次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるパチンコ機に適用した構成を説明する。
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係るパチンコ機(遊技機)10の前面部には、主として、外枠12と、内枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下皿部20と、施錠装置22と、発射ハンドル24などが設けられている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。内枠14は、全体がブラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。また、内枠14の右端中央からやや下方には、施錠装置22が設けられている。
前面枠16は、本発明の前面扉の一具体例を示すもので、パチンコ機10の前面部全体の約2/3のサイズを占め、内枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。また、前面枠16は、全体がプラスチック製であり、遊技盤26(図3参照)を前方から視認するべく、遊技盤26に形成された遊技領域28(図3参照)の形状に対応して略円形に形成された開口部30を有している。また、前面枠16の裏面には、ガラス板32がガラス枠(図示省略)によって取り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤26に形成された遊技領域28はガラス板32の後方に位置するようになっている。なお、本実施形態では、ガラス板32を前面枠16の裏面側に取り付けた構成を例にとり説明したが、例えば、前面枠16の前面側にガラス枠により取り付けてもよい。また、ガラス板32に替えて、透明な樹脂板を前面枠16に取り付けることができる。
また、図1及び図2に示すように、前面枠16の左上方側及び右上方側には、メインスピーカ(図示省略)から出力された音声を前面枠16の外部に導くための導音部34がそれぞれ設けられている。各導音部34は、円筒状の導音部本体36と、導音部本体36に形成された複数のスリット38と、で構成されている。
また、前面枠16の下方側には、上皿部18が設けられている。この上皿部18には、演出ボタン40と、球貸操作部155と、がそれぞれ設けられている。
また、上皿部18の下方側には、下皿部20が設けられている。また、下皿部20の右下方側には、遊技球を発射させるための発射ハンドル24が設けられている。この発射ハンドル24には、発射レバー44と、発射停止ボタン46がそれぞれ設けられている。
また、図1及び図2に示すように、下皿部20の左右下方側には、所定の効果音を出力するための各サブスピーカ48がそれぞれ設けられている。
また、内枠14には、遊技領域28(図3参照)の形状に合致した開口部(図示省略)が形成されている。この内枠14の内側面には、遊技盤26(図3参照)が取り付けられる。これにより、遊技者は、遊技盤26の遊技領域28を内枠14の開口部及び前面枠16の開口部30を通して視認することができる。
さらに、パチンコ機10の正面左側には、球貸装置(遊技媒体貸出部)154が設けられている。本実施形態では、球貸装置154として、CRユニットが適用されている。この球貸装置154には、プリペイドカードを挿入するカード挿入口157が形成されている。なお、球貸装置154として、現金ユニットを設けた構成でもよい。この現金ユニットには、カード挿入口157に替えて、現金を入れるための現金投入口(図示省略)が形成されている。
また、球貸操作部155には、球貸しを要求するための球貸スイッチ(貸出操作手段)156、カード挿入口157に挿入されたプリペイドカードの返却を要求するための返却スイッチ158と、がそれぞれ設けられている。
例えば、球貸装置154のカード挿入口157にプリペイドカードを挿入すると、プリペイドカードの記憶情報が球貸装置154内部のカードリードライタにより読み取られる。プリペイドカードの残り度数が「0」である場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。一方、プリペイドカードの残り度数が「0」でない場合には、球貸スイッチ156を押圧操作すると、カードリードライタによりプリペイドカードの残り度数が減算されてプリペイドカードの記憶情報が書き換えられると共に、その減算された度数(貸出金額)に対応する個数から消費税に相当する個数が引かれて、遊技球(貸球)が払出装置(遊技媒体払出手段)161から上皿部18に案内される。このとき、例えば、プリペイドカードの残り度数が減算されて「0」となった場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。
なお、球貸装置154として現金ユニットを用いる構成では、球貸装置の現金投入口に現金を投入すると、現金が球貸装置内部のキャッシュカウンタによりカウントされる。投入金額が所定の額に到達した後、球貸スイッチを押圧操作すると、キャッシュカウンタにより投入金額が減額されていくとともに、その減額された金額(貸出金額)に対応する個数から消費税に相当する個数が引かれて、遊技球(貸球)が払出装置161から上皿部18に案内される。
このように、払出装置161から上皿部18に案内される遊技球は、消費税に相当する遊技球の個数分が差し引かれる。この払出装置161の構造及び払出装置161を用いて消費税に相当する遊技球の個数分を差し引いて遊技球を払い出す遊技球払出方法の詳細については、後述する。
次に、遊技盤26の表面構造について説明する。
図3に示すように、遊技盤26は、内枠14に保持されるとともに、裏機構盤(図示省略)よりその背面側が覆われている。遊技盤26には、遊技盤26の表面に設けられた外レール50と内レール52とにより略円形状の遊技領域28が形成されている。遊技領域28の内部には、中央装置54と、始動口56Bと、ワープ入球口58と、多数の障害釘60等と、がそれぞれ配設されている。
中央装置54は、遊技領域28の略中央部に配置されており、演出図柄表示装置62と、センター役物64と、ランプ装置66と、を備えている。
演出図柄表示装置62は、後述の主制御基板102(図4参照)やサブ制御基板(制御手段)106(図4参照)からの制御信号に基づいて表示制御されており、略長方形状の表示面(表示領域)62Aを有している。この表示面62A上には、特別図柄の演出図柄が表示される。具体的には、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、1又は複数の演出図柄を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する演出図柄表示領域が形成されている。すなわち、左演出図柄を表示する左演出図柄表示領域、中央演出図柄を表示する中央演出図柄表示領域、及び右演出図柄を表示する右演出図柄表示領域が、略横一列となる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各演出図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変動方向が設定されており、その方向に複数の演出図柄が順次表示されていく。
演出図柄表示装置62は、遊技球が始動口56Bに入球することにより、その表示面の表示領域に表示される各演出図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、演出図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、後述の変動入賞装置80に配設された後述の大入賞装置84の大入賞口86が開放される。本実施形態のパチンコ機10では始動口56Bに遊技球が入球すると、各演出図柄がそれぞれ変動され、演出図柄が3桁同一図柄で揃うことにより、「大当り」という特定価値を付与するものである。
