以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る遊技用装置(玉貸ユニット20)は、図1に示すように、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付け、該記録媒体の記録情報から特定される残額を使用して、対応する遊技機から遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための貸与処理(玉貸処理)を行うと共に、貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付け、受付貨幣額を使用して、対応する遊技機から遊技媒体を貸与するための貸与処理を行うものである。
また遊技用装置を含む遊技用システム1は、遊技媒体の貸与に使用される残額を、記録媒体には記録せずに、図15(d)に示すように、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて管理装置50で管理する(いわゆる完全ID管理を行う)ものであり、遊技用装置は、該管理装置50で管理している残額(以下「管理残額」と称する。)の範囲内で前記貸与処理を行うものである。
この遊技用システム1は、このような完全ID管理を採用したことにより、記録媒体には遊技媒体の貸与に使用される残額を記録しないので、残額が改ざんされるおそれはなく、セキュリティを担保できて、記録媒体のコストを下げることができる。即ち、例えば記録媒体がICカードやICコインである場合において、該記録媒体に残額を記録してセキュリティを担保しようとすれば、該記録媒体にCPUを搭載して記録残額の管理を行う必要があるが、本発明の如く記録媒体に残額を記録しないのであれば、該記録媒体にCPUを搭載しなくても良いので、記録媒体のコストを下げることができる。また記録媒体にCPUを搭載すると、該CPUとの間で情報のやりとりを行うために、遊技用装置側の制御プログラムが複雑になるので、システムの設計コストが高くなるが、記録媒体にCPUを搭載しないのであれば、該制御プログラムは複雑にならずに済むので、システムの設計コストを低くすることができる。
ここで前記貸与処理では、該貸与処理に使用される使用額に対する間接税額が徴収され、以下においては、該使用額と間接税額との合算額を「玉貸使用額」と称する。この間接税は、例えば消費税であるが、今後導入の可能性もあり得る遊技税等であっても良い。ここで消費税率は、図1に示すように、この例では5%であり、会員カード4やビジタコイン5を発行するカード会社に設けられたセンタ管理装置80で設定されて、遊技場に設けられた管理装置50に対して配信され、玉貸ユニット20に対して配信されて記憶される。そして該玉貸ユニット20は、予め定められた1度数の金額(ここでは100円)である単位額と、予め定められたパチンコ玉1個の玉貸額(ここでは4円)と、該記憶されている消費税率とに基づいて、消費税額を含む1度数の金額である税込単位額(ここでは105円)と、消費税額を含むパチンコ玉1個の玉貸額(ここでは4.2円)とを算出して記憶する。
また前記貸与処理としては、予め定められた単位額(ここでは当該単位額と該単位額に対応する間接税額との合算額である税込単位額)に相当する数(以下「単位玉数」と称する。)の遊技媒体を貸与するための単位貸与処理と、該税込単位額未満の端数額に相当する数(以下「端数玉数」と称する。)の遊技媒体を貸与するための端数貸与処理が行われる。ここでは単位額が1度数=100円であり、パチンコ玉1個の玉貸額が4円であり、消費税率が5%であるので、税込単位額は105円,及び消費税額を含むパチンコ玉1個の玉貸額は4.2円となり、端数額は100円以下であって5円単位の金額となる。そして端数貸与処理が行われるときには、該端数額に相当する遊技媒体の数を示す端数遊技媒体数信号(端数玉数信号)が、遊技用装置から、該遊技用装置に対応する遊技機であって、当該端数遊技媒体数信号が示す数の遊技媒体の貸与ができる端数対応遊技機に対して送信される。
ここで遊技用装置には、図17及び図41に示すように、遊技媒体の貸与を指令する信号を前記対応する遊技機に対して送信する貸与指令信号線(BRQ信号線)を用いて、前記端数遊技媒体数信号を遊技機に対して送信する第1実施形態に係る玉貸ユニット20と、図51及び図54に示すように、前記対応する遊技機に備えられる有価価値表示器(残度数表示器14)を点灯制御するための表示データ信号線を用いて、該有価価値表示器を点灯制御するためのストローブ信号の非送信期間に、前記端数遊技媒体数信号を遊技機に対して送信する第2実施形態に係る玉貸ユニット20とが含まれる。
この第1実施形態に係る玉貸ユニット20には、該遊技用装置から遊技機に対して前記端数遊技媒体数信号(端数玉数信号)を送信するタイミングが異なる2つの実施形態が含まれる。具体的には、図17に示すように、玉貸要求信号(S15)の送信前に端数玉数信号(S11〜S12)を送信する形態(第1実施形態)と、図41に示すように、玉貸要求信号(S11’)の送信後に端数玉数信号(S13’〜S14’)を送信する形態(第1実施形態の変形例)とが含まれる。
また第2実施形態に係る玉貸ユニット20には、後述する端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,及び端数玉貸指令信号を送受信(いわゆるハンドシェイク)する方法が異なる2つの実施形態が含まれる。具体的には、図51に示すように、端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,及び端数玉貸指令信号を、表示データ信号線を介して送受信する形態(第2実施形態)と、図54に示すように、端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,及び端数玉貸指令信号を、BRQ信号線,及びEXS信号線を介して送受信する形態(第2実施形態の変形例)とが含まれる。
以下においては、まず第1実施形態について説明し、次に第1実施形態の変形例について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、次に第2実施形態について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、次に第2実施形態の変形例について第2実施形態と異なる点についてのみ説明し、最後にその他の変形例について説明する。
なお遊技用装置は、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)で貨幣を受け付けたときには、受付貨幣額を管理残額に対して加算更新する入金処理を行うための処理を行い、管理装置50と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)で貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から、税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額と、該税込単位額未満の端数額を特定し、遊技者の操作によることなく、貸与対象額分の前記単位貸与処理(オフライン一発貸し)を行うと共に、遊技者の操作(玉貸操作)に基づいて、端数額分の前記端数貸与処理を行う。
また遊技用システム1では、図24及び図25に示すように、遊技用装置にて行われる後述する特定処理に伴って、記録媒体に記録される通番が更新され、該特定処理に対応して管理装置50にて行われる後述する連携処理に伴って、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番(図15(d)の残額管理DBを参照)が更新される。ここで通番とは、任意の数字(例えば0)から始って1つずつ加算される通し番号である。
さらに遊技用システム1では、精算装置60にて記録媒体を受け付けると、該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置50で管理されている管理残額のうちの100円未満の額を切り捨てた額である精算許諾額に相当する貨幣が払い出されて精算される。具体的には、管理残額が例えば3950円である場合には、精算許諾額である3900円分の貨幣が払い出されて精算されると共に、該精算許諾額を管理残額から減算した50円が管理残額として残存する。即ち、この遊技用システム1では、精算装置60において、100円未満の硬貨の取り扱いは行われないため、管理残額のうちの100円未満の額については、精算はできないが、前記端数貸与処理に使用することができる。具体的には、管理残額が端数額である100円の場合には、当該100円を端数貸与処理に使用することができると共に精算もすることができるが、管理残額が端数額である95円の場合には、当該95円を端数貸与処理に使用することはできるが精算をすることはできない。
なお遊技用装置である玉貸ユニット20には、図1〜図3に示すように、コイン投入口111と、コイン排出口112と、第1保持部(投入コイン保持部120)と、連絡通路161及び第1誘導通路163を有する投入記録媒体排出通路(投入コイン排出通路160)と、収納通路131及び第2誘導通路133を有する収納排出通路130と、を備え、投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対して円盤状記録媒体(ビジタコイン5)の厚み方向に相対的にずらすと共に、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていることを特徴とする記録媒体処理機構が設けられている。
この記録媒体処理機構は、以下に示す実施形態では、図1に示すように、予め定められた特別処理として玉貸処理を行う玉貸ユニット20,該特別処理として精算処理を行う精算装置60,及び該特別処理として記録媒体発行処理を行うビジタコイン発行装置70に備えられる。これら玉貸ユニット20,精算装置60,及びビジタコイン発行装置70は、管理装置50と通信可能に接続され、全体として遊技用システム1を構成している。
以下においては、遊技用装置に対応する遊技機がパチンコ機10であり、該パチンコ機10が前記端数対応遊技機であり、遊技媒体がパチンコ玉であり、貸与処理が玉貸処理である例について説明する。また、以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップを「S」,玉貸ユニット20が行う電源投入時処理及び営業中処理の各ステップを「SU」,及びパチンコ機10が行う処理の各ステップを「SP」,発光ダイオードを「LED」,セグメントを「SEG」,信号入出力部を「I/O」と略記する。
[1.第1実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1]
まず図1〜図41を参照して、第1実施形態に係る玉貸ユニット20,並びにこの玉貸ユニット20を備える遊技用システム1について説明する。この遊技用システム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60及びビジタコイン発行装置70を遊技場内に備えると共に、前記管理装置50と通信可能なセンタ管理装置80を遊技場外のカード会社に備える。
この遊技用システム1では、紙幣2,硬貨3,会員カード4,及びビジタコイン5が使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類が使用される。硬貨3も貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは500円硬貨,及び100円硬貨の2種類が使用される。
会員カード4は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、カードIDが記録されている。また会員カード4は遊技用記録媒体の一例であって、パチンコ玉の貸与に使用可能な残額である管理残額を特定するための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるカードIDが該情報に相当する。さらに会員カード4はカード状記録媒体の一例でもあって、特別処理(玉貸処理,及び精算処理)を行うための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるカードIDが該情報に相当する。
ここで会員カード4の記録媒体IDは、例えば図15(a)に示すように、会員遊技者(メンバー)を示すMで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該会員カード4には、パチンコ玉の貸与に使用される残額(税込単位額である105円以上の金額)は記録されない。なお、端数対応遊技機であるパチンコ機10を備える当該遊技用システム1においては、オフライン一発貸しによって発生する端数額(税込単位額である105円未満の金額)を端数玉貸処理に使用することができるため、該端数額が会員カード4に記録されることはないが、端数対応遊技機でないパチンコ機を備える遊技用システムにおいては、該端数額を端数玉貸処理に使用することができないため、該端数額がオフライン端数額として会員カード4に記録されて遊技者に返却され、100円未満の硬貨の払出が可能な精算装置にて該会員カード4を受け付けると、該会員カード4に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣が払い出されて精算される。
また会員カード4には、前記通番が記録されている。この通番は、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20のユニット制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,及び玉貸処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
この会員カード4は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、記録媒体ID,通番,及びオフライン端数額等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路(ICチップ)を搭載したICカードである。ここで記録媒体ID,通番,及びオフライン端数額は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。この会員カード4は、会員登録を行った遊技者に対して発行されるものである。
このようにして発行された会員カード4を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に挿入することにより、該会員カード4の管理残額のうちの100円未満を切り捨てた額である精算許諾額を精算可能となる。
なお、以下において、「ビジタ」とは、会員カード4を所持していない遊技者,あるいは会員カード4を所持していても使用しない遊技者を意味する。従って、会員カード4の発行を受けた会員遊技者であっても、会員カード4を所持していない(会員カード4を忘れてきた等)場合や、会員カード4を所持していても使用しない場合には、ビジタとなる。
ビジタコイン5は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、コインIDが記録されている。またビジタコイン5は遊技用記録媒体の一例であって、パチンコ玉の貸与に使用可能な残額である管理残額を特定するための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるコインIDが該情報に相当する。さらにビジタコイン5は円盤状記録媒体の一例でもあって、前記特別処理(玉貸処理,精算処理,及び記録媒体発行処理)を行うための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるコインIDが該情報に相当する。
ここでビジタコイン5の記録媒体IDは、例えば図15(a)に示すように、ビジタを示すVで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該ビジタコイン5にも、パチンコ玉の貸与に使用される残額(税込単位額である105円以上の金額)は記録されない。なお、端数対応遊技機であるパチンコ機10を備える当該遊技用システム1においては、オフライン一発貸しによって発生する端数額(税込単位額である105円未満の金額)を端数玉貸処理に使用することができるため、該端数額がビジタコイン5に記録されることはないが、端数対応遊技機でないパチンコ機を備える遊技用システムにおいては、該端数額を端数玉貸処理に使用することができないため、該端数額がオフライン端数額としてビジタコイン5に記録されて遊技者に返却され、100円未満の硬貨の払出が可能な精算装置にて該ビジタコイン5を受け付けると、該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣が払い出されて精算される。
またビジタコイン5にも、前記通番が記録されている。この通番も、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20のユニット制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,及び玉貸処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
さらにビジタコイン5には、該ビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報として、オンライン残額有りフラグも記録される。具体的には、図示しないが、ビジタコイン5の管理残額が零であるときには、オンライン残額無しフラグである0が記録され、ビジタコイン5の管理残額が零でないときには、オンライン残額有りフラグである1が記録される。
このビジタコイン5は、円盤状を呈するプラスチック製のコインにおける所定の部位に、記録媒体ID,通番,オフライン端数額,及びオンライン残額有りフラグ等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路(ICチップ)を搭載したICコインである。ここで記録媒体ID,通番,オフライン端数額,及びオンライン残額有りフラグは、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。このビジタコイン5は、予め記録媒体IDが記録されている一方、通番,オフライン端数額,及びオンライン残額有りフラグが記録されていない状態でカード会社から遊技場に納入されて、玉貸ユニット20の後述する収納通路131,又はビジタコイン発行装置70の後述するコインストッカ75に収納される。
そして図24に示すように、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図26に示すように、オンライン状態で遊技者から返却操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶残額)が零でないことを条件として、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行される。
また図32又は図33に示すように、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において、会員カード4を受け付けていない状態で、遊技者から排出操作を受け付けたことに基づいて、管理残額である記憶残額が零でないことを条件として、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行又は返却される。
さらに図39に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)であるビジタコイン発行装置70において、貨幣を受け付けた後、遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、後述する記録媒体発行処理が行われて、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行される。
このようにして発行されたビジタコイン5を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額のうちの100円未満を切り捨てた額である精算許諾額を精算可能となる。
次にパチンコ機10について説明する。このパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技場内に設けられた遊技島において機種等に従って所定の位置に配置されており、図1及び図2(a)に示すように、玉貸ユニット20に対応して設けられ、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応する玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は払出制御部の一例であって、玉貸ユニット20の玉貸通信部21aと接続されており、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸が行われる場合に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間で玉貸に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。この払出制御基板12のその他の機能については後述する。玉払出装置13は、玉貸が行われて遊技者に貸し出されるパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
残度数表示器14は有価価値表示器の一例であって、複数のセグメント表示器(ここでは3桁の7セグメント表示器)からなり、パチンコ玉の貸与に使用可能な金額である管理残額から特定される有価価値の大きさである残度数を表示すると共に、端数額を表示するものである。
この残度数表示器14では、図1に示すように、玉貸通信部21aとの間に図示しないLED駆動回路を介して設けられている度数表示信号線を介して、該玉貸通信部21aから残度数又は端数額を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数又は端数額が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、後述する残度数特定手段として機能するユニット制御部21により、管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信されてきて該ユニット制御部21のRAMに記憶されている管理残額(以下「記憶残額」と称する。)に基づいて、「記憶残額÷税込単位額(即ち105円)」の式で演算された商の整数部分であり、端数額は、同式で演算された商の余り部分である。例えば記憶残額が1000円である場合には、1000円÷105円=残度数が9度数と端数額が55円と演算される。
ここで残度数が1以上である場合には、残度数表示器14で残度数が表示され、具体的には、百の位のセグメント表示器〜一の位のセグメント表示器で、前記度数表示信号に含まれる残度数が表示される。一方、残度数が0である場合には、百の位のセグメント表示器に、端数額を表示している旨を示す「H」の文字が表示されると共に、十の位及び一の位のセグメント表示器に、前記演算された端数額(ここでは55円)が表示される。
なお残度数表示器14は、第2実施形態における残度数表示器14(図44を参照)と同様のものであり、該第2実施形態と同様にダイナミック点灯制御されるが、これについては後述する。
玉貸ボタン15は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を遊技者から受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されると、図2に示すように、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸ボタン15から貸出入力信号が出力され、前記検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、ユニット制御部21が玉貸ボタン15が操作された旨を認識する。
返却ボタン16は、後述するカード保持部191で保持されている会員カード4,後述する投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5,又は後述する収納コイン保持部140で保持されているビジタコイン5を返却するための返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。この返却ボタン16が操作されると、図2に示すように、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該返却ボタン16から返却入力信号が出力され、前記検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、ユニット制御部21が返却ボタン16が操作された旨を認識する。
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16は、図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図1に示すように、玉貸ユニット20と接続されているので、遊技用装置である該玉貸ユニット20に属するものである。
次に玉貸ユニット20について説明する。玉貸ユニット20は遊技用装置の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。この玉貸ユニット20は、前述した貸与処理(玉貸処理)を行うと共に、該貸与処理を含む各種処理を管理装置50と連携して行うものである。また玉貸ユニット20は、貸与処理として、前述した単位貸与処理(単位玉貸処理)と端数貸与処理(端数玉貸処理)とを行うものである。
さらに玉貸ユニット20は、ビジタコイン5を受け付けて、該受け付けたビジタコイン5の記録情報(ここでは記録媒体ID)から特定される特別処理用価値の大きさ(ここでは残額)を使用した特別処理(ここでは玉貸処理)を行うと共に、貨幣を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額のうちの特別処理に使用されなかった残額に相当する特別処理用価値の大きさを前記ビジタコイン5の記録情報から特定可能として(ここでは貨幣受付時に受付貨幣額を含む入金要求を管理装置50に対して送信し、玉貸操作受付時に玉貸使用額を含む減算要求を管理装置50に対して送信して)、当該ビジタコイン5を排出するものである。
この玉貸ユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ29,紙幣挿入口22a,硬貨投入口23a,硬貨返却ボタン23e,玉貸単位度数表示器27,玉貸単位度数設定ボタン26,残額表示器28,硬貨返却口23f,コイン投入口111,コイン排出口112,及びカード挿入口190等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機22,ユニット制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,硬貨識別機23,及び通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。この玉貸ユニット20は、装置IDにより、各玉貸ユニット20を個々に識別可能とされている。
ユニット制御部21は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。ここでEEPROMには、前記装置IDが記憶されている。
このユニット制御部21のRAMは管理残額有無管理手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(ユニット制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額が零でないか否かを、少なくとも当該記録媒体の受付中において管理するものである。具体的には、管理装置50とオンライン状態で、記録媒体を受け付けた際に、前記管理残額を含む残額通知(図27のS221)が送信されてきたことに基づいて、該管理残額をユニット制御部21のRAMで前記記憶残額として記憶すると共に、玉貸処理(単位玉貸処理又は端数玉貸処理)に基づいて、ユニット制御部21のRAMで記憶している管理残額から玉貸使用額を減算していくことにより(図20のSU75又は図21のSU95)、該記録媒体の管理残額が零であるか否かを管理する。
またユニット制御部21のRAMは端数額記憶手段の一例であって、後述する特定手段(ユニット制御部21)により特定された端数額を記憶するものである。なおユニット制御部21のRAMは、該特定手段により特定された貸与対象額を記憶するものでもある。以下、ユニット制御部21のRAMで記憶される端数額を「記憶端数額」と称する。ここで記憶残額と記憶端数額とは、各々別領域に記憶される。
さらにユニット制御部21のRAMは、当該玉貸ユニット20の処理状態を記憶する。具体的には、貨幣を受け付けたときには、処理状態が「貨幣受付」である旨を記憶し、玉貸操作を受け付けたときには、処理状態が「玉貸操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶し、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶する。このユニット制御部21の他の機能については後述する。
玉貸通信部21aは、パチンコ機10の払出制御基板12と接続されており、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間における通信を司るものである。この玉貸通信部21aと払出制御基板12との間には、図1に示すPSI信号線と、図1,図16,及び図17に示すPRDY信号線,BRDY信号線,BRQ信号線,及びEXS信号線が設けられている。
PSI信号線は、玉貸ユニット20とパチンコ機10との接続確認を行うための信号線である。このPSI信号線を介して接続確認信号が送信されることにより、パチンコ機10において発射ハンドルの操作が可能となる。
PRDY信号線は、パチンコ機10から対応する玉貸ユニット20に対して、該パチンコ機10と玉貸ユニット20との間における通信が可能な状態(スタンバイ状態)である旨を示す払出可能信号を送信する信号線である。具体的には、図16及び図17のS1に示すように、該PRDY信号線に印加されている電圧レベルがHIGHからLOWに切り替えられることにより、払出可能信号がパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信される。
BRDY信号線は、玉貸ユニット20が前記払出可能信号を受信しているスタンバイ状態において玉貸操作があったときに、玉貸ユニット20から対応するパチンコ機10に対して、玉貸可能信号を送信する信号線である。具体的には、図16及び図17のS2に示すように、該BRDY信号線に印加されている電圧レベルがHIGHからLOWに切り替えられることにより、玉貸可能信号が玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信される。
またBRDY信号線は、玉貸処理(単位玉貸処理及び/又は端数玉貸処理)が終了したときに、玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して、玉貸終了信号を送信する信号線である。具体的には、図16及び図17のS7に示すように、該BRDY信号線に印加されている電圧レベルがLOWからHIGHに切り替えられることにより、玉貸終了信号が玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信される。
BRQ信号線は貸与指令信号線(=玉貸指令信号線)の一例であって、玉貸ユニット20から対応するパチンコ機10に対して、遊技媒体の貸与を要求する貸与要求信号(=玉貸要求信号)を送信する信号線である。具体的には、図16のS3及び図17のS15に示すように、該BRQ信号線に印加されている電圧レベルがHIGHからLOWに切り替えられることにより、玉貸要求信号が玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信される。
またBRQ信号線は、玉貸ユニット20から対応するパチンコ機10に対して、パチンコ玉の貸与を指令する貸与指令信号(=玉貸指令信号)を送信する信号線である。具体的には、図16のS5及び図17のS17に示すように、該BRQ信号線に印加されている電圧レベルがLOWからHIGHに切り替えられることにより、玉貸指令信号が玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信される。
EXS信号線は要求了解信号線の一例であって、パチンコ機10から玉貸ユニット20に対して、玉貸の要求を了解した旨(即ち玉貸要求信号を受信した旨)を示す要求了解信号を送信する信号線である。具体的には、パチンコ機10が玉貸要求信号を受信してから、該パチンコ機10がパチンコ玉を貸与する準備が整っている(即ち玉切れがなく、エラーがない)旨を確認した後に、図16のS4及び図17のS16に示すように、該EXS信号線に印加されている電圧レベルがHIGHからLOWに切り替えられることにより、要求了解信号がパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信される。
またEXS信号線は、パチンコ機10における玉貸処理(単位玉数玉貸処理又は端数玉数玉貸処理)が完了したときに、パチンコ機10から玉貸ユニット20に対して、該玉貸処理が完了した旨を示す玉貸完了信号を送信する信号線である。具体的には、パチンコ機10における玉貸処理が完了したとき、即ち単位玉数玉貸処理においては単位額に相当する数のパチンコ玉の払出が完了し、又は端数玉数玉貸処理においては端数額に相当する数のパチンコ玉の払出が完了したときに、図16のS6及び図17のS18に示すように、該EXS信号線に印加されている電圧レベルがLOWからHIGHに切り替えられることにより、玉貸完了信号がパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信される。
ここでBRQ信号線は、玉貸ユニット20が端数玉貸処理を行うときに、玉貸ユニット20から対応するパチンコ機10に対して、端数額に相当するパチンコ玉の数である端数玉数を示す端数遊技媒体数信号(=端数玉数信号)を送信する信号線でもあり、前記玉貸要求信号の送信から玉貸指令信号の送信までの間隔(S3〜S5)よりも短い間隔T0で該BRQ信号線に印加する電圧レベルを繰り返し切り替えることにより端数玉数信号を送信する。具体的には、図17のS11〜S12に示すように、該BRQ信号線に印加されている電圧レベルをHIGHからLOWに切り替え、前記T0の経過後に再びHIGHに切り替えることにより、端数玉数が1個である旨を示すパルスを送信し、端数玉数が複数であるときには、電圧レベルをHIGHに切り替えてから前記T0と同一間隔のT0’を経過後に再び当該パルスを送信し、当該パルスを送信する処理を端数玉数分繰り返すことにより、該端数玉数分のパルスを含む端数玉数信号を、パチンコ機10に対して送信する。この図17に示す端数玉数信号は、5つのパルスを含むので、端数玉数が5個である旨を示すものである。
またEXS信号線は、前記端数玉数信号に基づいてパチンコ機10が認識したパチンコ玉の数(以下「認識個数」と称する。)を示す認識個数信号を送信する信号線でもあり、該EXS信号線に印加される電圧レベルを繰り返し切り替えることにより認識個数信号を送信する。ここで認識個数は、払出制御基板12で記憶している端数玉数の数である。具体的には、図17のS13〜S14に示すように、該EXS信号線に印加されている電圧レベルをHIGHからLOWに切り替え、前記T0の経過後に再びHIGHに切り替えることにより、認識個数が1個である旨を示すパルスを送信し、認識個数が複数であるときには、電圧レベルをHIGHに切り替えてから前記T0’を経過後に再び当該パルスを送信し、当該パルスを送信する処理を認識個数分繰り返すことにより、該認識個数分のパルスを含む認識個数信号を、玉貸ユニット20に対して送信する。この図17に示す認識個数信号は、5つのパルスを含むので、認識個数が5個である旨を示すものである。
なお図17に示すT1及びT2の意義については、パチンコ機10が行う玉貸処理を示す図23で説明し、同T3の意義については、玉貸ユニット20が行う端数玉貸処理を示す図21で説明する。
また玉貸通信部21aは端数対応情報送信要求手段の一例であって、対応するパチンコ機10が前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与ができる端数対応遊技機である旨を示す端数対応情報の送信を要求するものである。この送信要求は、ユニット制御部21の制御によって、BRDY信号線に印加される電圧レベルとBRQ信号線に印加される電圧レベルとを同時にLOWに切り替えた後に所定時間でHIGHに戻すことにより、玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信される。
また玉貸通信部21aは端数対応情報受信手段の一例であって、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機であるときに該パチンコ機10から送信されてくる端数対応情報を受信するものである。この端数対応情報は、払出制御基板12の制御によって、PRDY信号線に印加される電圧レベルとEXS信号線に印加される電圧レベルとを同時にLOWに切り替えた後に所定時間でHIGHに戻すことにより、パチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信され、ユニット制御部21によって、該PRDY信号線に印加される電圧レベルのLOWへの切替及びHIGHへの戻りと、EXS信号線に印加される電圧レベルのLOWへの切替及びHIGHへの戻りとを同時に検出することにより、該端数対応情報の受信が検出される。なお、該端数対応情報がパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信された後に、当該PRDY信号線に印加されている電圧レベルがHIGHからLOWに切り替えられることにより、前記払出可能信号がパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信される。
外部通信部21bは、管理装置50の後述する通信部51と通信可能に接続されており、玉貸ユニット20と管理装置50との間における通信を司るものである。この外部通信部21bは、玉貸ユニット20の電源が投入されたときに、ユニット制御部21の制御により、管理装置50で記憶している消費税率の送信要求(図18のSU09)をシステムコントローラに対して送信し、該送信要求に応じてシステムコントローラから送信されてくる消費税率情報を受信する。
また外部通信部21bは入金要求送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(ユニット制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額と前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを特定可能な入金要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求を送信する(図24のS103)。
具体的には、記録媒体を受け付けていない状態で貨幣を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信する。即ち入金要求には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この入金要求を受信した管理装置50は、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行い(図24のS105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知(ここでは管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S106)。
また外部通信部21bは減算要求送信手段の一例であって、玉貸処理に使用される前記玉貸使用額を前記管理残額から減算するための減算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは記録媒体IDと玉貸使用額とを含む減算要求を送信する(図25のS124)。ここで減算要求に含まれる玉貸使用額は、単位玉貸処理が行われる場合には、管理残額(即ちユニット制御部21のRAMで記憶している記憶残額)に基づいて算出された残度数と予め定められた玉貸単位度数(例えば5度数)との比較で決定され、残度数≧玉貸単位度数であれば、該玉貸単位度数に相当する額(ここでは525円)が玉貸使用額であり、1度数≦残度数<玉貸単位度数であれば、該残度数に相当する額が玉貸使用額である。また端数玉貸処理が行われる場合には、端数額である管理残額(即ちユニット制御部21のRAMで記憶している記憶残額)が玉貸使用額である。
また外部通信部21bは受付通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(ユニット制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDと通番とを含む記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)を管理装置50に対して送信するものである(図27のS202)。
具体的には、会員カード4の挿入を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードID,及び通番を含む挿入通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインID,及び通番を含む挿入通知を送信する。即ち挿入通知には、カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図27のS221)。
また外部通信部21bは復帰通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(ユニット制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したことに基づいて、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDを含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここではオンライン状態への復帰を検知(図34のS601)した管理装置50から開始要求が送信されてきて、該開始要求に応じた開始応答を管理装置50に対して返信した後に(同S605)、記録媒体に記録されている記録媒体ID,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(同S606)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであり、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
また外部通信部21bは連携処理要求送信手段の一例であって、特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を管理装置50に対して送信するものである。
具体的には、予定残額通知(図24のS106)を受信した玉貸ユニット20は、後述する貸与可能処理手段により貸与可能処理(ここでは受付貨幣の取込)を特定処理として行い(同S108)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S109)、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。この貨幣取込通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここでは受付貨幣額の消去)とを連携処理として行い(同S113,S114)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S115)。
また玉貸処理(玉貸単位度数分の単位玉貸処理,残度数分の単位玉貸処理,又は端数額分の端数玉貸処理)を特定処理として行った玉貸ユニット20は(図25のS122)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S123)、前記減算要求を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。具体的には、玉貸単位度数(即ち基準貸与額である玉貸設定金額)分のパチンコ玉を貸与するための単位玉貸処理を特定処理として行った玉貸ユニット20は、該単位玉貸処理に使用される玉貸単位度数を管理残額から減算するための前記減算要求(即ち玉貸使用額として玉貸単位度数に相当する額を含む減算要求)を管理装置50に対して送信する。また残度数分のパチンコ玉を貸与するための単位玉貸処理を特定処理として行った玉貸ユニット20は、該単位玉貸処理に使用される残度数を管理残額から減算するための前記減算要求(即ち玉貸使用額として残度数に相当する額を含む減算要求)を管理装置50に対して送信する。また端数額分のパチンコ玉を貸与するための端数玉貸処理を特定処理として行った玉貸ユニット20は、該端数玉貸処理に使用される端数額を管理残額から減算するための前記減算要求(即ち玉貸使用額として端数額を含む減算要求)を管理装置50に対して送信する。この減算要求を受信した管理装置50は、玉貸使用額を管理残額から減算する減算処理を連携処理として行い(同S125)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新して(同S126)、該減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S129)。玉貸ユニット20は、該減算完了通知を受信したことを条件として、次の玉貸処理が可能となる。
なお残額通知(図27のS221)を受信した玉貸ユニット20は、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S223)、残額受信通知を管理装置50に対して送信する(同S224)。この残額受信通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
また外部通信部21bは返却通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(ユニット制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに返却操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信するものである(図26のS184)。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で返却操作を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDを含む返却通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信する。即ち返却通知には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S185)。
さらに外部通信部21bは処理履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる処理履歴送信要求に応じて、後述する処理履歴記憶手段である処理履歴DB(図15(a)を参照)で記憶している処理履歴を管理装置50に対して送信するものである(図41のS1013)。
なお外部通信部21bから送信される情報(要求や通知)には前記装置IDが含まれるので、管理装置50では、該情報と共に受信した装置IDに基づいて、該情報の送信元である玉貸ユニット20を特定可能である。
紙幣識別機22は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口22aから前記4種類の紙幣2の挿入を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の取込処理によって、紙幣通路22bを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また、紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の返却処理によって、紙幣挿入口22aから排出されて、遊技者に返却される。
硬貨識別機23も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、硬貨投入口23aから前記2種類の硬貨3の投入を受け付けて、硬貨通路23bを通じて落下してきた硬貨3の真贋及び金種を識別する識別機である。なお硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3も、受付貨幣の取込処理によって、硬貨通路23cを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン23eは、硬貨識別機23や硬貨通路23bにおいて詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン23eが押下されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路23dを通じて硬貨返却口23fに戻る。また、硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3は、受付貨幣の返却処理によって、硬貨返却口23fに排出されて、遊技者に返却される。
これら貨幣受付手段においては、管理装置50とオンライン状態では、すべての種類の貨幣を受付可能であり、貨幣を受け付けた場合には、受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求(図24のS103)が管理装置50に対して送信される。また管理装置50とオフライン状態では、1000円以下の貨幣のみを受付可能であり、該貨幣を受け付けた場合に、後述するオフライン一発貸し(図31のS515,S525)が行われる。
玉貸単位度数設定ボタン26は、1回の玉貸ボタン15の操作に応じて玉貸に使用される度数である玉貸単位度数を設定するためのボタンである。また玉貸単位度数表示器27は、該玉貸単位度数設定ボタン26の操作により設定されている玉貸単位度数を表示するための表示器であり、ここでは1桁のセグメント表示器である。この玉貸単位度数設定ボタン26が操作される毎に、玉貸単位度数表示器27で表示されている度数が1〜5の範囲で変化し、該玉貸単位度数設定ボタン26の操作が所定時間ないと、その時点で玉貸単位度数表示器27で表示されている度数が、玉貸単位度数として設定されてユニット制御部21のEEPROMで記憶されると共に、管理装置50に対して送信される。該玉貸単位度数を受信した管理装置50は、図15(d)に示す玉貸管理DBにおいて、該玉貸単位度数の送信元である玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて、該玉貸単位度数に相当する玉貸設定金額を基準貸与額として記憶する。
残額表示器28は、ユニット制御部21のRAMに記憶されている残額又は端数額を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器であり、残額や端数額が1円単位まで表示される。この残額表示器28においては、オンライン状態では記憶残額が表示され、オフライン状態では記憶端数額が表示される。
多機能ランプ29は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによって玉貸ユニット20の状態を報知するランプであり、3原色であるRGB光の各色の発光が可能なLEDモジュールを内在しており、これらRGB光の発光を制御することで、発光色を可変できるようになっている。この多機能ランプ29は、例えば会員カード4及びビジタコイン5を受け付けていないときには青色で点灯してその旨を報知し、会員カード4を受け付けているときには緑色で点灯してその旨を報知し、ビジタコイン5を受け付けているときには黄色で点灯してその旨を報知し、異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。
