JP2001198306A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

Info

Publication number
JP2001198306A
JP2001198306A JP2000014386A JP2000014386A JP2001198306A JP 2001198306 A JP2001198306 A JP 2001198306A JP 2000014386 A JP2000014386 A JP 2000014386A JP 2000014386 A JP2000014386 A JP 2000014386A JP 2001198306 A JP2001198306 A JP 2001198306A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
prize ball
ball
control device
prize
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000014386A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadao Ioki
定男 井置
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sophia Co Ltd
Original Assignee
Sophia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sophia Co Ltd filed Critical Sophia Co Ltd
Priority to JP2000014386A priority Critical patent/JP2001198306A/ja
Publication of JP2001198306A publication Critical patent/JP2001198306A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各入賞口毎にセンサが設けられた遊技機(セ
ーフユニットの無いタイプ)において、入賞検出に応じ
た賞球排出の制御(特に、賞球排出のエラー監視やエラ
ー対応に関連した制御)を、遊技制御装置を中心とした
処理で一括して実現し、制御系全体の制御処理の簡素化
等を図る。 【解決手段】 送信した賞球データ分の賞球排出が最初
の賞球の検出時点から所定時間が経過するまでの間に実
行されたか否かを、遊技制御装置100のマイクロコン
ピュータ110が排出球検出手段50の検出信号により
判断し、この判断結果が否定的な場合(賞球排出数に過
不足がある場合)には、マイクロコンピュータ110
が、その過不足分を打ち消すように次回送信する賞球数
情報を増減させて調整する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技盤の各入賞口
に設けた入賞球検出手段が検出した入賞に応じて賞球排
出を行う遊技機(例えば、パチンコ機)に係わり、前記
賞球排出のエラー対策が遊技制御装置を中心とした処理
で一括して制御できる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的なパチンコ機は、遊技盤面
における遊技の進行を制御する遊技制御装置から送信さ
れた賞球数情報に基づいて、別途構成(基板が別に構成
されているという意味)された排出制御装置が球排出機
構(例えば、排出ユニット)を駆動制御することで、遊
技者に遊技価値である賞球を供給する賞球排出(又は、
賞球払出という)を行っていたが、排出制御装置は、単
に球排出機構を駆動するだけでなく、遊技制御装置との
間で双方向通信を行っており、遊技制御装置と連携して
賞球排出動作全体を制御していた。
【0003】即ち、遊技盤面に形成される遊技領域に発
射された遊技球(以下、場合により単に球という)が、
遊技領域内に設けられた各種入賞口に入賞したことを条
件として、遊技者に遊技価値の供給をすべく、遊技制御
装置が排出制御装置に賞球数情報(例えば、5個賞球、
10個賞球というデータ)を送信して、排出制御装置に
よりパチンコ機前面下部の供給皿(又は、受皿という)
に所定数の遊技球(即ち、賞球)を排出している。ま
た、遊技制御装置における次の賞球数情報の送信は、排
出制御装置が前記所定数の遊技球の排出が終了したこと
を確認した上で出力する要求信号(遊技制御装置に対し
て賞球数情報を要求する信号)が入力されるのを待って
行われていた。また、排出前提条件(排出用の遊技球が
十分貯留されていること、或いは賞球供給用の受皿が満
杯でないことなど)は、これら条件の成否を検出するい
わゆる半端センサやオーバーフローセンサなど(排出準
備状態検出手段)の検出信号を排出制御装置に入力し、
排出制御装置において判断していた。
【0004】より詳しく説明すると、通常のパチンコ機
では、遊技性を高めるために、遊技領域に複数設けられ
た入賞口によって賞球数を異ならせている(例えば、始
動入賞口への入賞に対しては5個賞球、他の入賞口への
入賞に対しては10個賞球などとしている)が、これら
入賞口のうちの何れかに入賞があると、遊技制御装置
が、まず入賞があったことを賞球数の違いを区別しつつ
入賞記憶として記憶する(例えば、賞球数が2種類の場
合は、一方を記憶し、他方は記憶しないことによって、
両者を区別する)。次いで、入賞球は、この入賞球を1
個宛検出するセーフユニットに集合させられ、セーフユ
ニット内に設けられた停留機構により一時的に停留され
て、この停留状態の入賞球がセーフセンサによって1個
宛検出され、その検出信号(入賞球信号)が出力され
る。そして、遊技制御装置では上記セーフセンサからの
入賞球信号が入力されると、前記要求信号が出力されて
いることを確認した上で、前述の入賞記憶を確認し、例
えば、入賞記憶が有る場合は、その入賞記憶に対応する
賞球数情報(例えば、5個)を排出制御装置に送信し、
また、入賞記憶が無い場合は、入賞記憶が無い場合に対
応する賞球数情報(例えば、10個)を送信していた。
一方、排出制御装置では、賞球数情報が送信されると、
前記排出前提条件が成立していることを確認した上で、
送信された賞球数情報に基づいて所定賞球数分の賞球排
出を監視しつつ実行するとともに、セーフユニットの停
留機構を駆動させて当該賞球排出に関わった入賞球を遊
技機外に排出して、入賞球1個に基づく賞球排出処理を
終了する。そして排出制御装置は、こうして一回の所定
賞球数分の賞球排出が正常に終了したことを判定する
と、前記要求信号を出力し、次の賞球数情報の送信を遊
技制御装置に指令していた。また、実際に賞球排出され
た賞球数が送信された賞球数情報に対応しない場合(即
ち、一回の賞球排出数に過不足がある場合)には、例え
ば排出制御装置が、前記要求信号を出力しないで賞球排
出にエラーが生じたことを報知するエラー信号等の出力
を実行するか、或いは、上記賞球排出数の過不足を解消
するための賞球排出(追加的な賞球排出、或いは次回の
賞球排出の排出数を減らしたもの等)を実行していた。
【0005】なお、上述した従来の一般的な遊技機にお
ける入賞球の検出及び賞球排出の方法は、全ての入賞球
をセーフユニットに集めた後に1個宛検出して、順番に
賞球排出を実行する構成であるので、賞球排出が入賞時
点よりもその分遅れることになり、特に多量の入賞が一
時期に集中して発生したような場合には、全ての入賞球
に対する賞球排出が完了する時点が入賞時点よりも相当
に遅れる場合があり得る。そこで最近では、賞球排出を
高速にするために、上記したセーフユニットを設けない
で、各入賞口それぞれに入賞球検出手段を設けたタイプ
のパチンコ機が提案されている。即ち、セーフユニット
で1個宛検出したことに基づいて遊技制御装置から排出
制御装置へ賞球数情報を送信する方法に代わって、例え
ば遊技盤面に設けられた各入賞口毎に遊技球のセンサ
(即ち、入賞球検出手段)を設け、これらセンサの何れ
かに遊技球が入賞すると、排出制御装置に逐次賞球数情
報を送信するとともに、入賞した遊技球を上記のごとく
一時停留しておくことなく遊技機外に排出する制御を行
い、一方、排出制御装置は送信された賞球数情報を順次
記憶していき、この記憶していった賞球数情報に基づい
て排出制御装置により球排出機構を駆動して賞球排出を
実行するパチンコ機の提案がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の遊技
機にあっては、以下のような問題点があった。すなわ
ち、賞球排出が所定の賞球数分だけ正確に実行されたか
否かの監視や、この監視の結果として賞球排出数に過不
足があった場合のエラー対策の制御に関して、遊技制御
装置と排出制御装置の間で制御動作が絡み合い複雑化
し、処理効率が悪くなる恐れがあった。またそのため
に、連続的に実行すべき複数の賞球排出が円滑に実現で
きず、例えば一時期に多量の入賞があった場合などの多
量の賞球排出の高速化が図り難いという課題があった。
というのは、各入賞口毎にセンサが設けられている上述
のタイプ(セーフユニットを持たないタイプ)の遊技機
であっても、セーフユニットを設けた従来の遊技機と同
様に、賞球排出の正常性を監視し、エラーが有れば対応
する必要が当然ある。そして、そのための制御処理を上
述した従来の遊技機と同様に例えば排出制御装置を中心
にして行うと、排出制御装置自体での制御処理が複雑に
なるのみならず、排出制御装置と遊技制御装置間で必要
な信号のやりとりが増大し、この通信のための相当な制
御処理が排出制御装置においても遊技制御装置において
も本来の制御処理に付加されてしまうからである。
【0007】ちなみに、セーフユニットを設けた従来の
遊技機では、賞球排出前提条件の成否の判断も排出制御
装置で行っていたため、排出制御装置ではそのための各
種センサ(半端センサ、オーバーフローセンサ等)の検
出信号を監視し続けて、取得した検出信号に基づいて監
視対象がどのような状態にあるのかを判断している。さ
らに、前述したように、例えば排出制御装置は、1回の
賞球排出が正常に完了したことを自身で判断して、毎
回、賞球排出終了後に前記要求信号を遊技制御装置に対
して出力し、次の賞球数情報の送信を指令していた。ま
た、賞球排出数に過不足があってエラーと判断されれ
ば、それを報知するエラー信号の出力を行うか、或い
は、その過不足を解消する特別な賞球排出を行ってい
た。このため、この場合の排出制御装置は、本来の役割
である遊技球の排出に関する処理(球排出機構の制御な
ど)に加えて、各種センサからの検出信号を取得して、
排出前提条件が成立しているか否かや、所定数の賞球排
出が完了したか否かを判断する処理と、この判断結果を
遊技制御装置に知らせるための頻繁な通信処理(即ち、
上記要求信号やエラー信号等を送信する処理)を並行し
て行う必要があり、制御プログラムのサイズが大きく、
排出制御装置の負担が増加するとともに、処理効率が悪
いという問題点があった。
【0008】また、遊技制御装置の方でも、排出制御装
置から毎回上述の要求信号を受信する通信処理が必要に
なるとともに、排出制御装置によってエラー発生の判定
やエラー対策が行われた場合には、そのエラーの情報を
排出制御装置から受信して受け取る必要が生じる。なぜ
なら、排出制御装置自身でエラーの発生を判断してエラ
ー対策を実行するにもかかわらず、そのエラーの情報を
遊技制御装置に送信しない構成であると、遊技制御装置
側では認識不能の賞球排出が行われる可能性があり、ま
た賞球排出が正常終了したか否かが判断困難になるた
め、遊技制御装置における賞球排出に関する必要な制御
処理(例えば、前述した入賞記憶をこれに対応した賞球
排出の正常終了時に消去する制御処理)が困難又は不可
能になるからである。このため、遊技制御装置の方で
も、排出制御装置との間で頻繁な通信処理(即ち、上記
要求信号やエラー信号等を受信する処理)を、本来の制
御処理と並行して行う必要があり、やはり処理効率が悪
くなる等の問題があった。したがって、各入賞口毎にセ
ンサが設けられている上述のタイプの遊技機であって
も、このような従来の排出制御の仕組みを採用すれば、
各制御装置の負担が大きくなり、セーフユニットを持た
ないタイプでありながら、賞球排出の高速化が十分実現
できない恐れもある。なお、高速な賞球排出は、大当た
りなどによって多量の入賞が一時期にあった場合の遊技
者の喜びを盛りたてるなどの効果を奏し、遊技の興趣向
上の面でも重要であり、また、賞球排出が遅れることに
よる遊技者の不利益(例えば、上皿の残り球が少ないと
きに、大当りが発生した場合、速やかに賞球排出が行わ
れないと、大当り初期にいわゆるパンクする恐れがあ
る)を防止する意味もある。そこで本発明は、各入賞口
毎にセンサが設けられている遊技機(セーフユニットを
持たないタイプ)であって、入賞検出に応じた賞球排出
の制御(特に、賞球排出のエラー監視やエラー対応に関
連した制御)が遊技制御装置を中心とした処理で一括し
て実現でき、制御系全体の制御処理の簡素化や、賞球排
出のさらなる高速化が可能となる遊技機を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の遊技機は、遊技盤の各入賞口への遊技球の
入賞を検出する入賞球検出手段の検出信号に基づいて遊
技の進行を制御する遊技制御装置と、遊技球を排出する
球払出手段、及び、排出された遊技球を検出してその検
出信号を少なくとも前記遊技制御装置に出力する排出球
検出手段を有する球排出機構と、前記遊技制御装置から
送信される賞球数情報に基づいて前記球排出機構を作動
させて少なくとも賞球排出の制御を行う排出制御装置
と、前記球排出機構による遊技球排出の前提条件の成否
を判断するための排出準備状態検出手段と、を備えた遊
技機であって、前記遊技制御装置は、前記入賞球検出手
段の検出信号に基づいて賞球数情報を記憶可能な賞球数
