)。
図90(A)には、図89(D)の乗り入れ実行確認画面の後に表示される乗り入れ登録画面を示している。この乗り入れ登録画面には、乗り入れ元エリアとして管理スロットマシンのエリアが選択されたことで、乗り入れ元とする管理スロットマシン(貸与レート20円)の口座と、乗り入れ元とする管理スロットマシン(貸与レート5円)の口座と、が表示されている。そして、それぞれの乗り入れ元口座について、乗り入れ前に遊技点に変換可能なメダル数と、乗り入れ先の管理パチンコ機(貸与レート4円)に乗り入れ後に遊技点に変換可能な玉数とが表示されている。
具体的には、管理スロットマシン(貸与レート20円)の口座については、乗り入れ前に遊技点に変換可能なメダル数が「400枚」であり、乗り入れ後に遊技点に変換可能な玉数が「2000玉」であることを示す表示として「400枚→2000玉」が表示されている。同様に、管理スロットマシン(貸与レート5円)の口座については、乗り入れ前に遊技点に変換可能なメダル数が「1200枚」であり、乗り入れ後に遊技点に変換可能な玉数が「1500玉」であることを示す表示として「1200枚→1500玉」が表示されている。
また、それぞれの乗り入れ元口座について、乗り入れ元の選択/非選択を切り替えるためのアイコンとして「ON/OFFアイコン」が表示されている。このON/OFFアイコンを1回タッチすると、アイコンの表示がOFFからONに切り替わり、再度タッチすると、アイコンの表示がONからOFFに切り替わる。
図90(A)には、管理スロットマシン(貸与レート5円)の口座に対応するON/OFFアイコンがONとされた場合を示しており、その後に「決定アイコン」がタッチされると、図90(B)の乗り入れ登録確認画面に表示が切り替わる。
図90(B)の乗り入れ登録確認画面には、画面上部に「乗り入れ登録確認」の文字が表示され、画面中央部に「乗り入れ登録を行いますか?」のメッセージが表示されている。この乗り入れ登録確認画面において「OKアイコン」がタッチされると、図90(C)の乗り入れ登録中画面に表示が切り替わる。
図90(C)の乗り入れ登録中画面には、画面上部に「乗り入れ登録中」の文字が表示され、画面中央部に「しばらくお待ちください。」のメッセージが表示されている。その後、一定時間が経過すると、図90(D)の乗り入れ登録完了画面に表示が切り替わる。
図90(D)の乗り入れ登録完了画面には、画面上部に「乗り入れ登録完了」の文字が表示され、画面中央部に「乗り入れ登録が完了しました。」のメッセージが表示されている。この乗り入れ登録完了画面の表示後、乗り入れ遊技を行うことが可能となる。
なお、ここでは、乗り入れの可否をCU3が判定する場合を例示したが、これに代えて、持玉管理サーバ902が乗り入れの可否を判定するようにしてもよい。つまり、CU3から持玉管理サーバ902に対して、遊技者によって選択された乗り入れ元エリアを送信する。そして、持玉管理サーバ902は、受信した乗り入れ元エリアから、当該CU3に対応するエリア(乗り入れ先エリア)への乗り入れが可能であるか否かを判定する乗り入れ可否判定処理を行って、その判定結果をCU3に送信するようにしてもよい。
[7−4.作用効果]
本実施例によれば、CU3のCU制御部323は、乗り入れ処理を実行可能であり、乗り入れに関する設定を行うことが可能な持玉管理サーバ902から送信される乗り入れ設定情報に基づいて、異なる遊技機区分・遊技機種別・貸与レート間での乗り入れの可否を判定することができる。そして、CU制御部323は、その乗り入れの可否の判定結果に基づいて乗り入れ遊技を行うことが可能である。
これによれば、管理装置から送信される乗り入れ設定情報に基づいて乗り入れの可否を適切に判定した上で、乗り入れ遊技を実現することができる。
また、CU3は、液晶ユニット500の液晶表示器504に、乗り入れに関する各種の表示画面を表示させることができる。これらの表示画面では、管理装置から送信される乗り入れ設定情報に基づき、対応する遊技機の遊技機区分、遊技機種別、貸与レートに応じた表示を行わせることが可能である。このため、乗り入れ先エリアの遊技機種別(管理遊技機/非管理遊技機)、遊技機区分(パチンコ機/スロットマシン)、貸与レートを正しく表示させることができるため、遊技者にとって至便である。