通路ユニット100は前記記録媒体処理機構の一部を構成するものであって、投入コイン保持部120,投入コイン排出通路160,及び収納排出通路130が一体に構成されたものである。具体的には、通路ユニット100は、図2(d)及び図3に示すように、縦長の箱型の形状を呈するユニット本体100aの内部に、制御部101,記録媒体R/W102,上部アンテナ103,下部アンテナ104,投入コイン誘導通路113,供給通路114,投入コイン保持部120,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,収納通路131と第2誘導通路133とを有する収納排出通路130,収納コイン保持部140,第1の収納コインストッパ141,第2の収納コインストッパ142,連絡通路161と第1誘導通路163とを有する投入コイン排出通路160,及びカード保持部191等を備えている。そして図3及び図4に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳して(左右に並行して重なり合って別個に)コイン排出口112に臨むように形成されている。ここで各通路は、ビジタコイン5が起立した状態で、該ビジタコイン5の自重により転動又は落下する通路である。
制御部101は、前記ユニット制御部21と通信可能に接続されており、該ユニット制御部21の指令に基づいて、図2(d)に示すようにして接続されている記録媒体R/W102,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,第1の収納コインストッパ141,及び第2の収納コインストッパ142の動作を制御するものである。ここでの制御部101には、当該通路ユニット100が玉貸ユニット20に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行う。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行う。また投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の残額が零になると、通常は閉鎖されている第2の投入コインストッパ122を開放して当該ビジタコイン5を収納通路131に収納させた後、該第2の投入コインストッパ122を閉鎖する制御を行う。さらに収納コイン保持部140でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の収納コインストッパ141を開放して当該ビジタコイン5をコイン排出口112から排出して返却した後、該第1の収納コインストッパ141を閉鎖すると共に、通常は閉鎖されている第2の収納コインストッパ142を開放して当該ビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給した後、該第2の収納コインストッパ142を閉鎖する制御を行う。
記録媒体R/W102は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録情報を読み取ると共に記録媒体に対して情報を書き込むものである。この記録媒体R/W102は、前記ICカードである会員カード4及び前記ICコインであるビジタコイン5に対応したICリーダ/ライタであり、投入コイン保持部120に対応し、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部である上部アンテナ103と、収納コイン保持部140及びカード保持部191に対応し、ビジタコイン5及び会員カード4の両方の記録情報を読み取る第2読取部である下部アンテナ104とを備えている。これにより、コイン投入口111から投入されて投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に対しては、上部アンテナ103を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。また、収納通路131から排出されて収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に対しては、下部アンテナ104を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。さらに、カード挿入口190から挿入されてカード保持部191で保持している会員カード4に対しても、下部アンテナ104を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。
コイン投入口111は、ビジタコイン5が投入される部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、ビジタコイン5を起立させた状態で投入可能な縦長の孔である。このコイン投入口111には、制御部101の制御によって開閉する図示しないシャッタが設けられており、後述する記録媒体受付を待機する状態(例えば図26のS193)以外では、該シャッタによりコイン投入口111が遮蔽されていて、ビジタコイン5が投入できないようになっている。
そして通路ユニット100は、図3に示すように、該コイン投入口111に投入されたビジタコイン5を投入コイン保持部120に導くための投入コイン誘導通路113を備えており、ここでの投入コイン誘導通路113は、コイン投入口111から後方に向けて傾斜して配置された通路である。また通路ユニット100は、投入コイン保持部120に連通してビジタコイン5を該投入コイン保持部120に供給するための供給通路114を備えており、ここでの供給通路114は、通路ユニット100の上面から下方に向けて鉛直に形成された通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、該供給通路114は使用されない。
コイン排出口112は、コイン投入口111の下方に設けられ、ビジタコイン5が排出される部位であり、ここでは図2(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に突出して形成され、投入コイン排出通路160の終端側に形成された第1誘導通路163と収納排出通路130の終端側に形成された第2誘導通路133とが重畳して臨み、両誘導通路から排出されたビジタコイン5を受け止める容器状の部位である。
カード挿入口190は、コイン排出口112の側方に設けられ、会員カード4が挿入される部位であり、ここでは図2(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、会員カード4を起立させた状態で挿入可能な縦長の孔である。カード保持部191は、該カード挿入口190から挿入された会員カード4を保持する部位であり、図2(c)に示すように、カード挿入口190の後方に位置する。
ここで前記下部アンテナ104は、図2(c)に示すように、収納コイン保持部140とカード保持部191との間に配設されることにより、ビジタコイン5及び会員カード4の両方の記録情報を読み取るように構成されている。これによれば、カード保持部191に対応する読取部を下部アンテナ104とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
投入コイン保持部120は第1保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部(上部アンテナ103)が対応して設けられ、コイン投入口111から投入されたビジタコイン5(以下「投入コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは前記投入コイン誘導通路113の終端部分が第1の投入コインストッパ121及び第2の投入コインストッパ122により区画された部位である。この投入コイン保持部120では、コイン投入口111から投入されて投入コイン誘導通路113を自重により転動してきたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ121及び第2の投入コインストッパ122に堰き止められて保持される。
第1の投入コインストッパ121は、投入コイン保持部120と投入コイン排出通路160との間に形成されるストッパである。ここでの第1の投入コインストッパ121は、図7に示すように、正面視で左方(図示上では上方)に傾動可能なように上端が通路ユニット100に対して水平軸(図示外)で軸支され、下端にビジタコイン5を保持する保持縁14aを有する平板である。この第1の投入コインストッパ121は、通常は鉛直な閉鎖状態(図示上で「止」の位置)にあって、前記保持縁14a及び閉鎖状態にある第2の投入コインストッパ122の後述する阻止縁122aでビジタコイン5を保持する状態となっている。
そして第1の投入コインストッパ121は、ビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、制御部101の制御によって図示しないソレノイドが駆動することにより、左方に傾動して開放状態(図示上で「通」の位置)になり、前記保持縁14aで保持していたビジタコイン5が連絡通路161に落下される。そして第1の投入コインストッパ121は、その後に所定のタイミングで制御部101の制御によって前記ソレノイドが駆動することにより、右方に傾動して再び閉鎖状態になる。
第2の投入コインストッパ122は、投入コイン保持部120と収納通路131との間に形成されるストッパである。ここでの第2の投入コインストッパ122は、図7に示すように、正面視で左方(図示上では上方)に傾動可能なように上端が通路ユニット100に対して水平軸(図示外)で軸支され、前端(図示上では右側面)にビジタコイン5の転動を阻止する阻止縁122aを有する平板である。この第2の投入コインストッパ122は、通常は鉛直な閉鎖状態(図示上で「止」の位置)にあって、前記阻止縁122a及び閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ121の保持縁14aでビジタコイン5を保持する状態となっている。
そして第2の投入コインストッパ122は、ビジタコイン5を保持している状態で該ビジタコイン5の残額(即ちユニット制御部21のRAMで記憶している残額)が零になると、制御部101の制御によって図示しないソレノイドが駆動することにより、左方に傾動して開放状態(図示上で「通」の位置)になり、阻止縁122aで保持していたビジタコイン5が自重により後方に転動して収納通路131に収納される。そして第2の投入コインストッパ122は、その後に所定のタイミングで制御部101の制御によって前記ソレノイドが駆動することにより、右方に傾動して再び閉鎖状態になる。
収納排出通路130は、図3及び図4に示すように、投入コイン保持部120に保持されるビジタコイン5のうち、回収したビジタコイン5(ここでは残額が無いビジタコイン5)を収納すると共に、該収納しているビジタコイン5を前記コイン排出口112に排出するための通路であって、収納通路131と第2誘導通路133とを有する。
収納通路131は、投入コイン保持部120に連設されビジタコイン5を収納する通路であり、ここでは投入コイン保持部120から後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲して形成されており、終端には第1の収納コインストッパ141が設けられている。この収納通路131では、遊技場の営業開始前に予めコイン投入口111から投入されたビジタコイン5,及び遊技場の営業中に第2の投入コインストッパ122が開放状態となって投入コイン保持部120における保持が解除されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の収納コインストッパ141に堰き止められて、一列に並べて収納される。ここで「一列に並べて」とは、ビジタコイン5の面同士ではなく円周同士が接するように並べての意味である。ここでの収納通路131は、7枚のビジタコイン5を収納可能である。
第1の収納コインストッパ141は、収納通路131と第2誘導通路133との間に形成されるストッパである。ここでの第1の収納コインストッパ141は、図8に示すように、あたかもシーソーの如く左側面視で前方及び後方(図示上では右方及び左方)に傾動可能なように中央部が通路ユニット100に対して鉛直軸141aで軸支され、前端にビジタコイン5を保持する保持縁141bを有すると共に後端にビジタコイン5の転動を阻止する阻止縁141cを有し、前記鉛直軸141aを中心として平面視でV字状に形成されてなるものである。この第1の収納コインストッパ141は、図8(a)に示すように、通常は前方(図示上では右方)に傾動した閉鎖状態(図示上で「止」の位置)にあって、前記保持縁141bで最下位(先頭)のビジタコイン5を保持している。
そして返却操作を受け付け、後述する第2の収納コインストッパ142が開放状態になることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5がコイン排出口112に排出され、その後に第2の収納コインストッパ142が閉鎖状態になると、第1の収納コインストッパ141は、図8(b)に示すように、制御部101の制御によって図示しないソレノイドが駆動することにより、後方に傾動して開放状態になり、前記保持縁141bで保持していた最下位のビジタコイン5が前方に転動して第2誘導通路133に形成された収納コイン保持部140に供給されると共に、前記阻止縁141cにより次位のビジタコイン5が前方に転動するのを阻止する。従って収納コイン保持部140には、常にビジタコイン5が保持された状態となる。そして第1の収納コインストッパ141は、図8(c)に示すように、その後に所定のタイミングで制御部101の制御によってソレノイドが駆動することにより、前方に傾動して再び閉鎖状態になり、前記阻止縁141cにより転動が阻止されていたビジタコイン5が前方に転動して前記保持縁141bにより保持される。
ここで通路ユニット100は、図3に示すように、収納通路131の途中から連設されビジタコイン5を該収納通路131から排出するための排出通路132を備えており、ここでの排出通路132は、収納通路131の半円弧状部分における下半分に形成された開口から下方に向けて鉛直に形成され、通路ユニット100の下面に開口している通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、後述する第1カバー部材150が装着されることにより、収納通路131と排出通路132との分岐部における排出通路132側が排出通路遮蔽板153で遮蔽されるので、該排出通路132は使用されない。
第2誘導通路133は、収納コイン保持部140が形成されると共に、コイン排出口112に連通する通路であり、ここでは収納通路131の終端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通し、その終端近傍に第2の収納コインストッパ142が設けられて収納コイン保持部140が形成されている。
収納コイン保持部140は第2保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第2読取部(下部アンテナ104)が対応して設けられ、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5(以下「収納コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、第2誘導通路133の終端近傍が第2の収納コインストッパ142により区画された部位である。この収納コイン保持部140では、図8(b)に示すように、第1の収納コインストッパ141が開放状態となって収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第2の収納コインストッパ142に堰き止められて常に保持されている。
ここで第2の収納コインストッパ142は、制御部101の制御によって開閉するシャッタであり、通常は閉鎖状態にあって、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を保持している。そして第2の収納コインストッパ142は、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持しておらず、かつカード保持部191で会員カード4を保持していない状態で返却操作を受け付けると、制御部101の制御によって開放状態になり、前記保持していたビジタコイン5が第2誘導通路133を自重により転動してコイン排出口112に排出される。そして第2の収納コインストッパ142は、その後に所定のタイミングで制御部101の制御によって再び閉鎖状態になり、図8(b)に示すように、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を再び保持する。
投入記録媒体排出通路である投入コイン排出通路160は、図3及び図4に示すように、返却すべきビジタコイン5をコイン排出口112に排出するための通路であって、連絡通路161と第1誘導通路163とを有する。連絡通路161は、投入コイン保持部120に連設される通路であり、ここでは投入コイン保持部120から下方に向けて鉛直に形成されている。第1誘導通路163は、該連絡通路161に連設されてコイン排出口112に連通する通路であり、ここでは連絡通路161の下端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通するように形成されている。
ここで投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161の途中には、図4に示すように、正面視で左側に傾斜する傾斜部162が設けられていて、連絡通路161の下端が該連絡通路161の上端に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされている。これにより、該連絡通路161の下端に連設されている第1誘導通路163が第2誘導通路133に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされて、該第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されている。
以上に説明した通路ユニット100の具体的な構造について、図5及び図6を参照して説明する。まず図5に示すように、ユニット本体100aには、投入コイン誘導通路113,及び供給通路114が形成されていると共に、第1の投入コインストッパ121,及び第2の投入コインストッパ122が取り付けられており、該第1の投入コインストッパ121及び第2の投入コインストッパ122により区画される投入コイン保持部120が形成されている。
またユニット本体100aには、投入コイン保持部120から、ビジタコイン5が起立した状態で通過可能な収納排出通路用溝130aが形成されている。この収納排出通路用溝130aは、投入コイン保持部120から後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲した収納溝131aと、該収納溝131aの終端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通し、その終端近傍に第2の収納コインストッパ142が設けられて収納コイン保持部140が形成されている第2誘導溝133aと、からなる。また収納排出通路用溝130aの表面には、該溝に沿って2筋の突条134a,134aが形成されている。またユニット本体100aには、ビジタコイン5が起立した状態で通過可能な排出溝132aが形成されている。この排出溝132aは、収納溝131aの半円弧状部分における下半分に形成された開口から下方に向けて鉛直に形成されている。
さらにユニット本体100aには、投入コイン保持部120から、ビジタコイン5が起立した状態で通過可能な投入コイン排出通路用溝160aが形成されている。この投入コイン排出通路用溝160aは、投入コイン保持部120から下方に向けて鉛直に形成され。その途中に正面視で左側(図示上では上方)に傾斜する傾斜溝162aが設けられている連絡溝161aである。
ここでユニット本体100aには、排出通路132を遮蔽する第1カバー部材150が装着される。この第1カバー部材150は、収納溝131aの半円弧状部分を被覆する収納溝被覆部151と、第2誘導溝133aの部分を被覆する第2誘導溝被覆部152と、収納溝131aと排出溝132aとの分岐部における排出溝132a側を遮蔽する1/4円弧状の排出通路遮蔽板153と、からなる。この第1カバー部材150は、透明な部材で形成されると共に、適宜の箇所に複数の長孔150aが形成されており、ユニット本体100aに対して嵌め込まれて装着される。なお第2誘導溝被覆部152の上面には、ビジタコイン5が起立した状態で通過可能な第1誘導溝が形成されている。
また第1カバー部材150が装着されたユニット本体100aには、下部カバー部材170が装着される。この下部カバー部材170は、連絡溝161aの下側部分を被覆し、その途中に正面視で左側(図示上では上方)に傾斜する傾斜部172が設けられている連絡溝被覆部171と、第1誘導溝(第2誘導溝被覆部152)の部分を被覆する第1誘導溝被覆部173と、からなる。この下部カバー部材170は、透明な部材で形成されると共に、適宜の箇所に複数の長孔170aが形成されており、ユニット本体100aに対してビスで固定されて装着される。
次に図6に示すように、第1カバー部材150及び下部カバー部材170が装着されたユニット本体100aには、上部カバー部材180が装着される。この上部カバー部材180は、収納溝131aの上部を被覆する収納溝被覆部181と、連絡溝161aの上部を被覆する連絡溝被覆部182と、からなる。この上部カバー部材180は、透明な部材で形成されると共に、適宜の箇所に複数の長孔180aが形成されており、ユニット本体100aに嵌め込まれて装着される。
以上に説明したように、第1カバー部材150,下部カバー部材170,及び上部カバー部材180(以下「各カバー部材」という。)がユニット本体100aに装着されることにより、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100が構成され、各カバー部材が被覆する各溝との間にビジタコイン5が通過可能な空間が形成されて、該空間が各通路を構成する。具体的には、収納溝131aと上部カバー部材180及び第1カバー部材150との間で収納通路131が構成され、第2誘導溝133aと第1カバー部材150との間で第2誘導通路133が構成され、これら収納通路131と第2誘導通路133とで収納排出通路130が構成される。また連絡溝161aと上部カバー部材180及び下部カバー部材170との間で傾斜通路162が設けられた連絡通路161が構成され、第1誘導溝(第2誘導溝被覆部152)と下部カバー部材170との間で第1誘導通路163が構成され、これら連絡通路161と第1誘導通路163とで投入コイン排出通路160が構成される。
即ち、第2誘導通路133及び第1誘導通路163については、図2(c)に示すように、ユニット本体100aに第1カバー部材150が装着されることにより、ユニット本体100aに形成された第2誘導溝133aと第1カバー部材150に形成された第2誘導溝被覆部152の下面(図示上では右面)との間で第2誘導通路133が構成され、さらに下部カバー部材170が装着されることにより、前記第2誘導溝被覆部152の上面(図示上では左面)に形成された第1誘導溝と下部カバー部材170に形成された第1誘導溝被覆部173との間で第1誘導通路163が構成される。
ここで収納排出通路用溝130aの表面には2筋の突条が形成されているので、該溝の表面とビジタコイン5の表面とが接触することによる摩擦が軽減されて、収納排出通路130におけるビジタコイン5の通過がスムーズになる。また各カバー部材は透明な部材で形成されているので、各通路におけるビジタコイン5の詰まりを目視することができ、さらに各カバー部材には複数の長孔が形成されているので、該長孔から棒等を挿入してビジタコイン5の詰まりを解消することができる。
以上に説明した記録媒体処理機構に類似するものとして、特開2001−293242号公報(図4,図5,段落0044,0051)に示す玉貸し機が知られている。この玉貸し機(本願の玉貸ユニット20に相当)では、金額価値が書き込まれたコイン(本願の円盤状記録媒体に相当)が投入される投入口と、該投入されたコインが待機する第1検知部(本願の第1保持部に相当)と、該第1検知部に連通するコイン収納部(本願の収納通路に相当)と、該コイン収納部から供給されたコインが待機する第2検知部(本願の第2保持部に相当)と、前記第1保持部で保持しているコインを排出するための第1排出通路(本願の投入記録媒体排出通路に相当)と、前記第2検知部で保持しているコインを排出するための第2排出通路(本願の収納排出通路に相当)と、を備え、第1排出通路と第2排出通路とが合流して排出口に連通するように構成されている。
しかしながら、この従来の玉貸し機のように、コインを排出するための第1排出通路と第2排出通路とが合流してから排出口に連通するように構成すると、第2検知部を該合流地点よりも後方に設けなければならないので、玉貸し機の内部における限られた奥行きの範囲内では、コイン収納部の収納スペースが少なくなるという問題点があった。
そこで、以上に説明した記録媒体処理機構の如く、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成していることにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが合流してコイン排出口112に連通する場合と比べて、収納コイン保持部140を前方(この例では第2誘導通路133の終端近傍)に設けることができるので、限られた奥行きの範囲内で収納通路131の収納スペースを拡張して、ビジタコイン5の収納枚数を向上することができる。
次にユニット制御部21の機能のうちの、玉貸処理に関する機能について説明する。
まずユニット制御部21は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の後述する通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
またユニット制御部21は管理残額取得手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を取得するものである。具体的には、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体を受け付けたことに基づいて、前記挿入通知を管理装置50に対して送信し、該挿入通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額通知(図27のS224)を受信して、該残額通知に含まれる管理残額をユニット制御部21のRAMで記憶することにより、記録媒体の管理残額を取得する。
またユニット制御部21は残度数特定手段の一例であって、該ユニット制御部21のRAMに記憶されている管理残額である記憶残額から、残度数と端数額を特定するものである。具体的には、「記憶残額÷税込単位額(即ち105円)」の式で演算された商の整数部分を残度数として特定し、同式で演算された商の余り部分を端数額として特定する。
またユニット制御部21は特定手段の一例であって、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額である受付貨幣額から、前記税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額と、該税込単位額未満の端数額とを特定するものであり、ここでは前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知している状態で1000円以下の貨幣を受け付けたときに、貸与対象額と端数額とを特定する。具体的には、「受付貨幣額÷税込単位額(即ち105円)」の式で演算された商の整数部分に税込単位額を乗じた額を貸与対象額として特定し、同式で演算された商の余り部分を端数額として特定する。例えばオフライン状態であり、かつRAMで記憶している端数額が0である状態で、1000円紙幣を受け付けた場合には、945円の貸与対象額と55円の端数額が特定される。
またユニット制御部21は端数玉数特定手段の一例であって、前記残度数特定手段又は前記特定手段により特定された端数額から、該端数額に相当するパチンコ玉の数である端数玉数を特定するものである。具体的には、「端数額÷消費税を含むパチンコ玉1個の玉貸額(即ち4.2円)」の式で演算された商の1個未満のパチンコ玉数を切り上げて、端数玉数を特定する(即ち4.2円未満の端数額については、遊技場の負担でパチンコ玉を貸し出す)。具体的には、端数額が70円である場合には、70円÷4.2円=16.6…なので、端数玉数が17個と特定される。
またユニット制御部21は貸与処理手段の一例であって、前述した玉貸処理(単位玉貸処理及び端数玉貸処理)を行うものである。
ここで貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに、玉貸ボタン15の操作を受け付けると、前記残度数特定手段により特定された残度数及び端数額と、前記玉貸単位度数設定ボタン26の操作により設定されている玉貸単位度数(即ち基準貸与額)とに基づき、玉貸処理(図25のS122)として、残度数≧玉貸単位度数であれば、該玉貸単位度数分の単位玉貸処理を行い、1度数≦残度数<玉貸単位度数であれば、該残度数分の単位玉貸処理を行い、残度数が0で端数額が0でなければ、該端数額分の端数玉貸処理を行う。
またユニット制御部21は通番更新手段の一例であって、特定処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行うものであり、ここでは特定処理である玉貸処理に伴って、第1の通番更新処理を行う(図25のS123)。ここで第1の通番更新処理とは、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,又はカード保持部191で保持している会員カード4に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指示する処理である。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である玉貸処理に伴って、前記減算要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。
また貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに、1000円以下の貨幣を受け付けると、前記特定手段により特定された貸与対象額分の単位玉貸処理(オフライン一発貸し)を行い、玉貸ボタン15の操作又は返却ボタン16の操作を受け付けると、前記特定手段により特定された端数額分の端数玉貸処理を行う。
ここで前記特定手段として機能するユニット制御部21は、貸与処理手段により玉貸処理(ここではオフライン一発貸し)を行った後に貨幣受付手段により貨幣を受け付けたことに基づいて、前記受付貨幣額のうち該玉貸処理に未使用の残額(即ちRAMで記憶している端数額)と今回の受付貨幣額との合算額から、貸与対象額と端数額とを新たに特定する。例えばオフライン一発貸しを行った後に、RAMで記憶している端数額が55円である状態で、1000円紙幣を受け付けた場合には、1050円の貸与対象額と5円の端数額が新たに特定される。そして前記貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、該特定手段により新たに特定された貸与対象額分の単位玉貸処理(オフライン一発貸し)を行い、玉貸ボタン15の操作又は返却ボタン16の操作を受け付けると、該特定手段により新たに特定された端数額分の端数玉貸処理を行う。
またユニット制御部21は合算額判定手段の一例であって、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに、1000円以下の貨幣を受け付けたことに基づいて、RAMで記憶している端数額と今回の受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定するものである(図31のS523)。
ここで該合算額判定手段により税込単位額以上であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が回収されて、前記特定手段により貸与対象額及び端数額の新たな特定が行われる一方、該合算額判定手段により税込単位額未満であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が返却され、前記特定手段による特定が行われない。例えば端数額が4円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が返却され、端数額が5円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が回収されて、貸与対象額105円(端数額0円)が特定される。
なお貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、端数玉貸処理を行うときに、前記BRQ信号線を用いて、前記端数玉数信号を送信する。
またユニット制御部21は要求了解信号受信検出手段の一例であって、対応するパチンコ機10から前記要求了解信号を受信する前記EXS信号線に印加される電圧レベルの切替の検出に基づいて、該要求了解信号の受信を検出すると共に、前記端数玉数信号を受信したパチンコ機10からEXS信号線に印加される電圧レベルを繰り返して切り替えることにより送信されてくる前記認識個数信号の受信を検出して、該認識個数信号により示されるパチンコ玉の数(=認識個数)を認識するものである。
ここで前記貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、単位玉貸処理として、図16のS3に示すように、前記BRQ信号線に印加する電圧レベルを切り替えることにより、単位玉数の貸与を要求する前記玉貸要求信号をパチンコ機10に対して送信した後に、同S4に示すように、該玉貸要求信号に応じてパチンコ機10から送信されてくる前記要求了解信号を受信したことに基づいて、同S5に示すように、当該BRQ信号線に印加する電圧レベルを切り替えることにより、単位玉数の貸与を指令する前記玉貸指令信号をパチンコ機10に対して送信する処理を行う。
また前記貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、前記要求了解信号受信検出手段により認識した認識個数と前記端数玉数信号により通知した端数玉数とが一致することを条件として、該端数玉数信号で示される数のパチンコ玉の貸与の指令を前記玉貸指令信号によりパチンコ機10に対して送信するものである。
即ちユニット制御部21は、端数玉貸処理として、図17のS11〜S12に示すように、玉貸要求信号の送信から玉貸指令信号の送信までの間隔(S3〜S5)よりも短い間隔で前記BRQ信号線に印加する電圧レベルを繰り返し切り替えることにより前記端数玉数信号を送信した後に、前記要求了解信号受信検出手段により認識した認識個数(即ちS13〜S14に示す認識個数信号が示す認識個数)と前記端数玉数信号により通知した端数玉数とが一致することを条件として、同S15に示すように、当該BRQ信号線に印加する電圧レベルを切り替えることにより、端数玉数の貸与の要求を前記玉貸要求信号によりパチンコ機10に対して送信し、同S16に示すように、該玉貸要求信号に応じてパチンコ機10から送信されてくる前記要求了解信号を受信したことに基づいて、同S17に示すように、当該BRQ信号線に印加する電圧レベルを切り替えることにより、端数玉数の貸与の指令を前記玉貸指令信号によりパチンコ機10に対して送信する処理を行う。
またユニット制御部21は端数対応遊技機設定手段の一例であって、後述する図18のSU07及びSU08に示すように、対応するパチンコ機10が、前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与ができる端数対応遊技機であるか否かを設定するものであり、ここでは前記端数対応情報受信手段(玉貸通信部21a)により端数対応情報を受信したことに基づいて、パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定する。そして前記貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、後述する図19のSU131,図32のS533,S547,図33のS565,及び図34のS612に示すように、該端数対応遊技機設定手段により端数対応遊技機であると設定されたことを条件として、前記端数玉貸処理を行う。
次にパチンコ機10の払出制御基板12の機能について説明する。この払出制御基板12は、前述の如く、払出可能信号の送信,端数対応情報の送信,要求了解信号の送信,玉貸完了信号の送信,及び認識個数信号の送信を行うものである。
また払出制御基板12は、遊技媒体を貸与する処理を行う遊技媒体貸与処理手段の一例であって、対応して設けられる玉貸ユニット20から、前記BRQ信号線を介して、図16のS5に示すように、前記単位玉数(ここでは25個)のパチンコ玉の貸与を指令する玉貸指令信号を受信したことに基づいて、該単位玉数のパチンコ玉を貸与する単位玉数貸与処理(=単位玉数玉貸処理)を行うものであり、具体的には、該単位玉数のパチンコ玉を払い出す旨の払出指令を玉払出装置13に出力する処理を行う。
また遊技媒体貸与処理手段として機能する払出制御基板12は、玉貸ユニット20から、前記BRQ信号線を介して、図17のS11〜S12に示すように、前記端数玉数信号を受信すると共に、同S17に示すように、該端数玉数信号が示す端数玉数の貸与の指令を前記玉貸指令信号により受信したことに基づいて、該端数玉数のパチンコ玉を貸与する端数玉数貸与処理(=端数玉数玉貸処理)を行うものであり、具体的には、該端数玉数のパチンコ玉を払い出す旨の払出指令を玉払出装置13に出力する処理を行う。
次にユニット制御部21の機能のうちの、玉貸処理に関する機能以外の機能について説明する。このユニット制御部21は、第1に、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに入金処理を行う機能と、第2に、管理残額が有る記録媒体を返却する機能とを有する。
まず第1に、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに入金処理を行うために、ユニット制御部21は、貸与可能処理手段,及び通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けると(図24のS101)、前述の如く、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信し(同S103)、該入金要求に応じて管理装置50から予定残額通知を受信する(同S106)。
ここで貸与可能処理手段として機能するユニット制御部21は、予定残額通知の受信に応じて、該予定残額通知から特定される合算額の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための貸与可能処理を特定処理として行うものであり、ここでは該貸与可能処理として、受付貨幣を取り込む処理を行う(図24のS108)。また通番更新手段として機能するユニット制御部21は、該特定処理である貸与可能処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する前記第1の通番更新処理を行う(同S109)。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である貸与可能処理に伴って、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは記録媒体IDを含む貨幣取込通知)を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。
また第2に、管理残額が有る記録媒体を返却するために、ユニット制御部21は、記録媒体排出処理手段,及び管理残額有り情報記録判定手段として機能する。
ここで記録媒体排出処理手段として機能するユニット制御部21は、玉貸処理の対象となった記録媒体のうちのビジタコイン5の管理残額(即ちRAMで記憶している記憶残額)が零でないことを条件として、該管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行うものであり(図26のS190,S195)、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けた場合(貨幣受付後に一度も玉貸操作を受け付けることなく排出操作を受け付けた場合も同様)には、ユニット制御部21のRAMで記憶している残額が零でないことを条件として、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(同S190)、ビジタコイン5を受け付けている状態で、遊技者から排出操作を受け付けると、ユニット制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零でないことを条件として、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録する(同S195)。
また記録媒体排出処理手段として機能するユニット制御部21は、ビジタコイン5の受付後に前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知したときに、前記管理残額有無管理手段(ユニット制御部21のRAM)でビジタコイン5の管理残額が零でない旨を管理していることを条件として、オンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行うものである(図32のS545)。ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。
なお会員カード4は、管理残額の有無に拘わらず常に排出(返却)すべきものであるため、該会員カード4にはオンライン残額有りフラグは記録されない。
また管理残額有り情報記録判定手段として機能するユニット制御部21は、ビジタコイン5に管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定するものである(図32のS553,図33のS571)。また記録媒体排出処理手段として機能するユニット制御部21は、該管理残額有り情報記録判定手段によりオンライン残額有りフラグが記録されている(即ちフラグが1)と判定されたことを条件として、ビジタコイン5を排出する処理を行うものである(同S554,S572)。
なおユニット制御部21は、記録媒体の通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体の通番を初期値に更新するものであり、収納コイン保持部140のビジタコイン5,若しくはカード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。またユニット制御部21で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
またユニット制御部21のEEPROMには、図15(a)に示す処理履歴DBが設けられている。この処理履歴DBは処理履歴記憶手段の一例であって、前記玉貸処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該玉貸処理後の残額と、当該記録媒体の通番と、当該記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報とを対応付けて、処理履歴として所定の処理数分記憶するものである。ここでは前記玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、該排出処理時にユニット制御部21のRAMで記憶されている記憶残額を前記玉貸処理後の残額として記憶し、該排出処理時に記録媒体に記録されている通番を記憶すると共に、該排出処理が行われた日時である排出日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記処理履歴を記憶する。即ち、この処理履歴DBでは、排出処理毎に、残額と通番と排出日時が記憶される。なお玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合にも、そのときの記録媒体ID,残額,通番,日時を、前記処理履歴として緊急避難的に記憶する。この処理履歴DBでは、最大で256個の処理履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している処理履歴が256個に達すると、新たな処理履歴を記憶する際に、排出日時が最も古い処理履歴が消去されて、当該新たな処理履歴が記憶される。
またユニット制御部21は記録媒体識別情報記憶判定手段の一例であって、前記玉貸処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDが前記処理履歴記憶手段(処理履歴DB)で既に記憶されているか否かを判定するものである。具体的には、前記玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。
さらにユニット制御部21は処理履歴更新手段の一例であって、前記記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体IDが記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応する新たな処理履歴を処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に記憶すると共に、記録媒体IDが既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応して処理履歴記憶手段で既に記憶されている処理履歴を新たな処理履歴に更新するものである。具体的には、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されていない(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致しない)と判定されると、該記録媒体IDを処理履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番及び排出日時を記憶する。一方、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されている(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致する)と判定されると、該記録媒体IDに対応する残額,通番及び排出日時を新たな残額通番,及び排出日時に更新(上書き)する。
次に管理装置50について説明する。管理装置50は、会員カード4又はビジタコイン5を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けて通番及びパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理するものである。この管理装置50は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,ディスプレイ53,入力装置54,ハードディスク55,及び場外通信部56等を備えている。
記憶手段であるハードディスク55には、図15(d)に示す残額管理DB,玉貸管理DBを記憶する領域が設けられている。この残額管理DBでは、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて残額が記憶されており、制御部52の制御により該残額が更新されて管理される。また残額管理DBでは、記録媒体IDに対応付けて、後述する第2の通番更新処理により更新される通番が管理される。
また残額管理DBは遊技用装置特定情報記憶手段の一例であって、各記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、管理装置50と通信できるオンライン状態で該記録媒体を受け付けた後に管理装置50と通信できないオフライン状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDを記憶するものである。ここでは当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている。
この装置IDの記憶方法について説明する。まず管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が貨幣を受け付けると、受付貨幣額を含む入金要求が管理装置50に対して送信される(図24のS103)。このとき送信される情報には、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDも含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。
また管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けると、挿入通知が管理装置50に対して送信される(図27のS202)。このとき送信される情報にも、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、残額通知の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(同S220)。ここで残額通知の送信時に装置IDを記憶をするのは、以下の理由による。即ち後述する通番不一致時処理において、玉貸使用額を減算するにあたり(図28のS272,S274,S275)、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDを特定する処理を要するが(同S269)、挿入通知を受信した際に、該挿入通知に含まれる装置IDを記憶するようにすると、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDに、今回受信した装置IDが上書きされてしまい、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが特定不能となってしまう問題があるので、そのような事態を回避すべく、挿入通知に含まれる装置IDを記憶するタイミングを、残額通知の送信時(換言すれば図28に示す通番不一致時処理の終了後)としているのである。
ここで管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図26のS184)を受信したときにも、該返却通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに記憶したままにしておく。そのため、残額管理DBには、当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶される。即ち、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった玉貸ユニット20の装置IDも管理される。なお、残額管理DBに装置IDを記憶する際に、既に装置IDが記憶済みである場合には、該記憶済みの装置IDを消去して、新たに装置IDを記憶する、いわゆる上書き処理を行う。
ここでオフライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けて、その後、該記録媒体を受け付けている状態でオンライン状態に復帰した場合にも、オンライン状態で記録媒体を受け付けたときと同様に、前記挿入通知に相当するオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され(図34のS606)、記録媒体IDと装置IDが対応付けられて残額管理DBに記憶される。
また本例では、管理装置50とオンライン状態にある精算装置60が、記録媒体を受け付けたときに、精算要求が管理装置50に対して送信される(図35のS702)。このとき送信される情報には、受け付けた記録媒体の記録媒体IDと当該精算装置60の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、前述したのと同様の理由により、後述する精算許諾情報の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図36のS221a)。
