以下、本発明の実施形態について、図1〜図18を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技機に向かって見た方向を指すものとする。
図1は、本発明の実施形態の遊技用装置4のシステム構成図である。
遊技用装置4は、遊技機5及びカードユニット(貸出用装置)6から構成される。なお、遊技機5とカードユニット6とは接続される。
まず、遊技機5の構成について説明する。
遊技機5の前面枠19は本体枠(外枠)12に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
遊技盤50について説明する。
遊技盤50の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。
遊技領域51には、ほぼ中央に表示装置58が設けられるセンターケース40が設置される。表示装置58はセンターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置58の表示領域の周囲を囲い、表示装置58の表示領域から突出して設けられている。
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
センターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口32が備えられ、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口32が備えられている。
センターケース40の下側には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。
また、センターケース40に設けられた始動入賞口34の下方には、表示装置58の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。
遊技機5では、発射装置582(図3参照)から遊技領域51に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入り、遊技機裏面側に排出される。なお、遊技球が入賞又はアウト口39に入る前に、普通図柄始動ゲート31を通過する場合がある。
なお、始動入賞口34の状態には、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とがある。
通常、普通変動入賞装置33は閉状態であり、始動入賞口34は、遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口センサ32a〜32n(図2参照)によって検出される。
始動入賞口34への遊技球の入賞は、始動入賞口センサ34A(図2参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置500(図2参照)内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、特図表示器120(図2参照)に表示される。遊技制御装置500は、始動記憶に基づいて、表示装置58にて特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行う。
始動入賞口34に遊技球の入賞があると、表示装置58では、前述した数字等で構成される識別情報(特別図柄)が左(第一識別情報)、右(第二識別情報)、中(第三識別情報)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する特図変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、特図結果表示部では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36は、大入賞口ソレノイド91(図2参照)への通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、カウントセンサ36A(図2参照)によって検出される。
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普通図柄始動ゲートセンサ31A(図2参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置500内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、普通図柄入賞記憶の記憶された個数は普図表示器121(図2参照)に表示される。
普図入賞記憶があると、遊技制御装置500は、普図入賞記憶に基づいて図示しない普図結果表示部で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普図表示器121に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33は、普電SOL(ソレノイド)90(図2参照)への通電により、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放するように変換され、始動入賞口34は、遊技球が入賞しやすい状態となる。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
このようにして、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた賞球数の遊技球が賞球として払い出される。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材16が備えられている。この装飾部材16の内部にはランプやLED等からなるLED基板557(図2参照)が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材16が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の上方には照明ユニット37が備えられている。照明ユニット37の内部には、装飾装置が備えられている。
照明ユニット37の右側には、遊技機5のエラー発生やガラス枠18又は前面枠19の開放をホール店員に通知するためのエラー報知LED29が備えられている。
前面枠19の下部の開閉パネル20には図3に示す発射装置582に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び発射装置582の操作部24等が備えられている。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構42が備えられる。前面枠19下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、発射装置582は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が備えられている。
遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技媒体を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、カードユニット6からプリペイドカード又は会員カード等のカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、カードの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
次に、カードユニット6について説明する。
カードユニット6は、カード挿入口61、表示装置62、紙幣挿入口63を備える。
カード挿入口61は、カードユニット6の下部に設けられる。カード挿入口61には、プリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入される。
表示装置62は、カードユニット6の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示部621及び操作部622を備える。
紙幣挿入口63は、カードユニット6の上方に設けられる。紙幣挿入口63には、紙幣が挿入される。
表示部621は、カード情報表示画面、大当たり情報表示画面、残高情報表示画面等を表示する。カード情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された情報(会員情報)が表示される。大当たり情報表示画面では、遊技機5において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当たりである回数が表示される。
残高情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された有価価値及び紙幣挿入口63に挿入された紙幣の有価価値が表示される。
操作部622は、表示切替スイッチ6221(図3参照)、新旧設定スイッチ6222(図3参照)、貸出数設定スイッチ6223(図3参照)、球単価設定スイッチ6224(図3参照)、及びリセットスイッチ6225(図3参照)を含む。
表示部621は、操作部622が操作されることによって、カード情報表示画面と大当たり情報表示画面と残高情報表示画面とを切り換える。