ここで、本実施形態のパチンコ機10では、例えば、大当りとして2種類のものが予め設定されている。具体的には、「7、7、7」などの同一の奇数数字の演出図柄が3桁揃うことにより成立する確変大当りがある。また、「8、8、8」などの同一の偶数数字の演出図柄が3桁揃うことにより成立する通常大当りがある。
確変大当り及び通常大当りは、比較的多くのラウンド数(例えば、15ラウンド)を有し、大入賞口86の開放時間が約26秒間である大当りである。このため、賞球数が比較的多くなる。なお、各大当りでは、大入賞口86に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するか、あるいは所定数(例えば、10個)の遊技球が入球しなくても所定時間(例えば、26秒間)が経過したときに大入賞口86が閉じられて1ラウンドが終了する。
また、確率変動状態は、大当り(確変大当り及び通常大当りの2種類の大当りを意味する)に移行する確率が予め定められた高確率となる状態である。また、開放時間延長状態は、始動口56Bの開放時間が通常よりも延長される状態である。例えば、通常の開放時間は、約0.1秒間であるのに対して、開放時間延長状態では、約4秒間に延長される。なお、始動口56Bは、普通図柄の抽選に当選することにより開放するもので、普通電動役物として機能する。
また、確変大当りの後は、大当りに移行する確率が、通常遊技状態と比べ予め定められた高確率となる、特別図柄の確率変動状態になる。そして、次回大当りが発生するまでの間か、あるいは規定回数(例えば、10000回)の特別図柄の変動表示が行われるまでの間、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。また、通常大当りの後は、大当りに移行する確率が通常遊技状態と同一の予め定められた低確率状態となるとともに、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する時短遊技状態となる。
センター役物64は、演出図柄表示装置62の前面周辺部に突設して装着されている。センター役物64は、可動する一対の翼片部64Aを有している。この翼片部64Aの可動によりワープ入球口58の開口面積が変化する。
また、遊技領域の左下方側には、主制御基板102からの制御信号に基づいて識別図柄(特別図柄の識別図柄及び普通図柄の識別図柄を意味する)を表示制御する7セグ表示基板(図柄表示装置)68が配置されている。この7セグ表示基板68は、特別図柄の識別図柄を表示する7セグメント表示器70と、4個の普通図柄保留表示LED72と、4個の特別図柄保留表示LED74と、普通図柄の識別図柄を表示する2個の普通図柄表示LED76と、を有している。
ここで、確変大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた識別図柄(例えば、奇数の数字からなる確変大当り図柄)が停止表示される。また、通常大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた別の識別図柄(例えば、偶数の数字からなる通常大当り図柄)が停止表示される。
また、演出図柄表示装置62の左側には、普通図柄作動ゲート78が配置されている。この普通図柄作動ゲート78の内部には、ゲートスイッチ124(図4参照)が配設されている。これにより、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、ゲートスイッチ124が作動して、7セグ表示基板68の普通図柄表示LED76が変動表示される。
各普通図柄保留表示LED72及び各特別図柄保留表示LED74は、4個の丸形の赤色LEDで構成されており、7セグメント表示器70の左右両側に近接して配置されている。これは、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、始動口56Bに入球した遊技球の数も4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものである。7セグメント表示器70の変動表示が開始する度に、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示LED74は消灯される。また、普通図柄も普通図柄表示LED76の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED72が消灯される。そして、7セグメント表示器70に予め定められた大当り図柄が停止表示されると大当りが発生し、後述の大入賞口86が開放状態となる。また、2個の普通図柄表示LED76が予め定められた表示態様(当り図柄)で停止表示されると、普通図柄当りが発生し、始動口56Bが開放状態となる。なお、7セグメント表示器70にて表示される特別図柄の識別図柄と、演出図柄表示装置62にて表示される特別図柄の演出図柄とは、同一の遊技結果(抽選結果)を示すものである。
始動口56Bは、演出図柄表示装置62の下方に離れて配置されているものであり、いわゆるチューリップ式で一対の翼片部材56Aが開閉するように形成されている。その内部には、遊技球の通過を検知する始動口スイッチ120(図4参照)と、翼片部材56Aを作動させるための始動口ソレノイド130(図4参照)と、がそれぞれ備えられている。この一対の翼片部材56Aが左右に開くと始動口56Bの開放面積が大きくなって遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部材56Aが閉じその離間距離が小さくなると始動口56Bの開放面積が小さくなって遊技球の入球の可能性が小さくなる通常状態となる。
変動入賞装置80は、始動口56Bの下方に配置されており、基板82と、大入賞装置84と、を備えている。ここで、大入賞装置84は、略中央に配置されており、帯状に開口された大入賞口86と、この大入賞口86を開放又は閉鎖する開閉板88と、この開閉板88を開閉するための大入賞口ソレノイド132(図4参照)と、入賞球を検知するカウントスイッチ126(図4参照)と、を備えている。
また、中央装置54の左側下方部には、風車63が配置されている。さらに、遊技領域の左側下方部及び右側下方部には、一対のサイドランプ90がそれぞれ配置されている。
また、遊技盤26の下方にはアウト口92が設けられており、このアウト口92の下部にはバック球防止部材94が設けられている。このバック球防止部材94は、遊技領域28に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レール52の先端部には、ファール球防止部材96が取り付けられている。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置について説明する。
図4及び図5に示すように、電子制御装置は、主制御基板(主制御部)102と、払出制御基板(払出制御手段)104と、サブ制御基板106と、発射制御基板108と、を備えている。
図4に示すように、主制御基板102は、CPU102Aと、ROM102Bと、を備えている。
また、主制御基板102のCPU102Aは、ROM102Bに記憶されたデータに基づいて、後述の始動口ソレノイド130、後述の大入賞口ソレノイド132、後述の図柄表示装置134及びサブ制御基板106をそれぞれ制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、遊技全体を司り主として当否判定などの遊技状態を判断するものである。
特に、CPU102Aは、始動口56Bへの遊技球の入球を契機として、大当り抽選処理(特別遊技抽選処理)を実行し、任意の乱数(特別図柄当否判定乱数)を用いて当否を判定する機能を備えている。また、特別図柄の当否判定の実行に伴って、CPU102Aは、特別図柄(識別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する機能も備えている。
