以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(1)遊技システムの全体構成
本発明の実施形態に係る遊技システムの全体構成の概略を図1に示す。この図に示すように、本実施形態の遊技システムは、スロットマシン1000と、携帯電話システム2000と、遊技サーバシステム3000とにより構成されている。
スロットマシン1000は、遊技場に設置され、所定数のメダルを投入することで1回の遊技が可能となり、その遊技の結果に応じてメダルが払い出される単位遊技を、遊技者に提供する。
携帯電話システム2000は、携帯電話機2100a,2100b間の会話や、携帯電話機と固定電話機(各家庭などに固定的に設置される電話機。図示略)との間の会話を可能とし、さらには携帯電話機2100a,2100bなどから後述するネットワーク3200に接続されているサーバとの各種データ通信も可能になっている。なお、以下、携帯電話機2100aおよび2100bをまとめていう場合は、単に携帯電話機2100と記載する。
遊技サーバシステム3000は、例えばインターネットなどのネットワーク3200を介して、各種情報端末(例えば、パソコン、固定または携帯電話機、携帯情報端末(いわゆるPDA)、通信機能を有する家庭用電気器具、家庭用ゲーム機など)間のデータ通信を可能とする。
(1−a)携帯電話システムの構成
図1に示すように、携帯電話システム2000は、携帯電話機2100と、基地局2200と、パケット網2300と、センターサーバ2400とを含む。
携帯電話機2100は、基地局2200を介してパケット網2300に接続され、パケット網2300を介して他の携帯電話機や固定電話機と、音声データ、文字データおよび画像データなどを送受信できる。特に後述するように、携帯電話機2100は、スロットマシン1000の表示装置70に表示されたQRコード(クイックレスポンスコード)を取得し、当該QRコードに含まれている各種情報に基づいて、スロットマシン1000で行われた遊技に関する情報を、パケット網2300を介して遊技サーバ3100へ送信する。QRコードは、縦方向と横方向との二方向に情報を持たせた2次元コードの一種である。また、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100によって生成されたパスワードを、パケット網2300を介して受信する。なお、パスワードについては、後で詳述する。
(1−a−1)携帯電話システムの各部の構成
携帯電話機2100は、無線通信を利用した、持ち運び可能な電話機であり、後述する基地局2200によって構成されるパケット網2300との間で無線通信を行う。なお、携帯電話機2100の具体的な構成については後述する。なお、本実施形態の遊技システムにおいて、携帯電話機2100の代わりに、携帯情報端末や、データ通信機能を有するゲーム機等を用いてもよい。
基地局2200は、携帯電話機2100と無線で接続するための拠点であり、後述するパケット網2300の末端にあたる装置である。基地局2200は、電柱やビルの屋上などに設置されている。基地局2200は、互いに有線または無線のネットワークで結ばれて、後述するパケット網2300を構成する。
パケット網2300は、携帯電話機2100によるデータ通信を行うときに、送受信されるデータを複数のパケットに分割して、これらを一つひとつ送受信する(以下、パケット通信と称する)ためのデータ通信網である。複数のパケットの各々は、パケット網2300上の、空いている回線を用いて伝送される。
センターサーバ2400は、携帯電話機2100からの要求に応じて、後述するネットワーク3200に接続されている遊技サーバ3100と通信し、携帯電話機2100からの要求に応じた種々の情報を遊技サーバ3100から取得し、取得した情報を要求元の携帯電話機2100に受け渡す。これにより、携帯電話機2100の操作者は、パケット網2300およびセンターサーバ2400を介して、外出先等、その居場所に拘わらず、遊技サーバ3100と、所望する情報をやりとりすることができる。
センターサーバ2400は、携帯電話機2100の各々に予め割り当てられた携帯電話番号と、その携帯電話機2100の所有者を識別するためのユーザIDとを対応させたデータベース(図示せず)を備えている。そして、携帯電話機2100からの要求に応じて、遊技サーバ3100とのデータ通信を実行するときには、まず、上述した携帯電話機2100の携帯電話番号が、携帯電話機2100からセンターサーバ2400へ送信される。次いで、センターサーバ2400は、送信された携帯電話番号に基づいて、上述したデータベースを検索し、その携帯電話機2100のユーザIDを得て、得られたユーザIDを遊技サーバ3100に送信する。このようにすることで、遊技サーバ3100は、携帯電話機2100からアクセスされるときには、携帯電話機2100のユーザIDを取得し、取得した携帯電話機2100のユーザIDに基づいて、携帯電話機2100からの要求に応じた処理を実行することができる。
なお、携帯電話機2100の所有者を特定するための情報は、上述したユーザIDや電話番号のほか、特定し得る携帯電話機2100の製造番号等、その所有者に固有の識別情報であればよい。また、本実施形態における遊技サーバ3100は、センターサーバ2400から送信されたユーザIDを管理用データベースサーバ(後述する)に記憶させる。
(1−a−2)携帯電話機のハードウエア構成
図2は、上述した携帯電話機2100のハードウエア構成を示す。なお、本実施形態では、図1に示したように、携帯電話機2100が複数ある場合であっても、それらの各々は、同様の構成を有するものとする。
図2に示すように、入出力バス2140には、中央処理装置(以下、CPUと称する。)2102、ROM2104、RAM2106が接続されている。ROM2104は、遊技サーバ3100とデータ通信を行うためのプログラムや、WEBサイトを閲覧するためのブラウザや、携帯電話機2100に組み込まれている表示装置やデジタルカメラ等(後述する)の各種装置を制御するためのプログラムや、携帯電話機2100に予め割り当てられている固有の携帯電話番号などを記憶している。また、RAM2106は、他の携帯電話機の携帯電話番号、メール等の文字データ、受信した画像データ、いわゆる着信音に用いられる音声データ等の各種のデータ、および、遊技サーバ3100とデータ通信を行ったときに用いられる変数の値などを記憶する。
また、入出力バス2140には液晶ディスプレイからなる表示装置2110を制御する表示制御回路2112、マイク2114及びスピーカ2116を制御する音声信号処理回路2118、テンキーやいわゆる方向キーなどを含むキー2120を制御する入力インターフェイス(以下、入力I/Fと称する)2122、アンテナ2124を介して基地局2200との間で情報の送受信を行う通信インターフェイス(以下、通信I/Fと称する)2126、および、デジタルカメラ機能を実現するための撮像制御回路2130が接続されている。
さらに、キー2120は、数字などを入力するためのテンキーと、上下左右方向を指定可能なカーソルキーと、例えば、これらカーソルキーによって操作者が何らかの選択を行ったときに、その選択内容を確定する確定キーなどがあり、携帯電話機2100の操作者によって操作される。また、通信I/F2126は、操作者によるキー2120の入力操作に基づく入力情報及び携帯電話機2100に予め割り当てられている電話番号を上述したパケット網2300やネットワーク3200を通じて送信する。さらに、通信I/F2126は、パケット網2300やネットワーク3200を通じて送信されてきた情報を受信する。表示装置2110は、操作者がキー2120を操作することによって入力された入力情報や、パケット網2300やネットワーク3200を通じて取得した情報を表示する。
撮像制御回路2130には、撮像素子2128が接続されている。撮像素子2128は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやC−MOSイメージセンサなどから構成されている。撮像素子2128は、携帯電話機2100の背面に設けられ、携帯電話機2100の操作者が所定のキー2120を操作することによって、対象物を撮像してその像を示す電気信号に変換して出力する。そして、出力された電気信号は、撮像した対象物の画像を示す画像データとしてRAM2106などの記憶手段に記憶される。この携帯電話機2100のデジタルカメラ機能によって、後述するスロットマシン1000の表示装置70に表示されたQRコードが撮影され、撮影されたQRコードに含まれている各種データに基づいて、遊技サーバ3100とのデータ通信が行われる。
(1−b)遊技サーバシステムの構成
サーバシステム3000は、遊技サーバ3100と、ネットワーク3200とを含む。遊技サーバ3100は、スロットマシン1000の表示装置70に表示されたQRコードに含まれている情報に基づいて、パケット網2300やネットワーク3200を介して携帯電話機2100からアクセスされる。そして遊技サーバ3100は、当該携帯電話機2100からから送信されてきた各種情報(詳しくは後述する)を保存し管理する。
また、携帯電話機2100から送信されたパスワード発行要求に応じてパスワードを生成し、生成したパスワードを携帯電話機2100に送信する。詳しくは後述するが、このパスワードには、パスワードの発行を要求した携帯電話機を特定し得る情報、スロットマシン1000でこれまでに行ってきた遊技の履歴に関する情報(以下、遊技履歴情報という)、スロットマシン1000で行われる演出の内容に関する情報などが含まれている。
(1−b−1)遊技サーバのハードウエア構成
図3に、遊技サーバ3100のハードウエア構成を示す。この図に示すように、遊技サーバ3100は、会員登録された遊技者に提供する遊技に関する情報や、遊技者に配布する音声データおよび画像データを、提供するWEB・コンテンツサーバ3120と、会員登録された遊技者に関する各種情報を管理する管理用サーバ3140とからなる。
(1−b−1−1)WEB・コンテンツサーバの構成
図3に示すWEB・コンテンツサーバ3120の入出力バス3122には、CPU3124、ROM3126、RAM3128が接続されている。ROM3126は、携帯電話機2100とデータ通信を行い、携帯電話機2100から受信した要求を処理するためのプログラムや、後述するウェブデータベース(以下、ウェブDBという)3130やコンテンツデータベース(以下、コンテンツDBという)3132等の各種の装置を制御するためのプログラムなどを記憶する。
ウェブDB3130およびコンテンツDB3132は、ハードディスクドライブ等の大容量のデータを記憶することができる記憶媒体からなり、各々、入出力バス3122に接続されている。ウェブDB3130は、主として会員登録された遊技者に閲覧される文字データや画像データを記憶する。これらのデータは、いわゆるHTML(Hyper Text Markup Language)のサブセットであるCompact HTMLに準じた言語で作成されており、文字情報のみならず画像データや他のWEBサーバの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)の情報を組み込むことができる。また、コンテンツDB3132は、主として、携帯電話機2100にダウンロードされるための画像データおよび音声データ、および、携帯電話機2100とデータ通信を行い、携帯電話機2100から受信した要求を処理するためのプログラム等のコンテンツを記憶する。
さらに、入出力バス3122には、外部接続用インターフェイス(以下、外部接続用I/Fと称する。)3134や、内部接続用インターフェイス(以下、内部接続用I/Fと称する。)3136も接続されている。外部接続用I/F3134は、図1に示したネットワーク3200に接続するための通信用のインターフェイスである。この外部接続用I/F3134によって、携帯電話機2100とのデータの送受信や、センターサーバ2400とのデータの送受信が行われる。また、後述する管理用データベース(以下、管理用DBという)3150に記憶されている管理用のデータは、内部接続用I/F3136を介して、WEB・コンテンツサーバ3120へ送受信される。
(1−b−1−2)管理用サーバの構成
管理用サーバ3140の入出力バス3142には、CPU3144、ROM3146、RAM3148が接続されている。ROM3146は、WEB・コンテンツサーバ3120の指令に応じて受信した管理用のデータの新規登録や更新などの管理を行うためのプログラムを記憶している。また、入出力バス3142には、ハードディスクドライブ等の大容量のデータを記憶可能な記憶媒体からなる管理用DB3150が接続されている。この管理用DB3150には、携帯電話機2100の識別情報(例えば携帯電話番号)が保存されると共に、当該識別情報に対応付けられた各種の情報(詳しくは後述する)が保存される。
さらに、入出力バス3142には、内部接続用I/F3152も接続されており、これにより、WEB・コンテンツサーバ3120の内部接続用I/F3136から送信された各種情報を管理用DB3150に記憶し、管理用DB3150に記憶されている情報をWEB・コンテンツサーバ3120に送信する。
(1−b−1−3)管理用DBに保存される情報の内容
図4に、上述した管理用DB3150に記憶されている各種情報の内容を示す。図4(a)に示すように、管理用DB3150には、会員登録された携帯電話番号に対応付けて、ランダムID、遊技履歴情報、通常ポイント、イベント情報および演出設定情報が記憶されている。携帯電話番号は、図1の携帯電話機2100a,2100bに固有に付与された番号であり、前述したように図2のROM2104に記憶されている情報である。なお、遊技サーバ3100に新規にアクセスしてきた携帯電話機2100の所有者を、会員として登録する(換言すると、当該携帯電話機に関する各種情報を保存するための保存領域を作成する)会員登録処理の内容については、後に詳しく説明する。
ランダムIDは、携帯電話機2100からの要求に応じて遊技サーバ3100がパスワードを発行する際に、0〜255(10進法)の数値範囲内で任意に生成される1つの数字である。このランダムIDは、上述したパスワードおよびQRコードの各々に含められ、さらにQRコードに含められている遊技履歴情報および演出設定情報が、適正なものであるか否かを判断する際に参照される。遊技履歴情報は、スロットマシン1000で行われた遊技の履歴に関する情報であり、QRコードに含められている遊技履歴情報には、スロットマシンで行われた単位遊技の回数、ビッグボーナス(以下、BBという)の回数、レギュラーボーナス(以下、RBという)の回数、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)へ移行した回数、達成したミッション(後述する)の種類、および、ミッションの達成率が含められている。なお、本実施形態のスロットマシン1000は、QRコードに含める、上述した項目以外の遊技履歴情報についても収集を行っているが、その内容については後述する。
そして、管理用サーバ3140のCPU3144は、携帯電話機2100から送信されてきた上述した遊技履歴情報に基づいて、図4(b)に示すように、総遊技回数、総BB回数、総RB回数、総ART回数、達成ミッションの種類、および、ミッション達成率という6項目の遊技履歴について更新または累計し、管理用DB3150に保存している。これら遊技履歴に関する情報の更新等は、携帯電話機2100からの要求に応じてパスワードを発行する際に行われる。
図4(a)に戻り、通常ポイントは、上述した遊技履歴情報のうち、予め定められていた項目の遊技履歴に基づいて算出されるものであり、通常ポイントの値に応じて図3に示したコンテンツDB3132から携帯電話機2100にダウンロードすることができる音声データおよび画像データの種類が定められている。例えば、図4(b)に示す各項目の遊技履歴の値に各々予め定めた係数を乗じ、各々得られた値を適宜加算または減算する所定の計算式を定めておき、当該計算式によって通常ポイントを算出するようにしてもよい。
次に、イベント情報は、スロットマシン1000が設置されている遊技場で行われる催し物(イベント)に関する情報であり、どの遊技場で、どのようなイベントが行われ、そのイベントにおいて遊技者にどのような特典が付与され得るのか、などを示す情報により構成されている。具体的には、図4(d)に示すように、どの遊技場であるのかを示す遊技場コード、どのようなイベントが行われているのかを示すイベントコード、携帯電話機の所有者が当該イベントの開始後に当該遊技場を訪れた回数(来店回数)、イベントの内容に関わる遊技履歴の項目の内容(結果)、および、これらイベントに関する情報の有効期限となる年月日が記憶されている。
ここで、遊技場コード、イベントコードおよび有効期限は、イベントを開催する遊技場の経営者または責任者(以下、経営者等という)と、遊技サーバシステム3000の運営者との間で予め取り決められるものである。例えば、ある遊技場が、1台のスロットマシン1000において、1日で獲得したメダルの枚数を来店した遊技者の間で競うというイベントを、所定期間実施することを企画した場合、その遊技場の経営者等は、遊技サーバシステム3000の運営者へその旨連絡する。この連絡を受けた遊技サーバシステム3000の運営者は、イベントを行う遊技場に対応する遊技場コードと、連絡を受けた実施予定のイベントに対応するイベントコードとを、遊技場の経営者等へ連絡する。これにより遊技場の経営者等が、遊技場コードおよびイベントコードをスロットマシン1000に設定すると、スロットマシン1000の表示装置70に表示されるQRコードの中に、図4(c)に示すイベント情報を管理用DB3150に保存するために必要な情報が含まれることになる(詳しくは後述する)。
なお、本実施形態の遊技システムにおいては、遊技場コードおよびイベントコードは1バイトのデータであり、図4(d)に示す例では、遊技場コードを2桁の16進法で表しており、各遊技場コードには、予め遊技場の店舗名が対応付けられている。各遊技場コードに対応づける遊技場をどのように定めるかは任意であるが、例えばスロットマシン1000が設置されている遊技場を、遊技サーバシステム3000の運営者が予め調査して設定しておいても良いし、各遊技場からの希望に応じて設定するようにしても良い。
また、図4(e)に示したイベントコードの例でも、イベントコードを2桁の16進法で表しており、各イベントコードには予め定めておいたイベントの内容(イベント内容)が対応づけられている。このイベントの内容としては、1日の営業時間内(より厳密には当日のパスワード発行要求を送信するまでの間)に獲得できたメダル枚数、ARTの連チャン回数(後述する)、BBまたはRBの回数など、所定項目の遊技履歴に関する値の多寡に応じて優劣が定まるようなものが好ましい。
また、イベントの内容によっては、通常、QRコードに含まれている6項目の遊技履歴情報(実行された単位遊技の回数、BBの回数、RBの回数、ARTへ移行した回数、達成したミッションの種類、および、ミッション達成率)だけでは優劣を定められない場合が生じる。例えば、図4(e)に示すイベントコード「01」は、1日の営業時間内に獲得できたメダル枚数、イベントコード「1C」は、ARTの連チャン回数を競うイベントが行われることを意味している。このようなイベントを行う場合は、QRコードに通常含められる上述した6項目の遊技履歴情報だけでは、遊技者間の優劣を定めることができないため、そのような場合は、そのイベントコードに対応して、追加的にQRコードへ含める遊技履歴情報の項目が予め定められている。
例えば、上述した図4(e)に示すイベントコード「1C」の場合、QRコードへ追加的に含める遊技履歴情報の項目として、「ART連チャン回数」が定められている。この「ART連チャン回数」は、上述した6項目の遊技履歴情報の他に、スロットマシン1000で収集、記憶される遊技履歴情報である。これにより、遊技場の経営者等によって、スロットマシン1000にイベントコード「1C」が設定された場合は、表示装置70に表示されるQRコードには、前述した6項目の遊技履歴情報に加え、「ART連チャン回数」に関する遊技履歴情報が含まれることになる。
図4(c)に戻り、「来店回数」は、携帯電話機2100の所有者が、イベントの期間中に、遊技場コードで示される遊技場を訪れた回数を示すものである。ここで、1日に複数回、その遊技場を訪れた場合でも、「来店回数」の値が「1」しか増加しないように、例えば図3のRAM3148内に、携帯電話番号および携帯電話機から受信した遊技場コードに対応付けて、来店回数が計数済みであることを示すフラグ(以下、来店フラグという)のオン/オフ状態を記憶するための領域を設けておくとよい。そして、携帯電話機2100から受信した各種情報の中に、イベント期間中の遊技場に対応する遊技場コードが含まれていた場合は、管理用DB3150において、その携帯電話機の携帯電話番号に対応する「来店回数」の値に「1」を加算するとともに、上述した来店フラグをオン(「1」)にする。来店フラグがオンになっているときは、携帯電話機2100から受信した各種情報の中にイベント期間中の遊技場に対応する遊技場コードが含まれていたとしても、CPU3144は、管理用DB3150内の「来店回数」の値に「1」を加算しないようにする。そして、CPU3144は、例えば外付けのリアルタイムクロック(図示略)によって、日付けが改まったことを認識すると、RAM3148に記憶されている来店フラグの状態を、オフの状態に更新する。
次に、図4(c)の「結果」は、イベントコードに対応するイベント内容の遊技履歴情報についての内容を示すものである。すなわち、イベントコードが「00」であれば、携帯電話機2100から送信されたBB回数の値が、管理用DB3150内の「結果」に保存されている値以下のときは更新されないが、その値を超えた場合は、受信したBB回数の値に更新される。また、イベントコードが「01」(1日の獲得枚数)および「1C」(ART連チャン回数)の場合も、携帯電話機2100から受信した払出枚数、およびART連チャン回数の値が、既に「結果」に記憶されている値を超えていれば、既に記憶されている値は、携帯電話機2100から受信した値に更新される。
次に、図4(c)の「有効期限」は、イベント情報の内容をいつまで保存しておくのかを指定するものであり、例えば、管理用サーバ3140のCPU3144は、前述したリアルタイムクロックにより、日付けが改まったことを認識すると、管理用DB3150に保存しているイベント情報に各々対応付けられた「有効期限」の日付けをチェックし、有効期限として定められている年月日と、現在の年月日とが一致した場合は、その有効期限に対応するイベント情報を消去する。
なお、管理用DB3150には上述した各種情報の他にも、開催イベント情報として、イベントを開催する遊技場の名称と、その遊技場コードと、その遊技場で開催されるイベントの内容と、そのイベントに対応するイベントコードと、そのイベントの開催期間と、を関連付けた情報が記憶されている。
(1−c)スロットマシンの構成
図5(a)に、スロットマシン1000の正面図を示す。同図において、スロットマシン1000の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の略中央には、表示窓22が形成されており、スロットマシン1000の内部に回転自在に設けられている3個のリール40L,40C及び40Rの外周面に印刷された図柄が表示される。リール40L,40C及び40Rは、各回転軸が、水平方向の同一直線上に並ぶように設けられ、各々リング状の形状を有し、その外周面には21個の図柄が等間隔で印刷された帯状のリールテープが貼り付けられている。そして、表示窓22からは、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに、各リールに印刷された21個の図柄のうち、各リールの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓22には、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が停止表示される。ここで、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示される連続する3つの図柄のうち、最も上側の停止表示位置を上段U、中央の停止表示位置を中段M、最も下側の停止表示位置を下段Lとする。
また、表示窓22には、リール40L,40C及び40Rを横切る4本の入賞ラインが定められている。この4本の入賞ラインは、表示窓22内において、各リールの上段Uを通過する上段水平入賞ラインL1と、左リール40Lの下段L、中リール40Cの中段M、および、右リール40Rの上段Uを通過する右上がりの斜め入賞ラインL2と、各リールの中段Mを通過する中段水平入賞ラインL3と、左リール40Lの上段U、中リール40Cの中段M、右リール40Rの下段Lを通過する斜め右下がり斜め入賞ラインL4と、によって構成されている。このように各入賞ラインは、リール40L,40C,40Rの、各々3つの停止表示位置(上段U、中段M、下段L)のうち、いずれか1つを通過している。
入賞ラインL1〜L4は、各々、予め定められた複数種類の役(後述する)に対応する図柄組合せを判定する際の基準となるラインであり、リール40L,40C及び40Rが停止したときに、4本の入賞ラインのうち、有効とみなされた入賞ライン(以下、有効ラインという)が通過する停止表示位置に各々停止表示された3つの図柄の組合せが、いずれかの役に対応していたときに、その役が入賞したことになる。
フロントパネル20には、表示窓22の他に、遊技に関する各種情報を遊技者へ知らせるための各種ランプおよび表示器が設けられている。まず、表示窓22の左側には、図5(a)中、上から順に、操作指示ランプ24L,24C,24Rが設けられている。これら操作指示ランプ24L,24C,24Rは、リール40L,40C,40Rが回転しているときに、遊技者に対して後述するストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序を指示するものである。すなわち、操作指示ランプ24Lが点灯したときは左ストップスイッチ37Lを、操作指示ランプ24Cが点灯したときは中ストップスイッチ37Cを、操作指示ランプ24Rが点灯したときは右ストップスイッチ37Rを、各々操作すべきであることを示す。
表示窓22の下側には、図5(a)中、左から順に、ベット数(賭け枚数)表示ランプ26a,26b,26c、クレジット数表示器27、および、獲得枚数表示器28が設けられている。ベット数表示ランプ26a,26b,26cは、1回の遊技に投入されるメダルの枚数を表示するものである。すなわち、1枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26aのみが点灯し、2枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26aおよび26bが点灯し、3枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26a,26b,26cが点灯する。ここで、スロットマシン1000は、3枚のメダルを投入することで1回の遊技が可能となり、入賞ラインL1〜L4が全て有効ラインとなる、いわゆる3枚賭専用機となっている。クレジット数表示器27は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン1000にクレジット(貯留)されている(より具体的には、後述するRAM110に記憶されている)メダルの枚数を表示する。獲得枚数表示器28は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン1000において遊技の結果に応じて遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する。
上述したフロントパネル20の下側には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の上面右側には、スロットマシン1000へメダルを投入するためのメダル投入口32が設けられている。このメダル投入口32の内部には、メダルセンサ(図示略)が設けられており、メダル投入口32から投入されたメダルを検出すると、メダル検出信号を出力する。このメダル検出信号の出力回数を計数することで、投入されたメダルの枚数を認識することができる。また、操作パネル部30の上面左側には、クレジットされているメダルをスロットマシン10へ投入することができる1−ベットスイッチ34および最大ベットスイッチ35が設けられている。また、メダル投入口32と、最大ベットスイッチ35との間には、後述するパスワードを入力するためのパスワード入力画面を表示装置70に表示させ、または、前述した遊技サーバ3100にアクセスするためのQRコードを表示装置70に表示させる操作を行う、方向ボタンスイッチ38および決定ボタンスイッチ39が設けられている。
1−ベットスイッチ34は、1回操作されるごとにクレジットされているメダルのうち1枚だけを遊技の賭けの対象としてスロットマシン10へ投入するためのスイッチである。最大ベットスイッチ35は、クレジットされているメダルのうち3枚を遊技の賭けの対象としてスロットマシン1000へ投入するためのスイッチである。メダル投入口32から、または、各種ベットスイッチ34,35を操作することにより、スロットマシン1000に3枚のメダルを投入すると、メダルが投入されるごとにベット数表示ランプ26a,26b,26cが順次点灯していき、入賞ラインL1〜L4が有効ラインとなる。また、各種ベットスイッチ34,35を操作してメダルを投入した場合は、後述するRAM110に記憶されているクレジット数から、投入されたメダルの枚数が減算され、これに伴ってクレジット数表示器27に表示されている値も減算される。規定枚数(3枚)のメダルが既に投入されている状態で、さらにメダル投入口32からメダルが投入されると、当該投入されたメダルの枚数が、RAM110に記憶されているクレジット数に加算されるとともに、クレジット数表示器27に表示されている値に加算される。
また、図5(b)の平面図によって示すように、方向ボタンスイッチ38は、上方向を指示する上方向スイッチ38U、右方向を指示する右方向スイッチ38R、下方向を指示する下方向スイッチ38D、および左方向を指示する左方向スイッチ38Lの、4つのボタンスイッチによって構成されている。また、決定ボタンスイッチ39の上面(操作面)には“PUSH”の文字が印刷されているとともに、その材質は光が透過する部材からなり、決定ボタンスイッチ39の内部にはLEDなどの光源が設けられ、当該光源は、点灯/消灯/点滅などの駆動制御が可能になっている。
操作パネル部30の正面左側には、スタートスイッチ36が傾動可能に設けられており、さらにスタートスイッチ36の左側には、クレジットされたメダルを後述するメダル払出口60から排出させるための精算スイッチ33が設けられている。遊技者がスロットマシン1000に規定枚数(3枚)のメダルを投入した後、スタートスイッチ36を傾動操作すると、前述した3つのリール40L,40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これにより、リール40L,40C及び40Rの各外周面に印刷された図柄は、表示窓22において上から下へと移動(スクロール)表示される。操作パネル部30の正面中央部には、3つのストップスイッチ37L,37C及び37Rが設けられている。ここで、左ストップスイッチ37Lは左リール40Lに対応し、中ストップスイッチ37Cは中リール40Cに対応し、右ストップスイッチ37Rは右リール40Rに対応している。ストップスイッチ37L,37C及び37Rは、3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が所定の定常回転速度(例えば、80回転/分)に達したときに、遊技者による操作が有効となる。
そして、左ストップスイッチ37Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止し、中ストップスイッチ37Cを押動操作したときには、中リール40Cが停止し、右ストップスイッチ37Rを押動操作したときには、右リール40Rが停止する。このとき、3つのリール40L、40C及び40Rの各々は、各リールの外周面に描かれている図柄のうち、連続するいずれか3つの図柄の各中心位置が、表示窓22内の上段U、中段M、および、下段Lの各中央に位置付けられるように停止制御される。ここで、図柄の中心と、停止表示位置の中央とが一致する位置を定位置という。スロットマシン1000においては、遊技者がストップスイッチを操作したことによって対応するリールを停止させる際に、図柄が必ず定位置で停止するように、リール停止制御が行われる。
操作パネル部30の下側には、スロットマシン1000の機種名やモチーフとして採用されたキャラクタなどが描かれた下部パネル50が配設されている。下部パネル50の下方略中央には、遊技者に対してメダルを払い出すためのメダル払出口60が設けられている。すなわち、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、有効ラインに沿って停止表示された3つの図柄の組合せが、小役に対応していた場合、スロットマシン1000の内部に設置されたホッパー(図示略)が作動してその小役に対応した枚数のメダルが払い出される。そして、払い出されたメダルは、メダル払出口60から排出されて受け皿61に貯留される。メダル払出口60の右側および左側には、各々、スロットマシン1000内部に収納されたスピーカ64R,64L(後述する)から発せられた音を外部へ通すための透音孔62R,62Lが設けられている。
フロントパネル20の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70は、遊技履歴を表示したり、特別遊技中に表示される演出画像、役抽選の結果を報知するための演出画像、遊技の進行(メダル投入→スタートスイッチ36の操作→リールの回転→ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作→全リール回転停止)に応じた演出画像等を表示したりすることができる。表示装置70の上方には、リール40L,40C,40Rが停止し、何らかの役が入賞した場合、入賞した役に応じたパターンで点滅する上部演出ランプ72が設けられている。
次に、図6を参照して、リール40L、40C及び40Rの各外周面に貼り付けられるリールテープに印刷された図柄の配列について説明する。前述したように、リール40L、40C及び40Rの各外周面には21個の図柄が印刷されているが、各図柄は、リールテープの長手方向において、21等分に区画した各図柄表示領域に1つの図柄が印刷されている。また、各図柄表示領域に表示される図柄の種類は、10種類あり、各種類に応じて種別コード(図示略)が予め定められている。本実施形態における図柄の種類には、プラムをモチーフとした「プラム」図柄と、各々数字の7を白色および赤色で表した「白7」図柄、「赤7」図柄と、架空の紋章をモチーフとした「エンブレム」図柄と、各々ベルをモチーフとしているが、互いに外観が異なっている「ベル1」図柄および「ベル2」図柄と、棒状の塊をモチーフとした「BAR」図柄と、スイカをモチーフとした「スイカ」図柄と、サクランボをモチーフとした「チェリー」図柄と、薄いグレーなどの色で目立たないように描かれた「ブランク」図柄とがある。
また、リール40L、40C及び40Rの各々に貼り付けられるリールテープの各図柄表示領域には、「1」〜「21」の図柄番号が予め定められており、図6に示すように、各図柄番号には、当該図柄番号に対応する図柄表示領域に印刷された図柄の種別コードが対応付けられ、後述するROM108に記憶されている。これらの情報は、スロットマシン1000が、表示窓22の各停止表示位置(上段U、中段M、下段L)に表示された図柄を識別する際に参照される。以下では、図柄番号および種別コードをまとめて図柄識別情報という。図6に示した内容のリールテープを、各々対応するリール40L、40C及び40Rの外周面に貼り付けると、図6に示す図柄配列において、図柄番号「1」と「21」の図柄が連続することになる。
