〔第一の実施形態〕
図1は、貴金属景品取扱システム100の全体的な構成の例を示す図である。図2は、交換端末1のハードウェア構成の例を示す図である。図3は、景品預託サーバ2のハードウェア構成の例を示す図である。図4は、携帯端末3のハードウェア構成の例を示す図である。
図1に示す貴金属景品取扱システム100は、複数の交換端末1、景品預託サーバ2、複数の携帯端末3、電子マネー受渡サーバ4、および通信回線5などによって構成される。
貴金属景品取扱システム100によると、ユーザは、パチンコ店でパチンコまたはパチスロを行って獲得した玉またはメダルなどの遊技媒体を貴金属景品と交換することができる。つまり、獲得した遊技媒体と引換えに貴金属景品を取得することができる。さらに、取得した貴金属景品を貴金属商に預けることができる。そして、その後、貴金属景品を貴金属商に売却することができる。この際に、売却した貴金属景品の代金を電子マネーで受け取ることができる。以下、ユーザが獲得した遊技媒体を「出玉」と記載する。
なお、貴金属景品は、小塊状の金地金をプラスチックケースなどで包装したものであり、金地金の重さに応じて複数の種類のものが用意されることが多い。以下、1.0g(グラム)の金地金を包装する貴金属景品を「大景品」と記載し、0.5gの金地金を包装する貴金属景品を「中景品」と記載し、0.3gの金地金を包装する貴金属景品を「小景品」と記載する。
貴金属商は、パチンコ店への貴金属景品の卸売および貴金属景品の保護預りなどを行う事業者である。
交換端末1、景品預託サーバ2、携帯端末3、および電子マネー受渡サーバ4は、通信回線5を介して互いに通信することができる。通信回線5として、インターネット、公衆回線、または専用回線などが用いられる。
交換端末1は、各パチンコ店のカウンタに少なくとも1台ずつ設置され、主に、ユーザの出玉を貴金属景品に交換し、交換した貴金属景品をユーザの依頼に応じて貴金属商に預けるために用いられる。
交換端末1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、NIC(Network Interface Card)10e、キーボード10f、バーコードリーダ10g、およびディスプレイ10hなどによって構成される。
NIC10eは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルで通信を行う。
キーボード10fは、パチンコ店の係員の操作を受け付け、操作の内容を示す信号をCPU10aへ送る。
バーコードリーダ10gは、レシートに記載されたバーコードを読み取る。なお、レシートは、パチンコ店に設置されたジェットカウンタによって印刷される。ジェットカウンタは、ユーザの出玉を計数し、計数の結果すなわちユーザの出玉の総数を示すバーコードをレシートに印刷する。
ディスプレイ10hは、ユーザまたは係員に対するメッセージを示す画面、係員がコマンドまたは情報を入力するための画面、およびCPU10aが実行した処理の結果を示す画面などを表示する。
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、貴金属景品交換プログラム10P(図5(A)参照)が記憶されている。貴金属景品交換プログラム10Pは、出玉を貴金属景品に交換する処理および貴金属景品を貴金属商へ預ける処理のためのプログラムである。
貴金属景品交換プログラム10Pは、必要に応じてRAM10bにロードされCPU10aによって実行される。貴金属景品交換プログラム10Pの詳細については、後に説明する。
景品預託サーバ2は、貴金属商がユーザの出玉と交換された貴金属景品をユーザから預かり、預かっている貴金属景品をユーザから買い取るために用いられる。
景品預託サーバ2は、図3に示すように、CPU20a、RAM20b、ROM20c、補助記憶装置20d、NIC20eなどによって構成される。
ROM20cまたは補助記憶装置20dには、貴金属景品管理プログラム20P(図5(B)参照)が記憶されている。貴金属景品管理プログラム20Pは、貴金属景品を預かる処理および貴金属景品を買い取る処理のためのプログラムである。貴金属景品管理プログラム20Pの詳細については、後に説明する。なお、景品預託サーバ2として、いわゆるクラウドサーバを用いてもよい。
各ユーザは、携帯端末3を1台ずつ有している。携帯端末3は、ユーザが獲得した貴金属景品を貴金属商に預けたり、預けている貴金属景品を貴金属商に売却したりするために用いられる。携帯端末3として、スマートフォン、ノート型パソコン、またはタブレットコンピュータなどが用いられる。以下、携帯端末3としてスマートフォンが用いられる場合を例に説明する。
携帯端末3は、図4に示すように、CPU30a、RAM30b、ROM30c、補助記憶装置30d、移動通信ユニット30e、無線LAN(Local Area Network)通信ユニット30f、タッチパネルディスプレイ30g、およびデジタルカメラ30hなどによって構成される。
移動通信ユニット30eは、CDMA(Code Division Multiple Access)2000、W-CDMA(Wideband-CDMA)、またはLTE(Long Term Evolution)などの規格に基づいて、いわゆる携帯電話網を介して通信を行う。
無線LAN通信ユニット30fは、無線LANの規格、すなわち、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11の規格に基づいて通信を行う。
タッチパネルディスプレイ30gは、ユーザに対するメッセージを示す画面、ユーザがコマンドまたは情報を入力するための画面、およびCPU30aが実行した処理の結果を示す画面などを表示する。また、タッチされた位置を示す信号をCPU30aへ送る。
デジタルカメラ30hは、画像を撮影し画像データを生成する。本実施形態では特に、QR(Quick Response)コードなどの二次元コードを読み取るために用いられる。
ROM30cまたは補助記憶装置30dにはウェブブラウザなどが記憶されている。また、貴金属景品取引プログラム30P(図6参照)が記憶されている。貴金属景品取引プログラム30Pは、貴金属景品を預ける処理および預けている貴金属景品を売却する処理のためのプログラムである。
携帯端末3は、予め、様々なアプリケーションを提供するサーバもしくはウェブサイトまたは貴金属商のサーバもしくはウェブサイトから貴金属景品取引プログラム30Pをダウンロードし、補助記憶装置30dにインストールする。貴金属景品取引プログラム30Pの詳細については、後に説明する。
電子マネー受渡サーバ4は、貴金属商がユーザから貴金属景品を買い取った際にその貴金属景品の代金を電子マネーでユーザへ渡すために用いられる。電子マネー受渡サーバ4は、1台のサーバ機であってもよいし、複数台のコンピュータなどが組み合わされたコンピュータシステムであってもよい。電子マネー受渡サーバ4の詳細は、後に説明する。
図5は、交換端末1および景品預託サーバ2それぞれの機能的構成の例を示す図である。図6は、携帯端末3の機能的構成の例を示す図である。
貴金属景品交換プログラム10Pによると、図5(A)に示す交換媒体数登録部101、交換媒体数記憶部102、交換景品決定部103、二次元コード生成部104、コード画面表示部105、および交換情報送信部106が交換端末1に実現される。
貴金属景品管理プログラム20Pによると、図5(B)に示す会員情報登録部201、会員情報記憶部202、会員番号送信部203、ユーザ認証部204、価格算出部205、価格記憶部206、販売価格送信部207、照合部208、金地金量算出部209、総量更新部210、完了通知部211、回答部212、第一の買取処理部213、および第二の買取処理部214が景品預託サーバ2に実現される。
貴金属景品取引プログラム30Pによると、図6に示すトップ画面表示部301、会員登録画面表示部302、個人情報送信部303、会員番号登録部304、会員番号記憶部305、ログイン要求部306、メニュー画面表示部307、解析部308、解析画面表示部309、解析情報送信部310、完了画面表示部311、問合部312、総売却金額算出部313、売却指令画面表示部314、売却情報算出部315、売却処理部316、および口座情報記憶部317が携帯端末3に実現される。
以下、図5~図6の各部の処理を、(A)会員登録のための処理、(B)ユーザが出玉を貴金属景品に交換し貴金属商に預けるための処理、(C)ユーザが貴金属景品を貴金属商に売却するための処理に大別して説明する。また、これらの処理を、ある1人の特定のユーザが自分の携帯端末3を使って貴金属景品を預けたり売却したりする場合を例に説明する。
(A)会員登録のための処理
図7は、会員登録のための機能の例を説明するための図である。図8は、トップ画面35Aの例を示す図である。図9は、会員登録画面35Bの例を示す図である。図10は、会員データ6Bの例を示す図である。図11は、メニュー画面35Cの例を示す図である。
ユーザは、貴金属景品取扱システム100を使用するために、予め貴金属商に対して会員登録を行わなければならない。以下、会員登録のための処理を、図7~図10を参照しながら説明する。ユーザは、貴金属景品取引プログラム30Pを携帯端末3に起動させる。
すると、携帯端末3のトップ画面表示部301(図7参照)は、タッチパネルディスプレイ30gに図8のようなトップ画面35Aを表示させる。ユーザは、トップ画面35Aの中から「新規会員登録」ボタンをタッチする。
すると、会員登録画面表示部302は、図9のような会員登録画面35Bを表示させる。ユーザは、ユーザ自身の氏名、住所、電話番号、生年月日、および性別を入力する。さらに、本人確認のための書類(例えば免許証、健康保険証、またはパスポート)をデジタルカメラ30hで撮影するなどして、その書類の画像を入力する。以下、氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、および本人確認のための書類の画像を「個人情報」と記載する。そして、ユーザは、「OK」ボタンをタッチする。なお、電話番号は、自宅の固定電話の番号であってもよいが、後述する会員登録の完了をSMS(Short Message Service)で送信するために携帯電話の番号であるのが望ましい。