この識別図柄の変動パターンは、演出図柄表示装置62に表示される各演出図柄の演出パターン(遊技演出)に対応するもので、CPU102Aが行う「識別図柄の変動パターンの決定」は、「演出図柄の演出パターン(遊技演出)の決定」に相当する。そして、特別図柄(識別図柄)の変動パターン(演出図柄の演出パターン)が決定されると、7セグメント表示器70で特別図柄(識別図柄)の変動表示が開始されるとともに、演出図柄表示装置62で演出図柄の変動表示が開始され、決定された変動パターンにより特定される変動時間が経過すると、特別図柄および演出図柄が停止表示され、その停止表示された演出図柄の図柄組み合わせ態様により、特別図柄の当否判定結果(大当り抽選結果)が遊技者に報知される。なお、演出図柄表示装置62は、遊技盤26の表面(盤面)略中央に、遊技者の視野に入り易い状態で配置される。一方、7セグメント表示器70は、遊技盤26の表面(盤面)の端部(本実施形態では盤面左側端部)に、遊技者の視野に入り難い状態で配置される。このことから、遊技者は演出図柄表示装置62の表示内容に注目して遊技を行うのが一般的である。
そして、CPU102Aは、上述した演出図柄の変動表示及び停止表示の制御を行うサブ制御基板106や、盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入球することで発生する賞球の払い出し制御を行う払出制御基板104を直接的に制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116をサブ制御基板106を介して間接的に制御する。
主制御基板102のROM102Bには、CPU102Aにより実行される遊技全体の制御を実現するためのプログラムが記憶されている。
また、主制御基板102は、中継端子板118を介して、始動口スイッチ120と、大入賞口スイッチ122と、ゲートスイッチ124と、カウントスイッチ126と、にそれぞれ電気的に接続されている。
また、主制御基板102は、中継端子板128を介して、始動口ソレノイド130と、大入賞口ソレノイド132と、図柄表示装置134と、にそれぞれ電気的に接続されている。なお、7セグ表示基板68は、図柄表示装置134の一実施形態である。
払出制御基板104は、中継端子板136を介して、ガラス枠スイッチ138と、外部タンクスイッチ140と、タンクスイッチ142と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板144を介して、エラーLED146に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、下皿満タンスイッチ148に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板150を介して、球貸表示基板152と、球貸装置(CRユニット)154と、にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、球貸表示基板152には、球貸スイッチ156と、返却スイッチ158と、がそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板160を介して、払出モータ162を備えた払出装置161と払出スイッチ164とにそれぞれ電気的に接続されている。さらに、払出制御基板104は、主制御基板102と発射制御基板108とにそれぞれ電気的に接続されている。
払出制御基板104には、図示しないが、消費税率用のディップSW設けられている。ディップSWは、4個設けられており、0%から15%までの16段階の切り換えが可能である。ディップSWは上側または下側の選択が可能となっており、4個のディップSWすべてを下側に設定した場合の消費税率は0%であり、すべてを上側に設定した場合の消費税率は15%である。
消費税率5%であれば、ディップSW1とディップSW3が上側に設定され、ディップSW2とディップSW4は下側に設定される。消費税7%であれば、ディップSW1からディップSW3までが上側に設定され、ディップSW4は下側に設定される。消費税10%であれば、ディップSW2とディップSW4が上側に設定され、ディップSW1とディップSW3が下側に設定される。
このディップSWの変更により消費税率が変更され、後述する演算パターンテーブルの選択が相当する消費税率のものに変更される。
ここで、図6に示すように、払出制御基板104は、第1演算部(第1個数算出手段)104Aと、第2演算部(第2個数算出手段)104Bと、第3演算部(払出個数算出手段)104Cと、個数補正部(個数補正手段)104Dと、連続して払い出す場合の回数を計数するカウンタ(加算手段)104Eと、記憶部(記憶手段)104Fと、コマンド受信部104Gと、コマンド送信部104Hと、を備えている。なお、第1演算部104A、第2演算部104B、第3演算部104C及び個数補正部104Dは、CPUで構成されており、記憶部104FはROMで構成されている。また、カウンタ104Eは、タイマで構成されている。
第1演算部104Aは、貸出金額に相当する遊技球の個数を算出する。例えば、図7及び図8に示すように、遊技球1個が4円とすると、貸出金額100円で25個、200円で50個、300円で75個、…、500円で125個、…、1000円で250個というように算出される。なお、これらの数値は、遊技球1個が4円である限り、消費税率の値によらず、常に一定である。
図6に示すように、第2演算部104Bは、貸出金額の消費税に相当する遊技球の個数を算出する。例えば、図7に示すように、遊技球1個が4円で、かつ消費税率5%を例にとると、貸出金額100円で1.25個となり小数点以下を切り捨てて1個、200円で2.5個となり小数点以下を切り捨てて2個、300円で3.75個となり小数点以下を切り捨てて3個、…、500円で6.25個となり小数点以下を切り捨てて6個、…、1000円で12.5個となり小数点以下を切り捨てて12個というように算出される。
図6に示すように、第3演算部104Cは、第1演算部104A及び第2演算部104Bの演算結果に基づいて、貸出金額に相当する遊技球の個数から貸出金額の消費税に相当する遊技球の個数を差し引いた遊技球の払出個数を算出する。例えば、図7に示すように、遊技球の払出個数は、遊技球1個が4円で、かつ消費税率5%を例にとると、貸出金額100円では25(第1演算部104Aの演算結果)−1(第2演算部104Bの演算結果)=24個、200円では50−2=48個、300円では75−3=72個、…、500円では125−6=119個、…、1000円では250−12=238個、というように算出される。なお、これらの遊技球の払出個数は、各貸出金額を一括して遊技球に変換した場合の算出結果である。
図6に示すように、個数補正部104Dは、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数の一括値と、貸出金額を整数値で除して小分けにした単位貸出金額に相当する遊技球の払出個数の小分け値に整数値を乗じた小分け整数倍値と、を比較し、両者が一致しない場合には、記憶部104Fに記憶された演算パターンテーブルに基づいて、小分け整数倍値を補正して一括値と同一の値にする。
小分け整数倍とは、100円単位(25個ずつ)を正の整数回払い出すという意味である。つまり、従来機の貸球払い出しは、貸球金額が500円であっても、1000円であっても、100円単位(25個ずつ)で整数回払い出すことを基本としている。本発明は、この従来機の小分けにして払い出す方法をベースにして成り立っている。
ここで、従来機の払い出し方法を説明する。
球貸装置には、予め定められた個数の遊技球(例えば、500円分に対応する125個)が設定されており、それらを一括して払い出すのではなく、単位遊技球(25個)に小分け(例えば、5回)にして払い出す。
球貸装置から払出制御基板へ行く信号として、カードユニットREADY信号(BRDY)と台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)がある。一方、払出制御基板から球貸装置へ行く信号として、台READY信号と台端末貸出完了信号(EXS)がある。
遊技者が、球貸スイッチを押した場合は、球貸装置から100円単位分の遊技球(25個ずつ)を払い出す。