[8.第5、第6実施例の変形例]
本発明を適用可能な実施例は、上記の実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、他の実施例について説明する。なお、上記の各実施例と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
[8−1.遊技機]
上記の実施例では、本発明に係る遊技機を、第1の管理遊技機としての管理パチンコ機や、第2の管理遊技機としての管理スロットマシンとして説明した。しかしながら、これらの管理遊技機の他にも、例えば、管理パチンコ機で用いられるパチンコ玉や管理スロットマシンで用いられるメダルとは異なる遊技媒体を用いて遊技を行う管理遊技機として、第3の管理遊技機を想定することも可能である。
具体的には、例えば、パチンコ玉やメダル以外の遊技媒体を用いて遊技を行う管理遊技機であって、上記の実施例で説明した管理パチンコ機や管理スロットマシンと同様に、遊技媒体が封入された封入式(封入循環式)の管理遊技機や、点数方式で遊技を行う管理遊技機を、第3の管理遊技機としてもよい。そして、この第3の管理遊技機も本発明に係る遊技機に含めて、CU3等の遊技用装置が、第1〜3の管理遊技機の種類を登録するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、対応する管理遊技機の種別を識別可能とするための表示として、管理パチンコ機に対応するCU3ではパチンコ玉の単位である「玉」を液晶ユニット500に表示させ、管理スロットマシンに対応するCU3ではメダルの単位である「枚」を液晶ユニット500に表示させたが、本発明を上記の第3の管理遊技機にも適用する場合には、第3の管理遊技機での遊技に用いられる遊技媒体の単位を液晶ユニット500に同様に表示させることができる。また、点数方式で遊技を行うのであれば、上記の実施例と同様に、点数の単位である「点」や「ポイント」を液晶ユニット500に表示させるようにしてもよい。
また、管理遊技機ではなく、例えば、非管理遊技機としての現行遊技機やパロット、クレジット式スロットマシン等の遊技機を本発明に係る遊技機として、CU3等の遊技用装置が、これらの遊技機の種類を登録するようにしてもよい。
また、CU3等の遊技用装置は、異なる種類の遊技機に対して共通に用いることが可能なものであることが望ましいが、必ずしも共通に用いることが可能なものである必要はなく、個別に用いられるものであってもよい。
[8−2.遊技機の種類の登録]
上記の実施例において、管理遊技機に対応して設けられる遊技用装置について、例えば設定「M1」のように、管理遊技機から送信される遊技機設置情報に基づいて対応する遊技機の種類を登録するのではなく、設定「M2」や「M3」のように、店舗に設置される各種の管理装置(情報配信サーバや持玉管理サーバ、ホールサーバ等)から送信される機種設定情報等の外部情報に基づいて対応する遊技機の種類を登録するようにしてもよい。
また、上記の実施例において、管理遊技機ではなく、非管理遊技機に対応して設けられる遊技用装置(現行のカードユニットや貸出機等)において、対応する非管理遊技機の種類を登録するようにしてもよい。但し、非管理遊技機では、上記の実施例で説明したような管理遊技機から遊技用装置に対して遊技機設置情報を通知する設計とはなっていないため、店舗に設置される各種の管理装置(情報配信サーバや持玉管理サーバ、ホールサーバ等)から送信される遊技機設定情報や機種設定情報等の外部情報に基づいて、対応する遊技機の種類を登録するようにすればよい。
図91は、この場合における遊技機種登録用テーブル3245のテーブル構成の一例を示す図である。
この遊技機種登録用テーブル3245のテーブル構成は、図74に示した遊技機種登録用テーブル3245と同様であるが、内容が一部異なっている。