すると、個人情報送信部303は、入力された個人情報を示す個人データ6Aを景品預託サーバ2へ送信することによって、会員登録を要求する。
景品預託サーバ2の会員情報登録部201は、個人データ6Aを受信すると、ユーザを識別するための会員番号およびログイン用のパスワードを新たに発行する。そして、会員データ6Bを新たに生成し、会員情報記憶部202に記憶させる。これにより、ユーザが会員として登録される。会員データ6Bには、図10のように、個人データ6Aに示される個人情報、発行した会員番号およびパスワード、ならびに金地金総量Q1が示される。金地金総量Q1は、ユーザが貴金属商に預けている貴金属景品それぞれに含まれる金地金の総量であって、デフォルトの値は「0」である。
会員番号送信部203は、会員データ6Bが記憶されると、記憶された会員データ6Bの会員番号およびパスワードを示す会員番号データ6Cを携帯端末3へ送信することによって、会員登録の完了を通知する。
携帯端末3の会員番号登録部304は、会員番号データ6Cを受信すると会員番号記憶部305に記憶させる。また、会員登録画面表示部302は、会員登録が完了した旨のメッセージをタッチパネルディスプレイ30gに表示させる。そして、トップ画面表示部301は、トップ画面35A(図8参照)を再び表示させる。なお、会員番号送信部203は、会員登録の完了をSMSで送信してもよい。
以上の処理によって、ユーザが貴金属商のサービスの会員として登録される。なお、会員登録が完了した後、貴金属景品を貴金属商に預けたり売却したりするためには、ユーザは、景品預託サーバ2へログインしなければならない。ここで、ログインの処理について説明する。
ユーザは、トップ画面35Aの「ログイン」ボタンをタッチする。すると、ログイン要求部306は、ユーザを景品預託サーバ2にログインさせるように要求する。この際に、会員番号記憶部305から会員番号データ6Cを読み出して景品預託サーバ2へ送信する。
ただし、携帯端末3が会員登録の際の端末でなければ、会員番号記憶部305に会員番号データ6Cが記憶されていないことがある。例えば、いわゆる機種変更をした場合に、そのようなことがある。
そこで、会員番号データ6Cが会員番号記憶部305に記憶されていなければ、ログイン要求部306は、会員番号およびパスワードを入力するための画面をタッチパネルディスプレイ30gに表示させる。そして、入力された会員番号およびパスワードを示すデータを会員番号データ6Cとして景品預託サーバ2へ送信するとともに、会員番号記憶部305に記憶させる。
景品預託サーバ2のユーザ認証部204は、携帯端末3からログインの要求および会員番号データ6Cを受信すると、会員番号データ6Cに示される会員番号およびパスワードの両方を示す会員データ6Bを会員情報記憶部202から検索する。そして、そのような会員データ6Bが見つかったら、ログインを許可し、その旨を示すログイン許可データ6Dを携帯端末3へ送信する。
携帯端末3のメニュー画面表示部307は、ログイン許可データ6Dを受信すると、図11のようなメニュー画面35Cをタッチパネルディスプレイ30gに表示させる。メニュー画面35Cの使い方は、後述する。
以上の処理によって、景品預託サーバ2へのユーザのログインが完了する。なお、会員番号記憶部305に会員番号データ6Cが記憶されている場合は、貴金属景品取引プログラム30Pの起動後、トップ画面35A(図8参照)を表示させず、メニュー画面35Cを表示させてもよい。
また、ユーザの銀行口座の情報を示す口座データ6Rを、会員登録の際その他の任意のタイミングで口座情報記憶部317(図6、図16参照)に記憶させることができるようにしてもよい。銀行口座の情報は、銀行名、支店名、口座番号、および名義である。
(B)ユーザが出玉を貴金属景品に交換し貴金属商に預けるための処理
図12は、交換および預託の機能の例を説明するための図である。図13は、コード画面15Aの例を示す図である。図14は、解析画面35Dの例を示す図である。図15は、預託完了画面35Eの例を示す図である。
次に、ユーザが出玉を貴金属景品に交換し貴金属商に預けるための処理を、図12~図15を参照しながら説明する。まずは、出玉を貴金属景品に交換するための準備について説明する。
景品預託サーバ2の価格算出部205(図12参照)は、1g当たりの最新の価格が貴金属商の職員などによって入力されると、入力された価格を貴金属商の所定の基準に当てはめるなどして、金地金の1g当たりの販売価格および買取価格を算出する。以下、金地金の1g当たりの販売価格および買取価格をそれぞれ「販売レートRs」および「買取レートRb」と記載する。例えば、最新の価格に所定の手数料を加えた金額を販売レートRsとして算出し、最新の価格から所定の手数料を引いた金額を買取レートRbとして算出する。
また、価格算出部205は、大景品、中景品、および小景品それぞれの販売価格である販売価格V1、V2、およびV3を、販売レートRsに基づいて算出する。例えば、上述のように大景品、中景品、および小景品それぞれの金地金の重さは1.0g、0.5g、および0.3gであるので、販売価格V1、V2、およびV3として、それぞれ、Rs×1.0、Rs×0.5、およびRs×0.3、を算出する。
そして、価格算出部205は、算出した販売レートRsを示す販売レートデータ6E、算出した買取レートRbを示す買取レートデータ6F、および算出した販売価格V1、V2、およびV3を示す販売価格データ6Gを価格記憶部206に記憶させる。
なお、金地金の最新の価格は、予め決められたタイミング(例えば、予め決められた時刻ごと)に自動的に入力されてもよい。または、価格が変わるごとに入力されてもよい。
販売価格送信部207は、販売価格データ6Gが記憶されるごとに、最新の販売価格データ6Gを価格記憶部206から読み出して交換端末1へ送信する。また、交換端末1から要求された際にも、送信する。
交換端末1の交換媒体数登録部101は、販売価格データ6Gを受信すると、交換媒体数S1、S2、およびS3を算出し、交換媒体数S1、S2、およびS3を示す交換媒体数データ6G’を交換媒体数記憶部102に記憶させる。交換媒体数S1、S2、およびS3は、それぞれ、1つの大景品、1つの中景品、および1つの小景品と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉の個数またはメダルの枚数)であって、S1=V1/Um、S2=V2/Um、S3=V3/Um、である。Umは、遊技媒体の交換レートすなわち遊技媒体1つ当たりの予め決められている金額である。
以上の処理によって、出玉を貴金属景品に交換するための準備が完了する。次に、出玉を貴金属景品に交換する際の処理について説明する。
ユーザはパチンコ店で遊技を行い、遊技媒体を獲得する。獲得した遊技媒体すなわち出玉の総数S0をジェットカウンタに数えさせる。そして、総数S0を示すバーコードが記載されたレシートをジェットカウンタから受け取り、カウンタにいる係員に手渡す。この際に、貴金属景品と交換したい旨を係員に伝える。
係員は、レシートからバーコードを交換端末1のバーコードリーダ10gに読み取らせる。すると、以下のような処理が行われる。
交換端末1の交換景品決定部103は、バーコードが読み取られると、バーコードに示される総数S0を特定するとともに、最新の交換媒体数データ6G’を交換媒体数記憶部102から読み出す。最新の交換媒体数データ6G’に示される各景品の交換媒体数S1、S2、およびS3と特定した総数S0とを用いて、出玉と交換できる貴金属景品の種類および各種類の個数(大景品の個数X1、中景品の個数X2、小景品の個数X3)を次のように決定する。
交換景品決定部103は、次の(1)式を満たす(x1,x2,x3)の組合せを求める。
S1・x1+S2・x2+S3・x3≦S0 …… (1)
すると、(x1,x2,x3)の組合せが1組だけ求まることもあれば、複数組求まることがある。1組だけ求まった場合は、交換景品決定部103は、個数X1、X2、X3をそれぞれ、その組合せのx1、x2、x3に決定する。複数組求まった場合は、個数X1、X2、X3をそれぞれ、(1)式の左辺の値が最も大きくなる組合せのx1、x2、x3に決定する。
なお、この方法は一例であり、他の公知の方法で個数X1、X2、X3を算出してもよい。
以下、大景品、中景品、および小景品それぞれの決定された個数X1、X2、X3を「交換情報」と記載する。
二次元コード生成部104は、交換情報が決定されると、交換情報を識別するための交換識別コードを発行し、発行した交換識別コードおよび決定した交換情報を示すQRコード7Aを生成する。なお、交換識別コードによって、ユーザとパチンコ店との間で行われた取引を特定することができる。QRコードは、登録商標である。
コード画面表示部105は、QRコード7Aが生成されると、図13のような、QRコード7Aを含みかつ交換する景品の内訳などを示すコード画面15Aを、ディスプレイ10hに表示させる。
係員は、ディスプレイ10hにコード画面15Aが表示されると、貴金属景品を持ち帰るか貴金属商に預けるかをユーザに選択させる。
ユーザが貴金属商に預けることを選択すると、係員は、携帯端末3のデジタルカメラ30hにQRコード7Aを読み取らせるようにユーザに促す。ユーザは、貴金属景品取引プログラム30Pを携帯端末3に起動させ、メニュー画面35C(図11参照)を表示させる。そして、「預託」ボタンをタッチする。
すると、解析部308は、デジタルカメラ30hをアクティブ化する。ユーザは、QRコード7Aをデジタルカメラ30hによって撮影する。解析部308は、QRコード7Aが撮影されると、QRコード7Aを解析することによってQRコード7Aに示される交換識別コードおよび交換情報を取得する。
解析画面表示部309は、交換識別コードおよび交換情報が取得されると、図14に示すような、取得された交換識別コードおよび交換情報を示す解析画面35Dを、タッチパネルディスプレイ30gに表示させる。ユーザは、解析画面35Dの内容を確認し、「OK」ボタンをタッチする。
