以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図26を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技盤(遊技機)に向かって見た方向を指すものとする。
図1は、本発明の第1実施形態の遊技装置6の説明図である。
遊技装置6は、有価価値を記憶する記憶媒体が挿入されるカードユニット70(遊技用装置)及び実際に遊技を行い、遊技媒体を払出可能な遊技機1を備える。
まず、遊技機1について説明する。
遊技機1の前面枠3は本体枠(外枠)2にヒンジ4をして開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤5(図3参照)は前面枠3の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠3には、遊技盤5の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材9が備えられている。この装飾部材9の内部にはランプやLED等からなる装飾装置が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の左右には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ30が備えられている。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット10が備えられている。照明ユニット10の内部には、装飾装置が備えられている。
照明ユニット10の右側には、遊技機1のエラー発生や前面枠3の開放をホール店員に通知するためのエラー報知LED29が備えられている。
前面枠3の下部の開閉パネル20には図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられている。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトスイッチ40及び操作スイッチ41が備えられている。
遊技者がセレクトスイッチ40を操作することによって、表示装置8(図3参照)における変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が操作スイッチ41を操作することによって、表示装置8における変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技媒体を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、カードユニット50からプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
次に、カードユニット70について説明する。
カードユニット70の下部には、プリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入可能なカード挿入口71が設けられる。
プリペイドカード又は会員カード等のカードには、当該カードの一意な識別子、当該カードの所有者(遊技者)の会員情報、及び残高等が記憶されている。
会員情報には、カードの所有者の住所、氏名、年齢、及び職業等が登録されている。
カード挿入口71にプリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入された場合、カードリーダ・ライタ77(図5参照)によって、カードに記憶された情報が読み出される。
そして、カードリーダ・ライタ75によって読み出されたカードに記憶された残高が、遊技機1の残高表示部28及びカードユニット70の中央付近に設けられた残高表示部72に表示される。
残高表示部72の上方には、紙幣を挿入可能な紙幣挿入口73が設けられる。紙幣挿入口73に挿入された紙幣の有価価値は、カードに残高として記憶される。
紙幣挿入口73の上方には、動作表示部74が設けられる。動作表示部74は、カードユニット70の動作に対応して色を変化させる。具体的には、動作表示部74の内部には、利用可LED74A(図5参照)及びカード挿入中LED74B(図5参照)が設けられる。
そして、カードユニット70が利用可能状態である場合には、利用可LED74Aが発光し、カードユニット70のカード挿入口71にカードが挿入されている間、カード挿入中LED74Bが発光する。
次に、図2を用いて遊技機1の裏面側を説明する。図2は、本発明の第1実施形態の遊技機1の背面図である。
遊技機1の裏面側、具体的には、前面枠3の裏面側には、中央に略正方形状の開口部を有する枠状の裏機構盤310が取り付けられる。
裏機構盤310の上部には、島設備に設けられた補給装置(図示省略)から補給された遊技球を貯留すると共に、貯留した遊技球を流下させる球貯留ユニット320が配設される。
裏機構盤310の側部(図2中右側)には、球貯留ユニット320から流下してきた遊技球を、遊技機前面に配設された上皿21及び下皿23に払い出す球排出ユニット330が配設される。
裏機構盤310の中央部には、遊技を統括的に制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置100から送信される演出制御指令に基づいて変動表示ゲームの演出を制御する演出制御装置150とが配設される。
遊技制御装置100には、検査装置500(図5参照)に接続される検査装置接続端子107が配設される。
裏機構盤310の下部には、遊技制御装置100から送信されるデータに基づいて球排出ユニット330の動作を制御する払出制御装置210と、電源装置160とが配設される。
払出制御装置210には、検査装置500に接続される検査装置接続端子217及び払出制御装置210に発生したエラーの種類を数字で表示するエラーナンバー表示器222が配設される。
また、電源装置160の右側の裏機構盤310には、遊技機1をカードユニット70に接続するためのカードユニット接続端子340が配設される。
次に、遊技盤5について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1実施形態の遊技盤5の正面図である。
遊技盤5の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。遊技領域51は、遊技盤5の四方に各々設けられた樹脂製のサイドケース52及びガイドレール55によって構成される。遊技領域51の右下側のサイドケース52は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレート53で覆われている。
遊技領域51には、ほぼ中央に表示装置8が設けられるセンターケース300が配置される。表示装置8はセンターケース300に設けられた凹部に、センターケース300の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース300は表示装置8の表示領域の周囲を囲い、表示装置8の表示領域から突出して設けられている。
表示装置8は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
センターケース300の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース300の左下側には、三つの一般入賞口32が備えられ、センターケース300の右下側には、一つの一般入賞口32が備えられている。
センターケース300の下側には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が配設される。
また、センターケース300に設けられた始動入賞口34の下方には、表示装置8の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が配設される。
遊技機1では、図示しない発射装置から遊技領域51に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に配置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、普通図柄始動ゲート31、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39から排出される。
なお、始動入賞口34の状態には、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とがある。
通常、普通変動入賞装置33は閉状態であり、始動入賞口34は、遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞し易い状態となる。
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口32に備えられた一般入賞口センサ32a〜32n(図4参照)によって検出される。
始動入賞口34への遊技球の入賞は特図始動センサ34A(図4参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、表示装置8の特別図柄入賞記憶数表示部(複合記憶表示部)に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶数表示部の表示に基づいて、表示装置8にて特図変動表示ゲームを行う。
始動入賞口34に遊技球の入賞があると、表示装置8では、前述した数字等で構成される特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置8では、特別図柄入賞記憶の記憶数に対応する特別図柄変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、表示装置8の特別図柄入賞記憶表示部では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置8は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36は、大入賞口ソレノイド38(図4参照)への通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、カウントセンサ36A(図4参照)によって検出される。
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普図始動センサ31A(図4参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普図入賞記憶の記憶数は、表示装置8の図示しない普図入賞記憶数表示部に表示される。
普図入賞記憶があると、遊技制御装置100は、普図入賞記憶に基づいて普図入賞記憶数表示部で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるときには)には、普図入賞記憶数表示部に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33は、普電ソレノイド90(図4参照)への通電により、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放するように変換され、遊技球の始動入賞口34への入賞が許容される。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