また残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、当該記録媒体に関する処理状態であるステータスが記憶されている。このステータスの記憶方法について説明する。まず管理装置50は、玉貸ユニット20から入金要求を受信すると(図24のS103)、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(同S104)、玉貸ユニット20から貨幣取込通知を受信したことを条件として(同S110)、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(同S116)。ここで入金処理中とは、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている旨を示すステータスであり、入金処理済とは、受付貨幣額について後述する加算済更新処理が行われている旨を示すステータスである。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から減算要求を受信すると(図25のS124)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶する(同S127)。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から挿入通知又はオンライン復帰通知を受信すると(図27のS202,図34のS606)、該挿入通知又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図27のS209)、玉貸ユニット20から残額受信通知を受信したことを条件として(同S224)、該残額受信通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。
さらに管理装置50は、精算装置60から精算要求を受信すると(図35のS702)、前記挿入通知を受信した場合と同様に、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図27のS209)、精算装置60から精算許諾情報受信通知を受信したことを条件として(図36のS224a)、該精算許諾情報受信通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。ここでステータスとして挿入処理済のステータスを管理しており、使用装置IDとして精算装置60の装置IDを管理していることが、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求を受信した旨を示す精算要求受信情報を管理していることに相当する。また挿入処理済のステータスを精算処理済のステータスに更新することが、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理に相当する。
さらに残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、前記入金要求に含まれる受付貨幣額が記憶されている。即ち管理装置50は、前記入金要求の受信に応じて、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図24のS106)。
玉貸管理DBでは、図15(d)に示すように、各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20で設定されて該玉貸ユニット20から送信されてきた玉貸単位度数に相当する玉貸設定金額が基準貸与額として記憶されて、各玉貸ユニット20毎に管理されている。また玉貸管理DBでは、各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20から送信されてきた減算要求(図25のS124)に含まれる玉貸使用額が累積記憶されて、各玉貸ユニット20毎に管理されている。
ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、入力装置54は、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク55に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
ここで前記制御部52は通信可否検知手段の一例であって、玉貸ユニット20,精算装置60,及びビジタコイン発行装置70と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、通信部51から各玉貸ユニット20,精算装置60,及びビジタコイン発行装置70に対して定期的(例えば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じて玉貸ユニット20,精算装置60,及びビジタコイン発行装置70から通信部51に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち玉貸ユニット20,精算装置60,及びビジタコイン発行装置70と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち玉貸ユニット20,精算装置60,及びビジタコイン発行装置70と通信できない通信不可能状態)であると判定する。そして該オフライン状態が発生した旨をハードディスク55で記憶する。
また制御部52は減算処理手段の一例であって、前記減算要求の受信に基づいて(図25のS124)、該減算要求に含まれる玉貸使用額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで管理している管理残額から減算する減算処理を行うものである(同S125)。
また制御部52は連携処理手段の一例であって、前記連携処理要求の受信に応じて前記連携処理を行い、該連携処理に伴って前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理を行うものである。ここで第2の通番更新処理とは、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。
この連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)の受信に応じて(図24のS110)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行うと共に(同S113,S114)、前記第2の通番更新処理を行う(同S115)。ここでの加算済更新処理は、該受付貨幣額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である減算要求の受信に応じて(図25のS124)、玉貸使用額を管理残額から減算する前記減算処理を連携処理として行うと共に(同S125)、前記第2の通番更新処理を行う(同S126)。そして通信部51により、該減算処理を行った旨を示す減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S129)。
また制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる残額受信通知(図27のS224),又は精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(図36のS224a)の受信に応じて、前記第2の通番更新処理を行う(図27又は図36のS227)。
また制御部52は、後述する精算実行通知である精算完了通知(図37のS783)の受信に応じて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第4の通番更新処理を行うと共に(同S785)、精算許諾額を該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算する管理残額更新処理(同S784)と、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理(同S786)とを行う。ここでの第4の通番更新処理は、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。また精算要求消去処理は、ステータスを挿入処理済から精算処理済に更新する処理である。そして通信部51により、これらの処理を行った旨を示す残額減算完了通知が精算装置60に対して送信される(同S787)。
また制御部52は、前記記録媒体IDに対応付けて管理している通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番を初期値に更新するものであり、ここでは受信した情報に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部52で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部52は通番判定手段の一例であって、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とを受信し、該受信した通番が該受信した記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定するものであり、具体的には、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知),精算装置60から送信されてきた精算要求,又は玉貸ユニット20の復帰通知送信手段から送信されてきたオンライン復帰通知の受信に応じて、該挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれる通番が、該挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(図27のS203)。そして制御部52は、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたことを条件として、予め定められた通番不一致時処理を行い、また該通番判定手段により通番が一致すると判定されたことを条件として、予め定められた通番一致時処理を行う。
具体的には、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理と前記加算済更新処理を行う(図28のS262)。即ち通番が一致せず、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図24のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図27のS205)。即ち通番が一致し、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図24のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているため、管理装置50においても受付貨幣額を管理残額に対して加算せず、該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
なお通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて精算要求受信情報を管理していること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記管理残額更新処理と、前記精算要求消去処理とを行う(図28のS267)。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、管理装置50が精算完了通知(図37のS783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において貨幣の払い出しが行われているため、管理装置50において管理残額を減算しステータスを精算処理済に更新する処理を行うものである。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記減算処理を行う。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図25のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において玉貸処理が行われているため、管理装置50において減算処理を行うものである。
具体的には、管理残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額分の単位玉貸処理が行われているため、該玉貸設定金額を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行い(図28のS272)、管理残額≧税込単位額であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)分の単位玉貸処理が行われているため、当該額を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行い(同S274)、管理残額<税込単位額であれば、端数玉貸処理が行われているため、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額(即ち端数額)を0にする処理を行う(同S275)。
ここで本例において、図28のS272で減算されるべき玉貸設定金額は、各玉貸ユニット20毎に設定されており、必ずしも一定額とは限らない。そこで該玉貸設定金額を特定して、残額を正確に補正すべく、本発明は以下の機能を備えている。
まず制御部52は遊技用装置特定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記遊技用装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた遊技用装置を特定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを、当該記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた遊技用装置の装置IDとして特定する(図28のS269)。
また制御部52は玉貸設定金額判定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記玉貸設定金額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が、前記遊技用装置特定手段により特定された装置IDに対応付けて図15(d)の玉貸管理DBで管理されている玉貸設定金額以上であるか否かを判定している(図28のS271)。そして制御部52は、上述したように、玉貸設定金額以上であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から、玉貸設定金額を減算する一方(同S272)、玉貸設定金額未満であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から税込単位額の整数倍(但し管理残額を超えない最大額)である貸与対象額を減算するか(同S274)、あるいは該管理残額を0にする(同S275)。
つまり玉貸処理が行われて、玉貸ユニット20から送信された減算要求を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった玉貸ユニット20から排出された記録媒体であるため、前記玉貸使用額が管理残額から減算されていない状態となっている。従って、玉貸使用額を特定して、該特定した玉貸使用額を減算する補正を行っている。
また制御部52は、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた後述する発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行うものである(図39のS906)。
また制御部52は最後残額特定処理手段の一例であって、前記処理履歴送信手段(玉貸ユニット20の外部通信部21b)から送信されてきた処理履歴(図15(a)に示す処理履歴DBで記憶している処理履歴)に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理を行うものであり、ここでは後述する精算履歴送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算履歴(図15(b)に示す精算履歴DBで記憶している精算履歴),及び後述する発行履歴送信手段(ビジタコイン発行装置70の通信部71)から送信されてきた発行履歴(図15(c)に示す発行履歴DBで記憶している発行履歴)を含めて、前記最後残額特定処理を行う。この最後残額特定処理手段の具体的な機能については、図41のS1045〜S1048を参照して後述する。
さらに制御部52は残額復帰処理手段の一例であって、前記最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う残額復帰処理手段を行うものであり、ここでは該最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額と、後述するバックアップ情報送信手段(センタ管理装置80の通信部81)から送信されてきたバックアップ情報(図15(e)に示すバックアップDBで記憶しているバックアップ情報)に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額を特定し、該特定した残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う。この残額復帰処理手段の具体的な機能についても、図41のS1044,S1049,及びS1050を参照して後述する。
通信部51は、前述の如く玉貸ユニット20の外部通信部21bと通信可能に接続されており、管理装置50と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。また通信部51は、精算装置60の後述する通信部61と通信可能に接続されており、管理装置50と精算装置60との間における通信を司るものであると共に、ビジタコイン発行装置70の後述する通信部71と通信可能に接続されており、管理装置50とビジタコイン発行装置70との間における通信を司るものである。
この通信部51は、通信可否検知手段(制御部52)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したときに、当該玉貸ユニット20に対して、動作の開始を要求する開始要求を送信する(図34のS602)。また通信部51は、該開始要求に応じて玉貸ユニット20から送信されてくる開始応答を受信する(同S605)。
また通信部51は精算許諾情報送信手段の一例であって、後述する精算要求送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算要求の受信に応じて、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と、該管理残額に基づいて特定された精算許諾額とを含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものである(図36のS221a)。また通信部51は、該精算許諾情報に応じて精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(同S224a)を受信する。
また通信部51は、制御部52による前記選択額記憶処理が完了したことに基づいて、前記管理している残額を含む発行許諾情報をビジタコイン発行装置70に対して返信するものである(図39のS907)。
さらに通信部51は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(図41のS1011を参照)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(同S1021を参照)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信するものである(同S1031を参照)。
場外通信部56は、図1に示すように、インターネットを介して、センタ管理装置80の後述する通信部81と通信可能に接続されており、管理装置50とセンタ管理装置80との間における通信を司るものである。この外部通信部56は、遊技場の営業終了後において、図15(d)に示す残額管理DBの記憶内容をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図40のS1001を参照)。また場外通信部56は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図41のS1041を参照)。
次に精算装置60について説明する。精算装置60は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額のうちの100円未満の額を切り捨てた精算許諾額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものである。この精算装置60は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図9(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にディスプレイ63,紙幣払出口64a,硬貨払出口65a,前記コイン投入口111,前記コイン排出口112,及び前記カード挿入口190等を備え、図1に示すように、その内部に通信部61,制御部62,紙幣払出機64,硬貨払出機65,コイン回収部66,及び前記通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお、この精算装置60は、装置IDによって個々に識別可能となっており、該装置IDは制御部62のROMに記憶されている。
通信部61は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、精算装置60と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部61から情報が送信されるときには、制御部62のROMに記憶されている装置IDが該情報と共に送信される。この通信部61は精算要求送信手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDを少なくとも含む精算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは前記挿入通知と同様に記録媒体ID,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(図35のS702)。
また通信部61は精算実行通知送信手段の一例であって、前記精算処理が行われる旨を示す精算実行通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは精算実行通知として、精算完了通知を送信する(図37のS783)。なお「精算処理が行われる旨を示す」とは、精算処理の前後を問わず、精算処理に伴う送信処理であるという意であり、本例ではS781の貨幣の払い出し(即ち精算処理)の後に、精算完了に伴う精算完了通知を送信している。また通信部61は、該精算完了通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額減算完了通知(同S787)を受信する。
また通信部61は精算履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる精算履歴送信要求に応じて、後述する精算履歴記憶手段である精算履歴DB(図15(b)を参照)で記憶している精算履歴を管理装置50に対して送信するものである(図41のS1023を参照)。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部62の機能については後述する。
タッチパネル式のディスプレイ63は、図9(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。このディスプレイ63では、会員カード4又はビジタコイン5を受付可能なときに、D1に示すように、会員カード4又はビジタコイン5の挿入を促す旨が表示される。ここで会員カード4又はビジタコイン5が挿入され、該会員カード4又はビジタコイン5に記録されている記録媒体IDと通番とを含む前記精算要求が管理装置50に対して送信される。
ここで該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額に100円未満の額が含まれる場合には、該管理残額(例えば3950円)と、管理残額のうちの100円未満の額を切り捨てた精算許諾額(即ち3900円)とを含む精算許諾情報が管理装置50から返信されてきて、D2に示すように、該管理残額及び精算許諾額が表示されると共に、精算操作を受け付ける「精算」ボタン,及び精算処理をキャンセルする「キャンセル」ボタンが表示される。このD2で「精算」ボタンが操作されると、精算許諾額に相当する貨幣が払い出され、D3に示すように、該精算許諾額を返却する旨,前記管理残額から該精算許諾額を減算した残額の玉貸ユニット20での使用を求める旨,及び会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を返却する旨が表示される。
一方、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額に100円未満の額が含まれない場合には、該管理残額(例えば1600円)と、管理残額のうちの100円未満の額を切り捨てた精算許諾額(即ち管理残額である1600円)とを含む精算許諾情報が管理装置50から返信されてきて、D2’に示すように、該管理残額及び精算許諾額が表示されると共に、精算操作を受け付ける「精算」ボタン,及び精算処理をキャンセルする「キャンセル」ボタンが表示される。このD2’で「精算」ボタンが操作されると、精算許諾額に相当する貨幣が払い出され、D3’に示すように、該精算許諾額を返却する旨,及び会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を回収する旨が表示される。
なおD2又はD2’で「キャンセル」ボタンが操作されると、会員カード4又はビジタコイン5が返却され、その旨が表示される。またD1で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に異常があるときには、その旨が表示される。
紙幣払出機64及び硬貨払出機65は、貨幣を払い出すものであり、具体的には、紙幣払出機64の背後に設けられる紙幣収納部64bに収納されている1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣のうちの、所定の種類及び所定数の紙幣2を取り出して、紙幣払出口64aから払い出すと共に、硬貨払出機65の上部に設けられる硬貨収納部65bに収納されている100円硬貨,及び500円硬貨のうちの、所定の種類及び所定数の硬貨3を取り出して、硬貨払出口65aから払い出す。即ち、この精算装置60では、100円未満の貨幣は取り扱われず、100円単位で貨幣の払い出しが可能である。コイン回収部66は、次に述べる通路ユニット100の排出通路132から排出されたビジタコイン5を回収する部位であり、該排出通路132の下方に設けられている。
精算装置60に備えられる通路ユニット100は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と比較して、第1カバー部材150に代えて第2カバー部材150’が装着され、第2誘導通路133が使用されずに排出通路132が使用される点と、制御部101による各ストッパの制御のみが異なり、その他の点は同様であるため、以下においては、該異なる点についてのみ説明し、同様の点については説明を省略する。
まず精算装置60に備えられる通路ユニット100では、図11に示すように、第1カバー部材150に代えて第2カバー部材150’が装着される。即ち通路ユニット100の収納通路131には、排出通路132を遮蔽する第1カバー部材150及び排出通路132を開放する第2カバー部材150’のいずれをも装着可能である。この第2カバー部材150’は、前記収納溝被覆部151と、前記第2誘導溝133aの部分を被覆する第2誘導溝被覆部152と、収納溝131aと排出溝132aとの分岐部における収納溝131a側を遮蔽する収納通路遮蔽板153’と、排出溝132aを被覆する排出溝被覆部154’と、からなる。なお第2カバー部材150’は、前記第1カバー部材150の如き排出通路遮蔽板153を備えていないので、該第2カバー部材150’が装着されても排出通路132は遮蔽されずに開放される。この第2カバー部材150’は、透明な部材で形成されると共に、適宜の箇所に複数の長孔150aが形成されており、ユニット本体100aに対して嵌め込まれて装着される。なお第2誘導溝被覆部152には、ビジタコイン5が起立した状態で通過可能な第1誘導溝が形成されている。この第2カバー部材150’が装着されたユニット本体100aには、図11に示すように、前記図5に示すのと同様にして下部カバー部材170が装着され、図12に示すように、前記図6に示すのと同様にして上部カバー部材180が装着される。
このように、第2カバー部材150’,下部カバー部材170,及び上部カバー部材180(以下「各カバー部材」という。)がユニット本体100aに装着されることにより、精算装置60に備えられる通路ユニット100が構成され、各カバー部材が被覆する各溝との間にビジタコイン5が通過可能な空間が形成されて、該空間が各通路を構成する。具体的には、収納溝131aと上部カバー部材180及び第2カバー部材150’との間で収納通路131が構成され、第2誘導溝133aと第2カバー部材150’との間で第2誘導通路133が構成され、これら収納通路131と第2誘導通路133とで収納排出通路130が構成される。
ただし精算装置60に備えられる通路ユニット100では、図10に示すように、第2カバー部材150’が装着されることにより、収納通路131と排出通路132との分岐部における収納通路131側が収納通路遮蔽板153’で遮蔽されるので、該収納通路131に連設されている第2誘導通路133は使用されない。一方、排出溝132aと第2カバー部材150’との間で排出通路132が構成されて使用される。即ち収納通路131には、排出通路132を遮蔽する第1カバー部材150及び排出通路132を開放する第2カバー部材150’のいずれをも装着可能とされ、第1カバー部材150を装着することによりビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給し、第2カバー部材150’を装着することによりビジタコイン5を排出通路132に供給する。これによれば、第2カバー部材150’を装着することにより、投入されたビジタコイン5を排出通路132を通じて回収可能となるため、例えば多量のビジタコイン5を回収する必要のある精算装置60にも当該通路ユニット100を使用可能となるため、製造コストが削減される。
また連絡溝161aと上部カバー部材180及び下部カバー部材170との間で傾斜通路162が設けられた連絡通路161が構成され、第1誘導溝(第2誘導溝被覆部152)と下部カバー部材170との間で第1誘導通路163が構成され、これら連絡通路161と第1誘導通路163とで投入コイン排出通路160が構成される点は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と同様である。
制御部101には、当該通路ユニット100が精算装置60に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行う。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行う。また投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5についての精算処理が終了すると、該ビジタコイン5を返却する場合(即ち該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグ及び/又はオフライン端数額が記録されている場合)には、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行い、該ビジタコイン5を回収する場合(即ち該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグ及びオフライン端数額が記録されていない場合)には、通常は閉鎖されている第2の投入コインストッパ122を開放して当該ビジタコイン5を収納通路131に供給した後、該第2の投入コインストッパ122を閉鎖する制御を行う。ここで収納通路131に供給されたビジタコイン5は、排出通路132を通ってコイン回収部66に回収される。なお収納通路遮蔽板153’の前方に位置する収納通路131は使用されないので、該収納通路131に設けられている第1の収納コインストッパ141の制御は行われず、また第2誘導通路133は使用されないので、該第2誘導通路133に設けられている第2の収納コインストッパ142の制御は行われない。
図1に戻り、前記制御部62は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の通信部51から精算装置60に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また制御部62は精算処理手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたときに、該受け付けた記録媒体の管理残額のうちの100円未満の額を切り捨てた精算許諾額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行う。具体的には、精算処理手段として機能する制御部62は、精算操作の受付に応じて(図37のS780)、管理装置50から送信されてきた精算許諾情報(図36のS221a)に含まれる精算許諾額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行う(図37のS781)。ここで精算処理とは、貨幣の払い出しを紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65に対して指示する処理である。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65から払い出される。
また制御部62は、前記精算処理に伴って前記記録媒体に記録されている通番を更新する第3の通番更新処理を行うものである(図37のS782)。ここで第3の通番更新処理とは、受け付けている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指示する処理である。
また制御部62のEEPROMには、図15(b)に示す精算履歴DBが設けられている。この精算履歴DBは精算履歴記憶手段の一例であって、前記精算処理の履歴である精算履歴として、該精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該記録媒体の残額と、該記録媒体の通番と、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは精算処理が行われたことに基づいて、該精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、該精算処理後の残額を記憶し、該精算処理時に記録媒体に記録されている通番を記憶すると共に、該精算処理が行われた日時である精算日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記精算履歴を記憶する。この精算履歴DBでは、最大で256個の精算履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している精算履歴が256個に達すると、新たな精算履歴を記憶する際に、精算日時が最も古い精算履歴が消去されて、当該新たな精算履歴が記憶される。
さらに制御部62のRAMは、当該精算装置60の処理状態を記憶する。具体的には、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶し、精算操作を受け付けたときには、処理状態が「精算操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶する。
次にビジタコイン発行装置70について説明する。ビジタコイン発行装置70は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図13(a)に示すように、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面にタッチパネル式のディスプレイ73,紙幣挿入口74a,紙幣払出口74d,及び前記コイン排出口112等を備え、図1に示すように、その内部に通信部71,制御部72,紙幣識別機74,紙幣収納部74b,紙幣払出部74c,コインストッカ75,及び前記通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
通信部71は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、ビジタコイン発行装置70と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部71は、紙幣識別機74により紙幣2を受け付けた後、タッチパネル式のディスプレイ73により遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、発行するビジタコイン5の記録媒体IDと前記選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する(図39のS905)。
また通信部71は発行履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる発行履歴送信要求に応じて、後述する発行履歴記憶手段である発行履歴DB(図15(c)を参照)で記憶している発行履歴を管理装置50に対して送信するものである(図41のS1033)。
制御部72は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、ビジタコイン発行装置70に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部72の機能については後述する。
タッチパネル式のディスプレイ73は、図13(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスでもある。このディスプレイ73では、紙幣2を受付可能なときに、D11に示すように、紙幣2の挿入を促す旨が表示される。ここで遊技者が紙幣2を挿入すると、D12に示すように、該挿入された紙幣2の金額が入金額として表示されると共に、ビジタコイン5の発行に供する発行額を選択するための発行額選択ボタンとして、「1000円」ボタン,「2000円」ボタン,「5000円」ボタン,及び「10000円」ボタンの4種類が表示される、発行額選択画面が表示される。ここで遊技者がいずれかの発行額選択ボタン(ここでは「5000円」ボタン)を押圧操作して前記入金額の範囲内で発行額を選択すると、D13に示すように、該選択された発行額を前記残額としてパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されて、該ビジタコイン5が発行された旨が表示されると共に、釣銭がある場合には釣銭が払い出されて、該釣銭が払い出された旨が表示される。
紙幣識別機74は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは紙幣挿入口74aから前記4種類の紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機74により受け付けられた紙幣2は、該紙幣識別機74の背後に設けられている紙幣収納部74bに金種毎に収納される。そして釣銭があるときに、紙幣収納部74bに収納されている紙幣2が、該紙幣収納部74bの前方に設けられている紙幣払出部74cに搬送されて、該紙幣払出部74cの前方に設けられている紙幣払出口74dから釣銭として払い出される。コインストッカ75は、次に述べる通路ユニット100の供給通路114に供給するビジタコイン5を収納しておく収納部であり、該供給通路114の上方に設けられている。
ビジタコイン発行装置70に備えられる通路ユニット100は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と比較して、供給通路114が使用される一方で投入コイン誘導通路113及び収納排出通路130が使用されない点と、制御部101による各ストッパの制御のみが異なり、その他の点は同様であるため、以下においては、該異なる点についてのみ説明し、同様の点については説明を省略する。
まずビジタコイン発行装置70に備えられる通路ユニット100では、図14に示すように、供給通路114が使用され、コインストッカ75から排出されたビジタコイン5が該供給通路114を介して投入コイン保持部120に供給される。これによれば、通路ユニット100とは別個に設けられた収納部であるコインストッカ75から供給通路114を通じてビジタコイン5を供給可能となり、例えば多量のビジタコイン5を収納する必要のあるビジタコイン発行装置70にも当該通路ユニット100を使用可能となるため、製造コストが削減される。
制御部101には、当該通路ユニット100がビジタコイン発行装置70に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行う。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で記録媒体発行処理が行われると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行う。なお収納排出通路130は使用されないので、第2の投入コインストッパ122,第1の収納コインストッパ141,及び第2の収納コインストッパ142の制御は行われない。
図1に戻り、前記制御部72は記録媒体発行処理手段の一例であって、前記貨幣受付手段(紙幣識別機74)により受け付けた貨幣(紙幣2)の金額を残額として、記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理するための処理を行うと共に、該記録媒体に残額を記録することなく発行する記録媒体発行処理を行うものである。具体的には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDと図13(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する処理(図39のS905)と、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112から排出して発行する処理(同S910)が、前記記録媒体発行処理に相当する。なお記録媒体発行処理手段は、記録媒体発行処理を行う際に、前記記録媒体(ビジタコイン5)に管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)を記録して発行する処理を行う(同S908)。
また制御部72のEEPROMには、図15(c)に示す発行履歴DBが設けられている。この発行履歴DBは発行履歴記憶手段の一例であって、前記記録媒体発行処理の履歴である発行履歴として、該記録媒体発行処理の対象となった記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該記録媒体発行処理の対象となった前記残額と、該記録媒体の通番と、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは記録媒体発行処理が行われたことに基づいて、該記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、図13(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶する共に、該記録媒体発行処理時に記録媒体に記録されている通番を記憶すると共に、該記録媒体発行処理が行われた日時である発行日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記発行履歴を記憶する。この発行履歴DBでは、最大で256個の発行履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している発行履歴が256個に達すると、発行日時が最も古い発行履歴が消去されて、当該新たな発行履歴が記憶される。
次にセンタ管理装置80について説明する。センタ管理装置80は、図1に示すように、遊技場外(ここではカード会社)に設けられるものであり、消費税率を設定して、該設定した消費税率を遊技場に設けられた管理装置50に対して配信するものである。またセンタ管理装置80はバックアップ装置の一例であって、図1に示すように接続される通信部81,制御部82,及びハードディスク83等を備えている。この実施形態では、精算装置60での精算が可能な精算可能期間及び玉貸ユニット20で残額の使用が可能な使用可能期間(以下「精算可能期間及び使用可能期間」を「有効期間」と総称する。)が無期限であるため、例えば残額がある記録媒体を持ち帰った遊技者が1ヶ月後に来店したときに、管理装置50で管理している残額が失われていると、該1ヶ月の間は当該記録媒体に係わる処理履歴,精算履歴,及び発行履歴が記憶されていないため、残額を復帰することができず、遊技者が損をしてしまうので、センタ管理装置80において所定時間毎に残額のバックアップを行うものである。
記憶手段であるハードディスク83には、図15(e)に示すバックアップDBが設けられている。このバックアップDBはバックアップ情報記憶手段の一例であって、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理されている残額を該管理装置50から所定時間毎に取得してバックアップ情報として記憶するものであり、ここでは遊技場の営業終了後に管理装置50から送信されてくる残額管理DBの記憶内容(図15(d)を参照)を、バックアップ情報として記憶する。またバックアップDBは、該バックアップ情報を記憶した日時を、バックアップ日時として記憶する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク83に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、センタ管理装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
通信部81は、前述の如く管理装置50の外部通信部56と通信可能に接続されており、センタ管理装置80と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部81は、バックアップ情報の記憶が完了したことに基づいて、該バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を管理装置50に対して返信するものである(図40のS1004)。また通信部81はバックアップ情報送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくるバックアップ情報送信要求に応じて、バックアップ情報記憶手段であるバックアップ情報DB(図15(e)を参照)で記憶しているバックアップ情報を管理装置50に対して送信するものである(図41のS1043)。
次に、図18〜図21を参照して、第1実施形態に係る玉貸ユニット20の作用(即ちユニット制御部21が行う処理)を説明すると共に、図22〜図23を参照して、第1実施形態に係るパチンコ機10の作用(即ち払出制御基板12が行う処理)を説明する。
まず図18は、玉貸ユニット20における電源投入時処理の一例を表すフローチャートである。玉貸ユニット20においては、該玉貸ユニット20の電源が投入された後に、SU01〜SU11により、電源投入時処理が行われる。
即ち、玉貸ユニット20のユニット制御部21は、まずPSI信号線を介して、パチンコ機10との間で接続確認が行われると(SU01)、PRDY信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる払出可能信号の受信を待機する(SU02)。このSU02で払出可能信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、BRDY信号線及びBRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数対応情報の送信を要求し(SU03)、所定時間のタイマをセットして(SU04)、SU05及びSU06に進む。
SU05及びSU06では、SU04でセットされたタイマの計時が前記所定時間を経過(即ちタイムアウト)するまでに、PRDY信号線及びEXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から端数対応情報の受信が有るか否かを判定する。ここでタイムアウトするまでに端数対応情報を受信した(SU05でYES)と判定された場合には、端数対応遊技機設定手段により、パチンコ機10が端数対応遊技機である旨を設定して(SU07)、SU09に進む。一方、タイムアウトするまでに端数対応情報を受信しなかった(SU06でNO)と判定された場合には、端数対応遊技機設定手段により、パチンコ機10が端数対応遊技機でない旨を設定して(SU08)、SU09に進む。これによれば、パチンコ機10から端数対応情報を受信したことに基づいて、該パチンコ機10が端数対応遊技機であると自動的に設定されるので、該設定を行う手間を省くことができる。
SU09では、管理装置50に対して、該管理装置50が記憶している、センタ管理装置80で設定されて送信されてきた消費税率の送信を要求し、SU10で、該消費税率を示す消費税率情報の受信を待機する。このSU10で消費税率情報の受信が有る(YES)と判定された場合には、該受信した消費税率情報が示す消費税率をユニット制御部21のEEPROMで記憶して(SU11)、処理を終了する。
次に図19は、玉貸ユニット20における玉貸処理の一例を表すフローチャートである。玉貸ユニット20では、管理装置50とオンライン状態で玉貸ボタン15の操作を受け付けると、玉貸処理が実行される。
この玉貸処理では、まず前記残度数特定手段により特定されて記憶している残度数が、玉貸単位度数設定ボタン26の操作により設定されて記憶している玉貸単位度数(例えば5度数)以上であるか否かを判定する(SU110)。このSU110で残度数が玉貸単位度数以上である(YES)と判定された場合には、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(SU111)、後述する図20に示す単位玉貸処理(SU112)を、該玉貸単位度数分行い、該玉貸単位度数分の単位玉貸処理が終了すると(SU113でYES)、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(SU150)、玉貸処理を終了する。
一方、SU110で残度数が玉貸単位度数未満である(NO)と判定された場合には、該残度数が1度数以上であるか否かを判定する(SU120)。このSU120で残度数が1度数以上である(YES)と判定された場合には、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(SU121)、後述する図20に示す単位玉貸処理(SU122)を、前記残度数分行い、該残度数分の単位玉貸処理が終了すると(SU123でYES)、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(SU150)、玉貸処理を終了する。
前記SU120で残度数が1度数未満である(NO)、即ち残度数が0であると判定された場合には、記録媒体の管理残額である記憶残額が0であるか否かを判定する(SU130)。このSU130で記憶残額が0である(YES)と判定された場合には、玉貸操作が無効化され(SU140)、パチンコ機10に玉貸可能信号を送信することなく処理を終了する。一方、SU130で記憶残額が0でない(NO)、即ち残額が税込単位額未満の端数額のみであると判定された場合には、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機である旨が設定されているか否かを判定する(SU131)。このSU131で端数対応遊技機である旨が設定されていない(NO)と判定された場合には、玉貸操作が無効化され(SU140)、パチンコ機10に玉貸可能信号を送信することなく処理を終了する。
一方、SU131で端数対応遊技機である旨が設定されている(YES)と判定された場合には、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(SU132)、後述する図21に示す端数玉貸処理(SU133)を行い、該端数玉貸処理が終了すると、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(SU150)、処理を終了する。
これによれば、パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定されたことを条件として、端数玉貸処理が行われるので、端数対応でないパチンコ機10に端数玉数信号が送信されることによる悪影響を排除することができる。また対応するパチンコ機10が端数対応遊技機である場合には、端数額を玉貸処理に使用させることができるので、該端数額のうちの100円未満の額に相当する貨幣を精算させなくても良い。従って、精算装置60において、100円未満の貨幣を取り扱わなくても良くなるので、該100円未満の貨幣を用意して精算装置60にセットするという遊技場の手間を大幅に省くことができる。