解析情報送信部310は、「OK」ボタンがタッチされると、解析部308によって取得された交換情報および交換識別コードを示す解析データ6Hを景品預託サーバ2へ送信する。併せて、会員番号記憶部305から会員番号データ6Cを読み出して景品預託サーバ2へ送信する。これにより、貴金属景品を預かるように貴金属商へ依頼される。
さらに、係員は、ユーザによる上述の作業と並行して、貴金属景品を預かる処理を行うように、交換端末1を操作することによって指令する。
すると、交換端末1の交換情報送信部106は、交換景品決定部103によって決定された交換情報および二次元コード生成部104によって発行された交換識別コードを示す交換データ6Jを景品預託サーバ2へ送信する。
景品預託サーバ2の照合部208は、携帯端末3から会員番号データ6Cおよび解析データ6Hを受信しかつ交換端末1から交換データ6Jを受信すると、解析データ6Hに示される交換識別コードと交換データ6Jに示される交換識別コードとを照合する。
金地金量算出部209は、解析データ6Hに示される交換識別コードと交換データ6Jに示される交換識別コードとが一致すれば、交換データ6Jに示される交換情報つまり各景品の個数X1、X2、およびX3を用いて、ユーザから今回新たに預かる貴金属景品それぞれに含まれる金地金の量の和である新規預託量Q2を算出する。つまり、新規預託量Q2として、X1×1.0+X2×0.5+X3×0.3、を算出する。なお、両者が一致しない場合は、新規預託量Q2を算出しない。また、次に説明する処理も実行されない。
総量更新部210は、新規預託量Q2が算出されると、会員情報記憶部202に記憶されている会員データ6Bのうち、受信した会員番号データ6Cの会員番号と一致する会員番号が示される会員データ6Bを検索する。そして、見つかった会員データ6Bの金地金総量Q1に新規預託量Q2を加える。つまり、その会員データ6Bに示される金地金総量Q1を(Q1+Q2)に更新する。
完了通知部211は、金地金総量Q1が更新されると、貴金属景品を預かった旨、今回の新規預託量Q2、および最新の金地金総量Q1を示す預入完了データ6Kを携帯端末3へ送信する。
携帯端末3の完了画面表示部311は、預入完了データ6Kを受信すると、預入完了データ6Kに基づいて図15のような預託完了画面35Eをタッチパネルディスプレイ30gに表示させる。
以上の処理によって、貴金属景品を貴金属商へ預ける処理が完了する。このように、ユーザが複数の貴金属景品を預けた場合であっても、それぞれの貴金属景品に含まれる金地金が一纏めにされて管理される。そして、後述するように、グラム数または金額を指定することによって一部ずつ売却することができる。
(C)ユーザが貴金属景品を貴金属商に売却するための処理
図16は、貴金属景品の売却の機能の例を説明するための図である。図17は、売却量指定画面35Fの例を示す図である。図18は、受取方法選択画面35Gの例を示す図である。
ユーザは、貴金属商に預けている貴金属景品を貴金属商に売却したい場合は、貴金属景品取引プログラム30Pを起動し、メニュー画面35C(図11参照)を表示させる。そして、「売却・確認」ボタンをタッチする。
すると、貴金属景品を貴金属商に売却するための処理が、次のように実行される。以下、この処理を、図16~図18を参照しながら説明する。
携帯端末3の問合部312(図16参照)は、「売却・確認」ボタンがタッチされると、最新の買取レートRbおよびユーザの金地金総量Q1を景品預託サーバ2に問い合わせる。このとき、会員番号記憶部305から会員番号データ6Cを読み出して景品預託サーバ2へ送信する。
景品預託サーバ2の回答部212は、買取レートRbなどを問い合わされるとともに会員番号データ6Cを受信すると、最新の買取レートデータ6Fを価格記憶部206から読み出すとともに、受信した会員番号データ6Cに示される会員番号を示す会員データ6Bを会員情報記憶部202から読み出す。読み出した会員データ6Bに示される金地金総量Q1を示す総量データ6Lを生成する。さらに、今回の問合せを識別するための問合識別コードを発行し、発行した問合識別コードを示す問合識別データ6Mを生成する。
なお、後述するように、貴金属商への貴金属景品の売却は、電子マネー受渡サーバ4を経由して携帯端末3から景品預託サーバ2へ依頼される。この際に、貴金属景品取引プログラム30Pによって会員登録されたアカウントではなく、提携SNSのアカウントが用いられる。したがって、景品預託サーバ2は、売却を依頼された際に両アカウントが同じユーザのものであることを確認しなければならない。そこで、両アカウントが同じユーザのものであることを確認するために、問合識別コードがワンタイムパスワードのように用いられる。
そして、回答部212は、読み出した買取レートデータ6F、生成した総量データ6L、および生成した問合識別データ6Mを携帯端末3へ送信する。
携帯端末3の総売却金額算出部313は、買取レートデータ6F、総量データ6L、および問合識別データ6Mを受信すると、受信した買取レートデータ6Fに示される買取レートRbおよび受信した総量データ6Lに示される金地金総量Q1を用いて、ユーザが預けているすべての貴金属景品を売却したときの金額である総売却金額E1を算出する。つまり、総売却金額E1として、Rb×Q1、を算出する。
売却指令画面表示部314は、総売却金額E1が算出されると、貴金属景品を貴金属商に売却するための画面をタッチパネルディスプレイ30gに次のように順次表示させる。まずは、図17のような売却量指定画面35Fを表示させる。
ユーザは、売却したい貴金属景品の量をグラム数または金額で売却量指定画面35Fに入力する。つまり、何グラム分の貴金属景品を売却したいのかを入力し、または何円分の貴金属景品を売却したいのかを入力する。そして、「OK」ボタンをタッチする。以下、このグラム数を「希望売却グラム数Q3」と記載し、この金額を「希望金額E3」と記載する。
なお、希望売却グラム数Q3が金地金総量Q1よりも多い場合および希望金額E3が総売却金額E1よりも多い場合は、売却指令画面表示部314は、エラーである旨をユーザに知らせ、ユーザに再度、希望売却グラム数Q3または希望金額E3を入力させる。
売却指令画面表示部314は、「OK」ボタンがタッチされると、図18のような受取方法選択画面35Gを表示させる。
ユーザは、貴金属景品の売却の代金をどのように受け取るのかを次のように指定する。代金を電子マネーで受け取りたい場合は、「電子マネー」ボタンをタッチする。銀行の口座への振込によって代金を受け取りたい場合は、「銀行振込」ボタンをタッチする。
売却情報算出部315は、「電子マネー」ボタンまたは「銀行振込」ボタンがタッチされると、売却量指定画面35Fにおいて希望金額E3が入力された場合は、買取レートRbに基づいて、希望金額E3に相当する金地金の量である売却量Q4を算出する。つまり、売却量Q4として、E3÷Rb、を算出する。または、売却量指定画面35Fにおいて希望売却グラム数Q3が入力された場合は、買取レートRbに基づいて、希望売却グラム数Q3の金地金の価格E4を算出する。つまり、価格E4として、Q3×Rb、を算出する。
売却処理部316は、ユーザが希望する量の貴金属景品を売却するための処理を行う。以下、この処理を、電子マネーが選択された場合および銀行振込が選択された場合に分けて説明する。
(i) 電子マネーが選択された場合
ところで、電子マネー受渡サーバ4は、上述の通り、貴金属景品の代金を貴金属商が電子マネーでユーザへ渡す処理を行う。
電子マネー受渡サーバ4のAPI(Application Program Interface)が公開されており、貴金属商その他の事業者は、電子マネー受渡サーバ4に予め用意されている機能を、APIを介して使用することができる。
本実施形態では、サービスの1つとして異なる2つのアカウント間での電子マネーの受渡しのサービスを提供する特定のSNS(Social Networking Service)のサーバが電子マネー受渡サーバ4である場合を例に説明する。このようなSNSの一例として、LINE株式会社のLINE(登録商標)が挙げられる。以下、この特定のSNSを「提携SNS」と記載する。
予め、貴金属商およびユーザは、提携SNSのアカウントをそれぞれ有している。提携SNSがLINEである場合は、貴金属商は事業者用アカウント(LINE@アカウント)および一般用アカウントを有しており、ユーザは一般用アカウントを有している。貴金属商の事業者用アカウントおよび一般用アカウントは、互いに対応付けられている。一般用のアプリケーション(いわゆるLINEアプリケーション)が携帯端末3にインストールされ、ユーザの一般用アカウントが設定されている。さらに、LINE BOTが貴金属商の事業者用アカウントに設定されている。
電子マネー受渡サーバ4には、貴金属景品買取プログラム40Pが記憶されている。貴金属景品買取プログラム40Pは、貴金属商がユーザから貴金属景品を買い取って代金を電子マネーで支払うためのプログラムである。貴金属景品買取プログラム40Pは、電子マネー受渡サーバ4のAPIの仕様に基づいて作成される。
貴金属景品買取プログラム40Pによると、図16に示す買取依頼部401および送金処理部402が電子マネー受渡サーバ4に実現される。
携帯端末3の売却処理部316は、電子マネーによる代金の受取りが選択された場合は、第一の要求データ6Nを生成し、貴金属商のアカウントに宛てて提携SNSのAPIの仕様に従って送信する。すると、第一の要求データ6Nは、電子マネー受渡サーバ4に届く。
第一の要求データ6Nには、会員番号、希望売却量Q5、売買価格E5、および問合識別コードが示される。
会員番号は、会員番号記憶部305に記憶されている会員番号データ6Cに示されるものである。希望売却量Q5は、売却量指定画面35F(図17参照)で入力された希望売却グラム数Q3または売却情報算出部315によって算出された売却量Q4である。売買価格E5は、売却量指定画面35Fで入力された希望金額E3または売却情報算出部315によって算出された価格E4である。問合識別コードは、受信した問合識別データ6Mに示される問合識別コードである。
