以下、図面を参照して、本発明を適用した好適な実施形態の一例について説明する。但し、本発明を適用可能な実施形態が以下説明する実施形態に限定されるわけではない。
[1.第1実施形態]
[1−1.遊技用システムの構成]
図1は、第1実施形態における第1遊技用システム1Aのシステム構成の一例を表す図である。
第1遊技用システム1Aは、不図示の遊技島に設置される遊技機の一種である複数のパチンコ機2と、各パチンコ機2に対応して設けられる情報出力装置及び遊技用装置の一種であるデータ表示装置4と、各パチンコ機2に対応して設けられる記録媒体処理装置、遊技用装置、計数装置、貸出装置の一種である台間計数ユニット5と、管理装置及び配信装置の一種であるホールコンピュータ6と、管理装置及び配信装置の一種である玉管理コンピュータ8とを備えて構成される。データ表示装置4は、表示及び音によってデータを出力可能に構成されているため、データ出力装置とも言える。
本実施形態におけるパチンコ機2は、遊技媒体の一種である遊技球(パチンコ玉)を用いて遊技可能であり、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)を可変表示して表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば特別図柄表示器)を備え、可変表示手段に導出表示された表示結果が特定表示結果(例えば大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御される遊技機である。
各パチンコ機2は、台番号によって個々に識別可能に構成されており、各パチンコ機2、データ表示装置4及び台間計数ユニット5は、台端末10を介してホールコンピュータ6や玉管理コンピュータ8に接続されている。なお、同図では、簡明化のために、遊技島に設置されるパチンコ機2を4台として図示している。
遊技島に設置される各パチンコ機2の上方所定位置には、カラーの液晶画面によってパチンコ機2での遊技に係る遊技情報や店舗の営業に係る店舗情報等の各種の情報を表示する情報出力装置の一種であるデータ表示装置4が設置されている。データ表示装置4は、後述するように第1表示部430と第2表示部440との2つの表示部を有し、第1表示部430と第2表示部440とでそれぞれ異なるデータを表示する。データ表示装置4は、遊技者や遊技客に対して情報を公開する端末であるため、情報公開端末と言い換えることもできる。
また、本実施形態において、データ表示装置4の第1表示部430はタッチパネル421を有して構成されており、第1表示部430に表示された呼出アイコンやメニューアイコン、バージョン情報アイコンを遊技者がタップすることにより、店員の呼出やメニュー選択(ワゴンサービスやおしぼり、食事休憩等)、パチンコ機2のバージョン情報の表示指示を行うことができるように構成されている。従って、データ表示装置4は、呼出ランプ装置と言い換えることもできる。
また、データ表示装置4は、スピーカを有する音出力部450を備え、後述する特定音や確認音を音出力部450から出力可能に構成されている。データ表示装置4は、パチンコ機2で遊技する遊技者を含む来店客の操作に応じて、音出力部450から出力する特定音の音量を設定可能であるとともに、設定される音量を来店客の音量変更操作に応じて変更可能に構成されている。音量変更操作は、遊技者を含む来店客が、データ表示装置4の音出力部450から出力される特定音の音量を変更するための操作であり、特定音の音量を調整するための操作(音量調整操作)とも言える。
本実施形態において、データ表示装置4は、来店客によって音量変更操作がなされたときに、該操作後に設定される音量に対応する確認音を音出力部450から出力可能に構成されている。データ表示装置4は、所定範囲(後述する音量変更可能範囲)の中で音量を設定可能であり、設定される音量が所定範囲の限界にある場合において、該音量を所定範囲の限界よりも外へ変更するように音量変更操作がなされたときには、所定範囲の限界の音量に対応した確認音を音出力部450から出力する。
特定音は、音出力部450が出力可能な特定の音である。本実施形態では、データ表示装置4の音量変更時に出力する確認音(詳細は後述する)や、データ表示装置4に何らかのエラーが発生した場合に出力するエラー音、警告音、ビープ音といった店舗側の運営や管理に係る運営音/管理音を除外した音であって、パチンコ機2での遊技に関連する情報を報知するための音、特にパチンコ機2で遊技を行った結果としてデータ表示装置4の音出力部450から出力される音のことを特定音として説明する。第2実施形態以降の各実施形態で説明する遊技用装置においても同様である。
具体的には、本実施形態における特定音には、後述するように、データ表示装置4の第1表示部430に表示させる演出用の映像に合わせて音出力部450から出力する音声や音楽等の音や、大当りランニング演出において大当りを祝福する音声や音楽、大当りの発生を祝福するファンファーレ音、遊技者の所持球数が規定数を突破したことを報知する突破報知音等の各種の音が含まれる。
なお、上記の他に、例えば、第1表示部430に表示させる遊技データを音声によって音出力部450から出力するように構成し、この遊技データを遊技者に報知するための音声を特定音に含めることとしてもよい。また、パチンコ機2での遊技に使用する遊技用カード(会員カードやビジターカード)の取り忘れを遊技者に報知するカード取り忘れ報知として所定の音声メッセージや注意喚起音を音出力部450から音出力するように構成し、このカード取り忘れ報知に係る音を特定音に含めることとしてもよい。また、呼び出し操作によって来店客が店員を呼び出す場合に、店員を呼び出すための呼出音を音出力部450から音出力するように構成し、この呼出音を特定音に含めることとしてもよい。
確認音は、遊技者を含む来店客によってデータ表示装置4に対して音量変更操作がなされたときに、該操作後に設定される音量で音量変更(音量調整)がなされたことを来店客に報知するための音である。本実施形態では、確認音として、効果音や音声ボイス等の音を、来店客が変更後の音量を確認できる程度の短い時間(例えば1秒間〜3秒間)出力することとして説明する。また、本実施形態では、データ表示装置4において設定される音量が所定範囲の限界にある場合において、該音量を所定範囲の限界よりも外へ変更するように来店客によって音量変更操作がなされたときには、所定範囲の限界の音量に対応した確認音を音出力部450から出力することを特徴とする。
台間計数ユニット5は、各パチンコ機の左方(或いは右方)に併設して設けられ、パチンコ機2の下皿に払い出された遊技球の数を計数する。台間計数ユニット5の最下方位置には、詳細後述する計数払出ユニット380が設けられている。計数払出ユニット380は、遊技球を計数して取り込み、該計数した遊技球を貯留するとともに、遊技者による遊技球の払い戻し操作に応じて、貯留した遊技球を所定数ずつ遊技者に払い戻す機能を有する。
ホールコンピュータ6は、店舗に設置された各パチンコ機2の遊技情報を統括的に管理するとともに、各パチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4を管理し、各データ表示装置4の表示部(第1表示部430及び第2表示部440)の表示に係る設定や出力に係る設定情報を生成し、生成した設定情報をデータ表示装置4に配信する。従って、ホールコンピュータ6は、配信装置と言うこともできる。
玉管理コンピュータ8は、台間計数ユニット5において計数された計数済玉の管理や、遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する会員カードに対応付けられた貯玉の管理、ビジターカードに記録された持玉の管理等を行う。
[1−2.情報及び信号の流れ]
図2は、第1遊技用システム1Aの各装置間における情報及び信号の流れの一例を示す図である。なお、同図では、説明の簡明化のために、台端末10については図示を省略している。
パチンコ機2からは、大当り信号、確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号、パチンコ機不正信号及びパチンコ機異常信号を含むパチンコ機信号が、データ表示装置4及びホールコンピュータ6に出力される。
大当り信号は、大当り遊技状態に制御された場合に出力状態とされる信号である。
確変中信号は、高確率状態である確変状態に制御された場合に出力状態とされる信号である。
時短中信号は、高ベース状態である時短状態に制御された場合に出力状態とされる信号である。
打込信号は、所定玉数(例えば10玉)がアウト玉計数器により計数される毎に出力状態とされる所定幅のパルス信号である。
始動信号は、特図可変表示部の表示結果が導出表示されたときに出力状態とされる所定幅のパルス信号である。
賞球信号は、所定玉数(例えば10玉)が払い出される毎に出力状態とされる所定幅のパルス信号である。
パチンコ機不正信号は、パチンコ機2におけるエラー信号の一種であり、パチンコ機2に何らかの不正が生じた場合に出力状態とされる信号である。
パチンコ機異常信号は、パチンコ機2におけるエラー信号の一種であり、パチンコ機2に何らかの異常が生じた場合に出力状態とされる信号である。
これらの信号については後述する。
台間計数ユニット5からは、カード挿入/排出信号、入金信号、消費信号、所持球数信号、玉払出信号、ユニット不正信号及びユニット異常信号を含むユニット信号がデータ表示装置4に出力される。
カード挿入信号は、遊技用カードを受け付けた場合に出力状態とされる信号であり、受け付けた遊技用カードに記録されたカードIDや会員ID等の受付IDを含む信号が出力される。
カード排出信号は、受け付けた遊技用カードが排出された場合に出力状態とされる信号である。
入金信号は、遊技者により入金がなされた場合に出力状態とされる信号である。入金信号は、特定金額(例えば100円)単位で出力される信号とすることができる。
消費信号は、残額が消費された場合に出力状態とされる信号である。消費信号も、特定金額(例えば100円)単位で出力される信号とすることができる。
所持球数信号は、遊技者の所持球数を示す信号である。所持球数には、計数払出ユニット380により計数された計数玉数や、会員カードに対応付けられた貯玉数、ビジターカードに対応付けられた持玉数が含まれる。
玉払出信号は、パチンコ機2に遊技球を払い出した場合に出力状態とされる信号であり、遊技球を払い出した旨及び払い出した遊技球の玉数を含む信号が出力される。
ユニット不正信号は、台間計数ユニット5におけるエラー信号の一種であり、台間計数ユニット5に何らかの不正が生じた場合に出力状態とされる信号である。
ユニット異常信号は、台間計数ユニット5におけるエラー信号の一種であり、台間計数ユニット5に何らかの異常が生じた場合に出力状態とされる信号である。
これらの信号については後述する。
本実施形態では、台間計数ユニット5は、間欠的なタイミングで所持球数信号をデータ表示装置4に出力するように構成されている。ここで、本実施形態における間欠的なタイミングとは、随時(リアルタイム)のタイミングではなく、例えば、所定の時間間隔毎のタイミングや、計数払出ユニット380の計数結果が所定数に達したタイミング、計数払出ユニット380の計数がなくなってから所定時間が経過したら計数を確定し、その確定を待ったタイミングなどのことを言う。
台間計数ユニット5は、例えば、所定の時間間隔(例えば10秒)毎のタイミングや、計数払出ユニット380の計数数が所定数(例えば25球)に達する毎のタイミングで、所持球数信号をデータ表示装置4に出力する。所持球数信号は、遊技機で遊技する遊技者の所持遊技媒体数を特定可能な信号の一例である。
また、台間計数ユニット5からは、受け付けた遊技用カードに記録されたカード情報が玉管理コンピュータ8に出力される。カード情報には、カードIDや会員ID、持玉数等の情報が含まれる。
ホールコンピュータ6からは、データ表示装置4の表示部(第1表示部430及び第2表示部440)からの表示出力及び音出力部450からの音出力に関する設定用データがデータ表示装置4に出力される。また、ホールコンピュータ6からは、データ表示装置4に一斉演出を実行させるための一斉演出信号及び定期告知を行わせるための定期告知信号を含む管理装置信号がデータ表示装置4に出力される。
[1−3.パチンコ機の構成]
図3は、本実施形態におけるパチンコ機2及び台間計数ユニット5の外観構成の一例を示す正面図である。
パチンコ機2は、額縁状に形成されたガラス扉枠22を備え、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23を備えて構成される。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられており、打球供給皿(上皿)23の下部には、打球供給皿23から溢れた遊技球を貯留する下皿24と、打球を発射する打球操作ハンドル(以下打球操作ノブと称する)25とが設けられている。
ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27に向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28が設けられている。
また、遊技領域27の中央部には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出可変表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また、遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
これら各入賞口に打玉が入賞した(すなわち付与条件が成立した)場合には、各入賞口に応じた賞球が不図示の玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数(付与玉数)に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
また各入賞口に入賞した打玉及びアウト口46に回収された打玉の数は、該パチンコ機2に対応して設けられるアウト玉計数器(不図示)により計数され、該計数された打込玉数に応じた打込信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、打込玉数が外部に通知される。
打球操作ノブ25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて遊技領域27に達しなかった遊技球は、環流経路(図示略)を通じて下皿24に環流される。
また、遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特別表示結果(例えば○)となった場合、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して、始動入賞口34が開放され(開放状態となり)、始動入賞口34への遊技球の入賞が可能となる。すなわち、通過ゲート31の通過という普通始動条件が成立した後に、普通図柄の可変表示の開始を許容する普通開始条件(例えば普通図柄の可変表示が実行されておらず且つ可動片35が開放制御されていないこと)が成立したことに基づいて普通図柄の可変表示が実行され、表示結果として予め定められた特別表示結果が導出表示されたときに、始動入賞口34への遊技球の入賞が可能となる(特別図柄の可変表示に係る始動条件が成立可能となる)。
また、始動入賞口34に遊技球が入賞すると、特図可変表示部28において特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出可変表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(例えば大当り図柄)となった場合には、演出可変表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止する。そして、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(例えば777)とされることで、特定遊技状態(大当り遊技状態)が発生するとともに、大当り信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28における特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。すなわち、始動入賞口34への遊技球の入賞という始動条件が成立した後に、特別図柄の可変表示の開始を許容する開始条件(例えば特別図柄の可変表示が実行されておらず、且つ、大当り遊技状態にも制御されていないこと)が成立したことに基づいて特別図柄の可変表示が実行され、表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときに遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。
このように大当り遊技状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して大入賞口が開放され(開放状態となり)、大入賞口への遊技球の入賞が可能となる。大入賞口に遊技球が入賞すると、他の入賞口に遊技球が入賞した場合よりも多くの賞球が付与される。そして、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して大入賞口が開放されてから(開放状態となってから)、所定期間(例えば30秒間)の経過又は遊技球の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立すると、開閉板40が閉成して大入賞口が閉鎖され(閉鎖状態)、大入賞口への遊技球の入賞が不可能となる。
そして開放状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して不図示のVカウントスイッチにより検出されれば、その回の開放状態の終了を待って閉鎖状態から開放状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
なお、特定入賞領域(Vポケット)が設けられていない可変入賞球装置36を定められた回数(例えば15回)だけ閉鎖状態(大入賞口が閉鎖されている状態)から開放状態(大入賞口が開放されている状態)に制御する繰返し継続制御を実行するようにしてもよい。この開放状態は、所定期間(例えば30秒間)の経過又は遊技球の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了する。可変入賞球装置36を閉鎖状態から開放状態に制御する繰返し継続制御の実行回数は、例えば、複数存在する特定遊技状態(大当り遊技状態)の種別に応じて異なるように設定されており、該繰返し継続制御の実行回数が15回の大当りを15ラウンド大当り、該繰返し継続制御の実行回数が2回の大当りを2ラウンド大当りと称する場合がある。すなわち、大当り遊技状態では、大当り遊技状態の種別に応じた回数の繰返し継続制御が実行されることにより、大入賞口への遊技球の入賞が可能な状態となるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。
この大入賞口に打玉が入賞した(即ち付与条件が成立した)場合にも、該入賞に応じた賞球が不図示の玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数(付与玉数)に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
特図可変表示部の表示結果並びに演出可変表示部の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには上記のように、大当り遊技状態が発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、上記の繰返し継続制御による「大当り遊技状態」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常遊技状態(低確率状態)よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
すなわち、確率変動状態においては、大当り遊技状態に制御される割合が通常遊技状態よりも高いため遊技者にとって有利な有利期間となる。例えば、確変大当りに係る大当り遊技状態終了後から次の大当りに係る大当り遊技状態に制御されるまでの期間は、確率変動状態に制御される。なお、確変大当りに係る大当り遊技状態終了後から次の大当りに係る大当り遊技状態に制御されるよりも前に、予め定められた所定回数(例えば100回)の特定表示結果とならない可変表示が実行されたことに基づいて確率変動状態が終了するようにしてもよい(所謂ST機であってもよい)。
また、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、上記の繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示が所定回数に達するか、又は、次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄及び演出可変表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態(非時短状態)よりも短縮される(特別図柄時短制御が実行される)時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
特別図柄時短制御が実行されると、開始条件が成立し易くなり、特別図柄の可変表示が実行される頻度が高められて大当り遊技状態に制御され易くなるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。また、時短状態において、普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態(非時短状態)よりも短縮される普通図柄時短制御が実行されるようにしてもよい。普通図柄時短制御が実行されると、普通開始条件が成立し易くなり普通図柄が可変表示される頻度が高められることに伴い(特別表示結果が導出表示される頻度も高まり)可動片35が開放制御される頻度も高くなるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。また、時短状態において、普通図柄の表示結果が特別表示結果となる割合を通常遊技状態(非時短状態)よりも高める普通図柄確変制御が実行されるようにしてもよい。
普通図柄確変制御が実行されると、特別表示結果が導出表示される頻度が高まり可動片35が開放制御される頻度も高くなるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。また、時短状態において、可動片35が開放制御される期間を延長したり、開放回数を増加させる開放延長制御が実行されるようにしてもよい。開放延長制御が実行されると、始動入賞口34への入賞頻度が高められるため、遊技者にとって有利な有利期間となる。時短状態では、上記の特別図柄時短制御、普通図柄時短制御、普通図柄確変制御、及び開放延長制御のうちの1以上の制御が実行されるようにするとよい。
時短状態は、例えば、通常大当り(確変大当りではない大当り)に係る大当り遊技状態終了後から次の大当りに係る大当り遊技状態に制御されるよりも前に、予め定められた所定回数(例えば50回)の特定表示結果とならない可変表示が実行されたことに基づいて終了する。なお、この実施の形態では、後述する潜伏確変状態に制御される場合を除き、確変変動状態は時短状態を伴うものとする。このように、この実施の形態では、大当り遊技状態、確率変動状態、及び時短状態のうち少なくとも1以上の状態に制御されている期間は有利期間であるものとする。
本実施形態のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための不図示の情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とデータ表示装置4及びホールコンピュータ6とが、不図示の信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してデータ表示装置4及びホールコンピュータ6に出力される。また、これらの信号の他に、不図示のアウト玉計数器によりアウト玉が計数され、このアウト玉の計数値が所定玉数(例えば10玉)に達する毎に、所定のパルス幅の打込信号がアウト玉計数器からデータ表示装置4及びホールコンピュータ6に出力される。
大当り信号は、大当りが発生したことを示す信号であるとともに、大当り遊技状態に制御されていることを示す信号でもある。大当り遊技状態に制御されている期間は、大当り信号をON状態とし、大当り遊技状態に制御されていない期間は大当り信号をOFF状態とする制御を行う。これにより、データ表示装置4やホールコンピュータ6等、パチンコ機2に接続される遊技用装置において大当りが発生したこと及び大当り遊技状態に制御されていることを特定可能となる。
確変中信号は、大当りが発生する割合が通常状態(低確率状態)よりも高められた確変状態(高確率状態)に制御されていることを示す信号である。確変状態に制御されている期間は、確変中信号をON状態とし、確変状態に制御されていない期間は確変中信号をOFF状態とする制御を行う。これにより、データ表示装置4やホールコンピュータ6等、パチンコ機2に接続される遊技用装置において確変状態に制御されていることを特定可能となる。また、大当り遊技状態の終了に伴い確変状態に制御された場合には、確変大当りが発生したことを、これらの遊技用装置で特定可能となる。また、大当り遊技状態の終了に伴い確変状態に制御されなかった場合には、通常大当りが発生したことを、これらの遊技用装置で特定可能となる。これにより、遊技用装置側では、大当りの発生回数及び確変大当りと通常大当りの内訳を集計可能となる。
時短中信号は、可変表示装置の可変表示時間を短縮する時短状態(高ベース状態)に制御されていることを示す信号である。時短状態に制御されている期間は、時短中信号をON状態とし、時短状態に制御されていない期間は時短中信号をOFF状態とする制御を行う。これにより、データ表示装置4やホールコンピュータ6等、パチンコ機2に接続される遊技用装置において時短状態に制御されていることを特定可能となる。
また、大当り遊技状態の終了に伴い確変状態に制御されたものの時短状態には制御されなかった場合には、潜伏確変大当りが発生したことを、これらの遊技用装置で特定可能となる。ここで、潜伏確変大当りとは、大入賞口の開放パターンが小当りと共通の大当りであって、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に制御される大当りである。なお、小当りとは、大入賞口が特定の開放パターン(例えば0.5秒の開放が2回)で開放するものの、大入賞口の開放制御終了後に遊技状態が変化していない制御態様をいう。従って、遊技者は、大入賞口が特定の開放パターンで開放されただけでは、小当りが発生したのか潜伏確変大当りが発生したのかを特定することは困難である。一方、パチンコ機2に接続される遊技用装置においては、確変状態であるにもかかわらず時短状態ではないことに基づいて、遊技者が把握困難な潜伏確変状態であることを特定可能である。
また、パチンコ機2からは、パチンコ機不正信号が出力される。パチンコ機2の遊技制御基板(主制御基板ともいう)は、遊技者の不正を検出する機能として、例えば、高周波信号検出機能、磁気検出機能、振動検出機能を有する。高周波信号検出機能については、例えば、特開2002−239169号公報に示されるような技術を適用することができる。
より詳細には、第1始動入賞口及び第2始動入賞口、並びに大入賞口に設けられているスイッチが高周波発振型の貫通型近接スイッチである場合、各々のスイッチに接続された信号監視回路が設けられ、いずれかの信号監視回路で異常な高周波信号が検出された場合に、外部出力基板を介して不正の可能性を示唆するパチンコ機不正信号が外部出力される。同様に、磁気検出機能により異常磁気が検出された場合、振動検出機能により異常振動が検出された場合にも、外部出力基板を介してパチンコ機不正信号が外部出力される。
また、所定期間内における各入賞口への入賞回数が基準値を超えた場合(例えば第1始動入賞口への入賞回数が10秒以内に10回以上となった場合)や、大当り遊技状態であるにも関わらず、大入賞口への入賞が所定期間(例えば1ラウンドにおける最長の開放時間である29秒間)検出されない場合には、外部出力基板を介して誤作動や玉詰まり等の異常の可能性を示唆するパチンコ機異常信号が外部出力される。
本実施形態のパチンコ機2には、該パチンコ機2における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払出す制御を行うとともに、台間計数ユニット5で計数される遊技者の所持球数に基づいて、払出単位である125玉の遊技球を計数して貸出す制御を行う賞球制御基板(不図示)を備えており、該払出単位である125玉の倍数の遊技球の貸出を実施できるようになっている。
本実施形態に例示するパチンコ機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や演出図柄)の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば特図可変表示部28や演出可変表示部29)を備え、可変表示手段に予め定められた特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御し、特定遊技状態終了後に、遊技状態を、通常状態又は通常状態よりも可変表示手段の表示結果が特定表示結果となる確率が向上した高確率状態に制御する遊技機の一例である。
また、本実施形態に例示するパチンコ機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や演出図柄)の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示装置(例えば特図可変表示部28や演出可変表示部29)における識別情報の可変表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な第1遊技状態(開放状態)と遊技者にとって不利な第2遊技状態(閉鎖状態)とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段(大入賞口を開放状態又は閉鎖状態に切り替える特別可変入賞球装置)を第1状態に変化させる遊技機であって、
前記可変入賞手段を所定期間第1状態に変化させることを所定回数行う第1遊技状態(例えば最長30秒の開放を15回実行する大当り遊技状態)に制御する第1遊技状態制御手段と、
前記可変入賞手段を前記所定期間よりも短い期間及び前記所定回数より少ない回数の少なくともいずれかで第1状態に変化させる第2遊技状態(例えば最長0.5秒の開放を2回実行する大当り遊技状態(潜伏確変大当りに伴う大当り遊技状態))を実行した後、遊技状態を、通常状態よりも前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態に制御する第2遊技状態制御手段と、
前記可変入賞手段を前記第2遊技状態と同様に変化させる第3遊技状態(例えば最長0.5秒の開放を2回実行する小当り遊技状態)を実行した後、前記可変入賞手段を第1状態に変化させる前の遊技状態に制御する第3遊技状態制御手段と、
前記第1遊技状態に制御するか否かと、前記第2遊技状態に制御するか否かと、前記第3遊技状態に制御するか否かとを、前記可変表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段と、
前記第2遊技状態に制御された後と前記第3遊技状態に制御された後とで、同じ演出態様となる特定演出状態に制御する演出状態制御手段と、を備える遊技機の一例である。
このような遊技機では、潜伏確変大当りが発生した場合と小当りが発生した場合とで、大入賞口の開放パターンが共通であり且つ演出態様も共通となるため、遊技者は潜伏確変大当りが発生したのか又は小当りが発生したのかを把握し難い構成となっている。
また、本実施形態に例示するパチンコ機は、
遊技媒体を遊技領域に発射することにより遊技者が遊技を行い、
前記遊技領域に設けられ、前記遊技媒体が入賞しにくい又は入賞できない不利状態(閉状態)と、前記遊技媒体が入賞し易い有利状態(開放状態)とに変化可能な可変入賞装置(可動片35(いわゆる電動チューリップ))と、
前記遊技領域に設けられた普通始動領域(通過ゲート31)を前記遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の普通識別情報(普通図柄)を可変表示して、該可変表示の表示結果を普通識別情報可変表示装置(可変表示装置30)に導出表示する制御を行う普通識別情報可変表示制御手段と、
前記普通識別情報可変表示装置に導出表示された表示結果が所定の表示結果(当りを示すLEDの点灯状態)となったことに基づいて、前記可変入賞装置を有利状態に変化させる制御を行う可変入賞装置制御手段と、
所定の条件(例えば高ベース状態を伴う大当り種別(例えば潜伏確変大当り以外の大当り種別)の大当り遊技状態の終了)が成立したことに基づいて、前記可変入賞装置を有利状態とする割合の低い低ベース状態(通常状態:低ベース状態)から、前記可変入賞装置を有利状態とする割合の高い高ベース状態に制御する高ベース状態制御手段と、を備える遊技機の一例である。
このような遊技機では、例えば、低ベース状態で潜伏確変大当りが発生した場合には、大当り遊技状態終了後に高確率低ベース状態となり、小当りが発生した場合には小当り遊技状態終了後に低確率低ベース状態となるため、遊技者は大入賞口の開放制御終了後に低ベース状態に制御された場合に、潜伏確変大当りが発生したのか(高確率低ベース状態に制御されているのか)又は小当りが発生したのか(低確率低ベース状態に制御されているのか)を把握し難い構成となっている。
なお、図柄確定信号、大当り信号、時短中信号及び確変中信号の出力経路は、本実施形態に示すものに限定されるわけではない。これらの信号は、いずれも主制御基板から出力されるようにしてもよい。例えば、主制御基板に、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば特別図柄表示器)が接続される構成とし、この可変表示手段に予め定められた特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する。そして、特定遊技状態終了後に、遊技状態を、通常状態又は通常状態よりも可変表示手段の表示結果が特定表示結果となる確率が向上した高確率状態に制御する。そして、主制御基板は、可変表示手段により可変表示が実行される毎に図柄確定信号を出力し、特定遊技状態に制御されている場合には大当り信号を出力し、高確率状態に制御されている場合には確変中信号を出力し、高ベース状態に制御されている場合には時短中信号を出力するようにする。
このような遊技機において、例えば低確率低ベース状態で潜伏確変大当りが発生した場合には、大当り遊技状態終了後(大入賞口が最長0.5秒で2回開放後)に確変中信号はON、時短中信号はOFFとなり、同じく低確率低ベース状態で小当りが発生した場合には、小当り遊技状態終了後(大入賞口が最長0.5秒で2回開放後)に確変中信号はOFF、時短中信号はOFFとなる。そのため信号が入力されるデータ表示装置等の外部装置では、潜伏確変状態(確変中信号ON、時短中信号OFF)であるか否かを確変中信号と時短中信号とに基づいて判定可能となっている。
なお、本実施形態におけるパチンコ機2を、通常のパチンコ機2ではなく、後述する封入玉式のパチンコ機(以下、「封入方式パチンコ機」と称す。)2´とすることも可能である。封入方式パチンコ機2´では、内部に遊技球が封入され、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより、発射装置の発射モータを駆動させて封入玉を1発ずつ遊技領域に打ち込んで遊技ができるように構成されている。遊技領域に打ち込まれた遊技球はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口に回収される。いずれかの入賞口に入賞した遊技球及びアウト口に回収された遊技球は、再度遊技機内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより再びその打球発射位置の遊技球が遊技領域に打ち込まれる。
詳細は後述するが、封入方式パチンコ機2´では、遊技者は持点によって遊技を行う。具体的には、発射装置に設けられた発射玉検出器により発射玉が検出される毎に持点を減算するとともに、ファール玉検出器でファール玉が検出される毎に持点を加算することで、持点を随時更新する。また、入賞口に遊技球が入賞した場合には、その入賞口への入賞に対応した点数を持点に加算することにより、持点を随時更新する。
本実施形態に封入方式パチンコ機2´を適用する場合は、遊技者の持点を所持遊技媒体数として扱って、後述する特別画像表示を行うようにすればよい。具体的には、遊技者の現在の持点に対する閾値(第1表示閾値、第1非表示閾値、第2表示閾値及び第2非表示閾値)を定めておき、遊技者の持点に対する閾値判定を行って、所定画像をデータ表示装置4の第1表示部430に表示/非表示させるようにすればよい。特別画像表示については詳細に後述する。
[1−4.台間計数ユニットの構成]
図3は、台間計数ユニット5の外観構成の一例を示す正面図であり、図4は、台間計数ユニット5の機能構成の一例を示すブロック図である。
台間計数ユニット5の前面には、図3に示すように、発券ボタン551及び払戻ボタン552を含む操作ボタン550と、遊技者が持玉カードを挿入/取り出すためのカード挿入口560とが設けられている。
遊技者が発券ボタン551を押下すると、その時点における遊技者の所持球数(持玉数)を記録した遊技用カードがカード挿入口560から発券される。また、遊技者が払戻ボタン552を押下すると、所持球数のうちの所定の単位球数がパチンコ機2に払い戻され、払い戻された遊技球を用いて遊技者は遊技を行うことが可能となる。本実施形態では、1回の払い戻し操作で遊技者に払い戻される単位球数を「125発」として説明する。
ここで、「持玉」とは、遊技者が当日獲得した玉であり、持玉払出により遊技玉に変換される。持玉数は、遊技者がパチンコ機2で遊技を行った結果、遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預け入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって、遊技場に預け入れられた玉数を「貯玉」と言う。「遊技玉」とは、パチンコ機2で発射可能な玉であり、プリペイドカードの残額、持玉、又は、貯玉を引き落とすことと引き換えにして生成される。
なお、「貯玉」と「持玉」の違いは、遊技場に預け入れるための貯玉操作が行われて遊技場に預け入れられた玉数であるか、未だに遊技場に預け入れられていない段階の玉数であるかの違いであるため、「持玉」を玉管理コンピュータ8で管理するようにしてもよい。
カード挿入口560は、図4に示すように、該カード挿入口560に対応する位置に内蔵される持玉カードリーダライタ(R/W)570に連接しており、持玉カードR/W570により、カード挿入口560から挿入される持玉カードに記録されているカードIDや所持球数(持玉数)の記録情報の読み出し及び書き込みが行われる。
また、台間計数ユニット5の略中央部位置には、該台間計数ユニット5を構成する各部と接続しやすいように該台間計数ユニット5の動作を制御する制御ユニット500が設けられており、該制御ユニット500によって該台間計数ユニット5の各種の動作が制御される。
また、台間計数ユニット5の最下方位置には、遊技球を計数して取り込み、該計数した遊技球を最大端数分、つまり、対応するパチンコ機2における払出単位である125個未満の単位未満端数の最大値である124個だけ貯留するとともに、該単位未満端数の遊技球を計数する計数払出ユニット380が設けられている。以下、「単位未満端数」を「端数」と称する。
図3に示すように、計数払出ユニット380には、パチンコ機2の下皿24と、遊技島の繕板との間に配置される横長の箱状とされた連結ボックス340が連結されるようになっている。
この連結ボックス340は、連結ボックス340の終端側に形成された、高さ方向の厚みが比較的大きな終端ボックス(不図示)と、高さ方向の厚みが比較的小さく、終端ボックスと計数払出ユニットとの連結部とを繋ぐように形成された経路ボックス(不図示)とから構成されている。
連結ボックス340は、計数払出ユニット380に連結することで、終端ボックスが下皿24の下方に位置するようになっており、該終端ボックスの上面には、下皿24から排出される遊技球が投入されるホッパ形状とされた投入部345が形成されている。また、終端ボックスの前面下部位置には、遊技者が開閉自在とされ、通常において閉状態となるように付勢されている開閉シャッタを有し、計数払出ユニット380から払い戻し(返却)される端数の遊技球が排出される返却口342が設けられている。
また、経路ボックス内の上部位置には、計数払出ユニット380に向けて傾斜するように設けられ、該投入部345に投入された遊技球を自然流下において計数払出ユニット380に導く2条の流路から成る計数通路343が設けられている。また、該計数通路343の下方位置に返却口342に向けて傾斜するように設けられ、計数払出ユニット380から払出された遊技球を自然流下において返却口342に導く返却通路344が設けられている。
なお、終端ボックス340aの前面上部位置には、遊技者がスライド操作可能とされた計数レバー341が設けられており、該計数レバー341を、付勢に抗してスライドさせることで、投入部345から計数通路343への侵入口に設けられた開閉シャッタ346が開放されるようになっている。
連結ボックス340が連結される計数払出ユニット380の内部には、計数通路343と連結され、台間計数ユニット5の前面側から台間計数ユニット5の内方側に向けて傾斜するように設けられた流入路を有し、該流入路の終端位置には、該流入路を流下する遊技球を検出して計数する計数センサ(不図示)が各条の流路毎に設けられており、計数通路343を通じて計数払出ユニット380に流入した遊技球が、該計数センサにより検出されて計数されるようになっている。計数センサによって計数された場合には、1球の遊技球の検出に応じて所定パルスの検出信号が計数払出ユニット380から制御ユニット500に対して出力される。制御ユニット500は、その検出信号が入力される毎に、記憶している所持球数を1加算する。
なお、遊技者の所持球数が増加する場合には、遊技者が計数レバー341を引いた状態としておくことでパチンコ機2から排出された遊技球が下皿24から計数通路343に随時に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで随時に増加する場合と、遊技者が計数レバー341を引かずにパチンコ機2から排出された遊技球を下皿に溜めた状態としておき、ある程度遊技球が溜まった段階で計数レバー341を引くことで、溜められた遊技球が一気に計数通路343に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで一気に増加する場合との2つのケースがある。
また、遊技者の所持球数が減少する場合は、遊技者の払い戻し操作により遊技球が遊技者に払い戻される場合であり、前述したように1回の払い戻し操作による払い戻し数は125発であるため、1回の払い戻し操作により所持球数は125発減少する。制御ユニット500は、1回の払い戻し操作が行われる毎に、記憶している所持球数を125減算し、所持球数データ497を更新する。ただし、所持球数が125未満であるときに払い戻し操作が行われた場合には、所持球数を0とする。すなわち、記憶している所持球数に相当する球数を減算する。
また、台間計数ユニット5とパチンコ機2とは、払出単位として予め定められた複数個の遊技球の貸出に伴う貸出関連信号を送受可能に構成されている。貸出関連信号には、台間計数ユニット5からパチンコ機2に遊技球の貸出しを行わせるための貸出要求信号や、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号や台READY信号、台間計数ユニットREADY信号、台端末貸出要求完了確認信号等の信号が含まれる。また、パチンコ機2からは、大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号等の遊技信号や、該パチンコ機2に対応して設けられる打込玉カウンタ(不図示)から出力される打込玉信号を受信可能に構成されている。
台間計数ユニット5からは、ユニット不正信号が出力される。台間計数ユニット5は、遊技者の不正を検出する機能として、例えば、不正電波検知機能や振動検出機能、偽造カードや偽造紙幣の判別機能を有し、これらの機能により不正電波、振動を検出した場合や、偽造カードや偽造紙幣が使用されたと判別した場合に、外部出力基板を介してユニット不正信号が外部出力されるように構成されている。
また、台間計数ユニット5からは、ユニット異常信号が出力される。台間計数ユニット5は、異常を検出する機能として、遊技用カードの挿入/排出不全検出機能や計数払出ユニット380による計数払出不全検出機能を有し、これらの機能により遊技用カードの挿入/排出不全が検出された場合や、計数払出ユニット380による計数払出不全が検出された場合に、外部出力基板を介してユニット異常信号が外部出力されるように構成されている。
図4に示すように、台間計数ユニット5は、制御ユニット500と、操作ボタン550と、持玉カード挿入/排出部565と、持玉カードR/W570と、計数払出ユニット380と、第1通信部570と、第2通信部580とを備えて構成される。
制御ユニット500は、CPUやDSP等のプロセッサやASIC等の集積回路を有して構成される制御装置及び演算装置の一種である処理部510と、不揮発性の記憶装置の一種であるROM520と、受付中の持玉カードに記録された持玉数等のカード情報533を記憶可能な揮発性の記憶装置の一種であるRAM530と、時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なRTC等を有して構成される時計部540とを備えて構成される。RAM530は不図示の電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
ROM520には、処理部510により読み出され、台間計数ユニット処理として実行される台間計数ユニット処理プログラム521が記憶されている。台間計数ユニット処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
RAM530には、遊技者の所持している遊技球の数である所持球数を示す所持球数データ531と、受け付けた遊技用カードに記録された受付ID(カードIDや会員ID)や遊技者の所持球数(持玉数)、残額等の情報を含むカード情報533が記憶される。
第1通信部570は、データ表示装置4との間でデータの授受や信号の送受を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部570は、処理部510の制御に従って、遊技者の所持球を示す所持球数信号をデータ表示装置4に送信する。また、第1通信部570は、遊技者による持玉カードの挿入/排出の操作が行われることにより、処理部510の制御に従って、カード挿入/排出信号をデータ表示装置4に送信する。
第2通信部580は、玉管理コンピュータ8との間でデータの授受や信号の送受を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部580は、処理部510の制御に従って、遊技者の持玉数を含む持玉カード情報を玉管理コンピュータ8に送信する。
本明細書では、遊技者が所持する記録媒体であるビジターカード及び会員カードを包括的に「遊技用カード」と称する。ビジターカード及び会員カードは、プリペイド残額やカード残額を記録したプリペイド機能を有する遊技用カードである。
プリペイド残額は、「カード残額÷単位額」の式で演算される商の整数部分であり、カード残額は、遊技用カードに記録される円単位の残額である。例えば、単位額は100円とすることができ、カード残額が10000円である場合は、プリペイド残額は100となる。以下では、プリペイド残額とカード残額とを包括的に「残額」と称する。
上記の残額は、遊技用カードに直接記録することとしてもよいし、遊技用カードには記録せずに、玉管理コンピュータ8等の管理装置で管理するようにしてもよい。遊技用カードに残額を記録する場合には、台間計数ユニット5や後述するカードユニット3等の記録媒体処理装置が、受け付けた遊技用カードから残額を読み取ることで、遊技者が所有する残額を特定するようにすればよい。また、遊技用カードに残額を記録しない場合には、記録媒体処理装置が、受け付けた遊技用カードのカードIDや会員IDを管理装置に出力し、管理装置から該カードIDや会員IDに対応付けられた残額データを取得することで、遊技者が所有する残額を特定するようにすればよい。
本実施形態では、残額と言った場合、遊技用カードに対応付けられている残額のことを意味することとして説明する。つまり、入金によって遊技用カードに直接的に記録される残額や、入金によって遊技用カードのカードIDや会員IDと対応付けて上位の管理装置で管理される残額を意味するものとする。
