[実施形態1]
以下に、本実施形態1に係る遊技媒体管理システム、遊技媒体管理装置及び遊技媒体管理方法について詳細に説明する。
<用語の説明>
本明細書では、パチンコ玉を封入する管理パチンコ機を「管理P台」と表記し、現物のパチンコ玉を装置外部に払い出す各台計数方式のパチンコ機を「一般P台」と表記する。また、現物のメダルを使用しない管理スロット機を「管理S台」と表記し、現物のメダルを用いて遊技するスロット機を「一般S台」と表記する。また、管理P台で獲得された持玉を「管理持玉」と表記し、一般P台で獲得された持玉を「一般持玉」と表記し、管理S台で獲得された持メダルを「管理メダル」と表記し、一般S台で獲得された持メダルを「一般メダル」と表記する。
<実施形態1に係る遊技媒体管理システムの概要>
最近の遊技店では、遊技客が遊技により獲得した玉を島端等に設置された島端計数機で計数するのではなく、遊技客が遊技により獲得した玉を各台で計数して持玉とする各台計数方式の遊技機(一般P台)が普及しつつある。また、パチンコ機だけではなく、スロット機においても各台計数方式が採用されつつある。
また、玉又はメダルの遊技媒体を機内に封入した管理遊技機に関する技術が開発されつつあり、かかる管理遊技機(管理P台)が遊技店に配設される可能性がある。このため、今後の遊技店では、一般P台と管理P台とが併設される状況が生じ得るが、一般P台と管理P台との間で遊技媒体を共通的に利用することはできない。したがって、遊技客は、一般P台で獲得した一般持玉を管理P台で利用することができず、また管理P台で獲得した管理持玉を一般P台で利用することができず、利便性に欠けるという問題が生ずる可能性がある。
このため、実施形態1に係る遊技媒体管理システムでは、一般遊技機と管理遊技機とが併設される場合における遊技客の利便性を向上させるために、一般P台で獲得した一般持玉を管理P台で再利用可とするか否か、管理P台で獲得した管理持玉を一般P台で再利用可とするか否か等をカード管理装置の相互利用設定テーブルに設定する。
この相互利用設定テーブルの設定内容は、一般カードユニット用相互利用設定データとしてカード管理装置から一般カードユニット(一般P台40と通信可能に併設されたカードユニット)30に送信され、一般カードユニット30内に記憶される。一般カードユニット30は、この一般カードユニット用相互利用設定データを参照して管理持玉を再利用できるか否かを判定する。
なお、相互利用設定テーブルの設定内容は、管理カードユニット用相互利用設定データとしてカード管理装置から管理カードユニット(管理P台と通信可能に併設されたカードユニット)10に送信され、管理カードユニット内に記憶される。管理カードユニット10は、この管理カードユニット用相互利用設定データを参照して一般持玉を再利用できるか否かを判定する。
図1は、実施形態1に係る遊技媒体管理システムの概要を説明するための説明図である。ここでは、管理持玉を一般持玉として利用可能である旨が一般カードユニット用相互利用設定データに登録されているものとする。また、ここでは説明の便宜上、カードCには、1玉4円(玉1)の貸出レートの管理持玉「200玉」だけが関連付けられているものとする。また、一般カードユニット30は、1玉4円(玉)の貸出レートで遊技玉を貸し出す装置であり、一般カードユニット30にカードCが挿入されるまでは、一般カードユニット30に一般持玉が記憶されていないものとする。
図1に示すように、一般カードユニット30にカードCが挿入されるまでは、一般カードユニット30には持玉が存在しない。ここで、カードCが一般カードユニット30に挿入されたならば、一般カードユニット30は、一般カードユニット用相互利用設定データを参照して管理持玉を再利用できると判定する。カードCには、管理持玉(玉1)「200玉」が存在するため、一般カードユニット30は、一般持玉(玉1)「200玉」として再利用可能となる。
そして、遊技客による再利用操作(持玉再プレイ操作)により、一般持玉(玉1)「200玉」のうちの「100玉」が払い出されたならば、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)は「100玉」となる。その後、遊技客が遊技により遊技玉を獲得し、計数操作により遊技玉「500玉」を計数したならば、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)は、「600玉(=100玉+500玉)」となる。
ここで、カード返却操作がなされたならば、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)「600玉」がカードCに関連付けて返却され、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)がクリアされる。
このようにして、一般カードユニット30は、一般カードユニット用相互利用設定データを参照しつつ、カードCに関連付けられた管理持玉を一般持玉として再利用することが可能となる。同様に、管理カードユニットは、管理カードユニット用相互利用設定データを参照しつつ、カードCに関連付けられた一般持玉を管理持玉として再利用することが可能となる。
<実施形態1に係る遊技媒体管理システムのシステム構成>
次に、本実施形態1に係る遊技媒体管理システムのシステム構成について説明する。図2は、実施形態1に係る遊技媒体管理システムのシステム構成を示す図である。遊技店には、管理パチンコ機(以下、「管理P台」と言う)コーナーと、一般パチンコ機(以下、「一般P台」と言う)コーナーとが設けられている。なお、ここでは説明の便宜上図示省略したが、管理スロット機(以下、「管理S台」と言う)コーナーと、一般スロット機(以下、「一般S台」と言う)コーナーも設けられているものとする。また、本明細書では、管理P台20で獲得された持玉を「管理持玉」と呼び、一般P台40で獲得された持玉を「一般持玉」と呼び、管理S台で獲得された持メダルを「管理メダル」と呼び、一般S台で獲得された持メダルを「一般メダル」と呼ぶこととする。
管理P台コーナーには、管理P台20と管理カードユニット10とが通信可能に併設されており、一般P台コーナーには、一般P台40と一般カードユニット30とが通信可能に併設されている。管理カードユニット10及び一般カードユニット30は、通信回線を介してカード管理装置50及び会員管理装置60と接続される。
管理P台20は、装置内部に封入された遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。なお、この遊技玉は遊技に使用される物理的な「玉」であり、管理P台20がデータとして扱う「遊技球」とは異なる。この管理P台20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として、遊技客が遊技に使用可能な遊技可能数(以下、「遊技球数」と言う)に加算する。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行う。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知する。また、管理P台20の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技球数を記憶する遊技可能数メモリを有している。
管理カードユニット10は、遊技客から入金を受け付けた場合に、入金の金額に対応するプリペイド価値を自装置の内部に収納したカードの識別情報(カードID)に関連付ける。このプリペイド価値は、遊技球数の加算に使用することができる。また、管理カードユニット10は、カードデータが関連付けられたカードの挿入を受け付けることができる。このカードデータには、プリペイド価値、管理持玉、一般持玉、管理メダル及び一般メダルが含まれる。なお、このカードデータに貯玉などを含めることができるが、ここでは説明の便宜上、貯玉についての説明は省略する。そして、遊技終了時には、カードデータが関連付けられたカードを排出して遊技客に返却する。
管理カードユニット10は、入金の受け付け、遊技球数の加算指示及び管理P台20との通信を行う。管理カードユニット10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置50に送信することで、入金額相当のプリペイド価値をカード管理装置50が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置50に送信し、カード管理装置50が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数を管理P台に通知し、遊技球数に加算させる。
