以下、本発明の実施形態について、図1〜図18を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技盤(遊技機)に向かって見た方向を指すものとする。
(第1実施形態)
第1実施形態を図1〜図14を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の遊技用装置6の説明図である。
遊技用装置6は、有価価値を記憶する記憶媒体が挿入されるカードユニット70(貸出装置)及び実際に遊技を行い、遊技媒体を払出可能な遊技機1を備える。
まず、遊技機1について説明する。
遊技機1の前面枠3は本体枠(外枠)2にヒンジ4をして開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤5(図3参照)は前面枠3の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠3には、遊技盤5の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材9が備えられている。この装飾部材9の内部にはランプやLED等からなる装飾装置が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の左右には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ30が備えられている。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット10が備えられている。照明ユニット10の内部には、装飾装置が備えられている。
照明ユニット10の右側には、前面枠3が開放されたこと、球貯留ユニット320(図2参照)に貯留される遊技球が所定数以下になり、球切れ状態が検出されたこと、及び下皿23に遊技球が所定数以上貯留され、オーバーフロー状態が検出されたことを、ホールの店員に通知するためのエラー報知LED29が備えられている。
また、照明ユニット10の左側には、税率設定スイッチ226(図4参照)の異常が検出されたことを、ホールの店員に通知するための異常表示器35が備えられている。なお、税率設定スイッチ226の異常については、図12及び図13で詳細に説明する。
なお、エラー報知LED29が照明ユニット10の左側に備えられ、異常表示器35が照明ユニット10の右側に備えられてもよい。
前面枠3の下部の開閉パネル20には図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられている。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトスイッチ40及び操作スイッチ41が備えられている。
遊技者がセレクトスイッチ40を操作することによって、表示装置8(図3参照)における変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が操作スイッチ41を操作することによって、表示装置8における変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技媒体を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、カードユニット(貸出装置)70からプリペイドカードや精算カードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカード(遊技者所有の有価価値)の残高を表示する残高表示部28が設けられる。
次に、カードユニット(貸出装置)70について説明する。
カードユニット70の下部には、プリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入可能なカード挿入口71が設けられる。
プリペイドカード又は会員カード等のカードには、当該カードの一意な識別子、当該カードの所有者(遊技者)の会員情報、及び残高等が記憶されている。
会員情報には、カードの所有者の住所、氏名、年齢、及び職業等が登録されている。
カード挿入口71にプリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入された場合、カードリーダ・ライタ75(図5参照)によって、カードに記憶された情報が読み出される。
そして、カードリーダ・ライタ75によって読み出されたカードに記憶された残高が、遊技機1の残高表示部28及びカードユニット70の中央付近に設けられた残高表示部72に表示される。
残高表示部72の上方には、紙幣を挿入可能な紙幣挿入口73が設けられる。紙幣挿入口73に挿入された紙幣の有価価値は、カードに残高として記憶される。
紙幣挿入口73の上方には、動作表示部74が設けられる。動作表示部74は、カードユニット70の動作に対応して色を変化させる。具体的には、動作表示部74の内部には、利用可LED74A(図5参照)及びカード挿入中LED74B(図5参照)が設けられる。
そして、カードユニット70が利用可能状態である場合には、利用可LED74Aが発光し、カードユニット70のカード挿入口71にカードが挿入されている間、カード挿入中LED74Bが発光する。
次に、図2を用いて遊技機1の裏面側を説明する。図2は、本発明の第1実施形態の遊技機1の背面図である。
遊技機1の裏面側、具体的には、前面枠3の裏面側には、中央に略正方形状の開口部を有する枠状の裏機構盤310が設けられる。
裏機構盤310の上部には、島設備に設けられた補給装置(図示省略)から補給された遊技球を貯留すると共に、貯留した遊技球を流下させる球貯留ユニット320が配設される。
裏機構盤310の側部(図2中右側)には、球貯留ユニット320から流下してきた遊技球を、遊技機前面に配設された上皿21及び下皿23に払い出す球排出ユニット330が配設される。
裏機構盤310の中央部には、遊技盤5を介して遊技を統括的に制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置100から送信される演出制御指令に基づいて変動表示ゲームの演出を制御する演出制御装置150とが配設される。
遊技制御装置100には、図示しない検査装置に接続される検査装置接続端子107が配設される。
裏機構盤310の下部には、遊技制御装置100から送信されるデータに基づいて球排出ユニット330の動作を制御する払出制御装置210と、電源装置160とが配設される。
払出制御装置210には、検査装置に接続される検査装置接続端子217及び払出制御装置210に発生したエラーの種類を数字で表示するエラーナンバー表示器222が配設される。
また、電源装置160の右側の裏機構盤310には、遊技機1をカードユニット70に接続するためのカードユニット接続端子340が配設される。
次に、遊技盤5について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1実施形態の遊技盤5の正面図である。
遊技盤5の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。遊技領域51は、遊技盤5の四方に各々設けられた樹脂製のサイドケース52及びガイドレール55によって構成される。遊技領域51の右下側のサイドケース52は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレート53で覆われている。
遊技領域51には、ほぼ中央に表示装置8が設けられるセンターケース300が配置される。表示装置8はセンターケース300に設けられた凹部に、センターケース300の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース300は表示装置8の表示領域の周囲を囲い、表示装置8の表示領域から突出して設けられている。
表示装置8は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
センターケース300の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース300の左下側には、三つの一般入賞口32が備えられ、センターケース300の右下側には、一つの一般入賞口32が備えられている。
センターケース300の下側には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が配設される。
また、センターケース300に設けられた始動入賞口34の下方には、表示装置8の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が配設される。