また、本明細書では、遊技者がパチンコ機での遊技で獲得した玉であって、ホールに預けている玉のことを「貯玉」と称する。また、ホールに預けている貯玉の数を「貯玉数」と称する。貯玉数は、管理装置で管理される。原則的に、貯玉数は会員カードに記録させることはできず、記録媒体処理装置が会員カードを受け付けたことに応じて、管理装置で管理されている貯玉数が記録媒体処理装置に送信される。
当日に遊技者が獲得した貯玉数は、所定条件の成立に応じて、管理装置によって移行管理されて記憶される。所定条件は、例えば、当日の店舗の営業終了後、締め処理が行われることとして定めておくことができる。締め処理は、時刻が所定の締め時刻(例えば深夜10時や深夜0時、深夜2時)となったことや、店舗の管理者によって締め処理の実行操作がなされたこと、店舗の営業終了により管理装置の電源が一旦切断され、次の営業日の営業のために管理装置の電源が立ち上げられたこと、等の条件の成立に応じて実行される。この締め処理が実行されることにより、当日貯玉数は過去貯玉数に加算されてリセットされ、次の営業日以降の過去貯玉として管理されることになる。つまり、所定条件の成立により、当日貯玉数はその当日に遊技者が貯蓄した貯玉数として確定される。
また、本明細書では、遊技者がパチンコ機で遊技を行った結果、遊技者の所有となった遊技玉数のことを「持玉」と称する。また、会員カードに対応付けられる当日貯玉と区別するために、ビジターカードに記録されている玉数のことを「持玉数」と称する。
また、本明細書では、記録媒体処理装置が備える計数払出ユニットに380よって計数され、該記録媒体処理装置が内部的に記憶している計数玉数であって、管理装置が直接把握することのできないローカルな計数玉数のことを「ローカル計数玉数」と称する。
また、本明細書では、パチンコ機で発射可能なパチンコ玉であり、残額や持玉、貯玉を引き落とすことと引き換えにして生成されるパチンコ玉のことを「遊技球」と称する。
[1−5.ホールコンピュータの機能構成]
図5は、ホールコンピュータ6の機能構成の一例を示す図である。
ホールコンピュータ6は、処理部610と、入力部620と、表示部625と、音出力部630と、時計部635と、第1通信部640と、第2通信部650と、ROM670と、ハードディスク680と、RAM690とを備えて構成され、各部がバスを介して接続されるコンピューターシステムである。
処理部610は、ROM670に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、ホールコンピュータ6の各部を統括的に制御するCPUやDSP等のプロセッサやASIC等の集積回路を有して構成される制御装置及び演算装置である。本実施形態において、処理部610は、主要な機能部として、設定部611と、遊技集計部613と、音量設定部615と、光量設定部617とを有する。
入力部620は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部610に出力する。この入力部620からの操作入力により、ハードディスク680に格納された各種データベースのデータの編集等の指示操作がなされる。
表示部625は、処理部610から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部625には、ハードディスク680に格納された各種データベースのデータの内容等が表示される。
音出力部630は、処理部610から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行うスピーカなどの音出力装置である。音出力部630からは、例えば、注意を促す場合や、異常が発生した場合に、それを管理者に報知する警告音等が音出力される。
時計部635は、ホールコンピュータ6が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部635の計時時刻(日付を含む。)は処理部610に出力される。
第1通信部640は、パチンコ機2との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部640は、パチンコ機2から出力されるパチンコ機信号を受信する。
第2通信部650は、データ表示装置4との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部650は、処理部610の制御に従って、設定用データ691や前述した管理装置信号をデータ表示装置4に送信する。
ROM670は、読み出し専用の不揮発性の記憶装置であり、ホールコンピュータ6のシステムプログラム等の各種のプログラムを記憶している。本実施形態において、ROM670には、処理部610によって読み出され、管理処理として実行される管理プログラム671が記憶されている。管理プログラム671は、設定処理として実行される設定プログラム671aをサブルーチンとして含む。これらの処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
なお、ホールコンピュータ61Aが記憶装置としてROM670を備えないような構成とすることも可能であり、この場合は、上記の各種プログラムを、例えばハードディスク680に記憶させるようにすればよい。
ハードディスク680は、読み書き可能な不揮発性の外部記憶装置であり、データ表示装置4の表示設定に係る各種のデータや、パチンコ機2での遊技に係る各種のデータベースを記憶する。具体的には、表示内容設定用テーブル681と、一斉演出時表示設定用テーブル682と、表示態様設定用テーブル683と、音量設定用テーブル684と、光量設定用テーブル685と、音出力内容設定用テーブル686と、遊技集計データベース688と、売上管理データベース689とが記憶される。
表示内容設定用テーブル681は、データ表示装置4の表示内容の設定に係るテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図6に示す。表示内容設定用テーブル681には、パチンコ機IDと、機種名と、表示種別と、表示内容とが対応付けて記憶されている。
パチンコ機IDは、各パチンコ機2をユニークに識別するための番号(ID)であり、各パチンコ機2に個別に割り当てられている。
機種名は、該パチンコ機IDのパチンコ機2の機種名である。
表示種別は、データ表示装置4の表示の種別であり、本実施形態では「通常」と「一斉演出」との2種類が定められている。
表示内容は、データ表示装置4の表示部に表示させる表示内容であり、第1表示部430の表示内容と、第2表示部440の表示内容とがそれぞれ個別に定められている。
具体的には、パチンコ機IDがP1〜P20のパチンコ機2は、その機種名が「パチンコXXX」である。そして、通常時における第1表示部430の表示内容として、(1)遊技履歴画面、(2)メニュー画面、(3)大当り演出画面、(4)定期告知画面、(5)カード取り忘れ報知画面、(6)パチンコ機不正報知画面、(7)パチンコ機異常報知画面、(8)ユニット不正報知画面、(9)ユニット異常報知画面、が定められている。
遊技履歴画面は、データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2(以下、「対応パチンコ機」という。)で遊技した遊技者の遊技履歴を表示する画面であり、その表示内容として、スタート回数、大当り回数、確変大当り回数、通常大当り回数、前日大当り回数、前々日大当り回数、特別画像表示、が定められている。
特別画像表示は、対応パチンコ機で遊技する遊技者の所持球を、所定画像を用いて表示する特別表示である。この特別画像表示は、遊技者の所持球を、所定画像を用いて表す所持球画像表示(所持球所定画像表示、所持球特別画像表示)、遊技者の所持球を簡易的に表す所持球簡易表示と言い換えることもできる。本実施形態では、データ表示装置4の第1表示部430に特別画像表示を行わせる場合を例に挙げて説明する。
メニュー画面は、遊技者が各種のメニューを選択するための画面である。
大当り演出画面は、対応パチンコ機で大当りが発生した場合に、その大当りを祝福する演出を表示する画面である。
定期告知画面は、データ表示装置4に定期告知を行わせるための画面である、定期告知には、各種のニュースや広告を音声や音楽とともに出力させるものが含まれる。
カード取り忘れ報知画面は、対応パチンコ機に対応して設けられたユニット(以下、「対応ユニット」という。)から遊技用カードを取り忘れないように遊技者に注意を喚起するための画面である。
パチンコ機不正報知画面は、対応パチンコ機に何らかの不正が発生した場合に、その旨を店舗の管理者や店員に報知するための画面である。
パチンコ機異常報知画面は、対応パチンコ機に何らかの異常が発生した場合に、その旨を店舗の管理者や店員に報知するための画面である。
ユニット不正報知画面は、対応ユニットに何らかの不正が発生した場合に、その旨を店舗の管理者や店員に報知するための画面である。
ユニット異常報知画面は、対応ユニットに何らかの異常が発生した場合に、その旨を店舗の管理者や店員に報知するための画面である。
また、一斉演出時には、第1表示部430に一斉演出画面を表示させることが定められており、一斉演出の種別として、(1)大当りランニング演出、(2)パチンコ機特別映像、(3)特別キャラクタ映像、が定められている。
(1)大当りランニング演出は、同機種のパチンコ機2の中に大当りしたパチンコ機2が存在する場合に、同機種の全てのパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4の第1表示部430に大当りを祝う特別映像を表示させる演出である。ランニング演出は、遊技島の端から端までデータ表示装置4に一定の時間差で大当り映像を表示させることにより実現する。この場合、大当り映像に係る音声や音楽を特定音として音出力部450から出力する。
なお、大当りランニング演出とは異なり、個別のデータ表示装置4において、該データ表示装置4に対応して設けられるパチンコ機2において大当りが発生した場合に、大当りを祝福するファンファーレ音を、該データ表示装置4の音出力部450から特定音として出力させてもよい。
また、大当りの発生に伴い、遊技者の所持球数が1000発、2000発、3000発、・・・、と増加していく場合に、1000発突破、2000発突破、3000発突破、といった、所持球数の突破表示を第1表示部430に表示させたり、所持球数の突破報知音を音出力部450から特定音として出力するようにしてもよい。なお、突破報知を行う所持球数は、1000発単位や5000発単位、10000発単位としてもよい。
(2)パチンコ機特別映像は、該機種のパチンコ機2のプロモーション映像であり、同機種の全てのパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4の第1表示部430に一斉演出表示させる。
(3)特別キャラクタ映像は、該機種のパチンコ機2の隠れキャラクタやマスコットキャラクタの映像であり、同機種の全てのパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4の第1表示部430に一斉演出表示させる。
また、通常時の第2表示部440の表示内容としては、(1)空き台情報、(2)大当り情報、(3)潜伏確変情報、(4)時短情報、が定められている。
(1)空き台情報は、該パチンコ機2が現在空き台であることを示す情報である。
パチンコ機2が空き台であるか否かは、後述するデータ表示装置4の処理部410が実行する稼働判定処理によって判定することができる。
稼働判定処理では、例えば、パチンコ機2から一定時間以上遊技信号の受信がない場合(例えば、アウト信号やセーフ信号の受信がない場合)に、該パチンコ機2は稼働状態ではない(非稼働状態)と判定し、空き台であると判定することができる。
また、本実施形態において、パチンコ機2には台間計数ユニット5が併設されるため、この台間計数ユニット5からのカード挿入/排出信号や、遊技用カードに記録されている持玉数等の情報に基づいて稼働判定処理を行って、該パチンコ機2が空き台であるか否かを判定することも可能である。また、パチンコ機2からの信号と台間計数ユニット5からの信号とを併用し、これらの信号に基づいて稼働判定処理を行って、該パチンコ機2が空き台であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合は、稼働判定及び空き台判定をより確実に行うことができる。
なお、本実施形態とは異なり、パチンコ機2に対応して、会員カードやビジターカードを受け付けてカード情報を処理する記録媒体処理装置として、以下の実施形態で説明するカードユニット3を併設する実施形態も考えられる。この場合は、カードユニット3から出力されるカード挿入/排出信号や、遊技用カードに記録されている残額、持玉数等の情報に基づいて、該パチンコ機2が稼働状態であるか否か(空き台であるか否か)を判定することも可能である。また、パチンコ機2からの信号とカードユニット3からの信号とを併用して、該パチンコ機2が稼働状態であるか否か(空き台であるか否か)を判定するようにしてもよい。この場合も、稼働判定及び空き台判定をより確実に行うことができる。
また、パチンコ機2から一定時間以上遊技信号を受信しない場合であっても、遊技者が席を確保した上で、トイレ休憩等の理由で離席している可能性がある。そこで、遊技者が着座していないパチンコ機2については店員が見回りをし、その台が稼働状態であるか否か(空き台であるか否か)を確認するようにしてもよい。空き台であると判断した場合には、店員が手元の設定用リモコンを用いてデータ表示装置4に空き台であることを表示させるように設定を行うなどすればよい。
(2)大当り情報は、該パチンコ機2が大当り中であることを示す情報である。パチンコ機2から大当り信号を受信している間は、該パチンコ機2が大当り中であると判断することができる。
(3)潜伏確変情報は、該パチンコ機2が現在潜伏確変状態であることを示す情報である。潜伏確変中は、確変状態が潜伏しており、抽選が確変確率で行われるため、遊技者はそのまま遊技を継続することで、大当りする可能性が高い。
(4)時短情報は、該パチンコ機2が現在時短状態であることを示す情報である。時短中は、遊技者は予め定められた回転数(例えば30回転)だけ電サポ(電動チューリップによるサポート)状態で回転させることができるが、抽選は通常確率で行われるため、大当りする可能性は通常時と変わらない。
また、一斉演出時の第2表示部440の表示内容としては、(1)店舗宣伝情報、(2)新台入替情報、(3)店舗イベント情報、が定められている。
(1)店舗宣伝情報は、該店舗の営業時間や設置しているパチンコ機2の機種名、サービス内容等を示す情報である。
(2)新台入替情報は、新台として導入したパチンコ機2を示す情報や、次回の新台入替の日時を告知するための情報である。
(3)店舗イベント情報は、該店舗で実施されるイベントに関する情報である。例えば、レディースデーやシルバーデーといった情報がこれに含まれる。
同様に、パチンコ機IDがP21〜P40のパチンコ機2は、その機種名が「パチンコYYY」であり、これについても、第1表示部430及び第2表示部440の表示内容がそれぞれ定められている。
パチンコ機IDがP21〜P40のパチンコ機2について、一斉演出時の第1表示部430の表示内容としては、(1)大当りランニング演出、(2)パチンコ機特別映像、(3)特別キャラクタ映像、に加えて、(4)ライブ映像が定められている。
また、パチンコ機IDがP21〜P40のパチンコ機2について、通常時の第2表示部440の表示内容として、(1)空き台情報、(2)大当り情報、(3)小当り情報、(4)突確(突然確変)情報、が定められている。
つまり、本実施形態では、パチンコ機2の機種に応じて、パチンコ機2に対応して設けられるデータ表示装置4の第1表示部430や第2表示部440に表示させる表示内容をホールコンピュータ6側で自由に設定できる点が特徴である。
表示内容設定用テーブル681では、第2表示部440の表示内容として、パチンコ機2から出力される情報に基づく遊技情報が定められている。具体的には、通常時における第2表示部440の表示内容として定められた(1)空き台情報、(2)大当り情報、(3)潜伏確変情報、(4)時短情報は、パチンコ機2から出力されるパチンコ機信号に基づいて特定可能な情報である。従って、ホールコンピュータ6の表示内容設定部は、パチンコ機2から出力される情報に基づく遊技情報を第2表示部440の表示内容として設定することができる。
これにより、遊技者以外の遊技客に対して遊技情報を視認可能とすることができる。例えば、遊技情報が潜伏確変状態の識別である場合は、遊技者に潜伏確変中であることを知られることなく、遊技者以外の遊技客に対して潜伏確変中であることを報知することが可能となる。
また、表示内容設定用テーブル681では、第2表示部440に表示させる情報として、第1表示部430に表示させる情報よりも少ない情報が定められている。これにより、ホールコンピュータ6の表示内容設定部は、第1表示部430に表示させる情報よりも少ない情報を第2表示部440に表示させるように表示内容を設定することになる。これによれば、遊技者以外の遊技客に対して適切な情報量で情報を視認させることができる。第2表示部440に表示させるのは、遊技者以外の遊技客向けの情報であるため、遊技者が遊技中に確認する第1表示部430に表示させる情報と比べて、少ない情報でよい。遊技客が遊技島全体を見て回る場合には、それほど細かい内容を通常見ないので、それで十分なケースが多いと考えられる。
上記の表示内容設定用テーブル681には、データ表示装置4の表示部(第1表示部430、第2、第2表示部440)に表示させる表示内容が定められており、処理部610は、この表示内容設定用テーブル681を用いて表示設定用データ698を生成することで、データ表示装置4の表示部の表示内容を設定する。従って、ホールコンピュータ6は、データ表示装置4の表示内容を設定する表示内容設定手段を有する。
一斉演出時表示設定用テーブル682は、一斉演出時におけるデータ表示装置4の表示設定に係るテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図7に示す。一斉演出時表示設定用テーブル682には、機種名と、一斉演出種別と、一斉演出表示条件と、一斉演出映像データ493とが対応付けて定められている。
一斉演出種別は、表示内容設定用テーブル681の表示種別「一斉演出」に定められている各種の表示内容である。
一斉演出表示条件は、一斉演出を第1表示部430に表示させるための条件である。
一斉演出映像データ493は、一斉演出表示条件が成立した場合に、第1表示部430に表示させる映像のデータである。
例えば、機種名「パチンコXXX」に対しては、一斉演出種別として「大当りランニング演出」と、「パチンコ機特別映像」と、「特別キャラクタ映像」とが定められている。「大当りランニング演出」の一斉演出表示条件は、「同機種のパチンコ機の中に大当りしたパチンコ機があること」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX1」である。
「パチンコ機特別映像」の一斉演出表示条件は、「第1の規定時間が経過する毎」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX2」である。第1の規定時間は適宜設定可能であり、例えば3時間とすることができる。
「特別キャラクタ映像」の一斉演出表示条件は、「第2の規定時間が経過する毎」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX3」である。第2の規定時間は適宜設定可能であり、例えば2時間とすることができる。
なお、機種名「パチンコYYY」についても、図面に示したように、複数の一斉演出に係るデータが定められている。
上記の一斉演出時表示設定用テーブル682には、データ表示装置4の表示部の表示内容の他に表示条件も定められており、処理部610は、この一斉演出時表示設定用テーブル682を用いて表示設定用データ698を生成することで、データ表示装置4の表示内容や表示条件を設定する。従って、ホールコンピュータ6は、表示内容設定手段の他、データ表示装置4の表示条件を設定する表示条件設定手段も有する。
表示態様設定用テーブル683は、データ表示装置4の第1表示部430及び第2表示部440に表示させる情報の表示パターンを定めたテーブルであり、第1表示部表示態様設定用テーブル683aと、第2表示部表示態様設定用テーブル683bとがこれに含まれる。
図8は、第1表示部表示態様設定用テーブル683aのテーブル構成の一例であり、表示種別と、表示パターンと、第1表示部430の表示態様とが対応付けて定められている。表示種別には、前述したように「通常」と「一斉演出」との2種類が定められている。
表示種別「通常」の表示パターンには、「パターンA、パターンB、パターンC、パターンD、・・・」が定められている。例えば、「パターンA」には、第1表示部430の表示態様として、第1表示窓に「機種名」、第2表示窓に「スタート回数」、・・・、第7表示窓に「前々日大当り回数」、第8表示窓に「特別画像表示」を表示させることが定められている。同様に、例えば「パターンC」には、第1表示窓に「機種名」、第2表示窓に「スタート回数」、・・・、第7表示窓に「確変大当り回数」、第8表示窓に「特別画像表示」を表示させることが定められている。
表示種別「一斉演出」の表示パターンには、「パターンa、パターンb、パターンc、パターンd、・・・」が定められている。具体的には、第1表示部430の表示態様として、「パターンa」には「全画面大当りランニング映像」が、「パターンb」には「全画面にパチンコ機宣伝映像」、「パターンc」には「全画面特別キャラクタ映像」、「パターンd」には「ライブ映像」を表示させることがそれぞれ定められている。
図9は、第2表示部表示態様設定用テーブル683bのテーブル構成の一例であり、第1表示部表示態様設定用テーブル683aと同様に、表示種別と、表示パターンと、第2表示部440の表示態様とが対応付けて定められている。表示種別には、前述したように「通常」と「一斉演出」の2種類が定められている。
表示種別「通常」の表示パターンには、「パターンP、パターンQ、パターンR、パターンS、・・・」が定められている。そして、第2表示部440の表示態様として、「パターンP」には「全画面空き台情報」、「パターンQ」には「全画面大当り情報」、「パターンR」には「全画面潜伏確変情報」、「パターンS」には「全画面時短情報」を表示させることがそれぞれ定められている。
表示種別「一斉演出」の表示パターンには、「パターンp、パターンq、パターンr、・・・」が定められている。そして、第2表示部440の表示態様として、「パターンp」には「全画面店舗宣伝情報」、「パターンq」には「全画面新台入替情報」、「パターンr」には「全画面店舗イベント情報」を表示させることがそれぞれ定められている。
上記の表示態様設定用テーブル683には、データ表示装置4の表示部にどのような表示対象でデータを表示させるかが定められており、処理部610は、この表示態様設定用テーブル683を用いて表示設定用データ698を生成することで、データ表示装置4の表示態様を設定する。従って、ホールコンピュータ6は、表示内容設定手段や表示条件設定手段の他、データ表示装置4の表示態様を設定する表示態様設定手段を有する。
音出力内容設定用テーブル686は、データ表示装置4の音出力部450から音出力させる内容を設定するためのテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図10に示す。
音出力内容設定用テーブル686には、パチンコ機IDと、機種名と、音出力内容とが対応付けて定められている。音出力内容には、パチンコ機信号に基づく音出力内容と、ユニット信号に基づく音出力内容と、管理装置信号に基づく音出力内容とがそれぞれ定められている。
パチンコ機IDが「P1〜P20」であり、機種名が「パチンコXXX」であるパチンコ機2に対応して設けられるデータ表示装置4について、パチンコ機信号に基づく音出力内容には、(1)大当り演出音、(2)パチンコ機不正報知音、(3)パチンコ機異常報知音、が定められている。また、ユニット信号に基づく音出力内容には、(1)カード取り忘れ報知音、(2)ユニット不正報知音、(3)ユニット異常報知音、が定められている。また、管理装置信号に基づく音出力内容には、(1)一斉演出音、(2)定期告知音、が定められている。
大当り演出音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められた大当り演出画面に対応して音出力させる大当りを祝福する音声や音楽である。
パチンコ機不正報知音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められたパチンコ機不正報知画面に対応して音出力させるパチンコ機2で不正が発生したことを報知する音声や警告音である。
パチンコ機異常報知音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められたパチンコ機異常報知画面に対応して音出力させるパチンコ機2で異常が発生したことを報知する音声や警告音である。
カード取り忘れ報知音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められたカード取り忘れ報知画面に対応して音出力させる対応ユニットからの遊技用カードの取り忘れを対応パチンコ機で遊技する遊技者に注意喚起する音声や警告音である。
ユニット不正報知音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められたユニット不正報知画面に対応して音出力させる台間計数ユニット5で不正が発生したことを報知する音声や警告音である。
ユニット異常報知音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められたユニット異常報知画面に対応して音出力させる台間計数ユニット5で不正が発生したことを報知する音声や警告音である。
一斉演出音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められた一斉演出画面に対応して音出力させる一斉演出に係る音声や音楽である。定期告知音は、表示内容設定用テーブル681の表示内容に定められた定期告知画面に対応して音出力させる定期告知に係る音声や音楽である。
音量設定用テーブル684は、データ表示装置4の音出力部450から音出力させる音の音量を設定するために用いられるテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図11に示す。
音量設定用テーブルには、設定Noと、音量変更可能範囲と、音量詳細設定内容とが対応付けて記憶定められている。
設定Noは、音量範囲の設定をユニークに識別するための番号であり、「V1」、「V2」、「V3」、・・・、と通番の番号が割り当てられている。
音量変更可能範囲は、該設定Noの設定において遊技者が音量を変更することが可能な範囲であり、音量に対応する数値範囲が定められている。音量変更可能範囲は、所定範囲に相当する。
音量詳細設定内容は、該設定Noの設定における音量の具体的な音量の設定内容が定められている。
音量には、その取り得る範囲が予め定められている。具体的には、音量には、例えば「2」〜「26」の25段階(数字が大きいほど音量が大きい。)が定められている。例えば、設定Noが「V1」の設定においては、チャンネルとして「0」〜「9」の10段階のチャンネルと、「A」〜「F」の6段階のチャンネルとが定められている。ここで、チャンネルとは、後述するデータ表示装置4の設定切替スイッチ460を店舗の管理者や店員が捻って位置を変位させることで設定位置を変更可能なものであり、チャンネルによって音量の設定を変化させることが可能なものである。
初期表示音量には、データ表示装置4の電源投入がなされてから、設定切替スイッチ460の初期設定操作により、又は、設定切替スイッチ460を途中で操作することによりチャンネルの変更があった場合に、初期表示として表示される設定画面において強調表示される音量段階(第2音量段階)が定められている。チャンネルの番号が大きくなるほど、初期表示音量として大きな値が定められている。つまり、第1音量段階が高くなるほど、初期表示として表示される第2音量段階が高くなるように、初期表示音量が定められている。
実際の音量範囲には、音量が実際に取り得る範囲が定められている。括弧内の数字は、その音量のときに強調表示される音量段階を示す。
具体的に説明する。
(1)設定No「V1」
「V1」の設定では、遊技者が音量を変更可能な範囲として、「2」〜「14」が定められている。そして、チャンネル「0」〜「9」について、初期表示音量として、「2」、「3」、「4」、「6」、「8」、「10」、「11」、「12」、「13」、「14」がそれぞれ定められている。
また、チャンネル「0」〜「4」については、実際の音量範囲として「2(2)」〜「14(14)」が定められており、チャンネル「5」〜「9」については、実際の音量範囲として「10(2)」〜「22(14)」が定められている。つまり、チャンネルが「0」〜「4」である場合は、音量が「2」、「3」、「4」、・・・「14」と上がっていくと、実際の音量もこれに対応して「2」、「3」、「4」、・・・「14」と上がっていく。つまり、実際の音量は、第2音量段階と同じ値となる。
これに対し、チャンネルが「5」〜「9」である場合は、音量が「2」、「3」、「4」、・・・「14」と上がっていくと、実際の音量はこれに対応して「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。つまり、実際の音量は、第2音量段階の値に「8」を加算した値となる。
チャンネル「A」〜「F」については、第2音量段階の設定が制限されており、音量が固定的に定められている。具体的には、チャンネル「A」〜「F」について、固定的な音量として「2」、「4」、「7」、「11」、「16」、「22」がそれぞれ定められている。
(2)設定No「V2」
「V2」の設定では、遊技者が音量を変更可能な範囲として、「3」〜「16」が定められている。そして、チャンネル「0」〜「9」について、初期表示音量として、「3」、「4」、「5」、「7」、「9」、「11」、「13」、「14」、「15」、「16」がそれぞれ定められている。
また、チャンネル「0」〜「4」については、実際の音量範囲として「3(3)」〜「16(16)」が定められており、チャンネル「5」〜「9」については、実際の音量範囲として「11(3)」〜「24(16)」が定められている。つまり、チャンネルが「0」〜「4」である場合は、音量が「3」、「4」、「5」、・・・「16」と上がっていくと、実際の音量もこれに対応して「3」、「4」、「5」、・・・「16」と上がっていく。つまり、実際の音量は、第2音量段階と同じ値となる。
これに対し、チャンネルが「5」〜「9」である場合は、音量が「3」、「4」、「5」、・・・「16」と上がっていくと、実際の音量はこれに対応して「11」、「12」、「13」・・・「24」と上がっていく。つまり、実際の音量は、第2音量段階の値に「8」を加算した値となる。
チャンネル「A」〜「F」については、第2音量段階の設定が制限されており、音量が固定的に定められている。具体的には、チャンネル「A」〜「F」について、固定的な音量として「3」、「5」、「8」、「12」、「17」、「24」がそれぞれ定められている。
(3)設定No「V2」
「V3」の設定では、遊技者が音量を変更可能な範囲として、「4」〜「18」が定められている。そして、チャンネル「0」〜「9」について、初期表示音量として、「4」、「5」、「6」、「8」、「10」、「12」、「13」、「15」、「17」、「18」がそれぞれ定められている。
また、チャンネル「0」〜「4」については、実際の音量範囲として「4(4)」〜「18(18)」が定められており、チャンネル「5」〜「9」については、実際の音量範囲として「12(4)」〜「26(18)」が定められている。つまり、チャンネルが「0」〜「4」である場合は、音量が「4」、「5」、「6」、・・・「18」と上がっていくと、実際の音量もこれに対応して「4」、「5」、「6」、・・・「18」と上がっていく。つまり、実際の音量は、第2音量段階と同じ値となる。
これに対し、チャンネルが「5」〜「9」である場合は、音量が「4」、「5」、「6」、・・・「18」と上がっていくと、実際の音量はこれに対応して「12」、「13」、「14」・・・「26」と上がっていく。つまり、実際の音量は、第2音量段階の値に「8」を加算した値となる。
チャンネル「A」〜「F」については、第2音量段階の設定が制限されており、音量が固定的に定められている。具体的には、チャンネル「A」〜「F」について、固定的な音量として「4」、「7」、「10」、「16」、「23」、「26」がそれぞれ定められている。
このように、本実施形態では、上記の音量設定用テーブル684において、音量変更可能範囲及び音量詳細設定内容でなる複数の音量データが定められており、これら複数の音量データの中から、データ表示装置4に係る音量設定用データ695を店舗側で任意に生成して、該データ表示装置4に適用可能に構成されている。
光量設定用テーブル685は、データ表示装置4の表示部(第1表示部430、第2表示部440)や発光部455から発光させる光の光量を設定するために用いられるテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図12に示す。
光量設定用テーブル685には、設定Noと、光量変更可能範囲と、光量詳細設定内容とが対応付けて定められている。
設定Noは、光量範囲の設定をユニークに識別するための番号であり、「L1」、「L2」、「L3」、・・・、と通番の番号が割り当てられている。
光量変更可能範囲には、該Noの設定において遊技者が光量を変更することが可能な範囲であり、光量に対応するパーセント[%]が定められている。
光量詳細設定内容には、該設定Noの設定における光量の詳細な設定内容が定められている。
光量には、その取り得る範囲が予め定められている。具体的には、光量には、例えば「30%」〜「100%」の段階(数字が大きいほど光量が大きい。)が定められている。例えば、設定Noが「V1」の設定においては、チャンネルとして「0」〜「9」の10段階のチャンネルと、「A」〜「F」の6段階のチャンネルとが定められている。
初期表示光量は、データ表示装置4の電源投入がなされてから、設定切替スイッチ460の初期設定操作により、又は、設定切替スイッチ460を途中で操作することによりチャンネルの変更があった場合に、初期表示として表示される設定画面において強調表示される光量段階が定められている。チャンネルの番号が大きくなるほど、初期表示光量として大きな値が定められている。
実際の光量範囲には、光量が実際に取り得る範囲が定められている。
具体的に説明する。
(1)設定No「L1」
「L1」の設定では、遊技者が光量を変更可能な範囲として、「30%」〜「100%」が定められている。そして、チャンネル「0」〜「9」について、初期表示光量として、チャンネル「0」及び「1」については「30%」が、チャンネル「2」及び「3」については「45%」が、チャンネル「4」及び「5」については「50%」が、チャンネル「6」及び「7」については「75%」が、チャンネル「8」及び「9」については「100%」がそれぞれ定められている。
また、チャンネル「0」〜「3」については、実際の音量範囲として「30%」、「45%」、「100%」が定められており、チャンネル「4」〜「9」については、実際の光量範囲として「50%」、「75%」、「100%」が定められている。
チャンネル「A」〜「F」については、第2光量段階の設定が制限されており、光量が固定的に定められている。具体的には、チャンネル「A」及び「B」については「30%」が、チャンネル「C」及び「D」については「75%」が、チャンネル「E」及び「F」については「100%」がそれぞれ定められている。
(2)設定No「L2」
「L2」の設定では、遊技者が光量を変更可能な範囲として、「40%」〜「90%」が定められている。そして、チャンネル「0」〜「9」について、初期表示光量として、チャンネル「0」及び「1」については「40%」が、チャンネル「2」及び「3」については「55%」が、チャンネル「4」及び「5」については「65%」が、チャンネル「6」及び「7」については「80%」が、チャンネル「8」及び「9」については「90%」がそれぞれ定められている。
また、チャンネル「0」〜「3」については、実際の音量範囲として「40%」、「55%」、「90%」が定められており、チャンネル「4」〜「9」については、実際の光量範囲として「65%」、「80%」、「90%」が定められている。
チャンネル「A」〜「F」については、第2光量段階の設定が制限されており、光量が固定的に定められている。具体的には、チャンネル「A」及び「B」については「40%」が、チャンネル「C」及び「D」については「65%」が、チャンネル「E」及び「F」については「90%」がそれぞれ定められている。
(3)設定No「L3」
「L3」の設定では、遊技者が光量を変更可能な範囲として、「50%」〜「80%」が定められている。そして、チャンネル「0」〜「9」について、初期表示光量として、チャンネル「0」及び「1」については「50%」が、チャンネル「2」及び「3」については「60%」が、チャンネル「4」及び「5」については「65%」が、チャンネル「6」及び「7」については「70%」が、チャンネル「8」及び「9」については「80%」がそれぞれ定められている。
また、チャンネル「0」〜「3」については、実際の音量範囲として「50%」、「60%」、「80%」が定められており、チャンネル「4」〜「9」については、実際の光量範囲として「65%」、「70%」、「80%」が定められている。
チャンネル「A」〜「F」については、第2光量段階の設定が制限されており、光量が固定的に定められている。具体的には、チャンネル「A」及び「B」については「50%」が、チャンネル「C」及び「D」については「70%」が、チャンネル「E」及び「F」については「80%」がそれぞれ定められている。
このように、本実施形態では、上記の光量設定用テーブル685において、光量変更可能範囲及び光量詳細設定内容でなる複数の光量データが定められており、これら複数の光量データの中から、データ表示装置4に係る光量設定用データ696を店舗側で任意に生成して、該データ表示装置4に適用可能に構成されている。
遊技集計データベース688は、パチンコ機2における遊技に関連する集計データが記憶されたデータベースである。
売上管理データベース689は、店舗に設置されるパチンコ機2における売上に関連するデータが記憶されたデータベースである。売上管理データベース689には、店舗の売り上げに関する情報を管理する売上管理データが記憶され、例えば、割数(機械割数や景品割数)や出玉率、客滞率、売上玉、景品玉、景品金額、玉粗利といった売上管理用のデータが、処理部610によって集計されて記憶される。
RAM690は、読み書き可能な揮発性のメモリであり、本実施形態では、処理部610によって生成されるデータ表示装置4の設定用のデータである設定用データ691が記憶される。RAM690は不図示の電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
図13は、設定用データ691のデータ構成の一例を示す図である。
設定用データ691には、データ表示装置ID692と、対応パチンコ機ID693と、対応ユニットID694と、音量設定用データ695と、光量設定用データ696と、優先出力設定用データ697と、表示設定用データ698と、音出力設定用データ699とが記憶される。
音量設定用データ695は、上述した音量設定用テーブル684に基づいて当該データ表示装置4の音量設定用に生成されるデータであり、そのデータ構成の一例を図14に示す。
音量設定用データ695には、設定Noと、音量データとが対応付けて記憶される。音量データには、音量設定用テーブル684において、該設定Noに対応付けて定められた音量変更可能範囲と音量詳細設定内容とが含まれる。
データ表示装置4は、設定切替スイッチ460の操作(第1操作)によるチャンネルの設定と、ホールコンピュータ6から送信される音量設定用データ695に含まれる音量データとに基づいて、音量の設定/変更を行う。
光量設定用データ696は、上述した光量設定用テーブル685に基づいて当該データ表示装置4の光量設定用に生成されるデータであり、そのデータ構成の一例を図15に示す。
光量設定用データ696には、設定Noと、光量データとが対応付けて記憶される。光量データには、図11の光量設定用テーブル685において、該設定Noに対応付けて定められた光量変更可能範囲と光量詳細設定内容とが含まれる。
データ表示装置4は、設定切替スイッチ460の操作(第1操作)によるチャンネルの設定と、ホールコンピュータ6から送信される光量設定用データ696に含まれる光量データとに基づいて、光量の設定/変更を行う。
優先出力設定用データ697は、データ表示装置4が出力制御(表示出力制御、音出力制御)を行う際に優先的に出力する出力内容を定めた設定用データであり、そのデータ構成の一例を図16に示す。
この図に示す第1優先出力設定用データ697−1は、対応パチンコ機から出力される信号に基づく情報(第2情報に相当する。)を第1表示部430から表示出力及び音出力部450から音出力する制御を、対応ユニットから出力される信号に基づく情報(第1情報に相当する。)を第1表示部430から表示出力及び音出力部450から音出力する制御よりも優先して実行することを定めた設定用データである。
第1優先出力設定用データ697−1には、優先度と、出力設定と、信号種別とが対応付けて記憶される。
優先度には、「1」〜「9」の優先度が割り当てられており、値が小さいほど、出力の優先度が高いことを意味する。出力設定には、該優先度でデータ表示装置4の出力内容が定められている。また、信号種別には、該出力設定に対応する出力制御を実行する契機となる信号の種別が定められている。
優先度「1」には、出力設定として「パチンコ機不正報知」、信号種別として「パチンコ機不正信号」が定められている。これは、対応パチンコ機から出力されるパチンコ機不正信号に従って、データ表示装置4がパチンコ機不正報知を行うことを意味する。パチンコ機不正報知で出力制御される情報を「パチンコ機不正報知情報」と定義する。
優先度「2」には、出力設定として「パチンコ機異常報知」、信号種別として「パチンコ機異常信号」が定められている。これは、対応パチンコ機から出力されるパチンコ機異常信号に従って、データ表示装置4がパチンコ機異常報知を行うことを意味する。パチンコ機異常報知で出力制御される情報を「パチンコ機異常報知情報」と定義する。
優先度「3」には、出力設定として「ユニット不正報知」、信号種別として「ユニット不正信号」が定められている。これは、対応ユニットから出力されるユニット不正信号に従って、データ表示装置4がユニット不正報知を行うことを意味する。ユニット不正報知で出力制御される情報を「ユニット不正報知情報」と定義する。
優先度「4」には、出力設定として「ユニット異常報知」、信号種別として「ユニット異常信号」が定められている。これは、対応ユニットから出力されるユニット異常信号に従って、データ表示装置4がユニット異常報知を行うことを意味する。ユニット異常報知で出力制御される情報を「ユニット異常報知情報」と定義する。
優先度「5」には、出力設定として「大当り演出」、信号種別として「大当り信号」が定められている。これは、対応パチンコ機から出力される大当り信号に従って、データ表示装置4が大当り演出を行うことを意味する。大当り演出で出力制御される情報を「大当り演出情報」と定義する。
優先度「6」には、出力設定として「一斉演出」、信号種別として「一斉演出信号」が定められている。これは、ホールコンピュータ6から出力される一斉演出信号に従って、データ表示装置4が一斉演出を行うことを意味する。一斉演出で出力制御される情報を「一斉演出情報」と定義する。
優先度「7」には、出力設定として「カード取り忘れ報知」、信号種別として「カード挿入信号、入金信号、消費信号、所持球数信号」が定められている。これは、対応ユニットから出力されるカード挿入信号、入金信号、消費信号、所持球数信号に従って、データ表示装置4がカード取り忘れ報知を実行することを意味する。カード取り忘れ報知で出力制御される情報を「カード取り忘れ報知情報」と定義する。
優先度「8」には、出力設定として「遊技履歴更新」、信号種別として「確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号」が定められている。これは、対応パチンコ機から出力される確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号に従って、データ表示装置4が遊技履歴を更新することを意味する。遊技履歴更新で更新されて出力制御される情報を「遊技履歴更新情報」と定義する。
優先度「9」には、出力設定として「定期告知」、信号種別として「定期告知信号」が定められている。これは、ホールコンピュータ6から出力される定期告知信号に従って、データ表示装置4が定期告知を行うことを意味する。定期告知で出力制御される情報を「定期告知情報」と定義する。
この第1優先出力設定用データ697−1を見ると、対応パチンコ機の不正報知の優先度が最も高く設定されている。これは、パチンコ機不正報知情報を第2情報として出力する第2出力制御を最優先に実行することを意味する。また、対応パチンコ機の不正報知及び異常報知の優先度が、対応ユニットの不正報知及び異常報知の優先度よりも高く設定されている。これは、ユニット不正報知情報及びユニット異常報知情報を出力する第1出力制御よりも、パチンコ機不正報知情報及びパチンコ機異常報知情報を出力する第2出力制御を優先して実行することを意味する。
また、大当り演出の優先度が、カード取り忘れ報知の優先度よりも高く設定されている。これは、大当り演出情報を出力する第2出力制御を、カード取り忘れ報知情報を出力する第1出力制御よりも優先して実行することを意味する。しかし、その一方で、遊技履歴更新の優先度は、カード取り忘れ報知よりも優先度が低く設定されている。大当り演出情報は、対応パチンコ機に関する情報のうちの特定情報であり、遊技履歴更新情報は、特定情報以外の情報である。また、カード取り忘れ報知情報は、対応ユニットに関する情報である。従って、対応パチンコ機に関する情報のうちの特定情報以外の情報は、対応ユニットに関する情報よりも優先して出力制御しないが、特定情報の出力制御は、対応ユニットに関する情報よりも優先して出力制御することになる。
また、定期告知の優先度は、最も低く設定されている。定期告知情報は、ホールコンピュータ6から出力される信号に基づく第3情報に相当する。従って、ホールコンピュータ6から出力される信号に基づく情報を出力する第3出力制御よりも、対応ユニットから出力される信号に基づく第1情報を出力する第1出力制御及び対応パチンコ機から出力される信号に基づく第2情報を出力する第2出力制御を優先して実行することになる。
表示設定用データ698は、上述した表示内容設定用テーブル681、一斉演出時表示設定用テーブル682及び表示態様設定用テーブル683に基づいて当該データ表示装置4の表示設定用に生成されるデータである。
音出力設定用データ699は、上述した音出力内容設定用テーブル686に基づいて当該データ表示装置4の音出力設定用に生成されるデータである。
なお、上記の設定用データ691において、対応パチンコIDや対応ユニットIDの代わりに、対応パチンコ機や対応ユニットが設置される遊技島を設定することとしてもよい。このようにすることで、データ表示装置4の設定を遊技島単位で一括的に行うことができ、例えば店舗の管理者が、ホールコンピュータ6を操作して、遊技島を確認しながらデータ表示装置4毎の調整を行うことが可能となる。
[1−6.データ表示装置の構成]
図17及び図18は、データ表示装置4の外観構成の一例を示す図である。
データ表示装置4は、該パチンコ機2で遊技する遊技者向けに少なくとも該パチンコ機2から出力される情報に基づく遊技情報を表示する第1表示部430と、該パチンコ機2で遊技する遊技者以外の遊技客、つまり周囲の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440との2つのディスプレイを有して構成される。
また、データ表示装置4は、音出力部450としてのスピーカが、筐体上面の中央部に、その音出力口が前面を向くように設置されている。なお、スピーカの設置位置は適宜設計変更可能であり、例えば、筐体上面の左右いずれかの位置や、データ表示装置4の筐体の側部の所定位置に設置することとしてもよい。
以下の説明では、パチンコ機2で遊技する遊技者を基準として、遊技者に対する手前方向及び奥方向を前後方向、遊技者を基準とする右方向及び左方向を左右方向、遊技者を基準とする上方向及び下方向を上下方向とそれぞれ定義する。
図17(1)及び図17(2)は、データ表示装置4の斜視図である。データ表示装置4の筐体は、正面視で左右方向に横長の矩形形状を有する基体部4Aと、基体部4Aの右端部及び左端部から、それぞれ手前方向に突出するように構成された扉部4Bとを有して構成される。左右の扉部4Bは、その幅が基体部4Aの幅の半分となるようにそれぞれ設計されている。
図17(3)は、データ表示装置4の正面図である。基体部4Aの前面には、正面視で左右方向に横長の矩形形状を有する第1表示部430が形成されている。第1表示部430は、遊技者に対向する向きに形成されており、パチンコ機2で遊技する遊技者は、遊技位置から第1表示部430を視認することができる。つまり、第1表示部430は、遊技者が遊技する遊技位置から該遊技者が視認可能な方向に向けて形成されている。