また、リール40L、40C及び40Rが回転すると、表示窓22内に表示される各リールの3つの図柄は、連続する3つの図柄番号の値が増加する方向にスクロール表示されることになる。たとえば、表示窓22の下段Lから上段Uに向かって、図柄番号「1」,「2」,「3」の図柄が表示されていた場合、それ以降、表示される図柄は、図柄番号「2」,「3」,「4」→図柄番号「3」,「4」,「5」→図柄番号「4」,「5」,「6」→……と変化する。そして、図柄番号「19」,「20」,「21」が表示されると、引き続き、図柄番号図柄番号「20」,「21」,「1」→図柄番号「21」,「1」,「2」→図柄番号「1」,「2」,「3」→……と変化していき、以下、リールが停止するまで図柄番号「1」から「21」のうち連続する3つの図柄が循環的にスクロール表示される。
(1−c−1)制御回路の構成
スロットマシン1000を制御する制御回路は、主制御回路100と副制御回路200とで構成されている。ここで、主制御回路100のブロック図を図7に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図8に示す。
(1−c−1−1)主制御回路の構成
図7に示すCPU106は、入出力バス104を介して入力される各種情報に応じて、ROM108に記憶されている各種制御プログラムを実行することで、スロットマシン1000における遊技を制御する。ROM108は、スロットマシン1000における単位遊技を制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行する際に参照される各種データを記憶する。ROM108に記憶されているデータとしては、前述した図柄識別情報の他、例えば、後述する各種の役に対応する図柄組合せおよび配当(以下、配当情報という。図10参照)、後述する役抽選を行う際に参照される役抽選テーブル(図11〜図13参照)、および、役抽選の結果に応じてストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序と入賞する役の種類との対応を定めた情報(図14,図15参照)などがある。また、ROM108に記憶される制御プログラムとしては、図19に示すメインルーチンおよび図20〜図22に示すサブルーチンの処理を実行するためのプログラムなどがある。
入出力バス104には、RAM110も接続されており、CPU106が、上述した制御プログラムの処理を行う過程で参照する各種フラグ(たとえば、後述する役抽選による当選役に対応した当選フラグ、再遊技入賞フラグなど)や、変数の値(表示窓22に表示されている図柄番号、メダル投入枚数、クレジット枚数、メダル払出枚数、各種遊技状態における遊技回数などの値など)が一時的に記憶される。また、RAM110には、スロットマシン1000の遊技状態を示す遊技状態情報も記憶される。この遊技状態情報には、「通常遊技」、「SB遊技」、「RB遊技」、「BB遊技」という4つの遊技状態を示す情報と、通常遊技中におけるRT状態(「非RT」/「RT1」/「RT2」/「RT3」)を示す情報がある。スロットマシン1000では、これらの遊技状態に応じて、前述した役抽選テーブルの選択や、各遊技状態間の移行に関する処理を行っている。なお、上述した各遊技状態については後に詳しく説明する。
また、前述した役抽選テーブルは、図10に示した各役に対して、0〜65535の範囲内で適宜、数値範囲を割り当てたものであり、上述した遊技状態およびRT状態の各々に対応する複数種類の役抽選テーブルが、ROM108に記憶されている。なお、1つの役に対して1つの数値範囲を割り当てても良いし、複数の役に対して同じ数値範囲を割り当てても良い。
CPU106に入力される各種情報には、図5(a)に示した1−ベットスイッチ34、最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36およびストップスイッチ37L,37C,37Rから出力される信号があり、これらの信号は、入出力バス104に接続されたインターフェイス回路102を介してCPU106に入力される。さらに、CPU106に入力される情報には、乱数発生器112によって0〜65535(2の16乗)の数値範囲内で発生される乱数(整数)があり、この乱数は、入出力バス104を介してCPU106へ入力される。
CPU106は、ROM108に記憶されている制御プログラムを実行することで、入出力バス104に接続された各種装置を制御する。まず、CPU106は、モータ駆動回路114に対して駆動パルスを出力し、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御を行う。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内周側に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトにリール40L、40C及び40Rの回転中心が取り付けられている。モータ駆動回路114は、ステッピングモータ80L、80C及び80Rと接続されており、CPU106から駆動パルスが出力されるごとに、各ステッピングモータを1ステップずつ回転駆動する。
また、CPU106は、RAM110に記憶されているクレジット数の値をLED駆動回路116へ送信し、これにより、LED駆動回路116は、受信した数値に対応する数字を表示するように、クレジット数表示器27の各セグメントを点灯させる。また、CPU106は、1回の遊技が行われた結果、遊技者にメダルを払い出すこととなったときに、そのメダルの枚数の数値をLED駆動回路116へ送信し、これにより、LED駆動回路116は、受信した数値に対応する数字を表示するように、獲得枚数表示器28の各セグメントを点灯させる。
さらに、CPU106は、投入されたメダルに関する情報、役抽選の結果に関する情報、操作されたストップスイッチに関する情報、単位遊技の結果に関する情報など、単位遊技に関する各種の情報を、インターフェイス回路102から接続線120を介して次に説明する副制御回路200へ送信する。
(1−c−1−2)副制御回路の構成
次に、図8を参照して副制御回路200の構成について説明する。上述した接続線120は、副制御回路200の入出力バス204に接続されているインターフェイス回路202に接続される。主制御回路100から副制御回路200へ送信された各種情報は、インターフェイス回路202において所定の信号に変換された後、入出力バス204に供給され、RAM210に一旦格納される。この入出力バス204には、ROM208、RAM210、ランプ駆動回路218、表示駆動回路220、スピーカ駆動回路222、入力インターフェイス(以下、入力I/Fという)回路224、遊技場コード設定手段226およびイベントコード設定手段228も接続されている。
ROM208は、ランプ駆動回路218、表示駆動回路220、および、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、各種制御プログラムを実行する際に参照される各種データを記憶している。また、ROM208は、表示装置70に表示するための種々の画像データ、スピーカ64L,64Rから発するための楽音データ、上部演出ランプ72を駆動する点滅パターンデータなども記憶している。ここで、ROM208に記憶されている制御プログラムとしては、スロットマシン1000の単位遊技で行われる演出および報知に関する制御プログラム、遊技履歴情報の更新処理に関する制御プログラム、遊技システム10に関連する各種処理を行うための制御プログラムなどがある。
また、各種制御プログラムを実行する際に参照される各種データとしては、後述するART遊技を開始する権利(ストック)を発生させるか否かを決定するためのストック抽選テーブル(図17参照)、役抽選手段420で行われた役抽選結果に応じて実行する演出の種類を決定するための演出抽選テーブル(図18参照)、遊技者が遊技システム10に関連するコマンドを入力する際に表示装置70に表示する各種画面(図33参照)の画像データなどがある。なお、図17および図18に示す各種テーブルの内容については、後に詳しく説明する。RAM210には、上述した各種制御プログラムを実行する過程で生成/更新される各種データや、フラグのオン/オフ状態の他、主制御回路100から送信されてきた各種の情報、および、当該各種の情報に基づいて計数された遊技履歴情報(詳しくは後述する)も記憶される。
ランプ駆動回路218は、主制御回路100から供給される各種情報信号に基づいてCPU206から出力される駆動指令に応じて、操作指示ランプ24L,24C,24Rおよび上部演出ランプ72を点灯/点滅駆動する。表示駆動回路220は、主制御回路100から供給される情報信号に基づいてCPU206がROM208から読み出した画像データや文字データ等を、表示装置70に表示させる。これにより、表示装置70には、画像データに基づく各種演出画像(静止画または動画)として表示され、もしくは、文字データが文字メッセージとして表示される。スピーカ駆動回路222は、主制御回路100から供給される情報に基づいてCPU206がROM208から読み出した音声データに応じてスピーカ64R,64Lを駆動し、図5(a)に示した透音孔62R,62Lから音声を出力させる。
入力I/F回路224は、図5(b)に示した方向ボタンスイッチ38U,38D,38L,38Rと、決定ボタンスイッチ39が遊技者に操作されたことによって出力される信号を、所定の信号に変換して入出力バス204に供給する。これにより、CPU206は、方向ボタンスイッチ38および決定ボタンスイッチ39が操作されたことを認識することができる。遊技場コード設定手段226は、8つの小型スライドスイッチが並設されたディップスイッチであり、遊技場の管理者等が、遊技サーバ3100の運営者から通知された遊技場コード(図4(d)参照)を設定するものである。並設された8つの小型スライドスイッチのうち、一番右側に位置する1つのスライドスイッチは最下位桁と定められており、遊技場コードを設定する場合は、16進数の遊技場コードを2進数に変換して「0」の桁をオフ、「1」の桁をオンに設定する。例えば遊技場コード「0B」を設定する場合は、8つの小型スライドスイッチを「00001011」に設定すればよい(「0」はオフ、「1」はオン。一番右側の「1」に対応するスライドスイッチが最下位桁に対応する)。
イベントコード設定手段228も、8つの小型スライドスイッチが並設されたディップスイッチであり、遊技場の管理者等が、遊技サーバ3100の運営者から通知されたイベントコード(図4(e)参照)を設定するものである。イベントコードの設定方法は、遊技場コードと同様であるため、詳しい説明は省略する。遊技場コード設定手段226およびイベントコード設定手段228に設定された各種コードは、遊技者の操作に応じて表示装置70に表示されるQRコードに含められる。また、図8のROM208には、図4(e)に示した情報(少なくとも各イベントコードに「追加遊技履歴」の内容を対応付けた情報)が予め記憶されており、CPU206は、遊技者の操作に応じてQRコードを生成する際に、イベントコードに対応する「追加遊技履歴」に定められた遊技履歴情報をRAM210から読み出して、生成するQRコードに含める。
(1−c−2)機能ブロック図の説明
次に、スロットマシン1000の制御回路の機能ブロック図を図9に示す。この図において、図5、図7および図8に示した各部と同じ構成については、同一の符号を付し、その詳しい説明を省略する。まず、制御回路として主制御回路100と副制御回路200とがあり、両者は電気的に接続されている。ここで、主制御回路100から副制御回路200へは、図7および図8に示した接続線120を介して、スロットマシン1000における遊技に関する各種情報(詳しくは後述する)が送信される。ここで、主制御回路100と副制御回路200との間で通信される各種情報は、主制御回路100から副制御回路200への一方向に限られており、副制御回路200から主制御回路100に対して何らかの情報が送信されることはない。
主制御回路100には、操作手段300およびモータ駆動回路114が電気的に接続されている。副制御回路200には、コマンド入力手段340と、スピーカ64L,64R、表示装置70、および、上部演出ランプ72Rを備える演出手段600とが、電気的に接続されている。操作手段300は、スタートスイッチ36からなる回転指示手段310と、3つのストップスイッチ37L、37C及び37Rからなる停止指示手段320と、1−ベットスイッチ34、最大ベットスイッチ35およびメダル投入口32から投入されたメダルを検出するメダルセンサ332(図示略)からなる遊技媒体投入手段330とを有している。また、コマンド入力手段340は、方向ボタンスイッチ38及び決定ボタンスイッチ39を有している。この操作手段300およびコマンド入力手段340は、スイッチに限らず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。また、報知出力手段600は、音や光など遊技者の聴覚的、視覚的に報知を行うものに限らず、たとえば、スロットマシン1000の内部にバイブレータなどの振動発生装置を設けて特定の部位を振動させ、遊技者の触覚によって認知される報知を行うようにしても良い。
(1−c−2−1)主制御回路のブロック図の説明
主制御回路100は、投入枚数判断手段410と、役抽選手段420と、リール制御手段430と、入賞判定手段440と、入賞処理手段450と、信号出力手段460と、遊技進行禁止手段470と、を含む。遊技媒体検出手段410は、遊技媒体投入手段330から出力される各信号に基づいて、単位遊技が行われる際に投入されたメダルの枚数を判断する。役抽選手段420は、役抽選を行うことによって、予め定められた役のうち、いずれか1つまたは複数の役に当選したか否かを定めるものである。
上述した予め定められた役には、大別すると、小役、再遊技(リプレイともいう)役、ボーナス役(特別役)の3種類がある。小役は、入賞すると予め定められた枚数のメダルが遊技者に払い出されることとなる役であり、対応する図柄組合せに応じて複数種類の小役が定められている。再遊技役は、入賞すると次の遊技に限ってメダルを投入することなく再び遊技を行うことができる役である。この再び行うことができる遊技を再遊技(リプレイ)といい、再遊技における有効ラインは、再遊技役が入賞した遊技における有効ラインと同一となる。
ボーナス役は、通常遊技中に入賞すると、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまで、各遊技においてメダルを獲得できる可能性が高くなる特別遊技が開始されることとなる役である。スロットマシン1000における特別遊技には、終了条件の違いに応じてBB遊技と、RB遊技と、SB遊技とがある。BB遊技は、メダルの払い出し枚数が、予め定められた枚数(ここでは300枚とする)を超えると終了条件が成立し、特別遊技へ移行する前の遊技(通常遊技)へ戻る。また、RB遊技は、遊技を所定回数(例えば12回)行うか、小役が入賞した回数が所定回数(例えば8回)になると、RB遊技の終了条件が成立して通常遊技に戻る。また、SB遊技は、SB役が入賞すると次の単位遊技1回のみ行われる遊技であり、役抽選における所定の役の当選確率が上昇する単位遊技である。なお、入賞するとBB遊技が開始されることとなる役をBB役、RB遊技が開始されることとなる役をRB役、SB遊技が開始されることとなる役をSB役という。
(ア)役抽選手段の説明
役抽選手段420は、抽選テーブル選択手段422および特別役当選保持手段424を含み、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたことを契機として、図7に示した乱数発生器112が発生した乱数を抽出し、当該乱数と、ROM108に記憶された役抽選テーブルとに基づいて、1つまたは複数の役の当否を決定する。すなわち、抽選テーブル選択手段422は、ROM108に記憶されている複数種類の役抽選テーブルのうち、現在の遊技状態およびRT状態に対応する役抽選テーブルを選択し、役抽選手段420は当該選択された役抽選テーブルに基づいて役抽選を行う。
ここで、各遊技状態で用いられる役抽選の内容について、図11〜13を参照して説明する。まず、図11において、(a)は遊技状態が通常遊技で、かつ、RT状態が「RT1」または「RT3」のときに用いられる役抽選テーブルの内容を示している。同図(b)は遊技状態が特別遊技(RB遊技またはBB遊技)になっているときに用いられる役抽選テーブルの内容を示している。また、図12は遊技状態が通常遊技で、かつ、RT状態が「RT2」のときに用いられる役抽選テーブルの内容を示している。さらに、図13は遊技状態が通常遊技で、かつ、RT状態が「非RT」のときに用いられる役抽選テーブルの内容を示している。
なお、図11(a)に示す役抽選テーブルについて、「RT1」のときと、「RT3」のときでは、それぞれ別個の役抽選テーブルが用いられるが、両者が異なっているのは、抽選結果番号「13」および「14」の数値範囲のみである。すなわち、「RT1」用の役抽選テーブルでは、抽選結果番号「13」の数値範囲が「41740」〜「50718」、抽選結果番号「14」の数値範囲が「0」〜「41739」になっている。これに対して「RT3」用の役抽選テーブルでは、図11(a)中、かっこ内の数値で示すように、抽選結果番号「13」の数値範囲が「1」〜「50718」になっており、抽選結果番号「14」については乱数値「0」のみが対応している。
役抽選テーブルは、乱数発生器112が発生し得る乱数値(0〜65535)と、抽選結果とを対応付けたものであり、乱数発生器112から抽出された乱数値が、役抽選テーブルのどの数値範囲に属するかによって、1つの抽選結果(抽選結果番号)が導出される。そして、導出された抽選結果番号に対応する役が、役抽選で当選した役(以下、当選役ともいう。)となる。ただし、導出された抽選結果番号にハズレが対応付けられていた場合は、いずれの役にも当選しなかった(ハズレになった)ことになる。なお、各抽選結果番号に対応する数値範囲(置数)を65536で割った値が、各抽選結果番号が導出される確率(各役の当選確率と同義)となる。
例えば、図11(a)に示す役抽選テーブルの場合、「RT1」のときに、抽出された乱数が「0」〜「41739」の範囲内に含まれる値だった場合は、抽選結果番号「14」が導出され、役抽選の結果はハズレとなる。また、抽出された乱数が「52402」〜「54579」の範囲内に含まれる値だった場合は、抽選結果番号「10」が導出され、小役2a、小役2bおよび小役2cがすべて当選したことになる。
役抽選の結果、何らかの役に当選したときは、当選役に対応するフラグ(以下、このフラグを当選フラグという)がオン(「1」)にされる。各役に対応する当選フラグのオン/オフ状態は、図3に示したRAM110に記憶される。そして、1回の遊技が終了すると、再遊技役および小役のいずれかに対応する当選フラグがオンになっていた場合は、それに対応する役が入賞したか否かに関係なく、その当選フラグがオフにされる。これに対して、通常遊技中にBB役a、BB役bおよびRB役のいずれかの当選フラグがオンになった場合は、それらの役が入賞しなくても当選フラグはオフにされず、その役が入賞するまでオンの状態が維持される。このように、当選フラグのオン状態が維持されている状態を、「ボーナスフラグの持ち越し中」ともいう。
また、ボーナスフラグの持ち越し中の遊技において、役抽選でいずれかの小役または再遊技役が当選した場合は、その当選役に対応する当選フラグがオンになる。よって、この場合は、その単位遊技で決定された当選役の当選フラグと、ボーナスフラグの持ち越し中だった当選フラグとの、双方がオン状態になる。さらに、ボーナスフラグの持ち越し中の遊技において、いずれかの特別役が当選したとしても、その特別役に対応する当選フラグはオンにされない。よって、特別役に対応する複数の当選フラグが並行してオン状態になることはない。
次に、図11(b)に示す役抽選テーブルにおいては、いずれの抽選結果番号に対しても、BB役またはRB役が対応付けられていない。よって、RB遊技およびBB遊技中に、BB役またはRB役が当選することはない。また、RB遊技およびBB遊技中は、小役1,小役2a,小役3の合成当選確率が約1/1.01と非常に高くなっていることから、RB遊技中およびBB遊技中は遊技者にとって有利な遊技状態になっているといえる。
次に、図12に示す「RT2」用の役抽選テーブルでは、抽選結果番号「1」〜「12」に各々対応付けられた役の種類、および、各抽選結果番号に対応付けられた数値範囲は、図11(a)に示した「RT1」および「RT3」用の役抽選テーブルと全く同じである。しかしながら再遊技役に関する抽選については、図11(a)に示した役抽選テーブルでは、1回の役抽選で再遊技役aのみが当選役となり得るのに対して、図12に示す役抽選テーブルでは、同時に複数種類の再遊技役が当選役となり得る。すなわち、図12(b)に示す通り、再遊技役a〜f(図10参照)のいずれか複数が、同時に当選し得るようになっている。図12(b)においては、抽選結果番号「13」〜「24」の各々について、同時に当選する再遊技役に「○」印を付けている。例えば、抽選結果番号「13」が導出された場合は、再遊技役a,b,dが同時に当選し、抽選結果番号「14」が導出された場合は、再遊技役b,d,eが同時に当選することになる。
これと同様に、図13に示す「非RT」用の役抽選テーブルにおいても、抽選結果番号「13」〜「18」に対して、各々複数の再遊技役が対応付けられている。各抽選結果番号に対して、当選役とされる再遊技役の種類については、図13(b)に示している。
図11(a)、図12および図13に示した通常遊技中に使用される各役抽選テーブルでは、「非RT」および「RT1」における再遊技役の当選確率(「非RT」については合成当選確率)が、それぞれ約1/7.2996および1/7.2988であるのに対して、「RT2」および「RT3」における再遊技役の当選確率(「RT2」については合成当選確率)は、それぞれ約1/1.2922および1/1.2921になっている。よって、通常遊技中で、かつRT状態が「RT2」または「RT3」になっているときは、いずかれの再遊技役が当選しやすい状態になっているといえる。
また、ROM108には、通常遊技中に使用される各役抽選テーブルについて、小役の当選確率は同じ値であるが、RB役およびBB役の当選確率が各々異なる6種類の役抽選テーブルが記憶されている。これら6種類の役抽選テーブルの各々には、「1」から「6」のうちいずれか1つの設定値が対応付けられている。ここで、RB役およびBB役の当選確率が最も高い役抽選テーブルには、設定値「6」が対応付けられ、以下、RB役およびBB役の当選確率が低くなるにつれ、対応付けられる設定値も「1」ずつ小さくなっていく。よって、設定値「1」が対応付けられた役抽選テーブルは、RB役およびBB役の当選確率が最も低くなっている。
また、図8に示したRAM210には、図10に示した各役に対応して、役抽選によって当選役と定められたか否かを示すフラグ(当選フラグ)の状態を記憶するための領域が定められており、当選役が定まったときは、その当選役に対応する当選フラグがオンにされる。当選フラグのオン状態は、基本的には、その役抽選が行われた単位遊技が終了すると、オフにされるが、BB役a,BB役bまたはRB役a,RB役b(以下、これらの役をまとめて「特別役」という)が当選役と定められた場合に限って、特別役当選保持手段424により、その当選役が入賞するまで対応する当選フラグのオン状態が保持される。すなわち、特別役当選保持手段424によって、いわゆるボーナスフラグの持越状態が実現される。
(イ)リール制御手段の説明
リール制御手段430は、リール停止制御手段432を含み、リール40L,40C,40Rの回転駆動に関する制御を行う。すなわち、スタートスイッチ36から発信されたリール回転開始信号を受信すると、モータ駆動回路114を介してステッピングモータ80L,80C,80Rを駆動する。これによりリール40L,40C,40Rを回転させた後、遊技者によってストップスイッチ37L,37C,37Rのいずれかが操作されると、リール停止制御手段432は、操作されたストップスイッチに対応するリールの停止制御を行う。
リール停止制御手段432は、停止制御を行う際に、ストップスイッチが操作されてから190ミリ秒以内に、対応するリールの回転を停止させる。すなわち、定常回転速度が80回転/分であり、1リール当たりの図柄数が21だった場合は、ストップスイッチが操作されたときのリールの回転位置から、最大でも5図柄分、回動するまでの間にリールを停止させる。そして、最大で5図柄分、回動するまでの間に、役抽選で定められた当選役に対応する図柄組合せ(図10参照)を構成している図柄(以下、当選図柄という)が、有効ラインが通過する停止表示位置(以下、有効ライン上という)に到達し得るときは、その当選図柄が有効ライン上に達したときにリールを停止させる。
ここで、既に他のリールが停止しており、そのリールの当選図柄がいずれかの有効ライン上に停止しているときは、停止させようとしているリールの当選図柄を、その有効ライン上に停止させるように制御する。例えば、小役3が当選役に定められたときに、左リール40Lの「スイカ」図柄が上段Uに停止している状態で、右リール40Rの停止制御を行うときは、右リール40Rにおける「スイカ」図柄を、上段U(有効ラインL1の位置)または下段L(有効ラインL4の位置)のうち、いずれか停止可能な方に停止させる。
これに対して、停止させようとしているリールを5図柄分、回動させても、当選図柄を有効ライン上に到達させることができないときは、その間の適宜定められた図柄が停止表示されるように(ただし、何らかの役が入賞してしまわないように)リールを停止させる。この場合、役抽選で何らかの当選役が定められていたとしても、その当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されないため、その当選役は入賞しない。このような単位遊技の結果を「取りこぼし」という。
そして、上述したリール停止制御を行った結果、有効ライン上に、図10に示した配当情報に示した図柄組合せが停止表示されたときは、その図柄組合せに対応する役が入賞したことになる。そして、何らかの役に入賞した場合は、その役に予め定められている特典が遊技者に付与されることになる。例えばBB役、RB役およびSB役が入賞すると、各々、次の遊技から前述したBB遊技、RB遊技およびSB遊技が開始される。ここで、図10には、BB役aおよびBB役bの2種類のBB役が示されているが、これらの役は、対応する図柄組合せが異なっているだけであり、開始されるBB遊技の内容に違いはない。また、再遊技役が入賞した場合は、次の単位遊技がメダルの投入を必要としない再遊技となる。この再遊技は、再遊技役が入賞したときに投入されていたメダルの枚数と同じ枚数のメダルが投入された状態で行われる。小役1、小役2a〜2dおよび小役3のいずれかが入賞した場合は、特典として4枚のメダルが遊技者へ払い出される。
ここで、図10には小役1の図柄組合せが「チェリー−ANY−ANY」、小役2aの図柄組合せが「ANY−ベル1−ANY」と図示されているが、この「ANY」は、任意の図柄でよいことを示している。よって、左リール40Lの「チェリー」図柄が表示窓22内の上段U、中段M、下段Lのいずれかに停止すると、その段階で小役1の入賞が確定する。また、左リール40Lの「チェリー」図柄が上段Uで停止した場合は、有効ラインL1およびL4の2本の有効ラインに小役1の図柄組合せが停止したことになるため、払出枚数は、4(枚)×2(本)=8枚となる。また、小役2aも同様に、中リール40Cの「ベル1」図柄が中段Mに停止したときは、有効ラインL2,L3,L4に、各々「ANY−ベル−ANY」の図柄組合せの図柄組合せが停止したことになるため、小役2aが3重に入賞し、払出枚数は4(枚)×3(本)=12枚となる。これに対して、中リール40Cの「ベル1」図柄が上段Uで停止したときは、小役2aの図柄組合せは有効ラインL1にのみ停止したことになるため、払出枚数は4枚のみとなる。
また、上述したリール停止制御を踏まえて、図6に示した各リールの図柄配列を見ると、全リールにおける「ベル1」図柄および「プラム」図柄は、その配置間隔から、ストップスイッチをどのようなタイミングで操作しても、上段U、中段M、下段Lのいずれにも停止させることができる。また、中リール40Cおよび右リール40Rについては、「チェリー」図柄も同様である。このため、図10に示した配当情報によれば、小役2a(図柄組合せ:ANY−ベル1−ANY)、再遊技役a(図柄組合せ:プラム−プラム−プラム)、再遊技役b(図柄組合せ:プラム−プラム−ベル1)、再遊技役c(図柄組合せ:プラム−プラム−チェリー)および再遊技役d(図柄組合せ:ベル1−チェリー−ベル1)が当選役に定められた場合は、遊技者が如何なるタイミングでストップスイッチ37L,37C,37Rを操作したとしても、上述したリール停止制御によって入賞させることが可能となる。これに対して、上述した役以外の役については、上述したリール停止制御を行ったとしても、ストップスイッチの操作タイミングによっては、当選図柄を有効ライン上に停止させることができない場合があるため、取りこぼしが生じる可能性がある。
また、役抽選の結果がハズレとなったときは、リール制御手段430は、いかなるタイミングでストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されたとしても、何らかの役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されることがないように、リール40L,40C,40Rを停止させる。リール停止制御手段432は、このようなリール停止制御を行うことによって、役抽選で何らかの役に当選した場合は、決められた範囲内で当選役ができるだけ入賞するように、また、入賞させることができない場合は当選役以外の役が入賞しないように、各リールを停止させる。一方、役抽選の結果がハズレだった場合は、如何なる役も入賞しないように、各リールを停止させる。
また、前述したように、特別役当選保持手段424によってボーナスフラグの持越状態になっているときに、役抽選で小役または再遊技役が当選役に定められた場合は、当該当選した役の当選フラグと、持ち越し中の特別役の当選フラグとの双方がオン状態となり、これらのうち、いずれかの役を入賞させることができる状態となる。この場合、リール停止制御手段432は、特別役の当選図柄よりも、当選した小役または再遊技役の当選図柄を、優先的に有効ライン上に停止させるリール停止制御を行う。このため、ボーナスフラグ持ち越し中に遊技者が特別役を入賞させることができる可能性が生じるのは、役抽選の結果がハズレになったとき、または、取りこぼす可能性のある役が当選役になったときに、その役を取りこぼすタイミングでストップスイッチを操作したとき、となる。
なお、ボーナスフラグの持越状態での役抽選で、小役または再遊技役が当選役に定められた場合、上述したリール停止制御とは逆に、持ち越し中の特別役を優先的に入賞させるようなリール停止制御を行うように定めてもよい。この場合、リール停止制御手段432は、特別役の当選図柄を有効ラインの位置に停止させることができないタイミングで操作されたときにのみ、当選した小役または再遊技役の当選図柄を有効ラインの位置に停止させるようなリール停止制御を行う。
また、リール制御手段430は、役抽選手段420によって1回の役抽選で複数の小役2が当選役に定められた場合は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序に応じて、中リール40Cにおける「ベル1」図柄の停止位置が異なるようなリール停止制御を行う。ここで、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序と、中リール40Cにおける「ベル1」図柄の停止位置との関係を図14に示す。なお、スロットマシン1000は、3つのストップスイッチが設けられているため、その操作順序は6通りあり、以下では、左ストップスイッチ37L→中ストップスイッチ37C→右ストップスイッチ37Rの操作順序を操作順序1という。また、左ストップスイッチ37L→右ストップスイッチ37R→中ストップスイッチ37Cの操作順序を操作順序2、中ストップスイッチ37C→左ストップスイッチ37L→右ストップスイッチ37Rの操作順序を操作順序3、中ストップスイッチ37C→右ストップスイッチ37R→左ストップスイッチ37Lの操作順序を操作順序4、右ストップスイッチ37R→左ストップスイッチ37L→中ストップスイッチ37Cの操作順序を操作順序5、右ストップスイッチ37R→中ストップスイッチ37C→左ストップスイッチ37Lの操作順序を操作順序6という。
図10に示したように、小役2には、小役2a〜2dの4種類があるが、1回の役抽選で重複して当選する小役2の組合せ(重複当選役)は、図11〜図14に示すように5通り定められている。そして、重複当選役が定められたときの、操作順序と、中リール40Cの「ベル1」図柄の停止位置との関係は、各重複当選役で異なっている。例えば、小役2aと小役2bが重複当選役に定められたとき(抽選結果番号「7」)は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが操作順序1で操作されると、中リール40Cの「ベル1」図柄が中段Mに停止して、小役2aが3重入賞する(払出枚数が12枚)ことになる。これに対して、ストップスイッチ3737L,37C,37Rが操作順序1以外の順序で操作されると、中リール40Cの「ベル1」図柄が上段Uに停止して、小役2aが単一入賞する(払出枚数が4枚)ことになる。
また、小役2aと小役2cが重複当選役に定められたとき(抽選結果番号「8」)は、操作順序2で操作されると小役2aが3重入賞し、それ以外の操作順序で操作されると小役2aが単一入賞する。小役2aと小役2dが重複当選役に定められたとき(抽選結果番号「9」)は、操作順序3または4で操作されると小役2aが3重入賞し、それ以外の操作順序で操作されると小役2aが単一入賞する。小役2a,小役2b,小役2cが重複当選役に定められたとき(抽選結果番号「10」)は、操作順序5で操作されると小役2aが3重入賞し、それ以外の操作順序で操作されると小役2aが単一入賞する。小役2a,小役2b,小役2dが重複当選役に定められたとき(抽選結果番号「11」)は、操作順序6で操作されると小役2aが3重入賞し、それ以外の操作順序で操作されると小役2aが単一入賞する。このように、1回の役抽選で複数の小役2が当選したときは、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序に応じて払い出されるメダルの枚数が異なるような、リール停止制御が行われる。
さらに、役抽選手段420は、1回の役抽選で複数の再遊技役が当選役に定められるような役抽選も行っている。すなわち、図10に示したように、再遊技役には、再遊技役a〜fの6種類があるが、図12に示した「RT2」で使用される役抽選テーブルによって抽選結果番号「13」〜「24」のいずれかが導出された場合、または、図13に示した「非RT」で使用される役抽選テーブルによって、抽選結果番号「13」〜「18」のいずれかが導出された場合は、各々、図12(b)および図13(b)に示した各再遊技役が重複当選する。
そして、各重複当選役に対して、操作順序に応じて入賞する再遊技役の種類が異なるようにリール停止制御が行われる。具体的には、「RT2」または「非RT」のときに、抽選結果番号「13」〜「18」のいずれかが導出された場合は、操作順序に応じて再遊技役bまたは再遊技役dのいずれかが入賞する(図15(a)参照)。また、「RT2」のときに、抽選結果番号「19」〜「24」のいずれかが導出された場合は、操作順序に応じて再遊技役cまたは再遊技役dのいずれかが入賞する(図15(b)参照)。