遊技機1では、図示しない発射装置から遊技領域51に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に配置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、普通図柄始動ゲート31、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39から排出される。
なお、始動入賞口34の状態には、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とがある。
通常、普通変動入賞装置33は閉状態であり、始動入賞口34は、遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞し易い状態となる。
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口32に備えられた一般入賞口センサ32a〜32n(図4参照)によって検出される。
始動入賞口34への遊技球の入賞は特図始動センサ34A(図4参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、表示装置8の特別図柄入賞記憶数表示部に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、表示装置8にて特図変動表示ゲームを行う。
始動入賞口34に遊技球の入賞があると、表示装置8では、前述した数字等で構成される特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置8では、特別図柄入賞記憶の記憶数に対応する特別図柄変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、表示装置8の特別図柄入賞記憶表示部では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置8は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36は、大入賞口ソレノイド38(図4参照)への通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、カウントセンサ36A(図4参照)によって検出される。
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普図始動センサ31A(図4参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普図入賞記憶の記憶数は、表示装置8の図示しない普図入賞記憶数表示部に表示される。
普図入賞記憶があると、遊技制御装置100は、普図入賞記憶に基づいて普図入賞記憶数表示部で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるときには)には、普図入賞記憶数表示部に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33は、普電ソレノイド90(図4参照)への通電により、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放するように変換され、遊技球の始動入賞口34への入賞が許容される。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
このようにして、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出制御装置210によって制御される払出ユニット360から、前面枠3の上皿21又は下皿23に排出される。
図4は、本発明の第1実施形態の遊技用装置6のブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン101、入力I/F(Interface)105、出力I/F(Interface)106及び検査装置接続端子107を備える。
遊技用マイコン101は、CPU102、ROM(Read Only Memory)103及びRAM(Random Access Memory)104を備える。
CPU102は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM103は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM104は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
遊技制御装置100には検査装置接続端子107が設けられており、検査装置接続端子107からは、遊技用マイコン101に一意に設定された識別番号を出力することができる。これによって、検査装置接続端子107に図示しない検査装置を接続すると、検査装置は遊技機1を識別することができる。
CPU102は、入力I/F105を介して各種検査装置(特図始動センサ34A、普図始動センサ31A、カウントセンサ36A、及び一般入賞口センサa32a〜一般入賞口センサn32n、オーバーフロースイッチ109、球切れスイッチ110、及び枠開放スイッチ111)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
オーバーフロースイッチ109は、下皿23に遊技球が所定数以上貯留されていることを検出する。球切れスイッチ110は、球貯留ユニット320に配設され、球貯留ユニット320に貯留される遊技球が所定数以下になることを検出する。枠開放スイッチ111は、前面枠3が開いたことを検出する。
また、CPU102は、出力I/F106を介して、普図表示器121、特図表示器120、普電SOL(ソレノイド)90、大入賞口SOL(ソレノイド)38、払出制御装置210及び演出制御装置150に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
普図表示器121は、遊技球が普通図柄始動ゲート31に入賞した場合に行われる変動表示ゲームが表示される。特図表示器120には、遊技球が始動入賞口34に入賞した場合に行われる変動表示ゲームが表示される。
普電SOL90は、始動入賞口34に備わる普通変動入賞装置33を開放して、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放させる。
大入賞口SOL38は、特別変動入賞装置36の大入賞口が所定の時間だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)にする。
また、遊技制御装置100は、遊技機1に関する情報を、外部情報端子108を介して、遊技店に設置された情報収集端末や遊技場管理装置(図示省略)に出力する。
遊技制御装置100は、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として、演出制御装置150へ送信する。
次に、払出制御装置210及び演出制御装置150について説明する。
演出制御装置150は、遊技制御装置100から入力される各種信号に基づいて、エラー報知LED29、スピーカ30及び表示装置8を制御する。
払出制御装置210は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出装置の払出モータ220を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う装置である。また、払出制御装置210は、カードユニット70からの貸球要求信号や遊技制御装置100が送信する払出指令信号に基づいて、払出装置の払出モータ220を駆動させ、遊技球(貸球や賞球)を払い出させるための制御を行う装置である。
払出制御装置210は、遊技用マイコン211、入力I/F(Interface)215、出力I/F(Interface)216及び検査装置接続端子217を備える。
遊技用マイコン211は、CPU212、ROM213及びRAM214を備える。
CPU212は、払い出しを統括的に制御する制御装置であって、払出制御を司る。ROM213は、払出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM214は、払出制御時にワークエリアとして利用される。
CPU212は、入力I/F215を介して払出球検出センサ112、オーバーフロースイッチ109、球切れスイッチ110、エラー解除スイッチ223、税率設定スイッチ226、貸出料金設定スイッチ227、及び異常判定選択スイッチ228からの入力を受ける。
エラー解除スイッチ223は、払出制御装置210にエラーが発生した場合に、遊技店の店員等が発生したエラーの原因を解消した際に、遊技店の店員等によって操作され、エラー状態を解除するためのスイッチである。
