JP2021159719A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機の性能の向上を図る。【解決手段】主制御基板は、払出制御基板に対する所定の通信経路及び特定の通信経路を含む複数の通信経路と、通信経路による通信を実行させる通信プログラムとを有し、所定の通信経路は、送受信の設定が可能であり、特定の通信経路は、受信又は送信の一方の設定のみが可能であり、通信プログラムは、所定の通信経路による通信の際において、送信又は受信のいずれか一方のみを設定するよう構成されている。【選択図】図65

Description

遊技機に関する。
回胴式遊技機(スロットマシン)は、所定数の遊技メダルを投入後に遊技開始指示装置(スタートレバー)が操作されたことを契機として1ゲームが開始されて、複数の図柄が外周上に配置された複数列の回胴(リール)が回転動作し、当該回転動作を停止させるための回胴停止装置(ストップボタン)を駆使して回胴を停止させた結果、有効ライン上に所定の図柄の組合せ(例えば「777」等の入賞役)が並んだ場合には、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態(通常時よりも小役等の抽選確率が上昇する遊技状態)に移行するタイプのものが一般的である。ここで、回胴式遊技機においては、遊技の興趣性を高めるための演出用の画像等が、リールの回転動作及び停止動作とシンクロした形で、液晶等のディスプレイ上にて表示される場合があり、回胴停止装置等を操作した際に、回胴上に表示された図柄とディスプレイ上に表示された演出用の画像等とを見比べながら、遊技の結果を予測して楽しむよう構成されているものが多い。
特開2017−182215
遊技機外との情報の送受信を行う遊技機においては、その性能の向上が求められていた。
本態様に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御手段と、
主制御手段と通信可能に接続され、遊技価値数の制御を行う遊技価値数制御手段と
を備え、
主制御手段は、
遊技価値数制御手段に対する所定の通信経路及び特定の通信経路を含む複数の通信経路と、
通信経路による通信を実行させる通信プログラムと
を有しており、
所定の通信経路は、送受信の設定が可能に構成されており、
特定の通信経路は、送信又は受信の一方の設定のみが可能に構成されており、
通信プログラムは、所定の通信経路による通信の際において、送信又は受信のいずれか一方のみを設定するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様に係る遊技機によれば、その性能の向上を図ることができる。
図1は、回胴式遊技機の斜視図である。 図2は、回胴式遊技機の扉を開いた状態の斜視図である。 図3は、回胴式遊技機における、メダル投入口内部の斜視図である。 図4は、回胴式遊技機における、メダル払出装置の正面図及び上面図である。 図5は、回胴式遊技機における、基本仕様一覧である。 図6は、回胴式遊技機における、リール配列一覧である。 図7は、回胴式遊技機における、図柄組み合わせ一覧1である。 図8は、回胴式遊技機における、図柄組み合わせ一覧2である。 図9は、回胴式遊技機における、図柄組み合わせ一覧3である。 図10は、回胴式遊技機における、条件装置一覧である。 図11は、回胴式遊技機における、小役、再遊技役及びボーナス出現率一覧である。 図12は、回胴式遊技機の電気的全体構成図である。 図13は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのメインフローチャートである。 図14は、回胴式遊技機における、主制御基板側での設定変更装置制御処理のフローチャートである。 図15は、回胴式遊技機における、主制御基板側での復帰不可能エラー処理のフローチャートである。 図16は、回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技進行制御処理(1枚目)のフローチャートである。 図17は、回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技進行制御処理(2枚目)のフローチャートである。 図18は、回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技進行制御処理(3枚目)のフローチャートである。 図19は、回胴式遊技機における、主制御基板側での内部抽選実行処理のフローチャートである。 図20は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのゲーム数上乗せ実行処理のフローチャートである。 図21は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのAT状態移行制御処理(1枚目)のフローチャートである。 図22は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのAT状態移行制御処理(2枚目)のフローチャートである。 図23は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのAT状態移行制御処理(3枚目)のフローチャートである。 図24は、回胴式遊技機における、主制御基板側での条件装置番号管理処理のフローチャートである。 図25は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのリール回転開始準備処理のフローチャートである。 図26は、回胴式遊技機における、主制御基板側での残りゲーム数管理処理のフローチャートである。 図27は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのRT状態移行制御処理のフローチャートである。 図28は、回胴式遊技機における、RT状態遷移図である。 図29は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのAT状態開始制御処理のフローチャートである。 図30は、回胴式遊技機における、AT状態遷移図である。 図31は、回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技区間移行制御処理のフローチャートである。 図32は、回胴式遊技機における、主制御基板側でのタイマ割り込み時処理のフローチャートある。 図33は、回胴式遊技機における、主制御基板側での回胴駆動制御処理のフローチャートである。 図34は、回胴式遊技機における、主制御基板側での回胴駆動制御処理のフローチャートである。 図35は、回胴式遊技機における、リールの回転動作に関するイメージ図である。 図36は、回胴式遊技機における、主制御基板側での電源断時処理のフローチャートである。 図37は、回胴式遊技機における、押し順表示イメージ図である。 図38は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのサブ側プログラム開始処理のフローチャートである。 図39は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのサブメインループ処理のフローチャートである。 図40は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのサブ側電源断時処理のフローチャートである。 図41は、回胴式遊技機における、副制御基板側での1コマンド処理のフローチャートである。 図42は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのスタートレバー操作時演出関連決定処理のフローチャートである。 図43は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのバトル演出実行可否決定処理のフローチャートである。 図44は、回胴式遊技機における、副制御基板側での滞在ステージ決定テーブルの一例である。 図45は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのAT中演出決定処理のフローチャートである。 図46は、回胴式遊技機における、副制御基板側での復活可否演出決定処理のフローチャートである。 図47は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのスタートレバー操作時処理のフローチャートである。 図48は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのスタートレバー操作時AT中処理のフローチャートである。 図49は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのスタートレバー操作時特化前兆処理のフローチャートである。 図50は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのスタートレバー操作時上乗せ特化処理のフローチャートである。 図51は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのスタートレバー操作時有利BB内部中処理のフローチャートである。 図52は、回胴式遊技機における、副制御基板側での第1回胴停止受付時処理のフローチャートである。 図53は、回胴式遊技機における、副制御基板側での第2回胴停止受付時処理のフローチャートである。 図54は、回胴式遊技機における、副制御基板側での第3回胴停止時演出関連決定処理のフローチャートである。 図55は、回胴式遊技機における、副制御基板側での第3回胴停止受付時処理のフローチャートである。 図56は、回胴式遊技機における、副制御基板側でのメニュー画面表示制御処理のフローチャートである。 図57は、回胴式遊技機における、副制御基板側での待機画面表示制御処理のフローチャートである。 図58は、回胴式遊技機に適用可能なメモリマップ構成図である。 図59は、回胴式遊技機に適用可能な性能表示装置の表示例である。 図60は、回胴式遊技機に適用可能なメモリマップ構成図である。 図61は、回胴式遊技機に適用可能な主制御基板側でのタイマ割り込み時処理のフローチャートである。 図62は、回胴式遊技機に適用可能な第2ROM・RAM領域における比率計算処理のフローチャートである。 図63は、回胴式遊技機に適用可能な第2ROM・RAM領域における比率表示処理のフローチャートである。 図64は、回胴式遊技機に適用可能な性能表示装置の表示例である。 図65は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る機能ブロック図である。 図66は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る接続ケーブル通信内容の一例である。 図67は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る遊技機情報通知コマンドの一例である。 図68は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る計数通知コマンドの一例である。 図69は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る貸出通知コマンドの一例である。 図70は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る貸出受領結果応答コマンドの一例である。 図71は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る遊技機情報通知コマンドに関するフローである。 図72は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る貸出通知コマンドに関するフローである。 図73は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る貸出通知コマンドに関するフローである。 図74は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る貸出通知コマンドに関するフローである。 図75は、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機に係る計数通知コマンドに関するフローである。 図76は、本実施形態に係る貸出通信異常に関するフローである。 図77は、本実施形態に係る貸出通信異常に関するフローである。 図78は、本実施形態に係る貸出通信異常に関するフローである。
本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機(以後、「メダルレス遊技機」、或いは単に「遊技機」と称することもある。)は、概して、遊技メダル(センサに検出させるための物理的なメダルや金属片なども含む)を使用せず、得点を使用するものである。このメダルレス遊技機の説明の便宜上、まず、遊技メダルを用いた回胴式遊技機P(以後、単に「回胴式遊技機P」と称する。)について説明した後、この回胴式遊技機Pの構成を引用してメダルレスの回胴式遊技機について説明することとする。
はじめに、本明細書における回胴式遊技機Pの各用語の意義について説明する。「乱数」とは、回胴式遊技機Pにおいて何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじであり、抽せんとも称することがある)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、CPUを含む主制御チップによって生成された内蔵乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技に移行するための特別役や入賞役(小役、再遊技役)と関連した「当選乱数」、等を挙げることができる。「CPU」とは、当業界において周知であるものと同義であり、使用されているアーキテクチャ(CISC、RISC、ビット数等)や処理性能等には何ら限定されない。「電断(電源断)」とは、回胴式遊技機Pに設けられた電源スイッチの操作実行有無に係らず、回胴式遊技機Pに供給される電源電圧が一定レベル以下となったことを指し、例えば、電源供給ユニットの破損や停電等による不測の事態による電源供給の遮断をも包含する。「ROM」とは、当業界において周知であるものと同義であり、情報を物理的に保持する(例えば、データ読み出し用の電流を与えた場合、導通する素子構成であれば「1」、導通しない素子構成であれば「0」となる)。RAMとは、当業界において周知であるものと同義であり、情報を電気的に保持する(例えば、データ読み出し用の電流を与えた場合、蓄電されていれば「1」、蓄電されていなければ「0」となる。尚、RAM内で保持されているデータの一部又はすべてに対して、電断時にはバックアップ電源が供給されるよう構成されていることが一般的である)。「遊技状態」とは、例えば、遊技メダルが獲得容易であり遊技者にとって有利な特別遊技状態(いわゆる大当り遊技であり、ボーナス遊技や第1種BB・第2種BB等と呼ばれるものが該当する)、再遊技役の当選率があらかじめ定められた値である通常遊技状態よりも再遊技役の当選率が高い(又は低い)状態である再遊技確率変動遊技状態(RT状態)、当選した役を入賞させるためのリールの停止順、停止位置を報知し得るAT(アシストタイム)中状態、前記RT状態とAT中状態とが複合したART(アシストリプレイタイム)状態、等が挙げられる。また、通常遊技状態においても、RT状態、AT中状態、ART中状態への移行抽選確率が異なる、高確率通常遊技状態、低確率通常遊技状態、等(本例では、抽選状態と称している)が挙げられる。また、遊技状態は複合しても問題ない{更に、これらの遊技状態や機能(例えば、AT中状態への移行抽選や、リールの停止順に係る報知指示の出力等)は、遊技進行を制御する主制御基板側ですべて実装してしまっても問題ない}。また、本例においては、ATに関する状態とRT状態とを個別に記載し、RT状態が「RT1」且つATに関する状態が「通常遊技状態」等と称しているが、RT状態とATに関する状態とを纏めてARTに関する状態としてARTに関する状態が「通常遊技状態」等と称してもよい。「当選役」とは、内部抽選(内部注抽せんと称することがある)により当選した条件装置の種類(又は、条件装置番号)である。「報知状態」とは、後述する押し順ナビを実行可能なATに関する状態であり、リール停止順によって入賞する役が相違しないために押し順ナビが実行されない条件装置が当選したゲームであっても、ATに関する状態が押し順ナビを実行可能な状態であれば「報知状態」とするよう構成している。「カウンタ値」とは「報知遊技実行可能数」とも称し、後述する、AT残りゲーム数もしくはATカウンタM60のカウンタ値である。例えば、「報知遊技実行可能数」が1以上(「0」となった当該遊技も含めても良い)である場合には後述する押し順ナビが実行され得る。また、「報知遊技実行可能数」として、小役(主に、押し順ベル役)が当選したことに基づいて得られる遊技媒体の差枚数(払出し枚数から投入枚数を引いた枚数)や、押し順ベル役の当選回数、を採用しても良い。また、「特殊報知状態」とは、ATに関する状態のうち遊技者に最も有利となる状態であり、本例では、「上乗せ特化状態」と称している。また、「特定条件」とは、ATカウンタ値を減算し得る条件であり、例えば、1ゲームが終了した、所定役(例えば、押し順ベル役)が当選した、等が特定条件となる。「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものであり、RB(レギュラーボーナス)と称することがある。「第1種特別役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動しあらかじめ定められた場合に作動を終了するものであり、BB(ビッグボーナス)や第1種BBと称することがある。「第2種特別役物」とは、役抽選の結果に拘らず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものであり、CB(チャレンジボーナス)と称することがある。「第2種特別役物連続作動装置」とは、第2種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動しあらかじめ定められた場合に作動を終了するものであり、MB(ミドルボーナス)や第2種BBと称することがある。「普通役物」とは、規定数毎の入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は、規定数毎の入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動し1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了することとされているものであり、SB(シングルボーナス)と称することがある。「オールJACINタイプ」とは、第1種BB役が入賞した場合にJACINしたものとみなし、第1種BBの実行中においては常にRB中とする構成である。また、「JACIN抽選タイプ」とは、第1種BBの実行時にて非RB中とRB中とを繰り返し実行する構成である。また、「無制御リール」とは、停止操作を行った後に実行され得る引込み制御が実行されない状態のリールであり、停止操作を受け付けたリール位置から停止し得る最も近いリール位置にて停止する状態のリールである。「オールCBタイプ」とは、第2種BBの実行時にて常にCB中となる構成である。「CB移行抽選タイプ」とは、第2種BBの実行時にて非CB中とCB中とを繰り返し実行する構成である。
尚、以下の実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。
ここで、各構成要素について説明する前に、回胴式遊技機Pの概略を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
まず、図1(一部の構成については図2)を参照しながら、回胴式遊技機Pの前面側の基本構造を説明する。回胴式遊技機Pは、主に前扉(フロントドアとも称す)と、裏箱(キャビネット、基体とも称す)と裏箱内に設置されたリールユニット、ホッパ装置、電源供給ユニットE、主制御基板M(CPUMCを含む主制御チップCが搭載されている基板)、副制御基板S(CPUSCを含む副制御チップSCが搭載されている基板)で構成される。以下、これらを順に説明する。
<前扉DU>
前扉DUは、遊技状態を視認可能にするための機構、遊技媒体の入力を可能にするための機構、リールユニットを操作するための機構、その他の機構等を含む。具体的には、遊技状態を視認可能にするための機構として、リール窓D160、投入数表示灯D210、スタートランプD180、再遊技ランプD290、投入可能ランプD300、特別遊技状態表示装置D250、クレジット数表示装置D200、払出数表示装置(押し順表示装置)D270(押し順表示装置D270と称することもある)、ATカウンタ値表示装置D280、有利区間表示器YH等が取り付けられている。また、遊技媒体の投入や賭け数(ベット数)の入力を可能にするための機構として、メダル投入口D170、ベットボタンD220、投入された遊技媒体の払い出しを可能にするための機構として、精算ボタンD60が取り付けられている。そして、リールを操作するための機構として、スタートレバーD50、停止ボタンD40が取り付けられている。なお、回胴式遊技機Pは、スタートレバーD50、停止ボタンD40、メダル投入口D170、ベットボタンD220、精算ボタンD60、サブ入力ボタンSB、十字キーSB2等が取り付けられている遊技者側にせり出した形状の操作卓を備えている。以下、各要素について詳述する。
<遊技状態を視認可能にするための機構>
次に、遊技状態を視認可能にするための機構の要部について説明する。リール窓D160は、前扉DUの一部を構成する合成樹脂等によって形成された透明な部材であり、リール窓D160を通して遊技機枠内に設置されたリールユニットを視認可能に構成されている。また、投入数表示灯D210は、3つのLEDによって構成されており、現在ベット(一の遊技を開始するために必要な遊技メダルを投入すること)されているメダル数と同数のLEDが点灯するよう構成されている。具体的には、投入数表示灯D210は、1ベットランプD211、2ベットランプD212、3ベットランプD213の3つのLED(ランプ)によって構成されており、ベットされている遊技メダルが1枚である場合には1ベットランプD211:点灯、2ベットランプD212:消灯、3ベットランプD213:消灯となり、ベットされている遊技メダルが2枚である場合には1ベットランプD211:点灯、2ベットランプD212:点灯、3ベットランプD213:消灯となり、ベットされている遊技メダルが3枚である場合には1ベットランプD211:点灯、2ベットランプD212:点灯、3ベットランプD213:点灯となる(再遊技が停止表示した次ゲームにおいてはその限りではなく、詳細は後述する)。また、スタートランプD180は、LEDによって構成されており、スタートレバーD50の操作が有効(操作を受け付けている)である場合に点灯し、スタートレバーD50の操作が無効(操作を受け付けていない)である場合に消灯するよう構成されている。また、再遊技ランプD290は、LEDによって構成されており、再遊技が停止表示したことを契機として点灯し、再遊技が停止表示した次回の遊技が終了したことによって消灯するよう構成されている。また、投入可能ランプD300は、メダル投入口D170への遊技メダルの投入が有効である、又は、ベットボタンD220の操作が有効である場合に点灯(点滅としてもよい)し、遊技メダルの投入が無効である、又は、ベットボタンD220の操作が無効である場合に消灯するよう構成されている。また、特別遊技状態表示装置D250は、7セグメントディスプレイによって構成されており、特別遊技中に払い出された払出数の総数が表示されるよう構成されている。尚、特別遊技状態表示装置D250を設けない構成としてもよく、そのように構成した場合には、後述する演出表示装置S40(第二情報表示部とも称することがある)にて当該払出数の総数を表示するよう構成することで遊技者は特別遊技中に払い出された払出数の総数を認識することができユーザーフレンドリーな回胴式遊技機Pとすることができる。また、クレジット数表示装置D200は、7セグメントディスプレイによって構成されており、遊技者の持ちメダルとして遊技機内に貯留されているメダル数の総数(クレジット数)が表示されるよう構成されている。また、払出数表示装置(押し順表示装置)D270は、7セグメントディスプレイによって構成されており、現在払出されている遊技メダル数及びリール停止順(左停止ボタンD41、中停止ボタンD42、右停止ボタンD43の停止順)によって入賞する役が相違し得る条件装置{いわゆる押し順役(押し順あり役とも称することがある)であるが、入賞する役や停止表示される図柄組合せが相違した場合には、遊技者に付される利益率(払出枚数、その後のRT状態等)が異なり得るよう構成されているものが一般的である}が成立したゲームにて、遊技者に最も有利となるリール停止順を報知し得るよう構成されている(当該報知を押し順ナビと称することがある)。このように、払出数表示装置(押し順表示装置)D270は、現在払出されている遊技メダル数と遊技者に最も高利益となるリール停止順との2つの表示を実行し得るよう構成されており、実行されている表示が2つの表示のうちいずれであるかを遊技者が誤認しないような表示態様となっており、当該表示態様の詳細は後述することとする。また、ATカウンタ値表示装置D280は、ATに関する状態(詳細は後述する)のうち、押し順表示装置D270(第一情報表示部とも称することがある)に表示された押し順ナビ表示に従って遊技を進行した場合に保障されることとなる遊技者にとって有利なATに関する状態(本例では、押し順ナビ状態、報知遊技とも称することがあり詳細は後述する)に滞在し得るゲーム数を表示し得るよう構成されている。尚、ATカウンタ値表示装置D280を設けない構成としてもよく、そのように構成した場合には、AT中状態に滞在し得るゲーム数を演出表示装置S40にて表示するよう構成することで遊技者は当該有利なATに関する状態が保障されているゲーム数を認識することができユーザーフレンドリーな回胴式遊技機Pとすることができる。尚、払出数表示装置(押し順表示装置)D270は、払出数表示装置と押し順表示装置との2つの装置に分けるよう構成してもよい。
また、有利区間表示器YHは、LEDによって構成されており、「有利区間」である場合には点灯し、「有利区間」でない場合には消灯するよう構成されている(点灯及び消灯タイミングについては後述する)。ここで、回胴式遊技機Pにおいては、従来の回胴式遊技機と同様に、遊技メダルが獲得容易であり遊技者にとって有利な特別遊技状態(いわゆる大当り遊技であり、ボーナス遊技や第1種BB・第2種BB等と呼ばれるものが該当する)、再遊技役の当選率があらかじめ定められた値である通常遊技状態よりも再遊技役の当選率が高い(又は低い)状態である再遊技確率変動遊技状態(RT状態)、当選した役を入賞させるためのリールの停止順、停止位置を報知し得るAT(アシストタイム)中状態、前記RT状態とAT中状態とが複合したART(アシストリプレイタイム)状態、等を採り得るが、これらの「遊技状態」とは別に、「通常区間」、「待機区間」及び「有利区間」という3つの「遊技区間」のいずれかを設定可能となっている。尚、本例においては「待機区間」は設定しておらず、「通常区間」と「有利区間」とのいずれかの遊技区間を設定している。このうち、「有利区間」が他の「遊技区間」よりも、遊技者にとって相対的に有利となるものとして位置付けられており、例えば、「遊技状態」がAT中状態やART状態であることと「有利区間」とが対応付けされている。即ち、「遊技状態」がAT中状態やART状態であると、有利区間表示器YHが点灯するのであるが、後述するように、「遊技区間」の設定制御も「遊技状態」の設定制御と同様に、遊技進行を制御する主制御基板側で行われるため、有利区間表示器YHの点灯/消灯状況によって、遊技進行状況が遊技者にとって相対的に有利なものとなっているか否かが、嘘偽りなく遊技者に対して伝達可能となっている。尚、後述するように、「有利区間」が所定の上限ゲーム数(例えば、1500ゲーム)に達するまで継続すると「通常区間」が強制的に設定されるのであるが、その際には、残存するATに関する状態も強制的に終了させられる(AT中状態を維持するための情報がクリア・初期化される)ため、設定される「遊技区間」の変更が「遊技状態」の移行にも影響を与え得るものとなっており、それにより比較的設計自由度の高いAT中状態やART状態等の「遊技状態」によって、著しく射幸性が高まってしまうことを自動的に抑制できるものとなっているのである。尚、上述したように、「有利区間」が所定の上限ゲーム数(例えば、1500ゲーム)に達するまで継続すると「通常区間」が強制的に設定される、即ち、「有利区間」が終了することとなるが、「有利区間」の終了条件はこれには限定されない。回胴式遊技機Pにおける「有利区間」の終了条件は、「押し順役(押し順あり役)を構成する小役の中で、払出し枚数が最も多い小役を獲得可能な押し順ナビ1回の実行(例えば、押し順役を構成する小役として、7枚、3枚、1枚の小役がある場合、払出し枚数が最も多い7枚が獲得可能な押し順ナビであって、押し順により7枚、又は1枚が獲得可能な押し順役と、押し順により3枚が獲得可能な押し順役があれば、3枚が獲得可能な押し順ナビは、ここでいう押し順ナビには該当しない)」、又は、「BB、RB、MB、のいずれかに当選」を満たし、且つ、「任意の終了条件(40G1セットのループ抽選に非当選(AT)、固定32G経過(ガセ前兆)等)」、又は、「有利区間1500G」を満たすことが終了条件となっている。尚、押し順ベル役が存在しないような仕様(例:RT状態を移行するためのリプレイの押し順は存在するが、押し順によって払出し枚数が異なる小役が存在しない仕様)の場合には、「払出し枚数が最も多い小役を獲得可能な押し順ナビ1回」という有利区間を終了するための条件は除外される。また、押し順役を構成する小役として11枚役に対応する小役と1枚役に対応する小役を含む小役により構成されているため、「払出し枚数が最も多い小役を獲得可能な押し順ナビ1回の実行」とは、11枚のメダルが獲得可能(11枚役が入賞可能)な押し順を報知することを指す。
<遊技媒体の入力を可能にするための機構>
次に、遊技媒体の入力を可能にするための機構の要部について説明する。メダル投入口D170は、遊技メダルの投入口であり、メダル受付可能状態である状況下において当該投入口に投入された遊技メダルは遊技機内部へと誘導される。また、遊技機内部にはメダルの投入を検出するセンサとして、投入受付センサD10sと、第1投入センサD20sと、第2投入センサD30sと、が設けられており、遊技機内部へと誘導された遊技メダルが正常に投入されたと判断した場合に、投入されたメダルをベットされたメダルとして検出し得るよう構成されている。また、ベットボタンD220は、遊技者によって操作可能に構成されており、操作によって、貯留されているメダル(クレジットのメダル)をベットすることができるよう構成されている。また、精算ボタンD60は、遊技者によって操作可能に構成されており、操作によって、貯留されているメダル(クレジットのメダル)及び/又はベットされているメダルを遊技者に払い戻すことが可能となっている。尚、精算ボタンD60の操作によって払い戻された遊技メダルは、放出口D240に払い出されるよう構成されている。
<リールユニットを操作するための機構>
次に、スタートレバーD50は、遊技者によって操作可能に構成されており、操作によってリールの動作を開始可能に構成されている。また、停止ボタンD40は、遊技者によって操作可能な左停止ボタンD41、中停止ボタンD42、右停止ボタンD43を備えており、夫々の停止ボタンを操作することによってリールの動作を順次停止可能に構成されている。
<前扉DUに設けられたその他の機構>
次に前扉DUに設けられたその他の機構の要部について図2の前扉DUを開いて回胴式遊技機Pの内部の構成を示した斜視図も参照しつつ説明する。前扉DUには、遊技の興趣性を高めるための機構として、予告演出や背景演出等の演出を表示するための演出表示装置S40、様々な点灯態様にて点灯し得る遊技効果ランプD26(不図示)、信号中継用の扉基板D、投入されたメダルの検出等を行なうメダルセレクタDS、サウンドを出力し得るスピーカS20、合成樹脂等によって形成された部材である、中パネル(中装飾パネル)、上パネルD130及び下パネルD140、等が設けられている。演出表示装置S40は、上パネルに形成された透視領域を介して演出等を表示する表示部が視認可能となるように前扉DUの裏面側上部に取り付けられている。また、装飾ランプユニットD150及びLEDランプユニットS10は、回胴式遊技機Pの遊技の進行に応じて発光する発光源を有しており、下パネルD140を挟んで右側及び左側の各々に装飾ランプユニットD150が設けられ、上パネルD130を挟んで右側及び左側の各々にLEDランプユニットS10が設けられている(装飾ランプユニットD150とLEDランプユニットS10とを総称して、ランプユニットと称することがある)。また、前扉DUの背面におけるリール窓D160の下方には、扉基板Dが取り付けられており、この扉基板Dには、前述した停止ボタンD40や、スタートレバーD50、精算ボタンD60等の入力信号が入力され、入力された信号を直接或いは加工して後述する主制御基板Mに出力する中継基板の機能を有している。また、メダル投入口D170に対応し、前扉DUの背面における扉基板Dの付近には、詳細後述するメダルセレクタDSが設けられており、メダル投入口D170から投入されたメダルの検出並びに簡易的な真贋を行ない、適正なメダルを後述するホッパH40に案内し、不適正なメダルを後述するメダル受け皿D230に返却する機能を有している。更に、扉基板Dの下方の左右にスピーカS20が夫々1つずつ設けられている。中パネルは、操作卓の上側、上パネルD130の下側の部分であり、前述したリール窓を含むパネル部分である。また、前述した操作卓D190に取り付けられているサブ入力ボタンSB及び十字キーSB2とは、後述するメニュー画面における操作や副制御基板S側でのボタン連打演出(サブ入力ボタンSBを連打操作することによって、ボーナスに当選しているか否かに関する演出を実行する)やミニゲーム(例えば、「AT中状態」への突入の成否の演出)等の進行等に用いる部材である。なお、回胴式遊技機Pの前扉DUには、放出口D240から放出された遊技メダル(或いは単にメダルと呼ぶことがある)を受けるメダル受け皿D230、前扉DUの開閉状態を検出可能な扉スイッチD80が設けられている。また、前扉DUには鍵穴D260が設けられており、鍵穴D260の形状と整合するキー(ドアキー)を鍵穴D260に差し込む{加えて、所定の方向(例えば、時計回り)に捻る}ことで、前扉DUを開放し得るよう構成されている。更に、ドアキーを鍵穴D260に差し込む{加えて、所定の方向(例えば、反時計回り)に捻る}ことで、エラー状態(ドア開放エラー等)を解除し得るよう構成されている。また、ベットボタンD220の内部にはベットボタンランプS50が設けられており、ベットボタンランプS50は、副制御基板Sにて制御されるLEDで構成されており、ベットボタンランプS50が点灯(又は点滅)することにより、ベットボタンD220の操作が有効であることを遊技者に知覚させることができる。また、停止ボタンD40の内部には停止ボタンランプS60が設けられており(左停止ボタンD41、中停止ボタンD42、右停止ボタンD43の3つの停止ボタンに夫々設けられている)、停止ボタンランプS60は、副制御基板Sにて制御されるLEDで構成されており、停止ボタンランプS60の点灯(又は点滅)の有無及び/又は点灯色により、停止ボタンD40の操作が有効であることを遊技者に知覚させることができる。尚、有効である停止ボタンD40に対応した点灯色にて点灯するのは有効である停止ボタンD40に対応した停止ボタンランプS60のみとなるよう構成されているため、例えば、左停止ボタンD41が無効、中停止ボタンD42が有効、右停止ボタンD43が有効である場合には、左停止ボタンD41に対応した停止ボタンランプS60が消灯、中停止ボタンD42に対応した停止ボタンランプS60が点灯、右停止ボタンD43に対応した停止ボタンランプS60が点灯のように、3つの停止ボタンランプS60の点灯態様が夫々相違し得るよう構成されている。また、停止ボタンランプS60の点灯色や点灯態様を相違させることにより(点灯・点滅のように相違させたり、低速点滅・高速点滅のように相違させてもよい)、押し順ナビが実行されるゲームにて、現在停止操作するべき停止ボタンを遊技者が判別し易くなるよう構成してもよく、例えば、すべてのリールが回転中であり、「左→中→右」の押し順が正解(最大の払出枚数)となる押し順ベルに当選している場合に、左停止ボタンに対応する停止ボタンランプを白色で点滅させ、中停止ボタンに対応する停止ボタンランプと右停止ボタンに対応する停止ボタンランプとを青色に点灯させ、その後、遊技者が左停止ボタンを操作して左リールを停止させた場合には、左停止ボタンに対応する停止ボタンランプを消灯させ、中停止ボタンに対応する停止ボタンランプを白色で点滅させ、右停止ボタンに対応する停止ボタンランプとを青色に点灯させるよう構成してもよい。
次に裏箱(キャビネット、基体とも称す)並びに、裏箱内に設置される各装置について説明する。裏箱の略中央には、リール窓D160を介してその一部が視認可能となるようにリールユニットが取付られている。リールユニットは、リールM50とリールM50の駆動源(ステッピングモータ等)とを備えている。また、リールM50は、左リールM51、中リールM52、右リールM53を備えている。ここで、夫々のリール部は合成樹脂等により形成され、リール部の外周上(リール帯MO上)には複数の図柄が描かれている。そして、スタートレバーD50及び停止ボタンD40における各停止ボタンの操作に基づき、夫々のリール部の回転動作及び停止動作を可能とするよう構成されている。また、図示しないが、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の内部にはLED(以下、リールバックライトと呼ぶことがある)が設けられており、LEDが点灯した際にはリール部外周を透過した光によって、リール部外周が点灯したように視認できるよう構成されている。また、リールM50の上方には、各リール(左リールM51、中リールM52、右リールM53)を駆動するための後述する回胴基板Kが格納されている。
また、リールM50の上方には、遊技全体の制御を司る後述する主制御基板Mが格納され、リールM50の左方には、図1に示した演出表示装置S40、LEDランプユニットS10、スピーカS20等を用いて行われる各種演出の制御を司る後述する副制御基板Sが格納されている。なお、主制御基板Mには、後述する設定変更装置制御処理を実行するため(設定変更を行うため)に使用する設定キースイッチM20、設定値の変更やエラー解除等を実行し得る設定/リセットボタンM30が接続されている。図2において、設定キースイッチM20、設定/リセットボタンM30については何れも不図示としているが、主制御基板Mの基板上等の適宜位置に設けられていればよい(即ち、前扉DUを開かなければ人為的なアクセスが困難な位置に設けられていればよい)。
リールM50の下方には、投入された遊技メダルが集められるホッパH40や、遊技メダルを払い出すメダル払出装置Hが設けられており、回胴式遊技機P全体に電源を供給するための電源基板Eが格納されている。メダル払出装置Hから払い出された遊技メダルは、コインシュータD90を通って、放出口D240から払い出されるようになっている。また、電源基板E(電源供給ユニットEとも称することがある)の前面には、回胴式遊技機Pの電源を投入するための電源スイッチE10も設けられている。なお、メダル払出装置Hの詳細については後述する。
<メダルセレクタDS>
次に、メダルセレクタDSについて、図3を交えつつ詳細に説明する。図3は、回胴式遊技機P内部における、メダル投入口D170に投入された遊技メダルの経路(セレクタ)を示した斜視図である。メダルセレクタDSは、扉基板Dの付近にメダル投入口D170から投入された遊技メダルの通路となる投入受付センサD10sが設けられており、投入受付センサD10sの下方には、遊技メダルを放出口D240に導くためのコインシュータD90などが設けられている。投入受付センサD10sは、メダル投入口D170から投入された遊技メダルを主に寸法に基づいて選別し、規格寸法に適合した遊技メダルだけを受け入れる機能を有しており、この機能により適合しないと判断されたメダル(又は、その他の異物)は、ブロッカD100により放出口D240に払い戻されるよう構成されている。遊技者がスタートレバーD50を操作する前に(遊技メダルの投入が有効である状態にて)遊技メダルを投入すると、遊技メダルは投入受付センサD10sによって選別され、規格を満足しているものだけがホッパH40内に投入され、規格を満たしていないメダルは、コインシュータD90を通って、放出口D240に返却されるようになっている。これに対して、スタートレバーD50が操作された後に(遊技メダルの投入が有効でない状態にて)遊技メダルが投入された場合は、規格を満たしているか否かに拘らず、投入された遊技メダルはコインシュータD90を通って、放出口D240に返却される。また、投入受付センサD10sの内部(流路の奥)には、詳細後述するメダル投入に係るセンサが設けられており、寸法規格を満たして受け入れられた遊技メダルが通過すると、第1投入センサD20s及び第2投入センサD30sによって検出されて、その信号が後述する主制御基板Mに供給されるようになっている。
次に、メダル投入に係るセンサについて詳述する。メダル投入口D170に投入された遊技メダルは、まず投入受付センサD10sを通過する。投入受付センサD10sは機械式のダブルセンサになっており、遊技メダルが通過することによって、2つの突起した機構が押下されることによりオンとなり遊技メダルが正常に通路を通過することができることとなる。また、このような構成により、遊技メダルではない異物(規格を満足していない異物であり、例えば、遊技メダルよりも径が小さいもの)が投入された場合には、2つの突起した機構が押下されない。このようなメダルは、起立した状態をメダルが維持できないため、通路を通過できず(メダルが倒れこむ)、前述したようにコインシュータD90を通って放出口D240に払い戻されることとなる。そのほかにも、投入受付センサD10sは、オンとなっている時間が所定時間以上連続した場合等にも、エラーであると判定し得る(その結果、ブロッカD100がオフとなり得る)よう構成されている。
遊技メダルがブロッカD100を正常に通過した場合に、通過直後に第1投入センサD20s及び第2投入センサD30sを通過することとなる。この投入センサ(第1投入センサD20s及び第2投入センサD30s)は2つのセンサで構成されており(遊技メダルの規格上の直径よりも小さい間隔で隣接配置されており)、夫々のセンサのオン・オフ状況(第1投入センサD20s及び第2投入センサD30sのオン・オフの組み合わせの遷移していく順序、等)及びオン・オフとなっている時間を監視することにより様々なエラーを検出可能に構成されている。
<メダル払出装置H>
次に、図4のメダル払出装置Hの正面図及び上面図を用いてメダル払出装置Hを詳細に説明する。メダル払出装置Hは、クレジット(遊技機内部に電子的に貯留されている遊技メダル)又はベットされているメダル(遊技を開始するために投入されたメダル)が存在する状態で、精算ボタンが操作された、又は、入賞により遊技メダルが払い出される場合に作動することとなる。作動する場合には、まず、ホッパモータH80が駆動することにより、ディスク回転軸H50aを中心にディスクH50が回転する。回転によりメダル払出装置H内の遊技メダルは放出付勢手段H70を変位させて遊技メダル出口H60から放出口D240に向かって流下していくこととなる。尚、払出センサ(第1払出センサH10s及び第2払出センサH20s)は2つのセンサで構成されており、夫々のセンサのオン・オフ状況(第1払出センサH10s及び第2払出センサH20sのオン・オフの組み合わせの遷移していく順序、等)及びオン・オフとなっている時間を監視することにより様々なエラーを検出可能に構成されている。より具体的には、例えば、遊技メダル出口H60を正常に通過する際には、放出付勢手段H70の変位により、第1払出センサH10s=オフ・第2払出センサH20s=オフの状態から、第1払出センサH10s=オフ・第2払出センサH20s=オフ→第1払出センサH10s=オン・第2払出センサH20s=オフ→第1払出センサH10s=オン・第2払出センサH20s=オン→第1払出センサH10s=オフ・第2払出センサH20s=オン→第1払出センサH10s=オフ・第2払出センサH20s=オフ、というセンサ状態遷移となるため、このセンサ状態遷移と反する動きを検出した場合には、エラーとするよう構成することを例示することができる。
次に、図5は、回胴式遊技機Pの基本仕様一覧である。回胴式遊技機Pは、規定数(1ゲームにてベットできる遊技メダルの最大枚数)が3枚、左リールM51、中リールM52及び右リールM53のコマ数はいずれも20コマ、入賞判定される有効ラインは「左リールM51上段、中リールM52中段、右リールM53下段」の1ラインとなっている。尚、最大払出枚数は11枚、最小払出枚数は1枚(入賞役と払出枚数との対応付けは後述)である。また、優先入賞順(引き込み優先順)は、「再遊技役→小役(ベル、スイカ、等)→ボーナス」となっており、例えば、再遊技役とボーナスが同時に成立している場合には、再遊技役となる図柄組み合わせが停止表示し且つボーナスは入賞不能である。また、ベルとスイカが成立している場合には、どちらも引き込める位置(入賞する停止位置まで4コマ以内の位置)で停止ボタンを押した場合には払出枚数が多い小役を優先して引きこむよう構成されている。尚、同図に示した構成はあくまで一例であり、各リールのコマ数を変更(例えば、21コマに変更)したり、有効ラインの構成を変更(例えば、横3ライン、斜め2ラインの5ラインに変更、左リールM51下段、中リールM52中段、右リールM53上段の1ラインに変更)しても何ら問題ない。また、特に押し順によって遊技者にとって異なる利益が付与される押し順小役が当選したときの引き込み制御としては、予め定められた正解の押し順で操作された場合には払出し枚数の多い小役を優先して引き込むように制御(枚数優先制御)しており、正解の押し順とは異なる不正解の押し順で操作された場合には停止表示可能な(停止操作から4コマ以内の位置に配置されている)図柄のうち入賞可能性を高める(入賞可能な複数図柄組合せのうち入賞する可能性が最も多くなる)図柄を引き込む制御(個数優先制御)を行っている。
次に、図6は、回胴式遊技機Pのリール配列一覧である。同図に示されるように、左リールM51、中リールM52及び右リールM53のコマ数はいずれも20コマ(0番〜19番)であり、図柄は「黒セブン」、「白セブン」、「羊」、「ブランク」、「ベル」、「リプレイA」、「リプレイB」、「スイカA」、「スイカB」、「チェリー」の10種類となっている。ここで、「ブランク」は、その他の図柄と同様に当選役を構成する図柄組み合わせに含まれる図柄であり、当選役を構成しない図柄という意味ではなく、「ブランク」を含む当選役を構成する図柄組み合わせとしては、例えば、「スイカB・リプレイA・ブランク」で再遊技02となっている。尚、同図に示した構成はあくまで一例であり、図柄の種類を増減・変更しても何ら問題ない。
次に、図7〜図9は、回胴式遊技機Pにおける図柄組み合わせ一覧1〜3である。夫々の条件装置に対して複数の図柄組み合わせが存在しており、後述するように、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の停止順番や停止位置に応じて、いずれか一の図柄組み合わせが有効ライン(前述した1ライン)上に停止表示されるよう構成されている。尚、有効ライン上に同一種類の図柄が揃っていない場合にも遊技者から見ると有効ライン以外のライン上にて一列に同一の図柄が揃いやすく構成されている(スイカの場合には中段に横一直線に揃う等、リール上のいずれかに一直線にスイカ図柄が3つ揃うよう構成されている)。また、第1種BB役(いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置であるが、以下、単にBB役と呼ぶことがある)となる図柄組み合わせとして、1種BB‐A(RB−Aを連続作動させ、264枚を超える払出で終了)となる「羊・羊・羊」と、1種BB‐B(RB−Bを連続作動させ、132枚を超える払出で終了)となる「黒セブン・黒セブン・黒セブン」と、1種BB‐C(RB−Bを連続作動させ、132枚を超える払出で終了)となる「白セブン・白セブン・白セブン」との3つの図柄組み合わせを有している。尚、第1種BB役が入賞し、BBが実行された(役物が作動した)場合には、当該BB実行中においては、BB中のすべてのゲームにおいて、1つの抽選テーブルを参照して、役物以外の当選役(小役、再遊技役)を抽選するよう構成されている(1回のBBの実行中において役抽選の際に参照するテーブルを切り替えない方式であり、以下、オールJACINタイプと呼ぶことがある)。尚、第1種BB役の形式に関しては、これには限定されず、1回のBBの実行中において役抽選の際に参照するテーブルを切り替え得るよう構成してもよい。また、RT状態が「RT1」である場合に14番〜16番に対応する再遊技04となる図柄組み合わせが停止表示されると、RT0に移行するよう構成されている(RT状態の詳細については後述する)。尚、「RT1」よりも「RT0」の方が遊技者に不利なRT状態であるため、「RT1」から「RT0」に移行することを転落すると称することがある。また、17番に対応する再遊技05となる図柄組み合わせが停止表示されると、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の下段に「黒セブン」が停止表示され得ることとなり、18番に対応する再遊技05となる図柄組み合わせが停止表示されると、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の下段に「白セブン」が停止表示され得ることとなる(詳細は後述することとする)。また、後述する「入賞‐A1」〜「入賞‐A6」の条件装置である押し順ベルが当選した場合には、遊技者にとって最も有利な押し順にてリールを停止させると、21番〜27番に対応する「入賞01」〜「入賞03」となる図柄組み合わせが停止表示され、11枚の遊技メダルが払い出される一方、遊技者にとって最も有利な押し順とは異なる押し順にてリールを停止させると、39番〜56番に対応する「入賞08」〜「入賞11」となる図柄組み合わせが停止表示され、1枚の遊技メダルが払い出されることとなる。尚、同図における「‐」はいずれの図柄が停止表示されてもよい旨を示しており、例えば、23番に対応する「ベル・‐・ベル」は左リールM51及び右リールM53の有効ライン上にベルが停止表示されれば中リールM52の有効ライン上にはどの図柄が停止表示されても11枚の遊技メダルが獲得できる。
次に、図10は、回胴式遊技機Pにおける条件装置一覧である。尚、同図においては、条件装置番号を当選番号と称しており、以降においても条件装置番号を当選番号と称することがある。回胴式遊技機Pにおいては、再遊技役は再遊技‐A〜再遊技‐D3(当選番号1〜6)まで設けられており、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の停止順番や停止位置に応じて、停止表示する再遊技役が相違し得るよう構成されている。ここで、図10における最も右の列である「条件装置」の項目に図示されているように、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の停止順番や停止位置に応じて複数種類の条件装置が停止表示され得るよう構成されており、当該複数種類の条件装置のうち同一の当選番号となる条件装置を纏めて、右から3番目の列である「条件装置(名称)」の項目にて図示している。具体的には、例えば、当選番号1に対応する条件装置である「再遊技‐A」においては、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の停止順番や停止位置に応じて、「再遊技01」、「再遊技02」、「再遊技03」の3種類の条件装置が停止表示され得るよう構成されている。尚、「条件装置(名称)」を単に条件装置と称することがある。また、「再遊技01」等の再遊技に関する条件装置を再遊技役と称することがあり、「入賞01」等の入賞することで遊技メダルが払い出される条件装置を小役と称することがあり、「1種BB‐A」等の停止表示されることによりBBが開始することとなる条件装置をBB役と称することがある。また、当選番号21〜23及び25〜27に当選した場合には、BB役と小役とが重複して当選することとなり、そのような場合には、当選した小役に対応する図柄が停止表示し得る位置にて左停止ボタンD41、中停止ボタンD42及び右停止ボタンD43を操作するとBB役に対応する図柄が停止表示せずに小役に対応する図柄が停止表示する一方、小役に対応する図柄が停止表示しない(引き込めない)位置にて左停止ボタンD41、中停止ボタンD42及び右停止ボタンD43を操作すると小役に対応する図柄が停止表示せずにBB役に対応する図柄が停止表示するよう構成されている。具体的には、例えば、当選番号21の条件装置である「1種BB‐B+入賞‐C」に当選した場合には、「入賞12」又は「入賞13」であるチェリーと、「1種BB‐B」である黒セブンとのいずれかが停止表示し得ることとなる。より具体的には、左リールM51→中リールM52→右リールM53の順番にリールを停止させる場合において、(1)第1停止にて左リールM51の上段に図柄番号0〜4番(図6のリール配列を参照)が位置している操作タイミングにて左停止ボタンD41を操作した場合には、左リールM51の上段に「入賞12」に対応する図柄番号4番が停止し、中リールM52及び右リールM53の停止位置に拘らず、「入賞12」が停止表示される。(2)第1停止にて左リールM51の上段に図柄番号5〜12番が位置している操作タイミングにて左停止ボタンD41を操作した場合には、左リールM51の上段に「入賞13」に対応する図柄番号6番、11番、又は16番が停止し、中リールM52及び右リールM53の停止位置に拘らず、「入賞13」が停止表示される。(3‐1)第1停止にて左リールM51の上段に図柄番号13〜19番が位置している操作タイミングにて左停止ボタンD41を操作した場合には、左リールM51の上段に「1種BB‐B」に対応する図柄番号17番又は19番が停止する。(3‐2)第2停止にて中リールM52の中段に図柄番号14〜18番が位置している操作タイミングにて中停止ボタンD42を操作した場合には、中リールM52の中段に「1種BB‐B」に対応する図柄番号18番が停止し、その後、第3停止にて右リールM53の下段に図柄番号13〜17番が位置している操作タイミングにて右停止ボタンD43を操作した場合には、右リールM53の下段に「1種BB‐B」に対応する図柄番号17番が停止し、BB役が停止表示されることとなる。(3‐3)第2停止にて中リールM52の中段に図柄番号19〜13番が位置している操作タイミングにて中停止ボタンD42を操作した場合には、中リールM52の中段に「1種BB‐B」に対応する図柄番号18番が停止できず、いずれの条件装置も停止表示されないこととなる。
次に、「役割」の項目には、「条件装置(名称)」がどのような役割となっているかを図示しており、当選番号1に対応する「通常リプレイ」は、停止ボタンの押し順に拘らず、RT状態が移行しない再遊技役が停止表示される再遊技に係る条件装置であり、当選番号2に対応する「逆押し白7揃いリプレイ」は、停止ボタンの押し順に拘らず、RT状態が移行しない再遊技役が停止表示される再遊技に係る条件装置であるが、逆押し(右リールM53→中リールM52→左リールM51の順にリールを停止させること)にて、右リールM53の図柄番号18〜2番の範囲、中リールM52の図柄番号9〜13番の範囲、左リールM51の図柄番号5〜10番の範囲が各リールの下段に位置している操作タイミングにて停止ボタンを操作することにより、右リールM53、中リールM52及び左リールM51の下段に「白セブン」が停止表示され、遊技者から見ると白セブンが下段に揃っているように見えるよう構成されている。尚、再遊技‐Bに当選し、AT上乗せ抽選に当選したゲームにおいて、逆押しで「白セブン」を狙うよう指示する演出(詳細は後述する)を実行することにより、AT上乗せ抽選に当選した旨を遊技者に報知し得るよう構成されている。当選番号3に対応する「順押し黒7揃いリプレイ」は、停止ボタンの押し順に拘らず、RT状態が移行しない再遊技役が停止表示される再遊技に係る条件装置であるが、順押し(左リールM51→中リールM52→右リールM53の順にリールを停止させること)にて、左リールM51の図柄番号13〜19番の範囲、中リールM52の図柄番号14〜18番の範囲、右リールM53の図柄番号13〜17番の範囲が各リールの下段に位置している操作タイミングにて停止ボタンを操作することにより、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の下段に「黒セブン」が停止表示され、遊技者から見ると黒セブンが下段に揃っているように見えるよう構成されている。尚、再遊技‐Cに当選し、AT上乗せ抽選に当選したゲームにおいて、順押しで「黒セブン」を狙うよう指示する演出(詳細は後述する)を実行することにより、AT上乗せ抽選に当選した旨を遊技者に報知し得るよう構成されている。
また、当選番号4に対応する「RT維持RP1**(3択)」は第1停止リールを左リールM51と中リールM52と右リールM53とのいずれにするか(いずれの停止ボタンを操作するか)によって、停止表示される再遊技役が相違し得る条件装置であり、第1停止リールを左リールM51とした場合には、RT状態が移行しない再遊技01、再遊技02又は再遊技03が停止表示され、第1停止リールを中リールM52又は右リールM53とした場合には、RT状態が「RT1」から「RT0」に移行し得る再遊技04が停止表示される。また、当選番号5に対応する「RT維持RP*1*(3択)」は第1停止リールを左リールM51と中リールM52と右リールM53とのいずれにするか(いずれの停止ボタンを操作するか)によって、停止表示される再遊技役が相違し得る条件装置であり、第1停止リールを中リールM52とした場合には、RT状態が移行しない再遊技03が停止表示され、第1停止リールを左リールM51又は右リールM53とした場合には、RT状態が「RT1」から「RT0」に移行し得る再遊技04が停止表示される。また、当選番号6に対応する「RT維持RP**1(3択)」は第1停止リールを左リールM51と中リールM52と右リールM53とのいずれにするか(いずれの停止ボタンを操作するか)によって、停止表示される再遊技役が相違し得る条件装置であり、第1停止リールを右リールM53とした場合には、RT状態が移行しない再遊技01又は再遊技03が停止表示され、第1停止リールを左リールM51又は中リールM52とした場合には、RT状態が「RT1」から「RT0」に移行し得る再遊技04が停止表示される。
また、当選番号7〜12に対応する、「押し順ベル123」〜「押し順ベル321」は、リール停止順を6択のいずれとするかによって入賞する小役が相違し得る条件装置であり、例えば、「左リールM51:1、中リールM52:2、右リールM53:3」となっており「123」の場合「左リールM51→中リールM52→右リールM53」の押し順で停止させるという意味であり、例えば、「入賞A‐1」(当選番号7)の場合には、「123」=「左→中→右」の順に停止させる(押し順に正解する)と最大獲得枚数である11枚の遊技メダルが獲得できる「入賞01」となる図柄組み合わせが停止表示することとなる。尚、「押し順ベル123」の「123」等はその当選番号における最大獲得枚数を獲得可能な押し順(リール停止順)を示している。尚、最大獲得枚数を獲得可能な押し順以外の押し順にてリールを停止させた場合には、即ち、押し順に正解できないと1枚の払出となるよう構成されており、このように構成することで、「AT中状態」等のATに関する状態にて再遊技役の押し順やベルの押し順をナビ(押し順表示装置D270にて最高利益となる押し順を表示)し、「通常遊技状態」等のATに関する状態には押し順をナビしないという遊技者の利益率が異なる複数の遊技状態を創出することができる。尚、ATに関する状態については後述する。
また、当選番号13に対応する、「共通ベル」は、入賞04〜入賞07のいずれが停止しても最大獲得枚数である11枚の遊技メダルが獲得できる、即ち、押し順に拘らず最大利益が獲得できる条件装置であり、押し順不問ベルと称することがある。また、当選番号15に対応する、「スイカA」は、平行ラインにスイカ(スイカAとスイカBのいずれか)が3つ揃いし易いよう構成されており、例えば、図9における60番の入賞14は各リール中段にスイカAが3つ揃いすることとなる。また、当選番号16に対応する、「スイカB」は、斜めラインにスイカ(スイカAとスイカBのいずれか)が3つ揃いし易いよう構成されており、例えば、図9における66番の入賞16は左リールM51上段にスイカB、中リールM52中段にスイカB、右リールM53下段にスイカAのように、斜め右下がりにスイカが3つ揃いすることとなる。また、当選番号17に対応する、「BB中弱レア小役(斜めベル揃い)」は、有効ライン上にベルが3つ揃いし得る条件装置であり、詳細は後述するが、BB中に当選することによってAT上乗せ抽選が実行される条件装置である。また、当選番号18に対応する、「BB中強レア小役(V字ベル揃い)」は、左リールM51上段、中リールM52中段、右リールM53上段にベルが停止表示され得る条件装置であり、詳細は後述するが、BB中に当選することによってAT上乗せ抽選が実行される条件装置である。
次に、「ボーナス当選情報」の項目には、0〜3までの数値が当選番号毎に振り分けられている。ボーナス(BB役)が含まれない当選番号はボーナス当選情報を0とし、ボーナス(BB役)が含まれる当選番号として、1種BB‐Aが含まれる当選番号(19)のボーナス当選情報を1、1種BB‐Bが含まれる当選番号(20〜23)のボーナス当選情報を2、1種BB‐Cが含まれる当選番号(24〜27)のボーナス当選情報を3としている。ボーナス当選情報を主制御基板Mが記憶することによっていずれのBB成立の有無やいずれのBB役に当選したかに係る情報を記憶することができる。尚、ボーナス当選情報の詳細については後述する。
次に、「入賞・再遊技当選情報」の項目には、0〜18までの数値が当選番号毎に振り分けられている。再遊技役と小役とが含まれない当選番号(ハズレに対応する当選番号0とボーナスに対応する当選番号19・20・24)は入賞・再遊技当選情報を0とし、再遊技役又は小役が含まれる当選番号に対して1〜18入賞・再遊技当選情報を条件装置毎に振り分けている。入賞・再遊技当選情報を主制御基板Mが記憶することによっていずれの再遊技役又は小役に当選したかに係る情報を記憶することができる。尚、入賞・再遊技当選情報の詳細については後述する。
次に、「演出グループ番号」の項目には、0〜11までの数値が当選番号毎に振り分けられている。演出グループ番号を主制御基板M側から副制御基板S側に送信することによって、副制御基板S側が実行する演出を決定することができるよう構成されている。尚、演出グループ番号の詳細については後述する。
次に、「出玉グループ番号」の項目には、0〜13までの数値が当選番号毎に振り分けられている。出玉グループ番号を主制御基板Mが記憶し、当該記憶した出玉グループ番号をATに関する抽選(例えば、AT抽選、AT上乗せ抽選)を実行する際に使用することにより、ATに関する抽選処理を実行するためのプログラム、データ容量を削減することができる。尚、出玉グループ番号が0となる条件装置が当選してもAT抽選及びAT上乗せ抽選は実行されない。一方、出玉グループ番号が0でない条件装置が当選した場合には、AT抽選又はAT上乗せ抽選が実行され得ることとなる。尚、出玉グループ番号の詳細については後述する。また、出玉グループ番号が0となる条件装置が当選した場合にも、AT抽選又はAT上乗せ抽選が実行され得るよう構成してもよく、そのように構成した場合には、出玉グループ番号が0となる条件装置が当選してAT抽選又はAT上乗せ抽選が実行された場合には、当該抽選結果がかならずハズレ(非当選)となるよう構成することが好適である。
次に、図11は、回胴式遊技機Pにおける小役、再遊技役に関する当選番号(条件装置番号、当選役とも称す)及びボーナス(BB、BB役とも称す)が役抽選手段により決定される抽選確率(当選率とも称する)を示す一覧である。同図においては、当選番号の当選率を図示している。
まず、BB未作動時である「RT0」、「RT1」及び「RT2」における抽選確率について詳述する。回胴式遊技機Pにおいては、RT状態によって当選役(特に、再遊技役)の出現率(抽選確率)が相違し得るよう構成されており、「再遊技役」(すべての再遊技役を合計した出現率)は「RT1」の場合においてその他のRT状態よりも出現率が高くなっている。また、当選番号4〜6にて停止表示し得る「再遊技04」(いわゆる転落再遊技役であり、「RT1」であり且つボーナスが当選していない状況下において当該再遊技役に対応する図柄組合せが停止表示されると、以降「RT0」に移行することとなる)は「RT1」にて主に当選し、「RT0」においてはほぼ出現しないようになっている。尚、「RT2」においては、当選番号4〜6にて停止表示し得る「再遊技04」が出現し得ることとなるが、「再遊技04」が停止表示されてもRT状態は移行しない。尚、「RT1」において「再遊技04」が停止表示された場合には、「RT0」に移行した、即ち、RT状態が転落した旨を報知する演出である転落演出(例えば、演出表示装置S40に「残念」と表示)を実行し、「RT0」において「再遊技04」が停止表示された場合には、転落演出を実行しないよう構成してもよい。そのように構成することにより、「再遊技04」が停止表示されたにも拘らず、転落演出が実行されなかったことにより、BBに当選していることを認識することができ、遊技の興趣性を高めることができる。尚、そのように構成した場合には、「再遊技04」が停止表示されたことにより出力される効果音と「再遊技04」以外の再遊技役(例えば、RT状態が移行しない「再遊技01」)が停止表示されたことにより出力される効果音とが相違するよう構成してもよく、そのように構成することにより、「再遊技04」が停止表示されたことを遊技者が認識し易く構成することができる。また、押し順ナビが発生しないATに関する状態(例えば、「通常遊技状態」であり、非AT遊技状態と称することがある)である場合と押し順ナビが発生し得るATに関する状態(例えば、「AT中状態」であり、AT遊技状態と称することがある)である場合との両方の場合において「RT1」に滞在することがある。このとき、「RT1」から「RT0」へ移行(転落)する可能性がある当選番号が当選したとき、非AT遊技状態のときにはRT状態が転落する可能性があることを示す特殊な効果音をスタートレバーD50の操作に基づいて出力しないように構成されていても良い。これにより、非AT遊技状態においては「RT0」に転落する可能性があることを遊技者に悟らせることなく、遊技状態を移行させることが可能となる。一方、AT遊技状態のときにはRT状態が転落する可能性があることを示す特殊な効果音をスタートレバーの操作に基づいて出力する(且つ、RT状態が転落しない再遊技役が停止表示される押し順ナビを報知する)ように構成されていても良い。これにより、RT状態が転落しないよう遊技者は気を付けて、特殊な効果音が報知された以降の停止ボタンD40の操作を行なうことが可能となる。また、当選番号2又は3にて停止表示し得る「再遊技05」(AT状態にて停止表示された場合にAT上乗せ抽選に当選した旨を報知し得る再遊技役)は主に「RT1」で出現し、その他のRT状態ではほぼ出現しないようになっている。尚、これら再遊技役となる図柄組み合わせの停止表示に伴うRT状態に関する状態の遷移については後述する。また、後述するように、回胴式遊技機Pにおいては、遊技者に最も有利となるリール停止順を報知する押し順ナビを押し順表示装置D270及び演出表示装置S40にて実行し得るよう構成されている。尚、当該抽選確率を適宜変更しても何ら問題ない。また、ボーナスは小役と重複し得るよう構成されており、スイカA、スイカB、チェリーの一部と重複している。具体的には、当選番号21〜23及び当選番号25〜27がボーナスと小役とが重複している条件装置となっている。
また、「RT2」である状況においては、BBに当選しており、且つ、BBが未作動である状況であるため、当選番号20及び24のBB役(小役とは重複していない単独のBB役であり、単独BB役、単独BBと称することがある)に当選した場合には、BB役の新たな当選は無効となり、小役の当選のみが有効となる。具体的には、例えば、「RT2」であり、且つ、1種BB‐Aに当選している(持ち越している)状況下、当選番号24の「1種BB‐C」に当選した場合には、当該当選番号24に係る1種BB‐Cは無効となる。即ち、当選番号0の「ハズレ」に当選した場合と同様の状況となる。尚、持ち越している1種BB‐Aは当選している状態が継続される。また、「RT2」である状況においては、BBに当選しており、且つ、BBが未作動である状況であるため、当選番号21〜23及び当選番号25〜27の小役とBB役とが重複している条件装置に当選した場合には、BB役の新たな当選は無効となり、小役の当選のみが有効となる。具体的には、例えば、「RT2」であり、且つ、1種BB‐Aに当選している(持ち越している)状況下、当選番号21の「1種BB‐B+入賞‐C」に当選した場合には、当該当選番号21に係る1種BB‐Bは無効となり、入賞‐Cのみが有効となる。即ち、当選番号14の「入賞‐C」に当選した場合と同様の状況となる。尚、持ち越している1種BB‐Aは当選している状態が継続される。尚、ボーナスとの重複は小役に限られるものでなく、再遊技役の一部とで重複していても良い。例えば、当選番号4〜6の再遊技役の一部でボーナス役と重複しても良い。このように、ボーナスがRT移行リプレイ(RT状態が移行し得る再遊技役)を含む条件装置とも重複するようにすることで、RT移行リプレイを含む条件装置が当選したときにもボーナスが当選する可能性があり、RT移行リプレイが停止表示されても、ボーナスの否定をしないこととなるため、遊技者に期待を持たせることが可能となる。なお、このように構成した場合には、RT移行リプレイが停止表示されてもRT状態は移行しないように制御する。これにより、遊技者はRT状態が移行(リプレイ確率が相対的に低いRT状態に移行)しているはずであるのにリプレイ確率が低確率になっていない(頻繁にリプレイに当選する)こと等から、ボーナスに当選している可能性が高いかもしれないといった遊技に関する興趣を高めることが可能となる。
次に、BB作動時である「1種BB‐A,B,C」における抽選確率について詳述する。BB作動中においては、当選番号13の「共通ベル」と当選番号17の「BB中弱レア小役(斜めベル揃い)」と当選番号18の「BB中強レア小役(V字ベル揃い)」との3つの小役が当選し得るよう構成されており、「AT中状態」にて当選したBBの作動中において「BB中弱レア小役(斜めベル揃い)」又は「BB中強レア小役(V字ベル揃い)」に当選した場合にはAT上乗せ抽選が実行されるよう構成されている(詳細は後述することとする)。
また、同図上段においては、設定値が1である場合の小役出現率を例示しており、共通ベル(当選番号13)においては、RT状態に拘らず出現率が一律となっているが、同図下段に示すように、共通ベルの出現率は設定値(本例では、6段階)によって相違するよう構成されている。具体的には、設定1における置数が3204、設定2における置数が3404、設定3における置数が3604、設定4における置数が3904、設定5における置数が4204、設定6における置数が4504、となっており、設定値が高くなる程出現率が高くなるよう構成されている。このように構成することにより、例えば、遊技者が共通ベルの出現回数(当選回数)を計測しながら遊技を進行した場合、共通ベルに頻繁に当選することにより、遊技している回胴式遊技機Pに係る設定値が相対的に高い設定値であることに期待を抱きながら遊技を進行することができる。また、設定値が高くなるほど1遊技当たりにおける期待値が高くなり、設定値が高くなるほど出玉率が高くなるように構成されている。なお、共通ベルの出現率は設定値によって相違するよう構成されているが、当該共通ベルの当選によっては、後述するAT抽選、AT上乗せ抽選、及び、高確率状態移行抽選は実行されないので、ATに関する状態の移行抽選(ATに関する抽選とも称する。)には影響を及ぼさないよう構成されている。
また、同図中段は、押し順ナビあり時における期待値一覧である。同図においては、「AT中状態」等の押し順表示装置D270及び演出表示装置S40にて押し順ナビが実行され得る状態において押し順ナビが実行された場合に、当該ナビに従ってリールを停止させた場合の1遊技あたりの平均払出数(入賞した小役によって払い出される平均のメダルの枚数であり、1ゲームで得られる遊技媒体の期待数とも称する)と、1遊技あたりのメダル増減期待値(3枚ベットにて遊技した場合のメダル投入枚数に対するメダル払出枚数の比率であり、1より大きい場合には期待値がプラスとなりメダルが増加していくこととなる一方、1より小さい場合には期待値がマイナスとなりメダルが減少していくこととなる)とを図示している。尚、1遊技あたりの平均払出数は、「再遊技役の置数の総和(当選番号1〜6についての置数の総和)×再遊技役における払出枚数(3枚)+小役(11枚役)の置数(小役出現率)の総和(当選番号7〜16についての置数の総和)×小役(11枚役)における払出枚数(11枚)/すべての置数の総和(65536)」のようにして算出することができる。また、1遊技あたりのメダル増減期待値は、「1遊技あたりの平均払出数/1遊技あたりのメダル投入枚数(3枚)」のようにして算出することができる。尚、1ゲームあたりのメダル投入数(1ゲームを行う際の遊技媒体の投入数)は3枚となっており、1遊技あたりの平均払出数が3より大きい場合に1遊技あたりのメダル増減期待値が1より大きくなるよう構成されている。同図に示されるように、「RT1」が1遊技あたりのメダル増減期待値が相対的に最も大きくなっている。尚、同図における数値はボーナスによるメダルの増減は考慮していない。即ち、押し順ナビが発生する状況において遊技を進行した場合(最適操作態様で操作された場合、有利操作態様で操作された場合とも称す)、「RT1」ではメダルが増えていくこととなる。尚、「RT0」及び「RT2」においては、不図示であるが、押し順ナビが発生していない状況下においては、1遊技あたりのメダル増減期待値は1より小さい値となっており、メダルが減少していくこととなる。尚、「RT0」又は「RT2」においても押し順ナビあり時においては1遊技あたりのメダル増減期待値が1より大きくなっているが、これには限定されず、「RT0」又は「RT2」における押し順ナビあり時の1遊技あたりのメダル増減期待値が1より小さくなるよう構成してもよい。尚、再遊技役となる図柄組み合わせが停止表示した場合には実際には前回遊技における賭け枚数(3枚)が自動ベットされるが、メダル増減期待値を算出するにあたっては、メダル3枚の払出しと仮定して算出している。尚、1遊技を1ゲームと称することがある。
また、各RT状態における、1遊技あたりの平均払出数は、RT状態が「RT0」の場合には3.511291504であり、RT状態が「RT1」の場合には4.737915039であり、RT状態が「RT2」の場合には3.67137146となっている。また、各RT状態における、1遊技あたりのメダル増減期待値は、RT状態が「RT0」の場合には1.170430501であり、RT状態が「RT1」の場合には1.579305013でありRT状態が「RT2」の場合には1.223790487となっており、押し順ナビあり時においては、RT状態が「RT1」の場合が遊技者にとって最も有利なRT状態となっている。尚、当該数値は設定1である場合の値となっている。尚、上記小役、再遊技役に関する当選番号及びボーナスの抽選確率はあくまで一例であり、例えば、BBが内部成立中となる「RT2」における1遊技あたりのメダル増減期待値(押し順ナビあり時のメダル増減期待値)が1未満となるよう構成してもよい。そのように構成することにより、押し順ナビが発生する状況且つ「RT2」である場合(BBが内部成立中である場合)に、ボーナスを揃えることができるゲームにてボーナスを揃えなかった場合にも、徐々に持ちメダルが減少していくこととなり、押し順ナビが発生する状況且つ「RT2」である場合(BBが内部成立中である場合)に、ボーナスを揃えることができるゲームにて故意にボーナスを揃えないことにより持ちメダルを増加させていくような攻略を防止することができる。具体的には、「RT2」においてハズレとなる確率を、「RT2」において当選する全ての小役(入賞−A1〜入賞−I)の当選確率よりも高くなるように設計することが好ましく、そのように設計されるように再遊技役の当選確率を定めることが好ましい(再遊技役の当選確率を高く設計するとその分ハズレとなる確率が低くなってしまうため、再遊技役の当選確率が高くなり過ぎないように設計することが好ましい)。尚、本例の「RT2」においては、すべての小役を合算した当選確率は18784/65536であり、すべての再遊技の合算した当選確率は、12501/65536であり、ハズレとなる確率は、34251/65536となっており(図11参照)、ハズレとなる確率の方がすべての小役を合算した当選確率よりも高くなるように設計されている。
また、図11に示すように、1種BB‐Aの出現率は、設定1〜設定6の全てについて同一の置数である40が割り当てられている。また、1種BB‐Cの出現率は、設定1〜設定6の全てについて同一の置数である160が割り当てられている。これに対して、1種BB‐Bの出現率は、設定1に対して160が割り当てられ、設定2に対して180が割り当てられ、設定3に対して200が割り当てられ、設定4に対して220が割り当てられ、設定5に対して240が割り当てられ、設定6に対して270が割り当てられている。即ち、1種BB‐Bの出現率は、設定値によって割り当てられている置数が異なっている。このように、1種BB‐A及び1種BB‐Cは、設定差のないBB(1種BB‐A、1種BB‐Cを設定差なしBB、設定差なしボーナスと称することがある)として機能し、1種BB‐Bは、設定差のあるBB(1種BB‐Bを設定差ありBB、設定差ありボーナスと称することがある)として機能する。また、1種BB‐A、1種BB‐Bと1種BB‐CのいずれもRT状態に拘らず(「RT0」と「RT1」とで)出現率は一律である。尚、1種BB‐A及び1種BB‐C(合算)の出現率は設定値に拘らず同一であるが、1種BB‐B(合算)の出現率は設定値によって相違する。尚、1種BB‐Bの出現率として合算した出現率は設定値が相違しても同一であるが、当選番号毎の出現率が設定値によって相違するよう構成してもよく、そのように構成した場合にも1種BB‐Bを設定差ありBBと称してもよい。
次に、図12のブロック図を参照しながら、回胴式遊技機Pの電気的な概略構成を説明する。はじめに、回胴式遊技機Pは、遊技の進行を制御する主制御基板Mを中心として、副制御基板S、扉基板D、回胴基板K、電源基板E、中継基板IN、設定キースイッチM20、設定/リセットボタンM30等がデータをやり取り可能に接続されて構成されている。尚、図中の実線部がデータのやり取りに関する動きを示したものであり、図中の破線部が電源供給ルートを示したものである。尚、電源供給ルートはこれに限られたものではなく、例えば電源基板Eから主制御基板を介さずに中継基板INや扉基板Dに電源を供給しても良い。
主制御基板(主制御手段、主基板、メイン制御手段、メイン基板、主遊技部と称することがある)Mは、回胴式遊技機Pで行われる遊技全体の進行を司る基板である。主制御基板Mには、主制御チップCが搭載されており、主制御チップCには、CPUC100(CPUMCとも称することがある)、内蔵ROMC110、内蔵RAMC120等がバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて搭載されている。そして、主制御基板Mは、前扉DUに搭載された扉基板Dから、スタートレバーD50等が操作されたことを示す信号等を受け取って、副制御基板Sや、扉基板D、回胴基板K等に向かって制御コマンド(あるいは制御信号)を出力することにより、これら各種基板の動作を制御している{例えば、副制御基板Sに向かって指示番号(押し順番号、指示情報、操作情報とも称する)を出力することにより、副制御基板Sは演出表示装置S40上で押し順ナビを実行することが可能となっている}。
また、副制御基板(副制御手段、副基板、サブ制御手段、サブ基板、副遊技部と称することがある)Sにも、前述した主制御基板Mと同様に、副制御チップSCが搭載されており、副制御チップSCには、CPUSC100や、ROM、RAM等が設けられていて、バスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて構成されている。また、副制御基板Sには、各種LEDランプS10(ベットボタンランプS50や停止ボタンランプS60が含まれている)、スピーカS20、演出表示装置S40、回胴バックライト(バックランプとも称する)S30等が接続されている。ここで回胴バックライトS30とは、左リールM51、中リールM52、右リールM53夫々の内部に設けられ、リールの表面に描かれた図柄を裏側から照らすライトである。副制御基板Sは、主制御基板Mから受け取った制御コマンドを解析して、各種LEDランプS10、スピーカS20、演出表示装置S40、回胴バックライトS30等にそれぞれ駆動信号を出力することにより、各種の演出を行っている。尚、回胴式遊技機Pにおいては、左リールの上段、中段、下段、中リールの上段、中段、下段、右リールの上段、中段、下段、の9個の範囲を遊技者が個別に識別できるよう、回胴バックライトS30として複数のLEDが設けられている。一例としては、左リールの上段に対応するLEDが点灯し、その他のLEDがすべて消灯することによって、遊技者は左リール上段が点灯していると識別することができる。また、回胴式遊技機Pは、所定の図柄組み合わせが停止表示した際に、回胴バックライトS30の点灯態様を変化させることによって当該所定の図柄組み合わせが停止表示した旨を遊技者に示唆するバックランプ演出(バックライト演出と称することがある)を実行可能に構成されている。
扉基板Dには、前述した投入受付センサD10s、第1投入センサD20s、第2投入センサD30s、回転しているリールM50を停止するための停止ボタンD40、リールM50の回転を開始するためのスタートレバーD50、貯留されている遊技メダル(クレジット)や投入された遊技メダルを払い出して遊技を終了するための精算ボタンD60、遊技の状態を表示する各種の表示パネルD70{不図示であるが、前述した、投入数表示灯D210、スタートランプD180、再遊技ランプD290、投入可能ランプD300、特別遊技状態表示装置D250、払出数表示装置(押し順表示装置)D270は、クレジット数表示装置D200、有利区間表示器YH、等の表示装置の集合体}、前扉の開閉判定やエラーの解除や設定値の変更を実行するための扉スイッチD80、投入された後に適合しないと判断された遊技メダル(又は、その他の異物)を放出口D240に払い戻すためのブロッカD100等が接続されている。また、この扉基板Dは、前述した主制御基板Mとデータをやり取り可能に接続されている。このため、前扉DUに設けられたスタートレバーD50や、停止ボタンD40、精算ボタンD60等を操作すると、扉基板Dを介して、操作に係る信号が主制御基板Mに供給されるようになっている。また、投入受付センサD10sが遊技メダルの通過を検出した信号も、扉基板Dを介して主制御基板Mに供給される。
また、回胴基板Kには、リールM50を回転させるための回胴モータK10と、リールM50の回転位置を検出するための回胴センサK20等が接続されている。回胴基板Kは、当該回胴センサK20によって、リールM50の回転位置を検出しながら回胴モータK10を駆動することにより、リールM50を、決定された停止位置で停止させることが可能となっている。また、回胴式遊技機Pにおいては、回胴モータK10には、所謂ステップモータ(ステッピングモータと称することがある)が使用されている。尚、ステップモータは、リールM50が1回転するステップ数として、480ステップが設定されている。また、各リール(左リールM51、中リールM52、右リールM53)には略均一の大きさで所定数(例えば、20個)の図柄が設定されており、1図柄分に相当するステップ数としては、24ステップ(=480/20)が設定されている。尚、ステップ数、リール1周あたりの図柄の数は変更しても何ら問題ない。
また、メダル払出装置Hは、中継基板INを介して、主制御基板Mに接続されており、主制御基板Mからの制御信号に基づいて、所定枚数(例えば、10枚)の遊技メダルを払い出す動作を行う。尚、メダル払出装置Hにはメダルが正常に払い出されたか否かの判定や払い出された遊技メダルの数の計測を実行する第1払出センサH10s及び第2払出センサH20sと、ディスクH50を回転させるためのホッパモータH80と、が接続されている。
これら各種制御基板、及び基板で消費される電力は、電源基板E(電源スイッチE10により電源供給の有無を制御する基板)から供給されている。図12では、電源基板Eから電力が供給される様子を破線の矢印で表している。図示されているように、主制御基板Mおよび副制御基板Sには、電源基板Eから電力が直接供給されており、各種基板(扉基板D、回胴基板K、中継基板IN)には、主制御基板Mを介して電力が供給されている。電源基板Eには所定量(例えば、100V)の交流電圧が供給されており、この電力を規定電圧の直流電圧に変換した後、夫々の制御基板及び基板に供給している。
また、主制御基板Mには、後述する設定変更装置制御処理を実行するため(設定変更を行うため)に使用する設定キースイッチM20、設定値の変更やエラー解除等を実行し得る設定/リセットボタンM30、が接続されている。また、主制御基板Mは、リールM50(左リールM51、中リールM52、右リールM53)の回転や停止を制御するリール制御手段と、遊技者にとって有利なATに関する状態である「AT中状態」に移行するためのAT移行抽選を実行するAT抽選手段と、「AT中状態」に滞在可能なゲーム数であるAT残りゲーム数(又は、ATカウンタM60のカウンタ値)を増加させるAT上乗せ抽選を実行するAT上乗せ抽選手段と、を有している。
次に、図13〜36は、回胴式遊技機Pにおける、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したフローチャートである。
尚、フローチャートは主に、処理ステップ(長方形にて図示)、判断(ひし形にて図示)、流れ線(矢印)、開始・終了・復帰等を示す端子(角丸長方形にて図示)によって構成されている。また、処理ステップの内、別のフローチャートにて詳細を図示している場合、当該別のフローチャートを参照するものをサブルーチン(左右の線が二重線である長方形にて図示)として図示している。ここで、回胴式遊技機Pの開発段階においては、スペック違いの回胴式遊技機Pを同時に開発することも行われているが、本例においては、メイン側の処理内に、スペック違いの遊技機で実行するサブルーチン(通常は使用しないサブルーチン)を残さないよう構成しており、ノイズや不正行為によって、通常時には実行されない未使用サブルーチンに係る処理が実行されることを防止している。
まず、図13は、回胴式遊技機Pの電源を投入した後(或いはシステムリセットやユーザリセット時において)、主制御基板MのCPUC100にて初めて実行される処理の流れを示したフローチャートである。まず、ステップ1000で、回胴式遊技機Pの電源を投入した後、ステップ1002で、主制御基板MのCPUC100は、タイマ割り込み(「タイマ割込み」と称することもある。)の初期設定を実行する(ここでは、タイマ割り込みが開始されるのではなくタイマ割り込みの種類をセットするのみであり、以降の処理において、タイマ割り込みが開始されると定期的に後述するタイマ割り込み時処理に係るフローチャートが実行される)。次に、ステップ1004で、主制御基板MのCPUC100は、主制御チップCの機能設定としてシリアル通信の設定(速度、データの長さ、データ送信方法の設定)等を実行する。次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域の先頭アドレスからチェックサム領域直前のアドレスまでのチェックサムを算出する。次に、ステップ1008で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域をチェックし(例えば、当該算出したチェックサムとチェックサム領域に保持されているチェックサムデータとに基づき、電源断・電源断復帰により内蔵RAMC120に格納されているデータが正しく保持されているか否かをチェックし)、電源断復帰データを生成する。次に、ステップ1010で、主制御基板MのCPUC100は、設定キースイッチM20のスイッチ状態を確認する。次に、ステップ1014で、主制御基板MのCPUC100は、設定キースイッチM20がオフであるか否かを判定する。
ステップ1014でYesの場合、ステップ1016で、主制御基板MのCPUC100は、RAM内の電源断処理(電源断時処理と称することもある。)済みフラグのオン・オフ(ステップ1904でオンとなる)及び全RAMのチェックサム状態(ステップ1006でのチェック結果)を参照し、RAM内の電源断復帰データは正常であるか否かを判定する。ステップ1016でYesの場合、ステップ1020で、主制御基板MのCPUC100は、決定された初期化範囲で、RAM領域の初期化を実行する。次に、ステップ1022で、主制御基板MのCPUC100は、電源断時の処理(ステップ1902)にて保存したスタックポインタに係るデータに基づき、スタックポインタを復帰する。次に、ステップ1036で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域内を参照し、RAM領域内の設定値に係るデータは正常範囲内(本例では、0〜5)であるか否かを判定する。ステップ1036でYesの場合、ステップ1038で、主制御基板MのCPUC100は、入力ポートの読み込みを実行する。次に、ステップ1040で、主制御基板MのCPUC100は、ステップ1002にてセットしたタイマ割り込みを開始する。次に、ステップ1042で、主制御基板MのCPUC100は、電源断処理済みフラグをオフにし、復帰したスタックポインタに従い電源断時の処理に復帰する。
また、ステップ1016でNoの場合、ステップ1024で、主制御基板MのCPUC100は、バックアップエラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、復帰不可能エラー処理を実行する。
また、ステップ1036でNoの場合、ステップ1046で、主制御基板MのCPUC100は、設定値エラー表示(例えば、払出数表示装置D270に表示されることとなる)をセットする(例えば、レジスタ領域内にセットする)。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUC100は、後述する復帰不可能エラー処理を実行する。
また、ステップ1014でNoの場合、ステップ1028で、主制御基板MのCPUC100は、RAM内の電源断処理済みフラグのオン・オフ(ステップ1904でオンとなる)及び全RAMのチェックサム状態(ステップ1006でのチェック結果)を参照し、RAM内の電源断復帰データは正常であるか否かを判定する。ステップ1028でYesの場合、ステップ1030で、主制御基板MのCPUC100は、RAMの初期化範囲をRAM内の設定値(設定値データ)を記憶する記憶領域を除く所定範囲に決定してセット(例えば、レジスタ領域内にセット)し、ステップ1034に移行する。RAMの初期化範囲に含まれない範囲は、設定値(設定値データ)を記憶する記憶領域のみには限定されず、「有利区間」の総累計ゲーム数、遊技区間の総累計(有利区間+通常区間)ゲーム数、「有利区間」の滞在割合を算出した結果、等もRAMの初期化範囲に含まれない範囲となっている。このように構成することにより、遊技における「有利区間」に滞在している比率(有利区間比率)を算出及び表示することができることとなる。また、有利区間比率の算出処理は、単位遊技が終了するタイミングで算出するよう構成されている。また、有利区間比率は、回胴式遊技機Pの電源が投入されると表示される(例えば、4桁の7セグメントディスプレイに表示される)。具体的な表示態様としては、「有利区間比率→6000ゲームあたりの連続役物比率→6000ゲームあたりの役物比率→累積の連続役物比率→累積の役物比率」の順に5秒間隔で繰り返し表示される。尚、連続役物比率とは「RBが作動している状態での払出し数/総払出し数」であり、役物比率とは「RB、CB、又はSBが作動している状態での払出し数/総払出し数」である。他方、ステップ1028でNoの場合、ステップ1032で、主制御基板MのCPUC100は、RAMの初期化範囲をRAM内の設定値(設定値データ)を記憶する記憶領域を含む特定範囲に決定してセット(例えば、レジスタ領域内にセット)し、ステップ1034に移行する。次に、ステップ1034で、主制御基板MのCPUC100は、ステップ1030又はステップ1032にて決定された初期化範囲で、RAM領域の初期化を実行する。次に、ステップ1100で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、設定変更装置制御処理を実行する。