図17(4)は、データ表示装置4の右側面図である。扉部4Bの左右の面のうちの片面には、パチンコ機2で遊技する遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440が形成されている。第2表示部440は、遊技者から見て右側の扉部4Bについては右面に、遊技者から見て左側の扉部4Bについては左面に形成されている。つまり、第2表示部440は、それぞれの扉部4Bのうちの外側の面に形成されており、遊技者は第2表示部440を遊技位置から視認することはできない。一方で、パチンコ機2を正面視しない遊技者以外の遊技客、例えば、遊技島の端からその遊技島のパチンコ機2を見渡して遊技を開始するパチンコ機2を選んでいるような遊技客は、第2表示部440を視認することができる。
図17(2)に示すように、左右の扉部4Bは、内側に向けて折り畳み収納可能に構成されている。具体的には、左右の扉部4Bは、それぞれヒンジ部4Cによって内側に向けて折り畳むことが可能である。左右の扉部4Bの幅はいずれもヒンジ部4Cを除いた基体部4Aの幅の半分となるように設計されているため、左右の扉部4Bを閉じると基体部4Aとちょうど重なり合った状態となり、このとき左右の扉部4Bは基体部4Aと平行になり、第1表示部430は左右の扉部4Bで覆われる。このように、左右の扉部4Bを内側に折り畳むことが可能となっているため、データ表示装置4を遊技島に設置する際や遊技島から取り外す際は、左右の扉部4Bを折り畳んだ状態で設置作業や取り外し作業を容易に行うことができる。
また、第2表示部440は、扉部4Bを開いた状態では遊技者が視認できない外側の面に形成されているが、扉部4Bを閉じた状態では、遊技者が第2表示部440を正面から視認可能な状態となる。このように、データ表示装置4は、第1表示部430を遊技者が視認可能であるが第2表示部440を遊技者が視認不能(一方で遊技者以外の遊技客は視認可能)な第1状態(第2表示部440が第1表示部430と垂直になった状態)とすることが可能であるとともに、第1表示部430を遊技者が視認不能であるが第2表示部440を遊技者が視認可能な第2状態(第2表示部440が第1表示部430と平行になった状態)にすることも可能である。
図18は、第2表示部440の詳細構成を示す図である。本実施形態において、第2表示部440は、該第2表示部440の全体を覆う透明なプラスチック蓋447を着脱可能に構成されている。第2表示部440の表示面は、扉部4Bを開いた状態でその筐体面よりも突出する(右側の扉部4Bであれば右側に突出し、左側の扉部4Bであれば左側に突出する)ように設けられており、第2表示部440の筐体面と第2表示部440の表示面との間の段差を形成する外向き嵌合段部441が設けられている。
図18に示すプラスチック蓋447は、底板442の外周端縁に周壁443を突設した蓋部材であり、透光性を有するプラスチック材料によって底板442と周壁443とが一体に成形されたトレイ形状を有している。この底板442の周壁443が突設された側の表面と周壁443の端面(トレイ形状の縁面)との間の段差を形成する内向き嵌合段部444が設けられており、内向き嵌合段部444が外向き嵌合段部441と嵌合されることによって、内向き嵌合段部444の内面が外向き嵌合段部441の外面に係合した状態となり、プラスチック蓋447と第2表示部440とが一体化される構成となっている。
また、プラスチック蓋447の底板442と周壁443によって形成される凹部には、各種の情報を遊技客に報知するためのPOP広告445を入れ込むことが可能に構成されている。POP広告445には、例えば、パチンコ機2が設置された店舗の営業に関する情報や、店舗で行われるイベントに関する情報を掲載することができる。
図18では、POP広告445の一例として、当日がイベントデーの1つであるレディースデーであることを示すPOP広告445を示している。プラスチック蓋447の凹部にこのPOP広告445を入れ込んだ状態で、その内向き嵌合段部444を扉部4Bの外向き嵌合段部441と嵌合させると、POP広告445は底板442と第2表示部440の表示面との間に挟まれることにより支持され、第2表示部440の表示画面を覆い隠すようになる。
また、プラスチック蓋447は透光性を有するため、入れ込まれたPOP広告445は、底板442を介して外部から遊技客が視認可能である。対応するデータ表示装置4にレディースデーのPOP広告445が掲げられたパチンコ機2は女性専用台となり、女性のみが遊技をすることができる。
なお、POP広告は上記のイベントデーを告知するものに限らず、例えば、データ表示装置4が対応して設置されたパチンコ機2が新台であることを示す新台情報や、該パチンコ機2が4円パチンコや2円パチンコ、1円パチンコであることを示す情報、該パチンコ機2の機種名を示す情報といった各種の情報を掲載することが可能である。
このように第2表示部440にプラスチック蓋447を取り付け可能とすることで、遊技者以外の遊技客向けの情報を遊技者が視認してしまうことを防止することができる。また、POP広告を介在させてプラスチック蓋447を取り付けることで、周囲の遊技客は、店舗やパチンコ機2に関する情報を確認することができる。また、このようにPOP広告等によって第2表示部440を覆うことにより、第2表示部440に潜伏確変状態であることが表示されるような場合など、その表示を遊技者にも遊技者以外の遊技客にも見せたくないような場合に、第2表示部440の表示自体を視認できないようにすることができる。
ここで、仮に第2表示部440に潜伏確変状態であることを表示させないように設定するためには、ホールコンピュータ6あるいは各データ表示装置4側で、第2表示部440に潜伏確変状態であることを表示させないようにするための設定処理を行うことが必要となる。これに対して、第2表示部440をPOP広告等の覆体により覆うことにより、このような設定処理を要せず、仮に第2表示部440に潜伏確変状態であることが表示される場合であっても、これを遊技者及び遊技者以外の遊技客に視認させないようにすることができる。
また、例えばレディースデー等のイベント日において、イベントの対象となる遊技者(例えば女性客)に対してのみ、POP広告等を外して第2表示部440を視認可能とする運用を行うようにしてもよい。さらに、このようなイベントの対象となる遊技者(例えば女性客)が遊技を行う場合には、POP広告等を外した上で扉部4Bを内側に折り畳んだ状態(前述した第2状態)として第2表示部440を遊技者から視認可能とした上で、その第2表示部には、潜伏確変状態の表示を行うようにしてもよい。これによれば、イベント対象者等の特定の遊技者のみが、第2表示部440の表示内容を視認することができるようになる。
なお、図18ではデータ表示装置4の第2表示部440を覆う覆体としてプラスチック蓋447を例示したが、覆体はこれに限られるわけではない。覆体を蓋とするのであれば、プラスチック蓋447に限らず、ガラスの蓋や木製の蓋としてもよい。また、蓋以外の覆体として、第2表示部440を囲う庇体を本発明に係る覆体としてもよい。庇体は、例えば、付色されたプラスチック製やビニール製、木製の庇体とすることができる。
図19は、この場合における庇体の一例を示す図である。
第2表示部440が形成された扉部4Bには、その全体を囲うように庇体448が着脱可能に構成されている。具体的には、扉部4Bのうちヒンジ部4Cの接着面以外の面を囲うように正面視コの字型に成形された庇体448が扉部4Bに取り付け可能に構成されている。このような庇体448を扉部4Bに取り付けることで、遊技機で遊技している遊技者から第2表示部440がより一層視認できない状態を作り出すことができる。
なお、庇体448は、扉部4Bの内側の面を囲う底部を備えた底有り構造としてもよいし、底部を備えない底無し構造としてもよい。底有り構造を採用した場合は、庇体448によって扉部4Bの内側の面も囲われた状態となるため、遊技者からは扉部4Bの内側の面さえも視認できない状態となり、あたかも遊技者が隔離されたかのような状態を作り出すことができる。
また、上記の覆体は、必ずしも第2表示部440の全体を覆う覆体である必要はなく、第2表示部440の一部を覆う覆体してもよい。例えば、第2表示部440のうちの中央部のみが覆われるような覆体としてもよいし、第2表示部440の右半分や左半分、上半分、下半分を覆う覆体としてもよい。また、第2表示部440の周囲を覆う覆体としてもよい。
図20は、データ表示装置4の機能構成の一例を示す図である。なお、ホールコンピュータ6に記憶されているデータと同一のデータについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
データ表示装置4は、処理部410と、操作部420と、第1表示部430と、第2表示部440と、音出力部450と、発光部455と、設定切替スイッチ460と、時計部465と、近距離無線通信部475と、第1通信部470と、第2通信部480と、第3通信部485と、記憶部490とを備えて構成される。
処理部410は、記憶部490に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、データ表示装置4の各部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPUやDSP等のプロセッサやASIC等の集積回路を有して構成される。
本実施形態において、処理部410は、主要な機能部として、第1表示制御部411と、第2表示制御部412と、特別画像表示処理部413と、特定音出力制御部414と、確認音出力制御部415と、音量等設定部416と、音量変更部417と、光量変更部418と、優先出力制御部419とを有する。
操作部420は、第1表示部430と一体的に構成されたタッチパネル421を有する入力手段であり、タッチパネル421に対する操作入力信号を処理部410に出力する。タッチパネル421に対するタップ操作により、遊技者や他の遊技客は、店員の呼出やメニュー選択、サービス選択、表示画面選択等の各種指示操作を行うことができる。また、本実施形態では、タッチパネル421に対するタップ操作により、音量/光量変更を行うことができる。
なお、操作部420にタッチパネル421の他に、又は、タッチパネル421に代えて、十字キーや決定ボタンを含む操作ボタンを構成し、この操作ボタンの押下操作により、遊技者や他の遊技客が音量/光量変更等の指示操作を行うことができるようにしてもよいことは勿論である。本実施形態では、各種の指示操作を全てタッチパネル421に対するタップ操作によって行うこととして説明する。
操作部420において音量変更操作が可能となっている状態は、パチンコ機2(遊技機)で遊技する遊技者を含む来店客用の第2許可条件が成立している状態に相当する。また、来店客による操作部420に対する音量変更操作は第2操作に相当し、来店客の音量変更操作に従って音量を設定することは、第2操作がなされたことに基づいて、複数の音量段階のうちのいずれかの音量段階を第2音量段階として設定することに相当する。来店客の操作に基づいて変更される音量段階を「第2音量段階」という。
第1表示部430は、前述したように基体部4Aに形成されたディスプレイであり、LCD等を有して構成され、第1表示制御部411から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置である。
第2表示部440は、前述したように扉部4Bに形成されたディスプレイであり、LCD等を有して構成され、第2表示制御部412から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置である。
音出力部450は、処理部410から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行う音出力装置であり、スピーカ等を有して構成される。音出力部450は、処理部410の制御に従って、特定音や確認音を出力可能に構成されている。
発光部455は、効果ランプや装飾用LED等を有して構成される発光装置であり、処理部410の制御に従って、種々の発光色で効果ランプや装飾用LEDを点灯/点滅させることが可能に構成されている。
図21は、設定切替スイッチ460の構成の一例を示す図である。
設定切替スイッチ460は、図21(1)に示すように、「0」〜「9」及び「A」〜「F」までの計16個のチャンネルを備えた切替スイッチであり、変位部であるツマミを回動操作することで、16個のチャンネルを切り替えることが可能に構成されている。本実施形態では、各チャンネルに対応して、第1音量段階及び第1光量段階が設定されている。つまり、チャンネルが「0」であれば、「0」に対応した第1音量段階及び第1光量段階が設定され、・・・、チャンネルが「F」であれば、「F」に対応した第1音量段階及び第1光量段階が設定される。
設定切替スイッチ460は、図21(2)に示すように、直接又は所定回路を介して処理部410に接続されており、処理部410は、設定切替スイッチ460のチャンネルに応じた信号を直接的又は間接的に入力することで、設定切替スイッチ460のチャンネルを特定可能に構成されている。設定切替スイッチ460は、店舗の関係者のみが操作できるものであり、データ表示装置4の内部に収納されている。
店舗の従業員は、例えば、データ表示装置4の前面扉などを開閉させることができる(通常、遊技者を含む来店客は開閉できない。)。従業員は、前面扉を開放したときに、処理部410などが配置された部材を、データ表示装置4に設けられた回転軸を軸として回転させることができる。これによって、店舗の従業員は、設定切替スイッチ460を操作することができる。
一方、来店客は、前面扉を開放できないので、設定切替スイッチ460を操作することができない。つまり、設定切替スイッチ460は、店舗用の操作部である。つまり、本実施形態では、前面扉の開放が、設定切替スイッチ460の操作が行える条件(店舗用の操作を行うための第1許可条件)になっている。
このように、設定切替スイッチ460を操作可能な状態となっていることは、データ表示装置4が設置される店舗用の第1許可条件が成立しているときに相当し、店舗の従業員による設定切替スイッチ460に対する操作は、第1操作に相当する。そして、設定切替スイッチ460のツマミの位置に応じてチャンネルを設定することは、複数の音量段階のうちのいずれかの音量段階を第1音量段階として設定することに相当する。店舗の設定操作に基づいて設定される音量段階を「第1音量段階」と定義する。
本実施形態では、確認音出力制御部415が、遊技者を含む来店客の第2操作によって第2音量段階が新たに設定された場合には、その旨を示す確認音を音出力部450から出力するが、店舗の関係者の第1操作によって第1音量段階が新たに設定された場合には、その旨を示す確認音を音出力部450から出力させないように制御する。
時計部465は、データ表示装置4の内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部465の計時時刻(日付を含む。)は処理部410に出力される。また、時計部465はタイマ機能を有しており、後述する確認音出力中タイマ等として機能する。つまり、時計部465は、計時手段として機能する。
近距離無線通信部475は、店員が所持する設定用リモコン等の通信装置と無線通信を行う通信装置である。近距離無線通信部475が無線通信を行う方式としては、代表的には赤外線通信を適用することができる。なお、赤外線通信に限らず、例えば、ZigBee(登録商標)やBluetooth(登録商標)といった通信規格に則った近距離無線通信を実現する近距離無線通信モジュールを内蔵させ、これらの通信方式に従って無線通信を行うようにすることも可能である。
第1通信部470は、対応パチンコ機との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第1通信部470は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従って対応パチンコ機から各種のパチンコ機信号を受信する。
第2通信部480は、対応ユニットとの間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部480は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従って対応ユニットから各種のユニット信号を受信する。
第3通信部485は、ホールコンピュータ6との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第3通信部485は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従ってホールコンピュータ6から5から設定用データ691や各種の管理装置信号を受信する。
記憶部490は、ROMやフラッシュROM、RAM等の揮発性又は不揮発性のメモリを有して構成される記憶装置である。
記憶部490には、処理部410により読み出され、データ表示装置処理として実行されるデータ表示装置処理プログラム491が記憶されている。データ表示装置処理プログラム491は、表示処理として実行される表示処理プログラム491aと、特別画像表示制御処理として実行される特別画像表示処理プログラム491bと、音量等設定処理として実行される音量等設定処理プログラム491cと、音量変更処理として実行される音量変更処理プログラム491dと、光量変更処理として実行される光量変更処理プログラム491eと、優先出力制御処理として実行される優先出力制御プログラム491fと、カード取り忘れ報知実行判定処理として実行されるカード取り忘れ報知実行判定プログラム491gとをサブルーチンとして含む。これらの処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
また、記憶部490には、演出報知用データ493と、特別画像表示用閾値テーブル495と、所持球数データ497と、処理用データ499と、表示態様設定用テーブル683と、設定用データ691とが記憶される。
演出報知用データ493は、前述した各種の演出や報知を実現するために、第1表示部430や第2表示部440に表示させる画像や映像、音出力部450に音出力させる音声や音楽等のデータである。
特別画像表示用閾値テーブル495は、第1表示部430に特別画像表示を行わせる際の所持球に対する表示用閾値を定めたテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図22に示す。
特別画像表示用閾値テーブル495には、第1表示閾値と、第1非表示閾値と、第2表示閾値と、第2非表示閾値との4つの表示用閾値が定められている。
第1表示閾値は、第1表示部430に第1所定画像を表示させるための所持球数に対する閾値であり、例えば1000発が定められている。第1表示閾値は第1値に相当する。
第1非表示閾値は、第1表示部430に表示させた第1所定画像を非表示とさせるための所持球数に対する閾値であり、例えば800発が定められている。第1非表示閾値は第2値に相当する。
第1表示閾値と第1非表示閾値とは、所定球数分の差(以下、「第1所定数」と称する。)を有するように定められている。具体的には、第1表示閾値は1000発であり、第1非表示閾値は800発であるため、第1非表示閾値は第1表示閾値よりも第1所定数として200発小さい値が定められている。このように第1表示閾値と第1非表示閾値との間に第1所定数分の差を持たせているのは、閾値間際の所持球数の増減で第1所定画像の表示非表示が頻繁に切り替わることを防止することを目的としたものである。
本実施形態において、第1所定数である200発は、所定の契機に遊技者の所持球数が減少する数に基づいて設定している。本実施形態では、所定の契機を、遊技者の払い戻し操作による遊技球の1回の払い戻しとする場合を例示する。遊技者の払い戻し操作により、1回に125発の遊技球が遊技者に払い戻される。つまり、1回の払い戻し操作により減少する遊技者の所持球数は125発である。この125発という払い戻し数に75発分の余裕を持たせた200発を第1所定数としている。
第2表示閾値は、第1表示部430に第2所定画像を表示させるための所持球数に対する閾値であり、例えば5000発が定められている。第2表示閾値は第3値に相当する。
第2非表示閾値は、第1表示部430に表示させた第2所定画像を非表示とさせるための所持球数に対する閾値であり、例えば4600発が定められている。第2非表示閾値は第4値に相当する。
第2表示閾値及び第2非表示閾値ついても、所定球数分の差(以下、「第2所定数」と称する。)を有するように閾値を定めている。具体的には、上記の例では、第2表示閾値は5000発であり、第2非表示閾値は4600発であるため、第2非表示閾値は第2表示閾値よりも第2所定数として400発小さい値が定められている。このように第2表示閾値と第2非表示閾値との間に第2所定数分の差を持たせているのも、閾値間際の所持球数の増減で第2所定画像の表示非表示が頻繁に切り替わることを防止することを目的としたものである。
さらに、本実施形態では、第2所定数が第1所定数よりも大きくなるように閾値を設定している。上記の例では、第1所定数は200発であり、第2所定数は400発であるため、第2所定数の方が第1所定数よりも大きい。これは、第2所定画像を非表示とする条件を、第1所定画像を非表示とする条件と比べて厳しくすることを目的としたものである。第2所定画像は、所持球数が5000発や10000発といった大きな数に達した場合に表示させる第1所定画像とは異なる特別な画像であり、遊技者に優越感を与えるとともに、周囲の遊技客にアピールすることを目的としたものであるため、第1所定画像と比べて第2所定画像は非表示とされにくくなるようにしている。
なお、第1所定数及び第2所定数は、第1表示閾値を超えない数とする必要がある。
また、上記の例では、1回の払い戻し操作により遊技者の所持球数が減少する数(125発)に余裕を持たせた数(200発)を第1所定数として定めているが、これに代えて、1回の払い戻し操作により遊技者の所持球数が減少する数(125発)を第1所定数として定めておくこととしてもよい。また、第1表示閾値に基づいて第1所定数を定めることとしてもよい。この場合、好適には第1表示閾値の1/3以下の数、より好適には第1表示閾値の1/5以下の数を第1所定数として定めておくとよい。
また、本実施形態では、第2所定数は第1所定数よりも大きい数が定められていることとして説明するが、第1所定数と同じ数を第2所定数として定めておくこととしてもよい。つまり、上記の例では、第2所定数を第1所定数と同じ200発としてもよい。但し、第2所定数は第1所定数よりも大きい数であることが望ましく、好適には第1所定数の1.5倍〜2倍程度の数を第2所定数として定めておくとよい。
また、上記とは異なり、台間計数ユニット5から出力される所持球数信号が1回の信号で示す数を第1所定数として定めておくこととしてもよい。例えば、台間計数ユニット5が、遊技球の計数値が100発に達する毎に所持球数信号をデータ表示装置4に出力するように構成するのであれば、所持球数信号が1回の信号で示す数は100発であるため、この100発を第1所定数として定めておくこととしてもよい。
所持球数データ497は、該データ表示装置4に対応するパチンコ機2で遊技する遊技者の所持球数を記憶したデータであり、台間計数ユニット5から間欠的なタイミングで受信する所持球数信号に基づいて更新される。
処理用データ499は、処理部410が特別画像表示制御処理において特別画像表示を行うための処理用データであり、後述する第1表示カウンタ値や第2表示カウンタ値、第1整数n、第2整数m、中間所持球数といった処理用のデータが一時記憶される。
設定用データ691は、第2通信部480を介してホールコンピュータ6から受信する出力設定用のデータである。
[1−7.処理の流れ]
[1−7−1.ホールコンピュータの処理]
図23及び図24は、ホールコンピュータ6の処理部610がROM670に記憶されている管理プログラム671に従って実行する管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
処理部610は、各データ表示装置4についてループAの処理を行う(A1〜A7)。ループAは、各データ表示装置4に対して順番に又は並列的にループA内の各ステップを実行することを意味する。
ループAでは、設定部611が、ROM670に記憶されている設定用データ生成プログラム671aに従って、該データ表示装置4について設定用データ691を生成する設定用データ生成処理を行う(A3)。具体的には、ハードディスク680に記憶されている表示内容設定用テーブル681、一斉演出時表示設定用テーブル682、表示態様設定用テーブル683、音量設定用テーブル684、光量設定用テーブル685及び音出力内容設定用テーブル686を用いて、該データ表示装置4の設定用データ691を生成し、RAM690に記憶させる(A3a)。
次いで、処理部610は、生成した設定用データ691を、該データ表示装置4に送信する(A5)。そして、次のデータ表示装置4へと処理を移す。全てのデータ表示装置4に対するループAの処理を終了したならば(A7)、遊技集計部613は、各パチンコ機2から出力されるパチンコ機信号に基づいて、各パチンコ機2の遊技集計データを更新し、ハードディスク680の遊技集計データベース688に記憶させる(A9)。
次いで、処理部610は、大当りランニング演出の表示条件が成立したか否かを判定し(A21)、成立したと判定したならば(A21;Yes)、大当りランニング演出表示指示信号を各データ表示装置4に送信する(A23)。この際、所定の時間差をもってデータ表示装置4に大当りランニング演出を行わせるように、各データ表示装置4に対して上記の時間差に相当する遅延時間分の遅延をかけた大当りランニング演出表示指示信号を送信する。そして、処理部610は、A29へと処理を移す。
大当りランニング演出の表示条件が成立しなかったと判定したならば(A21;No)、処理部610は、その他の一斉演出表示条件が成立したか否かを判定し(A25)、成立したと判定したならば(A25;Yes)、成立した一斉演出表示条件に対応する一斉演出映像の表示指示信号を各データ表示装置4に送信する(A27)。そして、処理部610は、A29へと処理を移す。また、その他の一斉演出表示条件が成立しなかったと判定したならば(A25;No)、処理部610は、A29へと処理を移す。
A29では、処理部610は、一斉演出の終了タイミングであるか否かを判定する(A29)。そして、終了タイミングであると判定したならば(A29;Yes)、処理部610は、一斉演出表示終了指示信号を各データ表示装置4に送信する(A31)。一斉演出の終了タイミングではないと判定したならば(A29;No)、処理部610は、A29へと処理を移す。
次いで、処理部610は、定期告知タイミングであるか否かを判定する(A33)。ここで、定期告知タイミングは、全てのデータ表示装置4に対して同一のタイミングとしてもよいし、データ表示装置4毎に異なるタイミングとしてもよい。定期告知タイミングであると判定したならば(A33;Yes)、処理部610は、定期告知信号を対応するデータ表示装置4に送信する(A35)。
その後、処理部610は、処理を終了するか否かを判定する(A37)。例えば、店舗の営業終了時にホールコンピュータ6の電源を切断する場合に、処理を終了すると判定する。処理を継続すると判定したならば(A37;No)、処理部610は、A9に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(A37;Yes)、処理部610は、管理処理を終了する。
[1−7−2.データ表示装置の処理]
図25は、データ表示装置4の処理部410が、記憶部490に記憶されているデータ表示装置処理プログラム491に従って実行するデータ表示装置処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部410は、ホールコンピュータ6から第3通信部485を介して設定用データ691を受信し、記憶部490に記憶させる(B1)。次いで、処理部410は、設定用データ691に含まれる表示設定用データ698に基づいて、第1表示部430及び第2表示部440の表示初期設定処理を行う(B3)。具体的には、表示設定用データ698を読み出し可能な状態にするとともに、デフォルトとして第1表示部430及び第2表示部440に表示させる表示内容や表示態様を設定する。
また、処理部410は、設定用データ691に含まれる音出力設定用データ699に基づいて、音出力部450の音出力初期設定処理を行う(B5)。具体的には、音出力設定用データ699を読み出し可能な状態にするとともに、デフォルトとして音出力部450から音出力させる音出力内容を設定する。
次いで、処理部410は、設定用データ691に含まれる音量設定用データ695に基づいて、音出力部450の音量初期設定処理を行う(B7)。具体的には、音量設定用データ695を読み出し可能な状態にするとともに、デフォルトとして音出力部450から音出力させる特定音の音量を設定する。
また、処理部410は、設定用データ691に含まれる光量設定用データ696に基づいて、第1表示部430、第2表示部440及び発光部455の光量初期設定処理を行う(B9)。具体的には、光量設定用データ696を読み出し可能な状態にするとともに、デフォルトとして第1表示部430や第2表示部440及び発光部455から発光させる光の光量を設定する。
また、処理部410は、設定用データ691に含まれる優先出力設定用データ697に基づいて、第1表示部430及び音出力部450の優先出力初期設定処理を行う(B11)。具体的には、優先出力設定用データ697を読み出し可能な状態にし、当該優先出力設定用データ697に基づいて、第1表示部430及び音出力部450から表示内容や音出力内容を優先出力するスタンバイ状態とする。
次いで、処理部410は、記憶部490に記憶されている表示処理プログラム491aに従って表示処理の実行を開始する(B13)。表示処理は、データ表示装置処理が終了するまで継続的に実行される。また、処理部410は、音出力処理の実行を開始する(B13)。音出力処理は、データ表示装置処理が終了するまで継続的に実行される。
音出力処理では、処理部410は、表示処理において第1表示部430に表示させる演出画面や報知画面に対応する音声や音楽等の演出音や報知音を、音出力部450から音出力させるように制御する。また、大当りランニング映像を第1表示部430に表示させた場合に、該大当りランニング映像に係る音声や音楽を特定音として音出力部450から出力させるように制御する。また、表示処理において一斉演出映像を第1表示部430に表示させる際には、一斉演出映像の音声や音楽を特定音として音出力部450から出力させるように制御する。
なお、データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2において大当りが発生した場合に、B17の表示処理において、第1表示制御部411が大当りを祝福する大当り演出画面を第1表示部430に表示させ、B19の音出力処理において、特定音出力制御部414が、大当りを祝福するファンファーレ音を特定音として音出力部450から出力させるようにしてもよい。また、遊技者により店員の呼び出し操作がなされたことを検知した場合に、店員の呼び出し音を特定音として音出力部450から出力させてもよい。
次いで、処理部410は、記憶部490に記憶されている音量等設定処理プログラム491cに従って音量等設定処理の実行を開始する(B17)。音量等設定処理は、データ表示装置処理が終了するまで継続的に実行される。
次いで、処理部410は、記憶部490に記憶されている優先出力制御プログラム491fに従って、優先出力制御処理の実行を開始する(B19)。優先出力制御処理は、データ表示装置処理が終了するまで継続的に実行される。また、処理部410は、記憶部490に記憶されているカード取り忘れ報知実行判定プログラム491gに従って、カード取り忘れ報知実行判定処理の実行を開始する(B21)。カード取り忘れ報知実行判定処理は、データ表示装置処理が終了するまで継続的に実行される。
次いで、処理部410は、処理を終了するか否かを判定する(B23)。例えば、データ表示装置4の電源を切断する操作がなされたことを検知した場合に、処理を終了すると判定する。処理を継続すると判定したならば(B23;No)、処理部410は、そのまま待機する。一方、処理を終了すると判定したならば(B23;Yes)、処理部410は、データ表示装置処理を終了する。
図26及び図27は、表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部410は、遊技者の画面切替操作に応じて、表示画面を選択的に切り替える画面選択切替表示処理の実行を開始する(C1)。遊技者は、遊技履歴画面やメニュー画面等の表示画面を、タッチパネル421に対するタップ操作によって選択的に切り替えることができる。
次いで、処理部410は、対応パチンコ機が稼働状態であるか否かを判定する稼働判定処理を行う(C2)。具体的には、前述したように、パチンコ機2から送信される遊技信号や台間計数ユニット5から送信されるカード排出信号に基づいて、該パチンコ機2が現在稼働状態であるか否か(又は現在空き台であるか否か)を判定する。その結果、稼働中である(空き台でない)と判定したならば(C3;No)、第2表示制御部412は、稼働中フラグを「OFF」に設定し(C4)、空き台情報を第2表示部440に表示させるように制御する(C5)。そして、C7へと処理を移す。
なお、稼働中であるか否か、すなわち、該パチンコ機2が空き台であるか否か、の判定は、パチンコ機2から送信される遊技信号や台間計数ユニット5から送信されるカード排出信号の他にも、例えば、該パチンコ機2に撮像装置(カメラ)を設けておき、撮像による遊技者の立ち去りを判定して、該パチンコ機2から遊技者が立ち去ったことを示す信号を送信することにより判定してもよい。また、赤外線センサ等の検出センサを設けておき、遊技者が立ち去ったことを示す信号を送信するようにしてもよい。
一方、現在稼働中である(空き台ではない)と判定したならば(C3;Yes)、処理部410は、稼働中フラグを「ON」に設定し(C6)、C7へと処理を移す。
次いで、処理部410は、該パチンコ機2で遊技が開始されたか否かを判定する(C7)。遊技の開始は、例えば、稼働中フラグがOFFからONになったことで判定することができる。遊技が開始されたと判定したならば(C7;Yes)、第2表示部440に表示させた空き台情報を非表示とさせるように制御する(C9)。遊技が開始されなかったと判定したならば(C7;No)、処理部410は、C11へと処理を移す。
次いで、処理部410は、遊技履歴画面の表示中であるか否かを判定し(C11)、表示中であると判定したならば(C11;Yes)、台間計数ユニット5から所持球数信号を受信したか否かを判定する(C13)。そして、受信したと判定したならば(C13;Yes)、記憶部490の所持球数データを更新し(C15)、記憶部490に記憶されている特別画像表示プログラム491bに従って、特別画像表示制御処理を実行する(C17)。
その後、処理部410は、ホールコンピュータ6から一斉演出表示指示信号を受信したか否かを判定し(C21)、受信したと判定したならば(C21;Yes)、大当りランニング演出の実行指示がなされたか否かを判定する(C23)。
大当りランニング演出の実行指示がなされたと判定したならば(C23;Yes)、第1表示制御部411が、表示設定用データに基づいて、大当りランニング映像を第1表示部430に表示させる制御を行う(C25)。上記のように、ホールコンピュータ6から出力されるランニング演出用の表示指示信号には、所定の時間差に相当する遅延時間分の遅延がかけられている。これにより、各データ表示装置4は、第1表示部430に上記の時間差をもって大当りランニング映像を表示させることになり、これにより大当りランニング演出が実現される。
一方、大当りランニング演出の実行指示がなされなかったと判定したならば(C23;No)、第1表示制御部411は、一斉演出表示指示信号に含まれる一斉演出表示条件に応じた一斉演出映像を第1表示部430に表示させる制御を行う(C27)。
次いで、第1表示制御部411は、一斉演出表示を終了するか否かを判定し(C29)、終了しないと判定したならば(C29;No)、C37へと処理を移す。また、終了すると判定したならば(C29;Yes)、第1表示部430の一斉演出表示を終了させる制御を行う(C31)。そして、C37へと処理を移す。
C21においてホールコンピュータ6から一斉演出表示指示信号を受信しなかったと判定したならば(C21;No)、処理部410は、バージョン情報の表示タイミングであるか否かを判定する(C33)。バージョン情報の表示タイミングは、所定時間が経過する毎のタイミングとしてもよいし、遊技者や遊技客により第1表示部430に表示されたバージョン情報表示アイコンがタップされたことを検知したタイミングとしてもよい。また、バージョン情報の表示を一斉演出表示に含めることとし、パチンコ機2の一斉演出と同期して、バージョン情報の一斉演出表示を行わせるようにしてもよい。
バージョン情報の表示タイミングであると判定したならば(C33;Yes)、第1表示制御部411が、該データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2のバージョン情報を第1表示部430に表示させる制御を行う(C35)。ここで、第1表示部430に表示させるバージョン情報には、パチンコ機2の機種名や第何弾の機種(シリーズ)であるか、通常大当り確率、確変大当り確率、確変突入率、継続率等の情報が含まれる。そして、処理部410は、C29へと処理を移す。
C31の後、第1表示制御部411は、バージョン情報の表示終了タイミングであるか否かを判定し(C37)、表示終了タイミングではないと判定したならば(C37;No)、表示処理を終了する。また、表示終了タイミングであると判定したならば(C37;Yes)、第1表示制御部411は、第1表示部430のバージョン情報の表示を終了させる制御を行う(C39)。そして、処理部410は、表示処理を終了する。
図28は、カード取り忘れ報知実行判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。このカード取り忘れ報知実行判定処理は、データ表示装置4でカード取り忘れ報知を実行するか否かを判定する処理である。
最初に、処理部410は、対応ユニットから所持球数信号を入力したか否かを判定し(S1)、入力したと判定したならば(S1;Yes)、記憶部490の所持球数データ497を更新する(S3)。
次いで、処理部410は、所持球数が規定玉数に達したか否かを判定し(S5)、達したと判定したならば(S5;Yes)、カード取り忘れ報知の実行を行う際に設定するフラグ(以下、「実行フラグ」という。)を「ON」に設定する(S7)。所持球数が多くなると、遊技者が遊技用カードを取り忘れて立ち去ってしまった場合や、離席している場合に遊技用カードが盗難されるなどすることで、遊技者は大きな損害を被るおそれがある。そこで、所持球数が規定玉数に達した場合に、カード取り忘れ報知を実行する。なお、規定玉数には、遊技者の損害を考慮した玉数(例えば5000玉や10000玉)といった玉数を定めておくことができる。
一方、S5において所持球数が規定玉数に達していないと判定したならば(S5;No)、処理部410は、実行フラグが「ON」に設定されているか否かを判定し(S9)、設定されていると判定したならば(S9;Yes)、所持球数が規定玉数を下回ったか否かを判定する(S11)。そして、下回ったと判定したならば(S11;Yes)、実行フラグを「OFF」に設定する(S13)。
S7又はS13の後、処理部410は、対応ユニットからカード挿入信号を入力したか否かに基づいて、対応ユニットが遊技用カードを受付中であるか否かを判定し(S15)、受付中であると判定したならば(S15:Yes)、稼働判定処理の判定結果が非稼働状態であるか否かを判定する(S17)。
非稼働状態と判定したならば(S17)、処理部410は、対応パチンコ機が非稼働状態となってから規定時間が経過したか否かを判定する(S19)。そして、規定時間が経過したと判定したならば(S19;Yes)、処理部410は、実行フラグを「ON」に設定する(S21)。対応ユニットが遊技用カードを受け付けているにも関わらず、対応パチンコ機が非稼働状態となってから一定時間が経過している場合は、遊技者が遊技を中断しているか、一時的に離席していることが考えられる。そこで、対応パチンコ機が非稼働状態となってから規定時間が経過した場合には、カード取り忘れ報知を実行する。
一方、S17において非稼働状態ではないと判定したならば(S17;No)、処理部410は、実行フラグが「ON」に設定されているか否かを判定し(S23)、設定されていると判定したならば(S23;Yes)、実行フラグを「OFF」に設定する(S25)。
S1、S9、S11の判定結果が否定判定である場合には、処理部410は、S15へと処理を移す。また、S15、S19、S23の判定結果が否定判定である場合には、処理部410は、S27へと処理を移す。
次いで、処理部410は、処理を終了するか否かを判定し(S27)、処理を継続すると判定したならば(S27;No)、S1に処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(S27;Yes)、処理部410は、カード取り忘れ報知実行判定処理を終了する。
図29は、優先出力制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
優先出力制御部419は、ホールコンピュータ6から定期告知信号を入力したか否かに基づいて定期告知の実行タイミングであるか否かを判定し(T1)、実行タイミングであると判定したならば(T1;Yes)、第1優先出力設定用データ697−1を参照し、定期告知よりも優先度の高い出力制御を実行中であるか否かを判定する(T3)。
実行中ではないと判定したならば(T3;No)、優先出力制御部419は、定期告知実行処理を行う(T5)。定期告知実行処理では、定期告知画面を第1表示部430に表示制御するとともに、定期告知に係る音を音出力部450から音出力制御する。
T3において実行中であると判定したならば(T3;Yes)、優先出力制御部419は、対応パチンコ機5から出力される確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号及び始動信号に基づいて遊技履歴画面の遊技履歴の更新タイミングであるか否かを判定する(T7)。更新タイミングであると判定したならば(T7;Yes)、第1優先出力設定用データ697−1を参照し、遊技履歴更新よりも優先度の高い出力制御を実行中であるか否かを判定する(T9)。
実行中ではないと判定したならば(T9;No)、優先出力制御部419は、遊技履歴更新処理を実行する(T11)。遊技履歴更新処理では、確変中信号に基づいて大当り回数及び確変大当り回数を、時短中信号に基づいて大当り回数及び通常大当り回数を、打込信号や始動信号に基づいてスタート回数を、賞球信号に基づいて所持球数や特別画像表示を更新する。また、更新した遊技履歴を遊技者に報知する音声を音出力部450から音出力制御する。
T9において実行中であると判定したならば(T9;Yes)、優先出力制御部419は、実行フラグが「ON」に設定されたか否かに基づいてカード取り忘れ報知の実行タイミングであるか否かを判定する(T13)。実行タイミングであると判定したならば(T13;Yes)、優先出力制御部419は、第1優先出力設定用データ697−1を参照し、カード取り忘れ報知よりも優先度の高い出力制御を実行中であるか否かを判定する(T15)。
実行中ではないと判定したならば(T15;No)、優先出力制御部419は、カード取り忘れ報知処理を実行する(T17)。カード取り忘れ報知処理では、遊技用カードの取り忘れを注意喚起するメッセージを第1表示部430に表示制御するとともに、注意喚起の音声や警告音を音出力部450から音出力制御する。
T15において実行中であると判定したならば(T15;Yes)、優先出力制御部419は、対応パチンコ機から大当り信号を入力したか否かに基づいて大当り演出の実行タイミングであるか否かを判定する(T19)。実行タイミングであると判定したならば(T19;Yes)、優先出力制御部419は、第1優先出力設定用データ697−1を参照し、大当り演出よりも優先度の高い出力制御を実行中であるか否かを判定する(T21)。
実行中ではないと判定したならば(T15;No)、優先出力制御部419は、大当り演出処理を実行する(T23)。大当り演出処理では、大当りを祝福する画像や映像を第1表示部430に表示制御するとともに、ファンファーレ音や音楽等を音出力部450から音出力制御する。
T21において実行中ではないと判定したならば(T21;No)、優先出力制御部410は、対応パチンコ機又は対応ユニットから異常信号を入力したか否かに基づいて異常報知の実行タイミングであるか否かを判定する(T25)。実行タイミングであると判定したならば(T25;Yes)、優先出力制御部419は、第1優先出力設定用データ697−1を参照し、対応する異常報知よりも優先度の高い出力制御を実行中であるか否かを判定する(T27)。
実行中ではないと判定したならば(T27;No)、優先出力制御部419は、異常報知処理を実行する(T29)。異常報知処理では、対応パチンコ機又は対応ユニットにおいて異常が発生したことを報知するメッセージを第1表示部430に表示制御するとともに、異常の発生を報知する音声や警告音を音出力部450から音出力制御する。
T27において実行中ではないと判定したならば(T27;No)、優先出力制御部419は、対応パチンコ機又は対応ユニットから不正信号を入力したか否かに基づいて不正報知の実行タイミングであるか否かを判定する(T31)。実行タイミングであると判定したならば(T31;Yes)、優先出力制御部419は、不正報知処理を実行する(T33)。不正報知処理では、対応パチンコ機又は対応ユニットにおいて不正が発生したことを報知するメッセージを第1表示部430に表示制御するとともに、不正の発生を報知する音声や警告音を音出力部450から音出力制御する。
次いで、優先出力制御部419は、処理を終了するか否かを判定し(T35)、処理を継続すると判定したならば(T35;No)、T1へと処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(T35;Yes)、優先出力制御部419は、優先出力制御処理を終了する。
図30は、特別画像表示制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。本処理では、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値の2つの表示カウンタ値に応じて、第1所定画像及び第2所定画像の表示数を決定し、該表示数に基づいて第1所定画像及び第2所定画像を第1表示部430に表示させるように制御する。本処理では、第1所定画像の表示制御及び非表示制御に用いる係数(パラメーター値)の頭に「第1」を付し、第2所定画像の表示制御及び非表示制御に用いる係数(パラメーター値)の頭に「第2」を付して説明する。第1表示カウンタ値は、第1所定画像の表示数を示すカウンタ値であり、第2表示カウンタ値は、第2所定画像の表示数を示すカウンタ値であり、これらは処理用データ499の一種である。なお、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値は0に初期設定されていることとして説明する。
最初に、特別画像表示処理部413は、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部を算出する(D1)。第2整数mは、第2表示カウンタ値を設定するために用いる係数であり、処理用データ499の一種である。
次いで、特別画像表示処理部413は、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)を算出する(D3)。中間所持球数は、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値を設定するために用いる係数であり、処理用データ499の一種である。
次いで、特別画像表示処理部413は、中間所持球数が第2非表示閾値に達しているか否かを判定する(D5)。この条件は、中間所持球数が第2非表示閾値と同じであるか、第2非表示閾値を超えている場合に成立する。
D5において条件が成立すると判定したならば(D5;Yes)、特別画像表示処理部413は、第2表示カウンタ値がmよりも大きいか否かを判定する(D7)。そして、この条件が成立すると判定したならば(D7;Yes)、特別画像表示処理部413は、第2表示カウンタ値にm+1を設定する(D9)。これは、最新の第2表示カウンタ値を維持することを意味する。そして、特別画像表示処理部413は、第1表示カウンタ値に0を設定した後(D11)、D25へと処理を移す。
D5において条件が成立しないと判定した場合(D5;No)、又は、D7において条件が成立しないと判定した場合(D7;No)、特別画像表示処理部413は、第2表示カウンタ値にmを設定する(D13)。そして、特別画像表示処理部413は、第1整数n=[中間所持球数/第1表示閾値]の整数部を算出する(D15)。第1整数nは、第1表示カウンタ値を設定するために用いる係数であり、処理用データ499の一種である。