紙幣挿入口63の上方には、動作表示部64が設けられる。動作表示部64は、カードユニット6の動作に対応して色を変化させる。例えば、カードユニット6が利用可能状態である場合には、動作表示部64は緑色に点灯し、カードユニット6のカード挿入口61にカードが挿入されている間、動作表示部64は赤色に点灯する。
図2は、本発明の実施形態の遊技機5のブロック図である。
遊技機5は、遊技機5で行われる遊技を統括的に制御する遊技制御装置500、各種演出を行うために表示装置58、各種LED基板557及びスピーカ30を制御する演出制御装置550、遊技球を払い出すために払出モータ220を制御する払出制御装置580を備える。
図2では、遊技制御装置500及び演出制御装置550について説明する。
まず、遊技制御装置500について説明する。
遊技制御装置500は、遊技用マイコン501、入力I/F(Interface)505、出力I/F(Interface)506及び外部通信端子507を備える。
遊技用マイコン501は、CPU502、ROM(Read Only Memory)503及びRAM(Random Access Memory)504を備える。
CPU502は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM503は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM504は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
外部通信端子507は、遊技用マイコン501の設定情報等を検査する検査装置等の外部機器と遊技用マイコン501を接続する。
CPU502は、入力I/F505を介して各種入力装置(始動入賞口センサ34A、一般入賞口センサa32a〜一般入賞口センサn32n、普通図柄始動ゲートセンサ31A、カウントセンサ36A、ガラス枠開放スイッチ18A、及び前面枠開放スイッチ19A)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
ガラス枠開放スイッチ18Aは、ガラス枠18が開放されたことを検出するスイッチである。前面枠開放スイッチ19Aは、前面枠19が開放されたことを検出するスイッチである。
また、CPU502は、出力I/F506を介して、普図表示器121、特図表示器120、普電SOL(ソレノイド)90、大入賞口SOL(ソレノイド)91、及び払出制御装置580に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
普図表示器121は、遊技球が普通図柄始動ゲート31に入賞した場合に行われる変動表示ゲームが表示される。特図表示器120には、遊技球が始動入賞口34に入賞した場合に行われる変動表示ゲームが表示される。
普電SOL90は、始動入賞口34に備わる普通変動入賞装置33を開放して、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放させる。
大入賞口SOL91は、特別変動入賞装置36の大入賞口が所定の時間だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)にする。
また、遊技制御装置500は、遊技データ(特別遊技状態の回数、特図変動表示ゲーム実行回数及び発射遊技球数等)を、図示しない外部接続端子板を介して、情報収集端末装置に出力する。
遊技制御装置500は、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として、出力I/F506を介して、演出制御装置550へ送信する。
次に、演出制御装置550について説明する。
演出制御装置550は、遊技制御装置500から入力される各種信号に基づいて、各種LED基板557、スピーカ30及び表示装置58を制御する。
演出制御装置550は、CPU551、ROM552、RAM553、入力I/F554、通信I/F555、及び出力I/F556を備える。
CPU551は、遊技制御装置500からの指令に基づいて、各種演出を制御する主制御装置である。ROM552は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM553は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
入力I/F554には、演出ボタン41及びセレクトボタン44が接続されている。
演出制御装置550は、通信I/F555を介して遊技制御装置500に接続されている。
出力I/F556には、表示装置58、各種LED基板557及びスピーカ30は接続される。なお、各種LED基板557は、装飾部材16の内部に設けられ、装飾部材16を点灯させる。
次に、遊技機5とカードユニット6との遊技球の貸出に関する各種信号について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態の遊技機5とカードユニット6との遊技球の貸出に関する各種信号の説明図である。
カードユニット6が遊技機5に接続されると、払出制御装置580は、カードユニット制御装置600にAC24Vの電源を供給する。そして、カードユニット制御装置600は、カードユニット6と遊技機5とが接続されていることを示す接続確認(VL)信号を払出制御装置580に出力する。
払出制御装置580は、VL信号が入力された場合、発射制御装置581に発射許可信号を出力し、遊技球の発射を許可する。
次に、払出制御装置580は、遊技球を払い出す準備が整っている場合に、貸出準備(PRDY信号)信号を出力する。なお、遊技球を払い出す準備が整っている場合とは、払出制御装置580のRAMに電源投入時又は停電復旧時の初期設定が行われた場合や貸し出すべき遊技球の準備ができている状態である。
次に、カードユニット制御装置600は、球貸ボタン26から球貸信号が入力された場合に、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値(例えば、500円)分の遊技球が払い出されるまで、貸出要求(BRDY)信号を払出制御装置580に出力する。
次に、カードユニット制御装置600は、BRDY信号を出力してから所定時間経過後、貸出指令(BRQ)信号を出力する。BRQ信号は、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値を分割して払い出すために出力される信号で、例えば、100円分の遊技球を払い出す指令である。なお、1回のBRQ信号の入力で払い出される遊技球の数を貸出数という。
そして、払出制御装置580は、BRQ信号が入力された場合、BRQ信号が入力されたことを示す要求了解+払出完了(EXS)信号を出力する。なお、カードユニット制御装置600は、EXS信号が入力された場合、BRQ信号の出力を停止する。
次に、払出制御装置580は、BRQ信号に設定された有価価値(100円)分の遊技球を払い出すと、BRQ信号の入力による貸出数分の遊技球が払い出されたことを示すために、EXS信号の出力を停止する。
カードユニット制御装置600は、EXS信号の出力が停止されたことを検出すると、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値が未だ払い出されていない場合には、BRQ信号を出力する。一方、カードユニット制御装置600は、EXS信号の出力が停止されたことを検出すると、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値が未だ払い出された場合には、BRDY信号の出力を停止する。
カードユニット制御装置600は、動作表示部64の点灯を制御する。具体的には、動作表示部64は、カードユニット6が利用できる状態である場合に点灯する利用可LED64A及びカードユニット6にカードが挿入中であることを示すカード挿入中LED64Bを備える。カードユニット制御装置600は、払出制御装置580に接続された場合に、利用可LED64Aを点灯させる。また、カードユニット制御装置600は、カード挿入口61にカードが挿入された場合に、カード挿入中LED64Bを点灯させる。
また、カードユニット制御装置600は、カードユニット6に挿入されているカードにデータを書き込む場合に書き込む情報を示すカード制御情報を、カードリーダ/ライタ(R/W)601に出力する。また、カードユニット制御装置600には、カードユニット6に挿入されたカードのデータをカードR/W601が読み取り、読み取ったデータを示すカード情報が入力される。
また、カードユニット制御装置600は、紙幣挿入口63に紙幣が挿入された場合に、挿入された紙幣の有価価値を判定するために、紙幣挿入口63と通信する。
また、カードユニット制御装置600は、カードユニット6に備わる表示装置62(表示部621)に表示される表示内容を制御するための表示制御信号を表示装置62に出力する。なお、表示部621の表示内容の一つは、現在設定されている球単価の表示である。