図15(a)に示す再遊技役に関する6種類の重複当選役は、各々、6通りの操作順序のうち、予め定められた1つの操作順序でストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されると再遊技役bが入賞し、それ以外の操作順序でストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されると再遊技役dが入賞するリール停止制御が行われることを示している。同様に、図15(b)に示す再遊技役に関する6種類の重複当選役は、各々、6通りの操作順序のうち、予め定められた1つの操作順序でストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されると再遊技役cが入賞し、それ以外の操作順序でストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されると再遊技役dが入賞するリール停止制御が行われることを示している。
なお、役抽選で1種類の役が単独で当選したときは、リール停止制御手段432は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序とは関係なく、ストップスイッチが操作されたタイミングに応じて前述したようなリール停止制御を行う。例えば、RT状態が「RT1」または「RT3」のときに、抽選結果番号「13」が導出されたときは、再遊技役aのみが単独で当選役とされるが、この場合、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序とは関係なく、必ず再遊技役aが入賞することになる。また、詳しくは後述するが、スロットマシン1000においては、再遊技役の入賞はRT状態の移行条件になっており、現在のRT状態と、入賞した再遊技役の種類とによって、移行先のRT状態が異なるように定められている。すなわち、1回の役抽選で複数の再遊技役が当選したときは、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序に応じて移行先のRT状態が異なるように定められている。
(ウ)入賞判定手段の説明
入賞判定手段440は、遊技状態制御手段442を有し、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、何らかの役が入賞したか否かを判定する入賞判定を行うとともに、遊技状態制御手段432に、入賞判定の結果などに応じて前述した遊技状態およびRT状態の移行制御を行わせる。入賞判定手段440は、図6に示した各リールの図柄番号に対応する種別コードを記憶しており、リール40L,40C,40Rが停止したときに表示窓22に表示された9つの図柄の種類を特定する。そして、特定した9つの図柄に基づいて、有効ラインL1〜L4の各々に沿って停止表示された各図柄組合せを認識し、図10に示した配当情報に基づいて、何らかの役が入賞したか否かを判定する。また、当該判定後に、入賞したか否かに関わらず、オン状態になっている小役または再遊技役に対応する当選フラグをオフ状態にし、特別役が入賞したときは、当該特別役に対応する当選フラグをオフ状態にする。
遊技状態制御手段442は、SB役、RB役、BB役の入賞およびSB遊技、RB遊技、BB遊技の終了に応じて、遊技状態(「通常遊技」、「RB遊技」、「BB遊技」)の移行を制御する。また、通常遊技中において、入賞した再遊技役の種類および実行した遊技回数(以下、遊技回数の単位を「ゲーム」という)に応じて、RT状態(「非RT」、「RT1」、「RT2」、「RT3」)の移行を制御する。ここで、図16に示す状態遷移図を参照して、各遊技状態およびRT状態の遷移について説明する。まず、遊技開始当初の遊技状態は「通常遊技」になっており、かつ、RT状態は「RT1」になっている。この状態にいるときに、遊技者がSB役を取りこぼすと、遊技状態制御手段442は、RT状態を「非RT」へ移行させる。また、「非RT」において再遊技役bが入賞すると、遊技状態制御手段442は、RT状態を「RT2」へ移行させる。
さらにRT状態が「RT2」のときに再遊技役cが入賞すると、遊技状態制御手段442は、RT状態を「RT3」へ移行させる。これに対して、RT状態が「RT2」のときに再遊技役dが入賞すると、遊技状態制御手段442は、RT状態を「非RT」へ移行させる。そして、RT状態が「RT3」になっている状態で、単位遊技が50ゲーム行われると、遊技状態制御手段442は、RT状態を「非RT」へ移行させる。このように、スロットマシン1000の電源投入後、RT状態が「RT1」から「非RT」へ移行した後は、入賞した再遊技役の種類または実行した遊技回数に応じて、RT状態が「RT2」、「RT3」、「非RT」の間で遷移する。また、通常遊技中は、いずれのRT状態にいても特別役が入賞すると、遊技状態制御手段442は、遊技状態を「通常遊技」から入賞した特別役に応じた遊技状態(すなわち「SB遊技」、「RB遊技」または「BB遊技」)へ移行させる。そして、対応する特別遊技が終了すると、遊技状態を再び「通常遊技」に戻し、RT状態を「RT1」とする。
ここで、「非RT」、「RT1」、「RT2」、「RT3」の各RT状態においては、役抽選における再遊技役の合成当選確率(いずれかの再遊技役が当選する確率)が異なっている。すなわち、図16に示すように、「非RT」および「RT1」における再遊技役の合成当選確率は、各々1/7.2996および1/7.2988であるのに対して、「RT2」および「RT3」における再遊技役の合成当選確率は、各々1/1.2922および1/1.2921である。よってRT状態が、「非RT」または「RT1」のときよりも、「RT2」または「RT3」のときの方が、より少ないメダル枚数で多くの単位遊技を行うことができる可能性が高く、遊技者にとって有利な状態といえる。但し、「RT2」においては、再遊技役の合成当選確率が高くなると共に、再遊技役dが入賞する可能性も高くなり、図16に示したように、再遊技役dが入賞すると「非RT」へ移行してしまうことから、遊技者にとって有利な状態が短期間で終了してしまう可能性が高いといえる。これに対して、「RT3」は、再遊技役の合成当選確率が高くなる単位遊技を、必ず50ゲーム行うことができるため、通常遊技中においては、遊技者にとって最も有利なRT状態になっているといえる。
(エ)入賞処理手段の説明
入賞処理手段450は、入賞判定手段440によりいずれかの小役が入賞したと判定された場合、スロットマシン1000の内部に設けられているホッパー(図示略)を駆動して、入賞した小役に対応する枚数のメダル(図10参照)を払い出すための制御を行う。
(1−c−2−2)副制御回路のブロック図の説明
副制御回路200は、主に演出制御手段500と、情報記憶制御手段510と、報知制御手段520と、遊技履歴更新手段530と、アクセス情報生成手段540と、コマンド入力禁止手段550と、報知期間制御手段560とからなっている。
(ア)演出制御手段の説明
演出制御手段500は、演出データ記憶手段502と、演出選択手段504と、移行判断手段506とを有し、演出手段600において、単位遊技中に実行される演出を制御する。演出データ記憶手段502は、各種演出を実行するための、画像(動画または静止画)データ、効果音または楽音データ、上部演出ランプ72の点滅パターンデータを記憶している。演出選択手段504は、主制御回路100から送信されてくる役抽選の結果および遊技状態に応じて、図18に示す演出抽選テーブルに基づいて乱数抽選を行い、実行する演出の内容を決定する。
ここで、図18の演出抽選テーブルによって決定され得る各演出の種類について説明する。図18の演出抽選テーブルにおける「演出種類」において、キャラクタ演出は、表示装置70に表示されるキャラクタの表示態様によって、当選役の種類を示唆する演出である。ここで、表示態様の具体例としては、例えば、表示されたキャラクタが来ている服の色がある。すなわち、各役に対応する色を予め定めておき、キャラクタ演出が選択された場合は、当選役に対応する色の服を着たキャラクタを表示装置70に表示させる。
セリフ演出は、表示装置70に表示されるキャラクタが喋る内容によって当選役の種類を示唆する演出である。具体的には、予め各役に対応するセリフを定めておき、セリフ演出が選択された場合は、当選役に対応するセリフを、表示装置70に表示したキャラクタの声で、スピーカ64L,64Rから発声させる。連続演出は、連続する複数回の単位遊技に亘って行われる一連の演出である。ここで、役抽選により、BB役またはRB役が当選役に定められているときに連続演出が行われた場合は、連続演出が終了した時に、そのことを明示した画像を表示装置70に表示させる。また、演出制御手段500は、連続演出が行われているときに、スロットマシン1000の電源が一旦オフにされ、再度電源がオンにされた場合は、電源がオフにされた時点で連続演出を終了し、電源がオンにされても、連続演出を再開させることはない。
バトル演出は、表示装置70に、あるキャラクタAと、これに対向するキャラクタBとが互いに格闘する様子を表示させる演出である。そして、全リールの停止後に、当該格闘の決着が表示されるようになっており、キャラクタAが勝ったときはARTが開始されることが確定していることを示し、キャラクタAが負けたときは、ストックが記憶されておらず、ARTが開始されないことを示す。ここで、バトル演出には、全リールの停止後にキャラクタAが一旦負けるが、しばらくすると再びキャラクタAがキャラクタBを攻撃し、勝利するという逆転パターンも存在している。
ボタン使用演出は、全てのリールが停止した後に、表示装置70に決定ボタンスイッチ39を連打するよう指示するメッセージが表示され、これにより遊技者が決定ボタンスイッチ39を連打すると、表示装置70に表示されたキャラクタが走り出して、他のキャラクタと競走する演出が開始される。ここで、決定ボタンスイッチ39を連打する間隔が短いほど表示されたキャラクタが速く走るようになっており、そのキャラクタが一着でゴールしたときは、BB役またはRB役が当選役として定められていることを意味する演出である。
そして、演出制御手段500は、演出選択手段504によって決定された演出内容に対応する画像(動画または静止画)データ、効果音または楽音データ、点滅パターンデータなどの各種データを、演出データ記憶手段502から読み出し、読み出した各種データに基づいて、報知出力手段600の表示装置70、スピーカ64L,64R、上部演出ランプ72を駆動する。
移行判断手段506は、図17に示したストック抽選テーブルに基づくストック抽選によって発生したストックが、図8に示したRAM210に記憶されているか否かを判断する。そして、演出制御手段500は、図18に示す演出抽選テーブルに基づく演出抽選によって選択した演出がバトル演出だった場合に、移行判断手段506がRAM210にストックが記憶されていると判断したときは、キャラクタAが勝利するパターン(逆転パターンを含む)のバトル演出を行う。また、演出制御手段500は、移行判断手段506がRAM210にストックが記憶されていないと判断したときは、キャラクタAが敗北するパターンのバトル演出を行う。
(イ)情報記憶制御手段の説明
情報記憶制御手段510は、所定事象発生記憶手段512と、未報知情報記憶手段514とを有し、これら各記憶手段に所定の情報を記憶させ、必要に応じて記憶させた情報の消去を行う。所定事象発生記憶手段512は、予め適宜定められた複数種類の事象(出来事)の各々について、スロットマシン1000で単位遊技が行われる過程で発生したか否かを記憶するものである。以下では、上述した予め定められた個々の事象を、ミッションと称する。情報記憶制御手段510は、あるミッションに対応する事象が発生すると、そのミッションが達成(クリア)されたものとして、そのことを所定事象発生記憶手段512に記憶する。具体的には、例えば、各ミッションに対応してミッションクリアフラグを設定し、各ミッションクリアフラグのオン/オフ状態を記憶するための記憶領域を、図8に示したRAM210に設けておく。そして、あるミッションが達成された場合は、情報記憶制御手段510が、対応するミッションクリアフラグをオン状態にする。
未報知情報記憶手段514は、いずれかのミッションが達成されたときに、そのことを遊技者に対して報知したか否かを示す情報を記憶する。具体的には、例えば、上述した各ミッションに対応してクリア未報知フラグを設定し、各クリア未報知フラグのオン/オフ状態を記憶するための記憶領域を、図8に示したRAM210に設けておく。そして、あるミッションが達成されると、情報記憶制御手段510は、そのミッションに対応するクリア未報知フラグをオン状態にし、そのミッションの達成が遊技者に報知されたときに、そのクリア未報知フラグをオフ状態にする。
(ウ)報知制御手段の説明
報知制御手段520は、遊技者に対して行われる各種の報知を制御するものであり、上述したミッションが達成されたことを報知する事象発生報知手段522と、前述したART中に、役抽選で複数の小役2が重複当選役として定められたときに、その重複当選役について小役2aが3重入賞する操作順序(図14参照)を報知する操作情報報知手段524と、遊技者がスロットマシン1000に対して遊技システム10に関連するコマンド(例えば、スロットマシン1000にQRコードを表示させ、または、遊技者が後述するパスワードを入力するためのコマンド)を入力することができる状態か否かを報知するコマンド受付状態報知手段526とを含む。
事象発生報知手段522は、いずれかのミッションが達成された場合、そのミッションに対して予め定められているタイミング(後述する)に従って、そのミッションが達成されたことを遊技者に報知する。具体的な報知の態様としては、例えば、「ミッション達成!!」という文字列を表示装置70に表示させ、または、音声によってスピーカ64L,64Rから報知する。
操作情報報知手段524は、ART中に、役抽選で、図14に示したいずれかの小役2に関する重複当選役が定められた場合、その重複当選役について、小役2aが3重入賞することとなる操作順序を報知する。具体的な報知の態様としては、例えば、役抽選で重複当選役が当選した直後に、図5(a)に示した操作指示ランプ24L,24C,24Rのうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するランプを点灯させ、以下、最初にストップスイッチが操作された直後に、2番目に操作すべきストップスイッチに対応するランプを点灯させ、2番目にストップスイッチが操作された直後に、最後に操作すべきストップスイッチに対応するランプを点灯させる。また、役抽選で重複当選役が当選した直後に、小役2aが3重入賞するストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序を明示した画像(例えば、操作順序1を報知する場合は、「左→中→右」という内容の文字と矢印)を、表示装置70に表示するようにしてもよい。
コマンド受付状態報知手段526は、前述した決定ボタンスイッチ39の内部に設けられた光源を点滅させることによって、遊技者が上述したコマンドを入力することができる状態(以下、コマンド受付状態という)であることを報知する。なお、どのようなときにコマンド受付状態になるのかについては、後に詳しく説明する。
(エ)遊技履歴更新手段の説明
遊技履歴更新手段530は、遊技履歴記憶手段532を有し、予め定められた項目についての遊技履歴を記憶し、更新する。遊技履歴記憶手段532は、例えば図8に示したRAM210によって実現される。また、記憶される遊技履歴の項目としては、ARTが行われた回数(以下、ART実行回数という)、1回のART(50ゲーム)が終了した後に引き続き次のART(50ゲーム)が開始された回数(以下、ART連チャン回数という)、SB遊技が行われた回数(以下、SB実行回数という)、RB遊技が行われた回数(以下、RB実行回数という)、特別役が複数回入賞した場合において、RB役の入賞が連続した回数(以下、RB連続回数という)、BB遊技が行われた回数(以下、BB実行回数という)、特別役が複数回入賞した場合において、BB役の入賞が連続した回数(以下、BB連続回数という)、RB役またはBB役が入賞するまでに行われた通常遊技中の単位遊技回数(以下、ボーナス間遊技回数という)、通常遊技中に実行された単位遊技の合計回数(以下、総遊技回数という)、および、遊技者に払い出されたメダルの合計枚数(以下、総獲得枚数という)といった項目がある。これらの遊技履歴情報は、携帯電話機2100を介して遊技サーバ3100へ送信し、または、後述する各ミッションが達成されたか否かを判断するために記憶される。また、遊技者の操作に応じてこれら遊技履歴情報を表示装置70に表示するようにしても良い。
(オ)アクセス情報生成手段の説明
アクセス情報生成手段540は、方向ボタンスイッチ38および決定ボタンスイッチ39からなるコマンド入力手段340によって、遊技者から携帯電話機2100から遊技サーバ3100へアクセスするためのQRコード(アクセス情報)の生成を指示するコマンドが入力されると、予め記憶していた遊技サーバ3100のURL、遊技場コード設定手段226およびイベントコード設定手段228に各々設定されている遊技場コードおよびイベントコード、所定事象発生記憶手段512においてオン状態になっているミッションクリアフラグの種類を示す情報(例えば、各ミッションクリアフラグに付与された個別の番号など)、遊技履歴記憶手段532に記憶されている所定項目の遊技履歴情報、および、後述する演出設定情報などの、各種情報を含むQRコードを生成し、表示装置70に表示する。
なお、遊技者が後述するパスワードをスロットマシン1000に入力した後に、単位遊技を開始した場合は、そのパスワードに含まれていたランダムID(図4(a)に示したランダムIDと同じもの)に関する情報も、生成するQRコードに含められる。さらに、QRコードに含められる遊技履歴情報の項目は、総遊技回数、BB実行回数、RB実行回数およびART実行回数であるが、イベントコード設定手段228に設定されたイベントコードに、追加遊技履歴(図4(e)参照)が対応付けられているときは、追加遊技履歴に該当する項目の遊技履歴に関する情報も、生成するQRコードに含められる。
アクセス情報生成手段540によってQRコードが生成されると、前述した情報記憶制御手段510は、所定事象発生記憶手段512および未報知情報記憶手段514に記憶されているミッションクリアフラグおよびクリア未報知フラグのオン/オフ状態を全てリセットする(ここではオフ状態にする)。また、遊技履歴更新手段530は、遊技履歴記憶手段532に記憶されている全項目の遊技履歴情報を消去する。このようにすることで、先に単位遊技を行っていた遊技者がQRコードを生成させた後に、他の遊技者が単位遊技を行った場合、当該他の遊技者による遊技履歴などの情報が、先に単位遊技を行っていた遊技者による遊技履歴などの情報に影響されることがない。
(カ)コマンド入力禁止手段の説明
コマンド入力禁止手段550は、スロットマシン1000が予め定められた状態になっている場合、遊技者が、コマンド入力手段340によって何らかのコマンドを入力できないようにする。詳しくは後述するが、本実施形態のスロットマシン1000では、コマンドの入力を、表示装置70に表示されたメニュー画面(後述する)から行うようになっている。そして、このメニュー画面は、コマンド受付状態になっているときに決定ボタンスイッチ39が操作されると表示装置70へ表示される。通常は、単位遊技が行われていないときであれば、コマンド受付状態になるが、コマンド入力禁止手段550は、以下に示す(i)〜(iii)の場合は単位遊技が行われていなくても、コマンド受付状態とはせずにコマンドの入力を禁止している。
(i)規定数のメダルが投入されているとき。
(ii)再遊技役が入賞してから、それによる再遊技が開始されるまでの間。
(iii)前述した連続演出、バトル演出またはボタン使用演出が行われているとき。
ここで、上述した(i)および(ii)のときにコマンドの入力を禁止するのは、表示装置70にQRコードが表示されているときに、誤ってスタートスイッチ36に触れてしまったために意図せず次の単位遊技が開始してしまうためである。この場合、新たな単位遊技が開始されたことにより、表示装置70の表示はQRコードから演出画像に切り替わってしまい、そのQRコードを携帯電話機2100で撮影し損ねることになる。前述したように、一旦、QRコードが生成されると、それまで蓄積されていた遊技履歴情報および達成したミッションの種類を示す情報は、全て消去されてしまう。したがって、表示されたQRコードを携帯電話機2100で撮影し損ねてしまった場合は、そのQRコードに含まれていた遊技履歴情報等を再生する術がない。よって、このような事態を避けるため、上述した(i)および(ii)の場合、コマンド入力禁止手段550は、コマンドの入力を禁止する。
また、上述した(iii)については、例えば、連続演出の場合、連続して行われる複数回の単位遊技にまたがって一連の演出が行われるため、その途中でコマンドを入力するためのメニュー画面を表示させてしまうと、演出の連続性が損なわれてしまうという問題がある。また、表示装置70で連続演出を行っている途中でメニュー画面を表示させると、再び連続演出の表示に戻るときに、連続演出を実行するためのプログラムを作成する上で、メニュー画面が表示される直前の状態に復帰させるのが、非常に煩雑な処理を行う必要が生じる場合がある。このため、コマンド入力禁止手段550は、連続演出が行われている間はコマンドの入力を禁止する。
また、遊技者にバトル演出を最後まで見てもらうために、バトル演出中のコマンド入力を禁止している場合において、バトル演出の最後に前述したキャラクタAが負けたときに直ちにコマンド受付状態にしてしまうと、逆転パターンが発生しないことが明白となり、バトル演出の興趣が低下してしまう。そこで、コマンド入力禁止手段550は、バトル演出の最後にキャラクタAが負けた場合は、たとえ逆転パターンのバトル演出でなくとも、しばらくの間(逆転パターンのバトル演出において、キャラクタAが再びキャラクタBを攻撃し、勝利するまでの時間)はコマンドの入力を禁止する。
さらに、ボタン使用演出の場合は、演出で遊技が操作するスイッチと、コマンドを入力するためのメニュー画面を表示させるために操作するスイッチとが、いずれも決定ボタンスイッチ39であるため、ボタン使用演出中にコマンド受付状態にしてしまうと、実質的にボタン使用演出が行えないことになる。よって、コマンド入力禁止手段550は、ボタン使用演出が行われている間はコマンドの入力を禁止する。
(キ)報知期間制御手段の説明
報知遊技制御手段560は、操作情報報知期間の開始および終了を制御するものであり、開始可能条件判定手段562を含む。ここで、操作情報報知期間とは、現在の遊技状態において、遊技者に有利な単位遊技の結果が得られることとなる操作情報が報知される遊技期間をいう。なお、以下では操作情報報知期間のことをARTという。また、「遊技者に有利な単位遊技の結果が得られることとなる操作情報」とは、例えば、通常遊技中において、小役2に関するいずれかの重複当選役が定められたときに、小役2aが3重入賞する操作順序(図14参照)、および、再遊技役に関するいずれかの重複当選役が定められたときに、現在のRT状態から、より有利なRT状態へ移行する、または不利なRT状態へ移行しない再遊技役が入賞する操作順序(図15参照)をいう(詳しくは後述する)。なお、これらの操作順序の報知は、前述した操作情報報知手段522によって行われる。
開始可能条件判定手段562は、上述したARTを開始させることができる開始可能条件が満たされたか否かを判定する。ここで、本実施形態における開始可能条件は、役抽選で小役1または小役3に当選したときに行われるストック抽選処理によってストックが発生したこと、である。このストック抽選処理は、ROM208に記憶されている図17に示すストック抽選テーブルに基づいて、通常遊技中に報知遊技制御手段560によって行われる。
図17に示すストック抽選テーブルは、CPU206により所定のアルゴリズムに従って算出される擬似乱数(数値範囲:0〜65535)に対して、ストックが発生することとなる置数を示したものである。この図から明らかなように、ストックの発生確率(各置数を65536で割った値)は、前述した設定値の値が小さくなるほど低くなっている。なお、RAM210には発生したストックの数が記憶されるようになっており、ストック抽選処理によってストックが発生したときは、記憶されているストックの数が「1」加算される。また、本実施形態のストック抽選処理では、ストック抽選に当選したときに1つのストックしか発生されないが、抽選によって発生させるストックの数(「0」を含む)を決定するようにしてもよい。
(2)遊技システムにおける各種制御の内容
次に、遊技システム10の各部において行われる制御内容について、フローチャートを参照しつつ説明する。
(2−a)スロットマシンにおける制御処理の説明
図19〜図32、図34〜図36に示すフローチャートを参照して、スロットマシン1000の制御回路で行われる処理の内容について説明する。
(2−a−1)主制御回路における制御処理の説明
まず、図19〜図22に示すフローチャートを参照して、図9に示した主制御回路100で行われる制御処理について説明する。ここで、図19はメインルーチンのフローチャートであり、図20〜22は、このメインルーチンで実行される役抽選処理、リール変動・停止処理および入賞判定処理の詳細な内容を各々示すフローチャートである。
(2−a−1−1)メインルーチンの説明
図19のフローチャートにおいて、例えば遊技場の経営者等によってスロットマシン1000の電源が投入されると、CPU106は、所定の初期化処理を行い、RAM110に記憶される各種フラグや制御データの初期値を設定する(ステップS10)。次に、CPU106は、RAM110に記憶されている再遊技入賞フラグがオンになっているか否かを判断する(ステップS12)。この再遊技入賞フラグは、前回の遊技で再遊技役が入賞したときにオンにされるフラグである。再遊技入賞フラグがオフになっている(NO)と判断した場合、CPU106は単位遊技を開始するためのメダル投入処理を、遊技者の操作に応じて行う(ステップS14)。
このメダル投入処理では、遊技者によってベットスイッチ34または35が操作されると、CPU106は、RAM110に記憶されているクレジット数の値が、操作されたベットスイッチに対応するメダル枚数(以下、投入枚数という)の値以上であった場合に、RAM110に記憶されているクレジット数の値から、投入枚数の値を減算する。そして、CPU106は、投入枚数の値を、RAM110に記憶されているベット数の値に加算し、加算後のベット数の値に応じて、図5(a)に示したベット数表示ランプ26a,26b,26cの点灯状態を更新する。また、併せて、ベット数の値を表す投入枚数情報を、接続線120(図7,図8参照)を介して主制御回路100から副制御回路200へ送信する。ここで、一旦投入されたメダルが、例えば精算ボタン(図示略)が操作される等して遊技者に返却され、メダル投入枚数が「0」に更新された場合などは、メダル投入枚数が0枚になっていることを示す投入枚数情報が副制御回路200へ送信される。
また、ベットスイッチ34または35が操作されなかった場合、CPU106は、メダルセンサ332(図9参照)によってメダル投入口32から投入されたメダルが検出されたか否かを判断し、メダルが検出された場合は、RAM110に記憶されているベット数の値に「1」を加算するとともに、その値を表す投入枚数情報を副制御回路200へ送信する。このように、ステップS14のメダル投入処理を行うCPU106は、図9に示した投入枚数判断手段410に相当する。
以上のメダル投入処理を行うと、次にCPU106は、RAM110に記憶されているベット数の値が規定数(3枚)になったか否かを判断し(ステップS16)、規定数に達していない(NO)と判断した場合は、ステップS14へ戻り、達した(YES)と判断した場合は、遊技場の経営者等によって設定された設定値(「1」〜「6」のいずれか)を副制御回路200へ送信する(ステップS18)。次にCPU106は、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する(ステップS20)。なお、メダルの投入枚数が規定数に達している状態で(ステップS16,YES)、メダル投入口32からメダルが投入された場合は、CPU106は、ステップS14のメダル投入処理において、RAM110に記憶されているクレジット数の値に投入されたメダルの枚数を加算する。
一方、前述したステップS12において、CPU106が、再遊技入賞フラグがオンになっている(YES)と判断した場合は、直ちにステップS18へ進み、設定値を副制御回路200へ送信した後、ステップS20へ移行して、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する。これにより、再遊技役が入賞した次の遊技では、メダルを新たに投入し、またはクレジットされているメダルを消費することなく、再び遊技を行うことができる。なお、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されている前回の遊技で投入されたベット数となる。
ステップS20において、CPU106は、遊技者の操作に応じてスタートスイッチ36から出力される遊技開始信号を受信したか否かを判断する。遊技開始信号を受信しておらず、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されていない(NO)と判断した場合は、再度ステップS12の処理へ戻る。このように、遊技者によってスタートスイッチが操作されるまで、ステップS12→S14→S16→S18→S20(再遊技の場合はステップS12→S18→S20)の処理を繰り返し行う。
ステップS20において、CPU106が遊技開始信号を受信したことにより、遊技者によってスタートスイッチ36が操作された(YES)と判断すると、CPU106は再遊技入賞フラグをオフにして(ステップS22)、副制御回路200へ遊技状態情報を送信する(ステップS24)。ここで、送信される遊技状態情報の内容は、現在の遊技状態(「通常遊技」、「SB遊技」、「RB遊技」または「BB遊技」のいずれか)およびRT状態(「非RT」、「RT1」、「RT2」または「RT3」のいずれか)である。さらに現在のRT状態が「RT3」だった場合は、「RT3」において実行された単位遊技の回数(後述する変数RT3Gの値)も併せて副制御回路200へ送信される。
次にCPU106は、図7に示した乱数発生装置112から乱数を取得して役抽選処理を行う(ステップS26)。すなわち、CPU106は、ROM108に記憶されている役抽選テーブルの中から、現在の設定値、遊技状態およびRT状態に応じた役抽選テーブル(図11〜図13参照)を選択し、選択した役抽選テーブルと、乱数発生装置112から取得した抽選用乱数と、に基づいて役抽選を行う。そして、役抽選の結果、何らかの当選役が定められた場合は、RAM110に記憶されている各役に対応する当選フラグのうち、当選役となった役の当選フラグをオンにする。また、CPU106は、役抽選の結果(ハズレまたは当選役の種類)を示す役抽選結果情報を、副制御回路200へ送信する。このように、ステップS26の役抽選処理を行うCPU106は、図9に示した役抽選手段420に相当する。
次にCPU106は、リール40L,40C,40Rを回転させた後、遊技者によるストップスイッチ37L,37C,37Rの操作に応じて、ステップS26で行われた役抽選の結果に基づき、各リールの停止制御を行うリール変動・停止処理を行う(ステップS28)。このリール変動・停止処理において、CPU106は、まず、モータ駆動回路114(図9参照)への駆動パルスの出力を開始し、ステッピングモータ80L、80C、および80Rを駆動し、リール40L,40C,40Rを一斉に回転させる。ただし、この時点で、前回の単位遊技でリールが回転を開始してから所定の待機時間(4.1秒間とする)が経過していなかった場合は、当該待機時間が経過してからリール40L,40C,40Rを一斉に回転させる。そして、リール回転速度が所定の定常回転速度(例えば、約80回転/分)に達すると、遊技者によるストップスイッチ37L,37C,37Rに対する操作を受け付ける。
そして、遊技者によってストップスイッチ37L,37C,37Rのいずれかが操作されると、CPU106は、操作されたストップスイッチに対応するリールについて、各当選フラグのオン/オフ状態と、ストップスイッチが操作されたタイミングとに応じたリール停止制御を行う。なお、このリール停止制御の内容は、図9に示したリール停止制御手段432が行うリール停止制御と同様である。また、CPU106は、遊技者によってストップスイッチが操作されるごとに、どのストップスイッチが操作されたのかを表す停止操作情報を、副制御回路200へ送信し、すべてのリールが停止したときには、その旨を示す全リール停止情報を副制御回路200へ送信する。このように、ステップS28のリール変動・停止処理を行うCPU106は、図9に示したリール制御手段430に相当する。
ステップS28のリール変動・停止処理が行われたことによって、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、次にCPU106は、何らかの役が入賞したか否かを判定し、その判定結果に応じて遊技状態の移行処理などを行う入賞判定処理を行う(ステップS30)。すなわち、CPU106は、リール表示窓22に停止表示された9つの図柄を識別し、有効ラインL1〜L4に停止表示された各図柄組合せを認識する。そして、図10に示した配当情報に基づいて、何らかの役が入賞したか否かを判断する。そして、入賞したか否か、入賞した役の種類、払出枚数などを示す単位遊技結果情報を副制御回路200へ送信する。
ここで、通常遊技中にSB役、RB役またはBB役が入賞したときは、遊技状態を「通常遊技」から入賞した役に応じて「SB遊技」、「RB遊技」または「BB遊技」へ移行させる。また、「通常遊技」において再遊技役が入賞した場合は、RAM110に記憶されている再遊技入賞フラグのオン/オフ状態をオンにする。さらに、遊技状態が「SB遊技」、「RB遊技」または「BB遊技」だった場合は、実行中の特別遊技の終了条件が成立したか否かを判断し、終了条件が成立した場合は、遊技状態を「通常遊技」に更新する。また、小役が入賞したと判定された場合は、入賞した小役に対応する払出枚数(図10参照)を、RAM110の所定の記憶領域に記憶する。このように、ステップS30の入賞判定処理を行うCPU106は、図9に示した入賞判定手段440に相当する。
以上のように、入賞判定および遊技状態の移行制御を行うと、CPU106は、RAM110に記憶されている各小役、再遊技役およびSB役に対応する当選フラグをオフ状態にする。これに対して、BB役またはRB役に対応する当選フラグがオンになっている場合は、その当選フラグに対応する特別役が入賞するまでオン状態を維持し、その特別役が入賞したときにオフにする。これによってボーナスフラグの持越しが実現される。
次にCPU106は、ステップS30の入賞判定処理において、RAM110の所定の記憶領域にメダルの払出枚数が記憶されていたときは、その枚数のメダルを遊技者へ払い出すための払い出し処理(ステップS32)を行う。この払い出し処理は、スロットマシン1000の内部に収容されたホッパーを駆動して、メダルをメダル払出口60から払い出してもよいし、払い出すメダルの枚数をRAM110に記憶されているクレジット数に加算して、クレジットしてもよい。なお、ステップS32の払い出し処理を行うCPU106は、図9に示した入賞処理手段450に相当する。そして、ステップS12の払い出し処理を終えると、1回分の単位遊技が終了し、CPU106は再びステップS2の処理へ戻る。このように、メインルーチンに示される制御処理を繰り返すことにより、遊技者は単位遊技を繰り返し行うことができる。
(2−a−1−2)役抽選処理の説明