管理カードユニット10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置50にカード挿入通知を送信する。また、管理カードユニット10は、カード管理装置50からカードデータを受信した場合には、該カードデータを記憶する。そして、カードデータに含まれる管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの残高を受信して記憶したならば、カード管理装置50に対して減算要求を送信することで、カード管理装置50が管理する管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの残高(持玉数)をゼロにクリアする。
管理カードユニット10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する管理持玉数を所定数減算し、減算した管理持玉数に対応する数を管理P台20に通知し、遊技球数に加算させる。
管理カードユニット10は、カード返却操作を受け付けたならば、カードデータに含まれる管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの加算要求をカード管理装置50に送信し、カード管理装置50においてカードデータを更新させた後、カード排出通知をカード管理装置50に送信し、カードを排出制御する。なお、カード返却操作の前に、管理P台20から計数操作を受け付けた場合には、遊技球数を管理持玉数に加算する。
管理カードユニット10は、管理P台20から遊技機IDを取得し、取得した遊技機IDと、カード管理装置50から受信した認証鍵とを用いて管理P台20の認証を行なう機能を有する。この認証は、開店処理時等に行なわれ、認証の成功を条件に管理P台20は遊技可能となる。
管理カードユニット10は、カード管理装置50から受信した管理カードユニット用相互利用設定データを記憶する。この管理カードユニット用相互利用設定データは、自装置において管理持玉の再利用が可能か否か、管理メダルの再利用が可能か否か、一般持玉の再利用が可能か否か、一般メダルの再利用が可能か否かを設定した設定データである。
管理カードユニット10は、カードCを受け付けた場合に、管理カードユニット用相互利用設定データに基づいて、カードCに関連付けられたカードデータに含まれる管理持玉、管理メダル、一般持玉、一般メダルが再利用可能か否かを判定する。例えば、自装置が玉1(1玉4円)の貸出レートである場合に、カードCに玉1の管理持玉のみが0ではなく、管理カードユニット用相互利用設定データが管理持玉の再利用を許可している場合には、玉1の管理持玉が再利用可能となる。
また、カードCに関連付けられた玉1の一般持玉のみが0ではなく、管理カードユニット用相互利用設定データが一般持玉の再利用を許可している場合には、玉1の一般持玉が再利用可能となる。さらに、カードCに関連付けられたメダル1(1枚20円)の管理メダルのみが0ではなく、管理カードユニット用相互利用設定データが管理メダルの再利用を許可している場合には、メダル1の管理メダルが再利用可能となる。また、カードCに関連付けられたメダル1の一般メダルのみが0ではなく、管理カードユニット用相互利用設定データが一般メダルの再利用を許可している場合には、メダル1の一般メダルが再利用可能となる。
また、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルのうちの複数がカードCに関連付けられている場合には、あらかじめ決められた優先順序にしたがって、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルを優先順序にしたがって再利用可能となる。例えば、この優先順序は、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの順となる。
なお、ここでは説明の便宜上その詳細な説明を省略したが、レートを跨がる再利用を行うこともできる。例えば、玉1の管理持玉が存在せず、玉2の管理持玉が存在する場合には、玉2の管理持玉をレート変換して再利用可能とし、その後に一般持玉を再利用可能とすることができる。
次に、一般P台40及び一般カードユニット30について説明する。一般P台40は、管理P台20と同様に、遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。一般P台40が管理P台20と異なる点は、現物の遊技玉を装置外部に払い出すとともに、各台計数機が設けられている点にある。この各台計数機で計数された遊技玉数は一般持玉として装置内部に記憶されるとともに、再利用することができる。
一般カードユニット30は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、カード管理装置50との通信を行う。一般カードユニット30は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置50に送信することで、プリペイド価値をカード管理装置50が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸し操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置50に送信し、カード管理装置50が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、一般カードユニット30は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置50にカード挿入通知を送信する。また、一般カードユニット30は、カード管理装置50からカードデータを受信した場合には、該カードデータを記憶する。そして、カードデータに含まれる管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルを受信して記憶した場合には、カード管理装置50に対して管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの減算要求を送信することで、カード管理装置50が管理する管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの残高をゼロにクリアする。
また、一般カードユニット30は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する管理持玉、一般持玉、管理メダル又は一般メダルを所定数減算し、減算した数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、一般カードユニット30は、カード返却操作を受け付けたならば、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの加算要求をカード管理装置50に送信し、カード管理装置50に管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルを更新させた後、カード排出通知をカード管理装置50に送信し、カードを排出制御する。
一般カードユニット30は、カード管理装置50から受信した一般カードユニット用相互利用設定データを記憶する。この一般カードユニット用相互利用設定データは、自装置において管理持玉の再利用が可能か否か、管理メダルの再利用が可能か否か、一般持玉の再利用が可能か否か、一般メダルの再利用が可能か否かを設定した設定データである。
一般カードユニット30は、カードCを受け付けた場合に、一般カードユニット用相互利用設定データに基づいて、カードCに関連付けられた管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルが再利用可能か否かを判定する。例えば、自装置が玉1の貸出レートである場合に、カードCに関連付けられた玉1の管理持玉のみが0ではなく、一般カードユニット用相互利用設定データが管理持玉の再利用を許可している場合には、玉1の管理持玉が再利用可能となる。
また、カードCに関連付けられた玉1の一般持玉のみが0ではなく、一般カードユニット用相互利用設定データが一般持玉の再利用を許可している場合には、玉1の一般持玉が再利用可能となる。さらに、カードCに関連付けられたメダル1の管理メダルのみが0ではなく、一般カードユニット用相互利用設定データが管理メダルの再利用を許可している場合には、メダル1の管理メダルが再利用可能となる。また、カードCに関連付けられたメダル1の一般メダルのみが0ではなく、一般カードユニット用相互利用設定データが一般メダルの再利用を許可している場合には、メダル1の一般メダルが再利用可能となる。