そして、カードユニット制御装置600には、表示部621のタッチパネルが操作された場合に表示装置62から操作信号が入力される。また、カードユニット制御装置600には、表示切替スイッチ6221が操作された場合に、表示切替スイッチ6221から表示切替信号が入力される。カードユニット制御装置600は、表示切替信号が入力された場合、表示装置62の表示部621に表示された内容を切り替える。
カードユニット制御装置600には、新旧設定スイッチ6222が操作された場合に、新旧設定スイッチ6222から新旧設定信号が入力される。新旧設定スイッチ6222は、カードユニット6に接続される遊技機5が、カードユニット6から指定された貸出数に対応して、遊技球を払い出すことができる新型遊技機であるか、カードユニット6から指定された貸出数に対応して、遊技球を払い出すことができない旧型遊技機であるか、をカードユニット制御装置600に設定するためのスイッチである。
なお、遊技店の店員のみが新旧設定スイッチ6222を操作できる。例えば、新旧設定スイッチ6222が操作された場合に、暗証番号が要求する画面が表示部621に表示されて、入力された暗証番号が認証された場合に、新旧設定スイッチ6222は、新旧設定信号をカードユニット制御装置600に出力する。
カードユニット制御装置600には、貸出数設定スイッチ6223が操作された場合に、貸出数設定スイッチ6223から貸出数設定信号が入力される。貸出数設定スイッチ6223には、BRQ信号ごとに払い出す遊技球数を設定するためのスイッチである。また、遊技店の店員のみが貸出数設定スイッチ6223を操作できる。例えば、貸出数設定スイッチ6223が操作された場合に、暗証番号が要求する画面が表示部621に表示されて、入力された暗証番号が認証された場合に、貸出数設定スイッチ6223は、貸出数設定信号をカードユニット制御装置600に出力する。なお、所望の貸出数をカードユニット6に設定するためには、所望の貸出数でリセットスイッチ6225が操作されなければならない。
なお、貸出数設定スイッチ6223は、遊技球の貸出に課税される税率を設定するためのスイッチであってもよい。この場合、カードユニット制御装置600は、貸出数設定スイッチ6223から貸出数設定信号が入力された場合、貸出数設定スイッチ6223に設定された税率に対応する貸出数を設定する。
カードユニット制御装置600には、球単価設定スイッチ6224が操作された場合に、球単価設定スイッチ6224から球単価設定信号が入力される。球単価設定スイッチ6224は、貸し出される遊技球1個当たりの有価価値(球単価)を設定するためのスイッチである。また、球単価設定スイッチ6224は、遊技者も操作可能である。
カードユニット制御装置600には、リセットスイッチ6225が操作された場合に、リセットスイッチ6225からリセット信号が入力される。リセットスイッチ6225は、貸出数設定スイッチ6223によって所望の貸出数をカードユニット6に設定するためのスイッチである。
このため、リセットスイッチ6225は、遊技店の店員のみが操作可能なスイッチである。例えば、リセットスイッチ6225が操作された場合に、暗証番号が要求する画面が表示部621に表示されて、入力された暗証番号が認証された場合に、リセットスイッチ6225は、貸出数設定信号をカードユニット制御装置600に出力する。
カードユニット制御装置600には、球貸ボタン26が操作された場合に、球貸ボタン26から球貸信号が入力される。
カードユニット制御装置600には、排出ボタン27が操作された場合に、排出ボタン27から返却信号が入力される。
また、残高表示部28は、3つの7セグメント表示器281〜283から構成される。
7セグメント表示器281は、遊技者の残高の万の位を表示する。また、7セグメント表示器282は、遊技者の残高の千の位を表示する。また、7セグメント表示器283は、遊技者の残高の百の位を表示する。
7セグメント表示器281は、カードユニット制御装置600とDG1信号線で接続され、7セグメント表示器282は、カードユニット制御装置600とDG2信号線で接続され、7セグメント表示器283は、カードユニット制御装置600とDG3信号線で接続されている。
カードユニット制御装置600は、DG1信号線〜DG3信号線の順に所定のタイミングで電圧を印加する。
また、各7セグメント表示器281〜283は、カードユニット制御装置600とSEG A〜G信号線で接続されている。SEG A〜G信号線は各7セグメント表示器281〜283の各セグメントに対応しており、7セグメント表示器281〜283の表示内容を制御する信号が出力される信号線である。
例えば、DG1信号線に電圧が印加されている間に、7セグメント表示器281のセグメントのうち、電圧が印加されているSEG A〜G信号線に対応するセグメントが点灯する。
また、発射制御装置581は、操作部24が操作された場合に、発射制御信号を出力し、発射装置582を制御する。
次に、遊技球を貸し出す場合の各種信号の出力タイミングについて図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施形態の各種信号の出力タイミングの説明図である。
球貸ボタン26が操作されると、遊技者の所有する有価価値から500円が減算され、500円相当の遊技球の数が貸し出される。なお、詳しくは、1回の球貸動作が実行されるごとに遊技者の所有する有価価値から100円が減算され、100円相当の遊技球の数単位で遊技球の払い出しが行われる。
まず、球貸ボタン26が操作されると、カードユニット6は、払出制御装置580がEXS信号を出力していないこと及び払出制御装置580がPRDY信号を出力していることを条件に、BRDY信号を払出制御装置580に出力する。なお、BRDY信号は、1回の球貸ボタン26の操作に対応する遊技球の数が払い出されるまで(1回の球貸ボタン26により設定された連続球貸が終了するまで、又は、連続球貸が実行できないエラーが生じるまで)、継続して出力されている。
そして、カードユニット6は、球貸ボタン26が操作されてBRDY信号を出力してからBRDY信号監視時間(T0)経過後に、BRQ信号を出力する。BRQ信号は、払出制御装置580が遊技球の球貸要求を了解した後まで継続して出力される。また、カードユニット6がBRQ信号の出力を停止することによって、払出制御装置580に貸出を指示する貸出指示を行う。なお、カードユニット6は、EXS信号の出力が停止したことによって、遊技球が実際に払い出されたことを認識する。また、BRQ信号の出力を停止すると同時に、カードユニット6は、カード挿入口61に挿入されたカードに記憶されている残高から100円を減算し、カードR/W601は、減算された金額をカードの残高に書き込む。
払出制御装置580がBRQ信号を受信すると、所定時間経過後(T1)にBRQ信号を受信したことをカードユニット6に通知するEXS信号を出力する。なお、EXS信号は、100円分の球貸が実際に終了するまで継続して出力される。
そして、払出制御装置580は、貸出指示を受信すると、設定された税率と連続球貸回数に応じた分(要求貸出数分)の遊技球を払い出すために、払出モータ220を駆動させ始め、要求貸出個数の遊技球を払い出す分だけ払出モータ220を駆動させる。そして、払出球通過ウェイト信号を所定時間の間出力する。その間に、要求貸出個数分の遊技球が検出されない場合には、払出モータ220を要求貸出数分の遊技球が払い出されたことを検出するまで駆動される。
また、払出制御装置580は、要求貸出数分の遊技球が払い出された場合には、払出球通過ウェイトをOFFに設定し、貸出完了信号を出力(EXS信号の出力を停止)してカードユニット6に要求貸出数分(100円分)の遊技球の払い出し(貸し出し)が完了したことを通知する。
カードユニット6は、EXS信号の出力が停止されてから、次回要求確認時間(T4)が経過すると、次の100円分の遊技球の払い出しを開始するために、BRQ信号を出力する。
そして、払出制御装置580は、BRQ信号を受信してから、次回要求BRQ信号確認時間(T5)が経過すると、BRQ信号を受信したことを通知するEXS信号(要求了解)を出力する。
これらの処理を500円分の遊技球が払い出されるまで、繰り返す。カードユニット6は、BRQ信号が5回出力されると、BRDY信号の出力をOFFにして、遊技球の貸出処理を終了する。
次に、カードユニット6によって実行される処理を、図5〜図8を用いて説明する。
まず、カードユニット6によって実行されるカードユニットメイン処理について、図5及び図6を用いて説明する。図5は、発明の実施形態のカードユニットメイン処理の前半部のフローチャートである。図6は、本発明の実施形態のカードユニットメイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、カードユニット6に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合に実行される。
まず、カードユニット6は、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で行われる割り込みを禁止する(501)。
次に、カードユニット6は、各割込モードを設定し(502)、カードユニット6の図示しないRAMへのアクセスを許可する(503)。
そして、カードユニット6は、カードユニット6の図示しないCPUの周辺デバイスの初期設定を行い(504)、スタックポインタを設定する(505)。