電子マネー受渡サーバ4の買取依頼部401は、携帯端末3から第一の要求データ6Nを受信すると、貴金属景品の買取りを景品預託サーバ2へ依頼する。この際に、第一の要求データ6Nを景品預託サーバ2へ送信する。
景品預託サーバ2の第一の買取処理部213は、貴金属景品の買取りを要求されるとともに第一の要求データ6Nを受信すると、貴金属景品を買い取るための処理を次のように実行する。
第一の買取処理部213は、第一の要求データ6Nに示される問合識別コードと回答部212によって発行された問合識別コードとを照合する。両者が一致すれば、景品預託サーバ2へ以前にログインして売却量指定画面35Fで操作を行ったユーザであることが証明されるので、買取りを承認する。すると、第一の要求データ6Nに示される会員番号を示す会員データ6Bを会員情報記憶部202から検索する。そして、見つかった会員データ6Bの金地金総量Q1を、第一の要求データ6Nに示される希望売却量Q5だけ減らす。つまり、その会員データ6Bに示される金地金総量Q1を(Q1-Q5)に更新する。これにより、希望売却量Q5の分の貴金属景品の所有権がユーザから貴金属商へ移転する。
なお、両者が一致しない場合は、悪意のある者が会員番号を盗み見て提携SNSのアプリケーションで第一の要求データ6Nを作成し送信した可能性がある。そこで、第一の買取処理部213は、買取りを拒否する。このように、問合識別コードは、ワンタイムパスワードとして用いられる。
承認後、第一の買取処理部213は、支払依頼データ6Pを電子マネー受渡サーバ4へ送信することによって、電子マネーで代金をユーザに支払うように要求する。
電子マネー受渡サーバ4の送金処理部402は、支払依頼データ6Pを受信すると、第一の要求データ6Nに示される売買価格E5の分の代金を、貴金属商の事業者用のアカウントまたは一般用のアカウントから第一の要求データ6Nの送信元であるユーザの一般用のアカウントへ電子マネーで送金する処理を行う。
電子マネーによる送金が完了すると、送金処理部402は、その旨を示すメッセージをユーザのアカウントへ宛てて送信する。ユーザは、電子マネー受渡サーバ4からメッセージが通知されると、提携SNSのアプリケーションを起動させ、メッセージを読むことができる。
以上の処理によって、貴金属景品がユーザから貴金属商へ売却され、代金が電子マネーによって貴金属商からユーザへ支払われる。
(ii) 銀行振込が選択された場合
一方、銀行振込による代金の受取りが選択された場合は、携帯端末3の売却処理部316は、貴金属景品の買取りを景品預託サーバ2へ要求する。この際に、第二の要求データ6Qを生成し、景品預託サーバ2へ送信する。第二の要求データ6Qには、第一の要求データ6Nと同様、会員番号、希望売却量Q5、および売買価格E5が示されるが、さらに、銀行口座の情報が示される。銀行口座の情報は、口座情報記憶部317に記憶されている口座データ6Rに示されるものである。
景品預託サーバ2の第二の買取処理部214は、貴金属景品の買取りを要求されるとともに第二の要求データ6Qを受信すると、貴金属景品を買い取るための処理を次のように実行する。
第二の買取処理部214は、第二の要求データ6Qに示される会員番号を示す会員データ6Bを会員情報記憶部202から検索する。そして、見つかった会員データ6Bの金地金総量Q1を、第二の要求データ6Qに示される希望売却量Q5だけ減らす。つまり、その会員データ6Bに示される金地金総量Q1を(Q1-Q5)に更新する。
さらに、第二の買取処理部214は、第二の要求データ6Qに銀行名が示される銀行のシステムへアクセスし、第二の要求データ6Qに示される売買価格E5の現金を、第二の要求データ6Qに示される支店名、口座番号、および名義の口座へ振り込むようにこのシステムに対して依頼する。そして、振込を完了した旨を携帯端末3へ通知する。
携帯端末3の売却指令画面表示部314は、振込を完了した旨が通知されると、その旨をタッチパネルディスプレイ30gに表示させる。
以上の処理によって、貴金属景品がユーザから貴金属商へ売却され、代金が銀行振込によって貴金属商からユーザへ支払われる。
図19は、交換端末1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図20~図21は、景品預託サーバ2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図22~図23は、携帯端末3の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図24は、電子マネー受渡サーバ4の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、交換端末1、景品預託サーバ2、携帯端末3、および電子マネー受渡サーバ4それぞれの全体的な処理の流れを、フローチャートを参照しながら説明する。
交換端末1は、貴金属景品交換プログラム10Pに基づいて、図19に示す手順で処理を実行する。
販売価格データ6Gを景品預託サーバ2から受信すると(#121でYes)、交換端末1は、販売価格データ6Gから交換媒体数データ6G’を生成し交換媒体数記憶部102によって記憶する(#122)。
または、レシートに印刷されているバーコードを読み取ると(#123でYes)、交換端末1は、バーコードを解析することによって出玉の総数S0を特定し(#124)、出玉と交換できる貴金属景品の交換情報(大景品、中景品、および小景品それぞれの個数X1、X2、X3)を決定する(#125)。さらに、交換識別コードを発行する(#126)。
交換端末1は、特定した交換情報および発行した交換識別コードを示すQRコード7Aを生成し(#127)、コード画面15A(図13参照)を表示する(#128)。
そして、交換端末1は、係員が預りの指令を入力すると、決定した交換情報および発行した交換識別コードを示すデータを交換データ6Jとして景品預託サーバ2へ送信する(#129)。
交換端末1は、貴金属景品交換プログラム10Pによるサービスを提供している間(#130でYes)、ステップ#122の処理およびステップ#123~#129の処理を適宜、実行する。
景品預託サーバ2は、貴金属景品管理プログラム20Pに基づいて、図20~図21に示す手順で処理を実行する。
景品預託サーバ2は、携帯端末3から個人データ6Aを受信すると(#221でYes)、会員番号およびパスワードを発行し、会員データ6B(図10参照)を生成し会員情報記憶部202によって記憶する(#222)。そして、発行した会員番号およびパスワードを示すデータを会員番号データ6Cとして携帯端末3へ送信する(#223)。
または、携帯端末3からログインの要求および会員番号データ6Cを受信すると(#224でYes)、景品預託サーバ2は、ユーザ認証を行い、ユーザ認証に成功したらログインを許可し、ログイン許可データ6Dを携帯端末3へ送信する。(#225)。
または、1g当たりの金地金の最新の価格が入力されると(#226でYes)、景品預託サーバ2は、販売レートRs、買取レートRb、および販売価格V1、V2、V3を算出し(#227)、これらを記憶するとともに(#228)、販売価格V1、V2、V3を示すデータを販売価格データ6Gとして交換端末1へ送信する(#229)。
または、出玉と貴金属景品との交換の際に携帯端末3から会員番号データ6Cおよび解析データ6Hを受信し、景品預託サーバ2から交換データ6Jを受信すると(#230でYes)、景品預託サーバ2は、解析データ6Hに示される交換識別コードと交換データ6Jに示される交換識別コードとを照合し(#231)、両者が一致すれば、交換データ6Jに基づいて新規預託量Q2を算出する(#232)。そして、携帯端末3のユーザの金地金総量Q1に、算出した新規預託量Q2を加算し(#233)、預入完了データ6Kを携帯端末3へ送信する(#234)。
または、買取レートRbの問合せとともに会員番号データ6Cを受信すると(#235でYes)、景品預託サーバ2は、最新の買取レートRbおよび会員番号データ6Cに係るユーザの金地金総量Q1を回答する(図21の#236)。さらに、今回の問合せを識別するための問合識別コードを発行し(#237)、発行した問合識別コードを示すデータを問合識別データ6Mとして、問合せ元の携帯端末3へ送信する(#238)。
その後、電子マネー受渡サーバ4を介して携帯端末3から第一の要求データ6Nを受信すると(#239でYes)、景品預託サーバ2は、ステップ#237で発行した問合識別コードと受信した第一の要求データ6Nに示される問合識別コードとを照合する(#240)。そして、両者が一致した場合は、第一の要求データ6Nに示される会員番号の会員データ6Bを検索し、その会員データ6Bの金地金総量Q1を、第一の要求データ6Nに示される希望売却量Q5だけ減らす(#241)。両者が一致した場合は、さらに、第一の要求データ6Nに示される売買価格E5の電子マネーを送金するように電子マネー受渡サーバ4へ依頼する(#242)。
または、第二の要求データ6Qを受信すると(#243でYes)、景品預託サーバ2は、第二の要求データ6Qに示される会員番号の会員データ6Bを検索し、その会員データ6Bの金地金総量Q1を、第二の要求データ6Qに示される希望売却量Q5だけ減らす(#244)。そして、第二の要求データ6Qに示される銀行口座の情報に基づいて振込の処理を行う(#245)。
景品預託サーバ2は、ステップ#222~#223の処理、ステップ#225の処理、ステップ#227~#229の処理、ステップ#231~#234の処理、およびステップ#236~#245の処理を、貴金属景品管理プログラム20Pによるサービスを継続している間(#245でYes)、適宜、実行する。
携帯端末3は、貴金属景品取引プログラム30Pに基づいて、図22~図23に示す手順で処理を実行する。