情報記憶手段と、前記排出準備状態検出手段の検出信号
に基づき前記前提条件の成立が判断され、かつ、前記賞
球数情報記憶手段に賞球数情報のデータが有ることを必
要条件として、前記賞球数情報記憶手段に記憶される賞
球数情報を前記排出制御装置に送信する送信実行手段
と、この送信実行手段により送信された賞球数情報のデ
ータ分の賞球排出が、当該送信に応じた所定の起点から
所定時間が経過するまでの間に前記球排出機構により過
不足なく実行されたか否かを、前記排出球検出手段の検
出信号により判断する排出完了判断手段と、この排出完
了判断手段の判断結果が否定的な場合に、前記排出制御
装置にこの判断結果に対応するエラー処理を指示する排
出エラー対策指示手段とを備えたことを特徴とする。こ
こで、「排出完了判断手段の判断結果が否定的な場合」
には、送信された賞球数情報のデータ分に対して、実際
の賞球排出数が不足している場合と、実際の賞球排出数
が多すぎる場合とがある。また、「エラー処理」とは、
例えば請求項4乃至5に記載のように上記賞球排出数の
過不足を解消する賞球排出の実行であってもよいが、例
えば、エラー信号の出力やエラー表示を実行して賞球排
出を中断し、管理者による人的対策を促すような処理で
あってもよい。また、排出準備状態検出手段には、例え
ば、前記球排出機構に供給される遊技球を前記球排出機
構より上流側で検出する予備球検出手段(半端球検出ス
イッチ)や、前記球排出機構により排出された遊技球を
遊技者側で受けるための受皿のオーバーフロー状態を検
出するオーバーフロー検出手段(オーバーフロースイッ
チ)や、ガラス枠の開状態を検出するガラス枠開放セン
サ(ガラス枠開放スイッチ)などがあり得るが、例えば
機種毎に異なってもよいことはいうまでもない。また、
賞球数情報とは、入賞の有無や数、及び入賞口の種類、
又は賞球数そのもの、或いは賞球数が判別できる情報で
ある。いわゆる賞球データと称される情報や、入賞記憶
と称される情報が含まれる。
【0010】また好ましい態様として、例えば請求項2
記載のように、前記所定時間の開始時期である前記所定
の起点が、賞球数情報の前記送信が実行された時点であ
ってもよい。ここで、前記送信が実行された時点とは、
例えば、前記送信を開始した時点、又は前記送信を終了
した時点であるまた、例えば請求項3記載のように、前
記所定時間の開始時期である前記所定の起点が、賞球数
情報の前記送信によって排出された賞球を前記排出球検
出手段が最初に検出した時点であってもよい。また、例
えば請求項4記載のように、実際の賞球排出数に過不足
があって前記排出完了判断手段の判断結果が否定的にな
った場合に、全体的な賞球排出数が送信された賞球数情
報に応じた適正な値になるように、前記排出エラー対策
指示手段が、前記送信実行手段が次回送信する前記賞球
数情報記憶手段の賞球数情報のデータを前記過不足に応
じて増減する調整を行い、この調整後の賞球数情報のデ
ータを前記送信実行手段が送信するように設定すること
で、前記エラー処理の指示を実質的に実現する構成でも
よい。ここで、「全体的な賞球排出数」とは、複数回の
賞球排出で排出される賞球数の合計値であり、エラー処
理がなされた場合には、通常の賞球排出数と、エラー処
理に係わる賞球排出数の合計値である。
【0011】また、例えば請求項5記載のように、実際
の賞球排出数に過不足があって前記排出完了判断手段の
判断結果が否定的になった場合に、全体的な賞球排出数
が送信された賞球数情報に応じた適正な値になるよう
に、前記排出エラー対策指示手段が、上記賞球排出数の
過不足を解消する賞球排出の実行を排出制御装置に指令
するエラー解消信号を出力することで、前記エラー処理
の指示を実現し、前記排出制御装置が、上記エラー解消
信号が上記賞球排出数の不足解消を指令するものである
場合、この不足分の賞球排出を行うべく前記球排出機構
を作動させるか、或いは、その後前記遊技制御装置から
送信された賞球数情報のデータにこの不足分を加算して
調整し、この調整後のデータ分の賞球排出を行うべく前
記球排出機構を作動させ、上記エラー解消信号が上記賞
球排出数の過多解消を指令するものである場合、その後
前記遊技制御装置から送信された賞球数情報のデータか
らこの過多分を減算して調整し、この調整後のデータ分
の賞球排出を行うべく前記球排出機構を作動させる構成
としてもよい。ここで、「全体的な賞球排出数」とは、
複数回の賞球排出で排出される賞球数の合計値であり、
エラー処理がなされた場合には、通常の賞球排出数と、
エラー処理に係わる賞球排出数の合計値である。
【0012】また、例えば請求項6記載のように、前記
遊技制御装置が、停電時にバックアップ電源が供給され
ることにより、賞球排出に関連する情報を停電時にも記
憶保持可能なバックアップ記憶手段と、停電時に賞球排
出中であった場合に、少なくとも前記排出完了判断手段
のその時点での判断結果を前記バックアップ記憶手段に
記憶保持する停電時処理手段とをさらに備え、停電から
の復帰時を含む電源投入時に、前記バックアップ記憶手
段に前記排出完了判断手段の否定的な判断結果が記憶保
持されていた場合には、前記排出エラー対策指示手段
が、前記排出制御装置にこの記憶保持されていた判断結
果に対応するエラー処理を指示する構成としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態をパチ
ンコ機に適用した例として、図面を参照して説明する。 A.遊技盤の構成 図1はパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。図1に
おいて、1aは遊技盤であり、前面の略円形領域がガイ
ドレール2で囲まれることにより遊技領域3が形成され
ている。この遊技領域3には、識別情報(以下、場合に
より特図という)を複数の変動表示領域毎に変動表示す
るための表示画面4aを有する画像表示装置4(特図表
示装置などと呼ばれるもの)と、開閉扉5aにより開閉
される大入賞口5bを有する特別変動入賞装置5と、左
右一対の開閉部材を有し特図始動口(特図の変動表示の
始動条件となる入賞口)として機能する普通変動入賞装
置6と、この場合大入賞口5bの左側に設けられ後述す
る普通図柄(以下、場合により普図という)を表示する
普図表示器(普通図柄表示器)7と、スルーチャッカー
形式の普図始動口(普図の変動表示の始動条件となる入
賞口)8と、一般入賞口9,10と、風車と呼ばれる打
球方向変換部材11と、サイドランプ12と、アウト穴
13と、特別変動入賞装置5の両側及び下側に設けられ
たランプ14や飾り15などが備えられている。また、
画像表示装置4の上部には、4個の特図始動記憶表示器
16が設けられている。また、特別変動入賞装置5の両
側上面には、一般入賞口17が設けれ、さらに大入賞口
5bの右側には、普図始動記憶表示器18が設けられて
いる。
【0014】そして、普通変動入賞装置6内の入賞流路
には特図始動スイッチ(特図始動センサ)51が、普通
図柄始動口8内の通過流路には普図始動スイッチ(普図
始動センサ)52(図3に示す、以下図1に示されてい
ないものは同様)が、それぞれ設けられている。また、
特別変動入賞装置5の大入賞口5b内における、継続入
賞流路(いわゆる特別入賞口を通過する流路)にはアタ
ッカーVスイッチ(継続センサ)53が、また一般入賞
流路(特別入賞口を通過しない流路)にはアタッカーカ
ウントスイッチ(カウントセンサ)54がそれぞれ設け
られている。また、各一般入賞口9,10,17には、
それぞれ、入賞口スイッチ(入賞センサ)A1〜ANが
設けられている。
【0015】ここで、画像表示装置4は、カラーで静止
画及び動画が表示可能な、例えば液晶ディスプレイ(L
CD)であり、CRTであってもよい。普図表示器7
は、例えば、一桁の数字を表示する7セグメントの表示
部を有し液晶又はLED等よりなる表示器であり、この
場合前記普通図柄(普図)は、一桁の数字である。な
お、後述する図3では、この普図表示器7を構成する表
示素子としてLEDを例示しており、この表示素子を普
図LED7aと称している。また、特図始動記憶表示器
16或いは普図始動記憶表示器18は、後述するように
特図或いは普図の始動記憶の数を表示するものである。
また、特図始動スイッチ51は、普通変動入賞装置6に
入賞した遊技球を1個ずつ検出し、普図始動スイッチ5
2は、普通図柄始動口8を通過する遊技球を1個ずつ検
出し、アタッカーカウントスイッチ54は、特別変動入
賞装置5の大入賞口5bに入った遊技球のうち一般入賞
した遊技球を1個ずつ検出し、アタッカーVスイッチ5
3は、大入賞口5bに入った遊技球のうちいわゆる継続
入賞(V入賞)した遊技球を1個ずつ検出する。また、
入賞口スイッチA1〜ANは、各一般入賞口に入賞した
遊技球を1個ずつ検出するものである。
【0016】なお、遊技盤1aの遊技領域3には、通常
天釘やヨロイ釘といった多数の障害釘が設けられるが、
ここでは繁雑になるので図示省略している。また、同様
に図示省略しているが、遊技盤1aには、その他の各種
装飾ランプや、LED等が設けられていてもよい。また
本発明では、遊技盤における遊技領域はどのようなもの
でもよく、遊技球の入賞により遊技価値としての賞球を
排出する遊技機であれば、任意の構成を取り得る。パチ
ンコ機以外の遊技機であってもよい。なお、本例ではい
わゆる「第1種」に属するパチンコ機に適用した例を説
明する。
【0017】B.球排出機構の構成 次に、本形態例の排出ユニット25(球排出機構)の構
成について説明する。この排出ユニット25は、遊技機
裏面側に設けられるものである。図10はこの排出ユニ
ット25の内部構成を示す縦断面図である。排出ユニッ
ト25は、遊技球が重力で流れ落ちるように基本的に上
下方向に形成された遊技球流路30と、この遊技球流路
30の上部に設けられた球払出手段40と、この遊技球
流路30の下部に設けられた排出球検出手段50とを備
える。なお、図10において符号Kで示すものは、遊技
球である。遊技球流路30は、遊技機裏面に設けられた
図示省略の貯留タンクから誘導路により誘導されて半端
センサユニット(図示省略)を経た遊技球が上端側から
流下するもので、球払出手段40より下方の分岐部31
において二つに分岐し、一方が賞球として排出された遊
技球を通過させるための賞球流路32となっており、他
方が貸球として排出された遊技球を通過させるための貸
球流路33となっている。分岐部31には、遊技球流路
30の上流側に対して賞球流路32又は貸球流路33の
何れか一方を閉じる位置に揺動可能な流路切換弁34が
設けられ、この流路切換弁34が流路切換ソレノイド3
5に駆動されて何れか一方の位置に揺動することによ
り、遊技球流路30の下流側に排出された遊技球Kが、
賞球流路32と貸球流路33のうちのいずれか一方を通
過する構成となっている。ここで、流路切換ソレノイド
35は直動型のもので、その出力軸35aが進退するこ
とにより、その出力軸35aに連結されたレバー35b
を介して流路切換弁34が揺動する。なお本形態例の排
出ユニット25は、上記遊技球流路30が図10の紙面
に直交する方向に2列設けたれた2条タイプであり、遊
技球流路30に付随する構成要素(流路切換弁34等や
排出球検出手段50など)も、これに対応して2組設け
られている。また、上述の貯留タンク(図示略)は、排
出される前の球を予め貯留しておくもので、この貯留タ
ンクの球数の不足は補給センサ(図示略)によって検出
され、不足のときは島設備から球が補給される。貯留タ
ンク内の球は誘導路(図示略)により誘導され、排出ユ
ニット25によって排出される。誘導路に賞球排出ある
いは球貸し排出のための球が有るかどうかは半端センサ
ユニットの半端球検出スイッチ(半端センサ)55(図
3に示す)によって検出される。
【0018】球払出手段40は、2列の遊技球流路30
に対応した2枚のスプロケット41と、これらを一括駆
動する1個の球排出モータ(パルスモータ)42と、こ
の球排出モータ42の回転出力をスプロケット41に伝
達するための小歯車43及び大歯車44と、重力による
スプロケット41の不用意な回転(即ち、遊技球Kの不
用意な排出)を防止するための停止部材45と、この停
止部材45を駆動するストッパーソレノイド46とを有
する。スプロケット41は、遊技球流路30の上部に設
けられた開口36から外周部が部分的に遊技球流路30
内に位置するように配置され、図10において紙面に直
交する方向に配設された軸47により回転自在に支持さ
れている。このスプロケット41は、外周の歯と歯の間
(即ち、谷部)に遊技球Kが1個宛はまり込む寸法形状
となっており、必ずこのスプロケット41の回転を伴っ
て遊技球Kがこのスプロケット41の箇所を通過する構
成となっている(即ち、スプロケット41が回転しなけ
れば、遊技球流路30の開口36の箇所を遊技球Kは通
過できない構成となっている)。また、2枚のスプロケ
ット41は、図10に示すように相互に移送が半ピッチ
分ずれており、遊技球Kを交互に排出する。球排出モー
タ42は、前記軸47と平行に配設され、スプロケット
41を図10において反時計方向(以下、排出方向とい
う)に所定量(所定角度又は所定回転量)だけ回転させ
て、遊技球Kを所定数下流側に排出する動作を駆動制御
するためのパルスモータである。なおこの球排出モータ
42は、後述する排出制御装置200によって制御され
る。
【0019】小歯車43は、前記軸47と平行な軸(符
号省略)に回転自在に支持されて配設され、一方側で球
排出モータ42の出力軸に固定された駆動歯車(図示省
略)とかみ合い、他方側で大歯車44とかみ合ってい
る。また、大歯車44は、スプロケット41と同一の軸
47に回転自在に支持されてスプロケット41と一体的
に連結されている。なおこの場合、この大歯車44は、
2枚のスプロケット41の内側に2個並列に設けられて
おり、それぞれが1個の小歯車43とかみ合っている。
停止部材45は、断面コ字状の支持部材47aにその上