次いで、特別画像表示処理部413は、中間所持球数−(n×第1表示閾値)が第1非表示閾値に達しているか否かを判定する(D17)。この条件は、中間所持球数−(n×第1表示閾値)が第1非表示閾値と同じであるか、第1非表示閾値を超えている場合に成立する。そして、この条件が成立すると判定したならば(D17;Yes)、特別画像表示処理部413は、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かを判定する(D21)。
D21において条件が成立すると判定したならば(D21;Yes)、特別画像表示処理部413は、第1表示カウンタ値にn+1を設定する(D23)。これは、最新の第1表示カウンタ値を維持することを意味する。そして、特別画像表示処理部413は、D25へと処理を移す。
D17の条件が成立しないと判定した場合(D17;No)、又は、D21の条件が成立しないと判定した場合(D21;No)、特別画像表示処理部413は、第1表示カウンタ値にnを設定する(D19)。
次いで、特別画像表示処理部413は、第1表示カウンタ値に応じて第1所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行う(D25)。具体的には、第1表示カウンタ値と同数の第1所定画像を第1表示部430に表示させる。
また、特別画像表示処理部413は、第2表示カウンタ値に応じて第2所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行う(D27)。具体的には、第2表示カウンタ値と同数の第2所定画像を第1表示部430に表示させる。そして、特別画像表示処理部413は、特別画像表示制御処理を終了する。
図31は、上記の特別画像表示制御処理における特別画像表示の原理の説明図である。ここでは、第1表示閾値を1000発、第1非表示閾値を800発とし、第1所定画像としてドル箱を第1表示部430に表示させる場合を例に挙げて説明する。
上記の特別画像表示制御処理では、第1表示閾値である1000発を1つの表示単位数とし、所持球数がこの表示単位数に達する毎に(1000発、2000発、3000発、・・・)、ドル箱の表示を1つ増やす。また、第1非表示閾値である800発を1の非表示単位数とし、所定球数がこの非表示単位数を下回る毎に(800発、1800発、2800発、・・・)、ドル箱の表示を1つ減らす。
図31において、一番左には、所持球数=1800発である場合を図示しており、所持球数が表示単位数である1000発を超えているため、ドル箱が1つ表示されている。その後、所持球数が増加して所持球数=1900発となったが、所持球数は未だ表示単位数である2000発を超えていないため、ドル箱の表示は1つのままで変わらない。その後、所持球数が2000発に達すると、ドル箱が1つ増えて2つ表示される。
その後、所持球数が増加して2100発となったが、所持球数は表示単位数である3000発を超えていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。その後、遊技者が遊技球を払い戻したことで所持球数が減少し、所持球数が1900発まで減少したとする。この場合、所持球数が表示単位数である2000発を下回ったが、非表示単位数である1800発を下回っていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。
注目すべきは、所持球数が1800発から増加して1900発となった場合と、所持球数が2100発から減少して1900発となった場合とで、表示させるドル箱の数が異なる点である。これは、同じ所持球数であっても、所持球数が増加する方向に変化する場合と減少する方向に変化する場合とで、表示させるドル箱の数が異なる場合があることを意味する。この詳細は具体例を挙げて後述する。
その後、所持球数が減少して所持球数1800発となったが、所持球数は非表示単位数である1800発を下回っていないため、ドル箱の表示は2つのままで変わらない。そして、所持球数が減少して非表示単位数である1800発を下回ると、ドル箱が1つ減って1つ表示される。
次に、所持球数が異なる場合の複数の具体例を挙げて、図27の特別画像表示制御処理の詳細について説明する。以下の説明では、特別画像表示制御処理の各ステップを参照して、各ステップにおける処理について説明する。
(1)具体例1
最初に、所持球数=1900発のケースを考える。
D1では、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部=[1900/5000]の整数部=0が算出される。
D3では、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)=1900−(0×5000)=1900発が算出される。
D5では、中間所持球数=1900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は否定判定となるため、D13へと処理が移される。
D13では、m=0であるため、第2表示カウンタ値に0が設定される。
D15では、第1整数n=[中間所持球数/第1表示閾値]の整数部=[1900/1000]の整数部=1が算出される。
D17では、中間所持球数−(n×第1表示閾値)=1900−(1×1000)=900発が第1非表示閾値である800発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D21へと処理が移される。
D21では、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持球数が1900発まで増加した場合と、所持球数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合とでは、第1表示カウンタ値が異なるため、D21の判定結果が異なってくる。
所持球数が1900発まで増加した場合は、所持球数が1000発に達した時点で第1表示カウンタ値=1となるため、n=1と同じ値となる。このため、D21の判定結果は否定判定となり、D19へと処理が移される。D19では、第1表示カウンタ値にn(=1)が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=1、第2表示カウンタ値=0となるため、D25における第1所定画像の表示数は1、D27における第2所定画像の表示数は0となる。
それに対して、所持球数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合は、所持球数が2000発に達した時点で第1表示カウンタ値=2となるため、n=1よりも大きくなる。このため、D21の判定結果は肯定判定となり、D23へと処理が移される。D23では、第1表示カウンタ値にn+1(=1+1=2)が設定される。つまり、第1表示カウンタ値が維持される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=2、第2表示カウンタ値=0となるため、D25における第1所定画像の表示数は2、D27における第2所定画像の表示数は0となる。
上記の例から、所持球数が同じ1900発であっても、所持球数が1900発まで増加した場合と、所持球数が2000発に達した後に1900発まで減少した場合とで、表示される第1所定画像の数が異なることがわかる。
(2)具体例2
次に、所持球数=7900発のケースを考える。
D1では、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部=[7900/5000]の整数部=1が算出される。
D3では、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)=7900−(1×5000)=2900発が算出される。
D5では、中間所持球数=2900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は否定判定となるため、D13へと処理が移される。
D13は、m=1であるため、第2表示カウンタ値に1が設定される。
D15では、第1整数n=[中間所持球数/第1表示閾値]の整数部=[2900/1000]の整数部=2が算出される。
D17では、中間所持球数−(n×第1表示閾値)=2900−(2×1000)=900発が第1非表示閾値である800発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D21へと処理が移される。
D21では、第1表示カウンタ値がnよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持球数が7900発まで増加した場合と、所持球数が8000発に達した後に7900発まで減少した場合とでは、第1表示カウンタ値が異なるため、D21の判定結果が異なってくる。
所持球数が7900発まで増加した場合は、所持球数が7000発に達した時点で第1表示カウンタ値=2となるため、n=2と同じ値となる。このため、D21の判定結果は否定判定となり、D19へと処理が移される。D19では、第1表示カウンタ値にn(=2)が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=2、第2表示カウンタ値=1となるため、D25における第1所定画像の表示数は2、D27における第2所定画像
の表示数は1となる。
それに対し、所持球数が8000発に達した後に7900発まで減少した場合は、所持球数が8000発に達した時点で第1表示カウンタ値=3となるため、n=2よりも大きくなる。このため、D21の判定結果は肯定判定となり、D23へと処理が移される。D23では、第1表示カウンタ値にn+1(=2+1=3)が設定される。つまり、第1表示カウンタ値が維持される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=3、第2表示カウンタ値=1となるため、D25における第1所定画像の表示数は3、D27における第2所定画像の表示数は1となる。
(3)具体例3
次に、所持球数=9900発のケースを考える。
D1では、第2整数m=[所持球数/第2表示閾値]の整数部=[9900/5000]の整数部=1が算出される。
D3では、中間所持球数=所持球数−(m×第2表示閾値)=9900発−(1×5000)=4900発が算出される。
D5では、中間所持球数=4900発が第2非表示閾値である4600発に達しているか否かが判定され、この判定結果は肯定判定となるため、D7へと処理が移される。
D7では、第2表示カウンタ値がmよりも大きいか否かが判定される。ここで、所持球数が9900発まで増加した場合と、所持球数が10000発に達した後に9900発まで減少した場合とでは、第2表示カウンタ値が異なるため、D7の判定結果が異なってくる。
所持球数が9900発まで増加した場合は、所持球数が5000発に達した時点で第2表示カウンタ値=1となるため、m=1と同じ値となる。このため、D7の判定結果は否定判定となり、D13へと処理が移される。D13では、第2表示カウンタ値にm(=1)が設定される。
それに対して、所持球数が10000発に達した後に9900発まで減少した場合は、所持球数が10000発に達した時点で第2表示カウンタ値=2となるため、m=1よりも大きくなる。このため、D7の判定結果は肯定判定となり、D9へと処理が移される。D9では、第2表示カウンタ値にm+1(=1+1=2)が設定される。つまり、第2表示カウンタ値が維持される。そして、D11では、第1表示カウンタ値に0が設定される。その結果、最終的に第1表示カウンタ値=0、第2表示カウンタ値=2となるため、D25における第1所定画像の表示数は0、D27における第2所定画像の表示数は2となる。
前述したように、遊技者の所持球数が増加する場合には、遊技者が計数レバー341を引いた状態としておき、パチンコ機2から排出された遊技球が下皿24から計数通路343に随時に流入して計数されることで随時に増加する場合と、遊技者が計数レバー341を引かずにパチンコ機2から排出された遊技球が下皿24に溜めた状態としておき、ある程度遊技球が溜まった段階で計数レバー341を引くことで、溜められた遊技球が一気に計数通路343に流入して計数されることで、一気に増加する場合との2つのケースがある。
特に問題となるのは後者のケース(所持球数が一気に増加する場合)である。前述したように、データ表示装置4は間欠的なタイミングで台間計数ユニット5から所持球数信号を受信するため、一のタイミングで受信した所持球数信号から特定される所持球数と、次のタイミングで受信した所持球数信号から特定される所持球数とに大きな差が生ずる場合がある。具体的には、遊技者が大当り中に賞球される遊技球を、下皿24が満タンとなるまで溜めておくことで、多量の遊技球が一気に計数され、所持球数が、例えば1000発〜2000発といった数値範囲で一度に増加する場合がある。この場合、第1表示閾値が1000発であることから、場合によっては、一度に第1表示閾値2つや3つ分を跨いで所持球数が増加するようなケースも考えられる。
このようなケースを想定し、上記の特別画像表示制御処理では、第1整数n及び第2整数mの2つの整数を算出し、これらの整数を用いて第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値を設定することにしている。これにより、所持球数の増加の程度(増加度合)に関わらず、常に正しい数の所定画像を表示させることができる。
なお、表示カウンタ値(第1表示カウンタ及び第2表示カウンタ値)は、所定画像(第1所定画像及び第2所定画像)の表示段階を特定するための係数であり、表示段階が1段上がる毎に1ずつ増加するカウンタ値である。このような表示カウンタ値を記憶する代わりに、ある所持球数を基準遊技媒体数とする表示フラグを設定し、この表示フラグに基づいて、所定画像の表示を行わせるようにしてもよい。
具体的には、第1表示閾値の整数倍に第1非表示閾値を加算した値を基準遊技媒体数とし、この基準遊技媒体数に対する表示フラグを設定するようにすることが可能である。例えば、第1表示閾値を1000発、第1非表示閾値を800発とするのであれば、800発、1800発、2800発、・・・を基準遊技媒体数とし、この基準遊技媒体数に対する表示フラグを設定する。具体的には、所持球数が増加して第1表示閾値の整数倍に達する毎に表示フラグに「1」を設定する。また、所持球数が増加して基準遊技媒体数に達するか、又は、所持球数が減少して基準遊技媒体数を下回る毎に、表示フラグに「0」を設定する。そして、この表示フラグと、所持球数とに基づいて、所定画像の表示数を決定する。
基準遊技媒体数を1800発とする場合を説明する。前述したように、例えば、所持球数が増加して1900発となった場合の第1所定画像の表示数は1とし、所持球数が2000発に達した後に減少して1900発となった場合の第1所定画像の表示数は2とする必要がある。そこで、所持球数が増加して1800発に達した時点で表示フラグに「0」を設定し、所持球数が増加して2000発に達した時点で表示フラグに「1」を設定する。この場合、所持球数が2000発から減少したとしても、基準遊技媒体数である1800発を下回らなければ表示フラグは「1」に設定されたままである。つまり、所持球数が増加して1900発となった場合は表示フラグに「0」が設定されているのに対し、所持球数が2000発に達した後に減少して1900発となった場合は表示フラグに「1」が設定されていることになる。従って、所持球数の千の位が1であることに基づいて、前者の場合は第1所定画像の表示数を1と決定し、後者の場合は第1所定画像の表示数を2と決定することができる。
図32は、音量等設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
音量等設定部416は、設定切替スイッチ460のチャンネルが変化したか否かを判定する(M1)。例えば、音量等設定部416は、設定切替スイッチ460から出力される信号に基づいて現在のチャンネルを特定し、特定したチャンネルを示すデータを順次、記憶部490の所定領域に格納していく。例えば、記憶部490にリングバッファを構成し、所定個数分のチャンネルのデータを格納し、古いものから順次更新していくようにすることができる。そして、リングバッファに格納されている最新のチャンネルと前回のチャンネルとを比較し、両者が異なっている場合に、チャンネルの変化があったと判定する。
チャンネルが変化しなかったと判定したならば(M1;No)、音量等設定部416は、M9へと処理を移す。一方、チャンネルが変化したと判定したならば(M1;Yes)、音量等設定部416は、変更先のチャンネルが「A」〜「F」のいずれかであるか否かを判定する(M3)。
変更先のチャンネルが「A」〜「F」のいずれかであると判定したならば(M3;Yes)、処理部410は、遊技者等の来店客による第2音量段階及び第2光量段階の設定を制限(規制)する第2音量段階等設定制限を開始する(M5)。この場合、音量及び光量は、チャンネルの状態に基づく音量段階(第1音量段階及び第1光量段階)に基づいてのみ設定されることになる。
次いで、音量等設定部416は、チャンネルの変更内容に応じて、記憶部490に記憶されている音量設定用データ695に従って第1音量及び第1光量を設定する設定処理を行う(M7)。具体的には、設定切替スイッチ460のチャンネルに対応した段階を第1音量段階及び第1光量段階として設定するとともに、設定した第1音量段階及び第1光量段階に応じた音量及び光量を実際の音量及び光量として設定する。例えば、チャンネルが「A」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「A」を設定し、実際の音量を「2」、実際の光量を「30%」として設定する。チャンネルが他のチャンネルである場合も同様である。この第1音量段階及び第1光量段階の設定により、以降は、この設定された音量や光量で音出力や発光が実行される。
ここで、設定切替スイッチ460のチャンネルは、M1で記憶部490に格納したチャンネルによって特定できればよい。また、「設定」とは、設定切替スイッチ460のチャンネルの状態を記憶部490の所定領域に格納し、これに基づいて処理を行えるようにすることを言う。また、後述するように、ホールコンピュータ6による設定を優先する場合には、ホールコンピュータ6から送信されるチャンネルの設定を記憶部490の所定領域に格納し、これに基づいて処理を行えるようにすることを言う。
なお、設定対象の情報を記憶部490の所定領域に格納するタイミングを電源投入時から所定期間内に限定するようにしてもよい。
M3において変更先のチャンネルが「A」〜「F」ではない、つまり「0」〜「9」であると判定したならば(M3;No)、音量等設定部416は、第2音量段階等設定制限中であるか否かを判定する(M4)。第2音量段階等設定制限中ではないと判定したならば(M4;No)、音量等設定部416は、M7へと処理を移す。
一方、第2音量段階等設定制限中であると判定したならば(M4;Yes)、音量等設定部416は、第2音量段階等設定制限を解除する(M6)。これにより、音量及び光量は、チャンネルの状態に基づく音量段階(第1音量段階及び第1光量段階)と、遊技者等の変更操作に基づく音量段階(第2音量段階及び第2光量段階)とに基づいて設定されることになる。そして、音量等設定部416は、M7へと処理を移す。
次いで、音量等設定部416は、音量等変更画面表示操作を検知したか否かを判定する(M9)。例えば、操作部420のタッチパネル421がタップされることにより、音量等変更画面を表示する指示操作が遊技者によりなされたか否かを判定する。検知したと判定したならば(M9;Yes)、音量等設定部416は、音量等変更画面を第1表示部430に表示させる音量等変更画面表示処理を行う(M11)。検知しなかったと判定したならば(M9;No)、音量等設定部416は、M25へと処理を移す。
音量等変更画面は、遊技者が音量/光量を変更するための表示画面であり、例えば現在表示中の表示画面に重畳するように、例えばポップアップ表示によって表示させることができる。この音量等変更画面では、設定切替スイッチ460のチャンネルに応じた初期表示の音量と初期表示の光量とを、他の音量の表示や光量の表示とは異なる表示態様で表示させることで強調表示させる。具体的には、例えば、初期表示の音量と初期表示の光量とを、他の音量や光量の表示色と区別するように、例えば音量を示すアイコンを反転表示させるなどして強調表示する。
この場合の音量及び光量の表示は、図14の音量設定用データ695及び図15の光量設定用データ696に基づいて実行することができる。例えば、チャンネルが「0」であれば、初期表示音量を「2」、初期表示光量を「30%」として強調表示した音量等変更画面を第1表示部430の所定の表示領域に表示させる。また、例えば、チャンネルが「5」であれば、初期表示音量を「10」、初期表示光量を「50%」として強調表示した音量等変更画面を第1表示部430の所定の表示領域に表示させる。また、例えば、チャンネルが「9」であれば、初期表示音量を「14」、初期表示光量を「100%」として強調表示した音量等変更画面を第1表示部430の所定の表示領域に表示させる。
なお、M5において第2音量設定等設定制限が行われた場合には、音量等設定部416は、音量等変更画面の表示を制限するために、音量/光量変更アイコンを第1表示部430に表示させないようにするなどして、来店客による音量/光量の変更を制限するようにすればよい。
次いで、音量等設定部416は、音量変更操作を検知したか否かを判定する(M13)。例えば、操作部420のタッチパネル421がタップされることにより、音量の変更を指示する操作が遊技者によりなされたか否かを判定する。検知したと判定したならば(M13;Yes)、処理部410は、記憶部490に記憶されている音量変更処理プログラム491dに従って音量変更処理を実行する(M15)。検知しなかったと判定したならば(M13;No)、音量等設定部416は、M25へと処理を移す。
次いで、音量等設定部416は、光量変更操作を検知したか否かを判定する(M17)。例えば、操作部420のタッチパネル421がタップされることにより、光量の変更を指示する操作が遊技者によりなされたか否かを判定する。検知したと判定したならば(M17;Yes)、処理部410は、記憶部490に記憶されている光量変更処理プログラム491eに従って光量変更処理を実行する(M19)。検知しなかったと判定したならば(M17;No)、音量等設定部416は、M25へと処理を移す。
光量変更処理では、光量変更部418が、音量等変更画面の強調表示の光量を変更する(M21)。つまり、遊技者の変更操作に応じて、強調表示する光量を、現在強調表示させている光量から変化させる。そして、光量変更部418は、現在設定されているチャンネルと強調表示の光量とに応じた光量を設定する(M23)。つまり、現在設定されているチャンネルを特定し、特定したチャンネルと強調表示させている光量とに応じた光量を、第1表示部430や発光部455から発光させる光の光量として設定する。
なお、光量が変更されたこと(操作があったにも関わらず維持されたことを含む。)を報知するために、確認音を出力するようにしてもよい。さらに、確認音の代わり又は加えて効果ランプや装飾用LEDなどを点灯又は点滅させて報知を行ってもよい。このときの点灯の光量は、設定された光量である(光量の変更の場合、これによって変更後の光量を確認できる)。操作がされたにも関わらず最高段階を維持する場合には、最大光量で出力するようにしてもよい。操作がされたにも関わらず最小段階を維持する場合には、最小光量で出力するようにしてもよい(なお、点灯などによる報知を分かりやすくするために、最小光量よりも大きい光量での出力を行ってもよい。)。なお、報知のための発光体は、該報知専用に設けられてものであってもよい。これによって、該報知を分かりやすく行うことができる。
次いで、音量等設定部416は、第1表示部430に音量等変更画面の表示中であるか否かを判定し(M25)、表示中であると判定したならば(M25;Yes)、音量等変更画面表示終了操作を検知したか否かを判定する(M27)。例えば、操作部420のタッチパネル421を介して遊技者により音量等変更画面の表示を終了する指示操作がなされたか否かを判定する。
検知したと判定したならば(M27;Yes)、音量等設定部416は、表示中の音量等変更画面の表示を終了させる制御を行う(M29)。そして、音量等設定部416は、音量等設定処理を終了する。音量等変更画面の表示中ではないと判定した場合(M25;No)、又は、音量等変更画面の表示を終了する指示操作がなされなかったと判定したならば(M27;No)、音量等設定部416は、音量等設定処理を終了する。
図33は、音量変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。
処理部410は、確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する(N1)。確認音出力中タイマは、確認音を音出力部450から出力させている場合にカウントされるタイマであり、例えば、時計部465を確認音出力中タイマとして機能させることができる。つまり、時計部465は、時計手段の他、計時手段としても機能する。
なお、確認音出力中タイマのタイマ値は、確認音の出力時間に合わせて予め決められた値がセットされている。また、この確認音出力中タイマのタイマ値は、確認音の出力時間と同一でなくてもよく、確認音の出力時間よりも若干長い時間であってもよいし、若干短い時間であってもよい。さらに、確認音の出力時間は、出力する音量に応じて異なる長さであってもよく、その場合には、各確認音の出力時間に応じた確認音出力中タイマのタイマ値が、タイマカウントの開始時にセットされる。
確認音出力中タイマがカウント中ではないと判定したならば(N1;No)、処理部410は、最大音量側の範囲外への変更操作であるか否かを判定する(N3)。そして、この条件を満たすと判定したならば(N3;Yes)、確認音出力制御部415が、現在設定されているチャンネルに応じた最大音量の効果音や音声ボイス等の確認音の出力を音出力部450に開始させるように制御する(N5)。そして、処理部410は、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始させる(N17)。そして、処理部410は、音量変更処理を終了する。
N3において最大音量側の範囲外への変更操作ではないと判定したならば(N3;No)、処理部410は、最小変量側の範囲外への変更操作であるか否かを判定する(N7)。そして、この条件を満たすと判定したならば(N7;Yes)、確認音出力制御部415が、現在設定されているチャンネルに応じた最小音量の効果音や音声ボイス等の確認音の出力を音出力部350から開始させるように制御する(N9)。そして、処理部410は、N17へと処理を移す。
N7において最小音量側の範囲外への変更操作ではないと判定したならば(N7;No)、音量変更部417は、操作内容に基づいて強調表示の音量を変更する(N11)。具体的には、音量変更部417は、音量等設定部416によって設定された最新の音量を変更操作の操作内容に基づいて変更し、変更操作で指定された音量に対応するアイコン等の画像を強調表示させるように制御する。
次いで、音量等設定部416が、チャンネルと強調表示の音量とに応じた音量を設定する(N13)。具体的には、音量等設定部416は、音量設定用データ695に基づいて、現在設定されているチャンネルと強調表示させた音量とに対応する音量段階を第2音量段階として設定する。
次いで、確認音出力制御部415は、現在のチャンネルと強調表示の音量とに応じた確認音、つまりN13で設定した第2音量段階に対応する音量の効果音や音声ボイス等の確認音を、音出力部450に出力を開始させる制御を行う(N15)。そして、処理部410は、N17へと処理を移す。
N17では、処理部410は、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始させる(N17)。そして、処理部410は、音量変更処理を終了する。
一方、N1において確認音出力中タイマがカウント中であると判定したならば(N1;Yes)、処理部410は、確認音出力中タイマから「1」を減算して更新する(N19)。そして、処理部410は、確認音出力中タイマがタイムアップしたか否かを判定する(N21)。
確認音出力中タイマがタイムアップしなかったと判定したならば(N21;No)、処理部410は、音量変更処理を終了する。また、タイムアップしたと判定したならば(N21;Yes)、確認音出力制御部415は、音出力部450から出力中の確認音の出力を停止させるように制御する(N23)。そして、処理部410は、音量変更処理を終了する。
上記の音量変更処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することで、確認音が出力中に行われた音量変更のための操作を無効にするようになっており、遊技者等が短期間に連続して操作を行ったときに、遊技者等が意図しない音量変更が行われることを防止できる。また、現在が最低段階である音量をさらに下げようとした場合には、最低段階である音量に応じた確認音を出力し、現在が最高段階である音量をさらに上げようとした場合には、最高段階である音量に応じた確認音を出力するため、遊技者等は、音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを把握できるようになっている。
このような一連の処理によって、音量や光量の変更などが実現される。例えば、遊技中に設定切替スイッチ460のチャンネルが「0」〜「9」に変更されると、そのチャンネルの変更が、音量/光量変更画面)を表示したときに反映され、このときに、変更後のチャンネルに応じた第1音量段階及び第1光量段階が設定され、第1音量段階及び第1光量段階と初期表示音量や初期表示光量とに応じた音量/光量に変更される。
なお、設定切替スイッチ460のチャンネルが「A」〜「F」に変更された場合には、即座にその変更が反映される。つまり、即座に変更後のチャンネルに応じた第1音量段階及び第1光量段階が設定される。さらに、設定画面中の第2音量段階や第2光量段階が操作部420に対する操作によって変更されると、その都度、光量や音量が変更され、光量が変更された場合には、変更後の光量で、第1表示部430や、効果ランプや装飾用LED等の発光部455が発光される。
このような構成によって、初期表示音量や初期表示光量の段階(第2音量段階や第2光量段階の初期表示)が、設定切替スイッチ460のチャンネルの状態(第1音量段階や第1光量段階)に応じて異なるようになっているので、設定切替スイッチ460のチャンネルの状態と第2音量段階や第2光量段階とが関連するので、遊技者を含む来店客は、設定切替スイッチ460のチャンネルの状態を把握しやすい。
また、第1音量段階や第1光量段階が異なっているのに実際に表示される第2音量段階や第2光量段階が同じになりにくいため、これによって実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと、最低段階であるときとで、初期表示音量や初期表示光量が異なるようになっているので、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。
また、初期表示音量や初期表示光量が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「14」)や第2光量段階(「50%」、「75%」、「100%」)を示すように、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)を示すようになっているので、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、この構成によって、音量や光量が店舗側の設定よりも大きくならなくなるので、店舗側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などを防止することができる。
また、設定切替スイッチ460のチャンネルが変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映されるので、遊技者の意図しないタイミング(第1音量段階や第1光量段階は、通常遊技者が設定できないので、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがある)で音量や光量が変更されることが防止される(設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を意図するので、このとき音量や光量の変更があっても不都合は少ない)。
第1音量段階が上がると初期表示音量も上がるので、第1音量段階と第2音量段階との関係が把握しやすので、好適に音量を調整できる。第1光量段階が上がると初期表示光量も上がるので、第1光量段階と第2光量段階との関係が把握しやすので、好適に光量を調整できる。また、第2音量段階の設定時において確認音が出力されるので、第2音量段階において音でも設定を確認できるので、好適に音量を調整できる。設定切替スイッチ460のチャンネルとして、遊技者の音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているので、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量での音出力を防止できる。
なお、本実施形態では、遊技中に設定切替スイッチ460のチャンネルが変更されても設定画面の表示時にその変更が反映されるようになっているが、設定切替スイッチ460のチャンネルが変更されたときに、その変更が反映されるタイミングを電源投入時から所定期間内に限定するようにしてもよい。このようにすることで、電源投入時から所定期間内、つまり当該期間内に設定切替スイッチ460を操作できる店舗の関係者のみが設定切替スイッチ460の操作が可能であるようにしてもよい。
[1−7−3.台間計数ユニットの処理]
図34は、台間計数ユニット5の処理部510が、ROM520に記憶されている台間計数ユニット処理プログラム521に従って実行する台間計数ユニット処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部510は、遊技者により遊技用カードが挿入されたか否かを判定し(E1)、挿入されたと判定したならば(E1;Yes)、カード受付処理を実行する(E3)。具体的には、カードR/W570から遊技用カードに記録されたカード情報を取得し、取得したカード情報に含まれる所持球数を所持球数データ531としてRAM530に記憶させる。そして、処理部510は、カード挿入信号をデータ表示装置4に出力する(E5)。遊技用カードが挿入されなかったと判定した場合は(E1;No)、処理部510は、E7へと処理を移す。
次いで、処理部510は、遊技者によりカード返却操作がなされたか否かを判定し(E7)、なされたと判定したならば(E7;Yes)、カード返却処理を実行する(E9)。具体的には、カードR/W570に対して、RAM530に記憶されている所持球数データ531により示される所持球数を対応付けたカード情報を遊技用カードに書き込ませる制御を行い、該遊技用カードをカード挿入/排出部565に排出させる制御を行う。そして、処理部510は、カード排出信号をデータ表示装置4に出力する(E10)。カード返却操作がなされなかったと判定したならば(E7;No)、処理部510は、E11へと処理を移す。
次いで、処理部510は、遊技者により払戻ボタン552が押下されたか否かを判定し(E11)、押下されたと判定したならば(E11;Yes)、球払戻処理を行う(E13)。具体的には、計数払出ユニット380に所定数(125発)の遊技球を遊技者に払い戻させるように制御する。そして、処理部510は、RAM530の所持球数データ531を更新する(E15)。払戻ボタン552が押下されなかったと判定したならば(E11;No)、処理部510は、E17へと処理を移す。
次いで、処理部510は、計数払出ユニット380から計数結果を入力したか否かを判定し(E17)、入力したと判定したならば(E17;Yes)、RAM530の所持球数データ531を更新する(E19)。計数結果を入力しなかったと判定したならば(E17;No)、処理部510は、E21へと処理を移す。
その後、処理部510は、所持球数信号の出力タイミングであるか否かを判定する(E21)。そして、出力タイミングであると判定したならば(E21;Yes)、データ表示装置4に所持球数信号を出力するように制御する(E23)。所持球数信号の出力タイミングではないと判定したならば(E21;No)、処理部510は、E25へと処理を移す。
その後、処理部510は、処理を終了するか否かを判定する(E25)。処理を継続すると判定したならば(E25;No)、処理部510は、E1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(E25;Yes)、処理部510は、台間計数ユニット処理を終了する。
[1−8.表示画面]
[1−8−1.第1表示部の表示画面例]
図35〜図38を参照して、データ表示装置4の第1表示部430に表示される表示画面について説明する。
図35(1)は、遊技履歴画面の一例を示す図である。
遊技履歴画面の上部には、該データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2の機種名が表示されている。その下には、大当り回数と、スタート回数と、確変大当り回数と、通常大当り回数と、前日大当り回数と、前々日大当り回数と、特別画像表示と、それぞれ個別に設けられた表示窓内に表示されている。
また、第1表示部430の下部には、呼出アイコンと、サービスアイコンと、音量/光量変更アイコンと、バージョン情報アイコンとが表示されている。遊技者は、呼出アイコンを指でタップすることにより、店員を呼び出すことができる。また、遊技者は、サービスアイコンを指でタップすることにより、サービス選択を行うことができる。サービスアイコンを指でタップすると、不図示のサービス選択画面に表示が切り替わり、各種のサービス(ワゴンサービスやおしぼり、食事休憩等)の提供を選択することができる。また、遊技者は、バージョン情報アイコンをタップすることで、第1表示部430にパチンコ機2のバージョン情報を表示させることができる。
また、遊技者が音量/光量変更アイコンを指でタップすると、図35(2)に示すように、音量/光量を変更するための音量等変更画面が、遊技データ画面にポップアップ表示される。
同図の音量等変更画面は、設定切替スイッチ460のチャンネルとして「5」が設定された場合の表示画面の一例である。音量設定用データ695に示すように、チャンネルの「5」が設定されている場合には、初期表示音量として「10」が強調表示される。また、光量設定用データ696に示すように、チャンネルの「5」が設定されている場合には、初期表示光量として「50%」が強調表示される。以降の音量等変更画面においても同様である。
具体的には、同図の音量等変更画面では、音量変更画面として「2」〜「14」までの数字が黒字で中抜き表示された音量アイコンが表示されている。音量アイコンは、中抜きの数字が大きくなるにつれて順次にその大きさが大きくなる白色の丸形のアイコンであり、現在選択されている音量アイコンは、白色が黒色に反転し、中抜きの数字が白色に反転して強調表示されている。初期表示では「10」の音量アイコンが強調表示されている。
遊技者は、音量アイコンの左右各部に表示された三角形の音量変更用アイコンをタップすることで、音量を変更させることができる。音量変更用アイコンをタップするタップ操作がなされると、音量が左右にそれぞれ1つずつ移動し、これに伴い、変更先の音量に対応する音量アイコンが強調表示される。そして、変更先の音量に対応する音量の確認音が音出力部450から音出力される。
詳細に説明すると、「2」の音量アイコンの左側に表示されたアイコンは、音量を小さくする方向に変更するための低音量変更用アイコンであり、「14」の音量アイコンの右側に表示されたアイコンは、音量を大きくする方向に変更するための高音量変更用アイコンである。
「2」の音量アイコンが強調表示されている状態で低音量変更用アイコンがタップされると、最小音量側の範囲外への音量変更操作がなされたと判定され、所定範囲(「2」〜「14」の音量変更可能範囲)のうちの小さい方の限界の音量である「2」の音量の確認音が音出力部450から音出力される。また、「14」の音量アイコンが強調表示されている状態で高音量変更用アイコンがタップされると、最大音量側の範囲外への音量変更操作がなされたと判定され、所定範囲(「2」〜「14」の音量変更可能範囲)のうちの大きい方の限界の音量である「14」の音量の確認音が音出力部450から音出力される。
音量変更画面の下には、光量を変更するための光量変更画面が表示されている。光量変更画面には、「50%」と「75%」と「100%」の3つの光量選択アイコンが表示されている。光量選択アイコンは、光量を示す「%」の数字が黒字で中抜き表示された白色の矩形のアイコンであり、現在設定されている光量に対応する光量選択アイコンは、白色が黒色に反転表示し、中抜きの数字が白色に反転表示して、強調表示されている。初期表示では「50%」の光量選択アイコンが強調表示されている。遊技者は、変更を希望する光量に対応する光量選択アイコンを指でタップすることにより、光量を変更させることができる。
図36(1)は、遊技履歴画面の別例を示す図である。
この遊技履歴画面には、図35(1)と同様に、画面上部に該データ表示装置4に対応して設けられたパチンコ機2の機種名が表示されている。また、その下には、大当り回数と、スタート回数と、確変大当り回数と、通常大当り回数と、前日大当り回数と、前々日大当り回数とが、それぞれ個別に設けられた表示窓内に表示されている。この遊技データ画面には、図32(1)の遊技データ画面とは異なり、特別画像表示は表示されていない。また、遊技データ画面の下部には、呼出アイコンと、サービスアイコンと、メニューアイコンとが表示されている。メニューアイコンを指でタップすると、図36(2)に示すメニュー画面に表示が切り替わる。
図36(2)は、メニュー画面の一例を示す図である。
メニュー画面の画面中央部には、遊技者が表示画面を選択するための表示画面選択アイコンと、遊技者が表示カスタマイズを行うための表示カスタマイズアイコンと、遊技者が音量/光量を変更するための音量/光量変更アイコンとが表示されている。遊技者により表示画面選択アイコンがタップされることで、表示画面が不図示の表示画面選択画面に切り替わる。また、遊技者により表示カスタマイズアイコンがタップされることで、表示画面が不図示の表示カスタマイズ画面に切り替わる。
また、遊技者により音量/光量変更アイコンがタップされることで、表示画面が図36(3)に示すような音量等変更画面に切り替わる。音量等変更画面は、図35(2)に示した音量等変更画面と同様の画面であり、音量を変更するための音量変更画面と、光量を変更するための光量変更画面とで構成されている。
図37(1)は、大当り演出画面の一例を示す図である。
この大当り演出画面には、画面中央部に「大当り♪♪」及び「CONGRATULATIONS!」の文字が表示されている。大当り演出では、大当りを演出する画像や映像が第1表示部430に表示されるとともに、大当り演出に係る音声や音楽が音出力部450から音出力される。
図37(2)は、カード取り忘れ報知画面の一例を示す図である。
このカード取り忘れ報知画面には、画面中央部に「カードの取り忘れに注意してください。」の文字が表示されている。カード取り忘れ報知では、カードの取り忘れを注意喚起するメッセージが第1表示部430に表示されるとともに、同様の音声が音出力部450から音出力される。
図37(3)は、パチンコ機不正報知画面の一例を示す図である。
このパチンコ機不正報知画面には、画面中央部に「パチンコ機で不正が行われている可能性があります。」の文字が表示されている。パチンコ機不正報知では、対応パチンコ機で不正が行われている可能性があることを注意喚起するメッセージが第1表示部430に表示されるとともに、同様の音声や警告音が音出力部450から音出力される。
図38(1)は、パチンコ機異常報知画面の一例を示す図である。
このパチンコ機異常報知画面は、対応パチンコ機で玉詰まりが発生した場合に表示される表示画面であり、画面中央部に「パチンコ玉が詰まっています。」のメッセージが表示されている。パチンコ機異常報知では、対応パチンコ機に異常が生じていることを注意喚起するメッセージが第1表示部430に表示されるとともに、同様の音声や警告音が音出力部450から音出力される。
図38(2)は、ユニット不正報知画面の一例を示す図である。
このユニット不正報知画面には、画面中央部に「ユニットが正常に動作していません。」の文字が表示されている。ユニット不正報知では、対応ユニットで不正が行われている可能性があることを注意喚起するメッセージが第1表示部430に表示されるとともに、同様の音声や警告音が音出力部450から音出力される。
図38(3)は、ユニット異常報知画面の一例を示す図である。
このユニット異常報知画面は、対応ユニットからカードが排出できなくなった場合に表示される表示画面であり、画面中央部に「ユニットからカードが排出できません。」のメッセージが表示されている。ユニット異常報知では、対応ユニットに異常が生じていることを注意喚起するメッセージが第1表示部430に表示されるとともに、同様の音声や警告音が音出力部450から音出力される。
[1−8−2.第2表示部の表示画面例]
図39は、第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図39(1)は、空き台情報画面の一例を示す図である。
この空き台情報画面には、該パチンコ機2が空き台であることを示す空き台情報が表示されている。具体的には、画面中央部に「空き台」というメッセージとともに、「今なら遊技できます」というメッセージが表示されている。このメッセージにより、遊技客は、該パチンコ機2が現在空き台であり、遊技可能であることを知ることができる。
図39(2)は、大当り中画面の一例を示す図である。
この大当り中画面には、該パチンコ機2が大当り中であることを示す大当り情報が表示されている。具体的には、画面中央部に炎が表示されており、その中に該パチンコ機2が大当り中であることを示す「大当り中」のメッセージが表示されている。このメッセージにより、遊技客は、該パチンコ機2が現在大当り中であることを知ることができる。
図39(3)は、潜伏確変中画面の一例を示す図である。
この潜伏確変中画面には、画面中央部に該パチンコ機2が潜伏確変中であることを示す潜伏確変情報が表示されている。具体的には、画面中央部にギザギザ形状の吹き出しが表示されており、その中に「潜伏確変中」のメッセージが表示されている。また、画面下部には「今がチャンス!!」のメッセージが表示されている。
第2表示部440は遊技者の遊技位置からは視認できないため、遊技者は潜伏確変中であることを知ることはできない。一方、遊技客は、第2表示部440に目を向けることで、該パチンコ機2が潜伏確変中であることを知ることができる。つまり、観覧している遊技客はその台がチャンス状態であることを知っているが、遊技者はチャンス状態であることを知らずに遊技を続けことになる。また、仮に潜伏確変中であることを知らずに遊技者が遊技をやめて離席した場合、周囲の遊技客は、その台がチャンス状態であることを知っているため、その台に座って遊技を行うことで大当りを期待することができる。これにより、従来の呼出ランプ装置では実現することのできない新たな興趣を生み出すことができる。
図39(4)は、時短中画面の一例を示す図である。
この時短中画面には、画面中央部に該パチンコ機2が時短中であることを示す時短情報が表示されている。具体的には、画面中央部に雲状の吹き出しが表示されており、その中に「時短中」のメッセージが表示されている。また、画面下部には「残念。次に期待を」のメッセージが表示されている。
第2表示部440は遊技者の遊技位置からは視認できないため、遊技者は時短中であることを知ることはできない。一方、観覧している遊技客は、第2表示部440に目を向けることで、該パチンコ機2が時短中であり、大当りする可能性が低いことを知ることができる。
図40は、第1表示部430に表示される特別画像表示の表示画面の一例を示す図である。この図には、遊技者の所持球数に応じて第1所定画像及び第2所定画像の表示が変化する様子を示している。ここでは、第1所定画像としてドル箱を、第2所定画像として特箱を表示する場合を図示する。また、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を5000発として説明する。
所持球数が1000発に達すると、ドル箱が1つ表示される(ドル箱第1表示段階)。所持球数が2000発に達すると、ドル箱が2つ表示される(ドル箱第2表示段階)。同様に、所持球数が3000発に達するとドル箱が3つ表示され(ドル箱第3表示段階)、所持球数が4000発に達するとドル箱が4つ表示される(ドル箱第4表示段階)。
所持球数が5000発に達すると、ドル箱の表示数は5となるが、特箱の表示条件が成立するため、全てのドル箱の表示を非表示とし、新たに特箱が1つ表示される(特箱第1表示段階)。所持球数が6000発に達すると、5000発を基準として所持球数が1000発増加したため、ドル箱が1つ表示され、特箱が1つ表示される(ドル箱第1表示段階&特箱第1表示段階)。
以下同様にして、所持球数が9000発に達すると、ドル箱4つと特箱1つとが表示される(ドル箱第4表示段階&特箱第1表示段階)。