尚、不図示ではあるが、主制御基板Mが搭載する一時記憶領域(RAM領域等)の初期値(処理開始時の値)は、特別遊技が実行される値とならないよう構成することが好適である(プログラムの処理開始直後に、ノイズや不正行為により、特別遊技の実行判定を行う処理を実行してしまった場合に特別遊技が誤って実行されることを防止するため)。また、不図示ではあるが、主制御基板MのRAM領域内に当選乱数等の乱数を記憶する場合には、専用の記憶領域を確保し、乱数に係る情報を記憶しているバイト内には当該乱数に係る情報のみを記憶する(各種タイマ値等、その他の情報を記憶しない)よう構成することが好適である(同じ1バイト内に記憶した別のデータを操作する際に、ノイズ等によって乱数に係る情報が書き換わってしまうことを防止するため)。
次に、図14は、図13におけるステップ1100のサブルーチンに係る、設定変更装置制御処理のフローチャートであり、設定変更モードとも称する。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUC100は、スタックポインタをセットする(当該処理の先頭アドレスで初期化する)。次に、ステップ1104で、主制御基板MのCPUC100は、タイマ割り込みを起動する。次に、ステップ1106で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域内の設定値(設定値データ)は正常範囲内(本例では、0〜5)ではないか否かを判定する。尚、設定値(設定値データ)を1〜6で管理していた場合、RAMの初期化を実行し設定値が「0」となったときに「1」に戻す処理が必要となる。そこで、本例においては、設定値(設定値データ)の正常範囲を0〜5として管理することにより、RAMの初期化を実行した後の設定値(設定値データ)の補正処理(ステップ1106及びステップ1108の処理)を不要とすることができ、処理時間を短縮することや処理の容量を削減することが可能となる。ステップ1106でYesの場合、ステップ1108で、主制御基板MのCPUC100は、設定値(設定値データ)に所定値(例えば、0=遊技者にとって最も不利となる値)をセットし、ステップ1110に移行する。他方、ステップ1106でNoの場合にもステップ1110に移行する。次に、ステップ1110で、主制御基板MのCPUC100は、エラー表示LED(例えば、払出数表示装置D270)に設定変更装置作動中である旨(例えば、全セグメントを点灯させる「88」)を表示し、設定表示LED(不図示)に設定値を表示(設定値に係る表示はRAM内で保持している設定値(設定値データ)に1を加算した数値となっている)し、ステップ1112に移行する。尚、前述したように、払出数表示装置D270は押し順を報知する際にも使用される。そのように構成されているため、例えば、7セグLEDの一部に故障が発生している(点灯できないセグがある)ような場合において押し順を報知する際、誤った情報を報知することがあり得る。このような事態を防止するため、設定変更装置作動中において払出数表示装置D270に7セグメントを全点灯「88」させることにより、7セグメントが故障しているか否かが確認でき、遊技者に不利益等を与えることを防止できる。また、設定値(設定値データ)の表示に係る構成として、設定値を記憶する記憶領域における設定値(設定値データ)に1を加算したデータを記憶しておく設定値表示用のRAMの記憶領域を有し、当該記憶領域を参照して設定値を表示するよう構成しても良い。尚、不図示であるが、ステップ1110の処理を実行した後、副制御基板S側に設定変更モードに移行していることを示すコマンドを送信するための処理を実行している。
次に、ステップ1112で、主制御基板MのCPUC100は、設定/リセットボタンM30がオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ1112でYesの場合、ステップ1114で、主制御基板MのCPUC100は、現在の設定値(設定値データ)に1を加算し(加算した結果設定値(設定値データ)が5を超過した場合には、設定値(設定値データ)は0となる)、ステップ1116に移行する。尚、ステップ1112でNoの場合にも、ステップ1116に移行する。次に、ステップ1116で、主制御基板MのCPUC100は、スタートレバーD50がオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ1116でNoの場合には、ステップ1112に移行し、ステップ1112〜ステップ1116の処理をループする。ステップ1116でYesの場合、ステップ1118で、主制御基板MのCPUC100は、設定キースイッチM20がオンからオフに切り替わったか否かを判定する。ステップ1118でNoの場合には、ステップ1118の処理をループする。他方、ステップ1118でYesの場合、ステップ1120で、主制御基板MのCPUC100は、エラー表示LED(不図示)に設定変更装置の作動が終了した旨を表示し、設定表示LED(不図示)の設定値(設定値データ)の表示を消去し、ステップ1200の遊技進行制御処理に移行する。尚、不図示であるが、ステップ1120の処理を実行した後、副制御基板S側に設定変更モードを終了することを示すコマンドを送信するための処理を実行している。
次に、図15は、図13におけるステップ1300の(及び他のフローチャートにおいて呼び出された)サブルーチンに係る、復帰不可能エラー処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUC100は、割り込みを禁止する(以降は、後述するタイマ割り込み時処理に係るフローチャートが実行されない)。次に、ステップ1304で、主制御基板MのCPUC100は、出力ポートアドレス及び出力ポート数をセットする。次に、ステップ1306で、主制御基板MのCPUC100は、出力ポート(本例では、0〜6であり、各種LEDへの表示出力や各種モータへの駆動出力)をオフにする。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUC100は、次のポート出力アドレスをセットする(この繰り返しにより、各種LEDへの表示出力や各種モータへの駆動出力が順次停止される)。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUC100は、各出力ポートへの出力が終了したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合には、ステップ1312で、主制御基板MのCPUC100は、セットされているエラー表示を実行し(本処理を実行する際には何らかのエラーが発生している)、当該処理の実行を繰り返し、電源電圧が低下することでリセット信号が入力されて終了する。(即ち、無限ループに突入するので、復帰を促す一切の操作を受け付けない)。尚、ステップ1310でNoの場合には、ステップ1306に移行する。尚、ステップ1306〜ステップ1310の処理は、LED・モータへの出力をクリアする処理である(但し、外部出力信号はクリアしないので、エラーに関する情報やエラー発生時における遊技進行状況等をホールコンピュータ側へ出力することは可能である)。
次に、図16は、図14におけるステップ1200のサブルーチンに係る、遊技進行制御処理(1枚目)のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUC100は、スタックポインタをセットする(当該処理の先頭アドレスで初期化する)。次に、ステップ1203で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに必要なRAM領域内のデータ(例えば、ベット上限数、入賞の有効ライン、等)をセットする。尚、ステップ1203は、前回の遊技で使用したデータ{例えば、条件装置番号(当選番号)、演出グループ番号、指示情報}をクリアするためのデータ(RAMのアドレスをクリアするための「0」のデータ)をRAMにセットする処理も含まれる。尚、条件装置番号、演出グループ番号、指示情報等はクリアせずに、次遊技が実行された際に選択された番号を上書きするように構成するようにしても良い。次に、ステップ1204で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームにおけるRT状態(例えば、「RT0」等)をセットする(図27のステップ1704で決定したRT状態をセットする)。次に、ステップ1205で、主制御基板MのCPUC100は、ステップ1204でセットしたRT状態に関するコマンド(サブ側へのコマンド)をセットする。尚、RT状態をセットする処理は、図27のステップ1704にて実行してもよい。また、ステップ1704にてRT状態に関するコマンド(サブ側へのコマンド)をセットしても良い。また、RT状態をサブ側に送信する場合には常時送信する必要はなく、遊技区間が「有利区間」である場合にのみRT状態をサブ側に送信するよう構成してもよい。次に、ステップ1206で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームにおけるATに関する状態(例えば、「AT中状態」等)をセットする(図21のステップ1420、ステップ1429、図22のステップ1435、ステップ1439、ステップ1443、図23のステップ1444‐3、ステップ1444‐4で決定したATに関する状態をセットする)。次に、ステップ1207で、主制御基板MのCPUC100は、ステップ1206でセットしたATに関する状態に関するコマンド(サブ側へのコマンド)をセットする。また、ATに関する状態をセットする処理は、図21のステップ1416、ステップ1428、図22のステップ1438、図23のステップ1444‐1にて実行してもよい。また、ATに関する状態をサブ側に送信する場合には常時送信する必要はなく、遊技区間が「有利区間」である場合にのみATに関する状態をサブ側に送信するよう構成してもよい。次に、ステップ1208で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームにおける遊技区間(例えば、「有利区間」等)をセットする(図31のステップ3510、ステップ3516、ステップ3520で決定した遊技区間をセットする)。次に、ステップ1208‐1で、主制御基板MのCPUC100は、ステップ1208でセットした遊技区間に関するコマンド(サブ側へのコマンド)をセットする。次に、ステップ1209で、主制御基板MのCPUC100は、メダル払出装置Hが遊技メダルで満杯ではないか否かを判定する。具体的には、メダル払出装置Hから溢れ出たメダルを格納するメダル補助タンクHS(詳細は後述する)を備え、メダル補助タンクHSの内部に侵入可能な2つの満杯検知電極DE(詳細は後述する)による電流の導通/非導通にて判定する(メダルを介して電流が導通した場合には、満杯と判定する)。ステップ1209でYesの場合、ステップ1218に移行する。
他方、ステップ1209でNoの場合、ステップ1210で、主制御基板MのCPUC100は、メダル満杯エラーフラグをオンにする(例えば、RAM領域のメダル満杯エラーフラグ領域内をオンに相当する値で更新する)。次に、ステップ1212で、主制御基板MのCPUC100は、メダル満杯エラーに対応したエラー番号の表示を7セグLED(例えば、貯留表示LED又は獲得枚数LED)で実行する。次に、ステップ1214で、主制御基板MのCPUC100は、メダル満杯エラーが解除されたか否か(例えば、メダル補助タンクHSに設けられた2つの満杯検知電極による電流が非導通、且つ、設定/リセットボタンM30が押下されたか否か)を判定する。ステップ1214でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUC100は、メダル満杯エラーフラグをオフにし(例えば、RAM領域のメダル満杯エラーフラグ領域内をオフに相当する値で更新し)、ステップ1218に移行する。他方、ステップ1214でNoの場合には、ステップ1212に移行する。次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUC100は、メダル投入受付を許可し(再遊技役の次ゲームにおいては自動にて投入動作が実行されることとなる)、次の処理(ステップ1220の処理)に移行する。ここで、ステップ1218では、ブロッカD100のオン処理(メダル流路が形成する処理)を行う。具体的には、前回遊技で再遊技役が成立した場合には、現在の貯留数(クレジット)が所定値(本例では、50枚)未満であることを条件として、ブロッカD100のオン処理を実行する。換言すると、現在の貯留数(クレジット)が所定値である場合には、ブロッカD100のオン処理を実行しない。一方、前回遊技で再遊技役が成立しなかった場合には、一律にブロッカD100のオン処理を実行するようにしている。このように構成することにより、再遊技役が成立した場合であっても貯留数(クレジット)が所定値に達していない場合には、遊技メダルが投入できるように構成され、「RT1」等のRT状態よりも再遊技役の当選確率の高いRT状態(例えば、「RT1」)に滞在しているときや、見た目では再遊技役とは分かり辛い再遊技役(小役に見せかけた再遊技:無効ライン上にベル−ベル−ベルや、左リールにチェリーが停止した図柄組合せ)が停止した場合であっても、遊技者はリズム良く(違和感なく)遊技を行うことができる。
次に、図17は、図16におけるステップ1200のサブルーチンに係る、遊技進行制御処理(2枚目)のフローチャートである。まず、ステップ1220で、主制御基板MのCPUC100は、遊技メダルがベットされていない、又は貯蓄されていない(クレジットが存在していない)か否かを判定する。ステップ1220でYesの場合、ステップ1221で、主制御基板MのCPUC100は、設定値表示条件を充足している(例えば、扉スイッチD80、設定キースイッチM20がすべてオンとなると当該条件を充足する)か否かを判定する。ステップ1221でYesの場合、ステップ1222で、主制御基板MのCPUC100は、設定表示LED(不図示だが、払出数表示装置D270、クレジット数表示装置D200、投入数表示灯D210としてもよい)に設定値を表示し(設定確認モードに移行し)、設定キースイッチM20がオフとなったことを条件にステップ1221に移行する。尚、設定変更モードの移行条件を満たしたときには、副制御基板S側に設定変更モードを開始することを示すコマンドを送信するための処理、設定変更モードの終了条件を満たしたときに設定変更モードを終了することを示すコマンドを送信するための処理を実行している。ステップ1220又はステップ1221でNoの場合、ステップ1224で、主制御基板MのCPUC100は、遊技メダルの投入及び精算に係る管理を実行する。次に、ステップ1225で、主制御基板MのCPUC100は、遊技メダルの受付可能枚数を確認する。次に、ステップ1226で、主制御基板MのCPUC100は、ブロッカD100がオンか否かを判定する。ステップ1226でYesの場合、ステップ1227で、主制御基板MのCPUC100は、第1投入センサD20s又は第2投入センサD30sがオンであるか否かを判定する(メダルの投入を検出するための投入センサを2つ有しており、第1投入センサD20s又は第2投入センサD30sがオンとなると、遊技メダルを1枚受け付けたと判定する)。ステップ1227でYesの場合、ステップ1230で、主制御基板MのCPUC100は、第1投入センサD20s及び第2投入センサD30sがオフであるか否かを判定する(第1投入センサD20s又は第2投入センサD30sがオンとなった後、第1投入センサD20s及び第2投入センサD30sがオフとなると、受け付けた1枚の遊技メダルが第1投入センサD20s及び第2投入センサD30sを通過したと判定する)。ステップ1230でYesの場合、ステップ1231で、主制御基板MのCPUC100は、1枚の正常な遊技メダルの投入を受け付けたと判定する。不図示であるが、ステップ1231の後、主制御基板MのCPUC100は、クレジットが上限数(本例では、50)、且つ、ベット数が最大数(本例では、3)であるか否かを判定し、Yesと判定した場合にはブロッカD100をオフ(メダル流路を形成しない状態)に制御する。尚、ステップ1230でNoの場合には、ステップ1230の処理を繰り返し、ステップ1226またはステップ1227でNoの場合には、ステップ1232に移行する。
次に、ステップ1232で、主制御基板MのCPUC100は、精算ボタンD60の操作があったか否かを判定する。ステップ1232でYesの場合、ステップ1233で、主制御基板MのCPUC100は、クレジットの残り枚数又はベットされている遊技メダルが存在するか否かを判定する。ステップ1233でYesの場合、ステップ1234で、主制御基板MのCPUC100は、ホッパ駆動フラグ(RAM領域内のフラグであり、ホッパモータH80を駆動している際にオンとするフラグ)をオンにし、遊技メダル1枚の払出を実行する。次に、ステップ1236で、主制御基板MのCPUC100は、第1払出センサH10s又は第2払出センサH20sがオンであるか否かを判定する(メダルの払出を検出するための払出センサを2つ有しており、第1払出センサH10s又は第2払出センサH20sがオンとなると、遊技メダル1枚の払出動作が行われていると判定する)。ステップ1236でYesの場合、ステップ1247に移行する。ここで、フローチャート上には明記してはいないが、前回遊技が再遊技役であった場合にはクレジットの残り枚数のみが精算の対象となる。
他方、ステップ1236でNoの場合、ステップ1241で、主制御基板MのCPUC100は、ホッパ駆動後(ステップ1234の処理のタイミング後)から所定時間(例えば、5秒)経過したか否かを判定する。具体的には、ホッパ駆動信号をホッパモータH80に送信している(ホッパモータH80が回転している)のにもかかわらず、メダルが払い出されていないと判定している状況が所定時間継続したか否かを判定する。ステップ1241でYesの場合、ステップ1242で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラーフラグをオンにする(例えば、メダル空エラーフラグ領域内をオンに相当する値で更新する)。次に、ステップ1244で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラー表示を実行する。次に、ステップ1245で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラーが解除されたか否か(例えば、設定/リセットボタンM30が押下されたか否か)を判定する。ステップ1245でYesの場合、ステップ1246で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラーフラグをオフにし(例えば、RAM領域のメダル空エラーフラグ領域内をオフに相当する値で更新し)、ステップ1247に移行する。他方、ステップ1245でNoの場合、ステップ1244に移行する。
次に、ステップ1247で、主制御基板MのCPUC100は、第1払出センサH10s及び第2払出センサH20sがオフであるか否かを判定する(第1払出センサH10s又は第2払出センサH20sがオンとなった後、第1払出センサH10s及び第2払出センサH20sがオフとなると、払出動作が行われていた1枚の遊技メダルの払出動作が完了したと判定する)。ステップ1247でYesの場合、ステップ1248で、主制御基板MのCPUC100は、ホッパ駆動フラグをオフにし、ステップ1233に移行する。尚、ステップ1241又はステップ1247でNoの場合には、ステップ1236に移行する。
他方、ステップ1232又はステップ1233でNoの場合、ステップ1251で、主制御基板MのCPUC100は、スタートレバーD50が有効であり(例えば、ゲームを開始するための規定枚数の遊技メダルが投入された等)、且つ、当該スタートレバーD50の操作があったか否かを判定する。ステップ1251でYesの場合、ステップ1253で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域内の設定値は正常範囲内(本例では、0〜5)であるか否かを判定する。ステップ1253でYesの場合、ステップ1254で、主制御基板MのCPUC100は、乱数の取得、ブロッカD100をオフにする処理を実行した後に、次の処理(ステップ3600の処理)に移行する。他方、ステップ1253でNoの場合、ステップ1256で、主制御基板MのCPUC100は、設定値エラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUC100は、復帰不可能エラー処理を実行する。尚、ステップ1251でNoの場合には、ステップ1220に移行する。
次に、図18は、図16におけるステップ1200のサブルーチンに係る、遊技進行制御処理(3枚目)のフローチャートである。まず、ステップ3600で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、内部抽選実行処理を実行する。次に、ステップ1259で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態はAT上乗せ抽選可能な状態であるか否かを判定する。ここで、本例においては、AT上乗せ抽選を実行可能なATに関する状態は、「AT中状態」、「上乗せ特化状態」、「特化前兆状態」、「有利BB状態」となっており、「有利BB内部中遊技」においては、ATカウンタ値が0より大きい状態となり得るがAT上乗せ抽選は実行しないよう構成されている。これは、「有利BB内部中遊技」において、遊技者が敢えてBBの図柄組合せを揃えさせないことの方が、遊技者にとって有利となってしまうことを防止するためである。尚、「有利BB内部中遊技」にてAT上乗せ抽選を実行し得るよう構成してもよく、そのように構成した場合には、「有利BB内部中遊技」にてAT上乗せ抽選に当選してもすぐには報知せずに、その後BBが終了したタイミングでAT上乗せ抽選に当選した旨、又は、ATゲーム数が上乗せされた後のAT残りゲーム数を報知するよう構成してもよい。
ステップ1259でYesの場合、ステップ1500で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、ゲーム数上乗せ実行処理を実行し、ステップ1400に移行する。他方、ステップ1259でNoの場合にもステップ1400に移行する。このゲーム数上乗せ実行処理は、ATに関する状態に応じて異なる抽選テーブルを用いて抽選を実行することも可能であるが、設定値に応じては抽選確率が異ならない(同一の抽選テーブルを用いて抽選を実行する)ことが好適である。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、AT状態移行制御処理を実行する。次に、ステップ1450で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、条件装置番号管理処理を実行する。
ここで、本例におけるATに関する状態を列挙し詳述する(図30のAT状態遷移図でも示されている)。(1)「低確率状態」とは、ATに当選していない(「AT中状態」に移行する権利を獲得していない)状態であり、且つ、ボーナス役に当選していない状態である。尚、「低確率状態」とは、所謂「通常状態」であるため、「通常状態」と称することもある。(2)「通常BB内部中遊技」とは、「低確率状態」においてBB役に当選した、且つ、BB役が入賞していない、且つ、AT抽選に当選していない状態である。(3)「通常BB状態」とは、「低確率状態」においてBB役に当選し、且つ、AT抽選に当選していない状況にて、BB役に対応する図柄組合せが停止表示されたとき、又は、「通常BB内部中遊技」においてBB役に対応する図柄組合せが停止表示されたときに実行される状態である。(4)「高確率状態」とは、AT抽選に当選していない(「AT中状態」に移行する権利を獲得していない)状態であり、且つ、ボーナス役に当選していない状態であり、前述した「低確率状態」よりもATに当選し易い状態である。尚、後述するように、新たに「高確率状態」に移行した場合には高確保障ゲーム数が経過するまでは「低確率状態」に移行しないよう構成されている(5)「AT中状態」とは、AT(押し順ナビ)を行い、且つ、AT残りゲーム数(ATカウンタ値)の減算を行う状態である。尚、ATカウンタ値が0となっても、後述する継続抽選に当選した場合には、ATカウンタに所定値がセットされ、「AT中状態」が継続する(6)「特化前兆状態」とは、「AT中状態」よりもATゲーム数が相対的に上乗せされ易い状態である「上乗せ特化状態」に移行する権利を獲得している状態である。(7)「上乗せ特化状態」とは、「AT中状態」よりもATゲーム数が相対的に上乗せされ易い状態である。(8)「有利BB内部中遊技」とは、「高確率状態」、「AT中状態」、「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」においてBB役に当選し、且つ、BB役が入賞していない状態である。(9)「待機BB内部中遊技」とは、「低確率状態」においてBB役に当選し、且つ、BB役によってAT抽選に当選しており、且つ、BB役が入賞していない状態である。(10)「有利BB状態」とは、「高確率状態」、「AT中状態」、「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」においてBB役に当選しBB役に対応する図柄組合せが停止表示されたとき、又は、「有利BB内部中遊技」においてBB役に対応する図柄組合せが停止表示されたときに実行される状態、又は、「低確率状態」においてBB役に当選し、且つ、BB役によってAT抽選に当選しており、且つ、BB役に対応する図柄組合せが停止表示されたとき、又は、「待機BB内部中遊技」においてBB役に対応する図柄組み合わせが停止表示された時に実行される状態である。(12)「復活可否演出用状態」とは、ATカウンタ値が0となり、かつ、後述する継続抽選に非当選となった場合に移行するATに関する状態であり。「復活可否演出用状態」においては、後述する復活抽選が実行され、復活抽選に当選した場合には「AT中状態」に移行(ATカウンタに所定値がセットされる)し、復活抽選に非当選となった場合には「低確率状態」に移行することとなる。
次に、ステップ1550で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、全リールの回転を開始し、ステップ1261‐1に移行する。次に、ステップ1261‐1で、主制御基板MのCPUC100は、引き込みポイント作成要求(回転している左リールM51、中リールM52、右リールM53の停止位置を決定するために要求され、停止順番や他のリールの停止位置に応じて適宜要求される)があったか否かを判定する。ステップ1261‐1でYesの場合、ステップ1262で、主制御基板MのCPUC100は、引き込みポイントを作成し、ステップ1263に移行する。他方、ステップ1261‐1でNoの場合にも、ステップ1263に移行する。このように、「BB内部中遊技」においては、押し順ベルに当選したゲームにおいて、停止ボタンを11枚の払出となる正解の押し順にて停止させなかった(例えば、入賞‐A1の場合には停止ボタンを「左→中→右」の順で停止させなかった)場合(不正解の押し順にてリールを停止させた場合)にも、リールの停止制御によって11枚の払出となる図柄組み合わせが入賞するよう構成されている。次に、ステップ1263で、主制御基板MのCPUC100は、リール停止受付可否チェックを実行する。次に、ステップ1264で、主制御基板MのCPUC100は、いずれかの停止ボタン(左停止ボタンD41、中停止ボタンD42、右停止ボタンD43)の操作があったか否かを判定する。ステップ1264でYesの場合、ステップ1265で、主制御基板MのCPUC100は、操作があった停止ボタンに対応したリール(例えば、左停止ボタンD41には左リールM51が対応)の停止位置を決定する。他方、ステップ1264でNoの場合にも、ステップ1266に移行する。次に、ステップ1266で、主制御基板MのCPUC100は、全リール停止チェック処理を実行する。次に、ステップ1267で、主制御基板MのCPUC100は、すべてのリール(左リールM51、中リールM52、右リールM53)が停止したか否かを判定する。ステップ1267でYesの場合、ステップ1268で、主制御基板MのCPUC100は、RAM内の図柄停止位置データと、内部当選役停止可能位置データとを比較する。次に、ステップ1269で、主制御基板MのCPUC100は、表示された図柄の組み合わせが正常であるか否かを判定する(内部抽選によって決定された入賞可能となる役と一致していなければ異常であると判定される)。尚、ステップ1269における表示された図柄の組み合わせが正常であるか否かの判定は、停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したか否かを判定しており、入賞役に当選しているゲームにて、当該入賞役が入賞可能な操作態様で停止ボタンの操作が実行された場合において、実際に停止したリール位置が正常でなかった(内部抽選によって決定された入賞可能となる役が遊技者からの見た目上では停止表示なかった)場合であっても、遊技機内部の処理によってリールの停止制御が正常に実行完了した場合には、当該入賞役の入賞に基づく遊技メダルの払い出しが実行されるよう構成されている。ステップ1269でYesの場合にはステップ1274に移行する。他方、ステップ1269でNoの場合、ステップ1270で、主制御基板MのCPUC100は、表示判定エラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にセットする)。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUC100は、復帰不可能エラー処理を実行する。他方、ステップ1267でNoの場合、ステップ1261‐1に移行する。
次に、ステップ1274で、主制御基板MのCPUC100は、入賞による遊技メダルの払出処理を実行する。次に、ステップ1275で、主制御基板MのCPUC100は、遊技メダルを払い出す入賞があったか否かを判定する{入賞によって獲得した遊技メダルが、クレジットの最大数(本例では、50)を超過した場合に、遊技メダルの払出が実行される}。ステップ1275でYesの場合、ステップ1276で、主制御基板MのCPUC100は、ホッパ駆動フラグ(ホッパモータH80を駆動している際にオンとするフラグ)をオンにし、遊技メダル1枚の払出を実行する。次に、ステップ1277で、主制御基板MのCPUC100は、第1払出センサH10s又は第2払出センサH20sがオンであるか否かを判定する(第1払出センサH10s又は第2払出センサH20sがオンとなると、遊技メダル1枚の払出動作が行われていると判定する)。ステップ1277でYesの場合にはステップ1286に移行する。
他方、ステップ1277でNoの場合、ステップ1279で、主制御基板MのCPUC100は、ホッパ駆動後(ステップ1276の処理のタイミング後)から所定時間(例えば、5秒)経過したか否かを判定する。ステップ1279でYesの場合、ステップ1280で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラーフラグをオンにする(例えば、RAM領域のメダル空エラーフラグ領域内をオンに相当する値で更新する)。次に、ステップ1281で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラー表示を7セグLEDで実行する。次に、ステップ1282で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラーが解除されたか否か(例えば、設定/リセットボタンM30が押下されたか否か)を判定する。ステップ1282でYesの場合、ステップ1283で、主制御基板MのCPUC100は、メダル空エラーフラグをオフにし(例えば、RAM領域のメダル空エラーフラグ領域内をオフに相当する値で更新し)、ステップ1286に移行する。他方、ステップ1282でNoの場合、ステップ1281に移行する。
次に、ステップ1286で、主制御基板MのCPUC100は、第1払出センサH10s及び第2払出センサH20sがオフであるか否かを判定する(第1払出センサH10s又は第2払出センサH20sがオンとなった後、第1払出センサH10s及び第2払出センサH20sがオフとなると、払出動作が行われていた1枚の遊技メダルの払出動作が完了したと判定する)。ステップ1286でYesの場合、ステップ1288で、主制御基板MのCPUC100は、ホッパ駆動フラグをオフにし、ステップ1290に移行する。尚、ステップ1279又はステップ1286でNoの場合には、ステップ1277に移行する。次に、ステップ1290で、主制御基板MのCPUC100は、当該入賞(ステップ1275でYesとなった入賞)に対応した払出が完了したか否かを判定する。ステップ1290でYesの場合にはステップ3400に移行する。尚、ステップ1286でNoの場合には、ステップ1277に移行し、ステップ1275でNoの場合には、ステップ3400に移行し、ステップ1290でNoの場合には、ステップ1276に移行する。
次に、ステップ3400で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、残りゲーム数管理処理を実行する。次に、ステップ1700で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、RT状態移行制御処理を実行する。次に、ステップ1750で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、AT状態開始制御処理を実行する。次に、ステップ3500で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、遊技区間移行制御処理を実行する。次に、ステップ1293で、主制御基板MのCPUC100は、遊技終了処理(例えば、ベット数のクリア、遊技状態の移行処理等)を実行し、次の処理(ステップ1202の処理)に移行する。
次に、図19は、回胴式遊技機Pにおける、図18のステップ3600のサブルーチンに係る、内部抽選実行処理のフローチャートである。まず、ステップ3602で、主制御基板MのCPUC100は、内部抽選テーブル(当選番号や取得した乱数と比較するための置数等が記憶されている、内部抽選を実行する際に用いるテーブル)をセットし、ステップ3604に移行する。次に、ステップ3604で、主制御基板MのCPUC100は、セットされている内部抽選テーブルアドレスに係る当選番号を取得する。尚、当選番号から入賞・再遊技当選情報を生成することができる。また、ボーナスと小役とが重複して当選したり、ボーナスと再遊技役とが重複して当選したりした場合には、当選番号から入賞・再遊技当選情報とボーナス当選情報との双方の当選情報を生成することができる。具体的な生成の処理については、後述する。次に、ステップ3606で、主制御基板MのCPUC100は、セットされている内部抽選テーブルアドレスに係る繰り返し回数を取得する。ここで、繰り返し回数とは、出玉グループ番号が同一であり、且つ、取得した乱数と比較するための置数が同一である連続した当選番号の数であり、主制御基板MのROMに予め記憶されている。例えば、出玉グループ番号2は、当選番号4〜12の9個の当選番号が含まれており、押し順再遊技役である当選番号4〜6の連続する3個については前記置数が同一となっており、押し順ベル役である当選番号7〜12の連続する6個については前記置数が同一となっているため、押し順再遊技役に係る繰り返し回数は3となり、押し順ベル役に係る繰り返し回数は6となる。尚、押し順再遊技役である当選番号4〜6を取得した際に用いる抽選テーブルと押し順ベル役である当選番号7〜12を取得した際に用いる抽選テーブルとは単一の抽選テーブルとして構成されている。次に、ステップ3608で、主制御基板MのCPUC100は、セットされている内部抽選テーブルアドレスに係る出玉グループ番号を取得し、ステップ3610に移行する。
次に、ステップ3610で、主制御基板MのCPUC100は、設定値データを取得する。次に、ステップ3612で、主制御基板MのCPUC100は、指定アドレスデータを取得する。次に、ステップ3614で、主制御基板MのCPUC100は、内部抽選に当選したか否か(取得した乱数が今回検索した内部抽選テーブル内に存在したか否か)を判定する。ステップ3614でYesの場合には、内部抽選に当選したと判定したため、その後の内部抽選テーブルアドレスに関しては判定(抽選)を実行せずに、次の処理(ステップ1259の処理)に移行する。他方、ステップ3614でNoの場合、ステップ3616で、主制御基板MのCPUC100は、繰り返し回数を更新する。次に、ステップ3618で、主制御基板MのCPUC100は、残っている繰り返し回数があるか否かを判定する。ステップ3618でYesの場合、ステップ3610に移行し、残っている繰り返し回数がなくなる又は内部抽選に当選するまで、ステップ3610〜ステップ3618の処理を繰り返し実行する。尚、ステップ3618でNoの場合、ステップ3620で、主制御基板MのCPUC100は、内部抽選テーブルアドレスを更新(次の出玉グループ番号に係るアドレスに更新)し、ステップ3604に移行してステップ3604以降の処理を実行する。尚、内部抽選の具体的な処理については後述することとなる。
次に、図20は、回胴式遊技機Pにおける、図18のステップ1500のサブルーチンに係る、ゲーム数上乗せ実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、主制御基板MのCPUC100は、ATに関する状態は「AT中状態」、「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」であるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る出玉グループ番号はAT中上乗せ役(「AT中状態」において、残りATゲーム数を上乗せし得る当選番号であり、本例では、再遊技‐B、再遊技‐C、入賞‐Dとなっている)に関する出玉グループ番号(本例では、1、3)であるか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合にはステップ1514に移行する。また、ステップ1502でNoの場合、換言すると、ATに関する状態が有利BB状態であった場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに関する出玉グループ番号はBB中上乗せ役(「有利BB状態」において、残りATゲーム数を上乗せし得る当選番号であり、本例では、入賞‐H、入賞‐I)に関する出玉グループ番号(本例では、5、6)であるか否かを判定する。ステップ1512でYesの場合には、ステップ1514に移行し、ステップ1512でNoの場合には、ステップ1518に移行する。また、ステップ1504でNoの場合、ステップ1506で、主制御基板MのCPUC100は、ATに関する状態は「上乗せ特化状態」であるか否かを判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1508で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに関する出玉グループ番号は特化中上乗せ役(「上乗せ特化状態」において、残りATゲーム数を上乗せし得る且つ「AT中状態」においては残りATゲーム数を上乗せしない当選番号であり、本例では、再遊技‐A、再遊技‐D1〜D3、入賞‐A1〜A6となっている)に関する出玉グループ番号(本例では、2、13)であるか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1514に移行する。尚、ステップ1506又はステップ1508でNoの場合にはステップ1518に移行する。
次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUC100は、当選時上乗せゲーム数抽選テーブルを参照し、当該ゲームに係る出玉グループ番号に基づいてAT上乗せゲーム数を決定する(例えば、欄外にて示す抽選テーブルにおいて、ラッチした乱数値がいずれの範囲内に収まっているか否かで判定する)。尚、AT上乗せゲーム数を決定することを、AT上乗せ抽選を実行するとも称する。次に、ステップ1516で、主制御基板MのCPUC100は、当該決定したAT上乗せゲーム数をATカウンタM60のカウンタ値に加算し、当該加算後のATカウンタ値をATカウンタM60にセットする。次に、ステップ1517で、主制御基板MのCPUC100は、当該決定したAT上乗せゲーム数に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、副制御基板Sは当該コマンドを受信することにより、ATゲーム数上乗せが実行されたか否かと上乗せゲーム数が何ゲームであるかを認識することができる)をセットし、ステップ1518に移行する。尚、ボーナスが含まれる当選番号(当選番号19〜27)に係る出玉グループ番号である、出玉グループ番号7〜11の場合にもATに関する抽選(AT抽選、AT上乗せ抽選)が実行され得る。
ここで、同図欄外にて示す抽選テーブルは、当選時上乗せゲーム数抽選テーブルの一例であり、回胴式遊技機Pにおいては、押し順ナビが実行されるATに関する状態の一部(本例では、「AT中状態」、「特化前兆状態」、「上乗せ特化状態」、「有利BB状態」)にて当選時上乗せ役が当選した場合には、当該ゲームに係る出玉グループ番号に基づいて、AT上乗せゲーム数は「0」〜「300」が抽選によって決定され、当該決定された値がATカウンタM60のカウンタ値に加算されることとなる。尚、「0」が決定された場合にはAT残りゲーム数は増加しないこととなる(「0」が決定された場合には、AT上乗せ抽選に非当選と称することがある)。
また、当選時上乗せ役に当選した場合のAT上乗せゲーム数の平均値(期待値)は、図示されるような値となっており、具体的な算出方法としては、当選役がスイカAである場合には、{置数(600)×AT上乗せゲーム数(0)+置数(100)×AT上乗せゲーム数(10)+置数(300)×AT上乗せゲーム数(30)+置数(24)×AT上乗せゲーム数(100)}/置数の総数(1024)=12.1(ゲーム)、のようにして算出することができる。
次に、当選役が再遊技‐B又は再遊技‐Cである場合には、{置数(500)×AT上乗せゲーム数(0)+置数(200)×AT上乗せゲーム数(50)+置数(300)×AT上乗せゲーム数(100)+置数(24)×AT上乗せゲーム数(300)}/置数の総数(1024)=46.1(ゲーム)、のようにして算出することができる。
次に、当選役が再遊技‐A又は再遊技‐D1〜D3、入賞‐A1〜A6である場合には、{置数(300)×AT上乗せゲーム数(10)+置数(600)×AT上乗せゲーム数(30)+置数(124)×AT上乗せゲーム数(50)}/置数の総数(1024)=26.61(ゲーム)、のようにして算出することができる。尚、当選役が再遊技‐A又は再遊技‐D1〜D3、入賞‐A1〜A6である場合にATゲーム数が上乗せされるのはATに関する状態が「上乗せ特化状態」である場合のみとなっている。
次に、当選役がBB中弱レア役である場合には、{置数(800)×AT上乗せゲーム数(0)+置数(100)×AT上乗せゲーム数(10)+置数(100)×AT上乗せゲーム数(30)+置数(24)×AT上乗せゲーム数(100)}/置数の総数(1024)=6.3(ゲーム)、のようにして算出することができる。
次に、当選役がBB中強レア役である場合には、{置数(300)×AT上乗せゲーム数(0)+置数(300)×AT上乗せゲーム数(30)+置数(400)×AT上乗せゲーム数(50)+置数(24)×AT上乗せゲーム数(300)}/置数の総数(1024)=35.4(ゲーム)、のようにして算出することができる。
尚、回胴式遊技機Pにおいては、AT上乗せ抽選を実行した場合には、当選役の種類によってAT上乗せゲーム数の平均値が相違し得るよう構成されているが、設定値によってはAT上乗せゲーム数の平均値は相違しないよう構成されている。ここで、当選番号に基づいてAT上乗せ抽選を実行するよう構成する場合には、例えば、当選番号7と当選番号8とでAT上乗せ抽選として同一の処理を実行する場合、当選番号が7であるか8であるかを判断する処理を実行しなければならないが、上述のように、出玉グループ番号に基づいてAT上乗せ抽選を実行するよう構成することにより、当選番号7と当選番号8とでAT上乗せ抽選として同一の処理を実行する場合には、出玉グループ番号が2であるかを判断するのみで当選番号7と当選番号8とのいずれのAT上乗せ抽選に関する処理も実行することができることとなる。
フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る当選番号(又は入賞・再遊技当選情報、又は出玉グループ番号、等で判断してもよい)は再遊技‐B(逆押しで停止させることによって無効ラインに白セブンが一直線になり得る再遊技である逆押し白7リプレイ)に関する当選番号であるか否かを判定する。ステップ1518でYesの場合、ステップ1520で、主制御基板MのCPUC100は、再遊技‐BによるATゲーム数上乗せがあったか否か、換言すると、再遊技‐Bに当選したことによるAT上乗せゲーム数は0ではなかったか否かを判定する。ステップ1520でYesの場合、ステップ1522で、主制御基板MのCPUC100は、逆押し指示コマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、逆押し(「右→中→左」)にて無効ラインに白セブンを揃えるよう指示する演出を実行することとなる)をセットし、ステップ1526に移行する。他方、ステップ1520でNoの場合、ステップ1524で、主制御基板MのCPUC100は、逆押し回避コマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、逆押し(「右→中→左」)以外の押し順を指示し、無効ラインに白セブンを揃えないようにする演出を実行することとなる)をセットし、ステップ1526に移行する。尚、ステップ1518でNoの場合にも、ステップ1526に移行する。次に、ステップ1526で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る当選番号(又は入賞・再遊技当選情報、又は出玉グループ番号、等で判断してもよい)は再遊技‐C(順押しで停止させることによって無効ラインに黒セブンが一直線になり得る再遊技である順押し黒7リプレイ)であるか否かを判定する。ステップ1526でYesの場合、ステップ1528で、主制御基板MのCPUC100は、再遊技‐CによるATゲーム数上乗せがあったか否か、換言すると、再遊技‐Cに当選したことによるAT上乗せゲーム数は0ではなかったか否かを判定する。ステップ1528でYesの場合、ステップ1530で、主制御基板MのCPUC100は、順押し指示コマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、順押し(「左→中→右」)にて無効ラインに黒セブンを揃えるよう指示する演出を実行することとなる)をセットし、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。他方、ステップ1528でNoの場合、ステップ1532で、主制御基板MのCPUC100は、順押し回避コマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、順押し(「左→中→右」)以外の押し順を指示し、無効ラインに黒セブンを揃えないようにする演出を実行することとなる)をセットし、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1526でNoの場合にも、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、上述の説明においては、逆押し指示コマンド、逆押し回避コマンド、順押し指示コマンド、順押し回避コマンドを副制御基板Sに送信し、副制御基板Sがこれらコマンドを受信することによって、副制御基板S側にて押し順ナビに関する演出を実行し得るよう構成したが、これには限定されず、AT上乗せ抽選に当選した場合に、AT上乗せ抽選に当選した旨及びAT上乗せゲーム数に係るコマンド(例えば、ステップ1517の処理に係るAT上乗せゲーム数に係るコマンド)を副制御基板S側に送信し、副制御基板S側が当該コマンドを受信した場合に、副制御基板S側で押し順ナビに関する演出の実行タイミングや演出態様を決定するよう構成してもよい。一例としては、再遊技‐Bが当選した遊技であって、副制御基板S側で前記コマンドを受信したゲーム(ATゲーム数上乗せがあるゲーム)にて逆押しを指示する演出態様を選択して実行するよう構成してもよいし、副制御基板S側で前記コマンドを受信したゲームでは逆押しを指示する演出を実行せず、その後の所定条件(例えば、特定の再遊技役(例えば、再遊技‐B又はC)に当選した)を充足したゲームにて無効ラインにて7揃いが可能な押し順を指示する演出を実行するよう構成してもよい。又は、再遊技‐Bが当選した遊技であって、副制御基板S側で前記コマンドを受信したゲーム(ATゲーム数の上乗せがあるゲーム)では、逆押しを指示する演出を実行せず、その後の所定条件(例えば、所定ゲーム数後(同時に連続演出を実行しても良く、その場合には連続演出の最終ゲーム)を充足したゲームにてATゲーム数上乗せ演出(演出表示装置S40にて表示されるAT残りゲーム数に係る表示が増加する演出であり、例えば、「+30G」と表示)を実行しても良い。尚、本例においては、演出表示装置S40においても、AT残りゲーム数に係る表示を表示し得るよう構成されており、当該表示と主制御基板側で記憶しているAT残りゲーム数とは同一であってもよいし、相違していてもよい。尚、再遊技‐Bが当選した遊技であって、副制御基板S側で前記コマンドを受信したゲーム(ATゲーム数の上乗せがあるゲーム)で、逆押しを指示する演出を実行せず、その後の所定条件を充足したゲームにてATゲーム数上乗せ演出を実行する場合の例としては、副制御基板S側でボーナスの当選を煽る特別な演出(例えば、所定の連続演出)を実行しているとき(ボーナス内部中では再遊技‐Bの当選確率が低い(0%も含む)ため、7揃いが可能な押し順を報知してしまうとボーナス当選していないことが遊技者に認識されてしまう)等、副制御基板S側が特別な演出を実行しているときが挙げられる。尚、主制御基板M側にてAT上乗せ抽選に当選し、AT残りゲーム数の上乗せがあったことを副制御基板S側が判断する情報としては、(1)AT残りゲーム数に関する情報をAT上乗せ抽選後に主制御基板M側から副制御基板S側に送信する。その後、副制御基板S側で、前回送信されたAT残りゲーム数に関する情報と今回送信されたAT残りゲーム数に関する情報との差分を算出し、AT上乗せ抽選で当選したAT上乗せゲーム数を把握する、(2)主制御基板M側のAT上乗せ抽選の結果として得られたAT上乗せゲーム数に関するコマンドを副制御基板S側に送信する。また、AT上乗せ抽選に当選しなかった場合には、AT上乗せ抽選に当選しなかった旨に係るコマンドを副制御基板S側に送信し、副制御基板S側が当該コマンドを受信した場合に、副制御基板S側で押し順ナビに関する演出の演出態様を決定するよう構成してもよい。一例としては、再遊技‐Bが当選した遊技であって、副制御基板S側で前記コマンドを受信したゲーム(ATゲーム数上乗せがなかったゲーム)にて中押し(第1停止として中停止ボタンを操作することであり、7揃いを回避する押し順)を指示する演出態様を選択して実行するよう構成してもよい。尚、主制御基板M側にてAT上乗せ抽選が実行されたが、AT残りゲーム数の上乗せがなかったことを副制御基板S側が判断する情報としては、(1)AT残りゲーム数に関する情報をAT上乗せ抽選後に主制御基板M側から副制御基板S側に送信する。その後、副制御基板S側で、前回送信されたAT残りゲーム数に関する情報と今回送信されたAT残りゲーム数に関する情報との差分を算出し、AT上乗せ抽選で当選したAT上乗せゲーム数を把握する(前回送信されたAT残りゲーム数に関する情報から今回送信されたAT残りゲーム数に関する情報を減算した値が1である場合にAT上乗せ抽選に当選しなかったと判断する)、(2)主制御基板M側のAT上乗せ抽選の結果としてAT上乗せゲーム数が0ゲームである旨に関するコマンドを副制御基板S側に送信する。
次に、図21は、図18のステップ1400のサブルーチンに係る、AT状態移行制御処理のフローチャート(1枚目)である。まず、ステップ1402で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態は、AT抽選を実行可能なATに関する状態であるか否かを判定する。尚、回胴式遊技機Pにおいては、AT抽選を実行可能なATに関する状態は、「高確率状態」のみとなっており、「高確率状態」にてBBに当選することにより「有利BB内部中遊技」に移行し、その後BB役が入賞することにより、「有利BB状態」に移行し、実行されたBBが終了することにより、「AT中状態」に移行すると共に、ATカウンタにATゲーム数の初期値である50回がセットされることとなる。尚、「低確率状態」にてBBに当選しても、「通常BB内部中遊技」に移行して、その後「AT中状態」には移行しない。尚、これには限定されず、「通常遊技状態」にてBBに当選した場合にBB役を契機としてAT抽選に当選し得るよう構成してもよい。そのように構成した場合には、「通常遊技状態」にてBBに当選した場合にBB役を契機としてAT抽選に当選した場合には、「有利BB内部中遊技」に移行し、その後BBを揃えることで「有利BB状態」に移行することとなる。尚、「通常遊技状態」にてBBに当選し、且つ、BBを揃えていない内部中の状態においては、遊技区間を「有利区間」としてもよいし、「待機区間」としてもよい。ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る条件装置はAT抽選役(本例では、設定差なしBB役である第1種BB‐A又は第1種BB‐C)であるか否かを判定する。尚、回胴式遊技機Pにおいては、設定差なしBB単独の当選番号(当選番号19、24)と設定差なしBBと小役が重複している当選番号(当選番号、25、26、27)とのいずれもがAT抽選役となっている。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「有利BB内部中遊技」に決定し、ステップ1410に移行する。また、ステップ1402又はステップ1404でNoの場合にも、ステップ1410に移行する。尚、回胴式遊技機PにおいてはATに関する状態が相違した場合にAT抽選に係るAT当選率(当選し得るか当選しないか)が相違するよう構成されているが、ATに関する状態が同一である場合には、設定値が相違してもAT抽選に係るAT当選率は同一となっている(「高確率状態」にてBBに当選した場合には設定値に拘らず必ずATに当選する=その後「AT中状態」に移行する)。
次に、ステップ1410で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態が決定されていないか否かを判定する。ステップ1410でYesの場合、ステップ1412で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態は「低確率状態」であるか否かを判定する。ステップ1412でYesの場合、ステップ1414で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る条件装置は状態昇格役(当選することによって「低確率状態」から「高確率状態」に移行し得る小役であり、本例では、チェリー)であるか否かを判定する。ステップ1414でYesの場合、ステップ1416で、主制御基板MのCPUC100は、所定確率(本例では、1/2であり、設定値によって相違していなければ変更しても問題ない)にて当選する高確率状態移行抽選を実行する。次に、ステップ1418で、主制御基板MのCPUC100は、当該実行した高確率状態移行抽選に当選したか否かを判定する。ステップ1418でYesの場合、ステップ1420で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「高確率状態」に決定し、ステップ1430に移行する。
また、ステップ1412でNoの場合、ステップ1424で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態は「高確率状態」であるか否かを判定する。ステップ1424でYesの場合、ステップ1426で、主制御基板MのCPUC100は、高確保障カウンタKHcのカウンタ値が1(高確保障最終ゲームであり、「高確率状態」となってから10ゲーム目)であるか否かを判定する。ステップ1426でYesの場合、ステップ1428で、主制御基板MのCPUC100は、低確率移行条件を充足しているか否かを判定する。ここで、回胴式遊技機Pにおいては、ATに関する状態が「高確率状態」である場合には遊技区間が「有利区間」となっており、遊技区間が「有利区間」である場合には、押し順ナビが1回以上実行される、又は、所定ゲーム数(本例では、1500ゲーム)「有利区間」が継続することを充足しなければ「有利区間」が終了しないよう構成されている(即ち、低確率状態移行抽選に当選したとしても、押し順ナビが1回以上実行されていない等により低確率移行条件を充足していない場合には、「高確率状態」が終了しないよう構成されている)。尚、「有利区間」中にBB役が当選し、BBを実行した場合には、「有利区間」にて押し順ナビを1回も実行していなくても「有利区間」を任意のタイミングで終了し得るように構成されていてもよい。ステップ1428でYesの場合、ステップ1429で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「低確率状態」に決定し、ステップ1430に移行する。ここで、低確率移行条件は、押し順ナビが1回実行されたことで充足する。尚、押し順役(リール停止順によって入賞する役が相違し、遊技者の利益率が相違する当選番号)として、最大払出枚数が8枚の役と最大払出枚数が11枚の役とを設けた場合には、最大払出枚数が多い最大払出枚数が11枚の役の押し順ナビが1回実行されたことを低確率移行条件としてもよい。尚、ステップ1410、ステップ1414、ステップ1418、ステップ1424、ステップ1426又はステップ1428でNoの場合にもステップ1430に移行する。このように、回胴式遊技機Pにおいては、新たに「高確率状態」に移行した場合には、高確保障カウンタKHcに高確保障ゲームである10ゲームをセットし、当該カウンタ値が0となるまでは「低確率状態」に移行しないよう構成されている。尚、このような抽選方式はあくまで一例であり、例えば、「高確率状態」に移行してから10ゲーム間は低確率状態移行抽選を実行せず(「高確率状態」の滞在が保障される)、当該10ゲーム経過後から毎ゲームで所定の確率(例えば、1/20)で「高確率状態」から「低確率状態」に移行する抽選を実行するよう構成してもよい。尚、AT抽選役(低確AT抽選役、高確AT抽選役)、状態昇格役は、全設定値において同一の当選確率となっている。
次に、図22は、図18のステップ1400のサブルーチンに係る、AT状態移行制御処理のフローチャート(2枚目)である。まず、ステップ1430で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態は「AT中状態」であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1431で、主制御基板MのCPUC100は、ATカウンタM60のカウンタ値は所定値(本例では、4)以上であるか否か判定する。ここで、回胴式遊技機Pにおいては、ATに関する状態が「AT中状態」である場合において、ATカウンタ値が4以上である、換言するとAT残りゲーム数が4ゲーム以上である場合においては、スイカBに当選した際の1/2の確率で「上乗せ特化状態」への移行権利を獲得し、「特化前兆状態」に移行し得る一方、ATに関する状態が「AT中状態」である場合において、ATカウンタ値が3以下である、換言するとAT残りゲーム数が3ゲーム以下である場合においては、スイカBに当選しても「上乗せ特化状態」への移行権利を獲得する抽選(特化状態移行抽選とも称することがある)を実行せず、「特化前兆状態」及び「上乗せ特化状態」に移行しないよう構成されている。尚、これには限定されず、ATカウンタ値が3以下である場合であっても、スイカBに当選して「上乗せ特化状態」への移行権利を獲得する抽選(特化状態移行抽選とも称することがある)を実行し得るよう構成してもよく、そのように構成し、ATカウンタ値が3以下である状況にてスイカBに当選して「上乗せ特化状態」への移行権利を獲得する抽選に当選した場合には、当該抽選に当選した次ゲームから「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」となり得る(に移行し得る)よう構成してもよいし、ATカウンタ値が所定値(例えば、1又は0)となったときに「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」となり得る(に移行し得る)よう構成してもよいし、当該抽選に当選した遊技から所定数の遊技の実行後に「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」となり得る(に移行し得る)よう構成してもよい。また、「上乗せ特化状態」に移行する場合には、必ずしも「特化前兆状態」を経由する必要はなく、例えば、「AT中状態」から「上乗せ特化状態」に直接移行し得るよう構成してもよい。ステップ1431でYesの場合、ステップ1432で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る条件装置は特化移行役(「上乗せ特化状態」への移行権利を獲得する抽選を実行し得る小役であり、本例では、スイカB)であるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合、ステップ1433で、主制御基板MのCPUC100は、所定確率(本例では、1/2)で当選する特化状態移行抽選を実行する。次に、ステップ1434で、主制御基板MのCPUC100は、当該実行した特化状態移行抽選に当選したか否かを判定する。ステップ1434でYesの場合、ステップ1435で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「特化前兆状態」に決定し、ステップ1444‐1に移行する。他方、ステップ1431でNoの場合、ステップ1436で、主制御基板MのCPUC100は、ATカウンタM60のカウンタ値が1(ATカウンタ値が1の場合はAT最終ゲームとなる)であるか否かを判定する。ステップ1436でYesの場合、ステップ1437で、主制御基板MのCPUC100は、所定確率(本例では、2/3)で当選する継続抽選を実行する。次に、ステップ1438で、主制御基板MのCPUC100は、当該実行した継続抽選に当選したか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1439で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「AT中状態」に決定し、ステップ1444‐1に移行する(AT状態移行可能条件を充足するためATカウンタにAT初期ゲーム数(本例では、50)がセットされることになる)。他方、ステップ1438でNoの場合、ステップ1443で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「復活可否演出用状態」に決定し、ステップ1444‐1に移行する。尚、ステップ1430、ステップ1432、ステップ1434又はステップ1436でNoの場合にも、ステップ1444‐1に移行する。このように、回胴式遊技機Pにおいては、AT最終ゲームにて継続抽選を実行し、継続抽選に当選した場合には、再度ATカウンタM60に初期値である50ゲームがセットされる。即ち、ATゲーム数上乗せを考慮しない場合、1セットあたり50ゲームのATが2/3でループし続ける遊技性となっている。尚、継続抽選の実行タイミングはAT最終ゲームには限定されず、例えば、ATの最初のゲーム(新たに「AT中状態」となった最初のゲームやATカウンタM60に初期値がセットされてから最初のゲーム)に継続抽選を実行するよう構成してもよい。そのように構成することにより、「AT中状態」にてすでに次回のセット(継続抽選の当選に係るAT)が実行されるか否か(ATが継続するか否か)が決定されているため、継続抽選に当選している場合と継続抽選に当選しなかった場合とでAT中の演出を相違させることができ、例えば、継続抽選に当選している場合には、ATカウンタM60のカウンタ値が1以上の状況(ATの実行途中)にてBGMを変更(歌が流れる、等)したり、継続抽選に当選していることが確定的となる演出を実行することができる。
次に、図23は、図18のステップ1400のサブルーチンに係る、AT状態移行制御処理のフローチャート(3枚目)である。まず、ステップ1444‐1で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態は復活可否演出用状態であるか否かを判定する。ステップ1444‐1でYesの場合、ステップ1444‐2で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに関する条件装置は復活役(「復活可否演出用状態」にて当選することにより次回のゲームにて「AT中状態」に移行可能となる役、換言すると、ATを引き戻せる役)であるか否かを判定する。ここで、回胴式遊技機Pにおいては復活役は、スイカA、スイカB、チェリー、ボーナス役(設定差なしBB役のみであり、設定差ありBB役は含まない)のいずれかが含まれている役となっており、当該ゲームに関する条件装置が復活役となった場合を、復活抽選に当選すると称している。ステップ1444‐2でYesの場合、ステップ1444‐3で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「AT中状態」に決定し、ステップ1445に移行する。ここで、AT状態移行可能条件を充足するためATカウンタにAT初期ゲーム数(本例では、50)がセットされることとなる。他方、ステップ1444‐2でNoの場合、ステップ1444‐4で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を「低確率状態」に決定し、ステップ1445に移行する。尚、ステップ1441‐1でNoの場合にも、ステップ1445に移行する。このように、回胴式遊技機Pにおいては、AT最終ゲームとなり、かつ、継続抽選に非当選となった場合においても「復活可否演出用状態」に移行し、当該「復活可否演出用状態」にて復活抽選に当選することができれば、次回のゲームから「AT中状態」に移行するよう構成されている。尚、「復活可否演出用状態」は「有利区間」となっているが、「AT中状態」におけるATに関する抽選(AT上乗せ抽選、継続抽選、等)は実行されず、復活抽選を実行可能に構成されており、「AT中状態」と「復活可否演出用状態」とではATに関する抽選の実行態様が相違している。
次に、ステップ1445で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態が決定されていないか否かを判定する。ステップ1445でYesの場合、ステップ1446で、主制御基板MのCPUC100は、ATに関する状態の移行条件を充足したか否かを判定する(例えば、図30にて示されるように、「特化前兆状態」にて前兆ゲーム数である10ゲームを消化した場合に充足する)。ステップ1446でYesの場合、ステップ1447で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態を決定し、ステップ1448に移行する(例えば、図30にて示されるように、「特化前兆状態」にて前兆ゲーム数を消化した場合には「上乗せ特化状態」に決定)。尚、ステップ1445又はステップ1446でNoの場合にも、ステップ1448に移行する。次に、ステップ1448で、主制御基板MのCPUC100は、高確保障カウンタ値コマンド(本例では、サブ側へのコマンドであり、現在の高確保障カウンタ値、換言すると、高確率状態が保障されている残りのゲーム数に係るコマンド)をセットし、ステップ1449‐1に移行する。次に、ステップ1449‐1で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降のATに関する状態は「有利BB内部中遊技」に決定するか否かを判定する。ステップ1449‐1でYesの場合、ステップ1449‐2で、主制御基板MのCPUC100は、高確保障カウンタKHcのカウンタ値をゼロクリアし、次の処理(ステップ1450の処理)に移行する。尚、ステップ1499‐1でNoの場合にも、次の処理(ステップ1450の処理)に移行する。
尚、上述の説明においては、抽選状態によってAT当選率が相違するよう構成されており、「低確率状態」にてBB役(設定差なしBB役)に当選した場合にはAT移行抽選に当選しない(その後「AT中状態」に移行しない)一方、「高確率状態」にてBB役(設定差なしBB役)に当選した場合にはAT移行抽選に当選する(その後「AT中状態」に移行する)よう構成したが、これには限定されず、所定の条件装置である条件装置AをAT抽選役とし、「有利区間」であるATに関する状態として「高確率状態A」と「高確率状態B」とを有するよう構成した場合に、「高確率状態A」にて条件装置Aに当選した場合には1/10でAT移行抽選に当選し、「高確率状態B」にて条件装置Aに当選した場合には1/2でAT移行抽選に当選するよう構成してもよい。尚、AT移行抽選に当選した場合には、ATに関する状態として「AT中状態」へ移行するまでの準備状態である「AT準備状態」に移行し、その後所定の終了条件(例えば、「AT準備状態」に移行してから10ゲーム経過)を充足した場合に「AT中状態」に移行するよう構成してもよい。
次に、図24は、図18のステップ1450のサブルーチンに係る、条件装置番号管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1451で、主制御基板MのCPUC100は、現在の遊技区間は「有利区間」であるか否かを判定する。ステップ1451でYesの場合、ステップ1452で、主制御基板MのCPUC100は、入賞・再遊技当選情報に係るコマンド(副制御基板S側のコマンドであり、例えば、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報に係るコマンド)をセットする。次に、ステップ1454で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る条件装置は押し順あり役(押し順によって入賞する役が相違する条件装置であり、例えば、入賞‐A1等)であるか否かを判定する。ステップ1454でYesの場合、ステップ1458で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報に基づき、当該ゲーム中における指示番号(押し順番号とも称す)を決定し、指示番号を記憶するためのRAMアドレス(押し順ナビを表示するためRAMアドレスとは異なるアドレス)に記憶する。尚、指示番号とは押し順に係る情報であり、本例においては、主制御基板Mが決定し、副制御基板Sに送信されることとなる(詳細は後述する)。また、副制御基板Sは当該指示番号を受信することにより演出表示装置S40上で押し順ナビを表示することができることとなる。尚、押し順ナビを実行しない場合にも指示番号が決定(不図示であるが指示番号をクリアすることに基づいて指示番号が初期値となる)されるよう構成されている。尚、押し順当てゲームを実行する場合には、押し順当てゲーム専用の所定の指示番号(例えば、AX)を決定するよう構成してもよい。次に、ステップ1460で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る指示番号に基づいて押し順表示装置D270にて押し順ナビ表示を実行する(主制御基板側の押し順ナビ表示の表示イメージは図34を参照)。次に、ステップ1466で、主制御基板MのCPUC100は、ステップ1458で決定した指示番号に係るコマンド(サブ側へのコマンド)をセット(例えば、レジスタ領域内にセット)し、ステップ1472に移行する(副制御基板側の押し順ナビ表示の表示イメージは図34を参照)。尚、本例では、押し順表示装置D270及び演出表示装置S40にて遊技者に最も高利益となるリールの停止順を表示することを押し順ナビ、押し順ナビ表示を表示する、等と称している。尚、回胴式遊技機Pにおいては指示番号に基づいて押し順ナビを表示しており、例えば、「左→中→右」の押し順は押し順表示装置D270にて「=1」で表示するよう構成されており、押し順ベルの場合も押し順再遊技の場合もいずれも「=1」で表示するよう構成している。尚、これには限定されず、押し順ベルに係るゲームにて「左→中→右」の押し順ナビを押し順表示装置D270に表示する場合と、押し順再遊技に係るゲームにて「左→中→右」の押し順ナビを押し順表示装置D270に表示する場合とで異なる表示態様となるよう構成してもよい。即ち、押し順表示装置D270に表示される押し順ナビの表示態様の種類数は入賞・再遊技当選情報の種類数と同数となるよう構成してもよい。
また、ステップ1451又はステップ1454でNoの場合、ステップ1468で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームの入賞・再遊技当選情報にマスク処理を実行し、マスク処理をした情報をRAMの所定アドレスに記憶する。ここで、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報を副制御基板S側に送信した場合に、不正な行為により当該入賞・再遊技当選情報が認識されてしまうと、当該ゲームに係る高利益となる押し順(リール停止順)が認識されてしまうこととなる。そこで、本例においては、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報にマスク処理{入賞・再遊技当選情報(特に押し順に係る情報)を秘匿的にする処理}を実行してから副制御基板Sに送信するよう構成することにより、高利益な押し順が認識できないよう構成している。尚、回胴式遊技機Pにおける、マスク処理の方法としては、複数の入賞・再遊技当選情報(同様の役割を持った入賞・再遊技当選情報が好適であり、例えば、押し順によってRT状態が移行する再遊技役となる図柄組み合わせが停止表示し得る複数の入賞・再遊技当選情報)を1つの演出グループ番号(例えば、入賞・再遊技当選情報4〜6を演出グループ4とする等)として、演出グループ番号を副制御基板S側に送信するよう構成している。尚、マスク処理の方法としては、これには限定されず、例えば、設けられている入賞・再遊技当選情報(本例では、0〜18)の後に、新たにマスク処理後の入賞・再遊技当選情報を設けるよう構成してもよい。また、そのような場合にも、演出グループ番号のように既存の入賞・再遊技当選情報のうち複数の入賞・再遊技当選情報を1つの入賞・再遊技当選情報としてマスク処理後の入賞・再遊技当選情報を設けるよう構成することが望ましい(例えば、入賞・再遊技当選情報4〜6を、マスク処理後の入賞・再遊技当選情報である入賞・再遊技当選情報19(新たに設けた入賞・再遊技当選情報)とする等)。尚、主制御基板MにおけるATに関する状態等に基づき、操作情報(押し順ナビ)を報知する遊技であると判断した場合には、副制御基板S側に入賞・再遊技当選情報を送信し、操作情報を報知しない遊技では副制御基板S側に演出グループ番号を送信するようにしても良い。このように構成した場合、指示番号に係るコマンドを副制御基板S側に送信しても良いし、送信しないように構成しても良い。
次に、ステップ1470で、主制御基板MのCPUC100は、当該マスク処理を実行した後の演出グループ番号に係るコマンド(サブ側へのコマンド)をセット(例えば、レジスタ領域内にセット)し、ステップ1472に移行する。次に、ステップ1472で、主制御基板MのCPUC100は、ボーナス当選情報(ボーナスに当選したか否かがサブ側で認識できることとなる)に係るコマンド(サブ側へのコマンド)をセット(例えば、レジスタ領域内にセット)し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、回胴式遊技機Pにおいては、当選番号から入賞・再遊技当選情報とボーナス当選情報とを導出するよう構成されているが、当該導出方法については後述することとする。また、同図下段に示すように、押し順ナビの表示例としては、「AT中状態」の場合には、(1)転落再遊技役が含まれる場合→転落再遊技役が停止表示されない押し順をナビ、(2)ベル(1枚役・11枚役)の場合→最も払出枚数が多くなる押し順をナビ、等のように構成されている。このように、回胴式遊技機Pにおいては、遊技区間が「有利区間」である場合には、副制御基板S側に入賞・再遊技当選情報(当選役の種類と遊技者にとって最も有利な押し順とを特定できる番号)や指示番号(遊技者にとって最も有利な押し順を特定できる番号)を送信し得るよう構成されている一方、遊技区間が「通常区間」である場合には、副制御基板S側に演出グループ番号(当選役の概要のみ特定できる番号)を送信し得るよう構成されている。即ち、「有利区間」においては、押し順によって遊技の結果及び遊技者の利益が相違する入賞・再遊技当選情報を含めた、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報をそのまま副制御基板S側に送信し得る一方、「有利区間」でない遊技区間においては、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報は送信せずに、押し順によって遊技の結果及び遊技者の利益が相違する入賞・再遊技当選情報の場合には押し順に係る情報を秘匿した演出グループ番号を副制御基板S側に送信するよう構成されている。
尚、遊技区間が「有利区間」でない場合等においては、主制御基板Mで決定された入賞・再遊技当選情報を副制御基板Sに送信する際にマスク処理を実行して演出グループ番号を決定し、当該演出グループ番号を副制御基板Sに送信するよう構成している。尚、演出グループ番号とは入賞・再遊技当選情報を、同様の役割となる当選役(例えば、転落再遊技役が含まれる再遊技役、押し順ベル、等)に係る入賞・再遊技当選情報をグループ化して、番号を振り分けたものである。当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報にマスク処理{入賞・再遊技当選情報(特に押し順に係る情報)を秘匿的にする処理}を実行してから副制御基板Sに送信するよう構成することにより、不正な行為により当該入賞・再遊技当選情報に係る情報が認識され、当該ゲームに係る高利益となる押し順(リール停止順)が認識されてしまう事態を防止している。
次に、図25は、図18のステップ1550のサブルーチンに係る、リール回転開始準備処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUC100は、遊技間隔最小時間タイマM70(減算タイマ)のタイマ値が0であるか否かを判定する。ここで、遊技間隔最小時間タイマM70は、あるゲーム開始タイミング(リール回転開始タイミング)から次のゲーム開始タイミング(リール回転開始タイミング)までに担保されるべき時間(本例では、4.1秒)を計測するタイマである。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUC100は、遊技間隔最小時間タイマM70のタイマ値に新たに最小時間(本例では、4.1秒)をセットしてスタートする。他方、ステップ1552でNoの場合、主制御基板MのCPUC100は、無限ループ処理を実行する。次に、ステップ1556で、主制御基板MのCPUC100は、終了したゲームに係るリール停止順に係る情報及び押し順に係る情報をクリアする。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUC100は、終了したゲームに係るリール停止中に係る情報及び引き込みポイント作成要求をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUC100は、終了したゲームに係る図柄停止位置データを初期化する。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係るリール回転開始待機時の出力要求をセットする。次に、ステップ1564で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係るリール制御コマンドをセットし、次の処理(ステップ1260の処理)に移行する。換言すると、ステップ1562及びステップ1564の処理によって、副制御基板Sにリールが回転開始することを示すためのコマンドが送信可能となる。
次に、図26は、図18のステップ3400のサブルーチンに係る、残りゲーム数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3402で、主制御基板MのCPUC100は、現在の遊技区間は「有利区間」であるか否かを判定する。尚、詳細は後述することとなるが、「有利区間」とは遊技区間のうちの1つであり、ATに関する状態が「AT中状態」である場合などの遊技者にとって有利である遊技の状況にてセットされ易い遊技区間となっている。ステップ3402でYesの場合、ステップ3404で、主制御基板MのCPUC100は、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1(デクリメントカウンタであり、「有利区間」に滞在し得る最大ゲーム数である1500が初期値としてセットされ、「有利区間」である期間にて毎ゲーム減算され得るカウンタ)のカウンタ値を1減算する。
次に、ステップ3408で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態は「AT中状態」であるか否かを判定する。ステップ3408でYesの場合、ステップ3410で、主制御基板MのCPUC100は、ATカウンタ値を1減算する。次に、ステップ3412で、主制御基板MのCPUC100は、ATに関する状態が高確率状態であるか否かを判定する。ステップ3412でYesの場合、ステップ3414で、主制御基板MのCPUC100は、高確保障カウンタKHcのカウンタ値を1減算し、次の処理(ステップ1700の処理)に移行する。尚、ステップ3402、ステップ3408又はステップ3412でNoの場合にも、次の処理(ステップ1700の処理)に移行する。このように、回胴式遊技機Pにおいては、押し順ナビが表示し得るATに関する状態として「AT中状態」である場合には、毎ゲームATカウンタ値が減算されるが、「有利BB状態」、「有利BB内部中遊技」、「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」である場合には、ゲームが実行されてもATカウンタ値は減算されないよう構成されている。即ち、ATカウンタ値が残存している(1以上残っている)状況にて「AT中状態」から「特化前兆状態」に移行した場合には、ATカウンタ値を維持したまま、「AT中状態」→「特化前兆状態」→「上乗せ特化状態」と遷移(移行)することができるよう構成されている。尚、ATに関する状態が「AT中状態」であっても、その遊技でボーナス役を含む当選番号が決定された場合に、ATカウンタ値を1減算しないようにすることができる。このとき、例えば、主制御基板MのRAMに記憶されるATカウンタ値は減算しないが、副制御基板Sによって制御される演出表示装置S40に表示される残りATゲーム数は減算するように表示を制御しても良い。例えば、ATカウンタ値が「30」で、演出表示装置S40に表示されている残りAT残りゲーム数が「30」のときに遊技が実行され且つボーナスが当選した場合、ATカウンタ値は「30」を維持、又は当該遊技に係るAT上乗せ抽選により得られた値「α」を加算した値である「30+α」を記憶するが、スタートレバーD50の操作を契機に、演出表示装置S40に表示されているAT残りゲーム数として「29」、又はAT上乗せ抽選により得られた値「α」を加算した値である「29+α」を表示しても良い(尚、上乗せ抽選により得られた「α」は、当該遊技で報知せずに、当該遊技以降の特定の遊技(ボーナス遊技開始時、ボーナス遊技中、ボーナス遊技終了時、又はボーナス遊技終了後から所定の条件を満たした遊技)において「α」を報知しても良い)。そして、演出表示装置S40に表示されているAT残りゲーム数は、「有利BB内部中遊技」においても遊技毎に1ずつ減算し、ボーナス確定を示唆する演出(例えば、ボーナス確定画面)を出力するまでAT残りゲーム数が遊技毎に減算されるように構成することができる。このように構成することによって、「AT中状態」等の押し順ナビが実行され得る状態にてボーナスに当選した場合において、ボーナス当選を遊技者に直ぐに把握されないようにすることができる。つまり、ボーナス役を含む当選番号が決定された後に、ボーナスに当選したか否かを煽る複数遊技に亘る連続演出を演出表示装置S40等を用いて実行し、遊技の興趣を高めることができる。尚、ボーナス遊技が終了した後に演出表示装置S40に表示されるATの残りゲーム数は「30」又はAT上乗せ抽選の結果上乗せに当選し上乗せした結果を報知する場合は、「30」以上の値を表示するように制御するようにすることができる。尚、ATカウンタ値が「1」で、且つ演出表示装置S40に表示されている残りATゲーム数が「1」のときに遊技が実行されボーナスが当選した場合、演出表示装置S40に表示されているAT残りゲーム数に係る表示は「0」となるが、この状態を維持したまま、ボーナスに当選したか否かを煽る複数遊技に亘る連続演出を実行し、ATカウンタ値が「1」で、演出表示装置S40に表示されているAT残りゲーム数が「1」のときに遊技が実行され且つAT上乗せ抽選が実行され得る当選番号(又は入賞・再遊技当選情報、又は出玉グループ番号)が当選し、且つ、AT上乗せ抽選に当選しなかった場合には、ATゲーム数が「0」となるとともに演出表示装置S40に表示されているATゲーム数は「0」となる。また、AT残りゲーム数が少ない場合には、AT残りゲーム数が多い場合よりも連続演出を実行する確率を低く(0%も含む)設定するように構成しても良い。
次に、図27は、図18のステップ1700のサブルーチンに係る、RT状態移行制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1702で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームにてRT状態移行可能条件が充足したか否かを判定する。ここで、回胴式遊技機Pにおいては、RT状態移行可能条件は、RAMクリアの実行(RAMの初期化)、再遊技の停止表示(本例では、再遊技04の停止表示)、BBの当選・開始・終了にて充足し得るよう構成されている。ステップ1702でYesの場合、ステップ1704で、主制御基板MのCPUC100は、当該充足したRT状態移行可能条件に基づきRT状態移行可否及び次ゲーム以降のRT状態を決定し(図28のRT状態遷移図を参照)、次の処理(ステップ1750の処理)に移行する。尚、ステップ1702でNoの場合にも次の処理(ステップ1750の処理)に移行する。尚、回胴式遊技機Pにおいては、全リールの停止後にRT状態移行制御処理を実行しているが、「RT1」に移行する場合には当該移行タイミングはレバーオン時に移行しても良い。RT状態を移行する(RT番号をRAMに記憶する)タイミングは、適宜定めることができる。
次に、図28は、回胴式遊技機Pにおける、RT状態遷移図である。回胴式遊技機Pにおいては、「RT0」〜「RT2」及び「1種BB‐A,B,C」の4つのRT状態が存在しており、図中の矢印に示される条件を満たすことによってRT状態が移行することとなる。RT状態の具体的な移行例としては、RT状態が「RT1」である場合に、RAM初期化が実行される、又は、再遊技04が停止表示された場合に「RT0」に移行する。再遊技04が停止表示とは、具体的には、RT状態が「RT1」である状況にて「再遊技‐D1」に当選した場合に、第一停止として左停止ボタンを操作した場合には、再遊技01〜03が停止表示し、RT状態として「RT1」が維持される。一方、RT状態が「RT1」である状況にて「再遊技‐D1」に当選した場合に、第一停止として中停止ボタン又は右停止ボタンを操作した場合には、再遊技04が停止表示し、RT状態は「RT1」から「RT0」に移行する。
また、RT状態が「RT0」又は「RT1」の場合に、BB役に当選し、当該当選したゲームにてBB役を入賞させない(1種BB‐A,B,Cに係る条件装置が作動する)とRT状態が「RT2」に移行する。また、「RT2」にてBB役を入賞させる(1種BB‐A,B,Cが作動する)と「1種BB‐A,B,C」に移行する。また、「1種BB‐A,B,C」にてBBが終了(1種BB‐A,B,Cの作動が終了)すると「RT1」に移行する。尚、ATに関する状態が「低確率状態」である場合にBBに当選し、BBが終了した場合には、RT状態は遊技者にとって高利益な「RT1」に移行することとなるが、ATに関する状態は押し順ナビが発生しない状態であるため、「再遊技‐D1〜D3」に当選した際に不正解の押し順(第1停止が左ボタン、中ボタン、右ボタンの3択であり、3択のうち1つが正解の押し順であり再遊技04以外の再遊技が停止表示され、3択のうち2つが不正解の押し順であり再遊技04が停止表示される)にてリールを停止させることにより再遊技04が停止表示してしまい、「RT1」から「RT0」に移行することとなる。また、ATに関する状態が「高確率状態」、「AT中状態」、「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」である場合にBBに当選し、BBが終了した場合には、RT状態は遊技者にとって高利益な「RT1」に移行することとなると共に、ATに関する状態は押し順ナビが発生する状態であり、「再遊技‐D1〜D3」に当選した際にも、再遊技04が停止表示しない正解の押し順をナビしてくれるため、「RT1」を維持することができることとなる。
次に、図29は、図18のステップ1750のサブルーチンに係る、AT状態開始制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1752で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームにてAT状態移行可能条件が充足したか否かを判定する。尚、AT状態移行可能条件とは、例えば、(1)「高確率状態」にて当選した設定差なしBBが終了した場合、(2)継続抽選に当選した場合、(3)復活抽選に当選した場合に充足する。ステップ1752でYesの場合、ステップ1754で、主制御基板MのCPUC100は、新たに「AT前兆状態」に移行したことを契機として、AT初期ゲーム数(本例では、50であり、「AT中状態」に移行した後から減算が開始されるゲーム数)をATカウンタM60にセットし、ステップ1756に移行する。尚、ステップ1752でNoの場合にも、ステップ1756に移行する。次にステップ1756で、主制御基板MのCPUC100は、現在のATに関する状態は高確率状態ではないか否かを判定する。ステップ1756でYesの場合、ステップ1758で、主制御基板MのCPUC100は、次のゲームのATに関する状態は高確率状態であるか否かを判定する。ステップ1758でYesの場合、ステップ1760で、主制御基板MのCPUC100は、高確保障ゲーム数(本例では、10)を高確保障カウンタにセットし、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。尚、ステップ1756又はステップ1758でNoの場合にも、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。尚、「高確率状態」にてBBに当選し「有利BB内部中遊技」に移行した後、BBを入賞させることにより「有利BB状態」に移行し、当該「有利BB状態」にてATゲーム数が上乗せされた場合には、BBが終了し「有利BB状態」から「AT中状態」に移行した時点で、ATカウンタにセットされる初期値は50を超過していることとなる。具体的には、「有利BB状態」でATゲーム数が30ゲーム上乗せされた後、「AT中状態」に移行した場合には、ATカウンタに80(初期値50+上乗せ30)がセットされることになる。このとき、「有利BB状態」において30ゲーム上乗せされたことを遊技者に報知する演出を行った場合、「AT中状態」の開始時に、AT初期ゲーム数として80ゲームである旨を遊技者に報知するのが望ましいが、別の報知方法として、あえて、「有利BB状態」において30ゲーム上乗せされたことを遊技者に報知する演出を行わずに、「AT中状態」の開始時に初期値である50ゲームを遊技者に提示した後、AT中(例えば、「AT中状態」の開始直後や、演出表示装置S40におけるAT残りゲーム数が少ない状態)に30ゲーム上乗せされたことを遊技者に報知する演出を行う報知方法も考えられる。このようにすることで、遊技者は「有利BB状態」でATゲーム数上乗せが行われたのか、または、何ゲームのゲーム数上乗せが行われたのか、を明確に把握することができないため、AT中(押し順ナビが発生し得る状態)にて原因不明で突如発生する上乗せ演出に対する興趣を高めることができる。尚、本例においては、ステップ1754にてAT初期ゲーム数をATカウンタM60にセットするよう構成しているが、AT初期ゲーム数をセットする処理の実行タイミングは本例のものには限定されず、前述したステップ1400のAT状態移行制御処理を実行するタイミングにAT初期ゲーム数をATカウンタM60にセットするよう構成してもよい。また、ATカウンタM60にセットされたゲーム数(AT初期ゲーム数)は、BBが終了した後の遊技(ATに関する状態が「AT中状態」)になったときから減算されるよう構成されている(BB中には減算開始しない)。また、ATカウンタM60のカウンタ値は主制御基板MのRAMの記憶領域に記憶されるよう構成されている。