このようにして、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出制御装置210によって制御される払出ユニット360から、前面枠3の上皿21又は下皿23に排出される。
図4は、本発明の第1実施形態の遊技装置6のブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン101、入力I/F(Interface)105、出力I/F(Interface)106及び検査装置接続端子107を備える。
遊技用マイコン101は、CPU102、ROM(Read Only Memory)103及びRAM(Random Access Memory)104を備える。
CPU102は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM103は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM104は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
なお、ROM103には、遊技球の貸し出しに課税される間接税の税率が予め設定されている。
遊技制御装置100には検査装置接続端子107が設けられており、検査装置接続端子107からは、遊技用マイコン101に一意に設定された識別番号を出力することができる。これによって、検査装置接続端子107に検査装置500(図5参照)を接続すると、検査装置500は遊技機1を識別することができる。
CPU102は、入力I/F105を介して各種検査装置(特図始動センサ34A、普図始動センサ31A、カウントセンサ36A、及び一般入賞口センサa32a〜一般入賞口センサn32n、オーバーフロースイッチ109、球切れスイッチ110、及び枠開放スイッチ111)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
オーバーフロースイッチ109は、下皿23に遊技球が所定数以上貯留されていることを検出する。球切れスイッチ110は、球貯留ユニット320に配設され、球貯留ユニット320に貯留される遊技球が所定数以下になることを検出する。枠開放スイッチ111は、前面枠3が開いたことを検出する。
また、CPU102は、出力I/F106を介して、普図表示器121、特図表示器120、普電SOL(ソレノイド)90、大入賞口SOL(ソレノイド)38、払出制御装置210及び演出表示装置150に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
普図表示器121は、遊技球が普通図柄始動ゲート31に入賞した場合に行われる変動表示ゲームが表示される。特図表示器120には、遊技球が始動入賞口34に入賞した場合に行われる変動表示ゲームが表示される。
普電SOL90は、始動入賞口34に備わる普通変動入賞装置33を開放して、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放させる。
大入賞口SOL38は、特別変動入賞装置36の大入賞口が所定の時間だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)にする。
また、遊技制御装置100は、遊技機1に関する情報を、外部情報端子108を介して、遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に出力する。
遊技制御装置100は、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として、演出制御装置150へ送信する。
次に、払出制御装置210及び演出制御装置150について説明する。
演出制御装置150は、遊技制御装置100から入力される各種信号に基づいて、エラー報知LED29、スピーカ30及び表示装置8を制御する。
払出制御装置210は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出装置の払出モータ220を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う装置である。また、払出制御装置210は、カードユニット70からの貸球要求信号に基づいて、遊技制御装置100が送信する払出指令信号に基づいて、払出装置の払出モータ220を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う装置である。
払出制御装置210は、遊技用マイコン211、入力I/F(Interface)215、出力I/F(Interface)216及び検査装置接続端子217を備える。
遊技用マイコン211は、CPU212、ROM213及びRAM214を備える。
CPU212は、払い出しを統括的に制御する制御装置であって、払出制御を司る。ROM213は、払出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM214は、払出制御時にワークエリアとして利用される。
CPU212は、入力I/F215を介して払出球検出センサ112、オーバーフロースイッチ109、球切れスイッチ110、エラー解除スイッチ223、税率設定スイッチ226、及び貸出料金設定スイッチ227からの入力を受ける。
エラー解除スイッチ223は、払出制御装置210にエラーが発生した場合に、遊技店の店員等が発生したエラーの原因を解消した際に、遊技店の店員等によって操作され、エラー状態を解除するためのスイッチである。
税率設定スイッチ226は、遊技球の貸し出しに対して課税される間接税の税率を設定するスイッチである。貸出料金設定スイッチ227は、貸し出される遊技球の有価価値を設定するためのスイッチである。
また、CPU212は、出力I/F216を介して、払出モータ220、発射制御装置221エラーナンバー表示器222、税率表示器224及び貸出料金表示器225に指令信号を送信する。
払出モータ220は、実際に払出装置で遊技球を払い出すために駆動されるモータである。具体的には、払出モータ220には、1個の遊技球を貯留可能な凹部を所定個数を有するスプロケットを回転させることによって、遊技球を払い出す。
発射制御装置221は、遊技球を遊技盤5に発射するための発射装置を制御する。エラーナンバー表示器222は、払出制御装置210の裏面側に配設され、払出制御装置210で発生したエラーの種類を特定可能に表示する。
税率表示器224は、払出制御装置210の裏面側に配設され、税率設定スイッチ226によって設定された間接税の税率を表示する。貸出料金表示器225は、払出制御装置210の裏面側に配設され、貸出料金設定スイッチ227によって設定された貸し出される遊技球の有価価値を表示する。
なお、遊技制御装置100、演出制御装置150、及び払出制御装置210は、電源装置160に接続される。
電源装置160は、バックアップ電源161、RAMクリアスイッチ162を備える。
バックアップ電源161は、停電時においても、遊技制御装置100、演出制御装置150、及び払出制御装置210に電源を供給する(演出制御装置150には供給しなくてもよい)。
RAMクリアスイッチ162は、遊技制御装置100に備わるRAM102及び払出制御装置210に備わるRAM214に記憶されている情報を初期化するスイッチである。
また、遊技機1に備わる球貸ボタン26が操作されると、カードユニット70は、プリペイドカード又は会員カード等のカードに記憶されている有価価値から貸し出される遊技球分の有価価値を減算して、減算された有価価値の値を遊技機1の残高表示部28に表示する。また、遊技機1に備わる排出ボタン27が操作されると、カードユニット70は、カード挿入口71に挿入されたカードを排出する。
次に、遊技機1、遊技機1に接続されたカードユニット70及び遊技機1に接続された検査装置500の間で通信される信号について、図5を用いて説明する。
図5は、本発明の第1実施形態の遊技機1、カードユニット70及び検査装置500の間で通信される信号の説明図である。
カードユニット70は、遊技機1からの信号の入力を受け付け、遊技機1へ各種信号を出力するカードユニット制御部78を備える。
カードユニット70は、遊技機1に接続されて、遊技機1からAC24ボルトの電源が供給されている。
まず、カードユニット70と遊技機1との間で通信される信号について説明する。
カードユニット70は、遊技機1と接続されると、VL(接続確認)信号を払出制御装置210へ送信する。
遊技者によってカード挿入口71にプリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入されると、カード挿入中LED74Bを点灯させる。なお、利用可LED74Aは、カードユニット70にエラーが発生していない場合、つまりカードユニット70が利用可能な状態である場合、点灯している。
そして、カードリーダ・ライタ75は、カード挿入口71に挿入されたカードに記憶された情報を読み取る。そして、カードリーダ・ライタ75によって読み取られた残高をカードユニット70に備わる残高表示部72及び遊技機1に備わる残高表示部28に表示する。
払出制御装置210は、貸出可能な状態であると、遊技球を貸し出す準備ができていることを通知するためのPRDY(貸出準備)信号をカードユニット70に送信する。
遊技機1の球貸ボタン26が操作されると、遊技機1は、球貸ボタン操作信号をカードユニット70に送信する(詳しくは、球貸ボタン26からの球貸ボタン操作信号は払出制御装置を介さず直接カードユニットに入力される)。
カードユニット70は、球貸ボタン操作信号を受信した場合、BRDY(貸出要求)信号を払出制御装置210に送信する。また、カードユニット70は、BRDY信号を出力してから、所定時間(BRDY信号監視時間(T1))経過後に、実際に貸出分の遊技球を払い出させるためのBRQ(貸出指令)信号を出力する。
そして、払出制御装置210は、BRQ信号を受信した場合、貸出要求を受信したことを通知するためのEXS(要求了解+貸出完了)信号をカードユニット70に送信する。
払出制御装置210は、BRQ信号を受信した場合、本来払い出されるべき遊技球の数から遊技球の貸し出しに課税される間接税分を差し引いた分の遊技球を排出するように、払出モータ220を駆動させ、実際に遊技球を排出する。
そして、払出制御装置210は、払出球検出センサ112によって検出される遊技球の個数をカウントしており、払い出された遊技球の数が、本来払い出されるべき遊技球の数から遊技球の貸し出しに課税される間接税分を差し引いた分の遊技球の数に達した場合に、遊技球の払い出しを終了し、払い出しが完了したことをカードユニット70に通知するためのEXS信号をカードユニット70に送信する。
次に、検査装置500と遊技機1との間で通信される信号について説明する。
検査装置500は、遊技制御装置100及び払出制御装置210に記憶されている情報が不正な情報でないかを検査する装置である。