所持球数が10000発に達すると、ドル箱の表示数は5となるが、特箱の表示条件が成立するため、全てのドル箱の表示を非表示とし、新たに特箱を1つ追加して特箱が2つ表示される(特箱第2表示段階)。そして、所持球数が11000発に達すると、10000発を基準として所持球数が1000発増加したため、ドル箱が1つ表示され、特箱2つが表示される(ドル箱第1表示段階&特箱第2表示段階)。
以下同様であり、例えば所持球数が15000発に達すると、特箱3つが表示される(特箱第3表示段階)。
この表示画面例では、所持球数1000発毎にドル箱(第1所定画像)の表示を1つずつ増やしていくが、所持球数の増分が5000発に達すると、ドル箱(第1所定画像)の表示を非表示として、特箱(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持球数の増分が5000発に達した場合に、表示されているドル箱(第1所定画像)を非表示とせず、ドル箱(第1所定画像)の表示を継続させて、特箱(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
図41は、第1表示部430に表示される特別画像表示の表示画面の別例を示す図である。ここでは、第1所定画像として千両箱に積まれる遊技球の玉嵩を、第2所定画像として万両箱を表示する場合を図示している。ここでは、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を10000発とする場合を例示する。
所持球数が1000発に達すると、千両箱に遊技球1段が表示される(千両箱第1玉嵩表示段階)。所持球数が2000発に達すると、千両箱に遊技球2段が表示される(千両箱第2玉嵩表示段階)。同様に、所持球数が3000発に達すると千両箱に遊技球3段が表示され(千両箱玉嵩第3玉嵩表示段階)、所持球数が4000発に達すると千両箱に遊技球4段が表示される(千両箱第4玉嵩表示段階)。
以下同様にして、所持球数が9000発に達すると、千両箱に遊技球9段が表示される(千両箱第9玉嵩表示段階)。そして、所持球数が10000発に達すると、千両箱の玉嵩が10段となるが、千両箱にこれ以上遊技球を積み上げることができないため、千両箱の玉嵩を全てクリアして、新たに万両箱が1つ表示される(万両箱第1表示段階)。
その後、所持球数が11000発に達すると、千両箱に遊技球1段が表示され、万両箱が1つ表示される(千両箱第1玉嵩表示段階&万両箱第1表示段階)。以下同様にして、所持球数が19000発に達すると、千両箱に遊技球9段が表示され、万両箱が1つ表示される(千両箱第9玉嵩表示段階&万両箱第1表示段階)。そして、所持球数が20000発に達すると、千両箱の玉嵩が10段となるが、千両箱にこれ以上遊技球を積み上げることができないため、千両箱の玉嵩を全てクリアして、新たに万両箱を1つ追加し、万両箱が2つ表示される(万両箱第2表示段階)。
この表示画面例では、所持球数1000発毎に千両箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を1段ずつ増やしていくが、所持球数の増分が10000発に達すると、千両箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示として、万両箱(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持球数の増分が10000発に達した場合に、表示されている千両箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示とせず、千両箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を継続させて、万両箱(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
図42は、第1表示部430に表示される特別画像表示の表示画面の別例を示す図である。ここでは、第1所定画像として一の玉箱に積まれる遊技球の玉嵩を、第2所定画像として別の玉箱に積まれる遊技球の玉嵩を表示する場合を図示している。ここでは、第1表示閾値を1000発、第2表示閾値を10000発とする場合を例示する。
所持球数が1000発に達すると、1つ目の箱に遊技球1段が表示される(第1玉嵩表示段階)。所持球数が2000発に達すると、1つ目の箱に遊技球2段が表示される(第2玉嵩表示段階)。同様に、所持球数が3000発に達すると1つ目の箱に遊技球3段が表示され(第3玉嵩表示段階)、所持球数が4000発に達すると1つ目の箱に遊技球4段が表示される(第4玉嵩表示段階)。
以下同様にして、所持球数が9000発に達すると、1つ目の箱に遊技球9段が表示される(第9玉嵩表示段階)。そして、所持球数が10000発に達すると、1つ目の箱に遊技球10段が表示される。この際、1つ目の箱に遊技球がそれ以上積み上げられない状態となるため、2つ目の箱が表示される(第10玉嵩表示段階)。
以下同様であり、所持球数が11000発に達すると、2つ目の箱に遊技球1段が表示される(第11玉嵩表示段階)。そして、所持球数が20000発に達すると、2つの目の箱に遊技球10段が表示される。この際、2つ目の箱に遊技球がそれ以上積み上げられない状態となるため、3つ目の箱が表示される(第20玉嵩表示段階)。
この表示画面例では、所持球数1000発毎に玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を1段ずつ増やしていき、所持球数の増分が10000発に達した場合に、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示をそのまま残して(継続して)、次の玉箱の玉嵩(第2所定画像)を新たに表示する。
なお、所持球数の増分が10000発に達した場合に、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)の表示を継続させず、先に積み上げられた玉箱の玉嵩(第1所定画像)を非表示として、次の玉箱の玉嵩(第2所定画像)を新たに表示させるようにしてもよい。つまり、第2所定画像を表示させる際に、第1所定画像を非表示とさせてもよいし、第1所定画像の表示を継続させてもよい。
[1−9.作用効果]
第1遊技用システム1Aでは、遊技媒体の一種である遊技球を用いて遊技する遊技機の一種であるパチンコ機2に対応して、情報出力装置の一種であるデータ表示装置4及び記録媒体処理装置の一種である台間計数ユニット5が設けられる。
データ表示装置4は、タッチパネル421を有する操作部420と、表示部(第1表示部430、第2表示部440)と、音出力部450とを有する。データ表示装置4は、対応ユニットから出力される信号に基づく第1情報を第1表示部430及び音出力部450から出力する第1出力制御と、対応パチンコ機から出力される信号に基づく第2情報を第1表示部430及び音出力部450から出力する第2出力制御とを実行可能な出力制御手段として、優先出力制御部419を有する。そして、優先出力制御部419は、第1出力制御よりも前記第2出力制御を優先して実行する。
これによれば、台間計数ユニット5から出力される信号に基づく情報とパチンコ機2から出力される信号に基づく情報とを出力可能なデータ表示装置4を提供することができる。また、パチンコ機2から出力される信号に基づく情報を優先的に遊技者に報知することで、出力する情報が競合しないようにすることができ、遊技者を混乱させることを防止できる。
また、データ表示装置4は、音出力部450から出力する特定音の音量を設定する音量等設定部416と、音量等設定部416により設定される音量を操作部420の操作に応じて変更する音量変更を行う音量変更部417と、操作部420の操作がなされたときに、該操作後に音量等設定部416により設定される音量に対応する確認音を音出力部450から出力する確認音出力制御部415とを備える。音量等設定部416は、音量設定用データ695に含まれる音量変更可能範囲の中で音量を設定可能であり、確認音出力制御部415は、音量等設定部416により設定される音量が音量変更可能範囲の限界にある場合において、該音量を音量変更可能範囲の限界よりも外へ変更するように操作部420の操作がなされたときには、該音量変更可能範囲の限界の音量に対応した確認音を音出力部450から出力する。
これによれば、データ表示装置4において所定範囲を超えて音量を変更するための操作が行われたときに、所定範囲を超過する限界の音量に応じた音量の確認音を出力するので、所定範囲を超えて音量を変更しようとしていることを、遊技者を含む来店客に認識させることができる。
また、処理部410は、音量変更処理において確認音出力中タイマがカウント中である場合、即ち確認音の出力中には、音量変更のための操作を無効にすることで、連続して操作部の操作が行われたときに、来店客による意図しない音量設定が行われることを防止できる。なお、本実施形態では、確認音の出力中において、確認音の出力がなされないとともに、強調表示の変更もなされないようになっている。
本実施形態では、データ表示装置4は、該データ表示装置4が設置される店舗用の第1許可条件が成立しているとき(設定切替スイッチ460を操作可能な状態にしたとき)に行われる第1操作(設定切替スイッチ460のチャンネルの切替操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第1音量段階として設定する第1設定手段(音量等設定部416)と、パチンコ機2で遊技する遊技者を含む来店客用の第2許可条件が成立しているとき(音量変更用画面を表示しているとき)に行われる第2操作(操作部420に対する操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階として設定する第2設定手段(音量等設定部416)とを備える。
また、データ表示装置4は、音量等設定部416によって設定された第1音量段階と第2音量段階とに応じた音量の特定音を音出力部450から出力させる特定音出力制御部414を備え、第1表示制御部411が、第2操作が行われるときに第2音量段階を示す段階表示(ここでは、複数の音量段階のうちの1つを第2音量段階として強調表示した画像)を第1表示部430に表示させる制御を行う。また、第1表示制御部411は、第1表示部430に表示させる段階表示の初期表示が、音量等設定部416によって設定された第1音量段階に応じて異なるように、段階表示を第1表示部430に表示させる。
さらに、本実施形態では、段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、第1設定手段によって設定された第1音量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで異なるように、段階表示を表示する。
なお、第1音量段階が最高段階及び最低段階以外のときには、初期表示は同じ、又は、第1音量段階のうちの複数段階に対して初期表示が同じ、であってもよい。このような場合であっても、最高段階及び最低段階のときについては、少なくとも音量の誤認などが誤認されにくく、好適に音量を調整できる。
さらに、本実施形態では、段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が最高段階以外であるときには最高段階以外の第2音量段階を示すように、かつ、第1音量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階を示すように、段階表示を表示する。
なお、第1音量段階が最高段階以外のときには初期表示を同じとしたり、第1音量段階のうちの複数段階に対して初期表示を同じとしてもよい。このような場合であっても、最高段階のときについては、少なくとも音量の誤認などが誤認されにくく、好適に音量を調整できる。
「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の特定音を音出力部から出力させる特定音出力制御手段」は、特定音を出力する毎に、第1音量段階と第2音量段階との両者に応じた音量の特定音を出力させるものであってもよいし、第1期間中(例えば、第1設定後、第2設定前の期間中)に少なくとも第1音量段階に応じた音量の特定音を出力し、第2期間中(例えば、第2設定後の期間中)に少なくとも第2音量段階に応じた音量の特定音を出力するものであってもよい。
例えば、実際の音量が設定切替スイッチ460のチャンネル(第1音量段階)に依存しない場合には、通常(例えば、第2操作が行われるときなど)は、第1音量段階には基づかず、第2音量段階に応じて音量を設定し、第1音量段階設定時(例えば、設定切替スイッチ460のチャンネルが「A」〜「F」のときの設定制限状態や、電源投入時などの初期音量や初期光量の設定時など)にのみ、第2音量段階に基づかず、第1音量段階に応じて音量(例えば、上記初期音量)を設定してもよい。
また、「前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示」とは、例えば、第1設定手段によって第1音量段階が設定された後に最初に表示される段階表示であってもよいし、データ表示装置4の電源がオンになった後に最初に表示される段階表示であってもよいし、第2操作を行うことが可能な1回の期間において最初に表示される段階表示であってもよい。
なお、第2操作が行われることによって初めて段階表示が表示される場合の初期表示とは、その第2操作で変更される前の第2音量段階を示すものであってもよい。つまり、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
例えば、段階表示は、第2音量段階(現在設定中の第2音量段階又はこれから設定される第2音量段階など)を特定可能な表示であればよく、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、音量調整ボタンなどを設け、音量変更操作がなされると、まず、初期表示として当該バーが初期表示として表示され、その後の音量調整ボタンの操作に応じて四角形の数を増減させるように表示制御してもよい。このように、音量変更用の専用の操作部を設け、当該操作部への操作が行われた場合に、音量を調整するようにしてもよい。これから設定される第2音量段階は、後述のように、表示中の音量段階(例えば、強調表示の音量段階)を変更してから決定ボタンなどで第2音量段階を設定する場合の第2音量段階である。段階表示は、例えば、第2音量段階(現在設定中の第2音量段階又はこれから設定される第2音量段階)を数字で表すものであってもよい。
例えば、段階表示は、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、最初に音量調整ボタンが操作されると当該音量調整ボタンの操作に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
また、「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階に応じて異なる」とは、第2音量段階が、第1音量段階が取り得る段階の少なくとも一部の変化に対応して変化する段階となっていることを含む表現である。例えば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものの他、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。例えば、設定切替スイッチ460のチャンネルと初期表示や実際の音量範囲を一対一に対応させてもよいし、複数のチャンネルに1つの初期表示や音量を割り当ててもよい。また、複数のチャンネル毎に実際の音量の範囲をずらしていってもよい。なお、複数のチャンネルと第1音量段階は、本実施形態などでは一対一に対応しているが、一定の対応関係があれば、一対一になっていなくてもよい。例えば、複数のチャンネルに1つの第1音量段階が割り当てられてもよい。
さらに、本実施形態では、第1表示制御部411は、音量等設定部416によって設定された第1音量段階が高い段階であるほど、初期表示が示す第2音量段階を高くするようになっている。かかる構成によれば、第1音量段階と第2音量段階との関係が把握しやすので、好適に音量を調整できる。
なお、第1音量段階を高くするほど、初期表示の第2音量段階を低くしてもよい。例えば、実際の音量範囲が、第1音量段階を高くするほど、高い音量範囲となる場合には、第1音量段階を高くするほど、初期表示の第2音量段階を低くすることで、いきなり音量が大きくなることを防止できる。
さらに、本実施形態態では、確認音出力制御部415は、音量等設定部416によって第2音量段階が新たに設定されたときに当該新たに設定されたことを示す確認音を音出力部450から出力させ、音量等設定部416によって第1音量段階が新たに設定されたときには当該新たに設定されたことを示す確認音を音出力部450から出力させないことにしている。かかる構成によれば、第2音量段階において音でも設定を確認できるので、好適に音量を調整できる。
なお、確認音は、上記で設定される音量の変更にかかわらず、常に固定の音量であってもよい。同様に、例えば、データ表示装置4に異常が生じたときの警告音などの所定の報知音についても固定とするとよい。これによって、報知音が、遊技者によって低くなってしまうことを防止できる。
音量等設定部416によって設定される第1音量段階が取り得る複数段階には、音量等設定部416が第2音量段階を設定することを制限する制限段階(チャンネル「A」〜「F」)が含まれ、処理部410は、音量等設定部416によって制限段階が第1音量段階として設定されたときに、音量等設定部416が第2音量段階を設定することを制限する設定制限を行う。かかる構成により、来店客による音量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量での音声出力を防止できる。
さらに、本実施形態では、遊技者等による設定制限が行われていないときには第2許可条件が成立していることに対応した対応画像を表示し、設定制限が行われているときには対応画像を表示しないことにしている。かかる構成によれば、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者等に報知できる。
また、データ表示装置4は、画像を表示可能な第1表示部430と、パチンコ機2に対応して設けられた台間計数ユニット5から所持球数信号を受信する第3通信部485とを備える。データ表示装置4の処理部410は、所持球数信号に基づき特定した所持球数が第1表示閾値に達した場合に第1所定画像を第1表示部430に表示させる表示制御処理を実行し、第1表示部430に第1所定画像が表示されているときに所持球数が第1表示閾値を下回っても、第1表示閾値よりも所定数分小さい第1非表示閾値に達していれば第1所定画像を非表示とせず、第1非表示閾値を下回った場合に、第1所定画像を非表示とさせる非表示制御処理を実行する。
これによれば、遊技者の所持球数に基づいて第1表示部430に第1所定画像を表示させることで、遊技機で遊技する遊技者や周囲の遊技客に、該遊技者の遊技状態(遊技媒体の所持数)を分かり易い形で報知することができる。また、所定画像を非表示とする第1非表示閾値は、所定画像を表示させる第1表示閾値よりも所定数分小さい。この所定数の閾値の差を設けたことにより、閾値間際の所持球数の増減によって所定画像の表示/非表示が頻繁に切り替わることを防止することができる。
[1−10.変形例]
[1−10−1.音量等設定処理]
データ表示装置4の処理部410が実行する音量等設定処理は、図29で説明した処理に限られるわけではない。以下、音量等設定処理の変形例について説明する。
図43は、処理部410が、前述した音量等設定処理に代えて実行する第2音量等設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、音量等設定処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
M9において音量等変更画面表示操作を検知したならば(M9;Yes)、音量等設定部416は、音出力部450から特定音を音出力制御中であるか否かを判定する(P10)。例えば、第1表示部430に前述した一斉演出(大当りランニング演出や特別映像等の表示)の表示中である場合に、特定音の音出力制御中であると判定する。
この条件を満たす場合は(P10;Yes)、音量等設定部416は、音量等変更制限報知処理を行う(P12)。具体的には、音量/光量の変更が制限(規制)されていることを遊技者に報知するために、例えば、その旨を示す表示メッセージを第1表示部430に表示させる。なお、音量等変更制限報知として、表示メッセージを第1表示部430に表示させる他に、音量/光量の変更が制限されていることを遊技者に報知するための音声メッセージを音出力部450から音出力させたり、所定の発光色(例えば赤色)で発光部455を点灯/点滅させるなどしてもよい。
P12の後、音量等設定部416は、M25へと処理を移す。一方、P10において条件を満たさないと判定した場合は(P10;No)、音量等設定部416は、M11へと処理を移す。
図44は、この場合におけるデータ表示装置4の第1表示部430の表示画面の一例を示す図である。
図44(1)は、大当りランニング演出画面の一例を示す図である。
この大当りランニング演出画面には、画面中央部の枠内に、大当りを祝福する大当りランニング演出映像が表示されている。この大当りランニング演出映像では、映像に合わせて、大当りを祝福する音楽や音声メッセージが音出力部450から音出力される。
この状態で、画面下部に表示された音量/光量変更アイコンが遊技者にタップされると、例えば図44(2)に示す音量/光量変更制限表示が表示される。具体的には、大当りランニング演出画面の中央部に、「大当りランニング演出中のため、音量/光量の変更はできません。」という表示メッセージが表示された吹き出しの音量等変更制限報知画面がポップアップ表示されている。遊技者は、この音量等変更制限報知画面により、音量/光量の変更が現在制限されていることを知ることができる。
図45は、音量/光量変更制限表示の別例を示す図である。
図45(1)は、大当りランニング演出画面の一例であり、下部には、呼出アイコンと、サービスアイコンと、メニューアイコンとが表示されている。
この状態で、画面下部に表示されたメニューアイコンが遊技者にタップされると、例えば図45(2)に示すメニュー画面が表示される。具体的には、表示画面選択アイコンと、表示カスタマイズアイコンとが表示される。ここで、大当りランニング演出中は、音量/光量の変更が制限されるため、音量/光量変更アイコンがメニュー画面に表示されないのが特徴である。
[1−10−2.音量変更処理]
データ表示装置4の処理部410が実行可能な音量変更処理は、前述した音量変更処理に限られるわけではなく、種々の音量変更処理を実行するようにすることが可能である。以下、音量変更処理の変形例について説明する。
図46は、処理部410が、前述した音量変更処理に代えて実行する第2音量変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、音量変更処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
N3において最大音量側の範囲外への変更操作であると判定したならば(N3;Yes)、確認音出力制御部415は、現在設定されている音量の確認音の出力を音出力部450に開始させるように制御する(Q5)。また、N7において最小音量側の範囲外への変更操作であると判定したならば(N7;Yes)、確認音出力制御部415は、現在設定されている音量の確認音の出力を音出力部450に開始させるように制御する(Q9)。
この第2音量変更処理では、音量の変更操作が所定範囲外の音量に変更する操作である場合に、所定範囲(音量変更可能範囲)の限界の音量に対応する確認音を音出力させるのではなく、現在設定されている音量の確認音を音出力部450に出力させる点が特徴である。このような処理を行うことによっても、所定範囲を超えて音量を変更するための操作が行われたときに、現在の音量に応じた音量の確認音を出力するので、所定範囲を超えて音量を変更しようとしていることを認識させることができる。
なお、音量の変更操作が所定範囲外の音量に変更する操作である場合に、第1音量変更処理のように所定範囲の限界の音量の確認音を出力したり、第2音量変更処理のように現在設定されている音量の確認音を出力する他にも、例えば、所定範囲の中央に位置する音量の確認音や、所定範囲の限界から1つだけ小さい/大きい音量の確認音を出力させるなどしてもよい。
図47は、処理部410が、前述した音量変更処理に代えて実行する第3音量変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、音量変更処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
確認音出力制御部415は、最大音量側の範囲外への変更操作であると判定した場合(R1;Yes)、又は、最小音量側の範囲外への変更操作であると判定した場合(R3;Yes)、確認音を音出力させずに、R21へと処理を移す。
音量等設定部416が、N13においてチャンネルと強調表示の音量とに対応した音量を設定した後、処理部410は、次回出力用確認音がセットされているか否かを判定する(R15)。ここで、次回出力用確認音のセットとは、確認音の出力以前に、出力するための確認音の音量を記憶部490の所定領域に一時的に記憶しておくものであり、現在確認音を出力中である場合、つまり現在出力用確認音がある場合には、この出力中の確認音の音量の記憶領域とは別の領域に、次回出力用確認音の音量が記憶される。
次回出力用確認音がセットされている場合は(R15;Yes)、音量等設定部416が、次回出力用確認音を更新する更新処理を行う(R17)。具体的には、音量等設定部416は、次回出力用確認音を、現在設定されている第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに対応して確認音の音量、つまり設定切替スイッチ460の状態と強調表示の音量とに対応した確認音の音量に更新する(R17)。つまり、次回出力用確認音の音量は、来店客による最新の音量変更操作に基づく音量となる。
また、次回出力用確認音がセットされていないと判定したならば(R15;No)、音量等設定部416は、次回出力用確認音を設定する設定処理を行う(R19)。具体的には、音量等設定部416は、現在設定されている第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに対応した音量、つまり設定切替スイッチ460の状態と強調表示の音量とに対応した音量の次回出力用確認音をセットする。
R17又はR19の後、処理部410は、確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定し(R21)、カウント中であると判定したならば(R21;Yes)、確認音出力中タイマから「1」を減算して更新する(R23)。
次いで、処理部410は、確認音出力中タイマがタイムアップしたか否かを判定する(R25)。そして、タイムアップしたと判定したならば(R25;Yes)、確認音出力制御部415が、音出力部450の現在出力用確認音の出力を終了させるように制御する(R27)。タイムアップしていないと判定したならば(R25;No)、処理部410は、第3音量変更処理を終了する。
R21において確認音出力中タイマがカウント中ではないと判定した場合(R21;No)、又は、R27の後、音量等設定部416は、次回出力用確認音がセットされているか否かを判定する(R29)。セットされていないと判定したならば(R29;No)、処理部410は、第3音量変更処理を終了する。
一方、セットされていると判定したならば(R29;Yes)、音量等設定部416は、次回出力用確認音を現在出力用確認音に変更する(R31)。そして、確認音出力制御部415が、現在出力用確認音の出力を音出力部450に開始させるように制御する(R33)。そして、処理部410は、確認音出力中タイマのカウントを開始させた後(R35)、第3音量変更処理を終了する。
この第3音量変更処理では、確認音が出力中に行われた音量変更操作が有効になっているが、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっている。このため、来店客が短期間に連続して操作を行ったときに、確認音が連続して出力されてしまい、来店客が確認音の認識に誤認を生じるおそれがなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。
なお、上記の第3音量変更処理では、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっているが、先の確認音が出力中に新たに音量変更操作がなされて音量が新たに設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
図48は、処理部410が、前述した音量変更処理に代えて実行する第4音量変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、音量変更処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
第4音量変更処理では、N3において最大音量側の範囲外への変更操作であると判定した場合(N3;Yes)、又は、N5において最小音量側の範囲外への変更操作であると判定した場合(N7;Yes)、確認音出力制御部415は、確認音を音出力部450から音出力させずに、第4音量変更処理を終了する。
N7において最小音量側の範囲外への変更操作ではないと判定したならば(N7;No)、音量変更部417は、操作内容に応じて強調表示している音量(第2音量段階)の表示を変更する(N11)。そして、音量等設定部416は、設定切替スイッチ460のチャンネルと強調表示の音量とに応じた音量を設定する(N13)。この設定が行われることにより、それ以降は、設定された音量で特定音が音出力部450から出力されることになる。
次いで、確認音出力制御部415は、N13で設定した音量の確認音の出力を開始させる制御を行う(N15)。そして、処理部410は、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始させた後(N17)、第4音量変更処理を終了する。
この第4音量変更処理では、現在が最低段階である音量をさらに下げようとしたり、現在が最高段階である音量をさらに上げようとしたりした場合に、確認音を出力しないようになっている。このようにすることによっても、上記の第1音量変更処理〜第3音量変更処理と同様に、遊技者を含む来店客は、音量が設定できる範囲を超えて音量の変更操作をしていることを把握することができる。
なお、上記の第4音量変更処理では、現在が最低段階である音量をさらに下げようとしたり、現在が最高段階である音量をさらに上げようとしたりした場合に、確認音を出力しないようになっているが、第4音量変更処理において、一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔(操作の時間間隔)が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更するが、該他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにする処理を適用してもよい。具体的には、図42の第3音量変更処理におけるR21〜R35のステップを第4音量変更処理に対して同様に適用することとしてもよい。
さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力する処理を適用してもよい。具体的には、図42の第3音量変更処理におけるR15〜R35のステップを第4音量変更処理に対して同様に適用することとしてもよい。
[1−10−3.チャンネルの設定]
上記の実施形態では、ホールコンピュータ6が音量設定用テーブル684に基づいて、複数の設定Noの設定の中から音量に係る設定データを選択し、これを音量設定用データ695に含めてデータ表示装置4に送信することとして説明した。しかし、このような構成に限らず、ホールコンピュータ6からデータ表示装置4に対してチャンネルの設定を送信するようにしてもよい。
具体的には、個別単位又はグループ単位で、データ表示装置4に対してチャンネルの設定を送信するようにしてもよい。グループ単位は、例えば、パチンコ機2の種別単位やパチンコ機2が設置される遊技島単位とすることができ、これらのグループ単位で、パチンコ機2に対応して設けられるデータ表示装置4に対してチャンネルの設定を送信するようにしてもよい。
例えば、パチンコ機2の種別単位とする場合には、「パチンコXXX」に対応して設けられたデータ表示装置4に対してはチャンネル「A」の設定を送信し、「パチンコYYY」に対応して設けられたデータ表示装置4に対してはチャンネル「B」の設定を送信するなどしてもよい。また、遊技島単位とする場合には、遊技島に種別の異なるパチンコ機2が混在して設置される場合であっても、1番台〜10番台のパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4に対してはチャンネル「A」の設定を送信し、11番台〜20番台のパチンコ機2に対応して設けられたデータ表示装置4に対してはチャンネル「B」の設定を送信するなどしてもよい。
上記の場合においては、原則的にホールコンピュータ6からデータ表示装置4に対して送信されるチャンネルの設定が優先されるが、店舗の管理者がデータ表示装置4に設けられた設定切替スイッチ460の操作を行うことによって、チャンネルの変更を可能としてもよい。
また、ホールコンピュータ6から送信されるチャンネルの設定と、設定切替スイッチ460によるチャンネルの設定とのいずれを優先するかを、店舗側で設定可能としてもよい。ホールコンピュータ6から送信されるチャンネルの設定を優先する場合には、設定切替スイッチ460によるチャンネルの設定を不能動化すればよい。この場合には、ホールコンピュータ6による設定が第1設定に置き換えられることになる。一方、設定切替スイッチ460によるチャンネルの設定を優先する場合には、ホールコンピュータ6からチャンネルの設定をデータ表示装置4に送信しないようにすればよい。この場合には、設定切替スイッチ460による設定が第1設定となる。
なお、上記の構成は、音量及び光量の両方に適用することとしてもよいし、音量及び光量のうちのいずれか一方についてのみ適用することとしてもよい。
[1−10−4.表示画面]
図49は、データ表示装置4の第1表示部430に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図49(1)のメニュー画面には、表示画面選択アイコンと、表示カスタマイズアイコンと、音量/光量変更アイコンとが表示されている。このメニュー画面において、音量/光量変更アイコンがタップされると、図49(2)に示すように、第2音量段階を示す複数の矩形で構成されるバーが画面右部に表示される。この際、音量/光量変更アイコンは非表示とされる。遊技者を含む来店客は、画面右部に表示されたバーを構成する矩形をタップすることにより、音量を変更させることができる。
具体的には、バーを構成する矩形のタップ操作により、矩形の数を増減させるように表示制御し、音量を変更する。例えば、図49(2)のメニュー画面において、バーを構成する矩形のうち、上から2番目の矩形がタップされることにより、図49(3)に示すように最上段の第2音量段階を示す矩形が非表示とされ、音量が1段階低く変更される。
[1−10−5.特別画像表示制御処理]
データ表示装置4の処理部410が実行する特別画像表示制御処理は、前述した特別画像表示制御処理に限られるわけではない。以下、特別画像表示制御処理の変形例について説明する。
図50は、データ表示装置4の処理部410が、前述した特別画像表示制御処理に代えて実行する第2特別画像表示制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
特別画像表示処理部413は、第1単位球数=所持球数−(第1表示カウンタ値×第1表示閾値)を算出する(F1)。また、特別画像表示処理部413は、第2単位球数=所持球数−(第2表示カウンタ値×第2単位球数)を算出する(F3)。ここで、第1単位球数は、第1表示閾値及び第1非表示閾値を用いた閾値判定を可能とするために、0発〜1000発の数値範囲に正規化した所持球数である。また、第2単位球数は、第2表示閾値及び第2非表示閾値を用いた閾値判定を可能とするために、0発〜5000発の数値範囲に正規化した所持球数である。
次いで、特別画像表示処理部413は、第1単位球数が第1表示閾値に達したか否かを判定し(F5)、達したと判定したならば(F5;Yes)、第1表示カウンタ値に1を加算する(F7)。そして、特別画像表示処理部413は、第2単位球数が第2表示閾値に達したか否かを判定し(F9)、達したと判定したならば(F9;Yes)、第2表示カウンタ値に応じた数の第2所定画像を第1表示部430に表示させるように制御する(F11)。
次いで、特別画像表示処理部413は、第1表示部430から第1所定画像を全表示消去させる制御を行う(F13)。そして、特別画像表示処理部413は、第2表示カウンタ値に1を加算するとともに(F15)、第1表示カウンタ値をリセットして(F17)、第2特別画像表示制御処理を終了する。
F9において第2単位球数が第2表示閾値に達していないと判定したならば(F9;No)、特別画像表示処理部413は、第1表示カウンタ値に応じた数の第1所定画像を第1表示部430に表示させるように制御する(F19)。そして、第2特別画像表示制御処理を終了する。
F5において第1単位球数が第1表示閾値に達していないと判定したならば(F5;No)、特別画像表示処理部413は、第1単位球数が第1非表示閾値を下回ったか否かを判定する(F21)。
第1単位球数が第1非表示閾値を下回ったと判定したならば(F21;Yes)、特別画像表示処理部413は、第1表示カウンタ値が0であるか否かを判定し(F23)、0ではないと判定したならば(F23;No)、第1表示カウンタ値から1を減算する(F25)。そして、第1表示カウンタ値に応じた数の第1所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行う(F27)。
その後、特別画像表示処理部413は、第2単位球数が第2非表示閾値を下回ったか否かを判定する(F29)。そして、下回ったと判定したならば(F29;Yes)、第2表示カウンタ値が0であるか否かを判定し(F31)、0ではないと判定したならば(F31;No)、第2表示カウンタ値から1を減算する(F33)。そして、第2表示カウンタ値に応じた数の第2所定画像を第1表示部430に表示させる制御を行った後(F35)、第2特別画像表示制御処理を終了する。
このような第2特別画像表示制御処理を行うことによっても、遊技者の所持球数に応じて、第1所定画像及び第2所定画像を適切に表示/非表示させ、遊技機で遊技する遊技者や周囲の遊技客に、該遊技者の遊技状態(遊技媒体の所持数)を分かり易い形で報知することができる。
[1−10−6.優先出力制御]
上記の実施形態では、パチンコ機2から出力されるパチンコ機信号に基づく情報を、台間計数ユニット5から出力されるユニット信号に基づく情報よりも優先して出力制御する例について説明したが、これとは逆に、台間計数ユニット5から出力されるユニット信号に基づく情報を、パチンコ機2から出力されるパチンコ機信号に基づく情報よりも優先して出力制御するようにしてもよい。
図51は、この場合における優先出力設定用データ697の一例である第2優先出力設定用データ697−2のデータ構成の一例を示す図である。第2優先出力設定用データ671−2のデータ構成は、図16に示した第1優先出力設定用データ697−1のデータ構成と同様であるが、出力設定の優先度が異なっている。
優先度「1」には、出力設定として「ユニット不正報知」、信号種別として「ユニット不正信号」が定められている。これは、対応ユニットから出力されるユニット不正信号に従って、データ表示装置4が、ユニット不正報知を行うことを意味する。
優先度「2」には、出力設定として「ユニット異常報知」、信号種別として「ユニット異常信号」が定められている。これは、対応ユニットから出力されるユニット異常信号に従って、データ表示装置4が、ユニット異常報知を行うことを意味する。
優先度「3」には、出力設定として「パチンコ機不正報知」、信号種別として「パチンコ機不正信号」が定められている。これは、対応パチンコ機から出力されるパチンコ機不正信号に従って、データ表示装置4が、パチンコ機不正報知を行うことを意味する。
優先度「4」には、出力設定として「パチンコ機異常報知」、信号種別として「パチンコ機異常信号」が定められている。これは、対応パチンコ機から出力されるパチンコ機異常信号に従って、データ表示装置4が、パチンコ機異常報知を行うことを意味する。
優先度「5」には、出力設定として「カード取り忘れ報知」、信号種別として「カード挿入信号、入金信号、消費信号、所持球数信号」が定められている。これは、対応ユニットから出力されるカード挿入信号、入金信号、消費信号、所持球数信号に従って、データ表示装置4が、カード取り忘れ報知を実行することを意味する。
優先度「6」には、出力設定として「大当り演出」、信号種別として「大当り信号」が定められている。これは、対応パチンコ機から出力される大当り信号に従って、データ表示装置4が、大当り演出を行うことを意味する。
優先度「7」には、出力設定として「一斉演出」、信号種別として「一斉演出信号」が定められている。これは、ホールコンピュータ6から出力される一斉演出信号に従って、データ表示装置4が、一斉演出を行うことを意味する。
優先度「8」には、出力設定として「玉払出報知」、信号種別として「玉払出信号」が定められている。これは、対応ユニットから出力される玉払出信号に従って、データ表示装置4が、玉払出報知を実行することを意味する。玉払出報知で出力制御される情報を「玉払出報知情報」と定義する。
優先度「9」には、出力設定として「定期告知」、信号種別として「定期告知信号」が定められている。これは、ホールコンピュータ6から出力される定期告知信号に従って、データ表示装置4が、定期告知を行うことを意味する。
この第2優先出力設定用データ697−2を見ると、対応ユニットの不正報知の優先度が最も高く設定されている。これは、対応ユニットで不正が発生したことを示す情報を第1情報として出力する第1出力制御を最優先に実行することを意味する。また、対応ユニットの不正報知及び異常報知の優先度が、対応パチンコ機の不正報知及び異常報知の優先度よりも高く設定されている。これは、パチンコ機不正報知情報及びパチンコ機異常報知情報を出力する第2出力制御よりも、ユニット不正報知情報及びユニット異常報知情報を出力する第1出力制御を優先して実行することを意味する。
また、カード取り忘れ報知の優先度が、大当り演出の優先度よりも高く設定されている。これは、カード取り忘れ報知情報を出力する第1出力制御を、大当り演出情報を出力する第2出力制御よりも優先して実行することを意味する。しかし、その一方で、玉払出報知の優先度は、大当り演出よりも優先度が低く設定されている。カード取り忘れ報知情報は、対応ユニットに関する情報のうちの特定情報であり、玉払出報知情報は、特定情報以外の情報である。また、大当り演出情報は、対応パチンコ機に関する情報である。従って、対応ユニットに関する情報のうちの特定情報以外の情報は、対応パチンコ機に関する情報よりも優先して出力制御しないが、特定情報の出力制御は、対応パチンコ機に関する情報よりも優先して出力制御することになる。
また、定期告知の優先度は、最も低く設定されている。これは、定期告知情報は、ホールコンピュータ6から出力される信号に基づく第3情報に相当する。従って、ホールコンピュータ6から出力される信号に基づく情報を出力する第3出力制御よりも、対応ユニットから出力される信号に基づく情報を出力する第1出力制御及び対応パチンコ機から出力される信号に基づく情報を出力する第2出力制御を優先して実行することになる。
この場合、データ表示装置4の優先出力制御部419は、図16に示した第1優先出力設定用データ697−1に代えて、図50に示す第2優先出力設定用データ697−2に従って、図29に示した優先出力制御処理と同様の処理として規定される第2優先出力制御処理を行って、第1表示部430からの表示出力及び音出力部450からの音出力を制御する処理を行う。
[2.第2実施形態]
[2−1.遊技用システムの構成]
図52は、第2実施形態における第2遊技用システム1Bのシステム構成の一例を示す図である。
第2遊技用システム1Bは、不図示の遊技島に設置される遊技機の一種である複数のパチンコ機2と、各パチンコ機2に対応して設けられる記録媒体処理装置、遊技用装置、計数装置及び貸出装置の一種であるカードユニット3と、情報出力装置及び遊技用装置の一種であるデータ表示装置4と、管理装置及び配信装置の一種であるホールコンピュータ6と、管理装置及び配信装置の一種である玉管理コンピュータ8とを備えて構成される。
カードユニット3は、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、遊技場に会員登録をしていないビジター遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるビジターカードや、遊技場に会員登録をした会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受け付けて、該ビジターカード又は会員カードに記録された遊技用価値特定情報(プリペイド残額データ)から特定される有価価値の大きさ(プリペイド残額)に基づき、該パチンコ機2での遊技に使用される遊技媒体である遊技球を貸し出すための処理や、該パチンコ機2における遊技において獲得された遊技球を計数して、該計数済みの遊技球数の範囲内の遊技球を払い出す処理を行う遊技用装置及び記録媒体処理装置である。
また、カードユニット3は、スピーカを有する音出力部350を備え、特定音や確認音を音出力部350から出力可能に構成されている。カードユニット3は、パチンコ機2で遊技する遊技者を含む来店客の操作に応じて、音出力部350から出力する特定音の音量を設定可能であるとともに、設定される音量を来店客の音量変更操作に応じて変更可能に構成されている。
また、カードユニット3は、来店客によって音量変更操作がなされたときに、該操作後に設定される音量に対応する確認音を音出力部350から出力可能に構成されている。カードユニット3は、所定範囲(音量変更可能範囲)の中で音量を設定可能であり、設定される音量が所定範囲の限界にある場合において、該音量を所定範囲の限界よりも外へ変更するように音量変更操作がなされたときには、所定範囲の限界の音量に対応した確認音を音出力部350から出力する。
本実施形態において、カードユニット3が音出力部350から音出力可能な特定音には、例えば、パチンコ機2での遊技に使用する遊技用カード(会員カードやビジターカード)の取り忘れを遊技者に報知するカード取り忘れ報知の音声が含まれる。
確認音は、遊技者を含む来店客によってカードユニット3に対して音量変更操作がなされたときに、該操作後に設定される音量で音量変更がなされたことを来店客に報知するための音である。本実施形態では、第1実施形態と同様に、確認音として、効果音や音声ボイス等の音を、来店客が変更後の音量を確認できる程度の短い時間(例えば1秒間〜3秒間)出力することとして説明する。また、本実施形態では、カードユニット3において設定される音量が所定範囲の限界にある場合において、該音量を所定範囲の限界よりも外へ変更するように来店客によって音量変更操作がなされたときには、所定範囲の限界の音量に対応した確認音を音出力部350から出力することを特徴とする。詳細は後述する。
各パチンコ機2は、台番号によって個々に識別可能に構成されており、パチンコ機2、カードユニット3及び呼出ランプ装置は、台端末10を介してホールコンピュータ6や玉管理コンピュータ8に接続されている。なお、この図では、簡明化のために、遊技島に設置されるパチンコ機2を4台として図示している。
[2−2.情報及び信号の流れ]
図53は、第2遊技用システム1Bの各装置間における情報及び信号の流れの一例を示す図である。なお、この図では、説明の簡明化のために、台端末10については図示を省略している。
パチンコ機2からは、第1遊技用システム1Aと同様に、大当り信号、確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号、パチンコ機不正信号及びパチンコ機異常信号を含むパチンコ機信号が、データ表示装置4に出力される。
カードユニット3からは、カード挿入/排出信号、入金信号、消費信号、所持球数信号、玉払出信号、ユニット不正信号及びユニット異常信号を含むユニット信号が、データ表示装置4に出力される。
ホールコンピュータ6からは、カードユニット3が音量設定を行うための音量設定用データ及び光量設定を行うための光量設定用データが、該カードユニット3に出力される。カードユニット3は、ホールコンピュータ6から出力される音量設定用データ及び光量設定用データに基づいて、音量/光量の設定や変更を行う。
また、ホールコンピュータ6からは、第1実施形態と同様に、設定用データ691及び管理装置信号が、データ表示装置4に出力される。
[2−3.パチンコ機及びカードユニットの構成]
図54は、第2実施形態におけるパチンコ機2及びカードユニット3の外観構成を示す正面図である。なお、パチンコ機2の構成は第1実施形態と同じであるため、再度の説明を省略する。
