以下、図面を参照して、本発明を適用した好適な実施形態の一例について説明する。但し、本発明を適用可能な実施形態が以下説明する実施形態に限定されるわけではない。
[1.第1実施形態]
[1−1.遊技用システムの構成]
図1は、第1実施形態における第1遊技用システム1Aのシステム構成の一例を表す図である。
第1遊技用システム1Aは、不図示の遊技島に設置される遊技機の一種である複数のパチンコ機200Aと、各パチンコ機200Aに対応して設けられる遊技用装置及び情報表示装置の一種であるデータ表示装置400と、各パチンコ機200Aに対応して設けられる遊技用装置及び記録媒体処理装置の一種である台間計数ユニット500と、管理装置の一種であるホールコンピュータ600と、遊技客の貯玉数や持玉数を管理するための管理装置の一種である玉管理コンピュータ800と、遊技者が所持する携帯電話機16Aとを備えて構成される。
本実施形態におけるパチンコ機200Aは、遊技媒体の一種である遊技玉(パチンコ玉)を用いて遊技可能であり、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)を可変表示して表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば特別図柄表示器)を備え、可変表示手段に導出表示された表示結果が特定表示結果(例えば大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御される遊技機である。
パチンコ機200Aは、遊技機の一種であり、店舗の遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設され、遊技媒体であるパチンコ玉を用いて遊技者が遊技を行うことが可能に構成されている。本実施形態におけるパチンコ機200Aには、複数の種類のパチンコ機200Aが存在する。
具体的には、パチンコ機200Aの種類として、パチンコ機200Aの機種(機種a,機種b,機種c等)に応じた種類、タイプ(大当り確率帯別タイプ、区分別タイプ等)に応じた種類、パチンコ機200Aのジャンル(タイアップ元に応じたジャンル、パチンコ機のテーマに応じたジャンル等)に応じた種類、遊技者がパチンコ機200Aで遊技する際のパチンコ玉の貸与単価(いわゆる貸与レートであり、例えば4円パチンコ、2円パチンコ、1円パチンコ等。以下、単に「貸与単価」と称す。)に応じた種類、パチンコ機200Aの製造メーカに応じた種類等が存在する。
パチンコ機200Aのタイプには、大当り確率帯別タイプや区分別タイプとが含まれる。
区分別タイプとは、第1種(いわゆるデジパチ)や第2種(いわゆる羽根モノ)、1種2種混合機、確変機(STタイプ、非STタイプ、転落抽選タイプ等)、非確変機(V入賞タイプ等)といったパチンコ機200Aの区分に応じたタイプである。
大当り確率帯別タイプとは、パチンコ機200Aの大当り確率が属する数値範囲に応じたタイプであり、マックスタイプやミドルタイプ、ライトミドルタイプ、ライトタイプ(甘デジタイプ)、ミニマムタイプといったタイプが含まれる。
マックスタイプとは、大当り確率が現行のパチンコ機に関して定められた上限の大当り確率(1/400)に近いパチンコ機200Aが属するタイプであり、例えば大当り確率が1/399や1/397、1/394といったパチンコ機200Aがこのタイプに含まれる。
ミドルタイプとは、マックスタイプと比べて大当り確率がやや高いパチンコ機200Aが属するタイプであり、例えば大当り確率が1/300前後のパチンコ機200Aはこのタイプに含まれる。
ライトミドルタイプとは、大当り確率がライトタイプとミドルタイプの中間の確率であるパチンコ機200Aが属するタイプであり、例えば大当り確率が1/120〜1/220であるパチンコ機200Aがこれに含まれる。
ライトタイプ(甘デジタイプ)とは、大当り確率が1/100程度のパチンコ機200Aが属するタイプである。
ミニマムタイプとは、大当り確率が1/50程度のパチンコ機200Aが属するタイプである。
パチンコ機200Aのジャンルには、パチンコ機200Aのタイアップ元に応じたジャンル(例えば漫画、アニメ、ゲーム、映画、特撮アクション、ドラマ、時代劇、音楽、ホラー、バラエティ、クイズ等)や、パチンコ機200Aのテーマに応じたジャンル(画題、モチーフ、題材、楽想、主題等)が含まれる。
パチンコ機200Aは、後述するカードユニット300や台間計数ユニット500等の記録媒体処理装置に対応して(ここでは、記録媒体処理装置の右側に隣接して)設けられ、対応する記録媒体処理装置と通信することにより、当該記録媒体処理装置が行う玉貸処理等の各種の処理に応じて当該パチンコ機200Aから遊技玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。パチンコ機200Aは、店舗内に設けられた遊技島において機種等に従って配置されており、ユニークな台番号により個々に識別可能に構成されている。
各パチンコ機200Aの上方所定位置には、カラーの液晶画面によってパチンコ機200Aでの遊技に係る遊技情報や店舗の営業に係る店舗情報等の各種の情報を表示するデータ表示装置400が設置されている。データ表示装置400は、後述するように第1表示部430と第2表示部440との2つの表示部を有し、第1表示部430と第2表示部440とでそれぞれ異なるデータを表示する。データ表示装置400は、遊技者や遊技客に対して情報を公開する端末であるため、情報公開端末と言い換えることもできる。
また、本実施形態において、データ表示装置400の第1表示部430はタッチパネル421を有して構成されており、第1表示部430に表示された呼出アイコンやメニューアイコン、バージョン情報アイコンを遊技者がタップすることにより、店員の呼出やメニュー選択(ワゴンサービスやおしぼり、食事休憩等)、パチンコ機200Aのバージョン情報の表示指示を行うことができるように構成されている。従って、データ表示装置400は、呼出ランプ装置と言い換えることもできる。
本実施形態において、データ表示装置400は、パチンコ機200Aの種類に依らず共通の遊技履歴である「共通遊技履歴」と、パチンコ機200Aの種類により異なる特有の遊技履歴である「特有遊技履歴」とを集計して、これらの遊技履歴を表示可能に構成されている。また、遊技履歴には、営業当日における対応するパチンコ機200Aでの遊技に係る総合的な遊技履歴である「総合遊技履歴」と、営業当日に対応するパチンコ機200Aで遊技する遊技者による遊技の開始から終了までの遊技履歴である「個人遊技履歴」とが含まれる。
総合遊技履歴は、当該パチンコ機200Aで遊技した全ての遊技者の総合的な遊技履歴であり、誰が遊技を行ったかや、何人の遊技者が遊技を行ったかといったことは問わず、遊技機単位で集計される遊技履歴のことを意味する。それに対し、個人遊技履歴は、当該パチンコ機200Aで遊技した遊技者の個人的な遊技履歴であり、遊技者単位で集計される遊技履歴のことを意味する。つまり、総合遊技履歴は遊技機に主眼を置いた遊技履歴であり、個人遊技履歴は遊技者個人に主眼を置いた遊技履歴であると言える。
また、遊技の開始とは、複数の遊技者が当該パチンコ機200Aで遊技を行う場合に、それぞれの遊技者が遊技を開始したタイミングのことを意味し、遊技の終了とは、それぞれの遊技者が遊技を終了したタイミングのことを意味する。データ表示装置400が遊技の開始及び終了を特定する具体的な方法については後述する。
本実施形態では、共通遊技履歴には、共通の総合遊技履歴である「共通総合遊技履歴」と、共通の個人遊技履歴である「共通個人遊技履歴」とが含まれる。また、特有遊技履歴には、特有の総合遊技履歴である「特有総合遊技履歴」と、特有の個人遊技履歴である「特有個人遊技履歴」とが含まれる。
ここで、共通遊技履歴における共通の意味合いとしては、広い概念とすることができる。例えば、全てのパチンコ機200Aに共通の遊技履歴を含む概念とすることができる。この全てのパチンコ機200Aに共通の遊技履歴としては、例えば、遊技玉の発射数や変動回数(回転数)、大当り回数等の情報を含めることができる。
また、全てのパチンコ機200Aに共通の遊技履歴ではなく、一部のパチンコ機200Aに共通の遊技履歴を含む概念とすることもできる。この場合、パチンコ機200Aの大当りの種別(通常大当り、確変大当り、通常/確変区別なしの大当り)や、大当りの振り分け(各種別の大当りの振り分け(割合)、大当りラウンド数の振り分け(割合))、パチンコ機200Aの区分別タイプ(確変機(STタイプ、非STタイプ、転落抽選タイプ等)、非確変機(V入賞タイプ等))、パチンコ機200Aの大当り帯域別タイプ(スペック)といった様々な要素に基づき、上記の要素のうちの一部の要素が共通するパチンコ機200Aを一群のパチンコ機200Aとして、これら一群のパチンコ機200Aに共通して集計可能な項目を共通遊技履歴として集計するようにしてもよい。
また、より広義の概念となるが、全く別の遊技機(例えばパチンコ機とスロットマシン)で共通して集計可能な項目を共通遊技履歴として集計するようにしてもよい。パチンコ機とスロットマシンでは、遊技に用いられる遊技媒体や遊技の仕方は異なるが、パチンコ機とスロットマシンのいずれにおいても、遊技者が遊技媒体を用いて特別図柄を変動させ、その特別図柄の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技者に特典(パチンコ機では大当り、スロットマシンではボーナスやチャンスタイム)が付与される点では共通である。このため、特典の付与回数や変動回数といった項目を、これら別の遊技機に共通の遊技履歴として集計することも可能である。
以上により、遊技履歴として集計可能な項目が重複する遊技機同士を一群の遊技機として、これら一群の遊技機に共通して集計可能な項目を共通遊技履歴として集計することが可能である。遊技履歴として集計可能な項目が重複しているものであれば、共通遊技履歴として集計することができる。
本実施形態では、上記の要素のうち、大当り種別に着目して、確変大当りと通常大当りとの2種類の大当り抽選を行う種類のパチンコ機200Aに着目し、これらの種類のパチンコ機200Aに共通する確変大当り回数や通常大当り回数等の項目を共通遊技履歴として集計することとして説明する。
これに対し、特有遊技履歴は、そのパチンコ機200Aの種類に特有の遊技履歴を意味し、そのパチンコ機200Aの種類でしか集計することのできない項目を含む遊技履歴(そのパチンコ機200の種類ならではの遊技履歴)のことを意味する。特有遊技履歴として集計する情報は、基本的には、遊技者にとって有益となる事象に基づく情報とすることが考えられる。この遊技者にとって有益となる事象の具体例については、本実施形態及び他の実施形態(変形例)において後述する。
データ表示装置400は、対応するパチンコ機200Aの種類に応じた設定を行う設定手段を備える。データ表示装置400が行う設定とは、対応するパチンコ機200Aの種類に応じた動作を行うように、自装置の動作を定めることを言う。より具体的には、設定手段は、対応するパチンコ機200Aの機種やタイプ等に応じた設定を行うことが可能に構成されている。
本実施形態では、パチンコ機200Aの機種やタイプ等を含むパチンコ機200の種類に応じて、それぞれ異なる遊技履歴情報を集計し、対応するパチンコ機200の種類に応じて異なる遊技履歴情報の表示を行うことが可能に構成されている。つまり、データ表示装置400は、パチンコ機200Aの機種やタイプ等の種類に応じた動作を行うことが可能に構成されている。このパチンコ機200Aの種類に応じた設定には、対応するパチンコ機200の種類に応じて遊技履歴としていずれの集計項目を集計するかの集計設定と、集計した遊技履歴の集計項目をどのように表示するかの表示設定とが含まれる。
本実施形態では、データ表示装置400が、ホールコンピュータ600から出力される集計用設定データ及び表示用設定データに基づいて、パチンコ機200の種類に応じた設定の一例として、パチンコ機200の機種に応じた設定を行うこととして説明する。つまり、本実施形態では、データ表示装置400は、パチンコ機200の機種に応じて遊技履歴としていずれの集計項目を集計するかの集計設定と、集計した遊技履歴の集計項目をどのように表示するかの表示設定とを行う。
なお、パチンコ機200Aの機種やタイプの他にも、パチンコ機200A毎に個別にデータ表示装置400の動作を定めるための設定(集計設定や表示設定)を行うことも可能である。このため、包括的に言うと、データ表示装置400は、パチンコ機200Aに応じた設定(遊技機に応じた設定)を行うことが可能に構成されているとも言える。
また、上記の各種の遊技履歴には、後述するように、複数種類の情報が含まれる。これら複数種類の情報を含む包括的な遊技履歴の情報のことを「遊技履歴情報」と称する。本実施形態では、データ表示装置400が、パチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて、遊技履歴情報を集計する。遊技信号には、後述する大当中信号や確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号等の信号が含まれる。
なお、データ表示装置400が、パチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて遊技履歴情報を集計するのではなく、台間計数ユニット500や後述するカードユニット300等のユニットから出力される所持玉数や遊技用カードの挿入/排出を示すカード挿入/排出信号等のユニット信号に基づいて遊技履歴情報を集計してもよい。また、パチンコ機200Aから出力される遊技信号とユニットから出力されるユニット信号とを併用して遊技履歴情報を集計してもよい。
データ表示装置400は、上記の共通個人遊技履歴と、特有個人遊技履歴と、を特定可能な特定情報を出力する出力手段を備える。ここで、特定情報は、外部装置が、当該特定情報に基づいて共通個人遊技履歴及び特有個人遊技履歴を特定することが可能な情報である。本実施形態では、外部装置を遊技者が所持する携帯電話機16Aとして説明する。
特定情報には、共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報といった、携帯電話機16Aがその情報から直接的に個人遊技履歴を特定することが可能な情報が含まれる。この場合、データ表示装置400が個人遊技履歴情報を携帯電話機16Aに出力(送信)するように構成し、携帯電話機16Aは、データ表示装置400から個人遊技履歴情報を取得(受信)する。
また、特定情報には、携帯電話機16Aがその情報から間接的に個人遊技履歴を特定することが可能な情報が含まれる。この場合における特定情報には、例えば、個人遊技履歴情報をエンコードしたコード情報や、個人遊技履歴情報をデータベース化して管理・配信する情報配信装置にアクセスするためのURL情報をエンコードしたコード情報といった情報が含まれる。ここで、コード情報には、1次元コード(バーコード)や2次元コード(マトリックス式、スタック式)の情報が含まれる。この場合、データ表示装置400がコードを表示部に表示させ、携帯電話機16Aは、データ表示装置400の表示部に表示されたコードをコードリーダで読み取ることで、個人遊技履歴情報を取得する。
台間計数ユニット500は、各パチンコ機の左方(或いは右方)に併設して設けられ、パチンコ機200Aの下皿に払い出されたパチンコ玉の数を計数する。台間計数ユニット500の最下方位置には、詳細後述する計数払出ユニット380が設けられている。計数払出ユニット380は、パチンコ玉を計数して取り込み、該計数したパチンコ玉を貯留するとともに、遊技者によるパチンコ玉の払い戻し操作に応じて、貯留したパチンコ玉を所定数ずつ遊技者に払い戻す機能を有する。
ホールコンピュータ600は、店舗に設置された各パチンコ機200Aを統括的に管理するとともに、各パチンコ機200Aに対応して設けられたデータ表示装置400を統括的に管理する。具体的には、各データ表示装置400の表示部(第1表示部430及び第2表示部440)での表示に係る表示設定用情報(表示内容、表示条件、表示態様等の設定用情報)をデータ表示装置400に送信したり、データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aでの遊技履歴情報の集計に係る集計設定用情報(対応するパチンコ機200Aの種類設定用情報を含む。)をデータ表示装置400に送信することで、データ表示装置400における表示設定やパチンコ機200Aの集計設定を可能とする。
また、ホールコンピュータ600は、店舗に設置された各パチンコ機200Aの遊技履歴情報を集計して管理する。具体的には、データ表示装置400から出力される遊技履歴データに基づいて、総合遊技履歴情報及び個人遊技履歴情報をデータベースに記憶し、記憶している総合遊技履歴情報及び個人遊技履歴情報を出力可能に構成されている。出力は、ホールコンピュータ600の表示部に表示出力することや、ホールコンピュータ600と接続された印刷装置に印刷出力すること、外部装置(例えば後述する外部サーバ700)に外部出力すること、等が含まれる。
玉管理コンピュータ800は、台間計数ユニット500において計数された計数済玉数(ローカル計数玉数とも言う。)の管理や、遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する持玉カードに記録された持玉数の管理を行う。
携帯電話機16Aは、遊技者が所持する遊技者端末の一種であり、例えばスマートフォンがこれに含まれる。携帯電話機16Aは、データ表示装置400に表示されるコードを読み取るためのコードリーダを備えて構成され、携帯電話機16Aの処理部は、コードリーダによって読み取られたコードから遊技履歴情報をデコードし、デコードした遊技履歴情報を記憶部に記憶させることが可能に構成されている。また、遊技者は複数の種類のパチンコ機200Aで遊技することが考えられる。このため、携帯電話機16Aは、当該遊技者が各パチンコ機200Aで遊技することで得られた個人遊技履歴情報を記憶部に蓄積的に記憶可能に構成されている。
また、携帯電話機16Aの処理部は、遊技履歴表示用アプリケーションを用いて、記憶部に蓄積的に記憶されている個人遊技履歴情報を、特定の表示態様で表示部に表示させることが可能に構成されている。なお、携帯電話機16Aの機能構成は、従来公知の携帯電話機やスマートフォンの機能構成を適用することができるため、本実施形態では図示を省略する。
[1−2.情報及び信号の流れ]
図2は、第1遊技用システム1Aの各装置間における情報及び信号の流れの一例を示す図である。なお、図2では、説明の簡明化のために、台端末1000については図示を省略している。
パチンコ機200Aからは、大当中信号や確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号といった遊技に係る信号がデータ表示装置400及びホールコンピュータ600に出力される。
ホールコンピュータ600からは、データ表示装置400における表示用の設定データである表示用設定データや、データ表示装置400における遊技履歴の集計用の設定データである集計用設定データ、後述する一斉演出をデータ表示装置400に行わせるための表示指示信号といったデータや信号が、データ表示装置400に送信される。
データ表示装置400からは、総合遊技履歴のデータである総合遊技履歴データや、個人遊技履歴のデータである個人遊技履歴データが、ホールコンピュータ600に出力される。総合遊技履歴データには、共通総合遊技履歴のデータである共通総合遊技履歴データと、特有総合遊技履歴のデータである特有総合遊技履歴データとが含まれる。また、個人遊技履歴データには、共通個人遊技履歴のデータである共通個人遊技履歴データと、特有個人遊技履歴のデータである特有個人遊技履歴データとが含まれる。
台間計数ユニット500からは、カード挿入/排出信号がデータ表示装置400に送信される。また、台間計数ユニット500からは、計数払出ユニット380により計数された遊技者の計数済玉数を表す所持玉数がデータ表示装置400に送信される。本実施形態では、台間計数ユニット500が、間欠的なタイミングで、所持玉数をデータ表示装置400に出力するように構成されている。
ここで、上記の間欠的なタイミングとは、随時(リアルタイム)のタイミングではなく、例えば、所定の時間間隔毎のタイミングや、計数払出ユニット380の計数結果が所定数に達したタイミング、計数払出ユニット380の計数がなくなってから所定時間が経過したら計数を確定し、その確定を待ったタイミングなどのことを言う。
ここで、所持玉数とは、遊技者が所持(所有)する遊技球の玉数(所有玉数とも言う。)であり、例えば、計数払出ユニット380によって計数されたローカル計数玉数に遊技者が所有済みの貯玉数や持玉数を加算した玉数(ローカル計数玉数+貯玉数、ローカル計数玉数+持玉数)がこれに相当する。ローカル計数玉数とは、計数払出ユニット380によって計数され、台間計数ユニット500が内部的に記憶している計数玉数であって、玉管理コンピュータ800等の管理装置が直接把握することのできないローカルな計数玉数のことを意味する。また、貯玉数とは、玉管理コンピュータ800が管理している会員カードに対応付けられた貯蓄遊技媒体数のことを意味する。また、持玉数とは、玉管理コンピュータ800が管理しているビジターカードに対応付けられた貯蓄遊技媒体数のことを意味する。
なお、貯玉数や持玉数が存在しない場合には、ローカル計数玉数を遊技者の所持玉数とすればよい。また、ローカル計数玉数が存在しない場合には、貯玉数や持玉数を遊技者の所持玉数としてもよい。
[1−3.パチンコ機の構成]
図3は、本実施形態におけるパチンコ機ID(識別番号)がP1〜P20までのパチンコ機200A−1の外観構成の一例を示す正面図であり、図4は、本実施形態におけるパチンコ機ID(識別番号)がP21〜P40までのパチンコ機200A−2の外観構成の一例を示す正面図である。図3に示すパチンコ機200A−1と図4に示すパチンコ機200A−2とでは、機種が異なっており、機種特有の遊技が可能となっている。
以下、図3に示すP1〜P20のパチンコ機200A−1及び図4に示すP21〜P40のパチンコ機200A−2の構成について説明する。なお、パチンコ機200A−1及びパチンコ機200A−2の左側には隣接して台間計数ユニット500が設置されるが、台間計数ユニット500は図3にのみ図示し、図4では図示を省略する。
また、以下に示す例ではP1〜P40のパチンコ機200Aについて示しているが、その他にも、例えば、P41〜P60、P61〜P80などといった複数の機種のパチンコ機200Aが存在する。また、この例では、パチンコ機IDが「20」毎に機種が異なる例を示しているが、機種毎に割り当てられるパチンコ機IDの数が異なっていてもよい。
[1−3−1.P1〜P20のパチンコ機の構成]
図3に示すパチンコ機200A−1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ機200A−1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
該遊技領域7には、中央に設けられる演出表示装置9の天辺からみて、左側の左遊技領域7A(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域7B(第2遊技領域)とがある。第1遊技領域である左遊技領域7Aと、第2遊技領域である右遊技領域7Bは、例えば遊技領域7内における演出表示装置9の端面や遊技釘の配列などにより区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域7に打ち込まれた遊技球は、左遊技領域7Aへと誘導された場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域7Bへと誘導不可能または誘導困難となり、また右遊技領域7Bへと誘導された場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域7Aへと誘導不可能または誘導困難となる。
左遊技領域7Aには、演出表示装置9の左側に左ゲート32、演出表示装置9の下方に第1始動入賞口13aが設けられている。右遊技領域7Bには、演出表示装置9の右側に右ゲート33、演出表示装置9の下方に特別可変入賞球装置20が設けられている。
ここで、第1始動入賞口13aは、演出表示装置9の直下に設けられているが、左遊技領域7Aを狙って遊技球を打ち込む左打ちを行った場合に遊技球が入賞し易く、右遊技領域7Bを狙って遊技球を打ち込む右打ちを行った場合には、遊技球の流下経路上に設けられる遊技釘や誘導部材39a〜39cの配置によって遊技球が入賞し難くなっている。また、第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15は第1始動入賞口13aの下方に設けられている。可変入賞球装置15は、可動翼片の傾動制御によって開放状態となる。
パチンコ機200A−1では、左遊技領域7Aおよび右遊技領域7Bに、それぞれ遊技球が通過可能な通過領域としての左ゲート32および右ゲート33が設けられている。遊技者が左打ちを行っているときには、遊技球が左ゲート32を通過することにより、普通図柄の可変表示が開始され、当り図柄が導出表示された場合には、可変入賞球装置15が開放状態となり、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞することを期待できる。また、遊技者が右打ちを行っているときには、遊技球が右ゲート33を通過することにより、普通図柄の可変表示が開始され、当り図柄が導出表示された場合には、可変入賞球装置15が開放状態となり、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞することを期待できる。すなわち、左打ちを行っている場合および右打ちを行っている場合のいずれにおいても、可変入賞球装置15が開放状態となる場合があり、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞することを期待できる。
また、大当り遊技状態中は、特別可変入賞球装置20が開放される。この特別可変入賞球装置20は、可変入賞球装置15の直下に配置されているが、右打ちしたときに誘導部材39bや遊技釘40により誘導された遊技球が入賞しやすい位置にある。
遊技者は、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)のときは、特別可変入賞球装置20が開放されず、右ゲート33に遊技球を通過させても可変入賞球装置15が高頻度では開放されないため、左遊技領域7Aを狙って遊技球を打ち込む左打ちを行い、該遊技球を第1始動入賞口13aに入賞させる。遊技状態が高ベース状態(高確率/高ベース状態又は低確率/高ベース状態)のときには、右ゲート33に遊技球を通過させると可変入賞球装置15が高頻度で開放されるため、右遊技領域7Bを狙って遊技球を打ち込む右打ちを行い、該遊技球を第2始動入賞口13bに入賞させる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が開放されるため、右遊技領域7Bを狙って遊技球を打ち込む右打ちを行い、該遊技球を特別可変入賞球装置20に入賞させる。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)となる場合には「大当り」となり、変動表示状態は終了する。また、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。本実施形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
演出表示装置9の右下方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。本実施形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右下方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13aまたは第2始動入賞口13bを通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13aを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13aに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13aを有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)13bに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ15aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13aよりも、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口13bに入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口13bよりも、第1始動入賞口13aに遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口13bに極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13aは演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13aとの間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13aの周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13aの周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13aに導きづらくして、第2始動入賞口13bの入賞率の方を第1始動入賞口13aの入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、パチンコ機200A−1では第2始動入賞口13bに対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15を設けているが、第1始動入賞口13aおよび第2始動入賞口13bのいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成としてもよい。
第1特別図柄表示器8aの上方には、第1始動入賞口13aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口13bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。パチンコ機200A−1では、第1保留記憶表示部18cが演出表示装置9の表示画面の左下部、第2保留記憶表示部18dが演出表示装置9の表示画面の右下部というように、別領域に設けられている。従って、第1特別図柄表示器18a,第2特別図柄表示器18bの各々における可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数を把握しやすくすることができる。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部を演出表示装置9の表示画面に設けるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、本実施形態では、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、上方には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると演出表示装置9の前方に移動する可動部材78が設けられている。例えば、可動部材78は、大当り図柄の停止表示時に動作することにより、遊技者に大当りを報知する。
また、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23aで検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。本実施形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球が左ゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されたとき、または、右ゲート33を通過し第2ゲートスイッチ33aで検出されたときには、ゲート通過に基づく当り判定用乱数(MR5)が抽出される。抽出された当り判定用乱数は、普通図柄保留記憶数が上限値(例えば4)に達していないことを条件に、普通図柄保留記憶として記憶され、これに伴い普通図柄保留記憶数が1加算される。そして、普通図柄保留記憶数が0ではなく、普通図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、可変入賞球装置15の開閉制御が実行されていないことを条件として、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始され、これに伴い普通図柄保留記憶数が1減算される。
そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口13bに遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、左ゲート32及び右ゲート33のいずれかを通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。普通図柄保留記憶表示器41は、普通図柄保留記憶数に応じた数のLEDを点灯させるものである。左ゲート32,右ゲート33を遊技球が通過する毎に、すなわちゲートスイッチ32a,33aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
特別可変入賞球装置20の周辺には普通入賞装置の入賞口29a〜29dが設けられ、入賞口29a〜29cに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30aによって検出され、入賞口29dに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30bによって検出される。各入賞口29a〜29dは、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13bや、特別可変入賞球装置20の大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技盤6の外側の左右上下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発する4つのスピーカ27が設けられている。遊技盤6の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて遊技球を打撃して遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置は、タッチセンサ基板(図示せず)上の回路によって制御される発射モータ(図示せず)を含み、発射モータが回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。遊技者が打球操作ハンドル5に触れていることはタッチセンサおよびタッチセンサ回路(遊技者が打球操作ハンドル5に触れているか否かを検出するための検出回路等を含む回路)で検出され、タッチセンサ回路からの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータの駆動を停止する。
タッチセンサ基板91には、間欠的に繰り返しパルス(ステッピングモータとしての発射モータの各相に供給されるパルス信号)を発生するパルス発生器と、単発パルスを発生する単発パルス発生器とが設けられている。タッチセンサ回路からの信号がオン状態を示している場合に、パルス発生器が発生するパルスが発射モータに供給される。さらに、打球操作ハンドル5に、または、打球操作ハンドル5の近傍に、発射停止スイッチ(図示せず)が設けられ、発射停止スイッチが操作されているときにはパルス発生器のパルス出力が停止される。
なお、パルス発生器のパルス出力は、払出制御基板37からの発射制御信号がオフ状態になったときにも停止される。また、打球発射装置には単発発射スイッチが設けられ、単発発射スイッチが操作されると、単発パルス発生器が発生する単発パルスが発射モータに供給される。
なお、ここに示す例では、タッチセンサ基板にパルス発生器が設けられているが、発射モータに供給されるパルスの発生機能を払出制御基板37に持たせてもよい。その場合には、例えば、払出制御用マイクロコンピュータがパルスを発生し、発生されたパルスはタッチセンサ基板で中継されて発射モータに供給される。また、発射停止スイッチの出力は払出制御用マイクロコンピュータに入力され、払出制御用マイクロコンピュータは、下皿満タンや補給球切れが生じたとき、および発射停止スイッチの出力がオフ状態になったときに、パルス出力を停止する。
また、打球発射装置は、遊技球を遊技領域7に打出す打球ハンマ、打球ハンマを付勢するためのコイルばね、コイルばねで付勢された打球ハンマを付勢された位置から解放させるためのカム機構を備え、カム機構が発射モータにより駆動される。そして、打球操作ハンドル5の回動によりコイルばねの固定位置を変化させてばねの付勢力を調整し、その結果として、打球ハンマの遊技球を打出す力(発射強度)が調整される。
打球発射装置としては、ステッピングモータによる発射モータやロータリソレノイドの軸に直接打球ハンマを固定して遊技球を打出す方式のものがある。そのように構成されている場合には、打球操作ハンドル5の回動角度(位置)を可変抵抗器により検出し、検出結果に応じて駆動源としてのステッピングモータおよびロータリソレノイドの動作速度を上げることにより遊技球を打出す力(発射強度)が調整される。
前述のそれぞれの構成において、打球発射装置の発射強度を調整する操作が可能な発射強度操作手段は、回動可能な打球操作ハンドル5に相当する。なお、打球発射装置による遊技球の発射を停止させる操作が可能な発射停止操作手段は、発射停止スイッチに相当する。
打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13aへの入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口13bに入り第2始動口スイッチ15aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口13bへの入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
本実施形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば16ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。
本実施形態において、低ベース状態とは、遊技球が始動入賞口に有効始動入賞しやすくなるように制御されていない遊技状態であり、高ベース状態とは、低ベース状態よりも遊技球が始動入賞口に有効始動入賞しやすくなる(例えば、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおける可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である。
本実施形態において、低確率状態とは、特別図柄変動開始時の大当り判定処理において、大当り判定値として低確率状態時の判定値(高確率状態時の判定値よりも狭い範囲の値)を用いる状態であり、大当りとなる確率が高められていない状態をいう。高確率状態とは、特別図柄変動開始時の大当り判定処理において、大当り判定値として高確率状態時の判定値(低確率状態よりも広い範囲の値)を用いる状態であり、大当りとなる確率が高められている状態をいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示を開始するときに、その表示結果を大当り図柄とするか否かを判定する大当り判定処理を行う。また、大当り判定処理において表示結果を大当り図柄とすると判定した場合には、表示結果を確変大当り図柄とするか又は通常大当り図柄とするかをさらに判定する。即ち、大当り種別を確変大当りとするか又は通常大当りとするかを決定する。
特別図柄の可変表示結果が確変大当り図柄となった場合には、大当り遊技状態終了時に遊技状態を高確率/高ベース状態に移行し、次回の大当り遊技状態が開始されるまで高確率/高ベース状態が継続される。また、特別図柄の可変表示結果が通常大当り図柄となった場合には、大当り遊技状態終了時に遊技状態を低確率/高ベース状態に移行し、特別図柄の可変表示が所定回数実行されるか又は次回の大当り遊技状態が開始されるまで低確率/高ベース状態が継続される。大当り遊技状態終了時に遊技状態を低確率/高ベース状態に移行し、その後に大当り遊技状態が開始されること無く特別図柄の可変表示が所定回数実行された場合には、その後の遊技状態は低確率/低ベース状態となる。
本実施形態においては、遊技状態として、低確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、および低確率/高ベース状態が存在する。以下の説明において低確率/低ベース状態を通常状態と称する場合がある。通常状態において遊技者は左打ちを行い、第1始動入賞口13aや開放状態となる第2始動入賞口13bに遊技球を入賞させようとする。また、大当り遊技状態や高ベース状態(低確率/高ベース状態、高確率/高ベース状態)において遊技者は右打ちを行い、大当り遊技状態において開放される大入賞口や開放状態となる第2始動入賞口13bに遊技球を入賞させようとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の可変表示を開始するときに、左ゲート32または右ゲート33を遊技球が通過したときに抽出された当り判定用乱数を用いた当り判定を実行する。該当り判定において当りとすると判定されたときには、普通図柄表示器10に可変表示結果として当り図柄が導出表示され、該当り判定において当りとしない(はずれとする)と決定されたときには、普通図柄表示器10に可変表示結果としてはずれ図柄が導出表示される。
ここで、低ベース状態(通常状態)においては、当り判定を実行するときや可変入賞球装置15の開閉制御を実行するときに、通常状態では3/13の割合で当りと判定され(、10/13の割合ではずれと判定される。さらに、当りと判定される場合には、2/3の割合で短開放当りと判定され、1/3の割合で長開放当りと判定される。短開放当りの場合には、可変入賞球装置15において0.5秒の開放制御が1回実行され、長開放当りの場合には、可変入賞球装置15において5秒の開放制御が1回実行される。短開放当りの場合には、可変入賞球装置15への入賞割合は低く、実質的には殆ど入賞を期待できないのに対して、長開放当りの場合には、可変入賞球装置15への入賞割合が高く、低ベース状態で左打ちを行っている場合であっても、可変入賞球装置15への入賞を期待することができる。なお、通常状態における普通図柄の変動時間は10秒となっている。
一方、高ベース状態(低確率/高ベース状態、高確率/高ベース状態)においては、当り判定を実行するときや可変入賞球装置15の開閉制御を実行するときに、高ベース状態では11/13の割合で当りと判定され、2/13の割合ではずれと判定される。さらに、当りと判定される場合には、可変入賞球装置15において2.5秒の開放制御が2回実行される。従って、高ベース状態で右打ちを行っている場合には、可変入賞球装置15への入賞を期待することができる。なお、高ベース状態における普通図柄の変動時間は1秒となっている。
このように、高ベース状態においては、普通図柄の変動時間(可変表示時間)が短縮される普通図柄短縮変動制御、普通図柄の可変表示結果が当り図柄となる確率が高められる普通図柄確変制御、および普通図柄の可変表示結果が当り図柄となったことに基づいて可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長される開放延長制御が行われる。さらに特別図柄の変動時間(可変表示時間)が短縮される特別図柄短縮変動制御も行われる。高ベース状態においてこれらの4つの制御が実行されることで、第2始動入賞口14に有効始動入賞しやすくなる。
即ち、普通図柄短縮変動制御によって、普通図柄の変動時間が短縮される(例えば普通図柄短縮変動制御が実行されない場合の変動時間が10秒であるのに対し、普通図柄短縮変動制御が実行された場合の変動時間が1秒になる)ことで、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなり、可変入賞球装置15が開状態となる頻度も高まり、第2始動入賞口14に有効始動入賞し易くなる。また、普通図柄確変制御によって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる(例えば普通図柄確変制御が実行されない場合の確率が3/13であるのに対し、普通図柄確変制御が実行された場合の確率が11/13になる)ことで、可変入賞球装置15が開状態となる頻度も高まり、第2始動入賞口14に有効始動入賞し易くなる。また、開放延長制御によって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になった場合の可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長される(例えば開放延長制御が実行されない場合の開放時間が0.5秒×1回(合計0.5秒)又は5.0秒×1回(合計5秒)であるのに対し、開放延長制御が実行された場合の開放時間は全て2.5秒×2回(合計5秒)になる)ことで、第2始動入賞口14に有効始動入賞し易くなる。さらに、特別図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される特別図柄短縮変動制御によって、特別図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、第1保留記憶や第2保留記憶の消化が速くなり)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減して、有効始動入賞し易くすることができる。
なお、本実施形態では、高ベース状態において可変入賞球装置15の1回の開閉動作における開放時間が延長される(0.5秒から2.5秒になる)と共に、開放回数も多くなる(1回から2回になる)例を示しているが、1回の開閉動作における開放時間が延長されて、開放回数は変化しないようにしてもよく(例えば5.0秒×1回)、1回の開閉動作における開放時間は延長されず、開放回数が多くなるようにしてもよい(例えば0.5秒×10回)。いずれの場合にも、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になったことに伴い可変入賞球装置15が開状態となる合計時間は増加することになる。
一方、本実施形態における低ベース状態では、原則として、前述した普通図柄短縮変動制御、普通図柄確変制御、開放延長制御、および特別図柄短縮変動制御のいずれの制御も実行されないが、1/13の割合で長開放当りとなった場合に5秒間の開放制御が実行される場合がある、本実施形態では、長開放当りの場合の1回の開閉動作における開放時間(5.0秒)が短開放当りの場合の1回の開閉動作における開放時間(0.5秒)より長くなり、開放回数は同じ(1回)である例を示しているが、1回の開閉動作における開放時間は共通で、開放回数が多くなるようにしてもよい(例えば0.5秒×10回)。いずれの場合にも、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になったことに伴い可変入賞球装置15が開放状態となる合計時間は増加することになる。
パチンコ機200Aでは、左遊技領域7Aに左ゲート32が設けられていて、左打ち状態で左遊技領域7Aに発射された遊技球の一部は、左ゲート32上方に配置された遊技釘により誘導されて、左ゲート32を通過する。また、右遊技領域7Bに右ゲート33が設けられていて、右打ち状態で右遊技領域7Bに発射された遊技球の一部は、右ゲート33上方に配置された遊技釘により誘導されて、右ゲート33を通過する。
右遊技領域7Bに発射された遊技球は、ゲート32の下方に配置された遊技釘に衝突して進路を変えつつ流下するものの、最終的にはゲート32のさらに下方に配置された誘導部材39a又は誘導部材39bの誘導面(上面)に高確率で落下して、誘導部材39a〜39cや、誘導部材39bと可変入賞球装置15との間に配置された遊技釘によって、可変入賞球装置15に誘導される。即ち、右遊技領域7Bに発射された遊技球の大半は可変入賞球装置15に誘導されることになる。従って、可変入賞球装置15が開放状態にあるときには、遊技釘により誘導された遊技球が高確率で第2始動入賞口13bに入賞する。
誘導部材39b,39cや遊技釘によって誘導された遊技球は、可変入賞球装置15が開放されていない状態では、さらに、特別可変入賞球装置20に向けて誘導され、開放状態であれば、特別可変入賞球装置20の大入賞口に入賞するようになっている。よって、大当り遊技状態では、遊技者は右打ちして右遊技領域7Bに遊技球を打ち込めば、遊技球が特別可変入賞球装置20の大入賞口に入賞することを期待できる。
本実施形態において、P1〜P20のパチンコ機200A−1は、低確率低ベース状態である通常状態では、左遊技領域に遊技球を発射して第1始動口に入賞させるようにして遊技を行い、高ベース状態では、右遊技領域に遊技球を発射して第2始動口に入賞させるようにして遊技を行う、いわゆる右打ちタイプのパチンコ機であるものとする。