また、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルのうちの複数がカードCに関連付けられている場合には、あらかじめ決められた優先順序にしたがって、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルのいずれかが再利用可能となる。例えば、この優先順序は、一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルの順となる。
なお、ここでは説明の便宜上その詳細な説明を省略するが、レートを跨がる再利用を行うこともできる。例えば、玉1の一般持玉が存在せず、玉2の一般持玉が存在する場合には、玉2の一般持玉をレート変換して再利用可能とし、その後に管理持玉を再利用可能とすることができる。
次に、カード管理装置50について説明する。カード管理装置50は、管理カードユニット10、一般カードユニット30、管理メダルユニット又は一般メダルユニット(以下、「台間ユニット」と総称する)からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのIDと台間ユニットとを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたカードデータを台間ユニットに送信する。なお、カード挿入通知を会員管理装置60に送信し、会員管理装置60から受信した貯玉再プレイデータ等を台間ユニットに送信する。
また、カード管理装置50は、台間ユニットから減算要求を受信した場合には、管理持玉、一般持玉、管理メダル又は一般メダルの残高をゼロにクリアし、台間ユニットから加算要求を受信した場合には、加算要求に示された数を管理持玉、一般持玉、管理メダル又は一般メダルの残高に加算する。
また、カード管理装置50は、台間ユニットから貸出要求を受信した場合には、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、貸出許可を台間ユニットに送信する。また、カード管理装置50は、賞品管理装置からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたカードデータを、カードIDを受信した賞品管理装置に対して通知する。さらに、精算機からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機に対して通知する。
会員管理装置60は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置60は、台間ユニットからカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードIDに対応する管理貯玉、一般貯玉、管理貯メダル、一般貯メダルの残高と暗証番号とを含む再プレイデータを台間ユニットに送信する。また、会員管理装置60は、台間装置から貯玉/貯メダル再プレイ要求を受信したならば、貯玉/貯メダル再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた管理貯玉、一般貯玉、管理貯メダル又は一般貯メダルの残高を所定数減算し、減算後の管理貯玉、一般貯玉、管理貯メダル又は一般貯メダルの残高を含む貯玉/貯メダル再プレイデータを台間ユニットに送信する。なお、管理カードユニット10、一般カードユニット30、管理メダルユニット、一般メダルユニットと会員管理装置60との通信は、カード管理装置50を介して行なわれる。
また、会員管理装置60は、賞品管理装置から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する管理貯玉、一般貯玉、管理貯メダル又は一般貯メダルの残高を賞品管理装置に対して通知する。
<管理カードユニットと管理P台の外観構成>
次に、図2に示した管理カードユニット10及び管理P台20の外観構成について説明する。図3は、図2に示した管理カードユニット10及び管理P台20の外観構成を示す図である。同図には、紙幣のみを受け付ける管理カードユニット10を図示したが、電子マネーを受け付けることができるユニットを設けることもできる。
図3に示すように、管理カードユニット10には、管理カードユニット10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11、各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12a、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13及びカードIDが関連付けられたカードを受け付けるカード挿入口14aが設けられている。
管理P台20には、遊技盤面、封入された遊技玉を遊技盤面に投出する際に使用するハンドル21及び計数ボタン22が設けられている。
計数ボタン22は、管理P台20の遊技球数を減算し、対応する数を管理カードユニット10の管理持玉に加算することで、投出可能な玉数の管理を管理P台20から管理カードユニット10に移行させる管理移行を行うための操作ボタンである。この管理移行は、入賞により現物の遊技玉が払い出される開放式の一般P台40では、払い出された遊技玉を一般カードユニット30が計数して一般持玉に加算する計数処理に対応する。
<管理カードユニット10の内部構成>
次に、図2に示した管理カードユニット10の内部構成について説明する。図4は、図2に示した管理カードユニット10の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、管理カードユニット10は、紙幣搬送部12、表示操作部13、リーダライタ14、通信部15、記憶部16、制御部17及び遊技管理部18を有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、カードデータ等の各種情報の表示と、貸出操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力デバイスである。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、通信回線を介してカード管理装置50との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a、カードデータ16b、優先順位データ16c及び管理カードユニット用相互利用設定データ16dを記憶する。
自装置状態データ16aは、管理カードユニット10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、ユニットID、遊技機ID、遊技種等を含む。ユニットIDは、管理カードユニット10を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技機IDは、管理P台20を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技種は、管理カードユニット10に設定されたレートを示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」のように、レート毎に遊技種名を設定して管理する。管理カードユニット10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技種として記憶する。遊技種は、管理カードユニット10が設置された区画毎に固定した遊技種を用いることとしてもよいし、遊技客の操作により変更可能としてもよい。
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bには、カードID、プリペイド価値、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルを含む。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。プリペイド価値は、玉貸しに使用可能なプリペイド価値の残高を示し、管理持玉、一般持玉、管理メダル及び一般メダルは、それぞれの残高を示す。
優先順位データ16cは、再使用の対象となる管理持玉、一般持玉、管理メダル及び一般メダルの優先順位を示すデータである。例えば、優先順位1が「管理持玉」であり、優先順位2が「一般持玉」であり、優先順位3が「管理メダル」であり、優先順位4が「一般メダル」であると設定される。
管理カードユニット用相互利用設定データ16dは、自装置で管理持玉を再利用できるか否か、自装置で一般持玉を再利用できるか否か、自装置で管理メダルを再利用できるか否か、自装置で一般メダルを再利用できるか否かを示すデータである。この管理カードユニット用相互利用設定データ16dは、カード管理装置50から受信して記憶部16に記憶される。