次に、カードユニット6は、使用するすべてのRAMに記憶されているデータをクリアする(505)。カードユニット6は、電源が投入された場合の初期値をRAMに設定する(506)。
次に、カードユニット6は、新旧設定スイッチ6222によって設定されている遊技機5の型情報を取得する(508)。
そして、カードユニット6は、ステップ508の処理で取得された遊技機5の型情報が新型遊技機を示す情報であるか否かを判定する(509)。
ステップ508の処理で取得された遊技機5の型情報が新型遊技機を示す情報であると、ステップ509の処理で判定された場合、カードユニット6は、貸出数設定スイッチ6223によって設定されたBRQ信号ごとに払い出される遊技球数及び球単価設定スイッチ6224によって設定された球単価に基づいて、BRQ信号ごとに払い出される遊技球の数である貸出数を設定し(510)、貸出制御番号を0に設定する(511)。
次に、カードユニット6は、時間を計測するタイマであるCTC(Counter Timer Circuit)を設定し(512)、ステップ501の処理で禁止された割り込みを許可する(513)。
一方、ステップ508の処理で取得された遊技機5の型情報が新型遊技機を示す情報でない、つまり遊技機5の型情報が旧型遊技機を示す情報であると、ステップ509の処理で判定された場合、貸出制御番号を1に設定し(514)、ステップ512の処理に進む。
ステップ513の処理を実行した後、カードユニット6は、貸出制御番号に2が設定されているか否かを判定する(515)。カードユニット6が貸出数を設定する要求である設定開始要求を払出制御装置580に出力してから、所定時間以内に設定開始要求が入力されたことを示す設定開始要求応答がカードユニット6に入力されていない場合、及びカードユニット6が貸出数を示す貸出数データを払出制御装置580に出力してから、所定時間以内に貸出数の設定が完了したことを示す設定完了信号が入力されていない場合に、貸出制御番号が2に設定される。なお、貸出制御番号が2に設定される場合については、図8で詳細を説明する。
ステップ515の処理で、貸出制御番号が2であると判定された場合、カードユニット6は、貸出数が変更されているか否かを判定するために、リセットスイッチ6225からリセット信号が入力されているか否かを判定する(516)。
ステップ516の処理で、リセットスイッチ6225が入力されていると判定された場合、カードユニット6は、貸出数が変更されたと判定し、設定開始要求及び貸出数データを送信するために、貸出制御番号を0に設定し(517)、ステップ521の処理に進む。
一方、ステップ516の処理で、リセットスイッチ6225が入力されていないと判定された場合、カードユニット6は、貸出数が変更されていないと判定し、ステップ521の処理に進む。
一方、ステップ515の処理で、貸出制御番号が2に設定されていないと判定された場合、カードユニット6は、貸出制御番号が0に設定されているか否かを判定する(518)。なお、カードユニット6に接続されている遊技機5が新型遊技機である場合、及び貸出数が変更された場合に、貸出制御番号が0に設定される。
ステップ518の処理で、貸出制御番号が0に設定されていると判定された場合、カードユニット6は、貸出数を払出制御装置580に設定するために、設定開始要求及び貸出数データを払出制御装置580に出力する貸出準備処理を実行し(519)、ステップ515の処理に戻る。なお、貸出準備処理は、図8で詳細を説明する。
一方、ステップ518の処理で、貸出制御番号が0に設定されていないと判定された場合、つまり、貸出制御番号が1に設定されている場合、カードユニット6は、遊技球を貸球として払い出す貸出制御処理を実行し(520)、ステップ521の処理に進む。なお、カードユニット6が払出制御装置580に設定されたことを確認すると、貸出制御番号が1に設定される。
次に、カードユニット6は、RAMの特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される停電検査領域の内容を取得する(521)。停電フラグは、カードユニット6に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に設定される。
そして、カードユニット6は、停電フラグが格納されているか否かを判定し、停電が発生しているか否かを判定する(522)。
ステップ522の処理で、停電が発生していないと判定された場合、カードユニット6は、ステップ515の処理に戻る。
一方、ステップ522の処理で、停電が発生していると判定された場合、まず、カードユニット6は、割り込み禁止を設定し(631)、すべての出力ポートをOFFに設定し(632)、そして、カードユニット6の電源が切れるまで待機する。
次に、カードユニット6が所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で発生するタイマ割り込みを受け付けると、実行するタイマ割込処理について、図7を用いて説明する。
図7は、本発明の実施形態のタイマ割込処理のフローチャートである。
なお、タイマ割込処理で実行される処理は、割込発生毎に必ずしもすべて行なわれなくてもよい。例えば、出力処理(706)及び入力処理(707)においては、毎回入力信号を監視するが、出力処理は割り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
カードユニット6は、カードユニット6の図示しないCPUのAFレジスタを退避させる(701)。
そして、カードユニット6は、停電が発生した際に出力される強制割込信号である外部INTのみを許可する(702)。
カードユニット6は、タイマ割込処理の終了を宣言し(703)、割り込みを許可する(704)。
次に、カードユニット6は、カードユニット6のCPUのBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを退避させる(705)。
そして、カードユニット6は、出力処理を実行する(706)。出力処理は、BRDY信号及びBRQ信号等の各種信号を各種装置に出力する処理である。
次に、カードユニット6は、入力処理を実行する(707)。入力処理は、入力される各種スイッチ等からの信号、遊技機5等から入力される信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。カードユニット6に入力される信号としては、例えば、VL信号、EXS信号、及び球貸信号等がある。
次に、カードユニット6は、各種タイマを更新する処理を実行する(708)。
次に、カードユニット6は、入力監視処理を実行する(709)。具体的には、カードユニット6は、入力された各種信号を解析する。
次に、カードユニット6は、表示装置出力編集処理を実行する(710)。具体的には、カードユニット6は、表示装置62を制御するために出力情報を編集する。
次に、カードユニット6は、外部情報出力編集処理を実行する(711)。具体的には、カードユニット6は、遊技機5に関する遊技データ(貸球数及びカード情報等)を、図示しない情報収集端末及び遊技場内部管理装置等に出力する。
次に、カードユニット6は、ステップ705の処理で退避させたBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを復帰させる(712)。
次に、カードユニット6は、外部INT及びタイマINTを有効化し(713)、ステップ701の処理で退避させたAFレジスタを復帰させ(714)、タイマ割込処理を終了する。
次に、貸出準備処理(図6に示すステップ519の処理)を、図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施形態の貸出準備処理のフローチャートである。
まず、カードユニット6は、設定開始条件が成立しているか否かを判定する(801)。具体的には、カードユニット6は、PRDY信号が入力されているか否かを判定することによって、設定開始条件が成立しているか否かを判定する。
ステップ801の処理で、PRDY信号が入力されていないと判定された場合、カードユニット6は、設定開始条件が成立していないと判定し、PRDY信号が入力されるまで、ステップ801の処理を繰り返す。
一方、ステップ801の処理で、PRDY信号が入力されていると判定された場合、カードユニット6は、設定開始条件が成立していると判定し、設定開始要求を払出制御装置580に出力する(802)。具体的には、カードユニット6には、BRDY信号を出力するためのBRDY信号線及びBRQ信号を出力するためのBRQ信号線の一方が、設定開始要求を出力するための信号線に設定されている。そして、カードユニット6は、設定されている信号線で、電圧を印加するパルス信号を2回出力することによって、設定開始要求を払出制御装置580に出力する。
なお、カードユニット6は、電圧を印加するパルス信号を2回出力するとしたが、電圧を印加するパルス信号を1回出力してもよいし、複数回出力してもよい。
なお、電圧を印加するパルス信号が複数回出力されるほうが、ノイズ等による影響を受けても確実に払出制御装置580に入力されるので、電圧を印加するパルス信号が1回出力される場合よりも好ましい。