低確率低ベース状態である通常状態(左打ちの状態)において実行される、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて実行される特別図柄の可変表示の表示結果が、第1特定表示結果(確変大当り図柄)及び第2特定表示結果(通常大当り図柄)のうち第1特定表示結果(確変大当り図柄)となった場合、すなわち、確変大当りに当選した場合には、大当り遊技状態に制御され、大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態に移行される。
一方、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて実行される特別図柄の可変表示の表示結果が、第1特定表示結果(確変大当り図柄)及び第2特定表示結果(通常大当り図柄)のうち第2特定表示結果(通常大当り図柄)となった場合、すなわち、通常大当りに当選した場合には、大当り遊技状態に制御され、大当り遊技状態の終了後に、低確率/高ベース状態に移行される。遊技者は、高ベース状態への移行に伴い、右遊技領域に遊技球を発射して第2始動口への入賞を狙う。
なお、通常状態における大当り種別を確変大当り及び通常大当りのいずれとするかは、第1始動口への入賞時に抽出された大当り種別判定用乱数を用いた抽選により決定される。例えば、55%の確率で確変大当りに当選し、45%の確率で通常大当りに当選するように抽選を行うように構成することができる。
高ベース状態では、右遊技領域に設けられた通過領域(ゲート)を遊技球が通過することにより、普通図柄の変動表示が実行され、普通図柄の変動表示の表示結果が所定表示結果となったときに、電動役物より形成される第2始動口が開放制御され、該第2始動口への入賞が可能となる。高ベース状態においては、普通図柄の変動表示の表示結果が所定表示結果となる割合が低ベース状態よりも高く設定されているため、電動役物の開放頻度が高められ、結果として第2始動口への入賞頻度が高められる。
また、高ベース状態において、通過領域を遊技球が通過することにより実行される普通図柄の可変表示期間は、低ベース状態における普通図柄の可変表示期間よりも短い期間に設定されている。また、高ベース状態において実行される特別図柄の可変表示期間は、低ベース状態における特別図柄の可変表示期間よりも短い期間に設定されている。すなわち、高ベース状態では、普通図柄及び特別図柄の可変表示期間が低ベース状態よりも短縮された時短状態を伴う。
ここで、P1〜P20のパチンコ機200A−1は、いわゆるST(スペシャル・タイム)タイプのパチンコ機であるものとする。STタイプのパチンコ機とは、回数制限付きの高確率状態(確変状態)に制御可能な遊技機であり、確変大当りの大当り遊技状態終了後の特別図柄の可変表示回数が第1規定回数(例えば100回)に達するまでは、低確率状態よりも特別図柄の可変表示の表示結果が特定表示結果となる割合が高められた高確率状態に制御され、低ベース状態よりも始動口への入賞頻度が高められた高ベース状態に制御される(すなわちST期間に突入する)。一方、通常大当りの大当り遊技状態終了後の特別図柄の可変表示回数が第2規定回数(例えば50回)に達するまでは、低確率/高ベース状態に制御される(すなわち時短期間に突入する)。
ST期間においては、確変大当りの大当り遊技状態終了後の特別図柄の可変表示回数が第1規定回数(例えば100回)に達するまでの間は、高確率/高ベース状態が維持される。また、時短期間においては、通常大当りの大当り遊技状態終了後の特別図柄の可変表示回数が第2規定回数(例えば50回)に達するまでの間は、低確率/高ベース状態に制御される。
本実施形態において、パチンコ機200A−1は、高確率/高ベース状態(ST状態)及び低確率/高ベース状態(時短状態)における大当りが、確変大当りと通常大当りとのいずれかの大当りとなるように制御する。すなわち、ST期間及び時短期間における大当りには、通常大当りと確変大当りとがある。ST期間において確変大当りに当選した場合には、再びST期間に移行し(ST状態が継続する)、ST期間において通常大当りに当選した場合には、ST期間から時短期間に移行する。また、時短期間において確変大当りに当選した場合には、時短期間からST期間に移行し、時短期間において通常大当りに当選した場合には、再び時短期間に移行する(時短状態が継続する)。
ST期間においては、特別図柄の可変表示の実行回数に応じて第1規定回数の上限値(100回)からSTカウンタ値が1ずつ減少していく。そして、STカウンタ値が0となるまでの間に大当りに当選した場合には、大当り遊技状態に制御される。具体的には、確変大当りに当選した場合には、大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態に移行される。一方、通常大当りに当選した場合には、大当り遊技状態の終了後に低確率/高ベース状態に移行される。
本実施形態では、ST期間(高確率/高ベース状態)において大当りに当選することを「ST引き戻し」と定義し、時短期間(低確率/高ベース状態)において大当りに当選することを「時短引き戻し」と定義する。本実施形態では、このST引き戻し及び時短引き戻しが発生した回数や割合を特有遊技履歴情報として集計する。このST引き戻しや時短引き戻しの発生によって大当り遊技状態に制御されて賞球されるため、ST引き戻しや時短引き戻しは、遊技者にとって有益となる事象である。
なお、ST期間(又は時短期間)において「確変大当り」に当選した回数、割合等や、ST期間(又は時短期間)において「非確変大当り」に当選した回数、割合等を、特有遊技履歴として集計するようにしてもよい。
また、上記の引き戻しの定義は、STタイプのパチンコ機200Aと非STタイプのパチンコ機200Aとのいずれにも適用することができる。これにより、パチンコ機200Aの機種やタイプに関わらず、各状態における引き戻しに関する情報を、特有遊技履歴情報として集計することが可能となる。
[1−3−2.P21〜P40のパチンコ機]
図4に示すP21〜P40のパチンコ機200A−2は、図3に示すP1〜P20のパチンコ機200A−1とは異なり、遊技領域中央に配置される演出表示装置9の下方に、流入口92より遊技球を受け入れて、受け入れた遊技球を揺動部材93により第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bに交互に振り分ける振分装置90が設けられている。流入口92は、演出表示装置9の直下に設けられているが、左遊技領域7Aを狙って遊技球を打ち込む左打ちを行った場合に遊技球が流入し易く、右遊技領域7Bを狙って遊技球を打ち込む右打ちを行った場合には、遊技球の流下経路上に設けられる遊技釘や誘導部材39a〜39cの配置によって遊技球が流入し難くなっている。
第1始動入賞口13aを有する入賞装置は、振分装置90により左遊技領域7A側に振り分けられた遊技球が入賞可能な位置に設けられ、第2始動入賞口13bを有する入賞装置は、振分装置90により右遊技領域7B側に振り分けられた遊技球が入賞可能な位置に設けられている。このように、第1始動入賞口13aおよび第2始動入賞口13bは、いずれも振分装置90を経由した遊技球が入賞可能な位置に配置されている。また、第2始動入賞口13bの右上方には、可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、可動翼片の傾動制御によって開放状態となる。可変入賞球装置15が開放状態にあるときには、右遊技領域7Bに発射された遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能となる。
このように、パチンコ機200A−2において、可変入賞球装置15は第2始動入賞口13bに対応して設けられているため、可変入賞球装置15への遊技球の入賞は、第2始動入賞口13bへの遊技球の入賞に相当する。すなわち、可変入賞球装置15への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄を可変表示させるための第2始動条件が成立する。
本実施形態では、右遊技領域7Bに、遊技球が通過可能な通過領域としてのゲート32が設けられている。遊技者が左打ちを行っているときには、遊技球がゲート32を通過することがないため、可変入賞球装置15が開放状態となることはないが、振分装置90を経由した遊技球が第2始動入賞口13bに入賞することを期待できる。一方、遊技者が右打ちを行っているときには、遊技球がゲート32を通過することにより、普通図柄の可変表示が開始され、当り図柄が導出表示された場合には、可変入賞球装置15が開放状態となり、右遊技領域7Bに発射された遊技球が第2始動入賞口13bに入賞することを期待できる。すなわち、左打ちを行っている場合および右打ちを行っている場合のいずれにおいても、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞することを期待できる。
振分装置90は、遊技盤6から遊技領域側に突設された部材92a〜92cと、部材92a〜92cに囲まれた振分領域に設けられた揺動部材93により構成される。部材92aおよび92bによって流入口92が形成され、部材92aおよび92cによって揺動部材93から第1始動入賞口13aへの遊技球経路が形成され、部材92bおよび92cによって揺動部材93から第2始動入賞口13bへの遊技球経路が形成される。可変入賞球装置15が開放状態にないときは、部材92bの下端部と第2始動入賞口13bとの間を遊技球が通過することができず、振分装置90を経由しない遊技球は第2始動入賞口13bに入賞不可能となっている。一方、可変入賞球装置15が開放状態にあるときは、部材92bの下端部と第2始動入賞口13bとの間を遊技球が通過することが可能となり、振分装置90を経由しない右遊技領域7Bに発射された遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能となっている。
左右に揺動可能な揺動部材93は、軸部93aを中心に回転可能に構成されている。揺動部材93の左下方と右下方には、それぞれ、揺動部材93の回転移動を規制する左突起部93cと右突起部93bとが配置されている。揺動部材93は、流入口92から流入した遊技球を左下方に位置する第1始動入賞口13aに向けて導く第1球受け部93eと、流入口92から流入した遊技球を右下方に位置する第2始動入賞口13bに向けて導く第2球受け部93dと、を備えている。各球受け部に入球した遊技球の重心が軸部93aと左右方向においてずれて位置するように構成されている。入球した遊技球の自重により揺動部材40が回転移動して、遊技球を左右交互に振り分ける。
揺動部材93の傾斜態様によって、流入口92から流入した遊技球はいずれかの球受け部に流入する。第1球受け部93eに入球した遊技球の重心は、軸部93aより左側にずれて位置しており、軸部93aに対して反時計回りに回転する。揺動部材93は、所定角度移動すると左突起部93cに当たり、回転移動が規制される。第1球受け部93eに入球した遊技球は、第1球受け部93eから落下して、第1始動入賞口13aに向けて流下する。この状態では、遊技球を入球可能な位置に第2球受け部93dが配置されている。次いで流入口92から入球した遊技球は、第2球受け部93dに入球する。第2球受け部93dに入球した遊技球の重心は、軸部93aより右側にずれて位置しており、軸部93aに対して時計回りに回転する。揺動部材93は、所定角度移動すると右突起部93bに当たり、回転移動が規制される。第2球受け部93dに入球した遊技球は、第2球受け部93dから落下して、第2始動入賞口13bに向けて流下する。この状態では、遊技球を入球可能な位置に第1球受け部93eが配置されている。次いで流入口92から入球した遊技球は、第1球受け部93eに入球する。このような動作が繰り返し実行されることにより、流入口92に流入した遊技球は、流入した順序に従って、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとに交互に振り分けられることになる。
第1始動入賞口13aに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14aによって検出される。第2始動入賞口13bに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ15aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、右遊技領域7Bに発射された振分装置90を経由しない遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能になり、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態に制御されているときには右遊技領域7Bに発射された可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口13bに極めて入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、振分装置90を経由しない遊技球は第2始動入賞口13bに入賞しない。従って、左打ちが実行されているときには、流入口92に遊技球が流入し、流入順に第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bに交互に遊技球が入賞することになる。一方、右打ちが実行されているときには、振分装置90を経由しない遊技球が第2始動入賞口13bに入賞することになるため、第2始動入賞口13bへの入賞が連続することになる。
本実施形態において、P21〜P40のパチンコ機200A−2は、確変機のうちのSTタイプではない従来型の確変機(非ST機)とすることができる。通常状態において確変大当りに当選すると、低確率/低ベース状態の大当り遊技状態を経て、高確率/高ベース状態の確変期間に移行する。
高確率/高ベース状態では、大当りの抽選において、ラウンドの振り分けが行われる。ラウンドの振り分けには、例えば、16ラウンド確変大当りと、5ラウンド確変大当りと、潜伏確変大当りと、5ラウンド通常大当りとが含まれる。高確率状態において16ラウンド確変大当り又は5ラウンド確変大当りに当選した場合には、低確率/低ベース状態の大当り遊技状態を経て、再び高確率/高ベース状態に移行する。
また、確変状態において5ラウンド通常大当りに当選した場合には、低確率/低ベース状態の大当り遊技状態を経て、規定回数(例えば20回)の時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。そして、時短状態において大当りに当選した場合には、低確率/低ベース状態の大当り遊技状態を経て、高確率/高ベース状態に移行する。時短状態において大当りに当選しなかった場合には、低確率/低ベース状態の通常状態に戻る。
また、潜伏確変大当りとは、大入賞口の開放パターンが小当りと共通の大当りであって、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御される大当りである。小当りとは、大入賞口が特定の開放パターン(例えば0.5秒の開放が2回)で開放するものの、大入賞口の開放制御終了後に遊技状態が変化していない制御態様をいう。潜伏確変大当りに当選した場合には、低確率/低ベース状態の大当り遊技状態を経て、高確率/低ベース状態の潜伏確変状態に移行する。
図3および図4に示すいずれのパチンコ機200Aにおいても、各入賞口に入賞した打玉及びアウト口26に回収された打玉の数は、当該パチンコ機200Aに対応して設けられるアウト玉計数器(不図示)により計数され、該計数された打込玉数に応じた打込信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、打込玉数が外部に通知される。また、特定遊技状態(大当り遊技状態)の発生にともなって大当中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。また、特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。大入賞口に打玉が入賞した(即ち付与条件が成立した)場合にも、該入賞に応じた賞球が図示しない玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数(付与玉数)に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。さらに、確変大当りとなった場合には、確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。また、時短状態中には時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
このように、本実施形態のパチンコ機200Aは、機種毎に特有の遊技が可能となっている(機種特有データの集計などが可能となっている)が、当該パチンコ機200Aから出力される信号は共通している。上述したように、機種特有データの集計はホールコンピュータ600により行われるが、ホールコンピュータ600は、機種毎に異なる処理を行うことで、共通の信号が出力されても機種特有データの集計を行うことができる。
なお、本実施形態のパチンコ機200Aには、これら各信号を外部出力するための図示しない情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とデータ表示装置400及びホールコンピュータ600とが、図示しない信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号でなる遊技信号が、信号ケーブルを介してデータ表示装置400及びホールコンピュータ600に出力される。
大当中信号は、大当りが発生したことを示す信号であるとともに、大当り遊技状態に制御されていることを示す信号でもある。大当り遊技状態に制御されている期間は、大当中信号をON状態とし、大当り遊技状態に制御されていない期間は大当中信号をOFF状態とする制御を行う。これにより、データ表示装置400やホールコンピュータ600等、パチンコ機200Aに接続される遊技用装置において大当りが発生したこと及び大当り遊技状態に制御されていることを特定可能となる。
確変中信号は、大当りが発生する割合が低確率状態(通常状態)よりも高められた高確率状態(確変状態)に制御されていることを示す信号である。高確率状態に制御されている期間は、確変中信号をON状態とし、高確率状態に制御されていない期間は確変中信号をOFF状態とする制御を行う。また、本実施形態では、高確率状態においても、時短状態と同様に、可変表示装置の可変表示時間を短縮する動作を行うこととし、高確率状態に制御する場合は、確変中信号及び時短中信号の両方の信号をON状態とする。従って、確変中信号及び時短中信号がON状態とされたことにより、データ表示装置400等の遊技用装置や、ホールコンピュータ600等の管理装置は、パチンコ機200Aが確変状態に制御されていることを特定できる。
時短中信号は、可変表示装置の可変表示時間を短縮する時短状態に制御されていることを示す信号である。時短状態に制御されている期間は、時短中信号をON状態とし、時短状態に制御されていない期間は時短中信号をOFF状態とする制御を行う。本実施形態では、時短状態を大当りが発生する割合が通常状態と同じ低確率状態とし、時短状態に制御する場合には、時短中信号のみをON状態とする。従って、確変中信号はOFF状態であるが、時短中信号がON状態とされたことにより、遊技用装置や管理装置は、パチンコ機200Aが時短状態に制御されていることを特定できる。
また、確変状態に制御されたものの時短状態には制御されなかった場合には、潜伏確変状態に制御される。この潜伏確変状態では、確変中信号はON状態とされるが、時短中信号はOFF状態とされる。遊技者は、大入賞口が特定の開放パターンで開放されただけでは、小当りが発生したのか潜伏確変大当りが発生したのかを特定することは困難である。しかし、時短中信号はOFF状態であるが、確変中信号がON状態とされたことにより、遊技用装置や管理装置は、パチンコ機200Aが潜伏確変状態に制御されていることを特定できる。
本実施形態のパチンコ機200には、該パチンコ機200における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払い出す制御を行うとともに、台間計数ユニット500やカードユニット300等のユニットで計数される遊技者のローカル計数玉数や、遊技者が所有する貯玉数/持玉数から、所定の払出単位である25玉の倍数の玉数(例えば125玉)の遊技玉を払い出す制御を行う払出制御基板(不図示)を備えており、ユニットから出力される払出信号に基づいて、該払出単位の玉数の遊技玉の払い出しを行うことが可能に構成されている。また、払出制御基板は、ユニットから出力される貸出関連信号に基づいて、遊技者が所有するプリペイド残額に応じた玉数の遊技玉を貸し出すことが可能に構成されている。
本実施形態では、遊技玉の払い出しや貸し出しを、ユニットからパチンコ機200に対して払出信号や貸出関連信号を送信するCR通信によって実現することとして説明する。なお、本実施形態とは異なり、ユニットの所定位置からパチンコ機200の上皿の上方位置に延出するように設けられたノズルを介して、ユニットが遊技玉の払い出しや貸し出しを行うように構成してもよい。
なお、本実施形態におけるパチンコ機200を、通常のパチンコ機ではなく、後述する封入玉式のパチンコ機(以下、「封入方式パチンコ機」と称す。)200Bとすることも可能である。封入方式パチンコ機200Bでは、内部にパチンコ玉が封入され、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより、発射装置の発射モータを駆動させて封入玉を1発ずつ遊技領域に打ち込んで遊技ができるように構成されている。遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口に回収される。いずれかの入賞口に入賞したパチンコ玉及びアウト口に回収されたパチンコ玉は、再度遊技機内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれる。
詳細は後述するが、封入方式パチンコ機200Bでは、遊技者は持点によって遊技を行う。具体的には、発射装置に設けられた発射玉検出器により発射玉が検出される毎に持点を減算するとともに、ファール玉検出器でファール玉が検出される毎に持点を加算することで、持点を随時更新する。また、入賞口に遊技球が入賞した場合には、その入賞口への入賞に対応した点数を持点に加算することにより、持点を随時更新する。
[1−4.台間計数ユニット500の構成]
図3は、台間計数ユニット500の外観構成の一例を示す図であり、図5は、台間計数ユニット500の機能構成の一例を示すブロック図である。
台間計数ユニット500の前面には、発券ボタン551及び払戻ボタン552を含む操作ボタン550と、遊技者が持玉カードを挿入/取り出すためのカード挿入口560とが設けられている。
遊技者が発券ボタン551を押下すると、その時点における遊技者の所持玉数(持玉数)を記録した持玉カードがカード挿入口560から発券される。また、遊技者が払戻ボタン552を押下すると、所持玉数のうちの所定の単位球数(前述した25玉の倍数:例えば125玉)がパチンコ機200Aに払い戻され、この払い戻されたパチンコ玉を用いて遊技者は遊技を行うことが可能となる。
カード挿入口560は、該カード挿入口560に対応する位置に内蔵される持玉カードリーダライタ(R/W)570に連接しており、持玉カードR/W570により、カード挿入口560から挿入される持玉カードに記録されているカードIDや所持玉数(持玉数)の記録情報の読み出し及び書き込みが行われる。
また、台間計数ユニット500の略中央部位置には、該台間計数ユニット500を構成する各部と接続しやすいように該台間計数ユニット500の動作を制御する制御ユニット505が設けられており、該制御ユニット505によって該台間計数ユニット500の各種の動作が制御される。
また、台間計数ユニット500の最下方位置には、パチンコ玉を計数して取り込み、該計数したパチンコ玉を最大端数分、つまり、対応するパチンコ機200Aにおける払出単位玉数の単位未満端数のパチンコ玉を払い出す計数払出ユニット380が設けられている。以下、「単位未満端数」を「端数」と称する。
計数払出ユニット380には、パチンコ機200Aの下皿24と、遊技島の繕板との間に配置される横長の箱状とされた連結ボックス340が連結されるようになっている。
この連結ボックス340は、連結ボックス340の終端側に形成された、高さ方向の厚みが比較的大きな終端ボックス(不図示)と、高さ方向の厚みが比較的小さく、終端ボックスと計数払出ユニットとの連結部とを繋ぐように形成された経路ボックス(不図示)とから構成されている。
連結ボックス340は、計数払出ユニット380に連結することで、終端ボックスが下皿24の下方に位置するようになっており、該終端ボックスの上面には、下皿24から排出されるパチンコ玉が投入されるホッパ形状とされた投入部345が形成されている。また、終端ボックスの前面下部位置には、遊技者が開閉自在とされ、通常において閉状態となるように付勢されている開閉シャッタを有し、計数払出ユニット380から払い戻し(返却)される端数のパチンコ玉が排出される返却口342が設けられている。
また、経路ボックス内の上部位置には、計数払出ユニット380に向けて傾斜するように設けられ、該投入部345に投入されたパチンコ玉を自然流下にて計数払出ユニット380に導く2条の流路から成る計数通路343が設けられている。また、該計数通路343の下方位置に返却口342に向けて傾斜するように設けられ、計数払出ユニット380から払出されたパチンコ玉を自然流下にて返却口342に導く返却通路344が設けられている。
なお、終端ボックス340aの前面上部位置には、遊技者がスライド操作可能とされた計数レバー341が設けられており、該計数レバー341を、付勢に抗してスライドさせることで、投入部345から計数通路343への侵入口に設けられた開閉シャッタ346が開放されるようになっている。
連結ボックス340が連結される計数払出ユニット380の内部には、計数通路343と連結され、台間計数ユニット500の前面側から台間計数ユニット500の内方側に向けて傾斜するように設けられた流入路を有し、当該流入路の終端位置には、該流入路を流下するパチンコ玉を検出して計数する計数センサ(不図示)が各条の流路毎に設けられており、計数通路343を通じて計数払出ユニット380に流入したパチンコ玉が、該計数センサにより検出されて計数されるようになっている。計数センサによって計数された場合には、1球のパチンコ玉の検出に応じて所定パルスの検出信号が計数払出ユニット380から制御ユニット505に対して出力される。制御ユニット505は、その検出信号が入力される毎に、記憶している所持玉数を1加算する。
なお、遊技者の所持玉数が増加する場合には、遊技者が計数レバー341を引いた状態としておくことでパチンコ機200Aから排出されたパチンコ玉が下皿24から計数通路343に随時に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで随時に増加する場合と、遊技者が計数レバー341を引かずにパチンコ機200Aから排出されたパチンコ玉を下皿に溜めた状態としておき、ある程度パチンコ玉が溜まった段階で計数レバー341を引くことで、溜められたパチンコ玉が一気に計数通路343に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで一気に増加する場合との2つのケースがある。
また、遊技者の所持玉数が減少する場合は、遊技者の払い戻し操作によりパチンコ玉が遊技者に払い戻される場合であり、1回の払い戻し操作が行われる毎に、記憶している所持玉数を前述した単位玉数分減算する。ただし、所持玉数が単位玉数以下であるときに払い戻し操作が行われた場合には、所持玉数を0とする。
また、台間計数ユニット500とパチンコ機200Aとは、貸出単位として予め定められた玉数のパチンコ玉の貸し出しに伴う貸出関連信号や、払出単位として予め定められた玉数のパチンコ玉の払い出しに伴う払出関連信号を送受可能に構成されている。貸出関連信号には、台間計数ユニット500からパチンコ機200Aに遊技球の貸し出しを行わせるための貸出要求信号や、パチンコ機200Aから出力される台端末貸出完了信号や台READY信号、台間計数ユニットREADY信号、台端末貸出要求完了確認信号等の信号が含まれる。また、パチンコ機200Aからは、大当中信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号等の遊技信号や、該パチンコ機200Aに対応して設けられるアウト玉計数器から出力される打込信号を受信可能に構成されている。
図5に示すように、台間計数ユニット500は、制御ユニット505と、操作ボタン550と、持玉カード挿入/排出部565と、持玉カードR/W570と、計数払出ユニット380と、第1通信部570と、第2通信部580とを備えて構成される。
制御ユニット505は、CPUなどの制御装置の一種である処理部510と、不揮発性の記憶装置の一種であるROM520と、受付け中の持玉カードに記録された持玉数等のカード情報531を記憶可能な揮発性の記憶装置の一種であるRAM530と、時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なRTC540とを備えて構成される。RAM530は不図示の電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
ROM520には、処理部510により読み出され、台間計数ユニット処理(図23参照)として実行される台間計数ユニット処理プログラム521が記憶されている。台間計数ユニット処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
RAM530に記憶されているカード情報531には、持玉カードIDや遊技者の所持玉数(持玉数)等の情報が記録される。また、RAM530には、遊技者の所持しているパチンコ玉の数(所持玉数)を示す所持玉数データ531が記憶される。
第1通信部570は、データ表示装置400との間でデータの授受や信号の送受を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部570は、処理部510の制御に従って、遊技者の所持玉数をデータ表示装置400に送信する。また、第1通信部570は、遊技者による持玉カードの挿入または排出の操作が行われることにより、処理部510の制御に従って、カード挿入/排出信号をデータ表示装置400に送信する。
第2通信部580は、持玉管理コンピュータ800との間でデータの授受や信号の送受を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部580は、処理部510の制御に従って、遊技者の所持玉数を玉管理コンピュータ800に送信する。
なお、上記では、便宜的に、第1通信部570と第2通信部580との2つの通信部として分離して図示・説明しているが、第1通信部570と第2通信部580とを1つの通信部として構成してもよい。他の各種の装置における通信部についても同様である。
[1−5.ホールコンピュータの機能構成]
図6は、ホールコンピュータ600の機能構成の一例を示す図である。
ホールコンピュータ600は、処理部610と、入力部620と、表示部625と、音出力部630と、時計部635と、第1通信部640と、第2通信部650と、ROM670と、ハードディスク680と、RAM690とを備えて構成され、各部がバスを介して接続されるコンピューターシステムである。
処理部610は、ROM670に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、ホールコンピュータ600の各部を統括的に制御するCPUやDSP等プロセッサやASIC等の電気電子素子を有して構成される制御装置及び演算装置である。本実施形態において、処理部610は、主要な機能部として、表示設定部611と、集計設定部612とを有する。
入力部620は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部610に出力する。この入力部620からの操作入力により、ハードディスク680に格納された各種データベースのデータの編集等の指示操作がなされる。
表示部625は、処理部610から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部625には、ハードディスク680に格納された各種データベースのデータの内容等が表示される。
音出力部630は、処理部610から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行うスピーカなどの音出力装置である。音出力部630からは、例えば、注意を促す場合や、異常が発生した場合に、それを管理者に報知する警告音等が音出力される。
時計部635は、ホールコンピュータ600が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部635の計時時刻(日付を含む。)は処理部610に出力される。
第1通信部640は、パチンコ機200Aとの間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部640は、パチンコ機200Aから、大当中信号や確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号等の遊技信号を受信する。なお、これらの遊技信号の他に、セーフ球の数を示すセーフ信号や、アウト球の数を示すアウト球信号を受信することとしてもよい。
第2通信部650は、データ表示装置400との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部650は、処理部610の制御に従って、集計用設定データ691や表示用設定データ693といったデータ表示装置400に機種設定や表示設定を行わせるためのデータや、データ表示装置400に一斉演出の表示を指示するための一斉演出表示指示信号等を含む表示指示信号をデータ表示装置400に送信する。
ROM670は、読み出し専用の不揮発性の記憶装置であり、ホールコンピュータ600のシステムプログラム等の各種のプログラムを記憶している。本実施形態において、ROM670には、処理部610によって読み出され、管理処理として実行される管理プログラム671が記憶されている。管理プログラム671は、表示設定処理として実行される表示設定プログラム671aと、集計設定処理として実行される集計設定プログラム671bとをサブルーチンとして含む。
なお、ホールコンピュータ6001Aが記憶装置としてROM670を備えないような構成とすることも可能であり、この場合は、上記の各種プログラムを、例えばハードディスク680に記憶させるようにすればよい。
ハードディスク680は、読み書き可能な不揮発性の記憶装置であり、データ表示装置400の表示設定に係る各種のデータや、パチンコ機200Aでの遊技に係る各種のデータベースを記憶する。具体的には、表示内容設定用テーブル681と、一斉演出時表示設定用テーブル682と、表示態様設定用テーブル683と、遊技履歴情報集計用テーブル684と、データ表示装置管理テーブル685と、総合遊技履歴データベース686と、個人遊技履歴データベース687と、売上管理データベース689とが記憶される。
表示内容設定用テーブル681は、データ表示装置400の表示内容の設定に係るテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図7に示す。表示内容設定用テーブル681には、パチンコ機IDと、機種名と、表示種別と、表示内容とが対応付けて記憶されている。
パチンコ機IDは、各パチンコ機200Aをユニークに識別するための番号(ID)であり、各パチンコ機200Aに個別に割り当てられている。
機種名は、該パチンコ機IDのパチンコ機200Aの機種名である。
表示種別は、データ表示装置400の表示の種別であり、本実施形態では「通常」と「一斉演出」との2種類が定められている。
表示内容は、データ表示装置400の表示部に表示させる表示内容であり、第1表示部430の表示内容と、第2表示部440の表示内容とがそれぞれ個別に定められている。
具体的には、パチンコ機IDがP1〜P20のパチンコ機200Aは、その機種名が「パチンコXXX」である。そして、「通常時」における第1表示部430に表示される表示画面として、(1)総合遊技履歴データ画面、(2)個人遊技履歴データ画面、(3)大当り履歴グラフ画面、(4)出玉グラフ画面、(5)特別画像画面、(6)メニュー画面、の6種類の表示画面が定められている。
(1)総合遊技履歴データ画面は、当該パチンコ機IDの当該機種のパチンコ機200Aにおける総合遊技履歴情報を表示するための表示画面であり、表示内容として、(1−1)共通総合遊技履歴情報と、(1−2)特有総合遊技履歴情報とが定められている。
共通総合遊技履歴情報は、総合遊技履歴情報のうち、遊技機の種類に依らず共通の遊技履歴情報であり、後述するように、確変大当り回数や通常大当り回数、スタート回数といった情報がこれに含まれる。特有総合遊技履歴情報は、総合遊技履歴情報のうち、遊技機に種類に依存する特有の遊技履歴情報であり、後述するように、ST突入回数や時短突入回数、ST突入率といった情報がこれに含まれる。総合遊技履歴データ画面には、これら共通総合遊技履歴情報と特有総合遊技履歴情報とが表示される。
(2)個人遊技履歴データ画面は、当該パチンコ機IDの当該機種のパチンコ機200Aにおける個人遊技履歴情報を表示するための表示画面であり、表示内容として、(2−1)共通個人遊技履歴情報と、(2−2)特有個人遊技履歴情報とが定められている。
共通個人遊技履歴情報は、個人遊技履歴情報のうち、遊技機の種類に依らず共通の遊技履歴情報であり、後述するように、遊技者個人の確変大当り回数や通常大当り回数、最大連荘数といった情報がこれに含まれる。特有個人遊技履歴情報は、個人遊技履歴情報のうち、遊技機の種類に依存する特有の遊技履歴情報であり、後述するように、ST残り10回転内引き戻し回数や時短引き戻し回数、ST引き戻し率といった情報がこれに含まれる。個人遊技履歴データ画面には、これら共通個人遊技履歴情報と特有個人遊技履歴情報とが表示される。
(3)大当り履歴グラフ画面は、当該パチンコ機IDの当該機種のパチンコ機200Aで発生した大当りの履歴を表示するための表示画面である。
(4)出玉グラフ画面は、当該パチンコ機IDの当該機種のパチンコ機200Aにおける出玉(又は差玉)のグラフを表示するための表示画面である。
(5)特別画像画面は、該データ表示装置400が対応して設けられたパチンコ機200Aで遊技する遊技者の所持玉数を、所定画像を用いて表示する特別表示画面である。遊技者の所持玉数を所定画像を用いて表す所持玉数画像表示画面や、遊技者の所持玉数を簡易的に表す所持玉数簡易表示画面と言い換えることもできる。
(6)メニュー画面は、当該パチンコ機IDの当該機種のパチンコ機200Aで遊技する遊技者がメニュー選択を行うための表示画面である。
また、パチンコ機IDがP1〜P20のパチンコ機200Aについて、「一斉演出時」の第1表示部430の表示内容として、(1)大当りランニング演出、(2)パチンコ機特別映像、(3)特別キャラクタ映像、が定められている。
(1)大当りランニング演出は、同機種のパチンコ機200Aの中に大当りしたパチンコ機200Aが存在する場合に、同機種の全てのパチンコ機200Aに対応して設けられたデータ表示装置400の第1表示部430に大当りを祝う特別映像を表示させる演出である。同機種のパチンコ機200Aの中に大当りしたパチンコ機200Aが存在するか否かは、同機種のパチンコ機200Aから大当中信号を入力したか否かによって判定することができる。
なお、同機種の複数のパチンコ機200Aで大当りが発生し、複数のパチンコ機200Aから時間差で大当中信号を入力した場合において、一のパチンコ機200Aについて大当りランニング演出の実行中であれば、実行中の大当りランニング演出中に、新たに大当りランニング演出を実行してもよいし、実行中の大当りランニング演出が終了した後に、新たに大当りランニング演出を実行することとしてもよい。また、大当りランニング演出中に他のパチンコ機200Aで大当りが発生した場合には、新たな大当りランニング演出の実行を省略してもよい。
上記のランニング演出は、遊技島の端から端までデータ表示装置400に一定の時間差で大当り映像を表示させることにより実現する。この場合、大当り映像に係る音声や音楽を特定音として音出力部450から出力する。
なお、大当りランニング演出とは異なり、個別のデータ表示装置400において、該データ表示装置400に対応して設けられるパチンコ機200Aにおいて大当りが発生した場合に、大当りを祝福するファンファーレ音を、該データ表示装置400の音出力部450から特定音として出力させてもよい。
また、大当りの発生に伴い、遊技者の所持玉数が1000発、2000発、3000発、・・・、と増加していく場合に、1000発突破、2000発突破、3000発突破、といった、所持玉数の突破表示を第1表示部430に表示させたり、所持玉数の突破報知音を音出力部450から特定音として出力するようにしてもよい。なお、突破報知を行う所持玉数は、1000発単位や5000発単位、10000発単位としてもよい。
(2)パチンコ機特別映像は、該機種のパチンコ機200Aのプロモーション映像であり、同機種の全てのパチンコ機200Aに対応して設けられたデータ表示装置400の第1表示部430に一斉演出表示させる。これは、同機種の全てのパチンコ機200Aに対するデータ表示装置400に対して、パチンコ機特別映像を一斉に演出表示させる一斉演出表示指示信号を送信することで実現する。
(3)特別キャラクタ映像は、該機種のパチンコ機200Aの隠れキャラクタやマスコットキャラクタの映像であり、同機種の全てのパチンコ機200Aに対応して設けられたデータ表示装置400の第1表示部430に一斉演出表示させる。これは、同機種の全てのパチンコ機200Aに対応するデータ表示装置400に対して、特別キャラクタ映像を一斉に演出表示させる一斉演出表示指示信号を送信することで実現する。
また、通常時の第2表示部440の表示内容としては、(1)空き台情報、(2)大当り情報、(3)ST情報、(4)時短情報、が定められている。
(1)空き台情報は、該パチンコ機200Aが現在空き台であることを示す情報である。
パチンコ機200Aが空き台であるか否かは、後述するデータ表示装置400の処理部410が実行する稼働判定処理によって判定することができる。
稼働判定処理では、例えば、パチンコ機200Aから一定時間以上遊技信号の受信がない場合(例えば打込信号や賞球信号の受信がない場合)に、該パチンコ機200Aは稼働状態ではない(非稼働状態)と判定し、空き台であると判定することができる。
また、本実施形態において、パチンコ機200Aにはカードユニット300が併設されるため、このカードユニット300からのカード挿入/排出信号や、ローカル計数玉数、貯玉数、持玉数、プリペイド残額等のデータに基づいて稼働判定処理を行って、該パチンコ機200Aが空き台であるか否かを判定することも可能である。また、パチンコ機200Aからの信号とカードユニット300からの信号とを併用し、これらの信号に基づいて稼働判定処理を行って、該パチンコ機200Aが空き台であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合は、稼働判定及び空き台判定をより確実に行うことができる。
また、パチンコ機200Aから一定時間以上遊技信号を受信しない場合であっても、遊技者が席を確保した上で、トイレ休憩等の理由で離席している可能性がある。そこで、遊技者が着座していないパチンコ機200Aについては店員が見回りをし、その台が稼働状態であるか否か(空き台であるか否か)を確認するようにしてもよい。空き台であると判断した場合には、店員が手元の設定用リモコンを用いてデータ表示装置400に空き台であることを表示させるように設定を行うなどすればよい。
(2)大当り情報は、該パチンコ機200Aが大当り中であることを示す情報である。パチンコ機200Aから大当中信号を受信している間は、該パチンコ機200Aが大当り中であると判断することができる。この大当り情報は、第1表示部430に表示させる共通遊技履歴情報とは異なるものであるが、当該パチンコ機200Aが大当り中であることを示し、遊技機の種類に依らない情報であるため、共通遊技履歴情報の一種であると言える。
(3)ST情報は、該パチンコ機200Aが現在ST状態であることを示す情報である。ST状態は、前述したように、第1規定回数だけ高確率状態で図柄を変動させることのできる状態である。パチンコ機200Aから確変中信号及び時短中信号を受信している間は、該パチンコ機200AがST状態であると判断することができる。このST情報は、第1表示部430に表示させる特有遊技履歴情報とは異なるものであるが、当該パチンコ機200AがST状態であることを示し、遊技機の種類に応じた特有の情報であるため、特有遊技履歴情報の一種であると言える。
(4)時短情報は、該パチンコ機200Aが現在時短状態であることを示す情報である。時短状態は、前述したように、第2規定回数だけ低確率状態で図柄を変動させることのできる状態である。パチンコ機200Aから時短中信号を受信している間は、該パチンコ機200Aが時短状態であると判断することができる。この時短中情報は、第1表示部430に表示させる特有遊技履歴情報とは異なるものであるが、当該パチンコ機200Aが時短状態であることを示し、遊技機の種類に応じた特有の情報であるため、特有遊技履歴情報の一種であると言える。
また、「一斉演出時」の第2表示部440の表示内容としては、(1)店舗宣伝情報、(2)新台入替情報、(3)店舗イベント情報、が定められている。
(1)店舗宣伝情報は、該店舗の営業時間や設置しているパチンコ機200Aの機種名、サービス内容等を示す情報である。
(2)新台入替情報は、新台として導入したパチンコ機200Aを示す情報や、次回の新台入替の日時を告知するための情報である。
(3)店舗イベント情報は、該店舗で実施されるイベントに関する情報である。例えば、レディースデーやシルバーデーといった情報がこれに含まれる。
同様に、パチンコ機IDがP21〜P40のパチンコ機200Aは、その機種名が「パチンコYYY」であり、第1表示部430と第2表示部440の表示内容がそれぞれ定められている。
パチンコ機IDがP21〜P40のパチンコ機200は「パチンコYYY」であり、「通常時」の第1表示部430の表示内容として、「パチンコXXX」と同様の表示画面が定められている。ただし、P1〜P20のパチンコ機200A−1と、P21〜P40のパチンコ機200A−2とでは機種が異なるため、総合遊技履歴データ画面と個人遊技履歴データ画面とでは、それぞれ表示される総合遊技履歴情報及び個人遊技履歴情報の内容が異なる。
また、パチンコ機IDがP21〜P40のパチンコ機200については、「一斉演出時」の第1表示部430の表示内容として、(1)大当りランニング演出、(2)パチンコ機特別映像、(3)特別キャラクタ映像、に加えて、(4)ライブ映像が定められている。また、パチンコ機IDがP21〜P40のパチンコ機200Aについて、通常時における第2表示部440の表示内容としては、(1)空き台情報、(2)大当り情報、(3)潜伏確変情報、(4)時短情報、が定められている。
(3)潜伏確変情報は、該パチンコ機200Aが現在潜伏確変状態であることを示す情報である。潜伏確変状態は、前述したように、大入賞口の開放パターンが小当りと共通の大当りであって、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される状態である。パチンコ機200Aから確変中信号を受信しているが、時短中信号を受信していない間は、該パチンコ機200Aが潜伏確変状態であると判断することができる。潜伏確変状態では、遊技者からは一見すると分からないが、確変状態が潜伏しており、確変確率で抽選が行われるため、遊技者はそのまま遊技を継続することで、大当りする可能性が高い。
(4)時短情報は、該パチンコ機200Aが現在時短状態であることを示す情報である。時短状態では、通常確率で抽選が行われるため、大当りする可能性は、通常状態と変わらない。
つまり、本実施形態では、パチンコ機200Aの機種に応じて、パチンコ機200Aに対応して設けられるデータ表示装置400の第1表示部430や第2表示部440に表示させる表示内容をホールコンピュータ600側で自由に設定できる点が特徴である。
上記の表示内容設定用テーブル681では、第2表示部440の表示内容として、パチンコ機200Aから出力される情報に基づく遊技情報が定められている。具体的には、通常時における第2表示部440の表示内容として定められた各種の情報は、パチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて特定可能な情報である。従って、ホールコンピュータ600の表示内容設定部は、パチンコ機200Aから出力される情報に基づく遊技情報を第2表示部440の表示内容として設定することができる。
これにより、遊技者以外の遊技客に対して遊技情報を視認可能とすることができる。例えば、パチンコ機200Aが潜伏確変状態であっても、遊技者に潜伏確変状態であることを知られることなく、遊技者以外の遊技客に対して潜伏確変状態であることを報知することが可能となる。