遊技管理部18は、管理P台20との認証通信に係る処理を行なう処理部である。この遊技管理部18は、制御部17と異なる基板上に形成することが望ましい。遊技管理部18は、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
認証処理部18aは、カード管理装置50から受信した認証鍵を使用して管理P台20の認証を実施する。認証処理部18aは、認証が成功したならば、管理P台20へ動作許可を送信する。認証処理部18aは、認証が失敗した場合には、管理P台20の使用を禁止する。なお、認証が失敗した場合であっても、最後の認証成功から所定期間内であれば管理P台20への動作許可を送信し、最後の認証成功から所定期間が経過した後は管理P台20への動作許可を送信せず、管理P台20の使用を禁止するよう構成してもよい。
認証鍵管理部18bは、認証鍵の管理を行なう処理部である。認証鍵には使用時間が設定されており、管理P台20の稼働時間の累計が認証鍵の使用時間に達した場合に該認証鍵は使用不能となる。具体的には、認証鍵管理部18bは、遊技管理部18が形成された基板の通電時間を管理P台20の稼働時間として用い、認証鍵の使用時間を管理している。認証鍵が使用不能となった場合には、認証鍵管理部18bは、カード管理装置50を介して店舗外の認証鍵管理センタから新たな認証鍵を取得し、認証鍵の更新を行なう。
遊技機状態管理部18cは、管理P台20と通信し、管理P台20の状態を管理する処理部である。具体的には、遊技機状態管理部18cは、管理P台20からの遊技機IDの取得、玉貸による遊技球数への加算要求の送信、管理持玉再プレイによる管理持玉から遊技球数への管理移行要求の送信、貯玉再プレイによる遊技球数への加算要求の送信、管理P台20における打込玉数や賞出玉数等の遊技結果の受信、計数による遊技球数から管理持玉への管理移行要求の受信を行なう。かかる管理カードユニット10と管理P台20との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
また、遊技機状態管理部18cは、管理P台20の現在の遊技球数、スタート、大当り、大当り種別、抽選回数などの遊技に設定された状態をさらに取得する。遊技機状態管理部18cが管理P台20の状態を取得する時間間隔は、管理P台20において遊技玉が発射(使用)される間隔よりも短く設定することが望ましい。
なお、遊技機状態管理部18cが管理P台20から新たに遊技機IDを取得するタイミングは、開店前に限定されるものではない。管理カードユニット10の電源オンや電源オフを行なった場合、定期的な通信時、遊技球数に関する処理(玉貸、再プレイ、計数など)を行なった場合、オフライン状態からの復帰時などに遊技機IDの取得や管理P台20の入れ替えの判定を行なうことができる。また、これらのタイミングを組み合わせて用いてもよい。
制御部17は、管理カードユニット10を全体制御する制御部であり、データ管理部17a及び相互利用制御部17bを有する。実際には、データ管理部17a及び相互利用制御部17bに対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、各プロセスを実行させることになる。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID及びユニットIDを含むカード挿入通知をカード管理装置50に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置50からプリペイド価値、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルを含むカードデータを受信した場合に、受信したカードデータによりカードデータ16bを更新する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及びユニットIDを含む入金通知をカード管理装置50に送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及びユニットIDを含む玉貸要求をカード管理装置50に送信する。この玉貸要求への応答として玉貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、カードデータ16bのプリペイド価値を減算し、所定数の玉数を管理P台20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
また、データ管理部17aは、管理持玉再プレイ操作を受け付けたならば、カードデータ16bの管理持玉を減算して更新し、対応する玉数を管理P台20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。また、データ管理部17aは、遊技管理部18が管理P台20から遊技球の移行要求を受け付けた場合には、遊技管理部18に指示された玉数をカードデータ16bの管理持玉に加算して更新する。
また、データ管理部17aは、カード返却操作を受け付けた場合には、カードID、台間カード処理機ID、管理持玉の残高を含む持玉加算要求をカード管理装置50に送信する。そして、カードデータ16bをクリアした後、カード排出通知をカード管理装置50に送信し、カードを排出する。
相互利用制御部17bは、優先順位データ16c及び管理カードユニット用相互利用設定データ16dに設定された設定内容に基づいて、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの相互利用を制御する制御部である。
例えば、優先順位データ16c内の優先順位1が「管理持玉」であり、管理カードユニット用相互利用設定データ16dにおいて「管理持玉」が再利用可と設定されている場合には、管理持玉が存在する限りこの管理持玉が優先的に再利用される。これに対して、管理持玉が0である場合には、優先順位データ16cを参照して優先順位2が「一般持玉」であることが分かる。管理カードユニット用相互利用設定データ16dにおいて「一般持玉」が再利用可と設定されている場合には、一般持玉が存在する限りこの一般持玉が優先的に再利用される。
なお、玉1(1玉4円)の管理持玉とメダル1(1枚20円)の管理メダルは、貸出単価が異なるため、管理メダルを管理持玉として再利用する場合には、管理メダル数を管理持玉数に換算することになる。例えば、管理メダル数を5倍した値を管理持玉数にすればよい。
次に、図4に示した管理カードユニット10の記憶部16が記憶するデータの一例について説明する。図5は、図4に示した自装置状態データ16a及びカードデータ16bの一例を示す図である。
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、管理カードユニット10のIDが「A101」であり、接続されている管理P台20の遊技機IDが「B201」、管理カードユニット10の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
図5(b)に示すカードデータ16bは、管理カードユニット10に挿入されたカードのIDが「5005」であり、プリペイド価値が「1000」円である状態を示している。
また、カードデータ16bは、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルのフラグ及びレート毎の数が含まれる。このフラグは、自装置で管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルが再利用できるか否かを示すものであり、フラグが「1」の場合には再利用可であり、フラグが「0」の場合には再利用不可である。このフラグは、管理カードユニット用相互利用設定データ16dに基づいて設定される。再利用する度に管理カードユニット用相互利用設定データ16dを参照するのは効率的でないからである。ここでは、管理持玉、一般持玉及び管理メダルが再利用可であり、一般メダルが再利用不可である状況を示している。
管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルには、それぞれレート毎の数が含まれている。例えば、管理持玉の玉1、玉2及び玉3の残高は「0」玉であり、一般持玉の玉1の残高が「400」玉であり、一般持玉の玉2及び玉3の残高が「0」玉である状態を示している。
図5(c)に示す優先順位データ16cは、遊技媒体を再利用する優先順位を示しており、ここでは優先順位1が「管理持玉」であり、優先順位2が「一般持玉」であり、優先順位3が「管理メダル」であり、優先順位4が「一般メダル」である状況を示している。なお、たとえ遊技媒体の優先順位が高かったとしても、管理カードユニット用相互利用設定データ16dで再利用不可とされている場合には、再利用することはできない。