例えば、検査装置500は、遊技制御装置100の遊技用マイコン101に記憶される固有IDや払出制御装置210の遊技用マイコン211に記憶される固有IDが正当な識別情報であるか、遊技球の貸し出しに課税される間接税の税率が適正な税率であるか、貸し出される遊技球一個当たりの有価価値が適正な有価価値であるか等を検査する。
検査装置500は、検査装置500を制御する検査装置制御部501並びに遊技制御装置100及び払出制御装置210に記憶された情報の検査結果を表示する表示部502を備える。
検査装置500は、遊技制御装置100の検査装置接続端子107及び払出制御装置210の検査装置接続端子217に接続される。
検査装置500は、遊技制御装置100の遊技用マイコン101及び払出制御装置210の遊技用マイコン211の固有IDを取得する要求である固有ID要求信号、遊技制御装置100及び払出制御装置210に記憶されているプログラムを取得する要求であるプログラム要求信号、並びに遊技制御装置100及び払出制御装置210のメモリ(ROM及びRAM)に記憶されている情報を取得する要求であるメモリ情報要求信号を遊技制御装置100及び払出制御装置210に送信する。
遊技用マイコン101及び遊技用マイコン211は、検査装置500から固有ID要求信号を受信した場合、遊技用マイコン101及び遊技用マイコン211の固有IDを検査装置500に送信する。
遊技用マイコン101及び遊技用マイコン211は、検査装置500からプログラム要求信号を受信した場合、遊技用マイコン101及び遊技用マイコン211に記憶されているプログラムを検査装置500に送信する。
遊技用マイコン101及び遊技用マイコン211は、検査装置500からメモリ情報要求信号を受信した場合、遊技用マイコン101及び遊技用マイコン211のメモリに記憶されている情報を検査装置500に送信する。
そして、検査装置500は、固有ID毎に適正な情報を記憶しており、受信した固有IDに基づいて、受信した情報と記憶している情報と比較することによって、遊技制御装置100及び払出制御装置210に搭載された遊技用マイコン101及び遊技用マイコン211が適正であるか否かを検査する。そして、検査装置500は、検査結果を表示部502に表示する。
次に、遊技機1の処理について図6〜図22を用いて説明する。
まず、払出制御装置210で実行されるメイン処理について図6及び図7を用いて説明する。
図6は、本発明の第1実施形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図7は、本発明の第1実施形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、遊技機1に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合に払出制御装置210のCPU212によって実行される。
まず、払出制御装置210は、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で行われる割り込みを禁止する(601)。
次に、払出制御装置210は、各割込モードを設定し(602)、RAM214へのアクセスを許可する(603)。
そして、払出制御装置210は、CPUの周辺デバイスの初期設定を行い(604)、スタックポインタを設定する(605)。
次に、払出制御装置210は、遊技機1に備わり、払出制御装置210のRAM214に記憶された情報を初期化するRAMクリアスイッチ162がONであるか否かを判定する(606)。RAMクリアスイッチ162がONに操作されると、RAM104に記憶されたデータがクリアされる。
ステップ606の処理で、RAMクリアスイッチ162がONであると判定された場合、払出制御装置210は、使用するすべてのRAM214に記憶されたデータをクリアする(607)。
そして、払出制御装置210は、RAM214に電源投入時の初期値を設定する(608)。なお、電源投入時の初期値は、予め定められた値である。
次に、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226によって設定された税率をROM213に設定する(609)。そして、払出制御装置210は、貸出料金設定スイッチ227によって設定された遊技球1個当たりの貸出金額をROM213に設定する(610)。
一方、ステップ606の処理で、RAMクリアスイッチ162がONでないと判定された場合、払出制御装置210は、停電からの復旧であることを示す停電復旧情報がRAM214に設定されているか否かを判定することによって、停電復旧時の電源投入であるか否かを判定する(611)。
ステップ611の処理で、停電復旧時の電源投入でないと判定された場合、遊技機1を初期化するためにステップ607の処理に進む。
一方、ステップ611の処理で、停電復旧時の電源投入であると判定された場合、払出制御装置210は、RAM214に記憶されているデータが壊れている否かを判定するために、チェックサムが正常であるか否かを判定する(613)。具体的には、払出制御装置210は、停電があった場合にRAM214に記憶されているデータのチェックサムと現在RAM214に記憶されているデータのチェックサムとが一致するか否かを判定する。
ステップ613の処理で、チェックサムが異常であると判定された場合、RAM214に記憶されているデータが壊れていて、停電が発生した際のRAM214に記憶されたデータを引き継ぐことができないので、遊技機1を初期化するためにステップ607の処理に進み、電源投入処理を実行する。
ステップ613の処理で、チェックサムが正常であると判定された場合、RAM214に記憶されているデータは正常であり、停電復旧処理を実行できるので、RAM214に停電復旧時の初期値を設定する(614)。
そして、払出制御装置210は、遊技球の貸し出しを行うことができる状態になったので、PRDY信号をカードユニット70に出力する(615)。
次に、払出制御装置210は、時間を計測するためのタイマであるCTC(Counter Timer Circuit)を設定し(616)、ステップ601の処理で禁止された割り込みを許可する(617)。
払出制御装置210は、カードユニット70が払出制御装置210に接続されているか否かを判定する(618)。具体的には、払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号が出力されているか否かを判定する。払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号が出力されている場合、払出制御装置210にカードユニット70が接続されていると判定し、発射制御装置221を遊技球の発射を許可状態に設定し(619)、ステップ621の処理に進む。
一方、払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号が出力されていない場合、払出制御装置210にカードユニット70が接続されていないと判定し、発射制御装置221を遊技球の発射を不許可状態にし(620)、ステップ621の処理に進む。
次に、払出制御装置210は、払出制御モードを取得する(622)。払出制御モードには、モード0、モード1及びモード2がある。なお、初期状態では、払出制御モードは、モード0に設定されている。
払出制御装置210は、各モードに対応する処理を実行する。具体的には、払出制御装置210は、モード0の場合、遊技球が過剰に払い出されていないか否かを監視する処理を実行し、モード1の場合、遊技球を賞球として払い出す処理を実行し、モード2の場合、遊技球を貸球として払い出す処理を実行する。
払出制御装置210は、ステップ621の処理で取得した払出制御モードによって処理を分岐させる(622)。
具体的には、払出制御装置210は、ステップ621の処理で取得した払出制御モードがモード0である場合、遊技球が過剰に払い出されていないか否かを監視する払出過剰エラー監視処理を実行する(623)。なお、払出過剰エラー監視処理は、図8で詳細を説明する。
払出制御装置210は、ステップ623の処理で払出過剰エラー監視処理を実行した後、実際に遊技球を払い出させる処理を開始させるために、払出制御装置制御開始判定処理を実行し(624)、ステップ628の処理に進む。なお、払出制御装置制御開始判定処理は、図9で詳細を説明する。
払出制御装置210は、ステップ621の処理で取得した払出制御モードがモード1である場合、賞球として払い出す遊技球の数を設定する賞球制御処理を実行し(625)、実際に設定された遊技球を払い出すように払出モータ220を制御する払出制御処理を実行し(626)、ステップ628の処理に進む。
払出制御装置210は、ステップ621の処理で取得した払出制御モードが
モード2である場合、貸球として払い出す遊技球の数を設定する球貸制御処理を実行し(627)、払出制御処理を実行し(626)、ステップ628の処理に進む。なお、球貸制御処理は、図10で詳細を説明する。
そして、払出制御装置210は、各モードに対応する処理を実行した後、エラー報知編処理を実行する(628)。エラー報知編集処理は、遊技球を払い出す処理において、遊技球に過不足がある場合等のエラーを遊技店の店員等に報知するためのエラー報知コマンドを編集する処理である。なお、ステップ628の処理で設定されたエラー報知コマンドは、タイマ割込処理(図22)のステップ2212の処理で演出制御装置150に送信される。
演出制御装置150は、エラー報知コマンドを受信した場合、受信したエラー報知コマンドに基づいて、エラーを報知するために、エラー報知LED29を点灯させたり、スピーカ30から警告音を出力したり、表示装置8にエラーを報知するための画面を表示させる。
また、払出制御装置210は、エラー番号をエラーナンバー表示器222に表示する。
これによって、エラー報知LED29の点灯等によってエラーに気付いた店員は、前面枠3を開放し、払出制御装置210の裏面側に配設されるエラーナンバー表示器222を見ることによって、どのようなエラーが発生したのかを把握できる。
次に、払出制御装置210は、RAM214の特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される停電検査領域の内容を取得する(629)停電フラグは、遊技機1に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に設定される。
そして、払出制御装置210は、停電フラグが格納されているか否かを判定し、停電が発生しているか否かを判定する(630)。
ステップ630の処理で、停電が発生していないと判定された場合、払出制御装置210は、ステップ618の処理に戻る。
一方、ステップ630の処理で、停電が発生していると判定された場合、払出制御装置210は、ステップ631〜ステップ635の処理の停電時処理を実行する。
まず、払出制御装置210は、割り込み禁止を設定し(631)、すべての出力ポートをOFFに設定する(632)。
払出制御装置210は、停電復旧情報をRAM214に保存し、