遊技者が球貸スイッチを押したことにより、球貸装置からカードユニットREADY信号(BRDY)及び台端末貸出完了確認信号(BRQ)のオンが球貸装置から払出制御基板に出力される。払出制御基板は、これらの信号を受信した後、台端末貸出完了信号(EXS)をオンする。その後、払出制御基板は、台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)のオフを受信すると、払出処理を払出装置に指示する。払出装置は、払出処理に従って、25個の遊技球を払い出す。払い出した遊技球は球貸しの検知処理により検知され25個の遊技球を検知した時点で、払出制御基板は、台端末貸出完了信号(EXS)をオフする。これで、単位遊技球(25個)の払い出しが終了する。
球貸装置の予め定められた遊技球が、例えば、500円に対応する125個であれば、更に、払い出しが続行する。払出制御基板は、連続して球貸装置から台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)のオンを受信し、単位遊技球(25個)の払い出しを行う。500円であれば、この払出動作を5回行うことになる。
本発明では、この従来機の小分けにして払い出す方法をベースにして成り立っている。例えば、図7に示すように、遊技球1個が4円で、かつ消費税率5%を例にとる。ここで、球貸装置には、貸し出す球の単位金額が100円以外に設定されている場合がある。例えば、500円が球貸装置の最低の貸し出し金額に設定されていたとする。貸出金額500円に相当する遊技媒体の個数Mは、500円÷4円=125個となる。一方、貸出金額500円の消費税に相当する遊技媒体の個数mは、125×0.05=6.25個となり、小数点以下は切り捨てられるので、m=6個となる。つまり、500円に対する遊技球を一括して貸し出された場合に貸し出される遊技球は、M−m=125−6=119個となる(図7参照)。
これに対して、単位金額である100円に相当する遊技媒体の個数Nは、100円÷4円=25個となる。一方、単位貸出金額100円の消費税に相当する遊技媒体の個数nは、25×0.05=1.25個となり、小数点以下は切り捨てられるので、n=1個となる。そして、この貸出金額を整数値Sで除して単位貸出金額にするので、S=500円÷100円=5となる。すると、単位金額ずつで500円貸し出される場合は、(N−n)×S=(25−1)×5=120個となる。
このように、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数の一括値と、貸出金額を整数値で除して小分けにした単位貸出金額に相当する遊技球の払出個数の小分け値に整数値を乗じた小分け整数倍値とが一致しない。この場合には、個数補正部104Dは、後述の演算パターンテーブルに基づいて、貸出金額を整数値で除して小分けにした単位貸出金額に相当する遊技球の払出個数の小分け値に整数値を乗じた小分け整数倍値、上記例では、100円ずつ小分けにして遊技球を払い出した場合の500円分の貸出金額に相当する遊技球の払出個数の方を調整する。
すなわち、(N−n)×S−X=(M−m)において、X(1以上の整数)を求めるように調整する。ここで、N=25、n=1、S=5、M=125、m=6なので、
(25−1)×5−X=125−6=119から、Xの値は1(個)となる。
具体的な払い出しでは、100円単位で球を貸し出す場合に、25個の球を貸出用24個の球と消費税用の1個の球とに分けて払い出すことになる。しかし、連続して球を貸し出す場合には、連続した回数をカウントして、そのカウント値に基づき、減算値を決め25個の球からその減算値を足した個数を貸出用として払い出す。
例えば、図7の400円目の減算値は−2である。一方、100円から300円までと500円の減算値は−1である。ここで、500円に相当する球を貸し出す場合は、最初の100円目は、25個から減算値の−1を足した24個を貸し出し、1個を消費税分として後述の消費税用の回収通路に払い出す。200円目と300円目も同様の個数を払い出す。しかし、400円目は、減算値が−2なので、25個に減算値の−2を足した23個を貸し出し、2個を消費税用回収通路に払い出す。500円目は、100円目と同様に24個を貸し出し、1個を消費税用回収通路に払い出す。つまり、500円で貸し出される球数は、24+24+24+23+24=119個となり、500円一括で払いだされる遊技球の個数と一致する。
この400円目の減算値が−2にしているのは、以下の計算による。
すなわち、単位貸出金額の消費税に相当する遊技媒体の個数n=25個の小数点以下の数値をpとすると、25個×0.05=1.25なので、p=0.25となる。払い出し回数のカウント値をkとすると、k×p≧1.00となるのは、k=4である。そこで、4回目の払い出し、つまり400円目の減算値を−1に−1を加えて、−2としたわけである。
これにより、この遊技球の払出個数が、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数の一括値、上記例では、500円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数と同じ値となるように補正される。
図6に示すように、カウンタ104Eは、貸出金額を小分けした単位貸出金額の回数をカウントする。例えば、図7乃至図9に示すように、100円ずつ小分けにして1000円分の遊技球を払い出した場合では、100円分(100円目)の遊技球を払い出す行為が10回分だけ繰り返されるため、最初の100円分のカウント値は「1」とされ、次の100円分(200円目)のカウント値は「2」とされていき、最後の100円分(1000円目)のカウント値は「10」とされる。なお、これらのカウント値は、遊技球1個の値段や消費税率にかかわらず、小分けされた回数がそのまま反映される。
記憶部104Fには、連続して払い出す場合に貸出金額を小分けした単位貸出金額の回数をカウントするカウント値と単位貸出金額に相当する遊技球の払出個数の補正値とを対応付けた演算パターンテーブルが記憶されている。すなわち、図7に示すように、遊技球1個が4円で、かつ消費税率が5%では、この演算パターンテーブルは、カウント値が「1」から「3」に対して払出個数の減算値がそれぞれ「−1」。つまり、これらのカウント値では、最低払出単位数の25個に対して、−1である24個を払い出す。カウント値が「4」に対して払出個数の減算値が「−2」。つまり、これらのカウント値では、最低払出単位数の25個に対して、−2である23個を払い出す。同様に、カウント値が「5」から「7」に対して払出個数の減算値がそれぞれ「−1」、カウント値が「8」に対して払出個数の減算値が「−2」、カウント値が「9」と「10」に対して払出個数の減算値がそれぞれ「−1」と対応付けられている。これにより、遊技球1個が4円で、かつ消費税率が5%では、1000円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出す場合と100円ずつ小分けにして1000円分の遊技球を払い出す場合とは238個で同じ値になる。つまり、100円ずつ小分けにして払い出す場合も、最初の100円では、24個、続いて、次の100円が24個、同様に3回目以降は24個、23個、24個、24個、24個、23個、24個、24個となる。これらを合計したものは、238個となり、一括して払い出す場合と同じ値である。
ここで、演算パターンテーブルには、100円から1000円までの間の100円単位で、減算値とカウント値とが対応付けられているが、100円から10000円までの間の100円単位で、減算値とカウント値とを対応付けしたテーブルにしてもよい。また、貸出金額が1000円を超える場合には、カウント値を「0」に戻して、100円から1000円までの遊技球の払い出しを繰り返すようにしてもよい。
なお、記憶部104Fに演算パターンテーブルが記憶された構成に限られるものではなく、演算パターンテーブルを用いず、払出制御基板104のCPUにより、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出した場合と、貸出金額を小分けにした単位貸出金額に相当する遊技球の払出動作を小分けにした回数だけ繰り返す場合と、で遊技者に払い出される遊技球の払出個数の合計値が同じなるように、演算してもよい。