カードユニット3の前面には、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301と、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302と、装置前面より装置前方側に突出形成された表示部355と、計数済玉数を払出すための計数払出操作を受付けるための払出ボタン311と、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309とが設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、該カード挿入口309に対応する位置に内蔵されるカードリーダライタ327のカードスロット392に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロット392に挿入可能とされている。
ここで、ビジターカード及び会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードIDが予め書き換え不能に記憶されている。そして、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データや、振分けの有無を特定可能な振分けフラグ等の各種データが記憶されている。
なお、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数した遊技球を、その翌日以降においても再度遊技に使用したり、景品交換に使用できる貯玉を行うことができるようになっているが、該会員カードには、該貯玉が行われた遊技球数である貯玉数は直接記録されておらず、該貯玉数は、後述するように、玉管理コンピュータ8において、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、会員カードには、該会員カードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数も直接記録されておらず、該持玉数も、後述するように、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において遊技に使用でき、また、景品交換POS端末(不図示)において景品交換に使用できるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された不図示のカード発行・入金機において、購入、発行されるとともに、カードユニット3においても発行される。なお、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数と日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において遊技に使用でき、また景品交換POS端末において景品交換に使用できるようになっている。
表示部355には、メニュー選択を行うためのメニューボタン316a、台データを表示させるための台データボタン316b、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン316c、音量/光量を変更するための音量/光量変更ボタン316d、左右上下キー及び決定キーで構成される十字ボタン316eでなる操作ボタン316が設けられている。
また、表示部355には、再プレイボタン316cの操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部317と、遊技場の係員が所持する設定用リモコンからの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット315とが設けられており、表示部355の表面には、表示部355に表示された各表示項目を指触により入力可能とするためのタッチパネル314が設けられている。
また、表示部355の内部には、後述する液晶表示器313や各操作ボタン316に対応するスイッチが設けられており、これらが表示部355に対応する装置内位置に設けられた表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、タッチパネル314による入力位置検出等が該表示制御基板329によって実施される。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット300に出力する紙幣識別ユニット302aが設けられており、該紙幣識別ユニット302aにおいて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット3の略中央部位置には、該カードユニット3を構成する各部と接続しやすいように該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット300が設けられており、後述するように、該制御ユニット300によって該カードユニット3の各種の動作が制御されている。
また、カードユニット3の最下方位置には、遊技球を計数して取り込み、該計数した遊技球を最大端数分、つまり、対応するパチンコ機2における払出単位である125個未満の単位未満端数の最大値である24個だけ貯留するとともに、該単位未満端数の遊技球を計数して払出す計数払出ユニット380が設けられている。
[2−4.カードユニットの機能構成]
図55は、カードユニット3の機能構成の一例を示すブロック図である。
カードユニット3は、紙幣識別ユニット302aと、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット300とから構成されており、紙幣識別ユニット302a、カードリーダライタ327及び表示制御基板329は制御ユニット300と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し及び書き込みを行う。
制御ユニット300は、処理部310と、ROM320と、RAM330と、時計部335とを備えて構成される。
処理部310は、カードユニット3を統括的に制御するCPUやDSP等のプロセッサやASIC等の集積回路を有して構成される制御装置及び演算装置である。本実施形態において、処理部310は、主要な機能部として、特別画像表示処理部310aと、音量等設定部310bと、音量変更部310cと、光量変更部310d、特定音出力制御部310eと、確認音出力制御部310fとを含む。
ROM320は、不揮発性の読み出し専用の記憶装置であり、処理部310により読み出され、メイン処理として実行されるメインプログラム321と、特別画像表示用閾値テーブル322とを記憶している。
メインプログラム321は、カードユニット処理として実行されるカードユニット処理プログラム321aと、特別画像表示制御処理として実行される特別画像表示処理プログラム321bと、音量変更処理として実行される音量変更処理プログラム321cと、光量変更処理として実行される光量変更処理プログラム321dとをサブルーチンとして含む。これらの処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
なお、特別画像表示制御処理については、第1実施形態で説明した特別画像表示制御処理や第2特別画像表示制御処理と同様の処理を適用可能であるため、再度の説明を省略する。また、特別画像表示用閾値テーブル322は、第1実施形態で説明した特別画像表示用閾値テーブル494を同様に適用可能であるため、再度の説明を省略する。
なお、音量変更処理については、第1実施形態で説明した音量変更処理や第2音量変更処理、第3音量変更処理、第4音量変更処理と同様の処理を適用可能であるため、再度の説明を省略する。
RAM330は、揮発性の読み書き可能な記憶装置であり、カードリーダライタ327に受付中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯蓄数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報等の各種のデータを記憶する。RAM330は、不図示の電池によりバックアップされており、電源が遮断されても所定期間において記憶されているデータが保持される。
RAM330には、所持球数データ331と、カード情報332と、処理用データ333と、音量設定用データ695と、光量設定用データ696とが記憶される。
所持球数データ331は、遊技者が所持する所持球数のデータであり、計数払出ユニット380の計数結果に基づいて更新される。
カード情報332は、遊技者を識別するためのID(会員ID等)や持玉数、貯玉数等を記録した遊技用カードの情報である。
処理用データ333は、処理部310が特別画像表示制御処理において特別画像表示を行うための処理用データであり、前述した第1表示カウンタ値や第2表示カウンタ値、第1整数n、第2整数mといった処理用のデータが一時記憶される。
音量設定用データ695は、ホールコンピュータ6によって生成されて送信される音量設定用のデータであり、そのデータ構成は、第1実施形態で説明した音量設定用データ695と同様である。
光量設定用データ696は、ホールコンピュータ6によって生成されて送信される光量設定用のデータであり、そのデータ構成は、第1実施形態で説明した光量設定用データ696と同様である。
制御ユニット300は、前述したように遊技球の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている不図示の賞球制御基板との間において実施可能に接続されているとともに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット300は、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による打込信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの打込信号の入力に応じて、後述する遊技情報テーブルの総打込玉数の値に該打込信号に応じた所定数を加算更新する。
また、制御ユニット300は、計数払出ユニット380と接続されており、該計数払出ユニット380において遊技球の計数が行われたことにより出力される計数センサ信号を入力し、該計数センサ信号に基づいて所持球数を更新する。例えば、前述したように計数払出ユニット380に流入した遊技球が、計数センサにより検出され、1球の遊技球の検出に応じて所定パルスの検出信号が計数払出ユニット380から制御ユニット300に対して出力されて、制御ユニット300において記憶される所持球数(持玉数)が1ずつ増加する。なお、計数払出ユニット380の構成は、第1実施形態の台間計数ユニット5に設けられる計数払出ユニット380と同じであるため、再度の説明を省略する。
また、制御ユニット300は、装置前面の表示部355の下方位置に設けられた払出ボタン311に対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタン311の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタン311の操作の有無を把握できるようになっている。払出ボタン311が押下されたことを検知すると、制御ユニット300は、所持球数のうちの所定の単位球数を遊技者に払い戻す。第1実施形態と同様に、1回の払い戻し操作で遊技者に払い戻される単位球数を125発として説明する。
制御ユニット300は、1回の払い戻し操作が行われる毎に、記憶している所持球数を125減算し、所持球数データ331を更新する。ただし、所持球数が125未満である場合に払い戻し操作が行われた場合には、所持球数を0とする。すなわち、記憶している所持球数に相当する球数を減算する。
第1実施形態と同様に、遊技者の所持球数が増加する場合には、遊技者が計数レバー341を引いた状態としておくことでパチンコ機2から排出された遊技球が下皿24から計数通路343に随時に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで随時に増加する場合と、遊技者が計数レバー341を引かずにパチンコ機2から排出された遊技球を下皿に溜めた状態としておき、ある程度遊技球が溜まった段階で計数レバー341を引くことで、溜められた遊技球が一気に計数通路343に流入し、計数払出ユニット380により計数されることで一気に増加する場合との2つのケースがある。また、遊技者の所持球数が減少する場合は、遊技者の払い戻し操作により遊技球が遊技者に払い戻される場合であり、前述したように1回の払い戻し操作による払い戻し数は125発であるため、1回の払い戻し操作により所持球数は125発減少する。
また、制御ユニット300には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
制御ユニット300は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や表示部355に設けられている各種ボタンの操作やタッチパネルの操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット302aによる貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット300に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御を行う。
また、制御ユニット300は、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸与処理や、貨幣の受付けに応じて、受付中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、返却ボタンによる返却操作により受付中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や貯玉数を用いた再プレイ処理や、払出ボタン311の操作の受付けによって計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定される持玉数を含む)からの払い出し(返却)を行って該払出した玉数を計数済玉数から減算更新する払出処理等の処理を実行する。
また、制御ユニット300は、HUBを介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているホールコンピュータ6や玉管理コンピュータ8等の外部装置とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が可能とされている。
また、制御ユニット300に接続された表示制御基板329は、表示部355を構成する液晶表示器313やタッチパネル314、各種の操作ボタン316に対応するスイッチ、IR受光ユニット315、前述した再プレイ表示部内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これらタッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット300に出力される。
本実施形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部355に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部355に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット300から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット300から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部355を構成する液晶表示器313に表示可能とされている。
カードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたカードユニット3は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(例えばカード残額、持玉数、あるいは貯玉数等)を遊技玉に変換する機能を有する。
カードユニット3の前面には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口が設けられている。このカード挿入/排出口に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタに受け付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。紙幣挿入口に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット3には、会員カードを受け付けた場合において、該会員カードに記録されたカードID及び当該カードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン316cが設けられている。
再プレイボタン316cを操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてパチンコ機2による遊技を行うことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらず、且つ、貯玉が玉管理コンピュータ8に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、パチンコ機2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持玉との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落とされる。なお、再プレイボタン316cとは別に、持玉を引落とすための専用の持玉払出ボタンを設け、再プレイボタンは貯玉引落とし専用のボタンとしてもよい。
本実施形態において、貯玉データは会員カードに直接記録させず、店舗に設置された玉管理コンピュータ8に会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともに玉管理コンピュータ8にカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉を玉管理コンピュータ8にカード番号と対応させて記憶させてもよい。
なお、持玉をカード(会員カード、ビジターカード)又は玉管理コンピュータ8に記憶させるタイミングは、計数ボタンが操作されて計数処理が行われる毎のタイミングとしてもよいし、一定時間毎のタイミングとしてもよいし、カードを返却するタイミングとしてもよい。
また、遊技者が遊技を終えてカードユニット3からカードの返却を受けたときには、カードユニット3に記憶していた持玉が一旦貯玉として玉管理コンピュータ8に記憶されるようにし、その遊技者がカードの返却を受けた日と同じ日に再び同じ又は別のカードユニット3にカードを挿入したときには、一旦貯玉として記憶された当日分の持玉のみが再びそのカードユニット3に記憶され、その持玉の範囲で遊技玉を加算し、遊技できるようにしてもよい。
また、制御ユニット300には、設定切替スイッチ360が接続されている。設定切替スイッチは、店舗の管理者や店員が音量や光量の第1操作を行うためのスイッチであり、その構成は第1実施形態で説明した設定切替スイッチ460と同様であるため、再度の説明を省略する。制御ユニット300は、設定切替スイッチ360から出力される信号又は所定回路を介して、設定切替スイッチ360のチャンネルを直接的又は間接的に特定可能に構成されている。
また、制御ユニット300には、音出力制御基板319が接続されている。音出力制御基板319は、音出力部350に接続され、制御ユニット300の制御に従って、音出力部350から特定音や確認音等の音を出力させるように制御する。
[2−5.玉管理コンピュータの機能構成]
図56は、玉管理コンピュータ8の機能構成の一例を示す図である。
玉管理コンピュータ8は、処理部810と、入力部820と、表示部830と、通信部840と、時計部850と、記憶部860とを備えて構成される。
処理部810は、記憶部860に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、玉管理コンピュータ8の各部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPUやDSP等のプロセッサやASIC等の集積回路を有して構成される。
入力部820は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部810に出力する。
表示部830は、処理部810から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部830には、記憶部860に記憶された各種データベースのデータの内容等が表示される。
通信部840は、カードユニット3との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。通信部840は、カードユニット3からカード情報を受信する。
時計部850は、玉管理コンピュータ8が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子及び発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部850の計時時刻(日付を含む。)は処理部810に随時出力される。
記憶部860には、処理部810により玉管理処理として実行される玉管理プログラム861と、会員管理データ863と、カード管理データ865と、ユニット管理データ867とが記憶される。
図57は、会員管理データ863のデータ構成の一例を示す図である。
会員管理データ863には、会員情報データと、会員遊技履歴データとが記憶される。会員情報データには、会員の個人情報が記憶される。具体的には、例えば、会員をユニークに識別するための会員IDと、該会員が自身で設定する暗証番号と、店舗に来店する度に該会員に付与される来店ポイントと、来店ポイントに応じて該会員に設定されるランクと、該会員の名字と、該会員の名前とが記憶される。
会員遊技履歴データには、会員IDと、来店日と、台番号と、機種名と、開始時刻と、終了時刻とが対応付けて記憶される。開始時刻は、該会員が該台番号のパチンコ機2で遊技を開始した時刻である。終了時刻は、該会員が該台番号のパチンコ機2で遊技を終了した時刻である。
図58は、カード管理データ865のデータ構成の一例を示す図である。
カード管理データ865には、会員カード管理データと、ビジターカード管理データとが記憶される。
会員カード管理データは、会員カードを管理するためのデータであり、例えば、会員カードをユニークに識別するためのカードIDと、会員IDと、持玉数と、貯玉数と、大当り回数とが対応付けて記憶される。
ビジターカード管理データは、ビジターカードを管理するためのデータであり、例えば、ビジターカードをユニークにするためのカードIDと、該ビジターカードの最新の発行日時である最新発行日時と、持玉数と、大当り回数とが対応付けて記憶される。
[2−6.処理の流れ]
図59は、カードユニット3の処理部310がROM320に記憶されているメインプログラム321に従って実行するメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部310は、ホールコンピュータ6から音量設定用データを受信してRAM330に記憶させるとともに(G5)、光量設定用データ696を受信してRAM330に記憶させる(G7)。
次いで、処理部310は、音出力部450から音出力させる音量を初期設定する音量初期設定処理を行う(G9)。また、処理部310は、効果ランプや装飾用LEDから発光させる光量を初期設定する光量初期設定処理を行う(G11)。この音量初期設定処理及び光量初期設定処理は、第1実施形態で説明した音量初期設定処理及び光量初期設定処理と同様である。
次いで、処理部310は、ROM320に記憶されているカードユニット処理プログラム321aに従ってカードユニット処理の実行を開始する(G13)。カードユニット処理は、メイン処理が終了するまで継続的に実行される。
その後、特定音出力制御部310eが、音出力処理の実行を開始する(G15)。音出力処理は、メイン処理が終了するまで継続的に実行される。音出力処理では、所定タイミングで、カード取り忘れ報知の音声を特定音として音出力部350から出力させるように制御する。カード取り忘れ報知の音声を出力するタイミングは、例えば、遊技者による遊技が終了したと判定したタイミングとすればよい。この場合、遊技者の遊技が終了したか否かの判定においては、例えば、(A)パチンコ機2から一定時間以上遊技信号の入力がないとき、(B)カードユニット3に対する操作が一定時間以上なされなかったとき、などに、遊技者による遊技が終了したと判定すればよい。
次いで、処理部310は、処理を終了するか否かを判定する(G17)。例えば、カードユニット3の電源を切断する操作がなされた場合に、処理を終了すると判定する。処理を継続すると判定したならば(G17;No)、処理部310は、そのまま待機する。また、処理を終了すると判定したならば(G17;Yes)、メイン処理を終了する。
図60及び図61は、カードユニット処理の流れの一例を示すフローチャートである。
最初に、処理部310は、カード返却操作がなされたか否かを判定し(H1)、なされたと判定したならば(H1;Yes)、カード返却処理を行う(H3)。具体的には、挿入されているカードをカード返却口に排出する処理を行う。そして、処理部310は、H21へと処理を移す。
カード返却操作がなされなかったと判定したならば(H1;No)、処理部310は、持玉合算操作がなされたか否かを判定し(H5)、なされたと判定したならば(H5;Yes)、持玉合算処理を行う(H7)。そして、処理部310は、H21へと処理を移す。
持玉合算操作がなされなかったと判定したならば(H5;No)、処理部310は、カードロック操作がなされたか否かを判定し(H9)、なされたと判定したならば(I9;Yes)、カードロック処理を行う(H11)。具体的には、挿入されているカードをカード返却ボタン312の押下のみでは返却されないようにロックする。ロックした後は、例えば暗証番号の入力を遊技者に求めるようにし、正しい暗証番号が入力されない限り、カードを遊技者に返却しないようにする。そして、処理部310は、H21へと処理を移す。
カードロック操作がなされなかったと判定したならば(H9;No)、処理部310は、持玉分割操作がなされたか否かを判定し(H13)、なされたと判定したならば(H13;Yes)、持玉分割処理を行う(H15)。そして、処理部310は、H21へと処理を移す。
持玉分割操作がなされなかったと判定したならば(H13;No)、処理部310は、情報照会操作がなされたか否かを判定し(H17)、なされたと判定したならば(H17;Yes)、情報照会処理を行う(H19)。具体的には、遊技者の操作に応じて、プリペイド残額(入金残額)や持玉数、貯玉数等の情報を表示部355に表示させる。そして、処理部310は、H21へと処理を移す。
H21では、処理部310は、遊技者により再プレイボタン316cが押下されたことにより再プレイ操作がなされたか否かを判定し(H21)、なされたと判定したならば(H21;Yes)、規定数の遊技球を遊技者に払い戻す球払戻制御処理を行う(H23)。そして、処理部310は、所持球数データ331を更新し(H25)、表示部355に表示させている所持球数の表示を更新させる(H27)。
その後、処理部310は、計数払出ユニット380から球計数結果を入力したか否かを判定し(H29)、入力したと判定したならば(H29;Yes)、所持球数データ331を更新し(H31)、表示部355に表示させている所持球数の表示を更新させる(H33)。
次いで、音量等設定部310bは、音量等設定処理を行う。
具体的には、音量等設定部310bは、音量等変更画面の表示操作がなされたか否かを判定し(H35)、なされたと判定したならば(H35;Yes)、音量等変更画面を表示部355に表示させる音量等変更画面表示処理を実行する(H37)。
その後、処理部310は、音量変更操作がなされたか否かを判定し(H39)、なされたと判定したならば(H39;Yes)、ROM320に記憶されている音量変更処理プログラム321cに従って音量変更処理を実行する(H41)。
次いで、処理部310は、光量変更操作がなされたか否かを判定し(H43)、なされたと判定したならば(H43;Yes)、ROM320に記憶されている光量変更処理プログラム321dに従って光量変更処理を実行する(H45)。
その後、音量等設定部310bは、表示部355に音量等変更画面を表示中であるか否かを判定し(H47)、表示中であると判定したならば(H47;Yes)、音量等変更画面の表示を終了する操作がなされたか否かを判定する(H49)。そして、なされたと判定したならば(H49;Yes)、表示中の音量等変更画面の表示を終了させるように制御する(H51)。そして、音量等設定部310bは、音量等設定処理を終了する。
次いで、処理部310は、計数払出ユニット380から球計数結果を入力していない状態であるか否かを判定し(H53)、入力していない状態であると判定したならば(H53;Yes)、特別画像表示処理部310aが、ROM320に記憶されている特別画像表示処理プログラム321bに従って特別画像表示制御処理を実行する(H55)。そして、処理部310は、カードユニット処理を終了する。
図62は、持玉合算処理の流れの一例を示すフローチャートである。
持玉合算処理とは、複数枚のカードに対応付けられた持玉を合算して1枚のカードに対応付ける処理をいう。
処理部310は、会員カード受付中であるか否かを判定する(J3)。会員カード受付中である場合は(J3;Yes)、処理部310は、暗証番号の入力指示を行う(J5)。次いで、処理部310は、照合結果がOKであるか否かを判定し(J7)、OKであったならば(J7;Yes)、会員カードに持玉があるか否かを判定する(J9)。
持玉があると判定したならば(J9;Yes)、処理部310は、カードリーダライタ327の読取り位置のビジターカードを無効に変更して、会員カードを排出させる(J11)。そして、処理部310は、会員カード又はビジターカードを挿入するように遊技者に指示する(J13)。
次に、処理部310は、所定時間内にカードが挿入されたか否かを判定し(J15)、挿入されたと判定したならば(J15;Yes)、持玉を挿入カードに移行する(J17)。そして、処理部310は、挿入カードのカード情報を玉管理コンピュータ8に送信した後(J19)、挿入カードを排出させる(J21)。そして、処理部310は、持玉合算処理を終了する。
J3、J7、J9又はJ15の判定結果が否定判定であった場合は、処理部310は、エラー報知を行う(J23)。そして、処理部310は、持玉合算処理を終了する。
図63は、持玉分割処理の流れの一例を示すフローチャートである。
持玉分割処理とは、1枚のカード(分割元カード)の持玉を分割して複数のカードに対応付ける処理をいう。本実施形態では、受け付けられている会員カード(以下、「分割元カード」という。)の持玉のうち、一部の持玉を他の新たなビジターカード(以下、「分割先カード」という。)に対応付け、残りの持玉を分割元カードに残存させる。
最初に、処理部310は、暗証番号の入力指示を行う(K3)。次いで、照合結果がOKであるか否かを判定し(K5)、OKであると判定したならば(K5;Yes)、持玉が貸出単位額に相当する数の2倍以上あるか否かを判断する(K7)。持玉数が貸出単位額に相当する数に満たない場合は(K7;No)、通常は持玉を払出すことができないため、該カードと分割するカードとの分を合わせて、持玉数が貸出単位額に相当する数の2倍以上あることを必要とする。
2倍以上であると判定したならば(K7;Yes)、処理部310は、分割する持玉数を入力するための画面を表示制御する(K9)。分割数は、選択肢から選択できるようにしてもよいし、増加又は減少ボタンを操作することで貸出単位額に相当する数単位で増減させて入力できるようにしてもよいし、直接、数値入力できるようにしてもよい。
処理部310は、分割数が入力されるまで待機し(K11;No)、入力されたと判定したならば(K11;Yes)、会員カード受付中であるか否かを判定する(K13)。会員カード受付中であると判定したならば(K13;Yes)、処理部310は、持玉数から分割数を減算する(K15)。
次いで、処理部310は、会員カードを排出させる(K17)。次いで、処理部310は、カードリーダライタに設けられたカード貯留部からビジターカードを読取り位置に取出し、取出したビジターカードの発行処理を行う(K19)。具体的には、玉管理コンピュータ8のビジター貯蓄管理テーブルの状況を利用中に変更して、最新発行日時を更新して、玉管理コンピュータ8のビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時を更新し、両テーブルのその他の項目をリセットする。
そして、処理部310は、分割数を持玉数として該ビジターカードに対応付ける(K21)。具体的には、玉管理コンピュータ8のビジター貯蓄管理テーブルの持玉数として分割数を記憶させる。次いで、処理部310は、該ビジターカードを排出させる(K23)。
次に、処理部310は、先に排出された会員カードの再挿入を促す旨を報知する(K25)。処理部310は、会員カードが挿入されるまで待機し(K27;Yes)、挿入されたならば(K27;Yes)、カード情報を玉管理コンピュータ8に送信する(K41)。そして、処理部310は、持玉分割処理を終了する。
一方、会員カード受付中ではないと判定したならば(K13;No)、処理部310は、受付中のビジターカードのカード情報を、一旦、他のメモリ領域に退避させる(K29)。そして、処理部310は、受付中の読書き位置のビジターカードのカード情報をリセットし、発行処理を行う(K31)。次いで、処理部310は、分割数を持玉数として該ビジターカードに記録し(K33)、該ビジターカードを排出させる(K35)。
次に、処理部310は、カードリーダライタのカード貯留部からビジターカードを読取り位置に取出し、取出したビジターカードの発行処理を行う(K37)。そして、処理部310は、K29で退避させたカード情報を該ビジターカードに記録する(K39)。そして、処理部310は、K41へと処理を移す。
[2−7.表示画面]
図64は、カードユニット3の表示部355を構成する液晶表示器313の表示画面の一例を示す図である。
図64(1)において、液晶表示器313には、遊技者の所持球数に応じた特別画像表示と、所持球数と、が表示されている。また、表示部355の下部には、メニューボタン316aと、台データボタン316bと、再プレイボタン316cと、音量/光量変更ボタン316dと、上下左右キー及び決定ボタンでなる十字ボタン316eとが設けられている。
特別画像表示は、遊技者の所持球に応じた特別表示であり、この図では、第1所定画像としてドル箱が、第2所定画像として特箱が表示された状態を示している。これらの画像の表示方法は第1実施形態と同様であるため、再度の説明を省略する。なお、これに限らず、第1所定画像及び第2所定画像の表示態様としては、第1実施形態で図35〜図37に示したような各種の表示態様を適用することが可能である。所持球数は、遊技者の現在の所持球数であり、計数払出ユニット380から出力される計数結果と、遊技者の払い戻された払い戻し数とに基づいて、リアルタイムに表示更新される。
音量/光量変更ボタン316dが押下されると、図64(1)の表示画面が、図64(2)の表示画面に切り替わる。この表示画面では、音量/光量を変更するための画面である音量等変更画面が特別画像表示画面にポップアップ表示されている。音量等変更画面は、第1実施形態で説明した音量等変更画面と同様の画面を適用可能であり、遊技者は、十字ボタン316eの左右キーを操作して音量や光量を選択し、決定ボタンを押下することで、音量や光量を変更させることが可能に構成されている。
[2−8.データ表示装置の処理]
第2遊技用システム1Bにおいてデータ表示装置4が実行する処理は、第1実施形態で説明した第1遊技用システム1Aにおいて実行する処理と略同一である。異なるのは、パチンコ機2に対応して設けられる記録媒体処理装置が、台間計数ユニット5に代えて、カードユニット3であり、パチンコ機2に対応して設けられるカードユニット3が、対応ユニットとなる点である。
つまり、データ表示装置4の処理部410は、対応するパチンコ機2から出力されるパチンコ機信号に基づく情報を出力する出力制御を、対応するカードユニット3から出力されるユニット信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行する場合には、第1優先出力設定用データ697−1(図16参照)に従って、前述した優先出力制御処理を実行する。また、対応するカードユニット3から出力されるユニット信号に基づく情報を出力する出力制御を、対応するパチンコ機2から出力されるパチンコ機信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行する場合には、第2優先出力設定用データ697−2(図51参照)に従って、前述した優先出力制御処理を実行する。
[2−9.作用効果]
第2遊技用システム1Bでは、遊技媒体の一種である遊技球を用いて遊技する遊技機の一種であるパチンコ機2に対応して、カードユニット3及びデータ表示装置4が設けられる。
データ表示装置4は、対応して設けられるカードユニット3から出力される信号に基づく第1情報を第1表示部430及び音出力部450から出力する第1出力制御と、対応パチンコ機から出力される信号に基づく第2情報を第1表示部430及び音出力部450から出力する第2出力制御とを実行可能な出力制御手段として、優先出力制御部419を有する。そして、優先出力制御部419は、第1出力制御よりも前記第2出力制御を優先して実行する。
これによれば、対応するパチンコ機2から出力されるパチンコ機信号に基づく情報と、対応するカードユニット3から出力されるユニット信号に基づく情報とを出力可能なデータ表示装置4を提供することができる。また、出力する情報が競合しないようにすることができるため、遊技者を混乱させることを防止できる。
また、カードユニット3は、操作ボタン316と、音出力部350と、音出力部350から出力する特定音の音量を設定する音量等設定部310bと、音量等設定部310bにより設定される音量を操作ボタン316の操作に応じて変更する音量変更処理を行う音量変更部310cと、操作ボタン316の操作がなされたときに、該操作後に音量等設定部310bにより設定される音量に対応する確認音を音出力部350から出力する確認音出力制御部310fとを備える。音量等設定部310bは、音量設定用データ695に含まれる音量変更可能範囲の中で音量を設定可能であり、確認音出力制御部310fは、音量等設定部310bにより設定される音量が音量変更可能範囲の限界にある場合において、該音量を音量変更可能範囲の限界よりも外へ変更するように操作ボタン316の操作がなされたときには、該音量変更可能範囲の限界の音量に対応した確認音を音出力部350から出力する。
これによれば、カードユニット3において所定範囲を超えて音量を変更するための操作が行われたときに、所定範囲を超過する限界の音量に応じた音量の確認音を出力するので、所定範囲を超えて音量を変更しようとしていることを来店客に認識させることができる。
また、カードユニット3は、画像を表示可能な表示部355と、パチンコ機2で遊技する遊技者の所持球数を計数可能な計数払出ユニット380とを備える。また、カードユニット3は、パチンコ機2から大当り信号や確変中信号、時短中信号、打込信号、賞球信号、始動信号といった遊技に係る信号を受信する。そして、カードユニット3の処理部310は、大当り中に賞球された遊技球の数が計数払出ユニット380から計数結果として入力されることにより所持球数データを更新(加算)し、再プレイボタンが押下された場合に、所持球数データを更新(減算)する。
表示制御基板329は、計数払出ユニット380により計数された所持球数が第1表示閾値に達した場合に第1所定画像を表示部355に表示させるための表示制御処理と、表示部355に第1所定画像が表示されているときに所持球数が第1表示閾値よりも所定数分小さい第1非表示閾値に達していれば第1所定画像を非表示とせず、第1非表示閾値を下回った場合に、第1所定画像を非表示とさせるための非表示制御処理を実行する。
これによれば、遊技機で遊技する遊技者の所持球数を計数払出ユニット380により計数し、計数した所持球数に基づいて表示部355に第1所定画像を表示させることで、遊技者の所持球数を示す直感的に分かり易い表示を実現することができる。また、第1所定画像を非表示とする第1非表示閾値は、第1所定画像を表示させる第1表示閾値よりも所定数分小さい。この所定数分の閾値の差を設けたことにより、閾値間際の所持球数の増減によって所定画像の表示/非表示が切り替わることを防止することができる。
[2−10.変形例]
[2−10−1.音量等設定]
図65及び図66は、カードユニット3の処理部310が、前述したカードユニット処理に代えて実行する第2カードユニット処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、カードユニット処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
H29において計数払出ユニット380から球計数結果を入力したと判定したならば(H29;Yes)、処理部310は、計数中画面を表示部355に表示させるように制御する(L30)。そして、処理部310は、H31へと処理を移す。
H33の後、音量等設定部310bが、第2音量等設定処理を実行する。
第2音量等設定処理では、H35において音量等変更画面の表示操作がなされたと判定したならば(H35;Yes)、音量等設定部310bは、計数中画面の表示中であるか否かを判定する(L36)。
計数中画面の表示中であると判定したならば(L36;Yes)、音量等設定部310bは、音量/光量の変更が制限されていることを報知する音量等変更制限報知処理を実行する(L38)。この音量等変更制限報知処理は、第1実施形態で説明した音量等変更制限報知処理と同様の処理を適用可能である。そして、処理部310は、H47へと処理を移す。
他のステップは、カードユニット処理における音量等設定処理と同じである。
図67は、この場合にカードユニット3の表示部355を構成する液晶表示器313に表示される計数中画面の一例を示す図である。
図67(1)において、液晶表示器313には、画面中央部に、「計数中」の文字が表示された計数中画面が表示されている。この計数中画面の表示中に音量/光量変更ボタン316dが押下されると、図67(2)に示すような音量等変更制限画面が表示される。
図67(2)では、液晶表示器313の画面中央部に、「現在計数中のため、音量/光量の変更はできません。」という表示メッセージが表示された吹き出しがポップアップ表示されている。この表示により、遊技者は、所持球数の計数中は音量/光量の変更が制限されていることを認識することができる。
[2−10−2.チャンネルの設定]
第1実施形態の変形例で説明したように、ホールコンピュータ6からカードユニット3に対してチャンネルの設定を送信するようにしてもよい。具体的には、個別単位又はグループ単位で、カードユニット3に対してチャンネルの設定を送信するようにしてもよい。グループ単位は、前述したように、パチンコ機2の種別単位やパチンコ機2が設置される遊技島単位とすることができ、これらのグループ単位で、パチンコ機2に対応して設けられるカードユニット3に対してチャンネルの設定を送信するようにしてもよい。
また、ホールコンピュータ6から送信されるチャンネルの設定と、設定切替スイッチ360によるチャンネルの設定とのいずれを優先するかを、店舗側で設定可能としてもよい。ホールコンピュータ6から送信されるチャンネルの設定を優先する場合には、設定切替スイッチ360によるチャンネルの設定を不能動化すればよい。この場合には、ホールコンピュータ6による設定が第1設定に置き換えられることになる。一方、設定切替スイッチ360によるチャンネルの設定を優先する場合には、ホールコンピュータ6からチャンネルの設定をカードユニット3に送信しないようにすればよい。この場合には、設定切替スイッチ360による設定が第1設定となる。
なお、上記の構成は、音量及び光量の両方に適用することとしてもよいし、音量及び光量のうちのいずれか一方についてのみ適用することとしてもよい。
[2−10−3.特別画像表示制御処理]
カードユニット3が実行する持玉合算処理や持玉分割処理において、特別画像表示に関する例外的な処理を行うこととしてもよい。具体的には、例えば、持玉分割処理で持玉が分割された場合に、分割前のカードに記録された所持球数(持玉数)に基づいて、分割元のカードに記録された所持球数での画像の表示数と、分割先のカードに記録された所持球数での画像の表示数とを決定してもよい。
例えば、所持球数が3100発であり、遊技者がこれを1900発と1200発とに分割したとする。分割元のカードに記録された持玉数を1900発とし、分割先のカードに記録された持玉数を1200発とする。上記の特別画像表示制御処理によれば、所持球数が3100発の場合は、第1所定画像の表示数は3となる。そこで、例えば、分割元のカードと分割先のカードとで、第1所定画像の表示数の和が3となるように第1所定画像の表示数を振り分ける。具体的には、分割元のカードについては持玉数が1900発であるが、この場合の第1所定画像の表示数を例外的に2とし、分割先のカードについては持玉数が1200発であるため、原則通り第1所定画像の表示数を1とする。
第2所定画像についても同様である。
具体的な処理としては、分割前のカードに記録された所持球数に基づいて所定画像の表示数(以下、「総表示数」と称す。)を判定する。そして、持玉分割を行った場合に、分割元カードに記録された所持球数と分割先カードに記録された所持球数とに基づいて、それぞれのカードに記録された所持球数に対応する表示カウンタ値を判定する。
分割元カードの所持球数に対応する表示カウンタ値(以下、「分割元カード表示カウンタ値」と称す。)と分割先カードの所持球数に対応する表示カウンタ値(以下、「分割先カード表示カウンタ値」と称す。)との和が上記の総表示数と同じである場合は、そのままの表示カウンタ値に基づいて所定画像を表示する。一方、分割元カード表示カウンタ値と分割先カード表示カウンタ値との和が上記の総表示数と異なる場合は、その差を補償するように、分割元カード表示カウンタ値及び分割先カード表示カウンタ値のいずれか一方を補正する。この表示カウンタ値の補正処理を、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値のそれぞれについて行う。
また、この場合において、分割元カード表示カウンタ値と分割先カード表示カウンタ値とを、分割元カードと分割先カードとにそれぞれ記録させるようにすると好適である。このようにすることで、遊技者が他のパチンコ機2に移動して遊技を行う場合に、移動先のパチンコ機2に対応して設けられたカードユニット3は、受け付けたカードに記録された表示カウンタ値に基づいて、表示させる所定画像の数を決定することができる。
また、持玉合算処理が行われた場合、カードユニット3の処理部310は、受付中のカードに記録されている所持球数に基づいて上記の特別画像表示制御処理を行って、第1表示カウンタ値及び第2表示カウンタ値を設定し、これらのカウンタ値に基づいて所定画像を表示させるようにすればよい。
なお、持玉分割処理と同様に、持玉合算処理において合算結果の所持球数に応じた表示カウンタ値をカードに記録することとし、遊技者が他のパチンコ機2に移動して遊技を行う場合に、移動先のパチンコ機2に対応して設けられたカードユニット3が、受け付けたカードに記録された表示カウンタ値に基づいて、表示させる所定画像の数を決定するようにしてもよい。
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、第1実施形態で説明したデータ表示装置4の第2表示部440に、遊技者が遊技したパチンコ機2が、(1)遊技者が唯一遊技した唯一遊技機種、(2)遊技者の遊技時間が第1の所定時間よりも長い長時間遊技機種、(3)遊技者が最初に遊技した初遊技機種、(4)遊技者の遊技時間が第2の所定時間よりも短い短時間遊技機種、の1以上の遊技機種のうちのいずれの遊技機種であるかの集計結果に関する情報を表示させる実施形態である。
また、本実施形態では、第1実施形態で説明したデータ表示装置4の第2表示部440に、パチンコ機2での遊技において、遊技球が遊技領域のうちの第1領域を通過した回数及び/又は割合と、遊技球が遊技領域のうちの第2領域を通過した回数及び/又は割合とを、遊技球の発射強度別に集計した集計結果に関する情報を表示させる実施形態である。
データ表示装置4の処理部410は、パチンコ機2に併設されるカードユニット3に挿入された会員カードに記録されたカード情報に基づいて、遊技者が遊技した遊技機種を判定する。図示は省略するが、カード情報には、会員IDと対応づけて、パチンコ機2のID別に、遊技者が該パチンコ機2での遊技時刻が記録される。遊技時刻には、該パチンコ機2での遊技を開始した遊技開始時刻と、該パチンコ機2での遊技を終了した遊技終了時刻とが含まれる。処理部410は、これらの遊技時刻に基づいて、遊技者が遊技した遊技機種が上記の(1)〜(4)のいずれの遊技機種であるかを判定する。