次に図20は、玉貸ユニット20におけるサブルーチンである単位玉貸処理の一例を表すフローチャートである。玉貸ユニット20では、オンライン状態において、記録媒体の管理残額である記憶残額が1度数分以上である状態で玉貸操作を受け付けると、SU71〜SU76により、単位玉貸処理が行われる。
即ち、玉貸ユニット20のユニット制御部21は、まずBRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸要求信号(図16のS3)を送信し(SU71)、EXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる要求了解信号(図16のS4)の受信を待機する(SU72)。このSU72で要求了解信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸指令信号(図16のS5)を送信して(SU73)、SU74に進む。これによれば、玉貸要求信号をパチンコ機10に対して送信した後、該パチンコ機10から要求了解信号を受信したことに基づいて、玉貸指令信号がパチンコ機10に対して送信されるので、単位玉数の玉貸が行われる場合において、パチンコ機10側で玉貸要求を了解していない状態で玉貸が指令されることがなく、玉貸を確実に行うことができる。
SU74では、EXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる玉貸完了信号(図16のS6)の受信を待機する。このSU74で玉貸完了信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、記憶残額から1度数分の金額を減算更新し、残額表示器28における残額の表示を減算表示すると共に(SU75)、残度数表示器14における残度数の表示を1度数減算表示して(SU76)、処理を終了する。
なお玉貸ユニット20では、オフライン状態において、1000円以下の貨幣を受け付けると、SU71〜SU74により、単位玉貸処理が行われるが、SU75〜SU76の処理は行われない。
次に図21は、第1実施形態に係る玉貸ユニット20におけるサブルーチンである端数玉貸処理の一例を表すフローチャートである。玉貸ユニット20においては、記録媒体の管理残額である記憶残額が税込単位額未満の端数額である(ただし0ではない)状態で玉貸操作を受け付けると、SU81〜SU95により、端数玉貸処理が行われる。
即ち、玉貸ユニット20のユニット制御部21は、まず端数玉数特定手段により、前記記憶している端数額から端数玉数を特定し(SU81)、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉数信号(図17のS11〜S12)を送信し(SU82)、要求了解信号受信検出手段により、SU83で、EXS信号線に印加される電圧レベルのHIGHからLOWへの切替(以下「EXSのLOW」と称する。)の検出を待機すると共に、SU84で、該EXS信号線に印加される電圧レベルのLOWからHIGHへの切替(以下「EXSのHIGH」と称する。)の検出を待機する。
このSU83でEXSのLOWを検出し(YES)、かつSU84でEXSのHIGHを検出した(YES)と判定された場合には、認識個数信号の受信の開始(図17のS13)、即ち該認識個数信号に含まれる1つ目のパルスを検出したと認識し、タイマによる計時を開始して(SU85)、ユニット制御部21のRAMで記憶している認識個数の記憶を+1し(SU86)、該計時時間がT3を経過する前にEXSのLOWを検出したか否かを判定する(SU87)。ここでT3は、前記T0’よりも長い期間であって、認識個数信号の受信が終了したのか否かを識別するために、予め設定されている決まった長さの時間である。
このSU87で計時時間がT3を経過する前にEXSのLOWを検出した(YES)と判定された場合には、認識個数信号に含まれる2つ目のパルスを検出したと認識し、EXSのHIGHを検出した後に(SU84でYES)、タイマによる計時をリセットして(SU85)、認識個数の記憶を+1し(SU86)、SU87の判定を行う。即ち認識個数信号に含まれるパルスの数だけ、記憶している認識個数が加算更新される。このSU87で計時時間がT3を経過する前にEXSのLOWを検出しなかった(NO)と判定された場合には、認識個数信号の受信を終了したと認識して、SU88に進む。
SU88では、SU81で特定した端数玉数とユニット制御部21のRAMで記憶している認識個数とが一致するか否かを判定する。このSU88で両者が一致しない(NO)と判定された場合には、ノイズ等の影響により端数玉数信号が示す端数玉数と異なる数をパチンコ機10が認識しているため、玉貸ユニット20に設けられている多機能ランプ29によりその旨を報知するエラー処理を行って(SU89)、処理を終了する。
一方、SU88で両者が一致する(YES)と判定された場合には、記憶している認識個数を消去し(SU90)、SU91からSU93に進んで、玉貸指令信号をパチンコ機10に対して送信する。これによれば、玉貸ユニット20が送信した端数玉数信号が示す端数玉数と、パチンコ機10から受信した認識個数信号が示す認識個数とが一致することを条件として、玉貸指令信号がパチンコ機10に対して送信されるので、ノイズ等の影響により端数玉数信号が示す端数玉数と異なる数をパチンコ機10が認識して玉貸が行われるのを防止することができる。
SU91では、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸要求信号(図17のS15)を送信し、EXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる要求了解信号(図17のS16)の受信を待機する(SU92)。このSU92で要求了解信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸指令信号(図17のS17)を送信して(SU93)、SU94に進む。これによれば、玉貸要求信号をパチンコ機10に対して送信した後、該パチンコ機10から要求了解信号を受信したことに基づいて、玉貸指令信号がパチンコ機10に対して送信されるので、端数玉数の玉貸が行われる場合において、パチンコ機10側で玉貸要求を了解していない状態で玉貸が指令されることがなく、玉貸を確実に行うことができる。
SU94では、EXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる玉貸完了信号(図17のS18)の受信を待機する。このSU94で玉貸完了信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、記憶残額を0に更新し、残額表示器28の表示を0にして(SU95)、処理を終了する。
なお玉貸ユニット20では、オフライン状態において、記憶端数額が0でない状態で玉貸操作又は返却操作を受け付けると、SU81〜SU95により、端数玉貸処理が行われる。ただしSU95では、RAMで記憶している記憶端数額を0に更新すると共に、残額表示器28の表示を0にする。
以上に説明した第1実施形態に係る玉貸ユニット20によれば、端数玉数の貸与を指令する端数玉貸処理を行うときに、対応するパチンコ機10との間に既に設けられているBRQ信号線を用いて、該パチンコ機10に対して端数玉数信号を送信するので、端数玉数信号を送信する信号線を追加することなく、かつパチンコ機10側で払出制御基板12が端数玉数信号を受信するための回路を追加することなく、端数玉数の玉貸を行うことができる。即ちBRQ信号線は、元々玉貸指令信号線であり、払出制御基板12は、該玉貸指令信号線により送信されてくる信号を受信するための回路を有しているため、該玉貸指令信号線を用いて送信されてくる端数玉数信号を受信するための回路を追加する必要がないのである。
次に図22は、パチンコ機10における電源投入時処理の一例を表すフローチャートである。パチンコ機10においては、該パチンコ機10の電源が投入された後に、SP01〜SP04により、電源投入時処理が行われる。
即ち、パチンコ機10の払出制御基板12は、まずPSI信号線を介して、玉貸ユニット20との間で接続確認が行われると(SP01)、PRDY信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に払出可能信号を送信し(SP02)、BRDY信号線及びBRQ信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる端数対応情報の送信要求の受信を待機する(SP03)。このSP03で送信要求の受信が有る(YES)と判定された場合には、PRDY信号線及びEXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に対して端数対応情報を送信して(SP04)、処理を終了する。
次に図23は、第1実施形態に係るパチンコ機10における玉貸処理の一例を表すフローチャートである。パチンコ機10においては、SP11〜SP29により、玉貸処理が行われる。
即ち、パチンコ機10の払出制御基板12は、まずBRDY信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる玉貸可能信号(図16及び図17のS2)の受信を待機する(SP11)。このSP11で玉貸可能信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、BRQ信号線に印加される電圧レベルのHIGHからLOWへの切替(以下「BRQのLOW」と称する。)の検出を待機する(SP12)。このSP12で受信する信号は、即ち単位玉数の貸与を要求する玉貸要求信号の受信,端数玉数の貸与を要求する玉貸要求信号の受信,又は端数玉数信号の受信の開始のいずれかである。
このSP12でBRQのLOWを検出した(YES)と判定された場合には、タイマによる計時を開始し(SP13)、該計時時間がT1を経過する前に、BRQ信号線に印加される電圧レベルのLOWからHIGHへの切替(以下「BRQのHIGH」と称する。)を検出したか否かを判定する(SP14)。ここでT1は、前記T0よりも長い時間であって、前記BRQのLOWが玉貸要求信号なのか端数玉数信号なのかを識別するために、予め設定されている決まった長さの時間である。
このSP14で計時時間がT1を経過する前にBRQのHIGHへの切替を検出しなかった(NO)と判定された場合には、SP12又は後述するSP29で受信した信号が玉貸要求信号(図16のS3又は図17のS15)であると認識し、パチンコ玉を貸与する準備が整っている(即ち玉切れがなく、エラーがない)旨を確認した後に、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に要求了解信号(図16のS4又は図17のS16)を返信して(SP15)、BRQ信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる玉貸指令信号(図16のS5又は図17のS17)の受信を待機する(SP16)。このSP16で玉貸指令信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、払出制御基板12で端数玉数の記憶が有るか否かを判定する(SP17)。このSP17で端数玉数の記憶が有る、即ちSP16で受信した信号が端数玉数の貸与を指令する玉貸指令信号であると判定された場合については後述する。
一方、SP17で端数玉数の記憶が無い(NO)、即ちSP16で受信した信号が単位玉数の貸与を指令する玉貸指令信号であると判定された場合には、遊技媒体貸与処理手段により、前記単位玉数玉貸処理を行って(SP18)、該単位玉数玉貸処理による玉貸の完了を待機する(SP19)。
このSP19で玉貸が完了した(YES)と判定された場合には、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に対して玉貸完了信号(図16のS6)を送信し(SP20)、BRDY信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる玉貸終了信号(図16のS7)の受信(SP21),又は前記SP12と同様に、BRQのLOW(即ち単位玉数の貸与を要求する玉貸要求信号の受信,端数玉数の貸与を要求する玉貸要求信号の受信,又は端数玉数信号の受信の開始)の検出を待機する(SP29)。ここでBRQのLOWを検出した(SP29でYES)と判定された場合には、SP13に戻る。また玉貸終了信号の受信が有る(SP21でYES)と判定された場合には、処理を終了する。
前記SP14で計時時間がT1を経過する前にBRQのHIGHを検出した(YES)と判定された場合には、SP12又はSP28で受信した信号が端数玉数信号(図17のS11)であり、該端数玉数信号に含まれる1つ目のパルスを検出したと認識し、タイマによる計時をリセットして(SP23)、払出制御基板12で記憶している端数玉数の記憶を+1し(SP24)、該計時時間がT2を経過する前にBRQのLOWを検出したか否かを判定する(SP25)。ここでT2は、前記T0’よりも長い期間であって、端数玉数信号の受信が終了したのか否かを識別するために、予め設定されている決まった長さの時間である。
このSP25で計時時間がT2を経過する前にBRQのLOWを検出したと判定された場合には、端数玉数信号に含まれる2つ目のパルスを検出したと認識し、BRQのHIGHを検出した後に(SP22でYES)、再びタイマによる計時をリセットして(SP23)、端数玉数の記憶を+1し(SP24)、SP25の判定を行う。即ち端数玉数信号に含まれるパルスの数だけ、記憶している端数玉数が加算更新される。このSP25で計時時間がT2を経過する前にBRQのLOWを検出しなかった(NO)と判定された場合には、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に認識個数信号(図17のS13〜S14)を返信して(SP26)、SP12に戻る。
このSP12で検出されるBRQのLOWは、端数玉数の貸与を要求する玉貸要求信号の受信なので、SP14ではNOと判定され、SP17では、端数玉数の記憶が有る(YES)、即ちSP16で受信した信号が端数玉数の貸与を指令する玉貸指令信号であると判定されるので、遊技媒体貸与処理手段により、前記端数玉数玉貸処理を行い(SP27)、払出制御基板12で記憶している端数玉数の記憶を消去して(SP28)、該端数玉数玉貸処理による玉貸の完了を待機し(SP19)、SP21では、玉貸終了信号の受信が有る(YES)と判定されて、処理を終了する。
以上に説明した第1実施形態に係るパチンコ機10によれば、対応する玉貸ユニット20との間に既に設けられているBRQ信号線を介して、端数玉数信号と玉貸指令信号とを受信したことに基づいて、該端数玉数信号が示す端数玉数を玉貸する端数玉数玉貸処理を行うので、端数玉数信号を受信する信号線を追加することなく、かつパチンコ機10側で払出制御基板12が端数玉数信号を受信するための回路を追加することなく、端数玉数の玉貸を行うことができる。即ちBRQ信号線は、元々玉貸指令信号線であり、払出制御基板12は、該玉貸指令信号線により送信されてくる信号を受信するための回路を有しているため、該玉貸指令信号線を用いて送信されてくる端数玉数信号を受信するための回路を追加する必要がないのである。
なお、図18〜図23に示す各図において、各種の信号や情報の受信を待機している状態で、予め定められた所定時間内にそれら信号や情報の受信がなければ、所定のエラー処理が行われる。
次に、図24〜図41を参照して、遊技用システム1の作用について説明する。なお各図中においては、会員カード4を「カード」,ビジタコイン5を「コイン」,管理装置50で管理されている残額を「管理残額」,制御部21のRAMで記憶されている残額を「記憶残額」,及び制御部21のRAMで記憶されている端数額を「記憶端数額」と表記する。また、以下では、玉貸ユニット20の収納コイン保持部140のビジタコイン5に記録されている通番,若しくは、カード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を「記録通番」とも呼ぶ。そして、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理している通番を「管理通番」とも呼ぶ。
まず図24は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣(紙幣2又は硬貨3)を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S101)、該受付貨幣の識別を行う(S102)。このS102で受付貨幣が正規の貨幣であり、その貨幣額が識別された場合には、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信する(S103)。なお、S102で受付貨幣が正規の貨幣でないと識別された場合には、当該貨幣を排出する。
S103の入金要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(S104)、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて記憶して(S105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S106)。
S106の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S107)、前記S101で受け付けた受付貨幣を取り込み(S108)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S109)、前記記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し(S110)、記憶残額を残額表示器28に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S111)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S112)。
S110の貨幣取込通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算し(S113)、該受付貨幣額を消去し(S114)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S115)、該記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(S116)。
次に図25は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、玉貸操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、図19に示した玉貸処理を開始し(S122)、該図19のSU140の処理が行われて玉貸操作が無効とされたか否かを判定する(S122a)。このS122aで玉貸操作が無効とされた(YES)と判定された場合には、前記S111に戻る。
一方、S122aで玉貸操作が無効とされなかった(NO)、即ちSU110でYESと判定されるか,SU120でYESとはんていされるか,又はSU130でNOと判定されるかのいずれかである判定された場合には、図19に示したそれ以降の玉貸処理を行うと共に、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S123)、前記記録媒体IDと玉貸使用額とを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S124)。
S124の減算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる玉貸使用額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S125)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S126)、該記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶し(S127)、当該装置IDに対応付けて玉貸管理DBで管理されている玉貸使用額に、該減算要求に含まれる玉貸使用額を加算して(S128)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S129)。
S129の減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、前記S122で開始された玉貸処理の終了を待機する(S130)。このS130で該玉貸処理が終了した(YES)と判定された場合には、記憶残額(即ち玉貸処理に使用された玉貸使用額を減算した後の記憶残額)が0であるか否かを判定する(S131)。このS131で記憶残額が0でない(NO)と判定された場合には、前記S111に戻る。
一方、S131で記憶残額が0である(YES)と判定された場合には、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S132)。このS132で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S132で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S134)。このS134でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S135)、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S136)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S134でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S137)。
次に図26は、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S181)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S182)。このS182で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、記憶残額が0であるか否かを判定する(S183)。このS183で記憶残額が0である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S183で記憶残額が0でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記ビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する(S186)。このS186で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S187)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番,及び排出日時を記憶することにより、処理履歴を記憶して(S188)、S189に進む。一方、S186で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,通番,及び排出日時を、新たな残額,通番,及び排出日時に更新(上書き)することにより、処理履歴を記憶して(S188)、S189に進む。これによれば、玉貸ユニット20で記憶される処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、玉貸ユニット20において、少ない記憶容量で効率良く処理履歴を記憶することができる。
S189では、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S190)、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5をコイン排出口112から排出し(S191)、第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140で保持し(S192)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
前記S182で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、カード保持部191で保持している会員カード4の記録媒体ID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記S186〜S189の処理を行い、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S194)。このS194でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S195)、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、該ビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S196)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。一方、S194でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、該会員カード4を返却し(S197)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
次に図27は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID及び通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S204)。このS204で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S205)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図24のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S106)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、該受付貨幣額が管理残額に加算されてしまった場合に遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S209)、記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶して(S220)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S221)。
S221の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該残額通知に含まれる管理残額を制御部21のRAMで記憶し(S222)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S223)、前記記録媒体IDを含む残額受信通知を管理装置50に対して送信し(S224)、記憶残額を残額表示器28に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S225)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S226)。S224の残額受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該残額受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
次に図28は、図27に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該受付貨幣額を消去して(S262)、S276に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図24のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した管理装置50で、受付貨幣額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受付貨幣の取込を行った後に、貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し、該貨幣取込通知を受信した管理装置50で、受付貨幣額を管理残額に加算するように構成すると共に、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には受付貨幣を返却するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、後述する従来技術(特開2000−148683号公報)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に受付貨幣額を管理残額に加算すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しておらず、受付貨幣が返却されていた場合には、遊技場が損害を被る。一方、一律に入金予定額を消去すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しており、受付貨幣の取込が行われていた場合に、遊技者が損害を被る。また前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で受付貨幣の取込を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で受付貨幣額の加算・消去を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致するときには、受付貨幣の取込が行われていないことを特定して、受付貨幣額を加算することなく消去し、通番が一致しないときには、受付貨幣の取込が行われていることを特定して、受付貨幣額を加算して消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、S276に進む。
前記S263で挿入処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて残額管理DBに記憶されている使用装置IDが、玉貸ユニット20の装置IDであるか否かを判定する(S266)。このS266で玉貸ユニット20の装置IDでない(NO)と判定された場合、即ち精算装置60の装置IDであると判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、管理残額のうちの100円未満の額を切り捨てた精算許諾額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額から減算して(即ち管理残額が該100円未満の額となり)、ステータスを精算処理済に更新し(S267)、S276に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図36のS221a)を受信してから、精算操作を受け付け(図37のS780)、管理装置50が精算完了通知(同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において精算許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、該精算許諾額が管理残額から減算されていない状態のままとなり、該未減算状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において精算許諾額の減算処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ精算要求受信情報が管理されている(即ちステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである)ことを条件として、精算許諾額を管理残額から減算する処理と精算要求消去処理とが行われるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから、精算操作を受け付け、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず精算許諾額が管理残額から減算されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって精算許諾額を管理残額から減算することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S266で玉貸ユニット20の装置IDである(YES)と判定された場合には、図15(d)に示す残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S269)、さらに図15(d)に示す玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S270)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S271)。
このS271で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を前記玉貸使用額として管理残額から減算し(S272)、S276に進む。一方、S271で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、管理残額が税込単位額以上であるか否かを判定する(S273)。このS273で管理残額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を前記玉貸使用額として管理残額から減算し(S274)、S276に進む。一方、S273で管理残額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、管理残額を0に更新し(S275)、S276に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図25のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から玉貸使用額分の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定する。即ち、管理残額が玉貸設定金額以上であれば、該玉貸設定金額を玉貸使用額として特定し、管理残額が玉貸設定金額未満であって税込単位額以上であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額を玉貸使用額として特定し、管理残額が税込単位額未満であれば、当該端数額(=管理残額)を玉貸使用額として特定する。そして、該特定した玉貸使用額を、管理残額から減算する処理を行うものである。
このように、玉貸ユニット20で玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満であって税込単位額以上である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。さらに管理残額が税込単位額未満である場合には、管理残額を0とするので、端数玉貸処理が行われた場合にも、正確な残額を確定することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置50で行われていないことを特定して、対処することができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、玉貸ユニット20で玉貸使用額分の玉貸処理が行われたときに、玉貸使用額を含む減算要求を管理装置50に対して送信し、該減算要求を受信した管理装置50で、該減算要求に含まれる玉貸使用額を管理残額から減算するように構成した場合、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生すると、後述する従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、管理装置50側で玉貸使用額の減算が行われたか否かを特定できない。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、玉貸使用額の減算が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に記録媒体の管理残額を使用可能とすると、玉貸使用額が管理残額から減算されていない場合には、オンライン状態の玉貸ユニット20で該減算前の管理残額が使用され、管理残額が使い切られてしまったときに、前記オフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰しても玉貸使用額の減算処理が行えないので、遊技場が損害を被る。一方、玉貸処理が行われた玉貸ユニット20がオフライン状態となった場合に、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で玉貸処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で玉貸使用額の減算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、減算が行われていないことを特定して、玉貸使用額を管理残額から減算し、通番が一致するときには、減算が完了していることを特定して、管理残額をそのままにしておくことで、残額が確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S262の処理後,前記S263で挿入処理中である(YES)と判定された場合,前記S267の処理後,前記S272の処理後,前記S274の処理後,又は前記S275の処理後は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S276)、前記S220に進む。
次に図29及び図30は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、前記S106の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S306で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、S307で記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、図30に示すS370に進み、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S308に進む。S308では記憶残額が0であるか否かを判定し、記憶残額が0でなければ(NO)、図30に示すS370に進み、記憶残額が0であれば(YES)、同S380に進む。
S370では、前記記録媒体の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。このS370で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S371)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)を記憶することにより処理履歴を記憶し(S372)、多機能ランプ29によりオフライン状態を検出した旨を報知すると共に、残額表示器28における記憶残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)の表示を中止して(S373)、後述するS505の状態、即ちオフライン状態において貨幣受付,玉貸操作,又は返却操作を待機する状態となる。一方、S370で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,通番,及び排出日時を、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)に更新(上書き)することにより処理履歴を記憶し(S372)、前記S373の処理を行って、S505に進む。
またS380では、前記記録媒体の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。このS380で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S381)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)を記憶することにより処理履歴を記憶し(S382)、多機能ランプ29によりオフライン状態を検出した旨を報知すると共に、残額表示器28における記憶残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)の表示を中止して(S383)、S384でオフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S380で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,通番,及び排出日時を、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)に更新(上書き)することにより処理履歴を記憶し(S382)、前記S383の処理を行って、S384に進む。
なお、前記予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYESと判定されて、S205以下の処理が行われる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304で前記S107〜S109の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S305で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図24のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でYESと判定されて、S262以下の処理が行われる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S129の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S327で、記憶残額が0であるか否かを判定し、記憶残額が0でなければ(NO)、S370に進み、記憶残額が0であれば(YES)、S328に進む。S328では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S380に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S329に進む。S329ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、S370に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S331で第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して、S380に進む。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S122〜S123の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S324で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定されて、S269以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNOと判定されて、S209,S220以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221の残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342)。
このS342で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S222〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
この残額通知を受信済である場合には、管理装置50が残額受信通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該残額受信通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、残額受信通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において挿入処理中である。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S276以下の処理が行われる。
前記S342で残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S370に進む。
この残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において挿入処理中である。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNOと判定されて、S209以下の処理が行われる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、S380に進み、S383でオフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
次に図31は、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合及び貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S501)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、オフライン状態において貨幣受付,玉貸操作,又は返却操作を待機する状態となる(S505)。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S510)、受付貨幣額がオフライン一発貸しで使用可能な1000円以下であるか否かを判定する(S511)。このS511で受付貨幣額が1000円を超えている(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却する。そして、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態となり,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。なお記憶端数額が0でなければ、記録媒体の受付の有無に拘わらず、玉貸操作及び返却操作を待機する。一方、S511で受付貨幣額が1000円以下である(YES)と判定された場合には、記憶端数額が0であるか否かを判定する(S512)。ここで記憶端数額とは、前回の貨幣の受付に基づいて後述するS514又はS524で特定された端数額である。
このS512で記憶端数額が0である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S513)。このS513で受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S513で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した特定処理により、受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(945円)と端数額(55円)を特定し(S514)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S515)、該特定した端数額をRAMで記憶すると共に、該端数額を残額表示器28で表示して(S516)、前記S505に進む。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
ここでS515に示す貸与対象額分の玉貸処理について、図31のSU160〜SU164を参照して説明する。この貸与対象額分の玉貸処理では、まず前記特定した貸与対象額をRAMで記憶すると共に、該貸与対象額に相当する残度数をセットし(SU160)、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(SU161)、図20に示した単位玉貸処理(SU162)を、該セット度数分行い、該セット度数分の単位玉貸処理が終了すると(SU163でYES)、SU160でRAMに記憶した貸与対象額を消去し、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(SU164)、貸与対象額分の玉貸処理を終了する。
前記S512で記憶端数額が0でない(NO)と判定された場合には、記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S523)。このS523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になる。また記憶端数額が0でないので、記録媒体の受付の有無に拘わらず、玉貸操作及び返却操作を待機する。一方、S523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した特定処理により、記憶端数額(ここでは55円)+受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し(S524)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸し(前記SU160〜SU164の処理)を行い(S525)、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新すると共に、残額表示器28で表示している端数額を該特定した端数額に更新して(S526)、前記S505に進む。
このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、貨幣が受け付けられると、オフライン一発貸しによって発生する端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。
またオフライン一発貸しを行った後に貨幣を受け付けたことに基づいて、該オフライン一発貸しに未使用の残額である記憶端数額と今回の受付貨幣額との合算額から端数額が新たに特定され、該新たに特定された端数額を使用して、後述する図32又は図33に示す端数貸与処理が行われるので、貨幣を受け付ける毎に端数貸与処理が行われる場合に比べて、該端数貸与処理が行われる回数が少なくて済む。
即ち、本例に示す端数玉貸処理では、「端数額÷消費税を含むパチンコ玉1個の玉貸額(即ち4.2円)」の式で演算された商の1個未満のパチンコ玉数を切り上げて端数玉数を特定しており、消費税を含むパチンコ玉1個の玉貸額未満の端数額については遊技場の負担でパチンコ玉を貸し出しているので、オフライン状態で貨幣を受け付ける毎に端数玉貸処理が行われると、その都度遊技場の負担でパチンコ玉を貸し出すことになり、遊技場にとっての不利益が大きくなる。
そこで本例では、上述の如く、オフライン状態で貨幣を受け付ける毎に端数玉貸処理を行うのではなく、貨幣の受付に基づいて特定された端数額を記憶しておき、オフライン一発貸しを行った後にさらに貨幣を受け付けると、該記憶している端数額と今回の受付貨幣額との合算額から端数額を新たに特定して、該新たに特定された端数額を記憶し、玉貸操作(図32のS531)又は返却操作(同S541)が受け付けられると、該記憶している端数額を使用した端数玉貸処理が行われるように構成した。これにより、貨幣を受け付ける毎に端数貸与処理が行われる場合に比べて、該端数貸与処理が行われる回数が少なくて済むようになるので、遊技場にとっての不利益が小さくて済むという顕著な効果を奏する。