貴金属景品取引プログラム30Pの起動後、携帯端末3は、トップ画面35A(図8参照)を表示する(#321)。なお、既に会員番号記憶部305によって会員番号データ6Cを記憶している場合は、ステップ#321~#328をスキップし、ステップ#329から開始してもよい。
「新規会員登録」ボタンがタッチされると(#322でYes)、携帯端末3は、会員登録画面35B(図9参照)を表示し(#323)、個人情報の入力を受け付ける(#324)。入力された個人情報を示すデータを個人データ6Aとして景品預託サーバ2へ送信することによって会員登録を要求する(#325)。
そして、携帯端末3は、景品預託サーバ2から会員番号データ6Cを受信すると(#326)、会員番号データ6Cを会員番号記憶部305によって記憶する(#327)。
または、トップ画面35Aの「ログイン」ボタンがタッチされると(#328でYes)、会員番号データ6Cを会員番号記憶部305から読み出し(#329)、景品預託サーバ2へ送信することによって景品預託サーバ2へログインを要求する(#330)。ただし、会員番号データ6Cが会員番号記憶部305に記憶されていない場合は、会員番号およびパスワードをユーザに入力させ、入力された会員番号およびパスワードを示すデータを会員番号データ6Cとして景品預託サーバ2へ送信するとともに、会員番号記憶部305に記憶させる。
そして、携帯端末3は、景品預託サーバ2からログイン許可データ6Dを受信したら、メニュー画面35C(図11参照)を表示する(#331)。
メニュー画面35Cの「預託」ボタンがタッチされると(#332でYes)、携帯端末3は、コード画面15A(図13参照)からQRコード7Aを読み取り、QRコード7Aを解析することによって交換識別コードおよび交換情報を取得する(#333)。さらに、解析画面35D(図14参照)を表示する。「OK」ボタンがタッチされると、取得した交換識別コードおよび交換情報を示すデータを解析データ6Hとして景品預託サーバ2へ送信することによって、貴金属景品を預かるように貴金属商へ要求する(#334)。この際に、会員番号データ6Cも景品預託サーバ2へ送信する。
そして、携帯端末3は、預入完了データ6Kを受信したら、預託完了画面35E(図15参照)を表示する(#336)。「OK」ボタンがタッチされたらメニュー画面35Cを再び表示する(#331)。
または、メニュー画面35Cの「売却・確認」ボタンがタッチされると(図23の#337でYes)、携帯端末3は、最新の買取レートRbなどを景品預託サーバ2に問い合わせる(#338)。この際に、会員番号記憶部305から会員番号データ6Cを読み出して景品預託サーバ2へ送信する。買取レートデータ6F、総量データ6L、および問合識別データ6Mを景品預託サーバ2から受信すると、総売却金額E1を算出し(#339)、売却量指定画面35F(図17参照)を表示する(#340)。希望売却グラム数Q3または希望金額E3の入力を受け付け(#341)、受取方法選択画面35G(図18参照)を表示する(#342)。
携帯端末3は、貴金属景品の代金の代金を受け取る方法を受け付けると(#343)、希望売却グラム数Q3に対応する価格E4を算出し、または希望金額E3に対応する売却量Q4を算出する(#344)。そして、ユーザが受取方法選択画面35Gにおいて「電子マネー」を選択した場合は(#345でYes)、第一の要求データ6Nを貴金属商のアカウントへ宛てて送信することによって、売却を要求する(#346)。「銀行振込」を選択した場合は(#345でNo)、第二の要求データ6Qを景品預託サーバ2へ送信することによって、売却を要求する(#347)。
または、メニュー画面35Cにおいて「トップ画面」ボタンがタッチされた場合は(#348でYes)、携帯端末3は、トップ画面35Aを表示させる(図22の#321)。または、「終了ボタン」ボタンがタッチされたら(#349でYes)、貴金属景品取引プログラム30Pによる処理を終了する。
電子マネー受渡サーバ4は、貴金属景品買取プログラム40Pに基づいて、図24に示す手順で処理を実行する。
携帯端末3から第一の要求データ6Nを受信すると(#421でYes)、電子マネー受渡サーバ4は、貴金属景品の買取りを景品預託サーバ2へ依頼する(#422)。この際に、第一の要求データ6Nを景品預託サーバ2へ送信する。そして、景品預託サーバ2から支払依頼データ6Pを受信すると(#423でYes)、第一の要求データ6Nに示される売買価格E5の代金を、第一の要求データ6Nの送信元のアカウントへ電子マネーで送金する処理を行う(#424)。
電子マネー受渡サーバ4は、貴金属景品買取プログラム40Pによるサービスを継続している間(#425でYes)、第一の要求データ6Nを受信するごとにステップ#422~#424の処理を実行する。
第一の実施形態によると、ユーザは、売却した貴金属景品の代金を従来よりもフレキシブルに受け取ることができる。しかも、代金を受け取る方法として電子マネーを選択すると、銀行振込を選択する場合よりも早く代金を受け取ることができる。
第一の実施形態によると、ユーザが貴金属景品を預けようとする際に、景品預託サーバ2は、交換端末1および携帯端末3それぞれから送信されてきた交換識別コードを照合する。そして、両者が一致した場合に、貴金属景品を預かる処理を行う。よって、貴金属景品を獲得していない者が貴金属景品を預けることを従来よりも確実に防止することができる。
さらに、第一の実施形態によると、ユーザが貴金属景品を売却しようとする際に、景品預託サーバ2は、予め発行した問合識別コードと携帯端末3から送信されてきた問合識別コードとを照合する。そして、両者が一致した場合に、売却する処理を行う。よって、貴金属景品を預けていない者が貴金属景品を売却することを従来よりも確実に防止することができる。
〔第二の実施形態〕
図25は、交換端末1、景品預託サーバ2、および携帯端末3それぞれの機能的構成の例を示す図である。
第一の実施形態では、ユーザは、貴金属景品を貴金属商に預けたり売却したりするために、会員登録しなければならなかった。第二の実施形態では、会員登録しなくても貴金属景品を預けたり売却したりすることができる。以下、第二の実施形態について説明する。第一の実施形態と重複する点は、説明を省略する。
第二の実施形態における貴金属景品取扱システム100の全体的な構成は、第一の実施形態と同様であり、図1に示した通りである。第二の実施形態における交換端末1、景品預託サーバ2、および携帯端末3のハードウェア構成も第一の実施形態と同様であり、それぞれ、図2、図3、および図4に示した通りである。
ただし、ROM10cまたは補助記憶装置10dには、貴金属景品交換プログラム10Pの代わりに貴金属景品交換プログラム11Pが記憶されている。貴金属景品交換プログラム11Pによると、図25(A)に示す交換媒体数登録部161、交換媒体数記憶部162、交換景品決定部163、二次元コード生成部164、コード画面表示部165、および交換情報送信部166が交換端末1に実現される。
ROM20cまたは補助記憶装置20dには、貴金属景品管理プログラム20Pの代わりに貴金属景品管理プログラム21Pが記憶されている。貴金属景品管理プログラム21Pによると、図25(B)に示す価格算出部261、価格記憶部262、販売価格送信部263、金地金量算出部264、預託情報登録部265、預託情報記憶部266、回答部267、第一の買取処理部268、および第二の買取処理部269が景品預託サーバ2に実現される。
ROM30cまたは補助記憶装置30dには、貴金属景品取引プログラム30Pの代わりに貴金属景品取引プログラム31Pが記憶されている。貴金属景品取引プログラム31Pによると、図25(C)に示すメニュー画面表示部361、解析部362、預託情報登録部363、預託情報記憶部364、問合部365、総売却金額算出部366、売却指令画面表示部367、売却情報算出部368、売却処理部369、および口座情報記憶部370が携帯端末3に実現される。
第一の実施形態と同様に、提携SNSのサーバが電子マネー受渡サーバ4として用いられる。貴金属商およびユーザそれぞれが有するアカウントおよび各アカウントに対する設定なども、第一の実施形態と同様である。ただし、貴金属景品買取プログラム40Pの代わりに貴金属景品買取プログラム41P(図28参照)が用いられる。貴金属景品買取プログラム41Pの詳細は、後述する。
以下、交換端末1の各部、景品預託サーバ2の各部、携帯端末3の各部、および電子マネー受渡サーバ4の各部を、(A)ユーザが出玉を貴金属景品に交換し貴金属商に預けるための処理、および、(B)ユーザが貴金属景品を貴金属商に売却するための処理、に大別して説明する。
(A)ユーザが出玉を貴金属景品に交換し貴金属商に預けるための処理
図26は、交換および預託の機能の例を説明するための図である。図27は、預託データ6Sの例を示す図である。
ユーザが出玉を貴金属景品に交換し貴金属商に預けるための処理を、図26および図27などを参照しながら説明する。
出玉を貴金属景品に交換するための準備は、第一の実施形態と同様に実行される。価格算出部261、価格記憶部262、および販売価格送信部263(図26参照)は、それぞれ、第一の実施形態の価格算出部205、価格記憶部206、および販売価格送信部207(図12参照)と同様の処理を行う。
交換端末1の交換媒体数登録部161および交換媒体数記憶部162は、それぞれ、交換媒体数登録部101および交換媒体数記憶部102と同様の処理を行う。
係員の、出玉を貴金属景品に交換し貴金属商へ預ける際の操作は、第一の実施形態と同様である。
交換景品決定部163は、交換景品決定部103と同様に、出玉と交換できる大景品、中景品、および小景品それぞれの個数X1、X2、およびX3を決定する。
二次元コード生成部164は、今回の交換(取引)を識別するための交換識別コードを発行し、発行した交換識別コードを示すQRコード7Bを生成する。
コード画面表示部165は、QRコード7Bが生成されると、QRコード7Bを含みかつ交換する景品の内訳などを示すコード画面15Bをディスプレイ10hに表示させる。
交換情報送信部166は、交換情報送信部106と同様に、交換データ6Jを景品預託サーバ2へ送信する。