税率設定スイッチ226は、遊技球の貸し出しに対して課税される間接税の税率を設定するスイッチである。なお、税率設定スイッチ226は、図6及び図7で詳細を説明する。貸出料金設定スイッチ227は、貸し出される遊技球の有価価値を設定するためのスイッチである。
異常判定選択スイッチ228は、税率設定スイッチ226に異常が発生したか否かを判定する異常状態判定処理(図12及び図13参照)を実行するか否かを決めるスイッチである。なお、異常判定選択スイッチ228は、通常遊技者が操作できない位置に取り付けられる。例えば、遊技者が操作できない位置は、遊技盤5の裏面側等である。
また、CPU212は、出力I/F216を介して、払出モータ220、発射制御装置221、エラーナンバー表示器222、税率表示器224、貸出料金表示器225及び異常表示器35に指令信号を送信する。
払出モータ220は、実際に払出装置で遊技球を払い出すために駆動されるモータである。具体的には、払出モータ220には、1個の遊技球を貯留可能な凹部を所定個数を有するスプロケットを回転させることによって、遊技球を払い出す。
発射制御装置221は、遊技球を遊技盤5に発射するための発射装置を制御する。エラーナンバー表示器222は、払出制御装置210の裏面側に配設され、払出制御装置210で発生したエラーの種類を特定可能に表示する。
税率表示器224は、払出制御装置210の裏面側に配設され、税率設定スイッチ226によって設定された間接税の税率を表示する。なお、税率表示器224は、図6及び図7で詳細を説明する。貸出料金表示器225は、払出制御装置210の裏面側に配設され、貸出料金設定スイッチ227によって設定された貸し出される遊技球の有価価値を表示する。また、異常表示器35は払出制御装置210によって制御される。
なお、遊技制御装置100、演出制御装置150、及び払出制御装置210は、電源装置160に接続される。
電源装置160は、バックアップ電源161、RAMクリアスイッチ162を備える。
バックアップ電源161は、停電時においても、遊技制御装置100、演出制御装置150、及び払出制御装置210に電源を供給する(演出制御装置150には供給しなくてもよい)。
RAMクリアスイッチ162は、遊技制御装置100に備わるRAM104及び払出制御装置210に備わるRAM214に記憶されている情報を初期化するスイッチである。
また、遊技機1に備わる球貸ボタン26が操作されると、カードユニット70は、プリペイドカード又は会員カード等のカードに記憶されている有価価値から貸し出される遊技球分の有価価値を減算して、減算された有価価値の値を遊技機1の残高表示部28に表示する。また、遊技機1に備わる排出ボタン27が操作されると、カードユニット70は、カード挿入口71に挿入されたカードを排出する。
次に、遊技機1、遊技機1に接続されたカードユニット70と遊技機1との間の信号について、図5を用いて説明する。
図5は、本発明の第1実施形態の遊技機1とカードユニット70との間の信号の説明図である。
カードユニット70は、遊技機1からの信号の入力を受け付け、遊技機1へ各種信号を出力するカードユニット制御部78を備える。
カードユニット70は、遊技機1に接続されて、遊技機1からAC24ボルトの電源が供給されている。
まず、カードユニット70と遊技機1との間で通信される信号について説明する。
カードユニット70は、遊技機1と接続されると、VL(接続確認)信号を払出制御装置210へ送信する。
遊技者によってカード挿入口71にプリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入されると、カード挿入中LED74Bを点灯させる。なお、利用可LED74Aは、カードユニット70にエラーが発生していない場合、つまりカードユニット70が利用可能な状態である場合、点灯している。
そして、カードリーダ・ライタ75は、カード挿入口71に挿入されたカードに記憶された情報を読み取る。そして、カードリーダ・ライタ75によって読み取られた残高をカードユニット70に備わる残高表示部72及び遊技機1に備わる残高表示部28に表示する。
払出制御装置210は、貸出可能な状態であると、遊技球を貸し出す準備ができていることを通知するためのPRDY(貸出準備)信号をカードユニット70に送信する。
遊技機1の球貸ボタン26が操作されると、遊技機1は、球貸ボタン操作信号をカードユニット70に送信する(詳しくは、球貸ボタン26からの球貸ボタン操作信号は払出制御装置を介さず直接カードユニットに入力される)。
カードユニット70は、球貸ボタン操作信号を受信した場合、BRDY(貸出要求)信号を払出制御装置210に送信する。また、カードユニット70は、BRDY信号を出力してから、所定時間(BRDY信号監視時間(T1))経過後に、実際に貸出分の遊技球を払い出させるためのBRQ(貸出指令)信号を出力する。
そして、払出制御装置210は、BRQ信号を受信した場合、貸出要求を受信したことを通知するためのEXS(要求了解+貸出完了)信号をカードユニット70に送信する。
払出制御装置210は、BRQ信号を受信した場合、本来払い出されるべき遊技球の数から遊技球の貸し出しに課税される間接税分を差し引いた分の遊技球を排出するように、払出モータ220を駆動させ、実際に遊技球を排出する。
そして、払出制御装置210は、払出球検出センサ112によって検出される遊技球の個数をカウントしており、払い出された遊技球の数が、本来払い出されるべき遊技球の数から遊技球の貸し出しに課税される間接税分を差し引いた分の遊技球の数に達した場合に、遊技球の払い出しを終了し、払い出しが完了したことをカードユニット70に通知するためのEXS信号をカードユニット70に送信する。
遊技制御装置100の検査装置接続端子107及び払出制御装置210の検査装置接続端子217には、遊技制御装置100及び払出制御装置210に記憶されている情報が不正な情報でないかを検査する装置である不図示の検査装置が接続される。
次に、税率表示器224及び税率設定スイッチ226を図6及び図7を用いて説明する。
図6は、本発明の第1実施形態の税率表示器224及び税率設定スイッチ226の構成を示す図である。なお、図6の左側が税率設定スイッチ226の構成を示す図である、図6の右側が税率表示器224の構成を示す図である。まず、税率設定スイッチ226の構成を説明する。
税率設定スイッチ226は、DIPスイッチである。税率設定スイッチ226は、3つのレバー(第1レバー2261、第2レバー2262及び第3レバー2263)を備え、3つのレバーが上下操作されることによって、3ビットのデータ列にON・OFFが設定される。この3ビットのデータ列によって、0%〜7%までの税率を設定できる。例えば、第1レバーが上に位置し、第2レバーが下に位置し、第3レバーが上に位置している場合には、3ビットのデータ列は「101」であり、税率は5%に設定される。
次に、税率表示器224の構成を説明する。
税率表示器224は、7セグメント表示器であり、払出制御装置210によって制御される。税率表示器224には、税率設定スイッチ226によって設定された税率が表示される。
図7は、本発明の第1実施形態の変形例の税率表示器224及び税率設定スイッチ226の構成を示す図である。なお、図7の左側が税率設定スイッチ226の構成を示す図である、図7の右側が税率表示器224の構成を示す図である。まず、税率設定スイッチ226の構成を説明する。
税率設定スイッチ226は、ロータリーDIPスイッチである。税率設定スイッチ226は、基台2264及び基台2264に対して回転可能なつまみ2265を備える。基台2264には、等間隔で数字が刻印されている。つまみ2265の一部には、目印2266がマークされている。ホールの店員がつまみ2265を回転操作して、目印2266が基台2264の数字付近に位置させると、目印2266が位置する付近の数字が税率として設定される。
具体的には、基台2264に刻印された数字が3ビットのデータ列で示されるように、基台2264の内部には、3ビットのデータ列を示す接点が設けられる。また、つまみ2265の内部には、基台2264に設けられた接点に接触可能な3本の接点が設けられる。
例えば、刻印された数字が「1」付近の基台2264の内部には、3ビットのデータ列の一桁目を示すための接点が設けられている。つまみ2265が基台2264の「1」付近に回転された場合には、つまみ2265の接点が、基台2264の3ビットのデータ列の一桁目を示すための接点に接触することによって通電する。したがって、税率1%を示すデータ列「001」となる。
図7の税率表示器224は、図6の税率表示器224と同じであるので、説明を省略する。
次に、払出制御装置210の処理について、図8〜図13を用いて説明する。