具体的には、遊技機区分として「管理遊技機」に加えて「非管理遊技機」が定められており、非管理遊技機についても、設定No及び登録用情報(送信元)が同様に定められている。以下、非管理遊技機について、具体例を挙げて説明する。
(1)設定No「C1」
遊技機区分・遊技機種別の登録用情報には「遊技機設定情報(情報配信サーバ)」が定められている。これは、情報配信サーバ901から送信される遊技機設定情報に基づいて、遊技機区分・遊技機種別を登録することを意味する。
機種名の登録用情報には「機種設定情報(情報配信サーバ)」が定められている。これは、情報配信サーバ901から送信される機種設定情報に基づいて、機種名を登録することを意味する。
貸与レートの登録用情報には「レート情報(持玉管理サーバ)」が定められている。これは、持玉管理サーバ902から送信されるレート情報に基づいて、貸与レートを登録することを意味する。
(2)設定No「C2」
遊技機区分・遊技機種別の登録用情報には「乗り入れ設定情報(持玉管理サーバ)」が定められている。これは、持玉管理サーバ902から送信される乗り入れ設定情報に基づいて、遊技機区分・遊技機種別を登録することを意味する。
機種名の登録用情報には「機種設定情報(情報配信サーバ)」が定められている。これは、情報配信サーバ901から送信される機種設定情報に基づいて、機種名を登録することを意味する。
貸与レートの登録用情報には「乗り入れ設定情報(持玉管理サーバ)」が定められている。これは、持玉管理サーバ902から送信される乗り入れ設定情報に基づいて、貸与レートを登録することを意味する。
[8−3.計数情報外部通知]
上記の実施例では、原則的に、計数ボタンが1回押下される毎に、枠制御基板17BからCU3に対して、計数遊技媒体数を単位計数遊技媒体数αとする計数情報外部通知を行うこととして説明した。しかしながら、必ずしもこのようにしなければならないわけではない。
例えば、遊技機において計数ボタン28が押下され続けた時間に応じて、遊技機において計数動作が繰返し実行されるようにしてもよい。この場合、図71に示した伝送パターンAや図80に示した伝送パターンBにおいて、枠制御基板17BからCU3に対して、300[ms]の送信周期で、計数動作を行った回数分、計数遊技媒体数を単位計数遊技媒体数αとする計数情報外部通知を行うようにすればよい。
また、計数ボタン28が1度押下された場合に、その押下時間に関わらず(長押しか否かに関わらず)、現在遊技者が所有している遊技媒体数の全てが計数されるようにしてもよい。この場合は、図71に示した伝送パターンAや図80に示した伝送パターンBにおいて、枠制御基板17BからCU3に対して、300[ms]の送信周期で、全計数遊技媒体数を単位計数遊技媒体数αで除した商(整数部分)に対応する回数分、計数遊技媒体数を単位計数遊技媒体数αとする計数情報外部通知を行い、その後に、計数遊技媒体数を剰余の遊技媒体数とする計数情報外部通知を行うようにすればよい。
例えば、貸与レート4円の管理パチンコ機において、全計数玉数が「1100玉」であった場合には、単位計数玉数を250玉とし、300[ms]の送信周期で、計数玉数を250玉とする4回の計数情報外部通知と、計数玉数を剰余の100玉とする1回の計数情報外部通知との、計5回の計数情報外部通知を行うようにすればよい。
[8−4.通信回線断検知]
上記の実施例において、遊技機の主制御基板16と枠制御基板17Bとの間で行われる主枠間電文データの伝送において、主制御基板16と枠制御基板17Bとが、それぞれ通信回線断を検知するようにしてもよい。
主制御基板16で通信回線断を検知する場合は、例えば、枠制御基板17Bに対して遊技機情報内部通知データを送信してから第1所定時間(例えば通信周期と同じ100[ms])以内に枠制御基板17Bから遊技機情報内部応答データを受信しなかった場合には、遊技機情報内部通知データを再送する。このとき、通信通番は更新(1加算)せず、同じ通信通番とする。この遊技機情報内部通知データの再送によっても遊技機情報内部応答データを受信せず、遊技機情報内部応答データを連続して受信できない回数が所定回数(例えば10回)に達した場合に、通信回線断と判定する。