図6に示すように、コマンド受信部104Gは、球貸装置154から送信される遊技球の払い出しに関するカードユニットREADY信号(BRDY)及び台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)を受信する。
コマンド送信部104Hは、球貸装置154に対して、台READY信号及び台端末貸出完了信号(EXS)を送信する。また、コマンド送信部104Hは、払出装置161に対して、遊技球の払出動作に関する払出動作信号を送信する。払出装置161は、払出動作信号を受信して、払出モータ162及びカム軸200(206)の動作を制御して、遊技球を払い出す。
図4及び図5に示すように、サブ制御基板106は、演出表示基板110と、アンプ基板112と、装飾駆動基板114と、演出ボタン基板116と、にそれぞれ電気的に接続されている。
また、サブ制御基板106は、主制御基板102からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。また、サブ制御基板106は、図5に示すように、CPU106Aと、ROM106Bと、を備えている。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの制御信号を受けて演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116などの各基板を制御する。
ROM106Bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。
図5に示すように、演出表示基板110には、演出表示装置166(62)と、演出表示ROM168と、がそれぞれ電気的に接続されている。この演出表示ROM168には、演出図柄表示装置62に変動表示及び停止表示される演出図柄のデータ(画像データ)が記憶されている。なお、演出図柄表示装置62は、演出表示装置166の一実施形態である。
また、アンプ基板112には、所定の効果音を出力する各種スピーカ170(48)が電気的に接続されている。なお、サブスピーカ48は、各種スピーカ170の一実施形態である。
また、装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172(66)が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号を受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。特に、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号に基づいて、各ランプ装置66の発光を制御する。また、演出ボタン基板116には、操作スイッチ174(40)が電気的に接続されている。なお、ランプ装置66は、各種LED・ランプ172の一実施形態である。また、演出ボタン40は、操作スイッチ174の一実施形態である。
次に、払出装置161及びその周辺構造について説明する。
図10に示すように、払出装置161の遊技球流動上流側には、遊技球が貯留されるタンク180がケースレール182を介して接続されている。また、払出装置161の遊技球流動下流側には、遊技球排出通路184が接続されている。この遊技球排出通路184は、さらに、上皿部18に案内される遊技球が通過する貸球通路(第1通路)186とパチンコ機10に回収される消費税相当の遊技球が通過する回収通路(第2通路)188と、で分かれている。この貸球通路186と回収通路188とは区画されており、貸球通路186を通過している遊技球が回収通路188に進入することができなくなっており、また、回収通路188を通過している遊技球が貸球通路186に進入することができなくなっている。
さらに、遊技球排出通路184の貸球通路186と回収通路188との分岐点には、ソレノイド式のシャッタ190が設けられている。このシャッタ190は、ソレノイド192の励磁状態によりシャッタ190を押し出したり、あるいは引っ込めたりすることができ、このシャッタ190の動作により、回収通路188が開放又は閉塞される。回収通路188が開放されると、遊技球が回収通路188に進入可能になり、回収通路188が閉塞されると、遊技球が回収通路188に進入不可能になる。このソレノイド192は、払出制御基板104と電気的に接続されており、ソレノイド192の励磁は、払出制御基板104により制御される。このソレノイド192の励磁制御により、払出装置161から払い出される遊技球のうち消費税相当の遊技球として回収される遊技球の個数が調整される。
また、回収通路188の近傍には、回収通路188を通過する遊技球の個数をカウントする遊技球検知スイッチ(遊技媒体検知手段)194が設けられている。この遊技球検知スイッチ194は、払出制御基板104又はサブ制御基板106に電気的に接続されている。遊技球検知スイッチ194により回収通路188を通過する遊技球の個数がカウントされ、カウント値のデータ信号として、払出制御基板104又はサブ制御基板106に送信される。なお、遊技球検知スイッチ194によるカウント値のデータ信号は、パチンコ機10を管理しているホールに設けられたコンピュータ(外部通信装置)にも同時に送信される。
なお、回収通路188は、従来からパチンコ機10に設けられたケースレール182に接続されている既存の球抜き通路と兼用するようにしてもよい。この球抜き通路を回収通路として利用した構成では、既存の通路をそのまま利用することができ、別途、回収通路を設ける必要がない。
図11乃至図13に示すように、払出装置161は、払出モータ162と、カム軸200と、第1払出スイッチ202と、第2払出スイッチ204と、で構成されている。払出モータ162及びカム軸200の駆動は、払出制御基板104からの払出動作信号に基づいて制御される。払出装置161は、払出制御基板104からの払出動作信号に基づいて、払出モータ162がパチンコ機裏面側から見て反時計回りに回転して遊技球の払い出しを行う。すなわち、図14(A)、(B)に示すように、払出モータ162が回転することにより、カム軸200が回転し、遊技球が払出装置161の通路A及び通路Bを通過して遊技球排出通路184に向かって交互に払い出される。通路Aを通過した遊技球は、第1払出スイッチ202によりカウントされ、通路Bを通過した遊技球は、第2払出スイッチ204によりカウントされ、第1払出スイッチ202及び第2払出スイッチ204によるカウント値が信号として、払出制御基板104に送信される。これにより、払出制御基板104は、払出装置161から実際に払い出された遊技球の個数を計数する。
図10に示すように、払出装置161には、タンク180に貯留された遊技球がケースレール182を介して供給される。払出装置161に供給された遊技球は、上述のように、通路A及び通路Bを通って遊技球排出通路184に供給される。遊技球排出通路184に供給された遊技球の一部は、シャッタ190の開閉制御により回収通路188に進入する。このとき、他の遊技球は、貸球通路186を進入して上皿部18に案内される。そして、その遊技球は、遊技者によりパチンコ遊技に使用される。このように、消費税に相当する個数の分だけ、遊技球が回収通路188に進入して、パチンコ機10に回収される。この遊技球は遊技者に供給されるものではないため、貸出金額に相当する遊技球の個数から貸出金額の消費税に相当する遊技球の個数を差し引いた個数分だけ、遊技者に供給することができる。
次に、払出装置161及びその周辺構造の変形例について説明する。