また、表示内容設定用テーブル681では、第2表示部440に表示させる情報として、第1表示部430に表示させる情報よりも少ない情報が定められている。具体的には、図7に示すように、第2表示部440に表示させる表示画面の種類は、第1表示部430に表示させる表示画面の種類よりも少ない。また、前述したように、遊技履歴データ画面には複数種類の遊技履歴に関する情報を表示させるが、これら第1表示部430に表示される情報の種類は、第2表示部440に表示させる情報よりも種類が多い。
これにより、ホールコンピュータ600の表示内容設定部は、第1表示部430に表示させる情報よりも少ない情報を第2表示部440に表示させるように表示内容を設定することになる。これによれば、遊技者以外の遊技客に対して適切な情報量で情報を視認させることができる。第2表示部440に表示させるのは、遊技者以外の遊技客向けの情報であるため、遊技者が遊技中に確認する第1表示部430に表示させる情報と比べて、少ない情報でよい。遊技客が遊技島全体を見て回る場合には、それほど細かい内容を通常見ないので、それで十分なケースが多いと考えられる。
上記の表示内容設定用テーブル681には、データ表示装置400の表示部(第1表示部430、第2、第2表示部440)に表示させる表示内容が定められており、処理部610は、この表示内容設定用テーブル681を用いて表示用設定データ691を作成することで、データ表示装置400の表示部の表示内容を設定する。従って、ホールコンピュータ600は、データ表示装置400の表示内容を設定する表示内容設定手段を有する。
一斉演出時表示設定用テーブル682は、一斉演出時におけるデータ表示装置400の表示設定に係るテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図8に示す。一斉演出時表示設定用テーブル682は、複数のパチンコ機200Aの機種毎に、一斉演出に関する表示用の設定用情報が定められている。具体的には、一斉演出時表示設定用テーブル682には、機種名と、一斉演出種別と、一斉演出表示条件と、一斉演出映像データ493とが対応付けて定められている。
一斉演出種別は、表示内容設定用テーブル681の表示種別「一斉演出」に定められている各種の表示内容である。
一斉演出表示条件は、一斉演出を第1表示部430に表示させるための条件である。
一斉演出映像データ493は、一斉演出表示条件が成立した場合に、第1表示部430に表示させる映像のデータである。
例えば、機種名「パチンコXXX」に対しては、一斉演出種別として「大当りランニング演出」と、「パチンコ機特別映像」と、「特別キャラクタ映像」とが定められている。「大当りランニング演出」の一斉演出表示条件は、「同機種のパチンコ機の中に大当りしたパチンコ機があること」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX1」である。
「パチンコ機特別映像」の一斉演出表示条件は、「第1の規定時間が経過する毎」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX2」である。第1の規定時間は適宜設定可能であり、例えば3時間とすることができる。第1の規定時間が経過する毎とは、例えば、営業当日にパチンコ機200Aの電源をONとしてから第1の規定時間が経過する毎である。
「特別キャラクタ映像」の一斉演出表示条件は、「第2の規定時間が経過する毎」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX3」である。第2の規定時間は適宜設定可能であり、例えば2時間とすることができる。第2の規定時間が経過する毎とは、例えば、営業当日にパチンコ機200Aの電源をONとしてから第2の規定時間が経過する毎である。
上記の一斉演出映像データは、対応する一斉演出種別に対応するそれぞれ異なる映像データである。なお、機種「パチンコYYY」や他の機種のパチンコ機についても、図面に示したように、複数の一斉演出に係るデータが定められている。パチンコ機200Aの機種別に、一斉演出に係るそれぞれ異なるデータが設定されている点が特徴である。
上記の一斉演出時表示設定用テーブル682には、データ表示装置400の表示部の表示内容の他に表示条件も定められており、処理部610は、この一斉演出時表示設定用テーブル682を用いて表示用設定データ691を作成することで、データ表示装置400の表示内容や表示条件を設定する。従って、ホールコンピュータ600は、表示内容設定手段の他、データ表示装置400の表示条件を設定する表示条件設定手段も有する。
表示態様設定用テーブル683は、データ表示装置400の第1表示部430及び第2表示部440に表示させる情報の表示パターンを定めたテーブルであり、第1表示部表示態様設定用テーブル683aと、第2表示部表示態様設定用テーブル683bとがこれに含まれる。また、第1表示部表示態様設定用テーブル683aには、特有個人遊技履歴の表示態様を設定するために用いられる特有個人遊技履歴表示態様設定用テーブル6831が含まれる。
図9は、第1表示部表示態様設定用テーブル683aのテーブル構成の一例である。
第1表示部表示態様設定用テーブル683aは、パチンコ機200Aの機種名別に定められたテーブルであり、各パチンコ機200Aの機種について、表示画面種類と、表示画面名称と、表示パターンと、第1表示部の表示態様とが対応付けて定められている。後述するように、遊技者は第1表示部430に表示させる表示画面を自由に切り替えることができ、各表示画面に表示させる情報の表示態様を遊技者がカスタマイズするための表示態様のバリエーションが、第1表示部表示態様設定用テーブル683aに定められている。
第1表示部表示態様設定用テーブル683aは、図9のテーブル構成からも分かるように、各表示画面に表示させる情報の表示態様(初期表示態様(デフォルト)、カスタマイズ)を、パチンコ機200Aの機種別に定めたテーブルである。従って、パチンコ機200Aの機種に応じてそれぞれ異なる表示態様のパターンを定めておくこともできるし、パチンコ機200Aの機種に関わらず同じ表示態様のパターンを定めておくこともできる。
表示画面種類は、前述した表示画面種類と同じであり、(1)〜(6)の6種類の表示画面の識別番号が定められている。
表示画面名称は、前述した表示画面名称と同じであり、(1)〜(6)の6種類の表示画面に対応する表示画面の名称が定められている。
表示パターンは、各表示画面において情報を表示させる場合の表示のパターンであり、各表示画面について1以上のパターンが定められている。
第1表示部の表示態様は、データ表示装置400の第1表示部430に情報を表示させる表示の態様であり、情報を表示させる位置と、情報を表示させる色と、情報を表示させる大きさとが定められている。また、表示の色及び表示の大きさについては、表示画面に応じて、「デフォルト」と「カスタマイズ」との2種類が定められている。「デフォルト」とは、初期表示として定められた設定(初期表示設定)のことを意味し、「カスタマイズ」とは、後述する表示カスタマイズによって遊技者が任意に変更することのできる設定(任意表示設定)のことを意味する。
表示画面(1)の総合遊技履歴データ画面及び表示画面(2)の個人遊技履歴データ画面には、総合遊技履歴(共通総合遊技履歴及び特有総合遊技履歴)及び個人遊技履歴(共通個人遊技履歴及び特有個人遊技履歴)をそれぞれ表示するための表示態様が定められている。この中でも、特に特有遊技履歴(特有総合遊技履歴及び特有個人遊技履歴)については、特有遊技履歴であることを特定可能な表示態様で特有遊技履歴を表示することが定められている。ここで、特有遊技履歴であることを特定可能な表示態様とは、遊技者が、その遊技履歴が特有遊技履歴であると特定することが可能な表示態様であり、遊技者がデータ表示装置400に表示された遊技履歴データ画面を閲覧する場合に、そこに表示された遊技履歴が特有遊技履歴であることを容易に認識・把握することのできる表示態様であればよい。
具体的に説明する。
表示画面(1)の総合遊技履歴データ画面については、表示パターンPA−1が定められている。表示パターンPA−1では、情報を表示させる位置として、(a)総合用個別枠内(第1初期設定位置)に共通総合遊技履歴情報を、(b)総合用特有枠内(第2初期設定位置)に特有総合遊技履歴情報、をそれぞれ表示させることが定められている。総合用個別枠は、共通総合遊技履歴情報を個別に表示するための枠であり、共通総合遊技履歴情報に含まれる各種の項目を、それぞれ別の枠内(個別の枠内)に表示することが定められている。総合用個別枠は、共通総合遊技履歴情報に含まれる項目の数だけ設定され、これらの総合用個別枠の表示画面における配置位置は、第1初期設定位置(任意に設定可能)として定められている。
総合用特有枠は、特有総合遊技履歴情報を表示するための枠であり、特有総合遊技履歴情報に含まれる各種の項目を、項目の数や種類に関わらず、1つの枠内に纏めて表示することが定められている。つまり、特有総合遊技履歴情報については、その情報の種類に関わらず、共通総合遊技履歴を表示する表示領域とは異なる表示領域内に表示することが定められている。総合用特有枠の表示画面における配置位置は、第2初期設定位置(任意に設定可能:例えば画面中央下部)として定められている。
また、上記の各種の情報の文字や数字を表示させる色について、デフォルトとして「黒」、カスタマイズとして「青」、「緑」、「赤」が定められている。また、上記の文字や数字を表示させる大きさについて、デフォルトとして「小」、カスタマイズとして「中」が定められている。
表示画面(2)の個人遊技履歴データ画面については、表示パターンPB−1が定められている。表示パターンPB−1では、情報を表示させる位置として、(a)個人用個別枠内(第3初期設定位置)に共通個人遊技履歴情報を、(b)個人用特有枠内(第4初期設定位置)に特有個人遊技履歴情報、をそれぞれ表示させることが定められている。個人用個別枠は、共通個人遊技履歴情報を個別に表示するための枠であり、共通個人遊技履歴情報に含まれる各種の項目を、それぞれ別の枠内(個別の枠内)に表示することが定められている。個人用個別枠は、共通個人遊技履歴情報に含まれる項目の数だけ設定され、これらの個人用個別枠の表示画面における配置位置は、第3初期設定位置(任意に設定可能)として定められている。
個人用特有枠は、特有個人遊技履歴情報を表示するための枠であり、特有個人遊技履歴情報に含まれる各種の項目を、項目の数や種類に関わらず、1つの枠内に纏めて表示することが定められている。つまり、特有個人遊技履歴情報については、その情報の種類に関わらず、共通個人遊技履歴を表示する表示領域とは異なる表示領域内に表示することが定められている。なお、個人用特有枠の表示画面における配置位置は、第4初期設定位置(任意に設定可能:例えば画面中央右部)として任意に定めておくことができる。
なお、共通総合遊技履歴情報と共通個人遊技履歴情報とでは、それぞれの遊技履歴情報に含まれる情報の種類や数が異なる。このため、総合用個別枠と個人用個別枠とは、その配置が異なるように、初期設定位置がそれぞれ定められている。また、特有総合遊技履歴情報と特有個人遊技履歴情報とは、総合用特有枠内及び個人用特有枠内にそれぞれ纏めて表示される。この場合、総合用特有枠内と個人用特有枠内とは、同じ位置に配置されるように初期設定位置を定めておいてもよいし、異なる位置に配置されるように初期設定位置を定めておいてもよい。
上記のように、特有遊技履歴情報(特有総合遊技履歴情報、特有個人遊技履歴情報)は、特有枠(総合用特有枠、個人用特有枠)内にそれぞれ纏めて表示されるように定められている。つまり、共通遊技履歴とは異なる表示態様で特有遊技履歴がデータ表示装置400に表示されることになる。
また、上記の各種の情報の文字や数字を表示させる色について、デフォルトとして「黒」、カスタマイズとして「青」、「緑」、「赤」が定められている。また、上記の文字や数字を表示させる大きさについて、デフォルトとして「小」、カスタマイズとして「中」が定められている。
表示画面(3)の大当り履歴グラフ画面については、表示パターンPC−1が定められている。
表示パターンPC−1では、情報を表示させる位置として、画面中央枠に履歴グラフを表示することが定められている。また、履歴グラフを表示させる背景色について、デフォルトとして「青」、カスタマイズとして「緑」、「赤」が定められている。また、履歴グラフを表示させる大きさについて、デフォルトとして「大」、カスタマイズとして「小」、「中」が定められている。
表示画面(4)の出玉グラフ画面については、表示パターンPD−1〜PD−3が定められている。
表示パターンPD−1では、情報を表示させる位置として、画面中央枠に日別出玉グラフを表示させることが定められている。そして、日別出玉グラフを表示させる背景色について、デフォルトとして「青」、カスタマイズとして「緑」、「赤」が定められている。また、日別出玉グラフを表示させる大きさについて、デフォルトとして「中」、カスタマイズとして「小」、「大」が定められている。
表示パターンPD−2では、情報を表示させる位置として、画面中央枠に台別出玉グラフを表示させることが定められている。そして、台別出玉グラフを表示させる背景色について、デフォルトとして「緑」、カスタマイズとして「青」、「赤」が定められている。また、台別出玉グラフを表示させる大きさについて、デフォルトとして「中」、カスタマイズとして「小」、「大」が定められている。
表示パターンPD−3では、情報を表示させる位置として、画面中央枠に個人別出玉グラフを表示させることが定められている。そして、個人別出玉グラフを表示させる背景色について、デフォルトとして「赤」、カスタマイズとして「青」、「緑」が定められている。また、個人別出玉グラフを表示させる大きさについて、デフォルトとして「中」、カスタマイズとして「小」、「大」が定められている。
表示画面(5)の特別画像画面については、表示パターンPE−1〜PE−3が定められている。
表示パターンPE−1では、情報を表示させる位置として画面中央枠が定められている。そして、ドル箱画像の表示色として、デフォルトとして「緑」、カスタマイズとして「赤」が定められている。また、特箱画像の表示色として、デフォルトとして「赤」、カスタマイズとして「虹」が定められている。また、ドル箱画像の表示の大きさとして、デフォルトとして「小」、カスタマイズとして「中」が定められている。また、特箱画像の表示の大きさとして、デフォルトとして「中」、カスタマイズとして「大」が定められている。
表示パターンPE−2では、情報を表示させる位置として画面中央枠が定められている。そして、千両箱画像の表示色として、デフォルトとして「白」、カスタマイズとして「銀」が定められている。また、万両箱画像の表示色として、デフォルトとして「赤」、カスタマイズとして「金」が定められている。また、千両箱画像の表示の大きさとして、デフォルトとして「小」、カスタマイズとして「中」が定められている。また、万両箱画像の表示の大きさとして、デフォルトとして「中」、カスタマイズとして「大」が定められている。
表示パターンPE−3では、情報を表示させる位置として画面中央枠が定められている。そして、玉嵩1画像の表示色として、デフォルトとして「銀」、カスタマイズとして「金」が定められている。また、玉嵩2画像の表示色として、デフォルトとして「銀」、カスタマイズとして「金」が定められている。また、玉嵩1画像の表示の大きさとして、デフォルトとして「小」、カスタマイズとして「中」が定められている。また、玉嵩2画像の表示の大きさとして、デフォルトとして「小」、カスタマイズとして「大」が定められている。
本実施形態では、上記のように各表示画面について定められた表示パターンにより、遊技者や他の遊技客が、データ表示装置400において表示カスタマイズ操作を行うことで、表示画面(1)〜(5)について、表示画面に表示される情報(文字や数字、背景)の色や大きさをカスタマイズ(変更)することが可能に構成されている。
なお、上記の表示画面(1)〜(5)のうちの一部又は全部の表示画面について、その表示画面に表示させる情報を、異なる表示画面に表示させるようにするのではなく、同じ表示画面に表示させるようにしてもよい。
図10は、特有遊技履歴表示態様設定用テーブル6831のテーブル構成の一例を示す図である。
特有遊技履歴表示態様設定用テーブル6831は、表示画面(1)の総合遊技履歴データ画面において特有総合遊技履歴情報を表示させる表示態様と、表示画面(2)の個人遊技履歴データ画面において特有個人遊技履歴情報を表示させる表示態様とがそれぞれ定められたテーブルである。
特有遊技履歴表示態様設定用テーブル6831は、パチンコ機200Aの機種名別に、表示画面種類と、表示画面名称と、表示項目と、表示態様とが対応付けて定められている。表示態様には、特有遊技履歴を纏めて表示させる特有枠の表示位置と、特有枠内の表示タイトルと、特有枠の枠種類と、特有枠内に表示させる特有遊技履歴情報の表示色と、特有枠内に表示させる特有遊技履歴情報の項目説明の有無とが定められている。
表示画面種類には、前述した表示画面の種類として、(1)と(2)が定められており、それぞれ対応する表示画面名称として、総合遊技履歴データ画面と、個人遊技履歴データ画面とが定められている。
総合遊技履歴データ画面については、表示項目として特有総合遊技履歴情報が定められている。そして、特有総合遊技履歴情報を纏めて表示させる総合用特有枠の表示位置と、総合用特有枠内の表示タイトルと、総合用特有枠の枠種類と、総合用特有枠内に表示させる特有総合遊技履歴情報の表示色と、総合用特有枠内に表示させる特有総合遊技履歴情報の項目説明の有無とが定められている。
具体的には、特有枠表示位置には、(A11)第1設定位置、(A12)第2設定位置、の2種類の設定位置が定められている。これらの設定位置は、表示画面内の任意の位置として予め定めておくことができ、第1設定位置と第2設定位置とは異なる設定位置であればよい。例えば、第1設定位置を画面中央右位置とし、第2設定位置を画面中央左位置として定めておくことができる。
表示タイトルには、(A21)ならでは総合遊技履歴、(A22)対応機種総合遊技履歴、(A23)機種固有総合遊技履歴、の3種類のタイトルが定められている。これらの表示タイトルは、パチンコ機200Aの機種に特有の総合遊技履歴であることを示す表示タイトルであり、これらの表示タイトルを表示させることで、遊技者は表示されている遊技履歴が機種に特有の総合遊技履歴であることを一見して把握することが可能となる。
枠種類には、(A31)二重枠、(A32)窪み枠、(A33)キャンバス枠、の3種類の枠が定められている。二重枠は、二重線によって囲まれた枠である。窪み枠は、枠内が窪むように表示される枠である。キャンバス枠は、枠内がキャンバスに埋もれた底面やキャンバスから浮き上がった天面のように表示される枠である。
表示色には、(A41)青、(A42)緑、(A43)赤、の3種類の色が定められている。
項目説明には、(A51)あり、(A52)なし、の2種類が定められている。説明ありは、特有総合遊技履歴情報に含まれる各情報が何を意味する情報であるかを遊技者が理解できるような説明を表示させるものであり、説明なしは、上記の説明を非表示とするものである。後述するように、特有総合遊技履歴情報には、ST突入回数や時短突入回数、ST突入率といった項目が含まれる。説明ありが設定された場合には、例えば、これらの情報に対応する表示位置が遊技者によりタップされることで、対応する項目が何を意味する項目であるかの説明を、ポップアップ表示等によって表示させる。
また、個人遊技履歴データ画面については、表示対象として特有個人遊技履歴情報が定められている。そして、特有個人遊技履歴情報を纏めて表示させる個人用特有枠の表示位置と、個人用特有枠内の表示タイトルと、個人用特有枠の枠種類と、個人用特有枠内に表示させる特有個人遊技履歴情報の表示色と、個人用特有枠内に表示させる特有個人遊技履歴情報の項目説明の有無とが定められている。
特有枠表示位置には、(B11)第3設定位置、(B12)第4設定位置、の2種類の位置が定められている。これらの設定位置は、表示画面内の任意の位置として予め定めておくことができ、第3設定位置と第4設定位置とは異なる設定位置であればよい。例えば、第3設定位置を画面下部右位置とし、第4設定位置を画面下部左位置として定めておくことができる。
なお、第3設定位置及び第4設定位置は、それぞれ第1設定位置及び第2設定位置のいずれかの設定位置と同じ位置として定めておいてもよいし、異なる位置として定めておいてもよい。
表示タイトルには、(B21)ならでは個人遊技履歴、(B22)対応機種個人遊技履歴、(B23)機種固有個人遊技履歴、の3種類のタイトルが定められている。これらの表示タイトルは、パチンコ機200Aの機種に特有の個人遊技履歴であることを示す表示タイトルであり、これらの表示タイトルを表示させることで、遊技者は表示されている遊技履歴が機種に特有の個人遊技履歴であることを一見して把握することが可能となる。
枠種類には、(B31)二重枠、(B32)浮き枠、(B33)キャンバス枠、の3種類の枠が定められている。浮き枠は、枠内が浮き上がるように表示される枠である。
表示色には、(B41)紫、(B42)赤、(B43)レインボー、の3種類の色が定められている。
項目説明には、(B51)説明あり、(B52)説明なし、の2種類が定められている。説明ありは、特有個人遊技履歴情報に含まれる各情報が何を意味する情報であるかを遊技者が理解できるような説明を表示させるものであり、説明なしは、上記の説明を非表示とするものである。後述するように、特有個人遊技履歴情報には、ST残り10回転内引き戻し回数や時短引き戻し回数、ST引き戻し率といった項目が含まれる。説明ありが設定された場合には、例えば、これらの情報に対応する表示位置が遊技者によりタップされることで、対応する項目が何を意味する項目であるかの説明を、ポップアップ表示等によって表示させる。
上記のように、特有遊技履歴情報は特有枠内に纏めて表示され、この特有枠内には、特有遊技履歴であることを示す表示タイトルが表示される。このため、遊技者は、データ表示装置400の表示部430に表示される遊技履歴データ画面を閲覧する際に、特有枠内に表示された情報が特有遊技履歴であると一見して認識・把握することができる。
なお、上記の第1表示部表示態様設定用テーブル683aにおいて、特有遊技履歴を特有枠内に表示するのではなく、特有枠を設けずに、特有遊技履歴に含まれる各項目を表示させるようにしてもよい。この場合は、枠によって遊技者が特有遊技履歴であることを認識することができないため、特有遊技履歴の表示位置、表示色及び表示サイズのいずれか又はこれらのうちの2以上を共通遊技履歴と異ならせればよい。具体的には、特有遊技履歴を共通遊技履歴とは異なる位置に表示したり、特有遊技履歴を共通遊技履歴とは異なる色で表示したり、特有遊技履歴を共通遊技履歴とは異なるサイズで表示すればよく、これにより、遊技者は、その遊技履歴が特有遊技履歴であることを認識・把握することが可能となる。
本実施形態では、上記のように各遊技履歴データ画面について定められた表示態様により、遊技者や他の遊技客が、データ表示装置400において表示カスタマイズ操作を行うことで、総合遊技履歴データ画面及び個人遊技履歴データ画面について、特有総合遊技履歴や特有個人遊技履歴を表示させる表示態様(レイアウト)をカスタマイズすることが可能に構成されている。つまり、特有遊技履歴であることを特定可能な表示態様で特有遊技履歴を表示させることができる。また、共通遊技履歴とは異なる表示態様で特有遊技履歴を表示させることが可能となる。
なお、特有総合遊技履歴と特有個人遊技履歴との両方の表示態様をカスタマイズさせるようにするのではなく、特有総合遊技履歴と特有個人遊技履歴とのうちのいずれか一方の表示態様のみをカスタマイズさせるようにしてもよいことは勿論である。
図11は、第2表示部表示態様設定用テーブル683bのテーブル構成の一例であり、第1表示部表示態様設定用テーブル683aと同様に、表示種別と、表示パターンと、第2表示部440の表示態様とが対応付けて定められている。表示種別には、前述したように「通常」と「一斉演出」の2種類が定められている。
表示種別「通常」の表示パターンには、「パターンP、パターンQ、パターンR、パターンS、・・・」が定められている。そして、第2表示部440の表示態様として、「パターンP」には「全画面空き台情報」、「パターンQ」には「全画面大当り情報」、「パターンR」には「全画面潜伏確変情報」、「パターンS」には「全画面時短情報」を表示させることがそれぞれ定められている。パターンPは、表示画面全体に「空き台」であることを表示させるパターンであり、パターンQは、表示画面全体に「潜伏確変状態」であることを表示させるパターンであり、パターンSは、表示画面全体に「時短状態」であることを表示させるパターンである。これらの表示の具体例については、第2表示部440の表示画面例として後述する。
表示種別「一斉演出」の表示パターンには、「パターンp、パターンq、パターンr、・・・」が定められている。そして、第2表示部440の表示態様として、「パターンp」には「全画面店舗宣伝情報」、「パターンq」には「全画面新台入替情報」、「パターンr」には「全画面店舗イベント情報」を表示させることがそれぞれ定められている。
上記の表示態様設定用テーブル683には、データ表示装置400の表示部にどのような表示態様で表示対象の情報を表示させるかが定められており、処理部610は、この表示態様設定用テーブル683を用いて表示用設定データ691を作成することで、データ表示装置400の表示態様を設定する。従って、ホールコンピュータ600は、表示内容設定手段や表示条件設定手段の他、データ表示装置400の表示態様を設定する表示態様設定手段を有する。
図12は、遊技履歴情報集計用テーブル684のテーブル構成の一例を示す図である。
遊技履歴情報集計用テーブル684は、データ表示装置400による遊技履歴情報の集計に係る設定を行うためのテーブルであり、共通遊技履歴情報集計用テーブルと、特有遊技履歴情報集計用テーブルとが含まれる。
共通遊技履歴情報集計用テーブルには、種別と、集計項目と、実行処理とが対応付けて記憶されている。
種別は、共通遊技履歴情報の種別であり、「総合」と「個人」とが定められている。「総合」は前述した共通総合遊技履歴情報に相当し、「個人」は前述した共通個人遊技履歴情報に相当する。
集計項目は、種別に対応する共通遊技履歴情報の集計項目である。
種別「総合」については、当該パチンコ機200Aでの総合の(1)確変大当り回数と、(2)通常大当り回数と、(3)スタート回数とが定められている。スタート回数は、当該パチンコ機200Aにおける変動回数であり、大当りが発生することで0にリセットされる。なお、これらの他に、確変大当り回数と通常大当り回数とを合計することで算出される「大当り回数」を、共通総合遊技履歴情報の集計項目として定めておくこともできる。
また、種別「個人」については、当該パチンコ機200で遊技を行った遊技者その個人の(1)確変大当り回数と、(2)通常大当り回数と、(3)最大連荘数とが定められている。最大連荘数は、確変状態において大当りが連続して発生した回数のうちの最大の回数である。なお、この場合も、確変大当り回数と通常大当り回数とを合計することで算出される「大当り回数」を、共通個人遊技履歴情報の集計項目として定めておくこともできる。
なお、上記の共通遊技履歴情報の集計項目はあくまでも一例であり、他の種類の集計項目を定めておくこととしてもよい。例えば、共通総合遊技履歴情報の集計項目として、当該パチンコ機200Aでの最大連荘数や総スタート回数(総変動回数)を定めておくこととしてもよいし、共通個人遊技履歴情報の集計項目として、当該遊技者個人の平均連荘数や総スタート回数(総変動回数)を定めておくこととしてもよい。
実行処理は、種別に対応して実行する処理であり、種別「総合」については、共通総合遊技履歴情報集計処理を実行することが定められている。また、種別「個人」については、共通個人遊技履歴情報集計処理を実行することが定められている。
特有遊技履歴情報集計用テーブルには、機種と、種別と、集計項目と、実行処理とが対応づけて記憶されている。
機種は、パチンコ機200Aの機種であり、「パチンコXXX」や「パチンコYYY」といった複数のパチンコ機200Aの機種が定められている。
種別は、特有遊技履歴情報の種別であり、「総合」と「個人」とが定められている。「総合」は前述した特有総合遊技履歴情報に相当し、「個人」は前述した特有個人遊技履歴情報に相当する。
集計項目は、機種及び種別に対応する特有遊技履歴情報の集計項目である。機種「パチンコXXX」について、種別「総合」については、(1)ST突入回数と、(2)時短突入回数と、(3)ST突入率とが定められている。
ST突入回数は、通常状態における大当りの発生後にST状態に突入した回数である。
時短突入回数は、通常状態における大当りの発生後に時短状態に突入した回数である。
ST突入率は、ST状態に突入した割合(%)であり、[ST突入回数/(ST突入回数+時短突入回数)]×100として算出される。
一方、種別「個人」については、(1)ST残り10回転内引き戻し回数と、(2)時短引き戻し回数と、(3)ST引き戻し率とが定められている。
ST残り10回転内引き戻し回数は、ST状態において残り10回転内に大当りとなったことで、ST引き戻しが発生した回数である。ST引き戻しは、前述したように、ST状態において大当りに当選することを意味する。
時短引き戻し回数は、時短状態において大当りとなったことで、時短引き戻しが発生した回数である。時短引き戻しは、前述したように、時短状態において大当りに当選することを意味する。
ST引き戻し率は、ST引き戻しが発生した割合(%)であり、[ST引き戻し回数/(ST引き戻し回数+ST引き戻しが発生しなかった回数)]×100として算出される。
なお、本実施形態では、ST状態における引き戻しに関する特有個人遊技履歴情報としてST残り10回転内引き戻し回数を集計することとして説明するが、10回転内という規定回数は一例に過ぎず、10回転内の代わりに、5回転内や15回転内といった規定回数としてもよい。また、これらの規定回数を、遊技者が設定操作を行うことで設定したり、店舗側で設定することを可能としてもよい。
また、時短引き戻し回数の他に、時短引き戻し率や時短引き戻し平均回数を集計するようにしてもよい。また、ST引き戻し率の他に、ST引き戻し回数やST引き戻し平均回数を集計するようにしてもよい。つまり、特有個人遊技履歴情報としてどのような種類の情報を集計するかは、適宜設定しておくことができる。
また、「パチンコXXX」について、種別「総合」については、第1特有総合遊技履歴情報集計処理を実行することが定められている。この第1特有総合遊技履歴情報集計処理では、対応する集計項目に定められた(1)ST突入回数、(2)時短突入回数、(3)ST突入率を集計する。また、種別「個人」については、第1特有個人遊技履歴情報集計処理を実行することが定められている。この第1特有個人遊技履歴情報集計処理では、対応する集計項目に定められた(1)ST残り10回転内引き戻し回数、(2)時短引き戻し回数、(3)ST引き戻し率を集計する。
また、機種「パチンコYYY」について、種別「総合」については、(1)16ラウンド確変大当り連荘回数と、(2)5ラウンド確変大当り連荘回数とが定められている。また、種別「個人」については、(1)16ラウンド確変大当り連荘回数と、(2)時短引き戻し回数と、(3)潜伏確変大当り回数とが定められている。
また、「パチンコYYY」について、種別「総合」については、第2特有総合遊技履歴情報集計処理を実行することが定められている。この第2特有総合遊技履歴情報集計処理では、対応する集計項目に定められた(1)16ラウンド確変大当り連荘回数、(2)5ラウンド確変大当り連荘回数を集計する。また、種別「個人」については、第2特有個人遊技履歴情報集計処理を実行することが定められている。この第2特有総合遊技履歴情報集計処理では、対応する集計項目に定められた(1)16ラウンド確変大当り連荘回数、(2)時短引き戻し回数、(3)潜伏確変大当り回数を集計する。
データ表示装置管理テーブル685は、店舗に設置された各データ表示装置400を管理するためのテーブルであり、各データ表示装置400の装置IDと対応付けて、当該データ表示装置400に対応して設けられたパチンコ機200AのIDや種別(機種、タイプ、ジャンル、貸与レート等)が記憶されている。
なお、貸与レートは、パチンコ機200Aに対応して設けられるユニット(台間計数ユニット500やカードユニット300)の設定項目として、ユニット管理用のテーブル(ユニット管理テーブル)に定めておくこととしてもよい。
図13は、総合遊技履歴データベース686のデータ構成の一例を示す図である。
総合遊技履歴データベース686には、複数の総合遊技履歴データが記憶されている。各総合遊技履歴データには、日付及びパチンコ機ID毎に、共通総合遊技履歴データ及び特有総合遊技履歴データが記憶されている。図13において、最上位の総合遊技履歴データは、日付が「○月×日」で、パチンコ機IDが「P1」のパチンコ機200Aにおける総合遊技履歴を集計したデータである。
共通総合遊技履歴データには、共通総合遊技履歴情報が記憶される。図13の例において、共通総合遊技履歴情報には、確変大当り回数と、通常大当り回数と、スタート回数とが含まれる。
特有総合遊技履歴データには、特有総合遊技履歴情報が記憶される。図13の例において、特有総合遊技履歴情報には、ST突入回数と、時短突入回数と、ST突入率とが含まれる。
図14は、個人遊技履歴データベース687のデータ構成の一例を示す図である。
個人遊技履歴データベース687には、複数の個人遊技履歴データが記憶されている。各個人遊技履歴データには、日付及び個人ID毎に、当該遊技者が設定したパスワードのデータであるパスワードデータ、当該遊技者が遊技を行ったパチンコ機200Aそれぞれ対応する複数の共通個人遊技履歴データ及び複数の特有個人遊技履歴データが記憶されている。図14において、最上位の個人遊技履歴データは、日付が「○月×日」で、個人IDが「K0001」のデータである。
各共通個人遊技履歴データには、当該個人IDの遊技者が遊技したパチンコ機200AのIDと、当該パチンコ機200Aの機種名と、共通個人遊技履歴情報とが記憶される。図14の例では、共通個人遊技履歴情報には、確変大当り回数と、通常大当り回数と、最大連荘数とが含まれる。
各特有個人遊技履歴データには、当該個人IDの遊技者が遊技したパチンコ機200AのIDと、当該パチンコ機200Aの機種名と、特有個人遊技履歴情報とが記憶される。図14の例では、特有個人遊技履歴情報には、ST残り10回転内引き戻し回数と、時短引き戻し回数と、ST引き戻し率とが含まれる。
売上管理データベース689は、店舗に設置されるパチンコ機200Aにおける売上に関連するデータが記憶されたデータベースである。売上管理データベース689には、店舗の売り上げに関する情報を管理する売上管理データが記憶され、例えば、割数(機械割数や景品割数)や出玉率、客滞率、売上玉、景品玉、景品金額、玉粗利といった売上管理用のデータが、処理部610によって集計されて記憶される。
RAM690は、読み書き可能な揮発性のメモリであり、本実施形態では、各データ表示装置400に対する表示内容や表示条件、表示態様を設定した表示用設定データ691が記憶される。RAM690は不図示の電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
表示用設定データ691は、処理部610が、上述した表示内容設定用テーブル681、一斉演出時表示設定用テーブル682及び表示態様設定用テーブル683に基づいて各データ表示装置400に対して個別に設定する表示用の設定データであり、そのデータ構成の一例を図15に示す。
表示用設定データ691には、該表示用設定データ691が適用されるデータ表示装置400のIDであるデータ表示装置IDと、該データ表示装置400に対応して設けられるパチンコ機200AのIDである対応パチンコ機IDと、表示装置別表示内容設定データと、表示装置別表示態様設定データとが含まれる。
表示装置別表示内容設定データには、第1表示部430の表示内容を設定した第1表示部表示内容設定データと、第2表示部440の表示内容を設定した第2表示部表示内容設定データとが含まれる。
また、表示装置別表示態様設定データには、第1表示部430の表示態様を設定した第1表示部表示態様設定データと、第2表示部440の表示態様を設定した第2表示部表示態様設定データとが含まれる。また、第1表示部表示態様設定データには、特有遊技履歴情報の表示態様を設定した特有遊技履歴表示態様設定データが含まれる。
処理部610は、表示内容設定用テーブル681、一斉演出時表示設定用テーブル682及び表示態様設定用テーブル683(第1表示部表示態様設定用テーブル683a、特有個人遊技履歴表示態様設定用テーブル6831、第2表示部表示態様設定用テーブル683b)にそれぞれ定められている内容に基づき、各データ表示装置400それぞれに適用する表示用設定データ691(図15)を生成し、生成した表示用設定データ691を対応するデータ表示装置400に配信する。
集計用設定データ693は、処理部610が、上述した遊技履歴情報集計用テーブル684に基づいて各データ表示装置400に対して個別に設定する遊技履歴情報の集計用の設定データであり、そのデータ構成の一例を図16に示す。
集計用設定データ693には、該集計用設定データ693が適用されるデータ表示装置400のIDであるデータ表示装置IDと、該データ表示装置400に対応して設けられるパチンコ機200Aの機種である対応パチンコ機機種と、共通遊技履歴情報集計用データと、特有遊技履歴情報集計用データとが含まれる。
処理部610は、遊技履歴情報集計用テーブル684及びデータ表示装置管理テーブル685にそれぞれ定められている内容に基づき、各データ表示装置400それぞれに適用する集計用設定データ693(図16)を生成し、生成した集計用設定データ693を対応するデータ表示装置400に配信する。つまり、ホールコンピュータ600は、複数の情報表示装置について対応する遊技機の種類を個別に設定可能であり、種類設定用情報を対応する情報表示装置に配信する管理装置として機能する。本実施形態では、集計用設定データ693が種類設定用情報に相当する。
[1−6.データ表示装置の構成]
図17及び図18は、データ表示装置400の外観構成の一例を示す図である。
データ表示装置400は、該パチンコ機200Aで遊技する遊技者向けに少なくとも該パチンコ機200Aから出力される情報に基づく遊技履歴情報を表示する第1表示部430と、該パチンコ機200Aで遊技する遊技者以外の遊技客、つまり周囲の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440との2つのディスプレイを有して構成される。
また、データ表示装置400は、音出力部450としてのスピーカが、筐体上面の中央部に、その音出力口が前面を向くように設置されている。なお、スピーカの設置位置は適宜設計変更可能であり、例えば、筐体上面の左右いずれかの位置や、データ表示装置400の筐体の側部の所定位置に設置することとしてもよい。
以下の説明では、パチンコ機200Aで遊技する遊技者を基準として、遊技者に対する手前方向及び奥方向を前後方向、遊技者を基準とする右方向及び左方向を左右方向、遊技者を基準とする上方向及び下方向を上下方向とそれぞれ定義する。
図17(1)及び図17(2)は、データ表示装置400の斜視図である。データ表示装置400の筐体は、正面視で左右方向に横長の矩形形状を有する基体部4Aと、基体部4Aの右端部及び左端部から、それぞれ手前方向に突出するように構成された扉部4Bとを有して構成される。左右の扉部4Bは、その幅が基体部4Aの幅の半分となるようにそれぞれ設計されている。
図17(3)は、データ表示装置400の正面図である。基体部4Aの前面には、正面視で左右方向に横長の矩形形状を有する第1表示部430が形成されている。第1表示部430は、遊技者に対向する向きに形成されており、パチンコ機200Aで遊技する遊技者は、遊技位置から第1表示部430を視認することができる。つまり、第1表示部430は、遊技者が遊技する遊技位置から該遊技者が視認可能な方向に向けて形成されている。
図17(4)は、データ表示装置400の右側面図である。扉部4Bの左右の面のうちの片面には、パチンコ機200Aで遊技する遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440が形成されている。第2表示部440は、遊技者から見て右側の扉部4Bについては右面に、遊技者から見て左側の扉部4Bについては左面に形成されている。つまり、第2表示部440は、それぞれの扉部4Bのうちの外側の面に形成されており、遊技者は第2表示部440を遊技位置から視認することはできない。一方で、パチンコ機200Aを正面視しない遊技者以外の遊技客、例えば、遊技島の端からその遊技島のパチンコ機200Aを見渡して遊技を開始するパチンコ機200Aを選んでいるような遊技客は、第2表示部440を視認することができる。
図17(2)に示すように、左右の扉部4Bは、内側に向けて折り畳み収納可能に構成されている。具体的には、左右の扉部4Bは、それぞれヒンジ部4Cによって内側に向けて折り畳むことが可能である。左右の扉部4Bの幅はいずれもヒンジ部4Cを除いた基体部4Aの幅の半分となるように設計されているため、左右の扉部4Bを閉じると基体部4Aとちょうど重なり合った状態となり、このとき左右の扉部4Bは基体部4Aと平行になり、第1表示部430は左右の扉部4Bで覆われる。このように、左右の扉部4Bを内側に折り畳むことが可能となっているため、データ表示装置400を遊技島に設置する際や遊技島から取り外す際は、左右の扉部4Bを折り畳んだ状態で設置作業や取り外し作業を容易に行うことができる。
また、第2表示部440は、扉部4Bを開いた状態では遊技者が視認できない外側の面に形成されているが、扉部4Bを閉じた状態では、遊技者が第2表示部440を正面から視認可能な状態となる。このように、データ表示装置400は、第1表示部430を遊技者が視認可能であるが第2表示部440を遊技者が視認不能(一方で遊技者以外の遊技客は視認可能)な第1状態(第2表示部440が第1表示部430と垂直になった状態)とすることが可能であるとともに、第1表示部430を遊技者が視認不能であるが第2表示部440を遊技者が視認可能な第2状態(第2表示部440が第1表示部430と平行になった状態)にすることも可能である。
図18は、第2表示部440の詳細構成を示す図である。本実施形態において、第2表示部440は、該第2表示部440の全体を覆う透明なプラスチック蓋447を着脱可能に構成されている。第2表示部440の表示面は、扉部4Bを開いた状態でその筐体面よりも突出する(右側の扉部4Bであれば右側に突出し、左側の扉部4Bであれば左側に突出する)ように設けられており、第2表示部440の筐体面と第2表示部440の表示面との間の段差を形成する外向き嵌合段部441が設けられている。
図18に示すプラスチック蓋447は、底板442の外周端縁に周壁443を突設した蓋部材であり、透光性を有するプラスチック材料によって底板442と周壁443とが一体に成形されたトレイ形状を有している。この底板442の周壁443が突設された側の表面と周壁443の端面(トレイ形状の縁面)との間の段差を形成する内向き嵌合段部444が設けられており、内向き嵌合段部444が外向き嵌合段部441と嵌合されることによって、内向き嵌合段部444の内面が外向き嵌合段部441の外面に係合した状態となり、プラスチック蓋447と第2表示部440とが一体化される構成となっている。
また、プラスチック蓋447の底板442と周壁443によって形成される凹部には、各種の情報を遊技客に報知するためのPOP広告445を入れ込むことが可能に構成されている。POP広告445には、例えば、パチンコ機200Aが設置された店舗の営業に関する情報や、店舗で行われるイベントに関する情報を掲載することができる。
図18では、POP広告445の一例として、当日がイベントデーの1つであるレディースデーであることを示すPOP広告445を示している。プラスチック蓋447の凹部にこのPOP広告445を入れ込んだ状態で、その内向き嵌合段部444を扉部4Bの外向き嵌合段部441と嵌合させると、POP広告445は底板442と第2表示部440の表示面との間に挟まれることにより支持され、第2表示部440の表示画面を覆い隠すようになる。
また、プラスチック蓋447は透光性を有するため、入れ込まれたPOP広告445は、底板442を介して外部から遊技客が視認可能である。対応するデータ表示装置400にレディースデーのPOP広告445が掲げられたパチンコ機200Aは女性専用台となり、女性のみが遊技をすることができる。
なお、POP広告は上記のイベントデーを告知するものに限らず、例えば、データ表示装置400が対応して設置されたパチンコ機200Aが新台であることを示す新台情報や、該パチンコ機200Aが4円パチンコや2円パチンコ、1円パチンコであることを示す情報、該パチンコ機200Aの機種名を示す情報といった各種の情報を掲載することが可能である。
このように第2表示部440にプラスチック蓋447を取り付け可能とすることで、遊技者以外の遊技客向けの情報を遊技者が視認してしまうことを防止することができる。また、POP広告を介在させてプラスチック蓋447を取り付けることで、周囲の遊技客は、店舗やパチンコ機200Aに関する情報を確認することができる。また、このようにPOP広告等によって第2表示部440を覆うことにより、第2表示部440に潜伏確変状態であることが表示されるような場合など、その表示を遊技者にも遊技者以外の遊技客にも見せたくないような場合に、第2表示部440の表示自体を視認できないようにすることができる。
ここで、仮に第2表示部440に潜伏確変状態であることを表示させないように設定するためには、ホールコンピュータ600あるいは各データ表示装置400側で、第2表示部440に潜伏確変状態であることを表示させないようにするための設定処理を行うことが必要となる。これに対して、第2表示部440をPOP広告等の覆体により覆うことにより、このような設定処理を要せず、仮に第2表示部440に潜伏確変状態であることが表示される場合であっても、これを遊技者及び遊技者以外の遊技客に視認させないようにすることができる。
また、例えばレディースデー等のイベント日において、イベントの対象となる遊技者(例えば女性客)に対してのみ、POP広告等を外して第2表示部440を視認可能とする運用を行うようにしてもよい。さらに、このようなイベントの対象となる遊技者(例えば女性客)が遊技を行う場合には、POP広告等を外した上で扉部4Bを内側に折り畳んだ状態(前述した第2状態)として第2表示部440を遊技者から視認可能とした上で、その第2表示部には、潜伏確変状態の表示を行うようにしてもよい。これによれば、イベント対象者等の特定の遊技者のみが、第2表示部440の表示内容を視認することができるようになる。
なお、図18ではデータ表示装置400の第2表示部440を覆う覆体としてプラスチック蓋447を例示したが、覆体はこれに限られるわけではない。覆体を蓋とするのであれば、プラスチック蓋447に限らず、ガラスの蓋や木製の蓋としてもよい。また、蓋以外の覆体として、第2表示部440を囲う庇体を本発明に係る覆体としてもよい。庇体は、例えば、付色されたプラスチック製やビニール製、木製の庇体とすることができる。
図19は、この場合における庇体の一例を示す図である。
第2表示部440が形成された扉部4Bには、その全体を囲うように庇体448が着脱可能に構成されている。具体的には、扉部4Bのうちヒンジ部4Cの接着面以外の面を囲うように正面視コの字型に成形された庇体448が扉部4Bに取り付け可能に構成されている。このような庇体448を扉部4Bに取り付けることで、遊技機で遊技している遊技者から第2表示部440がより一層視認できない状態を作り出すことができる。
なお、庇体448は、扉部4Bの内側の面を囲う底部を備えた底有り構造としてもよいし、底部を備えない底無し構造としてもよい。底有り構造を採用した場合は、庇体448によって扉部4Bの内側の面も囲われた状態となるため、遊技者からは扉部4Bの内側の面さえも視認できない状態となり、あたかも遊技者が隔離されたかのような状態を作り出すことができる。
また、上記の覆体は、必ずしも第2表示部440の全体を覆う覆体である必要はなく、第2表示部440の一部を覆う覆体してもよい。例えば、第2表示部440のうちの中央部のみが覆われるような覆体としてもよいし、第2表示部440の右半分や左半分、上半分、下半分を覆う覆体としてもよい。また、第2表示部440の周囲を覆う覆体としてもよい。
図20は、データ表示装置400の機能構成の一例を示す図である。なお、ホールコンピュータ600に記憶されているデータと同一のデータについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
データ表示装置400は、処理部410と、操作部420と、第1表示部430と、第2表示部440と、音出力部450と、発光部455と、時計部460と、近距離無線通信部465と、第1通信部470と、第2通信部475と、第3通信部480と、記憶部490とを備えて構成される。
処理部410は、記憶部490に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、データ表示装置400の各部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPUやDSP等のプロセッサやASIC等の集積回路を有して構成される。
本実施形態において、処理部410は、主要な機能部として、初期設定部411と、第1表示制御部412と、第2表示制御部413と、共通総合遊技履歴情報集計部414と、特有総合遊技履歴情報集計部415と、共通個人遊技履歴情報集計部416と、特有個人遊技履歴情報集計部417と、特別画像表示処理部418と、コード生成部419とを有する。
操作部420は、第1表示部430と一体的に構成されたタッチパネル421を有する入力手段であり、タッチパネル421に対する操作入力信号を処理部410に出力する。タッチパネル421に対するタップ操作により、遊技者や他の遊技客は、店員の呼出やメニュー選択、サービス選択、表示画面選択等の各種指示操作を行うことができる。