次に図32は、図31に続く図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において玉貸操作又は返却操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S531)、記憶端数額が0であるか否かを判定する(S532)。このS532で記憶端数額が0である(YES)と判定された場合には、玉貸操作が無効とされて、S537に進む。一方、S532で記憶端数額が0でない(NO)と判定された場合には、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機である旨が設定されているか否かを判定する(S533)。本例では、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機なので、このS533では、端数対応遊技機である旨が設定されている(YES)と判定され、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(S534)、図21に示す端数玉貸処理(S535)を行い、該端数玉貸処理が終了すると、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(S536)、S537に進む。これによれば、オフライン状態においても、パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定されたことを条件として、端数玉貸処理が行われるので、端数対応でないパチンコ機10に端数玉数信号が送信されることによる悪影響を排除することができる。なおS533で端数対応遊技機である旨が設定されていない(NO)と判定された場合にも、S537に進む。
S537では、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する。このS537で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S556)。一方、S537で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、オフライン状態において貨幣受付,玉貸操作,又は返却操作を待機する状態となる(S505)。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において玉貸操作又は返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が0であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が0でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S544)、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S545)、S546に進む。一方、S543で記憶残額が0である(YES)と判定された場合にも、S546に進む。
S546では、記憶端数額が0であるか否かを判定する。このS546で記憶端数額が0である(YES)と判定された場合には、S553に進む。一方、S546で記憶端数額が0でない(NO)と判定された場合には、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機である旨が設定されているか否かを判定する(S547)。本例では、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機なので、このS547では、端数対応遊技機である旨が設定されている(YES)と判定され、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(S548)、図21に示す端数玉貸処理(S549)を行い、該端数玉貸処理が終了すると、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(S550)、S553に進む。これによれば、オフライン状態においても、パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定されたことを条件として、端数玉貸処理が行われるので、端数対応でないパチンコ機10に端数玉数信号が送信されることによる悪影響を排除することができる。
なおS547で端数対応遊技機である旨が設定されていない(NO)と判定された場合には、記憶端数額をオフライン端数額として収納コイン保持部140のビジタコイン5に記録して(S551)、RAMの記憶端数額を消去し(S552)、後述するS554に進んで該ビジタコイン5が返却される。このビジタコイン5が、100円未満の貨幣の払い出しが可能な精算装置で受け付けられると、該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額に相当する額の貨幣が、当該精算装置から払い出される。
S553では、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する。このS553でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S554に進む。一方、S553でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、返却操作が無効とされ(S557)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S556)。一方、S553でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S554に進む。
S554では、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5を排出して返却する。即ちビジタコイン5は、オンライン残額有りフラグが記録されている場合において返却される。このように、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。そして第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140で保持し(S555)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S556)。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、記憶残額が0であるか否かを判定する(図33のS561)。このS561で記憶残額が0でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S562)、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S563)、S564に進む。一方、S561で記憶残額が0である(YES)と判定された場合にも、S564に進む。
S564では、記憶端数額が0であるか否かを判定する。このS564で記憶端数額が0である(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S564で記憶端数額が0でない(NO)と判定された場合には、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機である旨が設定されているか否かを判定する(S565)。本例では、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機なので、このS565では、端数対応遊技機である旨が設定されている(YES)と判定され、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(S566)、図21に示す端数玉貸処理(S567)を行い、該端数玉貸処理が終了すると、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(S568)、S571に進む。これによれば、オフライン状態においても、パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定されたことを条件として、端数玉貸処理が行われるので、端数対応でないパチンコ機10に端数玉数信号が送信されることによる悪影響を排除することができる。
なおS565で端数対応遊技機である旨が設定されていない(NO)と判定された場合には、記憶端数額をオフライン端数額として投入コイン保持部120のビジタコイン5に記録して(S569)、RAMの記憶端数額を消去し(S570)、後述するS572に進んで該ビジタコイン5が返却される。このビジタコイン5が、100円未満の貨幣の払い出しが可能な精算装置で受け付けられると、該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額に相当する額の貨幣が、当該精算装置から払い出される。
S571では、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する。このS571でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S572に進む。一方、S571でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S573)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S556)。
S572では、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を排出して返却し、S556に進む。即ちビジタコイン5は、オンライン残額有りフラグが記録されている場合において返却される。このように、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(図33のS581)、記憶端数額が0であるか否かを判定する(S582)。このS582で記憶端数額が0である(YES)と判定された場合には、カード保持部191で保持している会員カード4を返却して(S589)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S556)。
一方、S582で記憶端数額が0でない(NO)と判定された場合には、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機である旨が設定されているか否かを判定する(S583)。本例では、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機なので、このS583では、端数対応遊技機である旨が設定されている(YES)と判定され、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(S584)、図21に示す端数玉貸処理(S585)を行い、該端数玉貸処理が終了すると、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(S586)、S589に進んで会員カード4が返却される。これによれば、オフライン状態においても、パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定されたことを条件として、端数玉貸処理が行われるので、端数対応でないパチンコ機10に端数玉数信号が送信されることによる悪影響を排除することができる。
なおS583で端数対応遊技機である旨が設定されていない(NO)と判定された場合には、記憶端数額をオフライン端数額として会員カード4に記録して(S587)、RAMの記憶端数額を消去して(S588)、S589に進んで該会員カード4が返却される。この会員カード4が、100円未満の貨幣の払い出しが可能な精算装置で受け付けられると、該会員カード4に記録されているオフライン端数額に相当する額の貨幣が、当該精算装置から払い出される。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から、税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額を特定し、該特定した貸与対象額分の遊技媒体を貸与するためのオフライン一発貸しを行うようにしても、該オフライン一発貸しによって発生する端数額を使用して端数玉貸処理を行うことができる。従って、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。また該端数額を精算することなく遊技に使用することができるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図34は、オンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検出すると(S601)、開始要求を玉貸ユニット20に対して送信する(S602)。該開始要求を受信した玉貸ユニット20は、開始応答を管理装置50に対して返信する(S605)。そして該記録媒体の記録媒体ID及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S606)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
これによれば、管理装置50と通信できないオフライン状態で玉貸ユニット20が貨幣を受け付けてオフライン一発貸しを行った後にオンライン状態に復帰すると、遊技者の操作によらずに、記録媒体IDと通番を含むオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され、管理残額が管理装置50から送信されてきて、玉貸処理に使用可能となるので、遊技者に手間をかけることなく、管理残額が使用可能となる。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態からオンライン状態に復帰したことに基づいて、当該復帰以降は、図27のS221に示す残額通知の受信後に、該残額通知に含まれる管理残額を使用した玉貸処理を可能とするために、図27のS202に示す挿入通知に相当する前記S606のオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信して、該オフライン復帰通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額通知(S221)を受信し、図27のS222〜S226に示す処理を行った後に、記憶端数額を使用した端数玉貸処理(S611〜S615)を強制的に行う。
まずS611では、記憶端数額が0であるか否かを判定する。このS611で記憶端数額が0である(YES)と判定された場合には、S616に進む。一方、S611で記憶端数額が0でない(NO)と判定された場合には、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機である旨が設定されているか否かを判定する(S612)。本例では、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機なので、このS612では、端数対応遊技機である旨が設定されている(YES)と判定され、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信して(S613)、図21に示す端数玉貸処理(S614)を行い、該端数玉貸処理が終了すると、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(S615)、S616に進む。これによれば、オフライン状態からオンライン状態に復帰した場合においても、パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定されたことを条件として、端数玉貸処理が行われるので、端数対応でないパチンコ機10に端数玉数信号が送信されることによる悪影響を排除することができる。なおS612で端数対応遊技機である旨が設定されていない(NO)と判定された場合にも、S616に進む。
S616では、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する。このS616で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、オンライン状態において貨幣受付,玉貸操作,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S617)。一方、S616で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、オンライン状態において貨幣受付,玉貸操作,又は返却操作を待機する状態となる(S618)。
次に図35は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、前記読み取った記録媒体ID及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702)。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、図27及び図28で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図27に示したS220以下の処理は、図36に示すS220以下の処理の処理に置き換わるものとする。また図27及び図28の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図36について説明する。
S220では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から100円未満の額を切り捨てた額を、精算許諾額として特定し(S220a)、該管理残額及び精算許諾額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S221a)。
S221aの精算許諾情報を受信した精算装置60は、図9(b)のD2(管理残額>精算許諾額の場合)又はD2’(管理残額=精算許諾額の場合)に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(222a)。そして、受け付けている記録媒体の通番に1を加算して更新し(S223)、該記録媒体の記録媒体IDを含む精算許諾情報受信通知を管理装置50に対して送信する(S224a)。
S224aの精算許諾情報受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算許諾情報受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
次に図37は、精算操作又は返却操作の待機状態(図36のS222aであり、図9(b)のD2又はD2’が表示されている状態)にある精算装置60において精算操作(「精算」ボタンの操作)又は返却操作(「キャンセル」ボタンの操作)を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。
精算装置60が精算操作を受け付けると(S780)、受信した精算許諾情報に含まれる精算許諾額分の貨幣を払い出し(S781)、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S782)、受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含む精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S783)。
S783の精算完了通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から前記精算許諾額を減算し(S784)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S785)、該記録媒体IDに対応するステータスを精算処理済に更新し(S786)、残額減算完了通知を精算装置60に対して送信する(S787)。
S787の残額減算完了通知を受信した精算装置60は、精算履歴DBにおいて、精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、「管理残額−精算許諾額」の式で算出される残額を記憶する共に、該記録媒体の通番,及び該精算日時を記憶することにより、精算履歴を記憶し(S788)、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S789)。このS789でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S793)、記録媒体の受付を待機する(S795)。
一方、S789でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、前記残額が0であるか否かを判定し(S790)、該残額が0である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S791)、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該ビジタコイン5を収納通路131及び排出通路132を介してコイン回収部66に回収して(S792)、記録媒体の受付を待機する(S795)。一方、S790で残額が0でない(NO)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を返却して(S794)、S795に進む。
なお精算装置60が返却操作を受け付けると(S796)、会員カード4を受け付けている場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S797)、記録媒体の受付を待機し(S795)、ビジタコイン5を受け付けている場合には、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S797)、記録媒体の受付を待機する(S795)。
次に図38は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S800)、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S701の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S841)。このS841で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221aの精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する(S842)。
このS842でS221aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S222a〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS870に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S870に進む。
S870では、精算履歴DBにおいて、精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、受信した精算許諾情報に含まれる残額(管理残額),該記録媒体の通番,及びオフライン検出日時を記憶することにより、精算履歴を記憶して、受け付けている記録媒体を返却し(S871)、処理を終了する(S872)。
前記S842で精算許諾情報を受信済でない(NO)と判定された場合には、S871に進む。
前記S841で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S780の精算操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「精算操作受付」であるか否かを判定する(S851)。このS851で精算操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S787の残額減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S852)。
このS852で残額減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S856で前記S788〜S792の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S857で該未実行の処理を実行してS872に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S872に進む。
前記S852で残額減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S853で前記S781〜S782の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S854で該未実行の処理を実行して、S788の処理を行ってからS871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S788の処理を行ってからS871に進む。
この残額減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該精算完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、精算装置60の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でNOと判定されて、S267以下の処理が行われる。また後者の、残額減算完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、精算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNOと判定されて、S209,S220以下の処理が行われる。
前記S851で精算操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S795の返却操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「返却操作受付」であるか否かを判定する(S861)。このS861で返却操作受付後である(YES)と判定された場合には、S870に進み、返却操作受付後でない(NO)と判定された場合には、S872に進む。
次に図39は、ビジタコイン発行装置70において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。このビジタコイン発行装置70は、コインストッカ75から排出され供給通路114を介して供給されたビジタコイン5を投入コイン保持部120で保持しており、この状態で貨幣(ここでは10000円)を受け付けると(S901)、図13(b)のD12に示す発行額選択画面をタッチパネル式のディスプレイ73に表示する(S902)。この状態で発行額(ここでは5000円)の選択を受け付けると(S903)、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5から記録媒体IDを読み取り(S904)、該読み取った記録媒体ID(コインID)と、S903で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を、管理装置50に対して送信する(S905)。該発行要求を受信した管理装置50は、該発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行って(S906)、該残額を含む発行許諾情報を、ビジタコイン発行装置70に対して返信する(S907)。
該発行許諾情報を受信したビジタコイン発行装置70は、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に対してオンライン残額有りフラグを記録し(S908)、発行履歴DBにおいて、記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、S907の発行許諾情報に含まれる残額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶し、該ビジタコイン5の通番を記憶する共に、発行日時を記憶することにより、発行履歴を記憶し(S909)、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112から排出して発行し(S910)、釣銭がある場合には該釣銭の払い出しを行う(S911)。そしてコインストッカ75で収納しているビジタコイン5を該コインストッカ75から排出して供給通路114を介して投入コイン保持部120に供給して保持する(S912)。
なお、ビジタコイン発行装置70がS901で貨幣を受け付けてからS907の発行許諾情報を受信する前にオフライン状態を検出した場合には、S901で受け付けた貨幣が返却され、発行許諾情報を受信した後にオフライン状態を検出した場合には、S908〜S912の処理が行われて、ビジタコイン5が発行される。
ここで発行許諾情報を受信する前にオフライン状態を検出した場合には、S905の発行要求を管理装置50が受信している場合と、発行要求を管理装置50が受信していない場合とが含まれる。前者の場合には、受け付けた貨幣は返却され、S906の処理が行われていないので問題はないが、後者の場合には、受け付けた貨幣は返却されているにも拘わらず、S906の処理が行われてる状態、即ち選択額が管理残額として記憶されている状態となる。但し、このとき投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5は留保されたままなので、管理装置50が次回発行要求を受信したときに、S906で選択額が前記管理残額に上書き(加算ではない)されるので、本来消去すべき管理残額に選択額が加算されることはなく、遊技場が損害を被ることがない。
次に図40は、営業終了後における処理の一例を表す図である。管理装置50は、遊技場の営業終了後に、残額管理DBの記憶内容を、センタ管理装置80に対して送信する(S1001)。該残額管理DBの記憶内容を受信したセンタ管理装置80は、該受信した残額管理DBの記憶内容をバックアップ情報としてバックアップDBに記憶すると共に(S1002)、該バックアップ情報を記憶した日時をバックアップ日時としてバックアップDBに記憶して(S1003)、バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を、管理装置50に対して返信する(S1004)。
次に図41は、残額管理DBのデータが使用不能となった場合における処理の一例を表す図である。管理装置50は、破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(S1011)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(S1021)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信し(S1031)、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信する(S1041)。
処理履歴送信要求を受信した玉貸ユニット20は、図15(a)に示す処理履歴DBの記憶内容を抽出して(S1012)、該抽出した処理履歴を管理装置50に対して送信する(S1013)。また精算履歴送信要求を受信した精算装置60は、図15(b)に示す精算履歴DBの記憶内容を抽出して(S1022)、該抽出した精算履歴を管理装置50に対して送信する(S1023)。また発行履歴送信要求を受信したビジタコイン発行装置70は、図15(c)に示す発行履歴DBの記憶内容を抽出して(S1032)、該抽出した発行履歴を管理装置50に対して送信する(S1033)。さらにバックアップ情報送信要求を受信したセンタ管理装置80は、図15(e)に示すバックアップDBの記憶内容を抽出して(S1042)、該抽出したバックアップ情報及びバックアップ日時を管理装置50に対して送信する(S1043)。該バックアップ情報及びバックアップ日時を受信した管理装置50は、該受信したバックアップ情報を復旧用テーブルとして制御部52のRAMで記憶して(S1044)、S1045に進む。
ここで前記最後残額特定処理手段として機能する制御部52は、S1045〜S1048で最後残額特定処理を行う。即ち、まずS1045で、前記S1013で受信した処理履歴,前記S1023で受信した精算履歴,及び前記S1033で受信した発行履歴を統合(マージ)して、統合テーブルとして制御部52のRAMで記憶する。具体的には、前記受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴に含まれるすべての記録媒体IDについて、各記録媒体ID毎に、該受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴から、各処理内容(排出,精算,又は発行),残額,通番,及び処理日時(排出日時,精算日時,又は発行日時)を抽出すると共に、該抽出した各履歴を、各記録媒体ID毎に、最後処理特定情報に基づいて最後の処理日時(即ち最新の処理日時)が一番下になるように並べ替えて、統合テーブルとして記憶する。ここで玉貸ユニット20から送信されてくる処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、各玉貸ユニット20から処理履歴が送信されてきても、最後処理特定処理が簡素化される。次にS1046で、該統合テーブルを、記録媒体IDの昇順に並べ替える(ソートする)。このS1045及びS1046で作成された統合テーブルが、図41に示すものである。
次にS1047で、統合テーブルで記憶されている各記録媒体IDについて、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定することにより、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定する。具体的には、統合テーブルにおいて、最新の処理日時が一番下になるように、各記録媒体IDについての履歴が並べ替えられているので、該一番下の処理日時を最新の処理日時として特定する。そしてS1048で、S1047で特定した最新の処理日時(即ち最後の処理)に対応する残額及び通番を各記録媒体ID毎に特定する。このS1047及びS1048で特定された内容が、図41に示す統合テーブルにおいて太枠で囲んだ部分である。
これによれば、管理装置50において、精算装置60から送信されてきた精算履歴も含めて残額が復帰されるので、精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4)が遊技者に返却されるシステムであっても、遊技者に対して正確な残額を保証することができる。即ち、仮に精算履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、残額(例えば10000円)がある会員カード4を玉貸ユニット20から排出し、該残額を精算装置60で精算してから該会員カード4を遊技者に返却し、その後に管理装置50で管理している該残額が失われた場合に、実際には精算済みであるにも拘わらず、残額10000円の状態で排出された旨の処理履歴が玉貸ユニット20から管理装置50に対して送信され、該処理履歴に基づいて残額10000円が復帰されてしまうことにより、遊技場が損をしてしまうところ、本発明によれば、精算履歴を含めて残額を復帰するので、図41の統合テーブルにおけるM−0004のように、精算済みである会員カード4については残額が復帰されることがなく、遊技場が損をしてしまうおそれが減少する。
また、管理装置50において、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた発行履歴も含めて残額が復帰されるので、ビジタコイン発行装置70で発行された記録媒体が玉貸ユニット20で玉貸処理に使用される前に管理装置50で管理している残額が失われても、記録媒体発行処理の対象となった残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、仮に発行履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、ビジタコイン発行装置70でビジタコイン5を発行した後、該ビジタコイン5を玉貸ユニット20で使用する前に、管理装置50で管理している残額が失われた場合に、処理履歴がないために残額を復帰できず、遊技者が損をしてしまうところ、本発明によれば、発行履歴を含めて残額を復帰するので、図41の統合テーブルにおけるV−0004のように、発行済みであるが使用前であるビジタコイン5についても残額を復帰させることができ、遊技者が損をしてしまうおそれが減少する。
なおS1047において、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのは、以下の理由によるものである。例えば、ある記録媒体について、3月1日に記録媒体発行処理が行われて残額5000円が発行履歴DBに記憶され、同日に該残額を使用した玉貸処理が行われて残額2000円が処理履歴DBに記憶され、毎日の営業終了後にバックアップが行われ、5月1日に残額2000円の前記処理履歴が前記256個の記憶容量を超えたために消去された後に、管理装置50で管理している残額2000円が失われ、該残額の復帰が行われる場合を想定する。ここで当該記録媒体についての正しい残額は2000円であるが、仮にバックアップ日時と無関係に最新の処理日時を特定すると、前記処理履歴が消去されているので、前記記録媒体発行処理が行われた3月1日が最新の処理日時として特定されて、発行履歴にある残額5000円が復帰されてしまう。一方、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定すれば、記録媒体発行処理が行われた3月1日は最新の処理日時としては特定されず、バックアップされている正しい残額2000円を復帰させることができる。従って、上述の如く、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのである。
次に前記残額復帰処理手段として機能する制御部52は、前記S1044,及び次に述べるS1049〜S1050で残額復帰処理を行う。即ち、S1049で、前記S1048で各記録媒体ID毎に特定した残額及び通番を、復旧用テーブルの各記録媒体IDに対応する残額及び通番に上書きする。ここで復旧用テーブルにおけるM−0002の会員カード4に対応する残額は、統合テーブルにおいて復帰することができなかった残額(即ち処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができなかった残額)であるため、該復旧用テーブルの残額のまま(即ちバックアップ情報に含まれる残額のまま)存置される。そしてS1050で、該S1049で作成された復旧用テーブルを、図15(d)に示す残額管理DBとしてハードディスク55に記憶することにより、残額を復帰する。換言すれば、前記最後残額特定処理により各記録媒体ID毎に特定された残額と、前記バックアップ情報に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額が特定されて、該特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理が行われる。このように、管理装置50において、処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができない残額を、センタ管理装置80から送信されてきたバックアップ情報に基づいて復帰することができるので、より多くの残額を復帰させて、遊技者に対して該残額を保証することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、管理装置50において、各玉貸ユニット20から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるので、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、従来のように残額の保証ができなければ、該残額が失われてしまうので遊技者が損をしてしまうと共に、仮に遊技者の言うままに残額を保証したならば、遊技場が損をしてしまうという問題が生ずるところ、本発明によれば、残額を復帰することができるので、遊技者が損をしてしまうおそれが減少すると共に、正確な残額を復帰することができるので、遊技者の言うままに残額を保証してしまうことが無くなり、遊技場が損をしてしまうおそれが減少するという顕著な効果を奏する。
[1’.第1実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1]
前述した第1実施形態では、図17に示すように、玉貸要求信号(S15)の送信前に端数玉数信号(S11〜S12)を送信するのに対し、この第1実施形態の変形例では、図42に示すように、玉貸要求信号(S11’)の送信後に端数玉数信号(S13’〜S14’)を送信する点が異なる。
ここで前記端数玉数信号を送信するBRQ信号線は、図42のS13’〜S14’に示すように、該BRQ信号線に印加されている電圧レベルをLOWからHIGHに切り替え、前記T0の経過後に再びLOWに切り替えることにより、端数玉数が1個である旨を示すパルスを送信し、端数玉数が複数であるときには、電圧レベルをLOWに切り替えてから前記T0’を経過後に再び当該パルスを送信し、当該パルスを送信する処理を端数玉数分繰り返すことにより、該端数玉数分のパルスを含む端数玉数信号を、パチンコ機10に対して送信する。この図42に示す端数玉数信号は、5つのパルスを含むので、端数玉数が5個である旨を示すものである。
また前記認識個数信号を送信するEXS信号線は、図42のS15’〜S16’に示すように、該EXS信号線に印加されている電圧レベルをLOWからHIGHに切り替え、前記T0の経過後に再びLOWに切り替えることにより、認識個数が1個である旨を示すパルスを送信し、認識個数が複数であるときには、電圧レベルをLOWに切り替えてから前記T0’を経過後に再び当該パルスを送信し、当該パルスを送信する処理を認識個数分繰り返すことにより、該認識個数分のパルスを含む認識個数信号を、玉貸ユニット20に対して送信する。この図42に示す認識個数信号は、5つのパルスを含むので、認識個数が5個である旨を示すものである。
ここで前記貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、端数玉貸処理として、図42のS11’に示すように、BRQ信号線に印加する電圧レベルを切り替えることにより、端数玉数の貸与を要求する前記玉貸要求信号をパチンコ機10に対して送信し、同S12’に示すように、該玉貸要求信号に応じてパチンコ機10から送信されてくる前記要求了解信号を受信したことに基づいて、同S13’〜S14’に示すように、玉貸要求信号の送信から玉貸指令信号の送信までの間隔(S3〜S5)よりも短い間隔で当該BRQ信号線に印加する電圧レベルを切り替えることにより前記端数玉数信号を送信した後に、前記要求了解信号受信検出手段により認識した認識個数(即ちS15’〜S16’に示す認識個数信号が示す認識個数)と前記端数玉数信号により通知した端数玉数とが一致することを条件として、前記S17に示すように、当該BRQ信号線に印加する電圧レベルを切り替えることにより、端数玉数の貸与の指令を前記玉貸指令信号によりパチンコ機10に対して送信する処理を行う。
なお図42に示すT1’の意義については、パチンコ機10が行う玉貸処理を示す図44で説明する。また同T2は、前記図23で説明したのと同義であり、同T3は、前記図21で説明したのと同義である。
次に、図43を参照して、第1実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20の作用(即ちユニット制御部21が行う処理)を説明すると共に、図44を参照して、第1実施形態の変形例に係るパチンコ機10の作用(即ち払出制御基板12が行う処理)を説明する。なお第1実施形態に係る玉貸ユニット20について説明した図18〜図20は、この変形例に係る玉貸ユニット20でも同様であり、第1実施形態に係るパチンコ機10について説明した図22は、この変形例に係るパチンコ機10でも同様である。
まず図43は、第1実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20におけるサブルーチンである端数玉貸処理の一例を表すフローチャートであり、前記図21に代わるものである。玉貸ユニット20においては、記録媒体の管理残額である記憶残額が税込単位額未満の端数額である(ただし0ではない)状態で玉貸操作を受け付けると、SU81’〜SU95’により、端数玉貸処理が行われる。
即ち、玉貸ユニット20のユニット制御部21は、まず端数玉数特定手段により、前記記憶している端数額から端数玉数を特定し(SU81’)、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸要求信号(図42のS11’)を送信し(SU82’)、EXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる要求了解信号(図42のS12’)の受信を待機する(SU83’)。これによれば、玉貸要求信号をパチンコ機10に対して送信した後、該パチンコ機10から要求了解信号を受信したことに基づいて、後述するSU93’の玉貸指令信号がパチンコ機10に対して送信されるので、端数玉数の玉貸が行われる場合において、パチンコ機10側で玉貸要求を了解していない状態で玉貸が指令されることがなく、玉貸を確実に行うことができる。
このSU83’で要求了解信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉数信号(図42のS13’〜S14’)を送信し(SU84’)、要求了解信号受信検出手段により、EXSのHIGHの検出(SU85’),及びEXSのLOWの検出(SU86’)を待機する。
このSU85’でEXSのHIGHを検出し(YES)、かつSU86’でEXSのLOWを検出した(YES)と判定された場合には、認識個数信号の受信の開始(図42のS15’)、即ち該認識個数信号に含まれる1つ目のパルスを検出したと認識し、タイマによる計時を開始して(SU87’)、ユニット制御部21のRAMで記憶している認識個数の記憶を+1し(SU88’)、該計時時間がT3を経過する前にEXSのHIGHを検出したか否かを判定する(SU89’)。このSU89’で計時時間がT3を経過する前にEXSのHIGHを検出したと判定された場合には、認識個数信号に含まれる2つ目のパルスを検出したと認識し、EXSのLOWを検出した後に(SU86’でYES)、タイマによる計時をリセットして(SU87’)、認識個数の記憶を+1し(SU88’)、SU89’の判定を行う。即ち認識個数信号に含まれるパルスの数だけ、記憶している認識個数が加算更新される。このSU89’で計時時間がT3を経過する前にEXSのHIGHを検出しなかった(NO)と判定した場合には、認識個数信号の受信を終了したと認識して、SU90’に進む。
SU90’では、SU81’で特定した端数玉数とユニット制御部21のRAMで記憶している認識個数とが一致するか否かを判定する。このSU90’で両者が一致しない(NO)と判定された場合には、ノイズ等の影響により端数玉数信号が示す端数玉数と異なる数をパチンコ機10が認識しているため、玉貸ユニット20に設けられている多機能ランプ29によりその旨を報知するエラー処理を行って(SU91’)、処理を終了する。
一方、SU90’で両者が一致する(YES)と判定された場合には、記憶している認識個数を消去し(SU92’)、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸指令信号(図42のS17)を送信して(SU93’)、SU94’に進む。これによれば、玉貸ユニット20が送信した端数玉数信号が示す端数玉数と、パチンコ機10から受信した認識個数信号が示す認識個数とが一致することを条件として、単位玉数滋賀パチンコ機10に対して送信されるので、ノイズ等の影響により端数玉数信号が示す端数玉数と異なる数をパチンコ機10が認識して玉貸が行われるのを防止することができる。
SU94’では、EXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる玉貸完了信号(図42のS18)の受信を待機する。このSU94’で玉貸完了信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、記憶残額を0に更新し、残額表示器28の表示を0にして(SU95’)、処理を終了する。
なお玉貸ユニット20では、オフライン状態において、記憶端数額が0でない状態で玉貸操作又は返却操作を受け付けると、SU81’〜SU95’により、端数玉貸処理が行われる(図32及び図33)。ただしSU95’では、RAMで記憶している記憶端数額を0に更新すると共に、残額表示器28の表示を0にする。
以上に説明した第1実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20によれば、端数玉数の貸与を指令する端数玉貸処理を行うときに、対応するパチンコ機10との間に既に設けられているBRQ信号線を用いて、該パチンコ機10に対して端数玉数信号を送信するので、端数玉数信号を送信する信号線を追加することなく、かつパチンコ機10側で払出制御基板12が端数玉数信号を受信するための回路を追加することなく、端数玉数の玉貸を行うことができる。即ちBRQ信号線は、元々玉貸指令信号線であり、払出制御基板12は、該玉貸指令信号線により送信されてくる信号を受信するための回路を有しているため、該玉貸指令信号線を用いて送信されてくる端数玉数信号を受信するための回路を追加する必要がないのである。
次に図44は、第1実施形態の変形例に係るパチンコ機10における玉貸処理の一例を表すフローチャートであり、前記図23に代わるものである。パチンコ機10においては、SP11’〜SP29’により、玉貸処理が行われる。
即ち、パチンコ機10の払出制御基板12は、まずBRDY信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる玉貸可能信号(図16及び図42のS2)の受信を待機する(SP11’)。このSP11’で玉貸可能信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、BRQ信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる玉貸要求信号(図16のS3又は図42のS11’)の受信を待機する(SP12’)。
このSP12’で玉貸要求信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、パチンコ玉を貸与する準備が整っているか否か(即ち玉切れがなく、エラーがないか)を確認するが、この第1実施形態の変形例では、該受信した玉貸要求信号が、単位玉数の貸与を要求する玉貸要求信号なのか,あるいは端数玉数の貸与を要求する玉貸要求信号なのかを識別することができないため、ここでは単位玉数のパチンコ玉を貸与する準備が整っているか否かを確認する。そして該単位玉数のパチンコ玉を貸与する準備が整っている旨を確認した後に、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に要求了解信号(図16のS4又は図42のS12’)を返信して(SP13’)、BRQのHIGH(即ち単位玉数の貸与を指令する玉貸指令信号の受信,又は端数玉数信号の受信の開始)の検出を待機する(SP14’)。このSP14’でBRQのHIGHを検出した(YES)と判定された場合には、タイマによる計時を開始し(SP15’)、該計時時間がT1’を経過する前にBRQのLOWを検出したか否かを判定する(SP16’)。ここでT1’は、前記T0よりも長い時間であって、前記BRQのLOWが単位玉数の貸与を指令する玉貸指令信号なのか端数玉数信号なのかを識別するために、予め設定されている決まった長さの時間である。
このSP16’で計時時間がT1’を経過する前にBRQのLOWを検出しなかった(NO)と判定された場合には、SP14’で受信した信号が単位玉数の貸与を指令する玉貸指令信号(図16のS5)であると認識し、遊技媒体貸与処理手段により、前記単位玉数玉貸処理を行って(SP17’)、該単位玉数玉貸処理による玉貸の完了を待機する(SP18’)。
このSP18’で玉貸が完了した(YES)と判定された場合には、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に対して玉貸完了信号(図16のS6)を送信し(SP19’)、BRDY信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる玉貸終了信号(図16のS7)の受信(SP20’),又は前記SP12’と同様に、BRQ信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる玉貸要求信号(図16のS3又は図42のS11’)の受信を待機する(SP29’)。ここで玉貸要求信号を受信した(SP29’でYES)と判定された場合には、SP13’に戻る。また玉貸終了信号の受信が有る(SP20’でYES)と判定された場合には、処理を終了する。