次に、図30は、回胴式遊技機Pにおける、AT状態遷移図である。回胴式遊技機Pにおいては、「低確率状態」、「通常BB内部中遊技」、「通常BB状態」、「高確率状態」、「AT中状態」、「特化前兆状態」、「上乗せ特化状態」、「有利BB内部中遊技」、「有利BB状態」、「復活可否演出用状態」の10個のATに関する状態が存在しており、図中の矢印に示される条件を満たすことによってATに関する状態が移行することとなる。例えば、「AT中状態」にてスイカBに当選し、1/2で当選する特化状態移行抽選に当選した場合には「特化前兆状態」に移行する。また、「特化前兆状態」に移行してから10ゲームが経過(消化)した場合には「上乗せ特化状態」に移行するよう構成されている。尚、遊技区間としては、「低確率状態」、「通常BB内部中遊技」、「通常BB状態」の3つのATに関する状態が「通常区間」に設定され、「高確率状態」、「AT中状態」、「特化前兆状態」、「上乗せ特化状態」、「有利BB内部中遊技」、「有利BB状態」、「復活可否演出用状態」の7つのATに関する状態が「有利区間」に設定される。即ち、「有利区間」となる7つのATに関する状態を遷移(移行)していても、「通常区間」に設定せずに1500ゲーム経過した場合には「有利区間」は強制的に終了して「通常区間」に設定される。また、押し順ナビが表示される報知遊技状態である「AT中状態」、「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」である場合に、再遊技04が停止表示された場合であっても、遊技状態は維持される。
尚、前述したように、「AT中状態」である場合に、ATカウンタM60のカウンタ値が0であり且つ継続抽選非当選の場合には、「復活可否演出用状態」となる。「復活可否演出用状態」で復活抽選に当選した場合には、再び「AT中状態」に戻ることができる。一方、「復活可否演出用状態」で復活抽選に当選しなかった場合には、「低確率状態」に移行し、「有利区間」から「通常区間」になる。
「高確率状態」にて設定差なしBB(1種BB‐A又は1種BB‐C)に当選し、設定差なしBBが作動し、「有利BB状態」が終了したときには、「AT中状態」に移行する。また、「AT中状態」に設定差なしBB(1種BB‐A又は1種BB‐C)に当選し、設定差なしBBが作動し、「有利BB状態」が終了したときにも、「AT中状態」に移行する。尚、「復活可否演出用状態」にて設定差なしBB(1種BB‐A又は1種BB‐C)に当選し、設定差なしBBが作動し、「有利BB状態」が終了したときにも「AT中状態」に移行する(復活抽選に当選するため)。尚、「復活可否演出用状態」にて設定差ありBB(1種BB‐B)に当選し、設定差ありBBが作動し、「有利BB状態」が終了したときには、設定差ありBBが単独のBB役に係る当選番号(当選番号20)であった場合にはBB終了後に「低確率状態」となり(設定差ありBB役を契機として復活抽選に当選しないため)、設定差ありBBがレア役と重複している当選番号(当選番号21〜23)であった場合にはBB終了後に「AT中状態」となる(レア役を契機として復活抽選に当選するため)。
また、「有利区間」で且つ「高確率状態」である場合に設定差ありBB(1種BB‐B)に当選し、設定差ありBBが作動し、「有利BB状態」が終了したときには、「高確率状態」に移行する。
また、「有利BB状態」の終了後に移行するATに関する状態は、AT中(「AT中状態」、「特化前兆状態」、「上乗せ特化状態」)にて当選したBB終了後(設定差ありBBと設定差なしBBとのいずれも)には「AT中状態」、「特化前兆状態」又は「上乗せ特化状態」のうちBB当選時のATに関する状態に移行し、非AT中(「高確率状態」)にて当選した設定差なしBB終了後には、「AT中状態」に移行する。また、非AT中(「高確率状態」)にて当選した設定差ありBB終了後には、「高確率状態」に移行する。
尚、ATに関する状態は上述にて説明したものには限定されず、例えば、「低確率状態」又は「高確率状態」にて所定の当選番号に当選することによってAT抽選が実行され、当該AT抽選に当選することにより「前兆状態」に移行し、16〜32ゲーム経過後に「AT中状態」に移行するよう構成してもよいし、そのように構成した場合には、前記所定の条件装置に当選することによってAT抽選が実行され、当該AT抽選に当選しなかった場合には、「ガセ前兆状態」に移行し、16〜32ゲーム経過後に「低確率状態」又は「高確率状態」に移行するよう構成してもよい。また、遊技区間として「有利区間」とも「通常区間」とも異なる「待機区間」を設けてもよく、例えば、「チェリー」に当選することによってAT抽選が実行される遊技性とした場合に、BBとチェリーが重複した「BB+チェリー」に当選し、AT抽選に当選した場合には、「BB+チェリー」の「BB」が入賞するまでのBB内部中の状態を「待機区間」とするよう構成してもよい。このように、「待機区間」を設けることにより、「低確率状態」にてBBに当選、且つ、AT抽選に非当選である場合と、「低確率状態」にてBBに当選、且つ、AT抽選に当選している場合とで、BBの図柄組合せが揃うまで(有利区間表示器が点灯するまで)の期間においては、有利区間表示器YHが消灯しているため、AT抽選に当選しているか否かを遊技者に対して煽ることができる。また、「上乗せ特化状態」においてBBが当選した場合には、当該BB終了後に「上乗せ特化状態」が再開するよう構成してもよく、そのように構成した場合には、当該BB中は「上乗せ特化状態」において当選したBBとして「AT中状態」にて当選したBBとは異なるAT上乗せ抽選を実行する(例えば、「AT中状態」にて当選したBBよりもAT上乗せ抽選に当選し易い、ATゲーム数上乗せ1回あたりのゲーム数が相対的に多い)よう構成してもよい。また、「特化前兆状態」においてBBが当選した場合には、当該BB終了後に「上乗せ特化状態」に移行するよう構成してもよく、そのように構成した場合には、当該BB中は「上乗せ特化状態」において当選したBBと同様にAT上乗せ抽選が実行されるよう構成してもよい。
次に、図31は、図18のステップ3500のサブルーチンに係る、遊技区間移行制御処理のフローチャートである。はじめに、回胴式遊技機Pにおいては、遊技の状態に係る区間として遊技区間を有しており、遊技区間としては、相対的に遊技者にとって低利益な「通常区間」と、相対的に遊技者にとって高利益な区間である「有利区間」と、の2つの遊技区間を有している。フローチャートの説明としては、まず、ステップ3508で、主制御基板MのCPUC100は、当該ゲームに係る遊技区間は「通常区間」であるか否かを判定する。ステップ3508でYesの場合、ステップ3510で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降の遊技区間を現在のATに関する状態及び現在の遊技の状況に対応する遊技区間に決定し、ステップ3528に移行する。他方、ステップ3508でNoの場合、換言すると遊技区間が「有利区間」である場合、ステップ3514で、主制御基板MのCPUC100は、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1のカウンタ値が0であるか否か、換言すると、「有利区間」が継続可能な最大ゲーム数に到達したか否かを判定する。ステップ3514でYesの場合、ステップ3515で、主制御基板MのCPUC100は、ATに関連する情報をすべてクリアする(それにより、ATカウンタ値が0となり、「特化前兆状態」の滞在ゲーム数といったものも0となる)。他方、ステップ3514でNoの場合、ステップ3518で、主制御基板MのCPUC100は、任意の有利区間終了条件を充足していないか否かを判定する。ここで、任意の有利区間終了条件とは、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1のカウンタ値が0となった場合以外の「有利区間」の終了条件であり、例えば、ATカウンタ値が0となった場合や、押し順ナビが所定回数実行された場合等となっている。ステップ3518でNoの場合、即ち、任意の有利区間終了条件を充足した場合にはステップ3515に移行する。このように、回胴式遊技機Pにおいては、「有利区間」が終了して次ゲーム以降に「通常区間」に設定する場合には、ATに関連する情報(AT継続ゲーム数、AT残りゲーム数、等に係る情報)をすべてクリアするので、以降の「通常区間」において再度「有利区間」となる際の条件が緩和されることがなくなる。尚、ステップ3515の処理(有利区間終了時の処理)によりクリアするATに関連する情報としては、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1のカウンタ値、遊技状態を示すフラグ等がある。また、これらの情報は設定変更時のRAMクリアによってもクリアされることとなるが、設定変更時のRAMクリアによっては、「役物連続作動装置(BB)に係る条件装置」や「RT状態」、「貯留枚数」等に係る情報もクリアするのに対し、ステップ3515の処理(有利区間終了時の処理)によっては、「役物連続作動装置(BB)に係る条件装置」や「RT状態」、「貯留枚数」等に係る情報はクリアされない。このように、設定変更時のRAMクリア範囲と「有利区間」終了時(例えば、ステップ3515の処理実行時)のクリア範囲は相違している。尚、設定変更時のRAMクリアによって、「役物連続作動装置(BB)に係る条件装置」や「RT状態」を保持するように構成していても良い。また、「有利区間」終了時にクリアする範囲のアドレスは連続している。このように「有利区間」終了時にクリアする範囲のアドレスを連続させることにより、クリア処理時にクリアする先頭アドレスと、クリアするアドレスの範囲を指定するという簡易的な処理でクリアすることができる。また、「有利区間」が終了した場合には、「有利区間」が終了した旨に係るコマンドを主制御基板Mから副制御基板Sに送信する。但し、副制御基板S側は当該コマンドを受信しても、「有利区間」であった旨や、「AT中状態」を何ゲーム実行したかに係る情報等の遊技履歴は消去しないよう構成されている。但し、設定変更時のRAMクリアを実行した場合には、副制御基板S側における、「有利区間」であった旨や、「AT中状態」を何ゲーム実行したかに係る情報等の遊技履歴も消去されることとなる。
尚、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1のカウンタ値が0となったために「有利区間」が終了した場合には、(1)現在のATに関する状態が「高確率状態」であった場合には、次ゲームにてATに関する状態が「低確率状態」となる、(2)現在のATに関する状態が「有利BB内部中遊技」であった場合には、次ゲームにてATに関する状態が「通常BB内部中遊技」となる、(3)現在のATに関する状態が「有利BB状態」であった場合には、次ゲームにてATに関する状態が「通常BB状態」となる、(4)現在のATに関する状態が「AT中状態」、「特化前兆状態」、「上乗せ特化状態」又は「復活可否演出用状態」であった場合には、次ゲームにてATに関する状態が「低確率状態」となるよう構成されている(ATに関連する情報がクリアされるため)。
次に、ステップ3516で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降の遊技区間を「通常区間」に設定する。次に、ステップ3517で、主制御基板MのCPUC100は、「有利区間」が終了したため有利区間表示器YHを消灯し、ステップ3528に移行する。尚、「有利区間」が終了して「通常区間」に設定する際に有利区間表示器YHを消灯するよう構成されているが、詳細な消灯のタイミングは特に限定されず、例えば、「有利区間」が終了して「通常区間」となるゲームに係る遊技メダル投入時に有利区間表示器YHを消灯するよう構成してもよい。換言すると、次遊技が開始可能となるスタートレバーD50が操作される前に有利区間表示器YHを消灯するように構成していれば良い。他方、ステップ3518でYesの場合、ステップ3520で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲーム以降の遊技区間を「有利区間」に決定し、ステップ3528に移行する。
次に、ステップ3528で、主制御基板MのCPUC100は、次ゲームにて新たに「有利区間」に設定することが決定した(「通常区間」から「有利区間」に設定することが決定した)か否かを判定する。ステップ3528でYesの場合、ステップ3530で、主制御基板MのCPUC100は、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1に所定値をセットする。尚、当該有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1にセットする所定値は、すべての設定値において共通する固定の数値(本例では、1500)となっている。次に、ステップ3534で、主制御基板MのCPUC100は、有利区間表示器YHを点灯し、次の処理(ステップ1293の処理)に移行する。尚、ステップ3528でNoの場合にも、次の処理(ステップ1293の処理)に移行する。尚、上述の説明では、ステップ3534のタイミングにて有利区間表示器YHの点灯処理を実行したが、有利区間表示器YHの点灯タイミングはこれには限定されず、有利区間表示器YHの点灯タイミングは新たに「有利区間」となる前のゲーム(「通常区間」のゲーム)におけるスタートレバーの操作タイミングから新たに「有利区間」となるゲームにおける遊技メダル投入可能となるタイミングまで(新たに「有利区間」となる前のゲームが再遊技に係るゲームであった場合には、新たに「有利区間」となるゲームにおけるスタートレバーの操作が有効となるタイミングまで)の期間にて適宜設定してもよい。
次に、図32は、回胴式遊技機Pにおけるステップ1600のサブルーチンに係る、タイマ割り込み時処理のフローチャートである。当該サブルーチンの処理は、ステップ1040又はステップ1104の処理にて、タイマ割り込みが開始された場合に実行開始され、以降、所定時間(本例では、Tとしているが、例えば、2ms程度の時間が設定される)を周期として定期的に実行されるよう構成されている。
まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUC100は、割り込み開始時の処理(例えば、CPUC100内のレジスタで保持されているデータの退避、電源断検知信号の入力ポートチェック等)を実行する。次に、ステップ1604で、主制御基板MのCPUC100は、現在(今回の割り込み処理にて)電源断を検知していないか否かを判定する。ステップ1604でNoの場合、ステップ1900で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、電源断時処理を実行する。他方、ステップ1604でYesの場合、ステップ1606で、主制御基板MのCPUC100は、タイマ計測(ソフトウエアで管理する各種タイマの更新処理)を開始する。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUC100は、入力ポートデータを生成して、当該データを記憶する(RAM領域内の各入力ポートデータの格納領域を更新する)。ここで、入力ポートデータとは、精算ボタンD60、スタートレバーD50、停止ボタンD40、扉スイッチD80、設定キースイッチM20、設定/リセットボタンM30、電源断検知信号、投入受付センサD10s、第1投入センサD20s、第2投入センサD30s、第1払出センサH10s、第2払出センサH20s、等の検出に係る情報である(即ち、これらの操作部材での操作有無やセンサ検知状態が、割り込み間隔Tでサンプリングされる)。
次に、ステップ1610で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域内の入力ポートデータを参照し、各入力ポートデータのサンプリング結果に応じて、扉スイッチフラグ、設定キースイッチフラグのオン・オフを切り替える(例えば、扉スイッチD80のスイッチ状態が複数回のサンプリングに亘って連続してオンである場合に、扉スイッチフラグをオンとすることで、ノイズの影響を受けることなく前扉DUが開状態であることを検出することもできる)。次に、ステップ6100で、主制御基板MのCPUC100は、全リール(左リールM51、中リールM52、右リールM53)の回胴駆動制御処理(リールM50の駆動の制御に係る処理であり、詳細は後述する)を実行する。次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUC100は、ATカウンタM60を参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、ステップ1613で、主制御基板MのCPUC100は、ATカウンタ値表示装置D280にてAT残りゲーム数(ATゲーム数)を表示し、ステップ1614に移行する。尚、ステップ1612でNoの場合にもステップ1614に移行する。尚、主制御基板Mで制御されるATカウンタ値表示装置D280を備えていない場合には、ステップ1612及びステップ1613の処理は不要である。次に、ステップ1614で、主制御基板MのCPUC100は、出力データを出力ポートに出力する。ここで、出力データとは、リールM50、ブロッカD100、等を駆動するためのデータである。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUC100は、すべてのエラーフラグがオフ(不図示であるが、投入メダル逆流エラーフラグ、投入枚数エラーフラグ、投入メダル滞留エラーフラグ、投入異常エラーフラグ、払出異常エラーフラグ、払出メダル滞留エラーフラグ、扉スイッチフラグ、等のエラーに係るフラグが全てオフ)であるか否かを判定する。ステップ1616でYesの場合、ステップ1618で、主制御基板MのCPUC100は、エラー未検出コマンド(サブ側へのコマンドであり、エラーが検出されていない旨に係るコマンド)をセットし(例えば、レジスタ領域内にセットし)、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1616でNoの場合、ステップ1620で、主制御基板MのCPUC100は、エラー検出コマンド(サブ側へのコマンドであり、エラーが検出されている旨に係るコマンド)をセットし(例えば、レジスタ領域内にセットし)、ステップ1622に移行する。尚、ステップ1620においては、オンとなっているエラーフラグに対応したエラー(現在発生しているエラー)に係る情報がサブ側に送信されるよう構成されている。また、エラー未検出コマンドはエラーが発生していた状態からエラーが解除された場合にのみ(フラグがオフになったと判定された場合にのみ)セットしても良いし、エラー未検出のときには当該情報のセット処理を実行しなくても良い(ステップ1618が無くても良い)。更に、エラー検出コマンドはエラーが発生していない状態からエラーが発生した場合にのみセット処理を実行しても良いし、第1のエラー(例えば、投入メダル滞留エラー)が発生している状態から第2のエラー(例えば、払出メダル滞留エラー)のようにエラーの種類が変わった場合にセット処理を実行してもよい。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUC100は、制御コマンド(サブ側のコマンド)を送信する(例えば、ステップ1618やステップ1620でレジスタ領域内にセットされている場合には、そのセットされた制御コマンドを送信することとなる)。ここで、副制御基板Sに送信するコマンドとして、スタートレバー操作タイミングに係るコマンド(スタートレバー操作直後に送信される)、第1リール停止受付タイミングに係るコマンド(第1停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、第2リール停止受付タイミングに係るコマンド(第2停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、第3リール停止受付タイミングに係るコマンド(第3停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、全リールが停止した直後に送信される)、停止表示図柄の停止タイミングに係るコマンド(表示図柄停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、入賞・再遊技当選情報に係るコマンド(スタートレバー操作直後に送信される(有利区間中に限る))、ボーナス当選情報に係るコマンド(スタートレバー操作直後に送信される)、RT状態に係るコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間に送信される)、ATに関する状態に係るコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間に送信される)、高確保障カウンタ値コマンド(スタートレバー操作直後に送信される)、AT残りゲーム数に係るコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間、又は、スタートレバー操作直後に送信される)、遊技区間に関するコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間に送信される)、等がある。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUC100は、外部端子信号(回胴式遊技機Pから外部のホールコンピュータ等へ情報伝達するための信号)を出力する。尚、当該外部信号にて出力されるエラーに係る情報としては、不図示であるが、ドア開放エラー、投入異常エラー、払出異常エラー、投入受付センサ滞留エラー、等が出力される。尚、ドア開放エラーは、前扉DUが開放されドアスイッチフラグがオンとなった場合にエラーとなるよう構成されており、投入受付センサ滞留エラーは投入受付センサが遊技メダルの滞留を検出した場合にエラーとなるよう構成されている。次に、ステップ1626で、主制御基板MのCPUC100は、LED(7セグLEDランプ、等)の出力データ(例えば、複数の7セグLEDユニットのうち、所定の7セグLEDユニットを点灯させ、7セグの所定のセグメントを点灯させる)を出力する(所謂、ダイナミック点灯)。次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUC100は、LEDの点灯態様(例えば、LEDの点灯色を変更)を実行する。尚、ステップ1628は実行されなくてもよい。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUC100は、ソフト乱数管理処理(ソフトウエアで管理する乱数値の更新処理等)を実行する。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUC100は、内部情報レジスタデータを取得する(内部情報レジスタには、乱数発生回路に異常が出ると異常フラグ用ビットが立つ領域が存在している)。次に、ステップ1634で、主制御基板MのCPUC100は、乱数更新用クロックの周波数は正常であるか否か(当該周波数異常を示す異常フラグ用ビットが立っていないか否か)を判定する。具体的には、乱数更新用クロックの周波数が所定値を下回った場合に異常用フラグビットが立つ。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUC100は、内蔵乱数の更新状態は正常であるか否か(当該更新状態異常を示す異常フラグ用ビットが立っていないか否か)を判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、主制御基板MのCPUC100は、割り込み終了処理を実行し、次の処理(ステップ1602の処理)に移行する。他方、ステップ1634又はステップ1636でNoの場合には、ステップ1640で、主制御基板MのCPUC100は、内蔵乱数エラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUC100は、前述した、復帰不可能エラー処理を実行する。
次に、図33は、図32のステップ6100のサブルーチンに係る、回胴駆動制御処理のフローチャートである。尚、本処理においては、1つのリールについての処理を例示しているが、左リールM51、中リールM52、右リールM53のそれぞれに対応する処理を実行することを補足しておく。まず、ステップ6102で、主制御基板MのCPUMCは、リール回転開始待機状態開始タイミング(例えば、図25のステップ1564の処理の実行後のタイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態を、リール回転開始待機状態に更新し、ステップ6106に移行する。他方、ステップ6102でNoの場合にもステップ6106に移行する。
次に、ステップ6106で、主制御基板MのCPUMCは、リール加速状態開始タイミング(リール回転開始待機状態が終了し、リールの加速処理を実行開始するタイミングであり、例えば、図18のステップ1260の処理の実行タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ6106でYesの場合、ステップ6108で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態を、リール加速状態に更新する。次に、ステップ6110で、主制御基板MのCPUMCは、リール加速処理を実行し、ステップ6112に移行する。尚、リールが停止している場合には、本処理によってリールの回転が開始することとなる。他方、ステップ6106でNoの場合にも、ステップ6112に移行する。
次に、ステップ6112で、主制御基板MのCPUMCは、現在のリール駆動状態はリール加速状態であるか否かを判定する。ステップ6112でYesの場合、ステップ6114で、主制御基板MのCPUMCは、リール加速状態の終了タイミング(例えば、後述する図35におけるリール加速状態における「割り込み実行回数」分の割り込み処理をすべて実行したタイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ6114でYesの場合、ステップ6116で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態を、リール定速状態に更新する。次に、ステップ6118で、主制御基板MのCPUMCは、リール定速維持処理を実行し、ステップ6120に移行する。尚、ステップ6112又はステップ6114でNoの場合にも、ステップ6120に移行する。
次に、ステップ6120で、主制御基板MのCPUMCは、現在のリール駆動状態はリール定速状態であるか否かを判定する。ステップ6120でYesの場合、ステップ6122で、主制御基板MのCPUMCは、リール定速状態となってから(ステップ6116の処理を実行してから)、リールセンサがリール(本サブルーチンの処理に対応するリール)に設けられたインデックスを検出したか否かを判定する。ここで、不図示であるが、各リールには、1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リールの例えば周側面に凸状に設けられており、リールが所定位置を通過したか否かや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックスは、リールセンサにより検知される。リールセンサの信号は、主制御基板Mに電気的に接続されている。そして、リールセンサがインデックスを検出する(切る)と、その入力信号が主制御基板Mに入力され、そのリールが所定位置を通過したことが検知されるよう構成されている。ステップ6122でYesの場合、リールの回転速度が定速になったと判定し、ステップ6130の処理に移行する。他方、ステップ6122でNoの場合、ステップ6124で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態がリール定速状態となってから所定時間(例えば、割り込み処理を400回実行する時間値)が経過したか否かを判定する。ステップ6124でNoの場合には、リールの回転速度が定速になったと判定し、ステップ6130の処理に移行する。このように、本例においては、リール駆動状態がリール定速状態になってから所定時間以内にリールセンサがインデックスを検出することでリール回転速度が正常に定速になっているかを判定可能に構成されている。尚、前記所定時間は、本例では割り込み処理400回を実行する時間値となっており(割り込み処理400回で400ステップ回転できるよう構成されている)、リール回転速度が定速である場合にリールが1回転(1周)する時間(例えば、リール1回転分は336ステップであり、割り込み処理を336回実行する時間値)よりも長時間となっている。このように構成することにより、リール駆動状態が定速状態となったタイミングにおけるインデックスとリールセンサとの距離(リールが回転してインデックスがリールセンサに検出されるまでの距離)がどれだけ離れていても、リール回転速度が定速であった場合には、リール駆動状態がリール定速状態となってから前記所定時間以内(割り込み処理を400回実行する時間値)にインデックスをリールセンサが検出することができるよう構成されている。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ6124でYesの場合、ステップ6126で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態を、リール加速状態に更新する。次に、ステップ6128で、主制御基板MのCPUMCは、リール再加速処理を実行し、ステップ6130の処理に移行する。このように、本例においては、リール駆動状態がリール定速状態になってから所定時間(例えば、割り込み処理を400回実行する時間値)以内にリールセンサがインデックスを検出しなかった場合には、リール駆動状態をリール加速状態に再度更新し、リール再加速処理(ステッピングモータの励磁態様はリール加速処理と同様となっている)を実行するよう構成されている。尚、ステップ6120でNoの場合にも、ステップ6130の処理に移行することとなる。尚、リール再加速処理は前述したリール加速処理と同一の処理としなくともよく、リール再加速処理とリール加速処理とで、ステッピングモータの励磁する相の組み合わせや励磁する相の組み合わせ毎の割り込み処理の実行回数を相違させてもよい。
次に、図34は、図32のステップ6200のサブルーチンに係る、リール回転停止処理のフローチャートである。まず、ステップ6106で、主制御基板MのCPUMCは、リール減速待機状態開始タイミング(リール定速状態が終了するタイミングであり、例えば、停止ボタンが操作されることによってリール減速待機状態開始タイミングとなったと判定する)に到達したか否かを判定する。ステップ6130でYesの場合、ステップ6132で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態を、リール減速待機状態に更新し、ステップ6134に移行する。他方、ステップ6130でNoの場合にも、ステップ6134に移行する。
次に、ステップ6134で、主制御基板MのCPUMCは、現在のリール駆動状態は、リール減速待機状態であるか否かを判定する。ステップ6136でYesの場合、主制御基板MのCPUMCは、リール減速待機状態終了タイミング(リール減速処理を実行開始するタイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ6136でYesの場合、ステップ6138で、主制御基板MのCPUMCは、リールの減速(リール減速処理)を開始する。次に、ステップ6140で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態を、リール減速状態に更新し、ステップ6142の処理に移行する。尚、ステップ6134又はステップ6136でNoの場合にも、ステップ6142の処理に移行する。
次に、ステップ6142で、主制御基板MのCPUMCは、現在のリール駆動状態はリール減速状態であるか否かを判定する。ステップ6142でYesの場合、ステップ6144で、主制御基板MのCPUMCは、リール減速状態終了タイミング(リール減速処理を実行終了するタイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ6144でYesの場合、ステップ6146で、主制御基板MのCPUMCは、リール駆動状態を、リール停止状態に更新し、次の処理(ステップ1612の処理)に移行する。尚、ステップ6142又はステップ6144でNoの場合にも、次の処理(ステップ1612の処理)に移行する。
次に、図35を用いて、回胴式遊技機PのリールM50の回転動作について詳述する。回胴式遊技機Pは、スタートレバーD50が操作されたことに基づいてステッピングモータの回転を開始し、リールの回転速度が定速に達すると、以下、定速を維持する(リール駆動状態がリール定速状態となるとリール定速維持処理を実行するが、実際に回転速度が定速に達していない場合もある)。そして、いずれかの停止ボタンが操作されると、操作された停止ボタンに対応するリール(ステッピングモータ)について停止制御を行う。ここで、ステッピングモータは、Φ0,Φ1,Φ2,Φ3という4つの相を有する4相ステッピングモータ(4相ステッピングモータでなくとも問題ない)であり、励磁する相を切り替え、ステッピングモータを1−2相励磁することで回転制御を行う。すなわち、駆動パルスデータ(励磁する相の組み合わせ)を循環的に変化させていくことで、ステッピングモータを正方向に回転させることができる。同図においては、Φ0〜Φ3のうち、どの相を励磁するのかを指定している様を表すものを「励磁する相」の列に示している(詳細は後述する)。
また、同図上段の「リール回転速度イメージ」に示すように、ステッピングモータが回転開始してから停止するまでの駆動状態を6つに分け、各駆動状態に応じた駆動パターンに従って、ステッピングモータを駆動制御している。ここで駆動状態には、「リール停止状態」、「リール回転開始待機状態」、「リール加速状態」、「リール定速状態」、「リール減速待機状態」、「リール減速状態」がある。尚、「リール回転速度イメージ」においては、縦軸はリール回転速度であり上方向に速度が速くなってゆき、横軸は時間であり時間が右方向に時間が経過してゆくよう図示している。また、同図に示す一例は、リールの回転不良が発生しなかった場合を例示しており、リールを手で押さえる、脱調が発生する等の要因でリール回転不良が発生した場合はこの限りではない(リール回転不良が発生した場合については後述することとする)。
「リール停止状態」は、リールが停止している状態を示すものであり、「リール停止状態」になっているときは、リールは静止した状態になっており、ステッピングモータの4相すべての相が励磁されていない状態になっている。
次に、「リール停止状態」である状況にて、図中(1)のタイミングで、スタートレバーD50が操作されたことに基づいて、リール駆動状態が「リール回転開始待機状態」に更新される。ここで、「リール回転開始待機状態」は、スタートレバーD50が操作されてからステッピングモータの加速処理(リール加速処理)を開始するまで待機している状態を示すものである。この待機期間は、リール駆動状態が「リール停止状態」から「リール加速状態」へ移行するまでの期間になっている。例えば、前回の遊技でリールの駆動状態が「リール加速状態」になった時点からの時間を計時し、最小遊技時間(約4.1秒)経過前に今回の遊技に係るスタートレバーD50が操作された場合は、「リール回転開始待機状態」となる。
次に、図中(2)のタイミングで、リール駆動状態が「リール回転開始待機状態」から「リール加速状態」に更新される。ここで、「リール加速状態」は、リールが静止している状態から定速に到達するためにリールを加速している状態である。本例では、タイマ割り込み処理を220回(「100+60+30+15+8+4+2+1=220」であり、同図左下段のリール加速状態における割り込み実行回数を参照)実行すると加速状態が終了する(リール駆動状態を「リール定速状態」に更新する)よう構成されている。次に、図中(3)のタイミング、換言すると、「リール加速状態」があと1回のタイマ割り込み処理の実行により終了するタイミングで、リール回転速度が定速に到達する。尚、本タイミングでは、リール駆動状態は「リール加速状態」のままとなっている。次に、図中(4)のタイミングにて、リール駆動状態が「リール回転開始待機状態」から「リール加速状態」に更新されてから、タイマ割り込み処理が220回実行されたことにより、リール駆動状態が「リール定速状態」に更新される。このように、本例においては、リール回転速度が定速に到達した後に、タイマ割り込み処理1回分はリール駆動状態が「リール加速状態」のままになる、換言すると、「リール加速状態」における最終の励磁する相の組み合わせである「φ3、φ0」では割り込み処理を1回のみ実行するよう構成されており、励磁する相の組み合わせ毎に割り込み処理を1回実行する「リール定速状態」と同様の励磁態様となっている(リールの回転異常が発生しなかった場合)。このように構成することによって、リール回転速度が定速に到達するまでの加速処理を安定して実行することができる。
ここで、同図下段は「ステップモータ励磁イメージ」である。同図においては、リール駆動状態が「リール加速状態」である場合におけるステップモータ励磁イメージと、リール駆動状態が「リール定速状態」である場合におけるステップモータ励磁イメージとを例示する。まず、リール駆動状態が「リール加速状態」である場合におけるステップモータ励磁イメージを、同図左下段を参照して詳述する。尚、「励磁する相」は励磁する相の組み合わせであり、「割り込み実行回数」は、その励磁する相の組み合わせで励磁することとなる割り込み処理を実行する回数を示している。本例においては、リール加速処理を実行する際には、ステップモータ(ステッピングモータ)をタイマ割り込み処理220回分励磁するよう構成されており、(KA)「φ0」にて割り込み処理を100回→(KB)「φ0、φ1」にて割り込み処理を60回→(KC)「φ1」にて割り込み処理を30回→(KD)「φ1、φ2」にて割り込み処理を15回→(KE)「φ2」にて割り込み処理を8回→(KF)「φ2、φ3」にて割り込み処理を4回→(KG)「φ3」にて割り込み処理を2回→(KH)「φ3、φ0」にて割り込み処理を1回、のように割り込み処理を実行してステップモータ(ステッピングモータ)を励磁するよう構成されている(割り込み処理の実行回数はあくまで一例であり変更しても問題ない)。このように、本例においては、リール加速処理の実行時においては、1の励磁する相の組み合わせにて割り込み処理を実行する回数を徐々に減少させていくよう構成されている。
次に、リール駆動状態が「リール定速状態」である場合におけるステップモータ励磁イメージを、同図右下段を参照して詳述する。本例においては、リール定速状態である場合(リール定速維持処理を実行する際)には、(TA)「φ0」にて割り込み処理を1回→(TB)「φ0、φ1」にて割り込み処理を1回→(TC)「φ1」にて割り込み処理を1回→(TD)「φ1、φ2」にて割り込み処理を1回→(TE)「φ2」にて割り込み処理を1回→(TF)「φ2、φ3」にて割り込み処理を1回→(TG)「φ3」にて割り込み処理を1回→(TH)「φ3、φ0」にて割り込み処理を1回→(TA)「φ0」にて割り込み処理を1回→(TB)「φ0、φ1」にて割り込み処理を1回→・・・、のように(TA)〜(TG)を割り込み処理1回ずつ繰り返して実行してステップモータ(ステッピングモータ)を励磁するよう構成されている。このように、本例においては、リール定速維持処理の実行時においては、1の励磁する相の組み合わせにて割り込み処理を実行する回数がすべて1回となるよう構成されている。
次に、リール駆動状態が「リール定速状態」である状況にて、図中(5)のタイミングで、いずれかのリールに対応した停止ボタンが操作され、リール駆動状態が「リール減速待機状態」に更新される。ここで、「リール定速状態」は、リールの回転速度が定速になっている状態(励磁する相の組み合わせを1回の割り込み処理毎に切り替えている状態)であり、「リール減速待機状態」は、遊技者によって停止ボタンが操作されてから、停止制御を開始するまでの状態(リール減速待機状態においては、すべりコマ数に対応したリールのすべりが発生している)を示すものである。この駆動状態の期間は、停止ボタンの操作タイミングに基づいて定まる。
次に、図中(6)のタイミングで、リール駆動状態が「リール減速待機状態」から「リール減速状態」に更新され、リールの減速が開始される。リール駆動状態が「リール減速待機状態」から「リール減速状態」に更新されると、リールの回転を停止すべくステッピングモータの特定の相を所定時間励磁し続けることとなり、一例としては、4相全てを励磁する4相励磁を行う。そして、所定時間励磁を行うと、図中(7)のタイミングにて、リール駆動状態が「リール減速状態」から「リール停止状態」に更新され、リールが停止することとなる。
上述したように、回胴式遊技機Pは、リール駆動状態がリール定速状態になってから所定時間(例えば、割り込み処理を400回実行する時間値)以内にリールセンサがインデックスを検出しなかった場合には、リール駆動状態をリール加速状態に再度更新し、リール再加速処理(ステッピングモータの励磁態様はリール加速処理と同様となっている)を実行するよう構成されているため、リール駆動状態がリール加速状態である場合、換言すると、リール加速処理の実行中にはリールの加速が正常に実行されたか否かを判定していない。また、リールの加速が正常に行われたか、換言すると、リールが定速になっているか(リール回転不良が発生していないか)は、ステップ6124の処理(リール駆動状態がリール定速状態に更新されてから所定時間経過後に判定される)で判定することとなるが、ステップ6124の処理で、リールセンサがインデックスを検出しなかったことからリールが定速になっていない(リール回転不良が発生している)と判定した場合には、リール再加速処理を実行する、即ち、再度リール加速処理を初めから実行するよう構成されている。このように、リール加速処理の実行中にはリールの加速が正常に実行されたか否かを判定しないよう構成することにより、リール加速処理の実行中にリール回転不良が発生した場合においても、その後、リール回転不良が解消し、リール加速処理を実行終了するまでの残りのリール加速処理によって、リールの回転速度を定速に到達させることができた場合には、リール駆動状態がリール定速状態に更新されてから所定時間経過するまでにリールセンサがインデックスを検出することにより、再加速処理を実行せずにリール定速維持処理を実行することとなり、リール再加速処理の実行によって、遊技者が遊技を進行できない(停止ボタンを操作できない)事態を発生し難くすることができる。また、リール加速処理の実行中において、リールの加速が正常に実行されたか否かを判定する処理を実行しないよう構成することにより、リールの回転に関する処理に要するデータ量を少なくすることができる。尚、このように構成されていることから、回胴式遊技機Pがリール加速処理を実行している途中にてリール回転不良が発生した場合には、以下のように作用することとなる。
<作用1>
リールの回転が開始→リール駆動状態をリール加速状態に更新→リール加速処理を実行→リール加速処理の実行終了→リール駆動状態をリール定速状態に更新→リール定速維持処理を実行→リール定速維持処理の実行中にリール回転不良が発生→リール回転不良を検知→リール再加速処理を実行
上記のように作用し得るよう構成されている。
尚、リール回転不良とは、リール窓D160等のリール近傍に設けられた部材によってリールの回転が阻害される(リール窓D160にリールが擦れる等)、脱調が発生する等によって、リールの加速が正常に実行されなかった場合を称している。このように、リール定速維持処理の実行中にリール回転不良が発生した場合にもリール再加速処理を実行するよう構成することにより、円滑に遊技を進行することができることとなる。
<作用2>
リールの回転が開始→リール駆動状態をリール加速状態に更新→リール加速処理を実行→リール加速処理の実行途中にリール回転不良が発生→リール加速処理を継続して実行→リール加速処理の実行終了→リール駆動状態をリール定速状態に更新→リール定速維持処理を実行→リール回転不良を検知→リール再加速処理を実行
上記のように作用し得るよう構成されている。このように、リール加速処理の実行中にリール回転不良が発生した場合にも、その後リール回転不良を検知した場合にリール再加速処理を実行するよう構成することにより、円滑に遊技を進行することができることとなる。また、上記のように、リール加速処理の実行途中にて回胴回転不良が発生した場合にも、リール加速処理を継続して実行し、回胴回転不良が発生していない場合と同様の割り込み回数分リール加速処理を実行した場合にリール加速処理の実行を終了することとなる。このように構成することにより、リール加速処理の実行開始直後にリール回転不良が発生した場合等にリール再加速処理を実行せずにリールの回転速度が定速に到達し易いよう構成することができる。
<作用3>
リールの回転が開始→リール駆動状態をリール加速状態に更新→リール加速処理を実行→リール加速処理の実行途中に電源断処理を実行→電源断から復帰→リール加速処理を継続して実行(未処理のリール加速処理を実行)→リール加速処理の実行途中にリール回転不良が発生→リール加速処理を継続して実行(未処理のリール加速処理を実行)→リール加速処理の実行終了→リール駆動状態をリール定速状態に更新→リール定速維持処理を実行→リール回転不良を検知→リール再加速処理を実行
上記のように作用し得るよう構成されている。このように、リール加速処理の実行中に電源断処理を実行した場合にも、電源復帰後に継続してリール加速処理を実行し、その後リール駆動状態をリール定速状態に更新した後から所定時間以内にリールセンサがインデックスを検出しなかった場合にリール再加速処理を実行することにより、円滑に遊技を進行することができることとなる。また、リール加速処理の実行中に電源断処理を実行した場合に、電源復帰後に継続してリール加速処理を実行し、その後リール駆動状態をリール定速状態に更新した後から所定時間以内にリールセンサがインデックスを検出した場合にはリール再加速処理を実行しないよう構成されており、そのように構成することにより、リール再加速処理によって遊技者が遊技を進行できない(停止ボタンを操作できない)事態を発生し難くすることができる。なお、電源断処理を電源断時処理と称することがある。
<<最終停止ボタン操作後の作用>>
回胴式遊技機Pは、最終停止ボタン(第3停止ボタン)の操作後に最終のリール(最後まで回転しているリールであり、第3リールとも称する)が停止し、入賞役となる図柄組み合わせが停止表示した場合には遊技メダルの払出が実行され得るよう構成されているが、遊技メダルの払出に関する作用として、以下のように構成してもよい。
<作用1>
入賞役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断が発生→第3リールが停止表示位置まで移動(回転)→電源断を検出→電源断時処理を実行→電源復帰→リールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示→遊技メダルの払出に関する処理を実行
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、前述した共通ベル等の、当選した場合には停止ボタンの操作タイミングに拘わらず入賞させることができる小役に当選したゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に遊技場の停電などにより電源断が発生した場合にも、第3リールの停止予定位置に拘らず(すべりコマ数が最大であった場合にも)、電源断を検出する前に当該停止予定位置までの移動(回転)が完了するよう構成することができる。また、電源復帰後に入賞役を構成する図柄組み合わせ(例えば、共通ベル)が停止表示されている場合には、正常に遊技メダルの払出を実行することができ、遊技者に不利益が生じ難いよう構成することができる。
<作用2>
入賞役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ベル役が当選しているゲームにおいて、遊技者から見てリールに入賞役であるベル役に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかったが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってベル役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→遊技メダルの払出に関する処理を実行
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にて入賞役に当選し、且つ当該入賞役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、当該入賞役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、遊技メダルの払出を実行することができ、遊技者に不利益が生じ難いよう構成することができる。尚、リール回転不良が発生するタイミングは上記の例には限定されず、第2リールが停止表示してから遊技メダルの払出に関する処理を実行までの期間にリール回転不良が発生し、結果として第3停止に対応するリールが停止予定位置に停止できなかった場合にはすべて適用可能である(以下に例示するリール回転不良に関する作用にも適用可能である)。尚、上記作用2においては、入賞役に当選したゲームにおける作用を例示している。即ち、リール回転不良が発生しなかった場合には、以下のような作用となる(他の作用においても回転不良及び電源断が発生しなかった場合には、同様の作用となるよう構成してもよい)。
入賞役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しており、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→遊技メダルの払出に関する処理を実行
尚、前述又は後述する作用における入賞役としては、当選したゲームにて停止ボタンの操作タイミングに拘わらず入賞可能な入賞役(例えば、共通ベル)としてもよいし、当選したゲームにて停止ボタンの操作タイミングによって入賞する場合と入賞しない場合とがある入賞役(例えば、スイカA、スイカB、チェリー)としてもよい。また、所定の遊技状態にて所定の入賞役に当選したゲームにおいて、リール回転不良や電源断が発生せず、当該所定の入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合に、リールバックライト(バックランプと称することがある)が点滅する演出(バックランプ演出と称することがある)として当該所定の入賞役に対応するバックランプ演出を実行するよう構成した場合には、前記所定の遊技状態にて前記所定の入賞役に当選したゲームにて、リール回転不良が発生して、前記所定の入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかった場合にも、前記所定の入賞役に対応するバックランプ演出を実行するよう構成してもよい。また、本作用においては、第3停止に対応するリールが停止予定位置に停止できなかった場合について例示したが、これには限定されず、第1停止に対応するリールがリール回転不良によって停止予定位置に停止できなかった場合に適用してもよいし、第2停止に対応するリールがリール回転不良によって停止予定位置に停止できなかった場合に適用してもよい(他の作用についても同様に適用可能である)。
<作用3>
入賞役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の安定供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ベル役が当選しているゲームにおいて、遊技者から見てリールに入賞役であるベル役に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかったが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってベル役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→遊技メダルの払出に関する処理を実行
上記のように作用するよう構成してもよい。尚、電源断を検出するタイミング、電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止するタイミング、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定するタイミング、及び電源復帰するタイミングは、上記のタイミングには限定されず、第2リールが停止表示してから遊技メダルの払出に関する処理を実行までの期間に、電源断を検出するタイミング、電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止するタイミング、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定するタイミング、及び電源復帰するタイミングが存在していればよく、電源断の発生によって第3停止ボタンに対応するリールが停止予定位置に停止できなかった場合にはすべて適用可能である(以下に例示する電源断を含む作用についても同様である)。このように構成することで、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直前(又は直後)に電源断が発生し、遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示できなかった場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にて入賞役に当選し、且つ当該入賞役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、当該入賞役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、電源復帰後に遊技メダルの払出(遊技メダルの払出には、ホッパの駆動による放出口からの払出のみではなく、クレジット数表示装置の表示(クレジット数)が増加することも含まれることとする)を実行することができ、遊技者に不利益が生じ難いよう構成することができる。尚、電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止するタイミングを電源断が発生するタイミングと称することがある。また、所定の遊技状態にて所定の入賞役に当選したゲームにおいて、リール回転不良や電源断が発生せず、当該所定の入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合に、リールバックライト(バックランプと称することがある)が点滅する演出(バックランプ演出と称することがある)として当該所定の入賞役に対応するバックランプ演出を実行するよう構成した場合には、前記所定の遊技状態にて前記所定の入賞役に当選したゲームにて、電源断が発生して、前記所定の入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかった場合にも、前記所定の入賞役に対応するバックランプ演出を実行するよう構成してもよい。また、本作用においては、第3停止に対応するリールが停止予定位置に停止できなかった場合について例示したが、これには限定されず、第1停止に対応するリールが電源断によって停止予定位置に停止できなかった場合に適用してもよいし、第2停止に対応するリールが電源断によって停止予定位置に停止できなかった場合に適用してもよい(他の作用についても同様に適用可能である)。なお、「回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止」、「回胴式遊技機Pへの電力の安定供給が停止」とは、回胴式遊技機Pに供給される電力が0であるということではなく、電源断の発生などにより、回胴式遊技機Pへ供給される電力が、遊技機稼働時に供給される電力未満となった場合、回胴式遊技機Pへの電力の供給が遮断された場合などであってもよい。
<作用4>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ハズレとなったゲームにおいて、遊技者から見てリールにハズレに対応する図柄組み合わせが停止表示しなかったが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→遊技メダルの払出が実行されない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示している場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていても遊技メダルの払出を実行しないよう構成することができ、公正な回胴式遊技機Pとすることができると共に、遊技場に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができる。尚、上記作用4はハズレのみには限定されず、例えば、ベルに当選していないゲーム(再遊技役に当選しているゲーム、スイカに当選しているゲーム、等)において、リール回転不良が発生してベルに対応する図柄組み合わせが停止表示した場合にも適用することができることを補足しておく。また、このような場合においては、遊技者から見た停止表示されている図柄組み合わせは、回転不良により内部抽選結果と整合性のとれていない図柄組み合わせとなっているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定しているため、表示判定エラー(復帰不可能エラー)は発生しない(表示判定エラーが発生したと判定しない)よう構成されている。
<作用5>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ハズレとなったゲームにおいて、遊技者から見てリールにハズレに対応する図柄組み合わせが停止表示しなかったが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→電源復帰→遊技メダルの払出が実行されない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果ハズレとなったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、遊技者から見てリールに入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示している場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていても遊技メダルの払出を実行しないよう構成することができ、公正な回胴式遊技機Pとすることができると共に、遊技場に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができる。尚、上記作用5はハズレのみには限定されず、例えば、ベルに当選していないゲーム(再遊技役に当選しているゲーム、スイカに当選しているゲーム、等)において、リール回転不良が発生してベルに対応する図柄組み合わせが停止表示した場合にも適用することができることを補足しておく。また、このような場合においては、遊技者から見た停止表示されている図柄組み合わせは、回転不良により内部抽選結果と整合性のとれていない図柄組み合わせとなっているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定しているため、表示判定エラー(復帰不可能エラー)は発生しない(表示判定エラーが発生したと判定しない)よう構成されている。
<作用6>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールにボーナス役(例えば、BB役)に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ボーナス役に当選しておらず、且つ、ハズレとなったゲームにおいて、遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示したが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→ボーナスが開始せず、且つ、ボーナス開始時のフリーズが実行されない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示している場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていてもボーナスが開始しないよう構成することができ、公正な回胴式遊技機Pとすることができると共に、遊技場に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができる。尚、上記作用6はハズレのみには限定されず、例えば、ボーナス役に当選しておらず(ボーナス内部中でなく)、且つボーナス役に当選しなかったゲーム(再遊技役に当選しているゲーム、スイカに当選しているゲーム、等)において、リール回転不良が発生してボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合にも適用することができることを補足しておく。尚、上記作用6においては、ボーナス役に当選しなかったゲームにおける作用を例示している。即ち、リール回転不良が発生しなかった場合には、以下のような作用となる(他の作用においても回転不良及び電源断が発生しなかった場合には、適用可能である)。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しておらず、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→ボーナスが実行開始されない、且つボーナス開始時のフリーズが実行されない
のような作用となる。一方、ボーナス役に当選したゲーム又はボーナス内部中にて、リール回転不良が発生していなかった場合としては以下の作用となる。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示し、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→ボーナスが実行開始される、且つボーナス開始時のフリーズが実行される
のような作用を例示することができる。尚、上記では、ボーナスの開始時にフリーズを実行する場合を例示したが、ボーナスの種類(ボーナス役の種類)によって、フリーズが実行されるボーナスとフリーズが実行されないボーナスを有していてもよいし、ボーナス役に当選する遊技状態によってもフリーズの実行有無を相違させてもよい。
<作用7>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールにボーナス役(例えば、BB役)に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ボーナス役に当選しておらず、且つ、ハズレとなったゲームにおいて、遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示したが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→電源復帰→ボーナスが開始せず、且つ、ボーナス開始時のフリーズが実行されない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示している場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていても遊技メダルのボーナスを開始しないよう構成することができ、公正な回胴式遊技機Pとすることができると共に、遊技場に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができる。尚、上記作用6はハズレのみには限定されず、例えば、ボーナス役に当選しておらず(ボーナス内部中でなく)、且つボーナス役に当選しなかったゲーム(再遊技役に当選しているゲーム、スイカに当選しているゲーム、等)において、リール回転不良が発生してボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合にも適用することができることを補足しておく。尚、上記作用6においては、ボーナス役に当選しなかったゲームにおける作用を例示している。即ち、電源断が発生しなかった場合には、以下のような作用となる(他の作用においても回転不良及び電源断が発生しなかった場合には、適用可能である)。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しておらず、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→ボーナスが実行開始されない、且つボーナス開始時のフリーズが実行されない
のような作用となる。一方、ボーナス役に当選したゲーム又はボーナス内部中にて、リール電源断が発生していなかった場合としては以下の作用となる。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示し、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→ボーナスが実行開始される、且つボーナス開始時のフリーズが実行される
のような作用を例示することができる。尚、上記では、ボーナスの開始時にフリーズを実行する場合を例示したが、ボーナスの種類(ボーナス役の種類)によって、フリーズが実行されるボーナスとフリーズが実行されないボーナスを有していてもよいし、ボーナス役に当選する遊技状態によってもフリーズの実行有無を相違させてもよい。
<作用8>
ボーナス内部中に実行されたゲームとして、又はボーナス役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールにボーナス役(例えば、BB役)に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→ボーナスが開始し、且つ、ボーナス開始時のフリーズが実行される
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、ボーナスに当選している状況にて実行されたゲーム、又はボーナス役に当選したゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合にも、ボーナス役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ボーナス役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていなくても、ボーナスを開始し且つボーナス開始時に実行されるフリーズを実行するよう構成することができ、ボーナスが開始されるべき状況でリール回転不良によってボーナスが開始されなくなってしまうような遊技者にとっての著しい不利益を生じさせないよう構成することができると共に、リール回転不良が発生しなかった場合と同様に、ボーナス開始時のフリーズを実行することによって、遊技者は違和感なく遊技を進行することができることとなる。
<作用9>
ボーナス内部中に実行されたゲームとして、又はボーナス役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールにボーナス役(例えば、BB役)に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→電源復帰→ボーナスが開始し、且つ、ボーナス開始時のフリーズが実行される
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、ボーナスに当選している状況にて実行されたゲーム、又はボーナス役に当選したゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、遊技者から見てリールにボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合にも、ボーナス役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ボーナス役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていなくても、ボーナスを開始し且つボーナス開始時に実行されるフリーズを実行するよう構成することができ、ボーナスが開始されるべき状況で電源断によってボーナスが開始されなくなってしまうような遊技者にとっての著しい不利益を生じさせないよう構成することができると共に、リール回転不良が発生しなかった場合と同様に、ボーナス開始時のフリーズを実行することによって、遊技者は違和感なく遊技を進行することができることとなる。
<作用10>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ハズレとなったゲームにおいて、遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示したが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→再遊技役の停止表示に対応する自動ベットが行われず、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯しない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示している場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていても自動ベットが行われず、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯しないこととなる。また、作用10において、現在のRT状態にて停止表示した場合にRT状態が移行することとなる再遊技役に対応する図柄組み合わせが遊技者から見て停止表示していたとしても、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、RT状態は移行しないこととなる(再遊技役以外のRT状態が移行することとなる役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合にも同様に適用可能である)。このように構成することにより、遊技場に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができる。尚、上記作用10はハズレのみには限定されず、例えば、再遊技役に当選していないゲームにおいて、リール回転不良が発生して再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合に適用することができることを補足しておく。即ち、リール回転不良が発生しなかった場合には、以下のような作用となる(他の作用においても回転不良及び電源断が発生しなかった場合には、適用可能である)。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールにハズレに対応する図柄組み合わせが停止表示し、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→自動ベットが行われず、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯しない
のような作用となる。
尚、自動ベットとは、再遊技役に当選したゲームにてベットしていた規定数(例えば、3枚)の遊技メダルが、再遊技役が停止表示したことにより、ベットボタン(マックスベットボタン)の操作やメダル投入口からの遊技メダルの投入がなくとも自動でベットされることとなっている。
一方、再遊技役に当選したゲームにてリール回転不良が発生しなかった場合としては以下の作用となる。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示し、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→自動ベットが実行される、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯する(前回のゲームにて再遊技役に当選していた場合には再遊技ランプD290は点灯を継続する)
のような作用を例示することができる。
<作用11>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定(停止ボタンの操作に基づくリールの停止制御が正常に完了したと判定した場合であり、例えば、ハズレとなったゲームにおいて、遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示したが、遊技者の停止ボタンの操作に対応した遊技機内部の処理によってハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御を正常に実行した場合)→電源復帰→再遊技役の停止表示に対応する自動ベットが行われず、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯しない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示している場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていても自動ベットが行われず、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯しないこととなる。また、作用10において、現在のRT状態にて停止表示した場合にRT状態が移行することとなる再遊技役に対応する図柄組み合わせが遊技者から見て停止表示していたとしても、回胴式遊技機Pの内部処理にてハズレとなり、且つハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、ハズレに対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、RT状態は移行しないこととなる(再遊技役以外のRT状態が移行することとなる役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合にも同様に適用可能である)。このように構成することにより、遊技場に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができる。尚、上記作用11はハズレのみには限定されず、例えば、再遊技役に当選していないゲームにおいて、電源断が発生して再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合に適用することができることを補足しておく。即ち、電源断が発生しなかった場合には、以下のような作用となる(他の作用においても回転不良及び電源断が発生しなかった場合には、適用可能である)。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールにハズレに対応する図柄組み合わせが停止表示し、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→自動ベットが行われず、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯しない
のような作用となる。一方、再遊技役に当選したゲームにて電源断が発生しなかった場合としては以下の作用となる。
リールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動する→遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示し、ステップ1269の判定処理で図柄組み合わせは正常であると判定→自動ベットが実行される、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯する(前回のゲームにて再遊技役に当選していた場合には再遊技ランプD290は点灯を継続する)
のような作用を例示することができる。
<作用12>
再遊技に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→再遊技役の停止表示に対応する自動ベットが行われ、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯する
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果が再遊技となったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にて再遊技に当選しており、且つ再遊技役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、再遊技役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていなくても自動ベットが行われ、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯することとなる。このように構成することにより、遊技者に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができると共に、再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しないことにより、リールを視認しても再遊技役に当選したのか否かが判断できなくても、自動ベットの実行有無や再遊技ランプD290の点灯を視認することにより、遊技の状況を誤認し難くすることができる。また、作用12において、現在のRT状態にて停止表示した場合にRT状態が移行することとなる再遊技役に当選していた場合には、当該再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示していなくとも、RT状態は移行することとなる。このように構成することにより、遊技の進行に不具合が生じ難い回胴式遊技機Pとすることができ、ユーザーフレンドリーな回胴式遊技機Pを構成することができる。
<作用13>
再遊技に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→電源復帰→再遊技役の停止表示に対応する自動ベットが行われ、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯する
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、役抽選の結果が再遊技となったゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、遊技者から見てリールに再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にて再遊技に当選しており、且つ再遊技役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、再遊技役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていなくても自動ベットが行われ、且つ再遊技ランプD290が新たに点灯することとなる。このように構成することにより、遊技者に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができると共に、再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しないことにより、リールを視認しても再遊技役に当選したのか否かが判断できなくても、自動ベットの実行有無や再遊技ランプD290の点灯を視認することにより、遊技の状況を誤認し難くすることができる。また、作用13において、現在のRT状態にて停止表示した場合にRT状態が移行することとなる再遊技役に当選していた場合には、当該再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示していなくとも、RT状態は移行することとなる。このように構成することにより、遊技の進行に不具合が生じ難い回胴式遊技機Pとすることができ、ユーザーフレンドリーな回胴式遊技機Pを構成することができる。
<作用14>
RT状態が移行する役(RT移行役と称することがある)に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→RT状態が移行する
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、RT移行役に当選したゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールにRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてRT移行役に当選しており、且つRT移行役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、RT移行役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、RT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていなくてもRT状態が移行することとなる。このように構成することにより、遊技者に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができると共に、回胴式遊技機Pが本来有する遊技状態の遷移に沿って遊技を進行させることができ、遊技場の管理者も安心して回胴式遊技機Pを稼働させることができる。尚、RT移行役とは、所定のRT状態にて図柄組み合わせが停止表示することにより、当該所定のRT状態とは異なるRT状態に移行する役であり、滞在しているRT状態によってRT移行役となるか否かが相違し得ることとなる。即ち、RT状態Aでは所定役AはRT移行役であるが、RT状態Bでは所定役AはRT移行役とならない場合があってもよいし、RT状態Aでは所定役AはRT移行役であるが、RT状態Bでは所定役Aに当選しない場合があってもよい。
<作用15>
RT状態が移行する役(RT移行役と称することがある)に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示していないが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→RT状態が移行する(電源復帰後にRT状態が移行してもよいし、電源復帰前にRT状態が移行してもよい)
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、RT移行役に当選したゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、遊技者から見てリールにRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合にも、回胴式遊技機Pの内部処理にてRT移行役に当選しており、且つRT移行役に対応する図柄組み合わせを停止表示できるタイミングで各リール(左リール、中リール、右リール)に対応する停止ボタンの操作を受け付けており、RT移行役に対応する図柄組み合わせを停止表示させるための停止制御が正常に実行された場合には、RT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示されていなくてもRT状態が移行することとなる。このように構成することにより、遊技者に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができると共に、回胴式遊技機Pが本来有する遊技状態の遷移に沿って遊技を進行させることができ、遊技場の管理者も安心して回胴式遊技機Pを稼働させることができる。
<作用16>
RT状態が移行する役(RT移行役と称することがある)に当選していないゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→RT状態が移行しない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、RT移行役に当選していないゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、遊技者から見てリールにRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示してしまった場合にも、RT状態が移行しないこととなる。このように構成することにより、例えば、AT中状態にて遊技者にとって不利なRT状態に移行させないための押し順ナビが実行された場合に、遊技者が押し順ナビに従って停止ボタンを操作下にも拘わらず、リール回転不良によりRT状態が移行してしまう(転落してしまう)図柄組み合わせが見た目上停止表示してしまった場合にも、RT状態が移行しないこととなり、遊技者に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができると共に、回胴式遊技機Pが本来有する遊技状態の遷移に沿って遊技を進行させることができ、遊技場の管理者も安心して回胴式遊技機Pを稼働させることができる。
<作用17>
RT状態が移行する役(RT移行役と称することがある)に当選していないゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見てRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示しているが、ステップ1269の判定処理では図柄組み合わせは正常であると判定→RT状態が移行しない
上記のように作用するよう構成してもよい。このように構成することで、RT移行役に当選していないゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、遊技者から見てリールにRT移行役に対応する図柄組み合わせが停止表示してしまった場合にも、RT状態が移行しないこととなる。このように構成することにより、例えば、AT中状態にて遊技者にとって不利なRT状態に移行させないための押し順ナビが実行された場合に、遊技者が押し順ナビに従って停止ボタンを操作下にも拘わらず、リール回転不良によりRT状態が移行してしまう(転落してしまう)図柄組み合わせが見た目上停止表示してしまった場合にも、RT状態が移行しないこととなり、遊技者に意図しない不利益を生じさせない回胴式遊技機Pとすることができると共に、回胴式遊技機Pが本来有する遊技状態の遷移に沿って遊技を進行させることができ、遊技場の管理者も安心して回胴式遊技機Pを稼働させることができる。
<作用18>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→リール回転不良が発生→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからテンパイ音が出力されない
また、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→リール回転不良が発生→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない(第2リールが停止予定位置まで移動した場合には、第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示する)→スピーカからテンパイ音が出力される
上記のように作用するよう構成してもよい。また、リール回転不良が発生しなかった場合の作用としては、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからテンパイ音が出力される
また、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→スピーカからテンパイ音が出力されない
上記のように作用するよう構成してもよい。
このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止に停止した、換言すると、ボーナス図柄がテンパイした場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイしない予定であった場合にはテンパイ音を出力しないこととなり、リール回転不良の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者はリール回転不良が発生していることをいち早く察知することができる。また、同様に、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止に停止しなかった、換言すると、ボーナス図柄がテンパイしなかった場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイする予定であった場合にはテンパイ音を出力することとなり、リール回転不良の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者はリール回転不良が発生していることをいち早く察知することができる。
<作用19>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→電源断を検出→電源断時処理を実行→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→電源復帰→スピーカからテンパイ音が出力されない
また、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→電源断を検出→電源断時処理を実行→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない(第2リールが停止予定位置まで移動した場合には、第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示する)→電源復帰→スピーカからテンパイ音が出力される
上記のように作用するよう構成してもよい。また、電源断が発生しなかった場合の作用としては、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからテンパイ音が出力される
また、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→スピーカからテンパイ音が出力されない
上記のように作用するよう構成してもよい。尚、スピーカからテンパイ音を出力するタイミングは、電源断時処理の実行終了前であってもよいし、電源断発生後の電源復帰後としてもよい。
このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止した、換言すると、ボーナス図柄がテンパイした場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイしない予定であった場合にはテンパイ音を出力しないこととなり、リール回転不良の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者はリール回転不良が発生していることをいち早く察知することができる。また、同様に、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止しなかった、換言すると、ボーナス図柄がテンパイしなかった場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイする予定であった場合にはテンパイ音を出力することとなり、リール回転不良の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者はリール回転不良が発生していることをいち早く察知することができる。尚、本作用では第2停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった場合を例示したが、第1停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった(第1停止操作を実行した直後にリール回転不良が発生した)場合としてもよい。
<作用20>