なお、タッチパネル421以外に、操作部420に十字キーや決定ボタンを含む操作ボタンを構成し、この操作ボタンの押下操作により、遊技者や他の遊技客が上記の各種の操作を行うことを可能としてもよい。本実施形態では、各種の指示操作を全てタッチパネル421に対するタップ操作によって行うこととして説明する。
第1表示部430は、前述したように基体部4Aに形成されたディスプレイであり、LCD等を有して構成され、第1表示制御部411から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置である。
第2表示部440は、前述したように扉部4Bに形成されたディスプレイであり、LCD等を有して構成され、第2表示制御部412から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置である。
音出力部450は、処理部410から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行う音出力装置であり、スピーカ等を有して構成される。音出力部450は、処理部410の制御に従って、特定音や確認音を出力可能に構成されている。
発光部455は、効果ランプや装飾用LED等を有して構成される発光装置であり、処理部410の制御に従って、種々の発光色で効果ランプや装飾用LEDを点灯/点滅させることが可能に構成されている。
時計部460は、データ表示装置400の内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部465の計時時刻(日付を含む。)は処理部410に出力される。
近距離無線通信部465は、遊技者が所持する携帯電話機16A等の外部装置との間で近距離通信を行うための通信装置であり、処理部410の制御に従って、外部装置との間で近距離無線通信を行って、データを送受する。
第1通信部470は、パチンコ機200Aとの間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部470は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従ってパチンコ機200Aから各種の遊技信号を受信する。なお、第1通信部470が、パラレル通信方式ではなく、シリアル通信方式によって遊技信号を受信するように構成してもよい。
なお、パチンコ機200Aを封入方式パチンコ機200Bとする場合は、封入方式パチンコ機200Bから持点に関する情報を含む遊技信号をシリアル通信方式で受信するためのシリアル通信端子を第1通信部470に設けることとし、シリアル通信方式に従って、封入方式パチンコ機200Bから遊技信号を受信するようにすればよい。また、第1通信部470が、パチンコ機200Aや封入方式パチンコ機200Bから遊技信号を受信するようにするのではなく、ユニット(台間計数ユニット500やカードユニット300)から対応する遊技機の遊技に係る各種の情報(遊技情報)を受信するようにしてもよい。
第2通信部475は、ホールコンピュータ600との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部475は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従ってホールコンピュータ600から表示用設定データ691と、集計用設定データ693と、一斉演出表示指示信号を含む表示指示信号を受信する。
第3通信部480は、台間計数ユニット500との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第3通信部480は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従って台間計数ユニット500から所持玉数信号を受信する。
記憶部490は、ROMやフラッシュROM、RAM等の揮発性又は不揮発性のメモリを有して構成される記憶装置である。
記憶部490には、処理部410により読み出され、メイン処理として実行されるメインプログラム491が記憶されている。メインプログラム491は、表示処理として実行される表示プログラム491aと、共通総合遊技履歴情報集計処理として実行される共通総合遊技履歴情報集計プログラム491bと、共通個人遊技履歴情報集計処理として実行される共通個人遊技履歴情報集計プログラム491cと、パチンコ機200Aの機種別の特有総合遊技履歴情報集計処理として実行される複数の特有総合遊技履歴情報集計プログラム491dと、パチンコ機200Aの機種別の特有個人遊技履歴情報集計処理として実行される特有個人遊技履歴情報集計プログラム491eと、特別画像表示処理として実行される特別画像表示プログラム491fとをサブルーチンとして含む。
また、記憶部490には、表示用画像データ492と、一斉演出映像データ493と、特別画像表示用閾値テーブル495と、所持玉数データ496と、総合遊技履歴データ497と、個人遊技履歴データ498と、表示用設定データ691と、集計用設定データ693とが記憶される。
表示用画像データ492は、第1表示部430や第2表示部440に表示させる画像のデータである。本実施形態において、表示用画像データ492には、特別画像表示を行う際の第1所定画像及び第2所定画像のデータが含まれる。
一斉演出映像データ493は、パチンコ機200Aの一斉演出時に第1表示部430に表示させる一斉演出の映像データである。一斉演出映像データ493には、大当りランニング演出を行うための映像データや、パチンコ機200Aのプロモーション映像データ、パチンコ機200Aの隠れキャラクタやマスコットキャラクタの映像データ、パチンコ機200Aのライブ映像データといった一斉演出に係る各種の映像データが含まれる。
特別画像表示用閾値テーブル495は、第1表示部430に特別画像表示を行わせる際の所持玉数に対する表示用閾値を定めたテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図21に示す。
特別画像表示用閾値テーブル495には、第1表示閾値と、第1非表示閾値と、第2表示閾値と、第2非表示閾値との4つの特別画像表示用閾値が定められている。
第1表示閾値は、第1所定画像を表示させるためのローカル計数玉数に対する閾値であり、例えば1000発が定められている。第1表示閾値は第1値に相当する。
第1非表示閾値は、第1所定画像を非表示とさせるためのローカル計数玉数に対する閾値であり、例えば800発が定められている。第1非表示閾値は第2値に相当する。
第1表示閾値と第1非表示閾値とは、所定玉数分の差(以下、「第1所定数」と称する。)を有するように定められている。具体的には、第1表示閾値は1000発であり、第1非表示閾値は800発であるため、第1非表示閾値は第1表示閾値よりも第1所定数として200発小さい値が定められている。このように第1表示閾値と第1非表示閾値との間に第1所定数分の差を持たせているのは、閾値間際のローカル計数玉数の増減で第1所定画像の表示非表示が頻繁に切り替わることを防止することを目的としたものである。
本実施形態において、第1所定数である200発は、所定の契機に遊技者のローカル計数玉数が減少する数に基づいて設定している。本実施形態では、所定の契機を、遊技者の払い戻し操作による遊技玉の1回の払い戻しとする場合を例示する。遊技者の払い戻し操作により、1回に125発の遊技玉が遊技者に払い戻される。つまり、1回の払い戻し操作により減少する遊技者のローカル計数玉数は125発である。この125発という払い戻し数に75発分の余裕を持たせた200発を第1所定数としている。
第2表示閾値は、第2所定画像を表示させるためのローカル計数玉数に対する閾値であり、例えば5000発が定められている。第2表示閾値は第3値に相当する。
第2非表示閾値は、第2所定画像を非表示とさせるためのローカル計数玉数に対する閾値であり、例えば4600発が定められている。第2非表示閾値は第4値に相当する。
第2表示閾値及び第2非表示閾値ついても、所定玉数分の差(以下、「第2所定数」と称する。)を有するように閾値を定めている。具体的には、上記の例では、第2表示閾値は5000発であり、第2非表示閾値は4600発であるため、第2非表示閾値は第2表示閾値よりも第2所定数として400発小さい値が定められている。このように第2表示閾値と第2非表示閾値との間に第2所定数分の差を持たせているのも、閾値間際のローカル計数玉数の増減で第2所定画像の表示非表示が頻繁に切り替わることを防止することを目的としたものである。
さらに、本実施形態では、第2所定数が第1所定数よりも大きくなるように閾値を設定している。上記の例では、第1所定数は200発であり、第2所定数は400発であるため、第2所定数の方が第1所定数よりも大きい。これは、第2所定画像を非表示とする条件を、第1所定画像を非表示とする条件と比べて厳しくすることを目的としたものである。第2所定画像は、特別画像表示用閾値が5000発や10000発といった大きな数に達した場合に表示させる第1所定画像とは異なる特別な画像であり、遊技者に優越感を与えるとともに、周囲の遊技客にアピールすることを目的としたものであるため、第1所定画像と比べて第2所定画像は非表示とされにくくなるようにしている。
なお、第1所定数及び第2所定数は、第1表示閾値を超えない数とする必要がある。
また、上記の例では、1回の払い戻し操作により遊技者のローカル計数玉数が減少する数(125発)に余裕を持たせた数(200発)を第1所定数として定めているが、これに代えて、1回の払い戻し操作により遊技者のローカル計数玉数が減少する数(125発)を第1所定数として定めておくこととしてもよい。また、第1表示閾値に基づいて第1所定数を定めることとしてもよい。この場合、好適には第1表示閾値の1/3以下の数、より好適には第1表示閾値の1/5以下の数を第1所定数として定めておくとよい。
また、本実施形態では、第2所定数は第1所定数よりも大きい数が定められていることとして説明するが、第1所定数と同じ数を第2所定数として定めておくこととしてもよい。つまり、上記の例では、第2所定数を第1所定数と同じ200発としてもよい。但し、第2所定数は第1所定数よりも大きい数であることが望ましく、好適には第1所定数の1.5倍〜2倍程度の数を第2所定数として定めておくとよい。
所持玉数データ496は、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aで遊技する遊技者の所持玉数を記憶したデータであり、台間計数ユニット500から間欠的なタイミングで受信して更新される。
総合遊技履歴データ497は、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aにおける総合遊技履歴情報を集計したデータである。総合遊技履歴データ497には、共通総合遊技履歴情報を集計した共通総合遊技履歴データと、特有総合遊技履歴情報を集計した特有総合遊技履歴データとが含まれる。
個人遊技履歴データ498は、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aで遊技した遊技者の個人遊技履歴情報を集計したデータである。個人遊技履歴データ498には、共通個人遊技履歴情報を集計した共通個人遊技履歴データと、特有個人遊技履歴情報を集計した特有個人遊技履歴データとが含まれる。
表示用設定データ691は、第2通信部480を介してホールコンピュータ600から受信した表示用の設定データであり、そのデータ構成は図15で説明した通りである。
集計用設定データ693は、第2通信部480を介してホールコンピュータ600から受信した遊技履歴情報集計用の設定データであり、そのデータ構成は図16で説明した通りである。
[1−7.処理の流れ]
[1−7−1.ホールコンピュータの処理]
図22及び図23は、ホールコンピュータ600の処理部610が、ROM670に記憶されている管理プログラム671に従って実行する管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
処理部610は、各データ表示装置400についてループAの処理を行う(A1〜A15)。ループAは、各データ表示装置400に対して順番に又は並列的にループA内の各ステップを実行することを意味する。
ループAでは、表示設定部611は、該データ表示装置400について表示設定処理を行う(A3)。具体的には、ハードディスク680に記憶されている表示内容設定用テーブル681、一斉演出時表示設定用テーブル682、表示態様設定用テーブル683及びデータ表示装置管理テーブル685を用いて、該データ表示装置400の表示用設定データ691を生成し、RAM690に記憶させる(A5)。そして、生成した表示用設定データ691を、該データ表示装置400に送信する(A7)。
次いで、集計設定部612は、該データ表示装置400について集計設定処理を行う(A9)。具体的には、ハードディスク680に記憶されている遊技履歴情報集計用テーブル684及びデータ表示装置管理テーブル685を用いて、該データ表示装置400の集計用設定データ693を生成し、RAM690に記憶させる(A11)。そして、生成した集計用設定データ693を、該データ表示装置400に送信する(A13)。
上記の設定データの生成は、例えば、営業日にホールコンピュータ600の電源を立ち上げて管理処理の実行を開始させた場合に最初に行われる処理であり、各データ表示装置400が初期設定を行うために、それぞれのデータ表示装置400に1回だけ送信される。なお、パチンコ機200Aとデータ表示装置400との対応関係が変わらなければ、データ表示装置400における表示方法や集計方法は同じでよいため、店舗のリニューアルや新台入替等によってパチンコ機200Aとデータ表示装置400との対応関係が変わる場合にのみ、設定データの生成及び送信を行うようにしてもよい。
全ての次のデータ表示装置400に対するループAの処理を終了したならば(A15)、処理部610は、各パチンコ機200AについてループBの処理を行う(A17〜A23)。ループBは、各パチンコ機200Aに対して順番に又は並列的にループB内の各ステップを実行することを意味する。
ループBでは、処理部610は、第1通信部640を介して該パチンコ機200Aから遊技信号を受信する(A19)。そして、処理部610は、受信した遊技信号に基づいて、該パチンコ機200Aの遊技状態を判定する(A21)。そして、処理部610は、次のパチンコ機200Aへと処理を移行する。
全てのパチンコ機200Aに対するループBの処理を終了したならば(A23)、処理部610は、各データ表示装置400についてループCの処理を行う(A25〜A35)。ループCでは、処理部610は、該データ表示装置400から総合遊技履歴データ(共通総合遊技履歴データ及び特有総合遊技履歴データ)を受信したか否かを判定し(A27)、受信したと判定したならば(A27;Yes)、受信した総合遊技履歴データをハードディスク680の総合遊技履歴データベース686に記憶させる(A29)。
その後、処理部610は、該データ表示装置400から個人遊技履歴データ(共通個人遊技履歴データ及び特有個人遊技履歴データ)を受信したか否かを判定し(A31)、受信したと判定したならば(A31;Yes)、受信した個人遊技履歴データをハードディスク680の個人遊技履歴データベース687に記憶させる(A33)。
なお、データ表示装置400から受信した総合遊技履歴データや個人遊技履歴データに基づいて、総合遊技履歴や個人遊技履歴をデータベースに記憶するようにするのではなく、パチンコ機200Aから送信される遊技信号やユニットから出力される情報に基づいて、ホールコンピュータ600が総合遊技履歴データや個人遊技履歴データをデータ表示装置400とは別に独自に集計して、データベースに記憶するようにしてもよい。
全てのデータ表示装置400に対するループCの処理を終了したならば(A35)、処理部610は、大当りランニング演出の表示条件が成立したか否かを判定し(A37)、成立したと判定したならば(A37;Yes)、大当りランニング演出表示指示信号を各データ表示装置400に送信する(A39)。この際、所定の時間差をもってデータ表示装置400に大当りランニング演出を行わせるように、各データ表示装置400に対して上記の時間差に相当する遅延時間分の遅延をかけた大当りランニング演出表示指示信号を送信する。そして、処理部610は、A45へと処理を移す。
なお、前述したように、同機種のパチンコ機200Aにおいてほぼ同じタイミングで大当りが発生する場合がある。この場合には、前述したように、一のパチンコ機200Aについての大当りランニング演出中に、他のパチンコ機200Aについて新たな大当りランニング演出を実行させるために、その都度、大当りランニング演出表示指示信号をデータ表示装置400に送信するようにしてもよい。また、一のパチンコ機200Aについての大当りランニング演出の終了後に、他のパチンコ機200Aについて新たな大当りランニング演出を実行させるために、一定の時間差をもって大当りランニング演出表示指示信号をデータ表示装置400に送信するようにしてもよい。また、他のパチンコ機200Aについての大当りランニング演出を省略させるために、大当りランニング演出表示指示信号を1度だけ送信するようにしてもよい。
大当りランニング演出の表示条件が成立しなかったと判定したならば(A37;No)、処理部610は、その他の一斉演出表示条件が成立したか否かを判定し(A41)、成立したと判定したならば(A41;Yes)、成立した一斉演出表示条件に対応する一斉演出映像の表示指示信号を各データ表示装置400に送信する(A43)。そして、処理部610は、A45へと処理を移す。また、その他の一斉演出表示条件が成立しなかったと判定したならば(P25;No)、処理部610は、A49へと処理を移す。
A39又はA43の後、処理部610は、一斉演出の終了タイミングであるか否かを判定する(A45)。そして、終了タイミングであると判定したならば(A45;Yes)、処理部610は、一斉演出表示終了指示信号を各データ表示装置400に送信する(A47)。一斉演出の終了タイミングではないと判定したならば(A45;No)、処理部610は、A49へと処理を移す。
その後、処理部610は、処理を終了するか否かを判定する(A49)。例えば、店舗の営業終了時にホールコンピュータ600の電源を切断する場合に、処理を終了すると判定する。処理を継続すると判定したならば(A49;No)、処理部610は、A17へと処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(A49;Yes)、管理処理を終了する。
[1−7−2.データ表示装置の処理]
図24は、データ表示装置400の処理部410が、記憶部490に記憶されているメインプログラム491に従って実行するメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部410は、ホールコンピュータ600との通信を確立する(B1)。そして、処理部410は、該データ表示装置400の表示用設定データ691及び集計用設定データ693の送信をホールコンピュータ600に要求する(B3)。なお、データ表示装置400がホールコンピュータ600との通信を確立して設定データを要求するのではなく、データ表示装置400とホールコンピュータ600とを常時通信可能な状態としておき、ホールコンピュータ600からデータ表示装置400に設定データを自動的に配信するようにしてもよい。
次いで、処理部410は、第2通信部480を介してホールコンピュータ600から表示用設定データ691を受信し、記憶部490に記憶させる(B5)。また、処理部410は、第2通信部480を介してホールコンピュータ600から集計用設定データ693を受信し、記憶部490に記憶させる(B7)。
その後、処理部410は、受信した表示用設定データ691に基づいて、第1表示部430及び第2表示部440に係る初期表示設定処理を行う(B9)。初期表示設定処理では、初期設定部411が、表示用設定データ691に基づいて、第1表示部430及び第2表示部440に表示させる表示内容や表示態様を初期設定する。
また、処理部410は、受信した集計用設定データ693に基づいて、遊技履歴情報の集計に係る初期集計設定処理を行う(B11)。初期集計設定処理では、初期設定部411が、集計用設定データ693に基づいて、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aの機種を設定するとともに、遊技履歴情報として集計する集計項目及び当該集計項目の集計のために実行する実行処理を初期設定する。
次いで、処理部410は、記憶部490に記憶されている共通総合遊技履歴情報集計プログラム491bに従って共通総合遊技履歴情報集計処理を開始する(B13)。共通総合遊技履歴情報集計処理では、共通総合遊技履歴情報集計部414が、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて、B11の初期集計設定処理で初期設定した集計項目に対応する共通総合遊技履歴情報を集計する。
具体的には、大当中信号を受信した後に、確変中信号及び時短中信号を受信した場合には、確変大当りが発生したと判定し、確変大当り回数に“1”を加算して更新する。また、大当中信号を受信した後に時短中信号を受信した場合には、通常大当りが発生したと判定し、通常大当り回数に“1”を加算して更新する。また、始動信号を受信した場合には、変動が行われたと判定し、スタート回数に1を加算して更新する。そして、大当中信号を受信した場合には、スタート回数をリセットする。なお、総スタート回数を集計する場合には、大当中信号を受信したか否かに関わらず、始動信号に基づいてスタート回数を“1”ずつ加算していき、通算のスタート回数を総スタート回数として集計する。
また、処理部410は、記憶部490に記憶されている複数の特有総合遊技履歴情報集計プログラム491dのうち、B11の初期集計設定処理で初期設定した実行処理に対応する特有総合遊技履歴情報集計プログラム491dに従って、特有総合遊技履歴情報集計処理の実行を開始する(B15)。特有総合遊技履歴情報集計処理では、特有総合遊技履歴情報集計部415が、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて、B11の初期集計設定処理で初期設定した集計項目に対応する特有総合遊技履歴情報を集計する。
具体的には、例えばP1〜P20のパチンコ機200A−1について、通常状態(低確率/低ベース状態)において大当中信号を受信した後に、確変中信号及び時短中信号を受信した場合には、ST状態に突入したと判定し、ST突入回数に“1”を加算して更新する。また、通常状態において、大当中信号を受信した後に時短中信号を受信した場合には、時短状態に突入したと判定し、時短突入回数に“1”を加算して更新する。また、それまでのST突入回数と時短突入回数とに基づいて、[ST突入回数/(ST突入回数+時短突入回数)]×100によってST突入率を算出する。
また、例えばP21〜P40のパチンコ機200A−2について、大当中信号を受信した場合には、賞球信号から特定される賞球数に基づいて、ラウンドの振り分け(16ラウンド確変大当り、5ラウンド確変大当り)を判定する。そして、判定した今回のラウンドの振り分けと、前回のラウンドの振り分けとに基づいて、16ラウンド確変大当り連荘回数と、5ラウンド確変大当り連荘回数とをそれぞれ更新する。
共通総合遊技履歴情報集計処理及び特有総合遊技履歴情報集計処理は、所定の実行終了条件が成立するまでの間、継続的に実行され、所定の実行終了条件の成立に応じて、これらの処理の実行が終了される。所定の実行終了条件は、例えば、当日の営業が終了し、所定時刻(例えば深夜10時や12時、2時)となったことや、店舗の管理者によって総合遊技履歴情報の集計を終了する操作がなされたこと、等の条件を設定しておくことができる。これらの所定の実行終了条件の成立に応じて、処理部410は、共通総合遊技履歴情報集計処理で集計した共通総合遊技履歴情報と、特有総合遊技履歴情報集計処理で集計した特有総合遊技履歴情報とを用いて、共通総合遊技履歴データ及び特有総合遊技履歴データを生成し、これらを総合遊技履歴データ497として記憶部490に記憶させる。
その後、処理部410は、個人遊技履歴情報集計処理を開始する(B17)。そして、処理部410は、記憶部490に記憶されている表示プログラム491aに従って表示処理を開始する(B19)。そして、処理部410は、メイン処理を終了する。
図25は、個人遊技履歴情報集計処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部410は、遊技者による遊技開始を検出したか否かを判定する(C1)。遊技開始は、操作部420に対して所定の遊技開始操作(例えば、不図示の遊技開始ボタンの押下)がなされたか否かを判定することによって検出することができる。この際、例えば、遊技者が予め設定しておいたパスワードを入力させ、ホールコンピュータ6に対してパスワードの認証要求を行い、ホールコンピュータ6から認証OKを受信した場合に、遊技者による遊技を開始させるようにしてもよい。
なお、データ表示装置400と台間計数ユニット500とを通信接続し、台間計数ユニット500から遊技用カードが挿入されたことを示すカード挿入信号を受信した場合に、遊技者が遊技を開始したと判定することによって、遊技者による遊技開始を検出するようにしてもよい。
遊技開始を検出したと判定したならば(C1;Yes)、処理部410は、記憶部490に記憶されている共通個人遊技履歴情報集計プログラム491cに従って、共通個人遊技履歴情報集計処理の実行を開始する(C3)。共通個人遊技履歴情報集計処理では、共通個人遊技履歴情報集計部416が、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて、B11の初期集計設定処理で初期設定した集計項目に対応する共通個人遊技履歴情報を集計する。
具体的には、大当中信号を受信した後に確変中信号及び時短中信号を受信した場合には、確変大当りが発生したと判定し、確変大当り回数に“1”を加算して更新する。また、大当中信号を受信した後に時短中信号を受信した場合には、通常大当りが発生したと判定し、通常大当り回数に“1”を加算して更新する。また、高確率状態に制御されている際に大当中信号を受信した場合には、連荘が発生したと判定し、連荘数に“1”を加算して更新する。そして、今回の連荘数がそれまでの最大連荘数を超えている場合には、最大連荘数を今回の連荘数に更新する。
また、処理部410は、記憶部490に記憶されている複数の特有個人遊技履歴情報集計プログラム491eのうち、B11の初期集計設定処理で初期設定した実行処理に対応する特有個人遊技履歴情報集計プログラム491eに従って、特有個人遊技履歴情報集計処理の実行を開始する(C5)。特有個人遊技履歴情報集計処理では、特有個人遊技履歴情報集計部417が、該データ表示装置400に対応するパチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて、B11の初期集計設定処理で初期設定した集計項目に対応する特有個人遊技履歴情報を集計する。
具体的には、例えばP1〜P20のパチンコ機200A−1について、確変中信号及び時短中信号を受信している場合、始動信号に基づいてSTの残り変動回数を判定し、残り変動回数が10回転以内で大当中信号を受信した場合には、ST残り10回転内引き戻しが発生したと判定し、ST残り10回転内引き戻し回数に“1”を加算して更新する。また、時短状態の制御中に大当中信号を受信した場合には、時短引き戻しが発生したと判定し、時短引き戻し回数に“1”を加算して更新する。また、それまでのST引き戻し回数とST引き戻しが発生しなかった回数とをカウントして記憶しておき、[ST引き戻し回数/(ST引き戻し回数+ST引き戻しが発生しなかった回数)]×100によってST引き戻し率を算出する。
また、例えばP21〜P40のパチンコ機200A−2について、大当中信号を受信した場合には、賞球信号から特定される賞球数に基づいてラウンドの振り分け(16ラウンド確変大当り、5ラウンド確変大当り)を判定する。そして、判定した今回のラウンドの振り分けと、前回のラウンドの振り分けとに基づいて、16ラウンド確変大当り連荘回数を判定して更新する。また、時短状態の制御中に大当中信号を受信した場合には、時短引き戻しが発生したと判定し、時短引き戻し回数に“1”を加算して更新する。また、大当中信号を受信した後、確変中信号を受信したが、時短中信号を受信しなかった場合には、潜伏確変大当りが発生したと判定し、潜伏確変大当り回数に“1”を加算して更新する。
次いで、処理部410は、遊技者による遊技終了を検出したか否かを判定する(C7)。遊技終了は、操作部420に対して所定の遊技終了操作(例えば、不図示の遊技終了ボタンの押下)がなされたか否かを判定することによって検出することができる。
なお、データ表示装置400と台間計数ユニット500とを通信接続し、台間計数ユニット500から遊技用カードが排出されたことを示すカード排出信号を受信した場合に、遊技者が遊技を終了したと判定することによって、遊技者による遊技終了を検出するようにしてもよい。
遊技終了を検出したと判定したならば(C7;Yes)、処理部410は、実行中の共通個人遊技履歴情報集計処理の実行を終了する(C9)。また、処理部410は、実行中の特有個人遊技履歴情報集計処理の実行を終了する(C11)。
その後、処理部410は、共通個人遊技履歴情報集計処理で集計した共通個人遊技履歴情報と、特有個人遊技履歴情報集計処理で集計した特有個人遊技履歴情報とを用いて、共通個人遊技履歴データ及び特有個人遊技履歴データを生成し、これらのデータを個人遊技履歴データ498として記憶部490に記憶させる(C13)。
次いで、処理部410は、遊技者によってコードの表示操作がなされたか否かを判定し(C15)、なされたと判定したならば(C15;Yes)、処理部410は、コード生成処理を実行する(C17)。コード生成処理では、コード生成部419が、公知のエンコード技術を用いて、記憶部490に記憶されている個人遊技履歴データ498をエンコードしたコードを生成する。ここで生成するコードは、1次元コードとしてもよいし、2次元コードとしてもよい。
その後、第1表示制御部412は、生成したコードを第1表示部430に表示制御する(C19)。そして、処理部410は、当該個人遊技履歴データ498をホールコンピュータ600に出力した後(C21)、当該個人遊技履歴データ498を記憶部490から消去する(C23)。
次いで、処理部410は、処理を終了するか否かを判定し(C25)、処理を継続すると判定したならば(C25;No)、C1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(C25;Yes)、処理部410は、個人遊技履歴情報集計処理を終了する。
図26及び図27は、表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部410は、画面選択切替表示処理の実行を開始する(E1)。具体的には、遊技者による表示画面の切替操作に従って、表示画面を選択的に切り替える制御を行う。画面選択切替表示処理で遊技者が選択的に切り替えることのできる表示画面は、前述した各種の表示画面のうち、(1)総合遊技履歴データ画面、(2)個人遊技履歴データ画面、(3)大当り履歴グラフ画面、(4)出玉グラフ画面、(5)特別画像画面、(6)メニュー画面、の6種類の表示画面である。第1表示部430に表示された画面切替アイコンをタップすると、これらの表示画面が順番に切り替わる。
ここで、遊技者によって特別画像画面を表示する操作がなされた場合には、処理部410は、記憶部480に記憶されている特別画像表示プログラム491fに従って、記憶部490の所持玉数データ496に記憶されている最新の所持玉数を対象として、特別画像表示処理を実行する。
次いで、処理部410は、対応して設けられたパチンコ機200Aが稼働状態であるか否かを判定する稼働判定処理を行う(E3)。具体的には、前述したように、パチンコ機200Aから送信される遊技信号や台間計数ユニット500から送信されるカード排出信号に基づいて、該パチンコ機200Aが現在稼働状態であるか否か(又は現在空き台であるか否か)を判定する。
稼働中である(空き台ではない)と判定したならば(E5;Yes)、処理部410は、稼働中フラグを「ON」に設定する(E7)。一方、稼働中ではない(空き台である)と判定したならば(E5;No)、第2表示制御部412は、稼働中フラグを「OFF」に設定し(E9)、空き台情報を第2表示部440に表示させるように制御する(E11)。
なお、稼働中であるか否か、すなわち、該パチンコ機200Aが空き台であるか否か、の判定は、パチンコ機200Aから送信される遊技信号や台間計数ユニット500から送信されるカード排出信号の他にも、例えば、該パチンコ機200Aに撮像装置(カメラ)を設けておき、撮像による遊技者の立ち去りを判定して、該パチンコ機200Aから遊技者が立ち去ったことを示す信号を送信することにより判定するようにしてもよい。また、赤外線センサ等の検出センサを設けておき、遊技者が立ち去ったことを示す信号を送信するようにしてもよい。
E7又はE11の後、処理部410は、該パチンコ機200Aで遊技が開始されたか否かを判定し(E13)、開始されたと判定したならば(E13;Yes)、第2表示部440に表示させた空き台情報を非表示とさせるように制御する(E15)。遊技が開始されなかったと判定したならば(E15;No)、処理部410は、E17へと処理を移す。
次いで、処理部410は、該パチンコ機200Aで遊技者が遊技中であるか否かを判定し(E17)、遊技中であると判定したならば(E17;Yes)、遊技履歴情報集計処理で集計した遊技履歴情報に基づいて第1表示部430の表示を更新するとともに、該パチンコ機200Aから出力される遊技信号に基づいて潜伏確変中や時短中であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて第2表示部440の表示を更新する(E19)。
その後、処理部410は、台間計数ユニット500から所持玉数信号を受信したか否かを判定し(E21)、受信したと判定したならば(R17;Yes)、受信した所持玉数信号に基づいて、記憶部490の所持玉数データ496を更新する(E23)。所持玉数信号を受信しなかったと判定したならば(E21;No)、処理部410は、E25へと処理を移す。
次いで、処理部410は、メニュー画面を表示中であるか否かを判定し(E25)、表示中であると判定したならば(E25;Yes)、遊技者によりメニュー項目の選択操作がなされたか否かを判定する(E27)。そして、選択操作がなされたと判定したならば(E27;Yes)、選択されたメニュー項目に対応するメニュー項目処理を実行する(E29)。
メニュー項目には、後述するように、例えば、遊技者が選択表示可能な表示画面をカスタマイズするための表示カスタマイズ項目や、データ表示装置400から出力される音量/光量を調整するための音量/光量調整項目、店舗のイベント告知を遊技者が閲覧するためのイベント告知項目等の複数種類の項目等の複数種類の項目が含まれる。メニュー項目処理では、これらのメニュー項目のうち、遊技者により選択されたメニュー項目に対応する処理を実行する。
次いで、第1表示制御部411は、ホールコンピュータ600から一斉演出表示指示信号を受信したか否かを判定し(E31)、受信したと判定したならば(E31;Yes)、大当りランニング演出の実行指示がなされたか否かを判定する(E33)。
大当りランニング演出の実行指示がなされたと判定したならば(E33;Yes)、第1表示制御部411は、表示用設定データ691に基づいて、大当りランニング映像を第1表示部430に表示させる制御を行う(E35)。上記のように、ホールコンピュータ600から出力されるランニング演出用の表示指示信号には、所定の時間差に相当する遅延時間分の遅延がかけられている。これにより、各データ表示装置400は、第1表示部430に上記の時間差をもって大当りランニング映像を表示させることになり、同種のパチンコ機200Aで遊技している遊技者に対して、同じ遊技島の端のデータ表示装置400から順番に大当りランニング映像が迫ってくるように見せることが可能となり、迫力のある演出を遊技者に提供して、遊技者を興奮させることができる。
一方、大当りランニング演出の実行指示がなされなかったと判定したならば(E33;No)、第1表示制御部411は、一斉演出表示指示信号に含まれる一斉演出表示条件に応じた一斉演出映像を第1表示部430に表示させる制御を行う(E37)。
次いで、第1表示制御部411は、一斉演出表示を終了するか否かを判定し(E39)、終了しないと判定したならば(E39;No)、そのまま待機する。また、終了すると判定したならば(E39;Yes)、第1表示部430の一斉演出表示を終了させる制御を行う(E41)。そして、Cへと処理を移す。
E31においてホールコンピュータ600から一斉演出表示指示信号を受信しなかったと判定したならば(E31;No)、第1表示制御部411は、バージョン情報の表示タイミングであるか否かを判定する(E43)。バージョン情報の表示タイミングは、所定時間が経過する毎のタイミングとしてもよいし、遊技者や遊技客により、第1表示部430においてバージョン情報を表示する操作がなされたことを検知したタイミングとしてもよい。また、バージョン情報の表示を一斉演出表示に含めることとし、パチンコ機200Aの一斉演出と同期して、バージョン情報の一斉演出表示を行わせるようにしてもよい。
バージョン情報の表示タイミングであると判定したならば(E43;Yes)、第1表示制御部411は、該データ表示装置400に対応して設けられたパチンコ機200Aのバージョン情報を第1表示部430に表示させる制御を行う(E45)。ここで、第1表示部430に表示させるバージョン情報には、パチンコ機200Aの機種名や第何弾の機種(シリーズ)であるか、通常大当り確率、確変大当り確率、確変突入率、継続率等の情報が含まれる。
その後、第1表示制御部411は、バージョン情報の表示終了タイミングであるか否かを判定し(E47)、表示終了タイミングではないと判定したならば(E47;No)、そのまま待機する。また、表示終了タイミングであると判定したならば(E47;Yes)、第1表示制御部411は、第1表示部430のバージョン情報の表示を終了させる制御を行う(E49)。
次いで、処理部410は、処理を終了するか否かを判定し(E51)、処理を継続すると判定したならば(E51;No)、E3へと処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(E51;Yes)、表示処理を終了する。
図28は、特別画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
この特別画像表示処理は、付与遊技価値である所持玉数に応じた所定画像を表示させる処理である。本処理では、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値の2つの表示カウンタ値に応じて、第1所定画像及び第2所定画像の表示数を決定し、該表示数に基づいて第1所定画像及び第2所定画像を表示させるように制御する。本処理では、第1所定画像の表示制御及び非表示制御に用いる係数(パラメーター値)の頭に「第1」を付し、第2所定画像の表示制御及び非表示制御に用いる係数(パラメーター値)の頭に「第2」を付して説明する。第1表示カウンタ値は、第1所定画像の表示数を示すカウンタ値であり、第2表示カウンタ値は、第2所定画像の表示数を示すカウンタ値である。なお、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値は0に初期設定されていることとして説明する。
最初に、特別画像表示処理部418は、第2整数m=[所持玉数/第2表示閾値]の整数部を算出する(D1)。第2整数mは、第2表示カウンタ値を設定するために用いる係数である。
次いで、特別画像表示処理部418は、中間所持玉数=所持玉数−(m×第2表示閾値)を算出する(D3)。中間所持玉数は、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値を設定するために用いる係数である。
次いで、特別画像表示処理部418は、中間所持玉数が第2非表示閾値に達しているか否かを判定する(D5)。この条件は、中間所持玉数が第2非表示閾値と同じであるか、第2非表示閾値を超えている場合に成立する。
D5において条件が成立すると判定したならば(D5;Yes)、特別画像表示処理部418は、第2表示カウンタ値がmよりも大きいか否かを判定する(D7)。そして、この条件が成立すると判定したならば(D7;Yes)、特別画像表示処理部418は、第2表示カウンタ値にm+1を設定する(D9)。これは、最新の第2表示カウンタ値を維持することを意味する。そして、特別画像表示処理部418は、第1表示カウンタ値に0を設定した後(D11)、D25へと処理を移行する。
D5において条件が成立しないと判定した場合(D5;No)、又は、D7において条件が成立しないと判定した場合(D7;No)、特別画像表示処理部418は、第2表示カウンタ値にmを設定する(D13)。そして、特別画像表示処理部418は、第1整数n=[中間所持玉数/第1表示閾値]の整数部を算出する(D15)。第1整数nは、第1表示カウンタ値を設定するために用いる係数である。
次いで、特別画像表示処理部418は、中間所持玉数−(n×第1表示閾値)が第1非表示閾値に達しているか否かを判定する(D17)。この条件は、中間所持玉数−(n×第1表示閾値)が第1非表示閾値と同じであるか、第1非表示閾値を超えている場合に成立する。そして、この条件が成立すると判定したならば(D17;Yes)、特別画像表示処理部418は、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かを判定する(D21)。
D21において条件が成立すると判定したならば(D21;Yes)、特別画像表示処理部418は、第1表示カウンタ値にn+1を設定する(D23)。これは、最新の第1表示カウンタ値を維持することを意味する。そして、特別画像表示処理部418は、D25へと処理を移行する。
D17の条件が成立しないと判定した場合(D17;No)、又は、D21の条件が成立しないと判定した場合(D21;No)、特別画像表示処理部418は、第1表示カウンタ値にnを設定する(D19)。
次いで、特別画像表示処理部418は、第1表示カウンタ値に応じて第1所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行う(D25)。具体的には、第1表示カウンタ値と同数の第1所定画像を第1表示部430に表示させる。
また、特別画像表示処理部418は、第2表示カウンタ値に応じて第2所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行う(D27)。具体的には、第2表示カウンタ値と同数の第2所定画像を第1表示部430に表示させる。そして、特別画像表示処理部418は、特別画像表示処理を終了する。
図29は、上記の特別画像表示処理における特別画像表示の原理の説明図である。ここでは、第1表示閾値を1000発、第1非表示閾値を800発とし、第1所定画像としてドル箱を第1表示部430に表示させる場合を例に挙げて説明する。
上記の特別画像表示処理では、第1表示閾値である1000発を1つの表示単位数とし、所持玉数がこの表示単位数に達する毎に(1000発、2000発、3000発、・・・)、ドル箱の表示を1つ増やす。また、第1非表示閾値である800発を1の非表示単位数とし、所定球数がこの非表示単位数を下回る毎に(800発、1800発、2800発、・・・)、ドル箱の表示を1つ減らす。
この図において、一番左には、所持玉数=1800発である場合を図示しており、所持玉数が表示単位数である1000発を超えているため、ドル箱が1つ表示されている。その後、所持玉数が増加して所持玉数=1900発となったが、所持玉数は未だ表示単位数である2000発を超えていないため、ドル箱の表示は1つのままで変わらない。その後、所持玉数が2000発に達すると、ドル箱が1つ増えて2つ表示される。
その後、所持玉数が増加して2100発となったが、所持玉数は表示単位数である3000発を超えていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。その後、遊技者が遊技玉を払い戻したことで所持玉数が減少し、所持玉数が1900発まで減少したとする。この場合、所持玉数が表示単位数である2000発を下回ったが、非表示単位数である1800発を下回っていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。
注目すべきは、所持玉数が1800発から増加して1900発となった場合と、所持玉数が2100発から減少して1900発となった場合とで、表示させるドル箱の数が異なる点である。これは、同じ所持玉数であっても、所持玉数が増加する方向に変化する場合と減少する方向に変化する場合とで、表示させるドル箱の数が異なる場合があることを意味する。この詳細は具体例を挙げて後述する。
その後、所持玉数が減少して所持玉数1800発となったが、所持玉数は非表示単位数である1800発を下回っていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。そして、所持玉数が減少して非表示単位数である1800発を下回ると、ドル箱が1つ減って1つ表示される。
次に、所持玉数が異なる場合の複数の具体例を挙げて、図28の特別画像表示処理の詳細について説明する。以下の説明では、特別画像表示処理の各ステップを参照して、各ステップにおける処理について説明する。
(1)具体例1
最初に、所持玉数=1900発のケースを考える。
D1では、第2整数m=[所持玉数/第2表示閾値]の整数部=[1900/5000]の整数部=0が算出される。
D3では、中間所持玉数=所持玉数−(m×第2表示閾値)=1900−(0×5000)=1900発が算出される。
D5では、中間所持玉数=1900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は否定判定となるため、D13へと処理が移される。
D13では、m=0であるため、第2表示カウンタ値に0が設定される。
D15では、第1整数n=[中間所持玉数/第1表示閾値]の整数部=[1900/1000]の整数部=1が算出される。
D17では、中間所持玉数−(n×第1表示閾値)=1900−(1×1000)=900発が第1非表示閾値である800発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D21へと処理が移される。
D21では、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持玉数が1900発まで増加した場合と、所持玉数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合とでは、第1表示カウンタ値が異なるため、D21の判定結果が異なってくる。
所持玉数が1900発まで増加した場合は、所持玉数が1000発に達した時点で第1表示カウンタ値=1となるため、n=1と同じ値となる。このため、D21の判定結果は否定判定となり、D19へと処理が移される。D19では、第1表示カウンタ値にn(=1)が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=1、第2表示カウンタ値=0となるため、D25における第1所定画像の表示数は1、D27における第2所定画像の表示数は0となる。
それに対して、所持玉数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合は、所持玉数が2000発に達した時点で第1表示カウンタ値=2となるため、n=1よりも大きくなる。このため、D21の判定結果は肯定判定となり、D23へと処理が移される。D23では、第1表示カウンタ値にn+1(=1+1=2)が設定される。つまり、第1表示カウンタ値が維持される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=2、第2表示カウンタ値=0となるため、D25における第1所定画像の表示数は2、D27における第2所定画像の表示数は0となる。
上記の例から、所持玉数が同じ1900発であっても、所持玉数が1900発まで増加した場合と、所持玉数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合とで、表示される第1所定画像の数が異なることがわかる。
(2)具体例2
次に、所持玉数=7900発のケースを考える。
D1では、第2整数m=[所持玉数/第2表示閾値]の整数部=[7900/5000]の整数部=1が算出される。
D3では、中間所持玉数=所持玉数−(m×第2表示閾値)=7900−(1×5000)=2900発が算出される。
D5では、中間所持玉数=2900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は否定判定となるため、D13へと処理が移される。
D13は、m=1であるため、第2表示カウンタ値に1が設定される。
D15では、第1整数n=[中間所持玉数/第1表示閾値]の整数部=[2900/1000]の整数部=2が算出される。
D17では、中間所持玉数−(n×第1表示閾値)=2900−(2×1000)=900発が第1非表示閾値である800発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D21へと処理が移される。