まず、払出制御装置210で実行されるメイン処理について図8及び図9を用いて説明する。
図8は、本発明の第1実施形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図9は、本発明の第1実施形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、遊技機1に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合に払出制御装置210のCPU212によって実行される。
まず、払出制御装置210は、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で行われる割り込みを禁止する(801)。
次に、払出制御装置210は、各割込モードを設定し(802)、RAM214へのアクセスを許可する(803)。
そして、払出制御装置210は、CPUの周辺デバイスの初期設定を行い(804)、スタックポインタを設定する(805)。
次に、払出制御装置210は、遊技機1に備わり、払出制御装置210のRAM214に記憶された情報を初期化するRAMクリアスイッチ162がONであるか否かを判定する(806)。RAMクリアスイッチ162がONに操作されると、RAM104に記憶されたデータがクリアされる。
ステップ806の処理で、RAMクリアスイッチ162がONであると判定された場合、払出制御装置210は、使用するすべてのRAM214に記憶されたデータをクリアする(807)。
そして、払出制御装置210は、RAM214に電源投入時の初期値を設定する(808)。なお、電源投入時の初期値は、予め定められた値である。
次に、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226によって設定された税率をRAM214に設定する(809)。そして、払出制御装置210は、貸出料金設定スイッチ227によって設定された遊技球1個当たりの貸出金額をRAM214に設定する(810)。
一方、ステップ806の処理で、RAMクリアスイッチ162がONでないと判定された場合、払出制御装置210は、停電からの復旧であることを示す停電復旧情報がRAM214に設定されているか否かを判定することによって、停電復旧時の電源投入であるか否かを判定する(811)。
ステップ811の処理で、停電復旧時の電源投入でないと判定された場合、遊技機1を初期化するためにステップ807の処理に進む。
一方、ステップ811の処理で、停電復旧時の電源投入であると判定された場合、払出制御装置210は、RAM214に記憶されているデータが壊れている否かを判定するために、チェックサムが正常であるか否かを判定する(813)。具体的には、払出制御装置210は、停電があった場合にRAM214に記憶されているデータのチェックサムと現在RAM214に記憶されているデータのチェックサムとが一致するか否かを判定する。
ステップ813の処理で、チェックサムが異常であると判定された場合、RAM214に記憶されているデータが壊れていて、停電が発生した際のRAM214に記憶されたデータを引き継ぐことができないので、遊技機1を初期化するためにステップ807の処理に進み、電源投入処理を実行する。
ステップ813の処理で、チェックサムが正常であると判定された場合、RAM214に記憶されているデータは正常であり、停電復旧処理を実行できるので、RAM214に停電復旧時の初期値を設定する(814)。
そして、払出制御装置210は、遊技球の貸し出しを行うことができる状態になったので、PRDY信号をカードユニット70に出力する(815)。
次に、払出制御装置210は、時間を計測するためのタイマであるCTC(Counter Timer Circuit)を設定し(816)、ステップ801の処理で禁止された割り込みを許可する(817)。
払出制御装置210は、カードユニット70が払出制御装置210に接続されているか否かを判定する(818)。具体的には、払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号が出力されているか否かを判定する。払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号が出力されている場合、払出制御装置210にカードユニット70が接続されていると判定し、発射制御装置221を遊技球の発射を許可状態に設定し(819)、ステップ821の処理に進む。
一方、払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号が出力されていない場合、払出制御装置210にカードユニット70が接続されていないと判定し、発射制御装置221を遊技球の発射を不許可状態にし(820)、ステップ821の処理に進む。
次に、払出制御装置210は、払出制御モードを取得する(822)。払出制御モードには、モード0、モード1及びモード2がある。なお、初期状態では、払出制御モードは、モード0に設定されている。
払出制御装置210は、各モードに対応する処理を実行する。具体的には、払出制御装置210は、モード0の場合、遊技球が過剰に払い出されていないか否かを監視する処理を実行し、モード1の場合、遊技球を賞球として払い出す処理を実行し、モード2の場合、遊技球を貸球として払い出す処理を実行する。
払出制御装置210は、ステップ821の処理で取得した払出制御モードによって処理を分岐させる(822)。
具体的には、払出制御装置210は、ステップ821の処理で取得した払出制御モードがモード0である場合、遊技球が過剰に払い出されていないか否かを監視する払出過剰エラー監視処理を実行する(823)。
払出制御装置210は、ステップ823の処理で払出過剰エラー監視処理を実行した後、実際に遊技球を払い出させる処理を開始させるために、払出制御装置制御開始判定処理を実行し(824)、ステップ828の処理に進む。
払出制御装置210は、ステップ821の処理で取得した払出制御モードがモード1である場合、遊技制御装置100から送信される払出コマンドに基づいて、賞球として払い出す遊技球の数を設定する賞球制御処理を実行し(825)、実際に設定された遊技球を払い出すように払出モータ220を制御する払出制御処理を実行し(826)、ステップ828の処理に進む。
払出制御装置210は、ステップ821の処理で取得した払出制御モードがモード2である場合、貸球として払い出す遊技球の数を設定する球貸制御処理を実行し(827)、払出制御処理を実行し(826)、ステップ828の処理に進む。
そして、払出制御装置210は、各モードに対応する処理を実行した後、エラー報知編処理を実行する(828)。エラー報知編集処理は、遊技球を払い出す処理において、遊技球に過不足がある場合等のエラーを遊技店の店員等に報知するためのエラー報知コマンドを編集する処理である。なお、ステップ828の処理で設定されたエラー報知コマンドは、タイマ割込処理(図11)のステップ1115の処理で演出制御装置150に送信される。
演出制御装置150は、エラー報知コマンドを受信した場合、受信したエラー報知コマンドに基づいて、エラーを報知するために、エラー報知LED29を点灯させたり、スピーカ30から警告音を出力したり、表示装置8にエラーを報知するための画面を表示させる。
また、払出制御装置210は、エラー番号をエラーナンバー表示器222に表示する。
これによって、エラー報知LED29の点灯等によってエラーに気付いた店員は、前面枠3を開放し、払出制御装置210の裏面側に配設されるエラーナンバー表示器222を見ることによって、どのようなエラーが発生したのかを把握できる。
次に、払出制御装置210は、RAM214の特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される停電検査領域の内容を取得する(829)停電フラグは、遊技機1に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に設定される。
そして、払出制御装置210は、停電フラグが格納されているか否かを判定し、停電が発生しているか否かを判定する(830)。
ステップ830の処理で、停電が発生していないと判定された場合、払出制御装置210は、ステップ818の処理に戻る。
一方、ステップ830の処理で、停電が発生していると判定された場合、払出制御装置210は、ステップ831〜ステップ835の処理の停電時処理を実行する。
まず、払出制御装置210は、割り込み禁止を設定し(831)、すべての出力ポートをOFFに設定する(832)。
払出制御装置210は、停電復旧情報をRAM214に保存し、
RAM214の電源が切れる前に、RAM214に記憶されているデータのチェックサムを算出し、算出したチェックサムの値を記憶する(834)。