ボーナス内部中でなく、且つハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→リール回転不良が発生→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力されない
また、
ボーナス内部中である、又はボーナスに当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→リール回転不良が発生→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない(第2リールが停止予定位置まで移動した場合には、第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示する)→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力される
上記のように作用するよう構成してもよい。また、リール回転不良が発生しなかった場合の作用としては、
ボーナス内部中である、又はボーナスに当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力される
また、
ボーナス内部中でなく、且つハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力されない
上記のように作用するよう構成してもよい。尚、ボーナス確定テンパイ音とは、所定のボーナス図柄を構成する図柄が有効ラインに停止表示(テンパイ)し、且つ当該所定のボーナス図柄が停止表示可能な状況である場合にスピーカから出力され得るテンパイ音である。
このように構成することで、役抽選の結果がハズレであり、且つボーナス内部中でないゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止した、換言すると、ボーナス図柄がテンパイした場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイしない予定であった場合にはボーナス確定テンパイ音を出力しないこととなり、リール回転不良の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者はリール回転不良が発生していることをいち早く察知することができる。
また、同様に、役抽選の結果がボーナス役となったゲーム又はボーナス内部中に実行されたゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止しなかった、換言すると、ボーナス図柄がテンパイしなかった場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイする予定であった場合にはボーナス確定テンパイ音を出力することとなり、リール回転不良の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者はリール回転不良が発生していることをいち早く察知することができる。尚、本作用では第2停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった場合を例示したが、第1停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった(第1停止操作を実行した直後にリール回転不良が発生した)場合としてもよい。
<作用21>
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→電源断を検出→電源断時処理を実行→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→電源復帰→スピーカからテンパイ音が出力されない
また、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→電源断を検出→電源断時処理を実行→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない(第2リールが停止予定位置まで移動した場合には、第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示する)→電源復帰→スピーカからテンパイ音が出力される
上記のように作用するよう構成してもよい。また、電源断が発生しなかった場合の作用としては、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからテンパイ音が出力される
また、
ハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→スピーカからテンパイ音が出力されない
上記のように作用するよう構成してもよい。尚、スピーカからテンパイ音を出力するタイミングは、電源断時処理の実行終了前であってもよいし、電源断発生後の電源復帰後としてもよい。
このように構成することで、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止した、換言すると、ボーナス図柄がテンパイした場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイしない予定であった場合にはテンパイ音を出力しないこととなり、電源断の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者は電源断の発生によってリールに異常が発生していることをいち早く察知することができる。また、同様に、役抽選の結果がハズレとなったゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断が発生し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止しなかった、換言すると、ボーナス図柄がテンパイしなかった場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイする予定であった場合にはテンパイ音を出力することとなり、電源断の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者は電源断の発生によってリールに異常が発生していることをいち早く察知することができる。尚、本作用では第2停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった場合を例示したが、第1停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった(第1停止操作を実行した直後に電源断時処理を実行した)場合としてもよい。
<作用22>
ボーナス内部中でなく、且つハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→電源断を検出→電源断時処理を実行→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力されない
また、
ボーナス内部中である、又はボーナスに当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→電源断を検出→電源断時処理を実行→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない(第2リールが停止予定位置まで移動した場合には、第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示する)→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力される
上記のように作用するよう構成してもよい。また、電源断が発生しなかった場合の作用としては、
ボーナス内部中である、又はボーナスに当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力される
また、
ボーナス内部中でなく、且つハズレとなったゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→遊技者から見て第1リール及び第2リールにおける有効ライン上にボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→スピーカからボーナス確定テンパイ音が出力されない
上記のように作用するよう構成してもよい。尚、ボーナス確定テンパイ音とは、所定のボーナス図柄を構成する図柄が有効ラインに停止表示(テンパイ)し、且つ当該所定のボーナス図柄が停止表示可能な状況である場合にスピーカから出力され得るテンパイ音である。
このように構成することで、役抽選の結果がハズレであり、且つボーナス内部中でないゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止した、換言すると、ボーナス図柄がテンパイした場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイしない予定であった場合にはボーナス確定テンパイ音を出力しないこととなり、電源断の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者は電源断によってリールに異常が発生していることをいち早く察知することができる。
また、同様に、役抽選の結果がボーナス役となったゲーム又はボーナス内部中に実行されたゲームにおいて、第2停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理が発生し、ボーナス図柄を構成する図柄組み合わせが第1停止及び第2停止として停止しなかった、換言すると、ボーナス図柄がテンパイしなかった場合にも、本例の停止予定位置にて停止した場合にはボーナス図柄がテンパイする予定であった場合にはボーナス確定テンパイ音を出力することとなり、電源断の発生によりリールにおける見た目上の停止位置が正常でない場合にも、スピーカからの出力によって遊技者は電源断によってリールに異常が発生していることをいち早く察知することができる。尚、本作用では第2停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった場合を例示したが、第1停止に対応するリールが停止予定位置に停止しなかった(第1停止操作を実行した直後に電源断時処理を実行した)場合としてもよい。
<作用23>
クレジット数が1以上であり、所定の再遊技役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→マックスベットランプが点灯しない
また、
クレジット数が1以上であり、再遊技役に当選していないゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示→マックスベットランプが点灯する
上記のように作用するよう構成してもよい。また、リール回転不良が発生しなかった場合の作用としては、
クレジット数が1以上であり、所定の再遊技役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示→マックスベットランプが点灯しない
また、
クレジット数が1以上であり、再遊技役に当選していないゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→マックスベットランプが点灯する
上記のように作用するよう構成してもよい。
このように構成することで、再遊技に当選したゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかった場合にも、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合と同様に、マックスベットランプが点灯しないことにより、遊技者はマックスベットボタンの操作が有効でないことをいち早く察知することができる。また、再遊技に当選していないゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示してしまった場合にも、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合と同様に、マックスベットランプが点灯することにより、遊技者はマックスベットボタンの操作が有効であることをいち早く察知することができる。
<作用24>
クレジット数が1以上であり、所定の再遊技役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→マックスベットランプが点灯しない
また、
クレジット数が1以上であり、再遊技役に当選していないゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示→マックスベットランプが点灯する
上記のように作用するよう構成してもよい。また、電源断が発生しなかった場合の作用としては、
クレジット数が1以上であり、所定の再遊技役に当選したゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示→マックスベットランプが点灯しない
また、
クレジット数が1以上であり、再遊技役に当選していないゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→前記所定の再遊技役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→マックスベットランプが点灯する
上記のように作用するよう構成してもよい。
このように構成することで、再遊技に当選したゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかった場合にも、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合と同様に、マックスベットランプが点灯しないことにより、遊技者はマックスベットボタンの操作が有効でないことをいち早く察知することができる。また、再遊技に当選していないゲームにおいて、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示してしまった場合にも、再遊技に対応する図柄組み合わせが停止表示していない場合と同様に、マックスベットランプが点灯することにより、遊技者はマックスベットボタンの操作が有効であることをいち早く察知することができる。
<作用25>
ボーナス実行中におけるゲームであり、且つ入賞役に当選しており、当該入賞役の入賞に対応する遊技メダルが遊技者に付与されることでボーナスの終了条件を充足することとなるゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→リール回転不良が発生→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→前記入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→ボーナスが終了し、ボーナス終了時フリーズが実行される
上記のように作用するよう構成してもよい。また、リール回転不良が発生しなかった場合の作用としては、
ボーナス実行中におけるゲームであり、且つ入賞役に当選しており、当該入賞役の入賞に対応する遊技メダルが遊技者に付与されることでボーナスの終了条件を充足することとなるゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→前記入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示→ボーナスが終了し、ボーナス終了時フリーズが実行される
上記のように作用するよう構成してもよい。
このように構成することで、ボーナス最終ゲームにて入賞役に当選し、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後にリール回転不良が発生し、入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかった場合にも、入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合と同様に、ボーナスが終了すると共に、ボーナス終了時フリーズが実行されることにより、遊技者はボーナスが正常に終了したことをいち早く察知することができ、遊技の進行に対する違和感を抱かせることのない回胴式遊技機Pを提供することができる。
<作用26>
ボーナス実行中におけるゲームであり、且つ入賞役に当選しており、当該入賞役の入賞に対応する遊技メダルが遊技者に付与されることでボーナスの終了条件を充足することとなるゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→電源断が発生して回胴式遊技機Pへの電力の供給が停止→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→電源断を検出→電源断時処理を実行→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)できない→前記入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しない→ボーナスが終了し、ボーナス終了時フリーズが実行される
上記のように作用するよう構成してもよい。また、電源断が発生しなかった場合の作用としては、
ボーナス実行中におけるゲームであり、且つ入賞役に当選しており、当該入賞役の入賞に対応する遊技メダルが遊技者に付与されることでボーナスの終了条件を充足することとなるゲームとしてリールの回転が開始→リール駆動状態を定速状態に更新→定速状態維持処理を実行→停止ボタンの受付が有効になる→第1リールの停止操作として第1停止ボタンを操作→第1リールが停止表示→第2リールの停止操作として第2停止ボタンを操作→第2リールが停止表示→第3リールの停止操作として第3停止ボタンを操作(第3停止ボタンの操作を受け付ける)→リール駆動状態をリール減速状態に更新→第3リールが遊技者から見て停止予定位置まで移動(回転)→前記入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示→ボーナスが終了し、ボーナス終了時フリーズが実行される
上記のように作用するよう構成してもよい。
このように構成することで、ボーナス最終ゲームにて入賞役に当選し、第3停止ボタンの停止操作を受け付けた直後に電源断時処理を実行し、入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示しなかった場合にも、入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示した場合と同様に、ボーナスが終了すると共に、ボーナス終了時フリーズが実行されることにより、遊技者はボーナスが正常に終了したことをいち早く察知することができ、遊技の進行に対する違和感を抱かせることのない回胴式遊技機Pを提供することができる。
尚、上述した回胴式遊技機Pにおけるリール加速処理に関する構成から、
リール加速処理の実行中に回胴回転不良が発生しなかった場合のリール加速処理の実行期間=A
リール加速処理の実行中に回胴回転不良が発生した場合の、回胴回転不良が発生するまでのリール加速処理の実行期間=B
リール加速処理の実行中に回胴回転不良が発生した場合の、回胴回転不良が発生した後のリール加速処理の実行期間=C
とした場合、
A=B+C
となるよう構成されている。
また、
リール加速処理の実行中に回胴回転不良が発生しなかった場合のリール加速処理の割り込み処理実行回数=D
リール加速処理の実行中に回胴回転不良が発生した場合の、回胴回転不良が発生するまでのリール加速処理の割り込み処理実行回数=E
リール加速処理の実行中に回胴回転不良が発生した場合の、回胴回転不良が発生した後のリール加速処理の割り込み処理実行回数=F
とした場合、
D=E+F
となるよう構成されている。
次に、図36は、図32におけるステップ1900のサブルーチンに係る、電源断時処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、主制御基板MのCPUC100は、スタックポインタを保存する。次に、ステップ1904で、主制御基板MのCPUC100は、電源断処理済みフラグをオンにする(例えば、RAM領域の電源断処理済みフラグ領域内をオンに相当する値で更新する)。次に、ステップ1906で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域の先頭アドレスからチェックサム領域直前アドレスまでのチェックサムを算出し、当該算出したチェックサムに基づく誤り検出用情報(例えば、当該算出したチェックサムにおける下位1バイト、或いは、その補数となるもの)をチェックサム領域にてセットする。次に、ステップ1912で、主制御基板MのCPUC100は、RAMの書き込みを禁止し、ステップ1914に移行する。次に、ステップ1914で、主制御基板MのCPUC100は、リセットを待機するための無限ループ処理を実行する。
次に、図37は、回胴式遊技機の押し順表示のイメージ図の一例を示したものである。図上の表は、実行される押し順ナビが示すリール停止順と指示番号(押し順に係る情報であり、本例においては、主制御基板Mが決定し、副制御基板Sに送信される)との対応を示す表である。例えば、押し順として、「中→右→左」を報知する場合の指示番号は、「A5」であることを示している。次に、図中左側は、押し順が「左→中→右」である場合(対応する指示番号は、「A1」)の押し順表示装置D270、有利区間表示器YH、及び演出表示装置S40に表示されるイメージを図示している。ここで、本例の押し順表示装置D270は、7セグメントの表示方式であり、払出数表示装置を兼ねている。また、メダルの払出が実行された場合に、当該払い出されたメダルの枚数は押し順表示装置D270にて2桁の数字で表示される。ここで、押し順ナビを実行する際にも、押し順表示装置D270の表示を2桁の数値で表示してしまうと、押し順表示装置D270における表示が、メダルの払出枚数であるか押し順ナビ表示であるかが判別困難になってしまう。そのため、メダルの払出枚数であるか押し順ナビ表示であるかの区別がつくように、押し順表示装置D270には、「=1」のように左側の桁には「=」を表示するよう構成することにより、押し順表示装置D270の表示が2桁の数値であった場合にはメダルの払出枚数の表示であり、押し順表示装置D270の表示として左側が「=」、右側が数字であった場合には押し順ナビの表示であると判別可能に構成し、遊技者の誤認を防ぐことができるように構成している。更に、押し順表示装置D270の右下部に備えられた、有利区間表示器YHにおいて、現在の遊技区間が、「有利区間」であることを示すランプが点灯している。同時に当該「有利区間」(又は、「AT中状態」)の残りゲーム数を示す「残り40ゲーム」の表示が演出表示装置S40上にて表示されている。また、図中右側が、押し順が「中→左→右」である場合(対応する指示番号は「A3」)の押し順表示装置D270及び演出表示装置S40に表示されるイメージを図示している。加えて、現在の遊技区間が「有利区間」であるため、有利区間表示器YHが点灯し、当該「有利区間」の残りゲーム数を示す「残り25ゲーム」の表示が演出表示装置S40上にて表示されている。尚、押し順あり役(リール停止順によって停止表示される役が相違する条件装置のうち、メダルの払出を伴う条件装置であり、例えば、ベル)と押し順あり再遊技役(リール停止順によって停止表示される役が相違する条件装置のうち、再遊技役に係る条件装置)の指示番号のセグメント表示を異なるものとしてもよいし、押し順表示装置D270の表示方式は7セグメントに限定されるものではなく、例えば、LED表示器を用いて、指示番号に対応する点灯パターンに従い、複数のLEDを点灯させることで、指示を行うように構成してもよい。尚、クレジット数表示装置D200の右下部に、有利区間表示器YHを備える構成としてもよい。この場合の有利区間表示器YHを点灯させるタイミングは、精算ボタンD60の操作が有効となるまで、であることが好ましい。遊技者が遊技をやめる際は、クレジット数表示装置D200を視認してメダルが残っていないかを確認することになる。そして、メダルが残っていれば、精算ボタンD60が操作される。即ち、精算ボタンD60が有効となるまでに点灯させることで、次遊技から「有利区間」であるのに、誤って遊技をやめてしまうことを防止することができる、というユーザーフレンドリーな回胴式遊技機Pとすることができる。
また、有利区間表示器YHにおける遊技区間の報知態様は、本例には限定されず、2つの7セグメント両方の右下に有利区間表示器YHと同様の区間表示器を備える(区間表示器を2つ備える)構成としてもよく、そのように構成した場合には、左側の区間表示器が点灯した場合には、現在の遊技区間が「通常区間」である旨を報知し、他方、右側の区間表示器が点灯した場合には、現在の遊技区間が「有利区間」である旨を報知するよう構成してもよい。更に、区間表示器の点灯時における色彩や点灯態様によって、「通常区間」と「有利区間」を区別する(例えば、「通常区間」においては「緑」、「有利区間」においては「赤」としたり、「通常区間」においては点灯、「有利区間」においては「点滅」とする)よう構成してもよい。更には、「有利区間」における「AT中BB内部中遊技」、「AT中BB状態」、「AT前兆状態」、「AT中状態」等によって、区間表示器の表示態様を変更するよう構成してもよい。更に、現在の遊技区間が「待機区間」であることを、「通常区間」及び、「有利区間」と区別して認識できるよう構成してもよい。但し、「通常区間」と「有利区間」の区別については使用する区間表示器を異ならせる等、区別し易い態様とし、遊技者が現在の遊技区間が「有利区間」であるか否かを認識し易くすることが好ましい。
また、「有利区間」の残りゲーム数を示す演出表示装置S40上の表示については、例えば、「AT前兆状態」や「AT準備中」においては、当該「有利区間」の残りゲーム数を表示しない構成(遊技者にとって相対的に低利益な状態において、「有利区間」の残りゲーム数が減算されていくという、遊技者にとっての不利益を報知しない)としてもよい。但し、このように構成した場合であっても、区間表示器は点灯させ、遊技者に「有利区間」中である旨を報知することが好適である。同時に、区間表示器は、主制御基板M側が制御するよう構成すると共に、当該表示が、遊技者にとって視認容易な位置に区間表示器を設置するよう構成することが好ましい。
次に、図38〜図57を参照して、副制御基板S側で実行される制御処理を説明する。
<サブ側プログラム開始処理>
はじめに、図38は、サブ側プログラム開始処理を示すサブルーチンである。このサブ側プログラム開始処理は、電源が投入されたことにより呼び出されて実行される。
まず、ステップ2002で、副制御基板SのCPUSCは、割り込みを禁止する。次に、ステップ2004で、副制御基板SのCPUSCは、CPUやRAMの初期化、チェックサムの算出等の各種の初期化処理を実行する。
次に、ステップ2008で、副制御基板SのCPUSCは、電源投入時に算出したチェックサム値と、電源断時に算出して記憶しているチェックサム値とが一致するか否かを判断する。ステップ2008でYesの場合、換言すると、ステップ2008の判断処理で、双方のチェックサム値が一致すると判別した場合には、ステップ2010で、副制御基板SのCPUSCは、後述する1コマンド処理の実行中に電源断が発生した状態から復帰した状態であるか否か、すなわち、完全復帰した状態であるか否かを判断する。
ステップ2010でYesの場合、換言すると、完全復帰であると判別した場合には、ステップ2012で、副制御基板SのCPUSCは、割り込みを許可し、電源断が発生したときに実行をしていた1コマンド処理に処理を戻す。
一方、ステップ2008でNoの場合、換言すると、前述したステップ2008の判断処理で、双方のチェックサム値が一致しないと判別した場合には、ステップ2014で、副制御基板SのCPUSCは、RAMクリアを実行する。尚、ステップ2014の処理を実行した後、又は、ステップ2010でNoの場合には、処理をサブメインループ処理に移行させる。
<サブメインループ処理>
次に、図39は、サブメインループ処理を示すサブルーチンである。サブメインループ処理は、図38に示すサブ側プログラム開始処理が実行された後に、呼び出されて実行される。
まず、ステップ2102で、副制御基板SのCPUSCは、ウォッチドッグタイマをクリアする。次に、ステップ2104で、副制御基板SのCPUSCは、ウォッチドッグタイマの作動を開始する。次に、ステップ2106で、副制御基板SのCPUSCは、割り込みを許可する。次に、ステップ2108で、副制御基板SのCPUSCは、コマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理は、主制御基板Mから送信された各種のコマンドを受信する処理である。
次に、ステップ2250で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、1コマンド処理を実行する。この1コマンド処理は、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて実行される処理である。具体的な処理は後述する。ステップ2110で、副制御基板SのCPUSCは、所定時間、例えば16msが経過したか否かを判断し、経過していないと判別したときには、ステップ2108に処理を戻す。一方、所定時間が経過していると判別したときには、ステップ2102に処理を戻す。なお、所定時間は、16msに限られず、処理に応じて適宜に変更することができる。
<サブ側電源断処理>
次に、図40は、副制御基板S側で実行されるサブ側電源断処理を示すサブルーチンである。サブ側電源断処理は、副制御基板Sが電源断を検知したことにより開始される処理である。
まず、ステップ2202で、副制御基板SのCPUSCは、ウォッチドッグタイマを停止する。ステップ2204で、副制御基板SのCPUSCは、サブ側プログラム開始処理の実行中であるか否かを判定する。ステップ2204でYesの場合にはステップ2210に移行する。他方、ステップ2204でNoの場合、ステップ2206で、副制御基板SのCPUSCは、チェックサムを算出する。次に、ステップ2208で、副制御基板SのCPUSCは、各種データ(チェックサムの算出結果や、実行していたプログラムの番地等)を退避させ、ステップ2210に移行する。
次に、ステップ2210で、副制御基板SのCPUSCは、500msが経過したか否かを判定する。ここで、500msが経過していると判別したときには、電源断処理を終了する。他方、ステップ2210でNoの場合、ステップ2212で、副制御基板SのCPUSCは、電源が復帰したか否かを判定する。ステップ2212でYesの場合、ステップ2214で、副制御基板SのCPUSCは、瞬断発生回数を更新する。次に、ステップ2216で、副制御基板SのCPUSCは、ウォッチドッグタイマの作動を開始し、電源断時に実行していた処理に戻す。尚、ステップ2212の判断処理で、電源が復帰していないと判別した場合には、前述したステップ2210に処理を戻す。
<1コマンド処理>
次に、図41は、図39のステップ2250の処理で呼び出されて実行される1コマンド処理を示すサブルーチンである。
次に、ステップ2252で、副制御基板SのCPUSCは、スタートレバーの操作タイミングではないか否かを判定する。ステップ2252でNoの場合、換言すると、スタートレバーの操作タイミングであると判別したときには、ステップ3000で、副制御基板SのCPUSCは、後述するスタートレバー操作時演出関連決定処理のサブルーチンを呼び出して実行する。次に、ステップ2300で、副制御基板SのCPUSCは、後述するスタートレバー操作時処理を実行し、ステップ7100に移行する。
次に、ステップ2252でYesの場合、換言すると、スタートレバーの操作タイミングでない場合には、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2254で、第1リール停止受付タイミングではないか否かを判定する。ステップ2254でNoの場合、換言すると、第1リール停止受付タイミングである場合には、ステップ2500で、副制御基板SのCPUSCは、後述する第1回胴停止受付時処理のサブルーチンを呼び出して実行し、ステップ7100に移行する。
次に、ステップ2254でYesの場合、換言すると、第1リール停止受付タイミングでない場合には、ステップ2258で、副制御基板SのCPUSCは、第2リール停止受付タイミングではないか否かを判定する。ステップ2258でNoの場合、換言すると、第2リール停止受付タイミングである場合には、ステップ2550で、副制御基板SのCPUSCは、後述する第2回胴停止受付時処理のサブルーチンを呼び出して実行し、ステップ7100に移行する。
次に、ステップ2258でYesの場合、換言すると、第2リール停止受付タイミングでない場合には、ステップ2262で、副制御基板SのCPUSCは、第3リール停止受付タイミングではないか否かを判定する。ステップ2262でNoの場合、換言すると、第3リール停止受付タイミングである場合には、ステップ3200で、副制御基板SのCPUSCは、後述する第3回胴停止時演出関連決定処理のサブルーチンを呼び出して実行する。次に、ステップ2600で、副制御基板SのCPUSCは、後述する第3回胴停止受付時処理を実行し、ステップ7100に移行する。
次に、ステップ2262でYesの場合、換言すると、第3リール停止受付タイミングでない場合には、ステップ2266で、副制御基板SのCPUSCは、停止表示図柄の停止タイミングであるか否かを判定する。ステップ2266でYesの場合、換言すると、停止表示図柄の停止タイミングである場合には、ステップ2268で、副制御基板SのCPUSCは、停止表示図柄時処理(図示せず)を実行し、ステップ7100に移行する。他方、ステップ2266でNoの場合、換言すると、停止表示図柄の停止タイミングでない場合には、副制御基板SのCPUSCは、直ちに、ステップ7100に移行する。
次に、ステップ7100で、副制御基板SのCPUSCは、後述するメニュー画面表示制御処理を実行する。次にステップ7200で、副制御基板SのCPUSCは、後述する待機画面表示制御処理を実行し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。
次に、図42は、図41のステップ3000の処理で呼び出されて実行されるスタートレバー操作時演出関連決定処理を示すサブルーチンである。まず、ステップ3002で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームのATに関する状態は「高確率状態」であるか否かを判定する。ステップ3002でYesの場合、ステップ3004で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から受信した高確保障カウンタ値コマンドに基づき、現時点で残っている高確保障ゲーム数(高確率状態があと何ゲーム保障されているか)を確認する。次に、ステップ3050で、副制御基板SのCPUSCは、後述するバトル演出実行可否決定処理のサブルーチンを呼び出して実行し、ステップ3006に移行する。次に、ステップ3006で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームにおいてはバトル演出が実行されことが決定されているか否かを判定する。ステップ3006でYesの場合、ステップ3008で、副制御基板SのCPUSCは、現在の滞在ステージと、当該ゲームのATに関する状態と、次ゲームのATに関する状態と、現在の高確保障ゲーム数とに基づき、滞在ステージ決定テーブル(図44参照)を参照して、滞在ステージ移行抽選(滞在ステージを変更するか否かの抽選)を実行し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、ステップ3006でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ3002でNoの場合、ステップ3010で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームのATに関する状態は「低確率状態」であるか否かを判定する。ステップ3010でYesの場合、ステップ3012で、副制御基板SのCPUSCは、現在の滞在ステージと、当該ゲームのATに関する状態と、次ゲームのATに関する状態とに基づき、滞在ステージ決定テーブル(図44参照)を参照して、滞在ステージ移行抽選を実行し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ3010でNoの場合、ステップ3014で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームのATに関する状態は「AT中状態」であるか否かを判定する。ステップ3014でYesの場合、ステップ3100で、副制御基板SのCPUSCは、後述するAT中演出決定処理のサブルーチンを呼び出して実行し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ3014でNoの場合、ステップ3016で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームのATに関する状態は「復活可否演出用状態」であるか否かを判定する。ステップ3016でYesの場合、ステップ3150で、副制御基板SのCPUSCは、後述する復活可否演出決定処理のサブルーチンを呼び出して実行し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ3016でNoの場合、ステップ3018で、副制御基板SのCPUSCは、現在の滞在ステージと当該ゲームのATに関する状態と、次ゲームのATに関する状態とに基づき、予告演出及び滞在ステージを決定し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、滞在ステージとは演出表示装置S40にて表示される背景演出を主とした演出のことであり、常にいずれかの滞在ステージが設定されるよう構成されている。尚、滞在ステージが異なると、背景演出、予告演出、等の各種演出の傾向が相違することとなる。
次に、図43は、図42のステップ3050の処理で呼び出されて実行されるバトル演出実行可否決定処理を示すサブルーチンである。まず、ステップ3052で、副制御基板SのCPUSCは、高確保障ゲーム数は4以上であるか否かを判定する。ステップ3052でYesの場合、ステップ3054で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る条件装置はBB役であるか否かを判定する。ステップ3054でYesの場合、ステップ3056で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(本例では、1/2)で当選するバトル演出実行可否抽選(バトル演出(勝利)を実行するか否かの抽選)を実行する。次に、ステップ3058で、副制御基板SのCPUSCは、ステップ3056で実行したバトル演出実行可否抽選に当選したか否かを判定する。ステップ3058でYesの場合、ステップ3060で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をバトル演出(勝利)に決定し、次の処理(ステップ3006の処理)に移行する。他方、ステップ3058でNoの場合、ステップ3062で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をバトル演出以外の演出に決定し、次の処理(ステップ3006の処理)に移行する。ここで、バトル演出とは、複数ゲームに亘って実行される連続演出であり、バトル演出に勝利する、即ち、バトル演出(勝利)が実行されることにより、BB役に当選した且つAT抽選に当選したことが確定的となるよう構成されている。尚、バトル演出に関する構成はこれには限定されず、AT抽選には当選していなくともBB役に当選している場合(BB終了後には「低確率状態」又は「高確率状態」に移行する)にバトル演出(勝利)を実行し得るよう構成してもよい。
また、ステップ3054でNoの場合、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る条件装置はレア役であるか否かを判定する。ここで、本例においては、レア役は、入賞-C(チェリー)、入賞-D(スイカA)及び入賞-E(スイカB)となっており、BB役と重複して当選し得る役となっている。即ち、遊技者はレア役が停止表示されることにより、BB役と同時当選していることに期待感を抱くこととなるステップ3064でYesの場合、ステップ3066で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(本例では、1/3であり、ステップ3056における所定確率よりも低い確率となっている)で当選するガセバトル演出実行可否抽選(バトル演出(敗北)を実行するか否かの抽選)を実行する。次に、ステップ3068で、副制御基板SのCPUSCは、ステップ3066で実行したガセバトル演出実行可否抽選に当選したか否かを判定する。ステップ3068でYesの場合、ステップ3070で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をバトル演出(敗北)に決定し、次の処理(ステップ3006の処理)に移行する。また、ステップ3052、ステップ3064又はステップ3068でNoの場合、ステップ3072で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をバトル演出以外の演出に決定し、次の処理(ステップ3006の処理)に移行する。ここで、バトル演出(敗北)は「通常区間」であっても実行し得るよう構成してもよい。
このように、高確保障ゲーム数が所定数以上である場合、例えば4以上である場合に、複数ゲームに亘ってバトル演出のような連続演出を実行し得る一方、高確保障ゲーム数が所定数未満である場合、例えば、4未満である場合に、バトル演出のような連続演出を実行しないよう構成されているため、連続演出の実行途中であるにもかかわらず、「低確率状態」への移行(「通常区間」が設定されること)によって有利区間表示器YHが消灯することを防止でき、バトル演出が終了するまでの有利区間表示器YHの点灯を確保できる場合にのみバトル演出を実行することにより、遊技者のBB当選への期待感を損なうことがなく、ユーザーフレンドリーな回胴式遊技機Pとすることができる。
また、レア役に当選しているときには、バトル演出(敗北)などの連続演出を実行し得るよう構成されているので、バトル演出の実行頻度を担保でき常に期待感を持って遊技を進行することができる。
次に、図44は、滞在ステージ決定テーブルの一例である。尚、図44に示す滞在ステージ決定テーブルは、一部のみを抜粋したものである。図44に示す滞在ステージ決定テーブルは、当該ゲームが「低確率状態」であるときに使用するテーブルと、当該ゲームが「高確率状態」且つ高確保障ゲーム数が4以上であるときに使用するテーブルと、当該ゲームが「高確率状態」且つ高確保障ゲーム数が3以下であるときに使用するテーブルとの3種類からなる。
当該ゲームが「低確率状態」であるときに使用する滞在ステージ決定テーブルでは、現在の滞在ステージと、次ゲームのATに関する状態と、当骸ゲームの滞在ステージと、対応する置数との関係が規定されている。「低確率状態」である場合には、現在の滞在ステージとして、砂漠ステージと街ステージとの2種類の演出ステージからなり、移行するステージとしては、砂漠ステージと街ステージと会議室ステージと洞窟ステージとの4種類の演出ステージからなる。次ゲームのATに関する状態として、「低確率状態」、「通常BB内部中遊技」と、「高確率状態」との3つの状態がある。
現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「低確率状態」又は「通常BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージが維持される場合の置数として0〜979が割り当てられている。また、現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「低確率状態」又は「通常BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージから街ステージに移行する場合の置数として980〜999が割り当てられている。
さらに、現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「低確率状態」又は「通常BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで街ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜19が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「低確率状態」又は「通常BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで街ステージが維持される場合の置数として20〜999が割り当てられている。
また、現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージが維持される場合の置数として0〜249が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージから街ステージに移行する場合の置数として250〜499が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージから会議室ステージに移行する場合の置数として500〜749が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージから洞窟ステージに移行する場合の置数として750〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで街ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜249が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで街ステージが維持される場合の置数として250〜499が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで街ステージから会議室ステージに移行する場合の置数として500〜749が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「高確率状態」に移行する場合に当該ゲームで街ステージから洞窟ステージに移行する場合の置数として750〜999が割り当てられている。
当該ゲームが「高確率状態」且つ高確保障ゲーム数が4以上であるときに使用する滞在ステージ決定テーブルでは、現在の滞在ステージと、当骸ゲームの滞在ステージと、置数との関係が規定されている。現在の滞在ステージ及び移行するステージとして、砂漠ステージと街ステージと会議室ステージと洞窟ステージとの4種類の演出ステージからなる。
現在の滞在ステージが砂漠ステージであり当該ゲームで砂漠ステージが維持される場合の置数として0〜879が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり当該ゲームで砂漠ステージから街ステージに移行する場合の置数として880〜929が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり当該ゲームで砂漠ステージから会議室ステージに移行する場合の置数として930〜959が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり当該ゲームで砂漠ステージから洞窟ステージに移行する場合の置数として960〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが街ステージであり当該ゲームで街ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜879が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり当該ゲームで街ステージが維持される場合の置数として880〜929が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり当該ゲームで街ステージから会議室ステージに移行する場合の置数として930〜959が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり当該ゲームで街ステージから洞窟ステージに移行する場合の置数として960〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが会議室ステージであり当該ゲームで会議室ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜49が割り当てられている。現在の滞在ステージが会議室ステージであり当該ゲームで会議室ステージから街ステージに移行する場合の置数として50〜99が割り当てられている。現在の滞在ステージが会議室ステージであり当該ゲームで会議室ステージが維持される場合の置数として100〜949が割り当てられている。現在の滞在ステージが会議室ステージであり当該ゲームで会議室ステージから洞窟ステージに移行する場合の置数として950〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが洞窟ステージであり当該ゲームで洞窟ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜49が割り当てられている。現在の滞在ステージが洞窟ステージであり当該ゲームで洞窟ステージから街ステージに移行する場合の置数として50〜99が割り当てられている。現在の滞在ステージが洞窟ステージであり当該ゲームで洞窟ステージから会議室ステージに移行する場合の置数として100〜199が割り当てられている。現在の滞在ステージが洞窟ステージであり当該ゲームで洞窟ステージが維持される場合の置数として200〜999が割り当てられている。
当該ゲームが「高確率状態」且つ高確保障ゲーム数が3以下であるときに使用する滞在ステージ決定テーブルでは、現在の滞在ステージと、次ゲームのATに関する状態と、当骸ゲームの滞在ステージと、置数との関係が規定されている。現在の滞在ステージ及び移行するステージとして、砂漠ステージと街ステージと会議室ステージと洞窟ステージとの4種類の演出ステージからなる。次ゲームのATに関する状態として、「高確率状態」、「有利BB内部中遊技」と、「低確率状態」との3つの状態がある。
現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージが維持される場合の置数として0〜979が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージから街ステージに移行する場合の置数として980〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで街ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜19が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで街ステージが維持される場合の置数として20〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが会議室ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで会議室ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜29が割り当てられている。現在の滞在ステージが会議室ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで会議室ステージから街ステージに移行する場合の置数として30〜59が割り当てられている。現在の滞在ステージが会議室ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで会議室ステージが維持される場合の置数として60〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが洞窟ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで洞窟ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜29が割り当てられている。現在の滞在ステージが洞窟ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで洞窟ステージから街ステージに移行する場合の置数として30〜59が割り当てられている。現在の滞在ステージが洞窟ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで洞窟ステージから会議室ステージに移行する場合の置数として60〜99が割り当てられている。現在の滞在ステージが洞窟ステージであり次ゲームで「高確率状態」又は「有利BB内部中遊技」に移行する場合に当該ゲームで洞窟ステージが維持される場合の置数として100〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「低確率状態」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージが維持される場合の置数として0〜499が割り当てられている。現在の滞在ステージが砂漠ステージであり次ゲームで「低確率状態」に移行する場合に当該ゲームで砂漠ステージから街ステージに移行する場合の置数として500〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「低確率状態」に移行する場合に当該ゲームで街ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜499が割り当てられている。現在の滞在ステージが街ステージであり次ゲームで「低確率状態」に移行する場合に当該ゲームで街ステージが維持される場合の置数として500〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが会議室ステージであり次ゲームで「低確率状態」に移行する場合に当該ゲームで会議室ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜499が割り当てられている。現在の滞在ステージが会議室ステージであり次ゲームで「低確率状態」に移行する場合に当該ゲームで会議室ステージから街ステージに移行する場合の置数として500〜999が割り当てられている。
現在の滞在ステージが洞窟ステージであり次ゲームで「低確率状態」に移行する場合に当該ゲームで洞窟ステージから砂漠ステージに移行する場合の置数として0〜499が割り当てられている。現在の滞在ステージが洞窟ステージであり次ゲームで低確率状態に移行する場合に当該ゲームで洞窟ステージから街ステージに移行する場合の置数として500〜999が割り当てられている。
このように、「低確率状態」であるときには、砂漠ステージ又は街ステージの2つのステージが選択され得る(図42のステップ3012)。一方、「高確率状態」であるときには、砂漠ステージ、街ステージ、会議室ステージ、洞窟ステージの4つのステージが選択され得る(図42のステップ3008)。換言すると、「有利区間」である場合には4つの滞在ステージが選択され得る一方、「通常区間」においては2つの滞在ステージが選択され得るよう構成されており、「通常区間」において選択され得る2の滞在ステージは、「有利区間」においても選択され得る。このように構成することで、AT抽選の当選に期待が持てない「通常区間」においても、「有利区間」における滞在ステージとなり得る滞在ステージを選択することにより、「通常区間」においても飽きることなく遊技を進行することができる。また、「高確率状態」から「低確率状態」に移行する場合、即ち、「有利区間」から「通常区間」となる場合に、「有利区間」の段階で、「通常区間」で選択される演出ステージを選択しておくことで、「有利区間」から「通常区間」に移行することを遊技者に判別しにくくし、期待感を保って遊技を継続させることができる。
尚、「通常区間」で選択される演出ステージの一部が、「有利区間」で選択される演出ステージと重複する(「通常区間」において選択され得るが「有利区間」では選択されない演出ステージを有する)ようにしてもよい。
また、高確保障ゲーム数が4以上であるときに使用する滞在ステージ決定テーブルと、高確保障ゲーム数が3以下であるときに使用する滞在ステージ決定テーブルとを相違させ、高確保障ゲーム数が少なくなった(3ゲーム以下になった)場合には、現在の滞在ステージよりも「有利区間」である期待度の高い滞在ステージへの移行(例えば、砂漠ステージ→会議室ステージ)をしないよう構成することにより、より期待度の高い滞在ステージに移行したにもかかわらず、少ないゲーム数にて「通常区間」なってしまい遊技者を落胆させることを防止することができる。尚、滞在ステージは「有利区間」である期待度が低い(「有利区間」にて選択され難い)ものから「砂漠ステージ、街ステージ、洞窟ステージ、会議室ステージ」の順になっている。
尚、滞在ステージの構成は本例のものには限定されず、滞在ステージによって示唆され得るものを、「有利区間」である期待度とAT抽選に当選している期待度とBBに当選している期待度を示唆し得るよう構成してもよい。一例としては、BB役やレア役に当選したゲームにて滞在ステージが移行し得るよう構成し(BB役によってAT抽選に当選した場合と単独レア役に当選してAT抽選が実行されていない場合とを含む)、移行した滞在ステージによってAT抽選に当選している期待度が相違するよう構成し、期待度が低い順に「砂漠ステージ、街ステージ、洞窟ステージ、会議室ステージ」の順に構成してもよいし、移行した滞在ステージによってBB役に当選している期待度が相違するよう構成し、期待度が低い順に「砂漠ステージ、街ステージ、洞窟ステージ、会議室ステージ」の順に構成してもよい(例えば、会議室ステージに移行した場合には、BB内部当選中又はAT抽選に当選していることが確定的となる、等)。
次に、図45は、図42のステップ3100の処理で呼び出されて実行されるAT中演出決定処理を示すサブルーチンである。まず、ステップ3102で、副制御基板SのCPUSCは、AT残りゲーム数は3ゲーム以下であるか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、副制御基板SのCPUSCは、AT最終ゲームであるか否かを判定する。ステップ3104でYesの場合、ステップ3106で、副制御基板SのCPUSCは、継続抽選に当選しているか否かを判定する。ステップ3106でYesの場合、ステップ3108で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をAT継続煽り演出(成功)(ATが継続してATカウンタM60に初期値がセットされる、換言すると、次ゲームのATに関する状態が「AT中状態」となることを報知する演出)又はAT継続煽り演出(失敗)(ATが継続してATカウンタM60に初期値がセットされることが確定的とならず、次ゲームのATに関する状態が「AT中状態」又は「復活可否演出用状態」となることを報知する演出)に決定し、ステップ3126に移行する。ここで、継続抽選に当選している場合には、AT継続煽り演出(成功)対AT継続煽り演出(失敗)は、4対1の割合で決定する。即ち、回胴式遊技機Pにおいては、継続抽選に当選している場合においても、AT継続煽り演出(失敗)が実行される場合があり、そのような場合には、次回のセットの最初のゲームに該当する次ゲームにおいて、復活演出(成功)が実行されることとなり、遊技者は恰も復活抽選に当選したかのように感じるよう構成されている(実際は継続抽選に当選しており、主制御基板M側の制御としてはAT継続煽り演出(成功)が実行された場合と同様)。このように構成することにより、「復活可否演出用状態」において復活抽選に当選することは稀であるが{1ゲームで2320/65536(設定1の場合)の抽選に当選}、継続演出に当選した場合にも復活演出(成功)を実行し得るよう構成することにより、復活演出が実行された場合に復活演出(成功)が実行される割合を高めることができ、遊技者は復活演出に期待感を高めることができる。
また、ステップ3106でNoの場合、ステップ3110で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をAT継続煽り演出(失敗)に決定し、ステップ3126に移行する。また、ステップ3104でNoの場合、ステップ3112で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をAT終盤演出に決定し、ステップ3126に移行する。また、ステップ3102でNoの場合、ステップ3114で、副制御基板SのCPUSCは、AT継続煽り演出(失敗)が実行された次ゲームであるか否かを判定する。ステップ3114でYesの場合、ステップ3116で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出を復活演出(成功)(「復活可否演出用状態」にて実行される復活演出(成功)と同様の演出態様であり、本処理では「AT中状態」が継続していた旨に係る演出)に決定し、ステップ3126に移行する。他方、ステップ3114でNoの場合にも、ステップ3126に移行する。
次に、ステップ3126で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームにてATゲーム数上乗せがあったか否かを判定する。ステップ3126でYesの場合、ステップ3028で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出を上乗せ演出(AT残りゲーム数が上乗せされた旨を報知する演出であり、例えば、「+50GET」等)に決定し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ3126でNoの場合、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出をAT中演出(「AT中状態」等のAT中に実行される演出)に決定し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
次に、図46は、図42のステップ3150の処理で呼び出されて実行される復活可否演出決定処理を示すサブルーチンである。まず、ステップ3152で、副制御基板SのCPUSCは、復活抽選に当選したか否かを判定する。ステップ3152でYesの場合、ステップ3154で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出を復活演出(成功)(前述した、ステップ3116にて実行される演出と同様の演出態様であり、「復活可否演出用状態」にて復活抽選に当選した旨を報知する演出であり、次ゲームにて「AT中状態」に移行し、ATカウンタM60に初期値がセットされることとなる)に決定し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ3152でNoの場合、ステップ3156で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る演出を復活演出(失敗)(「復活可否演出用状態」にて復活抽選に非当選であった旨を報知する演出であり、次ゲームにて「低確率状態」に移行することとなる)に決定し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
尚、前述したように、「復活可否演出用状態」も有利区間となっている、即ち、「有利区間」であるAT最終ゲーム(「AT中状態」の最終ゲーム)にて継続抽選に当選しなかった場合にも、次ゲームである「復活可否演出用状態」においても「有利区間」を延長するよう構成されているため、遊技者は有利区間表示器YHが点灯しているか否かを確認しただけでは、復活演出が成功するか否かを判別することが困難となり、復活演出の結果に注目することとなる。また、前述したように「AT中状態」と「復活可否演出用状態」とではATに関する抽選の実行態様が相違している。即ち、復活演出(成功)が実行される継続抽選に当選した次ゲームと、復活演出(成功)が実行される復活抽選に当選したゲームと、ではATに関する抽選の実行態様が相違することとなる。
尚、回胴式遊技機Pにおいては、AT中状態が終了した次のゲームにて1ゲームの「復活可否演出用状態」に移行し、当該「復活可否演出用状態」にて復活抽選を実行するよう構成することで、復活演出(成功)の実行ゲームと復活演出(失敗)の実行ゲームとのいずれも「有利区間」とする、即ち、有利区間表示器YHを点灯するよう構成することで、演出の結果を確認せずともATが終了するか否かを判別できてしまうことを防止したが、このような構成としては、以下のように構成してもよい。
(1)復活抽選を実行する1ゲームにおいてもATに関する状態を「AT中状態」とし、復活抽選を実行する1ゲームにおいては復活フラグをオンにし、復活抽選を実行するゲーム以前のゲームにおいては復活フラグをオフにすることにより、ATに関する異なる抽選態様とする。
(2)復活抽選を実行しないよう構成し、主制御基板M側の制御ではあくまで継続抽選に当選するか否かで「AT中状態」が終了するか否かが決定するよう構成し、かつ、継続抽選の実行タイミングをAT最終ゲームよりも前のゲーム(AT最終ゲームの1ゲーム前、実行中のセットの最初のゲーム、等)とする。そのように構成し、AT最終ゲームにて副制御基板S側の演出として復活演出(成功)と復活演出(失敗)とが実行され得る。演出の一例としては、「AT最終ゲームの前ゲーム:AT継続煽り演出(成功)→AT最終ゲーム:次セットのATが開始される旨の演出」、「AT最終ゲームの前ゲーム:AT継続煽り演出(次ゲームに継続)→AT最終ゲーム:AT継続煽り演出(成功)」、「AT最終ゲームの前ゲーム:AT継続煽り演出(失敗)→AT最終ゲーム:復活演出(成功)」、「AT最終ゲームの前ゲーム:AT継続煽り演出(失敗)→AT最終ゲーム:復活演出(失敗)」、等が実行するよう構成してもよい。即ち、主制御基板M側では継続抽選に当選するか否かによって「AT中状態」が継続する(次セットが実行される)か否かを決定しており、副制御基板S側の演出にてAT継続煽り演出や復活演出を実行するよう構成してもよい。
(3)復活演出(成功)が実行されるゲームにて、所定のタイミングまで復活演出(失敗)と同様の演出態様にて演出を実行し、当該所定のタイミングから復活演出(成功)である旨を報知する、即ち、当該所定のタイミングにて遊技者にATが継続する旨を報知するよう構成してもよい。そのように構成した場合における、前記所定のタイミングとしては、
(1)復活演出(成功)が実行されるゲームに係るベットボタン操作タイミング(遊技メダル投入タイミング)であり、継続抽選に当選している場合に実行可能となる、
(2)復活演出(成功)が実行されるゲームに係るスタートレバー操作タイミングであり、スタートレバー操作タイミングとなった場合には復活演出(敗北)と同様の演出態様となる演出は実行されない、
(3)復活演出(成功)が実行されるゲームに係る第1停止となる停止ボタンを押下したタイミング(第1停止オンとなったタイミング)、
(4)復活演出(成功)が実行されるゲームに係る第1停止となる停止ボタンを押下した後停止ボタンを離したタイミング(第1停止オン→オフとなったタイミング)、
(5)復活演出(成功)が実行されるゲームに係る第2停止となる停止ボタンを押下したタイミング(第2停止オンとなったタイミング)、
(6)復活演出(成功)が実行されるゲームに係る第2停止となる停止ボタンを押下した後停止ボタンを離したタイミング(第2停止オン→オフとなったタイミング)、
(7)復活演出(成功)が実行されるゲームに係る第3停止となる停止ボタンを押下したタイミング(第3停止オンとなったタイミング)、
(8)復活演出(成功)が実行されるゲームに係る第3停止となる停止ボタンを押下した後停止ボタンを離したタイミング(第3停止オン→オフとなったタイミング)、
等としてもよいし、
(9)復活演出(成功)が実行されるゲームの次ゲームに係るベットボタン操作タイミング(遊技メダル投入タイミング)、
(10)復活演出(成功)が実行されるゲームの次ゲームに係るスタートレバー操作タイミング、
等としてもよい。また、上記の(1)〜(10)のような様々なタイミングのうちいずれのタイミングとするかを抽選によって決定するよう構成した場合には、第1停止となる停止ボタンを押下したタイミング以降において、継続抽選と復活抽選とのいずれにも当選していない場合にも有利区間表示器YHが継続して点灯しているため、遊技者は、第3停止となる停止ボタンを押下した後停止ボタンを離したタイミング、又は、復活演出が実行されるゲームの次ゲームに係るスタートレバー操作タイミングまで、ATが継続することに期待感を抱きながら遊技をすることができる。
<スタートレバー操作時処理>
次に、図47は、図41のステップ2300の処理で呼び出されて実行されるスタートレバー操作時処理を示すサブルーチンである。
次に、ステップ2302で、副制御基板SのCPUSCは、ATに関する状態がAT中状態であるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、換言すれば、ATに関する状態がAT中状態である場合には、ステップ2350で、副制御基板SのCPUSCは、後述するスタートレバー操作時AT中処理を読み出して実行し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
次に、ステップ2302でNoの場合、換言すれば、ATに関する状態がAT中状態でない場合には、ステップ2304で、副制御基板SのCPUSCは、ATに関する状態が特化前兆状態であるか否かを判定する。ステップ2304でYesの場合、換言すれば、ATに関する状態が特化前兆状態である場合には、ステップ2400で、副制御基板SのCPUSCは、後述するスタートレバー操作時特化前兆処理を読み出して実行し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
次に、ステップ2304でNoの場合、換言すれば、ATに関する状態が「特化前兆状態」でない場合には、ステップ2306で、副制御基板SのCPUSCは、ATに関する状態が「上乗せ特化状態」であるか否かを判定する。ステップ2306でYesの場合、換言すれば、ATに関する状態が「上乗せ特化状態」である場合には、ステップ2450で、副制御基板SのCPUSCは、後述するスタートレバー操作時上乗せ特化処理を読み出して実行し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
次に、ステップ2306でNoの場合、換言すれば、ATに関する状態が「上乗せ特化状態」でない場合には、ステップ2307で、副制御基板SのCPUSCは、ATに関する状態は「有利BB内部中遊技」であるか否かを判定する。ステップ2307でYesの場合、換言すると、ATに関する状態は「有利BB内部中遊技」である場合には、ステップ2700で、副制御基板SのCPUSCは、スタートレバー操作時有利BB内部中処理のサブルーチンを呼び出して実行し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
ステップ2307でNoの場合、換言すると、ATに関する状態は「有利BB内部中遊技」でない場合には、ステップ2308で、副制御基板SのCPUSCは、RT状態は、「RT1」であるか否かを判定する。ステップ2308でYesの場合、換言すれば、RT状態は、「RT1」である場合には、ステップ2310で、副制御基板SのCPUSCは、ATに関する状態は、押し順ナビなし(押し順ナビが発生しないATに関する状態であり、「低確率状態」、「通常BB内部中遊技」、「通常BB状態」等となっている)であるか否かを判定する。ステップ2310でYesの場合、換言すれば、ATに関する状態が押し順ナビなしである場合には、ステップ2312で、副制御基板SのCPUSCは、回避コマンドを受信したか否かを判定する。尚、前述したように、逆押し指示コマンド、逆押し回避コマンド、順押し指示コマンド、順押し回避コマンドを副制御基板S側が受信したことにより、押し順ナビに関する演出を実行し得る構成ではなく、AT上乗せ抽選に当選した場合に、主制御基板M側がAT上乗せ抽選に当選した旨及びAT上乗せゲーム数に係るコマンドを副制御基板S側に送信し、副制御基板S側が当該コマンドを受信した場合に、副制御基板S側で押し順ナビに関する演出の実行タイミングや演出態様を決定するよう構成してもよい。
ステップ2312でYesの場合、換言すれば、回避コマンドを受信した場合には、ステップ2314で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として成立を回避する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。このように、回胴式遊技機Pにおいては、「RT1」且つ「AT中状態」である状況からゲーム数が経過してATカウンタ値が0となることにより「RT1」且つ「低確率状態」に移行した場合に(再遊技04が停止表示される前に)、逆押し白7揃いリプレイ又は順押し黒7揃いリプレイに当選した場合には、ATゲーム数上乗せが発生しないため、白セブン又は黒セブンが一直線とならない押し順がナビされるよう構成されている。また、「RT1」且つ「AT中状態」である状況からゲーム数が経過してATカウンタ値が0となることにより「RT1」且つ「低確率状態」に移行した場合には、まだ「有利区間」とし、押し順ベルに当選したゲームにおいては押し順ナビが発生可能であるが、押し順再遊技に当選したゲームにおいては押し順ナビが発生しないよう構成してもよい。
副制御基板SのCPUSCは、ステップ2308でNoの場合、ステップ2310でNoの場合、ステップ2312でNoの場合には、ステップ2316で、ATに関する状態に基づき演出画像及び背景画像を表示し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
<スタートレバー操作時AT中処理>
次に、図48は、図47のステップ2350の処理で呼び出されて実行されるスタートレバー操作時AT中処理を示すサブルーチンである。
次に、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2352で、当該ゲームに係る条件装置に関する情報を読出し、ステップ2354で、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報を確認し、ステップ2356で、指示番号に係るコマンドを確認する。このように、「AT中状態」等の押し順ナビが実行され得るATに関する状態においては、主制御基板Mが入賞・再遊技当選情報に係るコマンドを副制御基板S側に送信し、「低確率状態」等の押し順ナビが実行されないATに関する状態(遊技区間が「通常区間」の場合も該当する)において演出グループ番号を送信する場合には、指示番号に係るコマンドを送信しなくても良い。さらにまた、主制御基板Mは、押し順ナビが実行され得るATに関する状態であっても押し順ナビが実行されないATに関する状態と同様に演出グループ番号を送信し、演出グループ番号と、指示番号に係るコマンドとに基づいて、押し順ベル(又は、押し順再遊技)が当選したこと、及び正解の押し順が把握できるように構成されていても良い。例えば、押し順ベル実行時の押し順ナビ表示と押し順再遊技の押し順ナビ表示とを同一の表示態様グループ(例えば、数字にて押し順を報知し、且つ、数字に係る表示色が同一)にて表示するように構成した場合に適用することができる。また、そのように構成した場合には、演出表示装置S40にて押し順ナビ実行時に、押し順ナビ表示とは異なる演出用画像(例えば、キャラクタ画像)を表示するよう構成し、押し順ベルに係る押し順ナビ実行時と押し順再遊技に係る押し順ナビ実行時とで異なる演出用画像を表示するよう構成してもよい。
次に、ステップ2358で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームの条件装置は押し順ベルであるか否かを判定する。ここで、押し順ベルは、前述した入賞‐A1〜入賞‐A6のいずれかとなっている。
ステップ2358でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベルである場合には、ステップ2360で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順ベルの6択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。押し順は、第一停止ボタン、第二停止ボタン及び第三停止ボタンの各々を、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42及び右停止ボタンD43に対応させた情報である。例えば、押し順ベルである入賞‐A1に当選した場合には、最大払出枚数を獲得可能な押し順である「左→中→右」に対応する押し順を示唆する数字を、円で囲った表示態様で表示する。
次に、ステップ2358でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベルでない場合には、ステップ2362で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技であるか否かを判定する。ここで、押し順再遊技は、再遊技‐D1〜D3のいずれかとなっている。
ステップ2362でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技である場合には、ステップ2364で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順再遊技の3択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を演出表示装置S40に表示する。ここで、押し順は、3択であるので、第一停止ボタンを、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42又は右停止ボタンD43のいずれかに対応させる情報である。例えば、第一停止ボタンが左停止ボタンD41である場合には、数字の1のみが、押し順ナビ表示として表示される。
ステップ2362でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技である場合には、ステップ2366で、副制御基板SのCPUSCは、回避コマンドを受信したか否かを判定する。ここで、順押し回避コマンドと逆押し回避コマンドとを総称して回避コマンドと称している。ステップ2366でYesの場合、換言すれば、回避コマンドを受信した場合には、ステップ2368で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、成立を回避する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。
次に、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2366でNoの場合、前述したステップ2360、2364又は2368の処理を実行した後、ステップ2370で、AT中背景画像を演出表示装置S40に表示する。
次に、ステップ2372で、副制御基板SのCPUSCは、AT残りゲーム数が3ゲーム以下であるか否かを判定する。ステップ2372でYesの場合、換言すれば、AT残りゲーム数が3ゲーム以下である場合には、ステップS2374で、副制御基板SのCPUSCは、AT残りゲーム数を表示態様B(後述する表示態様Aよりも目立たない表示態様)で演出表示装置S40に表示する。
次に、ステップ2376で、副制御基板SのCPUSCは、順押し指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2376で、Yesの場合、換言すれば、順押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2378で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、成立を回避する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。
ステップ2376で、Noの場合、又はステップ2378の処理を実行した場合には、ステップ2380で、副制御基板SのCPUSCは、逆押し指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2380で、Yesの場合、換言すれば、逆押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2382で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、成立を回避する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。
副制御基板SのCPUSCは、ステップ2380で、Noの場合、又はステップ2382の処理実行した場合には、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
ステップ2372でNoの場合、換言すれば、AT残りゲーム数が4ゲーム以上である場合には、ステップS2384で、副制御基板SのCPUSCは、AT残りゲーム数を表示態様A(前述した表示態様Bよりも目立つ表示態様)で演出表示装置S40に表示する。ここで、4ゲーム以上である場合には、表示態様Aで表示し、3ゲーム以下である場合には、表示態様Bで表示する。
次に、ステップ2386で、副制御基板SのCPUSCは、順押し指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2386で、Yesの場合、換言すれば、順押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2388で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、「左→中→右」に対応する押し順を示唆する画像を矢印の画像で演出表示装置S40に表示する。
ステップ2386で、Noの場合、又はステップ2388の処理実行した場合には、ステップ2390で、副制御基板SのCPUSCは、逆押し指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2390で、Yesの場合、換言すれば、逆押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2392で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、「右→中→左」に対応する押し順を示唆する画像を矢印の画像で演出表示装置S40に表示する。
副制御基板SのCPUSCは、ステップ2390で、Noの場合、又はステップ2392の処理実行した場合には、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。このように、AT残りゲーム数が少ない場合、換言するとAT残りゲーム数の表示を表示態様Aよりも目立つ表示態様である表示態様Bにて表示している場合には、順押し指示コマンド又は逆押し指示コマンドを受信しても矢印の画像と共に「7を狙え!」と表示する演出を実行せず、白セブン及び黒セブンが無効ラインに停止表示しない押し順である中リールを第1停止リールとする押し順ナビを実行するよう構成した。このように構成することにより、AT残りゲーム数が少ない状況において、AT残りゲーム数が少ないことを遊技者に対して煽る表示態様である表示態様BにてAT残りゲーム数を表示している場合には、矢印の画像や「7を狙え!」の表示によって当該表示態様BのAT残りゲーム数の表示の視認性を妨げないよう構成することができる。同様に、演出表示装置S40に表示されているAT残りゲーム数が少ない状況にて「AT中状態」(押し順ナビが実行され得るATに関する状態)が継続するか否かを煽る連続演出(例えば、バトル演出)を実行するよう構成した場合にも、バトル演出の実行中は矢印の画像や「7を狙え!」が表示されないよう構成することで、バトル演出の視認性を妨げないよう構成することができる。また、このように構成することにより、演出表示装置S40におけるAT残りゲーム数が0となり且つバトル演出に敗北して「AT中状態」が終了する旨が表示された場合にも、当該バトル演出中に順押し指示コマンド又は逆押し指示コマンドを受信していた場合には、「AT中状態」が終了する旨が表示された以降のベットボタンD220の操作タイミング等にて順押し指示コマンド又は逆押し指示コマンドに基づく(順押し黒7リプレイ又は逆押し白7リプレイの当選に基づく)AT上乗せゲーム数を報知する、即ち、AT上乗せ抽選に当選したゲームではATゲーム数が上乗せされたことを報知せず、以降のタイミングにて当該ATゲーム数が上乗せされたことを報知するよう構成することができ、遊技の興趣性が高まることとなる。
<スタートレバー操作時特化前兆処理>
次に、図49は、図47のステップ2400の処理で呼び出されて実行されるスタートレバー操作時特化前兆処理を示すサブルーチンである。
次に、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2402で、当該ゲームに係る条件装置に関する情報を読出し、ステップ2404で、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報を確認し、ステップ2406で、指示番号に係るコマンドを確認する。このように、「AT中状態」等の押し順ナビが実行され得るATに関する状態においては、主制御基板Mが入賞・再遊技当選情報に係るコマンドを副制御基板S側に送信し、「低確率状態」等の押し順ナビが実行されないATに関する状態(遊技区間が「通常区間」の場合も該当する)において演出グループ番号を送信する場合には、指示番号に係るコマンドを送信しなくても良い。さらにまた、主制御基板Mは、押し順ナビが実行され得るATに関する状態であっても押し順ナビが実行されないATに関する状態と同様に演出グループ番号を送信し、演出グループ番号と、指示番号に係るコマンドとに基づいて、押し順ベル(又は、押し順再遊技)が当選したこと、及び正解の押し順が把握できるように構成されていても良い。
次に、ステップ2408で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームの条件装置は押し順ベルであるか否かを判定する。ここで、押し順ベルは、前述した入賞‐A1〜入賞‐A6のいずれかとなっている。
ステップ2408でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベルである場合には、ステップ2410で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順ベルの6択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を第2の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。押し順は、第一停止ボタン、第二停止ボタン及び第三停止ボタンの各々を、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42及び右停止ボタンD43に対応させた情報である。例えば、押し順ベルである入賞‐A2に当選した場合には、最大払出枚数を獲得可能な押し順である「左→右→中」に対応する押し順を示唆する数字を星印で囲った表示態様で表示する。前述した第1の数字表示態様グループ及び第2の数字表示態様グループは、押し順を示唆する数値を、互いに異なる表示態様グループで表示すればよく、例えば、第1の数字表示態様グループは、数字を青色で表示し、第2の数字表示態様グループは、数字を赤色で表示するなどにすることができる。
次に、ステップ2408でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベルでない場合には、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2412で、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技であるか否かを判定する。ここで、押し順再遊技は、再遊技‐D1〜D3のいずれかとなっている。
ステップ2412でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技である場合には、ステップ2414で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順再遊技の3択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を第2の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。ここで、押し順は、3択であるので、第一停止ボタンを、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42又は右停止ボタンD43のいずれかに対応させる情報である。例えば、正解の押し順として第一停止ボタンが左停止ボタンD41である場合には、演出表示装置S40の中央より左下側に数字の「1」が表示され、第一停止ボタンが中停止ボタンD42である場合には、演出表示装置S40の中央下側に数字の「1」が表示され、第一停止ボタンが右停止ボタンD43である場合には、演出表示装置S40の中央より右下側に数字の「1」が、押し順ナビ表示として表示される。換言すると、演出表示装置S40における停止すべきリールに対応する停止ボタンD40に近い位置に押し順の情報が表示される。
次に、ステップ2412でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技でない場合には、ステップ2416で、副制御基板SのCPUSCは、順押し指示コマンドを受信したか否かを判断する。ステップ2416でYesの場合、換言すれば、順押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2418で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、「左→中→右」に対応する押し順を示唆する画像を矢印の画像で演出表示装置S40に表示する。
次に、ステップ2416でNoの場合、換言すれば、順押し指示コマンドを受信していない場合には、ステップ2420で、副制御基板SのCPUSCは、逆押し指示コマンドを受信したか否かを判断する。ステップ2420でYesの場合、換言すれば、逆押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2422で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、「右→中→左」に対応する押し順を示唆する画像を矢印の画像で演出表示装置S40に表示する。
次に、ステップ2420でNoの場合、換言すれば、逆押し指示コマンドを受信していない場合には、ステップ2424で、副制御基板SのCPUSCは、回避コマンドを受信したか否かを判断する。ここで、順押し回避コマンドと、逆押し回避コマンドとを総称して回避コマンドを称している。ステップ2424でYesの場合、換言すれば、回避コマンドを受信した場合には、ステップ2426で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、成立を回避する画像を第2の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。
次に、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2410、2414、2418、2422、2426の処理を実行した場合、又は、ステップ2424でNoの場合には、ステップ2428で、AT中背景画像を演出表示装置S40に表示し、ステップS2430で、AT残りゲーム数を表示態様Aで演出表示装置S40に表示し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
<スタートレバー操作時上乗せ特化処理>
次に、図50は、図47のステップ2450の処理で呼び出されて実行されるスタートレバー操作時上乗せ特化処理を示すサブルーチンである。