D21では、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持玉数が7900発まで増加した場合と、所持玉数が8000発に達した後に7900発まで減少した場合とでは、第1表示カウンタ値が異なるため、D21の判定結果が異なってくる。
所持玉数が7900発まで増加した場合は、所持玉数が7000発に達した時点で第1表示カウンタ値=2となるため、n=2と同じ値となる。このため、D21の判定結果は否定判定となり、D19へと処理が移される。D19では、第1表示カウンタ値にn(=2)が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=2、第2表示カウンタ値=1となるため、D25における第1所定画像の表示数は2、D27における第2所定画像の表示数は1となる。
それに対し、所持玉数が8000発に達した後に7900発まで減少した場合は、所持玉数が8000発に達した時点で第1表示カウンタ値=3となるため、n=2よりも大きくなる。このため、D21の判定結果は肯定判定となり、D23へと処理が移される。D23では、第1表示カウンタ値にn+1(=2+1=3)が設定される。つまり、第1表示カウンタ値が維持される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=3、第2表示カウンタ値=1となるため、D25における第1所定画像の表示数は3、D27における第2所定画像の表示数は1となる。
(3)具体例3
次に、所持玉数=9900発のケースを考える。
D1では、第2整数m=[所持玉数/第2表示閾値]の整数部=[9900/5000]の整数部=1が算出される。
D3では、中間所持玉数=所持玉数−(m×第2表示閾値)=9900発−(1×5000)=4900発が算出される。
D5では、中間所持玉数=4900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D7へと処理が移される。
D7では、第2表示カウンタ値がmよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持玉数が9900発まで増加した場合と、所持玉数が10000発に達した後に9900発まで減少した場合とでは、第2表示カウンタ値が異なるため、D7の判定結果が異なってくる。
所持玉数が9900発まで増加した場合は、所持玉数が5000発に達した時点で第2表示カウンタ値=1となるため、m=1と同じ値となる。このため、D7の判定結果は否定判定となり、D13へと処理が移される。D13では、第2表示カウンタ値にm(=1)が設定される。
それに対して、所持玉数が10000発に達した後に9900発まで減少した場合は、所持玉数が10000発に達した時点で第2表示カウンタ値=2となるため、m=1よりも大きくなる。このため、D7の判定結果は肯定判定となり、D9へと処理が移される。D9では、第2表示カウンタ値にm+1(=1+1=2)が設定される。つまり、第2表示カウンタ値が維持される。そして、D11では、第1表示カウンタ値に0が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=0、第2表示カウンタ値=2となるため、D25における第1所定画像の表示数は0、D27における第2所定画像の表示数は2となる。
前述したように、遊技者の所持玉数が増加する場合には、遊技者が計数レバー341を引いた状態としておき、パチンコ機200Aから排出された遊技玉が下皿24から計数通路343に随時に流入して計数されることで随時に増加する場合と、遊技者が計数レバー341を引かずにパチンコ機200Aから排出された遊技玉が下皿24に溜めた状態としておき、ある程度遊技玉が溜まった段階で計数レバー341を引くことで、溜められた遊技玉が一気に計数通路343に流入して計数されることで、一気に増加する場合との2つのケースがある。
特に問題となるのは後者のケース(所持玉数が一気に増加する場合)である。前述したように、データ表示装置400は間欠的なタイミングでカードユニット300から所持玉数信号を受信するため、一のタイミングで受信した所持玉数信号から特定される所持玉数と、次のタイミングで受信した所持玉数信号から特定される所持玉数とに大きな差が生ずる場合がある。具体的には、遊技者が大当り中に賞球される遊技玉を、下皿24が満タンとなるまで溜めておくことで、多量の遊技玉が一気に計数され、所持玉数が、例えば1000発〜2000発といった数値範囲で一度に増加する場合がある。この場合、第1表示閾値が1000発であることから、場合によっては、一度に第1表示閾値2つや3つ分を跨いで所持玉数が増加するようなケースも考えられる。
このようなケースを想定し、上記の特別画像表示処理では、第1整数n及び第2整数mの2つの整数を算出し、これらの整数を用いて第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値を設定することにしている。これにより、所持玉数の増加の程度(増加度合)に関わらず、常に正しい数の所定画像を表示させることができる。
なお、表示カウンタ値(第1表示カウンタ及び第2表示カウンタ値)は、所定画像(第1所定画像及び第2所定画像)の表示段階を特定するための係数であり、表示段階が1段上がる毎に1ずつ増加するカウンタ値である。このような表示カウンタ値を記憶する代わりに、ある所持玉数を基準遊技媒体数とする表示フラグを設定し、この表示フラグに基づいて、所定画像の表示を行わせるようにしてもよい。
具体的には、第1表示閾値の整数倍に第1非表示閾値を加算した値を基準遊技媒体数とし、この基準遊技媒体数に対する表示フラグを設定するようにすることが可能である。例えば、第1表示閾値を1000発、第1非表示閾値を800発とするのであれば、800発、1800発、2800発、・・・を基準遊技媒体数とし、この基準遊技媒体数に対する表示フラグを設定する。具体的には、所持玉数が増加して第1表示閾値の整数倍に達する毎に表示フラグに「1」を設定する。また、所持玉数が増加して基準遊技媒体数に達するか、又は、所持玉数が減少して基準遊技媒体数を下回る毎に、表示フラグに「0」を設定する。そして、この表示フラグと、所持玉数とに基づいて、所定画像の表示数を決定する。
基準遊技媒体数を1800発とする場合を説明する。前述したように、例えば、所持玉数が増加して1900発となった場合の第1所定画像の表示数は1とし、所持玉数が2000発に達した後に減少して1900発となった場合の第1所定画像の表示数は2とする必要がある。そこで、所持玉数が増加して1800発に達した時点で表示フラグに「0」を設定し、所持玉数が増加して2000発に達した時点で表示フラグに「1」を設定する。この場合、所持玉数が2000発から減少したとしても、基準遊技媒体数である1800発を下回らなければ表示フラグは「1」に設定されたままである。つまり、所持玉数が増加して1900発となった場合は表示フラグに「0」が設定されているのに対し、所持玉数が2000発に達した後に減少して1900発となった場合は表示フラグに「1」が設定されていることになる。従って、所持玉数の千の位が1であることに基づいて、前者の場合は第1所定画像の表示数を1と決定し、後者の場合は第1所定画像の表示数を2と決定することができる。
図30は、第1表示部430に表示される特別画像画面の一例を示す図である。この図では、遊技者の所持玉数に応じて第1所定画像及び第2所定画像の表示が変化する様子を示している。ここでは、第1所定画像としてドル箱を、第2所定画像として特箱を表示する場合を図示する。また、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を5000発として説明する。
所持玉数が1000発に達すると、ドル箱が1つ表示される(ドル箱第1表示段階)。所持玉数が2000発に達すると、ドル箱が2つ表示される(ドル箱第2表示段階)。同様に、所持玉数が3000発に達するとドル箱が3つ表示され(ドル箱第3表示段階)、所持玉数が4000発に達するとドル箱が4つ表示される(ドル箱第4表示段階)。
所持玉数が5000発に達すると、ドル箱の表示数は5となるが、特箱の表示条件が成立するため、全てのドル箱の表示を非表示とし、新たに特箱が1つ表示される(特箱第1表示段階)。所持玉数が6000発に達すると、5000発を基準として所持玉数が1000発増加したため、ドル箱が1つ表示され、特箱が1つ表示される(ドル箱第1表示段階&特箱第1表示段階)。
以下同様にして、所持玉数が9000発に達すると、ドル箱4つと特箱1つとが表示される(ドル箱第4表示段階&特箱第1表示段階)。
所持玉数が10000発に達すると、ドル箱の表示数は5となるが、特箱の表示条件が成立するため、全てのドル箱の表示を非表示とし、新たに特箱を1つ追加して特箱が2つ表示される(特箱第2表示段階)。そして、所持玉数が11000発に達すると、10000発を基準として所持玉数が1000発増加したため、ドル箱が1つ表示され、特箱2つが表示される(ドル箱第1表示段階&特箱第2表示段階)。
以下同様であり、例えば所持玉数が15000発に達すると、特箱3つが表示される(特箱第3表示段階)。
この表示画面例では、所持玉数1000発毎にドル箱(第1所定画像)の表示を1つずつ増やしていくが、所持玉数の増分が5000発に達すると、ドル箱(第1所定画像)の表示を非表示として、特箱(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持玉数の増分が5000発に達した場合に、表示されているドル箱(第1所定画像)を非表示とせず、ドル箱(第1所定画像)の表示を継続させて、特箱(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
図31は、第1表示部430に表示される特別画像画面の別例を示す図である。ここでは、第1所定画像として千両箱に積まれる遊技玉の玉嵩を、第2所定画像として万両箱を表示する場合を図示している。ここでは、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を10000発とする場合を例示する。
所持玉数が1000発に達すると、千両箱に遊技玉1段が表示される(千両箱第1玉嵩表示段階)。所持玉数が2000発に達すると、千両箱に遊技玉2段が表示される(千両箱第2玉嵩表示段階)。同様に、所持玉数が3000発に達すると千両箱に遊技玉3段が表示され(千両箱玉嵩第3玉嵩表示段階)、所持玉数が4000発に達すると千両箱に遊技玉4段が表示される(千両箱第4玉嵩表示段階)。
以下同様にして、所持玉数が9000発に達すると、千両箱に遊技玉9段が表示される(千両箱第9玉嵩表示段階)。そして、所持玉数が10000発に達すると、千両箱の玉嵩が10段となるが、千両箱にこれ以上遊技玉を積み上げることができないため、千両箱の玉嵩を全てクリアして、新たに万両箱が1つ表示される(万両箱第1表示段階)。
その後、所持玉数が11000発に達すると、千両箱に遊技玉1段が表示され、万両箱が1つ表示される(千両箱第1玉嵩表示段階&万両箱第1表示段階)。以下同様にして、所持玉数が19000発に達すると、千両箱に遊技玉9段が表示され、万両箱が1つ表示される(千両箱第9玉嵩表示段階&万両箱第1表示段階)。そして、所持玉数が20000発に達すると、千両箱の玉嵩が10段となるが、千両箱にこれ以上遊技玉を積み上げることができないため、千両箱の玉嵩を全てクリアして、新たに万両箱を1つ追加し、万両箱が2つ表示される(万両箱第2表示段階)。
この表示画面例では、所持玉数1000発毎に千両箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を1段ずつ増やしていくが、所持玉数の増分が10000発に達すると、千両箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示として、万両箱(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持玉数の増分が10000発に達した場合に、表示されている千両箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示とせず、千両箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を継続させて、万両箱(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
図32は、第1表示部430に表示される特別画像画面の別例を示す図である。ここでは、第1所定画像として一の玉箱に積まれる遊技玉の玉嵩を、第2所定画像として別の玉箱に積まれる遊技玉の玉嵩を表示する場合を図示している。ここでは、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を10000発とする場合を例示する。
所持玉数が1000発に達すると、1つ目の箱に遊技玉1段が表示される(第1玉嵩表示段階)。所持玉数が2000発に達すると、1つ目の箱に遊技玉2段が表示される(第2玉嵩表示段階)。同様に、所持玉数が3000発に達すると1つ目の箱に遊技玉3段が表示され(第3玉嵩表示段階)、所持玉数が4000発に達すると1つ目の箱に遊技玉4段が表示される(第4玉嵩表示段階)。
以下同様にして、所持玉数が9000発に達すると、1つ目の箱に遊技玉9段が表示される(第9玉嵩表示段階)。そして、所持玉数が10000発に達すると、1つ目の箱に遊技玉10段が表示される。この際、1つ目の箱に遊技玉がそれ以上積み上げられない状態となるため、2つ目の箱が表示される(第10玉嵩表示段階)。
以下同様であり、所持玉数が11000発に達すると、2つ目の箱に遊技玉1段が表示される(第11玉嵩表示段階)。そして、所持玉数が20000発に達すると、2つの目の箱に遊技玉10段が表示される。この際、2つ目の箱に遊技玉がそれ以上積み上げられない状態となるため、3つ目の箱が表示される(第20玉嵩表示段階)。
この表示画面例では、所持玉数1000発毎に玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を1段ずつ増やしていき、所持玉数の増分が10000発に達した場合に、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示をそのまま残して(継続して)、次の玉箱の玉嵩(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持玉数の増分が10000発に達した場合に、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を継続させず、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示として、次の玉箱の玉嵩(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
[1−7−3.台間計数ユニットの処理]
図33は、台間計数ユニット500の処理部510が、ROM520に記憶されている台間計数ユニット処理プログラム521に従って実行する台間計数ユニット処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部510は、遊技者により持玉カードが挿入されたか否かを判定し(F1)、挿入されたと判定したならば(F1;Yes)、カードR/W570から持玉カードのカード情報を取得する(F3)。そして、取得したカード情報に含まれる所持玉数を所持玉数データ531としてRAM530に記憶させる(F5)。持玉カードが挿入されなかったと判定した場合は(F1;No)、処理部510は、F7へと処理を移す。
次いで、処理部510は、遊技者により発券ボタン551が押下されたか否かを判定し(F7)、押下されたと判定したならば(F7;Yes)、持玉カードを発券する持玉カード発券処理を行う(F9)。具体的には、持玉カードR/W570に対して、RAM530に記憶されている所持玉数データ531により示される所持玉数を対応付けたカード情報533を持玉カードに書き込ませる制御を行い、該持玉カードを持玉カード挿入/排出部565に排出させる制御を行う。発券ボタン551が押下されなかったと判定したならば(F7;No)、処理部510は、F11へと処理を移す。
次いで、処理部510は、遊技者により払戻ボタン552が押下されたか否かを判定し(F11)、押下されたと判定したならば(F11;Yes)、球払戻処理を行う(F13)。具体的には、計数払出ユニット380に所定数(125発)の遊技球を遊技者に払い戻させるように制御する。そして、処理部510は、RAM530の所持玉数データ531を更新する(F15)。
次いで、処理部510は、玉貸中信号をデータ表示装置400に送信するように制御する(F16)。玉貸中信号は、遊技球の貸与(払い戻し)が終了するまで継続的に送信される信号である。払戻ボタン552が押下されなかったと判定したならば(F11;No)、処理部510は、F17へと処理を移す。
次いで、処理部510は、計数払出ユニット380から計数結果を入力したか否かを判定し(F17)、入力したと判定したならば(F17;Yes)、RAM530の所持玉数データ531を更新する(F19)。
そして、処理部510は、計数中信号をデータ表示装置400に送信するように制御する(F20)。計数中信号は、所持玉数の計数が終了するまで継続的に送信される信号である。計数結果を入力しなかったと判定したならば(F17;No)、処理部510は、F21へと処理を移す。
その後、処理部510は、所持玉数信号の出力タイミングであるか否かを判定する(F21)。そして、出力タイミングであると判定したならば(F21;Yes)、データ表示装置400に所持玉数信号を出力するように制御する(F23)。所持玉数信号の出力タイミングではないと判定したならば(F21;No)、処理部510は、F25へと処理を移す。
その後、処理部510は、処理を終了するか否かを判定する(F25)。処理を継続すると判定したならば(F25;No)、処理部510は、F1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(F25;Yes)、処理部510は、台間計数ユニット処理を終了する。
[1−7−4.携帯電話機の処理]
図34は、携帯電話機16Aが実行する携帯端末処理の流れの一例を示す図である。
携帯電話機16Aの処理部は、遊技者によりデータ表示装置400の第1表示部430に表示されたコードの読み取り操作がなされたか否かを判定し(S1)、なされたと判定したならば(S1;Yes)、携帯電話機16Aが備えるコードリーダにコードを読み取らせるように制御する(S3)。そして、処理部410は、読み取られたコードから個人遊技履歴データをデコードし、携帯電話機16Aの記憶部に記憶させる(S5)。
次いで、携帯電話機16Aの処理部は、遊技履歴表示アプリケーションの起動操作がなされたか否かを判定し(S7)、なされたと判定したならば(S7;Yes)、記憶部に蓄積記憶されている複数の個人遊技履歴データの中から、個人遊技履歴情報の表示対象とする個人遊技履歴データの選択を遊技者に指示するための報知処理を実行する(S9)。遊技履歴表示アプリケーションは、予め携帯電話機16Aを所持する遊技者が、各種のアプリケーションを配信する配信装置からダウンロードして取得しておくことができる。
次いで、携帯電話機16Aの処理部は、遊技者により選択された個人遊技履歴データを判定し(S11)、判定した個人遊技履歴データに含まれる個人遊技履歴情報を特定態様で表示するための携帯表示用データを生成する(S13)。そして、携帯電話機16Aの処理部は、生成した携帯表示用データを用いて、共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報を、携帯電話機16Aの表示部に特定態様で表示させる(S15)。
携帯表示用データには、共通個人遊技履歴を表示させるための共通個人遊技履歴表示用データと、特有個人遊技履歴を表示させるための特有個人遊技履歴表示用データとが含まれる。共通個人遊技履歴表示用データは、例えば、遊技者が遊技したパチンコ機200Aの名称とともに、共通個人遊技履歴情報に含まれる各集計項目の集計値を表示するデータである。また、特有個人遊技履歴表示用データは、例えば、遊技者が遊技したパチンコ機200Aの機種毎に、当該機種のパチンコ機200Aの機種名や製造メーカ名、当該機種のパチンコ機200Aに登場するキャラクタの画像とともに、当該機種での特有遊技履歴情報に含まれる各集計項目の集計値を表示するデータである。
共通個人遊技履歴表示用データ及び特有個人遊技履歴表示用データは、1つのパッケージ化されたデータとして携帯電話機16Aに配信することができ、携帯電話機16Aは、このパッケージ化された携帯表示用データを遊技履歴表示アプリケーションを用いて展開して表示部に表示させることで、遊技者が共通個人遊技履歴や特有個人遊技履歴を閲覧することを可能とする。
また、上記の遊技履歴表示アプリケーションでは、遊技者が過去に遊技したパチンコ機200の機種を選択することが可能に構成されており、遊技者によって機種が選択されると、記憶部に蓄積的に記憶されている当該機種に対応する表示用でデータを展開して表示することで、機種毎に過去の特有遊技履歴情報を閲覧することが可能に構成されている。
なお、共通個人遊技履歴表示用データ及び特有個人遊技履歴表示用データを1つのパッケージ化されたデータとして携帯電話機16Aに配信するのではなく、共通個人遊技履歴表示用データと特有個人遊技履歴表示用データとを、それぞれ個別のデータとして携帯電話機16Aに配信するようにしてもよい。
次いで、携帯電話機16Aの処理部は、遊技履歴表示アプリケーションの終了操作がなされたか否かを判定し(S17)、終了操作がなされなかったと判定したならば(S17;No)、S9に処理を戻す。一方、終了操作がなされたと判定したならば(S17;Yes)、携帯電話機16Aの処理部は、実行中の遊技履歴表示アプリケーションの実行を終了する(S19)。
次いで、携帯電話機16Aの処理部は、処理を終了するか否かを判定し(S21)、処理を継続すると判定したならば(S21;No)、S1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(S21;Yes)、携帯電話機16Aの処理部は、携帯端末処理を終了する。
[1−8.表示画面]
[1−8−1.第1表示部の表示画面]
図35〜図38は、データ表示装置400の第1表示部430に表示される表示画面例を示す図である。
図35(1)は、総合遊技履歴データ画面の一例を示す図である。
この総合遊技履歴データ画面は、初期設定(デフォルト)として第1表示部430に表示される表示画面であり、画面最上部に、該データ表示装置400に対応して設けられたパチンコ機200Aの機種名(ここでは「パチンコXXX」)が表示されている。
また、総合遊技履歴データ画面には、共通総合遊技履歴情報として、「大当り回数」と、「確変大当り回数」と、「通常大当り回数」と、「スタート回数」とが、それぞれ個別に配置された総合用個別枠内に表示されている。これら総合用個別枠の配置位置は、図9に示したように、第1初期設定位置として初期設定されている。
また、総合遊技履歴データ画面の画面中央下部には、枠種類として二重枠が適用された総合用特有枠内に、特有総合遊技履歴情報が纏めて表示されている。具体的には、総合用特有枠内の上部に、表示タイトルとして「ならでは総合遊技履歴」と表示されており、その下には、特有総合遊技履歴情報として、「ST突入回数」と、「時短突入回数」と、「ST突入率」とが表示されている。この総合用特有枠の配置位置は、図9に示したように、第2初期設定位置として初期設定されている。
また、画面の下部には、呼出アイコンと、サービスアイコンと、画面切替アイコンと、メニューアイコンとが表示されている。呼出アイコンをタップすることで、遊技者は店員を呼び出すことができる。サービスアイコンをタップすることで、遊技者は各種のサービス選択を行うことができる。画面切替アイコンをタップすることで、遊技客は、前述した複数種類の表示画面を表示切替させることができる。また、メニューアイコンをタップすることで、遊技客は、メニュー画面を表示させることができる。
図35(2)は、個人遊技履歴データ画面の一例を示す図である。
この個人遊技履歴データ画面は、遊技者が遊技の開始操作を行った後、画面切替アイコンをタップすることで表示される画面であり、画面上部に、該データ表示装置400に対応して設けられたパチンコ機200Aの機種名(ここでは「パチンコXXX」)が表示されている。
また、個人遊技履歴データ画面には、共通個人遊技履歴情報として、「大当り回数」と、「確変大当り回数」と、「通常大当り回数」と、「最大連荘数」とが、それぞれ個別に配置された個人用個別枠内に表示されている。これら個人用個別枠の配置位置は、図9に示したように、第3初期設定位置として初期設定されている。
また、個人遊技履歴データ画面の画面中央右部には、枠種類として二重枠が適用された個人用特有枠内に、特有個人遊技履歴情報が纏めて表示されている。具体的には、個人用特有枠内の上部に、表示タイトルとして「ならでは個人遊技履歴」が表示されており、その下には、特有個人遊技履歴情報として、「ST残り10回転内引き戻し回数」と、「時短引き戻し回数」と、「ST引き戻し率」とが表示されている。この個人用特有枠の配置位置は、図9に示したように、第4初期設定位置として初期設定されている。
なお、この個人遊技履歴データ画面に、初期設定(デフォルト)として遊技者の所持玉数(ローカル計数玉数や貯玉数、持玉数)を表示させる表示設定を行っておき、個人遊技履歴情報としてこれらを併せて表示するようにしてもよい。
図35(3)は、上記の個人遊技履歴データ画面において、個人遊技履歴データがエンコードされたコードが表示された状態を示す図である。
遊技者により遊技の終了操作がなされ、コードの表示操作がなされたことで、特有個人遊技履歴情報を表示する個人用特有枠内に、表示タイトルである「ならでは個人遊技履歴」とともに、「2次元コードを読み取って下さい。」というメッセージと2次元コードとが表示されている。遊技者は、携帯電話機16Aを操作して、この2次元コードを読み取ることで、自身の遊技の開始から終了までの個人遊技履歴情報(共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報)を取得することができる。
図36(1)は、メニュー画面の一例を示す図である。
このメニュー画面には、メニュー項目として、遊技者が表示カスタマイズを行うための表示カスタマイズアイコンと、遊技者が音量/光量を調整するための音量/光量調整アイコンと、遊技者がイベント告知を閲覧するためのイベント告知アイコンとが表示されている。
図36(2)は、表示カスタマイズ画面の一例を示す図である。
この表示カスタマイズ画面は、図36(1)のメニュー画面において、表示カスタマイズアイコンがタップされることで表示される画面であり、「表示カスタマイズする画面を選択して下さい。」というメッセージとともに、表示カスタマイズを行う表示画面に対応する「総合遊技履歴データ画面」、「個人遊技履歴データ画面」、「大当り履歴グラフ画面」、「出玉グラフ画面」及び「特別画像画面」の5つのアイコンが表示されている。遊技者は、これらのアイコンの中から、表示カスタマイズを行いたい表示画面のアイコンをタップすることで、当該表示画面について表示カスタマイズを行うことができる。
図36(3)は、表示カスタマイズ画面の一例を示す図である。
この表示カスタマイズ画面は、図36(2)の表示カスタマイズ画面において、個人遊技履歴データ画面が選択された場合に表示される表示画面であり、「表示カスタマイズする個人遊技履歴の種類を選択して下さい。」というメッセージとともに、表示カスタマイズを行う個人遊技履歴に対応する「共通個人遊技履歴」及び「特有個人遊技履歴」の2つのアイコンが表示されている。遊技者は、これらのアイコンの中から、表示カスタマイズを行いたい個人遊技履歴のアイコンをタップすることで、当該個人遊技履歴の表示について表示カスタマイズを行うことができる。
上記の表示カスタマイズでは、処理部410は、遊技者の操作に従って、記憶部490に記憶されている表示用設定データ691に含まれる自装置に対応する表示態様設定データを用いて、対応する表示画面や特有遊技履歴情報の表示態様を変更する表示カスタマイズ処理を行う。表示カスタマイズ処理で変更することのできる表示態様は、図9の第1表示部表示態様設定用テーブル683a及び図10の特有遊技履歴表示態様設定用テーブル6831に示した通りである。
なお、表示カスタマイズを行う際には、カスタマイズ操作による変更前の表示態様とカスタマイズ操作による変更後の表示態様とを対比可能に並べて表示するなどして、遊技者が変更前の表示態様と変更後の表示態様とを確認可能とし、確認OKの操作がなされた場合には、変更後の表示態様で特有遊技履歴を表示させるようにすると好適である。
図37(1)は、大当り履歴グラフ画面の一例を示す図である。
この大当り履歴グラフ画面には、画面中央部に、横軸を日付とし、縦軸を大当り回数とする、過去30日分の大当りの発生回数を示す大当り履歴グラフが表示されている。この大当り履歴グラフは、大当りの種類(通常大当り及び確変大当り)による区別がなされていない大当り区別なしの大当り履歴グラフである。この大当り履歴グラフにおいて、白色の矩形が1回の大当りの発生を示している。
図37(2)は、出玉グラフ画面の一例を示す図である。
この出玉グラフ画面には、当日の対応するパチンコ機200Aにおける出玉を時系列にグラフ化した出玉グラフが表示されている。出玉グラフにおいて、横軸は時間(又はスタート回数)であり、縦軸は出玉である。また、画面下部には、呼出アイコンと、サービスアイコンと、画面切替アイコンと、メニューアイコンとが表示されている。
図37(3)は、特別画像画面の一例を示す図である。
この特別画像画面には、第1所定画像の一例であるドル箱画像と、第2所定画像の一例である特箱画像とが表示されている。このドル箱画像及び特箱画像の表示数は、前述した特別画像表示更新処理において、遊技者の所持玉数に応じて更新される。この表示画面により、遊技者は、自身の所持玉数をドル箱や特箱の画像によって把握することができる。
なお、この特別画像画面に、デフォルトとして遊技者の所持玉数を表示させる表示設定を行っておき、特別画像と併せて所持玉数を表示するようにしてもよい。また、台間計数ユニット5から遊技者が所有するプリペイド残額やカード残額の情報を取得して、これらの情報を併せて表示するようにしてもよい。
また、特別画像画面の右部には、第1表示切替アイコン(表示切替1)と、第2表示切替アイコン(表示切替2)との2つのアイコンが表示されている。表示切替アイコンがタップされることにより、特別画像画面に表示される第1所定画像及び第2所定画像の表示が切り替わる。具体的には、第1表示切替アイコンがタップされると、第1所定画像を千両箱画像及びこの千両箱画像に積まれるパチンコ玉の玉嵩画像とし、第2所定画像を万両箱画像とする特別画像画面(図31参照)に表示画面が切り替わる。また、第2表示切替アイコンがタップされると、第1所定画像を一の箱に積み上げられるパチンコ玉の玉嵩画像とし、第2所定画像を別の箱に積み上げられるパチンコ玉の玉嵩画像とする特別画像画面(図32参照)に表示画面が切り替わる。
このように、本実施形態では、異なる所定画像(第1所定画像及び第2所定画像)の組合せを用いて遊技者の所持玉数を直感的に分かり易い形で表示する点が特徴である。また、表示切替アイコンをタップすることで、所定画像の組合せが異なる特別画像画面に表示を切り替えることができる点が特徴である。
[1−8−2.第2表示部の表示画面]
図38は、第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図38(1)は、空き台情報画面の一例を示す図である。
この空き台情報画面には、該パチンコ機200Aが空き台であることを示す空き台情報が表示されている。具体的には、画面中央部に「空き台」というメッセージとともに、「今なら遊技できます」というメッセージが表示されている。このメッセージにより、遊技客は、該パチンコ機200Aが現在空き台であり、遊技可能であることを知ることができる。
図38(2)は、大当り中画面の一例を示す図である。
この大当り中画面には、該パチンコ機200Aが大当り中であることを示す大当り情報が表示されている。具体的には、画面中央部に炎が表示されており、その中に該パチンコ機200Aが大当り中であることを示す「大当り中」のメッセージが表示されている。このメッセージにより、遊技客は、該パチンコ機200Aが現在大当り中であることを知ることができる。
図38(3)は、潜伏確変中画面の一例を示す図である。
この潜伏確変中画面には、画面中央部に該パチンコ機200Aが潜伏確変中であることを示す潜伏確変情報が表示されている。具体的には、画面中央部にギザギザ形状の吹き出しが表示されており、その中に「潜伏確変中」のメッセージが表示されている。また、画面下部には「今がチャンス!!」のメッセージが表示されている。
第2表示部440は遊技者の遊技位置からは視認できないため、遊技者は潜伏確変中であることを知ることはできない。一方、遊技客は、第2表示部440に目を向けることで、該パチンコ機200Aが潜伏確変中であることを知ることができる。つまり、観覧している遊技客はその台がチャンス状態であることを知っているが、遊技者はチャンス状態であることを知らずに遊技を続けことになる。また、仮に潜伏確変中であることを知らずに遊技者が遊技をやめて離席した場合、周囲の遊技客は、その台がチャンス状態であることを知っているため、その台に座って遊技を行うことで大当りを期待することができる。これにより、従来の呼出ランプ装置では実現することのできない新たな興趣を生み出すことができる。
図38(4)は、時短中画面の一例を示す図である。
この時短中画面には、画面中央部に該パチンコ機200Aが時短中であることを示す時短情報が表示されている。具体的には、画面中央部に雲状の吹き出しが表示されており、その中に「時短中」のメッセージが表示されている。また、画面下部には「残念。次に期待を」のメッセージが表示されている。
第2表示部440は遊技者の遊技位置からは視認できないため、遊技者は時短中であることを知ることはできない。一方、観覧している遊技客は、第2表示部440に目を向けることで、該パチンコ機200Aが時短中であり、大当りする可能性が低いことを知ることができる。
[1−9.作用効果]
第1遊技用システム1Aは、パチンコ機200Aに対応して設けられ、遊技履歴を表示可能な情報表示装置の一種であるデータ表示装置400と、遊技者が所持する遊技者端末の一種である携帯電話機16Aとを備える。データ表示装置400は、対応するパチンコ機200Aの種類に応じた設定を行い、対応するパチンコ機200Aでの遊技者による遊技の開始から終了までの個人遊技履歴であって、設定に依らず共通の共通個人遊技履歴と、設定により異なる特有個人遊技履歴と、を特定可能な特定情報を出力する。携帯電話機16Aは、データ表示装置400が出力する特定情報から特定される共通個人遊技履歴及び特有個人遊技履歴を表示部に表示する。
これによれば、遊技者は、データ表示装置400から自身が所持する携帯電話機16Aで共通個人遊技履歴及び特有個人遊技履歴を取得することができ、これらを携帯電話機16Aの表示部に表示させることで、パチンコ機200Aの種類に応じた個人の遊技履歴を遊技者が閲覧することが可能となる。
また、データ表示装置400は、対応するパチンコ機200Aの種類に応じた設定を行い、第1表示部430は、当該パチンコ機200Aでの遊技履歴情報として、設定に依らず共通の共通遊技履歴として共通総合遊技履歴及び共通個人遊技履歴を表示し、設定により異なる特有遊技履歴として特有総合遊技履歴及び特有個人遊技履歴を表示する。この際、第1表示部430は、遊技客が特有遊技履歴であることを特定可能な表示態様で特有遊技履歴を表示する。
これによれば、遊技機の種類に応じた遊技履歴を遊技者が確認することが可能となるため、遊技者の遊技意欲を高めることができるばかりでなく、遊技機の稼働率をも向上させることができる。
[1−10.変形例]
[1−10−1.特別画像表示処理]
上記の実施形態で説明した特別画像表示処理は、前述した処理に限られるわけではない。以下、特別画像表示処理の変形例について説明する。
図39は、特別画像表示処理部418が、前述した特別画像表示処理に代えて実行する第2特別画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
処理部310は、第1単位球数=所持玉数−(第1表示カウンタ値×第1表示閾値)を算出する(G1)。また、処理部310は、第2単位球数=所持玉数−(第2表示カウンタ値×第2単位球数)を算出する(G3)。ここで、第1単位球数は、第1表示閾値及び第1非表示閾値を用いた閾値判定を可能とするために、0発〜1000発の数値範囲に正規化した所持玉数である。また、第2単位球数は、第2表示閾値及び第2非表示閾値を用いた閾値判定を可能とするために、0発〜5000発の数値範囲に正規化した所持玉数である。
次いで、処理部310は、第1単位球数が第1表示閾値に達したか否かを判定し(G5)、達したと判定したならば(G5;Yes)、第1表示カウンタ値に1を加算する(G7)。そして、処理部310は、第2単位球数が第2表示閾値に達したか否かを判定し(G9)、達したと判定したならば(G9;Yes)、第2表示カウンタ値に応じた数の第2所定画像を第1表示部430に表示させるように制御する(G11)。
次いで、処理部310は、第1所定画像を全表示消去させる制御を行う(G13)。そして、処理部310は、第2表示カウンタ値に1を加算するとともに(G15)、第1表示カウンタ値をリセットして(G17)、第2特別画像表示処理を終了する。
G9において第2単位球数が第2表示閾値に達していないと判定したならば(G9;No)、処理部310は、第1表示カウンタ値に応じた数の第1所定画像を第1表示部430に表示させるように制御する(G19)。そして、第2特別画像表示処理を終了する。
G5において第1単位球数が第1表示閾値に達していないと判定したならば(G5;No)、処理部310は、第1単位球数が第1非表示閾値を下回ったか否かを判定する(G21)。
第1単位球数が第1非表示閾値を下回ったと判定したならば(G21;Yes)、処理部310は、第1表示カウンタ値が0であるか否かを判定し(G23)、0ではないと判定したならば(G23;No)、第1表示カウンタ値から1を減算する(G25)。そして、第1表示カウンタ値に応じた数の第1所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行う(G27)。
その後、処理部310は、第2単位球数が第2非表示閾値を下回ったか否かを判定する(G29)。そして、下回ったと判定したならば(G29;Yes)、第2表示カウンタ値が0であるか否かを判定し(G31)、0ではないと判定したならば(G31;No)、第2表示カウンタ値から1を減算する(G33)。そして、第2表示カウンタ値に応じた数の第2所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行った後(G35)、第2特別画像表示処理を終了する。
このような第2特別画像表示処理を行うことによっても、遊技者の所持玉数に応じて、第1所定画像及び第2所定画像を適切に表示/非表示させ、遊技機で遊技する遊技者や周囲の遊技客に、該遊技者の遊技状態(遊技媒体の所持数)を分かり易い形で報知することができる。
[1−10−2.特別画像]
計数払出ユニット380による所持玉数の計数中や計数後に、特別画像表示処理を実行して、特別画像を表示させてもよい。また、計数払出ユニット380の計数結果に基づいて所持玉数をリアルタイムに更新して、特別画像を所持玉数と併せて表示させてもよい。また、遊技者が所有するプリペイド残額やカード残額の情報を併せて特別画像を表示させてもよい。
また、カードユニット300による玉貸中や玉貸後に、特別画像表示処理を実行して、特別画像を表示させてもよい。この場合も、所持玉数を玉貸中画面に併せて表示させてもよいし、所持玉数及び特別画像を玉貸中画面に併せて表示させてもよい。また、前述したように、遊技者が所有するプリペイド残額やカード残額の情報を併せて表示させてもよい。
[2.第2実施形態]
[2−1.遊技用システムの構成]
図40は、第2実施形態における第2遊技用システム1Bのシステム構成の一例を示す図である。
第2遊技用システム1Bは、第1遊技用システム1Aの構成要素に加えて、外部サーバ700が設けられている点が異なる。
外部サーバ700は、店舗の外部に設けられるサーバであって、例えば店舗で遊技する遊技者の個人データを管理する管理会社に設置される。本実施形態では、外部サーバ700が、遊技者が所持する携帯電話機16Aから送信される個人遊技履歴情報を受信して、当該携帯電話機用の表示用データである携帯表示用データを生成する。そして、生成した携帯表示用データを当該携帯電話機16Aに配信する。外部サーバ700は、遊技者端末と通信可能に接続され、遊技者端末に情報を配信する情報配信装置として機能する。
[2−2.情報及び信号の流れ]
図41は、第2遊技用システムにおける情報及び信号の流れの一例を示す図である。
ここでは、図2で説明した第1遊技用システムにおける情報及び信号の流れとは異なる部分を説明する。
第2遊技用システム1Bでは、携帯電話機16Aは、遊技履歴表示アプリケーションを外部サーバ700からダウンロードする。そして、携帯電話機16Aは、第1実施形態で説明したように、データ表示装置400から出力される個人遊技履歴データを取得する。そして、携帯電話機16Aは、遊技者の操作に従って、データ表示装置400から受け付けた個人遊技履歴データを、端末特定情報として外部サーバ700に送信する。
外部サーバ700は、携帯電話機16Aから個人遊技履歴データを受信すると、受信した個人遊技履歴データを加工して、遊技者が、遊技履歴表示アプリケーションで個人遊技履歴情報を閲覧することを可能とするための携帯表示用データを生成する。そして、外部サーバ700は、生成した表示用データを当該携帯電話機16Aに配信する。
携帯電話機16Aは、外部サーバ700から表示用データを受信すると、ダウンロードしておいた遊技履歴表示アプリケーションを起動して、外部サーバ700から受信した表示用データを用いて個人遊技履歴情報を表示部に表示する。
[2−3.外部サーバの機能構成]
図42は、外部サーバ700の機能構成の一例を示す図である。
外部サーバ700は、処理部710と、入力部720と、表示部725と、音出力部730と、時計部735と、第1通信部740と、第2通信部750と、ROM770と、ハードディスク770と、ハードディスク780と、RAM790とを備えて構成され、各部がバスを介して接続されるコンピューターシステムである。
処理部710は、ROM770に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、外部サーバ700の各部を統括的に制御するCPUやDSP等プロセッサやASIC等の電気電子素子を有して構成される制御装置及び演算装置である。本実施形態において、処理部610は、主要な機能部として、個人データ管理部711と、携帯表示用データ生成部713と、デジタルコンテンツ配信部715とを有する。
入力部720は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部710に出力する。この入力部720からの操作入力により、ハードディスク780に格納された各種データベースのデータの編集等の指示操作がなされる。
表示部725は、処理部710から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部725には、ハードディスク780に格納された各種データベースのデータの内容等が表示される。
音出力部730は、処理部710から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行うスピーカなどの音出力装置である。音出力部730からは、例えば、注意を促す場合や、異常が発生した場合に、それを管理者に報知する警告音等が音出力される。
時計部735は、外部サーバ700が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部635の計時時刻(日付を含む。)は処理部710に出力される。
第1通信部740は、携帯電話機16Aとの間で通信を行うための通信装置であり、例えば無線通信方式を利用して携帯電話機16Aとの間で無線通信を行うための無線通信モジュールを有して構成される。第1通信部740は、携帯電話機16Aからのアクセス要求信号を受信する。また、第1通信部740は、処理部710の制御に従って、遊技履歴表示アプリケーションや携帯表示用データ、デジタルコンテンツを、携帯電話機16Aに配信する。
第2通信部750は、外部装置と通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部750は、例えば、各店舗に設置されるホールコンピュータ600と通信を行って、ホールコンピュータ600に各種のデータを送信したり、ホールコンピュータ600から各種のデータを受信する。
ROM770は、読み出し専用の不揮発性の記憶装置であり、外部サーバ700のシステムプログラム等の各種のプログラムを記憶している。本実施形態において、ROM770には、処理部710によって読み出され、外部サーバ処理として実行される外部サーバ処理プログラム771が記憶されている。
なお、外部サーバ700が記憶装置としてROM770を備えないような構成とすることも可能であり、この場合は、上記の各種プログラムを、例えばハードディスク780に記憶させるようにすればよい。
ハードディスク680は、読み書き可能な不揮発性の外部記憶装置であり、外部サーバ700での各種の処理に係る各種のデータベースを記憶する。具体的には、携帯電話機16Aを所持する遊技者の個人情報を管理するための個人データベース781と、携帯電話機16Aから送信される個人遊技履歴データを管理するための個人遊技履歴データベース783と、携帯電話機16A用の各種のアプリケーションを格納したアプリケーションデータベース785と、携帯電話機16Aに付与するデジタルコンテンツを格納したデジタルコンテンツデータベース787とが記憶される。
デジタルコンテンツデータベース787には、各種のパチンコ機200Aの機種に登場するキャラクタの携帯電話機用の壁紙やカーソル、アイコンなどのデジタルデータが記憶されており、後述する特典付与条件の成立に応じて、これらのデジタルコンテンツを携帯電話機16Aに配信することが可能に構成されている。なお、デジタルコンテンツは、携帯電話機用のデジタルデータに限らず、例えば、遊技者が所持するタブレット端末やPDA等の遊技者端末用の壁紙やスクリーンセイバー、カーソル、アイコンなどのデジタルデータとしてもよい。
RAM790は、読み書き可能な揮発性のメモリである。RAM790には、携帯表示用データ生成部713によって生成された携帯表示用データ791が記憶される。
[2−4.処理の流れ]
図43は、外部サーバ700の処理部710が、ROM770に記憶されている外部サーバ処理プログラム711に従って実行する外部サーバ処理の流れの一例を示す図である。
最初に、処理部710は、携帯電話機16Aからアクセス要求信号を受信したか否かを判定し(H1)、受信したと判定したならば(H1;Yes)、携帯電話機16Aとの間での通信を確立する。
次いで、処理部710は、携帯電話機16Aから遊技履歴表示アプリケーションの受信要求がなされたか否かを判定する(H3)。受信要求がなされたと判定したならば(H3;Yes)、処理部710は、携帯電話機16Aからのダウンロード操作に従って、ハードディスク780のアプリケーションデータベース785に記憶されたアプリケーションの中から、遊技履歴表示アプリケーションを携帯電話機16Aに配信する(H5)。
次いで、処理部710は、携帯電話機16Aから携帯表示用データの受信要求がなされたか否かを判定し(H7)、受信要求がなされたと判定したならば(H7;Yes)、携帯電話機16Aに対して、個人遊技履歴データを外部サーバ700に送信させるための送信要求を行う(H9)。
個人遊技履歴データを受信したならば、処理部710は、受信した個人遊技履歴データをハードディスク780の個人遊技履歴データベース783に記憶させる(H11)。そして、携帯表示用データ生成部713が、携帯表示用データ791を生成する携帯表示用データ生成処理を行う(H13)。
次いで、処理部710は、携帯電話機16Aからのダウンロード操作に従って、携帯表示用データ生成処理で生成した携帯表示用データ791を携帯電話機16Aに配信する(H15)。
その後、処理部710は、特典付与条件が成立しているか否かを判定する(H17)。特典付与条件は、例えば、複数の機種のパチンコ機200Aで遊技者が遊技することで取得した特有個人遊技履歴情報が特定条件を満たすこととして定めておくことができる。具体的には、例えば、「パチンコXXX」での特有個人遊技履歴情報に含まれる「ST残り10回転内引き戻し回数」が第1規定回数(例えば5回)に達しており、「パチンコYYY」での特有個人遊技履歴情報に含まれる「16ラウンド確変大当り連荘回数」が第2規定回数(例えば10回)に達していることを特定付与条件として定めておくことができる。
なお、上記の特典付与条件はあくまでも一例であり、特典付与条件として種々の条件を定めておくことができることは勿論である。例えば、上記のように、複数の機種のパチンコ機200Aで遊技者が遊技することで取得した特有個人遊技履歴情報が特定条件を満たすことの他に、一の機種のパチンコ機200Aで遊技者が遊技することで取得した特有個人遊技履歴情報が特定条件を満たすことを特定付与条件として定めておくこととしてもよい。
特典付与条件が成立していると判定したならば(H15;Yes)、処理部710は、デジタルコンテンツを携帯電話機16Aに配信する許可を、当該携帯電話機16Aを所持する遊技者に報知する処理を行う(H19)。例えば、「デジタルコンテンツをプレゼントすることができます。ダウンロードしてください。」といったメッセージを携帯電話機16Aに表示させ、デジタルコンテンツのダウンロードを遊技者に促す。