図15に示すように、払出装置161の遊技球流動上流側には、遊技球が貯留されるタンク180がケースレール182を介して接続されている。また、払出装置161の通路Cには、上皿部18に案内される遊技球が通過する貸球通路186されている。また、払出装置161の通路Dには、パチンコ機10に回収される消費税相当の遊技球が通過する回収通路188が接続されている。この貸球通路186と回収通路188とは区画されており、貸球通路186を通過している遊技球が回収通路188に進入することができなくなっており、また、回収通路188を通過している遊技球が貸球通路186に進入することができなくなっている。なお、上述した構成と異なり、払出装置161により2つの通路に供給する遊技球の個数を調整するため、ソレノイド及びシャッタなどは設けられていない。
図16乃至図18に示すように、払出装置161は、払出モータ162と、カム軸206と、第1球貸係数センサ208と、第2球貸計数センサ210と、第1消費税遊技球係数センサ212と、第2消費税遊技球計数センサ214と、払出モータセンサ216と、で構成されている。払出モータ162及びカム軸206の駆動は、払出制御基板104からの払出動作信号に基づいて制御される。払出装置161は、払出制御基板104からの払出動作信号に基づいて、払出モータ162がパチンコ機正面側から見て時計回りに回転して遊技者に提供される遊技球の払い出しを行う。すなわち、図19(A)、(B)に示すように、払出モータ162が回転することにより、カム軸206が回転し、払出モータセンサ216によりカム軸206の回転が正常か否か検知し、所定数の遊技球を払い出す。払い出された遊技球は、通路Cの第1球貸計数センサ208、通路Dの第2球貸計数センサ210により検出され、払出制御基板104により遊技球の払出個数を計数する。一方、払出装置161は、払出制御基板104からの払出動作信号に基づいて、払出モータ162がパチンコ機正面側から見て反時計回りに回転して消費税に相当する遊技球(遊技者に供給されずパチンコ機に回収される遊技球)の払い出しを行う。すなわち、図20(A)、(B)に示すように、払出モータ162が回転することにより、カム軸206が回転し、払出モータセンサ216によりカム軸206の回転が正常か否か検知し、通路C及び通路Dから交互に1個ずつ遊技球を払い出す。払い出された遊技球は、通路Cの第1消費税遊技球計数センサ212、通路Dの第2消費税遊技球計数センサ214により検出され、払出制御基板104により消費税に相当する遊技球の個数を計数する。
図15に示すように、上記払出装置161には、タンク180に貯留された遊技球がケースレール182を介して供給される。そして、払出装置161は、払出制御基板104からの制御信号に基づいて払出モータ162を制御する。このとき、払出モータ162がパチンコ機正面側から見て時計回りに回転すると、遊技者に提供される遊技球の払い出しが実行され、所定数の遊技球が貸球通路186を通過して上皿部18に案内される。また、払出モータ162がパチンコ機正面側から見て反時計回りに回転すると、消費税相当の遊技球の払い出しが実行され、所定数の遊技球が回収通路188を通過してパチンコ機10に回収される。このように、払出装置161は、遊技者に供給する遊技球を払い出す通路と消費税相当の遊技球を払い出す通路とを分けて設け、かつ払出モータ162の回転方向により払い出される遊技球の個数を制御することにより、遊技者に供給される遊技球のうち消費税相当の遊技球を容易に除くことができる。この結果、消費税相当の遊技球を除いた遊技球のみを遊技者に提供することができる。
次に、遊技球の貸球制御処理について説明する。
以下に示す貸球制御処理は、例えば、単位貸出金額100円ずつ小分けにして遊技球を払い出す払出動作を、貸出金額に相当する金額になるまで複数回繰り返す場合について説明する。
図21に示すように、現在の消費税率に合致した演算パターンテーブル(図7乃至図9参照)が決定される(S100)。例えば、遊技球1個が4円であり、現在の消費税率が5%である場合には、記憶部104Fに記憶された複数の演算パターンテーブルのうち、図7に示す減算値とカウント値との対応関係を示した演算パターンテーブルが決定され、以下の処理において適用される。
次に、球貸装置154からのカードユニットREADY信号(BRDY)及び台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)のオンを受信したか否かが払出制御基板104のコマンド受信部104Gにより判断される(S120)。
次に、カードユニットREADY信号(BRDY)及び台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)のオンを受信したと判断された場合(S120:YES)には、払出制御基板104のコマンド送信部104Hから台端末貸出完了信号(EXS)のオンが送信される(S140)。
次に、球貸装置154からの台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)のオフを受信したか否かが払出制御基板104のコマンド受信部104Gにより判断される(S160)。
払出制御基板104のコマンド受信部104Gが台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)のオフを受信すると(S160:YES)、払出制御基板104のコマンド送信部104Hから払出動作に関する制御信号が払出装置161に対して送信される(S180)。
そして、払出制御基板104のカウンタのカウント値が「0」から「1」に設定される(S200)。そして、演算パターンテーブルに基づいて、払出装置161により遊技球の払出処理が実行される(S220)。このように、演算パターンテーブルに基づいて、遊技球の払出個数が決定されるため、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出した場合と、貸出金額を小分けにした単位貸出金額に相当する遊技球の払出動作を小分けにした回数だけ繰り返す場合と、で遊技者に供給される遊技球の払出個数の合計値を同じ値にすることができる。
ここで、払出制御基板104の記憶部104Fには、予め複数種類の演算パターンテーブルが記憶されており、この演算パターンテーブルを用いて、遊技球の払出個数が決定されるため、遊技球の払出個数を容易に決定することができる。加えて、消費税率が変化したときに、この演算パターンテーブルの減算値を変更することにより、消費税率の変化に容易に対応させることができる。
仮に、単位貸球数をN(例:25球)とする。単位貸球数は、単位金額(例:100円)で貸球される個数である。また、貸球に対して、掛けられる消費税率をT(%)とする。このとき、消費税相当の球数は、N×T/100=NT/100の整数部分であるNTAである。この場合、遊技機が遊技者に払いだす貸球数Yは、前述の単位貸球数Nから消費税相当球数NTAを減算した個数である。つまり、Y=N−NTAとなる消費税相当の球数の整数部分は、遊技球1個当りの貸球金額(例:4円)と消費税率(例:5%)と払い出す総金額(例:500円)によって、変動する。1個当りの貸球金額(例:4円)と消費税率(例:5%)が一定だとすると、貸球金額の大小によって、変動する。つまり、小数点以下の消費税相当分の球数が切り捨てられるので、払い出す貸球金額が大きくなると小数点以下が丸め込まれ、一括で遊技者に払い出したほうが、単位金額(例:100円)ずつ遊技者に払い出すよりも遊技者に払い出す貸球数が少なくなる。
前述した演算パターンテーブルとは、消費税相当分の小数点以下の切り捨てられる部分が累積することによって、切り捨てられる遊技球数が1球以上に相当した場合に減算値をさらに−1しているのである。
例えば、4円パチンコで消費税率5%の場合は、単位金額100円に対する貸球数は25個である。その消費税相当の球数は、25×0.05=1.25である。ここで、100円毎に0.25球が切り捨てられるので、100円から300円までは、25個の球に対して、24個を遊技者に貸し出し、1個を消費税用の回収通路に払い出していた。ところが、400円目になると、今までの小数点以下の球の累積数が1球以上(0.25×4=1.00)になるため、減算値をそれまでの−1ではなく、−2にしているのである。このことは、1個当りの貸球金額や消費税率が変わっても同様である。このことから、本実施例においては、貸球として払い出される遊技球の個数は、上述の式に基づいて決定されることになる。