端側が支持された可動板で、爪45aが形成された下端
側が大歯車44に対して進退するように揺動自在となっ
ている。この停止部材45の上端は、引張バネ48によ
って付勢されており、この付勢力の向きは、爪45aを
大歯車44の外周に押し付ける向きに設定されている。
また、この停止部材45の爪45aは、大歯車44の外
周に押し付けられたときに、各大歯車44の歯に係合し
各大歯車44の回転(即ち、各スプロケット41の回
転)を阻止する寸法形状となっている。また、ストッパ
ーソレノイド46は、停止部材45の背面側に配置され
て支持部材47a内に固定され、励磁されると停止部材
45を引きつける力(大歯車44から後退させる力)を
発生させ、非励磁状態では停止部材45を解放するもの
である。このストッパーソレノイド46も、後述する排
出制御装置200によって制御される。
【0020】このように構成された球払出手段40で
は、排出制御装置200の制御によりストッパーソレノ
イド46が作動すると(励磁されると)、上述の引きつ
ける力により停止部材45の下端側が後退方向に揺動し
てその爪45aが大歯車44の外周に係合した状態が解
除され、スプロケット41が回転可能状態になる。そし
て、この回転可能状態において、排出制御装置200の
制御により球排出モータ42が作動してスプロケット4
1が排出方向に所定量だけ回転することによって、それ
に対応した数量の遊技球Kが下流側に送り出され、重力
により遊技球流路30を流れ落ちてゆく。また、こうし
て所定量の遊技球Kが排出された直後には、排出制御装
置200の制御により球排出モータ42の回転が停止さ
れるとともに、ストッパーソレノイド46が即座に非作
動状態(非励磁状態)に戻される。これにより、引張バ
ネ48の付勢力によって停止部材45の下端側が前進方
向に揺動してその爪45aが大歯車44の外周に係合状
態となり、スプロケット41の回転が阻止されて重力の
作用で所定量を越える量の遊技球Kが流下してしまう誤
動作が確実に防止される。なお、遊技球の排出中(即
ち、賞球排出又は貸球排出の最中)に停電があり、球排
出モータ42やストッパーソレノイド46の作動が排出
制御装置200による停電処理により停止した場合に
も、上述した停止部材45の作用で遊技球Kの流下が即
座に阻止される。次に、排出球検出手段50は、この場
合、賞球流路32を通過する遊技球K(即ち、賞球)を
検出する賞球検出センサ50aと、貸球流路33を通過
する遊技球K(即ち、貸球)を検出する貸球検出センサ
50bとよりなる。なお、これらセンサ50a,50b
のうち賞球検出センサ50aの検出出力は、後述する遊
技制御装置100にも入力されている。また、これらセ
ンサ50a,50bは、遊技球流路30が2条あること
に対応して、各遊技球流路30にそれぞれ1個宛設けら
れており、後述する図3では、例えば一方の賞球検出セ
ンサ50aを第1賞球検出センサ50a、他方の賞球検
出センサ50aを第2賞球検出センサ50aと称してい
る。また、後述する制御ブロック図(図3)では、図1
0に示した排出ユニット25のうち、球払出手段40が
設けられた上部の本体部分を払出ユニット25aと称
し、流路切換弁34やセンサ50a,50b等が設けら
れた下部を流路切換ユニット25bと称している。
【0021】C.電源供給系統 図2は本形態例の遊技機1における電源供給系統を示す
図である。図2において、遊技機1には外部からAC2
4Vが供給されるようになっており、外部電源であるA
C24Vはターミナル基盤71を介して間接的に電源供
給装置150に分配される。電源供給装置150はAC
24Vを直流に変換し、各種のDC電圧を生成して各制
御装置に供給する。具体的には、ソレノイド駆動用のD
C30V、ランプ類駆動用のDC24V、センサ駆動用
及びバックライト駆動用のDC12Vを駆動用電源とし
て生成するとともに、各制御装置を動作させるための制
御装置用電源としてDC12V或いは5Vを生成する。
そして、DC30V及びDC12Vを発射制御装置72
に、DC24V、DC12V及びDC5Vを排出制御装
置200に、DC32V、DC24V、DC12V及び
DC5V(バックアップ電源含む)を遊技制御装置10
0に、DC12Vを音制御装置133に、DC30V、
DC24V及びDC12Vを装飾制御装置132に、D
C12Vを表示制御装置131に供給する。
【0022】発射制御装置72は発射操作ノブ(図示
略)の回動量に応じて発射装置(図示略)制御し、回動
量に対応した強さで遊技球を発射させる制御を行う。な
お、発射制御装置72には排出制御装置200から発射
イネーブル信号が入力されるようになっており、発射イ
ネーブル信号は排出制御装置200側で何らかの異常が
生じた場合に、発射装置の発射動作を停止したり、ある
いは異常が解消された場合に発射動作を可能にする信号
である。
【0023】排出制御装置200は遊技制御装置100
から送信された遊技価値排出制御情報(賞球数情報)に
基づき、所定数の遊技球(即ち、賞球)を排出させる制
御を行う(詳細後述する)。また、排出制御装置200
は球貸機80(いわゆるCRサンドユニット)との間で
信号の授受を行いながら、球貸しに伴う制御も行う。す
なわち、球貸機80からの球貸し準備完了を示すBRD
Y信号を遊技機1側の排出制御装置200で受信し、遊
技機1側の準備完了を示すPRDY信号を球貸機80側
で受信することにより、球貸機80を含めた球貸し制御
が可能になる。また、球貸機80から排出制御装置20
0に球を貸し出すことを要求するBRQ信号を送信し、
その信号の受信に基づき排出制御装置200で貸球排出
を行い、貸球排出が終了したことに基づきEXS信号を
球貸機80側へ送信することにより一連の球貸し制御が
可能になる。
【0024】遊技制御装置100は、遊技の総括的制御
を行う制御装置であり、この場合、賞球排出制御につい
ても中心的な役割を果たす(詳細後述する)。表示制御
装置131は遊技制御装置100から送信された表示デ
ータ(表示制御信号)に基づき、画像表示装置4の画像
表示を制御するとともに、画像表示装置4に対して電源
を供給している。装飾制御装置132は遊技制御装置1
00から送信された装飾データ(装飾制御信号)に基づ
き、サイドランプ等の発光を制御するとともに、この発
光装飾部材に電源を供給している。音制御装置133は
遊技制御装置100から送信された音データ(音制御信
号)に基づき効果音を生成する等、効果音に関する制御
を行う。
【0025】D.制御系の構成 次に、本形態例のパチンコ機の制御系の構成について説
明する。図3は制御系を示す図である。この制御系は、
大きく分けて、遊技制御装置100と、電源供給装置1
50や排出制御装置200を初めとするその他の周辺装
置等によって構成される。ここで、遊技制御装置100
は、マイクロコンピュータを含む回路で、例えば遊技盤
1aの裏面に取付けられた役物制御ユニット(図示略)
により実現されている。また、電源供給装置150は、
例えば遊技機の枠側に設けられたユニットで実現されて
いる。また、排出制御装置200は、例えば遊技機の枠
側に設けられた排出制御ユニット(図示略)によって実
現されている。図3において、遊技制御装置100は、
パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイ
コンからなる遊技用マイクロコンピュータ110と、水
晶の発振周波数を分周して所定のクロックを得るクロッ
ク生成回路(CLK)101と、各種信号の入出力を行
う入出力インターフェース102とを含んで構成され
る。遊技用マイクロコンピュータ110は、CPU11
1、ROM112、RAM113を内蔵しており、いわ
ゆるアミューズチップ用のICとして製造されている。
ここで、遊技用マイクロコンピュータ110のCPU1
11は、本発明の送信実行手段、排出完了判断手段、排
出エラー対策指示手段、及び停電時処理手段を構成して
いる。また、RAM113は、本発明の賞球数情報記憶
手段及びバックアップ記憶手段に相当している。
【0026】なお、賞球数情報とは、入賞の有無や数、
及び入賞口の種類、又は賞球数そのもの、或いは賞球数
が判別できる情報である。この場合具体的には、遊技用
マイクロコンピュータ110のRAM内に複数のメモリ
エリア(例えば、容量がそれぞれ1バイトのエリア)が
確保され、入賞記憶(入賞の種類毎の入賞数の記憶)の
データと、送信予定又は送信済みの賞球数のデータ(送
信用の賞球データ)とが、本発明の賞球数情報としてこ
れらメモリエリアに記憶される。例えば、入賞の種類
(賞球数の違い)が5個賞球、10個賞球、15個賞球
の3種類の場合には、この3種類分の入賞記憶をそれぞ
れ記憶する3個のメモリエリア(以下、入賞情報メモリ
エリアという)と、賞球数情報の送信処理毎に新たな送
信用の賞球データ(排出予定数のデータ)が更新登録さ
れる1個のメモリエリア(以下、送信情報メモリエリア
という)とが設けられる。なお、この送信情報メモリエ
リアは、本形態例の場合、負(マイナス)の値(賞球排
出数の不足分)も記憶できる構成となっている(例え
ば、正負を示す専用のビットが設けられている)。
【0027】入出力インターフェース102には、特図
始動スイッチ51、普図始動スイッチ52、アタッカー
Vスイッチ53、アタッカーカウントスイッチ54、入
賞口スイッチ1〜N(A1〜AN)からの検出信号が入
力される。なお、これらスイッチ51〜54や入賞口ス
イッチ1〜N(A1〜AN)は、本発明の入賞球検出手
段に相当する。但し、普図始動口に遊技球が入賞(通
過)しても通常賞球排出は実行されない(普図始動口は
通常普図変動を始動させるだけのものである)ので、こ
のような場合、普図始動スイッチ52は、本発明の入賞
球検出手段に相当しない。本形態例では、普図始動スイ
ッチ52を本発明の入賞球検出手段から除くこととす
る。また、この入出力インターフェース102には、賞
球排出および貸球排出のための遊技球が有るかどうか
(前述の球排出機構25の上流側に十分な遊技球が有る
か否か)を検出する半端球検出スイッチ(半端センサ)
55、遊技機前面下部に設けられた受皿(図示省略)の
満杯状態(球の過剰貯留)を検出するオーバーフロース
イッチ(オーバーフローセンサ)122、遊技機前面の
ガラスを支持するガラス枠が開けられたことを検出する
ガラス枠解放スイッチ(ガラス枠解放センサ)123か
らの検出信号も、入力されている。また、賞球排出数を
検知するための前述の第1及び第2賞球検出センサ50
aからの検出信号も、中継基板250を介して入力され
ている。なお、入賞口スイッチ1〜N(A1〜AN)
は、遊技盤に一般入賞口がn個ある場合には、n個配置
される。また、半端球検出スイッチ55、オーバーフロ
ースイッチ122、ガラス枠解放スイッチ123は、排
出前提条件の成否を判断するための本発明の排出準備状
態検出手段に相当する。この場合の排出前提条件とは、
半端球検出スイッチ55により遊技球が検出されている
こと、オーバーフロースイッチ122により受皿の満杯
状態が検出されていないこと、ガラス枠開放センサ12
3によりガラス枠が開いていることが検出されていない
ことであり、これら全ての前提条件が成立していない
と、たとえ未排出の賞球や貸球が残っていても遊技球の
排出を行わないように構成されている。
【0028】一方、入出力インターフェース102から
は、前述の表示制御装置131、装飾制御装置132、
音制御装置133、前述の普図表示器7の普図LED7
a、前述の普通変動入賞装置6を駆動する普通電動役物
ソレノイド(普電ソレノイド)134、前述の特別変動入
賞装置5の開閉扉を駆動する大入賞口ソレノイド(アタ
ッカーソレノイド)135、遊技盤用外部出力端子13
6、試験用出力部138に信号が出力される。また、こ
の入出力インターフェース102からは、排出制御装置
200にも遊技価値排出制御情報の信号が出力される。
なお、遊技価値排出制御情報の内容としては、賞球数情
報が出力される。ここで、遊技盤用外部出力端子136
は、遊技盤側に設けられた外部情報端子であり、ここか
ら外部の管理装置(図示略)に各種信号(例えば、大当
り信号等)を出力するものである。なお、管理装置はホ
ール全体の遊技機、島設備等を管理するもので、この端
子を介して遊技制御装置100から各種信号(例えば、
大当り信号等)が入力され、入力された各種信号に基づ
いて営業上の必要なデータを演算処理し、処理したデー
タを必要に応じてディスプレイに表示したり、印刷した
りする。また、試験用出力部138は、遊技制御装置1
00に記憶されている情報の読み出し等が可能な通信用
の端子であり、遊技制御装置100の状態を検査する際
などに用いるものである。
【0029】次に、排出制御装置200は、遊技制御装
置100から入力される遊技価値排出制御情報に基づい
て、前述の排出ユニット(球排出機構)25を駆動して
遊技球を排出する制御(詳細後述する)を行うものであ
る。この場合の排出制御装置200は、CPU211、
ROM212、及びRAM213を含むマイクロコンピ
ュータ210と、所定のクロックを得るクロック生成回
路(CLK)204と、入出力用インターフェース20
5とを含んで構成される。なお、各素子間はアドレスバ
ス、データバス、電源線等で接続されている。CPU2
11は遊技球の排出(賞球排出および貸球排出を含む)
に必要な処理を行い、ROM212は排出制御に必要な
プログラム等を格納している。
【0030】排出制御装置200の入出力用インターフ
ェース205には、前述の賞球検出センサ50a及び貸
球検出センサ50bからの信号が入力されている。ま
た、入出力用インターフェース205からは、前述の球
排出モータ42やストッパーソレノイド46、及び流路
切換ソレノイド35に制御信号が出力される。なお、排
出制御装置200と球貸機(CRサンドユニット)80
とは、入出力用インターフェース205を介して双方向
通信可能であり、前述したような信号の授受を行う。