RAM214の電源が切れる前に、RAM214に記憶されているデータのチェックサムを算出し、算出したチェックサムの値を記憶する(634)。
そして、払出制御装置210は、RAM214へのアクセスを禁止し(635)、遊技機1の電源が切れるまで待機する。なお、払出制御装置210には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生しても、すぐに電源が切れることはない。
次に、図7に示すステップ623の処理である払出過剰エラー監視処理について、図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第1実施形態の払出過剰エラー監視処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、実際に払出ユニット360から払い出された遊技球の個数が記憶される払出過剰エラーカウンタの値を取得する(801)。払出過剰エラーカウンタは、払出球検出センサ112によって遊技球が検出されるごとにインクリメントされる。
次に、払出制御装置210は、ステップ801の処理で取得した払出過剰エラーカウンタの値が予め設定された規定値未満であるか否かを判定することによって、過剰に遊技球が払い出されていないかを監視する(802)。
ステップ801の処理で取得した払出過剰エラーカウンタの値が予め設定された規定値よりも小さいとステップ802の処理で判定された場合、つまり過剰に遊技球が払い出されていないと判定された場合、払出制御装置210は、払出過剰エラー監視処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ801の処理で取得した払出過剰エラーカウンタの値が予め設定された規定値以上であるとステップ802の処理で判定された場合、つまり過剰に遊技球が払い出されていると判定された場合、払出制御装置210は、払出過剰エラーを設定する(803)。なお、払出制御装置210は、払出過剰エラーが設定すると、図7に示すステップ628の処理でエラー報知コマンドを編集するため、エラーが報知される。
ステップ803の処理で払出過剰エラーを設定した後、エラー解除スイッチ223が操作されたか否かを判定する(804)。エラー解除スイッチ223は、遊技店の店員が報知されたエラーを解除した場合に、操作されるスイッチである。
ステップ804の処理で、エラー解除スイッチ223が操作されていないと判定された場合、まだ払出過剰エラーは解除されていないため、払出過剰エラー監視処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ804の処理で、エラー解除スイッチ223が操作されたと判定された場合、払出過剰エラーが解除されたので、払出制御装置210は、払出過剰エラーを消去し(805)、払出過剰エラーカウンタの値をゼロに設定する(806)。
そして、払出制御装置210は、現在のスプロケットの位置を初期位置として設定させるための初期位置確定動作番号を払出制御状態に設定し(807)、払出過剰エラー監視処理を終了し、メイン処理に戻る。
次に、図7に示すステップ624の処理である払出制御装置制御開始判定処理について、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の第1実施形態の払出制御装置制御開始判定処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、払出過剰エラーが発生しているか否かを判定する(901)。
ステップ901の処理で、払出過剰エラーが発生していると判定された場合、遊技球を払い出せない状態であるので、払出制御装置制御開始判定処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ901の処理で、払出過剰エラーが発生していないと判定された場合、払い出すべき遊技球の数である総獲得遊技球数がゼロであるか否かを判定する(902)。
ステップ902の処理で、総獲得遊技球数がゼロであると判定された場合、払い出す遊技球がないため、払出制御装置制御開始処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ902の処理で、総獲得遊技球数がゼロでないと判定された場合、払出制御装置210は、払出球検出センサ112にエラーがある場合、払い出した遊技球が過剰である場合、払い出した遊技球が不足している場合、及び払出制御装置210がカードユニット70からのVL信号を受信していない場合に設定される払出禁止状態であるか否かを判定する(903)。
ステップ903の処理で、払出禁止状態であると判定された場合、払い出しが禁止されているため、払出制御装置制御開始判定処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ903の処理で、払出禁止状態でないと判定された場合、払出制御装置210は、球貯留ユニット320に貯留される遊技球が所定数以下になり、球貯留ユニット320が球切れ状態になっていることを示す球切れスイッチ110からの出力があるか否かを判定する(904)。
ステップ904の処理で、球切れスイッチ110からの出力があると判定された場合、球貯留ユニット320は球切れ状態であり、遊技球を払い出すことができないため、払出制御装置制御開始判定処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ904の処理で、球切れスイッチ110からの出力がないと判定された場合、払出制御装置210は、下皿23に遊技球が貯留できないことを示すオーバーフロースイッチ109からの出力があるか否かを判定する(905)。
ステップ905の処理で、オーバーフロースイッチ109からの出力があると判定された場合、遊技球を払い出しても下皿23に貯留できないため、遊技球を払い出さないので、払出制御装置制御開始判定処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ905の処理で、オーバーフロースイッチ109からの出力がないと判定された場合、払出制御装置210は、遊技球を賞球として払い出すために、払出制御モードをモード1に設定する(906)。
次に、払出制御装置210は、カードユニット70から貸出要求信号(BRDY)の出力があるか否かを判定する(907)。
ステップ907の処理で、カードユニット70から貸出要求信号の出力がないと判定された場合、遊技球を賞球として払い出すので、払出制御モードをモード1に設定したまま、払出制御装置制御開始判定処理を終了し、メイン処理に戻る。
一方、ステップ907の処理で、カードユニット70から貸出要求信号の出力があると判定された場合、払出制御装置210は、遊技球を貸球として払い出すので、ステップ906の処理でモード1に設定された払出制御モードをモード2に設定し、払出制御装置制御開始判定処理を終了し、メイン処理に戻る。
次に、図7に示すステップ627の処理である球貸制御処理について、図10を用いて説明する。
図10は、本発明の第1実施形態の球貸制御処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、球貸制御シーケンス番号による処理を分岐させる(1001)。なお、球貸制御シーケンス番号は、初期状態では「1」が設定されている。
球貸制御シーケンス番号による各分岐処理(1002〜1011)について、説明する。
球貸制御シーケンス番号が1である場合、払出制御装置210は、BRQ信号を受信したことをカードユニット70に通知するEXS信号を出力する前の処理であって、遊技球を払い出すことができる状態であるか否かを再度判定する要求了解応答前処理を実行し(1002)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、要求了解前応答処理は、図11で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が2である場合、払出制御装置210は、BRQ信号を受信してから所定時間(T1)後に、BRQ信号を受信したことをカードユニット70に通知するEXS信号を出力する要求了解応答処理を実行し(1003)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、要求了解応答処理は、図12で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が3である場合、払出制御装置210は、カードユニット70が払出制御装置210からのEXS信号の出力を確認したか否かを判定する応答受領確認待ち処理を実行し(1004)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、応答受領確認待ち処理は、図13で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が4である場合、払出制御装置210は、貸球として払い出す遊技球の貸球払出数を設定する球貸払出開始処理を実行し(1005)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、球貸払出開始処理は、図14で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が5である場合、払出制御装置210は、貸球として払い出した遊技球が、球貸払出開始処理で設定された貸球払出数未満である場合に、不足分の遊技球を再度払い出す球貸払出リトライ処理を実行し(1006)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、球貸払出リトライ処理は、図15で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が6である場合、払出制御装置210は、球貸払出リトライ処理が所定回数実行された場合に設定される払出不足エラーが遊技店の店員等によって解除されるまで待機する払出不足エラー解除待ち処理を実行し(1007)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、払出不足エラー解除待ち処理は、図16で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が7である場合、払出制御装置210は、1回の球貸払出が終了したことをカードユニット70に通知するために、EXS信号の出力をOFFに設定する球貸払出終了処理を実行し(1008)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、球貸払出終了処理は、図17で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が9である場合、払出制御装置210は、連続して球貸払出を実行し、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻るか否かを判定する連続球貸払出要求判定処理を実行し(1009)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、連続球貸払出要求判定処理は、図18で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が10である場合、払出制御装置210は、球貸払出で発生したエラーに対処する球貸エラー対処処理を実行し(1010)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、球貸エラー対処処理は、図19で詳細を説明する。