前記SP16’で計時時間がT1’を経過する前にBRQのLOWを検出した(YES)と判定された場合には、SP14’で受信した信号が端数玉数信号(図42のS13’)であり、該端数玉数信号に含まれる1つ目のパルスを検出したと認識し、タイマによる計時をリセットして(SP22’)、払出制御基板12で記憶している端数玉数の記憶を+1し(SP23’)、該計時時間がT2を経過する前にBRQのHIGHを検出したか否かを判定する(SP24’)。このSP24’で計時時間がT2を経過する前にBRQのHIGHを検出したと判定された場合には、端数玉数信号に含まれる2つ目のパルスを検出したと認識し、BRQのLOWを検出した後に(SP21’でYES)、再びタイマによる計時をリセットして(SP22’)、端数玉数の記憶を+1し(SP23’)、SP24’の判定を行う。即ち端数玉数信号に含まれるパルスの数だけ、記憶している端数玉数が加算更新される。このSP24’で計時時間がT2を経過する前にBRQのHIGHを検出しなかった(NO)と判定された場合には、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に認識個数信号(図42のS15’〜S16’)を返信して(SP25’)、BRQのHIGH(即ち端数玉数の貸与を指令する玉貸指令信号の受信)の検出を待機する(SP26’)。
このSP26’でBRQのHIGHを検出した(YES)と判定された場合には、遊技媒体貸与処理手段により、前記端数玉数玉貸処理を行い(SP27’)、払出制御基板12で記憶している端数玉数の記憶を消去して(SP28’)、該端数玉数玉貸処理による玉貸の完了を待機し(SP18’)、SP20’では、玉貸終了信号の受信が有る(YES)と判定されて、処理を終了する。
以上に説明した第1実施形態の変形例に係るパチンコ機10によれば、対応する玉貸ユニット20との間に既に設けられているBRQ信号線を介して、端数玉数信号と玉貸指令信号とを受信したことに基づいて、該端数玉数信号が示す端数玉数を玉貸する端数玉数玉貸処理を行うので、端数玉数信号を受信する信号線を追加することなく、かつパチンコ機10側で払出制御基板12が端数玉数信号を受信するための回路を追加することなく、端数玉数の玉貸を行うことができる。即ちBRQ信号線は、元々玉貸指令信号線であり、払出制御基板12は、該玉貸指令信号線により送信されてくる信号を受信するための回路を有しているため、該玉貸指令信号線を用いて送信されてくる端数玉数信号を受信するための回路を追加する必要がないのである。
[2.第2実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1]
第2実施形態に係る遊技用システム1は、第1実施形態に係る遊技用システム1と同様の構成を備えるものであり、第1実施形態の各構成要素と同一名称・同一符号のものについては、特記する場合を除いて、同様の構成及び作用であるため、説明は省略する。
前述した第1実施形態では、図17又は図42に示すように、端数玉数信号が貸与指令信号線(BRQ信号線)を介して送信されるのに対し、この第2実施形態では、図52又は図55に示すように、端数玉数信号が表示データ信号線を介して送信される点が、主として異なる。ここで表示データ信号線は、前記第1実施形態における度数表示信号線に含まれるものであり、この度数表示信号線には、ストローブ信号線も含まれる。
以下、図45〜図50を参照して、第2実施形態に係るパチンコ機10及び玉貸ユニット20の構成について、第1実施形態に係るパチンコ機10及び玉貸ユニット20と異なる点を説明する。
まずパチンコ機10について説明する。このパチンコ機10は、図46に示すように、第1実施形態と同様の遊技制御基板11,払出制御基板12,玉払出装置13,残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16等を備えている。
ここで遊技制御基板11は、図46に示すように、基本回路11a,及び入力ドライバ回路11b等を備えている。基本回路11aは、CPU,ROM,RAM,及びI/O等を備えており、ROMに記録されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、該基本回路11aのI/Oに接続される各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この基本回路11aは、I/Oにより、払出制御基板12の後述する入力回路12b及び出力回路12cと接続されている。
入力ドライバ回路11bは、入賞口スイッチ11cから出力される入賞検出信号を検出するための回路である。入賞口スイッチ11cは、遊技領域に設けられる各入賞口(始動入賞口,大入賞口,及び一般入賞口等)に対応して設けられ、該入賞口へのパチンコ玉の入賞を検出するものである。即ち、遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が各入賞口に入賞すると、該入賞が入賞口スイッチ11cにより検出されて、該入賞を検出した旨を示す入賞検出信号が入力ドライバ回路11bに出力され、該入賞検出信号が入力ドライバ回路11bにより検出されると、各入賞口に対応する数の賞球の払出を指令する賞球払出信号が基本回路11aから払出制御基板12に出力され、該賞球払出信号が示す数のパチンコ玉が賞球として玉払出装置13から払い出される。
払出制御基板12は、図46に示すように、払出制御用CPU12a,入力回路12b,出力回路12c,及びI/O12d等を備えており、これらはバスにより接続されている。払出制御用CPU12aは、遊技制御基板11から入力回路12bに賞球払出信号が入力されたときに、該賞球払出信号が示す数のパチンコ玉の払出を指令する信号を玉払出装置13に出力する。
ここで払出制御基板12は、第1実施形態と同様に、払出可能信号の送信,端数対応情報の送信,要求了解信号の送信,及び玉貸完了信号の送信を行うものであるが、第1実施形態とは異なり、認識個数信号の送信は行わない。
また払出制御基板12は、遊技媒体を貸与する処理を行う遊技媒体貸与処理手段の一例であって、対応して設けられる玉貸ユニット20から、前記BRQ信号線を介して、前記図16のS5に示すように、前記単位玉数(ここでは25個)のパチンコ玉の貸与を指令する玉貸指令信号を受信したことに基づいて、該単位玉数のパチンコ玉を貸与する単位玉数貸与処理(=単位玉数玉貸処理)を行うものであり、具体的には、該単位玉数のパチンコ玉を払い出す旨の払出指令を玉払出装置13に出力する処理を行う。
また遊技媒体貸与処理手段として機能する払出制御基板12は、玉貸ユニット20から、表示データ信号線を介して、後述する図52に示すように、前記端数玉数信号を受信すると共に、同S5に示すように、該端数玉数信号が示す端数玉数の貸与の指令を前記玉貸指令信号により受信したことに基づいて、該端数玉数のパチンコ玉を貸与する端数玉数貸与処理(=端数玉数玉貸処理)を行うものであり、具体的には、該端数玉数のパチンコ玉を払い出す旨の払出指令を玉払出装置13に出力する処理を行う。
なお払出制御基板12は、前記図22に示した電源投入時処理が行われるときに端数対応情報送信手段として機能し、後述する図54に示す玉貸処理が行われるときに貸与要求信号受信手段,要求了解信号送信手段,貸与指令信号受信手段,端数遊技媒体数信号受信手段,端数玉貸要求信号受信手段,端数玉貸要求了解信号送信手段,及び端数玉貸指令信号受信手段として機能するものであるが、これらの機能の詳細については後述する。
玉払出装置13は、払出モータ(図示外)を備えており、玉タンク(図示外)からタンクレール(図示外)を介して供給されるパチンコ玉を、払出モータの駆動力を利用して払い出すものである。ここでタンクレールから玉払出装置13に到るパチンコ玉の供給経路途中には、玉確認センサ13aが設けられていて、玉払出装置13に供給されるパチンコ玉が存在するか否かが確認できるように構成されている。この玉払出装置13及び玉確認センサ13aは、払出制御基板12のI/O12dと接続されている。
残度数表示器14は、図45に示すように、3桁の7セグメント表示器14a〜14cからなる。ここで各セグメント表示器(1桁目のセグメント表示器14a,2桁目のセグメント表示器14b,及び3桁目のセグメント表示器14c)は、A〜Gの7つのセグメントからなる7セグメントLEDにより構成されており、該7つのセグメントのうちの所定のLEDが点灯することによって数字又は文字が表示される。この残度数表示器14は、後述する図51に示すように、ダイナミック点灯制御手段(LED駆動回路212)によりダイナミック点灯制御される。
この残度数表示器14に残度数が表示される場合には、図45(b)に示すように、3桁目のセグメント表示器14c〜1桁目のセグメント表示器14aに前記演算された残度数(ここでは9度数)が表示される。また残度数表示器14に端数額が表示される場合には、図45(c)に示すように、3桁目のセグメント表示器14cに「H」の文字が表示されると共に、2桁目のセグメント表示器14b〜1桁目のセグメント表示器14aに前記演算された端数額(ここでは55円)が表示される。
玉貸ボタン15の操作及び返却ボタン16の操作は、後述する図47に示すように、検出回路213により検出される。ここで玉貸ユニット20において、オンライン状態で玉貸ボタン15の操作が検出されると、前記図19に示すように、単位玉貸処理(SU112,SU122),又は端数玉貸処理(SU133)が行われ、オフライン状態で玉貸ボタン15の操作又は返却ボタン16の操作が検出されると、前記図32又は図33に示すように、端数玉貸処理(SU549,SU567,SU585)が行われる。この単位玉貸処理は、第1実施形態における単位玉貸処理(図20)と同様であるが、端数玉貸処理は、第1実施形態における端数玉貸処理(図21,図43)と異なり、後述する図53に示すように行われる。またパチンコ機10においては、第1実施形態における玉貸処理(図23,図24)と異なり、後述する図54に示す玉貸処理が行われる。
またパチンコ機10の前面には、図示しないが、玉貸可ランプ17が設けられている。この玉貸可ランプ17は、玉貸ボタン15による玉貸操作が可能であるときに点灯して、該玉貸操作が可能である旨を報知するためのランプである。この玉貸可ランプ17は、LEDにより構成されており、後述する図47に示すように、LED駆動回路212により点灯制御される。
さらにパチンコ機10の背面には、図示しないが、中継基板30が設けられている。この中継基板30は、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間を接続する信号線である玉貸可表示信号線,貸出入力信号線,返却入力信号線,度数表示信号線(ストローブ信号線及び表示データ信号線),PSI信号線,BRDY信号線,BRQ信号線,PRDY信号線,及びEXS信号線の間に介在され、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間で送受信される各種の信号を中継するための基板である。
次に玉貸ユニット20について説明する。この玉貸ユニット20は、図47に示すように、第1実施形態と同様のユニット制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,紙幣識別機22,硬貨識別機23,玉貸単位度数設定ボタン26,玉貸単位度数表示器27,残額表示器28,多機能ランプ29,及び通路ユニット100等を備えている。また玉貸ユニット20は、ランプ駆動回路211,紙幣識別機220,LED駆動回路212,検出回路213,及び記録媒体用コントローラ225等をさらに備えている。ここで記録媒体用コントローラ225は、前記外部通信部21bと同様の機能を有するものである。
ユニット制御部21は、図47に示すように、CPU221,ROM222,RAM223,及びI/O224等を備えており、ROM222に記録されている処理プログラムがRAM223を作業領域としてCPU221で実行されることにより、該ユニット制御部21に接続される各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。このユニット制御部21の機能は、第1実施形態と比較して、後述するように、端数対応情報送信要求手段及び端数対応情報受信手段としての機能と、貸与処理手段として機能するときの端数玉貸処理のみが異なり、その他の点は同様である。
ランプ駆動回路211は、多機能ランプ29を発光制御するための回路であり、ユニット制御部21から発光制御用のコマンドが入力されたことに基づいて、該コマンドに応じた発光態様を指令する信号を多機能ランプ29に出力することにより、該多機能ランプ29を発光制御する。
LED駆動回路212は、玉貸可ランプ17を点灯制御するための回路である。このLED駆動回路212は、ユニット制御部21から点灯制御用のコマンドが入力されたことに基づいて、該コマンドに応じた点灯態様を指令する信号を、当該LED駆動回路212と玉貸可ランプ17との間を接続する信号線である玉貸可表示信号線を介して出力することにより、該玉貸可ランプ17を点灯制御する。なおLED駆動回路212は、後述する図51に示すように、残度数表示器14をダイナミック点灯制御するダイナミック点灯制御手段として機能するものであるが、該機能については後述する。
検出回路213は、玉貸ボタン15及び返却ボタン16の操作を検出するための回路である。この検出回路213は、玉貸ボタン15が操作されたときに出力される貸出入力信号が、該玉貸ボタン15と当該検出回路213との間を接続する信号線である貸出入力信号線を介して入力されたことに基づいて、玉貸操作が有った旨を示す信号をユニット制御部21に出力する。また検出回路213は、返却ボタン16が操作されたときに出力される返却入力信号が、該返却ボタン16と当該検出回路213との間を接続する信号線である返却入力信号線を介して入力されたことに基づいて、返却操作が有った旨を示す信号をユニット制御部21に出力する。
次に図46及び図47を参照して、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間を接続する信号線について説明する。なお玉貸可表示信号線,貸出入力信号線,及び返却入力信号線については、前述したので、説明を省略する。
ストローブ信号線は、残度数表示器14をダイナミック点灯制御するためのストローブ信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための(換言すればパチンコ機10において入力するための)信号線である。このストローブ信号線は、後述する図49及び図50に示すように、玉貸ユニット20側においてLED駆動回路212に接続されると共に、パチンコ機10側においてセグメント表示器14aに接続されるDG1信号線,同セグメント表示器14bに接続されるDG2信号線,及び同セグメント表示器14cに接続されるDG3信号線の、合計3本の信号線である。
表示データ信号線は、残度数表示器14をダイナミック点灯制御するための表示データ信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための(換言すればパチンコ機10において入力するための)信号線である。この表示データ信号線は、後述する図49及び図50に示すように、玉貸ユニット20側においてLED駆動回路212に接続されると共に、パチンコ機10側において各セグメント表示器14a〜14cのセグメントAに接続されるSEGA信号線,同セグメントBに接続されるSEGB信号線,同セグメントCに接続されるSEGC信号線,同セグメントDに接続されるSEGD信号線,同セグメントEに接続されるSEGE信号線,同セグメントFに接続されるSEGF信号線,及び同セグメントGに接続されるSEGG信号線の、合計7本の信号線である。
この表示データ信号線は、前記ストローブ信号の非送信期間(換言すればパチンコ機10におけるストローブ信号の非入力期間)である後述する図51に示すT4’期間において、端数玉数信号線,端数玉貸要求信号線,端数玉貸要求了解信号線,及び端数玉貸指令信号線として機能する。
具体的には、後述する図52に示すように、SEGA信号線〜SEGD信号線が、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数玉数信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための(換言すればパチンコ機10において受信するための)信号線である端数玉数信号線として機能する。
またSEGE信号線が、前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与を要求する端数玉貸要求信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための(換言すればパチンコ機10において受信するための)信号線である端数玉貸要求信号線として機能する。また該SEGE信号線が、前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与を指令する端数玉貸指令信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための(換言すればパチンコ機10において受信するための)信号線である端数玉貸指令信号線として機能する。
さらにSEGF信号線が、前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整った旨を示す端数玉貸要求了解信号をパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信するための(換言すれば玉貸ユニット20において受信するための)信号線である端数玉貸要求了解信号線として機能する。なお該SEGF信号線は、前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与が完了した旨を示す端数玉貸完了信号をパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信するための(換言すれば玉貸ユニット20において受信するための)信号線である端数玉貸完了信号線としても機能する。
PSI信号線は、第1実施形態と同様に、玉貸ユニット20とパチンコ機10との接続確認を行うための信号線である。このPSI信号線は、玉貸ユニット20側においてユニット制御部21のI/O224に接続されると共に、パチンコ機10側において払出制御基板12のI/O12dに接続される信号線である。このPSI信号線を介して接続確認信号が送信されることにより、パチンコ機10において発射ハンドルの操作が可能となる。
PRDY信号線は、第1実施形態と同様に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間における通信が可能な状態(スタンバイ状態)である旨を示す払出可能信号をパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信するための信号線である。このPRDY信号線は、パチンコ機10側において払出制御基板12のI/O12dに接続されると共に、玉貸ユニット20側においてユニット制御部21のI/O224に接続される信号線である。
BRDY信号線は、第1実施形態と同様に、玉貸ユニット20が前記払出可能信号を受信しているスタンバイ状態において玉貸操作が有ったときに、玉貸可能信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための信号線である。またBRDY信号線は、第1実施形態と同様に、玉貸処理が終了したときに、玉貸終了信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための信号線である。このBRDY信号線は、玉貸ユニット20側においてユニット制御部21のI/O224に接続されると共に、パチンコ機10側において払出制御基板12のI/O12dに接続される信号線である。
BRQ信号線は貸与要求信号線の一例であって、第1実施形態と同様に、前記単位玉数の貸与を要求する玉貸要求信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための(換言すればパチンコ機10において受信するための)信号線であるが、第1実施形態と異なり、前記端数玉数の貸与を要求する玉貸要求信号は送信されない。またBRQ信号線は貸与指令信号線の一例であって、第1実施形態と同様に、前記単位玉数の貸与を指令する玉貸指令信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための(換言すればパチンコ機10において受信するための)信号線であるが、第1実施形態と異なり、前記端数玉数の貸与を指令する玉貸指令信号は送信されない。さらにBRQ信号線では、前記端数玉数信号は送信されない。このBRQ信号線は、玉貸ユニット20側においてユニット制御部21のI/O224に接続されると共に、パチンコ機10側において払出制御基板12のI/O12dに接続される信号線である。
EXS信号線は要求了解信号線の一例であって、第1実施形態と同様に、前記単位玉数の貸与の準備が整った旨を示す要求了解信号をパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信するための(換言すれば玉貸ユニット20において受信するための)信号線であるが、第1実施形態と異なり、前記端数玉数の貸与の準備が整った旨を示す要求了解信号は送信されない。またEXS信号線は玉貸完了信号線の一例であって、第1実施形態と同様に、前記単位玉数玉貸処理が完了した旨を示す玉貸完了信号をパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信するための(換言すれば玉貸ユニット20において受信するための)信号線であるが、第1実施形態と異なり、前記端数玉数玉貸処理が完了した旨を示す玉貸完了信号は送信されない。さらにEXS信号線では、前記認識個数信号は送信されない。このEXS信号線は、パチンコ機10側において払出制御基板12のI/O12dに接続されると共に、玉貸ユニット20側においてユニット制御部21のI/O224に接続される信号線である。
ここでLED駆動回路212はダイナミック点灯制御手段の一例であって、前記ストローブ信号線を介して残度数表示器14をダイナミック点灯制御するためのストローブ信号を送信すると共に前記表示データ信号線を介して残度数表示器14をダイナミック点灯制御するための表示データ信号を送信し、該送信するストローブ信号を表示データ信号との組み合わせによって複数のセグメント表示器14a〜14cを選択的に点灯制御することにより残度数表示器14をダイナミック点灯制御するものである。
このダイナミック点灯制御とは、1桁目のセグメント表示器14a,2桁目のセグメント表示器14b,及び3桁目のセグメント表示器14cの点灯を高速で繰り返すことにより、人間の目の残像現象を利用して、各桁があたかも連続して点灯しているように見えるような制御である。
具体的には、この残度数表示器14においては、各セグメント表示器14a〜14cにおける7セグメントのうちのどのセグメントを点灯させるかについては、該7セグメントの各々に対応するセグメント対応電極に電圧を印加する(即ち表示データ信号線であるSEGA信号線〜SEGG信号線を介して表示データ信号を送信する)ことにより制御されると共に、どの桁のセグメント表示器14a〜14cを点灯させるかについては、各桁のセグメント表示器14a〜14cに対応する共通電極に電圧を印加する(即ちストローブ信号線であるDG1信号線〜DG3信号線を介してストローブ信号を送信する)ことにより制御される。
そして、ある桁のセグメント表示器を短時間(例えば5.0ms)点灯させたら、所定期間(例えば2.5ms)の経過後に、次の桁のセグメント表示器を短時間(例えば5.0ms)点灯させるという制御を高速で繰り返すことにより、ある瞬間では1つの桁が点灯していることになるが、人間の目には残像現象があり、1度光を見ると約100ms程度のその光を連続して見ているように錯覚するので、上記の点灯制御を数十msの速さで繰り返すと、あたかも連続して各桁が点灯して見える。
このダイナミック点灯制御について、図51を参照して説明する。ここで図51(a)は端数玉貸処理時以外の通常時におけるタイミングチャート,図51(b)は端数玉貸処理時におけるタイミングチャートである。
ダイナミック点灯制御手段として機能する前記LED駆動回路212は、図51(a)に示す通常時には、ストローブ信号線のうちのDG1信号線に長さT1(例えば5.0ms)のストローブ信号を送信し、次に所定期間T2(例えば2.5ms)の経過後に、ストローブ信号線のうちのDG2信号線に長さT1(例えば5.0ms)のストローブ信号を送信し、次に所定期間T2(例えば2.5ms)の経過後に、ストローブ信号線のうちのDG3信号線に長さT1(例えば5.0ms)のストローブ信号を送信し、所定期間T2(例えば2.5ms)の経過後に、1周期であるT3期間が終了する制御を行うと共に、各長さT1の期間中に、表示データ信号線に表示データ信号を送信する処理を行う。
具体的には、図45(b)に示すように、残度数表示器14に「9」度数を表示する場合には、1桁目セグメント表示器14aに接続されるDG1信号線にストローブ信号を送信(即ち電圧を印加)している最中に、表示データ信号線のうちのSEGA信号線,SEGB信号線,SEGC信号線,SEGD信号線,SEGF信号線,及びSEGG信号線に表示データ信号を送信(即ち電圧を印加)することにより、残度数表示器14に9度数が表示され、残像現象により常時9度数が表示されているように見えるダイナミック点灯制御を行う。
ここでダイナミック点灯制御手段として機能する前記LED駆動回路212は、ユニット制御部21からの指令に基づいて、後述する端数遊技媒体数信号送信手段が端数玉数信号を送信するときに、前記ストローブ信号の非送信期間を延長する制御を行い、ここでは図51(b)に示すように、1周期であるT3期間のうちの最後のT2期間(以下「T4期間」という。)をT4’期間に延長する制御を行う。なおT4’期間が延長されると、必然的に1周期であるT3期間も延長されてT3’期間となる。
またユニット制御部21は端数対応情報送信要求手段の一例であって、対応するパチンコ機10が前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与ができる端数対応遊技機である旨を示す端数対応情報の送信を要求するものである。具体的には、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4期間において、前記端数遊技媒体数信号線として機能しない表示データ信号線(例えばSEGG信号線)を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数対応情報の送信を要求する。
またユニット制御部21は端数対応情報受信手段の一例であって、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機であるときに該パチンコ機10から送信されてくる端数対応情報を受信するものである。具体的には、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4期間において、前記端数遊技媒体数信号線として機能しない表示データ信号線(例えばSEGG信号線)を介してパチンコ機10から送信されてくる端数対応情報を受信する。
またユニット制御部21は、第1実施形態と同様に、貸与処理手段として機能するものであるが、端数玉貸処理を行うときの処理が第1実施形態とは異なる。この貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、端数玉貸処理を行うときに、ストローブ信号の非送信期間に、表示データ信号線を用いて、端数玉数信号を対応するパチンコ機10に対して送信するが、これについては後述する図52を参照して説明する。
また貸与処理手段として機能するユニット制御部21は、端数玉貸処理を行うときに、以下の処理を行う。即ちユニット制御部21は、前記端数玉貸要求信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数玉貸要求信号線として機能するSEGE信号線を介して送信する。またユニット制御部21は、該端数玉貸要求信号に応じてパチンコ機10から送信されてくる前記端数玉貸要求了解信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数玉貸要求了解信号線として機能するSEGF信号線を介して受信する。
またユニット制御部21は、前記端数玉貸指令信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数玉貸指令信号線として機能するSEGE信号線を介して送信する。さらにユニット制御部21は、該端数玉貸指令信号に応じてパチンコ機10から送信されてくる前記端数玉貸完了信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数玉貸完了信号線として機能するSEGF信号線を介して受信する。
ここで前記端数対応情報送信手段として機能する払出制御基板12は、当該パチンコ機10が前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与ができる端数対応遊技機である旨を示す端数対応情報を玉貸ユニット20に対して送信するものである。具体的には、前記端数玉数信号線として機能しない表示データ信号線(例えばSEGG信号線)を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21から端数対応情報の送信要求が有ったときに、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4期間において、当該表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数対応情報を送信する。
また前記端数玉数信号受信手段として機能する払出制御基板12は、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間に、玉貸ユニット20より表示データ信号線を介して送信される前記端数玉数信号を受信するものであり、ここでは図51に示すように、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数玉数信号線として機能する表示データ信号線であるSEGA信号線〜SEGD信号線を介して送信される前記端数玉数信号を受信する。
また前記端数玉貸要求信号受信手段として機能する払出制御基板12は、前記端数玉貸要求信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数玉貸要求信号線として機能するSEGE信号線を介して受信するものである。また前記端数玉貸要求了解信号送信手段として機能する払出制御基板12は、該端数玉貸要求信号受信手段により端数玉貸要求信号を受信したことに基づいて、前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っていることを条件として、前記端数玉貸要求了解信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数玉貸要求了解信号線として機能するSEGF信号線を介して送信するものであり、具体的には、端数玉貸要求信号を受信したときに、玉確認センサ13aにより端数玉数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っている(即ち玉払出装置13に供給されるパチンコ玉が存在する)と確認されたことを条件として、端数玉貸要求了解信号を送信する。
また前記端数玉貸指令信号受信手段として機能する払出制御基板12は、該端数玉貸要求了解信号に応じて玉貸ユニット20から送信されてくる前記端数玉貸指令信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数玉貸指令信号線として機能するSEGE信号線を介して受信するものである。さらに前記端数玉貸完了信号送信手段として機能する払出制御基板12は、前記端数玉貸完了信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数玉貸完了信号線として機能するSEGF信号線を介して送信するものである。
次に図48〜図50を参照して、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間におけるインターフェイスについて説明する。
図48は、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間での信号の送受信を行うための回路の一例を表す回路図である。この回路図に示されるように、パチンコ機10側に設けられる交流電源500から出力される交流電圧24Vが中継基板30を介して玉貸ユニット20側の電源回路501に入力される。この電源回路501は、整流回路や平滑コンデンサを含み、整流回路によって交流電圧24Vを直流電圧(18V)に変換し、平滑コンデンサによってリップルを平滑化して、各種の回路や電子装置に印可するためのものである。この電源回路501からは直流電圧VL(DC+18V)が供給される。
ユニット制御部21のI/O224には、フォトカプラ401〜403が接続され、払出制御基板12のI/O12dには、フォトカプラ302〜303が接続されている。そしてフォトカプラ401にはPSI信号線が接続され、フォトカプラ402とフォトカプラ302の間にはBRDY信号線が接続され、フォトカプラ403とフォトカプラ303の間にはBRQ信号線が接続されている。
ここでフォトカプラ401は、フォトトランジスタのコレクタ端子がI/O224と接続され、エミッタ端子は接地されている。また、フォトカプラ401のLEDのアノード側に前記VLが供給され、カソード側はPSI信号線の一端と接続されている。このPSI信号線の他端は、パチンコ機10のI/O12dに備えられるアース回路と接続される。よって玉貸ユニット20とパチンコ機10が接続されたときには、LEDのアノードからカソードに電流が流れて発光し、フォトトランジスタを照らし、その光でフォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。即ちこの電流(又はLEDに流れる電流)の確認(検出)によって、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間で接続確認が行われる。
次にフォトカプラ402は、LEDのカソード側がI/O224と接続され、アノード側にはVLが供給されている。また、フォトカプラ402のフォトトランジスタのコレクタ端子がBRDY信号線の一端と接続され、エミッタ端子は接地されている。このBRDY信号線の他端は、フォトカプラ302のLEDのカソード側と接続されており、このLEDのアノード側にはVLが供給されている。また、このフォトカプラ302のフォトトランジスタのコレクタ端子はI/O12dと接続され、エミッタ端子は接地されている。従って、フォトカプラ402のLEDに電流を流すことで、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れてコレクタ端子の電圧が降下し(即ちフォトカプラ302のLEDのカソード電圧が降下し)、この電圧降下によってフォトカプラ302のLEDに電流が流れて発光し、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。これによって、I/O224からI/O12dに対して、BRDY信号線を介しての前記玉貸可能信号や前記玉貸終了信号の送信が行われる。即ち玉貸ユニット20側のフォトカプラ402が送信回路、パチンコ機10側のフォトカプラ302が受信回路として機能する。
またフォトカプラ403及びフォトカプラ303も、上記と同様にして、BRQ信号線の各端と接続されており、I/O224からI/O12dに対して、BRQ信号線を介しての前記玉貸要求信号や前記玉貸指令信号の送信が行われる。即ち玉貸ユニット20側のフォトカプラ403が送信回路、パチンコ機10側のフォトカプラ303が受信回路として機能する。
また玉貸ユニット20側のI/O224には、上記BRDY信号線の一端に接続されるフォトカプラ402や上記BRQ信号線の一端に接続されるフォトカプラ403とは逆に、受信回路としてのフォトカプラ405及び406が接続され、パチンコ機10側のI/O12dには、上記BRDY信号線の他端に接続されるフォトカプラ302や上記BRQ信号線の他端に接続されるフォトカプラ303とは逆に、送信回路としてのフォトカプラ305及び306が接続されている。なお、これら送信回路としてのパチンコ機側フォトカプラ305及び306のLEDのアノード側には、前記VLとは別の直流電圧VPが供給されている。そしてフォトカプラ405とフォトカプラ305との間にはPRDY信号線が接続され、フォトカプラ406とフォトカプラ306との間にはEXS信号線が接続されている。これによって、I/O12dからI/O224に対して、PRDY信号線を介しての前記払出可能信号の送信が行われる。またI/O12dからI/O224に対して、EXS信号線を介しての要求了解信号や玉貸完了信号の送信が行われる。
また玉貸ユニット20側のLED駆動回路212には、送信回路としてのフォトカプラ404が接続され、このフォトカプラ404のフォトトランジスタコレクタ側には、LEDである玉貸可ランプ17のカソード側が接続され、該玉貸可ランプ17のアノード側には、前記VLが供給されている。よってLED駆動回路212によりフォトカプラ404のLEDに電流が流されると、玉貸可ランプ17が点灯するように構成されている。
さらに玉貸ユニット20側の検出回路213には、受信回路としてのフォトカプラ407が接続され、このフォトカプラ407のLEDのカソード側には、玉貸ボタン15が接続されている。この玉貸ボタン15が押圧操作されると、フォトカプラ407のLEDに電流が流れ、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。検出回路213は、この電流を検出することによって、玉貸ボタン15の押圧操作を検出する。
また玉貸ユニット20側の検出回路213には、受信回路としてのフォトカプラ408が接続され、このフォトカプラ408のLEDのカソード側には、返却ボタン16が接続されている。この返却ボタン16押圧操作されると、フォトカプラ408のLEDに電流が流れ、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。検出回路213は、この電流を検出することによって、返却ボタン16の押圧操作を検出する。
次に図49及び図50を参照して、パチンコ機10と玉貸ユニット20における7セグメントLED(残度数表示器14を構成するセグメント表示器14a〜14c)のインターフェイスについて説明する。
まず図49を参照して、従来のセグメント表示器14a〜14cのインターフェイスについて説明する。従来のインターフェイスにおいては、LED駆動回路212に、各セグメント表示器14a〜14cをダイナミック点灯制御するためのストローブ信号を送信するフォトカプラ411〜413が接続されている。これらのフォトカプラ411〜413のフォトトランジスタのエミッタ側は接地されており、コレクタ側には、トランジスタのベース端子とコレクタ端子が接続されており、このトランジスタのエミッタ端子からの出力信号(即ち正電圧のストローブ信号となる)をストローブ信号線(DG1信号線〜DG3信号線)を介してセグメント表示器14a〜14cに印可する構成となっている。ここで前記出力信号(ストローブ信号)は、セグメント表示器を構成する7セグメントLEDのアノード側(7つのLEDの共通電極となっている)に印可される。この出力信号(ストローブ信号)の印可は、図51に示すようにDG1信号線,DG2信号線,DG3信号線の順(即ちセグメント表示器14a,14b,14cの順)に繰り返し行われる。
またLED駆動回路212には、セグメント表示器14a〜14cの表示用の7つのLEDに表示データ信号を送信するフォトカプラ421〜427のLEDのカソード側が接続され、アノード側にはVLが供給されている。これらのフォトカプラ421〜427のフォトトランジスタのエミッタ側は接地され、コレクタ側は、各々表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介してセグメント表示器14a〜14cを構成するLED(A)〜LED(G)のカソード側と接続されている。これによって、LED駆動回路212がフォトカプラ421〜427のLEDに電流を流すことで、LED(A)〜LED(G)のカソード側の電圧が降下する。ここで前記ストローブ信号が印可されているセグメント表示器のLED(A)〜LED(G)では、アノード側に正電圧が印可されているので、アノード側からカソード側に電流が流れて点灯する。即ち、ストローブ信号が印可されているセグメント表示器14a〜14cにおいてのみ、表示データ信号に応じた表示が行われる。
即ち1桁目の表示(セグメント表示器14a)に対応する表示データ信号の送信は、DG1信号線によるストローブ信号の送信期間中に行い、2桁目の表示(セグメント表示器14b)に対応する表示データ信号の送信は、DG2信号線によるストローブ信号の送信期間中に行い、3桁目の表示(セグメント表示器14c)に対応する表示データ信号の送信は、DG3信号線によるストローブ信号の送信期間中に行う。
次に図50を参照して、本発明のセグメント表示器14a〜14cのインターフェイスについて説明する。前記図49に示す従来のインターフェイスでは、各セグメント(LED)に表示データ信号を出力するためのフォトカプラ421〜427は備えられているが、パチンコ側100から送信される情報を受信するための回路はなく、またパチンコ機10側にも、玉貸ユニット20との情報の送受信を行うための回路が設けられていない。一方、図50に示す本発明のインターフェイスでは、玉貸ユニット20側において、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、パチンコ機10からの情報の受信を可能とするフォトカプラ431〜437が設けられている。またパチンコ機10側において、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、玉貸ユニット20からの情報の受信を可能とするフォトカプラ321〜327が設けられ、さらに玉貸ユニット20への情報の送信を可能とするフォトカプラ331〜337が設けられている。
これらの表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線),及び該表示データ信号線に接続される各フォトカプラ(421〜427,431〜437,321〜327,331〜337)は、端数額に相当する数(即ち前記端数玉数)のパチンコ玉を貸与するための通信を行うインターフェイスとして機能するものであり、以下各機能について説明する。なお図50に示すフォトカプラ411〜413及びストローブ信号線(DG1信号線〜DG3信号線)の機能は、前記図49に示すそれらと同様であるため、説明は省略する。
LED駆動回路212には、前記図49と同様に、セグメント表示器14a〜14cの表示用の7つのLEDに表示データ信号を送信するフォトカプラ421〜427のLEDのカソード側が接続されていて、アノード側にはVLが供給されている。また、これらのフォトカプラ421〜427のフォトトランジスタのエミッタ側は接地され、コレクタ側は、各々表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介してセグメント表示器14a〜14cを構成するLED(A)〜LED(G)のカソード側と接続されている。またフォトカプラ421〜427の各々と並列に、パチンコ機10から表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介して送信されてくる信号を受信するためのフォトカプラ431〜437が設けられている。これらのフォトカプラ431〜437は、LEDのカソード側がフォトカプラ421〜427のフォトトランジスタのコレクタ側(表示データ信号線)と接続され、アノード側にはVLが供給されている。また、フォトカプラ431〜437のフォトトランジスタのエミッタ端子が接地され、コレクタ端子はユニット制御部21のI/O224に接続されている。即ちパチンコ機10から表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介して送信されてきた信号をユニット制御部21により受信する。
ここで前記フォトカプラ421〜427は信号出力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、前記表示データ信号,端数玉数信号,端数玉貸要求信号,端数玉貸指令信号,及び端数対応情報の送信要求を出力するものである。また前記フォトカプラ431〜437は信号入力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に信号出力回路(フォトカプラ421〜427)とパラレルに接続され、パチンコ機10から後述する送信用のフォトカプラ331〜337を介して送信される信号をユニット制御部21に入力するものである。これによれば、表示データ信号及び端数玉数信号を表示データ信号線を介してパチンコ機10に出力するだけでなく、パチンコ機10から送信される様々な信号を表示データ信号線を介して入力することができる。
なお前記信号出力回路(フォトカプラ421〜427)からの信号の出力中には、前記信号入力回路(フォトカプラ431〜437)のLEDのカソード側の電圧が降下して電流が流れるため、ユニット制御部21のI/O224に信号が入力される。このときユニット制御部21は、該入力された信号について何ら処理を行わない。即ちユニット制御部21は、信号出力回路(フォトカプラ421〜427)からの信号の出力中には、信号入力回路(フォトカプラ431〜437)に対する信号の入力を無効とする。これによれば、表示データ信号線に信号出力回路(フォトカプラ421〜427)と信号入力回路(フォトカプラ431〜437)をパラレルに接続することにより、表示データ信号の出力中に信号入力回路に信号が入力されてしまうことによる不都合を回避できる。
また各表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)のパチンコ機10側には、玉貸ユニット20から送信されてくる信号を受信するためのフォトカプラ321〜327が設けられている。これらのフォトカプラ321〜327は、フォトトランジスタのエミッタ端子は接地され、コレクタ端子は払出制御基板12のI/O12dに接続されている。またフォトカプラ321〜327のLEDのカソード側は表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)にそれぞれ接続され、アノード側にはVLが供給されている。即ちフォトカプラ321〜327は、玉貸ユニット20において送信用のフォトカプラ421〜427により出力され、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介して送信されてきた信号を払制御基板160により受信するための回路である。またフォトカプラ321〜327の各々と並列に、玉貸ユニット20に対して信号を送信するためのフォトカプラ331〜337が設けられ、フォトカプラ331〜337のフォトトランジスタのコレクタ側は、フォトカプラ321〜327のLEDのカソード側(さらには表示データ信号線)と接続され、エミッタ側は接地されている。また、フォトカプラ331〜337のLEDのアノード側には、前記VPが供給されており、カソード側は払出制御基板12のI/O12dに接続されている。即ちフォトカプラ331〜337は、払出制御基板12から玉貸ユニット20のユニット制御部21に対して、表示データ信号線(SEGA〜SEGG)を介して信号を送信するための回路である。
ここで前記フォトカプラ331〜337は信号出力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、ユニット制御部21(フォトカプラ431〜437)に対して信号を出力するものである。これによれば、玉貸ユニット20から送信される信号を表示データ信号線を介して入力するだけでなく、玉貸ユニット20に対しても様々な信号を表示データ信号線を介して出力することができる。また前記フォトカプラ321〜327は信号入力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に前記信号出力回路(フォトカプラ331〜337)とパラレルに接続され、前記端数玉数信号,端数玉貸要求信号,端数玉貸指令信号,及び端数対応情報の送信要求が入力されるものである。
なお前記信号出力回路(フォトカプラ331〜337)からの信号の出力中には、前記信号入力回路(フォトカプラ321〜327)のLEDのカソード側の電圧が降下して電流が流れるため、払出制御基板12のI/O12dに信号が入力される。このとき払出制御基板12は、該入力された信号について何ら処理を行わない。即ち払出制御基板12は、信号出力回路(フォトカプラ331〜337)からの信号の出力中には、信号入力回路(フォトカプラ321〜327)に対する信号の入力を無効とする。これによれば、表示データ信号線に信号出力回路(フォトカプラ331〜337)と信号入力回路(フォトカプラ321〜327)をパラレルに接続することにより、信号の出力中に信号入力回路に信号が入力されてしまうことによる不都合を回避できる。
以上に説明したように、本発明では表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に、玉貸ユニット20側の信号出力回路(カードユニット側のフォトカプラ421〜427)と信号入力回路(カードユニット側のフォトカプラ431〜437)が接続されていると共に、パチンコ機10側の信号出力回路(パチンコ機側のフォトカプラ331〜337)と信号入力回路(パチンコ機側のフォトカプラ321〜327)が接続されていることから、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間で双方向の信号のやり取りが可能である。
従って、例えばパチンコ機10の遊技制御基板11に設けられたROMに記憶されている遊技機ID(チップID)を、該遊技制御基板11から払出制御基板12及び表示データ信号線を介してユニット制御部21に送信し、さらに玉貸ユニット20から管理装置50を介してセンタ管理装置80に送信して、該送信されてきた遊技機IDと、センタ管理装置80にて管理している遊技機ID(例えばパチンコ機10の工場出荷時に登録した遊技機IDや、パチンコ機10を中古機として販売したときに登録した遊技機ID)とを、センタ管理装置80にて照合することにより、該遊技機IDに対応するパチンコ機10が正規のパチンコ機10であるかを確認する遊技機偽造監視サービスや遊技機履歴追跡サービスを提供できる。なお遊技機IDは、払出制御基板12を介さずに、遊技制御基板11から表示データ信号線を介してユニット制御部21に送信されるようにしても良い。さらに、遊技制御基板11で当該パチンコ機10での遊技により発生した遊技データ(大当り回数,始動回数等)を収集(記憶)しておき、該遊技データを玉貸ユニット20を経由してセンタ管理装置80に送信し、管理しても良い。
次に玉貸ユニット20及びパチンコ機10において、端数玉貸処理が行われる場合の、両者の間での信号のやり取りについて説明する。なお、単位玉貸処理については、第1実施形態における図16のS1〜S7に示した信号のやり取りが、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間で行われる。
図52は、端数玉貸処理の一例を表すタイミングチャートである。玉貸ユニット20及びパチンコ機10において端数玉貸処理が行われる場合には、両者の間で以下のような信号のやり取りが行われる。
まず玉貸ユニット20のユニット制御部21は、前記PRDYのLOW(払出可能信号)を受信しているスタンバイ状態において検出回路213により玉貸ボタン15の操作を検出すると、BRDYをLOWとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信する(S2)。
この状態で、玉貸ユニット20のLED駆動回路212は、ユニット制御部21からの指令に基づいて、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御を行い、玉貸ユニット20のユニット制御部21は、該T4’期間において端数遊技媒体数信号線として機能するSEGA信号線〜SEGD信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉数信号を送信する。
ここで表示データ信号線が端数遊技媒体数信号線として機能するときには、SEGA信号線が2の0乗=1個の端数玉数を指定するための信号線として機能し、SEGB信号線が2の1乗=2個の端数玉数を指定するための信号線として機能し、SEGC信号線が2の2乗=4個の端数玉数を指定するための信号線として機能し、SEGD信号線が2の3乗=8個の端数玉数を指定するための信号線として機能する。