景品預託サーバ2の金地金量算出部264は、交換データ6Jを受信すると、金地金量算出部209と同様に、交換データ6Jに基づいて預託量Q2’を算出する。
預託情報登録部265は、図27のような、算出された預託量Q2’と交換データ6Jに示される交換識別コードとを示す預託データ6Sを生成し、預託情報記憶部266に記憶させる。
第一の実施形態では、図10に示すように、景品預託サーバ2は、貴金属商がユーザから預かっている貴金属景品の量(金地金総量Q1)をユーザの会員番号と対応付けて管理する。しかし、第二の実施形態では、図27に示すように、貴金属商がユーザから預かっている貴金属景品の量(預託量Q2’)を交換識別コードと対応付けて管理する。
携帯端末3のメニュー画面表示部361は、貴金属景品取引プログラム31Pの起動後、メニュー画面35C(図11参照)をタッチパネルディスプレイ30gに表示させる。
ユーザが「預託」ボタンをタッチし、コード画面15Bの中のQRコード7Bをデジタルカメラ30hによって撮影すると、解析部362は、QRコード7Bに示される交換識別コードを取得する。そして、取得した交換識別コードを示す交換識別コードデータ6Tを生成し、預託情報登録部363は、交換識別コードデータ6Tを預託情報記憶部364に記憶させる。
交換識別コードは、後述するように、ユーザが貴金属景品を貴金属商へ売却する際に、貴金属景品の所有者であることを証明するために用いられる。したがって、交換識別コードは、「Ad#!20」のような、偽造しにくい文字列であることが望ましい。また、交換識別コードが盗まれると他人が貴金属景品を売却してしまうおそれがあるので、預託情報記憶部364は、交換識別コードデータ6Tを暗号化して記憶するのが望ましい。
ユーザが遊技して出玉を貴金属景品と交換し貴金属商へ預けるごとに、係員およびユーザは上述の作業を行い、交換端末1、景品預託サーバ2、および携帯端末3は上述の処理を行う。よって、景品預託サーバ2の預託情報記憶部266にはユーザの預託データ6Sが複数記憶されることがあり、携帯端末3の預託情報記憶部364にはユーザの交換識別コードデータ6Tが複数記憶されることがある。
(B)ユーザが貴金属景品を貴金属商に売却するための処理
図28は、貴金属景品の売却の機能の例を説明するための図である。図29は、移転処理の流れの例を説明するフローチャートである。
ユーザは、貴金属商に預けている貴金属景品を貴金属商に売却したい場合は、第一の実施形態と同様に、メニュー画面35C(図11参照)を表示させ、「売却・確認」ボタンをタッチする。すると、貴金属景品を貴金属商に売却するための処理が、次のように実行される。
なお、貴金属景品買取プログラム41Pによると、図28に示す買取依頼部461および送金処理部462が電子マネー受渡サーバ4に実現される。
携帯端末3の問合部365は、「売却・確認」ボタンがタッチされると、最新の買取レートRbおよびユーザが預けている貴金属景品を景品預託サーバ2に問い合わせる。
ところで、第一の実施形態では、預かっている貴金属景品に関する情報は会員番号と対応付けられて管理されていたが(図10参照)、第二の実施形態では会員番号ではなく交換識別コードと対応付けられて管理されている(図27参照)。
そこで、問合部365は、問合せの際に、預託情報記憶部364から交換識別コードデータ6Tを読み出して景品預託サーバ2へ送信する。交換識別コードデータ6Tが複数記憶されている場合は、これらすべての交換識別コードデータ6Tを送信する。
景品預託サーバ2の回答部267は、交換識別コードデータ6Tを携帯端末3から受信すると、最新の買取レートデータ6Fを価格記憶部262から読み出すとともに、受信した交換識別コードデータ6Tに示される交換識別コードを示す預託データ6Sをすべて預託情報記憶部266から読み出す。
さらに、回答部267は、今回の問合せを識別するための問合識別コードを発行し、発行した問合識別コードを示す問合識別データ6Mを生成する。さらに、読み出した預託データ6Sそれぞれに示される預託量Q2’の合計を金地金総量Q6として算出し,算出した金地金総量Q6を示す総量データ6Uを生成する。そして、買取レートデータ6F、問合識別データ6M、および総量データ6Uを携帯端末3へ送信する。なお、問合識別コードは、第一の実施形態と同様にワンタイムパスワードとして用いられる。
携帯端末3の総売却金額算出部366は、買取レートデータ6F、問合識別データ6M、および総量データ6Uを受信すると、総売却金額算出部313と基本的に同様に、ユーザが預けているすべての貴金属景品を売却したときの金額である総売却金額E1を算出する。ただし、総量データ6Uに示される金地金総量Q6が金地金総量Q1の代わりに用いられる。つまり、総売却金額E1として、Rb×Q6、を算出する。
売却指令画面表示部367および売却情報算出部368は、それぞれ、売却指令画面表示部314および売却情報算出部315と同様の処理を行う。ユーザは、第一の実施形態と同様に操作を行う。これにより、売却量指定画面35F(図17参照)および受取方法選択画面35G(図18参照)が順次、タッチパネルディスプレイ30gに表示される。さらに、希望金額E3および売却量Q4が得られ、または、希望売却グラム数Q3および価格E4が得られる。
売却処理部369は、ユーザが希望する量の貴金属景品を売却するための処理を次のように行う。
(i) 電子マネーが選択された場合
売却処理部369は、電子マネーによる代金の受取りが選択された場合は、第一の要求データ6Vを生成し、貴金属商のアカウントに宛ててかつ提携SNSのAPIの仕様に従って送信する。すると、第一の要求データ6Vは、電子マネー受渡サーバ4に届く。
第一の要求データ6Vには、第一の実施形態の第一の要求データ6Nと同様に、希望売却量Q5、売買価格E5、および問合識別コードが示される。さらに、交換識別コードが示される。交換識別コードは、預託情報記憶部364に記憶されている交換識別コードデータ6Tに示されるものである。交換識別コードデータ6Tが複数記憶されている場合は、それぞれの交換識別コードデータ6Tの交換識別コードが示される。
電子マネー受渡サーバ4の買取依頼部461は、携帯端末3から第一の要求データ6Vを受信すると、貴金属景品の買取りを景品預託サーバ2へ依頼する。この際に、第一の要求データ6Vを景品預託サーバ2へ送信する。
景品預託サーバ2の第一の買取処理部268は、貴金属景品の買取りを要求されるとともに第一の要求データ6Vを受信すると、貴金属景品を買い取るための処理を次のように実行する。
第一の買取処理部268は、第一の要求データ6Vに示される問合識別コードと回答部267によって発行された問合識別コードとを照合し、両者が一致すれば買取りを承認する。すると、第一の要求データ6Vに示される交換識別コードを示す預託データ6Sを預託情報記憶部266から検索する。交換識別コードが複数示される場合は、それぞれの交換識別コードを示す預託データ6Sを検索する。なお、両者が一致しなければ買取を拒否する。
承認後、第一の買取処理部268は、見つかった1つまたは複数の預託データ6Sのいずれかの預託量Q2’を、第一の要求データ6Vに示される希望売却量Q5だけ減らす。ここで、減らす方法の一例を、図29を参照しながら説明する。なお、見つかった預託データ6Sのそれぞれを、預託情報記憶部266に記憶された順に「1番目の預託データ6S」、「2番目の預託データ6S2」、…と記載する。また、i番目の預託データ6Sに示される預託量Q2’を「預託量Q2’i」と記載する。
第一の買取処理部268は、買取累計Qxに「0」を代入し(図29の#701)、カウンタiに「1」を代入する(#702)。第一の買取処理部268は、買取累計Qxが希望売却量Q5に達するまで、次のように貴金属景品の預託量Q2’を減らしその分を買取累計Qxに加える処理を行う。
預託量Q2’iが(Q5-Qx)以上である場合は(#703でYes)、第一の買取処理部268は、預託量Q2’iとして新たに(Q2i-(Q5-Qx))が示されるようにi番目の預託データ6Sを更新するとともに(#704)、買取累計Qxを「Q5」に更新する(#705)。これにより、i番目の預託データ6Sの貴金属景品の(Q5-Qx)分の所有権がユーザから貴金属商へ移転する。また、これにより、希望売却量Q5の貴金属景品の所有権の移転が完了する。
一方、預託量Q2’iが(Q5-Qx)未満である場合は(#703でNo)、第一の買取処理部268は、預託量Q2’iとして新たに「0」が示されるようにi番目の預託データ6Sを更新し(#706)、買取累計Qxを預託量Q2’iだけ増やす(#707)。これにより、i番目の預託データ6Sの貴金属景品の全量の所有権がユーザから貴金属商へ移転する。さらに、次の貴金属地金の預託データ6Sに注目するために、カウンタiに「1」を加算する(#708)。そして、ステップ#703に戻り、#704~#705の処理または#706~#708の処理を実行する。
なお、第一の買取処理部268は、預託量Q2’が「0」になった預託データ6Sを預託情報記憶部266から削除してもよい。
図28に戻って、第一の買取処理部268は、図29の処理と前後してまたは並行して、支払依頼データ6Pを電子マネー受渡サーバ4へ送信することによって、電子マネーで代金をユーザに支払うように依頼する。
電子マネー受渡サーバ4の送金処理部462は、支払依頼データ6Pを受信すると、第一の要求データ6Vに示される売買価格E5の分の代金を、貴金属商のアカウントから第一の要求データ6Vの送信元であるユーザのアカウントへ電子マネーで送金する処理を行う。
電子マネーによる送金が完了すると、送金処理部462は、送金処理部402と同様に、その旨を示すメッセージをユーザのアカウントへ宛てて送信する。
以上の処理によって、貴金属景品がユーザから貴金属商へ売却され、代金が電子マネーによって貴金属商からユーザへ支払われる。
(ii) 銀行振込が選択された場合
一方、銀行振込による代金の受取りが選択された場合は、携帯端末3の売却処理部369は、貴金属景品の買取りを景品預託サーバ2へ要求する。この際に、第二の要求データ6Wを生成し、景品預託サーバ2へ送信する。