図5(b)に示すカードデータ16bの例では、優先順位1の「管理持玉」が再利用可能であるが、玉数が0であるため再利用することができない。このため、優先順位2の「一般持玉」を参照すると、フラグが再利用可の「1」となっており、玉1の玉数が「400」玉存在するため、この一般持玉の玉1を用いて再利用されることになる。
図5(d)に示す管理カードユニット用相互利用設定データ16dは、自装置において「管理持玉」を再利用できるか否か、自装置で「一般持玉」を再利用できるか否か、自装置で「管理メダル」を再利用できるか否か、自装置で「一般メダル」を再利用できるか否かが設定されたデータである。ここでは、管理持玉、一般持玉及び管理メダルが再利用可と設定され、一般メダルが再利用不可と設定された状況を示している。この管理カードユニット用相互利用設定データ16dに基づいて、カードデータ16bのフラグが設定される。
<一般カードユニット及び一般P台の外観構成>
次に、図2に示した一般カードユニット30及び一般P台40の外観構成について説明する。図6は、図2に示した一般カードユニット30及び一般P台40の外観構成を示す図である。なお、図6には、一般P台40に接続された一般カードユニット30の外観を一般カードユニット30として示している。また、併設される一般P台40は、破線で図示している。また、図6では、紙幣のみを受け付ける一般カードユニット30を図示したが、携帯端末やカードに関連付けられた電子マネーや硬貨を受け付ける機能を有する台間ユニットを設けることもできる。
図6に示すように一般カードユニット30は、状態表示部31、紙幣挿入口32a、表示操作部33、カード挿入口34a、かざし部34b、ノズルユニット38a及び計数ユニット38bを有する。
状態表示部31は、例えば多色LEDで構成され、一般カードユニット30の装置の状態を所定色の点灯あるいは点滅で表示する。紙幣挿入口32aは、遊技玉の貸出に必要な各種紙幣の挿入口である。表示操作部33は、例えばフルカラーのタッチパネル式の液晶ディスプレイ等で構成され、操作ボタンの表示や操作ボタンによる入力操作を受け付けるデバイスである。
カード挿入口34aは、遊技客の所持するカードの挿入口である。かざし部34bは、会員登録に用いられた携帯端末をかざす部位であり、かざし部34bに携帯端末がかざされると、携帯端末から携帯端末の固有ID(例えばIDm)等のデータが読み取られる。ノズルユニット38aは、遊技玉を一般P台40に投出する機構である。ノズルユニット38aは、一般カードユニット30の前面に水平方向に回動可能に設けられた筒状のノズルからなり、ノズルの先端が遊技機の貯留部に位置することができるようになっている。ノズルには、一般カードユニット30が設置される島内の補給機構から遊技媒体の供給を受けた台間カード処理機内の玉供給装置から遊技媒体が供給される。
計数ユニット38bは、一般P台40の下皿から落下させた遊技玉を計数する機構である。計数ユニット38bは、遊技玉を受け入れる受皿部と、一般カードユニット30内の下部に設けられ遊技玉を計数センサにて計数する計数部と、受皿部から遊技媒体を計数部に通過させる計数通路部とからなる。受皿部と計数通路部は、所定の操作(例えば従業員のリモコン操作)に基づいて一般カードユニット30から一体で取り外し可能となっている。また、計数部はユニット構造になっており、計数部と受皿部、計数通路部を取り外すことにより、一般カードユニット30は計数機能のない運用が可能である。
<一般カードユニット30の内部構成>
次に、図2に示した一般カードユニット30の内部構成について説明する。図7は、図2に示した一般カードユニット30の内部構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、一般カードユニット30は、紙幣搬送部32、表示操作部33、リーダライタ34、かざし部34b、通信部35、記憶部36、制御部37、ノズルユニット38a及び計数ユニット38bを有する。
紙幣搬送部32は、紙幣挿入口32aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部33は、玉貸に使用可能なプリペイド価値、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダル等の各種情報を受け付けたカード等から特定して表示する機能や、その他のカード等に関連しない情報を表示する機能と、玉貸操作等の各種操作の受付を行なう機能を備えるタッチパネル式の液晶ディスプレイ等の入出力デバイスである。表示操作部33は、前述の表示以外に、カードの収容枚数に関する過不足の表示や、上位装置との通信状態(オンライン・オフラインなど)の表示を行う機能も有している。
リーダライタ34は、カード挿入口34aに挿入されたカードからカードIDを読み取る装置である。なお、カード挿入口34aに挿入されたカードは、このリーダライタ34を経て図示しないカード収納部に収納される。かざし部34bは、携帯端末等がかざされた場合に、近距離無線通信により携帯端末の固有ID(例えばIDm)等の各種情報を読み取るインタフェース部である。
通信部35は、一般P台40及びカード管理装置50との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。ノズルユニット38aは、玉貸又は再プレイにより遊技玉を払い出す際に、その一部又は全ての払い出しに使用される。計数ユニット38bは、遊技玉を計数するユニットである。
記憶部36は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部36は、自装置状態データ36a、カードデータ36b、優先順位データ36c及び一般カードユニット用相互利用設定データ36dを記憶する。
自装置状態データ36aは、一般カードユニット30の状態を示すデータである。この自装置状態データ36aには、ユニットIDと、遊技機IDと、遊技種とを含む。ユニットIDは、一般カードユニット30を遊技店内で一意に識別するための識別データである。遊技機IDは、一般P台40を遊技店内で一意に識別するための識別データである。遊技種は、一般カードユニット30に設定された遊技種を示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」というように、レート毎に遊技種名を設定して管理する。一般カードユニット30は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して記憶する。
カードデータ36bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ36bは、カードID、プリペイド価値、一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルを含む。一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルについては、再利用が可能であるか否かを示すフラグが設定される。フラグ「1」は再利用可であり、フラグ「0」が再利用不可であるものとする。また、一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルについては、遊技種(レート)ごとにデータが存在する。カードIDは、リーダライタ34により読み取られたカードIDである。
制御部37は、一般カードユニット30の全体を制御する制御部であり、データ管理部37a、計数処理部37b及び相互利用制御部37cを有する。
データ管理部37aは、カードが挿入された場合に、自装置状態データ36aのユニットIDと、カードデータ36bのカードIDとを含むカード挿入通知データをカード管理装置50に送信する。また、データ管理部37aは、カード管理装置50からカードデータを受信した場合に、受信したカードデータをカードデータ36bとして記憶部36に記憶する。データ管理部37aは、カードデータ36bに示されたプリペイド価値、一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルを適宜表示操作部33に表示制御する。
また、データ管理部37aは、紙幣挿入口32aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及びユニットIDを含む入金通知データをカード管理装置50に送信する。