従ってSEGA信号線〜SEGD信号線を介して送信する端数玉数信号を組み合わせることにより、1+2+4+8=15個までの任意の数の端数玉数を1周期で指定可能である。例えば端数玉数として6個を指定するときには、図示しないが、1周期目にSEGB信号線,及びSEGC信号線を介して端数玉数信号を送信することにより、2+4=6個の端数玉数が指定される。
なお端数玉数が16個以上であるときには、2周期に分けて端数玉数を指定する。例えば端数玉数として17個を指定するときには、図52に示すように、1周期目のT4’期間にSEGA信号線,SEGB信号線,SEGC信号線,及びSEGD信号線を介して端数玉数信号を送信すると共に、2周期目のT4’期間にSEGB信号線を介して端数玉数信号を送信することにより、(1+2+4+8)+2=17個の端数玉数が指定される。
次に玉貸ユニット20のユニット制御部21は、この状態においてSEGEをLOWとすることにより、T4’期間において端数玉貸要求信号線として機能するSEGE信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉貸要求信号を送信する(S3)。次にパチンコ機10の払出制御基板12は、BRDYのLOW(玉貸可能信号)を受信した状態においてSEGEのLOW(端数玉貸要求信号)を受信すると、玉確認センサ13aにより前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備(玉貸準備)が整っているか否かを確認し、該玉貸準備が整っていることを条件として、SEGFをLOWとすることにより、T4’期間において端数玉貸要求了解信号線として機能するSEGF信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数玉貸要求了解信号を送信する(S4)。
次に該SEGFのLOW(端数玉貸要求了解信号)を受信した玉貸ユニット20のユニット制御部21は、SEGEをHIGHとすることにより、T4’期間において端数玉貸指令信号線として機能するSEGE信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉貸指令信号を送信する(S5)。次に該SEGEのHIGH(端数玉貸指令信号)を受信したパチンコ機10の払出制御基板12は、玉払出装置13に対して払出信号を出力し、これに基づいて前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の払出が行われると共に、該払出の完了に基づいて、SEGFをHIGHとすることにより、T4’期間において端数玉貸完了信号線として機能するSEGF信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数玉貸完了信号を送信する(S6)。これらS3〜S6の制御は、1周期のT4’期間内に行われる。なお図52では、T4’期間の長さが異なるように示されているが、これは作図上の都合であって、本実施形態におけるT4’期間の長さは同一である。
そして該SEGFのHIGH(端数玉貸完了信号)を受信した玉貸ユニット20のユニット制御部21は、RAMで記憶している記憶残額を0にする処理を行うと共に、残度数表示器14の表示を0にする処理を行う。玉貸ユニット20のユニット制御部21は、これらの制御の終了に基づいて、BRDYをHIGHとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を出力し(S7)、玉貸ユニット20のLED駆動回路212が、前記延長したT4’期間を通常時のT4期間に戻す制御を行って、端数玉貸処理を終了する。
次に、第2実施形態に係る玉貸ユニット20及びパチンコ機10の作用について、第1実施形態に係る玉貸ユニット20及びパチンコ機10の作用と異なる点についてのみ説明する。
まず玉貸ユニット20の作用において、電源投入時処理については、第1実施形態の図18に示した処理と比較して、SU03で、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間において、前記端数遊技媒体数信号線として機能しない表示データ信号線(例えばSEGG信号線)を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数対応情報の送信を要求する点と、SU05で、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間において、前記端数対応情報の送信要求に応じて表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる端数対応情報の受信が有るか否かを判定する点のみが異なり、その他の点は同様である。また玉貸処理及び単位玉貸処理については、第1実施形態の図19及び図20に示した処理と同様であるが、端数玉貸処理については、第1実施形態と異なり、前記図21に示した処理に代えて図53に示す処理が行われる。
またパチンコ機10の作用について、電源投入時処理については、第1実施形態の図22に示した処理と比較して、SP03で、ストローブ信号の非入力期間であるT4期間において、表示データ信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる端数対応情報の送信要求を待機する点と、SP04で、ストローブ信号の非入力期間であるT4期間において、表示データ信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数対応情報を送信する点のみが異なり、その他の点は同様である。また玉貸処理については、第1実施形態と異なり、前記図23に示した処理に代えて図54に示す処理が行われる。
図53は、第2実施形態に係る玉貸ユニット20におけるサブルーチンである端数玉貸処理の一例を表すフローチャートである。玉貸ユニット20においては、記憶残額が税込単位額以下であり、かつ端数額を含む状態で玉貸操作を受け付けると、SU201〜SU209により、端数玉貸処理が行われる。
即ち、玉貸ユニット20のユニット制御部21は、まず端数玉数特定手段により、前記記憶している端数額から端数玉数を特定して(SU201)、前記ストローブ信号の非送信期間を延長する制御を行い、ここでは図51(b)に示したように、T4期間をT4’期間に延長する制御を行う(SU202)。そして、図52に示したように、表示データ信号線であるSEGA信号線〜SEGD信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉数信号を送信し(SU203)、さらに表示データ信号線であるSEGE信号線を介して、該SEGE信号線の電圧レベルをHIGHからLOWに切り替えることにより、前記端数玉貸要求信号を払出制御基板12に対して送信する(SU204)。
SU204の送信処理後、SU205では、端数玉貸要求了解信号の受信を待機する状態(SEGF信号線の電圧レベルのHIGHからLOWへの切り替えを待機する状態)となる。このSU205で端数玉貸要求了解信号の受信を検出すると(YES)、表示データ信号線であるSEGE信号線を介して、該SEGE信号線の電圧レベルをLOWからHIGHに切り替えることにより、端数玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信する(SU206)。
SU206の送信処理後、S207では、端数玉貸完了信号の受信を待機する状態(SEGF信号線の電圧レベルのLOWからHIGHへの切り替えを待機する状態)となる。このS207で端数玉貸完了信号の受信を検出すると(YES)、記憶残額を0に更新し、残額表示器28の表示を0にして(SU208)、前記ストローブ信号の非送信期間をT4’期間からT4期間に戻して(SU209)、処理を終了する。
なお玉貸ユニット20では、オフライン状態において、記憶端数額が0でない状態で玉貸操作又は返却操作を受け付けると、SU201〜SU209により、端数玉貸処理が行われる(図32及び図33)。ただし208では、RAMで記憶している記憶端数額を0に更新すると共に、残額表示器28の表示を0にする。
以上に説明した第2実施形態に係る玉貸ユニット20によれば、残度数表示器14のような有価価値表示器を備える従来のパチンコ機10と該パチンコ機10に対応する従来の玉貸ユニット20との間を接続する信号線に含まれる表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGD信号線)を介して、ストローブ信号の非送信期間に端数玉数信号を送信するので、該端数玉数信号を送信するための新たな信号線を追加する必要がないと共に、パチンコ機側のインターフェイスの変更が不要となり、端数対応パチンコ機において該端数玉数信号が示す数の遊技媒体の貸与が可能となるだけでなく、従来のパチンコ機との互換性も担保できる。しかもストローブ信号の非送信期間に端数玉数信号を送信するので、有価価値表示器の表示に影響を与えることがない。
次に図54は、第2実施形態に係るパチンコ機10における玉貸処理の一例を表すフローチャートである。パチンコ機10においては、遊技場の営業中に、SP201〜SP227により、玉貸処理が行われる。
即ちパチンコ機10は、SP201で、まずBRDY信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる玉貸可能信号の受信を待機する。このSP201で玉貸可能信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、BRQ信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる玉貸要求信号の受信(SP210),又は表示データ信号線であるSEGA信号線〜SEGD信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる端数玉数信号の受信(SP220)を待機する。
このSP210で玉貸要求信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、玉確認センサにより、単位玉数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っているか否か(即ち玉払出装置13に供給されるパチンコ玉が存在するか否か)を確認し、該準備が整っていることを条件として、EXS信号線を介して、該EXS信号線の電圧レベルをHIGHからLOWに切り替えることにより、前記要求了解信号をユニット制御部21に対して送信する(SP212)。
SP212の送信処理後、SP213では、BRQ信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる玉貸指令信号の受信を待機する状態となる。このSP213で玉貸指令信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、前記遊技媒体貸与処理手段により、前記単位玉数玉貸処理を行い(SP214)、該単位玉数玉貸処理の完了を待機する(SP215)。このSP215で単位玉数玉貸処理が完了した(YES)と判定された場合には、EXS信号線を介して、該EXS信号線の電圧レベルをLOWからHIGHに切り替えることにより、玉貸完了信号をユニット制御部21に対して送信する(SP216)。
SP216の送信処理後、SP217では、BRDY信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる玉貸終了信号の受信を所定時間待機する状態となる。このSP217で所定時間内に玉貸終了信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、処理を終了する。一方、SP217で所定時間内に玉貸終了信号の受信が無い(NO)と判定された場合には、SP210に戻る。
前記SP220で端数玉数信号の受信が有る(YES)、即ちストローブ信号の非入力期間であるT4’期間に、表示データ信号線を介して、端数玉数信号の受信が有ると判定された場合には、SP221に進む。このように、表示データ信号線を介して、ストローブ信号の非入力期間に端数玉数信号を受信するので、該端数玉数信号を受信するための新たな信号線を追加する必要がないと共に、パチンコ機10側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加することなく、端数対応遊技機において該端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与が可能となるだけでなく、従来の遊技機との互換性も担保できる。しかもストローブ信号の非入力期間に端数玉数信号を受信するので、残度数表示器14の表示に影響を与えることがない。
SP221では、表示データ信号線のうちの端数玉貸要求信号線として機能するSEGE信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる端数玉貸要求信号の受信を待機する状態となる。このSP221で端数玉貸要求信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、玉確認センサにより、端数玉数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っているか否か(即ち玉払出装置13に供給されるパチンコ玉が存在するか否か)を確認し、該準備が整っていることを条件として、SP222で、表示データ信号線のうちの端数玉貸要求了解信号線として機能するSEGF信号線を介して、該SEGF信号線の電圧レベルをHIGHからLOWに切り替えることにより、端数玉貸要求了解信号ユニット制御部21に対して送信する(SP222)。
SP222の送信処理後、SP223では、表示データ信号線のうちの端数玉貸指令信号線として機能するSEGE信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる端数玉貸指令信号の受信を待機する状態となる。このSP223で端数玉貸指令信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、前記遊技媒体貸与処理手段により、前記端数玉数玉貸処理を行い(SP224)、該端数玉数玉貸処理の完了を待機する(SP225)。このSP225で端数玉数玉貸処理が完了した(YES)と判定された場合には、表示データ信号線のうちの端数玉貸完了信号線として機能するSEGF信号線を介して、該SEGF信号線の電圧レベルをLOWからHIGHに切り替えることにより、端数玉貸完了信号をユニット制御部21に対して送信する(SP226)。これらSP221〜SP226の処理は、1周期のT4’期間内に行われる。
このようにして端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,及び端数玉貸指令信号の送受信が行われるので、パチンコ機10側において端数玉数信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っていない状態で貸与指令を受けることが無くなり、しかもそのための信号の送受信が表示データ信号線を介して行われるので、新たな信号線を追加する必要がないと共に、遊技機側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加する必要がなく、従来の遊技機との互換性も担保できる。
SP226の送信処理後、SP227では、BRDY信号線を介してユニット制御部21から送信されてくる玉貸終了信号の受信を待機する状態となる。このSP227で玉貸終了信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、処理を終了する。
なお、図53〜図54に示す各図において、各種の信号や情報の受信を待機している状態で、予め定められた所定時間内にそれら信号や情報の受信がなければ、所定のエラー処理が行われる。
[2’.第2実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1]
次に、第2実施形態の変形例に係るパチンコ機10,玉貸ユニット20,及び遊技用システム1について説明する。この第2実施形態の変形例は、前述したとおり、第2実施形態と比較して、端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,及び端数玉貸指令信号を送受信(いわゆるハンドシェイク)する方法のみが異なり、その他の点については同様である。具体的には、パチンコ機10における払出制御基板12の機能,玉貸ユニット20におけるユニット制御部21の機能,及びパチンコ機10と玉貸ユニット20との間を接続するための信号線の機能の一部のみが異なるので、以下、当該異なる点を説明する。
まず第2実施形態の変形例における表示データ信号線は、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において、前記端数遊技媒体数信号線として機能するが、前記端数玉貸要求信号線,前記端数玉貸要求了解信号線,及び前記端数玉貸指令信号線としては機能しない。具体的には、後述する図55に示すように、SEGA信号線〜SEGE信号線が、前記端数玉数信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための信号線である端数遊技媒体数信号線として機能する。
また第2実施形態の変形例では、BRQ信号線が、前記端数玉貸要求信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための信号線である端数玉貸要求信号線,及び前記端数玉貸指令信号を玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信するための信号線である端数玉貸指令信号線として機能する。また第2実施形態の変形例では、EXS信号線が、前記端数玉貸要求了解信号をパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信するための信号線である端数玉貸要求了解信号線,及び前記端数玉貸完了信号をパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信するための信号線である端数玉貸完了信号線として機能する。
また第2実施形態の変形例において、ユニット制御部21は、前記端数玉貸要求信号を、前記端数玉貸要求信号線として機能するBRQ信号線(貸与要求信号線)を介して送信する。またユニット制御部21は、該端数玉貸要求信号に応じてパチンコ機10から送信されてくる前記端数玉貸要求了解信号を、前記端数玉貸要求了解信号線として機能するEXS信号線(要求了解信号線)を介して受信する。
またユニット制御部21は、前記端数玉貸指令信号を、前記端数玉貸指令信号線として機能するBRQ信号線(貸与指令信号線)を介して送信する。さらにユニット制御部21は、前記端数玉貸完了信号を、前記端数玉貸完了信号線として機能するEXS信号線(貸与完了信号線)を介して受信する。
また第2実施形態の変形例において、前記端数玉貸要求信号受信手段として機能する払出制御基板12は、前記端数玉貸要求信号を、前記端数玉貸要求信号線として機能するBRQ信号線(貸与要求信号線)を介して受信する。また前記端数玉貸要求了解信号送信手段として機能する払出制御基板12は、該端数玉貸要求信号受信手段により端数玉貸要求信号を受信したことに基づいて、前記端数玉数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っていることを条件として、前記端数玉貸要求了解信号を、前記端数玉貸要求了解信号線として機能するEXS信号線(要求了解信号線)を介して送信する。
また前記端数玉貸指令信号受信手段として機能する払出制御基板12は、該端数玉貸要求了解信号に応じて玉貸ユニット20から送信されてくる前記端数玉貸指令信号を、前記端数玉貸指令信号線として機能するBRQ信号線(貸与指令信号線)を介して受信する。さらに前記端数玉貸完了信号送信手段として機能する払出制御基板12は、前記端数玉貸完了信号を、前記端数玉貸完了信号線として機能するEXS信号線(貸与完了信号線)を介して送信する。
また第2実施形態の変形例において、払出制御基板12は、前記認識個数信号を前記表示データ信号線を介して送信するものである。具体的には、次に述べる図55に示すように、表示データ信号線(ここではSEGA信号線〜SEGE信号線)を介して受信した端数玉数信号と同一波形の認識個数信号を、前記T4’期間に、当該表示データ信号線を介して返信する。また第2実施形態の変形例において、ユニット制御部21は、該認識個数信号の受信を検出して、該認識個数信号により示されるパチンコ玉の数(=認識個数)を認識するものである。
図55は、第2実施形態の変形例に係る端数玉貸処理の一例を表すタイミングチャートである。第2実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20及びパチンコ機10において端数玉貸処理が行われる場合には、両者の間で以下のような信号のやり取りが行われる。
まず玉貸ユニット20のユニット制御部21は、前記PRDYのLOW(払出可能信号)を受信しているスタンバイ状態において検出回路213により玉貸ボタン15の操作を検出すると、BRDYをLOWとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信する(S2)。
この状態で、玉貸ユニット20のLED駆動回路212は、ユニット制御部21からの指令に基づいて、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御を行い、玉貸ユニット20のユニット制御部21は、該T4’期間において端数遊技媒体数信号線として機能するSEGA信号線〜SEGE信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉数信号を送信する。
ここで表示データ信号線が端数遊技媒体数信号線として機能するときには、SEGA信号線〜SEGD信号線が第2実施形態と同様に機能すると共に、SEGE信号線が2の4乗=16個の端数玉数を指定するための信号線として機能する。従ってSEGA信号線〜SEGE信号線を介して送信する端数玉数信号を組み合わせることにより、1+2+4+8+16=31個までの任意の数の端数玉数を1周期で指定可能である。よって第2実施形態と異なり、2周期に分けて端数玉数を指定する必要はない。例えば端数玉数として17個を指定するときには、1周期目のT4’期間にSEGA信号線,及びSEGE信号線を介して端数玉数信号を送信することにより、1+16=17個の端数玉数が指定される。
次にパチンコ機10の払出制御基板12は、表示データ信号線(ここではSEGA信号線,及びSEGE信号線)を介して端数玉数信号を受信したことに基づいて、2周期目のT4’期間に、該受信した端数玉数信号と同一波形の認識個数信号を、当該表示データ信号線を介して(具体的には図50に示す送信用のフォトカプラ331〜335を介して)返信する。これによれば、認識個数信号が玉貸ユニット20に対して送信されるので、該玉貸ユニット20において、指定した端数玉数と前記パチンコ機10が認識した認識個数とが一致しているか否かを確認して、例えば一致していることを条件として端数玉貸要求信号を送信したり、不足分があれば該不足分を再指定する端数玉数信号を送信したりすることにより、正確なパチンコ玉数の貸与が可能となる。
次に玉貸ユニット20のユニット制御部21は、この状態においてBRQをLOWとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉貸要求信号を送信する(S3)。次にパチンコ機10の払出制御基板12は、BRDYのLOW(玉貸可能信号)を受信した状態においてBRQのLOW(端数玉貸要求信号)を受信すると、玉確認センサ13aにより前記端数玉数分のパチンコ玉を貸与する準備(玉貸準備)が整っているか否かを確認し、該玉貸準備が整っていることを条件として、EXSをLOWとすることにより、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数玉貸要求了解信号を送信する(S4)。
次に該EXSのLOW(端数玉貸要求了解信号)を受信した玉貸ユニット20のユニット制御部21は、BRQをHIGHとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉貸指令信号を送信する(S5)。次に該BRQのHIGH(端数玉貸指令信号)を受信したパチンコ機10の払出制御基板12は、玉払出装置13に対して払出信号を出力し、これに基づいて前記端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の払出が行われると共に、該払出の完了に基づいて、EXSをHIGHとすることにより、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数玉貸完了信号を送信する(S6)。これらS3〜S6の制御は、1周期のT4’期間内に行われる。
そして該EXSのHIGH(端数玉貸完了信号)を受信した玉貸ユニット20のユニット制御部21は、RAMで記憶している記憶残額を0にする処理を行うと共に、残度数表示器14の表示を0にする処理を行う。玉貸ユニット20のユニット制御部21は、これらの制御の終了に基づいて、BRDYをHIGHとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を出力し(S7)、玉貸ユニット20のLED駆動回路212が、前記延長したT4’期間を通常時のT4期間に戻す制御を行って、端数玉貸処理を終了する。
次に図53及び図54を参照して、第2実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20の作用を説明する。
まず図53は、第2実施形態の変形例に係る玉貸ユニット20における端数玉貸処理の一例を表すフローチャートであるが、第2実施形態と比較して、SU203〜SU207の処理のみが異なるので、該異なる処理についてのみ説明する。
SU203では、前記図55に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間(1周期目)に、表示データ信号線のうちの端数遊技媒体数信号線として機能するSEGA信号線〜SEGE信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉数信号を送信して、SU203’に進む。
このように、表示データ信号線を介して、ストローブ信号の非送信期間に端数玉数信号を送信するので、該端数玉数信号を送信するための新たな信号線を追加する必要がないと共に、パチンコ機10側のインターフェイスの変更が不要となり、端数対応遊技機において該端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与が可能となるだけでなく、従来の遊技機との互換性も担保できる。しかもストローブ信号の非送信期間に端数玉数信号を送信するので、残度数表示器14の表示に影響を与えることがない。また端数玉数信号を送信するときに、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御が行われるので、パチンコ機10側において該端数玉数信号の取りこぼしが発生するおそれが低減される。
SU203’では、前記図55に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間(2周期目)に、表示データ信号線のうちの端数遊技媒体数信号線として機能するSEGA信号線〜SEGE信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる認識個数信号の受信を待機する。このSU203’で認識個数信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、SU204’で、前記SU201で特定した端数玉数と前記SU203’で受信した認識個数信号が示す認識個数とが一致するか否かを判定する。このSU204’で両者が一致しない(NO)と判定された場合には、ノイズ等の影響により端数玉数信号が示す端数玉数と異なる数をパチンコ機10が認識しているため、玉貸ユニット20に設けられている多機能ランプ29によりその旨を報知するエラー処理を行って(SU205’)、処理を終了する。
SU204’で両者が一致する(YES)と判定された場合には、SU204で、端数玉貸要求信号線として機能するBRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉貸要求信号を送信し、SU205で、端数玉貸要求了解信号線として機能するEXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる端数玉貸要求了解信号の受信を待機する。
このSU205で端数玉貸要求了解信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、SU206で、端数玉貸指令信号線として機能するBRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に端数玉貸指令信号を送信し、SU207で、端数玉貸完了信号線として機能するEXS信号線を介してパチンコ機10の払出制御基板12から送信されてくる端数玉貸完了信号の受信を待機する。このSU207で端数玉貸完了信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、SU208に進む。
このようにして端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,及び端数玉貸指令信号の送受信が行われるので、パチンコ機10側において端数玉数信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っていない状態で貸与指令がなされることが無くなり、しかもそのための信号の送受信が貸与要求信号線(BRQ信号線),要求了解信号線(EXS信号線),及び貸与指令信号線(BRQ信号線)を介して行われるので、新たな信号線を追加する必要がないと共に、遊技機側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加する必要がなく、従来の遊技機との互換性を担保できる。
次に図54は、第2実施形態の変形例に係るパチンコ機10における玉貸処理の一例を表すフローチャートであるが、第2実施形態と比較して、SP220〜SP226の処理のみが異なるので、該異なる処理についてのみ説明する。
まずSP220では、前記図55に示すように、ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間(1周期目)に、表示データ信号線のうちの端数遊技媒体数信号線として機能するSEGA信号線〜SEGE信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる端数玉数信号の受信が有るかを判定する。このSP220で端数玉数信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、SP220’に進む。このように、表示データ信号線を介して、ストローブ信号の非入力期間に端数玉数信号を受信するので、該端数玉数信号を受信するための新たな信号線を追加する必要がないと共に、パチンコ機10側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加することなく、端数対応遊技機において該端数玉数信号が示す数のパチンコ玉の貸与が可能となる。しかもストローブ信号の非入力期間に端数玉数信号を受信するので、残度数表示器14の表示に影響を与えることがない。
SP220’では、前記図55に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間(2周期目)に、表示データ信号線のうちの端数玉数信号線として機能するSEGA信号線〜SEGE信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に認識個数信号を送信して、SP221に進む。このように、認識個数信号が玉貸ユニット20に対して送信されるので、該玉貸ユニット20において、指定した貸与個数と前記パチンコ機10が受信した貸与個数とが一致しているか否かを確認して、例えば一致していることを条件として端数玉貸要求信号を送信したり、不足分があれば該不足分を再指定する端数玉数信号を送信したりすることにより、正確なパチンコ玉数の貸与が可能となる。
SP221では、端数玉貸要求信号線として機能するBRQ信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる端数玉貸要求信号の受信を待機する。このSP221で端数玉貸要求信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、玉確認センサにより、端数玉数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っているか否か(即ち玉払出装置13に供給されるパチンコ玉が存在するか否か)を確認し、該準備が整っていることを条件として、SP222で、端数玉貸要求了解信号線として機能するEXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数玉貸要求了解信号を送信して、SP223に進む。
SP223では、端数玉貸指令信号線として機能するBRQ信号線を介して玉貸ユニット20のユニット制御部21から送信されてくる端数玉貸指令信号の受信を待機する。このSP223で端数玉貸指令信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、SP224で、玉払出装置13により、端数玉数分のパチンコ玉を払い出して貸与し(端数玉数玉貸処理)、SP225で、玉貸処理の完了を待機する。このSP225で玉貸処理が完了した(YES)と判定された場合には、SP226で、端数玉貸完了信号線として機能するEXS信号線を介して、玉貸ユニット20のユニット制御部21に端数玉貸完了信号を送信して、SP227に進む。
このようにして端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,及び端数玉貸指令信号の送受信が行われるので、パチンコ機10側において端数玉数信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っていない状態で貸与指令を受けることが無くなり、しかもそのための信号の送受信が貸与要求信号線(BRQ信号線),要求了解信号線(EXS信号線),及び貸与指令信号線(BRQ信号線)を介して行われるので、新たな信号線を追加する必要がないと共に、遊技機側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加する必要がなく、従来の遊技機との互換性も担保できる。
[3.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の実施形態では、遊技用システム1において、玉貸の際に消費税が徴収されることにより、端数額が生じる例について説明したが、これに限らず、該遊技用システム1は、残額を玉貸以外(例えば自動販売機における商品の購入)で使用させ、その結果として生じる端数額を玉貸に使用できるようなシステムであっても良く、この場合における単位額は、税込単位額の105円ではなく、1度数に相当する100円であっても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、消費税率が5%である例について説明したが、これに限らず、該消費税率は設定変更可能である。また上記の実施形態では、消費税率がカード会社で設定される例について説明したが、遊技場において、管理装置50で設定されて各玉貸ユニット20に配信されて記憶されるようにしても良く、また各玉貸ユニット20で設定されて記憶されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、玉貸ユニット20と管理装置50とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、バックアップ装置が、遊技場外のカード会社に設けられるセンタ管理装置80である例について説明したが、これに限らず、該バックアップ装置は、遊技場内に設けられるものであっても良く、また管理装置50に、前記ハードディスク55とは別体で前記バックアップ情報記憶手段として機能するハードディスク等の記憶装置を設けたり、あるいは前記バックアップ情報記憶手段として機能する外部記録メディア(例えばCD−Rやメモリカード等)に対して情報を書き込み可能なメディアライタを設け、前記図15(a)に示す残額管理DBの記憶内容が所定時間毎に該バックアップ情報記憶手段に記憶されるように構成して、該管理装置50自体をバックアップ装置として機能させるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、紙幣識別機22にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機23にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)が玉貸ユニット20の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、玉貸ユニット20の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図1,及び図2(b)に示すように、貨幣が紙幣2及び硬貨3である例について説明したが、これに限らず、該貨幣は、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみであっても良い。また有体物である貨幣の入金を受け付ける例には限られず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データ,デビットカードの記録情報から特定される預金口座の残高,又はクレジットカードの記録情報から特定される与信金額等)の入金を接触又は非接触で受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、会員カード4が非接触式のICカードであり、ビジタコイン5が非接触式のICコインである例について説明したが、これに限らず、各記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また会員カード4の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。さらにビジタコイン5の形状もコイン型には限られず、カード型であっても良い。
上記の実施形態では、会員用の記録媒体として会員カード4が使用される例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体IDを記録したICチップが搭載された携帯電話端末が該会員用の記録媒体として使用されるようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20や精算装置60において、該携帯電話端末を近接させることにより受け付ける記録媒体受付手段が設けられる。なお上記の実施形態において、会員カード4を使用しないように構成しても良い。
上記の実施形態において、ICカードである会員カード4やICコインであるビジタコイン5は、必ずしもCPUを搭載している必要はないが、CPUを搭載しているものであっても良い。
上記の実施形態では、ビジタコイン5に対してのみ管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)が記録される例について説明したが、これに限らず、玉貸処理の対象となった会員カード4の管理残額が零でないことを条件として、該会員カード4に管理残額有り情報を記録して排出する処理を記録媒体排出処理手段(ユニット制御部21)により行うようにしても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパロット(登録商標),遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の実施形態では、貸与処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記封入式や画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて残額を遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、図2(a)に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、玉貸ユニット20と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16の一部又は全部を玉貸ユニット20に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、残度数表示器14において、玉貸ユニット20のユニット制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額(105円)で除算した商の整数部分が残度数として表示される例について説明したが、これに限らず、該残額を単位額(100円)で除算した商の整数部分が残度数として表示されるようにしても良い。
上記の実施形態では、残度数表示器14において、端数額が表示される例について説明したが、これに限らず、該残度数表示器14において、端数玉数特定手段(ユニット制御部21)により特定された端数玉数が表示されるようにしても良く、さらに端数額の表示と端数玉数の表示とを切り替えできるように構成しても良い。
上記の第1実施形態では、パチンコ機10に玉貸可ランプが設けられておらず、第2実施形態では、パチンコ機10に玉貸可ランプ17が設けられている例について説明したが、これに限らず、第1実施形態において玉貸可ランプを設けるようにしても良く、また第2実施形態において玉貸可ランプ17を設けないようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(a)(b)に示すように、コイン排出口112が遊技用装置(玉貸ユニット20)の前面に突出して形成される例について説明したが、これに限らず、該コイン排出口は、遊技用装置の前面から陥没して形成されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図16のS4に示すように、玉貸要求信号を受信したパチンコ機10は、パチンコ玉を貸与する準備が整っているか否かを確認し、該準備が整っていれば、要求了解信号(即ちパチンコ玉を貸与する準備が整っている旨を示す玉貸準備信号)を玉貸ユニット20に対して返信する例について説明したが、これに限らず、玉貸要求信号を受信したパチンコ機10は、該確認を行わずに、要求了解信号を玉貸ユニット20に対して返信するようにしても良い。
上記の実施形態では、端数玉数特定手段(ユニット制御部21)において、端数額に基づいて演算された1個未満のパチンコ玉数を切り上げて端数玉数を特定する(即ち4.2円未満の端数額については、遊技場の負担でパチンコ玉を貸し出す)例について説明したが、これに限らず、端数額に基づいて演算された1個未満のパチンコ玉数を切り捨てて端数玉数を特定する(即ち4.2円未満の端数額については、遊技者の負担としてパチンコ玉を貸し出さない)ようにしても良い。このようにした場合、オフライン状態で貨幣を受け付ける毎に端数玉貸処理が行われると、その都度遊技者の負担でパチンコ玉を貸し出すことになり、遊技者にとっての不利益が大きくなる。
本例では、上述の如く、オフライン状態で貨幣を受け付ける毎に端数玉貸処理を行うのではなく、貨幣の受付に基づいて特定された端数額を記憶しておき、オフライン一発貸しを行った後にさらに貨幣を受け付けると、該記憶している端数額と今回の受付貨幣額との合算額から端数額を新たに特定して、該新たに特定された端数額を記憶し、玉貸操作(図32のS531)又は返却操作(同S541)が受け付けられると、該記憶している端数額を使用した端数玉貸処理が行われるように構成した。これにより、貨幣を受け付ける毎に端数貸与処理が行われる場合に比べて、該端数貸与処理が行われる回数が少なくて済むようになるので、遊技者にとっての不利益が小さくて済むという顕著な効果を奏する。
なお当該4.2円未満の端数額を、遊技場の負担とするか,又は遊技者の負担とするかを、管理装置50にて設定して遊技用装置(玉貸ユニット20)に送信して記憶し、該記憶内容に基づいて端数玉数の特定が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、端数玉数特定手段(ユニット制御部21,ユニット制御部21)が遊技用装置(玉貸ユニット20)に設けられ、該遊技用装置において端数玉数の特定が行われる例について説明したが、これに限らず、端数玉数特定手段を管理装置50に設け、該管理装置50において端数玉数を特定し、該特定した端数玉数を遊技用装置に対して通知するように構成しても良い。
上記の実施形態では、図18のSU01及び図22のSP01に示すように、遊技機(パチンコ機10)及び遊技用装置(玉貸ユニット20)の電源投入時に自動的に接続確認が行われる例について説明したが、これに限らず、遊技機又は遊技用装置のいずれか一方からの要求に基づいて接続確認が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図25のS121に示すように、玉貸操作を受け付けたことに基づいて、玉貸処理(単位玉貸処理又は端数玉貸処理)が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸操作によらずに、例えば記録媒体の受付に基づいて、自動的に玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図24に示すように、オンライン状態で貨幣を受け付けると、受付貨幣額の多少によらずに入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、オンライン状態で貨幣を受け付けた場合にも、オフライン状態で貨幣を受け付けた場合と同様に、該受付貨幣額から貸与対象額と端数額とを特定し、遊技者の玉貸操作によらずに、該特定された貸与対象額分の単位玉貸処理(一発貸し)を行い、さらに貨幣を受け付けると、前記特定された端数額と今回の受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額とを新たに特定し、該特定された端数額については、遊技者の玉貸操作により、端数玉貸処理が行われるようにしても良い。また受付貨幣額が所定額(例えば1000円)を超える場合には、入金処理が行われる一方、受付貨幣額が所定額以下である場合には、該受付貨幣額から貸与対象額と端数額とを特定し、遊技者の玉貸操作によらずに、該特定された貸与対象額分の単位玉貸処理(一発貸し)を行い、さらに所定額以下の貨幣を受け付けると、前記特定された端数額と今回の受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額とを新たに特定し、該特定された端数額については、遊技者の玉貸操作により、端数玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図31に示すように、オフライン状態で貨幣を受け付けると、特定手段により特定された貸与対象額分の単位玉貸処理(オフライン一発貸し)が行われる例について説明したが、これに限らず、該特定された貸与対象額の範囲内で単位玉貸処理が行われるようにしても良い。この場合には、オフライン状態で1000円紙幣を受け付けると、945円の貸与対象額と55円の端数額が特定され、遊技者の玉貸操作によるか,又は遊技者の玉貸操作によらずに自動的に、該特定された貸与対象額である945円の範囲内で、例えば玉貸単位度数である5度数に相当する525円分の単位玉貸処理が行われ、さらに1000円紙幣を受け付けると、前回の受付貨幣額のうち該単位玉貸処理に未使用の475円と今回の受付貨幣額である1000円との合算額から、1470円の貸与対象額と5円の端数額が新たに特定され、遊技者の玉貸操作によるか,又は遊技者の玉貸操作によらずに自動的に、該特定された貸与対象額である1470円の範囲内で、玉貸単位度数である5度数に相当する525円分の単位玉貸処理が行われる。また前記525円分の単位玉貸処理が行われた後に、遊技者の玉貸操作を受け付けると、前記特定された貸与対象額である945円から前回の単位玉貸処理に使用された525円を減算した420円分の単位玉貸処理が行われ、さらに1000円紙幣を受け付けると、前回の受付貨幣額のうち該単位玉貸処理に未使用の55円(即ち前記特定された端数額)と今回の受付貨幣額である1000円との合算額から、1050円の貸与対象額と5円の端数額が新たに特定される。
上記の実施形態では、図31に示すように、オフライン状態で貨幣を受け付けると、遊技者の操作によらずに、特定手段により特定された貸与対象額分の単位玉貸処理(オフライン一発貸し)が行われる例について説明したが、これに限らず、遊技者の玉貸操作により、該特定された貸与対象額分の単位玉貸処理が行われるようにしても良い。この場合には、オフライン状態で1000円紙幣を受け付けると、945円の貸与対象額と55円の端数額が特定され、遊技者の玉貸操作により、該特定された貸与対象額である945円分の単位玉貸処理が行われ、さらに1000円紙幣を受け付けると、前回の受付貨幣額のうち該単位玉貸処理に未使用の55円と今回の受付貨幣額である1000円との合算額から、1050円の貸与対象額と5円の端数額が新たに特定され、遊技者の玉貸操作により、該特定された貸与対象額である1050円分の単位玉貸処理が行われる。また遊技者の操作により、前記特定された貸与対象額の範囲内で単位玉貸処理が行われるようにしても良い。この場合には、オフライン状態で1000円紙幣を受け付けると、945円の貸与対象額と55円の端数額が特定され、遊技者の玉貸操作により、該特定された貸与対象額である945円の範囲内で、例えば玉貸単位度数である5度数に相当する525円分の単位玉貸処理が行われ、さらに1000円紙幣を受け付けると、前回の受付貨幣額のうち該単位玉貸処理に未使用の475円と今回の受付貨幣額である1000円との合算額から、1470円の貸与対象額と5円の端数額が新たに特定され、遊技者の玉貸操作により、該特定された貸与対象額である1470円の範囲内で、玉貸単位度数である5度数に相当する525円分の単位玉貸処理が行われる。
上記の実施形態では、図31に示すように、オフライン状態で貨幣を受け付けると、まず貸与対象額分の玉貸処理(オフライン一発貸し)が行われ、次に遊技者の玉貸操作又は返却操作に基づいて、端数玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、まず端数玉貸処理が行われ、次に遊技者の玉貸操作又は返却操作に基づいて、貸与対象額分の玉貸処理が行われるようにしても良い。この場合には、オフライン状態で1000円紙幣を受け付けると、945円の貸与対象額と55円の端数額が特定され、遊技者の玉貸操作によるか,又は遊技者の玉貸操作によらずに自動的に、該特定された端数額である55円分の端数玉貸処理が行われ、さらに1000円紙幣を受け付けると、前回の受付貨幣額のうち該端数玉貸処理に未使用の945円(即ち貸与対象額)と今回の受付貨幣額である1000円との合算額から、1890円の貸与対象額と55円の端数額が新たに特定され、遊技者の玉貸操作により、該特定された端数額である55円分の端数玉貸処理が行われる。また前記55円分の端数玉貸処理が行われた後に、遊技者の玉貸操作を受け付けると、前記特定された貸与対象額分の単位玉貸処理,又は該貸与対象額の範囲内での(例えば玉貸単位度数である5度数に相当する525円分の)単位玉貸処理が行われる。
上記の実施形態では、図21のSU81,図43のSU81’,及び図53のSU201に示すように、端数玉数特定手段(ユニット制御部21)による端数玉数の特定が、端数玉貸処理の開始後に行われる例について説明したが、これに限らず、該端数玉数の特定は、端数額の特定が行われた後の任意のタイミングで行われれば良い。
上記の実施形態では、図21に示すSU88,図43に示すSU90’,及び図53に示すSU204’で、端数玉数と認識個数とが一致しない(NO)と判定された場合に、SU89,SU91’,及びSU205’で、エラー処理が行われる例について説明したが、これに限らず、該エラー処理に代えて、もう一度端数玉数信号を送信するようにしても良い。
上記の第1実施形態及び第1実施形態の変形例では、図17及び図42に示すように、遊技機(パチンコ機10)から遊技用装置(玉貸ユニット20)に対して認識個数信号が送信され、端数玉数と認識個数とが一致することを条件として、遊技用装置から遊技機に対して玉貸指令信号が送信される例について説明したが、これに限らず、該認識個数が送信されないようにしても良く、この場合には、遊技用装置から遊技機に対して端数玉数信号が送信された後、所定時間の経過後に、玉貸指令信号が送信される。
上記の第1実施形態及び第1実施形態の変形例では、図17及び図42に示すように、T0とT0’が同一間隔である例について説明したが、これに限らず、両者の間隔は異なっていても良い。また端数玉数1個分のパルスと、認識個数1個分のパルスとが同一間隔(T0)である例について説明したが、これに限らず、両者の間隔は異なっていても良い。