球貸制御シーケンス番号が11である場合、払出制御装置210は、球貸制御処理を終了するために、払出制御モードをモード0に設定する球貸終結処理を実行し(1011)、球貸制御処理を終了し、メイン処理に戻る。なお、球貸終結処理は、図20で詳細を説明する。
次に、図10に示すステップ1002の処理である要求了解応答前処理を、図11を用いて説明する。
図11は、本発明の第1実施形態の要求了解応答前処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、BRDY信号を受信してからカウントを開始するT0タイマが所定値以内の間に、カードユニット70がBRQ信号を出力しているか否かを判定する(1101)。つまり、ステップ1101の処理では、払出制御装置210は、カードユニット70がBRDY信号を出力してから所定時間の間にBRQ信号を出力しているか否かを判定する。
ステップ1101の処理で、カードユニット70がBRDY信号を出力してから所定時間の間にBRQ信号を出力していないと判定された場合、払出制御装置210は、T0タイマエラーであるので、T0タイマエラーに対応エラー処理を実行するために、球貸制御シーケンス番号を9に設定し、要求了解応答前処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1101の処理で、カードユニット70がBRDY信号を出力してから所定時間の間にBRQ信号を出力していると判定された場合、払出制御装置210は、T0エラーでないので、遊技球を払い出すことができる状態であるか否かを判定する(1103〜1105)。なお、ステップ1103〜1105の処理は、図9に示すステップ903〜905の処理と同じであるので、説明を省略する。
ステップ1103〜1105の処理のいずれかで、遊技球を払い出すことができない状態であると判定された場合、払出制御装置210は、遊技球を払い出さないため、球貸終結処理を実行するように球貸制御シーケンス番号を10に設定し(1106)、要求了解応答前処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1103〜1105の処理で、遊技球を払い出すことができる状態であると判定された場合、払出制御装置210は、BRQ信号を受信したことをカードユニット70に通知するEXL信号を出力するまでの所定時間をカウントするT1タイマを設定する(1107)。
そして、払出制御装置210は、球貸制御シーケンス番号を2に設定し(1108)、要求了解応答処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
次に、図10に示すステップ1003の処理である要求了解応答処理を、図12を用いて説明する。
図12は、本発明の第1実施形態の要求了解応答処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、BRQ信号を受信してから所定時間が経過した否かを判定する(1201)。具体的には、払出制御装置210は、図11に示すステップ1107の処理で設定されたT1タイマがゼロであるか否かを判定する。
ステップ1201の処理で、T1タイマがゼロでないと判定された場合、つまりBRQ信号を受信してから所定時間経過していないと判定された場合、EXS信号を出力するタイミングではないので、払出制御装置210は、要求了解応答処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1201の処理で、T1タイマがゼロであると判定された場合、つまりBRQ信号を受信してから所定時間経過したと判定された場合、払出制御装置210は、カードユニット70と払出制御装置210とを接続するケーブルが断線していないかを判定するために、ステップ1202及び1203の処理を実行する。
払出制御装置210は、カードユニット70からBRDY信号を受信しているか否かを判定する(1202)。なお、BRDY信号は、球貸ボタン26の1回の操作によって払い出されるべき数の遊技球が払い出されるまで、カードユニット70によって出力される。
ステップ1202の処理で、払出制御装置210がカードユニット70からBRDY信号を受信していないと判定された場合、カードユニット70と払出制御装置210とを接続するケーブルが断線している等のエラーが発生しているので、球貸終結処理を実行するように球貸制御シーケンス番号を10に設定し(1207)、要求了解応答処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1202の処理で、払出制御装置210がカードユニット70からBRDY信号を受信していると判定された場合、払出制御装置210は、BRQ信号を受信しているか否かを判定する(1203)。
ステップ1203の処理で、払出制御装置210がBRQ信号を受信していないと判定された場合、カードユニット70と払出制御装置210とを接続するケーブルが断線している等のエラーが発生しているので、球貸終結処理を実行するように球貸制御シーケンス番号を10に設定し(1207)、要求了解応答処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1203の処理で、払出制御装置210がBRQ信号をしていると判定された場合、払出制御装置210は、BRQ信号を受信したことをカードユニット70に通知するためにEXS信号を出力する(1205)。なお、払出制御装置210は、1回の球貸払出が終了するまで、EXS信号を出力し続ける。
そして、払出制御装置210は、カードユニット70がEXS信号を受信した場合にBRQの出力を停止するまでの時間が正常であるか否か判定するために用いるT2タイマを設定する(1206)。
次に、払出制御装置210は、応答受領確認待ち処理を実行するために、球貸制御シーケンス番号を3に設定し(1207)、要求了解応答処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
次に、図10に示すステップ1004の処理である応答受領確認待ち処理について、図13を用いて説明する。
図13は、本発明の第1実施形態の応答受領確認待ち処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、カードユニット70からBRDY信号が出力されているか否かを判定する(1301)。
ステップ1301の処理で、カードユニット70からBRDY信号が出力されていないと判定された場合、カードユニット70と払出制御装置210とを接続するケーブルが断線している等のエラーが発生しているので、払出制御装置210は、EXS信号の出力を停止して(1302)、球貸終結処理を実行するように球貸制御シーケンス番号を10に設定し(1303)、応答受領確認待ち処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1301の処理で、カードユニット70からBRDY信号が出力されていると判定された場合、払出制御装置210は、カードユニット70からBRQ信号が出力されているか否かを判定する(1304)。
ステップ1304の処理で、カードユニット70からBRQ信号が出力されていると判定された場合、応答受領確認待ち処理を終了し、球貸制御処理を終了する。
一方、ステップ1304の処理で、カードユニット70からBRQ信号が出力されていないと判定された場合、払出制御装置210は、カードユニット70がEXS信号を受信してから所定時間以内にBRQ信号の出力を停止したのか否かを判定するために、図12に示すステップ1206の処理で設定されたT2タイマがゼロであるか否かを判定する(1305)。
ステップ1305の処理で、T2タイマがゼロであると判定された場合、カードユニット70は、EXS信号を受信してから所定時間経過してからBRQ信号の出力を停止しているので、払出制御装置210は、カードユニット70にエラーが発生していると判定して、球貸制御シーケンス番号を9に設定し(1308)、応答受領確認待ち処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1305の処理で、T2タイマがゼロでないと判定された場合、カードユニット70は、EXS信号を受信してから所定時間経過する前にBRQ信号の出力を停止しているが、BRQ信号の出力の停止が正常な応答であるか否かを判定する(1306)。具体的には、カードユニット70が、EXS信号を受信してからあまりにも早いタイミングでBRQ信号の出力を停止しているか否かを判定する。
ステップ1306の処理で、BRQ信号の出力の停止が正常な応答でないと判定された場合、つまり、カードユニット70がEXS信号を受信してからあまりにも早いタイミングでBRQ信号の出力を停止している場合、払出制御装置210は、カードユニット70にエラーが発生していると判定して、球貸制御シーケンス番号を9に設定し(1308)、応答受領確認待ち処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1306の処理で、BRQ信号の出力の停止が正常な応答であると判定された場合、払出制御装置210は、球貸払出シーケンス番号を4に設定し(1307)、応答受領確認待ち処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
次に、図10に示すステップ1005の処理である球貸払出開始処理について、図14を用いて説明する。
図14は、本発明の第1実施形態の球貸払出開始処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、貸出料金設定スイッチ227によって設定された貸出料金に対応する払出数決定テーブル2300(図23A及び図23B)を参照し、税率設定スイッチ226によって設定された税率、及び連続して払い出しが行われた回数をカウントする連続払出カウンタに対応する払出数を取得する(1401)。
遊技機1のROM103には、遊技球の貸出料金ごとに払出数決定テーブル2300が記憶されている。本実施形態では、例えば、貸出料金が4円の払出数決定テーブル2300A(図23A)及び貸出料金が2円の払出数決定テーブル2300B(図23B)がROM103に記憶されている。
ここで、払出数決定テーブル2300について、図23A及び図23Bを用いて説明する。
払出数決定テーブル2300は、消費税率ごとに1回の球貸動作で払い出す遊技球の個数が登録される。
具体的には、払出数決定テーブル2300には、消費税率として、0%から10%までの値が登録されている。
そして、払出数決定テーブル2300には、100円目から500円目まで、課税される消費税を差し引いた遊技球の払出数が登録されている。