遊技球の払い出しでは貸出金額に相当する遊技球のうち消費税に相当する遊技球は回収通路188に導かれ、残りの遊技球は貸球通路186を通過して上皿部18に案内される。これにより、貸出金額に相当する遊技球のうち消費税に相当する遊技球を回収して、残りの遊技球のみを遊技者に供給することができる。特に、貸球通路186と回収通路188とを区画したことにより、貸球通路186又は回収通路188の一方を通過する遊技球が貸球通路186又は回収通路188の他方に進入することを防止でき、貸出金額に相当する遊技球のうち消費税に相当する遊技球を容易に回収することができる。
ここで、貸出金額に相当する遊技球のうち消費税に相当する遊技球の回収方法については、図11に示す払出装置161を用いた場合には、図10に示すように、貸出金額に相当する遊技球の全てが払出装置161から遊技球排出通路184に払い出される。そして、払出制御基板104によりソレノイド192に通電制御され、シャッタ190の開閉動作が制御される。これにより、シャッタ190が回収通路188を開放して、消費税に相当する遊技球が回収通路188に進入する。他の遊技球は、貸球通路186を通過して上皿部18に案内されて遊技者に使用される。このように、図11に示す払出装置161を用いた貸球制御方法は、貸出金額に相当する遊技球の全てを払出装置161から払い出し、ソレノイド192の通電状態を制御することにより、遊技者に供給する遊技球と回収する遊技球とを区分けするものである。例えば、100円分の遊技球を払い出す場合には、24個の遊技球が貸球通路186を通過し、1個の遊技球が回収通路188に進入するように、ソレノイド192及びシャッタ190の駆動が制御される。
また、図16に示す払出装置161を用いた場合には、図15に示すように、払出制御基板104が払出装置161の払出モータ162の回転方向を制御することにより、遊技者に供給する遊技球と、消費税として回収する遊技球と、を区分けするものである。すなわち、図19(A)、(B)に示すように、払出モータ162がパチンコ機正面側から見て時計回りに回転するように制御されると、遊技者に提供される遊技球の払い出しが実行され、所定数の遊技球が貸球通路186を通過して上皿部18に案内される。また、図20(A)、(B)に示すように、払出モータ162がパチンコ機正面側から見て反時計回りに回転するように制御されると、消費税相当の遊技球の払い出しが実行され、所定数の遊技球が回収通路188を通過してパチンコ機10に回収される。このように、図16に示す払出装置161を用いた貸球制御方法は、貸出金額に相当する遊技球のうち遊技者に提供される遊技球と消費税として回収される遊技球とを、予め分けて払い出すものである。例えば、100円分の遊技球を払い出す場合には、24個の遊技球が貸球通路186を通過するように払出モータ162がパチンコ機正面側から見て時計回りに回転制御され、1個の遊技球が回収通路188に進入するように払出モータ162がパチンコ機正面側から見て反時計回りに回転制御される。
ここで、遊技球の払出個数の具体例として、例えば、遊技球1個が4円、消費税率が5%という前提で、貸出金額500円分の遊技球を一括して払い出した場合には、貸出金額に相当する遊技球は125個であり、そのうち、遊技者に供給される遊技球は119個であり、消費税相当の遊技球は6個になる。この場合には、遊技者に供給される119個の遊技球は、貸球通路186を通過し、消費税として回収される6個の遊技球は、回収回路188を通過する。一方、貸出金額500円分の遊技球の払い出しに関し単位貸出金額として100円分ずつ小分けして遊技球を払い出した場合には、遊技者に供給される遊技球の払出個数は演算パターンテーブルに基づいて個数補正部104Dにより補正されるが、最初の100円目の払出処理では、24個の遊技球が貸球通路186を通過して遊技者に供給され、他の1個の遊技球が回収通路188を通過してパチンコ機10に回収される。次の200円目及び300円目の払出処理でも同じように、24個の遊技球が貸球通路186を通過して遊技者に供給され、他の1個の遊技球が回収通路188を通過してパチンコ機10に回収される。そして、次の400円目の払出処理では、23個の遊技球が貸球通路186を通過して遊技者に供給され、他の2個の遊技球が回収通路188を通過してパチンコ機10に回収される。この400円目の払出処理では、遊技球の払出個数が補正される。最後の500円目の払出処理では、24個の遊技球が貸球通路186を通過して遊技者に供給され、他の1個の遊技球が回収通路188を通過してパチンコ機10に回収される。このようにして、貸出金額500円分の遊技球を一括して払い出した場合と貸出金額500円分の遊技球を100円分ずつに小分けして払い出した場合とでは、遊技者に提供される遊技球の払出個数の合計値(具体例では119個)が一致する。
なお、別の具体例として、例えば、遊技球1個が4円、消費税率が5%という前提で、貸出金額500円を単位貸出金額として100円ずつ5回に分けて貸球する場合には、上述したように、合計119個の遊技球が払い出されて遊技者に提供される。このとき、最初の100円目から400円目の払出処理までは、25個の遊技球を補正せずに遊技者にそのまま払い出し、最後の500円目の遊技球の払出処理のときに、残りの19個の遊技球を遊技者に払い出してもよい。この場合には、最後の500円目の遊技球の個数のみが個数補正部104Dにより補正されている。このような遊技球の払出処理でも、貸出金額500円分の遊技球を一括して払い出した場合と貸出金額500円分の遊技球を100円分ずつに小分けして払い出した場合とでは、遊技者に提供される遊技球の払出個数の合計値(具体例では119個)が一致する。この遊技球の払出方法では、単位貸出金額の最終回に払い出される遊技球だけを、貸球通路186と回収通路188に区分けするだけで遊技者に提供される遊技球の払出個数を一致させることができる。
また、図10及び図15に示すように、回収通路188を通過する遊技球の個数は、回収通路188を通過する遊技球の個数をカウントする遊技球検知スイッチ194によりカウントされ、このカウント値がデータ信号として払出制御基板104又はサブ制御基板106に送信される。これにより、消費税相当の遊技球の個数を認識することができる。また、遊技球検知スイッチ194によるカウント値のデータ信号は、パチンコ機10を管理しているホールに設けられたコンピュータ(図示省略)に送信されることにより、ホール側の関係者に、消費税相当の遊技球の個数を報知させることができる。
また、図21に示すように、払出装置161から遊技球が払い出された後、払出装置161の遊技球検知部163から払出完了信号が払出制御基板104に送信される。払出制御基板104が払出完了信号を受信すると、台端末貸出完了信号(EXS)をオフにする(S240)。
そして、台端末貸出完了信号(EXS)をオフにした後、所定時間(例えば、2秒間)以内に台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)をオンにしたか否かが払出制御基板104により判断される(S260)。
台端末貸出完了信号(EXS)をオフにした後、所定時間(例えば、2秒間)以内に台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)をオンにしていないと判断された場合には(S260:NO)、カウンタのカウント値を「0」にリセットされる(S280)。
次に、払出制御基板104のコマンド受信部104Gで球貸装置154からのカードユニットREADY信号(BRDY)のオフを受信して(S300)、貸出制御処理が終了する。
さらに、連続した球貸処理が実行される場合には、S100で演算パターンテーブルが決定され、決定された演算パターンテーブルに基づいて、S120以降の各工程が実行される。
なお、上記実施形態のパチンコ機10では、予め記憶された演算パターンテーブルを用いて遊技者に供給される遊技球の払出個数を調整したが、演算パターンテーブルを用いることなく、その都度、払出制御基板104のCPUで補正値を演算して遊技者に提供される遊技球の払出個数を調整するようにしてもよい。