【0031】次に、電源供給装置150は、ロジック電
源回路151、停電検出回路152、逆流防止用のダイ
オード153を含んで構成される。ロジック電源回路1
51にはDC12Vが供給されており、このロジック電
源回路151はDC12VをDC5Vに変換して上記C
PU111,211等の各素子の動作に必要な電源を供
給する。但し、遊技制御装置100のRAM113に
は、不可逆手段として機能するダイオード153を介し
て、また配線155a,155bを通して、ロジック電
源回路151からDC5Vが供給される。また、ロジッ
ク電源回路151からのDC5Vは電源供給装置150
の内部に配置されたコンデンサ(スーパキャパシタ)1
56にも供給されるようになっている。コンデンサ15
6は、配線155a,155bを介して、RAM113
に接続されている。配線155a,155bの途中には
オス/メスタイプのコネクタ(図示略)が設けられてお
り、コネクタによりこれら配線は電源供給装置150側
と遊技制御装置100側とに分離可能である。
【0032】ここで、コンデンサ156は、本発明のバ
ックアップ電源に相当し、通常運転時(非停電時)にダ
イオード153を介して充電され、停電時はRAM11
3をバックアップするものである。即ち、コンデンサ1
56は、RAM113の記憶内容(特に、賞球数情報の
メモリエリア)を保持すべくRAM113に対してバッ
クアップ電源を供給する。なお前述したように、従前の
一般的なパチンコ機は、全ての入賞球を一カ所に集めて
1個ずつ検出し、入賞球を賞球払出が完了するまで保持
しておくセーフユニットを備えていて、停電があっても
このセーフユニットに保持されている入賞球を確認する
ことで、未排出の賞球数がある程度判定できた。しか
し、本形態例の場合には、このようなセーフユニットを
備えずに、前述した如く各入賞口毎に入賞検出を行う構
成であるため、未排出の賞球の情報をソフト的に保持し
ておく必要があり、そのためにこのようなバックアップ
電源が供給される構成となっている。また、単に遊技制
御装置100内にバックアップ電源を設けた場合には、
遊技制御装置100が不正に取り外されて賞球数情報が
不正に書き込まれることによる不正な賞球排出を回避困
難であるため、バックアップ電源であるコンデンサ15
6を制御装置の外部に設けている。このようにすれば、
遊技制御装置100を取り外したときにバックアップ電
源の供給が断たれるので、そのような不正な賞球数情報
の書き込みが不可能となる。
【0033】また、停電検出回路152は、DC5V生
成回路への電源供給が断たれたことを検出(例えば、D
C32Vが所定の電圧まで低下したとき停電として検
出)するもので、停電になると、事前に停電検出信号を
出力した後、CPU111に強制的にリセット信号を入
力してCPU111の動作(即ち、マイクロコンピュー
タ110の動作)を停止させるものである。このような
構成であれば、停電の際にCPU111が正常に動作で
きる電圧時(完全にダウンする前に)にCPU11を停
止させて、停電によりCPU111が不安定になってR
AM113に不定な値が書き込まれることが防止でき、
RAM113に記憶されている内容を確実に保持でき
る。
【0034】E.遊技の概要 次に、遊技制御装置100の制御に基づいて本形態例の
パチンコ機で行われる遊技の概要について説明する。ガ
イドレール2を介して遊技領域中に打込まれた遊技球
が、特別図柄始動口を兼ねた普通変動入賞装置6に入賞
すると、画像表示装置4の表示画面4aの複数の領域
(例えば上下又は左右の3箇所)において多数の識別情
報(数字,文字,記号,図柄等よりなるもの)が移動
(スクロール)する表示(いわゆる特図の変動表示)が
行われて、特図の変動表示ゲームが行われる。そして、
見かけ上、この変動表示ゲームの結果としての停止図柄
(停止した図柄の組合せ)が所定の態様(例えば、
「7、7、7」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ば
れる遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)が発生
する。
【0035】この特別遊技状態(即ち、この場合には大
当り状態)が発生すると、特別変動入賞装置5の開閉扉
5aが、例えば30秒程度(或いは、10個入賞までの
期間)開放される特別遊技が行われる。この特別遊技の
1サイクル(即ち、大当たりのラウンド)は、各ラウン
ド中に継続入賞球の検出(アタッカーVスイッチ53に
よる入賞球の検出)が行われることを条件に、例えば、
16ラウンドまで継続して行われる。また、上記特図の
変動表示ゲーム中又は特別遊技中に、普通変動入賞装置
6にさらに遊技球が入賞したときには、特図始動記憶表
示器16が点灯して例えば4個まで記憶され、特図の変
動表示ゲーム又は特別遊技の終了後に、その記憶に基づ
いて上記特図の変動表示ゲームが繰返される。
【0036】一方、遊技中に、遊技球が普通図柄始動口
8に入賞(通過)したときは、普図表示器7の識別情報
(この場合、一桁の数字)の変動表示による普図の変動
表示ゲームが行われる。そして、この変動表示ゲームの
結果としての停止図柄が所定の図柄(例えば、「7」)
であれば、普図当りと呼ばれる遊技価値が付与された状
態(普図当り状態)が発生する。この普図当り状態が発
生すると、普通変動入賞装置6の一対の開閉部材が逆ハ
の字に開いた開放状態に、例えば0.5秒程度保持され
る。これにより、普通変動入賞装置6に遊技球が入賞し
易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が
増えて大当り状態発生の可能性が増す。また、上記普図
の変動表示ゲーム中に、普通図柄始動口8にさらに遊技
球が入賞したときには、普図始動記憶表示器18が点灯
して例えば4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの
終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲー
ムが繰返される。
【0037】なお制御上は、例えば前記特図の変動表示
ゲームの開始条件となる特図の始動口(この場合、普通
変動入賞装置6)への遊技球の入賞があったことを条件
として、各種乱数の値が抽出記憶されて、この抽出記憶
された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較
判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当たり
とするか否かや、特図の変動表示においていわゆるリー
チアクションを行うか否か等が決定され、この決定に応
じて特図の変動表示が実行される。普図の変動表示ゲー
ムについても同様である。
【0038】F.制御系の動作 次に、前述した制御系により行われるパチンコ機の制御
について、図4〜図6のフローチャートなどを参照しつ
つ説明する。 (a)遊技制御装置のメインルーチン まず、遊技制御装置100(遊技用マイクロコンピュー
タ110)により行われるメイン制御処理(メインルー
チン)を、図4により説明する。この制御処理は、図3
の発振器101により作り出される基準時間毎に1シー
ケンスずつ行われる。すなわち、最終ステップS21の
残余時間処理において、遊技用マイクロコンピュータ1
10に発振器101からリセット信号が入るたびに、ス
テップS1から実行される。
【0039】処理が開始されると、ステップS1におい
て先ず、電源投入判定処理が行われる。この電源投入判
定処理では、電源投入時であるか否か判定し、電源投入
時の場合には、ROMの正常判定処理、RAMにおける
ワークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設
定、システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニ
シャライズ等の初期化処理が行われる。次に、ステップ
S2では、入力処理を行い、入力インターフェース回路
102からの信号を取り込む。これにより、外部の入力
情報が取得される。次いで、ステップS3で乱数更新処
理を行う。この乱数更新処理では、特図に関連する乱
数、および普図に関連する乱数などの更新が行われる。
例えば、特図に関連する乱数としては、大当り判定用乱
数(特別遊技判定用乱数)、リーチアクション判定用乱
数、大当り停止図柄判定用乱数、などがある。ここで
は、各乱数を例えば[1]ずつインクリメントして更新
することが行われる。したがって、本ルーチンが繰り返
される毎に、各乱数が変り、各乱数抽出値がアトランダ
ム性を保つようになる。次に、ステップS4で各入賞口
スイッチ監視処理を行う。ここでは、特図始動スイッチ
51、普図始動スイッチ52、入賞口スイッチ1〜N、
アタッカーVスイッチ53、及びアタッカーカウントス
イッチ54などからの入力監視を行うとともに、これら
センサからの入力信号に基づいて、特図変動や普図変動
の始動記憶の更新、各乱数の抽出、賞球数情報の更新記
憶(詳細後述する)、大当り時のラウンド継続の設定
(即ち、ラウンド継続権の発生又は消滅のための設
定)、などの処理を行う。
【0040】次いで、ステップS5では、遊技価値排出
情報監視処理(図6により詳細後述する)を実行する。
次に、ステップS6の特図ゲーム処理では、特図を変動
表示させる前の始動記憶監視、図柄停止監視および大当
り処理の何れかに対応した処理が行われる。次に、ステ
ップS7の普図ゲーム処理では、遊技球が普通図柄始動
口に入賞(通過)したときに、普図表示器7の識別情報
(例えば、一桁の数字)の変動表示による普図の変動表
示ゲームについての処理を行い、普図当りとなった場合
には対応する普図当り処理を行う。次に、ステップS8
の普図変動処理では、普図を変動表示するための処理が
行われ、所定時間経過後に、普図変動が停止して普図当
りあるいは外れの何れかになる。次に、ステップS9の
不正監視処理では、特別変動入賞装置に対するノーカウ
ントの監視、その他の不正監視が行われ、不正等の場合
には、例えば後述のステップS11の外部情報編集処理
にてエラー信号を外部の管理装置に出力するような編集
が行われる。またここでは、賞球排出制御に関するエラ
ー監視(後述する)が行われ、エラーがあると、後述の
出力処理S20でエラー報知が行われてもよい。次に、
ステップS10のソレノイド編集処理では、遊技用マイ
クロコンピュータ110からアタッカーソレノイド(大
入賞口ソレノイド)135、普電ソレノイド(普通電動
役物ソレノイド)134へ送信するソレノイド制御情報
の編集を行う。次に、ステップS11の外部情報編集処
理では、遊技用マイクロコンピュータ110から外部接
続端子136又は138を介して外部の管理装置へ送信
する外部情報(例えば、大当り信号等)の編集を行う。
【0041】次いで、ステップS12では、遊技価値排
出情報設定処理を実行する。遊技価値排出情報設定処理
は、排出制御装置200に送信する遊技価値排出情報
(賞球制御情報とも呼ばれる)を編集する処理であり、
この場合の遊技価値排出情報の内容は、賞球数情報であ
る(この場合具体的には、後述の賞球データである)。
なお、賞球数情報の設定処理については図5により詳細
を後述する。次に、ステップS13の表示器コマンド編
集処理では、遊技用マイクロコンピュータ110から表
示制御装置131へ送信する表示制御情報の編集を行
う。次に、ステップS14のランプコマンド編集処理で
は、遊技用マイクロコンピュータ110から装飾制御装
置132へ送信する装飾制御情報の編集を行う。次に、
ステップS15の音声コマンド編集処理では、遊技用マ
イクロコンピュータ110から音制御装置133へ送信
する音制御情報の編集を行う。
【0042】次いで、ステップS16の遊技価値排出情
報送信処理では、遊技用マイクロコンピュータ110か
ら排出制御装置200へ賞球数情報を含む遊技価値排出
制御情報(ステップS12で予め設定された情報)を送
信するための処理を行う。次に、ステップS17の表示
器コマンド送信処理では、遊技用マイクロコンピュータ
110から表示制御装置131へ表示制御信号を送信す
るための処理を行う。次に、ステップS18のランプコ
マンド送信処理では、遊技用マイクロコンピュータ11
0から装飾表示制御装置132へ装飾制御信号を送信す
るための処理を行う。次に、ステップS19の音声コマ
ンド送信処理では、遊技用マイクロコンピュータ110
から音制御装置133へ音声制御信号を送信するための
処理を行う。なお、以上説明したステップS12〜S1
5の各種編集処理やステップS16〜S19の各種送信
処理は、遊技用マイクロコンピュータ110の処理能力
によっては例えば並行処理されてもよい。
【0043】次いで、ステップS20で出力処理を行
い、入出力インターフェース回路102に制御信号を出
力する。これにより、入出力インターフェース回路10
2に接続される各機器が駆動制御され、例えば特別変動
入賞装置5の駆動や、画像表示装置4における特図等の
表示や、上述した各種制御信号や制御情報の送信が実際
に実行される。次に、本メインルーチンでは、以上の処
理がなされた後に、ステップS21で残余時間処理を行
う。この残余時間処理では、ルーチンを繰り返すとき、
次回のルーチンに致る前の余った時間だけ待機する。ス
テップS21を経ると、メインルーチンの1シーケンス
が終了する。
【0044】(b)賞球数情報の記憶更新処理 次に、遊技制御装置100(CPU110)のメインル
ーチンにおける前述のステップS4で実行される賞球数
情報の記憶更新処理について説明する。遊技制御装置1
00は、前述のステップS4の処理で何れかの入賞口へ
の入賞が判定されると、前述の入賞情報メモリエリアの
うちの対応するエリアのデータを判定された入賞数分だ
け増やして更新登録する。なお、ここでデータを増やす
量は、必ずしも入賞1個分とは限らない、例えば同時に