次いで、処理部710は、携帯電話機16Aからデジタルコンテンツの要求がなされたか否かを判定する(H21)。要求がなされたと判定したならば(H21;Yes)、デジタルコンテンツ配信部715は、携帯電話機16Aからのダウンロード操作に従って、デジタルコンテンツを携帯電話機16Aに配信する(H23)。具体的には、例えば、デジタルコンテンツデータベース787に記憶されているデジタルコンテンツのうち、特典付与条件が成立した特有個人遊技履歴データに対応するパチンコ機200Aの機種に対応するデジタルコンテンツを携帯電話機16Aに配信する。
その後、処理部710は、処理を終了するか否かを判定し(H25)、処理を継続すると判定したならば(H25;No)、H1に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(H25;Yes)、処理部710は、外部サーバ処理を終了する。
[2−5.変形例]
上記の実施形態では、携帯電話機16Aがデータ表示装置400から個人遊技履歴データを受け付けた場合に、受け付けた個人遊技履歴データを端末特定情報として外部サーバ700に送信することとして説明した。つまり、上記の実施形態では、個人遊技履歴(共通個人遊技履歴、特有個人遊技履歴)そのものを端末特定情報として、個人遊技履歴を外部サーバ700に送信することとして説明した。
しかし、上記の構成の他に、例えば、携帯電話機16Aが、データ表示装置400やホールコンピュータ600から個人遊技履歴データを取得することを要求するメール(以下、「遊技履歴取得要求メール」という。)を端末特定情報として外部サーバ700に送信するようにしてもよい。そして、外部サーバ700は、携帯電話機16Aから遊技履歴取得要求メールを受信した場合に、データ表示装置400やホールコンピュータ600と通信(有線通信や無線通信)を行って、当該遊技者の個人遊技履歴データを取得し、取得した個人遊技履歴データを用いて携帯表示用データを生成して、当該携帯表示用データを携帯電話機16Aに配信するようにしてもよい。
[3.第3実施形態]
[3−1.遊技用システム]
第3実施形態における3遊技用システム1Cのシステム構成は、第2実施形態で説明した第2遊技用システム1Bのシステム構成と同一であるため、再度の説明を省略する。
[3−2.情報及び信号の流れ]
図44は、第3遊技用システム1Cにおける各装置間における情報及び信号の流れの一例を示す図である。
第3遊技用システム1Cでは、データ表示装置400は、総合遊技履歴データ及び個人遊技履歴データをホールコンピュータ600に出力する。ホールコンピュータ600は、データ表示装置400から出力された総合遊技履歴データ及び個人遊技履歴データを、外部サーバ700に送信する。
外部サーバ700は、ホールコンピュータ600から受信した個人遊技履歴データを用いて携帯表示用データを生成し、携帯電話機16Aからの携帯表示用データの受信要求に従って、生成した携帯表示用データを携帯電話機16Aに配信する。
第3遊技用システム1Cでは、データ表示装置400のコード生成部419が、遊技者によるコードの表示操作に従って、携帯電話機16Aが外部サーバ700にアクセスするためのURL情報をデコードしたコードを生成する。そして、データ表示装置4は、生成されたコードを第1表示部430に表示させる。
携帯電話機16Aは、遊技者の操作に従って、第1表示部430に表示されたコードを読み取り、読み取ったコードからURL情報をデコードする。そして、インターネット等の通信ネットワークを利用して、デコードしたURL情報に基づいて外部サーバ700にアクセスし、第3実施形態と同様に、外部サーバ700から携帯表示用データやデジタルコンテンツをダウンロードする。
[4.第4実施形態]
[4−1.遊技用システム]
図45は、第4実施形態における第4遊技用システム1Dのシステム構成の一例を示す図である。
第4遊技用システム1Dは、不図示の遊技島に設置される遊技機の一種である複数のパチンコ機200Aと、各パチンコ機200Aに対応して設けられる遊技用装置、情報表示装置及び記録媒体処理装置の一種であるカードユニット300Aと、管理装置及び制御装置の一種であるホールコンピュータ600と、管理装置及び制御装置の一種である玉管理コンピュータ800と、各パチンコ機200Aに対応して設けられる遊技用装置及び情報表示装置の一種である呼出ランプ装置9とを備えて構成される。
カードユニット300Aは、パチンコ機200Aの側方位置(例えばパチンコ機200Aの左側)に該パチンコ機200Aに対して1対1に対応設置され、遊技場に会員登録をしていないビジター遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるビジターカードや、遊技場に会員登録をした会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受け付けて、該ビジターカード又は会員カード(以下、包括的に「カード」と称する。)に記録された遊技用価値特定情報(プリペイド残額データ)から特定される有価価値の大きさ(プリペイド残額)に基づき、該パチンコ機200Aでの遊技に使用される遊技媒体である遊技球を貸し出すための処理や、該パチンコ機200Aにおける遊技において獲得された遊技球を計数して、該計数済みの遊技球数の範囲内の遊技球を払い出す処理を行う。
カードユニット300Aの前面には、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット300Aの状態等を報知可能とされた多機能ランプと、紙幣を挿入するための紙幣挿入口と、装置前面より装置前方側に突出形成された表示装置と、ロー計数済玉数を払い出すための計数払出操作を受付けるための払出ボタンと、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口とが設けられている。
カードユニット300Aは、払出ボタンの押下操作により、計数済玉数のみならず、貯玉数や持玉数を払い出すことが可能に構成されている。具体的には、カードユニット300Aからパチンコ機200Aに払出信号を送信するCR通信によって、パチンコ機200Aに遊技玉の払い出しを行わせるように制御する。
カードユニット300Aの前面に設けられたカード挿入口は、該カード挿入口に対応する位置に内蔵されるカードリーダライタのカードスロットに連設されており、このカード挿入口を介してビジターカードや会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
ここで、ビジターカード及び会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードIDが予め書き換え不能に記憶されている。そして、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。
なお、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数した遊技玉を、その翌日以降においても再度遊技に使用したり、景品交換に使用できる貯玉を行うことができるようになっているが、該会員カードには、該貯玉が行われた遊技玉数である貯玉数は直接記録されておらず、該貯玉数は、後述するように、玉管理コンピュータ800において、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、会員カードには、該会員カードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数も直接記録されておらず、該持玉数も、後述するように、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット300Aにおいて遊技に使用でき、また、景品交換POS端末(不図示)において景品交換に使用できるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された不図示のカード発行・入金機において、購入、発行されるとともに、カードユニット300Aにおいても発行される。なお、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数と日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット300Aにおいて遊技に使用でき、また景品交換POS端末において景品交換に使用できるようになっている。
呼出ランプ装置9は、正面視で横長の箱形の形状を呈する遊技用装置及び情報表示装置の一種であり、パチンコ機200Aで遊技を行っている遊技者が店員を呼び出すために用いられる他、パチンコ機200Aからの信号を受けて該パチンコ機200Aに関する遊技情報を、前面に設けられた表示部930に表示する。
各パチンコ機200Aは、台番号によって個々に識別可能に構成されており、パチンコ機200A、カードユニット300A及び呼出ランプ装置900は、台端末1000を介してホールコンピュータ600や玉管理コンピュータ800に接続されている。なお、図45では、簡明化のために、遊技島に設置されるパチンコ機200Aを4台として図示している。
[4−2.情報及び信号の流れ]
図46は、第4遊技用システム1Dの各装置間における情報及び信号の流れの一例を示す図である。なお、図46では、説明の簡明化のために、台端末1000については図示を省略している。
第4遊技用システム1Dでは、カードユニット300Aが遊技履歴情報の集計を行い、
総合遊技履歴データ、個人遊技履歴データをホールコンピュータ600に出力する。また、カードユニット300は、第1遊技用システム1Aにおけるデータ表示装置400と同様に、個人遊技履歴データをエンコードした2次元コード(特定情報)を表示部に表示させ、表示させた2次元コードを携帯電話機16Aに読み取らせるなどして、個人遊技履歴データを携帯電話機16Aに出力する。
[4−3.カードユニットの機能構成]
図47は、カードユニット300Aの機能構成の一例を示す図である。
カードユニット300Aの表示装置355には、メニュー選択を行うためのメニューボタン316a、台データを表示させるための台データボタン316b、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン316c、音量/光量を変更するための音量/光量変更ボタン316ed、左右上下キー及び決定キーで構成される十字ボタン316eでなる操作ボタン316が設けられている。
また、表示装置355には、再プレイボタン316cの操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部317と、遊技場の係員が所持する設定用リモコンからの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット315とが設けられており、該表示装置355の表面には、表示装置355に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
なお、タッチパネル314と操作ボタン316との両方を、本発明に係る操作手段としてもよいし、タッチパネル314と操作ボタン316とのうちのいずれか一方を、本発明に係る操作手段としてもよい。つまり、操作手段として、タッチパネル314のみを設けることとしてもよいし、操作ボタン316のみを設けることとしてもよい。また、それぞれの操作手段で行うことが可能な操作を、それぞれの操作が重複しないように設定してもよいし、一部又は全部の操作が重複するように設定してもよい。
また、表示装置355の内部には、後述する液晶表示器313や各操作ボタン316に対応するスイッチが設けられており、これらが表示装置355に対応する装置内位置に設けられた表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等が該表示制御基板329によって実施される。
カードユニット300A内の上部位置には、紙幣挿入口に連設され、該紙幣挿入口に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット305に出力する紙幣識別ユニット302aが設けられており、該紙幣識別ユニット302aにおいて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット300Aの略中央部位置には、該カードユニット300Aを構成する各部と接続しやすいように該カードユニット300Aの動作を制御する制御ユニット305が設けられており、後述するように、該制御ユニット305によって該カードユニット300Aの各種の動作が制御されている。
また、カードユニット300Aの最下方位置には、遊技玉を計数して取り込み、該計数した遊技玉を最大端数分、つまり、対応するパチンコ機200Aにおける払出単位である125個未満の単位未満端数の最大値である24個だけ貯留するとともに、該単位未満端数の遊技玉を計数して払出す計数払出ユニット380が設けられている。
カードユニット300Aは、紙幣識別ユニット302aと、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、カードユニット300Aの各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット300Aの各種の機能を提供する制御ユニット305とから構成されており、紙幣識別ユニット302a、カードリーダライタ327及び表示制御基板329は制御ユニット305と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード/ビジターカードに記録されている会員カードID/ビジターカードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し及び書き込みを行う。
制御ユニット305は、処理部310と、ROM320と、RAM330と、時計部335とを備えて構成される。
処理部310は、カードユニット300Aを統括的に制御するCPUやDSP等のプロセッサを有して構成される制御装置及び演算装置である。
ROM320は、不揮発性の読み出し専用の記憶装置であり、処理部310により読み出され、カードユニット処理として実行されるカードユニット処理プログラム321が記憶されている。カードユニット処理プログラム321は、共通総合遊技履歴情報集計処理として実行される共通総合遊技履歴情報集計プログラム491bと、共通個人遊技履歴情報集計処理として実行される共通個人遊技履歴情報集計プログラム491cと、特有総合遊技履歴情報集計処理として実行される複数の特有総合遊技履歴情報集計プログラム491dと、特有個人遊技履歴情報集計処理として実行される複数の特有個人遊技履歴情報集計プログラム491eと、特別画像表示処理として実行される特別画像表示プログラム491eとをサブルーチンとして含む。なお、これらのプログラムによって実行される処理は、上記の実施形態と同様であるため、再度の説明を省略する。
また、ROM320には、テーブルとして、特別画像表示用閾値テーブル495が記憶されている。特別画像表示用閾値テーブル495のテーブル構成も、上記の実施形態と同様であるため、再度の説明を省略する。
RAM330は、揮発性の読み書き可能な記憶装置であり、カードリーダライタ327に受付中のビジターカードや会員カードのカードID並びにプリペイド残額の他に、遊技者の所持玉数が記憶される所持玉数データ496と、総合遊技履歴データ497と、個人遊技履歴データ498とが記憶される。RAM330に格納される各種のデータは、上記の実施形態と同様であるため、再度の説明を省略する。
制御ユニット305は、パチンコ機200Aに設けられている払出制御基板との間で貸出関連信号を送受することによって、予め定められた単位玉数の遊技玉を遊技者に対して貸し出し可能に構成されている。従って、カードユニット300Aは、遊技機で遊技する遊技者に遊技媒体を貸与するための貸与処理を実行する遊技媒体貸与処理装置として機能する。また、制御ユニット305は、信号ケーブルを介して、パチンコ機200Aの情報出力基板と接続されることで、大当中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット305は、対応するパチンコ機200Aの下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による打込信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの打込信号の入力に応じて、総打込玉数の値に該打込信号に応じた所定数を加算更新する。
また、制御ユニット305は、計数払出ユニット380と接続されており、該計数払出ユニット380において遊技玉の計数が行われたことにより出力される計数センサ信号を入力し、該計数センサ信号に基づいてローカル計数玉数を更新する。例えば、前述したように計数払出ユニット380に流入した遊技玉が、計数センサにより検出され、1球の遊技玉の検出に応じて所定パルスの検出信号が計数払出ユニット380から制御ユニット305に対して出力される。
また、制御ユニット305は、装置前面の表示装置355の下方位置に設けられた払出ボタンに対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタンの操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタンの操作の有無を把握できるようになっている。払出ボタンが押下されたことを検知すると、制御ユニット305は、所定の単位球数を遊技者に払い戻す。
制御ユニット305は、1回の払い戻し操作が行われる毎に、RAM330に記憶されている対応する所持玉数データ496を減算更新する。
また、制御ユニット305には、前述したように、対応するパチンコ機200Aの操作部に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
制御ユニット305は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や表示装置355に設けられている各種ボタンの操作やタッチパネルの操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット302aによる貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット305に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御を行う。
また、制御ユニット305は、カード挿入口に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸与処理や、貨幣の受付けに応じて、受付中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、返却ボタンによる返却操作により受付中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や貯玉数を用いた再プレイ処理や、払出ボタン311の操作の受付けによってローカル計数玉数や、挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定される玉数(当日貯玉数、過去貯玉数、持玉数)からの払い出し(返却)を行って該払出した玉数を計数済玉数から減算更新する払出処理等の処理を実行する。
また、制御ユニット305は、HUBを介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているホールコンピュータ600や玉管理コンピュータ800等の外部装置とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が可能とされている。
また、制御ユニット305に接続された表示制御基板329は、表示装置355を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314、各種の操作ボタン316に対応するスイッチ、IR受光ユニット315、前述した再プレイ表示部内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット305に出力される。
本実施形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示装置355に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示装置355に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット305から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット305から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示装置355を構成する液晶表示器313に表示可能とされている。
カードユニット300Aは、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたカードユニット300Aは、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(例えば当日貯玉数や過去貯玉数、持玉数、プリペイド残額等)を遊技玉数に変換する機能を有する。つまり、遊技価値に応じた玉数の遊技玉を用いて遊技者が遊技可能とするために、玉貸操作や払出操作に基づいて、遊技価値をそれに対応する遊技玉数に変換し、変換した遊技玉数の遊技玉を遊技者に貸し出したり、払い出す制御を行う。
カードユニット300Aには、会員カードを受け付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID(以下、単に「カードID」という。)及びカードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタンが設けられている。
再プレイボタンを操作した場合に、挿入されたカードに対応する貯玉数や持玉数が存在する場合には、その玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてパチンコ機200Aによる遊技を行うことが可能となる。挿入されたカードが会員カードであり、貯玉数が玉管理コンピュータ800に記録されている場合には、その貯玉数の一部が引落とされて遊技玉に変換され、パチンコ機200Aによる遊技が可能となる。
「貯玉」とは、遊技者が獲得した玉でホールに預けている玉であり、遊技者が貯蓄する貯蓄遊技媒体数に相当する。貯玉数は、玉管理コンピュータ800によって管理される。貯玉数は会員カードに記録させることはできず、カードユニット300Aが会員カードを受け付けたことに応じて、玉管理コンピュータ800で管理されている貯玉数がカードユニット300Aに送信される。
当日に遊技者が獲得した貯玉数は、所定条件の成立に応じて、玉管理コンピュータ800によって移行管理されて記憶される。所定条件は、例えば、当日の店舗の営業終了後、締め処理が行われることとして定めておくことができる。締め処理は、時刻が所定の締め時刻(例えば深夜10時や深夜0時、深夜2時)となったことや、店舗の管理者によって締め処理の実行操作がなされたこと、店舗の営業終了により玉管理コンピュータ800の電源が一旦切断され、次の営業日の営業のために玉管理コンピュータ800の電源が立ち上げられたこと、等の条件の成立に応じて実行される。この締め処理が実行されることにより、当日貯玉数は過去貯玉数に加算されてリセットされ、次の営業日以降の過去貯玉数として管理されることになる。つまり、所定条件の成立により、当日貯玉数はその当日に遊技者が貯蓄した貯玉数として確定される。
なお、計数済玉数に対しても、所定条件を定めておくことができる。例えば、遊技者が遊技を終了して遊技用カード(会員カード又はビジターカード)を返却する返却操作を行い、その返却操作に応じて遊技用カードを返却した後、カードユニット300Aから玉管理コンピュータ800に対してRAM330のローカル計数玉数データ333に記憶されているローカル計数玉数が送信されたことを、所定条件として定めておくことができる。この所定条件の成立により、ローカル計数玉数は当日貯玉数や持玉数に加算されて管理されることになる。
「持玉」は、遊技者が遊技機により遊技を行った結果、遊技者の所有となった遊技玉数のことである。本実施形態では、当日貯玉と区別するために、ビジターカードIDに対応付けて玉管理コンピュータ800が管理している玉数のことを持玉数と定義する。本実施形態では、持玉数も、玉管理コンピュータ800によって管理されることとして説明する。なお、本実施形態とは異なり、ビジターカードに持玉数を直接記録することとしてもよい。
上記のように、貯玉数は、会員カードに直接記録されず、玉管理コンピュータ800に会員カードIDと対応付けて記憶させて管理することで、会員カードIDに基づいて対応する貯玉数を検索できるように構成されている。また、持玉数も、玉管理コンピュータ800にビジターカードIDと対応させて記憶させて管理することで、ビジターカードIDに基づいて対応する持玉数を検索できるように構成されている。
カードユニット300Aが会員カードを受け付けると、玉管理コンピュータ800に対して貯玉数の送信要求を行い、玉管理コンピュータ800から貯玉数がカードユニット300Aに送信されて、RAM330にそれぞれ記憶される。また、カードユニット300Aがビジターカードを受け付けると、ビジターカードに記録された持玉数がカードR/W327によって読み取られて、RAM330に記憶される。
遊技者が遊技を終えてカードユニット300Aが会員カードを返却した場合には、貯玉使用によって減算された貯玉数が計数済玉数とともに玉管理コンピュータ800に送信され、計数済玉数は当日貯玉数に加算される。ビジターカードを返却した場合には、持玉使用によって減算された持玉数に計数済玉数が加算され、ビジターカードに記録される。
また、カードユニット300Aとパチンコ機200Aとは、貸出関連信号を送受することによって、払出単位として所定の単位玉数の遊技玉を遊技者に対して貸し出し可能に構成されている。従って、カードユニット300Aは、遊技機で遊技する遊技者に遊技媒体を貸与するための貸与処理を実行する遊技媒体貸与処理装置として機能する。貸出関連信号には、カードユニット300Aからパチンコ機200Aにプリペイド残額に応じた遊技玉の貸し出しを行わせるための貸出要求信号や、パチンコ機200Aから出力される台端末貸出完了信号や台READY信号、台間計数ユニットREADY信号、台端末貸出要求完了確認信号といった信号が含まれる。
また、パチンコ機200Aからは、大当中信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号等の遊技信号や、該パチンコ機200Aに対応して設けられる打込玉カウンタ(不図示)から出力される打込玉信号を受信可能に構成されている。
[4−4.玉管理コンピュータの機能構成]
図48は、玉管理コンピュータ800の機能構成の一例を示す図である。
玉管理コンピュータ800は、処理部810と、入力部820と、表示部830と、通信部840と、時計部850と、印刷部860と、記憶部880とを備えて構成され、各部がバスを介して接続されるコンピューターシステムである。
処理部810は、記憶部880に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、玉管理コンピュータ800の各部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPUやDSP等のプロセッサを有して構成される。
入力部820は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部810に出力する。
表示部830は、処理部810から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部830には、記憶部860に記憶された各種データベースのデータの内容等が表示される。
通信部840は、カードユニット300Aとの間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。
時計部850は、玉管理コンピュータ800が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部850の計時時刻(日付を含む。)は処理部810に随時出力される。
記憶部860は、ROMやフラッシュROM、RAM等のメモリやハードディスク等の外部記憶装置を有して構成される記憶装置である。
記憶部860には、処理部810によって読み出され、玉管理処理として実行される玉管理プログラム861が記憶されている。また、会員管理データ863と、カード管理データ865と、ユニット管理データ867とが記憶されている。
図49は、会員管理データ863のデータ構成の一例を示す図である。
会員管理データ863には、会員情報データと、会員遊技履歴データとが記憶される。会員情報データには、会員の個人情報が記憶される。具体的には、例えば、会員をユニークに識別するための会員IDと、該会員が自身で設定する暗証番号と、店舗に来店する度に該会員に付与される来店ポイントと、来店ポイントに応じて該会員に設定されるランクと、該会員の名字と、該会員の名前とが記憶される。
会員遊技履歴データには、会員IDと、来店日と、台番号と、機種名と、開始時刻と、終了時刻とが対応付けて記憶される。開始時刻は、該会員が該台番号のパチンコ機200Aで遊技を開始した時刻である。終了時刻は、該会員が該台番号のパチンコ機200Aで遊技を終了した時刻である。
図50は、カード管理データ865のデータ構成の一例を示す図である。
カード管理データ865には、会員カード管理データと、ビジターカード管理データとが記憶される。
会員カード管理データは、会員カードを管理するためのデータであり、例えば、会員カードをユニークに識別するためのカードIDと、会員IDと、持玉数と、貯玉数と、大当り回数とが対応付けて記憶される。
ビジターカード管理データは、ビジターカードを管理するためのデータであり、例えば、ビジターカードをユニークにするためのカードIDと、該ビジターカードの最新の発行日時である最新発行日時と、持玉数と、大当り回数とが対応付けて記憶される。
図51は、ユニット管理データ867のデータ構成の一例を示す図である。
ユニット管理データ867には、遊技場内に設置された各カードユニット300Aに固有に付与されたユニットIDと、カードユニット300AのローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該カードユニット300Aが設置されている遊技島と、当該カードユニット300Aに対応するパチンコ機200Aの対応台番号と、当該カードユニット300Aがカードの受付中であるか待機中であるかを示す状況と、受付中の遊技用カードの種別である受付カード種別と、受付中の遊技用カードのカードIDである受付カードIDと、当該カードユニット300Aのローカル計数玉数とが対応付けて記憶される。ローカル計数玉数のデータは、玉管理コンピュータ800からの送信要求の受信に応じて定期的に各カードユニット300Aから送信されるとともに、計数済玉数の変更後の所定時間後(例えば5秒後)に、各カードユニット300Aから送信されることで、最新の計数済玉数が管理されるようになっている。
[4−5.処理の流れ]
図52及び図53は、カードユニット300Aの処理部310が、ROM320に記憶されているカードユニット処理プログラム321aに従って実行するカードユニット処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部310は、ROM320に記憶されている共通総合遊技履歴情報集計プログラム491bに従って、共通総合遊技履歴情報集計処理を開始する(I1)。また、処理部310は、ROM320に記憶されている特有総合遊技履歴情報集計プログラム491dに従って、特有総合遊技履歴情報集計処理を開始する(I3)。
次いで、処理部310は、個人遊技履歴情報集計処理を実行する(I5)。個人遊技履歴情報集計処理は、図25で説明した処理と同様である。この場合、遊技者による遊技開始は、会員カードやビジターカードがカード挿入/排出口に挿入されたことによって検出することができる。遊技開始の検出に伴い、処理部310は、ROM320に記憶された共通個人遊技履歴情報集計プログラム491cに従って共通個人遊技履歴情報集計処理を開始し、特有個人遊技履歴情報集計プログラム491eに従って特有個人遊技履歴情報集計処理を開始する。
また、遊技者による遊技終了は、受付中の会員カードやビジターカードをカード挿入/排出口から排出したことによって検出することができる。遊技終了の検出に伴い、処理部310は、実行中の共通個人遊技履歴情報集計処理及び特有個人遊技履歴情報集計処理を終了する。
なお、カードユニット300に遊技開始ボタンを設けておき、遊技開始ボタンが押下された場合に、遊技者が遊技を開始したと判定することによって、遊技者による遊技開始を検出するようにしてもよい。また、カードユニット300に遊技終了ボタンを設けておき、遊技終了ボタンが押下された場合に、遊技者が遊技を終了したと判定することによって、遊技者による遊技終了を検出するようにしてもよい。
次いで、処理部310は、カード返却操作がなされたか否かを判定し(I7)、なされたと判定したならば(I7;Yes)、カード返却処理を行う(I9)。具体的には、受付中の遊技用カードをカード挿入/排出口から排出させる制御を行う。
カード返却操作がなされなかったと判定したならば(I7;No)、処理部310は、持玉合算操作がなされたか否かを判定し(I11)、なされたと判定したならば(I5;Yes)、持玉合算処理を行う(I13)。
持玉合算操作がなされなかったと判定したならば(I11;No)、処理部310は、カードロック操作がなされたか否かを判定し(I15)、なされたと判定したならば(I15;Yes)、カードロック処理を行う(J17)。具体的には、挿入されているカードをカード返却ボタン312の押下のみでは返却されないようにロックする。ロックした後は、例えば暗証番号の入力を遊技者に求めるようにし、正しい暗証番号が入力されない限り、カードを遊技者に返却しないようにする。
カードロック操作がなされなかったと判定したならば(I15;No)、処理部310は、持玉分割操作がなされたか否かを判定し(I19)、なされたと判定したならば(I19;Yes)、持玉分割処理を行う(I21)。
持玉分割操作がなされなかったと判定したならば(I19;No)、処理部310は、情報照会操作がなされたか否かを判定し(I23)、なされたと判定したならば(I23;Yes)、情報照会処理を行う(I25)。具体的には、遊技者の操作に応じて、プリペイド残額(入金残額)や持玉数、貯玉数等の情報を表示装置355に表示させる。
次いで、処理部310は、計数払出ユニット380から球計数結果を入力したか否かを判定し(I31)、入力したと判定したならば(I31;Yes)、所持玉数データ331を更新する(I33)。そして、処理部310は、ROM320に記憶されている特別画像表示プログラム491fに従って特別画像表示処理を実行する(I35)。
次いで、処理部310は、遊技者により遊技玉の払戻操作がなされたか否かを判定し(I37)、なされたと判定したならば(I37;Yes)、所定の単位球数の遊技玉を払い戻す払戻制御処理を実行する(I39)。そして、処理部310は、所持玉数を更新し(I41)、ROM320に記憶されている特別画像表示プログラム491fに従って特別画像表示処理を実行する(I43)。
次いで、処理部310は、処理を終了するか否かを判定し(I45)、処理を継続すると判定したならば(I45;No)、I7へと処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(I47;Yes)、カードユニット処理を終了する。
図54は、持玉合算処理の流れの一例を示すフローチャートである。
持玉合算処理とは、複数枚のカードに対応付けられた持玉を合算して1枚のカードに対応付ける処理をいう。
処理部310は、会員カード受付中であるか否かを判定する(J3)。会員カード受付中である場合は(J3;Yes)、処理部310は、暗証番号の入力指示を行う(J5)。次いで、処理部310は、照合結果がOKであるか否かを判定し(J7)、OKであったならば(J7;Yes)、会員カードに持玉があるか否かを判定する(J9)。
持玉があると判定したならば(J9;Yes)、処理部310は、カードリーダライタ327の読取り位置のビジターカードを無効に変更して、会員カードを排出させる(J11)。そして、処理部310は、会員カード又はビジターカードを挿入するように遊技者に指示する(J13)。
次に、処理部310は、所定時間内にカードが挿入されたか否かを判定し(J15)、挿入されたと判定したならば(J15;Yes)、持玉を挿入カードに移行する(J17)。そして、処理部310は、挿入カードのカード情報を持玉管理コンピュータ800に送信した後(J19)、挿入カードを排出させる(J21)。そして、処理部310は、持玉合算処理を終了する。
J3、J7、J9又はJ15の判定結果が否定判定であった場合は、処理部310は、エラー報知を行う(J23)。そして、処理部310は、持玉合算処理を終了する。
図55は、持玉分割処理の流れの一例を示すフローチャートである。
持玉分割処理とは、1枚のカード(分割元カード)の持玉を分割して複数のカードに対応付ける処理をいう。本実施形態では、受け付けられている会員カード(以下、「分割元カード」という。)の持玉のうち、一部の持玉を他の新たなビジターカード(以下、「分割先カード」という。)に対応付け、残りの持玉を分割元カードに残存させる。
最初に、処理部310は、暗証番号の入力指示を行う(K3)。次いで、照合結果がOKであるか否かを判定し(K5)、OKであると判定したならば(K5;Yes)、持玉が貸出単位額に相当する数の2倍以上あるか否かを判断する(K7)。持玉数が貸出単位額に相当する数に満たない場合は(K7;No)、通常は持玉を払出すことができないため、該カードと分割するカードとの分を合わせて、持玉数が貸出単位額に相当する数の2倍以上あることを必要とする。
2倍以上であると判定したならば(K7;Yes)、処理部310は、分割する持玉数を入力するための画面を表示制御する(K9)。分割数は、選択肢から選択できるようにしてもよいし、増加又は減少ボタンを操作することで貸出単位額に相当する数単位で増減させて入力できるようにしてもよいし、直接、数値入力できるようにしてもよい。
処理部310は、分割数が入力されるまで待機し(K11;No)、入力されたと判定したならば(K11;Yes)、会員カード受付中であるか否かを判定する(K13)。会員カード受付中であると判定したならば(K13;Yes)、処理部310は、持玉数から分割数を減算する(K15)。
次いで、処理部310は、会員カードを排出させる(K17)。次いで、処理部310は、カードリーダライタに設けられたカード貯留部からビジターカードを読取り位置に取出し、取出したビジターカードの発行処理を行う(K19)。具体的には、持玉管理コンピュータ800のビジター貯蓄管理テーブルの状況を利用中に変更して、最新発行日時を更新して、持玉管理コンピュータ800のビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時を更新し、両テーブルのその他の項目をリセットする。
そして、処理部310は、分割数を持玉数として該ビジターカードに対応付ける(K21)。具体的には、持玉管理コンピュータ800のビジター貯蓄管理テーブルの持玉数として分割数を記憶させる。次いで、処理部310は、該ビジターカードを排出させる(K23)。
次に、処理部310は、先に排出された会員カードの再挿入を促す旨を報知する(K25)。処理部310は、会員カードが挿入されるまで待機し(K27;Yes)、挿入されたならば(K27;Yes)、カード情報を持玉管理コンピュータ800に送信する(K41)。そして、処理部310は、持玉分割処理を終了する。
一方、会員カード受付中ではないと判定したならば(K13;No)、処理部310は、受付中のビジターカードのカード情報を、一旦、他のメモリ領域に退避させる(K29)。そして、処理部310は、受付中の読書き位置のビジターカードのカード情報をリセットし、発行処理を行う(K31)。次いで、処理部310は、分割数を持玉数として該ビジターカードに記録し(K33)、該ビジターカードを排出させる(K35)。
次に、処理部310は、カードリーダライタのカード貯留部からビジターカードを読取り位置に取出し、取出したビジターカードの発行処理を行う(K37)。そして、処理部310は、K29で退避させたカード情報を該ビジターカードに記録する(K39)。そして、処理部310は、K41へと処理を移行する。
[4−6.表示画面]
図56及び図57は、カードユニット300Aの液晶表示器313の表示画面の一例を示す図である。
図56(1)は、総合遊技履歴データ画面の一例を示す図である。
この総合遊技履歴データ画面には、画面上部に、共通総合遊技履歴情報として、本日総大当り回数と、スタート回数とが表示されている。また、その下に設けられた二重枠内に、特有総合遊技履歴情報が表示されている。具体的には、タイトルとして「ならでは総合遊技履歴」が表示され、その下に、特有総合遊技履歴情報として、ST突入回数と、時短突入回数と、ST突入率とが表示されている。
図56(2)は、個人遊技履歴データ画面の一例を示す図である。
この個人遊技履歴データ画面には、画面上部に、共通個人遊技履歴情報として、本日個人大当り回数と、本日個人最大連荘数とが表示されている。また、その下に設けられた二重枠内に、タイトルとして「ならでは個人遊技履歴」が表示され、その下に、特有総合遊技履歴情報として、ST残り10回転内引き戻し回数と、時短引き戻し回数と、ST引き戻し率とが表示されている。
なお、上記の総合遊技履歴データ画面や個人遊技履歴データ画面に、遊技中の遊技者が所持している所持玉数を併せて表示させることとしてもよい。また、遊技者が所有するプリペイド残額やカード残額の情報を併せて表示するようにしてもよい。
図57は、特別画像画面の一例を示す図である。
この特別画像画面には、特別画像として、遊技者の所持玉数に応じたドル箱及び特箱の画像が表示された状態を示している。また、特別画像の下には、別枠内に、遊技者の所持玉数が表示されている。なお、特別画像画面において、所持玉数の他に、遊技者が所有するプリペイド残額やカード残額の情報を併せて表示するようにしてもよい。
[5.第5実施形態]
第5実施形態は、本発明に係る遊技機を、遊技玉を内部に封入して循環させる封入方式のパチンコ機(以下、「封入方式パチンコ機」という。)とする遊技用システムの実施形態である。
[5−1.遊技用システムの構成]
図58は、上記の封入方式パチンコ機200Bを適用した第5遊技用システム1Eのシステム構成の一例を示す図である。
第5遊技用システム1Eでは、共通会員用記録媒体であるICカードから成る共通会員カード1000を所持する会員遊技者が、その1枚の共通会員カード1000を用いて複数の各遊技場A〜C(各店舗A〜C)にて会員登録を行えるようになっている。遊技場は店舗と同義である。なお、各遊技場A〜Cのシステム構成は同一となっているので、遊技場Aを例として本実施形態のシステム構成を説明する。
共通会員カード1000は、上記の実施形態で説明した店舗単位で管理される会員カードを、全国単位で管理される会員カードに拡張したものである。つまり、上記の実施形態では、各店舗それぞれについて個別の会員カードを発行することとし、カードIDや会員IDが当該店舗で遊技する遊技者に個別に割り当てられて、当該カードIDや会員IDに基づいて持玉数や貯玉数等が管理装置で管理されて、当該店舗での遊技者による遊技が可能に構成されていた。第3遊技用システム1Cでは、全国の各店舗で遊技する遊技者が全ての店舗で利用可能な共通会員カード1000を各遊技場で発行し、持玉数や貯玉数を全国単位で管理することで、全国の全ての店舗での遊技者による遊技を可能とする。つまり、第3遊技用システム1Cは、店舗単位であった第1遊技用システム1A及び第2遊技用システム1Cを、全国単位に拡張したものである。
本実施形態の遊技場Aでは、複数配置された遊技島に並設される遊技機としての封入方式パチンコ機200Bに対して1対1に設置されるカードユニット300B及びデータ表示装置400と、当該カードユニット300Bにて使用される会員用記録媒体である共通会員カード1000、並びにプリペイドカードであるビジターカードに記録されている遊技用価値であるプリペイド度数(以下、単に度数とする場合がある。)の管理等を行うシステムコントローラ100と、共通会員カード1000を用いて会員登録を行うための会員登録機10と、会員遊技者の貯玉数(会員情報に含まれる貯玉数)を管理する貯玉サーバ110と、セキュリティ上の管理を行うホールコンピュータ801とが互いに通信ケーブル108を介して双方向にデータ通信可能に接続されている。ホールコンピュータ801は、さらに鍵管理コンピュータ800に接続されている。
カードユニット300Bには、前面に設けられたカード挿入口に挿入された共通会員カード1000、遊技場会員カードやビジターカードに記憶された(会員)カードIDやプリペイド度数等の記憶データを読み出すカードリーダライタ327が内蔵されており、該カードリーダライタ327により読み出されたプリペイド度数や、共通会員カード1000や遊技場会員カードに記憶されている持玉を使用して遊技玉を貸し出す玉貸処理や、共通会員カード1000や遊技場会員カードで特定される貯玉の少なくとも一部を遊技玉として払い出す再プレイ処理等が実施される。
また、カードユニット300Bからは、当該カードユニット300Bに共通会員カード1000が挿入されたことを示す会員カードIDを含む会員カード受付け通知や、対応する封入方式パチンコ機200Bにおける遊技関連情報等の各種情報が送信され、システムコントローラ100からは、各共通会員カード1000や各遊技場会員カード、各ビジターカードに残存するプリペイド度数等の情報が送信される。
また、貯玉サーバ110には、当該遊技場において会員登録した会員遊技者に関する会員情報(当該会員遊技者の遊技にて発生する会員遊技関連情報や、会員遊技者の氏名や住所等の個人情報である会員属性情報を含む)を収集、管理する会員管理コンピュータ120が通信ケーブル109を介して双方向にデータ通信可能に接続されている。
さらに、会員管理コンピュータ120は、専用通信回線111を介して外部機関の貯玉補償センタに設置されている貯玉補償サーバ130に双方向にデータ通信可能に接続されている。この貯玉補償サーバ130は、会員管理コンピュータ120を介して遊技場Aの貯玉サーバ110と通信可能になっている。また、会員管理コンピュータ120は、貯玉サーバ110を介して、各カードユニット300Bや会員登録機10やシステムコントローラ100と通信可能になっている。
なお、本実施形態では、会員管理コンピュータ120と貯玉サーバ110とを個別のコンピュータとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員管理コンピュータ120と貯玉サーバ110とを単一のコンピュータ(コンピュータコンピュータ)にて形成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、会員登録を後述する受付カウンタにて実施できるようにするために、会員管理コンピュータ120とは個別に、共通会員カード1000に記憶されている会員カードIDや遊技場会員IDを読み出すためのカードリーダライタ10’を備える会員登録機10を用いた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員登録機10と会員管理コンピュータ120とを単一のコンピュータにて形成するようにしてもよい。
貯玉補償サーバ130は、各遊技場の貯玉サーバ110が有する貯蓄玉(貯玉)数管理データと同一のデータを有し、各遊技場の貯玉サーバ110の貯玉数管理データが更新されるとともに、貯玉補償サーバ130の貯玉数管理データも構成されるようになっており、何らかの不具合等によって各遊技場における貯玉数の管理データが損傷しても、これら貯玉数の管理データを外部機関としての貯玉補償センタが補償できるようになっている。
さらに、遊技場Aの貯玉サーバ110は、専用通信回線112を介して共通会員カード1000のカード管理会社に設置されている管理コンピュータ140に双方向にデータ通信可能に接続されている。この管理コンピュータ140は、貯玉サーバ110を介して遊技場Aのシステムコントローラ100、会員登録機10、並びに会員管理コンピュータ120と通信可能になっている。なお、カード管理会社の管理コンピュータ140では、後述するように、各遊技場A〜Cにて会員登録を行った会員遊技者に関する情報を登録管理できるようになっている。
また、カード管理会社の管理コンピュータ140は、インターネットに接続された図示しない通信部を備えており、インターネットへの接続機能を有する会員遊技者が操作可能な情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話機16Aから、該インターネットを介してアクセス可能とされるサイトコンピュータの機能を有する。
さらに、前述したカードユニット300Bは、対応する封入方式パチンコ機200Bと直接接続されており、カードユニット300Bと対応する封入方式パチンコ機200Bとの間で各種信号の送受が可能とされているとともに、対応する封入方式パチンコ機200Bの遊技に使用される遊技玉数や該遊技玉数を計数した計数玉数などが送受信されている。