なお、払出数決定テーブル2300に登録された払出数は、払出制御装置210が(式1)を計算することによって算出される。
X:消費税率(%)、Y:球貸料金、Zn:n回目の球貸動作における払出数、An:n回目の球貸動作に対応する有価価値
なお、n=1の場合には、払出制御装置210は、(式2)を計算することによって、1回目の球貸動作の払出数を算出する。
本実施形態では、払出制御装置210は、消費税率を乗じることによってn回目の球貸動作に対応する有価価値になる有価価値を算出し、算出した有価価値に相当する遊技球の数を算出する。そして、払出制御装置210は、算出した遊技球の数から、n−1回目の球貸動作まで払い出された遊技球の数を減算し、減算された値以上の最小の整数を計算することによって、n回目の球貸動作における払出数を算出する。
これによって、n回目の球貸動作に対応する有価価値に消費税を課税した有価価値に相当する数の遊技球を払い出すことができる。
また、n回目の球貸動作に対応する有価価値に対して課税しているので、1回球貸動作に対応する有価価値に対して課税している場合よりも、正当な課税を行うことができる。また、球貸ボタン26の操作に基づく複数の球貸動作によって払い出された遊技球の総数は、n回目の球貸動作に対応する有価価値に対して課税しているため、球貸ボタン26の操作によって消費される遊技者の有価価値に対して課税しているので、正確な数の遊技球が払い出される。
なお、払出制御装置210が、払出数決定テーブル2300を設定するとしたが、払出制御装置210が、貸出要求に基づいて、(式1)又は(式2)を計算することによって払出数をその都度算出すると、払出数決定テーブル2300は記憶されなくてもよい、
ステップ1401の処理を具体的に説明する。
払出制御装置210は、貸出料金設定スイッチ227によって設定された貸出料金に対応する払出数決定テーブル2300を選択する。
そして、払出制御装置210は、選択した払出数決定テーブル2300に登録された消費税率から、税率設定スイッチ226によって設定された税率と一致するエントリを選択する。
そして、払出制御装置210は、選択したエントリから、現在の連続払出カウンタの値に対応する払出数を取得する。
次に、払出制御装置210は、ステップ1401の処理で取得した払出数を、要求払出数として設定する(1402)。
また、払出制御装置210は、ステップ1401の処理で取得した払出数を、球貸払出数として設定する(1403)。
次に、払出制御装置210は、試射試験時に遊技機1に接続される試射試験装置に出力する賞球信号を出力しないように、払出球検出スイッチ出力許可信号の出力を停止する(1404)。
そして、払出制御装置210は、払い出される遊技球の数をカウントするために、払出数監視フラグを設定する(1405)。
払出制御装置210は、遊技球の払い出しを開始させるために、払出制御フラグを設定し(1406)、球貸制御シーケンス番号を5に設定する(1407)。
次に、図10に示すステップ1006の処理である球貸払出リトライ判定処理について、図15を用いて説明する。
図15は、本発明の第1実施形態の球貸払出リトライ判定処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、払出制御フラグが設定されているか否かを判定する(1501)。
ステップ1501の処理で、払出制御フラグが設定されていないと判定された場合、遊技球の払い出しが終了しているため、球貸払出リトライ判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1501の処理で、払出制御フラグが設定されていると判定された場合、遊技球の払い出しが終了していないので、払出制御装置210は、払い出された遊技球の数が要求払出数に不足しているか否かを判定する(1502)。
ステップ1502の処理で、払い出された遊技球の数が要求払出数に不足していない場合、球貸払出が終了したことをカードユニット70に通知するために、球貸制御シーケンス番号を7に設定し(1503)、球貸払出リトライ判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1502の処理で、払い出された遊技球の数が要求払出数に不足している場合、再度遊技球の払い出しを行う必要があるので、不足分を要求払出数として設定する(1504)。
次に、払出制御装置210は、ステップ1502の処理で不足していると判定された払い出しがリトライ動作による払い出しであるか否かを判定するために、リトライ動作状態が設定されているか否かを判定する(1505)。
ステップ1505の処理で、リトライ動作状態が設定されていないと判定された場合、つまり、ステップ1502の処理で不足していると判定された払い出しがリトライ動作による払い出しでないと判定された場合、これからリトライ動作による払い出しを行うので、払出制御装置210は、リトライ動作状態を設定する(1506)。
そして、払出制御装置210は、リトライ動作による払い出しが実行されるとデクリメントされるリトライ回数に、予め設定された最大リトライ回数を設定する(1507)。
なお、最大リトライ回数は、例えば3回である。3回リトライ動作による払い出しが実行されても、払い出された遊技球の数が要求払出数から不足している場合には、払出不足エラーと判定される。
次に、払出制御装置210は、リトライ動作による払い出しを開始するので、払出制御フラグを設定し(1508)、球貸払出リトライ判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1505の処理で、リトライ動作状態が設定されていると判定された場合、つまり、ステップ1502の処理で不足していると判定された払い出しがリトライ動作による払い出しであると判定された場合、払出制御装置210は、最大リトライ回数分だけリトライ動作による払い出しが実行されたか否かを判定するために、リトライ回数がゼロであるか否かを判定する(1509)。
ステップ1509の処理で、リトライ回数がゼロであると判定された場合、つまり、最大リトライ回数分のリトライ動作による払い出しが実行されたにもかかわらず、払い出された遊技球の数が要求払出数から不足しているので、払出制御装置210は、払出不足エラーを設定し(1510)、払出不足エラーが解除されるまで処理を待機させる払出不足エラー解除待ち処理を実行するために、球貸制御シーケンス番号を6に設定し(1511)、球貸払出リトライ判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1509の処理で、リトライ回数がゼロでないと判定された場合、つまり、最大リトライ回数分のリトライ動作による払い出しが実行されていない場合、リトライ動作による払い出しが実行されたので、払出制御装置210は、リトライ回数をデクリメントし(1512)、再度リトライ動作による払い出しが実行されるので、払出制御フラグを設定し(1513)、球貸払出リトライ判定処理を終了し、球貸払出制御処理に戻る。
次に、払出不足エラー解除待ち処理について、図16を用いて説明する。なお、払出不足エラー解除待ち処理は、図15に示すステップ1510の処理で払出不足エラーが設定された場合に実行される。
図16は、本発明の第1実施形態の払出不足エラー解除待ち処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、エラー解除スイッチ223が操作されたか否かを判定する(1601)。
ステップ1601の処理で、エラー解除スイッチ223が操作されていないと判定された場合、まだ払出不足エラーが解除されていないので、払出制御装置210は、球貸制御シーケンス番号を変更することなく、払出不足エラー解除待ち処理を終了し、球貸制御処理に戻る。したがって、依然として球貸制御シーケンス番号は6であるので、エラー解除スイッチ223が操作されるまで、払出不足エラー解除待ち処理が実行され続ける。つまり、エラー解除スイッチ223が操作されるまで、払出制御装置210は処理を待機する。
一方、ステップ1601の処理で、エラー解除スイッチ223が操作されたと判定された場合、払出不足エラーが解除されたので、払出制御装置210は、遊技機1が払出禁止状態であるか否かを判定する(1602)。なお、ステップ1602の処理は、図11に示すステップ1103の処理と同じであるので、説明を省略する。
ステップ1602の処理で、遊技機1が払出禁止状態であると判定された場合、遊技球を払い出すことができないため、払出禁止状態が解除されるまで、球貸制御シーケンス番号を変更することなく、払出不足エラー解除待ち処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1602の処理で、遊技機1が払出禁止状態でないと判定された場合、遊技球を払い出すことができるので、払出制御装置210は、払い出された遊技球の数の要求払出数からの不足分を、要求払出数に設定する(1604)。
そして、払出制御装置210は、払出不足エラーが設定された際のリトライ回数を設定し(1605)、払出制御フラグを設定する(1606)。
次に、払出制御装置210は、再度リトライ動作による払い出しを実行するために、球貸制御シーケンス番号を5に設定し(1607)、払出不足エラー解除待ち処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
次に、球貸払出終了処理について、図17を用いて説明する。なお、球貸払出終了処理は、1回の球貸動作が終了したことをカードユニット70に通知するための処理である。
図17は、本発明の第1実施形態の球貸払出終了処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、1回の球貸動作による払い出しが終了し、連続して球貸動作を実行するか否かを判定するまでの所定時間(T4)、払い出される遊技球の数をカウントする必要がなくため、払出数監視フラグをクリアする(1701)。
そして、払出制御装置210は、遊技球が要求払出数よりも過剰に払い出されていることを示す過剰フラグが設定されているか否かを判定する(1702)。
ステップ1702の処理で、過剰フラグが設定されていないと判定された場合、払出制御装置210は、現在のスプロケットの位置を初期位置として設定させるための初期位置確定動作番号を払出制御状態に設定し(1703)、過剰フラグをクリアする(1704)。
一方、ステップ1702の処理で、過剰フラグが設定されている場合、払出制御装置210は、過剰フラグをクリアする(1704)。
次に、払出制御装置210は、1回の球貸動作で要求払出数分の遊技球が払い出されているが、1回の球貸ボタン26の操作で払い出される遊技球が払い出されていない場合には、連続して球貸動作が実行され、遊技球が払い出される可能性があるので、払出制御状態を設定する(1705)。
払出制御装置210は、連続して球貸動作を実行するか否かを判定するまでの所定時間(T4)を連続貸出要求監視タイマに設定する(1706)。
払出制御装置210は、1回の球貸動作による遊技球の払い出しが終了したことをカードユニット70に通知するために、EXS信号の出力を停止する(1707)。