異なる入賞口に入賞があってそれら入賞が同時に判定さ
れている場合には、それら複数の入賞数分だけ該当のメ
モリエリアのデータが増やされる。なお、こうして漏れ
なく記憶された入賞記憶の情報は、後述する処理によっ
て賞球データとして漏れなく排出制御装置200に送信
されるため、データ消失の不具合が確実に防止される。
【0045】また、上述したように入賞情報メモリエリ
アに記憶された入賞記憶のデータは、上述したように加
算してゆく一方で、当然にその入賞に対応する賞球排出
の実行等に関連して減少する方向にも逐次更新される。
この入賞球情報の減算方向への更新は、これに対応した
賞球数情報(賞球データ)を排出制御装置200に送信
した時(送信開始時又は送信終了時)に、例えば前記ス
テップS16の処理において、その分だけ減算すること
で行ってもよいが、この場合、入賞記憶のデータ(賞球
数情報の元情報)がそれに応じた賞球排出が完了する前
に消去されてしまうことになる。そこで好ましくは、賞
球数情報送信後も入賞記憶のデータをそのまま記憶保持
して、そのデータを賞球検出センサ50aの検出信号と
比較判定した後に、最終的に減算してゆく構成でもよ
い。
【0046】(c)遊技制御装置のサブルーチン(遊技
価値排出情報設定処理) 次に、遊技制御装置100(CPU110)のメインル
ーチンにおける前述のステップS12で実行されるサブ
ルーチン(遊技価値排出情報設定処理)を、図5により
説明する。処理が開始されると、ステップS31におい
て、先ず排出動作は終了済みか否か(球払出手段40の
球排出モータ42等が作動終了(停止中)か否か)を判
定し、排出動作終了済みであれば、ステップS32に進
み、排出動作中であれば、1シーケンスの処理を終了す
る。なお、ここでの排出動作終了済みか否かの判定は、
具体的には、後述するステップS57又はステップS5
9(図6)での正常排出終了の設定或いは排出異常有り
の設定がなされているか否か(そのフラグがたっている
か否か)で判断する。この構成であれば、排出動作終了
の判断が遊技制御装置100内の処理で済み、例えば排
出制御装置200から球排出機構25の駆動が終了した
ことを示す信号等(例えば、前述の要求信号やエラー信
号)を受信する必要がない。次に、ステップS32で
は、オーバーフロースイッチ122や半端球検出スイッ
チ55の検出信号(即ち、排出準備状態検出手段の出
力)を読み取り、前述の排出前提条件が成立したか否か
判定し、成立していればステップS33に進み、不成立
であれば1シーケンスの処理を終了する。そして、ステ
ップS33では、RAM113の賞球数情報の入賞情報
メモリエリアに、未払出(未排出)の賞球数情報(この
場合入賞記憶)が有るか否か(即ち、入賞球1個分以上
のデータがあるか否か)判定し、有ればステップS34
に進み、無ければ1シーケンスの処理を終了する。
【0047】次に、ステップS34では、記憶されてい
る入賞記憶が複数入賞分有る場合に、どの入賞に対する
賞球を優先させるか(即ち、払出順)を決定する。具体
的には、例えば賞球数が多い入賞記憶のデータを選択す
る。次に、ステップS35では、排出エラー(賞球排出
数の過不足)を示す排出異常有りの設定(後述するステ
ップS59又はステップS73で設定されるもの)がな
されているか否か判定し、有ればステップS37に進
み、無ければステップS36に進む。なお、この排出異
常有りの設定(以下場合により、排出エラー設定とい
う)がなされているときには、RAM113の前述の送
信情報メモリエリアに、未払出(未排出)の賞球の記憶
が有る(即ち、前回の賞球排出数が不足していて賞球1
個分以上の賞球データが残っている)か、或いは、前回
の賞球排出数が送信した賞球数情報に対して過多となっ
ている(前述の送信情報メモリエリアに、マイナス1個
分以上の負の賞球データが残っている)。つまり、この
排出エラー設定がなされているときには、後述するステ
ップS60又はステップS74で記憶されるエラー値
(賞球排出の過不足分の賞球データ)が、ゼロ以外の値
(プラス又はマイナスの値)として設定されている。そ
して、ステップS36では、ステップS34で選択した
入賞記憶のデータに対応する送信用の賞球数情報のデー
タを編集する。なお、この場合の賞球数情報のデータは
賞球数のデータ(即ち、賞球データ)であり、具体的に
は、例えば1バイト(8ビット)のデータとして編集す
る。例えば、賞球数が5個の場合には、「000001
01」が編集生成される。一方、ステップS37では、
ステップS34で選択した入賞記憶のデータに対応する
賞球数情報のデータを、ステップS35で判定された排
出エラーの分だけ調整し、その調整後のデータを送信用
の賞球数情報のデータとして編集する。なお、この調整
後の賞球数情報のデータ(以下、場合により調整用デー
タという)も賞球数のデータ(即ち、賞球データ)であ
り、具体的には、例えば図9に示すような1バイト(8
ビット)のデータのうちから該当するデータを選択して
編集する。例えば、ステップS34で選択した入賞記憶
のデータに対応する賞球数が15個で、ステップS35
で判定された排出エラーのエラー値がマイナス2個の場
合には、15−2=13個を示す賞球データ「0000
1101」が編集生成される。また、ステップS34で
選択した入賞記憶のデータに対応する賞球数が15個
で、ステップS35で判定された排出エラーのエラー値
がプラス15個の場合には、15+15=30個を示す
賞球データ「00011110」が編集生成される。
【0048】次に、ステップS38では、ステップS3
6又はS37で編集した賞球数情報のデータ(この場
合、賞球データ)を排出制御装置200に送信するため
の設定処理を行う。なお、ここで設定された賞球データ
は、前述のステップS16及びS20の処理により実際
に遊技制御装置200に送信されることになる。例え
ば、START信号に続いて出力されるSTB(ストロ
ーブ)信号に同期した8ビットのデータとしてパラレル
通信で1個宛送信される。なお、このようなデータ送信
は、送信条件(この場合、ステップS31〜S33の判
定が全て肯定的になること)が成立している限り、本ル
ーチンが繰り返される度に、賞球数情報のデータ(この
場合、入賞記憶のデータ)が全てゼロになるまで、順次
繰り返し実行される。なお従来では、遊技制御装置10
0から排出制御装置200に送信される情報(遊技価値
排出制御情報)としては、賞球数情報の他に排出前提条
件が成立しているか否かの排出条件情報も含まれていた
が、本発明ではこのような情報を送信する必要がなく、
本形態例ではこの排出条件情報の送信は行われない。と
いうのは、賞球データの送信は、送信条件(排出前提条
件を含むもの)が成立していることが確認された上で行
われるので(具体的には、上述のステップS32がある
ので)、排出制御装置200では、賞球データを受信し
た時点で、この排出前提条件が成立しているものとし
て、対応する賞球排出を実行すればよいからである。そ
して、ステップS39では、後述のステップS62で作
動開始される排出動作終了タイマの設定値を、ステップ
S38で送信設定した賞球数情報のデータに応じて変更
する。例えば、送信設定した賞球データが5個の場合に
は4秒、10個の場合には5秒、15個の場合には7秒
といった具合である。これは、排出すべき賞球数によっ
て、賞球排出が完了するのに要する適正時間が当然異な
るので、それぞれ最適なタイマ値を設定するための処理
である。次に、ステップS40では、前述の送信情報メ
モリエリアに、送信予定数、即ちステップS38で送信
設定された賞球数情報のデータ(通常の賞球データ又は
調整後の賞球データ)が更新登録される。なお、ここで
いう更新登録とは、以前に記憶されていたデータがあっ
た場合、そのデータを消去して新たに記憶することであ
る。このステップS40を経ると、1シーケンスの処理
を終了する。
【0049】以上の処理によれば、送信情報メモリエリ
アに正及び負の残数がない状態(球排出機構15の球払
出手段40は停止状態)で、入賞情報メモリエリアにデ
ータが生じると(或いは、残データが存在すると)、排
出前提条件が成立していることが確認された上で、賞球
排出を行うべき入賞記憶のデータが選択され、それに応
じた送信用の賞球データ(通常の賞球データ)が編集生
成され、この賞球データを送信するための設定処理がな
され(ステップS31〜S36,S38)、この賞球デ
ータに応じた前述のタイマ値の設定が行われた後、上記
賞球データが前記送信情報メモリエリアに更新登録され
る(ステップS39,S40)。そして、上記賞球デー
タの送信設定処理に起因して対応する賞球排出の動作が
開始されると、ステップS31の判定が否定的になるた
め、この動作中には本ルーチンでは実質的には何も実行
されない(つまり、球払出手段40が作動中には、次の
設定処理はなにも実行されず、その一回分の賞球排出動
作が終了するまで待機状態となる)。一方、送信情報メ
モリエリアに残データ(プラスのデータ又はマイナスの
データ)が有るのに、賞球排出動作が停止して送信条件
が成立すると、ステップS35の判定分岐処理を経て、
処理がステップS37に進むため、前述した調整後の賞
球データ(調整用データ)が生成され、この調整用デー
タを送信するための設定処理がなされる(ステップS3
7,S38)。またこの場合、この調整用データに応じ
て前記タイマ値の設定がなされ、さらにこの調整用デー
タが前記送信情報メモリエリアに更新登録される(ステ
ップS39,S40)。即ち、送信用の賞球数情報の編
集やこの賞球数情報の排出制御装置200への送信は、
遊技制御装置100自身が所定の送信条件(この場合、
ステップS31〜S33の判定が全て肯定的になるこ
と)が成立していることを確認した上で実行する。そし
て、賞球排出動作の正常性が遊技制御装置100により
監視され、一回の賞球排出動作にエラー(賞球排出数の
過不足)が生じると、遊技制御装置100の処理で次回
送信される賞球数情報がその分だけ調整される。また、
上述したような処理内容であると、上記調整用データの
送信は、必要に応じて停電からの復帰時にもなされるこ
とになる。というのは、電源復帰時にエラー値の記憶が
有ると(即ち、送信情報メモリエリアに残データが有る
と)、やはりステップS35の判定結果が肯定的にな
り、ステップS37が実行されるからである。
【0050】(d)遊技制御装置のサブルーチン(遊技
価値排出情報監視処理) 次に、遊技制御装置100(CPU110)のメインル
ーチンにおける前述のステップS5で実行されるサブル
ーチン(遊技価値排出情報監視処理)を、図6により説
明する。処理が開始されると、まずステップS51にお
いて、排出動作終了タイマが作動中(タイマ用カウンタ
値が設定値に未到達)か否かを判定し、作動中であれ
ば、ステップS52に進み、停止中(タイマ用カウンタ
値が設定値に到達してカウントアップした状態)であれ
ば、ステップS61に進む。なお、排出動作終了タイマ
は、排出動作開始からの経過時間を計時するタイマで、
この場合、その設定値は前述のステップS39で賞球排
出数に応じて適宜変更される。次に、ステップS52で
は、排出動作終了タイマのカウンタ値を所定時間(例え
ば、ルーチンの実行周期である前述の基準時間分)だけ
増加させて更新する。次いで、ステップS53では、賞
球検出センサ50aによる賞球検出があったか否か判定
し、有ればステップS54に進み、無ければステップS
55に進む。そして、ステップS54では、ステップS
53で賞球検出がなされた分(例えば、賞球1個分)だ
け、送信情報メモリエリアのデータ(即ち、排出予定
数)を減らして更新する。また、ステップS55では、
ステップS54の減算の結果、送信情報メモリエリアの
データが無くなったか否か(即ち、排出予定数がゼロに
なったか否か)を判定し、有ればステップS56に進
み、無ければステップS57に進む。そして、ステップ
S56では、排出動作終了タイマのカウンタ値が設定値
に到達しているか否か(即ち、カウントアップしたか否
か)を判定し、カウントアップしていればステップS5
9に進み、してなければ1シーケンスの処理を終了す
る。
【0051】一方、ステップS57では、排出異常有り
の設定がされている場合にこれを解除する処理が実行さ
れ、さらに、1回分の賞球排出が正常に終了したことを
示す正常排出終了の設定がなされる(例えば正常排出終
了を示す特定のフラグがたてられる)。なお、ステップ
S57を経ると、ステップS58に進み、ステップS6
0で登録された後述のエラー値が有る場合に、このエラ
ー値をゼロにクリアした後、1シーケンスの処理を終了
する。また、ステップS59では、前述の送信情報メモ
リエリアに設定された賞球データ分の賞球数(即ち、排
出予定数)に対応する賞球排出が正確に実行されなかっ
たこと(即ち、賞球排出数に過不足が有ること)を示す
排出異常有りの設定(排出エラー設定)がなされる。な
お、ここで設定された排出エラーは、例えば、前述のス
テップS9の処理で読み取られ、適応の処置がとられる
構成としてもよい。例えば、ステップS20の出力処理
を介して排出エラーを報知するための信号出力(例え
ば、外部出力端子136から管理装置への出力)が実行
され、遊技店の管理者などが排出エラーの発生回数を容
易に知ることができるようにしてもよい。次に、ステッ
プS59を経ると、ステップS60に進み、エラー値を
登録した後、1シーケンスの処理を終了する。なお、エ
ラー値とは、賞球排出の過不足分のデータ、即ち、前述
の送信情報メモリエリアの残データ(プラス又はマイナ
スの値)のことである。また、ここでのエラー値の登録
は、前述の送信情報メモリエリア自体の記憶値として登
録(記憶保存)してもよいし、この残データをRAM1
13内の別個のメモリエリア(エラー値専用のメモリエ
リア)に更新登録してもよい。またなお、ステップS5
7又はS58、及びステップS59又はS60では、排
出動作終了タイマを停止させる処理(そのカウンタ値を