また、データ管理部37aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及びユニットIDを含む玉貸要求データをカード管理装置50に送信する。この玉貸要求データへの応答として許可データを受信したならば、データ管理部37aは、所定数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部37aは、遊技客により一般持玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードデータ36bに示された一般持玉、管理持玉、一般メダル又は管理メダルから所定数を減算し、対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部37aは、遊技客によりカード返却操作が行なわれた場合に、カードID、ユニットID並びに一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルを含む加算要求データをカード管理装置50に送信して、カードデータ36bの一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルをゼロにクリアした後、カード排出通知データをカード管理装置50に送信し、カードを排出する。
計数処理部37bは、計数ユニット38bに遊技玉が投入された場合に、計数ユニット38bに遊技玉の計数を行わせ、計数結果をカードデータ36bの一般持玉に加算する処理を行う。
相互利用制御部37cは、優先順位データ36c及び一般カードユニット用相互利用設定データ36dに設定された設定内容に基づいて、一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルの相互利用を制御する制御部である。
例えば、優先順位データ36c内の優先順位1が「一般持玉」であり、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて「一般持玉」が再利用可と設定されている場合には、一般持玉が存在する限りこの一般持玉が優先的に再利用される。これに対して、一般持玉が0である場合には、優先順位データ36cを参照して優先順位2が「管理持玉」であることが分かる。一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて「管理持玉」が再利用可と設定されている場合には、管理持玉が存在する限りこの管理持玉が優先的に再利用される。
なお、玉1(1玉4円)の一般持玉とメダル1(1枚20円)の管理メダルは、貸出単価が異なるため、管理メダルを一般持玉として再利用する場合には、管理メダル数を一般持玉数に換算することになる。例えば、管理メダル数を5倍した値を一般持玉数にすればよい。
次に、一般カードユニット30の記憶部36に記憶されるデータの一例について説明する。図8は、図7に示した自装置状態データ36a、カードデータ36b、優先順位データ36c及び一般カードユニット用相互利用設定データ36dの一例を示す図である。
図8(a)に示す自装置状態データ36aは、一般カードユニット30のユニットIDが「C301」であり、一般P台40の遊技機IDが「D401」であり、一般カードユニット30の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
図8(b)に示すカードデータ36bは、一般カードユニット30に挿入されたカードのIDが「5005」であり、プリペイド価値が「1000」円である状態を示している。
また、カードデータ36bは、一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルのフラグ及びレート毎の数が含まれる。このフラグは、自装置で一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルが再利用できるか否かを示すものであり、フラグが「1」の場合には再利用可であり、フラグが「0」の場合には再利用不可である。このフラグは、一般カードユニット用相互利用設定データ36dに基づいて設定される。再利用する度に一般カードユニット用相互利用設定データ36dを参照するのは効率的でないからである。ここでは、一般持玉及び管理持玉が再利用可であり、一般メダル及び管理メダルが再利用不可である状況を示している。
一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルには、それぞれレート毎の数が含まれている。例えば、一般持玉の玉1の残高が「400」玉であり、一般持玉の玉2及び玉3の残高が「0」玉であり、管理持玉の玉1、玉2及び玉3の残高が「0」玉である状態を示している。
図8(c)に示す優先順位データ36cは、遊技媒体を再利用する優先順位を示しており、ここでは優先順位1が「一般持玉」であり、優先順位2が「管理持玉」であり、優先順位3が「一般メダル」であり、優先順位4が「管理メダル」である状況を示している。なお、たとえ遊技媒体の優先順位が高かったとしても、一般カードユニット用相互利用設定データ36dで再利用不可とされている場合には、再利用することはできない。
図8(b)に示すカードデータ36bの例では、優先順位1の「一般持玉」が再利用可能であるため、玉1の玉数が「400」玉存在するため、この一般持玉の玉1を用いて再利用される。その後、玉1の玉数が「0」玉になったならば、優先順位2の「管理持玉」は「0」玉であり、優先順位3の一般メダル及び優先順位4の管理メダルのフラグは再利用不可であるため、再利用することはできない。
図8(d)に示す一般カードユニット用相互利用設定データ36dは、自装置で「一般持玉」を再利用できるか否か、自装置で「管理持玉」を再利用できるか否か、自装置で「一般メダル」を再利用できるか否か、自装置で「管理メダル」を再利用できるか否かが設定されたデータである。ここでは、一般持玉及び管理持玉が再利用可と設定され、一般メダル及び管理メダルが再利用不可と設定された状況を示している。この一般カードユニット用相互利用設定データ36dに基づいて、カードデータ36bのフラグが設定される。
<カード管理装置50の内部構成>
次に、図2に示したカード管理装置50の内部構成について説明する。図9は、図2に示したカード管理装置50の内部構成を示す図である。図9に示すように、カード管理装置50は、表示部51、入力部52、通信部53、記憶部54及び制御部55を有する。
表示部51は、液晶ディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部52は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。通信部53は、遊技店内において通信回線を介して管理カードユニット10、一般カードユニット30、会員管理装置60等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部54は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、遊技種設定データ54a、装置管理データ54b、カード管理データ54c及び相互利用設定テーブル54dを記憶する。
遊技種設定データ54aは、貸出レート及び表示名を遊技種名に関連付けたデータである。装置管理データ54bは、遊技店に配置された装置に関するデータである。この装置管理データ54bは、ユニットID、アドレス、設置場所、併設された遊技機の遊技機ID、遊技種、機種及び稼働状況を含む。カード管理データ54cは、プリペイド価値と、一般持玉、一般メダル、管理持玉、管理メダルのレート毎の残高と、使用先装置IDとをカードIDに関連付けたデータである。
相互利用設定テーブル54dは、管理持玉、管理メダル、一般持玉、一般メダルが管理カードユニット10で再利用可能であるか否か、管理持玉、管理メダル、一般持玉、一般メダルが一般カードユニット30で再利用可能であるか否か、管理持玉、管理メダル、一般持玉、一般メダルが管理メダルユニットで再利用可能であるか否か、管理持玉、管理メダル、一般持玉、一般メダルが一般メダルユニットで再利用可能であるか否かを設定したデータである。
制御部55は、カード管理装置50の全体を制御する制御部であり、遊技種設定管理部55a、装置管理部55b、カード管理部55c及び相互利用設定部55dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、遊技種設定管理部55a、装置管理部55b、カード管理部55c及び相互利用設定部55dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
遊技種設定管理部55aは、遊技店において使用される遊技種と、レートと、表示名とを対応付けて遊技種設定データ54aとして管理する処理部である。
装置管理部55bは、装置管理データ54bの管理を行う処理部である。装置管理部55bは、台間ユニットから取得したユニットID、台間ユニットのアドレス、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ54bの生成と更新とを行う。