遊技機種の判定方法の一例を説明する。該会員IDの会員が遊技したパチンコ機2が1台のみである場合は、その台番号のパチンコ機2を唯一遊技機種と判定する。該会員IDの会員が遊技したパチンコ機2のうち、遊技開始時刻から遊技終了時刻までの時間として求められる遊技時間が第1の所定時間(例えば3時間)よりも長い台番号のパチンコ機2を長時間遊技機種と判定する。該会員IDの会員が遊技したパチンコ機2のうち、遊技開始時刻から遊技終了時刻までの時間として求められる遊技時間が第2の所定時間(例え15分)よりも短い台番号のパチンコ機2を短時間遊技機種と判定する。また、該会員IDの会員が遊技したパチンコ機2のうち、遊技開始時刻が最も古い台番号のパチンコ機2を初遊技機種と判定する。
処理部410は、上記の遊技機種の判定結果に基づいて、遊技者が遊技した遊技機種がいずれの遊技機種であるかを集計し、その集計結果をデータベース化して記憶する。そして、処理部410は、データベースに記憶された遊技機種の集計結果に基づいて、例えば、遊技機種を周囲の遊技客が視認しやすいようにグラフ化し、生成したグラフを第2表示部440に表示させる制御を行う。
図68は、この場合におけるデータ表示装置4の第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図68(1)では、該パチンコ機2が長時間遊技機種として遊技者により遊技された割合を表す円グラフ(機種別長時間遊技機種割合円グラフ)が第2表示部440に表示されている。この円グラフの代わりに棒グラフで該パチンコ機2が長時間遊技機種として遊技者により遊技された割合を表したもの(機種別長時間遊技機種割合棒グラフ)が図68(2)であり、機種別長時間遊技機種割合棒グラフが第2表示部440に表示されている。第2表示部440に上記のようなグラフ表示を行うことで、周囲の遊技客は、該パチンコ機2で長時間遊技が行われた割合を知ることができる。
なお、上記は長時間遊技機種について生成した円グラフ及び棒グラフの表示画面の一例であるが、これに代えて、唯一遊技機種や初遊技機種、短時間遊技機種について生成した円グラフや棒グラフを第2表示部440に表示させるようにしてもよい。このような表示を行うことで、周囲の遊技客は、該パチンコ機2で唯一遊技や初遊技、短時間遊技が行われた割合を知ることができる。長時間遊技の割合が高いパチンコ機2は、人気のある機種であることがわかり、唯一遊技の割合が高いパチンコ機2は、非常に人気のある機種であることがわかる。また、短時間遊技の割合が高いパチンコ機2は、それほど人気のない機種であることがわかる。これにより、周囲の遊技客は、人気のある遊技機種や人気のない遊技機種を判断することができ、遊技する機種を選択する際の参考にすることができる。
図69は、第2表示部440の表示画面の別例を示す図である。
図69(1)では、パチンコ機2の機種Aについて、遊技者が遊技をした遊技機種の判定結果を示す円グラフが第2表示部440に表示されている。具体的には、機種Aついて、遊技者が初遊技をした割合、短時間遊技をした割合、長時間遊技をした割合及び唯一遊技をした割合が円グラフ形式で表されている。
これを棒グラフ形式で表したものが図69(2)であり、機種Aについて、遊技者が初遊技をした割合、短時間遊技をした割合、長時間遊技をした割合及び唯一遊技をした割合が棒グラフ形式で第2表示部440に表示されている。
このような表示を行うことで、周囲の遊技客は、該パチンコ機2が唯一遊技機種、長時間遊技機種、初遊技機種、短時間遊技機種として遊技された割合を知ることができ、該パチンコ機2が人気のある機種であるか人気のない機種であるかを判断することができる。
また、本実施形態において、パチンコ機2が備える発射装置は、遊技球の発射強度を検出する発射強度センサを有し、この発射強度センサにより、発射装置から発射された遊技球の発射強度を検出する。そして、検出した発射強度を示す発射強度信号をデータ表示装置4に出力する。また、パチンコ機2は、遊技領域に打ち込まれた遊技球が各入賞口(普通入賞口や始動入賞口、大入賞口)を通過した際に、遊技球が入賞口を通過したことを示す通過領域信号をデータ表示装置4に出力する。この際、パチンコ機2は、通過領域信号に遊技球の発射強度を紐付けて出力する。
データ表示装置4は、パチンコ機2から出力される発射強度信号や通過領域信号に基づいて、遊技球の発射強度や通過領域を判定する。そして、その判定結果に基づいて、遊技球が遊技領域のうちの第1領域を通過した回数及び/又は割合と、遊技球が遊技領域のうちの第2領域を通過した回数及び/又は割合とを、遊技球の発射強度別に集計する。ここで、第1領域及び第2領域には、遊技球が入賞する各種の入賞口(普通入賞口や始動入賞口、大入賞口)や、遊技領域内の区分けされた打込領域(右打領域や左打領域、ぶっ込み領域)が含まれる。
図70は、処理部410が、発射強度に応じていずれの打込領域に遊技球が打ち込まれたかを判定するために用いる発射強度しきい範囲テーブルのテーブル構成の一例を示す図である。
発射強度しきい範囲テーブルには、打込領域と、発射強度しきい範囲とが対応付けて記憶されている。打込領域は、例えば「右打領域」と、「左打領域」と、「ぶっ込み領域」とに分けられている。ここで、「右打領域」とは遊技領域の右側の領域であり、「左打領域」とは遊技領域の左側の領域である。また、「ぶっ込み領域」とは、この領域に遊技球が打ち込まれることで遊技球が始動入賞口の方へ流れやすいとされる領域である。
発射強度しきい範囲には、右打領域については発射強度しきい範囲AR(下限値ARlow〜上限値ARhi)が、左打領域については発射強度しきい範囲AL(下限値ALlow〜上限値ALhi)、ぶっ込み領域については発射強度しきい範囲AB(下限値ABlow〜上限値ABhi)がそれぞれ定められている。
処理部410は、パチンコ機2から出力される発射強度信号に基づいて総打込数及び総打込割合を集計する。また、発射強度信号から特定される発射強度が発射強度しきい範囲テーブルのいずれの発射強度しきい範囲に含まれるかを判定することで、遊技球の打込領域を判定する。そして、その判定結果に基づいて、打込領域別に総打込数及び総打込割合を集計する。
図71は、処理部410が集計した発射強度別通過領域データのデータ構成の一例を示す図である。
発射強度別通過領域データは、発射強度別の遊技球の通過領域の集計結果のデータであり、パチンコ機IDと、遊技球の通過領域、総通過数及び発射強度別通過数とを対応付けた発射強度別通過数データと、遊技球の通過領域、総通過割合及び発射強度別通過割合を対応付けた発射強度別通過割合データとが記憶される。
通過領域には、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第3始動入賞口、第1普通入賞口、第2普通入賞口、第3普通入賞口及び大入賞口が定められている。また、大入賞口は、確変入賞口を含む。各入賞口について、パチンコ機2から出力される発射強度信号及び通過領域信号に基づいて、通過領域別の総通過数、発射強度別通過数、総通過割合及び発射強度別通過割合を集計し、発射強度別通過領域データに記憶させる。
なお、本実施形態では、各パチンコ機2について、発射強度別通過数及び発射強度別通過割合の両方を集計することとして説明するが、これらのうちのいずれか一方のみを集計するようにしてもよい。つまり、発射強度別通過数のみを集計してもよいし、発射強度別通過割合のみを集計するようにしてもよい。
図72は、処理部410が集計した発射強度別打込領域データのデータ構成の一例を示す図である。
発射強度別打込領域データは、発射強度別の遊技球の打込領域の集計結果のデータであり、パチンコ機IDと、遊技球の打込領域、総打込数及び発射強度別打込数とを対応付けた発射強度別打込数データと、遊技球の打込領域、総打込割合及び発射強度別打込割合を対応付けた発射強度別打込割合データとが記憶される。
打込領域には、前述した右打領域、左打領域及びぶっ込み領域が含まれる。各打込領域について、処理部410は、パチンコ機2から出力される発射強度信号に基づいて総打込数及び総打込割合を集計する。また、発射強度信号から特定される発射強度が発射強度しきい範囲テーブルのいずれの発射強度しきい範囲に含まれるかを判定することで、遊技球の打込領域を判定し、その判定結果に基づいて、打込領域別に発射強度別打込数及び発射強度別打込割合を集計する。
なお、本実施形態では、各パチンコ機2について、発射強度別打込数及び発射強度別打込割合の両方を集計することとして説明するが、これらのうちのいずれか一方のみを集計するようにしてもよい。つまり、発射強度別打込数のみを集計してもよいし、発射強度別打込割合のみを集計するようにしてもよい。
処理部410は、上記の発射強度別の通過領域(打込領域を含む。)の集計結果に基づいて、例えば、遊技球の発射強度別の通過領域を周囲の遊技客が視認しやすいようにグラフ化し、生成したグラフを第2表示部440に表示させる制御を行う。
図73は、この場合におけるデータ表示装置4の第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図73(1)では、発射強度別の始動入賞口への入賞の割合を示す円グラフが第2表示部440に表示されている。具体的には、始動入賞口への遊技球の入賞を示す割合が、発射強度「T0〜T9」〜発射強度「T90〜T99」別に表されている。
これを棒グラフ形式で表したのが図73(2)であり、発射強度別の始動入賞口への入賞の割合を示す棒グラフが第2表示部440に表示されている。このような表示を行うことにより、遊技者以外の遊技客は、発射強度に応じて遊技球がどの領域を通過する傾向にあり、どの程度のハンドル操作を行えば遊技球を始動入賞口に入賞させることができるかを把握することができる。
なお、始動入賞口ではなく、発射強度別の普通入賞口に入賞した遊技球の数や割合に関する情報をグラフ形式で第2表示部440に表示させるようにしてもよい。また、発射強度別の大入賞口や確変入賞口に入賞した遊技球や割合に関する情報をグラフ形式で第2表示部440に表示させるようにしてもよい。これにより、周囲の遊技客は、どの程度のハンドル操作を行えば遊技球を普通入賞口や大入賞口、確変入賞口に入賞させることができるかを把握することができる。
なお、本実施形態では、データ表示装置4の処理部410が遊技機種の集計を行うこととして説明したが、この遊技機種の集計をホールコンピュータ6の処理部610が行うようにしてもよい。この場合は、ホールコンピュータ6が集計結果をデータベース化して記憶するようにし、データベースに記憶された集計結果のデータを、データ表示装置4に送信するようにすればよい。また、玉管理コンピュータ8が遊技機種の集計を行うようにしてもよい。また、ホールコンピュータ6や玉管理コンピュータ8とは別に会員カードを管理する会員管理コンピュータを店舗に設置することとし、この会員管理コンピュータが遊技機種の集計を行うようにしてもよい。
また、ホールコンピュータ6、玉管理コンピュータ8、会員管理コンピュータのうちの2つ又は3つの機能を兼ねたコンピュータが遊技機種の集計を行うようにしてもよい。つまり、(1)ホールコンピュータ6と玉管理コンピュータ8の機能を兼ねたコンピュータ、(2)ホールコンピュータ6と会員管理コンピュータの機能を兼ねたコンピュータ、(3)玉管理コンピュータ8と会員管理コンピュータの機能を兼ねたコンピュータ、(4)ホールコンピュータ6と玉管理コンピュータ8と会員管理コンピュータの機能を兼ねたコンピュータのうちのいずれかのコンピュータが遊技機種の集計を行うようにしてもよい。
発射強度別の通過領域の集計についても同様であり、データ表示装置4の処理部410が発射強度別の通過領域の集計を行うようにするのではなく、ホールコンピュータ6の処理部610が発射強度別の通過領域の集計を行うようにしてもよい。この場合は、パチンコ機2が、前述した発射強度信号及び通過領域信号をホールコンピュータ6に出力すればよい。
[4.他の実施形態]
本発明を適用可能な実施形態は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、他の実施形態について説明する。なお、上記の各実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
[4−1.遊技機]
上記の実施形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機として説明したが、遊技機はこれに限られるわけではない。
(1)スロットマシン
本発明に係る遊技機を、遊技者が遊技メダルを用いて遊技するスロットマシン1000としてもよい。
図74は、遊技機をスロットマシン1000とした場合の遊技用システムである第3遊技用システム1Cにおける信号及び情報の流れの一例を示す図である。
スロットマシン1000には、第2遊技用システム1Bと同様に、カードユニット3及びデータ表示装置4が対応して設けられる。
スロットマシン1000からは、メダルIN信号、メダルOUT信号、ボーナス信号、ART信号、スロット不正信号及びスロット異常信号を含むスロット信号が、データ表示装置4及びホールコンピュータ6に出力される。
メダルIN信号は、スロットマシン1000のメダル投入口にメダルが投入されてBET操作がなされた場合に出力状態とされる信号であり、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のパルス信号が所定の時間間隔を空けて出力される。
メダルOUT信号は、スロットマシン1000からメダルが払い出された場合に出力状態とされる信号であり、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のパルス信号が所定の時間間隔を空けて出力される。
ボーナス信号は、遊技者にとって有利な有利状態の一種であるボーナス状態に制御された場合に出力状態とされる信号である。ボーナスには、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)が含まれる。
ART信号は、遊技者にとって有利な有利状態の一種であるアシストリプレイタイム(状態(ART状態)に制御された場合に出力状態とされる信号である。ARTは、チャンスタイムの一種であり、チャンスタイムには、ARTの他に、アシストタイム(AT)やリプレイタイム(RT)が含まれる。
スロット不正信号は、エラー信号の一種であり、スロットマシン1000において不正が発生した場合に、その旨を報知するための信号である。
スロット異常信号は、エラー信号の一種であり、スロットマシン1000において異常が発生した場合に、その旨を報知するための信号である。
カードユニット3からは、カード挿入/排出信号、入金信号、消費信号、所持メダル数信号、ユニット不正信号及びユニット異常信号を含むユニット信号が、データ表示装置4に出力される。また、カードユニット3からは、カード情報がメダル管理コンピュータ9に出力される。
図75は、この場合における優先出力設定用データ697の一例である第3優先出力設定用データ697−3のデータ構成を示す図である。この第3優先出力設定用データ697−3のデータ構成は、前述した各種の優先出力設定用データ697と略同一である。
優先度「1」には、出力設定として「スロット不正報知」、信号種別として「スロット不正信号」が定められている。これは、対応スロットマシンから出力されるスロット不正信号に従って、データ表示装置4がスロット不正報知を行うことを意味する。
優先度「2」には、出力設定として「スロット異常報知」、信号種別として「スロット異常信号」が定められている。これは、対応スロットマシンから出力されるスロット異常信号に従って、データ表示装置4がスロット異常報知を行うことを意味する。
優先度「3」には、出力設定として「ユニット不正報知」、信号種別として「ユニット不正信号」が定められている。
優先度「4」には、出力設定として「ユニット異常報知」、信号種別として「ユニット異常信号」が定められている。
優先度「5」には、出力設定として「ボーナス演出」、信号種別として「ボーナス信号」が定められている。これは、対応スロットマシンから出力されるボーナス信号に従って、データ表示装置4がボーナス演出を行うことを意味する。ボーナス演出で出力制御される情報を「ボーナス演出情報」と定義する。
優先度「6」には、出力設定として「ART演出」、信号種別として「ART信号」が定められている。これは、ホールコンピュータ6から出力されるART信号に従って、データ表示装置4がART演出を行うことを意味する。ART演出で出力制御される情報を「ART演出情報」と定義する。
優先度「7」には、出力設定として「一斉演出」、信号種別として「一斉演出信号」が定められている。
優先度「8」には、出力設定として「カード取り忘れ報知」、信号種別として「カード挿入信号、入金信号、消費信号、所持球数信号」が定められている。
優先度「9」には、出力設定として「遊技履歴更新」、信号種別として「メダルIN信号、メダルOUT信号」が定められている。これは、対応スロットマシンから出力されるメダルIN信号及びメダルOUT信号に基づいて、データ表示装置4が遊技履歴を更新することを意味する。
優先度「10」には、出力設定として「定期告知」、信号種別として「定期告知信号」が定められている。これは、ホールコンピュータ6から出力される定期告知信号に従って、データ表示装置4が定期告知を行うことを意味する。
この第3優先出力設定用データ697−3を見ると、対応スロットマシンの不正報知の優先度が最も高く設定されている。これは、対応スロットマシンで不正が発生したことを示す情報を第2情報として出力する第2出力制御を最優先に実行することを意味する。また、対応スロットマシンの不正報知及び異常報知の優先度が、対応ユニットの不正報知及び異常報知の優先度よりも高く設定されている。これは、ユニット不正報知情報及びユニット異常報知情報を出力する第1出力制御よりも、スロット不正報知情報及びスロット異常報知情報を出力する第2出力制御を優先して実行することを意味する。
また、ボーナス演出やART演出の優先度が、カード取り忘れ報知の優先度よりも高く設定されている。これは、ボーナス演出情報やART演出情報を出力する第2出力制御を、カード取り忘れ報知情報を出力する第1出力制御よりも優先して実行することを意味する。しかし、その一方で、遊技履歴更新の優先度は、カード取り忘れ報知よりも優先度が低く設定されている。ボーナス演出情報やART演出情報は、対応スロットマシンに関する情報のうちの特定情報であり、遊技履歴更新情報は、特定情報以外の情報である。また、カード取り忘れ報知情報は、対応ユニットに関する情報である。従って、対応スロットマシンに関する情報のうちの特定情報以外の情報は、対応ユニットに関する情報よりも優先して出力制御しないが、特定情報の出力制御は、対応ユニットに関する情報よりも優先して出力制御することになる。
また、定期告知の優先度は、最も低く設定されている。従って、ホールコンピュータ6から出力される信号に基づく情報を出力する第3出力制御よりも、対応ユニットから出力される信号に基づく第1情報を出力する第1出力制御及び対応スロットマシンから出力される信号に基づく第2情報を出力する第2出力制御を優先して実行することになる。
なお、図75に示す第3優先出力設定用データ697−3は、対応スロットマシンから出力されるスロット信号に基づく情報を出力する出力制御を、対応ユニットから出力されるユニット信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行する場合に適用されるデータである。しかし、図51の第2優先出力設定用データ697−2に示したように、対応ユニットから出力されるユニット信号に基づく情報を、対応スロットマシンから出力されるスロット信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行するように優先出力設定用データ697を定めておくことも可能である。
(2)封入方式パチンコ機及び遊技点方式スロットマシン
上記の実施形態では、パチンコ機を、遊技球を打球供給皿3から投入して、遊技領域に発射された遊技球が入力領域に入賞すると、打球供給皿又は余剰球受皿に賞球が払い出される従来型のパチンコ機2として説明したが、遊技機外部からの遊技球の投入や遊技機外部への遊技球の払出しを要することなく遊技を行うことが可能な封入方式のパチンコ機2´(以下、「封入方式パチンコ機」という。)としてもよい。
また、遊技機は、メダルをメダル投入部から投入して、役が成立したとき又は精算スイッチが操作されてクレジットが返却されるときに、メダル払出口からメダルが払出される従来型のスロットマシンに限らず、遊技機外部からのメダルの投入や遊技機外部へのメダルの払出しを要することなく遊技を行うことが可能な遊技点方式のスロットマシン1000´(以下、「遊技点方式スロットマシン」という。)としてもよい。
図76及び図77は、遊技機として封入方式パチンコ機2´及び遊技点方式スロットマシン1000´を適用した第4遊技用システム1Dのシステム構成の一例を示す図である。
第4遊技用システム1Dでは、遊技機として、封入方式パチンコ機2´及び遊技点方式スロットマシン1000’が設けられている。
封入方式パチンコ機2´は、内部に遊技球を封入しており、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより、発射モータを駆動させて遊技球を1発ずつ遊技領域に打ち込んで遊技ができるように構成されている。
ここで、遊技球の発射は、マイクロコンピュータ(CPU、RAM、及びROM等)を備える払出制御基板2Bに電気的に接続される玉上げスイッチにより検出される。また、遊技領域に打込まれた遊技球のうち、アウト口に侵入したアウト玉は、アウト玉流下経路を流下し、その途中に設けられたアウト玉検出スイッチによって検出される。また、発射された遊技球が遊技領域に跳出せずに戻ってきたファール玉は、ファール玉戻り経路を通って流下し、その途中に設けられたファール玉検出スイッチによって検出される。これらアウト玉検出スイッチ及びファール玉検出スイッチは、いずれも払出制御基板2Bに電気的に接続されている。
また、各入賞口(例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口、普通入賞装置の入賞口)に入賞したすべての入賞玉は、遊技機背面で集められて回収玉通過経路に誘導される。同様に、アウト玉及びファール玉も回収玉通過経路に誘導される。回収玉通過経路には、払出制御基板2Bに電気的に接続される発射玉検出スイッチが設けられている。このため、入賞玉、アウト玉及びファール玉のすべてが発射玉検出スイッチによって検出される。回収玉通過経路を通過した遊技球は、打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより、再びその打球発射位置の遊技球が遊技領域に打込まれる。この発射玉スイッチの検出数と、発射モータにより弾発された遊技球の弾発数とが等しくなったときに、打込まれた遊技球がすべて回収されたと判定できる。
このように、玉上げスイッチ、アウト玉検出スイッチ、及びファール玉検出スイッチ、並びに発射玉検出スイッチは、いずれも払出制御基板2Bに電気的に接続されており、払出制御基板2Bにおいて各スイッチの動作、即ち遊技球の通過を検出可能である。また、各入賞口に入賞した遊技球は各入賞口に対応して設けられる入賞センサによって検出される。入賞センサはマイクロコンピュータ(CPU、RAM、及びROM等)を備える主制御基板2Aに電気的に接続され、入賞センサによる入賞を検出した主制御部は、遊技球が入賞した入賞口を特定可能な入賞信号を払出制御基板2Bに送信する。なお、払出制御基板2Bは、封入方式パチンコ機2´の電源投入時に主制御基板2Aから入賞口の種類(例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口、普通入賞装置の入賞口)と、各入賞口に対応する賞球数(各入賞口に遊技球が入賞したときの払出玉数)とを含む入賞口情報を受信しているため、主制御基板2Aから受信した入賞信号に基づいて、遊技球が入賞した入賞口に対応する賞球数を特定可能である。
封入方式パチンコ機2´や後述する遊技点方式スロットマシン1000’の隣には、当該遊技機に対応する遊技用装置としてカードユニット1100が設けられる。カードユニット1100の前面(遊技者側)には、紙幣挿入口1103、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部に設けられる表示器1102、及び、プリペイドカード(会員登録を行っていない非会員遊技者が使用可能なビジターカード及び会員登録を行った会員遊技者が使用可能な会員カードを含む)を挿入可能なカード挿入口1101等が設けられている。遊技者は、カード挿入口1101にプリペイドカードを挿入し、カードリーダライタ(以下、カードR/Wという)により読み取られたカードIDに関連付けて残額管理装置(図示せず)で管理されているプリペイド残額を使用して、当該カードユニット1100と通信可能に接続される遊技機での遊技を行うことができる。また、紙幣挿入口1103から挿入した紙幣は貨幣識別器(図示せず)により真贋及び種別が識別され、識別された種別に相当する金額が、カードR/Wが受け付けているプリペイドカードのカードIDに関連付けて残額管理装置で管理されているプリペイド残額に加算される。
カードユニット1100には、マイクロコンピュータ等から構成されたカードユニット制御部(以下、「CU制御部」という。)1120が設けられている。このCU制御部1120は、カードユニット1100の主制御機能部であり、制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。前述した貨幣識別器及びカードR/Wは、CU制御部1120と電気的に接続されている。また、表示器1102は、CU制御部1120に電気的に接続された表示制御部1110で変換された表示用データが出力される。
CU制御部1120には、セキュリティ上の管理を行うホールサーバ1230と通信を行うための外部通信部(図示せず)が設けられている。ホールサーバ1230は、ホールコンピュータ1200と通信可能に接続されている。CU制御部1120には、パチンコ機2´の払出制御基板2Bとセキュリティを確保しながら通信を行うためのセキュリティ基板(図示せず)が接続される。このセキュリティ基板は、カードユニット1100のセキュリティ監視機能部である。カードユニット1100には、封入方式パチンコ機2´への接続部が設けられている。これら接続部は、例えばコネクタ等で構成されている。払出制御基板2BとCU制御部1120との間ではシリアル通信が行われ、CU制御部1120とホールサーバ1230とは図示しない台端末を介してシリアル通信が行われる。
遊技者が封入方式パチンコ機2´で遊技を行うときには、封入方式パチンコ機2´又はカードユニット1100に設けられている玉貸ボタンを操作して、使用するプリペイドカードのカードIDに関連付けて残額管理装置で管理されているプリペイド残額の一部又は全部を、「遊技玉数」に変換して遊技を開始する。即ち、遊技者所有の有価価値を遊技に使用可能な遊技価値に変換する。例えば500円分のプリペイド価値を125の遊技玉数に変換可能である。この遊技玉数はCU制御部1120に記憶されると共に、パチンコ機2´の払出制御基板2Bにも送信され、払出制御基板2BのRAMに記憶される。
払出制御基板2Bは、玉上げスイッチにより遊技球の発射が検出されたときには、RAMで記憶する遊技中玉数(発射後に発射玉検出スイッチにより検出されていない玉数であり、遊技領域に浮遊している浮遊玉の玉数)に1を加算し、減算カウンタ(遊技玉数から減算すべき玉数の記憶領域)の値に1を加算する。また、払出制御基板2Bは、主制御基板2Aから入賞信号を受信したときには、入賞信号が示す入賞口に応じた賞球数を加算カウンタ(遊技玉数に加算すべき玉数の記憶領域)の値に加算する。また、払出制御基板2Bは、ファール玉検出スイッチによりファール玉が検出されたときには、加算カウンタの値に1を加算し、遊技中玉数から1を減算する。また、払出制御基板2Bは、発射玉検出スイッチにより打込まれた遊技球の回収が検出されたときには、遊技中玉数から1を減算する。
払出制御基板2Bでは、このようにして遊技中玉数を管理しており、遊技中玉数が異常値となった場合には、玉詰まりや不正等の可能性があるため、ブザー等により異常を報知する。また、払出制御基板2Bでは、減算カウンタの値や加算カウンタの値が更新されると、CU制御部1120に対して、更新後の減算カウンタの値(減算玉数)や更新後の加算カウンタの値(加算玉数)を送信する。そして、払出制御基板2Bでは、記憶する「遊技玉数」から更新後の減算カウンタの値を減算し、減算カウンタの値を0にクリアする。また、記憶する「遊技玉数」に更新後の加算カウンタの値を加算し、加算カウンタの値を0にクリアする。一方、CU制御部1120では、減算カウンタの値(減算玉数)を受信したときには、RAMに記憶する総減算玉数に受信した減算玉数の値を累計加算すると共に、記憶する「遊技玉数」から受信した減算玉数を減算する。また、加算カウンタの値(加算玉数)を受信したときには、RAMに記憶する総加算玉数に受信した加算玉数の値を累計加算すると共に、記憶する「遊技玉数」に受信した加算玉数を加算する。
このようにしてCU制御部1120では「遊技玉数」が更新され、この「遊技玉数」は表示器1102に表示され、遊技者が確認可能である。なお、CU制御部1120は、CU制御部1120で記憶される更新後の「遊技玉数」と、払出制御基板2Bから受信した当該払出制御基板2Bで記憶される更新後の「遊技玉数」との照合を行い、両者が一致しなければ、エラー状態に移行する制御を行う。なお、封入方式パチンコ機2´が遊技玉数等の遊技情報表示用の表示器を備えており、封入方式パチンコ機2´において、払出制御基板2Bが記憶する「遊技玉数」が表示されるようにしてもよい。また、封入方式パチンコ機2´の表示器が表示制御部1120に接続されており、その表示器にCU制御部1120が記憶する「遊技玉数」が表示されるようにしてもよい。
「遊技玉数」は、遊技者の操作に応じて(例えば図示しない精算ボタンの操作や、プリペイドカードの返却操作に応じて)、「持玉数」に変換可能である。「持玉数」は、プリペイドカードのカードIDに関連付けて持玉サーバで管理され、遊技者の操作に応じて(例えば図示しない持玉プレイボタンの操作)に応じて、「遊技玉数」に変換可能である。また、会員遊技者の「持玉数」は、当日の営業終了後又は当日の遊技場店員の貯玉操作によって「貯玉数」に変換される。
封入方式パチンコ機2´の払出制御基板2BがCU制御部1120と電気的に接続されたときには、主制御基板2Aのメインチップに記録されているメインチップIDが、払出制御基板2B、及びCU制御部1120を介してホールサーバ1230及びホールコンピュータ1200に送信される。送信されたメインチップIDは、封入方式パチンコ機2´の台番号に関連付けてホールコンピュータ1200で管理される。これによって、封入方式パチンコ機2´の筐体単位ではなく主制御基板単位(遊技盤単位)での遊技情報の管理が可能となる。なお、メインチップIDに当該封入方式パチンコ機2´の機種を特定可能な情報が含まれている場合には、ホールコンピュータ1200において台番号と当該封入方式パチンコ機2の機種を関連付けることも可能となる。
また、CU制御部1120は、所定のタイミングで(例えば所定の時間間隔毎に)、ホールサーバ1230と通信して、総加算玉数及び総減算玉数を送信する。ホールコンピュータ1200はホールサーバ1230と通信して、ホールサーバ1230から受信した総加算玉数に基づいて遊技データテーブルの「セーフ数」を更新し、ホールサーバ1230から受信した総減算玉数に基づいて遊技データテーブルの「アウト数」を更新する。
ここで、遊技機メーカによって、遊技機(封入方式パチンコ機2´、遊技点方式スロットマシン1000’)から出力される出力データのフォーマットが異なるため、CU制御部1120では、その種々のフォーマットの出力データを、所定のフォーマットに演算(変換)して台端末経由でホールサーバ1230に出力する。その演算(変換)のための設定データは、CU制御部1120に入力されて記憶されるようになっている。「所定のフォーマット」とは、例えば、送信情報の出力ピンの割当てや信号の出力長さである。
また、ホールコンピュータ1200の仕様や設定によっては、データ受信フォーマットが異なっているため、ホールサーバ1230では、カードユニット1100から出力される出力データのフォーマットを、ホールコンピュータ1200のデータ受信フォーマットにマッチするフォーマットに変換してホールコンピュータ1200に送信するようにしている。
ここで、カードユニット1100におけるデータ出力フォーマットが、ホールコンピュータ1200のデータ受信フォーマットにマッチする場合には、ホールサーバ1230によるフォーマット変換を不要とすることができる。この場合には、ホールサーバ1230を介さずにカードユニット1100とホールコンピュータ1200とを通信可能に接続してもよい。
また、仮に、カードユニット1100におけるデータ出力フォーマットが、ホールコンピュータ1200のデータ受信フォーマットにマッチしない場合であっても、カードユニット1100とホールコンピュータ1200との間に介在する台端末が、カードユニット1100から出力される出力データのフォーマットをホールコンピュータ1200のデータ受信フォーマットにマッチするフォーマットに変換してホールコンピュータ1200に送信するフォーマット変換機能を有する場合には、ホールサーバ1230によるフォーマット変換を不要とすることもできる。この場合には、ホールサーバ1230を介さずにカードユニット1100とホールコンピュータ1200とを台端末を介して通信可能に接続してもよい。
封入方式パチンコ機2´には、第1始動入賞口と第2始動入賞口とが設けられており、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて第1可変表示部において第1特別図柄が可変表示され、第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて第2可変表示部において第2特別図柄が可変表示される。そして、第1可変表示部において実行される可変表示の表示結果として特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、又は、第2可変表示部において実行される可変表示の表示結果として特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときは特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
第4遊技用システム1Dでは、封入方式パチンコ機2´から、大当り信号、確変中信号、時短中信号、打込信号、始動信号、加算玉数信号、減算玉数信号、先読み信号、発射強度検出信号、特定入賞口入賞信号、役物動作信号、パチンコ機不正信号及びパチンコ機異常信号が、パチンコ機信号としてデータ表示装置4に出力される。このうち、大当り信号、確変中信号、時短中信号、打込信号、始動信号、パチンコ機不正信号及びパチンコ機異常信号は、前述した実施形態で説明した信号と略同一である。
加算玉数信号は、払出制御基板2Bにおいて更新される加算カウントの値が示す加算玉数を示す信号である。
減算玉数信号は、払出制御基板2Bにおいて更新される減算カウントの値が示す減算玉数を示す信号である。
先読み信号は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて大当り抽選が行われ、大当りに当選した場合において、可変表示部に特別図柄が可変表示される前に、先読み的に大当りの発生を示唆する信号である。データ表示装置4は、封入方式パチンコ機2´から出力される先読み信号に基づいて、該封入方式パチンコ機2´で大当りが発生することを、可変表示部において特別図柄が可変表示される前に特定することができる。
発射強度検出信号は、遊技者が遊技状態に応じて遊技球を左右に打ち分ける場合に、遊技球の発射領域を特定可能とする信号である。封入方式パチンコ機2´において、第1始動入賞口は、遊技者から見て左側の遊技領域(以下、「左遊技領域」という。)に遊技球を発射する左打ちを行ったときに、遊技者から見て右側の遊技領域(以下、「右遊技領域」という。)に遊技球を発射する右打ちを行ったときよりも高い割合で遊技球が入賞するか、又は、左遊技領域に遊技球を発射した場合にのみ遊技球が入賞可能となっている。また、第2始動入賞口を形成する可変入賞球装置が設けられており、該可変入賞球装置は可動翼片の傾動制御によって閉鎖状態又は開放状態となり、開放状態において第2始動入賞口への遊技球の入賞が可能となるか、又は、開放状態において閉鎖状態よりも第2始動入賞口への遊技球の入賞が容易となる。
また、左遊技領域及び右遊技領域には、それぞれ遊技球が通過可能な通過領域としての左ゲート及び右ゲートが設けられている。遊技者が左打ちを行っているときには、遊技球が左ゲートを通過することにより、普通図柄の可変表示が開始され、当り図柄が導出表示された場合には、可変入賞球装置が開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が入賞することを期待できる。また、遊技者が右打ちを行っているときには、遊技球が右ゲートを通過することにより、普通図柄の可変表示が開始され、当り図柄が導出表示された場合には、可変入賞球装置が開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が入賞することを期待できる。すなわち、左打ちを行っている場合及び右打ちを行っている場合のいずれにおいても、可変入賞球装置が開放状態となる場合があり、第2始動入賞口に遊技球が入賞することを期待できる。
また、大当り遊技状態においては、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置(所謂アタッカー)が開放制御され、大入賞口への遊技球の入賞が可能となる。特別可変入賞球装置の開放制御回数又は開放制御期間は大当り種別によって異なる。この特別可変入賞球装置は、左打ちよりも右打ちを行っているときに、誘導部材や遊技釘の配置により、誘導された遊技球が入賞しやすい位置にある。
ここで、高確率状態においては、低確率状態よりも大当り遊技状態となる確率(第1可変表示部及び第2可変表示部の可変表示結果が特定表示結果となる確率)が高められ、高ベース状態においては、低ベース状態よりも普通図柄の可変表示結果として当り図柄が導出表示される確率が高められる(さらに普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置の開放時間が延長されてもよい)ものとする。
遊技者は、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)のときは、特別可変入賞球装置が開放されず、右ゲートに遊技球を通過させても可変入賞球装置が高頻度では開放されないため、左遊技領域を狙って遊技球を打ち込む左打ちを行い、該遊技球を第1始動入賞口に入賞させる。遊技状態が高ベース状態(高確率/高ベース状態又は低確率/高ベース状態)のときには、右ゲートに遊技球を通過させると可変入賞球装置が高頻度で開放されるため、右遊技領域を狙って遊技球を打ち込む右打ちを行い、該遊技球を第2始動入賞口に入賞させる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置が開放されるため、右遊技領域を狙って遊技球を打ち込む右打ちを行い、該遊技球を特別可変入賞球装置に入賞させる。
ここで、遊技者が打球操作ハンドルを操作することに応じて打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域に入り、その後、遊技領域を下りてくる。この場合に、打球操作ハンドルの回転角度(回転量)を検出し、検出した回転角度の情報を信号レベルにより発射強度を示す発射強度検出信号に変換して出力する発射強度センサを設け、当該発射強度センサからの発射強度検出信号を出力する。このような発射強度センサは、例えば、打球操作ハンドルの回転角度を検出し当該検出角度に応じて定められたレベルのアナログ信号を出力するロータリーエンコーダ及び信号変換出力器により構成される。
データ表示装置4は、封入方式パチンコ機2´から出力される発射強度信号に基づいて、遊技球が発射された発射領域を特定する。具体的には、発射強度が所定の閾値強度未満である場合には、左打ちによって左遊技領域に遊技球が発射されたと特定し、発射強度が所定の閾値強度以上である場合には、右打ちによって右遊技領域に遊技球が発射されたと特定する。
本実施形態では、データ表示装置4が上記の発射領域の特定に用いる閾値強度を、ホールコンピュータ1200がデータ表示装置4毎に設定することを可能とし、ホールコンピュータ1200からデータ表示装置4それぞれに対して、閾値強度の設定データである閾値強度設定データを配信する。つまり、ホールコンピュータ1200は、発射領域の特定に用いられる情報であって、発射領域を特定可能な信号と関連付けられた設定情報を配信可能な配信装置に相当する。データ表示装置4は、ホールコンピュータ1200から配信される閾値強度設定データを利用して、発射領域を特定する。
特定入賞口入賞信号は、遊技球が特定入賞口に入賞したことを示す信号である。具体的には、遊技球が第1始動入賞口に入賞した時刻や個数を示す信号と、遊技球が第2始動入賞口に入賞した時刻や個数を示す信号とが、それぞれ特定入賞口信号として出力される。特定入賞口毎に、入賞した遊技球の数や時刻を特定することができる点が特徴である。
役物動作信号は、封入方式パチンコ機2´が備える役物の動作を示す信号である。役物には、前述した可変入賞球装置が備える可動翼片等が含まれ、可動翼片が閉鎖状態であることを示す信号と、可動翼片が開放状態であることを示す信号とが、それぞれ役物動作信号として出力される。
遊技点方式スロットマシン1000´は、封入方式パチンコ機2´と同様に、対応するカードユニット1100によってプリペイド価値を「遊技点」に変換して遊技に使用する。「遊技点」は、封入方式パチンコ機2´における「遊技玉数」に該当する。即ち、遊技者所有の有価価値を遊技に使用可能な遊技価値に変換する。例えば1000円分のプリペイド価値を50の遊技点(遊技点1は1枚のメダルに相当する)に変換可能である。この遊技点はCU制御部1120に記憶される。
このような遊技点方式スロットマシン1000’では、遊技点を用いて賭数を設定する。メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際には、1枚BETスイッチを操作し、遊技状態に応じて定められた最大の賭数を設定する際には、MAXBETスイッチを操作する。スタートスイッチの操作に応じた各リールの回転開始及び各ストップボタンの操作に応じた各リールの回転停止に関しては、メダル投入方式のスロットマシン1000と同様である。
ここで、スタートスイッチが操作されたときには、設定された賭数に相当する遊技点が減算点数となり、遊技制御基板1000AのRAMに記憶される減算カウンタの値に減算点数が加算される。そして、全てのリールが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せが各リールの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が加算点数となり、遊技制御基板1000AのRAMに記憶される加算カウンタの値に加算点数が加算される。
また、遊技制御基板1000Aでは、減算カウンタの値や加算カウンタの値が更新されると、CU制御部1120に対して、更新後の減算カウンタの値(減算点数)や更新後の加算カウンタの値(加算点数)を送信する。そして、遊技制御基板1000Aでは、記憶する「遊技点」から更新後の減算カウンタの値を減算し、減算カウンタの値を0にクリアする。また、記憶する「遊技点」に更新後の加算カウンタの値を加算し、加算カウンタの値を0にクリアする。一方、CU制御部1120では、減算カウンタの値(減算点数)を受信したときには、RAMに記憶する総減算点数に受信した減算点数の値を累計加算すると共に、記憶する「遊技点」から受信した減算点数を減算する。また、加算カウンタの値(加算点数)を受信したときには、RAMに記憶する総加算点数に受信した加算点数の値を累計加算すると共に、記憶する「遊技点」に受信した加算玉数を加算する。
また、CU制御部1120は、所定のタイミングで(例えば総加算点数、総減算点数が更新される毎に)、ホールサーバ1230と通信して、総加算点数及び総減算点数を送信する。ホールコンピュータ1200は、ホールサーバ1230を介してCU制御部1120から受信した総加算点数に基づいて遊技データテーブルの「セーフ数」を更新し、ホールサーバ1230を介してCU制御部1120から受信した総減算点数に基づいて遊技データテーブルの「アウト数」を更新する。
このように、遊技用装置であるカードユニット110は、遊技機及びホールコンピュータ1200と通信可能であり、遊技機により生成された情報をホールコンピュータ1200に送信する送信手段(CU制御部1120)を備え、送信手段は遊技機により生成された情報をホールコンピュータ1200向けに変換して送信する又は変換する装置(ホールサーバ、台端末)に中継するための情報変換手段(外部通信部)を備える。
第4遊技用システム1Dでは、遊技点方式スロットマシン1000´から、BET信号、ボーナス信号、ART信号、ART準備信号、加算点数信号、減算点数信号、スロット不正信号及びスロット異常信号が、スロット信号としてデータ表示装置4に出力される。このうち、ボーナス信号、ART信号、スロット不正信号及びスロット異常信号は、前述したのと同様の信号である。
BET信号は、遊技点を用いて賭数が設定された場合に出力状態とされる信号である。
ART準備信号は、入賞によってART状態に制御されることが決定した場合に出力状態とされる信号である。
通常のスロットマシンは、メイン制御部とサブ制御部との2つの制御部を備え、サブ制御部がART状態の制御を行うのが一般的である。また、メイン制御部からサブ制御へは信号を出力することが可能であるが、サブ制御部からメイン制御部へは信号を出力することができず、信号の流れはメイン制御部からサブ制御部への一方通行であるのが一般的である。このため、通常のスロットマシンでは、メイン制御部はサブ制御部がART状態に制御したことを特定するために、例えば、遊技者のスイッチの押し順に規則性があるか否かを判定し、規則性があると判定した場合に、ART状態に制御されたと特定する必要があった。つまり、メイン制御部は、サブ制御部によりART状態に制御された後でなければ、ART状態に制御されたことを特定することができなかった。
また、通常のスロットマシン1000では、メイン制御部に外部出力基板が接続されており、メイン制御部の制御に従って、ART状態に制御されたことを示すART信号を外部出力するのが一般的である。上記のように、メイン制御部は、サブ制御部によりART状態に制御された後でなければART状態に制御されたことを特定することができないため、先読み的にART状態に制御されることを特定可能な信号を外部出力基板から出力させることはできなかった。
しかし、第4遊技用システム1Dにおける遊技点方式スロットマシン1000´は、設計の自由度が高く、サブ制御部に代えて、メイン制御部がART状態に制御するように設計することが可能である。この場合、通常のスロットマシンとは異なり、メイン制御部は、入賞によってARTに制御することを決定した場合に、先読み的にART状態に制御されることを特定可能な信号を外部出力基板から出力させることができる。この信号が、本実施形態におけるART準備信号である。
加算点数信号は、前述した遊技制御基板1000Aにおいて更新される加算カウントの値が示す加算点数を示す信号である。
減算玉数信号は、前述した遊技制御基板1000Aにおいて更新される減算カウントの値が示す減算点数を示す信号である。
図78は、遊技機を上記の封入方式パチンコ機2´とする場合における優先出力設定用データ697の一例である第4優先出力設定用データ697−4のデータ構成を示す図である。第4優先出力設定用データ671−4のデータ構成は、前述した各種の優先出力設定用データ697のデータ構成と同様であるが、出力設定が異なっている。
優先度「1」には、出力設定として「パチンコ機不正報知」、信号種別として「パチンコ機不正信号」が定められている。
優先度「2」には、出力設定として「パチンコ機異常報知」、信号種別として「パチンコ機異常信号」が定められている。
優先度「3」には、出力設定として「ユニット不正報知」、信号種別として「ユニット不正信号」が定められている。
優先度「4」には、出力設定として「ユニット異常報知」、信号種別として「ユニット異常信号」が定められている。
優先度「5」には、出力設定として「大当り示唆演出」、信号種別として「先読み信号」が定められている。これは、対応する封入方式パチンコ機2´から出力される先読み信号に従って、データ表示装置4が大当りの発生を遊技者に示唆する大当り示唆演出を行うことを意味する。大当り示唆演出で出力制御される情報を「大当り示唆演出情報」と定義する。
優先度「6」には、出力設定として「大当り演出」、信号種別として「大当り信号」が定められている。
優先度「7」には、出力設定として「右打ち/左打ち指示報知」、信号種別として「発射強度検出信号、特定入賞口入賞信号、役物動作信号」が定められている。これは、対応する封入方式パチンコ機2´から出力される射強度検出信号、特定入賞口入賞信号及び役物動作信号に従って、データ表示装置4が、遊技者に対して右打ち/左打ち指示報知を行うことを意味する。右打ち指示報知で出力制御される情報を「右打ち指示報知情報」と定義し、「左打ち指示報知」で出力制御される情報を「左打ち指示報知情報」と定義する。