ゼロにリセットする処理含む)も行われる。
【0052】そして、一方ステップS61では、ステッ
プS53と同様に、賞球検出センサ50aによる賞球検
出があったか否か判定し、有ればステップS62に進
み、無ければ1シーケンスの処理を終了する。次いで、
ステップS62では、新たな賞球排出が開始されたと判
断されるので、排出動作終了タイマの作動(計時動作)
を開始する。なお、この作動開始により、次回のシーケ
ンスではステップS51の判定が肯定的になる。またこ
の場合、このステップS62の処理がなされた時点が、
本発明の所定時間の開始時期である所定の起点に相当す
る(つまり、この場合の所定の起点は、最初の賞球検出
時点となる)。次に、ステップS63では、ステップS
61で賞球検出がなされた分(例えば、賞球1個分)だ
け、送信情報メモリエリアのデータ(即ち、排出予定
数)を減らして更新する。このステップS63を経る
と、1シーケンスの処理を終了する。
【0053】以上の処理によれば、まず、排出動作終了
タイマが停止していて賞球排出動作が実行されていない
状態(例えば、球排出機構15の球払出手段40が停止
状態)では、ステップS51,S61の判定結果が共に
否定的になり、即座に1シーケンスの処理が終了するた
め、本ルーチンでは実質的には何も実行されない(つま
り、賞球検出がなされるまで待機状態となる)。そして
この状態で、新たな遊技価値排出情報(前述の賞球デー
タを含むもの)が送信され、これに基づく排出制御装置
200の制御で球排出機構25が作動して賞球排出が開
始され、最初の賞球検出がなされたときには、ステップ
S51及びS61を経て、ステップS62,S63が実
行され、排出動作終了タイマが作動開始するとともに、
賞球検出に応じて賞球数情報記憶手段(この場合正確に
は、RAM113の送信情報メモリエリア)の賞球数情
報(前述した賞球データよりなる排出予定数)が減算さ
れる。その後、本ルーチンが繰り返されると、ステップ
S51の分岐判定によって、ステップS57又はS59
で排出動作終了タイマが停止されない限り、ステップS
52以降の処理が毎回実行される。ステップS52以降
の処理によれば、排出動作終了タイマのカウンタ更新
(計時動作)が実行されるとともに、賞球検出がある
と、前述の送信情報メモリエリアの賞球数情報が逐次減
算され、その賞球数情報のデータ(即ち、排出予定数)
が無くなったか、或いは排出動作終了タイマがカウント
アップしたかが、毎回判定される。そして、排出予定数
が先にゼロになると、前述の正常排出終了の設定及びエ
ラー値のクリアが実行され、排出予定数がゼロ以外の値
(プラス又はマイナスの残数がある状態)のまま排出動
作終了タイマがカウントアップすると前述の排出異常有
り設定及びエラー値の登録が実行される。
【0054】(e)遊技制御装置のサブルーチン(停電
時処理) 次に、遊技制御装置100(CPU110)が、前述の
停電検出回路152の停電検出信号に基づいて実行する
停電処理を、図8により説明する。停電検出回路152
により停電検出信号が出力されると、遊技制御装置10
0(CPU110)は、これを強制的な割込信号(いわ
ゆるNMI割込の信号)として扱って、その時点で実行
中の処理を中断し、以下の処理を優先的に行う。まず、
ステップS71では、賞球排出中であるか否か判定す
る。この場合具体的には、例えば、図6におけるステッ
プS51の判定が肯定的になり、かつ、ステップS55
及びステップS56の判定が否定的になっている状態で
あれば、賞球排出中と判定し、そうでなければ賞球排出
中でないと判定する。そして、賞球排出中と判定した場
合には、ステップS73に進み、賞球排出中でないと判
定した場合には、ステップS72に進む。そして、ステ
ップS72では、CPU110を停止(シャットダウ
ン)する。一方、ステップS73では、排出異常有りの
設定(即ち、排出エラー設定)を実行し、次いでステッ
プS74で、その時点でのエラー値の登録を実行し、そ
の後ステップS72に進む。なお、ステップS74での
エラー値の登録は、前述のステップS60と同様に行
う。即ち、その時点での賞球排出の過不足分のデータ
(即ち、前述の送信情報メモリエリアの残データの値)
を、その送信情報メモリエリア自体の記憶値として登録
(記憶保存)してもよいし、このデータを別個のメモリ
エリア(エラー値専用のメモリエリア)に更新登録して
もよい。また、このエラー値の記憶は、前述のコンデン
サ156(バックアップ電源)の作用によって停電中も
記憶保持される。以上の処理によれば、停電時に賞球排
出中であると、排出エラー設定が実行されて、その時点
での賞球排出の過不足分のデータがエラー値として確実
に記憶保持される。
【0055】(f)排出制御装置の制御動作 なお本形態例の場合、排出制御装置200では、遊技制
御装置100のから送信された前述の賞球データ(補正
用データ含む)を受信すると、無条件にそれに応じた賞
球数の賞球排出を行うべく、貸球排出を行っている最中
でない限り即座に、球排出機構25の球払出手段40等
を駆動制御する。そして、排出制御装置200では、こ
のように遊技制御装置100から送信された情報に基づ
いて球排出機構25の駆動制御を単純に行うのみで、賞
球数情報の記憶や、賞球排出が正常に行われたか否か等
の監視処理や、賞球排出の異常が判明した場合の対応処
理は特に行わない。さらにいえば、この場合排出制御装
置200は、遊技制御装置100から上述の賞球データ
を受信したときのみ、貸球排出を行っていないことを条
件として賞球排出を行い、自身の判断で賞球排出のタイ
ミング等を判断して賞球排出を実行しないし、賞球排出
数の過不足を解消するための次回賞球排出数の調整等も
いっさい行わない構成となっている。
【0056】以上のように本形態例の遊技機では、各入
賞口スイッチよりなる入賞球検出手段により入賞が検出
されると、この検出結果に基づく賞球数情報(この場
合、入賞記憶)が、遊技制御装置100のRAM113
(賞球数情報記憶手段)の入賞情報メモリエリアに記憶
される。そして、この賞球数情報記憶手段に賞球数情報
のデータが有ると、遊技制御装置100のマイクロコン
ピュータ110(送信実行手段)が、所定の送信条件
(排出前提条件等)が成立していることを確認した上
で、当該賞球数情報のデータ(少なくともその一部)を
排出制御装置200に送信する(前述のステップS31
〜S38)。次いで、マイクロコンピュータ110(排
出完了判断手段)は、送信した賞球数情報のデータ分の
賞球排出が、当該送信に応じた所定の起点(この場合、
最初の賞球の検出時点)から所定時間(この場合、排出
動作終了タイマの設定値)が経過するまでの間に球排出
機構25により実行されたか否かを、排出球検出手段5
0の検出信号により判断する(前述のステップS51〜
S56)。そしてマイクロコンピュータ110(排出エ
ラー対策指示手段)は、この判断(即ち、賞球排出の正
常終了の判断)の判断結果が否定的な場合(賞球排出数
に過不足がある場合)に、排出制御装置200にこの判
断結果に対応するエラー処理を指示する。この場合具体
的には、前述のステップS56を経てステップS59,
S60の前述した排出エラー設定等の処理が実行され、
この設定に基づいて前述のステップS37により、次回
送信する賞球数情報がその過不足分を打ち消すように調
整され、その調整後のデータがステップS38の処理で
送信設定されることになる。つまり、次回賞球排出する
賞球数を、前回の賞球排出の過不足分だけ増減させる処
理動作(エラー処理)が実質的に排出制御装置200に
指令されることになり、これによって全体的な賞球排出
数が常に適正になるように調整される。即ち、遊技制御
装置100側のみの処理で、賞球排出動作が監視され、
排出エラーがあった場合には、遊技制御装置100側の
みの処理で必要なエラー処理の指令が生成されて出力さ
れる。
【0057】これにより、排出制御装置200側では、
遊技制御装置100から送信される賞球数情報のデータ
やエラー処理の指令(この場合、このエラー処理の指令
も実際には賞球数情報のデータである)に応じて、球排
出機構25を駆動する制御のみを行えばよく、入賞に応
じた所定数の賞球排出の正常性を監視するために、賞球
数情報の記憶保持や、排出球検出手段の検出信号を監視
して賞球排出数の確認等を行う必要や、また賞球排出の
エラーに対応するための特別な賞球排出を独自の判断で
行う必要もない。なお本形態例では、さらに、排出制御
装置200から遊技制御装置100に対して、前述の要
求信号のような信号を送信する必要もなく、結局遊技制
御装置100と排出制御装置200間では一方向の通信
のみを行えばよい。したがって、賞球排出の正常性の監
視や賞球数情報の記憶保持を含む賞球排出の管理、或い
は排出エラーが発生した場合の対応が、遊技制御装置1
00を中心とする処理で一括して実現でき、全体として
制御処理が格段に簡素化(プログラム容量の削減)で
き、各制御処理手段(この場合、マイクロコンピュータ
110,210)の負担(例えば、処理速度やメモリ容
量の面での負担)も格段に軽減できる。また、制御処理
が全体として簡素化され、賞球排出を行う度に、或いは
排出エラーが発生する度に、遊技制御装置100と排出
制御装置200間で双方向通信により信号を送受信する
必要もない(前述の要求信号のみならず、例えば賞球排
出が正常終了したこと、或いは排出エラーが発生したこ
とを示す信号をいちいち排出制御装置から遊技制御装置
に送信する必要等がない)。このため、入賞検出から賞
球排出までの全体的な制御が格段に高速化され、一時期
に多量の入賞があった場合などに、より短時間で連続的
に全ての入賞に対応する賞球排出が完了するようにな
る。また、排出エラーの対応も高速化される利点もあ
る。
【0058】特に、本形態例の場合には、実際の賞球排
出数に過不足があった場合(即ち、排出エラーが発生し
た場合)の対応として、前述したように、賞球数情報を
記憶管理している遊技制御装置100の制御処理によっ
て、次回の賞球排出数でその過不足分を解消するように
次回送信する賞球数情報のデータを調整する処理が実行
される。このため、賞球排出数に過不足が生じるエラー
が発生しても、その対応のために付加的に必要になる処
理は、上述した賞球数情報のデータ調整のみ(この場
合、前述のステップS37におけるエラー値に応じたデ
ータの選択処理のみ)であり、通常の賞球排出制御を行
う場合(即ち、前述のステップS36の処理を行う場
合)と全体的な処理量はほとんど変わらず、賞球排出動
作の回数も変わらない。このため、このような排出エラ
ー(賞球排出数の過不足)があった場合でも、賞球排出
動作が中断することなく、しかも賞球排出動作が特に遅
延することもなく、排出エラー対策(上記過不足の解
消)が通常の動作で極めて円滑に実現され、遊技店の不
利益も発生させないし、遊技者に不利益や不快感をほと
んど与えないという優れた効果が得られる。またこの場
合、排出制御装置200では、賞球排出に過不足があり
そのエラー対応が必要な場合でも、やはり、単に遊技制
御装置100から送信された賞球数情報である賞球デー
タに応じて、球排出機構25の駆動制御を単純に行うだ
けである。このため、排出制御装置200の制御処理は
著しく簡素化され、その分その制御処理も高速化され
る。
【0059】また本形態例では、賞球排出の正常終了
(所定数の賞球排出が完了したこと)を判断する所定時
間(この場合、排出動作終了タイマの設定値)の開始時
期である所定の起点(この場合、排出動作終了タイマの
計時開始時点)が、前述のステップS61〜S62の処
理から明らかなように、賞球数情報の送信によって排出
された賞球を排出球検出手段50(正確には、賞球検出
センサ50a)が最初に検出した時点である。このた
め、球排出機構25が前述したように貸球排出をも行う
簡素な構成であり、しかも遊技制御装置100が特に貸
球排出動作の監視を行っていない簡単な制御処理構成で
ありながら、貸球排出の影響で賞球排出の監視(賞球排
出が正常に終了したか否かの監視)が不正確になる弊害
が回避される。というのは、この場合、賞球数情報の送
信時点で貸球排出を実行中の場合、この貸球排出が終了
されるまで賞球排出の開始が通常よりも遅延することに
なり、その分遅く賞球排出が終了するが、例えば上記所
定の起点を賞球数情報の送信実行時点とすると、このよ
うな遅延が考慮されなくなり、実際には正常な賞球排出
が終了していないのに、上記所定時間が経過してしまう
(即ちこの場合、排出動作終了タイマがタイムアップし
てしまう)恐れがある。しかし、上記所定の起点を最初
の賞球検出時点とすれば、このような問題が生じないか
らである。
【0060】但し、賞球排出と貸球排出が別個の機構に
よって実行される構成の場合や、賞球排出しか行われな
い現金機(いわゆる非CR機)の場合には、上述したよ
うな問題が生じないので、前記所定の起点は、前回の賞
球数情報の送信を実行した時点(例えば、この送信を開
始した時点、又はこの送信を終了した時点)であっても
よい。前記所定の起点を前回の賞球数情報の送信実行時
点とするには、例えば図7に示すように、遊技制御装置
100における前述の遊技価値排出情報監視処理(図
6)を一部変更すればよい。即ち図7では、排出動作終
了タイマが停止中の場合には、ステップS61aで、遊
技価値排出情報(賞球数情報含む)の送信直後(送信開
始直後、又は送信終了直後)であるか否か判定する。そ
して、送信直後であれば、ステップS62を実行して排
出動作終了タイマの計時動作を開始させる。また、この
ような構成であると、次のような効果がある。即ち、排
出終了判断時点が常に一定間隔で明確になって、排出エ
ラーが早急に検出でき、複数の賞球排出を実現したいと
きに、次の指令(賞球数情報やエラー処理の指令)をよ
り早く送信して、これら複数の賞球排出を連続的により
早く消化できる。
【0061】また、本形態例の遊技機は、停電時に、R
AM113(賞球数情報記憶手段)のデータが保持され