次に、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2452で、当該ゲームに係る条件装置に関する情報を読出し、ステップ2454で、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報を確認し、ステップ2456で、指示番号に係るコマンドを確認する。このように、「AT中状態」等の押し順ナビが実行され得るATに関する状態においては、主制御基板Mが入賞・再遊技当選情報に係るコマンドを副制御基板S側に送信し、「低確率状態」等の押し順ナビが実行されないATに関する状態(遊技区間が「通常区間」の場合も該当する)において演出グループ番号を送信する場合には、指示番号に係るコマンドを送信しなくても良い。さらにまた、主制御基板Mは、押し順ナビが実行され得るATに関する状態であっても押し順ナビが実行されないATに関する状態と同様に演出グループ番号を送信し、演出グループ番号と、指示番号に係るコマンドとに基づいて、押し順ベル(又は、押し順再遊技)が当選したこと、及び正解の押し順が把握できるように構成されていても良い。
次に、ステップ2458で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームの条件装置は押し順ベル又は共通ベルであるか否かを判定する。ここで、押し順ベルは、前述した入賞‐A1〜入賞‐A6、入賞‐Bのいずれかとなっている。
ステップ2458でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベル又は共通ベルである場合には、ステップ2460で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順ベルの6択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。押し順は、第一停止ボタン、第二停止ボタン及び第三停止ボタンの各々を、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42及び右停止ボタンD43に対応させた情報である。例えば、押し順ベルである入賞‐A4に当選した場合には、最大払出枚数を獲得可能な押し順である「右→左→中」に対応する押し順を示唆する数字を、星印で囲った表示態様で表示する。前述した第1の数字表示態様グループ及び第2の数字表示態様グループは、押し順を示唆する数値を、互いに異なる表示態様グループで表示すればよく、例えば、第1の数字表示態様グループは、数字を青色で表示し、第2の数字表示態様グループは、数字を赤色で表示するなどにすることができる。
次に、前述したステップ2458でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベルでも共通ベルでもない場合には、ステップ2462で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技であるか否かを判定する。ここで、押し順再遊技は、再遊技‐D1〜D3のいずれかとなっている。
ステップ2462でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技である場合には、ステップ2464で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順再遊技の3択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。ここで、押し順は、3択であるので、第一停止ボタンを、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42又は右停止ボタンD43のいずれかに対応させた情報である。例えば、正解の押し順として第一停止ボタンが左停止ボタンD41である場合には、演出表示装置S40の中央より左下側に数字の「1」が表示され、第一停止ボタンが中停止ボタンD42である場合には、演出表示装置S40の中央下側に数字の「1」が表示され、第一停止ボタンが右停止ボタンD43である場合には、演出表示装置S40の中央より右下側に数字の「1」が、押し順ナビ表示として表示される。換言すると、停止すべきリールに対応するストップスイッチに近い位置に押し順の情報が表示される。
次に、前述したステップ2462でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技でない場合には、ステップ2466で、副制御基板SのCPUSCは、順押し指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2466でYesの場合、換言すれば、順押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2468で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、「左→中→右」に対応する押し順を示唆する画像を矢印の画像で演出表示装置S40に表示する。すなわち、押し順は、順押しであるので、第一停止ボタン、第二停止ボタン及び第三停止ボタンは、順に、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42及び右停止ボタンD43であり、左から右に向く矢印の画像によって押し順を示唆することができる。
次に、前述したステップ2466でNoの場合、換言すれば、順押し指示コマンドを受信していない場合には、ステップ2470で、副制御基板SのCPUSCは、逆押し指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2470でYesの場合、換言すれば、逆押し指示コマンドを受信した場合には、ステップ2472で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、「右→中→左」に対応する押し順を示唆する画像を矢印の画像で演出表示装置S40に表示する。すなわち、押し順は、逆押しであるので、第一停止ボタン、第二停止ボタン及び第三停止ボタンは、順に、右停止ボタンD43、中停止ボタンD42及び左停止ボタンD41であり、右から左に向く矢印の画像によって押し順を示唆することができる。
次に、前述したステップ2470でNoの場合、換言すれば、逆押し指示コマンドを受信していない場合には、ステップ2474で、副制御基板SのCPUSCは、回避コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2474でYesの場合、換言すれば、回避コマンドを受信した場合には、ステップ2476で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、成立を回避する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。ここで、回避コマンドは、順押し回避コマンドと逆押し回避コマンドとの双方のコマンドを総称する。したがって、順押し回避コマンドを受信した場合でも、逆押し回避コマンドを受信した場合でも、ステップ2476の処理が実行される。例えば、順押し回避コマンドを受信した場合には、順押し「左→中→右」を回避するために、演出表示装置S40の中央より右下側に数字の「1」を表示して、第一停止ボタンが右停止ボタンD43であるかのような情報を、押し順ナビ表示として表示する。
次に、副制御基板SのCPUSCは、前述したステップ2460、2464、2468、2472、2476の処理を実行した場合、又は2474でNoの場合には、ステップ2480で、AT中背景画像を演出表示装置S40に表示し、ステップ2482で、AT残りゲーム数を表示態様Aで演出表示装置S40に表示し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
<スタートレバー操作時有利BB内部中処理>
次に、図51は、図47のステップ2700の処理で呼び出されて実行されるスタートレバー操作時有利BB内部中処理を示すサブルーチンである。
次に、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2702で、当該ゲームに係る条件装置に関する情報を読出し、ステップ2704で、当該ゲームに係る入賞・再遊技当選情報を確認し、ステップ2706で、指示番号に係るコマンドを確認する。このように、「AT中状態」等の押し順ナビが実行され得るATに関する状態においては、主制御基板Mが入賞・再遊技当選情報に係るコマンドを副制御基板S側に送信し、「低確率状態」等の押し順ナビが実行されないATに関する状態(遊技区間が「通常区間」の場合も該当する)において演出グループ番号を送信する場合には、指示番号に係るコマンドを送信しなくても良い。さらにまた、主制御基板Mは、押し順ナビが実行され得るATに関する状態であっても押し順ナビが実行されないATに関する状態と同様に演出グループ番号を送信し、演出グループ番号と、指示番号に係るコマンドとに基づいて、押し順ベル(又は、押し順再遊技)が当選したこと、及び正解の押し順が把握できるように構成されていても良い。
次に、ステップ2708で、副制御基板SのCPUSCは、有利BB内部中遊技に移行してから所定ゲーム(5ゲーム)が経過していないか否かを判定する。ステップ2708でYesの場合、換言すれば、有利BB内部中遊技に移行してから所定ゲーム(5ゲーム)が経過していない場合には、ステップ2710で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームの条件装置は押し順ベル又は共通ベルであるか否かを判定する。ここで、押し順ベルは、前述した入賞‐A1〜入賞‐A6、入賞‐Bのいずれかとなっている。
ステップ2710でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベル又は共通ベルである場合には、ステップ2712で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順ベルの6択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。押し順は、第一停止ボタン、第二停止ボタン及び第三停止ボタンの各々を、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42及び右停止ボタンD43に対応させた情報である。例えば、押し順ベルである入賞‐A4に当選した場合には、最大払出枚数を獲得可能な押し順である「右→左→中」に対応する押し順を示唆する数字を、星印で囲った表示態様で表示する。前述した第1の数字表示態様グループ及び第2の数字表示態様グループは、押し順を示唆する数値を、互いに異なる表示態様グループで表示すればよく、例えば、第1の数字表示態様グループは、数字を青色で表示し、第2の数字表示態様グループは、数字を赤色で表示するなどにすることができる。
次に、前述したステップ2710でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順ベルでも共通ベルでもない場合には、ステップ2714で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技であるか否かを判定する。ここで、押し順再遊技は、再遊技‐D1〜D3のいずれかとなっている。
ステップ2714でYesの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技である場合には、ステップ2716で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、押し順再遊技の3択の押し順のうちの正解の押し順を示唆する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。ここで、押し順は、3択であるので、第一停止ボタンを、左停止ボタンD41、中停止ボタンD42又は右停止ボタンD43のいずれかに対応させた情報である。例えば、正解の押し順として第一停止ボタンが左停止ボタンD41である場合には、演出表示装置S40の中央より左下側に数字の「1」が表示され、第一停止ボタンが中停止ボタンD42である場合には、演出表示装置S40の中央下側に数字の「1」が表示され、第一停止ボタンが右停止ボタンD43である場合には、演出表示装置S40の中央より右下側に数字の「1」が、押し順ナビ表示として表示される。換言すると、停止すべきリールに対応するストップスイッチに近い位置に押し順の情報が表示される。
次に、前述したステップ2714でNoの場合、換言すれば、当該ゲームの条件装置は押し順再遊技でない場合には、ステップ2718で、副制御基板SのCPUSCは、7リプレイに関するコマンドを受信したか否かを判定する。ここで、順押し指示コマンドと逆押し指示コマンドと順押し回避コマンドと逆押し回避コマンドとを総称して7リプレイコマンドと称する。ステップ2718でYesの場合、換言すれば、7リプレイに関するコマンドを受信した場合には、ステップ2720で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示として、成立を回避する画像を第1の数字表示態様グループで演出表示装置S40に表示する。
次に、副制御基板SのCPUSCは、前述したステップ2712、2716、2720の処理を実行した場合、又はステップ2718でNoの場合には、ステップ2722で、AT中背景画像を演出表示装置S40に表示し、ステップS2724で、AT残りゲーム数を表示態様Aで演出表示装置S40に表示し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
ステップ2708でNoの場合、換言すれば、有利BB内部中遊技に移行してから所定ゲーム(5ゲーム)が経過した場合には、ステップ2726で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40にて、BBに当選していることを報知し(この処理では、押し順ナビは表示しない)、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
<第1回胴停止受付時処理>
次に、図52は、図41のステップ2500の処理で呼び出されて実行される第1回胴停止受付時処理を示すサブルーチンである。
次に、ステップ2502で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームにおいて押し順ナビが表示中であるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、換言すれば、押し順ナビが表示中である場合には、ステップ2504で、副制御基板SのCPUSCは、第1停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作があるか否かを判定する。
次に、ステップ2504でYesの場合、換言すれば、第1停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作がある場合には、ステップ2506で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示における第1停止に係る表示を消去し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
次に、ステップ2504でNoの場合、換言すれば、第1停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作がない場合には、ステップ2508で、副制御基板SのCPUSCは、順押しナビ又は逆押しナビに係る押し順ナビの表示中であるか否かを判定する。ここで、7リプレイとは、順押し黒7揃いリプレイと逆押し白7揃いリプレイとの総称である。ステップ2508で、Yesの場合には、ステップ2510で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビを暗転表示し(当該ゲーム中では暗転表示され続ける)、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
ステップ2508でNoの場合、換言すれば、7リプレイに係る押し順ナビの表示中でない場合には、ステップ2512で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示を全て消去し、押し順失敗演出を実行し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
<第2回胴停止受付時処理>
次に、図53は、図41のステップ2550の処理で呼び出されて実行される第2回胴停止受付時処理を示すサブルーチンである。
次に、ステップ2552で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームにおいて押し順ナビが表示中であるか否かを判定する。ステップ2552でYesの場合、換言すると、押し順ナビが表示中である場合には、ステップ2554で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る条件装置は押し順ベルであるか否かを判定する。ステップ2554でYesの場合、換言すると、当該ゲームに係る条件装置は押し順ベルである場合には、ステップ2556で、副制御基板SのCPUSCは、第2停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作があるか否かを判定する。
次に、ステップ2556でYesの場合、換言すると、第2停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作がある場合には、ステップ2558で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示における第2停止に係る表示を消去し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
次に、ステップ2556でNoの場合、換言すると、第2停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作がない場合には、ステップ2560で、副制御基板SのCPUSCは、押し順ナビ表示をすべて消去し、押し順失敗演出を実行し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
次に、ステップ2552でNoの場合、換言すると、押し順ナビが表示中でない場合、又は、ステップ2554でNoの場合、換言すると、当該ゲームに係る条件装置は押し順ベルでない場合には、直ちに、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。
<第3回胴停止時演出関連決定処理>
次に、図54は、図41のステップ3200の処理で呼び出されて実行される第3回胴停止時演出関連決定処理を示すサブルーチンである。
次に、ステップ3202で、副制御基板SのCPUSCは、BB役が入賞したか否かを判定する。ステップ3202でYesの場合、換言すると、BB役が入賞した場合には、ステップ3204で、副制御基板SのCPUSCは、非AT中(「低確率状態」又は「高確率状態」)に当選したBB役であるか否かを判定する。ステップ3204でYesの場合、換言すると、非AT中に当選したBB役である場合、ステップ3206で、副制御基板SのCPUSCは、非AT中BB開始演出決定テーブルを参照し、当該ゲームのATに関する状態及びBB役に基づき、BB開始演出(BB役を入賞させると実行される演出)を決定して実行し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
次に、ステップ3204でNoの場合、換言すると、AT中(「AT中状態」、「上乗せ特化状態」、「特化準備状態」又は「復活可否演出用状態」)に当選したBB役である場合、ステップ3208で、副制御基板SのCPUSCは、AT中BB開始演出決定テーブルを参照し、当該ゲームのATに関する状態及びBB役に基づき、BB開始演出を決定して実行し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行させる。
次に、ステップ3202でNoの場合、換言すると、BB役が入賞しない場合、ステップ3210で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームにて実行された演出に基づき演出を決定して実行し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行させる。
図54の下左に示す非AT中BB開始演出決定テーブルは、非AT状態におけるBBの開始時点の演出を決定するためのテーブルである。非AT中BB開始演出決定テーブルは、BB役の種類とATに関する状態とBB開始演出の種類と確率(振分)との関係を規定するためのテーブルである。BB役の種類は、設定差ありBB(1種BB‐B)と、設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)との2種類である。ATに関する状態は、「通常BB内部中遊技」と、「有利BB内部中遊技」との2種類である。BB開始演出は、通常演出と高期待度演出とプレミア演出との3種類である。尚、非AT中にて当選したBBにおける、BB開始演出の種類によって、BB終了後に「AT中状態」に移行する期待度が相違するよう構成されており、期待度の低いものから「通常演出→高期待度演出→プレミア演出」の順になっている。
BB役が設定差ありBB(1種BB−B)であり、当該ゲームのATに関する状態が通常BB内部中遊技である場合に、BB開始演出が通常演出となる確率は、179/256である。BB役が設定差ありBB(1種BB−B)であり、当該ゲームのATに関する状態が「通常BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が高期待度演出となる確率は、77/256である。BB役が設定差ありBB(1種BB−B)であり、当該ゲームのATに関する状態が「通常BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出がプレミア演出となる確率は、0/256である。
BB役が設定差ありBB(1種BB‐B)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が通常演出となる確率は、179/256である。BB役が設定差ありBB(1種BB‐B)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が高期待度演出となる確率は、77/256である。BB役が設定差ありBB(1種BB‐B)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出がプレミア演出となる確率は、0/256である。
BB役が設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「通常BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が通常演出となる確率は、179/256である。BB役が設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「通常BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が高期待度演出となる確率は、77/256である。BB役が設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「通常BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出がプレミア演出となる確率は、0/256である。
BB役が設定差なしBB(1種BB−A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が通常演出となる確率は、67/256である。BB役が設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が高期待度演出となる確率は、157/256である。BB役が設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出がプレミア演出となる確率は、32/256である。
「通常区間」であるときには、設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)に当選した場合でも、設定差ありBB(1種BB‐B)に当選した場合でも、プレミア演出が選択されることはなく、高期待度演出よりも通常演出が選択される可能性が高くなるように定められている。
有利区間であっても、設定差ありBB(1種BB‐B)に当選した場合には、プレミア演出が選択されることはなく、高期待度演出よりも通常演出が選択される可能性が高くなるように定められている。
「有利区間」であり、設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)に当選した場合には、プレミア演出が選択される可能性がある。このように構成したことにより、プレミア演出が選択されることで、設定差なしBBに当選したことで、設定差なしBBが終了した後に「AT中状態」に移行することが確定していることを遊技者に示すことができる。また、「有利区間」であり、設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)に当選した場合には、通常演出よりも高期待度演出が選択される可能性が高くなる(通常演出が選択される可能性が低くなる)ように定められている。このようにすることで、遊技者は、BB開始演出を確認することによって、BB終了後にATが開始されるのか否かを推測することができ、ATの当選に期待感を抱くことができる。尚、「通常BB内部中遊技」にて入賞した設定差ありBB(1種BB‐B)に係るBB開始演出の振分と、「通常BB内部中遊技」にて入賞した設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)に係るBB開始演出の振分とは同一の振分となっている。尚、これには限定されず、「通常BB内部中遊技」にて入賞した設定差ありBB(1種BB‐B)に係るBB開始演出の振分と、「通常BB内部中遊技」にて入賞した設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)に係るBB開始演出の振分とを相違させてもよく、そのように構成することにより、設定差ありBBに関するBB開始演出であるか設定差なしBBに関するBB開始演出であるかによって振分が相違するよう構成することができる。
図54の下右に示すAT中BB開始演出決定テーブルは、AT中におけるBBの開始時点の演出を決定するためのテーブルである。AT中BB開始演出決定テーブルも、BB役の種類とATに関する状態とBB開始演出の種類と確率(振分)との関係を規定するためのテーブルである。BB役の種類は、設定差ありBB(1種BB‐B)と、設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)との2種類である。ATに関する状態は、「有利BB内部中遊技」との1種類である。BB開始演出は、上乗せ可能演出と上乗せ不可演出との2種類である。上乗せ可能演出はBBの実行中にAT上乗せ抽選が実行され得ることを示唆する演出であり、上乗せ不可演出はBBの実行中にAT上乗せ抽選が実行されないことを示唆する演出である。AT中に当選したBBについては、AT抽選に当選するか否かという要素がなく、BBの種類によってはAT上乗せ抽選が実行されるか否かが相違し得ることとなる。また、AT中においては、AT上乗せ抽選が実行されない設定差ありBBにおいても、遊技メダルが獲得できることとBB終了後には遊技者に有利なAT中となることにより、実行されるBBがAT上乗せ抽選が実行されるか否かを明確に報知するよう構成されている。以下、具体例を詳述する。
BB役が設定差ありBB(1種BB‐B)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が上乗せ可能演出となる確率は、0/256であり、上乗せ可能演出が実行されることはない。BB役が設定差ありBB(1種BB‐B)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が上乗せ不可演出となる確率は、256/256であり、必ず上乗せ不可演出が実行される。BB役が設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が上乗せ可能演出となる確率は、256/256であり、必ず上乗せ可能演出が実行される。BB役が設定差なしBB(1種BB‐A及び1種BB‐C)であり、当該ゲームのATに関する状態が「有利BB内部中遊技」である場合に、BB開始演出が上乗せ不可演出となる確率は、0/256であり、上乗せ不可演出が実行されることはない。
<第3回胴停止受付時処理>
次に、図55は、図41のステップ2600の処理で呼び出されて実行される第3回胴停止受付時処理を示すサブルーチンである。
次に、ステップ2602で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームにおいて押し順ナビが表示中であるか否かを判定する。ステップ2602でYesの場合、換言すると、押し順ナビが表示中である場合には、ステップ2604で、副制御基板SのCPUSCは、当該ゲームに係る条件装置は押し順ベルであるか否かを判定する。ステップ2604でYesの場合、換言すると、当該ゲームに係る条件装置は押し順ベルである場合には、ステップ2606で、副制御基板SのCPUSCは、第3停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作があるか否かを判定する。
次に、ステップ2606でYesの場合、換言すると、第3停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作がある場合には、ステップ2608で、副制御基板SのCPUSCは、押し順成功演出として演出表示装置S40にて「GET!」を表示する。他方、ステップ2606でNoの場合、換言すると、第3停止として正解の押し順に基づく停止ボタンの操作がない場合には、ステップ2610で、副制御基板SのCPUSCは、押し順成功演出の「GET!」を表示しない。
前述したステップ2602でNoの場合、換言すると、押し順ナビが表示中でない場合、ステップ2604でNoの場合、換言すると、当該ゲームに係る条件装置は押し順ベルでない場合、又は、ステップ2608若しくは2610の処理を実行した場合には、ステップ2612で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側からAT上乗せゲーム数に係るコマンド(ステップ1517にてセットしたコマンド)を受信したか否かを判定する。尚、前述したように、主制御基板MがAT残りゲーム数を示すコマンドを副制御基板Sに送信し、副制御基板Sは前回受信したAT残りゲーム数を示すコマンドとの差分を算出することによりATゲーム数の上乗せが実行されたか否か及びAT上乗せゲーム数を判断し、AT上乗せゲーム数を表示可能に構成してもよい。
次に、ステップ2612でYesの場合、換言すると、メイン側からATゲーム数に係るコマンドを受信した場合には、ステップ2614で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40にてAT上乗せゲーム数を表示し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。他方、ステップ2612でNoの場合、換言すると、メイン側からATゲーム数に係るコマンドを受信していない場合には、ステップ2616で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40にてAT上乗せゲーム数を表示せずに、次の処理(ステップ2110の処理)に移行させる。また、AT上乗せゲーム数の報知方法として、(1)上乗せゲーム数の全てを当該遊技で報知する、(2)上乗せゲーム数の一部を当該遊技で報知し、残りの遊技数を当該遊技以降の遊技で報知する、(3)当該遊技では上乗せゲーム数を報知せず、当該遊技以降の遊技(例えば、7リプレイ当選時や、共通ベル当選時(本来上乗せされない役の当選時)や、複数遊技(連続演出)を実行した後や、演出表示装置S40の残り遊技数が「0」となった遊技、又は「0」となった遊技の次遊技のベットボタンD220操作、スタートレバーD50の操作)で報知したりすることができる。
なお、「上乗せ特化状態」にて共通ベルに当選した場合には、押し順ナビに従って停止させた場合であっても、AT上乗せゲーム数に関する表示をしない(共通ベルではAT上乗せ抽選をしていない)。
以上のように構成することにより、回胴式遊技機Pによれば、「有利区間」において有利区間表示器YHが点灯するよう構成した回胴式遊技機Pにおいて、遊技者にとって有利である期間を適切に報知可能に構成することができる。また、「復活可否演出用状態」を設けることにより、継続演出に当選し、その後復活演出(成功)が実行される場合においては、当該復活演出(成功)が実行されるゲームのATに関する状態は「AT中状態」であるため有利区間表示器YHが点灯しており、一方、継続演出に非当選となり、その後復活演出(失敗)が実行される場合においても、当該復活演出(失敗)が実行されるゲームのATに関する状態を「復活可否演出用状態」とし、当該ATに関する状態を「有利区間」とすることにより、有利区間表示器YHは点灯することとなる。このように構成することにより、復活演出を実行するゲームにて有利区間表示器YHを視認することにより、復活演出が成功するのか失敗するのかを認識し難いよう構成することができることとなり、遊技者にとって有利である期間を適切に報知可能に構成された回胴式遊技機Pにおいて、興趣性の高い回胴式遊技機Pを担保することができる。
尚、本例においては「高確率状態」にてBB役に当選した場合にAT抽選に当選し得るよう構成し、当該BB終了後には「AT中状態」に移行し得るよう構成したが、ATに関する構成は本例のものには限定されず、例えば、チェリー等のレア役にてAT抽選に当選し得る(BB役でなくとも当選し得る)よう構成し、AT抽選に当選した場合にはATに関する状態として「AT前兆状態」に移行し、「AT前兆状態」にて所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)遊技をすることで「AT中状態」に移行するよう構成してもよい。
次に、図56は、図41のステップ7100のサブルーチンに係る、メニュー画面表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ7102で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40上にてメニュー画面が非表示であるか否かを判定する。ここで、メニュー画面とは、サブ入力ボタンSBを押下する等して演出表示装置SGに表示され得る画面であり、複数の項目から遊技者が選択して各種設定や回胴式遊技機Pに関する情報を確認することができる画面となっている。尚、項目の選択及び決定方法の一例としては、十字キーSB2(上ボタン、下ボタン、左ボタン、右ボタンの4つのボタンを有している)を操作して所望する項目にカーソルを合わせ、サブ入力ボタンSBを操作することにより、現在選択されている(カーソルがあっている)項目を決定し、当該項目に対応した画面が表示されることとなる。尚、本例では、項目を選択する画面と選択した項目を決定して表示される項目に対応する画面とのいずれもメニュー画面であるとしている。また、メニュー画面の表示態様は複数有していてもよく、例えば、遊技状態によってメニュー画面にて選択できる項目を相違させたり、背景画像のデザインを相違させたりしてもよく、換言すると、それらの相違点があったとしてもすべてメニュー画面と称することとしている。
<メニュー画面で選択できる項目>
メニュー画面にて選択可能な項目の一例を以下に列挙する。
(1)音量調整:回胴式遊技機Pから出力する音量を遊技者が調整できるように構成してもよく、例えば、音量調整に対応する画面を表示させてから、十字キーSB2の右ボタンを操作すると出力音量が大きくなり、十字キーSB2の左ボタンを操作すると出力音量が小さくなるよう構成してもよい。
(2)光量調整:LEDランプS10(停止ボタンランプS60、ベットボタンランプS50)等の副制御基板Sにて制御する各種ランプの光量(輝度)を遊技者が調整できるように構成してもよく、例えば、光量調整に対応する画面を表示させてから、十字キーSB2の上ボタンを操作すると光量(輝度)が強く(明るく)なり、十字キーSB2の下ボタンを操作すると光量(輝度)が弱く(暗く)なるよう構成してもよい。
(3)キャラクタカスタマイズ:遊技中に登場するキャラクタ(主人公キャラ、押し順ナビの声、対戦キャラ、演出表示装置S40に常時表示される遊技進行をサポートするキャラ、等)を選択・変更できるように構成してもよく、キャラクタカスタマイズに対応する画面を表示させた後、十字キーSB2で選択したいキャラクタにカーソルを合わせ、サブ入力ボタンSBを操作することで決定する。
(4)リール配列表:リール配列表に対応する画面にリール配列を表示可能に構成してもよい。
(5)配当表:配当表に対応する画面に配当表(停止表示することで再遊技や入賞役を構成する図柄組み合わせの一覧表)を表示可能に構成してもよい。尚、配当表を複数画面に分割して表示する場合には、例えば、十字キーSB2の左ボタンと右ボタンとで配当表の画面を切り替えられるよう構成してもよい。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ7102でYesの場合、ステップ7104で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー画面表示可能状態であるか否かを判定する。ここで、メニュー画面表示可能状態とは、サブ入力ボタンSBの操作等、メニュー画面を表示し得る操作(時間経過で表示し得るよう構成してもよい)を実行した場合にメニュー画面が表示される状態であり、具体例としては、以下のように構成してもよい。
(1)遊技終了タイミング(第3停止ボタンをオン→オフとしたタイミング、表示判定タイミング、入賞に基づく払出完了タイミング、遊技終了処理として副制御基板S側に遊技終了に係るコマンドをセット又は送信したタイミング、遊技終了に係るコマンドを副制御基板S側が受信したタイミング等)から、遊技を進行しない(新たにベット操作がない、新たに再遊技の停止表示に基づく自動ベット動作がない、新たにスタートレバーの操作がない、新たにリールの回転開始がない、等)まま、所定時間(例えば、5秒)が経過した場合にメニュー画面表示可能状態としてもよい(それまではサブ入力ボタンSBを操作してもメニュー画面が表示されない)。尚、ベット操作とは、ベットボタンD220を操作してベットした場合と、メダル投入口D170に遊技メダルを投入してベットした場合のいずれをも含んでいる(再遊技の停止表示に基づく自動ベットもベット操作に含めてもよい)。
(2−1)遊技の実行中(遊技メダルがベットされている、リール回転開始までのウエイト期間中、リール回転中)にメニュー画面表示可能状態としないよう構成してもよい。
(2−2)遊技の実行中(遊技メダルがベットされている等)にメニュー画面表示可能状態とするよう構成してもよい。
(3)所定の演出実行中(ボーナスに当選しているか否かを報知する演出実行中、複数ゲームに亘って実行する連続演出実行中、ATゲーム数上乗せ抽選に当選しているかを報知する演出、等)は、メニュー画面表示可能状態としないよう構成してもよい。
(4)再遊技役の停止表示中にてメニュー画面表示可能状態としないよう構成してもよい。
尚、メニュー画面表示可能状態であることを遊技者に認識し易くするために、メニュー画面表示可能状態である場合には、サブ入力ボタンSB(サブ入力ボタンSBの内部に設けられたLED)を点滅表示するよう構成してもよい。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ7104でYesの場合、ステップ7106で、副制御基板SのCPUSCは、サブ入力ボタンSBの操作があったか否かを判定する。尚、本例においてはメニュー画面を表示する操作をサブ入力ボタンSBの操作としているが、メニュー画面を表示する操作を変更しても、メニュー画面を表示する操作を複数有するよう構成してもよい。ステップ7106でYesの場合、ステップ7108で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40にメニュー画面を表示する。次に、ステップ7109で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ(遊技終了タイミングから後述する待機画面に移行する時間を計測するためのタイマ)を停止して当該タイマ値をゼロクリアする。次に、ステップ7110で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ計時中フラグ(待機タイマが計時しているときにオンとなるフラグ)をオフにする。次に、ステップ7111で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマ(メニュー画面から後述する待機画面に移行する時間を計測するためのタイマであり、メニュー画面が表示開始されたタイミングで初期値がセットされる)に所定時間B(本例では、300秒であり、後述する所定時間Aよりも長時間となっている)をセットして、当該タイマをスタートする。次に、ステップ7112で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマ計時中フラグ(メニュー待機タイマが計時しているときにオンとなるフラグ)をオンにし、次の処理(ステップ7200の処理)に移行する。
また、ステップ7114で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー画面終了条件を充足した否かを判定する。メニュー画面終了条件とは、メニュー画面の表示を終了する、換言すると、演出表示装置S40にて表示する画面(画像)をメニュー画面から他の画面(画像)に切り替える条件であり、充足する具体例としては、以下のように構成してもよい。
(1)新たにベット操作があった、新たにスタートレバーの操作があった、新たにリールの回転開始した場合に充足するよう構成してもよい。
(2)メニュー画面が表示され続けている状況下、メニュー画面の表示開始から所定時間(本例では、所定時間Bである300秒)が経過した場合に充足するよう構成してもよい。
(3)メニュー画面の所定の項目を選択及び決定し、当該所定の項目に対応する画面にて所定の操作を実行することで充足するよう構成してもよく、例えば、音量調整の項目にカーソルを合わせ、サブ入力ボタンSBを操作することによって、音量調整に対応した画面が表示され、十字キーSB2を操作して所望の音量に調整した後に、再度サブ入力ボタンSBを操作することで、選択中の大きさに音量が設定されると共に、メニュー画面の表示が終了し、メニュー画面が表示される前の画面(通常画面と称することがある)が表示される。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ7114でYesの場合、ステップ7116で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40にメニュー画面表示前に表示されていた画像を表示する。一例としては、主人公が森を歩いている画面が表示されている状況にて、サブ入力ボタンSBが操作されたことによりメニュー画面が表示された場合には、メニュー画面の表示が終了すると、再度主人公が森を歩いている画面が表示されることとなる。次に、ステップ7118で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマを停止してゼロクリアする。次に、ステップ7120で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマ計時中フラグをオフにし、次の処理(ステップ7200の処理)に移行する。
また、ステップ7114でNoの場合、ステップ7122で、副制御基板SのCPUSCは、サブ入力ボタンSB又は十字キーSB2の操作があったか否かを判定する。ステップ7122でYesの場合、ステップ7124で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマに所定時間B(本例では、300秒)を再セットし、次の処理(ステップ7200の処理)に移行する。尚、ステップ7104、ステップ7106又はステップ7122でNoの場合にも、次の処理(ステップ7200の処理)に移行する。このように、回胴式遊技機Pにおいては、メニュー画面が表示されている状況にてサブ入力ボタンSB又は十字キーSB2の操作があった場合には、メニュー待機タイマに所定時間B(本例では、300秒)を再セットする、換言すると、待機画面が表示されるまでの時間の計測を初めからやり直すよう構成されている。尚、本例では、待機画面の表示に関するタイマとして、待機タイマとメニュー待機タイマとの2つのタイマを使用するよう構成したが、これには限定されず、待機画面の表示に関するタイマを1つのみ使用するよう構成してもよい。具体的には、待機画面の表示に関するタイマとして待機タイマのみを使用し、上述した待機タイマにセットする所定時間A(180秒)とメニュー待機タイマにセットする所定時間B(300秒)とを待機タイマにセットするよう構成してもよい。具体例としては、第3停止ボタンがオン→オフとなって待機タイマに所定時間A(180秒)がセットされ、その後、待機タイマのタイマ値が100秒の状況下、サブ入力ボタンSBが操作されてメニュー画面が表示開始されると、待機タイマに所定時間B(300秒が)セットされるよう構成してもよい。
次に、図57は、図41のステップ7200のサブルーチンに係る、待機画面表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ7202で、副制御基板SのCPUSCは、待機画面は非表示であるか否かを判定する。ここで、待機画面とは、所定時間遊技が実行されていない(遊技が進行していない)と判定した場合に演出表示装置SGに表示され得る画面であり、回胴式遊技機Pにて実行される演出のストーリーに関する動画像が繰り返し再生されたり、「節電中」との表示が表示されたり、遊技機製造メーカーに関するロゴマークが表示されたりする。尚、本例においては、前述したメニュー画面を表示させる条件として遊技者による操作を必要としている一方、待機画面を表示させる条件としては遊技者による操作を必要としないよう構成されている。
ステップ7202でYesの場合、ステップ7204で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ計時中フラグ(後述する待機タイマが計時しているときにオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ7204でYesの場合、ステップ7206で、副制御基板SのCPUSCは、遊技終了タイミングに到達したか否かを判定する。尚、本処理においては、第3停止ボタンがオン→オフとなったタイミングを遊技終了タイミングとしている。ステップ7206でYesの場合、ステップ7208で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ(遊技終了時から待機画面に移行する時間を計測するためのタイマであり、遊技終了したタイミングで初期値がセットされる)に所定時間A(本例では、180秒であり、前述した所定時間Bよりも短時間となっている)をセットして、当該タイマをスタートする。次に、ステップ7210で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ計時中フラグをオンにし、ステップ7212に移行する。尚、上述の説明では、ステップ7208及びステップ7210の処理を実行する条件として、遊技終了タイミングに到達したことを条件としたが、これに加え、メニュー画面にてサブ入力ボタンSBを操作することにより、メニュー画面の表示前に表示されていた画像を表示した(メニュー画面の表示が終了した)ことを条件としてもよい。
次に、ステップ7212で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマのタイマ値が0となったか否かを判定する。ステップ7212でYesの場合、ステップ7214で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40に待機画面を表示し、ステップ7216に移行する。次に、ステップ7216で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマを停止してゼロクリアする。次に、ステップ7218で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマ計時中フラグをオフにする。次に、ステップ7220で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマを停止してゼロクリアする。次に、ステップ7222で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ計時中フラグをオフにし、ステップ7224に移行する。尚、ステップ7206でNoの場合にもステップ7224に移行する。
次に、ステップ7224で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマ計時中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ7224でYesの場合、ステップ7226で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマのタイマ値が0となったか否かを判定する。ステップ7226でYesの場合、ステップ7228で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40に待機画面を表示する。次に、ステップ7230で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマを停止してゼロクリアする。次に、ステップ7232で、副制御基板SのCPUSCは、メニュー待機タイマ計時中フラグをオフにする。次に、ステップ7234で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマを停止してゼロクリアする。次に、ステップ7236で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ計時中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。尚、ステップ7224又はステップ7226でNoの場合にも、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。
また、ステップ7204でNoの場合、換言すると、待機タイマ計時中フラグがオンである場合、ステップ7238で、副制御基板SのCPUSCは、待機タイマ計時終了条件を充足していないか否かを判定する。ここで、待機タイマ計時終了条件とは、待機タイマの計時を終了し、待機タイマのタイマ値をゼロクリアすることとなる条件であり、新たにベット操作があった、新たにスタートレバーの操作があった、新たにリールの回転が開始した、等が待機タイマ計時終了条件となっている。ステップ7238でYesの場合には、ステップ7212に移行し、他方、ステップ7238でNoの場合には、ステップ7216に移行する。
また、ステップ7202でNoの場合、ステップ7240で、副制御基板SのCPUSCは、待機画面終了条件を充足したか否かを判定する。ここで、待機画面終了条件とは、待機画面の表示を終了する条件であり、本例においては、新たにベット操作があった、新たにスタートレバーの操作があった、新たにリールの回転が開始した、等が待機画面終了条件となっている。尚、待機画面からメニュー画面に移行(メニュー画面を表示)可能に構成してもよく、例えば、待機画面が表示されている状況にてサブ入力ボタンSBを操作することによってメニュー画面が表示され得るよう構成してもよい。次に、ステップ7242で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置S40に待機画面の表示前に表示されていた画像を表示し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。一例としては、主人公が森を歩いている画面が表示されている状況にて、所定時間A遊技を進行しなかったことにより待機画面が表示された場合に、ベット操作を実行することによって再度主人公が森を歩いている画面が表示されることとなる。
<<メモリマップの構成>>
まず、図58を参照して、回胴式遊技機Pに適用可能な主制御基板MのRAM(第1RAMと称することがある)におけるメモリマップの一部の構成について詳述する。同図に示す領域には、上位アドレスから、(1)「設定値データ」:設定の段階を管理する番号に係るデータのための領域、(2)「外部信号系データ」:外部信号出力に関係する情報を格納するための領域、(3)「RAMチェックサムデータ」:電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて使用するデータであって、電源断時にRAMに記憶されているデータから算出されたデータを記憶し、電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて特定の値(例えば「0」)を算出させる為の情報を格納するための領域、(4)「制御コマンドバッファ」:副制御基板側に送信するためのコマンド情報を格納するための領域、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」:電源断復帰時に使用する情報であって、電源断時に現在のスタックポインタに記憶されているデータを記憶し、電源断復帰時にスタックポインタに記憶する情報を格納するための領域、(6)「未使用領域」:遊技に使用されない領域を格納するための領域、(7)「退避データ1〜退避データ8」:CALL命令、PUSH命令などにより、退避されるデータが設計上最大に書き込まれる可能性があるRAM、の順に領域が使用されている。このように構成した場合において、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合には、「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性がある。その場合、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1〜退避データ8」の領域を超えて、退避データが記憶されてしまう可能性がある。そのような事態を考慮して、前記想定しない不具合が発生した場合にスタックポインタが示してしまう恐れのあるアドレス(「7FF8H」に近いアドレス)には遊技の進行に影響がないデータ(影響が少ないデータ)を格納するよう構成することが好適である。具体的には、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1〜退避データ8」から少なくとも1アドレス空けたアドレスに、「設定値データ」を記憶するアドレスを設けることにより、遊技者だけでなく遊技場に対しても不利益を与えない回胴式遊技機Pを提供することができる。尚、同図においては、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」は、電源断復帰後に遊技が進行している状況においては使用することのないデータであり、(4)「制御コマンドバッファ」においては、副制御基板S側にコマンドを送信できなくなっても遊技の進行には影響が生じにくく、(3)「RAMチェックサムデータ」は、電源断復帰後に遊技が進行している状況においては使用することのないデータであり、(2)「外部信号系データ」は、ホールコンピュータに送信するためのデータであるため、遊技の進行には影響の少ないデータである。一方、(1)「設定値データ」は遊技の結果に影響を及ぼす設定値に関するデータであるため、例えば、低い設定値に変更されてしまった場合には遊技者に著しい不利益が生じてしまう可能性がある。さらにまた、例えば、高い設定値に変更されてしまった場合には遊技場に著しい不利益が生じてしまう可能性がある。以上の通り、(1)「設定値データ」は、遊技の正常な進行にとって重要なデータとなっている。このような理由から、同図における(1)〜(7)では、(1)「設定値データ」が最も上位のデータ(上位アドレスに記憶されるデータ)となっている。換言すると、(1)「設定値データ」と(7)「退避データ1〜退避データ8」との間のアドレスには、(2)「外部信号系データ」、(3)「RAMチェックサムデータ」、(4)「制御コマンドバッファ」、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」、(6)「未使用領域」、が格納されている。このように構成することにより、回胴式遊技機Pに不具合が発生して、スタックポインタからRAMに退避されるデータ数が設計を超えてしまった場合においても、遊技に使用していないRAMを備えていることにより回胴式遊技機Pに異常状態が発生し難いよう構成することができる。尚、(2)「外部信号系データ」、(3)「RAMチェックサムデータ」、(4)「制御コマンドバッファ」、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」、(6)「未使用領域」の5つのデータを格納するアドレスの順序は変更しても問題なく、例えば、上位アドレスから「(3)→(2)→(4)→(5)→(6)」の順に格納してもよいし、上位アドレスから「(6)→(5)→(3)→(2)→(4)」の順に格納してもよい。また、(6)「未使用領域」を設けないよう構成してもよい。尚、上記(2)〜(5)のRAM領域に格納されているデータは、RAM領域に格納されているデータが変更されてしまった場合においても、遊技メダルを投入不可能とならない(遊技メダルを投入不可能となるエラーが発生しない)データとなっている。
尚、図58に示す「設定値データ」を格納するための領域、換言すると、図59における(1)の領域には、以下のデータを格納し得るよう構成してもよい。
(A)総得点データ:実態的な遊技メダルを使用しないメダルレスの回胴式遊技機において投入可能な遊技メダルの総数と同様の役割を担う遊技価値数に関するデータを格納するための領域(総得点データを図59における(1)の領域に記憶する場合には、図59における(1)の領域として2バイトを有するよう構成してもよい)
(B)最小遊技時間:1回の最小遊技時間をカウントする(割り込み処理ごとにカウンタ値を減算していく)ためのデータ(1回の最小遊技時間は4.1秒)
(C)BB作動時の獲得枚数カウンタ:BBが終了することとなる条件(払出枚数)を充足したか否かを判定するためのカウンタ(遊技者に遊技価値を付与した値に対応してカウンタ値を減算していく)
(D)MB作動時の獲得枚数カウンタ:MBが終了することとなる条件(払出枚数)を充足したか否かを判定するためのカウンタ(遊技者に遊技価値を付与した値に対応してカウンタ値を減算していく)
尚、上記(A)〜(D)と「設定値データ」とを複数格納し得る(異なるアドレスに格納する)よう構成してもよいし、いずれか1つのみ格納し得るよう構成してもよい。また、複数格納し得るよう構成する場合には、当該複数のデータのいずれもが、図59における(2)〜(7)の領域よりも上位のアドレスに格納(格納するための領域を設ける)するよう構成することが好適である。そのように構成することにより、遊技者や遊技場に対して不利益を与えない遊技機を提供することができる。さらにまた、少なくとも(6)の領域よりも上位のアドレスであれば、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合に「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性があるが、遊技者や遊技場に対して不利益を与えない遊技機を提供することができる。
<<<<性能表示装置SH>>>>
また、回胴式遊技機Pには役物比率などの回胴式遊技機Pの稼働状況を表示する性能表示装置SHが設けられており、この性能表示装置SHについて、以下に詳述する。
まず、図59を用いて、回胴式遊技機Pに適用可能な性能表示装置SHの表示例を例示する。性能表示装置SHは4桁のセグが横一列に並んで形成されており、上位2桁(左側の2桁)が識別セグSH10であり、下位2桁(右側の2桁)が比率セグSH20となっている。識別セグSH10には、現在表示している項目が識別可能な情報が表示され、比率セグSH20には、現在表示している項目に該当する数値情報が表示されるよう構成されている。また、識別セグSH10の下位桁(右側の桁)の右下部にはドットポイントSH30が設けられており、ドットポイントSH30の有無によって、識別セグSH10と比率セグSH20とが判別容易となるよう構成されている。尚、ドットポイントSH30を設けなくとも問題ない。
<<<設置位置>>>
性能表示装置SHの設置位置は主制御基板Mに直接取り付けるように構成してもよく、そのように構成した場合、主制御基板Mを覆う主基板ケースM40に貼り付いたシール等によって視認性が妨げられない位置に取り付けることが望ましい。
<<<表示項目>>>
性能表示装置SHに表示する項目の一例として、以下の項目が挙げられる。
(a)=累計の有利区間比率
「累計の有利区間比率」とは、総遊技回数(累計の遊技回数)に対する、有利区間にて遊技した累計の遊技回数が占める割合であり、「有利区間における累計の遊技回数÷総遊技回数×100(%)」にて算出できる。一例として、「遊技機稼働開始→通常区間A→有利区間A→通常区間B→有利区間B」のように遊技が進行した場合には、「(有利区間Aにおける遊技回数+有利区間Bにおける遊技回数)÷(通常区間Aにおける遊技回数+有利区間Aにおける遊技回数+通常区間Bにおける遊技回数+有利区間Bにおける遊技回数)×100(%)」にて算出できる。
尚、「累計」とは、回胴式遊技機Pが遊技場にて稼働を開始してから直近の性能表示装置SHに表示する項目の演算を実行するまで、所定の計測開始タイミングから直近の性能表示装置SHに表示する項目の演算を実行するまで等、性能表示装置SHに表示するための計測を開始してから性能表示装置SHに表示する項目の演算を実行するまでの累計を示している。
(b)=6000ゲーム間の連続役物比率
「連続役物比率」とは、総払出枚数に対する第1種特別役物作動時に払い出された払出枚数の合計が占める割合であり、「6000ゲーム間の連続役物比率」とは、「6000ゲーム間の第1種特別役物作動時の払出枚数÷6000ゲーム間の総払出枚数×100(%)」にて算出できる。一例として、6000ゲーム間の第1種特別役物作動時における遊技メダルの払出枚数:6000枚、その他の契機による払出枚数:8000枚であった場合には、「6000÷(6000+8000)×100≒42.9(%)」のように算出される。尚、「6000ゲーム間」とは、直近で連続役物比率を算出したタイミング以前の6000ゲーム間を示している。
(c)=6000ゲーム間の役物比率
「役物比率」とは、総払出枚数に対する特別役物及び普通役物により払い出された払出枚数の合計が占める割合であり、「6000ゲーム間の役物比率」とは、「(6000ゲーム間の第1種特別役物作動時における払出枚数+6000ゲーム間の第2種特別役物作動時における払出枚数+6000ゲーム間の普通役物作動時における払出枚数)÷6000ゲーム間の総払出枚数×100(%)」にて算出できる。一例として、6000ゲーム間の第1種特別役物作動時における遊技メダルの払出枚数:5000枚、6000ゲーム間の第2種特別役物作動時における遊技メダルの払出枚数:3000枚、6000ゲーム間のその他の契機による払出枚数:8000枚であった場合には、「(5000+3000)÷(5000+3000+8000)×100=50(%)」のように算出される。尚、「6000ゲーム間」とは、直近で役物比率を算出したタイミング以前の6000ゲーム間を示している。
(d)=累計の連続役物比率
「累計の連続役物比率」とは、「累計の第1種特別役物作動時における払出枚数÷累計の総払出枚数×100(%)」にて算出できる。一例として、累計の第1種特別役物作動時における遊技メダルの払出枚数:600000枚、その他の契機による払出枚数:800000枚であった場合には、「600000÷(600000+800000)×100≒42.9(%)」のように算出される。
(e)=累計の役物比率
「累計の役物比率」とは、「(累計の第1種特別役物作動時における払出枚数+累計の第2種特別役物作動時における払出枚数+累計の普通役物作動時における払出枚数)÷累計の総払出枚数×100(%)」にて算出できる。一例として、累計の第1種特別役物作動時における遊技メダルの払出枚数:500000枚、累計の第2種特別役物作動時における遊技メダルの払出枚数:300000枚、累計のその他の契機による払出枚数:800000枚であった場合には、「(500000+300000)÷(500000+300000+800000)×100=50(%)」のように算出される。
また、識別セグSH10に表示される「7U」は、累計の有利区間比率を表示している旨を示しており、識別セグSH10に表示される「6Y」は、6000ゲーム間の連続役物比率を表示している旨を示しており、識別セグSH10に表示される「7Y」は、6000ゲーム間の役物比率を表示している旨を示しており、識別セグSH10に表示される「6A」は、累計の連続役物比率を表示している旨を示しており、識別セグSH10に表示される「7A」は、累計の役物比率を表示している旨を示している。
なお、図59においては、(a)として累計の有利区間比率を表示するよう構成したが、これには限定されず、(a)として累計の指示込役物比率を表示するよう構成してもよい。ここで、累計の指示込役物比率とは、
主制御基板Mにおける押し順ナビ(指示とも称することがある)が実行される遊技における累計の払出し枚数+役物による累計の払出し枚数}÷すべての累計の払出し枚数×100(%)
によって算出できる比率であり、累計の有利区間比率と累計の指示込役物比率とのいずれを性能表示装置SHに表示するかは、回胴式遊技機Pの仕様によって適宜決定すればよい。
なお、押し順ナビが実行された遊技において、押し順ナビとは異なる押し順にて停止操作をしたために、押し順ナビに従って停止操作した場合に入賞し得る図柄組合せに係る払出し枚数よりも少ない遊技メダルが払い出された場合にも、押し順ナビに従って停止操作した場合に入賞し得る図柄組合せに係る払出し枚数が、押し順ナビが実行される遊技における払出し枚数として計算が行われるよう構成されている。
<<<表示態様>>>
性能表示装置SHにおける表示態様としては、以下のように構成してもよい。
・「(a)→(b)→(c)→(d)→(e)→(a)・・・」の順に約5秒ずつ表示を切り替えている。尚、表示を切り替える間隔を変更しても問題なく、例えば、3秒ずつ表示を切り替えるよう構成してもよい。
・非該当項目については、比率セグに「― ―」と表示する
なお、非該当項目とは、例えば、有利区間を有していない回胴式遊技機Pにおける、有利区間比率などである。
・比率表示数値{有利区間比率(%)、連続役物比率(%)、役物比率(%)であり、比率セグSH20に表示する}は小数点を切り捨てて表示する(100%の場合には「99」と表示する)
・比率表示数値が、有利区間比率70%、連続役物比率60%、役物比率70%以上の場合は、比率セグSH20を点滅表示する
・累計遊技数が400ゲームに満たない場合には、比率表示は「00」を表示する
・累計遊技数が6000ゲームに満たない場合には、6000ゲーム間の連続役物比率及び6000ゲーム間の役物比率を表示している際の識別セグSH10を点滅表示する{非該当項目(例えば、有利区間が設けられていない回胴式遊技機Pにおいては、有利区間比率が存在していないため、有利区間比率は非該当項目となる)も含む}
・累計の遊技回数が175000ゲームに満たない場合、累計の有利区間比率を表示する際に識別セグを点滅表示する。また、累計の遊技回数が17500ゲームに満たない場合、累計の連続役物比率を表示する際及び累計の役物比率を表示する際に識別セグを点滅表示する(連続役物を有さない回胴式遊技機Pである場合も含む)。即ち、累計の有利区間比率を表示するために累計の遊技回数を175000ゲーム以上計測可能とし、累計の連続役物比率及び累計の役物比率を表示するために累計の遊技回数を17500ゲーム以上計測可能となるよう構成されている。
また、性能表示装置SHには、上述した(a)、(b)、(c)、(d)、(e)の情報を表示し得るよう構成されている。(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に係る情報の演算・表示等の処理を主制御基板(主制御基板MのCPUMC)にて実行する構成を以下に詳述する。
<<<メモリマップ>>>
まず、図60を用いて、主制御チップCのメモリマップの一例について説明する。当該メモリマップには、「0000H」から「FFFFH」までのアドレス空間が示されている。このうち、「0000H」から「27FFH」までの空間には内蔵ROMC110が割り当てられ、「2800H」から「28FFH」までの空間には主制御チップC内の各回路に内蔵されているレジスタ領域が割り当てられ、「F000H」から「F2FFH」までの空間には内蔵RAMC120が割り当てられ、「FDD0H」から「FDFBH」までの空間にはXCSデコードエリア(与えられた機械語を内部表現として解釈するデコードを実行する領域)が割り当てられている。CPUC100に、これらの番地に対してアクセスする命令を実行させることにより、対応するハードウェアに対するアクセスを実行させることができる。
尚、内蔵ROMC110は、主として遊技の進行を制御する領域である第1ROM領域と、主としてエラー関連等の遊技の正常な進行とは異なる処理を制御する領域である第2ROM領域と、を有しており、「0000H」から「1FFFH」までの空間には第1ROM領域が割り当てられ、「2000H」から「27FFH」までの空間には第2ROM領域が割り当てられている。尚、第1ROM領域は、第2ROM領域よりも容量が大きくなるよう構成されている(換言すれば、第1ROM領域内に存在しCPUC100からアクセスされるデータ容量は、第2ROM領域内に存在しCPUC100からアクセスされるデータ容量よりも大きくなるよう構成されている)。
また、第1ROM領域は、プログラムコード(CPUC100に対する命令コードセット)が格納されている第1制御領域と、プログラムが使用する(このプログラムコードに基づくCPUC100の処理によって読みだされる)プログラムデータが格納されている第1データ領域と、各種識別情報(会社名、製造日、型式名等)が格納される領域と、主制御チップCを動作させる際に用いられる各種設定(乱数生成回路C140の動作設定、ウォッチドッグタイマC222の動作設定等)が格納されているプログラム管理エリアとを有している。尚、同図にて、第1ROM領域におけるメモリマップイメージを図示しておくが、各領域のバイト数や未使用領域の有無はあくまでも一例である。
また、第2ROM領域は、プログラムコード(CPUC100に対する命令コードセット)が格納されている第2制御領域と、プログラムが使用する(このプログラムコードに基づくCPUC100の処理によって読みだされる)プログラムデータが格納されている第2データ領域と、を有しており、第2制御領域は、第1制御領域よりも容量が小さくなるよう構成されており(換言すれば、第2制御領域内に存在しCPUC100からアクセスされるプログラムコード容量は、第1制御領域内に存在しCPUC100からアクセスされるプログラムコード容量よりも小さくなり)、第2データ領域は、第1データ領域よりも容量が小さくなるよう構成されている(換言すれば、第2データ領域内に存在しCPUC100からアクセスされるプログラムデータ容量は、第1データ領域内に存在しCPUC100からアクセスされるプログラムデータ容量よりも小さくなる)。
他方、内蔵RAMC120は、主として遊技の進行に基づく情報を格納する領域である第1RAM領域と、主としてエラー関連等の遊技の正常な進行とは異なる処理に基づく情報を格納する領域である第2RAM領域と、プログラムが内部的にデータを保存しておく必要がある場合使用されるスタックエリアと、を有しており、「F000H」から「F1FFH」までの空間には第1RAM領域が割り当てられ、「F200H」から「F2C9H」までの空間には第2RAM領域が割り当てられ、「F2CAH」から「F2FFH」までの空間にはスタックエリアが割り当てられている(但し、各領域のバイト数はあくまでも一例である)。
また、第1RAM領域は、主として遊技の進行に係る情報を一時記憶するための作業領域である第1作業領域を有しており、第2RAM領域は、主としてエラー関連等に係る情報を一時記憶するための作業領域である第2作業領域と、第1RAM領域及び第2RAM領域に一時記憶された情報の誤り検出を行うための作業領域であるチェックサム領域を有している。尚、第1RAM領域は、第2RAM領域よりも容量が大きくなるよう構成されている。また、回胴式遊技機Pにおいては、チェックサム領域は第2RAM領域のみが有しており(第1RAM領域は有しておらず)、当該チェックサム領域が第1RAM領域と第2RAM領域との双方の(双方に一時記憶された情報を通算した)チェックサムを管理するよう構成されている。また、回胴式遊技機Pにおいては、後述するように、チェックサムを算出する際、未使用領域をも含めて算出しているが、これには限定されず、未使用領域を除いた領域(第1作業領域及び第2作業領域)についてチェックサムを算出するよう構成してもよい。また、誤り検出を行う手法は、チェックサムチェックを行う手法に限らず、その他の手法(例えば、パリティチェック等)を行う手法を用いてもよく、その場合には、当該チェックサム領域が、これら手法を用いる際に必要となる誤り検出用の情報(例えば、パリティビット等)を格納する領域となる。
尚、各種識別情報(会社名、製造日、型式名等)が格納される領域のアドレスは、内蔵
RAMのアドレス以降としても何ら問題ない。また、未使用領域となっているアドレスも変更しても問題ないが、第1データ領域と第2制御領域との間(間のアドレス)には未使用領域を設けることが好適である。即ち、図60に示すようなメモリマップ構成である場合、第1制御領域内に存在しCPUC100からアクセスされるプログラムコードと、第2制御領域内に存在しCPUC100からアクセスされるプログラムコードとは、メモリマップ上において離隔して(アドレスが連続しない配置で)配置されており、未使用領域を間に挟んでいるため、プログラムソースコード上又はダンプリスト上において、双方のプログラムコードの配置位置を視覚上明確に切り分けることができる(その他、未使用領域を間に挟んでいる場合には、同様のことがいえる)。
ここで、主制御基板Mが搭載するROMに関しては、不正行為によって改造されたプログラム等が書き込まれることを防止するため、未使用の領域(充填されていない領域)を設けないよう構成することが好適である(例えば、未使用領域を全て0によって充填、使用している領域を若い番地に詰めて書き込む、等)。また、第1制御領域及び第1データ領域には、ノイズや不正行為によって、通常時には参照しないデータを参照してしまうことを防止するため、未使用のデータ(例えば、スペック違いの回胴式遊技機Pにおいて参照するデータや、開発段階でのテストにのみ使用するデータ等)を設けないよう構成することが好適である。また、第1制御領域、第1データ領域、第2制御領域、第2データ領域、第1作業領域及び第2作業領域は、若い番地に詰めて領域を使用し、当該領域内(当該領域内のアドレス)に未使用の領域を設けない(例えば、「0000H」〜「0FA7H」の範囲となっている第1制御領域内の、「0010H」〜「0050H」を未使用領域としない)よう構成することが好適である。尚、本例における、未使用領域は、すべてのビットが「0」となっており、当該未使用領域以外の領域は、いずれかのビットが「1」となっている(「0」ではなくなっている)。
回胴式遊技機Pにおいては、特に、性能表示装置SHにて表示する情報の演算処理、または性能表示装置SHにて情報を表示する表示処理を主制御基板(主制御基板MのCPUMC)にて実行する際、第2ROM・RAM領域にて処理を行うよう構成されている。以下、第2ROM・RAM領域にて行われる処理の詳細について説明する。
<<第1ROM・RAM領域における処理>>
図61は、ステップ1600のサブルーチンに係る、タイマ割り込み時処理のフローチャートである。当該サブルーチンの処理は、ステップ1040又はステップ1104の処理にて、タイマ割り込みが開始された場合に実行開始され、以降、所定時間(本例では、Tとしているが、例えば、2ms程度の時間が設定される)を周期として定期的に実行されるよう構成されている。
まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUC100は、割り込み開始時の処理(例えば、CPUC100内のレジスタで保持されているデータの退避、電源断検知信号の入力ポートチェック等)を実行する。次に、ステップ1604で、主制御基板MのCPUC100は、現在(今回の割り込み処理にて)電源断を検知していないか否かを判定する。ステップ1604でNoの場合、ステップ1900で、主制御基板MのCPUC100は、後述する、電源断時処理を実行する。他方、ステップ1604でYesの場合、ステップ1606で、主制御基板MのCPUC100は、タイマ計測(ソフトウエアで管理する各種タイマの更新処理)を開始する。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUC100は、入力ポートデータを生成して、当該データを記憶する(RAM領域内の各入力ポートデータの格納領域を更新する)。ここで、入力ポートデータとは、精算ボタンD60、スタートレバーD50、停止ボタンD40、扉スイッチD80、設定キースイッチM20、設定/リセットボタンM30、電源断検知信号、投入受付センサD10s、第1投入センサD20s、第2投入センサD30s、第1払出センサH10s、第2払出センサH20s、等の検出に係る情報である(即ち、これらの操作部材での操作有無やセンサ検知状態が、割り込み間隔Tでサンプリングされる)。
次に、ステップ1610で、主制御基板MのCPUC100は、RAM領域内の入力ポートデータを参照し、各入力ポートデータのサンプリング結果に応じて、扉スイッチフラグ、設定キースイッチフラグのオン・オフを切り替える(例えば、扉スイッチD80のスイッチ状態が複数回のサンプリングに亘って連続してオンである場合に、扉スイッチフラグをオンとすることで、ノイズの影響を受けることなく前扉DUが開状態であることを検出することもできる)。次に、ステップ6100で、主制御基板MのCPUC100は、全リール(左リールM51、中リールM52、右リールM53)の回胴駆動制御処理(リールM50の駆動の制御に係る処理であり、詳細は後述する)を実行する。次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUC100は、ATカウンタM60を参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、ステップ1613で、主制御基板MのCPUC100は、ATカウンタ値表示装置D280にてAT残りゲーム数(ATゲーム数)を表示し、ステップ1614に移行する。尚、ステップ1612でNoの場合にもステップ1614に移行する。尚、主制御基板Mで制御されるATカウンタ値表示装置D280を備えていない場合には、ステップ1612及びステップ1613の処理は不要である。次に、ステップ1614で、主制御基板MのCPUC100は、出力データを出力ポートに出力する。ここで、出力データとは、リールM50、ブロッカD100、等を駆動するためのデータである。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUC100は、すべてのエラーフラグがオフ(不図示であるが、投入メダル逆流エラーフラグ、投入枚数エラーフラグ、投入メダル滞留エラーフラグ、投入異常エラーフラグ、払出異常エラーフラグ、払出メダル滞留エラーフラグ、扉スイッチフラグ、等のエラーに係るフラグが全てオフ)であるか否かを判定する。ステップ1616でYesの場合、ステップ1618で、主制御基板MのCPUC100は、エラー未検出コマンド(サブ側へのコマンドであり、エラーが検出されていない旨に係るコマンド)をセットし(例えば、レジスタ領域内にセットし)、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1616でNoの場合、ステップ1620で、主制御基板MのCPUC100は、エラー検出コマンド(サブ側へのコマンドであり、エラーが検出されている旨に係るコマンド)をセットし(例えば、レジスタ領域内にセットし)、ステップ1622に移行する。尚、ステップ1620においては、オンとなっているエラーフラグに対応したエラー(現在発生しているエラー)に係る情報がサブ側に送信されるよう構成されている。また、エラー未検出コマンドはエラーが発生していた状態からエラーが解除された場合にのみ(フラグがオフになったと判定された場合にのみ)セットしても良いし、エラー未検出のときには当該情報のセット処理を実行しなくても良い(ステップ1618が無くても良い)。更に、エラー検出コマンドはエラーが発生していない状態からエラーが発生した場合にのみセット処理を実行しても良いし、第1のエラー(例えば、投入メダル滞留エラー)が発生している状態から第2のエラー(例えば、払出メダル滞留エラー)のようにエラーの種類が変わった場合にセット処理を実行してもよい。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUC100は、制御コマンド(サブ側のコマンド)を送信する(例えば、ステップ1618やステップ1620でレジスタ領域内にセットされている場合には、そのセットされた制御コマンドを送信することとなる)。ここで、副制御基板Sに送信するコマンドとして、スタートレバー操作タイミングに係るコマンド(スタートレバー操作直後に送信される)、第1リール停止受付タイミングに係るコマンド(第1停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、第2リール停止受付タイミングに係るコマンド(第2停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、第3リール停止受付タイミングに係るコマンド(第3停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、全リールが停止した直後に送信される)、停止表示図柄の停止タイミングに係るコマンド(表示図柄停止として停止ボタンを操作した直後に送信される)、入賞・再遊技当選情報に係るコマンド(スタートレバー操作直後に送信される(有利区間中に限る))、ボーナス当選情報に係るコマンド(スタートレバー操作直後に送信される)、RT状態に係るコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間に送信される)、ATに関する状態に係るコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間に送信される)、高確保障カウンタ値コマンド(スタートレバー操作直後に送信される)、AT残りゲーム数に係るコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間、又は、スタートレバー操作直後に送信される)、遊技区間に関するコマンド(全リールが停止してから次のゲームが開始されるまでの間に送信される)、等がある。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUC100は、外部端子信号(回胴式遊技機Pから外部のホールコンピュータ等へ情報伝達するための信号)を出力する。尚、当該外部信号にて出力されるエラーに係る情報としては、不図示であるが、ドア開放エラー、投入異常エラー、払出異常エラー、投入受付センサ滞留エラー、等が出力される。尚、ドア開放エラーは、前扉DUが開放されドアスイッチフラグがオンとなった場合にエラーとなるよう構成されており、投入受付センサ滞留エラーは投入受付センサが遊技メダルの滞留を検出した場合にエラーとなるよう構成されている。次に、ステップ1626で、主制御基板MのCPUC100は、LED(7セグLEDランプ、等)の出力データ(例えば、複数の7セグLEDユニットのうち、所定の7セグLEDユニットを点灯させ、7セグの所定のセグメントを点灯させる)を出力する(所謂、ダイナミック点灯)。次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUC100は、LEDの点灯態様(例えば、LEDの点灯色を変更)を実行する。尚、ステップ1628は実行されなくてもよい。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUC100は、ソフト乱数管理処理(ソフトウエアで管理する乱数値の更新処理等)を実行する。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUC100は、内部情報レジスタデータを取得する(内部情報レジスタには、乱数発生回路に異常が出ると異常フラグ用ビットが立つ領域が存在している)。次に、ステップ1634で、主制御基板MのCPUC100は、乱数更新用クロックの周波数は正常であるか否か(当該周波数異常を示す異常フラグ用ビットが立っていないか否か)を判定する。具体的には、乱数更新用クロックの周波数が所定値を下回った場合に異常用フラグビットが立つ。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUC100は、内蔵乱数の更新状態は正常であるか否か(当該更新状態異常を示す異常フラグ用ビットが立っていないか否か)を判定する。
ステップ1636でYesの場合、次に、ステップ1637(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域における処理として、第2ROM・RAM領域のカウント上限チェック処理を呼び出す。
<<第2ROM・RAM領域における処理>>
なお、不図示であるが、第2ROM・RAM領域における処理が呼び出された場合には、まず、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタの退避とスタックエリアの切り替えとを行い、第2スタックエリアを使用するための設定を行う。次に、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域における処理で使用したレジスタの値を第2スタックエリアへ退避させる。次に、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値から外部出力するための信号を作成して出力する処理を実行する。
その後、図示されているように、ステップ1637‐1(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、現在までの総遊技回数に係るカウンタ(総遊技回数カウンタと称することがある)のカウンタ値と、現在までの遊技メダルの総払出し枚数に係るカウンタ(総払出しカウンタと称することがある)のカウンタ値と、が予め定められた上限値に達しているか否かに係るチェック処理としてカウント上限チェック処理を行う。カウント上限チェック処理の詳細としては、例えば、第2ROM・RAM領域における所定のレジスタ(HLレジスタとする)にセットされた総払出しカウンタのアドレスと総遊技回数カウンタのアドレスとにおいて、予め定めた繰り返し回数分の演算処理に基づいて算出されたカウント上限フラグのデータに基づいてチェック処理が行われる。尚、繰り返し回数とカウント上限フラグのデータは、例えば未使用領域としてのBレジスタやCレジスタに記憶させることが可能である。
次に、ステップ1637−2(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、現在までの累計の遊技回数のカウント処理を行う。遊技回数のカウント処理の詳細としては、例えば、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタにセットされた総遊技回数カウンタのアドレスに、未使用領域としてのAレジスタに記憶されている加算値(ここでは1とする)をデータ加算する処理を行い、加算結果を所定のレジスタにセットされたアドレスのデータとして更新する。
次に、ステップ1637−3(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、現在までの有利区間遊技回数のカウント処理を行う。有利区間遊技回数とは、有利区間にて実行された遊技回数の累計である。有利区間遊技回数のカウント処理の詳細としては、まず、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタにセットされた遊技区間フラグのアドレスに記憶されているデータのうち、有利区間であることを示すフラグに係るビットが「1」である場合に、例えばDEレジスタに有利区間遊技回数カウンタのアドレスをセットする。その後、ステップ1637−2(第13)と同様にデータ加算する処理を実行し、加算結果を所定のレジスタにセットされたアドレスのデータとして更新する。
次に、ステップ1637−4(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、現在までの累計の払出し枚数と6000ゲーム間の払出し枚数とのカウント処理を行う。なお、当該払出し枚数とは、遊技メダルを払出す契機に拘らずすべての払出し枚数となっている。払出し枚数のカウント処理の詳細としては、まず、ステップ1637‐1(第13)でHLレジスタにセットされたカウント上限フラグのアドレスに記憶されているデータのフラグに係るビットが「0」でない場合、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに、総払出しカウンタ(累計の払出し枚数用のカウンタと6000ゲーム間の払出し枚数用のカウンタ)のアドレスをセットする。その後、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに、払出し枚数バッファに記憶されているデータをセットする。その後、ステップ1637−2(第13)と同様にデータ加算(ここでは払出し枚数の加算)する処理を実行し、加算結果を所定のレジスタにセットされたアドレスのデータとして更新する。
次に、ステップ1637−5(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、現在までの累計の役物払出し枚数と6000ゲーム間の役物払出し枚数とのカウント処理を行う。役物払出し枚数のカウント処理の詳細としては、まず、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに役物作動状態フラグのデータをセットする。ここで、セットされたデータに所定の論理演算を行い、論理演算の結果が「0」でなければ役物作動中であると判断する。その後、ステップ1637‐1(第13)でHLレジスタにセットされたカウント上限フラグのアドレスに記憶されているデータのフラグに係るビットが「0」でない場合、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに、役物払出しカウンタ(累計の役物払出し枚数用のカウンタと6000ゲーム間の役物払出し枚数用のカウンタ)のアドレスをセットする。その後、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに役物払出し枚数バッファに記憶されているデータをセットする。その後、ステップ1637−2(第13)と同様にデータ加算(ここでは払出し枚数の加算)する処理を実行し、加算結果を所定のレジスタにセットされたアドレスのデータとして更新する。なお、本処理における「役物」とは、第1種特別役物、第2種特別役物、普通役物となっている。
次に、ステップ1637−6(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、現在までの累計の連続役物払出し枚数と6000ゲーム間の連続役物払出し枚数とのカウント処理を行う。連続役物払出し枚数のカウント処理の詳細としては、まず、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタにRB作動状態フラグのデータをセットする。ここで、セットされたデータに所定の論理演算を行い、論理演算の結果が「0」でなければRB作動中であると判断する。その後、ステップ1637‐1(第13)でHLレジスタにセットされたカウント上限フラグのアドレスに記憶されているデータのフラグに係るビットが「0」でない場合、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに、連続役物払出しカウンタ(累計の連続役物払出し枚数用のカウンタと6000ゲーム間の連続役物払出し枚数用のカウンタ)のアドレスをセットする。その後、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに連続役物払出し枚数バッファに記憶されているデータをセットする。その後、ステップ1637−2(第13)と同様にデータ加算(ここでは払出し枚数の加算)する処理を実行し、加算結果を所定のレジスタにセットされたアドレスのデータとして更新する。なお、本処理における「連続役物」とは、第1種特別役物(RBと称することがある)となっている。