そして、払出制御装置210は、RAM214へのアクセスを禁止し(835)、遊技機1の電源が切れるまで待機する。なお、払出制御装置210には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生しても、すぐに電源が切れることはない。
次に、賞球として遊技球を払い出す際に、払出制御装置210が遊技制御装置100から送信された払出コマンドを受信するための通信割込処理を、図10を用いて説明する。
図10は、本発明の第1実施形態の通信割込処理のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、遊技制御装置100から通信割込を受け付けると、レジスタを退避させる(1001)。
次に、払出制御装置210は、払出制御装置210と遊技制御装置100とを接続するポートに出力されている信号を読み込む(1002)。
そして、払出制御装置210は、ステップ1002の処理で読み込んだ信号のうち、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信することを指示するSTB信号が出力されているか否かを判定する(1003)。
ステップ1003の処理で、STB信号が出力されていないと判定された場合、払出制御装置210は、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信する必要はないので、ステップ1014の処理に進む。
一方、ステップ1003の処理で、STB信号が出力されていると判定された場合、払出制御装置210は、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信し、受信した賞球数コマンドを構成するビットのうち、有効なビット(つまり、賞球数コマンドの内容に関連するビット)以外のビットをマスクする(1004)。
そして、払出制御装置210は、受信した賞球数コマンドを第1コマンドとして設定する(1005)。
そして、払出制御装置210は、ループ回数を設定する(1006)。ループ回数は、STB信号の出力が停止するまでの間に、払出制御装置210がポートに出力されている信号を読み込む回数である。
次に、払出制御装置210は、払出制御装置210と遊技制御装置100とを接続するポートに出力されている信号を、再度読み込むことによって、遊技制御装置100から送信された賞球数コマンドを受信する(1007)。
払出制御装置210は、受信した賞球数コマンドを第2コマンドとして設定する(1008)。そして、払出制御装置210は、STB信号が出力されているか否かを判定する(1009)。
ステップ1009の処理で、STB信号が出力されていないと判定された場合、払出制御装置210は、ループ回数をデクリメントし、デクリメントしたループ回数がゼロであるか否かを判定する(1010)。
ステップ1010の処理で、デクリメントしたループ回数がゼロでないと判定された場合、払出制御装置210は、ループ回数分のポートの読み込みを実行していないので、ステップ1007の処理に戻る。
一方、ステップ1010の処理で、デクリメントしたループ回数がゼロであると判定された場合、ループ回数分のポートの読み込みを実行しても、STB信号の出力が停止していないので、賞球数コマンドを受信バッファに記憶せずに、ステップ1014の処理に進む。
一方、ステップ1009の処理で、STB信号が出力されていると判定された場合、払出制御装置210は、受信した賞球数コマンドを構成するビットのうち、有効なビット以外のビットをマスクする(1011)。
そして、払出制御装置210は、第1コマンドと第2コマンドとが同じであるか否かを判定する(1012)。
ステップ1012の処理で、第1コマンドと第2コマンドとが同じでないと判定された場合、第1コマンド及び第2コマンドのどちらが正しいコマンドか把握できないので、賞球数コマンドを受信バッファに記憶せずに、ステップ1014の処理に進む。
一方、ステップ1012の処理で、第1コマンドと第2コマンドとが同じであると判定された場合、当該賞球数コマンドを受信バッファに記憶し(1013)、ステップ1014の処理に進む。
そして、払出制御装置210は、割り込みが終了したことを宣言し(1014)、ステップ1001の処理で退避させたレジスタを復帰させ(1015)、割り込みを許可し(1016)、通信割込処理を終了する。
次に、払出制御装置210が所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で発生するタイマ割り込みを受け付けると、実行するタイマ割込処理について、図11を用いて説明する。
図11は、本発明の第1実施形態のタイマ割込処理のフローチャートである。
なお、タイマ割込処理で実行される処理は、割込発生毎に必ずしもすべて行なわれなくてもよい。例えば、出力処理(1106)及び入力処理(1107)においては、毎回入力信号を監視するが、出力処理は割り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
払出制御装置210は、CPU102のAFレジスタを退避させる(1101)。
そして、払出制御装置210は、停電が発生した際に出力される強制割込信号である外部INTのみを許可する(1102)。
払出制御装置210は、タイマ割込処理の終了を宣言し(1103)、割り込みを許可する(1104)。
次に、払出制御装置210は、CPU102のBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを退避させる(1105)。
そして、払出制御装置210は、出力処理を実行する(1106)。出力処理は、出力I/F106を介して、払出モータ220、発射制御装置221、エラーナンバー表示器222、税率表示器224、貸出料金表示器225等に制御信号を出力する処理である。
次に、払出制御装置210は、入力処理を実行する(1107)。入力処理は、入力I/F105を介して入力される各種センサ及びスイッチ等からの信号、並びに払出制御装置210とカードユニット70とを接続するポートを介して入力される信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。払出制御装置210に入力される信号としては、例えば、払出球検出センサ112、球切れスイッチ110及びオーバーフロースイッチ109から入力される信号、並びにカードユニット70から入力される信号等がある。
次に、払出制御装置210は、各種タイマを更新する処理を実行する(1108)。
次に、払出制御装置210は、要求監視処理を実行する(1109)。具体的には、払出制御装置210は、受信した各種コマンドや信号を解析し、図9にステップ907の処理のように、カードユニット70からBRDY信号が出力されているか否かを監視する。
次に、払出制御装置210は、入力監視処理を実行する(1110)。具体的には、払出制御装置210は、カードユニット70からVL信号に基づいて、カードユニット70と払出制御装置210とが接続されているか否かを監視し、払出球検出センサ112から入力される信号に基づいて、払い出されるべき数分の遊技球が払い出されているか否かを監視する。
次に、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226の異常を検出するための異常状態判定処理を実行する(1111)。なお、異常状態判定処理は、図12で詳細を説明する。
次に、払出制御装置210は、異常状態報知編集処理を実行する(1112)。具体的には、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226の異常が検出されたことを報知するために、異常表示器35を制御するための異常状態報知コマンドを編集する。
次に、払出制御装置210は、払出ユニット出力編集処理を実行する(1113)。具体的には、払出制御装置210は、払出ユニット360の払出モータ220を制御するために出力情報を編集する。
次に、払出制御装置210は、表示器出力編集処理を実行する(1114)。具体的には、払出制御装置210は、ステップ1112の処理で編集された異常状態報知コマンドを異常表示器35に出力する。
次に、払出制御装置210は、外部情報出力編集処理を実行する(1115)。具体的には、払出制御装置210は、遊技機1に関する情報として賞球信号等を、情報収集端末及び遊技場管理装置等に出力する。
次に、払出制御装置210は、ステップ1105の処理で退避させたBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを復帰させる(1116)。