るように、RAM113にバックアップ電源を供給可能
なコンデンサ156(バックアップ電源)を設けてあ
る。つまり、RAM113は、停電時にバックアップ電
源が供給されることにより、賞球排出に関連する情報を
停電時にも記憶保持可能なバックアップ記憶手段となっ
ている。そして、停電時に賞球排出中であった場合に
は、遊技制御装置100のマイクロコンピュータ110
(停電時処理手段)が、前述の図8の処理によって、少
なくとも賞球排出が正常に終了したか否かの判断(前述
の図6の監視処理)のその時点での判断結果(この場
合、排出予定数の残数である前述したエラー値)をRA
M113(バックアップ記憶手段)に記憶保持する。ま
た、停電からの復帰時を含む電源投入時に、RAM11
3(バックアップ記憶手段)に上述の判断の否定的な判
断結果(即ちこの場合、ゼロでないエラー値)が記憶保
持されていた場合には、マイクロコンピュータ110
(排出エラー対策指示手段)が、前述の図5の処理(ス
テップS35,S37,S38等)によって、排出制御
装置200にこの記憶保持されていた判断結果に対応す
るエラー処理を指示する(即ちこの場合には、上記エラ
ー値分だけ調整した賞球数情報を送信する)。このた
め、賞球排出途中に停電することにより排出エラーが生
じた場合でも、その排出エラーの内容(この場合、その
時点での賞球排出数の過不足)が記憶保持され、停電復
帰後にその排出エラーに対応したエラー処理(この場
合、次回の賞球排出数の調整による上記過不足の解消)
を実現することがきる。したがって、停電によって賞球
排出が中断することによって、遊技者に不利益をもたら
したり、遊技者と遊技店間でトラブルを生じたりする事
態を、防止できる。
【0062】なお、本発明は上記形態例の態様に限られ
ず、各種の変形,応用があり得る。例えば、上記形態例
では、賞球排出の正常性の監視も、賞球排出が正常に終
了しなかった場合の対応処理(即ち、エラー処理)も、
全てを遊技制御装置が実行している(エラー処理の場合
にも、排出制御装置は、単に送信された賞球数情報に応
じた賞球排出を制御するのみである)が、遊技制御装置
は単にエラー処理を排出制御装置に指示するのみの構成
でもよい。例えば、実際の賞球排出数に過不足があって
前述の賞球排出の正常終了判断の判断結果が否定的にな
った場合に、遊技制御装置(排出エラー対策指示手段)
が、全体的な賞球排出数が送信された賞球数情報に応じ
た適正な値になるように、上記賞球排出数の過不足を解
消する賞球排出の実行を排出制御装置に指令するエラー
解消信号を出力することで、本発明のエラー処理の指示
を実現する。そして、排出制御装置は、上記エラー解消
信号が上記賞球排出数の不足解消を指令するものである
場合、この不足分の賞球排出を行うべく球排出機構を作
動させるか、或いは、その後遊技制御装置から送信され
た賞球数情報のデータにこの不足分を加算して調整し、
この調整後のデータ分の賞球排出を行うべく球排出機構
を作動させる。また排出制御装置は、上記エラー解消信
号が上記賞球排出数の過多解消を指令するものである場
合、その後前記遊技制御装置から送信された賞球数情報
のデータからこの過多分を減算して調整し、この調整後
のデータ分の賞球排出を行うべく球排出機構を作動させ
る構成としてもよい。このような構成であると、エラー
処理のための実質的な制御処理は、排出制御装置で実行
されることになり(例えば、図5におけるステップS3
5,S37のような処理が、排出制御装置の側で行われ
ることになる)、遊技制御装置に制御処理の負担が偏る
ことを防止できる。なお、このような構成でも、例え
ば、排出制御装置から賞球排出が正常終了したか否かの
信号等を遊技制御装置にいちいち送信する必要はなく、
排出制御装置と遊技制御装置との間で双方向通信を行う
必要は特にないので、遊技機全体の賞球排出の制御処理
が簡素化され高速化されるという基本的な効果は変わら
ない。
【0063】また、本発明の排出エラー対策指示手段が
排出制御装置に指示するエラー処理の内容は、必ずしも
上述したような賞球排出数の過不足を解消する賞球排出
の実行でなくてもよい。例えば、排出エラーが連続して
多数回にわたり発生した場合などには、球排出機構の重
大な故障(一時的な遊技球の詰まり等の軽微な故障でな
いもの)、或いは不正な賞球排出が起きていると推定さ
れるので、このような多数回の排出エラーがあった場合
には、遊技制御装置がこれを判定して、賞球排出動作を
強制的に中断し、管理者による人的対策を促すようなエ
ラー処理を排出制御装置その他に指令する構成であって
もよい。またなお、今回開示された実施の形態はすべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図
される。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の遊技機では、入賞球検出
手段により入賞が検出されると、この検出結果に基づく
賞球数情報が、遊技制御装置の賞球数情報記憶手段に記
憶される。そして、この賞球数情報記憶手段に賞球数情
報のデータが有ると、遊技制御装置の送信実行手段が、
排出前提条件が成立していることを確認した上で、当該
賞球数情報のデータ(少なくともその一部)を排出制御
装置に送信する。また、遊技制御装置の排出完了判断手
段は、送信した賞球数情報のデータ分の賞球排出が、当
該送信に応じた所定の起点(例えば、最初の賞球の検出
時点)から所定時間が経過するまでの間に球排出機構に
より過不足なく実行されたか否かを、排出球検出手段の
検出信号により判断する。そして、遊技制御装置の排出
エラー対策指示手段は、この判断の判断結果が否定的な
場合(賞球排出数に過不足がある場合)に、排出制御装
置にこの判断結果に対応するエラー処理を指示する。即
ち、遊技制御装置側のみの処理で、賞球排出動作が監視
され、排出エラーがあった場合には、遊技制御装置側の
みの処理で必要なエラー処理の指令が生成されて出力さ
れる。
【0065】これにより、排出制御装置側では、遊技制
御装置から送信される賞球数情報のデータやエラー処理
の指令に応じて、球排出機構を駆動する制御のみを行え
ばよく、入賞に応じた所定数の賞球排出の正常性を監視
するために、賞球数情報の記憶保持や、排出球検出手段
の検出信号を監視して賞球排出数の確認等を行う必要
や、また賞球排出のエラーに対応するための特別な賞球
排出を独自の判断で行う必要もない。したがって、賞球
排出の正常性の監視や賞球数情報の記憶保持を含む賞球
排出の管理、或いは排出エラーが発生した場合の対応
が、遊技制御装置を中心とする処理で一括して実現で
き、全体として制御処理が格段に簡素化(プログラム容
量の削減)でき、各制御装置の処理手段の負担(例え
ば、処理速度やメモリ容量の面での負担)も格段に軽減
できる。また、制御処理が全体として簡素化され、賞球
排出を行う度に、或いは排出エラーが発生する度に、遊
技制御装置と排出制御装置間で双方向通信により信号を
送受信する必要もない(前述の要求信号のみならず、例
えば賞球排出が正常終了したこと、或いは排出エラーが
発生したことを示す信号をいちいち排出制御装置から遊
技制御装置に送信する必要等がない)。このため、入賞
検出から賞球排出までの全体的な制御が格段に高速化さ
れ、一時期に多量の入賞があった場合などに、より短時
間で連続的に全ての入賞に対応する賞球排出が完了する
ようになる。また、排出エラーの対応も高速化される利
点もある(例えば、排出制御装置で賞球排出を監視して
エラーの情報を遊技制御装置に送信する場合、その送信
に必要な時間分だけエラー対応処理が遅れてしまうが、
そのような問題が生じない)。
【0066】また、請求項2記載の遊技機の場合には、
前記所定時間の開始時期である前記所定の起点が、賞球
数情報の前記送信が実行された時点であるため、次のよ
うな効果もある。即ち、排出終了判断時点が常に一定間
隔で明確になって、排出エラーが早急に検出でき、複数
の賞球排出を実現したいときに、次の指令(賞球数情報
やエラー処理の指令)をより早く送信して、これら複数
の賞球排出を連続的により早く消化できる。また、請求
項3記載の遊技機の場合には、前記所定時間の開始時期
である前記所定の起点が、賞球数情報の前記送信によっ
て排出された賞球を前記排出球検出手段が最初に検出し
た時点である。このため、球排出機構が前述した形態例
のように貸球排出をも行う簡素な構成であり、しかも遊
技制御装置が特に貸球排出動作の監視を行っていない簡
単な制御処理構成であったとしても、貸球排出の影響で
賞球排出の監視(賞球排出が正常に終了したか否かの監
視)が不正確になる弊害が回避される。というのは、こ
の場合、賞球数情報の送信時点で貸球排出を実行中の場
合、この貸球排出が終了されるまで賞球排出の開始が通
常よりも遅延することになり、その分遅く賞球排出が終
了するが、例えば上記所定の起点を賞球数情報の送信実
行時点とすると、このような遅延が考慮されなくなり、
実際には正常な賞球排出が終了していないのに、上記所
定時間が経過してしまう(即ちこの場合、排出動作終了
タイマがタイムアップしてしまう)恐れがある。しか
し、上記所定の起点を最初の賞球検出時点とすれば、こ
のような問題が生じないからである。
【0067】また、請求項4記載の遊技機の場合、実際
の賞球排出数に過不足があった場合(即ち、排出エラー
が発生した場合)の対応として、賞球数情報を記憶管理
している遊技制御装置の排出エラー対策指示手段によっ
て、次回の賞球排出数でその過不足分を解消するように
次回送信する賞球数情報のデータを調整する処理が実行
される。このため、賞球排出数に過不足が生じるエラー
が発生しても、その対応のために付加的に必要になる処
理は、上述した賞球数情報のデータ調整のみであり、通
常の賞球排出制御を行う場合と全体的な処理量はほとん
ど変わらず、賞球排出動作の回数も変わらない。このた
め、排出エラー(賞球排出数の過不足)があった場合で
も、賞球排出動作が中断することなく、しかも賞球排出
動作が特に遅延することもなく、排出エラー対策(上記
過不足の解消)が通常の動作で極めて円滑に実現され、
遊技店の不利益も発生させないし、遊技者に不利益や不
快感をほとんど与えないという優れた効果が得られる。
またこの場合、排出制御装置では、賞球排出に過不足が
ありそのエラー対応が必要な場合でも、やはり、単に遊
技制御装置から送信された賞球数情報である賞球データ
に応じて、球排出機構の駆動制御を単純に行うだけであ
る。このため、排出制御装置の制御処理は著しく簡素化
され、その分その制御処理も高速化される。
【0068】また、請求項5記載の遊技機の場合には、
実際の賞球排出数に過不足があって前記排出完了判断手
段の判断結果が否定的になった場合に、全体的な賞球排
出数が送信された賞球数情報に応じた適正な値になるよ
うに、前記排出エラー対策指示手段が、上記賞球排出数
の過不足を解消する賞球排出の実行を排出制御装置に指
令するエラー解消信号を出力することで、前記エラー処
理の指示を実現する。そして、排出制御装置は、上記エ
ラー解消信号が上記賞球排出数の不足解消を指令するも
のである場合、この不足分の賞球排出を行うべく球排出
機構を作動させるか、或いは、その後遊技制御装置から
送信された賞球数情報のデータにこの不足分を加算して
調整し、この調整後のデータ分の賞球排出を行うべく球
排出機構を作動させる。また排出制御装置は、上記エラ
ー解消信号が上記賞球排出数の過多解消を指令するもの
である場合、その後前記遊技制御装置から送信された賞
球数情報のデータからこの過多分を減算して調整し、こ
の調整後のデータ分の賞球排出を行うべく球排出機構を
作動させる。このため、エラー処理のための実質的な制
御処理は、排出制御装置で実行されることになり、遊技
制御装置に制御処理の負担が偏ることを防止できる。な
お、このような構成でも、例えば、排出制御装置から賞
球排出が正常終了したか否かの信号等を遊技制御装置に
いちいち送信する必要はなく、排出制御装置と遊技制御
装置との間で双方向通信を行う必要は特にないので、遊
技機全体の賞球排出の制御処理が簡素化され高速化され
るという基本的な効果は変わらない。
【0069】また、請求項6記載の遊技機の場合には、
停電時にバックアップ電源が供給されることにより、賞
球排出に関連する情報を停電時にも記憶保持可能なバッ
クアップ記憶手段を、遊技制御装置が備えている。そし
て、停電時に賞球排出中であった場合には、遊技制御装
置の停電時処理手段が、少なくとも前記排出完了判断手
段のその時点での判断結果を上記バックアップ記憶手段
に記憶保持する。また、停電からの復帰時を含む電源投
入時に、バックアップ記憶手段に前記排出完了判断手段
の否定的な判断結果(即ち、その時点での賞球排出数の
過不足)が記憶保持されていた場合には、遊技制御装置
の排出エラー対策指示手段が、この記憶保持されていた
判断結果に対応するエラー処理を排出制御装置に指示す
る。このため、排出途中に停電することにより排出エラ
ーが生じた場合でも、その排出エラーの内容(即ち、そ
の時点での賞球排出数の過不足)が記憶保持され、停電
復帰後にその排出エラーに対応したエラー処理(上記過
不足の解消)を実現することがきる。したがって、停電
によって賞球排出が中断することによって、遊技者に不
利益をもたらしたり、遊技者と遊技店間でトラブルを生
じたりする事態を、防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】パチンコ機の電源系統を示すブロック図であ
る。
【図3】パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
【図4】遊技制御装置のメインルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図5】遊技制御装置の遊技価値排出情報設定処理を示
すフローチャートである。
【図6】遊技制御装置の遊技価値排出情報監視処理を示