優先度「8」には、出力設定として「カード取り忘れ報知」、信号種別として「カード挿入信号、入金信号、消費信号、所持球数信号」が定められている。
優先度「9」には、出力設定として「遊技履歴更新」、信号種別として「確変中信号、時短中信号、打込信号、始動信号、加算玉数信号、減算玉数信号」が定められている。
優先度「10」には、出力設定として「定期告知」、信号種別として「定期告知信号」が定められている。
第4遊技用システム1Dにおいて、データ表示装置4の処理部410は、第4優先出力設定用データ697−4に従って優先出力制御処理を行って、対応する封入方式パチンコ機2´から出力されるパチンコ機信号に基づく情報を出力する出力制御と、対応するカードユニット1100から出力されるユニット信号に基づく情報を出力する出力制御とを実行する。
なお、図78に示す第4優先出力設定用データ697−4は、対応する封入方式パチンコ機2´から出力されるパチンコ機信号に基づく情報を出力する出力制御を、対応するカードユニット1100から出力されるユニット信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行する場合に適用されるデータである。しかし、図51の第2優先出力設定用データ697−2に示したように、対応するカードユニット1100から出力されるユニット信号に基づく情報を、対応する封入方式パチンコ機2´から出力されるパチンコ機信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行するように優先出力設定用データ697を定めておくことも可能である。
図79は、遊技機を上記の遊技点方式スロットマシン1000´とする場合における優先出力設定用データ697の一例である第5優先出力設定用データ697−5のデータ構成を示す図である。第5優先出力設定用データ671−5のデータ構成は、前述した各種の優先出力設定用データ697のデータ構成と同様であるが、出力設定が異なっている。
優先度「1」には、出力設定として「スロット不正報知」、信号種別として「スロット不正信号」が定められている。
優先度「2」には、出力設定として「スロット異常報知」、信号種別として「スロット異常信号」が定められている。
優先度「3」には、出力設定として「ユニット不正報知」、信号種別として「ユニット不正信号」が定められている。
優先度「4」には、出力設定として「ユニット異常報知」、信号種別として「ユニット異常信号」が定められている。
優先度「5」には、出力設定として「ボーナス演出」、信号種別として「ボーナス信号」が定められている。
優先度「6」には、出力設定として「ART示唆演出」、信号種別として「ART準備信号」が定められている。ART示唆演出で出力制御される情報を「ART示唆演出情報」と定義する。
優先度「7」には、出力設定として「ART演出」、信号種別として「ART信号」が定められている。
優先度「8」には、出力設定として「カード取り忘れ報知」、信号種別として「カード挿入信号、入金信号、消費信号、所持点数信号」が定められている。
優先度「9」には、出力設定として「遊技履歴更新」、信号種別として「BET信号、加算点数信号、減算点数信号」が定められている。
優先度「10」には、出力設定として「定期告知」、信号種別として「定期告知信号」が定められている。
第4遊技用システム1Dにおいて、データ表示装置4の処理部410は、第5優先出力設定用データ697−5に従って優先出力制御処理を行って、対応する遊技点方式スロットマシン1000´から出力されるスロット信号に基づく情報を出力する出力制御と、対応するカードユニット1100から出力されるユニット信号に基づく情報を出力する出力制御とを実行する。
なお、図79に示す第5優先出力設定用データ697−5は、対応する遊技点方式スロットマシン1000´から出力されるスロット信号に基づく情報を出力する出力制御を、対応するカードユニット1100から出力されるユニット信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行する場合に適用されるデータである。しかし、図51の第2優先出力設定用データ697−2に示したように、対応するカードユニット1100から出力されるユニット信号に基づく情報を、対応する遊技点方式スロットマシン1000´から出力されるスロット信号に基づく情報を出力する出力制御よりも優先して実行するように優先出力設定用データ697を定めておくことも可能である。
[4−2.情報出力装置]
上記の実施形態では、本発明に係る情報出力装置をデータ表示装置4として説明したが、情報出力装置はこれに限られるわけではない。例えば、遊技機の上側に併設され、前面に設けられた表示部に簡易的に遊技履歴を表示し、呼出ボタンの押下操作によって遊技者が店員を呼び出すことが可能に構成された従来型の呼出ランプ装置を、本発明に係る情報出力装置としてもよい。
[4−3.管理装置/配信装置]
上記の実施形態では、本発明に係る管理装置/配信装置をホールコンピュータとして説明したが、ホールコンピュータに代えて、玉管理コンピュータやメダル管理コンピュータを、本発明に係る管理装置/配信装置としてもよい。また、会員情報を管理する会員管理コンピュータや、カード情報を管理するカード管理コンピュータを、本発明に係る管理装置/配信装置としてもよい。また、これらの管理コンピュータのうちの2以上の機能を有するコンピュータを、本発明に係る管理装置/配信装置としてもよい。
[4−4.優先出力制御]
上記の実施形態では、情報出力装置が、表示部の表示出力制御と音出力部からの音出力制御との両方を実行することとして説明したが、これに限らず、表示部の表示出力制御と音出力部からの音出力制御とのうちのいずれか一方のみを実行するようにしてもよい。つまり、本発明に係る出力制御は、表示部からの表示出力と音出力部からの音出力とのいずれか一方又は両方に適用することが可能である。
また、上記の実施形態において、対応パチンコ機から出力される信号に基づく情報を対応ユニットから出力される信号に基づく情報よりも優先して出力制御する場合に、大当り演出情報を特定情報とし、遊技履歴更新情報を特定情報以外の情報として出力制御することとして説明したが、これはあくまでも一例に過ぎない。この他にも、例えば、確変状態に制御されていることを示す確変中情報を特定情報とし、時短状態に制御されていることを示す時短中情報を特定情報以外の情報として出力制御を行うこととしてもよい。
また、上記の実施形態では、対応ユニットから出力される信号に基づく情報を対応パチンコ機から出力される信号に基づく情報よりも優先して出力制御する場合に、カード取り忘れ報知情報を特定情報とし、玉払出報知情報を特定情報以外の情報として出力制御することとして説明したが、これもあくまでも一例に過ぎない。この他にも、例えば、遊技者の所持球数を示す所持球数情報を特定情報とし、計数払出ユニットが計数中であることを示す計数中情報を特定情報以外の情報として出力制御を行うこととしてもよい。
[4−5.有利状態に制御されることを特定可能な信号]
上記の第4遊技用システム1Dでは、有利状態に制御されることを特定可能な信号を、パチンコ機では大当り遊技状態に制御されることを通知する先読み信号、スロットマシンではART状態に制御されることを通知するART準備信号として説明したが、有利状態に制御されることを特定可能な信号はこれらに限られるわけではない。
例えば、パチンコ機では、確変状態や時短状態、潜伏確変状態に制御されることを通知する信号を、有利状態に制御されることを特定可能な信号としてもよいし、スロットマシンでは、ボーナス状態(BB状態、RB状態)やART以外のチャンスタイム状態(AT状態、RT状態)に制御されることを通知する信号を、有利状態に制御されることを特定可能な信号としてもよい。
[4−6.定期告知]
上記の実施形態では、管理装置から出力される定期告知信号に基づいて実行する定期告知を、一斉演出信号に基づいて実行する一斉演出とは異なる演出として説明したが、定期告知を一斉演出に含めることとしてもよい。また、これとは逆に、一斉演出を定期告知に含めることとしてもよい。
これらの場合には、優先出力設定用データ697において、一斉演出/定期告知の優先度を最も低く設定しておき、管理装置から出力される信号に基づく情報(第3情報)を出力する出力制御(第3出力制御)よりも、記録媒体処理装置から出力される信号に基づく情報(第1情報)を出力する出力制御(第1出力制御)及び遊技機から出力される信号に基づく情報(第2情報)を出力する出力制御(第2出力制御)を優先して実行するようにすればよい。
[4−7.信号の入出力]
上記の実施形態では、遊技機から出力される信号が情報出力装置に直接的に入力される遊技用システムを構成したが、これに限らず、遊技機から出力される信号が記録媒体処理装置に入力され、この信号が記録媒体処理装置を介して間接的に情報出力装置に入力される遊技用システムを構成してもよい。
また、遊技機から出力される信号や記録媒体処理装置から出力される信号が管理装置に入力され、これらの信号が管理装置を介して間接的に情報出力装置に入力される遊技用システムを構成してもよい。
[4−8.優先出力設定]
上記の実施形態では、ホールコンピュータ6等の管理装置から出力される優先出力設定用データ697に基づいて、データ表示装置4等の情報出力装置が優先的に出力制御する情報を設定することとして説明した。しかし、これに限らず、情報出力装置の記憶部に優先出力制御用の設定データを予め記憶させておき、情報出力装置が、記憶部に記憶されている設定データに基づいて、優先的に出力制御する情報を自立的に設定するようにしてもよい。
また、店舗の管理者や店員が、情報出力装置に設けられた操作ボタンやタッチパネル等の操作部を用いて設定操作を行ったり、情報出力装置にディップスイッチ等のスイッチを設けてこれを切り替えることで、情報出力装置が優先的に出力制御する情報を設定することを可能としてもよい。
また、店舗の管理者や店員が、所持している設定用リモコンを用いて情報出力装置に設定情報を送信することによって、情報出力装置が優先的に出力制御する情報を設定することを可能としてもよい。
さらに、情報出力装置が、インターネット等の通信ネットワークを利用して店舗外に設置される外部装置(例えばカード会社に設置されるサーバ)から設定情報をダウンロードすることを可能とし、ダウンロードした設定情報に基づいて、優先的に出力制御する情報を設定することを可能としてもよい。
[4−9.その他]
上記の封入方式パチンコ機2´では、持点によって遊技が行われる。そこで、遊技者の持点に基づいて、遊技者の所持球数を示す特別画像表示を行うようにすると好適である。この場合、特別画像表示は、例えば封入方式パチンコ機2´の下部に設けられた表示用ユニット60に表示させることができる。
具体的には、発射玉検出器により発射玉が検出される毎に持点を減算するとともに、ファール玉検出器でファール玉が検出される毎に持点を加算することで、持点を随時更新する。また、前述したように入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口、あるいは他の一般入賞口)に遊技球が入賞した場合には、その入賞口への入賞に対応した点数を持点に加算することにより、持点を随時更新する。そして、現在の持点に基づいて所持球数を判定し、判定した所持球数に対する閾値判定を行って、所定画像(第1所定画像及び第2所定画像)の表示/非表示を制御する。
なお、これに代えて、持点に対する閾値を定めておき、持点に対する閾値判定を行って、遊技者の持点を示す所定画像(第1所定画像及び第2所定画像)の表示/非表示を行うようにしてもよい。
第1実施形態の台間計数ユニット5や第2実施形態のカードユニット3で計数されている所持球数(持玉数)は、計数払出ユニット380に流入した遊技球が、計数センサにより検出され、1球の遊技球の検出に応じて所定パルスの検出信号が計数払出ユニット380から制御ユニット500や制御ユニット300に対して出力されて、これに応じて制御ユニット500や制御ユニット300において記憶される所持球数(持玉数)が1ずつ増加する例について説明した。すなわち、1球の遊技球が検出されたことに基づいて直ちに所持球数(持玉数)が1増加する例について説明した。
しかし、このような形態に限らず、1球の遊技球が検出されたことに基づいて、直ちに所持球数(持玉数)を更新せずに、一旦「計数球数」を更新させ(1増加させ)、(1)所定期間内(例えば10秒以内)に「計数球数」が増加しなかったこと、(2)所定期間内の「計数球数」の増加数が所定値より小さくなったこと、(3)あるいは所定期間内の「計数球数」の増加率が所定率より小さくなったこと、等の所定条件に基づいて、該「計数球数」を所持球数(持玉数)に加算するようにしてもよい。
例えば、大当り遊技状態のときには、所定期間内に「計数球数」が増加するため、大当り遊技状態中(ラウンド中)は所持球数(持玉数)が増加せず、「計数球数」が大当り種別(大当り遊技状態に制御されている期間)に応じた数(例えば1000〜2000)まで増加する。そして、大当り遊技状態が終了して、大入賞口への入賞に基づく賞球の払出が終了した後のタイミングで、「計数球数」が所持球数(持玉数)に加算されることになる。この場合には、所持球数(持玉数)が急激に変化することになるが、前述した特別画像表示制御処理によって、適切に第1所定画像及び第2所定画像を表示させることが可能となる。
また、特別画像表示とは異なるが、上記の封入方式パチンコ機2´を本発明に係る遊技機とする場合において、広域の店舗に設置された全ての封入方式パチンコ機2´に通番のIDを割り当て、所定の管理装置(例えば各店舗に設置されるホールコンピュータ6)が、各店舗に設置された全ての封入方式パチンコ機2´の遊技情報を管理・集計する遊技用システムを構築することが可能である。ここで、「広域」とは、例えば、所定の区域(例えば都道府県別の区域)とすることもできるし、全国とすることもできる。この場合、一の店舗に設置されたホールコンピュータ6が、他の店舗に設置された封入方式パチンコ機2´での遊技に関連する情報を、自店舗に設置されたデータ表示装置4に表示させるような遊技用システムを構築することが可能である。
このような遊技用システムでは、ホールコンピュータは、他の店舗のホールコンピュータと通信を行うための通信部を備え、ホールコンピュータは、自店に設置された各封入方式パチンコ機2´の遊技結果を集計した自店遊技集計データを、通信部を介して他店のホールコンピュータに送信する。また、ホールコンピュータは、他の店舗に設置されたホールコンピュータから、他店に設置された各封入方式パチンコ機2´の遊技結果を集計した他店遊技集計データを、通信部を介して受信する。自店遊技集計データ及び他店遊技集計データは、例えばハードディスクにデータベース化して記憶される。
そして、ホールコンピュータは、所定のタイミング(例えば、所定時間が経過する毎のタイミング)で、自店及び他店の封入方式パチンコ機2´の機種別の遊技集計データを、該機種の封入方式パチンコ機2´に対応して設けられたデータ表示装置4に送信する。そして、データ表示装置4の処理部410は、ホールコンピュータから受信した遊技集計データに基づいて、自店及び他店の封入方式パチンコ機2´での遊技に関連する情報を第2表示部440に表示させるように制御する。
図80は、この場合にデータ表示装置4の第2表示部440に表示される表示画面の一例を示す図である。
第2表示部440には、封入方式パチンコ機2´の機種である「パチンコXXX」について、自店の大当り平均回数である当店大当り平均回数と、他店であるA店の大当り平均回数とがそれぞれ表示されている。また、A店よりも自店の大当り平均回数の方が多かったため、「当店の方が大当り回数が多いです!!」というメッセージが表示されている。このような表示を行うことで、周囲の遊技客は、該店舗の封入方式パチンコ機2´の大当り回数に加えて、他店舗の封入方式パチンコ機2´の大当り回数を知ることができ、どの店舗で遊技を行えば有利であるかを把握することができる。
また、スロットマシンでは、遊技者にとって有利な有利状態として、ボーナス状態やチャンスタイム状態等の遊技者に対する特典が付与される状態に制御される。このため、特別画像表示を行う際には、ボーナス状態及びチャンスタイム状態の少なくともいずれかに制御される状態を有利状態として、上記の実施形態と同様の処理を行って特別画像表示を行うようにすればよい。
この場合、第1実施形態のデータ表示装置4は、スロットマシンから出力される遊技信号であるメダルIN信号やメダルOUT信号に基づいてINメダル数及びOUTメダル数を特定し、INメダル数とOUTメダル数とに基づいて所持メダル数を特定すればよい。また、第2実施形態のカードユニット3には、遊技者が所持する所持メダル数を計数して払い出すメダル計数払出ユニットを備えることとし、このメダル計数払出ユニットの計数結果に基づいて所持メダル数をカウントするようにすればよい。
第1実施形態で説明したようにデータ表示装置4の表示部に所定画像を表示させるのであれば、台間計数ユニット5が遊技者の所持メダル数を示す所持メダル数信号をデータ表示装置4に出力するように構成し、データ表示装置4の処理部410は、台間計数ユニット5から出力される所持メダル数信号に基づいて遊技者の所持メダル数を特定して、所定画像の表示制御及び非表示制御を行えばよい。
また、第2実施形態で説明したようにカードユニット3の表示部に所定画像を表示させるのであれば、カードユニット3に設けられた計数払出ユニット380による所持メダル数の計数結果に基づいて遊技者の所持メダル数を判定して、所定画像の表示制御及び非表示制御(又は突破表示の表示制御/非表示制御)を行えばよい。
この場合、第1所定画像は、遊技者が獲得した遊技メダルが投入される遊技メダル用のドル箱としたり、一の箱に積まれる遊技メダルの嵩高とすることができる。また、第2所定画像は、遊技者が獲得した遊技メダルが投入される遊技メダル用の特箱としたり、別の箱に積まれる遊技メダルの嵩高とすることができる。
また、第1所定画像を表示させるための第1表示閾値(第1値)と、第1所定画像を非表示とさせるための第1非表示閾値(第2値)とは、所定の時間範囲内に所持メダル数が減少する数に基づいて定めておくことができる。具体的には、1回の払い戻し操作により遊技者に払い戻される遊技メダル数を50枚とした場合、例えば50枚に25枚分の余裕を持たせた75枚を第1表示閾値と第1表示非閾値との差(第1所定数)とする。そして、例えば、第1表示閾値を200枚とし、第1非表示閾値を125枚とする。
また、第2表示閾値が第1表示閾値よりも大きくなり、且つ、第2表示閾値と第2非表示閾値との差(第2所定数)が第1所定数よりも大きくなるように第2表示閾値と第2非表示閾値とを定めておく。例えば、第2所定数を150枚とし、第2表示閾値を1000枚、第2非表示閾値を850枚とする。
また、遊技機をスロットマシンとする場合において、データ表示装置4の第1表示部430の表示内容としては、スロットマシンの機種名やスタート回数、ボーナス発生回数(RB発生回数、BB発生回数)やチャンスタイム付与回数(ART付与回数、AT付与回数、RT付与回数)等の特典付与回数、スタート履歴グラフ等の情報を定めておけばよい。また、第2表示部440の表示内容としては、空き台情報やボーナス中情報、特典付与中情報等の情報を定めておけばよい。また、特定演出(一斉演出)に関する表示内容も上記の実施形態と同様に定めておくことができる。
また、台間計数ユニット5からデータ表示装置4に送信される所持遊技媒体数を特定可能な信号は、遊技者の所持球を示す所持球数信号や、遊技者の所持メダル数を示す所持メダル数信号に限られるわけではない。これらの信号に代えて、遊技媒体(遊技球又は遊技メダル)の増減数を示す信号(以下、「遊技媒体増減数信号」と称す。)をデータ表示装置4に送信するようにしてもよい。この場合、データ表示装置4は、台間計数ユニット5から送信される遊技媒体増減数信号に基づいて、遊技者の所持球数や所持メダル数を更新することで、所持遊技媒体数を判定するようにすればよい。
また、上記の所持遊技媒体数を特定可能な信号を出力するタイミングは、所定の時間間隔毎のタイミングや、計数払出ユニット380の計数結果が所定数に達したタイミング、計数払出ユニット380の計数がなくなってから所定時間(例えば10秒)が経過したら計数を確定し、その確定を待ったタイミングといった間欠的なタイミングとすればよく、いずれのタイミングで信号を出力するかは、適宜設計変更可能である。
また、データ表示装置4の第1表示部430及び第2表示部440の表示内容に関して、第1表示部430にはパチンコ機2の種類に応じた情報を表示させ、第2表示部440にはパチンコ機2の種類に因らない情報を表示させるようにしてもよい。パチンコ機2の種類に因らない情報としては、大当り中、確変中、空き台中、回転数、入賞数等のパチンコ機2のスペックに直接的に依存しない情報が挙げられる。第1表示部430には、潜伏確変情報や時短情報、突確情報、小当り情報等のパチンコ機2の種類に依存する情報を表示させるように制御し、第2表示部440には、大当り中、確変中、空き台中、回転数、入賞数等のパチンコ機のスペックに直接的に依存しない情報を表示させるように制御すればよい。
また、上記の実施形態のように、データ表示装置4の音出力部450から出力させる特定音の音量を変更したり、カードユニット3の音出力部350から出力させる特定音の音量を変更するのではなく、各パチンコ機2に対して該パチンコ機2の下部に設けられる各台計数機7の前面に音出力部750を構成し、この音出力部750から出力させる特定音の音量を変更可能としてもよい。音出力部750からは、特定音として、カード取り忘れ報知の音声や、所持球数の計数中であることを示す音声を出力するようにすればよい。
データ表示装置4の第1表示部430やカードユニット3の表示部355に所定画像(第1所定画像、第2所定画像)を表示させるのではなく、各パチンコ機2に対応して該パチンコ機2の下部に設けられる各台計数機7の前面に表示部730を構成し、この表示部に所定球特別表示を表示させるようにしてもよい。
図81は、この場合における各台計数機7に設けられた表示部730の構成の一例を示す図である。
パチンコ機2の下部には、各台計数機7が設けられており、パチンコ機2の下皿24から排出された遊技球を計数可能に構成されている。各台計数機7の前面には表示部730が設けられており、各台計数機7の制御ユニットは、上記の実施形態と同様の特別画像表示制御処理を行って、表示部730に第1所定画像及び第2所定画像を表示させるように制御する。
また、遊技用装置は、データ表示装置4やカードユニット3、各台計数機7に限らず、上記の第1実施形態で説明した台間計数ユニット5を本発明に係る遊技用装置としてもよい。この場合は、台間計数ユニット5に音出力部を設け、この音出力部から特定音や確認音を出力可能とし、台間計数ユニット5において音量/光量の設定や変更を可能とすればよい。また、台間計数ユニット5に設定切替スイッチを設け、店舗の管理者や店員等の従業員が、この設定切替スイッチに対する第1操作によって第1音量段階の設定を可能とすればよい。また、台間計数ユニット5に音量/光量を変更するための操作部を設け、この操作部に対する第2操作によって第2音量段階の設定を可能とすればよい。
また、台間計数ユニット5に表示部を設け、上記の実施形態で説明した特別画像表示によって遊技者の所持球数を示す所定画像を表示させることとして、遊技者に自身の所持球数を視認させるようにしてもよい。
また、パチンコ機2やスロットマシン等の遊技機が設置される店舗に設けられ、店内のレイアウトやイベント情報を遊技客が確認することが可能に構成された情報端末の一種であるキオスク装置や、遊技者に来店ポイントを付与するポイント付与装置等の装置を、本発明に係る情報出力装置としてもよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置4の第1表示部430にタッチパネル421を設けることとし、遊技者が指で画面をタップすることにより店員の呼び出しやメニュー選択を行うこととして説明した。しかし、タッチパネル421の代わりに筐体に呼出ボタンやメニュー選択ボタンを設けることとし、遊技者が呼出ボタンやメニュー選択ボタンを押下することにより、店員の呼び出しやメニュー選択を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、第1表示部430の左右に1つずつ第2表示部440を設けることとして説明したが、左右のいずれか一方にのみ第2表示部440を設けることとしてもよい。また、第2表示部440を基体部4Aから通路側に突出するように設けるのではなく、基体部4Aの側面に設けることとしてもよい。この場合も、左右の両方の側面に第2表示部440を設けてもよいし、左右のいずれか一方の側面にのみ第2表示部440を設けることとしてもよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置4を、ヒンジ部4Cにより扉部4Bを回動させることで、第2表示部440の角度を第1表示部430に対して相対的に変化させることが可能な構成として説明したが、第2表示部440の角度が第1表示部430に対して相対的に変化しないような固定的な構成とすることも可能である。この場合は、第2表示部440を形成した部材(以下、「サブ基体部」という。)が、基体部4Aに対して所定の開き角度を有するように、基体部4Aとサブ基体部とを一体的に構成すればよい。
具体的には、基体部4Aとサブ基体部とが重なり合った状態の開き角度を0°とし、その状態からサブ基体部を扉のように開いて(基体部4Aの一端を基準として回転させて)、サブ基体部が基体部4Aに対して垂直となった状態の開き角度を90°と定義した場合、サブ基体部の設置角度は、例えば、60°〜90°の角度範囲に含まれる設置角度とすることができる。この角度範囲に含まれる設置角度とすれば、遊技機で遊技する遊技者の遊技位置から第2表示部440を視認することはできないが、遊技島の端から周囲の遊技客が第2表示部440を視認することができる。
また、上記の他に、第2表示部440をデータ表示装置4の本体側面(左右両方の側面又は左右一方の側面)に配置することとしてもよい。つまり、基体部4Aから通路側に突出するようにサブ基体部を設けるのではなく、基体部4Aの側面にサブ基体部を設けることとしてもよい。
また、上記の第1実施形態では、特別画像表示をデータ表示装置4の第1表示部430に表示させることとして説明したが、第1表示部430ではなく、第2表示部440に特別画像表示を表示させることとしてもよい。
図82は、この場合に第2表示部440に表示される特別画像表示の表示画面の一例を示す図である。
この図には、第2表示部440に、第1所定画像としてドル箱を、第2所定画像として特箱を表示する場合の特別画像表示の表示画面の一例を示している。なお、第1所定画像及び第2所定画像の表示方法は、第1実施形態及び第2実施形態で説明した表示方法と同様であるため、ここでは再度の説明を省略する。
なお、データ表示装置4の第1表示部430及び第2表示部440のいずれか一方の表示部に特別画像表示を表示させるのではなく、第1表示部430及び第2表示部440の両方の表示部に特別画像表示を表示させることとしてもよい。
また、第2表示部440は、必ずしも文字や数字で情報を表示するディスプレイである必要はなく、発光により情報を遊技客に報知するLEDランプとしてもよい。具体的には、例えば、円形や多角形(三角形や四角形、六角形等)のLEDランプを形成したサブ基体部をデータ表示装置4の本体側面(左右両方の側面又は左右一方の側面)に設けることでサイドランプを構成することができる。また、基体部4Aからブリッジを用いて通路側に突出させるような形でLEDランプを設けることとしてもよい。この場合、データ表示装置4の処理部410は、パチンコ機2の大当り中や確変中、潜伏確変中、時短中、空き台中といった情報を、それぞれ異なる発光色や発光パターンでLEDランプに発光させるように制御すればよい。
図83は、この場合におけるLEDランプの発光の設定に関するテーブルである発光設定用テーブルのテーブル構成の一例を示す図である。この発光設定用テーブルは、ホールコンピュータ6のメモリ(記憶装置)に予め記憶させておくことができる。そして、ホールコンピュータ6の処理部610は、この発光設定用テーブルに基づいて、データ表示装置4の第2表示部440の発光に関する設定を行う。
発光設定用テーブルには、種別と、番号と、LEDランプの発光設定とが対応付けて記憶されている。LEDランプの発光設定には、報知内容と、発光色と、発光パターンとが定められている。報知内容は、その発光色及び発光パターンにより遊技客に報知する内容である。
例えば、該パチンコ機2が空き台であることを示す「空き台情報」には、発光色として「青色」が、発光パターンとして「点灯」が定められている。つまり、該パチンコ機2が空き台である場合は、LEDランプが青色に点灯制御されることになる。
該パチンコ機2が大当り中であることを示す「大当り情報」には、発光色として「赤色」が、発光パターンとして「α秒の時間間隔で点滅」が定められている。つまり、該パチンコ機2が空き台である場合は、LEDランプが赤色に点滅制御されることになる。
該パチンコ機2が潜伏確変中であることを示す「潜伏確変情報」には、発光色として「緑色」が、発光パターンとして「β秒の時間間隔で点滅」が定められている。つまり、該パチンコ機2が潜伏確変中である場合は、LEDランプが緑色に点灯制御されることになる。
該パチンコ機2が潜伏確変中であることを示す「潜伏確変情報」には、発光色として「黄色」が、発光パターンとして「γ秒の時間間隔で点滅」が定められている。つまり、該パチンコ機2が時短中である場合は、LEDランプが黄色に点灯制御されることになる。
なお、上記のLEDランプの発光設定に係る報知内容と発光色、発光パターンとの対応関係は一例に過ぎず、適宜設計変更可能である。LEDランプの点滅の時間間隔(例えば上記のα秒、β秒、γ秒)も適宜設定することが可能である。また、固定的な発光色でLEDランプを発光させるのではなく、種々の発光色を組み合わせたイルミネーションによって周囲の遊技客に情報を発信するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置4がホールコンピュータ6から一斉演出表示指示信号を受信した場合に、一斉演出表示を行うこととして説明した。しかし、データ表示装置4が具備する時計部465の計時時刻に基づいて、一斉演出表示を行うようにしてもよい。この場合、パチンコ機2が具備する時計部であるRTC235と時計部465とを同期させて、パチンコ機2が一斉演出を行うのと同じタイミングで一斉演出表示を行うようにすればよい。
また、大当りランニング演出では、ホールコンピュータ6が大当りランニング演出用の表示指示信号を所定の遅延時間分の遅延をかけて各データ表示装置4に送信することで、大当りランニング演出を行うこととして説明したが、大当りランニング演出を実現するための構成はこれに限られるわけではない。
例えば、データ表示装置4同士を所定の通信ケーブルを用いて接続し、大当りランニング演出実行信号をこの通信ケーブルを用いて相互に伝送するようにしてもよい。この場合は、データ表示装置4が、隣接するデータ表示装置4から大当りランニング演出実行信号を受信した場合に、所定の時間差だけ時間をずらして大当りランニング映像を表示し、次のデータ表示装置4に大当りランニング演出実行信号を送信するようにすればよい。つまり、大当りランニング演出実行信号をデータ表示装置4の識別番号に応じて昇順又は降順に順次に伝送していくようにすることで大当りランニング演出を実現することができる。
また、上記の実施形態で説明した音量変更は、遊技者によるタッチパネルに対するタップ操作や、十字キー等の操作キーの操作による段階的な音量変更に限らず、ジョグダイヤルを回動させたり、スティックレバーを傾動させることによる無段階的な音量変更としてもよい。つまり、音量変更用のアイコンをタップしたり、十字キーの左右キーを押下することによって、1段階ずつ段階的に音量を変更するものに限らず、ジョグダイヤルやスティックレバーを傾動させて連続的に音量を上下させるものであってもよい。
また、上記の実施形態で説明した各種の遊技用装置では、店舗用の条件である第2許可条件が成立している期間において、処理部によって第2音量段階の設定制限が行われていないときには、第2許可条件が成立していることに対応した対応画像(例えば、「音量/光量変変更アイコン」)を表示部に表示し、設定制限が行われているときには対応画像を表示部に表示しないこととして説明した。この場合、上記の実施形態では、音量及び光量の両方の変更が制限されるが、音量及び光量のうちのいずれか一方の変更を制限するようにしてもよい。また、チャンネルに応じて音量及び光量のいずれか一方又は両方を制限してもよい。
なお、設定制限が行われているときに第2操作が行われたことに応じて、設定が制限されている旨を報知する報知手段をさらに備えるようにしてもよい。例えば、設定切替スイッチのチャンネルが「A」〜「F」のときにおいて第2操作が行われた場合に、音量の変更ができない旨の表示メッセージを表示部に表示させたり、ブザー音などの警告音を音出力部に出力させてもよい。つまり、表示部や音出力部を報知手段として機能させてもよい。
これによれば、第2音量段階の設定が制限されていることを来店客に効果的に報知することができる。
なお、ブザー音等の警告音に代えて又は加えて、音量の変更ができない旨の表示を行ってもよい。また、該表示に代えて又は加えて、効果ランプや装飾用LEDなどの発光部を点灯又は点滅させて設定制限に係る報知を行ってもよい。つまり、発光部を報知手段として機能させてもよい。警告音の音量や点灯の光量等は、設定された音量や光量でもよいし、所定の大きさ以上(例えば最大)の固定の音量や光量などであってもよい。なお、前記報知のための発光体は、該報知専用に設けられてものであってもよい。
これによっても、第2音量段階の設定が制限されていることを来店客に効果的に報知することができる。
また、第2設定手段としての処理部は、例えば、前に遊技を行っていた遊技者以外の来店客(例えば新しい遊技者)による音量変更操作がなされたことを検知した場合に、所定タイミングが成立したとして、設定中の第2音量段階をクリアし、初期設定の段階(例えば初期表示の音量)を第2音量段階として設定してもよい。この場合は、例えば、遊技機が非稼働状態になったと判定してから所定時間が経過し、その後に遊技機が稼働状態になったと判定した場合に、設定中の第2音量段階をクリアし、初期設定の段階を第2音量段階として設定するなどすればよい。また、所定時間の間、遊技者による遊技や入金が行われていないと判定した場合や、計数払出ユニット380による所持球数の計数や遊技媒体の貸与(貸し出し)が行われていない場合に、所定タイミングが成立したと判定してもよい。
また、第1設定手段としての処理部が設定する第1音量段階は、第1操作(設定切替スイッチに対する操作)に基づいてのみ変更されるようにしてもよい。例えば、設定切替スイッチは物理的なスイッチなので、リセットがないようにしてもよい。
例えば、遊技用装置の処理部は、音量等設定処理において、遊技者の遊技が終了したか否かを判定する。そして、遊技が終了したと判定した場合であって、設定切替スイッチのチャンネルが「A」〜「F」でない場合、つまり「0」〜「9」である場合に、設定切替スイッチの状態に対応した初期設定を行うなどすればよい。この場合、遊技者の遊技が終了したか否かの判定においては、例えば、(A)遊技機から一定時間以上遊技信号の入力がないとき、(B)遊技用装置に対する操作が一定時間以上なされなかったとき、(C)遊技用装置が表示する遊技データを示す2次元コードなどの各種情報を出力したとき(各種操作に基づいて行われる)、(D)遊技用装置に対して所定のパスワードを遊技者が入力したとき(各種操作に基づいて行われる)、などに、遊技者の遊技が終了したと判定すればよい。
図84は、遊技者が遊技データを利用可能な遊技用システムのシステム構成の一例を示す図である。
遊技者は、例えばパチンコ機2での遊技終了時において、遊技用装置の一種であるデータ表示装置4のメニュー画面を見ながらタッチパネルを操作して、今回のパチンコ機2での遊技に係る遊技データを示す2次元コード(QRコード(登録商標))の出力をデータ表示装置4に対して指定する。このとき、データ表示装置4の処理部は、2次元コードを出力する画面を第1表示部430に表示させる。該2次元コードは、遊技者の携帯電話901などで読み取られ、該2次元コードが示すデータは、インターネット等のネットワークを介して所定の管理サーバ900に送信される。
管理サーバ900は、該データを遊技者毎に管理し、該データの蓄積によって所定条件が満たされる(例えば、クリアミッション数が所定数を超える)と、普段は見ることが特別な映像を該遊技者の携帯電話901に配信するなどする。このようして、遊技者に対して特典が付与される。
なお、各種情報として、遊技終了時に、遊技に応じた内容のパスワードを2次元コードの代わりに出力するようにし、遊技者は、該パスワードを遊技開始時に入力するようにしてもよい。該パスワードの入力によって、例えば、通常は音量や光量を変更できないものを変更できるようにしてもよい。つまり、遊技者に対して音量や光量の変更に係る特典が付与されるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、音量変更可能範囲の設定を管理装置の一種であるホールコンピュータ6が行うことを可能とし、各種の遊技用装置は、ホールコンピュータ6から送信される音量設定用データ695に基づいて音量設定を行うこととして説明した。しかし、このような構成とせず、各種の遊技用装置がスタンドアロンで動作して、音量設定を行うようにしてもよい。この場合は、遊技用装置の記憶部に、音量設定用データを予め記憶させておき、遊技用装置の処理部は、記憶部に記憶された音量設定用データに基づいて音量の設定を行うようにすればよい。
光量の設定についても同様である。
第1音量段階が設定される「変位部の位置」は、変位部が位置し得る複数位置のうちの一部の位置のいずれかであってもよいし、変位部が位置し得る複数位置全てのうちのいずれかであってもよい。このように、設定切替スイッチなどの操作部を構成することとしてもよい。また、「表示制御手段によって段階表示が表示されるとき」は、段階表示が表示される期間中の所定タイミングや段階表示を表示するタイミングの他、段階表示を表示すると決定したタイミングや、該決定したタイミングから段階表示が表示されるまでの期間中の所定タイミングとしてもよい。遊技用装置の処理部は、これらいずれかのタイミングで音量を設定するようにすればよい。この場合における所定タイミングは、例えば、所定の事象が発生したときになどであればよい。
例えば、処理部は、変位部の位置が変更されたあとにおいて、第2設定手段によって設定される第2音量段階が変更されるときに、第1設定手段によって新たに設定された第1音量段階に応じた音量の音声を音出力部から出力することを開始するようにしてもよい。例えば、設定切替スイッチのチャンネルの変更(第1音量段階の変更)や、その変更による音量の変更の反映(音量の反映)は、音量の変更操作時(例えば、第2音量段階の設定時など)であってもよい。
なお、第1音量段階の変更は内部的に行っておき、実際の音量の変更の反映を音量の変更操作時(例えば、第2音量段階の設定時など)に行ってもよい。例えば、設定切替スイッチのチャンネルが、チャンネル切替時に処理部などの所定の入力ポートに入力される構成とした場合に、該入力内容を処理部がチャンネル切替時ではなく、変更操作時などにソフトウェア的に読みに行き、読み取った内容に基づいて第2音量段階を設定して音量を設定することを、音量の変更の反映(音量の設定)としてもよい。また、処理部がソフトウェア的に読み取った入力内容(読み取りはチャンネル切替時に行っておく)に基づいて第2音量段階を設定し(チャンネル切替時であっても変更操作時であってもよい)、変更操作時などに第2音量段階に基づいて音量を設定することを、音量の変更の反映(音量の設定)としてもよい。
また、「第2設定手段によって設定される第2音量段階が変更されるとき」は、第2操作が行われるとき(第2操作時など)や、第2操作によって第2音量段階が新たに設定されるとき(第2音量段階設定時など)などであればよい。
なお、上記構成は、光量について同様に適用することとしてもよい。
また、音量や光量の変更操作があっても、強調表示する音量段階や光量段階は変化させるが、音量や光量の設定は、設定の操作が行われるまで行われないようにしてもよい。例えば、音量等変更画面において、遊技者を含む来店客は、操作ボタンへの操作などによって強調表示する音量段階や光量段階を変化させ、最後に、プッシュボタンを押下する。こプッシュボタンの押下によって、処理部は、そのときに強調表示している音量段階や光量段階に応じて第2音量段階や第2光量段階を設定し、音量や光量を設定するようにしてもよい(この場合、強調表示する音量段階や光量段階は、これから設定される第2音量段階や第2光量段階を示す)。
例えば、音量決定操作や光量決定操作があったときに、音量や光量の変更の設定を行ってもよい。また、設定切替スイッチの操作があっても、設定画面の表示開始時ではその操作が反映されず、音量表示の変更操作(強調表示の音量段階を変更する操作)があって変更するときに、第1音量段階の設定を行ってもよい。また、光量表示の変更操作(強調表示の光量段階を変更する操作)があって変更するときに、第1光量段階の設定を行ってもよい。
なお、第1音量段階や第1光量段階は、その前に設定しておき(例えば、チャンネル操作時)、変更操作時に、該第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。また、これら変更の設定は、音量や光量の決定操作時に行われてもよい。この場合には、第2音量段階や第2光量段階も用いられて音量や光量が設定される。
本発明は、上記の実施形態などについて、さらに様々な変形及び応用が可能である。
遊技用装置は、上記の実施形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記の実施形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記の実施形態では、店舗側が操作できる操作手段として設定切替スイッチを設けたが、該操作手段は、タッチパネルや操作ボタン、操作キーなどであってもよく、例えば、電源投入時から所定期間を遊技店側で操作が行われる時間として、該所定期間内においては、タッチパネルや操作ボタン等で第1音量段階や第1光量段階を設定できるようにしてもよい。つまり、第1操作の操作対象と第2操作の操作対象は同じであってもよい。
なお、設定切替スイッチの代わりに、操作手段として、ジョグダイヤルや十字キー等を設けてもよい。また、遊技者側が操作できる操作手段は、切替スイッチやジョグダイヤル、十字キーなど音量や光量を設定する専用の操作装置であってもよい。
また、光量の調整は、音量の調整とは別の操作装置によって行うようにしてもよい。上記の実施形態では、「第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置」として、設定切替スイッチを例示しているが、該操作装置は、変位部(ツマミなど)が回転するロータリーフェーダーやジョグダイヤル、変位部(ツマミなど)が上下又は左右方向に移動するリニアフェーダーなどであってもよい。
変位とは、回転、上下方向、又は、左右方向への移動なども含む。変位部は、設定切替スイッチのように段階的に移動するものの他、連続的に移動するもの(例えば、フェーダーなど)であってもよい。また、変位部が変位する位置(回転の場合には、回転角などで表されればよい。)と、第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置とは、一対一に対応していなくてもよい。例えば、変位部が変位できる複数位置に対応して、第1音量段階が取り得る複数段階のうちの1つの段階が設定されていてもよい。
また、店舗側で操作できる操作手段の操作は、電源投入時などに限らず、いつでも行えるようにしてもよい。つまり、第1許可条件が常に成立していてもよい。
なお、第1許可条件は、遊技店用の条件であり、この条件が成立しているときは、原則、店舗の管理者や店員などによって操作がなされることを想定している。来店客側が操作できる操作手段の操作(第2音量段階や第2光量段階を変更して音量や光量を変更する操作)は、いつでも行えるようにしたりしてもよい。つまり、第2許可条件が常に成立していてもよい。
なお、第2許可条件は、遊技者を含む来店客用の条件であり、この条件が成立しているときは、原則として、遊技者によって操作がなされることを想定しているが、例外的に店舗の管理者や店員が業務などで操作することがあってもよい。
また、来店客による音量や光量の調整を制限する場合には、音量や光量を最小にするようにしてもよいし、最大にするようにしてもよい。また、制限する場合に、節電モードに移行するようにしてもよい。また、第2音量段階や第2光量段階の変更操作時に、上記の実施形態では、第2音量段階や第2光量段階が最高段階のときに該段階を上げる操作を行うと最高段階が維持されたが、最小段階に移るようにしてもよい。また、第2音量段階や第2光量段階の変更操作時に、上記の実施形態では、第2音量段階や第2光量段階が最低段階のときに該段階を下げる操作を行うと最低段階が維持されたが、最大段階に移るようにしてもよい。
その他にも、遊技用装置の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための表示部における表示動作や音出力部における音出力動作、さらには効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
また、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、遊技用装置に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採用しても構わない。
また、上記の実施形態では、音量変更処理において、確認音出力中タイマがカウント中である場合に、後述する音量調整の操作が無効になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確認音出力中タイマ以外でも、先の音量調整の操作があった時点から所定時間の経過をカウントするタイマを設けるようにし、該タイマがカウント中には、後の音量調整の操作を無効にするようにしてもよい。
また、遊技者による音量の変更(第2音量段階の設定)は、いつでも行えるようにしてもよい。その場合には、音量変更用の専用ボタンを別途に設け、この専用ボタンで音量の変更ができるようにすることが望ましい。
また、上記の実施形態では、遊技店側の操作によって変更される段階である第1音量段階と遊技者の操作によって変更される段階である第2音量段階との2つの音量段階を用いて音量の設定を行えるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれか一方の音量段階を用いて音量の設定を行えるようにしてもよい。例えば、第1音量段階の設定機能を設けずに第2音量段階のみを用いて音量の変更を行えるようにしてもよい。また、第2音量段階の設定機能を設けずに第1音量段階のみを用いて音量の変更を行えるようにしてもよい。
また、遊技用装置における音量設定を、一般の家庭用テレビ等における音量設定のように、いつでも音量設定が可能とするのではなく、特定音が消音又は音量が下げられている状態であるとき、つまり特定音が出力されない画面(例えば遊技データ画面等の表示画面)が表示されている場合や、特定音が出力される画面(例えばランニング演出画面等の表示画面)の表示中であるが、出力される特定音の音量が小さい場合に、音量設定を可能としてもよい。このようにしていることで得られる利点は、変更された後の音量に対応した確認音を出力した場合に遊技者がその音を容易に確認できる点や、特定音が消音又は音量が下げられている状態であるときには音量設定に係る処理が実行されないことで、処理部の処理負担を軽減できる点にある。
また、音量や光量の設定/変更を、対応する遊技機において遊技が行われているか否かに依らずに実行可能としてもよい。但し、この場合は、遊技用装置において所定の表示を行う表示処理や所定の音を出力する音出力処理といった他の処理が行われている場合には、音量や光量の設定/変更を制限するようにすることが望ましい。
また、ホールコンピュータ6の他に、前述した玉管理コンピュータ8や会員管理コンピュータ等の管理側の上位装置で、個別単位又はグループ単位で、遊技用装置における音量や光量の設定を行うようにしてもよい。グループ単位は、前述したように、遊技機の種別単位や遊技機が設置される遊技島単位とすることができ、これらのグループ単位で、遊技機に対応して設けられる遊技用装置の音量や光量の設定を行うこととしてもよい。
また、上記の実施形態では、遊技用装置に設定切替スイッチが設けられていることとして説明したが、遊技用装置に設定切替スイッチを設けないこととしてもよい。この場合は、上記の実施形態の変形例で説明したように、ホールコンピュータ等の管理装置から遊技用装置に対してチャンネルの設定を送信するようにすればよい。この場合は、管理装置から送信されるチャンネルの設定に基づいて、遊技用装置が音量や光量の設定を行うことになり、管理装置による設定が第1設定に置き換えられることになる。
また、遊技用装置を製造するメーカに応じて、音量変更可能範囲は異なることが想定される。例えば、データ表示装置4を製造するメーカが複数存在する場合、A社とB社とで音量変更可能範囲が異なることがある。そこで、ホールコンピュータ6が、メーカ別にデータ表示装置4の音量変更可能範囲を設定可能なメーカ別音量設定用テーブルを記憶しておき、このメーカ別音量設定用テーブルに従って、メーカ別のデータ表示装置4の音量変更可能範囲を含む音量設定を行うことを可能にするとよい。