次に、図19に示したメインルーチンのステップS26で行われる役抽選処理について、図20に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、CPU106は、RAM110に記憶されている現在の遊技状態を参照し、現在の遊技状態に対応する役抽選テーブル(図11〜図13参照)に基づいて役抽選を行う(ステップS100)。そして、何らかの当選役が定められた場合は、RAM110に記憶されている当選フラグのオン/オフ状態のうち、その当選役に対応する当選フラグをオンにする。次に、CPU106は、ステップS100で行った役抽選で特別役(BB役a、BB役b、RB役aまたはRB役b)が当選したか否か、または、既にボーナスフラグの持越中になっているか否かを判断する(ステップS102)。特別役が当選した、または、ボーナスフラグの持越中であると判断したとき(YES)は、CPU106は、通常フリーズ演出を行うか否かを決定する通常フリーズ演出抽選を行う(ステップS104)。この通常フリーズ演出抽選において、通常フリーズ演出を行うことが決定される確率(当選確率)は、通常確率のときは1/8192であるが、高確率のときは1/200となる(図20(b)参照)。現在の当選確率が、通常確率と、高確率のいずれであるかを示す情報は、RAM110の所定の記憶領域に記憶されており、CPU106は、RAM110に記憶されている当選確率に従って、通常フリーズ演出抽選を行う。また、当該当選確率は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序に基づいて切り替えられるが、その詳しい内容については後述する。
ここで、スロットマシン1000で行われるフリーズ演出について説明する。フリーズ演出は、フリーズ状態の間に行われる演出であり、フリーズ状態とは、遊技者による操作に応じた単位遊技の進行が停止させられている状態をいう。CPU106は、通常時は、遊技者が図9に示した操作手段300を操作すれば、その操作に応じて予め定められた制御を行うが、フリーズ状態では、当該予め定められた制御とは異なる制御を行う。なお、フリーズ状態になっている時間を、以下ではフリーズ時間Tfという。フリーズ状態になっているときの「異なる制御」の一例として、スタートスイッチ36が操作されたことに応じて実行する制御を例に説明する。この場合、通常時は、前回の単位遊技が開始されてから所定の待機時間(例えば4.1秒間)が経過するまで待機状態となり、当該待機時間が経過すると、リール40L,40C,40Rの回転速度が、定常回転速度(例えば、80回転/分)に達するまで、所定の加速度で加速する。そして、リール40L,40C,40Rの回転速度が定常回転速度に達すると、ストップスイッチ37L,37C,37Rに対する操作の受け付け状態となる。
これに対してフリーズ演出を行う場合は、上述した待機時間が経過すると、フリーズ状態となり、リール40L,40C,40Rの回転を開始させるが、通常時とは異なる特殊回転制御を行う。特殊回転制御の例としては、通常時とは逆方向に各リールを回転させる、通常時は異なる加速度パターンで加速し、若しくは減速さらには一旦停止させ後に再び加速するなど、あらゆる回転動作を行わせてもよい。また、待機時間が経過しても、リール40L,40C,40Rを回転させず、停止したままの状態にしてもよい。そして、フリーズ時間Tfが経過すると、通常時と同様の加速度で各リールを加速し、定常回転速度に達すると、ストップスイッチ37L,37C,37Rに対する操作の受け付け状態となる。
さらに、他の「異なる制御」の例としては、各ストップスイッチが操作されても、対応するリールを一定時間は停止させない、リールの停止態様を異ならせる(いわゆるバウンドストップさせるなど)、停止させる際のリールの減速度を通常時と異ならせること等が考えられる。ここで、フリーズ状態にするか否かを切り替えるCPU106は、遊技制御切替手段に相当するともいえる。
上述したフリーズ演出には、大別して、上述した通常フリーズ演出と、後述する特殊フリーズ演出とがある。通常フリーズ演出は、フリーズ状態になっていることを遊技者に明確に知らしめ、スタートスイッチ36を操作しているにも関わらず、リール40L,40C,40Rが回転を開始しない、という通常では生じない状態を生じさせることで興趣を醸し出す演出である。もしくは、図1に示した表示装置70等によって演出を行っているときに、その演出の実行中は、遊技者による操作手段300が操作されても、それに応じた処理を行わず、実行中の演出を最後まで遊技者に視聴してもらうために、スロットマシン1000をフリーズ状態にするものである。この通常フリーズ演出におけるフリーズ時間Tfは30秒間である。
ステップS104で通常フリーズ演出抽選を行うと、次にCPU106は、通常フリーズ演出を行うことが決定された(通常フリーズ演出に当選した)か否かを判断する(ステップS106)。CPU106が、通常フリーズ演出に当選しなかった(NO)と判断したときは、図7に示したRAM110に記憶されている変数CHKの値に「1」を加算する(ステップS108)。このCHKの値は、CPU106が、現在の状況(詳しくは後述する)を判断するための判定期間を開始させる条件となる値である。次にCPU106は、CHKの値が「99」を超えたか否かを判断する(ステップS110)。CHKの値が「99」を超えた(YES)と、CPU106が判断したときは、次にステップS100で行った役抽選の結果、再遊技役aが当選したか否かを判断する(ステップS112)。この判断は、RAM110に記憶されている再遊技役aの当選フラグがオンになっているか否かによって行われる。このときに、再遊技役aの当選フラグのみがオン(すなわち再遊技役aが単独で当選)になっているときに限って、ステップS110の判断結果をYESとしてもよい。
ステップS110の判断結果がYESとなった場合、CPU106は、図20(c)に示す選択確率に基づいて、特殊フリーズ演出A〜Dのいずれか1つを選択する特殊フリーズ演出抽選を行う(ステップS114)。この特殊フリーズ演出抽選では、特殊フリーズ演出A〜Dの各選択確率は、均等に1/4ずつに設定されている。特殊フリーズ演出は、フリーズ状態であることが遊技者に感知されにくい、ごく短時間だけフリーズ状態となる演出である。各特殊フリーズ演出のフリーズ時間Tfは、図20(c)に示すように、特殊フリーズ演出Aが1ミリ秒、特殊フリーズ演出Bが2ミリ秒、特殊フリーズ演出Cが3ミリ秒、特殊フリーズ演出Dが4ミリ秒に設定されている。また、特殊フリーズ演出A〜Dには、各々、固有のストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序が対応付けられている。すなわち、特殊フリーズ演出Aには中→左→右(操作順序3)、特殊フリーズ演出Bには中→右→左(操作順序4)、特殊フリーズ演出Cには右→左→中(操作順序5)、特殊フリーズ演出Dには右→中→左(操作順序6)、の操作順序が対応付けられている。これらの操作順序については、後に詳しく説明する。
次にCPU106は、特殊フリーズ演出の選択を行ったことを示す特殊フリーズフラグをオンにする(ステップS116)。この特殊フリーズフラグのオン/オフ状態は、RAM110に記憶されている。そして、CPU106は、選択した特殊フリーズ演出に対応するフリーズ時間Tfおよび操作順序を、RAM110の所定の記憶領域に記憶する(ステップS118)。ここで、前述したステップS106の判断処理で、CPU106が通常フリーズ演出に当選した(YES)と判断したときは、ステップS108〜S116の処理を行わず、直ちにステップS118へ移行して、通常フリーズ演出のフリーズ時間Tf(30秒間)を、RAM110の所定の記憶領域に記憶する。
そしてCPU106は、ステップS100で行った役抽選の結果(役の当否、当選役の種類など)を、副制御回路200へ送信する(ステップS120)。なお、フリーズ演出を行うことが決定された場合は、その種類(通常フリーズ演出、または、特殊フリーズ演出A〜Dのいずれか)を示すフリーズ演出種別情報も、副制御回路200へ送信する。そして、図20(a)に示す役抽選処理を終了して、図19のステップS28の処理へ移行する。
なお、副制御回路200においても、図20(c)に示すような、特殊フリーズ演出と、操作順序との対応を記憶しており、主制御回路100からフリーズ演出種別情報を受信すると、当該情報によって示されるフリーズ演出の種類に対応した演出を行う。例えば、受信したフリーズ演出種別情報が、通常フリーズ演出を示していたときは、表示装置70およびスピーカ64L,64Rによって、フリーズ時間Tf(30秒間)と同じ長さの動画を再生する。また、特殊フリーズ演出A〜Dのいずれかを示していた場合は、その特殊フリーズ演出に対応付けられた操作順序(図20(c)参照)を遊技者に報知する。ここで、遊技者に操作順序を報知する方法は、従来の報知方法を採用することができる。
また、図20(a)のステップS114における特殊フリーズ演出抽選は、役抽選で再遊技役aが当選したときに行っていたが、これに加えて、通常遊技中において、抽選結果番号「7」〜「11」のいずれかが導出されたときに行っても良い。この場合、各抽選結果番号ごとに、中リール40Cにおける「ベル1」図柄が上段Uに停止することとなる操作順序(図14参照)と、互いにフリーズ時間Tfが異なる複数の特殊フリーズ演出との対応を予め定めておき、抽選によって選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序(中リール40Cの「ベル1」図柄が上段Uに停止する操作順序)を報知するようにしてもよい。
また、RT状態が「RT2」または「非RT」のときに、抽選結果番号「13」〜「18」のいずれかが導出された場合にも、特殊フリーズ演出抽選を行うようにしてもよい。この場合、各抽選結果番号ごとに、再遊技役dが入賞することとなる操作順序(図15(a)参照)と、互いにフリーズ時間Tfが異なる複数の特殊フリーズ演出との対応を予め定めておき、抽選によって選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序(再遊技役dが入賞する操作順序)を報知するようにしてもよい。さらに、RT状態が「RT2」のときには、抽選結果番号「19」〜「24」のいずれかが導出された場合にも、特殊フリーズ演出抽選を行うようにしてもよい。この場合にも、各抽選結果番号ごとに、再遊技役dが入賞することとなる操作順序(図15(d)参照)と、互いにフリーズ時間Tfが異なる複数の特殊フリーズ演出との対応を予め定めておき、抽選によって選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序(再遊技役dが入賞する操作順序)を報知するようにしてもよい。
また、図20(a)のステップS114における特殊フリーズ演出抽選は、副制御回路200が遊技者に報知する操作順序(詳しくは後述する)を、主制御回路100において決定することを目的としている。このため、ステップS114の処理において、特殊フリーズ演出A〜Dの抽選を行う代わりに、各特殊フリーズ演出に対応付けられた操作順序3〜6の中からいずれか1つを選択する抽選を行うようにし、選択した操作順序を示す操作順序情報を、副制御回路200へ送信するようにしても良い。
(2−a−1−3)リール変動・停止処理の説明
次に、図19に示したメインルーチンのステップS28で行われるリール変動・停止処理について、図21に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、CPU106は、前回の遊技でリール40L,40C,40Rが回転を開始してから、予め定められた最短時間(たとえば4.1秒間)を経過したか否かを判断する(ステップS130)。もし、最短時間が経過していない(NO)と判断したときには、最短時間が経過したと判断するまでステップS130の判断処理を繰り返す。つまり、最短時間が経過するまでは、次の工程であるリールの回転開始が行われないようにすることで、一定時間内に行われる遊技で消費されるメダルが、所定枚数を越えないような制御を行っている。そして、最短時間が経過した(YES)と判断すると、CPU106は、RAM110に記憶されているフリーズ時間Tfの値が「0」を超えているか否かを判断する(ステップS132)。
フリーズ時間Tfの値が「0」を超えている(YES)とCPU106が判断した場合、すなわち、フリーズ演出を行うことが決定されていた場合は、計時を開始した後(ステップS134)、RAM110に記憶されていたフリーズ時間Tfが経過したか否かを判断する(ステップS136)。フリーズ時間Tfが経過していない(NO)と判断したときには、フリーズ時間Tfが経過するまでステップS136の判断処理を繰り返す。これにより、フリーズ時間Tfが経過するまでは、後述するリール40L,40C,40Rの回転が開始せず、遊技者の操作(ここではスタートスイッチ36の操作)に応じた遊技の進行が、一時停止する。そして、フリーズ時間Tfが経過するとステップS136の判断結果がYESとなり、CPU106は、計時を停止するとともに、RAM110に記憶されていたフリーズ時間Tfの値をクリアする(ステップS138)。次にCPU106は、モータ駆動回路114へ駆動パルスを順次出力して、ステッピングモータ80L、80C、および80Rを駆動し、リール40L、40C、40Rを一斉に回転させる(ステップS140)。なお、前述したステップS132の判断処理において、フリーズ時間Tfの値が「0」である(NO)と、CPU106が判断したときは、ステップS134〜S138の処理を行わずに、直ちにステップS140の処理を行う。
そしてCPU106は、リール40L、40C、40Rがすべて定常回転速度に達したか否かを判断する(ステップS142)。リールの回転速度が定常回転速度に達していない(NO)と判断したときには、ステップS142の判断処理を繰り返す。これにより、リールの回転速度が定常回転速度に達するまでは、たとえ遊技者がストップスイッチ37L,37C,37Rを操作したとしても、リールの停止制御が行われないようになっている。すべてのリールの回転速度が定常回転速度に達した(YES)と判断すると、CPU106は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの内部に設けられているランプを点灯させて、ストップスイッチの操作が受け付けられる状態になったことを遊技者に報知する。
次にCPU106は、ストップスイッチ37L、37C、37Rのいずれかからリール停止信号が送信されたか否かを判断する(ステップS144)。そして、いずれかのストップスイッチからリール停止信号が送信されるまで、ステップS144の処理を繰り返す。ステップS144で、CPU106がリール停止信号を受信した(YES)と判断すると、操作されたストップスイッチの種類(左、中または右)をRAM110に記憶する(ステップS146)。ここで、CPU106は、受信したリール停止信号が、リールが回転してから何番目に受信したものであるのかが分かるように、操作されたストップスイッチの種類を記憶する。そしてCPU106は、操作されたストップスイッチの種類を示す停止操作情報を副制御回路200へ送信する(ステップS148)。
次にCPU106は、RAM110でオンになっている当選フラグに対応する役の図柄組合せが、有効ラインに沿って停止するように、操作されたストップスイッチに対応するリールを停止させる(ステップS150)。このときのリール停止制御は、図9のリール停止制御手段432の説明で既に述べた通りであるため、詳しい説明を省略する。そしてCPU106は、すべてのリールが停止したか否かを判断する(ステップS152)。未だ回転しているリールがある(NO)と判断したときは、ステップS144の処理に戻って、すべてのリールが停止するまで、ステップS144〜S152の処理を繰り返す。
ステップS152で、すべてのリールが停止した(YES)と判断すると、CPU106は、RAM110に記憶されている特殊フリーズフラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップS154)。ここで、特殊フリーズフラグは、判定期間中に(図20、S110,YES)、役抽選で再遊技役aが当選したときに(同図、S112,YES)オンにされる(同図、S116)。CPU106が、特殊フリーズフラグの状態がオフになっている(NO)と判断したときは、図21のリール変動・停止処理を終了して、図19に示したステップS30の入賞判定処理を行う。
これに対して、ステップS154の判断処理で、CPU106が特殊フリーズフラグの状態はオンになっている(YES)と判断したときは、図20に示したステップS114の特殊フリーズ抽選によって選択された特殊フリーズ演出に対応付けられた操作順序と、遊技者によって実際に操作されたストップスイッチの順序とが、一致するか否かを判断する(ステップS156)。ここで、特殊フリーズ演出A〜Dのうち、いずれが選択されたのかの判断は、例えば、フリーズ時間Tfの値によって判断しても良いし、図20のステップS114で特殊フリーズ演出抽選を行った際に、選択した特殊フリーズ演出の種類を特定し得る識別情報をRAM110に記憶しておき、当該識別情報に基づいて判断してもよい。
ステップS156の判断処理で、両者の操作順序が一致した(YES)とCPU106が判断したときは、RAM110に記憶されている変数CRRの値に「1」を加算する(ステップS158)。このCRRの値は、図20(b)に示した通常フリーズ演出抽選の当選確率を変化させるか否かの判断基準となる値である。すなわち、CPU106は、CRRの値が「3」を超えたか否かを判断し(ステップS160)、「3」を超えた(YES)と判断したときは、次に現在の通常フリーズ演出抽選の当選確率が、通常確率であるか否かを判断する(ステップS162)。そして、通常確率である(YES)と判断したときは、当選確率を高確率に変更する(ステップS164)。これに対して、高確率である(NO)と判断したときは、当選確率を通常確率に変更する(ステップS166)。このように、通常フリーズ演出抽選の当選確率を変更するCPU106は、切替確率変動手段に相当するともいえる。ステップS164またはS166の処理によって、通常フリーズ演出抽選の当選確率を変更すると、次にCPU106は、変更後の当選確率を示す当選確率情報を副制御回路200へ送信する(ステップS168)。
次にCPU106は、RAM110に記憶されている上述したCHKおよびCRRの値、ならびに後述するERRの値を各々「0」にクリアする(ステップS170)。そして
CPU106は、RAM110に記憶されている特殊フリーズフラグの状態をオフにして(ステップS172)、図21に示したリール変動・停止処理を終了する。このように、CHKの値がクリアされることで、前述した判定期間(以下、押し順判定期間という)が終了し、その後100回の単位遊技が行われると、再び押し順判定期間が開始する。なお、上述したステップS160の判断処理で、CRRの値が「3」を超えていない(NO)とCPU106が判断したときは、ステップS162〜S170の処理を行うことなく、ステップS172の処理へ移行し、特殊フリーズフラグの状態をオフにする。
前述したステップS156の判断処理において、選択された特殊フリーズ演出に対応付けられた操作順序と、遊技者によって実際に操作されたストップスイッチの順序とが、一致しない(NO)とCPU106が判断したときは、RAM110に記憶されているERRの値に「1」を加算して(ステップS174)、ERRの値が「1」を超えたか否かを判断する(ステップS176)。ERRの値が「1」を超えていない(NO)とCPU106が判断したときは、ステップS172の処理へ移行し、RAM110に記憶されている特殊フリーズフラグの状態をオフにして、図21に示すリール変動・停止処理を終了する。これに対して、ERRの値が「1」を超えている(YES)とCPU106が判断したときは、ステップS170の処理へ移行し、RAM110に記憶されているCRR,ERR,CHKの各値を「0」にクリアしてから、ステップS174へ移行し、特殊フリーズフラグの状態をオフにする。このように、押し順判定期間中において、選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序と、遊技者による実際のストップスイッチの操作順序とが、一致しなかった回数が2回になると、直ちに押し順判定期間が終了することになる。
なお、上述したステップS156の判断処理では、図20に示したステップS114の処理によって選択された特殊フリーズ演出に対応付けられた操作順序と、遊技者によって実際に行われた操作順序とを比較していたが、前述したように、図20(a)のステップS114において、操作順序3〜6の中からいずれか1つを選択する抽選を行うようにした場合は、当該抽選によって選択した操作順序と、遊技者によって実際に操作された操作順序情報とを、比較すればよい。
(2−a−1−4)入賞判定処理の説明
次に図19に示すメインルーチンのステップS30で行われる入賞判定処理の内容について、図22に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、CPU106は、表示窓22に停止表示された9つの図柄の種類を認識する(ステップS40)。そして、CPU106は、RAM110に記憶されている現在の遊技状態を示す情報を参照し、現在の遊技状態が「通常遊技」であるか否かを判断する(ステップS42)。
(ア)特別遊技中の場合
ステップS42の判断処理で、CPU106が現在の遊技状態が特別遊技中である(NO)と判断した場合、CPU106は、特別遊技中の入賞処理を行う(ステップS44)。この入賞処理においては、まずCPU106は、いずれかの小役が入賞したか否かを判断し、いずれかの小役が入賞したと判断したときは、図10に示した配当情報に基づいて、入賞した小役に対応するメダルの払出枚数をRAM110の所定の記憶領域に記憶させる。そして、CPU106は、現在実行中の特別遊技の終了条件が成立したか否かを判断し、CPU106が現在実行中の特別遊技の終了条件が成立したと判断したときは、現在の遊技状態を「通常遊技」に、RT状態を「RT1」に更新する。一方、現在実行中の特別遊技の終了条件が成立していないと判断したときは、引き続き現在の特別遊技を継続させる。
ステップS44の処理を終えると、CPU106は、RAM110に記憶されている各役に対応する当選フラグのうち、RB役およびBB役以外の役に対応する当選フラグをオフ状態にする(ステップS46)。そして、今回の単位遊技の単位遊技結果情報を、副制御回路200へ送信する(ステップS48)。ここで、単位遊技結果情報には、表示窓22に停止表示された各リールにおける図柄番号、入賞した役の種類、払出枚数などの情報が含まれている。そして、副制御回路200へ単位遊技結果情報を送信すると、CPU106は、図22に示す入賞判定処理を終了して、図19に示したステップS32の払い出し処理へ進む。
(イ)通常遊技中の場合
ステップS42の判断処理で、CPU106が現在の遊技状態が通常遊技中である(YES)と判断した場合、CPU106は、ステップS40で認識した9つの図柄に基づいて、いずれかの再遊技役が入賞したか否かを判断する(ステップS50)。そして、CPU106がいずれかの再遊技役が入賞した(YES)と判断したときは、RAM110に記憶されている再遊技入賞フラグのオン/オフ状態をオンにする(ステップS52)。また、ステップS50の判断処理で、CPU106がいずれの再遊技役も入賞しなかった(NO)と判断したときは、次にいずれかの小役が入賞したか否かを判断する(ステップS54)。そして、CPU106が、いずれかの小役が入賞した(YES)と判断したときは、図10に示した配当情報に基づいて、入賞した小役に対応するメダルの払出枚数をRAM110の所定の記憶領域に記憶させる(ステップS56)。
一方、ステップS54の判断処理で、CPU106が、いずれかの小役にも入賞していない(NO)と判断したときは、次に特別役、すなわちSB役、RB役またはBB役のいずれかが入賞したか否かを判断する(ステップS58)。そして、CPU106が、いずれかの特別役が入賞した(YES)と判断したときは、入賞した特別役に対応する処理(特別役入賞処理)を行う(ステップS60)。この特別役入賞処理では、RB役またはBB役が入賞したときは、その役に対応する当選フラグをオフにする。ここで、役抽選でSB役が当選したときは、その単位遊技が終了したときのステップS46の処理によってその当選フラグがオフにされるため、SB役の当選フラグが持ち越されることはない。そして、ステップS60の処理を行うと、CPU106は、上述したステップS46およびS48の処理を行った後、図19に示したステップS32の払い出し処理へ進む。
上述したステップS52またはS56の処理を行った後、またはステップS58の判断処理においていずれの特別役にも当選していない(すなわち単位遊技の結果がハズレ)と判断されると、CPU106は、RT状態の移行処理を行う。
(ウ)RT状態の移行処理
まず、CPU106は、現在のRT状態が「RT3」か否かを判断する(ステップS62)。ここで、現在のRT状態は、RAM110に記憶されている変数RTの値によって表され、変数RTの値が「0」のときは、現在のRT状態が「非RT」であることを表し、変数RTの値が「1」、「2」または「3」のときは、各々、現在のRT状態が「RT1」、「RT2」または「RT3」であることを表している。そして、CPU016が、現在のRT状態が「RT3」である(YES)と判断したときは、CPU106は、RAM110に記憶されている変数RT3Gの値に「1」を加算し(ステップS64)、RT3Gの値が「50」以上になったか否かを判断する(ステップS66)。ここで、変数RT3Gの値は、RT状態が「RT3」になってから行われた単位遊技の回数を示しており、CPU106が、行われた単遊技の回数が49ゲーム以下である(NO)と判断したときは、直ちにステップS46およびS48の処理を行う。
これに対して、ステップS66の判断処理で、CPU106が、行われた単遊技の回数が50ゲーム以上である(YES)と判断したときは、現在のRT状態を「RT3」から「RT1」へ更新し(ステップS68)、ステップSS46およびS48の処理を行う。すなわち、RAM110に記憶されている変数RTの値を「3」から「1」に更新する。ここで、ステップS62の判断処理において、現在のRT状態が「RT3」である(YES)とCPU106が判断したときは、その後に行われるステップS48の処理によって副制御回路200へ送信される単位遊技結果情報の中に、変数RT3Gの値を含める処理を行う。
次に、前述したステップS62の判断処理で、CPU106が現在のRT状態が「RT3」ではない(NO)と判断したときは、次に現在のRT状態が「RT1」であるか否かを判断する(ステップS70)。CPU106が、現在のRT状態が「RT1」である(YES)と判断すると、次にCPU106は、RAM110に記憶されているSB役に対応する当選フラグの状態をチェックし、今回の単位遊技における役抽選でSB役が当選していたか否かを判断する(ステップS72)。そして、SB役が当選していなかった(NO)と判断したときは、直ちにステップS46およびS48の処理を行う。これに対して、SB役が当選していた(YES)と判断したときは、RT状態が「RT1」のときにSB役を取りこぼしたことになるため、現在のRT状態を「RT1」から「非RT」に更新する(ステップS74)。そして、CPU106は、ステップS46およびS48の処理を行う。
次に、前述したステップS70の判断処理で、CPU106が現在のRT状態が「RT1」ではない(NO)と判断したときは、次に現在のRT状態が「非RT」であるか否かを判断する(ステップS76)。CPU106が、現在のRT状態が「非RT」である(YES)と判断すると、CPU106は、今回の単位遊技で再遊技役bが入賞したか否かを判断する(ステップS78)。そして、再遊技役bが入賞しなかった(NO)と判断したときは、直ちにステップS46およびS48の処理を行う。これに対して、再遊技役bが入賞した(YES)と判断したときは、現在のRT状態を「非RT」から「RT2」に更新する(ステップS80)。そして、CPU106は、ステップS46およびS48の処理を行う。
次に、前述したステップS76の判断処理で、CPU106が現在のRT状態が「非RT」ではない(NO)と判断したときは、現在のRT状態は「RT2」であることが確定し、これによりCPU106は、今回の単位遊技で再遊技役dが入賞したか否かを判断する(ステップS82)。そして、再遊技役dが入賞した(YES)と判断したときは、現在のRT状態を「RT2」から「非RT」に更新した後(ステップS84)、ステップS46およびS48の処理を行う。これに対して、ステップS82の判断処理で再遊技役dが入賞しなかった(NO)と判断した場合、CPU106は、今回の単位遊技で再遊技役cが入賞したか否かを判断する(ステップS86)。そして、再遊技役cが入賞した(YES)と判断したときは、現在のRT状態を「RT2」から「RT3」に更新し(ステップS88)、RAM110に記憶されている変数RT3Gの値を「0」にクリアしてから(ステップS90)、ステップS46およびS48の処理を行う。また、CPU106が、ステップS86の判断処理で再遊技役cが入賞していない(NO)と判断したときは、直ちにステップS46およびS48の処理を行う。
このように、CPU106は、入賞した役の種類に応じた処理を行うとともに、遊技状態およびRT状態の移行制御を行っている。
(2−a−2)副制御回路における制御処理の説明
次に図23〜図32、図34〜図36に示すフローチャートを参照して、図9に示した副制御回路200で行われる制御処理について説明する。ここで、図23は主制御回路100から何らかの情報を受信したときに行う情報受信処理のフローチャートであり、図24〜図30は、上述した情報受信処理において行われる各種処理の詳細を示すフローチャートであり、図24および図25は、図23のステップS226におけるART報知処理の詳細な内容を示すフローチャート、図26および図27は、図23のステップS228における演出抽選処理の詳細な内容を示すフローチャート、図28は、図23のステップS238におけるART実行制御処理の詳細な内容を示すフローチャート、図28は、図23のステップS240における遊技履歴更新処理の詳細な内容を示すフローチャート、図30は、図23のステップS242におけるミッションクリア表示処理の詳細な内容を示すフローチャートである。
また、図32は、遊技者がスロットマシン1000へ入力したコマンドに応じて、遊技システム10に関係する処理を行う入力コマンド処理の内容を示すフローチャートである。図34は、図32のステップS432におけるQRコード生成・表示処理の詳細な内容を示すフローチャートである。図35は、図32のステップS462におけるパスワード入力処理の詳細な内容を示すフローチャートである。図36は、スロットマシン1000の電源をオフにしたときおよびオンにしたときに、副制御回路200で実行される電源断処理および電源投入処理の内容を示すフローチャートである。
(2−a−2−1)情報受信処理の説明
まず、図23に示すフローチャートを参照して、主制御回路100から情報を受信したときに、副制御回路200のCPU206が実行する情報受信処理について説明する。この情報受信処理は、予め定められた周期で定期的に実行される処理である。まず、CPU206は、主制御回路100から何らかの情報を受信したか否かを判断する(ステップS200)。CPU206が、主制御回路100から何も情報を受信していない(NO)と判断したときは、図23の情報受信処理を直ちに終了して、他の処理を行う。これに対し、CPU206が、主制御回路100から何らかの情報を受信した(YES)と判断したときは、以下に述べるように、受信した情報に応じた各種の処理を行う。
(ア)投入枚数情報を受信したときの処理
まず、CPU206は、主制御回路100から受信した情報が、図19のステップS14のメダル投入処理によって送信された投入枚数情報であるか否かを判断する(ステップS202)。受信した情報が投入枚数情報である(YES)と判断したときは、CPU206は、その投入枚数情報が示すメダル投入枚数が1枚以上であるか否かを判断する(ステップS204)。そして、受信した投入枚数情報が、1枚以上であることを示している(YES)と判断したときは、CPU206は、RAM210に記憶されている操作受付フラグのオン/オフ状態をオフにする(ステップS206)。この操作受付フラグは、遊技者がスロットマシン1000に対して、遊技システム10に関係する処理を指示するコマンドを入力するための操作が有効であるか否かを示すフラグである。操作受付フラグがオンになっているときは、上述したコマンドの入力操作が有効になっていることを示し、オフになっているときは無効になっていることを示す。
次にCPU206は、決定ボタンスイッチ39の内部に設けられた光源を消灯し(ステップS208)、上述したコマンドの入力操作を受け付けていないことを遊技者に報知する。次いでCPU206は、投入されたメダルの枚数に応じてメダルの投入音を発生させ、または、メダルの投入を契機として開始される演出が予定されていた場合は、その演出を開始するなどの、演出制御処理を行う(ステップS214)。そして、CPU206は、図23の情報受信処理を終了し、他の処理を行う。これに対して、前述したステップS204の判断処理で、CPU206が、受信した投入枚数情報が0枚のメダル投入枚数であることを示している(NO)と判断したときは、RAM210に記憶されている操作受付フラグのオン/オフ状態をオンにする(ステップS210)。次いでCPU206は、コマンドの入力操作が有効になっていることを報知するために、決定ボタンスイッチ39の内部に設けられた光源を点滅させる(ステップS212)。そしてCPU206は、上述したステップS214の演出制御処理を行った後、図23の情報受信処理を終了し、他の処理を行う。
このようにCPU206は、1枚以上のメダルが投入されているときは、操作受け付けフラグをオフにして、コマンドの入力を禁止している。
(イ)設定値情報を受信したときの処理
上述したステップS202の判断処理で、CPU206が、受信した情報が投入枚数情報ではない(NO)と判断すると、次にCPU206は、図19のステップS18の処理によって送信された設定値情報であるか否かを判断する(ステップS216)。そしてCPU206が、受信した情報は設定値情報である(YES)と判断したときは、受信した設定値情報を、RAM210の所定の記憶領域に記憶した後(ステップS218)、図23の情報受信処理を終了し、他の処理を行う。RAM210に記憶した設定値情報は、後述するストック抽選を行う際にCPU206によって参照され、設定値情報によって示させる設定値に対応するストック抽選テーブルに基づいて、ストック抽選が行われる。
(ウ)遊技状態情報を受信したときの処理
上述したステップS216の判断処理で、CPU206が、受信した情報が設定値情報ではない(NO)と判断すると、次にCPU206は、図19のステップS24の処理によって送信された遊技状態情報であるか否かを判断する(ステップS220)。そしてCPU206が、受信した情報は遊技状態情報である(YES)と判断したときは、受信した遊技状態情報を、RAM210の所定の記憶領域に記憶した後(ステップS222)、図23の情報受信処理を終了し、他の処理を行う。RAM210に記憶した遊技状態情報は、後述するART中における操作順序の報知、ARTの終了判断、演出抽選処理および遊技履歴の更新処理など、随所にわって参照される。
(エ)役抽選結果情報を受信したときの処理