次に、カードユニット6は、設定開始要求が払出制御装置580に入力されたことを示す設定開始要求応答が設定開始要求応答監視時間(TA)の間に入力されているか否かを判定するために、設定開始要求応答監視タイマを設定する(803)。
次に、カードユニット6は、ステップ803の処理で設定された設定開始要求応答監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(804)。
ステップ803の処理で設定された設定開始要求応答監視タイマがタイムアップしたとステップ804の処理で判定された場合、カードユニット6は、設定開始要求応答監視時間の間に、設定開始要求応答が入力されなかったと判定し、払出制御装置580に貸出数が正常に設定されなかったことを報知するために、エラー報知を設定し(805)、貸出制御番号を2に設定して(806)、貸出準備処理を終了する。
一方、ステップ803の処理で設定された設定開始要求応答監視タイマがタイムアップしていないと、ステップ804の処理で判定された場合、カードユニット6は、設定開始要求応答が入力されているか否かを判定する(807)。
ステップ807の処理で、設定開始要求応答が入力されていないと判定された場合、ステップ804の処理に戻る。
一方、ステップ807の処理で、設定開始要求応答が入力されていると判定された場合、図5に示すステップ510の処理で設定された貸出数を示す貸出数データを払出制御装置580に出力する(808)。
具体的には、カードユニット6には、BRDY信号線及びBRQ信号線の一方が貸出数データを出力する信号線として設定されている。カードユニット6は、貸出数データを出力する信号線から貸出数データを出力する。
なお、貸出数データは、合計8ビットのデータである。カードユニット6は、貸出数データの0を示す場合には、電圧を印加せず、1を示す場合には電圧を印加する。
なお、カードユニット6は、BRDY信号線及びBRQ信号線の他方の信号線(貸出数データを出力する信号線として設定されていない方)を用いて、電圧を印加するパルス信号を所定回数出力して、払出制御装置580が送信データを取り込むためのストローブ信号とする。
次に、カードユニット6は、貸出数データが払出制御装置580に入力され、払出制御装置580に貸出数が設定されたことを示す設定完了信号が設定完了信号応答監視時間(TC)の間に入力されているか否かを判定するために、設定完了信号応答監視タイマを設定する(809)。
次に、カードユニット6は、ステップ809の処理で設定された設定完了信号応答監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(810)。
ステップ809の処理で設定された設定完了信号監視タイマがタイムアップしたと、ステップ810の処理で判定された場合、カードユニット6は、設定完了信号監視時間の間に、設定完了信号が入力されなかったと判定し、払出制御装置580に貸出数が正常に設定されなかったことを報知するために、ステップ805の処理に進む。
一方、ステップ809の処理で設定された設定完了信号監視タイマがタイムアップしていないと、ステップ810の処理で判定された場合、カードユニット6は、設定完了信号が入力されたか否かを判定する(811)。
ステップ811の処理で、設定完了信号が入力されていないと判定された場合、ステップ810の処理に戻る。
一方、ステップ811の処理で、設定完了信号が入力されていると判定された場合、カードユニット6は、払出制御装置580に貸出数が設定されたので、貸出制御番号を1に設定し(812)、貸出準備処理を終了する。
次に、払出制御装置580によって実行される処理を、図9〜図15を用いて説明する。
まず、払出制御装置メイン処理を、図9及び図10を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態の払出制御装置メイン処理の前半部のフローチャートである、図10は、本発明の実施形態の払出制御装置メイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、遊技機5に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合に払出制御装置580の図示しないCPUによって実行される。
まず、払出制御装置580は、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で行われる割り込みを禁止する(901)。
次に、払出制御装置580は、各割込モードを設定し(902)、払出制御装置580の図示しないRAMへのアクセスを許可する(903)。
そして、払出制御装置580は、CPUの周辺デバイスの初期設定を行い(904)、スタックポインタを設定する(905)。
次に、払出制御装置580は、遊技機5に備わり、払出制御装置580のRAM214に記憶された情報を初期化する図示しないRAMクリアスイッチがONであるか否かを判定する(906)。RAMクリアスイッチがONに操作されると、払出制御装置580のRAMに記憶されたデータがクリアされる。
ステップ906の処理で、RAMクリアスイッチがONであると判定された場合、払出制御装置580は、使用するすべてのRAMに記憶されたデータをクリアする(907)。
そして、払出制御装置580は、RAMに電源投入時の初期値を設定する(908)。なお、電源投入時の初期値は、予め定められた値である。
一方、ステップ906の処理で、RAMクリアスイッチがONでないと判定された場合、払出制御装置580は、停電からの復旧であることを示す停電復旧情報がRAMに設定されているか否かを判定することによって、停電復旧時の電源投入であるか否かを判定する(909)。
ステップ909の処理で、停電復旧時の電源投入でないと判定された場合、遊技機5を初期化するためにステップ907の処理に進む。
一方、ステップ909の処理で、停電復旧時の電源投入であると判定された場合、払出制御装置580は、RAMに記憶されているデータが壊れている否かを判定するために、チェックサムを算出する(910)。
そして、払出制御装置580は、ステップ910の処理で算出されたチェックサムが正常であるか否かを判定する(911)。具体的には、払出制御装置580は、停電があった場合にRAMに記憶されているデータのチェックサムとステップ910の処理で算出されたチェックサムとが一致するか否かを判定する。
ステップ911の処理で、チェックサムが異常であると判定された場合、RAMに記憶されているデータが壊れていて、停電が発生した際のRAMに記憶されたデータを引き継ぐことができないので、遊技機5を初期化するためにステップ907の処理に進み、電源投入処理を実行する。
ステップ911の処理で、チェックサムが正常であると判定された場合、RAMに記憶されているデータは正常であり、停電復旧処理を実行できるので、RAMに停電復旧時の初期値を設定する(912)。
そして、払出制御装置580は、遊技球の貸し出しを行うことができる状態になったので、PRDY信号をカードユニット6に出力する設定を行う(913)。
次に、払出制御装置580は、時間を計測するためのタイマであるCTC(Counter Timer Circuit)を設定し(914)、ステップ901の処理で禁止された割り込みを許可する(915)。
払出制御装置580は、カードユニット6が払出制御装置580に接続されているか否かを判定する(916)。具体的には、払出制御装置580は、カードユニット6からVL信号が出力されているか否かを判定する。払出制御装置580は、カードユニット6からVL信号が出力されている場合、払出制御装置580にカードユニット6が接続されていると判定し、発射制御装置581を遊技球の発射を許可状態に設定し(917)、ステップ919の処理に進む。
一方、払出制御装置580は、カードユニット6からVL信号が出力されていない場合、払出制御装置580にカードユニット6が接続されていないと判定し、発射制御装置581を遊技球の発射を不許可状態にし(918)、ステップ919の処理に進む。
次に、払出制御装置580は、カードユニット6から出力された貸出数データが示す貸出数を設定する貸出数設定処理を実行する(919)。なお、貸出数設定処理は、図15を用いて説明する。
次に、払出制御装置580は、払出制御モードを取得する(920)。払出制御モードには、モード0、モード1及びモード2がある。なお、初期状態では、払出制御モードは、モード0に設定されている。
払出制御装置580は、各モードに対応する処理を実行する。具体的には、払出制御装置580は、モード0の場合、遊技球が過剰に払い出されていないか否かを監視する処理を実行し、モード1の場合、遊技球を賞球として払い出す処理を実行し、モード2の場合、遊技球を貸球として払い出す処理を実行する。
払出制御装置580は、ステップ920の処理で取得した払出制御モードによって処理を分岐させる(921)。
具体的には、払出制御装置580は、ステップ920の処理で取得した払出制御モードがモード0である場合、遊技球が過剰に払い出されていないか否かを監視する払出過剰エラー監視処理を実行する(922)。なお、払出過剰エラー監視処理は、図13で詳細を説明する。