次に、ステップ1637−7(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、比率計算処理を行う。尚、ここでの比率とは、下記を示している。
(1−1)累計の有利区間比率: 有利区間遊技回数÷総遊技回数×100(%)
(1−2)累計の指示込役物比率: {主制御基板Mにおける押し順ナビ(指示とも称することがある)が実行される遊技における払出し枚数+役物による払出し枚数}÷すべての払出し枚数×100(%)
(2)累計の連続役物比率: 第1種特別役物の作動中における累計の払出し枚数÷累計の総払出し枚数×100(%)
(3)累計の役物比率: (第1種特別役物の作動中における累計の払出し枚数+第2種特別役物の作動中における累計の払出し枚数+普通役物の作動中における累計の払出し枚数)÷累計の総払出し枚数×100(%)
(4)6000ゲーム間の連続役物比率: 第1種特別役物の作動中における6000ゲーム間の払出し枚数÷6000ゲーム間の総払出し枚数×100(%)
(5)6000ゲーム間の役物比率: (第1種特別役物の作動中における6000ゲーム間の払出し枚数+第2種特別役物の作動中における6000ゲーム間の払出し枚数+普通役物の作動中における6000ゲーム間の払出し枚数)÷6000ゲーム間の総払出し枚数×100(%)
上記、(1−1)乃至(5)を回胴式遊技機Pにおける比率計算の対象としている。尚、(1−1)の有利区間比率及び(1−2)の指示込役物比率においては、1遊技ごとに比率計算処理を行い、(2)〜(5)においては400ゲームごとに比率計算処理を行うよう構成されているが、例えば(2)〜(5)においても1遊技ごとに比率計算処理を行うよう構成してもよい。なお、前述したように、上記(1−1)と(1−2)とは回胴式遊技機Pの仕様に合わせていずれかを、算出及び表示するよう構成すればよい。
図62は、ステップ1637−7(第13)での主制御基板MのCPUMCによる比率計算処理のサブルーチンのフローである。まず、ステップ1637−7−1(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに比率計算の回数をセットする。次に、ステップ1637−7−2(第13)でステップ1637−7−1(第13)の所定のレジスタにセットされているデータ(ここでのデータは有利区間比率の計算番号に関するデータ)を取得する。次に、ステップ1637−7−3(第13)で取得したデータに対して所定の比較演算を行い、有利区間比率の計算に係る計算番号か否かを判定する。ステップ1637−7−3(第13)で有利区間比率に係る計算番号ではないと判定されると(Noと判定されると)、ステップ1637−7−4(第13)で、所定のレジスタに400ゲームカウンタに記憶されているデータ(例えば2バイト分)をセットし、このときのデータの値が「0」であるか否かを判定し、データの値が「0」であるとき、換言すると、このときの遊技回数は400ゲームの倍数であるとき(Yesと判定された場合)、ステップ1637−7−5(第13)で、予め第2ROMに記憶された比率計算アドレステーブルのアドレスデータを所定のレジスタにセットする。その後、ステップ1637−7−6(第13)で、セットされたアドレスデータに対して比率を算出するための所定の演算処理を行う。
その後、ステップ1637−7−7(第13)で、演算処理により得られたデータを、ステップ1637−7−2(第13)で取得したデータをセットした同レジスタにセットする。その後、ステップ1637−7−8(第13)で、演算処理により得られたデータに基づいて、比率が100%であるか否かを判定し、比率が100%であった場合、ステップ1637−7−9(第13)で、前述したように比率を99%で表示するためのデータを所定のレジスタ(例えばステップ1637−7−2(第13)で取得したデータをセットした同レジスタでもよい)にセットする(比率セグSH20が2桁であるため)。その後、ステップ1637−7−10(第13)で、得られた比率データをHLレジスタに保存し、次の処理に移行する。
なお、ステップ1637−7−3(第13)でYesの場合には、ステップ1637−7−5(第13)に移行し、ステップ1637−7−4(第13)でNoの場合には、ステップ1637−7−9(第13)に移行し、ステップ1637−7−8(第13)でNoの場合には、ステップ1637−7−10(第13)に移行することとなる。
次に、ステップ1637−8(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、比率表示処理を行う。図63は、ステップ1637−8(第13)での主制御基板MのCPUMCによる比率表示処理のサブルーチンに係るフローチャートである。まず、ステップ1637−8−1(第13)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の所定のレジスタに比率表示番号をセットする。尚、このとき、LED表示カウンタのデータは例えばDレジスタに記憶されているものとする。次に、ステップ1637−8−2(第13)で、Dレジスタに記憶されているデータに基づいて性能表示装置SHにおける1000桁の表示要求を受信しているか否かを判定する。性能表示装置SHにおける1000桁の表示要求を受信していないと判定されると、次に、ステップ1637−8−3(第13)で、Dレジスタに記憶されているデータに基づいて性能表示装置SHにおける100桁の表示要求を受信しているか否かを判定する。性能表示装置SHにおける100桁の表示要求を受信していないと判定されると、次に、ステップ1637−8−4(第13)で、Dレジスタに記憶されているデータを取得し、所定の演算処理を行う。次に、ステップ1637−8−5(第13)で、Dレジスタに記憶されているデータに基づいて性能表示装置SHにおける1桁の表示要求を受信しているか否かを判定する。性能表示装置SHにおける1桁の表示要求を受信していないと判定されると、ステップ1637−8−6(第13)で、比率表示番号をセットしたレジスタに記憶されているデータの論理演算を行う(例えば上位4ビットと下位4ビットを入れ変えるなどの演算)。
次に、ステップ1637−8−7(第13)で、特定のレジスタ(例えばHLレジスタ)に比率表示セグメントデータテーブルのアドレスをセットする。次に、ステップ1637−8−8(第13)で、HLレジスタに記憶されているデータに所定の演算処理を行い、演算により得られたデータを取得する。次に、ステップ1637−8−9(第13)で、予め記憶されている点滅要求フラグに係るデータを所定のレジスタに記憶し、次の処理に移行する。
図61におけるフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1637−9(第13)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰する。
<<第1ROM・RAM領域における処理>>
次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUC100は、割り込み終了処理を実行し、次の処理(ステップ1602の処理)に移行する。他方、ステップ1634又はステップ1636でNoの場合には、ステップ1640で、主制御基板MのCPUC100は、内蔵乱数エラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUC100は、前述した、復帰不可能エラー処理を実行する。
上述の説明においては、性能表示装置SHを有する構成について詳述したが、本例に適用可能な性能表示装置SHの構成は、特に限定されない。そこで、本例に適用可能な性能表示装置SHの構成を変形例として以下に詳述する。
まず、図64は、変形例における性能表示装置SHの表示例である。同図においては上述の性能表示装置SHとの相違点のみ詳述することとする。
<表示態様>
図64に示す性能表示装置SHの表示態様は、以下のように構成されている。
表示項目として、
(a)=累計の有利区間比率又は累計の指示込役物比率
(b)=6000ゲーム間の連続役物比率
(c)=6000ゲーム間の役物比率
(d)=累計の連続役物比率
(e)=累計の役物比率
(f)=累計の役物等状態比率
を表示する。
性能表示装置SHにおいては、回胴式遊技機Pへの電源投入後から「(a)→(b)→(c)→(d)→(e)→(f)→(a)・・・」の順に約5秒ずつ表示を切り替えている。なお、点灯パターンの途中で電源断が発生した場合には、以下のように構成してもよい。ここでは、点灯パターン(c)となってから2秒後に電源断が発生した場合を例示することとする。
(1)表示項目(a)の最初から点灯開始する
(2)表示項目(c)の最初から点灯開始する
(3)表示項目(c)の2秒後から点灯再開する
上記のように構成してもよい。
なお、上記(2)、(3)のように構成した場合には、RAMクリアを実行した場合に(設定変更モード終了時に)、表示項目(a)の最初から点灯開始するよう構成してもよい。
また、累計の遊技回数とは、電源投入時からの遊技回数としてもよいし、RAMクリア後からの遊技回数としてもよいし、工場出荷時からの遊技回数としてもよいし、所定のRAM領域がバックアップしている遊技回数としてもよい。
(f)=累計の役物等状態比率
「累計の役物等状態比率」とは、「(累計の第1種特別役物作動時における遊技回数+累計の第2種特別役物作動時における遊技回数+累計の普通役物作動時における遊技回数+累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数+累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数)÷累計の総遊技回数×100(%)」にて算出できる。一例として、累計の第1種特別役物作動時における遊技回数:300ゲーム、累計の第2種特別役物作動時における遊技回数:100ゲーム、累計の普通役物作動時における遊技回数:100ゲーム、累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数200ゲーム、累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数:50ゲーム、累計の総遊技回数30000ゲームであった場合には、「(300+100+100+200+50)÷(30000)×100=2.5(%)」のように算出される。
なお、上述した累計の役物等状態比率を算出する際に、回胴式遊技機Pのスペックとして第2種特別役物を有していない場合には、累計の第2種特別役物作動時における遊技回数、累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数は使用せず、「(累計の第1種特別役物作動時における遊技回数+累計の普通役物作動時における遊技回数+累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数)÷累計の総遊技回数×100(%)」のように算出することとなる。このように、性能表示装置SHに表示する表示項目を算出する際において、回胴式遊技機Pのスペックとして有していない要素は使用せずに表示項目を算出する(累計の役物等状態比率以外の表示項目についても同様となる)。
上述したように、BBやRBの内部中(図28のRT2など)に実行された遊技は、累計の役物等状態比率を算出するための分子(累計の第1種特別役物作動時における遊技回数+累計の第2種特別役物作動時における遊技回数+累計の普通役物作動時における遊技回数+累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数+累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数のいずれか)として計測しない(遊技回数をカウントしない)よう構成されている。
なお、表示項目を算出する際に使用する分母の情報である総遊技回数を記憶する記憶領域が上限値(例えば、3バイトの記憶領域であれば、「FFFFFF(H)」)である場合に更新処理として「+1」して桁溢れした場合には、当該遊技の次遊技以降は、総遊技回数を更新しないよう構成してもよい。そのように構成した場合には、分子の情報である、累計の第1種特別役物作動時における遊技回数なども更新しないよう構成してもよいし、総遊技回数が桁溢れした旨の情報を記憶する記憶領域に「1」を記憶するよう構成してもよい。また、総遊技回数を記憶する記憶領域を参照して、性能表示装置SHにおける表示を点灯させるか点滅させるかを管理するよう構成してもよい(点灯・点滅管理に使用する記憶領域と表示項目の演算に使用する記憶領域とを兼用してもよい)。なお、当該桁溢れに関する構成は、総遊技回数を記憶する記憶領域のみには限定されず、性能表示装置SHに表示する表示項目を算出する際に使用される情報であれば、いずれにも適用可能である。
また、識別セグSH10に表示される「5H」(「5H.」)は、累計の役物等状態比率を表示している旨を示している。
なお、図64に示す性能表示装置SHにおいては、比率表示数値が、累計の役物等状態比率50%以上の場合は、比率セグSH20を点滅表示する。
また、前述したように、(a)の表示項目としては、累計の有利区間比率と累計の指示込役物比率とのいずれか一方を表示するよう構成すればよく、累計の有利区間比率を表示する場合には識別セグSH10に「7P」(「7P.」)を表示し、累計の指示込役物比率を表示する場合には識別セグSH10に「7U」(「7U.」)を表示するよう構成されている。
また、図64に示す性能表示モニタSHに関する処理を第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成してもよい。そのように構成した場合、ステップ1637−7(第13)の比率計算処理を第2ROM・RAM領域における処理として実行することとなる。また、前述したように、「累計の役物等状態比率」を算出する場合には、「(累計の第1種特別役物作動時における遊技回数+累計の第2種特別役物作動時における遊技回数+累計の普通役物作動時における遊技回数+累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数+累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数)÷累計の総遊技回数×100(%)」にて算出することとなり、分子として用いる「累計の第1種特別役物作動時における遊技回数+累計の第2種特別役物作動時における遊技回数+累計の普通役物作動時における遊技回数+累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数+累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数」や、分母として用いる「累計の総遊技回数」は、第2RAM領域に記憶されることとなる。
ここで、電源投入後にチェックサムを参照して電源断復帰データが正常であると判定された後(例えば、図13のステップ1016、ステップ1028の処理の実行後)から、電源断時処理を実行してチェックサムを算出する前まで(例えば、図36のステップ1906の処理の実行前まで)の期間(換言すると、遊技が実行可能な期間や、遊技を実行している期間や、設定変更モードの期間や、設定確認モードの期間)において、ノイズが発生したことにより、「累計の役物等状態比率」を算出する際に使用する分子のデータ、換言すると、第2RAM領域の記憶されている「累計の第1種特別役物作動時における遊技回数+累計の第2種特別役物作動時における遊技回数+累計の普通役物作動時における遊技回数+累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数+累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数」の1又は複数の情報に異常が発生して値が変更されてしまい、分母である「累計の総遊技回数」よりも分子である「累計の第1種特別役物作動時における遊技回数+累計の第2種特別役物作動時における遊技回数+累計の普通役物作動時における遊技回数+累計の第1種役物連続作動装置作動時における第1種特別役物非作動時の遊技回数+累計の第2種役物連続作動装置作動時における第2種特別役物非作動時の遊技回数」の方が大きい値となってしまった場合においても、第2ROM・RAM領域における処理である比率計算処理にて「累計の役物等状態比率」に関する演算を実行し、当該演算処理の結果に基づいて性能表示モニタSHへの表示処理{例えば、ステップ1637−8(第13)の比率表示処理}を実行する(ノイズが発生していない場合と同様の処理を実行する)よう構成されている。なお、「累計の役物等状態比率」については、あくまで一例であり、累計の有利区間比率、累計の指示込役物比率、6000ゲーム間の連続役物比率、6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、についても、ノイズが発生して第2RAM領域に記憶されている演算に使用する情報が変化してしまった場合において、上述した「累計の役物等状態比率」の場合と同様の作用となるよう構成してもよい。換言すると、電源投入後にチェックサムを参照して電源断復帰データが正常であると判定された後(例えば、図13のステップ1016、ステップ1028の処理の実行後)から、電源断時処理を実行してチェックサムを算出する前まで(例えば、図36のステップ1906の処理の実行前まで)の期間(換言すると、遊技が実行可能な期間や、遊技を実行している期間や、設定変更モードの期間や、設定確認モードの期間)においては、分子となる値が分母となる値より大きいかの判断(エラーチェック処理)は実行しないように構成されている。このような構成により、例えば閉店間際の遊技中において、ノイズ等によって分子の値が分母の値よりも大きくなってしまった場合であっても、当該エラーにより、遊技者に不利益を与えることなく、遊技を進行させることが可能となる。
なお、電源断時処理を実行してチェックサムを算出してから(例えば、図36のステップ1906の処理を実行してから)、その後電源を投入し、チェックサムを参照して電源断復帰データが正常であるか否かが判定される前まで(例えば、図13のステップ1016、ステップ1028の処理を実行する前)までの期間(換言すると、電源がオフとなっている期間)において、ノイズが発生したことにより、「累計の役物等状態比率」を算出する際に使用する分子のデータや分母のデータの1又は複数の情報に異常が発生して値が変更されてしまった場合には、(1)ステップ1016でNoと判定された場合には復帰不可能エラーとなり、ステップ1028でNoと判定された場合には第2RAM領域に記憶されている演算に使用する情報を含めてRAMの初期化を実行する、(2)ステップ1016でNoと判定された場合には復帰不可能エラーとなり、ステップ1028でNoと判定された場合には第2RAM領域に記憶されている演算に使用する情報を含めずにRAMの初期化を実行する、のように構成してもよい。
なお、上記ノイズが発生した場合の作用に関する構成は、一例として、「累計の役物等状態比率」を算出する場合について詳述したが、本例に適用可能なノイズが発生した場合の作用に関する構成は、「累計の役物等状態比率」を算出する場合のみに限定されず、「累計の有利区間比率又は累計の指示込役物比率」、「6000ゲーム間の連続役物比率」、「6000ゲーム間の役物比率」、「累計の連続役物比率」、「累計の役物比率」を算出する場合にも適用可能である。
なお、図64においては、性能表示装置SHにおける表示に関する構成について詳述したが、性能表示装置SHを有していない回胴式遊技機Pにも図64に示す構成を適用可能である。より具体的には、性能表示装置SHを有していない回胴式遊技機Pにおいても、図64で示したものと同様に、表示項目の演算を実行し、回胴式遊技機Pから遊技機外部に演算結果を送信するよう構成してもよいし、表示項目の演算に使用する情報を計測(カウント)し、回胴式遊技機Pから遊技機外部に計測結果(カウント結果)を送信するよう構成してもよい(遊技機外部で演算を実行することとなる)。
以上、遊技メダルを用いた回胴式遊技機Pについて説明したが、本実施形態では、この回胴式遊技機Pを、上述のように実体的な遊技メダルを投入・払出する必要がなく、データ化された擬似的な遊技媒体を用いて遊技進行が可能とするよう構成したメダルレスの回胴式遊技機(封入式の回胴式遊技機と称することがある。)としている。このメダルレスの回胴式遊技機は、概して、メダル投入口D170、メダル受け皿D230、メダルセレクタDS、ホッパH40、メダル払出装置H、メダル補助タンクHS等といった遊技メダル関連のものが設けられていない点、後述する貸機との通信が可能な点等が、回胴式遊技機Pと異なる。この場合、実体的な遊技メダルを投入・払出する必要がない分だけ、遊技機内部への不正アクセスの防止効果を上げたり(例えば、遊技メダルの投入開口部や払出開口部を有さない、前面扉と裏箱とが一体化されている等により、異物が挿入される間隙を封鎖する)、不正な遊技メダルが使用される危険性を低下させたり、といった不正行為(いわゆるゴト行為)に対するセキュリティ性も向上させるよう構成することができる。尚、前記クレジット及びクレジット数表示装置D200を有しておらず、代わりに、払出制御基板H(遊技価値制御基板、遊技価値制御手段、メダル数制御基板、メダル数制御手段とも称することがある)にて、総得点の増減処理を実行し、総得点表示装置(メダル数表示装置とも称す)にて表示処理を実行してもよい。
また、一般的な回胴式遊技機Pで用いられる実体的な遊技メダルに相当し、メダルレスの回胴式遊技機で遊技を行うために用いられる擬似的な遊技媒体として「得点」を有するよう構成することができる。なお、「得点」を「得点情報」、「持ち点」、「持ち点情報」、「遊技価値」、「遊技価値情報」、「遊技メダル」と称することもある。物理的に実在する実体的な遊技メダルは、遊技者が直接に手にして取り扱うことができる。これに対して、メダルレスの回胴式遊技機では、遊技者が実体的な遊技メダルを直接に扱うことなく遊技を進めることができる。得点は、実体的な遊技メダルではなく、主制御基板等のCPUが演算処理できるようにデータ化された擬似的な遊技媒体である。また、「総得点」とは、メダルレスの回胴式遊技機に投入し得るすべての得点であり、主制御基板や払出制御基板にて管理されるデータとしてもよい。「総得点」は、実体的な遊技メダルを用いる一般的な回胴式遊技機Pのメダル受け皿に載せられている遊技メダルの数に相当する。尚、上述の回胴式遊技機Pの構成を本実施形態に適用する場合には、本明細書内において「遊技メダル」と称しているものを、「得点」、「得点情報」、「持ち点」、「持ち点情報」、「遊技価値」、「遊技価値情報」等として扱うことは何等問題なく、適宜、「得点」、「得点情報」、「持ち点」、「持ち点情報」、「遊技価値」、「遊技価値情報」として称することに何ら問題無い。尚、「クレジット」を有しておらず、代わりにクレジット数表示装置を、総得点表示装置として置き換えることも問題ない。
<<<メダルレスの回胴式遊技機に係る機能ブロック図>>>
はじめに、図65は、本実施形態のメダルレスの回胴式遊技機に適用可能な機能ブロック図である。同図においては、ケーブルでの物理的な接続を図示するハードインターフェースと、コマンドの送信態様を図示したソフトインターフェースとを図示している。なお、以後において、メダルレスの回胴式遊技機を「メダルレス遊技機」あるいは単に「遊技機」と称することもある。
<<遊技機内>>
遊技機内には、遊技の進行を制御する主制御基板と、得点に関する制御を実行する払出制御基板と、遊技機外部と送受信する情報を介することが可能な接続端子板と、を有している。なお、不図示であるが、遊技機外部への外部信号の出力に関する外部端子板を有していてもよい。
<主制御基板>
本実施形態の主制御基板は、上述の主制御基板Mと同様な構成をなしており、この主制御基板は、図示しない主制御基板ケースに収納されている。この主制御基板ケースは、主制御基板を収納した後に、開放が困難になるように(破壊等を伴わない限り開放されないように)溶接、カシメあるいは、一方向ピン(基板ケースのピン孔に対して、一方向に挿入した後に抜けなくなるピン)といった封印部材等によって封印されている。換言すれば、主制御基板ケースは、主制御基板を封入した封入ケースともいえる。この封入ケースの外部には、バックアップ電源が設けられており、このバックアップ電源が主制御基板に接続されている(換言すれば、主制御基板のバックアップ電源は、主制御基板を封入した主制御基板ケースの外部のみに設けられているといえる)。電断時にはバックアップ電源から主制御基板に電源が供給されて、情報を電気的に保持する主制御基板のRAMの情報の保持を維持するようにしている。このように、主制御基板のバックアップ電源を封入ケースの外部のみに設けることで、主制御基板のRAMに不正なプログラムを書き込まれた場合であっても、主制御基板とバックアップ電源との接続を断ち切ることで(主制御基板とバックアップ電源とを接続するハーネス等を抜くことで)、容易に主制御基板のRAMのデータを消去することができる(バックアップ電源の供給がなくなることで、情報の維持ができなくなる)。この結果、主制御基板のRAMに不正なプログラムを書き込むといった不正行為があったとしても、容易にその不正行為を無意味なものとすることができる。なお、副制御基板のバックアップ電源についても、副制御基板を収納(封入)した副制御基板ケースの外部のみに設けるようにしても良く、この場合であっても、同様の作用効果を奏する。
1ベットボタンが有効な状態で操作された場合には、得点を1点ベットする旨の信号である1枚投入スイッチ信号が主制御基板に送信される。尚、既に1点ベットされている状況で新たに1枚投入スイッチ信号が主制御基板に送信された場合には、ベット数は2点となる。また、3ベットボタン(マックスベットボタンとも称することがある)が有効な状態で操作された場合には、得点を3点ベットする旨の信号である3枚投入スイッチ信号が主制御基板に送信される。尚、同図に係る遊技機の規定数は3点となっている。また、精算ボタンが有効な状態で操作された場合には、ベットされている得点を遊技者に精算するための精算ボタン信号が主制御基板に送信される。なお、ベットされている得点は、後述する払出制御基板に送信され、払出制御基板は得点の精算として得点を加算し(以下、払出制御基板に精算や払出制御基板への精算などと称する場合がある)、精算された分の得点が総得点表示装置に加算されて表示される。
また、主制御基板は、ベットされている得点の表示に関する情報である投入枚数データを投入数表示装置に送信することにより、投入数表示装置にベットされている得点が表示される。また、主制御基板は、入賞役が停止表示されたことにより(入賞したことにより)、遊技者に得点が付与される場合には、入賞数の表示に関する情報である入賞数データを入賞数表示装置に送信することにより、入賞数表示装置に当該付与される得点が表示される。尚、表示態様の一例としては、付与される得点が8点の場合、「0→8」のように付与される得点を直ちに直接表示してもよいし、「0→1→2→・・→8」のように段階的に付与される得点を表示してもよい(上記における「0」を非表示としてもよい)。
また、不図示であるが、主制御基板は、得点がベット(投入)された旨に関する信号であるメダル投入信号と、遊技の状況(例えば、ボーナス中であるか否か)に関する信号である作動状態と、前扉の開放に関する信号であるドア開放信号と、エラーの発生状況に関する信号であるセキュリティ信号と、を外部端子板に送信可能に構成されていてもよい。
また、主制御基板は、制御コマンドを払出制御基板からシリアル通信により受信可能に構成されており、主制御基板は、制御コマンドを払出制御基板に対してパラレル通信により送信可能に構成されている。ここで、制御コマンドとは、遊技の進行に関するコマンドであり、得点の払出に関するコマンド、得点の精算に関するコマンド、得点の投入を要求するための投入要求コマンド、遊技機に貯留されている得点に関する電磁メダル枚数コマンド、払出受領結果応答コマンド等となっている。また、払出制御基板は、現在遊技の進行が可能である旨に関するコマンドである遊技可能信号を主制御基板に送信可能に構成されている。なお、主制御基板と払出制御基板との送受信をシリアル通信で行ってもよい。
ここで、主制御基板は、上述したように、主として遊技の進行を制御する領域である第1ROM領域と、主としてエラー関連等の遊技の正常な進行とは異なる処理や遊技機試験に関する動作を実現するための処理や役比モニタに表示する各種情報の演算処理を制御する領域である第2ROM領域とを有している(図60参照)。また、主制御基板は、メインループ処理と、割込み周期T1(例えば、2.235ms)毎に起動するタイマ割込み処理を実行する。この主制御基板の第1ROMの第1制御領域には、払出制御基板とのシリアル通信の初期設定を行うための第1プログラムが格納され、第2ROMの第2制御領域には、試験用IF基板とのシリアル通信の初期設定を行うための第2プログラムが格納されている(以後、これらの第1プログラム及び第2プログラムを総括して「通信プログラム」ということもある)。
また、主制御基板及び払出制御基板にそれぞれ、シリアル通信用の4つの通信ポートが設けられており、これらの通信ポートはバス等によって接続されて、主制御基板及び払出制御基板の通信経路(チャンネル)となっている。すなわち、主制御基板において、シリアル通信ポートはチャンネル0〜3といった4つのチャンネルを有している。これらのチャンネルにおいては、主制御基板の通信プログラムによって、「送信のみ」、「受信のみ」「送受信」のいずれかのシリアル通信の初期設定が可能となっているとともに、通信プログラムによるシリアル通信の実行が可能となっている。
本実施形態では、チャンネル0では、「送信」と「受信」の何れか又は両方を使用するか否かの設定が可能であり、チャンネル1では、「送信」のみ使用するか否かの設定が可能であり、チャンネル2では、「送信」のみ使用するか否かの設定が可能であり、チャンネル3では、「送信」のみ使用するか否かの設定が可能である。
本実施形態では、チャンネル0では、第1プログラムによって「受信のみ」が可能なように初期設定され、チャンネル2では、第2プログラムによって「送信のみ」が可能なように初期設定されている一方、チャンネル1及び3は未使用のチャンネルとなっている。なお、「送信のみ」、「受信のみ」、「送受信」をどのチャンネル0〜3に対して割り当てるのかは(どの初期設定にするのかは)、適宜変更可能であるし、どのチャンネルを未使用にするのかも適宜設定可能である。また、未使用のチャンネルを設けても、設けないようにしても良い。また、「受信のみ」に初期設定したチャンネル0において、第1プログラムによって「送受信」と設定させるようにしても良い(この場合、チャンネル2については、「送信のみ」に初期設定することが望ましい)。さらに、チャンネル0〜3の使途においては適宜設定可能であり、例えば、チャンネル2を試験信号送信用に用いる等することができる。
また、このように初期設定されたチャンネル0の通信の実行においては、第1制御領域に格納された通信実行用のプログラムによって実行され、チャンネル2の通信の実行においては、第2制御領域に格納された通信実行用のプログラムによって実行される。なお、この通信実行用のプログラムについては、チャンネル0及びチャンネル2の共通のものであっても良いし、それぞれに対応したプログラムであっても良い。また、上記通信実行用のプログラムについては、例えばチャンネル2の通信実行用のプログラムを第1制御領域に格納する等、この種の通信実行用のプログラムをどの制御領域に格納するのかについては特に限定しない。
このように、チャンネル0においては、「送受信」の初期設定が可能であるにも関わらず、「受信」のみ可能なように設定を行い(「送信」は設定しない)、チャンネル2において初期設定通りの「送信」のみを行うようにしているので、通信を実行する通信実行用のプログラムにおいて、送信・受信の切替を行わずに済むことができ、通信制御の簡略化を図ることができる。また、不正の予防の観点では、チャンネル0〜4の初期設定において「送受信」とするよりも、「送信のみ」・「受信のみ」とするのが望ましい一方、将来的な仕様変更等により、「送信のみ」を「受信のみ」に切り替えたり、あるいは、「送受信」としたりすることも想定できるが、本実施形態では、チャンネルの1つを「送信のみ」、他の1つを「送受信」として、例えば、チャンネル0において「送信」が必要となった状況が発生した場合、第1プログラムによりチャンネル0に「送信」を実行させるだけで済ませることができる。この結果、不正の予防を図りつつ、初期設定の変更などの手間を軽減することができる。さらに、チャンネル2の初期設定は、主としてエラー関連等の遊技の正常な進行とは異なる処理を制御する領域である第2ROM領域の第2制御領域に格納された第2プログラムによって行い、チャンネル0の初期設定は、主として遊技の進行を制御する領域である第1ROM領域の第1制御領域に格納された第1プログラムによって行うようにしているので、遊技の進行に係る処理(通信に係る処理)の領域と遊技の正常な進行とは異なる処理を制御する領域とを明確に分けることができ、チャンネル2の初期設定を行う第2プログラムが正常に動作しているといった正当性等を容易に検証することができる。
なお、外部端子板を用いずに、払出制御基板から接続端子板を介して外部端子板に送信していた情報を遊技機外部に直接送信してもよい。この場合も、部品点数を減らし構成を簡素化できるともに、信号の劣化を防止して適切に通信することができる。外部端子板に送信していた情報とは、メダル投入信号、メダル払出信号、作動状態、ドア開放信号及びセキュリティ信号等である。
<払出制御基板>
払出制御基板は、主制御基板と双方向通信可能に接続されている。また、払出制御基板には、総得点表示装置、計数ボタン、総得点クリアスイッチ(RAMクリアスイッチとも称す)が電気的に接続されている。計数ボタンが有効な状態で操作された場合、計数操作が実行された旨の信号である計数ボタン信号が払出制御基板に送信される。また、払出制御基板は、遊技者が所持している現在の総得点の表示に関する情報である遊技メダル数データを総得点表示装置に送信可能であり、総得点表示装置に総得点が表示されるよう構成されている。尚、計数ボタンが操作されて得点の計数を実行する場合には、ベットされている得点があるときにはベットされている得点は計数せず、総得点のみを計数するよう構成されている。また、計数ボタンが操作されて得点の計数を実行する場合に、払出制御基板に貯留されている得点の一部のみを計数するようにしてもよいし全てを計数するようにしてもよい。さらに、メダルレス遊技機で遊技が実行できないエラーが発生している場合や、貸機と接続されていない場合には、計数ボタンの操作を無効にして、計数処理が実行されないようにすることができる。このようにすることで、適切なタイミングで得点を加算したり減算したりすることができ、適格な演算結果に疑義が生じないようにできる。尚、遊技が実行できないエラーが発生している場合にも、計数ボタンを有効にして、計数処理が実行可能となるよう構成してもよい。
払出制御基板は主制御手段と同様のCPUが搭載されており、メインループ処理と上述の主制御基板の割込み周期T1(例えば、上述のように2.235ms)よりも短い周期T2(例えば1msであり、割込み周期T1>割込み周期T2の関係にある)毎に起動するタイマ割り込み処理とを実行する。タイマ割り込み処理では、入力ポート読み込み処理、コマンド受信処理、貸出通知受信処理、遊技機情報管理処理、計数制御処理、貸出制御処理、LED表示処理、比率表示準備処理等を実行する。入力ポート読み込み処理は、計数ボタン(以後、「計数スイッチ」と言うこともある)やRAMクリアスイッチの操作入力を検知するためにレベルデータ、立ち上がりデータを作成する処理を行う。また、電源断検出信号を確認して電源断検出フラグを保存する処理を行う。コマンド受信処理は、主制御基板からの投入要求コマンドを受信したときに総得点から投入数分を減算したり、主制御基板からの精算要求コマンドを受信したときに総得点から投入数分を加算したりする。貸出通知受信処理は、貸機からの貸出通知を受信するための処理を行う。遊技機情報管理処理は、各種タイマ値の更新と各種タイマ値の更新の結果に応じて各種フラグ(例えば、遊技機性能情報フラグや遊技機設置情報フラグ)を立てる処理を行う。計数制御処理は、計数スイッチが操作された場合、計数通知を貸機に送信したり、計数通番を更新したりする。貸出制御処理は、貸機から貸出通知を受信したときに貸出通番をチェックしたり、貸出受領結果を貸機に送信したりする。LED表示処理は、総得点表示装置の点灯制御を実行する。比率表示準備処理は、性能表示装置に比率を表示させるための演算処理を実行する。メインループ処理では、電源断を検出したときに電源断の処理(電源断処理)を実行する。
次に、この払出制御基板における電源断の期間について、主制御基板の電源断の期間と比較しながら説明する。主制御基板において、電源断の発生から(例えば、電源がOFFとなってから、電圧が降下し始めたときから等が該当する)電源断を検出するまで(又は、電源断処理を実行するまででもよい)の期間をK1とし、払出制御基板において、電源断の発生から(例えば、電源がOFFとなってから、電圧が降下し始めたときから等が該当する)電源断を検出するまで(又は、電源断処理を実行するまででもよい)の期間をK2とすると、期間K1<期間K2の関係にある。すなわち、主制御基板においては、電源断の発生から、払出制御基板の期間K2よりも短い期間K1経過後に電源断処理を実行する一方、払出制御基板においては、電源断の発生から、主制御基板の期間K1よりも長い期間K2経過後に電源断処理を実行するようになっている。
例えば、主制御基板においては、電源断が発生してから電圧が降下し続け、電源断の検出レベルを下回った電圧を2回連続タイマ割込み処理で検出したら電源断と判断(電源断を検出)し、払出制御基板においては、電源断が発生してから電圧が降下し続け、電源断の検出レベルを下回った電圧を7回連続タイマ割込み処理で検出したら電源断と判断するようにすることで、期間K1<K2とすることができる。この例の場合、主制御基板における2回のタイマ割込み処理に要する時間は、主制御基板の割込み周期T1を上述のように2.235msとすると、期間K1は、4.470msとなる。一方、払出制御基板における7回のタイマ割込み処理に要する時間は、払出制御基板の割込み周期T2を上述のように1msとすると、期間K2は、期間K1よりも長い7msとなる。なお、主制御基板の期間K1は、4.470であるため、期間K1<期間K2とするようにしたい場合、払出制御基板における電源断と判断するまでのタイマ割込み処理の回数は、5回(5ms)でも充分であるが、この例においては、ノイズによって周期がずれる等の事態を考慮して、2msの余裕を持たせた2回を足した7回としている。
換言すれば、主制御基板の電源断と判断するまでのタイマ割込み処理の回数をN、払出制御基板の電源断と判断するまでのタイマ割込み処理の回数をMとした場合、「主制御基板の割込み周期T1×N(上述の2回)=期間K1」<「払出制御基板の割込み周期T2×M(上述の7回)=期間K2」の関係が成立するようになれば良い。また、この払出制御基板のタイマ割込み回数Mについては、期間K1よりも長くなった段階での値(上述の5回(5ms)に相当)でも良いし、上述のように余裕を持たせる場合には、期間K1よりも多くなった段階からα回を加算した値(上述の7ms)であっても良いということである。
このように、電源断が発生した場合において、払出制御基板による電源断の発生から電源断を検出するまでの期間K2を、主制御基板による電源断の発生から電源断を検出するまでの期間K1よりも長くすることで、主制御基板が電源断の検出による電源断処理を実行した時点では、払出制御基板による電源断処理を実行していない(主制御基板が払出制御基板に電源断時に送信する全てのコマンドを送信した状況下において、払出制御基板がコマンドを受信可能となっている)ように構成することができ、電源断が発生した場合において、払出制御基板が、主制御基板から送信される各種のコマンドを取りこぼすことを防止することができる。
なお、本実施形態では、主制御基板における電源断と判断するまでのタイマ割込み回数Nと、払出制御基板における電源断と判断するまでのタイマ割込み回数Mとの回数を調整することで、期間K1<期間K2となるようにしていたが、これに限定されず、例えば、タイマ割込み周期T1、T2を調整する等の他の方法も取りえる。要は、主制御基板において電源が完全に落ちて主制御基板が機能しなくなった状態でも、払出制御基板の電源が完全に落ちておらずに払出制御基板が機能している状態となるようにし、払出制御基板が主制御基板からのコマンド等を受けたり、このコマンドに関する処理を行うことが可能となっていれば良い。
次に、払出制御基板における電源投入後の処理開始時期(メインプログラムの起動時期)について、主制御基板の電源投入後の処理開始時期と比較しながら説明する。主制御基板で実行されるメインプログラムは、電源電圧が一定になった時刻から所定時間経過した処理開始時間(時刻)から起動する。このメインプログラムの実行により、上述した図13に示した主制御基板START処理(電源投入処理)が実行される。一方、払出制御基板で実行されるメインプログラムについても、図示しないが主制御基板と同様に、電源電圧が一定になった時刻から特定時間経過した処理開始時間から起動し、払出制御基板の電源投入処理が実行される。
本実施形態では、主制御基板は、電源投入後(電源復帰後も含む)の所定のタイミングで、後述するチップID番号(図67参照)等の所定情報を払出制御基板に出力するようになっており、このチップID番号を受けた払出制御基板は、このチップID番号を含む遊技機設置情報を、貸機(外部)に出力するようになっている(図71等を参照。これについても後述する)。
ここで、払出制御基板の処理開始時間をthとすると、この処理開始時間thは、主制御基板の処理開始時間taよりも短くなる(払出制御基板の処理開始時間th<主制御基板の処理開始時間ta)ように設定している。換言すれば、払出制御基板のメインプログラムが作動した後に、主制御基板のメインプログラムが作動するようにしており、メインプログラムの実行が、払出制御基板のメインプログラムに遅れて行われるようになっている。
このように構成することで、主制御基板が立ち上がった状態(主制御基板のメインプログラムの実行が開始された状態)においては、既に、払出制御基板が立ち上がっている状態(払出制御基板におけるメインプログラムの実行が行われている状態)となっているので、払出制御基板側にて主制御基板からの情報等を確実に受けることができる状態とすることができ、主制御基板からの情報等の取りこぼしを防止することができる。その結果、払出制御基板側にて、主制御基板からの上記所定情報等を確実に取得することができ、通信の安定化を図ることができる。これに対し、主制御基板が立ち上がった状態において、未だ払出制御基板が立ち上がっていない場合には、この払出制御基板において、主制御基板からの情報等を受けることができず、この情報を確実に取得できない虞がある。
なお、本実施形態では、主制御基板の処理開始時刻ta>払出制御基板の処理開始時刻thとなるように設定しているが、要は、払出制御基板が主制御基板からの情報を受けることができない状況下にて主制御基板から払出制御基板に情報の送信が行われなければよいので、例えば、主制御基板が払出制御基板よりも先に立ち上がったとしても、主制御基板側にて、払出制御基板が立ち上がった後から情報を送信するように(払出制御基板が立ち上がっていない状態では、情報を送信しないように)しても良い。
また、主制御基板がチップID番号を払出制御基板に送信した後、払出制御基板が当該チップID番号を受信した場合に、主制御基板に対して、当該チップID番号を受け取ったことを意味するコマンドを送信してもよい。このような構成によれば、主制御基板は送信したチップID番号が払出制御基板に到達したことを判断できるので、より確実に状況を把握でき、仮に主制御基板が当該チップID番号受け取ったことを意味するコマンドを所定期間内(主制御基板がチップID番号を払出制御基板に送信してから所定時間内)に受信しなかった場合は、リトライ処理として当該チップID番号を再度送信したり、エラー処理として遊技の進行を停止したりすることが考えられる。なお、払出制御基板は主制御基板に対して、当該チップID番号を受け取ったことを意味するコマンドを送信する代わりに当該チップID番号をそのまま主制御基板にも送信することにより、主制御基板に対して当該チップID番号を受け取ったこととしてもよい。
次に、電源断時処理を実行した後に給電されたことにより払出制御基板が初期設定を完了するまでの時間を、電源断時処理を実行した後に給電されたことにより主制御基板が初期設定を完了するまでの時間と比較しながら説明する。ここで、「電源断時処理を実行した後に給電されたこと」とは、主制御基板の場合は2回のタイマ割込み処理(払出制御基板の場合は7回のタイマ割込み処理)にて電源断を検出した後、電源が完全に落ちきる前に(供給電圧が0になる前に)給電されて、駆動電圧まで復帰したことを意味する。この場合は、電源がOFFにならず(電源を手動でONにする必要はない)、電源断時処理の最後のリセット待ち処理(例えば、図36のステップ1914を参照)の状態(リセット待ちの状態)をループしている時間が所定時間以上となった場合に自動的にプログラムの最初(例えば、図13のステップ1000を参照)から実行される。
上述のように、主制御基板では、電源断が発生した後に、2回のタイマ割込み処理で電源断と判断するのであるが、この2回のタイマ割込み処理の後に、電源が復帰した場合には(例えば、2回のタイマ割込み処理で電源断を判定し、その後電源断時処理の最後のリセット待ち処理(無限ループ処理とも称す)が所定時間経過しても終了しないことを判定した場合には、図13に示した主制御基板START(電源投入)の処理が実行され、図13のステップS1002のタイマ割り込みの初期設定等を実行する。一方、払出制御基板では、電源断が発生した後に、7回のタイマ割込み処理で電源断と判断するのであるが、主制御基板と同様にして、この7回のタイマ割込みの後に、電源が復帰した場合には、タイマ割り込みの初期設定等を実行する。
ここで、電断時において、主制御基板及び払出制御基板が初期設定等を実行するタイミングのうち、一番遅いタイミングはそれぞれ、上記期間K1及びK2であり、期間K1(例えば、4.470ms)<期間K2(例えば、7ms)となっている。この場合、主制御基板が期間K1の後に直ちに初期設定等を実行し、払出制御基板が期間K2の後に直ちに初期設定等を実行した場合には、上述のように、この払出制御基板において、主制御基板からの情報等を受けることができず、この情報を確実に取得できない虞がある。
このため、本実施形態では、主制御基板においては、電源投入時におけるセキュリティモードとして、所定の固定時間(例えば、2883.54ms)が設定されており、払出制御基板においては、電源投入時におけるセキュリティモードがない、又は当該所定の固定時間よりも短い時間である特定の固定時間が設定されている。これにより電源断発生後に電源が落ちきるよりも前に給電された場合、主制御基板の処理開始時間を、当該給電後の払出制御基板の処理開始時間よりも遅くなるようにしている。すなわち、主制御基板においては、電源断を判定した後の所定のタイミングで自己リセットが行われ、その後上記所定の固定時間の間セキュリティモードを行ってから図13に示した主制御基板START(電源投入)の処理を実行する一方、払出制御基板においては、電源断を判定した後の所定のタイミングで自己リセットが行われ、その後上記所定の固定時間のセキュリティモードを行わずに(又は、固定時間よりも短い特定の固定時間のセキュリティモードを行ってから)プログラムの開始から始めるため、電源断発生後に電源断と判定する時間は主制御基板の方が払出制御基板よりも短時間となっているが(主制御基板の方が払出基板よりも早く電源断発生後に電源断と判定するが)、給電後のプログラムを開始する時間は払出制御基板の方が主制御基板よりも短時間となっている(払出制御基板の方が主制御基板よりも早く給電後のプログラムを開始する)。
このように構成することで、電源断後に主制御基板が立ち上がった状態(電源断後に主制御基板のメインプログラムの実行が開始された状態、または、電源断後の主制御基板による初期設定が完了した状態)においては、既に、払出制御基板が立ち上がっている状態(電源断後に払出制御基板におけるメインプログラムの実行が行われている状態、又は、電源断後の払出制御基板による初期設定が完了した状態)となっているので、電源断があったとしても、払出制御基板側にて主制御基板からの情報等を確実に受けることができる状態とすることができ、電源断後の主制御基板からの情報等の取りこぼしを防止することができる。その結果、払出制御基板側にて、電源断後の主制御基板からの上記所定情報等を確実に取得することができ、通信の安定化を図ることができる。
なお、主制御基板は電源断を検出したときにウォッチドッグタイマをセットし、電源断時処理を実行した後に給電されたことによりウォッチドッグタイマが更新され続け、所定値に達した場合は外部割込みによりリセット信号が出力され、主制御基板はリセット信号を受信したときに初期化されるようになっている。この初期化時にセキュリティモードを経由してユーザーモード(遊技機のプログラムが開始されるモード)を起動することで主制御基板のプログラム開始のタイミングを調整することが可能となる。また、払出制御基板においてはウォッチドッグタイマにより初期化されるまでは主制御基板と同様であり、初期化後にセキュリティモードを起動しないことで、主制御基板よりも早く起動することが可能となっている。
本実施形態では、払出制御基板には、上述の払出制御基板に貯留されている得点(以後、単に「総得点」ということもある。)を記憶する第1記憶領域と、この第1記憶領域に記憶された総得点が消去(クリア)される際に、消去される総得点を後発的に確認するために記憶する第2制御領域と、RAMクリアスイッチと(いずれも不図示)が設けられている。このRAMクリアスイッチを1回操作することにより(具体的には、RAMクリアスイッチが押下式のボタンであった場合には、そのボタンを一回押下すること等が挙げられる)、払出制御基板の第1記憶領域に記憶している総得点が消去(クリア)されるようになっている。この消去の際において、第1記憶領域に記憶されていた総得点は、第2記憶領域に記憶される。具体的には、RAMクリアスイッチが操作されると、払出制御基板は、第1記憶領域に記憶されている総得点を第2記憶領域に記憶させ、その後、第1記憶領域の総得点を消去する処理を行う。
また、RAMクリアスイッチが操作されることにより初期化されるデータは総得点のみであり、他のデータはクリアされない。たとえば、ベット数として3が記憶されており、総得点として1000が記憶されている場合にRAMクリアスイッチが操作されると総得点の1000のみがクリアされ、ベット数の3はクリアされないようになっている。なお、本実施形態では、RAMクリアスイッチへの操作によってクリアされる範囲については、上述の総得点のみとしているが、仕様等に応じて、そのクリア範囲を適宜設定可能であることは言うまでもない。
この第2記憶領域に記憶された総得点は、電源断や設定変更まで保存される。換言すれは、第2記憶領域に記憶された総得点は、電源断が行われたときにおける電源断時処理又は電源断から復帰した時における電源断復帰処理のいずれか、或いは上述の設定変更時のRAMクリアによって消去されるようになっている。したがって、上述のRAMクリアスイッチによって第1記憶領域から総得点が消去された後であっても、ホールスタッフがスタッフメニューを開き、そのメニューのうち、「総得点の確認」といったメニューを選択することによって、その総得点を確認可能としている。このように、消去される総得点を後発的に確認するための第2記憶領域を設けることにより、RAMクリアスイッチへの操作によって、第1記憶領域に記憶された総得点が消去された後であっても、第1記憶領域から消去された総得点を確認することができるので、セキュリティ性を高めることができる。
なお、本実施形態では、後発的に総得点を確認するために、RAMクリアスイッチへの操作によって、第1記憶領域に記憶されていた総得点を第2記憶領域に記憶していたが、後発的に総得点を確認する必要が無ければ、RAMクリアスイッチへの操作によって第1記憶領域に記憶されていた総得点を消去するのみに留めることも可能である。この場合、第2記憶領域を設ける必要が無いので、プログラム容量の削減を図ることができる。
また、本実施形態では、RAMクリアスイッチを1回操作することによって、総得点を消去していたが、これに限らず、例えば、RAMクリアスイッチを一定時間(例えば、5秒間等)操作し続ける(例えば、RAMクリアスイッチが押しボタン式のものであればその押しボタンを一定時間押下(いわゆる長押し)する等が挙げられる)ことによって総得点を消去するようにしても良いし、また、RAMクリアスイッチを操作している状態で、電源断又は電源復帰を行うことで、総得点を消去するようにしても良い。これらのRAMクリアスイッチへの長押しや、RAMクリアスイッチを操作しながらの電源断し且つ復帰させることや、RAMクリアスイッチを操作しながらの電源投入をさせることといったように、RAMクリアスイッチを1回操作することに対して少々手間のかかる操作態様を採用することで、簡単に総得点の消去ができなくなるため、メンテナンス時に誤ってRAMクリアスイッチを操作することによる意図しない総得点の消去を防止することができる。
本実施形態においては、前述した総得点表示装置には、遊技メダルを使用する回胴式遊技機Pにおける、貯留装置が電気的に貯留している遊技メダル(クレジット数表示装置D200に表示されている遊技メダル)とメダル受け皿D230等遊技機外部に払い出された遊技メダルとの合計の遊技メダル枚数に相当する得点が表示されるよう構成されているが、これには限定されず、総得点表示装置と貯留装置とを併用してもよい。そのように構成した場合には、総得点表示装置には、遊技メダルを使用する遊技機におけるメダル受け皿D230等遊技機外部に払い出された遊技メダル枚数に相当する得点が表示されることとなる。
<<貸機操作部>>
メダルレスの回胴式遊技機外部に設けられている貸機操作部に設けられている部材について以下詳述する。再プレイスイッチが有効な状態で操作された場合には、再プレイスイッチが操作された旨の信号である再プレイスイッチ信号が貸機に送信される。再プレイスイッチ信号が貸機に送信されることにより、遊技者が前回までの遊技にて貯留していた得点(例えば、会員カードに電気的に貯留していた得点)を使用して遊技をする再プレイに関する得点が遊技機(例えば、払出制御基板の記憶領域に記憶)に貯留されることとなる。尚、再プレイスイッチを1回操作することで、所定数(例えば、50点)の得点が遊技機に貯留されるよう構成した場合において、遊技者が前回までの遊技にて貯留していた得点が所定数未満(例えば、50点未満)である場合には、(1)再プレイスイッチ信号が貸機に送信されない、(2)遊技機に得点が貯留(加算)されない、(3)当該所定数未満の得点が遊技機に貯留(加算)される、のように構成してもよい。
また、貸出ボタンが有効な状態で操作された場合には、貸出する得点を貸機に貯留する際に用いる信号である貸出ボタン信号が貸機に送信される。貸出ボタン信号が遊技機に送信されることにより、遊技者が当日に購入した得点が貯留されているカードから遊技機に得点が移行することとなる。尚、貸出ボタンを1回操作することで、所定数(例えば、50点)の得点が遊技機に貯留されるよう構成した場合において、カードに貯留されている得点が所定数未満(例えば、50点未満)である場合には、(1)貸出ボタン信号が貸機に送信されない、(2)遊技機に得点が貯留(加算)されない、(3)当該所定数未満の得点が遊技機に貯留(加算)される、のように構成してもよい。また、返却スイッチが有効な状態で操作された場合には、遊技者が当日に購入した得点が貯留されているカードが遊技者に返却されることとなる(貸出せずに残っている得点が貯留されている)。また、貸出ボタンを1回操作することで遊技機に貯留されることとなる得点を遊技者が変更可能に構成してもよい。
また、貸機は、前述した当日購入したカードに貯留されている得点の表示に関する情報である残度数データを残度数表示装置に送信することによって、残度数表示装置に前述した当日購入したカードに貯留されている得点(残度数と称することがある)が表示される(当日購入したカードが貸機に挿入されている場合)。また、貸機は、得点の貸出が可能(遊技機に得点を移行可能)である場合に、貸出可能LED信号を貸出可能LEDに送信することによって、貸出可能LEDが貸出可能である態様(例えば、点灯)となり、遊技者は貸出可能であることを認識できる。尚、貸出可能である態様を点灯、貸出不可能である態様を消灯としてもよいし、貸出可能である態様を緑色点灯、貸出不可能である態様を赤色点灯としてもよい。尚、貸出可能であるか否かの一例としては、貸機に挿入された会員カード又は当日購入したカードに得点が貯留されている(所定数以上の得点が貯留されている)場合に貸出可能となるよう構成してもよい。
遊技機と貸機との間で通信ができない場合には、得点の管理上、遊技を進行させないのが好ましい。例えば、スタートレバーやベットボタンの操作を受け付けないようにすることで遊技を進行させないようにできる。
<<貸機>>
また、貸機からホールコンピュータには、遊技機の出玉に関する各種の情報である出玉性能情報と、得点がベット(投入)された旨に関する信号であるメダル投入信号と、得点が払い出される(遊技者に付与される)旨の信号であるメダル払出信号と、遊技の状況(例えば、ボーナス中であるか否か)に関する信号である作動状態と、前扉の開放に関する信号であるドア開放信号と、エラーの発生状況に関する信号であるセキュリティ信号と、が送信されるよう構成されている。また、貸機から管理コンピュータ、各社センタ、遊技機情報センタには、当日の最大差枚数(MYと称することがある)に関する情報(遊技機性能情報の1つ)や、後述する遊技機設置情報、ホールコン・不正監視情報(HC・不正監視情報とも称する)などの遊技機情報が送信されるよう構成されている。なお、得点を貸出ではなく購入によって遊技する場合は、「貸機」は「購入機」(いずれの場合も専用ユニットとも称する)と置き換え、「遊技機への得点の貸出」は「遊技機への得点の転送」と置き換えることができる。
また、図示するように、主制御基板、払出制御基板、遊技機側の接続端子板、貸機側の接続端子板、SC基板、ホールコンピュータ、管理コンピュータ、各社センタ、遊技機情報センタとは、接続ケーブルによって接続されている。すなわち、本実施形態においては、メダルレスの回胴式遊技機と、このメダルレスの回胴式遊技機と通信可能に接続された貸機と、この貸機からの情報の出力を受けるホールコンピュータ、管理コンピュータ、各社センタのそれぞれのコンピュータ、及び遊技機情報センタのコンピュータとで遊技機システムを構成しているともいえる。この遊技機システムの構成要素としては、例えば、遊技機と貸機とからなるものであっても良いし、遊技機と貸機とホールコンピュータとからなるものであってもよく、その組み合わせは適宜設定可能であるが、この遊技システムの構成要素としては、少なくとも遊技機と貸機とが含まれていることが望ましい。ここで、遊技機側の接続端子板と貸機側の接続端子板との通信態様について、図66を用いて詳述する。
図66は、遊技機側の接続端子板と貸機側の接続端子板との通信に用いる接続ケーブルの通信内容の一例である。接続ケーブルのコネクタは、9個のピンで構成されており、
(1)1番のピンは、絶縁GND(GNDと絶縁するためのピン)として、貸機から払出制御基板側(遊技機側)に送信される信号に用いている。
(2)2番のピンは、6番のピンを用いて送信される送信信号のGND(グランドと称することがある)として、貸機から払出制御基板側(遊技機側)に送信される信号に用いている。
(3)3番のピンは、7番のピンを用いて送信される受信信号のGNDとして、貸機から払出制御基板側(遊技機側)に送信される信号に用いている。
(4)4番のピンは、貸機が遊技機(払出制御基板)と接続していることを確認する接続確認信号として、払出制御基板側(遊技機側)から貸機に送信される信号に用いている。
(5)5番のピンは、絶縁GND(GNDと絶縁するためのピン)として、貸機から払出制御基板側(遊技機側)に送信される信号に用いている。
(6)6番のピンは、払出制御基板(遊技機)からSC基板(貸機)に送信する信号(送信信号)として、払出制御基板側(遊技機側)から貸機に送信される信号に用いている。
(7)7番のピンは、払出制御基板(遊技機)がSC基板(貸機)から受信する信号(受信信号)として、SC基板(貸機)から払出制御基板(遊技機)に送信される信号に用いている。
(8)8番のピンは、絶縁5V(他の5Vと絶縁するためのピン)として、貸機から払出制御基板側(遊技機側)に送信される信号に用いている。
(9)9番のピンは、絶縁5V(他の5Vと絶縁するためのピン)として、貸機から払出制御基板側(遊技機側)に送信される信号に用いている。なお、上記6番のピンと2番のピンとはツイスト処理(ケーブル同士を捻ってまとめる処理)が、上記7番のピンと3番のピンとはツイスト処理(ケーブル同士を捻ってまとめる処理)が施されている。
なお、本例においては、遊技機から貸機に送信する信号を6番のピンから送信する、換言すると、遊技機から貸機に送信され得る複数種類の信号をすべて6番のピンから送信するよう構成したが、これには限定されず、遊技機から貸機に送信され得る信号の種類毎に送信線を有するよう構成してもよい。
なお、本例においては、貸機から遊技機に送信する信号を7番のピンから送信する、換言すると、貸機から遊技機に送信され得る複数種類の信号をすべて7番のピンから送信するよう構成したが、これには限定されず、貸機から遊技機に送信され得る信号の種類毎に送信線を有するよう構成してもよい。
次に、図67は、遊技機情報通知コマンド(遊技機情報通知とも称することがある)の内容を図示している。遊技機情報通知コマンドは、図66にて前述した通信ケーブルの6番のピンを用いて送信される送信信号として、遊技機側から貸機側に送信されるコマンドである。
遊技機情報通知コマンドのコマンド長は可変長であり、コマンド内容によって相違し得るが、複数バイトで構成されている。送信方向は、遊技機側から貸機側に送信されるコマンドであり、コマンド長、コマンド種別、通し番号、遊技機種類情報、遊技機情報種別、遊技機情報、チェックサムから構成されており、より具体的には以下のように構成されている。
1番のコマンド長は、0xXX〜0xYY(X、Yは任意の数値)となる1バイトのデータとなっている。
2番のコマンド種別は、0x01となる1バイトのデータとなっている。
3番の通し番号は、0x00〜0xFFとなる1バイトのデータとなっている。
4番の遊技機種類情報は、遊技機の種類を示す情報であり1バイトのデータとなっている。
5番の遊技情報種別は、0x00遊技機性能情報、0x01遊技機設置情報、0x02HC・不正監視情報(HCはホールコンピュータ)となる1バイトのデータとなっている。
6番の遊技機情報は、遊技機性能情報、遊技機設置情報、またはHC・不正監視情報のいずれかの内容となっており、40バイトまたは42バイトのデータ、換言すると、2バイト以上のデータとなっている。
7番のチェックサムは、1バイトのデータとなっている。
なお、上記通し番号を通番と称することがある。
また、上記1番のコマンド長に関しては、遊技機情報として40バイトである遊技機性能情報又はHC・不正監視情報を送信する場合には、合計のコマンド長として「0x2E」となり、遊技機情報として42バイトである遊技機設置情報を送信する場合には、合計のコマンド長として「0x30」となる。
また、上記4番の遊技機種類情報は、コード、遊技機、団体名、管理媒体で構成されており、具体例としては、
0x01:回胴式遊技機、A団体、遊技メダル
0x02:回胴式遊技機、B団体、遊技メダル
のような構成となっている。
また、上記6番の遊技機情報では、上記5番の遊技機情報種別に対応した1種類の内容が送信されるよう構成されており、例えば、上記5番が遊技機性能情報であった場合には、上記6番は遊技機性能情報の内容として、遊技状態等に関する情報が送信されることとなる。また、遊技機設置情報の内容としては、主制御基板CPU(主制御チップ)のメーカコード、払出制御基板CPU(払出制御チップ)のメーカコード、製品コード、チップID番号等となっており、HC・不正監視情報の内容としては、IN・OUT情報、遊技状態等となっている。
なお、遊技機性能情報の内容としては、例えば、性能表示装置SHに表示することとなる表示項目(「累計の役物等状態比率」、「累計の有利区間比率又は累計の指示込役物比率」、「6000ゲーム間の連続役物比率」、「6000ゲーム間の役物比率」、「累計の連続役物比率」、「累計の役物比率」)や、当該表示項目を算出するために使用する情報(要素とも称することがあり、例えば、累計の第1種特別役物作動時における遊技回数、総遊技回数等)を遊技機性能情報として遊技機外部に送信可能に構成してもよい。
次に、上記6番の遊技機情報である遊技機性能情報、遊技機設置情報、HC・不正監視情報についてまとめる。まず、上記6番の遊技機情報のうち、遊技機性能情報の内容としては、以下の(1)〜(12)が挙げられる。
(1)総投入数(総得点数とも称し、投入(ベット)された得点の総数)
この総投入数は、電源投入後におけるベットされた得点の累計数(遊技媒体(遊技価値)の総投入数)の情報であり、有利区間であるか否かにかかわらず累計(更新)されるようになっている。また、再遊技の場合、換言すれば、再遊技にて自動投入された得点については、ベットされた得点には含まれない(以後、単に、「再遊技は含まれない」と称する)。さらに、この総投入数は、電源投入後におけるベットされた得点の累計数(累積数)であるから、電源断が発生し、その後、電源投入された際には「0」となる。なお、この総投入数において、電源断及び電源投入によっては影響を受けず、ラムクリア等がない限り、累計されるようになっていてもよい。
(2)総払出数(総付与数とも称し、付与された得点の総数)
この総払出数は、電源投入後における付与された得点の累計数の総払出数)の情報であり、有利区間であるか否かにかかわらず累計されるようになっている。また、この総払出数にしても、再遊技は含まれない。さらに、この総払出数も、電源投入後における付与された得点の累計数であるから、電源断が発生し、その後、電源投入された際には「0」となっている。なお、この総払出数においても、電源断及び電源投入によっては影響を受けず、ラムクリア等がない限り、累計されるようになっていてもよい。
(3)MY(得点の最大差数)
このMYは、電源投入後において最も低い得点を基準とし、この基準からの得点の最大の増加数、換言すれば、電源投入後において最も低い得点と最も高い得点との最大差数であり、有利区間であるか否かにかかわらず累計されるようになっている。また、このMYも、電源投入後以降の最大差数であるから、電源断が発生し、その後、電源が投入された際には「0」となる。このMYにおいても、電源断及び電源投入によっては影響を受けず、ラムクリア等がない限り、累計されるようになっていてもよい。本実施形態では、このMYの出力を行うにあたり、通常区間及び有利区間を含む電源投入後の全遊技区間におけるリアルタイムな値を記憶する図示しないMY計算カウンタと、このMY計算カウンタの値の最大値を記憶するとともに、外部に出力されるMYの値である図示しない出力用MYカウンタを用いている。換言すれば、本実施形態では、1の有利区間における最大の差枚数をカウント可能なカウンタである有利区間MYカウンタに加え、MY計算用カウンタと出力用MY計算カウンタとを設けている。これらのMY計算用カウンタ及び出力用MY計算カウンタについては後述する。
(4)役物総払出数(役物によって付与された総得点)
この役物総払出数は、電源投入後における普通役物等の役物(上述のSB、RB、CB等)によって付与された得点の累計数の情報であり、有利区間であるか否かにかかわらず累計(更新)されるようになっている。また、この役物総払出数は、電源断が発生し、その後、電源が投入された際には「0」となる。この役物総払出数においても、電源断及び電源投入によっては影響を受けず、ラムクリア等がない限り、累計されるようになっていてもよい。
(5)連続役物総払出数(RBによって付与された総得点)
この連続役物総払出数は、電源投入後における上述のRB(連続役物とも称す。BB中のRB作動も含む。)によって付与された得点の累計数の情報であり、有利区間であるか否かにかかわらず累計(更新)されるようになっている。また、この連続役物総払出数は、電源断が発生し、その後、電源が投入された際には「0」となる。この連続役物総払出数においても、電源断及び電源投入によっては影響を受けず、ラムクリア等がない限り、累計されるようになっていてもよい。
(6)役物比率(性能表示装置SHに表示される累計の役物比率)
この役物比率は、上述の「(c)=6000ゲーム間の役物比率」でも説明した通り、累計の総払出数(ラムクリア(コールドスタート)後の累計でも良いし、所定期間の累計でも良い)のうち、役物(上述のSBといった普通役物、RB、CB等といった特別役物を含む)によって付与された得点がどのくらいを占めているのかを示す比率(割合)であり、有利区間であるか否かにかかわらず更新されるようになっている。例えば、総払出数が100であり、役物によって付与された得点が60であった場合には、役物比率は60(%)となる。さらに、この役物比率としては、所定の規定ゲーム数(遊技回数)の役物比率(所定の規定遊技回数としては、例えば、上述のように6000ゲーム間が適用可能であるし、また、これに代えて、400回、17500回等であっても良く、適宜の値を適用可能である)であっても良い。この場合、所定の規定ゲーム回数未満の場合には、その旨の情報として「FFh」が貸機に出力されるようになっている。
(7)連続役物比率(性能表示装置SHに表示される累計の連続役物比率)
この連続役物比率は、上述の「(d)=累計の連続役物比率」でも説明した通り、累計の総払出数(ラムクリア(コールドスタート)後の累計でも良いし、所定期間の累計でも良い)のうち、連続役物(RB)によって付与された得点がどのくらいを占めているのかを示す比率であり、有利区間であるか否かにかかわらず、更新されるようになっている。この連続役物比率も、所定の規定ゲーム数の連続役物比率(所定の規定遊技回数としては、例えば、上述のように6000ゲーム間が適用可能であるし、また、これに代えて、400回、17500回等であっても良く、適宜の値を適用可能である)であっても良い。この場合、所定の規定ゲーム数未満の場合には、その旨の情報として「FFh」が貸機に出力されるようになっている。
(8)有利区間比率(性能表示装置SHに表示される累計の有利区間比率)
この有利区間比率は、上述の「(a)=累計の有利区間比率」でも説明した通り、累計のゲーム数(ラムクリア(コールドスタート)後の累計でも良いし、所定期間の累計でも良い)のうち、有利区間に滞在していたゲーム数がどのくらいを占めているのかを示す比率である。例えば、累計のゲーム数が100であり、有利区間に滞在していたゲーム数が90であった場合には、有利区間比率は90となる。この有利区間比率は、所定の規定ゲーム数に未到達である場合には、その旨の情報1として「FFh」が貸機に出力されるようになっている。また、指示機能を搭載しない遊技機の場合には、その旨の情報2として「FFh」が貸機に出力されるようになっている。
(9)指示込役物比率(性能表示装置SHに表示される累計の指示込役物比率)
この指示込役物比率は、上述でも説明した通り、累計の総払出数(ラムクリア(コールドスタート)後の累計でも良いし、所定期間の累計でも良い)のうち、上記(6)の役物によって付与された得点及びAT(指示機能)によって付与された得点がどのくらいを占めているのかを示す比率である。この指示込役物比率も、所定の規定ゲーム数の指示込役物比率(所定の規定ゲーム数としては、例えば、上述のように6000ゲーム間が適用可能であるし、また、これに代えて、400回、17500回等であっても良く、適宜の値を適用可能である)であっても良い。この場合、所定の規定ゲーム数未満の場合には、その旨の情報1として「FFh」が貸機に出力されるようになっている。また、指示機能を役物概念として搭載しない遊技機の場合には、その旨の情報2として「FFh」が貸機に出力されるようになっている。
(10)役物等状態比率(性能表示装置SHに表示される累計の役物等状態比率)
この役物等状態比率は、上述の「(f)=累計の役物等状態比率」でも説明した通り、累計のゲーム数(ラムクリア(コールドスタート)後の累計でも良いし、所定期間の累計でも良い)のうち、役物連続作動装置作動時(1種BB中、2種BB中)の遊技回数によるゲーム数がどのくらいを占めているのかを示す比率であり、有利区間であるか否かにかかわらず、更新されるようになっている。この役物等状態比率は、所定の規定ゲーム数に未到達である場合には、その旨の情報として「FFh」が貸機に出力されるようになっている。
(11)ゲーム数(遊技回数)
このゲーム数は、電源投入後からの累計のゲーム数であり、有利区間であるか否かにかかわらず、更新されるようになっている。このゲーム数は、電源投入後における累計のゲーム数であるから、電源断が発生し、その後、電源が投入された際には「0」となる。このゲーム数は、有利区間であるか否かにかかわらず、累計(更新)されるようになっている。なお、このゲーム数においては、電源断及び電源投入によっては影響を受けず、ラムクリア等がない限り、累計されるようになっていてもよい。
(12)その他(予備、予約1、予約2)
遊技機性能情報として、上記(1)〜(11)の他、例えば、上記(1)〜(11)以外の情報を出力したい場合の予備(この予備を使用しない場合にはその旨の情報が出力される)、貸機で算出される最大MYを外部に出力する場合等に用いる予約1、貸機で算出されるゲーム数を外部に出力する場合等に用いられる予約2を出力するようにしても良い。
<MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタ>
ここで、上述のMY計算カウンタ(遊技価値記憶手段)及び出力用カウンタ(出力用記憶手段)について説明する。MY計算カウンタは、主制御基板に設けられているとともに、通常区間及び有利区間を含む電源投入後の全遊技区間の差数をカウント(記憶)可能なカウンタであり、出力用MYカウンタは、主制御基板に設けられているとともに、外部に出力される上記6番の遊技機情報のうち、遊技機性能情報の1つである「MY」として出力される最大の差枚数がカウント(記憶)されたカウンタである。
MY計算カウンタは、その値が投入点(投入価値数)と付与点(付与価値数)とに応じて更新されることで、電源投入後(電源オン後)から電源断(電源オフ)までの間の全遊技区間の差数をカウントしている。例えば、MY計算カウンタの値が10の状態で、3点の投入があり、10枚の付与点があった場合には、当該ゲームにおける差数は7点(付与点の10点−投入点の3点)であるため、MY計算カウンタの値が17(10点ある状況で、7点増えたため、これらを加算した17点)に更新される。また、本実施形態では、自動投入が行われる再遊技(リプレイ)の場合においては、再遊技が当選した当該ゲームの払出を0とし、再遊技が当選した次遊技の投入点を0とし(再遊技による自動投入は0点とし)している。すなわち、再遊技が当選した当該ゲーム(当該ゲームの前ゲームは再遊技以外とする)では、その当該遊技の投入点は3で、付与点は0であるが、その次ゲームにて11点の付与点のあるベルが当選した場合には、投入点が0であり、付与点が11として差数を算出するようになっている。なお、再遊技において、再遊技が当選した当該ゲームの付与点を3とし、再遊技が当選した次遊技の投入点を3点(再遊技が当選した遊技における投入数と同じ点数)とするようにしても良い。
また、このMY計算カウンタは、当該ゲームが終了した後の所定のタイミング(例えば、最後の停止ボタンを離したタイミング、入賞に伴う得点の払出が終了したタイミング、最後の停止ボタンを離した後における当該ゲームの処理が終了したタイミング等、適宜のタイミングを適用することができる。)にて、当該ゲームの差数をカウントするようになっている。このMY計算カウンタがとりえる値の最大値としては、例えば、遊技機情報としてのMYが3バイトのデータとした場合、この3バイトの範囲内(256の3乗)であればカウントは可能ではあるが、本実施形態では、データに余裕を持たせるために、これよりも小さい値(例えば、917490)を上限とし、この上限値に達したらそれ以上の更新を行わないようにしている。このようにすることで、外部に出力される遊技機情報としてのMYを確実に送信することができる。
また、MY計算カウンタは、投入点と付与点とに応じて算出した値が、負の値となる場合に0に補正される。例えば、MY計算カウンタの値が0である状態で、3点の投入がありかつはずれであった場合(付与点が0であった場合)においては、−3となるが、MY計算カウンタでは、この「−3」という負の値となった場合においては、0をカウントするようになっている。このようにMY計算カウンタが0となった状態において、3点の投入があり、11点の付与があった場合には、MY計算カウンタはその差数の7がカウントされることとなる。
出力用MYカウンタは、付与点の最大値をカウント(記憶)するものであり、MY計算カウンタの値が、出力用MYカウンタの値よりも大きくなった場合に、出力用MYカウンタの値を、そのときのMY計算カウンタの値に更新するようになっている。すなわち、当該ゲームが終了した後の所定のタイミングで、MY計算カウンタに当該ゲームに係る当該値(差数)がカウントされた後、この当該値が、この時点で出力用MYカウンタに記憶された記憶値よりも大きければ、出力用MYカウンタの記憶値を、その当該値に更新するようになっている。
これらのMY計算カウンタと出力用MY計算カウンタとはそれぞれ、電源がオンとなったときに、それぞれのカウンタの値を0に初期化するようになっている。すなわち、これらのMY計算カウンタと出力用MY計算カウンタは、通常区間及び有利区間に係わらず差数の算出を行っている一方で、これらのカウンタは電源オンのときに初期化されるようになっている。なお、これらのカウンタの初期化のタイミングは、電源オンに限定されず、例えば、電源がオフになったタイミングというように、電源がオフとなってから電源がオンとなった後の所定のタイミングまでのいずれかのタイミングであってもよく、要は、これらのカウンタの値が更新される前のタイミングであればよい。
なお、これらのMY計算カウンタ及び出力用MYカウンタに対し、上述の有利区間MYカウンタは、1の有利区間における最大の差枚数をカウント可能なカウンタ(例えば、100ゲームの有利区間において、最も少なかった得点が−10であり、最も多かった得点が30であった場合、−10から30の差数である40が有利区間MYカウンタの値となる)であるため、電源オンや電源オフ(設定変更に伴う電源オフを除く)によっては初期化されず、有利区間が終了した後から通常区間を経て次回の有利区間開始時における所定のタイミングの間のいずれかのタイミングにて初期化されるようになっている。また、設定変更時の初期化処理でも初期化されるようになっている。また、この有利区間MYカウンタとは別に、通常区間及び有利区間における所定の遊技区間(電源オンから電源オフの間であっても良いし、電源オンやオフに関わらない全遊技区間としても良い)の最大差数をみるカウンタを設けてもよい。これについては、上述の他の実施形態についても同様である。
次に、MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタの値の具体的な更新の一例について、上述の差数カウンタ、図26等にて説明した上述の実施形態の有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1の更新と併せて、下記の(表1)を参照しながら説明する。この(表1)は、説明の簡単のため、電源投入後の1ゲームから17ゲームまでの間を例にとっており、この1ゲームから17ゲームまでの間に、通常区間、有利区間が混在しているとともに、13ゲーム目で電源のオフを行い、14ゲーム目で電源のオン(電源の再投入)をも行ったものと例示している。
この(表1)において、「遊技状態」として、通常区間及び有利区間を記載しているとともに、かっこ書きの「電源OFF」とは、そのゲーム終了後に電源オフ(電源断)したことを示し、「電源ON」とは、電源ONした当該ゲームであることを示す。(表1)において、「G数」とは、ゲーム数のことであり、この「G数」のそれぞれの数字はそれぞれ、1ゲームから17ゲームに対応している。(表1)における当選役において、再遊技は、上述の実施形態で説明した図7及び図10に示す再遊技であり、ベルは図10に示す11点(11枚)の付与(払出)のある当選番号13に対応する「共通ベル」であり、図8に示す入賞04〜入賞07のいずれかの図柄組み合わせのものである。この(表1)において「投入点」とは、当該ゲームにて投入された(ベットされた)投入点であり、この(表1)においては、全ての投入点が3点(いわゆるマックスベットである3枚賭けに相当)としている。(表1)において「付与点」とは、当該ゲームにて付与された点数(払い出された遊技価値数)であり、この(表1)においては、はずれは0点、ベルは11点となっている。また、再遊技の場合には、上述のように再遊技が当選した当該ゲームの付与点が0で、その次ゲームの投入点を0としている。また、この(表1)において、A値はMY計算カウンタの値、B値は出力用MYカウンタの値、C値は有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1の値、D値は、1の有利区間における差枚数をカウント可能な有利区間MYカウンタ(差枚数カウンタとも称する。)の値、G数はゲーム数を示す。また、投入点の欄において、その当該ゲームにおける有利区間MYカウンタの計算上の値がMY計算カウンタとは異なる値である場合には、その値をかっこ書きにて示すものとする。なお、MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタは、上述のように通常区間及び有利区間に関わらず作動するが、電源のオン/オフで初期化される(通常区間や有利区間の移行の影響を受けないが電源のオン/オフの影響を受ける)のに対し、有利区間残りゲーム数カウンタ及び有利区間MYカウンタは、電源のオン/オフに関わらず作動するが、通常区間において有利区間の移行が決定したゲームにおいて初期化される(電源のオン/オフの影響は受けないが、通常区間や有利区間の移行に影響を受ける)ようになっている。
Figure 2021159719
(表1)において、電源投入後の初期化処理では、MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタは0に初期化される(0がセットされる)。電源投入後のスタートレバーの操作により開始された1ゲーム目においては、当選役は、はずれであるため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3であるが、MY計算カウンタにおいては、0に補正されて0のままとなり、出力用MYカウンタにおいても0のままとなる。一方、当該1ゲーム目で有利区間に移行することが決定され、次ゲーム(2ゲーム目)から有利区間となるため、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間の上限ゲーム数である1500がセットされ、有利区間MYカウンタは0がセットされる。
電源投入後の2ゲーム目では、当選役は再遊技であり、前ゲームでの当選役ははずれであって当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3点、付与点が0となって、その差数は−3であるが、MY計算カウンタにおいては、0に補正されて0のままとなり、出力用MYカウンタにおいても0のままとなる。また、有利区間MYカウンタについては、当該ゲームの当選役が再遊技である場合、カウントの増減がないとともに(表1においては、便宜上、これをかっこ書きにて「0」と表記)、再遊技以外であれば当該ゲームの当選役に応じた投入点及び付与点に基づいた差数によるカウンタの増減を行う仕様となっており、この2ゲーム目においては、当選役が再遊技であるため、有利区間MYカウンタの値は0のままとなる。一方、この2ゲーム目においては、有利区間に移行した当該ゲームであるため(有利区間の1ゲーム目であるため)、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、1499がカウントされる。
電源投入後の3ゲーム目では、当選役ははずれであるが、前ゲームでの当選役は再遊技であって、再遊技による自動投入が行われているため、投入点は0、付与点も0となって、その差数は0となる。このため、MY計算カウンタ、出力用MYカウンタのいずれも0のままとなる。また、有利区間MYカウンタにおいては、この3ゲーム目の当選役がはずれであり、当該ゲームでの投入点が3(表1のかっこ書き参照)で付与点が0となるため、差数が−3となるが、0に補正されて0のままとなる。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間に突入してから2ゲーム目であるため1498となる。
電源投入後の4ゲーム目では、当選役がベルであり、前ゲームでの当選役ははずれであって当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は11となって、その差数は8である。このため、MY計算カウンタ及び有利区間MYカウンタには8(4ゲーム目開始時点での値である0に8を加算)がカウントされ、このMY計算カウンタの8という値は、4ゲーム目開始時点での出力用MYカウンタの値である0よりも大きいため、出力用MYカウンタにも8がカウントされて、この8という値が遊技機情報のMYとして外部に出力される値となる。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間に突入してから3ゲーム目であるため1497となる。
電源投入後の5ゲーム目では、当選役がはずれであり、前ゲームの当選役はベルであって当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタ及び有利区間MYカウンタには、5ゲーム目開始時点での値である8に、差数の3を減算した5がカウントされる。また、出力用MYカウンタにおいては、このMY計算カウンタの5という値は、この時点での出力用MYカウンタの値である8よりも小さいため、更新が行われずに8のままとなる。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間に突入してから4ゲーム目であるため1496となる。
電源投入後の6ゲーム目では、当選役が再遊技であり、前ゲームの当選役ははずれであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタには、6ゲーム目開始時点での値である5に差数の3を減算した2がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である8よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに8のままとなる。また、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役が再遊技であるためカウントの増減がなく、5のままとなり、カウントが2であるMY計算カウンタとは異なる値となる。このように、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームが再遊技であればカウントの増減がない一方、MY計算カウンタにおいては前ゲームが再遊技か否かによって投入点が変動するため、連続したゲームにおける再遊技の有無によって(本例でいうと5ゲーム目と6ゲーム目との関係の場合)は、MY計算カウンタ及び有利区間MYカウンタの値がずれることがある。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間に突入してから5ゲーム目であるため1495となる。
電源投入後の7ゲーム目では、当選役がはずれであり、前ゲームの当選役は再遊技であって、当該ゲームでは自動投入が行われているため、投入点は0、付与点は0となって、その差数は0である。このため、MY計算カウンタ及び有利区間MYカウンタは、7ゲーム目開始時点の値である2のまま、出力用MYカウンタも、7ゲーム目開始時点での値である8のままとなる。このように、再遊技の次ゲームにおいて付与点がない場合においては、MY計算カウンタ、出力用MYカウンタにおける得点の増減数に変動がない。また、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役がはずれであり、当該ゲームでの投入点が3(表1のかっこ書き参照)で付与点が0となって差数が−3となるため、7ゲーム目開始時点の値である5から3を減算した2となる。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間に突入してから6ゲーム目であるため1494となる。
電源投入後の8ゲーム目では、当選役が再遊技であり、前ゲームの当選役ははずれであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタにおいては、8ゲーム目開始時点での値である2に上記差数の3を減算すると−1という負の値をとるため0に補正されて0がカウントされる。この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である8よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに8のままとなる。また、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役が再遊技であるためカウントの増減がなく、2のままとなる。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間に突入してから7ゲーム目であるため1493となる。
電源投入後の9ゲーム目では、当選役がベルであり、前ゲームの当選役は再遊技であって、当該ゲームでは自動投入が行われているため、投入点は0、付与点は11となって、その差数は11である。このため、MY計算カウンタは、9ゲーム目開始時点の値である0に11を加算した11がカウントされる。ここで、上記電源投入後の4ゲーム目においては、この9ゲーム目と同じベルが当選して11点の付与があるのであるが、4ゲーム目の前のゲームは再遊技以外のはずれであり、4ゲーム目において3点の投入がなされているためその差数は8になるが、当該9ゲーム目においては、その前のゲームが再遊技であり、9ゲーム目における投入が0となるためその差数は11となるというように、付与点のあるゲームにおいては、その前ゲームが再遊技か否かでその差数が変動(値がずれる)こととなる。また、この9ゲーム目のMY計算カウンタの値の11は、9ゲーム目開始時点での出力用MYカウンタの値である8よりも大きいため、出力用MYカウンタが11に更新されて(11がカウントされて)、この11という値が遊技機情報のMYとして外部に出力される値となる。また、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役がベルであって投入点が3、付与点が11であり差数が8であるため、9ゲーム目開始時点の値である2に8を加算した10となる。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、有利区間に突入してから7ゲーム目であるため1492となる。
電源投入後の10ゲーム目では、当選役がはずれであり、前ゲームの当選役はベルであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタにおいては、10ゲーム目開始時点での値である11に上記差数の3を減算した8がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である11よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに11のままとなる。一方、当該ゲームで有利区間が終了するため、当該ゲーム開始時において1492をカウントしていた有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1と、11をカウントしていた有利区間MYカウンタとはそれぞれ、当該ゲームの終了後の初期化処理により0となる。このように、有利区間MYカウンタは有利区間終了で初期化されるが、MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタは有利区間終了では初期化されず、電源オンで初期化される仕様となっているため、この10ゲーム目においては、MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタにはそれぞれ、8、11がカウントされている一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1及び有利区間MYカウンタとがそれぞれ0となるというように、有利区間の終了と電源OFFとが一致していない場合においても、上述した連続したゲームにおける再遊技の有無によるずれと同様に、計算用MYカウンタの値と、有利区間MYカウンタとの値がずれることとなる(16ゲーム目〜20ゲーム目における計算用MYカウンタ及び有利区間MYカウンタのそれぞれの値も併せて参照)。このずれは、それぞれのカウンタが対象としている区間が異なっていることに起因している。このように対象区間の異なる二つのカウンタを用いていることで、それぞれの対象区間(1の有利区間のMYと、電源ONからOFFまでの区間におけるMYとの2種類)に対応したMYを適切にカウントすることができる。