次に、払出制御装置210は、外部INT及びタイマINTを有効化し(1118)、ステップ1101の処理で退避させたAFレジスタを復帰させ(1118)、タイマ割込処理を終了する。
次に、図11に示すタイマ割込処理のステップ1111の処理で実行される異常状態判定処理を、図12及び図13を用いて説明する。
図12は、本発明の第1実施形態の異常状態判定処理の前半部のフローチャートである。図13は、本発明の第1実施形態の異常状態判定処理の後半部のフローチャートである。
まず、払出制御装置210は、異常判定選択スイッチ228の操作状態を取得する(1201)。なお、異常判定選択スイッチ228の操作状態とは、異常判定選択スイッチ228がON状態であるかOFF状態であるかを示す情報である。
次に、払出制御装置210は、ステップ1201の処理で取得された異常判定選択スイッチ228の操作状態がON状態であるか否かを判定する(1202)。
ステップ1201の処理で取得された異常判定選択スイッチ228の操作状態がON状態であると、ステップ1202の処理で判定された場合、払出制御装置210は、現在の税率設定スイッチ226の操作状態を取得する(1203)。ステップ1203の処理で取得される現在の税率設定スイッチ226の操作状態の税率情報は、RAM214に記憶されている税率情報ではない。
税率設定スイッチ226が図6に示すDIPスイッチである場合には、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226に設定された3ビットのデータ列を取得する。また、税率設定スイッチ226が図7に示すロータリーDIPスイッチである場合には、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226のつまみ2265の回転位置によって変化する3ビットのデータ列を取得する。払出制御装置210は、ステップ1203の処理で取得された税率設定スイッチ226の操作状態(入力状態)から現在の税率設定スイッチ226に設定されている税率を特定する。
次に、払出制御装置210は、メイン処理でRAM214に設定された税率の値が、ステップ1203の処理で取得された操作状態から特定された税率の値と同じ値であるか否かを判定する(1204)。
なお、本実施形態では、図8に示すメイン処理のステップ809の処理で、税率がRAM214に設定される。つまり、RAMクリアスイッチ162がONであり、RAM214に記憶されたデータがクリアされた場合に、税率がRAM214に設定される。
ステップ1204の処理で、払出制御装置210のRAM214に設定された税率の値が、ステップ1203の処理で取得された操作状態から特定された税率の値と同じ値であると判定された場合、払出制御装置210は、異常判定制御番号が2に設定されている否かを判定する(1205)。異常判定制御番号は0、1及び2に設定可能であり、初期状態では、異常判定制御番号は0に設定されている。
異常判定制御番号が1に設定されている場合、税率設定スイッチ226に異常が検出されたことを報知する異常状態報知が設定されたことを示す。なお、ステップ1210の処理で異常判定制御番号が1に設定される。
また、異常判定制御番号が2に設定されている場合、税率設定スイッチ226が不正に操作されたことを示す不正異常状態報知又は税率設定スイッチ226が故障したことを示す故障異常状態報知が設定されたことを表す。不正異常状態報知又は故障異常状態報知は、異常状態報知が設定された後にのみ設定されうる。なお、ステップ1215の処理で異常判定制御番号が2に設定される。
ステップ1205の処理で、異常判定制御番号が2に設定されていると判定された場合、払出制御装置210は、検出された税率設定スイッチ226の異常が、税率設定スイッチ226が不正に操作されたものであるか、税率設定スイッチ226に故障が発生したものであるかを特定したので、異常状態判定処理を終了する。
一方、ステップ1205の処理で、異常判定制御番号が2に設定されていないと判定された場合、払出制御装置210は、異常判定用カウンタをインクリメントする(1206)。異常判定用カウンタは、RAM214に設定された税率と税率設定スイッチ226に現在設定されている税率とが一致しない異常状態が所定時間継続しているか否かを判定するためのカウンタである。
次に、払出制御装置210は、異常判定制御番号が1に設定されているか否かを判定する(1207)。
ステップ1207処理で、異常判定制御番号が1に設定されていると判定された場合、税率設定スイッチ226の異常が検出されているので、不正な遊技が行われていないか否かを判定する図13に示すステップ1211〜1215の処理に進む。
一方、ステップ1207の処理で、異常判定制御番号が1に設定されていないと判定された場合、異常判定用カウンタの値が予め設定された異常判定値であるか否かを判定する(1208)。異常判定値は、税率設定スイッチ226の異常状態が継続して検出される時間が所定時間であることを示すように設定されている。例えば、異常判定値が示す所定時間が1秒であり、タイマ割込処理が1ミリ秒周期で実行される場合には、異常判定値には1000が予め設定されている。
ステップ1208の処理で、異常判定用カウンタの値が予め設定された異常判定値であると判定された場合には、税率設定スイッチ226の異常状態が所定時間以上継続して検出されているので、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226に異常が発生していると判定し、税率設定スイッチ226に異常が発生し、税率設定スイッチ226が不正に操作される可能性及び税率設定スイッチ226が故障している可能性があることを報知するために異常表示器35を点灯させる異常状態報知を設定する(1209)。また、払出制御装置210は、設定された異常状態報知を遊技場管理装置に送信する。
次に、払出制御装置210は、異常状態報知を設定したことを示すために、異常判定制御番号に1を設定する(1210)。
このように、本実施形態では、税率設定スイッチ226の異常状態が所定時間以上継続して検出されている場合にのみ、税率設定スイッチ226に異常が発生していると判定し、異常状態報知を設定する。これによって、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226に異常が発生していることを誤って判定することを防止できる。
具体的には、ステップ1203の処理で、払出制御装置210は、本来の税率設定スイッチ226にRAM214に設定されている税率が設定されていても、ノイズ等が原因で、本来税率設定スイッチ226に設定されている税率と異なる操作状態を取得してしまう可能性がある。
この場合に、払出制御装置210が、RAM214に設定された税率と税率設定スイッチ226に設定された税率とが一致しないと判定してすぐに、税率設定スイッチ226に異常が発生したと判定しまうと、税率設定スイッチ226に異常が発生していなくても、税率設定スイッチ226に異常と判定してしまう。本実施形態では、このような誤判定がされないように、税率設定スイッチ226の異常状態が所定時間以上継続して検出されている場合にのみ、税率設定スイッチ226に異常が発生していると判定するようにした。
一方、ステップ1208の処理で、異常判定用カウンタの値が予め設定された異常判定値でないと判定された場合には、税率設定スイッチ226の異常状態が所定時間以上継続して検出されていないので、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226に異常が発生していないと判定し、異常状態判定処理を終了する。
次に、ステップ1207の処理で、異常判定制御番号が1に設定されていると判定された場合に実行される不正な遊技が行われていないか否かを判定する図13に示すステップ1211〜1215の処理を、図13を用いて説明する。
まず、払出制御装置210は、異常判定用カウンタの値が種別判定値であるか否かを判定する(1211)。種別判定値は、税率設定スイッチ226の異常状態が継続して検出される時間が、異常判定値が示す所定時間よりも大きい所定時間であることを示すように設定されている。例えば、種別判定値の示す所定時間が10秒であり、タイマ割込処理が1ミリ秒周期で実行される場合には、種別判定値には10000が予め設定されている。
ステップ1211の処理で、異常判定用カウンタの値が種別判定値でないと判定された場合、払出制御装置210は、球貸ボタン26が操作されたか否かを判定するために、カードユニット70からBRDY信号が入力されたか否かを判定する(1212)。