(遊技球1個が4円で消費税7%の実施例)
図8(A)に示すように、遊技球1個が4円で、かつ消費税率7%の場合では、貸出金額の消費税に相当する遊技球の個数は、貸出金額100円で1.75個となり小数点以下を切り捨てて1個、200円で3.5個となり小数点以下を切り捨てて3個、300円で5.25個となり小数点以下を切り捨てて5個、…、500円で8.75個となり小数点以下を切り捨てて8個、…、1000円で17.5個となり小数点以下を切り捨てて17個というように算出される。
そして、遊技球の払出個数は、貸出金額100円では25(第1演算部104Aの演算結果)−1(第2演算部104Bの演算結果)=24個、200円では50−3=47個、300円では75−5=70個、…、500円では125−8=117個、…、1000円では250−17=233個、というように算出される。
500円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出すと、遊技球の払出個数は117個になるが、100円ずつ小分けにして遊技球を払い出した場合の500円分の貸出金額に相当する遊技球の払出個数は120個になり、両者は一致しないので、個数補正部104Dは、演算パターンテーブルに基づいて、100円ずつ小分けにして遊技球を払い出した場合の500円分の貸出金額に相当する遊技球の払出個数を調整する。
この演算パターンテーブルは、カウント値が「1」に対して払出個数の減算値が「−1」。つまり、これらのカウント値では、最低払出単位数の25個に対して、−1である24個を払い出す。カウント値が「2」から「4」に対して払出個数の減算値がそれぞれ「−2」。つまり、これらのカウント値では、最低払出単位数の25個に対して、−2である23個を払い出す。同様に、カウント値が「5」に対して払出個数の減算値が「−1」、と対応付けられている。
ここで、500円に相当する球を貸し出す場合は、最初の100円目は、25個から減算値の−1を足した24個を貸し出し、1個を消費税分として後述の消費税用の回収通路に払い出す。しかし、200円目は、減算値が−2なので、25個に減算値の−2を足した23個を貸し出し、2個を消費税用回収通路に払い出す。300円目と400円目も同様である。そして、500円目は、100円目と同様に24個を貸し出し、1個を消費税用回収通路に払い出す。つまり、500円で貸し出される球数は、24+23+23+23+24=117個となる。
これにより、この遊技球の払出個数が、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数の一括値、上記例では、500円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数と同じ値となるように補正される。
(遊技球1個が4円で消費税10%の実施例)
図8(B)に示すように、遊技球1個が4円で、かつ消費税率10%の場合では、貸出金額の消費税に相当する遊技球の個数は、貸出金額100円で2.5個となり小数点以下を切り捨てて2個、200円で5個となり、300円で7.5個となり小数点以下を切り捨てて7個、…、500円で12.5個となり小数点以下を切り捨てて12個、…、1000円で25個というように算出される。
そして、遊技球の払出個数は、貸出金額100円では25(第1演算部104Aの演算結果)−2(第2演算部104Bの演算結果)=23個、200円では50−5=45個、300円では75−7=63個、…、500円では125−12=113個、…、1000円では250−25=225個、というように算出される。
500円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出すと、遊技球の払出個数は113個になるが、100円ずつ小分けにして遊技球を払い出した場合の500円分の貸出金額に相当する遊技球の払出個数は115個になり、両者は一致しないので、個数補正部104Dは、演算パターンテーブルに基づいて、100円ずつ小分けにして遊技球を払い出した場合の500円分の貸出金額に相当する遊技球の払出個数を調整する。
この演算パターンテーブルは、カウント値が「1」、「3」、「5」に対して払出個数の減算値がそれぞれ「−2」。つまり、これらのカウント値では、最低払出単位数の25個に対して、−2である23個を払い出す。カウント値が「2」、「4」に対して払出個数の減算値がそれぞれ「−3」。つまり、これらのカウント値では、最低払出単位数の25個に対して、−3である22個を払い出す。以上のように対応付けられている。
ここで、500円に相当する球を貸し出す場合は、最初の100円目と300円目と500円目は、25個から減算値の−2を足した23個を貸し出し、2個を消費税分として後述の消費税用の回収通路に払い出す。しかし、200円目と400円目は、減算値が−3なので、25個に減算値の−3を足した22個を貸し出し、3個を消費税用回収通路に払い出す。つまり、500円で貸し出される球数は、23+22+23+22+23=113個となる。これにより、この遊技球の払出個数が、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数の一括値、上記例では、500円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数と同じ値となるように補正される。
(遊技球1個が2円の場合の実施例)
ここまでは、遊技球1個が4円の場合について説明したが、この例では遊技球1個が2円の場合で、かつ消費税率が7%について説明する。考え方は今までと同様である。
図9に示すように、遊技球1個が2円とすると、貸出金額100円で50個、200円で100個、300円で150個、…、500円で250個、…、1000円で500個というように算出される。また、これらの数値は、遊技球1個が2円である限り、消費税率の値によらず、常に一定である。
遊技球1個が2円で、かつ消費税率が7%とすると、貸出金額の消費税に相当する遊技球の個数は、貸出金額100円で3.5個となり小数点以下を切り捨てて3個、200円で7個となり、300円で10.5個となり小数点以下を切り捨てて10個、…、500円で17.5個となり小数点以下を切り捨てて17個、…、1000円で35個というように算出される。
遊技球の払出個数は、貸出金額100円では50(第1演算部104Aの演算結果)−3(第2演算部104Bの演算結果)=47個、200円では100−7=93個、300円では150−10=140個、…、500円では250−17=233個、…、1000円では500−35=465個、というように算出される。
そして、500円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出すと、遊技球の払出個数は233個になるが、100円ずつ小分けにして遊技球を払い出した場合の500円分の貸出金額に相当する遊技球の払出個数は235個になり、両者は一致しないので、個数補正部104Dは、演算パターンテーブルに基づいて、100円ずつ小分けにして遊技球を払い出した場合の500円分の貸出金額に相当する遊技球の払出個数を調整する。
ここで、図9に示す演算パターンテーブルを用いることにより、500円に相当する球を貸し出す場合を考える。
500円に相当する球を貸し出す場合は、最初の100円目と300円目と500円目は、50個から減算値の−3を足した47個を貸し出し、3個を消費税分として後述の消費税用の回収通路に払い出す。しかし、200円目と400円目は、減算値が−4なので、50個に減算値の−4を足した46個を貸し出し、3個を消費税用回収通路に払い出す。つまり、500円で貸し出される球数は、47+46+47+46+47=233個となる。
これにより、この遊技球の払出個数が、貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数の一括値、上記例では、500円分の貸出金額に相当する遊技球を一括して払い出したときの遊技球の払出個数と同じ値となるように補正される。