払出制御装置580は、ステップ922の処理で払出過剰エラー監視処理を実行した後、実際に遊技球を払い出させる処理を開始させるために、賞球を払い出す場合には払出制御モードをモード1に設定し、貸球を払い出す場合には払出制御モードをモード2に設定するモード設定処理を実行する(923)。なお、モード設定処理は、図14で詳細を説明する。
払出制御装置580は、ステップ920の処理で取得した払出制御モードがモード1である場合、賞球として払い出す遊技球の数を設定する賞球制御処理を実行し(924)、実際に設定された遊技球を払い出すように払出モータ220を制御する払出制御処理を実行し(926)、ステップ927の処理に進む。
払出制御装置580は、ステップ920の処理で取得した払出制御モードがモード2である場合、貸球として払い出す遊技球の数を設定する球貸制御処理を実行し(925)、払出制御処理を実行し(926)、ステップ927の処理に進む。
そして、払出制御装置580は、各モードに対応する処理を実行した後、エラー報知編処理を実行する(927)。エラー報知編集処理は、遊技球を払い出す処理において、遊技球に過不足がある場合等のエラーを遊技店の店員等に報知するためのエラー報知コマンドを編集する処理である。なお、ステップ927の処理で設定されたエラー報知コマンドは、タイマ割込処理(図11)のステップ1113の処理で演出制御装置150に送信される。
演出制御装置150は、エラー報知コマンドを受信した場合、受信したエラー報知コマンドに基づいて、エラーを報知するために、エラー報知LED29を点灯させたり、スピーカ30から警告音を出力したり、表示装置58にエラーを報知するための画面を表示させる。
また、払出制御装置580は、エラー番号を払出制御装置580に裏面側に配置される図示しないエラーナンバー表示器に表示する。
これによって、エラー報知LED29の点灯等によってエラーに気付いた店員は、前面枠19を開放し、払出制御装置580の裏面側に配設されるエラーナンバー表示器を見ることによって、どのようなエラーが発生したのかを把握できる。
次に、払出制御装置580は、RAMの特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される停電検査領域の内容を取得する(928)。停電フラグは、遊技機5に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に設定される。
そして、払出制御装置580は、停電フラグが格納されているか否かを判定し、停電が発生しているか否かを判定する(929)。
ステップ929の処理で、停電が発生していないと判定された場合、払出制御装置580は、ステップ916の処理に戻る。
一方、ステップ929の処理で、停電が発生していると判定された場合、払出制御装置580は、ステップ930〜ステップ934の処理の停電時処理を実行する。
まず、払出制御装置580は、割り込み禁止を設定し(930)、すべての出力ポートをOFFに設定する(931)。
払出制御装置580は、停電復旧情報をRAMに保存し(932)、RAMの電源が切れる前に、RAMに記憶されているデータのチェックサムを算出し、算出したチェックサムの値を記憶する(933)。
そして、払出制御装置580は、RAMへのアクセスを禁止し(934)、遊技機5の電源が切れるまで待機する。なお、払出制御装置580には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生しても、すぐに電源が切れることはない。
次に、払出制御装置580が所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で発生するタイマ割り込みを受け付けると、実行するタイマ割込処理について、図11を用いて説明する。図11は、本発明の実施形態のタイマ割込処理のフローチャートである。
なお、タイマ割込処理で実行される処理は、割込発生毎に必ずしもすべて行なわれなくてもよい。例えば、出力処理(1106)及び入力処理(1107)においては、毎回入力信号を監視するが、出力処理は割り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
払出制御装置580は、払出制御装置580の図示しないCPUのAFレジスタを退避させる(1101)。
そして、払出制御装置580は、停電が発生した際に出力される強制割込信号である外部INTのみを許可する(1102)。
払出制御装置580は、タイマ割込処理の終了を宣言し(1103)、割り込みを許可する(1104)。
次に、払出制御装置580は、CPUのBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを退避させる(1105)。
そして、払出制御装置580は、出力処理を実行する(1106)。出力処理は、図示しない払出モータ220及び発射制御装置581等に制御信号を出力する処理である。
次に、払出制御装置580は、入力処理を実行する(1107)。入力処理は、入力される各種センサ及びスイッチ等からの信号、並びにカードユニット6から入力される信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。払出制御装置580に入力される信号としては、
次に、払出制御装置580は、図15に示すステップ1503の処理で設定される貸出数データ入力監視タイマ(TB)等の各種タイマを更新する処理を実行する(1108)。
次に、払出制御装置580は、要求監視処理を実行する(1109)。具体的には、払出制御装置580は、受信した各種コマンドや信号を解析し、カードユニット6からBRDY信号が出力されているか否かを監視する。
次に、払出制御装置580は、入力監視処理を実行する(1110)。具体的には、払出制御装置580は、カードユニット6からVL信号に基づいて、カードユニット6と払出制御装置580とが接続されているか否かを監視し、払い出されるべき数分の遊技球が払い出されているか否かを監視する。
次に、払出制御装置580は、払出ユニット出力編集処理を実行する(1111)。具体的には、払出制御装置580は、払出モータ220を制御するために出力情報を編集する。
次に、払出制御装置580は、表示器出力編集処理を実行する(1112)。具体的には、払出制御装置580は、エラーを報知するためにエラー信号を払出制御装置580の裏面側に配置されるエラー表示器に出力する。
次に、払出制御装置580は、外部情報出力編集処理を実行する(1113)。具体的には、払出制御装置580は、遊技機5に関する情報として賞球信号を、情報収集端末及び遊技場内部管理装置等に出力する。
次に、払出制御装置580は、ステップ1105の処理で退避させたBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを復帰させる(1114)。
次に、払出制御装置580は、外部INT及びタイマINTを有効化し(1115)、ステップ1101の処理で退避させたAFレジスタを復帰させ(1116)、タイマ割込処理を終了する。
図12は、本発明の実施形態の通信割込処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置580は、遊技制御装置100から通信割込を受け付けると、レジスタを退避させる(1201)。
次に、払出制御装置580は、払出制御装置580と遊技制御装置500とを接続するポートに出力されている信号を読み込む(1202)。
そして、払出制御装置580は、ステップ1202の処理で読み込んだ信号のうち、遊技制御装置500から送信された賞球数コマンドを受信することを指示するストローブ(STB)信号が出力されているか否かを判定する(1203)。
ステップ1203の処理で、STB信号が出力されていないと判定された場合、払出制御装置580は、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信する必要はないので、ステップ1214の処理に進む。
一方、ステップ1203の処理で、STB信号が出力されていると判定された場合、払出制御装置580は、遊技制御装置500から送信された賞球数コマンドを受信し、受信した賞球数コマンドを構成するビットのうち、有効なビット(つまり、賞球数コマンドの内容に関連するビット)以外のビットをマスクする(1204)。
そして、払出制御装置580は、受信した賞球数コマンドを第1コマンドとして設定する(1205)。
そして、払出制御装置580は、ループ回数を設定する(1206)。ループ回数は、STB信号の出力が停止するまでの間に、払出制御装置580がポートに出力されている信号を読み込む回数である。
次に、払出制御装置580は、払出制御装置580と遊技制御装置500とを接続するポートに出力されている信号を、再度読み込むことによって、遊技制御装置500から送信された賞球数コマンドを受信する(1207)。
払出制御装置580は、受信した賞球数コマンドを第2コマンドとして設定する(1208)。そして、払出制御装置580は、STB信号が出力されているか否かを判定する(1209)。
ステップ1209の処理で、STB信号が出力されていると判定された場合、払出制御装置580は、ループ回数をデクリメントし、デクリメントしたループ回数がゼロであるか否かを判定する(1210)。