ステップ1212の処理で、カードユニット70からBRDY信号が入力されたと判定された場合、球貸ボタン26が操作されたので、異常表示器35を異常状態報知とは異なる態様(例えば、点滅)で点灯させる不正異常状態報知を設定する(1213)。不正異常状態報知は、遊技者が税率設定スイッチ226を不正に操作した後に球貸ボタン26を操作して、貸球を不正に獲得しようとしたことを報知する。
不正異常状態報知は、異常表示器35を点灯させるだけでなく、スピーカ30から警告音を出力させてもよい。この場合、払出制御装置210は、不正異常状態報知を演出制御装置150にも出力する。演出制御装置150は、不正異常状態報知が入力されると、スピーカ30から警告音を出力する。また、払出制御装置210は、設定された不正異常状態報知を遊技場管理装置に送信する。
次に、払出制御装置210は、不正異常状態報知又は故障異常状態報知が設定されたことを示すために、異常判定制御番号を2に設定し(1214)、異常状態判定処理を終了する。
一方、ステップ1212の処理で、カードユニット70からBRDY信号が入力されていないと判定された場合、球貸ボタン26が操作されていないので、異常状態判定処理を終了する。
また、ステップ1211の処理で、異常判定用カウンタの値が種別判定値であると判定された場合、種別判定値の示す所定時間の間球貸ボタン26が操作されず、かつ税率設定スイッチ226の異常が種別判定値の示す所定時間の間継続して検出されているので、払出制御装置210は、税率設定スイッチ226が故障していると判定し、税率設定スイッチ226が故障したことを示す故障状態報知を設定する(1215)。
故障状態報知は、異常表示器35及びエラー報知LED29を点灯させる。このため、払出制御装置210は、故障異常状態報知を演出制御装置150にも出力する。演出制御装置150は、故障異常状態報知が入力されると、エラー報知LED29を点灯させる。また、払出制御装置210は、設定された故障状態報知を遊技場管理装置に送信する。
また、ステップ1201の処理で取得された異常判定選択スイッチ228の操作状態がON状態でないと、ステップ1202の処理で判定された場合、異常状態判定処理を実行しないので、払出制御装置210は、異常判定カウンタの値をクリアし(1216)、各種異常状態報知をクリアし(1217)、異常判定制御番号をクリアし(1218)、異常状態判定処理を終了する。
また、ステップ1204の処理で、払出制御装置210のRAM214に設定された税率の値が、ステップ1203の処理で取得された操作状態から特定された税率の値と同じ値であると判定された場合、以降の異常状態判定処理を実行する必要がないので、ステップ1216の処理に進む。
なお、ステップ1209、1213及び1215の処理で設定された各種異常状態報知は、異常判定選択スイッチ228がOFF状態に操作されるまで、又は税率設定スイッチ226が操作されて税率設定スイッチ226に設定された税率がRAM214に設定された税率と同じであると判定されるまで、各種異常状態が報知され続ける。
また、異常状態報知、不正異常状態報知及び故障異常状態報知が遊技場管理装置に送信されるので、遊技場管理装置は、遊技用装置で発生した各種異常状態を検出できる。これによって、ホールの店員は、各種異常状態に対応する適切な処置を行うことができる。
次に、本発明の第1実施形態の第1変形例を図14を用いて説明する。
第1実施形態では、RAMクリアスイッチ162がONであり、RAM214に記憶されたデータがクリアされた場合に、税率設定スイッチ226に設定された税率がRAM214に設定されるものであるが、第1実施形態の変形例では、電源投入時に税率設定スイッチ226に設定された税率がRAM214に設定される。第1実施形態の変形例は、第1実施形態と異なる個所のみ説明する。
図14は、本発明の第1実施形態の第1変形例のメイン処理の前半部のフローチャートである。なお、第1実施形態の第1変形例のメイン処理は、第1実施形態の図8に示すメイン処理と同じ処理は、同じ番号を付与する。
第1実施形態のメイン処理と異なる点は、ステップ814の処理又はステップ808の処理が実行された後に、ステップ809及び810の処理が実行される点である。
つまり、第1実施形態では、ステップ809及び810の処理は、RAMクリアスイッチ162がONである場合にのみ実行される。つまり、RAMクリアスイッチ162がONである場合にのみ、税率設定スイッチ226によって設定された税率及び貸出料金設定スイッチ227によって設定された遊技球1個当たりの貸出金額がRAM214に設定される。
一方、第1実施形態の変形例では、ステップ814の処理又はステップ808の処理が実行された後、つまり、RAMクリアスイッチ162がONであってもOFFであっても、メイン処理が実行されると、税率設定スイッチ226によって設定された税率及び貸出料金設定スイッチ227によって設定された遊技球1個当たりの貸出金額がRAM214に設定される。
次に、本発明の第1実施形態の第2変形例を説明する。
第1実施形態では、異常状態判定処理は、タイマ割込処理で実行されるので、正確なタイミング(1ミリ秒)で繰り返し実行される。したがって、図12に示すステップ1208の処理で、異常判定用カウンタの値が異常判定値である場合は、RAM214に記憶された税率と未だRAM214に記憶されていない税率設定スイッチ226に設定された税率とが一致しなくなってから所定時間経過していることを示す。
第1実施形態の第2変形例では、異常状態判定処理がメイン処理の図9に示すステップ818〜830の処理の間で実行される。したがって、第1実施形態の変形例では、異常状態判定処理は、正確なタイミングで繰り返し実行されない。したがって、図12に示すステップ1208の処理で、異常判定用カウンタの値が異常判定値である場合は、ROM213に記憶された税率と未だROM213に記憶されていない税率設定スイッチ226に設定された税率とが一致しないと判定された回数が所定の回数になれば、異常状態報知が設定される。
(第2実施形態)
第2実施形態を図15〜図18を用いて説明する。
第1実施形態では、払出制御装置210は、カードユニット70からの指令に基づいて貸球を払い出すが、第2実施形態が、カードユニット70が貸球を払い出す。このため、第2実施形態では、カードユニット70のRAM785(図16参照)に税率が設定されるので、カードユニット70が図12及び図13の異常状態判定処理を実行する。
図15は、本発明の第2実施形態のカードユニット70の構成の説明図である。なお、第2実施形態のカードユニット70の構成のうち、第1実施形態と同じ構成は同じ符号を付与し、説明を省略する。
カードユニット70は、カード挿入口71、払出口80、貸球払出案内通路82、表示装置76、紙幣挿入口73、状態表示器81、及び開閉枠79を備える。
貸球払出案内通路82は、カードユニット70の払出口80から払い出される遊技球を遊技機1の上皿21に案内する部材である。
表示装置76は、遊技機1で行われた遊技に関するデータ等を表示する表示部761及び操作部762を備える。
操作部762は、表示選択スイッチ7621、球貸スイッチ7622及び精算スイッチ723を備える。
表示選択スイッチ7621が操作されると、表示部761に表示されている遊技に関するデータが切り替わる。例えば、発射した遊技球の数及び特別遊技状態の実行回数が表示部761に通常表示されており、表示選択スイッチ7621が操作されると発射した遊技球の数及び始動入賞口34に入賞した遊技球の数が表示される。
球貸スイッチ7622は、遊技者が遊技球の貸し出しを所望する場合に操作される。精算スイッチ7623は、遊技者が、遊技を終了し、遊技を精算する場合に操作される。
状態表示器81は、カードユニット70の状態を、表示色によって識別できるように表示する。また、状態表示器81は、第1実施形態の異常表示器35の機能も有する。
開閉枠79は、カードユニット70の一部に対して開閉可能である。開閉枠79の下部には、鍵穴791が設けられる。鍵穴791に対応する鍵が鍵穴791に挿入されて、開閉枠79が開錠された場合にのみ、開閉枠79は開放可能である。なお、開閉枠75の背面に対峙するカードユニット70の面には、税率表示器224、貸出料金表示器225、税率設定スイッチ226及び貸出料金設定スイッチ227が配置される。
なお、税率表示器224及び貸出料金表示器225は、鍵穴791に対応する鍵を所有するホールの店員のみが視認でき、税率設定スイッチ226及び貸出料金設定スイッチ227は、ホールの店員のみが操作できる。
次に、カードユニット70のカードユニット制御部78の構成を説明する。図16は、本発明の第2実施形態のカードユニット制御部78のブロック図である。
カードユニット制御部78は、制御用マイコン781及び入出力I/F782を備える。
制御用マイコン781は、CPU783、ROM784及びRAM785を備える。CPU783は、貸球の払い出しを統括的に制御する主制御装置であって、貸球払出制御を司る。ROM784は、貸球払出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM785は、貸球制御時にワークエリアとして利用される。