上述したステップS220の判断処理で、CPU206が、受信した情報は遊技状態情報ではない(NO)と判断すると、次にCPU206は、図19のステップS26の役抽選処理で送信された役抽選結果情報であるか否かを判断する(ステップS224)。そしてCPU206が、受信した情報は役抽選結果情報である(YES)と判断したときは、まず、ストック抽選を行うとともに、ART中であった場合は役抽選で定められた重複当選役の内容に応じて操作順序を報知するART報知処理を行う(ステップS226)。次いでCPU206は、役抽選で定められた当選役に応じて、実行する演出の内容を決定するための演出抽選処理を行うと(ステップS228)、図23の情報受信処理を終了し、他の処理を行う。ここで、ステップS226のART報知処理およびステップS228の演出抽選処理の内容については、各処理のフローチャートを参照して後に詳しく説明する。
(オ)停止操作情報を受信したときの処理
上述したステップS224の判断処理で、CPU206が、受信した情報は役抽選結果情報ではない(NO)と判断すると、次にCPU206は、図19のステップS28のリール変動・停止処理で送信された停止操作情報であるか否かを判断する(ステップS230)。そして、受信した情報は停止操作情報である(YES)と判断すると、CPU206は、受信した停止操作情報から、単位遊技が開始されてから何番目に操作されたどのストップスイッチであるかを認識し、その情報を、RAM210の所定の記憶領域に記憶する(ステップS231)。次いでCPU206は、受信した停止操作情報から、停止制御されたリールにおいて、表示窓22に表示された連続する3つの図柄の各図柄番号を、RAM210の所定の記憶領域に記憶する(ステップS232)。
次にCPU206は、受信した停止操作情報に基づいてスロットマシン1000において、予め定められた操作順序でストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されたか否かを判断し、当該予め定められた操作順序で操作されたと判断したときは、RAM210に記憶されているペナルティフラグの状態をオンにする(ステップS233)。ただし、ステップS226のART報知処理において、予め定められた操作順序が遊技者に報知され、当該報知に従って、遊技者がストップスイッチ37L,37C,37Rを操作したときは、ペナルティフラグをオンにしない。
ここで、本実施形態では、「予め定められた操作順序」は、リールが回転してから最初に操作されたストップスイッチが、中ストップスイッチ37Cまたは右ストップスイッチ37Rとなる操作順序3〜6(いわゆる変則押し)に設定されているものとする。また、ペナルティフラグがオンにされると、遊技者にとって不利な状態にされるが、その内容については後に詳しく説明する。なお、「予め定められた操作順序」でストップスイッチが操作された場合は、ステップS233の処理において、表示装置70およびスピーカ64L,64R等によって遊技者に対し、禁じられた操作順序でストップスイッチが操作されたことを報知しても良い。そして、ステップS233の処理を行うと、CPU206は、図23の情報受信処理を終了し、他の処理を行う。
(カ)当選確率情報を受信したときの処理
上述したステップS230の判断処理で、CPU206が、受信した情報は停止操作情報ではない(NO)と判断すると、次にCPU206は、図19のステップS28のリール変動・停止処理(より詳しくは、図21のステップS168の処理)で送信された当選確率情報であるか否かを判断する(ステップS234)。そして、受信した情報が当選確率情報である(YES)と判断すると、CPU206は、図20のステップS104に示した通常フリーズ演出抽選の当選確率を示す情報(通常確率または高確率)を、RAM210に記憶して(ステップS235)、図23の情報受信処理を終了する。
(キ)単位遊技結果情報を受信したときの処理
上述したステップS234の判断処理で、CPU206が、受信した情報は当選確率情報ではない(NO)と判断すると、次にCPU206は、図19のステップS30の処理によって送信された単位遊技結果情報であるか否かを判断する(ステップS236)。そして、受信した情報は単位遊技結果情報である(YES)と判断すると、CPU206は、まず、ARTの開始と終了とを制御するとともに、ARTに関連する遊技履歴を更新するためのART実行制御処理を行う(ステップS238)。次にCPU206は、単位遊技の結果に応じて各項目の遊技履歴を更新するための遊技履歴更新処理を行い(ステップS240)、さらに、何らかのミッションが達成された場合は、そのことを遊技者に報知するためのミッションクリア表示処理を行う(ステップS242)。ここで、ステップS238のART実行制御処理、ステップS240の遊技履歴更新処理およびステップS242のミッションクリア表示処理については、各処理のフローチャートを参照して後に詳しく説明する。
上述したステップS242までの処理を行うと、次にCPU206は、ステップS206でオフにした操作受付フラグをオンにするか否かを判断する。すなわち、まずCPU206は、現在の遊技状態が特別遊技中(すなわち、BB遊技中またはRB遊技中)であるか否かを判断する(ステップS243)。そして、特別遊技中である(YES)と判断した場合は、操作受付フラグをオンにせずに、図23の情報順処理を終了させる。これに対して、CPU206が、現在の遊技状態は通常遊技中(SB遊技中を含む)である(NO)と判断した場合は、次にCPU206は、単位遊技が行われた結果、いずれかの再遊技役が入賞したか否かを判断する(ステップS244)。ここでCPU206が、再遊技役が入賞した(YES)と判断したときは、直ちに図23の情報受信処理を終了する。これにより、再遊技役が入賞したときは、操作受付フラグがオンにされないまま、次の単位遊技(再遊技)が開始される。
また、上述したステップS244の判断処理で、再遊技役が入賞していない(NO)とCPU206が判断したときは、次に、連続演出を行っている最中であるか否かを判断する(ステップS246)。そして、CPU206が連続演出を行っている最中である(YES)と判断すると、直ちに図23の情報受信処理を終了する。これにより、連続演出を行っているときは、操作受付フラグがオンにされないまま、次の単位遊技(再遊技)が開始される。
これに対して、ステップS246の判断処理で、連続演出は行っていない(NO)とCPU206が判断した場合、次にCPU206は、現在、バトル演出またはボタン使用演出を行っているか否かを判断する(ステップS248)。そして、CPU206が、現在、バトル演出またはボタン使用演出を行っている(YES)と判断したときは、所定時間、待機状態となる(ステップS250)。ここで、ステップS250の処理により待機状態となる時間は、バトル演出を行っているときは、逆転パターンのバトル演出において、キャラクタAが一旦負けてから、再びキャラクタBを攻撃し、勝利するまでにかかる時間となる。また、ボタン使用演出を行っているときは、まず、スロットマシン1000の表示装置70に、たとえば「サブボタンを連打しろ!」というメッセージが表示されてボタン使用演出が開始されてから、そのボタン使用演出において、遊技者が決定ボタンスイッチ39を連打するのを許されている時間となる。なお、上述した「サブボタン」とは、決定ボタンスイッチ39のことであり、そのことは事前に周知になっているものとする。
ステップS250の処理によって待機状態になっている所定時間が経過すると、CPU206は、操作受付フラグをオンにした後(ステップS252)、決定ボタンスイッチ39の内部に設けられた光源を点滅させて(ステップS254)、コマンド入力が可能であることを遊技者に報知する。そして、図23の情報受信処理を終了して、他の処理を行う。なお、ステップS243の処理によって、現在の遊技状態が特別遊技中である場合は、操作受付フラグをオンにしない構成にしているが、ステップS243の処理を省いて、特別遊技中にも操作受付フラグをオンにし得る構成にしても良い。
(2−a−2−2)ART報知処理の説明
次に、図24に示すフローチャートを参照して、図24のステップS226で行われるART報知処理の詳細な内容について説明する。
まず、CPU206は、RAM210に記憶されている現在の遊技状態が通常遊技であるか否かを判断する(ステップS260)。CPU206は、現在の遊技状態が通常遊技ではない(NO)と判断したときは、図24のART報知処理を終了して、図23におけるステップS228の演出抽選処理を行う。これに対して、現在の遊技状態が通常遊技である(YES)と判断した場合、CPU206は、図23のステップS233の処理によってペナルティフラグがオンになっているか否かを判断する(ステップS261)。ペナルティフラグがオフになっている(NO)と、CPU206が判断したときは、次に、役抽選により小役1または小役3が当選役に定められたか否かを判断する(ステップS262)。CPU206は、小役1または小役3が当選役に定められていた(YES)と判断した場合、擬似乱数を発生させ、設定値と、当選役の種類とに応じたストック抽選テーブル(図17参照)を読み出して、発生した乱数値に基づいてストック抽選を行う(ステップS264)。
そして、ステップS264のストック抽選により、ストックが発生したか否かを判断し(ステップS266)、発生した(YES)と判断したときは、RAM210に記憶されているストック数を表す変数STの値に「1」を加算する(ステップS268)。次にCPU206は、RAM210に記憶されているARTフラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップS270)。このARTフラグは、現在、ART中であるか否かを示すフラグであり、オンであればART中であることを示す。なお、ステップS262の判断処理で、CPU206が小役1または小役3が当選役として定められていない(NO)と判断したとき、または、ステップS266の判断処理で、ストックが発生しなかったと判断したときは、直ちにステップS270の判断処理へ移行する。
また、前述したステップS261の判断処理で、ペナルティフラグがオンになっている(YES)とCPU206が判断したときは、RAM210に記憶されているSTの値を「0」にクリアしてから(ステップS269)、ステップS270の判断処理へ移行する。よって、図23のステップS233におけるペナルティ処理を行うCPU206は、不利状態移行手段に相当するといえる。このように、スロットマシン1000においては、遊技者がストップスイッチ37L,37C,37Rを変則押しすると、図23のステップS233の処理によってペナルティフラグがオンにされ、この結果、それまで蓄積していたストックの数が「0」にされてしまうという、遊技者にとって不利な状態にされる。
そして、ステップS270の判断処理において、CPU206が、ARTフラグはオフになっている(NO)と判断した時は、ステップS289の処理へ移行して、後述する操作順序報知処理を行う。一方、CPU206が、ARTフラグがオンになっている(YES)と判断したときは、当選役として定められた役の種類を認識する(ステップS272)。そして、CPU206は、図14に示した小役2に関するいずれかの重複当選役が定められたか否かを判断する(ステップS274)。CPU206は、小役2に関する重複当選役が定められた(YES)と判断すると、その重複当選役に定められている、小役2aが3重入賞する操作順序を遊技者に報知し(ステップS276)、図24のART報知処理を終了する。
一方、ステップS274の判断処理で、CPU206が、役抽選で小役2に関する重複当選役は定められなかった(NO)と判断したときは、まず、現在のRT状態が「非RT」または「RT2」のいずれかであるかを判断する(ステップS278)。そして、現在のRT状態が「RT1」または「RT3」のいずれかである(NO)と判断したときは、RT状態を移行させることなく(図16参照)、ステップS289の処理へ移行して、後述する操作順序報知処理を行う。これに対して、CPU206が現在のRT状態が「非RT」または「RT2」のいずれかである(YES)と判断したときは、図15(a)に示した再遊技役bおよび再遊技役dに関するいずれかの重複当選役が定められたか否かを判断する(ステップS280)。そして、再遊技役bおよび再遊技役dに関する重複当選役が定められた(YES)とCPU206が判断すると、その重複当選役に定められている、再遊技役bが入賞する操作順序を報知し(ステップS282)、図24のART報知処理を終了する。
これにより、遊技者が報知された操作順序に従ってストップスイッチ37L,37C,37Rを操作したとぎは再遊技役bが入賞し、現在のRT状態が「非RT」だった場合は、「RT2」へ移行することになる。また、現在のRT状態が「RT2」だった場合は、再遊技役bが入賞することで、再遊技役dの入賞が回避されることから、「非RT」へ移行せず、「RT2」に留まる。
これに対して、ステップS280の判断処理で、CPU206が、役抽選で再遊技役bおよび再遊技役dに関する重複当選役は定められなかった(NO)と判断したときは、次に現在のRT状態が「RT2」であるか否かを判断する(ステップS284)。そして、CPU206が、現在のRT状態は「非RT」である(NO)と判断したときは、ステップS289の処理へ移行して、後述する操作順序報知処理を行う。これに対して、CPU206が現在のRT状態は「RT2」である(YES)と判断したときは、図15(b)に示した再遊技役cおよび再遊技役dに関するいずれかの重複当選役が定められたか否かを判断する(ステップS286)。ここで、役抽選によって再遊技役cおよび再遊技役dに関する重複当選役が定められなかった(NO)とCPU206が判断したときは、ステップS289の処理へ移行して、後述する操作順序報知処理を行う。
一方、CPU206が、再遊技役cおよび再遊技役dに関する重複当選役が定められた(YES)と判断したときは、その重複当選役に定められている、再遊技役cが入賞する操作順序を報知し(ステップS288)、図24のART報知処理を終了する。これにより、遊技者が報知された操作順序に従ってストップスイッチ37L,37C,37Rを操作したとぎは再遊技役cが入賞し、現在のRT状態が「RT2」から「RT3」へ移行することになる。
上述したように、CPU206が、ステップS270の判断処理でARTフラグがオフになっている(NO)と判断したとき、ステップS278の判断処理でRT状態が「非RT」または「RT2」のいずれでもない(NO)と判断したとき、ステップS284の判断処理でRT状態が「RT2」ではない(NO)と判断したとき、および、ステップS286の判断処理で再遊技役cおよび再遊技役dが重複当選しなかった(NO)と判断したとき、はステップS289の処理へ移行して、操作順序報知処理を行う。
以下、図25に示すフローチャートを参照して、ステップS289で行われる操作順序報知処理の流れを説明する。まず、CPU206は、主制御回路100において、図20のステップS114において特殊フリーズ演出抽選が行われたことにより、特殊フリーズ演出A〜Dのいずれかを示すフリーズ演出種別情報を、役抽選結果情報とともに受信したか否かを判断する(ステップSa10)。CPU206が、特殊フリーズ演出A〜Dのいずれかを示すフリーズ演出種別情報を受信していない(NO)と判断したときは、図25の操作順序報知処理を終了する。これにより、図24に示したART報知処理も終了し、図23に示した情報受信処理のステップS228の処理へ移行する。
これに対してCPU206が、特殊フリーズ演出A〜Dのいずれかを示すフリーズ演出種別情報を受信した(YES)と判断したときは、現在、遊技履歴モード中であるか否かを判断する(ステップSa12)。ここで、遊技履歴モードは、遊技者が、後述する図33(c)に示すパスワード入力画面から、有効なパスワードを入力すると移行するモードである。この遊技履歴モードについては、詳しくは後述する。CPU206が、遊技履歴モードになっている(YES)と判断したときは、遊技者のレベルが所定値以上であるか否かを判断する(ステップSa14)。ここで、遊技者のレベルの値は、予め定められたミッションを達成するごとに、当該達成したミッションに対応するポイントが累計されていき、当該累計されたポイントに応じて定まる(詳しくは後述する)。また、本実施形態では、CPU206は、遊技者のレベルが「27」以上であるか否かを判断するものとする。
ステップSa14の判断処理で、CPU206が遊技者のレベルが「27」以上である(YES)と判断したときは、次に通常フリーズ演出抽選の当選確率が、通常確率になっているか否かを判断する(ステップSa16)。ここで、通常フリーズ演出抽選の当選確率を示す情報はRAM210に記憶されており、当該情報の初期状態においては、通常確率になっている。そして、主制御回路100から当選確率情報を受信すると、当該当選確率情報に応じて、図23に示した情報受信処理のステップS235の処理によって、RAM210に記憶されている当選確率を示す情報が更新される。ステップSa16の判断処理において、RAM210に記憶されている当選確率を示す情報が、通常確率である(YES)と判断したときは、CPU206は、ステップSa10で受信したと判断した特殊フリーズ演出の種別情報に対応する演出を実行する(ステップSa18)。より具体的には、受信した特殊フリーズ演出の種類に対応する操作順序(図20(c)参照)を、演出として遊技者に報知する。これにより、図20(a)のステップS114による特殊フリーズ演出抽選処理は、報知操作態様決定手段に相当するといえる。
ステップSa18の処理を終えると、CPU206は、図25の操作順序報知処理を終了する。なお、前述したステップSa14の判断処理で、遊技者のレベルが「27」未満になっている(NO)と判断した時、または、ステップSa16の判断処理で、通常フリーズ演出抽選の当選確率が高確率になっている(NO)と判断した時は、CPU206は、直ちに図25の操作順序報知処理を終了する。
また、前述したステップSa12において、現在、遊技履歴モード中でない(NO)と、CPU206が判断したときは、次に通常フリーズ演出抽選の当選確率が、高確率になっているか否かを判断する(ステップSa20)。そして、CPU206が、通常フリーズ演出抽選の当選確率が通常確率になっている(NO)と判断した時は、CPU206は、直ちに図25の操作順序報知処理を終了する。これに対して、高確率になっている(YES)と判断したときは、ステップSa18の処理へ移行して、ステップSa10で受信したと判断した特殊フリーズ演出の種別情報に対応する操作順序を報知してから、図25の操作順序報知処理を終了する。
このように、ARTフラグがオンになっているときは、いずれのRT状態であっても、小役2aが3重入賞する操作順序が報知され、かつ、現在のRT状態に応じて遊技者により有利なRT状態となるような再遊技役が入賞する操作順序が報知される。また、主制御回路100から特殊フリーズ演出の種別情報を受信したときは、遊技履歴モード中であり、遊技者のレベルが「27」以上で、通常フリーズ演出抽選が通常確率になっていることを条件として、受信した特殊フリーズ演出の種類に対応した操作順序が報知される。さらに、主制御回路100から特殊フリーズ演出の種別情報を受信したときに、遊技履歴モード中でなかったときは、通常フリーズ演出抽選の当選確率が、高確率になっていた場合に、受信した特殊フリーズ演出の種類に対応した操作順序が報知される。このように、特殊フリーズ演出の抽選が行われたときに操作順序を報知する意味については、後に説明する。
なお、前述したように、図20(a)のステップS114において、操作順序3〜6の中からいずれか1つを選択する抽選を行って、その結果、選択された操作順序を示す操作順序情報を送信するように構成した場合は、ステップSa10において断処理を、操作順序情報を受信したか否かの判断を行うようにすると良い。またこの場合、ステップSa18の処理においては、受信した操作順序情報によって示される操作順序を報知するようにすればと良い。
(2−a−2−3)演出抽選処理の説明
次に、図26に示すフローチャートを参照して、図23のステップS228で行われる演出抽選処理の詳細な内容について説明する。
まず、CPU206は、図20のステップS104における通常フリーズ演出抽選に当選した結果、役抽選結果情報とともに通常フリーズ演出を示すフリーズ演出種別情報を受信したか否かを判断する(ステップS290)。通常フリーズ演出を示すフリーズ演出種別情報を受信した(YES)と、CPU206が判断したときは、図27に示すフローチャートを参照して後に説明する通常フリーズ演出処理を行う(ステップS291)。これに対して、通常フリーズ演出を示すフリーズ演出種別情報を受信していない(NO)と、CPU206が判断したときは、現在、連続演出が行われているか否かを判断する(ステップS292)。なお、ステップS291の通常フリーズ演出処理が終了した後も、ステップS292の判断処理へ移行する。そして、連続演出が行われている(YES)と判断したときは、演出抽選を行わず、図26の演出抽選処理を終了する。これに対して、ステップS292の判断処理で、CPU206が連続演出中ではない(NO)と判断したときは、抽選用乱数を発生する(ステップS293)。この乱数は、所定のアルゴリズムに従って0〜255の数値範囲で生成される擬似乱数である。次にCPU206は、図18に示した演出抽選テーブルを参照して、役抽選で定められた当選役の種類に応じて生成した擬似乱数に基づき、実行する演出を抽選により決定する(ステップS294)。
そして、CPU206は、演出抽選によって「演出なし」と決定されたか否かを判断する(ステップS296)。CPU206が、「演出なし」と決定された(YES)と判断したときは、図26の演出抽選処理を終了する。これに対して、いずれかの演出を行うことが定められた(NO)と判断したときは、CPU206は、その演出が行われることがミッションとして定められているか否か、すなわち、決定された演出がミッションの対象になっている演出(ミッション対象演出)であるか否かを判断する(ステップS298)。CPU206は、演出抽選によって決定された演出がミッション対象演出である(YES)と判断したときは、RAM210に記憶されている各ミッションに対応するミッションクリアフラグのうち、対応するミッションクリアフラグをオン状態にする(ステップS300)。これにより、1つのミッションが達成されたことになる。
次いでCPU206は、オンにしたミッションクリアフラグに対応するクリア未報知フラグをオンにする(ステップS302)。そして、CPU206は、演出抽選によって決定された演出が、入力不可演出であるか否かを判断する(ステップS304)。ここで、入力不可演出とは、前述したように連続演出、バトル演出またはボタン使用演出のいずれかである。そして、CPU206が、演出抽選によって入力不可演出を行うことが決定された(YES)と判断した場合、次にCPU206は、現在の遊技状態が特別遊技中(すなわち、BB遊技中またはRB遊技中)であるか否かを判断する(ステップS305)。現在の遊技状態が通常遊技中である(NO)と、CPU206が判断したときは、次に現在のRT状態が「RT3」であるか否かを判断する(ステップS306)。そして、CPU206が、現在のRT状態は「RT3」である(YES)と判断したときは、演出抽選によって決定された入力不可演出を「演出なし」に変更する(ステップS308)。なお、上述したステップS305の判断処理で、現在の遊技状態が特別遊技中である(YES)と判断された場合は、直ちにステップS308へ移行して、演出抽選によって決定された入力不可演出を「演出なし」に変更する。
一方、ステップS306の判断処理で、CPU206が、現在のRT状態は「RT3」ではない(NO)と判断したときは、演出抽選によって決定された入力不可演出を、当選役の種類に応じた態様で実行する(ステップS310)。すなわち、例えば、演出抽選によりバドル演出に決定され、かつ、BB役またはRB役が当選役に定められていたときは、最終的にキャラクタAが勝利するバトル演出を実行する。これに対して、当選役が小役1もしくは小役3、またはハズレだった場合は、最終的にキャラクタAが敗北するバトル演出を実行する。なお、ステップS304の判断処理で、CPU206が、演出抽選によって決定された演出は入力不可演出ではない(NO)と判断したときは、直ちにステップS310の処理へ移行する。そして、上述したステップS308またはS310の処理を行うと、CPU206は、図26に示す演出抽選処理を終了する。
次に、図27に示すフローチャートを参照して、上述したステップS291の通常フリーズ演出処理の詳細な内容について説明する。主制御回路100において、通常フリーズ演出の実行が決定された場合、まず、CPU206は、現在、遊技履歴記録モード中であるか否かを判断する(ステップSb10)。現在、遊技履歴記録モード中である(YES)とCPU206が判断したときは、遊技履歴記録モード時に行う通常フリーズ演出を実行する(ステップSb12)。このときの演出内容の一例としては、例えば、スロットマシン1000のモチーフとなった題材が登場する動画が表示装置70に表示され、かつ、その音声がスピーカ64L,64Rから出力されるような演出が考えられる。そして、ステップSb12の処理で通常フリーズ演出が実行されると、次にCPU206は、RAM210に記憶されている各種ミッションクリアフラグ(後述する)のうち、クリア条件を満たしたミッションに対応するフラグをオンにする(ステップSb14)。
また併せて、クリア条件を満たしたことを遊技者に報知していない状態であることを示すために、クリア条件を満たしたミッションに対応するクリア未報知フラグをオンにして、図27に示す通常フリーズ演出処理を終了し、図26のステップS292の処理へ移行する。これに対して、前述したステップSb10の判断処理において、現在、遊技履歴記録モード中ではない(NO)とCPU206が判断したときは、遊技履歴記録モードではない時に行う通常フリーズ演出を実行する(ステップSb14)。このときの演出内容の一例としては、例えば、スロットマシン1000のモチーフとなった題材を描いた静止画を表示装置70に表示するだけで、音声は出力されない演出とする。すなわち、ステップSb12で実施される遊技履歴記録モード時の通常フリーズ演出に比べて、内容が地味な演出が行われるものとする。そして、ステップSb14の処理による通常フリーズ演出が行われると、図27に示す通常フリーズ演出処理を終了し、図26のステップS292の処理へ移行する。
このように、演出抽選により決定された演出が入力不可演出だったときに(ステップS304,YES)、特定の遊技状態(特別遊技中)であった場合(ステップS305,YES)、または、現在のRT状態が「RT3」だった場合(ステップS306,YES)は、「演出なし」に変更される(ステップS308)。すなわち、図23に示した情報受信処理のステップS243の処理によって、特別遊技中は、単位遊技が終了したときに、ステップS246の操作受付フラグをオンにする処理が行われないため、特別遊技中は継続してコマンド受付状態にはならない。一方、通常遊技中は、連続演出、バトル演出およびボタン使用演出の実行中は、操作受付フラグがオンにされることはないが(図23のステップS246〜S250参照)、これらの演出が終了すると、再び操作受付フラグがオンにされる(図23のステップS252参照)。
したがって、例えば特別遊技中に連続演出、バトル演出またはボタン使用演出を行った場合、これらの演出が終了すれば、特別遊技中であってもコマンド受付状態になる、という誤解を遊技者に与える可能性がある。このため、特別遊技中は、連続演出、バトル演出またはボタン使用演出(入力不可演出)の実行が決定された場合でも、それらの演出を行わないようにしている。また、前述したように、単位遊技が終了しても再遊技役に入賞していた場合は、コマンド受付状態とはならないため、「RT3」のように再遊技役の合成当選確率が高く設定されているRT状態(図11(a)参照)では、コマンド受付状態とならない頻度が多くなる。よって、コマンド受付状態となる頻度を少しでも増やすため、演出抽選によって決定された入力不可演出を取りやめるようにしている。
なお、図26に示す演出抽選処理では、ステップS306の判断処理で、現在のRT状態が「RT3」であると判断したときに、ステップS308へ移行して「演出なし」に変更しているが、その代わりに、入力不可演出以外の演出に切り替えるようにしてもよい。さらには、入力不可演出が抽選対象に含まれていない、または選択確率が極めて低く設定されている「RT3」専用の演出抽選テーブルを予めROM208に記憶しておき、ステップS294で演出抽選を行う際に、現在のRT状態を判断し、「RT3」であったときは、図18に示す演出抽選テーブルの代わりに、上述した「RT3」専用の演出抽選テーブルに基づいて演出抽選を行っても良い。また、図におけるステップS243の処理を行わず、特別遊技中でもコマンド受付状態にする場合は、図26のステップS305による処理を省いてもよい。
(2−a−2−4)ART実行制御処理の説明
次に、図28に示すフローチャートを参照して、図23のステップS238で行われるART実行制御処理の詳細な内容について説明する。
まず、CPU206は、RAM210に記憶されている現在の遊技状態が通常遊技であるか否かを判断する(ステップS320)。CPU206は、現在の遊技状態が通常遊技ではない(NO)と判断したときは、図28のART実行処理を終了して、図23におけるステップS240の遊技履歴更新処理を行う。これに対して、現在の遊技状態が通常遊技である(YES)と判断した場合、CPU206は、今回の単位遊技で特別役(SB役、RB役またはBB役)が入賞したか否かを判断する(ステップS322)。CPU206が特別役に入賞した(YES)と判断したときは、次にRAM210に記憶されているARTフラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップS324)。
CPU206が、ARTフラグがオンになっている(YES)と判断したときは、ARTフラグの状態をオフにして(ステップS325)、次いでRAM210に記憶されているペナルティフラグ(図23,ステップS233参照)の状態がオンになっているか否かを判断する(ステップS326)。なお、ステップS324の判断処理で、CPU206が、RAM210に記憶されているARTフラグの状態がオフになっている(NO)と判断したときは、直ちにステップS326の判断処理へ移行する。ステップS326で、CPU206が、ペナルティフラグがオンになっている(YES)と判断したときは、ペナルティフラグをオフにする(ステップS327)。
このように、本実施形態では、図23のステップS233の処理によってペナルティが課せられた場合、そのペナルティの解除条件は特別役に入賞すること、と設定されている。なお、ペナルティの解除条件はこれに限らず、例えば図24のステップS261でペナルティフラグがオンになっている(YES)と判断され、ステップS269で、RAM210に記憶されているSTの値がクリアされたときに、ペナルティフラグをオフにしても良い。CPU206が、ステップS327の処理を終えると、または、ステップS326の判断処理で、ペナルティフラグがオフになっている(NO)と判断したときは直ちに、図28のART実行制御処理を終了し、図23のステップS240における遊技履歴更新処理を行う。
なお、上述した実施形態では、変則押しの操作順序が報知された場合を除き、遊技者がストップスイッチを変則押しすると、ペナルティが課せられたが、このようなペナルティを課さない形態としても良い。この場合、例えば図20のステップS114における特殊フリーズ演出抽選は、6通りの操作順序に個々に対応し、互いにフリーズ時間Tfが異なる6種類の特殊フリーズ演出の中から1つを選択する抽選を行うとよい。また、図23の情報受信処理におけるステップS233のペナルティ処理を省略し、ステップS232の処理後、図23の情報受信処理を終了させる。また、図24のART報知処理において、ステップS261およびS269の処理を省略し、ステップS260の判断結果がYESのときは、直ちにステップS262の処理を行うようにする。さらに、図28のART実行制御処理において、ステップS326およびS327の処理を省略し、ステップS324の判断結果がNOのとき、および、ステップS325の処理を終えたときに、図28のART実行制御処理を終了させる。
前述したステップS322の判断処理で、CPU206が、今回の単位遊技で特別役は入賞しなかった(NO)と判断したときは、次にRAM210に記憶されているARTフラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップS328)。そして、CPU206が、ARTフラグの状態がオフになっている(NO)と判断したときは、RAM210に記憶されている変数STの値が1以上であるか否か、すなわち、RAM210に記憶されているストックの数が1以上であるか否かを判断する(ステップS330)。そして、RAM210に記憶されているストックの数が0である(NO)と判断したときは、直ちに図28のART実行制御処理を終了して、図23におけるステップS240の遊技履歴更新処理を行う。
これに対して、RAM210に記憶されているストックの数が1以上である(YES)と判断したときは、CPU206は、RAM210に記憶されているARTフラグの状態をオンにする(ステップS332)。次にCPU206は、RAM210に記憶されているARTの連チャン回数を表す変数ART_SC_CNTの値を「0」にリセットし(ステップS334)、次いで変数STの値を「1」減算する(ステップS336)。そしてCPU206は、上述した変数ART_SC_CNTの値に「1」を加算し(ステップS338)、次いでRAM210に記憶されているARTの実行回数を表す変数ART_CNTの値に「1」を加算した後(ステップS340)、図28に示すART実行制御処理を終了する。
また、前述したステップS328の判断処理で、CPU206がARTフラグの状態はオンになっている(YES)と判断したときは、次に現在のRT状態が「RT3」であるか否かを判断する(ステップS342)。そして、CPU206が、現在のRT状態が「RT3」である(YES)と判断したときは、次に「RT3」において行われた単位遊技の回数を表す変数RT3Gの値が50以上であるか否かを判断する(ステップS344)。CPU206が、変数RT3Gの値が50以上である(YES)と判断したときは、1回のARTが終了したものと見なし、RAM210に記憶されている前述した変数STの値が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS346)。
そして、CPU206が、変数STの値は「0」である(NO)と判断したときは、RAM210に記憶されているARTの状態をオフにして(ステップS348)、図28に示すART実行制御処理を終了する。また、前述したステップS342の判断処理で、現在のRT状態が「RT3」ではない(NO)と判断した場合、または、ステップS344の判断処理で、変数RT3Gの値が50未満である(NO;すなわち、1回のARTが未だ終了していない)と判断した場合は、図28に示すART実行制御処理を終了して、図23におけるステップS240の遊技履歴更新処理を行う。
また、前述したステップS346の判断処理で、CPU206が、RAM210に記憶されているストックの数が「1」以上ある(YES)と判断したときは、ARTが連チャンすることとなり、ステップS336の処理へ移行して、RAM210に記憶されている変数STの値を「1」減らし、ステップS338で、変数ART_SC_CNTの値に「1」を加算した後、ステップS340で、変数ART_CNTの値に「1」を加算してから図28に示すART実行制御処理を終了する。
(2−a−2−5)遊技履歴更新処理の説明
次に、図29に示すフローチャートを参照して、図23のステップS240で行われる遊技履歴更新処理の詳細な内容について説明する。
まず、CPU206は、今回の単位遊技の結果、何らかの小役が入賞したか否かを判断する(ステップS350)。そして、いずれの小役も入賞していない(NO)と判断したときは、現在の遊技状態が通常遊技であるか否かを判断し(ステップS352)、現在の遊技状態が特別遊技中である(NO)と判断したときは、図29に示す遊技履歴更新処理を終了して、図23のステップS242におけるミッションクリア表示処理を行う。