そして、これら入力された各信号に基づいて遊技関連情報が会員管理コンピュータ120に送信されることで、該会員管理コンピュータ120において、各封入方式パチンコ機200Bにおける遊技関連情報を把握できるとともに、対応するカードユニット300Bにおいて共通会員カード1000の受付け中に生じた遊技関連情報を、当該会員遊技者の遊技にて発生した会員遊技関連情報である遊技履歴として管理するようになっている。
また、共通会員カード1000が備えるICチップには、各共通会員カード1000を個々に識別可能とするための会員カードID(記録媒体識別情報)と、各会員遊技者を個々に識別可能とするために、各遊技場において各会員に固有に付与された遊技場会員IDとが記憶されるようになっている。
なお、共通会員カード1000には、当該遊技場Aにおいて発行された遊技場会員IDのみならず、他の遊技場B〜Cにおいて発行された遊技場会員IDも記憶されるようになっており、会員遊技者は、1枚の共通会員カード1000によって、各遊技場A〜Cにおいて会員登録を行えるようになっている。ここで、遊技場会員カードが備えるICチップには、各会員遊技者を個々に識別可能とするために、各遊技場において各会員に固有に付与された遊技場会員IDが記憶されているが、会員カードID(記録媒体識別情報)は記憶されるようにはなっていない。
図58は、共通会員カード1000のICチップの記憶領域の一例を示す図である。
共通会員カード1000には、カード管理会社用の記憶領域や各遊技場A〜Cの固有に割り当てられた記憶領域が設定されている。そして、後述するように、遊技場Aは、共通会員カード1000における自店に対して割り当てられた記憶領域に、遊技場Aが独自に発行する遊技場会員IDを、会員登録機10やカードユニット300Bに設けられたカードリーダライタ327を用いて書き込むことができるようになっている。
なお、共通会員カード1000のICチップにおける各遊技場A〜Cに割り当てられた記憶領域には、各遊技場A〜Cにおける独自の記憶データが記憶できるようになっているが、未使用の状態では、「0」などの空データを示すNULL値が初期値記憶データとして記憶されている。貯玉サーバ110が備える記憶装置には、貯玉数管理データが記憶されている。
図60は、貯玉数管理データのデータ構成の一例を示す図である。
貯玉数管理データには、会員遊技者の遊技場会員IDに対応付けて、玉計数器40にて計数されて再度の遊技に使用可能とされた貯玉数が記憶されている。
また、会員管理コンピュータ120が備える記憶装置には、図61に示すように、遊技場会員情報テーブル((a)参照)と、会員別遊技履歴テーブル((b)参照)とが記憶されている。なお、遊技場会員情報テーブルには、当該遊技場Aにおいて会員登録した会員遊技者を識別可能な各遊技場会員IDに対応付けて、本人確認に使用される暗証番号と、各会員遊技者の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(会員情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、各会員遊技者の遊技場会員IDに対応付けて、来店ポイントと、来店回数と、会員遊技者がカードユニット300Bに共通会員カード1000を挿入してから遊技を終えて当該共通会員カード1000を取り出すまでに実施した遊技を1回の遊技として、最近10回の遊技履歴(会員情報)が記憶されている。
これら遊技履歴として、具体的には、遊技場会員ID毎に、来店日、遊技を実施した封入方式パチンコ機200Bの台番号、遊技の開始時刻(共通会員カード1000の挿入時刻)、遊技の終了時刻(共通会員カード1000の返却時刻)、開始時刻と終了時刻との差である遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、会員遊技者が遊技に消費した金額である売上金額、会員遊技者が遊技にて獲得することで遊技場が該会員遊技者に対して提供する景品と等価な金額である支出金額(最小数は100円単位)、これら売上金額から支出金額を差し引いた収支金額、遊技場の勝敗が記憶されている。会員別遊技履歴テーブルは、会員管理コンピュータ120のみに記憶されるだけでもよいが、会員カードIDに対応付けて管理コンピュータ140に記憶してもよい。
また、本実施形態の貯玉サーバ110は、カードユニット300Bにおける再プレイ操作に基づいて該カードユニット300Bから送信される貯玉使用要求の受信に基づいて、会員管理コンピュータ120に対して、当該貯玉使用要求に含まれる暗証番号が、当該貯玉使用要求に含まれる遊技場会員IDに対応して前記遊技場会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と一致するか否かを照会し、当該暗証番号が一致した場合において、貯玉数管理データに当該遊技場会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数の遊技への再使用を許諾する貯玉数使用許諾処理を実施し、該貯玉数の遊技への再使用に供された貯玉数を該貯玉数から減算更新する。なお、この際、所定の手数料分の貯玉数を減算更新するようにしてもよい。
また、本実施形態の貯玉サーバ110は、カードユニット300Bから送信される計数玉数の受信に基づいて、当該計数玉数とともに送信される遊技場会員IDに対応して貯玉数管理データに記憶されている貯玉数に、当該受信した計数玉数を加算更新する貯玉数更新処理を実施する。更に、貯玉数管理データの更新があった場合に、貯玉サーバ110は、更新後の新たな貯玉数と遊技場会員IDとを含む貯玉情報を貯玉補償センタの貯玉補償サーバ130に送信する貯玉情報送信処理を実施する。
また、本実施形態の会員管理コンピュータ120は、カードユニット300Bに新たに共通会員カード1000が受付けられたことに基づいて、当該カードユニット300Bから送信される共通会員カード受付け通知の受信に基づき、当該共通会員カード受付け通知に含まれる新たに受付けた共通会員カード1000から読み出した遊技場会員IDに対応する会員別遊技履歴テーブルの今回のデータを前回のデータに、前回のデータを2回前のデータというように、それぞれの遊技履歴の回数の更新を実施するともに、今回の遊技履歴への記憶(更新)を開始して、当該会員遊技者の遊技において発生する会員遊技関連情報の記憶し、カードユニット300Bにおける返却操作に基づいて、カードユニット300Bから送信される返却通知に記憶を開始した遊技場会員IDが含まれる場合において、今回の遊技履歴への記憶(更新)を終了し、当該遊技単位における勝敗を判定して記憶する処理を実施する。
なお、今回の遊技履歴への記憶(更新)を開始に際しては、会員管理コンピュータ120からシステムコントローラ100に対して当該更新する遊技履歴に対応する遊技場会員IDを含む使用度数情報出力要求を送信することで、システムコントローラ100から、当該送信した使用度数情報出力要求に含まれる遊技場会員IDが記録された共通会員カード1000からプリペイド度数の使用があった場合に、該使用度数の情報が送信されてくることで、遊技履歴の売上金額への加算更新が実施されるようになっている。
また、本実施形態の会員管理コンピュータ120は、会員登録機10において、新規の会員登録を実施するための所定操作がなされた場合に、会員登録画面を会員登録機10の表示装置に表示して、新たに会員登録する会員遊技者に関する会員属性情報の入力を受付ける会員属性情報入力処理を実施し、遊技場会員情報テーブルに記憶された遊技場会員IDのうち、未使用の遊技場会員IDを当該新規会員遊技者に対して付与し、当該遊技場会員IDに対応付けて、会員登録画面にて受付けた会員属性情報を遊技場会員情報テーブルに記憶する会員属性情報記憶処理を実施する。
図62に示すように、カード管理会社の管理コンピュータ140が備える記憶装置には、共通会員情報テーブル((a)参照)と、登録済遊技場テーブル((b)参照)と、遊技場情報テーブル((c)参照)と、関連会員情報テーブル((d)参照)とが記憶されている。
共通会員情報テーブルには、各共通会員カード1000を個々に識別可能な会員カードID毎に対応付けて、本人確認に使用される暗証番号と、各会員遊技者の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報とが登録されている。なお、本実施形態では、共通会員情報テーブルにおいて暗証番号も管理しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら暗証番号は、個々の遊技場のみで個別に管理することで、個々の遊技場で異なる暗証番号となるようにしてもよい。
登録済遊技場テーブルには、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードIDから特定される会員遊技者が会員登録を行った遊技場の遊技場ID(遊技場情報)が全て記憶されている。これら登録済遊技場テーブルへの遊技場IDの登録は、各遊技場に設置されている会員登録機10又は会員管理コンピュータ120から会員属性情報登録要求又は会員属性情報送信要求とともに送信されてきた会員カードIDに対応付けて当該登録済遊技場テーブルに記憶されている遊技場IDに、当該送信がなされた遊技場の遊技場IDが含まれていない場合に、当該遊技場の遊技場IDを当該会員遊技者が登録を行った遊技場として登録済遊技場テーブルに登録される。
遊技場情報テーブルには、各遊技場の遊技場識別子(遊技場A、遊技場B、・・・)と遊技場IDとに対応付けて、当該遊技場の遊技場名や、所在地が記憶されていることにより、遊技場IDから当該遊技場の遊技場名や所在地等の情報を特定できるようになっている。
関連会員情報テーブルには、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードIDから特定される会員遊技者と所定の関連性を持つ関連会員遊技者(以下、「フレンド会員」とも言う。)が全て記憶されている。本実施形態において、フレンド会員は、当該会員カードIDから特定される会員遊技者が他の会員遊技者の中から選択したことに応じて登録される。
次に、新規に共通会員カード1000を発行して会員登録を受付ける場合の会員登録機10と会員管理コンピュータ120と管理コンピュータ140との処理状況について図63を参照して説明する。
先ず、各遊技場A〜Cのいずれの店舗でも会員登録を行っていない遊技者が遊技場Aに来場し、遊技場Aの会員登録を行うものとする。この遊技者は未だ共通会員カード1000を所持(所有)しておらず、遊技場Aに来場した際に、会員登録機10が設置されている受付カウンタに出向く。そこで、会員登録の申込用紙に氏名や住所等の個人情報である会員属性情報を記入して店員に渡す。そして、遊技者から申込用紙を受け取った店員は、未使用(未発行)の共通会員カード1000を会員登録機10のカードリーダライタ10’にセットするとともに、会員登録機10に会員属性情報を入力する。
なお、本実施形態では、店員が会員登録機10を操作して会員属性情報を入力するようになっているが、来場した遊技者が自由に操作できる入力端末を遊技場内に設置して、これらの端末を会員登録機10に通信可能に接続し、遊技者が入力端末を用いて入力した会員属性情報を会員登録機10に送信することで、会員登録機10が会員属性情報を取得できる構成であってもよい。
また、会員登録機10は、会員属性情報の入力を受付ける処理を行うとともに、カードリーダライタ10’に挿入された共通会員カード1000のICチップにおいてカード管理会社用の記憶領域に記憶された会員カードIDの読み出し処理を行う。そして、会員登録機10は、読み出した会員カードIDと当該遊技場Aの遊技場IDと入力された会員属性情報とを含む会員属性情報登録要求をカード管理会社の管理コンピュータ140に送信する処理を行う。
ここで、カード管理会社の管理コンピュータ140は、遊技場Aの会員登録機10から受信した会員属性情報登録要求に含まれる会員カードIDを参照し、共通会員情報テーブルにおける当該会員カードIDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した会員属性情報登録要求に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する処理を行う。更に、管理コンピュータ140は、受信した会員属性情報登録要求に含まれる遊技場IDを当該会員カードIDに対応付けて登録済遊技場テーブルに登録する処理を行う。
さらに、会員登録機10は、会員属性情報を含む遊技場新規会員情報を会員管理コンピュータ120に送信する処理を行う。ここで、会員管理コンピュータ120は、遊技場会員情報テーブルを参照し、未使用の遊技場会員IDの中から所定の遊技場会員IDを決定し、この決定した遊技場会員IDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した遊技場新規会員情報に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する処理を行う。そして、決定した遊技場会員IDを会員登録機10に送信する処理を行う。なお、会員管理コンピュータ120は、決定した遊技場会員IDを貯玉サーバ110にも送信して、該貯玉サーバ110に決定した遊技場会員IDを登録させるとともに、該遊技場会員IDに対応する貯玉数に初期値である「0」を記憶させる。
そして、会員登録機10は、会員管理コンピュータ120から受信した遊技場会員IDを、共通会員カード1000のICチップにおける遊技場A用の記憶領域に書き込む処理を行う。そして、店員は、会員登録機10から共通会員カード1000を取り外し、この新規な共通会員カード1000を遊技者に手渡すようにし、遊技場Aにおける会員登録を完了することで、該共通会員カード1000を当該遊技場Aにて使用することが可能となる。
次に、共通会員カード1000を所持している遊技者から会員登録を受付ける場合の会員登録機10と会員管理コンピュータ120と管理コンピュータ140との処理状況について図64を参照して説明する。
先ず、遊技場A以外の遊技場B〜Cのいずれかの店舗で既に会員登録を完了している遊技者が遊技場Aに来場し、遊技場Aの会員登録を行うものとする。この遊技者は、既に最初に会員登録を行った遊技場にて発行された共通会員カード1000を所持(所有)した状態で、会員登録機10が設置されている受付カウンタに出向いて、会員登録したい旨を店員伝えるとともに、自身が所持している共通会員カード1000を店員に手渡す。店員は、受け取った共通会員カード1000を会員登録機10のカードリーダライタ10’に挿入する。
会員登録機10は、カードリーダライタ10’に挿入された共通会員カード1000のICチップにおける遊技場A用の記憶領域に記憶された記憶データとカード管理会社用の記憶領域に記憶された会員カードIDの読み出し処理を行う。ここで、遊技場Aにおいて未だ会員登録がなされていない場合には、遊技場A用の記憶領域に前述したNULL値が記憶データとして記憶されており、遊技場Aにおいて既に会員登録がなされている場合には、当該遊技場Aで独自に付与された遊技場会員IDが記憶されていることとなる。
更に、会員登録機10は、共通会員カード1000から読み出した記憶データを会員管理コンピュータ120に送信する処理を行う。このカードの記憶データを受信した会員管理コンピュータ120は、遊技場会員情報テーブルを参照して共通会員カード1000の遊技場A用の記憶領域から読み出したデータが遊技場会員IDとして登録されているか否かを判定する処理を行う。そして、会員管理コンピュータ120は、その判定結果(登録有り・登録無し)を会員登録機10に返信する処理を行う。
そして、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信した会員登録機10は、この判定結果により登録有りと判定された場合(記憶データが遊技場会員IDである場合)に、登録済の旨を表示装置に表示する。この場合には、店員は、会員登録機10から共通会員カード1000を取り外し、共通会員カード1000を遊技者に返却するとともに、既に遊技場Aにおける会員登録が済んでいることを伝える。
また、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信した会員登録機10は、この判定結果により登録無しと判定された場合(記憶データがNULL値である場合等)に、読み出した会員カードIDと当該遊技場Aの遊技場IDとを含む会員属性情報送信要求をカード管理会社の管理コンピュータ140に送信する処理を行う。
ここで、カード管理会社の管理コンピュータ140は、遊技場Aの会員登録機10から受信した会員属性情報送信要求に含まれる会員カードIDを照合し、該会員カードIDが登録されている場合には、共通会員情報テーブルにおける当該会員カードIDに対応付けられて登録されている氏名や住所等の会員属性情報を会員登録機10に送信する処理を行う。更に、管理コンピュータ140は、受信した会員属性情報送信要求に含まれる遊技場IDを当該会員カードIDに対応付けて登録済遊技場テーブルに登録する処理を行う。
一方、該会員カードIDが共通会員情報テーブルに登録されていない場合には、会員属性情報の登録がない旨を示す会員属性情報未登録通知を返信して、会員登録機10を、会員属性情報の受付け状態に移行させる。なお、これら会員属性情報が受付けられた場合の流れは、新規に共通会員カード1000を発行する場合の上述した流れと同じである。
また、カード管理会社の管理コンピュータ140から会員属性情報を受信した会員登録機10は、受信した会員属性情報を含む遊技場新規会員情報を会員管理コンピュータ120に送信する処理を行う。ここで、会員管理コンピュータ120は、遊技場会員情報テーブルを参照し、未使用の遊技場会員IDの中から所定の遊技場会員IDを決定し、この決定した遊技場会員IDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した遊技場新規会員情報に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する記録媒体利用登録処理を行う。そして、決定した遊技場会員IDを会員登録機10に送信する処理を行う。
なお、会員管理コンピュータ120は、決定した遊技場会員IDを貯玉サーバ110にも送信して、該貯玉サーバ110に決定した遊技場会員IDを登録させるとともに、該遊技場会員IDに対応する貯玉数に初期値である「0」を記憶させる。
更に、会員登録機10は、カードリーダライタ10’により、会員管理コンピュータ120から受信した遊技場会員IDを共通会員カード1000のICチップにおける遊技場A用の記憶領域に書き込む処理を行う。そして、店員は、カードリーダライタ10’から共通会員カード1000を取り外し、この共通会員カード1000を遊技者に手渡すようにし、遊技場Aにおける会員登録を完了する。
このように、本実施形態では、共通会員カード1000を所持している場合も、受付カウンタにおいて会員登録を実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、以下に示すように、カードユニット300Bにおいて共通会員カード1000を使用して会員登録を実施するようにしてもよく、この場合のカードユニット300Bと会員管理コンピュータ120と管理コンピュータ140との処理状況について図65を参照して説明する。
先ず、遊技場A以外の遊技場B〜Cのいずれかの店舗で既に会員登録を完了している遊技者が遊技場Aに来場したものとする。この遊技者は、既に最初に会員登録を行った遊技場にて発行された共通会員カード1000をカードユニット300Bに挿入する。
そして、カードユニット300Bは、挿入された共通会員カード1000のICチップにおける遊技場A用の記憶領域に記憶された記憶データとカード管理会社用の記憶領域に記憶された会員カードIDをカードリーダライタ3’により読み出す読み出し処理を行う。ここで、遊技場Aにおいて未だ会員登録がなされていない場合には、遊技場A用の記憶領域に前述したNULL値が記憶データとして記憶されており、遊技場Aにおいて既に会員登録がなされている場合には、当該遊技場Aで独自に付与された遊技場会員IDが記憶されていることとなる。
更に、カードユニット300Bは、共通会員カード1000から読み出した記憶データを会員管理コンピュータ120に送信する処理を行う。このカードの記憶データを受信した会員管理コンピュータ120は、遊技場会員情報テーブルを参照して共通会員カード1000の遊技場A用の記憶領域から読み出したデータが遊技場会員IDとして登録されているか否かを判定する処理を行う。そして、会員管理コンピュータ120は、その判定結果(登録有り・登録無し)をカードユニット300Bに返信する処理を行う。
そして、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信したカードユニット300Bは、この判定結果により登録有りと判定された場合(記憶データが遊技場会員IDである場合)に、前述した貯玉使用要求を貯玉サーバ110に送信し、当該カードユニット300Bにて貯玉を使用できるようにする。
また、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信したカードユニット300Bは、この判定結果により登録無しと判定された場合(記憶データがNULL値である場合等)に、該カードユニット300Bが備える表示装置に「お客様は当店にて会員登録がなされておりません。当店にて会員登録を行いますか?」等の表示を行い、遊技者に対して当該遊技場Aの会員登録を行うか否かを問い合わせる処理を行う。
ここで、遊技者が会員登録をしない旨の選択をした場合には、カードユニット300Bから共通会員カード1000を排出するカード返却処理を行う。また、遊技者が会員登録する旨の選択をした場合には、読み出した会員カードIDを含む会員登録要求を会員管理コンピュータ120に送信する処理を行う。
このように本実施形態の遊技用システムでは、共通会員カード1000を所持している遊技者が会員となっていない遊技場Aにおいて新たに会員になる際においては、カード管理会社の管理コンピュータ140において管理されている該遊技者の会員属性情報が、共通会員カード1000に記録されている会員カードIDに基づいて取得されて会員情報として登録されるため、これら会員属性情報を新たに会員になる毎に記入したり入力したりする等の当該遊技者の手間を著しく省くことができ、会員登録が非常に簡素化されるばかりか、複数の会員カードを携行する必要もないので、他の遊技場において既に会員登録している遊技者の他の遊技場における会員化を促進させることができる。
また、遊技者は、会員登録機10が設置されているいずれか1の遊技場にて共通会員カード1000の新たな発行を受けて会員となることができるとともに、該会員の会員属性情報をカード管理会社の管理コンピュータ140において迅速に管理できる。
また、会員登録機10又はカードユニット300Bにおいて共通会員カード1000を受付けた際に、会員管理コンピュータ120が遊技場会員情報テーブルを参照してカードの記憶データが遊技場会員IDとして登録されているか否かを判定する処理を行うことで、遊技者が来場した遊技場Aの会員であると判定されたときには、カード管理会社の管理コンピュータ140に対して会員カードIDが送信されて会員属性情報が無駄に取得されることがないので、会員管理コンピュータ120と管理コンピュータ140との間の通信負荷を低減できるとともに、管理コンピュータ140における処理負荷も低減できる。
[5−2.封入方式パチンコ機の構成]
図66は、本実施形態における封入方式パチンコ機200Bの外観構成の一例を示す正面図である。
封入方式パチンコ機200Bは、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、発射モータを駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータが駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて玉が遊技領域27内に発射される。
封入方式パチンコ機200Bは、いわゆる第1種のパチンコ機であって、遊技領域27の中央に可変表示装置(特別図柄とも言う)278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(例えば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(例えば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278は、複数種類の識別情報(図柄)を可変表示可能な可変表示部を備えており、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいてそれらの複数種類の識別情報の可変表示を開始させる。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(例えばぞろ目)になると、大当り遊技状態となり、大入賞口271が開放する。
また、可変表示装置278の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(例えば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り遊技状態が発生し、それに伴う大当り遊技状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するか或いは入賞することなくアウト口154に回収される。いずれかの入賞口に入賞したパチンコ玉及びアウト口154に回収されたパチンコ玉は再度封入方式パチンコ機200B内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
封入方式パチンコ機200Bにおける遊技領域27の下方位置には、表示器54が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、持点やカード残額、或いは可変表示装置278の表示と連動した様々な演出画像を遊技者に表示する。
なお、表示器54は、カードユニット300Bから独立して封入方式パチンコ機200Bに取付けられる構成でも、カードユニット300Bと一体に形成され、封入方式パチンコ機200Bの前面に嵌合させる構成でもよい。
さらに、封入方式パチンコ機200Bにおける打球操作ハンドル25の左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。本実施形態では、計数ボタン28を押下し続けた時間に応じて計数動作が繰り返し実行される。
なお、押下継続時間に関わらず、1度押下すると、所定数(例えば100玉)だけ遊技玉から持玉への計数が行われるようにしてもよく、或いは、計数ボタン28を1度押下した場合には、その押下時間にかかわらず(長押しか否かにかかわらず)、現在遊技者が所有している遊技玉のすべてが計数されるようにしてもよい。
このように、計数ボタン28を封入方式パチンコ機200B側に設けているため、計数ボタン28をカードユニット300B側に設ける場合に比較して、封入方式パチンコ機200Bに正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。
計数ボタン28の右上方には、遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器29が設けられている。遊技玉数表示器29は、7セグメント式のディスプレイである。なお、遊技玉数表示器29は、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
本実施形態に係る封入方式パチンコ機200Bは、遊技盤26とそれ以外の遊技枠(前枠)21とに分けることができる。特に、遊技盤26は、各社が開発するパチンコ機の機種毎に異なるものである一方、遊技枠21は、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤26のみの交換で事足りる。
[5−3.カードユニットの構成]
図66及び図67は、本実施形態におけるカードユニット300Bの構成を説明するための図である。
カードユニット300Bは、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行され、会員登録した遊技場でのみ紐付けされた貯玉や残額等が使用可能とされる遊技用記録媒体である遊技場会員カード、及び複数の遊技場で共通に利することができるように会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である共通会員カード1000を受け付ける。ビジターカード、遊技場会員カード及び共通会員カード1000はICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたカードユニット300Bは、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(例えばカード残額、持玉数、或いは貯玉数等)を「遊技玉のデータ」に変換する機能を有する。封入方式パチンコ機200Bでは、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、「遊技玉のデータ」とは、発射可能な玉の発射残数を示すデータである。以下の説明では、「遊技玉のデータ」を貯玉や持玉と同様に、単に「遊技玉」と称する。
カードユニット300Bの前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、共通会員カード1000、遊技場会員カード又はビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された共通会員カード1000、遊技場会員カード又はビジターカードがカードリーダライタ327に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312が設けられている。本実施形態のカードユニット300Bには、機械的な再プレイボタンは設けられず、表示器54又は表示器312に、再プレイボタンが表示され、表示器54又は表示器312のタッチパネルで、表示されている再プレイボタンへの操作が検知される。再プレイボタンは、共通会員カード1000や遊技場会員カードを受付けた場合において、該共通会員カード1000や該遊技場会員カードに記録された会員カードIDや遊技場会員ID(単に、カードID、C-IDとも言う)ならびに会員カードIDや遊技場会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するためのボタンである。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残額(カード残額又は単に残額とも言う)を表示するものであるが、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
表示器312には、第1実施形態と同様に、残額取出操作を行うための残額取出アイコンや、少量貸し操作を行うための少量貸しアイコン、持玉分割を行うための持玉分割アイコン、カード後挿入操作を行うためのカード後挿入アイコン、カードロック操作を行うためのカードロックアイコン、情報照会操作を行うための情報照会アイコン等が表示され、これらのアイコンを遊技がタップすることで、残額取出処理や少量貸し処理、持玉分割処理、カード後挿入処理、カードロック処理、情報照会処理等の各種の処理が実行される。
再プレイボタンを操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいて封入方式パチンコ機200Bによる遊技を行うことが可能となる。一方、挿入されたカードが共通会員カード1000や遊技場会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ等に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、封入方式パチンコ機200Bによる遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持玉との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落とされる。この持玉や貯玉の遊技玉への変換は、遊技者所有の遊技用価値を封入方式パチンコ機200Bでの遊技に使用させるための使用処理に相当し、制御ユニット305が使用処理手段に相当する。なお、再プレイボタンとは別に、持玉を引落とすための専用の持玉払出ボタンを設け、再プレイボタンは貯玉引落とし専用のボタンとしてもよい。
本実施形態では、貯玉データは共通会員カード1000や遊技場会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の遊技場に設置されたコンピュータに共通会員カード番号や遊技場会員カード番号と対応付けて記憶させ、共通会員カード番号や遊技場会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。つまり、貯玉データは、カードユニット300Bからコンピュータに送信され、コンピュータにおいて貯玉データが管理される。一方、持玉は、カードユニット300Bがカードに直接持玉データとして記録する。
このように、カードユニット300Bが貯玉データをコンピュータに送信してカードを返却する処理や、カードユニット300Bが持玉データをカードに記録してカードを返却する処理は、使用処理に供されなかった遊技用価値を確定させるための確定処理に相当し、制御ユニット305が確定処理手段に相当する。
なお、貯玉データや持玉データの管理方法は、上記に限定されるものではなく、両者ともにホールコンピュータ801にカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。
しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールコンピュータ801にカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールコンピュータ801にカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールコンピュータ801に記憶させた時刻を特定できるデータをカード(共通会員カード1000、遊技場会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残額についてはカード(共通会員カード1000、遊技場会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(共通会員カード1000、遊技場会員カード、ビジターカード)、又はホールコンピュータに記憶させるタイミングは、例えば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行われる度にリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、又はカードを返却するときに一括して記憶させるなどのタイミングとすることが考えられる。
また、遊技者が遊技を終えてカードユニット300Bからカードを返却したときには、カードユニット300Bに記憶していた持玉が一旦貯玉としてホールコンピュータ801に記憶されるようにし、その遊技者がカードの返却を受けた日と同じ日に再び同じ又は別のカードユニット300Bにカードを挿入したときには、一旦貯玉として記憶された当日分の持玉のみが再びそのカードユニット300Bに記憶され、その持玉の範囲で遊技玉を加算し、遊技できるようにしてもよい。この遊技玉の加算は、遊技者所有の遊技用価値を遊技機での遊技に使用させるための使用処理に相当する。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット300Bの前面側には、さらに、IR感光ユニット(IR受光ユニットとも言う。)320と、カメラ399とが設けられている。IR感光ユニット320は、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力する。カメラ399は、遊技者の顔画像を撮影して、制御ユニット305に出力する。
本実施形態においては、上述の再プレイボタンと同様、機械的な玉貸(球貸)ボタン及びカード返却ボタンは設けられず、表示器54又は表示器312に、玉貸ボタン及びカード返却ボタンが表示され、表示器54又は表示器312のタッチパネルで、表示されている玉貸ボタン及びカード返却ボタンへの操作が検知される。
玉貸ボタンは、挿入されたカードに記録されている残額を引落として封入方式パチンコ機200Bによる遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行うボタンである。
カード返却ボタンは、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。
第5遊技用システム1Eにおいても、前述した第1実施形態〜第4実施形態における第1遊技用システム1A〜第4遊技用システム1Dと同様に、データ表示装置400やカードユニット300B等の情報表示装置が、封入方式パチンコ機200Bから出力される遊技信号に基づいて、総合遊技履歴情報(共通総合遊技履歴情報、特有総合遊技履歴情報)や個人遊技履歴情報(共通個人遊技履歴情報、特有個人遊技履歴情報)を集計し、これらの集計データを会員遊技者が所持する遊技者端末である携帯電話機16Aやノートパソコン15A等の遊技者端末に出力可能に構成されている。
また、第5遊技用システム1Eでは、総合遊技履歴情報や個人遊技履歴情報を、広域の店舗について統括的に管理することができる。つまり、第5遊技用システム1Eでは、広域の店舗に設置された全ての遊技機に通番のIDを割り当て、管理装置が、各店舗に設置された全ての遊技機の遊技履歴情報を管理することができる。
ここで、「広域」とは、例えば、所定の区域(例えば都道府県別の区域)とすることもできるし、全国とすることもできる。この場合、一の店舗に設置されたホールコンピュータ600が、他の店舗に設置された遊技機での遊技に関連する情報を、自店舗に設置された遊技用装置に表示させるような遊技用システムを構築することが可能である。これにより、例えば、上記の第3遊技用システム1Cにおいて、自店舗の遊技情報及び他店舗の遊技情報を、データ表示装置400の第2表示部440に表示させるようにすることができる。
図68は、この場合にデータ表示装置400の第2表示部440に表示される表示画面の一例を示す図である。
第2表示部440には、封入方式パチンコ機200Bの機種である「パチンコXXX」について、自店の大当り平均回数である当店大当り平均回数と、他店であるA店の大当り平均回数とがそれぞれ表示されている。また、A店よりも自店の大当り平均回数の方が多かったため、「当店の方が大当り回数が多いです!!」というメッセージが表示されている。このような表示を行うことで、周囲の遊技客は、該店舗の封入方式パチンコ機200Bの大当り回数に加えて、他店舗の封入方式パチンコ機200Bの大当り回数を知ることができ、どの店舗で遊技を行えば有利であるかを把握することができる。
[6.第6実施形態]
第6実施形態は、上記の実施形態で説明した第1遊技用システム1A〜第5遊技用システム1Eに付随的に追加することができる要素を含む第6遊技用システム1Fに関する実施形態である。
第6遊技用システム1Fでは、上記の実施形態におけるデータ表示装置400の第2表示部440に、遊技者が遊技したパチンコ機200(200A,200B)が、(1)遊技者が唯一遊技した唯一遊技機種、(2)遊技者の遊技時間が第1の所定時間よりも長い長時間遊技機種、(3)遊技者が最初に遊技した初遊技機種、(4)遊技者の遊技時間が第2の所定時間よりも短い短時間遊技機種、の1以上の遊技機種のうちのいずれの遊技機種であるかの集計結果に関する情報を表示させる実施形態である。
また、本実施形態では、データ表示装置400の第2表示部440に、パチンコ機200での遊技において、遊技玉が遊技領域のうちの第1領域を通過した回数及び/又は割合と、遊技玉が遊技領域のうちの第2領域を通過した回数及び/又は割合とを、遊技玉の発射強度別に集計した集計結果に関する情報を表示させる実施形態である。
データ表示装置400の処理部410は、パチンコ機200に併設されるカードユニット300に挿入された会員カードに記録されたカード情報に基づいて、遊技者が遊技した遊技機種を判定する。図示は省略するが、カード情報には、会員IDと対応づけて、パチンコ機200のID別に、遊技者が該パチンコ機200での遊技時刻が記録される。遊技時刻には、該パチンコ機200での遊技を開始した遊技開始時刻と、該パチンコ機200での遊技を終了した遊技終了時刻とが含まれる。処理部410は、これらの遊技時刻に基づいて、遊技者が遊技した遊技機種が上記の(1)〜(4)のいずれの遊技機種であるかを判定する。
遊技機種の判定方法の一例を説明する。該会員IDの会員が遊技したパチンコ機200が1台のみである場合は、その台番号のパチンコ機200を唯一遊技機種と判定する。該会員IDの会員が遊技したパチンコ機200のうち、遊技開始時刻から遊技終了時刻までの時間として求められる遊技時間が第1の所定時間(例えば3時間)よりも長い台番号のパチンコ機200を長時間遊技機種と判定する。該会員IDの会員が遊技したパチンコ機200のうち、遊技開始時刻から遊技終了時刻までの時間として求められる遊技時間が第2の所定時間(例え15分)よりも短い台番号のパチンコ機200を短時間遊技機種と判定する。また、該会員IDの会員が遊技したパチンコ機200のうち、遊技開始時刻が最も古い台番号のパチンコ機200を初遊技機種と判定する。
処理部410は、上記の遊技機種の判定結果に基づいて、遊技者が遊技した遊技機種がいずれの遊技機種であるかを集計し、その集計結果をデータベース化して記憶する。そして、処理部410は、データベースに記憶された遊技機種の集計結果に基づいて、例えば、遊技機種を周囲の遊技客が視認しやすいようにグラフ化し、作成したグラフを第2表示部440に表示させる制御を行う。
図69は、この場合におけるデータ表示装置400の第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図69(1)では、該パチンコ機200が長時間遊技機種として遊技者により遊技された割合を表す円グラフ(機種別長時間遊技機種割合円グラフ)が第2表示部440に表示されている。この円グラフの代わりに棒グラフで該パチンコ機200が長時間遊技機種として遊技者により遊技された割合を表したもの(機種別長時間遊技機種割合棒グラフ)が図69(2)であり、機種別長時間遊技機種割合棒グラフが第2表示部440に表示されている。第2表示部440に上記のようなグラフ表示を行うことで、周囲の遊技客は、該パチンコ機200で長時間遊技が行われた割合を知ることができる。
なお、上記は長時間遊技機種について作成した円グラフ及び棒グラフの表示画面の一例であるが、これに代えて、唯一遊技機種や初遊技機種、短時間遊技機種について作成した円グラフや棒グラフを第2表示部440に表示させるようにしてもよい。このような表示を行うことで、周囲の遊技客は、該パチンコ機200で唯一遊技や初遊技、短時間遊技が行われた割合を知ることができる。長時間遊技の割合が高いパチンコ機200は、人気のある機種であることがわかり、唯一遊技の割合が高いパチンコ機200は、非常に人気のある機種であることがわかる。また、短時間遊技の割合が高いパチンコ機200は、それほど人気のない機種であることがわかる。これにより、周囲の遊技客は、人気のある遊技機種や人気のない遊技機種を判断することができ、遊技する機種を選択する際の参考にすることができる。
図70は、第2表示部440の表示画面の別例を示す図である。
図70(1)では、パチンコ機200の機種Aについて、遊技者が遊技をした遊技機種の判定結果を示す円グラフが第2表示部440に表示されている。具体的には、機種Aついて、遊技者が初遊技をした割合、短時間遊技をした割合、長時間遊技をした割合及び唯一遊技をした割合が円グラフ形式で表されている。
これを棒グラフ形式で表したものが図70(2)であり、機種Aについて、遊技者が初遊技をした割合、短時間遊技をした割合、長時間遊技をした割合及び唯一遊技をした割合が棒グラフ形式で第2表示部440に表示されている。
このような表示を行うことで、周囲の遊技客は、該パチンコ機200が唯一遊技機種、長時間遊技機種、初遊技機種、短時間遊技機種として遊技された割合を知ることができ、該パチンコ機200が人気のある機種であるか人気のない機種であるかを判断することができる。
また、本実施形態において、パチンコ機200が備える発射装置は、遊技玉の発射強度を検出する発射強度センサを有し、この発射強度センサにより、発射装置から発射された遊技玉の発射強度を検出する。そして、検出した発射強度を示す発射強度信号をデータ表示装置400に出力する。また、パチンコ機200は、遊技領域に打ち込まれた遊技玉が各入賞口(普通入賞口や始動入賞口、大入賞口)を通過した際に、遊技玉が入賞口を通過したことを示す通過領域信号をデータ表示装置400に出力する。この際、パチンコ機200は、通過領域信号に遊技玉の発射強度を紐付けて出力する。
データ表示装置400は、パチンコ機200から出力される発射強度信号や通過領域信号に基づいて、遊技玉の発射強度や通過領域を判定する。そして、その判定結果に基づいて、遊技玉が遊技領域のうちの第1領域を通過した回数及び/又は割合と、遊技玉が遊技領域のうちの第2領域を通過した回数及び/又は割合とを、遊技玉の発射強度別に集計する。ここで、第1領域及び第2領域には、遊技玉が入賞する各種の入賞口(普通入賞口や始動入賞口、大入賞口)や、遊技領域内の区分けされた打込領域(右打領域や左打領域、ぶっ込み領域)が含まれる。
図71は、処理部410が、発射強度に応じていずれの打込領域に遊技玉が打ち込まれたかを判定するために用いる発射強度しきい範囲テーブルのテーブル構成の一例を示す図である。
発射強度しきい範囲テーブルには、打込領域と、発射強度しきい範囲とが対応付けて記憶されている。打込領域は、例えば「右打領域」と、「左打領域」と、「ぶっ込み領域」とに分けられている。ここで、「右打領域」とは遊技領域の右側の領域であり、「左打領域」とは遊技領域の左側の領域である。また、「ぶっ込み領域」とは、この領域に遊技玉が打ち込まれることで遊技玉が始動入賞口の方へ流れやすいとされる領域である。
発射強度しきい範囲には、右打領域については発射強度しきい範囲AR(下限値ARlow〜上限値ARhi)が、左打領域については発射強度しきい範囲AL(下限値ALlow〜上限値ALhi)、ぶっ込み領域については発射強度しきい範囲AB(下限値ABlow〜上限値ABhi)がそれぞれ定められている。
処理部410は、パチンコ機200から出力される発射強度信号に基づいて総打込数及び総打込割合を集計する。また、発射強度信号から特定される発射強度が発射強度しきい範囲テーブルのいずれの発射強度しきい範囲に含まれるかを判定することで、遊技玉の打込領域を判定する。そして、その判定結果に基づいて、打込領域別に総打込数及び総打込割合を集計する。
図72は、処理部410が集計した発射強度別通過領域データのデータ構成の一例を示す図である。
発射強度別通過領域データは、発射強度別の遊技玉の通過領域の集計結果のデータであり、パチンコ機IDと、遊技玉の通過領域、総通過数及び発射強度別通過数とを対応付けた発射強度別通過数データと、遊技玉の通過領域、総通過割合及び発射強度別通過割合を対応付けた発射強度別通過割合データとが記憶される。
通過領域には、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第3始動入賞口、第1普通入賞口、第2普通入賞口、第3普通入賞口及び大入賞口が定められている。また、大入賞口は、確変入賞口を含む。各入賞口について、パチンコ機200から出力される発射強度信号及び通過領域信号に基づいて、通過領域別の総通過数、発射強度別通過数、総通過割合及び発射強度別通過割合を集計し、発射強度別通過領域データに記憶させる。
なお、本実施形態では、各パチンコ機200について、発射強度別通過数及び発射強度別通過割合の両方を集計することとして説明するが、これらのうちのいずれか一方のみを集計するようにしてもよい。つまり、発射強度別通過数のみを集計してもよいし、発射強度別通過割合のみを集計するようにしてもよい。
図73は、処理部410が集計した発射強度別打込領域データのデータ構成の一例を示す図である。
発射強度別打込領域データは、発射強度別の遊技玉の打込領域の集計結果のデータであり、パチンコ機IDと、遊技玉の打込領域、総打込数及び発射強度別打込数とを対応付けた発射強度別打込数データと、遊技玉の打込領域、総打込割合及び発射強度別打込割合を対応付けた発射強度別打込割合データとが記憶される。
打込領域には、前述した右打領域、左打領域及びぶっ込み領域が含まれる。各打込領域について、処理部410は、パチンコ機200から出力される発射強度信号に基づいて総打込数及び総打込割合を集計する。また、発射強度信号から特定される発射強度が発射強度しきい範囲テーブルのいずれの発射強度しきい範囲に含まれるかを判定することで、遊技玉の打込領域を判定し、その判定結果に基づいて、打込領域別に発射強度別打込数及び発射強度別打込割合を集計する。
なお、本実施形態では、各パチンコ機200について、発射強度別打込数及び発射強度別打込割合の両方を集計することとして説明するが、これらのうちのいずれか一方のみを集計するようにしてもよい。つまり、発射強度別打込数のみを集計してもよいし、発射強度別打込割合のみを集計するようにしてもよい。
処理部410は、上記の発射強度別の通過領域(打込領域を含む。)の集計結果に基づいて、例えば、遊技玉の発射強度別の通過領域を周囲の遊技客が視認しやすいようにグラフ化し、作成したグラフを第2表示部440に表示させる制御を行う。