なお、RAM785には、税率設定スイッチ226によって設定された税率及び貸出料金設定スイッチ227によって設定された貸出料金が記憶される。
カードユニット制御部78は、紙幣制御装置1601及びカードリーダ・ライタ77と入出力I/F782を介して通信する。
具体的には、カードユニット制御部78は、紙幣挿入口73に挿入された紙幣を識別できない場合、及び精算スイッチ7623が操作された場合等に、紙幣を紙幣挿入口78を排出する命令等を紙幣制御装置1601に出力する。
カードユニット制御部78には、カードリーダ・ライタ77に読み取られたカードの情報が入力される。また、カードユニット制御部78は、遊技を終了した遊技者のプリペイドカードカードに遊技終了後の残高を書き込む命令をカードリーダ・ライタ77に出力する。
CPU783は、入出力I/F782を介して、状態表示器81、表示装置76、税率表示器224及び貸出料金表示器225に、表示する内容を示す情報を出力する。
また、CPU783は、入出力I/F782を介して、払出モータ220に、払出を制御するための指令を出力し、払出モータ220を制御する。
また、CPU783は、入出力I/F782を介して、税率設定スイッチ226の異常等が発生したことを、図示しない遊技場管理装置に出力するための情報を、外部情報端子1603に出力する。なお、外部情報端子1603には、遊技場管理装置が接続されている。
また、CPU783には、入出力I/F782を介して、表示選択スイッチ7621、球切れスイッチ1602、球貸スイッチ7622、払出球検出センサ112、精算スイッチ7623、税率設定スイッチ226、貸出料金設定スイッチ227、及び異常判定選択スイッチ228から各種信号が入力される。
球切れスイッチ1602は、カードユニット70の図示しない貯留部に貯留された所定数より少ない場合に、球切れ信号をカードユニット70に出力する。なお、カードユニット70の図示しない貯留部には、遊技機1が設置される島設備の供給部から供給された遊技球が貯留される。
まず、カードユニット70で実行されるメイン処理について図17を用いて説明する。
図17は、本発明の第2実施形態のメイン処理のフローチャートである。
メイン処理は、カードユニット70に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合にカードユニット70のCPU783によって実行される。
まず、カードユニット70は、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で行われる割り込みを禁止する(1701)。
次に、カードユニット70は、各割込モードを設定し(1702)、RAM785へのアクセスを許可する(1703)。
そして、カードユニット70は、CPUの周辺デバイスの初期設定を行い(1704)、スタックポインタを設定する(1705)。
カードユニット70は、使用するすべてのRAM785に記憶されたデータをクリアする(1706)。
そして、カードユニット70は、RAM785に電源投入時の初期値を設定する(1707)。なお、電源投入時の初期値は、予め定められた値である。
次に、カードユニット70は、税率設定スイッチ226によって設定された税率をRAM785に設定する(1708)。そして、カードユニット70は、貸出料金設定スイッチ227によって設定された遊技球1個当たりの貸出金額をRAM785に設定する(1709)。
次に、カードユニット70は、時間を計測するためのタイマであるCTC(Counter Timer Circuit)を設定し(1710)、ステップ1701の処理で禁止された割り込みを許可する(1711)。
カードユニット70は、貸球として払い出す遊技球の数を設定し、実際に設定された遊技球を払い出すように払出モータ220を制御する払出制御処理を実行する(1712)。
次に、カードユニット70は、RAM785の特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される停電検査領域の内容を取得する(1713)停電フラグは、カードユニット70に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に設定される。
そして、カードユニット70は、停電フラグが格納されているか否かを判定し、停電が発生しているか否かを判定する(1714)。
ステップ1714の処理で、停電が発生していないと判定された場合、カードユニット70は、ステップ1712の処理に戻る。
一方、ステップ1714の処理で、停電が発生していると判定された場合、カードユニット70は、割り込み禁止を設定し(1715)、すべての出力ポートをOFFに設定し(1716)、カードユニット70の電源が切れるまで待機する。なお、カードユニット70には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生しても、すぐに電源が切れることはない。
次に、カードユニット70が所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で発生するタイマ割り込みを受け付けると、実行するタイマ割込処理について、図18を用いて説明する。
図18は、本発明の第2実施形態のタイマ割込処理のフローチャートである。
なお、タイマ割込処理で実行される処理は、割込発生毎に必ずしもすべて行なわれなくてもよい。
カードユニット70は、CPU783のAFレジスタを退避させる(1801)。
そして、カードユニット70は、停電が発生した際に出力される強制割込信号である外部INTのみを許可する(1802)。
カードユニット70は、タイマ割込処理の終了を宣言し(1803)、割り込みを許可する(1804)。
次に、カードユニット70は、CPU783のBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを退避させる(1805)。
そして、カードユニット70は、出力処理を実行する(1806)。出力処理は、入出力I/F782を介して、払出モータ220、発射制御装置221及び状態表示器81等に制御信号を出力する処理である。
次に、カードユニット70は、入力処理を実行する(1807)。入力処理は、入出力I/F782を介して入力される各種センサ及びスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。カードユニット70に入力される信号としては、例えば、払出球検出センサ112及び球切れスイッチ1602から入力される信号等がある。
次に、カードユニット70は、各種タイマを更新する処理を実行する(1808)。
次に、カードユニット70は、入力監視処理を実行する(1809)。具体的には、カードユニット70は、払出球検出センサ112から入力される信号に基づいて、払い出されるべき数分の遊技球が払い出されているか否かを監視する。
次に、カードユニット70は、税率設定スイッチ226の異常を検出するための異常状態判定処理を実行する(1810)。なお、異常状態判定処理は、第1実施形態の図12及び図13で説明した処理と同じ処理をカードユニット70が実行するだけであるので、説明を省略する。
次に、カードユニット70は、異常状態報知編集処理を実行する(1811)。具体的には、カードユニット70は、各種異常状態報知コマンドを編集する。
次に、カードユニット70は、払出ユニット出力編集処理を実行する(1812)。具体的には、カードユニット70は、払出モータ220を制御するために出力情報を編集する。
次に、カードユニット70は、状態表示器出力編集処理を実行する(1813)。具体的には、カードユニット70は、ステップ1811の処理で編集された各種異常状態報知コマンドを状態表示器81に出力する。
次に、カードユニット70は、外部情報出力編集処理を実行する(1814)。具体的には、カードユニット70は、ステップ1811の処理で編集された各種異常状態報知コマンドを遊技場管理装置に出力する。
次に、カードユニット70は、ステップ1805の処理で退避させたBCレジスタ、DEレジスタ及びHLレジスタを復帰させる(1815)。
次に、カードユニット70は、外部INT及びタイマINTを有効化し(1816)、ステップ1801の処理で退避させたAFレジスタを復帰させ(1817)、タイマ割込処理を終了する。
カードユニット70を上記のような構成とすることによって、カードユニット70で異常状態判定処理を実行することができる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。