電源投入後の11ゲーム目では、当選役がはずれであり、前ゲームの当選役ははずれであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタにおいては、11ゲーム目開始時点での値である8に上記差数の3を減算した5がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である11よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに11のままとなる。一方、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1及び有利区間MYカウンタにおいては、前ゲームで有利区間が終了して通常区間に移行しており、かつ当該ゲームでも有利区間に移行することが決定しておらず、次ゲームも通常区間であるため、非作動となる。ただし、これに限られず、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1や有利区間MYカウンタは通常区間においてもカウントを行い、有利区間の開始時に初期化(ゼロクリアする、又は初期値をセットする)する態様であってもよい。
電源投入後の12ゲーム目では、当選役がはずれであり、前ゲームの当選役ははずれであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタにおいては、12ゲーム目開始時点での値である5に上記差数の3を減算した2がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である11よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに11のままとなる。一方、当該ゲームで有利区間に移行することが決定され、次ゲームから有利区間となるため、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、1500がセットされ、有利区間MYカウンタは0がセットされる。ここで、この12ゲーム目では、有利区間に移行することが決定されて、この次の14ゲーム目では再度有利区間となり、通常区間から有利区間移行した後の1ゲーム目となるが、上記2ゲーム目から10ゲーム目までの有利区間と区別するため、13ゲーム目以降を「2回目の有利区間」と称することとする。
電源投入後の13ゲーム目では、当選役がはずれであり、前ゲームの当選役ははずれであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタにおいては、13ゲーム目開始時点での値である2に上記差数の3を減算すると−1という負の値をとるため0に補正されて0がカウントされる。この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である11よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに11のままとなる。一方、有利区間MYカウンタ及び有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、この電源投入後の13ゲーム目というのは、2回目の有利区間の1ゲーム目である。この2回目の有利区間の1ゲーム目では、有利区間MYカウンタは、上記差数を減算した値が負の値をとっているため、0に補正されて前ゲームでセットされた初期値である0のままとなり、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1499となる。
電源投入後の14ゲーム目では、当選役がベルであり、前ゲームの当選役ははずれであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は11となって、その差数は8である。このため、MY計算カウンタにおいては、13ゲーム目開始時点での値である0に上記差数の8を加算した8がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である11よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに11のままとなる。一方、有利区間MYカウンタ及び有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、この電源投入後の14ゲーム目というのは、2回目の有利区間の2ゲーム目である。この2回目の有利区間における2ゲーム目では、有利区間MYカウンタは、2回目の有利区間の2ゲーム目開始時点での値である0に上記差数の8を加算した8がカウントされ、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1498となる。
電源投入後の15ゲーム目では、当選役が再遊技であり前ゲームの当選役ははずれであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタにおいては、13ゲーム目開始時点での値である8に上記差数の3を減算した5がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である11よりも小さいため、出力用MYカウンタにおいては、更新が行われずに11のままとなる。一方、有利区間MYカウンタ及び有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1においては、この電源投入後の15ゲーム目というのは、2回目の有利区間の3ゲーム目である。この2回目の有利区間の3ゲーム目では、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役が再遊技であるためカウントの増減がなく、8のままとなり、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1497となる。ここで、この電源投入後の15ゲーム目では、この15ゲーム目終了後に、電源がオフとなるため、MY計算カウンタ及び出力カウンタのカウントはこの15ゲーム目で一旦終了することとなる。また、この次の16ゲーム目では再度電源がオンとなるため、16ゲーム目では、MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタにおいては、電源投入後の1ゲームとなるが、上記電源投入後の1ゲーム目から15ゲーム目までとの区別を明確にするため、16ゲーム目以降を、「2回目の電源投入後」と称することとする。
16ゲーム目は、2回目の電源投入後の1ゲーム目であり、この電源投入によってMY計算カウンタ及び出力用MYカウンタは0に初期化される。この2回目の電源投入後の1ゲーム目(14ゲーム目)では、当選役がはずれで、前ゲームの当選役は再遊技であって、当該ゲームでは自動投入が行われているため、投入点は0、付与点は0となり、その差数が0であるため、MY計算カウンタ及び出力用MYカウンタともに、セットされた0のままとなる。一方、有利区間MYカウンタにおいては、この16ゲーム目というのは、2回目の有利区間の4ゲーム目である。この2回目の有利区間の4ゲーム目では、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役がはずれであり、当該ゲームでの投入点が3で付与点が0となって差数が−3となるため、7ゲーム目開始時点の値である8から3を減算した5となり、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1496となる。
17ゲーム目(2回目の電源投入後の2ゲーム目、2回目の有利区間の5ゲーム目)は、当選役がベルであり前ゲームの当選役はベルであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は11となって、その差数は8である。このため、MY計算カウンタにおいては、2回目の電源投入後の2ゲーム目開始時点での値である0に上記差数の8を加算した8がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である0よりも大きいため、出力用MYカウンタの値は8に更新される。一方、有利区間MYカウンタは、2回目の有利区間の5ゲーム目開始時点の値である5に上記差数の8を加算した13となり、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1495となる。
18ゲーム目(2回目の電源投入後の3ゲーム目、2回目の有利区間の6ゲーム目)では、当選役がベルであり前ゲームの当選役がベルであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は11となって、その差数は8である。このため、MY計算カウンタにおいては、2回目の電源投入後の3ゲーム目開始時点での値である8に差数の8を加算した16がカウントされ、この値は、この時点での出力用MYカウンタの値である8よりも大きいため、出力用MYカウンタにおいては、16に更新される。一方、有利区間MYカウンタは、2回目の有利区間の6ゲーム目開始時点の値である13に上記差数の8を加算した21となり、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1494となる。
19ゲーム目(2回目の電源投入後の4ゲーム目、2回目の有利区間の7ゲーム目)では、当選役が再遊技であり前ゲームの当選役がベルであって、当該ゲームでは投入が行われているため、投入点は3、付与点は0となって、その差数は−3である。このため、MY計算カウンタにおいては、2回目の電源投入後の4ゲーム目開始時点での値である16に差数の3を減算した13がカウントされ、この値は、16よりも小さいため、出力用MYカウンタの値は、16のままとなる。一方、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役が再遊技であるためカウントの増減がなく、21のままとなり、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1493となる。
20ゲーム目(2回目の電源投入後の5ゲーム目、2回目の有利区間の8ゲーム目)では、当選役がはずれであり前ゲームの当選役が再遊技であって、当該ゲームでは自動投入が行われているため、投入点、付与点ともに0となって、その差数は0である。このため、MY計算カウンタ、出力用MYカウンタの値に変化はなく、19ゲーム目開始時点における値と同様、それぞれ13、16となる。また、有利区間MYカウンタにおいては、当該ゲームの当選役がはずれであり、当該ゲームでの投入点が3で付与点が0となって差数が−3となるため、20ゲーム目開始時点の値である21から3を減算した18となり、有利区間残りゲーム数カウンタYKc‐1は、1492となる。
このように本実施形態では、遊技機情報としてのMYを出力するために、MY計算用カウンタと、出力用MYカウンタとに分けているため、適切なMYを出力することができる。また、MY計算用カウンタと、出力用MYカウンタとに分けることにより、何らかの要因でMY計算用カウンタが機能しなくなった状況となったとしても、出力用MYカウンタによるMYの出力が可能となる。また、MY計算カウンタは、負の値をとった場合、換言すれば、最も得点が少なくなった状況となった場合に0に補正されるようになっているので、別途、負の値をカウントするカウンタ等を設けなくても、このMY計算カウンタのみで差数を適切にカウントすることができる。さらに、MY計算用カウンタと、出力用MYカウンタとは、電源がオンになったときに0に初期化されるようにしているため、確実に、電源投入から電源オフまでの間のMYを出力することができる。
上記6番の遊技機情報のうち、遊技機設置情報の内容としては、以下の(1)〜(3)が挙げられる。
(1)チップID番号(主制御チップID番号・払出制御チップID番号)
それぞれの主制御チップや払出制御チップを個別に識別するためのID番号である。
(2)メーカーコード(主制御チップメーカーコード・払出制御チップメーカーコード)
それぞれの主制御チップや払出制御チップの管理エリア(メモリの所定領域)に、メーカーを個別に識別するために記憶されたメーカーを示すコードである。払出制御チップを搭載していない場合には、その旨の信号が外部に出力されるようになっている。
(3)製品コード(主制御チップ製品コード・払出制御チップ製品コード)
それぞれの主制御チップや払出制御チップの管理エリア(メモリの所定領域)に、製品を個別に識別するために記憶された製品コードである。払出制御チップを搭載していない場合には、その旨の信号が外部に出力されるようになっている。
上記6番の遊技機情報のうち、HC・不正監視情報の内容としては、以下の(1)〜(7)が挙げられる。
(1)総得点数
総得点数は、払出制御基板に接続された総得点表示装置に表示されている現在の総得点数である。この総得点は、0点から16383点まで表示可能となっている。
(2)投入数(投入点数)
この投入数は、投入した遊技価値(得点)を示す。すなわち、3点をベットした場合には、+3点の旨の情報が外部に出力される一方、この3点をベットした状態で、精算が行われてこの3点が戻った場合には、−3点の旨の情報が外部に出力される。また、この情報は、ホールコンピュータに出力されるHC用信号としては取り扱われないようになっている。
(3)払出数(付与点数)
この払出数は、小役の入賞に伴って付与された点数を示しており、0点から15点までのいずれかの信号が出力される。すなわち、小役の入賞がない場合には0点の旨の情報が、小役の入賞によって1点〜15点のいずれかが付与された場合には、その旨の情報が外部に出力される。また、この情報も、上述のHC用信号としては取り扱われないようになっている。ここで、これらの「総得点数」、「投入数」、「払出数」は、以下の関係となる。すなわち、「総得点数」=前回出力した(「総得点数」−「投入数」+「払出数」)+前回出力した「総得点数」の後に受信した貸機から貸し出された「貸出得点数」−前回出力した「総得点数」の後に受信した「計数得点数」となる。
(4)主制御状態1及び主制御状態2
これらの主制御状態1及び主制御状態2はともに、遊技状態に関する情報を示す。主制御状態1及び主制御状態2はそれぞれ1バイトのデータであり、この1バイトのデータの各ビット(ビット0〜8)に対応した遊技状態が割り当てられている。例えば、主制御状態1のビット0にはRB、ビット1にはBB、ビット2にはATが割り当てられ、ビット3〜6にはそれぞれ遊技状態信号1〜4が割り当てられ、ビット7は未使用とし、主制御2のビット0〜2にはそれぞれ遊技状態信号5〜7が割り当てられ、ビット3〜7を未使用とすることができる。例えば、遊技状態がRBの場合には、ビット0が「1」となり、RBでない場合には、ビット0が「0」となり、未使用のビットである主制御状態1のビット7及び主制御状態2のビット3〜7は常時「0」になるようになっている。また、遊技状態信号1〜7については、ビット0〜2に割り当てられたRB、BB、AT以外の遊技状態を出力するための信号であり、例えば、遊技状態信号1にはRT1、遊技状態信号2にはRT2というように、RT状態等といった遊技状態を適宜割り当てることが可能である。
(5)遊技機エラー状態
この遊技機エラー状態は、遊技機において発生しているエラーに対応した情報を示す。この遊技機エラー状態は、各エラーに対応したエラーコードを示す1バイトのデータであり、この1バイトのデータの各ビット(ビット0〜8)のうち、ビット0から5にはそれぞれ、例えば、上述のドア開放エラー、投入異常エラー、払出異常エラー等が適宜割り当てることができる。また、ビット6には発生したエラーが払出制御側(例えば、ビット6が「0」)なのか、主制御基板側(例えば、ビット6が「1」)なのかを区別するための信号として使用し、ビット7には、エラーが発生した時に、貸機側にてエラー報知するのみに留めるのか(例えば、ビット7が「0」)、上記エラー報知に加えてエラーが発生している旨をHCへ出力するのか(例えば、ビット7が「1」)を区別するための信号として使用することができる。なお、HCへ出力するのか否かは、エラー毎に任意に定めることができる。また、エラー未発生の場合には、ビット0〜7は「0」となるようになっている。
(6)遊技機不正1(主制御)
遊技機不正1は、主制御基板の状態や不正の検知に関する情報を示し、この情報は、貸機からそのままホールコンピュータに出力されるようになっている。この遊技機不正1は、1バイトのデータであり、この1バイトの各ビット(ビット0〜8)毎に状態や不正の検知に関する情報が割り当てることができる。例えば、ビット0には、設定変更中信号(設定変更中(設定変更が完了した後において1ゲームが終了するまでも含む)は、ビット0が「1」となり、これ以外の状態ではビット0は「0」となる)を、ビット1には、設定確認中信号(設定確認中は、ビット1が「1」となり、これ以外の状態ではビット1は「0」となる)というように、ビット0や1には、主制御基板の状態に係る情報を割り当てることができる。
なお、ビット0が「1」である場合(設定変更中である場合)においては、設定変更中から設定変更後の1ゲームが終了するまで、ビット0が「1」の状態を継続する(セキュリティ信号が出力され続ける)ようになっている。すなわち、本実施形態では、後述するように、遊技機から貸機への遊技機情報通知が所定時間X(例えば、300ms)毎に、HC・不正監視情報を含む遊技機情報通知を行っており、この遊技機情報通知には、設定変更中である旨の情報、設定確認中である旨の情報、設定変更モードが終了した旨の情報等といった設定変更関連情報も含まれている。このため、所定時間X以内に、設定キー(以後、設定キースイッチと称することもある)のON/OFFが行われた場合(一連の設定変更が行われて終了した場合)、上述の設定変更関連情報が正確に出力できないことがある。この場合、貸機においては、遊技機にて、設定変更が行われたことや、設定変更に伴う電源復帰があったこと等が把握できず、これらに起因して、貸機と遊技機との通信に不整合が出る等の不具合が生じる虞がある。これに対して、本実施形態では、設定変更後も、1遊技終了するまでの間、上述の設定変更中フラグがオンとなっている状態が維持されて、設定変更中信号を、遊技機から貸機に送信(出力)し続けている状態とすることで、上記貸機と遊技機との通信に不整合が出る等不具合の発生を防止することができる。
遊技機不正1のビット2〜4にはそれぞれ、不正検知信号1〜3を割り当てることができる。例えば、電源投入後のチェックサムが異常であることを不正行為に起因した不正とした場合には、これを不正検知信号1に割り当てるというように、適宜、不正と定義した情報を不正検知信号1〜3に割り当てることができる(不正検知1〜3のすべてに不正と定義した情報割り当てるようにしても良いし、一部に割り当てるようにしても良い)。これらのビット2〜4においては、正常な状態であれば「0」となり、異常な状態であれば「1」となるようになっている。
遊技機不正1のビット5には、上述のセキュリティ信号を割り当てることができ、ビット0〜4のいずれかが「1」になっている場合(設定変更中(設定変更モード中)、設定確認中、各不正検知信号1〜3のいずれかが出力されている場合)には、ビット5が「1」となり、この場合、いずれのビット0〜4が「0」となっている場合(設定変更中、設定確認中、各不正検知信号1〜3のいずも出力されていない場合)には、ビット5が「0」となるようになっている。なお、ビット0が「1」である場合(設定変更中である場合)においては、設定変更中から設定変更後の1ゲームが終了するまで、ビット5が「1」の状態を継続する(セキュリティ信号が出力され続ける)ようにして、上記貸機と遊技機との通信に不整合が出る等不具合の発生を防止可能としている。また、遊技機不正のビット6及びビット7は、未使用とすることができ、これらのビット6及びビット7は、常時「0」となっている。
(7)遊技機不正2(主制御又は払出制御)及び遊技機不正3(主制御又は払出制御)
これらの遊技機不正2及び遊技機不正3は、主制御基板又は払出制御基板の状態や不正の検知に関する情報を示し、この情報は、貸機からそのままホールコンピュータに出力されるようになっている。遊技機不正2及び遊技機不正3は、1バイトのデータであり、これらの1バイトの各ビット(ビット0〜8)に状態や不正の検知に関する情報を割り当てることができる。例えば、ビット0には、設定ドアオープン信号を割り当てることができる。すなわち、本実施形態では、設定変更を行う設定キースイッチを覆う閉位置と開放する開位置とに開閉可能な設定ドア(図示せず)が設けられており、この設定ドア(設定カバー)の状態を示すのが設定ドアオープン信号である。設定変更を行うためには、設定ドアが開放されているはずであるから、設定ドアが開状態である場合には、ビット0は正常である旨の「0」となり、設定ドアが閉状態である場合には、ビット0は異常である旨の「1」となるようになっている。
遊技機不正2のビット1には、例えば、ドアオープン信号を割り当てることができる。設定変更を行うためには、前扉(ドア)DUが開放されているはずであるから、前扉DUが開状態である場合には、ビット1は正常である旨の「0」となり、前扉DUが閉状態である場合には、ビット1は異常である旨の「1」となるようになっている。
遊技機不正2のビット3には、例えば、遊技価値数(得点数)のクリアを検知したことを示す遊技価値数クリア検知を割り当てることができる。すなわち、メダルレス遊技機には上述のように図示しない総得点クリアスイッチが設けられており(例えば、上述の払出制御基板等、遊技者が触れられない箇所に設けられることが好ましい)、この総得点クリアスイッチが操作されて総得点がクリアされた場合には、ビット3は、このクリアがあった旨の「1」となり、総得点クリアスイッチが未操作によりクリアされていない場合や総得点クリアスイッチが操作されているがクリア条件(総得点クリアスイッチを操作しながら電源投入する等)を満たしていないときには、ビット3は「0」となるようになっている。また、総得点クリアスイッチが操作されてビット3が「1」となった後は、1ゲームが完了するまでその状態を維持するようにして、上記貸機と遊技機との通信に不整合が出る等不具合の発生を防止するようにしている。
一方、上述した遊技機不正2のビット0、1、3以外のビット2、4〜7は、未使用とし、遊技機不正3のビット0〜7(遊技機不正3のすべてのビット)も未使用とすることができる(以後、遊技機不正2のビット2、4〜7、遊技機不正3のビット0〜7を、単に「未使用ビット」ということもある)。したがって、これらの未使用ビットについては常時「0」となっている。本実施形態では、上記未使用ビットの少なくとも1つが「1」となっていた場合には(少なくとも1つが「1」となっている遊技機設置情報が貸機に出力された場合には)、貸機のSC基板によって貸し出し動作を禁止する処理が行われ、貸機に設けられた図示しない貸出スイッチへの操作がなされても、貸し出し動作が行われないようになっている。換言すれば、遊技機と貸機とを有する本遊技機システムにおいては、未使用ビットが「1」となっている場合には、貸機による貸出を禁止するようになっている。
このように、常時「0」であるはずの未使用ビットが「1」となっていた場合には、貸機による貸し出し動作を禁止するようにしているので、不正プログラムや不正データを書き込む等の不正行為があったとしても、貸し出しを行わないようにすることができ、不正行為による不正者の利益の享受を防止することができる。また、未使用ビットが「1」となると貸出を禁止するようにしているため、未使用領域に不正プログラムや不正データを書き込みにくくすることができるので、この種の不正行為の予防を行うことができる。さらに、遊技機不正2においては、ビット0、1と互いに連続したビットを使用ビットとし、一つ飛ばしたビット3を使用ビットとしているというように、使用ビットを不連続にしていることで、どのビットが使用ビットなのか未使用ビットなのかを分かりにくくしているので、未使用ビットに対する不正プログラムや不正データの書き込みといった不正行為を行い難くすることができ、この種の不正行為の予防を行うことができる。
なお、本実施形態では、未使用ビットが「1」となっていたら貸機による貸出を禁止していたが、これに限らず、未使用ビットが「1」となっていたら遊技機の計数スイッチを操作しても計数動作を行わないようにして、遊技機による計数を禁止するようにしても良い。この場合であっても、貸し出しを禁止した場合と同様な作用効果を奏する。また、本実施形態では、未使用ビットとしては、上述のように遊技機不正2のビット2、4〜7、遊技機不正3の0〜7を適用したが、これに限定されず、どのビットを未使用ビットとするのかは適宜設定可能であることは言うまでもない。
また、本実施形態では、遊技機としてメダルレスの回胴式遊技機を例にとって説明しているが、遊技機としては、メダルレスの回胴式遊技機に代えて、遊技球を用いたぱちんこ遊技機にも適用可能である。具体的には、遊技球をぱちんこ遊技機内に封入して内部循環式にすることで、島管理ではなく、そのぱちんこ遊技機の個々にて管理を可能とした所謂封入式のぱちんこ遊技機(管理遊技機)に適用可能である。この封入式のぱちんこ遊技機は、遊技領域に向けて発射された遊技球が入賞可能であり、遊技球が入球することで賞球が獲得可能な複数の入賞口(入賞口としては、例えば、入球することで、所定の乱数を取得して当否抽選(当否判定)を行うとともに、変動表示が開始される始動入賞口や、賞球の払出のみ行う一般入賞口、あるいは、大当たり時に、所定時間経過あるいは所定数の遊技球が入球するまで開放される大入賞口等が挙げられる)と、当否抽選結果に応じた所定の変動態様等といった演出を行ったり、所定の情報を遊技者に報知したりする情報表示部(演出表示部)と、遊技の進行を制御する主制御部、遊技者の操作によって遊技領域に遊技球を発射する発射部等を有している。
この封入式のぱちんこ遊技機における遊技機不正2の内容としては、例えば、不正な電波を検知したことを示す不正電波検知、入賞口に入球した遊技球を入球センサによって検知したもののその遊技球の排出を排出検知センサが検知できなかったこと、あるいは、上記入球センサが遊技球を検知していない状態で排出検知センサが遊技球を検知したことを示す入賞球異常1検知、入賞口に対応した賞球数が異常である(例えば、6個の賞球数に対応した入賞口に遊技球が入球したのにも関わらず10個の賞球数が払い出された場合等)ことを示す入賞球異常2検知、正規の大きさよりも小さい小球を検知したことを示す小球検知、遊技球が磁石の作用を受ける鉄球等であることを検知する鉄球検知(封入式のぱちんこ遊技機においては、遊技機外に遊技球が飛散することがないため、飛散した遊技球をホール店員が磁石によって集め易いように鉄球にする必要がないので、例えば、真鍮といった非磁性体の素材の遊技球を用いていることを前提としている。この場合、いわゆる磁石センサ等や磁石センサの検知に応じて発射停止等の不正対策処理を行う必要がない。)等が挙げられる。なお、上述の入賞球異常1検知、入賞球異常2検知は一例であり、他の異常検知に置き換えることも可能であることは言うまでもない。
この封入式のぱちんこ遊技機においては、例えば、遊技機不正2のビット2に上記不正電波検知を、ビット4に上記入賞球異常1検知を、ビット5に上記入賞球異常2検知を割り当て、遊技機不正3のビット0に上記小球検知を、ビット1に上記鉄球検知を割り当てるとともに、遊技機不正2のビット0、1、3、6、7、遊技機不正3のビット2〜7を未使用ビットとして割り当てることが一例として挙げられる。この場合においても、未使用ビットが「1」となったら、封入式のぱちんこ遊技機の貸機(これとぱちんこ遊技機とで遊技機システムを構成している)による貸出を禁止するようにしても良い。この場合であっても、メダルレスの回胴式遊技機の場合と同様な作用効果を奏する。なお、この封入式のぱちんこ遊技機にしても、遊技機不正2、3のどのビットに何を割り当てるのかは適宜設定可能であることは言うまでもない。
なお、HC・不正監視情報としては、エラー情報を送信可能に構成してもよく、そのように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)主制御基板に関するエラー情報と払出制御基板に関するエラー情報とを分けて、HC・不正監視情報として送信する。具体例としては、1バイトの主制御基板に関するエラー情報と1バイトの払出制御基板に関するエラー情報とを含むHC・不正監視情報を送信可能に構成する。
(2)主制御基板に関する復帰可能エラー情報と主制御基板に関する復帰不可能エラー情報とを分けて、HC・不正監視情報として送信する。具体例としては、1バイトの主制御基板に関する復帰可能エラー情報と1バイトの主制御基板に関する復帰不可能エラー情報とを含むHC・不正監視情報を送信可能に構成する。
(3)主制御基板に関する復帰可能エラー情報と主制御基板に関する復帰不可能エラー情報と払出制御基板に関するエラー情報とを分けて、HC・不正監視情報として送信する。具体例としては、1バイトの主制御基板に関する復帰可能エラー情報と1バイトの主制御基板に関する復帰不可能エラー情報と1バイトの払出制御基板に関するエラー情報とを含むHC・不正監視情報を送信可能に構成する。
ここで、復帰可能エラーは、エラー発生してから所定時間が経過すると自動的に復帰するエラーや、設定/リセットボタンM30の操作により復帰可能なエラーのことであり、例えば、上述のドア開放エラー、投入異常エラー、払出異常エラー等といった遊技機を普通に使用している状況で発生し得るようなエラーが挙げられる。また、上述の復帰不可能エラーは、設定/リセットスイッチM30の操作によっても復帰不可能であり(当然にして、自動的に復帰もしない)、設定変更や設定/リセットボタンM30による初期化を伴うことで初めて復帰可能となるエラーを示し、例えば、電源投入後のチェックサムが異常である場合に発生するエラー等といった不正行為に起因して発生ししている可能性が高いエラー(遊技機を普通に使用している状況では発生しにくいエラー)が挙げられる。なお、どのエラーを復帰可能エラーとし、復帰不可能エラーとするのかは適宜設定可能であり、要は、設定/リセットボタンM30によって復帰が可能なエラーと、不可能なエラーとに区分けされていれば良いが、自然発生的な軽微なエラーであり通常発生し得るエラーを復帰可能エラーとし、不正行為に起因して発生している可能性が高いエラーであり、復帰可能エラーよりも発生頻度が低い重度なエラーを復帰不可能エラーとするのが望ましい。なお、本実施形態では、設定/リセットボタンM30は、RAMクリアを行うためのRAMクリアスイッチ(ラムクリアスイッチとも称することもある。)をも兼用しているが、設定/リセットボタンM30に加え、ラムクリアスイッチを専用に設けるようにしても良い。
本実施形態では、復帰可能エラーが発生している場合には、遊技機に設けられた計数スイッチ(計数ボタン)の操作による計数動作(計数処理)は可能となっているが、復帰不可能エラーが発生している場合には、計数スイッチの操作による計数動作は不可能となっている。具体的には、遊技機の主制御基板は、復帰不可能エラーが発生している場合においては、計数スイッチの操作が行われてその旨の信号を受けても、計数処理を禁止する処理を実行することによって、計数スイッチによる計数が不可能になるようにしている。換言すれば、遊技機において、復帰不可能エラーの発生からその解除までの期間は、計数不可能な計数不可能期間(計数を禁止している禁止期間ともいえる)であり、それ以外の期間が計数可能な計数可能期間であるともいえる。なお、この例では、計数スイッチからの信号を受けた主制御基板が、計数処理を禁止するようにしているが、これに代えて、復帰不可能エラーが発生している場合には、計数スイッチの操作自体を無効に(計数スイッチを操作しても、操作による信号が主制御基板に送信されないように)しても良い。
このように、通常発生し得る復帰可能エラーでは計数スイッチによる計数を可能とする一方、復帰可能エラーよりも発生頻度が低い復帰不可能エラーでは計数スイッチによる計数を不可能としており、計数可能期間を計数不可能な期間よりも多く取ることができる(なるべく計数できる状況を担保することができる)ようにしつつ、不正行為が発生している蓋然性の高い状況では、計数スイッチによる計数を不可能にして不正行為に対抗するようにすることができる。また、計数スイッチによる計数が不可能になるため、例えば、計数スイッチによる計数で不正に利益を得ようとする不正行為を予防することができる。
なお、本実施形態では、復帰不可能エラーが発生している場合には、計数スイッチによる計数を不可能にしているが、これに限らず、復帰不可能エラーが発生している場合には、貸機による貸出動作(貸出処理)を禁止するようにしても良い。
なお、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機においては、払出制御基板を有するよう構成したが、これには限定されず、払出制御基板を有しておらず、本例における払出制御基板の担う構成を主制御基板で実行可能に構成してもよい。
なお、同図に示すように、遊技機情報通知コマンドのチェックサムは1バイトであり、遊技機情報通知コマンドのチェックサムを算出する際には、コマンド長、コマンド種別、通し番号、遊技機種類情報、遊技情報種別、遊技機情報から算出することとなるが、遊技機情報は2バイト以上のデータとなっている。例えば、遊技機情報として遊技機性能情報を送信する場合には、遊技機性能情報は40バイトのデータとなっているが、1バイト目から40バイト目までを40個に分割した1バイトずつのデータと、1バイトのデータであるコマンド長、コマンド種別、通し番号、遊技機情報種別と、を使用して、遊技機情報通知コマンドのチェックサムを算出するよう構成されている。このように構成することにより、コマンドとして2バイト以上のデータがあった場合にも、チェックサムを1バイトとして構成することができる。
次に、図68は、計数通知コマンド(計数通知とも称することがある)の内容を図示している。計数通知コマンドは、図66にて前述した通信ケーブルの6番のピンを用いて送信される送信信号として、遊技機側から貸機側に送信されるコマンドであり、計数ボタンの操作に基づいて送信され得るコマンドである。
計数通知コマンドのコマンド長は7バイトであり、送信方向は、遊技機側から貸機側に送信されるコマンドであり、コマンド長、コマンド種別、計数通し番号、計数点数、計数累積点数、チェックサムから構成されており、より具体的には以下のように構成されている。
1番のコマンド長は、0x07となる1バイトのデータとなっている。
2番のコマンド種別は、0x02となる1バイトのデータとなっている。
3番の計数通し番号は、0x00〜0xFFとなる1バイトのデータとなっている。
4番の計数点数は、0x00〜0x32となる1バイトのデータとなっている。
5番の計数累積点数は、0x00〜0xFFFFとなる2バイトのデータとなっている。
6番のチェックサムは、1バイトのデータとなっている。
なお、上記計数通し番号を計数通番と称することがあり、通し番号や貸出通し番号と総称して通番と称することがある。
なお、同図に示すように、計数通知コマンドのチェックサムは1バイトであり、計数通知コマンドのチェックサムを算出する際には、コマンド長、コマンド種別、計数通し番号、計数点数、計数累積点数から算出することとなるが、計数累積点数は2バイト以上のデータとなっている。例えば、計数累積点数は2バイトのデータとなっているが、1バイト目から2バイト目までを2個に分割した1バイトずつのデータと、1バイトのデータであるコマンド長、コマンド種別、計数通し番号、計数点数と、を使用して、計数通知コマンドのチェックサムを算出するよう構成されている。このように構成することにより、コマンドとして2バイト以上のデータがあった場合にも、チェックサムを1バイトとして構成することができる。なお、計数累積点数は65535が上限となっている。
次に、図69は、貸出通知コマンド(貸出通知とも称することがある)の内容を図示している。貸出通知コマンドは、図66にて前述した通信ケーブルの7番のピンを用いて送信される受信信号として、遊技機側が貸機側から受信するコマンドであり、貸出ボタンの操作に基づいて送信され得るコマンドである。
貸出通知コマンドのコマンド長は5バイトであり、送信方向は、貸機側から遊技機側に送信されるコマンドであり、コマンド長、コマンド種別、貸出通し番号、貸出点数、チェックサムから構成されており、より具体的には以下のように構成されている。
1番のコマンド長は、0x05となる1バイトのデータとなっている。
2番のコマンド種別は、0x13となる1バイトのデータとなっている。
3番の貸出通し番号は、0x00〜0xFFとなる1バイトのデータとなっている。
4番の貸出点数は、0x00〜0xFFとなる1バイトのデータとなっている。
5番のチェックサムは、1バイトのデータとなっている。
なお、上記貸出通し番号を貸出通番と称することがあり、通し番号や計数通し番号と総称して通番と称することがある。
次に、図70は、貸出受領結果応答コマンド(貸出受領結果応答と称することがある)の内容を図示している。貸出受領結果応答コマンドは、図66にて前述した通信ケーブルの6番のピンを用いて送信される送信信号として、遊技機側から貸機側に送信するコマンドである。
貸出受領結果応答コマンドのコマンド長は5バイトであり、送信方向は、遊技機側から貸機側に送信されるコマンドであり、コマンド長、コマンド種別、貸出通し番号、貸出点数受領結果、チェックサムから構成されており、より具体的には以下のように構成されている。
1番のコマンド長は、0x05となる1バイトのデータとなっている。
2番のコマンド種別は、0x13となる1バイトのデータとなっている。
3番の貸出通し番号は、0x00〜0xFFとなる1バイトのデータとなっている。
4番の貸出点数受領結果は、0x00:正常、0x01:異常となる1バイトのデータとなっている(その他の数値は異常と判定する)。
5番のチェックサムは、1バイトのデータとなっている。
次に、図71は、遊技機情報通知に関するフローである。同図においては、遊技機側と貸機側との情報の送受信を図示している。なお、同図においては、遊技機側から貸機側に送信する遊技機情報通知としてHC・不正監視情報を送信する場合を図示している。
まず、遊技機に電源が投入され、所定のタイミングで遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。なお、電源投入直後の遊技機情報通知における通し番号は0となっている。その後、約100ms後に、計数通知が遊技機側から貸機側に送信される。なお、電源投入直後の計数通知における計数通し番号は0となっている。その後、170ms以内に、貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。なお、電源投入直後の貸出通知における貸出通し番号は0となっている。その後、10ms以内に、貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信される。なお、電源投入直後の貸出受領結果応答における貸出通し番号は0となっている。その後、20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号は1となっている。
このように、本例においては、遊技機情報通知は電源投入後の初回においては、通し番号が0となり、その後「0→1→2→3→・・→255」とコマンド送信毎に1ずつ加算されていくよう構成されている。同様に、電源投入後の初回においては、計数通し番号が0となり、その後「0→1→2→3→・・→255」とコマンド送信毎に1ずつ加算されていくよう構成されている。同様に、電源投入後の初回においては、貸出通し番号が0となり、その後「0→1→2→3→・・→255」とコマンド送信毎(貸出通知送信毎)に1ずつ加算されていくよう構成されている。
その後、遊技機情報通知が約300ms毎に送信されていき、通し番号が255となる遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。その後、計数通知、貸出通知、貸出受領結果応答が送受信され、通し番号が255となる遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信されてから約300ms後に再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信されることとなるが、通し番号は1となるよう構成されている。即ち、通し番号は1電源投入直後においてのみ0となり、その後においては、「1→2→・・→255→1→2→・・」のように推移していくよう構成されている。
なお、不図示であるが、遊技機情報通知として、遊技機設置情報が60s毎に遊技機側から貸機側に送信され、遊技機性能情報が180s毎に遊技機側から貸機側に送信されるよう構成されている。遊技機性能情報、遊技機設置情報、HC・不正監視情報のいずれかの送信タイミングが重複した場合には、優先度を設け、優先度の高いコマンドのみを送信する。なお、優先度の具体例としては、優先度の高いものから順に、「遊技機設置情報→遊技機性能情報→HC・不正監視情報」となっている。
このように、本例においては、遊技機情報通知に通し番号を設け、当該通し番号によって、コマンドの整合性をとることができるよう構成されている(例えば、通し番号が5番の遊技機情報通知の次回の遊技機情報通知の通し番号が6番でない場合には異常であると判定できる)。当該通し番号は、遊技機の所定の記憶領域に記憶するよう構成されている。
また、通し番号を送信する際には前回送信した通し番号(所定の記憶領域に記憶されている通し番号)に対して特殊加算処理を実行して送信するよう構成されており、
(1)前回の通し番号が、N(Nは255未満の値)であるときには、特殊加算処理を実行した結果は「N+1」となる。
(2)前回の通し番号が、M(Mは最大値であり、本例では255)であるときには、特殊加算処理を実行した結果は「1」となる。
これらの(1)、(2)のように構成されている。このように構成することにより、通し番号として0が送信された場合には、遊技機外部に機器においても遊技機の電源がオフになったことを認識することができ、不正にいち早く察知することができるよう構成することができる。
ここで、上記特殊加算処理について詳述することとする。まず、従来の一般的な加算処理について詳述すると、N=100とした場合、
(A1)「100(D)」に対して「+1」をする通常の加算処理を実行した場合、「101(D)」となる。
(A2)また、Mに相当する「255(D)」に対して「+1」をする通常の加算処理を実行した場合、桁上がりが発生して「0(D)」となる。
他方、特殊加算処理を実行する場合について詳述すると、
(B1)「100(D)」に対して「+1」をする特殊加算処理を実行した場合、「101(D)」となる。
(B2)また、Mに相当する「255(D)」に対して「+1」の特殊加算処理を実行する場合、まず「+1」をする通常の加算処理を実行することで、桁上がりが発生して「0(D)」となり、桁上がりが発生することによって、キャリーフラグが1となる。本例に係る特殊加算処理は、キャリーフラグが1となった場合には、任意の値として「1(D)」が演算結果となるよう構成されているため、Mに相当する「255(D)」に対して「+1」の特殊加算処理を実行すると、演算結果は「1(D)」となる。
なお、本例に係る特殊加算処理は、キャリーフラグが1となった場合に、任意の値として「1(D)」が演算結果となるよう構成したが、任意の値は変更しても問題なく、「100(D)」となるよう構成してもよい。
なお、本例に係る通し番号、計数通し番号、貸出通し番号は2バイトの情報としてもよく、そのように構成した場合においても、
(1)前回の通し番号が、N(Nは65535未満の値)であるときには、特殊加算処理を実行した結果は「N+1」となる。
(2)前回の通し番号が、M(Mは最大値であり、本例では65535)であるときには、特殊加算処理を実行した結果は「1」となる。
のように構成してもよい。
なお、ここでは遊技機情報通知に関する通し番号について詳述したが、計数通知に関する計数通し番号、貸出通知に関する貸出通し番号についても同様の作用となっている。
なお、前述した特殊加算処理の実行タイミングとしては、遊技機情報通知を送信した後から次回の遊技機情報通知を送信する前までの任意のタイミングとしてもよい。即ち、通し番号を送信した後のタイミングにて次回の通し番号を更新するために特殊加算処理を実行するよう構成されている。
また、遊技機情報通知に関する通し番号を記憶する記憶領域を第1記憶領域とし、計数通知に関する計数通し番号を記憶する記憶領域を第2記憶領域とした場合、第1記憶領域と第2記憶領域とが連続しているよう構成してもよい。また、貸出通知に関する貸出通し番号を記憶する記憶領域を遊技機側が有しているよう構成し、貸出通知に関する貸出通し番号を記憶する記憶領域を第3記憶領域とした場合、第1記憶領域と第3記憶領域とが連続しているよう構成してもよいし、第2記憶領域と第3記憶領域とが連続しているよう構成してもよい。なお、電源がオフとなった後に再度電源がオンとなった場合には、前述したように、第1の記憶領域に記憶されている通し番号と第2の記憶領域に記憶されている計数通し番号と第3の記憶領域に記憶されている貸出通し番号とを0にする処理を実行するよう構成してもよい(第3の記憶領域を遊技機側が有していない場合には、第1の記憶領域と第2の記憶領域とを0にする処理を実行するよう構成してもよい)。
例えば、第1の記憶領域、第2の記憶領域、第3の記憶領域とを連続するアドレスとなるような構成として、例えば、通し番号を「F1A0」、計数通し番号を「F1A1」、貸出通し番号を「F1A2」とした場合には、電源がオフからオンとなり、通し番号と計数通し番号と貸出通し番号とを0にクリアする処理を実行する場合において、通し番号に対応したアドレスである「F1A0」を指定して0クリアを実行し、その後次のアドレスを同様に0クリアする処理を2回繰り返せば、通し番号と計数通し番号と貸出通し番号とを0にクリアすることができ、通し番号と計数通し番号と貸出通し番号とのアドレスをそれぞれ指定して0クリアしていった場合と比較してプログラムに要するデータ容量を削減することができる。
また、遊技機情報通知として、性能表示装置に関する情報を遊技機側から遊技機外(貸機、SC基板)に送信可能に構成してもよい。そのように構成した場合には、遊技機情報通知のうち、遊技機性能情報として送信してもよいし、遊技機設置情報として送信してもよいし、HC・不正監視情報として送信してもよい。なお、性能表示装置に関する情報としては、以下のように構成してもよい。
(1)図64などで前述した表示項目(累計の有利区間比率、累計の指示込役物比率、6000ゲーム間の連続役物比率、6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率)を遊技機側から遊技機外に送信する。即ち、表示項目を遊技機内で演算し、当該演算結果を遊技機外に送信する。
(2)図64などで前述した表示項目を表示するための要素(累計の第1種特別役物作動時における遊技回数など演算に使用する要素)を遊技機側から遊技機外に送信する。即ち、表示項目を遊技機内で演算せずに送信し、遊技機外にて(例えば、SC基板にて)演算する。
(3)図64などで前述した表示項目(累計の有利区間比率、累計の指示込役物比率、6000ゲーム間の連続役物比率、6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率)と表示項目を表示するための要素(累計の第1種特別役物作動時における遊技回数など演算に使用する要素)とを遊技機側から遊技機外に送信する。
なお、前述したように、遊技機は外部に、所定時間毎(例えば、300ms毎)に遊技機情報通知を送信可能に構成したが、遊技機情報通知を外部に送信した場合には、その後計数通知を送信する一方、ノイズなどの影響により遊技機情報通知を外部に送信することができなかった場合には、その後の計数通知は送信しない。また、そのように構成した場合には、ノイズなどの影響により遊技機情報通知を外部に送信することができなかった場合には、その後、貸出ボタンの操作に基づく総得点の加算が実行されないよう構成されている。
また、遊技機情報通知として、IN/OUT情報を遊技機外に送信可能に構成してもよく、そのように構成した場合には、遊技機情報通知のうち、HC・不正監視情報として送信するが、遊技機性能情報として送信してもよいし、遊技機設置情報として送信してもよい。なお、IN/OUT情報に関する構成としては以下のように構成してもよい。また、以下の(1)乃至(3)は再遊技を例にとって説明したため、投入点、付与点ともに0点を例示しているが、例えば、前回の遊技が再遊技以外で今回の遊技がはずれであった場合には、投入点が3点、付与点が0となり、前回の遊技が再遊技以外で今回の遊技がベルであった場合には投入点が3点、付与点が11点となることは言うまでもない。
(1)再遊技に係る図柄組合せが停止表示した次回の遊技に関するスタートレバーの操作受付後のタイミングにて遊技機情報通知として、再遊技に係る図柄組合せが停止表示した後の遊技である旨(再遊技作動状態情報と称することがある)と、当該遊技における投入点(0点)のIN情報及び再遊技に係る図柄組み合わせが停止表示した前回の遊技の付与点(0点)のOUT情報を遊技機側から外部に送信する
(2)再遊技に係る図柄組合せが停止表示した以降のタイミングにて遊技機情報通知として、再遊技に係る図柄組合せが停止表示した後の遊技である旨及び当該遊技の付与点(0点)のOUT情報を遊技機側から外部に送信し、その後、スタートレバーの操作受付後のタイミングにて遊技機情報通知として、当該遊技における投入点(0点)のIN情報とを遊技機側から外部に送信する
(3)再遊技に係る図柄組合せが停止表示した以降のタイミングにて遊技機情報通知として、付与点(0点)のOUT情報を遊技機側から外部に送信し、再遊技に係る図柄組合せが停止表示した次回の遊技に関するスタートレバーの操作受付後のタイミングにて遊技機情報通知として、投入点(0点)のIN情報を遊技機側から外部に送信する
次に、図72は、貸出通知コマンドに関するフローである。同図においては、遊技機側と貸機側との情報の送受信として、本実施形態に係る遊技機に適用可能な構成を図示している。
<A:リール回転中に貸出ボタンが有効となり得る構成1>
ある遊技が実行され、リールの回転が開始される。その後、リールの回転中に貸機の貸出ボタンがオフ→オンとなる。遊技機に記憶されている総得点は30点となっている。なお、「総得点」とは、前述したように、メダルレスの回胴式遊技機に投入し得るすべての得点であり、払出制御基板にて管理されるデータであるが、主制御基板で管理してもよい。「総得点」は、実体的な遊技メダルを用いる回胴式遊技機Pのメダル受け皿に載せられている遊技メダルの数に相当する。尚、メダルレスの回胴式遊技機の構成を前述した実施形態に適用する場合には、本明細書内において「遊技メダル」と称しているものを、「得点」、「得点情報」、「持ち点」、「持ち点情報」、「遊技価値」、「遊技価値情報」等として扱うことは何等問題なく、適宜、「得点」、「得点情報」、「持ち点」、「持ち点情報」、「遊技価値」、「遊技価値情報」として称することに何ら問題無い。尚、「クレジット」を有していなくてもよい。記憶されている総得点は総得点表示装置に表示されるよう構成されている。
その後、通し番号nとなる、総得点=30の情報を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数=50の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、貸出点数である50点が総得点に加算され、総得点が30+50=80点となる(総得点表示装置の表示も80点となる)。なお、上記n、m、pは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。その後、20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっている。
<B:リール回転中に貸出ボタンが有効となり得る構成2>
ある遊技が実行され、リールの回転が開始される。その後、リールの回転中に貸機の貸出ボタンがオフ→オンとなる。遊技機に記憶されている総得点は9980点となっている。
その後、通し番号nとなる、総得点=9980の情報を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数=50の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数受領結果が異常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、貸出点数である50点が総得点に加算されず、総得点が9980点のままとなる(総得点表示装置の表示も9980点のままとなる)。なお、上記n、m、pは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。その後、20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっている。
上記A及び上記Bの構成は、リールの回転中においても、貸出ボタンの操作によって得点の貸出が可能な構成となっているが、本実施形態に係るメダルレスの回胴式遊技機における総得点の上限値は9999となっており、上記Aのように、貸出ボタンの操作に基づいて加算される得点である50点が加算されても上限値を超過しない場合においては、30+50=80のように、50点の得点が貸し出されて総得点に加算される一方、上記Bのように、貸出ボタンの操作に基づいて加算される得点である50点が加算された場合には、総得点の上限値を超過してしまう場合においては、50点の得点が貸し出されず(加算されず)、総得点は9980のままとなるよう構成されている。
上記A及び上記Bのように構成することによって、リールが回転中であっても次回の遊技をできるだけスムーズに実行するために、得点の貸出操作が可能なよう構成すると共に、総得点が上限値を超過してしまうという不具合が発生しないよう構成することができる。
なお、同図においては、貸出ボタンの操作に基づいて加算される50点が加算された場合に総得点の上限値を超過してしまう場合、得点の貸出を実行しない構成を例示したが、これには限定されず、総得点があらかじめ定められた値(例えば、9950)となっている場合には得点の貸出を実行しない(貸出ボタンを操作しても貸出が行われない)よう構成してもよい。
上述の総得点におけるあらかじめ定められた値、換言すれば、払出制御基板が計数可能な総得点の最大上限値としては、9950を例示したが、この最大上限値としてはこれに限定されない。すなわち、この9950を記憶するのに必要な記憶領域の容量は2バイトであるが、この2バイトの範囲内において、例えば、16383等の適宜の値を設定可能である。さらに、総得点表示装置が表示可能な桁数も、9950の場合における4桁、16383の場合における5桁等、仕様に応じた桁数を適宜設定可能であることは言うまでもない。
ここで、メダルレスの回胴式遊技機において3点(規定数)の得点がベットされている状態で、上述の再プレイスイッチや貸出ボタンへの操作を行って、所定数の得点が遊技機に得点が移行したこと(新たな貸出等があったこと)によって、規定数の得点がベットされている状態でかつ上述の最大上限値(9950、16383等)の表示がなされる状態が発生するが、この場合、ベットされている得点と払出制御基板に貯留されている得点との合計が、払出制御基板が計数可能な最大上限値を超えているため、上述の精算ボタンを操作しても、この操作によるベットされている得点が払出制御基板に貯留されている得点に加算されない(精算されない)ようになっている。これについては、遊技機において、1点の得点、2点の得点がベットされている場合も同様であり、要は、ベットされている状況で貸出ボタン等が操作され、払出制御基板で管理している総得点が上述の最大上限値(9950、16383等)に達した場合においては、精算ボタンへの操作による精算(総得点への加算)やスタートスイッチの操作による遊技の進行(入賞すると上限値を超えるため)ができないようになっている(なお、この遊技の進行ができない状況下でも、計数スイッチ(計数ボタン)への操作は有効となっている)。この場合、遊技を進行させるためには計数操作により、総得点数を減算する必要があるので、演出表示装置S40による画像やスピーカの音声等によって、計数スイッチへの操作を促すための報知が行われるようになっている。
なお、ベットされている状態においては、スタートスイッチは有効にして遊技を進行させることも考えらえる。この場合は、遊技の結果、入賞があって最大上限値を超える場合は、総得点に加算する前にエラーとして遊技の進行を止めること等が考えられる。
また、最大上限値に達する前の所定のタイミング(16383が上限値の場合は、16300となったタイミング)をプレ上限値として設定し、これに達した場合には、その最大上限値に達しないようにするために、計数させる旨の報知を行うようにしてもよい。
このプレ上限値として(所定のタイミング)としては、以下のパターンが考えられる。また、以下のパターンにおいては、規定数をA(例えば、3)、現在の総得点の値をB(例えば、0〜16383の何れかの値)、貸出ボタンの1回の操作で貸機から遊技機に移行する(貸し出される)得点(以後、「移行得点」という)の最大値をC(例えば、50)、上記総得点の最大上限値をD(例えば、16383)、入賞による得点の最大値をE(例えば、15)とする。
(パターン1)
規定数Aの得点がベットされている状態で、上述の再プレイスイッチや貸出ボタンへの操作による新たな貸出を行ったことを起因として、総得点が最大上限値Dとなった状態かつ規定数がベットされている状態となるのは、以下の通りである。すなわち、ベット前の現在の総得点Bがある状態で、規定数Aのベットがなされて、ベット後の総得点が「総得点B−規定数A」となった後、新たな貸出が行われて、この新たな貸出後の総得点が「総得点B−規定数A+移行得点C」となり、この新たな貸出との総得点が、総得点の最大上限値D以上となった状態では、上述の精算が行われないということとなる。これを式(1)として以下に示す。
B−A+C≧D・・・式(1)
ここで、ベットの前の現在の総得点Bが、以下の式(2)を満たす状況では、総得点が最大上限値Dとなった状態かつ規定数Aがベットされていることとはならず、以下の式(3)を満たす状況では、総得点が最大上限値Dとなった状態かつ規定数がベットされている状態となるといえる。
B<D−C+A・・・式(2)
B≧D−C+A・・・式(3)
具体的には、規定数Aを3、移行得点Cを50(なお、この50については、20円で貸出点1点分を貸すとすると1000円分)、最大上限値Dを上述の16383とすると、「最大上限値Dの16383−移行得点Cの50+規定数Aの3=16336」となり、この場合、現在の総得点Bがこの「16336」未満である場合(式(2)を満たす場合)では、規定数Aをベットした後に移行得点Cが加算されても規定数A+現在の総得点Bが総得点の最大上限値Dを超えず、現在の総得点Bがこの「16336」以上である場合(式(3)を満たす場合)では、規定数Aをベットした後に移行得点Cが加算されると規定数A+現在の総得点Bが総得点の最大上限値Dを超えてしまう。
したがって、このパターン1の場合は、現在の総得点Bが、上記式(3)を満たす前の値をプレ上限値とし、このプレ上限値に達したら、計数スイッチへの操作を促すための報知を行うようにする。具体的には、現在の総得点Bが上述の「16336」となった時点で、上記式(3)を満たすため、現在の総得点Bが、上述の「16336」よりも少ない値、例えば、上述の「16336」よりも1少ない値である「16335」となった値をプレ上限値として設定したり、或いは、余裕を持たせる意味では、上述の「16336」よりも最大付与数の上限値である15少ない「16321」、50少ない「16386」となった値をプレ上限値として設定したりして、計数スイッチへの操作を促すための報知を行うようにするというように、上述の「16336」未満の値のうちから、任意にプレ上限値を設定するようにすればよい。ここで、プレ上限値に達した状況下における現在の総得点Bは、最大上限値Dに達していない状態であるため、精算ボタンへの操作による精算は行われることは言うまでもない(これについては、後述のパターン2も同様である)。このように、プレ上限値として、このパターン1を採用することで、新たな貸出に起因して精算が行われなくなったり、遊技の進行ができなくなったりする等の不具合を防止することができ、スムーズな遊技を提供することができる。
また、一度でも現在の総得点Bがプレ上限値を超えた状況において、ベット操作がなされて、現在の総得点Bがプレ上限値を下回った場合は、計数スイッチへの操作を促すための報知を終了してもよいし、計数スイッチへの操作を促すための報知を継続してもよい。この場合、ベット操作により現在の総得点Bがプレ上限値を下回ってもすぐにプレ上限値に行く状態(計数操作や貸出操作を1回でもされるとプレ上限値を超える状態)であることは変わりないため、上記の計数スイッチへの操作を促すための報知を継続する場合の方が、遊技者への操作をより促すことができる。また、上記の計数スイッチへの操作を促すための報知を終了する場合においても、その後の遊技次第では減る可能性もあるため、報知することによる煩わしさを軽減させることができる。
(パターン2)
遊技の結果、入賞による総得点を得られた際において、その入賞による得点の加算が上述の最大上限値Dを超える場合には、それ以上の得点の加算ができなくなる。換言すれば、以下の式(5)が成立する場合には、入賞による得点のうち、最大上限値Dを超える分の得点の加算ができないようになっている。
B+E>D・・・式(5)
ここで、入賞前の現在の総得点Bが以下の式(6)を満たす状況では、総得点が最大上限値Dを超えることとはならず、以下の式(7)を満たす状況では、総得点が最大上限値Dを超えることとなるといえる。
B≦D−E・・・式(6)
B>D−E・・・式(7)
具体的には、入賞による得点の最大値Eを15とし、最大上限値Dを上述の16383とすると、「最大上限値Dの16383−入賞による得点の最大値15=16368」となり、この場合、入賞前の現在の総得点Bがこの「16368」以下である場合(式(6)を満たす場合)は、総得点が最大上限値Dを超えることとはならず、入賞前の現在の総得点Bがこの「16368」を超える(換言すれば、「16369」以上)場合(式(7))を満たす場合は、総得点が最大上限値Dを超えることとなる。
したがって、このパターン2の場合は、入賞前の現在の総得点Bが、上記式(6)を満たす前の値をプレ上限値とし、このプレ上限値に達したら、計数スイッチへの操作を促すための報知を行うようにする。具体的には、入賞前の現在の総得点Bが上述の「16369」となった時点で、上記式(7)を満たすため、入賞前の現在の総得点Bが、上述の「16369」よりも少ない値、例えば、上述の「16369」よりも1少ない値である「16368」をプレ上限値として設定したり、或いは、余裕を持たせる意味では、上述の「16369」よりも15少ない「16354」、50少ない「16319」となった値をプレ上限値として設定したりして、計数スイッチへの操作を促すための報知を行うようにするというように、上述の「16369」未満の値のうちから、任意にプレ上限値を設定するようにすればよい。このように、プレ上限値として、このパターン2を採用することで、入賞による得点に起因して、計数や精算が行われなくなったり、遊技の進行ができなくなったりする等の不具合を防止することができ、スムーズな遊技を提供することができる。
なお、上記実施形態のパターン1及びパターン2では、報知を行うタイミングとして現在の総得点Bがプレ上限値に達した場合の例を示したが、遊技中(リール回転中)に貸出が行われた場合に現在の総得点Bがプレ上限値に達した場合は、遊技終了後に報知してもよい。この場合は遊技の進行を阻害することがなくなる。さらに、プレ上限値に到達したか否かを判断するタイミングは、常時でもよいし、1遊技終了後でもよいし、貸出要求があった場合でもよいし、計数や精算があった場合でもよいし、これらの組合せでもよい。
本実施形態では、上述のパターン1の場合には、演出表示装置S40に、例えば、「貸出により計数可能な総得点の最大値を超えるので、計数をして下さい」といった旨の第1表示を行うことによって計数を促し、上述のパターン2の場合には、例えば、「入賞による計数可能な総得点の最大値を超えるので計数をして下さい」といった旨の第2表示を行うというように、それぞれのパターンに応じた、計数を促す報知を行うようになっている。本実施形態では、一度計数を促す報知を行った場合、その報知によって計数が行われた結果、総得点がプレ上限値を下回った状態となった後であっても、例えば、その後の所定遊技数間、或いは計数を促す報知を解除するための所定の操作(例えば、特定のリセット操作を行う等)を行うまで等の間は遊技中であっても計数を促す報知を継続して行うようにしても良い。このようにすることで、ホール店員や周りの遊技者が計数を促す報知がなされていることを気付きやすくなるため、セキュリティ性を高めることができる。
また、この計数を促す報知を行っている際のBGMや効果音といった遊技音については、通常通りに出力はされるものの、計数を促す報知に係る遊技音(以後、これを「本遊技音」と言う。)の方が、遊技中の演出の際の遊技音等(以後、これを「他の遊技音」と言う。)よりも大きくしても良い。また、この本遊技音については、一般的に、他の遊技音よりも音量の大きいエラー音と同じ音量としても良いし、エラー音よりも大きな音量とするようにしても良い。また、本遊技音については、この本遊技音専用の音(楽曲)を用意し、他の演出音とは、出力される音の態様(テンポや曲調等)が異なるようにしても良いし、エラー音と共通化した態様としても、エラー音とは別の態様としても良く、適宜の変更が可能である。この本報知音を大きくするやり方としては、他の遊技音よりも、本報知音の音量を大きくしたり、或いは、他の遊技音の音量を0としたりすることで実現可能である。このように、通常の演出の際の遊技音よりも音量を大きくすることで、ホール店員や周りの遊技者が計数を促す報知がなされていることを気付きやすくなるため、セキュリティ性を高めることができる。
また、パターン1や2の他、遊技中に、上述の再プレイスイッチや貸出ボタンへの操作による新たな貸出を行ったことを起因として(例えば、遊技中に複数回、新たな貸出を行う等)、総得点が最大上限値Dを超える状況も考えられる。このようなことを防止するために、パターン1や2と同様なプレ上限値を設定し、遊技中において、このプレ上限値に達したら、計数を促す報知を行うようにしても良い。なお、この場合のプレ上限値の値は、上述のパターン1や2の値に限定されず、要は、最大上限値D−移行得点の最大値Cから算出される値αを下回るいずれかの値(遊技中に、最大値Cの新たな貸出があっても最大上限値D以下となる値)をプレ上限値とすれば良い。この場合、遊技中においても上述の本報知音等の計数を促す報知がなされることとなる。このようにすることで、遊技中にみだりに新たな貸出を行うことを抑制することができ、遊技中の新たな貸出に起因して、総得点が最大上限値Dを超える事態を防止することができる。なお、これに代えて、遊技中は、一切の新たな貸出ができないように構成(具体的には、貸機からの新たな貸出があっても遊技機側で得点の加算を行わないように構成したり、或いは、遊技中は、上述の再プレイスイッチや貸出ボタンが無効となっているように構成したり等)することも考えられる。
なお、本実施形態では、この計数を促す報知のプレ上限値として、パターン1及び2の両方で行っていたが、パターン1又は2のいずれかのタイミングでのみ計数を促す報知をするようにしても良い。ここで、上述の所定のタイミングにて、計数を促す報知のみを行っている場合において、遊技者がこれに気が付かずに、貸機からの貸出を行った場合は、貸機からの移行得点のうち、上述の最大上限値Dを超えない範囲のみで貸出を行い、超えた分の得点については無効とすることが考えられる。同様に、上述の所定のタイミングにて、計数を促す報知のみを行っている場合において、遊技者がこれに気が付かずに、遊技を進行して入賞が発生した場合にも、入賞によって得られる得点のうち、上述の最大上限値Dを超えない範囲のみ得点として加算し、超えた分の得点については無効とすることが考えられる。
また、本実施形態のパターン1及びパターン2では、上述の所定のタイミングにて、計数を促す報知のみを行うようにしていたが、これに代えて、貸機からの貸出の停止や、遊技の進行ができないように構成しても良いし、計数を促す報知をしつつも、貸機からの貸出の停止や遊技の進行ができないように構成しても良い。計数を促す報知をしつつも、貸機からの貸出の停止や遊技の進行ができないように構成した場合においては、遊技者が計数を促す報知に従って計数を行った結果、上記式(2)や(6)を満たす状況となったら、貸機からの貸出の停止を解除したり、遊技の進行を可能としたりするようにしても良いし、上記式(2)や(6)を満たす状況となっても、所定のリセット操作等を行うまで、貸機からの貸出の停止や遊技の進行の停止を維持するようにしても良い。また、本実施形態では、最大上限値Dよりも余裕のあるプレ上限値の場合においては、精算ボタンへの操作による精算は可能としていたが、これに代えて、プレ上限値の場合においても、その旨の報知とともに精算ボタンへの操作を無効として、精算ボタンへの操作による精算を停止する仕様としても良い。
また、計数を促す報知とともに貸機からの貸出の停止や遊技の進行ができないようにした場合には、その後、貸機からの貸出の停止を解除したり、遊技の進行を可能としたりした後であっても、上述の実施形態と同様に、その後の所定遊技数間、或いは計数を促す報知を解除するための所定の操作(例えば、特定のリセット操作を行う等)を行うまで等の間、計数を促す報知を継続して行うようにしても良い。このようにすることで上述の実施形態と同様な作用効果を奏する。
また、本実施形態では、スタートスイッチ操作を無効とする等によって遊技の進行ができないようにしていたが、これに代えて、スタートスイッチは有効でリールも回転するが、停止操作が無効となったままとしたり、或いは、最初に停止する停止ボタンと、次に停止する停止ボタンの少なくとも1つは有効だが、最終停止を行う停止ボタンは無効としたり等しても良い。要は、入賞が発生しないようにするというようにするためには、最終停止を行う停止ボタンを無効とすれば最低限足りるため、遊技の流れにおいて、ベット操作から第2停止操作に至るまでのいずれかの操作部を無効とすれば良く、どの時点での操作を無効とするのかは特に限定しない。ここで、上述の実施形態でも述べたように、遊技の進行ができない状況下でも、計数スイッチへの操作は有効のままとなっていることは言うまでもないが、これに代えて、遊技の進行ができない状況下では計数スイッチへの操作も併せて無効化するようにしても良い。
また、本実施形態では、規定数のベットがされている状態で総得点が最大上限値Dに達している場合は、上述の精算ができないようになっているが、これに対しては、例えば、最大上限値Dから規定数を減算した値(具体的には、9950の場合は、規定数3を減算した9947、16383の場合は規定数3を減算した16380等)をこれ以上の貸出や入賞による得点を受け付けない加算上限値として設定することで、常時精算ボタンへの操作による精算を可能とする仕様とすることも考えられる。
また、同図においては、貸出点数が総得点に加算されない構成として、遊技機側から貸出受領結果応答として貸出点数受領結果が異常である旨を含む情報を送信するよう構成したが、これには限定されず、貸機側から遊技機側に送信する貸出通知として貸出点数=0である旨の情報を送信する、換言すると、貸機側が判断して、貸出点数を加算可能である場合には、貸機側から遊技機側に送信する貸出通知として貸出点数=50である旨の情報を送信し、貸出点数を加算しない場合には、貸機側から遊技機側に送信する貸出通知として貸出点数=0である旨の情報を送信するよう構成してもよい。
<C:リール回転中に貸出ボタンが有効とならない構成1>
ある遊技が実行され、リールの回転が開始される。遊技機に記憶されている総得点は30点となっている。
その後、通し番号nとなる、総得点=30の情報及び貸出ボタン操作不可情報(リール回転中であるため貸出ボタンの操作が有効でない旨の情報)を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数=0の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。
その後、10ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、総得点は30のままとなっている(総得点表示装置の表示も30点のままとなっている)。なお、上記n、m、pは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。
その後、リールの回転中に貸機の貸出ボタンがオフ→オンとなる。その後、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっており、総得点=30の情報及び貸出ボタン操作不可情報(リール回転中であるため貸出ボタンの操作が有効でない旨の情報)を含んでいる。その後、約100ms後に、計数通し番号m+1となる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号p+1となる、貸出点数=0の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。このように、Cの構成においては、遊技機側から貸出ボタン操作不可情報が貸機側に送信されているため、貸出点数として0が貸機側から遊技機側に送信されることとなる。
その後、10ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、総得点は30のままとなっている(総得点表示装置の表示も30点のままとなっている)。
このように、リールの回転中には、貸出ボタン操作不可情報(リール回転中であるため貸出ボタンの操作が有効でない旨の情報)を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信されることによって、遊技の進行中と貸出操作との期間を明確にすることができる。
また、同図においては、貸出受領結果応答を送信したことに基づいて貸出点数を総得点に加算するよう構成したが、貸出通知を受信したことに基づいて貸出点数を総得点に加算するよう構成してもよい。
<D:貸出中にベットボタンが無効となり得る構成>
次に、図73について詳述する。遊技機に記憶されている総得点は30点となっており、ベットボタンが有効となっており、通し番号nとなる、総得点=30の情報を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数=0の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、総得点は30点のままとなっている(総得点表示装置の表示も30点のままとなっている)。なお、上記n、m、pは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。
その後、貸機の貸出ボタンがオフ→オンとなる。その後、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっており、総得点=30の情報を含んでいる。その後、約100ms後に、計数通し番号m+1となる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号p+1となる、貸出点数=50の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号p+1となる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、貸出点数である50点が総得点に加算され、総得点が30+50=80点となる(総得点表示装置の表示も80点となる)。
本構成においては、当該総得点が加算されたタイミングの直後から所定期間(例えば、200ms)ベットボタンが無効となる。前回の貸出受領結果応答の送信後20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後、総得点の加算から所定期間が経過したことにより、ベットボタンが再度有効となる。
このように、Dの構成においては、貸出操作による総得点への加算が実行された場合には、所定期間ベットボタンが無効となるよう構成されている。当該ベットボタンの無効期間においては、得点の貸出が実行されている旨を遊技者に報知するよう構成してもよく、例えば、総得点表示装置の表示を点滅して表示するよう構成してもよいし、総得点の表示が30→80に段階的に増加していくように表示してもよい。また、副制御基板S側にて総得点の増加に対応した音を出力するよう構成してもよい。なお、前記所定期間は200msに限定されず、適宜変更しても問題ない。なお、貸出操作による総得点への加算が実行されるタイミングとベットボタンが無効となる所定期間とが重複し得るよう構成してもよいし、重複しない(貸出操作による総得点への加算が実行された直後にベットボタンが無効になる)よう構成してもよい。
また、同図においては、貸出受領結果応答を送信したタイミングで貸出点数を総得点に加算するよう構成したが、貸出通知を受信したタイミングで貸出点数を総得点に加算するよう構成してもよい。また、貸出受領結果応答を送信したタイミングから所定期間ベットボタンの操作を無効にするよう構成したが、貸出通知を受信したタイミングから所定期間ベットボタンの操作を無効にするよう構成してもよい。
また、上述したように、Dの構成においては、貸出点数として1以上の点数を含む貸出通知を遊技機側が受信したことにより総得点が加算される場合には、所定期間ベットボタンを無効にする一方、貸出点数が0である情報を含む貸出通知を遊技機側が受信して総得点が加算されない場合にはベットボタンが無効とならない(貸出通知の受信によって有効から無効にはならない)よう構成されている。このように構成することにより、総得点への加算処理とベット処理など、遊技に影響のある処理を重複して実行しないよう構成することができる。
なお、同図においては、得点の貸出時には所定時間ベットボタンが無効となる構成について詳述したが、ベットボタンのみに限定されず、スタートレバーや遊技メダルの投入やリール回転の開始なども、得点の貸出時には所定時間無効とするよう構成してもよい。
なお、遊技機情報通知の送信時には貸出中であり、その後、貸出通知コマンドを受信する前に貸出中が終了した場合には、貸出操作に基づいた得点の加算が可能となるよう構成されている。
<E:貸出受領結果応答に関する構成1>
次に、図74について詳述する。遊技機に記憶されている総得点は30点となっており、貸出ボタンがオフ→オンとなる。その後、通し番号nとなる、総得点=30の情報を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号5となる、貸出点数=50の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号5となる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、貸出点数である50点が総得点に加算され、総得点が30+50=80点となる(総得点表示装置の表示も80点となる)。なお、上記n、mは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。
その後、貸機の貸出ボタンがオフ→オンとなる。その後、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっており、総得点=80の情報を含んでいる。その後、約100ms後に、計数通し番号m+1となる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号1となる、貸出点数=50の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号1となる、貸出点数受領結果が異常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、貸出点数を総得点に加算せず、総得点は80点のままとなっている(総得点表示装置の表示も80点のままとなっている)。このように、Eの構成においては、貸出通し番号5番の貸出通知を受信し、その後、次回の貸出通知を受信した場合に、貸出通し番号が本来は6番であるべきにも拘わらず、ノイズ等の影響によって、貸出通し番号1番の貸出通知を受信してしまった場合(本来とは異なる貸出通し番号の貸出通知を受信してしまった場合)には、貸出受領結果応答として異常である旨を遊技機側から貸機側に送信し、総得点に加算しないよう構成されている。
<F:貸出受領結果応答に関する構成2>
遊技機に記憶されている総得点は30点となっており、貸出ボタンがオフ→オンとなる。その後、通し番号nとなる、総得点=30の情報を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号255となる、貸出点数=50の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号255となる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、貸出点数である50点が総得点に加算され、総得点が30+50=80点となる(総得点表示装置の表示も80点となる)。なお、上記n、mは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。
その後、貸機の貸出ボタンがオフ→オンとなる。その後、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっており、総得点=80の情報を含んでいる。その後、約100ms後に、計数通し番号m+1となる、計数点数=0、計数累積点数=0の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後170ms以内に、貸出通し番号1となる、貸出点数=50の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号1となる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、貸出点数である50点が総得点に加算され、総得点が80+50=130点となる(総得点表示装置の表示も130点となる)。このように、Fの構成においては、貸出通し番号255番の貸出通知を受信し、その後、次回の貸出通知を受信した場合に、貸出通し番号が1であり、本例においては貸出通し番号の上限値は255であり、255番の次の番号は1番であるため、255番の次回に正しい貸出通し番号である1番の貸出通知を受信したため、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信されることとなる。このように、貸出通し番号を1〜255で循環させることによって、貸出通し番号を記憶する記憶領域の容量を圧迫させることなく、遊技機と外部との整合性を取ることが可能となっている。
<A:計数通知コマンドに関するフロー1>
次に、図75にて、本例における計数通知に関するフローについて詳述する。遊技機に記憶されている総得点は200点となっており、通し番号nとなる、総得点=200の情報を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後、計数ボタンがオフ→オンとなる。その後、計数ボタンのオンが維持されたまま、約20msが経過し、総得点表示装置の表示が50減算され、200→150となる(計数ボタンの操作に基づいて総得点表示装置の表示及び総得点が減算されることを、精算される、精算処理が実行されるなどと称することがある)。その後、遊技機情報通知が送信されてから約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=50、計数累積点数=50の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、計数点数である50点を総得点から減算し、総得点が150点となる。なお、総得点表示装置の表示の減算タイミングと記憶している総得点の減算タイミングとを同時としてもよい。当該タイミングは、計数ボタンがオフ→オンとなってから約20ms後、換言すると、計数ボタンの長押しを検出したタイミングとしてもよいし、計数通知の送信タイミングとしてもよい。
その後170ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数=0の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、総得点は150点のままとなっている(総得点表示装置の表示も150点のままとなっている)。なお、上記n、m、pは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。
その後、計数ボタンはオンのままとなっており、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっており、総得点=150の情報を含んでいる。その後、前回の総得点表示装置の表示の減算タイミングから約300ms後に、総得点表示装置の表示が50減算され、150→100となる。その後、遊技機情報通知が送信されてから約100ms後に、計数通し番号m+1となる、計数点数=50、計数累積点数=100の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、計数点数である50点を総得点から減算し、総得点が100点となる。
その後170ms以内に、貸出通し番号p+1となる、貸出点数=0の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号p+1となる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、総得点は150点のままとなっている(総得点表示装置の表示も150点のままとなっている)。
その後、計数ボタンがオン→オフとなり、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+2となっており、総得点=100の情報を含んでいる。その後、前回の総得点表示装置の表示の減算タイミングから約300ms後では、計数ボタンがオフとなっていたことから、総得点表示装置の表示は減算されないこととなる。その後、遊技機情報通知が送信されてから約100ms後に、計数通し番号m+2となる、計数点数=0、計数累積点数=100の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、総得点が100点のままとなっている。
その後170ms以内に、貸出通し番号p+2となる、貸出点数=0の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号p+2となる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、総得点は100点のままとなっている(総得点表示装置の表示も100点のままとなっている)。その後、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+3となっており、総得点=100の情報を含んでいる。
<B:計数通知コマンドに関するフロー2>
遊技機に記憶されている総得点は200点となっており、通し番号nとなる、総得点=200の情報を含む遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信され、その後、計数ボタンがオフ→オンとなる。その後、計数ボタンのオンが維持されたまま、約20msが経過し、総得点表示装置の表示が50減算され、200→150となる。その後、計数ボタンがオン→オフとなり、遊技機情報通知が送信されてから約100ms後に、計数通し番号mとなる、計数点数=50、計数累積点数=50の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、計数点数である50点を総得点から減算し、総得点が150点となる。このように、Bの構成においては、遊技機情報通知を送信した後に計数ボタンをオフ→オンとし、その後、計数ボタンの長押しを検出(オフ→オンとなってから20ms経過)した後、計数通知を送信する前に計数ボタンをオン→オフとした場合においても、計数通知として、計数点数=50、計数累積点数=50の情報を含む計数通知が遊技機側から貸機側に送信され、計数点数である50点を総得点から減算し、総得点が150点となるよう構成されている。
なお、総得点表示装置の表示の減算タイミングと記憶している総得点の減算タイミングとを同時としてもよい、当該タイミングは、計数ボタンがオフ→オンとなってから約20ms後、換言すると、計数ボタンの長押しを検出したタイミングとしてもよいし、計数通知の送信タイミングとしてもよい。そのように構成した場合には、以下のように構成されることとなる。
(1)遊技機情報通知を送信した後に計数ボタンをオフ→オンとし、その後、計数通知を送信する前に計数ボタンをオン→オフとした場合においても、計数ボタンの長押しを検出したタイミングで、総得点及び総得点表示装置の表示を更新することができる。
(2)遊技機情報通知を送信した後に計数ボタンをオフ→オンとし、その後、計数通知を送信する前に計数ボタンをオン→オフとした場合においても、計数通知を送信するタイミングで、総得点及び総得点表示装置の表示を更新することができる。
また、総得点表示装置にて総得点の記憶と総得点の表示とのいずれも実行可能に構成してもよく、そのように構成した場合においても、計数ボタンがオフ→オンとなってから約20ms後、換言すると、計数ボタンの長押しを検出したタイミングにて総得点の更新及び総得点の表示更新を実行するよう構成してもよいし、計数通知の送信タイミングにて総得点の更新及び総得点の表示更新を実行するよう構成したもよい。
その後170ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数=0の情報を含む貸出通知が貸機側から遊技機側に送信される。その後、10ms以内に、貸出通し番号pとなる、貸出点数受領結果が正常である情報を含む貸出受領結果応答が遊技機側から貸機側に送信され、総得点は150点のままとなっている(総得点表示装置の表示も150点のままとなっている)。なお、上記n、m、pは異なる数値であってもよいし、同一の数値であってもよい。
その後、前回の貸出受領結果応答の送信から20ms以上経過したタイミングであり、前回の遊技機情報通知の送信タイミングから約300ms後に、再度遊技機情報通知が遊技機側から貸機側に送信される。当該遊技機情報通知における通し番号はn+1となっており、総得点=150の情報を含んでいる。
このように構成することによって、遊技機情報通知を送信した後に計数ボタンをオフ→オンとし、その後、計数通知を送信する前に計数ボタンをオン→オフとした場合においても、総得点及び総得点表示装置の表示を更新することができると共に、計数通知によって遊技機外部に計数点数及び計数累積点数を送信することができ、見た目上で遊技者が、精算が実行されたことを認識したタイミングで計数ボタンの操作を終了した(手を離した)場合であっても、正確に遊技機外部へ情報を送信することができる。
また、本例に係る計数ボタンに関する構成としては、以下のように構成してもよい。
<構成1>
(1)計数ボタンが有効な状態で所定時間継続して操作されると、総得点が減算され、所定数の計数点数を含む計数通知が送信される
(2)遊技機は所定時間毎に遊技機情報通知を貸機に送信する
(3)遊技機情報通知を送信した場合、所定時間経過すると計数通知を送信する
(4)遊技機情報通知を送信した後、貸出通知を受信する前に計数ボタンがオン→オフとなると、次回の計数通知送信タイミングで総得点が減算される
<構成2>
(1)計数ボタンが有効な状態で所定時間継続して操作されると、総得点が減算され、所定数の計数点数を含む計数通知が送信される
(2)遊技機は所定時間毎に遊技機情報通知を貸機に送信する
(3)遊技機情報通知を送信した場合、所定時間経過すると計数通知を送信する
(4)遊技機情報通知を送信した後、貸出通知を受信する前に計数ボタンがオン→オフとなると、次回の計数通知送信タイミングで総得点が減算されない
<構成3>
(1)計数ボタンが有効な状態で所定時間継続して操作されると、総得点が減算され、所定数の計数点数を含む計数通知が送信される
(2)遊技機は所定時間毎に遊技機情報通知を貸機に送信する
(3)遊技機情報通知を送信した場合、所定時間経過すると計数通知を送信する
(4)遊技機情報通知を送信した後、計数ボタンがオフ→オンとなっても、次回の計数通知送信タイミングで総得点が減算されない
<構成4>
(1)計数ボタンが有効な状態で所定時間継続して操作されると、総得点が減算され、計数点数を含む計数通知コマンドが送信される
(2)計数ボタンがオンの状態で電源断が発生し、その後、計数ボタンを押下したまま電源復帰しても、総得点が減算されていかない
<構成5>
(1)計数ボタンが有効な状態で所定時間継続して操作されると、総得点が減算され、計数点数を含む計数通知コマンドが送信される