枠制御基板17Bで通信回線断を検知する場合は、例えば、主制御基板16から遊技機情報内部通知データを受信してから第2所定時間(例えば1000[ms])以内に次の遊技機情報内部通知データを受信できなかった場合に、通信回線断と判定する。
[8−5.乗り入れ]
上記の第6実施例では、持玉管理サーバ902からCU3に対して、乗り入れ対象エリア、遊技機区分、遊技機種別、貸与レート等を含む乗り入れ設定情報を送信し、CU3が、持玉管理サーバ902から受信した乗り入れ設定情報に基づいて、乗り入れ処理を含む各種処理の実行設定を行うこととして説明した。しかしながら、必ずしもこのようにしなければならないわけではない。
第5実施例で説明したように、CU3は、遊技機から送信される遊技機設置情報(チップID情報等)に基づいて、対応する遊技機の遊技機区分・遊技機種別を特定して登録することができる。このため、持玉管理サーバ902側では、必ずしも、各CU3それぞれに対応する遊技機の遊技機区分・遊技機種別を管理しておく必要はなく、少なくとも、各CU3それぞれに対応する貸与レートと乗り入れ対象エリアとを管理しておけばよい。
この場合、CU3は、遊技機設置情報に基づいて登録した遊技機区分・遊技機種別を持玉管理サーバ902に通知する。この通知を受けて、持玉管理サーバ902は、当該CU3に対応する遊技機のレート情報と乗り入れ対象エリア情報とを含む乗り入れ設定情報を当該CU3に送信する。そして、CU3は、持玉管理サーバ902から受信した乗り入れ設定情報に基づいて、乗り入れに関する各種の処理を実行するようにすればよい。
また、上記の第6実施例では、第1の管理遊技機である管理パチンコ機(貯玉)と第2の管理遊技機である管理スロットマシン(貯メダル)との間での相互乗り入れを可能としたが、前述した第3の管理遊技機も管理遊技機に含めて、貸与レートによらず、第1〜第3の管理遊技機間での相互乗り入れを可能としてもよい。
また、第6実施例では、乗り入れの対象とする遊技媒体の種類を貯遊技媒体(貯玉/貯メダル)に限定したが、貯遊技媒体に限定されず、乗り入れの対象とする遊技媒体の種類に持遊技媒体(持玉/持メダル)を加えてもよい。
[8−6.CUの移設]
第4実施例で説明したように、CU3を他の遊技機の設置位置に移設するような場合がある。第4実施例では、一のP台2から別のP台2に対して、CU3を移設する場合を例に挙げて説明した。つまり、同じ種別の管理遊技機間でCU3を移設する場合を例に挙げて説明した。
しかしながら、上記の第5実施例では、遊技機として管理パチンコ機と管理スロットマシンとを想定しているため、CU3が同じ種別の管理遊技機間で移設される場合に限らず、異なる種別の管理遊技機間で移設される場合が想定される。
そこで、ここでは、異なる種別の管理遊技機間でCU3を移設する場合を考える。一例として、管理パチンコ機に対応して設けられていたCU3を移設して、管理スロットマシンに対応して設ける場合を考える。
CU3は、移設先でユニットホルダのホルダ基板等から台番号を新たに取得すると、CU記憶部3231に記憶されている台番号3237を、新たに取得した台番号で更新する。そして、CU3は、CU記憶部3231の遊技機データベース3238に格納されている遊技機データをクリアするとともに、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納されている遊技情報累積データをクリアする。また、ユニット設定登録データ3248に記憶されている登録データをクリアする。
CU3は、移設先の管理スロットマシンに接続されると、管理スロットマシンから遊技機設置情報外部通知を受信する。そして、CU3は、受信した遊技機設置情報外部通知に含まれる遊技機設置情報(チップID情報等)に基づいて、移設先の管理遊技機の種別(管理スロットマシン)及び機種名を特定する。また、持玉管理サーバ902等からレート情報を取得して、適用する貸与レートを特定する。そして、CU3は、新たに遊技機種を登録する遊技機種登録処理を行って、ユニット設定登録データ3248に登録内容を記憶させる。