第二の要求データ6Wには、希望売却量Q5、売買価格E5、交換識別コード、および銀行口座の情報が示される。交換識別コードは、第一の要求データ6Vと同様に、預託情報記憶部364に記憶されている交換識別コードデータ6Tに示されるものである。銀行口座の情報は、口座情報記憶部370に記憶されている口座データ6Rに示されるものである。
景品預託サーバ2の第二の買取処理部269は、貴金属景品の買取りを要求されるとともに第二の要求データ6Wを受信すると、貴金属景品を買い取るための処理を次のように実行する。
第二の買取処理部269は、第二の要求データ6Wに示される交換識別コードを示す預託データ6Sを会員情報記憶部202から検索する。そして、見つかった預託データ6Sのいずれかの預託量Q2’を、第二の要求データ6Wに示される希望売却量Q5だけ減らす。減らし方は、前に図29で説明した通りである。
さらに、第二の買取処理部269は、第二の要求データ6Wに銀行名が示される銀行のシステムへアクセスし、第二の要求データ6Wに示される売買価格E5の現金を、第二の要求データ6Wに示される支店名、口座番号、および名義の口座へ振り込むようにこのシステムに対して依頼する。そして、振込を完了した旨を携帯端末3へ通知する。
携帯端末3の売却指令画面表示部367は、振込を完了した旨が通知されると、その旨をタッチパネルディスプレイ30gに表示させる。
以上の処理によって、貴金属景品がユーザから貴金属商へ売却され、代金が銀行振込によって貴金属商からユーザへ支払われる。
図30は、景品預託サーバ2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図31は、携帯端末3の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、交換端末1、景品預託サーバ2、携帯端末3、および電子マネー受渡サーバ4それぞれの、第二の実施形態における全体的な処理の流れを説明する。
貴金属景品交換プログラム11Pによる全体的な処理の流れは、第一の実施形態における全体的な処理の流れと基本的に同様であり、図19に示した通りである。ただし、交換端末1は、ステップ#127において、QRコード7Aの代わりにQRコード7Bを生成する。さらに、ステップ#128において、コード画面15Aの代わりにコード画面15Bを表示する。
景品預託サーバ2は、貴金属景品管理プログラム21Pに基づいて、図30に示す手順で処理を実行する。
景品預託サーバ2は、携帯端末3からログインの要求および会員番号データ6Cを受信すると(#271でYes)、第一の実施形態のステップ#225(図20~図21参照)と同様に、ユーザ認証などを行う。(#272)。
または、1g当たりの金地金の最新の価格が入力されると(#273でYes)、第一の実施形態のステップ#227~#229と同様に、景品預託サーバ2は、販売レートRs、買取レートRb、および販売価格V1、V2、V3を算出して記憶し、販売価格データ6Gを交換端末1へ送信する(#274~#276)。
または、交換端末1から交換データ6Jを受信すると(#277でYes)、景品預託サーバ2は、預託データ6Sを生成し預託情報記憶部266によって記憶する(#278)。
または、買取レートRbなどの問合せを受信すると(#279でYes)、景品預託サーバ2は、最新の買取レートRbを回答し、さらに、ユーザから預かっている貴金属景品それぞれの預託量Q2’の合計を金地金総量Q6として回答する(#280)。さらに、今回の問合せを識別するための問合識別コードを発行し(#281)、問合識別データ6Mとして問合せ元の携帯端末3へ送信する(#282)。
その後、電子マネー受渡サーバ4を介して携帯端末3から第一の要求データ6Vを受信すると(#283でYes)、景品預託サーバ2は、ステップ#281で発行した問合識別コードと受信した第一の要求データ6Vに示される問合識別コードとを照合する(#284)。そして、両者が一致した場合は、携帯端末3のユーザの貴金属景品を、第一の要求データ6Vに示される希望売却量Q5だけユーザの預託データ6Sから減らす処理を行う(#285)。この処理の手順は、図29で説明した通りである。両者が一致した場合は、さらに、第一の要求データ6Vに示される売買価格E5の電子マネーを送金するように電子マネー受渡サーバ4へ依頼する(#286)。
または、第二の要求データ6Wを受信すると(#287でYes)、景品預託サーバ2は、携帯端末3のユーザの貴金属景品を、第二の要求データ6Wに示される希望売却量Q5だけユーザの預託データ6Sから減らす処理を行う(#288)。さらに、第二の要求データ6Wに示される銀行口座の情報に基づいて振込の処理を行う(#289)。
景品預託サーバ2は、ステップ#272の処理、ステップ#274~#276の処理、ステップ#278の処理、およびステップ#280~#289の処理を、貴金属景品管理プログラム21Pによるサービスを継続している間(#290でYes)、適宜、実行する。
携帯端末3は、貴金属景品取引プログラム31Pに基づいて、図31に示す手順で処理を実行する。
貴金属景品取引プログラム31Pの起動後、携帯端末3は、メニュー画面35C(図11参照)をタッチパネルディスプレイ30gに表示させる(#371)。
「預託」ボタンがタッチされると(#372でYes)、携帯端末3は、コード画面15BからQRコード7Bを読み取り、QRコード7Bを解析することによって交換識別コードを取得する(#373)。そして、取得した交換識別コードを示すデータを交換識別コードデータ6Tとして預託情報記憶部364によって記憶する(#374)。そして、再びメニュー画面35Cを再び表示する(#371)。
または、「売却・確認」ボタンがタッチされると(#376でYes)、携帯端末3は、最新の買取レートRbなどを景品預託サーバ2に問い合わせる(#377)。この際に、預託情報記憶部364から交換識別コードデータ6Tを読み出して景品預託サーバ2へ送信する。買取レートデータ6F、総量データ6U、および問合識別データ6Mを景品預託サーバ2から受信すると、総売却金額E1を算出し(#378)、売却量指定画面35F(図17参照)を表示する(#379)。
そして、携帯端末3は、第一の実施形態のステップ#340~#347と同様の処理を行う(#380~#387)。ただし、第一の要求データ6Nの代わりに第一の要求データ6Vを送信し、第二の要求データ6Qの代わりに第二の要求データ6Wを送信する。
「終了ボタン」ボタンがタッチされたら(#388でYes)、携帯端末3は、貴金属景品取引プログラム31Pによる処理を終了する。
貴金属景品買取プログラム41Pによる全体的な処理の流れは、第一の実施形態における全体的な処理の流れと基本的に同様であり、図24に示した通りである。ただし、電子マネー受渡サーバ4は、ステップ#422において、第一の要求データ6Nの代わりに第一の要求データ6Vを景品預託サーバ2へ送信する。また、ステップ#424において、第一の要求データ6Nの代わりに第一の要求データ6Vに基づいて送金の処理を行う。
第二の実施形態によると、ユーザは、会員登録しなくても貴金属景品を預けたり売却したりすることができる。
〔変形例〕
図32は、交換端末1の機能を分散させる場合の構成の例を示す図ある。図33は、預入ユニット13の例を示す図である。
以下、第一の実施形態または第二の実施形態の変形例について説明する。
(A)通信不能時の対処等
第二の実施形態では、景品預託サーバ2の預託情報記憶部266は、図27に示したように、交換識別コードおよび預託量を示すデータを預託データ6Sとして記憶したが、交換識別コードおよび預託量だけでなく貴金属景品を預けたユーザを特定するための情報をも示すデータを預託データ6Sとして記憶してもよい。このような情報の例として、氏名、住所、および電話番号が挙げられる。または、免許証、健康保険証、またはパスポートの画像であってもよい。係員は、このような情報をユーザから受け取り、交換端末1に入力する。すると、交換端末1の交換情報送信部166は、ユーザを特定するための情報を交換データ6Jとともに景品預託サーバ2へ送信する。景品預託サーバ2の預託情報登録部265は、ユーザを特定するための情報、交換識別コード、および預託量を示すデータを預託データ6Sとして預託情報記憶部266に記憶させる。
そして、第一の実施形態または第二の実施形態において、貴金属商は、貴金属景品の所有者であるユーザの携帯端末3と通信することができなくなった場合に、会員データ6Bまたは預託データ6Sに示される電話番号または住所などに基づいてそのユーザと連絡を取ることができる。または、携帯端末3を紛失するなどして景品預託サーバ2へアクセスすることができなくなったとユーザから報告があった場合に、会員データ6Bまたは預託データ6Sに示される免許証などの画像に基づいて本人確認を行い、会員番号または交換識別コードを再発行することができる。
さらに第二の実施形態において、携帯端末3の問合部365(図28参照)は、ユーザが預けている貴金属景品の量などを問い合わせる際に、交換識別コードだけでなくユーザの電話番号などを景品預託サーバ2へ通知してもよい。景品預託サーバ2の回答部267は、通知された電話番号が預託データ6Sに示されているか否かをチェックすることによって本人確認を行い、示されている場合に買取レートデータ6F、問合識別データ6M、および総量データ6Uを携帯端末3へ送信すればよい。示されていない場合は、問合せを拒否すればよい。
(B)金地金総量Q1の算出の主体の変形例
第一の実施形態および第二の実施形態では、金地金総量Q1を交換端末1が算出したが、景品預託サーバ2が算出してもよい。
(C)貴金属景品に包装される貴金属地金の変形例
第一の実施形態および第二の実施形態では、貴金属景品に金地金が包装されている場合を例に説明したが、プラチナまたは銀など他の貴金属地金が包装されている場合にも貴金属景品取扱システム100を用いることができる。この場合は、プラチナまたは銀などの取引レート、販売レート、および買取レートに基づいて上述の処理を行えばよい。
(D)交換情報等の取得方法の変形例