一方、ステップS352の判断処理で、CPU206が、現在の遊技状態が通常遊技中である(YES)と判断したときは、今回の単位遊技でSB役が入賞したか否かを判断する(ステップS354)。そして、SB役が入賞しなかった(NO)と判断したときは、次にRB役が入賞したか否かを判断する(ステップS356)。そして、CPU206が、RB役が入賞した(YES)と判断したときは、RAM210に記憶されている、RB遊技の実行回数を示す変数RB_CNTの値に「1」を加算する(ステップS358)。次いでCPU206は、RAM210に記憶されている、特別役の入賞時に、RB役が連続して入賞した回数を示す変数RB_SC_CNTの値に「1」を加算する(ステップS360)。
次にCPU206は、RAM210に記憶されている、BB役の連続入賞回数を示す変数BB_SC_CNTの値が、BB役の連続入賞回数の最大値を示す変数BB_SC_MAXの値を超えたか否かを判断する(ステップS362)。そして、CPU206が、変数BB_SC_CNTの値が変数BB_SC_MAXの値を超えた(YES)と判断したときは、変数BB_SC_MAXの値を、現在の変数RB_SC_CNTの値に更新する(ステップS364)。そして、RB役が入賞したことによって、BB役の連続入賞が途切れたため、BB役が連続して入賞した回数を示す変数BB_SC_CNTの値を「0」にリセットする(ステップS366)。なお、上述したステップS362の判断処理で、変数BB_SC_CNTの値が変数BB_SC_MAXの値を超えていない(NO)と判断したときは、ステップS364の処理を行わずに、直ちにステップS366の処理へ移行する。
次いで、CPU206は、RAM210に記憶されている、ボーナス間遊技回数を示す変数INT_G_CNTの値を「0」にリセットする(ステップS368)。ここで、ボーナス間遊技回数は、前回、BB役またはRB役が入賞してから、今回BB役またはRB役が入賞するまでに行われた遊技回数を意味する。そして、CPU206は、RAM210に記憶されている、通常遊技中に行われた単位遊技の合計回数(総遊技回数)を示す変数G_CNTの値に「1」を加算する(ステップS370)。そして、図29に示す遊技履歴更新処理を終了して、図23のステップS242におけるミッションクリア表示処理を行う。
前述したステップS356の判断処理で、CPU206が、今回の単位遊技でRB役が入賞しなかった(NO)と判断したときは、次にBB役が入賞したか否かを判断する(ステップS372)。そして、CPU206が、BB役が入賞しなかった(NO)と判断したときは、上述したステップS370の処理を行った後、図29に示す遊技履歴更新処理を終了する。一方、CPU206が、BB役が入賞した(YES)と判断したときは、RAM210に記憶されている、BB遊技の実行回数を示す変数BB_CNTの値に「1」を加算する(ステップS374)。次いでCPU206は、RAM210に記憶されている、特別役の入賞時に、BB役が連続して入賞した回数を示す変数BB_SC_CNTの値に「1」を加算する(ステップS376)。
次に、CPU206は、RAM210に記憶されている変数RB_SC_CNTの値が、RB役の連続入賞回数の最大値を示す変数RB_SC_MAXの値を超えたか否かを判断する(ステップS378)。CPU206が、変数RB_SC_CNTの値が変数RB_SC_MAXの値を超えた(YES)と判断したときは、変数RB_SC_MAXの値を、現在の変数RB_SC_CNTの値に更新する(ステップS380)。そして、BB役が入賞したことによって、RB役の連続入賞が途切れたため、RB役が連続して入賞した回数を示す変数RB_SC_CNTの値を「0」にリセットする(ステップS382)。なお、上述したステップS378の判断処理で、変数RB_SC_CNTの値が変数RB_SC_MAXの値を超えていない(NO)と判断したときは、ステップS380の処理を行わずに、直ちにステップS382の処理へ移行する。その後CPU206は、ステップS368の処理へ進み、前述した変数INT_G_CNTの値を「0」にリセットし、次いで、ステップS370の処理へ進み、通常遊技中に行われた合計遊技回数を示す変数G_CNTの値に「1」を加算する。そして、図29に示す遊技履歴更新処理を終了する。
さて、前述したステップS350の判断処理において、CPU206が、何らかの小役が入賞した(YES)と判断したときは、ROM208に記憶されている各小役の配当を参照し、入賞した小役の配当(メダル払出枚数)を認識する(ステップS384)。そして、RAM210に記憶されている、遊技者に対して払い出されたメダル枚数の合計値を示す変数T_GETにステップS384で認識したメダルの払い出し枚数を加算する(ステップS386)。次にCPU206は、現在の遊技状態が通常遊技であるか否かを判断し(ステップS388)、通常遊技である(YES)と判断したときは、前述したボーナス間遊技回数INT_G_CNTの値に「1」を加算する(ステップS390)。そして、CPU206は、ステップS370の処理へ進み、総遊技回数C_CNTの値に「1」を加算して、図29の遊技履歴更新処理を終了する。なお、上述したステップS388の判断処理で、CPU206が現在の遊技状態を通常遊技中ではない(NO)と判断した場合、図29に示す遊技履歴更新処理を、直ちに終了する。
また、前述したステップS354の判断処理において、CPU206が、今回の単位遊技の結果、SB役が入賞した(YES)と判断したときは、RAM210に記憶され、SB遊技が行われた回数を示す変数SB_CNTの値に「1」を加算する(ステップS392)。そして、ステップS390の処理へ移行して、ボーナス間遊技回数INT_G_CNTの値に「1」を加算し、次いでステップS370の処理へ移行し、通常遊技中に行われた合計遊技回数を示す変数G_CNTの値に「1」を加算する。そして、図29に示す遊技履歴更新処理を終了する。
このように、副制御回路200では、主制御回路100から単位遊技の結果についての情報を受信するごとに、各項目の遊技履歴情報を更新している。
(2−a−2−6)ミッションクリア表示処理の説明
次に、図30(a)に示すフローチャートを参照して、図23のステップS242で行われるミッションクリア表示処理の詳細な内容について説明する。
まず、CPU206は、RAM210に記憶され、各々、対応するミッションが達成されたか否かを示すミッションクリアフラグのオン/オフ状態をチェックし、オン状態になっているミッションクリアフラグがあるか否かを判断する(ステップS400)。そして、CPU206は、オン状態になっているミッションクリアフラグがない(NO)と判断したときは、図30(a)のミッションクリア表示処理を終了し、図23のステップS244における判断処理へ移行する。
また、ステップS400の判断処理で、CPU206が、オン状態になっているミッションクリアフラグがある(YES)と判断したときは、RAM210の所定記憶領域に記憶されている累計ポイント値に、そのミッションクリアフラグに対応するミッションのポイント(後述する)を加算する(ステップS401)。そして、CPU206は、累計ポイント値に基づいてレベルを算出し、RAM210に記憶する(ステップS402)。ここで、累計ポイント値に基づくレベルの算出式は適宜定めればよいが、本実施形態では、累計ポイント値をTPとしたときのレベルLvの値を、以下の算出式によって求めているものとする(但し、小数点以下は切り捨て)。
Lv=(TP+1)0.7
次に、RAM210に記憶され、オン状態になっているミッションクリアフラグに対応するクリア未報知フラグが、オン状態になっているか否かを判断する(ステップS403)。ここで、CPU206が、オン状態になっているクリア未報知フラグがない(NO)と判断したときは、図30(a)のミッションクリア表示処理を終了する。これに対して、オン状態になっているクリア未報知フラグがある(YES)と、CPU206が判断したときは、次に当該クリア未報知フラグに対応するミッションに予め定められているクリア表示条件が成立したか否かを判断する(ステップS404)。
ここで、各ミッションの一例と、各ミッションに対応して定められているクリア表示条件の一例とを、図30(b)に示す。この図において、「No.」欄に記されている数字は、各ミッションに固有に付与された番号(ミッション番号)であり、各ミッション番号に対応して、「ミッションの内容」欄に記載されている内容のミッションが予め定められている。さらに、各ミッションには、そのミッションが達成された際に、そのことを遊技者に報知するタイミングを規定した「クリア表示条件」と、そのミッションが達成されたことによって遊技者に付与されるポイントの値(重み)とが定められている。例えば、図30(b)において、ミッション番号「2」は、単位遊技が繰り返し行われていく過程で特別役が入賞したときに、途中、RB役の入賞を挟むことなく、BB役の入賞が5回連続した場合に、達成されるミッションである。そして、5回目のBB遊技が開始されたときに、最初の単位遊技を行うためにメダルを投入されると、クリア表示条件が成立し、ステップS401の処理により、RAM210に記憶されている累計ポイント値に「1」が加算されて、ミッション番号「2」のミッションを達成したことが、図30(a)に示すミッションクリア表示処理によって遊技者に報知される。このように、ステップS401の処理を行うCPU206は、達成したミッション(事象)のポイント(重み)を累計する累計手段に相当するといえる。
すなわち、例えば図30(b)のミッション番号「2」に対応するミッションクリアフラグがオン状態になっており(ステップS400,YES)、さらに、そのクリア未報知フラグがオン状態になっていたときは(ステップS403,YES)、5回目のBB遊技において最初の単位遊技を行うためのメダル投入がなされたか否かを判断する(ステップS404)。そして、最初の単位遊技を行うためのメダル投入がなされると、ステップS404の判断結果がYESとなり、表示装置70に、ミッション番号「2」のミッションを達成したことを遊技者に報知する画像(ミッションクリア画面)が表示される(ステップS406)。そして、CPU206は、対応するクリア報知フラグをオフ状態にして、図30(a)のミッションクリア表示処理を終了する。
なお、詳しくは後述するが、遊技者によって入力されたコマンドにより、QRコードを生成する際には、生成されるQRコードに、現在の累計ポイント値およびレベルと、オン状態になっているミッションクリアフラグに対応するミッション番号(以下、達成ミッション番号という)とを示す情報が含められる。また、前述したステップS338におけるART実行回数の更新処理、ステップS340におけるART連チャン回数の更新処理、図29に示した遊技履歴更新処理、および、図30に示したミッションクリア表示処理は、後述する図35のステップS482において、入力されたパスワードが有効だと判断されたことにより開始される遊技履歴記録モード中になっていることを条件にして、実行するようにしてもよい。この場合、入力されたパスワードは履歴保存指示情報に相当し、単位遊技の進行に伴って更新される各種遊技履歴を記憶するRAM210は、履歴情報記憶手段に相当するといえる。
<ミッション番号「10」と通常フリーズ演出抽選における当選確率との関係>
図30(b)に示した各ミッションのうち、ミッション番号「10」の達成条件は、遊技者のレベルが「25」以上のときに、通常フリーズ演出が選択されていること、と設定されている。ここで、図20を見ると、通常フリーズ演出が選択される条件は、BB役またはRB役が当選している(ボーナスフラグ持越中を含む)ときに(ステップS102,YES)、通常フリーズ演出抽選(ステップS104)に当選すること、である。ここで、図20(b)に示すように、通常フリーズ演出の当選確率は、通常確率のときは1/8192となっているため、ミッション番号「10」は難易度が高いミッションといえる。しかしながら、通常フリーズ演出の当選確率が高確率となれば、通常フリーズ演出の当選確率が1/200となることから、ミッション番号「10」の難易度を低下させることができる。
ここで、図20(a)において、押し順判定期間中(ステップS110,YES)に再遊技役aが当選すると。いずれか特殊フリーズ演出が選択されて、選択された特殊フリーズ演出の種類が副制御回路200へ送信される(ステップS120)。これにより、副制御回路200では、現在、遊技履歴記録モード中であり、遊技者のレベルが「27」以上かつ通常フリーズ演出の当選確率が通常確率だった場合は(図25,ステップSb12〜Sb16がすべてYES)、主制御回路100から送信された特殊フリーズ演出の種類に対応する操作順序を報知する(図25,ステップSb18)。そして、遊技者が、報知された操作順序に従ってストップスイッチ37L,37C,37Rを操作したときは、その操作順序と、選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序とが、一致することになる。
これにより、主制御回路100のRAM110に記憶されているCRRの値が「1」加算される(図21,ステップS156,YES→S158)。すなわち、遊技履歴記録モード中に、遊技者のレベルが「27」以上であれば、役抽選で再遊技役aが当選するごとに、ストップスイッチの操作順序が報知される。そして、この報知に従ってストップスイッチを操作し、これを4回繰り返せば、CRRの値が「3」を超え(図21,ステップS160,YES)、通常フリーズ演出抽選の当選確率が高確率に変更される(図21,ステップS164)。これにより、通常フリーズ演出の当選確率が1/200に上昇するため、ミッション番号「10」が達成しやすい状態となる。このように、本実施形態では、遊技履歴記録モード中に(図25、ステップSa12,YES)、所定の条件を満たすと(図25、ステップSa14およびSa16,YES)、所定のミッションが達成し易くなるように制御を切り替えている。より具体的には、レベルが「27」に達しているのにも関わらず、未だミッション番号「10」を達成していない場合は、当該ミッションを達成し易くするために、通常フリーズ演出抽選の当選確率を上昇させている。
すなわち、図25に示した操作順序報知処理を行う場合、図21に示したリール変動・停止処理のステップS160における判断処理を行うということは、遊技履歴記録モード中であるか否か(すなわち、パスワードが入力された後の遊技中であるか否か)の判定も含んだ判断を行っているともいえる。よって、そのような判断を行うCPU106は、入力情報判定手段でもあるといえる。
また、図25に示した操作順序報知処理では、ステップSa12の判断処理で遊技履歴モード中でない(NO)とCPU206が判断し、かつ、ステップSa20の判断処理で、CPU206が、通常フリーズ演出の当選確率が高確率になっている(YES)と判断したときにも、ステップSa18の処理を行っている。これは、遊技履歴記録モード中の遊技で、通常フリーズ演出抽選の当選確率を高確率に変更した場合は、遊技履歴記録モードの終了後に、再び通常フリーズ演出抽選の当選確率を、元の通常確率に戻すためである(図21のステップS160(YES)→S162(NO)→S166)。
すなわち、遊技履歴記録モード中で、かつ、レベルが「27」以上であるときに、通常フリーズ演出抽選の当選確率が高確率になっているときは、ステップSa16の判断結果がNOとなるため、特殊フリーズ演出の種別に対応する操作順序が報知されることはない。よって、通常フリーズ演出抽選の当選確率が高確率になっているときに、図21のステップS160の判断結果がYESとなるのは、図25の操作順序報知処理で、遊技履歴モード中ではないと判断された結果による可能性が高いといえる(より詳細には、図25のステップSa12(NO)→Sa20(YES)→Sa18)。このように、CPU106は、図21におけるステップS160の判断結果がYESとなり、かつ、ステップS162の判断処理で、通常フリーズ演出抽選の当選確率が高確率であると判断したときは、遊技履歴モード中ではない、すなわち、副制御回路200のRAM210に記憶されていた遊技履歴情報が消去されたものとみなして、通常フリーズ演出抽選の当選確率を通常確率に戻している。このように、通常フリーズ演出抽選の当選確率を通常確率に戻すことにより、通常フリーズ演出の希少価値を必要以上に低下させないようにしている。
以上のように、図21のステップS160およびS162の判断処理を行うCPU106は、消去判定手段に相当するといえる。また、図21のステップS162の判断結果がNOとなったときに、ステップS166の処理を行うことによって、通常フリーズ演出抽選の当選確率を通常確率に戻しているCPU106は、切替確率復帰手段に相当するといえる。
なお、図25に示した操作順序報知処理では、ステップSa14の判断処理でレベルが「27」以上と判断されると、ステップSa18で、特殊フリーズ演出の種類に対応する操作順序が報知されるようになっている。ここで、操作順序を報知するレベルは適宜定めればよく、例えば「25」以上(「24」以下はミッション番号「10」の達成に寄与しない)でもよいし、「30」以上でもよい。また、例えば、レベルが「27」以上と判断されたときに、ミッション番号「10」のミッションクリアフラグをチェックし、当該ミッションクリアフラグがオンになっていた場合は(すなわち、ミッション番号「10」が達成済み)、特殊フリーズ演出の種類に対応する操作順序を報知しないようにしてもよい。
[主制御回路に演出の変化を認識させる場合の実施形態]
前述したように、図25に示した操作順序報知処理では、遊技者のレベルに応じて、主制御回路100で決定された特殊フリーズ演出の種類に対応する操作順序が報知されていた。これに対して、以下では、遊技者の操作に応じて内容が変化する演出を行っているときに、当該変化した内容に応じて特殊フリーズ演出の種類に対応する操作順序を報知する場合の実施形態(以下、他の実施形態という。)について説明する。当該他の実施形態では、副制御部200によって実行された演出の変化に応じて操作順序を報知することで、主制御回路100において、当該演出の変化を認識し、その認識結果に基づいて選択対象となる通常フリーズ演出の種類を切り替えている。
当該他の実施形態の内容を示すフローチャートを図31(a)に示す。図31(a)に示すフローチャートは、単位遊技ごとに実行される主制御回路100および副制御回路200の各々における処理の内容を並列に示したものである。この図において、主制御回路100のフローチャートは、主に、役抽選を行ってから上述した演出の変化を認識するまでの処理内容に関連する部分のみを抜き出して図示したものである。また、副制御回路200のフローチャートは、主に、主制御回路100において認識対象となる演出に関する処理内容、および、主制御回路100において認識された「演出の変化」に応じた処理内容に関する部分のみを抜き出して図示したものである。また同図中、破線矢印で示す情報は、接続線120(図7参照)を介して主制御回路100から副制御回路200へ送信される情報を示している。これらの情報は、副制御回路200において、一旦バッファに蓄積され、副制御回路200で実行される処理の過程で適宜参照される。図31(a)内の破線矢印によって指し示されている副制御回路に関するフローチャート内のステップは、その破線矢印に対応する情報を参照しているステップを示している。
ここで、主制御回路100において、その変化が認識される演出は、図18の演出抽選テーブルにも含まれている「ボタン使用演出」であり、当該他の実施形態における具体的内容は、当該演出開始時に遊技者に対して、決定ボタンスイッチ39(図5(b)参照)を連打せよとの指示を報知し、その後決定ボタンスイッチ39が操作された回数を計数する。そして、所定時間が経過したときに、操作された回数の計数値が所定値以上だった場合は「成功」となり、所定値未満だった場合は「失敗」となる演出である。これにより、このボタン使用演出はスイッチ操作演出に相当するといえる。
<主制御回路100における処理>
図31(a)に示すフローチャートのうち、まず、主制御回路100における処理の内容について説明する。CPU106は、図20(a)のステップS100と同様の役抽選を行い、その結果に応じてRAM110に記憶されている当選フラグのオン/オフ状態を更新する(ステップScm10)。次にCPU106は、現在のRT状態が「RT3」になっているか否かを判断し(ステップScm12)、「RT3」になっている(YES)と判断したときは、ART遊技中であると見なして、RAM110に記憶されている押し順判定フラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップScm14)。この押し順判定フラグは、遊技者に対して報知されたストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序(以下、報知操作順序という。)と、実際に操作された操作順序(以下、実行操作順序という。)とが、一致するか否かの判定を行うべきか否かを示すフラグである(詳しくは後述する)。なお以下では、押し順判定フラグがオンになっている期間を「押し順判定期間」ともいう。
ステップScm14の判定結果がYES(押し順判定フラグがオン)であった場合は、CPU106は、報知操作順序と実行操作順序が一致したか否かを判定するための処理を行う。すなわち、まず、ステップScm10における役抽選の結果、再遊技役aに当選したか否かを判断する(ステップScm16)。そして、再遊技役aに当選した(YES)とCPU106が判断したときは、RAM110に記憶されている変数RPの値に「1」を加算する(ステップScm18)。この変数RPの値は、上述した押し順判定フラグがオンになってから当選した再遊技役aの回数を記憶するものである。次にCPU106は、図20(a)のステップS114と同様の、特殊フリーズ演出抽選を行い、その結果選択された特殊フリーズ演出の種別を示す特殊フリーズ演出種別情報を副制御回路200へ送信する(ステップScm20)。
そして、ステップScm20の処理を終えると、CPU106は、図21のステップS140〜S152に示した処理と同様の、リール回転・停止処理を行う(ステップScm36)。なお、CPU106が、上述したステップScm12で現在のRT状態が「RT3」ではない(NO)と判断したとき、または、ステップScm16で再遊技役aに当選しなかった(NO)と判断したときは、直ちにステップScm36のリール回転・停止処理へ移行する。
上述したステップScm14において、押し順判定フラグの状態がオンになっていない(NO)とCPU106が判断したときは、次にCPU106は、RAM110に記憶されている上乗せ開始フラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップScm22)。この上乗せ開始フラグは、図24のステップS264で行うストック抽選とは別に、ART遊技中に、副制御回路200のRAM210に記憶されている、ストックSTの値を加算(上乗せ)する期間(上乗せ期間)が開始されたか否かを示すフラグである。なお、上乗せ開始フラグのオン/オフ状態は副制御回路200にも送信され、副制御回路200において、ストックSTの値に上乗せに関する処理を行うか否かを判断する際に参照される。
ステップScm22の判断処理において、上乗せ開始フラグがオフになっている(NO)とCPU106が判断したときは、ステップScm10における役抽選の結果、小役3に当選したか否かを判断する(ステップScm24)。そして、小役3に当選しなかった(NO)とCPU106が判断したときは直接、一方、小役3に当選した(YES)とCPU106が判断したときは、上述した押し順判定フラグをオンにしてから(ステップScm26)、ステップScm36のリール回転・停止処理へ移行する。これにより、上述した報知操作順序と実行操作順序が一致したか否かの判定を開始する条件は、ART遊技中に役抽選で小役3が当選すること、となる。なお、後述するように、ART遊技中における小役3の当選は、副制御回路200によってボタン使用演出が開始される条件にもなっている。
一方、ステップScm22の判断処理において、上乗せ開始フラグがオンになっている(YES)とCPU106が判断したときは、通常フリーズ演出のフリーズ時間Tfを決定する抽選(通常フリーズ演出抽選)を行う(ステップScm28)。通常フリーズ演出抽選は、0〜127の数値範囲で、いずれか1つ整数をランダムに発生し、発生した整数値に対応付けられたフリーズ時間Tfが、実行する通常フリーズ演出のフリーズ時間Tfとなる。通常フリーズ演出抽選で使用される選択抽選テーブルには、選択抽選テーブルAと、選択抽選テーブルBがあり、図31(b)に示すように、選択抽選テーブルAでは、発生し得る128通りの整数値のうち、28個の整数値には5秒間のフリーズ時間Tfが対応付けられ、他の100個の整数値には0.15秒間のフリーズ時間Tfが対応付けられている。これに対して選択抽選テーブルBでは、28個の整数値に0.1秒間のフリーズ時間Tfが対応付けられ、他の100個の整数値には0.15秒間のフリーズ時間Tfが対応付けられている。選択抽選テーブルAとBのいずれを用いて通常フリーズ演出抽選を行うかは、押し順判定期間中における、報知操作順序と実行操作順序との一致回数に応じて決定される(詳しくは後述する)。
ステップScm28の処理で、通常フリーズ演出抽選を行うと、次にCPU106は、当該通常フリーズ演出抽選で選択したフリーズ時間Tfの間フリーズ状態にする(ステップScm30)。そして、フリーズ時間Tfが経過すると、CPU106は、上乗せ期間が終了したか否かを判断する(ステップScm32)。ここでCPU106は、上乗せ期間が開始されてから10回の単位遊技が行われると、当該上乗せ期間が終了すると判断する。そして、CPU106が、上乗せ期間が終了した(YES)と判断したときは、上述した上乗せ開始フラグをオフにして(ステップScm34)、ステップScm36のリール回転・停止処理へ移行する。また、ステップScm32の判断処理で、CPU106が上乗せ期間は終了していない(NO)と判断したときは、ステップScm34の処理を行わずに、ステップScm36のリール回転・停止処理へ移行する。
ステップScm36のリール回転・停止処理により、CPU106が、リール40R,40C,40Lを回転させた後、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作に応じて対応するリールを停止させ、すべてのリールを停止させると、CPU106は、RAM110に記憶されている押し順判定フラグの状態がオンになっており、かつ、ステップScm10の役抽選において、再遊技役aに当選していたか否かを判断する(ステップScm38)。押し順判定フラグがオフになっていた、または、再遊技役aに当選しなかったとCPU106が判断したとき(NO)は、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了して、図19におけるステップS30の入賞判定処理を行う。
これに対して、押し順判定フラグがオンになっており、かつ、再遊技役aに当選した(YES)とCPU106が判断したときは、ステップScm20の処理によって選択された特殊フリーズ演出の種別(A〜Dのいずれか)と、実行操作順序とを比較し、その結果、一致した回数が3回以上になったか否かを判断する(ステップScm40)。一致した回数が3回以上になった場合は、(YES)とCPU106が判断したときは、ステップScm20で行う特殊フリーズ演出抽選で使用される選択抽選テーブルを、選択抽選テーブルAに切り替える(ステップScm42)。そしてCPU106は、RAM110に記憶されている押し順判定フラグの状態をオフにして、さらにRPの値を「0」にクリアする(ステップScm44)。次にCPU106は、RAM110に記憶されている上乗せ開始フラグの状態をオンにして、その旨を示す上乗せ開始情報を副制御回路200へ送信した後(ステップScm46)、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了する。
一方、上述したステップScm40の判断処理で、一致した回数が3回以上になっていない(NO)とCPU106が判断した場合は、RAM110に記憶されているRPの値が3以上になったか否かを判断する(ステップScm48)。RPの値が3以上になっていない(NO)とCPU106が判断したときは、直ちに図31(a)に示すフローチャートの処理を終了する。これに対して、RPの値が3以上になっている(YES)とCPU106が判断したときは、ステップScm20で行う特殊フリーズ演出抽選で使用される選択抽選テーブルを、選択抽選テーブルBに切り替える(ステップScm50)。そしてCPU106は、ステップScm44およびScm46の処理を行った後、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了する。
<副制御回路200における処理>
次に、図31(a)に示すフローチャートのうち、副制御回路200における処理の内容について説明する。CPU206は、現在のRT状態が「RT3」になっているか否かを判断し(ステップScs10)、「RT3」になっていない(NO)と判断したときは、直ちに図31(a)に示すフローチャートの処理を終了して他の処理を行う。これに対して「RT3」になっている(YES)とCPU206が判断したときは、RAM210に記憶されている上乗せフラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップScs12)。この上乗せフラグは、後述する上乗せ期間抽選に当選したことにより、所定の条件が満たされた場合は上述したストックSTの値に上乗せを行うべき状態であることを示すフラグであり、後述するステップScs20の処理によってオンにされる。
上乗せフラグがオフになっている(NO)とCPU206が判断したときは、主制御回路100におけるステップScm10の処理で行われた役抽選の結果、小役3が当選したか否かを判断する(ステップScs14)。小役3が当選しなかった(NO)とCPU206が判断したときは、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了して他の処理を行う。これに対して、小役3が当選した(YES)とCPU206が判断したときは、ARTの上乗せ期間抽選を行い、当該抽選で当選したか否かを判断する(ステップScs16)。この上乗せ期間抽選は、例えば1/150の確率で当選する(上乗せ期間を開始することが決定する)ものとする。ステップScs16の判断処理で、上乗せ期間抽選に当選しなかった(NO)とCPU206が判断したときは、後述するボタン使用演出Bを開始する(ステップScs18)。これに対して、上乗せ期間抽選に当選した(YES)とCPU206が判断したときは、上述した上乗せフラグの状態をオンにしてから(ステップScs20)、ボタン使用演出Aを開始する(ステップScs22)。
ここで、ボタン使用演出の内容について説明する。ボタン使用演出は、遊技者に対して演出を開始してから所定時間(たとえば10秒間)内に、決定ボタンスイッチ39(図5(b)参照)を所定回数(たとえば35回)以上操作(連打)することを要求する演出である。そして、ボタン使用演出Aでは、決定ボタンスイッチ39が所定時間内に所定数以上連打されたときは遊技者に対して「成功」が報知され、所定回数未満だったときは「失敗」が報知される。これに対して、ボタン使用演出Bでは、所定時間内に決定ボタンスイッチ39が所定回数以上連打されても、されなくても、遊技者に「失敗」が報知される。よって、ステップScs18の処理により、CPU206がボタン使用演出Bを実行したときは、遊技者に対して必ず「失敗」を報知する。
一方、ステップScs22の処理により、ボタン使用演出Aを実行したときは、演出が開始されてから所定時間が経過したときに、決定ボタンスイッチ39の操作回数が所定回数以上であるか否かを判断し(ステップScs24)、所定回数以上であった(YES)と判断したときは、遊技者に対して「成功」を報知し、RAM210に記憶されている押し順報知フラグの状態をオンにする(ステップScs26)。この押し順報知フラグは、主制御回路100において、ステップScm20の処理により特殊フリーズ演出が選択されたときに、当該選択された特殊フリーズ演出の種別(具体的にはフリーズ時間Tf)に対応する操作順序(前述した報知操作順序)を報知するか否かを示すフラグ(オンのとき報知)である。そして、ステップScs18、Scs24またはScs26の処理を行うと、CPU206は、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了して他の処理を行う。
前述したステップScs12の判断処理で、上乗せフラグがオンになっている(YES)とCPU206が判断したときは、上述したステップScs26の処理によって、押し順報知フラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップScs28)。そしてCPU206が、押し順報知フラグがオンになっている(YES)と判断したときは、主制御回路100におけるステップScm20の処理によって送信された特殊フリーズ演出種別情報を受信したか否かを判断する(ステップScs30)。特殊フリーズ演出種別情報を受信した(YES)とCPU206が判断したときは、受信した特殊フリーズ演出種別情報に基づいて報知操作順序を報知する(ステップScs32)。そして、主制御回路100から送信される上乗せ開始情報に基づいて、主制御回路100のRAM110に記憶されている上乗せ開始フラグの状態が、オンになっているか否かを判断する(ステップScs34)。なお、CPU206が、ステップScs28の判断処理で、押し順報知フラグがオフになっている(NO)と判断したとき、または、ステップScs30の判断処理で特殊フリーズ演出種別情報を受信していないと判断したときは、直ちにステップScs34の判断処理へ移行する。
ステップScs34の判断処理で、上乗せ開始フラグがオフになっている(NO)とCPU206が判断すると、RAM210に記憶されている上乗せフラグの状態がオンになっていた場合はオフにしてから、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了して他の処理を行う。これに対して、上乗せ開始フラグがオンになっている(YES)とCPU206が判断したときは、RAM210に記憶されている押し順判定フラグの状態をオフにした後(ステップScs36)、主制御回路100におけるステップScm28の処理によって送信された通常フリーズ演出種別情報を受信したか否かを判断する(ステップScs38)。CPU206が、通常フリーズ演出種別情報を受信していない(NO)と判断したときは、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了して他の処理を行う。
これに対して、通常フリーズ演出種別情報を受信した(YES)と判断したときは、当該通常フリーズ演出種別情報によって示されるフリーズ時間Tfが5秒間であるか否かを判断する(ステップScs40)。フリーズ時間Tfが5秒間である(YES)とCPU206が判断したときは、ストックSTの値に「1」が加算(すなわち上乗せ)されたことを遊技者に報知する(ステップScs42)。そして、RAM210に記憶されているストックSTの値に「1」を加算して(ステップScs44)、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了する。