上記の第1実施形態では、図17に示すように、端数玉数信号(S11〜S12)と玉貸指令信号(S17)とで端数玉数の貸与を指令し、上記の第1実施形態の変形例では、図42に示すように、端数玉数信号(S13’〜S14’)と玉貸指令信号(S17)とで端数玉数の貸与を指令する例について説明したが、これに限らず、端数玉数信号のみで端数玉数の貸与を指令するようにしても良い。
上記の実施形態では、図22に示すように、遊技用装置からの要求(SP03)に応じて、遊技機から遊技用装置に対して端数対応情報が送信される(SP04)例について説明したが、これに限らず、遊技用装置からの要求が無くても、例えば遊技機及び遊技用装置の電源が投入されたときに、遊技機から遊技用装置に対して自動的に端数対応情報が送信されるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、端数対応情報の送信要求が、BRDY信号線及びBRQ信号線により玉貸ユニット20からパチンコ機10に対して送信され、端数対応情報が、PRDY信号線及びEXS信号線によりパチンコ機10から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、これら送信要求や端数対応情報は、第2実施形態の如く、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間に設けられている別の信号線(例えば度数表示信号線,貸出入力信号線,返却入力信号線)により送信されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図18に示すように、対応するパチンコ機10から端数対応情報を受信したことに基づいて、該パチンコ機10が端数対応遊技機であると設定される例について説明したが、これに限らず、管理装置50から端数対応情報を受信したことに基づいて、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機であると設定されるようにしても良い。また玉貸ユニット20に、端数対応遊技機であるか否かを設定するディップスイッチを設け、該ディップスイッチの操作により、対応するパチンコ機10が端数対応遊技機であるか否かが設定されるようにしても良く、この場合には当該ディップスイッチが端数対応遊技機設定手段に該当する。
上記の第2実施形態では、図45(c)に示すように、残度数表示器14において、端数額(ここでは55円)が表示される例について説明したが、これに限らず、該残度数表示器14において、遊技媒体数特定手段(ユニット制御部21)により特定された、端数額に相当する遊技媒体数(例えば14個)が表示されるようにしても良く、さらに端数額の表示と遊技媒体数の表示とを切り替えできるように構成しても良い。
上記の第2実施形態では、図51(b)に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間を延長する制御として、T4期間をT4’期間に延長する制御が行われる例について説明したが、これに限らず、例えば1周期であるT3期間におけるT1期間とT2期間とのデューティー比を変更することによりT4期間を延長する制御を行うようにしても良く、また1周期であるT3期間自体を延長するようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図51(b)に示すように、端数玉貸処理が行われている間において、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御が行われる例について説明したが、例えば上記の第2実施形態では、図52において、端数玉数信号を送信する際のT4’期間と、端数玉貸要求信号,端数玉貸要求了解信号,端数玉貸指令信号,及び端数玉貸完了信号を送受信する際(即ちS3〜S6)のT4’期間とを異ならせるような制御が行われるようにしても良い。即ちストローブ信号の非送信期間を延長したT4’期間は、遊技機側において該T4’期間中に送受信される信号の取りこぼしが発生するおそれを低減できる期間であれば良い。
上記の第2実施形態では、玉貸要求信号線と玉貸指令信号線が同一の信号線(BRQ信号線)である例について説明したが、これに限らず、該玉貸要求信号線と玉貸指令信号線は別個の信号線であっても良い。
上記の第2実施形態では、図50に示すように、遊技用装置(玉貸ユニット20)側に信号入力回路(受信用のフォトカプラ431〜437)が設けられ、遊技機(パチンコ機10)側に信号出力回路(送信用のフォトカプラ331〜337)及び信号入力回路(受信用のフォトカプラ321〜327)が設けられ、表示データ信号線を介していわゆるハンドシェイクを行う例について説明したが、これに限らず、該ハンドシェイクを行わないならば、端数玉数信号を受信するための遊技機側の信号入力回路のみがあれば足り、遊技用装置側の信号入力回路及び遊技機側の信号出力回路は不要である。即ち遊技用装置側の信号入力回路や、遊技機側の信号出力回路及び信号入力回路は、7本の表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)のすべてに設ける必要はなく、送受信する信号の数に応じて必要な数を設ければ良い。
上記の第2実施形態では、図52に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において端数遊技媒体数信号線として機能する表示データ信号線が、SEGA信号線〜SEGD信号線の4本である例について説明したが、これに限らず、該端数遊技媒体数信号線として機能する表示データ信号線を5本としても良く、これによれば、端数玉数が16個以上であっても、1周期で端数玉数を指定することができる。なお、該端数遊技媒体数信号線として機能する表示データ信号線を3本以下としても良い。
上記の第2実施形態では、図52に示すように、端数玉数が16個以上であるときには2周期で端数玉数を指定し、端数玉数が15個以下であるときには1周期で端数玉数を指定する例について説明したが、これに限らず、端数玉数が15個以下であるときであっても、端数玉数信号を2周期に分けて送信し、該端数玉数信号を組み合わせることにより、2周期で端数玉数を指定するようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図52に示すように、端数玉貸要求信号線と端数玉貸し指令信号線が同一の信号線(SEGE信号線)である例について説明したが、これに限らず、該端数玉貸要求信号線と端数玉貸指令信号線は別個の信号線であっても良い。
上記の第2実施形態では、遊技用装置(玉貸ユニット20)から遊技機(パチンコ機10)に対する端数対応情報の送信要求,及び遊技機から遊技用装置に対する端数対応情報の送信が、表示データ信号線を介して行われる例について説明したが、これに限らず、それらの送受信は、第1実施形態の如く、表示データ信号線以外の信号線を介して行われるようにしても良い。また上記の第2実施形態では、それらの送受信が、表示データ信号線のうちの貸与個数指定信号線として機能しない線(ここではSEGG信号線)を介して行われる例について説明したが、該送受信は、例えば表示データ信号線のうちの同時に信号が送信されることがない線(例えばSEGA信号線とSEGF信号線)を介して行われるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図51に示すように、端数玉貸処理が行われている間中、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御が行われる例について説明したが、上記の第2実施形態の変形例では、端数玉貸処理が行われている間であっても、認識個数信号の受信が行われた後(即ち図53のSU203’でYESと判定された後)に、T4’期間をT4期間に戻す制御が行われるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図53及び図54に示すように、端数玉貸処理において、認識個数信号の送受信が行われない例について説明したが、これに限らず、第2実施形態の変形例と同様に、認識個数信号の送受信(図53のSU203’,図54のSP220’を参照)が行われるようにしても良い。
上記の第2実施形態の変形例では、図50に示すように、カードユニット側に7つの信号出力回路(カードユニット側のフォトカプラ421〜427)が設けられている例について説明したが、該信号出力回路としては、端数玉数信号を送信するための5つの信号出力回路(カードユニット側のフォトカプラ421〜425)が少なくとも設けられていれば良い。同様に上記の第2実施形態の変形例では、パチンコ機側に7つの信号入力回路(パチンコ機側のフォトカプラ321〜327)が設けられている例について説明したが、該信号入力回路としては、端数玉数信号を受信するための5つの信号入力回路(パチンコ機側のフォトカプラ321〜325)が少なくとも設けられていれば良い。
上記の実施形態では、通番不一致時処理が、記憶している受付貨幣額の加算や消去,及び玉貸使用額の減算等、管理残額を対象とした処理である例について説明したが、これに限らず、該通番不一致時処理は、管理装置50において、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60を特定可能に表示(報知)する処理であっても良い。これによれば、例えば遊技場の店員が、該報知された玉貸ユニット20や精算装置60からカードあるいはコインを一旦回収し、当該カード等の残額を特定して遊技者に保証を行うといった対処が可能となる。また通番不一致時処理は、管理装置50から、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60に対して報知指示を送信する処理であっても良い。これによれば、玉貸ユニット20や精算装置60において報知が行われるので、上記と同様の対処が可能となる。このように、通番不一致時処理とは、管理残額を対象とした処理には限られない。
上記の実施形態では、玉貸単位度数が、玉貸ユニット20において設定され、該玉貸ユニット20から管理装置50に配信されて、該玉貸単位度数に相当する玉貸設定金額が基準貸与額として玉貸設定DBで記憶される例について説明したが、これに限らず、該玉貸単位度数は、管理装置50において設定され、該設定された玉貸単位度数に相当する玉貸設定金額が基準貸与額として玉貸設定DBで記憶されると共に、該設定された玉貸単位度数が各玉貸ユニット20に配信されて設定されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図24に示すように、管理装置50において、入金要求の受信に応じて、まずステータスの記憶(S104)が行われ、次に受付貨幣額の記憶(S105)が行われ、最後に予定残額通知の送信(S106)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず特定処理である受付貨幣の取込(S108)が行われ、次に第1の通番更新処理(S109)が行われ、最後に連携処理要求である貨幣取込通知の送信(S110)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。さらに管理装置50において、連携処理要求である貨幣取込通知の受信に応じて、まず受付貨幣額の加算(S113)が行われ、次に該受付貨幣額の消去(S114)が行われ、次に第2の通番更新処理(S115)が行われ、最後にステータスの更新(S106)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の実施形態では、図25に示すように、玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けると、まず玉貸処理が開始され(S122)、次に第1の通番更新処理(S123)が行われ、最後に減算要求の送信(S124)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、減算要求の受信に応じて、まず玉貸使用額の減算(S125)が行われ、次に第2の通番更新処理(S126)が行われ、次にステータスの記憶(S127)が行われ、最後に減算完了通知の送信(S129)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の実施形態では、図26に示すように、玉貸ユニット20において、受付貨幣額から貸与対象額と端数額が特定されると、まず貸与対象額分の玉貸処理が開始され(S144)、次に第1の通番更新処理(S145)が行われ、次に加算要求の送信(S146)が行われ、最後に端数額の記憶(S147)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、加算要求の受信に応じて、まず端数額の加算(S148)が行われ、次に第2の通番更新処理(S149)が行われ、次にステータスの記憶(S150)が行われ、最後に加算完了通知の送信(S151)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の実施形態では、図37に示すように、精算装置60において、精算操作を受け付けると、まず精算許諾額分の貨幣の払い出しが行われ(S781)、次に第3の通番更新処理(S782)が行われ、最後に精算完了通知の送信(S783)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、精算完了通知の受信に応じて、まず精算許諾額の管理残額からの減算(S784)が行われ、次に第4の通番更新処理(S785)が行われ、次にステータスの更新(S786)が行われ、最後に残額消去完了通知の送信(S787)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
即ち通番の更新は、特定処理や連携処理に伴って行われれば良く、該通番を更新するタイミングは、特定処理や連携処理の前であっても後であっても良い。
上記の実施形態では、図26に示すように、ビジタコイン5が排出されるときにオンライン残額有りフラグが記録される例について説明したが、これに限らず、例えば管理装置50から管理残額が取得された時点でオンライン残額有りフラグを記録しておき、記録媒体が排出されるときに管理残額が有るか否かを判定し、管理残額が有ると判定された場合には、オンライン残額有りフラグが記録されている記録媒体をそのまま排出し、管理残額が無いと判定された場合には、記録媒体に記録されているオンライン残額有りフラグを消去してから排出するようにしても良い。即ち、記録媒体にオンライン残額有りフラグを記録するタイミングは、特に限定されない。
上記の実施形態では、図26のS190,図32のS545,図33のS563,及び図39のS908に示すように、オンライン残額有りフラグがビジタコイン5に記録される例について説明したが、これに限らず、該オンライン残額有りフラグがビジタコイン5に記録されないようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20において、オフライン状態では会員カード4及びビジタコイン5を受け付けないようにすると共に、既に受け付けている会員カード4及びビジタコイン5についてはオフライン状態を検知すると返却するようにすれば良い。
上記の実施形態では、例えば図26のS186に示すように、記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているかを判定し、該記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応する新たな処理履歴が処理履歴DBに記憶され(S187,S188)、該記録媒体IDが既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応して処理履歴DBで既に記憶されている処理履歴が新たな処理履歴に更新される(S188)、即ち処理履歴が各記録媒体IDに対して1つのみ記憶される例について説明したが、これに限らず、各記録媒体IDに対応する処理履歴の更新を行わずに、処理履歴が各記録媒体IDに対して複数記憶されるようにしても良い。これは第2実施形態,及び消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定し、管理装置50においても、管理している通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20のみが、通番が上限値に達しているか否かを判定するようにしても良い。例えば玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値に達していると判定したときに、当該記録媒体の通番を初期値に更新し、当該記録媒体の記録媒体ID及び通番を初期値に更新する旨を含む情報を管理装置50に対して送信し、該管理装置50において受信した記録媒体IDに対応付けられた通番を初期値に更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(例えば図26のS184)を受信したときにも、残額管理DBで記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに、記憶したままにしておく例について説明したが、これに限らず、返却通知を受信したときに、受信した記録媒体IDに対応付けられた装置IDを消去するようにしても良い。この場合には、玉貸ユニット20又は精算装置60から管理装置50に対して入金要求,挿入通知,又は精算要求が送信され、該情報を受信した管理装置50が装置IDを記憶した後、オフライン状態となって、記録媒体が返却されても、返却通知を管理装置50が受信することがないので、装置IDは消去されない。従って、オフライン状態となった場合に、当該記録媒体IDの記録媒体が前回オンライン状態で受け付けられていた玉貸ユニット20を特定することが可能である。
上記の実施形態では、オフライン状態において受付可能な貨幣額が1000円以下である例について説明したが、これに限らず、該受付可能な貨幣額は任意に変更することが可能である。
上記の実施形態では、玉貸処理に応じて通番が1ずつ加算更新される例について説明したが、これに限らず、通番は2ずつ更新されても良く、その更新幅は任意である。即ち更新幅は遊技用装置と管理装置との間で予め定められた共通の更新幅であれば良く、例えばマイナスの値であっても良い。この場合には、玉貸ユニット20で通番が更新され、管理装置50で通番が更新されていないときに、[記録媒体に記録されている通番(即ち管理装置50が受信する通番)<管理装置50で管理されている通番]となる。さらに通番は、整数に限らず、アルファベットや50音などの、順序を特定可能なキャラクタ等であっても良い。なお「通番の一致」とは、必ずしも値が一致することに限られず、記録媒体の通番(記録通番)と管理装置50の通番(管理通番)とが所定の関係にあることと特定される場合も含まれる。例えば、記録通番と管理通番が2つずれるという関係であれば、(記録通番)=(管理通番+2)の場合には通番が一致することに該当する。
上記の実施形態では、有効期間、即ち精算可能期間と使用可能期間の両方が無期限である例について説明したが、これに限らず、精算可能期間又は使用可能期間のいずれか一方のみが無期限であっても良い。
上記の実施形態では、図13(b)のD12に示すように、ビジタコイン発行装置70で、予め定められた発行額の選択に基づいて、該発行額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行される例について説明したが、これに限らず、遊技者による任意の金額の指定に基づいて、該指定された金額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されるようにしても良い。またビジタコイン発行装置70において、貨幣として、紙幣2のみならず硬貨3を受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図24のS103に示すように、玉貸ユニット20から送信される入金要求に受付貨幣額と記録媒体IDとが含まれる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20から送信される挿入通知に記録媒体IDと装置IDとを含めて送信し、該挿入通知を受信した管理装置50において、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて該挿入通知に含まれる装置IDを管理するようにした場合には、前記入金要求に受付貨幣額と装置IDとを含めて送信し、該入金要求を受信した管理装置50において、該入金要求に含まれる装置IDに対応付けて管理されている記録媒体IDを特定し、前記入金要求に含まれる受付貨幣額を該特定された記録媒体IDに対応付けて管理するようにしても良い。即ち入金要求は、受付貨幣額と記録媒体IDとを特定可能な情報であれば良く、この場合には装置IDが前記記録媒体IDを特定可能な情報である。また入金可能な貨幣の金種が1種類である場合には、入金要求には受付貨幣額を含めなくても良い。
上記の実施形態では、図24に示すように、入金要求に含まれる受付貨幣額が一旦記憶され(S105)、貨幣取込通知(S110)の受信後に、該記憶されている受付貨幣額が管理残額に対して加算される(S113)例について説明したが、これに限らず、S105に代えて、S105’で、入金要求に含まれる受付貨幣額を管理残額に加算すると共に、該受付貨幣額を記憶し、貨幣取込通知(S110)の受信後に、S113の処理を行わずに、S114の処理を行うようにしても良い。この場合には、図27のS205に代えて、S205’で、記憶受付貨幣額が減算,消去され、図28のS262に代えて、S262’で、記憶受付貨幣額が消去される。
上記の第1実施形態では、図24のS106に示すように、管理残額と受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、管理残額を記憶残額として把握していると共に、受付貨幣額を把握しているので、前記合算額を含まない残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、前記把握している管理残額と受付貨幣額との合算額を算出し、該算出した合算額をユニット制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。また管理残額又は受付貨幣額のいずれか一方のみを含む残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、該残額確認通知に含まれる管理残額又は受付貨幣額と、前記把握している受付貨幣額又は管理残額との合算額を算出し、該算出した合算額をユニット制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の実施形態で、ビジタコイン発行装置70において、会員カード4を受け付けて、該受け付けた会員カード4の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額に対する価値加算ができるようにしても良く、この場合には、該価値加算も「記録媒体発行処理」に該当する。
上記の実施形態では、例えば図26のS186に示すように、記録媒体識別情報記憶判定手段による、貸与処理(玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体識別情報(記録媒体ID)が処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に既に記憶されているか否かの判定が、返却操作の受付後に行われる例について説明したが、これに限らず、該記録媒体識別情報記憶判定手段による判定は、例えば貨幣の受付後や記録媒体の受付後に行われるようにしても良く、該判定を行うタイミングは特に限定されない。
上記の実施形態で、精算装置60においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、精算処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が精算履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな精算履歴を前記精算履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記精算履歴記憶手段で既に記憶されている精算履歴を新たな精算履歴に更新する精算履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態で、記録媒体発行装置(ビジタコイン発行装置70)においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、記録媒体発行処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が発行履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな発行履歴を前記発行履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記発行履歴記憶手段で既に記憶されている発行履歴を新たな発行履歴に更新する発行履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図15(d)に示すように、管理装置50の残額管理DBにおいて、記録媒体IDと対応付けて単に残額が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、例えば入金金額,使用金額,精算金額等も併せて記憶・管理するようにしても良い。
上記の実施形態では、図15(d)に示すように、管理装置50の玉貸管理DBにおいて、税込の玉貸使用額が管理される例について説明したが、これに限らず、該玉貸使用額に代えて,又は該玉貸使用額と共に、税抜きの売上額と消費税額とを別個に管理するようにしても良い。ここで売上額は、「玉貸使用額÷1.05」の式で算出され、消費税額は、「玉貸使用額−売上額」の式で算出される。
上記の実施形態では、図15に示すように、記録媒体IDが、会員カード4のカードID(Mで始まる4桁の番号)とビジタコイン5のコインID(Vで始まる4桁の番号)とで区別されている例について説明したが、これに限らず、会員カード4とビジタコイン5とで区別のないIDであっても良い。
上記の実施形態では、処理履歴DB,精算履歴DB,及び発行履歴DBにおいて、256個の履歴を記憶可能である例について説明したが、これに限らず、より多い履歴の数,又はより少ない履歴の数を記憶可能なようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図24に示すように、S103の入金要求に記録媒体IDが含まれ、残額が入金時から該記録媒体IDと対応付けて管理される例について説明したが、これに限らず、S103の入金要求に装置IDを含むようにして、残額を入金時には該装置IDと対応付けて管理しておき、S184の返却通知に装置IDと記録媒体IDを含むようにして、該装置IDに対応する残額を返却時から該記録媒体IDと対応付けて管理するようにしても良い。この場合には、受付貨幣額から玉貸使用額を減算した金額を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、装置IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を管理装置50に対して送信する処理と、前記玉貸処理が行われたときに、装置IDと玉貸使用額とを含む前記減算要求を管理装置50に対して送信する処理と、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、装置IDと記録媒体IDとを含む前記返却通知を管理装置50に対して送信する処理とを行う。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられたときに、該管理装置50に対して入金要求が送信されて入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられても、該管理装置50に対して入金要求を送信せずに、受付貨幣額を残額としてユニット制御部21のRAMで記憶して玉貸処理に使用させ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)が排出されるときに、管理装置50に対して記録媒体IDと残額とが送信されて、管理装置50において該記録媒体IDに対応付けて該残額が管理されるようにしても良い。この場合には、前記残額特定手段は、受付貨幣額から玉貸使用額を減算した金額(即ちユニット制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額)を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、記録媒体IDとユニット制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額とを含む通知を管理装置50に対して送信する処理を行う。
上記の実施形態では、例えば図26のS191〜S192に示すように、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出されてから直ちに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持される例について説明したが、これに限らず、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出された後、貨幣が受け付けられたときに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持されるようにしても良い。
上記の実施形態では、精算装置60において、精算許諾額の全額が精算される例について説明したが、これに限らず、遊技者が希望する精算金額の入力を受け付けて、精算許諾額の範囲内で該希望する精算金額が精算されるようにしても良い。
上記の実施形態では、精算装置60において、100円未満の貨幣が払い出されず、従って管理残額のうちの該100円未満の額の精算ができない例について説明したが、これに限らず、精算装置60において、100円未満の貨幣が払い出されるように構成し、管理残額についてのみ100円未満の額を精算できるようにしても良い。また玉貸ユニット20において、オフライン状態で返却操作を受け付けても端数玉貸処理を行わず、端数額を記録媒体に記録して排出するように構成すると共に、精算装置60において、100円未満の貨幣が払い出されるように構成し、端数額が記録された記録媒体を精算装置60が受け付けると、該記録媒体に記録されている端数額に相当する額の貨幣が払い出されて精算できるようにしても良い。これらのように構成した場合には、遊技場が100円未満の貨幣を用意して精算装置60にセットする必要があるが、この場合においても、玉貸ユニット20において端数額を使用した端数玉貸処理が可能なので、該端数額が精算される回数や量は少なくて済み、遊技場の手間が著しく増大することはない。
上記の実施形態では、図36のS220aに示すように、精算許諾額の特定が管理装置50で行われる例について説明したが、これに限らず、該精算許諾額の特定は精算装置60で行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図15(a)に示すように、処理履歴が記録媒体の排出の履歴である例について説明したが、これに限らず、該処理履歴を玉貸処理の履歴としても良い。この場合には、前記玉貸処理が行われたことに基づいて、該玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、ユニット制御部21のRAMで記憶されている玉貸処理後の残額を記憶すると共に、該玉貸処理が行われた日時である玉貸日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、玉貸履歴を記憶する。具体的には、前記処理履歴更新手段の作用により、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで記憶されていない場合には、該記録媒体IDを玉貸履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び玉貸日時を記憶し、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで既に記憶されている場合には、該記録媒体IDに対応する残額及び玉貸日時を新たな残額及び玉貸日時に更新(上書き)する。なお玉貸処理の後に記録媒体の排出が行われても残額の変動はないため、前記記憶されている玉貸処理後の残額が当該記録媒体の最後の残額に相当する。このように、玉貸処理が行われる毎に残額と玉貸日時を記憶して玉貸履歴を更新することにより、前記図15(a)の如く記録媒体の排出毎に残額と排出日時を記憶して処理履歴を更新するのに比べて、玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合に緊急避難的に処理履歴を記憶・更新しなくても、玉貸履歴に基づいて正確な残額を復帰させることができる。
上記の実施形態では、図40に示すように、遊技場の営業終了後に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われる例について説明したが、これに限らず、所定時間毎(例えば3時間毎)に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図41に示すように、バックアップ情報を復旧用テーブルに記憶してから(S1044)、統合テーブルで特定された残額を復旧用テーブルの残額に上書きして復帰する(S1049)例について説明したが、これとは逆に、統合テーブルで特定された残額を復帰用テーブルに記憶して復帰してから、統合テーブルで特定されなかった残額をバックアップ情報に基づいて記憶して復帰するようにしても良い。
上記の実施形態では、図24のS114に示す加算済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該受付貨幣額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。
上記の実施形態では、例えば図25のS129に示す減算完了通知には管理残額が含まれず、玉貸ユニット20において記憶残額の減算が行われる例について説明したが、これに限らず、減算完了通知に管理残額が含まれるようにして、該管理残額が記憶残額として記憶されるようにしても良い。この場合において、オフライン状態が発生したときには、玉貸ユニット20において記憶残額の減算を行う。
上記の実施形態では、図34に示すように、オンライン状態への復帰を検知した管理装置50から玉貸ユニット20に対して開始要求が送信され、該開始要求に応じた開始応答が玉貸ユニット20から管理装置50に対して送信された後に、玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち管理装置50からの要求に応じて玉貸ユニット20がオンライン復帰通知を送信する)例について説明したが、これに限らず、これら開始要求及び開始応答のやりとり無しに、オンライン状態への復帰を検知した玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち管理装置50からの要求によらずに玉貸ユニット20が自発的にオンライン復帰通知を送信する)ようにしても良い。即ち通信可否検知手段(ユニット制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰したことに基づいて、玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信されれば良い。
上記の実施形態では、図34に示すように、玉貸ユニット20が、オンライン復帰通知(S606)を送信した後に、S611以下の処理を行う例について説明したが、これに限らず、開始要求を受信した後に、該S611以下の処理を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、図34に示すように、玉貸ユニット20において、オフライン状態からオンライン状態に復帰したことに基づいて、当該復帰以降は、図27のS221に示す残額通知の受信後に、該残額通知に含まれる管理残額を使用した玉貸処理を可能とするために、オンライン復帰通知(S606)を管理装置50に対して送信して、該オンライン復帰通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額通知を受信し、図27のS222〜S226に示す処理を行った後に、RAMで記憶している端数額を使用した端数玉貸処理(S611〜S615)を強制的に行う例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、オンライン復帰通知に、該端数額をさらに含めて送信する一方で、前記端数玉貸処理を行わず、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、該オンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該オンライン復帰通知に含まれる端数額を加算して、図27のS221に示す残額通知に、端数額を加算後の管理残額(即ち管理残額と端数額との合算額)を含めて送信するようにしても良い。これによれば、該残額通知を受信した玉貸ユニット20において、該残額通知に含まれる合算額を玉貸処理に使用することができるようになる。
上記の実施形態では、前記残額を使用した玉貸処理を特別処理として行う玉貸ユニット20に前記記録媒体処理機構が備えられる例について説明したが、該記録媒体処理機構が備えられる装置の種類は、これには限定されない。
例えば特別処理を行うための情報として特別処理用価値の大きさ(残額や残度数等)を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、商品やサービスの購入についての決済に伴って前記特定処理用価値の大きさを減算するための処理を特別処理として行う装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、上記の実施形態と同様に、前記減算が行われた後の残額や残度数が零でなければ、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記減算が行われた後に残額や残度数が零になると、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな残額や残度数が付与されて排出される。
また特別処理を行うための情報として有効期間を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該有効期間を照会する処理(例えば鉄道の一日乗車券が有効であるか否かを照会する処理)を特別処理として行う装置(例えば自動改札機等)に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、前記照会が行われた結果として有効期間内と判定されると、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記照会が行われた結果として有効期間切れと判定されると円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな有効期間が付与されて排出される。
また特別処理を行うための情報として所定のデータ(例えば診療データ,住民データ,銀行口座の預金額等)を引き出すための情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該データを引き出す処理を特別処理をして行う装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、データを処理を行う際に暗証番号の入力を受け付け、該入力された暗証番号が前記データと対応付けて登録されている暗証番号と一致するか否かを判定し、一致すると判定されると、前記データの引き出しが行われて、円盤状記録媒体が排出されて返却される。一方、一致しないと判定されることが所定回数続くと、前記データの引き出しは行われずに、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして新たなデータが登録されると、該収納されている円盤状記録媒体に該データを引き出すための情報が記録されて排出される。
上記の実施形態では、図1及び図2に示すように、玉貸ユニット20のユニット制御部21と通路ユニット100の制御部101とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、ユニット制御部21の機能と制御部101の機能とを併せ持つ1つの制御部を設けるようにしても良い。これは精算装置60,及びビジタコイン発行装置70においても同様である。
上記の実施形態では、図2(a)(b)(c)に示すように、カード挿入口190がコイン排出口112の側方に設けられ、下部アンテナ104(第2読取部)が収納コイン保持部140(第2保持部)とカード保持部191との間に配設される例について説明したが、これに限らず、カード挿入口190がコイン投入口111の側方に設けられ、上部アンテナ103(第1読取部)が投入コイン保持部120(第1保持部)とカード保持部191との間に配設されるようにしても良い。即ち第1読取部又は第2読取部は、第1保持部又は第2保持部とカード保持部191との間に配設されることにより、円盤状記録媒体(ビジタコイン5)及びカード状記録媒体(会員カード4)の両方の記録情報を読み取るものであれば良く、これによれば、第1読取部又は第2読取部が、第1保持部又は第2保持部とカード保持部との間に配設され、円盤状記録媒体及びカード状記録媒体の両方の記録情報を読み取るので、カード保持部に対応する読取部を第1読取部又は第2読取部とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
上記の実施形態では、図4に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらす例について説明したが、これに限らず、収納排出通路130に傾斜部を設けて、該収納排出通路130を投入コイン排出通路160に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすようにしても良く、また投入コイン排出通路160及び収納排出通路130の双方に傾斜部を設けて、該投入コイン排出通路160及び収納排出通路130の双方を中心から(例えば半分ずつ)ずらすようにしても良い。即ち投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向に相対的にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていれば良い。
上記の実施形態では、図5及び図6,又は図11及び図12に示すように、各カバー部材がユニット本体100aに装着されることにより、各カバー部材が被覆する各溝との間に各通路が形成される例について説明したが、これに限らず、各通路は予め成形された筒状の部材により構成されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7及び図8に示すように、第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,及び第1の収納コインストッパ141が、所定の方向に傾動することにより開放状態と閉鎖状態とを切り換えるものである例について説明したが、これに限らず、該第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,及び第1の収納コインストッパ141は、例えば開閉,回転,又はスライド等することにより開放状態と閉鎖状態とを切り換えるものであっても良い。また上記の実施形態では、第2の収納コインストッパ142が、開閉することにより開放状態と閉鎖状態とを切り換えるものである例について説明したが、これに限らず、該第2の収納コインストッパ142は、例えば傾動,回転,又はスライド等することにより開放状態と閉鎖状態とを切り換えるものであっても良い。即ち、これらストッパは、開放状態と閉鎖状態とを切換可能なものであれば、その構造は特に限定されない。
上記の実施形態では、図14に示すように、ビジタコイン発行装置70に備えられる通路ユニット100に、第1カバー部材150が装着される例について説明したが、これに限らず、ビジタコイン発行装置70に備えられる通路ユニット100においては、第2の投入コインストッパ122が開放されることはなく、投入コイン保持部120で保持されるビジタコイン5が収納通路131に収納されることがないので、第1カバー部材150に代えて第2カバー部材150’が装着されるようにしても良い。
最後に、上記の実施形態に記載した発明に対応する「従来技術」,「発明が解決しようとする課題」,及び「発明の効果」を説明する。
まず第1の従来技術として、特開2003−030515号公報(図6,段落0027,0076)を示す。この特許文献1に示すように、残度数を記録媒体(カード)に記録せず、記録媒体の識別符号に対応付けて残額管理装置(ターミナルコントローラ)のカード管理テーブルに記憶し、遊技用装置(カード処理ユニット)で該カードが使用されて遊技媒体が貸し出されると、該貸し出された遊技媒体の数に応じてカード管理テーブルの残度数が減算される、いわゆる「完全ID管理」のシステムが知られている。
しかしながら、第1の従来技術のような完全ID管理においては、例えば管理装置の破損又は故障等により、該管理装置で管理している残額が失われてしまうと、該残額を復帰できないという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、管理装置50において、各玉貸ユニット20から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるようにしている。これにより、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、従来のように残額の保証ができなければ、該残額が失われてしまうので遊技者が損をしてしまうと共に、仮に遊技者の言うままに残額を保証したならば、遊技場が損をしてしまうという問題が生ずるところ、本発明によれば、残額を復帰することができるので、遊技者が損をしてしまうおそれが減少すると共に、正確な残額を復帰することができるので、遊技者の言うままに残額を保証してしまうことが無くなり、遊技場が損をしてしまうおそれが減少するという顕著な効果を奏する。
また第2の従来技術として、特開2002−123651号公報(図11〜図13,段落0040,0042)を示す。この第2の従来技術に示すように、パチンコ機に対応して設けられる玉貸機(本願の遊技用装置に相当)において、有価価値データ(本願の残額に相当)を特定可能な有価価値特定情報が記録されたカード(本願の記録媒体に相当)を受け付けて、該受け付けたカードに記録されている有価価値特定情報から特定される有価価値データを使用してパチンコ玉を貸与する貸与処理を行う際に、例えば500円分のパチンコ玉をパチンコ機から貸与する一方で、該パチンコ玉の貸与に使用された使用額である500円及び該使用額に対応する消費税額である25円(消費税率が5%の場合)を前記カードの有価価値データから減算する、即ち「貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収」するシステムが知られている。ここで消費税は間接税の一例であって、遊技場において提供される遊技サービスに対して課税されるものである。
さらに第3の従来技術として、特開2005−13465号公報(図15,段落0053,0099)を示す。この第3の従来技術に示すように、管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額を一旦記憶した後に減算して(即ち受付貨幣額のすべてを使用して)、遊技者の操作によることなく、該受付貨幣額分の遊技媒体を貸与する、いわゆる「一発貸し」を行うシステムも知られている。
しかしながら、第1の従来技術に示す完全ID管理のシステムにおいて、第2の従来技術に示すように貸与処理に使用された使用額に対応する間接税額を徴収し、かつ第3の従来技術に示すように管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに一発貸しを行うと、予め定められた一単位である単位使用額(例えば100円)と該単位使用額に対応する間接税額(税率が5%の場合には5円)との合算額である税込単位額(即ち105円)未満の端数額が発生する。具体的には、1000円を受け付けて一発貸しを行うと、税込単位額である105円の9倍分の遊技媒体が貸与される一方、55円の端数額が発生する。この端数額を処理するためには、前記遊技用装置に、該端数額に相当する貨幣を払い出すための釣銭払出機能や、低額貨幣の追加入金を受け付けて該端数額が税込単位額に達するようにするための追加入金機能を設ける必要があり、遊技用装置のコストが上昇するという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、完全ID管理のシステムにおいて、貸与処理に使用された使用額に対応する間接税額を徴収し、かつ管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに一発貸しを行うようにしても、遊技用装置のコストが上昇することがないような遊技用システムを提供すべく、該遊技用装置において端数玉貸処理が行われるように構成した。従って、一発貸しにより発生した端数額を端数玉貸処理に使用させることができるので、遊技用装置に、該端数額に相当する貨幣を払い出すための釣銭払出機能や、低額貨幣の追加入金を受け付けて該端数額が税込単位額に達するようにするための追加入金機能を設ける必要がなく、遊技用装置のコストが上昇することがない。
また第4の従来技術として、特開2000−148683号公報(図5,段落0045,0046)を示す。この第4の従来技術に示すように、複数のコンピュータ間でのデータ転送を行うシステムであって、送信側コンピュータから処理要求を送信するにあたり情報格納域の通番に1を加算して、該通番を含む処理要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは処理要求に応じた処理を実行した後に該処理要求に含まれる通番を登録し、処理結果を送信側コンピュータに返信するものが知られている。ここで送信側コンピュータは、通信エラー等によって処理結果を受信しなかった場合に、通番を含む確認要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは、確認要求に含まれる通番が登録されている通番よりも大きければ処理完了前に異常が発生したものと判断する。
しかしながら、上記第1の従来技術に示すシステムでは、遊技用装置側での特定処理(例えば玉貸処理)に対応する管理装置側での連携処理(例えば残度数の減算)を要求する連携処理要求(例えば減算要求)を該管理装置が受信する前に、遊技用装置と管理装置とがオフライン状態となった場合、遊技用装置側では特定処理が行われたにも拘わらず、管理装置側では連携処理が行われないことで、処理の不一致が生ずる。ここで上記第1の従来技術のシステムに第4の従来技術の手法を適用した場合、遊技用装置と管理装置とがオンライン状態に復帰したときに、遊技用装置から管理装置に対して、情報格納域の通番を含む確認要求が送信され、該確認要求に含まれる通番が前記登録されている通番よりも小さいと判断されれば、管理装置側で連携処理が行われていない旨を特定して対処することができるが、遊技用装置と管理装置とがオンライン状態に復帰するまでの間は、管理装置は、前記オフライン状態が発生したときに、該遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず、管理装置で連携処理が行われていないことを特定できなかったため、オンライン状態に復帰するまでの間は、該連携処理が行われていないことに対する対処ができないという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、遊技用装置での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるようにしている。これによれば、オフライン状態が発生した遊技用装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該遊技用装置から排出された記録媒体が他のオンライン状態の遊技用装置において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置で管理されている通番から、オフライン状態の発生により遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置で行われていないことを特定して、対処することができる。