図74は、この場合におけるデータ表示装置400の第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図74(1)では、発射強度別の始動入賞口への入賞の割合を示す円グラフが第2表示部440に表示されている。具体的には、始動入賞口への遊技玉の入賞を示す割合が、発射強度「T0〜T9」〜発射強度「T90〜T99」別に表されている。
これを棒グラフ形式で表したのが図74(2)であり、発射強度別の始動入賞口への入賞の割合を示す棒グラフが第2表示部440に表示されている。このような表示を行うことにより、遊技者以外の遊技客は、発射強度に応じて遊技玉がどの領域を通過する傾向にあり、どの程度のハンドル操作を行えば遊技玉を始動入賞口に入賞させることができるかを把握することができる。
なお、始動入賞口ではなく、発射強度別の普通入賞口に入賞した遊技玉の数や割合に関する情報をグラフ形式で第2表示部440に表示させるようにしてもよい。また、発射強度別の大入賞口や確変入賞口に入賞した遊技玉や割合に関する情報をグラフ形式で第2表示部440に表示させるようにしてもよい。これにより、周囲の遊技客は、どの程度のハンドル操作を行えば遊技玉を普通入賞口や大入賞口、確変入賞口に入賞させることができるかを把握することができる。
なお、本実施形態では、データ表示装置400の処理部410が遊技機種の集計を行うこととして説明したが、この遊技機種の集計をホールコンピュータ600の処理部610が行うようにしてもよい。この場合は、ホールコンピュータ600が集計結果をデータベース化して記憶するようにし、データベースに記憶された集計結果のデータを、データ表示装置400に送信するようにすればよい。また、カード管理コンピュータ7や玉管理コンピュータ800が遊技機種の集計を行うようにしてもよい。また、会員情報を管理する会員管理コンピュータを店舗に設置することとし、この会員管理コンピュータが遊技機種の集計を行うようにしてもよい。
また、ホールコンピュータ600、カード管理コンピュータ7、玉管理コンピュータ800、会員管理コンピュータのうちの2以上の機能を兼ねた管理コンピュータが遊技機種の集計を行うようにしてもよい。
発射強度別の通過領域の集計についても同様であり、データ表示装置400の処理部410が発射強度別の通過領域の集計を行うようにするのではなく、各種の管理コンピュータが発射強度別の通過領域の集計を行うようにしてもよい。この場合は、パチンコ機200が、前述した発射強度信号及び通過領域信号を各種の管理コンピュータに出力すればよい。
[7.他の実施形態]
本発明を適用可能な実施形態は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、他の実施形態について説明する。なお、上記の各実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
[7−1.遊技機]
上記の実施形態では、本発明に係る遊技機を、従来型のパチンコ機200Aや、封入方式パチンコ機200Bとして説明した。しかし、これに代えて、遊技媒体である遊技メダルを用いて遊技可能なスロットマシンを、本発明に係る遊技機としてもよい。
スロットマシンでは、遊技者にとって有利な有利状態として、ボーナス(RB(レギュラーボーナス)、BB(ビッグボーナス))状態やチャンスタイム(ART(アシストリプレイタイム)、AT(アシストタイム)及びRT(リプレイタイム))状態等の遊技者に対する特典が付与される状態に制御される。このため、ボーナス状態及びチャンスタイム状態の少なくともいずれかに制御される状態を有利状態として、上記の実施形態と同様の処理を行えばよい。
この場合、情報表示装置は、ボーナス発生回数やチャンスタイム発生回数等の情報を共通遊技履歴情報として集計するようにすればよい。また、情報表示装置は、スロットマシンの機種やタイプに応じたスロットマシン特有の遊技履歴情報を特有遊技履歴情報として集計するようにすればよい。特有遊技履歴情報としては、対応するスロットマシンの機種やタイプに応じたボーナスの種類(RB、BB)やチャンスタイム(ART、RT、AT)の突入回数や突入率、平均突入回数等の情報を集計するようにすればよい。
また、カードユニット300には、遊技者が所持する所持メダル数を計数して払い出すメダル計数払出ユニットを備えることとし、このメダル計数払出ユニットの計数結果に基づいてローカル計数メダル数をカウントするようにすればよい。また、第2実施形態で説明したデータ表示装置400は、スロットマシンから出力される遊技信号であるメダルIN信号やメダルOUT信号に基づいてINメダル数及びOUTメダル数を特定し、INメダル数とOUTメダル数とに基づいて、ローカル計数メダル数を特定すればよい。
また、カードユニット300の液晶表示器313に所定画像を表示させるのであれば、カードユニット300に設けられた計数払出ユニット380によるメダル数の計数結果に基づいて遊技者のローカル計数メダル数を判定し、このローカル計数メダル数に基づいて、所定画像の表示制御及び非表示制御を行えばよい。
また、データ表示装置400の第1表示部430に特別画像を表示させるのであれば、カードユニット300が遊技者のローカル計数メダル数をデータ表示装置400に出力するように構成し、データ表示装置400の処理部410は、カードユニット300から出力されるローカル計数メダル数に基づいて、所定画像の表示制御及び非表示制御を行えばよい。
この場合、第1所定画像は、遊技者が獲得した遊技メダルが投入される遊技メダル用のドル箱としたり、一の箱に積まれる遊技メダルの嵩高とすることができる。また、第2所定画像は、遊技者が獲得した遊技メダルが投入される遊技メダル用の特箱としたり、別の箱に積まれる遊技メダルの嵩高とすることができる。
また、第1所定画像を表示させるための第1表示閾値(第1値)と、第1所定画像を非表示とさせるための第1非表示閾値(第2値)とは、所定の時間範囲内に所持メダル数が減少する数に基づいて定めておくことができる。具体的には、1回の払い戻し操作により遊技者に払い戻される遊技メダル数を50枚とした場合、例えば50枚に25枚分の余裕を持たせた75枚を第1表示閾値と第1表示非閾値との差(第1所定数)とする。そして、例えば、第1表示閾値を200枚とし、第1非表示閾値を125枚とする。
また、第2表示閾値が第1表示閾値よりも大きくなり、且つ、第2表示閾値と第2非表示閾値との差(第2所定数)が第1所定数よりも大きくなるように第2表示閾値と第2非表示閾値とを定めておく。例えば、第2所定数を150枚とし、第2表示閾値を1000枚、第2非表示閾値を850枚とする。
また、遊技機をスロットマシンとする場合において、データ表示装置400の第1表示部430の表示内容としては、スロットマシンの機種名やスタート回数、ボーナス発生回数(RB発生回数、BB発生回数)やチャンスタイム付与回数(ART付与回数、AT付与回数、RT付与回数)等の特典付与回数、スタート履歴グラフ等の情報を含む遊技履歴データ画面や、差メダルを示す差メダルグラフ画面、所持メダル数を所定画像によって表示する所持メダル特別画像画面を定めておけばよい。
また、スロットマシンに代えて、遊技点方式で遊技を行う遊技点方式スロットマシンを本発明に係る遊技機としてもよい。従来型のスロットマシンは、メダルをメダル投入部から投入して、役が成立したとき(あるいは精算スイッチが操作されてクレジットが返却されるとき)に、メダル払出口からメダルが払出されるものであるが、遊技点方式スロットマシンは、このように遊技機外部からのメダルの投入や遊技機外部へのメダルの払出しを要することなく遊技を行うことが可能なスロットマシンである。
このような遊技点方式スロットマシンでは、対応するカードユニット300によってプリペイド価値を「遊技点」に変換して遊技に使用する。「遊技点」は、封入方式パチンコ機200Bにおける「遊技玉数」に該当する。すなわち、遊技者所有の有価価値を遊技に使用可能な遊技価値に変換する。例えば1000円分のプリペイド価値を50の遊技点(遊技点1は1枚のメダルに相当する)に変換可能である。
このような遊技点方式スロットマシンでは、遊技点を用いて賭数を設定する。メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際には、1枚BETスイッチを操作し、遊技状態に応じて定められた最大の賭数を設定する際には、MAXBETスイッチを操作する。スタートスイッチの操作に応じた各リールの回転開始及び各ストップボタンの操作に応じた各リールの回転停止に関しては、前述したメダル投入方式のスロットマシンと同様である。
ここで、スタートスイッチが操作されたときには、設定された賭数に相当する遊技点が減算点数となり、遊技制御基板のRAMに記憶される減算カウンタの値に減算点数が加算される。そして、全てのリールが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せが各リールの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が加算点数となり、遊技制御基板のRAMに記憶される加算カウンタの値に加算点数が加算される。
また、遊技制御基板では、減算カウンタの値や加算カウンタの値が更新されると、カードユニット300に対して、更新後の減算カウンタの値(減算点数)や更新後の加算カウンタの値(加算点数)を送信する。そして、遊技制御基板では、記憶する「遊技点」から更新後の減算カウンタの値を減算し、減算カウンタの値を0にクリアする。また、記憶する「遊技点」に更新後の加算カウンタの値を加算し、加算カウンタの値を0にクリアする。
一方、カードユニット300では、減算カウンタの値(減算点数)を受信したときには、RAMに記憶する総減算点数に受信した減算点数の値を累計加算すると共に、記憶する「遊技点」から受信した減算点数を減算する。また、加算カウンタの値(加算点数)を受信したときには、RAMに記憶する総加算点数に受信した加算点数の値を累計加算すると共に、記憶する「遊技点」に受信した加算玉数を加算する。
また、カードユニット300は、所定のタイミングで(例えば総加算点数、総減算点数が更新される毎に)、ホールコンピュータ600と通信して、総加算点数及び総減算点数を、遊技点を管理する遊技点管理コンピュータに送信する。遊技点管理コンピュータは、ホールコンピュータ600を介してカードユニット300から受信した総加算点数に基づいて遊技データテーブルの「セーフ数」を更新し、ホールコンピュータ600を介してカードユニット300から受信した総減算点数に基づいて遊技データテーブルの「アウト数」を更新する。
[7−2.情報表示装置]
上記の実施形態では、本発明に係る情報表示装置を、カードユニット300やデータ表示装置400として説明したが、本発明に係る情報表示装置はこれらに限られるわけではない。例えば、呼出ランプ装置9を本発明に係る情報表示装置としてもよいし、表示部を備える台間計数ユニットを本発明に係る情報表示装置としてもよい。
図75は、呼出ランプ装置9の表示部930に、コードとして2次元コードが表示された状態を示す図である。この2次元コードには、前述した実施形態のように、共通個人遊技履歴及び特有個人遊技履歴を特定可能な情報として、共通個人遊技履歴情報そのものや、特有個人遊技履歴情報そのもの、外部サーバ700にアクセスするためのURL情報をデコードすることができる。携帯電話機16Aは、呼出ランプ装置9の表示部930に表示された2次元コードを読み取り、当該2次元コードから特定情報をデコードして取得する。
また、上記の実施形態で説明したようなCR式の遊技機に対応して設けられるCRユニット(カードユニット300)に代えて、CRユニットの横に現金機用のサンドが付設されており、カードでも現金でも遊技を行うことが可能に構成されたダブルサンドを、本発明に係る情報表示装置としてもよい。
また、カードユニット300の液晶表示器313やデータ表示装置400の第1表示部430に特別画像画面を表示させるのではなく、各パチンコ機200に対応して該パチンコ機200の下部に設けられる各台計数機の前面に表示部を構成し、この表示部に上記の表示画面を表示させてもよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置400の第1表示部430にタッチパネル421を設けることとし、遊技者が指で画面をタップすることにより店員の呼び出しやメニュー選択を行うこととして説明した。しかし、タッチパネル421の代わりに筐体に呼出ボタンやメニュー選択ボタンを設けることとし、遊技者が呼出ボタンやメニュー選択ボタンを押下することにより、店員の呼び出しやメニュー選択を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、第1表示部430の左右に1つずつ第2表示部440を設けることとして説明したが、左右のいずれか一方にのみ第2表示部440を設けることとしてもよい。また、第2表示部440を基体部4Aから通路側に突出するように設けるのではなく、基体部4Aの側面に設けることとしてもよい。この場合も、左右の両方の側面に第2表示部440を設けてもよいし、左右のいずれか一方の側面にのみ第2表示部440を設けることとしてもよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置400を、ヒンジ部4Cにより扉部4Bを回動させることで、第2表示部440の角度を第1表示部430に対して相対的に変化させることが可能な構成として説明したが、第2表示部440の角度が第1表示部430に対して相対的に変化しないような固定的な構成とすることも可能である。この場合は、第2表示部440を形成した部材(以下、「サブ基体部」という。)が、基体部4Aに対して所定の開き角度を有するように、基体部4Aとサブ基体部とを一体的に構成すればよい。
具体的には、基体部4Aとサブ基体部とが重なり合った状態の開き角度を0°とし、その状態からサブ基体部を扉のように開いて(基体部4Aの一端を基準として回転させて)、サブ基体部が基体部4Aに対して垂直となった状態の開き角度を90°と定義した場合、サブ基体部の設置角度は、例えば、60°〜90°の角度範囲に含まれる設置角度とすることができる。この角度範囲に含まれる設置角度とすれば、遊技機で遊技する遊技者の遊技位置から第2表示部440を視認することはできないが、遊技島の端から周囲の遊技客が第2表示部440を視認することができる。
また、上記の他に、第2表示部440をデータ表示装置400の本体側面(左右両方の側面又は左右一方の側面)に配置することとしてもよい。つまり、基体部4Aから通路側に突出するようにサブ基体部を設けるのではなく、基体部4Aの側面にサブ基体部を設けることとしてもよい。
また、上記の第1実施形態では、特別画像表示をデータ表示装置400の第1表示部430に表示させることとして説明したが、第1表示部430ではなく、第2表示部440に特別画像表示を表示させることとしてもよい。
図76は、この場合に第2表示部440に表示される特別画像画面の一例を示す図である。この図には、第1所定画像としてドル箱を、第2所定画像として特箱を表示する場合の特別画像画面の一例を示している。なお、第1所定画像及び第2所定画像の表示方法は、第1実施形態及び第2実施形態で説明した表示方法と同様であるため、ここでは再度の説明を省略する。
なお、データ表示装置400の第1表示部430及び第2表示部440のいずれか一方の表示部に特別画像表示を表示させるのではなく、第1表示部430及び第2表示部440の両方の表示部に特別画像表示を表示させることとしてもよい。
また、第2表示部440は、必ずしも文字や数字で情報を表示するディスプレイである必要はなく、発光により情報を遊技客に報知するLEDランプとしてもよい。具体的には、例えば、円形や多角形(三角形や四角形、六角形等)のLEDランプを形成したサブ基体部をデータ表示装置400の本体側面(左右両方の側面又は左右一方の側面)に設けることでサイドランプを構成することができる。また、基体部4Aからブリッジを用いて通路側に突出させるような形でLEDランプを設けることとしてもよい。この場合、データ表示装置400の処理部410は、パチンコ機200の大当り中や確変中、潜伏確変中、時短中、空き台中といった情報を、それぞれ異なる発光色や発光パターンでLEDランプに発光させるように制御すればよい。
図77は、この場合におけるLEDランプの発光の設定に関するテーブルである発光設定用テーブルのテーブル構成の一例を示す図である。
この発光設定用テーブルは、ホールコンピュータ600のメモリ(記憶装置)に予め記憶させておくことができる。そして、ホールコンピュータ600の処理部610は、この発光設定用テーブルに基づいて、データ表示装置400の第2表示部440の発光に関する設定を行う。
発光設定用テーブルには、種別と、番号と、LEDランプの発光設定とが対応付けて記憶されている。LEDランプの発光設定には、報知内容と、発光色と、発光パターンとが定められている。報知内容は、その発光色及び発光パターンにより遊技客に報知する内容である。
例えば、該パチンコ機200が空き台であることを示す「空き台情報」には、発光色として「青色」が、発光パターンとして「点灯」が定められている。つまり、該パチンコ機200が空き台である場合は、LEDランプが青色に点灯制御されることになる。
該パチンコ機200が大当り中であることを示す「大当り情報」には、発光色として「赤色」が、発光パターンとして「α秒の時間間隔で点滅」が定められている。つまり、該パチンコ機200が空き台である場合は、LEDランプが赤色に点滅制御されることになる。
該パチンコ機200が潜伏確変中であることを示す「潜伏確変情報」には、発光色として「緑色」が、発光パターンとして「β秒の時間間隔で点滅」が定められている。つまり、該パチンコ機200が潜伏確変中である場合は、LEDランプが緑色に点灯制御されることになる。
該パチンコ機200が潜伏確変中であることを示す「潜伏確変情報」には、発光色として「黄色」が、発光パターンとして「γ秒の時間間隔で点滅」が定められている。つまり、該パチンコ機200が時短中である場合は、LEDランプが黄色に点灯制御されることになる。
なお、上記のLEDランプの発光設定に係る報知内容と発光色、発光パターンとの対応関係は一例に過ぎず、適宜設計変更可能である。LEDランプの点滅の時間間隔(例えば上記のα秒、β秒、γ秒)も適宜設定することが可能である。また、固定的な発光色でLEDランプを発光させるのではなく、種々の発光色を組み合わせたイルミネーションによって周囲の遊技客に情報を発信するようにしてもよい。
また、データ表示装置400において、カードユニット300からデータ表示装置400に送信される付与遊技媒体数を特定可能な信号は、遊技者のローカル計数玉数を示す信号や、遊技者のローカル計数メダル数を示す信号に限られるわけではない。これらの信号に代えて、遊技媒体(遊技玉又は遊技メダル)の増減数を示す信号(以下、「遊技媒体増減数信号」と称す。)をデータ表示装置400に送信するようにしてもよい。この場合、データ表示装置400は、カードユニット300から送信される遊技媒体増減数信号に基づいて、遊技者のローカル計数玉数やローカル計数メダル数を更新することで、付与遊技媒体数を判定するようにすればよい。
また、上記の所持遊技媒体数を特定可能な信号を出力するタイミングは、所定の時間間隔毎のタイミングや、計数払出ユニット380の計数結果が所定数に達したタイミング、計数払出ユニット380の計数がなくなってから所定時間(例えば10秒)が経過したら計数を確定し、その確定を待ったタイミングといった間欠的なタイミングとすればよく、いずれのタイミングで信号を出力するかは、適宜設計変更可能である。
また、データ表示装置400の第1表示部430及び第2表示部440の表示内容に関して、第1表示部430にはパチンコ機200の種類に応じた情報を表示させ、第2表示部440にはパチンコ機200の種類に因らない情報を表示させるようにしてもよい。パチンコ機200の種類に因らない情報としては、大当り中、確変中、空き台中、回転数、入賞数等のパチンコ機200のスペックに直接的に依存しない情報が挙げられる。第1表示部430には、潜伏確変情報や時短情報、突確情報、小当り情報等のパチンコ機200の種類に依存する情報を表示させるように制御し、第2表示部440には、大当り中、確変中、空き台中、回転数、入賞数等のパチンコ機のスペックに直接的に依存しない情報を表示させるように制御すればよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置400がホールコンピュータ600から一斉演出表示指示信号を受信した場合に、一斉演出表示を行うこととして説明した。しかし、データ表示装置400が具備する時計部465の計時時刻に基づいて、一斉演出表示を行うようにしてもよい。この場合、パチンコ機200が具備するRTCとデータ表示装置400が具備する時計部465とを同期させて、パチンコ機200が一斉演出を行うのと同じタイミングで一斉演出表示を行うようにすればよい。
また、大当りランニング演出では、ホールコンピュータ600が大当りランニング演出用の表示指示信号を所定の遅延時間分の遅延をかけて各データ表示装置400に送信することで、大当りランニング演出を行うこととして説明したが、大当りランニング演出を実現するための構成はこれに限られるわけではない。
例えば、データ表示装置400同士を所定の通信ケーブルを用いて接続し、大当りランニング演出実行信号をこの通信ケーブルを用いて相互に伝送するようにしてもよい。この場合は、データ表示装置400が、隣接するデータ表示装置400から大当りランニング演出実行信号を受信した場合に、所定の時間差だけ時間をずらして大当りランニング映像を表示し、次のデータ表示装置400に大当りランニング演出実行信号を送信するようにすればよい。つまり、大当りランニング演出実行信号をデータ表示装置400の識別番号に応じて昇順又は降順に順次に伝送していくようにすることで大当りランニング演出を実現することができる。
また、上記の実施形態では、ローカル計数玉数を計数可能な計数装置を、計数払出ユニット380を備えるカードユニット300として説明した。しかし、遊技点方式スロットマシンでは、ローカル計数玉数に対応する持点によって遊技が行われ、持点は遊技機によって算出されるため、遊技用装置が計数装置を備える構成に限らず、遊技機が計数装置を備える構成とすることも可能である。
なお、遊技用装置のうち、情報表示装置の一種であるデータ表示装置400や呼出ランプ装置9は計数装置を具備しないため、計数装置によって計数が実行されたことを特定するために、計数が実行されたことを特定可能な信号(例えば計数中信号)を計数装置から受信することが必要となる。
また、遊技用装置のうち、情報表示装置の一種であるデータ表示装置400や呼出ランプ装置9は遊技媒体貸与処理装置を具備しないため、遊技媒体貸与処理装置によって貸与処理が実行されたことを特定するために、貸与処理が実行されたことを特定可能な信号(例えば玉貸中信号)を遊技媒体貸与処理装置から受信することが必要となる。
[7−3.遊技者端末]
上記の実施形態では、遊技者が所持する遊技者端末を携帯電話機16Aやノートパソコン15Aとして説明したが、遊技者端末はこれらに限られるわけではない。例えば、遊技者が所持するタブレット端末やPDAを、本発明に係る遊技者端末としてもよい。
[7−4.管理装置]
上記の実施形態では、表示用設定データや集計用設定データを生成し、データ表示装置400の表示設定用情報や集計設定用情報、種類設定用情報を配信する管理装置をホールコンピュータ600として説明したが、管理装置はホールコンピュータ600に限られるわけではない。具体的には、玉管理コンピュータ800や、会員情報を管理する会員管理コンピュータ、会員が所持する遊技用カードを管理するカード管理コンピュータ等の管理コンピュータを、本発明に係る管理装置としてもよい。また、上記の各種の管理コンピュータのうちの2以上の機能を兼ねた管理コンピュータを、本発明に係る管理装置としてもよい。
[7−5.情報配信装置]
上記の実施形態では、遊技者端末の表示用データを生成し、遊技者端末に配信する情報配信装置を外部サーバ700として説明したが、情報配信装置は、必ずしも店舗外に設置されるコンピュータやサーバとしなければならないわけではない。例えば、店舗内に設置される上記の各種の管理装置を、本発明に係る情報配信装置としてもよい。また、表示用データを生成して配信する情報配信コンピュータを店舗内に独立に設けることとし、この店舗内に設けられた情報配信コンピュータから遊技者端末に表示用データを配信するようにしてもよい。
[7−6.携帯表示用データの生成]
携帯表示用データの生成については、種々のバリエーションを適用することができる。以下、このバリエーションについて説明する。
図78は、携帯表示用データの生成のバリエーションを説明するための図である。
図78(1)は、データ表示装置400が携帯表示用データを生成する場合の例である。
この場合、データ表示装置400は、自装置が集計した共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報に基づいて携帯表示用データを生成し、当該携帯表示用データを携帯電話機16Aに送信する。
図78(2)は、外部サーバ700が携帯表示用データを生成する場合の例である。
この場合、携帯電話機16Aがデータ表示装置400から受信した共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報を外部サーバ700に送信し、外部サーバ700は、携帯電話機16Aから受信した共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報に基づいて携帯表示用データを生成し、当該携帯表示用データを携帯電話機16Aに送信する。
また、データ表示装置400が共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報を外部サーバ700に出力するようにし、外部サーバ700は、データ表示装置400から取得した共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報に基づいて携帯表示用データを生成し、当該携帯表示用データを携帯電話機16Aに送信するようにしてもよい。
図78(3)は、ホールコンピュータ600が携帯表示用データを生成する場合の例である。
この場合、携帯電話機16Aがデータ表示装置400から受信した共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報をホールコンピュータ600に送信し、ホールコンピュータ600は、携帯電話機16Aから受信した共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報に基づいて携帯表示用データを生成し、当該携帯表示用データを携帯電話機16Aに送信する。
また、データ表示装置400が共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報をホールコンピュータ600に出力するようにし、ホールコンピュータ600は、データ表示装置400から取得した共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報に基づいて携帯表示用データを生成し、当該携帯表示用データを携帯電話機16Aに送信するようにしてもよい。
[7−7.特有遊技履歴の定義]
前述したように、特有遊技履歴として集計して表示・出力する情報としては、遊技者にとって有益な事象に基づく情報であることが考えられる。例えば、前述したスロットマシンを遊技機とする場合において、AT(アシストタイム)の機能を有するスロットマシンを考える。このスロットマシンが、例えば、AT終了後の次のゲームで特定役(例えばスイカ)に入賞した場合に、再度ATを発生させることが可能に構成されている場合、このAT終了後の次のゲームで再度ATが発生することは、遊技者にとって有益な事象である。そこで、このAT終了後の再度のATの発生に関する情報(発生回数や発生割合等)を特有遊技履歴として集計するようにしてもよい。
この場合、上記のAT終了後の再度のATの発生に関する情報を、他のATの発生契機に基づくATの発生履歴とは別の遊技履歴として集計・管理して表示させ、これを遊技者が把握できるようにすることで、遊技者が台選びの指標とすることができたり、遊技者の遊技意欲を高めることができると考えられる。
なお、特有遊技履歴として、遊技者にとって直接的に有益となる事象以外の事象に基づく情報を集計して表示・出力するようにしてもよいことは勿論である。例えば、上記のメインの実施形態では、遊技機をSTタイプのパチンコ機とする場合において、ST残り10回転内引き戻し回数やST引き戻し率といった情報を特有遊技履歴として集計している。ST残り10回転内引き戻しはST引き戻しに含まれるため、大当り遊技状態に制御されて賞球されるという利益を得られるという点では同じである。しかし、ST残り10回転内引き戻しは、発生する確率が極めて低いため、発生した場合に遊技者が感じる興奮の度合は、他の場合とは異なる。このように、例えば、発生する割合が低い事象や、遊技者に与える興趣の度合が大きい事象といった、遊技者にとって直接的に有益となるというよりは、偶発的、付随的に有益となる事象に基づく情報を集計して表示・出力するようにしてもよい。
また、上記のST引き戻しに関して、例えば、ST残り10回転内引き戻し回数に加えて、全体のST引き戻し回数を特有遊技履歴として集計して表示・出力するようにすることで、遊技者が、ST残り10回転内引き戻し回数と全体のST引き戻し回数とを比較できるようにしてもよい。つまり、全体の特有遊技履歴情報と、これに含まれる一部の特有遊技履歴情報とを対比可能に集計して、表示・出力するようにしてもよい。
[7−8.特有遊技履歴情報の別例]
上記の実施形態で説明した特有遊技履歴情報はあくまでも一例に過ぎない。以下、特有遊技履歴情報の変形例について説明する。
図79は、特有遊技履歴情報集計用テーブルの変形例を示す図である。
この特有遊技履歴情報集計用テーブルには、パチンコ機200の区分別タイプと、集計項目とが対応付けて定められている。
区分別タイプには、「確変(非ST)」、「確変(ST)」、「確変(転落抽選)」、「非確変(V入賞)」といった複数のタイプが定められている。
「確変(非ST)」は、確変機のうちのSTタイプではないタイプのパチンコ機200であり、その集計項目として、(1)確変大当り割合が定められている。確変大当り割合は、確変大当りが発生した割合(%)であり、[確変大当り回数/(通常大当り回数+確変大当り回数)]×100として算出される。
「確変(ST)」は、確変機のうちのSTタイプのパチンコ機200であり、その集計項目として、(1)ST残り10回転内引き戻し回数と、(2)ST残り10回転内引き戻し率と、(3)ST引き戻し率とが定められている。
「確変(転落抽選)」は、確変機のうちの転落抽選を行うタイプのパチンコ機200であり、その集計項目として、(1)転落率と、(2)非転落率とが定められている。転落率は、転落抽選によって転落となった割合(%)であり、[転落回数/(転落回数+非転落回数)]×100として算出される。また、非転落率は、転落抽選によって非転落となった割合(%)であり、[非転落回数/(転落回数+非転落回数)]×100として算出される。
「非確変(V入賞)」は、確変制御を行わない非確変機のうちのV入賞によって大当りを発生させるタイプのパチンコ機200であり、その集計項目として、(1)V入賞最短回転数と、(2)V入賞平均回転数とが定められている。V入賞最短回転数は、V入賞させるまでに要した最短の回転数である。また、V入賞平均回転数は、V入賞させるまでに要した平均の回転数である。
これらの集計項目は、パチンコ機200の区分別タイプ毎に定められた特有遊技履歴情報に含まれる集計項目である。なお、区分別タイプではなく、大当り帯域別タイプに応じた集計項目を定めた特有遊技履歴情報集計用テーブルを定めておいてもよい。つまり、マックスタイプやミドルタイプ、ライトミドルタイプ、ライトタイプ(甘デジタイプ)、ミニマムタイプといった大当り帯域別に、それぞれ固有の特有遊技履歴情報の集計項目を定めておき、対応して設けられたパチンコ機200がいずれの大当り帯域別タイプのパチンコ機200であるかに応じて、情報表示装置が当該大当りタイプ帯タイプに応じた集計項目の集計を行うようにしてもよい。
これらの場合、情報表示装置は、パチンコ機200のタイプに応じた設定を行う。タイプに応じた設定とは、そのタイプのパチンコ機200に応じた動作を行うように、自装置の動作を定めることを言う。この設定には、対応するパチンコ機200のタイプに応じた遊技履歴情報の集計を行うための集計設定と、対応するパチンコ機200のタイプに応じた遊技履歴情報の表示を行うための表示設定とが含まれる。
なお、上記の実施形態と同様に、ホールコンピュータ600等の管理装置が、複数の情報表示装置それぞれについて、対応するパチンコ機200のタイプを設定し、タイプ設定用情報(設定データ)を情報表示装置に配信するようにしてもよい。そして、情報表示装置は、管理装置から配信されるタイプ設定用情報に基づいて、パチンコ機200のタイプに応じた設定を行うようにしてもよい。
また、パチンコ機200のジャンルや貸与レート、製造メーカ毎に特有の遊技履歴情報の集計項目を特有遊技履歴情報集計用テーブルに定めておくこととし、情報表示装置が、対応するパチンコ機200のジャンルや貸与レート、製造メーカに応じた特有遊技履歴情報を集計するようにしてもよい。
[7−9.設定用情報]
上記の実施形態では、管理装置から情報表示装置に対して、対応する遊技機の種類及び遊技履歴情報の集計項目を含む集計用設定データを配信することとし、管理装置から情報表示装置に対して、対応する遊技機の種類及び遊技履歴情報の集計項目の設定用情報を配信することとして説明した。つまり、管理装置が情報表示装置に対して、当該情報表示装置に対応する遊技機の種類及びどのような方法を用いて遊技履歴を集計するか(遊技履歴の集計方法)に関する集計設定用情報を配信することとして説明した。
しかし、遊技履歴の集計方法については、予め情報表示装置にプログラムしておくこととして、管理装置から情報表示装置に対して、対応する遊技機の種類のみを含む種類設定データを配信するようにしてもよい。また、集計用設定データに代えて、どのような方法(近距離無線通信、非接触式無線通信、有線通信等)を用いて遊技履歴を遊技者端末に出力するか(遊技履歴の出力方法)に関する出力設定用情報として、管理装置から情報表示装置に対して出力用設定データを配信するようにしてもよい。
なお、情報表示装置における遊技機の種類や遊技履歴の集計方法、遊技履歴の出力方法の設定は、必ずしも管理装置から配信される設定用情報に基づいて行わなければならないわけではなく、店舗の管理者や店員が情報表示装置に対する設定操作を行うことによって実現してもよい。
[7−10.遊技履歴情報のうちの一部の種類の情報の出力]
上記の実施形態では、共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報に含まれる複数種類の情報の全ての情報を含む遊技履歴データを情報表示装置が出力することとして説明したが、共通個人遊技履歴情報及び特有個人遊技履歴情報に含まれる複数種類の情報のうちの一部の情報を含む遊技履歴データを情報表示装置が出力するようにしてもよい。
また、共通個人遊技履歴情報を含む共通個人遊技履歴データと、特有個人遊技履歴情報を含む特有個人遊技履歴データとのうちの何れか一方の遊技履歴データを情報表示装置が出力するようにしてもよい。また、共通個人遊技履歴情報のうちの一部の種類の情報を含む共通個人遊技履歴データを情報表示装置が出力するようにしてもよいし、特有個人遊技履歴情報のうちの一部の種類の情報を含む特有個人遊技履歴データを情報表示装置が出力するようにしてもよい。
また、複数種類の情報のうちの何れの種類の情報を取得するかを、遊技者が指定可能としてもよい。例えば、情報表示装置に表示させるメニュー画面に、個人遊技履歴情報の中から遊技者が取得を希望する情報の種類を指定するための項目を設け、この項目が遊技者によって選択された場合に、遊技者が取得を希望とする個人遊技履歴の候補を表示させるようにしてもよい。そして、表示させた個人遊技履歴の候補のうち、タップ操作等によって遊技者によって指定された候補に対応する情報を出力するようにしてもよい。
また、遊技者が情報表示装置を操作して取得したい情報を指定するようにするのではなく、遊技者が遊技者端末側で取得したい情報の種類を指定し、遊技者端末から情報表示装置に対して指定された情報の種類を送信するようにしてもよい。この場合、情報表示装置は、遊技者端末から受信した種類の情報を遊技者端末に出力するようにすればよい。
また、携帯電話機16Aの記憶容量によっては、共通個人遊技履歴データ及び特有個人遊技履歴データの両方を取得することができない場合がある。そこで、携帯電話機16Aが残り記憶容量を判定し、記憶容量が不足していることにより両方の遊技履歴データを取得することができない場合には、いずれか一方の遊技履歴データのみを取得するようにしてもよい。
また、記憶容量が不足している場合に、遊技者が取得したい情報のみを指定し、共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報のうち、遊技者によって指定された情報のみを含む共通個人遊技履歴データや特有個人遊技履歴データを遊技者端末に出力するようにしてもよい。
上記は、遊技者端末用の表示用データ(例えば携帯表示用データ)を生成する場合についても同様である。つまり、共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報に含まれる複数種類の情報のうちの一部の種類の情報を含む表示用データを生成して、遊技者端末に配信するようにしてもよい。この場合、遊技者がいずれの種類の情報を含む表示用データを生成して配信させるかを、情報表示装置や遊技者端末から指定することを可能としてもよい。
[7−11.同一の機種又はタイプに応じた遊技履歴表示]
携帯電話機16Aやノートパソコン15Aが、記憶部に蓄積的に記憶された個人遊技履歴情報に基づいて、同一の機種のパチンコ機200に関する特有個人遊技履歴情報を表示部に表示させるようにしてもよい。つまり、遊技者が複数の機種のパチンコ機200で遊技を行った場合に、各機種のパチンコ機200での遊技において取得した特有個人遊技履歴情報を携帯電話機16Aやノートパソコン15Aの記憶部に蓄積的に記憶する。そして、蓄積記憶された特有個人遊技履歴情報のうち、同一のパチンコ機200の機種に対応する特有個人遊技履歴情報を読み出し、これらの特有個人遊技履歴情報を表示部に表示させるようにしてもよい。
また、携帯電話機16Aやノートパソコン15Aが、記憶部に蓄積的に記憶された個人遊技履歴情報に基づいて、同一のタイプのパチンコ機200に関する特有個人遊技履歴情報を表示部に表示させるようにしてもよい。つまり、遊技者が複数のタイプのパチンコ機200で遊技を行った場合に、各タイプのパチンコ機200での遊技において取得した特有個人遊技履歴情報を携帯電話機16Aやノートパソコン15Aの記憶部に蓄積的に記憶する。そして、蓄積記憶された特有個人遊技履歴情報のうち、同一のパチンコ機200のタイプに対応する特有個人遊技履歴情報を読み出し、これらの特有個人遊技履歴情報を表示部に表示させるようにしてもよい。
なお、この場合、携帯電話機16Aやノートパソコン15Aに記憶されている遊技履歴表示アプリケーションを用いて、同一の機種のパチンコ機200については、当該機種に対応する特別な表示画面で特有個人遊技履歴情報を表示し、同一のタイプのパチンコ機200については、当該タイプに対応する特別な表示画面で特有個人遊技履歴情報を表示するようにする。つまり、遊技者端末は、遊技者が遊技した遊技機の種類に応じて遊技履歴の表示態様を変更して、遊技機の種類に応じた表示態様で遊技者の遊技履歴を表示部に表示させるようにすると好適である。
[7−12.遊技履歴情報の取得]
上記の実施形態では、遊技者端末が情報表示装置に表示されるコードを読み取ることで共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報を取得することとして説明したが、これらの遊技履歴情報を取得する方法はこれらに限られるわけではない。
例えば、情報表示装置に近距離無線通信装置を設け、近距離無線通信を利用して、情報表示装置から遊技者端末に共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報を送信(出力)するようにしてもよい。
また、情報表示装置に非接触式通信装置を設け、非接触式通信を利用して、情報表示装置から遊技者端末に共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報を送信(出力)するようにしてもよい。この場合は、遊技者により遊技終了操作がなされた後、情報表示装置の前面に設けられた所定の翳し位置に遊技者端末が翳されたことを検知した場合に、非接触式通信装置が、共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報を遊技者端末に送信するようにすればよい。
また、無線通信に限らず、例えば遊技者端末と情報表示装置とを有線ケーブルによって通信接続し、有線通信によって共通個人遊技履歴情報や特有個人遊技履歴情報を遊技者端末に送信(出力)するようにしてもよい。
[7−13.遊技者端末における処理]
遊技者が所持する遊技者端末(携帯電話機16A、ノートパソコン15A、タブレット端末、PDA)において、情報表示装置から取得した個人遊技履歴情報(共通個人遊技履歴情報/特有個人遊技履歴情報)を、遊技者が、インターネット上に公開することを可能としてもよい。例えば、自身のホームページやブログに個人遊技履歴情報を公開することを可能としてもよいし、ツイッターで個人遊技履歴情報を公開することを可能としてもよい。
[7−14.遊技信号]
上記の実施形態のように、パチンコ機200やスロットマシンから情報表示装置に出力される遊技信号は、遊技機の種類に依らず共通の遊技信号としてもよいが、遊技機の種類に応じて異なる遊技信号としてもよい。例えば、遊技機の機種やタイプ、製造メーカ等に応じて、遊技機からそれぞれ特有の遊技信号が情報表示装置に出力されるようにしてもよい。
例えば、非STタイプのパチンコ機200であれば、確変中であることを示す確変中信号を出力するようにし、STタイプのパチンコ機200であれば、ST中であることを示すST中信号を出力するようにしてもよい。また、潜伏確変を有するタイプのパチンコ機200であれば、潜伏確変中であることを示す潜伏確変中信号を出力するようにしてもよいし、小当りを有するタイプのパチンコ機200であれば、小当り中であることを示す小当り中信号を出力するようにしてもよい。
遊技機から出力される遊技信号が共通であるか特有であるかに関わらず、情報表示装置は、対応する遊技機の種類に応じた設定に基づくことで、遊技機から出力される遊技信号を利用して、共通遊技履歴情報や特有遊技履歴情報を集計することができる。
[7−15.特別画像表示]
特別画像を表示させるための処理を行う玉の種別は、計数済玉数(ローカル計数玉数)としてもよいし、貯玉数(当日貯玉数/過去貯玉数)や持玉数としてもよい。
また、上記の封入方式パチンコ機200Bや遊技点方式スロットマシンでは、遊技点によって遊技が行われる。そこで、遊技者が獲得した遊技点数の増減に応じて特別画像を表示させる特別画像表示処理を実行することとしてもよい。この場合は、遊技点数に対する閾値を定めておき、遊技者が獲得した遊技点数に対する閾値判定を行って、所定画像(第1所定画像及び第2所定画像)の表示/非表示を行うようにすればよい。
また、カードユニット300で計数されるローカル計数玉数は、計数払出ユニット380に流入した遊技玉が、計数センサにより検出され、1球の遊技玉の検出に応じて所定パルスの検出信号が計数払出ユニット380から制御ユニット305に対して出力されて、これに応じて制御ユニット305において記憶されるローカル計数玉数が1ずつ増加する例について説明した。つまり、1球の遊技玉が検出されたことに基づいて直ちにローカル計数玉数が1増加する例について説明した。
しかし、このような形態に限らず、1球の遊技玉が検出されたことに基づいて、直ちにローカル計数玉数を更新せずに、一旦「計数玉数」を更新させ(1増加させ)、(1)所定期間内(例えば10秒以内)に「計数玉数」が増加しなかったこと、(2)所定期間内の「計数玉数」の増加数が所定値より小さくなったこと、(3)所定期間内の「計数玉数」の増加率が所定率より小さくなったこと、等の所定条件に基づいて、「計数玉数」をローカル計数玉数に加算するようにしてもよい。
例えば、大当り遊技状態のときには、所定期間内に「計数玉数」が増加するため、大当り遊技状態中(ラウンド中)はローカル計数玉数が増加せず、「計数玉数」が大当り種別(大当り遊技状態に制御されている期間)に応じた数(例えば1000〜2000)まで増加する。そして、大当り遊技状態が終了して、大入賞口への入賞に基づく賞球の払出が終了した後のタイミングで、「計数玉数」がローカル計数玉数に加算されることになる。この場合には、ローカル計数玉数が急激に変化することになるが、前述した特別画像表示処理によって、適切に第1所定画像及び第2所定画像を表示させることが可能となる。
[7−16.他の遊技用システム]
図80は、遊技用システムの変形例を示す図である。
図80(1)の遊技用システムは、ホールコンピュータ600が遊技履歴情報集計部を備え、この遊技履歴情報集計部が、パチンコ機200から受信した遊技信号に基づいて、遊技履歴情報(共通遊技履歴情報、特有遊技履歴情報)を集計可能に構成された遊技用システムである。この場合、ホールコンピュータ600は、遊技履歴情報集計部によって集計された遊技履歴情報を表示部に表示させたり、印刷装置に印刷させたり、外部装置に送信するなどの、遊技履歴情報の出力が可能に構成されている。
図80(2)の遊技用システムは、図80(1)の遊技用システムの構成に、遊技者が所持する携帯電話機16Aを追加した遊技用システムである。この遊技用システムでは、ホールコンピュータ600から携帯電話機16Aに遊技履歴情報を配信することで、遊技者が遊技履歴情報を携帯電話機16Aにおいて閲覧可能に構成されている。
図80(3)の遊技用システムは、図80(2)の遊技用システムの構成に、外部サーバ700を追加した遊技用システムである。この遊技用システムでは、ホールコンピュータ600が外部サーバ700に遊技履歴情報を送信する。外部サーバ700は、携帯表示用データ生成部を備え、ホールコンピュータ600から受信した遊技履歴情報に基づいて携帯表示用データを生成して、携帯電話機16Aに配信する。
これらの遊技用システムが、前述した各実施形態における遊技用システムと異なるのは、ホールコンピュータ600等の管理装置が、遊技機から出力される遊技信号に基づいて遊技履歴情報を集計し、集計した遊技履歴情報を表示部に表示させることで店舗の管理者が遊技履歴情報を閲覧したり、集計した遊技履歴情報を遊技者端末に送信することで、遊技者が遊技者端末で遊技履歴情報を閲覧することができる点である。
[7−17.情報表示装置の設定]
上記の実施形態では、ホールコンピュータ600から出力される表示用設定データや集計用設定データに基づいて、データ表示装置400等の情報表示装置が表示設定や集計設定を行うこととして説明した。
しかし、上記の構成の他に、店舗の店員が所持する設定用リモコンから表示用設定データや集計用設定データを情報表示装置に送信することで、情報表示装置が表示設定や集計設定を行うことを可能としてもよい。
また、フラッシュメモリ(USBメモリ等)の情報記録媒体に表示用設定データや集計用設定データを記憶させておき、この情報記録媒体を情報表示装置に設けられた接続用ポート(USBポート等)に接続して表示用設定データや集計用設定データを情報表示装置に転送することで、情報表示装置が表示設定や集計設定を行うことを可能としてもよい。
[7−18.遊技履歴情報の表示]
上記の実施形態のように、共通遊技履歴情報に含まれる各項目を個別の枠内にそれぞれ表示させるのではなく、各項目を1つの枠内に纏めて表示するようにしてもよい。また、上記の実施形態のように、特有遊技履歴情報に含まれる各項目を1つの枠内に纏めて表示するのではなく、各項目を個別の枠内にそれぞれ表示させるようにしてもよい。また、枠を設けずに、共通遊技履歴情報に含まれる各項目や特有遊技履歴情報に含まれる各項目を表示するようにしてもよい。
[7−19.その他]
この他にも、上記の情報表示装置や遊技用装置の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための表示装置における表示動作やスピーカにおける音出力動作、さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
また、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、情報表示装置や遊技用装置が備えるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態としてもよいし、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態としても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態としてもよい。
上記の実施形態における技術思想は、管理装置及び情報表示装置、遊技用装置全般に適用できる。また、上記の実施形態では、遊技者が表示部を指し示す位置をタッチパネルに対するタップ操作によって検出しているが、これに限らず、例えば、赤外線CCDカメラ(モーションセンサ)で遊技者の手指を撮像して、この撮像データに基づいてカメラコントローラが指示位置を検出してもよい。また、遊技者の指し示す指示位置を検出する手段は、赤外線CCDカメラに限らず、赤外線センサやその他の非接触型の検出手段であってもよい。