ステップScs40の判断処理で、受信した通常フリーズ演出種別情報によって示されるフリーズ時間Tfが5秒間ではない(NO)と、CPU206が判断したときは、次にフリーズ時間Tfが0.1秒間であるか否かを判断する(ステップScs46)。フリーズ時間Tfが0.1秒間ではない(NO)とCPU206が判断したときは、受信した通常フリーズ演出種別情報によって示されるフリーズ時間Tfが0.15秒間であるとみなして、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了する。一方、ステップScs44の判断処理で、フリーズ時間Tfが0.1秒間である(YES)とCPU206が判断したときは、前述したステップScs20の処理によって上乗せフラグの状態がオンになっているか否かを判断する(ステップScs48)。上乗せフラグの状態がオンになっている(YES)とCPU206が判断したときは、ステップScs44へ移行して、RAM210に記憶されているストックSTの値に「1」を加算してから、図31(a)に示すフローチャートの処理を終了する。これに対して、ステップScs48の判断処理で、上乗せフラグの状態がオフになっている(NO)とCPU206が判断したときは、直ちに図31(a)の操作順序報知処理を終了する。
<主制御回路100および副制御回路200の動作>
次に主制御回路100および副制御回路200が、各々図31(a)に示したフローチャートの流れに従って処理を行った場合の動作について説明する。ここで、初期状態において、主制御回路100における押し順判定フラグおよび上乗せ開始フラグの状態、ならびに、副制御回路200における押し順報知フラグおよび上乗せフラグの状態は、いずれもオフになっているものとする。
まず、主制御回路100において、RT状態が「RT3」へ移行すると(ステップScm12(YES))、押し順判定フラグおよび上乗せ開始フラグがともにオフになっていることから、単位遊技が行われる毎に小役3が当選したか否かを判断することになる(ステップScm14(NO)→Scm22(NO)→Scm24)。そして、役抽選で小役3が当選すると、押し順判定フラグがオンとなり(ステップScm24(YES)→Scm26)、次の単位遊技から、再遊技役aが当選するごとに特殊フリーズ演出抽選が行われ(ステップScm16(YES)→Scm18→Scm20)、報知操作順序と実行操作順序との比較が行われる(ステップScm38(YES)→Scm40)。
一方、副制御回路200では、RT状態が「RT3」へ移行すると(ステップScs10(YES))、上乗せフラグがオフになっていることから、単位遊技が行われる毎に小役3が当選したか否かの判断を行う(ステップScs12(NO)→Scs14)。そして、役抽選で小役3が当選すると、上乗せ期間抽選が行われ(ステップScs14(YES)→Scs16)、その後ボタン使用演出が行われることになる。ここで、上乗せ期間抽選の結果と、各種フラグの状態変化との関係を成立すると、次の通りになる。
(1)上乗せ期間抽選に当選してボタン使用演出Aが行われ、その結果「成功」となった場合……上乗せフラグおよび押し順報知フラグが共にオン(ステップScs16(YES)→Scs20→Scs22→Scs24(YES)→Scs26)、
(2)上乗せ期間抽選に当選してボタン使用演出Aが行われ、その結果「失敗」となった場合……上乗せフラグはオン、押し順報知フラグはオフ(ステップScs16(YES)→Scs20→Scs22→Scs24(NO))、
(3)上乗せ期間抽選に当選せず、ボタン使用演出Bが行われた場合……上乗せフラグおよび押し順報知フラグは共にオフ(ステップScs16(NO)→Scs18)。
以下では、上述した(1)〜(3)の各場合に分けて、主制御回路100および副制御回路200の動作について説明する。
(1)上乗せ期間抽選に当選してボタン使用演出Aが行われ、その結果「成功」となった場合
この場合、主制御回路100において、再遊技役aが当選するごとに特殊フリーズ演出抽選が行われ(ステップScm16(YES)→…→Scm20)、その結果、選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序が副制御回路200によって報知される(ステップScs28(YES)→Scs30(YES)→Scs32)。そして、遊技者が報知操作順序に従ってストップスイッチ37L,37C,37Rを操作した場合は、いずれステップScm40の判断結果がYESとなり、通常フリーズ演出抽選で用いられる選択抽選テーブルが、選択抽選テーブルA(図31(b)参照)に切り替わる(ステップScm40(YES)→Scm42)。
(2)上乗せ期間抽選に当選してボタン使用演出Aが行われ、その結果「失敗」となった場合
この場合、押し順報知フラグがオフになっているため、副制御回路200は、主制御回路100において選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序を報知しない(ステップScs28(NO)→Scs34)。このため、主制御回路100において、報知操作順序と、実行操作順序との一致回数が、3回以上となる可能性は極めて低くなる。よって、ほとんどの場合は、主制御回路100によるステップScm40の判断結果がNOとなり、再遊技役aが当選するごとに加算される(ステップScm18)RPの値が「3」以上になったとき、通常フリーズ演出抽選で用いられる選択抽選テーブルが、選択抽選テーブルB(図31(b)参照)に切り替わる(ステップScm40(NO)→Scm48(YES)→Scm50)。
(3)上乗せ期間抽選に当選せず、ボタン使用演出Bが行われた場合
この場合も、上述した(2)と同様、押し順報知フラグがオフになっているため、副制御回路200は、主制御回路100において選択された特殊フリーズ演出に対応する操作順序を報知しない(ステップScs28(NO)→Scs34)。このため、主制御回路100によるステップScm40の判断結果は、ほぼ確実にNOとなり、再遊技役aが当選するごとに加算されるRPの値(ステップScm18)が「3」以上になったとき、通常フリーズ演出抽選で用いられる選択抽選テーブルが、選択抽選テーブルBに切り替わる。
上述したように、(1)〜(3)の各場合において、選択抽選テーブルが選択されると、押し順判定フラグがオフになって、上乗せ開始フラグがオンになる(ステップScm44→Scm46)。ここで、主制御回路100において、上乗せ開始フラグがオンになるタイミングは、選択抽選テーブルAに切り替わる場合も、選択抽選テーブルBに切り替わる場合も、押し順判定フラグがオンになってから、再遊技役aが3回当選したときとなる。上乗せ開始フラグがオンになると、次の単位遊技から主制御回路100では、単位遊技が行われるごとに、通常フリーズ演出抽選が行われ(ステップScm12(YES)→Scm14(NO)→Scm22(YES)→Scm28)、副主制御回路200では、通常フリーズ演出抽選の結果に応じて、ストックSTの値が上乗せされる。
すなわち、副主制御回路200は、主制御回路100から通常フリーズ演出種別情報を受信すると(ステップScs38(YES))、通常フリーズ演出のフリーズ時間Tfを判断する。ここで、上述した(2)と(3)の場合は、いずれも選択抽選テーブルBを用いて通常フリーズ演出抽選が行われるため、フリーズ時間Tfは0.1秒間または0.15秒間となる。よって、いずれの場合も0.1秒間のフリーズ時間Tfが選択され得るが、(3)の場合は上乗せフラグがオンにされないため、ストックSTの値に「1」が加算されることはない(ステップScs48(NO)→リターン)。そして、上乗せ開始フラグがオンにされてから10回の単位遊技が行われると、主制御回路100において、ステップScm32の判断結果がYESとなり、ステップScm34の処理によって上乗せ開始フラグがオフとなり、上乗せ期間が終了する。
以上説明した図31(a)のフローチャートにおいて、ステップScm40の判断結果がYESになった場合は、ボタン使用演出Aの結果が「成功」だった(所定の演出状態)ものと見なして、通常フリーズ演出抽選で用いる選択抽選テーブル(図31(b)参照)を切り替えている。このような判断を行うCPU106は、演出の状態を判定する演出状態判定手段に相当するともいえる。また、通常フリーズ演出抽選で用いる選択抽選テーブルを切り替えることによって、フリーズ時間Tfの選択確率、または、通常フリーズ演出の当選確率を変更するCPU106は、切替確率変動手段に相当するともいえる。さらに、主制御回路100で行われた通常フリーズ演出抽選の結果に応じて、ストックSTの値に「1」を加算する副制御回路200は、ART遊技の期間を延長する延長手段を含んでいるともいえる。
なお、上述した他の実施形態では、ART遊技期間の上乗せをする方法として、ストックSTの値を加算していたが、この代わりに、ART遊技の残り遊技回数を加算することによって上乗せを行うようにしてもよい。この場合、加算する遊技回数は、予め定められた固定の遊技回数であってもよいし、加算する遊技回数を、乱数抽選などによって決定してもよい。また、主制御回路100のステップScm42の処理によって選択抽選テーブルに切り替えたときは、その旨を副制御回路200へ送信し、副制御回路200では、ステップScs34の判断結果がYESとなって上乗せ期間が開始してから、再びステップScs34の判断結果がNOとなって上乗せ期間が終了するまでの間、上乗せ期間中であることを遊技者に報知するようにしても良い。
(2−a−2−7)入力コマンド処理の説明
次に、図32に示すフローチャートを参照して、遊技者が遊技システム10に関連する処理を行うために、スロットマシン1000に対して所望するコマンドを入力する際に行われる、入力コマンド処理の内容について説明する。この図に示す入力コマンド処理も、情報受信処理と同様に、予め定められた周期で定期的に実行される処理である。
まず、CPU206は、RAM210に記憶されている操作受付フラグがオン状態になっているか否かを判断する(ステップS410)。ここで、操作受付フラグがオフ状態になっている(NO)とCPU206が判断したときは、図32の入力コマンド処理を終了する。一方、操作受付フラグがオン状態になっている(YES)とCPU206が判断したときは、次にCPU206は、遊技者によって決定ボタンスイッチ39(図5(b)参照)がオンにされたか否かを判断する(ステップS412)。
このとき、CPU206が、決定ボタンスイッチ39がオンになっていない(NO)と判断したときは、図32の入力コマンド処理を終了する。これに対して、CPU206が、決定ボタンスイッチ39がオンになっている(YES)と判断したときは、図33(a)に示すメニュー画面を表示装置70に表示させる(ステップS414)。この図に示すメニュー画面は、遊技者が選択可能なコマンドとして、図中、上から順に、「会員登録」コマンドC1、「パスワード入力」コマンドC2、「QRコード表示」コマンドC3、「データクリア」コマンドC4および「終了」コマンドC5の、5つのコマンドが表示されている。また、コマンドC1〜C5の左側には、三角形のカーソルKが1つ表示され、表示された5つのコマンドのうちいずれか1つのコマンドに対応して表示されるようになっている。ここで、図33(a)においては、カーソルKが「会員登録」コマンドC1に対応して表示されている。
次にCPU206は、遊技者が決定ボタンスイッチ39をオンにしたか否かを判断する(ステップS416)。そして、CPU206が、決定ボタンスイッチ39はオンにされていない(NO)と判断すると、次にCPU206は、上方向スイッチ38Uまたは下方向スイッチ38D(図5(b)参照)が遊技者によってオンにされたか否かを判断する(ステップS418)。そして、上方向スイッチ38Uまたは下方向スイッチ38Dがオンにされた(YES)と判断したときは、オンにされた方向スイッチに応じてカーソルKの表示を移動させる(ステップS420)。例えば、図33(a)のようなメニュー画面が行われているときに、上方向スイッチ38Uがオンにされた場合は、CPU206は、カーソルKの画像を「終了」コマンドC5の左側に移動させ、下方向スイッチ38Dがオンにされた場合は、カーソルKの画像を「パスワード入力」コマンドC2の左側に移動させる。
ステップS420の処理が終了すると、または、ステップS418の判断処理で上方向スイッチ38Uおよび下方向スイッチ38Dがオンにされていない(NO)と判断した場合は、ステップS416の処理に戻る。このように、ステップS414でメニュー画面が表示された後は、遊技者によって決定ボタンスイッチ39がオンにされるまで、ステップS416〜S420の処理を繰り返し行い、遊技者の上方向スイッチ38Uおよび下方向スイッチ38Dに対する操作に応じて、カーソルKの表示を各コマンドの表示位置に対応させつつ移動させる。そして、CPU206が、ステップS416の判断処理において、遊技者によって決定ボタンスイッチ39がオンにされた(YES)と判断すると、そのときにメニュー画面に表示されていたカーソルKの位置から、遊技者が選択したコマンドを認識する(ステップS422)。すなわち、CPU206は、カーソルKの表示位置に対応するコマンドを、遊技者が選択したコマンドとして認識する。以下、遊技者が選択したコマンドの種類毎に、CPU206が行う処理の内容を説明する。
(ア)「QRコード表示」コマンドC3が選択された場合
まず、CPU206は、RAM210から所定の項目の遊技履歴情報を読み出す(ステップS424)。ここで、所定の項目の遊技履歴情報としては、ART実行回数、RB実行回数、BB実行回数、総遊技回数、達成ミッション番号(図30(b)参照)、累計ポイント、および、レベルなどがある。次に、CPU206は、イベントコード設定手段228に設定されているイベントコードを読み取り、当該イベントコードに追加履歴情報が対応付けられていた場合は、RAM210からその追加履歴情報に対応する項目の遊技履歴情報も読み出す(ステップS426)。
次にCPU206は、遊技場コード設定手段226に設定されている遊技場コードを読み出し(ステップS428)、さらに、ROM208から図1の遊技サーバ3100のURLを表す情報を読み出す(ステップS430)。そして、CPU206は、ステップS424〜S430の処理で読み出した各種の情報を含むQRコードを生成し、表示装置70に表示する(ステップS432)。ここで、後述するパスワードが入力されてからスロットマシン1000で単位遊技が行われていた場合(すなわち、遊技履歴記録モード中の遊技である場合)は、入力されたパスワードに含まれていた情報(ランダムIDおよび演出設定情報)をさらに含めてQRコードを生成する。図33(b)にQRコード表示画面の一例を示す。この図に示す例では、表示装置70の画面中央に生成したQRコードQRを表示させている。また、表示したQRコードQRの下側には、図33(a)に示したメニュー画面の表示に戻るための画像ボタン(以下、「戻る」ボタンという)S1が表示されている。なお、ステップS432のQRコード生成・表示処理の詳細な内容については、図34のフローチャートを参照して後に詳しく説明する。
ステップS432の処理で表示装置70にQRコードを表示すると、CPU206は、RAM210に記憶されている全ての遊技履歴情報を消去する(ステップS434)、各ミッションクリアフラグのオン/オフ状態をすべてリセットし(ステップS436)、さらに、各クリア未報知フラグのオン/オフ状態をすべてリセットする(ステップS438)。よって、ステップS434〜S438の処理を行うCPU206は、消去手段に相当するといえる。そして、CPU206は、RAM210に記憶されている遊技履歴記録フラグをオフにして、遊技履歴記録モードを終了させた後(ステップS439)、図33(b)に示すQRコード表示画面において、遊技者によって「戻る」ボタンS1が操作されたか否かを判断する(ステップS440)。具体的は、図33(b)のQRコード表示画面が表示装置70に表示されているときに、下方向スイッチ38Dが操作されると、「戻る」ボタンS1の「戻る」という文字の色と、その背景の色とが入れ替われる。そして、この状態で決定ボタンスイッチ39が操作されると、CPU206は、「戻る」ボタンS1が操作されたと見なす。
ステップS440の判断処理において、CPU206が「戻る」ボタンS1は操作されていない(NO)と判断したときは、再びステップS440へ戻り、画像ボタンS1が操作されるまで待機状態となる。なお、この待機状態の間は、表示装置70には図33(b)に示すQRコード表示画面が表示され続ける。そして、CPU206が、「戻る」ボタンS1が操作されたと見なすと、前述したステップS414の処理へ移行し、図33(a)に示したメニュー画面を表示装置70に表示する。
(イ)「会員登録」コマンドC1が選択された場合
まず、CPU206は、初期状態の遊技履歴情報などを生成する(ステップS442)。ここで、初期状態の遊技履歴情報とは、例えば、前述したステップS424の処理によって、読み出した所定の項目の遊技履歴情報について、各々の値が「0」を示す遊技履歴情報とする。また、後述するように、本来、遊技サーバ3100において生成されるランダムIDおよび、会員登録済みの遊技者によって設定される演出設定情報なども、この段階では存在していないことから、これらの情報についても、予め定められた初期状態の内容のものを生成する。そして、以降の処理として、前述したステップS428〜S440の処理を行う。これにより、遊技サーバ3100に未登録の遊技者であっても、携帯電話機2100から遊技サーバ3100にアクセス可能なQRコードが生成・表示される。
(ウ)「データクリア」コマンドC4が選択された場合
まず、CPU206は、RAM210に記憶されている遊技履歴情報を消去し、ミッションクリアフラグおよびクリア未報知フラグのオン/オフ状態をリセットすることを表示した消去実行画面を表示装置70に表示する(ステップS444)。この消去実行画面は、例えば、「これから遊技履歴情報を消去します」といったメッセージを表示すると共に、図33(b)に示したQRコード表示画面の画像ボタンS1と同様の画像ボタンを表示している。そして、以降の処理として、前述したステップS434〜S440の処理を行う。これにより、メニュー画面の「データクリア」コマンドC4が選択された場合は、直ちに遊技履歴情報などを消去する処理が行われる。なお、ステップS444で表示装置70に表示する消去実行画面において、遊技者に遊技履歴情報などを消去する意思を確認するための画像ボタンを併せて表示し、当該画像ボタンが操作されたときに、ステップS434の処理へ移行するようにしてもよい。
(エ)「パスワード入力」コマンドC2が選択された場合
まず、CPU206は、図33(c)に示すパスワード入力画面を表示装置70に表示させる(ステップS446)。このパスワード入力画面の略中央に位置するキャラクタ領域CHRには、A〜Zまでのアルファベット26文字と、=,?,+,−,*,@の6種類の記号が表示されている。そして、キャラクタ領域CHRには、四角形の枠状のカーソルKがいずれか1つの文字または記号を囲むようにして表示されている。そして、キャラクタ領域CHRの上側には、5文字分の表示位置(アンダーバーで示している位置)が定められている、パスワードを入力するためのパスワード入力領域PASが形成されている。また、キャラクタ領域CHRの下側には、図33(b)のQRコード表示画面に表示された「戻る」ボタンS1と同じ役割を持つ「戻る」ボタンS1と、パスワード入力領域PASに入力した5文字のパスワードを確定させるための画像ボタン(以下、「確定」ボタンという)S2と、パスワード入力領域PASに誤った文字または記号を入力してしまった場合に、その文字または記号を削除するための画像ボタン(以下、「削除」ボタンという)S3とが表示されている。
次に、CPU206は、遊技者による方向ボタンスイッチ38の操作に応じて、カーソルKの表示位置を移動させる(ステップS448)。例えば、図33(c)に示すパスワード入力画面では、カーソルKは文字「A」を囲む位置に表示されている。この状態で、遊技者が右方向スイッチ38Rを操作すると、CPU206は、カーソルKの表示位置を文字「B」を囲む位置に移動させる。このように、操作された方向ボタンスイッチに応じて、カーソルKの表示位置を移動させる。
次に、CPU206は、遊技者によって決定ボタンスイッチ39が操作されたか否かを判断する(ステップS450)。CPU206は、決定ボタンスイッチ39が操作された(YES)と判断したときは、そのときにカーソルKによって囲まれている文字または記号を、パスワード入力領域PASに表示する(ステップS452)。ここで、カーソルKで指定された文字または記号を、パスワード入力領域PASに表示させる場合は、最も左側の表示位置から順次右側に表示させていく。そして、ステップS448の処理に戻り、再び方向ボタンスイッチ38に対する操作に応じて、カーソルKの表示位置を移動させる。
また、ステップS450の判断処理において、CPU206が、決定ボタンスイッチ39が操作されていない(NO)と判断したときは、次に「削除」ボタンS3が操作されたか否かを判断する(ステップS454)。ここで、「削除」ボタンS3を操作する方法としては、例えばキャラクタ領域CHRにおいて、カーソルKが「D」または「E」の位置にあるときに上方向スイッチ38Uが操作されたとき、または、カーソルKが「?」または「+」の位置にあるときに下方向スイッチ38Dが操作されたときに、「削除」ボタンS3の文字色と背景色とを入れ替えて表示する。そして、その状態で決定ボタンスイッチ39が操作されたときに、「削除」ボタンS3が操作されたものと見なす。なお、他の画像ボタン(「戻る」ボタンS1および「確定」ボタンS2)の操作についても、同様の操作によって行うことができる。
そして、ステップS454の判断処理において、CPU206が、「削除」ボタンS3が操作された(YES)と判断したときは、パスワード入力領域PASに表示されている文字のうち、最も右側の表示位置に表示されている文字を画面から消去する(ステップS456)。そして、ステップS448の処理に戻り、再び方向ボタンスイッチ38に対する操作に応じて、カーソルKの表示位置を移動させる。また、ステップS454の判断処理において、CPU206が、「削除」ボタンS3が操作されていない(NO)と判断したときは、次に「戻る」ボタンS1が操作されたか否かを判断する(ステップS458)。そして、CPU206が、「戻る」ボタンS1が操作された(YES)と判断したときは、前述したステップS414の処理へ移行し、図33(a)に示したメニュー画面を表示装置70に表示する。
一方、ステップS458の判断処理で、CPU206が、「戻る」ボタンS1が操作されていない(NO)と判断したときは、次に「確定」ボタンS2が操作されたか否かを判断する(ステップS460)。そして、CPU206が、「確定」ボタンS2は操作されていない(NO)と判断したときは、ステップS448の処理に戻り、再び方向ボタンスイッチ38に対する操作に応じて、カーソルKの表示位置を移動させる。これに対して、「確定」ボタンS2が操作された(YES)とCPU206が判断したときは、入力されたパスワードから各種情報を抽出し、遊技履歴記録モード中であることを示す遊技履歴記録フラグのオン/オフ状態(RAM210に記憶されている)をオンにすべく、パスワード入力処理を行った後(ステップS462)、単位遊技を再開すべく、表示装置70に所定の演出画像を表示して(ステップS464)、図32に示す入力コマンド処理を終了する。
(オ)「終了」コマンドC5が選択された場合
この場合、CPU206は、直ちに上述したステップS464の処理を行う。これにより、表示装置70に所定の演出画像が表示された後、図32のコマンド入力処理が終了して、スロットマシン1000において単位遊技が開始できる状態となる。
(2−a−2−8)QRコード生成・表示処理の説明
次に、図34に示すフローチャートを参照して、図32のステップS432で行われるパスワード入力処理の詳細な内容について説明する。
まず、CPU206は、図32のステップS424〜S430で読み出した各種情報に基づいてQRコードを生成する(ステップS550)。ここで、QRコードに含める情報量が多いために、それらの情報を1つのQRコードに納めることができない場合は、複数のQRコードを生成する。次にCPU206は、ステップS550で生成したQRコードを表示装置70に表示する(ステップS552)。ここで、複数のQRコードが生成された場合は各QRコードに適宜順番を付与し、最初のQRコードを表示する。またこのときのQRコード表示画面は、図33(b)に示す画面において、「戻る」ボタンS1の隣りに同様の形状の「次」ボタンが表示されるものとする。
そして、CPU206は、まず、「次」ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS554)。「次」ボタンが操作された(YES)とCPU206が判断したときは、QRコードが複数生成されており、次のQRコードが存在しているかを判断する(ステップS556)。次のQRコードが存在している(YES)と判断したときは、CPU206は、現在表示しているQRコードを、次のQRコードの表示に切り替えた後(ステップS558)、ステップS554の判断処理に戻る。一方、ステップS556の判断処理で、次のQRコードが存在していない(NO)とCPU206が判断したときは、直ちにステップS554の判断処理に戻る。
ステップS554の判断処理で、CPU206が、「次」ボタンは操作されていない(NO)と判断した時は、次に「戻る」ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS560)。「戻る」ボタンが操作されていない(NO)とCPU206が判断したときは、ステップS554の判断処理に戻る。これに対して、「戻る」ボタンが操作された(YES)とCPU206が判断したときは、CPU206は、表示装置に表示しているQRコードが、最初のものであるか否かを判断する(ステップS562)。そして、最初のQRコードが表示されている(YES)とCPU206が判断したときは、図34に示すQRコード生成・表示処理を終了して、図32のステップS434の処理へ移行する。これに対して、最初のQRコードが表示されていない(NO)とCPU206が判断したときは、1つ前のQRコードを表示装置70へ表示して(ステップS564)、ステップS554の判断処理へ戻る。
上述したQRコード生成・表示処理では、例えば3つのQRコードが生成された場合、まず、最初のQRコードが表示され、「次」ボタンが操作されるごとに、2番目のQRコード、最後のQRコードと、順次表示される。また、最後または2番目のQRコードが表示されているときに、「戻る」ボタンが操作されると、1つ前のQRコード、すなわち、2番目または最初のQRコードが表示される。そして、最初のQRコードが表示されているときに、「戻る」ボタンが操作されると、図32のステップS434の処理へ進み、RAM210に記憶されている遊技履歴情報が消去される。
(2−a−2−9)パスワード入力処理の説明
次に、図35に示すフローチャートを参照して、図32のステップS462で行われるパスワード入力処理の詳細な内容について説明する。
まず、CPU206は、図33(c)に示したパスワード入力画面のパスワード入力領域PASに入力されたパスワードが、有効なものであるか否かを判断する(ステップS470)。この判断処理は、パスワードとして意味を有する文字列が入力されているか否かを調べる処理であり、この判断処理をすることによって、スロットマシン1000に対する不正な行為を未然に防止することができる。CPU206が、入力されたパスワードが有効なものでない(NO)と判断したときは、入力されたパスワードが無効なものであることを遊技者に報知するメッセージを表示装置70に表示してから(ステップS472)、図35のパスワード入力処理を終了し、図32のステップS414の処理へ移行して、図33(a)に示したメニュー画面を表示装置70に表示する。
これに対して、CPU206が、入力されたパスワードは有効なものである(YES)と判断したときは、入力されたパスワードから、遊技サーバ3100で生成されたランダムID、ミッションの達成度に関する情報、後述する演出設定情報などの各種情報を抽出する(ステップS474)。次いで、パスワードから抽出したランダムIDをRAM210に保存する(ステップS476)。また、パスワードから抽出した遊技履歴情報を、RAM210の所定の記憶領域に記憶し(ステップS478)、さらにパスワードから抽出した演出設定情報の内容に従って、単位遊技中に行う演出の内容を変更する(ステップS480)。そして、CPU206は、RAM210に記憶されている遊技履歴記録フラグのオン/オフ状態をオンにして遊技履歴記録モードを開始させた後(ステップS482)、図35のパスワード入力処理を終了し、図32のステップS464の処理へ移行する。
ここで、演出設定情報の内容に従って変更される演出の例としては、例えば図18に示したキャラクタ演出およびセリフ演出を行う際に、演出設定情報によって指定されるキャラクタを表示装置70に表示させる。すなわち、ROM208には、予め複数種類のキャラクタによるキャラクタ演出およびセリフ演出を実行することができる演出用データを記憶しておき、例えば、パスワードに含まれていた演出設定情報によって指定されたキャラクタによって、キャラクタ演出およびセリフ演出を行うようにする。
(2−a−2−9)電源断処理および電源投入処理の説明
次に、図36に示すフローチャートを参照して、遊技場の管理者等がスロットマシン1000の電源をオフにしたときに実行される電源断処理、および、スロットマシン1000の電源をオンにしたときに実行される電源投入処理の内容について説明する。ここで、図36(a)は上述した電源断処理の内容を示すフローチャートであり、図36(b)は上述した電源投入処理の内容を示すフローチャートである。
(ア)電源断処理の説明
スロットマシン1000の電源がオフにされると、図36(a)のフローチャートにおいて、CPU206は、予め定められた周期で定期的に実行される割込処理を禁止する(ステップS490)。そして、CPU206は、RAM210に記憶されている全ミッションに対応するミッションクリアフラグのオン/オフ状態、および、パスワードを入力した後に遊技を開始していた場合は、ランダムIDの情報も含めて、図示せぬ不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリなど)に保存する(ステップS492)。次に、上述した不揮発性メモリに保存したデータについて、チェックサムを算出し、その結果を上述した不揮発性メモリに保存する(ステップS494)。そして、以後のRAM210への書き込みを禁止し
(イ)電源投入処理の説明
スロットマシン1000の電源がオンにされると、図36(b)のフローチャートにおいて、CPU206は、RAM210において、スタックエリア、スタックポインタ退避エリアおよびワークエリア以外の記憶領域のうち、使用されていないアドレスに、仮のスタックポインタを設定する(ステップS500)。このように、仮のスタックポインタを設定することで、以降の処理を行うことができるようにする。次にCPU206は、ROM208の全記憶領域についてのチェックサムを算出し(ステップS502)、その算出結果が、予め記憶していた値と一致するか否かを判断する(ステップS504)。ステップS502で算出したチェックサムの値が、予め記憶していた値と一致しなければ、ROM208に異常が生じている(NO)とみなし、以下の処理を中止する。これに対して、ステップS502で算出したチェックサムの値と、予め記憶していた値とが、一致した(YES)ときは、ROM208は正常であるとみなす。
次にCPU208は、RAM210の全記憶領域をクリアし(ステップS506)、前述した不揮発性メモリから、電源をオフにする際に保存した全ミッションクリアフラグのオン/オフ状態を読み出して、RAM210の所定の記憶領域に格納する(ステップS508)。そして、CPU208は、RAM210に格納した全ミッションクリアフラグのオン/オフ状態について、チェックサムを算出し(ステップS510)、その値と、前述した不揮発性メモリに保存されていた、図36(a)のステップS494の処理で算出したチェックサムの値と比較する(ステップS512)。そして、双方の値が一致しなかった(NO)場合は、RAM110に異常が生じているとみなし、その旨を示すエラーコードを図5(a)に示した獲得枚数表示器28に表示して(ステップS514)、以下の処理を中止する。
これに対して、双方の値が一致した(YES)場合、CPU206は、RAM210のスタックポインタ退避エリアに保存されていた値をスタックポインタとして使用する(ステップS516)。次にCPU206は、外部から供給される割込信号に従った割込処理を許可し(ステップS518)、図36(b)に示した電源投入処理を終了し、以下、単位遊技を行うための処理へ移行する。
このように、スロットマシン1000の電源がオフにされるときは、ミッションクリアフラグのオン/オフ状態を保存し、電源がオンにされたときに、ミッションクリアフラグのオン/オフ状態を復帰させているが、クリア未報知フラグのオン/オフ状態については、電源がオンにされたときに復帰させないことによって、以下のような利点が生じる。
例えば、図30(b)のミッション番号「6」のミッションのように、ボーナス役が当選した状態で連続演出が選択されると達成したことになるミッションを考える。なお、この連続演出は、例えば3ゲームにわたって演出が行われ、演出が開始してから3ゲーム目の単位遊技が終了したときに、遊技者にボーナス役が確定していることを明確に報知(例えば「ボーナス確定!」といったメッセージを表示)することで、遊技者の気分を盛り上げる効果を狙っている。
この様なミッションにおいては、ミッションが達成されたことを遊技者に報知するタイミングとしては、連続演出の最後に行われるボーナス役の確定報知後であることが望ましい。何故ならば、仮に当該連続演出が選択されたときに、図30(b)におけるミッション番号「6」のミッションが達成されたことを報知してしまうと、遊技者は、現在行われている連続演出は、ミッション番号「6」のミッションに関わるものであり、よって、現在行われている連続演出の最後に、ボーナス確定の報知が行われることが前もって遊技者にわかってしまう。このため、ミッション番号「6」のクリア表示条件は、連続演出が終了して、ボーナス確定表示が成されたとき、と定められている。
このように、ミッションが達成するタイミングと、そのことを報知するタイミングとが一致しないミッションにおいては、例えば、遊技場の都合によって、ミッションが達成してからそのことを報知するまでの間に、スロットマシン1000の電源をオフにしなければならない事態が生じた場合、電源を再投入したときに、ミッションクリアフラグと、クリア未報知フラグの、双方のオン/オフ状態を復帰させると、以下のような場合に遊技者に違和感を与えてしまうことになる。
たとえば、上述した連続演出を行っているときに、その途中で、遊技場の営業時間が終了してしまい、遊技者は遊技を終了せざるを得なくなる。このとき、遊技者がQRコードを生成させた場合、上述した連続演出が選択された時点で、ミッション番号「6」に対応するミッションクリアフラグはオンになっているため、表示されたQRコードには、ミッション番号「6」のミッションが達成されたという情報が含まれている。そして、遊技場の営業が終了し、例えば、閉店後に遊技場の係員などによって設定値の変更が行われたとすると、一般に、この種のスロットマシンにおいては、ボーナス役の当選フラグもオフにされてしまうことになる。このような状態で、翌日の営業開始時に電源がオンにされたときに、ミッションクリアフラグと、クリア未報知フラグの、双方のオン/オフ状態が復帰したとする。この場合、別の遊技者がそのスロットマシン1000で遊技を行ったとすると、クリア表示条件が成立したときにミッション番号「6」のミッションが達成されたことが報知され、その遊技者を戸惑わせてしまう可能性がある。
すなわち、上述した場合において、例えばミッション達成の報知として、表示装置70に、「ボーナス確定時に○○連続演出表示ミッションクリア!」というメッセージを表示した場合は、事実と異なる報知(設定変更によってボーナス役の当選フラグがオフにされてしまったにも関わらず、ボーナスが確定したという報知)がなされてしまうことになる。また、設定変更が行われるとボーナス役の当選フラグがオフにされてしまう、というスロットマシンの仕様を知っている遊技者が、上述したメッセージを見た後、ボーナス役の当選フラグがオンになっていないことを察知した場合は、その遊技者に、当該連続演出の開始後に設定変更を行ったことが知られてしまうため、場合によってはその遊技者の遊技に対する意欲を削いでしまうことになりかねない。