カード管理部55cは、カード管理データ54cの管理を行う処理部である。具体的には、カード管理部55cは、台間ユニットからカード挿入通知データを受信した場合には、カード挿入通知データに示されたカードIDの使用先装置IDを、カード挿入通知データに示された装置IDとする。また、カード挿入通知データに示されたカードIDに関連付けられたプリペイド価値、管理持玉、一般持玉、管理メダル及び一般メダルの残高を含むカードデータを台間ユニットに通知する。カード管理部55cは、台間ユニットから減算要求データを受信した場合に、減算要求データに示されたレートの持玉数をゼロにクリアする。
また、カード管理部55cは、台間ユニットからカードIDを含む貸出要求データを受信した場合に、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値が所定値以上であるか否かを判定する。プリペイド価値が所定値以上である場合には、カード管理部55cは、カード管理データ54cに記憶されるプリペイド価値から所定値を減算して、台間ユニットに更新後のプリペイド価値を含む貸出許可データを送信する。一方、プリペイド価値が所定値未満である場合には、カード管理部55cは、台間ユニットに貸出不可データを通知する。
また、カード管理部55cは、台間ユニットに投入された貨幣の金額、カードID及び装置IDを含む入金通知データを受信したならば、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値に入金通知に示された金額分のプリペイド価値を加算する。
また、カード管理部55cは、台間ユニットから貯玉再プレイ要求データを受信した場合には、該貯玉再プレイ要求データを会員管理装置60に転送する。また、貯玉再プレイ要求データに対する会員管理装置60からの応答データについても、台間ユニットに転送する。
また、カード管理部55cは、加算要求データを受信したならば、管理持玉、一般持玉、管理メダル及び一般メダルの残高に加算する。また、カード管理部55cは、カード排出通知データを受信したならば、該カードIDの使用先装置IDを消去する。
次に、図9に示したカード管理装置50の記憶部54に記憶したデータの一例について説明する。図10は、図9に示した遊技種設定データ54a及び装置管理データ54bの一例を示す図である。図11は、図9に示したカード管理データ54cの一例を示す図である。図12は、図9に示した相互利用設定テーブル54dの一例を示す図である。
図10(a)に示す遊技種設定データ54aは、遊技種名「玉1」に対し、レート「4円」及び表示名「4パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ54aは、遊技種名「玉2」に対し、レート「2円」及び表示名「2パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ54aは、遊技種名「玉3」に対し、レート「1円」及び表示名「1パチ」を関連付けている。
図10(b)に示す装置管理データ54bは、ID「3001」の台間ユニットのネットワーク上のアドレスが「A.B.C.D」であり、設置場所が「島1-1」であり、遊技機IDが「P001」であり、遊技種が「玉3」であり、遊技機の機種が「EV01」であり、遊技機が使用中である状況を示している。
図11に示すカード管理データ54cは、カードID「1001」にプリペイド価値「2500」円と、一般持玉の残高(玉1「1500」玉、玉2「2300」玉、玉3「0」玉)と、一般メダルの残高(メダル1「0」枚、メダル2「0」枚)と、管理持玉の残高(玉1「0」玉、玉2「0」玉、玉3「0」玉)と、管理メダルの残高(メダル1「0」枚、メダル2「0」枚)と、使用先装置IDとが関連付けられている。すなわち、カードID「1001」のカードは、台間ユニットに挿入されておらず、カード管理装置50により一般持玉、一般メダル、管理持玉、管理メダルが管理されている。
また、図11に示すカード管理データ54cは、カードID「1002」にプリペイド価値が「500」円であり、一般持玉、一般メダル、管理持玉、管理メダルの各レートの残高が「0」、使用先装置ID「3004」が関連付けられている。すなわち、カードID「1002」のカードは、装置ID「3004」の台間ユニットに挿入されており、一般持玉、一般メダル、管理持玉、管理メダルについては台間ユニットに管理が移っている。このため、一般持玉、一般メダル、管理持玉、管理メダルの各レートの持玉数はゼロである。
図12に示す相互利用設定テーブル54dでは、管理カードユニット10で管理持玉、管理メダル及び一般持玉が再利用可能であり、管理メダルユニットで管理持玉、管理メダル及び一般メダルが再利用可能であり、一般カードユニット30で管理持玉及び一般持玉が再利用可能であり、一般メダルユニットで管理メダル及び一般メダルが再利用可能であり、それ以外の再利用が不可であると設定されている。
<相互利用設定データの設定手順>
次に、相互利用設定データの設定手順について説明する。図13は、相互利用設データの設定手順を示すフローチャートである。ここでは、管理カードユニット10又は一般カードユニット30(ここでは、「カードユニット」と言う)に相互利用設定データを設定する場合を示すこととする。
カード管理装置50は、相互利用設定操作の受付待ちの状態にあり(ステップS101;No)、係員による相互利用設定操作を受け付けたならば(ステップS101;Yes)、相互利用設定テーブル54dの更新できる状態となる。ここで、相互利用設定テーブル54dが更新されたならば(ステップS102)、相互利用設定データが生成される(ステップS103)。具体的には、管理カードユニット10向けに管理カードユニット用相互利用設定データが生成されるとともに、一般カードユニット30向けに一般カードユニット用相互利用設定データが生成される。
そして、カード管理装置50は、相互利用設定データをカードユニットに送信し(ステップS104)、カードユニットが相互利用設定データを受信したならば(ステップS105;Yes)、この相互利用設定データを記憶部に記憶される(ステップS106)。これにより、管理カードユニット10には、管理カードユニット用相互利用設定データ16dが記憶され、一般カードユニット30には、一般カードユニット用相互利用設定データ36dが記憶される。
その後、カードユニットは、自装置の記憶部に記憶したカードデータの管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルにそれぞれフラグを設定し(ステップS107)、カード管理装置50に設定完了を通知する(ステップS108)。カード管理装置50は、全てのカードユニットから設定完了を受信したならば(ステップS109:Yes)、処理を終了する。
<一般カードユニットのカード受付時の処理手順>
ところで、上記のフローチャートでは、事前にカードデータのフラグを設定する場合を示したが、カード受付時にカードデータのフラグを設定することもできる。図14は、一般カードユニット30によるカード受付時の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、すでに一般カードユニット用相互利用設定データ36dが記憶部に記憶しているものとする。
図14に示すように、一般カードユニット30は、カードを受け付けたならば(ステップS201;Yes)、カードデータをカード管理装置50から取得して記憶部に記憶する(ステップS202)。
その後、一般カードユニット30は、一般カードユニット用相互利用設定データ36dを参照して一般持玉、一般メダル、管理持玉、管理メダルのフラグの設定を行う。具体的には、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて、一般持玉が再利用可に設定されている場合には(ステップS203;Yes)、一般持玉に許可フラグ「1」を設定する(ステップS204)。これに対して、一般持玉が再利用不可に設定されている場合には(ステップS203;No)、一般持玉に不許可フラグ「0」を設定する(ステップS205)。
その後、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて、一般メダルが再利用可に設定されている場合には(ステップS206;Yes)、一般メダルに許可フラグ「1」を設定する(ステップS207)。これに対して、一般メダルが再利用不可に設定されている場合には(ステップS206;No)、一般メダルに不許可フラグ「0」を設定する(ステップS208)。
その後、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて、管理持玉が再利用可に設定されている場合には(ステップS209;Yes)、管理持玉に許可フラグ「1」を設定する(ステップS210)。これに対して、管理持玉が再利用不可に設定されている場合には(ステップS209;No)、管理持玉に不許可フラグ「0」を設定する(ステップS211)。