そして、払出制御装置210は、1回の球貸動作による遊技球の払い出しが終了したので、試射試験時に遊技機1に接続される試射試験装置に出力する賞球信号を出力できるように、払出球検出スイッチ出力許可信号を出力し(1708)、連続して球貸動作を実行するか否かを判定する連続球貸要求判定処理を実行するために、球貸制御シーケンス番号を8に設定し、球貸払出終了処理を終了し、払出制御処理に戻る。
次に、連続球貸要求判定処理について、図18を用いて説明する。
図18は、本発明の第1実施形態の連続球貸要求判定処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、カードユニット70からのBRDY信号を受信しているか否かを判定する(1801)。なお、カードユニット70は、1回の球貸ボタン26の操作で払い出されるべき数の遊技球が払い出されるまで、BRDY信号を出力する。
ステップ1801の処理で、カードユニット70からBRDY信号を受信していないと判定された場合、1回の球貸ボタン26の操作で払い出されるべき数の遊技球が払い出されたので、球貸制御を終結させる球貸終結処理を実行するために、球貸制御シーケンス番号を10に設定し(1806)、連続球貸要求判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1801の処理で、カードユニット70からBRDY信号を受信していると判定された場合、払出制御装置210は、カードユニット70からBRQ信号を受信しているか否かを判定する(1802)。なお、カードユニット70は、EXS信号の出力が停止してから所定時間(T4)以内に、BRQ信号の出力を開始する。
ステップ1802の処理で、カードユニット70からBRQ信号を受信していないと判定された場合、払出制御装置210は、カードユニット70がEXS信号の出力が停止してから所定時間(T4)以内に、BRQ信号が出力されているか否かを判定するために、連続貸出要求監視タイマの値がゼロであるか否かを判定する(1803)。
ステップ1803の処理で、連続貸出要求監視タイマの値がゼロであると判定された場合、カードユニット70はEXS信号の出力が停止してから所定時間(T4)が経過しても、BRQ信号を出力していないので、払出制御装置210は、エラーであると判定して、球貸エラー対処処理を実行するために、球貸制御シーケンス番号を9に設定し(1804)、連続球貸要求判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1803の処理で、連続貸出要求監視タイマの値がゼロでないと判定された場合、EXS信号の出力が停止してから所定時間(T4)以内であるので、カードユニット70がBRQ信号を出力していなくても、エラーと判定せずに、連続球貸要求判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
ステップ1802の処理で、カードユニット70からBRQ信号を受信していると判定された場合、連続して球貸動作を実行するので、払出制御装置210は、遊技機1に連続球貸開始条件が成立しているか否か、つまり遊技機1が連続して球貸動作を実行する準備ができているか否かを判定する(1805)。
ステップ1805の処理で、遊技機1に連続球貸開始条件が成立していないと判定された場合、遊技機1は連続して球貸動作を実行する準備ができていないので、払出制御装置210は、球貸制御を終結させる球貸終結処理を実行するために、球貸制御シーケンス番号を10に設定し(1806)、連続球貸要求判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1805の処理で、遊技機1に連続球貸開始条件が成立していると判定された場合、遊技機1は連続して球貸動作を実行する準備ができているので、払出制御装置210は、連続して球貸動作が実行された回数をカウントする連続球貸カウンタをインクリメントする(1807)。
そして、払出制御装置210は、BRQ信号を受信したことをカードユニット70に通知するEXL信号を出力するまでの所定時間をカウントするT1タイマを設定し(1808)、再度、要求了解応答処理を実行するために球貸制御シーケンス番号を2に設定し(1809)、連続球貸要求判定処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
次に、球貸エラー対処処理について、図19を用いて説明する。
図19は、本発明の第1実施形態の球貸エラー対処処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、エラー動作プロセス番号がゼロであるか否かを判定する(1901)。なお、エラー動作プロセス番号は、初期状態でゼロに設定されている。
ステップ1901の処理で、エラー動作プロセス番号がゼロであると判定された場合、払出制御装置210は、遊技機1が遊技球の貸し出しを行うことができる状態であることを示すPRDY信号の出力を停止し、エラー動作プロセス番号をゼロ以外の番号に設定するPRDY制御データ出力編集処理を実行し(1902)、球貸エラー対処処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ1901の処理で、エラー動作プロセス番号がゼロでないと判定された場合、払出制御装置210は、ステップ1902の処理でPRDY信号の出力を停止してから所定時間経過した場合に、PRDY信号の出力を再開し、球貸終結処理を実行するために球貸制御シーケンス番号を10に設定するPRDY制御データ出力終了待ち処理を実行し(1903)、球貸エラー対処処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
次に、球貸終結処理について、図20を用いて説明する。
図20は、本発明の第1実施形態の球貸終結処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、カードユニット70からBRDY信号を受信している否かを判定する(2001)。
ステップ2001の処理で、カードユニット70からBRDY信号を受信していると判定された場合、BRDY信号が出力されているため、球貸制御を終結させないので、球貸終結処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ2001の処理で、カードユニット70からBRDY信号を受信していないと判定された場合、払出制御装置210は、カードユニット70からBRQ信号を受信しているか否かを判定する(2002)。
ステップ2002の処理で、カードユニット70からBRQ信号を受信していると判定された場合、BRQ信号が出力されているため、球貸制御を終結させないので、球貸終結処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
一方、ステップ2002の処理で、カードユニット70からBRQ信号を受信していないと判定された場合、払出制御装置210は、遊技機1が遊技球の貸し出しを行うことができる状態であることを示すPRDY信号を出力する(2003)。
そして、払出制御装置210は、球貸要求監視ステータス領域に設定されている各種フラグ(払出制御フラグ及び払出数監視フラグ等)をクリアする(2004)。
払出制御装置210は、球貸制御処理を初期状態に戻すために、球貸制御シーケンス番号を1に設定する(2005)。
払出制御装置210は、エラー動作制御に係る値(払出不足エラー及び過剰フラグ等)をクリアする(2006)。
払出制御装置210は、連続球貸カウンタをクリアし(2007)、払出制御モードを初期状態のモード0に設定し(2008)、球貸終結処理を終了し、球貸制御処理に戻る。
次に、賞球として遊技球を払い出す際に、遊技制御装置100から払出制御装置210への通信割込によって払出制御装置で実行される通信割込処理について、図21を用いて説明する。
図21は、本発明の第1実施形態の通信割込処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、遊技制御装置100から通信割込を受け付けると、レジスタを退避させる(2101)。
次に、払出制御装置210は、払出制御装置210と遊技制御装置100とを接続するポートに出力されている信号を読み込む(2102)。
そして、払出制御装置210は、ステップ2102の処理で読み込んだ信号のうち、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信することを指示するSTB信号が出力されているか否かを判定する(2103)。
ステップ2103の処理で、STB信号が出力されていないと判定された場合、払出制御装置210は、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信する必要はないので、ステップ2114の処理に進む。
一方、ステップ2103の処理で、STB信号が出力されていると判定された場合、払出制御装置210は、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信し、受信した賞球数コマンドを構成するビットのうち、有効なビット(つまり、賞球数コマンドの内容に関連するビット)以外のビットをマスクする(2104)。
そして、払出制御装置210は、受信した賞球数コマンドを第1コマンドとして設定する(2105)。
そして、払出制御装置210は、ループ回数を設定する(2106)。ループ回数は、STB信号の出力が停止するまでの間に、払出制御装置210がポートに出力されている信号を読み込む回数である。
次に、払出制御装置210は、払出制御装置210と遊技制御装置100とを接続するポートに出力されている信号を、再度読み込むことによって、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信する(2107)。
払出制御装置210は、受信した賞球数コマンドを第2コマンドとして設定する(2108)。そして、払出制御装置210は、STB信号が出力されているか否かを判定する(2109)。
ステップ2109の処理で、STB信号が出力されていないと判定された場合、払出制御装置210は、ループ回数をデクリメントし、デクリメントしたループ回数がゼロであるか否かを判定する(2110)。
ステップ2110の処理で、デクリメントしたループ回数がゼロでないと判定された場合、払出制御装置210は、ループ回数分のポートの読み込みを実行していないので、ステップ2107の処理に戻る。
一方、ステップ2210の処理で、デクリメントしたループ回数がゼロであると判定された場合、ループ回数分のポートの読み込みを実行しても、STB信号の出力が停止していないので、賞球数コマンドを受信バッファに記憶せずに、ステップ2114の処理に進む。
一方、ステップ2109の処理で、STB信号が出力されていると判定された場合、払出制御装置210は、受信した賞球数コマンドを構成するビットのうち、有効なビット以外のビットをマスクする(2111)。
そして、払出制御装置210は、第1コマンドと第2コマンドとが同じであるか否かを判定する(2112)。