このため、スロットマシン1000では、電源をオフにするときは、達成したミッションに関する情報が失われてしまわないよう、ミッションクリアフラグのオン/オフ状態を保存して電源再投入時に復帰させているが、クリア未報知フラグのオン/オフ状態については、電源再投入時に復帰できないようにしている。
(2−b)携帯電話機および遊技サーバにおける制御処理の説明
次に、図37〜図40に示すフローチャートと、図41〜図43に示す携帯電話機2100の画面表示される内容を示す図と、を参照して携帯電話機2100と、遊技サーバ3100との間で各種データの授受を行う際に実行される処理について説明する。
ここで、図37は遊技サーバ3100に新規に会員登録をする場合などに、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理の内容を示すフローチャートである。図38は、スロットマシン1000で行われる演出の内容について、遊技者の好みに応じて変更を加えるための演出設定処理を行う際に、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理の内容を示すフローチャートである。図39は、遊技者が、遊技サーバ3100から、携帯電話機2100に表示する待受画面や着信ボイス等のコンテンツデータをダウンロードする際に、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理の内容を示すフローチャートである。図40は、遊技者が、スロットマシン1000で今まで行った単位遊技の遊技履歴や、各遊技場で行われるイベントに関する情報を、遊技サーバ3100から取得する際に、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理の内容を示すフローチャートである。また、図41〜図43は、上述した図37〜図40のフローチャートに示す処理を行う過程で、携帯電話機2100の画面に表示される内容を示している。
(2−b−1)会員登録処理および遊技履歴更新処理
まず、図37に示すフローチャートを参照して、遊技サーバ3100に新規会員登録を行う場合、または、遊技サーバ3100に保存されている遊技履歴を更新する場合に、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理について説明する。
まず、図33(a)に示したメニュー画面において、遊技者が「会員登録」コマンドC1または「QRコード表示」コマンドC3を選択したことによって、スロットマシン1000の表示装置70にQRコードが表示される。これにより、遊技者が、表示されたQRコードを携帯電話機2100で撮影し(ステップS600)、携帯電話機2100のバーコードリーダ機能によって、撮影したQRコードに含まれている遊技サーバ3100のURL、遊技履歴情報、達成ミッション番号に関する情報、累積ポイント、レベル、演出設定情報、遊技場コード、イベントコードなど、各種情報が抽出される(ステップS602)。
そして、携帯電話機2100のデータ通信機能により、遊技者が、抽出されたURLに基づいて遊技サーバ3100にアクセスすると(ステップS604)、携帯電話機2100から遊技サーバ3100に対して、携帯電話機2100を特定することができる情報および撮影したQRコードから抽出された各種情報と共に、図41(a)に示すメインメニュー画面を携帯電話機2100に表示するための表示用データの要求が送信される。なお、携帯電話機2100を特定することができる情報としては、例えば、携帯電話番号およびメールアドレスなどがあるが、ここでは携帯電話番号が用いられるものとする。これにより、遊技サーバ3100がこの要求を受信すると、遊技サーバ3100は、メインメニュー画面の表示用データを生成して送信する(ステップS700)。この表示用データは、いわゆるHTML(Hyper Text Markup Language)のサブセットであるCompact HTMLに準じた言語で作成されており、文字情報のみならず画像データや他のWEBサーバの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)の情報を組み込むことができる。
そして、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100からメインメニュー画面の表示用データを受信すると、携帯電話機2100の表示装置2110に、図41(a)に示すメインメニュー画面を表示する(ステップS606)。ここで、図41(a)に示すメインメニュー画面は、携帯電話機2100の画面に収まらないため、携帯電話機2100のカーソルキーを上下方向に操作することでメインメニュー画面をスクロールさせることで、画面の全貌を把握することができる。ここで、メインメニュー画面全体のうち、どの範囲が表示されているかは、画面右側に表示されたスクロールバーSbの濃色部分によって示される。
図41(a)に示すように、メインメニュー画面には、遊技サーバ3100に対して種々の要求を送信するための複数の画像ボタンと、スロットマシン1000で直近に行った遊技履歴が表示されている。表示される複数の画像ボタンには、「お知らせ一覧」ボタンb1、「パスワード発行」ボタンb2、「遊技履歴」ボタンb3、「ミッション達成リスト」ボタンb4、「演出カスタム」ボタンb5、「コンテンツDL」ボタンb6および「ゲーム情報」ボタンb7がある。また、表示される遊技履歴としては、通常遊技で行った単位遊技の回数(ゲーム数)、BB遊技が行われた回数(BB回数)、RB遊技が行われた回数(REG回数)、ARTが開始した回数(ART回数)およびミッション達成率がある。
これらの遊技履歴は、前述したステップS604の処理で携帯電話機2100が遊技サーバ3100にアクセスした際に送信された、撮影したQRコードから抽出された遊技履歴情報および達成ミッション番号に基づいて、メインメニュー画面の表示用データに組み込まれる。なお、図33(a)に示すメニュー画面で「会員登録」コマンドC1を選択したことによって生成されたQRコードに基づいて、遊技サーバ3100にアクセスした場合は、メインメニュー画面に表示される遊技履歴が、図32のステップS442の処理によって生成された初期状態の遊技履歴となる。
そして、遊技者が携帯電話機2100のカーソルキーを操作して、表示されている各画像ボタンのうち、「パスワード発行」ボタンb2を選択すると、選択された「パスワード発行」ボタンb2に表示されている文字とその背景との色が入れ替わり(図41(a)の状態)、この状態で遊技者が携帯電話機2100の確定キーを操作すると、携帯電話機2100から遊技サーバ3100に対してパスワード発行要求が送信される(ステップS608)。遊技サーバ3100は、携帯電話機2100からパスワード発行要求を受信すると、携帯電話機2100から受信した演出設定情報を参照し、その内容を組み込んだパスワード発行確認画面の表示用データを生成して、携帯電話機2100へ送信する(ステップS704)。
携帯電話機2100は、遊技サーバ3100からパスワード発行確認画面の表示用データを受信すると、携帯電話機2100の表示装置に、図41(b)に示すパスワード発行確認画面を表示する(ステップS610)。この図に示すパスワード発行確認画面においては、現在の演出設定情報の内容が、「演出カスタム状態」として表示される。図41(b)に示す例では、後述する演出カスタム処理が行われていない「初期状態」になっている。また、演出カスタム状態の下側には、遊技者の意思を確認するメッセージが表示され、さらにその下側には「最新パスワード発行」ボタンba1が表示されている。また、パスワード発行確認画面の最下部には、図41(a)のメインメニュー画面へ移動する(戻る)場合に指定する画面移動指示領域maが設けられている。そして、遊技者がパスワード発行確認画面の「最新パスワード発行」ボタンba1を選択し、携帯電話機2100の確定キーを操作することで、遊技サーバ3100に対して、最新パスワード発行要求が送信される(ステップS612)。
これにより、遊技サーバ3100が上述した最新パスワード発行要求を受信すると、まず、携帯電話機2100から受信した携帯電話番号(以下、受信した携帯電話番号という)が、図3に示した管理用DB3150に登録されているものであるか否かを確認する(ステップS706)。ここで、遊技サーバ3100が、受信した携帯電話番号が管理用DB3150に登録されていない(NO)と判断したときは、新規会員登録を行うべく、受信した携帯電話番号に初期状態のランダムID、遊技履歴、通常ポイント、イベント情報および演出設定情報(図4(a)参照)を対応付けて、新たに管理用DB3150に追加、保存する(ステップS708)。
一方、ステップS706の判断処理で、遊技サーバ3100が、受信した携帯電話番号が管理用DB3150に登録されている(YES)と判断したときは、その携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に保存されているランダムIDと、ステップS604の処理によって携帯電話機2100から送信されてきたランダムIDとを比較する(ステップS710)。そして、双方のランダムIDが一致した(YES)と判断したときは、その携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に保存されている各種情報(図4(a)参照)を、ステップS604の処理によって携帯電話機2100から送信されてきた情報に更新する(ステップS712)。このとき、今までにクリアされたミッション番号(達成ミッション)の数と、全ミッション数とに基づいて、図4(b)に示した「ミッション達成率」の値が改めて計算されて更新される。また、図4(c)に示した「来店回数」および「結果」の値についても適宜更新される。これに対して、ステップS710の判断処理で、遊技サーバ3100が双方のランダムIDは一致しない(NO)と判断したときは、図4(a)に示した各種情報を更新しない旨のメッセージを生成する(ステップS714)。
上述したステップS708、S710またはS712の処理を終えると、次に遊技サーバ3100は、0〜255の数値範囲内で1つの数字を任意に発生させ、これをランダムIDとする(ステップS716)。ここで、発生した数字が、初期状態のランダムIDの数字と一致した場合は、一致しなくなるまで繰り返し任意の数字を発生させる。次に遊技サーバ3100は、受信した携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に保存されているランダムIDを、ステップS716で生成したランダムIDに更新する(ステップS718)。次に、遊技サーバ3100は、受信した携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に記憶されている各種情報の中から、演出設定情報と、予め定められている項目の遊技履歴情報を読み出す(ステップS720)。
次に遊技サーバ3100は、ステップS716の処理で生成したランダムID、ステップS720の処理で読み出した演出設定情報および遊技履歴情報などに基づいて、公知のアルゴリズムに従ってパスワードを生成する(ステップS722)。なお、生成されたパスワードは、図33(c)に示したパスワード入力画面のキャラクタ領域CHRに表示されている文字および記号の中の、いずれか5つの文字または記号によって表される。そして、遊技サーバ3100は、携帯電話機2100の表示装置2110に、ステップS722の処理によって生成したパスワードを表示するための、パスワード発行画面の表示用データを生成して携帯電話機2100へ送信すると(ステップS724)、図37に示す処理を終了して他の処理を行う。なお、ステップS714の処理によって、遊技履歴情報等を更新しない旨のメッセージを生成していた場合は、ステップS724の処理において、パスワード発行画面に、生成したメッセージが表示される表示用データが生成される。
一方、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100からパスワード発行画面の表示用データを受信すると、当該表示用データに基づいて図41(c)に示すパスワード発行画面を表示装置に表示する(ステップS614)。この図に示すパスワード発行画面には、「ABCDE」という内容のパスワードが表示されている。そして、パスワード発行画面に表示されたパスワードをスロットマシン1000に入力すると、パスワードに含められていた項目の遊技履歴情報がRAM210に保存される(図35のステップS474〜S4780参照)。これにより、その状態で単位遊技を開始した場合は、当該項目の遊技履歴情報については、前回までにスロットマシン1000で行った遊技履歴情報の内容が受け継がれることになる。
なお、前述したステップS712の処理において、携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に保存されている各種情報を、ステップS604の処理によって携帯電話機2100から送信されてきた情報に更新する際に、携帯電話機2100から送信されてきた情報に含まれている遊技機コードと、イベントコードとの対応が、管理用DB3150に記憶されている開催イベント情報に規定されている、遊技機コードと、イベントコードとの対応と、一致するか否かを判断し、一致しないと判断したときは、管理用DB3150に保存されている各種情報の更新を行わないようにしてもよい。
(2−b−2)演出設定処理
次に、図38に示すフローチャートを参照して、遊技者が、スロットマシン1000で実行される演出の内容を所望する内容に変更する際に、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理について説明する。なお、図38において、携帯電話機2100の表示装置2110に、図41(a)に示したメインメニュー画面を表示するまでの処理については、図37に示した会員登録処理および遊技履歴更新処理と同様であるため、それらに関する処理については図37と同じステップ番号を付与し、詳しい説明を省略する。
まず、遊技者が携帯電話機2100の表示装置2110に表示されているメインメニュー画面において、「演出カスタム」ボタンb5を選択すると、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100に対して演出カスタム要求を送信する(ステップS620)。これにより、遊技サーバ3100が演出カスタム要求を受信すると、まず、アクセスしてきた携帯電話機2100の携帯電話番号を認識し、その携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に記憶されている演出設定情報(図4(a))の内容を参照する(ステップS730)。次に遊技サーバ3100は、受信した携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に記憶されているミッション達成率に応じて、遊技者が選択することができる演出設定情報を決定する(ステップS732)。
例えば、図18に示した演出抽選テーブルに示されている各々の演出について、表示されるキャラクタの種類やキャラクタの数などが異なる複数種類の態様があり、スロットマシン1000のROM208には、各態様に応じた演出を行うための画像データおよび音声データが記憶されている。ここでは、図18の演出抽選テーブルに示されている各演出について、第1〜第5演出態様が存在するものとする。そして、これらの演出態様のうち、どの演出態様によって演出を行うのかを指定するのが演出設定情報である。ここで、ステップS732の処理は、例えばミッション達成率が1〜10%未満の範囲内であれば、初期状態を指定する演出設定情報または第1演出態様を指定する演出設定情報のいずれかを選択することができると決定する。また、ミッション達成率が10〜40%未満であれば、初期状態、第1〜第2演出態様を各々指定する3つの演出設定情報のうち、いずれか1つを選択することができると決定する。ミッション達成率が40〜70%未満であれば、初期状態、第1〜第3演出態様を各々指定する4つの演出設定情報のうち、いずれか1つを選択することができると決定する。ミッション達成率が70〜90%未満であれば、初期状態、第1〜第4演出態様を各々指定する5つの演出設定情報のうち、いずれか1つを選択することができると決定する。ミッション達成率が90〜100%であれば、初期状態、第1〜第5演出態様を各々指定する6つの演出設定情報のうち、いずれか1つを選択することができると決定する。
そして、遊技サーバ3100は、ステップS730およびS732の処理に基づいて演出カスタム設定画面の表示用データを生成し、携帯電話機2100へ送信する(ステップS734)。携帯電話機2100が、この演出カスタム設定画面の表示用データを受信すると、その表示用データに基づいて携帯電話機2100の表示装置2110に演出カスタム設定画面を表示する(ステップS622)。ここで、演出カスタム設定画面の一例を図41(d)に示す。この図に示す演出カスタム設定画面は、「初期状態」、「第1演出態様」、「第2演出態様」、「第3演出態様」、「第4演出態様」、「第5演出態様」という6種類の演出態様の各々について、「○」、「×」、「−」という3種類の記号のうちいずれか1つを対応付けて表示するものである。ここで、3種類の記号の意味は、「○」は現在選択している演出態様を意味し、「×」は選択されていない演出態様を意味し、「−」は選択することができない演出態様を意味している。よって、図41(d)に示す演出カスタム設定画面は、ミッション達成率が1〜10%未満の範囲内であり、現在、初期状態を選択している遊技者のものであることを示している。
次に携帯電話機2100は、遊技者の操作に応じて図41(d)に示す演出カスタム設定画面の内容を変更する(ステップS624)。例えば、上下方向を指定するカーソルキーの操作に応じて、現在選択している演出態様の種類を変更する。ここで、演出カスタム設定画面に表示されている演出態様のうち、「×」の記号が対応付けられている演出態様のみ選択することができる。そして、遊技者が所望する演出態様が選択されている状態で、左右方向を指定するカーソルキーが操作されると、携帯電話機2100は、遊技者が、選択されている演出態様に変更しようとしているとみなし、その確認画面を表示する(ステップS626)。例えば、図41(d)に示す演出カスタム設定画面において、遊技者が上下方向を指定するカーソルキーを操作して、「第1演出態様」を選択した状態にし、この状態で遊技者が右たまは左方向を指定するカーソルキーを操作すると、図41(e)に示す確認画面が携帯電話機2100の表示装置2110に表示される。
そして、図41(e)に示す確認画面において、遊技者が、カーソルキーを操作してパスワード発行指定領域paを指定して、確定キーを操作すると、携帯電話機2100は、ステップS624の処理によって選択された演出態様を指定する演出設定情報を遊技サーバ3100へ送信する(ステップS628)。これにより、遊技サーバ3100が、携帯電話機2100から送信された演出設定情報を受信すると、その携帯電話機2100の携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に保存されている演出設定情報を、ステップS268の処理によって送信された演出設定情報に更新する(ステップS736)。そして、遊技サーバ3100は、図37のステップS704の処理へ移行して、更新した演出設定情報によって指定される演出態様を表示したパスワード発行確認画面の表示用データを携帯電話機2100に送信する。
一方、携帯電話機2100においては、上述したステップS628の処理を行った後、遊技サーバ3100からパスワード発行確認画面の表示用データを受信すると、図37のステップS610の処理へ移行して、その表示用データに基づくパスワード発行確認画面を表示装置に表示する。このときに表示されるパスワード発行確認画面では、図41(f)に示すように、「<演出カスタム状態>」として表示される演出態様が「第1演出態様」となっている。そして、携帯電話機2100は、遊技者の操作に応じて図37のステップS612以降の処理を行い、また、遊技サーバ3100は、図37のステップS706以降の処理を行って、新たなパスワードを生成して、携帯電話機2100の表示装置2110に表示されるように処理を行う。
(2−b−3)コンテンツDL処理
次に、図39に示すフローチャートを参照して、遊技者が、遊技サーバ3100から所望する携帯電話機用の待受画像や着信ボイスをダウンロードする際に、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理について説明する。なお、図39において、図41(a)に示したメインメニュー画面を携帯電話機2100の表示装置2110に表示するまでの処理については、図37に示した会員登録処理および遊技履歴更新処理と同様であるため、それらに関する処理については図37と同じステップ番号を付与し、詳しい説明を省略する。
まず、遊技者が携帯電話機2100の表示装置2110に表示されているメインメニュー画面において、「コンテンツDL」ボタンb6を選択すると、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100に対してコンテンツDL要求を送信する(ステップS630)。これにより、遊技サーバ3100がコンテンツDL要求を受信すると、まず、アクセスしてきた携帯電話機2100の携帯電話番号を認識し、その携帯電話番号に対応付けて管理用DB3150に記憶されているミッション達成率を参照し、そのミッション達成率に応じて、遊技者が選択することができるコンテンツ(待受画面および着信ボイス)を決定する(ステップS740)。そして、携帯電話機2100へ、コンテンツ選択画面の表示用データを送信する(ステップS742)。
これにより、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100から送信されてきた表示用データに基づいて、遊技者が所望するコンテンツを選択するためのコンテンツ選択画面を表示装置に表示し(ステップS632)、遊技者による選択操作に応じて表示装置に表示する画面を変更する(ステップS634)。ここで、図42(a)〜(d)を参照して携帯電話機2100の表示装置2110に表示されるコンテンツ選択画面について説明する。ます、ステップS742の処理によって遊技サーバ3100からコンテンツ選択画面の表示用データが送信されてくると、ステップS632の処理によって、まず、図42(a)に示す画面が携帯電話機2100の表示装置2110に表示される。この図に示すコンテンツ選択画面では、画面上方に選択ウィンドウswおよび入力ボタンebが表示されており、所望するコンテンツの種類(待受画面または着信ボイス)を選択できるようになっている。
すなわち、遊技者が携帯電話機2100のカーソルキーによって選択ウィンドウswを選択した後、確定キーを操作すると、選択ウィンドウswの表示領域が拡張して、待受画面(「待受け」)または着信ボイス(「着ボイス」)のいずれかを選択できるようになる(図42(b))。この状態で遊技者が、上下方向のカーソルキーを操作することで、待受画面または着信ボイスのうち、所望するコンテンツを選択できる。そして、待受画面を選択した状態で入力ボタンebが操作されると、携帯電話機2100の表示装置2110には、図42(c)の画面が表示される。この画面には、遊技者のミッション達成率に応じて選択可能な待受画面がサムネイル画像snで表示されており、現在選択しているサムネイル画像の周囲には、カーソルcsが表示されている。ここで、図42(c)の画面では、No.1のサムネイル画像が選択されていることを示している。そして、上下方向にカーソルキーを操作することで、カーソルcsを上下方向に移動させることができ、これにより遊技者の所望するサムネイル画像snをカーソルcsによって指定し、携帯電話機2100の確定キーを操作すると、指定したサムネイル画像の待受画面のダウンロード要求が遊技サーバ3100へ送信される(ステップS636)。
また、図42(b)に示すコンテンツ選択画面において、遊技者が、着信ボイスを選択した状態で入力ボタンebを操作すると、携帯電話機2100の表示装置2110には、図42(d)の画面が表示される。この画面には、No.1〜No.5の着信ボイス(同図中、「ボイスセット」と表記)のうち、遊技者がダウンロード可能な着信ボイスに対応して「DL」の文字が表示され、遊技者の現時点におけるミッション達成率ではダウンロードすることができない着信ボイスには、「N/A」の文字が対応して表示されている。また、遊技者がダウンロード可能な着信ボイスのうち、対応して表示される「DL」の文字の色が、背景部分の色と入れ替わっている着信ボイスは、遊技者によって選択されていることを示している。例えば、図42(d)の画面においては、No.1の着信ボイスが選択されていることを示している。そして、この画面において、遊技者が上下方向にカーソルキーを操作することによって、選択する着信ボイスを変更することができ、所望する着信ボイスを選択して状態で携帯電話機2100の確定キーを操作すると、選択した着信ボイスのダウンロード要求が遊技サーバ3100へ送信される(ステップS636)。
これにより、遊技サーバ3100が携帯電話機2100からダウンロード要求を受信すると、要求されたコンテンツを図3のコンテンツDB3132から読み出して、携帯電話機2100へ送信する(ステップS744)。そして、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100からダウンロードしたコンテンツを受信すると、図2のRAM2106などに保存する(ステップS638)。
なお、上述したステップS740の処理において、選択可能なコンテンツをミッション達成率に応じて決定していたが、ミッション達成率の代わりに、図4(a)に示した通常ポイントの値に応じて選択可能なコンテンツを決定してもよい。
(2−b−4)遊技履歴取得処理
次に、図40に示すフローチャートを参照して、遊技者が、スロットマシン1000で今まで行った単位遊技の遊技履歴や、各遊技場で行われるイベントに関する情報を、遊技サーバ3100から取得する際に、携帯電話機2100と、遊技サーバ3100とで行われる処理について説明する。なお、図40においても、図41(a)に示したメインメニュー画面を携帯電話機2100の表示装置2110に表示するまでの処理については、図37に示した会員登録処理および遊技履歴更新処理と同様であるため、それらに関する処理については図37と同じステップ番号を付与し、詳しい説明を省略する。
まず、遊技者が携帯電話機2100の表示装置2110に表示されているメインメニュー画面において、遊技者が「遊技履歴」ボタンb3を選択すると、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100に対して遊技履歴情報要求を送信する(ステップS640)。これにより、遊技サーバ3100が遊技履歴情報要求を受信すると、受信した携帯電話番号に対応する遊技履歴情報を管理用DB3150から読み出し、読み出した遊技履歴情報を携帯電話機2100の表示装置2110に表示するための表示用データを生成して携帯電話機2100へ送信する(ステップS750)。これにより、携帯電話機2100が遊技サーバ3100から上述した表示用データを受信すると、当該表示用データに基づいて遊技者がスロットマシン1000で行った単位遊技の遊技履歴情報を表示装置2110に表示する(ステップS642)。
ここで、上述したステップS642の処理により、表示装置2110に表示される遊技履歴表示画面について、図42(e)を参照して説明する。この図に示すように、図41(a)の「遊技履歴」ボタンb3を選択することによって携帯電話機2100の表示装置2110に表示される遊技履歴の内容は、図4(b)に示す遊技履歴の内容であり、「総ゲーム数」(通常遊技中に行われた単位遊技の累積回数)、「総BB回数」(BB遊技が行われた現在までの累積回数)、「総REG回数」(RB遊技が行われた現在までの累積回数)、「総ART回数」(ARTが開始された現在までの累積回数)、「ミッション達成率」(全ミッション数に対する現在までに達成されたミッション数の割合)が表示されている。また、これら5項目の遊技履歴の下側には、「開催イベント状況」ボタンesbが表示されている。
この「開催イベント状況」ボタンesbは、何らかのイベントが開催されているものとして、遊技サーバ3100の管理用DB3150に登録されている遊技場において、そのイベントに関する現在の状況を携帯電話2100に表示させる場合に操作されるボタンである。そして、遊技者が携帯電話機2100のカーソルキーによって「開催イベント状況」ボタンesbを選択し、確定キーが操作されると、携帯電話機2100は、イベント状況要求信号を遊技サーバ3100へ送信する(ステップS644)。このイベント状況要求信号を遊技サーバ3100が受信すると、遊技サーバ3100は、管理用DB3150に記憶されている開催イベント情報を参照して、イベント開催中の遊技場として登録されている遊技場を抽出し、抽出された遊技場を遊技者が選択するための遊技場選択画面の表示用データを生成して携帯電話機2100へ送信する(ステップS752)。
これにより、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100から受信した表示用データに基づいて、図42(f)に示す遊技場選択画面を携帯電話機2100の表示装置2110に表示する(ステップS646)。この図に示す遊技場選択画面では、イベント開催中として管理用DB3150から検索された「○○ホール」という名称の遊技場と、「▽△会館」という名称の遊技場とが、画面上方から順に一店舗ずつ表示されている。そして、この遊技場選択画面において、遊技者が、携帯電話機2100のカーソルキーを操作して所望する遊技場が選択し、確定キーを操作すると、携帯電話機2100から選択された遊技場のイベント状況に関する情報の要求が遊技サーバ3100へ送信される(ステップS648)。
そして、ステップS648の処理によって携帯電話機2100から送信された要求を、遊技サーバ3100が受信すると、遊技サーバ3100は、管理用DB3150に記憶されている各携帯電話番号に対応付けられたイベント情報(図4(c)参照)を順次検索し、要求された遊技場コードが含まれているか否かを判断し、要求された遊技場コードが含まれていると判断としたときは、そのイベント情報に含まれている「結果」の値(イベントに関連する遊技履歴の値)と、そのイベント情報が対応付けられている携帯電話番号とを、RAM3148に記憶していく(ステップS754)。そして、ステップS754の処理によってRAM3148に記憶された「結果」の値を大きい順に並べ替え、最上位の値から所定数の「結果」の値を抽出し、携帯電話機2100の表示装置2110に、要求された遊技場におけるイベントのランキングとして表示するランキング画面の表示用データを生成し、携帯電話機2100へ送信する(ステップS756)。
また、携帯電話機2100は、遊技サーバ3100からランキング画面の表示用データを受信すると、図42(g)に示すランキング画面を表示する(ステップS650)。この図に示されているランキング画面では、画面の上方にイベントを開催している遊技場の名称が表示されており、その下方には、イベントに関連する遊技履歴の値が、上位5名まで表示されている。ここで、ステップS756の処理で抽出された上位者の携帯電話番号の中に、イベント状況要求を送信した携帯電話機2100の携帯電話番号が含まれていた時は、ランキング画面において、その携帯電話番号に対応する「結果」の値の表示位置に合わせて、イベント状況要求を送信した遊技者がランキングされていることを示すメッセージを表示するようにしても良い。例えば図42(g)のランキング画面では、第4位にイベント状況要求を送信した遊技者がランキングされており、そのことを知らせるメッセージとして、「(あなた)」という文字列を表示している。
なお、図42(g)に示すランキング画面を、スロットマシン1000の表示装置70に表示するようにしてもよい。すなわち、例えば、上述したステップS756の処理において、遊技サーバ3100において、図42(g)に示すランキング画面を表示するためのランキング表示情報を生成する。そして、前述した図37のステップS722に示したパスワードの生成処理において、上述したランキング表示情報を含んだパスワードを生成するようにし、このパスワードをスロットマシン1000に入力してから単位遊技を開始した場合、図35のパスワード入力処理で、パスワードから上述したランキング表示情報を抽出して、RAM210に記憶しておく。そして、遊技者の操作に応じてRAM210に記憶されているランキング表示情報に基づいて、図42(g)のランキング画面と同等の画像を表示装置70に表示させる。
また、上述した場合において、ステップS648の処理によって携帯電話機2100かに送信された遊技場の遊技場コードを、さらにパスワードに含めておき、遊技者の操作に応じてRAM210に記憶されているランキング表示情報に基づく画像を表示装置70に表示させる際に、パスワードに含められた遊技場コードと、そのスロットマシン1000の遊技場コード設定手段226に設定されている遊技場コードとを比較し、一致しなかった場合は、ランキング表示情報に基づく画像を表示装置70に表示させないようにしてもよい。
(2−b−5)その他の処理
さらに遊技サーバ3100は、携帯電話機2100からの要求に応じて、種々の情報を提供する。
例えば図41(a)のメインメニュー画面において、遊技者が「お知らせ一覧」ボタンb1を選択した場合は、遊技サーバ3100は、管理用DB3150に記憶されている開催イベント情報を参照して、携帯電話機2100の表示装置2110に表示されるイベント情報画面の表示用データを生成する。このイベント情報画面は、図43(a)に示すように、イベントを開催している遊技場の一覧を表示するとともに、携帯電話機2100のカーソルキーによって、表示された遊技場の中から遊技者が所望する遊技場を選択することができるようになっている。そして、イベント情報画面において、所望する遊技場が選択されると、遊技サーバ3100は、上述した開催イベント情報を参照して、選択された遊技場で開催されているイベントの内容に関する情報を表示するイベント告知画面(図43(b)参照)を携帯電話機2100の表示装置2110に表示するための表示用データを生成して送信する。
また、図41(a)のメインメニュー画面において、遊技者が「ゲーム情報」ボタンb7を選択した場合は、遊技サーバ3100は、例えば図3のウェブDB3130などに予め記憶されているスロットマシン1000に関する仕様などについて情報を提供するためのゲーム情報画面の表示用データを生成して、携帯電話機2100へ送信する。このゲーム情報画面の一例を示す図43(c)では、提供し得るスロットマシン1000の仕様として、リール配列、リーチ目、チャンス目およびボーナス確率という項目の選択肢が表示されている。そして、遊技者が携帯電話機2100のカーソルキーを操作して、所望する項目を選択し、確定キーを操作すると、遊技サーバ3100から、選択した項目の内容を表示する画面(図示略)の表示用データが送信される。
さらに、図41(a)のメインメニュー画面において、遊技者が「ミッション達成リスト」ボタンb4を選択した場合、遊技サーバ3100は、例えば図43(d)に示すような達成ミッションリスト画面を、携帯電話機2100の表示装置2110に表示するための表示用データを生成して、携帯電話機2100へ送信する。図43(d)に示す達成ミッションリスト画面では、例えば図30(b)に示した各ミッションの概略と、各ミッションについて達成したか否かを表す記号(「○」(達成)または「×」(未達成))とを、リスト化した内容になっている。