その後、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて、管理メダルが再利用可に設定されている場合には(ステップS212;Yes)、管理メダルに許可フラグ「1」を設定する(ステップS213)。これに対して、管理メダルが再利用不可に設定されている場合には(ステップS212;No)、管理メダルに不許可フラグ「0」を設定する(ステップS214)。
その後、表示操作部33に一般持玉数を表示して(ステップS215)、処理を終了する。なお、一般持玉数が存在せず、管理持玉数を再利用する場合には、表示操作部33に管理持玉数を表示する。
上述してきたように、本実施形態1では、カードIDに対応付けて、管理P台20に併設された管理カードユニット10において再利用可能な管理持玉と、一般P台40に併設された一般カードユニット30において再利用可能な一般持玉をカードデータとして管理し、管理カードユニット10における一般持玉の再利用及び一般カードユニット30における管理持玉の再利用を制御するよう構成したので、一般P台40と管理P台20とが併設される場合における遊技客の利便性を向上させることができる。
また、カード管理装置50は、管理カードユニット10における一般持玉の再利用及び一般カードユニット30における管理持玉の再利用を相互利用設定テーブル54dに設定し、この相互利用設定テーブル54dから生成した管理カードユニット用相互利用設定データ16d及び一般カードユニット用相互利用設定データ36dを管理カードユニット10及び一般カードユニット30にそれぞれ送信し、管理カードユニット10における一般持玉の再利用及び一般カードユニット30における管理持玉の再利用を制御するよう構成したので、効率的に再利用を制御することができる。
[実施形態2]
ところで、上記の実施形態1では、各種持玉、持メダルが存在しない台間ユニットにカードを挿入する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種持玉、持メダルが存在する台間ユニットにカードを挿入する場合に適用することもできる。このため、本実施形態2では、各種持玉、持メダルが存在する台間ユニットにカードを挿入する場合について説明する。
<実施形態2に係る遊技媒体管理システムの概要>
図15は、実施形態2に係る遊技媒体管理システムの概要を説明するための説明図である。ここでは、管理持玉を一般持玉として利用可能である旨が一般カードユニット用相互利用設定データに登録されているものとする。また、ここでは説明の便宜上、カードCには、1玉4円(玉1)の貸出レートの管理持玉「200玉」だけが関連付けられているものとする。また、一般カードユニット30は、1玉4円(玉)の貸出レートで遊技玉を貸し出す装置であり、一般カードユニット30にカードCが挿入される時点で、一般カードユニット30に一般持玉「500玉」が記憶されているものとする。
図15に示すように、一般カードユニット30にカードCが挿入される時点で、一般カードユニット30には一般持玉「500玉」が記憶されている。ここで、カードCが一般カードユニット30に挿入されたならば、一般カードユニット30は、一般カードユニット用相互利用設定データを参照して管理持玉を再利用できると判定する。カードCには、管理持玉(玉1)「200玉」が存在するため、一般カードユニット30は、この管理持玉(玉1)「200玉」を一般カードユニット30に記憶した一般持玉「500」玉と合算する。その結果、一般カードユニット30は、一般持玉「700玉(=500玉+200玉)」を再利用することが可能となる。
そして、遊技客による再利用操作(持玉再プレイ操作)により、一般持玉(玉1)「700玉」のうちの「100玉」が払い出されたならば、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)は「600玉」となる。その後、遊技客が遊技により遊技玉を獲得し、計数操作により遊技玉「500玉」を計数したならば、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)は、「1100玉(=600玉+500玉)」となる。
ここで、カード返却操作がなされたならば、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)「1100玉」がカードCに関連付けて返却され、一般カードユニット30に記憶した一般持玉(玉1)がクリアされる。
このようにして、一般カードユニット30は、一般カードユニット用相互利用設定データを参照しつつ、カードCに関連付けられた管理持玉を一般持玉に合算して再利用することが可能となる。同様に、管理カードユニットは、管理カードユニット用相互利用設定データを参照しつつ、カードCに関連付けられた一般持玉を管理持玉に合算して再利用することが可能となる。
<実施形態2に係る一般カードユニット30の内部構成>
図16は、実施形態2に係る一般カードユニット30の内部構成を示す機能ブロック図である。図17は、持玉合算の一例を示す説明図である。図16に示す一般カードユニット30は、実施形態1の図7に示した構成とほぼ同様のものとなり、相互利用制御部37cに「合算処理部71」が設けられている点のみが異なる。
合算処理部71は、優先順位データ36c及び一般カードユニット用相互利用設定データ36dに基づいて、管理持玉、一般持玉、管理メダル、一般メダルの合算を行う処理部である。具体的には、一般持玉の玉1「400玉」が存在する状況においてカードが挿入された場合について説明する。ここで、カードデータの一般持玉の玉1が「0玉」、管理持玉の玉1が「500玉」である場合には、図17(a)に示すように、カードデータの一般持玉の玉1が「400玉」、管理持玉の玉1が「500玉」となる。
ここで、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて、管理持玉の再利用可と設定されており、優先順位データにおいて、優先順位1が管理持玉であるならば、図17(b)に示すように、管理持玉の玉1が一般持玉の玉1に合算され、一般持玉の玉1が「900玉」となる。
このように、優先順位データ36cにしたがって、加算可能な持玉又は持メダルのうちの一つが一般持玉に加算される。なお、一般持玉、管理持玉、一般メダル、管理メダルのうちの一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて再利用可と設定されている全てを一般持玉に加算するよう構成することもできる。
<一般カードユニットのカード受付時の処理手順>
次に、一般カードユニット30がカードを受け付けた場合の処理手順について説明する。図18は、一般カードユニット30がカードを受け付けた場合の処理手順を示すフローチャートである。
図18に示すように、一般カードユニット30がカードを受け付けたならば(ステップS301;Yes)、カード管理装置50からカードデータを取得して記憶部に記憶する(ステップS302)。この際、一般カードユニット30内に一般持玉が存在する場合には、この一般持玉がカードデータに加算される。
ここで、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて管理持玉が再利用可である場合には(ステップS303;Yes)、自機レート(例えば、玉1)の管理持玉数を一般持玉の玉1の持玉数に合算する(ステップS304)。これに対して、一般カードユニット用相互利用設定データ36dにおいて管理持玉が再利用不可である場合には(ステップS303;No)、ステップS305に移行する。その後、一般持玉数(玉1)を表示操作部33に表示する(ステップS305)。
上述してきたように、本実施形態2では、一般カードユニット30内に一般持玉が存在する場合であっても、カード挿入時に管理持玉を合算させて再利用可能とすることにより、遊技客による利便性を向上させることができる。
なお、上記の実施形態1及び2では、管理カードユニット10及び一般カードユニット30を用いる場合を中心に説明したが、管理メダルユニット、一般メダルユニットを用いる場合に適用することもできる。
また、上記の実施形態1及び2では、遊技店全体として相互利用設定を行う場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機(台間ユニット)ごと、機種ごと、島ごとに相互利用設定を行うこともできる。この場合には、遊技機(台間ユニット)ごと、機種ごと、島ごとに相互利用設定テーブルを設ければよい。
また、上記実施形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。