第一の実施形態では、携帯端末3は、交換情報および交換識別コードを、QRコード7Aを撮影することによって取得したが、他の方法によって取得してもよい。例えば、近距離無線通信で交換端末1と通信することによって取得してもよい。第二の実施形態においても同様に、携帯端末3は、交換識別コードを近距離無線通信で交換端末1と通信することによって取得してもよい。
(E)交換情報の送信の主体の変形例
第一の実施形態および第二の実施形態では、ユーザが貴金属商へ預ける際に、携帯端末3が交換情報を景品預託サーバ2へ送信したが、交換端末1が送信してもよい。
(F)電子マネー受渡サーバ4として使用するサーバの変形例
第一の実施形態および第二の実施形態では、電子マネー受渡サーバ4として、特定のSNSのサーバが用いられる場合を例に説明したが、2つのアカウント間での電子マネーの受渡しのサービスを提供する他のサーバを用いてもよい。
(G)交換端末1の機能の分散
(a)携帯端末3がQRコードを読み取る例
第一の実施形態および第二の実施形態では、図12に示した交換媒体数登録部101ないし交換情報送信部106の各機能または図26に示した交換媒体数登録部161ないし交換情報送信部166の各機能を1台の交換端末1に集約して設けたが、図32(A)のように、交換端末10およびタブレットコンピュータ11に分散して設けてもよい。なお、交換端末10およびタブレットコンピュータ11は、ともに、パチンコ店のカウンタに設置される。
交換媒体数登録部101ないし交換景品決定部103または交換媒体数登録部161ないし交換景品決定部163が交換端末10に設けられ、二次元コード生成部104ないし交換情報送信部106または二次元コード生成部164ないし交換情報送信部166がタブレットコンピュータ11に設けられる。そして、次のように作業および処理が行われる。
パチンコ店の係員は、ユーザからレシートを受け取ると、レシートのバーコードをバーコードリーダ10gに読み取らせる。
すると、交換景品決定部103または163は、レシートに示される総数S0の出玉と交換することができる大景品の個数X1、中景品の個数X2、および小景品の個数X3を決定する。貴金属景品の現物を受け取るのか貴金属景品を預け入れるのかを選択するための選択肢を個数X1、X2、およびX3とともにタブレットコンピュータ11に表示させる。
ユーザまたは係員は、タブレットコンピュータ11を操作することによって、預入れを選択する。すると、二次元コード生成部104ないし交換情報送信部106または二次元コード生成部164ないし交換情報送信部166は、貴金属景品を貴金属商へ預け入れるために、前に述べた処理を実行する。この仕組みであれば、既存のPOS端末をほぼそのまま交換端末10として用いることができる。
なお、景品預託サーバ2と通信する機能が既存のPOS端末にもタブレットコンピュータ11にも備わっていない場合は、この機能を有するパーソナルコンピュータを既存のPOS端末またはタブレットコンピュータ11に接続し、交換情報送信部106または166の処理をパーソナルコンピュータに実行させればよい。次の(b)においても、同様である。
(b)QRコードリーダ12がQRコードを読み取る例
または、携帯端末3がQRコードを読み取って会員番号データ6Cおよび解析データ6Hを景品預託サーバ2へ送信する代わりに、QRコードリーダ12がQRコードを読み取ってタブレットコンピュータ11が会員番号データ6Cを景品預託サーバ2へ送信してもよい。
この場合は、図32(B)のようにタブレットコンピュータ11にQRコードリーダ12をBluetooth(登録商標)またはUSBケーブルなどで繋げておく。出玉を貴金属景品と交換する際にユーザが所定のコマンドを携帯端末3に入力すると、携帯端末3は、会員番号記憶部305に記憶されている会員番号データ6Cを読み出し、会員番号データ6Cに示される会員番号を表わすQRコードを表示する。そして、ユーザは、QRコードをQRコードリーダ12にかざす。
すると、QRコードリーダ12は、QRコードを読み取り、タブレットコンピュータ11へ転送する。タブレットコンピュータ11は、QRコードを解析することによって会員番号を特定し、交換データ6Jの代わりに、交換情報、交換識別コード、および会員コードを示す交換データ6J’を景品預託サーバ2へ送信する。送信前または送信後に、貴金属商へ預け入れる貴金属景品の内訳(個数X1、X2、X3)を表示してもよい。
景品預託サーバ2において、交換データ6J’がタブレットコンピュータ11から送信されてくると、金地金量算出部209は、交換データ6J’に示される交換情報を用いて新規預託量Q2を算出する。なお、この変形例においては、携帯端末3から会員番号データ6Cおよび解析データ6Hを受信しないので、照合部208による処理はスキップされる。
そして、総量更新部210は、新規預託量Q2が算出されると、会員情報記憶部202に記憶されている会員データ6Bのうち、受信した交換データ6J’の会員番号が示される会員データ6Bを検索する。そして、見つかった会員データ6Bの金地金総量Q1に新規預託量Q2を加える。つまり、その会員データ6Bに示される金地金総量Q1を(Q1+Q2)に更新する。
(H)貴金属景品の現物がユーザへ手渡された後に預託される場合の例
第一の実施形態および第二の実施形態では、貴金属景品の現物がユーザに渡されることなくユーザから貴金属商へ預ける処理が行われたが、次のような仕組みにしてもよい。貴金属商または貴金属商が提携している貴金属取扱店等に預入ユニット13を設置しておく。預入ユニット13は、図33に示すように、タブレットコンピュータ13A、QRコードリーダ13B、貴金属景品読取機13C、および通信用コンピュータ13Dなどによって構成される。なお、QRコードリーダ13Bは、バーコードリーダ10gとしても機能し、レシートからバーコードを読み取ることもできる。
ユーザは、パチンコ店において出玉との引換えに貴金属景品の現物を受け取る。そして、貴金属商または貴金属商が提携している貴金属取扱店等へ移動し、貴金属景品を係員に渡す。この際に、預入を申し出る。なお、貴金属景品には、それが本物であることを示す識別子および種類(大景品、中景品、および小景品のいずれか)を記録したIC(Integrated Circuit)タグが埋め込まれている。
係員は、渡された貴金属景品それぞれのICタグを貴金属景品読取機13Cに順にかざす。すると、貴金属景品読取機13Cは、ICタグから識別子および種類を読み取り、読み取った識別子に基づいて真贋を判別する。そして、本物であると判別された貴金属景品の個数を種類ごとに集計することによって個数X1、X2、およびX3を決定する。なお、判別または集計は、タブレットコンピュータ13Aが行ってもよい。また、係員も念のために、本物であると判別された貴金属景品の個数を種類ごとに集計してもよい。
タブレットコンピュータ13Aは、二次元コード生成部104と同様に、交換識別コードを発行し、QRコード7Aを生成する。そして、コード画面表示部105と同様にコード画面15Aを表示する。
ユーザのその後の作業および携帯端末3による処理は、第一の実施形態で説明した通りである。つまり、ユーザは、メニュー画面35C(図11参照)および解析画面35D(図14参照)に対して操作を行う。すると、解析部308、解析画面表示部309、および解析情報送信部310によって処理が行われ、会員番号データ6Cおよび解析データ6Hが景品預託サーバ2へ送信される。通信用コンピュータ13Dは、決定した個数X1、X2、およびX3などを示す交換データ6Jを景品預託サーバ2へ送信する。送信前または送信後に、タブレットコンピュータ13Aは、貴金属商へ預け入れる貴金属景品の内訳(個数X1、X2、X3)を表示してもよい。
景品預託サーバ2において、会員番号データ6C、解析データ6H、および交換データ6Jが受信されると、照合部208、金地金量算出部209、総量更新部210、および完了通知部211によって、第一の実施形態と同様の処理が行われる。これにより、預入が完了する。
または、上記の(G)の(b)と同様に、ユーザは、会員番号のQRコードを携帯端末3に表示させ、QRコードリーダ13BにQRコードを読み取らせるようにしてもよい。この場合は、タブレットコンピュータ13Aは、QRコードを解析することによって会員番号を特定し、通信用コンピュータ13Dは、交換情報、交換識別コード、および会員コードを示す交換データ6J’を景品預託サーバ2へ送信する。以下の処理は、前に説明した通りである。
なお、パチンコ店の中に貴金属取扱店の窓口を開き、この窓口に預入ユニット13を設置してもよい。
(I)貴金属景品の代金の支払の変形例
第一の実施形態および第二の実施形態では、貴金属景品の代金が電子マネーまたは銀行振込によって貴金属商からユーザへ支払われたが、貴金属商の店舗または貴金属取扱店等において現金で支払われるようにしてもよい。
この場合は、景品預託サーバ2は、希望売却量Q5の分を金地金総量Q1(図10参照)または預託量Q2’(図27参照)から減らす処理を行った後、買い取ったことを証明する証明書を携帯端末3へ送信する。証明書には、ユニークな買取識別コードが記載されている。買取識別コードは、売買価格E5と対応付けられて景品預託サーバ2に記憶される。貴金属商の店舗または景品取引所には、店舗端末装置が設置されている。
ユーザが貴金属商の店舗または景品取引所を訪れると、店舗端末装置は、携帯端末3に表示される証明書から買取識別コードを読み取り、景品預託サーバ2へ通知する。すると、景品預託サーバ2は、通知された買取識別コードに対応付けられている売買価格E5を店舗端末装置へ返信する。そして、貴金属商の店舗または景品取引所の店員は、返信された売買価格E5の現金をユーザへ渡す。この買取識別コードは、景品預託サーバ2から削除される。
(J)その他
その他、貴金属景品取扱システム100、交換端末1、景品預託サーバ2、携帯端末3、電子マネー受渡サーバ4の全体または各部の構成、処理の内容、処理の順序、データの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。