(2)ウエイト中(遊技間最小時間タイマ値>0)に計数ボタンを押下してもリールが回転開始し、計数ボタンを押下したままにすると停止ボタンが操作できない。且つ、総得点が減算されない
<構成6>
前述した回転開始時フリーズや停止時フリーズの実行中においては、計数ボタンの操作に基づく精算処理を実行可能に構成してもよいし、計数ボタンの操作に基づく精算処理を実行しないよう構成してもよい。なお、述した回転開始時フリーズや停止時フリーズの実行中においては、貸出ボタンの操作に基づく総得点の加算を実行可能に構成してもよいし、貸出ボタンの操作に基づく総得点の加算を実行しないよう構成してもよい。
<構成7−1>
前扉DUが開放している状態(ドア開放エラーが発生している状態)で、計数ボタンが操作された場合に、得点の精算が実行可能であるよう構成してもよく、そのように構成することにより、前扉DUの開放の有無に拘わらず、遊技者または管理者が任意のタイミングで得点の精算を実行することができる。
<構成7−2>
前扉DUが開放している状態(ドア開放エラーが発生している状態)で、計数ボタンが操作された場合に、得点の精算を実行しないよう構成してもよく、そのように構成することにより、前扉DUが開放されて遊技機内部に不正が行われた場合においても、得点の精算を実行しないよう構成することにより、遊技場にとって不利益となる事態を防止することができる。
<構成8−1>
計数ボタンがオンのままとなっている(計数ボタンが長押し操作されている)状況下で、前扉DUが開放した(ドア開放エラーが発生した)場合には、得点の精算が継続して実行され得るよう構成してもよく、そのように構成することにより、前扉DUの開放の有無に拘わらず、遊技者または管理者が任意のタイミングで得点の精算を実行することができる。
<構成8−2>
計数ボタンがオンのままとなっている(計数ボタンが長押し操作されている)状況下で、前扉DUが開放した(ドア開放エラーが発生した)場合には、得点の精算が実行されなくなるよう構成してもよく、そのように構成することにより、前扉DUが開放されて遊技機内部に不正が行われた場合においても、得点の精算を実行しないよう構成することにより、遊技場にとって不利益となる事態を防止することができる。
<構成9−1>
計数ボタンがオンのままとなっている(計数ボタンが長押し操作されている)状況下で、電源断が発生し、その後再度電源が投入され、計数ボタンがオンのままとなっている(計数ボタンが長押し操作されている)場合において、当該電源投入後最初の計数通知における計数累積点数は0となり、計数通し番号も0となる。このように構成することにより、電源投入後からの精算に係る情報として、計数累積点数などを把握することができる。
<構成9−2>
計数ボタンがオンのままとなっている(計数ボタンが長押し操作されている)状況下で、電源断が発生し、その後計数ボタンがオフとなり(計数ボタンが操作されない状態となり)、再度電源が投入された場合において、当該電源投入後最初の計数通知における計数累積点数は0となり、計数通し番号も0となる。このように構成することにより、電源投入後からの精算に係る情報として、計数累積点数などを把握することができる。
<構成10>
電源がオフである状況にて、計数ボタンの操作(押下)を開始し、計数ボタンを押下したまま(長押し操作したまま)電源を投入しても、精算が実行されないよう構成してもよい。即ち、計数ボタンの操作に基づく精算を実行する際には、計数ボタンがオフ→オンとなる立ち上がりを検出した後に、所定時間以上オンを維持する(長押しを検出する)ことで精算が実行されるよう構成してもよい。
<<ドア開放エラーに関する構成>>
また、本例に係るドア開放エラーに関する構成としては、以下のように構成してもよい。
<構成1>
前扉DUが開放している状態(ドア開放エラーが発生している状態)においても、前述した遊技機から外部(貸機)に送信する信号及び外部(貸機)から送信され遊技機が受信する情報を送受信可能に構成してもよい。より具体的には、遊技機情報通知(HC・不正監視情報、遊技機性能情報、又は遊技機設置情報を含む情報)、計数通知、貸出通知、貸出受領結果応答、の送信又は受信を、前扉DUが開放している状態(ドア開放エラーが発生している状態)においても実行可能に構成してもよい。
<構成2>
復帰不可能エラー(例えば、電源投入後のチェックサムが異常である場合に発生するエラー)である場合には、前述した遊技機から外部(貸機)に送信する信号及び外部(貸機)から送信され遊技機が受信する情報を送受信しないよう構成してもよい。より具体的には、遊技機情報通知(HC・不正監視情報、遊技機性能情報、又は遊技機設置情報を含む情報)、計数通知、貸出通知、貸出受領結果応答、の送信又は受信を、前扉DUが開放している状態(ドア開放エラーが発生している状態)においては実行しないよう構成してもよい。
なお、本例においては、前述したように、HC・不正監視情報を遊技機から外部(貸機)に送信する間隔は300msに構成した。換言すると、遊技機情報通知を遊技機から外部(貸機)に送信する間隔は300msに構成した。また、図35にて前述したように、リールを回転させる場合には、リール加速処理を実行した後、リール定速維持処理を実行するよう構成されており、換言すると、リール加速状態からリール定速状態に移行するよう構成されている。ここで前述したように、リール1回転分(1周分)は336ステップであり、割り込み処理の実行間隔は約2.23msとなっている。リール定速状態では1回の割り込み処理で1ステップ回転することから、リール定速状態でリール1周分回転するのに要する時間は、2.23×336≒749msである。このように、本例においては、リール定速状態でリール1周分回転するのに要する時間にて、少なくとも2回以上遊技機情報通知を遊技機から外部(貸機)に送信することができるようになっており、このように構成することにより、遊技機から送信された遊技機情報通知がノイズなどによって異常な内容となってしまった場合にも、リール定速状態でリール1周分回転するのに要する時間内で、少なくともあと1回は遊技機から遊技機情報通知を送信することができるため、遊技機外部に送信する情報をより正確な内容とすることができる。なお、同様に、図35に示すように、リール加速状態における平均のリールの回転速度はリール定速状態における平均のリールの回転速度よりも遅いため、リールの回転開始から、リール加速状態→リール定速状態となって、リール1周分回転するのに要する時間は、前述したリール定速状態でリール1周分回転するのに要する時間である749msよりも長時間であることから、リールの回転開始から、リール加速状態→リール定速状態となって、リール1周分回転するのに要する時間内においても、遊技機から送信された遊技機情報通知がノイズなどによって異常な内容となってしまった場合にも、リール定速状態でリール1周分回転するのに要する時間内で、少なくともあと1回は遊技機から遊技機情報通知を送信することができるため、遊技機外部に送信する情報をより正確な内容とすることができる。
<<貸出通信異常>>
ここで、図74のEの構成でも説明したように、遊技機が貸出通し番号5番の貸出通知を受信し、その後、次回の貸出通知を受信した場合に、貸出通し番号が本来は6番であるべきにも拘わらず、貸出通し番号1番の貸出通知を受信してしまう貸出通番異常が発生するというように、遊技機と貸機との通信において、貸出通知に係る貸出通信異常が発生することがある。この種の貸出通信異常として、本実施形態では、上述の貸出通番異常の他、貸出通信異常1〜6が設定されており、これらについて順次説明する。
<貸出通番異常>
上述のように、貸機から遊技機の払出制御基板に通知される貸出通知においては、今回の貸出通知の貸出通し番号がnである場合、次回の貸出通知の貸出通し番号はn+1となるように設定されている。また、払出制御基板に対して貸機から貸出通知がその貸出通し番号とともに通知されると、この通知を払出制御基板を介して受けた主制御基板が、そのCPUのRAM等に通知された貸出通し番号を記憶するようになっている。この状態で、次に貸出通知がなされた場合には、主制御基板は、この今回の貸出通知の貸出通し番号と、記憶した貸出通し番号を照合し、今回の貸出通知の貸出通し番号が、記憶していた貸出通し番号に対して「+1」の値であった場合には、正常と判定して、今回の貸出通知の貸出通し番号を新たに記憶(更新)するようになっている。このように、本実施形態では、通番の更新や記憶に関しては、主制御基板が行うようになっている。
このように、主制御基板においては、前回受信した貸出通知の貸出通し番号nを記憶しておき、今回受信した貸出通知の貸出通し番号がn+1であれば、正常と判定する一方、今回受信した貸出通知の貸出通し番号がn+1でなければ貸出通番異常と判定する。本実施形態では、この貸出通番異常の判定があると、主制御基板は、貸出通番異常があった旨の通番異常フラグをオンとするとともに、払出制御基板及び副制御基板Sに通番異常があった旨の通番異常コマンドを送信し、この通番異常コマンドを受信した払出制御基板及び副制御基板Sはそれぞれの通番異常フラグをオンとする処理を行う。払出制御基板において通番異常フラグがオンとなっている状態では、上述のように、この貸出通知に係る貸出点数を総得点に加算しないようにしている(貸出を停止するようにしている)。また、副制御基板Sにおいて、通番異常フラグがオンとなっている状態では、副制御基板Sによって制御される演出表示装置S40やスピーカS20等によって、貸出通し番号が不整合である旨の貸出通番異常を、視覚的・聴覚的・触覚的(例えば、サブ入力ボタンSBや遊技機の一部を振動させる等)の少なくとも1つにて報知する(以後、これを単に「貸出通番異常報知」という。)処理を行うようになっている。この副制御基板Sによる貸出通番異常報知は、正常な貸出通し番号n+1を受信するか、或いは、電源がオフからオンになった後の最初の貸出通知に係る貸出通し番号0(図71参照)を受信するまで継続して行われる。
なお、主制御基板ではなく払出制御基板で上述した処理を実施してもよく、この場合は、以下のような処理となる。
貸機から遊技機の払出制御基板に通知される貸出通知においては、今回の貸出通知の貸出通し番号がnである場合、次回の貸出通知の貸出通し番号はn+1となるように設定されている。また、払出制御基板に対して貸機から貸出通知がその貸出通し番号とともに通知されると、この通知を払出制御基板が、そのCPUのRAM等に通知された貸出通し番号を記憶するようになっている。この状態で、次に貸出通知がなされた場合には、払出制御基板は、この今回の貸出通知の貸出通し番号と、記憶した貸出通し番号を照合し、今回の貸出通知の貸出通し番号が、記憶していた貸出通し番号に対して「+1」の値であった場合には、正常と判定して、今回の貸出通知の貸出通し番号を新たに記憶(更新)するようになっている。このように、払出制御基板においては、前回受信した貸出通知の貸出通し番号nを記憶しておき、今回受信した貸出通知の貸出通し番号がn+1であれば、正常と判定する一方、今回受信した貸出通知の貸出通し番号がn+1でなければ貸出通番異常と判定する。
本実施形態では、この貸出通番異常の判定があると、払出制御基板は、貸出通番異常があった旨の通番異常フラグをオンとするとともに、主制御基板及び副制御基板Sに通番異常があった旨の通番異常コマンドを送信し、この通番異常コマンドを受信した主制御基板及び副制御基板Sはそれぞれの通番異常フラグをオンとする処理を行う。払出制御基板において通番異常フラグがオンとなっている状態では、上述のように、この貸出通知に係る貸出点数を総得点に加算しないようにしている(貸出を停止するようにしている)。また、副制御基板Sにおいて、通番異常フラグがオンとなっている状態では、副制御基板Sによって制御される演出表示装置S40やスピーカS20等によって、貸出通番異常報知を行うようになっている。この副制御基板Sによる貸出通番異常報知は、正常な貸出通し番号n+1を受信するか、或いは、電源がオフからオンになった後の最初の貸出通知に係る貸出通し番号0(図71参照)を受信するまで継続して行われる。なお、上述した主制御基板の機能を払出制御基板にした場合の構成は以下の実施形態においても置換可能である。
そして、これらの正常な貸出通し番号n+1又は貸出通し番号0を、払出制御基板を介して受信した主制御基板は、通番異常フラグをオフとするとともに、払出制御基板及び副制御基板Sに異常状態が解除された旨の通番異常解除コマンドを送信し、この通番異常解除コマンドを受信した払出制御基板及び副制御基板Sがそれぞれの通番異常フラグをオフとすることによって、払出制御基板では、正常な貸出通番に係る貸出点数を総得点に加算可能とし、副制御基板Sでは、それまで実行していた貸出通番異常報知を終了する処理を行う。また、本実施形態では、貸出通番異常報知を行っている間(貸出通番異常状態が継続している間)においては、遊技機による遊技の停止等は行われず、遊技機による遊技は通常どおりに行われる。
このように、貸出通番異常が発生している状況下においては、遊技機そのものの動作についての異常はないため、貸出通番異常といった遊技機と貸機との通信異常によって逐一遊技機の動作を停止しないようにすることで、遊技者にスムーズな遊技を提供することができる。なお、この種のノイズ等による通信異常については、次回以降の通信によって正常化することもあり得るため、貸出通番異常が発生しても、貸機の動作を停止しないようにしても良く、この場合、正常な貸出通し番号を受信すれば元通りに復帰するようにすることで、遊技者にスムーズな遊技を提供することができる。これについては、貸出通信異常1〜6についても同様のことがいえる。
なお、本実施形態では、貸出通知受領時に、貸出通し番号が前回受信した値+1でない場合に貸出通番異常と判定したが、例えば、貸出通し番号として、最初に100を設定し、次回の貸出通し番号が99となるというように、上述の実施形態における加算式の通し番号ではなく、減算式の通し番号となるように設定しても良く、この場合、貸出通し番号が前回受信した値−1でない場合に貸出通番異常と判定するようにしても良い。要は、貸出通し番号として、所定の法則に沿って順番に並んでいる値を用い、この所定の法則に沿った順番でなければ、貸出通番異常と判定するようにすればよい。これについては、この種の通し番号を採用した他の構成や実施例についても同様である。
また、上述したRAMクリアスイッチは総得点のみをクリアする構成であるが、異常フラグもクリアするように構成されていてもよい。本実施形態では、払出制御基板及び副制御基板Sは、主制御基板における貸出通知異常フラグのオフと同期するように、それぞれの通番異常フラグをオフとして総得点を加算可能としたり、貸出通番異常報知を停止したりするようにしていたが、これに限定されず、主制御基板から通番異常解除コマンドが送信されても、払出制御基板においては、例えば、上述のRAMクリアスイッチの操作が行われるまで、通番異常フラグのオン状態を維持して、貸出通知の貸出点数を総得点に加算しないようにし、副制御基板Sにおいては、通番異常解除コマンドを受けてから所定時間、或いは、複数遊技間にわたって継続して通番異常フラグのオン状態を維持して、貸出通番異常報知するようにしたり、或いは、副制御基板Sにおいては、RAMクリアスイッチの操作による消去が行われた旨のコマンドを払出制御基板から受けるまで、通番異常フラグのオン状態を維持して、貸出通番異常報知を継続して行うようにしたりする等しても良い。要は、主制御基板、払出制御基板、副制御基板Sの三者間においては、主制御基板の貸出通番異常フラグのオン/オフに同期しても良いし、同期せずに、それぞれが独立してそれぞれに必要な処理を行うようにしても良い。これについては、貸出通信異常1〜6についても同様のことがいえる。
また、本実施形態では、副制御基板Sに、異常状態の具体的な種別である通番異常コマンドを送信したが、これに代えて、単に、何らかの異常がある旨の異常情報を送信するようにし、これを受けた副制御基板Sにおいては、何らかの異常がある旨の報知をするようにしても良い。このように、内部的な細かい異常の種別を外部に教えないようにすることで、不正行為を行う者等に対して、必要以上の内部情報を知らせないようにすることができ、セキュリティ性の向上を図ることができる。これについては、貸出通信異常1〜6についても同様のことがいえる。
また、本実施形態では、貸出通番異常報知は、副制御基板Sによって制御される演出表示装置S40等によって報知されていたが、これに限らず、主制御基板によって制御される装置類(例えば、上述の停止表示された図柄の番号を表示する表示器(7セグ等)、払出数表示装置D270等)や、払出制御基板によって制御される装置類等によって視覚的・聴覚的・触覚的の少なくとも1つにて報知するようにしても良い。この場合、主制御基板の制御による異常報知の開始又は終了と、払出制御基板や副制御基板Sの制御による異常報知の開始又は終了とがそれぞれ同期していてもしていなくても良く、非同期の場合においては、主制御基板、払出制御基板、副制御基板Sの少なくとも1つが非同期であれば良い。このような同期・非同期の例としては、例えば以下のパターン1〜3が挙げられるが、もちろん、これらのパターン1〜3に限定されるものではない。
(パターン1)
主制御基板において通番異常フラグがオンであるときに、遊技機が非遊技状態(全リールが停止しており、ベットもされていない状態)である場合には、主制御基板、払出制御基板及び副制御基板Sのそれぞれの制御による報知が同時に行われる(主制御基板及び副制御基板Sの報知が同期)。このように、非遊技状態であって、演出表示装置S40による演出をあまり見なくても良い状況下においては、主制御基板、払出制御基板及び副制御基板のそれぞれによる報知を同時に実行することで、異常があった旨を確実に報知することができる。
(パターン2)
主制御基板において通番異常フラグがオンであるときに、遊技機が遊技状態(ベットがなされた状態、またはリールの少なくとも1つが回転中の状態等)である場合には、演出表示装置S40にて、当選役に応じた何らかの演出が行われている可能性が高い状況下においては、主制御基板及び払出制御基板の制御による異常報知が行われている一方で、副制御基板Sの制御による演出表示装置S40では一切の異常報知を行わずに当選役に応じた演出などを行う(主制御基板と払出制御基板による報知は同期しているが、副制御基板Sによる報知は非同期)。そして、遊技状態から非遊技状態となった後の所定のタイミング(例えば、非遊技状態になったら即実行しても良いし、非遊技状態となった後からベットがされるまでの間のいずれかのタイミングであっても良い)では、上述のパターン1と同様に、主制御基板、払出制御基板及び副制御基板Sのそれぞれの制御による報知が同時に行われる。このように、遊技中においては、遊技者に遊技に関する情報などを報知する演出表示装置S40による異常報知を一切行わず、演出表示装置S40では当選役に応じた演出等のみを行うようにすることで、異常報知を行いつつも、演出表示装置S40による演出を阻害するのを防止することができ、異常報知による遊技の興趣を妨げるのを防止することができる。
(パターン3)
主制御基板において通番異常フラグがオンであるときに、遊技機が遊技状態である場合には、主制御基板、払出制御基板及び副制御基板Sのそれぞれの制御による報知が同時に開始される(主制御基板、払出制御基板及び副制御基板Sの報知が同期)が、演出表示装置S40においては、当選役に応じた演出も同時に実行する。この場合、演出表示装置S40においては、その表示部にて演出を行いつつも、この演出を阻害しないように、その表示部の片隅等にて異常が発生している旨も併せて表示するというように、異常報知を演出よりも目立たないようにすることが好ましい。このようにすることで、演出表示装置S40による演出を実行しながらも、異常があった旨も同時に報知することができる。
また、上述の実施形態では、例えば、ドア開放エラーであれば、ドアキーを鍵穴D260に差し込んで所定の方向(例えば、反時計回り)に捻ることで、ドア開放エラー等のエラー状態を解除していたが(これらを一括して、「エラー解除操作」という)、上述の貸出通知異常については、このようなエラー解除操作によって、貸出通知異常状態を解除可能となるように構成しても良いし、このようなエラー解除操作によっても貸出通知異常状態を解除不可能となるように構成しても良く、エラー解除操作による貸出異常通知状態の解除の有無は、遊技機の仕様などに応じて適宜設定可能である。同様に、貸出通知異常については、復帰可能エラーとして取り扱っても良いし、復帰不可能エラーとして取り扱っても良く、これについても、遊技機の仕様などに応じて適宜設定可能である。これらのエラー解除操作によるエラー解除の有無や、復帰可能/不可能エラーの取り扱いについては、貸出通信異常1〜6についても同様のことがいえる。
<貸出通信異常1>
図71に示すように、遊技機に電源が投入されると、遊技機側から貸機に最初の遊技機情報通知(特定出力情報)、最初の計数通知(所定出力情報)が送信された後、貸機から遊技機側に最初の貸出通知(所定受信情報)が通知され、このときの貸出通し番号は0であるのが正常な状態である。しかしながら、ノイズ等によって、最初の貸出通知において、貸出通し番号が、例えば、1といった0以外の貸出通し番号となっていることがある。この場合、この通し番号を払出制御基板から受けた遊技機の主制御基板においては、貸出通信異常1と判定する。すなわち、主制御基板は、遊技機に電源が投入された後、一度も貸出通し番号0を受信しなかった場合には、貸出通信異常1と判定するようになっている。
この貸出通信異常1の判定があった場合、上述の貸出通番異常の判定時と同様に、主制御基板は、貸出通信異常1があった旨の異常1フラグをオンとするとともに、主制御基板から払出制御基板及び副制御基板Sに上述の貸出通信異常1があった旨の異常1コマンドを送信し、これを受けた払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常1フラグがオンとなって、上述のように総得点への加算を禁止したり、演出表示装置S40やスピーカS20等による貸出通信異常1である旨の報知が行われたりする(以後、これを単に「貸出通信異常1報知」という。)ようになっている。これらの総得点への加算の禁止や貸出通信異常1報知は、払出制御基板が貸出通し番号0を受信するまで継続して行われ、貸出通し番号0を払出制御基板を介して受けた主制御基板が、貸出通信異常1が解除された旨の異常1解除コマンドを払出制御基板及び副制御基板Sに送信することによって、払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常1フラグがオフとなって、それまで実行していた総得点への加算の禁止や貸出通信異常1報知を終了する。
この貸出通信異常1の場合も、貸出通番異常の場合と同様に、貸出通信異常1報知を行っている間においては、遊技機による遊技の停止等は行われず、遊技機による遊技は通常どおりに行われて、貸出通番異常時と同様な作用効果を奏する。また、本実施形態では、貸出通し番号0は、上述のように、電源投入後の最初の時にのみなされる貸出通し番号であり、これまでの貸出通し番号に対するリセットを行う旨の通知でもあるため、電源が投入された後に、このような貸出通し番号0があるか否かを監視することによって、電源投入後における通信異常の早期発見をすることができる。
<貸出通信異常2>
次に、図76を参照しながら、貸出通信異常2について説明する。この図76においては、遊技機から貸機への遊技機情報通知が所定時間X(例えば、300ms)毎になされるのが前提で、この所定時間X内において、遊技機から貸機への遊技機情報通知から固定時間A(例えば、100ms)後に、遊技機から貸機への計数通知がなされ、この計数通知から時間B(例えば、170ms)以内に、貸機から遊技機への貸出通知がなされ、これと略同時に遊技機から貸機への貸出受領結果応答がなされ(略0〜1ms)、貸出通知(貸出受領結果応答)から最小時間C(例えば、30ms)以上経過後、換言すれば、前回の遊技機情報通知から所定時間X後に、今回の遊技機情報通知が遊技機から貸機になされるようになっている。
なお、貸出受領結果応答については、実際には通信に要する時間が発生しているが、貸出通知と略同時になされるものであるため、これを0msとして取り扱うものとし、図76乃至図78では略0msと表記するものとする。また、図76では、時系列やそれぞれの区別を明確にして内容の理解を助けるため、「前回の」、「今回の」、「次回の」といった枕詞を付しているが、これらの枕詞が無くても明確なものについてはこの種の枕詞を付さずに説明するものとする。また、「前回の」を「n回目の」、「今回の」を「n+1回目の」、「次回の」を「n+2回目」のと読み替えても良いことは言うまでもない。これについては、図77及び図78についても同様とする。
ここで、本実施形態では、図76を見ても明らかなように、前回の貸出通知(貸出受領結果応答)から今回の貸出通知までの間は、少なくとも、今回の遊技機情報通知までの最小時間Cと、今回の遊技機情報通知から今回の計数通知までの固定時間Aとを要する。このため、前回の貸出通知から、最小時間C(例えば、30ms)と固定時間A(例えば、100ms)との合算時間である第1時間D(例えば、最小時間Cの30ms+固定時間Aの100ms=130ms)を最低限経過しないと、今回の貸出通知を受けることができない仕様となっている。したがって、前回の貸出通知から第1時間D経過した後に、今回の貸出通知がなされた場合は正常な状態であるといえる。これに対し、前回の貸出通知から第1時間Dが経過していないのに、今回の貸出通知がなされた場合には、異常な状態であり、この場合、主制御基板は、貸出通信異常2と判定するようになっている。
具体的には、主制御基板には、貸出通知を起点として0→1→2とその値が1ずつ増加してく加算式のタイマ領域(図示せず)である貸出通知タイマ領域を有している。貸出通知タイマ領域は、例えば、貸出通知タイマ領域に10が記憶されている状態で、タイマ割り込み処理が起動すると、タイマ更新処理により1を加算すると11となる。そして、払出制御基板を介して主制御基板に今回の貸出通知がなされた場合、主制御基板においては、貸出通知タイマ領域にて計時された値を参照し、この値が前回の貸出通知がなされたときから第1時間D(第1の閾値)を経過していない場合には、貸出通信異常2と判定し、前回の貸出通知がなされたときから第1時間D(第1の閾値)を経過している場合には、正常動作であるため異常と判定しないようになっている。なお、この貸出通信異常2の判定にあたり、主制御基板が、貸出通し番号0を1度も受けていない場合においては、貸出通信異常1が優先され、この場合は、貸出通信異常1と判定されるようになっている。これについては、貸出通信異常3〜6についても同様である。また、前回の貸出通知がなされたときから第1時間D(第1の閾値)を経過している場合と経過していない場合のいずれの場合であっても異常判定後はタイマ値に0をセットして再度計時を開始する。
なお、主制御基板ではなく払出制御基板で上述したタイマ更新処理を実施してもよく、この場合は、以下のような処理となる。
前回の貸出通知から第1時間Dが経過していないのに、今回の貸出通知がなされた場合には、異常な状態であり、この場合、払出制御基板は、貸出通信異常2と判定するようになっている。具体的には、払出制御基板には、貸出通知を起点として0→1→2とその値が1ずつ増加してく加算式のタイマ領域(図示せず)である貸出通知タイマ領域を有しており、前回の貸出通知がなされると、この貸出通知タイマ領域に0がセットされて、その計時が開始され、上限値である後述の第2時間Gに到達したか否かの判断を行うようになっている。貸出通知タイマ領域は、例えば、貸出通知タイマ領域に10が記憶されている状態で、1を加算すると11となる。そして、払出制御基板においては、貸出通知タイマ領域にて計時された値を参照し、この値が前回の貸出通知がなされたときから第1時間D(第1の閾値)を経過していない場合には、貸出通信異常2と判定するようになっている。
なお、この貸出通信異常2の判定にあたり、払出制御基板が、貸出通し番号0を1度も受けていない場合においては、貸出通信異常1が優先され、この場合は、貸出通信異常1と判定されるようになっている。これについては、貸出通信異常3〜6についても同様である。また、前回の貸出通知がなされたときから第1時間D(第1の閾値)を経過している場合と経過していない場合のいずれの場合であっても異常判定後はタイマ値に0をセットして再度計時を開始する。また、上述した主制御基板の機能を払出制御基板にした場合のタイマ更新に関する構成は以下の実施形態においても置換可能である。
この貸出通信異常2の判定があった場合、上述の貸出通番異常の判定時と同様に、主制御基板は、貸出通信異常2があった旨の異常2フラグをオンとするとともに、主制御基板から払出制御基板及び副制御基板Sに貸出通信異常2が発生した旨の異常2コマンドを送信し、これを受けた払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常2フラグがオンとなって、上述のように総得点への加算を禁止したり、演出表示装置S40やスピーカS20等による貸出通信異常2である旨の報知が行われたりする(以後、これを単に「貸出通信異常2報知」という。)ようになっている。これらの総得点への加算の禁止や貸出通信異常2報知は、貸出通し番号0を受信するか、或いは、前回の貸出通知から第1時間D経過した後になされた正常な貸出通知を受けるまで継続して行われ、貸出通し番号0や正常な貸出通知を払出制御基板を介して受けた主制御基板が、貸出通信異常2が解除された旨の異常2解除コマンドを払出制御基板及び副制御基板Sに送信することによって、払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常2フラグがオフとなって、それまで実行していた総得点への加算の禁止や貸出通信異常2報知を終了する。
この貸出通信異常2の場合も、貸出通番異常の場合と同様に、貸出通信異常2報知を行っている間においては、遊技機による遊技の停止等は行われず、遊技機による遊技は通常どおりに行われて、貸出通番異常時と同様な作用効果を奏する。また、本実施形態では、前回と今回との貸出通知間における最低限の時間間隔である第1時間Dを監視しているため、この最低限の時間間隔を過ぎた時点で異常を判定することができ、貸出通知後における通信異常の早期発見をすることができる。
<貸出通信異常3>
次に、図77を参照しながら、貸出通信異常3について説明する。この図77においても、所定時間X(例えば、300ms)、固定時間A(例えば、100ms)、時間B(例えば、170ms)貸出受領結果応答に要する時間(略0ms)、最小時間C(例えば、30ms)については図76と同様となっている。
本実施形態では、貸出通知については、上述のように、計数通知から時間B以内、換言すれば、計数通知から最小時間Cを確保できる時間内(所定時間X−固定時間A−最小時間C=時間B)になされれば良く、計数通知を受けて即通知(計数通知と略同時に通知)するタイミングの略0ms(本実施形態では、上述の貸出受領通知と同様に0msとして取り扱う。)が最小通知時間であり、計数通知を受けた時間B後に通知するタイミング(例えば、170ms)が最大通知時間となる。換言すれば、貸出通知は、この0ms〜時間Bのいずれかのタイミングでなされるものであり、これによって前回の貸出通知から今回の貸出通知に要する時間も可変する。
具体的には、図77に示すように、上述の最小通知時間でのタイミングで前回の貸出通知がなされた場合には、前回の遊技機情報通知から前回の貸出通知までに要する時間は、固定時間Aと同一となる。このため、上述の最小通知時間でのタイミングの場合、前回の貸出通知から今回の遊技機情報通知までに要する時間が、全ての貸出通知のタイミングの中で最大の第1最大時間Eとなる。この第1最大時間Eは、所定時間X(例えば、300ms)から固定時間A(例えば、100ms)を減算した値(例えば、所定時間Xの300ms−固定時間Aの100ms=200ms)となる。この第1最大時間Eは、換言すれば、前回の貸出受領結果応答をしてから今回の遊技機情報通知までに要する時間であり、最小時間C(例えば、30ms)以上となっている。
また、上述の最大通知時間でのタイミングで今回の貸出通知がなされた場合には、今回の遊技情報通知から今回の貸出通知(図77の一点鎖線参照)までに要する時間が、全ての貸出通知のタイミングの中で最大の第2最大時間Fとなる。この第2最大時間Fは、固定時間Aと時間Bとを合算した値(固定時間Aの100ms+時間Bの170ms=270ms)となる。なお、観点を変えると、上述の最大通知時間でのタイミングで今回の貸出通知がなされた場合には、今回の貸出通知(貸出受領結果応答)から次回の遊技情報通知までに要する時間は、最小時間Cと同一となる。このため、第2最大時間Fについては、所定時間X(例えば、300ms)から最小時間C(例えば、30ms)を減算した値(例えば、所定時間Xの300ms−最小時間Cの30ms=270ms)ともいえる(図77では、こちらの方を記載)。
上述の内容を踏まえると、前回の貸出通知から今回の貸出通知までに要する最大時間である第2時間Gとしては、前回の貸出通知から今回の遊技機情報通知までの最大時間である第1最大時間Eと、今回の遊技機情報通知から今回の貸出通知までの最大時間である第2最大時間Fとを合算した値(例えば、第1最大時間の200ms+第2最大時間の270ms=470ms)となる。したがって、払出制御基板を介して今回の貸出通知を受けた主制御基板が上述の貸出通知タイマ領域を参照したとき、このタイマ領域の値が前回の貸出通知から第2時間G以内の場合は、正常な状態であると言えるが、第2時間Gを経過していた場合には、異常な状態であるといえ、この場合、主制御基板は、貸出通信異常3と判定するようになっている。
この貸出通信異常3の判定があった場合、上述の貸出通番異常の判定時と同様に、主制御基板は、貸出通信異常3があった旨の異常3フラグをオンとするとともに、主制御基板から払出制御基板及び副制御基板Sに貸出通信異常3が発生した旨の異常3コマンドを送信し、これを受けた払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常3フラグがオンとなって、上述のように総得点への加算を禁止したり、演出表示装置S40やスピーカS20等による貸出通信異常3である旨の報知が行われたりする(以後、これを単に「貸出通信異常3報知」という。)ようになっている。これらの総得点への加算の禁止や貸出通信異常3報知は、貸出通し番号0を受信するか、或いは、前回の貸出通知から第2時間G以内になされた正常な貸出通知を受けるまで継続して行われ、貸出通し番号0や正常な貸出通知を払出制御基板を介して受けた主制御基板が、貸出通信異常3が解除された旨の異常3解除コマンドを払出制御基板及び副制御基板Sに送信することによって、払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常3フラグがオフとなって、それまで総得点への加算の禁止や実行していた貸出通信異常3報知を終了する。
この貸出通信異常3の場合も、貸出通番異常の場合と同様に、貸出通信異常3報知を行っている間においては、遊技機による遊技の停止等は行われず、遊技機による遊技は通常どおりに行われて、貸出通番異常時と同様な作用効果を奏する。また、本実施形態では、前回と今回との貸出通知間の最大時間間隔である第2時間Gを監視しているため、貸出通知がなされなかったり、貸出通知タイミングが異常に遅延(第2時間G経過後の貸出通知)していたりする場合に、即座に貸出通信異常3と判定することができ、貸出通知間における最大時間間隔における通信異常の早期発見をすることができる。
<貸出通信異常4>
次に、図76を参照しながら、貸出通信異常4について説明する。本実施形態では、上述のように、遊技機から貸機に対して遊技機情報通知を行ってから固定時間A後に、遊技機から貸機に計数通知を行い、貸機においては、この計数通知が遊技機からなされた後に、遊技機に貸出通知を行う仕様となっている。したがって、遊技機において、遊技機情報通知を行ってから固定時間A以内に貸機から貸出通知がなされた場合には、異常な状態であり、この場合、主制御基板は、貸出通信異常4と判定するようになっている。
具体的には、主制御基板には、遊技機情報通知を起点として0→1→2とその値が増加してく加算式のタイマ領域(図示せず)である遊技機情報通知タイマ領域を有しており、遊技機情報通知タイマ領域に0がセットされてその上限時間である所定時間Xに到達するまでその計測が行われるようになっている。遊技機情報通知タイマは、例えば、このタイマ領域に100が記憶されている状態で、1を加算して111となった場合、この値は所定時間Xではないのでそのまま111を記憶するというように、1を加算したときに所定時間Xに達していない場合にはその値を記憶し、所定時間Xであった場合には、再び0がセットされて所定時間Xまで計時するというように、0〜所定時間Xを循環するようになっている。すなわち、本実施形態の加算式の場合、その計時の起点となる貸出通知から最も長い時間(最も大きい値)である所定時間Xを上限とする仕様としており、単一のタイマ領域にて、遊技機情報通知を起点とした、所定時間Xと、これより短い固定時間A(第1の閾値)と、第2最大時間F(第2の閾値)との複数の時間(複数の閾値)を把握可能としている。また、所定時間Xとなったタイミング、若しくは0をセットするタイミングに合わせて遊技機情報通知を貸機に送信するようになっている。
そして、払出制御基板を介して主制御基板に今回の貸出通知がなされた場合、主制御基板においては、遊技機情報通知タイマ領域にて計時された値を参照し、この値が固定時間Aを経過していない場合(固定時間A以内に貸出通知がなされた場合)には、貸出通信異常4と判定するようになっている。なお、貸出通知タイマ領域及び遊技機情報通知タイマ領域は連続した領域であっても、不連続の領域であっても良いが、管理の容易性の観点から、連続した領域に配置することが好ましい。
この貸出通信異常4の判定があった場合、上述の貸出通番異常の判定時と同様に、主制御基板は、貸出通信異常4があった旨の異常4フラグをオンとするとともに、主制御基板から払出制御基板及び副制御基板Sに貸出通信異常4が発生した旨の異常4コマンドを送信し、これを受けた払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常4フラグがオンとなって、上述のように総得点への加算を禁止したり、演出表示装置S40やスピーカS20等による貸出通信異常4である旨の報知が行わたりする(以後、これを単に「貸出通信異常4報知」という。)ようになっている。これらの総得点への加算の禁止や貸出通信異常4報知は、貸出通し番号0を受信するか、或いは、前回の貸出通知から固定時間A後になされた正常な貸出通知を受けるまで継続して行われ、貸出通し番号0や正常な貸出通知を払出制御基板介して受けた主制御基板が、貸出通信異常4が解除された旨の異常4解除コマンドを払出制御基板及び副制御基板Sに送信することによって、副制御基板Sにてそれぞれの異常4フラグがオフとなって、それまで実行していた総得点への加算の禁止や貸出通信異常4報知を終了する。
この貸出通信異常4の場合も、貸出通番異常の場合と同様に、貸出通信異常4報知を行っている間においては、遊技機による遊技の停止等は行われず、遊技機による遊技は通常どおりに行われて、貸出通番異常時と同様な作用効果を奏する。また、本実施形態では、遊技機情報通知からの固定時間Aを監視しているため、異常に早く貸出通知がなされた場合(固定時間A以内に貸出通知がなされた場合)に、即座に貸出通信異常4と判定することができ、遊技機情報通知後における通信異常の早期発見をすることができる。
<貸出通信異常5>
次に、図78を参照しながら、貸出通信異常5について説明する。この図78においても、所定時間X(例えば、300ms)、固定時間A(例えば、100ms)、時間B(例えば、170ms)貸出受領結果応答に要する時間(略0ms)、最小時間C(例えば、30ms)については図76と同様となっている。
上述の貸出通信異常3でも説明したように、貸出通知においては、遊技機情報通知から貸出通知までに要する時間が最大となるのは、上述の第2最大時間Fである。したがって、払出制御基板を介して貸出通知を受けた主制御基板が、上述の遊技機情報通知タイマ領域を参照したとき、このタイマ領域の値が第2最大時間Fを経過していない場合には正常な状態といえるが、第2最大時間Fを経過していた場合には異常な状態であるといえ、この場合、主制御基板は、貸出通信異常5と判定するようになっている。
この貸出通信異常5の判定があった場合、上述の貸出通番異常の判定時と同様に、主制御基板は、貸出通信異常5があった旨の異常5フラグをオンとするとともに、主制御基板から払出制御基板及び副制御基板Sに貸出通信異常5が発生した旨の異常5コマンドを送信し、これを受けた払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常5フラグがオンとなって、上述のように総得点への加算を禁止したり、演出表示装置S40やスピーカS20等による貸出通信異常5である旨の報知が行われる(以後、これを単に「貸出通信異常5報知」という。)ようになっている。これらの総得点への加算の禁止や貸出通信異常5報知は、貸出通し番号0を受信するか、或いは、前回の貸出通知から第2最大時間F以内になされた正常な貸出通知を受けるまで継続して行われ、貸出通し番号0や正常な貸出通知を払出制御基板介して受けた主制御基板が、貸出通信異常5が解除された旨の異常5解除コマンドを副制御基板Sに送信することによって、払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常5フラグがオフとなって、それまで実行していた総得点への加算の禁止や貸出通信異常5報知を終了する。
この貸出通信異常5の場合も、貸出通番異常の場合と同様に、貸出通信異常5報知を行っている間においては、遊技機による遊技の停止等は行われず、遊技機による遊技は通常どおりに行われて、貸出通番異常時と同様な作用効果を奏する。また、本実施形態では、遊技機情報通知から貸出通知までの第2最大時間Fを監視しているため、貸出通知がなされなかったり、貸出通知タイミングが異常に遅延(遊技機情報通知から第2最大時間F経過後の貸出通知)していたりする場合に、即座に貸出通信異常5と判定することができ、遊技機情報通知後における通信異常の早期発見をすることができる。
<貸出通信異常6>
次に、図76を参照しながら、貸出通信異常6について説明する。本実施形態では、上述のように、所定時間X毎に遊技機情報通知がなされており、この所定時間X内においては、貸出通知は1回のみ行われる仕様となっている。したがって、この所定時間X内において、一度も貸出通知がない場合、又は2回目の貸出通知が行われた場合には、異常な状態であるといえる。具体的には、主制御基板においては、今回の遊技機情報通知をした後、次回の遊技機情報通知までの間に受けた貸出通知の回数を図示しない貸出通知カウンタによってカウントしており、次回の遊技機情報通知を行う際に(遊技機情報通知タイマ領域の値が所定時間Xとなった場合に)、上述の貸出通知カウンタを参照し、この値が1であれば正常と判定し、例えば、0或いは2というように、1以外の値であれば異常と判定するようになっている。この場合、主制御基板は、貸出通信異常6と判定するようになっている。
この貸出通信異常6の判定があった場合、上述の貸出通番異常の判定時と同様に、主制御基板は、貸出通信異常2があった旨の異常フラグ2をオンとするとともに、主制御基板から払出制御基板及び副制御基板Sに貸出通信異常6が発生した旨の異常6コマンドを送信し、これを受けた払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常26フラグがオンとなって、上述のように総得点への加算を禁止したり、演出表示装置S40やスピーカS20等による貸出通信異常6である旨の報知が行われたりする(以後、これを単に「貸出通信異常6報知」という。)ようになっている。これらの総得点への加算の禁止や貸出通信異常6報知は、貸出通し番号0を受信するか、或いは、新たに遊技機情報通知を行うまで継続して行われ、貸出通し番号0の受信や新たな遊技機情報通知を行うと、主制御基板が、貸出通信異常6が解除された旨の異常6解除コマンドを払出制御基板及び副制御基板Sに送信することによって、払出制御基板及び副制御基板Sにてそれぞれの異常6フラグがオフとなって、それまで実行していた総得点への加算の禁止や貸出通信異常6報知を終了する。
すなわち、本実施形態では、貸出通信異常2〜5においては、貸出通知が必ず来るという前提で貸出通知がなされた場合に異常の有無を判定している(換言すれば、貸出通信異常2〜5の判定においては、貸出通知が一度もなされていない場合には異常と判定しない)が、これらの貸出通信異常2〜5にて、貸出通知が一度もなされなかった場合においては、この貸出通信異常6と判定する仕様となっている。このように、貸出通知が一度もなされていない場合においては、貸出通信異常6において一括して判定するようにしているので、貸出通信異常2〜5において貸出通知が一度もなされなかった場合についての判定を省略することができ、制御負荷の軽減を図ることができる。
この貸出通信異常6の場合も、貸出通番異常の場合と同様に、貸出通信異常6報知を行っている間においては、遊技機による遊技の停止等は行われず、遊技機による遊技は通常どおりに行われて、貸出通番異常時と同様な作用効果を奏する。また、本実施形態では、所定時間X内での貸出通知の回数を監視しているため、所定時間X以内の規定回数(本実施形態では1回)を超えた貸出通知があった場合に、即座に貸出通信異常6と判定することができ、所定時間X内における通信異常の早期発見をすることができる。
<複数の異常報知>
本実施形態では、上述のように貸出通番異常、貸出通信異常1〜6が設定されており、それぞれの通信異常の発生時においては、それぞれに対応した報知がなされるようになっているが、複数の通信異常が発生した場合には、以下のように行う。例えば、貸出通番異常が発生し、通番異常フラグがオンとなっている状況で、貸出通信異常1が発生した場合には、副制御基板Sは異常1報知フラグもオンとして、貸出通番異常報知及び貸出通信異常1報知が行われる。これらの報知を行っている間は、上述と同様に、遊技機による遊技の停止、貸機による貸出の停止等は行われず、遊技機による遊技や貸機による貸出は通常どおりに行われる。この状態で、例えば、貸出通番異常のみが解消されると、通番異常報知フラグがオフとなるが、異常1報知フラグがオンのままとなるため、貸出通番異常報知は終了する一方、貸出通信異常1報知は継続して行われる。
このように、貸出通番異常、貸出通信異常1〜6のいずれかが同時に発生した場合には、発生した異常状態をそれぞれ報知し、異常が解除されるとその対象となる報知のみが終了するようになっている。このように、発生している異常にそれぞれ対応した報知を行うことで、今現在発生している異常状態の種別を容易に判断することができる。
なお、本実施形態では、貸出通番異常、貸出通信異常1〜6のそれぞれに対応した報知フラグを立てて(オンとして)、その報知フラグが立っている間は、その報知フラグに対応した報知を行うようにしていたが、これに代えて、報知フラグとしては、単一の総括的な報知フラグのみとし、貸出通番異常、貸出通信異常1〜6のいずれかが発生している場合には、その総括的な報知フラグをオンのままとし、全ての異常が解除されて初めて総括的な報知フラグをオフとするように構成しても良い。この場合、報知フラグが一つで済むとともに、異常の発生の有無のみで報知フラグのオンオフを行えるため、この処理を実行するためのプログラム、データ容量を削減することができる。
また、本実施形態では、主制御基板が異常を判定した後、その異常が解除されるまでの間において、遊技機による遊技の停止、貸機による貸出の停止等は行われないようにしていたが、これに代えて、例えば、遊技機の動作停止、貸機の動作停止、或いは、遊技機の動作も貸機の動作もともに停止するようにしても良い。また、遊技機の動作を停止するにあたり、スタートレバーD50押下によるリール回転、ストップスイッチによるリールの停止、入賞したことによる遊技者への得点が付与といった通常の遊技は停止せずにそのまま実行可能とする一方で、貸機からの得点加算といった貸機との通信に関連した制御のみを停止するというように、貸機とのやり取りに関する制御の少なくとも一部を停止するようにしても良い。
要は、異常発生時において、遊技機や貸機の機能の全てを停止するようにしても良いし、その一部(異常に関連した制御等)のみを停止するようにしても良く、これらについては、遊技機や貸機の仕様に応じて適宜設定可能である。具体的には、異常発生時において、遊技機と貸機との通信に係る異常に関連したベットや計数や精算を無効とし、新たなベット操作や計数操作は不可能となっている一方で、異常発生前になされたベットに関してはそのまま有効とするとともに、上述の異常には直接関係しないスタートスイッチやストップスイッチの操作も有効とするようにしても良い。この場合、異常が発生する前に既にベットがなされている場合には、スタートスイッチD50の押下でリールが回転し、これらの回転しているリールをストップスイッチの押下で停止し得るし、異常が発生した場合に既にリールが回転している場合にも、これらのリールはストップスイッチの押下で停止し得るが、その後の新たなベットはできないようになっている。なお、この異常発生前のベットに係る遊技終了後においては、ベットは無効状態だが、スタートスイッチやストップスイッチの有効状態を維持しても良いし、ベットができず実質的に有効にする意味もないことから、これらのスタートスイッチやストップスイッチを無効状態とするようにしても良い。
また、本実施形態では、固定時間A(例えば、100ms)、時間B(例えば、170ms)、最小時間C(例えば、30ms)、所定時間X(例えば、300ms)については、かっこ書きにて具体的な数字とともに説明したが、これらの時間については、上述の実施例で説明した数字に特に限定されず、遊技機や貸機の仕様等に応じて、適宜変更可能であり、これに合わせて上記第1及び第2時間D、G、第1最大時間E、F等も変更されることは言うまでもない。
また、本実施形態では、貸出通番異常、貸出通信異常1〜6があった場合には、それぞれに対応した報知が行われ、これらの異常を解除する条件を満たすことで、それぞれに対応した解除コマンドを副制御基板Sが受けることで、その報知を停止していたが、これに代えて、これらの異常を解除する条件を満たしたとしても、その報知を継続して行うようにしても良い。この場合、この報知を終了する終了条件としては、例えば、電源断が行われるまで、複数ゲーム経過するまで、異常を解除する条件を満たしてから所定時間が経過するまで、設定変更によるリセットが行われるまで、副制御基板Sのラムクリアが行われるまで等、適宜の終了条件を設定可能である。このように、異常を解除する条件を満たしたとしても、そのままその異常に対応した報知を行うようにしているため、異常があった旨を確実に報知することができる。
<変形例 払出制御手段による異常判定>
また、本実施形態では、貸出通番異常、貸出通信異常1〜6の判定については、主制御基板が行っていたが、これに代えて、これらの判定について、払出制御基板が行うようにしても良い。この場合、貸出通番異常、貸出通信異常1〜6のいずれかである旨(払出制御基板において、これらに対応して立てたフラグ)や、各異常にそれぞれ対応したコマンド等を、払出制御基板から主制御基板や副制御基板Sに送信したりすることによって、これらを受けた主制御基板及び副制御基板S(なお、副制御基板Sについては、払出制御基板からの判定内容やコマンド等を受けた主制御基板を介してコマンド等を受信するようにしても良い。)が、このコマンドに対応した上述の各種報知等の処理を行うようにしても良い。
すなわち、各種異常の発生や解除等の情報については、払出制御基板から主制御基板及び副制御基板Sになされるが、払出制御基板にて異常が解除されても、主制御基板及び副制御基板Sの少なくとも一方においては、その異常の報知を継続して行ったり、払出制御基板にて異常が解除されたら、これと同期するように主制御基板及び副制御基板Sの少なくとも一方の異常報知等を解除するようにしたり、或いは、払出制御基板にて異常が解除されても主制御基板側では継続して異常状態とし、副制御基板Sでは払出制御基板からは異常解除の旨の情報を受けても、主制御基板からの異常解除の旨の状態を受けるまでは異常の報知をするというように、払出制御基板、主制御基板、副制御基板Sがぞれぞれ受けた状態に基づいて独立してその情報に対応した処理を行うようにしても良い。
また、この場合は、異常判定を行うための上述の貸出通知タイマ領域や遊技情報通知タイマ領域については、払出制御基板が直接有する構成としても良いし、主制御基板に設けられられたこれらのタイマ領域を、主制御基板との通信により払出制御基板が参照可能とするような構成としても良い。要は、主制御基板にしろ、払出制御基板にしろ、異常判定を行う主体がタイマ領域を参照できるようになっていれば良い。このように、貸機からの貸出通知等を直接受ける払出制御基板が、異常判定をも併せて行うことで、主制御基板の処理負担を軽減することができる。
ここで、払出制御基板が各種異常を判定し、この異常に関する情報(コマンド)を主制御基板及び副制御基板Sに送信する仕様においては、主制御基板には、貸出通番異常、貸出通信異常1〜6の種別を送信するが、副制御基板Sに対しては、このような細分化した種別を送らずに、単に、何らかの異常がある旨の異常情報を送信するようにし、これを受けた副制御基板Sにおいては、何らかの異常がある旨の報知をするようにしても良い。このようにした場合でも、上述と同様に、内部的な細かい異常の種別を外部に教えないようにすることで、不正行為を行う者等に対して、必要以上の内部情報を知らせないようにすることができ、セキュリティ性の向上を図ることができる。なお、これについては、主制御基板が各種異常を判定している上述の実施形態についても同様のことが言える。
<変形例 減算式タイマ>
また、本実施形態では、貸出通知タイマ領域、遊技機情報通知タイマ領域においては、加算式のものを用いていたが、10→9→8というように減算式のものを用いても良く、この減算式を用いた本実施形態の変形例を以下に説明する。また、この変形例においては、払出制御基板が各種異常を判定する仕様を例にとって説明するが、これに代えて、主制御基板が各種異常を判定する仕様としても良いことは言うまでもない。
主制御基板には、遊技機情報通知を起点とする所定時間X(例えば、300ms)を計時する第1タイマ領域と、遊技機情報通知を起点とする固定時間A(例えば、100ms)を計時する第2タイマ領域と、遊技機情報通知を起点とする第2最大時間F(例えば、270ms)を計時する第3タイマ領域と、貸出通知を起点とする第1時間D(例えば、130ms)を計時する第4タイマ領域と、貸出通知を起点とする第2時間G(例えば、470ms)を計時する第5タイマ領域とが設けられている。
遊技機から貸機に遊技機情報通知がなされると、第1タイマ領域には所定時間Xが、第2タイマ領域には固定時間Aが、第3タイマ領域には第2最大時間Fがそれぞれセットされて、それぞれのタイマ領域にてセットされた値が上述の1ms毎に行われるタイマ割込み処理毎に1ずつ減算されるようになっている。第1タイマ領域は、所定時間Xから0まで減算されるが、例えば、第1タイマ領域に200が記憶されている状態で、1を減算して199となった場合、この値は0ではないのでそのまま199を記憶するというように、1を減算したときに0でない場合にはその値を記憶し、1を減算したときに0であった場合にはゼロフラグが立って、ゼロフラグが立っている場合は再び所定時間Xがセットされる。このようにすることで、所定時間X〜0を循環するようになっている。
なお、本実施形態では、1回のタイマ割り込み毎に1ずつ減算される仕様としているが、例えば、タイマ割り込みが0.5ms毎に行われる場合には、2回のタイマ割り込みで1減算するというように、所定のタイマ割り込み回数毎に所定値を減算するようにしても良い。すなわち、タイマ割り込みの周期や、減算の所定値は適宜設定可能であり、これらの周期や減算の所定値に応じて、減算を実行するタイマ割り込み回数を設定するようにすればよい。
第2タイマ領域及び第3タイマ領域も、1を減算したときに0でなければその値を記憶するが、0から1を減算したときにはキャリーフラグが立って、キャリーフラグが立っている場合は減算の結果を0とするようにしている。このように一度0となった場合は、再び遊技機情報通知がなされる(第1タイマ領域に所定時間Xが記憶される)まで0を維持するようになる。このように構成することで、タイマ値が上限を超えることもないし、タイマ値に応じて処理を分岐させる必要もないため、プログラムの簡略化と容量の削減が期待できる。
また、貸機から遊技機に貸出通知がなされると、第3タイマ領域には第2最大時間Fがセットされ、第4タイマ領域には第1時間Dがセットされ、第5タイマ領域には第2時間Gがセットされて、それぞれのタイマ領域にてセットされた値が1ずつ減算されるようになっている。これらのタイマ領域も、1を減算したときに0でなければその値を記憶するが、0から1を減算したときにはキャリーフラグが立って、キャリーフラグが立っている場合には減算の結果を0とするようにしている。このように一度0となった場合には、再び遊技機情報通知がなされるまで0を維持するようになる。このように構成することでタイマ値が上限を超えることもないし、タイマ値に応じて処理を分岐させる必要もないため、プログラムの簡略化と容量の削減が期待できる。この状態で、遊技機情報通知がなされると、再び第2最大時間F、第1時間D、第2時間Gがそれぞれセットされて減算式による計時が開始される。
払出制御基板は、第1タイマ領域の値0になった場合(前回の遊技機情報通知が行われてから今回の遊技機情報通知が行われた場合)は、貸出通知カウンタの値を参照し、この値が1であれば正常と判定し、1以外の値であれば貸出通信異常6と判定する。
また、払出制御基板は、貸機からの貸出通知を受けると、それぞれのタイマ領域を参照し、第2タイマ領域の値が0である場合(固定時間Aを経過した後に貸出通知があった場合)は正常と判定し、第2タイマ領域が0でない場合(固定時間A以内の貸出通知があった場合)には、貸出通信異常4と判定する。
また、払出制御基板は、貸機からの貸出通知を受けたときに、第3タイマ領域の値が0でない場合(第2最大時間以内に貸出通知があった場合)は正常と判定し、第3タイマ領域の値が0である場合(第2最大時間が経過した後に貸出通知があった場合)は、貸出通信異常5と判定する。
また、払出制御基板は、第4タイマ領域による計時が行われている状態で、貸機からの貸出通知を受けたときに、第4タイマ領域の値が0である場合(第1時間D経過後に貸出通知を受けた場合)は正常と判断し、第4タイマ領域の値が0でない場合(第1時間D以内に貸出通知を受けた場合)は、貸出通信異常2と判定する。
また、払出制御基板は、第5タイマ領域による計時が行われている状態で、貸機からの貸出通知を受けたときに、第5タイマ領域の値が0でない場合(第2時間G以内に貸出通知を受けた場合)は正常と判定し、第5タイマ領域の値が0である場合(第2時間G経過後に貸出通知を受けた場合)は、貸出通信異常3と判定する。本例のように減算式のものを用いた場合であっても、上述の実施形態と同様な作用効果を奏する。
なお、本変形例では、第2乃至第5タイマ領域の値が0であるか否かで、異常か正常かを判定していたが、第2乃至第5タイマ領域の値が0でないこと、又は0であることは、換言すれば、前者は、第2乃至第5タイマ領域が計時中(作動中)であり、後者は第2乃至第5タイマ領域の作動が終了している(非作動中)であるというのと同義であるため、第2乃至第5タイマ領域が作動中(0でない場合と同義)か非作動中(0である場合と同義)かによって、異常か正常かを判定するようにしても良い。
また、本変形例では、第1乃至第5タイマ領域を用いたがこれに代えて、以下のようにしても良い。すなわち、遊技機情報通知を起点とするものとしては、所定時間Xを計時する第1タイマ領域と、固定時間Aを計時するタイマ領域2よりも時間の長い第2最大時間Fを計時する第3タイマ領域との2つのみとし、貸出通知を起点とするものとしては、第1時間Dを計時する第4タイマ領域よりも時間の長い第2時間Gを計時する第5タイマ領域との1つのみとして、合計で3つのタイマ領域を設けるようにする。
この場合、第3タイマ領域においては、遊技機情報通知が行われると第2最大時間Fがセットされて、減算式による計時が行われる。この状態で、貸出通知を受けたとき、払出制御基板は、第3タイマ領域の値を参照し、この値が固定時間Aを経過しておりかつ0でない場合は(固定時間Aを経過した後に貸出通知があった場合、又は第2最大時間以内に貸出通知があった場合)正常と判定し、この値が固定時間A以内でありかつ0でない場合には貸出通信異常4と判定し、この値が固定時間を経過しておりかつ0である場合(第2最大時間が経過した後に貸出通知があった場合)は貸出通信異常5と判定する。
また、第5タイマ領域においては、貸出通知がなされると第2時間Gがセットされて、減算式による計時が行われる。この状態で、貸機からの貸出通知を受けたとき、払出制御基板は第5タイマ領域の値を参照し、この値が第1時間Dを経過しておりかつ0でない場合(第1時間D経過後に貸出通知を受けた場合、又は第2時間G以内に貸出通知を受けた場合)は正常と判定し、この値が第1時間D以内でありかつ0でない場合(第1時間D以内に貸出通知を受けた場合)は貸出通信異常2と判定し、この値が第1時間Dを経過しておりかつ0であった場合(第2時間G経過後に貸出通知を受けた場合)は貸出通信異常3と判定する。
<各種タイマ領域と電源断との関係>
ここで、上述の実施形態の遊技機情報通知タイマ領域、貸出通知タイマ領域及び貸出通知カウンタ上述の変形例における第1乃至第5タイマ領域においては、遊技機の電源断が行われ、その後電源復帰したときには全てクリアされるようになっている。このクリアのタイミングとしては、上述の電源断時処理又は電源復帰時処理のいずれかで行っても良い。また、これらのタイマ領域やカウンタの値については、電源断によってクリアされるが、例えば、上述の実施形態でも述べた、ウェイト時間を計測する遊技間隔最小時間タイマM70の値や、フリーズ時間を計測するタイマの値についてはクリアしないようにしている。このように、遊技機の遊技の進行そのものに影響を及ぼさない遊技機と貸機との通信に係るタイマ領域については電源復帰によってクリアする一方で、遊技機の遊技の進行に影響を及ぼすウェイトやフリーズにかかるタイマについてはクリアしないようにすることで、電源復帰によって遊技機の遊技の進行を妨げることを防止することができる。
<<設定変更装置制御処理>>
次に、本実施形態に係る設定変更制御処理について説明する。本実施形態では、図13のステップ1014にて設定キースイッチがONと判定されたら(図13のステップ1014でNo)、設定変更中である旨の設定変更中フラグがオンとなり、この設定変更中フラグがオンとなっている状態では、設定変更中信号が、遊技機から貸機に送信(出力)されるようになっている(不図示)。なお、このとき、副制御基板Sの制御によって、演出表示装置S40、スピーカS20、設定表示LED(不図示)等において、設定変更中である旨等の設定変更に関する報知がなされるようになっている。また、本実施形態では、設定変更中信号を送信しているが、これに代えて、不正検知、設定変更中又は設定確認中であることを示すセキュリティ信号を送信するようにしても良いし、このセキュリティ信号、設定変更中信号を同時に送信するようにしても良く、要は、設定変更中であることを示す信号が送信されていれば良い。
そして、図14に示す設定変更装置制御処理において、主制御基板は、ステップ1100乃至ステップ1116の処理を実行した後、ステップ1118でYesの場合、換言すれば、設定変更処理が終了した場合、設定変更装置の作動が終了した旨を表示し、設定表示LED(不図示)の設定値(設定値データ)の表示を消去した後、副制御基板S側に設定変更モードを終了することを示すコマンドを送信するための処理を実行する(ステップ1120)。この時点で遊技機における設定変更は終了しているが、本実施形態では、その後の1遊技が終了するまでは、上述の設定変更中フラグがオンとなっている状態が維持されて、設定変更中信号が、遊技機から貸機に送信(出力)し続けている状態となっている。そして、1遊技が終了したら、設定変更中フラグがオフとなって、遊技機から貸機への設定変更中信号の出力も終了する。
このように、本実施形態では、設定変更処理が終了したら、直ちに、設定変更中フラグがオフとなって、設定変更中信号の送信を終了するのではなく、設定変更処理終了後の1遊技終了後に設定変更中フラグをオフにして、設定変更中信号の送信を終了するようにしている。なお、本実施形態では、1遊技終了とは、得点付与(払出)を伴う場合にはその得点付与(払出)が終了したとき、得点付与(払出)を伴わない場合には全リール停止後の各種処理が完了したとき、再遊技の場合にはこの再遊技による自動投入動作が実行される前の所定のタイミングを1遊技終了としているが、1遊技終了のタイミングとしては、これに限定されず、全てのリールが停止してから次遊技の投入前までの間であればどのタイミングでも良い。これは、上述の他の実施形態においても同様である。
すなわち、遊技メダルを直接用いる回胴式遊技機Pにおいては、貸機との通信を行っておらず、遊技機内の制御のみで事足りるため、設定変更終了したら即座に上述の終了処理を行うことができる。一方、本実施形態のように、貸機と通信を行っているメダルレスの回胴式遊技機においては、上述のように所定時間X(例えば、300ms)毎に、HC・不正監視情報を含む遊技機情報通知を行っており、この遊技機情報通知には、上述の設定変更中である旨の情報、設定確認中である旨の情報、設定変更モードが終了した旨の情報等といった設定変更関連情報も含まれている。このため、所定時間X以内に、設定キーのON/OFFが行われた場合(一連の設定変更が行われて終了した場合)、上述の設定変更関連情報が正確に出力できないことがある。この場合、貸機においては、遊技機にて、設定変更が行われたことや、設定変更に伴う電源復帰があったこと等が把握できず、これらに起因して、貸機と遊技機との通信に不整合が出る等の不具合が生じる虞がある。
このため、本実施形態では、設定変更後も、1遊技終了するまでの間、上述の設定変更中フラグがオンとなっている状態が維持されて、設定変更中信号を、遊技機から貸機に送信(出力)し続けている状態となっている。本実施形態では、設定変更後の1遊技終了までの間においては払出制御基板に対して設定変更中信号が送信されているが、遊技機においては設定変更が終了している状態であるため、副制御基板Sには設定変更中の信号を送信しておらず(設定変更が終了したら、副制御基板Sへの設定変更中信号の送信を終了する)、遊技機においては、主制制御基板及び副制御基板Sのそれぞれの制御による、設定変更中である旨の報知は行われないようになっている。なお、これに代えて、主制御基板から払出制御基板に対して設定変更中信号を送信している間には、副制御基板Sにも設定変更中信号を送信することで、副制御基板Sの制御による報知(例えば、演出表示装置S40による設定変更中である旨の報知)を行うようにしても良い。
また、本実施形態では、所定時間Xは、1遊技に要する最短時間Yよりも短くなるように設定されている。すなわち、1遊技に要する最短時間Yは、ウェイト(最大で略4.1秒)がない状態であって、各リールを立て続けに止め、各リールがスベリなしで停止し、得点付与(払出)処理も再遊技に係る自動投入もない場合に要する時間であり、この最短時間Yよりも短い時間を所定時間Xとして設定している(具体的には、例えば、上述の300ms、すなわち0.3秒が挙げられる。1遊技を0・3秒以内に終わらせるのは現実的に不可能である)。このようにすることで、遊技機が設定変更中である旨等の情報を確実に貸機に送信することができ、設定変更等に起因した貸機と遊技機との通信に不整合が出る等の不具合を防止することができる。
また、本実施形態では、1遊技が終了するまでの間は、設定変更中信号を貸機に出力し続けている状態であるが、このときに電源断があった場合には、その復帰後に再度、設定変更中信号及び設定確認中信号を貸機に出力するようにしている。すなわち、遊技機側にて電源断があっても、貸機においては電源断されていない状態であり、この場合、設定変更中信号が遊技機から受信できない状態となるが、この設定変更中信号は電源断や電源投入でもクリアされない仕様となっており、電源断からの復帰後に再度これらの信号が送信されることによって、貸機において、継続して設定変更中等であることを認識させることができ、遊技機側の電源断に起因した貸機と遊技機との通信に不整合が出る等の不具合を防止することができる。
なお、設定変更後の設定変更中信号出力中に電源断して再度設定キーがオンとなった場合は、再度設定変更モードに移行するが、この際においては、一旦設定変更中フラグがオフとなった後に、再度オフとなるというように、設定変更中フラグがオンからオンに上書きされるようになっている(例えば、設定変更中か否かを確認するための記憶領域において、0は非設定変更中、1は設定変更中を示すとした場合には、この1を再度1に上書きする等の処理が挙げられる)。また、設定変更後の設定変更中信号出力中の電源断のタイミングとしては、設定変更後でかつ1遊技が行われる前のタイミング、設定変更後にベットが行われてからリールが停止するまでの間のいずれかのタイミング(例えば、リール回転中等)が挙げられる。
<設定確認中信号>
また、本実施形態では、設定変更終了後から1遊技が終了するまでの間において、例えば、設定変更終了後でかつ1遊技を行う前のタイミング、或いは、設定変更終了後にベットが行われてからリールが停止するまでのいずれかのタイミングにおいて、電源断をせずに設定キースイッチをオンにした場合には設定値を確認するための設定確認モードに移行する。この設定確認モードでは、主制御基板においては、設定確認中フラグがオンとなって、設定確認中信号が主制御基板から払出制御基板及び副制御基板Sに送信される。この場合、主制御基板から設定変更中信号と、設定確認中信号との二つの信号が払出制御基板及び副制御基板Sに送信されている状態となっている。この状態で、設定キースイッチをオフにすると、設定確認が終了して、設定確認中フラグがオフとなって、設定確認中信号の送信も終了する。
ここで、設定変更中信号と設定確認中信号との二つの信号が払出制御基板及び副制御基板Sに送信されている状態においては、設定変更については既に終了しているが、設定確認については実際に行われている状況である。したがって、本実施形態では、このような設定変更中信号と設定確認中信号との二つの信号が払出制御基板及び副制御基板Sに送信されている状態においては、副制御基板Sの制御によって、例えば、演出表示装置S40にて、設定確認中である旨の表示を行うといった設定確認中の旨の報知を行うが、設定変更中である旨の報知は行わないようになっている。また、設定確認が終了したときは、設定確認中の旨の報知は終了し、設定変更中信号が出力されている状態であっても、待機画面や通常演出画面を表示するようになっている。なお、この設定確認中の報知については、主制御基板及び払出制御基板の少なくとも一方の制御によっても行うようにしても良いことは言うまでもない。このように、主制御基板から設定変更中信号及び設定確認中信号が出力されていたとしても、実際に行われている設定確認中のみを報知することで、遊技者に正確な内部情報を報知することができる。
なお、本実施形態では、所定時間X毎に設定変更関連情報を貸機側に送信していたが、特定時間Y毎に、その特定時間Y毎に蓄積した情報(コマンド)を貸機側に送信するようにしても良い。この場合、特定時間Y以内に、設定キースイッチがON/OFFされたとしても、その情報を確実に貸機に出力することができる。この特定時間Yについては、所定時間Xと同じでも良いし、所定時間Xよりも短くしても良い。例えば、割込み回数が64回(払出制御基板のCPUのタイマ割り込み処理は1ms毎に起動するため64msに相当する)となるまでが考えられる。
また、本実施形態では、1遊技が終了するまで出力し続ける所定の情報としては、設定変更中信号を例として説明したが、この種の所定の情報としては、例えば、電源断があった旨の情報等であっても良く、遊技機から貸機に確実に送信すべき情報であれば、特に限定しない。さらに、本実施形態では、設定変更後の1遊技終了まで設定変更中信号を送信していたが、これに代えて、設定変更終了後の複数の遊技終了まで、設定変更関連情報を送信するようにしても良い。要は、設定変更終了後といった所定の情報に関する処理が終了した後であっても、この処理が終了した後から複数の遊技終了といった所定のタイミングまで継続して出力するようにすれば良い。
また、本実施形態では、1遊技が終了するまで設定変更中信号を出力し続けていたが、例えば、設定変更終了後に、設定変更中信号及び設定確認中信号の両方を1遊技が終了するまで出力し続けるようにしても良い。この場合、演出表示装置S40等においては、設定変更終了後において、実際には、設定変更中でも設定確認中でもなければ何の報知も行わないようにしたり、或いは、これらの信号を出力中である旨の報知をしたりするようにしても良い。また、両方の信号を出力している間において、実際に設定確認モードに移行した場合には、演出表示装置S40では、設定確認中である旨の報知を行うようにしても良い。このように、設定変更終了後に、設定変更中信号及び設定確認中信号の両方を1遊技が終了するまで出力し続けるように構成することで、設定変更中であるのか設定確認中であるのかを選択的に判断して信号を送信する必要がないため、制御負担の軽減を図ることができる。
(まとめ)
尚、以上の実施例において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施例において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
遊技機外に適切な情報を送信又は遊技機外からの情報を受信可能な遊技機が求められており、遊技機外に適切な情報を送信又は遊技機外からの情報を受信するための制御処理を構築することが求められていた(特開2017−182215)。
以下の構成を有する遊技機によれば、遊技機外に適切な情報を送信又は遊技機外からの情報を受信可能であり、且つ遊技機外に適切な情報を送信又は遊技機外からの情報を受信するための制御処理を構築すること可能である。
本態様(A1)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチと、
通番を記憶可能な記憶手段を備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
遊技機の外部に対して所定の情報を出力可能に構成されており、
所定の情報には、少なくとも通番が含められており、
前記記憶手段に記憶されている値に「1」を加算する特殊加算処理を実行可能とし、
前記記憶手段にN(Nは、255未満の値)が記憶されているときに特殊加算処理を実行した場合は、前記記憶手段に「N+1」が記憶され、前記記憶手段にM(Mは、255)が記憶されているときに特殊加算処理を実行した場合には、前記記憶手段に「1」が記憶され、
電源がオフにされた後に電源がオンとなった場合には、前記記憶手段に「0」が記憶される
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A2)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチと、
通番を記憶可能な記憶手段を備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
遊技機の外部に対して所定の情報を出力可能に構成されており、
所定の情報には、少なくとも通番が含められており、
所定の情報を出力した後に、前記記憶手段に記憶されている通番を更新可能に構成されており、
電源がオフにされた後に電源がオンとなった場合には、前記記憶手段に「0」が記憶され、
電源がオンの状態においては、前記記憶手段に記憶されている値として、「1」から「M(Mは、2以上の整数)」を循環的に更新するように構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A3)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
遊技機の外部に対して所定の情報を出力可能に構成されており、
遊技機の外部に対して特定の情報を出力可能に構成されており、
通番の種類として、所定の情報に関する通番と特定の情報に関する通番とを少なくとも有しており、
所定の情報には、少なくとも所定の情報に関する通番が含められており、
特定の情報には、少なくとも特定の情報に関する通番が含められており、
所定の情報に関する通番を記憶するための第1記憶手段と、特定の情報に関する通番を記憶するための第2記憶手段を備え、第1記憶手段のアドレスと第2記憶手段のアドレスは連続しており、
電源がオフにされた後に電源がオンとなった場合には、第1記憶手段に「0」が記憶され、第2記憶手段に「0」が記憶される
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A4)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
遊技機の外部に対して所定の情報を出力可能に構成されており、
所定の情報は、少なくとも、X(X>1)バイトで構成される情報と、チェックサム情報とを含んでおり、
チェックサム情報は1バイトで構成されており、
チェックサム情報を算出する場合には、Xバイトで構成される情報を1バイト毎に分けて算出するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A5)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチと、
総得点表示装置と、
を備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、リールを回転可能に構成されており、
リールが回転しているときにおいて、
総得点表示装置で管理している持ち点が所定値未満である場合には、受信した貸出信号に基づいて、持ち点を加算可能に構成され、
総得点表示装置で管理している持ち点が所定値以上である場合には、受信した貸出信号に基づいた持ち点の加算ができないように構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A6)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、リールを回転可能に構成されており、
リールが回転していない所定の状況下では、受信した貸出信号に基づいて持ち点を加算可能に構成され、
リールが回転している状況下では、受信した貸出信号に基づいて持ち点の加算ができないように構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A7)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
外部から貸出通知コマンドを受信可能に構成されており、
貸出通知コマンドに含まれる情報として、少なくとも貸出数情報が含まれており、
所定の状況下において、貸出数情報として「0」が含まれた貸出通知コマンドを受信した場合は、ベット操作に基づくベット処理を実行可能とし、
所定の状況下において、貸出数情報として「1」以上の値が含まれた貸出通知コマンドを受信した場合は、当該受信したタイミングから所定期間が経過するまではベット操作に基づくベット処理を実行しないようにする
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A8)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチと、
計数スイッチと、
総得点表示装置とを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
所定の情報を外部に出力してから特定の情報を外部に出力するまでの間において、計数スイッチの操作が受け付けられ、その後、計数スイッチの操作が受け付けられなくなった場合であっても、総得点表示装置に表示されている得点の更新を開始可能とし、
所定の情報を外部に出力してから特定の情報を外部に出力するまでの間において、計数スイッチの操作が受け付けられ、その後、計数スイッチの操作が受け付けられなくなった場合であっても、計数情報を含めた特定の情報を外部に出力可能とする
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A9)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチと、
持ち点情報を管理する持ち点管理手段とを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、リールを回転可能に構成され、
リールが回転開始してからリールが1周するまでの期間内に、外部に対して持ち点情報を含んだコマンドを複数回送信可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
性能表示装置にて必要な情報を表示しつつ、遊技の進行を阻害しない遊技機が求められていた(特開2017−202185)。
以下の構成を有する遊技機によれば、性能表示装置にて必要な情報を表示しつつ、遊技の進行を阻害しないよう構成することが可能である。
本態様(A10)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
役物が作動している又は役物連続作動装置が作動している遊技回数に対応する値を記憶可能な第1記憶手段と、
総遊技回数に対応する値を記憶可能な第2記憶手段とを有し、
役物が作動している又は役物連続作動装置が作動している遊技回数に対応する値と、総遊技回数に対応する値とに基づいて、役物等状態比率を算出可能に構成され、
電源がオンとなっている所定の状況下において、第1記憶手段に記憶されている役物が作動している又は役物連続作動装置が作動している遊技回数に対応する値が所定の異常によって変更され、第2記憶手段に記憶されている総遊技回数に対応する値よりも大きい値になったとしても、遊技の進行を継続可能とし、
電源がオフとなっている状況下において、第1記憶手段に記憶されている役物が作動している又は役物連続作動装置が作動している遊技回数に対応する値が所定の異常によって変更され、第2記憶手段に記憶されている総遊技回数に対応する値よりも大きい値になった場合には、電源がオンとなった後に所定のエラー状態とする
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A11)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
所定時間毎に外部に特定出力情報を出力可能に構成されており、
特定出力情報を出力した後でかつ所定時間経過前に、所定出力情報を外部に出力可能に構成されており、
所定出力情報を出力した後でかつ所定時間経過前に、外部からの所定受信情報を受信可能に構成されており、
前回の所定受信情報を受信してから、特定時間が経過しても、今回の所定受信情報を受信しない状況下では、異常である旨の報知を行うように構成され、
特定時間は、前回の所定受信情報を受信してから今回の特定出力情報を送信するまでに要する最大時間である第1最大時間と、今回の特定出力情報を出力してから今回の所定受信情報を受信するまでに要する最大時間である第2最大時間とを合算した時間である
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A12)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
外部に対して所定出力情報を出力可能に構成されており、
所定出力情報には、設定変更中である旨の設定変更中情報が含まれており、
設定変更中情報は、設定変更が終了しても、この設定変更の終了後から所定のタイミングまで継続して出力可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A13)に係る遊技機は、
リールと、
ストップスイッチと、
スタートスイッチとを備えた遊技機において、
スタートスイッチの操作に基づいて、抽選結果を決定可能に構成されており、
外部に対して所定の情報を出力可能に構成されており、
所定の情報は、所定の情報に関する処理が終了しても、この処理が終了した後から所定のタイミングまで継続して出力可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A14)に係る遊技機は、
1の遊技で投入される投入遊技価値数と、1の遊技で遊技者に付与される付与遊技価値数とに応じて更新可能な遊技価値記憶手段と、
外部に出力される遊技価値数が記憶される出力用記憶手段と
を備え、
遊技価値記憶手段の値が出力用記憶手段の値よりも大きくなった場合に、出力用記憶手段の値を更新可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A15)に係る遊技機は、
1の遊技で投入される投入遊技価値数と、1の遊技で遊技者に付与される付与遊技価値数とに応じて更新可能な遊技価値記憶手段と、
外部に出力される遊技価値数が記憶される出力用記憶手段と
を備え、
遊技価値記憶手段の値が出力用記憶手段の値よりも大きくなった場合に、出力用記憶手段の値を更新可能に構成されており、
電源が投入された場合は、遊技価値記憶手段の値及び出力用記憶手段の値を初期化可能となるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A16)に係る遊技機は、
1の遊技で投入される投入遊技価値数と、1の遊技で遊技者に付与される付与遊技価値数とに応じて更新可能な遊技価値記憶手段と、
外部に出力される遊技価値数が記憶される出力用記憶手段と
を備え、
遊技価値記憶手段の値が出力用記憶手段の値よりも大きくなった場合に、出力用記憶手段の値を更新可能に構成されており、
投入遊技価値数と付与遊技価値数とに応じて更新される遊技価値数が負の値となる場合には、遊技価値記憶手段には「0」が記憶される
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A17)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御手段と、
主制御手段と通信可能に接続され、遊技価値数の制御を行う遊技価値数制御手段と
を備え、
主制御手段は、電源断となってから第1期間経過後に電源断処理を実行するよう構成されており、
遊技価値数制御手段は、電源断となってから第2期間経過後に電源断処理を実行するよう構成されており、
第2期間よりも、第1期間の方が短くなるように構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A18)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御手段と、
主制御手段と相互通信可能に接続され、遊技価値数の制御を行う遊技価値数制御手段と
を備え、
主制御手段は、電源投入後の所定のタイミングで、所定情報を遊技価値数制御手段に出力可能に構成されており、
遊技価値数制御手段は、少なくとも所定情報を外部に出力可能に構成されており、
主制御手段による電源投入後の処理開始時期の方が、遊技価値数制御手段による電源投入後の処理開始時期よりも長くなるように構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A19)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御手段と、
主制御手段と通信可能に接続され、遊技価値数の制御を行う遊技価値数制御手段と
を備え、
主制御手段及び遊技価値数制御手段は、電源断と判断した後に電源が復帰した場合に、電源投入後の処理を開始するよう構成されており、
主制御手段による電源投入後の処理開始時期の方が、遊技価値数制御手段による電源投入後の処理開始時期よりも長くなるように構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A20)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御手段と、
主制御手段と通信可能に接続され、遊技価値数の制御を行う遊技価値数制御手段と
を備え、
主制御手段は、
遊技価値数制御手段に対する所定の通信経路及び特定の通信経路を含む複数の通信経路と、
通信経路による通信を実行させる通信プログラムと
を有しており、
所定の通信経路は、送受信の設定が可能に構成されており、
特定の通信経路は、送信又は受信の一方の設定のみが可能に構成されており、
通信プログラムは、所定の通信経路による通信の際において、送信又は受信のいずれか一方のみを設定するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A21)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御手段と、
主制御手段と通信可能に接続され、遊技価値数の制御を行う遊技価値数制御手段と
を備え、
主制御手段は、
遊技価値数制御手段に対する所定の通信経路及び特定の通信経路を含む複数の通信経路と、
第一制御領域に記憶されている第一プログラムと、
第二制御領域に記憶されている第二プログラムと
を有しており、
所定の通信経路は、送受信の設定が可能に構成されており、
特定の通信経路は、送信又は受信の一方の設定のみが可能に構成されており、
第一プログラムは、所定の通信経路における送信又は受信の一方のみを設定するよう構成されており、
第二プログラムは、特定の通信経路における送信又は受信の一方のみを設定するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A22)に係る遊技機システムは、
遊技機と、
遊技機と通信可能に接続され、遊技価値の貸し出しを行う貸機とを備えている遊技機システムにおいて、
遊技機と貸機との通信に用いられる情報の特定ビットは「0」である未使用ビットとなるよう構成されており、
特定ビットが「1」となっている状況下では、貸機による遊技価値の貸し出しを行わないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機システムである。
本態様(A23)に係る遊技機は、
遊技価値数を記憶する遊技価値数記憶手段を備え、
遊技価値記憶手段に記憶された遊技価値数を計数する計数スイッチと
を備えている遊技機において、
復帰可能エラーが発生している状況下では、計数スイッチによる計数が可能なように構成されており、
復帰不可能エラーが発生している状況下では、計数スイッチによる計数が不可能なように構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A24)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板と、
主制御基板を封入した封入ケースと
を備えている遊技機において、
封入ケースの外部には、主制御基板のバックアップ電源が設けられている
ことを特徴とする遊技機である。
P 回胴式遊技機、DU 前扉(ドア)
D 扉基板、D10s 投入受付センサ
D20s 第1投入センサ、D30s 第2投入センサ
D40 停止ボタン、D41 左停止ボタン
D42 中停止ボタン、D43 右停止ボタン
D50 スタートレバー、D60 精算ボタン
D70 表示パネル、D80 扉スイッチ
D90 コインシュータ、D100 ブロッカ
D130 上パネル、D140 下パネル
D150 装飾ランプユニット、D160 リール窓
D170 メダル投入口、D180 スタートランプ
D290 再遊技ランプ、D300 投入可能ランプ
D200 クレジット数表示装置、D210 投入数表示灯
D220 ベットボタン、D230 メダル受け皿
D240 放出口、D250 特別遊技状態表示装置
D260 鍵穴、D270 払出数表示装置(押し順表示装置)
D280 ATカウンタ値表示装置
M 主制御基板
M20 設定キースイッチ、M30 設定/リセットボタン
C 主制御チップ、M50 リール
M51 左リール、M52 中リール
M53 右リール、M60 ATカウンタ
M70 遊技間隔最小タイマ
S 副制御基板、S10 LEDランプ
S20 スピーカ、S30 回胴バックライト
S40 演出表示装置、SC 副制御チップ
E 電源基板、E10 電源スイッチ
H メダル払出装置、H10s 第1払出センサ
H20s 第2払出センサ、H40 ホッパ
H50 ディスク、H50a ディスク回転軸
H60 遊技メダル出口、H70 放出付勢手段
H80 ホッパモータ
S50 ベットボタンランプ、S60 停止ボタンランプ
K 回胴基板、K10 回胴モータ
K20 回胴センサ
IN 中継基板、SB サブ入力ボタン
KHc 高確保障カウンタ、YKc‐1 有利区間残りゲーム数カウンタ
HS メダル補助タンク、DE 満杯検知電極
M 主制御基板
M40 主基板ケース
CPUMC マイクロプロセッサ、SH 性能表示装置
SH10 識別セグ、SH20 比率セグ

Claims (1)

  1. 遊技進行を制御する主制御手段と、
    主制御手段と通信可能に接続され、遊技価値数の制御を行う遊技価値数制御手段と
    を備え、
    主制御手段は、
    遊技価値数制御手段に対する所定の通信経路及び特定の通信経路を含む複数の通信経路と、
    通信経路による通信を実行させる通信プログラムと
    を有しており、
    所定の通信経路は、送受信の設定が可能に構成されており、
    特定の通信経路は、送信又は受信の一方の設定のみが可能に構成されており、
    通信プログラムは、所定の通信経路による通信の際において、送信又は受信のいずれか一方のみを設定するよう構成されている
    ことを特徴とする遊技機。
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