ステップ2112の処理で、第1コマンドと第2コマンドとが同じでないと判定された場合、第1コマンド及び第2コマンドのどちらが正しいコマンドか把握できないので、賞球数コマンドを受信バッファに記憶せずに、ステップ2114の処理に進む。
一方、ステップ2112の処理で、第1コマンドと第2コマンドとが同じであると判定された場合、当該賞球数コマンドを受信バッファに記憶し(2113)、ステップ2114の処理に進む。
そして、払出制御装置210は、割り込みが終了したことを宣言し(2114)、ステップ2101の処理で退避させたレジスタを復帰させ(2115)、割り込みを許可し(2116)、通信割込処理を終了する。
次に、払出制御装置210が所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で発生するタイマ割り込みを受け付けると、実行するタイマ割込処理について、図22を用いて説明する。
図22は、本発明の第1実施形態のタイマ割込処理のフローチャートである。
なお、タイマ割込処理で実行される処理は、割込発生毎に必ずしもすべて行なわれなくてもよい。例えば、出力処理(2206)及び入力処理(2207)においては、毎回入力信号を監視するが、出力処理は割り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
払出制御装置210は、CPU102のAFレジスタを退避させる(2201)。
そして、払出制御装置210は、停電が発生した際に出力される強制割込信号である外部INTのみを許可する(2202)。
払出制御装置210は、タイマ割込処理の終了を宣言し(2203)、割り込みを許可する(2204)。
次に、払出制御装置210は、CPU102のBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを退避させる(2205)。
そして、払出制御装置210は、出力処理を実行する(2206)。出力処理は、出力I/F106を介して、払出モータ220、発射制御装置221、エラーナンバー表示器222、税率表示器224、貸出料金表示器225等に制御信号を出力する処理である。
次に、払出制御装置210は、入力処理を実行する(2207)。入力処理は、入力I/F105を介して入力される各種センサ及びスイッチ等からの信号、並びに払出制御装置210とカードユニット70とを接続するポートを介して入力される信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。払出制御装置210に入力される信号としては、例えば、払出球検出センサ112、球切れスイッチ110及びオーバーフロースイッチ109から入力される信号、並びにカードユニット70から入力される信号等がある。
次に、払出制御装置210は、各種タイマを更新する処理を実行する(2208)。具体的には、払出制御装置210は、図11に示すステップ1107の処理で設定されるT1タイマの値、図12に示すステップ1206の処理で設定されたT2タイマの値、及び図17に示すステップ1706の処理で設定された連続貸出要求監視タイマの値等が更新される。
次に、払出制御装置210は、要求監視処理を実行する(2209)。具体的には、払出制御装置210は、受信した各種コマンドや信号を解析し、図9にステップ907の処理のように、カードユニット70からBRDY信号が出力されているか否かを監視する。
次に、払出制御装置210は、入力監視処理を実行する(2210)。具体的には、払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号に基づいて、カードユニット70と払出制御装置210とが接続されているか否かを監視し、払出球検出センサ112から入力される信号に基づいて、払い出されるべき数分の遊技球が払い出されているか否かを監視する。
次に、払出制御装置210は、払出ユニット出力編集処理を実行する(2211)。具体的には、払出制御装置210は、払出ユニット360の払出モータ220を制御するために出力情報を編集する。
次に、払出制御装置210は、外部情報出力編集処理を実行する(2212)。具体的には、払出制御装置210は、遊技機1に関する情報として賞球信号を、情報収集端末及び遊技場内部管理装置等に出力する。
次に、払出制御装置210は、ステップ2205の処理で退避させたBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを復帰させる(2213)。
次に、払出制御装置210は、外部INT及びタイマINTを有効化し、ステップ2201の処理で退避させたAFレジスタを復帰させ(2215)、タイマ割込処理を終了する。
次に、各種信号の出力タイミングについて図24を用いて説明する。
図24は、本発明の第1実施形態の各種信号の出力タイミングの説明図である。
本実施形態では、球貸ボタン26が操作されると、遊技者の所有する有価価値から500円が減算され、500円相当の遊技球の数が貸し出される。なお、詳しくは、1回の球貸動作が実行されるごとに遊技者の所有する有価価値から100円が減算され、100円相当の遊技球の数単位で遊技球の払い出しが行われる。
まず、球貸ボタン26が操作されると、カードユニット70は、払出制御装置210がEXS信号を出力していないこと及び払出制御装置210がPRDY信号を出力していることを条件に、BRDY信号を払出制御装置210に出力する。なお、BRDY信号は、1回の球貸ボタン26の操作に対応する遊技球の数が払い出されるまで(1回の球貸ボタン26により設定された連続球貸が終了するまで、又は、連続球貸が実行できないエラーが生じるまで)、継続して出力されている。
そして、カードユニット70は、球貸ボタン26が操作されてBRDY信号を出力してからBRDY信号監視時間(T0)経過後に、BRQ信号を出力する。BRQ信号は、払出制御装置210が遊技球の球貸要求を了解した後まで継続して出力し、出力をOFFすることで払出制御装置210に貸出を指示する貸出指示を行う。なお、カードユニット70は、払出制御装置210からEXS信号がOFF出力されたことによって、遊技球が実際に払い出されたことを認識する。また、BRQ信号の出力をOFFにすると同時に、カードユニット70は、カード挿入口71に挿入されたカードに記憶されている残高から100円を減算し、カードリーダ・ライタ75は、減算された金額をカードの残高に書き込む。
払出制御装置210がBRQ信号を受信すると、所定時間経過後(T1)にBRQ信号を受信したことをカードユニット70に通知するEXS信号を出力する。なお、EXS信号は、100円分の球貸が実際に終了するまで継続して出力される。
また、払出制御装置210は、貸出指示監視時間(T2)が経過すると、払出球検出センサ出力許可信号をOFFにする。
そして、払出制御装置210は、貸出指示を受信すると、設定された税率と連続球貸回数に応じた分(要求貸出数分)の遊技球を払い出すために、払出モータ220を駆動させ始め、要求貸出個数の遊技球を払い出す分だけ払出モータを駆動させる。そして、払出球通過ウェイト信号を所定時間の間設定する。その間に、要求貸出個数分の遊技球が検出されない場合には、払出モータ220を要求貸出数分の遊技球が払い出されたことを検出するまで駆動される。
また、払出制御装置210は、要求貸出数分の遊技球が払い出された場合には、払出球通過ウェイトをOFF設定し、貸出完了信号を出力(EXS信号をOFF)してカードユニット70に要求貸出数分(100円分)の遊技球の払い出し(貸し出し)が完了したことを通知する。
また、払出制御装置210は、要求貸出数分(100円分)の遊技球の払い出しが完了した場合に、遊技機1が図示しない試射試験装置に接続された場合に、試射試験装置に賞球信号を送信するようにするために、払出球検出センサ出力許可信号を出力をONにする。
カードユニット70は、EXS信号の出力がOFFになってから、次回要求確認時間(T4)が経過すると、次の100円分の遊技球の払い出しを開始するために、BRQ信号を出力する。
そして、払出制御装置210は、BRQ信号を受信してから、次回要求BRQ信号確認時間(T5)が経過すると、BRQ信号を受信したことを通知するEXS信号(要求了解)を出力する。
これらの処理を500円分の遊技球が払い出されるまで、繰り返す。カードユニット70は、BRQ信号が5回出力されると、BRDY信号の出力をOFFにして、遊技球の貸出処理を終了する。
本発明の第2実施形態を図25及び図26を用いて説明する。
第1実施形態では、払出数決定テーブル2300には1回の球貸動作における払出数が登録されるが、第2実施形態では、払出数決定テーブル2300には、消費税率を乗じることによってn回目の球貸動作に対応する有価価値になる有価価値を算出し、算出した有価価値に相当する遊技球の数である規定払出数が登録される。
第2実施形態は、第1実施形態と、球貸払出開始処理及び払出数決定テーブル2300のみが相違するので、それぞれ図25及び図26を用いて説明する。
図25は、本発明の第2実施形態の球貸払出開始処理のフローチャートである。なお、図25では、第1実施形態の球貸払出開始処理(図14)と同じ処理は、同じ番号を付与し、説明を省略する。
まず、払出制御装置210は、貸出料金設定スイッチ227によって設定された貸出料金に対応する払出数決定テーブル2300(図25)を参照し、税率設定スイッチ226によって設定された税率、及び連続して払い出しが行われた回数をカウントする連続払出カウンタに対応する規定払出数を取得する(2501)。
次に、払出制御装置210は、ステップ2501の処理で取得した既定払出数から前回までの球貸動作で実際に払い出された遊技球の総数(総払出完了個数)を減算する(2502)。
そして、払出制御装置210は、ステップ2502の処理で減算された値を要求払出数として設定する(2503)。
また、払出制御装置210は、ステップ2502の処理で減算された値を球貸払出数として設定する(2504)。
次に、第2実施形態の払出数決定テーブル2300について、図26を用いて説明する。
図26は、本発明の第2実施形態の払出数決定テーブル2300の説明図である。
払出数決定テーブル2300には、税率及び連続する球貸動作に対応する有価価値に対応する規定払出数が登録される。
なお、規定払出数は、払出制御装置210が(式3)を計算することによって、算出する。
払出制御装置210は、消費税率を乗じることによってn回目の球貸動作に対応する有価価値になる有価価値を計算する。そして、遊技制御装置100は、計算した有価価値に相当する遊技球の数を計算し、計算された値以上の最小の整数を規定払出数として算出する。
払出制御装置210は、規定払出数を取得し、取得した既定払出数から、前回までの球貸動作で実際に払い出された遊技球の総数を減算することによって、n回目の球貸動作で払い出すべき遊技球の数を算出する。このため、前回の球貸動作において過剰に遊技球が払い出された場合であっても、今回の球貸動作で払い出すべき遊技球の数が自動的に調整される。また、第2の実施形態では、遊技球が過剰に払い出されてしまっても、次回の球貸動作で調整できるので、図8に示す払出過剰エラー監視処理を実行しなくてもよい。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。