次いで、CU3は、移設先の管理スロットマシンに装着されている液晶ユニット500から最新の遊技情報累積値を含む遊技情報累積データを取得して、CU記憶部3231の遊技情報累積データベース3239に格納する。
この遊技情報累積データは、移設先の管理スロットマシンでの最新の遊技情報累積値を含むデータである。従って、CU3は、液晶ユニット500から取得した最新の遊技情報累積値を基準情報として、対応する管理スロットマシンから受信した遊技情報外部通知に含まれる遊技情報のカウント値を、基準情報となる遊技情報累積値に加算していくようにする。
そして、上記の実施例で説明したように、CU3は、呼び出しランプ1000との間で情報を整合させる情報整合処理を実行して、CU3と呼び出しランプ1000との間で遊技情報を整合させるようにすればよい。
[8−7.消費税]
上記の実施例では、遊技媒体の貸与レートについて消費税の徴収を考慮しなかったが、消費税の徴収を考慮してもよい。この場合、現行の精算機の仕様を変更せず、現行の精算機をそのまま使用することができるように、例えば、遊技媒体の貸出時に消費税(消費税8%)を徴収する外税方式で、貸与レート4円の管理パチンコ機では単位貸出玉数を「116玉(500円分)」とし、貸与レート20円の管理スロットマシンでは単位貸出メダル数を「47枚(1000円分)」とすることが考えられる。
この場合、上記の第5実施例で説明したCU3が実行する貸出情報外部通知処理では、上記の消費税を加味した単位貸出遊技媒体数を単位貸出遊技媒体数βとして、枠制御基板17Bに対して貸出情報外部通知を行うようにすればよい。つまり、管理パチンコ機(貸与レート:4円)では単位貸出玉数を「116玉」とする貸出情報外部通知を行い、管理スロットマシン(貸与レート:20円)では単位貸出メダル数を「47枚」とする貸出情報外部通知を行うようにすればよい。
また、上記の消費税の徴収を、第6実施例で説明した乗り入れに適用することも可能である。この場合は、持玉管理サーバ902が記憶する乗り入れ対象エリア設定テーブル9025において、エリア情報として、消費税を加味した貸与レートに対応するエリア情報を定めておく。具体的には、貸与レート4円→4.32円、貸与レート1円→1.08円、貸与レート20円→21.6円、貸与レート5円→5.4円として、エリア情報を定めておけばよい。
また、持玉管理サーバ902は、上記の消費税を加味した貸与レートを用いて、乗り入れ元エリアに対応する乗り入れ前に遊技点に変換可能な遊技媒体数から、乗り入れ先エリアに対応する乗り入れ後に遊技点に変換可能な遊技媒体数を計算し、これらの変換可能遊技媒体数を含む口座情報をCU3に送信すればよい。そして、CU3は、受信した口座情報に含まれる変換可能遊技媒体数に基づいて、乗り入れ登録画面(図90(A))に、口座情報(乗り入れ前の変換可能遊技媒体数→乗り入れ後の変換可能遊技媒体数)を表示させるなどすればよい。
[8−8.CU表示部]
上記の実施例において、CU3の前面に表示部(以下、「CU表示部」という。)を構成し、遊技機種登録処理で登録した遊技機種や貸与レートに対応する情報を、このCU表示部に表示させるようにしてもよい。
例えば、図92に示すように、貸与レート4円の管理パチンコ機については「管理パチンコ機 500円貸出 125玉」や「貸玉:1玉 4円」といった情報をCU表示部に表示させ(図92(A))、貸与レート1円の管理パチンコ機については「管理パチンコ機 200円貸出 200玉」や「貸玉:1玉 1円」といった情報をCU表示部に表示させるようにしてもよい(図92(B))。
同様に、貸与レート20円の管理スロットマシンについては「管理スロットマシン 1000円貸出 50枚」や「貸メダル:1枚 20円」といった情報をCU表示部に表示させ(図92(C))、貸与レート5円の管理スロットマシンについては「管理スロットマシン 1000円貸出 200枚」や「貸メダル:1枚 5円」といった情報をCU表示部に表示させるようにしてもよい(図92(D))。