すフローチャートである。
【図7】遊技制御装置の遊技価値排出情報監視処理(他
の例)を示すフローチャートである。
【図8】遊技制御装置の停電時処理を示すフローチャー
トである。
【図9】賞球数情報(調整用データ)の具体例を示す図
である。
【図10】排出ユニット(球排出機構)の構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機) 25 排出ユニット(球排出機構) 40 球払出手段 50 排出球検出手段 50a 賞球検出センサ 50b 貸球検出センサ 51 特図始動スイッチ(入賞球検出手段) 52 普図始動スイッチ(入賞球検出手段) 53 アタッカーVスイッチ(入賞球検出手段) 54 アタッカーカウントスイッチ(入賞球検出手段) 55 半端球検出スイッチ(排出準備状態検出手段) 122 オーバーフロースイッチ(排出準備状態検出手
段) 123 ガラス枠解放スイッチ(排出準備状態検出手
段) 100 遊技制御装置 110 遊技用マイクロコンピュータ(送信実行手段、
排出完了判断手段、排出エラー対策指示手段、停電時処
理手段) 113 RAM(賞球数情報記憶手段、バックアップ記
憶手段) 200 排出制御装置 212 コンデンサ(バックアップ電源) A1〜AN 入賞センサ(入賞球検出手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技盤の各入賞口への遊技球の入賞を検
    出する入賞球検出手段の検出信号に基づいて遊技の進行
    を制御する遊技制御装置と、 遊技球を排出する球払出手段、及び、排出された遊技球
    を検出してその検出信号を少なくとも前記遊技制御装置
    に出力する排出球検出手段を有する球排出機構と、 前記遊技制御装置から送信される賞球数情報に基づいて
    前記球排出機構を作動させて少なくとも賞球排出の制御
    を行う排出制御装置と、 前記球排出機構による遊技球排出の前提条件の成否を判
    断するための排出準備状態検出手段と、 を備えた遊技機であって、 前記遊技制御装置は、 前記入賞球検出手段の検出信号に基づいて賞球数情報を
    記憶可能な賞球数情報記憶手段と、 前記排出準備状態検出手段の検出信号に基づき前記前提
    条件の成立が判断され、かつ、前記賞球数情報記憶手段
    に賞球数情報のデータが有ることを必要条件として、前
    記賞球数情報記憶手段に記憶される賞球数情報を前記排
    出制御装置に送信する送信実行手段と、 この送信実行手段により送信された賞球数情報のデータ
    分の賞球排出が、当該送信に応じた所定の起点から所定
    時間が経過するまでの間に前記球排出機構により過不足
    なく実行されたか否かを、前記排出球検出手段の検出信
    号により判断する排出完了判断手段と、 この排出完了判断手段の判断結果が否定的な場合に、前
    記排出制御装置にこの判断結果に対応するエラー処理を
    指示する排出エラー対策指示手段とを備えたことを特徴
    とする遊技機。
  2. 【請求項2】 前記所定時間の開始時期である前記所定
    の起点は、賞球数情報の前記送信が実行された時点であ
    ることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記所定時間の開始時期である前記所定
    の起点は、賞球数情報の前記送信によって排出された賞
    球を前記排出球検出手段が最初に検出した時点であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記排出エラー対策指示手段は、 実際の賞球排出数に過不足があって前記排出完了判断手
    段の判断結果が否定的になった場合に、全体的な賞球排
    出数が送信された賞球数情報に応じた適正な値になるよ
    うに、前記送信実行手段が次回送信する前記賞球数情報
    記憶手段の賞球数情報のデータを前記過不足に応じて増
    減する調整を行い、この調整後の賞球数情報のデータを
    前記送信実行手段が送信するように設定することで、前
    記エラー処理の指示を実質的に実現することを特徴とす
    る請求項1乃至3の何れかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記排出エラー対策指示手段は、 実際の賞球排出数に過不足があって前記排出完了判断手
    段の判断結果が否定的になった場合に、全体的な賞球排
    出数が送信された賞球数情報に応じた適正な値になるよ
    うに、上記賞球排出数の過不足を解消する賞球排出の実
    行を排出制御装置に指令するエラー解消信号を出力する
    ことで、前記エラー処理の指示を実現し、 前記排出制御装置は、 上記エラー解消信号が上記賞球排出数の不足解消を指令
    するものである場合、この不足分の賞球排出を行うべく
    前記球排出機構を作動させるか、或いは、その後前記遊
    技制御装置から送信された賞球数情報のデータにこの不
    足分を加算して調整し、この調整後のデータ分の賞球排
    出を行うべく前記球排出機構を作動させ、 上記エラー解消信号が上記賞球排出数の過多解消を指令
    するものである場合、その後前記遊技制御装置から送信
    された賞球数情報のデータからこの過多分を減算して調
    整し、この調整後のデータ分の賞球排出を行うべく前記
    球排出機構を作動させることを特徴とする請求項1乃至
    3の何れかに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 前記遊技制御装置は、 停電時にバックアップ電源が供給されることにより、賞
    球排出に関連する情報を停電時にも記憶保持可能なバッ
    クアップ記憶手段と、 停電時に賞球排出中であった場合に、少なくとも前記排
    出完了判断手段のその時点での判断結果を前記バックア
    ップ記憶手段に記憶保持する停電時処理手段とをさらに
    備え、 停電からの復帰時を含む電源投入時に、前記バックアッ
    プ記憶手段に前記排出完了判断手段の否定的な判断結果
    が記憶保持されていた場合には、前記排出エラー対策指
    示手段が、前記排出制御装置にこの記憶保持されていた
    判断結果に対応するエラー処理を指示することを特徴と
    する請求項1乃至5の何れかに記載の遊技機。
JP2000014386A 2000-01-24 2000-01-24 遊技機 Pending JP2001198306A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000014386A JP2001198306A (ja) 2000-01-24 2000-01-24 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000014386A JP2001198306A (ja) 2000-01-24 2000-01-24 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001198306A true JP2001198306A (ja) 2001-07-24

Family

ID=18541850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000014386A Pending JP2001198306A (ja) 2000-01-24 2000-01-24 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001198306A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009172036A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Sophia Co Ltd 遊技機
JP2009183758A (ja) * 2009-05-26 2009-08-20 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2013063112A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2013063111A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2013063113A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2015202320A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202327A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202319A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202326A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202324A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202325A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202322A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202321A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2016137392A (ja) * 2016-05-13 2016-08-04 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017217563A (ja) * 2017-09-26 2017-12-14 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009172036A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Sophia Co Ltd 遊技機
JP2009183758A (ja) * 2009-05-26 2009-08-20 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP4652466B2 (ja) * 2009-05-26 2011-03-16 株式会社三共 遊技機
JP2013063112A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2013063111A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2013063113A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2015202320A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202327A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202319A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202326A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202324A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202325A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202322A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2015202321A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2016137392A (ja) * 2016-05-13 2016-08-04 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017217563A (ja) * 2017-09-26 2017-12-14 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4979804B2 (ja) 遊技台
JP2001198306A (ja) 遊技機
JP4234331B2 (ja) 遊技機
JP3866146B2 (ja) 遊技機
JP4763086B1 (ja) 遊技台
JP4297466B2 (ja) 遊技機
JP2011041649A (ja) 弾球遊技機
JP2001198318A (ja) 遊技機
JP4039602B2 (ja) 遊技情報収集装置
JP2001232037A5 (ja)
JP4649469B2 (ja) 遊技機
JP4797286B2 (ja) 遊技機
JP4393634B2 (ja) 遊技機
JP4052501B2 (ja) 遊技機
JP4407992B2 (ja) 遊技機
JP2001224807A (ja) 遊技機
JP5365814B2 (ja) 遊技台
JP4130050B2 (ja) 遊技機
JP4091273B2 (ja) 遊技機
JP4245496B2 (ja) パチンコ機
JP2003062288A (ja) 遊技機及び遊技用装置
JP2001170309A (ja) 遊技機
JP4212789B2 (ja) 遊技機
JP2005137451A (ja) 弾球遊技機
JP3734219B2 (ja) パチンコ遊技機