ステップ1210の処理で、デクリメントしたループ回数がゼロでないと判定された場合、払出制御装置580は、ループ回数分のポートの読み込みを実行していないので、ステップ1207の処理に戻る。
一方、ステップ1210の処理で、デクリメントしたループ回数がゼロであると判定された場合、ループ回数分のポートの読み込みを実行しても、STB信号の出力が停止していないので、賞球数コマンドを受信バッファに記憶せずに、ステップ1214の処理に進む。
一方、ステップ1209の処理で、STB信号が出力されていないと判定された場合、払出制御装置580は、受信した賞球数コマンドを構成するビットのうち、有効なビット以外のビットをマスクする(1211)。
そして、払出制御装置580は、第1コマンドと第2コマンドとが同じであるか否かを判定する(1212)。
ステップ2112の処理で、第1コマンドと第2コマンドとが同じでないと判定された場合、第1コマンド及び第2コマンドのどちらが正しいコマンドか把握できないので、賞球数コマンドを受信バッファに記憶せずに、ステップ1214の処理に進む。
一方、ステップ1212の処理で、第1コマンドと第2コマンドとが同じであると判定された場合、当該賞球数コマンドを受信バッファに記憶し(1213)、ステップ1214の処理に進む。なお、受信バッファに記憶された賞球数コマンドの数は、払出制御装置580のRAMの賞球用カウンタに記憶される。
そして、払出制御装置580は、割り込みが終了したことを宣言し(1214)、ステップ1201の処理で退避させたレジスタを復帰させ(1215)、割り込みを許可し(1216)、通信割込処理を終了する。
次に、図10に示すステップ922の処理の払出過剰エラー監視処理を、図13を用いて説明する。図13は、本発明の実施形態の払出過剰エラー監視処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置580は、実際に払い出された遊技球の個数が記憶される払出過剰エラーカウンタの値を取得する(1301)。払出過剰エラーカウンタは、図示しない払出球検出センサによって遊技球が検出されるごとにインクリメントされる。
次に、払出制御装置580は、ステップ1301の処理で取得した払出過剰エラーカウンタの値が予め設定された規定値未満であるか否かを判定することによって、過剰に遊技球が払い出されていないかを監視する(1302)。
ステップ1301の処理で取得した払出過剰エラーカウンタの値が予め設定された規定値よりも小さいとステップ1302の処理で判定された場合、つまり過剰に遊技球が払い出されていないと判定された場合、払出制御装置580は、払出過剰エラー監視処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ1301の処理で取得した払出過剰エラーカウンタの値が予め設定された規定値以上であるとステップ1302の処理で判定された場合、つまり過剰に遊技球が払い出されていると判定された場合、払出制御装置580は、払出過剰エラーを設定する(1303)。なお、払出制御装置580は、払出過剰エラーを設定すると、図10に示すステップ927の処理でエラー報知コマンドを編集するため、エラーが報知される。
ステップ1303の処理で払出過剰エラーを設定した後、払出制御装置580の裏面側に配置される図示しないエラー解除スイッチが操作されたか否かを判定する(1304)。エラー解除スイッチは、遊技店の店員が報知されたエラーを解除した場合に、操作されるスイッチである。
ステップ1304の処理で、エラー解除スイッチが操作されていないと判定された場合、まだ払出過剰エラーは解除されていないため、払出過剰エラー監視処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ1304の処理で、エラー解除スイッチが操作されたと判定された場合、払出過剰エラーが解除されたので、払出制御装置580は、払出過剰エラーを消去し(1305)、払出過剰エラーカウンタの値をゼロに設定し(1306)、払出過剰エラー監視処理を終了し、メイン処理に戻る。
次に、図10に示すステップ923の処理のモード設定処理を、図14を用いて説明する。図14は、本発明の実施形態のモード設定処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置580は、払出過剰エラーが設定されているか否かを判定する(1401)。
ステップ1401の処理で、払出過剰エラーが設定されていると判定された場合、払出を行うことができないので、払出制御モードはモード0に設定されたまま、モード設定処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ1401の処理で、払出過剰エラーが設定されていないと判定された場合、賞球用カウンタがゼロであるか否かを判定する(1402)。賞球用カウンタは、払い出すべき賞球がある場合に設定される。
ステップ1402の処理で、賞球用カウンタがゼロであると判定された場合、払い出すべき賞球がないので、ステップ1406の処理に進む。
一方、ステップ1402の処理で、賞球用カウンタがゼロでないと判定された場合、払い出すべき賞球があるので、球切れスイッチから球切れ信号が入力されているか否かを判定する(1403)。球切れスイッチは、遊技機5に遊技球を補給する補給タンクに所定数の遊技球が存在しているか否かを判定するスイッチである。球切れスイッチは、補給タンクに所定数の遊技球が存在していない場合に、球切れ信号を払出制御装置580に出力する。
ステップ1403の処理で、球切れ信号が入力されていると判定された場合、払出制御装置580は、払い出すための十分な遊技球が補給タンクに存在していないので、払出制御モードをモード1に設定せずに、ステップ1406の処理に進む。
一方、ステップ1403の処理で、球切れ信号が入力されていないと判定された場合、払出制御装置580は、オーバーフロースイッチからオーバーフロー信号が入力されているか否かを判定する(1404)。オーバーフロースイッチは、下皿23に遊技球が所定数以上貯留されているか否かを判定するスイッチである。オーバーフロースイッチは、下皿23に遊技球が貯留されている場合に、オーバーフロー信号を払出制御装置580に出力する。
ステップ1404の処理で、オーバーフロー信号が入力されていると判定された場合、払出制御装置580は、払出制御モードをモード1に設定しないで、ステップ1406の処理に進む。払出制御装置580は、賞球を払い出す場合には、下皿23に払い出す。遊技球が下皿23に払い出されても、下皿23にはこれ以上遊技球を貯留できないので、払出制御装置580は、賞球を払い出さないために、払出制御モードをモード1に設定しない。
一方、ステップ1404の処理で、オーバーフロー信号が入力されていないと判定された場合、賞球を払い出すことができるので、払出制御装置580は、払出制御モードをモード1に設定する(1405)。
次に、払出制御装置580は、貸出数の設定が完了したことを示す設定完了フラグが設定されているか否かを判定する(1406)。
ステップ1406の処理で、設定完了フラグが設定されていないと判定された場合、貸球の払出が実行できないので、払出制御装置580は、払出制御モードをモード2に設定せずに、モード設定処理を終了する。
一方、ステップ1406の処理で、設定完了フラグが設定されていると判定された場合、払出制御装置580は、貸出要求が入力されているか否かを判定する(1407)。貸出要求とは、BRDY信号及びBRQ信号である。
ステップ1407の処理で貸出要求が入力されていないと判定された場合、払出制御装置580は、貸球の払出が要求されていないので、払出制御モードをモード2に設定せずに、モード設定処理を終了する。
一方、ステップ1407の処理で貸出要求が入力されたと判定された場合、払出制御装置580は、球切れスイッチから球切れ信号が入力されているか否かを判定する(1408)。
ステップ1408の処理で、球切れ信号が入力されていると判定された場合、貸球を払い出すことができないので、払出制御モードをモード2に設定せずに、モード設定処理を終了する。
一方、ステップ1408の処理で、球切れ信号が入力されていないと判定された場合、払出制御装置580は、オーバーフロースイッチからオーバーフロー信号が入力されているか否かを判定する(1409)。
ステップ1409の処理で、オーバーフロー信号が入力されていると判定された場合、払出制御装置580は、貸球を払い出すことができないので、払出制御モードをモード2に設定せずに、モード設定処理を終了する。
一方、ステップ1409の処理で、オーバーフロー信号が入力されていると判定された場合、払出制御装置580は、貸球を払い出すことができるので、払出制御モードをモード2に設定し(1410)、モード設定処理を終了する。
モード設定処理では、ステップ1405の処理で、払出制御モードがモード1に設定された場合であっても、ステップ1410の処理で、払出制御モードがモード2に設定される場合がある。つまり、賞球の払出よりも貸球の払出が優先される。
また、払い出すべき賞球があって、BRDY信号及びBRQ信号が入力されている場合には、払出制御装置580は、払出制御装置580に貸出数が設定されていれば、貸球を払い出し、払出制御装置580に貸出数が設定されていなければ、賞球を払い出す。
次に、図10に示すステップ919の処理の貸出数設定処理を、図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施形態の貸出数設定処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置580は、カードユニット6から出力される設定開始要求が入力されているか否かを判定する(1501)。なお、カードユニット6は、設定開始要求を図8に示すステップ802の処理で出力する。
ステップ1501の処理で、設定開始要求が入力されていないと判定された場合、カードユニット6は、貸出数を設定する必要がないので、貸出数設定処理を終了する。
一方、ステップ1501の処理で、設定開始要求が入力されたと判定された場合、払出制御装置580は、設定開始要求が入力されたことを示す設定開始要求応答をPRDY信号線を用いてカードユニット6に出力する(1502)。
次に、払出制御装置580は、貸出数データが貸出数データ出力監視期間(TB)の間に入力されているか否かを判定するために、貸出数データ入力監視タイマを設定する(1503)。
次に、払出制御装置580は、ステップ803の処理で設定された貸出数データ入力監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(1504)。
ステップ1504の処理で、貸出数データ入力監視タイマがタイムアップしたと判定された場合、貸出数データ出力監視期間(TB)の間に、貸出数データが入力されなかったので、エラー報知を設定し(1505)、貸出数設定処理を終了する。
一方、ステップ1504の処理で、貸出数データ入力監視タイマがタイムアップしていないと判定された場合、払出制御装置580は、カードユニット6からストローブ信号が入力されたか否かを判定するために、BRDY信号線又はBRQ信号線に印加されている電圧が変化したか否かを判定する(1506)。
ステップ1506の処理で、BRDY信号線又はBRQ信号線に印加されている電圧が変化していないと判定された場合、ステップ1504の処理に戻る。
一方、BRDY信号線又はBRQ信号線に印加されている電圧が変化したと判定された場合、払出制御装置580は、カードユニット6からストローブ信号が入力されたと判定し、印加されている電圧が変化した信号線でない方の信号線に出力されている信号の状態(貸出数データ)を取得し、取得された信号の状態(貸出数データ)を貸出数記憶領域の1ビット目に設定する(1507)。貸出数記憶領域は、払出制御装置580の図示しないRAMに設定されている。
なお、ステップ1507の処理で、信号線に出力されている信号の電圧が印加されている場合には、貸出数記憶領域には「1」が登録され、信号線に出力されている信号の電圧が印加されていない場合には、貸出数記憶領域には「0」が登録される。
次に、送信データの容量は1バイト(8ビット)であるので、払出制御装置580は、送信データの読込が終了したか否かを判定するために、1バイト分の読込が終了したか否かを判定する(1508)。
ステップ1508の処理で、1バイト分の読込が終了していないと判定された場合、ステップ1507の処理で貸出数記憶領域に設定されたビットをシフトして(1509)、ステップ1504の処理に戻る。
一方、ステップ1508の処理で、1バイト分の読込が終了したと判定された場合、払出制御装置580は、設定完了信号をPRDY信号線を用いてカードユニット6に出力し(1510)、設定完了フラグを設定し(1511)、貸出数設定処理を終了する。
次に、払出制御装置580とカードユニット6との間の貸出数を設定するための信号の入出力について、図16及び図17を用いて説明する。
図16は、本発明の実施形態のBRDY信号線が貸出数データを出力する信号線として設定されている場合の、払出制御装置580とカードユニット6との間の貸出数を設定するための信号の入出力の説明図である。
まず、カードユニット6は、設定開始要求をBRQ信号線から払出制御装置580に出力する。そして、カードユニット6は、設定開始要求応答監視期間(TA)を設定する。
払出制御装置580は、設定開始要求が入力された場合、設定開始要求応答をPRDY信号線からカードユニット6に出力する。そして、払出制御装置580は、貸出数データ入力監視期間(TB)を設定する。
カードユニット6は、貸出数データ入力監視期間中に4回のパルス信号をBRQ信号線からストローブ信号として払出制御装置580に出力する。そして、カードユニット6は、BRQ信号線から出力しているストローブ信号の電圧が変化するタイミングで、貸出数データを構成する8ビットの2進数を、BRDY信号線から出力する。
具体的には、BRQ信号線から4回のパルス信号が出力されるので、電圧は合計8回変化することになる。1回目のパルス信号が出力されると(BRQ信号線に印加される電圧が印加されてからBRQ信号線に電圧が印加されなくなるまで)、BRDY信号線では「0」(電圧を印加しない)が出力される。そして、1回目のパルス信号が出力されなくなると(BRQ信号線に電圧が印加されなくなってから、BRQ信号線に電圧が印加されるまで)、BRDY信号線では「0」が出力される。
2回目のパルス信号が出力されると、BRDY信号線では「0」が出力され、2回目のパルス信号が出力されなくなると、BRDY信号線では「1」(電圧が印加される)が出力される。また、3回目のパルス信号が出力されると、BRDY信号線では「1」が出力される。3回目のパルス信号が出力されなくなると、BRDY信号線では「0」が出力される。4回目のパルス信号が出力されると、BRDY信号線では「0」され、4回目のパルス信号が出力されなくなると、BRDY信号線では「0」が出力される。
カードユニット6は、貸出数データを出力すると、設定完了信号入力監視期間(TC)を設定する。
払出制御装置580は、BRQ信号線に印加される電圧が変化するタイミングで、BRDY信号線の状態を読み込む。そして、払出制御装置580は、読み込んだBRDY信号線の状態から、BRDY信号線に電圧が印加されているか否かを判定する。
払出制御装置580は、BRDY信号線に電圧が印加されていると判定した場合、貸出数記憶領域の1ビット目に「1」を設定し、BRDY信号線に電圧が印加されていないと判定した場合、貸出数記憶領域の1ビット目に「0」を設定する。
そして、払出制御装置580は、1バイト(つまり8ビット)のデータが貸出数記憶領域に設定されていなければ、1ビット目に設定された値を2ビット目にシフトさせ、再度BRDY信号に印加される電圧が変化するタイミングで同じ処理を繰り返す。また、払出制御装置580は、1バイトのデータが貸出数記憶領域に設定されていれば、設定完了信号をPRDY信号線からカードユニット6に出力する。
図17は、本発明の実施形態のBRQ信号線が貸出数データを出力する信号線として設定されている場合の、払出制御装置580とカードユニット6との間の貸出数を設定するための信号の入出力の説明図である。
図17は、カードユニット6が、BRDY信号線から設定開始要求及びストローブ信号を出力し、BRQ信号線から貸出数データを出力する点のみが、図16と相違する。図17の他の構成は図16と同じなので、説明を省略する。
なお、本実施形態では、払出制御装置580によって出力される設定開始要求応答及び設定完了信号はPRDY信号線から出力されるとしたが、EXS信号線から出力されてもよい。また、どちらか一方の信号がPRDY信号線から出力され、他方の信号がEXS信号線から出力されてもよい。
なお、カードユニット6から出力設定開始要求は、図16及び図17では、ストローブ信号を出力する信号線と同じ信号線から出力されているが、貸出数データを出力する信号線と同じ信号線から出力されてもよい。
次に、本実施形態の変形例を図18を用いて説明する。図18は、本発明の実施形態の変形例の払出制御装置580とカードユニット6との間の貸出数を設定するための信号の入出力の説明図である。
本実施形態の変形例は、払出制御装置580が貸出数を設定できなかった場合に、カードユニット6が貸出数データを払出制御装置580に再度出力する。
図18では、カードユニット6は、貸出数データ入力監視期間(TB)経過後に、ストローブ信号及び貸出数データを出力しているので、払出制御装置580は、貸出数データ入力監視期間(TB)内に1バイト(つまり8ビット)のデータが貸出数記憶領域に設定されていない。このため、払出制御装置580は、設定完了信号をPRDY信号線からカードユニット6に出力しない。
したがって、カードユニット6には、設定完了信号入力監視期間(TC)内に設定完了信号が入力されず、カードユニット6は、貸出数が払出制御装置580に設定されていないと判定し、再度設定開始要求をBRQ信号線から出力する。
この後、払出制御装置580は、貸出数データ入力監視期間(TB)内に1バイト(つまり8ビット)のデータを貸出数記憶領域に設定する。そして、カードユニット6には、設定完了信号入力監視期間(TC)内に設定完了信号が払出制御装置580から入力される。
以上の説明では、パチンコ遊技機における説明をしたが、本願発明はパチスロ機等にも適用することが可能である。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。